約 1,168,966 件
https://w.atwiki.jp/tsos/pages/6.html
コメントを書き込む前に コメント欄での【煽り、叩き、晒し、荒らし】を禁止します。 当wikiおよびwiki管理人は運営様とは一切関係がありません。ゲームに関する苦情等はwiki管理人に送られても対応できません。 フレンド交換は、フレンド交換ページをご利用ください。 質問する前によくある質問をよく読んで同じ質問がないか確認してください。 wikiに掲載されている内容が【最新とは限りません】。気づいた点があれば、編集するか、コメント欄に情報をお願いします。 名前
https://w.atwiki.jp/satoschi/pages/5069.html
* |Niger-Congo languages|Mande languages| 言語類型 現用言語 使用文字 type living language writing system ISO 639-3 【sos】 言語名別称 alternate names Sambla Samogho Sembla Southern Samo 方言名 dialect names Northern Seeku (Timiku) Southern Seeku (Gbeneku) 参考文献 references WEB ISO 639-3 Registration Authority - SIL International the LINGUIST List Ethnologue
https://w.atwiki.jp/halkyon/pages/22.html
「キョン、聞いた?なんでも通り魔がこの付近に出没してるのよ」 それは二人で部室に向かう途中での会話だった。ちょっとは怖がれよ、おまえ。 「ああ、朝TVでやってたな。まだ北高生に被害はでてないみたいだが」 「時間の問題よ」だから瞳をきらきらさせながら不謹慎なこというのはやめろ。 「俺達にはなんにもできないだろう?」 「キョン、そういう考えじゃSOS団団員としては不適格だわ。SOS団の名前を世間に知らしめるいいチャンスって考えないといけないのよ」 部室に到着するとさっそくハルヒはパソコンに齧り付いて、何やらネットを始めた。 「お茶です。どうぞ」朝比奈さんのエンジェルボイスはいつでも耳に優しい。 古泉がハルヒをちらりとみやったあと、小声でささやいた。 「また涼宮さんがよからぬことを考えてるようですね」 「通り魔を捕まえたいらしい」 「なるほど、結構なことですね」その優雅なスマイルは0円の価値しかないぞ。 「まあ、ハルヒにはトンデモパワーがあるからなんとかなるかもしれんが、 万が一ということもあるからな。あまりその手の危険なことに首をつっこませたくない」 古泉は肩をすくめて「ごもっとも。しかし涼宮さんが黙ってしたがうとは思えませんけど」 ま、そうなんだけどな。あいつが傷つくところは見たくないというか、うまくいかなくて閉鎖空間作られても困るだろう?おまえも。 古泉はもう一度肩をすくめて、チェスでもしますかと言うだけだった。 夜。日付変更線をこえようかどうしようかという時間に携帯が鳴った。 こんな時間にかけてくるのは一人しかいない。ハルヒだ。 「ぼんじゅーる。あ、た、し」 「今日はどーした?」 「通り魔よ。あれからずーっと行動パターンを追ってたんだけど、そろそろきそうよ、北高にも」 「へー」ご熱心なことで。 「犯人の特徴も分かったし、多分次の犯行時間は朝ね。朝練に出てくる子を狙うつもりよ」 「なんでわかる?」 「下校途中の子を狙おうとして一回未遂に終わってるのよ。それから犯行時間が朝になってる。生徒が多い時間帯を避けるとなれば、早朝になるって推理よ」 「なるほどねえ。」あくびをかみ殺す「犯人の特徴わかってんのか?」 「身長160cm前後、ちょっと小太り。カッターナイフが凶器ね」 あんまり特徴とはいえないんじゃないのかなぁ。まあカッターナイフで武装してるとなれば、あんまり近づきたくはないね。 「なにいってんのよ、あんた男でしょ?」とはいうものの別に怒ってる風でもない。 「んで、どーするんだ?」 「決まってるじゃない、張り込みするのよ。張り込み」うれしそうに言うなと。 「で、いつから始めるんだ?」 「あしたからよ。もちろん。7 30には学校にきなさい。みんなにはあたしから伝えとくから。寝坊したら死刑よ」 翌朝。7 25に学校についたものの、眠くて死にそうだ。 おい、ハルヒ。他のみんなはどうした? 「別の場所で待機してるわ」ハルヒもいささか眠そうだ。「あたしたちは校門の近くで見張りましょう」 長門がとことこやってきた。すると朝比奈さんと古泉が別の場所にいるってことか。 うーん、朝比奈さんにはなんの力もないからなぁ。ちょっと心配だな。 「大丈夫よ。ちょっとしたアイテムをみくるちゃんに渡しといたし、古泉くんもいるし」 最近長門の表情というか感情をすこしは理解できるようになってきたのだが、それによれば彼女もいささか眠いと感じているようだ。 「大丈夫か、長門」 「大丈夫。・・・20.51m先に敵性と思われる思考情報を発見」 え?思考情報ってなに? 「敵性思考をもつ人物が放射する情報。威圧感、嫌悪感を呼ぶもの」 女子生徒の悲鳴が聞こえたと同時にハルヒが俺の手首をつかんだ。 