約 27,798 件
https://w.atwiki.jp/leads2010/pages/92.html
ダーツ、ボーリング、ビリヤード そして、テーマパーク、遊園地。 プロレッスン。 ディズニーランド貸切で逃走中。
https://w.atwiki.jp/hellosweetkouryaku/pages/55.html
イルミナイト遊園地の壁(イベント:ポムポムプリンとスターライトファンタジー)
https://w.atwiki.jp/ry-collect/pages/62.html
遊園地イベント 「今日のラッキースポットは……」 残業クリスマス編 「ルナティックパワーって信じる?」
https://w.atwiki.jp/ry-collect/pages/120.html
遊園地イベント 「おみやげとか期待してもいいですか?」 残業クリスマス編 「おお、今日はみんなも残業か……」
https://w.atwiki.jp/multiple/pages/87.html
ネズミの国 ◆/1LLBq1Ub2 「なんやこれ、けっこうウマイやないか」 とりあえず道なりに歩き始めたウルフウッドが見つけた 街路樹に生っていた謎の小さな果物。 ものは試しと一粒食べてみたらこれが意外とウマかったので ディパックにいくらか入れて再び目の前の道を進む。 ひょっとしたらこの先にトンガリがいるかもしれない。 ひょっとしたらこの先に少年を殺した犯人がいるかもしれない。 ひょっとしたらこの先にあの泣き虫だったリヴィオがいるかもしれない。 そんなことを考えてウルフウッドは目の前の道を進んでいく。 月明りのみが照らす暗闇のなか、見張りのいない遊園地の出入口を一人の少女が通り抜ける。 このゲームに乗るつもりはない、いや彼女の場合、乗らない理由は自分の非力を知っているからであろう。 かつて園崎詩音に注射器をもって向かっていったが返り討ちにあっているのだから、 もし彼女に戦いを勝ち抜くだけの力があれば違った選択をしていたのかもしれないが… とにかく、今大事なのは自分の身を守ることと信頼できる人間、出来れば部活の メンバーと何とかして合流を果たしここから脱出することである。 「そのためにも今は誰かに出会って、…いいえあせってはダメ。 慎重に、注意を払って行動しないと」 幸い近くに人の気配はしない、だからといって油断するような真似はしないが、 果たしてここは何処なのかと考えてながら道路へと向かっていった。 少なくても雛見沢にこんな遊園地なんてないし、近くの町にもこんな娯楽施設があるなんて 見たことも聞いたこともない、テレビで言っていた今年の春、東京に出来たという、 巨大なアミューズメントパーク、通称ネズミの国とも違う。 少なくとも雛見沢から大分離れたところなのは間違いなさそうだ。 しかし、だからといってそれが事態を打開する物になるとも思えず 頭の中は呪われてる自分自身の運命への怒りへと変化していった。 なぜこうも苦しいことが続くのか、なぜ鷹野の野望を潰しても このような殺戮の舞台に巻き込まれるのか、なぜ呪いのような運命が続いていくのか… 「運命なんて、俺があっさり打ち破ってやるぜ」 かつて、圭一が言った一言がふと頭をよぎる。 根拠や裏打ちなど何も無い、勢いまかせの発言だが、真っ直ぐ前を見ている言葉。 そうだ、弱気になってはいけない、それこそ碌な結果にしかなりえないのだから、 沙都子を叔父から救い出したのも村のみんなが希望を捨てなかったからであり。 なにより私自身が希望を捨てずに最後まで諦めなかった結果起きた奇跡なのだから。 それなのに今の自分はどうかしていた、部活のみんなはこの狂ったゲームを壊そうと している筈なのに、少なくとも圭一なら間違いなく動き回っているだろう そう考えると体に乗っかっていた重荷が取れた感じがした。 力が無い、それに加えて武器も道具も無い、特にあのあちこちが破けた服なんてハズレにしてもいくらなんでも酷すぎる。 でもだからといって下を向く必要など無いのだ、少なくとも今、弱気になるのは間違いないのだから などと考えてるうちに私は大きな通りに出ていた、遊園地の入り口側ということもあり、 ジュース、酒、タバコ、インスタントカメラなどの自動販売機が置いてあり、隣には線路も通っており所々に外灯が道路を照らしている。 ☆ ☆ ☆ 観覧車を降りた二人は辺りを見回す、近くに人がいないことを確認すると近くにあった待合室のようなところに腰を下ろした。 