約 2,428,805 件
https://w.atwiki.jp/ikaikai/pages/52.html
書物という異界4:世界の切り取り方,さまざま 川内倫子『Cui Cui』(フォイル),『花子』(リトル・モア) 『childlens』(リトル・モア) 【留保つきエッセイ】 僕は写真を撮るのも,写真に写るのも苦手な方だ。写真について考えたこともこれまで殆どなかった。それゆえ写真論を講じたり,写真を批評したりする資格など全くないのだが,それでも今回は,気まぐれに買った写真集をいくつか取り上げてみたい。写真については,色々考えてからまた稿を改めて書くとして,今日のところは勉強不足をお許しいただきたい。 川内倫子は,『うたたね』と『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞,この『花子』で2002年度写真協会賞新人賞を受賞した新進気鋭の写真家。『花子』は,京都に住む今村花子とその家族の変わらぬ日々を追ったドキュメンタリー映画『花子』から生まれた写真集で,『Cui Cui』は1992年から2005年までの13年間,彼女自身の家族の風景を撮影したものである。他方の『childlens』は,2歳から6歳までの子どもたち75人がカメラマンとなって撮影した写真を集めた奇抜な作品。タイトルには,もちろん「チルドレン」と「レンズ」がかけてある。 川内と子どもたち,専門家や玄人に言わせれば,それはもちろん全く異なる写真であろうが,そういったことは門外漢の僕にはよく分からない。しかしこの相異なった写真が,素人の僕には似た感覚を呼び起こした。それは何なのだろうか。どの写真も珍しいものとか,雄大な自然風景とかが写っているわけではない。写っているのは,どれも取るに足りぬもの,日常の風景などばかりだ。それなのに,一枚一枚の写真が,かくも清新な印象を受けるのは何故なのだろう。 その理由を自分でうまく説明するのは難しいが,思うに写真は何重もの意味で他なるものであるから,ということが考えられる。 第一に,写真に収められているものは,おしなべて過去に属するものであるということ。それは誰かの生の証であり,我々が我々自身の前/後に連綿とつづく長久な歴史(過去は我々の前にあるのか,後ろにあるのか,これ自体非常に重要な問題である)に触れたときに感じる畏敬の念にも似たような感興を引き起こす。西瓜の皮と種の写真,それは紛れもなく,かつて誰かが西瓜を食べたという証なのだ。足元が絶えず忘却の淵へと崩れ去っていく我々の生にあって,それはある場合には一つの生きる縁(よすが)・避難所になったり,ある場合には忘れてはならないものに対する倫理的義務が彫り込まれた刺青のようにもなる。 第二に,撮影者にとって被写体は他なるものであるということ。当たり前のことだが,基本的には撮影者が同時に被写体にもなることはできない。写真を撮るということは,世界を切り取るということで,そのとき写真家は世界に対峙せざるをえない。「主体‐客体」の「見る‐見られる」,というこの問題は,哲学的に言っても大きな論争を呼んできたもので,私には論ずることも容易ではないが,そうした問題群が写真のなかには先鋭化したかたちで表れているのではないかということだけ,ここでは示唆しておこう。たとえば,『Cui Cui』のなかには,祖父が生き,床に臥し,命が召される,その始終が収められている。そこでは写真家の眼差しは,心の揺れを持つ一方で,仮借ない厳しさをも持っているように思える。写真を撮るには,対象との距離を保たねばならない。何人かで遊びに行って記念写真を撮ろうとしても,誰か一人がシャッターを押さなくてはいけない。「すいませーん,写真撮ってもらってもいいですか?」と言っても同じこと。写真には他者の目を必要とする。何かを犠牲にしなければ,何かを残すことはできない。証を残す時点で,既にその証は真正ではないのかもしれない(証言の困難さ,それはアウシュヴィッツを生き残った者たちに重たい影を落とした)。 そして第三に,これが最も端的であるが,写真を撮る眼差しと,写真を見る私の眼差しは異なるということ。それを最もはっきりと認識させてくれるのが『childrens』だ。例えば3歳のみわちゃんが見ているものと,僕の見ているものがたとえ同じであっても,その「見え」は異なっているということ。このことは,ライプニッツの有名な比喩を想起させる。 「同じ都市でも,異なった方角から眺めるとまったく別の都市に見え,眺望としては幾倍にもされたようになるが,それと同じように,単純実体が無限に多くあるので,その数だけの異なった宇宙が存在することになる,ただしそれらは,それぞれのモナドの異なった観点から見た唯一の宇宙のさまざまの眺望に他ならない」(『モナドロジー』) 同一の世界の異なる切り取り方,もしかしたら異界とはこういうものなのかもしれない。写真もライプニッツも知らないので,ものすごく的外れなことを言っているのかもしれないけれど。 下らなさと無知はご容赦いただいて,みなさまいろいろお考えをお聞かせください。
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/55271.html
