約 4,058,839 件
https://w.atwiki.jp/smoksan/pages/237.html
すれ違い対戦(果し状) イナスマイレブン2〜脅威の侵略者〜で追加された機能。 DSの無線通信機能を利用し、通信用のチームを簡単な紹介文付きで他人に送りつけることができる。 果たし状を選択し、試合することもできるが、経験値やねっけつポイントは手に入らない。 すれ違ったプレイヤーから果し状を貰ったり、あげたりする機能だが小学生など低年齢層以外ではプレイヤーはすれ違い通信の機会がほとんどない。(都市部でもほとんどない) 「オレブンができたのに自慢する相手がいない」「もっと超次元なチームと戦いたい」 と嘆く声は絶えない。 公式の大会などでは何百通という果たし状が会場を飛び交うが、こうなるとネックになるのが保存件数の少なさである。 最大でも10通しか手元に置けない上に、一度は保存しなければチーム構成が見られない。 その他様々なユーザーインターフェイスの問題があるが、もちろん一番の問題はすれ違えないことである。 Wi-Fiで果し状を送受信できるようにすれば良かったのにとスレではよく嘆かれる...。 一応、約100万本売れたゲームなのだが...。 【関連】 公式 http //www.inazuma.jp/inazuma/index.html ゲーム 脅威の侵略者
https://w.atwiki.jp/east_i1/pages/4.html
【すれ違い通信 基本データ】 すれ違い通信回数 4621回 広場のMii 3000人以上 Mii名 仝々◆East 地域 東京都 地域数 日本 47/47(制覇) アメリカ 5/50
https://w.atwiki.jp/nalulu/pages/53.html
すれ違い通信について小技その1 小技その2 小技というかアイテム増殖チート(反転文字) 移住についてNPCを移住させる 移住者をPCにする 移住者をNPCにする パスワード移住移住の際の変更点 2in1から移住 PCを移住させる アドホック通信移住 すれ違い通信について すれ違い通信は夜間ロークス港に現れる旅人を介して行われる。 最初に旅人にアイテムを預けるまでは設定画面のすれ違い通信がONに出来ない。 すれ違い通信が成功すると自動的にすれ違い通信がOFFになり、 夜ロークス港に旅人が出現するようになる。 ※すれ違い通信のデータはPSP\SAVEDATA内にNPJH00054NALULUeBTLというフォルダで 自動生成される。 すれ違い通信は「アイテムを渡したPC」の情報が記録され現在のPCと同一かどうか確認されるので 一度もすれ違い通信が成功しないまま引き継ぎをすると先代PCから アイテムを受け取る事になる。 目の前ですれ違い通信をしている場合など、一晩のうちに何度も旅人を呼びたい場合には 一度ロークス港から出てセーブしスタート画面に戻ると再度旅人が来る。 小技その1 受け取っているアイテムがハッキリしていて大量に欲しい場合、 すれ違い通信をした直後にメモリーカード内のNPJH00054NALULUeBTLフォルダを PC等に一旦コピーする。 夜になったらロークス港で旅人からアイテムを受け取り、 メモリースティック内のNPJH00054NALULUeBTLフォルダを削除して PCに保存したデータをコピーする。 次の日の夜、また旅人が現れるのでアイテムを受け取る。 上記繰り返しで何度でも同じアイテムを受け取る事が出来る。 小技その2 受け取ったアイテムが不要で、旅人に渡したアイテムを消費したくない場合、 アイテムを渡した後でセーブせずにタイトルに戻ると 「アイテムは受け取り済み、新たなアイテムを渡し済み」の状態になります。 渡したアイテムはセーブ時点に戻っているので消費していません。 小技というかアイテム増殖チート(反転文字) 1.現在のPCのプレイデータ類(info、game、BTLフォルダ)をPCにバックアップを取る2.現在のPCと異なる世代のPC(過去のPCなど)のデータをメモステに入れ、BTLフォルダを削除する3.旅人に増殖させたいアイテムを渡しセーブせずにリセットする4.生成されたBTLファイルをPCにバックアップを取り1で退避させたデータをメモステにコピーする5.4のBTLファイルをメモステにコピーする6.ゲームを開始し旅人からアイテムを受け取り港から出てスリープする7.4のBTLファイルをメモステにコピーする8.ゲームを再開し、セーブしてタイトルに戻る9.港に入るとまた旅人が現れるのでアイテムを受け取る10.以下6~10の手順を繰り返すとアイテム増殖可能 移住について NPCを移住させる 別名島流し。 国民台帳で「知人」以上になっているNPCが対象となる。 以下のNPCについては知人であっても移住させる事が出来ない 既婚者(配偶者が死亡しており同居者がいない場合は可能) 役職があるNPC 王位継承権があるNPC(旧版のみ未婚の王の島流し可能) ティルグに所属しているNPC イベントに参加中のNPC 子供 移住者 NPCを移住させた時点でメモリースティックのPSP\SAVEDATA内に NPJH00054NALULUsOUT NPJH00054NALULUsdIN 2つのフォルダが自動生成される。 「OUT」が国から出されるデータ、「IN」が他国に移住者として登録するためのデータ。 ゲーム起動前に「OUT」をPC等に移動させて消してしまえば島流しが実行されないため NPCを国に残したまま移住用データを作る事が出来る。 ※OUTが残った状態でゲームを起動し保存すると島流しが実行されるので 移住データを作るつもりで本当に島流ししないように注意。 尚、この画面ではNPCの資質なども確認出来るので 新成人のステータスチェックなどにも使用出来る 移住者をPCにする メモリースティックに保存されている移住者データのキャラをPCとして使用出来る。 他のプレーヤーのキャラを移住させたい場合にはメモリースティックのPSP\SAVEDATA内に 他のプレーヤーが作った「NPJH00054NALULUsdIN」フォルダをコピーして使う。 移住者をNPCにする メモリースティックに保存されている移住者データのキャラをNPCとして移住させられる 他のプレーヤーのキャラを移住させたい場合にはメモリースティックのPSP\SAVEDATA内に 他のプレーヤーが作った「NPJH00054NALULUsdIN」フォルダをコピーして使う。 移住者は即日来るとは限らず、入国までに数日かかる場合もある。 パスワード移住 プルト、オルルドからパスワードを使用した移住が可能。 プルトからの移住者の場合、お土産(所持品)は宝玉のしずく、宝珠の果実、臭いスープ、ふしぎなものに変換される。 ※アイテムを何も持っていなくても上記4種を持っている ナルルの平均寿命より更に加齢させているいわゆる「運び屋」は年齢補正が入るが マルデリーナ・ラムッサーラ(※プルトでメジャーな250歳以上の運び屋キャラ)のように 限界まで加齢させていると100歳以上になってしまう。 大幅な年齢補正が入ったキャラはミニキャラは年齢と合っているのに顔グラは青年という謎な容姿になる事もある。(最初の誕生日に年齢に合った顔グラに変わる) また、移住者はステータス(能力×0.78(小数点以下切り捨て)に補正)、 所持金(所持金÷2(小数点以下切り捨て)に補正)にも補正が入る。 「オルルド素質」と呼ばれるようなオール255になる素質を持つPCでも ナルルではそこまで成長せず、3Sのバランスも異なる。 ※パスワード入力後、キャラクターの確認画面で「NG」を選択すれば多少顔のパーツが変わります。ただし、基本パーツ(輪郭)は変わりません。 ※プルトのキャラの場合「0~7系」の顔情報を引き継ぐので基本パーツ(輪郭)はナルルの0~7系に変換されます。 