さっきまで上から周囲を見ていたが夜と言うこともあり今一つここらへんのの状況が分からないからだ。 遠くの建物から何かが飛び出ていくのがに気づいたが何が飛び出したのかは分からなかった。 まさか飛び出していったのがエルルゥだとは全く気づかずに、 なぜ待合室で腰を下ろしたかというとお互いの自己紹介や簡単な情報交換こそさっきまで観覧車の中でおこなったが、 ここは何処なのか、近くに誰かいるのかといった情報が欲しかったからである。 カルラはそこまで慎重に行くまでも無いと言っていたが、ここはドラえもんの意見を尊重することにしたのだ。 そのためにまず、周囲を確認したのだが…… 「近くには誰もいませんでしたね」 「そうみたいだね」 戦場を幾つも潜り抜けてきた戦士であるカルラは勿論、ドラえもんもなにかと修羅場を幾つも越えている。 もし、近くに誰かが息を潜めていれば余程の達人でもない限りどちらかがすぐに見つけることができるはずである。 その二人が周囲を確認して出した結論は、とりあえず近くに人はいないことは間違いなさそうだった。 「まずは、どうやってあるじ様と合流するのか、方法を考えませんと」 「そうなんだよね、でも近くに何があって何処にだれがいるかなんて僕にはさっぱり……」 と持っているディパックに目を向ける。この会場に来た時に隣に置いてあった鞄で、 ドラえもんとカルラで1つずつ分けて持っていたのだが…… 「ひょっとしたらこの中に地図かなにかが入っているかも」 そういって待合室の明かりを付けてディパックの中身を調べ始めた。 窓にはガラスがなく、代わりに笹のカーテンが付いており、 光が漏れてしまう危険はあまり無い、ただし、音によって敵に居場所を教えてしまう危険に関しては、 否定できないが逆に誰かが近づいた時には対処しやすくなるからあまり大きな問題ではない。 ディパックの中からは水や食料、筆記用具、懐中電灯等と共に地図や名簿が出てきたので早速みて確認しようとしたが、 同時に銃と不思議な剣が出てきたことにより2人の目線は武器にいってしまった。 そして最後に出てきたのは謎のボールであった、ドラえもんがボールを見てみると中に何か生き物がいるのが分かる。 尖った耳、赤い頬、つぶらな瞳、そして黄色い体の小さな生き物である。 一緒に出てきた説明書をカルラは見つけて読んでみる、だが……それが拙かった。 「えっと、ピカチュウ、名前はピカ、電気の究極技を使うイタズラでんき“ネズミ”」 「えぇっ!!」 その一言を聞いてドラえもんは急に冷や汗を流す、そしてボールに目を向け、 中に入っているピカチュウと目が合う…… 「ぎゃあああああぁぁぁぁぁーーーーねっねっ、ネズミィィィーーーーー!!!!」 静かだった夜の遊園地に大きな悲鳴が鳴り響く、彼は知ってしまったのだ、目の前の生き物がネズミだということを。 かつてネズミによって耳を失いそれ以降はドラえもんの天敵となってしまっている生き物ネズミ。 そのネズミが今自分の持っているボールの中にいる、その結果状況も考えずに大声を上げてしまったのだ。 「いやっ、ネズミこわいネズミきらいネズミこわいネズミきらいネズミこわいネズミきらいネズミこわいネズミきらいだーー」 「ドラえもん、少し落ち着いてくれませんと」 なんとかカルラがボールを奪い取りどうにか慌てふためくドラえもんを落ち着かせることは出来たが、 あんな大声を出してしまった以上は誰かがやってくるかもしれない。 あるじ様が来てくれれば大助かりだがそこまでうまくいくとは思えない。 ならば、ここには長居は無用と考えドラえもんを引き連れて道具をしまい待合所を後にした。 手には一本の剣を持って。 【F-2/遊園地・待合室/黎明】 【カルラ@うたわれるもの】 [状態]:健康 、ドラえもんへ少し呆れている [装備]:白銀の剣@ドラえもん(夢幻三銃士) [道具]:支給品一式、不明支給品1~3 、モンスターボール(ピカ)@ポケットモンスターSPECIAL [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いには乗らない。ハクオロたちと共に脱出してトゥスクルへ帰る。 1:まずはこの場から立ち去る 2:ドラえもんをハクオロに会わせる。(ドラえもんへの不安もある) 3:ハクオロを探して守り抜く。 4:もし、あるじ様が死んでしまったら……。 