約 8,778 件
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/5063.html
小沢一郎 【小沢一郎 妻からの「離縁状」】 ■ 小沢一郎の妻、和子夫人が支援者に離婚を伝えたとされる手紙を週刊文春が公開したとのことだが。 「スロウ忍ブログ(2012.6.14)」より 官僚主導の野田政権が社会保障改悪と消費税増税をゴリ押しするには、小沢派による増税反対が最大の障害であり、此の記事が小沢のイメージ悪化を狙った官僚組織による捏造記事であっても何ら不思議ではない。 一方、小沢一郎の無罪判決により小沢バッシングのネタを失ってしまったネトウヨ産経新聞も週刊文春に便乗し、バッシング対象を陸山会事件から小沢個人攻撃に転向している模様である。 保守カルト系マスゴミが揃って下世話なネタで小沢の個人攻撃を開始したわけだが、消費税増税と社会保障改悪が実は官僚主導社会維持のための政策であるという事実が国民にバレつつある今、官僚組織と傀儡政権も相当焦っているということなのだろう。 --------------------------------- ■ 放射能が怖くて逃げた小沢一郎。やっぱりな。 「二階堂ドットコム(2012.6.13)」より (※ 記事は週間文春の記事引用のみ。) ■ あまりにもタイムリーな小沢ダブル・スキャンダル 「カナダde日本語(2012.6.14)より 「portirland(2012.6.14)」より ■☆ 小沢一郎 週刊文春 松田賢弥記者 妻からの「離縁状」6月21日号 文字起こし(1) ☆ (2) ☆ (3) 全文見た所、本人(奥さん)に確認がとれておらず、プロの筆跡鑑定も行われていません。元秘書の確認だけとのこと。 気になった点 裏取りが甘く見える 読む前に気になる点が4点。そもそも同じ内容の手紙を複数人に送るのかな? 後半に書いてある事が多いので、先に述べます。一度に文字が起こしきれませんので。 ○小沢一郎さんの奥さんの名前が、小澤和子になっている(署名はいつもそうなのか?) ○手紙後半に松田氏の取材経緯があるが、小沢一郎氏及び小澤(?)和子氏に裏をとっていない。小澤和子氏には、取材が行えていない。 ○筆跡の確認は、元秘書とされる人物で、プロの筆跡鑑定ではない。 ○支援者とされる人物も不明。手紙は本当に小澤和子氏、本人が送ったのか確認がとれていない。(1人の支援者とされる人物が電話したことになっているが、かなり断片的。もう1人は、手紙はきたとされるが、本人に確認したとの記述がない)。 ■ 松田賢弥 週刊文春 小沢一郎妻の手紙、千葉で釣り中止はデマ 画像と動画 「portirland(2012.6.14)」より 週刊文春で松田賢弥記者が公開した小沢一郎妻の手紙の中に簡単なデマがありました。 千葉で釣り中止はデマです。週刊文春は、裏取りをしたのでしょうか?かなり悪質です。 週刊文春、酷いですね。 ▲ 小沢一郎 週刊文春の手紙に不審な点 妻・和子は地元を離れ続けている 何かと怪しい手紙ですね。 【小沢一郎 妻からの「離縁状」】 ★ 小沢妻離縁状「日本の為になる人でない」 「日刊スポーツ(2012.6.14)」より 今日14日発売の週刊文春は、和子夫人(67)が岩手県内の支援者に出した手紙の全文を公表。小沢元代表が震災後、福島第1原発から拡散した放射能を恐れ、地元の被災地を訪問しなかったことに和子夫人が失望。離婚したことを報告する内容だった。 小沢一郎 妻からの「離縁状」全文公開 「愛人」「隠し子」も綴られた便箋11枚の衝撃 緊急特集 政局動乱 ジャーナリスト 松田賢弥+本誌取材班 政局がにわかに緊迫してきた―。野田首相が政治生命を賭ける消費増税法案の採決が迫り、小澤グループの動向が最大の焦点となっている。そんな中、小誌は小沢氏の政治姿勢に決定的な疑問符を突きつける文書を入手した。和子夫人が支援者に充てた悲痛な手紙を公開する!(週間文春2012.6.21号) 【離縁状全文】 まだ強い余震がある中、お変わりございませんか。 この度の大震災ではさぞご苦労がご家族・ご親類はご無事でいらっしゃたでしょうか。何のお手伝いも出来ず申し訳ありません。被害の余りの大きさに胸がつぶれる思いです。長年お世話になった方々のご不幸を知り、何もできない自分を情なく思っています(管理人注記 情けではないです)。 このような未曾有の大災害にあって本来、政治家が真っ先に立ち上がらなければならない筈ですが、実は小沢は放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました。岩手で長年お世話になった方々が一番苦しい時に見捨てて逃げ出した小沢を見て、岩手や日本の為になる人間ではないとわかり離婚いたしました。お礼の手紙にこのようなことを申しあげるのは大変申し訳なくショックを受けられると思いますが、いずれお話しなければと思っていましたのでこの手紙を差し上げました。お聞き苦しいと思いますが今迄のことを申し上げます。 八年前小沢の隠し子の存在が明らかになりました。 ●●●●●といい、もう二十才をすぎました。三年つきあった女性との間の子で、その人が別の人と結婚するから引きとれといわれたそうです。それで私との結婚前からつき合っていた●●●●という女性に一生毎月金銭を払う約束で養子にさせたということです。小沢が言うには、この●●●●という人と結婚するつもりだったが水商売の女は選挙に向かないと反対され、誰れ(管理人注記 本文のまま掲載)でも金のある女と結婚することにしたところが、たまたま田中角栄先生が紹介したから私と結婚したというのです。そして「どうせ、お前も地位が欲しかっただけだろう」と言い、謝るどころかお前に選挙を手つだってもらった覚えはない。何もしていないのにうぬぼれるな」と言われてました。あげく「あいつ(●●●●)とは別れられないが、お前となら別れられるからいつでも離婚してやる」とまで言われました。 その言葉で、三十年間皆様に支えられ頑張ってきたという自負心が粉々になり、一時は自殺まで考えました。息子達に支えられ何とか現在までやってきましたが、今でも、悔しさと空しさに心が乱れることがあります。 (※ 中略 ⇒全文はこちらで) 長い間お世話になった皆さんにご恩返しができないかと考えています。せめて離婚の慰謝料を受け取ったら岩手に義捐金として送るつもりです。今岩手で頑張っている方々がすばらしい岩手を作ってくれることを信じています。 ご一家には、本当に長い間お励ましお支えを頂きましたこと心から感謝しております。ありがとうございました。 七月には別の所に住所を移しました。 ご一家のご多幸を心より祈り上げております。 小澤和子 (注・受取人が特定される記述は一部省略。伏せ字は原文では実名である) ▼ ■ 米国の威光をかざして原発推進路線をひた走る野田亡国内閣 「陽光堂主人の読書日記(2012.5.1)」より 小沢氏裁判は、指定弁護士が控訴せずに無罪確定になると思っていましたが、ここに来て雲行きが少々怪しくなって来ました。小野寺光一氏は、昨日付のメルマガでこう記しています。 ものすごい勢いで、小沢裁判は「控訴」へ向かっている。 (中略) 急きょ、与野党で、国対委員長が話し合い、5月11日に消費税増税の特別委員会が開催されることになった。 小沢裁判は、5月10日までが控訴期限である。 小沢氏の無罪判決は、カート・キャンベル国務次官補が働き掛けた結果だというのが板垣英憲氏の情報ですが、控訴となれば、ガセネタだったということになりそうです。 ▼ ■ 小沢氏裁判の判決に米国が介入 「陽光堂主人の読書日記(2012.4.29)」より キャンベル国務次官補は、翌15日に来日し、16日には北沢俊美元防衛相と米軍再編計画について会談、27日には、CSIS(戦略国際問題研究所)でのイベント「The Coming U.S.-Japan Summit」にスピーカーとして登壇しています。つまり、キャンベル氏は、判決が下される11日前に来日し、判決後まで張り付いていたのです。当然、何らかの働きかけをしたと思われます。 ▼ ■ 東京地裁の判決は「痛み分け」 「陽光堂主人の読書日記(2012.4.27)」より 小沢氏は無罪にはなりましたが、大善文男裁判長が読み上げた判決文は決して評価できません。関係者全員に配慮して書き上げた判決文であり、法律文と言うより政治的な文章です。検察官役の指定弁護士の言い分をほぼ認めながら、証拠不充分として無罪判決を下すという奇妙な内容で、関係者それぞれのメンツを立てて、事を丸く収めようという魂胆が透けて見えます。 ▼ ■ 「小沢無罪」強制起訴は特捜部の偽造報告書が原因と断罪 「逝きし世の面影(2012.4.27)」より 今回の小沢一郎の強制起訴は、この『JR福知山線脱線事故』の例とは違い告発した側の東京地検特捜部の捜査自体の違法性と検察リークの情報を『事実である』として無責任に報道したマスコミの(悪意の)不手際が際立っている。 実はこの『陸山会事件』とは、今回の裁判の様な政治資金報告書の些細な記載ミス(形式犯)程度ではなくて、公共工事での西松建設や水谷建設などゼネコンからの数億円の高額な賄賂を証明して民主党代表だった小沢一郎の首を取ろうと、東京地検特捜部が何年も執拗に頑張ったが失敗した話である。 ▼ ★ 「強制起訴」の小沢一郎被告に無罪判決 東京地裁(12/04/26) 「ANNnewsCH〔Youtube〕」より ------------------------------------------- ★ 小沢氏無罪、石川議員「良識ある判断」 「十勝毎日新聞(2012.4.26)」より 【東京】小沢一郎元代表の元秘書で新党大地・真民主の石川知裕衆院議員は26日、「裁判所が良識ある判断を下した。自分の裁判での無罪に向け、いい結果になったと地元に説明したい」と述べた。 ------------------------------------------- ★ 小沢元代表無罪、海外メディア一斉報道 「消費増税難しく」 「日本経済新聞(2012.4.26)」より / 記事保護 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「小沢元代表は野田政権が進める消費税引き上げへの批判のトーンをいっそう高める」との見方を紹介。 仏AFP通信は元代表を日本で最も影響力のある政治家の一人と指摘。「無罪になったことで、民主党を再び率いる道を開いた」と解説した。 英フィナンシャル・タイムズも小沢元代表を「闇将軍として知られる与党の重鎮」と紹介。国会での影響力は低下しつつあるように見えるが、なお多くの議員が忠誠を誓っているとして「(無罪判決は)2009年の政権交代以降、なんとか統合を維持してきた民主党に緊張をもたらしそうだ」と論評した。 韓国の聯合ニュースは「小沢元代表の政局への影響力が高まりそうだ」と分析。野田首相が強力に推進する消費税引き上げに制動をかけ、「民主党政権の内紛激化が予想される」と報じた。 ■ 小沢無罪判決の意味と今後の見所 「天木直人のブログ(2012.4.26)」より この国の権力側が、国策起訴を自己否定してまでも無罪判決を下さなければならなかった理由があるとすれば、それは唯一つ、最高裁の犯罪疑惑がこれ以上追及されることをおそれたからだ。 無罪判決で小沢事件を終わらせようとしたのだ。 その見立てが正しければ検察側の控訴はない。 無罪が確定することになる。 だから小沢一郎の党員資格停止は解除されることになる。 それにしても輿石幹事長は卑劣な男だ。 コメントを求められて、「無罪判決は当然だ」と言ってのけた。 ------------------------------------------- ■ 【佐藤優の眼光紙背】小沢一郎無罪判決と隠し録音 「BLOGOS(2012.4.26)」より もし、石川氏が、検察官との取り調べの様子を隠し録音していなければ、検察の違法、不当な取り調べによる調書が証拠として採用され、小沢氏が有罪にされていた可能性が十分ある。それを考えると空恐ろしくなる。 実は、石川氏に隠し録音を勧めたのは筆者である。当初、石川氏は「そういうやり方は性にあわない」と隠し録音をすることに強く抵抗していた。理由は取り調べを担当した検察官に対する感情移入だ。検察官にもいろいろな人がいる。取り調べ担当した田代政弘検事が人間的に優れた人だっので隠し録音のような信頼を裏切るようなことはしたくないというのが石川氏の率直な気持ちだった。 ------------------------------------------- ■ 小沢一郎無罪判決!!!ついに小沢一郎裁判に「無罪判決」が出た。 「毒蛇山荘日記(2012.4.26)」より それにしても.、判決前日、誰が情報源か知らないが、おそらく野中広務あたりが発信元だろうが、「隠し子」情報を垂れ流した「週刊文春」と「松田賢弥」は、またまた天下に大恥を晒したというほかはない。これで、「文春」という出版社は、三流ガセネタ出版社に転落したと思う。 ------------------------------------------- ■ 小沢一郎 無罪! まずは東北じゃないのか 「ジェイ・カズの徒然ダイアリー(2012.4.26)」より で、何をするのか? ともかく国のために働いてほしいが(増税問題があるんでね) まずは東北だろう。 岩手が国元なんだから、今回身ぎれいになったところでガンガンやれよ。 東北の有権者はずっと待ってたはずだ。 ■ 地検がバカじゃなければなぁ・・・ 「nikaidou.com(2012.4.26)」より ほら、悪人が堂々と「私は悪くないって裁判所に言われましたよ!」って大手を振ってあるくようになっちゃった。日本の大きな損失だよ。 ていうか、じいさんは早く政界から去れ。 ------------------------------------------- ■ 汚沢、無罪判決で小沢氏に提案だが 「クルトンパパのいろいろ日記(2012.4.26)」より 検察官役の指定弁護士にしても、現状で控訴したとしても、勝てる可能性は低いし、これで確定判決になるんじゃないの? 気持ち悪いのは、テレ朝で見てたんだけど、テレ朝が早速汚沢よりに舵を切り始めた感じだと言う事かな。 で、石川や大久保らに有罪判決が出たときは裁判所を批判してたのに、一転、汚沢無罪で裁判所礼賛。 全く不定見という以外に無いな、こいつら(嘲) ------------------------------------------- ■ 小沢一郎無罪判決は公理に沿ってない 「橘 江里夫のブログ(2012.4.26)」より 政治資金規正法は自分が作った、と豪語している政治家が、自らの政治資金報告書を秘書任せにして、知らぬ存ぜぬとシラを切るのを認めるような裁判は、世間が受け入れません。 判例も大事ですが、裁判官が、世間がおかしいと感じていることをスルーして、自分たちの論理に浸って結論を出して済ませるのは許せません。 ------------------------------------------- ■ 小沢一郎 無罪 引退 隠し子問題で、小沢一郎は政界引退へ 「美少女完全マニュアル(2012.4.26)」より 判決が無罪でも、小沢一郎の倫理観は、国民から疑われています。 さらに、小沢一郎には隠し子問題が出てきました。 週刊文春で、小沢一郎の隠し子がいたという記事が掲載されました。 小沢一郎は隠し子を、自分の子供として認知していません。 ------------------------------------------- ■ 小沢一郎氏 刑事裁判は「無罪判決」 でも道義責任は? 「世事熟視(2012.4.26)」より こんな小沢氏が、「無罪判決」で復権を果たすなんてことは願い下げたい。 かつての民主党スリートップ「鳩山氏、菅氏、小沢氏」は、後進に道を譲る時期が来ていると思いますよ。 日本国は前に進まなきゃいかんのだから、これ以上かき回すのは勘弁して。 ■ 小沢一郎、無罪だからと言って、いい気になるな! 「おやじの小言(2012.4.26)」より マスコミでは、無罪だったことで、政局に大きな影響が出るのではないかと騒いでいるが、いい加減にしろと言いたい。 悪いことをしていたのは確実で、その尻尾を捕まえられなかっただけで、世間に向かって胸を張れることなどひとつも無いのである。 ※ ■ 小沢一郎氏 生出演!「政治は、いま何をすべきか」 (テレビ東京) 全文書き起こし 「日々坦々(2012.3.6)」より ■番組HPより 【小沢一郎氏 生出演! ~政治は、いま何をすべきか~】 3月3日 放送内容 政権交代から2年半――。当初高まっていた国民の民主党政権への期待は、いま大きな不満に姿を変わりつつある。 消費税率引き上げに不退転の決意を示す野田政権にとって、今後の政局のカギを握るのが、「反対」の立場を掲げる小沢氏の動向だ。 なぜ「反対」なのか…メディアでほとんど伝えられない小沢氏の真意とは?野田総理との意見対立の先に、政界再編はあるのか? 小沢氏が描く、新しいニッポン政治のカタチを問う。 ゲスト;民主党 小沢一郎元代表 ・今、なぜ消費税増税を反対するかちゅうと、主に三つの理由がありますが、 『改革なくして増税は無し』というのが一つ。 『福祉なくして増税無し』 『景気回復なくして増税無し』 ※ ■ 私が小沢一郎民主党元代表を支持し支援する理由! 「杉並からの情報発信です(2012.3.6)」より ・私は小沢一郎民主党元代表の政策や理念や行動を支持して支援活動を行なっていますが、小沢氏の全てに賛成して支持・支援する、いわゆる[小沢信者]の一人だと誤解されている方がいるようですので、私がなぜ小沢一郎民主党元代表を支持し支援するのか、その理由を書きたいと思います。 ・3.11の大地震と大津波、そして福島第一原発の大災害に対して、[失われた20年]のデフレ不況に対して、もしも小沢一郎氏が首相であったならば、[国民生活が第一の]全く違った政策を迅速に実行していたはずです。多くの命と財産と生活が救われていたはずなのです。 ・私は小沢氏が理想とする米国の[2大政党制]は全然評価しません。 ・私は小沢氏が評価する現在の国連のままの[国連中心主義]には反対です。 ・私は小沢一郎 氏が[脱原発]をはっきり明言したほうが良いと思います。 ・私は[首相公選]と[原発国民投票]に関しては時期尚早だと考えます。 ■ 日本は変態民主々義国家 三権分立にあらず、二権分立(立法&行政司法)のトラップ 「世相を斬る あいば達也(2012.2.10)」より ・昨夜はネットメデイアと主権座民を考える会が主催する「日本を語ろう! 小沢一郎vsフツーの市民 第三回座談会:革命的改革を語ろう」の収録ビデオを見たが、今までの小沢一郎とは明らかな違いをみせている。政権を握った場合でも矛盾の出ない言質も垣間見えた。所謂、既得権益勢力へも一定の理解を示しながら、しかし、それでは世界も日本も立ちゆかない、と云う配慮までが語られていた。 ・元気の良い言動に注目が集まる中、小沢の行政官僚が持つ“裁量権”の融通無碍さに言及するあたり、流石に政治を知っている政治家の発言だった。出席者の多くは、その辺の発言の意味が、どれ程核心をついているか気づかなかったようである。筆者は、小沢が出ていくなら歌を忘れたカナリア達だ、と言い放つ声音に、政治生命をかけた大勝負が間近に迫っている迫力を感じた。野田が不退転なら、小沢も不退転な政局が必ずやって来るのだろう、と確信した。 ・しかし、国民は冷静に考えるべきだ。国会議員を80人減らして、幾ら浮くと思っているのか?32億円だぜ!行政官僚のシロアリが巣食う独立行政法人への貸付金は500兆円近い。その内200兆円はダブついているのだ。つまり、明らかな埋蔵金が200兆は間違いなくある。財務省が言うところの国家の借金1000兆円も、実質は300兆程度だ。国家の金融資産400兆円で帳消しに出来る財政赤字と云うのが真実だ。 ■ マスコミとネット系ジャーナリズムの戦い 「新・心に青雲(2011.10.14)」より ・今、小沢が仕掛けられて抹殺されようとしているのは、ケネディと同じような経緯をたどっているからではないだろうか。 話を戻すと、この投稿の筆者は、そういう動きは動きとしてあったとしても、それとは無関係に、日本人は個人主義に(ネットメディアを通して)目覚めていくのではないかと説いているのである。 ------------------------- ■ もはや関係修復は不可能 小沢一郎氏vs記者クラブメディアの戦い 週刊・上杉隆 (ダイヤモンド) 「阿修羅♪(2011.10.7)」より ■ 「日本を語ろうー フツーの市民vs小沢一郎 vol.2」 ★ 小沢一郎・民主党元代表インタビュー:一問一答 「WSJ日本版(2011.5.27)」より web記事保護html ・小沢一郎・民主党元代表はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、福島原発事故への政府の対応は「遅く、放射能汚染に対する認識がまったくない」と批判するとともに、長年ライバル関係にある菅直人首相について「首相は一日も早く代わったほうがいい」と述べ、対決姿勢を鮮明にした。 ★ 小沢氏、米紙に倒閣明言 不信任案同調も否定せず 「産経新聞(2011.5.27)」より ・民主党の小沢一郎元代表が米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、菅直人首相について「一日でも早く代わった方がいい」と即時退陣を求めた。27日付の同紙電子版が伝えた。野党が検討する内閣不信任決議案への対応に関しては「どうするかよく考えているところだ」と述べ、賛成に回る可能性を否定しなかった。 ■ 「福島、日本は大変な事態」小沢一郎が本音で言う 「カレイドスコープ(2011.5.28) 」より ・菅直人が「四列目の男」と言われる理由を知っている人は多いでしょう。全共闘(学生運動)時代、デモに参加するときは必ず四列目にいたからです。 四列目なら怪我をすることもないし、警察に逮捕されることもないからです。「四列目の男」とは、つまり「卑怯者」の代名詞のことです。 ★ 旧新生党の残金 小沢氏側に移動 3億7千万円 15年後に 「赤旗」より ● 政党が使い残した“公金”をなぜ小沢氏が一人占めにできるのか ● 政治資金収支報告書によると、同支部は09年に「改革フォーラム21」(総務省届け出)から3億7千万円にのぼる巨額の寄付を受けていました。 該当webページ保存 ■ 匿名者の予告通り、またも「小沢金銭スキャンダル」が浮上 「低気温のエクスタシーbyはなゆー」より ● 382 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/11/21(日) 08 45 21 ID i+LuTd6a [13/13] 本当。まだ出すの早いから来週にでも教えるよ。 すでに各代議士事務所じゃメディア向けコメント用意してる段階だよ。 ---------- ■ しかし残念ながら違法性は問えない 「とある小市民のチラ裏」より ● 法律上、解党した政党の交付金の返還義務は無い。 ● 政党助成法には、政党解散時の残金にについては「総務相が返還を命じることができる」とあり、 ● 民主は違法性は無いと突っぱねるだろうが、国民の小沢氏への不信感はさらに増すことになるだろうな。 ■ 小沢氏の政党支部へ3億7千万円の寄付 「Be Here Now」より ● ところが今回判明した第4区総支部への3億7千万円もの突然の資金移動。 政党が集めた金の特定政治家の政党支部への不明朗な移動は、道義的問題も浮かんできます。 ■ 大阪でozw信者さんたちがデモをやるらしいが... 「kojitakenの日記」より ● リンク先は掲示板だったが、その書き込みを見て呆れた。 ● なんと、まず佐藤優にかぶれ、佐藤優を支持しているという副島隆彦(ソエジー)にかぶれ、副島との共著を出したせいかは知らないが植草一秀にかぶれ、彼らが熱心に応援する小沢一郎に最後にかぶれたという「転向」のいきさつだったらしい。 ● この人、毎日垂れ流される新聞、テレビの大手メディアの決まり文句を聞いているだけで頭が洗脳されてしまいます。かつての私がそうでしたから。 なんて書いてるけど、現に今だってそうじゃん。 ■ 小沢氏は「離島」に行け! 「世界遺産の吉水神社から「ニコニコ顔で、命がけ!」(2010/11/4(木) 午後 6 36)」より ● 民主党の渡部恒三最高顧問は4日、小沢一郎元代表が3日のインターネット番組で、自身の国会招致問題をめぐり岡田克也幹事長との会談に応じない考えを示したことを批判した。 ■ マスゴミ退けネットから情報発信した小沢一郎氏 「植草一秀の『知られざる真実』(2010年11月 4日 (木))」より ● 小沢一郎元民主党代表が、見解公表の場としてネットからの情報発信を選択したことは、極めて意義深い。歪められたマスゴミ情報ではなく、ネットからの情報を接しなければ、真実の情報は得られないとする小沢一郎氏の正鵠を射たメッセージが込められている。 タイムシフト視聴可 小沢一郎ネット会見~みなさんの質問にすべて答えます! ■ 「一兵卒」小沢一郎の終わり 「ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト」より ● 選挙のカギを握るとみられていた党員・サポーター票で小沢氏は51ポイントしか取れなかった。菅氏の249ポイントのわずか5分の1である。 ● 「得票数の生データだと接近している」という反論もあるかもしれない。だがそれぞれの得票数は小沢氏9万194人、菅氏13万7998人で、菅氏は小沢氏の1・5倍もあった。「1・5倍しか」ではない。「1・5倍も」だ。通常の選挙で追い風もなしに1・5倍の差をひっくり返すのがいかに難しいかは、「選挙の鬼」である小沢前幹事長自身が一番よく知っているはずだ。 ------ ■ 小沢一郎には公の精神を感じない 「qazx」より ● ところが最近皆のためにではなく、自分のために何かをしようと言う人たちが現れている。これは、恐らく、自分達の手で社会を築き上げた経験のない人々の影響なのだと思われる。そのような人々が増えると、社会は今までのようには機能しなくなるに違いない。その典型が、小沢一郎と言う人物である。 ■ 小沢一郎、あいつはほんとにふざけてる。 「nikaidou.com」より ● まだ菅の方がましだ。菅にしておいて、解散するように仕向ける方がまだマシだ。だから、民主党サポーターは、菅に投票するように。 ■ 民主党代表選 鳩山仲裁失敗で小沢有利のまま泥沼の消滅戦に 「憂国世界」より ● 小沢氏が首相になったところで冥加金の負担が減るわけではないが、支払先に変化が生じるだろう。 ● 対米関係は確実に悪化する。バカウヨどもとしても非常に困るわけだ。バカウヨどもは日本が未来永劫アメリカに隷属することが理想なのである。 「バカボン政権よもう一度」で、しがないニートや派遣の身であっても、右翼でこわもてされ肩で風切る自分の姿を自慰しているのである。アメリカ服従主義者ほど、日の丸・君が代・靖国神社にこだわる。 ■ 政策論争を制し緒戦は小沢一郎の独壇場 - マニフェストとクーデター 「世に倦む日日」より ● (monosepia注:明日には有料購読となる記事中より引用) ● 3年前、発ガン性物質が発見された中国産うなぎの蒲焼きは店頭から消え、報道で安全性に問題があるという認識が広まった中国産食品は消費者に買われなくなった。ところが、わずか3年後、今年のNHKの報道を見ると、土用の丑の日のニュースの映像で、「味はどちらも同じだから、安い中国産うなぎでいい」などと街の声で言わせている。3年間で食品の安全性の問題は解決したのだろうか。この報道で、中国産うなぎは確実に販売を回復させ、小売店の定番商品として置かれるだろう。NHKが中国産うなぎの消費を薦めている。 ● この4日間の代表選のテレビ中継で、小沢一郎のプリファレンスは確実にポイントが上がった。夜や朝のテレビ報道は、小沢叩きを目的とする連中が映像を編集で切り刻み、実際の討論の中身とは全く違った断面と要約で伝えているため、番組だけを見た人間は、従来からの小沢一郎の悪性表象を変えられないだろうが、生中継で全部を見た者は、相当に印象を変えるはずだ。NHKやテレ朝の報道番組では、会見や討論会は「政治とカネ」の問題と「普天間基地」の問題が中心に論争されたという図式になっている。事実は違う。論戦の中心テーマになったのは、官僚主導の予算編成の問題であり、マニフェストと財源の問題だった。 ● 決定的な事変と言うか権力変動は、あの1月の検察による陸山会捜査だ。あれで小沢一郎が失脚し、財務省が権力を握り返した。あの事件(捜査)は官僚によるクーデターだ。 ■ 【抜粋コピペ】ロシア政治経済ジャーナル No.674【小沢さんが総理になると、日本はどうなるの?】 ● さて、小沢さんは、信念をもって外国人参政権付与を推進しています。 で、小沢さんは、なんでこれをしたいの?日本の国益や日本国民のためではなく、韓国政府のためであると自ら語っておられます。 ● 失業しているアメリカ人たちは、自分たち自身の地域社会が、ぼろぼろに崩れて、苛立ちがつのっている間も、海外に何兆ドルも発送する政策に異議を唱えてきました。この種の外交政策は、とっくに終わらせているべきなのです。 言葉で検索【小沢一郎】 / 小沢一郎の再生はあるか / 2010年9月・民主党代表選関連 ■ 軍事・経済・世界情勢を無視して、小沢を正義の味方と語る、エゴイストなB級ライター氏による、某週刊誌記事 「Ddogのプログレッシブな日々」より ● この記事を読みあきれ返ってしまった。筆者殿は、我々保守派の人間が危惧することを1行たりとも書いていないのだ。小沢が総理になることで、外国人の地方参政権問題、日米同盟の消滅、中国・韓国への大幅譲渡による日本の権益の毀損等のもっとも大切なこと、日本が日本でなくなってしまう危惧に対して、B級ライター氏はまったく言及していない。 ■ 小沢氏の「政治とカネ」問題は存在しない 「永田町異聞」より ● 不思議なのは、登記簿謄本など関係資料のチェックは取材のイロハであるにもかかわらず、なぜマスメディアは前述したような正確な事実関係を無視して、検察の発表なりリークなりを鵜呑みにした報道を続けたのかということだ。 ● もし、公的な資料に記載された事実経過を知りながら、あえてそれを無視した報道を繰り返してきたとすれば、国家、国民の利益を損ねる大いなる犯罪といわねばならない。 ■ End the Market Fundamentalism and Occupation residues 「Tokyonotes 東京義塾」より ● 最近民主党内の対立をめぐって、内外のマスコミの世論操作が露骨に行われるようになり、自由な言論ではなく、根拠のない熱狂があおられている。例えば、小沢一郎議員の、単細胞、と言う発言の一語をめぐって、英米の世論を逆なでするような記事が、ウォールストリートジャーナルに載り、それを他の外国マスコミが増幅して、更には、日本の新聞テレビが、それを針小棒大に報道するという、小沢追い落としが顕著であった。 ------------ ■ アメリカ人は単細胞だしイギリス人は紳士面…そんな小沢氏の「逆襲」に 「goo ニュース」より ------- ■ 「日本の政治家は失言癖」米メディア、小沢氏「単細胞」発言を皮肉に紹介 「msn.産経新聞」より ------- ■ Ozawa Americans Are ‘Simple-Minded’ 「Japan Real Time - WSJ」より ■ 豪腕政治家不在戦略 「ASKAZEERA」より ● 今の日本も、マスコミを通し、霞ヶ関と検察の官僚の言いなりになっており、今のまま進めば、最終段階の原子爆弾投下に匹敵する、アメリカからの直撃(世界経済破壊)を受けることになる。 その時のためにも、アメリカの手口を裏まで知り尽くす最後の政治家・小沢一郎を残しておかねばならない。 ■ 菅民主党新政権に感じること 「THE JOURNAL」より 記事引用 ● 情報通によれば、この頃、幹事長周辺に、6月1日の「鳩山--菅会談」の内容が伝わり、挙党一致体制が崩れたとのこと。ここら辺が事実に近いのではないか。 ● 党の代表として政権交代に自己を犠牲にして貢献した小沢一郎という政治家に「日本のためにも静かにしていろ」との暴言は見逃せない。 ● 率直にいって、菅氏の性格は他人を利用して自分の地位や利益向上に利用するというきわめて自己本位で人間としての礼や信や道に欠ける態度であった。「脱小沢」の選挙劇場を演ずる役者としては適当かもしれないが、日本の社会や国民の生活を一新させることは無理である。 ■ 小沢一郎の参議院選後の展望、日本改造の夜叉となれ! 「世相を斬る あいば達也」より / 同記事への反応を見たい方はこちら【阿修羅♪投稿版】 記事引用 ● それでは小沢シンパは他に何が出来るか?先ずは不愉快でも菅政権に参議院選で勝利して貰うのが一番である。結果的に小沢一郎を党務に張りつけにすることなく、民主党代表選に勝利し、総理総裁となって日本改造を推進して貰うのが唯一「日本の真の独立」を手に出来るチャンスなのだと思う。 ● 様々な憶測が飛び交い、小沢は本当に失脚したのではないかと不安に思われる小沢シンパも多いようだが、大丈夫ですよ。小沢は肉体が滅びるまで剛腕の権力掌握に最も力を発揮する政治家です。心配無用です。 /
https://w.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/157.html
この本は著者も述べているように、 海軍法務部の内部資料の内容を紹介しているもので、その内容の真偽、あるいはそれを肯定すべきや否やの評価は避けています。 したがって、文章の部分部分を読むと、海軍法務部見解を肯定し宣伝しているかにも見えないことはありません。 じっさい、そのように読む人も多いでしょう。しかし私は、おおづかみに流れを読み取ると、日中戦争というものが恐ろしくも「姑息で身勝手な軍律解釈」のもとに遂行されたということを痛感します。 まさしく (エーシアン号の)船長はこう思っていたかもしれない。イギリスはシナ事変において「第三国」である。イギリスの船舶が日本海軍の臨検を受けるすじあいはない。 そのものです。 さらにいえば、日本海軍が中国船舶を臨検することも、国際道義に立っての事では決してななったのです。 いっぽう今、北朝鮮に対する『制裁』と称して国連決議案の『臨検』が取りざたされていますが、国際道義に立って臨検を行なう、といっても、現実には軍事挑発の仕返しにしか過ぎないわけです。『臨検』を口実に制海=軍事的封鎖をすることなのです 目次へ
https://w.atwiki.jp/niconicomugen/pages/1606.html
「自然の痛みを知りなさい」 流派 :シカンナカムイ流刀舞術 武器銘 :宝刀・チチウシ 出身地 :アイヌモシリ・カムイコタン 生年月日 :明和八年(1771年) 十月十一日 明け方 身長 :五尺一寸(155cm) 体重 :語らず 三体数:二尺五寸(B76),一尺六寸(W48),二尺八寸(H85) 血ノ型 :AB型 好きなもの :シクルゥ、リムルル 嫌いなもの :道義的に悪党と区別できる人間 特技 :シクルゥと話ができる コンプレックス :いつも見ているだけの自分 尊敬する人 :父様 剣の道について :邪魔者を排除する手段 平和を感じるとき :シクルゥ、リムルルと昼寝(してみたい) 好みのタイプ :父様 上の絵は『零』版。『天下一剣客伝』の絵は こちら + 担当声優 生駒治美 『ナコりもの』 氷上恭子 『零』『零SP』『ナコりもの 郷里之畏友編』 高橋美佳子 『天下一剣客伝』 『サムライスピリッツ』のキャラクター。 プレイアブルキャラとしては『サムライスピリッツ零』が初登場だが、正確にはPCゲーム*1 が初出。 『斬紅郎無双剣』~『アスラ斬魔伝』での「羅刹」ナコルルが独立した存在にあたる。 「レラ」とはアイヌ語で「風」を意味する。 設定 「もう1人のナコルル」で、「大切なものを守るか、相手の命を奪うか」というジレンマを抱えるナコルルの中に潜む心の闇が分離した存在。 ナコルルが追い詰められ、心の均衡が崩れた時に現れる。 いわゆる2Pカラーの紫ナコルルの設定の延長線上に誕生したキャラである。 その性格からか、リムルルが作中そう呼んでいるからか、ファンの間では「レラさん」とさん付けで呼ばれることが多い。 + 紫ナコルルとは? 「自然の報いを受けなさい」 初代から既にグラフィッカーの遊びにより、2Pカラー(紫)のアップ絵の表情が異なっていたナコルル。 当時のナコルルの異常な人気はこの紫ナコにも固定ファンが付いてしまうほどの勢いとなり、 ファンの間では赤ナコは清楚、紫ナコは勝ち気(というかS)という具合に二次設定が行われるまでに至った。 この設定は『真サムライスピリッツ』で公式に取り入れられ、さらに差別化が進んでいくのだが、この時点ではまだファンサービスの範疇である。 スタイルも若干良い…と設定原画などで言われているが、具体的な数字は明らかにされていない。 なお、ゲーメスト編集部による『侍魂の謎』では、「あるコタンに伝わるトゥイタク(昔話)」という体で、 ナコルルと紫ナコルルを別人として扱った小話が掲載されている (ちなみに、ゲーメスト編集部によるSNK系の謎本は、 一応読者からの質問から目ぼしいものをSNKに送って回答を得て書籍化しているのだが、 公式回答そのままの内容と編集部が脚色した内容が基本的になんの説明もなく混在しているため、 この情報の公式性については言及を避ける)。 それによると、戦士でも巫女でもないアイヌのある少女が、近くのコタンの神送りの儀式を訪れ、自分と同じ日に生まれ同じ名前を持った巫女の姿を目にする。 そして、いつの日か彼女と命のやり取りをするという直感に襲われた少女は、帰り道に巣から落ちてしまった鷹の雛を保護する…という所で話は終わっている。 これが『斬』ではさらに発展し、いっそ1Pカラーと2Pカラーで性能も変えてしまおうという「対極選択」システムが登場。 あくまで推測だが、格ゲー史上初とも言えるモードセレクトシステムはナコルルが生んだといっても過言ではないのだ。 ナコルルの場合は 修羅…赤ナコ。従来通りママハハを連れて戦うトリッキーキャラ 羅刹…紫ナコ。新たに登場した狼のシクルゥを連れて戦うスピードキャラ という具合に差別化が行われた。ただし初代・『真』と同じく表情の違いはあるが、ナコルル自身のドット的には差異は無い。 その後、ポリサム2こと『アスラ斬魔伝』では修羅と羅刹で各キャラの外見も明らかに変化するようになる。 羅刹ナコルルは髪型がショートボブになり、別キャラにしか見えなくなってきた。 また『天草降臨』以前は顔はともかく基本的にゲーム中の口調はそれほど変わらなかったが、 「あ~あ、こんなもんなの?」だの「あなたじゃ私に勝てないわ」だのと、妙にはっちゃけた台詞も吐くようになった。 さらには相手の股間に蹴りを食らわせて「こんなモンなの?」なんて口走ったりもするように…(・∀・)イイ! + 参考動画(ポリ) 専用のSEまで付いていたりでやけに手が込んでいる ここまですれば流石の彼だって悶絶・・・むしろサムスピ的には死(ry SNK…恐ろしい子…! とは言えまぁ、初代ナコルルは案外軽い性格だったので、この手の軽口も叩いてることを考えれば原点回帰と言えなくもない。 ただしエンディングは修羅と同じなので違和感バリバリだったりするのだが。紫ナコ×ガル……そういうのもあるのか! あくまで「ナコルルの中に存在するもう一人の自分」という存在のはずなのだが、斬魔伝のプロローグを描いたOVAでは なぜか紫ナコルルがリムルルやガルフォードにもナコルルと同時に見えてしまっている。 いったいてめぇはなにモンだ―――――っ!? 一応、出来としてはサムスピのアニメの中では一番マトモな作品だが、いかんせん知名度は低い。 また、ネオジオポケットの『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』ではキャラ選択時にボタンを押しっぱなしにすると 2Pカラーになるという裏技というか小技があったのだが、例によってナコルルだけ顔つきまで変わるようになっている。 それだけに留まらず対戦後の勝ち台詞も大幅に変わり、 「こーんな小娘に負けちゃって… 辛いよねぇ? …悔しいよねぇ?」だの 「あなたにかける情けは無いわ。大自然のために死になさい」だのと、さらに強烈な性格になっていた。 ……で、PCゲーム『ナコりもの』で本当にレラという別人になってしまったという訳である。 この作品はサムスピ本編とはあまりに違うナコルルの性格付け他、 様々な理由によりサムスピの黒歴史認定を受けており、レラの存在も無かったことにされかけていたので、 『零』でまさかの本編参入を果たした時はファンに大きな驚きをもたらした。 OVAの描写がもしかしたら本編に入るのではとファンをガクブルさせたとかさせなかったとかいう噂も 左の画像から分かる通り、「頭のかぶりもの」「首のマフラー」 「ナコルルが白をベースにした服装であるのに対して暗色系をベースにした服装」と、 零レラのデザインはナコりものレラを元にしている。 また、紫ナコルルの勝ち気な性格からクールな性格へと変わったのもナコりもののレラからである。 レラの参入の結果、ナコルルから紫カラーが無くなった点を惜しむ声も少なくない。 実際の話、現在でもなお「レラ」ではなく「紫ナコルル」の方を支持するファンも根強く存在する。 「ちょっと育ち方が違ったのか何なのか知らんがあくまでこれがナコルル本人」、 「影とか別人格じゃない、“ナコルルが”この顔でこの性格だから良いんだ」という主張など、 いわゆるギャップ萌えとか、そういうアレだろう。 そういう需要に応えたのか、『剣』ではレラとは別で隠しキャラとして紫ナコルルが登場した。 つまりこの作品には通常の赤ナコ、レラ、紫ナコの3人が揃い踏みしている。 紫ナコの性能は赤ナコと同じだが性格は初代のナコルルに近く、勝利台詞でも明るく勝ち気な性格ながらS方面に傾きすぎもせず、 ちょうど良い感じのバランスになっている。 ちなみに、『剣』のナコルルとレラのEDには『真』のナコルルEDを、 紫ナコルルEDには初代のナコルルED(生足)を彷彿させるシーンがある。 また、2019年発表のサムライスピリッツでは当初紫カラーはなかったが、後のアップデートで追加された。 しかしそのために緑カラーが削除されてしまった…… もちろん表情も変化する。 『KOFXV』のDLCで追加されたナコルルにも紫カラーが実装されており、勝利デモの表情も専用のものになる(台詞は変わらない)。 いずれの作品でも「心優しく大人しいタイプの赤ナコルルと対照的な性格」というのは共通ではあるが、 「対照的」の解釈が人によって異なるためか作品ごとに結構性格のブレが大きかったりする。 + in漫画 島本和彦氏による初代の漫画版では、公式に先駆けて紫ナコルルが独立したキャラとして登場している。 他に覇王丸にも2Pカラーが登場しているが、彼は「心に巣食う魔」という設定で精脳内のみの登場だったのに対し、 彼女は「同名の別人」という設定で赤ナコルルの使命と宝刀チチウシを奪おうとつけ狙い、最終決戦の場にも同行している。 ここまではシリアスっぽいが、魔に憑かれた覇王丸に宣戦布告して赤ナコルルの方へ向かおうとしたらそのまま斬られそうになって慌てふためいたり、 不知火幻庵から「話が分かりそう」と思われたり、天草の誘惑に唯一人興味を示したり、案の定操られた時も赤ナコルルが全く驚かなかったり、 ネタキャラ扱いであった。 