「有希、みくるちゃんに連絡して。それからきて。」大声で長門に指示を出しながら、ハルヒが走りだすので、しょうがなく走るしかない。 女子生徒はぺたりと道路に座り込んだままだった。その横に男。手にカッターナイフ。 男はなにかに取り憑かれているようにも見える。 ハルヒが男に向かってすばらしい大声を出して牽制。男はこちらを真っすぐに見据えた。 獣の眼だった。 これはやばいって。頭の中のサイレンがけたたましく鳴り出した。体が動かない。 ハルヒに向かって男は一歩、二歩と歩きだした。カッターナイフをチキチキいわせながら。 予備動作もなにもなく、男がカッターナイフを突き出す。ハルヒはすんでのところで避けるが、やはり男が発するオーラに圧倒されてるのか、攻撃ができないようだ。 やばい、また来る。まっすぐにカッターナイフがハルヒに襲いかかる。避けようとするハルヒだが、間に合いそうにない・・・それはダメだ。 頭の中に古来からある部分からの指令なのか、体が勝手に動き出し、男に体ごとぶつかっていく。 獣の匂いに愕然する。早くカッターナイフを押さえなければ。 しかし。 男の力はものすごく、逆に組み伏せられてしまった。辛うじてカッターナイフを持つ手首を押さえているものの、じりじりと押し込まれて行く。首筋を狙っているのか。 おいおい俺の首筋はスカートじゃないぜ。などと冗談は通用しなさそうだが。 「キョン!」ハルヒが叫んでいるが、どうしろと。「頑張って!」 頑張ってるさ。もうじき死にそうだけどな。ああ、葬式にはきてくれよな。 ついでに号泣してくれると絵になるだろうな。 あと忘れてもいいけど、覚えといてくれよな、俺のこと。 「あ、みくるちゃん! 早くきて、みくるビームでキョンを助けて!」 「え、え~」朝比奈さんの戸惑った声がきこえる。おいおい冗談だろう? 「いいから、早く! キョンが死んじゃうよ!」 「え、えーと、みくるビーム」きっとあの映画のようなポーズを取ってるのだろう。 驚いたことに男の動きが止まった。ええ?みくるビームがまた効いたってこと? とにかく動きさえ止まれば、態勢を変えるのは難しくないし、押さえ込むことなら なんとかできる。格好は悪いが、男の肘を逆に決めることで男の動きを封じることができた。 パトカーのサイレンが聞こえてきた。 ああ、死なずにすんでよかった。 とんだ捕り物のお陰で、また病院のベッドにいる。 もっともケガは擦り傷程度でたいしたことない。午後には出れるだろう。 「今回のみくるビームは、小規模の衝撃波。それがあの敵性人物の動きを しばらく止めた」長門の解説である。 「涼宮さんは、朝比奈さんにまたカラーコンタクトを渡していたのですよ。本当にみくるビームなんてでるわけない、ただのフェイントのつもりでね。まあ、あなたがピンチになったのでまたみくるビームが復活したということでしょうか」 古泉はそういって微笑んだ。 「ハルヒにはなんといって説明したんだ?」 「あの男は重度の薬物依存症で薬の効果が切れたということにしておきましたよ」 「本当は?」 「似たようなものですよ」 ま、しばらく休んでてください。午後迎えが来ますから。 そう古泉は言い残し、長門ともに帰って行った。 午後。ハルヒが迎えにきた。・・・どうした、眼が赤いぞ? 「寝不足だからじゃない?」ぷいとそっぽを向いて答えるのが憎たらしい。 「それよりさぁ、あたしたちが捕まえたってのにニュースにならないんだって。 信じられる?せっかくSOS団の名前が世間に出るチャンスだってのに」 「いろいろあるんだろうさ」多分古泉が機関とやらに手を回した結果だろうし、その理由もなんとなく推察できるが、ハルヒにそれを告げるにはいかない。 「・・・まああんたがいうなら、それでいいけどさ。」そして笑顔になって「お昼、まだでしょ?どっか食べに行こうよ」 「おまえのおごりでな」 「・・・しょうがないか。今回ばかりは」 やれやれとハルヒが肩をすくめて、俺の手首をつかんで歩きだした。 おしまい。
https://w.atwiki.jp/poketetoris/pages/19.html
組織名:SOS団(すもーる おっぱい さいこー) メンバー 位 名前 使用ポケ ボス じっかおう ぷよぷよ(水)、コンマレヌ(あく)、コクーン、でんぱおう(非行)、さしみ(生もの)、わさび(あく) 幹部 ボンゴス 幹部 ムツゴロウ 幹部 カンブー メモ:じっかおう 昔はポケモントレーナーで、ポケモンの楽しさを教えるためにジムリーダーになろうとする。(その時からの仲間が今の幹部) ジムリ申請のため、ロリコン博士に会いに行く。 変態ではなく、純粋にロリコン博士に恋をする。 主人公と仲良くなれば、また会えるのではないかと思う。 主人公のライバルに唆され、主人公のことを「ロリコン博士の恋人」だと勘違いしてしまう。 主人公人質にとってロリコン博士にもう一度会うために戦う。
https://w.atwiki.jp/blu-rayanime/pages/39.html
新SOS大東京探検隊 発売日 2007年11月23日 価格 8,190円 発売元 バンダイビジュアル ディスク仕様 片面1層 音声 (1)日本語(リニアPCM 5.1ch) メディア Blu-ray Disc
https://w.atwiki.jp/hentaiatxhentai/pages/360.html