5:ネズミ、ねぇ~ 【備考】 ※ドラえもんやギラーミン、他の世界の参加者たちを異星人と考えています。 ※カルラの支給品、名簿などは未確認です。 ※電気の究極技に興味を持ちました。 ※どこに向かうかは次の書き手にお任せします。 ※地図は確認していません 【ドラえもん@ドラえもん】 [状態]:恐怖 (大)、パニック [装備]:君島邦彦の拳銃@スクライド [道具]:支給品一式、 [思考・状況] 基本行動方針:ギラーミンを止める。 1:ネズミ はやめて~ 2:ネズミ嫌い 【備考】 ※他の世界の参加者たちを異星人と考えています。 ※名簿などは未確認です。 ※周囲にドラえもんの叫び声がF-2周辺に響きました ※高い建物(ホテル)から“何か”が飛び出していったのに気づいていますが 何が飛び出したかはわかりませんでした。 ☆ ☆ ☆ 「みー、どっちにいけばいいんですか?」 しゃべりかたこそ冗談っぽく聞こえるが本当に何処に行くべきかは迷うところである。 片方の道は端へと続く、反対側は近くに駅がある、道路と線路を越えた先にある古寺や古城跡といった施設がある。 するとさっきまでいた遊園地から大きな声が聞こえてきた。 「ぎゃあああああぁぁぁぁぁーーーねっねっ、ネズミィィィーーーーー!!!!」 (誰かが……遊園地にいる?) 突然遊園地から聞こえてきた大きな悲鳴に反応する。 誰かが襲われて……いや、どちらかといえば目の前に苦手なものが現れた時のように。 そう例えば羽入にキムチを食べさせたときのように……まさか羽入がいるの? ……そんなわけ無いわね声がぜんぜん違うわ、沙都子やレナの声とも違う。 でも誰かがいる以上は戻る価値もあるってことかもしれない、 こんな所で大声を出すマヌケ相手なら仮に危険な相手だったとしても逃げることはできるだろう。 それにひょっとしたら部活のメンバーのだれかと手を組んだ相手の悲鳴かも知れないし試しに接触してみる価値はあるかもしれない。 魅音や圭一ならそんなマヌケな人間であっても仲間なら見捨てたりする真似はしないだろうから むしろ近くにいて今の悲鳴を聞いて向かっていくなんてことも…… でも逆に平気で人を殺すような奴らも今の悲鳴をどこかで聞いているはず…… もし今そんな奴にばったり出会ってしまったらそれで終わり、どうする、どうすればいい? 遊園地に戻るか否かを考えていると謎の音がこちらに向かって来ている。 がたん ごとん がたん ごとん 大きな音を立てて電車が暗闇の中を走ってくる。 道路の脇に線路がある以上はそれはなんの変哲もないただただ当たり前のことであり ヘッドライトが電車の進行方向を照らし彼女のすぐ脇を通り過ぎていく。 さっきの悲鳴に気をとられてたおかげですぐ近くまで電車が来ていることに気がつかなかったのだ。 あっという間に彼女の近くを電車が通り過ぎていく 突風や轟音とともに、そして彼女はあることに気づく事が出来た。 (今の電車誰かが乗っていた?) 夜走る電車を外から見た場合、車内が明るいために意外と簡単に電車の中を見ることができる。 もっとも電車のスピードを考えれば完璧になにがあったかを把握するのはまず不可能であるが、 少なくとも一人、もしくはそれ以上の人数が今の電車に乗っていたのは間違いない。 どのような人間が乗っているかは分からなかったが それならば駅に向かえば電車に乗った人と合流できる? いや、たしか地図を見る限り駅の数は3つ電車に乗っていた人が近くの駅で降りるかどうかは分からない以上は裏目に出てしまう可能性がある。 それに電車に乗ってる人間が安全だとも限らない、 明るい故にどうしても目立ってしまう夜の電車のなかにいるってことは 余程の馬鹿か腕に自信のある人間なのは間違いない! 遊園地の中から大きな声が聞こえさらに電車の中にも人影を見つけた。 二つの出来事が一度に起こり選択を迫られる。 そのために彼女が気づくのに遅れてしまった。さっき電車の来た方角から足音がだんだんと近づいてくることに 足音は既にすぐ近くまで来ている、どうして気づかなかったのかと後悔するももう相手はすぐ近くに来ている 。 せめてもの救いは暗闇のおかげでおそらくこっちの姿までは気づいていないだろう ひょっとしたらまだ私に気づいていないと希望的な予測をして、私は近くにあった自動販売機の陰に隠れた。 