移住の際の変更点 人種は下記の様に置き換えられる プルトでの人種 ナルルでの外見 北方系 赤髪・金髪の北方 北東系 茶髪・黒髪の西方 北南系 茶髪・黒髪の南方 東方系 黒髪の西方or黒髪の南方 東南系 茶髪・黒髪の北方 南方系 金髪の南方or赤髪の西方 一部の性格はナルルで名称が変更になったため置き換えられる プルトでの性格 ナルルでの性格 ケチ 求道者 ぐうたら お気楽さん ろくでなし 無頼の人 2in1から移住 PSP版のオルルド、プルトのキャラをナルルに移住させられる。 PCを移住させる オルルド、プルトで言うPCのパスワード保存。 島流しと異なり「OUT」が作られないのでPCはその国で生活し続ける事が出来る。 アドホック通信移住 ※PU版のみ アドホック機能を使った移住。 PS3のアドホックパーティ経由での移住、すれ違い通信も可能。 編集できない方で「すれ違い通信・移住」に該当する内容で 間違いを発見したり、修正・追記の他に報告があれば↓へ。 とりあえずページ作成。 「ここの意味が解らない」とかあったら聞いて下さい。 こまめにコメントはチェックしてますので。 (2010-12-17 18 54 54) プルトからのパスワード移住に関して ・龍想花などの異なる4つのアイテムを所持していましたが、 上記wiki内に書かれたアイテムと同様に変換されていました ・所持金99,999プゥが49,999ペカに ・能力ALL255がALL198に ・ミダの魂などの資質がなしに 以上の様に補正されました また、ためしに5歳のキャラを移住させてみましたが、 3歳のキャラと同様6歳に補正されました (2011-01-26 18 34 29) プルトからのパスワード移住に関して ・アイテムをまったく所持してなくても上記wikiに 書かれたアイテムを所持 ・所持金は÷2(小数点以下切り捨て)に補正 ・能力は×0.78(小数点以下切り捨て)に補正 ・誕生日、性格は変わらず (2011-01-30 08 18 44) 上記反映しました。 年齢補正についてははっきり解りませんがフランコ28国からフォルカー・リッチ(余命60日)を移住させたところ プルト34歳→ナルル21歳に。余命はまだ健在なのではっきりしませんが26歳以上になります。 その他、アレック・ナッシュ10歳→8歳、デペッシュ・ナッシュ11歳→8歳、 チャーリー・スホーイ6歳→6歳、ファリド・プエルト11歳→8歳、 ゴタ・ジョルゼ8歳→6歳、アラニス・ムーン(はぁと)20歳→14歳などに変換されます。 (2011-02-01 22 53 24) プルトでお馴染みの運び屋オトドケさん。移住させてみたら39歳が24歳で入国。で27歳で9歳の子と結婚して子供までこさえちゃいました‥‥。現在29歳‥‥シーラ所属のせいか年のせいか病気ばかり‥‥卵酒で治癒させてもすぐに病気が再発する。幸せに暮らしてます♪ (2011-02-14 22 26 29) アイテム増殖チートって別にメモリ書き換えとかしてないんだからチートじゃないと思うんだけどな… (2011-05-26 17 29 06) PU版変更点にも書きましたが、 一度もすれ違い通信が成功しないまま引き継ぎをすると先代PCから アイテムを受け取る事になる。 PU版じゃこの方法で受け取るのが不可能になりました? (2011-07-10 21 38 03) NPCを移住させるのに婚約中だとアウトなんでしょうかね、、。 (2011-11-16 12 54 01) アイテムの預け方が分からない (2013-02-28 21 07 43) おおきなろつ買える? (2013-04-06 09 46 42) 自分のあばたーもうすぐじょおうになれるかも! (2013-04-06 09 49 44) ザイアルがうざい (2013-10-18 19 08 22) 嫁不足で、プルトのパスワードを頂いて移民さんを迎えようとしました。が。。。 1年経って移住してきたのは似ても似つかない男性。肝心のプルトの移民さんは 2年経ってからやっと入国しました。 そして、今、例の移民の男性と交際中みたいです。 意味なし(T▽T) (2014-10-20 22 07 56) 報告
https://w.atwiki.jp/bamboo-couple/pages/392.html
874 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 14 31 17 ID kC4YPmfK 1話から久しぶりに見直すと、アニメも一応コジロー主役だな。 主役:やる気のない顧問が、タマに出会って少し変わっていく ヒロイン:そんな顧問に少しづつひかれていくキリノ タマは話の要ではあるけど、コジローとキリノがなんだかんだいって 物語では中心に描かれてるな 897 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 16 20 46 ID Ek/akFVa 874 アニメはコジロー視点で見ると、剣道に冷めていた自分が 素振りの楽しさ(=剣道の原点)に立ち返る話だったわけだけど。 でもそうさせたのって劇中で何度も何度も(バンクでw)素振りを繰り返して しつっこい位に剣道の楽しさを訴えて来たキリノじゃなく、”向き合おう”としたタマちゃんなんだよな… なんちゅうか、あんだけ通じ合ってるのに微妙に(本当に本当に微妙な所で) すれ違っちゃってるのがコジキリの「切なさ」の肝、だわな。インターハイとか見ても。 むしろ先生と生徒の立場の違いとかは副次的なもので、 こういう所にこそもどかしさを感じられるのが異色であり魅力だと思う。
https://w.atwiki.jp/magivaca/pages/6.html
すれ違い通信でもらえるアイテム 基本 男×男 女×女 男×女 てづくりジャム あふれでたじょうねつ おしゃべりきふじん だいかぞく99 てづくりナッツジャム こうもりのきみ オタマちゃん きまぐれシェフサラダ てづくりカシスジャム クリクリボンボン カエルグミ・あかね あいの3きょうだい てづくりメロンジャム きたかぜさん カエルグミ・あけぼの カエルグミ・あいいろ てづくりレモンジャム あらしのしおきにん カエルグミ・くれない カエルグミ・こけいろ ルビーボム バゴゴゴゴーン カエルグミ・もえぎ カエルグミ・こげちゃ クォーツボム めざましだいぼうそう カエルグミ・きんいろ カエルグミ・やまぶき サファイアボム たいこのかせき カエルグミ・あさぎ カエルグミ・しゅいろ エメラルドボム あのときのまじょ カエルグミ・るりいろ カエルグミ・きみどり トルマリンボム カエルグミ・ぎんいろ カエルグミ・しらちゃ カエルグミ・はいいろ カエルグミ・しろ カエルグミ・せいじ カエルグミ・わかたけ カエルグミ・はだいろ カエルグミ・くろ カエルグミ・えびちゃ カエルグミ・みずいろ カエルグミ・くちなし カエルグミ・むらさき カエルグミ・しこん カエルグミ・うこん カエルグミ・あいいろ カエルグミ・だいだい - カエルグミ・さくら - カエルグミ・チャイロ - - - すれ違い通信の効果(?) タマゴキャラの経験値取得→レベルアップ(すれ違い後にフカ室画面になりレベルアップしたことを教えてくれる
https://w.atwiki.jp/sinnsekai/pages/43.html
新世界に設けられたチャットである 交流は主にここで行う。 たまに入れ違いになるすれ違い現象が発生するが 最終的にはみんな集まってチャットが出来ると言う形になる
https://w.atwiki.jp/jojobr3rd/pages/481.html