【検索用 えんせいというなのやまい 登録タグ 2023年 VOCALOID え 初音ミク 曲 曲あ 蟲の知らせ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:蟲の知らせ 作曲:蟲の知らせ 編曲:蟲の知らせ 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『厭世という名の病』(えんせいというなのやまい) 蟲の知らせ氏の20作目。 歌詞 (動画より書き起こし) 一切皆苦というもんで この世は実に苦悩だらけ さりとて幾ら耐え忍べど 終いには土の中 氷雨に濡れるアスファルト 明滅する街灯の群れ この街という名の蠟燭に最期の火が灯る 散らかった机の上で 香り立つ蜂蜜とパンケーキ 土砂降りの悲しい朝も おなかはすくんだね 貴女に出会った日から 僕の世界は色づいて 馬鹿なこの心一つが 浮世に漂った 取るに足らぬ道徳も 手放し難き愛情も 罪深き日と暮れていく とても良い気分だ あの頃は幸せだと 道を行く白痴は言う 母胎と墓場は同一だ 記憶がないのなら 冷たい風が頬を撫でる ナイフみたいな感覚だ この想いに値打ちなどないなら切り裂いてくれ あの日の月夜の晩に 貴女を連れ去りたかった そして幸せな生涯の千秋楽を待ったのに 枯れた花も捨てられず 味気ない部屋の片隅 記憶の中で生きられたならそれでよかった 花弁はもう終わり この歌ももう終わり ロマンスというには遠すぎる 貴女の心は 悲しみももう終わり この夜ももう終わり 絶望は遥か時の中 滲んでゆくのでしょう 弾丸は込めました 十二時の鐘が鳴る いつかまた会える時まで それではさようなら コメント 急におすすめに出てきて、聴いてみたらくっそ良い曲だった -- 名無しさん (2023-09-11 09 10 32) めっちゃ好き この人は絶対将来流行る。というか流行らせる -- 名無しさん (2023-10-04 23 36 02) なんか癖になるリズム?というか永遠に聞いてられる -- 名無しさん (2024-03-30 18 51 46) ラスサビ好きすぎる -- 名無しさん (2024-04-01 12 58 52) 静かなのに華やかで凄く綺麗こ -- 名無しさん (2024-06-23 22 43 56) 文学的な印象を感じて良すぎる とてもオシャレ -- 名無し (2024-07-11 17 26 14) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/hakarowa4/pages/166.html
死というものは ◆auiI.USnCE 森林を駆け出て、少し開けた草原に辿り着いたオボロと可憐。 極度の疲れで動けずに居た可憐を少しでも安全な所に運ぼうとしたからだ。 オボロ単独で言えば、視界が暗く、隠れる場所も多い森林の方が安全ともいえる。 しかし、ただの女子の可憐がいるのならば、隠れる場所が少なくても、視界が開けた草原の方がいい。 不意打ちされる可能性も減るからだ。 その配慮ゆえに、オボロは彼女を此処まで運んだのだ。 「あ、ありがと」 椅子になるような石に腰掛けた可憐の顔は依然真っ赤なままだった。 此処まで所謂お姫様抱っこのような形で運ばれたのだ。 殆どそんな経験などない可憐にとってはオボロの行動は恥ずかしくてたまらない。 真っ直ぐオボロを見れないままでいると 「む? どうした? 顔が赤いぞ。熱でもあるのか?」 ぴとと額に当てられる冷たいもの。 それが、目の前の男の手だと可憐が認識するにたっぷり五秒かかって。 そして、相手の顔がとても近いのに、気付いて。 「っ?! っ~~~~~~!?!?」 林檎みたいに真っ赤だった頬を更に真っ赤にさせて、目をぱちくりさせる。 そして、可憐はそのまま後ろに思いっきり後ろに飛び去った。 驚きと羞恥で心臓の鼓動が早くなっているのを感じながら目をぱちくりさせてオボロを見る。 頭から湯気が出てくるくらいに真っ赤になった後、 「ちょ、ちょっと何やってるのよ! 熱なんてないわよっ!」 びしっと指をさしてヒステリックに叫ぶ可憐。 兎に角何が何でも恥ずかしかった。 いきなりこんな事やってくるとは想わなかったからだ。 だから、とりあえずこの恥ずかしい気持ちを発散したい。 「そ、そうか。ならよかったが…………それと名前は」 「……綾之部可憐よ」 「俺はオボロだ」 オボロは少しきょとんとしながらも名前を名乗る。 そういえば名乗ってなかったなと可憐も名乗り、オボロの名前を聞いてから疑問に思った事を口にする。 「あの女……トウカでしたっけ? 仲間だったの?」 先程、オボロと死闘を繰り広げていた者、トウカ。 オボロとトウカの会話は断片的にしか聞こえてこなかったが、知り合いだったらしい事は何となく感じ取れた。 気軽に話しかけていたことから恐らく仲間か何かなのだろうと可憐は踏んでいた。 「ああ……そうだ。信頼する仲間だった」 その予想通り、苦虫を噛み潰したように表情を歪めせるオボロ。 やはり、仲間と戦う事は辛いのだろうかと可憐は思う。 だけど、嬉しそうな表情も戦闘時は見せていた。 複雑な関係なのだろうかとも思っているときに、オボロは言葉を続ける。 その予想通り、苦虫を噛み潰したように表情を歪めせるオボロ。 やはり、仲間と戦う事は辛いのだろうかと可憐は思う。 だけど、嬉しそうな表情も戦闘時は見せていた。 