約 445 件
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/437.html
苛立ちで忍耐力が持たん時が来ているのだ ◆KKid85tGwY 森の中を脇目も振らずに走り抜けていく。 周囲への警戒は怠らないが、最も優先すべきは速度を落とさないこと。 足が泥で汚れるのも、服が小枝で傷つくのも厭わない。 何しろ今のシャナは逃走しているのだから。 如何なる困難をも克服する『フレイムヘイズ』だったはずだ。 何者をも恐れぬ『炎髪灼眼の討ち手』だったはずだ。 それが今やたった一体の敵、後藤に為す術も無く敗走している。 そのことがシャナを苛んでいた。 扱い慣れた得物である贄殿遮那が在れば事情も違っていた。 しかし今のシャナが有する武器は、未だに慣れぬ長槍。 ダメージを負った状態で後藤を相手にするには、余りに不相応だった。 田村玲子から渡された、変身することがカードデッキも在るには在る。 シャナは森の中を逃げながら、共に渡された説明書を読んでいた。 強固な装甲。身体能力の向上。多彩な特殊能力。変身をすればそれだけの物を得られるそうだ。 あるいはそれを使えば、今からでも後藤を倒すことが可能かもしれない。 しかしあくまでそれは説明書に拠る知識。 実際にどれほどの効果を発揮するかは判断できない。 そんな不確かな物に頼って、後藤と戦うのはリスクが大き過ぎた。 (……そう言えば、あいつも同じようなカードデッキで変身していた) 思い出されるのは先刻に戦った城戸真司の姿。 確か真司も色違いだったが同じようなカードデッキを使って変身していた。 おそらく真司は只の人間に過ぎない。 それが変身に拠ってフレイムヘイズに匹敵するほどの力を得ていた。 しかし問題になるのは、それがライダーの力が“付加”されるのか、それともライダーの力へ“更新”されるのかだ。 シャナにライダーの力が“付加”されて上乗せされるのなら、これほど心強いことは無い。 しかしライダーの力へ“更新”されて上書きされるだけなら、シャナにとって利はほとんど存在しないと考えられる。 いずれにしろリスクが大きいことに変わりは無かった。 シャナはそこまで思考して、自分の計算の矮小さに嫌気が差す。 この世の全てを圧倒し、ありとあらゆる事象を解へと導く天下無敵の存在。 自分はそんな『炎髪灼眼の討ち手』ではなかったのか? しかしそんな『炎髪灼眼の討ち手』は、実はどこにも居なかった。 居たのは存在の力すら使用できない只の生物にも敵わなかった『シャナ』。 『炎髪灼眼の討ち手』と比べて、なんと矮小な存在だろう。 (……………………参加者の減り方から見ても、後藤並に強い敵が他にも存在する可能性がある。 実戦でカードデッキの性能を試して、必要ならもっと強力な武器を調達する必要があるわね……) しかしそれでシャナの何が変わる訳でもない。 使命を果たすため合理的に知恵を尽くし、その身体が動く限り力を尽くすように教育された『フレイムヘイズ』。 『炎髪灼眼の討ち手』としての自信を失った、 否、『炎髪灼眼の討ち手』としての自信など実は砂上の楼閣に過ぎなかったと思い知ったところで、 そうあるために教育されて、そうあるために生きてきた過去が無くなる訳でもない。 一刻も早く討滅の使命を果たすために力を尽くす。 それが変わらないシャナの在り方だ。 シャナは相変わらず力強く走り抜けていく。 その瞳に冷たい闇が宿る。 最早シャナの中に『炎髪灼眼の討ち手』の自負は無い。 それでも幼い頃から身に付けた使命だけで突き動く。 そんなシャナの赤々と灼に輝くはずの瞳には、機械のような冷たさが宿っていた。 (……市街部に出たわね) フレイムヘイズの脚力で走っていたシャナは、いつの間にか建造物とコンクリートで囲まれた市街地にたどり着いていた。 ここまで来れば、後藤を撒けたと見て良いだろう。 速度を落として市街地を進むシャナ。 歩きながら自分の身体の調子を窺う。 フレイムヘイズは生物の常識を超えた回復力を持っている。 それは全力疾走中でも発揮され、後藤から受けたダメージは既に大方を回復していた。 元々衝撃が内臓まで届いていたため、ダメージとしては大きかったが、 回復が困難な負傷をしていた訳ではない。 これならば戦闘になっても、対応は可能だ。 それを確認すると同時にエンジン音が聞こえて来た。 無人の街にエンジン音が鳴っているのだから、音の主は当然殺し合いの参加者である。 しかし聞こえてくるのは、フレイムヘイズの聴覚にもやっと届くほどの遠距離から。 そう考えていたらエンジン音が急激に大きくなって来た。 接近して来る。 シャナがそう認識した時には、スクーターに跨った男が姿を現した。 シャナの意表をすら衝く、凄まじい速さで急接近して来たスクーターは、 目前でターンして急停止を行った。 ゲイボルグを握る手に僅かだが力を込める。 しかしスクーターの男は、シャナの威圧感や緊張感などお構いなしに、 にこやかな――しかしどこかぎこちない――笑顔を浮かべ話しかけて来た。 「オー! ジャマジャマー!」 シャナの重厚な沈黙と凍るような冷たい視線。 震え上がりそうなシャナの険を前に対して、それでもスクーターの男はにこやかな表情を崩さない。 「これ今、市街で流行ってるんですよ! つまらないですか? 寒いですか? 引きましたか? 痛かったですか? おっと、申し遅れましたお嬢さん! 私の名前はストレイト・クーガー!! 最速の……」 「首輪の解除方法に心当たりは無い?」 畳み掛けるようなクーガーの言葉を、鋭い語気で早急に遮る。 クーガーの目的をシャナは掴みかねていた。 ただ、油断を誘っている可能性も在る。 警戒の念を緩めないまま、クーガーの調子に付き合わず、 自分の用件を端的に伝える。 「いやいや、つれないお嬢さんだなぁ。私は名乗ったんですから、まずお嬢さんの名前から教えていただきませんか?」 「シャナ」 「これは可愛らしいお嬢さんにぴったりな可愛らしい名前だ! いや、シャアさんがつれなくするのも仕方ないことかも知れません。 何しろ私とシャアさんでは些か年齢が離れている。お付き合いをするには勇気が出ないのも無理は無い。 しかし私は年齢・人種・国籍その他あらゆる個人情報の如何に関わらずあらゆる女性に対して紳士的に……」 「名前はシャナよ。早く質問に答えて」 「本当につれないなぁ……。残念ながら私の速さでも、首輪を外す方法にはまだ辿り着けていません。 しかーし!! それは俺の速さが足りないのか!? 俺がスロウリィなのか!!? いいや、違うね! 私がそれを目的地と定めれば、地球上の誰より速くそこへ辿り着く!! 何故なら俺は最速の男…………おーっと、一人歩きは危ないですよシャアさん」 「うるさい!!」 独りで喋り続けるクーガーを放置して、シャナは立ち去ろうとする。 クーガーは尋常ではない俊足で、即座にシャナの隣まで追い縋った。 口うるさく、名前も間違えるクーガーのお陰で、シャナは後藤との敗戦のために忘れていた苛立ちがぶり返して来ていた。 それでも後藤との戦いの影響で精神的に消耗していたことと、 無闇に敵を作りたくないと言う思考から、クーガーになるべく構わないように心掛けていた。 そうでなければ、とっくに手を出していただろう。 しかしその忍耐は早くも限界を迎えた。 クーガーの顔面に裏拳を打ち出す。 しかし拳はあえなく空を切った。 「!?」 「ハッハッハ!! シャアさんは鋭いツッコミをするなぁ。でも私には構いませんが、他の方にする時は加減をした方が良い」 目標を外した。と、シャナが錯覚しそうな程の速さでクーガーが回避していた。 クーガーの異常な速度に驚きながらも、それを押し隠し、 冷たい視線とゲイボルグの切っ先をクーガーに向ける。 「……次に名前を間違えたら、殺すから」 「それは失礼。ところで今度はこちらから質問しますが、後藤とか言う化け物に心当たりはありませんか?」 「…………さっき会った所よ」 今度はクーガーの目が鋭く光る。 後藤と何か因縁が有ったのだろう。 