約 178 件
https://w.atwiki.jp/hoya/pages/14.html
レベルが上がると自動習得。一定数以上は“控えリスト”にストックされていく。 ストックされているスキルを戦闘で使うには、メニューの「スキル設定」でセット。 セットされているスキルを外すにはShiftキー。 攻撃魔法属性魔法 物理属性魔法 対種族属性魔法 武器属性依存魔法 補助攻撃補助 防御補助 回復 攻撃 魔法属性魔法 炎 氷 雷 水 風 地 光 闇 虚無 月 炎 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 イラプション(物理) 六体 物理 低命中 萎えでも使えるが沈黙では使えない MP30% - ガレッド トキシックフレア 全体 汚染 MP - ミュッケ 投票の逆理 単体 HP吸収 MP - ミュッケ コモンズの悲劇 全体 HP吸収 MP - ミュッケ トムソンのランプ 二体 HP吸収 MP - ミュッケ ヘンペルのカラス 単体3回 HP吸収 会心有り MP - ミュッケ 全能の逆説 四体 魔道 HP吸収 会心有り MP 杖 ミュッケ ゲーデル解 単体 攻撃↓ HP吸収 MP - ミュッケ モンティ・ホール 三体 盲目 HP吸収 会心有り MP - ミュッケ ジレンマ 全体 会心有り MP - ミュッケ 永久機関 全体 魔道 会心有り MP 杖 ミュッケ エウテュプローン 六体 HP吸収 MP CT1 - ミュッケ 業火「セルモクラスティア」 全体2回 魔道 防御無視 MP 杖 ミュッケ 氷 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 吸血の美技 単体 HP吸収 MP - ジェキール 天竜殺し 全体 対竜 MP - ジェキール コールドアイ 二体 会心有り MP - ジェキール パープルコウモリ 全体 HP吸収 会心有り MP - ジェキール 魔界の吹雪 全体 魔道 会心有り MP 杖 ジェキール 冷たい薔薇 六体 汚染 MP CT1 - ジェキール ペンギンストライク 単体 ペンギンが多いほど威力↑ 使用後、ペンギンは全て居なくなる MP - ペン・ギン ペンギンバスター 全体 ペンギンが多いほど威力↑ 使用後、ペンギンは全て居なくなる MP - ペン・ギン ペンギン浪漫砲 全体 ペンギンが多いほど威力↑ 使用後、ペンギンは全て居なくなる MP - ペン・ギン リセットウェポン 単体 使用後にひっぺがし発動 MP - ペン・ギン 雷 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 トネール 単体 MP20 - トパズィ エクレール 全体 MP30 - トパズィ ラスターパージ 単体 防御無視 使用後自分の魔法力↑ MP7% - トパズィ ミストボウル 単体4回 MP150 CT1 杖 トパズィ チェーントネール 三体 MP80 - トパズィ サンダーバルサン 二体 対昆虫 会心あり MP75 - トパズィ パラライズアート 単体 麻痺 MP75 杖 トパズィ 雷鳴の魔法 全体 会心あり MP100 - トパズィ 天よりの災害 全体 魔道 会心あり MP200 杖 トパズィ サンダーボルト 三体 麻痺 会心あり MP150 杖 トパズィ パラライズスパーク 全体 麻痺 威力低め貫通力高め MP65 トパズィ 雷渦「デザストル」 全体2回 魔道 防御無視 会心あり TP100 杖 トパズィ プラスチック 単体 マグネット状態の敵に威力倍 MP30 - ステバ プラセオジム 三体 マグネット状態の敵に威力倍 MP150 - ステバ マンガンアルミ 全体 マグネット状態の敵に威力倍 MP50 - ステバ 過電流ブレーキ 二体 マグネット状態の敵に威力倍会心有り MP75 - ステバ サマリウムコバルト 単体4回 雷 高威力 マグネット状態の敵に威力倍 MP225 - ステバ 永久磁力マグネリオン 全体 雷 高威力 会心有り マグネット状態の敵に威力倍 MP200 - ステバ 水 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 虹蛇の呪い 単体 敵の運が低いほど威力↑ MP - ナジ 不幸の呪縛 全体 敵の運が低いほど威力↑ MP - ナジ ペインバースト 単体 自分のHPが低いほど威力↑ MP - ナジ ペントレード 全体 自分のHPが低いほど威力↑ MP - ナジ 不運バブル 単体 運低下 MP - ナジ アンラッキーショット 二体 運低下 MP - ナジ レーゲンボーゲン 全体 魔道 会心有 敵の運が低いほど威力↑ MP 杖 ナジ アルコバレーノ 六体 運低下 敵の運が低いほど威力↑ MP CT1 - ナジ 疾走ウェーブ 単体 速度補正500 MP - ナジ みんなのうらみ 全体 敵の運が低いほど威力↑ 味方側の死者一人につき威力倍増 MP - ナジ ウピンデワムヴァ 四体 敵の運が低いほど威力↑+運低下状態で威力1.5倍 MP CT1 - ナジ アーヌエヌエ 全体 運依存 会心有 敵の運が低いほど威力↑+運低下状態で威力1.8倍 MP - ナジ プルウィウス・アルクス 単体3回 会心有 敵の運が低いほど威力↑ MP CT1 - ナジ アルコ・イーリス 単体 運依存 会心有 敵の運が低いほど威力↑+運低下状態で威力1.8倍 MP - ナジ アルコ・イーリス 全体 運依存 会心有 敵の運が低いほど威力↑+運低下状態で威力1.8倍 MP - ナジ 風 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 ゲイルストーム 六体 スタン MP250 CT1 - トパズィ ハイスピードストーム 六体 攻撃↓ MP CT1 - オーギュスト バルーンアイテム 単体 防御↓ 会心有 MP - オーギュスト 2段重ねバルーン 単体 魔法防御↓ 会心有 MP - オーギュスト 溝落とし 全体 萎え MP - オーギュスト 地 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 ボンド 全体 マグネット付加 マグネット状態の敵に威力倍 MP100 - ステバ コバルト 単体 マグネット状態の敵に威力倍 MP30 - ステバ クロム 全体 マグネット状態の敵に威力倍 MP50 - ステバ ラジアル 二体 マグネット状態の敵に威力倍 会心有り MP75 - ステバ サマリウムコバルト 単体4回 雷 高威力 マグネット状態の敵に威力倍 MP225 - ステバ 永久磁力マグネリオン 全体 雷 高威力 会心有り マグネット状態の敵に威力倍 MP200 - ステバ 光 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 ビットレーザー 全体 防御無視 ムラがない MP40 - デムレー 闇 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 虚無 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 無の衝撃 単体 MP15 - モノメノ 無の波動 全体 MP25 - モノメノ 色即是空 全体 会心あり MP100 - モノメノ 願往生 全体 魔道 会心あり MP200 杖 モノメノ インフィニット・ゼロ 単体3回 魔道 会心あり MP200 杖 モノメノ 行蘊 二体 会心あり MP75 - 月 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 物理属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 マジックボム 単体 魔道 0 杖 トパズィ ファクト パンヤ 対種族属性魔法 対獣 対昆虫 対植物 対鳥 対魚 対物質 対屍 対竜 対悪魔 対ミュート 対人間 対M.L.C 対獣属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対昆虫属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 サンダーバルサン 二体 雷 会心有り MP75 - トパズィ MP MP MP MP MP 対植物属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対鳥属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対魚属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対物質属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 熊鳥「錆び港の汚染水 全体2回 水/対物質物理魔法 防御無視 毒耐性激しく低下 全ての毒悪化 TP100 - ゼラチナス MP MP MP MP MP 対屍属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対竜属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対悪魔属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対ミュート属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対人間属性魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 MP MP MP MP MP 対M.L.C属性魔法 なし 武器属性依存魔法 名前 範囲 付加属性・異常 他 コスト 武器 使用者 ワイワイワールド 単体 MP25 - ペン・ギン ジョリーホッパー 二体 会心有 MP75 - ペン・ギン わんぱくアスレチック 全体 会心有 MP100 - ペン・ギン ラストオオウミガラス 全体 会心有 MP250 - ペン・ギン フォースボムズ 単体 属性の力を身にまとっているほど威力大 使用後力を解除 MP - ペン・ギン フォースバスター 全体 - ペン・ギン 補助 攻撃補助 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 力技 自分 攻撃力↑ MP5 - ガレッド 叱咤 味方単体 攻撃力上昇 HP10% - アリーゲ 激励 味方全体 HP25% 劣化の魔法 敵全体 防御力↓ MP30 - モノメノ フェアリーアピール 自分 運↑ MP5 トパズィ 爆音の魔法 敵全体 スタン MP10 - モノメノ てっか バイバイニュートン 敵全体 重力 MP20 - デムレー 筋肉硬化の魔法 敵全体 麻痺 MP75 - トパズィ ステバ パララミング 単体 麻痺 魔法防御↓ MP30 - トパズィ ドラゴンロアー 敵全体 混乱 攻撃力↓ MP90 - ガレッド シールマグネット 単体 殆どの能力強化を封印 1~2ターン MP410 CT5 - ステバ ターンマグネット 全体 殆どの能力強化を封印 このターンのみ 速度補正2000 MP20% CT4 - ステバ 捨場「反発マグネット」 敵全体 殆どの能力強化を封印 4ターン 速度補正+2000 TP100 - ステバ マグネット 単体 高確率でマグネット付加 MP - ステバ 強力マグネット 全体 高確率でマグネット付加 MP410 - ステバ ペンギン引っこ抜き - ペンギンを引っこ抜く。6羽まで - - ペン・ギン ペンギン占い - 何が起きるか分からない MP - ペン・ギン 防御補助 名前 範囲 付加属性・異常・速度補正等 コスト 武器 使用者 エスケープ 戦いから逃げ出す 速度補正2000 MP5% - アンドン 低燃費バリア 自分 防御力↑ MP5 - デムレー ペンギンのお腹 自分 魔法防御↑ MP5 - ペン・ギン 精神の魔法 味方単体 魔法防御↑ MP25 - モノメノ 障壁の魔法 味方全体 魔法防御↑ MP75 - モノメノ 俊足の魔法 味方単体 俊敏性↑ MP25 - トパズィ 神速の魔法 味方全体 俊敏性↑ MP75 - トパズィ 引き寄せ 敵単体 狙われる 3ターン 速度補正2000 MP - ステバ 回復 名前 範囲 効果 コスト 武器 使用者 抗体の魔法 単体 状態異常治癒除:戦闘不能、能力低下、盲目、憂鬱、重力、テラー MP8 - モノメノ 癒しの魔法 単体 HP回復 MP10 - モノメノ 抗う魔法 全体 状態異常治癒(除:耐性低下) HP回復 速度補正-1000 MP100 - モノメノ 応急処置の魔法 単体 蘇生(HP10%) MP15 - モノメノ 緊急処置の魔法 単体 蘇生(HP50%) MP50 - モノメノ 蘇生処置の魔法 単体 蘇生(HP100%) MP100 - モノメノ ペンギンヒール 全体 HP回復 要 ペンギン1羽 使用後、ペンギンは全て居なくなる MP - ペン・ギン ペンギンマジック 全体 MP回復 要 ペンギン3羽 使用後、ペンギンは全て居なくなる MP - ペン・ギン ___________________________
https://w.atwiki.jp/hutatuna/pages/133.html
16.黒幕 異能者の反応は確実に近付いている。 そしてその度に、反応が徐々に大きくなっていくのを俺は感じ取っていた。 これまでに感じたことの無いというほどに……。 (……思った以上に強大な敵のようだ。こいつは、鬼か蛇のどっちかだな……) 「とりあえずそこをどいてください、その人は一応つれなんです。」 ──不意に聞こえる声。 しかし俺は動じずに、声の方向を探るようにゆっくりと視線を落とした。 そこで俺の目に飛び込んできたもの、それは年端も行かぬような少女の姿であった。 しかも少女を視認してからの俺の右手は、先程まで捉えていた反応とはまた別の 反応を新たに掴んでおり、それは少女が異能者である事を明確にするものであった。 しかし、俺に驚きは無かった。自分自身も、少女と同じような年頃の頃には、 既に異能者として目覚めていた経験があるからである。 自分の他に、幼年期に異能力を使えた人間が居たとしても、何の不思議は無い。 「あと、今あなたが感じて異能者の気は私じゃありません」 少女はそう言うと、俺を尻目に山田へと向かった。 連れと言うくらいだ、山田の容態が気になるのだろう。 だがそんなことより、既に俺の気は、山田と少女には向いていなかった。 俺は、先程から捉えていた反応の方面よりする、車のエンジン音に気付いたのだ。 接近のスピード……それと共に高まる異能者の反応…… それは俺が捉えた異能者が乗る車であるという事は、疑いようがなかった。 「やぁやぁ、励んでいるかね?異能者諸君ン!!」 ──エンジン音が間近まで迫った時、闇夜から発せられた男の声。 それと同時に闇夜から現れた黒塗りの高級車の後部座席から、 その声の主と思われるやたらガタイのいい長身の男が姿を現した。 体からはもとより、その男は全身から迫力が漂っているようだった。 全てを圧すような風格とでも言えばいいのだろうか、これまで俺が会ってきた 全ての異能者より堂々たる雰囲気を醸し出していた気がした。 「池上燐介くん。煌神リンくん。それからー・・・山田、権六だっけか。戦闘に励んでいるところ悪いのだが、 私は急ぎの用事でね。 その道を空けてくれると非常ォ~に助かるんだが。」 自分の正体を知っている……というのが根拠ではなかっただろう。 理屈ではない、そんじゃそこらの異能者とは違う『何か』を持っている…… そう感じさせるこの男は、きっと『機関』の重要な人物であるに違いない…… 普段は冷静に、論理的に物事を考察するタイプの人間である俺が、 今回に限っては対する敵を初めて直感的に捉えていた。 だが、そうした何か不気味な力を秘めているような異能者を前にしても、 俺に恐怖は無かった。俺の頭にあったのは「俺を異能者と知る者を始末する」、 といういつもの掟であった。 互いに出方を窺いながら場を支配する静寂──流れていく時間──。 ──どのくらいの時が経ったか、俺は意を決したように右手の平に小晶波を出現させた。 ところが、それは戦闘開始する合図にはならなかった。 それより早く、あの山田が叫び声をあげながら男に突進を始めたからだ。 (──ッ!? あいつ……あの怪我で……。いや、体が治っているのか……? ……違う、単に体を覆っていた氷が無くなっただけだ。傷そのものは回復していない。 それでもあそこまで動けるのは、誰かに治療を受けたから……か?) 俺は「煌神 リン」と呼ばれた少女に目だけを向けた。 (だとすれば、連れと言っていたあの少女の仕業……だろうな。 放置しておけばそのまま眠るように死ねただろうに……馬鹿なことを) などと思いながら、俺は山田と葉巻を加えている男に視線を戻した。 (あの葉巻をくわえた男を山田は『城栄金剛』と呼んだ……事実であれば、 俺の勘は外れていなかった。奴こそこの一件の黒幕……やはりここで、片付ける!) 別に山田に助太刀する気はなかった。 俺は俺の目的の為、この場で闘う道を選んだに過ぎなかったのだ。 ──城栄は、黒球を放った山田の攻撃を空中へ跳ぶことでかわしていた。 黒球を受けた地面は爆発を起こし、空中へ高く土埃を舞い上がらせる。 俺はそれより高く跳んだ城栄の姿を、見逃しはしなかった。 (速い……が! 空中では避けきれまい……!) 足で強く地面を蹴り上げる。 脚部から微量に凍気を放出し、それを推進力としながら俺もまた高く舞い上がった。 そして右腕を振りぬき、手の平で滞空していた小晶波を勢い良く放った。 「くらえ……!」 しかし、城栄はそれを読んでいたかのように、左手の平を小晶波に向けた。 恐らく受け止めるつもりなのだろう。だが、その瞬間に奴の左手は凍りつく── これまでの経験から、そうなるはずだった──。 「この程度の技が……俺に通用するかァッ!!」 閉じられた左手の指の隙間から、青白い光が漏れている。 そう城栄は、なんと片手で小晶波を『握り潰した』のだ。 城栄は、目の前の光景に驚く俺の一瞬の隙を見逃さなかった。 空中で俺との距離の差を一瞬で縮めると、素早く俺の腹部に足蹴りをくらわす──。 ──メキッ! 重い衝撃に、俺の肋骨がたまらず悲鳴をあげる。 蹴りの威力に空中へ舞い上がっていた体は、重力のままに落下した。 ──ドォォン! 再び地上で舞う土埃。 俺の体はアスファルトを削り取り、地中深くに埋まることとなった。 受身をとることもできず、腹部に受けた衝撃と地面に接触した衝撃で、 俺の口からは微量ながら血が吐き出されていた。 「──ゴホッ! ……チッ」 舌打ちをしながら、体を起こし、未だ空中で滞空している城栄に目を向けた。 (……城栄 金剛。鬼か蛇かどちらかと思っていたが……もしかすると、その両方を含んだ 化け物かもしれんな……) 俺に続いて煌神 リンと呼ばれた少女も一蹴されていた──。 地面に叩きつけられた衝撃が強すぎたのか、少女は立ち上がる気配すら見せない。 かくいう俺も──……。 「──ガッ! ゲホッ……ゲホッ!」 立ち上がってはいるものの、咳き込む度に口から血を吐き出していた。 奴からもらった一発の足蹴りが、今でもズキズキと俺の腹部を痛め続けていた。 骨の一本は勿論、恐らく内臓のどこかにもダメージを受けたのだろう。 (たった一撃で……これ程までの衝撃とは……。────ッ!?) 再び俺の視界がグニャリと歪む──。 俺は目頭を押さえ、肩膝を地に付くことを余儀なくされた。 そんな俺を怒鳴るようにして、山田の声が俺の耳に轟いた。 「邪魔だ退けェェエエ!!! この俺を3年前の俺と・・・・・!!! 思うなよォォオオオオ!!!!」 まだ視点の定まらない目で、山田に目を向けると、再び黒球が片腕に作り出され、 それが城栄に向かって放たれたシーンがかすかに映った。そして直後の爆発──。 (あれは……俺の『氷壁』を破壊したあの技か……) あれ程の破壊力を秘めた技だ、まともに食らえば人体など粉々に吹き飛ぶだろう。 それを放った張本人である山田自身も俺と同じ事を考えているはずだ。 つまり、これは奴と闘っている俺達三人の、共通した『常識』であったと言える。 ──しかし、奴は生きていた。それだけではない、なんと無傷だったのだ。 直後に山田を襲う奴のカウンター。山田も成す術もなく吹き飛ばされる。 時間にして僅か数秒の攻防で、勝負の趨勢は決しようとしていた──。 城栄は虫けらでも見ているかのような目で、俺達を見据えている。 (……こうなれば、『あれ』を使うしかない……。が……今の俺が使えば……) 「ハァ……ハァ……」 『機関』からの刺客と闘った時も、廃校で会った剣使いと闘った時も、 国崎シロウと闘った時も、山田と闘った時も、息切れ一つ見せなかった俺が、 初めて苦しむように肩で息をしていた。 体力の消耗は著しく、受けたダメージも大きい。尚且つ……『反動』で今にも 倒れてしまいそうなコンディションでは、精々、小晶波をあと数発撃てるかどうかだ。 結局、『あれ』を使うにはリスクが大きすぎると判断した俺は、断念せざるを得なかった。 「能力の使い方は及第点だ。だァが、まだまだ必死さがたらねぇな。 ――――『バルカナの逆理』」 気付けば、城栄が何かを言っている。 とその時、何かの文字、見たところ数式のようなものが宙に出現し、 それらが俺の、いや、俺達三人の身体に刻印のように刻み付け始めるのだった。 「クッ!」 たまらず声をあげてしまう。 城栄はそんな三人を尻目に、高笑いを決め込みながら車に乗り込み、去っていくのだった。 ──勝負は付いた。これは誰が見ても、奴の一人勝ちだった。 奴が去った後にこの場を支配したのはしばらくの静寂。 三人とも立ち上がる気力すらないのか、その場に座り込んでいる。 奴が最後に言った、「お前たちの能力をしばらくの間『封印』させてもらったぜ」 という言葉の通り、恐らく一時的なものだろうが、俺は能力を失っていた。 先程から何度か能力の発動を試してみたが、何も出ない。 右腕の警告も止んでいた。恐らく、異能者を感知することもできなくなったのだろう。 だが、奴の言葉が正しければ、厳密に言えば異能力は『失った』のではなく、 『封印』されている。すなわち、異能力自体は身体に残っているのだ。 異能力があるのだから、もし他の異能者と闘いになりそこで負ければ、 間違いなく能力を1/3奪われる。それを六回繰り返せば、俺は死ぬ。 しかし、それはまだ良い方だ。もし過激な奴が相手となれば、六回と闘わずして 殺されてしまうだろう。奴が言った「怯えろ」とは、この事なのだろう……。 ──静寂を破ったのは、今度は俺だった。 「……『最強の異能者』様とあろう者が、何とも無様だな」 説明するまでも無く、この言葉は山田に向けて吐かれたものだ。 俺は立ち上がり、城栄が車と共に去った方向に顔を向け、独り言のように続けた。 「奴がメールの一件を仕組んだ『城栄 金剛』か……。手強いじゃないか……」 既に息は通常に整えられ、口元を流れていた血は全て拭われ、 普段通りの表情を戻していた俺は、山田に顔を向け、再び言葉を吐いた。 「……奴は人間か? あれは並の使い手じゃ……いや、身体能力、異能力全てが、 この街で出会ったどの異能者よりも桁外れだ。同じ人間であるのか、疑いたくなる」 池上燐介17
