約 1,042,415 件
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/1634.html
1 全総合クロスヒロイン入場!! 不破の血は生きていた!! 更なる研鑚を積み人間凶器が甦った!!! 冥王!! 高町なのはだァ――――!!! ラッキースケベはすでに我々が完成している!! みんなのジャスティス ステラ・ルーシェだァ――――!!! 絡みがありしだい妬みまくってやる!! 254に名前を間違えられた 水橋パルスィだァッ!!! シンとのカップリングなら私の歴史がものを言う!! ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!! ほほーほああーっほあーっ 白河ことりだぁ!!!! 真のエロスを知らしめたい!! ポロリもあるよ フェイト・ハラオウンだァ!!! 普段なら娘設定だが聖王設定ならヒロインは私のものだ!! なのは勢でも屈指のプロポーション ヴィヴィオだ!!! ロリ担当は完璧だ!! 鉄槌の騎士 ヴィータ!!!! 総合クロスのベストヒロインは私の常識の中にある!! げんじんしんという名の神様が来たッ 東風谷早苗!!! 狙撃なら絶対に外さん!! 若夫婦の甘さみせたる ナンバーズから ディエチだ!!! 妹と異性との境界線といえばこの子が怖い!! 765プロのピュア・アイドル 高槻やよいだ!!! 同じく765プロから炎の虎が上陸だ!! こんな可愛い子が女の子のはずがないとかいった奴はだれだーっ!! 菊地真!!! シンと絡みたいから不老不死になったのだ ってそんなわけあるかー!! 純情不良少女の萌えを見せてやる!! 藤原妹紅!!! 冥土の土産にメイドさんとはよく言ったもの!! 瀟洒な従者が今 実戦でバクハツする!! 自機落ちドンマイ 十六夜咲夜だ―――!!! 無敵艦隊F91天然アイドルこそが地上最強の代名詞だ!! まさか迷わずにきてくれるとはッッ 三浦あずさ!!! 気が付いたらここまできていたッ 無意識ならしかたない!!!! 地霊殿のEXボス(本性は 45)ハルトマンの妖怪少女 古明地こいしだ!!! 私たちは幻想郷最強ではない世界で最強なのだ!! 御存知おぜうさま レミリア・スカーレット!!! ツンデレ×ツンデレは今や二丁拳銃にある!! 私を驚かせる奴はいないのか!! ティアナ・ランスターだ!!! デカァァァァァいッ説明不要!! 18.08M!!! 79.44t!!! デスティニーガンダムだ!!! Zはシン×セツがあってナンボのモン!!! 続編はやくきてー!! スパロボからセツコさんの登場だ!!! シンは私のもの 邪魔するやつはきゅっとしてドカーンとするだけ!! 結局の所U.N.オーエンは彼女だったのか フランドール・スカーレット 自分を試しにクロススレへきたッ!! 765プロ胸囲のディーヴァ 如月千早!!! ツンデレに更なる磨きをかけ ”銀様”水銀燈が帰ってきたァ!!! 姉である自分に死角はないッッ!! ナンバーズのお姉さんチンク!!! ダウンジングの極意とドMキャラで攻める!! 命蓮寺から ナズーリンだ!!! シンの前でなら私はいつでも妹キャラだ!! 無口眼鏡っ娘 シャルロット・エレーヌ・オルレアン 本名で登場だ!!! 医者の仕事はどーしたッ その料理 未だ兵器ッ!! 治すも壊すも思いのまま!! シャマルだ!!! 特に理由はないッ お姉ちゃんが強いのは当たりまえ!! スバルにはないしょだ!!! 空気返上! ギンガさんがきてくれた―――!!! 長いD.C.の歴史で磨いたボクっ娘ロリ!! 初音島のデンジャラス・さくらんぼ 芳乃さくらだ!!! スレの歴史的にこの人を外せない!! みつナイヒロイン ライズ・ハイマーだ!!! 超一流レイヴンの超一流のまな板だ!! 生で拝んで()やがれッ ラスジナは引き撃ち!! ジナイーダ!!! クロススレの混沌はこの女が完成させた!! なのは勢の切り札!! 八神はやてだ!!! 俺のジャスティスが帰ってきたッ どこへ行っていたンだッ 俺のシンさとぉ! 俺は君を待っていたッッッ古明地さとりの登場だ――――――――ッ 加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました! もう何もこわくない 巴マミ!! 成長したら触角取れてた 龍可!! ときメモ最強ヒロイン! 八重花桜梨! ……ッッ どーやらもう一名は到着が遅れている様ですが、実は決めてないんですッ新たなクロスキャラをお待ちしておりますッッ 2 ディエチが眼を覚ましたのはひどく殺風景な部屋の床の上だった。 一体何なのだと混乱し現状が把握できないでいると、部屋の戸が勢いよく開かれた。 「シ、シンさん?!」 驚くディエチの前に現れたのはシンだった。 シンが現れた事に安心するディエチだったが、すぐにシンの様子がおかしい事に気付く。 再び混乱するディエチにシンはゆっくりと、妙な威圧感を漂わせながら距離を詰めていく。 「えっ、シンさん…どうしたんですか」 「確かに俺はシン・アスカ…だが人はこう呼ぶ、ナンバーズハンターと」 ※呼びません シンは段々とディエチとの距離を縮めていく。 だが普段とあまりに違うシンにディエチは動く事が出来ない。 「な、ナンバーズ…つまり私ですよね」 「そうだ」 「何を…狩るというんですか」 物騒な言葉に警戒の色を交えながら返すがシンはそれを意に介さず沈黙を続ける。 突如としてシンはディエチの顎先を捉え無理やり顔を上向かせる。 そして。 「お前の唇だ」 「…ふえ?」 「さぁ、このSSが書かれてるのは朝だけど構わずに二人で夜のアーマードエクシーズしよう」 「えっ、えっ、えええぇ!? 「ナンバーズハンターはナンバーズであるディエチの全てを自分の物にする事が出来る…さぁ、奪わせてもらうぞ、お前の心ごと」 そうしてシンはゆっくりと顔を近づけていく。 