性格は冷静沈着で、かなり勝ち気なキャラ付けがされていた(という傾向が強い)紫ナコとはまた違った性格をしている。 あくまでナコルルと同一人物のため、身体に関するプロフィールも同一…かと思いきやレラのほうが胸が大きい。紫ナコからの設定踏襲であろう。 実際、キャラクター絵でもドット絵でも分かるぐらい差がある。その差は3cm。カップにしてCからD。素晴らしい。 しかもナコルルと同じモーションの技も、胸を揺らすためにドット絵の枚数が増えている。*2 また、武器はナコルルと同じ「チチウシ」であるが、レラの場合は何故か鞘を持っていない。 戦闘開始時に服の袖から出すのだが、そんな所に入れといたら服とか肌が切れてしまいそうな……。 基本的にキツい物言いで、OPでは必要な戦いすら拒むナコルルに厳しい言葉をぶつけるが、最後はナコルルに歩み寄る姿勢を見せている。 また「好きなもの」であるリムルルに泣かれるとうろたえる(『剣』の掛け合いで確認できる)。 「あぅ…」とうろたえている時のレラさんはとても可愛いぞ! 更に『零SP』での同キャラ戦勝利台詞では「化けるならもっと綺麗に化けなさい!」と怒っていて、これまた可愛いぞ! (『剣』では残念ながら真面目な台詞に差し替えられている) + 余談 江戸時代はお尻が大きいことが良い女の条件とされていた為か、はたまたスタッフの趣味か、サムスピの女性陣は皆お尻が大きい。 ウェストが51cmにも拘らずヒップ87cmもある色はもちろん、幼児体型な印象のあるナコリムもかなり安産型。 実はスリーサイズが判明しているサムスピ女性キャラはミナ、いろは、 『サムライスピリッツ閃』のアンジェリカの3人を除いて皆バストよりヒップが大きかったりする(ミナも同値)。 そして、その頂点に立つのがレラであり、紳士達による「女性キャラ安産型ランキング」で長年お尻の女王の座を欲しいままにした。 後にヒップ102㎝の公式ゲニ子というオリキャラのナイア・ルラトホテップすら上回る強敵が現れたが、 彼女は身長165㎝、ウエスト55㎝とレラに比べれば体格が良いため、 身長155cm、ウェスト48cmと言う小柄な身体にも拘らず85cmのサイズを誇るヒップはただただ驚異的の一言である。 ゲーム中でも背を向けた勝ちポーズなどでその姿を堪能することが出来る(このページ上部参照)。 その他の部分も非常に色っぽく、一番最初の画像でもその片鱗は見えるが、やはりネームエントリー時(2つ目の画像)が非常に良い。 その見えそうで見えない胸や神々しき腋などを見るため狂ったようにスコアアタックに挑む漢達がいたとかいないとか。 0 20あたりからハイパー腋タイム ちなみにこの袖なし版勝利ポーズ、製作時のディレクターやメインデザイナーの「消せ」という指示(主に容量上の都合)を押し切り、 ユーザーサービスの意味も込めて残されたという経緯がある。よくやった!*2 + inギャルゲー SNK公式ギャルゲー『Days of Memories』では、第3作『大江戸恋愛絵巻』と第9作『世界で一番熱い冬』に登場。 第3作ではサブキャラとしての登場のみ。外見は短髪のポリサム仕様で、キャラ名は「ナコルルの風」。 巫女としての使命と主人公への恋心で揺れるナコルルの前に現れ、 「そんなに使命が大事ならその男を斬れ。それが嫌ならもっと素直になれ(意訳)」と諭し(?)た。 ナコルルが「やっぱり主人公のことが好きだ」と言うと、満足して風と共に消えていった。 ちなみに表示されるCGではシクルゥも傍にいるのだが、本文では特に語られないためどうなったのかは不明。 出たり消えたりする主人を持って、シクルゥも大変である。 また、第9作『世界で一番熱い冬』では「ナコルル」として、ヒロインの一人となった。 キャラ名としては「ナコルル」なのだが、外見や性格は紫ナコ……と言うかむしろ完全にレラ。 本作は第7・8作の続編で、地獄門の開放を企む羅将神ミヅキを追ってシクルゥと共に主人公達の住む街に現れた。 主人公などから「以前会ったナコルルさんじゃないか?」などと問いかけられているが、本人は否定している。 ぶっちゃけそんなに似てないような気もするが、やはりこちらの方がややスタイルが良いとか。 なお、前 前々作のナコルルとの関係は最後まで不明のまま。と言うか、本人も知らない模様。 エンディングでは「例の私に似てるっていう人を見てみたい」などと発言しており、 もしかしたら本当にただの同名の別人なのかもしれない。一体何者なんだ…。 性能 ここではレラの前身である『斬』~ポリサムの「羅刹」ナコルル(通称紫ナコ)も併せて解説。 (修羅)ナコルルの鷹に対して狼のシクルゥをオプションとして従えているのが特徴。見た目は似ているが狼であって犬ではない。 単体での性能はかなり貧弱だが、シクルゥに乗ることで機動力と崩し能力が大幅に強化され、ずば抜けたスピードキャラになる。 空中では『零』以降の劉雲飛に劣るが、地上からの動きの多彩さは作中随一と言っても良い。 非常にテクニカルな動きで相手を翻弄することが可能だが、一方で火力の低さ・リーチの短さといった弱点はナコルルと変わらない。 特に『零』以降は狼に乗っている間は剣気ゲージが回復しないため火力が伸び悩み、手数で勝負をかけていくキャラとなっている。 ただし狼乗り中に攻撃を受けると空中食らい扱いになるので、連続技を受けにくいというのは大きな利点。 シリーズを通して素早く正確な操作が要求されるためあまり初心者向きではないが、技術の向上が確実に強さに結び付くキャラである。 + 必殺技解説 「狼に乗る(狼にまたがる)」 その技名の通り、シクルゥの背中にまたがって乗る技。 シクルゥに乗っている間は通常技が変化し、専用の必殺技を出せるようになる。 作品によっては狼に乗った状態でないとほとんどの必殺技が出せないため、彼女とは切っても切れない重要技である。 どっかの犬に任せっきりだったり任せない方が強かったりする忍者とは良い勝負のような、大違いのような。 隙は比較的小さいが、近距離でおもむろに乗ろうとすると危険なため、遠距離や相手のダウン中などに出すのが基本。 狼乗り状態は相手の攻撃を食らうか、蹴りボタンを押すことで任意の方向にジャンプして分離する(「狼から降りる」)か、 各狼乗り必殺技からの追加入力で真上と真下以外の任意の方向に突進する「分離攻撃」を出すことで解除される。 狼乗り通常技はダッシュでキャンセルできるため、強引にラッシュをかけ続けることが可能。 また、『天』以降は狼乗りダッシュに接触判定がなく、相手をすり抜けることもできる。 『剣』では「カムイ リムセ」の追加入力で乗ることも可能(他の技をキャンセルして出した場合はバクステするのみで乗れない)。 「メル シキテ」(閃く牙) シクルゥに乗って前方に高速で突進する技。 狼版「アンヌ ムツベ」と言った所だが、無敵や判定の強さは基本的にアンヌに劣る。 『斬』ではただの移動技で、分離攻撃を出さないと攻撃判定が出ない上に、分離攻撃自体の入力猶予も短いため使いにくい。 『天』では突進そのものにも攻撃判定が付き、怒り時に多段ヒットになって威力が上昇するようになった。 単発で出すことはあまりなく、主に連続技に組み込んで使う。 「カント シキテ」(天空の牙) シクルゥに乗って上方に跳び上がる、狼版「レラ ムツベ」。 この技も『斬』時代はメルシキテと同じく単体では攻撃判定を持たず、分離攻撃の入力猶予が短いためほとんど使い道がない。 『天』では攻撃判定が付いて対空技っぽくなり、同じく怒り時にパワーアップするが、やはりレラムツベ同様判定が弱いので微妙。 コマンドの関係上暴発が厄介なのもレラムツベと同じである(分離攻撃で逃げられる分マシではある)。 「イメル シキテ」(稲妻の牙) シクルゥに乗って前方斜め下に突進する、狼版「カムイ ムツベ」。 サムスピの空中技の例に漏れず、地上でコマンドを入力してからジャンプ後にボタンを押すことで昇り中段として使える。 『斬』では発生が非常に早く、同じく中段の不意打ちと合わせて崩しで猛威を振るう…かに思われたのだが、 実は狼乗り中は下段技(と投げ技)が全く出せない(=立ちガードで全ての攻撃を防げる)上に、 分離攻撃による隙のフォローもできないため、相手が知っていればぶっちゃけ何の役にも立たない。 強いて言えば永久連続技のお供か、相手の真上に当てて表裏二択を狙う程度。 『天』以降は発生が遅くなったものの、狼乗り屈強斬りが下段になったため中下段二択が機能し、下段すかしとしても有効。 さらに分離攻撃ができるようになって総ダメージが上がり、ガード時のフォローも可能になった。 「ホロケウ ポック」(狼人間) 『剣』で追加された小ジャンプして分離しながら回転攻撃を繰り出す技で、ナコルルの「ヤトロ ポック」に相当する。 山なりの軌道を利用してめくりを狙ったり、他の狼乗り技からの派生技として出せるが、ヒットさせないと隙は大きい。 「エプンキネ シキテ」(守る牙) シクルゥが単独で突進する技だが、 ガルフォードの「ラッシュドッグ」のような攻撃技ではなく、名前の通り本体のダウン時のみ発動できるリバーサル専用技。 ダメージは皆無に近いがヒットすると一瞬相手がよろけるため、至近距離なら追撃が入る。 起き攻めを牽制するのに便利で、天サムでは14連斬を食らった直後に出すことで多くのキャラの怒りを阻止することができる (14連斬は最後の1段が終了する瞬間に決めた側が怒り状態になる効果がある)。 ただし『零』~『零SP』では削除されていたため、レラでこの技を使えるのは『剣』のみ。 「ヌベキ カムイ シキテ」(輝く神の牙) 武器飛ばし技。 シクルゥに乗って高速で突進し、ヒットすると垂直ジャンプで相手を真上に斬り上げ、 そのまま上空でマントを振って(カムイリムセの動作)地面に叩き付ける。 天サム以前はヌ「ペ」キだったが、アイヌ語的にどっちが正しいのかは不明。 通常状態からでも出せるが、この場合はシクルゥに乗る動作が加わるため発生が遅くなる。 威力がそこそこ高く発生も遅くはないが、直接当てられる場面はほぼ無いので、狼乗り通常技(主に中斬り)からの連続技がメイン。 「キムン カムイ シキテ」(山の神の牙) 『剣』での秘奥義。 強化メルシキテといった感じの技で、天サムの怒り版メルシキテとほぼ同じというのがちょっと寂しい。 「イルスカ エムシ ネワ シキテ」(怒る刀と牙) 『アスラ斬魔伝』での羅刹ナコルルの秘奥義及び『零SP』における絶命奥義。 相手を打ち上げ、シクルゥとともにX字攻撃を繰り出すというものなのだが…演出がむやみにダサいのが特徴。 これは演出を調整する時間がなく、試作品がそのまま採用されてしまったためらしい。 その見た目から「ウェポンX」などと呼ばれている(エフェクト的には「フェイタルクロー」の方が近いのだが)。 ちなみに『アスラ斬魔伝』ではアンヌなどと同様の輪型のエフェクトが連なる形で、普通にかっこいい。ポリゴンの粗さに目を瞑れば。 この他、『斬』では「アンヌ ムツベ」「レラ ムツベ」「カムイ リムセ」「レラ オ チキリ」、『天』と『剣』では「カムイ リムセ」、 シリーズ共通で空中特殊技「カムイフム ケスプ」(雷鳴の踵)が(修羅)ナコルルとの共通技になっている。 それぞれの詳細はナコルルの項を参照。 なお、レラのカムイフムケスプは攻撃判定が2回出るのでナコルルのものより使い勝手が良い。 『斬』では最大の特徴であるはずの狼技が使えないものばかりな上に、主力技は全て修羅と共通しているため ぶっちゃけやることは修羅とほとんど同じで、武器飛ばし技が貧弱になっただけの修羅の下位互換に近い。 まあ、それでも最上位クラスに入ってしまうあたり、本作のナコルルは高性能だったのだが。 シクルゥの存在意義はリバサ専用技のエプンキネシキテのみであると言っても過言ではない。せっかく赤と紫で性能が変わったのに…。 続く『天』では差別化の意味を無に還していた共通技が大幅削除され、カムイリムセを除く全技が狼乗り技になった。 非常にテクニカル・スピーディーな攻めが可能なキャラになり、 なぜかガード不能技になった狼乗りジャンプ強斬りを始め全体的に技の性能も向上。 テレポートバグ(怒りカントシキテ→逆方向に分離→武器飛ばし技 と素早く入力することで位置関係を無視して本体がシクルゥに乗る)など、 使い込めば使い込むほど立ち回りの自由度が広がるキャラで、強キャラであると同時に面白いキャラとして人気が高い。 レラとして独立した『零』ではついにカムイリムセも削除され、全ての必殺技が狼乗り技という極端なキャラに変化。 『零SP』では本体がやや強化されたが、やはりシクルゥに乗らないと必殺技が出ない。 『天』から続くシクルゥに乗ってからの機動力を生かした不意討ちor下段の二択と、そこからの攻めの継続が強力だが、 攻め続けるほど火力が落ちるのでやや決定力不足が目立つ。それでも圧倒的な機動力による立ち回りは脅威で、『零』『零SP』共に強キャラとされている。 ちなみに『零』では(狼乗り立ち弱斬り>ダッシュ停止)×nの永久ができるものの、 難易度がどこぞの闇ブローカーの蛇キャン永久以上にキツい上に減らないので、厨ナデのようなバランス崩壊は起こしていない。 余談だが通常含めボイスがどことなくエロい。実に良し。 零SP永久コンボ集 『剣』では必殺技の追加や狼乗りの一部弱点が克服され、扱いやすくなった。 凄まじい速さを誇り、隙を特殊技でフォローできるダッシュ強斬りや謎の持続を持つジャンプ蹴りなどを中心に全体的な技の性能は悪くなく、 狼乗り時の機動力や各種分離行動を生かしたトリッキーな動きで相手に的を絞らせずに立ち回ることができる。 だが、とにかく安い。大斬り当てても1.5割、必殺当てても1割。高火力コンボもなし。これサムスピか? 剣サム自体が(サムスピから見たら)低火力ゲーではあるのだが、その中でも屈指の安さ。 スピリッツは連斬である程度火力を底上げすることができる天スピほぼ一択となるが、それでも安い。どう考えても安すぎる。 理論上のランクは中堅~中堅上位とされるが、この低火力で相手を最後まで撹乱し続けるのは非常な集中力を要する。 + 参考動画 画面を縦横無尽に駆け回り、表裏上下から猛攻をかける姿は正に空間殺法。 しかしここまでレラの機動力を生かした戦い方をするにはかなりの技術がいるだろう。 MUGENにおけるレラ + 伊吹川氏製作 伊吹川氏製作 アレンジ仕様。 同氏のナコルルとSFF(画像)ファイルとSND(音)ファイル、アレンジ部分以外が同じというキャラであり、 STARTボタンを押しながらキャラを選択すると、封印されているナコルルの技も使用可能(シクルゥだけでなくママハハも連れているEXモード)になる。 同氏曰く「MUGENオリジナルであり、原作再現はされてない」とのこと。 ちなみに、一部に『ナコりもの』のボイスが使用されている。 同氏のナコルルと同じくコケココ氏が2012年3月までAIを公開していた。 HP閉鎖に伴い公開終了となっていたが、現在はhamer氏によって代理公開されている。 ナコルルと比べると遊びが少なく若干強めになっている。 2012年10月10日に誠治氏のAIが公開された。 + Roque氏製作 Roque氏製作 『零SP』ベース。 基本的な部分は再現されているが、剣気ゲージなど一部の仕様は搭載されていない。 またコマンドや技の仕様が、サムスピ仕様の「Samurai」と、 KOFっぽくなる「Fighter」の2パターン用意されている。 氏製作の他のキャラ同様、AIも搭載されているが対人向き? 2011年12月24日にほうとう氏による外部AIが公開された。 レベル制AIとなっており、下記の動画で紹介されてるのは公開初期のもの。現在は細かく分かれている。 レベルは1~4まで調整でき、1はバランスよく技を使用し、2以降から永久を使用しはじめる。 レベル3以上だとシクルゥ永久とは別に、乗ってない状態からの永久も容赦なく使用してくる。こちらは人操作でも不可能な難易度のもの。 一応、永久を自重するスイッチも搭載しているのだが、レベル4にもなるとそれでも容赦がない立ち回りを見せる。 なお、このAIパッチにはRoque氏の説明書を簡易で翻訳したバージョンにできるパッチも付属されている。 3 16~より、DIE自然のおしおき開幕。 余談だが、sndファイルの幾つかのボイスにノイズが混じる模様。気になる人は自分で調整しよう。 + 操氏製作 操氏製作 炎邪やフェリシア等の製作者で知られる操氏のレラ。『零SP』ベース。2011年7月公開。 2023年6月23日の更新によりMUGEN1.0以降専用となったが、WinMUGENで使用可能な旧版も引き続き公開中。 無の境地・絶命奥義・剣気ゲージなど、零SPのシステムをほぼ全て搭載しており、 かなり原作の仕様に近い形で再現されている。 なお、ファイル名が「Rera」で他の製作者のものと被る恐れがあるため、DL・解凍の際には注意。 2014年7月の更新で簡易AIがデフォルトで搭載された。 外部AIの製作は「性能改変はしない」ならば自由とのこと。 他、アリ氏及びAinotenshi氏が紫専門ナコルルを製作している。詳しくはこちらを参照。 ちなみに、ナコルル・リムルル以上に動画の登場率は低かったり。不憫。 レラの長所である「機動力を生かした撹乱戦法」というのは、元々画面を見ないAIにはあまり効果が無い。 AI同士の戦いが主である現在のMUGEN動画で出番が少ないのはこのせいだろうか。 とはいえエプンキネ シキテという結構なAI殺しを持っているし、事実かなりの強さを持つ伊吹川氏のレラでさえ出番が少ないのは、 やはり人気の上で他のサムスピ女性陣との競争に遅れを取っているからなのかもしれない。 「弱き心は淘汰される。 それが自然の掟よ」 出場大会 + 一覧 シングル ゲージMAXシングルトーナメント【Finalゲジマユ】 七星祭【テーレッテー】 第二次 紙決定戦 オールスターゲージ増々トーナメント デフォルトAIトーナメント Mametang式、露出の少ないねーちゃん達で単発トーナメント MUGEN祭 大盛りシングルトーナメント 戦闘力(おっぱい)80以下大会 総勢256名☆燃えて萌えるヒロインズトーナメント 凶敵に挑め!×2 ボスカイン級ランセレバトル 【MUGEN大祭】特盛りシングルトーナメント タッグ 【ゆっくり主催】お前ら動物園に来るなタッグトーナメント 良キャラ発掘トーナメント タッグ編 王道+アレンジタッグトーナメント V.G.MUGEN タッグバトル おじいちゃんといっしょ タッグトーナメント【敬老杯】 気の向くままに男女タッグトーナメント【超時空杯】 大会であまり見ない男達と男女タッグ大会´PLUS ゲージ増々タッグトーナメント 完全に一致大会 オールスター男女ペア大戦2011~MUGEN戦士は二度死ぬ~ 友情の属性タッグトーナメント 2012年公開キャラ&AIでタッグチーム大会 勝鬨上げろ!W16タッグトーナメント 友情の属性タッグサバイバル 強ランクタッグ 1R先取リーグトナメ チーム クィーンオブファイターズ =団体戦= MUGEN∞動画改作トーナメント MUGENなんたら大会 『全明星編』 サクッと終わらない作品別トーナメント 第3回成長トーナメント ステータス付きMUGENランセレバトル 大将だらけのチームトーナメントII【世界樹杯】 まだ終わらんよ!サバイバル大会 微妙?半凶不狂 4V4 小組對戰大會 しんぷる作品別チームトーナメント3rd その他 最弱女王決定戦 【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】 新旧男女ペアオールスターUnlimitedトーナメント+1 秋のおっぱい祭り【貧乳VS豊乳】 銀河帝国軍vs自由惑星同盟軍 色々なキャラで色々する大会 CAPCOM BOSS RUSH 大体ランセレ 博麗霊夢争奪戦 全員集合ランセレパーティバトル 霊夢争奪戦第二幕 作品別B.C.2010 大番長勢力属性別全国制覇タッグ戦 Mugen Hex Battle III 3つの心が1つになれば勝てるトーナメント 【改造3vs3】 格ゲー~台パンありならチームでやればいい ポイント争奪戦 ボスハルク&DIO前後ランセレバトル たぶん永久vs即死トーナメント 第3回 凶vsオワタ式狂 チームランセレマッチ むげんさばいば~ず 更新停止中 クロス・イン・ワンダーランド~夢幻武闘劇~ クィーンオブファイターズ2009 声優別タッグチームランセレバトルロワイヤル 他人任せ大会 侍魂×月華×BASARA~古き良き日本の死合~ 6on6!クラスチェンジ杯 ルーキーズ集結!男女ペアNewAgeトーナメント 凍結 陣取り合戦TAG 春なのにモテないからタッグトーナメント開く カオスでフィーバーなMUGEN男女TAG大会 削除済み 紅美鈴による自己流男女タッグでサバイバル 作品別 主役不在トーナメント CAPCOM BOSS RUSH 僕と君は同い年なかよしタッグトーナメント 真冬のランセレサバイバルトーナメント 非表示 ガールズタッグトーナメント 第三次新コンビ探求・男女ペアタッグ大会 5vs5チームトーナメント『はるかっか杯』 主人公 ボス 無限 OF FIGHTERS 大体、凶ランクくらいの大会で勝ちあがるにはどうすりゃいいですか? 出演ストーリー + 一覧 D code Medium Heart MUGEN STORIES INFINITY MUGENサーカス ジョースター一座 ウドン13 小野塚横丁死神日記 クロス・イン・ワンダーランド~夢幻武闘劇~ なこるる茶屋 モーラの教員奮闘記 無限市吸血鬼事件 初本無限(テーマソング付) プレイヤー操作 51対51で友人と潰し合い 関連項目 ナコルル リムルル レラ草四郎時貞 *1 SNK倒産後にインターレッツから発売された『ナコルル ~あのひとからのおくりもの~(通称『ナコりもの』)』のこと。 ナコ、リム、レラを攻略する恋愛ADV……のように思えるが、主人公は7歳児のボクっ子幼女である。 ちなみにレラの紫ナコ服が見れるのはこのゲームのみ。 OVAも出ているが、とある事情によりファンからは黒歴史とされており、一向に下巻が出る気配が無い。 この作品にいるレラは『零』以降のレラとは別人というのが公式設定。なお、OVAの時点から氷上恭子女史がレラの声優を担当していた。 『ナコりもの』のレラと『零』以降の本編に登場するレラの違いを簡潔にまとめると以下の通り。 『ナコりもの』に登場するレラ 戦いを拒むナコルルの「戦士としての心」が分離した存在。 ナコルルと2人揃って表舞台に立つこともあるし実体もある。 レラという名前は「風のような人」という理由で同作の主人公・ミカトがつけたもの。 広義的に解釈すると、羅刹ナコルル(紫ナコルル)であり、その色も強い。 本編に登場するレラ ナコルルの第二人格のような存在。 そのため、ナコルルとレラは揃って表舞台に立つことはない。 ナコルルとは互いの記憶を共有できる(一部例外あり)。 何故「レラ」という名を名乗っているかは不明。 *2 『零-GRAPHICAL MANIACS-』(零スタッフ作成の同人誌)より。 なお、同誌ではこの他にも興味深い記述が多い。以下、レラに関する部分を数点ピックアップして紹介する。 製作当初のレラはナコルルの単なるカラーパレット変え、 もしくは新ドットのナコルルに対して『天草降臨』時代の羅刹ナコルルのドットを丸々使った流用キャラになる所、 ナコルル担当の尋常でない愛と鬼神のような作業進行により(ナコ・リム・レラに対し3ヶ月で1800枚のドット絵を描き下ろす)、 『零』版ナコルルをベースとしつつも完全新規ドットとなった。 このナコルルから一部ドットを流用したことで、描くのに苦労するズボンを一から作業せず描けた。 なら残った上半身に力を注ごう!と進行したことで、髪の毛と胸の質感にやたらこだわりのあるドット絵が完成。 イラストだけでなくドット絵でもナコルルとの胸の差が明らかなのはこのため。 なお、3ヶ月という製作期間で描いたことで件のナコルル担当は納得できなかった部分があったらしく、 『零SP』ではレラ(とリムルル)の全ドットにリペイントやドットそのものの修正を入れたという。 稼働当時誰も気付かなかったというものの、今後レラ・リムルルを作るなら覚えておくと良いだろう。 また、レラの絶命奥義は技後の決めポーズが2種類ある。これは全キャラの絶命奥義中最後まで手間が掛かった上、 「シクルゥを動かすだけで力尽きた」「(絶命奥義製作を)やり直したいキャラナンバーワン」と製作側に言わせる状態であったので、 その贖罪として決めポーズを増やしたというのが真相。
https://w.atwiki.jp/tvrecorde/pages/46.html
http //kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/098/1380/09803181380009a.html 第098回国会 予算委員会 第9号昭和五十八年三月十八日(金曜日) 午後一時三十八分開会 ───────────── 委員の異動 三月十七日 辞任 補欠選任 梶原 清君 源田 実君 神谷信之助君 佐藤 昭夫君 三月十八日 辞任 補欠選任 源田 実君 梶原 清君 佐藤 昭夫君 神谷信之助君 ───────────── 出席者は左のとおり。 委員長 土屋 義彦君 理 事 嶋崎 均君 関口 恵造君 長谷川 信君 藤井 裕久君 赤桐 操君 矢田部 理君 大川 清幸君 立木 洋君 伊藤 郁男君 委 員 井上 吉夫君 岩動 道行君 板垣 正君 大島 友治君 長田 裕二君 梶原 清君 木村 睦男君 古賀雷四郎君 後藤 正夫君 坂元 親男君 田沢 智治君 田代由紀男君 田中 正巳君 谷川 寛三君 林 寛子君 村上 正邦君 八木 一郎君 粕谷 照美君 勝又 武一君 瀬谷 英行君 寺田 熊雄君 吉田 正雄君 和田 静夫君 太田 淳夫君 桑名 義治君 塩出 啓典君 中野 鉄造君 神谷信之助君 田渕 哲也君 前島英三郎君 江田 五月君 国務大臣 内閣総理大臣 中曽根康弘君 法 務 大 臣 秦野 章君 外 務 大 臣 安倍晋太郎君 大 蔵 大 臣 竹下 登君 文 部 大 臣 瀬戸山三男君 厚 生 大 臣 林 義郎君 農林水産大臣 金子 岩三君 通商産業大臣 山中 貞則君 運 輸 大 臣 長谷川 峻君 郵 政 大 臣 桧垣徳太郎君 労 働 大 臣 大野 明君 建 設 大 臣 内海 英男君 自 治 大 臣 国 務 大 臣 (国家公安委員 会委員長) 山本 幸雄君 国 務 大 臣 (内閣官房長官) 後藤田正晴君 国 務 大 臣 (総理府総務長 官) (沖縄開発庁長 官) 丹羽 兵助君 国 務 大 臣 (行政管理庁長 官) 齋藤 邦吉君 国 務 大 臣 (北海道開発庁 長官) (国土庁長官) 加藤 六月君 国 務 大 臣 (防衛庁長官) 谷川 和穗君 国 務 大 臣 (経済企画庁長 官) 塩崎 潤君 国 務 大 臣 (科学技術庁長 官) 安田 隆明君 国 務 大 臣 (環境庁長官) 梶木 又三君 政府委員 内閣官房内閣審 議室長 兼内閣総理大臣 官房審議室長 禿河 徹映君 内閣法制局長官 角田禮次郎君 内閣法制局第一 部長 味村 治君 総理府統計局長 永山 貞則君 警察庁刑事局長 金澤 昭雄君 宮内庁次長 山本 悟君 防衛庁参事官 西廣 整輝君 防衛庁参事官 友藤 一隆君 防衛庁長官官房 長 佐々 淳行君 防衛庁防衛局長 夏目 晴雄君 防衛庁人事教育 局長 上野 隆史君 防衛庁経理局長 矢崎 新二君 防衛施設庁総務 部長 伊藤 参午君 経済企画庁調整 局長 田中誠一郎君 経済企画庁物価 局長 赤羽 隆夫君 経済企画庁総合 計画局長 谷村 昭一君 経済企画庁調査 局長 廣江 運弘君 国土庁長官官房 会計課長 金湖 恒隆君 国土庁土地局長 小笠原正男君 法務省刑事局長 前田 宏君 法務省保護局長 吉田 淳一君 外務省アジア局 長 橋本 恕君 外務省北米局長 北村 汎君 外務省経済協力 局長 柳 健一君 外務省条約局長 栗山 尚一君 外務省国際連合 局長 門田 省三君 大蔵大臣官房審 議官 水野 勝君 大蔵省主計局長 山口 光秀君 大蔵省主税局長 梅澤 節男君 大蔵省理財局長 加藤 隆司君 大蔵省銀行局長 宮本 保孝君 国税庁調査査察 部長 大山 綱明君 文部大臣官房長 高石 邦男君 文部省初等中等 教育局長 鈴木 勲君 文部省社会教育 局長 宮野 禮一君 文部省管理局長 阿部 充夫君 厚生大臣官房総 務審議官 小林 功典君 厚生省公衆衛生 局老人保健部長 吉原 健二君 厚生省医務局長 大谷 藤郎君 厚生省社会局長 金田 一郎君 厚生省児童家庭 局長 正木 馨君 農林水産大臣官 房長 角道 謙一君 農林水産省経済 局長 佐野 宏哉君 食糧庁長官 渡邊 五郎君 通商産業大臣官 房審議官 斎藤 成雄君 通商産業省立地 公害局長 福原 元一君 資源エネルギー 庁長官 豊島 格君 運輸省自動車局 長 角田 達郎君 郵政省郵務局長 永岡 茂治君 労働省労働基準 局長 松井 達郎君 労働省職業安定 局長 谷口 隆志君 労働省職業訓練 局長 北村 孝生君 建設大臣官房会 計課長 牧野 徹君 建設省計画局長 永田 良雄君 建設省住宅局長 松谷蒼一郎君 自治省行政局長 大林 勝臣君 自治省行政局公 務員部長 坂 弘二君 自治省行政局選 挙部長 岩田 脩君 自治省財政局長 石原 信雄君 事務局側 常任委員会専門 員 桐澤 猛君 参考人 税制調査会会長 小倉 武一君 ───────────── 本日の会議に付した案件○参考人の出席要求に関する件○昭和五十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送付)○昭和五十八年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送付)○昭和五十八年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議院送付) ─────────────<中略> ○委員長(土屋義彦君) 次に、江田五月君の総括質疑を行います。江田君。○江田五月君 私は、新政クラブを代表しまして、総理並びに関係の閣僚の皆さんに質問いたします。長丁場になりましてどうも大変ですが、総括質問第一巡目の最後ですので、どうぞよろしくお願いします。 最初に、総理の政治姿勢といいますか政治の手法についていろいろお伺いをしたいんですが、総理は、まだ総理になられる前、総裁になられました後の記者会見で、中曽根政治の特色を、まあわかりやすい政治、国民に語りかける政治とかお茶の間直結と言われているようですが――ということをおっしゃいましたですね。このことをもう少し敷衍して説明をしていただけますか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私は昔、首相公選論というのを唱えたことがございます。それで、そのときにスローガンとして、恋人と首相は自分で選ぶと、そういうようなスローガンを言ったことがあります。まあそれはやはり直接民主制に近い発想を持っておりまして、総理大臣のようなものはやはり国民が自分で選ぶ方がより安定的になるんじゃないか、また民心がそれで導通するんではないか、そういうように考えて言った。まあそういう基本的な考えは私にいまでもあるわけです。特にいまのようなこういうむずかしい、外国との関係が非常にむずかしくなってきた、あるいは国内におきましてもいろんな問題が出てきた、こういうときには国民の皆さんのお力をおかりしなければ、こういう重大な時局はとても乗り切れるものじゃありません。国民の皆さんのお力をおかりするにはどうしたらいいかといえば、国民の皆さんにわかっていただいて、そうして強力に支持していただく以外にない。 そういう観点から、まずわかりやすい政治ということで国民の皆さんにわかっていただこうと。そうして、よく理解した上で判断をしていただいて、そうして応援していただこうと、そういう考えに立ちまして「わかりやすい政治」ということを申し上げ、まあそういう考えに立って努力しているという次第でございます。○江田五月君 大変結構だと思うんですけれども、そこで、各閣僚のテレビの、国の施策のPRなどにもひとつ今度は総理が御自身でどんどんお出になってお茶の間に入っていって、お得意の語り口でお茶の間の皆さんと直結しようという、そういうことになられるわけですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私はそういう考えを持っておるんです。できるだけ国のトップリーダーはテレビやそういうところへ出て、ラジオにも出ていって、できるだけ国民の皆さんの声を直接聞いたり、また、自分の考えを聞いていただく機会を設けたい。もとより国会は大事であります。代議政治でありますから、議会、国会というものは非常に大事なところであると思いますが、また一面において、その国会を生み出している基礎である、主権者である国民の皆様というものと、この政治のリーダーというものが直結して話し合う、あるいは意見を聞くということもまた非常に重要である。両方重要視してそのように申し上げておる次第であります。○江田五月君 しかし、どうもそこまでの話は結構なんですが、総理からお茶の間へというこの通行はどんどんやっていかれると。だけれども、一方で、お茶の間から総理へという方は一体どうなるのか。お茶の間直結ということになると、総理からお茶の間へもどんどん行くかもしれないけれども、お茶の間から総理というのもなければいけないし、特にいまおっしゃったいろいろな問題がある、自分の考えをわかってほしいと言われるならば、国民の方だっていろんな問題をいま抱えておるわけですから、国民がいま抱えておる問題を総理が一生懸命に聞くという態度も必要だと思いますが、そちらの方が欠けているんじゃないかという気がしますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 江田さんも大臣や総理大臣はおなりになってやってみるとおわかりだと思いますが、やっぱりテレビやなにか、あるいはテレビの座談会等で言った言葉は非常に全国の皆さんよく聞いておられるようです。それで非常に手紙が参りますし、あるいは電話をかけてくる方々も多いんです。恐らく閣僚の皆さんもテレビやなにかへ出た場合には非常に反応のある手紙や電話が多いと思います。それぐらい国民の皆さんはいま知識程度は高くなっておりますし、これだけ情報化した社会で、日本ぐらい情報が国民の茶の間のところへ多量に入っている社会はないと思います。それぐらい高度の成熟した社会になっておりますから、私らがここで申し上げたことは、すぐびりびりっと全国に響いて、われわれが考える以上に反応が強い、それがやはり一種の対話をつくっておると私考えております。 世論調査を見ましても、中曽根の場合は賛成か反対かが非常に明確に出てきて、真ん中のよくわからないというのは減ってますね。これはやっぱりそういう直結してきている影響じゃないかと思っております。○江田五月君 大分直結してきているようで、国民の反対の声が強くて、中曽根さんの政治もかなり変わっておられる、変わってこられたというように理解したいんですが、本当に国民の声が届いているかどうか、いろいろこれから聞いていきたいと思うんですね。 いま非常に残念なことに、きのう、きょう、あすあたり卒業式のシーズン。本来なら卒業式というのは非常にうれしい、華やいだ、まあある意味では悲しい別れでもありますけれども、儀式なんですが、最近ずいぶん違いますね。中学校、特に暴力、この学校内暴力の現状というのを総理はどう認識されておりますか。○国務大臣(中曽根康弘君) 非常に残念なことでございまして、学校の、特に中学校の状況を見ますと、悲しみにたえないというのが私の心情であります。 しかし、どうしてこういうふうになったかということを考えますと、これは学校だけの責任でもないし、先生だけの責任でもないし、また、いわんや子供の責任でもない。やはり時代の流れあるいは戦後三十数年にわたる間のいろんなものの蓄積の上に今日のこういう問題はできている。そういう意味において非常に根は深いぞと、この深い根をどういうふうに改革していくかという非常に謙虚な姿勢でこの問題に取り組んでいかなければならぬ、そう考えております。 しかし、目前に迫っておる卒業式に対する暴力やなにかが起こることは、これは予防しなけりゃなりませんから、全国の教育委員会におきまして、いま必要なそれぞれの措置を講ずるように、この間文部省は連絡迎給したところでもございます。○江田五月君 私ども、どうもこの総括質疑というのは初めて立つものですから、多少緊張しまして、けさ、ずいぶんまだ暗いうちから目が覚めまして、中学生なんですが娘がおりまして、お父さん「積木くずし」という本読みなさい、こう言われて、朝早く起きて読んだのですが、総理はこの「積木くずし」という本を御存じですか。○国務大臣(中曽根康弘君) その本の名前は最近聞さました。おまえも読めと言われておる本であります。○江田五月君 これは、どのくらい国民にいま売れているか御存じですか。○国務大臣(中曽根康弘君) その辺までは、まだ調査が行き届いておりません。○江田五月君 二百五十万部というんですね、けさ、私、本屋に電話して聞いてみたんですが。つまり、国民の中に大変にいま非行の問題について関心が深い。本当に皆悩んでおる。一体どうしてこういう非行が起きてくるのか。みんな自分の――私も子供がおる、総理はお孫さんですか、いらっしゃると思いますが、本当にしつけと言われますけれども、どうやってしつけていいかわからないというのがいま親の本当の悩みになっているんだと思うんですね。 忠生中学の事件というのは、一体総理はどうごらんになりますか。○国務大臣(瀬戸山三男君) 忠生中学だけでなしに、残念ながら最近特に、以前は高校の問題がありましたけれども、中学、低学年に移っておるということでございまして、これは先ほど総理もお話がありましたし、世間でもいろいろ言われておりますように、原因が非常に複雑になっておる。個別に言いますと、やはり全部の子供がそうであるわけじゃないんですから、本人の資質といいましょうか、にもよる。それから家庭の問題、家庭のしつけといいますか、家庭教育という面に欠ける家庭環境が、経済発展の裏に残念ながら御指摘のように核家族その他の問題がある。それから学校の教師の面にも、学校教育の面に欠けるところがある。社会全般も戦後の経済発展の裏で、それからもう一つ、自山といいますか、権利といいますか、自我意識だけ大きく発展して、他人に対する思いやりがない風潮がだんだん広がってきておる。こういう問題が錯綜しておりますから、忠生中学だけの問題じゃありませんが、そういうことが学校でみんなが、使命感を持って子供を教育するところが足らなかったというところも指摘されておりますが、こういう問題を細かく分析して、一挙にというわけにはいきませんけれども、逐次、これはもう学校あるいは家庭ということでなしに、全国民がこの状態について反省すべきは反省し、力を合わせて進まなければ将来非常に心配がされる、かように考えておるわけでございます。○江田五月君 学校が荒れていると、これは結果ですね。子供が学校の中でいろいろ暴力をふるう、それが学校が荒れる原因になっているかもしれませんが、子供が学校の中で暴れることもこれまた結果なんですね。子供が悪いとかなんとか言ってみたって、子供に責任をなすりつけるわけにいかない。現に起こっていることに対して厳しく対応するとか、これはもう幾らでもありますし、私自身も前に少年事件を裁いておったときに本当に厳しい――ちょっとしたことで少年院に送るようなことをやったこともありますが、厳しくやることは幾ら厳しくやっても、しかし子供がけしからぬと言ってみても実は始まらない。それも一つの結果で、子供は親のかがみですから。そこで、いろいろな原因が積み重なってここにきているんですが、ひとつ学校の規模ですね、学校がどのくらい大きいかということと、学校がどれほど荒れているかということの間に関係がありはしないかなという気がするんですが、学校の規模別の、学校内暴力がどのくらい起こっているかというようなこと、これは明らかにできませんか。○国務大臣(瀬戸山三男君) 規模別の統計等はもし調査があれば事務当局からお答えいたしますが、学校の規模が大きいということは必ずしも適当でないと思っておるんです。ただし、学校の規模が大きいから、これが全部そうなるというわけにもまいらない。たとえばいま問題になっております忠生中学校、これは千二百名ぐらいの生徒ということだそうでございますが、私はたまたまほかの用で先般広島県に行きまして、府中町でございますが、府中中学校の状況を聞きました。これは千四百名、少し大き過ぎるなという話をしたんです。あそこは東洋工業という大きな、御承知の工業があるところです。やはり学校というのは私はせいぜい七、八百人、小中学校ともそのくらいなのが一番理想じゃないかと思いますが、残念ながら人口集中地帯等では分散して学校をつくる場所がない。どうしても土地の問題その他で、集まる生徒を収容する施設をしなきゃならない。よし悪しの問題でなしに、そういう日本における特別の制約がある。しかし、それは一つの現象でありまして、できるだけ学校は適当規模、企業にも適正規模というのがありますが、そういうことに努めていく必要があると、かように考えておるわけです。○江田五月君 忠生中学の場合はどのくらいの規模ですか。○政府委員(鈴木勲君) 忠生中学校は学級数が三十四学級、教員の数が六十四名、生徒数が千四百四十九名でございます。○江田五月君 学級の基準というものは、これは行政上どのくらいの基準になっているんですか。○政府委員(阿部充夫君) お答えいたします。 学校の適正規模につきましては、学校教育法施行規則の規定がございまして、小中学校の場合「十二学級以上十八学級以下を標準とする。」ということになっております。○江田五月君 そんな基準が守られておりますか。○政府委員(阿部充夫君) 標準でございますので、これが望ましいという姿であろうかと思います。これがかなり大きくなってまいりますと、分離をするように文部省としても指導をしておるわけでございます。○江田五月君 法令上は、一体どの程度の学級数になったら分離ということになるんですか。○政府委員(阿部充夫君) 法令の規定は格別ないわけでございますけれども、一般的には三十学級を超えるところで分けるというのが実態として多いと思っております。○江田五月君 三十学級程度で分離していますか。○政府委員(阿部充夫君) 実態といたしましては、先ほど大臣からもお答えいたしましたように、いろいろ土地の確保の問題あるいは位置をどうするか、学区をどうするかといったようなことで、地域住民との関係等いろいろ問題がございますので、必ずしも円滑に進んでいない面があるかと思っております。○江田五月君 三十七学級を超えるぐらいになって初めて分離だとかいうような話になっていると聞いているんですが、そんなことはありませんか。○政府委員(阿部充夫君) 文部省といたしましては、各市町村からの計画を尊重いたしまして、分離に係る校舎の整備につきましては優先的に一〇〇%補助採択をいたしておるわけでございまして、そういう方向で努力をしておるわけでございます。○江田五月君 それは何学級以上ですか。○政府委員(阿部充夫君) これにつきましては何学級以上ということを決めておりませんので、標準規模を超える学校が標準規模に近づけるように改善をしたいというものについては全部対応したいと考えております。○江田五月君 いずれにしても、先生一人が把握できる生徒の数というのは、これはそんなに多くはないんですね。考え方によると、恐らく教師一人に全校生徒三百人から四百人ぐらいが限度じゃないか、学校というのはそんなに大きかったらいけないんだと。