https://w.atwiki.jp/lightnovelcharacters/pages/314.html
悪魔のミカタ 堂島コウ? 堂島アトリ? 三束元生? アストロ! 乙女塾! 藍原ヒカル? あそびにいくヨ! エリス? ARIEL 天本教授? Alice ボー・ボー? バズ・ガイガン? アリソン アリソン・ウィッティングトン? ヴィルヘルム・シュルツ? カー・ベネディクト? あるある! 夢境学園 一文字達也? 海堂大三郎? 藤枝桃子? 江利香? カメ娘? 犬神? かなた? 狂子? 蛍? ある日、爆弾が落ちてきて トトカミさま? EMEシリーズ 乾紅太郎? 桧絵馬茜? 綾小路Ω? 虹橋乱? 鉄卸納戸良子? 巽蒼乃丞? E.G.コンバット ルノア・キササゲ? いぬかみっ! 川平啓太? ようこ? なでしこ? 河原崎直己? 赤道斎? イリヤの空、UFOの夏 浅羽直之? 伊里屋加奈? 水前寺邦博? 須藤晶穂? ヴぁんぷ! ゲルハルト・フォン・バルシュタイン? ヴァルドレット・アイヴォンホー? ウィザーズ・ブレイン サクラ? 越佐大橋シリーズ 戌井隼人? 葛原宗司? 砂原潤? グレイテスト張? 雨霧八雲? 八十島美咲? 円環少女 武原仁? 寒川紀子? エアダイバー? 鴉木メイゼル? エンジェル・ハウリング ミズー・ビアンカ? ジュディア・ホーント? アイネスト・マッジオ? 狼と香辛料 クラフト・ロレンス? ホロ? お・り・が・み 魔人みーこ? 名護屋河鈴蘭? 俺の足には鰓がある 三葉・治? 終わりのクロニクル 佐山・御言? 新庄・運切? 出雲・覚? ジークフリート? オドー? アレックス? 長田・竜美? 飛場・竜司? 風見・千里? 美影? ヒオ・サンダーソン? 熱田・雪人? リール・大樹? 趙・晴? 四吉? 鹿島・昭緒? ダン・原川? 学食のトメおばーちゃん? ロジャー・シュリー? 戒書封殺記 月読読破? 風の聖痕 八神和麻? 学校の階段 九重ゆうこ? 神庭幸宏? 井筒研? 三枝宗司? 刈谷健吾? 天ヶ崎泉? 学校を出よう! 宮野秀策? 縞瀬真琴? 光明寺茉衣子? 神様家族 神山佐間太郎? テンコ? 神山治? 空の境界 両儀式? 黒桐鮮花? 荒耶宗蓮? 黒桐幹也? カレとカノジョと召喚魔法 水瀬遊矢? 白銀雪子? 井沢玲? セーレウス? 機甲都市伯林 “先生”? シュバイツァー? 気象精霊記 イツミ・ハマリヤド・アマテル? ユメミ・ナイアス・スヒチミ・ウガイア? ムーメ? ミリィ=ヤクモ? キャサリン? きみとぼくの壊れた世界 病院坂黒猫? キノの旅 キノ? エルメス? キノの師匠? 師匠の弟子? シズ? 陸? ティファナ? 京極堂シリーズ 榎木津礼二郎? 強救戦艦メデューシン メデューシンの連中? 狂乱家族日記 プチ凶華? 乱崎月香? 吸血鬼のおしごと 月島亮史? 銀河英雄伝説 ヤン=ウェンリー? 銀盤カレイドスコープ 桜野タズサ? ・クリスマス上等シリーズ 五十嵐鉄平? 古都ゆかり? 紅 紅真九朗? 九凰院紫? 激突カンフーファイター カンフーファイター? 高機動幻想ガンパレード・マーチ 芝村準竜師? 善行忠孝? 中村光弘? 岩田裕? 遠坂圭吾? 滝川陽平? 芝村舞? 速水厚志? GOSICK 久城一弥? ヴィクトリカ・ド・ブロワ? 古典部シリーズ 千反田える? 折木奉太郎? 福部里志? 伊原摩耶花? コッペとBB団 Q三郎? 先生? コッペ? ザ・サード パイフウ? 火乃香? イクス? 戯言シリーズ/零崎一賊シリーズ いーちゃん? 玖渚友? 千賀あかり? 千賀ひかり? 哀川潤? 葵井巫女子? 零崎人識? 闇口崩子? 荻原子荻? 春日井春日? 石丸小唄? 零崎双識? 零崎軋識? 零崎舞織? 木賀峰約? 匂宮理澄? 匂宮出夢? 西東天? ノイズ? 絵本園樹? 澪標深空? 澪標高海? 闇口濡衣? 一里塚木の実? されど罪人は竜と踊る ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ? ガユス・レヴィナ・ソレル? 白人萌乃と世界の危機 二次元神フラグ(バ㌍タ)? シャドウランリプレイ マオ? 灼眼のシャナ 坂井悠二? “炎髪灼眼の討ち手”シャナ? “天壌の劫火”アラストール? 池速人? 佐藤啓作? 吉田一美? Ⅰ巻の体育教師? “狩人”フリアグネ? マリアンヌ? “弔詞の詠み手”マージョリー・ドー? “蹂躙の爪牙”マルコシアス? “愛染自”ソラト? “愛染他”ティリエル? “千変”シュドナイ? “逆理の裁者”ペルペオル? “頂の座”ヘカテー? “万条の仕手”ヴィルヘルミナ・カルメル? “夢幻の冠帯”ティアマトー? “道司”ガープ? “千征令”オルゴン? “儀装の駆り手”カムシン・ハプネーウ? “不抜の尖嶺”ベヘモット? “探耽求究”ダンダリオン? 我学の結晶エクセレント28-カンターテ・ドミノ? 天目一個? マティルダ・サントメール? “甲鉄竜”イルヤンカ? “虹の翼”メリヒム? “巌凱”ウルリクムミ? “凶界卵”ジャリ? “大擁炉”モレク? “闇の雫”チェルノボーグ? 銃姫 セドリック? エルウィング? 召喚教師リアルバウトハイスクール 藤堂鷹王? 南雲慶一郎? 草彅静馬? 神谷大作? 中村環? 消閑の挑戦者 鈴藤小槙? 食前絶後!! 立野徳湖? ショットガン刑事シリーズ ショットガン刑事? もろだし刑事? 神曲奏界 ポリフォニカ フォロン? コーティカルテ? ペルセルテ? 新本格魔法少女りすか 供義創貴? 水倉りすか? 繋場いたち? スクラップド・プリンセス シャノン・カスール? アーフィ・ゼフィリス・カスール? ユーマ・カスール・ナンブ? ガリル・シビリアン? ステア・シビリアン? ソコム・アーティラリィ? 涼宮ハルヒシリーズ キョン? 涼宮ハルヒ? 長門有希? 朝比奈みくる? 古泉一樹? シャミセン? 朝倉涼子? ストレイト・ジャケット カペルテータ? シャロン? スプラッシュ! シリーズ エリシャ? ドクター? 住めば都のコスモス荘 栗乃花栗三郎? 栗乃花栗華? ドッコイダー? スレイヤーズ リナ・インバース? ゼルガディス? 絶望系 閉じられた世界 烏衣カミナ? ゼロの使い魔 平賀才人? デルフリンガー? ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール? 先輩とぼく 山城一? 平賀つばさ? 川村秀則? 想刻のペンデュラム 菜摘絢? ソード・ワールドRPG ハーフェン? イリーナ・フォウリー? 奏(騒)楽都市OSAKA 結城・夕樹? 陽阪・勝意? 空ノ鐘の響く惑星の上で ライナスティ? 創竜伝 小早川奈津子? DADDY FACE 草刈鷲士? 結城美沙? 結城樫緒? デーモン・ギャレット? 麻当美貴? タツモリ家の食卓 龍守忠介? 龍守陽子? ミュウミュウ? バルシシア? カーツ? ダブルブリッド 片倉優樹? 大田真章? タマラセ 三鶴城大助? 八阪井三千人? 八阪井夏月? 佐土原昌紀? 高神登志子? 九里浜純? 長坂陵梧? 断章のグリム 時槻雪乃? 白野蒼衣? 鹿狩雅孝? 月と闇の戦記 菊名隆生? DEAR トーカ? Dクラッカーズ 物部景? 姫木梓? 甲斐氷太? 水原勇司? 敵は海賊 ヤマキ? アプロ? ラテル? ラジェンドラ? デュラララ!! セルティ・ストゥルルソン? 竜ヶ峰帝人? 紀田正臣? 遊馬崎ウォーカー? 折原臨也? 罪歌? 田中トム? 天華無敵! 天華? G? 天国に涙はいらない 桂たま? アブデル? 佐々木律子? 電撃!! イージス5 逆瀬川秀明? 逆瀬川李里? ガニメーデス? 伝説の勇者の伝説 ライナ・リュート? フェリス・エリス? ミルク・ガラード? とある魔術の禁書目録 上条当麻? 御坂美琴? インデックス? 月詠小萌? 青髪ピアス? ステイル=マグヌス? 神裂火織? アレイスター=クロウリー? 姫神秋沙? アウレオルス=ダミー? アウレオルス=イザード? 白井黒子? 御坂妹? 一方通行? 土御門元春? ミーシャ=クロイツェフ? 打ち止め? 黄泉川愛穂? オルソラ=アクィナス? 結標淡希? 吹寄制理? リドヴィア=ロレンツェッティ? スフィンクス? 東京S黄尾探偵団 天野行衡? 如月みさお? 天野五月? 道士さまといっしょ アルバ・マキシマ? ToHeartマルチ、がんばりますっ [HMX-12マルチ? 殿が来る! 織田信長? 丹羽新一郎? 森蘭丸? 殿様気分でHAPPY! 浅生一馬? 漫画研究部部員? 草薙みづき? 群雲壬琴? とらドラ! 逢坂大河? 高須竜児? 櫛枝実乃梨? 川嶋亜美? 富家幸太? トリニティ・ブラッド トレス・イクス? アベル・ナイトロード? カイン・ナイトロード? アイザック・バトラー? イザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー? ナイトウィザード 柊蓮司? ナイトウォッチシリーズ 工藤兵吾? 9S 坂上闘真? 峰島由宇? 伊達真治? 猫の地球儀 焔? 幽? クリスマス? バイトでウィザード 一条豊花? 長谷常彦? 宇津木教官? 一条京介? 塩原友子? バッカーノ! シャーネ・ラフォレット? アイザック・ディアン? ミリア・ハーヴェント? はっぴぃセブン 沖まひる? パラサイトムーン 翁居夢路? フェルディナン? 半分の月がのぼる空 秋庭里香? 戒崎裕一? 柿崎奈々? 相馬千佳? 平井骸惚此中ニ有リ 河上太一? 平井骸惚? Phantom -PHANTOM OF INFERNO- エレン? 吾妻玲二? キャル・ディヴェンス? フォーチュン・クエスト ルーミィ? パステル・G・キング? シロちゃん? ブギーポップシリーズ ブギーポップ? 宮下藤花? リィ舞阪? 雨宮世津子? 世良稔? 霧間凪? 高代亨? 黒田慎平? ピジョン? 飛鳥井仁? 来生真希子? 柊? BLACK BLOOD BROTHERS 望月コタロウ? 望月ジロー? ブラックロッド ブラックロッド? ブラッドジャケット ハックルボーン神父? アーヴィング・ナイトウォーカー? ミラ・ヘルシング? フルメタル・パニック! 林水敦信? 常盤恭子? 相良宗介? クルツ・ウェーバー? 千鳥かなめ? テスタロッサ? 三樹原蓮? メリッサ・マオ? 大貫善治? 風間信二? 神楽坂恵理? 美樹原寛二? カリーニン? 封仙娘娘追宝録 殷雷刀? 和穂? 恵潤刀? 龍華? 護玄? 撲殺天使ドクロちゃん 三塚井ドクロ? 草壁桜? 三橋檎サバト? 水上静希? 宮本広志? ザンス? 僕の血を吸わないで ジルコニア? 魔王、始めました ネメシア? 魔界都市シリーズ ドクターメフィスト? 秋せつら? まじしゃんず・あかでみぃ 佐久間榮太郎? シンクラヴィア・ザ・セイレーン? ミヤビ? タクト? エーネウス? 魔術士オーフェン アザリー? オーフェン? マリア・フォウン? チャイルドマン? ボルカノ・ボルカン? マジク・リン? イールギット? コミクロン? キース・ロイヤル? ダイアン・ブンクト? ドロシー? まぶらほ 2年B組? 紅慰晴明? リーラ・シャルンホスト? 式森和樹? 宮間夕菜? 伊庭かおり? 魔法戦士リウイ リウイ? ジェニ? 護君に女神の祝福を! 吉村護? 鷹栖絢子? マリア様が見てる 小笠原祥子? 藤堂志摩子? 二条乃梨子? まるマシリーズ ギュンター? 渋谷有利? 村田健? Missing/夜魔 空目恭一? 近藤武巳? 村神俊也? 木戸野亜紀? 十叶詠子? 小崎摩津方? 日下部稜子? 神野陰之? ミュートスノート戦記 穂村響? 滝沢聖也? ムシウタ 薬屋大助? 浸父? 愛恋? 冥王と獣のダンス 夢幻? よく分かる現代魔法 森下こよみ? 坂崎嘉穂? 吉永さん家のガーゴイル 高原イヨ? 吉永双葉? 吉永和巳? ラグナログ ラグナログ? 蘭堂家の人々 蘭堂翔太? ランブルフィッシュ 高雄沙樹? リアルライフ―この時代に生きることを 骨竜七郎? R.O.D 菫川ねねね? 読子・リードマン? 河原崎のり? 三島晴美? リリアとトレイズ リリア・シュルツ? アリソン・シュルツ? ROOM NO.1301 絹川健一? シーナ? レジンキャストミルク 城島硝子? ロードス島戦記 ニース? スレイン? 若草野球部狂想曲 西宮光児? 文月真由美? 春野亜希? 我が家のお稲荷さま。 高上昇? 佐倉美咲? コウ? 六瓢? 天狐空幻? わたしたちの田村くん 蜂谷先生? 田村雪貞?
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/41561.html
登録日:2019/03/06(水) 23 35 00 更新日:2020/09/23 Wed 18 46 12 所要時間:約 20 分で読めます ▽タグ一覧 マジックアイテム 宝具 我学の結晶 歪み 灼眼のシャナ 道具 宝具とは、ライトノベル「灼眼のシャナ」に登場するアイテムの一つである。 概要 作中に登場する“紅世”関連のアイテムの一種であり、「この世」と“紅世”の狭間の存在。 主に「この世」において“存在の力”を繰る人間によって作り出されるが、たまに“紅世の徒”が助力することもある。 宝具の出現は、「この世」にある人間という物体と、“徒”という意志で物事を操る力とが、きわめて高いレベルで合致することによって生じる「ひずみ」であり、 そこに出現する「形を成した望み」である。 “存在の力”を込める必要はなく、互いの存在と強く合致する望みがあれば、その「ひずみ」は望みの形を取り、「力ある物体」すなわち宝具となって具現化する。 宝具の中でも武器などは利害の一致から共闘する人間と“徒”の間に生じやすいが、たまーに敵同士の間で生じるケースもある。 また、その出現経緯の関係から、「出現に関わった当人たちの望み」に特化するため、その望みが個人的で特殊なものであればあるほど、吹聴されにくく外部にも知られない。 同様の理由で、全く同一の機能を持ったものは皆無。 ただ、隠密行動が重視されるためか「気配の隠蔽」ができる宝具はそれなりに多い。 一度完成すれば“徒”によって改造することも可能。 こうして生じた宝具の中には、「この世に空いた“紅世”の穴」であるトーチに宿るものもある。 こうなったトーチは「旅する宝の蔵」こと“ミステス”となり、宝具はその時点から「本体」となる。その“ミステス”が燃え尽きて消滅すれば、また別のトーチへと転移する。 この転移には規則性が一切ないため「無作為転移」とも呼ばれる。 また、“ミステス”に宿すことを前提とした宝具の中には、干渉してきた敵を攻撃する『戒禁』という自在法がかけられていることがある。 元々は“ミステス”を支配するための自在式だったものから派生したもの。 作中に登場した宝具 名前の判明しているもののみを記す。 贄殿遮那 所有者:“天目一個”→『炎髪灼眼の討ち手』シャナ 特性:絶対不壊、自在法による干渉の無効 日本において、とある刀匠がとある“紅世の王”を相槌に打ち上げた無双の剛刀。 刀匠自身が変じた“ミステス”の本体となっていたが、後に契約したばかりの二代目『炎髪灼眼の討ち手』によって打倒され、以後は彼女の武器となった。 「絶対折れない、曲がらない、壊れない」「自在法を受け付けない」という、一個の武器としての存在に特化した特性を持つ。 レギュラー・シャープ 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:カードの飲み込み、自動シャッフル フリアグネが所持していた宝具の一つ。占いに使うための「自動的にシャッフルされるカード」であり、フリアグネはこれに“存在の力”を込めることで攻撃に使用していた。 本来はタロットカードのワンセットなのだが、占いに使えるカードをどんどん飲み込んでいった結果、現在はトランプとなっている。 玻璃壇 所有者:“祭礼の蛇”→“狩人”フリアグネ→『弔詞の詠み手』マージョリー・ドー→“祭礼の蛇” 特性:一定範囲内の地形の投影、“存在の力”の流れと人間の表示 「はりだん」と読む。創造神“祭礼の蛇”が、『大縛鎖』を管理するために生み出した銅鏡型の宝具。 “祭礼の蛇”がのん気+寛大だったことから「討ち手を見張る」という発想が全くなく、ゆえにこの宝具はフレイムヘイズを映さないという欠点がある。 『久遠の陥穽』の一件の後は人の手を渡った末にフリアグネに渡り、彼が御崎市で討滅されたあとはマージョリーが管理。 主に「子分」の佐藤&田中を使って御崎市内のナビゲーションに利用しており、教授の一件では大きな助けとなった。 後に悠二を代行体とした“祭礼の蛇”本人に奪還され、以後は仮装舞踏会(バル・マスケ)で管理されている。 アズュール 所有者:“狩人”フリアグネ→“廻世の行者”坂井悠二 特性:火炎攻撃の無効化 フリアグネが所持していた宝具の一つ。指輪の形をしている。 熱量を持った炎を完全に防ぐ「火除けの結界」を張ることができ、許容上限があるとはいえアラストールの炎すらも防ぐ。 だが、シャナの『真紅』のような「物質の顕現としての炎」は防げない。 リングの裏側には所持者の存在を、他の“存在の力”に依らぬ確固たるものとする「転生の自在式」が刻まれている。 フリアグネはこの式で“可愛いマリアンヌ”の存在を確立しようとしていた。 バブルルート 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:武器に巻き付いての無力化 フリアグネが所持していた宝具の一つ。コインの形をしている。 指ではじかれるとその軌跡に残像を引き、そのまま金の鎖となって敵の武器に絡みつき無効化する「武器殺しの宝具」。 コイン本体は鎖の先端にあり、武器に吸着することで絡みつきを補助する。 絡みつかれた武器は能力が無効化され発動もできなくなり、贄殿遮那でさえ使用不能に陥った。 ダンスパーティ 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:“燐子”の爆破 フリアグネが所持していた宝具の一つ。ハンドベルの形をしている。 鳴らすことで“燐子”内部の炎の鼓動を加速させ、最終的に大爆発を巻き起こす。 フリアグネはこの作用を利用し、御崎市全域に配置した己の“燐子”を同時一斉起爆することで「都喰らい」を発動することを目論んでいた。 本来は“燐子”を多数使役する“紅世の徒”用であり、真の用途は「“燐子”殺しの宝具」である。仮にティリエル辺りに使えば結構なメタとして働いただろう。 トリガーハッピー 所有者:ビリー・ホーキン→“狩人”フリアグネ 特性:フレイムヘイズと契約する“王”の休眠解除 フリアグネが所持していた宝具の一つ。拳銃の形をしている。 実体のない弾丸を射出し、これが命中した討ち手は「器」内部の“王”の休眠が破られ、顕現させられることで「器」が破壊され死亡することになる。 つまりは「フレイムヘイズ殺しの宝具」である。 ただし、討ち手の中でも「器」が特に大きい者であれば、“王”が顕現しても討ち手が死なないため、却って不利になる。 劇中ではフリアグネがシャナに放った結果、アラストールを完全に顕現させてしまい破滅に繋がった。