SOS団:ガサラキ 世界観の背景 ガサラキが作られた時代 湾岸戦争後かつ、イラク戦争が起こる大分前。 「NINTENDO WAR」と呼ばれた、精密誘導弾と爆撃を中心とした作戦を目の当たりにした視聴者に対し現実感を持たせるため、中東っぽいところでフセインっぽい人の国と戦っている。 TAとその周辺機器は仮想のものだが、それ以外の兵器や戦略・戦術的状況は湾岸戦争をベースとしている。 用語 フィードフォワード 外乱の兆候を検知し、その後の状態を予測することで「未来」における状態の最適化を図ろうとする機構のこと。フィードバックの対義語でもある。 用途としてはフィードバックの機能を拡張する形で併設され、事前に状態を遷移させておくことで、その後に起きる状態変化量がフィードバックの制御範囲内に収まるようにアシストする。 参考文献
https://w.atwiki.jp/mustnotsearch/pages/2630.html
登録タグ PV サイケ・点滅 危険度2 電波 音楽 鬱 女性ボーカリストの花代さんとノイズバンドmerzbowが「hanayo merzbow」名義で発表した楽曲「Omisosiru(misosoup)」のミュージックビデオ。 映像は正義のヒーローが悪の怪人を倒す様をコミカルに早回しで展開されているのだが、楽曲はノイジーなサウンドとは裏腹に理解し難く胸糞悪い内容となっており、早回しになっている映像とカオスな楽曲が組み合わさって独特な世界観が味わえる動画となっている。 関連項目:Whitehouse - Why 分類:サイケ・点滅 電波 鬱 危険度:2 コメント ネギが目に染みたり豆腐が詰まったりどんな飲み方したんだよwww -- ゆうていみやおうきむこう (2018-04-19 18 38 56) ラブライブの花陽ちゃんだと思って後悔した -- ST (2018-04-26 19 43 05) ↑俺がいる -- 名無しさん (2018-05-05 12 56 54) 【悲報?】この記事マイクラ廃止によって分類変更されるまでなんと602日も更新されてなかった模様 -- BPM222.22 (2019-12-28 21 41 21) 可哀想... -- ゲーム太郎 (2020-03-30 22 57 29) 脳「味噌」で「お味噌汁」ってのは面白いなとは思った -- う~ん (2020-06-05 11 51 51) ガチャガチャしてるな -- 名無しさん (2020-07-18 13 39 36) とあるhip-hop界隈の曲でサンプリングされてて笑った -- 名無しさん (2022-02-13 01 33 24) 脳みそがとけてお味噌汁になって耳とか鼻とかから出てきて豆腐が詰まるとか意味不明で草 -- 名無しさん (2022-03-08 11 16 03) 個人的には好きかも -- ねこぢる (2022-06-28 17 39 44) これ地獄に落とされた小学1年生の少年を表してるらしい -- ミント (2023-02-24 17 32 52) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/2633.html
SY/WP02-03 カード名:ひと休み ハルヒ カテゴリ:キャラ 色:赤 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:1500 ソウル:1 特徴:《団長》?・《SOS団》? 【永】他のあなたの前列の中央の枠のキャラに、パワーを+500。 【起】 集中 [(1) このカードをレストする] あなたは自分の山札の上から4枚をめくり、控え室に置く。それらのカードのクライマックス1枚につき、あなたは自分の控え室の、《団長》?か《SOS団》?のキャラを1枚まで選び、手札に戻す。 おなかすいたし昼ごはん食べに行きましょ レアリティ:PS ・特徴 特徴《SOS団》を中心としたデッキ。2016年のパワーアップキットで《SOS団》《団長》を参照するカードが多数登場したことで、この特徴でまとめる意義が強まった。 タイトル内のカードには《SOS団》を持っていないカードがかなり多い。“10th Anniversary”ハルヒの効果はデッキトップの特徴を参照するので、なるべく特徴の合わないカードの投入は避けたい。 ・構築 ・レベル0 前列 ・ひと休み みくる 登場時に山札を3枚削れる。キャラをリバースさせると次のターンまで思い出に飛べる。 ・ツリー色のドレス 長門 “オカ研会長”朱音互換。 ・温泉のハルヒ レベル0相打ち。 ・キョン&古泉 黄のストックを経由する疑似相打ち。 後列 ・ひと休み ハルヒ 回収のレスト集中を持つこのデッキのキーカード。 ・両手いっぱいの花束ハルヒ 純応援に加えて、扉がめくれた時に1コストで相手の前列のレベル1以下のキャラを除去できる。 ・レベル1 赤 ・傍若無人 ハルヒ 登場時にパワー6000になり、CXシナジーでキャラリバース時に除去と回収が可能。 ・“いつも”のハルヒ キャラをリバースさせると次のターンまで思い出に飛べる1/0/5000。 緑 ・お花見 みくる 登場時に《時間》か《SOS団》に1500パンプが可能な1/0/4500。 