顔を真っ赤にしたディエチだが、やがて目をつむりシンを ディエチ「…夢か」 おしまい 3 いつもと変わらないハートランドの、とある広場 そこには何故か遊馬とシンが地面に頭からめり込んでいた シャーク「おい、お前ら。何でこいつら(シンと遊馬)は地面に埋まってるんだ」 鉄男「あ、シャーク」 小鳥「…実は」 ~ シン「デスティニーやレジェンド達に日ごろの感謝の念をこめたプレゼントを贈りたいんだけどさ、どんなのがいいかな?」 遊馬「やっぱりカードでしょ、あの二体をカード化してデュエルすればどんな困難も全部かっとビングだ!」 シン(こいつと言い遊星と言い、何でデュエルで全部解決しようとするんだよ…) 遊馬「よし! カード作り俺も手伝うぜ。こういうのも一回やってみたかったんだ」 シン「カード贈るって決めてねえよ!」 遊馬「何事にもチャレンジだ! それがかっとビングだ!」 シン「話聞けよっ!」 ~ 小鳥「そしてこれが二人の作ったカードです」 シャーク「…」 シャークが受け取ったカードはデスティニーとレジェンドが格好よくデザインされた物だった。 ただし名前の欄には。 シャーク「“デデデデスティニー”と“レレレレジェンド” …遊馬か、こんな名前付けたの」 小鳥「デスティニー達はこのカードの名前を見た瞬間に大暴れして…」 鉄男「ひとしきりボコボコにした後にどっか行っちまったよ。シンもシンで、よくこんな物を渡すなよな」 シャーク「懲りない奴らだ」 ハートランドは今日も平和? です
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3782.html
マクロスなのは 第30話『アースラ』←この前の話 『マクロスなのは』第31話『聖剣』 EMP攻撃から数分後 電脳空間 フォールド波から電子の流れまで、全ての事象を解析・表示する電脳空間から事件を眺めていたグレイスは、先ほど災害現場に到着したらしいブレラの呼びかけに耳を傾ける。 「どうした?」 『周囲にフォールドネットの原始的生成を検知しました』 「ん?それはどういうことだ。ブレラ・スターン」 もちろん彼のセンサー情報はこちらでもリアルタイムで確認しているが、このように言語を介すのは、体を機械に置き換えてなお残る習慣であった。 こちらに問いにブレラは迷うことなくバジュラのEMP攻撃によって、置物と化していた車両のボンネットを剥がす。そしてパッと見回すと、電子の瞳でただ一点“バッテリー”を凝視する。 『・・・・・・この物質がフォールドクォーツへと変化するのを確認しました』 「バッテリーがフォールドクォーツに・・・・・・。ふふふ、了解したわ。命令変更、直ちにそのサンプルを採取し、帰還しなさい」 『ヤー』 短い応答と共に、彼は腕の単分子ブレードで車からバッテリーを分離させ、VF-27の待つ海岸への帰路についた。 5時間後 ミッドチルダ沖合20km 海上 「あれから5時間でまだこれかい?」 仮眠していたのか髪をボサボサにしたギャビロフは、損害報告モニターの表示に非難の声を上げる。 「面目ない・・・・・・」 はんだごて片手に電子基盤と格闘する部下が、小さく謝罪した。 「まったく・・・・・・それで、修理はどうなったんだい?」 「EMPでかき回された電子系は大方復旧できました。通信の方ですが、これを見る限りこっちは故障じゃないみたいです」 次元海賊「暁」所属、輸送艦「キリヤ」は次元空間からのワープアウト直後に謎のEMP攻撃を受けて航行不能に陥り、緊急浮上。そこで応急修理を行っていた。しかし浮上から5時間がたった今も、迎撃どころか管理局のレーダー波すら飛んでこないことを怪訝に思っていた。 「じゃあ、やっぱり〝アレ〟が動いちまったせいなのかい?」 「ええ。EMPで壊れた拍子に動いてしまったみたいなんで、今わかってるだけでもクラナガン全域をジャミングしてしまったみたいです。効果が予定通りなら、電磁波通信は明日までできないと思います」 「切り札のつもりだったけど、仕方ないね・・・・・・。それで、アマネからの連絡は?」 「はい、地上局の工作員経由の連絡によればなんですが・・・・・・」 「どうしたんだい?」 「それが・・・・・・合流ポイントに、この近くのネズミーランドを指定して来まして・・・・・・」 「あの子、遊びに来てるつもりなのかね・・・・・・」 海賊の首領たるギャビロフも少なくとも科学技術に関しては天才である部下の考えを読みかねて頭をかかえた。 事件翌日 フロンティア基地航空隊 格納庫 そこでは昨日の戦闘で傷ついた機体の補修作業が夜通し行われ、機体を失ったアルトも朝から他の機体の補修作業を手伝っていた。 (そろそろ時間か) 見上げた時計は0945時を示している。 昨日眠い頭にムチ入れつつ、ミシェルの言う通りに田所に連絡を入れていたアルトは、 「1000時までに技研に」 と言われていた。 そんな中、元VF-25専属整備士だったシュミットが、ぼこぼこになったVF-1Bの整備の傍ら聞いてきた。 「ところで昨日から休暇でどっかいっちまった諸橋が、隊長に聞きたいって言ってたことがあるんです」 「諸橋・・・・・・ああ、あの同性愛の新人か」 「え、ええ。まぁ、それでこいつらのエンジン周りのことなんですが、ここにいる連中にはわからない問題だったんで」 「・・・・・・俺にわかるのか?それ?」 「うーんどうでしょう。えっとコイツだと・・・・・・ここか。このブラックボックスのことなんですよ」 シュミットは整備していたVF-1のエンジンカバーをあけて、その箱を指差す。 「諸橋がVF-25にはこんなものついてないのに、他の機体には全部着いてる。どうして必要なんですか?って」 「ああ。そいつは確かメーカーが魔力炉のバックアップ回路が入ってるって触れ込みで、つけたんじゃなかったか?」 「はい。そこまでは我々でも分かるんですが、やっぱりそれ以上のことは分かりませんか?」 「・・・・・・そうだな。