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黒田大輔(日護会代表)・ニコ生名誉毀損容疑逮捕事件 当Wiki内の関連項目:日護会・ニコ生名誉毀損裁判(第2次)日護会・ニコ生肖像権侵害裁判/黒田大輔・落書き名誉毀損裁判/第2次「御用ライター」裁判/対創価学会街宣名誉毀損裁判 逮捕に至るまでの背景りゅうオピニオン〈信濃町山荘事件をめぐるあらましを整理してみる〉〈いわゆる「強姦」事件は9月13日。そして9月16日の高山あずさと護国鬼十郎【記録用】〉 kunokamiiのブログ〈日護会(日本を護る市民の会) 黒田大輔氏 逮捕までの時系列〉 〈日護会(日本を護る市民の会)代表 黒田大輔氏は何故逮捕された?〉その1・その2・その3・その4 〈トギャッターで見るこれまでの日護会(日本を護る市民の会)の話題と時系列:トギャ倉庫〉 〈2011/1/5 創価学会・信濃町、新年勤行会中止おめ! カルトと性犯罪者一味・討伐祭り〉 〈ウルズ7_co447950(【日護会】日本を護る市民の会・神奈川支部【マスゴミハンター】)_lv33509462(【日護会】ウルズ7のgdgd放送w(いつまでやるの!?))〉 miracleChronicle(タグ「お恥ずかしい犯罪」「在日戦争」) 2011年7月20日:黒田大輔(日本を護る市民の会〔日護会〕代表、名誉毀損容疑で逮捕される。その後、10日間の勾留決定。千葉県警・最新事件・事故ファイル〈名誉毀損事件で男を逮捕(公安第二課、柏警察署)〉(「1月12日頃から、男性(37)の名誉を傷つけようと企て、パソコンのブログ又はインターネット動画サービスの映像配信システムを利用して同男性を「元やくざ」などと配信を行うなどし、名誉を毀損した行政書士の男(34)を7月20日逮捕。」) 報道(りゅうオピニオン〈黒田大輔容疑者の逮捕報道まとめ〉も参照)産経新聞(千葉)〈「元ヤクザ」と男性中傷 名誉毀損容疑 団体代表近く逮捕〉(7月20日付朝刊) サンケイスポーツ〈ニコ動で誹謗中傷の男、千葉県警が逮捕へ〉 産経新聞(千葉)〈ネット上で中傷 証拠隠滅の恐れから逮捕 容疑の右派団体代表〉(紙面画像) 朝日新聞(千葉)〈中傷動画投稿の行政書士を逮捕 名誉毀損の疑いで県警〉(7月21日付朝刊)その1・その2 千葉日報〈名誉毀損の疑い〉(7月21日付朝刊) 毎日新聞(千葉)〈市民団体代表の男を名誉毀損容疑で逮捕〉(同) Togetter〈クロダイこと日護会代表・黒田大輔(行政書士)、名誉毀損容疑でついに逮捕へ〉 Shinanomachi Court Press〈市民団体代表、逮捕〉 当事者・支持者等の発言Togetter〈7/20 日護会 副代表のニコ生放送 更なる毀損行為か?〉(文字おこし) Togetter〈7/20 またまたウルズ7とアズ放送〉(文字おこし) Togetter〈7/20 ケンケン放送〉 Togetter〈7/20 日護会京都支部長 おかわりケンケンチャンの切れキャラ放送 在特会潰れろ!バカ!ヤクザだそうな。〉(文字おこし) Togetter〈7/23 真・緊急日護アワー・リターンズ かつお節から始めよう〉(文字おこし) Togetter〈7/23 ケンケン(日護会京都支部長)は今日も意味不明放送 かつお節食えよ〉 Togetter〈7/24 日護会京都支部弔ケンケンのナショナルトラストな護国?〉 日本を護る市民の会(日護会)ニコニココミュニティ 日本国が好きな全ての日本国民の皆さんへ(1) 弊会代表・黒田大輔は、平成23年7月20日カルトの手先の自称行動する保守の会の幹部による告訴によって不当に逮捕されました。 最早、日護会は、カルトの手先自称行動する保守の会は国賊・逆賊であり、日本国の敵であると判断しカルト同様に討伐いたします。 2011-07-23 00 38 51(創価ホイホイ) 日本国が好きな全ての日本国民の皆さんへ(2) 現時、国賊。逆賊と成り果てた自称行動する保守の会の会員を兼務されている日護会員のみなさん、そして、自称行動する保守の会の皆さん、そして日本を愛する全ての皆さん。この状況をどのように思われますでしょうか。国賊・逆賊とを縁を切るか、それとも、それでも現状でも良いと思われるか、十分にご考慮願います。 2011-07-23 00 39 50(創価ホイホイ) 日本を愛する全てのみなさんへのお願い【対カルト・逆賊撲滅用寄付のお願い】 カルト及びカルトと仲良しの国賊・逆賊を討伐する訴訟で使用する印紙代、交通費等に利用します。〔口座番号略〕 2011-07-23 00 40 51(創価ホイホイ) クロダイに皆様のメッセージをお届けします 不当逮捕で孤独に戦っているクロダイに、皆さんのメッセージをお届けします。 なお、カルト構成員及び自称行動する保守の会構成員(国賊・逆賊)によるネット工作等の情報もお寄せください。 送付先 hour@nichigokai.jp 2011-07-23 00 41 03(創価ホイホイ) 日本国が好きなすべての皆さんへ クロダイの状況(1) 不当に逮捕されたクロダイは勾留10日が決まりました。接見禁止です。引き続き無罪を主張していきます。 2011-07-23 00 41 30(創価ホイホイ) 〔中略〕 日本を護る市民の会から皆様へ 弊会代表黒田大輔の逮捕に伴いまして、支持者の皆様にご心配をおかけし、お騒がせしたことをお詫びいたします。 黒田大輔逮捕という事態には、我々は全く納得しておりません。黒田大輔は恥じるようなことは何もしておりません。無罪を勝ち取るべく、日護会一同、一致団結して頑張ります。 2011-07-23 21 14 15(創価ホイホイ) カンパ口座について 日護会には現在 対カルト撲滅基金 の口座しかありません。カルトの手先国賊・逆賊自称行動する保守の会討伐のための口座を別途準備中です。 2011-07-24 11 00 30(創価ホイホイ)〔引用者注/掲載後約30分で削除され、「カンパの募集を一時停止します。 2011-07-24 11 32 28(創価ホイホイ)」と宣言された〕 逮捕に関するその他のブログ等瀬戸弘幸ブログ〈日護会黒田代表の逮捕と創価学会のはしゃぎぶり。:改めて見せつけた警察とカルト・創価学会の関係〉りゅうオピニオン〈黒田大輔容疑者を擁護する瀬戸弘幸氏ブログへの投稿保存〉 (参考)瀬戸弘幸ブログ〈今年を回顧して、ニューリーダーの登場:着実に前進し続ける「行動する保守」と若者たちの台頭〉 (参考)3羽の雀の日記〈日護会vs在特会の全面戦争勃発で注目される「行動保守の重鎮中の重鎮」瀬戸弘幸サンの対応〉 (参考)miracleさん+BerryGarden〈次は有門さんですね!〉 新・創価学会の集団ストーカー日記〈7.20 創価学会の犬となった東京高裁の不当判決を許すな!・日護会 黒田代表の逮捕!〉 日本の自存自衛を取り戻す会〈今週末の行動保守(排外勢力)の活動のお知らせ〉 まきやすともブログ〈「黒田逮捕」からみえる国家権力との蜜月〉(主権回復を目指す会の掲示板にも転載された〔投稿39〕) りゅうオピニオン〈日本を護る市民の会・黒田大輔容疑者が名誉毀損の疑いで逮捕(信濃町【任意同行】目撃記)〉 〈日蓮正宗信徒の小川頼宣はいつまで黒田大輔容疑者を支援するのか。逮捕者が一人で終わる保証はない〉 〈名誉毀損の被害者に報復としての「討伐」を宣言する日護会(代表・黒田大輔容疑者)〉 〈「共犯事案などでは証拠隠滅の恐れがある」可能性が高い。黒田大輔容疑者は「接見禁止」で勾留決定〉 〈黒田大輔容疑者の逮捕当日に行われた高山・ウルズ生放送の自爆発言〉 〈黒田大輔容疑者逮捕を受けて今さら日護会がドタバタ。ちくわん裁判は逮捕で延期〉 〈高山あずさ事務局長には黒田大輔容疑者支援の現状を報告してほしいな〉 〈今だから読みたい黒田大輔容疑者の名言集〉 〈黒田大輔容疑者は供述をはじめたのかなあ? 瀬戸弘幸VS宇留嶋裁判は、やっぱり瀬戸ちん逃走モード〉 〈【魔法熟女は】黒田大輔容疑者逮捕への支援活動もせずに、mixiで「女性のふり」をしてネット工作を続ける行本慎一郎副代表【ウソつかない】〉 〈【魔法熟女は】日護会・行本慎一郎副代表「魔法熟女★しん◆郷子」の元のHNは「しん@外国人参政権NO!」【ウソつかない】〉 〈【魔法熟女は】日護会・行本慎一郎副代表の「女性なりすまし」を暴く「とことこ」の「ボディーブロー」コメント【ウソつかない】〉 凪論〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔容疑者が逮捕 1 ~自己中心的な性格が招いた黒田大輔容疑者の逮捕~〉 〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔容疑者が逮捕 2 ~黒田大輔容疑者を地獄に導いた瀬戸弘幸氏の無責任ぶり~〉 〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔氏が逮捕 3 ~東村山市議会会派草の根市民クラブ本日も静かなり~〉 〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔容疑者が逮捕 最終回 ~隠せない日蓮正宗との関連性~〉 3羽の雀の日記〈矢野穂積・朝木直子両「市議」の情報操作&瀬戸弘幸サンの「内部告発」ネタに引っ掛かった連中の明後日はどっちだ〉 〈再び裁判で一蹴された「内部告発」ネタ――やっぱり「まれにみる卑怯者」(宇留嶋さん)としか言いようがない瀬戸弘幸サン〉 C.I.L〈日護会の黒田大輔が名誉毀損で逮捕〉 日護会(笑)〈黒田大輔、ついに逮捕される。〉 Careless Remark〈日本を護る市民の会(通称:日護会)終了のお知らせ〉 ここが変だよ在特会(仮)〈クロダイ逮捕〉 広島瀬戸内新聞ニュース〈【内ゲバ】日護会代表・黒田大輔被疑者が名誉毀損で逮捕〉 僕はただ、デマゴーグが嫌いなだけなんだ(笑)。〈何はともあれ…、しょーもない。〉 