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トレーナー戦 M「次の相手は…ヘルガーか!」 男「相性が悪い、 交代だ!」 M「いや、それは聞けない。私は主に日頃から最強であると言っている、相性如きで引くわけにはいけない」 男「ミュウツー!? 無茶だ!」 M「マスターが使うポケモンは私だけでいいのだ!!」 男「大丈夫か!? しっかりしろミュウツー!!」 M「う…?主、私は…?」 男「よかった、気が付いたか。 「かみくだく」が急所に当たったんだよ、惜しかったんだけどな」 M「うぁ、ああ、ぁああぁあああ、あああああぁあぁああああぁあああああ!!!」 男「…っ!? どうした!?」 M「ご、ごめんなさい!もう負けないから、だから許して…っ!!捨てないでくれっ!ごめ、ごめんなさいっ… ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ…!」 男はぎゅっとミュウツーをだきしめた 男「大丈夫だから、怒ってないし捨てたりもしないから。だからもう泣きやめな?」 M「う、うぅ、うううううううううううううううううううぅっ……」 男「…ミュウツーの事、しっかり見てやらないとな…」 ヤンデレって初めて書いたけどむずいな 262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 投稿日:2007/06/13(水) 17 43 09.43 KIQYv+bk0 男はわざましん27を手に入れた 男「『おんがえし』、懐いてるほどダメージが高くなる技か…古い付き合いで力もあるゴーリキーに覚えさせるかな」 M「待って欲しい、それならば私が一番適任だと思う。私が一番主を大切に思っているのだから」 男「ミュウツーが大切に思ってくれてるのは分かってるけど、ゴーリキーだって同じくらい思ってるさ。それにミュウツーはもう『はかいこうせん』があるだろ?」 M「…そうだな」 翌日 男「ゴーリキー!?どこにいったんだ!?」 M「昨日こっそりと逃げて行った様だな…期待してくれた主に対して恩知らずな奴だ」 男「…そんな」 M「案ずるな主、私が居る。私はどこにもいかない、いつまでも主のそばから離れない、何があってもだ」 男「…うん」 M「ふふ、では旅を続けようか」 ミュウツーは はんどうで うごけない! 男「!?」 252 やべえ、かわいすぎる
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329 ID 6gaCvrY0 閑話休題 主は私のモノ、私は主のモノ――。 そんな単純な事も、最近は周囲の環境が変わったことで、すっかり皆の頭から抜け落ちてしまった……。 嘆かわしい、あの人は誰彼の共有資産ではない、私だけが意識していい存在なのだ。 ああ、まったく腹立たしい……。 そう――、嘆くのは何時も決まって「ミュウツー」だった。 旅を続けるメンバーの中で、異質中の異質であり、いわゆる“病んだ”思想の持ち主である。 それは既に、彼女の嘆く「姿勢」から見て取れた。 爪を噛んでは、引き剥がし。そして脅威の再生力で爪が修復すると、また噛み始める……。 まったく周囲から見れば、怖気が走って堪らない異様な習性だ。 彼女は、ふと考え事に執着すると、決まって爪をかじった。 ひとたびかじり始めると、思考の答えが見つかるまで絶対に止めない。 血が滲み、それから滴り、唇を伝って顎に一筋の赤い線を引く。 儚くて、今にも消えてしまいそうな印象が、その赤い色によって彩が添えられる。 美しく、誰よりも強いからこそ、何かしらの欠点があるのだ。 この世に完璧なものは存在しない。 それは、この世界において、何よりの真実だった。 さて、自傷行為にふける彼女だが、今日は一体どんな一波乱を呼び込むのか。 それも、やはり「神のみぞ知るところ」であろう。 多分――。 330 ID 6gaCvrY0 「めんどくせ~、めんどくせ~……」 始まりを知らせる汽笛としては、何とも色気の無い野太い男の声。 それが呑気に言葉を口走り、桶に布切れを押し込んで、丁寧にあわ立てている。 少々、気味の悪い光景だが、カメックスの担う役割はこれ以上に大きい。 だから、今の脱力感溢れる鼻歌は、忘却の彼方に押し込んであげよう。 「あー、腰がイテェーよう」 中腰のまま洗濯を行ったものだから、当然の痛みが腰に走って彼は大げさに声を上げる。 手には黒のレースのショーツが握られて、あからさまに勝負下着だと窺えた。 勿論、これはカメックスの所有物ではない。 では、誰のものか? 答えは簡単、一緒に旅を続ける仲間の持ち物だ。 それも、カメックスが世界で“二番目”に恐れている存在の持ち物。滅多な扱いは自身の命を縮める要因になった。 それを意識して、彼はすぐさま手に持つショーツを桶に戻し、再び洗濯に戻る。 「あ~、なんなのよ、このパワーバランス……相性だったら俺のが有利でしょ?」 ぶつくさ言いつつ、カメックスは溜まった洗い物の消化を進める。 今日は周囲に邪魔ものの気配がなく、お陰で心労の面でも楽だった。 一応の目処が立ち、とりあえず決めていた量が終わると、彼は暫くの休憩を挟んだ。 川原の石垣に腰掛けて、おやつに持ってきたポフィンを口に入れる。 今日はいっぱい働いたので、すっぱい味のものがとても美味しく感じられた。 331 ID 6gaCvrY0 休憩を終えて、彼は石垣から降りると今度は別に用意した桶に水を溜め始めた。 不可解な行動が続き、次は桶に洗剤が入り込んで、そこへ洗い物が随時投下される。 洗い物は、先程の物よりもずっと扱いが軽く、擦り付けるように汚れを落していく。 これには当然、理由がある。 先程の洗い物は全て女性もので構成されていた。 しかし、今回は完全に“男物”で構成されている。つまり、青年と彼のものだけなのだ。 ――因みに、イーブイは、女物と一緒に洗っています。 「野郎の汚れモンは丁重に扱わなくていいから、ホントに気が楽だぜ」 男物の下着を桶から引き上げ、カメックスはその状態から笑みを浮かべた。 得も言われぬ気色悪さを演出するが、彼からすれば嬉しいのだ。 毎日仕事に明け暮れていると、何か日々に潤いが必要になってくる。 それが、彼にとって気を張らなくて済む“男物”の洗濯だったのだ。 せめて、否定しないで温かく見詰めてあげよう。それだけで、彼は救われるのだから。 カメックスは下着を桶に戻し、頻りに擦って汚れを落していく。 一通り、桶に入れた分は洗い終えたので、彼は腰を上げて次の洗濯物に手を伸ばした。 ――瞬間、 「ぬわッ!?」 332 ID 6gaCvrY0 殺気を感じ取り、カメックスは咄嗟に腕を引いて頭部全体を隠した。 直後、引いた腕に強力な念動の球体がぶつかり、火花が散って爆ぜる。 カメックスの身体がのけぞり、衝撃の余波が洗濯物を洗いざらい川原にぶちまけた。 ――「波動弾」。念を極限まで凝縮し、高められた球体は“意思”を持つかのように対象を追尾し続ける、「ポケモン」の究極の奥義。 これを扱える存在は、あまりに少なく捨象をする手間が省けた。 つまり、今の波動弾は……カメックスのよく知る“女性”が放ったもの。 そう解釈して、カメックスは発射地点を睨み上げた。 「しゃれになってねえぞ、ミュウツー!?」 さすがに悪戯の度を越えた行為だ。珍しくカメックスが怒っていた。 波動弾の射手を呼び、彼は登場を待ちながら、律儀に洗濯物を拾い上げていく。 そこへ、もう一発の波動弾が森の影から撃ち込まれる。 ちょうど、カメックスが身を屈めた瞬間をねらった必殺の一撃。 避けようの無い、完璧なタイミングの球体は、吸い込まれるように彼の背中へ直進する。 しかし、その強力な殺傷力を持った技も、“二度目”となると迫力に欠ける。 「フンッ!」 振り向き様に暗拳を繰り出し、カメックスは迫ってくる球体を掻き消した。 目を疑うばかりの攻防を繰り広げてなお、彼は頻りに散らばる洗濯物を拾っていく。 そして、全部集めたところで、ようやく腰を伸ばして森の方角に視線を向ける。 「三発目は、さすがにキツイんじゃねえの?」 「……スッポンの分際で」 図星を言い当てられたか、森の隅から忌々しげに吐き捨てる女性の声がする。 女性は隠れても無駄だと悟り、その全身を川原の中に現した。 全身から色素が全て抜け落ちてしまった、儚く華奢な体躯が風に揺れる――。 333 ID 6gaCvrY0 「いきなり何すんだよ。こちとら仕事中だったんだぜ?」 「何が……仕事中だ!」 弁解の余地無く、やってきたミュウツーは三発目の波動弾を両手に形成し出した。 わけがわからず、カメックスはただ、目を白黒させるばかり。首を傾げた。 「何が、何が!? 俺が何をしたってのさ?」 「しらばっくれる気か! いい度胸だ……」 怒りに額を歪めて、ミュウツーは片手に球体を残し、もう片方の手でカメックスを指す。 咄嗟にカメックスは周囲に目を向けて、それが自分に向けられている事実に落胆した。 ミュウツーは濃厚な殺意を匂わせて、指の先端が微妙に揺れ動く。 一体なにが理由で彼女は怒っているのか、カメックスには理解出来ない思考だ。 彼女が怒る理由は大抵、青年が関係しており、その中に自分は絶対に含まれないはずだった。 それが、今回はどういう理由でここまで見境がなくなったのだろうか。 その理由を、彼女は説明してくれるらしい。 震える指が止まり、同時に深紅の瞳がカメックスを捉える。 「貴様、主の……ぱ」 「『ぱ』……?」 「ぱ……『パンツ』……眺めて笑っていただろう!」 発言の直後、ミュウツーを取り巻く波動のエネルギーが暴走し、周囲の次元を狂わせ始める。 しかし、そんな環境変化より、もっと衝撃を受けた存在が居た。 「カメックス」その人だ。 青年の『パンツ』がどうとかで、彼は波動弾の餌食にあっていたらしい。 もう、どう表現していいのか分からなくなっていた。 楽しく洗濯物をしていただけなのに。 334 ID 6gaCvrY0 「貴様! 不埒な輩め、主の“貞操”は私が守ってみせる!」 「すんげー誤解があるんですけど!?」 「問、答、無、用!」 三発目にして限界を超えた波動の球体は、さすがのカメックスも防ぐ手立てが無い。 彼は素早く踵を返して、足早に鬱蒼と茂る森の中に飛び込んだ。 そして、息も絶え絶えに走った。とにかく走った――。 だが、波動弾の特性は心を持った“追尾能力”、あっという間に追いつかれ、凄まじい衝撃が甲羅を打ちのめす。 「バイツァダスト(負けて[ピーーー]!)!」 遥か前方から爆発と悲鳴が轟き、ミュウツーは決めゼリフと同時に親指を真下に振り下ろす。 排除完了――、彼女の中に一つの仕事を遣り遂げた達成感が芽生えた。 そして、改めて散らばる洗濯物に視線を這わせる。 「あ……!」 一点、そこへ意識が集中して、彼女の心が完全にとりこになる。 