ここだけの話だが、VF-25なら魔力炉からの供給がなくても緊急時には質量兵器としての各種兵装が使えるから着けなかったって事ぐらいか」 「なるほど。やっぱりアレ、元質量兵器だったんですか」 「まぁな。黙ってたが、いい加減察していただろ?」 「ええ。主翼の付け根の銃口も観測機器って聞いていましたが、航法システムに全く干渉してこないし、カバー開けたら機器銘板に『25mm荷電粒子ビーム機銃』って書いてありましたから」 まぁ、管理局の封印を見てなんとなく事情はわかりましたけど。とシュミットは苦笑しながら付け足す。 管理局でのバルキリーの運用にはこうした明文化されていない察しを要求するところが多い。本来の技術開発をすっ飛ばして設計図から入ったり、自分のような次元漂流者の機体を改造して使ったりだから仕方ないのだが、いつかこのことがネックになる時が来そうだと漠然と思った。 「まぁ、そういうことだ。10時に技研に行く予定があるから、ついでに聞いてこようか?」 「そうしてもらえるとありがたいです。でも10時に技研に、ですか?もう50分過ぎてますけど」 「ん?バルキリーなら130キロぐらいひとっ飛び─────」 そこまで言って気づいた。 (俺、VF-25墜としちゃったじゃん!) 途端に冷たい汗が背を伝う。 (いろいろ準備しなきゃいけないし、格納庫の予備機は・・・・・・勝手には使えないよな。EXギアでは・・・・・・だめだ。なのは達ならともかく、俺には音速は出せない。遅刻すると伝えるしかないか・・・・・・) そこでシュミットがこちらの思考に気づいたのか、代替案を提案してきた。 「確か天城二尉が技研に出向になるそうで、出発が10時だったかと。今ならバルキリーの発進を早めればあるいは・・・・・・」 「それだぁ!サンキュー、シュミット!」 礼を言うのももどかしく、その場を離れて修理されたばかりのVF-1Bを点検する天城に通信をつないだ。 (*) 3分後 自室で準備を済まして戻ると、すでに天城のVF-1Bは滑走路に待機していた。 (飲み込みが速くて助かる) アルトは開いたキャノピーから後部座席に飛び込み、EXギアを固定した。 管理局の機体はホバリング機能などから来る汎用性から救助作業その他のために全ての機体に後部座席が存在し、必要ならいつでも使えた。 「アルト隊長、技研行きの特急便、発進OKっすよ!」 「よし、出してくれ。」 「了解!」 天城はスラストレバーを上げると、所々被弾孔の残る鋼鉄の鳥を飛翔させた。 (*) 4分後 特急便はすでに技研に併設された格納庫で翼を休めていた。 「時間ぴったりだな。結構結構」 通信機から聞こえた田所の声に、腕時計を確認する。 1000時ジャスト。 バルキリーでなければまず間に合わなかっただろう。 安堵のため息が自然に出て、ドヤ顔を見せる天城に礼を言うと、機体から飛び降りた。 (*) 久しぶりに見る技研は更に改装が進んでおり、もうひび割れたビルなど残っていなかった。 「ずいぶんきれいになったろ」 田所の問いに、アルトは骨組み状態の5階建てビルから目を離して同意の仕草をする。 「最初に来たときは技術棟なんて4つか5つしかなかったのにな」 「まぁな。今では大企業並の予算と設備だ。おかげで陸士部隊の装備のアップデートや新兵器の開発だって上手く行っている」 「新兵器?」 問い返すアルトに、田所は研究施設の一角を指差す。 全てが舗装された他の敷地とは違い、そこにはオフロードと呼べるほどの荒れ地─────いや、よく整備されたコースがあった。 そこを走るは、8輪で鋼鉄の身体を動かし、全方位旋回する箱から伸びる特徴的な長い〝筒〟を備えた車だった。 それは走りながら筒を横に向けると火を吹いた。 次の瞬間には標的だったものは吹き飛び、跡形もなくなった。 「今度は『ベアトリーチェ』か・・・・・・」 もう頭を抱えることしかできなかった。 『ベアトリーチェ』とはフロンティア船団の新・統合軍、首都防衛隊の装備していた装甲偵察車である。 その身に105mm速射砲を装備していたことから俗に戦車とも呼ばれ、バジュラの初襲来時にはアイランド1で迎撃に当たった。 しかし敢えなく撃破されており、以後は対バジュラ戦には投入されず、住民の誘導や治安維持に使われていた。 「ああ、前線からの要請だ。陸士部隊の移動手段の拡充が主な狙いだ。あの砲ならⅢ型など目じゃないし、安全性は従来のトラック輸送と比べて格段に向上する」 「しかし、ねぇ・・・・・・」 走行射撃しながら順調に標的を撃破していく装甲車は、分類上魔導兵器なのだろうが、質量兵器にしか見えなかった。 「すぐに慣れるさ」 人間は順応性が高い。最近バルキリーの運用に違和感がなくなってきたのがその例だ。 しかしこれらは果たして慣れて良いものなのか、アルトにはわからなった。 (*) それから5分ほど歩いて着いた場所はまるで地下鉄の入り口のような地下に続く道だった。 「ところで俺達はどこに向かってるんだ?」 堪えきれなくなったアルトが、田所に問うた。 「ん? なんだ、ミシェル君から聞いてないのか。まぁいい。とりあえず腰を抜かさない覚悟はしておけよ」 田所はまるで宝物を見せようとするガキ大将のような笑みを浮かべると、階段を降りていく。その先には果たして、地下に入るのか?というほど巨大な実験場があった。 「ほぅ、これはすごい・・・・・・」 田所の開けたドアの先は、どうやらエンジンの実験場のようだった。 自分達のいる管制所と、土台に据えられた丸裸の熱核タービンエンジンが存在する実験場とはガラスで隔離され、安全を確保している。 田所は何事かを研究員と話すと、何かのプラグを抜き、手渡してきた。 「なんだこりゃ?」 「とりあえず持っていてくれ」 答えるとともに彼は研究員に次々指示を出していく。 「―――――テストエンジンの反応炉、停止。―――――外部電源カット。―――――システムAからBへ移行」 研究員達は流れるような手つきでコントロールパネルを叩き、田所の指示を実行していく。 