――D-2、倒壊したサン・ジョルジョ・マジョーレ教会の跡地にて。 後二時間ほどで日付が変わろうかという深夜、瓦礫の中に佇む一組の男女の姿があった。 辺りを見回して人を探す彼らの名は、先ほどDIOの館から脱出したジョニィ・ジョースターとルーシー・スティール。 「……やっぱり、誰もいない?」 「ああ、伝言でもあればと思ったけれど、本当に何も残っていなかった…… こんな場所にいつまでもいたくないっていう気持ちはわかるけれど」 彼らの目的は第三放送直前、ジョニィが教会地下で遭遇した『ジョースター』との合流。 共通の仲間たるマウンテン・ティムは所在不明、ルーシーが呼びかけたトリッシュ・ウナもここまで来る間に遭遇せず。 そうなるとせめて、この教会跡でジョニィが遺体の中心と語るジョースターとの接触を試みたかったのだが…… 「ジョニィ、わたしはその……ジョースター? その中の誰とも会ったことがないのだけれど……本当に信頼できる相手なの?」 「全員がそうかはわからない……けど、話が分かりそうなのはちゃんといた…… それにぼくたちが会ったDIOという男は、似ていたディエゴと一緒で間違ってもいい奴じゃあなかった…… だったら、ジョースターの側はぼくらの味方になると考えてもいいんじゃあないか?」 結果はまたしても空振り――目的の男たちは一人も残っていないどころかその足取りすら掴めない有様。 ムーロロの情報網、そしてその基盤であろうスタンド能力を考えると、このタイムロスは非常に痛かった。 「……聞きたいのは憶測でなく事実よ。実際会って、私が決めるしかなさそうね…… あのムーロロが既に他の全員を私たちの敵に仕立てあげている可能性もある以上、油断はできないッ! …………他のジョースターはあなたよりかはましだといいのだけど」 「……わかったよ、今はそれで構わない……で、どうするんだ? ぼくにはこれ以上の案内はできない…… 地図を頼りに遺体を探す……いや、それより遺体の所有者に呼び掛けてここに来させられないのか?」 ――『遺体』と『ジョースター』のどちらを優先させるべきか。 どちらも現在はわからないことが多く、しかも感覚だよりというのがなおさら不明瞭。 セッコを送り出した後二人は多少の口論を経て、結局ジョニィがルーシーを説き伏せてここまでやってきたが…… それが何の成果も得られなかったとあらば多少不機嫌にもなろうというもの。 「そんなに便利なものじゃあないわ……呼びかけても相手が聞いてくれるか…… いえ、そもそもこちらの声がきちんと届いているのかすらあいまい…… ただ、どこかにいることがわかるだけ…あなたこそどうなの?」 「ぼくも同じ…というより、さっきまではまるで誰かが呼んでいたようにだいたいの方向がわかったけれど…… あの時だけが特別だったのか、今は何も感じない…… この会場のどこかに何人かいる……それだけで、どこにいるのかは全くわからない」 不確かすぎる感覚では人探しに有力とは言えず、お互いに小さくため息を吐く。 ……だが、次の瞬間ジョニィが目線を外す。 「いや、訂正する……『今』『ここに』誰かが来た……」 言いつつ一歩前へと出る――繋がりを感じるとはいえ、それが『味方』であるかは別問題なのだから。 # 「きみは、ジョニィと……そちらの女性は?」 「そういうきみはジョナサン、だったな……」 やってきたのは黒髪に精悍な顔つきの青年――ジョナサン・ジョースター……! エア・サプレーナ島で目覚めた彼は仲間と合流すべく、川沿いを北上してようやく教会へと戻ってきたのだ。 他に誰かいないかと辺りを見回しつつ歩み寄ろうとする彼に対しジョニィは―― ドン!! ――――何の前触れもなく『タスク』を構え、発射したッ!! 「うわっ!!?」 不意を突かれたジョナサンは録に回避すらできなかったが……爪弾はどうにか体ギリギリを掠めるだけに止まった。 反射的に掠めた箇所を確認――『穴』は、無い。 次いで驚きの表情を浮かべるとともにジョニィの方へと向き直るが…… 視線の先にはジョニィが殺意の表情とともに、相も変わらず構えていた。 ――下手な動きをすれば即座に再攻撃するといわんばかりに。 「質問に答えるのは構わない……だが、それ以上近づくことは許さない…… 彼女こそルーシー・スティール、あの時話したスティール氏の婚約者そのひとだ…… さあ答えたぞ。今度はこっちの質問に答えてもらう…… さっきここの地下にいたきみたちはいったい、どういう繋がりなんだ? そしてあの後、ここで何があったんだ?」 まだ困惑顔のジョナサンに冷え切った声で要求、回答、そして質問が矢継ぎ早に浴びせられる。 初対面の時と同じ、あるいはそれ以上か。 一度対話した相手――加えて、ジョナサンは知らないが先の会話内容――からすれば過剰すぎる警戒だったが…… 「……わかった! 望むならこの距離で、そちらの質問に答えよう! その上で撃つなら撃て! ただし撃った瞬間ぼくの丸太のような足蹴りが君の腕を折る、それでもいいのなら!」 そこはジョナサン、困惑こそすれどこれしきでひるむような男ではない。 むしろ知りあいとはいえ状況がわからない中ひとりで現れた相手に対しては当然の反応。 婦女子を守りながらとあらばなおさら慎重にもなると勝手に納得、負けじと覚悟を見せつけていた。 「あの場にいた者たちは、簡単に言えば血の繋がりがあるぼくの子孫たち! 彼らはぼくの子供に孫に、そのまた子供……皆、ぼくから見て未来から連れてこられたといっていた…… 今ならはっきり言える……ぼくらの姓が同じなのは偶然などでなく、きみもおそらくそうだからだ……!」 「……なるほど、ね。やっぱりそういう繋がりか……血統についてはやはり心当たりはないが…………?」 思うところはあったが納得まではいかず、その指先はジョナサンの方を向いたまま…… ジョニィは一瞬ちらりと明後日の方向を見てすぐに視線を戻し、ジョナサンの言葉の続きを待つ。 対するジョナサンも相手を見くびってはおらず、いざとなれば本気で相手の懐に飛び込む覚悟だった。 「もう一つの質問の答えだが……ぼくらはあの後地上に出て、ディオ――きみが撃ったあの男と決着をつけた…… 教会が崩れたのは戦闘の影響……そして戦いの後、ぼくだけが川に流されてようやく戻ってきたところだ…… 気絶していたため放送も聞き逃してしまったし、ほかの皆がどうなったかはわからない……」 「………………」 返答が終わっても彼らの距離は変わらず、また向けられた指先にも動きはない。 どちらもまるで相手の次なる発言を待ち続けているかのような、長い沈黙が訪れる。 数分はそんな状態が続いただろうか……先に口を開いたのは、ジョニィだった。 「……放送を聞き逃したといっていたが、よければ教えようか?」 「いいのかい? ぜひともお願いする」 「……ジョニィ」 こちらは疑いまでは持っていないのか、狙われたままとは思えない口調でジョナサンが答える。 一方ルーシーは咎めるようにジョニィの方を見るが、彼は向き直りもせずに続けた。 「彼が答えた質問はふたつ、ぼくはひとつ……それくらいはいいだろう? ……それにひょっとしたら、彼は知らないのかもしれない」 「…………わかったわ」 「……?」 その様子を見てジョナサンは訝しむ。 ジョニィのみならず初対面のルーシーまで――どころか、むしろ彼女の方が――自分を警戒していることを。 そして『知らない』とは何のことか……と考えるうちにジョニィの口から第三放送の内容が告げられる。 ジョナサンにとっては悪夢……いや、夢ならどんなに良かっただろうかとさえ思える悲報が。 「そんな……ツェペリさん……それにF・F、花京院、仗助まで…… いったいあの後何が起こったというんだ……それにほかの皆はどこへ……?」 同じ情報でも、聞く者が変われば当然反応も異なる。 スティーブン・スティールの死もジョナサンには優先度が低く、そこに対する反応はさほどでもなかったが…… 話が先へ進むにつれ、ジョナサンの表情は驚愕に困惑、そして悲嘆に染まっていく。 加えて、教会近辺には仲間たちの姿が一人も見当たらなかったという事実もそれに追い打ちをかけていた。 「死者を悼むのも、仲間を心配するのも結構……だが、あんたが今やるべきことはそうじゃあないだろう?」 「……すまない、きみの言う通りだ」 さすがに見かねたのかジョニィは未だ指先を向けたままながらも彼に言葉をかけ…… ジョナサンもその不屈の精神力で顔を上げ、あらためて二人へと向き直った。 「きみらは、これからどこへ行くんだい? ……よければぼくも一緒に」 「それは――――――」 顔を見合わせた後、二人は同時に言った。 「「教えられない(わ)」」 # ――先程の対話からしばらくして。 ジョニィとルーシーは同行を断ると何処かへと去っていき……残されたジョナサンはその場に留まっていた。 ひょっとしたら皆が戻ってくるのではないかという希望を込めて……現実は非情であったが。 