青 ・ひと休み 長門 3000の疑似助太刀を撃てるデメリット持ち1/0/6000。 その他 ・ただの人間には興味ありません 《SOS団》のキャラを2枚まで加えることができる1/1のイベント。積みすぎると“10th Anniversary”ハルヒの効果を邪魔しやすくなるので注意。 ・レベル2 後列 ・みくるをプロデュース ハルヒ? レベル3への2000応援を持ち、登場時に控え室のキャラを回収可能。 ・レベル3 黄 ・サンタっ娘ハルヒ&キョン 《SOS団》のキャラが4枚以上なら再スタンドが可能。 緑 ・トナカイ みくる 控え室のCXが2枚以下で早出し可能で、助太刀封じと登場時回復を持つ。 赤 ・トラブルガール ハルヒ 言わずと知れたこのデッキのフィニッシャー。CIP回復とCXシナジーでのバーンを持つ。 ・“10th Anniversary”ハルヒ 登場時の回収と、CXシナジーでの疑似再アタック能力を持つ。CXを上記トラブルガール ハルヒと共有できる。 青 ・おめかし長門 CIPで相手の場を入れ替えることができ、キャラリバース時に1コストで回復ができる。特徴《SOS団》を持っていないので注意。 ・クライマックス 殆どの場合CXシナジーが強力なサムデイ イン ザ レインとある日の部室で8枚を埋めることになるだろう。 ・参考 WGP2009ヴァイスシュヴァルツ全国決勝大会 3位 パワーアップキット発売後 ネオスタンダード in BCF2017Aブロック決勝トーナメント進出 以下、コメント欄 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hentaiatxhentai/pages/362.html
SOS団:シムーン コールテンペストの編成 機体 アウリーガ サジッタ 機体の特徴 1番機 アーエル ネヴィリル 尖ってる 2番機 リモネ ドミヌーラ 尻尾が二叉 3番機 パライエッタ カイム 左右の飾りが長い 4番機 モリナス ロードレアモン 左右にツノが 5番機 マミーナ ユン 尻尾が楕円 6番機 アルティ フロエ 背中に突起 参考情報 用語 その1(プロレス編) シヴュラ→プロレスラー 練習生→練習生 テンプスパティウム→アントニオ猪木 パルになる→タッグを組む アウリーガ→先に戦う人 サジッタ→後の交代要員 コール→団体の下位ユニット。○○軍とかのこと シヴュラ・アウレア→団体のエース レギーナ→選手会長 隼のリマージョン→4の字固め 泉へ行く→プロレス引退するか、格闘家に転向するか、決断する。本人が迷って-る場合は三沢光晴さんが決めてくれる。 その2(航空隊編) シヴュラ → 航空機搭乗員 練習生 → 航空機搭乗員資格を持たないパイロット テンプスパティウム → 合衆国大統領……じゃなくてGOD パルになる → 同じ機の搭乗員としてペアを組む アウリーガ → パイロット:前席 サジッタ → WSO(兵装管制士官):後席 コール → 1個飛行隊(6機、12名編成) シヴュラ・アウレア→トップエース レギーナ → 飛行隊長(編隊長) 泉へ行く → 艦載機搭乗員を引退し教育部門もしくは指揮部門へ移るか、退役するかを選択する。決められない時は上官が適宜命令する。 搭乗前のキス → エンジンをかけるための儀式 リマージョン → 編隊飛行とそれによる武装の使用 シミュレ → 練習機、複座型と単座型があるようだ デュクス → 飛行隊司令官 見習い巫女 → 練習生以下、機体に搭乗することすらできない
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4931.html
異変はすでにテレビの画面の向こうにも現れていた。 朝のニュース番組の中継シーンからは、弟や妹と同様に人々が次々と消滅していく様が映し出されていた。 だが、その事にリポーターたちは気がつく様子も無く淡々と中継が続き、 やがて画面に映し出される人は、リポーターも含めて誰一人としていなくなってしまった。 チャンネルを矢継ぎ早に切り替えても状況は同じで、ついに全てのチャンネルは同じ場面の静止画像を映したまま、 時報だけを虚しく刻んでいるだけの時計に成り果ててしまった。 すぐさま携帯を鳴らしてダブル涼宮以外の両SOS団全員と連絡を取る。集合地点は駅前の公園。連絡を続けながら、全員に招集をかけた。 「た、大変なんです!」 「時間移動どころか、連絡も出来なくなっちゃいましたぁ」 朝比奈姉弟の反応はまだ想定の範囲内だった。 「我々の同志たちのほとんどとも連絡がつきません。この日本の、いえ、この地域周辺を除く全世界から人間という人間、いえ世界そのものが消滅してしまったようです」 古泉からの情報はテレビ中継が、テレビ局の流したタチの悪すぎる冗談などではない事を裏付けていた。 「すでに異変は99.59%の確率で我々の手に負えない事態になっている」 「この銀河系の太陽系を除く全ての宇宙は、こちらの時間軸に直してAM3:50、35.1873秒をもって急速に消滅を開始している」 「統合思念体も同様。対有機生命体用ヒューマノイドインターフェイスのごく一部、私たちを除いて、全て消滅した」 長門兄妹からの情報は、オレたちから言葉を失わせるには十二分に過ぎるものだった。 