2ちゃんねるとネット右翼(ネトウヨ)ウォッチング&その分析〈日護会の黒田大輔氏逮捕〉 miracleさん+BerryGarden〈mixiid13241928のサワヤマくんみんなが心配してるから電話でなよ〉 8月1日:黒田大輔容疑者、勾留延長(10日間)決定。Togetter〈8/1 AZの本部テスト放送〉 Togetter〈8/6 ひぃーw 後悔な。。。ブログについてw〉 りゅうオピニオン〈【ちくわん隊訴訟(ニコ生肖像権侵害裁判)】高山あずさの「陳述書」も黒田大輔容疑者が書く予定だった。次回9月8日に口頭弁論〉(冒頭) 〈【記録用】黒田大輔の日護会ブログが、管理者の黒田容疑者が勾留中にも関わらず非公開になりました〉 〈いよいよ平日になった!ヾ(@°▽°@)ノ〉 3羽の雀の日記〈彷徨える人々と彷徨えない人〉 日本を護る市民の会(日護会)ニコニココミュニティ 日本国が好きな全ての日本国民の皆さんへ クロダイの状況(2) クロダイの勾留は10日延長されました。引き続き接見禁止です。 不当勾留の延長による、人権侵害救済法案の前触れですね。法案の段階で、既に、我々日護会(日本の歴史、伝統文化、自然を護ろう!)といってる市民団体は、警察権力と、それを操る何者かの組織によって弾圧されています。ゴロツキがうろうろしているのに、普通の仕事をしているクロダイが不当に勾留されています。とんでもありゆるされません。 是を命令しているのは誰ですか? 2011-08-04 17 55 07(創価ホイホイ) 8月10日:黒田大輔、起訴猶予により釈放される。Togetter〈8/10 日護会 黒田 出所祝いの生放送。起訴猶予は無罪です(キリッ 放送〉 〈8/10 かっちゃん&たっっつあんのドリルキングアワー〉 〈8/11 日護会 真っ赤にモエた 反撃宣言放送〉 〈8/13 日護会 BLトーク~警察批判~訴訟の話し〉 〈8/13 日護会 深夜のドライブ放送〉 瀬戸弘幸ブログ〈「日本を護る市民の会」代表が不起訴で釈放:創価学会と柏・創価警察が涙目〉 〈警察の対応について疑問に思うこと。:押収品のパソコン・携帯電話などの記録を何故勝手に消せるのか?〉 りゅうオピニオン〈黒田大輔さんが電波板の「日護ナイト」の言うとおり「不起訴=無実」ならば、桜井達郎氏への中傷も今までどおりできるよね?〉 〈釈放後の黒田大輔の最初の生放送は、千葉県警公安二課と柏警察署批判だった〉 〈黒田大輔は「反省文」を書いて起訴猶予だった〉 〈名誉毀損の被害者である桜井達郎氏への中傷放送を反省の色なく再開した黒田大輔〉 凪論〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔氏が起訴猶予で釈放 ~問われる黒田大輔氏の反省の意~〉 Shinanomachi Court Press(SCP)〈市民団体代表、釈放される〉 日本を護る市民の会(日護会)ニコニココミュニティ 当会代表の黒田大輔は不当逮捕に負けず、起訴されませんでした。 今後は、虚偽の流布、業務妨害、誹謗中傷、名誉毀損、プライバシー侵害、その他重大な犯罪又は違法行為を行ってきた者に対し、当会及び関係者から法手続を実行するだけの状態となりました。一部の法手続は弁護士を選任して行います。 2011-08-12 18 16 28(創価ホイホイ) 10月12日:黒田大輔、処分が起訴猶予であったことをようやく認めるとともに、「不当逮捕」に対する対応をとっていることをニコニコ生放送で表明。Togetter〈2011 10/12 日護会 本件突撃 ニコ生〉 日本を護る市民の会(日護会)ニコニココミュニティ 『日護会・対エセ保守及びカルト法廷闘争基金』を開設しました エセ保守、カルト創価及びカルトの手先と化した一部の捜査機関と徹底的に戦うための基金で、民事・刑事訴訟等に必要な弁護士費用、印紙代等を賄います。規約は公開、収支は関係者のプライバシーに配慮しつつ使途を全公開します。加害者の分際で被害者ぶって司法を悪用する連中から日本の正義と治安を護りましょう。善良な日本国民のお力添えをお願い致します。 〔口座番号略〕 2011-10-11 22 26 10(シャッティング☆藤井) 11月20日:黒田大輔、別件裁判の提出文書で国賠訴訟等の準備を進めていると表明。SCP〈国賠請求訴訟の準備を進める市民団体代表〉 2012年1月31日:黒田大輔、千葉県行政書士会より訓告処分を受ける。日本行政書士会連合会・PDF(綱紀事案の公表のページ) 月刊日本行政(2012年4月号)〈処分事例等の公表〉(PDF、29ページ) 凪論〈黒田大輔氏に訓告処分〉(参考)凪論〈千葉県行政書士会葛南支部所属行政書士黒田大輔氏に懲戒請求がなされていたことが明らかに〉 Togetter〈2012.03.28 日護会 行政書士を名乗って政治活動とかしちゃ『ダメよ!』(はあと〉 氏名 黒田大輔 〔中略〕 処分年月日 平成24年1月31日 処分内容 訓告(加えて誓約書の提出) 処分理由 被処分者は、平成23年7月20日千葉県公安2課と柏署に市民団体幹部をインターネット上において中傷したとして名誉毀損容疑で逮捕された(新聞報道より)が、その後釈放された。 被処分者に対しては、過去においても複数回にわたり行政書士の名称を使用しての政治活動に対する苦情等が当会に寄せられており、当会としては、平成21年10月23日付け千行発第256号にて、被処分者に対し、『政治的主張をなすときは、行政書士の名称を使用することなく、政治団体または個人としての発言であることを明確にしてブログに掲載するように』旨の要望を書面にて発しているという事実がある。 この行為は、誠実な業務遂行義務及び信用又は品位の侵害行為禁止を定めた行政書士法第10条に違反するものである。 2011年7月21日:ページ作成。 (略) 2012年4月1日:訓告処分の項(2012年1月31日)に参考として凪論の記事を追加。 2012年4月5日:訓告処分の項(2012年1月31日)に日本行政書士会連合会のPDFを追加。
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【PC遠隔操作ウィルス事件】 IWJ 4/21 PC遠隔操作事件 第7回公判後記者会見 安冨潔:デジタル証拠は万能ではない 3/26 ☆【PC遠隔操作ウィルス事件】 videonews 「検察の主張は矛盾だらけだった」第4回公判後に片山氏らが会見 特捜検事は「認めるのと認めないのとどっちが得だと思うのか」と私に言い放った マル激トーク・オン・ディマンド 第675回(2014年03月22日) http //www.videonews.com/on-demand/671680/003220.php 遠隔操作ウイルス事件の犯人はデジタル・フォレンジックに精通している ゲスト:杉浦隆幸氏(ネットエージェント(株)代表取締役社長) 3月13日に開かれた遠隔操作ウイルス事件の第3回公判で、検察側の証人として出廷した警察庁情報通信局情報技術解析課の岡田智明技官が証人台に立った。岡田氏は被告の片山祐輔氏の元勤務先のパソコンに遠隔操作ウイルスの断片が見つかったことを解説した上で、片山氏以外の人間がこれをここに残すことは「非常に困難」との意見を開陳することで、弁護側の、片山氏のパソコンが何者かによって乗っ取られていたとする主張を否定した。 しかしである。そもそもこの事件の真犯人は一切の足跡を残さずに他人のパソコンに侵入し4人の人間を誤認逮捕せしめた情報セキュリティのプロのはず。岡田証人の言う「非常に困難」が、誰にとって非常に困難なのかが問題だ。確かに一般の人間にとってそれは非常に困難かもしれない。しかし、「非常に困難」でも「不可能」ではないのであれば、この事件の真犯人にとってそれは十分に可能なことだったかもしれない。 先月始まった遠隔操作ウイルス事件の公判は、検察側が片山氏の勤務先のパソコンから遠隔操作ウイルスの痕跡が見つかったとする解析結果を公表した。検察側は、それが片山氏がウイルスを作成していた証拠だと指摘する一方で、弁護側はそれはむしろ氏のパソコンが遠隔操作されていた可能性を示唆するものだと主張するなど、同じ証拠に対して検察側、弁護側双方が180度異なる解釈を主張するといった異例の事態を招いている。 刑事裁判である以上、最後は裁判官が片山氏を犯人と考える十分な証拠が示されたと考えるかどうかの判断にかかってくることは言うまでもない。しかし、遠隔操作ウイルス事件のような高度のコンピュータ・セキュリティの知識が求められる裁判が、一般の刑事裁判の方法で特に専門的な知識を持ち合わせていない裁判官によって果たして公正に裁けるかどうかについては、セキュリティの知識がある人ほど一抹の不安を覚えている。 それもそのはずだ。ここまで検察側の証人として登場した警察の分析官や民間セキュリティ会社の技術者が示したような「片山さんが犯人と考えることが合理的」とする議論は、情報セキュリティ、とりわけデジタル・フォレンジックの専門家から見ると、穴だらけの議論になっているという。 デジタル・フォレンジック(デジタル解析)とはサイバー犯罪において捜査に必要なデータ、電子的記録などを収集、解析して、証拠としての妥当性を評価、検証する技術などのことだが、まさにそのデジタル・フォレンジックが専門の企業「ネットエージェント」の杉浦隆幸社長は、業界内でも上位のセキュリティ技術やIT技術を持つ技術者であれば、検察が「片山さんが犯人と考えることが合理的」と主張する証拠の数々は、外部からの遠隔操作によって比較的簡単に埋め込むことができると指摘する。つまり、ここまで検察が示しているようなレベルの証拠であれば、真犯人が片山さんのパソコンにそれを植え付けることは十分可能だと言うのだ。 フォレンジックは証拠を見つける技術だが、その知識があれば、本来そこにはなかった証拠を作り出すことも、後から分からないような形でこれを消すことも可能になると杉浦氏は言う。そして、今回の真犯人は一定レベルのデジタルフォレンジックの知識を持っていると断言するのだ。一連の遠隔操作ウイルス事件で真犯人が2013年1月にメディア関係者などに対して送り付けてきた「延長戦メール」の中にあったクイズの2問目に、デジタル・フォレンジックの代表的な技術であるデータ復元の過程が含まれていたからだ。