「反応炉、完全に停止。強制冷却機スタンバイ」 「全システム、モードBへ移行・・・・・・完了」 次々と準備を行って行く研究員達の傍ら、アルトの目にhPa(ヘクトパスカル)表示のデジタルメーターが映る。徐々に小さくなって行く数値に、どうやら実験空間を真空近くまで減圧している事が見て取れた。 「・・・・・・減圧完了。実験場内0気圧。理想的な完全真空です」 研究員の報告に田所の口が動いた。 「ファーストステージ開始!」 「了解、実験のファーストステージ開始します。試作MMリアクターへの魔力注入開始」 「おっと・・・・・・!」 持っていたプラグからコードを伝わって、自らの青白い魔力が流出していく。 どうやら実験に使う魔力は俺から流用しているらしい。 「俺は電池代わりかよ」 思わず悪態が口をついて出たが、誰も相手にしてくれなかった。 逆らうこともできたが、それほど多い量でもないので妨害は見送る。 「・・・・・・試作MMリアクターの作動状態は良好。実験をセカンドステージに移行します」 「テストエンジンへの流入魔力量、125M(マジック)/h。〝炎熱コンバーター〟、想定のパラメーター内で作動中!これなら行けます!」 「よし、点火!」 田所の号令一下、研究員はパネルの一際大きな赤いボタンを押した。 すると今まで沈黙していたエンジンに火が入る。 (なん・・・・・・だと・・・・・・) それはあり得ないことだった。 今あの中は宇宙空間も同然の真空なのだ。その場合、酸素と燃料から成る推進剤がなければ酸化還元反応は起こらず、火など燃えようはずがないからだ。 しかしそれは青白い炎を噴射口から吹き出していた。 「出力、4分の1でホールド。現在推力は15420kgf」 「タービンの回転運動による起電力で本体反応炉が再起動しました」 「推力を最大まで上げろ」 その指示に噴き上げる噴射炎が2~3倍に大きくなった。 「・・・・・・現在推力64500kgf!テスト段階の数値目標を達成しました!」 「MMリアクター内、魔力素消費率0.02%!従来型の100倍の省エネに成功!」 沸き立つ研究員達。ここまで来て初めてアルトはこの実験の目的を悟った。 ミッドチルダ製のバルキリーは推進剤を完全魔力化しており、推進剤のタンクの替わりにMMリアクター(小型魔力炉)を搭載している。ちなみに、今は亡きVF-25改も同じである。 しかし推進器は自分が追加装備として出すFAST/トルネードパックのように、魔力素の直接噴射により推進力を得ていたので、推進効率は劣悪であった。 そのためFAST/トルネードパックのような無茶な使い方をすると10分と持たない。 しかしこのように炎熱変換して炎として噴射すれば効率は桁違いだ。 簡単に言えば、今まで車を動かすのにガソリンをエンジンで燃やさず、高圧ホースでそれを後ろに噴射していたと言えば分かりやすいだろう。 だが炎熱変換はシグナムのような先天性のレアスキルの持ち主か、カートリッジ弾のように強制撃発させて制御不能の爆発を発生させるのが精一杯のはずだった。 そのため案の定というべきか、雲行きが怪しくなってきた。 研究員の操作するコントロールパネルに1つ、赤いランプが灯った。 「・・・ん?MMリアクターの出力に変動あり」 「なに?うーん、コンバーター側で調整してみよう」 「反応炉過熱中。強制冷却機、出力100%」 「─────ダメだ!変動が不規則過ぎて追いつけない!」 それが合図だったかのように一斉に赤いランプが灯った。 「反応炉、出力上昇中!安全域を超えます!」 「駆動系、ガタつき始めました!」 「強制冷却機、安全基準を突破!120%で稼動中!」 そして事態は最終局面を迎えた。 ガーッ、ガーッ、ガーッ 施設全体に響き渡るサイレン。既に研究員達が操作するコントロールパネルやホロディスプレイは真っ赤に染め上げられている。 「全冷却システム焼き切れました!反応炉の温度上昇止まりません!」 「減速剤注入、反応を抑制しろ!」 「了解。注入開始・・・ダメです!エンジン内部の減速剤、効果なし!」 「伝達系ダウン!反応炉、完全に暴走!」 「炉心のエネルギー転換隔壁、融解を始めました!」 「全電力で融解を阻止しろ!」 「・・・・・・効果なし!第1隔壁融解。第2隔壁を侵食し始めました!」 この段に至り田所はコントロールパネルに張り付くと、それを叩き割り、中のボタンを押し込んだ。 直後実験場内の外壁が開け放たれ、大量の水(減速剤)が流入した。 急流となった水流はエンジンを飲み込み、白い蒸気を吹き上げた。だが温度上昇の方が早かった。 「温度上昇止まりません!反応(核融合)爆発します!」 刹那、眩いばかりの光が周囲を飲み込んだ。 (死ぬなら空の上が良かった・・・・・・・) 思ったがもう遅い。アルトの意識と肉体は、突然出現した太陽の灼熱地獄によって分子レベルにまで還元された。 「ちっ・・・」 静寂の中、誰かの舌打ちが聞こえる。 「え?」 意識の上では既に昨日、今日とで三途の川を渡りきっていたアルトは再び現実世界へと引きずり下ろされた。 (あれ?熱くない) 一瞬で蒸発するはずであり視界は全天を白が覆っていたが、指先も足先も感覚が有り、地面にしっかり立っている感覚もあった。 田所の声が部屋に木霊する。 「コンピューター、プログラムをテスト前に戻せ」 ピッピロリッ 軽やかな電子音と共に周囲の光度が下がる。そして一瞬さっきの管制所程の無骨な壁の覆う狭い部屋となり、再び何事もなかったかのように管制所と実験場に戻った。 「ホ、ホログラムだったのか・・・・・・」 当に仮想現実(バーチャル)技術の極限とも言える完成度の高さだった。 確かにこれならプログラム次第でどんな実験でも行える。 また、地下空間にエンジンテストを行えるだけの設備を整えるのには年単位のスパン(期間)が必要になる。 となればこのホログラム施設を作るほうが遥かに現実的だった。 