この時ばかりは相手が悪かった。 元は「大地の四神」による「内乱」の最中、『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセルに故郷を滅ぼされた少年、ビリー・ホーキンがフリアグネと共に生み出したものである。 零時迷子 所有者:『永遠の恋人』ヨーハン→“廻世の行者”坂井悠二 特性:午前零時をトリガーとする、“ミステス”の持つ“存在の力”の回復 噛み合う先のない歯車の形をした宝具。元はヨーハンと“彩飄”フィレスが「ずっと一緒にいたい」という願いを叶えるため、時計塔とヨーハンの存在の一部から作り上げたもの。 その特性はひとえに、“ミステス”となったヨーハンを消滅させないためのものであり、討ち手にとってはあらゆる方向で意味がなく、また“徒”からしてもリスクとリターンが見合わないことから放置されていた。 後に「大命」のためこの機能に目を付けた[仮装舞踏会]に狙われ、サブラクの襲撃を受けたヨーハンを内部に取り込んだまま、トーチとなった悠二へと転移し、それが物語の始まりとなった。 なお、トリガーとなる午前零時は宿主がいる場所に依存し、その土地での午前零時に起動する。 吸血鬼(ブルートザオガー) 所有者:“愛染自”ソラト→“廻世の行者”坂井悠二 特性:刀身の接触した相手への損傷 片手持ちの大剣の形をした宝具。途轍もない重量があり、“紅世”の関係者でなければ持ち上げるのも困難。 切れ味はもとより特性が凶悪であり、間接的にでも刀身と接触している相手に対し、“存在の力”を込めることで無数多数の傷を一度に負わせる。 このため白兵型に対しては最大のメタとして働き、シャナやヴィルヘルミナもこれを食らっている(ヴィルヘルミナの場合は完全に油断が原因だが)。 また、相手に与える傷は込める“存在の力”の量によって増大・深化する。作中で悠二が莫大な“存在の力”を込めた結果、ヴィルヘルミナに多大なダメージを与え危うく殺しかけた。 ソラトの討滅後はマージョリーが所持していたが、悠二が旅立ちの決意を固めて鍛錬を本格化させると共に譲渡され、以後は彼の武器となっている。 オルゴール 所有者:“愛染他”ティリエル 特性:登録された自在式の長時間発動 文字通りオルゴールの形をした宝具。 どんなに複雑な自在式だろうと、一度中に込めて奏でれば、対応する自在法を延々と発動させ続けることができる。 ただし、置いておかないと機能しない。 ちなみにシュドナイが「達意の言」で名前の意味を調べたところ「ミュージックボックス」となっている。“徒”の公用語は英語なのだろうか……? 天道宮 所有者:“髄の楼閣”ガヴィダ→『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメル 特性:気配・存在の隠蔽、空中移動 ガヴィダが作り上げた「この世」で最大の宝具の片割れ。正式名称は「陽光の宮廷」。 球形の隠蔽結界「秘匿の聖室」に覆われており、これにより外界からは気配の認識は出来ず、視覚でも捉えることはできない。 結界の内側には常に穏やかな晴れた昼間の空が投影されており、また内部の城塞部分は自己修復する。 ただし、後付の設備は対象外。後述の『カイナ』によって制御できるようになっている。 元はガヴィダが隠居所として作り上げたもので、[仮装舞踏会]を離脱する際に持ち出し、『大戦』に対してマティルダとヴィルヘルミナが譲り受け、 その後は二代目の『炎髪灼眼の討ち手』の育成の場となっていた。 本来は後述の『星黎殿』と合わせて一つの宝具であり、直通の通路が用意されている。 星黎殿 所有者:“髄の楼閣”ガヴィダ→[仮装舞踏会] 特性:気配・存在の隠蔽、空中移動 ガヴィダが作り上げた「この世」で最大の宝具の片割れ。正式名称は「星空の神殿」。 基本特性は『天道宮』と全く同じだが、こちらは[仮装舞踏会]の本拠地として使われており、どんどん改造が施された結果多岐複雑な機能が大量に追加されている。 そのため、内実はほぼ別物。 結界の内側には常に満天の星空が投影されており、元々あった城塞部分は自己修復する。 後述の『ゲーヒンノム』によって制御が可能。 元はガヴィダが[仮装舞踏会]と手を切る際、迷惑料として建造して残していったもの。 本来は前述の『天道宮』と合わせて一つの宝具であり、直通の通路が用意されている。 この通路については[仮装舞踏会]側は全く知らず(建造途中で放棄された通路の名残と思っていた模様)、現代の『大戦』ではこれが突破口となった。 カイナ 所有者:“髄の楼閣”ガヴィダ→“天穣の劫火”アラストール→『万条の仕手』ヴィルヘルミナ・カルメル 特性:上に乗った“徒”の“存在の力”の固定 ガヴィダが「隠居」のために作った水盤型の宝具。 “紅世の徒”は本来「この世」にいるだけでも“存在の力”を消耗していくのだが、この上に乗った“徒”は「ただ、そこにいる」だけならば“存在の力”を消耗することはない。 ガヴィダは人間を食らわなくて済むための宝具としてこれを作り出し、人間の友人たちと意見を戦わせていた。 ヴィルヘルミナの手に渡ってからは契約者を失ったアラストールが座しており、同時に『天道宮』の制御装置としての機能が追加されている。 ゲーヒンノム 所有者:[仮装舞踏会](普段は“嵐蹄”フェコルーが管理) 特性:灰を使用した地形などの表示 「星黎殿」の制御に使用される竈型の宝具。三つの「大命の宝具」は普段はここに保管されている。 機能的には範囲の狭い「玻璃壇」と言ったところで、どす黒い灰を使って地図や地形などを表示することができる。 また、「星黎殿」の拡張に伴い機能がどんどん追加されており、結果「カイナ」よりも多機能煩雑になっている。 御崎市での決戦の際、「真宰社」を繋ぎ止めるため「神鉄如意」が撃ち込まれた際に破壊された。 非常手段(ゴルディアン・ノット) 所有者:“逆理の裁者”ベルペオル 特性:事前に込めた自在法の発動 ベルペオルが配下の“徒”たちに渡している金色の鍵型の宝具。教授からせしめた「デミゴールド」を素材に作り出したもので、正確には改造された宝具に当たる。 勲章や切り札と偽って渡し、所持した“徒”の“存在の力”を利用して登録された自在法を使わせる、要は仕掛け爆弾である。 “琉眼”ウィネには死に際の広域爆破が登録されていたが、それ以後は全て[仮装舞踏会]への遠隔転送が仕込まれており、おもに人員の招集に使われていた。なお、用法を隠す・偽るのはザロービなどの雑兵に対してであり、将帥クラスに渡す際は転移・招集のためであることを事前に通達している。 ジェタトゥーラ 所有者:『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウ 特性:“存在の力”の視認 カムシンが持ち歩いているモノクル型の宝具。「調律」の作業のため、人間の協力者に“存在の力”と「この世の本当のこと」を認識させるために使用する。 VII巻で吉田一美に渡された。 メケスト 所有者:『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウ 特性:瓦礫の鞭の接続 カムシンが持ち歩いている鉄棒型の宝具。カムシンの身の丈よりも大きいが、本来の用途は「儀装」展開時の武器。 先端に褐色の炎をまとった瓦礫「ラーの礫」を大量に接続する「柄」となる。 自在法の伝導力が強く、「カデシュの血印」などの配置にも使用している。 神鉄如意 所有者:“千変”シュドナイ 特性:サイズの自在変形 創造神の業になる「大命の宝具」の一つ。槍の形をしている。 シュドナイの本質たる「千変万化」に対応した特性を持ち、槍という基本形状は崩せないものの、シュドナイが望めばいくらでも細く太く長く短くなり、曲げることも捻ることもできる。 また、分身したならばその分だけ増える。 これら「大命の宝具」は持ち主の存在と同期しており、持ち主が討滅された場合同色の火の粉となって消える。 トライゴン 所有者:“頂の座”ヘカテー 特性:「大命詩篇」の送受信、“祭礼の蛇”の意志伝播 創造神の業になる「大命の宝具」の一つ。三角頭の錫杖の形をしている。 “祭礼の蛇”の意志を受け取り、時に声を拡散するアンテナとしての役目を持ち、「大命詩篇」への干渉のためにも使用される。 武器としても上等で、『贄殿遮那』と真っ向から打ち合える。 タルタロス 所有者:“逆理の裁者”ベルペオル 特性:特定現象の遮断・切断・隔離 創造神の業になる「大命の宝具」の一つ。金色の鎖の形をしている。 あらゆる因果を切り離すことが可能であり、これで囲んだ領域は一種の安全地帯となる。またベルペオルの意志に応じて分離・浮遊させることもできる。 鎖の輪の一つ一つが小規模ながら同様の機能を持ち、“燐子”を封じて使役していた他、討ち手や宝具に巻き付けることでその力を封じることも可能。 存在形態が自在法に近いためか、贄殿遮那には切断される。 キングブリトン 所有者:“髄の楼閣”ガヴィダ 特性:不明 ガヴィダが所持する大金槌型の宝具。詳細不明。 小夜啼鳥(ナハティガル) 所有者:???→“棺の織手”アシズ 特性:内部の“徒”の支配 とむらいの鐘が所持していた鳥籠型の宝具。 劇中では内部に捕えられた“螺旋の風琴”リャナンシーも含めた呼び名だったが、ここでは鳥籠の部分のみを挙げる。 内部に“徒”を捕え、“存在の力”を込めることで支配の自在式を刻み込み、意のままに従わせる。 が、いかに弱小と言えど“徒”一人を意のままにするにはとんでもない規模の“存在の力”が必要であり、 アシズですら「都喰らい」を起こして大量の力を蓄える必要があった(彼以前の所有者はこれを実現しようとして自滅している)。 「大戦」の佳境、リャナンシー自らによって内部から破壊されており、現存しない。 九垓天秤 所有者:“棺の織手”アシズ 特性:“存在の力”の分配 アシズの持っていた宝具。九支の上皿天秤の形をしている。 サイズの伸縮が可能であり、皿の上または支点に乗った“徒”同士で“存在の力”をやり取りすることが可能。 [とむらいの鐘]の幹部である9人の“王”の総称はこの宝具から流用されている。 アシズが幹部たちを「九垓を平らぐ我が天秤分銅たち」と呼んでいたのはこれが理由。 風見(ヒラルダ) 所有者:「約束の二人」→『空裏の裂き手』クロード・テイラー→クロードの妻→吉田一美 特性:込められた自在法の起動 フィレスが人間に渡すことのある十字架型の宝具。 “存在の力”があらかじめ込められており、内部の自在式を稼働させることでその自在法を発動できる。現在はフィレスを呼び寄せる「風の転輪」が込められている。 ただし、人間の意志総体は良くも悪くも煩雑であるため、自在法を使うために必要な「まっすぐに念じる」ことができない。 そのため、フィレスはこれを渡す際は「使えば死ぬ」「命が代償となる」と告げ、迷いを振り切ったときに使えるようにしていた。 ちなみに人間が実際にこの宝具を起動した場合、自在法の反動が伸し掛かるため、最悪の場合死ぬこともある。 ヒュストリクス 所有者:“壊刃”サブラク→“探耽究求”ダンタリオン 特性:不明 サブラクが持っていた剣の一つ。教授によってドリルに改造されてしまい、怒ったサブラクが手放してからは教授が持っている。 タルンカッペ 所有者:“哮号呀”ビフロンス 特性:気配の遮断 ビフロンスが持っている布型の宝具。“存在の力”を込めることで気配の遮断ができるが、常に力を籠め続けなければならないという欠点がある。 ノーメンクラタ 所有者:“探耽求究”ダンタリオン→ハリエット・スミス→“彩飄”フィレス 特性:物体構造の解析・干渉 教授が所持していた円盤型の宝具。自在式を含む物体の構造を解析・表示する機能を持つ。 元は教授が[革正団]のもと、「オベリスク」の建造のため使用していたが、頓挫の後にハリエットが所持。彼女の死後にフィレスが受け継ぎ、「大命詩篇」の解析・改変に使われた。 莫夜鎧(ばくやがい) 所有者:“廻世の行者”坂井悠二 特性:飛行・防御の補助 “祭礼の蛇”の代行体となった悠二に与えられた宝具。緋色の凱甲の形をしている。 正確な特性は不明。新世界に渡った後も悠二が引き続き所持しており、戦闘形態の際に展開される。 コルデー 所有者:“駈掠の礫”カシャ→『炎髪灼眼の討ち手』シャナ→吉田一美 特性:浮遊制御、登録した自在法の発動 巣立った直後のシャナがカシャから奪った、無数の指輪型の宝具。“存在の力”を込めることで制御が可能で、爆発する弾丸として使用できる。 また、自在法を込めて飛ばせば命中した対象にその自在法で干渉することができ、「大命詩篇」の改変に使われた。 ただし、この時点でのシャナは『コルデー』の扱いに長けておらず、『真紅』の拳で握りこんだまま叩き付けることで使用している。 新世界誕生後は残された一部(自在法は入っていない)を吉田が所持している。 金旌符 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:対象者の召喚 フリアグネが持っていた宝具の一つ。吊り旗の形をしている。 特定の符丁を持った対象物を旗のある場所に召喚するが、時間がかかる。 スフマート 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:気配の隠蔽 フリアグネが持っていた宝具の一つ。長椅子の形をしている。 上に乗っていれば気配を隠すことができる。 ラハット 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:刀身の操作 フリアグネが持っていた宝具の一つ。剣の形をしている。 「回炎剣」という別名があり、炎と化した刀身を自在に操ることができる。 氷を使う『氷霧の削ぎ手』ノーマン・パーセル対策として用意された。 トラヴェルソ 所有者:“頂の座”ヘカテー 特性:炎の竜の召喚 ヘカテーが持ち歩いている笛型の宝具。教授による改造が実に16回も施されている。 吹き鳴らすことで炎の竜を呼び出して操ることが可能。これは元々の機能ではなく改造によって付与されたもので、“祭礼の蛇”をイメージしたもの。ヘカテーはこれが気に入っていた。 「星黎殿」の中で特定の時刻を知らせる際に吹き鳴らしていたのもこれ。ちなみに本来はアニメ用に設定された宝具だが、肝心のアニメ版では未登場に終わった。 リシャッフル 所有者:“狩人”フリアグネ 特性:覗いた者の精神の交換 フリアグネが所持していた宝具の一つ。レンズを両端にはめた筒の形をしている。 元は互いの境遇を嘆いた“徒”と人間の貴族が生み出したもので、レンズを覗いた者と覗かれた者の意志総体を入れ替えてしまう。 フリアグネの討滅後、残された宝具の山から悠二が見つけ出したが、うっかりシャナを覗いてしまったことで互いの精神が入れ替わり、エラいことになった。 ちなみにこの宝具は、対象となる二人の間に心の壁があると機能しない。 トリヴィア 所有者:[仮装舞踏会](“嵐蹄”フェコルー→“冀求の金掌”マモン) 特性:「銀沙回廊」と「秘匿の聖室」の制御 「星黎殿」に付属して作られた宝具の一つで、松明の形。教授の改造が施されており、それにより移動簡略化装置「銀沙回廊」の制御に使われる。 また、フェコルーが身分を隠して要塞内を見回る際、「秘匿の聖室」の持つ隠蔽の力を纏って気配を隠すためにも使用していた。 他の構成員の前で盟主や「三柱臣」に謁見する際は箱状の『マグネシア』をまとった上にこれを突き刺している。 パパゲーナ 所有者:“戯睡郷”メア 特性:炎弾の発射 メアが寄生した“ミステス”の本体であった宝具。神楽鈴の形をしている。 振って鳴らすことで炎弾を大量に発射できるが、威力と大きさは持ち主の“存在の力”の大きさに依拠するため、弱小の“徒”であるメアでは威力も知れたものであった。 オレイカルコス 所有者:“嵐蹄”フェコルー 特性:空間を超えた斬撃 フェコルーが持ち歩いている宝具。本編で彼を描写する際に出てくる「鋲を打った太いベルトに提げた湾曲刀」がこの宝具である。 空間を飛び越えて斬撃を放つという地味に凄まじい能力を持つが、フェコルーは数えるほどしかこの剣を抜いたことはない。 七宝玄珠(しっぽうげんじゅ) 所有者:“驀地浸”リベザル 特性:自在法の起点化 リベザルが下側の腕に巻きつけている数珠型の宝具。彼の意志に応じて飛び散り、自在法の起点となる。 弾丸として放つ、同等の能力を持つ分身の核とする、広域探査に使うなど、汎用性は意外と高い。 テッセラ 所有者:各地の外界宿管理者/“瓊樹の万葉”コヨーテ 特性:気配の隠蔽 外界宿に設置された正十二面体型の宝具。設置し、常に力を送り続けることで一定範囲の気配を隠蔽する。 世界で一番数が多い宝具だが、なぜかは不明。 力の供給が途切れるか、設置場所から動かしてしまうと機能を停止し、再起動までかなりの手間を要する。 アタランテ 所有者:“纏玩”ウコバク 特性:捕縛 金属の輪の形の宝具。“存在の力”を込めた状態で息を吹きかけると、その強さに応じたシャボン玉を発生させ、触れた者を閉じ込める。 閉じ込められた相手はシャボン玉のサイズまで縮小され、さらに身動きと思考が停止する。飢餓などで死ぬことはないが老化は進むため、人間が捕まると老いて行く。 押し出しトンカチ 所有者:“可愛いマリアンヌ” 特性:下記参照 質問コーナー「狩人のフリアグネ」でマリアンヌが使ったアイテム。コーナーを乗っ取ろうとした教授とドミノをページの外に追い出した。完全にメタの世界である。 我学の結晶 教授が自身の能力である「物質の具現化」で作り出した、「デミゴールド」をはじめとする各種「素材」と「この世」の物質で作り上げた「宝具のようなもの」。 教授の内部には個としてはきわめて大きな「歪み」があるため、それにより宝具ほど明確にならないものの、近い性質を持ったアイテムを作り上げることができるという。 教授の存在に同期しているため、彼との繋がりが切れると使用不能になる。 ちなみに教授の“燐子”であるカンターテ・ドミノ(「我学の結晶エクセレント28-カンターテ・ドミノ』)や、 『鬼功の繰り手』サーレ・ハビヒツブルグ(「我学の結晶エクスペリメント13621-合体無敵超人」)も一応ここに分類される。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 改めてフリアグネのカタログスペックやべぇな -- 名無しさん (2019-03-07 14 49 45) フリアグネはフレイムヘイズに対するメタ効きすぎだろ!とは思うなぁ -- 名無しさん (2019-03-07 21 16 02) 本人の項目でも言われてるけど単にコレクションしてるだけじゃなく扱い方も巧かったからな 当時の主人公がいろんな意味でメタ範囲外の地雷だったのはご愁傷様としか -- 名無しさん (2019-03-07 21 36 22) フェコルーのオレイカルコスについては他者に使わせないために管理の意味で自分が所持していたのではないか? っていう考察がある。マグネシアの外からフェコルー本体を攻撃できちゃう宝具だからね -- 名無しさん (2019-04-17 04 06 34) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ln_alter2/pages/129.html