それは、先生一人一人が皆、この子はこういう子供で、この子の家庭はこうで、地域はこうなっていてと、そういうことがわかって初めてその子とのいろいろなつながりができてくるわけです。それがわからないと、とんでもないことでとんでもないことを言って子供を傷つけるというようなことがごろごろあるんですね。私は何も、子供を甘やかすという意味で言っているわけじゃないけれども、子供は選挙権も被選挙権もないですから、どうもこういうようになりますと、子供の意見というものはまるっきり入れられないので、やはり若い政治家として子供の意見も言わなきゃならぬと思いますが、大変な大きさになってしまった学校を分離するのに大体どのくらいお金がかかるんでしょうね。○政府委員(阿部充夫君) 中学校のケースで申し上げますと、標準規模の中学校十八学級といたしまして、それをつくる場合の、これは試算でございますけれども、経費といたしましては、校舎の建設に約六億円でございますが、その校舎本体のほかに、屋体でございますとかあるいは柔剣道場、プール等も逐次つくっていくというのが通常でございます。さらには用地費、用地を新たに取得する必要がある場合には用地費の手当てが必要ということになりますので、校舎のほかに用地費まで含めた総額といたしましては中学校一校で十七億から十八億ぐらいの金額が必要であろうと、こう考えております。○江田五月君 やはりそう安い額ではないんで、なかなか大変であることは確かなんですが、しかし、総理、この総括の中で防衛の問題もずいぶん議論になりましたけれども、私も防衛の問題を決して軽んずるつもりはありませんが、しかし子供たちがこんな状態で、これで一体日本という国はどうなるんだということを考えなきゃならぬ。私は、総理はどうも大蔵省がせっかくつくった原案をいろいろと鉄砲、大砲のところだけはふやして教育の方は削るというようなことをやられたわけですが、やっぱりP3C一機百三十億円七機要求、ちょっと教育の方が切られ過ぎているんじゃないかという気がしますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 国会の委員会におきまして福祉や教育の問題が真剣に論ぜられることは大変結構なことであると、私も歓迎する次第でございます。防衛費の問題と福祉や教育の費用の問題というのは、要するに国政上の選択の問題でありバランスの問題であります。日本がいままで三十数年たどってきたいろいろな政策の中で、国際的に見ましても防衛面が非常におくれておる。そういう意味において日本はEC、ヨーロッパからもあるいはアメリカからも孤立しかねまじき危ない情勢にきておったのであります。そこで、ある程度防衛面にも力を入れて自由世界における国際的孤立を防ぐ、そういう面もございましてある程度力を入れたということは事実でありますが、これによって日本の国際的孤立が防がれて、ある程度小康状態を呈して、そしていま世界的に自由世界からそう非難の声がなくなってきたということは、これは皆さんもお認めいただけるだろうと思います。そういう考えでやったということを御承知願いたいと思います。○江田五月君 総理はアメリカへ行かれていろいろと言われたので大変だったとは思いますが、しかし、お茶の間直結と言われるなら、お茶の間ではいま子供を持った親が父親も母親も、子供自身も悲鳴を上げているんです。その声をどうぞ忘れないでいただきたい。 次に、総理のもう一つの政治手法といいますか、リーダーシップということをずいぶん強調されるといいますか、これは総裁選で勝利をおさめたときの記者会見でリーダーシップということを発言され、アメリカへ行かれたときの、私もちょっと読ませていただいたんですが、ワシントン・ポストの記事の中では、なかなか、リーダーシップを持ってこれからやっていくんだ、いままでと違うんだというような、ある意味で気負いのようなものが見られるんですが、このリーダーシップの政治ということについてどういうお考えをお持ちですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 民主政治というものは、リーダーシップなくしては私は円満に、うまくいかないと思っております。つまり、リーダーシップを生む方法をみんなでやるというのが民主政治におけるやり方なのでありまして、万人が万人の敵であるとか、あるいはカオスの状態で民主政治はうまくいくはずがない、秩序整然としてそういう指導力を生んでいくというやり方だと思います。これはイギリスにおいてもサッチャーさん、あるいはアメリカにおいてもレーガンさん、つまり民主主義国家においては、やはり行政の上に立つ方々はそれなりの見識やら、あるいは指導力を持っておる、しかしそれはその党内あるいは国民というものの関係における理解と協力の上にそれができている、これが独裁と違うところであります。民主的意味におけるリーダーシップはやはり必要なんだと私は思っております。○江田五月君 レーガンさんとサッチャーさんしか例が挙がってこないので、その辺も問題だという気はするんですが、しかしいずれにしてもいまの日本の政治の中で、これまでの政治の中でリーダーシップということがちょっと欠けていたという点は確かにあると思うんですね。 ただ、それじゃ総理のとられるリーダーシップというのはどっちの方向なのかということについて、国民はリーダーシップを望んでいない、総理がリーダーシップをどんどん発揮されるから総理の人気がどんどん下がっちゃった、そうじゃないと思うんですね。何かのリーダーシップは国民は望んでいるんだ、だけれども総理のリーダーシップを持って引っ張っていく方向は嫌だよというのが最近の世論調査の傾向じゃないかという気がしますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) ある程度むずかしい問題を解決するときには、毀誉褒貶にとらわれないで、そして虚心坦懐にやるということも必要だと思うんです。余り毀誉褒貶ばかり考えていると正義が実現されないということもあり得る。もちろん民主政治でありますから、国民世論の動向、国民の皆さんは何を欲しているか、そういう点はよく考えてやらなきゃならぬ、これはもうイロハのイの字に当たる問題ですね。そうであると思いますよ。 しかし、非常に問題が山積してむずかしいという、そういうときにはある程度政治家が決断をして、そしてそれを国民の皆さんによくわかっていただいて、御協力をいただきながら政治家が先頭に立って進むということが必要ではないかと思うんです。 私のやり方がそれに値するかどうかは、これはまだわかりませんが、ある程度毀誉褒貶を超越して、そして自分が正しいと思ったことをやるということは、やはりこういう危機的様相を呈するとか、非常に混乱が激しいというときにはある程度必要ではないかと思っております。○江田五月君 それにしては何か発言の中身がずいぶんお変わりになったんではないかという気がするんですが、たとえば憲法、総理の憲法観というものは何かいろいろ変わったような気がしますが、いま最近の憲法観というのはどういうことになっているんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私の憲法観は一貫して変わっておりません。○江田五月君 変わっていないというのは、この予算委員会、参議院の予算委員会総括質問の二番手でしたか、嶋崎先生の質問でお答えになったああいう憲法観ですか。○国務大臣(中曽根康弘君) そのとおりです。それは昭和三十七、八年ごろ憲法調査会の委員として私が発言した総括の部分を読んでいただけばああいうことが言われておるんで、私は一貫してそういう考えを持っておる。ただ、新聞やテレビはいわゆる私のタカ派の部分しか報道しない。本当の中曽根を報道してませんよ。本当の中曽根を見ていただけば、この間申し上げたようなことが根底にあるのである。そういうことをよく御認識願いたい、江田さんもよく読んでいただきたいと思います。○江田五月君 私は、中曽根さんは、いまの憲法は貴重であると、すばらしいと、しかし完全無欠の法令というのはないのだから憲法改正のことを一生懸命勉強するのはいいのだと、これが中曽根さんの考え方だと理解しておったんですが、違いますか。○国務大臣(中曽根康弘君) それは私は私なりにいいところと悪いところは、悪いと言っておるとちょっと弊害がありますが、欠陥のあるところはちゃんとよく知っております。それはいま内閣総理大臣であるから、しかも中曽根内閣は憲法改正問題を政治日程にのせないと言っておるんですから、それに誤解を与えるようなことは慎んでおるので、私は申しません。しかし、私なりに個人としてはいろんな考えも持っておる。しかし、その中でいままで誤解を与えているような印象が報道に流れている、それは直しておかなきゃいかぬと、自分の真実の声はこういうことなんだと、こういう憲法調査会の私の総括発言にもちゃんと載っておると、その点をこの間は申し上げて、そういう間違った印象を直そうと、そういうことで申し上げたのであります。いいところもあればまた考えるべき点はあるというのは、人間の制度一般としてどこにもあることであります。○江田五月君 総理は、いま日本国憲法が考えているような姿が日本の現実の中に実現されていると思われますか、なかなかそうもなっていない、まだまだ大変だと思われますか。 たとえば憲法二十五条ですね、先ほども前島さんの質問なんかいろいろありましたが、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」、権利義務ということで考えるのはいやだという方もいらっしゃるかもしれませんが、これはプログラム規定ということで、日本国というのはそういう国になっていくようにみんなで努力をしていくんだという、そういう意味の規定ですね。それがいま現実に実現をしておるのか、まだまだがんばらなければならぬということなのか、どうでしょうか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私はいまの憲法を非常に評価しているということは前から申し上げておる。戦争前の日本と戦争後の日本が非常にはっきりと変わったと、それはどこで変わったかと言えば、やはり憲法の力が大きいと、基本的人権の尊重とか、平和主義とか、あるいは自由主義、民主主義、それから国際協調主義、それから福祉国家の理念、こういうことをいつも私は挙げて申し上げておる。福祉国家の理念にいまの点は当たる点でしょう。これは非常にりっぱなものであると、私は前から申し上げておるわけであります。○江田五月君 私が聞いたのは、その理念はいまの日本に完全に実現しているんでしょうか、まだまだやらなければならぬことがたくさんあるんでしょうか、どちらでしょうかということ。○国務大臣(中曽根康弘君) まだまだやらなければならぬことがたくさんあると思っています。○江田五月君 私どももいかなる法令も完全無欠というようなものは、それはないのだと、いまの憲法もそれは完全無欠、もう未来永劫絶対変わらないという、そういうものかと言われると、それはそうじゃないでしょうと。しかしいまの憲法の貴重な点、すばらしい点がたくさんあって、この憲法の理想を日本の現実につくるために政治家というのはがんばらなければならぬのだと。たとえば老人の問題を見ても、病気の問題を見ても、障害者の問題を見ても、教育の問題を見ても、何を見てももっともっと憲法の理想を日本に実現するために、いまこの時代に生きている政治家はがんばらなければならぬのだと、憲法改正のことなんて考えている暇はない、これがいまの政治家の役割りだと思いますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 江田さんの御見識として承っておきます。○江田五月君 総理はそういう見識はお持ちくださいませんか、私と共有されませんか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私はさっき申し上げましたように、この憲法の非常な長所についてはっきりした認識を持っておるんです。したがって、そういう長所についてはあくまでこれを実現するように努力すべきであるし、またこれは維持すべきである、発展さすべきである、そういうふうに考えておるのであります。したがいまして、いまあなたがおっしゃったようなそういう長所に国を近づけていく、さらに努力していくということは正しいことであると思っております。○江田五月君 中曽根内閣は憲法改正を考えない、これはおっしゃいましたですね。○国務大臣(中曽根康弘君) 正式に申し上げると、憲法問題を政治日程にのせることはいたしませんということですが、簡単に言えばあなたのおっしゃるようなことです。○江田五月君 そうしますと、いま私が申しましたような憲法改正など考える暇はないんだ、一生懸命政治家がんばらなきゃならぬ、仕事が山ほどあるんだ、こういうことは御理解くださっているんだと思うんですが、それならば閣僚の皆さん方の中で憲法改正というようなことを言うのはもう許さないぞというような、そういう決意を示していただきたいと思うんですがね。○国務大臣(中曽根康弘君) 閣僚である間は私が申し上げたような線に沿って発言してほしい、そういうことは申し上げてあります。○江田五月君 リーダーシップが、誤解か正解かわかりませんが、国民にこのリーダーシップはちょっと変な方向だぞというように受け取られて、総理も御自身のお考えになっていることをさらに正確にということで御努力されているんだと思います。 次に政治倫理についてのリーダーシップ、これをちょっと伺いたいんですが、いまたとえば私どもに対しても、あなた方も政治家を商売でやっているんだろう、余りきれいごとばかり言わずに少しはだれかさんのまねでもしたらどうか、こういうようなことをいろいろ言われる人がおるんですね。総理、これ、そういうことを言われてどうお感じになりますか。○国務大臣(中曽根康弘君) 何を意味しているかよくわかりませんが、正しいことをやれ、悪いことはやるな、正々堂々として政治家の道を歩め、もしそういう意味であるならば、私はそれはりっぱな言葉であると思います。○江田五月君 政治家というのもどうせ――まあ普通に人がいろいろと生活を立てるために仕事をしますね。商売やる人は商売します、お勤めの人は勤めてそこで働きます。政治家というのも自分の生活を維持するために政治家の仕事をやっているんだから、せいぜい余りきれいごと言わずにもうけたらどうですかということを言う人がたくさんおるんですよ、いま。○国務大臣(中曽根康弘君) 江田さんも名裁判官であった由ですが、誘導尋問はどうも困りますね。○江田五月君 誘導尋問ではなくて、――敵性証人には誘導尋問が許されるんですよ。いや摘性というのはちょっと言い過ぎですが、ちょっと言いたいことは理解してほしいんですね。 いま政治家に対する国民の信頼というのはずいぶん下がっているという現実を一体どう認識されていますか。そういうことはないとお思いですか。○国務大臣(中曽根康弘君) いつ、いかなるときにおきましても民主政治は国民の信頼の上に成り立つものでありますから、信用をいやが上にも増すように努力しなければならぬと思っております。○江田五月君 私は、いま本当に国民の中に政治家に対する不信というものが非常に強い。このことはもう日本にとって大変な問題だと思うんですね。日本というのは、これはもう私が何も言う必要もないんで、貿易によって立っている国、ちょっと何かがあればこの日本の経済だってどうなるかわからない。何か起こったときに国民の皆さんに自制を説き、倹約を説き、がまんしてくださいということを言うのはやはり政治家でしょう。そういうときに政治家が何か言えば、どうせあいつらは自分らでもうけているんだから、どうせ彼らの都合で言っているんだからということになってごらんなさい、これは国がむちゃくちゃになるわけですね。そういう意味で、政治家に対する国民の信頼、信用、これはもう日本にとっては最も重要な課題だと思いますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) そのようにも思います。また、その信用の上に政治家が適切な政策を行う、そうして国利民福を図っていくと、そういう点について研さんすることもまた政治家としては期待されているところだと思います。○江田五月君 どうもこの点になりますと総理、タブーはないんだと言いながらなかなかタブーのようになってしまう感じがあるんですがね。 田中元総理に対する辞職勧告決議がいま衆議院でこれから議論になっていくということですが、これはどういうふうに取り組まれますか。自民党総裁としてお答えください。○国務大臣(中曽根康弘君) この問題は衆議院の議院運営委員会のもうすでに議題に上っておりまして、各党が所見をみんな発表して、そして政治的なアイテムになっておるわけです。政治日程に上っておる案件になっておるわけです。自由民主党といたしましては、自由民主党の代表が先般議院運営委員会においてその所見を申し上げたとおりであります。私は自由民主党の総裁でありまして、その自由民主党員の考え方を支持しておると。いま各党間のそういう案件に登場しておる段階でございますから、各党の間でこの問題がどういうふうに取り扱われていくか注目して見ておるところであります。○江田五月君 政治倫理の問題は、第一に、第一義的に政治家個人の課題であるということをおっしゃいましたね。それはちょっと誘導尋問ですがどうですか。○国務大臣(中曽根康弘君) それは発生原因はそうですから、また政治家個人の倫理性というものは議会を支えていく基礎でもありますから、そういう意味においてはそうですけれども、国会の議院運営委員会という委員会の政治的案件として登場したというこういう段階になりますと、これは政党間のいろいろな交渉あるいは取り扱いというものによってこれは動かされていくものでありまして、それを注目しておるということであります。○江田五月君 政治倫理の問題がまず第一に一義的に政治家その一人一人の個人の問題であると。 それならばですね、その各党間の交渉とかなんとかということでなくて、この政治倫理の問題、田中元総理の辞職勧告決議の問題については、党議の拘束を解いて、つまり政党でこう決めたからその構成員はこういうふうに行動しなさいということをやめて、一人一人の議員の自由な判断に任せるということにしてはいかがでしょうか。○国務大臣(中曽根康弘君) 各政党はおのおのの因縁があってできておりまして、おのおのの政策を持っていらっしゃる。自由民主党は自由民主党としての歴史を持ち、また政策を持っておるわけであります。そういう意味におきましてこれは自由民主党の主権の範囲内のことであるというふうにお考え願いたい。○江田五月君 どうも主権を侵害しまして。 しかしですね、しかし、これほど政治家が国民から信頼をされていない事態というのは、私はこれは自民党だ、社会党だ、何党だ、保守だ、革新だというような問題を超えた問題だと思うんですね。そういう小さなことでなくて、もっと大きな目で考えなきゃいけないんじゃないか。いま、とにかく(「おれなんか信頼されてるぞ」と呼ぶ者あり)田中元総理のこの事件で本当に国民の政治家に対する信頼は――あるいは信頼されてる人もいるでしょうけども、全体としては落ちてますよ。それは、政治家というのは、国会議員というのは、国会の中で予算を決めて、国民の皆さんにこれだけ税金払ってくれと言うわけですね。法律を決めて、こういう法律を守れと言うわけですね。裁判官が妙なことをやって、女性と一緒にどっかへ行って起訴されて、自分の事件はまだ裁判が済んでないからといってそのまま裁判をやってごらんなさい、だれがその裁判に従うか。警察官が賄賂を取って起訴されて、自分の裁判はまだ解決ついてないからといってそのまま取り調べをやってごらんなさい、だれがその取り調べに従うか。国会議員が、いやしくも国会議員の――まああの場合は総理ですかね、地位を利用して賄賂を取ったということで起訴されて最高刑の求刑を受けている。その後も国会の中にいて法律を決める、予算を決める、国民に税金を払えと言う、法律を守れと言う。こういうことだから、税金なんというのはなるべくごまかした方がよろしい、法律なんというのはなるべくくぐった方がよろしい、見つかればもともとという、そういう風潮になっているんじゃありませんか。○国務大臣(中曽根康弘君) 議員が一人一人自粛自戒して国民の皆さんの信頼を高めなければならぬということはもとより基本的な命題であると思います。しかし、私はいまの国会議員の皆さんが全般的にそう信用を失墜しているばかりとは考えておりません。りっぱな議員で一生懸命国家的な政策を研さんして、また議会で発表している方もおりますし、また選挙区におきまして営々と選挙区のために奉仕している、そういう政治家もございますし、それはみんな政治家おのおのが長所を持っておるわけでございますから、その上に議会、議会政治というものは成り立っておるわけであります。だから、そう卑下されていま政治の信用ががた落ちでゼロだというふうに私は絶望的には考えていないんです。われわれが努力して、よりよきものへいつも努力していくと、そういう考えに立っております。しかし、われわれとしてはやはり何といっても国民の信頼、そういうものが民主政治の基礎にあるということは寝ても覚めても考えてやっていかなければならぬと、そういうことであると思っております。○江田五月君 田中元総理には政治的、道義的責任はあるんですかないんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) その問題がいま議院運営委員会を中心にして問われていることでございますので、私は個人的意見は差し控えたいと思っております。○江田五月君 昭和五十一年十一月二日ですね、衆議院のロッキード問題特別委員会で、田中元総理も灰色高官というので名前を報告された。これは政治的、道義的責任があるからじゃなかったんでしょうか。○国務大臣(中曽根康弘君) すべていま申し上げましたように、議院運営委員会の案件に上っておるという状態でございますから、その問題については発言を差し控えさしていただきます。○江田五月君 どうもやはりタブーになられるようで困ったものだと思うのですが、こういうふうにさっぱり煮え切らない、タブーになってしまう、はっきりしたことが出てこない。これが私はこのままでいけば、それこそ一〇〇%さっき総理がおっしゃったように国民の政治家に対する信頼というのはなくなってしまうんじゃないかと思う、心配をしますが、国民の中から政治倫理をもうこうなったら自分たちの手でひとつ確立をしていかなきゃならないというような動きがいろんなところで起こってまいりましたね。堺市の倫理条例、これは御存じかどうかだけ総理に伺っておきます。○国務大臣(中曽根康弘君) 新聞で見ております。○江田五月君 この倫理条例、自治大臣、これは条例の範囲を逸脱しているとかなんとかいうことでこれに干渉されるようなことはないでしょうね。○国務大臣(山本幸雄君) この条例はいろいろ紆余曲折を経た末に制定にこぎつけたという条例でありまして、その実施に当たってはまだまだ私は問題点もあるのかなと、こう思うのでありまして、今後これを見守っていきたいと、こう思っております。○江田五月君 総理はこういう地方住民の条例制定の直接請求、署名がたくさん集まったと、そして地方議会がそれを無視できなくてということで条例ができてくる、こういう動きについては基本的にどうお考えになりますか。○国務大臣(中曽根康弘君) まさにそれは自治の行為であると思います。○江田五月君 こういう住民からの政治参加によっていわば自由と民主主義というのは活性化していくわけで、自由民主党だけが自由と民主主義を守るわけではない、国民みんなの努力だということだと思いますが、そのことはひとつ認識をしておいていただきたいと思うんですが。 さて、政治倫理に関連して政治家の資産公開という――総理大臣の資産公開、これを前に何人かの総理大臣がなさっておりますが、中曽根総理はどういうお考えですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私も総理大臣に任命されましたときに、新聞記者の前で資産公開をいたしまして、たしか一部新聞に報道されたと思います。○江田五月君 長島さんのお宅をお借りしているとかというような記事ですね。もうちょっと――あの限度ですか。もっと公開できませんか。○国務大臣(中曽根康弘君) 一切合財はたいて、あの程度でございます。○江田五月君 そうですか。まあいろんな方がいろいろおたたきになるんだろうと思いますが、制度として政治家の、国会議員の資産の公開というようなことをつくることはどうお考えになりますか。韓国などはこれ始めたわけですね、ことしから。いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 国によってみんな社会制度や社会思想というのは違いますから、一概にほかの国のことが全部いいとは言えません。その国その国の自由があって、自主的におやりになることであると思います。しかし、一般的に見て公職にある、しかも高度の地位にある人が資産公開をするということは、私個人としては好ましいことであると思います。 しかし、これは議会制度の中に行われていることで、各党各派でそういうような考えがどういうふうに調整されるか、そういう問題もあると思って、ひとりよがりはいけない、そういうふうに思います。○江田五月君 アメリカでも例のウォーターゲート事件の後、政府倫理法というので資産公開といいますか、あの場合はフローにむしろ重点を置いた公開の制度をつくりましたね。どうも日本はロッキード事件の教訓を十分生かしていないじゃないかということもずいぶん言われるんですがね。ひとりよがりとおっしゃいますが、それぞれの国にいろいろそれぞれの事情があるにしても、あることは当然なんですが、日本もそういうものにもっと積極的な姿勢を持っていく必要があるんじゃありませんか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私は個人的意見はここでは差し控えますけれども、アメリカなんかに比べると日本の議員の財産というのは余りないんじゃないでしょうかね。特に野党の皆さんはそうじゃないかと、自民党もそんなあるわけじゃありませんけれども、比較的に見たらそういうことじゃないかと思います。 ○江田五月君 さあ、どうも野党がなめられたと言うべきなのか、よく認識していただいていると言うべきなのか、よくわかりませんが。 さて、田中元総理が一体どうなるのかというのはわりにこれ国民皆関心を持っておりまして、まあミーハー的関心もあるのかもしれませんが、その中で、皇室典範を改めて、皇位の継承を天皇の生前退位によってもできるようにして、そして恩赦を適用して何とか救おうというようなことがいろいろ世上取りざたされておりますが、まず皇室典範、これは国会で改正することができるものであるのかどうかということを、これは法制局になりますか、伺います。 ○国務大臣(中曽根康弘君) いま皇室典範を改正して云々という言葉がありましたが、私はそういうデマに政治家がだまかされてはいかぬと思います。それは非常に不謹慎なデマだと思うのです。事皇室、日本の象徴である皇室に関することについて、いまのようなことを結びつけるということは私は非常に心外であります。そのことだけをまず申し上げて法制局長官から答弁させます。 ○江田五月君 いいです。デマであるということをはっきりさせていただければそれで結構です。 さて、中曽根総理の外交についての姿勢ですね。これはどうも、一体どういうビジョンを持って外交をやろうとされるのか、日本が一体どういう方向にこの国際関係の中で進んでいくのかということがなかなかこうよくわからないんですが、簡単に言いますとどういうことになるのか教えてくださいますか。 ○国務大臣(中曽根康弘君) 基本的には平和を維持して、そして日本の国益を守り、日本を国際的に名誉ある地位を占めるような国にしていく、それが基本です。 平和を守るということは、わが国の外交の基本の中の基本であると思っています。それは憲法の命ずるところでもございますし、歴代自民党内閣がやってきたところでもあります。 つまり、いかにして戦争を予防して、戦争を起こさせないかと、特に米ソ二大陣営というものが言われていますが、米ソ間において戦争を起こさせない、いわゆる第三次世界大戦がごときものは絶対起こさせない、日本を戦場にしない、日本を戦争の中へ介入させない、もし起きた場合に。それがやはりわれわれの外交の一番の生命線であると思います。その上に立って、国際的にも貢献をして、世界でも名誉ある地位を占める国にしていくというのが外交の基本であると思っています。 その平和を維持していくというやり方について、野党の皆さんとわれわれのやり方は違うわけであります。われわれのやり方は、やはり戦争を起こさせないというためには、まことに残念だけれども、戦後の歴史を見ても真空地帯には力が侵入する、朝鮮半島の例でもあるいはカンボジアの例でも、アフガニスタンの例でももう枚挙にいとまがない。そういうような情勢から真空地帯をつくらない、いわゆる抑止力によって手をかけることを防ぐ、欲望を起こさせないようにしておく、そういう抑止力の理論、均衡の理論、そういう形によって人類の平和は遺憾ながら保たれている、そういうふうに考えておりまして、その抑止力の中にはアメリカの核兵器の力も含まれておる、そう考えています。そういう意味において、日米安保条約を結んでその抑止力をつくって、そうして戦争を起こさせない力をわれわれは培養している、そういう基本的な考えに立っているわけです。 それと同時に、実際いま世界の現実を見ますと、遺憾ながら東西の対立というものは現実的には否定できない。そこで、自由民主主義を奉ずるわれわれといたしましては、自由民主主義社会と手をつないで、そしてその連帯の中にわれわれのそういう力もある意味においてはつくりながら戦争を起こさせない力をつくっていこうと、そういう考えに立っています。 ただし、わが国は個別的自衛権のみを考えておって、そして集団的自衛権は憲法で禁止している、そういうたてまえに立って自由世界と緊密な連携を保ちながら戦争を防止していく、そうしてお互いに繁栄していく、そういう考え方を持っておるわけです。 それと同時に、発展途上国に対するわれわれの貢献ということも日本の大きな使命として取り上げていくべきである。日本が世界に対する貢献というものは軍事力によるにあらずして、発展途上国に対する経済的、文化的貢献によって、われわれは日本の大きな世界的役割りを果たしていく、そういうことをはっきり考えておるわけであります。○江田五月君 この戦争を起こさせない力――戦争を起こさせない力というのは、戦争をする力ですか。○国務大臣(中曽根康弘君) いわゆる軍事力あるいは防衛力というものが一つでありましょう。しかし、そのほかに外交とかあるいは国際世論を醸成して戦争を起こさせない心をつくっていくということも大事であります。そういう総合的な、いわゆる総合的安全保障という立場に立ってあらゆる手段を使って戦争を起こさせないということを考うべきであると思っています。○江田五月君 そこは、総理のやり方を見ますと、戦争を起こさせない力のうち、戦争をする力の方にずいぶん力点がかかっておって、そのほかの、戦争をしないような気持ちにみんなをさせていこうというようなことがどうも乏しいんではないかという印象、どうも印象の批判で申しわけないんですが、そういうように国民は受け取っておるんですがね、いま。○国務大臣(中曽根康弘君) 私が内閣総理大臣を拝命しましたときの状況は、日本は自由世界の中において孤立しようとしておったわけです。安保条約を結んでいる相手方のアメリカ自体が日本に対する不信感を持っていたのではないか。だから、アメリカの上院において防衛問題に関する決議が満場一致で通るというような情勢であり、また、ヨーロッパの国々も日本に対して防衛努力を強く要請しておったという状態でありまして、日本は非常に国際的に孤立する危険性にあったわけであります。 また、経済問題でも、経済摩擦でアメリカ及びヨーロッパとの間では一触即発ぐらいな情勢にあったことは江田さんも御存じのとおりです。こういうものを放置しておけば、日本は貿易的にも挫折して、その結果は日本に大不景気が来る。いま程度の失業どころじゃない。アメリカとの関係がうまくいかなくて、仮にいま百八十六万台自動車をアメリカに売っていますが、これ十万台、二十万台減らされたらどうなるか。太平洋に捨てるわけにはいかないです。結局、日本の鉄鋼業も自動車産業も衰微して何十万という失業が出てくるわけです。そういうことも考えてみれば、そういうことを起こさせないようにするために速やかに手を打つ必要があった。 貿易摩擦にいたしましても、ヨーロッパでも同じでありました。ポワチェというところで、フランス人は、日本のビデオテープレコーダーの輸入を阻止するというねらいから、彼らは税関を移動して、田舎町に持っていって、そして日本のビデオテープレコーダーの輸入を阻止すると言われておった。そういうことすら起きている現状は国民の皆さんよく御存じだったと思います。 そういう意味において、対外関係の摩擦や不安定な情勢を解消しようというのはあの当時の政治では喫緊の課題であったと思うんです。そのためにアメリカにも行き、またヨーロッパ共同体の担当者を日本にも呼んで、カナダ及びアメリカのブロックさんも来てもらって、四極で通商摩擦解消の話もしたりして、そして大体アメリカ、ヨーロッパの関係は落ちついた状態にひとまずなりました。まだくすぶっているものはあります。が、しかし、安全保障面においても、あるいは経済摩擦の面におきましても、ひとまずまず抑えたという感じでおります。それは非常に大事なことであったんではないかと思うのであります。あれ何にもしないでいまでもくすぶっている状態があったならば、これはもっとひどい危険な状態が出てきたんではないかと思うんです。そういう意味において、私は私なりに一生懸命そういう国際関係を調節して、日本の国益を守るために一生懸命やったと考えておるのであります。○江田五月君 しかし、恐らくこの経済摩擦というのは、これはまだまだ、とにかく一遍こう静まったかに見えているだけで、まだまだこれから出てくることではないのかなという気がするし、一方で軍事的な問題というのは、何だかやけに重い荷物だけを背負ってしまったと。アメリカだってこれはいろんな意見があるわけですね、アメリカの中に。日本と軍事的な関係について非常に緊張関係をつくり出す意見もあるけれども、そうではないんだ、日本のやり方に対して一つの敬意を払い、日本のやり方を大切に、これまでのやり方をですよ、大切にしていかなきゃなりませんよという意見もある。レーガン・アドミニステレーションの中だっていろんな意見があって、ときどき人がやめたりしているわけですから、どうもレーガンの行政のある一部をそのまま受け入れてしまったんではないか。まあ後で中曽根さんは軍縮の問題についてもレーガンと話をされたということをおっしゃいましたが、あの軍縮問題についてレーガンと話をして、意外にレーガンが軍縮に熱心であったということを以前おっしゃって、ついこの間は意外ではなくてまさにもう意気投合したんだということをおっしゃったようですが、これはどちらが本当なんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 日本に対する防衛上の問題について、アメリカはもう全員一致という状況でありました。現に、アメリカの外交は上院が監督してやっていますが、アメリカの上院が満場一致で、民主党も共和党もみんな満場一致であの決議を通したという事実。それに、ホワイトハウスは大体議会によって動かされていると言われておる。そういう状況を見れば、アメリカはほとんどもう全アメリカを挙げて日本に対して一致して要望していったということは、烱眼なる江田さんならおわかりいただけると思うんです。それから、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストやあるいはロサンゼルス・タイムズやあるいはへラルド・トリビューンとか、あらゆる論説を見ましても、日本に対して上院と同じような傾向の論説を書いておったわけです。いまでもこの点については与野党一致しておるはずであります。これが崩れているという情報、われわれのところに入ってきておりません。ヨーロッパにおきましても一応はいま静まっておるけれども、状況によってはまた何が燃え出すかわからぬと、そういう情勢であるのであります。 レーガンさんについては、いわゆるタカ派タカ派と言われておりまして、私は、しかしレーガンさんはある戦略であれをやっていると思っておりました。いまでも思っております。つまり、米ソの間の妥協をつくるためにはアメリカ側が落ちた力を回復しなければだめだと。落ちた力を回復するという姿勢を示して、これをどんどん進めることによってソ連側が妥協の線に出てくる可能性が生まれてくる、そういうことを承知の上でやっているんだろうと私は思っておった。いまでも思っています。そういう意味において、ある適当なときが来たらレーガンさんとアンドロポフさんが会談をして、くだらぬ軍拡競争をお互いにやめる方が一番いいと、そう思っておりました。そういう意味で、レーガンさんにそういう趣旨の考えを持って話をしたわけです。アンドロポフさん困っているのだし、実際困っていると思いますよ。アメリカの方だって相当な赤字があるわけですから、財政赤字が。そういう点を考えればチャンスを見つけてやったらどうですかと、アンドロポフ・レーガン会談を。そういう話をしましたら、レーガンさんはまずソ連側が本当に応じてくるかという実証性を見たい、それでジュネーブにおける戦略兵器制限交渉の成り行きを見て、ソ連が本当に誠実にやるかどうかを証拠を見たい、それからINFの問題、そういうものでわれわれが確信を持ったら、外務大臣相互の会談をやらしたい、その準備をした上で自分はアンドロポフさんに会っていいと、そういうことを私に言いました。私それを聞きまして、やっぱり考えているんだなと、そういう気がいたしまして、両方ともそういうチャンスを模索し合っていることを実は祈っておる次第であります。○江田五月君 大分、二カ月ほどたってからそういうお話が総理の口から出てくるわけで、国民は戸惑うんだと思うんですがね。確かにどういう戦略かそれは別として、レーガンさんも恐らく軍拡一本やりじゃないんだろうと。いろんな悩みがあるし、いろいろやってるのだろうと。アンドロポフさんも新しい任務につかれて非常に悩んでおるときではないか。アメリカだってソ連だってこれ困っているわけですからね、いま。困っているときに日本が、その困っている両巨頭の肩を怒らして意地を張っている方を、がんばれがんばれと言うんじゃだめなんで、やっぱり困っているときに、お困りでしょうと、日本がひとつ両方の心の中をそんたくして軍縮の方向を、日本が何かのお役に立って軍縮の方向を世界に実現していこうじゃないですかということをやらなきゃならぬ、これが日本の名誉ある地位ということじゃないかと思うわけですが、中曽根さん、レーガンさんとそういう話をされてこられたということですから、それは結構なことなんですがね。もっと現実の外交の中でそういう軍縮のことを進められてはいかがですか。何かどうも弱いんじゃないかと思いますがね。○国務大臣(中曽根康弘君) そういうチャンスをできるだけ見つけ合ってお互いが友好国として相談し合い、あるいは助言し合うということは好ましいことであると思っています。しかし、お互いがお互いの立場をある程度推測してのみ込んだ場合には、お互いが何をしているかということを知っていて、そしてそれが実るように協力するということも大事だと思うのです。ポーカーゲームをやっているときにしゃしゃり出たらゲームが崩れるということもありますね。これが本当の玄人の外交官の考え方だと思いますよ。一般論から言えば、それはしゃしゃり出ていろいろやるというのはいかにも平和外交をやっているようで見場はきれいですけれども、しかし、物を成就させようというようなことを考えたらお互いは恐らく軍縮をやり、あるいはSALTをやっておる、STARTの戦略兵器削減交渉をやっている第一線の人たちは夜も寝ないで命がけで交渉していると思いますよ。現にアレクシス・ジョンソンさんがその代表でやっていたときの話を私に聞かしてくれましたが、非常に感銘した。われわれが酒飲んで酔っぱらって寝ているときに、あの人たちは人類の運命をかけて真剣にやっているんだということがわかったんです。それはソ連もそれぐらい真剣にやっておったんですから。そういう話を聞いてみると、並み大抵なことではないんだなと、人の苦労もよく知ってやる必要があると、そう思った次第なんであります。○江田五月君 私も何も中曽根さんを批判するためにここにおるわけじゃないんで、中曽根さんの苦労も理解していきたいと思います。それは本当にそう思います。ただ、やはり私どもの心配もひとつ聞いていただきたい、危惧も聞いてもらいたいと思っているわけです。 それにしても不沈空母とか、海峡封鎖とかずいぶんおっしゃったものだという気はするんですが、この点はこれどういうことになるわけですか、いまのお話と。○国務大臣(中曽根康弘君) これは年のせいもありまして、何しろ戦前派ですからボキャブラリーが、そういう戦前のボキャブラリーしかないので、そういう形容詞や比喩が必ずしも適切でなかったと思っております。○江田五月君 しかし、海峡封鎖というのは、何かこの間、海峡のコントロールなんだと、そしてここを通航する対象となる艦船の三〇%程度に打撃を与えることができればそれでいいんだとおっしゃったという、そういうふうに理解してよろしいですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 海峡封鎖という言葉は私は使わなかったんだと。いまでも余り使っていません。海峡のコントロールということを言ってきました。確かに英語でコントロールと言ってきたんですから。ですからコントロールという言葉で理解していただきたい。 それからどの程度で有効なのかという御質問がございました。私が昔専門家に聞いたときの話では、海峡をコントロールするというような場合には、百隻来るものを百隻沈めなくてもいいんだと、大体三〇%ぐらいがもう行ったらやられるということ、確率が出てくればもうあきらめる、それは三隻に一隻やられるということが確実だというところまで水準が上っていけばこれは人命を守りますし、危険性がそれだけ伴うわけですから、それであきらめさせることができると、それが大体三〇%だと、そういう話を私聞いたことがあるんです。何なら防衛庁の専門家、政府委員に説明させますから、どうぞお聞きくださいませ。○江田五月君 コントロールという言葉を英語で言われたと。その前のフル・アンド・コンプリートというのも、これも英語で言われたんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 英語でそれは言いません。それは恐らくだれかがそういう言葉をつくったんじゃないでしょうか。○江田五月君 しかし、ワシントン・ポストにはコンプリート・アンド・フル・コントロールと、こう書いてあるんですがね。これはおっしゃらないんですか。そこの部分はどういう日本語の訳になるんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) そのところは、十分にコントロールする力を持つ、そういうことを言ったんです。十分にという言葉を使ったんです。