しかしこれほど違和感がないのは、おそらくこの施設はミッドチルダのバルキリー製作委任企業『三菱ボーイング社』辺りに本当にある施設なのだろう。 1人で納得している内に、田所がコントロールパネルに指を走らせる研究員に問う。 「原因はなんだ?」 「人間側の出力変動が予想値を遥かに上回っていて、炎熱変換機(コンバーター)が対応しきれなかったんです。これから改良に入りますから試作した本物のエンジンでの実践は─────」 「まだ無理か」 田所は肩を落とし、ガラスの向こう(とはいえ全てホログラム)のエンジンを仰ぎ見た。 「えっと・・・田所所長、こいつをもう置いていいか?」 いつの間にか、また握られていた魔力電源プラグを掲げる。 田所は我に返ると、それを受け取り元の場所に戻した。 「すまないな。ウチ(技研)にはアレ(擬似リンカーコア)を必要出力で起動できるほどの魔力資質保有者がいないんだ」 「なるほどな。・・・あ、そういえば所長が見せたかったのはこのエンジンなのか?」 しかし田所はこちらの問いに不敵な笑みを見せると首を振った。 「いや、これからが本番さ。・・・コンピューター、〝アーチ〟を」 すると入って来たドアと別の、現実世界への扉が現れた。 (*) 扉の先は行き止まりだった。 田所は扉の右に着いたボタン群から〝地下2階〟を押すと、扉が閉まり、体が軽くなった。 2人を乗せたエレベーターは下降していくが、大して深く降りぬ内にガラス張りのエレベーターの壁から急に視界が広がった。 その空間は地上の格納庫ほどの広さと高さを誇り、下界の研究員と整備員達が動き回る。彼らの中心には、優美なフォルムをした白鳥が鎮座していた。 (あれは!?) エレベーターが最下点に到達し、扉が開く。と同時にアルトは持っていた硬貨を投げる。 それは目測で10メートル、20メートルと離れるが、いつまでたってもホログラム室の見えない壁にはぶち当たらなかった。 どうやら自分の見ている光景はマジ物らしい。 「どうだ?本物だと信じるか?」 「あ、あぁ・・・・・・」 田所の声に生返事を返しながら、その機体を仰ぎ見る。 キャノピーの後ろに突き出した2枚のカナード翼。しかしそれはVF-11のそれと違い、水平でなく斜めに突き出している。 エンジンナセルはず太く、その力強さを印象づけるのに対して、機首は一振りの剣(つるぎ)のような鋭く美しい曲線を描いている。 そして何より、その翼は鳥がそれを広げたように、大きく前に突き出していた。 「VF-19・・・・・・」 しかしそれは自分の見たことがある新・統合軍制式採用機VF-19のF型又はS型とは違った。 前述のように2枚のカナード翼が存在し、エンジンナセル下にはベントラルフィンがある。 更に主翼も5割ほど大きくなっていた。 アルトはこの特徴を併せ持った機体を4機種ほど知っている。 1つはある惑星や特殊部隊で採用された超レアなVF-19『エクスカリバー』のP型とA型と呼ばれるモデル。 2つ目は20年前、マクロス7においてパイロット「熱気バサラ」の乗機として有名になったVF-19改『ファイヤーバルキリー』。 そして最後の1機は、AVF(アドバンス・ヴァリアブル・ファイター)計画(スーパーノヴァ計画)で試作された試作戦闘機YF-19だ。 この試作戦闘機はある胡散臭い神話を持つ事から有名だ。 惑星「エデン」から地球に単独フォールドし、地球絶対防衛圏を〝正面突破〟。当時迎撃してきた最新鋭試作無人戦闘機「ゴーストX9」を〝単独〟で撃破し、マクロスシティに鎮座するSDF-01(オリジナルマクロス)の対空砲火を掻い潜ってブリッジにタッチダウンした。というものだ。 アルトはどんな兵装を持ってしても地球絶対防衛圏を単独で正面突破するのは不可能だと思うし、当時慣性抑制システムOT『イナーシャ・ベクトルキャンセラー』はもう1機のYF-21にしか装備されていなかった。 そのためパイロットがどんなに優秀でも、当時のゴーストの機動に追随できたはずがない。 SDF-01も現在、モニュメントとしての要素が強く、対空砲火を打ち上げられたのかどうか・・・・・・ そのためこれは統合軍がVF-19の優秀さをアピールする目的で流されたデマだということが定説だった。 しかし実はこの歴史改変は統合軍の情報制御の成果だった。 この神話にはこの事件に大きく関わったシャロン・アップルの名は一度も出ないし、一緒に来たYF-21も伏せられている。 また当時現場にいた市民・軍属を問わずその時の記憶を失っている。となれば情報の制御は容易だった。 上記した2つの関係者を事実から抹消し、衛星に写っていたYF-19の武勇伝を誇大主張することで現実味を無くしたのだ。 しかし統合軍すら原因を正確に知らず、新・統合軍の機密事項を読める各船団の提督クラスや、それをハッキングして読んだグレイスらすらシャロンがなぜ暴走したのかは謎のままだ。 そのためこの事実を正確に知っているのは最近もエデンでYF-24『エボリューション』(VF-25の原型機)のテストパイロットをした、事件の当事者であるイサム・ダイソン予備役と民間人ミュン・ファン・ローンの2人だけだった。 「そう、VF-19〝P〟『エクスカリバー』だ」 田所が誇らしげに言った。 ―――――――――― 次回予告はここの一番下にあります。 できれば「読みましたよ」ってのでもいいので、ついでにコメントしていってください。とても励みになるのでよろしくお願いします。 また、何らかのミスや小さなアイデアもあったらお願いします。 ―――――――――― シレンヤ氏
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/7542.html
