約 531,658 件
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/3807.html
駆け落ち 1話 駆け落ち 2話【異邦人】 駆け落ち 3話【海の向こう】 駆け落ち 4話【決断】 目次に戻る
https://w.atwiki.jp/black_beaty/pages/17.html
[10/25]駆け落ち。 まだ皆さんに前の日記のレスをしてないけどUPします! 今日はなんだか、嬉しくて、仕事が手に付きませんでした。 こんな俺でも、やっと幸せが掴めるかと思ったら、ホント嬉しくて嬉しくて。。。 結婚式に皆さん呼びたいんですが(俺も気が早い?w) 式を挙げるのは、二人っきりで親も同席しません。 本当は、彼女との同棲は、数年後の約束でしたが、急遽来月に俺と暮らす事になりました。 皆さんも、俺達の流れを理解されてないかと思いますが、急な話で俺がビックリしてるくらいなのです。 彼女は俺と住む事を親や親戚に言ったら、120%反対されます。 そういった環境の女性です。 ネットで知り合った人と同棲しますと娘に言われて「良かったね」と言う親はいませんからね。 まぁ、他にも色々ありまして、彼女は、俺と一生共に暮らすために来月、家を飛び出してくるのです。 だから、駆け落ちみたいな感じですねぇ。。。 俺達が同棲出来るまで数年待って、時間が経ってしまったら、終わるかも知れない恋ならば、人生掛けて駆け落ちした方が幸せになれると、言うことで来月半ばに彼女は、俺のマンションに裸一貫でやってきます。 多分、一年待てば俺も浮気しちゃうかもしれないし、彼女の気持ちも変わるかもしれい不安は、ありました。 でも彼女は、友達も親兄弟も何もかも捨てて俺と暮らしてくれるんです。 彼女のその勇気に感謝です!(号泣) 来月になれば、彼女とゼロから二人で新しい人生を歩んで行きます。 もう死ぬまで絶対彼女を放しません! 彼女が、俺に人生を掛けて一緒に暮らしてくれるなら、俺も自分の人生を彼女に捧げます。 俺は、二度と浮気も女遊びも不倫もしません。 俺の心と身体は、彼女の物です。 その代わり彼女も俺の為だけに人生を送ってくれます。 彼女と子供を作らない代わりに、仕事以外は、何処に行くのも、何をするのも全て二人は、一緒です。 俺達が何歳になっても毎日一緒にお風呂に入り、毎日俺の腕枕で寝て貰います。 もう、彼女に寂しい思いさせないし、俺も寂しい思いしなくなります。 これが二人の運命だと受け止めて、彼女の為に、人生を捧げて行きます。 俺達の人生は、俺達二人で作ります。 ブログ始めて色々な恋愛がありましたが、こんな結果を掴む事が出来ました。 ブログ辞めなくて良かったです。 こんなアホな俺を、人生掛けるくらい理解してくれた女性に初めて出逢えました。 何の駆け引きも損得勘定も無く、全てを俺に託してくれます。 こんな女性は、俺の人生の中でもホント初めてのタイプです。 死ぬまで彼女に愛してると言い続けます。 そして、ココに誓います。 俺の彼女を関西一、幸せな女にしてみせます! (えっちなYutaka♪さん)
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/4032.html
《駆け落ち》 イベントカード 使用コスト0/発生コスト2/黄 [アプローチ/自分] 活動状態の自分の『とらドラ!』のキャラ1枚をデッキの下に移す。その場合、ターン終了時に手札からデッキの下に移したキャラと同じ名称のキャラ1枚を場に出すことができる。 (はじめまして、あなたたちの孫、高須竜児です。そんでもって、こいつが俺の嫁です。) とらドラ!で登場した黄色のイベントカード。 活動状態の自分の『とらドラ!』キャラ1枚をデッキの一番下に戻し、ターン終了時に手札から同名カードを場に出す効果を持つ。 《変身》と比べると、アプローチフェイズに使える分、代わりに条件がかなり増えた。 『とらドラ!』キャラ専用な上に活動状態でなければならず、更にターン終了時まで待たなければならない。 その為、追撃と言った使い方は不可能。 エスケープリリースに使おうにも、活動状態に戻さないと意味がない。 コスト0のキャラをキーカードにコスト5の同名キャラを展開できるが、使いこなすのは難しい。 カードイラストは第24話「告白」のワンシーン。フレーバーはその時の竜児のセリフ。 関連項目 《変身》 《一緒に駆け落ちしよう》 収録 とらドラ! 01-100 編集