あの後藤のことだから、誰から恨まれてもおかしくは無い。 「そいつは何処に居るんですか!?」と、ごちゃごちゃと口うるさく聞いて来るクーガーに目もくれず、 シャナは自分が来た方向、背後の北西を指した。 後藤に敗北した経緯にはなるべく触れたくは無かったので、無言で教えたのだ。 「それでは、名残惜しいですがここで失礼します! なぁに、寂しがることはありません! 俺の速さなら後藤を倒した後に幾らでもデートをする時間を作れます! それではまた、お会いしましょ……」 「後藤と戦うつもりなの?」 「話を最後まで聞かない人だ……」 「お前が余計な話が多いのよ。質問に答えて」 「…………あいつとは、付けなきゃならない決着があるんでね」 クーガーは柄にも無く神妙に語る。 そこからは、並ならぬ意思で後藤に立ち向かおうとしているのが伺えた。 クーガーはかなりの強さを持っているのも伺える。 それでも、後藤相手にどれだけ戦えるかというと些か心許ない。 何故ならクーガーは明らかに不調であった。 「お前は手負いみたいだけど」 「なるほど。確かにシャアさんの仰るとおり、俺は怪我をしている! それも一つや二つでは無い! 文字通り満身創痍といっていいでしょう!! しかし、But、その代わり! それを補って余りある速さが有る!! 速さは万能!! 速さはいかなる不利も補って……」 「だからうるさい!!」 クーガーの言動や様子から察して、おそらく後藤の強さを知っている。 その上で後藤を語る時は余裕が見られなかったことからも、勝算が薄いと考えているのだろう。 このままクーガー一人に後藤と戦わせれば、返り討ちに遭う公算のほうが大きい。 シャナにとってはクーガーが死のうが構わない。 しかしシャナも共に戦えば、あるいは危険な存在である後藤を排除できるかも知れない。 (駄目だ。まだリスクが大きすぎる) 一瞬脳裏に浮かんだ戦術を、やはり否定する。 クーガーの戦力は未知数の部分が多い上に、そもそもそこまで信用に置けるかどうかも不明。 カードデッキの性能も試していない状態で後藤に挑むのは、やはりリスクが大き過ぎた。 しかし問題はクーガーが一人後藤に殺されれば、その首輪も支給品も回収できなくなる。 更に今の状況は考えように拠っては、今の状況はカードデッキの性能試験には最適と言えた。 ついでに言えば、クーガーは警告を無視して―― 「名前を間違えたら殺す――そういった筈」 ――故意にシャナの名前を間違えていた。 シャナの髪が炎のごとく紅く染まる。 瞳にも紅き炎が――そしてその奥には更に冷たい闇が――が宿る。 フレイムヘイズたるシャナが、クーガーを殺し首輪と支給品を回収するための戦闘態勢。 さすがのクーガーも、シャナの変化を前にして驚きを隠せない。 戦闘巧者であろうクーガーが僅かに見せた隙。 その間にシャナはデイパックからカードデッキを取り出そうとする。 しかしその手は聞き覚えの有る声に拠って止められた。 この地において、因縁の糸はシャナをも絡め取る。 「おめーはチビ人間!! こんな所に居やがったですか!」 シャナとクーガーはお互いを警戒しながら、声の方を見る。 そこには独りでに動く人形と、青年が居た。 「シャナ……」 「翠星石と……ライダー」 人形はかつてシャナが殺そうとした翠星石。 青年はシャナにとって因縁の相手――城戸真司。 「シャナ、お前何をやっていたんだ!?」 睨み付ける翠星石と、威嚇するように詰問してくる真司。 新一は死んだと言うのに、どうやら二人とも相変わらずらしい。 ならばシャナの出方も当然変わらない。 シャナはあくまで合理的に行動している。 理屈が通じないのは真司や翠星石の方なのだ。 「首輪のサンプル」 いつか新一にしたのと同じ返答。 必要以上に険の有る語気になったのは、真司を見て苛立ちが更に増していたため。 「シャナ……お前はまだそんなことを言ってるのか」 怒り心頭かと思ったが、真司は意外なほど落ち着いた様子だ。 そして赤いカードデッキを取り出した。 どうやら、これまでの経緯から真司にも変化があったらしい。 だから下手に血気に逸ることも無いのだろう。 最も、それでシャナとの戦いを望まなくなった訳では無い。 むしろシャナに敵意を向けカードデッキを取り出した今の真司からは、 先ほどのクーガーのごとく強い決意を感じる。 シャナとしては真司が戦いを望むのなら、戦いを避ける手筈だった。 しかし今となっては、何故か真司を避ける気分にはなれなかった。 あるいは後藤から逃げ出したことが引っ掛かっていて、もうこれ以上敵前逃亡はしたくないのかも知れない。 真司を避けることは、恐怖から逃げ出すこととは事情が違う。 それでも、これ以上他者に影響を受けて自分の行動を左右されるのは厭だった。 特に真司を避けるのは。 シャナと真司の敵意がぶつかり合う。 人の命を路傍の石のごとく無碍にするフレイムヘイズと、 人の命を何よりも貴きとする仮面ライダーは、 互いに相容れぬ存在であると、最早何よりも互いが理解していた。 「おいおーい、人を無視するんじゃねぇー」 「お前は空気を呼んで黙ってやがれです!!」 そこへ忘れられた二人の声が割って入る。 特にクーガーにしてみれば、自分の方が先にシャナと接触したと言うのに、 後から現れた者に話を持っていかれた格好だ。 元々自己顕示欲の強いこの男が、気に入る筈もなかった。 「……あんた、もしかして劉鳳の知り合いか?」 真司はそんなクーガーを見て、酷く動揺しているようだった。 翠星石は真司のそんな様子と、劉鳳の名前が出てきたことを怪訝に思う。 しかしすぐに気付く。 クーガーの服装が、劉鳳のそれと同じだということを。 「……ああ、俺と劉鳳は同僚だ。で、お前は劉鳳を知ってるのか?」 真司の只ならぬ様子を察してか、クーガーも落ち着いた調子で対応する。 何かを逡巡しているように沈黙していた真司だが、やがて意を決するように口を開いた。 「…………俺が、殺したんだ」 場の空気が、先ほどまでとは違う意味で凍り付く。 真司もクーガーもその言葉で押し黙ってしまう。 「ななな、何を急に言いやがるですか!!?」 翠星石だけが驚きを素直に表す。 真司が殺人を告白すること自体を問題にするつもりは無い。 それは既に杉下右京に対して行っている。 しかし今は状況が不味い。 シャナが居るも関わらず、クーガーまで敵に回すかも知れなくなるからだ。 「……翠星石、ちょっと黙っててくれよ」 しかし真司としては、後回しにはしたくなかった。 絶影と共に、再び劉鳳の意志を継いだ。 その死を通じて、右京の意志も継いだ。 だからこそ、これ以上は自分の罪から逃れたくはなかった。 何しろシャナと戦えば、死ぬ可能性は充分ある。 だから先に自分の罪を告白したのだ。 クーガーは厳しい顔つきで真司を見つめていた。 周囲の道路に穴が開き、粒子がクーガーの足下に集まっていく。 物質を原子レベルで分解し再構成する能力『アルター』の発動を示すサイン。 やがて徐にクーガーが口を開く。 「……そうか、お前が劉鳳を殺したんだな」 突如、クーガーの足下が爆発を起こす。 それは凄まじい勢いの踏み込みによるものだった。 弾け飛ぶようにクーガーは真司に向けて走る。 余りの速さに、真司も翠星石も何の反応もできない。 そしてその勢いを利用したクーガーの蹴りが炸裂。 蹴りに拠って、市街地に甲高い金属音が鳴り響く。 「……なぜ、邪魔をする?」 真司へ向けて伸ばしていたゲイボルグをクーガーに蹴り飛ばされ、シャナは不審げに真意を問う。 クーガーに気を取られていた真司を、シャナはゲイボルグで攻撃しようとしていた。 それをクーガーが止めたのだ 取り落としたゲイボルグを拾い、シャナはクーガーと距離を取る。 「いやあ、これは失礼しましたシャアさん。でも、まだ話を聞き終わっていないんでねぇ……。 おい、俺はロストグラウンド治安維持武装警察組織『Hold』の対アルター能力者用特殊部隊『Holy』で劉鳳の同僚をしていたストレイト・クーガーだ。 お前、名前は?」 「真司……城戸真司」 「じゃあ、聞かせて貰おうか。