オレたち太陽系第三惑星に、苔のようにへばりついて生きていくのがやっとの有機生命体からすれば、 正に神にも等しい能力を持っていた統合思念体でさえ、この宇宙から、いや、この宇宙諸共に消滅してしまったというのだ。 「なんだと……」 「ちょっと、どうしていきなりこんなことになっちゃったのよ!」 正解に最も近いと推定される情報を握っていたのは、人類社会の動向に最も精通していた超能力者集団だった。 「恐らく、昨日深夜に放送されていた、ある一本の映画が原因なのかもしれません」 「あの映画をか!?」 「それを二人とも見ていたっていうの!?」 「ええ、同士たちが送ってくれた最後の情報では、二人がその時間にテレビを見ていたのが確認されています」 だからといって、そんな事あまりにも下らな過ぎる事が原因で、この世界が消されるっていうのか?! そんな下らない事のせいで、この世界に生きとし生けるものが宇宙規模で、オレの妹や弟までが理不尽に消されてしまったというのか?! 「普段のお二人だったら、そんな程度の事でここまで影響を受けるとは思えないのですが……」 「責めるつもりは無いわ古泉くん。でも多分、原因はあなたとヒメちゃんよ」 アイツの推理だ。 「そ、それは……!」 「そんなことって?!」 「まさかとは思うけど、あなたたち、ものっすごく劇的にベタベタにヨリを戻しちゃったでしょ?」 「……」 「だから、そういうのに敏感になってて、それでハルちゃんもハルヒコも……」 ハルヒコはともかく、ハルヒだったら有り得ない話じゃない。 だがこの世界が大きくバランスを崩すとすれば、この二人が力の均衡を解いて同じ方向に進む以外に考えられないのも事実だ。 「古泉、ヒメ!お前らは何も悪くねぇ。悪いわけがねえんだ!」 顔を真っ青にし、目に見えて狼狽している古泉に、ヒメは半狂乱になって泣きついている。 冗談じゃねえ。ダブル涼宮のせいで運命をデタラメに引っ掻き回されて、ようやく元に戻れたこの二人が原因にされて、この世界が消されてたまるものかよ! 「だがこれは、お前たちにとっては当初望んでいた機会が訪れたとも言える」 「長門先輩?!」 「お前たちは最初に言っていたはずだ。この世界は異常な状態になっていると。我々には認識できていないが、お前たちはこの世界の理から半歩足を踏み出している存在だ」 「あなたたちの言っていた事が事実なら、この危機は世界をその“正常な状態”に戻すチャンスでもある」 「正常に……」 「元に、戻すだと?!」 それはつまり、これまでになくぶっ飛んでいて、頭痛もストレスも数倍。それでいてあれこれユカイすぎるこの世界を元の良く知る世界に戻すチャンスという事なのだ。 これが五月頃の俺たちなら喜んで飛びついていたに違いない。 だが、今の俺にはその事を惜しむ、いや元に戻す事を強烈に拒絶する感情が、バンカーバスターで粉砕された巨大ダムの津波のように噴出していた。 「だったら、何で今なんだよ!何で、何でこのタイミングで?!」 「それは貴方達が望んでいたから。この状況を短期間で終えるのではなく、継続し続ける為に行動し、選択していた。だから今まで先送りにされてきた」 その時、俺とアイツ以外の全員の体から、淡く微細な光の砂が天に向かって舞い上がり、その姿をやんわりとかき消し始めた。 「どうやら、お別れのようですね」 古泉は静かにアイツに手を差し伸べると、その手を優しく包み込んだ。ヒメはオレの体に大蛇のように巻きつく。 「じゃあね、キョンくん。キョンちゃんにはまた会える気がするけど、キョンくんとはもうこれっきり見たいだから」 「私もです。貴女のような方と出会えて本当に感謝しています」 「そんでもっていっちゃん。もっともっとずーっとずーっと一緒に居たかったけど……」 「ごめんねヒメちゃん。それはボクも同じ……」 「古泉くん!」「ヒメ!」 だが二人の体は抱き合ったまま無情にも消されていく。 クソっ!何でだ?!あんなに露骨に激しい、生々しい感情を人前で見せる事ができた古泉が、 デタラメにダラダラに振舞っていて、その実あんなに繊細で純情だったヒメが、結ばれた途端に永遠に引き離されねばならないんだ?その姿を俺たちは涙なしで見送る事はできなかった。 「じゃあね、キョンくん、キョンちゃん。二人とも、ハルヒコやハルちゃんに遠慮しないで、もっともっと素直に自分の感情に素直になっていいんだよ」 「ええ。お二人とも、もう何物にも縛られる必要など無いのですから」 『後悔だけは、絶対にしないで』 「ダメよ、だめよ二人とも!」 「ちっくしょぉぉ!」 こうして無情にも、超能力カップルが最初に消滅した。 「な、長門さん!」 いくるのヤツがとうとう奮い立った。 「ずっと、ずっと見てました!出会った時から、ずっとずっと好きでした!」 「……貴方の作った茶菓子が楽しみだった」 「あ、ありがとうございました」 長門がそっと延ばした手が、いくるからこぼれ落ちる真珠の涙を優しくぬぐったとき、 いくるはこれまで以上に可憐で繊細な花を咲かせて、そして消えていった。 その手についた涙のしずくをじっと眺めながら、長門はうつむいたまま静かに震えていた。 「朝比奈みくる」「は、はい!」 「有機生命体の中で、貴女ほど理解が困難だった存在は他になかった」 「そ、そうだったんでしょうか?」 そっと朝比奈さんの肩に長門先輩の手が羽毛のようにのしかかる。 朝比奈さんの表情からは消えかかっていてもはっきりと判るくらいに赤く染まった美貌と、 そのガラス球のような眼から溢れる歓喜の涙が見えていた。 