そんな彼に声をかける者は誰もおらず―――― 『随分と嫌われたものだなあ、ジョジョ?』 ――――いや、いた。 『リンプ・ビズキット』の能力で蘇り、いまや彼の『そばに立つもの』―――DIO。 その胸中こそ不明だが……結局ジョナサンは、DIOとの同行を選んでいたのだ。 先ほどの対話の際、別段何かするでもなしに終始黙ったままだった彼が……ここにきて喋りはじめる。 「……誰もが会って間もない他人を手放しで信用できるわけじゃあない、彼らにも事情があるんだろう…… それよりディオ、ここであの後何が起こったのか、きみはどう思う?」 『おや、過去のことを調べるのはおまえの専門分野だったはずだが……? まあいい、俺の推測でよければ聞かせてやる』 ……忘れがちではあるがこの二人、数時間前お互いの全てをかけて戦った宿敵同士。 それが今、様々な意味でかりそめに近いとはいえ昔のような友人に近い立場で現状を相談している。 ――本人たちの自覚通り、これほど奇妙な関係も他にないだろう。 『おまえも見ているだろうが、鐘楼にいた俺の部下――ジョンガリ・Aというが――おそらく奴が『何かした』…… そうでなければ最後に見てから放送までの短い間に、少なくとも怪我が軽かった花京院が死ぬとは思えん』 「……!」 他二人――自らが致命傷を与えたであろう者――については一言も触れず、さらりと述べた。 良く言えば客観的、悪く言えば他人事な見方であるが、それでも自分が見えていなかった箇所を指摘してくる。 思わず耳を真剣に傾けるジョナサンだったが、さすがのDIOにもそれ以上の考えはなかったようであり…… 『後は正直俺にもわからん……教会の崩落を見てやってきた何者かの対処か、他に何か理由でもあったのか…… ともあれ生き残り全員でどこかに移動した、と見るべきだろうな。いずれにせよ確かなのは、ジョジョ――――――』 『おまえはあいつらに『見捨てられた』ということだ』 聞き終えたジョナサンはわずかに嘆息する。 単なる嫌味かそれとも現実を突きつけられたのか……彼ら以外には判別できない奇妙な友情もまた健在だった。 「ディオ、理解しろとまではいわない……だがわからないわけではないだろう? 彼らはそんな人間ではない」 『ほう? ではおまえが目覚めてからここに戻る途中、あいつらの誰とも出会わなかったのをどう説明する? まさか偶然行き違いになったなどという答えで俺を失望させないでくれよ?』 「………………」 DIOの見解にうまく反論できないのが癪ではあるが。 現在地である教会跡にメッセージすら残されていない以上、可能性は限られる。 仲間たちは自分がここへ戻ってくることを想定していなかったか、あるいは急いで移動する必要があったか…… ジョナサンの出した答えは後者だったが……全く手がかりがない不安からか、やや自信なさげであった。 「その時点でぼくよりも優先すべき、なおかつ急を要する事態があったんだろう。 重症を負った者もいたし、彼らを急いで治療するためにいったん場所を移したのかもしれない…… ぼくは見捨てられたのではなく、ひとりでも大丈夫だと信用されていたんだ……たぶん」 『信用ときたか……その信用とやらであれだけ痛い目を見てまだそう言えるとは見上げた精神だ、敬意を表させてもらおう』 (………………承太郎) そのやり取りでジョナサンの頭の中にひとりの男の姿が浮かぶ。 自分の想像よりもずっと危うかった彼は、無事なのだろうか。 おそらく生きてはいる、だが自分が最後に見た限り彼は相当の重傷、さらには一緒にいた花京院が―――― (いや……覚悟はしておくが、ぼくがいま考えるべき事ではない) 彼は一人ではない――生き残ったジョセフとジョルノがいる(アナスイもいるけど)。 DIOと戦う中承太郎の胸中を知った彼らが一緒にいる以上、最悪の事態は免れているはずだと自分を納得させる。 『さてジョジョ、このままでは何も進まんぞ……いい加減動くべきではないか?』 「……そうだな、それじゃあ空条邸へ向かおう。 確かそこで第四放送時に仲間たちと待ち合わせをしたと聞いたし、皆もそこへ向かったのかもしれない」 それでいいかい、と目配せして意見を求める。 DIOはそんなジョナサンの順応性の高さに呆れつつ、面倒そうに答えた……が。 『好きにしろ、どのみち俺に選択権などないのだからな…… ところであらためて思ったのだが――ジョジョ、おまえに隠しごとはやはり向かんようだ』 「……それは、どういう意味だ?」 ……手を当てた口元はその時、笑みを浮かべていたのか不機嫌そうに結ばれていたのか。 DIOは一瞬だけ沈黙したのち、彼らの去った方角を眺めながら言った。 『――――あの二人、明らかに俺が『見えていた』』 「……えっ?」 衝撃の発言にびくり、とジョナサンが震える。 ――――それ以上近づくことは許さない…… DIOの言葉が本当ならば、先ほどのやり取り全てに説明がつく……ついてしまう。 ――いきなり撃たれたのも、近づくことすら許されなかったのも、行先も目的も教えてもらえなかったのも。 ――――ひょっとしたら、彼は知らないのかもしれない DIOは透明ゾンビ、つまり普通なら相手に見えないということはなんとなく理解できている。 彼らに話さなかったのはそのためだが……そこから誤解が生まれたのかもしれない。 『知らない』とはすなわち、そばに立つDIOの存在を自分が認識していないということだったのではないか。 ――――教えられない(わ) さらに理解する…… 彼らは知り合いである自分と、敵であったDIOが並んで立っているのを見て…… そして自分がそのことに一言も触れようとしないのを見てさぞ葛藤していただろうことを。 あの程度の対話では到底足りぬほどに聞きたいこと、言いたいことがあったであろう事実に。 「…………本当、なのか?」 『俺は『見られている』感触には特に敏感でな……そしてあの出会い頭の一発…… あれの狙いが俺でなければおまえはとうに地面に転がっていただろうよ…… 何より話の途中、大げさに目線をそらせば奴らも一瞬そちらを見た以上、ほぼ確実だ……』 どちらも言われなければ偶然で済ませられる、というよりそう思っていた。 だがあらためて考えてみれば確かにその通りであり、半信半疑だったジョナサンも信じざるを得なくなる。 「…………一体、何故ッ!」 『……見えた理由か? ――――さあな。 おまえは俺の状態について理解しているからいいだろうが…… 他のやつらに今の『俺たち』はどう映るのか、一度その無い脳みそでよく考えてみることだな……』 混乱するジョナサンはDIOの言葉が意味ありげな間を置いたことにも気づかない。 無駄だとわかりつつ彼らの去った方を向くも、既にその姿は見えなくなっていた。 状況が好転するはずもないのに呆然と立ち尽くしてしまうのは、後悔という人の性であろう。 『追うか? 今ならまだ間に合うかもしれんぞ』 「…………いや」 相手の目的地がわからない現状では合流できる可能性は低い。 例え合流できたとしても、今のままではまた撃たれるのが関の山だろう。 先程DIOについて言わなかったこともあり、どう説明すべきかジョナサンには良い考えが浮かばなかった。 結局進路は最初の考え通り、空条邸――東のままとなる。 『謎のジョースターに今は亡き主催者の妻…… ひょっとしたら、おまえは今とんでもない大物を逃がそうとしているのかもしれんぞ?』 「……その時になれば、きっとぼくらはまた巡り合えるさ……あの教会の時のように―― ――待て、妻だって? ぼくは婚約者だと聞いたが」 ――この食い違い、原因はジョナサンとジョニィが初めて会った直後の情報交換まで遡る。 14歳の女性が妻と言えばスティール氏が妙な印象を持たれかねないためジョニィはそこをぼかして伝えた。 その結果、ジョナサンが勘違いしたというのが真相である。 『いつどこでそれを耳にしたのかは知らんが、俺の場合は本人から直接聞いた…… ふむ、これも時間の違いというやつか?』 「それはわからないが、なるほど……ルーシーときみは、既に会っていたか…… 道理で彼女のほうも、あんな態度をとるわけだ」 とはいえ違いとしては些細なこと、特に大きな影響があるわけでもなかった。 