複雑な関係なのだろうかとも思っているときに、オボロは言葉を続ける。 「しかし、あいつは兄者を生かすために殺し合いに乗った……あいつにとってそれが最善だったのだろう」 それは、解っている。 現に可憐は襲われているのだから。 「だが、あいつは迷ってもいる」 それも、何となく解っている。 流した一筋の涙を見たから。 でも、許せるものではないけれども。 「だから、俺はあいつを止めなければならない。弱者の命を奪おうとするあいつを。己の真意に逆らって殺そうとするあいつを」 そう語ったオボロの瞳はとても強く見えて。 確固たる意志を持って。 揺るがぬ信念を糧に。 「……最悪、殺さないといけない事になっても」 そして、悲壮とも思える決意を胸に。 オボロはその理想を可憐に語る。 そんなオボロを可憐はただ、強いと思った。 純粋な強さだからこそ、最後の決意が何処か哀しく響いた。 強くなければ、そんな決意はしなかったのだろうか。 「勿論、お前のような弱者を守りながらな」 そう付け加えられた言葉に可憐は不意をつかれて、また直ぐに顔を真っ赤にさせながら、 「な、何を言ってるのよ! 貴方!」 「何をって、弱い者を守るのが俺たちの使命だ」 「そ、それはありがたいけど……もうちょっと言葉を選びなさいよ……」 「……?」 どうして、こう直接恥ずかしくなりそうな言葉とかを向けてくるのだろう。 きょとんとしているオボロはきっと意味など解っていないだろう。 顔を未だに紅くしながら、解っていないオボロに向けて何かを言おうとした時、 『ぱぎゅうー、マイクのテスト中ですの!!!!』 大きな声が、二人の耳に入ってくる。 それは、正義を宣言する強い言葉。 猪突猛進すぎる少女の言葉だった。 『みなさあああぁぁぁああああぁあああん!!!!!! 正義は必ずかあああああぁぁあぁあああぁぁぁぁああああつ、悪は必ず滅びるんですのおおおぉぉおおおぉぉおおおお!!!! だから――ふぁいとなのですのおおおおおぉおおぉぉおおおおお!!!!』 最後に彼女の絶叫とも言える決意が響いて、言葉は止まった。 その瞬間、頭を抱える二人。 思いついたのは『馬鹿だろう、この女』とだけ。 可憐はあたまをかかえながら、オボロに問う。 「……どうするの?」 「当然だろう。弱い者かもしれない。殺し合いに乗ってるものもくるかもしれん。だから――――助けに行く」 やっぱり。 可憐は内心そう思いながら。 自身も危険地帯に突っ込むことに覚悟して。 それでも、苦笑いをしながら頷いた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「ぱぎゅー! 危ないですの!」 な、なんであたらへんのや。 ウチ――瑠璃――は目の前で、奇声を上げながら銃弾をかわす女にただ驚いておる。 あの、アホらしい宣言を聞いて走って女のまえに。 先手必勝で銃弾を撃ち込んだんけど、避けよった。 何発も撃ってるのにあたらへん。 「な、なんであたらへんのよ」 「見え見えですの! そんなのであたしを倒せると思ったら大間違いですのー!」 なんや知らんけど気配で解るみたいや。 それを証拠にウチが銃を向けた瞬間には、もう回避行動に移っている。 ……なんやのん。この化物は。 殺しようが……ないやん…… ……いや、せやけど。 せやけど、殺せないじゃ困るんや。 さんちゃんを守らんと。 うちが、さんちゃんを絶対にまもらんといけんのや。 せやから、 せやから、 「ウチが守らんと……だから、死んでや!」 その言葉と共に銃弾を放つ。 けど、目の前の女はその前に横に飛んで簡単に避ける。 「人を殺して守る事に意味なんてありませんの……そんなの正義じゃないですの!」 そんな言葉をウチに言い放って。 何が正義や。 さんちゃんが生きなきゃ意味がないんや。 「貴方が殺人者になって……その人が喜ぶと思うんですの!?」 さんちゃんが喜ばない……? ……せやけど、うちは…… うちは……! 「おっと、加勢だぜ。すばるといったな? 手助けしてやんよ」 そして、突然、目前に現れる青い一人の男。 どうやら、あの宣言に釣られてこの女を助けに来たようだ。 快活そうに笑ったその少年はウチに敵意をむけとった。 こいつも敵や。 何も考えへん。 さんちゃん以外の人間全部全部敵やねんから。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 俺――日向が駆けつけた頃には既に戦闘が始まっていた。 正直間に合わなかったかと思った。 ……が、予想とは裏腹に、どうやら放送をおこなった少女の方がかなりの優勢なようだった 動きを見てもとても洗練されている。 というより、襲っている少女の方が全然駄目だった。 気持ちが先走って、まともにうごけてねえ。 このままでも、放送をおこなった少女……すばるだっけ? 兎も角スバルが負けるなんてことはねえだろう。 ……あれ、俺必要なくね? …………かっこよく来たけど、意味なくね? ……いやいや、そんなことはない。 すばるが有利なのは確かだが、銃を警戒して接近できてはいない。 負けはしないものの、攻めあぐねている状況って感じか。 こりゃあ、援護が必要だろ。 手持ちの武装は釘打ち機。 無駄にでかい釘が飛び出るニードルガンのようなもんだ。 これで援護してもいいが、此方の存在に気付いていない少女の邪魔になる可能性も高い。 