それがフル・アンド・コンプリートというのは、向こうの人はそういうふうに書いたんじゃないでしょうかね。○江田五月君 いまのコンプリート・アンド・フル・コントロール、そこはなし。十分にコントロールですか、十分なコントロールという、それが三〇%程度の打撃力と。しかし、総理は、防衛庁長官をなさっておった当時、ずいぶん前のことにはなりますが、昭和四十五年九月の九日から二十日まで防衛庁長官としてアメリカをお訪ねになって、レアード国防長官とお話をされた際に、レーク・オブ・ジャパン、つまりシー・オブ・ジャパンをレーク・オブ・ジャパンにしたいんだ、日本海を日本湖にしたいんだと。三〇%どころじゃない、湖ですからね、というようなことをおっしゃっておりませんか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私はよく記憶しておりませんが、そのころ私の頭にあったのは、最近は日本海はソ連海みたいになったと、やはり、われわれが昔子供で教えられたとおり日本海にしてみたいもんだと、そういう意味のことが頭にあったと私は思います。○江田五月君 その訪米のときの報告書を提出してくださいということを防衛庁にお願いしてありますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 共産党の方がよくそのことを言うんですけれども、そういう報告書はないんです。何か、中曽根康弘の名前で報告書があったという文書らしきものを私見せていただきましたが、私はそんな文書を書いたことはなし、私の名前でそんなものを出したということは、私全然知りません。恐らく、長官として行ったんですから、秘書官あるいは随行がメモで、こういう話ししたとかああだということは、それはあるでしょう。しかし、それは私が目を通してみた中曽根報告書というようなものではない。一緒に同行した者がそのときのメモとして個々的に書いたものがあったと、そういうことはあり得ると思っております。○江田五月君 こういう外交の行動のときに報告書みたいなものは何も記録に残らないんですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私の場合は、そういう文書による報告書というものは残してありません。私自体がそういうことは見たことがないんですから。○江田五月君 これ、自民党政治がずっと続くならいいんですが、野党が政権をとることも、これ、私などは政権をとりたいと思っているわけでして、そういうときに、前の人がアメリカへ行って何話してきたかなんていう記録も何もないというのでは非常に困りますね。これはいいんですかね、こういう政治システムで。○国務大臣(中曽根康弘君) どうぞ早くおとりになるようにお願いいたします。 そういう報告書はございません。○江田五月君 これは写しですが、ここにあるんですが、防衛庁長官中曽根康弘と書いてあるんです。タイプですから、署名じゃないからこれはわからないと言えばわからないですが、宍戸元防衛庁防衛局長、松金久知さん、桃井さん、池田さんなどが御一緒されて、ずっといろいろ書いてあるんですけれども、これは違いますか。どういうものですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 私がそういう報告書をつくったことはありません。また、そういう報告書に目を通したこともありません。○江田五月君 そうすると、これはまるっきりの、何といいますか、関係ないものだということになるのか。それとも、防衛庁長官である中曽根さんが御存じはない、あるいは目を通したことはない、自分でお書きになったことはないけれども、しかし随行の方のだれかが後々の記録のためにつくったということになるんでしょうか。○国務大臣(中曽根康弘君) 一緒に行った者はメモで自分たちの記憶やらあるいは聞いたことを書くということはあり得るでしょう。しかし、私の名前で、中曽根康弘の名前で報告書をつくったり、出したということはないのであります。私もその話を共産党の人に聞いて見せられまして、そんなものは初めて見ましたから驚いたのであります。○江田五月君 ないと言われても、それはないことの証明というのはなかなかむずかしいわけですけれども、現にここにあるわけですから。これは、総理は知らぬとおっしゃるかもしれませんけれども、そういうものはないということはおっしゃれないんじゃないですか。○国務大臣(中曽根康弘君) 中曽根康弘がその名前においてつくった報告書というものは公式にも私的にもないのであって、それは権威のないものである、私が責任を負うべきものではないと思っています。○江田五月君 それならこれだれがつくったかということはこれはっきりさしてもらわないと、中になかなか重要なことがこう書いてあるんですがね。これ後ほど理事会ででも協議をしていただきたいと思いますが、いかがですか。○国務大臣(中曽根康弘君) その文書は共産党の方がときどき出して、私もそういう場所ではるかに見ておっておるんで、何回も同じようなことを聞かれ、同じような答弁をしておるので、ないものは実際ないんですから、その点は御信用願いたいと思うんです。○江田五月君 どうも、私ども小会派ですから、もうこれ以上何ともできませんが、もう時間もほとんどありませんが、財政について、この要調整額、これ、一体どうするんだということですね。結局、増税もしない、赤字国債も出さないで歳出削減が一体どこまでできるのかということになると、大幅な制度改革ということしかない。行政改革も、もっともっと徹底した行政改革しかない。補助金の単なる切り込みとかなんとかは問題を困難にするだけで、もっと、たとえば補助金にしてもその他にしても、大きな制度改革しかないと思いますが、いかがですか。○委員長(土屋義彦君) 江田君、残念ですが時間になりました。○国務大臣(竹下登君) お答えいたします。 いまおっしゃった議論は、ある意味においては私どもの申しております財政改革、なかんずく歳出構造の見直し、すなわち現行施策、制度が始まったその淵源にさかのぼって、そして法律の改正、すべてをも含めて抜本的な対応をしなきゃならぬ、そういう意味において江田さんのこの発言を受けとめるならば、まさに財政改革の基本をついていらっしゃるというふうに理解をいたします。○江田五月君 どうもありがとうございました。(拍手)○委員長(土屋義彦君) 以上で江田五月君の質疑は終了いたしました。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/40813.html
登録日:2018/11/07 Wed 08 24 25 更新日:2024/09/04 Wed 14 46 22NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 NHK ぅゎょぅι゙ょっょぃ ょぅι゙ょ カラス キョエちゃん ズン吉 チコちゃん チコちゃんに叱られる! チコちゃんはNHKを叱れない チコ姐さん テレビ番組 トリビア マナー 大竹まこと 大騒動 岡村隆史 平林都 幼女 永遠の5歳 泣くな! 炎上 雑学 顔芸 「ねーねー岡村ァ」 「何?」 「ちびまる子ちゃんの父ヒロシってさ、なんの仕事してんの?」 「えっ……サラリーマンじゃないんか?」 「サラリーマン、ねえ……」 ボーっと生きてんじゃねーよ!!! 父ヒロシの職業も知らず、 やれ藤木くんは卑怯だの前田さんはワガママだの言っている日本人のなんと多いことか。 しかしチコちゃんはその答えを知っています。 「父ヒロシの職業は、八百屋さん!!」 ※正確には原作者さくらももこの実父の話で、漫画では普通の家庭として描きたかったのと野菜を描くのが煩わしかったため曖昧にしている。 『チコちゃんに叱られる!』とは、NHK総合テレビで放送されている番組。 毎週金曜日20 00〜20 45、翌土曜日9 00~9 45の週2回放送されている。 ◆概要 放送 ◆主な流れ ◆出演者レギュラー ゲスト 再現VTR出演俳優 ◆幻の初回盤 チコちゃんが叱られる(炎上)しかし、最も印象深いのは… ◆概要 大雑把な内容としては5歳児のチコちゃんがナインティナインの岡村隆史+ゲストの大人たちに素朴な疑問をぶつけ、うまく答えられずにまごついたところを「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と湯気を立てた物凄い形相で叱った後に正解を披露するというもの。 2017年に放送された数回のパイロット版を経て、2018年4月13日よりめでたくレギュラー番組化した。 VTRによる詳細説明は普通に真面目な解説をやった後、無駄に豪華な人員を使った寸劇やスタッフが身体を張ったバカらしい実験を挿入するなどネタ要素も強い。 チコちゃんの表情はCGによって描かれており、怒ったり笑ったり困ったりと細かい表情変化が行われる。 このことは出演者も知っており、『ウルトラマン』の「スペシウム光線」に関連する質問が取り上げられた際には、出演者の岡村や大竹が光線発射ポーズやアイスラッガーの射出ポーズを取ったことを受け、CGチームがそれっぽい演出を付ける場面も。 ちなみに撮影用の着ぐるみの表情はアートワークと同じ物で固定だったが、2019年の紅白歌合戦にゲスト出演した時はまぶたが動くようになった。 レギュラー放送開始から人気を博し関連グッズも多数発売されたほか、なんと舞台化まで行われた。 また、番組を代表する台詞である『ボーっと生きてんじゃねーよ!』は2018年の新語・流行語大賞トップ10にも選出されている。 民間企業のCMキャラクターにも起用される例も多く、「げんきな免疫プロジェクト」キャンペーンではいつもと異なる水色の服を着たチコちゃん(*1)が登場している。 業界関係者からも注目を受けており、民放の関西テレビは社長会見で本番組に触れ「同じグループ(*2)が制作している番組なので悔しい」と語ったことがある。 番組のテーマ曲は宮川泰作曲の「カリキュラマシーンのテーマ」。かつて日本テレビで放送されていた同名の番組のテーマ曲を流用している。 この縁あってか日本テレビの番組への出演実績もあり、2018年に放送されたテレビ放送65周年/日本テレビ開局65周年記念の特別番組に登場したほか、2023年の70周年記念スペシャルウィークでは『笑点』および岡村も出演する『ぐるナイ』の名物企画「グルメチキンレース・ゴチになります!」にゲストとして登場。 同じ週の本番組では岡村とゲストの増田貴久(NEWS)がゴチの衣装、もう一人のゲストである林家木久扇が大喜利の黄色い紋付で登場し、両番組のレギュラーもVTRで出演した。 放送 冒頭に記したように2回放送されるが、これは金曜枠はローカル番組を優先して編成したり、金曜が祝日の場合には90分枠の特別番組を優先するため、土曜日の再放送を本放送とする地域が出ることが理由。 なお、金曜枠でも再放送を実施する回もあり、その場合は番組タイトルに「選」とつき、まったく意味の無くなった本放送時の番組宣伝があってもカットは一切しない。 金曜が本放送地域にて特番で放映が無かった場合は、土曜の再放送は過去の再放送となる場合が多いが、特番ではなく緊急ニュースで飛んだ場合には土曜を本放送として再放送を行わないパターンもある。 意外にも視聴率的には土曜の方が高いとか。これは金曜は他番組との取り合いがあるが、土曜は全般的に休日なので寝ている大人が多く早起きが苦にならない子供が見ているというパターンが多いからである。 なお2024年度から今までの8 15~枠が新プロジェクトX再放送枠に当てられたため、45分後ろにずれて9 00~となった。 CGの製作に非常に手間がかかることから収録から放送まで2ヶ月ほど要するらしく、岡村の結婚が発表された2020年10月8日には冒頭に「向こう2ヶ月くらいは独身として見ているところもあるのでご承知おきを」という趣旨のおことわりを述べた。 2023年12月1日には番組初となる生放送を実施し、チコちゃんのCGも生で合成する手法が取られた。この企画は同日から開始したBS新体制を記念したもので、番組は地上波総合・BS・BS4Kプレミアムの3波でサイマル放送を実施したほか、BSでは地上波終了後に15分の延長戦が放送された。 本番組のフォーマットがスペインに販売され、現地では「Mapi」という名称で放送されている。ちなみにMapiはチコちゃんより一つ年上で、チコちゃんとは遠い親戚等本家よりも事細かい設定がなされている。 ◆主な流れ 問題 メインコーナー。 チコちゃんが「ねーねー岡村」「この中でいちばん◯◯な大人って誰?」と呼びかけ、該当者が名乗りをあげたり岡村が指名したりする。 そこから軽い雑談をする中で「その(問題となる箇所)って何?」「なんでそうなるの?」と唐突な質問が入る。 正解できずにいるとチコちゃんの顔が巨大化・紅潮し、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と激怒しながらツッコミを入れられる。 正解したらしたで「つまんねーヤツだな~」と不貞腐れる。場合によっては難しい漢字の書き取りなどを無理矢理行い意地でも誤答させる。なんなんだコイツ。 使用BGMは『ミラクル少女リミットちゃん』で使用されていた曲。 なお、放送を重ねるにつれて正解することが『チコる』と呼ばれるようになり、惜しい回答にチコちゃんが悩んだりすると「チコりかけてる?」などと岡村が反応することも。 そして、上記の一連の流れが終わった後にチコちゃんによる正解が発表されVTRに突入、場合によっては更に細かい補足説明が入る。 取り上げられる問題は主に言葉の起源や定義、日常行為の文化的または科学的根拠など。 たまにNHKスペシャルや主催イベント(国立博物館の特別展など)にちなんだ問題が出ることもあり、その時は最後に告知のテロップが流れる。 例 「人と別れる時に手を振るのはなぜ?」 →「相手の魂を引き寄せるため」 「なんでタンスに小指をぶつけるの?」 →「自分が思っているより1cm外側を歩いているから」 「1gって何の重さ?」 →「フランスにある金属の塊1kgの定義となる、国際キログラム原器というものの重さの1/1000」 「タイムマシンがないのはなぜ?」 →「タイムマシンはもうある(*3)」 何らかの理由で「詳細不明/説明不可能」「(有力な説を取り上げた上で)諸説あり」という結論になることもままある。 例 「なぜさいころの1だけ赤い?」 →「わかりません」(*4) 「国道の番号って何?」 →「いろいろな意味があるから知っておこう」 にらめっこ 最後の問題に入る前に入るショートコーナー。 「にらめっこしましょ、あっぷっぷ」に合わせ、チコちゃんが毎週異なる仮装を披露する。 なぜかこの直後の問題はチコちゃんと岡村が爆笑するシーンから始まる。 働き方改革のコーナー 2019年度から登場。休憩中(という設定)のスタジオ袖で、パイプ椅子に座ったチコちゃんと岡村が会議用机を挟んで会話する。 会話では動物の珍しい映像や風変わりなランキングVTRを流すことも。 このコーナーではチコちゃんは常に後ろ姿しか映らないため、顔を作画するCG班の負担軽減になっている。もちろん「ボーっと生きてんじゃねーよ!」も無し。 途中から照明も休みを取らんとスタジオが少し暗くなり、いつの間にかカメラマンもいなくなった。岡村「いつかスイッチャーさん(カメラの切り替えの人)も休み取りたがりそう」 近年ではSDGsや節電協力など、コーナー名が時節に沿ったものに変わっている。 2020年からはこのコーナー内で「岡村の嫁探し」なる企画が始まった。 キョエちゃんが全国各地を回って、道行く女性に岡村のパネルを見せ「この男と結婚してくれませんか?」と言い、女性が「ムーリー!」と返し(腕で×サインをすることも)、岡村が呆れ笑いをする流れ。 その中で寄り道的に町工場などを回り、地元の特産品を紹介するのが定番となっているため、岡村は「そっちがメインじゃないの?」とツッコミを入れたりする。 そんなこんなで社長やってる女性(バツイチ)がOKを出した事で終焉を迎えたのだが、芸能界を引退して会社で働くこと、毎朝ギャグで起こしてくれることを条件に出した事で保留になっている。 なお、岡村は2020年10月に結婚しているが、上述の通り収録からオンエアまで時間がかかるという大人の事情により独身イジりが続いてしまうことをチコちゃんが岡村にボヤいていた。 2021年春頃からは当週出演のゲストも1名同席するようになり、彼らに関する裏話がよく話される。 NHKなのに民放やラジオの話題までぶっちゃける。 東野幸治が出た回は堂々と 木村祐一の名前を口にした。 唯我独尊ゲーム 連想ゲームの反対で、先の言葉と全く関係ない言葉をリズム良く言い続けていくゲーム。 「ラーメン」→「海岸」→「お味噌」→「写真」→「足の爪」…といった感じ。当然ながら一度言った言葉はNG。 「カツラとベルト(共に身に着けるもの)」など関連性が認められれば「ボーっと生きてんじゃねーよ!」。 初期はまともに進行していたが、回が進むにつれ「カエルと非常口は同じ緑色なのでNG」「タンスとハンバーガーは形が似ているのでNG」(*5)など、とにかく何でもかんでも理由を付けてNGにする揚げ足取りばかりが目立つようになり、Twitterなどでは不評意見が多い。 さすがに上記の有り様を重く見たためか、2021年からは「ピッチャー→メガネ→茶色」など、以前ならNGと言われかねない発言が多少スルーされるようになった(*6)。 かつて日本テレビで放送されたクイズ番組「マジカル頭脳パワー!!」のゲームの1つであった「マジカル裏バナナ」のルールと殆ど同じ。但し、あちらの方は先の言葉と同じ文字を使ってはいけないというルールがある。 働き方改革のコーナーが定着したためか、2022年以降は放送されていない。 チコの部屋 拡大版で放送されるコーナーで、それっぽいタイトルやテーマ曲が用意されている。 テーブルを挟んでチコとゲストがゲームやクイズを行うもので、コーナーゲストで本家本元の黒柳徹子が出演したこともある。 ひだまりの縁側で… エンディングのおたよりコーナー。 投稿者及び投稿内容に出てくる人物は皆「5歳」と表記するよう決められているため、律儀にそう書いた結果カオスなことになるのはご愛嬌。 もちろん「5+20歳」「5歳(本当は46歳)のように実年齢を併記してもOK。 使用BGMは『魔法少女ララベル』で使用されていた曲。 ◆出演者 レギュラー チコちゃん CV 木村祐一/天野ひろゆき(代役) ピンクのワンピースにおかっぱ頭がトレードマークの5歳。 好奇心旺盛であらゆる方面に興味関心を持つが、何の疑問も抱かず日々のほほんと暮らす大人には厳しい。 問題の答えを既に知っていながら(表向き)知らないふりして大人に聞き、向こうが知ってたら更に無茶振りするなかなかいい性格。 好きな男性有名人は野球選手の筒香嘉智で、好きな食べ物はチャーハン。 『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』のカネオくんから「チコ姉さん」と呼ばれているらしい。 そんなカネオくんの座右の銘は「チコちゃんに追い付き追い越せ」だったりする。 中の人の事は「知り合いのおじさん」としてボカしているがたまに「それ、ワシやないか!」と小声で言ったり「ガッテン!」に木村氏が出た時はチコちゃんのセリフ言ったりとほぼ公然の秘密となっている。 ロールプレイで「チコチコ商事の木村ですけど」と言ったことがあるけど触れないでおこう。 岡村隆史(ナインティナイン) レギュラー。 常に視聴者から見て回答席の左端にいる。 番組の企画で早稲田大学を受験したり抜き打ちテストの監督を務めるなど何気に学力が高い彼だが、受験とベクトルが違いすぎるチコちゃんの疑問の数々には敵わない様子。 キョエちゃん 江戸川の黒い鳥。 視聴者からのおたよりを咥えている。たまに実験VTRにも登場する。 当初は「バカー!(*7)」としか言わなかったが徐々に言葉を覚え、意思疎通や歌唱もできるようになった。 テーマ曲がリリースされて別の番組で取り上げられた際「歌:キョエ」ではなく「歌:中の人」とお漏らししたためにCVがバレたが頑として非公開を貫いている。 実はキョエちゃんという名前自体中の人の本名のもじりである。 「ョ」を大きくすると…? 2019年には1日文化庁長官を体験した。 中の人の産休のため2022年9月末で旅に出ていたが、2023年3月31日の放送で帰還した。 ズン吉 2代目・江戸川の黒い鳥で、頭はリーゼント風になっている。 2022年10月から登場。キョエちゃんとは深い付き合いであるとのこと。 前述のキョエちゃん帰還に伴い、バトンを戻す形で卒業を表明。 「市川の板金工場に戻ります」とは本人の弁。 ゲスト 岡村と共に回答する側の芸能人たち。 視聴者から見て回答席真ん中に女性、右端に男性ゲストが配置される。 拡大版の場合はもう一人増えて4人となる。 チコちゃんは彼らによくあだ名をつけたり、グループやユニットに所属する(あるいは所属していた)ゲストは個人であってもグループ名(*8)で呼ぶ。 2回の出演で準レギュラー、3回目以降はオリジナルメンバーの称号が与えられる。 大竹まこと レギュラー放送前からゲストに呼ばれており、現在ダントツの最多出演を誇る元祖シティボーイ。なにせリアルで「シティボーイズ」というトリオを組んでいるのが理由。 チコちゃんからはそのままシティボーイズと呼ばれ、本番中に見せない楽屋裏や撮影前の礼儀正しさや気遣いを暴露されてはキレて壇上から下りてくるのはお約束。 そのため途中から、大竹が檀上から下りやすいように専用の踏み台が用意されるようになった。 ちなみにシティボーイズの残りのメンバー(きたろう・斉木しげる)も大竹出演回のVTRで出演経験がある。 塚原愛 NHKアナウンサー。 番組進行のアシスタントをつとめ、たまにVTRの裏話を暴露する。 森田美由紀 同じくNHKアナウンサー。現在の役職がエグゼクティブアナウンサー(局次長級)であり、事実上東京アナウンス室のボス。 こちらはVTRのナレーションをつとめ、チコちゃんと共に日々細かいことを気にもせず過ごす日本人の多さを嘆いている。 正直しょーもない内容の寸劇タイトルや妙に言葉遊びが効いたツッコミを淡々と読み上げるその語りは一聴の価値あり。 彼女の読み上げる原稿は番組ディレクターが作成しているのだが、日本語のミスが多いらしく、その間違った箇所を指摘する「みゆきちゃんに叱られた」というミニコーナーも存在する。 例えば 「回答」と「解答」という読み方が同じでも漢字が異なる2つの言葉。本項目ではこれまで前者が用いられてきたが、意味はそれぞれ 回答する:質問に対して「正解」のようなものが存在しない、アンケートなどに答える際に用いられる言葉 解答する:質問に対して「正解」が存在する、テストやクイズに答える際に用いられる言葉 なので、正解が存在するこの番組の説明で使うべき言葉は「解答する」となる。 専門家の皆さん VTRにて正解に関する専門的知識を教えてくれる方々。 ジャンルに関係なく開口一番「さすがチコちゃん! 5歳なのに◯◯のことをよく知ってるんだね」と感嘆させられているするのがお約束(言い回しは毎回微妙に異なる)。 それに対してワイプの中のチコちゃんが返事するのもお約束。 再現VTR出演俳優 鶴見辰吾 近現代における様々な物の起源を寸劇方式で説明する『たぶんこうだったんじゃないか劇場』で、高確率で主演を務める偉大な俳優さん。 代表作は多数あるが、アニヲタ的には理事長とか家康とかの人と言えば通りが良いだろうか。 一人二役の時もあるし、凄い時には一人四役をこなす。だが、最近は部下や相棒役につぶやきシローや次述の山西惇が配役されることが多い。 現在は専ら鶴見が主人公の時は主に歳を重ねてから何かを成し遂げた人で登場することが多い。 山西惇 寸劇でおなじみの俳優さんその2。 特命係に暇か?と声をかける課長である。 当初は鶴見の部下や相棒役が多かったが、最近では若い頃に成し遂げた人役で主人公をやることが多い。 目黒祐樹 江戸時代が舞台となった寸劇で「暴れん坊将軍」を演じる俳優で、時代劇スター・松方弘樹の実弟。 こちらは本家と同じく町人と将軍の二役を演じることが多い。 木村多江 鶴見と同じく、寸劇で朗読をする女優さん。 インフルエンザウイルスの生態などを擬人化している。 シュールで笑える話でも本気で読むため、そのギャップで楽しませてくれる。 ◆幻の初回盤 一般にはほとんど知られていないが、実は2017年3月24日に放送された初回のパイロット版では、チコの顔が現在のものと大きく異なっていた。 初回バージョンチコはイラストレーター・奈良美智(なら よしとも)氏の描く女の子の画風によく似たデザインであったが、奈良氏が自らのデザインでないことをSNS上で明言。 https //twitter.com/michinara3/status/845489210513473536 yoshitomo nara / 奈良美智 僕はデザインしてません。テレビ局側から話がありましたが断ってます。大分前の話。 午後1 15 · 2017年3月25日 そのため「パクリじゃねーか!」とネット上で炎上し、2017年8月17日放送の第2回パイロット版では「プチ整形」と称して、オオシカケンイチ氏による現在のデザインに大きく変更された。 奈良美智風の初回バージョンチコは永久封印されているため、ネット上で誰かがキャプチャした画像などでしか確認することができない。現在、NHK出版などから発行されている「チコちゃんに叱られる!」関連の出版物では、全てオオシカデザインの現行チコに差し替えられている。 画風を真似ること自体は著作権侵害ではない。しかし本件では、NHKという巨大資本が(仕事を依頼して断られた)有名イラストレーターの画風を無断でパクって堂々とテレビ放送したという道義的な問題点が、初回バージョンチコの永久封印につながったと言える。 チコちゃんが叱られる(炎上) 散々出演者を叱ってきたチコちゃんすらも絶句するような炎上回があった。 この番組では問題の答えがそもそも間違っていたり、意図が違う形で答えとされていたりすることがあり、その度に専門家や大学教授から指摘される。しかし、誤情報の訂正が番組内で流れることはほぼない(2024年度には訂正とお詫びが放送されたこともある)。 しかも、文化人類学者の亀井伸孝氏には、「(チコちゃんが)執拗に問い、自身の考えに合わない他者を罵倒するのは無知で尊大で傲慢であり、知的な態度ではない」と番組のコンセプト自体すら批判されてしまった。疑問をぶつけるのは仕方ないにしても、多様性が重んじられる昨今、確かにこの態度はいかがなものかという意見も少なくない。 しかし、最も印象深いのは… 2022年5月20日放送回。「フォークの歯が4本なのはどうして?(答 スパゲティを上手に食べるため)」という問題の解説VTRにて事件は起きた。これだけ聞けばピンとくる方も多いのではないだろうか。 スパゲティを上手に食べるために歯が2〜5本のフォークを用意し、女性スタッフが実際に食べて検証してみようということになったまでは良かった。…のだが、何故か鬼のマナー講師こと平林都氏が登場。スタッフが慣れないフォークを使ってスパゲティを食べる所作はもとより、スタッフの文字通りありとあらゆる行動一つ一つに対して平林氏がドギツい言葉でマナー違反を糾弾。何をしても痛罵される状況にスタッフが耐えきれずに泣き出してしまうと、平林氏は「泣くな!」…もはや拷問である。 テロップ「熊本から上京してきて10年 こんな目に遭うとは…」 はよ撮影止めんかい。そしてなぜ放映した。下手したらお蔵や。 VTR後、岡村が苦言を呈したのは言うまでもない。 当然、SNS等では「パワハラ」「公衆の面前で罵倒はアカン」「下品なのはお前」「マナー講師がマナー違反or一番マナーがない」などと批判が相次ぎ大炎上。 NHK会長の前田晃伸氏が6月2日の会見にて、「批判をいただくことはあってはならない。放送ではさまざまなことが起きるが、ご意見には真摯に対応していきたい」と謝罪するまでに発展した。 後に平林氏はかのマナーゼロ男の江頭2 50とドライブデートトークを行い、一連の事件について言及した。展開上、動画内の時系列とは合わないがご了承を。 平林氏曰く、あの時、台本があり、面罵したスタッフとは別のスタッフから「もっとキツく」と指示があったとのこと。スタッフを一喝すると女性スタッフは泣いてしまい、これがそのままオンエアされた。平林氏は「しっかりしましょうって言ったんですけど、余計にそれで涙が出てきて、(スタッフは)それが面白いとお思いになったんだと思うんですよ」と分析。違う、そうじゃない。 そして「もっとしっかり考えて、泣こうが何しようが、ほったらかしにしとけばよかったんですけど、それだと撮影にならない。でも、NHKでは色が違ったのかなって」と語った。 番組の演出・台本とはいえ、ある種公の場ともいえるテレビでこのような言動を取ったのはさすがにマズかったと分かったらしい。自分主宰のマナー教室や、ある程度企画にネタ要素がありそれを視聴者が分かっているYouTubeなどとは違う世界なのである。 炎上の激しさについては「(クレーム対応のために)弁護士を呼ぼうかと思うぐらい」と参った様子。「クレームのメールは入ってくるし、電話はかかってくるし、スタッフは鬱になり辞めるというし」と疲弊したことを明かした。さしもの平林氏も「凹むような理由はないけど、会社(NHK(の会長))に頭下げさすということは色が読み切れなかった」と自身の判断にも甘さがあったと反省した。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 正直オモシロイ。 -- 名無しさん (2018-11-07 09 00 52) チコちゃんいい根性してらっしゃるw -- 名無しさん (2018-11-07 11 26 24) チコちゃん持ち歌が「女のみち」だったりする -- 名無しさん (2018-11-07 12 15 34) 非常に惜しい回答に対して、なんか気まずそうに「普通に生きてんじゃねーよ…」と返したことあるけど、今のところ1回だけかな? -- 名無しさん (2018-11-07 13 24 39) 本放送より再放送が視聴率を取るという。土曜の朝でなおかつ朝ドラの後という好条件故か。 -- 名無しさん (2018-11-07 14 31 10) トリビアの泉を思い出すわw -- 名無しさん (2018-11-07 19 06 54) 八嶋さんゲスト回は実質VSトリビアの泉だったな なお八嶋さんは全問正解 -- 名無しさん (2018-11-07 20 44 01) レギュラー放送になってからしか知らなかったから、初登場時のチコちゃんは今とは全く姿が違ってたと最近知った。でもあれはあれで悪くないかもw -- 名無しさん (2018-11-08 17 34 22) さいきん堂々とわからないといったのには笑ったな -- 名無しさん (2018-11-08 18 44 32) ↑鏡が左右逆になる理由か。科学的には説明可能だけど、心理学的には万人向けの答えがないとかなんとか -- 名無しさん (2018-11-08 23 38 40) 流行語大賞ノミネートされていたのか。 -- 名無しさん (2018-11-10 22 08 47) チコちゃんのぬいぐるみと見まごうCG技術はほんと凄い -- 名無しさん (2018-11-11 01 52 15) 面白すぎて癖になる、しかし一番ハマっているのがこういった番組に興味を示さなかった両親なんだから・・・・(トリビアも見なかったのに) -- 名無しさん (2018-11-13 09 38 06) この番組のおかげで「挨拶」言う漢字を簡単に覚えられるようになった。 -- 名無しさん (2018-11-13 09 39 19) にらめっこに勝ったことがないwwwあれはずるいwww寧ろ笑え!!って感じのコーナーなのかな? -- 名無しさん (2018-11-17 00 56 28) 井上喜久子さんがお便りを寄越したら年齢はどうなるのだろうか -- (2019-05-01 11 18 08) キョエちゃんEテレのみんなのうたデビュー。チコちゃんもちょっと登場 -- 名無しさん (2019-05-01 12 32 42) ↑×10 ググッて偶然発見してビックリした…。奈良美智さんの絵に似てるって言われてたなw -- 名無しさん (2019-05-01 14 07 54) お菓子に文具にと幅広く展開中。稼いでるなあ5歳児。 -- 名無しさん (2019-10-11 21 13 34) 似たようなもんなのかたまに初耳学やトリニクで出た問題が出る事も -- 名無しさん (2019-11-16 18 32 06) 佳乃じゃなくて多江じゃなかった? -- 名無しさん (2019-11-16 19 40 57) ↑6 5歳(17歳)じゃないかな -- 名無しさん (2020-06-17 14 59 23) やっぱり大竹まこと、書かれたか -- 名無しさん (2020-06-24 19 08 21) てっきりワイ、冒頭は冥殿がWikiについて聞かれてボーッと生きてんじゃねーよと叱られるものかと思った -- 名無しさん (2021-04-24 12 13 10) なぜ○○なのかという質問に「そうなった経緯」を話すのか「そうなった必要性」を答えさせるのか曖昧なことがある。変えようのない定理に対して質問を投げておきながら、答えは微妙に答えになってないこともある。所見だと面白いがじっくり見てると粗が見えてくるタイプの番組かもしれない -- 名無しさん (2022-01-19 20 07 44) ↑×11 そりゃあもちろん5さい(+12さい)表記だろjk -- 名無しさん (2022-03-19 18 42 37) 当たり前と言っちゃ当たり前だろうが、頭を捻れば分かるかもしれない疑問もあれば、絶対に視聴者にすら分かるはずがない疑問の差が極端な気がする(火星人がタコの理由、ペットボトル入りの牛乳が無い理由とか)。昨日久々に放送されたが、1問目からおまけとは言え答え当てられてチコちゃんドンマイと少し思った -- 名無しさん (2022-03-19 19 33 31) スタッフの食べ方がアレだったのも確か、しかしマナー講師の(指導云々を差し引いても)逐一文句つけるから相手が萎縮してる「厳しい」より「ヒステリック」に思える態度も問題 「マナーとは相手を不快にさせない思いやり」ではないのか? -- 名無しさん (2022-05-21 11 30 08) あんまり人の顔にとやかく言いたくないけど、目見開いたまま歯茎剥いて頬肉だけ動いてるって滅茶苦茶気持ち悪いんだけど…というか「歯茎まで見せて笑うのがマナー」ってそんなの聞いた事ないし -- 名無しさん (2022-05-22 00 13 54) マナー講師のアレに関しては、テレビ用にキャラ作ってる説もあるけどやっぱり第一印象が最悪すぎる。「根はいい奴」ってのは枝葉(第一印象)もいい人が使える言葉だと思った。 -- 名無しさん (2022-06-12 22 05 37) 相談所に報告のあった違反コメントとそれに触れたコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2023-01-09 15 12 00) 最後のコーナーに出てくるカラス、いつ頃からかキョエちゃんからズン吉に変わったよね。キョエちゃんは一体どこに行ってしまったんだろう。自分の母もこの事にボヤいてたな -- 名無しさん (2023-02-24 20 43 07) ↑中の人の都合かな… -- 名無しさん (2023-02-24 20 52 23) 『笑点』にゲスト出演した際、一之輔師匠と一緒に「ボーッと生きてんじゃねーよ!」が面白かった。 -- 名無しさん (2023-03-14 21 31 51) 最近は良くも悪くも『真面目』になりすぎていてなんとなく悲しい -- 名無しさん (2023-04-01 09 55 14) 取材担当の各ディレクターの作風・演出によって「面白さにムラがあるな」って感じることはある -- 名無しさん (2023-04-01 17 38 53) 「なぜ牛乳にペットボトル入りは存在しないのか?」を題材にしたミュージカルのキャストがやけに豪華だったのを覚えてる・・・ -- 名無しさん (2023-04-01 19 52 44) タグ内に「公式が病気」が入りそう。 -- 名無しさん (2023-04-10 15 41 26) かつての「トリビアの泉」は視聴者が答えを投稿するタイプだったが、本番組は視聴者が疑問を投稿するタイプらしいので「トリビアの種」に近い。 -- 名無しさん (2023-04-26 14 53 22) ここ最近は妙に「絶対分からんやろ」的な答えの疑問が多くなった気がする。まあそうでもしないとチコちゃんの本来の役割果たせないからね… -- 名無しさん (2023-08-01 17 00 10) かねおくん -- 名無しさん (2023-08-01 19 03 15) 一度「数字があの形なのはなぜ?」という疑問で、出演者がとんちんかんな回答をしてたにも拘らずチコちゃんが一切叱らなかった事があって「あれっ?」と思ったが、疑問の答えは…「わかりません」だった -- 名無しさん (2023-10-26 19 20 00) ちびまる子同様なんで受けてるのかが未だにわからない、ひたすらムカついてくる -- 名無しさん (2024-05-25 09 45 14) この番組のスタッフによると元々フジテレビで放送する予定だったらしい。もし、フジテレビの番組だったらめちゃイケの後釜として土曜夜8時に放送されたのかもね。 -- 名無しさん (2024-06-08 17 07 13) 知り合いの大学の教授が専門分野に関しては「これは違う」とか言っていたな。あまりにも専門的だと視聴者に分かりづらくなるから仕方がないとはいえ -- 名無しさん (2024-07-15 21 22 37) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/prima/pages/3434.html
Tweets by washikodesu?ref_src=twsrc%5Etfw Blogs on 鷲尾麻衣 #blogsearch News on 鷲尾麻衣 『カムカムエヴリバディ』第18話、安子(上白石萌音)が8月15日の終戦の日を迎える - リアルサウンド 朝ドラ『カムカムエヴリバディ』キャスト・出演者一覧、相関図【2021年後期連続テレビ小説】 - ORICON NEWS オペラ楽曲で聴衆魅了 町制60周年記念、みやまふれあいコン 天城町(南海日日新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース マエストロ“井上道義”が今を輝く音楽家と共に、横浜みなとみらいホールでバーンスタインの想いを表現!「井上道義指揮 バーンスタイン生誕100周年記念演奏会」 - PR TIMES 「関ジャニ∞のTheモーツァルト」新妻聖子の3連覇阻止にMay n、北川大介、erica、青木隆治、當山みれい、鷲尾麻衣ら - music.jpニュース レパートリー ジャコモ・プッチーニ [部分編集] ジャコモ・プッチーニ ラ・ボエームムゼッタ Last Update 2019/09/03 22 49ページ先頭へ
https://w.atwiki.jp/dunpoo/pages/537.html