駆け足で傍によって、“それ”を間近で観察する。手に取ろうか、葛藤が生まれた。 「亀……彼奴もやっていたんだ、私がやっても誰も咎めない」 素早い自己解決を行って、彼女は川原に散らばる――、一枚の「下着」を手にとった。 ごく一般的な安物の男性用下着、それを両手で摘んで顔の前に持ってきて、凝視する。 次第に、その表情は笑みに染まり出した。 「主の……ぱ……『パンツ』だぁ~」 335 ID 6gaCvrY0 先程の論点を獲得して、彼女は優越感に浸り、頬を紅色に染めて薄ら笑う。 愛する人間が日頃から着用する、もっとも身体に密着した生活用品。 それが、いま自分の手の中に……。 「ああ……主の匂いが染み付いた、私だけの香り……」 鼻を近付け、洗剤の泡に塗れた下着から、必死に青年の匂いを感じ取ろうとする。 一種、犯罪者の片鱗が窺える性癖を覗かせて、彼女は完全に自分の世界に入って妄想を続ける。 愛する人の匂いを嗅ぎ、恍惚に震えて、遂には興奮のあまり鼻血を垂れ流す。 「ああ~、主……大好きだぁ」 「うん、俺もだよ?」 「…………」 「…………」 時が止まった。何が要因なのか、すぐに分かった。 妄想に更ける彼女の思考に、現実世界から強烈に呼びつける“男”の声。 表情が固まり、首が軋む音を立てて声の向きに直る。 そこで、柔和な表情を浮かべた――青年の無垢な視線が飛び込んできた。 「あ……あ、主? なんで……どうして、ここ、ここにいるの!?」 「さっき、すごい音がしたからね。でも、洗濯物をやってたなんて感心だな」 「ああああああ……」 完全に動揺し、彼女は立ったものか、座ったものか思考が混ぜこぜになって混乱した。 「い、いつからここにいた?」 「さっき、君が俺のパンツを掴み上げたところかな?」 「オワタ!」 聞き取りづらい悲鳴のような雄叫びを上げて、彼女はパンツを掴んだまま森の奥へ走り去った。 目にも止まらない猛スピードで駆け抜けて、川原に青年だけが取り残された。 頭頂部に疑問符を浮かべて、何気なく周囲を見渡すと、彼は思い出したように声を上げた。 「あ、俺のパンツ?」 <了>
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データ 習得技 レベル タマゴ・その他 マシン データ ポケモン タイプ1 タイプ2 特性1 特性2 夢特性 HP 攻撃 防御 特功 特防 素早 合計 ミュウツー エスパー プレッシャー きんちょうかん 106 110 90 154 90 130 680 ミュウ エスパー シンクロ 100 100 100 100 100 100 600 習得技 レベル レベル技 技名 習得レベル 技名 習得レベル ミュウツー ミュウ いのちのしずく Lv.1 はたく Lv.1 ねんりき Lv.1 ミラータイプ Lv.1 かなしばり Lv.1 ドわすれ Lv.10 スピードスター Lv.1 バトンタッチ Lv.20 げんしのちから Lv.8 げんしのちから Lv.30 サイコカッター Lv.16 いのちのしずく Lv.40 しんぴのまもり Lv.24 わるだくみ Lv.50 ドわすれ Lv.32 ゆびをふる Lv.60 はどうだん Lv.40 ふういん Lv.70 サイコキネシス Lv.48 へんしん Lv.80 パワースワップ Lv.56 はどうだん Lv.90 ガードスワップ Lv.56 サイコキネシス Lv.100 しろいきり Lv.64 - - サイコブレイク Lv.72 - - じこさいせい Lv.80 - - みらいよち Lv.88 - - タマゴ・その他 技名 種類 なし マシン マシン技 No. 技名 習得可否 ミュウツー ミュウ 001 とっしん 〇 〇 002 あまえる 〇 003 うそなき 〇 004 こうそくいどう 〇 〇 005 どろかけ 〇 006 こわいかお 〇 〇 007 まもる 〇 〇 008 ほのおのキバ 〇 009 かみなりのキバ 〇 010 こおりのキバ 〇 011 みずのはどう 〇 012 けたぐり 〇 〇 013 アシッドボム 〇 014 アクロバット 〇 015 むしのていこう 〇 016 サイケこうせん 〇 〇 017 あやしいひかり 〇 〇 018 どろぼう 〇 019 チャームボイス 〇 020 くさわけ 〇 〇 021 とびつく 〇 022 ひやみず 〇 〇 023 チャージビーム 〇 024 ほのおのうず 〇 025 からげんき 〇 〇 026 ポイズンテール 〇 027 つばめがえし 〇 028 じならし 〇 〇 029 たたりめ 〇 〇 030 バークアウト 〇 031 メタルクロー 〇 032 スピードスター 〇 〇 033 マジカルリーフ 〇 034 こごえるかぜ 〇 〇 035 マッドショット 〇 036 がんせきふうじ 〇 〇 037 ドレインキッス 〇 038 ニトロチャージ 〇 039 ローキック 〇 〇 040 エアカッター 〇 041 アシストパワー 〇 〇 042 ナイトヘッド 〇 〇 043 なげつける 〇 〇 044 ドラゴンテール 〇 045 ベノムショック 〇 046 ゆきなだれ 〇 〇 047 こらえる 〇 〇 048 ボルトチェンジ 〇 049 にほんばれ 〇 〇 050 あまごい 〇 〇 051 すなあらし 〇 〇 052 ゆきげしき 〇 053 スマートホーン 〇 054 サイコショック 〇 〇 055 あなをほる 〇 056 タネマシンガン 〇 057 みねうち 〇 058 かわらわり 〇 〇 060 しねんのずつき 〇 〇 059 とんぼがえり 〇 061 シャドークロー 〇 062 イカサマ 〇 〇 063 サイコファング 〇 064 ビルドアップ 〇 〇 065 エアスラッシュ 〇 066 のしかかり 〇 〇 067 ほのおのパンチ 〇 〇 068 かみなりパンチ 〇 〇 069 れいとうパンチ 〇 〇 070 ねごと 〇 〇 071 タネばくだん 〇 072 エレキボール 〇 〇 073 ドレインパンチ 〇 〇 074 リフレクター 〇 〇 075 ひかりのかべ 〇 〇 076 ロックブラスト 〇 077 たきのぼり 〇 078 ドラゴンクロー 〇 079 マジカルシャイン 〇 080 ゆびをふる 〇 〇 081 くさむすび 〇 〇 082 でんじは 〇 〇 083 どくづき 〇 〇 084 じだんだ 〇 〇 085 ねむる 〇 〇 086 いわなだれ 〇 〇 087 ちょうはつ 〇 〇 088 つるぎのまい 〇 089 ボディプレス 〇 090 まきびし 〇 091 どくびし 〇 092 ふういん 〇 〇 093 ラスターカノン 〇 094 あくのはどう 〇 〇 095 きゅうけつ 〇 096 かいでんぱ 〇 097 そらをとぶ 〇 098 スキルスワップ 〇 〇 099 アイアンヘッド 〇 100 りゅうのまい 〇 101 パワージェム 〇 〇 102 ダストシュート 〇 103 みがわり 〇 〇 104 てっぺき 〇 105 シザークロス 〇 106 ドリルライナー 〇 107 おにび 〇 〇 108 かみくだく 〇 109 トリック 〇 〇 110 アクアブレイク 〇 111 ギガドレイン 〇 112 はどうだん 〇 〇 113 おいかぜ 〇 114 シャドーボール 〇 〇 115 りゅうのはどう 〇 116 ステルスロック 〇 117 ハイパーボイス 〇 118 ねっぷう 〇 119 エナジーボール 〇 〇 120 サイコキネシス 〇 〇 121 ヘビーボンバー 〇 122 アンコール 〇 123 なみのり 〇 124 アイススピナー 〇 125 かえんほうしゃ 〇 〇 126 10まんボルト 〇 〇 127 じゃれつく 〇 128 ドわすれ 〇 〇 129 めいそう 〇 〇 130 てだすけ 〇 〇 131 かふんだんご 〇 132 バトンタッチ 〇 133 だいちのちから 〇 〇 134 きしかいせい 〇 〇 135 れいとうビーム 〇 〇 136 エレキフィールド 〇 137 グラスフィールド 〇 138 サイコフィールド 〇 〇 139 ミストフィールド 〇 140 わるだくみ 〇 〇 141 だいもんじ 〇 〇 142 ハイドロポンプ 〇 143 ふぶき 〇 〇 144 ほのおのちかい 〇 145 みずのちかい 〇 146 くさのちかい 〇 147 ワイルドボルト 〇 148 ヘドロばくだん 〇 149 じしん 〇 〇 150 ストーンエッジ 〇 〇 151 ゴーストダイブ 〇 152 ギガインパクト 〇 〇 153 ブラストバーン 〇 154 ハイドロカノン 〇 155 ハードプラント 〇 156 げきりん 〇 157 オーバーヒート 〇 158 きあいだま 〇 〇 159 リーフストーム 〇 160 ぼうふう 〇 〇 161 トリックルーム 〇 〇 162 むしのさざめき 〇 163 はかいこうせん 〇 〇 164 ブレイブバード 〇 165 フレアドライブ 〇 166 かみなり 〇 〇 167 インファイト 〇 168 ソーラービーム 〇 〇 169 りゅうせいぐん 〇 170 てっていこうせん 〇 171 テラバースト 〇 〇
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朝焼けを見て感じ入る ↓ 朝食 ↓ モニター見たり二匹とマターリする ↓ 昼食 ↓ 夕暮れ見てマターリ ↓ 夕食 ↓ 星見てマターリ ↓ 就寝 オラ二匹が羨ましくなってきたぞ