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/820.html
俺の名はウィル。歳は十七。ここフラソヌール共和国の養父カーターが経営する酒場で日々働いている。 少し遅めの昼食を取った後、工具一式を奥の倉庫から引っ張り出した。 普段なら午後からは店の掃除に精を出すのが習慣だが、今日は事情が違う。 昨晩、酔っ払いの客が喧嘩騒ぎを起こしテーブルの足を破壊したのだ。 まったく、どんな馬鹿力を発揮すればこいつを折れるのか知りたい。 ともかく夜の開店までに俺が修理しなければならない訳だ。 「直せるか、それ?」 「まぁ、なんとかな」 「いやほんと、思い出すだけで笑っちまうよ」 そう言ってダハハと豪快に笑う大柄な初老の男。 彼はカーター、この酒場の主人だ。 「良かったのかよ、昨日の奴ら出禁にしなくて」 「客が減るのは寂しいもんだろ、お前も細かいことを気にしてると大きくなれんぞ」 「はいはい、わかったよ」 やっぱりこの人にはかなわない。 今朝、テーブル破壊事件の犯人達が二日酔いの体を引きずって謝罪に来た。 すまなそうにする彼らにカーターがかけた言葉は 「気にせんでいいよ、また飲みに来てくれや」 普通の人なら怒って出入り禁止にするところだが、 そこで笑って許す人柄が彼らしさであり大勢の客から長いこと親しまれてきた所以でもあるのだろう。 カーターとその妻キャロル、そして俺の3人で切り盛りするこの店。 思い返せばこの家に引き取られてからの三年間は充実した毎日を送っていた。 夕方、俺は開店までの準備にあたる仕事を一通り済ませた。 「親父、ちょっと散歩に行ってくる」 俺がそう言うとカーターは少し黙った後口を開いた。 「ミアちゃんか?」 背筋にゾクッと来た。なぜその名前がカーターの口から出るのか。 「図星だな」 カーターがにんまりと笑みを浮かべる。 「な、なんで親父が知ってるんだよ…」 「酒場は情報が並ぶ市場だぞ、近所の出来事ぐらい手に取るようにわかるさ。」 この店の情報ネットワークがこれ程までに恐ろしいものとは知らなかった。 「気があるのか?」 そこまで知っているなら察して欲しいな。同じ男として。 「まあね…」 そう言って逃げるように酒場を後にしようとしたとき、 「ハハハ、頑張れよ少年」 励みになった、少しだけ。 いつもの待ち合わせ場所に少女は待っていた。 彼女がミア。俺の幼馴染だ。 「もー、遅いよ」 少し不満そうな表情だった。だいぶ待たせてしまったのだろう。 だがその声を聞けるだけで一気に疲れが消える。 「ごめん!その、仕事が長引いちゃってさ」 「お疲れ様、じゃあ行こうか」 少女は笑顔に変わった。 酒場で働くようになってからは夕方に町外れの川辺を一人で散歩するのが日課だったのだが、 いつしかミアが一緒についてくるようになった。 散歩は二人の日課になった。 当然ながら夕方の散歩に対する俺の楽しみ加減は倍増した。 俺はミアが好きだ。 勿論、幼少期から毎日のように一緒に過ごしてきたのだが、 違った感情を抱いて意識するようになったのはここ数年のことだ。 白い肌、華奢な体、黄金色の髪、澄んだ瞳、全てが愛おしく感じられる。 気丈で優しいその少女に惚れ込んでいると言ってもいい。 だが、未だその想いを伝えることはできていない。 機会なら何度も、いや、今この瞬間でさえ伝えられるのに 溢れそうな言葉をせき止めている。 いつもの様に他愛もない話をしながら川辺を歩く。秋の風が心地よい。 可愛らしい、楽しそうに今日の出来事を語る横顔に見惚れていた。 「ねえ聞いてる?」 「あ、うん」 「絶対聞いてなかったでしょ。ウィル疲れてるの?」 