レヴォルギア ダーク・ソウル UC 闇/火文明 (3) クロスギア ■クロスギア ■これをクロスしたクリーチャーが破壊された時、自分の山札を見る。その中から、これをクロスしていたクリーチャーと同じ名前のクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。 ■これをクロスしたクリーチャーは「スレイヤー」を得る。 作者:赤烏 フレーバーテキスト DMW-24 「テンプレア編II 開闢戦のドミネクス」どこかの時空の宝物が迷い込んだ。 関連 レヴォル 収録 DMW-24 「テンプレア編II 開闢戦のドミネクス」34/55 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/magamorg/pages/7780.html
命空・月奏のクリーチャーが持つ進化の一つ。デッキをめくり、最初に出たクリーチャーのコストを支払って進化元にする能力。 命空の釘打ち屋ゼコプ 火 アンコモン コスト2 3000 マシン・イーター ■アサルトデッキ進化-自分の山札の上から順番に、クリーチャーが出るまで表向ける。出たクリーチャーのコストを支払った後、その上にこのクリーチャーを重ねつつバトルゾーンに出す。そのクリーチャーのコストを支払えない場合、このクリーチャーを手札に戻す。 ■自分のターンの間、バトルゾーンの自分のクリーチャーにクロスされているクロスギアを好きなときに外しても良い。 (F)「使い捨て?知ったことか!何度でも修理してやるぜ!」---命空兵団のマシン・イーター達の座右の銘 通常のデッキ進化と比較し、確実に進化元は呼び出せますが、そのコストが支払えるか定かではない分不安定。その代わり強力な効果を持っていたり、召喚した後は強力。 作者:炭塵
https://w.atwiki.jp/dmoc/pages/940.html
パンドラギア クロスギア 闇 コスト5 これをクロスしたクリーチャーはパワーが-2000される。 これをクロスしたクリーチャーはスレイヤーを得る。 これをクロスしたクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手はターンの 初めにこのクリーチャーよりパワーが大きいクリーチャーを全て破壊し、 闇以外のマナを一枚選び、墓地に置く。 FT 自らの意志で装着する者もいれば、騙されて装着する者だっている。 しかし、決して装着してはいけないという事だけは忘れるな。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/2031.html
新世フェイブル・ザ・ニュークリア SR 水文明 (7) 進化クリーチャー:フェイブル・クリエイター/フェイブル 12000 ■進化GV-自分のフェイブル3体を重ねた上に置く。 ■T・ブレイカー ■メテオバーン-このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを好きな枚数、墓地に置いてもよい。そうした場合、こうして墓地に置いたカード1枚につき、自分のフェイブルを1体、バトルゾーンから自分の山札に戻してもよい。そうした場合、自分の山札を見る。その中からコスト7以下のフェイブルを1体選び、バトルゾーンに出す。その後、山札をシャッフルする。 ■相手が呪文の効果によって、バトルゾーンにあるクリーチャーまたはクロスギアを選ぶ時、進化カードを選ぶことはできない。 作者:赤烏 収録 DMW-12 「帝王編 第4弾 超究極覚醒(サイキック・スーパー・フォース)」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/dmorika/pages/3237.html
《ゴースト・ギア・タッチ》 ゴースト・ギア・タッチ C 闇文明 (3) 呪文 S・トリガー 相手の手札を1枚見ないで選び捨てさせる。その後、相手のバトルゾーンか墓地にクロスギアがある場合、自分の墓地からクロスギアを1枚選び、手札に戻す。 作成者:エウブレウス 収録セット DMO-23 「武雷編 第3弾 天変闘争(テンペスト・フォース)」 参考 [[]]
https://w.atwiki.jp/gvsz/pages/244.html
【クロス】 自機と寮機で同じ目標へ交互に射撃し連続ヒットさせる事。 語源は十字砲火(クロスファイア)と思われるが、ゲーム中ではノックバックで射線がズレて連続ヒットを妨げてしまう事がある。 転じて、上記の意味として使われるようになった。ことに非ダウン属性ビーム兵器による交互射撃を指すことが多い。 ゲームの仕様上5ヒットで強制ダウンするので、敢えてクロスを4発以内で止めてダウンさせず 補正を切ってから再攻撃し、一気に撃破を狙う『4止め(2~3止めもアリ、後述)』や『補正切り』などと呼ばれる応用テクニックもある。 これらの簡単なコツは、自機が2発撃ったらそれ以上撃たずに止めること。 なぜなら、単発ビームの場合、2発目が当たりダウンするパターンは存在しせず、絶対にダウンしない。 一方3発撃つと「自機ズンダ→味方ビーム→自機ビーム」のパターン以外は必ずダウンする。 自機が二連ビームの場合はズンダ時以外は必ずダウンするので1で止めること。 (二連ビームは「2発当てる=4ヒット」となるので味方がクロスした時点でダウンしてしまう。) 単発ビーム同士ならばクロスを相方と合計して3発程度で止めるのが非常に有効。ダメージ効率を考慮すると実は3発止めが最も優れており 連携も短時間で済むため、被弾した相手はクロスで被弾しているという認識が困難で補正切りを狙いやすく、ハマれば速攻撃破も可能。 ゲーム中での一般的な呼称であるクロスとは別に、本来の意味での十字砲火に当たるL字と呼ばれる位置取りがある。 この位置取りから変型撃ちなど高誘導射撃を交えた射撃を行うと回避困難の強力な連携となり、このゲームの基本的な立ち回りとなっている。
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3571.html