さてはて……どうしようか? 不意に突っ込んで殺されても、嫌だし。 ……いや、待て。 俺は、既に『死んでいる』 それも、あんまり死にたくはねぇが。 でも、死んでもリスクはまぁ低い。 この殺し合いの場が、あの場所と一緒ならばの話……なんだけどな。 正直よくわかんねぇと言うのが俺の意見だ。 死んでいるのは確かだ。 けど、目の前の少女が『死んでいる』かはどうだろう? ……わかんね。 俺たちの常識かんがえればそーなんだけどな。 でも、この殺し合いが行われてる事がある意味非常識なんだし。 じゃあ俺は……どうしようか? まあ結局でも……やる事はとっくの昔に決まってんだけどな。 例え死んでいても、死ぬ姿は見るのは日常的とはいえ、あんまいいもんじゃねえし。 だから、死んでもいいけど、なるべく死なないようにする。 襲ってきたものには容赦しない。 そんな風に俺は動こう。 で、今はどうする? まあ、ちょっと命を張る場面だろ。これは。 だから、俺は少女達の間に割り込んで。 「おっと、加勢だぜ。すばるといったな? 手助けしてやんよ」 あの生意気な少女の訛りを真似て、俺は加勢する。 すばるはきょとんとしたが、直ぐに俺に向けて言葉を発する。 「助かりますの! 一緒に正義を……」 「んまぁ、正義かなんか知らんが助けてやるよ」 そして、銃を持った少女の方向を向く。 銃を向けて、俺を睨んでいる。 だから、俺はそのまま、彼女に向かって『走り出す』 「なっ!? 撃つよ!」 いや、そんな事言わないでいいから撃てよ。 距離がドンドン縮まっていくぞ。 10m近くの距離があっという間に5mだ。 「く、なめんなや……!」 そして、彼女はやっと引き金に手を。 だけど、もう遅かった。 「ゲームセットだっ」 俺はその言葉と共に、彼女のリボルバーの弾層を右手で抑える。 その直後に彼女はトリガーを引くが、当然発射される事はない。 そりゃあ、そうだ。リボルバーは回転式の弾層を抑えれば発射なんてできないんだからな。 「なんで、向かってきたんや……」 彼女が漏らした言葉。 確かに、彼女に引き金を引かれれば、真っ直ぐ向かってきた俺は撃たれるだろう。 ある意味ただ向かうだけなら、馬鹿だ。 でも俺はそれをやった。 そりゃあ、単純。 死んでもいいからだ。 痛いけど、それでもこの状況を打破するきっかけになっただろう。 すばるがその後、この少女撃破するだろうしな。 「殺す覚悟も無い奴が戦うんじゃねえよ」 俺は冷たく言って。 釘打ち機を彼女に向ける。 「いやや……死にたくない」 彼女が漏らした言葉。 俺はその言葉に対して。 「――死ぬ覚悟もねぇ奴が戦うんじゃねえよ」 冷たいだろうか。 でも俺達はいつもそうやって抗ってきた。 例え、蘇るとしても命を張ってきた。 死ぬ覚悟を持って皆戦っていたんだから。 だから、彼女が漏らした言葉は結局、俺にとって甘い言葉にしか聞こえなかった。 そして、引き金を引こうとして。 「ぱぎゅーー! 殺す事無いんですの!」 その言葉と共に、俺は宙を舞った。 すばるに投げられた気付いた時にはもう、地に伏せていた。 ……っておい、いくらなんでも止める為に俺を投げるなよ! ……猪突猛進すぎるだろ。 ……………………はぁ。 ……なーんか……貧乏くじひいてねぇか……俺? ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 死にたくなかった。 まだ、さんちゃんを守りたかったんや。 でも、覚悟がないと切り捨てられおった。 結局だれも、殺せないままなんやろうか。 「今は寝てくださいですの。考え直してください。貴方の行動は正しくないですの」 そういって、打ち込まれる拳。 意識が遠のく中で、思うこと。 ――――正しい事ってなんや? 殺し合いに乗らないのが正しいんか? それを決める人は誰なんや? 誰もおらへんやろ。 なら、殺し合いが乗ることだって正しいかもしれないやないか。 せやから……正しい事ってなんや? 答えは、うちにもわからんかった。 うちは、どうすればええんやろうか。 大好きな、さんちゃんの為に。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「手助け、感謝しますの。日向さん」 「別にいいよ……つーかサッサと逃げるぞ」 感謝の言葉を述べるすばるを尻目に俺は襲ってきた少女の武装を奪って、縛り上げた。 この少女には悪いが置いていくつもりだった。 ぶっちゃけ、面倒見きれねえ。 今、この場に居るのは不味い。 だからさっさと逃げた方がいい。 この少女を抱えて逃げる事は、ちょっと無理そうだったからだ。 まぁ、最悪死んでも蘇るだろうしな。 でも…… 「でも、何で殺さなかったんだ?」 当然の疑問を投げかける俺。 殺した方が当面は安全だろうに。 「殺す訳無いですの。確かにこの少女は襲ってきましたの。でも、だからといって、殺す理由にはなりませんし」 なによりと彼女が恥ずかしそうに笑って。 頬をかきながら、それでも気丈に行った。 「誰かが死ぬところなんて……あたしはもう見たくないんですの」 ああ……そりゃあそうか。 そうだよな、俺もそう思ってたし。 ……殺せば死ぬ所見ちまうし。 ……何やろうとしてたんだ俺。 俺が居た状況は普通に考えれば、『異端』なんだから。 