どうしてこんなことがいっぺんに起こるのか、 そしてこの足音の主は果たしてこのゲームに乗っているのか、 ゲームに乗っていないなら接触をするべきなのか、 果たして彼女の取った選択は…… 【F-2/遊園地入り口前/一日目/黎明】 【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:健康 (少々の不安はあるが前向きに) [装備]: [道具]:支給品一式、王の財宝(の鍵剣)、インデックスの修道服@とある魔術の禁書目録、ランダム支給品×1 (本人確認済) [思考・状況] 1:近づいてくる男にどう対処するか 2:その後に遊園地か駅にいると思われる人に対してもどうするか 3:必ず生き残る。 4:圭一達を見つける。 5:安全な場所に行きたい。 6:ネズミ? ※王の財宝の使い方(発動のさせ方)を分かっていません。(説明書もありません) ※残りのランダム支給品は後の書き手にお任せします ※現在自動販売機の陰に隠れて近づく足音の主(ウルフウッド)を警戒しています ※電車に誰か(橘あすか)が乗っているのに気づきました真紅に気づいたかどうかは不明です。 【ニコラス・D・ウルフウッド@トライガン・マキシマム】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:基本支給品(地図と名簿は二つずつ) デザートイーグル50AE(使用不能) SPAS12(使用不能) スタンドDISC『スター・プラチナ』@ジョジョの奇妙な冒険 チーゴの実×4@ポケットモンスターSPECIAL [思考・状況] 1:襲われたら返り討ち、必要以上に危険な事に首は突っ込まない。 2:ヴァッシュとの合流、リヴィオとの接触 3:ジュンを殺害した者を突き止め、状況次第で殺す。 4:武器を手に入れる、出来ればパ二ッシャー 5:なんや今の悲鳴は? 6:この木の実結構ウマイ 【備考】 ※リヴィオは自分が知っているリヴィオだと思っています。 ※まだループには気づいていません ※古手梨花が近くにいるのに気づいているかは不明です ※参戦時期は未定です 【支給品解説】 チーゴの実@ポケットモンスターSPECIAL ポケモン世界のあちこちに生えている木の果実 やけどなおしの効果ももっているが どこまで治るかどうかはわかりません しかしポケモンたちのやけどは治ります。 他の所にも別の木の実が生えているかもしれません インデックスの修道服@とある魔術の禁書目録 10万3000冊の魔道書の内容を把握する少女の普段着で 外観は純白の布地に金の刺繍という派手な修道服 しかし上条当麻の手でバラバラにされ現在は安全ピンによって留められている 君島邦彦の拳銃@スクライド カズマの親友でロストグラウンドで斡旋するフィクサー、君島の拳銃 作中では君島の死後カズマによってアルター化されている 指のないドラえもんに使うことが出来るかどうかは次の書き手にお任せします。 また、装填できる球数や予備弾の数も次の書き手にお任せします。 ピカ(ピカチュウ)入りのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL レッドの手持ちでありおそらくポケモンの中では最も有名な種族 電気技のほかにも「みがわり」や「どくどく」「なみのり」 といった技が仕える。 【補足】 東京(正確には千葉)に巨大アミューズメントパークができたのは 雛見沢で事件のあった昭和58年です。 時系列順で読む Back 終わらない夢 Next 吉良吉影は静かに過ごせない 投下順で読む Back 終わらない夢 Next 吉良吉影は静かに過ごせない 正しい選択は 古手梨花 たった少し希望と不器用な優しさと 上空50メートル ドラえもん 鳥だ!飛行機だ!いや、ドラだ! 上空50メートル カルラ 鳥だ!飛行機だ!いや、ドラだ! 残されたものは一つ ニコラス・D・ウルフウッド たった少し希望と不器用な優しさと
https://w.atwiki.jp/ori9tenti/pages/185.html