何で劉鳳を殺すことになったかを。そしてシャアさんと何があったかもな。 シャアさんもそこで一緒に聞いていて貰いましょうか?」 「お前に命令をされる筋合いは無いわ。それとも、人の名前も覚えられない頭にはそんなことも分からない?」 「ご謙遜を。貴女はどうやら普通の“人”では無いでしょう?」 シャナはクーガーを前に動きが取れない状態になった。 話をする真司も、聞くクーガーもシャナへの注意を怠っていないことが分かる。 クーガーは尋常ならざる速さのみならず、洞察力にも優れている。 下手に手を出したら真司たちと同時に、クーガーまで敵に回しかねない。 元々はクーガーも殺す予定だったが、三人を同時に敵に回す形になると、 流石のシャナも分が悪かった。 あるいは『炎髪灼眼の討ち手』ならば怖じることもなかったかも知れないが、 今のシャナにその自負は無い。 さりとて、逃げると言う訳にも行かない。 クーガーの速さからは容易には逃げられないだろうし、 それどころか下手に真司に背を見せたら、それだけで命取りになりかねない。 シャナは進むことも退くこともできず、自らは何も状況を動かせず、 ただ、真司の愚劣な独白を聞きながら状況が好転するのを待つ。 益々苛立ちを募らせて。 そうしていく内に気付いたことがある。 苛立ちはある程度までなら、怒りのように内に溜まり落ち着かなくなるが、 ある臨界点を超えると、静かで落ち着いた、純粋な殺意に近い状態に変わると。 まるで炎が一定の温度を超えると、赤から青に変わるが如く。 真司は、殺し合いが始まってからこれまでの経緯、 殺し合いに乗ったこと、 劉鳳を殺したこと、 シャナとの対立、 必要の有無をも判別せず、シャドームーンとの戦いの中で劉鳳に再び出会うまでの、 自分の動向の全てを包み隠さず話した。 真司としては、話すことで少しでも気を楽にしたかったのかも知れない。 事実、黙って耳を傾けるクーガーに話すと、少し肩の荷が下りる心持ちがあった。 出会ったばかりで軽薄そうな雰囲気も有るが、こうしているとクーガーにはどこか懐の深い印象が有った。 「……これで、俺の話は終わりだ。…………聞いた通り、劉鳳は俺が殺した。…………俺の責任だ」 「そうだな。お前の話が本当なら……劉鳳の死はお前の責任だ」 「……!」 クーガーの言葉を聞いて、真司は思わず全身を震わせてクーガーを見る。 話を聞いて、もし償いを求められたなら応える覚悟はある。そう思っていた。 それでも動揺を抑え切れない。 刹那、真司を頭上から影が覆った。 それは美麗にして雄雄しい白鳥の影。 巨大な白鳥が、真司の背後に有る民家のガラス“面”から姿を現していた。 そして白鳥のくちばしが真司に襲い掛かる。 「ぼさっとすんなです!! このへっぽこぽこの助!!」 それより一瞬早く、翠星石が庭師の如雨露を振るう。 大地から急速に伸びた植物の蔦が、白鳥の攻撃を防いだ。 (このミラーモンスターは、あの時の!?) 真司はその巨大な白鳥=ブランウイングと、 そして、それを使役する仮面ライダー=ファムに覚えがあった。 即ちファムのデッキを持つ者がこの近くに居ると言うこと。 そこまで気付いて失念していたシャナに視線を戻す。 そこにはアドベントカードを左手に、ゲイボルグを右手に持ったシャナが、 翠星石へゲイボルグを向けて駆け出していた。 翠星石はブランウイングに意識を取られていて、シャナに対応できない。 真司が龍騎のデッキを使う間も無い。 刹那の判断が要求された状況で、真司が導き出した答えは一つ。 それは自分の身体をシャナと翠星石の間に割り込ませて盾になること。 一抹の躊躇も無く、真司はシャナと翠星石を結ぶ線上に飛び込んだ。 シャナは全く気にした様子も無く、ゲイボルグを構え真司に突貫して行く。 おそらく想定の範囲内だったのだろう。 シャナにとっては、以前に真司が翠星石を庇った状況を考慮して、 それを利用したのだろう。 敵ながら大した戦術眼だと、むしろ感心すら覚える。 (それでもな……シャナ。何もかもお前の思い通りにはならねえよ!) 翠星石を守る。劉鳳との約束を守るため。 それが唯一の方法なら、 自らの命を捨てる方法であろうと、 真司はそれを全うする。 胸を抉るような衝撃が走る。 衝撃は全身に波及して、身体ごとを交通事故を起こしたかのごとくに吹き飛ばした。 ブランウイングに気を取られていた翠星石は、ようやく事態を察知して振り返り、 信じ難い物を見るように、眼を見開いていた。 真司もまた事態を呑み込めず、呆然とした表情で、 吹き飛んだシャナと、蹴り飛ばしたクーガーを見つめる。 「……クーガー、なんで俺を守ったんだ? …………俺は劉鳳の仇じゃないのかよ!?」 クーガーは真司には目もくれず、蹴り飛ばしたシャナを睨み付けていた。 「別にお前を守ったわけじゃない。お前は確かに劉鳳を殺した。あいつとは特に仲が良かった訳じゃない。 糞真面目な奴で俺と話が合うってタイプじゃないしな。そもそも男と馴れ合うのは趣味じゃねぇな。それでも……あいつは俺の同僚だった」 それでも背中越しに、真司に返答する。 「だがな、生きた人間が死んだ人間に対してできることなんてのは、本当は何も無い。 弔いや復讐を否定するわけじゃない。文化的な秩序を守るためには、殺人を罰する法律も権力も必要だろう。 でも、それらは結局全て生きた人間のための物だ。俺は劉鳳の死に間に合わなかったんだ、今更あいつにしてやれることは無いさ……」 「……んなことはねーですぅ」 更にこれまで黙っていた翠星石も、彼女としては珍しく落ち着いた調子で語り出した。 人間は例え死んでも、そこで終わる存在ではないことを。 かつて蒼星石のマスターである柴崎元治とその妻柴崎マツは、息子一樹を亡くした。 そのためマツは昏睡状態に陥り、元治も精神状態に異常をきたしたのだ。 しかし死後も尚、マツの夢の中に留まっていた一樹の尽力により、 元治とマツは窮状より救われている。 そして死んだ筈の劉鳳もまた、自らのアルター能力『絶影』で真司を助けている。 「人は死んでも、心の樹によって繋がっているんですよ……」 「……なるほど。まあ、本当に絶影が力を貸したなら、劉鳳はお前を恨んではいないってことだ。 何よりお前は自分の生き方を見付けて、それで償いをしようとしている。今更、俺が落とし前を付ける道理はねぇな」 「なら、尚の事私の邪魔をされる道理は無いわ。劉鳳を殺したのはそいつ。それは本人が認めたことよ」 「おめーはまだ、そんなことを言ってやがりますか!!」 クーガーに蹴り飛ばされたシャナは、ゲイボルグをデイパックに直しながらゆっくりと起き上がる。 シャナもまた、自分でも意外なほどに落ち着いた心理状態だった。 あるいはそれは、落ち着いていると言うより、 苛立ちが臨界点を完全に超えて、感情が失せてしまったような心持だった。 「それでもねシャアさん……罪も無い女性を殺しておいて、そして俺の同僚を死なしておいて、 自分の罪を認識しながら反省どころか自覚も無いような奴には、例え女性であっても落とし前を付けなければならないでしょう」 真司の告白を聞き、その罪を認めながら、 尚もクーガーが劉鳳の死に対して落とし前を求めるのはシャナ。 こなたのような、平和に暮らしていたのに殺し合いに連れて来られた一般人なら、平和的な解決法も有り得ただろう。 それはかがみの望みでも有る。 しかしシャナは、一般人ではない。 恐らくはシャナは自らに使命を課し、相応しき力を持つ生粋の戦士。 それが事故でもなく、殺し合いに錯乱したわけでもなく、 自らの力を駆使して罪も無い女性を殺し、その結果劉鳳を死に追いやった。 例えシャナが女性であることを考慮しても、許し難いことだった。 それは理屈ではない。 只の感情論でもない。 あえて理由を求めるなら、クーガーの生き方が、 シャナを許せないと判断した。 「……話にならないわね」 真司。クーガー。翠星石。 自分に敵意を向ける三人を前にしても、シャナに一遍の動揺も無かった。 最早、苛立ちはとっくに通り越している。 後藤への敗北感すら消え失せていた。 