一応、ここにきてDIOから情報を引き出せたという意味では有意義だったかもしれないが。 『しかし昔を思い出すなあ、ジョジョ? 主導権を握っているようでその実、俺に全てを奪われていき……気付けばおまえはひとりきりだ……』 「ディオ、きみというやつは……いや、ぼくは絶対に屈したりなんてしない…… きみもぼくももう、あの時のような子供じゃあないんだ」 『フフフ、黙って立っているだけでこれでは、実際俺が口出しを始めたらどうなることやら…… まあ安心しろ、俺はお前に逆らわん――黙っていろ、あるいはいっそ消えろと命令すれば、従ってやるさ』 「……命令なんてしない。もしおまえが人に害をなすというなら…… その前にぼく自身の手で、今度こそ完全に消滅させてやる」 はっきりと最後の言葉に返すと、しっかりとした足取りでジョナサンは再び歩き出す。 傍目には一人で、その実傍らに一人の男を伴いながら………… (ジョジョ、気付いていないようだな? おまえが俺を連れていくことを選択した時点で、その決意が全く意味などなさないことを…… 本当に度し難い甘ちゃんよ――それこそ、子供の頃から全く変わらず、な………… まあ、その甘さゆえに先ほども見逃してもらえたのだろうが……) かつて死闘を繰り広げた宿敵と共闘する――聞こえとしてはこの上なく良い響きだろう。 だが、それは同時に事情を知らぬものに対して巨大な爆弾を抱えるということにもなり得るのだ。 これから彼らが出会う者たちの誰が味方となり、誰が敵となるのであろうか…………? 【D-2 サン・ジョルジョ・マジョーレ教会跡地 / 1日目 真夜中】 【ジョナサン・ジョースター】 [能力] 波紋法 [時間軸] 怪人ドゥービー撃破後、ダイアーVSディオの直前 [状態] 左手と左肩貫通(応急処置済)、疲労(中~大程度に回復) [装備] リンプ・ビズキットのスタンドDISC、透明なDIOの死体 [道具] 基本支給品(食料1、水ボトル少し消費) [思考・状況] 基本行動方針:力を持たない人々を守りつつ、主催者を打倒 1.第四放送までに空条邸に向かい、そこで仲間と合流したい 2.蘇った(?)ディオと共に行く、ただし何かあれば即座に対処 3.ジョニィたちと再会したらディオのことを説明したい ※ジョニィから第三放送の内容を聞きました。 ※DIOとどの程度情報交換したかは次の書き手さんにお任せします。 【透明になったDIOについて】 0.能力は原作に準拠。スタンドビジョンはなく、死体を透明ゾンビとして復活させ使役する。 1.あくまでもリンプ・ビズキットによって生み出されたものなので『世界』は使用できない。 2.同様の理由で吸血もできないと予想されるが、ゾンビの本能での『食らいたい衝動』はある。ただしDIO自身の精神力で抑制中。 3.原作の描写から、遺体が動いているわけではないが、透明DIOにダメージがあれば遺体にフィードバックする模様。つまり大統領が回収したDIOの遺体に変化がある。 4.リンプ・ビズキットに課せられた制限は『使役できる人数』のみ。ただし詳細は不明。 5.DIO自身はなかなかハイな状態。しかし尊敬するジョナサンの命令には(能力を抜きにしても)従うつもりなので、彼が死ねといえば喜んで自殺するだろう…… 【D-2→??? / 1日目 真夜中】 【ジョニィ・ジョースター】 [スタンド] 『牙-タスク-』Act1 → Act2 → ??? [時間軸] SBR24巻 ネアポリス行きの船に乗船後 [状態] 右頬に腫れ [装備] ジャイロのベルトのバックル、遺体の右目 [道具] 基本支給品、リボルバー拳銃(6/6 予備弾薬残り18発) [思考・状況] 基本行動方針:ジャイロの無念を―― 1.ルーシーと共に行動。当面の目標はジョースター一族と合流すること。ただしDIOは避ける。 2.遺体を集める ※Act3が使用可能かどうかは次の書き手さんにお任せします。 【ルーシー・スティール】 [時間軸] SBRレースゴール地点のトリニティ教会でディエゴを待っていたところ [状態] 処女懐胎 [装備] 遺体の頭部 [道具] 基本支給品、形見のエメラルド、大量多種の角砂糖と砂糖菓子 [思考・状況] 基本行動方針:?? 1.ジョニィと共に行動し、遺体を集める。身の安全を最優先。DIOは避ける。 【備考】 ジョニィとルーシーは透明ゾンビのDIOが視認できていました。 一度全ての遺体を取り込んだり遺体の『眼球』を所持していたからなのか、部位関係なく遺体を所持していたからかは不明です。 この後二人がどこへ向かうかは後の書き手さんにおまかせします。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ キャラを追って読む 前話 登場キャラクター 次話 197 覚醒 ジョナサン・ジョースター [[]] 194 キングとクイーンとジャックとジョーカー ジョニィ・ジョースター [[]] 194 キングとクイーンとジャックとジョーカー ルーシー・スティール [[]]
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/958.html
58話 奇妙なすれ違い 俺は放送を聞いた後、身を潜めていた民家の車庫に停めてあった、 ホワイトカラーの430型グロリアの中に乗り込み、キーの配線を細工していた。 どこを探しても、この車の物と思われるキーが見付からない。 昔パクッた自動車泥棒の奴からこっそり教えて貰った方法を頭の中で思い出しながら、 作業を進めていく。 そして遂にエンジンがかかった。 「よし」 荷物を助手席に置き、運転席に乗り込み、俺はハンドルを握ってギアを操作し、 アクセルを踏み込んだ。 放送によれば、14人が最初の6時間で死んだらしい。 あの学生風のガキと、銀髪の女はどうなったんだろうな、名前を聞くの忘れたから、 生きてるのか死んだのかも分かんねぇや。 禁止エリアはどれも遠く離れた場所だし、気にする事もないだろう。 そして今、グロリアを運転している俺はエリアG-8の病院へと向かっている。 人が集まり易そうな場所は他にもあるが、医療道具求めてやってくる奴もいるかもしれないしな。 まだ一人も仕留められてねぇ。最初の6時間で14人も死んだんだ。 獲物がいなくなるってのは勘弁願いたいね。 車を調達したのは移動面で便利になるから、だが、目立ち易いのが難点だろうな。 機関銃か何かで狙い撃ちにならないようにしねぇと。 よく勘違いしてる奴がいるが、自動車の装甲ってのは弾避けになんてなりゃしねぇ。 威力が弱い.22LRでも貫通する。だから映画やドラマでよく銃撃戦の時に自動車の陰に隠れる シーンがあるがあれは間違いだ。実際、俺の同僚で同じ事して大怪我した奴がいる。 エンジンブロックなら防げるかもしれないがお勧めはできない。 まあ、その気になりゃ、車で轢き殺すのもアリか。 市街地の通りを、中央線も無視して走行する俺の運転するグロリア。 対向車も歩行者もいねぇ。オールフリーだな。 路肩に停められた車がちと邪魔だけどよ。 ◆◆◆ 私は病院からそう離れていない所の民家の中に隠れていた。 二階のベッドが二つ並んだ寝室と思しき部屋で、第一回目の定時放送を聞いた。 死者として呼ばれた14人の名前の中で知っている名前はケトル、鈴木正一郎の二人。 後は知らない名前ばかりだった。 ケトル……確か、アニオタの猫族の男子、だったかしら。 ほとんど接点もないし、どうでもいいっちゃどうでもいいんだけど。 鈴木正一郎……これは知っている。私が殺したから。 こいつもねえ、ほとんど何も、関わりがなかったけど……。 禁止エリアはF-3、D-2、E-8の三つで、順に午前7時、8時、9時から禁止エリアとなる。 入ったら、この首にはめられた首輪が作動する、らしいけど、 それって入ったらすぐに爆発するって事? それともタイムラグがあるのかしら。 どっちにしろ、禁止エリアが出現したら近寄らない方が賢明ね。 さて、私の事を強姦してくれた、あの黒い狼……名前、聞くの忘れたけど、 黒い毛皮を持った雄の狼。あいつは、生きてるのかしら。 もしかしたら、さっきの放送で名前を呼ばれたかもしれないけど、 もし、今度会った時は……絶対に、殺す。