朝比奈みくると土屋康太のバカテスト ◆LxH6hCs9JU 街全体で夜逃げでも敢行したのか、辺りには灯りの点った家が見当たらなかった。 満遍なく行き渡っている闇の中に、一箇所でも光源があったならば、すなわちそこに人がいることは明白。 自らの居場所を知らしめることは、この地では致命傷になりかねない。 知恵の働く人間ならば、灯りを用いず、活動する上での制限が緩められる朝を待つだろう。 しっかり者と見せかけてどこか抜けている部分もある未来人、 紳士な態度の好青年と見せかけて頭は桃色なむっつりスケベ、 このおかしなコンビ、双方共にそこまでの思慮は働かず、夜道を堂々とランタンで照らしながら進行していた。 本人たちは誰かを見つけたがっていたのだが、出会いはまだなく、進む道先は静寂に包まれている。 他者を見つけられなかったことは不幸としても、他者に見つからなかったことは不幸中の幸い。 そんなことにも気づかず、朝比奈みくると土屋康太の二人は過ぎていく夜に、意気消沈のため息を零した。 ――そういえば。 と、クール系の美男子を装う土屋康太が話を振る。 ――はい? と、可愛らしく小首を傾げて朝比奈みくるが返す。 ――『それ』の他に、なにか人捜しに役立ちそうなものは入っていなかった? と、朝比奈みくるの着るメイドさん衣装を指して、土谷康太が問うのだった。 ――これは元から着ていたもので~ と、注釈などを加えながら。 ◇ ◇ ◇ 【第一問】 問 以下の問いに答えなさい。 『土屋康太に支給された黄金の鍵。これの正体を答えなさい』 ■“逆理の裁者”ベルペオルの答え 『デミゴールドという金塊を元にして作り出した宝具の一種。[仮装舞踏会]の捜索猟兵に勲章として渡したもの』 ■教師のコメント 正解です。あえて書かなかったのでしょうが、正式名称は非常手段(ゴルディアン・ノット)といいます。 ■朝比奈みくるの答え 『ゴルディアン王が結んだ複雑な縄の結び目を断ち切った別の王様の伝説で……よく覚えていません。ごめんなさい』 ■教師のコメント 博識ですね。そちらはおそらく名前の由来になった部分だと思われます。あと解答用紙で謝る必要はありません。 ■土屋康太の答え 『女子更衣室の鍵』 ■教師のコメント 欲望に忠実な解答ですが、不正解です。 ◇ ◇ ◇ 無人の街は、どこもかしこも照明が消えてしまっている……というわけではなかった。 二十四時間営業のコンビニエンスストアなどは店員がいなくとも電灯がつけっぱなしで、街にはそれなりの灯りがあったのだ。 真っ暗になっている民家に押し入り、わざわざ灯りをつけることは愚の骨頂。 利用するなら、こういった灯りがついていてもなんら不思議ではない施設が最適だ。 と、考え至って手頃なコンビニに踏み込んだわけではないのが、朝比奈みくると土屋康太の二人。 単に見慣れぬ人様の家よりは、近づくだけで扉が開かれるコンビニのほうが入りやすかっただけのこと。 二人はやや広く取られた雑誌コーナーの前に座り込み、自身らの荷物、ランダムに分配される『支給品』の検証に取り掛かった。 まず土屋康太が朝比奈みくるに披露したのが、紐のついた黄金の鍵。 デザインは古風ながら、放つ色は鍍金とも思えない高級感がある。 鍵といえば銀色が定番と捉える二人には、この品が値打ちものの貴重品に思えてならなかった。 「鍵……っていうことは、扉か金庫を開けるためのものなんでしょうか」 「……持ってて損はない」 わかったことと言えば、付属の説明書らしき紙に書かれていた『非常手段』という名称のみ。 使い方が記されていなかったのは意図的なものなのか、鍵の使い方など一つしかないということなのか、二人は考える。 SOS団団長の涼宮ハルヒ、Fクラスのトップエースである姫路瑞希らがいれば他にもいくつかの選択肢が挙げられたのだろうが、 お着替えするマスコット団員と認知徹底されたむっつりスケベたる二人では、保留、温存といったありきたりな解答しか求められない。 方針はあくまでも人捜し、考え事に時間を費やすのはよくないから……と、黄金の鍵は土屋康太のデイパックに収納された。 人類最悪を名乗る男が『武器』と称した支給品、これは一人につき一個から三個まで配られるという話だったが、土屋康太の所持する品はあいにくと黄金の鍵一つのみだという。 実際のところは彼がいま装着している眼鏡も支給品に類するものなのだが、その事実が朝比奈みくるに告げられることはなかった。 バレたら事――ムッツリーニこと土屋康太、否、土屋康太ことムッツリーニは元からメガネっ子だった、と嘘を貫き通す方針である。 ◇ ◇ ◇ 【第二問】 問 以下の問いに答えなさい。 『朝比奈みくるに支給された猫の耳を模したアクセサリー。これの有用性を説明しなさい』 ■某国家元首(焦げ茶猫耳男)の答え 『我が国の伝統です。人間の可愛らしさを引き出し、見る者を和ませ、人間関係を円滑にします。あなたもどうでしょう?』 ■教師のコメント 素晴らしい伝統だと思います。ですが、先生は遠慮しておきましょう。 ■朝比奈みくるの答え 『わぁ……とってもかわいいと思います。つけて歩くと、耳のところがぴこぴこ動くんですね~』 ■教師のコメント 先生も可愛いと思いますが、それは説明ではなく感想ですね。 ■土屋康太の答え 『メイド服+スク水+猫耳=三種の神器』 ■教師のコメント 他国の伝統を侮辱して怒られないように。 ◇ ◇ ◇ 土屋康太の荷物には有益なものがないと判断され、検証は朝比奈みくるの鞄に移った。 理想としてはGPSなど捜し人の位置情報が掴めるような機器が欲しかったのだが、二人とも籤運はそれほど強いほうではない。 朝比奈みくるが手に取ったのは、辞典ほどの大きさの箱。開けて中を見てみると、シックな黒い猫耳セットが入っていた。 なぜ、猫耳――? という当然の疑問に、両者は揃って首を傾げた。 この催しは、ただ一つの椅子を巡って他者を蹴落としていくゲームなのだと理解している。 人類最悪が『武器』が配られると言っていたのも、他者の殺害を企画の範疇に据えているからだろう。 先ほどのような用途不明の鍵に加え、こういったアクセサリーまで与えられる実情、企画運営者は参加者たちになにをやらせたいのだろうか。 それはそうと、この猫耳は実に可愛らしい。これは朝比奈みくると土屋康太、双方の評である。 せっかくの品、このまま捨て置くというのも些かもったいないような気がしてならず、土屋康太が、 「…………(じー)」 眠たげな眼差しを朝比奈みくるの頭頂部に向け、目だけで主張を訴えた。 視線を感じた彼女は、眼鏡の奥から放たれる期待感と、胸の内から湧き上がってくる好奇心に誘導され、気づけば箱から猫耳を取り出していた。 慎重な手つきで猫耳を運ぶ。頭の上にそっと置くようにすると、猫耳は元の鞘に納まったかのように自然に定着した。 「あの、どうでしょう……? に、似合いますか?」 「…………!(コクコク)」 猛然とした勢いで頷くムッツリーニに、もはや言葉はない。満面の笑みを浮かべる朝比奈みくるは、今や太陽にも等しい存在となった。 本職と思わせること容易なメイド服に、その下がスクール水着であることを踏まえ、さらにぴこぴこと動く猫耳に目をやれば、 お近づきになれた男子としては光栄の極み、女体の神秘ばかりではなく女性の可愛らしさを探求するムッツリーニとしては、幸福の一言だった。 結局、この猫耳にどんな意味があるのかはわからない。否、意味などなくても構わないのだ。 スクール水着の上にメイド服を着込む朝比奈みくるの頭に、シックな黒の猫耳が装着されている。 これだけで天下は統一したも同然。軽すぎず重すぎず、ムッツリーニの観察眼からしてもパーフェクトな按配と言えた。 ◇ ◇ ◇ 【第三問】 問 以下の問いに答えなさい。 『朝比奈みくるに支給されたロケット弾なる道具。これの正式名称を答えなさい』 ■相良宗介の答え 『これはRPG-7だな。ソビエトが開発した対戦車擲弾発射器で、某国では巨象や鯨を狩るのに使われていると聞く』 ■教師のコメント さすがの解答ですが、ここはあなたが答える場面ではないと思います。 ■朝比奈みくるの答え 『黒くて、大きいけど……形を見るにラッパじゃないでしょうか?』 ■教師のコメント 物騒な答えじゃなくて先生安心してます。けど吹くのは絶対にやめましょう。 ■土屋康太の答え 『黒くて、大きい……』 ■教師のコメント 前の人の解答に反応しないでください。 ◇ ◇ ◇ 三品目は、前の二つと比べると些か、いやかなり物騒な代物だった。 木箱に入っていたそれは、子供の背ほどの細長い筒で、グリップと、肩に載せるパッドがある。 片方の端には、円錐形を底で張り合わせたような、太目の出っ張りもあった。 付属の説明書によると、名称は〝ロケット弾〟といい、爆薬の詰まった先端を、火薬で飛ばす道具のようだ。 至って平穏な日常を送る高校生二人でも、これが人類最悪の言っていた武器、どころか兵器であることは想像容易かった。 試しに持ってみようとすると、柔腕では支えきれない確かな重みが伝わってくる。 人間に向けて放てば、その五体は間違いなく木っ端微塵。考えるだけで怖気が走った。 一撃必殺の重火器は、護身用の枠を飛び越え殺戮の権化となるだろう。 所持しているだけでも危険、しかし破棄して誰かに拾われても事、自ら破壊するには骨が折れる。 使う意思があろうがなかろうが、割り振られた時点で管理は徹底しなければならない。 朝比奈みくるはあらゆる意味での重みを実感し、しかし同行者となる土屋康太が、 「……預かる」 いつもと変わらぬ表情で、ただその言葉だけを強く、言い切った。 女性にこんな危ないものは持たせられない、という紳士的な瞳が、朝比奈みくるの視線とぶつかって揺るがない。 「土屋くん……」 「…………(コク)」 余計な口は挟まず、土屋康太は貫禄のある頷きを返した。 それに対する朝比奈みくるの反応は――屈託のない、土屋康太に邪念などないと信じて疑わない純真無垢な笑顔だった。 土屋康太は朝比奈みくるの見えないところでグッと親指を立て、口元が緩まないよう必死に堪えていた。 男子高校生たるもの、可愛い女の子からの好意を受け取ることは至上の喜びである。 スケベは一日にしてならず。覗きや痴漢を繰り返すだけではただの変態であると、ムッツリーニは幸福を噛み締めた。 ◇ ◇ ◇ 【第四問】 問 以下の問いに答えなさい。 『朝比奈みくるに支給された卒業証書入れのような黒い筒。これに備わっている機能を答えなさい』 ■マリアンヌの答え 『これはご主人様のコレクションの一つです。これを使って、私とご主人様はときどき……きゃっ』 ■教師のコメント 恥ずかしくても最後まで書かなければ正解はあげられません。 ■朝比奈みくるの答え 『両端にレンズが付いているんですね。望遠鏡なのかな……?』 ■教師のコメント 形状は似ているようですが、どうやら望遠等の機能は備わっていないようです。 ■土屋康太の答え 『透視。皮膚や骨などの人体の透過は望まず、衣服のみ透けるのが好ましい』 ■教師のコメント もはや答えではなく願望ですね。 ◇ ◇ ◇ (――〝Venus〟――) ローマ神話における愛と美の女神の名を心中で告げ、土屋康太ことムッツリーニは朝比奈みくるを高く評価した。 可愛らしさは罪だ。そして罪に対して可愛いと思ってしまう己は罪人、否、罪人でなくてなにが男子高校生と言えようか。 この未曾有の事態に巻き込まれて早々、ムッツリーニが朝比奈みくるに出会えたことは幸運――いや、運命に違いないのだ。 土屋康太。彼の通う文月学園において、その本名は知らずとも〝ムッツリーニ〟という異名を知らない者はいない。 誰が称したか『寡黙なる性職者』。恥も外聞もなく、いかなるときとてむっつりスケベとして生きることが彼の信条だ。 眼前に覗けるスカートがあろうものならば、即座に身を屈め、ヘッドスライディングを敢行してでも覗きにかかる。 勉強が苦手であろうとも、性に関わる知識ならばすべて一般教養と捉え、ドイツ語まで学習の範囲を伸ばす。 それでいて直接的な痴漢行為などには手を伸ばさず、あくまでもむっつりと、スケベ道を探求するのが彼という男なのだ。 ムッツリーニがビーナスと評す目の前の少女、朝比奈みくるはルックス、性格共にAAAランクは固い逸材と言えよう。 Fクラスのマドンナ的存在である姫路瑞希と比較しても並ぶ、いやその上をいくと言ってももはや過言ではない。 できることならばもっとお近づきになりたい……という男子高校生としては当然の欲求が、早くも疼きだしてきた。 二年生に進級して早々、クラスメイトの坂本雄二に正体を暴露されたことを思い出す。 ムッツリーニがムッツリーニと呼ばれるゆえんは、スケベ行為を働いても頑なにそれを否定する彼のスタイルにあり、 決して土屋康太という男子がスケベであるという事実が隠せているわけではないのだ。 しかし、この朝比奈みくるは数時間前に知り合ったばかり。ムッツリーニの本性など気づきもしていないだろう。 ならば、もっと親密になりスケベなこともし放題な関係になることとて――とそこまで考え、ムッツリーニは首を振る。 むっつりスケベという種が欲求を向けるのは、この世の可愛い女の子すべてに、等しくだ。 視力が悪いわけでもないのにかけているこの眼鏡とて、記録する映像が一人分のみではあまりにももったいない。 たとえば、朝比奈みくるの知り合いであるという涼宮ハルヒや長門有希。彼女らとてどのようなスペックを保持しているのかわからない。 (…………雑念、雑念) そもそも、自分はなにを深く考え込んでいるのか。ムッツリーニは戒めの意味も含めて、また首を強く振る。 寡黙なる性職者の異名を持つ土屋康太――その本懐は、自らの欲求に逆らわず生きるところにある。 欲求を満たすために策を弄することはあれど、言い訳や優先順位をつけることなどもってのほか。 朝比奈みくるは可愛い。可愛い女の子の着替えやスカートの中はぜひ覗きたい。いたってシンプルな考え方。 状況がどのようであれ、ムッツリーニはムッツリーニとしての生き方を全うするだけなのだった。 「最後はこれ、ですね……なんなんだろう、これ?」 始まって早々、朝比奈みくるの生着替えが記録できたのは僥倖。次の機会が待ち遠しい。 そして今は、人捜しに集中するべき時だ。荷物の確認に時間を割いているのもそのためである。 ここまでで役に立ちそうなものは見つからなかった――猫耳は素晴らしかった――が、最後の一品はどうだろうか。 「……筒?」 朝比奈みくるの小さな手が掴み取ったのは、卒業証書を入れる筒にも似た、黒い棒のようなものだった。 両端にはレンズが嵌めており、太さが均一であるところから見ても、望遠鏡ではないように思える。 「なんでしょう? 大きくも小さくもならないし……万華鏡っていうわけでも……」 朝比奈みくるが筒を覗きながら辺りを見渡すが、別段見えるものが変化しているというわけでもなさそうだ。 また用途不明のハズレアイテムだろうか、とムッツリーニも訝しげになる。 ふと、朝比奈みくるが筒の片端に目を当てたままムッツリーニのほうを見やり、 視界が暗転した。 ◇ ◇ ◇ 回復した視界の中で、朝比奈みくるはおかしな像を見た。 「ふぇ?」 それは、両端にレンズのついた黒い筒を覗き込む自分――によく似た姿。 猫耳とメイド服が似合う、SOS団部室の鏡で見慣れたその姿は――紛れもない、自分。 朝比奈みくるの目の前に、朝比奈みくるがいた。 「ふぇ、ふぇぇぇ~!?」 毎度のごとく情けない悲鳴を上げる、その声がいつにも増して低いことに、みくるは違和感を覚えた。 「あ、あの、土屋くん! あ、あれ? ええ!?」 土屋康太の名を呼びかける、その声も低い。まるで男の子のような、いや男の子としか思えない声質に変わり果てていた。 目の前の朝比奈みくるの姿をした誰かは、黒い筒を下ろして今は硬直している。 驚きを顔に表出させ、しかし安易に声を漏らさないところは、どことなく土屋康太少年のそれと雰囲気が似ていた。 と、いうよりも。 「も、もしかして……ううん、もしかしなくても!」 予感に急かされ視線を下にやると、男物の学生服を着ている自分がいた。 顔のほうに手をやると、眼鏡をかけている自分がいた。 慌ててお手洗いに駆け込み、鏡で確認すると――そこに土屋康太の姿をした、自分がいた。 「そ、そそ、そんな、そんなことってぇ……」 おそるおそる発してみる声は、やはり低い。 いつもよりやや高い目線の位置も、自然と大きくなっている歩幅も、予感が実感であると知らせている。 雑誌コーナーの前に呆然と正座したままでいる朝比奈みくるの傍まで戻り、土屋康太の姿をしたみくるは声を振り絞った。 「つ、つつつ土屋くんですか!?」 朝比奈みくるの姿をした――おそらくは『土屋康太』の反応は、鈍い。 キョトンとした瞳でみくるのほうを一瞥し、すぐに視線を逸らした。 緩慢な動作で両手を動かし、控えめに自身の胸を触って確かめている。 男性ならば掴み得ないはずの感触を、彼女のような彼は今、噛み締めているに違いない。 その証明として――朝比奈みくるの姿をした土屋康太は、恥ずかしさが度を越えたのか鼻血を噴出し卒倒した。 「つ、土屋く~ん!」 慌てて体を揺すってみるが、土屋康太は目を回しているようで、すぐには再起できそうになかった。 心配ではあるが、それよりも先にまず確信する。彼女――朝比奈みくるの中身が、土屋康太になっていると。 つまり、入れ替わっている、と。 なぜ、どうして、なんで、そんなことが、まさか、【禁則事項】、目まぐるしい勢いでみくるの脳内が攪拌される。 両者の意思総体が入れ替わる現象など、【禁則事項】の【禁則事項】を鑑みても【禁則事項】以外にありえない。 気になるのは、この現象が起こったタイミングだ。あまりにも唐突だったために混乱してしまったが、よくよく考えてみれば、 「……ひょっとして、この筒が?」 自身に武器として支給された黒い筒を掴み、土屋康太の姿をした朝比奈みくるは、これが原因だと思い至った。 再びレンズを覗き込んでみるが、特にこれといった変化は訪れない。それは倒れ込む朝比奈みくるを見ても同じだった。 なにかヒントはないのもか――と鞄を漁ってみると、どうやらこれにも説明書がついていたようで、そこにははっきりと使い方が記されていた。 「リシャッフル……覗いた者と覗かれた者の意思総体を交換する宝具……」 “存在の力”の注ぎ方を知らずとも効果が発現してしまう、ただし互いの心の間に壁があると効果が発現しない、 そして再び覗くことで元に戻ることができる――という細かな点まで、詳しく書かれていた。 宝具や“存在の力”という単語にはまったく聞き覚えがなかったが、元に戻る方法さえわかれば他はどうでもいい。 みくるは早速、リシャッフルの片側から朝比奈みくるの目に焦点を合わせてみるが、 「……変わら、ない。ええ~!? な、なんでぇ~?」 やはり変化はなく、泣くような声がコンビニ内に反響するだけだった。 まさか説明書の内容が嘘なんじゃ、とも考えたみくるだったが、今の朝比奈みくるに意識がないことが気になった。 朝比奈みくるに、いや土屋康太に意識が戻り、またお互いにリシャッフルを覗き込めばきっと――。 「それまでは……このまま? それって……つ、土屋く~ん! 早く、早く起きてくださぁ~い!!」 切迫した想いが危機感となり、みくるにこれまでにない焦りを与えた。 このまま男の子としての生活を送る、男の子が自分の体で暮らす――どちらも考えたくはない。 自分の顔は今、青ざめているのか、それとも赤くなっているのか。 鏡を確認するよりもまず、朝比奈みくること土屋康太を起こすのに無我夢中だった。 「う、う~ん……」 「土屋くん!? 起きて、早く起きて! おーきーてーくーだーさ~いっ!」 みくるは自分の体を我武者羅に揺すり、中の土屋康太が覚醒することをただただ祈った。 気だるい唸り声の後、朝比奈みくるの体はゆっくりとその身を起こしていく。 その寸前、 「ハッ!」 彼女が、いや彼が意識を覚醒させた後の展開を考え、みくるはさらなる危機感に襲われた。 瞬時に――間を与えてはならない!――と思考し、リシャッフルを目元へとあてがった。 先端を、今まさに目覚めようとしている朝比奈みくるの双眸に向けて――。 ◇ ◇ ◇ ――目を覚ますと、平然とした様相の朝比奈みくるがそこにいた。 「あ、土屋くん。急に気を失っちゃったみたいで、心配したんですよ?」 可愛らしく小首を傾げ、朝比奈みくるは土屋康太の容態を気にかける。 当の本人は、けろっとした表情で彼女の笑顔を眺めていた。 ……朝比奈みくるの鼻の辺りが、かすかに赤い。 鼻血でも出したのだろうか、と気にはなったが、女性にそれを訊くのは躊躇われた。 そもそも、なぜ自分は気を失っていたのだろうか。どうしてだか思い出せない。 人捜しに役立つものがないかどうか、互いの荷物を確かめていたところまでは覚えているのだが、 「結局、役立ちそうなものはなにも入っていませんでしたね。時間も惜しいですし、そろそろ出発しましょうか」 何事もなかったかのようにそう告げる朝比奈みくるを見て、もう終了したのだろうと解釈した。 土屋康太は眼鏡とスクール水着と黄金の鍵、朝比奈みくるはロケット弾と猫耳が支給された、と再確認する。 確かに、人捜しに役立ちそうなものは入っていなかった。 土屋康太はそう認識し、しかし妙な違和感を覚えてもいて、どうにも釈然としない気持ちに襲われた。 ……それになんだか、両手の平に柔らかい感触が残っているような気もする。 夢の中で女性の胸でも揉んでいたのだろうか、とまで考えてすぐに、はははっそんなまさか、と打ち消す。 妄想にばかり浸ってはおれず、次なる記録(覗き)のために、土屋康太ことムッツリーニは精進することを誓った。 そして、朝比奈みくると土屋康太はコンビニを発つ。 朝になれば、誰か知り合いが見つかるだろうか。そんな淡い期待を胸に抱きながら。 ◇ ◇ ◇ (なんて、危ない道具……) 朝比奈みくるは土屋康太に表情を窺われないよう、前を歩きながら思う。 意思総体の入れ替えいう一騒動を起こした宝具『リシャッフル』は、今はみくるの鞄に人知れず収納されている。 危険な代物は逆に捨てられない。ロケット弾と同じく、徹底した管理が求められるのだ。 土屋康太がリシャッフルの詳細を知り、それを悪用する……などとは考えたくなかったが、どうにも話す気になれない。 (涼宮さんに話すわけにもいかないし、長門さんに相談するのも難しいし……あ、キョンくんに……って、もっとダメ~!) ほんの数分のこととはいえ、男性としての経験を蓄積してしまった朝比奈みくる。 思い返すだけでも赤面ものの事件が、この地に来て早速の、消えない傷跡となって胸に残った。 【D-5/一日目・黎明】 【朝比奈みくる@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:健康 [装備]:メイド服@涼宮ハルヒの憂鬱、スクール水着、猫耳セット@キノの旅 [道具]:デイパック、支給品一式、ブラジャー、リシャッフル@灼眼のシャナ [思考・状況] 基本:互いの仲間を捜索する。 1:土屋康太と同行。 2:これ(リシャッフル)どうしよう……。 【土屋康太@バカとテストと召喚獣】 [状態]:健康 [装備]:「悪いことは出来ない国」の眼鏡@キノの旅 [道具]:デイパック、支給品一式、カメラの充電器、非常手段(ゴルディアン・ノット)@灼眼のシャナ、ロケット弾(1/1)@キノの旅 [思考・状況] 基本:女の子のイケナイ姿をビデオカメラに記録しながら生き残る。 1:朝比奈みくると同行し、彼女の仲間を探す。 【非常手段(ゴルディアン・ノット)@灼眼のシャナ】 “逆理の裁者”ベルペオルが、子飼いの部下に持たせている黄金の鍵型の宝具。 用途に応じた様々な自在法を織り込めており、所有者が死に掛けた際、残された“存在の力”を使って込められた自在法を発動する。 ちなみに“琉眼”ウィネが持っていたものには破壊の自在法が、“聚散の丁”ザロービが持っていたものには転移の自在法が込められていた。 この『非常手段』にどのような自在法が込められているかは不明。また、発動の際にベルペオルと会話ができるかどうかも不明。 【猫耳セット@キノの旅】 キノの旅Ⅳ巻第四話「伝統」より。 キノが訪れた国の伝統で、国民は全員この猫耳をつけていた。色は、キノに渡されたものと同じ黒。 人間関係を円滑にする手段として国全体に普及している……という話だったが、実はそれは旅人を騙すための嘘だったりする。 【ロケット弾@キノの旅】 キノの旅Ⅳ巻第六話「分かれている国」より。 北と南で分かれている国が、それぞれ鯨と象を狩るために使っていたもの。大昔には戦争で使われていた。 その形状からして、USSR RPG-7と同じものと思われる。 【リシャッフル@灼眼のシャナ】 ”狩人”フリアグネが所有していた宝具の一つ。形状は、両端にレンズを嵌めた黒い筒。 覗いた者と覗かれた者の意思総体を交換することができる。原作ではシャナと悠二がこれによって入れ替わった。 その経緯が偶発的なものであったため、意識して“存在の力”を込めずとも使用できると思われる。 元に戻るためには再び覗き合う必要があり、互いの心の間に壁があると効果が発現しない。 投下順に読む 前:凶る復讐心 次:COGITO_ERGO_SUM 時系列順に読む 前:凶る復讐心 次:COGITO_ERGO_SUM 前:零~zero~ 朝比奈みくる 次:南の島 前:零~zero~ 土屋康太 次:南の島