只そこのあるのは純粋な殺意。 目前の理屈の通じない、救いようも無い愚者を殺すために。 真司がカードデッキを取り出して、背後の民家のガラスに映す。 同時にシャナもカードデッキを取り出して、共に取り出したガラス辺に映す。 龍騎に変身する真司に迷いは無い。 しかし懸念はあった。 真司は一度戦ったことが有るため、シャナの強さをよく知っている。 それ以上に、誰よりも仮面ライダーの脅威をよく知っている。 そしてその二つが合わさった時のどれほどの脅威となるかは、真司にも予想が付かなかった。 (それでも、翠星石だけは守り切ってやるぜ。約束だもんな、劉鳳) シャナの全身を白い装甲が覆い、仮面ライダーファムへと姿を変える。 急激に力が湧き上がってくる。 シャナは賭けに勝った。 仮面ライダーへの変身は力の“付加”。 仮面ライダーへと変身を遂げた『フレイムヘイズ』。 今のシャナは、あるいは彼女の知る『炎髪灼眼の討ち手』以上の力を手にしていた。 その内にもまた、彼女も覚えのないほどの殺意を秘めて。 とっくに覚悟を決めていた筈の仮面ライダーとアルター能力者とローゼンメイデンに、かつてない緊張が襲う。 誰もが目前のシャナが、途轍もない怪物に変身を遂げたと予感していた。 【一日目夕方/F-8 市街地】 【シャナ@灼眼のシャナ】 [装備]:ブランバイザー [支給品]:基本支給品(水を一本消費)、首輪(剣心)、カードキー、ゲイボルグ@真・女神転生if...、ビルテクター@仮面ライダーBLACK [状態]:仮面ライダーファムに変身中、ダメージ(小)、力と運が上昇、強烈な殺意 [思考・行動] 0:真司と翠星石とクーガーを殺す。 1:首輪を解除できる人間とコキュートスを探す。首輪解除が無理なら殺し合いに乗る。 2:首輪解除の邪魔になるような危険人物には容赦しない。 3:主催者について知っている参加者がいれば情報を集める。 【ストレイト・クーガー@スクライド】 [装備]:葛西のサングラス@ひぐらしのなく頃に、 [所持品]:基本支給品一式、不明支給品(確認済み)0~1 [状態]:身体中に鈍い痛み、両脚に激痛、疲労(中) [思考・行動] 1:シャナを倒す。 2:こなたを正気に戻す。 3:かがみと詩音の知り合い(みなみ、レナ)を探す。 4:詩音が暴走した場合、最速で阻止する。 5:後藤を最速で倒す。約束は守る。 ※総合病院にて情報交換をしました。 ※ギアスとコードについて情報を得ました。ただし情報源がつかさなので、漠然としています。 ※城戸真司のズーマーデラックス@仮面ライダー龍騎は付近に放置さてあります。 【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】 [装備]庭師の如雨露@ローゼンメイデン、真紅と蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン [支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1) [状態]疲労(小) [思考・行動] 1:シャナを倒す 2:真司と同行し、殺し合いを止める。 3:真紅が最後に護り抜いた人間に会い、彼女の遺志を聞く。 4:水銀燈を含む危険人物を警戒。 5:桐山はカズマに任せる。 [備考] ※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。 ※真紅のローザミスティカを取り込んだことで、薔薇の花弁を繰り出す能力を会得しました。 【城戸真司@仮面ライダー龍騎(実写)】 [装備]無し [所持品]支給品一式×3(朝食分を消費)、確認済み支給品(0~3) 、劉鳳の不明支給品(1~3)、発信機の受信機@DEATH NOTE [状態]仮面ライダー龍騎に変身中、ダメージ(小)、疲労(中)、劉鳳を殺してしまったことに対する深い罪悪感 [思考・行動] 1:右京の言葉に強い共感。 2:翠星石と同行し、殺し合いを止める。 3:シャナを倒し、彼女の罪をわからせる。 ※絶影を会得しました、使用条件などは後の書き手の方にお任せします。 時系列順で読む Back 寄り添い生きる獣たち Next dlrow fo dne saw tI 投下順で読む Back 寄り添い生きる獣たち Next dlrow fo dne saw tI 134 それぞれの行く先 城戸真司 148 緋色の空 -the sky of FLAME HAZE-(前編) 翠星石 140 寄り添い生きる獣たち シャナ 127 死せる者達の物語――I continue to fight ストレイト・クーガー
https://w.atwiki.jp/loli-syota-rowa/pages/717.html
智を育む者 ◆7KDxntcUzg ジェダ様の放送を聞いて、雨が降るって知った。 それにQ-Beeを倒せるくらいに強い奴がここにいるってことも分かった。 もしかして、今のあたしじゃそいつにはかなわないかもしれない。 だから考えて、作戦を立てて、勝たなきゃいけないって思った。 でもまずは目の前の敵からだ。焦っちゃいけない。 荷物を一つにまとめて、あたしは獲物を探し出した。 だけど街の中で獲物は見つからなかった。 建物がたくさんあるし、よく探せば誰かいたのかもしれないけど、 雨が降って、人がますます見つかりにくくなった。 あたしは考える。どこに人がたくさん集まるか。 ここには建物がたくさんある。 それに雨が降ってるから街の中の人は皆建物の中にはいっているはず。 だけどこんなにたくさんの建物の中なんて、さがしても見つかりっこない。 別の場所に行ってみようって思った。 街の中以外なら、建物はところどころに一つずつしかたってない。 なら、その一つだけ探せばそのあたりに獲物はいないってことだ。 そう考えたあたしは、街の中を探すのをやめて、工場に向かってみた。 そしたら大当たり。工場の入口には水で濡れた足跡があった。 つまりそれは雨の降った後にこの工場にはいった人がいるってこと。 そういうことだって気付くことができた。 この工場に人がいることをあらかじめ知ることができた。 あたしは考えた。 考えて考えて、考えた。 もし、中にいる人があたしより強い人だったら。 たくさんの人間でチームを組んでいたら。 どうすれば中にいる人を殺すことができるのか。 どうすればあまりつかれることなく相手を倒すことができるか。 考えて、考えて、考えよう。 あたしが勝つために、もう一度グリーンと会うために。 ◇ ◇ ◇ 「……っ!皆、起きて!誰か来る……!」 平穏は、リンクがそう発することで崩れた。 寝ずの番をしていたリンクは、森の中で培った聴覚で誰かがこっちに近づいてくるのに気付いた。 皆を揺すって起こしながらもコキリの剣を構え、いつ相手が来てもいいように出入り口をにらむ。 目を覚ました他の三人も同様にやってきた者への警戒をあらわにする。 アリサがルビーの力でメイド服に着替え、 なのははまだ湿っていたが、黒い服を身に着け短刀を構え、 インデックスが多少ふらつきながらもベッドから降りる。 「ニケとメロがきたのかな?」 「向かってきている音の数は一つだよ。たぶん、違う人だと思う。 「ゲームに乗ってるの?」 「そこまではわかんないよ……」 3人娘が唯一相手の音に気付いているリンクに色々と問う。 だが音だけで判断できることなど、そう多くはない。 次第に音は近づき、3人の耳でも聞き取れるようになってきた。 そして、ガチャリとドアノブが回り、開いた扉から現れたのは…… 「え……?」 「フェイト……ちゃん?」 現れたのは、全身白い服を着た、金髪にツインテールの少女。 アリサとなのは、二人にとっての親友、フェイトであった。 「そんな……どうして……?」 「フェイトちゃんは私が……埋めたはず……」 それは夕方の放送で呼ばれたはずの、 死んだことを確認してなのはが地に埋めたはずの、 ここに現れるはずは、動くはずはない者の姿だった。 