マクロスなのは 第6話『蒼天の魔弾』←この前の話 『マクロスなのは』第6話その2 「リパーシブシールド最大!」 『Alright.』 1週間前、ランカのデバイスと一緒にレイジングハートにかろうじて装備されたOTである薄緑色の全方位バリアは即座に展開され、超音速で飛来した弾丸を容易く弾く。しかしそれと同時にカートリッジが2秒に1発、湯水のように消費されていった。 元々マクロスフロンティア船団でもバトルフロンティアの大型反応炉を使って無理やり発生させるシールドだ。被弾しながらのエネルギー消費は半端ではなかった。 加えてベルカ式カートリッジシステムのカートリッジは、決して魔力の電池のような物ではない。 例えば、リンカーコア出力がクラスBの魔導士がカートリッジを大量に用いれば、なのはクラスの砲撃が放てるだろうか? 実はそれは出来ない。 それを行えば、魔法を行使する際に発生するフィードバックに魔力コンバーターたるリンカーコアが耐えられないからだ。 これは奇しくも、シャーリーの事故によって証明されている。まだ試作されて間もなく、ノウハウのなかったベルカ式カートリッジシステムは彼女の絶好の研究課題だった。 しかし、無知による大量消費によって彼女のリンカーコアは田所の説明通り8割も小さくなってしまったのだ。 つまり、ベルカ式カートリッジシステムは有効な手段だが、使用法を誤ると大変な傷痕を残すのだ。 なのははリンカーコア出力がS+のためリンカーコアはこの連続消費に耐えうるが、そのフィードバックは想像を絶する痛みに還元されて彼女の端正な顔を苦悶の表情に歪ませた。 しかし彼女は朦朧とする意識の中、視界の端にキラリと光る物を捉えた。 「鳥・・・・・・?」 大きく翼を広げたそれは周囲に大量の光の球を生成、その光球は青白い尾を引いて攻撃に夢中のガジェット達をぶっ叩いた。 (*) 「間にあったか・・・・・・」 アルトは呟く。 VF-25にはOT『アクティブ・ステルス・システム』の最新バージョンが搭載されており、『隠密接近すればゴースト(新型空戦ガジェット)のセンサーには探知できないだろう』と思い試したが、予想通りの成果をあげてくれた。 アルトは落ちていくゴースト達を見送る。1機は煙を引きながら雲の下に、もう1機は空中分解を起こしてバラバラになっていった。 「大丈夫!?」 親友の危機に、急いで自らに残った2機のゴーストを撃破し、急行してきたフェイトがなのはに問う。 「私は大丈夫・・・・・・それより4人の支援を!」 なのはは山の向こう側に行ってしまったリニアレールの方向を見る。 「うん、わかった。アルト君、なのはをお願い」 そう言い残し、フェイトはリニアレールへと飛翔していった。 アルトは彼女を見送ると、毅然とその後ろ姿を見送っていたなのはを流し見る。 無傷のようだが、かなり無理をしていることがうかがえた。足首に浮かび上がる桜色の羽も小さくなり、点滅している。 アルトはホバリングするガウォーク形態のVF-25のキャノピーを開き、エンジン音に負けないぐらい大きな声で呼び掛ける。 「キツいならなら無理するな!乗れ!」 アルトの舞台で鍛えられたよく通る声に、なのはは微笑みを返してくる。しかし、突然浮力を失ったように倒れ込みながら半回転し、そのまま頭を下にして自由落下を始めた。 「おいっ・・・・・・!」 アルトは慌てて180度ロールするとスラストレバーを押し出す。機体はエンジン噴射によって自由落下を上回る速度で急降下すると、落ちるなのはを通り過ぎる。そこで再び180度ロールして制動掛けつつガウォークの腕を伸ばす。そして彼女がバルキリーの装甲に頭を打たないよう、慎重に受け止めた。 「ああ、ごめんね・・・・・・カッコ悪いところ見られちゃったな~」 なのはは水平飛行に戻ったガウォークの手のひらに座り込むと、頭を掻きながら恥ずかしいような笑顔をこちらに向ける。しかし、その笑顔とは対照的に息が上がっていた。やはり相当な無理をしていたらしい。 「・・・・・・大丈夫だ。新人とかフェイトには山で隠れて見えなかっただろうし、俺はあいつら―――――ゴーストに撃墜(おと)される奴を何人も見てきた。だから初見で撃墜して、尚生きてるお前をカッコ悪いとは思わないさ」 アルトは励ますつもりで言ったのだが、当のなのははクスクス笑っている。 「・・・・・・な、何がおかしい?」 意味がわからず問うアルトに、なのはは暖かい目をして答える。 「いや、優しいんだね。アルト〝くん〟は」 アルトは予想外の答えに顔を真っ赤にして押し黙る。それがまた面白いのか、彼女はまだコロコロ笑っていた。 (*) その後、この事件―――――リニアレール攻防戦は、あっけなく終わる。 はやて達の属する後方指揮・支援分隊『ロングアーチ』の報告によると、キャロの持ち竜である『フリードリヒ』が谷底に落ちる間に主人を助けるため覚醒。 その覚醒したフリードリヒの働きによって運転室のガジェット達を掃討した。 その後スターズ分隊が運転室を制圧して列車を停め、今は合流した第256陸士部隊の本隊と共に列車に残る陸戦型ガジェットの殲滅戦を行っているそうである。 「―――――だってさ。俺達が合流する必要はないな。俺はこのまま六課に帰投するが、お前はどうする?」 アルトは後ろに座るなのはに呼び掛ける。 彼女は今、魔力の回復を早めるためにバリアジャケットを解除して、元着ていた服に戻っている。どうやら訓練の真っ最中に出撃命令が下ったようだ。その服は青白の教導服だった。 「うん、六課までお願い」 「りょう解」 くだけた調子で言い、アルトはVF-25の機首を六課に向けると、ガウォークからファイター形態に可変。空域からのおさらばを決め込む。 しかしその時、安心したアルトの耳にけたたましいミサイルアラートが入った。 「畜生!」 反射的に180度ロールし、スラストレバーを絞る。そしてチャフ、フレアを発射しつつ下降した。 数発のマイクロミサイルが目標を見失うかフレアに釣られて無益に爆発する。 