「残念だ。私から貴女を理解する機会は永遠に失われてしまうらしい」 「そんな事言わないで下さい。目の前が潤んで、見えなくなっちゃったじゃないですか」 こうして、未来人の姉弟もその美麗な姿を消した。 「兄さん」「有希、どうやらこれが最後らしい」 互いに右手で最後に触れた物への感触を確かめつつ見つめあう二人。 「如何なる選択を行なうのかは、お前たち次第だ。この世界の歴史を繋ぐのも、ピリオドを打つのも」 「決めるのは貴方たち。タイムリミットは近い」 「どんな選択をするのも自由だ。ただし、後悔だけはするな」 「長門先輩!」「有希!」 最後まで踏みとどまっていた宇宙人の兄妹も、ついに消滅してしまった。 「朝比奈先輩!一樹くん!有希ぃ!」 「ヒメ、いくる、長門先輩……」 「遅かれ早かれこうなったって言ったって」 「でも、こんなのってないよ!いくらなんでもあんまりよ!」 おそらく、この世界に残されたのは、全ての震源地であるダブル涼宮と、オレたちの四人だけ。 反則的でデタラメな力が二つ分も同じ方向を向いちまったんだ。 タダでさえ止めようが無いがない無制限の力が二つも合わさっちまったら、当の本人たちだってどうしようもない事になっているに違いない。 「いや、対立させてりゃ良かったのを、曲がりなりにも仲良くさせたのは俺たちだ。ハルヒたちだけが悪いんじゃねぇ」 「判っているわよ、そんな事ぐらい!でも、でも!」 下唇をきつく噛み締めながらアイツは嗚咽を洩らしていた。 分かれてしまった仲間たちと、二度と合えなくなってしまった妹と仲間たちへのものなのか。 それともこんなことになってしまったダブル涼宮に力なんて与えてしまった運命様への怨嗟なのか。 俺は涙も流さず、呆然とやたら分厚く青空を閉ざしてしまった濃い灰色の天井を眺めていた。 ふと無気力に携帯に電話の履歴かメールの着信かが来ていないかを確かめている。 だが、画面からはアンテナの表示が消え失せていていた。それはアイツのも同じだった。 「携帯が使えなくなっちまってる」 「……」 「ハルヒたちも世界丸ごとのゴーストタウンにおっぽり出されて難儀してるだろうから迎えに行ってやらないとな。最後に踏み止まった団員として」 「……。うん」 ようやくオレたちは100Gはあろうかという地面から立ち上がった。 元々随分と朝から長眠していたのと、一年で日照時間が最も短い時期、そして極端に分厚い天井のお陰で辺りは夕方のようになっていた。 まさにこの世の黄昏、ラグナロクの到来というところか。 「お互い団長を拾ったら」 「学校、部室で合流ね」 そこからはカンだった。自分のセンサーの赴くままに、オレは自転車で無人の街を駆け巡った。 年末で沸き返っているはずの駅前を、映画の撮影で使った商店街を、不思議探しと称して歩き回った市街を、遮る車も人もないままひたすらに走り抜けた。 やがてオレは小高い公園で自転車を停めた。天井がようやく切れて、消滅前の最後の悪あがきに棺おけの窓から顔を出した死に掛けの夕陽が、そこを真っ赤に焼きつくしていた。 公園の入口に自転車を停めて中に踏み込む。木々の先へ抜けてジャングルジムや滑り台のある広場に出ると、そのブランコがキリキリと音を立てて揺れていた。 「おい、ハルヒか!?」 「!」 聞き覚えのある突然の声に、少女はビクリと反応しこちらを凝視した。焼け付くような夕陽に一瞬だけ、瞼から雫が飛んだように見えたのは気のせいだったのだろうか。 「バカ!連絡くらい、光よりも早くよこしなさいって、いつもいつも言っていたでしょ!」 慌てて顔を乱暴にぬぐって、バッタのような跳躍力でブランコから飛び出したハルヒが、いたいけな子供のトムソンガゼルに襲い掛かるチーターのようにオレの眼前に飛びかかってきた。 「悪い。携帯が繋がらなかったんでな。狼煙でも焚いておけばよかったか?」 「まったく、あれだけ指導したってのにこれっぽっちも機転が利かないんだから!携帯がダメになったときの連絡手段くらい整備しなさいって、団長に指摘されるより前にしておくべき事でしょう?!」 あのなあハルヒ。そんな身振り手振りで強がって見せたって、そんなに目元が緩んでいたんじゃあ説得力が失せ消えちまうぞ、と思わずにはいられない。 まあ、あの時と違って傍らに誰も無く、見つけても目の前で片っ端から消えていくようなゴーストワールドに放置されていたんじゃあ無理も無いか。 「それはそうとキョン、みんなは、みんなはどうしたの?!」 「消えちまった。もう、誰も残っちゃいねえ」 「どういうことよ?!」 「お前も他の人たちが消えていく様子は嫌でも目にしてんだろ。SOS団のメンバーも、俺とアイツ以外は影も形もねえ。みんな俺たちの目の前で消えちまった」 「あと無事そうなのはハルヒコぐらいだろうな。そっちはアイツに任せてる」 「そう、そうなんだ……」 これまでになくしおらしいハルヒを見ていると、この状況を招いた事への怒りは湧いてこなかった。 ハルヒは、ハルヒコもそうだろう。自分たちがこの状況の作り出した引き金を引いた事なんて知る由も、それ以前に理解する事も納得もできないだろうからな。 何より、俺たちはその力に気付かせないために行動してきたのだ。責めたところでどうしようもない。 すっと踵を返したハルヒは、静かにブランコに戻っていく。 