殺せば、蘇るとしても『死ぬ』 その遺体を見なければならない。 それは何よりも色濃い『死』なんだろうから。 きっとすばるはそれが嫌なんだろう。 彼女は気恥ずかしそうに、可憐に笑う。 「…………そりゃあ、そうだな」 ……ああ、同感だよ。 俺も、見たくねえや。 結局の所、御影すばるという少女は、強くて。 そして自分を失わない、正義の心を持っている。 そういう事なんだろうと思う。 何か気恥ずかしくなって俺は笑ってしまう。 そしたら、釣られて彼女も笑った。 更に笑いそうになったその時、俺の目には、こちらに向かってくる人影が見えた。 もしかしたらすばるの放送を聴いて、襲い掛かってくる者かも知れない。 だから、俺は急いで 「ほら、さっさとずらかるぞ!」 「ぱ、ぱぎゅ! ちょ、ちょっと待つですの!」 すばるの手を持って駆け出す。 そして、今さっき決めた事を告げる。 彼女の考えに同感したからかもしれない。 「お前の正義ごっこ、手伝ってやるよ」 「ほ、本当ですか!? ありがとうございますの!」 ……なーんか碌な事になりそうもないのはなんでだろうな。 ……まぁ、それもいいか。 ……お人好しだなぁ。俺って 【時間:1日目午後14時30分ごろ】 【場所: F-5】 御影すばる 【持ち物:拡声器、水・食料一日分】 【状況:健康】 日向秀樹 【持ち物:コルト S.A.A(1/6)、予備弾90、釘打ち機(20/20)、釘ストック×100水・食料一日分】 【状況:健康】 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「それで、この状況どういう事なのよ?」 可憐は縛られて気絶している少女を見ながら問う。 この少女が放送を行った者かは、いまいちよく解らなかった。 だから、オボロに意見を求めたのだった。 「俺は此処に向かっている最中、去っていく人が見えた気がしたが、可憐は?」 「……うーん、よく解らなかったわ」 首を振る可憐を見ながら、オボロは考える。 目の前には縛られ、支給品も奪われた少女。 そして、オボロの存在に気付いたか去っていった人達。 考えられるのは 「まず1つ。この少女が放送を行って、襲われて、気絶させられた」 「……ころされなかったのは何故?」 「俺達に気付いて、殺す暇が無かったかもしれん」 一つは、この少女が乗ってない形。 放送によって集まった人に襲われて、気絶した形になる。 最もこれは殺されなかった理由が解らないのではあるのだが。 ただし、オボロ達の存在に気付いていれば、殺す暇が無かったかもしれない。 「そして二つ目は、この少女が放送を聴いて、放送の主を襲って、逆に気絶させれた」 「……この場合。オボロが見たという人達が逃げた理由は?」 「これも、俺たちが殺し合いに乗っていると勘違いして逃げたのかもしれん」 二つ目は、この少女が乗っている形。 放送で集まって返り討ちになったのだろう。 そして、オボロが見た人達はオボロを殺し合いに乗っていると警戒して、逃げたのかもしれない。 しかし、どれも 「全く確証がないわね」 「仕方ないだろう。今の段階では想像しかできまい」 あくまで、状況から想像した事だ。 現状では、確証を持てる証拠など一つも無いのだから。 だから、オボロ達は 「じゃあ、どうするの?」 「この少女から話を聞くしかないだろう」 「それもそうね。じゃあ起きるの……待ってみましょうか?」 「ああ、そうだな」 その言葉と共に、オボロ達は腰を下ろし休憩しながら、目の前の少女がおきるのを待つ事にした。 そして、三人が出逢った先にあるモノは――――? 【時間:1日目午後14時40分ごろ】 【場所: F-5】 姫百合瑠璃 【持ち物:水・食料一日分】 【状況:健康】 オボロ 【持ち物:打刀、水・食料一日分】 【状況:肉体的疲労(小)】 綾之部可憐 【持ち物:クロスボウ、水・食料一日分】 【状況:肉体的疲労(大)】 067 街、時の流れ、人 時系列順 053 神の摂理に挑む者達 063 この身の全ては亡き友のために 投下順 065 卑怯者はだあれ? 041 やったねすばるちゃん!!声が届いたよ! 御影すばる 072 意志を貫け-Braveheart- 日向秀樹 姫百合瑠璃 113 doll 013 信仰は尊き聖上の為に オボロ 綾之部可憐
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/27443.html
あなたというそんざい【登録タグ hika あ 初音ミク 曲】 作詞:hika 作曲:hika 編曲:hika 唄:初音ミク 曲紹介 最近は吹く風も爽やかで、だんだん秋めいてきた感がありますが、今回はそんな秋のバラード曲です。 歌詞 (ピアプロより転載) 芽生えた感情が 少しずつ膨らみ いつか過ごしていくうちに 確かなものへと変わる こんなに心が揺さぶられて 激しく胸の鼓動高鳴る あなたという存在に私は 惹かれていくことがわかったの 澄み渡る青きこの秋の空 想いはどこまでも駆け抜けてく 二人で過ごす時は永遠で 本当に心から愛してる あなた 出会った瞬間に わかってしまったの これが運命という名の 導きなんだと思う こんなに心が安らぎ感じ 自然にわが身を委ねられるの あなたという存在に私は 魅せられてくことがわかったの 爽やかにそよぐこの秋の風 想いはどこまでも届いていく 二人で進む道は心地よく うっとりと心から愛してる あなた いつだって どこだって 愛してるから そばにいて 抱きしめて 離さないでね 澄み渡る青きこの秋の空 想いはどこまでも駆け抜けてく 二人で過ごす時は永遠で 本当に心から愛してる あなた コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sing-sh/pages/107.html