杉浦氏はこれをもって、犯人に一定のデジタル・フォレンジック、もしくはそれを無効化させるアンチ・フォレンジックの知識や経験があるとみてまちがいないだろうと言う。 今、警察はフォレンジックの技術や知識を使って、片山氏の犯人性を証明しようとしている。しかし、もし犯人が警察と同等か、もしくはそれ以上のフォレンジックの能力を有していれば、警察が犯人を特定することができないばかりか、警察に別の人間が犯人であるかのように信じ込ませることも可能になってしまうのだ。 そもそもそれだけ高度な専門性が求められる裁判を、一般の裁判官が正当に裁けるのかについても、多いに疑問が残る。公判における検察官と検察側の証人として呼ばれた警察の捜査担当者のやりとりを見ていると、裁判官が専門的な知識に欠けるのをいいことに、検察はIT技術や情報セキュリティの入門的な説明の合間に、片山氏が犯人であることを前提としたかのような意見をさりげなく忍び込ませているのが目につく。それを聞いた裁判官が「それは証人の意見ということですね」のような確認も行っていないところを見ると、技術の素人である裁判官を騙す検察の作戦は、少なくともここまでは功を奏している可能性がある。 ところで、デジタル証拠も科学的証拠の一つだが、裁判に科学的証拠が持ち込まれると、おかしなことが起きる場合が多い。この公判では検察側がデジタル解析の結果、片山氏の元勤務先のパソコンから遠隔操作ウイルス事件の痕跡が見つかったと主張した途端、もし弁護側が片山氏のパソコンが何者かによって遠隔操作されていたというのであれば、弁護側がそれを証明しなければならない立場に追い込まれている。足利事件におけるDNA鑑定の結果や、和歌山カレー事件における「SPring-8」を使った化学分析でも同様の問題が起きているではないか。つまり、科学的証拠という、それ自体の重さを裁判官や一般社会が正確に評価できないものが公判に持ち込まれた瞬間に、無罪性の挙証責任が弁護側に移るという逆転現象が起きてしまうのだ。これは、科学的証拠が持ち込まれた瞬間に近代司法の要諦たる推定無罪が効力を失っていると言っているに等しい。 幼稚園や航空会社などへの脅迫メール事件として始まった一連の遠隔操作ウイルス事件は、高度な知識や技術を有する犯人によってわれわれがいつ身に覚えのない罪を着せられてもおかしくない世界に生きていることを露わにした。そして、それはサイバー犯罪対策課などを設置してサイバー捜査の能力を拡充している警察についても言えることなのだ。 もし今回の裁判で、専門家が見たらとても犯人性が証明されたとは言えないような証拠しか提示されなかったにもかかわらず片山氏が有罪になれば、それはもはや科学的証拠が、近代司法の枠を超えてしまったことを意味する。遠隔操作ウイルス事件を参照しつつ、デジタル犯罪の裁き方はどうあるべきかなどを、ゲストの杉浦隆幸氏とともにジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。 プロフィール 杉浦 隆幸すぎうら たかゆき (ネットエージェント株式会社代表取締役社長) 1975年愛知県生まれ。東京理科大学中退。98年ネットエージェント設立。2000年株式会社化、現職に就任。10年12月から11年5月まで内閣官房「情報保全システムに関する有識者会議」委員。 videonews⇒ youtube ★遠隔操作ウイルス事件続報・見えてきた検察の作戦と裁判所がそれに取り込まれる危険性 ★江川 紹子 第3回公判傍聴メモ 不正プログラム「アイシス」の全貌が明らかになった ※最後まで検察から決定的な証拠は示されなかった yahoo news 2/13 江川 紹子 初公判で被告人冒頭陳述を聞く 弁護側は、検察側が申請した証拠をすべて同意し、採用された。もはや、検察側が言い続ける「罪証隠滅の恐れ」はなくなったと言えるし、これだけ大々的に報じられた彼には「逃亡の恐れ」もないのではないか。/裁判が始まったばかりなのに、確定受刑者以上の罰を受けている。これは、彼1人の問題ではない。否認していると身柄拘束が長期化することが様々な弊害をもたらしている「人質司法」と呼ばれる状況について、裁判所がどう対応するのかが、問われている。※当然ながら片山氏自身の冒頭陳陳述が多く引用されているblankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。★荻上チキ Session22 2/12 PC遠隔操作事件、裁判の行方は? 江川 紹子(ジャーナリスト) 三上 洋(ITジャーナリスト)落合 洋司(元検事、弁護士) 崎山 敏也(TBSラジオ記者) ☆【PC遠隔操作ウィルス事件】片山祐輔被告保釈会見「自由の眩しさをあらためて感じている」 videonews⇒ youtube「検察は片山氏の単独犯行かどうか分からないと言った」 ★【videonews】遠隔操作ウィルス事件続報 8/22 videonews 6/29神保哲生・宮台真司 ☆6/29江川 紹子 yahoo news 裁判に臨む検察の陣容は、まるで大疑獄事件?! 江川 紹子 ☆6/1 「罪証隠滅のおそれ」って何?~名(元)裁判官・原田國男氏が語る裁判官マインド 【PC遠隔操作事件】IWJ 5/28 4回目の勾留理由開示公判後の記者会見 「本件はまさに、見込み起訴である」 IWJノーカット⇒ PC遠隔操作事件 公判前整理手続後記者会見 江川紹子5/22【PC遠隔操作事件】 第1回公判前整理手続きで、弁護人の怒り炸裂 主任弁護人の佐藤博史弁護士の怒りが炸裂した。まずは検察官に。そして報道陣に対して。5月22日の第1回公判前整理手続きが終わった後の記者会見の席上である。検察側が提出した証明予定記載事実に事件と被告人のつながりについてまったく記載されていないという「異常なもの」(佐藤弁護士)だった。唯一の警察官調書が開示されたものの、肝心の部分は黒塗り。弁護側の公訴棄却の申し立てはほとんど報じられず、また雲取山山頂から今月になってメッセージ入りの記憶媒体が発見されたという警察情報はそれなりの大きさで伝えられた。この警察情報を無批判に報じたマスメディアについて、佐藤弁護士は「警察の御用聞きはやめてもらいたい!」と一喝した。…「異例」づくめの検察の対応 迅速な裁判を受ける権利はどこへ? 唯一の調書も墨塗り 情報を公表するな、と検察 「何のためのペンとカメラなのか!」 後から「発見」された証拠の危険性 有罪に取り憑かれた捜査機関をチェックする役割は… 検察は確たる証拠を持っていない 佐藤博史弁護士記者会見 4/17 PC遠隔操作事件と取り調べの録音,録画_江川紹子_20130312 【IWJ】3/27 【PC遠隔操作事件】 佐藤弁護士、片山被告の無実を主張―第52回 日本の司法を正す会 江川 紹子 報じられない捜査の問題 ★【IWJ】3/13 準抗告棄却に対し特別抗告・佐藤博史弁護士ぶら下がり会見(ノーカット) videonewscom 警察の暴走がますます続いている 3/7 裁判傍聴芸人・阿曽山大噴火氏 2/26勾留理由開示傍聴所見 ★Yahoo!ニュース 江川 紹子【PC遠隔操作事件】 2/14青木理オープニングトーク+Dig「遠隔操作ウイルス事件」 3/9☆ 被疑者が述べた全てを公開 警察や検察の録音・録画拒否が続き、被疑者片山祐輔氏の取り調べは今なお進まない。現時点で最も詳細な彼の供述は、2月26日に行われた勾留理由開示公判での意見陳述だろう。以下は彼の語った全て。検事2人も同席していたが、質問は一切行わなかった。 3/4☆ 処分保留で釈放、別件再逮捕について弁護人が語る 3/5☆ 警察も検察も、これで大丈夫なのか… 2/19☆ 被疑者の素顔を弁護人に聞く ★【IWJ】3/7 「はっきり言って警察はパーフェクトに負けです」-佐藤博史弁護士ぶら下がり会見 ★【IWJ】3/5 PC遠隔操作事件 片山容疑者弁護人・佐藤博史弁護士ぶら下がり会見 ★【IWJ】3/4 片山容疑者弁護人・佐藤博史弁護士緊急インタビュー 片山祐輔氏の「無実を確信」し、この事件に「弁護士生命を賭けている」、と佐藤博史弁護士は2013年3月4日(月)19時、東京都港区の初沢スタジオで行われた緊急インタビューに答え、片山氏の無実を強調した。佐藤弁護士は、足利事件における控訴審以降の主任弁護人を務め、DNA再鑑定により、冤罪を立証した実績を持つ。今回のPC遠隔操作事件でも主任弁護人を務めており、取り調べの可視化に応じない捜査機関の問題を指摘したほか、警察がマスコミに捜査情報をリークするといった、劇場型捜査を展開、マスコミのイメージ操作も先行していることなどを批判した。 また、岩上が「アーミテージレポート」に記載されている「サイバーセキュリティを強化すべき」という日本へ向けた米国の指示が、今回の唐突とも思える「ハイジャック防止法」を持ち出した遠因にあるのではないかと指摘したのに対し、佐藤弁護士は「その可能性については考えていなかったが、十分にあり得ると感じた」と語った。※参考 「第3次アーミテージレポート」全文翻訳 サイバーセキュリティー サイバーセキュリティーは、米国と日本の役割と規範の明確化を必要とする新たな戦略分野である。全ての防衛作戦、共同や連携は、情報保証対策の信用性と能力に強く付随している。近年サイバー攻撃、サイバーハッキングの数は増えており、特に政府機関や防衛産業企業を対象としたものが多く、繊細なデータのセキュリティーを脅かし、テロリストや敵対分子の手に秘密情報が渡ってしまうリスクを新たにしている。情報保証における共通の安全装置と標準を持たずしては、米国と日本の通信経路は外界からの侵入に対して大変脆弱である。米国は国家安全保障局(NSA)と共にサイバー対策を運用する一方、日本は同等のレベルを満たしていない。この不均衡を軽減するために、米国と日本は共通の情報保証標準の研究と導入に向けた共同サイバーセキュリティーセンターを設立すべきである。そのような開始は日本の脆弱なサイバーセキュリティー基盤を強化し日本の国防を援護するだろう。サイバーへの理解と協議なしには、安全保障上の問題に関する同盟のより強大な連携は制限されるだろう。 rocketnews24 【遠隔操作ウイルス事件】真犯人を名乗る人物が新たな書き込み「逮捕された彼は真犯人ではない」「誤認逮捕5人も狙い通り」 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (真犯人?.jpg) Gendai net 3/4 PC遠隔操作事件の教訓 警察に逆らえば「代用監獄」から抜け出せない j-cast news 「最初の容疑では処分保留」に驚き 遠隔操作事件、証拠収集が進んでいない? 【nhk】 ハイジャック防止法違反と偽計業務妨害の疑いで、3日、片山祐輔氏再逮捕! 3月4日 4時21分 日本報道検証機構代表・弁護士 / 楊井人文 弁護人が指摘した3つの誤報疑惑―PC遠隔操作事件 3/2◆ビデオニュース ★3/3 遠隔操作ウィルス事件 再逮捕された片山祐輔氏の弁護人会見★2/23ビデオニュース 遠隔操作ウィルス事件続報