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187 ID L7CDfDUo 事の始まりは至って簡単だった タマムシシティのジムリーダーに勝利し、タマムシバッヂをゲットした男が オーキド博士に報告をいれたところ、ポケモン図鑑を見たいから一度戻ってきて欲しいと言ってきたのだ ミュウツーをゲットしてからは一度も家に戻っていない。男はその申し出を二つ返事で承諾し さきほどゲットした秘伝書から「空を飛ぶ」をリザードンに学ばせ、その背に乗りマサラタウンに向かう 「うわー、気持ちいー」 男は始めての空中遊泳を存分に楽しんでいた、リザードンの首にしっかりと腕をまきつけ 振り落とされないようにしがみ付いている。徐々にスピードがあがる、それと比例して男のテンションも上がり無意識ながらも締め付ける力も増していく。 『ポケモンの心トレーナー知らず』そんな諺があるかどうかはともかく、 リザードンはどんどん密着してくる男に速くなる鼓動を悟られまいと、あまりの恥ずかしさに赤くなる顔(元から赤いのだが)を男に見られまいとグングンスピードを上げている もちろん、そのすぐ横を同スピードで飛んでいるミュウツーにとってこれが面白い状況であるはずがなく (もし自分に翼があったのなら、あの役目は自分のものだったのに・・・) 振り落とされるのではないかと男の事を心配そうに見つめながらも、時折殺気を含んだ視線をリザードンに向けている。 「うっひゃー」 男の顔がリザードンの頬と密着する。リザードンはその不意打ちに対応できなかった その驚きからか今までにないほどの加速をみせミュウツーは慌てて後を追う 「な、きさま待て!主が落ちたらどうする!!く・・・あの馬鹿が!」 もう少しで音速の壁を突破する・・・というところでマサラタウンについた 男は気を失っている、それはまだ昼前の事だった。 188 ID L7CDfDUo 「全く貴様は!主をいったいなんだと!やはり貴様には一度己の分というものを分からせて・・・」 ミュウツーとリザードンが言い争いをしている、その声に気づき、男が目を覚ます・・・ 「うう・・ん・・あれ?もうついたのか?ありがとうなリザードン。戻れ」 そのままリザードンはモンスターボールに戻された。まだ文句をいい足りないミュウツーは不服そうだ 「主、大丈夫ですか?どこかお怪我は?ご気分が悪いのでしたらまだ少し休んでいたほうが・・・」 「大丈夫だよ、いやー、それにしても空の旅っていいなぁ、また乗っけてもらおう」 その言葉がミュウツーの嫉妬心に再び火をつける。『あの蜥蜴・・・どうしてくれようか』 ミュウツーの思惑など知る由もなく、男はオーキドの研究所へ向かった。 「おお、来てくれたか」 「お久しぶりです博士」 二人はまず挨拶を交わす、しかしオーキドの目は初めから男をみていなかった お互いに会話こそしているものの、ずっとミュウツーの方をみているのだ 「長旅ごくろうじゃったの、ワシの我侭のために申し訳ない」 「いえ、博士のお陰でトレーナーになれたみたいなもんですから、気にしないで下さい」 「それにしても、お前さんがミュウツーをゲットするとは、ふむ、確かにこれは珍しい」 オーキドはミュウツーを上から下まで舐めるように見回す、ゆっくりと背後へ回り・・・ 『ペロッ』 本当に舐めた 189 ID L7CDfDUo 「な、なにをする!!」 流石のミュウツーも黙ってはいられなかった、しかし 「どうした?ミュウツー?」 男の位置からは何をしたのか見えなかったらしくキョトンとしている 「いやいや、申し訳ない。いや、人語も解するとは。本当に興味ぶかい」 「貴様・・・殺されたいのか・・・」 「な、何いってんだよ、ミュウツー。この人はオーキド博士。俺の尊敬している人の一人だよ。 それより博士、はいこれ」 そういうと男はポケモン図鑑をオーキドに渡す。しかしオーキドはさして興味もなさそうに「ああ・・預かろう」とそっけなくいうと白衣のポケットに収めた 「さて、男よ。ミュウツーの事はどれだけ知っておる?」 「え?どれだけって?」 男は質問の意味がわからないという風にオーキドを見上げる 「ミュウツーは世界でただ一匹だけのポケモン。一体どんな技を覚え、どんな病にかかるのか。理解しておるのか?と聞いておる」 「え?それは他のポケモンと同じじゃ?」 「そうとも言い切れない、ミュウツーは遺伝子操作によって生み出されたポケモンだと聞いておる、他のポケモンと同レベルで考えるのはどうかと思うぞ」 男は考える、確かに、自分はミュウツーの事をどれだけ知っているのだろう、出会ってから今まで考えた事もなかった。 ふとミュウツーの方を見る、男と目が会うとニコリと微笑んでくれた。 「そこでじゃ、今日一日ワシにミュウツーを預けてみんかね?」 ミュウツーは慌てて博士に向き直る。今、、、何と言った? 190 ID L7CDfDUo 「これから先も旅を続けるのじゃろう?今のうちに色々調べておいて損はしないじゃろ、何よりワシもミュウツーというポケモンには興味あるしのお」 「そ、そんな必要はない!私は主に迷惑をかけるつもりなどないし病になどかからん!」 ミュウツーはそう言い返したが、男は考える、確かにオーキドのいう事には最もだ、しかしミュウツーの境遇を考えると今自分が離れるのはあまり得策ではない気がした 「だったら俺もミュウツーと一緒に残ります、今日は泊めてください」 「ダメじゃ!!・・・あ、すまん。いや、その、なんじゃ時間がかかるし、他の研究員の邪魔になる。お前さんは久しぶりに実家に帰って親御さんを安心させてやったほうがいいじゃろ」 確かにそのとおりだ、オーキドの研究所から男の家はさほど離れていないし自分は何を心配しているのだろうか? ミュウツーが自分から離れたがらないのは分かっている、しかし今後のことを考えると必要な処置かもしれない 今までの付き合いからオーキド博士は信用に足る人物だと知っているし、何よりポケモン研究の第一人者、ミュウツーに危害を加えるとは思えない。 これ以上の人物はいないのではないだろうか?男はミュウツーの方へ向き直る 「ミュウツー、今日一日、オーキド博士の研究に付き合ってもらえるか?」 「し、しかし主・・・私は主と一緒に・・・」 「大丈夫、今晩だけだ、明日になったら迎えに来るし。何かあっても俺の家はすぐ側にある。なぁ、俺お前の事心配なんだ。 もしお前に何かあった時に何も出来なかったら、きっと俺自分で自分を許せない。一晩、一晩だけでいい我慢してくれないか?」 男の懇願にミュウツーは言葉を無くす 『ああ、主はこんなにも私の事を思っていてくれているのだ。嬉しい』 「わ・・・わかりました・・・」 ミュウツーが静かに頷く。 その時オーキドが笑った事に気がつく者は誰一人としていなかった。 191 ID L7CDfDUo 「じゃぁ、俺帰るから。また明日な」 結局男は研究所で夕食を済ませ、ぎりぎりまでミュウツーと一緒にいた。 その男の優しさにミュウツーは一段と男への思いを膨れ上がらせ 『別れたくない』という思いとともに『男の命令だ、今晩だけは耐えて見せよう』そう硬く心に誓ったのである。 「では、始めようかの、ミュウツー・・・」 オーキドが静かに告げる。ミュウツーは不思議に思った 検査自体は男がいる間からずっと続けられていたのだ、妙なコードを体に取り付けたり、オーキドのポケモンとバトルをしたりと方法は様々だったが 始めるとはどういうことだろう?また別の検査なのだろうか?? 「今度は何をするんだ?」 オーキドは答えない、ミュウツーの背をおし、研究所の奥にある椅子へと促す 大人しく椅子に座る「コレは何を?」不安なのだろうか声が震えていた。 「耐久実験じゃよ」『ガチャン!』 椅子に座った瞬間ミュウツーの両手足が拘束される 「な!!!???ど、どういうことだ!?く、外れない[サイコキネシス]」 しかし何も起こらなかった 「無駄じゃよ、先ほどの料理にポケモンのパワーポイントを減らす薬を混ぜておいた。 市販はされてないがね。ピーピーエイダーと逆の作用をするというだけで作るのは案外簡単なんじゃよ」 オーキドは無表情にそう言い放つ 「さて、では実験を始めよう」 192 ID L7CDfDUo 「がああああああああああああああああああああああああああああああ」 体中に電気が走った、比喩ではなく本物の電気だ。 「ほっほぅ、200万ボルトでも耐えるのか。これは本当に興味深い」 電気が止まる 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・き・・・さま・・・ころ・・して・・やる・・・」 やっとの事でその言葉を発するとオーキドはさらに楽しそうな顔をした 「まだ喋れるとは、驚きじゃ、一体どんな身体構造をしておるんじゃ?」 オーキドが疲れきっているミュウツーの体にふれる 足、太もも、股間、腹、胸、脇、腕、首、顔、耳、目、尻尾 その全てに触れながらオーキドは恍惚のため息をついている 「く・・・やめ・・・触るな・・・私に触れていいのは主だけだ・・・」 ミュウツーは今にも泣き出しそうだった 「忠誠心もたかい、いや、君の場合はもっと別の感情かね?しかし、ここでやめたら君の主にこういわなければならないな 『ひどいポケモンじゃ、君の言う事など忘れて実験につきあうどころか暴れまわったよ』と」 ミュウツーは愕然とした、こいつは何をいっている?自分の主がそんな戯言を信じるわけ・・・ 「さぞや悲しむだろうな、君の事を捨てるかも知れない」 「あ・・・あ・・・あ・あ・・いや、いやだいやだいやだ捨てられるのはいやいやだいやだいやだ。なんでもする、なんでもするから主にはいわないで」 オーキドは勝者の笑みを浮かべた 193 ID L7CDfDUo それからは悲惨だった オーキドの言う事を聞くしかなくなったミュウツーは ピーピーエイダーを与えられ。オーキドのポケモンとバトル いや、バトルとはとてもいえない、無抵抗のミュウツーにひたすら攻撃をしかけ ただただ自己再生の限界を調べるという子供のような実験から 血液を採取し、ミュウツーのコピーを作れるかという非道な実験まで行われた もちろんコピーについては一晩では時間もなく無理と判断されたが ミュウツーは一刻も早く時間が過ぎる事だけを祈りながらそれらの実験に耐えていた 結局ミュウツーは一睡もすることができなかった、なんだか体が重い。 もちろん眠っていないのはオーキドも同じだったがこちらは一転して軽やかな足取りだった やはり道のポケモンを研究するというのは至上の喜びなのだろう 朝には朝食も用意されたがミュウツーは昨晩のことを思い出し一口も食べることができなかった 「なんじゃ食べないのか?」 オーキドの声を聞いただけでミュウツーは「ヒッ」と小さく呻いてしまう。よほど昨日の実験がこたえたのだろう。 ミュウツーはそれからじっと下を向いて座っていた。 『ガチャ』研究所の扉が開かれる ミュウツーは慌てて顔を上げる。泣いてしまった。走る、走る、ほんの10Mもない距離を全力で 「主!!!!!!!!!!!!!!!!」「うわ、なんだミュウ・・ツー?」 泣いているミュウツーを見て男はそのままそっと抱きしめた 194 ID L7CDfDUo 「さみしかったのか?」 男がいう、勿論寂しかった、しかしそれ以上に辛かった。主の命令だ逆らう事は出来ない、逆らう気もない、でもこれは辛かった。 男は優しくミュウツーを抱きしめたまま、顔を上げオーキドの方を向く 「何かわかりましたか?」 「ああ、色々わかったよ、まぁ時間がなくて調べきれない部分もあるが・・・まぁミュウツーに何かあったら連れてくるといいじゃろ よほどの事がなければ対処できるはずじゃ」 オーキドの声にミュウツーが反応する、慌てて男の後ろにまわり、怯えるように(実際に怯えているのだが)男の肩越しにオーキドを見る 「どうした?ミュウツー?」 何も知らない男は、その様子を不思議そうにみている 「ははは、嫌われてしまったようじゃの、どうやら昨日血液の検査をするさいの針がよっぽど嫌だったらしくての」 白々しくオーキドが嘘をつく、しかしミュウツーは何も言う事ができなかった 「なんだ、注射が怖かったのか、案外情けないんだなミュウツーも」 オーキドと男は笑う。 『違う、違うのです主、その男はもっと痛い事を、もっと嫌な事をしたんです』 ミュウツーは必死に目で訴えるが、男は気がつかない 「じゃぁ、そろそろ俺たちいきます。また来ますから」 「おお、また、いつでもくるといい、ミュウツーも」 オーキドは優しくそういったが次の瞬間にはミュウツーは男の手を取り走り出していた 「な、おいミュウツー!待てよ!オーキド博士ーすいません。それじゃまたー」 男はそういうとミュウツーの走りに合わせ横に並ぶ。だから男は気がつかない、オーキドがまた笑っている事に。