そのフェイトの顔が、口がふっと微笑む。 瞬間、フェイトの手からハートを纏った蝙蝠が飛び出してきた 「「「え!?」」」 「く!」 フェイトの姿をした相手からの殺気に、リンクだけが気付くことができた。 咄嗟に近くにいたインデックスを引きよせ、ともに伏せる。 だが『フェイトの顔をした誰か』に呆然としていたアリサとなのはは反応が遅れる。 「く……」 「う、あ……」 リリスの放つ、「ソウルフラッシュ」と瓜二つの光線が、 なのはとアリサの腕を、斬り裂く 「フェ……フェイト……?」 「あははははは♪」 「……!その声……!」 「あんた、なんなのよ!」 フェイトの姿をした誰かは、呆然とするなのは達を笑う。 「お前は……誰だ!どうしてなのは達の知り合いの姿をしてるんだ!!」 「あは♪君とは初めましてだね!初めてじゃないのはたかまちなのはと…… そっちの白い子は、ニケと一緒にいた子だよね♪」 「やっぱり……聞き覚えのある声だったんだよ」 フェイトの姿をした者は、笑いながら自身の顔の皮膚を引っ張る。 皮膚がめくれ中から出てきたのは、ジェダの部下、リリスであった。 「リリス!!」 「あんた……なんでフェイトの顔をしてるのよ!」 「この顔の子、フェイトっていうんだ。なのはとその子の友達なんだね? うん、この顔になれたのはこの支給品の効果だよ♪ でも友達なのにニセモノだって気付かないなんておばかさんだね~♪」 「……!」 リリスの身長は、フェイトのそれとくらべて高い。 常時のなのは達なら、直ぐに違和感を感じていたはずだ。 だが今の二人は、突然現れた親友の顔に、死んだはずの顔に、驚きを隠せなかった。 そしてその驚きに理性が追いつく前に、リリスは攻撃を行った。 リリスは剥いだ顔の皮を赤と白のボールの中に納めると、黒いランドセルの中に放り込む。 「お前……ゆるさないぞ!」 怒りに震えたリンクがリリスへと駆ける。 3人とも戦えない。 リンクはそう認識していた。 インデックスはもとより熱がでてふらふらであるし、 彼女が使えるという強制詠唱はリリスには通用しないらしい。 なのはとアリサも先の不意打ちで腕を傷つけた。 特に両手で剣をふるうアリサは怪我したことで、大きく戦力を殺がれた。 だからこそ、自分がやらなければ。 そういう気負いの元、リンクはリリスへ切り込む。 後ろに、守らなければならない人たちに攻撃が向かないように。 「ふ~ん。緑くんが相手かぁ!負けないよ!」 ソウルフラッシュが飛び交う。 その中を潜り抜けたリンクがリリスの目前に迫る。 そして勢いのままコキリの剣を振り下ろす。が、その剣筋は刃物に変化させた翼に阻まれた。 「甘いよ♪」 「くっ!」 リリスが攻勢に回る。 両翼を刃に変化させ、同時にリンクへと斬り込む。 その一撃を頭上で受け止める。一撃は、とても人のものとはおもえない。 その攻撃が、連続してリンクへと叩きこまれる。 (一撃一撃が重い……!くそ!何か別の武器があればもうすこしなんとかなるのに……!) リンクはどちらかというと相手に密接して戦うよりも、一定の距離を図り、 相手の攻撃の隙を突いたり、剣技の間に弓矢や道具をはさんだ中距離戦が得意である。 幾種もの武器があれば、様々な距離、戦法で非常にトリッキーな戦闘を行うことができる。 あるいは地形やその場に存在する岩や草、壺などを利用して、思わぬ攻撃を仕掛けることもある。 だが現在の彼らの手持ちにはそうした戦闘に適した道具はない。 今いる場所も、人工的な部屋の中。彼が生かせそうなギミックも存在しない。 おまけに、今の彼には守らなければならない人たちがいる。 自分がリリスから距離をとれば、狙われるのは仲間たちだ。 よって必然的にリンクも剣のみに頼った近接戦をするしかなく、 そして、一対一の接近戦ならば、リリスに分がある。 リリスに負ける道理はない。 「くそ……くそ……!」 「翼ばっかり注意してていいのかな~?」 回し蹴りがリンクに叩きこまれる。 リンクはもろにそれを食らい、身体がくの字に曲がる。 「ぐ……あ……」 「これでおわりだよ♪」 うずくまるリンクに向けて、リリスの翼が降り降ろされる……! 「シュート!」 光弾がリリスとリンクの間に割って入り、リリスへと迫る。 詠唱を完了した、なのはのディバインシューターだ。 その衝撃にリリスの刃に変わっていた翼がゆがみ、元の翼へ戻る。 後ろへと飛び退くリリス。 「この!」 その隙に服装をチャイナ服へ変えたアリサがリリスへと間を詰め、連続して蹴りを放つ。 それをリリスはまるでダンスを踊るようにかわしていく。 「げほ、げほ……なのは、アリサ……」 「大丈夫!?リンク」 「インデックス……」 「リンク、無茶しすぎ。少しは私たちを信用してよ!」 先ほど言った台詞を返される。 リンクとしては、苦笑するしかない。 3人とも、自分の思っている以上にガッツがある。 怪我しただけで戦えないなんて、思いあがっていた。 だが戦える二人がけがをしたという事実は変わらない。 魔法を詠唱するなのははきつそうだし、アリサも怪我した腕は使えない。 今は両足だけでリリスと拮抗しているが、相手の翼は剣のようによく切れる。 格闘技だけでは分が悪い。 再びリリスの翼が鋭さを増し、アリサへ襲いかかる。 だが一瞬前に飛ばしたなのはのディバインシューターが先ほどと同じように割り込む。 「何度も同じ手に引っかかると思ったら大間違……っ!」 「それはどうかな?」 背後の声に振り向くとそこにはリンクの姿が。 リリスの注意がディバインシューターに行ってる間に死角から回り込んだのだ。 そして振り向いている間に体制を整えたアリサもリリスの前から攻撃の態勢に入る。 前後からの同時攻撃。 だがリリスは振り向いた勢いそのままに独楽のように回転。 振り回される刃物と化した翼が激しい勢いでリンクとアリサに襲いかかる。 咄嗟に各々の剣で攻撃を防ぐが、片腕のみの力で攻撃を防いだアリサが、 その勢いに耐えきれず吹き飛ぶ。 残される形になったリンクの方は二度三度と切り刻まれる剣の舞を受け流し続ける。 「くッ……ふ!は!」 「なかなかやるね♪でもいつまでもつかな?」 「ディバインシューター……シュート!」 その光景を見つつも、数個の光の弾を精製していたなのはが弾を打ち出す。 そのうちのほとんどはリリスの回転する刃に防がれるが、 一つだけ、リリスの左肩へと着弾する。 その衝撃に回転の速度が弱まる。 即座にリンクが斬りかかるが、リリスはそれをバックステップで回避した。 起き上がったアリサが、リンクの側により、構える。 「あ~ん!もう!沢山で囲んでくるなんて卑怯だよ! もういいよ!なのは達とはまた今度遊んでやるからね!」 だが次の攻撃に備えていたリンクたちに反して、リリスははいってきた扉へ引き返し、逃げていった。 「く……!」 「あ、この!まちなさい!」 「逃げるな!」 「あ、まつんだよ!皆!」 強敵を打ち取るチャンス。 考えてみればこの場所は、空を飛ぶリリスには適さない空間だ。 外で戦われるよりも、この場で戦った方がこちらに有利である。 逃がさない…… そう考えが一致したなのは、アリサ、リンクはリリスを追いかけ部屋を出る インデックスが制止をかけるが、皆聞く様子はない。 なにか、おかしい。 この中で唯一、まともな思考状態にあったリリスと戦ったインデックスはいまのリリスに違和感を覚えていた。 前に会った時とどこか様子が違う、そう感じていた。 彼女の記憶にあるリリスと、今のリリスとでは何か違うのだ。 もちろん、ここにきて大きく変わってしまったなのはのように、 ここに呼ばれた者は皆、大なり小なり心境や色々なことに変化が生じているだろう。 だけどリリスに感じた違和感はそうした変化とは違う。 違和感が、インデックスの不安を駆り立てる。 でていった3人にやや遅れて、インデックスも仲間を追う。 この不安が、現実にならないよう願いながら。 ◇ ◇ ◇ 工場の通路を飛んで逃げるリリス、追うリンク、アリサ、なのは。 リリスがたまに牽制に蝙蝠を放つが、それらは全て人に当たることなく後ろにそれる。 