それも、ただ単に殺すだけじゃ駄目だ。 先刻殺した、名も知らないオレンジ髪の女を殺して奪い取った拳銃サイズのサブマシンガン。 これで、あいつの大切な部分をぐちゃぐちゃにしてやろう。 「……」 ふと、私はスカートを捲り、太腿の内側と局部の辺りを手で触ってみる。 黒狼に流し込まれ、何度も念入りに拭き取った白い液。 僅かに残って太腿を伝ったものが、乾いて嫌な線を描いていた。 今まで気にしないようにしていたけど、もう、限界……。 「……シャワー、浴びようかな」 余り大きな音を出すのはまずいけど、それよりも私は、身体を洗いたかった。 獣に汚された身体を、外面だけでも良いから清めたかった。 私は自分の荷物を持って、一階の風呂場へと向かった。 シャワーから流れる、程良い温度に調節したお湯を浴び、 私は身体、特に局部付近の汚れを洗い落とす。 温かいお湯が全身を流れ、とても心地良い。 これで今度こそ、あの黒狼が私に無理矢理流し込んだものも、完全に洗い落とせたはず。 でも……もう少し、浴びよう。念のために。 ◆◆◆ 銀鏖院水晶がシャワーを浴びている時に、 彼女がいる民家の前の道路を、一台の白い車が通過した。 狼獣人の警官、須牙襲禅が病院に向け運転する430型グロリアである。 水晶はシャワーを浴びていたため、また通りとは反対方向に風呂場が位置していたため、 車の通過には気付く事はなかった。 また、襲禅の方も、窓を閉め切っていた上すぐに水晶のいる家の前を通り過ぎたため、 シャワーの音にも気付く事はなく、水晶にも気付く事はなかった。 【一日目朝方/G-8病院周辺】 【須牙襲禅@俺オリロワリピーター組】 [状態]:右脇腹に散弾二発被弾(処置済)、車を運転中、G-8病院へ移動中 [装備]:FNブローニングハイパワー(13/13) [持物]:基本支給品一式(食糧一食分消費)、FNブローニングハイパワーのリロードマガジン(13×4) [思考]: 0:殺し合いに乗る。人を撃ちたい。 1:G-8病院へ行く。 2:銃はあってあり過ぎる事はないのでもっと欲しい。 3:学生服の少年(鈴木正一郎)に注意。 4:銀髪の女(日宮まどか)は次に会ったら絶対に殺す。 ※俺オリロワ開始前からの参戦です。 ※鈴木正一郎、日宮まどか(どちらも名前は知らない)の容姿を記憶しました。 両名とも既に死亡していますがその事を知りません。 ※銀鏖院水晶には気付いていません。 【銀鏖院水晶@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]:健康、全裸、入浴中 [装備]:S W M19(6/6) [持物]:基本支給品一式、.357マグナム弾(21)、イングラムM10(0/30)、 イングラムM10のリロードマガジン(30×8)、マチェット、モルヒネアンプル(3)、 水と食糧(二人分) [思考]: 0:殺し合いに乗る。優勝を目指す。 1:身体を洗ってから行動を開始する。 2:みんな殺す。とにかく殺す。クラスメイトでも容赦しない。 3:あの黒狼(レックス)は今度会ったら絶対に殺す。 ※本編開始前からの参戦です。 ※須牙襲禅には気付いていません。 壊される汚される、そして失う 時系列順 あの日の思い出を薄めては 壊される汚される、そして失う 投下順 あの日の思い出を薄めては 食える時に食うべし 須牙襲禅 須牙巡査の病院探索 その思いは正義をも砕く 銀鏖院水晶 焼け付く想いは憂い募らせる
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/6735.html
autolink() DC/W23-039 カード名:不器用なすれ違い 叶 カテゴリ:キャラクター 色:緑 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:500 ソウル:1 特徴:《特徴なし》? 【永】応援 このカードの前のあなたのキャラすべてに、パワーを+500。 【起】[手札を1枚控え室に置き、このカードをレストする]あなたは自分の控え室のレベル0以下のカード名に「工藤」を含むキャラを1枚選び、舞台の好きな枠に置く。 レアリティ:C illust. 効果の対象となるカードは「学生服の工藤」と「工藤 叶」の二種(2013年1月現在)。 いずれも高いパワーと引き換えに厳しい登場条件を持っているが、このカードさえ引くことができればどちらも第1ターンに場に出すことが可能となった。 採用するのであればゲーム開始時の手札交換で何としても手札に加えたいところ。
https://w.atwiki.jp/student_rowa/pages/104.html
入れ違いとすれ違い ◆xXon72.MI. 千葉紀梨乃と坊屋春道の二人は、氷川村を目指して歩いていた。 「トイレって言ってたんで、またお腹痛くなったのかと思っちゃいましたよ~」 「ああ、腹はもう大丈夫だ。キリノちゃんのくれた薬のおかげだな」 口の端を「んっ」と持ち上げ、猫の口のような形にさせながらそう言う紀梨乃に対し、 春道は腹をポンポンと叩いて答え、「はっはっはっ」と笑う。 正午に行われた放送の内容は二人に大きな動揺を与えたが、 春道がトイレだと言って紀梨乃と離れていた間に二人とも持ち直したようで、 今では、そんな風に他愛の無いやり取りが出来るようになっていた。 「…………」 それでも、ふと会話が途切れると紀梨乃の頭には剣道部の仲間達のことが浮かんできて、 言いようの無い不安が心を支配する。 (サヤ、タマちゃん、ミヤミヤ、ダンくん) 今回のプログラム、室江高校からは明らかに剣道部のメンバーが選ばれている。 そして、今回室江高から選ばれた全員の入部届けを書いた、又は書かせたのは紀梨乃だった。 (……サヤ、あたし、どうすればいいのかな?) 中でも、サヤこと桑原鞘子と紀梨乃は小学校以来の親友だ。 紀梨乃は心の中で親友に語りかけ、彼女ならどう返すか想像してみた。 (当たって砕けろだって、やるっきゃないよ!キリノ) そんな抽象的な、勢い任せの一言が返ってくる気がした。 「お、村が見えてきたぜ」 春道が、いつの間にかうつむいて黙り込んでしまった紀梨乃の気を紛らわせようと、 努めて明るい口調で、村が近い事を告げた。 「あそこにキリノちゃんの友達がいるといーな」 「ん~、そうですねぇ。早くみんなに会いたいっす」 笑顔を作って春道に答える紀梨乃だったが、心の中では先ほどの続き。 鞘子に言われた(気がする)言葉への返答を考えていた。 (そうだよね、やるっきゃないよね!) 一つ決心をして、紀梨乃は顔を上げた。その目に迷いは無い。 紀梨乃は「すぅぅ」と大きく息を吸い込み、剣道のかけ声の要領で大声を出した。 「サヤー! タマちゃーん!」 「おお!?」 突然の大声に驚く春道をよそに、紀梨乃は声を出し続ける。 「ミヤミヤー! ダンくーん! 聞こえたら返事してー!」 ■ ■ ■ 川田章吾の眠りは、本当につかの間のものとなった。 周防美琴が出て行ってからそれほどしない内に、女の声によって起こされたのだ。 「うっ……何だ?」 頭の痛みを堪えて、川田は耳を澄ます。 「ミヤミヤー! ダンくーん! 聞こえたら返事してー!」 聞こえてきた声は、周防美琴のものではない。 そしてその声は、段々大きくなってきている。 どうやら、川田のいる診療所に近付いて来るようだ。 (くっ、どうする?) 川田は、つかの間の睡眠によってほんの少しだけ戻って来た冷静な部分をフルに使って考えた。 (今はプログラムの最中、こいつは間違いない) 記憶が混乱していて前後がハッキリとは思い出せないが、 ここがプログラムの会場、殺し合いの舞台であることには違いない。 (近づいて来ているのは、女か。誰かを探しているみたいだが……) 近づいて来ているのは女の声だ。 声の様子から誰かを探しているようだが、殺し合いに乗っているかどうかは不明。 (くっ、頭が……こんな状態では……もし女が殺し合いに乗っていたら) 頭の痛みが強まった気がした。 今の自分はおそらく脳震盪を起こしている。本来なら、数日は安静が必要な状態だろう。 