ナイトメアのハジマリ 草花がそよ風で揺れている。 そよ風といっても、生暖かいので到底心地良いとは言えない。 生暖かいのは、島の周りで煮え滾るマグマのせいだろう。 ここに来たばかりのときに、マグマの海を覗き込んでみたが、五秒も我慢できなかった。 もともと、熱い場所は好きではない。肌がちりちりと焼ける感覚に、どうしても慣れないのだ。 俺、イリス・ハンニバルは、人生に退屈し、刺激を探求する男だ。 こう書くと、夢を追っているような印象を受けるかもしれないが、そんなことはない。 寧ろ夢も希望も、とうの昔に失っていた。 昔のことを思い返そうとすると、身体中が疼く。 まるで俺の全てが、細胞に至るまで、過去を思い出すまいとしているかのように。 思い出せなくても、別段支障をきたすことはないから、いいのだが。 話が逸れた。俺が求めているのは、刺激だけだ。 そこに夢や目標を定めることはせず、ただひたすらに探求し続ける。 刺激によって得られる快楽は一瞬だろう。だがそれでも構わない。 ファックユー、と罵られても、クレイジー、と蔑まれても、俺は自分を曲げない。 ふと、サングラスを外して、近くの花壇を眺める。 風に揺られる草花は、ここが地獄であるにも関わらず、しゃんとしている。 それらを眺めていると、蹴散らしたくなる衝動に駆られる。 俺は、花壇に植わったままの草花に、価値を見出すことはできない。 自らの足で踏み潰すことで、ようやく快感を覚えることができる。 「…………」 俺が欲しいのは、心を落ち着かせるものではなく、心を昂らせるものだ。 例えば死体。四肢を切断された人間を見ようものなら、垂涎が止まらなくなる。 例えば拷問。五寸釘と蝋燭を見ただけでも、舌なめずりを抑えられない性質だ。 それは、およそ他人には理解されないであろう嗜好。 異常な趣味だと重々承知した上で、俺はそういったモノに刺激を求めていた。 「おいおい、Mr.ホワイトマン。ぼうっと物思いに耽るのも結構だが、作業の手は止めないでおくれよ」 ふと、後ろから声をかけられた。 緩慢な動作で振り返ると、そこには顔を白く塗った、道化師のような女がいた。 パンクファッションに身を包んでおり、背は高い。百七十前後あるだろう。 彼女の名前は、クラウン。自らを道化と名乗る奇妙な女性だ。 つい先程、この地獄で一緒に行動することを持ちかけてきた人間だ。 退屈を埋められるかという問いに、満面の笑みを以て答えた、狂った人間だ。 そして――。 「黙ってんじゃねえよ!」 思考していられたのはそこまでだった。 クラウンが発した、叱り飛ばす声と同時に、サバイバルナイフが俺の左目を抉った。 情け容赦も躊躇いも皆無な、鋭い一撃からくる激痛が、神経系を通じて全身に行き渡る。 俺は思わずクラウンを突き飛ばし、両手で目を覆う。 「ぐうっ……」 「質問されたら速やかに答えなさい、って先生様に教わらなかったのかい? 素行不良の生徒には、相応の体罰を受けてもらうよ♪」 手の隙間から、ぽたぽたと足元に滴る鮮血。 それを見て、けらけらと、心の底から愉快そうに笑うクラウン。 罪悪感の欠片も無いことは、明白だった。謝罪は期待できそうにない。 なにせ、出会い頭に喉元を刺すような狂人だ。 ならばせめて、追撃されないように、返答しておくべきだろう。 「……すまなかった。少し、考え事をしていてな」 「そんなことより、“サプライズ”の仕込みの進み具合はどうだい?」 返事をするが早いか、話を変えられた。気まぐれにも程がある。 俺は溜息をついてから、仕方なく話を合わせた。 話題はクラウンがコーディネートするらしい“サプライズ”のことだ。 「順調といったところだ。……だが、本当にここでサプライズができるのか?」 ここ、というのは地獄遊園地のことだ。 デイパックの中に収納されていた地図によれば、H-6エリアに位置している。 殺し合いに招かれた俺が、最初に訪れて、そしてクラウンと出会った施設だ。 名前に地獄とつくわりに普通の遊園地で、ジェットコースター、観覧車、お化け屋敷と、一通りの施設が揃っている。 刺激たっぷりのサプライズを行うには、おあつらえ向きだろう。 橋の近くということもあって、立地も悪くない。 だが、不安要素もあった。 「殺し合いをしている最中に、遊園地に行こうとするやつがいるだろうか? いや、いない。いたとしたら、そいつは……正気の沙汰じゃない」 狂気に満ちたクラウンに言うのもどうかとは思ったが、正直に言わせて貰った。 自殺志願者でもあるまいし、ネオンが煌々と光る場所に向かうだろうか。 まして、サプライズを行うには人数が必要だ。多ければ多いほどいいが、少なくとも三人は要る。 人が寄り付きにくいだろう場所に、それだけの人数が果たして集められるだろうか。 サプライズに招く人間の確保。俺は、これが一番の問題だと考えていた。 「……なんだ、その顔は」 ふと気づくと、クラウンが妙な顔をしていた。 