いつもだったら眼をギラギラと超新星のように輝かせ、そのまま街中に繰り出しているのだろうが、やはり様子がおかしい。 「もう、街中は散々調べたわ。もうひとっこひとり居やしない。もう探しても無駄みたい」 幼稚園児のようにブランコをこぎ始めたハルヒは、ありえないほどの弱音を吐き出し始めていた。俺は黙って聞く事しかできなかった。 「テレビはケーブルも含めて全滅。ネットだって今朝から更新しているのは自動更新だけ。本当に、本当に世界中から人が消えちゃったみたい。世界のお終いって感じよね」 「ハルヒ。お前、いつになく弱気だな」 「ねえキョン!」 「どうした?」 「このまま世界が消えちゃうんだったら、アンタは誰と居たいの?」 ハルヒはブランコから立ち上がると、俺の体を引っ張って見晴らしのいい場所まで連れてきた。断末魔の夕陽の最後の輝きが、宝石のように街を、そしてオレたちを焼いている。 「あ、アタシは、私は……」 オレの顔を両手ですがるように鷲掴みにして自分の方を向けさせ、言葉を物でも叩きつけるようにハルヒは俺に向って叫んだ。 「キョン!アタシは……、アンタでいいの!アンタがいいの!これが最後になっちゃうっていうんなら、キョンと一緒に居たいのよ!」 夕陽の焼きつく赤さよりも鮮烈に染まった顔の暖色。小刻みに震える全身。今にも崩壊しそうな大海に沈んだ恒星。それはハルヒが俺に向けた、一世一代の告白だった。 「ねえ、アンタはどうなの?!誰と居たいの?!」 「俺は……」 頭の中を、記憶と感情の発掘調査団が、好き放題に掘り返して分類していく。 連中にとってはお宝で、でも俺の本心とは無関係なものが剥ぎ取られていくと、その最深部から何か姿がハッキリしたものが掘り出された。 連中にとっては無価値だったのかもしれない。だが俺にとっては本当に何よりも大切なもの。 それに向ける感情に、余計な装飾も、嘘偽りの賛辞も必要ない。 ただそれを、どうハルヒに説明すればいいのかまではわからない。 しかしハルヒが全身全霊を掛けてありのままの全ての感情をぶつけてくれた以上、それに応えない訳には行かない。 とにかく感情の赴くままに、俺はさっきのハルヒのように力強く、思っていたよりも細くて小さくそしてやわらかい両肩に力を籠めて伝えた。 「やっと、やっとわかったんだ」 これまでの俺は、こんな面倒事、早くて半日。長くても一週間足らずで投げ出していたんだぜ。 だけどな、気がついたらあの日から今の今まで、ずっとこの面倒事を続けていたんだ。正直ありえねえよ。 今その事に気が付いて、今までと何が違っていたのか考えてみたんだ。 俺を振り回すヤツ、一緒に振り回されるヤツ、巻き込まれるヤツ、振り回されて投げ飛ばされちまうヤツ。 でもどいつもこいつも一緒にいても、腹の中で俺とは違う他の目的の為に行動していたんだ。まあ当たり前の話だけどな。 「キョ、キョン?」 今までは本当にヤバい面倒事は俺一人で抱え込んで、自分一人で考えて解決しなけりゃいけなかった。 でもな、今回は違ったんだ。俺と同じ目線に立って、同じように振り回されながら、振り回されるだけじゃなくて一緒に踊ってくれたヤツがいたんだ。 そんなヤツと出会ったのは本当に初めてだったんだ。だから飽きっぽくて案外気が短い俺が、こんな馬鹿げた事に今までずっと付き合ってこれたんだ。 居心地が良すぎてこのまんまでもいいって、本気で思っていた。 でも一緒になって好きなようにやってきたけどな、とうとうこれ以上続ける事ができなくなっちまった。これ以上は限界みたいだからな。 「キョン?ねえ、何を言っているの?!」 やっとわかったんだ。今手にしている掛け替えのない物が何なのか。それは一度手放したら、もう二度と戻らない大切なものなんだ。 だから俺は、この世界が終わっちまうんだったら、最後の瞬間まで一緒に居たい。 「だから何を言っているのよ!キチンと答えなさいよ!」 スマンスマン。さっきから支離滅裂で訳のわからない言葉ばっか羅列してしまっていたな。 俺にとってはあれで自分の気持ちを全部ぶちまけたつもりだったんだが、あれじゃあ他人には絶対伝わるわけないもんな。 だから、自分の感情を思いっきり短縮して、わかりやすい言葉に翻訳した。 「俺、実はポニーテール萌えなんだ」 「なに?」 「いつだったかのお前のポニーテールはそりゃあもう反則なまでに似合ってたぞ」 「え?!」 「でもな。お前以上にポニーテールが似合っている女が他にいたんだ。意識した事なんてこれっぽっちもなかったが、世界がこんな事になってようやく気が付いちまった」 俺は今まで強請るように掴んでいたハルヒの肩を、そっと手放した。それまで僅かに寄りかかっていた支えが外れてしまったのか、ハルヒの体がわずかにふらつく。 そのふらつきが収まったところで、俺はハルヒの告白に本気で応えた。 俺が今心に抱いている、とても抑えられないくらいに猛烈で猛々しい、確固たる感情を。 その感情を口にする事で人間の道から踏み外す事になっても何ら構いはしない。 恐れる必要も躊躇する理由も、世界が消滅するという圧倒的な現実の前には何らの意味も持たないからだ。だから。 「俺はアイツ、いや、キョンを選ぶ。俺はキョンと一緒に居る。世界が終わるその最後の瞬間まで」 「バカじゃないの?」 「俺は本気だ」 即座にハルヒの渾身のビンタが俺の頬を直撃した。 口元が切れたのか、口の中に鉄の味が広がって、僅かに唇の隙間から赤い糸が洩れるのがわかる。 