■公害05Ⅱ より コメント アスベスト被害者遺族へ300万円、総合対策を決定 [読売] アスベスト クボタ「補償」 異例の早期決断 [毎日] クボタ、患者・遺族らに謝罪し補償へ アスベスト被害 [朝日] 民間大型建築、石綿露出1万3千棟 国交省まとめ [朝日] アスベスト:公共施設の除去費用 政府が補正予算で補助 [毎日] 政府、石綿救済新法案を公表 [朝日] アスベスト:労働者の遺族に年240万円給付 政府方針 [毎日] アスベスト 被害給付金、全事業者から徴収 政府方針 [毎日] アスベスト新法 遺族に一時金支給など、政府が方針提示 [毎日] 医療改革、厚労省試案に異論続々 与党で議論スタート [朝日] 石綿対策、基本法制定求め署名活動 100万人を目標 [朝日] アスベスト 中皮腫患者、労災対象外も全員救済 環境省 [毎日] アスベスト:労災認定基準見直し 厚労相が正式表明 [毎日] アスベスト、5年で死者1.5万人超も 環境省が初試算 [朝日] 花粉症対策、東京のスギ植え替え 「10年で量2割減」 [朝日] 住宅も石綿除去義務化 国交省、建築基準法改正へ [朝日] 昨年の中皮腫の死者、過去最高の953人 厚労省統計 [朝日] アスベスト:15都府県が規制先行 除去費用支援は21県 [毎日] ■公害06? へ コメント 名前 コメント アスベスト被害者遺族へ300万円、総合対策を決定 [読売] アスベスト(石綿)対策関係閣僚会合が27日午前、開かれ、現行では救済の枠組みがないアスベスト関連工場の周辺住民や従業員の家族のうち、既に死亡した被害者の遺族に弔慰金280万円、葬祭料20万円の計300万円を支給するなどの総合対策を決定した。 今後の被害防止に向けた関連法の整備や、学校や病院、公共施設などからのアスベスト除去も盛り込まれ、政府は救済新法などの関連法案と予算案を来年1月の通常国会に提出する。 最終決定した救済策では、治療中の周辺住民や従業員の家族に月額10万円の療養手当と医療費(自己負担分)を支給。労災補償を受けずに死亡した工場従業員らの遺族には年額240万円の給付金を支払うことが決まった。 救済費用は、初年度(06年度)分として、周辺住民らの救済費用388億円を05年度補正予算案に、工場従業員の遺族の救済費用84億円を06年度予算案にそれぞれ計上することを確認。ただ、焦点となっている企業の負担額については、あらゆる業種の企業が負担したうえで、アスベスト製品メーカーなど健康被害との関係が深い企業からは上乗せ徴収する方針を再確認したが、具体的な額は明示されなかった。 関連法の整備では、建物解体時の飛散防止策として、建築基準法を改正し、増改築時の吹き付けアスベストの撤去を義務化することなどが決まった。 (2005年12月27日11時52分 読売新聞) URL http //www.yomiuri.co.jp/national/news/20051227i203.htm アスベスト クボタ「補償」 異例の早期決断 [毎日] 「クボタ」(本社・大阪市)が25日、「補償」に向けて動き出した。新たな方針の背景には、疫学調査によって工場から飛散したアスベスト(石綿)が原因で健康被害が生じた可能性が否定できなくなったことが挙げられる。日本の公害問題は、これまで裁判がなかなか終わらず補償が遅れる悲劇の歴史を繰り返してきただけに、専門家はクボタの動きを評価している。被害者の側に立った内容での早期決着が期待される。【大島秀利、宇城昇、河内敏康】 ◆「公害史上、極めてまれ」 「見舞金制度に代わり、さらに踏み込んだ新たな対策を検討する」。同社の幡掛大輔社長はこう説明した。旧神崎工場周辺住民の中皮腫患者や遺族に「補償」を表明した瞬間だ。 「訴訟を起こされる前に企業が自ら責任を認めて謝罪し、補償する。日本の公害史上、極めてまれで意義深い」。立命館大の木野茂教授(環境学)はこう評価する。 日本の公害の原点とも言われる水俣病(1956年に公式発見)の場合、59年に熊本大医学部の研究班が「(チッソ工場の排水の)有機水銀中毒が原因」とする説を発表したが、チッソは否定。国が因果関係を認めたのは68年で、チッソが患者と初めて補償協定を結んだのはさらに遅く、熊本地裁の水俣病裁判に敗れた73年だった。対策が遅れた結果、救済されることなく多くの被害者が亡くなり、当初は「怨」の旗が企業や裁判所を取り囲んだ。 木野教授は「裁判の判決を待つと、解決までに時間がかかり、被害者が生きている間に救われないばかりか、被害者や家族がさらに経済的にも、精神的にも苦しみ続けなければならない。水俣病をはじめこれまで日本で起きた公害はこうした悲劇を繰り返してきたが、クボタの決断は健康被害に苦しむ多くの患者や家族を生きているうちに救済できる点で非常に画期的だ」と指摘する。 他の石綿関連企業への波及も無視できない。木野教授は「過去の公害と同じ道を歩まないためにも、他の企業もクボタにならうべきだ」と指摘。国についても「有害な石綿の規制を怠り、企業の石綿使用を放置してきた責任がある。所持している過去の資料を活用したり、被害の実態調査を率先して実施することで、企業をしっかり指導すべきだ」と強調する。 ◆決め手は疫学調査 クボタが補償要求に応じる背景には疫学の調査結果がある。疫学とは、環境汚染など健康に影響する原因と、病気などの結果の因果関係を統計的に明らかにする方法。 旧神崎工場が、最も毒性の強い青石綿を使用していたのは57~75年。奈良県立医科大の車谷典男教授(産業疫学)らはこの時期に注目し、工場周辺に居住歴がある一般住民を調査した。その結果、工場から半径500メートルの中皮腫による死亡率は、女性が全国平均の約18倍、男性も約10倍に上ることが判明した。 こうしたことから「工場から飛散した青石綿が、中皮腫多発の原因と推定される」と結論付けた。特に、女性が高率で発症していることは、一般住民が石綿にさらされたことを如実に示すと専門家はみている。 ところが、同社は現在、工場近隣の中皮腫患者・遺族には見舞金か弔慰金200万円を支払うにとどまっている。これに対し、社内の石綿被害者は労災認定による休業補償や遺族補償など数千万円に加え、同社による上乗せ補償約3000万円が受け取れる。こうした「塀の外と内のギャップ」を埋めることが今後の補償交渉の焦点になる。 毎日新聞 2005年12月25日 21時19分 (最終更新時間 12月25日 21時59分) URL http //www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20051226k0000m040075000c.html クボタ、患者・遺族らに謝罪し補償へ アスベスト被害 [朝日] 2005年12月23日21時03分 大手機械メーカー「クボタ」旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の周辺住民にアスベスト(石綿)が原因とみられるがん「中皮腫(ちゅうひしゅ)」が相次いでいる問題で、クボタは道義的な責任を認めて患者や遺族らに謝罪したうえ新たな「補償措置」を取る方針を決めた。同社はこれまで基準を設けて見舞金や弔慰金を支払っていたが、さらに踏み込んだ対応策となる。同工場と中皮腫との因果関係については、従来の「不明」との立場は変えない。 25日に尼崎市で開かれる「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」の会合に幡掛大輔社長が初めて出席し、考え方を示す。今回の措置は従来の見舞金・弔慰金制度に代わる新たな基準に基づく。額は従来の200万円を上回るとみられる。 同工場周辺での石綿による健康被害問題は、今年6月に表面化。クボタは同工場で石綿を扱っていたことと周辺住民の中皮腫発症について、他にも石綿関連企業があったことなどから「因果関係があるかどうかわからない」としていた。そのうえで、誠意を表すために見舞金、弔慰金を支払うことを決め、計46人の患者、遺族に支払った。 旧神崎工場の南約800メートルの所に29歳まで住み、6年前に中皮腫を発症した玉井悦二さん(54)=尼崎市=は、周辺住民の中皮腫と同工場の関連性の高さを指摘した奈良県立医大の調査を挙げ「因果関係を認めないのは真実に反する」と訴え、「クボタで働いていたわけでもないのに中皮腫になったのだから、本来なら従業員以上の補償があっていいはず。25日は最低でも従業員並みの補償をするよう社長に求めたい」と話した。 URL http //www.asahi.com/life/update/1223/002.html 民間大型建築、石綿露出1万3千棟 国交省まとめ [朝日] 2005年12月19日22時25分 アスベスト(石綿)による健康被害問題で、屋根裏や壁などに吹き付けられたアスベストが露出したままになっている大型の民間建築物が全国で1万3099棟にのぼることが19日、国土交通省のまとめでわかった。健康への被害が出かねないとして、国交省は、除去や封じ込めなどの早急な対策をとるよう、自治体を通じて所有者に求めている。 調査対象は、56年ごろから89年に建てられた約1000平方メートル以上の民間建築物で全国で25万4689棟。7月中旬以降、うち18万9971棟について所有者から報告があり、1万6349棟で石綿が露出したままであることがわかった。 今月15日までに対策を終えたのは3250棟にとどまり、1万3099棟は現在も石綿がむき出しになっているという。 都道府県別で未対策の棟数が多かったのは、大阪1686、愛知1250、福岡711、兵庫584、静岡572、北海道533、神奈川503の順。 ただ、調査要請に応じないビル所有者も多く、国交省は、自治体を通じて引き続き調査への協力を求める。改善の取り組みについても、継続して報告させる。 建物への吹き付け石綿の使用状況は、旧建設省時代の88年にほぼ同様の調査をし、各自治体に対策を求めたが、その後は実態を調べていなかった。 URL http //www.asahi.com/life/update/1219/005.html アスベスト:公共施設の除去費用 政府が補正予算で補助 [毎日] 政府は10日、学校や病院など公共施設で使われているアスベスト(石綿)の除去について、05年度補正予算で対応することを決めた。施設改修費の一部を補助するもので、対象施設は全国約8000カ所、補正額は千数百億円となる見通し。アスベスト被害者への救済費とともに、補正予算案を来年の通常国会冒頭に提出する。これにより政府は、アスベスト問題への当面の財政支援を終える考え。 対象施設はアスベストが飛散する恐れがあり、不特定多数の人が利用する公共施設。地方自治体や施設管理者に対し、アスベスト除去のための改修費の一部を補助する。政府の調査によると、先月末で、(1)幼稚園から大学までの教育施設487校(2)病院324施設--など全国で約8000カ所あり、20日の補正予算案閣議決定までに、最終的な対象施設数と補正額を確定する。 こうした施設は現在、立ち入り制限やビニールシートで覆うなど応急措置が取られており、安全確保のため早急な取り組みが必要と判断した。政府はアスベスト被害者の救済措置として、労災認定の対象外となる被害者や遺族への一時金など約350億円も補正予算に盛り込むことを決めている。【葛西大博】 毎日新聞 2005年12月11日 3時00分 URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20051211k0000m040101000c.html 政府、石綿救済新法案を公表 [朝日] 2005年11月29日11時27分 政府が公表した「石綿新法」による救済は、労災が適用されず、石綿が原因の中皮腫(ちゅうひしゅ)や肺がんになった工場周辺の住民や労働者の家族とその遺族が対象。労災が適用されなかった人たちへの救済策も盛り込んだ。 法案大綱によると、住民や家族らに支払われるのは、(1)医療費(2)療養手当(3)葬祭料(4)特別遺族弔慰金。医療費は無料とし、療養手当は月額10万円、葬祭料は20万円となる見込みだ。遺族への弔慰金は、具体的な金額の公表は見送り、12月20日までに結論を出す方針。 死後5年がたって申請できなくなる時効のため、労災補償を受けずに死亡した労働者の遺族に対しては、労災保険法に基づく給付に準じた「遺族特別給付金」を支給する。 救済のための費用は、石綿の毒性が認知され、規制が始まった1970年度から、規制効果が出る2010年度までで、総額700億円規模にのぼる見通し。70~06年度は国が負担する。地方の負担は、国の4分の1とすることで合意されているが、都道府県ごとの負担は今後調整する。 07~10年度は、産業界から徴収する。対象は(1)労働者を雇用する事業主(2)船員を雇用する船舶所有者。石綿製造業者ら、被害との因果関係が強いとみられる企業には、追加徴収で、負担の濃淡をつける「二段階方式」とした。 法案は、来年の通常国会に提案され、4月から施行される予定。 URL http //www.asahi.com/life/update/1129/004.html アスベスト:労働者の遺族に年240万円給付 政府方針 [毎日] アスベスト(石綿)による健康被害問題で政府は29日、時効のため労災補償を受けずに死亡した労働者の遺族に支払う遺族特別給付金を年額約240万円とする方針を与党に示した。同日大綱が決まった「石綿による健康被害の救済に関する法律案」(仮称)に基づく救済で、労災が適用されていれば支払われるはずの医療費など療養補償相当分を考慮して決めた。 また、二階俊博経済産業相は同日の記者会見で、石綿被害者の救済のために07~10年度に事業者から徴収する費用は約270億円とする見通しを示した。環境省によると07年度以降の年間救済費用は事務費を合わせて約90億円程度になる。 【江口一】 毎日新聞 2005年11月29日 22時56分 URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20051130k0000m040119000c.html アスベスト 被害給付金、全事業者から徴収 政府方針 [毎日] 政府はアスベスト(石綿)による被害者の救済措置で、労災認定の対象外となる被害者と遺族への給付財源のうち、企業分の負担はアスベスト関連の企業に限らず、労災保険に加入するすべての事業者から徴収する方針を固めた。対象事業者は全国で300万以上になる見通し。原因企業などの事業者は負担額を上乗せする。来年の通常国会に提出予定の救済新法案に盛り込む考えだが、経済界から「事実上の増税策」との反発があがるのは必至とみられる。 政府は29日の関係閣僚会議で、新法大綱案を決定する。救済費用の財源は国と地方自治体、事業者で新設する基金で拠出。事業者には07~10年度分の救済給付金を負担させる考えで、総額300億円程度と見込んでいる。従業員1人以上を雇用する事業者はすべて対象となり、労災保険の徴収システムを活用して徴収するが、原因企業とそれ以外の事業者の徴収率には差をつける。 一方、06年度までの拠出分は国が負担し、政府は約350億円を今年度補正予算に計上する。地方自治体は事業者と同様に07~10年度分を負担し計80億程度となり、総額は3者で700~800億円になる見通し。 政府はアスベスト問題を「社会的な問題」ととらえ、「産業界全体が何らかの形でアスベストの恩恵を受けてきた」との考えに立ち、幅広く救済給付金を徴収することにした。【葛西大博】 毎日新聞 2005年11月25日 3時00分 (最終更新時間 11月25日 11時16分) URL http //www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20051125k0000m010174000c.html アスベスト新法 遺族に一時金支給など、政府が方針提示 [毎日] アスベスト(石綿)による健康被害問題で政府・与党は28日、「アスベスト新法」により遺族に対して一律260万円の一時金を支払うことや、療養中の患者に対し医療費の自己負担分を支給するなどの救済方針を決めた。 支給対象となるのは、労災補償の対象とならない周辺住民や、従業員の家族など。新法ではさらに患者に対し療養手当を月額約10万円、死亡時には葬祭料として約20万円を支給することも盛り込まれる。葬祭料支給は過去に死亡したケースにもさかのぼって適用される。 政府は次期通常国会に新法を提案するが、今年度も、数百億円の補正予算を組み、早期の救済費用に充てる。中皮腫患者については原則として全員を救済する方針だが、肺がんについては石綿が原因とは限らないケースも多く、11月中に医師など専門家による検討会を設置、救済対象の認定基準を定める。救済のための財源については、広く石綿関連企業に負担を求める方針。【江口一】 毎日新聞 2005年10月28日 11時35分 (最終更新時間 10月28日 12時52分) URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20051028k0000e040066000c.html 医療改革、厚労省試案に異論続々 与党で議論スタート [朝日] 2005年10月21日19時26分 厚生労働省の医療制度改革試案の公表を受けて、与党の社会保障政策会議が21日開かれ、(1)医療費を国内総生産(GDP)などのマクロ経済指標の伸び率に連動させて管理するとの考え方は適当でない(2)「保険免責制度」には反対する――の2点を申し合わせた。 会議後、メンバーの丹羽雄哉元厚相は記者団に、「低成長下でも必要な医療費は確保しなければならない。あくまでも生活習慣病予防など政策の積み上げで医療費を抑えるべきだ」と述べた。また、外来1回当たり1000円など、一定額を保険の適用から外す保険免責制度については「公的保険の自己負担は3割が限度とされており、国民皆保険の理念にも反する」と批判した。 これに先立ち同日朝に開かれた自民党の社会保障制度調査会医療委員会でも、厚労省試案に対して異論が噴出。都道府県が「医療費適正化計画」を作り、目標を達成できない場合には罰則的な措置を課すとされている点について、出席者から「計画を押しつけられた都道府県は混乱する」「地方に丸投げしている。国が国民の命を守ることを放棄するものではないか」など否定的な意見が相次いだ。 URL http //www.asahi.com/life/update/1021/005.html 石綿対策、基本法制定求め署名活動 100万人を目標 [朝日] 2005年10月22日21時44分 アスベスト(石綿)の危険性を訴えてきた「石綿対策全国連絡会議」(東京都江東区)は22日、国と企業による被害者への補償や、総合的な石綿対策を進める基本法の制定を求めて、署名活動を始めた。目標は100万人で、来年1月をめどに国会に提出する。 この日、東京・有楽町では、石綿の除去作業に使う防護服に身を包むなどした約30人のメンバーが、小雨の中を通りかかった買い物客らに署名を呼びかけた。 同連絡会議の古谷杉郎事務局長は「政府の新法の議論では、被害者の救済しか触れられていないが、いつまでにアスベストのない社会をつくるか目標を決め、そのために必要な施策を基本法としてまとめるべきだ」と話す。署名用紙はホームページに掲載し、郵送でも受け付ける。 URL http //www.asahi.com/life/update/1022/001.html アスベスト 中皮腫患者、労災対象外も全員救済 環境省 [毎日] アスベスト(石綿)による健康被害を救済するための新法について環境省は20日、労災補償の対象外の中皮腫患者やその遺族に対しては、石綿に暴露した厳密な証拠がなくとも救済する方針を決めた。尾辻秀久厚生労働相は、労災補償の認定基準について既に同様の方針を示しており、これで中皮腫患者や遺族については原則全員救済の流れが固まった。 新法は、石綿使用工場の周辺住民や従業員家族など労災補償の対象とならない被害者を救済する。政府は先月、「石綿が原因であるとの医学的所見」がある中皮腫と肺がん患者を対象とする枠組み案を示していた。 環境省の方針は、中皮腫患者について、石綿以外が原因と明確にならない限り救済対象とするというもので、中皮腫患者やその遺族は原則として救済されることになる。 石綿が原因の中皮腫は全体の8~9割とされるが、同省は「中皮腫の原因が石綿か石綿以外かよく分からないケースもある。石綿による健康被害者をすき間なく救済するため、中皮腫患者は幅広く救済対象と認定する方向で調整中だ」と話している。【江口一】 毎日新聞 2005年10月21日 3時00分 URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20051021k0000m040140000c.html アスベスト:労災認定基準見直し 厚労相が正式表明 [毎日] 尾辻秀久厚生労働相は18日の閣議後会見で、アスベスト(石綿)関連病に関する労災補償の認定基準を変更し、中皮腫を発症した労働者は原則として労災認定する方針を正式に表明した。基準変更のため、専門家による検討会を近く設置する。【大石雅康】 毎日新聞 2005年10月18日 23時05分 URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20051019k0000m010138000c.html アスベスト、5年で死者1.5万人超も 環境省が初試算 [朝日] 2005年10月14日09時21分 環境省は13日、アスベスト(石綿)を原因とする中皮腫(ちゅうひしゅ)と肺がんの死亡者数が、2010年までの今後5年間で、最大で約1万5000人を超えるとする初の試算をまとめた。治療費や遺族への一時金支給などを行う「石綿新法」の基礎となる数字で、同省はこれをもとに企業と国で設ける救済のための基金の規模などを確定する。 同省は石綿の吸引から発症、死亡までを40年と仮定した。中皮腫による死亡者数は、95~04年の人口動態統計をもとに推計。中皮腫の死者は95年の500人から04年は953人に倍増したが、60年代に石綿輸入量が増えたことから、今後、死者数はさらに増加し、06年以降は毎年1000人以上、10年には1500人になり、5年間で6000人が死亡するとした。 肺がんによる死亡者数は、労災認定者のうちの中皮腫と肺がんの割合と同様、中皮腫の約7割になる場合と、国際労働機関(ILO)の研究者が指摘する1.6倍の二つの場合で推計。前者の場合は10年までに約4100人、後者は約9600人で、中皮腫と肺がんを合わせた死亡者数は最大で1万5600人になる。 同省は、法規制や行政指導などの効果がでて11年以降は死亡者は減少傾向をたどるとしているが、効果がなければ、その後も死亡者は増え続ける可能性もある。 石綿被害については、早稲田大学の村山武彦教授が00年から40年間に、中皮腫だけで約10万人が死亡するとの推測をしているが、環境省が推計するのは初めて。 URL http //www.asahi.com/life/update/1014/002.html 花粉症対策、東京のスギ植え替え 「10年で量2割減」 [朝日] 2005年10月14日09時18分 花粉症対策の切り札として、東京都産業労働局は、島しょ部を除く都内のすべてのスギ林を50年がかりで、花粉の少ない種類の樹木に植え替えたり、広葉樹との混交林に変えたりしていく方針を固めた。同局は伐採と植林の費用などを来年度の予算要求に盛り込む。石原慎太郎都知事も13日、小池百合子環境相に国の協力を求めた。 同局によると、島しょ部を除く都内の約3万ヘクタールの民有人工林のうち、約2万ヘクタールがスギ林。計画では、林道からのアクセスがよく手入れのしやすい場所にある3分の1を伐採して花粉の少ない品種のスギに植え替える。残る3分の2は、スギ林を間引きして広葉樹を植え、混交林に変えていく。 スギ林の植え替えは、年間120ヘクタール程度を予定。都の試算では、このペースで進めていくと、混交林化の効果と合わせて、10年で花粉の飛散量を2割減らせるとしている。 事業は50年がかりだが、とりあえず10年間の事業費として、伐採や材木の運び出し、植林にかかる人件費、林道や切り出し場の整備なども含めて約250億円を見込む。今後、森林事業者などとの費用分担などを詰める。 13日、首都圏の8都県市首脳会議を代表して小池環境相に花粉症対策の推進を要望した石原知事は、この計画と試算を示し、国の協力を求めたという。石原知事は「花粉症による経済的なマイナスは膨大なもの。対策は一地方自治体でできることではない」と話している。 URL http //www.asahi.com/life/update/1014/001.html 住宅も石綿除去義務化 国交省、建築基準法改正へ [朝日] 2005年10月12日21時13分 アスベスト(石綿)による健康被害を受けて、国土交通省は12日、既存のマンションやビルで使われている吹き付けアスベストについて、飛散防止や除去を所有者に義務づける方針を明らかにした。来年の通常国会で建築基準法改正をめざす。これまで事業所については労働安全衛生法で飛散防止や除去が義務づけられていたが、既存住宅でのアスベスト使用に規制はなかった。家主の責任が明確になることで、中古マンションの売買や賃貸にも影響が出そうだ。 この日あった国交相の諮問機関、社会資本整備審議会の対策部会で、同省が建築基準法改正の素案を示した。 規制の対象とするのは、室内などに露出している吹き付けアスベストとアスベスト含有の吹き付けロックウール。封じ込め対策がとられていない場合は、建物の使用を禁止する。 アスベストの吹き付けは75年、「特定化学物質等障害予防規則」で原則禁止されており、現在、新規の使用はないが、建築基準法で禁止することで、市町村が建物所有者に報告を求めたり、勧告や是正命令を出したりできるようになる。 また、増改築の際には、除去などの対策が持ち主の義務となる。 多くの人が出入りするビルや一定規模以上のマンションには、現行法で義務づけている市町村への定期調査報告にアスベストの項目を追加。それぞれの建物の対策情報を一般の人に開示する。 アスベスト含有の壁用内装材やタイルなどについては、飛散の可能性を早急に調査したうえで、同法で禁止するか今後検討するという。 URL http //www.asahi.com/life/update/1012/007.html 昨年の中皮腫の死者、過去最高の953人 厚労省統計 [朝日] 2005年10月07日20時19分 アスベスト(石綿)との因果関係が強いとされるがんの一種「中皮腫(ちゅうひしゅ)」で亡くなった人が、04年に953人に達し、03年より75人増加していることが厚生労働省が7日公表した人口動態統計で分かった。統計をとり始めた95年以来、過去最高となった。中皮腫は石綿を吸引して30~40年後に発症するといわれ、同省は詳しい発症の仕組みや治療法を探るため、8月に研究班を立ち上げている。 中皮腫の死亡者数は、95年は500人で、その後ほぼ毎年増え、03年は878人。04年は70人を超す増加となった。内訳は男性が729人、女性224人だった。 都道府県別では大阪が99人と前年に続きもっとも多く、次いで兵庫(75人)、神奈川(69人)、東京(68人)、北海道(55人)の順だった。 前年と比べて増えたのは23道府県。福島で前年の4人から14人、京都で同12人から28人、広島では同24人から48人に倍増したのが目立っている。石綿による住民への健康被害が問題となった兵庫は75人のままで前年と変わらなかった。 URL http //www.asahi.com/life/update/1007/006.html アスベスト:15都府県が規制先行 除去費用支援は21県 [毎日] 建物解体時のアスベスト(石綿)飛散対策で、15都府県が独自の条例などの規制を設け(予定含む)、対象建物の規模要件を撤廃するなど、法律より厳しく設定していることが、毎日新聞の全国調査で分かった。また、石綿の除去費用への融資などの経済支援制度があるのは21県だった。国は大気汚染防止法で対象規模の要件を来年2月までに撤廃する方針だが、健康不安の高まりを受けて自治体の対策が先行している形だ。 ◇建物規模の独自条例など 同法では延べ面積500平方メートル以上で石綿の吹き付けが50平方メートル以上の建物を解体する際、知事などへの届け出などが必要だが、それ以外では規制の網がかからない。 一般住民の健康被害が表面化した今年6月以前に、条例などで、国より厳しい規制を設けていたのは東京、静岡、兵庫、大分の4都県。兵庫県は96年、静岡県は99年に規模要件を撤廃している。東京都は吹き付け面積が15平方メートル以上の場合に届け出を求めている。 11府県が7月以降に規制強化に着手。いずれも、国に先行して規模要件を廃止することが柱で、長野県は8月、吹き付け石綿を含む全建築物の解体作業を県職員が現地確認することを決めた。鳥取、福井両県は石綿だけを規制対象にする新条例の制定を目指す。徳島県は条例を改正し、吹き付け石綿だけでなく、石綿建材を使用した建物すべての解体に届け出を義務付ける。 石綿の除去が進まないのはその費用が高いためとされる。このため、既存の融資制度活用なども含め、支援策が広がっている。島根県は最大8000万円を融資する制度を始め、広島県は私立学校の石綿関連工事に利子補給などを行う方針。支援策を持つ21県以外に、香川や熊本など6県が、創設の是非を検討中。 除去作業時に大気中に飛散する石綿の濃度基準は、法律で規定されていないが、大阪府は改正条例案に作業現場と周辺との境界で「空気1リットル中10本」という基準を盛り込む。大気汚染防止法で、石綿関連工場の敷地境界の濃度規制を準用した。 ▽石綿対策全国連絡会議の古谷杉郎事務局長の話 国に先んじて自治体が規模要件をなくす方向で規制を強化し出したことは評価したい。だが、効果的に石綿の飛散を防止するには、建物の把握から管理、除去、廃棄に至るルールを国が整備するべきだ。 毎日新聞 2005年10月2日 3時00分 (最終更新時間 10月2日 7時34分) URL http //www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20051002k0000m040129000c.html
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/8343.html
人物 / 外患罪 / 日韓関係 + クチコミ検索 #bf + ブログサーチ #blogsearch + ニュースサーチ 韓国総選挙で与党惨敗「文在寅の悪夢」再来か…スキャンダルで失脚した盟友たちは今 - ダイヤモンド・オンライン 「親日派」尹錫悦大統領はどこで間違えた、韓国与党が想定以上の惨敗 - JBpress 「お先真っ暗」状態を抜け出せるか、韓国が来年直面する4つの難題 - JBpress 元徴用工訴訟、日本企業の賠償確定で暗雲…日韓関係「再悪化」懸念の数々【元駐韓大使が解説】 - ダイヤモンド・オンライン ついに「文在寅政権」の悪事がバレた…!韓国「選挙モード」突入で激しさを増す「疑惑の追及」と「恥知らずな抵抗」【元駐韓大使の視点】(武藤 正敏) @moneygendai - 現代ビジネス 北朝鮮が「南北軍事合意の破棄」で狙う韓国・尹政権への“鉄槌”とは?【元駐韓大使が解説】 - ダイヤモンド・オンライン 日中韓外相会議が立証、日本の国益のために必要なパートナーは中国でなく韓国 - JBpress 党内造反で「李在明」逮捕同意案が可決、身内から見限られた反日政治家の落日 - JBpress 韓国野党の代表が処理水反対ハンスト「決死の断食闘争」狙いは逮捕の回避か?元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン ロシアの威を借り図に乗る北朝鮮、「恐怖の兵器」実用化で朝鮮半島危機の恐れ【元駐韓大使が解説】 - ダイヤモンド・オンライン 処理水のデマで中国と共に日本攻撃する韓国野党、国際的理解を得られず赤っ恥 - JBpress 「中国版リーマンショック」懸念で高まる台湾侵攻リスク、韓国が「中国離れ」を加速する理由【元駐韓大使が解説】 - ダイヤモンド・オンライン 残された課題は「文在寅時代の不正」の摘発だ!「日韓関係」にこれから起こる「もう後戻りできない変化」【元駐韓大使の視点】 - 現代ビジネス キャンプデービッド会談にまで漕ぎつけた尹錫悦の日米韓協力体制再構築の執念 - JBpress 韓国で無差別殺人なぜ増加?「イカゲーム」さながらの国民の鬱憤を元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国政界で「デマ」「陰謀論」が大手を振って歩ける構造を分析する - JBpress 米韓同盟の信頼を失墜させた韓国・文前大統領の「うそ」とは?元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国最大野党の「原発処理水放出」批判を日本が無視すべき“当然の理由” - ダイヤモンド・オンライン 韓国最大野党が「原発処理水デマ」で大ブーメラン、“悪意ある扇動政治”と批判浴び支持率ダウン - ダイヤモンド・オンライン 「通貨スワップ再開」「ホワイト国再指定」、危機の韓国に日本が供した防波堤 - JBpress 「韓国は体は成人だが精神は少年のまま」ソウル大学国家未来戦略院の指摘、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 「日本を超えた」と言われる韓国経済にジワジワ忍び寄る「凋落」の気配 - JBpress 韓国最大野党が「福島原発の不安」あおる“デマ政治”で四面楚歌、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国左派も中国を批判、「駐韓中国大使の発言」巡る抗議合戦を元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 金正恩の核・ミサイル・偵察衛星の開発を許すな、米韓中心に北朝鮮を締め上げ - JBpress 韓国軍「レーダー照射問題」で日本が妥協した理由、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 歴史問題を政治利用できなくなった韓国野党、次に目を付けた「原発処理水」 - JBpress 歴史問題を政治利用できなくなった韓国野党、次に目を付けた「原発処理水」 - JBpress 韓国で追及すすむ「反日」の実像…文在寅政権下で「利権化」された「歴史問題ビジネス」の恐るべき実態【元駐韓大使が抱く不安】 - 現代ビジネス 映画『文在寅です』が大コケ、実は不人気なのが露呈してしまった韓国前大統領 - JBpress 中国に従わぬ韓国・尹政権にいら立つ習近平の「筋違い」、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国を「日韓関係改善路線」に導く尹錫悦の“執念”は実を結ぶか - JBpress 岸田首相訪韓で「改善機運の日韓関係」を邪魔する者とは、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 尹錫悦氏「グローバル中枢国家」へ前進、米国は大歓迎、中ロ朝は鈍い反発 - JBpress 韓国・尹大統領の「日本容認」発言に見る韓国外交の大変化、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 「安保は米国、経済は中国」だった韓国が台湾問題で中国の恫喝に反発の大転換 何が韓国をここまで強気にさせたのか - JBpress 「弱腰外交」で支持を失った尹錫悦、このままダッチロールしてしまうのか - JBpress 韓国経済が危機的状況で「中国離れ」鮮明に、元駐韓大使が詳しく解説 - ダイヤモンド・オンライン 尹錫悦の日韓関係改善路線に吹く逆風、もう日本と韓国はうまくやれないのか - JBpress 韓国最大野党が「日本の原発処理水」を「北朝鮮の核」より危険視する狙い - ダイヤモンド・オンライン ぱっと見で憧れてみても、よく知れば「住みたくない」と痛感する国・韓国 - JBpress 韓国「教育と司法」で左派支配が続く“反日体制”温存の実態、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 在日3世が韓国に住んでおどろいた!「反日」と「格差」のヤバすぎる中身を、元駐韓国大使が解説! - 現代ビジネス 日韓首脳会談で見えた「歴史問題解決のヒント」とは、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国「徴用工問題」解決策で見えた“反日勢力の失速”、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国・最大野党が国政放棄、「党代表の逮捕妨害」に躍起のあきれた実態 - ダイヤモンド・オンライン 徴用工問題、早ければ2月中にも日韓首脳会談開催で決着か - JBpress 韓国・前大統領が「北朝鮮スパイ」活躍の隙を与えた理由、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 徴用工問題をこじれさせた「北のスパイ」と「左翼裁判官」、韓国政府が排除へ - JBpress 日韓関係改善を阻害してきた韓国の「市民団体」、ついに改革の標的に - JBpress [深層NEWS]元徴用工問題で韓国から解決策、武藤・元駐韓大使「これしかない現実的な案」 - 読売新聞オンライン 韓国と北朝鮮が「新冷戦」突入で“朝鮮半島有事”の恐れ、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 徴用工問題解決にむけ「国内をまとめる」以外ないと腹を固めた尹錫悦大統領 - JBpress 日米韓首脳会談で合意した「北朝鮮抑止」の大きな成果、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 米韓と北朝鮮が軍事衝突の危機、日本の「重大な欠陥」を元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国と北朝鮮の「全面戦争」の危機迫る、金正恩の狙いを元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国検察が本腰を入れだした、「文在寅」周辺と「李在明」に迫る捜査の手 - JBpress 韓国・文前大統領が危険な「金日成主義者」とされる理由、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン ミサイル連発の北でなく、一緒に演習した日本を批判、これが李在明のやり方か - JBpress 北朝鮮「核先制攻撃を法制化」で日本も対象の危機、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 武藤 正敏 masatoshi muto | マネー現代 @moneygendai - 現代ビジネス 捜査本格化、文在寅時代の「親北・反日」で歪められた政治実態が明らかに 尹錫悦政権の「文在寅否定」、徐々に本丸に接近中 - JBpress 文在寅政権が重ねた「ウソと欺瞞と隠蔽」、いよいよ暴き始めた尹錫悦政権 - JBpress 文在寅前大統領、統一地方選の惨敗で始まるのは「屈従」か「検察捜査」か 得意だった「ネロナンブル」のツケを払わされる羽目に - JBpress 韓国新政権で「中国離れ」が始まった、重大な予兆を元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国大統領就任式に中国が「習近平の最側近」を送り込んだ狙い、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 文在寅政権が報復つぶし?「検察捜査権を剥奪」強行の暴挙、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 文在寅氏と尹錫悦氏が「大統領府移転問題」で激突の深層、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 「国民の統合を最優先に」とは言うが尹錫悦と文在寅の対決は避けられない - JBpress 文在寅がズタズタにした韓国外交、修復のため尹錫悦に与えられた時間は短い - JBpress 北のミサイルを静観する韓国、次期大統領候補からは先制攻撃論も - JBpress 韓国次期政権は「対中従属の見直し」が不可欠な理由、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国大統領選が大接戦、そして待ち受けるのは「暗黒時代」の予感 李在明vs尹錫悦、どちらが勝っても韓国は「さまよえる社会」に - JBpress なりふり構わず「言論統制」へ、韓国は民主主義を捨てるつもりか 「野党排除」で法案審議、与党の独善で韓国国会が異常事態に - JBpress アフガン事態に韓国震撼、いつか来る「米国が韓国を見捨てる日」 米軍のアフガン撤退は「背信」繰り返す韓国への「重大警告」 - JBpress 韓国・文大統領「最後の光復節演説」は八方ふさがりを象徴、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国・文大統領と与党に「タブーなき攻撃」、最大野党の新代表に高まる期待 - ダイヤモンド・オンライン 韓国・文大統領の「北朝鮮擁護」ですれ違う米韓、元韓国大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 米韓首脳会談、バイデンは韓国の中国包囲網引き込みに成功せず - JBpress バイデン・文在寅会談、日米韓3カ国関係修復の「最後の機会」か - JBpress 韓国文政権の「複合危機」で高まる政権交代の可能性、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 韓国文大統領の「平和の幻想」が安保危機を招く、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 民主派装う「韓国の独裁者」文在寅、次は言論統制へ 止まらぬ暗黒化、検察・裁判官に続き政権批判の言論機関も抑圧へ - JBpress 文在寅の対日姿勢「軟化」、まだ信じてはならない バイデン政権で強まる風圧、韓国は「親中・親北」変えられるか - JBpress 韓国の新駐日大使「親日派の墓掘り返せ」主張の過去 文在寅大統領、日韓関係の打開狙い「日本通で毒舌家」を大使起用 - JBpress 文在寅の大誤算、検察に圧力の法務部長官に悪評紛々 支持率や政権運営に悪影響、もはや「法務部長官の解任」しかない - JBpress 支持低迷の文在寅政権、無謀な対北融和策に注意せよ 次々飛び出す醜聞を力ずくで封殺、国民の不満も徐々に限界へ(1/6) - JBpress かくて文在寅政権は「北朝鮮の代理人」に成り下がる 北朝鮮が「期待」寄せる韓国の統一相候補はこんなに危険 - JBpress 「韓国に生まれなくてよかった」元駐韓大使が今でも心底そう思う理由 - ダイヤモンド・オンライン 開城を爆破されても「北朝鮮従属」人事を敷く文在寅 新たな北朝鮮担当の顔ぶれで分かる北への「擦り寄り強化」の意図 - JBpress 北朝鮮、瀬戸際外交から「劇場型攪乱戦術」に転換 強硬策から一転「軍事行動計画を保留」、北朝鮮の狙いは何か - JBpress 「米韓同盟」の再強化なしに北の挑発は止められない 「開城爆破」を招いたのは経済制裁ではなく韓国の「弱腰」だ - JBpress 選挙大勝で加速、「暴走」大統領を戴く韓国民の不幸 保守潰しに走り国内を分断、北朝鮮への弱腰はまさに「追従」 - JBpress 日本に関心ない文大統領 /元駐韓大使 武藤正敏氏 - Viewpoint 「打つ手なし」の文在寅がトランプに縋った「仲介」 日本はもはや韓国の「ゴネ得外交」に付き合うべきではない(1/4) - JBpress 韓国・文大統領が日本に報復できない理由、元駐韓大使が解説 - ダイヤモンド・オンライン 文大統領を韓国大手メディアが痛烈批判、政権に黄信号!? - ダイヤモンド・オンライン 【武藤正敏氏講演】日韓関係はがらりと変わる 「韓国人に生まれなくてよかった」の著者が全てを語る(1/8ページ) - 産経ニュース 「韓国人に生まれなくて良かった」元駐韓大使が心底思う理由 - ダイヤモンド・オンライン 2012年12月05日 12 00 〜 13 30 10階ホール 昼食会 武藤正敏 前駐韓国大使 - 日本記者クラブ ● 武藤正敏 ■ 在日韓国人は架け橋になれるか 「なんでもブログ(2016.10.19)」より / 武藤正敏 、前・在韓国特命全権大使が、 雑誌に寄稿している。 結論から言えば、無理。 架け橋になるためには、まず、双方の国民から 信頼される存在でなければならない。 日本側からは、本名すら名乗れない人間、 日本人のフリをして生きている韓国人 として見られている限りは、信頼などとは ほど遠い。 韓国側からは、日本に逃げ込んで、韓国人 としての義務も果たさない卑怯者と 思われているようでは、どうにもならない。 双方から圧力を受け、耐え切れず日本で 「事件」を起こす。 日本人からは恨まれ、韓国人はまったく擁護しない。 むしろ「もっとやれ」と催促するだろう。 架け橋どころか、逆効果。 日韓抗争の火種として効果的に「活躍」するだろう。 (※mono.--以下略、詳細はブログ記事で) 【外患罪】 ■ 1212 告発準備進行中⑫ 「余命三年時事日記(2016.10.19)」より (※mono.--当ページ関連記事のみ転載) / ななこ 武藤正敏・前在韓国特命全権大使。売国奴冠祭りにこの方をいれなくてはいけないと思いましたので、投稿いたします。川崎デモの中止は「日本人の良識が勝ったということであろう」とのご高説であります。全文だと長いのですが、「在日韓国人は日本人的側面も韓国人的側面も合わせ持った人々である。むしろ、日韓の橋渡し役として日韓関係の増進に貢献しうるのである」。という論調であまりにもひどい在日擁護ですので全文引用いたしました。武藤正敏・前在韓国特命全権大使に、素敵な冠お願いしまあす! 日韓で差別される在日韓国人は両国の架け橋になれるか 武藤正敏 [前・在韓国特命全権大使] 【第11回】 2016年10月18日 ttp //diamond.jp/articles/-/104771 ttp //diamond.jp/articles/-/104771?page=2 ttp //diamond.jp/articles/-/104771?page=3 ttp //diamond.jp/articles/-/104771?page=4 ttp //diamond.jp/articles/-/104771?page=5 ■日韓関係が悪くなるとしわ寄せは在日韓国人にくる 私は、2002年から05年までハワイの総領事をしていた。その時、ハワイ出身の故ダニエル・イノウエ上院議員に再三お目にかかる機会があった。同氏は2012年12月17日に88歳で亡くなったが、ロバート・バード上院議員が死去した後に上院で最古参の議員となり、上院仮議長に選出された(議長は副大統領)。同氏は日米関係の改善に貢献したことに対し、2011年に日本政府から桐花大綬章を贈られている。 