どのような、と尋ねられると、メイクのせいもあって表現しにくいが、あえて形容するならば、ぽかんとした顔だ。 信じられないものを見たときの顔だ。 「……アッハッハッハッハ!こりゃあ驚いた! おいおいMr.ホワイトマン。お前さん随分と慎重なんだなあ!意外だよ。 遊園地に人が集まらないんじゃないか、って?なるほどそれも一理有る。こんな状況だもんねえ。 でも、よく考えてごらんよ。あたしは誰だ?あたしは何だ?道化師(クラウン)だ! 愛くるしい客寄せパンダには程遠くても、客の心を掴むテクニックには長けているつもりさ! 客はたっくさん来てくれるから、お前さんは心配しなさんな。 あたしが盛り上げに盛り上げて、ここでのサプライズは満員御礼にしてやるから!」 「…………」 長かった。興奮させてしまったらしい。 クラウンが言い終わる頃には、深く刺された目の傷は、もう跡形もなくなっていた。 血の跡は残っているが、痛みは既に引いていた。 俺を不死身たらしめる特殊な細胞“幹細胞”は、問題なく機能しているようだ。 腹をゆすって哄笑するクラウンを見て、俺は溜息をついた。 「はあ……」 俺は立ちあがると、大きく深呼吸をした。 吸って、吐いて。 呼吸を整えてから、肩で息をするクラウンと目を合わせる。見開かれた目からは、しかし感情は読み取れなかった。 俺自身、狂っているという自負はあるが、この道化はそれ以上だった。 話には説得力も何もない。ただ自分がどうにかすると言っただけだ。具体的な案を出したわけではない。 それでも、俺は呟いていた。 「よく分からないが……刺激的じゃねえか」 穴だらけの杜撰な計画。突然人を刺してくる凶暴性。 そしてなによりも、愉快なまでに狂っているその性格。 常人からすれば理解しがたいであろうそれらは、しかし俺からしてみれば、今までにない刺激をくれる要素だった。 「いいぜ、クラウン。やっぱりお前は、イイ」 無茶な計画を立案し、力ずくで押しとおすことなどなかった。 そんな人間が、今、目の前にいる。 突如目を刺してくる危険な奴など、相手したことがなかった。 そんな狂人が、今、目の前にいる。 これほどまでに愉快だと感じる女性を、見たことがなかった。 そんな女性が、今、目の前にいる。 「お前は、すごい」 俺は生唾を飲み込んだ。 道化師のパフォーマンスに、刺激を得ることなどはなかった。 下らない三文芝居のほうが、幾らかマシだと思っていたくらいだ。 だが、今は違う。 凶悪なまでに刺激的な道化が、今、俺の目の前にいる。 「だろう?あたしは道を化かす女……Mr.ホワイトマン、お前さんもそろそろ“化かされて”きたかい?」 そう言って、クラウンはまた高らかに笑った。 俺もつられて、口の端を歪めた。 普段はこのようなことはない。だが、今日に限っては、顔が緩むかもしれない。 なにせ、愉快な道化が、この地獄で刺激を与えてくれると確信できたのだから。 「そうかもしれないな」 人をどう呼び寄せるかなどという、矮小な問題に拘っていては、刺激が薄れてしまう。 そのときになったら、拡声器でも爆弾でも、人をこの遊園地に注目させる手段はごまんとある。 むしろ、いつ遊園地に人が訪れても、サプライズが実行できるくらいの心づもりでいなくてはならない。 クラウンを見る。白いメイクの施された顔が、ニンマリと笑う。 任せておけと言わんばかりの、地震に満ち溢れた不敵な顔だ。 「そうだ、化かされたっていい。馬鹿にされたっていい」 欲しいのは刺激。 刺激を。もっと刺激を。 サングラスをかけ直してから、俺はクラウンに向かって言った。 「刺激的なサプライズ、是非とも協力させてくれ……っ!」 興奮のあまり、花壇に咲く花を踏み潰す。 不死身の狂人は、さらに狂い始める。 ■ ラファエル・キルシュタインの歩みは速い。 「…………」 針の山にて、吸血鬼を斬り殺したラファエルは、一定の歩調で歩きながら思考の海に沈んでいた。 自分が死んだと告げられたことに対しては、そう驚かなかった。 もとより自分は化け物狩りの使命を帯びており、常に死が付き纏う生活に身を置いてきた。 役割上、強大な敵とも幾度となく対峙し、この世全ての恐怖という恐怖を味わった。 生死の境目を彷徨うたことも、一度や二度ではない。 今までは死の淵に辿り着いてもなんとか生還したが、今ここにいる自分は、戻ってこられなかったということだ。 その事実に辿り着いたラファエルは、ぽつりと呟いた。 「殉教、か。