そうした牽制のせいかリリスと三人の距離は縮まることなく、また広がることもなく工場内を移動し続ける。 リリスがT字路を直進ではなく左に曲がる。 直進すれば出口に向かうにもかかわらず、だ。 リンクがリリスを追って角を曲がる。 リンクの目前には、翼を刃に変えたリリス。 その顔には、それまでつけていなかったマスク。 リリスのシャイニングブレイドが切り刻む。 リンクを、ではなく横の壁を。 「これは!!」 「リンク!」 背後から聞こえるアリサの声。 それと同時に前方よりこちらに向かってくる吹き荒れる煙。 その煙に、リリスのマスクに、リンクは学校にいるはずの強敵のことを思い出す。 瞬間リンクは後方に飛び跳ね、煙から遠ざかる。 だが後ろから走ってくるアリサは静止できず、煙の中で立ち往生する。 煙の先には、こちらへ突進しようとするリリス。 「あぶない!」 リンクは叫ぶことしかできなかった。 未だ跳躍で空中にいる彼には、アリサのサポートにはいることも、 攻撃の態勢に入ったリリスを妨害することもできない。 それでも、この状況でどうやったらリリスを止められるか、アリサを守れるか必死に考える。 まるでスローモーションのように動く情景で。そんな彼の横を、 黒い、閃光が走った。 ◇ ◇ ◇ リンクくんが咄嗟に後ろに跳んで、 アリサちゃんが煙に巻き込まれて、 それから煙の向こうから飛び出そうとしているリリス。 皆より後ろにいた私は、そのすべてを見ることができた。 アリサちゃんがリリスに気づく様子はない。いや、煙のせいか様子自体が変だ。 あれじゃあアリサちゃんは、リリスの攻撃を避けれない。 私が間にはいって、プロテクションを張って攻撃を防がないと。 だけどあの勢いじゃこの距離をデバイスなしでフライアーフィンで詰めて、 それからすぐにプロテクションを張ってすぐ防御しても、 リリスの攻撃を到底受け止めきれない。 私の盾も、私の体も貫通して、アリサちゃんは結局助けられない。 私の中のもう一人の私が告げる。 「アリサちゃんを見捨てて、今作れる精一杯のディバインシューターをぶつけよう」って。 アリサちゃんは死んでしまうけど、リリスに大ダメージを与えられるって。 そうしたらリンクくんと一緒に、リリスを殺せるって。 確かにそうしたら、今後リリスに殺されてしまう人たちがいなくなる。 アリサちゃんは犠牲になってしまうけど、その他のたくさんの人は助かる。 だけど、その為に大切な親友が殺されるのを見過ごす。 そんな理性を、私は受け入れたくなかった。 絶対に、いやだった。 「感情」が「理性」を拒む。 全力で、全開で。 認めたくない。そんなこと考えてしまう自分を、認めたくない。 友達を殺させてまで、相手を殺す方法を考えてしまうなんて、絶対いやだ! そう考えていたら、咄嗟に体が動いてた。 アリサちゃんの前に割り込んで、魔法の盾を前面に張った。 リリスの攻撃を受け止める。でも「もう一人の私」が言うとおり、直ぐに盾にひびが入る。 だけど絶対にあきらめない。 アリサちゃんは、絶対助けるんだ。 私の魔法は、誰かを殺すためにあるんじゃない。 大切な誰かを、守るためにあるんだ。 「全力……全開……!」 でも限界はやってきた。 私も煙を吸っちゃって、頭がぼーっとしてきた。 うまく魔法を紡げない。 盾が破れる。リリスの手が私のお腹を指していった。 「はああああ!!」 リンクくんがリリスに斬りかかってく。 リリスのお腹から血が噴きでてくる。 リリスはリンクくんを蹴り飛ばして、逃げていった。 お腹が痛い。 意識が、遠のく。 アリサ、ちゃんは? アリサちゃんは、どうなったの? 私は鈍く痛むお腹を押さえて、後ろに視線を送る。 そこには倒れたアリサちゃんがいた。 お腹は、空いてない。 リリスの攻撃は、アリサちゃんまで届いていない。 よかった。 心からそう思える。 私の命は、ここで終わっちゃうけど、大切な友達は守れた。 「もう一人の私」のいった結末にはならなかった。 「理性」の告げた、残酷な未来を変えられた。 私、友達を守れたよね? ◇ ◇ ◇ インデックスが追い付いた時そこにいたのは、 眠っているアリサと、 腹部に大きな穴をあけ血を流すなのはと、 そのなのはを抱えて、涙するリンクだった。 「リンク……」 インデックスはリンクに声をかけるが、次に続ける言葉が見つからない。 「……僕、さ……時の勇者なんだ。」 「………」 「時の勇者にしか抜けないってマスターソードを抜いてさ、 ハイラルって世界でさ、世界を闇に陥れたガノンって魔王を倒してさ、 タルミナでも、ムジュラの仮面が月を落とそうとするのを防いでさ、 自分でも、旅をして強くなったって思ってたんだ……」 旅をして、強くなったって思ってた。 今の自分なら、大人にならなくてもマスターソードに認めてもらえるくらい、 立派に成長したと思ってた。 「でも、今の僕は強い敵を倒せない! 守るって誓った子も守れない! 目の前にいる子すら守れない!!」 「リンク……」 「強く、なりたいよ……」 力が、ほしい。 どんな相手にも負けない力が、 大切な仲間を守れる力が。 知恵が、ほしい。 相手の策略に打ち勝つ知恵が、 この殺し合いから脱出できる知恵が。 そしてなにより、勇気がほしい。 逆境にも崩れない勇気を。 皆の心ごと守れる勇気を。 彼の左手に宿るはずの勇気のトライフォースは、光らない。 今の彼には、力、知恵、勇気、すべてが足りなかった。 【A-3/工場通路/2日目/黎明】 【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】 [状態]:左太腿と右掌に裂傷(治療済み)、左肩に打撲、足に軽度の凍傷 [装備]:勇者の拳@魔法陣グルグル、コキリの剣@ゼルダの伝説 [道具]:基本支給品一式×5(食料一人分-1、飲料水を少し消費) 歩く教会の十字架@とある魔術の禁書目録、時限爆弾@ぱにぽに、エスパー錠とその鍵@絶対可憐チルドレン、 じゃんけん札@サザエさん、ふじおか@みなみけ(なんか汚れた)、5MeO-DIPT(24mg)、 祭具殿にあった武器0~2つ程、祭具殿の鍵、裂かれたアリサのスリップ(包帯を作った余り) [服装]:中世ファンタジーな布の服など。傷口に包帯。 [思考]:……… 第一行動方針:強くなりたい。 第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する(無理なら…?)。 第三行動方針:ニケ達と合流し、エヴァの伝言を伝える。 第四行動方針:もし桜を見つけたら保護する。 基本行動方針:ゲームを壊す。その後、できることなら梨花の世界へと赴き、梨花の知り合い達に謝罪したい。 参戦時期:エンディング後 [備考] リンクが所持している祭具殿にあった他の武器が何なのかは不明。少なくとも剣はないと思われる。 祭具殿の内部を詳しく調べていません。 【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは】 [状態]:全身に軽い火傷(右腕・顔は無事)、左腕から出血(打撲、軽度)、背中に切り傷 上記の怪我は全て応急処置済み。眠り火の催眠効果、右肩に切りキズ(動作に支障あり) [装備]:贄殿遮那@灼眼のシャナ、カレイドステッキ@Fate/stay night [道具]:なし [服装]:ショーツ一枚。傷口に包帯。 [思考]:………(催眠中) 第一行動方針:???????? 第二行動方針:はやての遺志をついで、自分に出来る事をする。 第三行動方針:はやての腕や色々な物を盗っていたパタリロの捜索。 基本行動方針:(みんなと一緒に)ゲームからの脱出。 【インデックス@とある魔術の禁書目録】 [状態]:高熱、全身に軽度の凍傷、軽い貧血気味、 背中に大きな裂傷跡と火傷、足裏に擦過傷(共に応急手当て済み) [装備]:水の羽衣(背部が横に大きく裂けている)@ドラゴンクエストⅤ [道具]:支給品一式(食料-1日分、時計破損)、 ビュティの首輪、鉄製の斧@ひぐらしのなく頃に(?) [服装]:私立聖祥大付属小学校の制服の下に水の羽衣。