しかし同氏は、1980年代に日米間の貿易摩擦が政治問題化した際には、リチャード・ゲッパート下院議員などと共に、対日批判の急先鋒であった。 そのイノウエ氏が日米関係の安定のために尽力するようになった経緯に関して、生前私に「若いころは日米関係に関与して来なかったが、日米貿易摩擦の際、日米関係が悪化すると、もっとも影響を被るのは在米の日系人であることを痛感した。それ以来、日米関係の安定のため尽力するようになった」と述べていた。 2007年に中国や韓国が「慰安婦強制連行説」を主張して米議会で審議された時も、日本の首相と衆議院が謝罪を行ってきたとして、日本の立場を擁護している。同氏は晩年、自分がいなくなった時、上院で日米関係を擁護してくれるのは誰かとしきりに心配していた。 日韓関係が悪くなると被害を受けるのは在日韓国人も同様である。いや、在米日本人以上だろう。 日韓関係は、昨年末に慰安婦問題で合意して以降改善の方向にある。しかし、2012年8月に李明博大統領(当時)が竹島に上陸してから、朴槿恵大統領の前半を通じ、政治関係ばかりでなく、国民同士までギクシャクする雰囲気が続いた。その間は首脳会談も全く行われず、朴大統領は中国の習近平国家主席と声をあわせ日本の歴史問題への対応を非難し続けた。 この間、日本では日韓関係は史上最悪との見方が広がり、嫌韓感情が高まった。私に、韓国について意見を述べる人は、ほぼ一様に「韓国は一体どうなっているのか」との疑問を投げるか、「韓国なんか放っておけ」と無視するかのどちらかであった。 ■コリアタウン・大久保を襲ったヘイトスピーチ 日韓関係がこのように悪化した時、在日韓国人の立場はどうだったのか。 東京・新宿区の大久保はコリアタウンとして20年の歴史がある。いまその中心は、職安通りに直角に交差し、大久保通りに向かって伸びる通称「イケメン通り」に移っている。ここでは2002年の日韓共催サッカーワールドカップのころから、韓流ブームに乗り、韓国系の店が増加した。しかし、2012年に李明博大統領が竹島に上陸すると、ヘイトスピーチ、ヘイトデモが頻繁に行われるようになり、韓国系の店の大半は売り上げが最盛期に比べ半減し、数十の飲食店、雑貨販売店などが閉鎖した。これに代わって、中国や他のアジア系店舗が新大久保に進出してくるようになっている。 日韓の政治的関係の悪化は、在日韓国人の生活に直結しており、その端的な例がヘイトスピーチである。2015年1月13日に放送されたNHK「クローズアップ現代」では、右派系市民グループによるデモが年間100件以上あり、そのヘイト行動の一端を紹介している。 「おまえら朝鮮人は腐れ朝鮮人なんだよ、腐れ朝鮮人。ゴキブリ、うじ虫、朝鮮人」 「殺せ、殺せ、朝鮮人。出てけ、出てけ、朝鮮人」 こうしたスローガンには韓国人を殺せ、韓国人女性をレイプせよなど、犯罪行為を助長するものもある。放送では、韓国など周辺国との関係悪化がデモ参加者の心理に大きな影響を与えていると指摘し、「あり得ないような論理を使って、排斥するような動きが出てきたのが、新たな特徴」だとの識者の声を紹介している。 ヘイトスピーチやデモに対しては2016年6月に「本邦外出身者に対する差別的言動の解消に向けた取り組みの推進に関する法律」(以下「ヘイトスピーチ対策法」)が成立施行された。この法律は、ヘイトスピーチ防止に向けた啓発・教育活動や被害者向け相談体制の充実などが柱であり、罰則は設けていない。その意味で不十分な法律であろう。 しかし、同対策法が施行された直後の週末、川崎と渋谷で在日コリアン排斥を訴えるデモを巡り、主催者側とデモを阻止しようとするグループがもみ合いとなり、川崎市のデモは中止され、渋谷のデモは反対派が進路に座り込むなど騒然となった事件があった。日本人の良識が勝ったということであろう。この対策法がヘイトスピーチやデモを終わらせることを願わんばかりである。 ■韓国でも生じた在日韓国人に対する嫌がらせ 雑誌「SAPIO」(小学館)の11月号に「韓国の『在日差別』が酷すぎる」と題する記事があった。韓国で(慰安婦合意以降の)「反日封印」で恐ろしいことが起こっている。“在日企業”ロッテが叩かれ、血祭にあげられている、韓国が苦況に陥り、日韓合意の「反日封印」で捌け口を失った不満の矛先が在日韓国人に向けられていると報じている。 在日韓国人は日本で教育を受け、韓国語をほとんど話せない者も多い。韓国語を話せても発音は日本的になってしまう。私の知る在日韓国人で、韓国で音楽活動をしていた人は、自分の名前も正確に韓国の発音ができなかった(音楽家で耳はいい筈なのに、である。それだけ韓国語の発音は複雑である)。韓国本国の人々は、在日が韓国人でありながら韓国語ができないことに違和感を感じている。したがって親しみも半減するのであろう。 加えて、韓国の若者はいま不況に苦しんでいる。韓国の統計庁の2016年2月の調査によると、韓国の若年失業率は12.5%、首都ソウルでは3割が失業中とのデータもあるようである。韓国では「7放世代」ということが言われている。韓国の若者は、恋愛、結婚、出産、マイホーム、人間関係、夢、就職を諦めたというのである。それは要するに人生を諦めたと同意でもある。 それだけ社会に対する不満が鬱積する中で、在日は2012年に兵役法が改正されるまで、兵役が免除され、祖国に貢献しないで、与えられた特権に安住する者との見方が残っている。在日韓国人が長年日本社会の中で就職や社会保障などの面での差別に苦しんできたことは知らず、現在の自分たちの置かれた状況より在日の方が恵まれているとして、在日を叩いている面もあろう。 ■日本での安定した生活基盤を 在日韓国人は求めている 在日韓国人は韓国では「在日同胞」と言われている。しかし、在日韓国人は文化的、心情的に日本により近い者が多く、生活習慣、モノの考え方が韓国人的ではないと見られている。こうした傾向は今後ますます助長されていくであろう。その結果、在日韓国人は必然的により日本に近づいていくことになる。 今後とも、日韓関係が悪化する場面はあるかもしれない。しかし、私は、在日韓国人は日本の韓国の政治に対する怒りの対象となるべきではない、と考える。在日韓国人は日本において安定した生活基盤を求める人々である。 日本は今後ますます少子高齢化が進んでくる。そうした中で、在日韓国人は日本人の生活文化や心情に最も近い人々である。将来、ともに協力していくべき人々であり、その多くは将来日本人ともなり得る人々である。 2015年の在日韓国・朝鮮人は45万7772人で、35年前の68万1838人から22万4066人減少している。反面、2013年9月末の韓国・朝鮮系日本人は34万5774人である。在日韓国・朝鮮系から日本に帰化する者の数は95年に1万人を超えたのを皮切りに年間で毎年9000~1万人に上っている。2006年、韓国・朝鮮籍所有者と日本国籍者の婚姻件数は2006年が8376人、2014年が4113人などとなっている。 在日韓国人の組織である大韓民国民団は、在日韓国人に対する地方参政権付与を求める運動を活発に行っている。 日本国内には、地方参政権といえども外国人に参政権を付与することに慎重論が多い。参政権が欲しければ帰化すればいいではないかとの議論がある。また、在日韓国人に地方参政権を与えたら、中国人はどうするのかという議論もある。 仮に地方参政権を与える場合にも、在日韓国人の中でも永住権を持ち、長年税金を納めている人々など、相当絞らざるを得ないであろう。こうした論点をクリアするには多くの困難も予想され、一朝一夕にはいかないであろう。ただ、日本が在日韓国人を社会の一員として受け入れるオープンな雰囲気が進めば、むしろ進んで日本社会の一員となり、日本国籍を取得しようという決意を抱かせよう。 ■就職差別はかなり緩和 社会的活動も多岐に 在日韓国人の中でも年配の世代には、あるいは帰化は手続き的な国籍取得ではなく、民族的同化を求めるものであるといった過去の考え方がまだ残っており、心情的に日本国籍取得に抵抗があるのであろう。日本に帰化したら、韓国に残る親戚にどう思われるか気になる人がまだいるのかもしれない。 そうした抵抗のない在米韓国人の間では、米国籍への帰化がより気軽に行われている。以前は日本に帰化した者で韓国系と自認する者が少なく、日本人と自認する者しか帰化しない時代が長く続いた。しかし、1980年代以降は、日本国籍を取得しながら民族的出自を明らかにする者も増えつつあり、韓国系日本人を同胞視する在日韓国人も増えている。在日韓国人もその中心が3世、4世の若い世代に移っており、帰化に対する抵抗も少なくなっている。韓国でも帰化した韓国系であっても在日同胞と位置付けている。 こうした日韓の状況に鑑み、在日が将来どちらの方に向かっているか。確実に日本社会に溶け込み、日本人化する方向に向かっているのではないかと考える。 これまで在日韓国人に対しては、第二次大戦後に韓国・朝鮮人による犯罪が増加したという現実があり、山口組構成員のうち約10%が在日韓国・朝鮮人であるとも一部では言われている。また、従来、在日韓国・朝鮮人の職業としてパチンコ、不動産、焼き肉などの自営業が多いとされていた。何となく迷惑な存在という見方があったことも否定しない。 しかし、それはある意味、日本社会において厳しい生活環境のもとにあった在日の状況を反映したものでもある。過去には在日に対する厳しい就職差別があったため、自営業の道に進まざるを得ず、場合によっては反社会的行動にも走ったのである。 現在は、こうした就職差別もだいぶ緩和されてきており、在日韓国人の社会的活動も多岐にわたっている。 もともと、韓国人は在日も含め教育に熱心である。日本の一流企業に就職している人々も多い。日本では労働人口が減少しつつあり、専門性や技能のある外国人の受け入れを増やそうという動きが広まっている。そうした時に、日本人に最も近く、今後ますます日本社会に溶け込もうとしている在日韓国人を真っ先に日本社会が歓迎しないというのは理に合わないことのように思う。今後日本が国際社会でより活発に活動していく上でも貴重な人材を提供してくれよう。 ■在日韓国人差別すら解決できないで 外国人受け入れ問題を進められるか 私は、外務省勤務当時、外国人の受け入れを担当する課長をしていたことがあり、技能労働者の研修制度の立ち上げに関与していた。現在、この技能労働者制度にいろいろ問題があると指摘されているが、もともと私が主張していたのは、日本にはこうした技能労働者の受け入れ制度が確立しておらず、将来人口減少の中で急に外国人労働者を受け入れざるを得なくなると、問題が多く発生する恐れがあるので、人数をコントロールしやすい仕組みを作り、試行錯誤しつつ制度の整備を図るべきだ、という点である。今問題があると騒いでいる人がいれば、今まで何をやってきたのか、と言いたくなる。 日本は今、人口減少で将来への不安を抱えている。日本は今後人口問題をどう考えていくのか。特殊出生率を改善していくのに越したことはないが、現代のわれわれの生活パターンからすると、それほど大きく改善はしないであろう。とすれば、外国人の受け入れを増やし、活力のある社会を維持していくのか、それとも小さいながらも幸せな国に変貌していくのか。外国人を受け入れるとすれば、それはいかなる外国人か。 そうした問題を考えるとき、まず、在日韓国人に対する差別――法的・制度的にはなくなっても実質的に残るものも含む――すら解決できないようでは、将来の外国人受け入れの仕組みを考えることさえ難しいのではないか、と思われてならない。 現在の在日韓国人はどっちつかずかずの状況で、日本からも韓国からも叩かれる存在になっている。しかし、別の視点から見れば、在日韓国人は日本人的側面も韓国人的側面も合わせ持った人々である。むしろ、日韓の橋渡し役として日韓関係の増進に貢献しうるのである。在日韓国人にはそうした役割を果たしてもらうことが日本にとっても韓国にとってもメリットとなるのである。 在日韓国人の立場について、日本人が過去の偏見や日韓の政治関係を一旦捨てて、改めて客観的に見直す時期に来ているのではないか。 魚拓 https //web.archive.org/web/20161018083010/http //diamond.jp/articles/-/104771 https //web.archive.org/web/20161018083515/http //diamond.jp/articles/-/104771?page=2 https //web.archive.org/web/20161018083752/http //diamond.jp/articles/-/104771?page=3 https //web.archive.org/web/20161018084056/http //diamond.jp/articles/-/104771?page=4 https //web.archive.org/web/20161018084430/http //diamond.jp/articles/-/104771?page=5 .....この前在韓国特命全権大使武藤正敏という人物の異常さは、日本人の臭いがまったくしないところで、以前から注目されていた。今回も、独特のねつ造、すり替えテクニックで教宣、洗脳文書を書き上げているが、もうその手法は古すぎる。少なくとも余命の読者には通じない。 川﨑デモや大久保デモに関しては恣意的なねつ造とすり替えがあり、すでにこの人物の発言は日本人の不快感を通り越して次のレベルに達しているといってもいいだろう。 また、それとなく朝鮮人の在日特権や外国人参政権を容認しており、単純に言論の自由として放置するには政治臭がきつすぎる。 従前は、このような工作活動に対して手段がなかったが、現状では外患罪という万能ツールがある。たかが数ページの記述の中に赤字で示した箇所がいったい何カ所あるかで判断するならばいずれ告発ということになるだろうな。 } ■ 前駐韓大使がここまで語った韓国への諫言 「iRONNA(月刊正論2015年7月号)」より / 武藤正敏(前駐韓特命全権大使) 黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員) 憂国、憂韓の書 黒田 日韓国交正常化が今年6月22日で50年になります。しかし、両国関係は氷河期のごとく冷え込んでいて、この大きな節目を祝うような雰囲気ではありません。 そんな中、2010年から12年に韓国大使を務められた武藤大使が、両国関係について考察した『日韓対立の真相』(悟空出版)という一冊を世に出された。李明博氏による韓国大統領として初の竹島上陸、天皇陛下に対する土下座要求発言、ソウルの日本大使館前の慰安婦像設置と、日本で嫌韓・反韓感情が燃え上がるきっかけとなった在任中の“事件”も取り上げておられる。 大使が退官されてまだ2年半余り。外交官、特に大使を経験された方がそれだけ早い時期に、赴任国とのシビアな懸案事項について書かれるのは極めて異例です。ソウルの日本大使館関係者からは、「大丈夫か」「なにかまずい話は入っていないか」という声も聞こえてきますが、私はこの本は、大使の「憂国の書」であり、それ以上に韓国を心配し憂うる「憂韓の書」であると受け止めています。 大使とも意見が一致しているのですが、いまは日本の嫌韓・反韓感情のほうが韓国側の反日感情よりも強くなっています。特にいわゆる親韓派といわれる人々の多くが韓国離れしていて、事態は深刻です。韓国と長く付き合って愛情を感じ、もっと韓国を知り、理解すべきだと提言してきた結果がいまの日韓関係であり、みんな韓国の現状に気落ちしている。大使も同じことを感じられ、このままでは大変なことになりますよと韓国に伝えたいという衷情がこの本に表れています。「勇敢な憂韓の書」ですよ(笑い)。 武藤 この本を書いたことで、日本でも韓国でも私は批判を浴びるでしょう。それも覚悟の上です。日韓関係が急速に悪化した今、私の意見を率直に述べ、皆さんの議論の出発点とすることが、必要なのではないかと考えました。日韓関係のルールを変えないともはや収まらない状況になってきていると思います。韓国には反日はやめ、日韓関係を客観的に見てもらう必要があります。日本に改めてほしい点も書いていますが、韓国からすると厳し過ぎると感じられる点は多々あるでしょう。 韓国についていま感じていることから始めます。第一に、韓国は相変わらずだな、という点。「日本は歴史認識を改め、過去を反省せよ」「日本は右傾化、軍国主義化している」と言い続け、現実を理解しようとしない。 第二は、行きすぎた反日です。たとえば2011年8月に出された慰安婦問題をめぐる韓国憲法裁判所の判決です。韓国政府が対日賠償請求問題に具体的に取り組んでいないのは憲法違反であるという内容で、これ以降、韓国政府が改めて日本政府の責任を問い始めました。日韓基本条約と同時に締結された請求権・経済協力協定で日韓間の賠償問題は完全かつ最終的に解決しています。にもかかわらず司法の最高機関が、国交正常化の合意を無視して、国民感情を体現した判断をしたのです。 そして、ソウルの日本大使館前の慰安婦像です。つくったのは、慰安婦問題に長年取り組んできた「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)です。韓国政府は発足当初から挺対協に対して何も言えませんでした。 朴槿惠大統領は就任以来2年余り、日本の取り組みによる慰安婦問題の解決、進展が日韓首脳会談を行う前提だと言ってきました。しかし、安全保障問題で鋭く対立している国と国との間でさえ首脳間の対話は続けています。友好関係にあるはずの日韓の首脳が、一つの問題のため対話しないのは国益に反する。李明博前大統領が竹島に上陸したり、陛下に極めて非礼な発言をしたりもしました。これも従来なら考えられなかったことです。 三点目は、政治、メディア、一部NPOなど声の高い人の反日感情が、一般国民の意識から乖離してひとり歩きをしていること。一般国民の対日感情はそれほど悪くはありません。四点目は、今は韓国の反日よりも日本の嫌韓のほうが強くなっている、ということです。こちらも手当てしないと日韓関係は良くならない。 挺対協に振り回される韓国政府 + 続き 黒田 二国間関係の最大の障害になっている慰安婦問題からみていきましょう。この問題は、日本政府が河野談話を出し(1993年)、元慰安婦の女性たちに償いと謝罪、支援をする「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)を官民共同で創設(1995年)したことで解決するはずでした。ところが、あくまで日本の国家としての謝罪と賠償を求める挺対協が納得せず、結果的に国民世論も同調し、それに押された政府も日本への非難、要求を蒸し返した。この本にも、韓国で日本のアジア女性基金の取り組みが挺対協によって後退させられていくプロセスが詳しく書かれていて、韓国政府が挺対協に振り回されてきたと指摘されています。 なぜ挺対協という一運動団体に政府が振り回されているのか。そこには、韓国社会の変化、あるいは国家状況の変化があると私は考えています。韓国は“NGO国家”つまり“非政府国家”になってしまったということです。とくに左派系NGOが影響力を拡大した盧武鉉政権の時代から国家より個人が重要という社会的雰囲気になりました。官と民の力関係が変わって、官が民をコントロールできなくなってしまっている。 武藤 私も同じ問題意識を持っています。いわゆる「三金」、金泳三、金大中、金鍾泌氏のような実力者がいた時には、政府の野党対策も比較的容易だった。 挺対協に話を戻しますが、彼らは、一部にあったかもしれないことが一般的であったかのように誇張し、慰安婦問題を国際社会にアピールしてきました。その事実関係の過ちが明らかになれば、問題解決の契機になると私は考えています。 韓国内でもそのことを分かっている人はいますが、声を上げると社会的に抹殺されかねません。実際、『帝国の慰安婦』という本を読めば、挺対協の事実主張の誤りが分かりますが、この本は挺対協の支援を受けた元慰安婦の女性らの申請で発禁となり、著者の朴裕河・世宗大学校日本文学科教授が名誉毀損で刑事告発されています。朴裕河さんは真剣に日韓の和解を追求している学者です。その人の書が正当に評価されないのが今の韓国です。 ただ彼らにも弱みがあります。彼らは、日本が元慰安婦の女性たちに償いと謝罪、支援をするため官民一体で1995年に立ち上げたアジア女性基金について、「日本政府の賠償責任を回避するためのまやかしだ」として全面否定し、元慰安婦の女性たちに受け取りを拒否させ、当初受け取った7人の元慰安婦たちに対して嫌がらせをしました。それが「元慰安婦を支援する組織」のやることですか。 その後さらに54人がアジア女性基金の償い金を受け取りました。これは元慰安婦の立場を考慮し公表されませんでしたが、この時受け取っていれば、おばあさんたちにとって、より安らかな老後だった筈です。 日本が、アジア女性基金のやり方や挺対協の妨害行為についてうまく情報発信をすれば、挺対協が盛んに運動しているアメリカでの評価も変わるでしょう。挺対協の主張する事実関係の誤りが理解され、挺対協に対する支持が弱まれば、彼らに扇動されている格好の韓国社会の状況も変わるのではないでしょうか。 黒田 しかし、アジア女性基金式の解決策は、本誌の読者には受け入れられないかもしれません(笑い)。その読者の怒りに火に油を注ぐようなことを敢えて申し上げますが、私自身は、慰安婦問題で改めて外交決着をすべきだと考えています。第一次が河野談話、第二次がアジア女性基金で、第三次外交決着です。 そこで課題となるのは、NGO国家となった韓国が、もう一度国家としての権威を取り戻して、日本と外交決着を図る意志を持てるかどうかです。朴槿惠大統領は、世論の大反対を戒厳令を敷いてまでして押し切って日韓基本条約を締結した父親の朴正煕大統領のように「歴史が判定してくれる」と決断できるのか。 慰安婦問題の解決に向けての一番の障害である挺対協ですが、日本は国家的、法的な責任を認めろというのが彼らのコアな主張です。韓国の外交当局者も本音では、それは無理だということは分かっていますが、猛烈な批判を恐れて声を上げることができない。 しかし、その挺対協も韓国内で孤立しつつあるんです。アジア女性基金への妨害行為で、彼らの運動が本当に元慰安婦のおばあさんたちのためのものなのかと、朴裕河教授らが問題提起し運動を始めている。日本が受け入れられないような強硬な主張をすることでおばあさんたちの救済を遅らせているのではないか、という批判が出はじめているのです。 そうした真っ当な考え方が挺対協の強硬な主張を押し切れば、韓国政府も、人道的、道義的責任において対処するという日本にも可能な範囲での取り組みを受け入れる名分が立ちます。朴大統領も「おばあさん方は余命いくばくもないから、早期に温かい配慮を」と言ってるわけですから。そうなれば、日本の外交当局者も頭がいいから、いろいろなアイデアを出してくると思います。 日本の世論は新たな外交決着に簡単には納得できないかもしれません。河野談話にしてもアジア女性基金にしても、解決のためとはいえ事実でない強制連行を認めるような形になったり謝罪を繰り返したりしたことで、逆に事態の悪化を招いていると多くの日本人は見ています。今回改めて謝っても、さらに事態を悪化させるだけではないかという懸念は消えない。 武藤 私は挺対協の主張は論外だと思います。彼らの言うラインでの解決などあり得ません。韓国は、日本との関係においては、倫理的、道徳的に優位に立とうとします。しかし、いったん韓国側の論理を否定し、その誤りを正したうえで、日本人としての気持ちを示すということであれば、日本が道義的に上位に立つことになり、韓国は二度とこの問題を提起できません。そういう形であれば、日本国民もやむを得ないと考えてくれるのではないでしょうか。 いわゆる歴史教科書問題についての宮澤官房長官談話(昭和57年8月)でも、「(日本)政府の責任において(教科書の記述を)是正する」と書かれています。韓国や中国から批判されたのではなく、日本の判断で取り組むのだと明確にしています。 黒田 近隣諸国条項ですね。ですが大使、近隣諸国条項も本誌の読者には、自虐史観的教育を蔓延させたと思われています。むしろ「自虐史観に染まった外務省が近隣諸国条項を主導した」と思うでしょう。あれは韓国とはコトを荒立てないという、過去の事なかれ外交の典型例でしょう。 武藤 私は歴史問題について、韓国の主張する歴史認識に日本が妥協するのはもう止め、お互いに客観的事実を探究していくべきだと考えています。それが日本国民の嫌韓感情に応える道だと思います。今までのやりかたは日韓関係にプラスにならないと思っています。 黒田 なるほど。日韓が膝を詰めて議論をしてもなかなか出口は見えてきません。問題自体が国際化していて、国際世論を味方に付けることも重要です。その国際世論を動かせれば、挺対協を孤立させ、当事者能力を失わせることは可能だと思います。 そのうえで、拡大版の女性基金を構想するのはどうでしょうか。アジアではなくて世界女性基金。安倍首相も国連やアメリカで女性の人権問題を取り上げています。その観点を入れて、紛争地域や戦地における女性の人権保護、あるいは将来に向けての女性の人権保護拡大といったように問題を拡大する。その趣旨の中に、過去の教訓として慰安婦問題を入れ込めば、国際世論を日本の味方にできるのではないでしょうか。脱北女性の問題を入れてもいい。 武藤 狭義の強制性はなかったのだという議論がありますが、強制性を日本が否定して国際的には理解を得られませんでした。黒田さんがおっしゃったような解決策を提示する一方で挺対協のアジア女性基金に対する歪んだ姿勢や、事実主張の誤りを国際社会に説得していけば、間接的な形ではありますが、強制性に関する日本の主張を理解してもらえるのではないでしょうか。 メディア発信を強化 黒田 慰安婦問題で新たな外交決着案を考えることに、日本の世論が「またか」と懸念するのはこれまでの経緯からすると当然だと思います。ただ今後、さらに問題が蒸し返されて第四次、第五次決着という事態になっても仕方がないと思う。外交は相手があることですから。韓国は実にやっかいな相手ですが。 武藤 これまでとの違いを明確にしたうえで決着させることが大切です。第一次、第二次は韓国政府から言われてやったという側面があった。しかし、挺対協には多くの事実認識の誤りがあり、第二次決着も妨害した。そのことを日韓双方で確認したうえであれば、第一次、第二次とは質的に違う決着が可能ではないでしょうか。 ここまで日韓関係が悪化した以上、いったん関係を見つめ直して新たな次元のものにしていくべきです。この本の趣旨もそこにあります。日本が言うべきことは言い、韓国にもすべて自分が正しいと考える姿勢を改めていただく。いまのままでは対立は収まらないし、日本としても納得できません。 彼らには自分たちの主張が国際社会では評価されていないと悟ってもらうことが大切です。だからこそ、挺対協の誤りを各国に理解してもらう努力が必要になってくる。今度の安倍総理のワシントンでの上下両院合同会議の演説は、韓国が要求していた慰安婦問題での謝罪はなかったのに、おおむね好意的に評価されていますね。 黒田 ええ。韓国マスコミは批判の声ばかり伝えてましたが。 武藤 中国でさえ、韓国のような大々的な批判は避けている。韓国は慰安婦問題で、朴槿惠大統領を先頭にいわゆる「告げ口外交」をあちこちでやって、各国を自分の味方に引きずり込むことで日本に圧力をかけようとしてきました。しかし、それが効果を上げていないことが分かれば、自らも姿勢を見直すでしょう。 黒田 日本側の主張が韓国でなぜまったく理解されてこなかったのか。私は以前から、日本政府や外務省のアピールや取り組みが不十分だと思っていました。韓国を刺激してはいけないという事なかれ主義に日本の過去の対韓外交は縛られていた。 武藤 外務省も日本の立場を主張してきました。しかし、韓国は自分たちよりの発言をする、いわゆる「良心的日本人」の言うことを取り上げ、一方的に日本は誤っているとの論理を作り上げますから、馬耳東風なのです。 黒田 しかし、その日本の事なかれ外交もすでに過去のものになったと思います。一つは民主党政権が政治主導を言い出して、外務省から外交の主導権を奪ったうえで、財務大臣だった安住淳氏が「対韓制裁」という言葉を使いました。日本の政府高官が韓国に「制裁」という言葉を使ったのは歴史的に初めてですよ。 そして現在の安倍政権になって、対外発信に予算を随分とつけるようになった。韓国メディアでは最近、日本が対米世論工作やロビー外交に力を入れていて、韓国の脅威になっているという報道が目立ちます。俺たちも負けずにやるべきだというんですね。 ですから、政治の姿勢は明確に変わった。官も、武藤大使の時代から、韓国のメディアに対して言うべきことは言うようになったのも確かですしね。 武藤 ええ、報道内容に事実関係の誤りがあれば、きちんと指摘するよう取り組んできました。ただ、訂正記事が載ることはなかった。反論を載せろといっても応じなかった。そこで大使館のホームページに載せたりはしました。ただ、論評記事は言論や報道の自由の範疇ですからコメントはしませんでした。 メディアに抗議しても直接的な効果はあまりなかったのかも知れません。ただ、うるさいなとは思われたでしょう。それが報道の自制を促すよう今後も強化していくべきです。メディアだけではなく、有識者に対してもいろいろと言い講演でも言いましたが、「大使は全て韓国が悪いと言うのか」という反発が返ってくるだけでした。 黒田 分かります(笑い)。今回の安倍首相のアメリカ議会上下両院合同会議での演説も、早く韓国語にして韓国社会に発信すべきではないでしょうか。英語と日本語はあっても韓国語がない。それから昨年政府が公表した河野談話の作成経緯の検証報告書も韓国語で発信していただきたい。報告書を韓国の普通の人が読めば「日本も一生懸命やってきたんだ」と分かるはずです。 武藤 非常に重要な指摘ですね。外務省に言っておきます。ホームページに載せてもいい。 黒田 河野談話の検証報告書には、61人がアジア女性基金の償い金を受け取ったことも掲載されていますしね。これは韓国人にはぜひ知らせるべきです。 武藤 その点がもっと大きく報道されれば良かったと思います。 意図的な「日本隠し」こそ歴史歪曲 黒田 大使がこの本で強調されている一つが、国交正常化以降、日本が韓国に対して行った協力が韓国ではまったく知られていないという問題です。 武藤 黒田さんの本を少しクオートさせていただきました(笑い)。 黒田 その点は昔から大使と意見が一致しています。彼らが知らないふりをするなら、日本がアピールして韓国民に知らせるしかない。日韓の国交正常化50年は、先日のオバマ大統領ではありませんが「お互いさま」の歴史であり、韓国にとってもプラスがあった。その事実が韓国社会に知られていたら、日本は非情な国で過去をまったく償ってないという誤解や反日感情は生まれなかったかもしれません。 武藤 私は1975年に韓国に行き、韓国語研修のあと大使館で経済協力を担当しました。当時、日本は請求権・経済協力協定に基づくもの以外にも、毎年の定期閣僚会議を通じて新たな経済協力を実施していました。しかし、他の国々の協力は報道されましたが、日本の協力は報道されませんでした。あってもベタ記事程度。 私は、国務総理や外交通商部長官らに大使離任の挨拶をしたときに、こう言って回りました。「私はなにも韓国に感謝しろと言うつもりはない。ただ日韓関係を改善させたいなら、日本が韓国に対して誠意をもって向き合ってきたことを韓国の人々に知らしむべきではないか。それは韓国の国民感情を和らげ、対日外交をやりやすくするはずだ」。みな嫌な顔をしていましたね。 黒田 このほど外務省のホームページで、戦後の日本のアジア各国への協力がアジアの発展に寄与したことを説明する「戦後国際社会の国づくり:信頼のおけるパートナーとしての日本」という約2分間の広報動画を、韓国語を含む10カ国語で流し始めたところ、すぐ朝鮮日報が「新たな歴史歪曲だ」と1ページもの特集を組んで非難キャンペーンをしました。さきほど日本の経済協力が「知られていない」と言いましたが、実態は「日本隠し」です。韓国は意図的に隠してきた。日本の支援・協力を否定することこそ歴史歪曲ですよ。 そのことが分かるのが、教科書の記述です。約10種類の高校の近・現代歴史教科書のうち、日本の経済協力に触れているのは1点のみ。それも1行です。しかも保守派の教科書だとしてバッシングされ、採択したのは全国約2400校のうち僅か3校です。 しかし実は、ある種の過去の償いの象徴である日韓国交正常化時の対日請求権資金、無償借款3億ドル、有償借款2億ドルの対韓経済協力資金はどのように使われたのか。韓国政府が1976年にまとめた「対日請求権資金白書」という500ページを超す報告書に克明に書かれています。釜山―ソウル高速道路や浦項製鉄所はもちろん、あらゆるインフラ建設に使われ、しかも個人補償にまで使われたことが記録されている。 この白書はぜひ復刻されるべきだと言って回っていたら、ソウルの日本人会(SJC)が複製してくれました。韓国語ですし、是非韓国人に読んでほしい。 武藤 そうした事実を公にできないことが、韓国の問題でしょう。自分たちの考える正しさに沿ったものしか受け入れられない。結局、韓国の人たちに日本がらみの事柄を客観的に知ってもらうためには、当面は国際社会を絡ませることが有効でしょう。最初は反発するでしょうが、いずれ自分たちの主張は「大丈夫かな」という意識が出てくる。そこが出発点だと思います。 黒田 日本の支援・協力が韓国の現在の発展につながったというのは韓国を除く世界中の常識なんですがね。 武藤 そのためにも日本は感情的なことを言わずに冷静に対応して、韓国の側に問題があると国際社会に理解してもらうべきです。 黒田 アメリカに言ってもらうのがいちばんいい。 武藤 シャーマン国務次官が今年2月、歴史問題をめぐる日本と中韓の対立で、「指導者が旧敵国を非難することで国民の歓心を買うのは簡単だが、そのような挑発は機能停止を招くだけだ」と発言したことに韓国は大きく反発したのは相当に気にしていることの表れです。 黒田 アメリカ当局者も、日本を歴史問題で攻撃して日米韓の関係を揺るがす韓国の姿勢にうんざりしているんですよ。“Korea Fatigue”という言葉があるくらいでね、韓国疲労症。 竹島を世界自然遺産に 黒田 竹島問題は近年になって、韓国人の愛国のシンボルとして激しくなったと私は理解しています。大使もこの本で、その転換点は盧武鉉大統領時代だったと指摘されています。それより前に金泳三政権が竹島に埠頭を造った(1995年12月建設着手)ことも転換点の一つだったと思います。この大きな現状変更に、当時の外務省をはじめ日本は韓国に遠慮があったのか対応が十分でなかった。その後、韓国はやり放題になりましたからね。 武藤 外務省として相当抗議をしましたが、現実として建設を止められなかった。 黒田 あの頃、民主化をきっかけにそれまでの日韓関係を支えてきた古くからの知日派が後退し、日韓双方がお互いを忖度しながら交渉するということがなくなったことも影響した。 武藤 そうですね、通常の外交ルートでの交渉しかできなくなりました。これが普通の国家同士の外交であればいいけれども、日韓のように山積する課題を抱えている関係では普通の国同士の交渉でうまくいくのか。 黒田 埠頭の建設は上陸や往来を容易にするということです。そして盧武鉉政権時代に民間人の往来が現実に自由化された。それまではなかなか行けなかったのが、観光地化され、いまや年間20万人以上が上陸しています。一日500人ですよ。盧武鉉政権時代に竹島問題は一気に大衆化、国民化したのです。 武藤 盧大統領は「過去の不当な歴史で取得し、侵略戦争で確保した占有地に対する権利を主張する(日本の)人々がいる」と言って歴史問題にしたのです。 黒田 日本は、かつて奪った島を再び奪おうとしていると曲解され、竹島への関心が一気に広がった。その背景にも韓国社会の変化があったと思います。盧大統領は戦後生まれで、解放後世代が初めて中心になった政権でした。過去の体験がない彼らは日本に侵略されたとか“独立戦争”を戦ったとか、そんな教えられた知識だけであの時代を見ています。その彼らの対日イメージが「独島は日帝侵略によって奪われ、再び奪われようとしている」という図式にぴったりと合致した。そこから竹島が対日ナショナリズムのシンボルとして局部拡大された。 武藤 そのとおりです。日本にも「日本が軍国主義化している」「右傾化している」などと非現実的なことを言う人々がいて拍車をかけた。 黒田 今や竹島は宗教化していますよ。国民宗教としての「独島教」ですね。日本の言い分などまったく聞こうとしません。 武藤 日本が何をやってもけしからんという反応が返ってくる。領土問題としてみると、「竹島の日」を制定したり教科書に記述したりという日本の取り組みなど穏健なものですよ。中国が尖閣諸島、あるいは南シナ海で何をやっているか見てほしい。それでも韓国が反発するのは、歴史問題になっているからです。 私は、竹島問題が将来解決に向かうためには、幾つかの要素が必要だと思っています。一つは、韓国に日本は重要な国だと再認識してもらうこと。この問題で激しく日本と対立するのは韓国の国益に反すると悟らせること。二点目は、歴史問題から領土問題に戻すことです。ここでも慰安婦問題が鍵になると思います。慰安婦問題をきっかけに韓国の人たちに歴史問題で自分たちの考えがすべて正しいわけではなかったと認識をあらためてもらう。そのことが竹島問題にもよい影響を与えると思います。 黒田 かつて朝日新聞の論説主幹が日韓友情の島として竹島を韓国に譲れと書いて批判されました。韓国は大喜びでしたが、友情の島といいたいなら日韓共同でユネスコの世界自然遺産として登録すればいい。自然遺産になると、韓国がつくった施設は自然環境保護のため全部撤去しないといけませんからね。あの島は「まず自然に返せ」ですよ。 武藤 おもしろいアイデアですね。 黒田 あの小さな島は、韓国の各種施設で満身創痍ですが、不思議なことに韓国では自然保護地域なんですよね。 大人同士の関係構築に向けて 黒田 嫌韓・反韓感情が高まっている日本では、韓国が何を言っても放っておけという雰囲気が支配的です。付き合うメリットはないと考える国交断絶論者も珍しくない。ここで改めて日韓関係が大切である理由を考える必要があるでしょう。その一つが中国問題ではないかと思うんです。これまで日米の側にいた韓国が、中国との距離を縮めている。このまま中国の側に追いやらないよう、日米の側にとどめることが必要だという機運が生まれたら、日韓関係の改善につながるかもしれません。 そこで大使にうかがいたいのですが、韓国が中国の側につく、たとえば米韓同盟を手直し、後退させたり、中国に軍事的に依存したり、といったことはあり得るのでしょうか。韓国人に聞くと、米中の間でバランスを取ろうとしているにすぎず、「そんなことはあり得ない」と言います。一方、日本では昔のイメージで、韓国が華夷秩序にまたも組み込まれようとしている、新たな朝貢外交の始まりだとしきりに言われています。 武藤 日本もアメリカも、韓国がごねると折れてなだめてきた。韓国はそれが当たり前になっていて、中国を怒らせるよりも、「アメリカさん、日本さん、すこしだけ我慢してくださいよ」という状況でしょう。 ただ、朴槿惠大統領は明らかに中国に寄り過ぎています。本にも書きましたが、就任前の彼女の頭の中は中国で埋め尽くされていた。彼女を大統領にするための準備組織にいた人はそう言っていましたね。 中国の現在の存在感を考えると重視するのも分からないではない。いまや韓国の最大の貿易相手で、北朝鮮に向き合う上でも重要な存在です。しかしこれまで、北朝鮮との関係で韓国を助けてきたのはアメリカと日本です。中国が東シナ海に一方的に設定した防空識別圏でも韓国のことは無視でしたでしょう。中国と仲良くすれば、結局は取り込まれます。 そのことを理解していれば、中国の側につくことはないと思いますが、韓国の人たちが希望的観測を抱きがちであることは気になります。すべて自分たちが正しいと考えるのもその傾向のためだと思いますが、国際情勢評価を間違えるとたいへんなことになります。 黒田 日本には執拗なのに中国とは歴史の清算をしなくても平気でいるのも不思議ですよ。韓国が中国に対し朝鮮戦争介入について謝罪や反省をしろと要求したことなどありません。 武藤 中国に対しては面と向かって言えない。 黒田 韓国はとにかく日本が絡む問題になると国際的常識に合わない行動を取る。日本大使館前の慰安婦像問題にしても、アメリカ大使館前に不法な反米記念像ができたら韓国当局が放置することはあり得ないでしょう。 武藤 そうですね。 黒田 なぜそうなのか。批判すると必ず韓国の外交当事者や政治家は「わが国には特殊な事情がある」と言う。日本に対する厳しい国民感情があるからだ、と。韓国には《国民情緒法》という、憲法より上位の特殊な法律があると自嘲気味に語る人もいます。 武藤 憲法裁判所の慰安婦判決がそうでしょう。 黒田 実際の法体系ではあり得ない判決が、国民感情に沿って出される。その根拠が《国民情緒法》だというわけですね。NGO国家化した韓国内で日本だけ適用される《法律》ですが、なぜ日本にはそれが通用するのか。結局、これまで韓国の無理難題に日本が応じてきたからでしょう。 しかし、民主党政権末期から安倍政権になって、日本はもう無理難題を受け入れなくなりました。私は、これは長期的にみると日韓関係正常化には必要なことで、《国民情緒法》も効果がないという経験が積み重なれば、撤回されるかもしれないと思っています。 武藤 安倍首相が4月のバンドン会議やアメリカ議会での演説で謝罪しなかったのも、これ以上韓国の言いなりにはならないという姿勢の表れだと思います。 私は1975年に韓国に初めて赴任して以来、韓国が強くなれば日韓関係は成熟するだろうと期待してきました。韓国は経済先進国となりましたが、「相変わらず」です。いい加減に大人になってもらわないと日韓関係は改善しません。事実は事実として受け止めて、大人同士の関係を築いてほしい。この本には、そんな希望を込めています。嫌韓で書いたわけではない。 日本が韓国をけしからんと考えるのも仕方がない面があります。しかし、感情的に行き過ぎた発言やヘイトスピーチの類いは控えたい。韓国の国民レベルでは反日感情はほとんどありません。韓国に対して倫理的に優位に立つ。そして慰安婦問題など懸案事項は国際社会を味方につける。この姿勢が対韓国では大切だと思います。 .................................................................................. むとう・まさとし 昭和23(1948)年、東京都生まれ。横浜国立大学卒業後、外務省入省。韓国語研修の後、駐大韓民国日本国大使館勤務。参事官、公使を歴任。前後してアジア局北東アジア課長、駐オーストラリア日本大使館公使、駐ホノルル総領事、駐クウェート特命全権大使などを務めた後、2010年、駐大韓民国特命全権大使に就任。2012年退任。 くろだ・かつひろ 昭和16(1941)年、大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。共同通信社に入社後、韓国延世大学校に留学。ソウル支局長などをへて平成元年から産経新聞ソウル支局長を務める。日韓関係の報道でボーン・上田賞、日本記者クラブ賞、菊池寛賞を受賞。著書に『韓国人の歴史観』『・日本離れ・できない韓国』『韓国 反日感情の正体』など。 .