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――明けて、1933年。 1月の冷えた空気は、音をよく響かせる。広い室内に、四つの音が余韻を引いた。 悲痛な声は短く、物の砕ける音は長く―― 柱時計の振り子と、ミストラルと呼ばれる季節風に揺れる窓の音が、それらを包み込む。 雪華綺晶が、己が主である少女の部屋を、掃除しているときのコトだった。 いつものように、サロンから聞こえるピアノの旋律に聴き入るあまり、つい―― 「あぁ……どうしましょう……」 コリンヌが大切にしている人形を清掃中、うっかり、床に落としてしまったのだ。 18世紀ごろの著名な錬金術師の手によるモノらしく、その造形は精巧の極致。 眩い銀色の髪に、寂しげな目元、なめらかな光沢を放つ肌の質感……そして、黒い翼。 逆十字をあしらった黒いドレスと相俟って、なんともデカダンな美しさを醸している。 無垢な幼女のようで、完熟した妖女にも見える面差しは、畏怖の念すら抱かせた。 だが、いま床に投げ出された人形の身体は、有り得ないカタチに折れ曲がっている。 落下の衝撃で、ビスク製の胴体部分が、割れてしまったようだ。 雪華綺晶が、震える手で人形の上半身を持ち上げると、がしゃり―― パーツを繋いでいたゴム紐が切れて、腰から下が、細かい破片と共に床へと抜け落ちた。 本当に、どうしたらいいのか。とても素人の手に負える代物ではない。 兎にも角にも、修理なんて証拠隠滅の手段を考えるより先に、コリンヌに謝らなければ。 壊してしまった人形を胸に抱いて、雪華綺晶は重い脚を引きずり、サロンを訪れた。 「まあ!」ひたすら平謝りする雪華綺晶の手から、人形を奪い取ったコリンヌは、 目に涙を溜めて、唇を震わせた。「そんな……二葉さんに戴いた、お人形が――」 第九話 『キヲク』 もし、大好きな人からプレゼントされた、大切な品を壊されてしまったら―― 雪華綺晶は唇をキュッと噛んで、無意識の内に、胸元のペンダントを握り締めた。 悲しいに決まっている。代わりの物が用意できようと、できまいと。 たとえ修理しても、本人にとって、その価値は著しく失われてしまうのだから。 見た目は元どおり。だけど、それは最早、からっぽの器……。 たくさんの思い出が詰まっていた宝箱では、もうないのだ。 「ごめんなさい……ごめんなさい……」 人形を抱いて啜り泣くコリンヌを前に、雪華綺晶はただただ俯いて、 壊れた蓄音機のように、謝罪の言葉を繰り返すことしか出来なかった。 いっそ、思いっ切り強く、頬を引っ叩いてもらえたら―― 百万の罵詈雑言を、コリンヌが容赦なく浴びせてくれたのなら―― ある意味、まだ救われたかも知れない。完全悪として、裁かれるのであれば。 けれど、コリンヌはさめざめと泣き濡れるだけだった。 一言たりとも、雪華綺晶を責めようとはしなかった。 なぜ? 過ちは人の常、許すは神の業……とでも? 痛罵されないことで、雪華綺晶の忸怩たる想いは胸につっかえたまま、 フラストレーションを溜め込み、際限なく膨張してゆく。 無言が続けば続くほど、内側から圧迫される胸の痛みも増して、雪華綺晶は苦悶に喘いだ。 かちゃり。ドアノブが回され、雛苺が不安そうな顔を覗かせたのは、 いたたまれなくなった雪華綺晶が、今まさに逃げだそうとした矢先だった。 「コリンヌお嬢様……どうしたの? なにか、あったの?」 察しの良い娘だ。ピアノの演奏が不自然に止んだので、心配になったのだろう。 彼女の登場によって、浮いていた雪華綺晶の踵は、再び床を踏みしめた。 逃げだす機会を逸したからではない。雛苺なら助けてくれると、思ったからだ。 今の雪華綺晶は、コリンヌを宥め慰める言葉を、持っていなかった。 もし持っていたとしても、それを口にすることなど出来はしなかっただろう。 ――でも、長く住み込みで奉公してきた雛苺ならば、或いは……。 雛苺は、ことこと靴を鳴らして、泣き崩れているコリンヌの元へと歩み寄った。 そして、彼女の腕に抱かれた人形に気づくと、口元に手を当てて息を呑んだ。 「お人形さんが……壊れちゃったのね?」 「ごっ、ごめんなさいっ! 私の過失で――」 「……うぃ」 もはや条件反射的に謝る雪華綺晶に、雛苺は『任せて』と言わんばかりに頷くと、 コリンヌの隣りに屈み込んで、彼女の背中を撫でながら囁きかけた。 「そんなに悲しまないで。お嬢様が泣いてたら、きらきーも、ヒナも、 お人形さんだって、とっても哀しくなっちゃうのよ?」 「雛…………苺」 「それにね、このままじゃ、その子も可哀相なの。 壊れたところから、大切な思い出が流れだしちゃうのよ」 「……でも…………このお人形は――」 「解ってるの。このビスクドールは、もう作られてないのよね? ちゃんと修理できる職人さんは、もう居ないかも知れない――って」 それは、コリンヌの誕生日にプレゼントを手渡すとき、二葉が語っていたことだ。 この人形を、懇意にしているアンティークドールショップで偶然にも見つけた彼は、 店主に頼み込んで譲り受けた――とのコトだった。 どれだけ大枚をはたいたかは、一度として口にしなかったけれど。 まあ、とにかく。修復できるものなら、いくら払ってでも、元どおりにしたい。 本音を滲ます眼差しのコリンヌに、雛苺は「へへー」と、自信ありげに笑いかけた。 「実は、ヒナねぇ~……すっごい人形師さんを知ってるのよー。 その人なら、きっと直してくれるのっ。さ、ヒナにその子を預けて」 いつもなら、この軽いノリと根拠に乏しい自信に、不安をもよおしていただろう。 しかし、現状では雛苺に従ってみるより他ない。 コリンヌはハンカチで目元を拭うと、愛娘を託すように、そっと人形を差し出した。 ~ ~ ~ 鄙びた田園風景の中を、山に向かって風のように走り抜ける、一台の自転車。 額に汗を滲ませながらペダルを漕ぐのは、髪をポニーテールに束ねた雪華綺晶。 その後ろには、人形を納めた鞄を抱えた雛苺が座って、時折、指示を出している。 「ねえ、雛苺さん。貴女どうして、その職人さんを知っていましたの?」 雪華綺晶の、至極もっともな疑問を受けて、雛苺は照れ笑いを浮かべた。 なんでも子供の時分に、やはり貴重な人形を壊してしまったことが、あったそうだ。 その際に修理を依頼したのが、これから会う人物なのだと言う。 「ホントかウソか、ヒナには解らないんだけど…… 山奥に隠棲してるその人はね、とある秘密結社のメンバーだって噂されてるのよ」 随分とオカルトめいた話だが、あのビスクドールを修理するには、 そういった分野の知識も必要かも知れない。何しろ、普通の人形ではないのだから。 流れゆく景色を、なにげなく眺めていた雪華綺晶は、ふと―― 「あら?」郷愁めいた感情に、胸の奥が騒ぐのを感じた。 私は、この風景をよく見ていた……そんな気がする、と。 第九話 終 【3行予告?!】 人は悲しいぐらい忘れてゆく生き物。愛される喜びも、寂しい過去も―― コリンヌお嬢様のためにも、お人形さん、綺麗に直してもらいたいのよ。 ……うよ? どうかしたの……きらきー? 次回、第十話 『fragile』
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/さよなら常盤台 第3章-03 「弱者の恫喝」という言葉がある。 失うもののない弱者が、強者を卑劣な 手段で恫喝することをいう。 某人民共和国が起こす数々の核実験や、 南欧州の小国が、借金は返さないとごね借金返済 を先延ばしするなどが実例だろうか。 御坂美琴は、昨日自分が行った数々の行為は、 「弱者の恫喝」にすぎないと 認識している。 ようは「アンタが私をじゃまをするなら アンタの箱庭(学園都市)をいつでも止められるのよ」という話だ。 これが例えばあの僧正なら、自分の気分で壊して終りだろう。 アレイスタにいやがらせするなら。 だが、火力に乏しい今の自分には あの窓のないビルを壊す手段がない。 一方通行にさえ破壊できないあのビル。おそらくICBM が 直撃しても破壊できないだろう。 いや・・壊すだけなら、手段はなくはない。 私の最終進化形らしいアレ アレになれば命を引き換えに破壊は できるだろう。だが・・それは単なる自爆テロにしかすぎない。 アイツと上条当麻を愛し守るという目的からみれば本末転倒だ。 だがら、いつでも学園都市という箱庭を止める手段を 持っていることを誇示しつつ、 アレイスタを窓のないビルから引き釣り出すという話になる。 まあいい、初戦は大成功。いづれヤツは出る。 水槽から出る。あの1700歳とかという人間は そのときはまあ・・その ワンチャンスがすべてというわけね。 それにしても昨晩の攻防は脳神経を極限まで使った。 アレを使わなけらば5分で負けただろう。 アレか・・・ まあいい。私は一度は死んだ身。彼と同じステージに立ち、 彼を愛し、彼を救う ためになんでもやると決めたのだ。いまさら何をためらうことがあろう。 それに、超能力者とは、レベル5とはそれになるためにすでに 脳を直接電極で刺激し、薬物を使用している。 