https://w.atwiki.jp/gamecircledaitokai/pages/129.html
3サイクル目。現時点で、"天上組"の評価点は2、"天下組"の評価点は1。 メインフェイズの戦闘は、"天下組"に軍配が上がるだろうか。 僅かな天秤の傾き程度のことではあろうが、少なくとも、"天上組"はそう感じている。 まず、唯仁の忍具が《補給》により回復している。さらに、唯仁の「奥義:範囲攻撃」は、《殺陣》+《開祖+殺陣》により奥義破りに-6のペナが入っており、メインフェイズの戦闘に滅法強い。 石蒜は、《忍道》起動により、《飛龍》一つで6点のダメージを与えられる状態にある。 そしてミッシェルには《忍法乱舞》と《海原》がある。 自身未満のプロットへ1点のダメージを試みたうえで、回避にペナルティをかけ、さらに《忍法乱舞》により敵陣営全員へ攻撃することが出来る。そしてその1発1発が、《飛龍》であり《帝釈天》である。 一方で、敵陣営に脅威を感じているのは"天下組"も同様である。 三巌の《朧》は、あらゆる判定を無理やり成功にすることが出来る。 回避、奥義破り、そして《海原》や《破術》の判定さえも、確実に一度は通すそれは、唯仁の《空吹》に似て絶大な効果を示すだろう。 一人の《一見》は、"天下組"が未だ秘する奥義さえ、一度目から無効化する可能性を残す。 その上、一人には《涓滴》がある。奥義破りに2度失敗した奥義を以降自動で破るそれは、奥義に攻撃手段を頼る唯仁にとっては大きな脅威である。 そして信明は、《外縛陣》の間合い5を活かし、長射程から全員を同時に仕留めにかかることができる。 以上の拮抗と、"天下組"の有利はメインフェイズの戦闘に向けた部分が大きいことを踏まえて。 "天下組"が出した結論は、そして、"天上組"が警戒すべきとした戦術は。 「メインフェイズでの連続戦闘」。これとなる。 クライマックスに入ることなく、3度戦闘に勝利して、内1度は『天上の巻』を奪い事で評価点を5点稼ぐ。 3度全ては勝利できずとも、なるべく多く、石蒜の6点ダメージを与え、"天上組"の生命点を削る。 これが、"天下組"が最大限有利を築く戦術であり、"天上組"からすれば、なるべく防がなければならない脅威である。 そうした予想に違わず、3サイクル目の第1シーンは、"天下組"による"天上組"急襲から始まるのだった。 3.1.ミッシェルの戦闘シーン ミッシェルは三巌との戦闘シーンを選択。両陣営ともに全員が乱入し、3対3となる。 このシーンはミッシェルのシーンであり、《水師》により戦場が「水中」に変更される。 前回同様、石蒜が《影分身》を使用し、それに一人が《慢心》で「野望」を付与する。 そして、プロットは以下の通りとなった。 6:三巌、ミッシェル、唯仁 5:なし 4:石蒜 3:一人 2:なし 1:信明 石蒜は、死神だ。 死という概念そのものに最も近い存在であり、死の代行者。 『六合統一の儀』の先には、"天上天下"がある。 万能の忍法は、当然、死さえも超越し得る逆理の法であり。 死という概念は、それを許さなかった。ゆえに。石蒜がここにいる。 ただ、最も近き友人のため。 その意志の代行者、石蒜は、その屍体を霞へと消した。 次の死を、代行するために。 その死霞は、戦いのさなかへと広がり、結集の時を待つ。 黒潮一人が仕掛ける、電子の網も、もはや織り込み済みである。 受ける認知阻害は、それに意識を合わせ、対抗する。 戦場全域へと広がった今の石蒜であれば、網に捕らわれることもない。 場所は東京、調布。閑静な住宅地であるこの場所は、戒厳令に従う住人が多数を占め、広がった死霞の影響は少ない。 駅前の広場に陣を張る信明を中心とした"天上組"の陣形を、放射状に展開した"天下組"が包囲する形。 まず、戦端を切るのは彼女。 戦場を覆う死霞は、死が戦場を定義するその状況は、彼女にとって絶好の環境である。 死霞の一部は、それを霞中より伸びる一門の機銃へと姿を変え、三巌へと死の弾丸を浴びせかける。 ミッシェルが《親友》から《即興》《帝釈天》を三巌に使用するが、命中判定に失敗する。 しかし、三巌の周囲の死霞は、既に切り払われていた。機銃の掃射は三巌に届く能わず。 三巌はそのまま死霞を断って進む。霧に振り、雲を捉えんとすその剣は、ただ振り回すに見えて、適切に石蒜の命の核を狙う。 だが。死は、全生物全てに共通の終末は。縛られぬ。 三巌の剣は命の核を捉えてなお、断ち切ることが出来ない。 「縛られぬ死」。 死に近き石蒜の、奥義の一つ。 次の行動は三巌。石蒜に《万華鏡》で攻撃する。 石蒜は兵糧丸で「野望」を回復し、感情修正を2人から貰って判定するも失敗。 石蒜は「奥義:絶対防御/張り/発動条件」を使用する。 一人がこれに《一見》で応ずるも、感情修正による+1を含めた8チェックに5回連続で失敗する。 "天上組"の神通丸と遁甲符が累計4枚消費され、石蒜はなお戦場に立つ。 石蒜の死霞に潜み、顕現するは唯仁の絶対的神権。 八咫鏡が一人と三巌を焼き、戦場には信明だけが残される。 たしかに、そうであった。 有り得た未来は光に歪む。 三巌の超高速の機動が、構えられるはずであった鏡を地に臥せていた。 唯仁が「範囲攻撃/撃ち/人数限定」を使用。《殺陣》+《開祖+殺陣》により、奥義破り判定に-6ものペナルティが入り、"天上組"は全員奥義破りに失敗。 しかし、三巌の使用した《朧》によって、三巌の逆凪と引き換えに、奥義は破られるのだった。 そして。 いまだなお戦場の大半を覆う死霞が結集する。 それは、三巌の突出により陣形を再構築すべく信明から距離を取った、黒潮一人のその背後。 大鎌の一振り。 "死"が。もたらされた。 石蒜は《即興》及び《帝釈天》を一人に使用。「水中」と「プライズ:家宝(加速)」により、-3のペナルティがついた回避判定を一人は越えられず。 回避判定に対して"天上組"は対抗するリソースが残っていない。 「絶対防御」は複数構えられてたものの、これは《即興》の効果で使用できない。 《帝釈天》の効果で接近1点、射撃1点に加えて集団1点。そして、《忍道》の効果で射撃3点が追加される。 合計6点の大ダメージが、黒潮一人の生命点全てを、大鎌の一振りに刈り取ったのだった。 まずは一名、一人脱落。 集団戦ダメージは「呪い:変形」の変調を付与。《変形》を失ったことで、その効果で特例修得していた《万華鏡》も一時使用不能になった。 さらに、生命点が0となった一人は、以降のシーンでは生命点1での活動を余儀なくされる。石蒜と違い、生命点1を前提としない一人にとっては、大きなビハインドとなるだろう。 忍者という理不尽な存在が跋扈するこの世界において、それでも絶対の存在であるところの"死"。 その代行者は、黒潮一人の命を。活動の源たる生命力と、戦略の源たるその忍道具を、同時に刈り取ったのだった。 しかし、決着の時は訪れる。 陣を構築し、十分な時間を確保した信明の呪法が、"天下組"を縛り上げ、戦闘を終わらせた。 行動順で次となる一人は脱落済。ラウンド最後の行動は、信明。 信明は"天下組"全員を目標に《外縛陣》を使用。 《羅盤》こそ適用されないが、「忍法修行」と「プライズ:家宝(加速)」、さらに「水中」により回避に-4のペナが、《揺らし》により射撃1点が追加された間合い5の全体攻撃が"天下組"を襲う。 これを、《戦場の極意:水中》を擁するミッシェル以外の2名は回避できない。ミッシェルの回避判定にも、三巌が「判定妨害/くらまし/回数制限」で応じる。 「回数制限」を使い切った「判定妨害」であったが、これの奥義破りで、唯仁と石蒜の両名がともにスペシャルをロールする。 唯仁は生命点を1点回復し、石蒜は「忘却」を回復した。 結局、回避に失敗したのは唯仁と石蒜の2名。 ダメージは射撃1点と集団1点である。石蒜へのダメージを唯仁が「絶対防御/くらまし/防御低下」で無効化する。 "天上組"の奥義破りは失敗。唯仁は「マヒ:言霊術」と共に脱落する。 石蒜は戦場に残るが、集団戦ダメージは無効化できず、「重傷」の変調を受ける。 "天下組"で残るは石蒜、ミッシェルの2名。 しかし、信明の《式神》使用により、遁甲符を消費して連続で放たれた《外縛陣》が。 両名は射撃1点集団1点を受け、ともに脱落となった。 変調は、ミッシェルが「行方不明」、石蒜が「呪い:疾風」。 決着。勝利は"天上組"。戦果は石蒜が持つ「プライズ:家宝(加速)」。 「あーあ。仕方ない。」 「また、迎えに行くよ。」 "死"の代行者は、含み気に笑う。 交戦ごとに、彼は、あるいは彼女は、その相手を確実に刈り取っていくのだろう。 一人ずつ。確実に訪れる死。それが、石蒜。 3.2.三巌のドラマシーン "天上組"全員登場のシーン。シーン表は「冷気」。 《衣装術》の判定に失敗すると射撃2点を受ける危険なシーン表であり、万が一、現在生命点が1の一人が失敗するようなことがあれば、シーン内で何か行動する前に生命点を失いシーンから脱落することになってしまう。 結局、一人は判定に成功。一方で、三巌と信明の2名が判定に失敗した。 このタイミングで合わせて4点の生命点を失うのはあまりに痛い。 しかし、ここは一人の「絶対防御」2枚がそれぞれに適用され、ダメージは0となった。 ただ、三巌は《衣装術》の判定をファンブルで失敗しており、「重傷」の変調を受けていた。三巌の《朧》は、判定失敗を成功へ変える大技だが、最初からファンブルした場合には使用できない。 「重傷」の変調は、命中判定等を行うたびに接近1点を受ける変調で、これは許容できない。 三巌は回復判定を行い、即座に「重傷」を回復する。 また、《荒行》を使用し、「行方不明」の変調を自身に付与する。 最後に、先ほどの戦闘で奪った「プライズ:家宝(加速)」を一人に受け渡してシーン終了となった。 3.3.唯仁のドラマシーン このシーンは"天下組"全員登場。 ミッシェルは「行方不明」の変調を受けていたため、まず「奥義:不死身/定め/回数制限」を使用し、生命点と変調全てを回復してから登場した。 「賦利益(プリマス)」。 ミッシェルの黒船の一隻。プリマス号。 港区に停泊したそれは、"天下組"が全員集合した最終作戦会議の場である。 場は、冷気に包まれている。 この『六合統一の儀』が始まって以降、東京は季節外れに冷え込んでいる。 石蒜は再度肉体を構築している。臨戦臨死の今の石蒜に、もはや冷気の影響はない。次なる戦いも、また命を刈り取るために。 シーン表がまたしても「冷気」。"天下組"はこの判定に全員成功する。 唯仁は《補給》を使用するが、これにファンブル。ミッシェルから遁甲符を貰って判定に成功し、自身が消費していた遁甲符を回収。これをミッシェルに渡す。 忍具の数はプラスマイナスゼロながら、ファンブル表による不利益を回避した。 唯仁は回復判定を行い、「忘却」を回復。兵糧丸を石蒜へ渡し、シーンを終了した。 3.4.一人のドラマシーン 港区のビルの最上階。八咫重工の支社ビルの最上階。 斜歯のセーフオフィスにて、一人はその回復に努めている。 石蒜が死の大鎌で刈り取った一人の"命"は、深い傷を残している。 それは生命力のみではない。 "死"がもたらされた一人の忍道具は、その機能を完全に停止している。 「これも、使えんか。」 「随分数を減らしたが、直せるだけは直せるとしよう。」 黒潮一人は、自らが持つ121の道具、その確認と修復を優先する。 未だ使用可能なものを。あるいは、必要なものを使用可能に。 彼にとって、それらの忍器は、自らの生命力よりも重要な戦力である。 "死神"の傷跡は深く癒えずとも、修羅たるものの戦いは、未だ終わることがない。 一人単独のシーン。シーン表は「ビル」。 一人は回復判定を行う。回復するのは「呪い」の変調。 おそらくもう一度、"天下組"からの襲撃がある。 両陣営、最低限の準備を整え。メインフェイズ最後の戦闘が始まろうとしていた。
https://w.atwiki.jp/sslibrary/pages/171.html
【種別】 種族 【初出】 I巻 【解説】 この世の“歩いて行けない隣”にある世界“紅世”の住人達。読みは「ぐぜのともがら」で、単に“徒”とも呼ぶ。“徒”という名称は彼らのことを聞いた人間の詩人によって名付けられ、元々自分達の種に対する固有名を持たなかった彼らの間にすぐさま定着した。 “存在の力”を自在に操ったり、離れた場所の強い感情や意思を感知したり共感する能力を持つ。人間に似た精神構造を持ち、酒に酔う、食事を味わう、仲間を討滅されたことに憤りを感じる、仲間や人間と愛し合うなど、感覚や感情は基本的に人間と同一である。 人間と同様に(厳密には若干異なるが)男女の別があり、存在の分化(この世の生き物でいうところの生殖)の際の機能や、根本的な性質が酷似している。本来この世の存在でないため、“存在の力”を消費することによってこの世に顕現しており、それぞれ固有の炎の色を持つ。 強力な“徒”は“紅世の王”と呼称される。普通の“王”は“徒”と強さが違うだけの同一種であり、両方“紅世”での「人間」に相当する存在だが、中には「人間」には相当しない“紅世”の世界の法則の体現者『神』と呼ばれる“徒”(または“王”)も存在する。 この世で数千年生きている“徒”もおり、老若の概念はあるが、作中で“徒”の自然消滅には触れられておらず、寿命などは不明。生まれた時からある程度の力と意識を持ち、すぐさま生きるための戦いを始めるとされる。 “徒”も成長するので、先天的な才能や適性に恵まれていたり、後天的な鍛錬や研鑽を積めば、“王”に成り上がることも不可能ではない。 遥か昔、人間の感情と共感することで“歩いては行けない隣”の存在を知った“徒”達は、単純な興味や探究心、生まれ故郷であるものの過酷な環境である“紅世”への忌避などから、ある“紅世の王”が生み出した狭間渡りの術により“紅世”からこの世へ渡り来るようになった。 そして、人間から奪った“存在の力”を糧として、自らの本質や意思を自在に顕現させ、欲望のままにこの世を跋扈するようになった。 彼らが人間の“存在の力”を奪うのは、人間と“徒”が同種同質の意思と精神構造を持つ、非常に似通った存在だからである。人間以外の“存在の力”を吸収すると、自己が飲み込まれかえって存在が薄れてしまうようだ。したがって通常、供給源とするのは“徒”と人間のみだった。 秘法『都喰らい』は、本来喰らうには適さない存在を利用できる形に加工する技術ともいえ、この秘法を用いて生み出された高純度の“存在の力”は、人のものとも無生物のものとも“徒”のものとも言えないが、“徒”は吸収し自らの力として利用できた。 “徒”が“存在の力”を吸収し自らの力として一度に扱うことが出来る量(統御力)は、個体によって違う。 いわゆる“紅世の王”と呼ばれる“徒”は、この統御力が通常の“徒”に比べて強い。 なお、“徒”(“王”も含めて)は、自分の扱える量以上の“存在の力”をその身に取り込んだ場合、取り込んだ“存在の力”に逆に“徒”の意思総体が飲み込まれ消滅する。 なんでも質問箱では、“徒”を船、“存在の力”を燃料に例えると、大きな船(“王”)は小さな船(“徒”)よりたくさんの燃料(“存在の力”)を積む(保有する)ことができる。しかし、どんなに大きな船でも、燃料の積載可能な量を越して燃料を積むと沈没(消滅)するのと同じ理屈と解説されていた。 基本的に統御できる“存在の力”が多いほど強いが、自在法を用いる技術や特性は統御力の大きさとはあまり関係なく、ラミーのように外部に“存在の力”を蓄えたり、ティリエルのように宝具や“燐子”のバックアップで自身の統御力以上の力を使える場合もあるため、一概にはいえない。 “螺旋の風琴”リャナンシーが封絶を完成させ広めるまでは、“徒”も人間と混じり合いながら暮らしていた。 古くは神や悪魔、時代が下ってからは妖精、妖怪、怪物に魔法使い、あるいは奇人変人として、人間から認識されていた。 しかし、十九世紀後半の封絶の発明と人化の流行で、彼らは正体を隠し、人間社会に紛れる存在へと変貌した。 この世での彼らはある意味トーチのような存在で、滅べば遺した記録も一般人の記憶からも消えてしまう。 ただし文書は暗号化するなどして、意図と文面が大きく外れていれば、消滅を免れる場合もあるようだ。 また、関った人間が作成した二次的な記録は、“徒”が滅んでも残るようだ。 新世界『無何有鏡』の創造により、ほとんどの“徒”は新世界へ渡り行き、“紅世”から新しくこの世(旧世界)に渡ってくることもできなくなったため、この世に残った“徒”はごくわずかとなった。 【由来・元ネタの考察】 徒=無駄、空の意味がある。そのため本来この世にはもともとない存在と言う意味で“徒”とよばれていると考えられる。 もしくは、『徒』の意味である『移動する、渡っていく』から、“歩いて行けない隣”からこの世へやって来たことを指して呼んでいるのかもしれない。 また、大衆、諸人、同胞、といった意味も持ち、単純に「“紅世”の住人」をも意味していると思われる。 ○は“徒”、☆は“王”、◎は神、-は“徒”ではない存在 ●・★は討滅・消滅した“徒”・“王”。 フレイムヘイズ ◎“天壌の劫火” アラストール 紅蓮●(和:紅) ☆“蹂躙の爪牙” マルコシアス 群青色● ☆“夢幻の冠帯” ティアマトー 桜色● ☆“不抜の尖嶺” ベヘモット 褐色● ☆“絢の羂挂” ギゾー 菫色● ☆“破暁の先駆” ウートレンニャヤ 極光 ※ヴェチェールニャヤと一心同体 ☆“夕暮の後塵” ヴェチェールニャヤ 極光 ※ウートレンニャヤと一心同体 ☆“糜砕の裂眥” バラル 桃色● ☆“啓導の籟” ケツアルコアトル 青磁色● ☆“殊寵の鼓” トラロック 瑠璃色● ☆“清漂の鈴” チャルチウィトリクエ 珊瑚色● ☆“憚懾の筦” テスカトリポカ 象牙色● ☆“遍照の暈” ウィツィロポチトリ 金糸雀色● ☆“虚の色森” ハルファス 薄いオレンジ色●(JIS:マンダリンオレンジ) ☆“叢倚の領袖”ジェヴォーナ 胡桃色● ☆“勘破の眼睛”フェイ セレスト● ☆“珠漣の清韻” センティア マリンブルー● ☆“払の雷剣” タケミカヅチ 眩い紫電●(特殊) ☆“截の猛狼” ガルー 木賊色● ☆“環回の角”ハーゲンティ 支子色● ☆“吾鱗の泰盾” ジルニトラ 薄墨色● ☆“布置の霊泉” グローガッハ 紫苑色● ☆“鬼道の魁主” ヴォーダン 薔薇色● ☆“弄巧の摽” フィフィネラ 涅色● ☆“応化の伎芸” ブリギッド 鳶色● ☆“至知の月輪”ケリドウェン 茶色● ☆“奉の錦旆” 帝鴻 紅梅色● ☆“突軼の戟”窮奇 鬱金色● ☆“賢哲の鑑”白澤 生成色● ☆“瘴煙の鉦” 相柳 露草色● ☆“曠野の手綱”名乗らず 若草色● ☆“爛班の炉”シャフレワル 鴨羽色● ☆“祛邪の刻屈”オオヤマクイ 今様色● ☆“異験の技工”ヨフィエル 茶色統・感情で変色●(特殊) ☆“凜乎の涌沸” スリュム 錆浅葱色● ☆“利鋭の暗流”ノート 消炭色● ☆“欺蔽の套子” クエレブレ 柳色● ☆“虺蜴の帥” ウァラク 丹色● ☆“生阜の抱擁”ケレス 朽葉色● ☆“紀律の按拍”ダジボーグ 雌黄● ☆“長柯の腕”ルグ 狐色● ☆“闊遠の謡”カリオペ 東雲色● ☆“訓議の天牛”ザガン ワインレッド● ☆“觜距の鎧仗” カイム 空色● [仮装舞踏会] 【盟主】 ◎“祭礼の蛇” 坂井悠二 黒色● -『暴君』 “銀” 銀色●(洋:シルバー) ※“祭礼の蛇”の炎の影 【三柱臣(トリニティ)】 ★“千変” シュドナイ 濁った紫色●(和:滅紫) ★“頂の座” ヘカテー 明るすぎる水色●(和:白藍) ☆“逆理の裁者” ベルペオル 金色●(和:黄金) 【外界宿征討軍】 『総司令官』 ★“淼渺吏” デカラビア 鉄色● 【西部方面主力軍】 『司令官』 ☆“煬煽” ハボリム 楝【おうち】色●(参考サイトはこちら) 『布告官』 ○“翠翔” ストラス 縹【はなだ】● 『ギリシア方面軍指揮官』 ☆“獰暴の鞍” オロバス 橙色● 『ギリシア方面軍副官』 ☆“朧光の衣” レライエ 灰白色● 『ギリシア方面軍所属』 ●“放弾倆” ファレグ 藍錆色● 『エジプト方面軍指揮官』 ★“冀求の金掌” マモン 黄檗【きはだ】色● 【東部方面主力軍】 『司令官』 ☆“驀地祲” リベザル 弁柄色●(巡回士) 『副官』 ○“蠱溺の盃” ピルソイン 菖蒲【あやめ】色●(和:菖蒲【あやめ】色、捜索猟兵) 『部隊長』 ☆“駒跳の羚羊” ブファル 杏色● ☆“珠帷の剔抉” エギュン 生壁色● 【星黎殿直衛軍・要塞守備隊】 『要塞司令官』 ★“嵐蹄” フェコルー 臙脂【えんじ】● 『守備兵』 ★“哮呼の狻猊” プルソン 鉛丹色● ★“駝鼓の乱囃” ウアル 桧皮【ひはだ】色●(参考サイトはこちら) 『部隊長』 ★“呻の連環” パイモン 洗朱【あらいしゅ】色●(和:洗朱【あらいしゅ】色) ★“匣迅駕” バティン 土器色● ☆“化転の藩障” バルマ 若苗色● 『予備兵力部隊長』 ☆“翻移の面紗” オセ 浅緑色● 【その他】 『巡回士』 ★“千征令” オルゴン 不気味な緑青色●(和:緑青色) ●“吼号呀” ビフロンス 樺色● 『捜索猟兵』 ●“琉眼” ウィネ 藤色● ●“聚散の丁” ザロービ 飴色● 『不明』 ★“道司” ガープ 浅葱● [とむらいの鐘]:『』内は役職。 