もし、声の主が殺し合いに乗っていた場合、今の自分では大した抵抗も出来ずに殺されてしまう。 (せ、接触は……避けるべき、か) 川田は、痛む頭で何とかそう判断するとデイバッグ他、荷物をまとめて裏口から診療所を出た。 「ぐっ……」 しかし、川田は診療所を出たところですぐに尻餅をついてしまい、裏口のドア付近の壁に寄り掛かって動けなくなってしまった。 安全を期すならもっと離れなければと思うのだが、もう体が言う事を聞かない。 やはり、安静にしていなければ駄目のようだ。 「みんなー、いないのー?」 そうしている内に、声の女が診療所に入って来た。 川田は何とかやり過ごそうと、壁に寄り掛かった状態で息をひそめる。 「あれ~?誰もいないの?」 女の足音が診療所内を移動する。 それに続いてもう一つ、別の足音が診療所内に入って来た。 「誰もいねーのか?」 「う~ん、こんな風に地図に載ってる場所だし、誰かいると思ったんですけどねぇ」 どうやら、男女の二人組だったようだ。 その後しばらく、二つの足音が探し人を求めて診療所内を動いていたが、 やがて、誰もいない事が分かったのだろう。足音が出入り口の方へ移動し始めた。 「やっぱ、ここには誰もいねーみてーだな」 「ですねぇ」 (そうだ、このままどっかに行っちまえ) しかし、そのまま立ち去るかに思えた足音の一つが、川田の思いに反して診療所を出る前に止まった。 「あ~、でも一応、裏の方も確認しときますね」 「そーか」 (な、なに?) 例の男女がそんなやり取りをしたかと思うと、足音(多分、女の方だ)がどんどん川田のいる裏口へ迫って来た。 (くっ、くそ……) 運を天に任せるのは川田の趣味ではないが、こうなってしまうと川田には足音の主が殺し合いに乗っていない事を祈る他なかった。 女がドアノブに手をかけたのだろう、裏口のドアがカチャリと音を立てた。 「おーい、紀梨乃ちゃん」 その瞬間、川田とは反対側、診療所の出入り口付近から男の声がした。 「ん? はーい、なんですか~」 開きかけた裏口のドアが戻され、パタパタと足音が遠ざかっていく。 そして、バタンと出入り口のドアが閉まる音がしたのを最後に診療所内から人の気配が消えた。 (……行ったか) 川田は大きくため息をついた。 ■ ■ ■ 「なんすか~?」 「なーキリノちゃん。あれ、使えそうじゃねーか?」 紀梨乃が診療所から出てくると、春道がやや興奮気味に診療所の向かいにある民家を指していたが、しかし紀梨乃にはそれが普通の民家にしか見えなかった。 「ん~?」 「向こうから来た時は気がつかなかったぜ」 どう反応していいか分からない様子の紀梨乃をだったが、春道はそんな事を言って民家へ駆けて行った。 「ちょっ…………ああ」 春道はその民家の前へ駆け寄ると、家の前に停まっていた原付スクーターをいじり始めた。 どうやら、春道が指差していたのはこちらだったようだ。 (そっか、乗り物があれば……でも、やっぱりカギが無いと動かないよねぇ。 あ、春道くんが家のドアの方に……そっか、家の中ならバイクのカギあるかな? でもドアの鍵が閉まってるみたいだねぇ。って、ドアを蹴破った!?) 春道のそんな行動を見た紀梨乃が唖然としていると、春道はすぐに民家の中から出てきた。 どうやら原付のキーは、玄関を入ってすぐの所にあったようだ。 そして春道が原付に差し込んだキーを捻ると、ブロロロと原付のエンジンが回り始めた 「おし! キリノちゃん、これに乗っていこーぜ!」 「え~、でも……」 原付に跨り、紀梨乃にも後ろに乗るように勧める春道だったが、紀梨乃は躊躇していた。 人の原付、ノーヘル、二人乗りなどに関しては、灯台で色々と物色した物を持ってきている時点で今更だが……。 「荷物も多いし、二人乗りは危なくないですか?」 もう少し荷物が少なければ問題ないだろうが、紀梨乃の言う通り、今は荷物が多く二人乗りは危険そうだ。 「ムムッ、そーか」 紀梨乃との二人乗りを断られた春道は少し残念そうだったが、 すぐに顔を上げてキョロキョロと辺りを見渡すと、エンジンのかかった原付をそのままに、 他の家の方へ走り出した。 「あ、また……ん~、まさか」 その家の横にも原付が止まっているのが見えた時点で、春道が何を考えているのか察しのついた紀梨乃はその場で待つ事にした。 案の定、しばらく待っていると春道が原付をもう一台調達して紀梨乃の所へ戻って来た。 「紀梨乃ちゃんの分、持って来たぜ」 「は、はぁ」 意気揚々と戻って来た春道の気持ちはありがたい紀梨乃だったが、一つ問題がある。 「でも、あたしスクーターとか乗ったことないですよ~」 無免許などはこの際置いておくとして、紀梨乃は今まで原付を運転したことが無かった。 「大丈夫だって、チャリと全然変わらねーからよ。チャリには乗れるだろ?」 「まあ、いつも通学で乗ってますけど」 「ならへーきだって。ちょっと乗ってみよーぜ」 「ん~分かりました、乗ってみるっす!」 軽いノリで勧めて来る春道に、紀梨乃の方が折れた。 それに、紀梨乃の方もまんざら興味が無いわけではない。 「ブレーキはチャリと同じな。で、右のグリップが……」 簡単に原付の乗り方を春道から教えてもらい、いよいよ紀梨乃は原付に跨った。 「それじゃ、行きますよ~……っとと、お、おおぉぉぉ」 紀梨乃が原付のスロットルを捻るとエンジン音が高まり、紀梨乃を乗せた原付が走りだした。 走り出すときだけ少しふらついた紀梨乃だったが、スピードが上がってくるとバランスを取り戻し、そのまま50メートルほど走った後Uターンして春道の所へ戻って来た。 「ウマイウマイ。な、簡単だろー」 「あはは、これなら何とか乗れそうですね」 少し走っただけだが、紀梨乃は春道に笑顔でそう答えた。 「それじゃ、紀梨乃ちゃんの友達探しに行こーか。まずは村ん中探してみるんだろ?」 「そうですね~。あ、でも南側はもうすぐ禁止エリアになるんで、探すなら北側ですね」 「よし」 そうして、二人は原付に乗って村の中を探索するのだった。 (二人乗りは駄目だったが、女の子とツーリングってのも悪くねーな。ムフフ) などと春道が考えていたかどうかは、神のみぞ知る。 十数分後。 「結局、誰も見つかりませんでしたねぇ」 村の北側を一通り回った紀梨乃と春道だったが、収穫はゼロ。 紀梨乃の室江高メンバーはもちろん、春道の鈴蘭高校の生徒も、他の学校の参加者とも、 誰とも出会わなかった。 「この村には誰もいねーのかもな」 「むぅ、仕方ないですね。それじゃあ、次の村に行ってみましょうか」 そう言って紀梨乃が地図を広げ、春道もその地図を覗き込んだ。 「次っつーと、この平瀬村か」 「はい。あ、でもここ、H-3が禁止エリアになるんですね。時間はまだありますけど」 今、紀梨乃達がいる氷川村と平瀬村とを最短距離でつなぐ道は、これから約二時間後に禁止エリアになる。 時間的には余裕があるが、もしもその場で何かあって動けなくなったらと考えると、その道を通るのは危険かもしれない。 「……ちょっと怖いし、まずこっちの鷹野神社に行って、それから回り込みませんか?」 「フム、紀梨乃ちゃんがそう言うなら、オレは構わねーぞ」 こうして二人は、鷹野神社を目指して原付を走らせるのだった。 【I-5 道/1日目 午後】 【千葉紀梨乃 @BAMBOO BLADE】 [状態]: 健康 [装備]: 短刀 、原付スクーター [道具]:デイバッグ、支給品一式、チャッカマンなどの雑貨数点、常備薬 [思考] 基本:殺し合いはしない。 1:室江高校のみんなを探す 2:そのために島を一周する。次は鷹野神社経由で平瀬村へ 3:春道は、信用できそうだと思っている [備考] ※春道から、加東秀吉以外の鈴蘭高校出身者の特徴を聞きました。 【坊屋春道@クローズ】 [状態]:健康 [装備]: ワルサーPPK、改造ライター(燃料:90%)、原付スクーター [道具]:デイバッグ、支給品一式、救急箱、缶詰、私物のタバコ、ワルサーPPKのマガジン [思考] 基本:キリノと仲を深める 1:キリノを守る 2:電話番号をもらう 3:できれば、その先も…… [備考] ※紀梨乃から、室江高校出身者の特徴を聞きました。 ■ ■ ■ 原付に乗って走り去る二人を、物陰から見ている男がいた。 彼の名は花澤三郎。 