御坂美琴はこの町の学生の最上層、当然のことながら 能力開発に使用する薬品はすらすらと暗唱できる。 その中にアンフェタミンという薬物の知識があった。 それが持つ魅力的な効用。睡眠抑止効果。 覚醒効果。疲労防止効果。 それが、常習性の高さから禁止薬物であることも もちろん知っている。 だが、・・僧正襲来というイベントは彼女の多くの精神を破壊した。 だから普段なら絶対しない、禁止薬物というタブーを打ち破ることに ためらいをなくさせた。 まあちょとならいいわよね。ちょとなら・・ その全能感は一時的に彼女の演算能力を向上させ、普段 ならできない この町の主要システムのハッキング及びソフト書き換えを 可能とさせた。 そして昨晩の電脳大戦も薬物なしには維持できなかったろう。 むろん、御坂美琴にはわかっている。 こんな反則は続けてはいけないのだと。だからこれが終わったら やめよう。 そう思っている。 まあいいわ・・あれさえ手に入れればアンタフェミンは無用よ。 あれさえ・・ そして、意識を元に戻し、周囲を見る。 さあ。。まずは食事・食事。 食事の準備をしましょ。 はあ・・・やっぱり頭を極限まで使うと疲れるわね・・・ 腕を伸ばし、背伸びをする。生体電流を操作し、 乳酸を急速に分解する。 そして・・ 耐火金庫から注射器と、小麦粉のようなものが 入った薬を取り出す。 美琴は、ハッキングでアンチスキルから入手した アンフェタミン1回分を 注射する。そして5分もしないうちに、全身から 力がみなぎり、異様な高揚感を 感じる。 はあ・・薬てすごいわ・・いや脳波を調整すれば いくらでも快感は得れるけど、 やっぱり直接ドーパミンを脳にぶち込むのはわけが違う。 だが・・こんな薬で得られる力なんかかりそめのものだ。 まあすべてが終われば、やめよう。こんなかりそめ の力などないほうが いいのだ。そんなことはわかっている。 そして手際よく、朝食の準備を始める。 焼き魚と、海苔と、香ばしい味噌の香りが鼻を刺激する。 ふふまるで主婦みたいね。 さあ当麻、インデックス、ごはんできたわよ。 スフィンクスさん、オティヌスさんはこっちよ。 ああ、私はこんな家族がほしかったのね。 本当に幸せだわ。 愛する人と交わすたわいのない会話、インデックスの愛らしい笑顔。 それをかいがいしく世話する自分 当たり前なのに、でもそのあたりまえのひとときが 今はとっても大切に感じる。 その当たり前の裏に多くの人のそれを 維持する普段の努力・労働・汗 それなくしては、この世界はすぐに壊れ、ただの バックグラウンド環境に戻ってしまう。 そう。この世は簡単に壊れ、消滅する。 多くの偶然が重なり、生まれた生命、約40億年の DNAの連鎖の先にある、 自分たちの命。 この壊れやすい、はかない命に宿った魂。 僧正に合わなければ一生気がつくことがなかった当たり前の真理 今はいいたい。僧正本当にありがとう。 そして、食事が終り彼との別離の時間。 今はこの幸せを失いたくない。そんな思いが、私に一言を言わせる。 美琴:当麻、学校頑張ってね。 それと・・当麻まだ怖いわ。今晩も・・いやしばらく止まって くれない? 当麻:美琴は・・いや悪かった。まだ僧正の事忘れられないんだな。いいよ。 それに、美琴のごはんはうまいしな・本当弁当も含めてありがとう。 ああ、美琴のトラウマがなくなるまで、泊まるよ。 美琴:ありがとう。それと一緒に勉強しよ。 当麻:はは・・おてやわらかにな。天才少女。でもあんまりいじめるなよ。俺はおバカさ んだからさ。 美琴:大丈夫。当麻は地頭は悪くないんだから。じゃ学校頑張ってね。 当麻:ああ、無理すんなよ。美琴・・ ふっと。気がつく罪悪感。 心の中の怜悧な御坂美琴の一言。 「アンタ、薬いつまでやるの?そんなこと彼に言える?」 当麻の後ろ姿を見送りつつ、美琴は決心する。 金庫からアンフェタミン10袋を出し すべてトイレに流す。 購入指示書をアンチスキルのサーバーからデータごと消去する。 そしてその紙は廃棄文書の指定とした。 おそらくは、今日中には裁断されるだろう。 そして証拠を隠滅する。 こんなもの、もういらない。 もうやめた やめた、私にはうじうじ悩む事は似合わない。 当麻にきっちと告白した。もう自分のやりたいことはほぼ 達成している。アレイスタの正体もほぼわかった。 この町の姿、目的も大体は理解した。 自分は何もしらない学生ではない。 自分は井の中の蛙もやめた。 こんな薬なんかもういらない。 当麻とともに歩くと決めた私にこんなかりそめの力なんていらない。 こんなかりそめの力でなにをしようと、たとえ相手が怪物だから、なんでも やっていいなんて間違っている。他のもっとまっとうな方法を探そう。 いまならできる、すべてを知った今ならできるはずだ。 弱者の恫喝は所詮は時間稼ぎ。いづれは、ネタは尽きる。 本当の、代替案を見つけよう。 アレイスタと交渉できるときに当麻と一緒に話そう。 御坂美琴 弱い自分はもう終わり。 自分は誓うもう薬はやらない。 自分は誓う弱者の恫喝はしない。 何ひとつかけることがない幸福なハッピエンドを目指して戦うのよ。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/さよなら常盤台
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「どこだルイズ! 聞こえたら返事しろ!」 剣を片手に喚きながら走る少年を襲撃者は追った。 彼に印が無いのを確認して背後から静かに刃を抜く。 ……何とも容易い獲物だと思った。 周囲を警戒するどころか声を上げて自分の居場所を晒す。 仕方ない。剣を持っているとはいえ相手は子供。 戦場を知らずに育った人間に対処できる事態ではない。 少年の不運を嘆きながら、その心を非情の刃に隠す。 せめて一太刀、恐怖さえ感じる間もなく終わらせよう。 フライと組み合わせた踏み込みで刃の間合いに飛び込む。 それに気付いた少年の目が私を捉えた。 だが、それも遅い。 避けるどころか反応する間さえなく刃は首筋へと走る。 それは頚動脈を断ち切り、瞬時にして相手を死に至らしめる。 そう積み上げた経験が少年の最期を告げていた。 刃が振り抜かれる。 しかし、あるべき手応えはなく必殺の一刀は虚しく空を切った。 視界から消えた少年の姿を咄嗟に追う。 気付けば少年は10メイルは離れた場所に着地していた。 霧を振り払いながら新たに足元から巻き上がる砂埃。 刃の触れるか触れないかの刹那、彼は一蹴りであそこまで飛んだというのか。 あまりの異様さに彼は絶句する。 確実に殺せる距離まで近付きながら逃げられた。 経験に裏打ちされた予測が圧倒的な身体能力に覆された。 彼の目に映るサイトはもはや平民の剣士ではない。 人の形をした『もっと恐ろしい何か』だ。 即座に刃を捨てる。切り結んで勝てる相手ではない。 近付かれれば一瞬で両断されてもおかしくない。 再びフライを唱えながら彼は背後へと飛んだ。 霧の中に身を隠し、そこから隙を窺いつつ魔法で仕留める。 いかに化け物じみた動きとはいえ相手の居場所が掴めなければ無意味。 気配を絶つ術も探る術も向こうは持ち合わせていない。 少年が剣を構える。 だが、それは剣術とは程遠い素人剣法のそれ。 覚えのある者から見れば棒切れを振るう子供に等しい。 剣を大上段に構えて全力で地面を地面を蹴る。 至るところ無駄だらけの力任せの突撃。 なのに、その踏み込みは神速ともいうべきものだった。 放たれた砲弾の如く、瞬時にして才人は襲撃者との距離をゼロにした。 逃げようとした相手の行動が無意味に終わる。 息が掛かりそうな距離で交差する両者の視線。 驚愕に目を見開きながら襲撃者は才人と引き剥がそうと杖を向ける。 だが、それは叶わなかった。彼の目の前で打ち砕かれた杖の残骸が飛び散る。 振り下ろされた才人の剣は魔法を使う間さえ与えず根元から杖を粉砕した。 意味を失った杖が襲撃者の手から落ちる。 手放したのではない、呆然とする彼の手から滑り落ちたのだ。 ただの少年にしか見えない“敵”は、 野生の獣さえ凌駕する動きで圧倒していた。 まるで妖魔か何かが人間に姿を変えているのではないかと、 そう彼に思わせるほど才人の動きは人間離れしていた。 杖を失い、バランスを失った襲撃者が着地できずに地面を転がる。 そのまま這うようにして駆けると襲撃者は一目散に逃げ出した。 無論、才人からの追撃はあるものだろうと予想していた彼が振り返る。 しかし、そこには誰もおらず、ただ白い霧だけが掛かっていた。 「ふぅ、助かった……のか?」 襲撃者を撃退し、剣を胸の前で掲げたまま溜息をついた。 流れ落ちる汗を袖で拭いながら呼吸を整える。 終始圧倒するかのような戦いではあったが才人にその余裕はない。 彼にとって、これは初めて経験する『命を懸けた戦い』だった。 殺し合いとは縁の遠い平穏な世界で育った人間が、 突如戦場の真っ只中に放り込まれて平然としていられるはずもない。 張り詰めた緊張で呼吸もままならず意識が飛びそうになる。 敵の追撃など頭にはない。 自分が助かった事に才人は安堵するのみだった。 それでも自分の身に起きた異常は忘れられない。 身体が羽のように軽く感じられ、相手の振るう刃や杖が止まって見えた。 まるで超人にでもなったかのような感覚。 だが、決して自分の実力ではない。 そんな運動神経があれば火の輪潜りに失敗などしない。 だとすれば考えられる原因は唯一つ。 ちらりと才人が自分の手へと視線を向ける。 彼の目は伝説の使い魔『ガンダールヴ』のルーン……ではなく、 手にした自分の剣へと向けられる。 「すげえ、さすがファンタジー。魔法の剣かよ、これ」 ギーシュの作り出した青銅の剣を天にかざして眺める。 まだ才人は知らない。 たかがドットクラスの作り出した剣にそんな効果がない事も、 巻かれた包帯の下でルーンが眩い光を放っている事も。 息を切らせながら襲撃者は走り続けた。 まずは仲間との合流、そして……それからどうする? 今の少年の事を知らせるか? そんな事をして何の意味がある? 目標を保護しているならともかく、ただ闇雲に走り回っているだけだ。 そんなものは放置してしまえば計画に何の支障をきたさない。 