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/3470.html
96 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 01 38 【ネタ】日本大陸 日仏ゲート世界 フランスの狼たち 日本大陸の歴史上、織田信長は大量の兵士を効率的に投じることで常に優位性を保っていた。 夢幻衆の構築したロジスティクスは遥か未来の知識と経験を基にしたものであり、日本大陸という広大な土地でも活用された。 しかし、そんな織田家でさえも苦戦を強いられたのが所謂ゲリラ兵だった。山中を知り尽くしたマタギや猟師を味方につけ、 進軍中の織田兵を奇襲して無視できない損害を与え続け、獰猛なヤマネコによる奇襲戦術による出血を敷いた。 これは本願寺勢力に与する一向宗が抱えていたものから、彼らが金銭で雇った傭兵たちが兵力差を覆す手段として用いていた。 しかし、織田家はそれに対抗する策を生み出した。 例えばだが、ヤマネコたちの鼻を潰すための臭い玉。目をくらませるための閃光弾。あるいは、同じく猫や山猫を 引き連れての哨戒任務等々、時代を経て織田幕府もそういったゲリラ兵との戦い方を心得るようになっていった。 それは攻撃側と防御側の果てしのない進化競争の歴史でもあった。片方が進化すれば、片方も進化する。 道具を更新すれば、相手も道具を変えてくる。果てしのない競争となった。 だが、やがてその競争は日本以外の国を置いてけぼりにしたものとなっていった。 それはそうだろう。猫や犬を飼いならし、連携して戦争を行うなど、欧州では非常識ですらあった。 僅か2丁ばかりの鉄砲から始まり、それの製造法が日本全国へと普及し、欧州のそれを凌ぐペースで生産され、あまつさえ 改良して進化させていくなど信じがたいことであった。史実においてもそうであった上に、この世界は日本が大陸国家であり、 尚且つ夢幻会の後押しもあって史実以上に進歩は進んでいた。 他の世界線においてはそれらが発揮されたのは少ない。少なくとも、年代的に見て随分と後になるのが通例であった。 例外と言えるのは日蘭世界の例があるが、基本的に戦争の形が変わってからであった。 しかし、もしそれらを全力でぶつけた場合どうなるだろうか?その光景は、この世界線において19世紀末のフランス各地に おいて発生したいくつもの戦闘で証明された。 97 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 03 02 フランスの国境沿い。 歩兵の一団がわずかな指揮官に率いられて道なき道を歩いていく。 丁度、ネーデルランドへと抜けていく方向へとその一団は、周囲に気を配りながらもできうる限りスピードを出している。 彼らは多くが負傷していた。むしろ無傷の人間がいない。彼らが元々は戦列歩兵であったことを考えれば無傷なのは ありえないのだが、彼らの中には騎馬兵や伝令兵など、戦場から逃れていく中で拾った兵たちが寄り集まっており、 多くの兵科が集まっていたのだ。分かりやすく言えば、敗残兵である。 レッドコートは脱ぎ棄てられ、戦場で何度持ちに伏せたためなのか服は泥だらけ。幾人かはサーベルさえ失っていている。 いや、中には体の一部を失っている兵すらいた。そこには布があてがわれ、固定されている。しかし、薬も何もない状況で 痛みをこらえているのか、うめき声を漏らしていた。 何故彼らがここまで負傷したのか。その原因はこの時代の欧州の戦争は、まだ中世の戦いが残っていたことに由来する。 詳しくは各自に調べてもらいたいのだが、まあ、的にしかならぬのである。 この時代のフランス国の歩兵の軍正規装備としては史実におけるエンフィールド銃が主力を占めていた。 19世紀末、フランスへとゲート越しの義勇兵を派遣した際には十分にエンフィールド銃相当の銃が日本の歩兵には配備されており、 一部には金属薬莢を採用したスナイドル銃が配備されていた。一部には火縄銃にも似ている史実村田銃相当の銃もあり、 その扱いについても十分な練度を誇っていた。それらを輸入できたフランス陸軍もほぼ同様で、同時期における 戦闘においては間違いなく武器の優位性を維持していた。これはサン=テティエンヌ造兵廠がライセンス生産を請け 負ったことから一般にはサン=テティエンヌ小銃と呼ばれていた。ただ、フランス陸軍において特異的だったのはその 配備数と質にあった。この時代すでに産業革命を成し遂げていた日仏では歩兵に提供される火器などの大量生産を 可能としており、均一で安価に量産できる武器がほぼ主力を占めていた。このエンフィールド銃相当の小銃もかなり 当時としては異例なほど質が良く、尚且つ均一であった。 さてこのフランス軍制式装備のサン=テティエンヌ歩兵銃はどのくらいの射程があったのか? 一説によれば有効射程は700m前後である。当時幕府軍が用意していた『古田式狙撃銃(※1)』に比較すれば長いように 見えるが、精密に狙うという意味ではスナイパーライフルの方が優れていた。また、よくある有効射程と殺傷可能 距離のミスマッチもあり、実際のところは殺傷可能距離200~300mといったところである。だが、当時の装備のレベルを 考えれば十分すぎた。銃の長射程化に伴いフランスにおいては戦列歩兵は消え去り、代わりに陣地形成と迅速な配置 転換可能な機動力の高い軍へと更新が進んだし、特火点(トーチカ)を配置した陣地による飽和攻撃を中心とする ドクトリンへと変化させていた。そして、歩兵の用いるライフル銃もそれに合わせて更新が進んでいた。銃剣は比須の 装備とされていたし、塹壕戦に備えた防護服やヘルメットも支給された。 そして、戦列歩兵にとってそれ以上に恐ろしかったのはフランス軍が導入していた狙撃銃だった。 新田式狙撃銃の特徴は、今でいうアンチマテリアルライフルのように「銃弾を重くすることで外的要因による直進性の 喪失を防ぐ」という点にあった。これによって有効射程と殺傷可能距離のギャップが少なくなり、狙撃手の需要に 答えるのに十分な性能を持っていた。元々ライフリングと銃弾の改良で射程と威力が向上していたために、それはまさに その時代の最先端兵器だった。荒い運用方法をしても使いやすいというのは現場からも好評を得ていた。 話を戻そう。この新田式狙撃銃は重い弾丸を使用することで貫通力が高められており、プレートアーマーなどを 強引に貫いて致命傷を与えることが可能であった。むしろ、こうした弾丸は重い鎧に身を固める前線指揮官などに 対して使用されることが多く、「重い弾丸・上質な火薬・精度に優れる狙撃銃によって、重要人物を確実に殺害する」 という方向へと進化を続けた狙撃銃の進化の果てともいえるだろう。しかしそんな技術の粋を集めた狙撃銃が一般市井に 流れることを恐れた幕府は、性能を抑えた物を販売するように指示した。そこで新田が考案したのが、コストを下げる 代わりに性能を抑えた『古田式狙撃銃』だった。この古田式狙撃銃がフランスでは用いられたのだが、有効射程およそ800m、 殺傷可能距離が500mから700mまでという狙撃銃だった。この時代の戦列歩兵の指揮官を狙うには十分すぎる。 そのため、戦場でいきなり司令官の胴体や頭が消し飛ぶという事態も度々発生していた。 98 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 04 41 因みにだが、フランス国軍の兵士たちに対して狙撃のイロハを叩き込んだのは織田幕府の鉄砲部隊であった。 彼らの教育の結果、「ビューティフォー……」「いい的よ、貴方」「狙い撃つぜ!」「チョロイもんだぜ!」「良い的だぞ、貴様」 「グッナイ」「花を生ける時のように集中して…発射!」「悪いが、今だね」「私の邪魔をするものは皆死ねばいい!」などと、 フランス人のスナイパーは狙撃を行う際に妙な台詞を言い出すようになっていた。 どうやら潜り込んでいた夢幻会メンバーによる汚染であると推測される。 さて、話を戻そう。 戦列歩兵は、過剰ともいえる日本の砲兵による砲弾的な意味での洗礼とナパームロケットなどによって 歓迎されて、軍事定義上の全滅(損耗率6割)を通り越し、文字通り全滅寸前(損耗率8割前後)にまで追いやられた。 前述の彼らの悲惨な姿も納得である。そして彼らは指揮官が死亡したことでまとまった行動をとることが出来ずにいた。 そもそも戦列歩兵というのは質が悪く、命令違反をしかねない歩兵を統率するための手段としての側面もあった。 指揮官は離脱しようとする歩兵を切り殺すことが許可されていたし、歩兵も指揮官に従い、戦友の屍を踏み越えて 前進しなければならなかった。逆に言えば、考えることを放棄した歩兵で、ヘッドがいなくなれば正しく烏合の衆となっていたのだ。 しかし、幸運にも砲兵を率いていた兵士が何とか歩兵たちを集めて集団を形成し、国境沿いにまで撤退することに 成功していた。フランス軍と幕府軍による追撃が苛烈だったことを考えれば、まさしく幸運と言えた。 「おい、見ろ」 彼らが何度目かの林の中に身を潜めていると、湧水があるのが見つかった。 食料に関しても現地調達メインのこの時代、日本軍やフランス軍を除けば食料という概念が薄かった彼らにとっては 自然にある水は極めて貴重な補給物資だった。後の考察によれば、略奪した物資を持った部隊が殆ど持ち帰れなかったのも、 兵站そのものが幕府軍などと異なり整備されておらず、現地で殆ど消費してしまったことに原因があるとされる。 ともかく、彼らは疲れを癒すために我先にと湧水にすがっていく。 水でのどを潤し、傷口を洗い、思い思いに休んでいく。 「ああ……生き返るな……」 「生きててよかった……」 誰もかれもが、緊張の糸を緩めた。 なにしろフランス軍による落ち武者狩りは熾烈を極めていたためだ。いや、戦場においても圧倒的な火力と象兵、剣牙兵、 獰猛な馬(UMA)を従える騎馬兵に蹂躙されて、この世の地獄とも思える場面に何度も出くわしたのだ。彼らが正気を 保てているのも奇跡のようなものだった。 「あれがフランスの同盟国の軍だったのか……」 「まるで地獄だったな……フランスの奴ら、悪魔と手を組んだのか!?」 「どこのどいつだよ……黄色人種に頼るほどフランスが弱っているだなんていったのは」 99 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 06 11 そして、緊張がゆるむと口をついてくるのは戦場での様子だ。 彼らの常識に全く当てはまらない、何が何だかわからないうちに仲間が死んでいき、瞬く間に軍として瓦解していったことだけ。そして、形容しがたい恐ろしいものが自分たちに牙をむいたことだ。 しかし、そんな彼らの中に一人の人間がうつむいたままだった。 「おい、大丈夫か」 「うう……俺たちの指揮官の死にざまがまだ……」 その歩兵の言葉に、仲間たちも目を背ける。 一般に、戦列歩兵は指揮官が付いている。馬上の上級仕官とそれに続く下級仕官がいて、その後ろに歩兵が並ぶ。 だが、彼らにとってショックだったのはその死にざまだ。その死にざまは真正面を見ることを強要される戦列歩兵 にとっては強制視聴させられるスプラッタな映画そのものだった。 文字通り、首から上が吹き飛んだ人間のような物体。風穴があけられ崩れ落ちる人間。 一瞬の空白を感じたと思った次の瞬間には、戦列の前方にいた人間がばたばたと死んでいく。 歩兵たちには飛び散った肉片や血液がかかり、ひどいものでは生首が目の前に飛んできた。 あるいは、象に蹴り飛ばされたり衝角に着き殺されたり、剣牙兵の餌食にかかってバラバラにされたり、あるいは 彼らの常識では考えられない恐ろしい馬に蹂躙されて圧死したりと、思い出すだけでも恐ろしい。 それは、職業軍人であろうともなかなかにキツイ光景だった。 いや、その光景だけならばまだマシだっただろう。もっとひどかったのは血液や体液が自分に降りかかり、その匂いや 人間の温かさの残っているのを感じたためだった。五感で戦場のおぞましさを理解させられたのだ。 それを見て士気が下がらないはずもない。指揮系統が瓦解すると同時に、彼らは離脱を選んだのだ。皮肉にも督戦隊の方が 真っ先に離脱するという皮肉な光景も見られたほどに。そうして指揮系統が瓦解した戦列歩兵や砲兵たちは瞬く間に 餌食となっていった。 ひとしきり騒いだ彼らは、それぞれ休憩を取り始める。 ようやく得た休むチャンスは、存分に使ってしかるべきだ。特に戦場を抜けてきた後なのだから。 緊張が緩めば尿意も出てくる。一人の歩兵が、木陰へと向かう。 「ん?」 その歩兵が、遠くでした音に首をかしげる。 しかし、それの音が何であるかまでは考えなかった。疲れていたし、空耳だと思ったのだ。 実際の所仲間たちが話している声が賑やかであるし、水が経てる音もあるし、それではないかと考えてしまった。 そして、木陰で便を済ませてしまおうとかがんだとき、それが飛来した。 「……ッ!……ッ!?」 声を建てることも許されず、地面に倒れ伏す。 彼の手は痙攣をしながらものどに刺さった矢へと伸び、しかし届くことはなかった。彼が倒れた際には、すでに 彼の命は刈り取られていたためだ。矢じりに塗られていたトリカブト系の毒薬は、迅速に体に回っていた。 もし彼が誰かと共にいたならば目立っただろうがあいにくと彼は一人だった。 そして、彼が倒れたところから十数メートル離れた木の陰で声がした。 「一つ狩った」 「了解。どうやら相手は油断している。一気に行くぞ」 小声で交わされる会話の後に、木々の間から森に溶け込むような服装の集団が現れた。その服装はどう考えても ただの兵士ではなかった。手にはクロスボウか弓があり、腰にはサーベルではなく鉈のようなものを佩いている。 他にも体にはロープやナイフを下げているし、あからさまに血の臭いがした。ここで血の臭いとは、物理的な血の 臭いというよりもまとっている空気の方だった。いかにも、殺しになれている。 しかも、彼らは一つと物のように数えた。狩るべきターゲットとして、彼らを見ていたのだ。 100 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 06 57 彼らは音を最小限にして動いていく。 小便をしていた兵士の背後に音もなく回ると、無言のままに口をふさぎ、首を手にしたナイフで切り裂く。 悲鳴を上げる暇さえ許さず、歩兵は地面へと崩れ落ちた。極めて静かに動かぬ物体となった兵士を地面に横たえると、 すぐさま姿を木の影に隠す。そして、歩兵たちが思い思いに休息をとっている湧水を見つけると後方へと合図する。 「……」 「……」 「……」 一体どこに隠れていたのか、10名を超えるフランス人兵士が現れた。 とはいっても、肌の色から見るに白人から黒人、黄色人と非常に雑多だった。一つ共通するのは、彼らのただならぬ 闘志と冷徹さであった。そして、彼らがそれぞれ武器を手に取ると、隊長格の男が右手を挙げる。 静かに武器を構えた彼らは、視線とハンドサインだけで会話を済ませる。誰が、どのターゲットを始末するかの指示が飛ぶ。 そして、再びの無言の合図とともに彼らは一斉に襲い掛かった、 「がッ……!」 「うわぁ!」 「た、たす……」 ナイフが、矢が、鎧を貫通することも容易なスティレットが、あるいは手に装備されたナックルダスターが彼らの命を奪う。 抵抗はもちろんの事、ほとんど逃げる余裕も隙も作らずに命を奪い去っていく。合図から3分と経たないうちに、その場に 立っているのは迷彩柄の服をまとった人間たち以外はいなくなっていた。そして、戦火を挙げたことに喜ぶこともなく その集団はその場から離脱していった。 101 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 08 03 彼らはフランス国軍の国境守備隊、通称”狩猟旅団”だった。 その規模はフランス各地に合計で1万5千人ほど存在し、5百頭近くの猫や山猫 犬を従えていた。勿論通常の猟犬を従える 兵士もいる、フランスでも極めて稀な”混成”軍だった。彼らが従えているのは日本大陸から持ち込まれた動物たちだ。 欧州において、肉食というのは中々に難儀な物だった。 というのも、食事のメインを占めながらも、キリスト教徒には動物を屠殺することを忌避する動きがあったためだ。 ここら辺は仏教にも似たところはあるし、穢れを嫌う神道にも似たところがある。そのため、多くは市民権を持たない 人々が肉を処理し、「拾ってきた」ことにして販売していた。 しかし、日本からフォーク農法がもたらされ、家畜を買うことができるようになったことでそういった人々の仕事は 奪われることになってしまった。わざわざ苦労して狩りにいかなくても肉が手に入るならば行かなくてもよいと考えるのが 人の常だ。それゆえに、そういった人々の食い扶持が奪われてしまいそうになった。 これを解決したのも、日本人だった。 動物を狩る技術を持つ人々を各地で雇用し、日本にいたマタギと同じような職を設けて働けるようにしたのだ。 元より動物について触れる機会も多かった彼らは、半ば拉致されるようにして日本大陸にゲート越しに研修にいった。 そして帰って来た時、彼らは立派なマタギとなっていたのだ。よくイメージされるマタギは鉄砲を利用しているが、 これはどちらかといえば鉄砲が民間利用するのを認められて以降の話だ。それ以前であれば、弩や弓による射殺がメインだった。 威力こそ劣るが簡単に調達可能で、尚且つ音も小さい。こうしてフランスの野山をかける彼らはやがて軍からも注目を集めるようになり、 職業軍人としてフランス国軍へと編入されていった。彼らは野山の踏破をはじめとした技能を持ち合わせており、 特に国境に山があるフランスにとっては国境警備にはもってこいの技能者たちだった。 特に強化がされたのは、ルイ15世の頃だった。建前上の植民地であるアフリカ・フランセーズやインドシナ・フランセーズから 元々身体能力が優れている住人がフランス本国へと本格的に移住が始まった時期だった。彼らはもとより狩りで生きて来た人間であるし、 そういった野山に伏せ、戦うすべを経験として積んできていたのも幸いした。遥か未来の栄養学やマタギが持つ経験を 統合して作られた訓練メニューと食事。さらに装備品の洗練や狩猟のバックアップ体制の充実によって彼らの戦闘力は 向上していた。夢幻会にいた第一狂ってる団所属経験のあるメンバー曰く「(この時代にしては)狂ってる」と言わしめた 超人ぞろいだった(※2)。 その後を継いだルイ16世としては各地から集められた精鋭たちの狩猟というものを見てみたい!という個人的な 欲望もあったのだが、曲がりなりにも人気のある国王の肝いり部隊であったために、彼らにかかる期待と予算なども 大きくなった。また、警察犬の導入の先駆けともなっていたこともあり、治安維持の面でも大きな収穫はあった。 通常の軍にも警備や歩哨の友としての犬の導入にもつながった。 102 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 08 43 そして、彼らの主任務となったのが地元の猟師と組んでの獣の間引きと国境線の巡回だった。 国境要塞が建築されつつあると言っても、国境線そのものを超えることは存外簡単なのだ。あくまで国境付近に建築 されているのであって、四六時中監視をすることはなかなか難しい。しかし、不審な人物が侵入してくるのを阻止するには 定期的に巡回し、戦時には国境沿いを偵察することも可能な戦力が必要だった。まさに、彼らの為といってもよい。 巡回しながら適度に動物を間引けば食料を確保すると同時に、森林を過度に食い尽くす動物を減らすこともできる。 フランス革命戦争時に幸いだったのが、彼らへの指揮系統がほぼ国王派で固められていたことにある。 元々兵士たち自体が国王の拾われ、フランスの一市民として認められた出身のものが多く個人的な忠誠度が高く、 正規の軍人も国王派の貴族の抱える騎士や従士の家系から選ばれていた、いわば生粋の国王派だった。 国境への欧州各国の進軍が確認された時点で、彼らは迅速に行動を開始。予測される進軍ルートの市民の避難や パリとオルレアンへの連絡、国境要塞の人員の招集など、初期対応を速やかに行ったのだ。 革命派と諸外国勢力の諜報員らが主要な都市をターゲットにしたのは間違いではなかったのだが、特定の拠点を持ちながらも 遊撃戦力となるこれらの狩猟部隊を足止めできなかったのはあまりにも大きかった。 例を挙げれば、イギリスとネーデルランド方面ににらみを利かせるカレーとダンケルク方面に点在する要塞に 非常事態が告げられて市民が大急ぎで避難することに成功した。電撃的な侵攻を仕掛けるはずだったイギリスおよび オーストリア軍はその動きをいったん止めざるを得ず、無人でがらんとした農村のいくつかで収穫をするにとどまった。 もっとも、そこに残された食料には毒薬が仕込まれていたし、そうでなければヒマシ油などを溶かしこんでいた。 「死にはしないが行軍が遅くなる」という、極めて厄介な攻撃を繰り返したのだ。 さらに、彼らは国境を越えてくる伝令兵などを集中的に狙った。この時期にフランスの国境を超えるのはよほどの例外を 除けば敵国の人間だ。捕まえて尋問する技術に関しても彼らは十分に心得ていたし、国内のスパイを炙り出すために 必要な情報も得ることができた。その情報は狩猟旅団が独自に抱える連絡網に乗せられて迅速に運ばれていく。 最もターゲットとしたのが、補給物資を輸送している部隊だった。フランス領内で『収穫』されたものや本国から 運ばれてくるものなどがメインだったが、それを少しずつ寸断することで行軍を遅らせることもできたし、『戦利品』 を奪還することもできた。この時のフランス人への、そしてフランスに暮らす人々への扱いのひどさが戦後にフランス中に 広まったためなのか、フランス国民にとっての強烈なトラウマとなったようだった(※3)。 103 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 09 36 彼ら狩猟旅団の奮戦で介入軍に恐れられたのは、その神出鬼没な展開速度にあった。彼らが師事したのは 日本大陸において鉄砲傭兵という名のゲリラ屋として織田信長と争った雑賀衆や根来衆、そして戦国大名の面目躍如ともいえる 強かな戦いぶりを見せた真田家などだった。これに夢幻会の持ち込んだ知識と技術による武器を持たせれば、欧州介入軍を 翻弄するには十分すぎる実力を発揮できた。この時代は日本もそうであるが、道が道として整備されたところは国土の 数パーセントにしか満たない。その数パーセントに依存して移動してしまいがちな介入軍と、残りを含めて存分に使って 移動できる狩猟旅団の間に移動速度の差が生まれるのは至極当然だった。 元々、忍というものが職業化したのは「走り方」や「野山の踏破方法」が一般に普及していなかったために、それらを 身に着けていた人々がその技能を「商品」とすることができたためだ。江戸時代において飛脚が成り立っていたのも、 しの迅速な物資の輸送技術を商品としていたがためである。そして、そうした走り方の技術は長年の研究の果てに 『山岳地域において疲れにくい走り方』へと変化した。これらが彼らの移動速度の大本であった。 また、彼らはフランスの山の中に彼らしか理解しえない目印を多数設置しており、長距離を移動しても自分の位置を ほぼ正確に把握していた。 次いで恐れられたのが、その(他国から見た)残虐性だった。 『ブルボン家の狼』とも恐れられた彼らは、所謂コマンド部隊として暗躍した。ここら辺は欧州らしく、介入してきた 軍の兵士を敵陣地などに見せしめにするために木から吊り下げたり、国境沿いの道に晒したり、あるいは夜襲を仕掛けたりと 容赦のない攻撃を繰り返した。視点を変えれば、組織立ったゲリラ屋というべきか。その際には極めて効率的に殺人 を行い、それが効果的に敵軍に影響を与えるように工夫を重ねていた。元々が高度な訓練を積んだ対テロ組織に近い特性を 持っていた彼らは、敵に対して容赦を捨てることをごく自然にできた。狼は極めて厳正な社会を持ち、縄張りを荒らす 相手に容赦はしない。理性ある狼と呼べる彼らが、何のためらいもなく屠っていることはその惨殺された死体を見ればわかるだろう。 とくに彼らが用いていたコンバットナイフは、通常のナイフの他にもククリナイフあるいはグルカナイフと呼ばれる ナイフによく似ていた。というのも山岳地域の踏破においては鉈のような大ぶりな刃物が必要となって来る。道を切り分けるほかにも 大型の猫や野生の馬に遭遇した際に有効な一撃を与えるためには、必然的に大きな刃物を携行する必要があったためだった。 それを人に使えばどうなるかは明白だ。なまじ躊躇わない彼らに使わせれば、容易に殺傷可能だった。 104 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 10 41 現在においても、帝政フランス陸軍や皇室警察、空挺師団などに狩猟旅団の系譜は繋がっている。 そして、その直系と言える帝政フランス陸軍国境警備団などは特にそれが強かった。それゆえに、フランス陸軍でも 一目置かれる組織となっていた。ドイツ風に言えば、彼らはブルボン家に対して忠誠を宣言した騎士のようなものだろう。 実際、ブルボン家が否定されずに騎士階級や従士階級の人々は軍人として、そして皇室警察という形となってブルボン家に 仕え続けた。勿論、それが制度として存続しているというわけではなかったのだが、そういった気風は残されていた。 制式に権力を放棄したのがルイ16世からルイ18世にかけての時代であったが、逆に言えばそれまで制度は存続し、 彼らは皇帝のために戦った面も持ち合わせていた。 無論、上官の命令権については人道的な観点から修正を余儀なくされた(※4)のだが、フランス軍の軍事規律の厳しさを 維持するという点においては極めて重要な働きを示した。彼らが独自に持っていた情報網や連絡網というのはフランスが 立憲君主制、そして民主制へのシフトを果たして後も残り続けた(※5)。 軍事的な指揮権なども名目をも含めてブルボン家が放棄したのちにも、フランス政府がブルボン家への忠誠宣誓を 軍に認めているのも、ここに由来するところがある。ブルボン家の権威が残るフランスにおいて、彼らの固い結束は 市民と、市民の支持するブルボン家によって維持されていた(※6)。 ※1 新田式に対してマイナーチェンジモデルであるために『古田』としたようであった。 実際の所、ガラスのスコープを採用しているなど新田式狙撃銃は最新技術の塊で、メンテナンスや細かい調整を 行う必要に迫られるため数的にも信頼性的にも古田式狙撃銃が重用された。 一般的な弾丸を使った狙撃銃(ライフル銃を改造したマークスマンライフルも含め)も存在しており、フランス陸軍などの 通常装備として急速に普及していった。一方で、暴徒鎮圧向けに威力を含めた質の悪い銃も残されていた。 ※2: 第一狂ってる団こと史実自衛隊の第一空挺団に所属していた人間などは多くの技能に通じる教官役として 各地で指導を行っていた。ヘリボーンや通信技術などを除いた、夜戦築城や斥候、サバイバル技術などを身に着けた。 これらにマタギなどの技術も合わさって構築された独自メソッドは、後のフランス国軍へも拡散していった。 ※3: 同じ白人はもちろんの事、フランス国内に来ていたアフリカやインドシナ出身の住人もかなりひどい目にあわされた。 倫理観的に見てもガチ中世だったと言っておく。『収穫』目当ての進軍で村や町がいくつも消失しており、その惨状は 筆舌しがたいものだった。 ※4 上官命令による捕虜の殺害など、道義的な観点から拒否すべき命令を拒否することができるように ブルボン家から勅令が出された。史実ドイツにおいても結構議論を呼んでいた。 ※5: 彼らの持つネットワークは極めて身内にしか通用しない特殊なもので、他国の諜報網には決して引っかからない秘密裏の 連絡手段でもあったため、軍事情報の伝達にも一役買っていた。また、スパイの摘発や調査にも一役買っていた。 ※6: 現代においては厳格な制度としてはほとんど残っていないが、一部では似たような制度が残っているところがある。 また、名誉称号としての騎士への叙任なども史実イギリス同様に残っている。ここに関しては日本においても武家の作法 として残り続けているので、似たような制度と言える。 105 :弥次郎:2016/05/05(木) 22 11 33 はい、というわけでフランス革命戦争時の点描をお送りしました。 何故作ったのか? → カッコいいから。理由としてはほぼ100%これですね。 このような混成部隊はゲリラ戦などにおいてはかなり強いでしょうねぇ…ぶっちゃけ、ただの軍犬を連れている兵士とは レベルが違うやばさですし。分かりやすく言えば人間に極めて従順な熊を連れているわけですしね。 フランスに攻め込んだ軍勢はマジでフランスが悪魔と手を組んだと考えるんじゃないですかねぇ……? いや、下手したら十字軍でしょうか。でもこの時代になると招集できるかも、そもそも連携取れるかも曖昧でしょうし、 空中分解の可能性もあります。第一、マジモンの悪魔(に見える幕府)と手を組んだフランスと事を構える度胸が キリスト教圏にいるかどうかすら怪しいですし、人的被害も相当な物でしょうね。 狩猟旅団とは言っていますが、実際の軍事における旅団とは少々異なりますね。 1万5千人といっても各地に分散していますし、実際の実働戦力はもっと少ないでしょう。精々10名前後+2,3頭の ユニットが遊撃戦を展開するレベルでしょうな。まあ、それでも危険極まりないのですが。 この集団が生粋の国王派……つまり、国王であるブルボン家に直接忠誠を誓うロイヤルガードに近かったらこそ、 フランス革命戦争時に国王派が優位に状況を進めることができたと言えますね。彼らからすれば国王から目をかけてもらい、 特別な仕事を任されるという名誉なわけですし。各地方にいる貴族からも人員供出がなされており、そりゃ『現地収穫』なんて やらかした欧州介入軍にはぶちぎれるわけですな。貴族・騎士・従士にとって重要な『領地』を荒らされるわけですし。 狙撃銃やライフル銃に関しては正直あてずっぽうに近い感じのスペック設定ですのでご容赦を…… なんちゃってな知識ですので間違っている箇所があったらワロスワロスと流していただけると幸いだったり。 実際アンチマテリアルライフルは風穴があくってレベルじゃないようなので、少々弾丸の口径が小さくなっているとしても 間違いなくオーバーキルになるんじゃないかなぁと。数メートル先を歩く上級士官の頭がいきなり消し飛び、血が噴き出すとかいう バイオハザードも真っ青なホラー。戦場で見せられたらそりゃ精神的にやばいでしょうな。 これが殉職率の高いBSAAの精鋭ならともかく、質が悪い故に戦列歩兵なんてのをやっている欧州の軍に見せつけたら、 士気もがた落ちでしょう。 さて、次はダンケルク方面の戦いでも書きましょうかね……それとも、ナポレオンの活躍したオーストリア包囲戦の方を 書いたほうがいいのか…それともさらりと流して、時代を進めるか。少々迷いますね。
https://w.atwiki.jp/sakura398/pages/225.html
「 歴史が隠蔽されたままでは、過ちは繰り返されるでしょう。 」 ~ ある技術者 <目次> ■はじめに ■右翼・左翼の源流:見取り図 ■西郷隆盛と攘夷論「征韓論」とは何か~朝鮮侵略史観の誤りを糺す ■日本の右翼運動の歴史 ■日本の左翼運動の歴史 ■まとめ:右翼・左翼とも外国に利用されるのはダメ◆参考1:尾崎秀実獄中手記 ◆参考2:近衛上奏文 ■はじめに 右翼・左翼という言葉が、フランス大革命(1789-99)の時の国民議会で、王党派が議場の右側を占め、共和派が左側を占めた事に起源を持つことは、よく知られています。 では、近代日本における右翼・左翼の源流、そして、その歩みは、どうだったのでしょうか。 ■右翼・左翼の源流:見取り図 明治維新第一世代 明治維新第二世代 明治維新第三世代 大正期以降 体制派(政府)(開明派=親英米派) 大久保利通 伊藤博文・山県有朋 桂太郎※西園寺公望はフランス留学後にリベラル化 ⇒日本の保守の源流(*5) ‡征韓論で対立(*1) ‡対大陸方針を巡り対立(*2) 反体制派(在野)(攘夷派=親大陸派) 西郷隆盛 頭山満(玄洋社、戦前の在野右翼の巨頭、アジア主義) 内田良平(黒龍会、大陸浪人) ⇒日本の右翼の源流 ∥不平等条約改正問題で共闘(*3) ‡日露戦争への対応を巡り対立(*4) 中江兆民(ルソー『民約論』紹介者、『平民の目覚まし』) 幸徳秋水(平民新聞、のち大逆事件で刑死) ⇒日本の左翼の源流 (*1) 征韓論は、本来は同じアジアの隣邦である朝鮮・支那と結んで欧米列強に対抗することを目指した政論(=後のアジア主義(大アジア主義)であり、「朝鮮がそれに同意せず日本の足手まといになってしまう場合は、已む無く討つ」とするものだったが、戦後の教育では「朝鮮を討つ」とする部分だけを切り取って「明治維新政府の朝鮮侵略の野望」と一方的に歪曲して記述されている。 (*2) 伊藤博文ら政府側は、清朝の明治維新を手本とする改革(立憲君主制の樹立)を支援。一方、頭山・内田ら在野右翼は、孫文らの中華革命派を全面的に支援して対立した。⇒頭山・内田や孫文らの日本政府の制止を振り切っての革命運動が一時的に実って、辛亥革命が起こり清朝が滅亡したが、その後の大陸情勢は混迷を極め、日本が大東亜戦争敗戦に至るまで大陸に深く関わらざるを得ない事態を招いた(「同種同文」幻想に基づく「アジア主義」が失敗の元凶⇒詳しくは 辛亥革命~中国近代化運動の実際へ) (*3) 頭山満・中江兆民は共に西郷隆盛を政治の師と仰ぐ盟友であり、明治22年(1889)の黒田清隆首相・大隈重信外相の不平等条約改正案に強固に反対しこれを頓挫させた。 (*4) 頭山の弟子筋の内田良平は日露主戦論を唱え、中江の直弟子の幸徳秋水は非戦論を唱えて、反体制派どうしで対立し、ここに日本の右翼・左翼の対立構図が出現。 (*5) なお、日本のリベラル(自由主義)の源流は板垣退助(自由党)・大隈重信(立憲改進党)で、彼らは時宜に応じて伊藤・山県が中核を占める明治政府に参画・離脱を繰り返した。このほかフランス留学後の西園寺公望もリベラル。 (要点) 日本の右翼・左翼の源流は、共に西郷隆盛の 征韓論 にあり、支那・朝鮮などのアジア隣邦と結んで欧米列強を排除しようとする拡大された攘夷論(のちの「アジア主義」)がその思想の根底にあった。 ⇒現在でも右翼・左翼とも、こうした排欧米的な主張を基本姿勢として根強く保持していることに注意。 小林よしのり・西部邁ら「反米保守」と呼ばれる右派言論人にこうした傾向が顕著であり、「つくる会」の藤岡信勝氏にもこの傾向が見える(もともと左翼で、途中で右側に思想を変えた人に多い=親大陸派)。 これに対して、元から保守派だった人は親英米派(親米保守)で一貫している人が多い。 以上の議論は、詳しくは 政治の基礎知識 外交の基礎知識 を参照して下さい。 ■西郷隆盛と攘夷論 「征韓論」とは何か~朝鮮侵略史観の誤りを糺す 参考リンク: 「征韓論」とリアリズム (青木直人氏ブログ) ■日本の右翼運動の歴史 1. 在野右翼の登場~アジアの革命支援(孫文の中華革命・アギナルドの比国独立・B.ボースの印度独立etc.) (1) 頭山満 (1855-1944)と玄洋社(1881結成-1946解散) 頭山は福岡藩士の子で、西郷傘下の矯志会で学んだが西南戦争中は萩の乱に連座して入獄しており死を免れた。出獄後に民権・国権伸張運動に加わり、政治結社玄洋社を結成し、東亜連帯による欧米列強の排除・アジア諸国の独立を信念として晩年まで精力的に活動した。 (2) 内田良平 (1874-1937)と黒龍会(1901結成-1931改組) 内田も福岡藩士の子で、玄洋社幹部であった叔父平岡浩太郎の影響を受けて右翼運動に加わり、大陸雄飛の為の組織として黒竜会を結成。孫文らの辛亥革命では最強の戦力となって革命に貢献したが、孫文の満州割譲の盟約の撤回にあい、満州独立論に転じた。 2. 経済恐慌と右翼思想の軍部への浸透 (1) 大川周明 (1886-1957)と5.15事件(1932.5.15) 頭山・内田は思想家である前に活動家であったが、大川周明は国家社会主義(大資本家による経済搾取の排除・政党政治の打破)とアジア主義(アジア諸民族との連携と日本の主導による有色人種の解放・西洋文明との決別)を思想として唱え、1930年前後の経済恐慌期に貧しい農村出身者の多い軍部に強い影響力を及ぼした。1932年には大川の日本改造案の実行を企てた一部の海軍将校と愛郷塾(農本的国家主義者の結社)塾生らが5.15事件(犬養毅首相を射殺したクーデター事件)を起こして、政党内閣制を崩壊させた。 (2) 北一輝 (1883-1937)と2.26事件(1936.2.26) 北一輝は佐渡の出身で初め幸徳秋水・堺利彦の社会主義運動に関心を持っていたが、大陸浪人の宮崎滔天らと知り合い、内田良平・孫文らの中華革命運動に参加。『日本改造法案大綱』を発刊(1923)してアジア主義と国家改造論を唱え、陸軍青年将校に強い影響力を及ぼした。1937年に2.26事件(国家改造を目指す皇道派将校が1500人余りの部隊を率いて首相官邸などを襲撃、斉藤実内相・高橋是清蔵相などを射殺したクーデター事件)が発生すると反乱将校達の理論的首謀者として検挙され刑死した。 3. 