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753 ID t3Hffbyr0 ミュウツーは今日も朝食を作る。 気が付けばこれがミュウツーの日課だった。手に入れた食材をサイコキネシスで加工し、 男のバッグからランチセットを取り出し (もちろん男のバッグを漁れる、その瞬間を目的に朝食を作っている訳なのだが) 一通り準備が整ったら男とその他もろもろを呼ぶ。 というのが習慣になっていた。男もそれにしたがい、朝食を作っている間は適当な所でゴロ寝してみたり ほかのポケモンと遊んでいたりした、無論ミュウツーはポケモンと遊んでいるなど微塵も知らないのだが。 今日もミュウツーは鼻歌交じりに朝食を作っていた。 M「今日はラッキーの良い卵が手に入った。素材の質を生かすには…なるべく単純な調理法が美味い…か」 料理本を参考にして早速メニューを考える。 M「ふむ、単純に…か、目玉焼きだな」 隣でペットがふるふると首を振っているが、無視しておく。 M「では、早速…!」 一方その頃、男に近づくひとつの人影があった。 756 ID t3Hffbyr0 男「ん?誰だ?」 女「やほー、久しぶり」 それは、いつか前にホテルで男と一緒に居た女だった。 男は昼寝から立ち上がってはにかんだ。 男「久しぶりだね、あのホテル以来かな?」 女「そうだねー。私ね、あれからポケモン頑張って育てたんだけど、勝負申し込まれてくれないかな?」 ポケモン勝負か…今はミュウツーもいないし、あいつらもたまには運動させてやるか バトルと言うとミュウツーが張り切ってしまい、なかなか他のポケモンに経験地を 与えてやれなかったので、絶好の機会だと男は思った。 男「OK、トレーナーたるもの、目と目が合ったらバトルだぜ!」 女「そうこなくっちゃ!頑張るのよ!ニャース!」 男「いけ!リザードン!」 757 ID t3Hffbyr0 サイコキネシスによって焼かれた目玉焼きは、美味しそうな匂いを漂わせながら ふわふわと浮いていた。 M「さぁ、後は主様の鞄の中身を…ランチセットを用意するだけだ」 ミュウツーは笑いを隠し切れずにニヤニヤとしながら主の元へと向かった。 隣でペットがよだれをたらしていたが、いつもの事なので気にする事は無い。 主がいつも寝ている草むらにやってきたが、主が居ない M「主様?何処です?」 男「リザードン!火炎放射だ!」 少し離れたところから威勢良く主の声が聞こえてくる。 M「え・・・」 なんという事だ、主は私という者が居ながら他のポケモンを使ってバトルをしている。 リザードンなどに何が出来るというのだ、私ならあの程度の相手一瞬で… さらに相手トレーナーを見て私は凍りついた。 以前ホテルでなにやら主と仲良くしていたあの女だ…! なぜ…何をしにきたんだ…あの女…あのオンナ アノオンナメ 758 ID t3Hffbyr0 女「避けなさいハッサム!後ろに引くのよ!」 ハッサムは命令通り後ろに身をかわし火炎放射を逃れるが 男「甘いな!リザードン!吹き飛ばせ!」 リザードンが羽ばたくと、後ろに引いたハッサムに一斉に火の粉が降りかかり ハッサムは火の粉を体中に浴びて転がりまわる。 男「今だリザードン!踏みつけ攻撃!」 ハッサムはダウンしたまま戦闘不能となり、女は慌ててボールに戻した 女「やっぱり…強いわね!切り札のカメックスを使わずにここまで…」 男「いや、カメックスはもう居ないんだ」 女「え!?なんで!?」 男「俺にもよく解らないんだけども…気が付いたら居なくなっていた」 女「そ…そうなの…変な事聞いてごめんなさい」 男「いや…いいんだ………さ、さぁ、そちらは次で三匹目、そろそろ決めさせて貰うぜ!」 女「そ、そうはいかないわ!リザードン一匹に全滅なんてさせない!行け!ルカリオ!」 ルカリオ「アラゴォォォン」 M「なぜ…何故…私では…ないのだ…ワタシイガいと…」 ポトリと目玉焼きと朝食が落ちた。 この後、朝食はペットが美味しく頂きました。 760 ID t3Hffbyr0 男「な、なんだそのポケモンは?」 女「あら?あなたはまだシンオウ地方に来た事が無かったっけ」 男「そうかシンオウの…気をつけろリザードン!」 女「一気に行くわよ!神速で攻めるのよルカリオ!」 ル「アラゴォォォン!覚悟ォォォ!」 リ「な…うわぁぁぁぁ!」 2匹を相手していた後、疲れが出てきた頃だったのだろう。 リザードンは速いルカリオの動きに対応できずに、何も出来ないまま攻撃を受けて、横に押し倒された 男「しまった…戻れリザードン!次は…フシg」 M「お待ちください主様」 男「ミュウツー!?い、いつからここに」 M「ハッサムが倒される頃から既に、しかし私が居ながらそのような弱い者を 出すとはどういう事なのですか主様!私が来たからには私が闘います!貴様!私が相手だ!」 男「ま、まてミュウツー!」 ミュウツーはいう事を聞かずにルカリオに突進した。 ル「貴様はご主人様の言う事も聞かずに何をやっている!」 M「ウルサイヨクモ私の主様に勝手によくもよくもチカヅイテクレタナ」 ル「クソ…何なんだ…ご主人様ご指示を!」 女「え…あ、あぁ。見た事無いポケモンだわ…と、とりあえず波導弾!」 ル「アラゴォォォン!」 ルカリオが放った光の玉をミュウツーはいとも簡単に左手で握りつぶすと 全く同じ光の玉を作り出し、瞬時に放つ。それはルカリオが放った物より大きく、速かった。 女「避けて!ルカリオ」 ル「だ、駄目です!避けてはご主人様が…おぉぉ!」 761 ID t3Hffbyr0 目の前の獣め、マトモに私の放った波導弾を食らったようだ、もう立てはしまい。 やはり私以外に主様に相応しいポケモンは居ない。勝手に近づく奴は皆こうなるのだ M「終わりました、主様。」 ル「いいや、まだだ!アラゴォォォォン」 ルカリオは砂煙から飛び出してきたかと思うと私の懐に入り込み、拳に黒いオーラを蓄えた M「これは…悪の波動!?」 弱点を突かれては私も弱い。だが主様の前で無様な姿は見せられないのだ…絶対に耐えなければ 久々に熱い衝撃を身に受けたが、耐えて見せる。私は最強であるために作られたのだから! その後も、トレーナーを無視し続け、ミュウツーとルカリオの戦いは続いた M「ヴ…ヴォォォォォォ!」 男「やめろってミュウツー!聞こえないのか!」 それは、特に渾身の力を込めたサイコキネシスを放った瞬間だった。 主が、視界の端に飛び込むのが見えた。だが、遅かった。 M「い、いけません主様!主様ァァァッァアアアァアァllll」 762 ID t3Hffbyr0 目の前には泣き崩れる見た事も無いポケモン…ミュウツーと言ったかしら? と強力なサイコキネシスによって吹き飛ばされたルカリオ…私の大事なパートナーと 尊敬していたトレーナーである男… このポケモンが以前話に出ていた病気のポケモン…で間違いないだろう。 そのポケモンは自らの主を吹き飛ばすと、ボロボロと大粒の涙を流しながら 主を抱きかかえて悶えていた。 M「ああああああああアアアアアあ主様主様主様ァァァッァア」 返事を!返事をしてください主様ぁぁっぁぁああ」 話には聞いていたが、この子…やはり危ない 女「ルカリオ、立てる?」 ル「何とか、大丈夫ですご主人様」 女「なんか…まずいみたいだし、一旦ポケモンセンターに行きましょう?」 ル「し…しかし、よろしいのですか?」 女「私たちが何とか出来る問題じゃないみたい」 男は気絶してるだけのように見える。外傷もこちらからは見えないし、特に重症ではなさそうだ。 あのポケモンの恐ろしい目がこちらをギョロリと見た…気がする 女「ヤバイかも…早く引くわよ!出てきて!イワーク!」 女が去った後、残されたのは落ちた朝食を食べ終わり、少し離れた原っぱで昼寝をしているイーブイ 泣き崩れるミュウツーとその腕に抱えられた男だけだった。 M「うぅ…ひっく…うううううぅぅ…返事をしてください…主…様…うううううぅうう」 825 ID t3Hffbyr0 しばらくして、男は目を覚ました。 辺りを見回してみたが、少し遠くでイーブイが気持ちよさそうに寝ているだけだ 腹が空いている。そういえば朝から何も食べていない。 朝食を作っていたミュウツーが何故バトルに…? ミュウツー…?…ミュウツーは何処だ!? ガバっと男は起き上がった。全身に痛みが走る 男「い…いつつ……」 あの瞬間、何が起こったのかよく覚えていない… 女は?バトルはどうなった? イ「すーすぴー…むにゅー。」 男「イーブイ、イーブイ?起きてくれイーブイ」 イ「むにゃ…む?」 男「ミュウツーは?女は何処に行ったんだ?」 イーブイはまるで私は関係ありませんといわんばかりに首をフルフルと元気よく振った。 男「そう…か、とりあえずボールに戻ってくれ」 イーブイをボールにしまうとリザードンのボールを出そうとして 先ほどの戦いで酷く傷ついてしまったことを思い出した。 男「まいったな、空を飛ぶ事が出来ないのか…歩くしかないか」 にしても、何処へ?ミュウツー、何処へ行ってしまったんだ。 827 ID t3Hffbyr0 男は、ふらふらとした足取りでポケモンセンターにたどり着いた。 ジョーイさんにリザードンを預けて自分も何か食べないと… ジ「お預かりしたポケモンは、皆元気になりましたよ…ただ」 男「ありがとう、どうしたの?」 ジ「いえ…リザードンの体に残ったダメージが大きいので、 1日ほどお預かりできればちゃんとした治療が出来ると思うのですが」 男「そうですか…すみません、お願いします」 リザードンに乗って空中からミュウツーを探そうと思っていたのだが、徒歩で探すしか無いか。 まさかハナダの洞窟まで帰ってはいないだろう。 もし…戻っていたとしたら、今度他のトレーナーに捕獲されてしまったら俺は… 悪い考えが頭をよぎったが、考えすぎだ、おなかが空いてるから悪い事しか考えないんだ テーブルに座りモーニングセットを頼んで机に突っ伏した。 ミュウツー…なんで… 女「あら?大丈夫だったんですか?