後ろから来たミサイルはゴーストの物だ。どうやらまだ生きていて、身を潜めていたらしい。 元の機体もそのリフティングボディ(機体全体で揚力を得ようとする形状)にある程度のパッシブ・ステルス性は有していたが、これほどではなかった。 となれば最低でもAVFのYF-21クラスのアクティブ・ステルスシステムを搭載しているようだった。 それを証明するようにゴーストが1機、雲のカーテンから出てくるが、レーダーに映るその機体は全長1メートルの鳥程度のレーダー反射しか捉えられなかった。 そしてその1機は迷わずこちらを追ってくる。 迎撃しようにもVF-25は今、大量に迫るミサイルの回避に専念しており、ひどく遅い。それは高熱源になるアフターバーナー使わず、赤外線探知型ミサイルの探知から逃れるためだったが、それが仇となっていた。 迎撃しようにも、ロールしたため頭部対空レーザー砲は射角に入れない。また、自慢の高機動で逃げようにも、EXギアを着けていないなのはは無事では済まないだろう。ベルトに押さえつけられて肋骨を2,3本〝持って〟いかれるかもしれない。 そのため速度も上げられず、ゴーストから見ればこちらはのろくさい的だった。 (仕方ないか・・・・・・すまん、なのは) このまま撃墜されては元も子もない。断腸の思いでスラストレバーを押し出そうとした時だった。 前方の森の中から青白い光を帯びたものがこちらを目掛けて飛んでくる。しかし反射的に避けようとする手を彼の奥底に眠る何かが止めた。 果たしてそれはVF-25の機首スレスレを擦過していく。 そしてそれは回避運動という名のダンスを踊るミサイル群を目前に、ベルカ式カートリッジシステムのカートリッジ弾を散布し、花火のように自爆した。それは5~6発のミサイルを道連れにした。 (あれは・・・・・・対空散布弾か?) 対空散布弾とは第25未確認世界に存在する対地、対空用の弾種でバルキリーやデストロイド(人型陸戦兵器)から発射される。内部に多数の子爆弾を内蔵していて、主に敵バルキリーなどの近くで本体から子爆弾が散布され、敵に当たると炸裂。それに被害を与えるものだ。 同様の砲撃があと2回続き、ミサイルは全て撃墜された。 回避の必要のなくなったアルトは、アフターバーナーを焚いてゴーストに肉薄。ハイマニューバ誘導弾との連携攻撃にゴーストはあっという間に撃墜された。 「5時の方向、30度下よりアンノウン接近!速度500キロ!」 どうやらフェイズドアレイレーダー(三次元レーダーの一種)の見方と使い方を知っているらしいなのはからの報告。 アルトは通信で所属を訊くよう彼女に頼むと、いつ狙撃されてもいいように十分なマニューバをとる。 「こちらは時空管理局本局、機動六課所属のフロンティア1とスターズ1です。そちらのIFF(敵味方識別信号)が発信されていません。ただちにIFFを起動し、通信に応じて下さい。」 その呼び掛けに対する返事は一度で来た。 『ごめんね、まだIFFもらってなかったからさ。・・・・・・それにしてもかわいい声だね。今度お茶でもどうだい? いい店知ってるんだ』 なのはは顔を真っ赤にして 「ちゃ、茶化さないで下さい!」 と怒っていたが、アルトにはそれが誰か一瞬でわかった。しかし到底信じられなかった。 『つれないなぁ・・・・・・わかった。それらしいのがあるから送るよ。そっちの〝姫〟になら、わかるはずだ。』 なのはは 「姫?」 と首をひねっていたが、アルトの疑心は確信に変わり、IFFによってそれは証明された。 そのIFFはフォールド発信式でこの世界には発信及び受信する技術はない。しかし、VF-25はそれを受信した。 多目的ディスプレイに表示される機種、そこは 『VF-25G』 となっており、所属は 『第55次超長距離移民船団マクロス・フロンティア SMS所属 スカル小隊 スカル2』 と認識していた。 前方を見ると、青に塗装された機体。VF-1・・・いや、もっと大型の統合戦争で使われたVF-0『フェニックス』によく似た機体がこちらとすれ違うところだった。 その瞬間コックピットに捉えた姿はまごう事なきかつての友人の姿――――― そして送られてくるダメ押しの通信。 『久しぶりだなアルト姫。シェリルとランカちゃんの次はその子か?』 彼の軽口に 「お前には言われたくないぜ、ミシェル!!」 と返しながらも、アルトは彼の口から再びその愛称を聞くことができて、心から嬉しいと思った。 ―――――――――― 次回予告 VF-0『フェニックス』で現れたミハエル・ブラン。 アルトは彼の無事を喜ぶが・・・ そして明かされる、レジアスの計画とは!? 次回マクロスなのは、第7話『計画』 今、アルトの翼に秘められた意味が明かされる・・・・・・ ―――――――――― シレンヤ氏 第7話へ
https://w.atwiki.jp/pokeguil/pages/118.html
クロス=リューズ 種族:カイリュー 出身:本人も知らない(育った場所はレミアの作った孤児院) 年齢:15 性別:♂ 身長:1.9m 体重:175kg 特性:せいしんりょく 職業:郵送業(アルバイト) 通称:クロス、天然野郎など 左頬に生まれつきの十字架の模様があるカイリューの少年。 無邪気でとてもいい子なのだが、ありえないほどの天然なので話し相手に絶対に言ってはいけないような事を素で言ってしまう子。そのためボコボコにされることもしばしば。 しかし、体力・持久力・耐久力が普通のカイリューと比べずば抜けており、とんでもない発言を言ってしまいボコボコにされてもそこまでひどい事にはならないようだ。 武器は尻尾にあるプラチナ製の十字架で、レミアから貰った魔道具であり、通常はかなり小さいが、戦うときにはクロスの背丈よりも大きい十字架(鈍器)になる。 両親は2歳の頃に亡くなっており、その頃レミアに拾われた。今では両親の墓もクロスしか知らない所に建てられており、クロスはそこへ週に一度は必ず墓参りへ行っている。