【首領】 ★“棺の織手(冥奥の環)” アシズ 青色●(和:青) 【九垓天秤】 『宰相』 ★“大擁炉” モレク 黄●(和:黄色) 『両翼の右』 ★“虹の翼” メリヒム 虹色 ※虹の色数は時代・文化・民族により異なる 『両翼の左』 ★“甲鉄竜” イルヤンカ 鈍【にび】色● 『先手大将』 ★“巌凱” ウルリクムミ 濃紺色● 『先手大将』 ★“焚塵の関” ソカル 黄土色● 『中軍首将』 ★“天凍の倶” ニヌルタ 黝【あおぐろ】● 『遊軍首将』 ★“戎君” フワワ 焦茶色● 『隠密頭』 ★“闇の雫” チェルノボーグ 枯草色● 『大斥候』 ★“凶界卵” ジャリ 亜麻色● 【その他】 ●“架綻の片” アルラウネ 薄桃色●(和:薄桜) [革正団] ★“征遼の睟” サラカエル 碧玉●(参考サイトはこちら) ○“吠狗首” ドゥーグ 灰色● [百鬼夜行] ○“深隠の柎” ギュウキ 唐紅● ○“輿隷の御者” パラ 白緑色● ○“坤典の隧” ゼミナ 竜胆色● ●“剡展翅” セムルヴ 銀鼠● ※臨時雇い [宝石の一味] ☆“瓊樹の万葉” コヨーテ ナイルブルー● ☆“狙伺の疾霆” フックス グレイ● ☆“無比の斬決” トンサーイ フォッグ● ☆“絶佳の望蜀” イナンナ マゼンダ● 君主の遊戯プレイヤー([仮装舞踏会]以外) ◆[巌楹院]首領 ★“盤曲の台” ゴグマゴーグ 憲房色● 導きの神と眷属 ◎“覚の嘨吟” シャヘル 純白● ●“笑謔の聘” ロフォカレ 常磐色● [マカベアの兄弟] ★“潜逵の衝鋒”ダーイン 雄黄【ゆうおう】色● ★“紊鎚毀”カルン 茶鼠【ちゃねずみ】色● [轍] ★“攵申”ギータ 錆浅葱【さびあさぎ】色● ★“頒叉咬”ケレブス 老竹【おいたけ】色● 中立 ★“髄の楼閣” ガヴィダ 乳白色● ★“彩飄” フィレス 琥珀色● 無所属 ★“狩人” フリアグネ 薄白色●(和:胡粉色) ●“愛染自” ソラト 山吹色● ●“愛染他” ティリエル 山吹色● ●“纏玩” ウコバク 爛れた赤銅色●(和:赤銅色) ●“穿徹の洞” アナベルグ 鉛色● ●“澳汨肢”ラハブ 腐った藻のような暗い緑色●(JIS:ボトルグリーン) ●“駆掠の礫” カシャ アイボリー● ●“羿鱗” ニティカ 鼠色● ★“皁彦士” オオナムチ 代赭【たいしゃ】色● ●“戯睡郷” メア 朱鷺【とき】色● ◆[仮装舞踏会]の客分 ○“屍拾い” ラミー 深い緑色● ※リャナンシーと同一の存在 ○“螺旋の風琴” リャナンシー 深い緑色● ※ラミーと同一の存在 ★“探耽求究” ダンタリオン 馬鹿みたいに白けた緑色●(洋:スカイグリーン) ★“壊刃” サブラク 茜色● 番外 コミック版二巻限定版付録“GRIMOIRE”収録 鎌池和馬による二次創作『討滅の獄』オリジナルの“紅世の王” ☆“筆記の恩恵” ペネムエ 不明● ☆“秘説の領域” ラツィエル 薄紅色● 【コメント】 ☆アニメ版から登場していた。 ☆炎の色を変更し、このサイトを参考にしました。表現できない色はそのままである。 ☆色の表記を 炎の色名 ●(参考サイトでの表記名)に変更。アシズとモレクは、原色から和名色に差し替えてみました。追記:表現できない色のいくつかを、別の参考サイトに基づき追加変更しました。“祭礼の蛇”も、原色黒から和名黒へ変更した。 ☆とりあえず、黒塗りが完了した。見難かったり、邪魔だったら直して下さいな。 ☆フィレスは死亡でよかったのかな?「消えるならヨーハンと一緒」っていったけどな。 ☆↑『両界の嗣子』をどう扱うかによるな。小麦粉と水を練ってパンを作ると、小麦粉そのものは存在しないけど、成分としては存在するからな。 ☆それから、ユーリイの船を襲った海魔ラハブは討滅されたから、修正しといた。 ☆コーエンやエリューが“徒”だったら面白そうだったのにな。 ☆いろいろな神話から神や悪魔の名前を取り込んでいたが、仏教とイスラームからは採用されなかったようだ。 ☆高橋弥七郎の新作『カナエの星』でも、『半閉じの目』という異形の輩が登場している。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2006.html
登録日:2012/03/11(日) 10 07 41 更新日:2021/05/08 Sat 07 43 58 所要時間:約 23 分で読めます ▽タグ一覧 ソロモン72柱 バルマス家 バルマス家←ではない バル・マスケ 三柱臣 仮装舞踏会 大命 最大勢力 架空の組織 灼眼のシャナ 神楽舞 祭礼の蛇 紅世の徒 組織 軍団 集団 仮装舞踏会(バル・マスケ)とは、『灼眼のシャナ』に登場する組織の一つ。 バル・マスケとは仮面舞踏会を意味するフランス語「bal masque」。仮装舞踏会はその形態の一つ。 ちなみにアニメ版視聴者にはバルマス家とよく間違えられる。番外編「おじょうさまのしゃな」にて公式ネタにされた。 目次 ◇概要 ◇組織構成 ◇作中の行動 ◇主な構成員盟主 三柱臣 幹部 ◇概要 異世界人“紅世の徒”が作った組織で、総員数は万を超える現代まで残った数少ない大集団。 優秀な多くの人員、兵力を備え、この世に多数ある徒の組織の中でも最大級。 もっとも組織の形態としては徒の組織において珍しくもない「互助共生」が主眼。 『情報交換と支援』が本分であり、フレイムヘイズや敵対組織に対する警戒、構成員ではない徒の保護から、他組織との情報分析の会合、 秘匿交通路の確保、この世に渡り来たばかりの新参や若年者へのこの世で暮らすための訓令(*1)などが通常業務。 ちなみに書類仕事も当然ある。 戦闘行為はその一環たる作業以上の行為でしかなく、一時的な勝利は人員を減らすだけの害でしか無い。 かつて『盟主』を失って以降は、自発的に大規模な戦いを仕掛けた事例が絶無である。 『とむらいの鐘』が起こした大戦の時にも参戦こそしたものの、終始消極的な姿勢であった(*2)。 優秀な将兵たちも実際のところは戦闘向けの決まった面子が毎回駆り出されているだけで、 その彼らも普段は通常任務についてあくせく世界中で働いてる。 組織としての規範、さらには集団演習などもあり、欲望のままに生きるのが常の徒にしては厳しい組織だが、 それでもなお残った面子はかなり組織に対して真摯であり、集団行動や適材適所を活用できる力もかなり高い。 そのためフレイムヘイズからもその組織力や抱える人材の強大さから警戒はされていても、 仮装舞踏会が人食いで構成され、その助けとなっていること以外はあまり重要視されていない。 非常に稀な事態ではあるが、徒の思想結社「革正団」による騒動の際は、外界宿との暗黙の了解の元、 フレイムヘイズと同じ戦場で共に革正団を潰しにかかったこともあり、その関係でお互いの将兵格は顔見知りが多い。 本拠地は宝具『星黎殿』。移動城塞型の世界最大級の宝具で、かつて協力関係にあった“髄の楼閣”ガヴィダから、彼が仮装舞踏会と袂を分かつ代償として譲られた。 隠蔽の異界『秘匿の聖室(クリュプタ)』に覆われているため気配は完全に隠蔽され、視覚のみならず探査の自在法から隠されている。 ◇組織構成 盟主は殆どの構成員たちには役職以上のことは詳しくは知らされておらず、 最高幹部の『三柱臣(トリニティ)』と呼ばれる三人の紅世の王が実質組織を仕切っている。 徒の組織は人間のように倫理規範で成り立つモノでなく、この組織も例外では無い。 三柱臣が率いてきた長年の実績、相対した際に抱かされる感情が組織に服属させる原動力。 そのため構成員のほぼ全てが三柱臣のいずれかあるいは複数への強い畏敬の念を抱いている。 盟主と三柱臣以外にも兵種・役職が存在し、正式な役職として明記されているもの以外にも、 電話番や書類・情報の精査担当、星黎殿内の娯楽施設の管理役などある。 捜索猟兵(イエーガー) 情報収集や探索担当の兵種。基本的に探査能力や隠密行動に優れている者が成る。 対抗組織の動向把握や宝具の発見、組織に仇なすフレイムヘイズや徒の所在確認などが仕事。 主な捜索猟兵はハボリム、ピルソインなど。 巡回士(ヴァンデラー) 戦闘担当の兵種。戦闘能力に優れている者がなる。任務の際は大抵捜索猟兵と共に行動する。 「戦闘バカ」が多く、捜索猟兵を見下す者も多い。 主な巡回士はリベザル、オルゴン、マモンなど。 布告官(ヘロルト) 組織中枢から、各地の捜索猟兵と巡回士への連絡を受け持つ役職。 協力関係にある他組織への伝令なども任務とする。 主な布告官として、ストラス、デカラビアなど。 禁衛員(ヴァッフェ) 設定集にて存在が発覚した役職。名前や面子からして、本拠地直属の近衛兵か。 ちなみに分かっている限り全員死んだ。 主な禁衛員はフェコルー、プルソンなど。 燐子(りんね) “徒”がこの世の物に存在の力を吹きこんで作る下僕。 仮装舞踏会が多く使うのは道具タイプの大筒型で、込められた存在の力の続く限り自在法「炎弾」を撃ち続ける。 ただし多くは力も技巧も無い徒が作った一人一体維持するのが精一杯の粗製乱造品で、力を使い果たすと壊れて二度と使えなくなる。 以下ネタバレを含む ◇作中の行動 盟主の正体は紅世の神の一柱、新たなものを流れを作り出す創造神、祭礼の蛇。 彼が配下の徒たちへ放つ盟約である『大命』を果たすことが、仮装舞踏会の目的。 仮装舞踏会の名の由来は、本来欲望のままに生きる徒が「大命」という仮装を纏い、祭礼の蛇のために踊る神楽舞である、ということから。 三千年前、当時の徒が望んだ「快適な箱庭世界」を創造する『大縛鎖』の儀式の際に、 フレイムヘイズによって秘法『久遠の陥穽』で両界の狭間に葬られた祭礼の蛇の復活と、復活した祭礼の蛇の大命を実現させるために、 人員を増やし、組織の規模を大きくし、構成員の質を高め、力を蓄え続けていた。 元々は組織と言うのも憚られる、創造神とその眷属以外は単に請い願っただけの取り巻きが数十いただけの集まりに過ぎなかったが、 盟主がよかれと思って討ち手にまで喧伝し、結果猛反発を攻撃という形で受けた後も、 「我ら“徒”とて、意見の相違はある。彼らとてそうだろう」 と儀式に招待した、のん気で寛大すぎる盟主を失った敗北を機に『組織』の力を思い知った“逆理の裁者”が中心に、現在の巨大組織を作り上げた。 ほとんどの構成員たちには「大命」の存在すら知らされていなかったが、 シュドナイが全くの偶然から“零時迷子”を発見し、盟主の意思総体をこの世に復活させる「大命第一段階」完了の目処が立ったことで、 世界各地に散らばる構成員を来るべき大命遂行のために秘密裏に招集。 同時にフレイムヘイズ支援組織である外界宿(アウトロー)の頭を秘密裏に潰し、自分たちが戦の準備を整え始めていることを隠しながら、 来るべき戦いのために着々と準備を進めていく。 そして大命の第一段階、“祭礼の蛇”の仮の帰還が完了したことで、構成員にも盟主の帰還と大命の内実が明かされ、 大命遂行と、それに対する最大の邪魔者であるフレイムヘイズとの大戦へと進んでいく。 三千年間かけてこの時のためだけに力を蓄えていた仮装舞踏会に対して、 フレイムヘイズ陣営は本格的開戦以前に頭を殺され混乱に陥っていたため、敵が見えない状況であった。 そんな混乱の中で正体不明の敵をおびき出し倒そうとした東アジアのフレイムヘイズたちを、逆に仮装舞踏会の主力軍で包囲して殲滅に成功し、 これにより仮装舞踏会の優位状況は揺るがぬものとなった状況で宣戦布告し大戦に突入する。 もっとも、大戦といっても大規模な軍事行動というだけで、仮装舞踏会の目的は大命第二段階である『盟主の本体の復活』のための防衛及び、 第三段階である『新世界、無何有鏡の創造』のために邪魔なフレイムヘイズを可能な限り殺し、可能な限り組織的な反撃の力を奪うというのが目的であり、 決戦ではない。 フレイムヘイズの底力や数々の想定外により星黎殿にまで攻めこまれ重要な構成員を何人も欠くも、大戦では最終的に完勝を収め、 フレイムヘイズ兵団の切り札として投入された精鋭の8割(約三千人)を殺し消滅させた。 そして大命第三段階、新世界の創造を行うべく、儀式の運営側として御崎市で仮装舞踏会の総員を何十倍も上回る膨大な数の徒、 そして儀式に挑むフレイムヘイズを待ち受ける。 あまりにも数が多い同胞の誘導や案内、質問に答えたりと、コミケのスタッフのような仕事から、 フレイムヘイズに対する防衛の準備など、大戦に勝利したとて大忙しには変わりなし。 そして大地の四神の封絶内への侵入と同時に、再びフレイムヘイズを迎え撃つ形での戦いに突入する。 圧倒的な力を持つ大地の三神に対しても、その組織力から既に人相の手配や警戒などは済ませていたため被害はほぼ抑えられ、 その組織力、戦友たちとの連携により、個々の力では劣っていても渡り合う精錬された戦いっぷりを見せた。 もっとも、三神の目的も雑魚の虐殺&幹部にメッセンジャーとなってもらうことだったので、両勝ちと言えない事もない。 ちなみに有象無象の徒を三神の方向に意図的に誘導して使い捨ての戦力として使ったりと、戦いにおいては同胞でもそこら辺容赦なしである。 最終的に“祭礼の蛇”の望む形での新世界の創造に成功する。 祭礼の蛇の賞賛、 「余の手は、成就に届いた――見事なり、仮装舞踏会(バル・マスケ)」 ベルペオルによる散会とその後のこと、 「本来、己が持ちたる欲望を、大命なる仮装にて固めたる舞踏の時も、まずは散会だ」 「同胞の動静を見定め、自らの為すを思うに十年、と定めはしたが、まあ思う侭でいいさ」 それらを全て聞き入れた後、誇りを胸に祭礼の蛇の出立の言葉と共に新世界へと渡っていった。 「転楽しく発て、余の神楽舞い(バル・マスケ)たちよ」 以下さらにネタバレ 新世界でも彼らのお仕事は終わらない。 10年といったベルペオルの言葉を他所に、1年程度でかつてのメンバーが集まってきていた。 目的は組織に属さない“徒”のしょうもない行動に対する対処。盟主が消えてからの活動である「互助組織」としての側面で忙しくなっている。 フレイムヘイズたちとの関係も微妙ながら改善に向かっており、共闘となることもあるらしい。 ◇主な構成員 盟主 “祭礼の蛇”坂井悠二 炎の色は黒。仮装舞踏会の盟主。 詳細は当該項目を参照。 三柱臣 “頂の座”ヘカテー 炎の色は明るすぎる水色。役割は巫女。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 “千変”シュドナイ 炎の色は濁った紫色。役職は将軍。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 “逆理の裁者”ベルペオル 炎の色は金色。役職は参謀。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 幹部 “千征令”オルゴン 炎の色は錆びた緑青色。兵科は巡回士。 古くから仮装舞踏会に所属してきた古参の“紅世の王”。 詳細はオルゴン(灼眼のシャナ)を参照。 “道司”ガープ 炎の色は浅葱色。兵科は不明。使者などの役目をしていたため布告官ではないかと言われる。 ぺルぺオル直属の“紅世の王”。 外見は四方に子供の人形を配した武装修道士。 大仰で騒がしく嫌味な性格。 東洋における仮装舞踏会の連絡役を務めていた。 近年、行方不明となり、仮装舞踏会から捜索令が出ていたが、実際には『天目一個』に食われていた。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ガープ。 “嵐蹄”フェコルー 炎の色は臙脂。兵科は禁衛員。 参謀ぺルぺオルの副官にして本拠地である『星黎殿』を取り仕切る“紅世の王”。 外見は尖った角と蝙蝠の羽を持つ、スーツを着た気弱な中年男性。 冴えない風貌と性格に似合わず高い戦闘能力と組織運営能力を持つ強力な“徒”で、「偉大なる嵐の支配者」や「星黎殿の守護者」といった異名を持つ。 その実力たるや、将軍シュドナイを除く仮装舞踏会の将帥たち全員を同時に相手取っても、なお互角に戦い得るとまで評されるほど。 また、立場を隠して『星黎殿』の案内役をしていたり(*3)、『銀沙回廊』を使って要塞内を巡察して回ったりと、部下の把握にも熱心で、組織内での人望も篤い。 固有自在法『マグネシア』は超重量の微細な粒子を無数生み出し操る自在法で、この粒子を領域内に満たし、高速で流動させることによって嵐の如き鉄壁の防御陣を形成する。 また、暴風の領域を瞬時に拡大する事で、圧倒的な防御力を攻撃力に転じる事も可能。 大戦の最中、不意に現れた天目一個に斬られ瀕死の重傷を負ったが、なおも残された命を最大限用いて使命を全うした。 “淼渺吏”デカラビア 炎の色は鉄色。兵科は布告官。 卓越した自在師にして仮装舞踏会の情報伝達の根幹を担う“紅世の王”。 細長の魚のような姿をしており、その体躯は途轍もなく巨大だが、普段は本体を異空間に隠しており、通常は地面の波紋として現れる縮小の自在法から、頭のみを現して意思疎通を行う。 その為、仮装舞踏会のメンバーでさえ殆どの者は姿を見たことがない、もしくは頭部、あるいは連絡用の自在法しか見たことがない者が大半。 行き過ぎなほど率直な仕事人であり、何かの判断を下す際には感情を一切挟まず、眼前の事実とそれに伴う効果のみを基準に断を下す。 このため平常時は色々なところで軋轢を生んでいるが、難局においてはこの上なく頼りになる指揮官でもある。 固有の自在法『プロビデンス』は切り離した自身の鱗を媒介として情報や自在法を伝達する自在法。 永続的かつ距離の制限なく各種情報交換を行うもので、相互の通信や監視、更には遠隔地に直接自在法を行使することも可能。 非常時には鱗を回収して全身を覆い、どんな攻撃をも受け流す転移の鎧と化す事も出来る。 現代の大戦では、祭礼の蛇の本体を復活させるため、両界の狭間に向かった三柱臣(トリニティ)から、不在の間の全権を委託され、総司令官として仮装舞踏会(バル・マスケ)の軍勢を率いる。 当初は東西に軍を派遣することで、積極的攻勢による戦略的防御を行うも、『星黎殿』の位置がフレイムヘイズ側に漏洩したことでフレイムヘイズ兵団の奇襲を許す。 想定外の奇襲を仕掛けてきたフレイムヘイズ兵団に対して、直衛軍を指揮して互角に戦うも、東西の外界宿征討軍が到来するまで防衛線を維持できないという判断から、「自身の戦線への投入」を決定。 星黎殿を守るために戦闘向きではないにもかかわらず自ら前線に出撃。 ゾフィー・サバリッシュの落雷蹴りを受け戦死したが、ハボリム率いる援軍が到着するまでの時間を稼ぎ切った。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱デカラビア。 “煬煽”ハボリム 炎の色は楝(おうち)色。兵科は捜索猟兵。 仮装舞踏会の将帥の中でも実戦派で鳴らす“紅世の王”。 誰もが認める集団戦の名手で、大規模な戦いを幾度となく潜り抜けてきた練達の将帥。 本人の戦闘力も“王”だけあってかなり高く、単独戦闘の際は体を二つに分裂させ、攪乱や挟み撃ちなどのからめ手で戦う。 双頭のガスマスクにマントを羽織った案山子のような姿をしている。 自軍を指揮する際は詩を吟ずるような独特の「歌」で指示を出すのも特徴。 彼の自在法『熒燎原』は、歌と共に足元から薄く地面を侵食する炎を噴き出し、広大な戦場一帯を埋め尽くす自在法。 この炎に触れている間は味方は全身を炎に覆われ、士気の上昇や能力の強化といった加護を受ける。 またハボリム自身もこの自在法の効果範囲内では事情の把握、通話、瞬間移動などの効果を得る事ができる。 数ある自在法の中でも軍の統制と強化を両立させた、集団戦に特化した自在法と言えるだろう。 現代の大戦では、西部方面軍司令官に任命され、外界宿征討軍西部方面主力軍を率いて、ヨーロッパのフレイムヘイズ陣営の最重要拠点であるルーマニアのアンドレイ要塞を攻撃。 “昏鴉の御し手(こんあのぎょして)”ヒルデガルド率いるフレイムヘイズと交戦するも、決着が付く前に本拠地である『星黎殿』が奇襲を受けたため撤退。 撤退後は討滅されたデカラビアから総司令官の職務を引き継ぎ、“祭礼の蛇”本体と三柱臣(トリニティ)が帰還するまでの時間を稼ぎ切った。 御崎市決戦では大地の四神サウスバレイを食い止める活躍を見せた。作中では無敗である。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱アイムの別名ハボリム。 “驀地祲”リベザル 炎の色は弁柄色。兵科は巡回士。大地の四神の呼び名は“賢明な鎧”。 仮装舞踏会の将帥の中でも名の知れた勇将。 外見は一言で言うなら直立したカブトムシ。 見た目通りの豪放直情な性格で粗暴な言動も目立つが、頭も良く、こと戦いに関しては抜かりはない。 戦闘では腕に巻いた宝具『七宝玄珠』を用いた分身による攪乱や数珠玉を弾丸のように高速で飛ばして攻撃する。 また本体の力も凄まじく、その腕力は強靭なフレイムヘイズの身体を容易く引き裂き、叩き潰すほど。 本人の圧倒的な攻撃力のみならず、臨機応変な器用な戦法を取り、知恵まで回ることから、歴戦のフレイムヘイズであるフリーダーをして「反則野郎」とまで評された。 “祭礼の蛇”となった悠二に登場早々ケンカを売ったがその後は心服。 現代の大戦では東部方面軍司令官に任命され、外界宿征討軍東部方面主力軍を率いて東京の外界宿総本部を攻撃。 “骸軀の換え手(がいくのかえて)”アーネスト・フリーダーらと交戦し、半日で外界宿東京総本部を陥落寸前にまで追い込むも、本拠地である『星黎殿』が奇襲を受けたため撤退。 だが、その途中で“興趣の描き手(きょうしゅのかきて)”ミカロユス・キュイの足止めを喰らってしまう。 御崎市決戦では、相棒のピルソインと共に『大地の四神』の一人“星河の喚び手(せいがのよびて)”イーストエッジと交戦。 イーストエッジとの戦闘で右腕を失うも、最後まで生き残った。 戦いでは損な役回りも少なくなかったが、晴れて新世界一番乗りの栄誉を得た。 “蠱溺の盃”ピルソイン 炎の色は菖蒲色。兵科は捜索猟兵。大地の四神の呼び名は“忍び寄る毒”。 リベザルの相棒で仮装舞踏会に所属する自在師。 袖が地に着くほどのぶかぶかのローブに盗人のような大きな袋を背負った子供の姿をしている。 彼の自在法『ダイモーン』は吸い込んだ者を錯乱状態に陥れる靄を発生させる自在法。 この靄は人間やフレイムヘイズだけではなく“紅世の徒”や“燐子”にも効果がある。 またフレイムヘイズに対して使用した場合、フレイムヘイズだけではなく中の“紅世の王”も共に酩酊・錯乱状態にする事が出来る。つまり食らってしまえば事実上行動不能に陥るが、『清めの炎』を纏うことで防御可能。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱グシオンの異称ピルソイン。 リベザルと共に一番手として新世界に旅立った。 “翠翔”ストラス 炎の色は縹色。兵科は布告官。 仮装舞踏会の中でも古株の“紅世の徒”。 全身を獣毛に覆われた顔の無い鳥の姿をしており、代わりに胴体の部分に顔がある。 仮装舞踏会の外交官のような立場にあり、普段は様々な“徒”の組織の間を飛び回り各組織間の意見の調整や、その動静を把握することに努めている。 中世の『大戦』時も、欧州の“徒”の組織による大同盟を計るベルペオルからの使節として[巌楹院]の首領である“盤曲の台”ゴグマゴーグの居城を訪れており、 その際、先代の『炎髪灼眼の討ち手』と『万条の仕手』の[巌楹院]襲撃に巻き込まれた経験がある。 彼の自在法『プロツェシオン』は対象を鳥に変化させる自在法で、一軍を丸ごと高速で輸送可能。 鳥への変化中は対象の気配も小さくなるため、発見され難く奇襲攻撃にも向いている。 加えて、この自在法はフレイムヘイズの側には全く知られていなかったため、現代の大戦において兵団は完全に不意を打たれる形となった。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ストラス。 “獰暴の鞍”オロバス 炎の色は橙。兵科は巡回士。 シュドナイの側近の“紅世の徒”。 黒い軍馬の姿と黒服の青年の二つの姿を持っており、中世の『大戦』ではシュドナイの乗騎を務めた。 実直で生真面目な反面、血気に任せて指揮官の枠を逸脱した独断専行に出る事も多く、その度に相棒のレライエに諫められている。 彼の自在法『鐙の寵』は自身に触れている他者の全能力を強化する自在法で、強化している他者の行動をある程度操ることも可能。 現代の大戦ではシュドナイの副官として相棒のレライエと共に外界宿殲滅戦に参加。 その後は西部方面第二軍(ギリシア方面軍)司令官に任命され、副官のレライエと共に外界宿西部防衛線のギリシア戦線に侵攻。 本拠地である『星黎殿』が奇襲されたことでハボリム率いる西部方面主力軍が撤退した後は、ハボリムに代わり西部戦線の総指揮を委譲され、西部戦線の撤退を指揮した。 御崎市決戦ではレライエと共に大地の四神ウェストショアを迎えうった。戦後は“紅世の王”と評価されるようになっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱オロバス。 “朧光の衣”レライエ 炎の色は灰白色。兵科は捜索猟兵。 オロバスの相棒で仮装舞踏会に所属する自在師。 緩やかな白衣を身に纏う美女の姿をしている。 人を食ったような物言いも多いが、周囲との交渉や調停役としての能力も高く、猪突猛進しがちなオロバスを諫めつつも、息の合った共闘を見せる。 相棒のオロバスとは割と正反対ともいえる性格をしているが仲が良く、プライベートでも共に行動する事が多い。 またオロバスに対して異性としての好意も持っているようだが、オロバスの方は全く気付いていない。 彼女の自在法『ニムロデの綺羅』は身に纏った白衣を広げ、薄絹のような半透明の壁を作る防御用の自在法。 攻撃を受け止めたり跳ね返したりするのではなく、柔らかく受け流して逸らす特性を持つ。 現代の大戦ではシュドナイの副官として相棒のオロバスと共に外界宿殲滅戦に参加。 その後は西部方面第二軍(ギリシア方面軍)司令官に任命されたオロバスの副官としてオロバスと共に外界宿西部防衛線のギリシア戦線に侵攻。 本拠地である『星黎殿』が奇襲されたことでハボリム率いる西部方面主力軍が撤退した後は、オロバスをサポートしつつ困難な撤退戦を成功させた。 御崎市決戦ではオロバスと共に大地の四神ウェストショアを迎え撃った。戦後は“紅世の王”と評価されるようになっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱レライエ。 “冀求の金掌”マモン 炎の色は黄檗色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会に所属する徒の中でも、最古参の“紅世の王”。 外見は老若の判別がつかない白皙の美貌の紳士で、三千余年前の『大縛鎖』創造の儀式にも参列していた程の古株。 カムシンら儀式に列席していた最古のフレイムヘイズ達が反逆したのも目撃している。 作中ではキアラ・トスカナ&サーレ・ハビヒツブルグとの絡みが多かった。 彼の自在法『貪恣掌』は両手の動きに合わせて物体を引き寄せ、あるいは押しのけて操るという原始的ながら強力な自在法。 物体は元より自在法にも効果が及ぶためその効果は絶大。 また、全身を媒体に発動することで範囲・威力を大幅に引き上げることが出来る。 御崎市決戦の際、ダンタリオンが討滅されたのに気を取られてキアラから致命傷を受けるが、残された命で暴走する爆弾から周囲を守った。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱マモン。 “哮呼の狻猊”プルソン 炎の色は鉛丹色。兵科は禁衛員。 『星黎殿』守備隊随一の使い手で、上司であるフェコルーからの信頼も厚い。 ライオンの頭をした派手な宮廷衣装を纏う人間の姿をしている。 彼の自在法は二つあり、一つは吸い込んだ空気を口から衝撃波として放つ『獅子吼』。 カムシンの瓦礫の巨人を衝撃で吹き飛ばすほどの大威力を誇る。 もう一つは旗で飾られた長いラッパを多数作り出して空中に展開し、各々から衝撃波を吹き放つ『ファンファーレ』。 『獅子吼』に比べると威力は低いが、遠距離操作も可能なため、自身から離した特定の場所に設置し任意で衝撃波を放たせることもでき、 これによって広域全方位に多数の衝撃波を放つことができる。 原作ではレベッカ・リードに終始優位を奪っていたが、最後の最後の撃ち合いにて、“星黎殿”墜落の事故で狙いを外し、直後に致命打を受け討滅された。 アニメでも“星黎殿”墜落に前後してレベッカに討滅されたことは同じだが、やたらと分かりやすく周囲に気を取られて逆転負けするという改悪をされた。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱プルソン。 “駝鼓の乱囃”ウアル 炎の色は桧皮色。兵科は禁衛員。 『星黎殿』守備隊に所属する“紅世の王”。 外見はアラブ風の緩い衣を纏った直立したヒトコブラクダ。探索の名人。 彼の自在法『ビト』は蜂の大軍を作り出し操る自在法。 蜂そのものによる攻撃や防御の他、自在法の媒介として使役する事で通信や索敵、気配遮断なども同時多重に行い得る。 また埴輪のような鎧型の傀儡を作り出し、その鎧に蜂を入り込ませて操ることもできる。 贄殿遮那を取り戻して新たな力に目覚めたシャナの敵ではなく、あっけなく討滅された。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ウアル。 “翻移の面紗”オセ 炎の色は浅緑色。兵科は捜索猟兵。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 人の仮面を付けた巨大な豹の姿をしている。 彼の自在法『サイクル』は被っている仮面と火の粉を無数舞い踊らせる事で対象を幻惑する自在法。 また舞い踊る仮面一つ一つが視界を持ち、自在法を行使する事も出来る。 現代の大戦では詰めの一手を担う精鋭部隊を率いていたが、ヴィルヘルミナの介入でその部隊が『星黎殿』に圧殺され壊滅するという大失態を犯す。 残存の兵をかき集め、死罪を覚悟でデカラビアに報告に向かったが「そんな余裕はない、戦って責任を取れ(意訳)」と却下され、『星黎殿』前の防衛に移動。討ち手たちは結局そこまで辿り着けなかったため戦闘そのものには参加していないが、ロフォカレの存在が気になったストラスに偵察を頼まれている。 その後、バルマと共に御崎市決戦に臨む。シャナの一撃を受けて半身を吹き飛ばされる重傷を負ったが生き残り、新世界にわたっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱オセ。 “化転の藩障”バルマ 炎の色は若苗色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 様々な配色で織られた巨大な象の姿をしている。 彼の自在法『羅梭』は多色の糸で構成された自身の巨体を解き、状況に応じて自在に編み上げ直す自在法。 本来の使い方は、味方を覆う被服となり、対象を強化するというものである。 現代の大戦ではシュドナイの移動を補助。 御崎市ではオセと共に戦い、最後は新世界に渡った。 “呻の連環”パイモン 炎の色は洗朱色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 外見はラクダに乗った貴公子然とした男。ちなみに乗っているラクダは彼の“燐子”。 彼の自在法『王の供連』は男女様々の華美な衣服を操る自在法。 それぞれが各種の武器を扱う他、広範囲の自在法を補助する。 また、その衣服内に瞬時に転移する事も可能で、戦闘ではそれを利用して多角的な攻撃や敵の攻撃の回避を行う。 星黎殿攻防戦の際、デカラビアの戦死による怒りと盟主の帰還によるハイテンションで冷静さをなくしたまま戦い、カムシン・レベッカの連携で討滅された。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱パイモン。 追記修正は訓令を聞いてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 悪役どころか、正義以上に正義なホワイト組織 千征令とヘルメット君 かわいそに -- 松永さん (2013-10-13 20 17 13) 悠二は仮装舞踏会の仲間達と一緒にいる方が幸せになれると思う -- 名無しさん (2013-10-13 20 18 59) ↑×3 構成員も超絶有能なやつばっかりだし上に人間味に富んでるしな。会社で採用担当者だったら、仮想舞踏会の王達はみんな採りたいわ(笑) -- 名無しさん (2013-12-04 21 14 21) 人間からしたら害悪極まりなかったとは思う。徒の生態自体がそうだからだけど…それでもまだマシな集まりだったかな程度だろう。でも実際作品を見てるとかっこいい奴らの集まりだったって印象になるw -- 名無しさん (2014-05-21 18 31 42) 弔いの鐘、革正団、それにこれとでっかい組織及び思想はしっかりしてるよね。王子立ち?知らんなぁ -- 名無しさん (2014-11-12 16 11 46) 最後の方はフレイムヘイズの方が悪役に見えた -- 名無しさん (2015-02-13 09 11 43) ところで新世界と旧世界って行き来できるの? -- 名無しさん (2019-03-25 02 43 28) 項目名を仮装舞踏会(灼眼のシャナ)に変更しました -- 名無しさん (2019-04-25 02 24 30) ↑×2 できない。世界の境界を超えるには「(その世界における)存在の力」を根こそぎ奪われる必要がある。紅世は存在の力が希少で、旧世界は人間が過半を占有しており、新世界は無限。紅世では殺し合い奪い合い。旧世界では人間から奪えるがフレイムヘイズに狩られる危険性を孕む。新世界ではリスクなし。 人間を食らうまで完全無防備である -- 名無しさん (2021-04-25 06 49 41) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2012.html
登録日:2012/04/07(土) 10 31 02 更新日:2024/02/11 Sun 03 26 05 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 お(か)しい人を亡くしたな… だいたいこいつのせい どこかのキ○○イと同じタイプ キアラの義理の父 サーレの親父 ダンタリオン ネタキャラ バカと天才は紙一重 マッドサイエンティスト 変態 天才すぎて馬鹿にしか見えない 天才という名の天災 探耽求究 教授 灼眼のシャナ 異世界人 異常にうるさい 発明家 科学者 紅世の徒 紅世の王 頭のいいバカ 飛田展男 飽き症 「ェエークセレント! ェエーキサイティング!!」 ダンタリオンは『灼眼のシャナ』に登場するキャラクター。初出は6巻。 この世の歩いてはいけない隣にある異世界“紅世”の住人である異世界人“紅世の徒”の一人で紅世の王に数えられる。炎の色は馬鹿のように白けた緑。 無駄にテンションの高い口調の持ち主で、作中でも番外編で「無駄に文字数を使う」とツッコまれた。 真名は“探耽求究(たんたんきゅうきゅう)”。教授とだけ呼称されることも多い。 自在法や宝具、さらには徒やフレイムヘイズに人間まで、この世や紅世双方の研究と実験に励むマッドサイエンティストで超の付く変人。 非常に優れた技術・知識・才覚の持ち主で天才と呼ばれ、力そのものもそれなりに強いが、それだけに非常に性質が悪いと言える。 しかし請われれば自身の知識や技術を提供することに抵抗はなく、自身の利益にも頓着しない。 これは彼の精神の根底に「紅世の徒」という種族の前進にこそ意義を見いだす無私の精神があるためである。 ちなみに現代多用される自在法『封絶』の原型となった自在式を作った人物でもある。 その場その場で興味や欲望の対象がコロコロ変わるため行動原理が読めず、 『我学』と呼ばれる教授独自の技術・理論を使った装置や道具(『我学の結晶』と呼ばれる)を用いて様々な事件を引き起こす。 たまに周りから協力を求められることもあるが、大抵の場合周りに大迷惑が起きることからフレイムヘイズのみならず徒にも彼を忌避する者は多い。 その一方で、後述の理由により関わって酷い目にあった者のほとんどが「もう二度と会いたくない」と教授との関わりを避けるため、 積極的に教授を狙う者もほとんどいない。 何度も大迷惑を被りながらも教授の関心の持つ事柄を提示して「比較的上手く」その技術力や発明を利用している“逆理の裁者”ベルペオル、 教授に作り出されたフレイムヘイズという因縁から積極的に実験を邪魔しているサーレ・ハビヒツブルグなどは珍しい部類である。ちなみにこの2人は教授からは「シイタケより嫌いなもの」として挙げられている。 本編で彼に友好的だった人物はヘカテーのみ。その性質が創造神に近しいが故のことらしい。 固有能力は『物質の具現化』。 本来徒が自身の体以外に行う顕現(自在法)は、現象としての一時的な干渉であるのだが、 教授はこれを他の物資として永続的に実体化させるという特異独自の力を持つ。 簡単に言えば、エネルギー状態に変換されたこの世の“存在の力”を新物質として再びこの世に定着させているようなもの。 『大地の四神』の還元能力にも似ているが、教授が作り出す物質はこの世の物体とも異なり、 宝具とも異なる「宝具であって宝具でない」性質を備えており、『我学の結晶』はこの素材にこの世の物質を組み込んで生み出される。 教授の発明が特異かつ(無駄に)便利な能力を持つものが多く存在するのも、これに由来する部分が大きい。 ただし殆どはガラクタ。有用なものも多くが本人にしか使用/整備できない(例:新世界で2年経っても再起動できないとぼやかれた悠二の竜尾)が、 然るべき改善を経れば広く活用されることは『封絶』が証明している。 特にステレオタイプな「マッドサイエンティストのお約束」的なことを好んでおり、 腕ときたらロケットパンチとして飛ばす、サブラクの剣を勝手にドリルに改造、自爆装置が好きで目の前にあるとつい押してしまうなど問題行動が多く、 いかに状況がシリアスでも気が抜けるためそういった意味でも厄介。 彼の前では使命に純粋で生真面目なシャナやカムシンさえも(ある意味で)酷い目に合わされている。 シャナ→因果をねじ曲げる撹乱による転移で足元にバナナの皮を出現させられてすっ転ぶ、 御崎市を消滅させる最後のキーである列車内に閉じ込められたところを毛虫爆弾を浴びせられて涙目に※しかもその毛虫爆弾を振り払う為に炎出したらその炎を燃料にして列車が目標地点へ超加速 カムシン→瓦礫の巨人に鬣、銀のモール、毛糸の靴下、ペンキ、鼻眼鏡、(*1)を付けられて周りに不審な目で見られる など。 また、あり得ないほど優れた技術を持つ反面、その場で思いついた名案で自分に課せられた責任や義務などを全てほっぽり出して別のことに全力を尽くすなど、 欲望に忠実な徒の中でもさらに極端な性格の持ち主。 それでいて実験の失敗を悟ったり、成功前に自身の身の危険が迫ると凄まじい生存本能であっという間に逃げてしまう。 前述のように、単純な力自体も「王」の名に相応しく高いため、正面切った奇襲でも一気に滅ぼすことは困難で、しかもその力の全てを「逃げ」の一手に注ぎ込んでいるため非常にタチが悪い。 フレイムヘイズに頼まれて宝具を強化したかと思えば、敵側にも同じ強化を施して双方に甚大な被害を出す、 協力関係にあった王をその場の名案で行った実験で滅ぼす(そして自分はちゃっかり生き延びる)など問題行動が多く、前述のこともあって付いた異名が『この世で最も始末におえない“徒”』。 特に悪名高いのが「契約のメカニズムの解明」と称して行った『強制契約実験』で、 その名の通り強制的に紅世の徒に人間と契約を結ばせてフレイムヘイズにするというもの。 これにより、この世に渡ること無く紅世で暮らしていた多数の徒がこの世に強制的に引きずり寄せられ、 この世を跋扈する徒が乱した『両界の狭間』の嵐に飲まれて多数が死亡した。 運良く無事に契約を結んでも、強弱だけでなく欠片も使命感を持たない徒を宿しフレイムヘイズとなった人間は、 徒に襲われて殺される、世を乱してフレイムヘイズに討たれる、人間に追われる、さらには発狂・自殺も相次いだ。 そしてフレイムヘイズにとっても世を乱すフレイムヘイズを生み出されて迷惑を受け、 この世を跋扈する徒にとっても一時の興味で天敵を増やされ、さらにはサーレのような強力な討ち手すら誕生する迷惑を被った。 要は教授以外誰も喜ばない実験だった。 特に「この世にいながら紅世の徒を大量に死に至らしめた」という点は大きな脅威と見られたようで、 フレイムヘイズ陣営からは「世界の構造を弄りバランスを左右する暴挙に出る者」として棺の織手と並んで名前が挙げられている。 ○カンターテ・ドミノ 「はいでございますー!