よかったよかった」 顔を上げてみると、そこにはルカリオを連れた女が居た。 女「席、ご一緒していいかしら?」 828 ID t3Hffbyr0 男「俺は、あの後どうなったんだ?」 女「覚えてないんですか?」 男「あぁ…全然。」 女「ルカリオとあの子、ミュウツーっていいましたよね。あの戦いに割り込んだでしょ?」 男「そこまでは覚えてるんだ」 女「その後、ミュウツーは男さんを抱きかかえて、号泣しててね こっち見られた時に私、怖くなっちゃって逃げたんだ」 男「たぶん逃げなかったら危険だったと思うし、それで良かったと思うよ」 女「でね、私達が逃げた後も、ずっとミュウツーは泣きながら男さんを呼んでました。」 男「俺が起きた時にはもう、周りには居なかったんだ」 女「そう、なんですか」 ル「命令も聞かずに襲い掛かり、ご主人様を気絶させて逃げた…か。酷いポケモンだ」 女「やめなさいルカリオ。あなたも私の命令を途中から聞いてなかったでしょうに」 ル「申し訳ありません…」 女「男くん、これからどうするんですか?」 男「うぅん…ミュウツーを探すつもりだよ」 ル「それなら私にお任せください、あの禍々しい波導を今でもはっきり覚えております。」 女「大丈夫?また闘ったりしない?」 ル「お任せくださいませ。ご主人様」 男「ミュウツー…無事でいてくれよ…」 830 ID t3Hffbyr0 さて、ご主人様にはああいったものの、あいつには 一言ぐらい言ってやらねば気がすまぬ! 草原を駆けていくルカリオは怒りをあらわにしていた。 禍々しい波導はそう遠くに言ってはいないようだな… 今は波導が移動しては居ない。どこかで休憩しているのか M「うぅ…主様…ごめんなさい…うぅ…ぐしゅ…」 居た ミュウツーは今も泣き崩れながら、洞窟の中に居た しかし、この洞窟、確かリングマの住処だったと思うのだが…一体… 832 ID 7wcGlzc20 コツン… しまった!物音を立てては気づかれる…!? M「ごめんなさい…主様ァァァァ!迎えに来てくれたんですか!やっぱり私の為に私の為にぃ!」 な!?なんなんだこいつは!? M「あぁ・・・主様じゃない!???うわああああああああああぁぁぁん!見るな!見るなぁぁぁぁっぁあ!」 ル「ぐぁあああ!や!やめろ!離せ!…アラゴォォォン」 物凄い力で持ち上げられ、吹き飛ばされた。 なんという力を持つポケモンだ…いや、今触られてなかったはず。 まさか、こんなに力の強いサイコキネシスを使うポケモンが居るとは… まずい、このままではやはり命が危ない! ル「ま、まて!貴様のご主人様に頼まれてきたのだ!」 M「主様さ、さまからだと…ぐしゅ…なんおようだ!」 ル(なんなんだこの殺気…このポケモン…危険すぎる) ルカリオは気づかなかった。奥に押し込められたリングマの死体に 気づかなかったルカリオは、幸運だった。 見つけていたら、確実に命を奪われていたに違いないのだから… 834 ID 7wcGlzc20 ル「というわけで、連れてきました…ゼェ…ゼェ…」 女「大丈夫?顔色が悪いけども」 ル「も、申し訳ありません。やはり…かなり…錯乱していましたので」 男「な、なんでそれに女さんと俺の間に入るんだ?」 ル「あなた方の距離が近いからです」 ルカリオはきっぱりと答えた。これ以上ミュウツーを刺激してはいけない… それに女になれなれしくする男を、敵視していない事もなかった。 男は、ミュウツーと目が会うと、すぐさま駆けつけ、抱きしめた。 男「ミュウツー!ミュウツー!大丈夫だったか!」 M「主様ァ!主様ァ!うぅううううう…ぐしゅ…」 女「よかったねぇ…見つかって…ぐしゅ」 ル「何故もらい泣きしているんですか…アラゴーン」 リ「誰も見舞いに来てくれないのか…俺って…」 フ「お腹空いたなぁ…」 イ「もう食べれない・・・むにゃ」 838 ID 7wcGlzc20 女「じゃあ、私たち、行くね」 男「あぁ、すまなかったな。今日は色々迷惑かけた」 女「いいのよ、また今度ちゃんとした形で貴方とは戦いたいわ」 男「あぁ、望むところだよ、女くんのルカリオは見所あるから、楽しみにしてるよ」 ル「私はまだまだ修行不足ですよ。アラゴーン」 男「…なぁ、そのアラゴーンって口癖かなにかか?」 女「鳴き声」ル「え?何の事です?」 …この子たちも複雑な事情がありそうだな。 ル「ミュウツー。一言だけ、いいか」 M「この私にだと?」 ル「貴様の強さは本物だ、しかし、気持ちが制御出来ていなければその強さはただの凶器。 そのご主人様を大切に思うなら、自分を制御しろ…」 M「う…うるさい!キキキサマァアア!」 男「よせ!ミュウツー!」 M「う…主様の仰せのままに」 男(これに懲りて少しおとなしくなればいいんだけども) 数日後、勝手に朝食を食べたイーブイを吹っ飛ばして ミュウツーが主から厳しくしかられ号泣した事は、言うまでも無かった。
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638 ID eyx7LJ60 おk、ギャルゲちっくを努めた ゲーム化テキスト 主人公視点「男」 ――吹き抜ける青い空、肌撫ぜる青草と春風の音……。 今日という日に限って、なんて世界は心休まる風景をまざまざと俺に感じさせてくれるのか? ……ははは、ゼッテェー“皮肉”だ。そうに、違いない。むしろ確定! 世界は絶対、俺のイケメン具合に嫉妬している。しかも毎日が『(自主規制)』な生活と来れば、誰だって俺のことを羨みそうなもんだ。 右を向いても、左を向いても「粒ぞろい」――俺ってなんて罪なんでしょ……。 こんな美女ばかりをはべらせて、どっちつかずな優柔不断が許される日常。 どこに落ち度があるのだろう? これほど計画通りなプランも無いってもんだ。 ――あ。 だから――こんな「試練」を与えられたんですね……今更。 「ま……すた……ぁ……?」 「おいおい、マスター……テメェ、案外と大胆だなあ?」 驚愕の表情で俺の惨状を見下ろす最強のポケモン――「ミュウツー」。 その彼女を尻目に俺の身体に圧し掛かって倒れる「リザードン」 挑発的に火のついた尾っぽを揺らし、見せ付けるように身体を密着させてくる。 639 ID eyx7LJ60 あ、やわらか~い……。 「……ころ――」 「まてまてまてまてまてまて!」 ふぅ~、なんて短気なお嬢さんだ……。一瞬で破壊光線を充電するなんて、流石「最強」。 そして、それを見せられても動じないリザードン……せめて俺を助けるとかのアクションは欲しかったです。結構マジで。 「退け……爬虫類モドキ……」 「はん、色素欠乏症がナマ言ってんじゃねえよ?」 ようやく驚き竦みあがった状態から立ち直ったミュウツーは、のっけから攻撃的。 リザードンも、まったく俺の腹の上から退く気はないらしい。互いに喧々していて、話し合いの余地はなさそうだ。 それはそうとリザードンさん、設定上の貴女の体重は(自主規制)なので、マジで退いてください。腹がちぎれる。 「二度は言わん、マスターから離れろ……」 一際、濃厚な戦意を漂わせ、ミュウツーは普段以上の昂ぶりで全身を振るわせ始める。 彼女が最強である何よりの証左となる究極の特殊攻撃翌力が開放され、周囲の環境が捻れるような錯覚を覚える。 ―宇宙の法則がみだれる― 640 ID eyx7LJ60 ちょっと、ミュウツーさん……俺“ごと”ですか? 「やぁん、マスターこわぁい!」 有り得んほどの猫撫で声を上げて、リザードンは周りの状態が見えていないのか、ますます俺の身体に密着してきた。 マジで空気読めよ、お前……。 「猫かぶんじゃねえーーーーーーーーーーーッ! どうにかしろ!」 じゃれるようにしな垂れかかったまま、リザードンは一向に俺の意志を汲んでくれる事はない。 クソッ! バッチは全部持っているはずなのに、何故こいつは言う事を聞かないんだ!? そんな所ばかり、アニメ版に順ずるじゃない! ミュウツーも、もうなんかよく分からないくらい手の内に黒い塊を抱えてるじゃないか! 絶対、[ピーーー]気まんまんじゃんか……おまけに何か喋ってるし。――いつもの事だけど……。 「世界を無に帰し、宇宙を無に帰し、私も無に帰ろう」 「ネ オ エ ク ス デ ス!?」 ふぁーーはっはっはっはっ! 641 ID eyx7LJ60 ああ、もう駄目だ。 通例どおり(?)の高笑いを上げた彼女は、今すぐにでもシャドーボールを撃ち込んでくるのだろう。 ああ、悔やまれる。なんて俺は無力なんだ……。 お父さん、お母さん、ボクは貴方達にとって良い息子だったでしょうか? カスミ……それからエリカ、ナツメ、カンナさん、ナナミ姉さん(シゲルの姉?)、そして――キクコ(女性は何時までも美しいものさ)etc。 「ありがとう、青春を!」 馬鹿は死ななきゃ治らない――。 ―BAD END― 試しに やっぱり「ぴー」判定にひっかかったか
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8(ID 3Qja7PAs0) M「主」 男「……何?」 M「主は何故、他のポケモンまで気にかける? 私がいれば、他のポケモンはいらないだろう?」 男「それは……」 M「私は、最強のポケモンだ。どのポケモンよりも勝る。そう在るように造られた」 男「……」 M「……不服か?私が不服だから、他のポケモンを持つのか?」 男「そんなことはないよ、ミュウツー。唯俺が言いたいのは」 M「いや……いい。すまない、主。主を疑うなどと……私が間違っているのだな」 男「ミュウツー……」 17(ID 3Qja7PAs0) 男「ミュウツー?……おーい?」 M「…………」 男「何だ、寝てるのか……ん? あ、れ……何だこれ、何か……頭に入って……」 (主は絶対主は全て主は私の意思私は主の意思主は私)) (主に逆らってはならないそれは主が世界だから私の世界主の世界)) (主に見捨てられてはならない主に嫌われてはならないその為にはどんな手段も行使)) (主と私の世界に入ってくるな私と主以外は全員排除排除排除排除)) 男「――ッ!? あ、ぁ……な、んだ……コレ……何何だよ……!?」 M「主。どうした?」 20(ID 3Qja7PAs0) 男「う、うわあっ!?」 M「すまない。主の気配に気づかないとは……何の命令だ?」 男「い、いや……なんでも、ない、よ。休んでて……」 M「…………そうか。それが主の命令なら、もう少し眠る事にしよう。おやすみ、主」 男「おやすみ………………うぐッ」 ラ「らい?らいちゅぅ……?」 男「う、うん……ありがと、ライチュウ……もう大分、吐き気治まったから……」 フ「フシ……」 男「フシギソウも、心配してくれるのか……なんかごめんな、起こしちゃって」 男(それにしても、さっきのあれは一体……テレパシー、みたいだったけど……) 男(ミュウツーは……あんな事ばかり考えているのか?)