「まぁ少しだけ」 「あんまり無理しちゃ駄目だよ」 決して疲れていた訳ではないのだが、心配されるのは素直に嬉しい。 少し風が冷えて来た。夕陽が地平線に沈む。辺りに影が落ちる。 「ウィルは変わったね」 「えっ、どこが?」 「なんというか大人になったよ」 「そうかな」 「もう私が居なくても大丈夫かな…」 一瞬強く風が吹いた。 突然何を言い出すのか。大丈夫な訳がない。 ミア立ち止まり下を向いて黙ってしまった。 小さな肩が震えている。 そこで気づいた、今日のミアはどこかおかしい。 何かを隠している。 まるで別れを告げに来たような、 「ねぇウィル、もし私が他の誰かと婚約することになったら…」 予感が確信に切り替わる。血の気が引くのが感じられる。 「その時は悲しい…?」 何を言っている、思考は追いつかないけれど答えていた。 「…ああ、悲しいよ」 肝心の理由を伝えていないが、今止めないと手遅れになる。 二人の間を冷たい風が駆け抜ける。 しばらくしてミアが口を開いた。 「私…商人の息子と婚約させられた」 理解できなかった。どうして、どうしてそんなことになる、 ミアはそれを望んでいるのか、誰だそいつは、 そんなことは関係ない。 今は伝えないと。 「俺はミアが…」 「お願い、それ以上言わないで」 駆け落ち 2話【異邦人】 駆け落ち 3話【海の向こう】 駆け落ち 4話【決断】 目次に戻る ノベルに戻る
https://w.atwiki.jp/kuizu/pages/2941.html
かけおち 自作 戦国時代から江戸時代にかけては戦乱などによって集団から逃げることを表し、 転じて相思相愛の男女が親元から一緒に逃げることを表すようになった言葉は何でしょう? (2011年12月4日 Twitterで出したアレ ) タグ:言葉 Quizwiki 索引 あ~こ
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/836.html
「さて、君はどうする」 男が問う 「え…」 男は真っ直ぐ俺を見据えて言った。 「彼女を大商人ミラーから取り返したところで、この国の中に居ればいずれ商会の連中に嗅ぎつけられる。だが、方法はある…」 「彼女を連れて国外に逃げればいい」 あまりにも飛躍した話だった。 確かに外国なら商会の力も及ばないだろうけど、 「でも、どうやって?」 「私が協力する」 男は微笑んで言った。 「西の港にトリナー王国から来航した貿易船が停泊している。私もそれでここに来た。明後日再びトリナーへ向け出航する。それに乗れば脱出できるだろう。」 「私から船長に話を通せばいい。大きな船だ、君達二人程度が乗っても問題はないさ」 この男の話はおそらく真実だ、否定できない現実味を帯びている。 けど、なぜ。 「どうしてそこまで手を貸してくれるんだ?」 「言っただろう、私の旅の目的さ。迷える少年少女にこうして出会えたのだからな、見過ごせる程乾いた心は持っていないよ。」 一瞬、男は俺を見て何かを思い出したような顔を見せた。 「私はかつて外への好奇心故に国を、家族を捨てた親不孝者だったからな、誰にも打ち明けられなかったし、手を差し伸べる者もいなかっただろう。 だが、君は一人の少女を権力から救い出すために国を去る。少なくとも私は喜んで手を貸すがね。」 想像する。トリナー王国に逃げればもう二度とフラソヌールには戻れない。その決断は生まれ育った故郷を捨てる事を意味する。あの酒場でカーターと笑い合うことは… 否、それでもミアを救う、できるのは俺しかいない。例え異郷の地でもミアが隣にいるなら、彼女が笑っていてくれるなら、遥か世界の果てでも生きていける。 後ろを振り返る。遠くに見える町には夜でも明かりが灯っている 。 十七年間の記憶が走馬灯のように思い起こされる。 記憶の中で彼女はいつも側にいた。 何よりも失いたくないと心の底から願った。 男は言った、世界は広いと なら、答えは決まっているじゃないか。 「ミアを助ける、力を貸してくれ」 「いいだろう」 交わした握手は心強かった。 駆け落ち 1話 駆け落ち 2話【異邦人】 駆け落ち 3話【海の向こう】 目次に戻る ノベルに戻る