「わけわかんない!わけわかんないわよ!何で、どうしてキョンがキョンを選ぶのよ!?」 そりゃあそうだろうな。俺だってどうしてこんな答えになっちまったのか、ポニテ萌え以外で説明ができねえんだ。 「みくるちゃんや有希、ヒメならまだわかるわよ!でも何で?!」 「キョンちゃんはキョンと同じ親から生まれた姉弟、一緒に生まれた双子じゃないの!!」 「だからどうしたっていうんだ」 「!」 確かに男と女じゃ見えているのも違っているさ。 でもな、同じ目線で、同じような問題抱えて、同じように苦しんで、同じように喜びあったのは他の誰でもない。アイツ、キョンだけなんだよ。 「嘘よ、嘘よ!ねえ、冗談だって言いなさいよ!今だったら半殺しで許してあげるから!」 済まねえハルヒ。例えこのままお前にビンタで張り倒されて半殺しどころか本殺しにされちまっても、俺はキョンのところに行く。 最後の瞬間は他の誰でもなくアイツと、キョンと一緒に迎えたいんだ。だから。 「じゃあな」 後は振り返らなかった。ハルヒがその場にがっくりと膝を落とす音が耳に飛び込んできたが、あえて聞き流した。 一歩二歩と踏み出すと、俺の向かうべき思いが、砥石で砥がれる刀のような音を立てて砥ぎ済まされていく。 そしてその思いは自転車に飛び乗った瞬間、あらゆる未練と躊躇を一刀両断にして走り出した。 合流は学校の部室と決めていたはずだがそこには向わない。あそこにアイツは来ない。 断末魔の叫びを終えた夕陽の最後の残光が空を薄く赤く染めた時、俺は体が引き寄せられる方向にハンドルを向けていた。 突然、茂みの中から誰かが飛び出してきたので慌てて急ブレーキを踏む。日が沈みかけ、その表情は遠目でははっきりと解らなかったが、それが誰なのかはすぐに解った。 アイツだ。キョンだ。 すぐにアイツも俺に気が付いた。薄暮の空の下では至近距離にならないと表情を判別する事はできなかったが、服装に乱れがあった。 誰かに上着をつかまれて、それを強引に振りほどいたような乱れ方をしている。 「キョン!」 アイツが俺を涙声を出して呼んだ。大粒の涙を大地震で砕け散った高層ビルのガラスのように瞳から散らしながら一直線に向ってくる。 「乗れ!」 アイツの顔は見なかった。俺の背中を締め上げんばかりに必死に抱きしめて、嗚咽を押し殺しながら顔を背中に押し当てている。 俺はあえて理由を聞かずに無言で自宅に走らせた。 自宅に戻ると、背中にしがみついていたアイツを胸に抱きかかえて玄関を破るように飛び込む。 鍵をガッチリと閉めたところで、電気をつけてようやくアイツの顔をしっかりと見た。その顔は涙で痛々しいほどぐちゃぐちゃになっていた。 「おい、大丈夫か?!」 両肩を包み込むようにしっかり抑えて揺すると、アイツは緊張の糸が切れてしまって、わんわんと泣きじゃくりながら俺の胸元に飛び込んで震えだした。 一秒一秒が数時間に思えるほどの重たい時間。俺は黙ってアイツの小さな体をしっかりと抱き締め続けていた。 玄関に掛けられていた時計の針はあまり動いていなかったから左程時間は経っていなかったのだろう。 しかし体感時間では気が遠くなるような間抱きしめてやった事で、ようやくアイツは落ち着きを取りもどして、嗚咽交じりに言葉を紡いでくれた。 「逃げちゃった。私、逃げちゃった……」 「ハルヒコと何かあったのか?」 相手が誰であるのか他に考えられなかった。しかしアイツはハルヒコの名前を聞くと強く首を振って泣き崩れてしまった。 「おい、どうしたんだよ!」 「ハルヒコは悪くないよ……。普通そうするはずだから。私の方がおかしいんだよ。絶対、私の方が壊れているんだもん」 錯乱しているアイツを落ち着かせようと、アイツの右耳をオレの左胸に吸い寄せるように押し当てた。案の定、しばらくしているとアイツの呼吸がゆっくりと整ってきた。 「私ね、ハルヒコにキョンの方がいいって言っちゃったんだ。夏合宿の無人島の時も、ハルヒコがいてもどこか安心できなくて、目をつむったらキョンばっかり映ってたから」 「だからやっぱり、このまま世界が終わっちゃうんだったらキョンと居るんだって言ったら、そしたら」 「お前は正気じゃないって、いつも私がハルヒコに言っている言葉返されちゃった。その時、腕を掴まれたら私……、アンタの、キョンの名前を叫んじゃった」 「そしたらハルヒコ、ビックリして固まっちゃって。私、その隙に逃げ出したの」 「バカヤロウ……。なんで俺と同じような事するんだよ」 その言葉を聞くと、アイツは一瞬呆然となって、すぐに俺の顔を凄みの消えたその顔で睨み付けながら喚き叫んでいた。 「バカよ……。アンタも私も、空前絶後の大バカよ!」 「バカは承知だ。俺たちは人の道踏み外しちまった、空前絶後のナルシストだ。だけどな、いや、だから最後まで一緒だぜ、キョン」 「うん、最後まで一緒だよ、キョン」 渾身の力でキョンを抱き寄せる。そうか、お前の体って思っていたよりずっとやわらかくて小さかったんだな。 何、俺の体が思っていたより大きくて案外ガッシリしていたからビックリしただって? そりゃあそうさ。この八ヶ月間、伊達に揉まれちゃいねえんだ。体育会系に体力で勝つ自身はねえが、根性で負ける気はしねえぜ。 それにしてもお前の匂いをこうやって嗅いでいると、段々と思考が単純になっちまうな。 FinalRoundへ