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212 ID L7CDfDUo 「ミュウツー、ごめんな、もうお前と旅をすることはできなくなっちまったんだ」 その言葉は今まで戦ってきたどのポケモンのどんな技よりも巨大なダメージをミュウツーに与えた 旅を続ける男とミュウツー、そしてその仲間のポケモン達は今日ものんびりと一日をすごしていた ジム戦も順調にこなし、残るバッヂもあと一つ。 目的のバッヂをほとんど集めた事で、自信をつけた男は自分の夢がもうすぐ叶うかもしれないという喜びと期待で舞い上がっていた。 一方ミュウツーはというとこちらもやはり上機嫌だ、他のポケモンはモンスターボールに納まっているし まだ日は高く、次の町に着くのにもまだまだ時間がかかる。しばらく男を独占していられる その頬が完全に緩みきってしまっている事にも気がつかない様子だった 「なんだニヤニヤして。嬉しそうだな」 男が語りかけるとミュウツーは慌てて顔に手をやる 「べ、別に、ニヤニヤなどしてません。主の方こそ嬉しそうにみえますが」 「そりゃだって、もうあと一つだぜ?くー、もうすぐ俺もポケモンマスターになれるんだって思うとな」 そういいながら男は身悶えていた。傍からみれば変人以外のなにものでもないような動作だったが、ミュウツーにとってはその動作すらもいとおしく思えているのだろう 時折バッヂケースを除いては自分がゲットした七つのバッヂを感慨深げに眺める 「ほんと、ミュウツーがいてくれて助かったよ。もしお前と会ってなかったらこんなに順調にいかなかったもんな」 不意に想像してしまった、もし男と出会ってなかったら?もし出会う事が出来なかったら?怖くなった、イヤダ、絶対に。あまりの恐怖からミュウツーはつい男の服の裾を掴んでしまう 「ミュウツー?どうした?なんだ甘えたいのか、しょうがないやつだなぁ」 そういうと男はミュウツーの手を握り一緒に歩き出す。男のその行動一つでミュウツーの心に浮かんだ影は全て消し飛んでしまった ミュウツーは思う、この男に出会えてよかったと、この人に仕える事になって良かったと。その幸せをかみ締め、手のひらに男の体温を感じながら、この時がいつまでも続けばいいとそう願っていた。 213 ID L7CDfDUo 「待て!!」 突然後ろから呼び止められる。ミュウツーは男の側に陣取り、男も慌てて振り返る そこには黒い服をきた男が、それぞれモンスターボール構えていた。 「最強のポケモンミュウツーだな。大人しくこちらに来てもらおう」 「なにいってんだ!ミュウツーは俺のポケモンだぞ!お前らなにもんだよ!」 男が叫ぶ、ミュウツーにはその男たちの目的がわかっていた。またか。 まだ男と出会う前はよくこういった輩が自分の前に現れたものだった、しかし依然とは違い今のミュウツーには主がいる 自分の事で主に迷惑をかけるわけにはいかない、ミュウツーはすぐさま黒装束の男達に襲い掛かる。 「ぐ・・が・・・」 一瞬で男の一人の首を締め上げる。 「立ち去れ、貴様らの要求に従うつもりはない」 しかしそれがいけなかった。 「離しなさい!あなたのご主人様がどうなってもいいの?」 振り向くとどこに隠れていたのか銃を持った女が男のこめかみに銃口を押し当てていた 「な・・・」 ミュウツーは黒装束の男の首を離す。ゆっくりと振り向き女を睨みつける、その目には見つめただけで人を殺せるのではないかと思うほどの殺気が篭っていた 「そ、そんな目をしても無駄よ!さぁ、大人しく私たちの言う事をききなさい」 ミュウツーにその声は届いてなかった。 主を、自分の主を自分の責任で危険な目にあわせてしまった。それと同時に見知らぬ女が自分の愛する主に密着している、その事実が許せなかった。 ミュウツーは静かに意識を集中させる・・・ 214 ID L7CDfDUo [サイコキネシス] 女の腕が曲がっては本来曲がるはずのない方向に曲がる。女は悲鳴をあげながら自分の腕を抱き寄せアスファルトの上でのたうちまわった。 「主、大丈夫ですか?お怪我は?」 「あ、ああ、大丈夫」 ミュウツーは男の身を隅々までチェックし、安堵した。良かった、どこにも以上はない。 『しかしこの女どうしてくれよう?』ミュウツーは静かに女に近づきその体を蹴りつける 「私の主に貴様のような薄汚れた女が触るとは、覚悟はできているんだろうな?」 ミュウツーの低い声が腹の底から響いてくるようで女はあまりの恐怖に失禁していた。 「ベトベター!くろいきり!」 慌てて振り向く、黒装束の男がモンスターボールからベトベターをだし指示をだしていた、辺りが黒い霧でつつまれる。 「ミュウツーどこだ!?」 叫ぶ男 「主!主!?」 叫ぶミュウツー。 落ち着け、この状況なら相手からも私は見えないはず、ミュウツーは感覚を研ぎ澄ませ、相手の気配を察知しようとした 「ヘドロ爆弾!!」 ベトベターへ指示をだす声が聞こえる、ミュウツーは咄嗟に身構える。しかし何も起こらなかった不思議に思いふと辺りを見回す 後方で爆発音がきこえる 「わああああああああ」 男の悲鳴が響いた 215 ID L7CDfDUo ゆっくりと霧が晴れる、それ以前から声のする方向へ走っていたミュウツーがそこで見たものは 爆風に巻き込まれまるでゴミのように真っ黒になった男の姿だった 「お、おれはべつに、こ、殺すつもりとかはなかったんだぞ、お、お前らがいけないんだからな、抵抗しないで着いてくればよかったんだ」 黒装束の男がそういいながら、女を担えあげる 「お、お前が素直に、ロケット団に従ってれば、こんな、そう!お前のせいだ!最強のポケモンとかいってお前が主人を見殺しにしたんだからな!」 黒装束の男・・・ロケット団の男は完全にパニックになっていた おそらくは下っ端なのだろう、今の状況が自分の責任ではないと必死で言い訳をしている しかし、その支離滅裂な言葉ですら今のミュウツーにダメージをあたるには十分だった 「わたしの・・・わたしのせいで・・・わたしがいるから・・・私の・・わたしの・・」 「そ、そう!お前のせいだ!俺はなんも悪くない!と、とにかく今日のところはこれで勘弁してやる!」 ロケット団の男は女を抱えその場を立ち去っていく 「主、主!しっかりしてください。今、今すぐに病院へ!主!主!!!」 男を抱え上げ必死で男を揺さぶる、ガクガクと頭が前後に揺れるだけで男は何の反応もしめさなかった 突然男の腰についていたモンスターボールから光が発せられる、そこにはリザードンがいた 『バシン!』リザードンはミュウツーの頬を張る 「え・・・?あ・・・?」 「あんたなにやってんだよ!私の主人を殺す気か!どけ!」 リザードンはそのまま男を背に乗せ飛んでいってしまった ミュウツーは呆然としながらも慌てて後を追う 216 ID L7CDfDUo 結論からいうと。確かに『男の命に別状はない』と医師は言った。 今は輸血の点滴や酸素マスクなどを付け痛々しい姿をしながら眠っている 「お前ふざかるなよ!」 病院の中庭でリザードンの怒声が響く 「普段から最強だとかいって、ずっと側にくっついてるくせに。なんだこのざまは!」 ミュウツーは何も言い返せなかった この時点ではミュウツーに男の無事は知らされていない リザードンの言葉も正直に言えば耳に入っていなかったのだが それが益々リザードンの怒りをかった 「もしなんかあったら絶対に許さないからな!」 リザードンはまだまだ言い足りなかったがそれでもこれ以上は無駄だと悟り、男の元へと戻っていく 残されたミュウツーはただ立ち尽くし「主・・主になにかあったら・・・主・・ごめんなさい・・主・・」 と繰り返し繰り返し呟きながら泣いていた。 リザードンが病室に戻ろうとすると中から声がした。 「・・・ですから・・・の・・・・んですが・・」 慌てて病室の扉を開く、そこには目が覚めベッドから体を起こした男と医師がいた 「え?今の・・・どういうことですか?」 リザードンには全く理解できなかった。 217 ID L7CDfDUo 天気は晴天から曇り、雷雨へと変化していった。病室には続々と関係者が訪れ、狭い病室が窮屈になっていく。 男の母親をはじめオーキド、ライバルのシゲル、カスミ、タケシ、エリカ、ナツメといった男が制覇したジムのリーダー達、マサキも見舞いに駆けつけてくれた。 しかし、皆男の容態を聞き慌てて着の身着のままかけつけたものの病室に入った瞬間、男にかける言葉がみつからず 人が増え、また人が増えても病室内の重い空気を打破する事ができずにいた。 一方ミュウツーはまだ中庭にいた、先ほどの位置から一歩も動かず、ただうつむき「主、主」と繰り返している 始めの頃こそ何人かの看護士や別の患者が声をかけたが何の反応も見られず、今ではミュウツーの周囲に近寄る人物はいなくなっていた そこへ先ほど立ち去ったリザードンが猛スピードでやってくる、右の拳を握り締め、そのまま振り切った。 元々体格では勝っているリザードンである、その攻撃をもろに顔面に受けたミュウツーは成す術もなく吹き飛んでいく。 「おま、お前殺してやる!!!立て!!!お前のせいで!お前のせいで!!!!」 ミュウツーはゆっくりと体を起こす、それと同時に嫌な予感が頭をよぎる 慌てて立ち上がりそのまま男の病室へと走る 「待て!逃げるな!絶対に許さない!!!お前なんか!お前なんか!!!」 逃げているわけではなかったがミュウツーは止まらなかった 急ぐ、急ぐ、男のもとへと、階段を駆け上がり男が寝ているはずの病室めがけて リザードンはその凶暴性から、院内の警備員に止められていた 「離せ!あいつは!あいつを殴らなきゃ!あいつを!」 病室の前についたミュウツー、ゆっくりと深呼吸をしながら扉に手をかける 「ミュウツー・・・か?」男が問いかける 「ミュウツー、ごめんな、もうお前と旅をすることはできなくなっちまったんだ」 その言葉は今まで戦ってきたどのポケモンのどんな技よりも巨大なダメージをミュウツーに与えた 218 ID L7CDfDUo 「な、何をいってるんですか?主?」 ミュウツーはまず一歩、ゆっくりと足を進める 「こ、今回の事は本当に申し訳ないと、、、思ってます。主を守れず・・その・・」 二歩目 「で、ですが、その、も、もう絶対に、こんな事にならないように。絶対に」 三歩目 「だ、だから、わた、わたしを、すて、すてないで、、すてない、、、で、、ウ、、、ウウ」 四歩目、男に手が届く 「わあああああああああああああああああ」 男の胸に顔を埋め思い切り泣いた 「ごめ、ごめんなさい。ごめんなさい、私のせいで!私のせいで、私が悪いんですごめ、ごめんなさい」 室内にミュウツーの謝罪が響く、面会に来ていた数人の目にも涙が浮かんでいた 扉にはリザードンが、追いついてきていた。 「お前のせいじゃないよ、大丈夫、ちゃんとわかってる。でも俺がもうダメなんだ。これ以上旅を続けられなくなった。捨てるなんていってない もう無理なんだって。治らないんだって、医者にいわれたんだ。もうお前と一緒にバトルもできない。ごめんな。」 部屋の中にいて、顔をあげている人間の姿はもうなかった、やめてくれ、そんなに自分を慰めないでくれ 「ごめ、、ごめんなさい、ごめ、、」 「いいんだ、お前のせいじゃない。ちゃんと分かってる。」 男の手がゆっくりとミュウツーの頬をなで、その輪郭をなぞる 「もう、こうしないとお前の顔もわからないんだ」・・・男の目には包帯が巻かれていた 219 ID L7CDfDUo 目の光を失ったトレーナーがポケモンマスターを目指すのは無理だと言われている 中には長い年月をかけて、ポケモンとの連携を強化しなんとかバトルをする事ができるようになるトレーナーもいるようだが しかし、それは通常のバトルでの話。