宗教系(仏教系)右翼の登場~右翼思想の過激化 (1) 井上日召 (日蓮宗僧侶)と血盟団事件(1932) 群馬県出身の日蓮宗の僧侶。血盟団を組織し、国家革新(昭和維新)実現のため「一人一殺」を合言葉に1932年、井上準之助(前蔵相)・団琢磨(三井財閥重鎮)を暗殺。無期懲役となるが後に特赦を受けた。なお後の日本赤軍のリーダー重信房子の父親は血盟団員であり、井上日召は赤ん坊の重信を膝に抱いたことがあるといわれる。 (2) 田中智学 (日蓮宗系新興教団)と「八紘一宇」論 田中は日蓮宗の在家信者組織として国柱会を組織し、日蓮主義と国家主義の統合を目指した。1903年には、日蓮を中心にして「日本國はまさしく宇内を靈的に統一すべき天職を有す」という意味の「八紘一宇」なる新語を『日本書紀』巻第三神武天皇の条の「掩八紘而爲宇」の記述から造り、日本は世界を道義的に統一する使命がある、とする思想を唱えた。のちにこの言葉が人口に膾炙して大東亜戦争のスローガンにまでなった。 (3) 加藤玄智 (浄土真宗在家信者)と天皇絶対神論・国家的神道論 加藤は新仏教同志会の創立者の一人であり、東京帝国大学で宗教学を教えた浄土真宗の信者であるが、同僚の外国人教授の天皇論に刺激を受けて、1912年に『我が国体思想の本義』を刊行し、古来からある天皇「神裔」論を超えて天皇「現人神」論を提唱して「日本に於いては臣民は天皇に絶対服従する」とする天皇絶対神論を主張した。1925年には更に「国家的神道(State Shinto)」なる新語を造り外国に日本人の信仰の在り方として積極的に紹介したために、 欧米諸国に、この天皇絶対神論と国家神道論が日本の宗教の実態だと誤解され 、後にGHQによる神道指令と天皇の所謂人間宣言を招き、今に至るまで戦前の宗教的制度についての広範な誤解を招いている。 4. 思想統制の開始~マルクス主義への対抗イデオロギーとして (1) 天皇機関説事件 (1935)と国体明徴運動 上杉慎吉博士の天皇主権説に対抗して、美濃部達吉博士が唱えた天皇機関説は1920年前後の大正デモクラシー期には学界の通説となっていたが、1930年代の経済恐慌期に国家主義的な右翼思想が勢力を増すと、右翼団体の過激派が天皇機関説を「不敬」として美濃部博士を襲撃し重傷を負わせる事件が発生(天皇機関説テロ事件)。国会でも美濃部博士の説を攻撃する議員が現れ、さらに政府に対して「国体明徴」(統治権の主体は天皇にあることを明示すること)を要求する動きが発生し、政府はこれを呑んで美濃部博士の天皇機関説は破棄され、博士は貴族院議員を辞職、天皇機関説を述べた著書3冊は発禁処分とされた。 (2) 『国体の本義』刊行(1937) 1930年前後に上に述べたような右翼思想が提唱され伸張した背景には、①経済恐慌の進行、という要因の他に、その経済恐慌による貧困を解決する思想としてマルクス主義思想が急速に知識人・学生層に拡散しており、②それに対抗するイデオロギーとして(頭に天皇を頂くだけで、中身は実は殆ど同じの)国家社会主義的な思想が必要だった、という現実からの要因があった。そうしたマルクス主義思想への対抗イデオロギーとしての日本国家の公定の国家観を示すガイドラインとして、1937年には『国体の本義』が刊行された。 5. 支那事変と国家総動員体制~全体主義化の進行 (1) 近衛文麿内閣 (1937-38,1940-41)と新体制運動 1936年の2.26事件のあと、広田弘毅・林銑十郎内閣と続いたが、いずれも陸軍・海軍・財界・政党人の意見調整に失敗し内閣崩壊。元老・西園寺の推薦の下に、各界の期待を担って近衛文麿内閣が発足し、難局に当たることになった。(第一次近衛内閣)近衛内閣は発足してまもなく後に支那事変の勃発に見舞われ、戦線不拡大方針を声明しながらも、ズルズルと大陸内部への戦争に引きずり込まれ、1938.12の汪兆銘(中国国民党左派で蒋介石のライバル)の重慶脱出を契機に総辞職した平沼騏一郎・阿部信行・米内光政各々の短期内閣が続く期間に、近衛は、陸相・海相・外相候補を私邸に招いて方針を調整し(荻窪会談)、1940年7月第二次近衛内閣を組閣。政治・経済の全体主義化を進めて非常時乗り切りを図ったが、支那事変の解決の目処は立てられず、米英蘭の経済封鎖を招いて日米破局に至った。 (2) 国家総動員法成立・東亜新秩序声明(1938) 1937年から38年にかけて支那事変が始まると、近衛内閣は国家総動員法を成立させて国内の経済統制に着手せざるを得なくなった(経済の全体主義化)。近衛内閣は更に欧米列強のブロック経済圏に対抗して、日満支3国による東亜ブロック(東亜新秩序)建設を声明した。 (3) 大政翼賛会 結成(1940) 政党政治は1932年の5.15事件を経て、36年の2.26事件を持って機能をほぼ停止し形骸化していたが、国家総動員体制の非常時において、更に一国一党の翼賛政治が望ましいとする近衛首相の提言に従い、各党は解散して大政翼賛会に集結した(政治の全体主義化)。 (4) 企画院 ・ 昭和研究会 ~ 革新官僚 の暗躍 近衛内閣の新体制運動を具体的に企画するブレインとして尾崎秀実・蝋山政道・三木清・風見章・和田博雄・勝間田清一ら昭和研究会に集った革新官僚が台頭し、企画院を拠点として総合的な国策企画に当たったが、その実態は尾崎・蝋山・和田・勝間田に代表される国家主義者に偽装した左翼社会主義者の暗躍であった。1941年4月には企画院に対して財界・右翼から赤化思想を疑う声が挙がり、翌年1-4月に和田・勝間田など17名が検挙されるに至った(企画院事件)なお近衛のブレインの尾崎秀実はソ連のスパイ・ゾルゲと通じた工作員であり、尾崎に近い西園寺公一(元老・西園寺公望の孫)も工作員の可能性が高く、近衛の日支和平工作・日米交渉妥結を妨害したとみられる。 6. 敗戦と右翼運動の壊滅~現在まで (1) 赤尾敏 (1899-1990)と 大日本愛国党 (1951-) 赤尾は愛知県出身で先ず社会主義に目覚めて東京の左翼運動に参加したが、仲間の裏切りに遭い検挙され、釈放後に右翼国家主義者に転向した。1942年の翼賛選挙で衆議院に当選。戦後に公職追放され、その解除後に大日本愛国党を結党(1951)し、東京銀座で一貫して反共反ソを訴える街頭演説を行って戦後の右翼活動家の代表的存在となった。 (2) エセ右翼団体 の暗躍 GHQの命令により、頭山満系の玄洋社・内田良平の黒竜会の流れを引く大日本生産党などの伝統的な在野右翼結社は解散させられ、右翼運動は壊滅した。そうした状況の中で、朝鮮右翼・同和系右翼が進出(右翼運動を乗っ取り)、愛国者のイメージ・ダウンを狙いとする下品な街宣活動を常態化させ一般国民に「右翼=基地外」という認識を刷り込んでいる(現状では、 右翼団体構成員の約3割が朝鮮系、約6割が同和系 (左メニュー上部の動画参照))。本来の右翼は国粋主義にも係わらず、明治神宮や靖国神社、果ては皇室行事まで妨害するエセ右翼、中国や北朝鮮・朝鮮総連がピンチになると自作自演の異常な抗議活動を行い「日本人=加害者」というイメージを刷り込む御用右翼まで登場している。 (3) 維新政党新風 と「行動する保守」運動の登場(2007-) 上に述べたように戦前/戦後を通じて伝統的な右翼は「アジア主義(アジア諸民族との連携による排欧米主義)」を色濃く打ち出しており、それが戦後の朝鮮系による右翼乗っ取りにも繋がったのだが、近年 「アジア主義との決別」を宣言する新しい右翼運動 が登場、中共のチベット弾圧に対する抗議活動や朝日新聞など反日メディアに対する糾弾、外国人参政権問題・不法滞在外国人問題の告発・一般国民への啓蒙活動などに大きな役割を果たしており、今後の動向が注目される。 人物やキーワード紹介として主にwikipediaをリンクしていますが、一般にwikipediaの内容は歴史問題の説明に関しては教科書的な自虐史観に偏っていることにご注意下さい。(関係する事件の発生日時や人物名などについては正確であり、また参考となる膨大な情報が詰まっているので、研究用として敢えてリンクしています) 参考リンク: 日本の右翼 日本の右翼運動 を取り込み表示 ■日本の左翼運動の歴史 1. 左翼思想の日本への紹介 (1) 中江兆民 (1847-1901)とルソー『民約論』 中江兆民(本名:篤介)は土佐藩の足軽出身で政府留学生として渡仏後ルソー『民約論』を翻訳し「東洋のルソー」と呼ばれたが、勝海舟を通じて西郷隆盛の話に心酔し、やがて西郷を直接知る頭山満と知り合って生涯の親交を結ぶなど、その思想は複雑である。 (2) 幸徳秋水 (1871-1911)と平民新聞(1903発刊-1907廃刊)、大逆事件(1910) 幸徳秋水(本名:伝次郎)は土佐の有力な商家の出身で、同郷の中江兆民の門弟となり、やがて師の紹介した社会主義思想に傾倒して、堺利彦らと平民社を起こし平民新聞を発行、非戦論を経て急進的な革命思想(天皇制打倒)を抱くに至り、大逆事件に連座して刑死した。 2. 無産政党の結成~社会民主党(1901)、日本社会党(1906)、労働農民党(1926)、社会民衆党(1926)、社会大衆党(1932) (1) 堺利彦 (1871-1933)と赤旗事件(1908) 堺は豊後の士族の出で『萬朝報』の記者となり、のちに社会主義者になって幸徳秋水とともに平民社を起こし平民新聞を発行。1906年に日本社会党(戦後の政党とは別)を結党し、1908年には赤旗事件(大杉栄・堺らが革命歌を歌いつつ赤旗を掲げてデモ行進し検挙された事件)を起こして入獄。1922年の日本共産党結成にも参加したが、活動方針を巡って講座派と対立し離党した。 (2) 安部磯雄 (1865-1949)と日本フェビアン協会(1923)・社会民衆党(1926)・社会大衆党(1931) 安部は福岡藩士の子で、ドイツ・アメリカ留学を契機にキリスト教社会主義者となり、片山潜・幸徳秋水・河上清らと共に社会民主党を結党(1901)したが2日後に禁止された。1920年前後の大正デモクラシー期には穏健社会主義(右派社会主義)路線を明確に打ち出し、日本フェビアン協会を設立(1923)、さらに反共産主義の立場で現実的な議会政治を通じて社会改良を目指す社会民衆党を結成(1926)、委員長として普通選挙法(1925年成立)に基づく初の選挙となった昭和3(1928)年の第16回衆議院議員選挙に立候補し当選。昭和7(1932)年には全国労農大衆党と合同して戦前における最大の無産政党であった社会大衆党を結成(安部磯雄委員長・麻生久書記長)するなど社会民主主義者として活躍した。 (3) 杉山元治郎 と労働農民党(労農党)(1926) 杉山は大阪泉佐野の小作農民の出で天王寺農学校在学中に受洗。 賀川豊彦(キリスト教社会主義者で農民運動家) の影響を受けて共に日本農民組合(日農)を設立(1922年)。更に普通選挙法成立を機に議会政治を通じて農民生活の改良を目指す労働農民党を結成した(1926年)。しかし労農党の地方支部を組織する過程で共産党系活動員の浸透を許し、共産主義を目指す下部組織と反共産主義の幹部層が対立。幹部層は脱党して社会民主主義者の安部磯雄と合同で社会民衆党を結成(1926)、麻生久ら中間派も脱党して日本労働党(1926年)を結成したため、杉山は辞任(1927年)を余儀なくされ、労農党は左派に乗っ取られた。 3. コミンテルン指導下に日本共産党結党(1922 第一次、1926 第二次) (1) 片山潜 (1859-1933)とコミンテルンの接近 片山は岡山県の庄屋の出身で、アメリカ留学中にキリスト教社会主義者となり、社会民主党結成に参加。ロシア革命(1917)が起こるとマルクス主義に傾倒し、1921年にソ連に渡航。コミンテルン常任執行委員会幹部となり国外にあって日本共産党結党の指導を行った。1933年の片山の死に際してソ連は国葬の礼を持って生前の活躍を賞した。 (2) コミンテルン22年テーゼ (方針書)と 日本共産党 結党(第一次結党 1922) 前年にソ連に渡航した片山潜の指導の下、コミンテルン日本支部として、1922年7月15日に堺利彦・渡辺政之輔・市川正一・徳田球一・山川均らによって結成。党の方針書(テーゼ)としてコミンテルンの理論家ブハーリンが起草した「日本共産党綱領草案」(22年テーゼ)が示されたが、その内容(①君主制の廃止、②軍隊の廃止、③労働者の武装権、④朝鮮・中国からの撤退、⑤土地公有化など)のうち、①君主制の廃止、は日本では弾圧を招くとの反対があり、同テーゼは採択されるに至らなかった。翌23年6月には早くも多数の幹部が検挙され、24年山川均の提議により解散し地下活動に入った。 (3) 日本共産党第二次結党(1926)と コミンテルン27年テーゼ (1927) 地下活動中の日本共産党の方針を巡って 山川均 (山川イズム:大衆運動を重視)と 福本和夫 (福本イズム:党の建設(再建)を重視)が対立し、福本が一時主導権を握って26年に共産党再建大会を開いたが、コミンテルン日本問題特別委員会が翌年に27年テーゼを発して福本・山川両氏を批判し渡辺政之輔の下で新体制を作らせた。同テーゼは、アジアにおける労働者・農民の階級闘争を呼びかけるとともに、日本の来るべき革命は「ブルジョワ民主主義革命」であるとした。 (4) 労農党浸透工作と 3.15事件 (1928)、 4.16事件 (1929) 議会政治を通じて農村改良を目指す合法政党として労農党が結成(1926年)されると共産党員は各地の労農党地方支部に浸透し、昭和3(1928)年2月の第16回衆議院議員選挙に徳田球一・山本懸蔵など何人かの党員を労農党候補として立候補させることに成功。選挙戦の中で公然と「日本共産党」を名乗る印刷物を発行したため、田中義一内閣は選挙直後の3月に治安維持法に基づき共産党員および労農党員の一斉検挙に踏み切り(3.15事件)、労農党は一時結社禁止となった(その後再建し全国労農大衆党に改名後、社会大衆党に合同)。なお、3.15事件の検挙者に東大・京大以下32校148名もの学生が含まれた事実は政府当局を震撼させ、①治安維持法強化と共に、②学生の思想を調査する機関として文部省内に「学生課」設置を招いた。(のち「思想局」に昇格)翌29年4月には更に大規模な共産党員の検挙が行われた(4.16事件)。 4. コミンテルン32年テーゼと日本資本主義論争 (1) コミンテルン32年テーゼ (1932)~絶対主義天皇制論・二段階革命論の提示 昭和7(1932)年5月コミンテルン執行委員会西ヨーロッパビューローにより『日本における情勢と日本共産党の任務に関するテーゼ(方針書)』が決定され、河上肇の翻訳で同年7月に『赤旗』に掲載され、戦前の日本共産党の綱領的文書となった。同テーゼは日本の支配体制を、①絶対主義的天皇制、②地主的土地所有、③独占資本主義の3ブロックの結合と規定し、地主階級と独占資本の代弁者かつ絶対主義的性格をもつ政体として 天皇制 をみた。(ソ連の「ツァーリズム」に擬して「天皇制」という言葉を造語)そこから、当面する革命は絶対主義的天皇制を打倒するための「ブルジョア民主主義革命」(反ファシズム解放闘争)であり、「プロレタリア革命」はその次の段階であると位置づけた(いわゆる二段階革命論)。この32年テーゼは、講座派の指針となり、また徳田球一(戦後に共産党を再建した)や 羽仁五郎 (マルクス主義歴史学者。戦後に参議院議員となり国会図書館法前文を起草・GHQ焚書実行。元日教組代表)の指針となって戦後日本にまで大きな影響を及ぼした。一例を挙げれば、羽仁五郎が委員長を勤めた 歴史学研究会 (歴研、歴史研究の学術団体)は戦後ずっと32年テーゼに示された絶対主義天皇制論を金科玉条とする戦後歴史学を展開し続け、それが否認されたのは漸く平成15(2003)年になってからである。⇒ 高森アイズ また戦後に政治学者としてマスコミに持て囃され、現在も信奉者の多い 丸山眞男 の根本的主張は「国民主権とは天皇制を打倒すること」であり、最近もそれに影響を受けた異様なNHKの世論誘導番組が放送されている。 (2) 講座派 (日本共産党の思想基盤)~岩波書店『日本資本主義発達史講座』発刊(1932) 講座派とは、日本資本主義の性格規定と来るべき日本の革命形態を巡ってマルクス主義思想家を二分した論争(日本資本主義論争)において、日本資本主義の本質は軍事的半封建的段階にあるとして、来るべき革命は「ブルジョワ民主主義革命」(第一革命)であると主張した論者達であり、戦前~戦後を通じて日本共産党の思想的基盤を為した。主な論者として山田盛太郎、平野義太郎、羽仁五郎、服部之総、山田勝次郎、大塚金之助らがいる。 (3) 労農派 (社会主義協会(のちの日本社会党左派)の思想基盤)~雑誌『労農』発刊(1927) 労農派とは、日本資本主義論争において、明治維新は不完全ながらブルジョワ革命であり、日本における封建制は消滅しており、現下で国家権力を握っているのはブルジョワジーであるとして、来るべき革命を「社会主義革命」(第二革命)であると主張した論者達であり、のちの社会主義協会(日本社会党の最左派にして主流勢力)の思想的基盤を為した。主な論者として山川均、猪俣津南男、荒畑寒村、櫛田民蔵、土屋喬雄、大内兵衛、向坂逸郎(マルクス主義経済学者。戦後に向坂派社会主義協会を擁して日本社会党の最大のイデオローグとなる)、宇野弘蔵らがいる。 5. 左翼思想の弾圧~国家社会主義への転向 (1) 赤松克麿 と日本国家社会党(1932) 赤松は山口県の浄土真宗大谷派の住職の子でロシア革命の影響を受け日本共産党第一次結党に参加し中央委員に就任するが検挙され獄中で転向。労農党・社会民衆党(書記長)を経て、1931年に日本国家社会党を結成。天皇を中心とした一君万民の平等社会建設を唱えた。 (2) 佐野学 ・鍋山貞親の転向声明(1933)と大量転向 佐野は大分の西欧医学者の子で、赤松と同じく日本共産党第一次結党に参加し中央委員に就任。第二次結党にも参加し1927年に委員長に就任し党を指導。翌28年にはソ連に渡航してコミンテルン常任執行委員に選ばれたが、29年に上海で逮捕された。1933年に鍋山貞親と共に「ソ連の指導を受けて共産主義運動を行うのは誤りであり、今後は天皇を尊重した社会主義運動(一国社会主義運動)を行う」とする転向声明を出し、これを受けて獄中の多くの共産党員が転向した。 (3) 講座派の一斉検挙(1936) 政府当局は3.15事件以来、共産党検挙者に多数の学生が含まれ、学生・知識人層にマルクス主義が蔓延している事実を憂慮していたが、思想汚染の根源として、1936年7月遂に講座派の理論的指導者であった東京大学助教授山田盛太郎・平野義太郎、明治大学助教授小林良正ら32名を治安維持法違反で一斉検挙に踏み切った(コム・アカデミー事件)。 (4) 労農派の一斉検挙(1937-8) 1936年にフランス・スペインで成立した 人民戦線(共産党を含む左翼勢力の連合政権) に衝撃を受けて、翌37年から38年にかけて、日本共産党以外のマルクス主義者(主に労農派)の一斉検挙が行われ、日本の言論界からマルクス主義は消滅した( 人民戦線事件 )。これらの事件は戦後、左派により「軍国主義者の思想弾圧」として糾弾され続けているが、当時は経済不況下でフランス・スペインのように現実に左派勢力によって国家が乗っ取られ、その背後にコミンテルンが暗躍している切迫した状況があった。言い換えれば、ソ連の思想侵略を防止するために日本は自ら思想統制を行わざるを得ない状況にあったのであり、それを戦前も戦後も思想侵略の手先であった日本の左派に糾弾される謂れはない。 6. 敗戦と左翼運動の隆盛~現在まで (1) GHQによる左翼活動家の一斉釈放・左翼運動の支援(1945) 昭和20(1945)年8月末に進駐した連合国軍総司令部(GHQ)は、10月以降、治安維持法や特別高等警察を撤廃し、共産党員その他の思想犯を釈放。更に新聞・ラジオ・出版物等に強力な検閲を行って占領軍に不都合な事実や戦前/戦中の日本を擁護する言論を封じると同時に、皇室否定/廃止論を含む左翼的・反国家的な言論を奨励した。 (2) 日本共産党の再建(1945) 終戦後、まず昭和20(1945)年10月に機関紙「赤旗」を復刊。占領軍により釈放された徳田球一、袴田里見、志賀義雄、宮本顕治らによって12月1日に再建大会を開催。「32年テーゼ」を再び党綱領として採択。翌46年1月には支那より野坂参三が帰国。4月の衆議院選挙で日本共産党は初の5議席を獲得した。これにより日本共産党は占領軍を「解放軍」と規定した。 (3) 日本社会党の結成(1945) 戦前の無産政党のうち、労働農民党(左派・マルクス主義労農派)・日本労農党(中間派)・社会大衆党(右派・社会民主主義)など非共産党系の3派が合同して昭和20(1945)年11月に発足。右派の 片山哲 が初代書記長(のち委員長)に就任。翌年4月の衆議院選挙で93議席を得て、日本自由党(鳩山一郎総裁)・日本進歩党(町田忠治総裁)に次ぐ第三党となり、更に新憲法下での初の衆議院選挙(1947年4月)で第一党を占めて、民主党(芦田均総裁)・国民共同党(三木武夫委員長)と共に片山連立内閣を組織した。しかし党内左派が公然と内閣の施政方針を批判するなど内紛が絶えず片山内閣は10ヶ月弱で瓦解した。日本社会党は、このあと民主党の芦田均を担いで芦田連立内閣に参画したが昭電疑獄が発覚し7ヶ月で内閣総辞職、第二次吉田茂内閣(民主自由党)が発足して、以降1993年に至るまで社会党が政権に参画することはなかった。 (4) 2.1スト中止(1947) 再建された共産党では革命実行(天皇制打倒)が公然と語られ、意に従わない学者や出版社に対して革命後にはギロチンに処する等と脅迫する党員も現れた。当時GHQは意図的に日本の左翼運動・労働運動の拡大を望んでおり、戦後の経済的困窮の中で、日本共産党は新設された労組に絶大な影響力を及ぼし始めた。日本共産党は、1947年に入ると官公庁労組を中心とするゼネ・ストにより吉田茂首相(日本自由党)を打倒・日本を共産化する方針を公言するに至り、2月1日を期して無期限ゼネ・ストに入ることを宣言したが、限度を超えた共産党・労組の暴発を恐れたGHQは方針転換して1月31日になってマッカーサーの名で中止命令を出したため、ストは中止された。 (5) GHQの方針転換(レッドパージ)(1950)と日本共産党 所感派 の武力闘争路線 1949年10月に中華人民共和国が成立すると米国の対日方針が大転換し、日本の保守勢力を再建し共産主義勢力を弱体化させる動きが出てきた。1950年に朝鮮戦争が勃発すると徳田球一など共産党幹部や言論界/官公庁/一般企業の共産主義者が一斉に公職追放され、徳田・野坂参三らは中国へ亡命した。徳田らはスターリン・毛沢東の指示を受けて米軍を解放軍とする規定を廃止し、武装闘争路線を取って各地で巡査襲撃事件を起こし、日本が主権回復(GHQの占領統治終了)した3日後の1952年5月1日には 血のメーデー事件 を起こしたので、国民の共産党への支持は地に落ちて、衆参両院で議席ゼロでとなる時期がしばらく続いた。徳田球一ら武装闘争路線をとった日本共産党の主流派を「所感派」といい、宮本顕治ら反対派を「 国際派 」という。なお1952年7月には武装闘争を取り締まるために 破壊活動防止法(破防法) が制定され日本共産党は同法の「調査対象団体」に指定された。1953年に徳田が北京で客死すると所感派は指導力を失い、1955年3月に 宮本顕治 が実権を握って日本共産党は合法活動路線に戻った。 (6) 安保闘争 と 新左翼 自社55年体制がスタートした昭和30(1955)年頃から、武力闘争を否定した社会党・共産党に代わって「暴力革命」を闘争方針に掲げる新左翼運動が起こり、1960年や70年の反安保闘争を主導した。新左翼活動家のマスコミ・政党・官公庁・学界への浸透は非常に深いとされ、また日本赤軍その他の多くの分派が発生、各派の活動は現在も続いている。 日本の左翼運動 を取り込み表示 ■まとめ:右翼・左翼とも外国に利用されるのはダメ | 日本の右翼・左翼の歴史を振り返れば、両方とも、まさかここまで? と思うほど戦前も戦後も外国の勢力にいいように利用されていることが分かります。 団体・組織 事例 参考ページ ① 頭山満・内田良平の在野右翼 ⇒ 孫文の辛亥革命の最大の貢献者だったが、革命後に孫文にあっさり満州割譲の約束を反故にされる。 辛亥革命~中国近代化運動の実際 ② 近衛首相のブレイン(尾崎秀実・革新官僚) ⇒ 尾崎はコミンテルン工作員確定、革新官僚も怪しい人物多し。 当ページ下部参照 ③ 戦後のエセ右翼 ⇒ そのまんま外国人(約3割)。現在も日本を貶める活動に従事。 エセ右翼の正体 ④ 日本共産党 ⇒ 結党時からコミンテルンの下部組織。戦後も各界に32年テーゼを信奉する隠れマルキスト多し。 日本共産党の正体 ⑤ 日本社会党(現、社会民主党) ⇒ 朝鮮労働党の友党。村山談話。その他反日活動多し。 旧社会党の正体 ⑥ 民主党 ⇒ 民団が全面的にバックアップ。朝鮮総連や支那系組織も密かに支持。破壊活動はこれからが本番。 民主党の正体 笑っている場合ではありません。外国勢力の浸透により、日本は実際に一度、破滅に追いやられています(下記参照)。しかも「全て日本が悪い」と決め付けられ、学校でもそう教え込まれて信じ込む者が後を絶ちません。右翼でも左翼でも普通に愛国心があれば別に良いですが、これ以上騙されたままでいるのは止めましょう。 ◆参考1: 尾崎秀実獄中手記 コミンテルン並に日本共産党に対する認識について コミンテルン即ち国際共産党はロシア革命の成功に伴い誕生したもので、ロシアに於ける一九一七年の二月及十月の両革命を期としロシア共産党が政権を獲得するに及んで革命の指導者たるレーニンは第二インターナショナルとは全く別個に世界各国の共産主義者の参加を得て一九一九年三月モスコーに於て第三インターナショナルを結成したのであって之が現在のコミンテルンであり其の本部をモスコーに置き、各国の共産党を支部として傘下に収めて居ります。コミンテルンは世界革命を遂行して世界共産主義社会の実現を目的とする共産主義者の国際的組織であります。即ちコミンテルンは世界各国の無産階級運動の指導部、参謀本部として多数の労働者農民を糾合し革命手段により資本主義社会機構を打倒し世界各国にプロレタリアートの独裁政権を樹立し全世界のプロレタア独裁国家の結合を創設し階級を徹底的に打破し以て共産主義社会の第一段階である社会主義社会を実現せんことを目的とした国際的結社であります。コミンテルンは此の目的実現の為革命の戦術戦略を規定し常に其の支部たる各国共産党を指揮統制しているのでありまして現に其の日本支部たる日本共産党に対しても昭和二年の所謂二七年「テーゼ」、昭和七年の所謂三二年「テーゼ」等、其の他を以て日本に到来すべき革命の性質を規定し日本に来るべき革命はブルジョア民主主義革命で其の革命は急速にプロレタリア革命に転化するものとし或は革命の性質は急速にプロレタリア革命に成長するブルジョア民主主義革命なりとして、天皇制の打倒をスローガンとすることを規定して居ります。従ってコミンテルンは世界革命の一環として我国に於ても共産主義革命を遂行して我国体を変革し、私有財産制度を廃止しプロレタリア独裁を樹立し此の過程を通じて共産主義社会を実現せんとするものであることは勿論であります。 コミンテルンの日本支部たる日本共産党は大正十一年佐野学、堺利彦、荒畑勝三等に依り結成せられましたが大正十二年夏所謂第一次日本共産党事件として検挙せられ次いで大正十五年十二月福本和夫、渡邊政之輔、三田村四郎等により所謂第二次日本共産党の組織が確立されましたが之亦昭和三年所謂三・一五事件として検挙され其後度々再建に次ぐに検挙が繰り返されて組織を破壊され茲数年来は国内に於ける党の活動は全く無力無活動の状況に在ると考えられます。日本共産党はコミンテルンの支部として其の指揮統制下にコミンテルンの目的とする世界共産主義社会の実現の為日本に於て革命を遂行し我国体を変革し私有財産制度を廃止しプロレタリア独裁を樹立し此の過程を通じて我国に共産主義社会を実現せんとする結社であります。ゾルゲ諜報団の本質及目的任務について 吾々の諜報活動はゾルゲを中心とした一団の活動でありますが、私の上海以来の経験判断からすれば此の一団はコミンテルンの特殊部門たる諜報部門とも称すべきものの日本に於ける組織である事は明瞭でありました。其の理由は上海に於けるスメドレー女史の交渉から此のグループに参加するに至った事、鬼頭銀一事件の調書を入手して読んで見ると同人がコミンテンルンの命に依り活動した旨が明になっている事、吾々のグループの各人の国籍が雑多である事、米国共産党員なる宮城(与徳)が参加して居た事等から斯様に判断したのであります。其の後日本に於けるゾルゲとの永い交際の結果、屡々狭義のソ連防衛の意味の諜報が要求されて居るのを知りましたので私達の蒐集した情報はソ連政府にも直接利用せられて居るのではないかとも感じて居りました。(以下省略) ◆参考2: 近衛上奏文 近衛上奏文(このえじょうそうぶん)とは、大東亜戦争末期の1945年(昭和20年)2月14日に、近衛文麿が昭和天皇に対して出した上奏文である。近衛は昭和天皇に対して、「敗戦は遺憾ながら最早必至なりと存候」で始まる「近衛上奏文」を奏上し、英米の世論は天皇制廃止にまでは至っていないとの情勢判断の下、いわゆる「国体護持」には敗戦それ自体よりも敗戦の混乱に伴う共産革命を恐れるべきであるとの問題意識を示した。①「大東亜戦争」(太平洋戦争)は日本の革新を目的とする軍の一味の計画によるものであること、②一味の目的は共産革命とは断言できないが、共産革命を目的とした官僚や民間有志がこれを支援していること、③「一億玉砕」はレーニンの「敗戦革命論」のための詞であること、④米英撃滅の論が出てきている反面、一部の陸軍将校にはソ連軍や中国共産党と手を組むことを考えるものも出てきていること、以上から近衛は陸軍内に共産主義者が存在し、敗戦を利用して共産革命を行おうとしている、と結論づけている。 近衛上奏文 近衛文麿と左翼の敗戦革命 ※近衛上奏文の傍証1: 日本の高級軍人でありながら外国スパイだった男:牟田口廉也中将 ※近衛上奏文の傍証2: 一億玉砕を唱えた陸軍将校:種村佐孝大佐(戦後に共産党入党) 大日本帝国は、立憲自由主義議会制デモクラシーを開花させ、精強な陸海軍力を保有していたにも拘わらず、尾崎秀実を幕僚とする近衛内閣が出現するや忽ち破滅への道を歩み始め、わずか八年で明治維新以来蓄積してきた国富を失い焦土と化したのである。 国家権力(司法、立法、行政、統帥、報道に浸透する共産主義勢力の諜報謀略活動は、国家の死命を制する恐ろしい魔力を秘めている。 GHQによって破壊されたスパイ防止法を始めとする防諜能力の再生強化を怠った戦後日本の経済繁栄は、いつ消えてもおかしくない風前の灯火、砂上の楼閣にすぎず、我が国の生命は累卵の危うきに瀕しているのである。 現代版近衛上奏文 (反日ワクチン様) 【関連】 左翼は右翼 政治の基礎知識 外交の基礎知識 辛亥革命~中国近代化運動の実際 GHQの占領政策と影響 大東亜戦争への経緯 日本の右翼・左翼についての情報、ご意見 試験的にコメント欄を付けました。活用して下さいね。(もちろん荒らし以外の建設的な意見でお願いします) -- 名無しさん (2009-08-21 00 32 12) 近衛文麿は共産主義者という意見が最近出てきましたが、管理人様は近衛は共産主義者だったとお考えですか? -- 日本男児 (2009-09-23 11 20 19) 近衛は、共産主義者ではないが、明らかな共産主義シンパ、あるいは共産主義者に対して非常に脇が甘かった、とは言えるでしょう。なぜ近衛文麿のような名門貴族が共産主義シンパになったのか、ハッキリとは分かりませんが、京大で『貧乏物語』を書いたマルクス主義経済学者の河上肇に学んだ影響との説が有力です。当時の浅薄な学生・知識人は皆マルクス主義にかぶれた様で、要するに流行に踊らされる薄っぺらなインテリゲンチャだったのでしょうね。大ブルジョワの鳩山由紀夫が「リベラル友愛革命」を唱えているのと、近衛の唱えた「新体制運動」とが妙にダブります。なお、近衛文麿の孫の細川護熙(元首相)も元自民党田中派で、日本新党を立ち上げ、小沢一郎に担がれて1993年8月に首相になっていますね。細川氏も「改革」が口癖で、自民党の河野洋平(当時、自民党総裁)と合意して今の小選挙区比例代表並立制を導入しています。近衛も細川も、そして現首相の鳩山も、出身がいかにも保守派受けするので、それほど危ないことはしないだろう、という勘違いの安心感を情報弱者に与えてしまい、日本の針路に禍根を残すことになってしまったのでしょうね。 -- 名無しさん (2009-09-25 16 54 03) 甘い外交感覚、近衛文麿と似ている鳩山現首相。 産経阿比瑠記者ブログより -- 名無しさん (2009-12-20 21 07 31) たいへん勉強になりました。しかし、西部邁氏は親大陸派でしょうか。反米ではあってもチェスタトンやバークに共感し、時に日本人を見下しているんじゃないかと思えるほどに西欧的合理主義やキリスト教を高く評価しているような気がしますが。 -- 名無しさん (2009-12-22 17 49 18) レスが大変遅くなって済みません。西部邁氏については、元々全学連で反安保闘争のリーダーだったこと・非常に反米的な論調が多いことから、今では保守の大御所として活躍しているとはいえ信用できない印象を持っていたのですが、ご指摘を受けて西部氏の著書『大衆への反逆』を読んだところ、1970年代の滞英経験、そして1980年頃に全体主義体制下の東欧を旅行した経験などから、本当に芯から左翼から保守に宗旨変えした(らしい)ことが読み取れました。英国流の保守思想の最高の理解者の一人ということは確かなようですね。勉強になりました。これからも有益なご意見を宜しくお願い致します。 -- 名無しさん (2010-03-16 21 23 55) 本日の産経新聞【正論】の西部邁氏の論評 は、非常に的確だと思いました。ただ一点、西部氏は戦後の日本に真の保守が全く存在しなかったかの様に書いているが、それには同意しない。西部氏が1980年頃まで左翼だったために日本の真の保守思想を知る機会がなかったための誤認識でしょう。 -- 名無しさん (2010-03-16 21 56 51) 「保守とは、①自由のための秩序を国家の「歴史的」な規範に求め、②平等の限界を国民の「歴史的」な公正感に見いだし、③友愛に伴う偽善を国民の「歴史的」な節度によって防止する、という姿勢のことであろう。」(上記の西部邁氏の論評)つまり、洋の東西を問わず、保守主義とは歴史主義である。 -- 名無しさん (2010-03-16 22 02 03) 大川と北を結ばせ猶存社を結成し、三尊と称された大物満川亀太郎も載せたほうが良いのではと思います。 -- 名無しさん (2011-01-12 20 18 09) 鈴木貫太郎はコミンテルンの手先の反日売国奴。 -- 名無しさん (2012-06-20 13 14 09) 名前 コメント ■左翼や売国奴を論破する!セットで読む政治理論・解説ページ 政治の基礎知識 政治学の概念整理と、政治思想の対立軸 政治思想(用語集) リベラル・デモクラシー、国民主権、法の支配 デモクラシーと衆愚制 ~ 「民主主義」信仰を打ち破る ※別題「デモクラシーの真実」 リベラリズムと自由主義 ~ 自由の理論の二つの異なった系譜 ※別題「リベラリズムの真実」 保守主義とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ ナショナリズムとは何か ケインズvs.ハイエクから考える経済政策 国家解体思想(世界政府・地球市民)の正体 左派・左翼とは何か 右派・右翼とは何か 中間派に何を含めるか 「個人主義」と「集産主義」 ~ ハイエク『隷従への道』読解の手引き 最速!理論派保守☆養成プログラム 「皇国史観」と国体論~日本の保守思想を考える 日本主義とは何か ~ 日本型保守主義とナショナリズムの関係を考える 右翼・左翼の歴史 靖國神社と英霊の御心 マルクス主義と天皇制ファシズム論 丸山眞男「天皇制ファシズム論」、村上重良「国家神道論」の検証 国体とは何か① ~ 『国体の本義』と『臣民の道』(2つの公定「国体」解説書) 国体とは何か② ~ その他の論点 国体法(不文憲法)と憲法典(成文憲法) 歴史問題の基礎知識 戦後レジームの正体 「法の支配(rule of law)」とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ 立憲主義とは何か ※概念/理念定義、諸説紹介 まとめ 「正義」とは何か ~ 法価値論まとめ+「法の支配」との関係 正統性とは何か ~ legitimacy ・ orthodoxy の区別と、憲法の正統性問題 自然法と人権思想の関係、国体法との区別 「国民の権利・自由」と「人権」の区別 ~ 人権イデオロギー打破のために 日本国憲法改正問題(上級編) ※別題「憲法問題の基礎知識」 学者別《憲法理論-比較表》 政治的スタンス毎の「国民主権」論比較・評価 よくわかる現代左翼の憲法論Ⅰ(芦部信喜・撃墜編) よくわかる現代左翼の憲法論Ⅱ(長谷部恭男・追討編) ブログランキング応援クリックをお願いいたします(一日一回有効)。 人気ブログランキングへ