フッ、それが事実であれば、これほど光栄なこともあるまい」 化け物に殺されたことを屈辱に思うよりも、信仰する宗教に殉じて死ねたことを誇りに思う。 狂信者にありがちな偏った宗教観。 自身の信仰の対象が、他のどのようなものよりも高い価値を持つと、高潔であると信じて疑わない。 幼少時よりキリスト教への信仰心を植え付けられたラファエルも、当然その考えを持っていた。 そもそも、自身が死ぬとすれば信仰に殉じてだ、と確信していること自体が、狂信者であることの証明だ。 だが、ラファエルはただの狂信者ではない。 「……だが、私はまだ化け物を狩り尽くしていない……無辜の民を脅かす化け物は、未だ数多く存在する……」 神父でありながら、化け物を狩る戦闘員。 それがラファエル・キルシュタインという狂信者だった。 思考の海の中で、懸念事項について考える。 自身は闇バチカンの中でも相当の実力者と自負している。そのラファエルが抜ければ、組織への損害は甚大だ。 昨今では、化け物と対抗しうる人材を発掘ないしは育成するのには、年月と費用がかかる。 そうしたときに、即戦力となる人間の数が減るのは、明らかなマイナスだ。 自分は死ぬべきではない。 それが、ラファエルが客観的に判断したことだった。 「神は言っている……ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと……」 この島にいる参加者とやらが残り半分になれば、生還できる。 神の名のもとに。 再び化け物を狩るという役目を仰せつかることができるのだ。 ならば、化け物を狩りつつ、参加者が半分にまで減るのを待てばよい。 しかし、生還を視野に入れる以上は、死を賭した、言い換えれば無茶な闘い方ができなくなるだろう。 となれば、強敵がいたときのことも考えて、やはり強力な武器は必要だ。 「……フッ」 滾る化け物への憎悪と、使命感を動力源に、化け物狩りの神父は黙々と歩き続ける。 進む先に在るのは、遠目からでもよく見える巨大な円。 地獄遊園地の名物である、地獄観覧車だ。 【H-6 地獄遊園地入口付近 / 黎明】 【ラファエル・キルシュタイン】 【状態】無傷 【装備】豪華な剣、シンプルな剣 【所持品】基本支給品×2、ランダム支給品×2、アフロヘアーのカツラ、弾丸 【思考・行動】 0:遊園地を目指す。 1:化け物を狩る。 2:生還も視野に入れる。 3:十字架の剣や火炎放射器を探し、より化け物を狩れるようにする。 【備考】 ※弾丸はとある収集家によって弾丸に変えられた「何か」の可能性があります。 その場合数時間後に元のモノに戻ります。 地獄にあるとはいえ遊園地。防犯設備も当然、整っている。 入り口のゲート付近に備え付けられた監視カメラ。 高性能なそのカメラは、長身の男を捉えていた。 「…………」 薄暗い管理人室の中、無言で監視カメラの映像を見るのは、道化師クラウン。 イリス・ハンニバルを籠絡に近い形で手駒にしたクラウンは、単独行動を取っていた。 というよりは、イリス一人に作業をさせて、自分は状況把握に努めていた。 「……フフッ」 クラウンは、決して狂っているだけの人間ではない。 ただの狂人が、世界各国を股に掛けたテロ活動などできるはずもない。 冷静な思考も同時に行える、いわばハイスペックな狂人だ。 「アッハッハッハッハ!!」 ただし、その思考を第三者に悟らせることはしない。 それゆえの道化師のメイク。 カメラに映る男に対して、どう対処するのかは、クラウンだけが知っている。 協力者のイリスにさえ、すぐに伝えることはしない。 道化師はカメラの前で、身体ごと椅子を揺すりながら、再び高らかに笑った。 【H-6 地獄遊園地 / 黎明】 【クラウン】 【状態】健康 【装備】サバイバルナイフ(血塗れ) 【所持品】基本支給品×1、ランダム支給品×2 【思考・行動】 0:男(ラファエル)に対応する? 1:この殺し合いをクラウン風にコーディネートする。 2:イリスと行動を共にする。 【備考】 ※殺しに対して抵抗のない人格破綻者です。 ※イリスの不死性を知りました。 【イリス・ハンニバル】 【状態】健康、フード姿、サングラス、クラウンに心酔 【装備】カッターナイフ 【所持品】基本支給品×1、ランダム支給品×2 【思考・行動】 1:刺激を求める。 2:クラウンと行動を共にし、クラウンに全面的に協力する。 【備考】 ※殺しに抵抗はありません。 ※細胞が生きてさえいれば、どんな肉体的損傷も再生します。 ※高温の場所や気温は避ける傾向あり。 SSリンク 用心棒はお人よし 前話 次話 隠れる者は小心者 このSSの登場人物 ラファエル・キルシュタイン クラウン イリス・ハンニバル 本編SS目次へもどる トップページへ