教授」 教授の助手であるロボット型“燐子”。正式名称『我学の結晶エクセレント28-カンターテ・ドミノ』。 人間と比べても何ら遜色ない高度な意志総体を備え、自在法や宝具の制御なども可能とするなど、かなり高水準。 戦闘能力は高くないが、教授の実験の手伝いや、頬を抓られてのストレス解消などに役だっている。 以下ネタバレ注意 作中での活動 数百年前に起きた“紅世の徒”とフレイムヘイズの史上最大の戦いとなった大戦(おおいくさ)では、 直接は登場しないものの、とむらいの鐘(トーケン・グロッケ)の首領“棺の織手”アシズが“両界の嗣子”の作成に用いていた自在式『大命詩篇』の流出の原因だった。 つまり大戦が起きた原因の大きな一つはこの人である。何やってんだアンタ その場の名案で仮装舞踏会(バル・マスケ)にとって門外不出の自在式を勝手に持ちだした上に、 危機に陥った際にあっさり手放した挙句、そのことを忘れたとか。 本人がそのことを口を滑らしたことで発覚し、ヘカテーの共振を頼りに世界中を探して発見した時にはアシズの計画の中核になっていたため、 本来なら無視を決め込む『大戦』のような状況に仮装舞踏会が大々的に参戦する羽目になった。 ちなみにこの際に持ちだした大命詩篇で実験されていた『改変』用の仕組みはその後ヨーハンに技術盗用され、 後の新世界を巡る攻防の際に流用された模様。ホントになにやってんだアンタ ドミノ《えー、どうも打ち込まれた瞬間、代案更新機能を稼働させることで、一気に大量の式を書き換えたよう……あれ、この手法と式の構成、教授が昔、試してた改変実験と同じいたたた》 100年ほどの前のハワイでは革正団に協力し、火山のマグマを利用したエネルギー研究及び、 サラカエルの能力の特性も合わせて全世界に電波に乗せて自在法を発信するという一大実験に取り組む。 最終的にサーレとキアラ、『約束の二人』により阻止されるが、この際『零時迷子』に興味を持ち、後のその機能の本質を解き明かすことになる。 「まあ、そぉーれなりに成果もあぁーりましたねぇー。まぁーともな方法でエッネェールギーの変換を行なっても“存在の力”は生ぅーみ出せない……やぁーはり人間を変っ換することでしか得ぇーられないのか!? かぁーつての『都喰らい』が起こした変っ質は、混ぁーざった人間による連鎖反応、チェ――ンリアックションなのか!? かぁーねてより純度の問題と言ぃーわれていましたが、どぉ――うも質そのもの…… しかし、あの『零時迷子』ならば賄うのも可能か……ぬぅうううう!なぁーぜに成果よりも疑問、疑問疑問疑ぃー問だらけに!?」 本編では6巻に登場。 歪みを極限まで拡大させた先の秩序の崩壊に興味を持ち、歪みを均す『調律』を利用して実験を行おうと、 フリアグネと愛染の兄妹によって食い荒らされた御崎市に目を付けて、 街の各所に配置した特製の自在式でミサゴ祭りの日に発動したカムシンの調律の自在式『カデシュの血印』を乗っ取り、同時に駅を巨大な『逆転印章』(*2)に改造、 自身の乗る列車を最後のピースに歪みの極限の拡大を行おうとした。 最終的にはシャナたちに阻止され失敗。 その後は零時迷子の奪取に算段が付いたことを聞いて『星黎殿』に向かい、『大命詩篇』や『大命』のための自在式の解析や起動準備、装置の開発・調整を担当。 最終決戦で遂にサーレとキアラに倒された。 倒された状況に呆然とした仮装舞踏会の重鎮、マモンはその隙を突かれてキアラに致命打を食らうことに。消え方まで傍迷惑な人物であった。 が、厳密には敵を両界の狭間に飲み込ませる爆弾「揮散の大圏」(正確にはその機能を搭載した鉄巨人)で飛ばされただけなので、実際はまだ生きているかもしれない。 ちなみにこの時も脱出装置を用意していたが、偶々彼のいた塔に吉田さんやヴィルヘルミナと避難していた百鬼夜行のパラが用途は分からぬものの用心で機能を麻痺させたため脱出に失敗している。 だがそのせいで残された「揮散の大圏」の機能が暴走。結果それぞれの大切なものを守るため、目につく範囲にあった鉄巨人を引き寄せたマモンと、塔の人がいる部分を庇ったカムシンがその命を散らすことに…。 新世界創造から2年後には、教授の信奉者たる“徒”の集団[轍(ラット)]が出現している。 彼らが「神門」のまがい物を作り、狭間に放逐された教授を招き入れようとしたが、シャナと悠二に阻止されている。が、この時二人が「神門」もどきの向こうに教授の気配を感知しており、どうもまだ健在の模様。 もし新世界に来てしまったら本当にどえらいことになるだろう……。 追記・修正お願いします △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 強いから困る -- 名無しさん (2013-12-31 15 52 41) 腐っても鯛ってか「王」だから「狭間」でも飛ばされた時の機材でなんとか生きてそう。漂流物で秘密基地でも作ってるかも? -- 名無しさん (2013-12-31 18 07 06) サブラク拾って喧嘩しつつ帰還するかもしれんな -- 名無しさん (2013-12-31 19 44 44) 確実に誰かかんか犠牲になる分どこぞのキ○○イより傍迷惑度は上回ってる気がする -- 名無しさん (2013-12-31 19 51 12) 教授の恐ろしいところは実際に狭間で生きてても不思議じゃないところ -- 名無しさん (2013-12-31 19 52 23) 最終決戦でもパラが脱出装置麻痺 -- 名無しさん (2014-02-17 19 15 45) ↑ミス 最終決戦でもパラが脱出装置麻痺させてなければ生き延びた可能性あり -- 名無しさん (2014-02-17 19 17 31) ↑4 ていうか西博士は「どれだけ暴れても不自然なほど人的被害が出ない」という才能の持ち主だからな -- 名無しさん (2014-03-25 01 59 55) ほぼこいつのせい -- 名無しさん (2014-05-21 04 53 57) いつか狭間から舞い戻ってまた迷惑をかけまくるんじゃないかと思う。 -- 名無しさん (2015-05-10 17 38 03) ドクターウェストとリーアラキとヘルシングのドクを一室に入れてみたい。 -- 名無しさん (2015-07-12 03 29 31) ↑1リー・アラキ先生だけ助手役がツッコミ放棄してノリノリだからその面々だと異質だなぁ……唐突にミュージカル始めて皆が巻き込まれそう -- 名無しさん (2015-07-12 17 48 35) じつは一番好きなキャラ -- 名無しさん (2018-03-06 17 52 03) 改めて振り返ると本当に「だいたいこいつのせい」だったんだな… -- 名無しさん (2022-04-14 14 33 23) アニオリの1期のラストもダンダリオンの徒を現世で生み出す実験だっけ -- 名無しさん (2023-08-10 13 50 45) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/hakkisi/pages/47.html
異邦の詩人(Wandering Minstrel)は、旧FF14及び新生FF14に登場する吟遊詩人NPC。 ヒューラン男性。茶髪にメガネ、ゴテゴテしたアクセサリーなどの容姿が吉田直樹に似ており、 吉田直樹本人がモーションキャプチャを担当している。FFなのに何故吉田直樹? 「エオルゼアの外からやってきた異邦人」「新生した大地で君と再会できることを願っている」などの、 露骨なメタ視点の入ったセリフが特徴。 また、公式サイトで出された四行詩の謎かけの答え合わせなども行っている。 自分の作ったポエムを自分で解説していくのか…(困惑) ちなみに最難関エンドコンテンツ(極レイド、零式)は彼の歌った脚色された既存コンテンツという設定で開始される。 意味がわからない。 究極幻想 アルテマウェポン破壊作戦 辺境のとある酒場に佇む、異邦の詩人。 彼は新たな英雄叙事詩を紡ぐために、冒険譚を求めているという。 そんな彼に「アルテマウェポンとの激闘」を語って聞かせれば、実体験以上に激しい戦いの詩を即興で紡いでくれることだろう。酒場の聴衆が好む、血湧き肉躍る、激しくも心躍る詩を……。そして貴方は、異邦の詩人が吟じる詩歌を聞きながら、アルテマウェポンとの戦いを追体験することになるのだ。 意味がわからない。 ちなみに……TRPG界における「詩人マスター」というのは、 プレイヤーキャラクターがいてもいなくてもストーリーの流れが変わらないような、 独りよがりなシナリオを作るゲームマスターの「蔑称」である。 ゲーム開発者には馴染み深い言葉であり、開発内にもTRPGを遊ぶスタッフ(サガ・ラスレムスタッフ)が居るのでもしかすると… 参考→吟遊詩人マスターとは 参考2→ストーリーの問題点 「異邦の詩人」の経歴 [#rbe6efce] パッチ1.20b [#v88c37b8] パッチ1.23a [#naed48a1] パッチ2.1 [#zcd3858b] エオルゼア新生祭 [#fdfbdd37] 新生祭と鎮魂の夜空 [#h4bab0de] 増える「異邦の」シリーズ [#t05b6180] ポエム集 [#jf5e5d14] 「異邦の詩人」の経歴 ■2012年01月20日 パッチ1.20b 配置:東ラノシア(X 36, Y 25) イベント:グゥーブーホルン配布 ■2012年08月14日 パッチ1.23a 配置:監獄 ■2013年12月17日 パッチ2.1 配置:モードゥナ (X 21.7 Y 8.7) パッチ1.20b レッドルースター農場に配置。 レベル30以上のキャラクターで話しかけることで、だいじなもの「グゥーブーホルン」を入手できた。 異邦の詩人 『六の陽没し 七の月輝きしとき 群雲より 紅き炎降り 奈落より 黒き闇湧かん……』 最近、こんな詩が流行っているようだね。来るべき「第七霊災」の到来を予見した内容だとか。 実は…… 僕は、エオルゼアの「外」からやってきた異邦人なんだ。 そんな僕が、この地に迷い込み数々の試練にぶつかったとき、多くの冒険者が助けてくれてね。 傷つき倒れそうになった僕を、勇気付け、励ましてくれたんだ。 そして、聞けばこの世界には「第七霊災」という恐るべき災厄が迫っているそうじゃないか。 なぜ、僕がエオルゼアに招かれたのか……。 この混沌とした試練の時代に招かれたことには、何か意味があるはずだ。 だからこそ、この「グゥーブーホルン」を君に託そうと思う。 頼れる相棒、グゥーブーちゃんを呼び出す魔法の角笛さ。きっと、君の冒険の手助けになるだろう。 ふふ、人懐っこいグゥーブーなんて珍しいだろう?どうやら、僕の紡ぐ詩を気に入ってくれたようでね。 エオルゼアに迷い込んで以来、共に旅を続けてきたのさ。 この贈り物は、名もなき冒険者たちに救われた僕からの心ばかりのお礼だと思ってほしい。 ほんのささやかな恩返しさ。本当にありがとう……。 だいじなもの「グゥーブーホルン」を入手した! 未来はすべて、君たち冒険者の力にかかっている。共に戦い、新たな世界を切り開こうじゃないか。 異邦の詩人 ……次元の狭間……あそこは、本当に不思議なところさ……。 過去と未来が、渾然一体となったときに垣間見えた新生した世界……あれは夢か幻か……。 ふふ、何を言っているのかわからないって?時が来れば、すべてがわかるはずさ……。 『六の陽没し 七の月輝きしとき~』は、2011年新年のご挨拶に掲載されていたポエム。 パッチ1.23a 狂言を触れ回っている危険人物 として逮捕、投獄された。 そのまま収監しておくべきだった。 レッドルースター農場にいる黒渦団の団員に話しかけると監獄へ移動できる。 異邦の詩人 君は……まさか、こんなところで再会するとはね。つくづく君とは縁があるようだ。 ……そうか、そういうことか……今、君のことを見て、わかった気がする。 ……なにが、だって?もちろん、メザヤの預言の意味が、さ。 『六の陽 没し 七の月 輝きしとき 群雲より 紅き炎降り 奈落より 黒き闇湧かん』 『然れど 古き灰に 新しき種は蒔かれり 其は汝 魔断つ勇の剣 獣畏る優の灯なり』 預言詩は語る。第六星暦が終わりを告げ、第七霊災が訪れることを。 「群雲より 紅き炎降り」……これは紛れもなく、あの紅き小月「ダラガブ」の落下を意味している。 さらに、詩は続ける。「奈落より 黒き闇湧かん」と。これはおそらく、エオルゼアの凶事は続くということだ。 だが「古き灰」に蒔かれる「新しき種」……つまり「新たな世界を生む希望」の存在を示唆してもいる。 では、誰が「希望」となるのか? 戦う力を持つ「勇の剣」にして、義心を胸に秘めた「優の灯」たる者…… すなわち、冒険者たる君たちのことではないのかな? だとすれば、君がいるべきは、この牢獄ではないはずだ。 ……さあ、ここより脱し、来たるべき大いなる戦い、そして災厄に備えるんだ。 僕は、僕が成すべきことを全力で成すよ。 そして、いつか新生した大地で君と再会できることを心の底から願っている。 さあ、行くんだ。新しい時代の芽生えを育むために……。 僕には見える。次元の狭間の向こうに輝く、新生の世界が……。 パッチ2.1 異邦の詩人 『月明輝けども 必ずや暁迎えん 然れど 混沌の地に 神乱れ立たん』 『神狩る白き剣 神征す黒き剣 握るは いずれか 一握りの剣なり』 ……賢者ルイゾワが遺したと言われている詩だよ。 僕にはこの詩が、現在のエオルゼアを 預言したものに思えてならないんだ……。 君は……まさか、再会できるとは!どうやら君と僕の間には、浅からぬ縁があるようだ。 メザヤの預言、下の段を覚えているかな? 『……七の月 散り 七の陽 昇りしとき 天の理乱れ 地に臥せし骸蠢かん』 『然れど 星海より稀人 異郷より客人来らん 其は汝 昔日視る者 明日拓く者なり』 ……冒険者、星海よりの帰還、心からお祝い申し上げる。 おかえり、そして、ありがとう。 これからまた、君の物語を詠わせてもらえるなんて、本当に、本当にうれしいよ。 ……そうだ!ガレマール帝国との戦いで、君が活躍したと聞いたよ。 ぜひとも、その話を聞かせてもらえないだろうか? ……なんてことだろう!君が語ったことは、まるで賢人の遺文のようだ! 『神狩る白き剣 神征す黒き剣 握るは いずれか 一握りの剣なり』 黒き剣たる「アルテマウェポン」をもって、蛮神を征そうとした、漆黒の王狼ガイウス。 対するは、神狩る白き剣……つまり、 今を生きる「光の戦士たち」を選んだ、エオルゼア三都市の領袖(りょうしゅう)たち。 この見立ては、あながち間違っていないと思うんだが。……どうだろう? ふふ、僕も賢人に倣って、詩を詠ってみたくなってきたよ。題材はもちろん、君が演じた黒き剣との戦いさ。 さあ、聴いてくれ。ほかでもない……君の物語をね! 『東方よりいずる狼 闇より出でて牙を剥く 応えて稀人 掲げるは 勇と優の光輝なり……』 エオルゼア新生祭 ・・・・・・おや、何か僕に用かな? 「謎の吟遊詩人」を探していたって? 確かに僕は、異邦の詩人と呼ばれている。 君たち冒険者の活躍を、詩にして詠っている者だよ。 今、僕は霊災追悼の花火を見ながら、 エオルゼアの地を旅しているところなんだ。 そこで活躍する、君たち冒険者に思いを馳せながらね。 きっと、ここで君と会ったのは何かの縁なのだろう。 この記念に、君が歩んだ冒険を僕に聞かせてくれないか。 新しい詩を紡ぐには、新しい物語が必要だからね。 この新生したエオルゼアの地を、 より良く変革しようと、活躍する冒険者たち・・・・・・。 うん、その姿には勇気づけられ、創作意欲が湧きあがるよ。 ・・・・・・だが、君の活躍に相応しい新たなる詩を紡ぐには、 しばしの時が必要だ。 だから今は、賢人ルイゾワが残した遺文を贈ろう・・・・・・。 『暁導きたるは 輝ける陽光なり 然れど 光き強は 深き闇をも招かん 闇が光と交わりて 色失いし剣 白き地に 黒き影を落とさん』 エオルゼアを新たな時代に導くのは、「輝ける陽光」となる冒険者・・・・・・つまり、君たちさ。 しかし、賢者は、こうも警告している。 光を帯びた強者の存在は、対をなす闇を帯びた者をも招く・・・・・・と。 「色失いし剣」が何を示すのか、今の僕には解らないけど・・・・・・ 「白き地」・・・・・・北方のクルザスが騒がしいと耳にする。 近々、君はさらに過酷な戦いに身を投じることだろう。 新たな戦いに赴く君に、壮行の意を込めて。 そして、これまで活躍してくれた君に、感謝の意を込めて。 ・・・・・・最後に僕から、即興詩を贈らせてほしい。 暁の輝き増して 大地を照らさん・・・・・・ 其の陽光 白き地をも照らし 闇を裂く。 然れど 大いなる門開くとき 新たな災禍来たれり・・・・・・ 立ち向かうは汝 その名は希望なり。 次元の狭間を揺蕩い、光の戦士の詩を紡ぐ・・・・・・。 ・・・・・・ようこそ、我が最愛なる、光の戦士殿。 ここが現世(うつしよ)なのか、狭間の世界なのか、 それは不問にしておこう。 第七霊災以前・・・・・・。 次元の狭間より、この世界へと彷徨い出た僕にとって、 君の放つ輝きは、常に希望の道しるべだった。 そう、見てごらん・・・・・・ それは彼らにとっても同じこと・・・・・・。 暁の灯・・・・・・暁の希望・・・・・・それはまさしく君のこと。 このエオルゼアが、新生の刻を迎えられたのも、 光の戦士である君のおかげだよ・・・・・・ありがとう。 きっと、彼らも同じ気持ちさ。 君がエオルゼアを訪れ、冒険者として活躍してくれていることで、 人々に希望をあたえているのだから。 ありがとう、光の戦士よ。 この先もきっと君は、人々の希望であり続けるのだろう。 傷つき、膝をつく敗北があったとしても、 きっと君は立ち上がり、困難へと挑むのだろう・・・・・・。 ・・・・・・己が信念を貫くために。 そして君が、その手に勝利を掴かんだその時のために、 僕からもささやかな贈り物をさせてほしい。 これからも君が、僕やエオルゼアの人々にとって、 「希望の灯」であらんことを願って・・・・・・。 レガシープレイヤーの場合はセリフが若干異なる。 新生祭と鎮魂の夜空 増える「異邦の」シリーズ こんなクソ身内世界観メタネタに便乗するクリエイターがいるとか嘘だと言ってよ! 2015年新年祭にて、異邦の作家、異邦の翻訳家、異邦の技術屋、異邦の音楽家が登場。 内容は異邦の詩人を含めた5人が開発者として超優秀だよっていうすごいいべんとでした。あたまわるくなりそう。 2016年妖怪ウォッチコラボにて、異邦の社長が登場。 お ま え も か 。もはや開発室でもスクウェアでもない。この期間中、異邦の社長のもとに異邦の詩人が時々訪ねてくるという妙なイベントの凝りようを見せる。なんでそんなとこにコストかけんの? ポエム集 さあ…聴いてくれ、君の物語をね! ■幻想の英雄叙事詩 東方よりいずる狼 闇より出でて牙を剥く 応えて稀人 掲げるは 勇と優の光輝なり ■大迷宮の英雄叙事詩 破滅の翼が穿ちし孔 進むは光を掲げし者 暗き底にて待ち構えしは 一度は堕ちたる凶鳥なり 銀の翼を折られし鳥は 金の翼で舞い上がる さしもの勇者も膝をつき 絶望の淵に追い込まれん ■蒼天の英雄叙事詩 人と竜が紡ぐは 千年響く 戦の詩 これ断ち斬らんと 降臨せしは 円卓の騎神なり 神と人が紡ぐは 魔境に響く 剣戟の音 これ断ち斬るは 友の意思継ぎし 光の戦士なり ■機工城の英雄叙事詩 放浪の民 求めたるは理想郷 廃都に至りて 青き手掲げ 祈りを捧げん 応えるは 機械仕掛けの城 その姿 古の巨神の如し 振り下ろされたる豪腕に 白き剣 再び輝きを放たん ■機工城の英雄夢想詩 祈りが鍛えし 鋼の城 再び降りるは 真白き剣 蒸気満ちたる 道の先 立ち塞がりし 魔の巨人 にび色帯びし 黒鋼に 生ぜし光輝は 聖か邪か 祈願を乗せし その翼 次はいずくの 空を裂く ■機工城の英雄幻想詩 滅びの定め 逆らいて ゆきては還りし 鋼の輪 時の冥路を 彷徨いて 出遭いし逆理の 審判者 友の生命を 託されし 刃と刃が紡ぐは 血の絆 渦巻く煤煙 溢れる光 覇の詩奏でしは 白き剣 ■神歴記 五の陽 没し 六の月 輝きしとき 大洋より 白き剣現れ 天空より 蒼き槍降らん 然れば 十二が賢者 古き真理以て 石の兵創らん 其は魔弾く無の魂 剣砕く甲の肌 槍弾く剛の腕が者なり 六の陽 没し 七の月 輝きしとき 群雲より 紅き炎降り 奈落より 黒き闇湧かん 然れど 古き灰に 新しき種は蒔かれり 其は汝 魔断つ勇の剣 獣畏る優の灯なり 七の月 散り 七の陽 昇りしとき 天の理乱れ 地に臥せし骸蠢かん 然れど 星海より稀人 異郷より客人来たらん 其は汝 昔日視る者 明日拓く者なり ■賢人ルイゾワの遺文集 月明輝けども 必ずや暁迎えん 然れど 混沌の地に 神乱れ立たん 神狩る白き剣 神征す黒き剣 握るは いずれか 一握りの剣なり 暁導きたるは 輝ける陽光なり 然れど 光き強は 深き闇をも招かん 闇が光と交わりて 色失いし剣 白き地に 黒き影を落とさん 黒き鎧貫きたくば 鋭き槍を求めよ 然れど その矛先は 黒き鱗に向けられん 汝今こそ 昔日に目を向けよ 聖には邪 光には闇 常に相対する者ありと知れ 神話 始めるより昔 光も闇もなく ただひとつの海あり 歴史 始めるより昔 光と闇分かたれ 十四の海とならん 星は月を怖れ 数多の子らを海に放ち 月は星を憎み 数多の子らを海に還す "汝にクリスタルの導きあらんことを"