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/3146.html
《一緒に駆け落ちしよう》 イベントカード 使用コスト0/発生コスト2/赤 [アプローチ/自分] アプローチに参加している自分のキャラ1枚を手札に戻す。 (突然こんなこと言って混乱するのは分かってる。……でも、ボクにはジローが必要なんだ。) まよチキ!で登場した赤色のイベントカード。 アプローチ中の自分キャラをバウンスする効果を持つ。 バウンスエスケープができ、思わぬ返り討ちにあったキャラの退場を防ぐことができる。 しかしそれ以外ではメリットはなく、使いどころが難しい。 《坂町 近次郎(007)》はこのカードを内蔵している。 カードイラストは第7話「駆け落ちしよう」のワンシーン。フレーバーはその時のスバルのセリフ。 関連項目 《坂町 近次郎(007)》 収録 まよチキ! 01-114 編集
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/821.html
冷え切ったカーターの酒場の地下室。 ここならば「商品」が流出する心配は無い。 「商会関係のルートを通じてネタが入った」 部屋の奥に立っている男、モーゼス・レーナー。 扉を閉めると情報屋は口を開いた。 「カーターの親父には借りがあるからな、今回に限り金は取らん」 息を呑む。 「頼む、教えてくれ」 「結論から言うと、商人であるロベルト・グレイはこの土地を牛耳る大商人ペーター・ミラーに対し多額の現金と土地の利権を条件に娘のミア・グレイを売り渡した」 「お前の話と照らし合わせると売られたミア・グレイはロベルトの息子アストン・ミラーと半ば強制的に婚約を結ばされたことになる」 「どうしたらいい?一日も早く助けたい」 「落ち着け小僧、下手に動けば原因不明の『事故』で死ぬ羽目になる。」 「今回の一件、どうも単純な人身売買とは思えん。まったく、貴族や領主が不在の国も考えものだな」 「どういうことだ?」 「領主の監視の目が無いと悪事に手を染める商人が現れるからな」 モーゼスは続けた。 「そのミラー家だが二つ情報がある。 一つは西のブリガニー王国と関係を持ちフラソヌール国内で内乱を計画している疑いがある。 二つ目は有力な魔法使いが頻繁にミラー家に出入りしていることが確認されている。 あれほどの大商人が辺境の街の娘1人を欲しがっていることがこれらの情報と無関係とは思えん」 「つまりだ、婚約なんてのは建前の可能性がある」 満月の夜、仕事を終えた後、場を抜け出しまた川辺までやってきた。 3日前、ここでミアは商人の息子と婚約を結ばされたことを俺に告げそのまま走り去ってしまった。 俺はその背中を追うことが出来なかった。 カーターの知り合いの商人もとい情報屋の調べによるとペーター・ミラーというフラソヌールでも有数の大商人の家の元へ金と引き換えに商人の父親に売られたらしい。 ミアの親が商人であった事は知っていた。だが実の娘を売ったりするだろうか。 この国はかつてブリガニー王国の属国だった。 領主や貴族の圧政に耐えかねた民衆が蜂起し勝利を納め、支配者達は皆首を落とされた。 しかし現在では経済力に物を言わせ各地に幅を利かせる商人が現れ始めた。ミラー家もそのような商人の家だろう。 彼らの活動の邪魔をすれば手先の人間に殺されてもおかしくない。それがこの国での常識となりつつあった。 民衆にしてみれば重税に苦しむ生活より遥かに良いだろうが、商人の横暴で悲しむことになる少女を俺は知ってる。 だが国も商人も俺はどうでも良かった。ただミアには笑っていて欲しかった、隣にいてほしかった、会って抱きしめたい、想いを伝えたい。あれから探し回ったが居場所は未だに分からない。会えたとしても今更俺一人ではミアを商人共から取り返すことはできない。 「畜生!畜生!」 誰もいない川辺で叫ぶ。 憎い、ミアを奪った奴らが憎い、何もできない自分が憎い、 叫んでいると後ろから肩を叩かれた。 