ジム戦やそれ以上ともなれば話は別だ、相手の動きが見えなければ指示もできないし、当然ポケモンの反応も遅れる 目の見えないバトルの特訓の最中にポケモンが潰れるという話も少なくはない それを知っていた男は医師の話を聞いた時点で自分の夢がそこで潰えた事を悟った 自分のポケモンに無茶はさせられないし、させるつもりもない ミュウツーの力が狙われていたのはゲットする以前から知っている事だし 勿論ミュウツーの事をうらんでなんかいない、もし恨むとしたら相手のロケット団だ しかし、今自分の腕の中で泣き崩れるミュウツーをどう納得させればいいのか それが今の悩みの種だった 「ごめん皆、ちょっと二人だけにしてくれないかな?」 見舞いにきてくれた友人達を部屋の外にだし、男はゆっくりと赤子をあやす様に語り掛ける 「なぁもう泣かないでくれよ、本当にお前のせいじゃないんだ。」 「で、でも・・主の夢が、、主の、、主の・・・」 「なぁミュウツー?俺きっとお前がいなかったらこんなにバッヂ集められなかった きっとこれはお前に頼ってばかりで楽にバッヂをゲットしてきた俺への罰なんだ。だからお前は気にする必要ない」 ゆっくり、ゆっくりとミュウツーに話しかける、『そういえば初めて会った時はびっくりしたなぁ』とか『あのバトルはすごかったなぁ』とか思い出を交えながら。 ゆっくり、ゆっくりミュウツーの心をあやしていく。 泣きつかれたのか、それともただそこが気持ちよかったのか、いつのまにかミュウツーは男の腕の中でスヤスヤと寝息をたてていた。 220 ID L7CDfDUo 「じゃぁ、お大事にね」「気を落とすなよ」「また来るから」「いざとなったら私があんたの面倒みてあげるわよ」「元気出せよ」 見舞いに来ていた皆が帰っていく、ミュウツーは変わらず眠っていた。 自分はなんと幸せなんだろう、こんなに沢山の友人が自分の為にかけつけてくれた、ミュウツーお前にあってから良い事づくめだよ。 男はそんな幸せを噛み締めながらミュウツーの頭をなでる 「あ、、あの・・・」 「ん?どうしたリザードン」 なぜ私だとわかったのだろうか、リザードンは本当は自分の主人の目が見えているのではないかと思う 「そ、それ重くないですか?なんなら私が運びますけど」 “それ”とはミュウツーの事である。さすがにベッドに頭だけのせた状態では辛いだろうと タケシに運ぶのを手伝ってもらったが腰に回っている腕を決して放そうとはしなかいため、今は男の隣で眠っている、今も男はミュウツーを起こさないよう無理な体勢で体を起こしていた。 「いや、このままでいいよ、こいつも色々考えて疲れちゃったんだろ」再びミュウツーの頭をなでる 「リザードンもありがとな、お前が運んでくれたんだろ?」 「い、いえ、私は当然の事をしただけで・・・」「ありがと」 男に満面の笑みを向けられ、照れたのだろうか慌てて自分のモンスターボールの中へと入っていってしまった 「あれ?リザードン?」急に気配を消したリザードンの事を不思議におもいながらも ミュウツーの頭をなでながら、今日の出来事を振り返る。もう目がみえない。 あと一個だった、あとバッヂ一つでチャンピオンロードに挑戦し、四天王に挑むことができたのだ。もう少しでポケモンマスターになれるはずだった。 みんなの手前、虚勢をはったが、口でどんなに言いつくろっても、やはり悔しかった。もう少し!もう少しで!あああああああああああああああああああああああ その慟哭をミュウツーは決して聞き逃さなかった 申し訳ありません主。大丈夫、あなたの夢は私が絶対に叶えてみせます・・・ 221 ID L7CDfDUo 翌日、目が覚めるとミュウツーの姿はなかった。 どこにいったのか探しに以降にも今の男の状態ではどうすることもできず しかたなくまた見舞いにきてくれたカスミ、ナツメ、エリカに事情を説明し探してもらう事にした。 ミュウツーはトキワシティに来ていた、腕には男のバッヂケースを握っている 中に入っている七つのバッヂが少し色あせたように見える。 「待っていて下さい主」 そのままトキワジムに入ると、中にいたトレーナー達がミュウツーの姿を見るなり慌てて奥の部屋に向かっていくのが見えた (なんだ?)しかしそんな事を気にしている暇はなかった、そのまま奥へと向かう そこには昨日のロケット団の男がいた 「な!?貴様!!!!!!!!!!!」 ミュウツーが男を追いかける、扉を一つ二つと開け男を追い詰めていく。行き止まりまでくると逃げていた男がミュウツーの方へ向き直った 「へ、へへ、へへへ、お、俺の仕事はここまでだ」 男の下に突然穴があき、そのまま落ちていった 「逃がすか!!!」 しかし穴はすぐに閉じてしまう、あわててもと来た道を引き返そうとしたが扉を閉められ、鍵を掛けられているようだった 「く、とじこめられた」 慌てて壁を殴り、蹴り、破壊光線をうつ、しかしどこの壁も扉もびくともせずただ部屋が大きく揺れるだけだった 『ハハハハさすが、すごいね、君の技はたいした威力だ』 突然天井から声が聞こえてきた 222 ID L7CDfDUo 『お初にお目にかかる、ミュウツー君私はこのジムのリーダーにしてロケット団のボス。サカキだよ』 「ロケット団!?貴様が!?」 ミュウツーは怒りに我を忘れそうになった、そうか、こいつが私を狙った、こいつのせいで私は今までみじめな思いをしてきた、こいつのせいで主が!!! 『いやいや、君の方から来てくれるとは思ってもみなかったよ、一体どういう心境の変化かな?我々ロケット団に仕えてくれる気にでもなったかね?』 その言葉でミュウツーは当初の目的を思い出す 「ふざけるな!誰が貴様らのなどに!貴様ジムリーダーといったな、私と勝負しろ、そしてバッヂを渡せ!」 『バッヂ?君が私に仕えてくれるのならバッヂなどいくらでもくれてやってもいいが・・・そういえば君のトレーナーはどうしたのかね?』 一番聞かれたくない事を聞かれてしまった、、、 「主は・・・来ていない。そんなことより早く勝負しろ!」 『来ていない?トレーナーが?なのに勝負を?ハハ・・・ハハハハハハハ!そうか、逃げたのだね?私の力に恐れをなして、ハハハハハ!!!!なるほどなるほど、それで戦闘狂の君だけがきたと?』 「違う!!!主は逃げてなどいない!!!」 サカキはしばらく腹を抱えて笑っていた、ミュウツーにはそれが我慢できなかったが今は何もいえなかった。 『ハハ・・・ハ・ハァ。まあいいだろう、トレーナーなしのジム戦など聞いた事もないが、そうだな、もし君が負けたら私に仕えてくれるというのであれば、その勝負受けてたとう』 「いいだろう、すぐに始めろ」 ミュウツーに負けるつもりなど初めからなかった 扉が開きバトルルームまで案内される その案内人が昨日の男だったのでミュウツーは怒りで何度も我を忘れそうになるのを押さえこむ バトルルームに着くと、そこにはさきほどの声の主がまっていた 「でわ、始めようか」 223 ID L7CDfDUo 「その前にバッヂを見せてもらいたい」 ミュウツーは言い放つ、別に無理矢理奪って逃げてもよかったが それでは自分の主の流儀に反する、正々堂々勝利してから貰うつもりだった しかし、“ジムリーダーのサカキ”ではなく“ロケット団のサカキ”という男を信用できなかったので先に確認することにしたのだ 「なに、心配しなくてもほれ」 サカキが上着のジャケットを捲ると内ポケットの中にいくつものバッヂが入っていた 「問題ない、手間を取らせてすまなかった」 「こちらも確認させてもらいたい、本当にお前が負けたら私に従うのだな?」 「ああ」「本当に?」「くどい!!」 ミュウツーはイライラしていた 『今日は主と一度も会話をしていないな』 『もう半日、こんなに主と離れていた事があっただろう?』 もうすぐ試合だというのに考えるのは自分の主のことばかり 『目が見えないことで不自由をしていないだろうか』 『私が側にいない間に怪我をしていないだろうか』 『早くバッヂを持って帰らなければ』 試合開始の合図がなる・・・ サカキのポケモンが出現する、しかしミュウツーがまず戦わなければならないのは背中の寒さだった トレーナーゾーンにが主がいない、というのがこんなにも心もとない物だったとは。ミュウツーは気合を入れなおし、相手に向き直る。 「うおおおおおおおおおおおおお」 224 ID L7CDfDUo トレーナー不在といってもやはりミュウツーはミュウツー、最強のポケモンだった サカキは自分のポケモン5匹中、4匹を倒され、今最後のニドキングを残すのみ そのニドキングももはや立っているのが精一杯といった様子だ しかしサカキは余裕の表情を浮かべる、それどころかミュウツーとのバトルをまるで第3者のように楽しそうに見ている 5連戦ともなるとミュウツーにもさすがに疲労の色がうかがえた ところどころにダメージも残っているし、満身創痍とまではいわないまでも辛そうなのは一目瞭然だった。ニドキングがゆっくりと倒れる・・・ 「ニドキング戦闘不能!ミュウツーの勝利!」 ジャッジの声が高らかに響く。パチパチパチ・・・手を叩く音が聞こえた 「イヤイヤイヤ、お見事、さすが最強のポケモンと噂に名高いミュウツーだ」 「そんなことは、、どうでもいい、、バッヂを渡せ、、、、」 「申し訳ないがそれはできない」 な!?ミュウツーは慌ててサカキに詰め寄る 「約束が違う!さっさと渡せ!」 「いや、『トレーナーのいないポケモンにバッヂを渡す』なんていうのはルール違反もいいところでね。私にもジムリーダーとしてのメンツもある、そんな事はできないし。初めから君に勝てるなど思っていなかったよ。」 ミュウツーはサカキの胸倉をつかみそのまま睨み続ける 「それでもあの5匹はよくやってくれたと思うよ、最強のポケモンをここまで弱らせる事ができれば・・・上出来だ」 ミュウツーの体が歪み、黒いモンスターボールの中に押し込められる。点滅を繰り返しながら黒いボールはゆらゆらと揺れていた。 ピ-ピ-ピ-ピ-ピピーーーーーーーーーーー 「ある・・・じ・・・・」 点滅が消え、ボールは動きを止める。 225 ID L7CDfDUo ココハドコ?ココハドコ?-ここはあなたの居場所よ- ワタシノイバショ?-そう、あなたの場所- チガウ、ココハチガウ、ココハキライ、ココハイヤダ-どうして?あなたの大好きな主の側よ?- アルジノ?アルジガチカクニイルノ?-そう、ちかくにいるわ- ドコ?ドコニイルノ?クラクテミエナイヨ?-大丈夫、側にいるわ、名前を呼んで御覧なさい- アルジノ?アルジノナマエヲ?-そう、主の名前を・・・・・サカキ様って- サカキ・・・サマ? 目が覚めるとそこは見た事もない場所だった 何もない白い部屋、白いベッド、白い椅子、白い扉 “ズキ”「痛!」頭がものすごく痛い、ここはどこだろう? ミュウツーはベッドから降りるとゆっくり扉を開ける そこには別の部屋があり、部屋の中心のテーブルで優雅にコーヒーを飲む男の姿があった 「やぁミュウツーおはよう」「あなたは?」「まだ寝ぼけているのか?私は君の主人のサカキだよ」 「サカ・・・キ・・・さま?・・・ウ!痛い!痛い頭が!!!ウウウウウウウウウウ!」 “ズキズキ”と頭痛がひどくなる。思わずその場で蹲ってしまった 「おいおい、大丈夫かね、まだ少し休んでいた方がいい」 サカキがミュウツーの肩に手をやる、ふとミュウツーの目にあるものが飛び込んできた 「サカキ・・さま・・それ・・・は?」 ミュウツーはテーブルの上にあるバッヂを指差した 226 ID L7CDfDUo 「これか?これは私のジムのジムバッヂだよ」 (バッヂ・・・・バッヂバッヂバッヂバッヂバッヂ・・・なぜだろうすごく欲しい) 「あ、あの、それを一つ、いただけませんか?」 「ん?・・あ、ああ、まあ一つぐらいならいいだろう・・・・まさか、なにか思い出したのか?」 思い出すとはどういうことだろか?ミュウツーはその言葉の意味がよくわからなかった そういえば何故自分はこんなところにいるんだろう?