召喚という儀式 < > 00 11~ もう一つの...19世紀冒頭... 《刃物》 → やいば 《連続殺人鬼》 → シリアルキラー(serial killer) 片面透明鏡 → マジックミラー(magic mirror) 海月 → ミヅキ 《記録保持者》 → レコードホルダー(record holder) 豪華絢爛 → ゴージャス(gorgeous) 紳士杖 → ステッキ(stick) 《決裂》 → ブレイクアウト(break out) 03 01~ 光側の勢力 vs 闇側の勢力 …戦いは既に始まっている! → The light side, the dark side …the fight already starts! 《企業経営再構築的解雇》 → リストラ 04 41~ 民営化が彼を殺すのか? それとも彼が民営化を殺すのか? → Does privatization kill him or does he kill privatization?(Wow) → That s who privatization kill him or that he killed privatization?(Wow) 民営化が彼を殺すのか? それとも彼が民営化を殺すのか? → Does privatization kill him or does he kill privatization?(Woo wowow, ah...) → That s who privatization kill him or that he killed privatization?(Woo wowow, ah...) コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/jico3178/pages/147.html
~という声もなく (というこえもなく) 蛍原徹の珍発言。 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/nanjmin/pages/435.html
なんJ関西参加記録 第150回~第174回 回月日曜球場中(日) 1500205日城0 1510209木城3 1520211土城1 1530216木城4 1540218土城1 1550219日城0 1560226日城6 1570228火城1 1580229水梅0 1590303土城2 1600308木梅4 1610310土城1 1620311日城0 1630315木城3 1640318日城2 1650320火難1 1660322木福1 1670328水御5 1680329木福0 1690401日城2 1700407土城5 1710415日城7 1720421土難5 1730429日城7 1740501火城1 合計(回) 通算合計(回) 照井 出 出 2 51 秋 山澪 出 1 51 ペンギン 0 16 下記 出 出 出 出 出 出 出 7 92 神酒 出 1 36 ばるす 0 1 ユネル 0 20 地図の人 0 1 けんしん 出 出 出 出 出 出 出 7 72 森谷 出 出 出 出 出 出 出 7 90 林 出 1 81 幸四郎 0 10 take4 0 20 ゆうき 0 1 いりき 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 14 88 今岡 出 1 73 たまご 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 13 123 ソルト 出 出 出 出 出 出 出 7 89 コジラ 出 出 出 出 出 出 出 出 出 9 85 彡(゚)(゚) 出 出 出 出 出 出 出 出 8 65 ツインターボ 0 1 とり蔵 0 1 ひまや 出 出 2 102 ゆーや 0 1 清水外野手 0 5 のりち 0 1 メンチ 0 17 下山 4 36 ホワスト 0 2 土橋 2 53 まいける 0 15 オリゴ糖 0 8 ショウタ 0 3 王・蒙 0 6 ガリー 出 出 出 出 出 出 6 58 伊良部 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 10 77 オーちゃん 出 出 出 出 出 5 69 城所 0 9 片岡 出 1 7 リグス 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 14 90 シモヤナギ 出 出 2 37 荒木 0 22 米田 0 3 桧山左翼手 0 13 ジョンカビラ 0 1 大沼 出 出 出 出 出 出 出 出 8 47 Laurant 0 1 G-岡田 0 1 大悟 出 1 25 ジョー 0 2 大豊 0 1 HARAwww 0 1 ハイガ 0 