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/33107.html
【登録タグ 2015年 NexTone管理曲 VOCALOID ひ アゴアニキP 初音ミク 巡音ルカ 曲 殿堂入り】 作詞:アゴアニキP 作曲:アゴアニキP 編曲:アゴアニキP 唄:初音ミク・巡音ルカ 曲紹介 アゴアニキP の11作目。 どんな年齢でもワクワクさせてくれる。遊園地ってそんな場所。 ひらかたパークの初音ミクコラボイベントのテーマソング。 歌詞 (PIAPROより転載) 例えば懐かしい思い出達が優しく押し寄せる話 例えば美しい景色に見とれ時間を忘れた事 子供の頃思い描いてた憧れを 迷い探してほら辿り着いたのがこの場所だね 1!2!3!で駆け出しはや足空飛ぶ様にひらひらと 楽しい思い出達があなたをきっと子供に戻してくれる 例えば忙しい時間に追われどこかに置いてきた話 例えば騒がしい暮らしの中で確かに無くした物 すりきれた記憶から微かな思い出が 色鮮やかにほらよみがえったのはこの場所だね さん!に!いち!で手を振り見送り空の向こうにひらひらと 楽しい一日だったね新しい思い出に変わって行くよ 1!2!3!で駆け出しはや足空飛ぶ様にひらひらと 楽しい思い出達はあなたの胸にきらきらと さん!に!いち!で手を振り見送り空の向こうにひらひらと 楽しい一日だったね新しい思い出に変わって行くよ コメント うわー超久しぶりじゃない? -- 名無しさん (2015-10-10 12 59 09) これは嬉しい -- 名無しさん (2015-10-12 11 08 38) 俺たちのアニキである -- 名無しさん (2016-03-04 22 09 29) 遊園地の思い出を思い出すため歌ですね。、。 -- 283 (2017-03-27 21 46 03) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yanma_empire/pages/33.html
YAXA やんまー宇宙航空研究開発機構 Yanmar Aerospace Exploration Agency やんまー宇宙航空研究開発機構(略語:YAXA、ヤクサ)は、やんまー帝国連邦の航空宇宙開発政策を担う国立研究開発法人。本部は首都にある。 内閣府・総務省・科学技術省・経済産業省が共同して所管し、国立研究開発法人格の組織では最大規模である。 EIA 帝国情報局 Empire Intelligence Agency 帝国情報局(略語:EIA、イーアイエー)は、やんまー帝国連邦の対外情報機関。主に人的情報を利用して世界中から国家安全保障に関する情報を収集分析することを任務としている。 BERG 特務機関BERG secret agency BERG 特務機関BERG(略語:BERG、ベルク)は、2010年に設置されたやんまー帝国連邦政府直属非公開組織。BERGは内閣に属さない唯一の行政機関である。BERGはドイツ語で山を意味する。 連邦の平和と独立を守り、国の安全を保つために設置された組織および部隊。連邦軍とは別の戦力を保持しており、連邦軍で対処できない事案が発生した場合は、独自の戦力で対応する。本部は住ヶ丘共和国に置かれている。 山間娯楽機 遊園地遊具開発メーカー Yanma Amusement Machine Co., Ltd. 山間娯楽機(略語:YANGO、ヤンゴ)は、やんまー帝国連邦に本社を置く遊園地等の遊具を制作している企業である。世界各国にコースター等を納入していて乗り心地等も定評がある。 代表作 メガコースター二次元 , ループコースター等
https://w.atwiki.jp/skymemoria/pages/25.html
大図書館 地下図書館 仲介屋 杖 月詠堂 海上遊園地《ドリームランド》 大陸横断鉄道《トロイメライ》
https://w.atwiki.jp/ikimonojapan/pages/91.html
東京都 西武線 西武遊園地駅下車すぐ 多摩湖にて確認。 2011年1月