「大丈夫か、少年」 後ろに黒髪で長身の男が立っていた。黒いマントを身に纏い弓を持っている。 おそらくこの国の者ではない。驚いて俺が身構えると男が言った。 「怪しい者ではないよ、ただの流れ者さ」 「え…」 男は両手を広げてみせる。 「そうだ、ここで会ったのも何かの縁だ。夕食でも一緒にどうだい?」 本来ならこんな変人に付き合ったりしないのだが、 ロクに飯も食わず3日も気を張り詰めていたのでとうに精神が限界だった。 気がどうにかなっていたんだろう。 「あぁ、頼むよ」 焚き火を囲んで遅い夕食が始まった。 男はさっき山で捕まえた鳥を火にかけている。 俺は男に事のあらましを全て話してしまった。 迂闊に人に話していい状況ではないが仕方がなかった。 誰かと共有したかったんだろう、俺やカーターだけで抱え込んでいるのはもう限界だった。 見知らぬ異邦人に話して気を紛らわせたいだけだった。 「なるほど、つまり君は大商人に売られそうになっている幼馴染を助けたいというわけだね」 「ああ、でもこの国では商人が幅を利かせている。ミアを取り返したところでこの狭い国では逃げ場がない。」 「確かに、この国は狭いな」 男は少し考え込んだ後言った。 「世界は広いぞ」 駆け落ち 1話 駆け落ち 3話【海の向こう】 駆け落ち 4話【決断】 目次に戻る ノベルに戻る
https://w.atwiki.jp/opfan/pages/822.html
ついに俺も頭がおかしくなったのか。 男が何も無い空間から一枚の紙を取り出した様に見える。 「まぁそう驚くな、異次元召喚といって大きな鞄のようなものだ」 男はその紙を広げて俺に見せた。 見覚えがある。そうか世界地図だ。 三つの大陸に五つの海。左下のユグレス大陸の西の端にぽつんとフラソヌールがあった。 この国がひどく小さく見えた、その国の小さな町で1人悩んでいる俺はもっと小さく見えた。 「私は海の向こうからこの大陸にやって来た、この小さな島国からな。」 男は地図の右下の「薫桜ノ皇国」を指した。 「少し昔話を聞いてほしい」 私は薫桜ノ皇国に生まれた。 名の通り一年中「サクラ」という桃色の木が咲いていて自然豊かな美しい国だった。 国民は皆、和、つまり他の者との協調を美徳とし、他国と一度も戦争をしたことがなく平和で、子供の頃より厳格に教育され、命より礼儀を大切にし、死ぬまで国の為に黙って働く。 争いに明け暮れている国からしてみれば恵まれていたかもしれない。 だが私が六つになった頃、私が海で遊んでいると地平線の向こうから巨大な帆船が現れた。 岸に着くと船から異邦人が降りて来た。私が駆け寄って何者かと問うと 彼らは海の向こうから来たと言った。国の大人たちは大騒ぎしていた。 海の向こうには大陸があり沢山の国があり大勢の人が生きていると知った日、 私は初めて自分の故郷が窮屈だと感じた。いつか必ず世界を巡る旅に出ると決心した。 そして十五になった時、私は毎年数回来航する貿易船に潜り込み誰にも告げず故郷を去った。 故郷の村には父と母と下に兄弟が三人いた。 後悔はしていない、狭い国の中で何も知らず生涯を終えるのは余りにも寂しいだろう。 そうして私の旅は始まった。 初めはそれはそれは楽しかった。知らない人と出会い別れ、知らない土地を歩き、眼に映るもの全てが新鮮だった。 だが、楽しいことばかりではなかった。飢餓に苦しみ死んで行く人を見た、戦争で殺しあう人々を見た、肌の色や信じる宗教の違いで迫害される者を見た。 私はそんな苦しむ人々を憐れむだけで助けにはなれなかった、見過ごすことも出来なかった。 そこで私の旅に新たな目的ができた。苦しむ人々の助けになる事だ。 まず人の助けになるための技術を身に付けようとした。 ある国では学問に取り組み、ある国では弓の扱いを覚え、ある国では魔法の手ほどきを受け、またある国では剣術を身につけた。 それで何人救えたのかと問われれば答えられない。命でなくとも良い。一時でも誰かを笑顔に出来ればそれで満足だった。ただの自己満足かもしれないが私はそれで幸せだった。 まあ、何が言いたいかと言えば、 あの日、外の世界を知ることが無かったら、私は故郷の窮屈さに気付かなかった。 あの日、船で故郷を出なければ、私の今の人生は無かった、今日君に会うことも無かった。 駆け落ち 1話 駆け落ち 2話【異邦人】 駆け落ち 4話【決断】 目次に戻る ノベルに戻る