今より前のことが全く思い出せない 「ほら、これでいいか?」 サカキがバッヂをミュウツーの手のひらに落とす 「あ、ありがとうございます」 なぜだろう、すごく嬉しかった、これでやっと・・・やっと? やっとなんだろう?なにか、大切なことを忘れている気がした・・・必死に記憶の糸を辿ろうとする 「うあ!!う!ああああああああああああああああああああああああ!!!!」 再び激痛が走る 「やめろ、何も考えるな!思い出そうとするな!!」 サカキの言葉になんとか反応し、思考を停止する、痛みが止んだ。楽になったはずなのに、でもなんだかとても辛かった。 「さぁ、部屋に戻ろう、もう少し眠っていた方がいい」 「う・・あ・・・はい・・・・」 ミュウツーは部屋に戻る、白いベッドに横になるとコツンとなにかがふれた 「これは?」 それはバッヂケースだった 227 ID L7CDfDUo バッヂケースの中には7つのバッヂが入っていた そして一箇所、窪んでいる部分に先ほどサカキから貰ったバッヂをはめてみる 「ぴったりだ・・・」 そうか、自分はこれを集めていたのだ、でもなぜ?こんなバッヂを? こんな?“こんな”なんて言ってはいけない、これは大事な・・・大事な? 頭痛が増していく・・・しかし今は側にサカキはいない、ミュウツーは思考を止めなかった 何でこれが大事なの?だって集めていたから 私が?このバッヂを??違う。主が、主が集めていたから 主が?サカキ様が?違う、サカキさまはこのバッヂをくれた、集めてはいない でわ主とは?主はただ一人 サカキ様?そう、そのはず・・・でも・・・ ワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイ サカキは少しだけ焦っていた さきほどのバッヂを渡したのは失敗だっただろうか? しかしあの悪のモンスターボールの効果は立証済みだ心配する必要はない しかしあのバッヂを欲しがったということはまだ完全に悪に落ちていない しかし私を“サカキさま”と呼んだ失敗はしていないはずだ しかし、しかし、しかし、しかし。 一枚の扉で隔てられた空間で人間とポケモンが思考の迷路を彷徨っていた 228 ID L7CDfDUo リザードンはため息をついた ミュウツーが男の前からいなくなってからというもの毎日のようにカントー地方を飛び回っていたのだ 時にはタケシを、時にはカスミを、時にはエリカを、時にはナツメを、時には全員を乗せながら。しかしミュウツー探しは難航を極めていた ただでさえ目が見えない事で不安になっている自分の主人がミュウツーのせいでよけいに心を痛めている。リザードンはそれが許せなかった 「まったく・・・一発どころか百発は殴らないと気がすまないな・・・」 日も暮れはじめた、今日の捜索はここまでにしようか。 また・・・帰ったら主人に報告をしなければならない『今日もみつかりませんでした』そういうたびに『そう、ご苦労様』と笑ってくれる。 なんと言う事だろう、自分の主人にこんなに心配をかけておいてあの“自称”最強ポケモンはどこにいったというのだろうか あの性格だ、とてもこれほどの長期間、主人と離れていることに耐えられるとは思えない。きっとストーカーのように側でみているに違いない、そう、きっとそうだ。 そんな偏見にみちた考えをめぐらせながら、リザードンは主人のいる病院へと戻っていく。 一方のミュウツーは白い部屋で目覚めてから三日がたつころ、日に日に募る謎の苛立ちと頭痛でストレスの塊と化していた 主と食事をし、時にジムでバトル、ポケモンにとってこれほどの喜びはないはずなのに 自分の中にどす黒い感情がたまっていくのがわかった。感情のコントロールができないほどに。 今日などはジム戦でサカキの命令を無視し、挑んできたトレーナーにまで危害を加えていた 「ああ・・・イライラする・・・」 もはやサカキですら近くに寄るのは遠慮したいという様子でミュウツーを遠巻きに見始めている そんなミュウツーの唯一の心の安らぎはあのバッヂケースだった、部屋にもどるとまずケースを抱きしめる。 早くもって行かなければ行けない、そんな事を思いながらも、どこに持っていけばいいのかわからずにまた頭痛と闘いながら一日を終えるのだった。 229 ID L7CDfDUo 六日目の夕方、事件は起きた 大人しく部屋に篭っていると思っていたミュウツーが突然暴れだしたのだ サカキは慌てて部下を呼び、ポケモンやモンスターボールで取り押さえようとしたが無闇に負傷者をだすだけという結果となった 「や、やめろ。私はお前の主だぞ。ほら、よく考えろ」 サカキは必死でミュウツーを説得している ミュウツーの目が怪しく光りながら、無差別に破壊光線、サイコキネシスで攻撃をしかけ部屋は、、、ジムは崩壊寸前だった 部下の一人がミュウツーに背中から飛び掛る、とびついたまではいいがミュウツーは全く気にせず前進、ミュウツーは右腕だけを男の顔に向け、そのまま吹き飛ばす しかし、男はただでは転ばなかった、いや、ただで転んだ方がまだ幾分かマシだったかもしれない ミュウツーが握っていたバッヂケースを握っていたせいでバッヂケースを奪い取る形で吹き飛び、中身がバラバラになってしまった 「アア・・アアアアアア!!!!!アルジノばッヂだ!!!アるジノユめヲ!アルジノユメハダレニモじャマナンかサセなイ!!」 慌てて拾い集める、一個一個丁寧に傷がつかないように。一個、二個、三個、四個・・・七個目まで拾ったところでミュウツーは慌てた。一つ足りない・・・ 片腕に7個のバッヂを握り締めながら八個目のバッヂを必死にさがす、そこら中に倒れている人間やポケモンをどかしながら 「ない!ない!ナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイナイ!!!!!!」 サカキはこれだと思った 「ほ、ほら、バッヂだ、バッヂならいくらでもやろう、だから、大人しく私のいうこと・・・を・・・・」 バッヂを持っていたはずのサカキの手がそこにはなかった。 「アア、アッタ、ヨカッタ・・・」 ミュウツーはサカキの腕ごとバッヂを奪ったのだ 「ア、ア、あ、ああああああああああああああああ、私の!私の腕がぁぁああ!!」 ミュウツーは八個のバッヂを握り締めると、浮翌遊をはじめ、どこかへ向かって飛んでいった 230ID L7CDfDUo ミュウツーが向かったのは男が入院している病院だった ミュウツー自身は何故そこに向かっていったのかはわからなかったが ただ、そうしなければいけない、そうすればいいんだという不思議な確証はあった。 「な、ミュウツー?」 そこにはリザードンがいた 「お前、どこ行ってたんだよ!いまさら!いまさら!お前のせいでご主人が!!ご主人が!!!」 リザードンが何やら叫んでる。皆?皆とは誰だろう?おかしい、私には主だけのはずだ、主だけ、主と私だけ、主にも私だけそうそれでいい、それで十分なはずだ “ゴッ” リザードンの視界がずれる、一体何をされたのだろう、痛みを感じる暇もなくリザードンの意識は途絶えその巨体がスローモーションのように倒れていった。 病院に入るとミュウツーは何かを思い出したかのようにある場所を目指し走っていた 何があるかはわからない、でもきっとそこには何かがある、私が必要としている何かが ある部屋の前につくと、ミュウツーは立ち止まり、自分の心臓の鼓動が早くなっていくのを感じた、、ココダ ゆっくりと扉を開けるそこには見舞い客だろうか、何人もの人間が狭い部屋の中で一点をみつめていた 「ミュ、ミュウツー?」「ミュウツーが!ミュウツーが帰ってきたよ!」 口々にわめき立てる人々を掻き分け、ミュウツーは部屋の中心を目指す 人々の視線の先にあるベッドの上には・・・ 白い布を顔にかぶせた男が眠っていた 231 ID L7CDfDUo ミュウツーは全てを思い出した そうだ、この人が本当の私の主だ 良かった、そう、この人の、主のためにこのバッヂを集めていたのだ 「主!!!!主!!!!!!!」 ミュウツーは男に縋り付く、しかし男は何も答えない 不意に肩に手を置かれる 「ミュウツー・・・男はね・・・昨日急に容態が悪くなって・・・爆発の時の傷が原因だろうってお医者さまが・・・」 この女は何を言ってるんだろう、主が死ぬわけない、そういえばリザードンも似たような事を叫んでいた気がする。だがそれはおかしい、主が死ぬのは私が死ぬときだ 「主、主、ほら見てください、バッヂです八つ全てあつめてきましたよ。私一人でも勝って見せました、大丈夫、ほら、これで主の夢が叶いますね。」 ミュウツーが硬くなった男の手を開かせバッヂを握らせようとする。 ボロボロと零れ落ちるそれをミュウツーは必死で拾い上げる 「そうだ、バッヂケース。すいません、すぐに新しいのを買ってきます。でもほら、見てください、ちゃんと、ちゃんと八個あるんです」 見ている方がきつかった、「もうやめてくれ」という女性陣の意見をきき男性陣がミュウツーを引き剥がそうとする 「私に触れるな!!!私に触れていいのは主だけだ!!ほら、主、主からも何か言ってください。もう夢が叶うんですよ、明日にでもポケモンマスターにでもなれますよ」 ミュウツーは再び男にバッヂを握らせる、カチャン、カチャンと床にバッヂが落ちる 「ほら、これ、コレが八個目のバッヂです、主はまだちゃんと見ていませんでしたね」 言いながら男の顔にかかった布を取り外しバッヂを顔の側に持ってくる 「主、どうですか?これが八個目です。変な形だと思いませんか?」 しかし男は目を覚まさない 「ある・・・じ?」 232 ID L7CDfDUo 「アア、オツカレナンデスネ?マカセテクダサイ、ワタシガハコンデアゲマスカラ」 「な、おいミュウツー?おい!誰かミュウツーを止めろ!」 ミュウツーの異常にいち早く気がついたのは誰だったか、その場にいた全員がいっせいにミュウツーに飛び掛る しかしそこにミュウツーはいなかった、男も。辺りを見回す。 ミュウツーは男を抱え、窓際でいとおしそうにその頬を撫でていた。 「サァ アルジ アナタノ ユメヲ カナエテ アゲマショウ」 “パリン”という小気味良い音とともにミュウツーが窓から飛び降りる そこに残った全員が慌ててミュウツーの後を追ったが病院の敷地内にもうその姿はなかった それから二日ほどたってからだろうか 四天王が何者かに殺されたという事件が報道されたのと 死体を担いだポケモンが現れるという噂が流れ出したのは・・・ アルジ・・アルジ・・サァツギハ・・・ドコヘイキマショウ? 終
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「…だいぶきたのかな?」 吹き抜けの中央に伸びる螺旋階段を上り続けていた二匹が、ふと足を止めた。 片方がはるか上を眺め、首を振る。 「そっか…」 身体が飢えを訴えている。傷付いた足を浮かせている念力も尽きかけていた。 足を踏み出そうとしたその時― 「そこにいるのは誰でちゅか?」 声に再び上を向くと、ピチューの兄弟が不思議そうな顔をして二匹を見下ろしていた。 「…ここを上ってリーダーに会おうと?」 「それじゃいつまでたっても会えない所でちたよ。ちょっと待ってて欲しいでちゅ」 兄弟が壁におもいっきり体当たりすると、シンプルなリフトが降りて来た。 「これに乗れば会えるでちゅ」 二匹は兄弟に礼を言い、リフトに乗り込んだ。 ビルの主がマントを翻しながら振り返り、二匹の姿を見るや目を見開いた。 「…何の用だ?」 声色を落とし、ガラクタを大切そうに握りしめている方の目を覗き込む。 そのまま目を反らさず、握っていたガラクタを前に差し出した。 「補聴器か…」 彼が機械を組み立てる横で、マントに包まった二匹が眠っている。 出された食物を全て平らげるほどだ。久々に満たされたのだろう。