早ければ、もう目標を確保している頃だろう。 ここで今すべきなのは証拠を残さない事だ。 その為に何をしたらいいのかは分かっている。 ……それなのに行動に移せない。 どうして走り回っているのか、彼はようやく気付いた。 それはあまりに明確で単純な理由だった。 死にたくない、一秒でもいいから長く生き続けたいのだ。 今まで多くの命を奪っておきながら浅ましいものだと自分でも思う。 先に死んでいった仲間達に恥ずかしくないのかと言われれば口を噤むしかない。 命を捨てる覚悟は出来ているつもりだった。 その時が来れば自ら命を絶てると思っていた。 なのに、今はどうしようもないぐらいに足掻いている。 そうだ。捕まりさえしなければいい。 他の仲間と合流すればいい。 そうすれば証拠を隠滅する必要もなくなる。 生きてもう一度アルビオンの大地を踏み締められる。 脳裏に浮かぶ僅かな光明。 しかし、その希望の光は前方に立つ人影に遮られた。 襲撃者の足が止まる。 眼前に立ちはだかる男の姿に彼は覚えがあった。 特徴的な羽帽子の飾り。身に纏った魔法衛士隊の制服。 このトリステイン王国……いや、ハルケギニアでも屈指の実力を持つメイジ。 「……ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド」 その相手の名を呼ぶ一言が彼の遺言となった。 ワルドの腰から抜き放たれた杖は瞬時にして彼の心臓を貫いた。 恐らくはいつ詠唱したのかさえ相手には分からなかっただろう。 魔法の早撃ちともいうべき芸当を見せたワルドが杖を戻す。 それに遅れて、ぐらりと襲撃者の身体が崩れて地面に沈む。 「どうやらまだ目的を終えていないようだな」 もし連中が目的を果たしていれば学院に用などない。 今頃この霧に紛れて何らかの手段で逃走しているだろう。 それをしていないのはまだ目的を遂げていないからだ。 焦りを浮かばせながらワルドは一人呟く。 「……時間との勝負だな」 誰にも聞こえぬその言葉が響いた同時刻、 アルビオンの襲撃者達は目的の一つを達成しようとしていた。
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ディジャブⅠ Ⅱ part61-119~122 119 :ディジャヴ1・2:2012/05/23(水) 23 34 25.74 ID 7NXTEMf30 死にゲー『シャドウゲイト』で有名なケムコが発売した 同様のシステムのアドベンチャー、『ディジャヴ』『ディジャヴ2』行きます。 あまりよく覚えてないので内容が適当な部分もありますがご容赦を。 また、覚えてない部分が多いので数レス程度のダイジェスト版で。 トイレで目が覚めた主人公は、自分の名前も過去も、何もかも忘れてしまっていた。 記憶喪失という奴だ。 このままトイレにいても仕方ないので、 とりあえず外に出てみると、そこは建物の中。 その建物を探していると、なんと男の死体を発見してしまった。 どうやら厄介事に巻き込まれたと気付いた主人公は建物内を調べ、 手に入れた物に書いてあった住所や建物の名前を頼りに調査する事にした。 調査を続けていき、最終的に事件の全貌を知る事ができた。 あの死んでいた男は主人公の親友で、最初の建物は親友が経営するバーだった。 その親友と付き合っていたが資産家の男性に乗り換えたかった浮気女と、 浮気女とくっつくために主人公の親友を殺し その罪を主人公になすりつけようとした資産家の男性が真犯人だったのだ。 さらには資産家は浮気のために自分の妻も邪魔だったようで、 最初の建物の駐車場に置いてある主人公の車のトランクに妻を閉じ込め 窒息死させる事で、 誘拐してきた主人公が放っておいたせいで死んだ事にしようとした。 そして主人公に記憶喪失になる薬と睡眠薬を投与してトイレに入れておく事で、 主人公が逮捕されるか殺し屋に殺されるのを待つ事にしたのだ。 120 :ディジャヴ1・2:2012/05/23(水) 23 34 55.27 ID 7NXTEMf30 幸い、事件の真実を証明するための証拠は、 最初の建物やエース探偵事務所、資産家の家等から十分に集める事ができた。 だが、警察に駆け込む前に一つやっておかなければいけない事がある。不利な証拠の隠滅だ。 自分が無罪で、資産家と浮気女こそが犯人だと世に認められるには裁判に勝つ必要がある。 そのためにも、主人公を陥れるために捏造された証拠は消し去ってしまう必要があった。 幸い、街のマンホールから降りられる下水道は証拠を捨てるのに最適な場所だ。 この濁っていて底も深く、 人が好き好んで調べようともしないであろう下水の中に捨ててしまえば、 見つかる事は無いはずだ。 『主人公が所有者として登録されていると思われる、親友を射殺するのに使われた拳銃』 『親友が主人公に資産家の妻を誘拐する事を頼んだという内容の、捏造された手紙』 などの証拠を下水に投げ込み、全ての準備を万端に整えた主人公は警察署へ向かった。 数日後、新聞の一面には資産家と浮気女が逮捕されたという記事が踊り、 完全に記憶を取り戻した主人公はエース探偵事務所内でその新聞を読んでいた。 主人公の名前はエース。元プロボクサーで、今ではエース探偵事務所を開く探偵だったのだ。 今回の事件では誘拐・殺人犯の汚名を着せられかけ 逮捕され死刑になる所だったが、 自らの捜査によって危機を乗り越えたエースは 自分の身の潔白や自由だけでなく、探偵としての名声も得ることができた。 ディジャヴ1は以上です。ディジャヴ2に続きます。 121 :ディジャヴ1・2:2012/05/23(水) 23 35 38.79 ID 7NXTEMf30 続けて、『ディジャヴ2』行きます。 『ディジャヴ』で自分が犯人に仕立て上げられようとした殺人事件を解決した事で 探偵としての名声を得たエースだったが 同時に、あまり関わりあいになりたくない人たちにも名を知られてしまった。 エースはマフィアに攫われ、大物ボスに一方的に命令されてしまったのだ。 「俺が隠し持っていた数十万ドルが無くなった。一週間以内に見つけ出せ! もしできなかったらお前を殺す!見張り役も同行させる、逃げようなどと思うなよ!」 エースは、仕方なく調査を開始した。 調査した結果分かったのは、数十万ドルは既に ボスが『息子』と呼ぶ程に信頼しているマフィア幹部がボスを裏切って、 ボスへの敵対的な行動のために使ってしまったという事。 この事を知ってその証拠も掴んだエースは、どうするべきか考えた。 前の事件のように警察に頼んで裁いてもらうというわけにはいかない。 かといってボスに調査した結果を正直に話して証拠を渡しても、上手くいくとは限らない。 ボスが『息子』の方を信じてエースを嘘つき呼ばわりして逆上するかも知れないし、 もし信じてもらえても、今後も仕事を命令されたり口封じのために殺されるかも知れない。 考え抜いたエースが取った行動は、ボスと『息子』を殺し合わせる事だった。 ボスの机の中に『息子』の裏切りの証拠を入れておくだけでなく、 裏切りの証拠が入っていた『息子』の机のある部屋の中に、 見張り役であるボスの部下がいつも吸っていた 安物の葉巻についていたシガーリング(ラベルのようなもの)を落としておいた。 こうすれば、ボスが『息子』の方を信用しても 『息子』の方がボスの部下に証拠を持ち帰られて裏切りがバレたと思いこみ 先制攻撃をするかも知れない。そうすれば殺しあう確率はぐっと高まる。 幸い見張り役は、ある程度離れた場所から見張っておりエースのやってる事は見えないので、 細工をするための障害にはならない。 これらの細工を終えたエースは、 マフィアの殺し合いに巻き込まれないように電車で遠くの街まで逃げる事にした。 遠くの街へ逃げるといっても捜査の途中で一度訪れた街ならば、 見張り役も捜査のためだと思い、怪しむまい。 既にマフィアを壊滅させるための罠を張り終えた事を知る由も無い見張り役と共に、 いつマフィアの銃撃戦で血の海になるとも分からない危険な街を後にするエースであった。 122 :ディジャヴ1・2:2012/05/23(水) 23 36 39.35 ID 7NXTEMf30 数日後、エースはエース探偵事務所内でのんびりと新聞を読んでいた。 その一面に踊っているのは、マフィアのボスと幹部が 大規模な銃撃戦で殺しあったというスクープ。 記事によると、ボスも『息子』も死んだようだ。 見張り役も既に死んでおり、事件とエースの関係を知る者はもうこの世にいないだろう。 前回のように事件の真相を公にする訳にもいかず、 今回の事件で手に入ったのは自分自身の命・自由のみ。 探偵という危ない仕事をしている以上、時にはこういう事もあるだろう… 以上です。 他のケムコのアドベンチャーゲーム『シャドウゲイト』『悪魔の招待状』と違い 法治国家の街での物語なので、 攻撃してくる敵だからと安易に銃殺したりすると逮捕されてしまったり、 解決するための手段を得ても、裁判官を納得させるためにもうひと押し必要だったりと、 近代ならではの要素があるゲームです。