背中と足にシルクの包帯。 [思考]:リンク…… 第一行動方針:………… 第二行動方針:ヴィータを捜し、説得する。 第二行動方針:ニケ達と合流する。 第三行動方針:紫穂の行方の手掛かりを探す。エヴァの説得も諦めていない。 第四行動方針:落ち着いたら、明るい所でじっくりビュティの首輪を調べたい。 基本行動方針:誰にも死んで欲しくない。状況を打破するため情報を集め、この空間から脱出する。 [備考] 拾った双葉の型紐が切れたランドセルに荷物まとめて入れています。 インデックス自身のランドセルは壊れているので内容物の質量と大きさを無視できません。 ◇ ◇ ◇ うまくいった。 あたしは、ちゃんと戦えた。 ちゃんと考えて、戦えた。 この工場にいる敵を相手にするとき、どうすれば負けないかって考えた。 それでまず、自分の姿をどうにかしようって思った。 たかまちなのはやさっき戦ったシャナって子みたいに、あたしは見つかり次第狙われる。 この工場でも、もし中にいる人があたしが相手に気づくより先にあたしのことに気づいたら。 なのはの時のように出会いがしらに攻撃を食らうこともあり得る。 だったらあたしがリリスだって気付かれないようにすればいい。 どうしようかと考えてふと目がとまったのが工場の近くの盛り上がった土だった。 それが誰かを埋めたあとだって気付いて、掘り返して中にいた金髪の子を見つけた。 あたしはニアの持っていた道具の一つ、メタちゃんに変身を命じた。 変身してもらうのはこの女の子の顔。 そして、その顔をあたしの顔に張り付けた。 これであたしの顔はこの子と瓜二つの顔になった。 あとは着ている服も、あたしだと分からないように別のものに変えた。 この子は裸だったから、ニアの服を真似してみた。 これでいきなり襲われるなんてこと、ないと思う。 戦う時も、以前の「遊んでいる」あたしのようにふるまうことにした。 その方が、みんな油断するかもしれないと思ったから。 うまくいかないかもしれないけど、やれることはやっておこうって思った。 工場にいたのは4人。たかまちなのはと、ニケといっしょにいた白い子。 それに剣を持った子が二人。緑の男の子とメイド服をきた女の子。 予想外だったのは、あたしが変装したこの子が、なのはとメイドの子の知り合いだったこと。 だからなのかな?二人とも緑の子と比べてものすごく隙だらけだった。 二人とも、こっちの先手に面白いくらいにかかってくれた。 それから緑の子と戦ったけど、ちょっと焦ってるみたいだった。 ちょっとこっちが攻撃のパターンを変えただけで、あっさりと攻撃をくらっちゃった。 そのまま一気に皆倒せるかなって思ったんだけど、なのはやメイドの子の回復が思ったより早かった。 二人とも腕を片方つぶしてもそれなりに戦えるみたいだし、 緑の子も焦りがなくなっちゃった。 3人で戦われると、ちょっと勝てないと思った。 だからあたしは逃げた。 そしたら思ったとおりなのは達は追いかけてきた。 それから、罠を仕掛けていた部屋を探した。 ニアの持っていた眠り火。説明書を何度もよく呼んで、煙を吸ったらボーとしちゃうものだってわかった。 だから、誰もいない部屋に二つ火をつけて放り込んでおいた。 あたしは煙でいっぱいになってるはずの部屋を目指して、逃げた。 その間に自分の顔にもう一度メタちゃんをくっつけて、今度はマスクになってもらった。 これであたしが煙を吸っちゃうことなんて、ない。 眠り火の煙でいっぱいになった部屋を壊して、中の煙をなのは達に向けた。 巻き込まれたのは一人。最初はメイド服を着ていていまはチャイナドレスの子。 なのはは巻き込むのには少し早すぎたし、緑の子は煙を見てすぐに飛びのいちゃった。 だからあたしは煙をもろにくらったチャイナドレスの子を狙った。確実に殺すために勢い付けて。 計算外だったのは、なのはだった。 あんなに距離が離れてたのに、一瞬で私の前に出てきて攻撃を受け止めた。 そのせいで狙っていたチャイナドレスの子には攻撃を当てられなかった。 それだけなら殺す対象がチャイナドレスからなのはに変わっただけだったんだけど…… なのはの防御が思ったより硬くて、そのせいで緑の子の攻撃を思いっきりくらっちゃった。 結構深いかも、この傷。こうして飛んでるだけでもずきずきと痛む。 考えるって難しい。 考えて、作戦を立てても、うまくいかない時もある。今回も危なかった。 でも考えた作戦が、少しでも成功するって言うのは、なんていうか楽しい。 自分の計算通りに物事が進むっていうのはちょっと気持ちいい。 グリーンもこんな感じで私に指示してたのかな? また、考えないといけないことがある。 あたしは放送前にイシドロを殺したはずで、ジェダ様の天気予報の前にニアを殺した。 それに今なのはを殺したはずだから、あたしにはご褒美の権利がある。 このご褒美を、どう使うのが一番いいのかな? 少し前のあたしなら、自分を回復してもらってまた遊びに行ってたと思う。 だけど、考えることを覚えたあたしは、それで本当にいいのかよく考える。 回復以外のご褒美。あたらしい支給品と、情報。 そのどっちも、今のあたしは生かして戦える……と、思う。 例えば支給品をもらう。 今回つかった眠り火やメタちゃんみたいに、役に立つものをもらえたら、 また考える材料が増える。作戦をもっとたくさん立てられる。 例えば情報をもらう。 今回はたまたま、変装に使ったのがなのは達の知り合いだったけど、 もし最初から知り合いのことを知った上で変装したらどうなる? どんな相手にも不意うちができると思う。 他にも今は考え付かないことができるかもしれない。 それともやっぱり、回復してもらう? 緑の子に受けた傷はかなり大きい。 このまま戦っても相手がそれなりに強かったら勝てないし、少し休む必要がある。 暗闇と雨で、周りはほとんど見えないから適当なところで休めばきっと見つからない。 だけど獲物はほとんど建物にいるはずで、 相手が建物の中にいるってわかってるなら作戦も立てやすい。 貴重な雨で暗闇の時間を休憩に使っちゃっていいのかな? どうするのが一番いいか、考えよう。 グリーンならどう考える?あたしは、どう考える? 考えて、考えて、考えよう。 あたしが勝つために、もう一度グリーンと会うために。 【A-3/工場外/2日目/黎明】 【リリス@ヴァンパイアセイヴァー】 [状態]:右足と左腕にレーザー痕。顔に酷い腫れ。全身打撲。(以上全て応急手当済み) 疲労(小)。全身に軽度の火傷。額に浅い切り傷。背中に打撲。 左肩にわずかな痛み、右肩から左胴にかけて深い傷、『考え』る事に目覚めた。 [装備]:首輪×2(グリーンとニアのもの。腕輪のように両腕に通している) [道具]:基本支給品×2(ランドセルはニアのもののみ)、眠り火×6@落第忍者乱太郎、魔女の媚薬@H×H、 メタちゃん(メタモン)@ポケットモンスターSPECIAL、モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL きせかえカメラ@ドラえもん [思考]:どうしよう、かな。 第一行動方針:ご褒美の使い方を考える。 第二行動方針:回復しない場合はどこかで休息を取る。 基本行動方針:優勝して、グリーンの魂ともう一度語り合う。もう「遊び」に夢中になったりはしない。 [備考]: 荷物の中の『魔女の媚薬@H×H』には説明書がついていません。 C-6ラブホテル内に小狼の空っぽのランドセルが放置されています。 【高町なのは@魔法少女リリカルなのはA's 死亡】 ※アゾット剣(短刀ver)@Fate/stay night、クロウカード『希望』@CCさくらがなのはの死体の近くにあります。 ≪000 ? 時系列順に読む 000 ?≫ ≪254 Compare 投下順に読む 256 非常灯だけが見ていた≫ ≪253 人々の運命、神々の運命 リンクの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪253 人々の運命、神々の運命 インデックスの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪253 人々の運命、神々の運命 アリサ・バニングスの登場SSを読む 000 [[]]≫ ≪253 人々の運命、神々の運命 高町なのはの登場SSを読む ≪240 新たな武器と共に≪245 臨時放送、あるいはイレギュラー リリスの登場SSを読む 000 [[]]≫