3 吉見太一 出 出 出 出 出 5 54 トマト 0 2 片栗 出 出 出 出 出 出 6 39 球無し藤川俊 0 1 としみち 0 1 猫背 0 2 蒼井 0 3 洋ちゃん 0 1 焼け野原 0 16 新規さん 0 1 ガニキ 出 出 出 出 出 出 出 出 出 9 55 上柳 0 1 リック 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 14 53 アベケン 出 出 出 3 44 あまの 0 2 スゴC 0 1 ハパニキ 0 1 TT厨 0 1 うえぽん 0 1 吹田 出 出 出 出 出 出 出 7 35 こども店長 0 1 メガネ 0 1 山下 0 2 T 出 出 2 20 秀太 4 27 武田負 出 出 出 出 出 出 出 出 39 南船場 0 3 マハラギオン 0 1 汚ノリ 0 2 ユウキ 1 4 タブチ 0 2 渡部 0 2 中田 0 2 長崎 0 3 黒仁田 出 出 2 8 右田 0 3 塀内 0 1 小坂 0 1 いすけ 0 2 うちわ 0 1 スンヨプ 0 5 丼川 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 11 24 フジパン 0 1 坪井 0 1 古木 0 1 セドリック 0 2 JP 出 出 2 4 ヤーセ大久保 出 出 出 出 出 出 6 15 仁志岡 3 3 ハンセン 出 出 出 出 出 5 12 あかだし 1 1 藤井外野手 出 1 2 永川 出 1 6 味噌汁 出 1 4 許ミンチ 出 出 出 出 出 出 出 7 12 岩ちゃん 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 出 12 23 小型扇風機 2 2 侍 2 2 グッチ 2 2 ルイージ 出 出 出 3 9 ホリンズ 1 1 人類の戦犯 1 1 さぶマリン 出 出 出 出 出 出 出 7 9 岡星 出 出 出 出 4 4 モス 出 1 1 外柴 出 出 出 出 4 4 キヨマー 出 出 2 2 若ミセリ 出 出 2 2 ペンス 出 出 出 出 4 4 公康 出 1 1 カドラ 出 出 出 3 3 すし太郎 出 出 出 3 3 ポンセ 出 出 出 3 3 中田亮 出 出 2 2 シチュー 出 出 2 2 ほった 出 1 1 スン 出 1 1 ブランボー 出 1 1 25番という男 出 出 2 2 カバくん 出 1 1 しゅう 出 出 出 出 出 出 出 7 7 村人B 出 1 1 ツネゴン 出 出 出 3 3 総助 出 1 1 目黒 出 出 2 2 置物 出 1 1 合計(人) 3 8 21 5 6 13 15 18 2 27 7 4 16 14 9 15 4 10 8 13 16 15 20 4 16 289 2414 新規(人) 1 1 1 0 1 0 0 4 0 1 3 0 2 3 1 1 0 1 1 0 0 1 1 0 0 23 139 通算1回以上 出は初参加 参考程度で特に意味はないです
https://w.atwiki.jp/ikaikai/pages/46.html
書物という異界3:狂っているのはどちらか しりあがり寿 『“徘徊老人”ドン・キホーテ』(朝日新聞社) (暫定稿) 周知のとおり2005年は節目の年で,終戦60周年,阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件から10年の年,そして「一石仙人」のところで述べたように世界物理年…などと様々な記念の年とされているが,もう一つ,セルバンテス『ドン・キホーテ』(前篇)の刊行から400年にあたる年でもある。 近代文学の曙にあって燦然と輝くこのセルバンテスの作品は,その内容の豊穣さのために様々な解釈に晒されてきたが,私はここでそれに立ち入ることはしない(できない…)。目下この大著を楽しんでいる最中である。 代わりにと言ってはなんだが,ここでは(またしても)しりあがりの漫画を取り上げたいと思う。舞台は現代社会。主人公は折り紙の兜をかぶった徘徊老人(ちなみにサンチョは介護士)。弱いものイジメや不正を許さぬ彼は,姿を消した妻を捜しながら,臆することなくヤンキーや世の堕落に立ち向かっていく。 しりあがりはドン・キホーテの舞台を現代へと移し変えることに見事に成功しているように思われる。馴れ合いと惰性を激しく批判し,現代に生きる人間の心の病理へと切り込むメスの鋭さは,読む者をドキッとさせるほどである(たとえば第五話「環状線」を見よ)。 社会の病理は全てドン・キホーテの眼を通して描き出されるわけだが,このとき読者は狂者という鏡を前にしてパラドクスの迷宮に入り込み,ドン・キホーテと我々,狂っているのは一体どちらなのか分からなくなってしまう(第六話・第七話)。正常/異常という規範が崩壊する。 しかし狂者を通して社会の病理を暴くというその手法は,恐らくはエラスムス『痴愚神礼賛』へと遡ることのできるもので,オリジナルの『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスもまたエラスムス主義者であった。しりあがりのドン・キホーテが,このルネサンス文学の豊かな伝統を現代に蘇らせたと言ったら言い過ぎであろうか。 