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如月一徹(きさらぎ いってつ) 結城麻里(ゆうき まり) 一色星治(いっしき せいじ) 高橋佳恵(たかはし よしえ) 浜田浩一郎(はまだ こういちろう) 田所学(たどころ まなぶ) 樽海剛(たるうみ つよし) 如月一徹(きさらぎ いってつ) 蘭王博物館事務長にして、左近の小学生時代の先生。 小学校校長を退職し、子供の頃からの夢を叶えるべく博物館で働き出したという経歴を持つ。 互いに数少ない古株職員である浜田と共に10年もの間働いている。 人形遣いという家柄故に理解者が出来ず苦悩していた左近を励まし、その道を進む事を後押ししており、彼にとってかけがえのない恩師。 「博物館を文化事業として深い理解と愛情を以て運営する」という前館長の経営方針に共感しており、それとは真逆の方針を進める結城や一色とは事ある毎に対立していた。 それ故、普段は温厚な老人だが、博物館を守るためならば、嫌味をぶつけてくる一色と堂々と張り合う強かさも持ち合わせている。 WOWOWのHPによると年齢は60歳。 ネタバレ 落ちているゴミを目にするとそれを拾う習慣がある。 自分を偽れない正直な性格。そのため、自身が不利になるにもかかわらず一色のアリバイを証言している。 マスコミ受けする企画ばかりを立てる結城への反発から、第三者を装ってエジプト展の中止を求める脅迫状を送付したが、それがかえって自身に疑いを掛ける要素になってしまう。 アニメでは数週間後も職員として働いており、脅迫状の件については保釈された可能性が高い。最終話では左近の襲名公演を見に来ている。 結城麻里(ゆうき まり) 蘭王博物館の館長。29歳。美大を優秀な成績で卒業後、ボストンの博物館で修業を積んで帰国、(原作では父の死後)蘭王博物館の館長に就任する。 かなりやり手の才女で、次々と企画を立案しては、歴史がありながらも地味な博物館を派手に盛りたてており、マスコミからも注目を浴びていた。 その一方で、強引なところがあり、館長就任後は在職職員を辞めさせては自分の気に入ったスタッフ(一色星治と高橋佳恵など)を編入させたり、購入資金のために古美術を売り払ったりしていたため、古参の関係者からは相当な反感を買われていたようだ。 ネタバレ エジプト政府によるファラオの剣の返還要求を蹴ったとされているが、実際に購入したのは一色である。 ファラオの剣が偽物だった事を見抜き、一色にミスを指摘するが、逆上した彼により殺害。博物館の展覧会初日、刺殺体で発見される。 一色星治(いっしき せいじ) 蘭王博物館副館長。元はボストンで働いていた時の結城の上司だったが、彼女の引き抜きにより副館長に就任した。 冷徹かつ皮肉屋な性格で、どこか嫌味がかった言動が特徴。 結城同様、如月とは確執が生じており、何かと嫌味な言葉を投げかけたりと対立している。 WOWOWのHPによると年齢は34歳。 ネタバレ この事件の真犯人。規則により如月が自分に電話してくる事を利用し、更には彼を容疑者にする事に成功する。そして自ら罪を被せた如月に自身のアリバイを証明させる事により、余裕の態度を見せる。しかし、左近が真相に近づいている事も危険視しており、原作では彼を殺しようと企てた事も(これは結局失敗に終わる)。アリバイを崩された結果、自暴自棄寸前まで追い詰められ、高橋に助けを求めるも拒絶され逆上、彼女に襲い掛かるが如月に投げ飛ばされてしまう。 アニメでは、アリバイトリックに気づいた高橋を殺害。真相解明後は左近を人質に逃走を図るも、隙を着いてやはり如月に投げ飛ばされる。犯行動機は、自身が購入した財宝が偽物だと結城に指摘され、自分のミスを笑われた事によるという些細なものだった。 自分の間違いを認めようとしないタイプ。スフィンクスの伝承はギリシャではないかと左近に指摘された際にもあくまで「言い間違い」だとしており、この性格が事件が起こるきっかけを作ってしまったと言える。 館長秘書の高橋佳恵とは交際関係にある。ちなみに以前は結城と交際していたらしい。 アニメでは毎朝自宅アパートにてクラシック音楽を聴く習慣がある。 原作では、常にエリート校を首席で卒業し、留学先のアメリカでもトップを勝ち取ったという、まさにエリートを突き進む男だった(如月談) アニメでは、自分を一途に想っていた高橋をも手にかけ、それを悔みながら一生を過ごさねばならないという、ある意味救われない末路が暗示されている。 高橋佳恵(たかはし よしえ) 結城麻里の秘書を務める女性。一色と同様に、彼女も結城の引き抜きで蘭王博物館に配置された。 原作では決して良い性格とは言い難い女性だったが、アニメではおっちょこちょいな性格が加えられ、おっとりした優しい女性として描かれている。WOWOWのHPによると年齢は27歳。 アニメでは勤務時はコンタクトレンズを着用、それ以外の時は眼鏡で過ごしているという設定が追加。博物館付近のアパートで一人暮らしをしている。本人曰く、他人の顔色を伺ってばかりだったらしく、左近のように自分の好きな道を進む事に対しては憧れを感じている。 ネタバレ 一色星治とは交際関係にあるが、アニメと原作では彼に対する心情が異なっている。原作では「付き合ってみてとても恐ろしく冷たい人だと判った」と評しており、終盤にて追い詰められて彼女にすがりついてきた一星を拒絶している。一方、アニメでは、一途なまでに一星を想い慕っており、半同棲関係にまで至っている。一色のアリバイトリックに気づいても彼の無罪を信じるなど、健気に尽くしていたが、証拠隠滅のため不幸にも殺害されてしまう。如月逮捕前夜に左近と彼女が遭ったシーンに、事件解決の布石が張り巡らされている。 浜田浩一郎(はまだ こういちろう) 蘭王博物館事務員で、如月同様、前館長時代からいる古株職員。 如月とは異なり、波風を立てたがらない性格らしく、結城の方針にも賛同とは言わないものの従っている模様。 ネタバレ そのためか、何かと館長との衝突が絶えなかった如月が犯人ではないかと疑っている節があり、原作では、アニメに比べ如月への不信感が強く、彼の机の抽斗から脅迫状に使われたとされる切り抜きを発見している。 リストラを仄めかされていたという噂がある(本人は否定) アニメでは妻子がいる。 田所学(たどころ まなぶ) 蘭王博物館の警備主任。アニメオリジナルの登場人物。WOWOWのHPによると年齢は41歳。 結城が一般展示品を強引に売り払おうとした際の事故で右足を負傷しており、現在も松葉杖が手放せない状態。 尚、その後雇用の保証と同時に賠償金(額は本人曰く「それなりに」)も支払われている。 樽海剛(たるうみ つよし) 警視庁捜査一課の刑事。アニメオリジナルの登場人物。WOWOWのHPによると年齢は38歳。 薫子の部下にあたるが、年下の女の上司を持つ事にあまり好感を抱いていない節があり、薫子とのコンビは今一つ噛み合わないでいる。 いつもガムを噛んでいる事が多い。 ネタバレ 以降も『奥飛騨幽霊奇譚』『恋花時雨崎乱舞』に登場。薫子とは多少は打ち解けていると思われる。
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梨花と沙都子が二人だけで遊びに行った、今日はまたとないチャンスだった。 己の他に誰もいない倉庫の家の中、内緒の買い物から帰った羽入はすり足で台所へと移動する。 右手に提げた白い紙袋のささやかな重みを感じる度に、唇が緩んでしまう。 大好きな二人と一緒にプールへ遊びに行くのも、それはとてもとても楽しそうではあったが、彼女にはかねてより一度は叶えたい野望があった。 流し台を背もたれにするようにして、羽入は床にぺたんと腰を下ろす。 買ったばかりの白い紙袋を制服の赤いスカートを纏った膝に乗せて、震える指先で、ゆっくりとそれを紙袋の中から取り出した。 薄い紙をフリルのように幾重にも重ね、リボンでまとめられた巾着袋型のラッピング。そのリボンに括られたタグには【Angel mort】の金文字。 丁寧にリボンを解いて、薄布のような衣をはがし、羽入の指先はその中を弄り、好きで好きでたまらない目当てのものを探り当てた。 ――大きい……それに、柔らかい…… くすりと笑みを零し、彼女は舌なめずりをする。唾液に濡れた唇が光る。 そう、コレを独り占めすることが、羽入の大いなる野望だった。 もちろん、梨花や沙都子と一緒に卓を囲んで楽しむのも得難い幸せだと思うけれど……時には、一人欲望のままに貪り尽くしたい。そんなことを思ってしまう日もあるものだ。 標準を遥かに上回る大きさを誇るそれを、いとおしそうに両手で抱え込み、陶然とした表情で口を開いて、羽入は欲望と唾液で赤く濡れた舌を伸ばす。 「あっ……」 舌先が柔らかく甘い表皮に触れて、思わず吐息が零れた。 じんわりと繊細な甘味が舌の上に染み込んでくる。 ……この味、この感触、この舌触り、全部、全部僕だけのもの…… じっくりと味わうように舌を這わせ、時折甘く歯を立てていると、そのうち表面の皮がふやけて、そこから滲み出たとろりとした白いものが舌に絡みついてくる。 その味が口腔いっぱいに広がって、羽入は頬を紅潮させてぞくりと身を震わせた。 ――共に暮らす梨花と沙都子に内緒で、こんなことを。 羽入は好物を口にしている悦楽と優越感、そして娘のようにすら思っている友人たちに隠れてこのような真似をしている罪悪感もまたスパイスに変えて、更なる甘い誘惑に満ちた一時を味わう。 「はあ、はあ……」 甘美で不埒な味わいに、自然と息が荒くなる。脳みそが芯までとろけてしまいそう。 千年にも及ぶ長い時を生きた中でも、こんなの、味わったことが無い……! 「あっ……!」 捕食に夢中になるあまり、うっかり、それを持つ手に余計な力を込めてしまった。つぷり、と柔らかな表面に指先が潜り込む。 指と表皮の隙間から、とろとろと黄味の混ざった白いものが溢れ出る。 「ああっ、駄目なのです……零れちゃうのですぅ……っ!」 なんて勿体ない……! 思わず悲痛ですらある驚きの声を上げた羽入の唇の端からも、それが零れて顎を伝い落ちた。 ぽたぽたと垂れる白いゲル状のものが、羽入の着る制服の胸元を汚していく。 ……ああ、何ということだろう。顎と手がこんなになってしまった。 万が一、予定よりも梨花と沙都子が早く帰ってきたらどうしよう。欲望の赴くままに白いものに塗れたこんな姿を見られたら。 そう思いを巡らせると、今にも玄関の扉が開いて、ただいまー、という沙都子の元気な声と、梨花の気だるげな、或いは猫を被った甘えた声が聞こえてくるような気がしてならない。 このような姿の自分を発見した時に見せるであろう、梨花の蔑んだ眼と沙都子の怒った顔を夢想し、羽入は打ち震える。 ――みーみー。くいしんぼネコさんがひとりじめなのです。ずるいのですー。 ――(訳:あんたって、何て駄目な神なの? 呆れるわ。) 梨花はとりあえず沙都子の前では猫を被り――長年の友でありトラップマスタ―たる少女は、梨花の本性などとっくの間にお見通しであろうに――その実、他の人の前では絶対に見せない、あの皮肉った目で見下してくるだろう。 そう言う梨花だって、まだ子供の貴方には早いと何度も注意しているのに、自分と沙都子に内緒で苦いものを味わって酔い痴れているくせに…… ――ずるいですわ、羽入さん! 