https://w.atwiki.jp/83452/pages/18161.html
紬「最近斎藤の横暴が目に余るわ」 菫「お姉ちゃん……」 紬「菫に『お嬢様と呼べ』と命令するなんて」 菫「……」 紬「それだけならまだしも、『あんまり馴れ馴れしくするな』だなんてあんまりよ…」 菫「でも仕方ないよ。お姉ちゃんと私は…」 紬「姉妹、でしょ」 菫「……うん!」 紬「菫、こうなったら例の計画を実行するしかないわ」 菫「例の計画って……駆け落ち!?」 紬「ええ。さっそく荷物をまとめて 4に行きましょう」 ※北海道 紬「駆け落ちと言えば北ね」 菫「そ、そうかな?」 菫(そういえばお姉ちゃんに読ませた漫画にそんなシーンがあったような…) 紬「目指すは北海道! そうと決まったら駅に行かなきゃ」 菫「電車で行くの?」 紬「もちろん。駆け落ちといったら電車!」 東京駅 紬「人でいっぱいね」 菫「うん。でも標識があるからどこへ行けばいいのかわかるね」 紬「切符はあそこで買えばいいのね」 菫(北海道かー。でも家にバレたらどうなっちゃうんだろう) 菫(家にメールしとこう) 菫『お姉ちゃんと二人で旅行に行ってきます。心配しなくても大丈夫』ポチポチ 電車内 紬「これが東北新幹線なのね!」 菫「『はやて』っていうらしいよ」 紬「さっそく駅弁を買いましょう」 菫「え、もう?」 紬「……駄目?」 菫「駄目じゃないけど、さっき食べたばかりだよ」 紬「このお弁当二つお願いします」 客室乗務員「はい。2000円になります」 紬「お金はこれで」 紬「私、新幹線のなかで妹と駅弁食べるのが夢だったの!」 菫(お姉ちゃん楽しそう…) 9「あれ、今の声どこかで聞いたような」 ※さわ子 さわ子「あれ、ムギちゃんじゃない」 紬「先生!」 さわ子「奇遇ねぇ」 菫「あの、この方は?」 紬「この人はさわ子先生。私の担任であり、軽音楽部の顧問でもあるのよ」 菫「は…はじめまして、斎藤菫と申します。」 さわ子「ムギちゃんの友達?」 菫「あ、えーっと……」 紬「私の妹よ」 さわ子「へー」(何かありそうだし、苗字については触れないでおこうかな) 紬「ところで先生はどうして東北新幹線に?」 さわ子「私は 12」 ※夜逃げよ 紬「夜逃げ……ですか?」 さわ子「ええ。ちょっとお金を借りすぎちゃってね」 紬「その……いくらぐらい借金してしまったのですか」 さわ子「 15円よ」 ※15円 紬「……庶民って15円で夜逃げするものなのかしら」コソコソ 菫「さ、流石にそれはないと思うよ」コソコソ さわ子「なにこそこそ喋ってるのよ」 紬「あのっ! 15円なら貸してあげられますから」 さわ子「本当!」 紬「はい」つ⑮ さわ子「やった。これで家に帰れるわ。じゃあ私次の駅で降りるから。ムギちゃんありがとう」 菫(15円の借金に悩む人が、どうやって新幹線に乗ったんだろう) 菫(どうやって駅から家まで帰るんだろう……) 菫(こまかいことは考えなくてもいいか) 新青森駅 紬「やっと着いたわ」 菫「でももう真っ暗だね」 紬「今日は 19に泊まりましょう」 ※近くの別荘 菫「そういえば青森にも別荘あったね」 紬「ええ、鍵も持ってきてるし。タクシーで行きましょう」 別荘 紬「とうちゃくっ!」 菫「琴吹家で12番めに大きな別荘だね」 紬「ええ、でも二人で使うには大きすぎるぐらいよ」 菫「途中スーパによってもらって、 23の材料も買ったね」 紬「ええ。さっそく 23を作りましょうか」 ※ビーフストロガノフ 紬「ふっふんふー」 菫(お姉ちゃんの鼻歌なんてはじめてきいたかも。