鈴蘭高校一年生で、春道の後輩だ。 「坊屋さん……」 花澤は春道が他の学校の生徒と行動を共にしているのを見て、やっぱりなと思った。 そんな気はしていた。 春道の性格なら、こんな殺し合いに乗ったりはしないだろうと、分かっていた。 だから、出来れば殺し合いに乗っている自分を見られたくなかった。 そして花澤は、春道に話しかける事も出来ず物陰に隠れてしまったのだ。 (また、殺せなかった……) せっかく伊藤真司を禁止エリアに置き去りにして覚悟を決めた花澤だったが、 あこがれの先輩である春道の連れを殺すことは出来なかった。 (……坊屋さん、オレはあなたとは別の道を行きます) 春道達が見えなくなると、花澤は春道が走り去った道をあえて反対側へ歩き出した。 (次こそは、次こそは殺す!) 心の中で自らを叱咤し、花澤は歩き続けた。 【H-7 焼場付近/1日目 午後】 【花澤三郎@クローズ】 [状態]:喧嘩のダメージ(中度) 疲労 [装備]:ショットガン(SPAS12) アーミーナイフ [道具]: デイパック・支給品一式、単車のキー、ランダムアイテム1(武器ではない) 結束バンドの束 [思考] 基本:仲間を生かして帰す 1:次こそは殺す、殺せる、ころせる……! 2:最低の男になってでも、仲間と生き残る 3:坊屋さん…… ■ ■ ■ 「くぅ、取れない!」 氷川村、J-6エリア。 木の根元で、周防美琴は伊藤真司の指に巻き付いた拘束を何とか解こうと悪戦苦闘していた。 この場所が禁止エリアになるまで残り数分。 しかし、伊藤をこの場に拘束している結束バンドは一向に外れない。 焦りばかりが募っていく、そんな時だった。 「なあ周防、何か聞こえないか?」 「何かって?……あ!」 バイクのエンジン音のような音が聞こえた気がして、伊藤が発した言葉に美琴が顔を上げ、そして気がついた。 確かにエンジン音は美琴も聞こえたが、今はそれどころではない。 美琴が気付いたのは、すぐ近くに民家が一軒建っているということだった。 「ちょっと待ってろ!すぐ戻る!!」 「あ、ああ」 そう言い残し、その民家へダッシュする美琴。 そして民家にたどり着くと、すぐさま中を物色した。 「何か、何か無いか!?……あった!」 そして美琴はごく普通のハサミを見つけると、すぐにそれを持って伊藤のもとに戻った。 ハサミを入れると、素手ではあれだけ苦労しても外れなかった悪魔の拘束がパチンと音を立ててあっけなく外れた。 「よし、伊藤、走れ!」 「え?」 伊藤の拘束を解いた美琴は、伊藤に肩を貸して立ち上がらせると、 戸惑う伊藤に、今まであえて言わずにいた事実を告げた。 「いいから走れ!ここはもうすぐ禁止エリアになるんだよ!」 「なに!?」 そうして二人は全力で走った。 「はぁ、はぁ、はぁ……」 「ハァ、ハァ、ハァ……」 花澤三郎と殴り合った伊藤はもちろん、美琴も水を持って走ったりして疲れていたが、 二人とも、悲鳴を上げる体に鞭打って走った。 途中、美琴が一度見た口の開いたデイバッグが落ちていたが、 その場所がJ-6の外である保証は無かったため、それには構わず走った。 やがて、氷川村のもっとも南側にある道にたどり着くと、二人はそこに倒れ込んだ。 「はぁ、はぁ……、よし……ここまで来れば、大丈夫だ」 地図にあるエリアの境界には、実際に線が引いてあるわけではないので、 どこからが禁止エリアになるのか参加者には分からない。 しかし、美琴の記憶では道路にさえ出れば、そこはJ-6エリアではなかったはずだ。 「ハァ、ハァ、周防……俺を助けるために、危険を……」 禁止エリアの中に拘束されていた自分を、周防は命がけで助けてくれた。 伊藤はその事に感動し、尊敬の念を込めた視線を美琴に送っていた。 「そ、そんな、改まって言われると……照れるじゃねーか! ま、まあ気にすんな!!」 美琴は、照れ隠しに伊藤の背中をバンバンと叩いた。 「イテテテ」 それが花澤にやられた傷に触り、顔をしかめた伊藤を見て美琴は診療所へ伊藤を連れていくことにした。 残してきた川田の事も気がかりだ。 「悪い、大丈夫か?この先に診療所があるから、とにかくそこへ」 「ああ、分かった」 美琴は立ちあがると、再び伊藤に肩を貸して診療所へ向け歩き出した。 あのエンジン音はもう聞こえなくなっていた。 「ところで、さ。一体、誰にやられたんだ?」 少し歩いたところで、美琴がそれまで聞き辛かった話を切り出した。 美琴も遠目には犯人を見ている。伊藤を引きずっていたあの男。 伊藤とあの男は戦い、そして伊藤が敗れたのであろう事は、美琴にも想像がつく。 そのことで、伊藤のプライドは少なからず傷ついたはず。 しかし、今後の事も考えると聞かないわけにはいかない。 そして、聞くなら早い方がいい。 「……花澤とか言ったな」 「…そいつ、殺し合いに乗ってるんだよな」 「……だろうな。やり合ってた時には、そんな風に思えなかったんだが」 負けた喧嘩の事を女に話すのは気が引けた伊藤だが、美琴は命の恩人だし、 相手が殺し合いに乗っているとなれば、知っている情報は話しておくべきだろう。 そう考えた伊藤は、自分が分かる限りの事を美琴に話した。 「でも、なんで禁止エリアに置いて行くなんで方法を……」 「分からねーけど、大方、直接手を汚すのを嫌ったんじゃねーか?」 「くっそ……と、あそこだ、診療所」 花澤についての話が一通り終わったところで、二人は診療所にたどり着いた。 「あれ?川田?」 中に入ると、川田章吾の寝ていたはずのベッドが空だった。 「川田って?」 「ああ、話してなかったな。川田ってヤツをここに寝かせておいたんだ。 そいつ、怪我しててさ。動ける状態じゃなかったはずなんだけど……」 そう言って、美琴達が診療所の中を見渡していると、裏手の方から声がした。 「こ、こっちだ……」 「……川田?」 美琴が診療所の裏口を開けると、外に川田がデイバッグを抱えて座り込んでいた 「川田、どうして?」 「……他の、誰かが、来て……隠れた」 「そうか、分かった。とにかくベッドへ行こうな。これからはアタシが見張ってるから」 「ぐっ」 美琴は川田に肩を貸して元のベッドへ連れて行くと、まだ調子の悪そうな川田を寝かせた。 ベッドに横になると川田は目を閉じ、間もなく寝息をたて始めた。 やはり、まだ起きていられる状態ではなかったようだ。 「そいつが川田か」 「ああ、頭を強く打ってるみたいなんだ」 「そうか、可哀相に」 まさか、自分の投げたバットが命中したとは露ほどにも思わない伊藤がそんな事を言う。 「さてと、伊藤の方も手当てしないとな。ここなら包帯とかもあるし」 そんな伊藤に対し、診療所内にある薬などを確かめながら美琴が言った。 「それじゃあ伊藤、服脱いでくれ」 「え?」 【I-7 診療所/1日目 午後】 【川田章吾@バトル・ロワイアル】 【状態】後頭部に強い打撲 発熱 眠っている 【装備】金属バット 【道具】デイパック、支給品一式 タバコ コンドーム一箱 鍋のふた 【思考】 基本:自分の記憶の破綻に気づき、混乱している 1:頭が痛い痛い痛い 2:おれはだれなんだ 3:けいこ 補足: 川田は放送のため、自分の記憶の破綻に気づきました。そのため、自分が何者なのか、 ここがどこなのか、わからなくなっていますが、少なくともプログラムに参加している事は理解しています。 今は若干落ち着いて眠っていますが、次に目覚めたときに元の川田に戻れるかどうかは わかりません。 【周防美琴@スクールランブル】 【装備】: 【所持品】 支給品一式、ロープ 【状態】:拳に軽症、疲労 【思考・行動】 基本:仲間を探す。襲ってくるものに容赦はしないが殺しはしない 1:伊藤の手当てをする 2:川田の様子が気になる 3:同じ学校の仲間を全員探したい 【伊藤真司@今日から俺は!】 【装備】: 【所持品】 【状態】:全身打撲(右腕の打撲は特に重傷)、拳に軽傷 【思考・行動】 基本:全員助ける。手段等は人を探しつつ考える。 1:脱ぐの……? 2:人は絶対に殺さない 3:マーダーに会っても根性で説得 56:深く静かに 投下順で読む 58:盗聴!発射!回復! 54:それぞれの事情とそれぞれの結末 後編 時系列順で読む 58:盗聴!発射!回復! ▲