一人だけで楽しむだなんて……どうして私にもお声をかけて下さら、い、いえ……何でもございませんわ! 沙都子は可愛らしい八重歯を見せながら、顔を赤くして憤るだろう。でも甘い甘いコレが大好きで素直な彼女は、羨ましそうな眼差しを隠せないのだ。 ……混ざりたいだなんて、沙都子は何ていけない子なのでしょう。 羽入はくすりと唇を緩める。己の預かり知らぬところで欲を満たすための足しにされているなど、当の沙都子はまさか夢にも思うまい。 改めて見れば、手の中にあるものの皮が、穴から漏れ出た白いものですっかりふやけてしまっている。それを持っていた両の手のひらも、もうぐちゃぐちゃだ。 もっとゆっくりじっくり丹念に時間をかけて味わっていたかったけれど、仕方がない。 心の底から残念そうな表情を浮かべ、羽入は覚悟を決める。溜め息と共に未練を体内から追い出す。 ああ……本当に、とても、とても名残惜しいけれど―― ……一気に、イってしまおう。 両手に持ったソレを、羽入は一思いに口の中へと押し入れる。 「あぅ、ん……んぶっ……」 それなりに大きさのあるものを無理に押し込んだ息苦しさに、羽入は吐息を漏らす。 皮の内側からどろりと溢れ出てくる白い液体が、彼女の口腔を蹂躙するように満たしていく。 「ん……! んふ、う……!」 とろとろと舌に纏わりついてくるような白と黄色の甘味と、それとは違う表皮を覆う白い粉状のもののふわりとした甘味。 そして、それらを吸い取った表皮の鼻腔を突き抜ける味わいを一身に感じ、羽入は至福に喘ぐ。 「んっ……」 更にベストに垂れた白いクリームを指ですくい取り、恍惚の表情で汚れた己の指を口に入れ、音をたてんばかりにしゃぶりついた。 喉を鳴らして口の中のもの全てを飲み干し、彼女は短くはない間、その余韻に浸っていた。 「あぁ……幸せなのです……」 汚してしまった制服はきれいに洗ったし、例のものを包み込んでいたものはあらかた処分した。 全ては彼女のお腹の中にある。 ――証拠隠滅、完了。 何気なく窓の外に目をやると、水着やタオルの入ったビニールのバッグを手にした梨花と沙都子が見えた。 素晴らしい勘で羽入の視線に気付いた沙都子が元気に両手を振り、走りだした。やれやれという表情で、梨花が彼女の後について駆け出す。 何も知らない二人の姿を見て、お帰りなさいという気持ちを込めて手を振り返す羽入の胸に、ちくりと針を刺すような痛みが走る。 「僕だけ……ごめんなさいなのです、梨花、沙都子」 ……一人でこっそり楽しむのも良いけれど、やっぱりこういうことは皆でした方がいい。 魅音詩音、レナや、圭一を誘っても良いかもしれない。きっと何事も、人数は多い方が楽しいから。 「次は皆で一緒に、楽しみましょうなのです」 ……それでもたまに、独占したい誘惑に駆られちゃうんだろうなぁ、と業の深きオヤシロ様はぺろりと小さく舌を出した。 (了)
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糞尿の匂いがする。 子供の頃からずっとそうだった。浅倉威の周囲には糞尿の匂いのついた黒い手が無数に漂っていて、体に纏わりついてくる。 サーヴァントになっても。冥界という場所に来ても。それは変わらなかった。 血の匂いだけが黒い手を駆逐する。だから威は人を殺す。人間として生きていた頃となにも変わらない。 違う点は一つだけ。マスターという面倒な存在がいることだ。 「やめな」 マスターは女だった。名前は言われた気もするが覚えていない。 目についたスーパーで人間を殺そうと思ったところを呼び止められた。 「まだ聖杯戦争とやらは序盤でしょ。いきなり目立つのは……」 「うるせえ。知るか」 こいつも他の人間と何も変わらない。死んでない人間はどいつもこいつも臭い。 マスターだから殺しはしないがそれだけの存在だ。従うつもりはないし興味もなかった。 威は駐車場の車の後部ガラスをぶち破り、一番鋭い破片を持って店内に入った。 ちょうど外に出ようとしていた男と鉢合わせて、そいつの喉を切り裂いた。 血が勢いよく吹き出す。静寂。悲鳴。そしてまた血。 威に近づいた人間から老若男女問わず、血と臓物を撒き散らして死んでいった。 女がひとり、威が離れた隙に出入り口から逃げようとしていた。逃がすつもりはなかった。 自動ドアが開いて女の右足が外に出る。威はガラスを持った手を振りかぶった。 投げようとして――それよりも先に女は倒れた。店の中に向かって。 「あ?」 胸を血に染めて絶命している。その向こうには別の女が立っている。 見覚えのある女。威のマスター。 「あーあ。せめて最初のうちくらいは大人しくしてようと思ってたのに」 女は手に持ったナイフを見つめながら言った。 「まあ痕跡消すのは慣れてるし。目撃者を残さなきゃなんとかなるか」 そう言うと女はナイフを投げ、走った。 立ち竦んでいた男の心臓をナイフが貫くとほぼ同時に引き抜いて、隣の男の頸動脈切り裂く。その勢いのままに女は次々と殺していった。 若い女だった。髪が長くて、胸がでかい。 少し変わった髪色をしていた。ちょうどいつの間にか威の足元に転がっていた菓子(キャラメル)と同じ色。 女からは、糞尿の匂いがしなくなっていた。 ● どうしてみんな人を殺さないんだろう。 小さい頃からずっと思っていた。 世の中は人を怒らせ、不快にさせ、イライラさせるもので溢れている。 なんでこんな世界でみんな誰も殺さずに生きていられるんだろう。 彼女には無理だった。 仕事に疲れた中年が酒を飲まないとやってられないように、彼女は人を殺さないとやってられなかった。 自分が世間にとって異端者であり、少数派であることは理解できている。しかし彼女からすれば世間のほうこそが異常だった。 自分のサーヴァントが人を殺したがっていることはすぐにわかった。自分がそうするときと同じ雰囲気をしていたから。 警察相手ならどうとでもできる自信があるが、今回の敵はどんな力があるかもわからないサーヴァントだ。 最初の内くらいはなるべく控えようと思っていたが、思うがままに暴れる彼の姿を見て、馬鹿らしくなって自分もやってしまった。 殺人鬼の知り合いはいたけど、こうやって誰かと一緒にやるのは初めての経験だった。 悪くない感覚だった。 「せっかくスーパー貸し切りにしたんだし、高い肉でも持って帰ろうか」 スーパーにいた人間を全員きっちり逃さず殺し尽くし、一通りの証拠隠滅も終えたあとに彼女は言った。 「あんたはなにか食べたいもんある?」 質問を聞いているのはいないのか。サーヴァントは言った。 「おまえ、名前なんつった?」 「一度名乗ったはずだけどね」 覚えていないことには怒りと呆れを覚えるが、同時にまあそうだろうな、という感じもした。 彼女は答えた。 「私の名前は……」 【マスター】 伽羅@死亡遊戯で飯を食う。 【人物背景】 殺人鬼。 彼女が人を殺す理由は快楽目的というより、人や物に八つ当たりする行為の延長である。一言で言えば『イライラするから』 本人に言わせれば、周りから殺したい気分にさせるから殺しただけで望んで殺したわけではない。 とはいえ殺しを楽しむ感情もあるし、実力者との殺し合いでも高揚する。 若い女にコスプレじみた格好をさせて行わせるデスゲームに参加していた。 プレイヤー間の殺し合いを推奨するルールのときもそうでないときも彼女を慕う者以外の全てのプレイヤーを全員殺してきた。 あまりにプレイヤーを殺したため、一時期はデスゲーム界隈をプレイヤー不足に陥らせたある意味伝説的存在。 【マスターとしての願い】 自身の蘇生。 【能力・技能】 殺人鬼として生きてきて培われた戦闘力や、隠蔽知識。 デスゲームで一般人には入手困難な武器を使用した経験もある。 体のあちこちに防具として金属を埋め込んでいる。 『防腐処理』 デスゲームのプレイヤーに施される肉体改造。 血液が体外に出るとぬいぐるみの綿のような白いモコモコに変化する。 自動的に止血がされ、体が腐ることもない。 手足の切断のような大怪我を負っても然るべき治療を受ければ大抵は完治する。 一般的な病院で然るべき治療ができるかは不明だが。 【サーヴァントへの態度】 殺人鬼仲間として仲良くやっていこうと思っている。 【CLASS】 ライダー 【真名】 浅倉威@小説 仮面ライダー龍騎 【性別】 男性 【属性】 混沌・悪 【ステータス】 筋力A 耐久B 敏捷B 魔力C 幸運D 宝具D 【クラススキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:B 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。 【固有スキル】 仮面契約者:B ミラーモンスターと契約したもの。 エンブレムを使用することでミラーモンスターの力を得て仮面契約者(ライダー)王蛇に変身できる。 鏡を通ってミラーワールドに移動する能力は失われている。 変身ヒーロー(悪):C 変身状態でないとき敵の奇襲、先制攻撃の成功率を下げる。 戦闘続行:C 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。 【宝具】 『命蝕む毒の蛇(ベノスネーカー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:5人 巨大なコブラの姿をしたミラーモンスター。 仮面契約者に変身する力の源。王蛇と共にベノスネーカー自身も戦闘が可能。 口から強力な毒液を吐く。王蛇は毒液に耐性があり、吐き出される毒液の勢いに乗って蹴る連携技を持っている。 【weapon】 王蛇に変身するとベノサーベルというドリル状の剣を使える。 【人物背景】 母親に汲み取り式の共同便所に産み捨てられた。 自力で便所から這い上がったがあの時の糞尿の臭いがいつまでも追いかけてくる。 本来はバーサーカーに非常に高い適正が持つ、彼の行為を異常と思わないマスターに呼ばれたことで、ライダーのクラスがあてがわれた 【サーヴァントとしての願い】 ミラーワールドで戦い続ける。 【マスターへの態度】 誰がマスターだろうとどうでもよかったが…… 【方針】 殺したい時に殺したい奴を殺したいように殺す。