凄くごきげんだ) 紬「さぁ、さっそくビーフストロガノフを作りましょう」 菫「じゃあ私マッシュルーム切るからお姉ちゃんは玉ねぎ切って」 紬「ええ」 菫「……」ザシュ ザシュ 紬「……」ザンザン ザッザッザッザッ 菫「……」ザシュ ザシュ 紬「……」ザッザッザッザッザッザッ 菫「こうやって一緒に料理するのも久しぶりだね」 紬「最近は台所に立つのを許してもらえなかったものね」 菫「久しぶりのお姉ちゃんとの料理、楽しいよ」 紬「菫………」グスッ 菫「お姉ちゃん、泣いてる?」 紬「玉ねぎが目に染みただけよ」グスグス 菫「もう、お姉ちゃんったら……」 紬「いつまでも子供のままでいられたら良かったのにね」グスグス 菫「……うん」 紬「うん。みじん切り終わったわ」グス 菫「こっとも終わったよ」 紬「じゃあバターで炒めて」 菫「スープを入れて」 紬「サワークリームをたっぷり添えて」 菫・紬「完成!」 菫「うん、美味しいね」 紬「菫と二人で作ったんだもの、不味いわけないわ」 菫「お姉ちゃん……」 紬「じゃあ次は 31をしましょうか」 ※麻雀 菫「麻雀は四人いないと盛り上がらないよ」 紬「じゃあ誰か呼びましょうか」 菫「お姉ちゃん、青森に知り合いはいないよ…」 紬「困ったわ……」 トントン 37「すいません、誰かいますか」 38「ちょっと道を訪ねたいのですが」 ※ラオウ・さわ子 紬「さわ子先生! もう一人は……」 ラオウ「俺は世紀末覇者拳王ラオウ。うぬが琴吹紬であるか?」 紬「は、はい」 さわ子「実はお金がなくて帰るに帰れなかったところを、ラオウさんに拾われたのよ」 ラオウ「うむ」 紬「このおうまさんは?」キラキラ 黒王号「……」 ラオウ「黒王号である」 紬「乗ってもいいですか?」 ラオウ「落馬せぬように気をつけてな」 紬「私、黒馬に乗って駆けまわるのが夢だったの~」 菫「お、おねえちゃん! 危ないよ!!」 黒王号「………」パッパカパッパカ ラオウ(黒王号が背を許すとは…) ラオウ「俺に麻雀の面子に入れと?」 菫「は……はい」(この人怖い……) さわ子「私はいいわよ」 ラオウ「うむ。それなら俺も久しぶりに本気を出させてもらうとするか」 菫「お姉ちゃーん。そろそろ馬から降りてきて。麻雀はじめるよ」 さわ子「あれ、やけに薄い牌ね」 紬「じゃあはじめましょ。この四角い箱の中に牌を全部入れて……」 紬「えいっ」 紬「さぁ、始めましょう」 さわ子・ラオウ(麻雀崩しだと!!!!) ラオウ「北斗神拳奥義無想陰殺」シュン シュン 紬「なんて無駄ない指さばき」 菫「すごいスピードなのに全く音が立たない」 さわ子「あなた一体何ものなの」 ラオウ「世紀末覇者拳王ラオウである」 ラオウ「邪魔したな」 さわ子「じゃあそろそろ私たちは行くわね」 黒王号「ヒヒーン」 紬「ふぅ。麻雀楽しかったね。また黒王号さんに乗りたいな」 菫「うん。でもちょっと疲れちゃった」 紬「そう。じゃあそろそろ 47」 ※寝る 菫「うんそろそろ寝よ」 紬「一緒のベッドで寝る?」 菫「うん!」 紬「今日は楽しかったね」 菫「うん。お姉ちゃんと一緒にいろいろできて楽しかったよ」 紬「こんな生活がずっと続けばいいのにね」 菫「…‥それはたぶん無理だよ。いつかはお金だったなくなるし」 紬「そうだね…」 菫「ねぇ、お姉ちゃん。実はお爺ちゃんに『旅行に行きます』ってメール入れておいたんだ」 紬「……」 菫「数日で帰れば、旅行ってことで通せると思う」 紬「菫はそっちのほうがいいと思う?」 菫「うん。二人で駆け落ちしたってわかったら余計引き離されちゃうよ」 紬「……そうね」グス 菫「もう、お姉ちゃん泣かないで」 紬「だって……」グス 菫「私はずっとお姉ちゃんの妹だよ」 菫「『お嬢様』って呼ばなくちゃならないとしても、ずっとずっと妹だよ」 菫「もしお姉ちゃんが誰かと結婚したとしても、私はずっとついてくから」 菫「だから泣かないで、お姉ちゃん」 紬「菫っ!」グッ 菫「お姉ちゃん、そんなに強く抱きしめられちゃ苦しいよ」ナデナデ 紬「約束よっ! 菫はずっとずっと私の妹なんだからっ!!」 菫「うん。約束」 菫「ねぇ、お姉ちゃん。一週間ぐらいなら旅行ってことで通せると思うの?」 紬「えっ?」 菫「だから一緒に北海道見て回ろう?」 紬「……うん!」 おしまいっ! 戻る