ところがルネサンス期における諷刺の陽気さは,ここでは大きく失われている。エラスムスは愚者による愚者の「礼賛」(encomium)という巧妙な戯れの形式を採用したが,ここでは代わりに狂気は全てを喰らい尽くす津波となり,カタストロフのオブセッションが作品の基底を成しているように見える。しかしクライマックスにおいて我らがドン・キホーテが神と交わす対話は,矜持に満ちて崇高さすら感じさせ,妻を助けようとするその姿は,生きづらくなったこの世においても今なお,愛の可能性を追うことができた(それが実は逆説的で,もはや取り戻すことのできないなものであり,それ故に夢と狂気のなかでしか追えなかったというにせよ)ということを示しているのではなかろうか? 人間の歩みの背後にうず高く積まれた廃墟の山。歴史がカタストロフの連続であるとしても,「わたし」はその中で生きねばならない。その時どのように生きるべきなのか。「なんかいいようにしてください」,答えを安易な仕方で他者に求めてはならないだろう。 この本は,すべてのドン・キホーテたちに捧げられている(menocchio)
https://w.atwiki.jp/bogard/pages/43.html
普段何気なく使っているOSというソフトウェアについて。 OSとは、Operation/Operating Systemの略なわけだけど、じゃあそれはいったい何をするものでしょう? OSの、もっとも重要な役目とは? こんな風なことを聞かれて、即答できる方はあまりいないのではないでしょうか。 ちょっと詳しい人に聞くと ①ファイルの管理 ②メモリの管理 ③ユーザインターフェースの提供 ④各種ドライバ(周辺機器)の管理 あたりの答えから返ってくるのではないかと思います。 ですが。 OSの最も重要な役割は、上記の中にはありません。 それは、「時間」の管理ということです。 最近のPC、また少し高機能な家電製品などのなかでは、同時並行的に多くのタスクが走っています。 これらのタスクを管理し、「時間」というリソースを割り当てる役割、またタイマーなどの機能を割り当てる役割こそが、OSのもっとも重要な役割であると思います。 シングルチップの環境においては見た目上のマルチスレッド/タスクを実現するためにはこのタイムシェアリングの機能は非常に重要です。 また、機器の制御や通信のタイミングを図る際には、正確なタイマーは必須です。 PCなどの環境でプログラミングしていると上記①~④あたりが結構重要に見えてしまうのですが、それらの機能は実は「必須」ではありません。 例えば計算機などをプログラムする際は③以外は使わないかもしれないし、逆にバックグラウンドで走るプログラムには③は必要ありません。 ですが、それらのプログラムがちゃんと動作するためにはOSから時間というリソースを割り当ててもらう必要があります。 また組み込みの世界などではPCよりももっと厳密に「時間に正確な」動作が重要となってきます。PCでも、バックグラウンドでのサービスプログラムや、ゲームなどタイミングが必要なプログラムでは、より正確なタイマが必要となります。 昔のプログラムみたいに、 for(i = 0; i 1000; i++) { ; /*WAIT*/ } みたいな無駄なループを組んでソフトウェアタイマなど作っては、動作環境によってタイマの精度が異なる上に他のタスクにタイムリソースを割り当てることができなくなってしまいます。 時間というものは、われわれの現実の社会とともに、プログラムにとっても重要なものなのです。
https://w.atwiki.jp/keikenchi2/pages/246.html
「ミィィィッ!」 タブンネが叫び声を上げながら殴りかかる。 殴られた相手は「ミィッ!?」と悲鳴を上げ、床の上を転がる。 殴ったのはタブンネ。殴られたのは子タブンネ。血のつながった実の親子だ。 実はこの親タブンネ、生まれた時から飼い主によって虐待を受け続けてきたのだ。 愛護団体に助け出してもらい、さらに保護施設内の他のタブンネと結婚して子どもも生まれたのだが、 幼いころから愛情を受けることなく育ってしまったため、子どもを愛する方法がわからないのだ。 子どものことはかわいいし、たくさんかわいがってあげたい。 しかし、暴力以外に思い出せることは何もなく、子どもに手を上げることしかできないのだ。 殴られるたびに立ち上がり、親の元に向かいヨタヨタと歩いていく子タブンネ。 その努力が実り、ついに親タブンネが両腕で子タブンネの体を抱きしめる。 子タブンネの触覚を通して、親タブンネの気持ちが流れ込んでくる。 大好きだよ。ごめんね。大好きだよ。ごめんね。大好きだよ………… 子タブンネは安心し、親タブンネの大きなお腹にもたれかかる。 しかし、いきなり親タブンネに突き飛ばされ、転んだところを何度も殴られる。 優しく抱きしめてもらうこともできず、子タブンネは涙を流す。 そんな子タブンネの姿を見て、親タブンネもまた涙を流す。 ここは愛護団体の所有するタブンネ保護施設のひとつ。 虐待を受けていたタブンネたちが集められているのだが、彼らは愛情というものを知らない。 そして、ここで生まれた子タブンネたちも愛情を知らずに成長する。 悲しみの連鎖は終わることなく、延々と続いていく。 (おわり)