https://w.atwiki.jp/jojosyana/pages/47.html
黄昏時の喧噪。 血のように赤い夕焼けに染まる繁華街とざわめく人の流れ。 その中を承太郎は銜え煙草で歩いていた。 周囲の人間は人混みを掻き分けるのに苦労しているが、承太郎にその必要はなかった。 圧倒的な彼の存在感の前に気圧された人間が、勝手に道をあけるからである。 日本人離れした長身。 鍛え抜かれ引き締まったモデル顔負けのスタイル。 整った鼻梁の完璧すぎる美貌。 夕焼けの光で琥珀がかり、神秘的な光を点したライトグリーンの瞳。 専用にコーディネートしてある前衛的なデザインの学ランが、 その魅力をより一層引き立てていた。 首筋から仄かに立ち上る麝香の残り香に合わせて、 襟元から垂れ下がった金色の鎖が擦れて澄んだ音を立てる。 すれ違った女性が皆、振り返って頬を紅潮させていたのは夕日の所為ではないだろう。 切れ切れの雲の彼方に沈みつつある夕日が、その全てを寂寥の赤に染めていた。 そんな何気ない日常の風景。 それは唐突に何の脈絡もなく終わりを告げた。 突然、炎が承太郎の視界を満たした。 澄みつつも不思議と深い赤の炎が。 その最初の瞬間、承太郎は銜えていた煙草を口から落とした。 周りを壁のように囲み、その向こうを霞ませる陽炎の歪み。 足下の火の線で描かれる、文字とも図形ともつかない奇怪な紋章。 歩みの途中、不自然な体勢で、瞬き一つせずピタリと静止する人々。 まるで世界が裏返ったかのような、異様な体感が承太郎を包む。 「・・・・・・どこだ?ここは?」 彼らしくない、あまりにも平凡な言葉が口から漏れる。 表情にこそ現れないが承太郎は承太郎なりに混乱していた。 「どこか?」と問われれば、今の今まで彼が歩いていた繁華街としか答えようが無い。 何もかもが「不自然」に覆われていたとしても、「場所」は変わっていないのだから。 しかし、承太郎が考えをまとめる間もなく「不条理」は轟音と共に来襲した。 奇妙なもの・・・・・が動きを止めた雑踏の中にそびえていた。 子供向けのマスコットのような三頭身の人形。 もう一つは有髪無髪のマネキンの首を固めた玉。 いずれも長身を誇る承太郎の倍はあった。 その怪物たち、人形が巨体を揺り動かしてはしゃぎながら耳まで裂けるように、 首玉がけたたましい声を幾重にも重ねて、横一線にぱっくりと、 口を開けた。 途端に、止まっていた人々が猛烈な勢いで燃え上がった。 奇妙な事だが、熱も匂いも感じさせない、しかし異常に明るい、炎。 燃える人々の炎の先端が、細い糸のようになって宙へと伸び、 怪物達の口の中へ吸い込まれていく。 (・・・・・・悪霊!いや、ジジイの言っていたスタンドか!?) フリーズしていた承太郎の思考がようやく再起動を始める。 炎渦巻く紅い空間の中、彼は一人取り残されたように立っていた。 そんな彼の存在に、怪物が二人(?)してようやく気付いた。 人形が首だけをぐるりと回し、傾げた。 「ん??なんだい、こいつ。」 可愛いマスコットに相応しい子供っぽい声。 巨大なガラス玉の瞳が自分を睨んでいる。 いつしか首玉も丸ごと向き直っていた。 真中にぱっくりと開いた口から、若い女の声で言う。 「さあ?御『従』では・・・・・・ないわね。」 「でも、封絶の中で動いてるよ。もしかして『ミステス』?」 「・・・・・・・に、限りなく近いモノだと思うわ。『トーチ』じゃないみたいだけれど。 でも、人間の器の中に途轍もない力が内蔵されてる。 久しぶりの嬉しいお土産ね。ご主人様もお喜びになられるわ。」 「やったあ、僕達、お手柄だ!」 子供っぽい開けっぴろげな歓声を上げた人形が、 ズシン、と粗雑な大足を一歩、承太郎に向けて踏み出した。 耳元まで裂けた口で、ニタリと笑いながら地響きを立ててこちらに向かってくる。 「じゃ、さっそく・・・・・・」 巨大な人形の視界を覆うような右手が承太郎を掴み、軽々と持ち上げ、 「いただきまーーーーーーーーす!!」 耳元まで裂けた口を大きく開けた。 グシャッ!! 重苦しい音ともに人形の口が閉じた。 否、正確には『閉じさせられた』。 歯の隙間から白い蒸気が音を立てて漏れる。 掴まれた承太郎の身体から生えた2本の腕。 その右拳がボクシングでいうスマッシュの角度で人形の顎に撃ち込まれ、 内部に深々とメリ込んでいた。 逃げ場の無い場所で跳弾の如く暴れ回った余波の為、顔面に地割れのような亀裂が走る。 同様に口の中も悲惨な事になっているだろう。 「いきなり出てきて、何調子コイてやがる・・・?テメェ!」 自分を「お土産」呼ばわりした相手の片割れを、承太郎は睨めつけた。 「っうぎゃああああああああああ!!」 絶叫と共に再び開いた人形の口から、バネやゼンマイなどのクラシックな機械部品が 薄白い火花と一緒に吐き出された。 痛みを感じるかどうかはしらないが、 ともあれ緩んだ腕の拘束から自由になった承太郎は、燃えるアスファルトに手を付いて着地する。 不思議と熱さは感じなかった。 人形はその土管のような膝を直角に折り曲げて前のめりに倒れる。 ズゥン!と、ダンプが横転したような重低音が紅い空間に響いた。 砕けた顎をおさえ、道路の上で転がり回る人形の頭を承太郎は踏みつける。 「おい?テメーの『本体』はどこだ?どっかで操ってるヤツがいるはずだ。」 「うあぁぁあぁ!僕の顔があああ!!よくも、よくも!よくもををを!!」 話がまるで噛み合わない。 苛立った承太郎は頭に乗せた靴の先端に力を込めた。 「ぎゃあああああああ!!痛い!痛い!痛いぃぃぃぃぃ!!」 巨大な外見とは裏腹に、あがる悲鳴は幼い子供の声だった。 その事に、承太郎の込める力が意図せずに緩む。 それを敏感に感じ取ったのか、いきなり人形が立ち上がった。 反射的に出たバックステップで承太郎は背後に飛びさる。 その肩を伸びてきた人形の両腕が掴んだ。 「アハハハハハァ???!!バーーーーカ!!死んじゃえぇ????!!」 頭上から見上げる形で人形の顔があった。 愛くるしかった顔面は半壊しているので、最早見た目的にも完全なモンスターだ。 軋んだ音を立てて開いた口の中から紅蓮の炎が顔を出す。 その色彩が先程の人形の「行為」を呼び起こした。 (・・・こいつはさっき、オレの目の前で『動かなくなった人間を燃やして喰った』 ・・・・・・『喰いやがった』!) 認識した事実に慈悲の心は跡形もなく消し飛んだ。 頭蓋の奥で正気を司るコードが数十本まとめて千切れ飛び、 淡い色彩の碧眼に怒りの炎が燃え上がる。 熱く。激しく。燃え尽きるほどに。 吐き出された炎の洪水が掴んだ人形の手ごと承太郎を呑み込んだ。 「アハハハハハハハハハハハハ!! ざまぁ?みろ!! キャハハハハハハハハハハハ!!」 炎に呑み込まれた人間の姿に、人形は勝利の狂声をあげた。 「・・・・・・何が・・・可笑しい・・・・・・!」 人形の狂声を遮るように後ろから怒気の籠もった声があがる。 人形は首だけで振り返った。 いつの間にか承太郎は人形の背後にいた。 火傷は疎か服に焼け焦げ一つすらついていない。 「な!?ど、どうして!?確かに僕の炎で焼かれたはずなのに!」 承太郎が炎に呑まれる瞬間、足から伸びたスタンドが軸足を高速で反転させ、 発生した遠心力が掴まれた肩を引き剥がすと同時に背後に回り込ませたのだ。 炎は音速で巻き起こったドーム状の旋風が弾き飛ばした。 「残像」を攻撃していたという事実に人形だけが気づかない。 「・・・・・・お前・・・・・・お前・・・・・・一体・・・・・・!?う、うああ・・・・・・っ」 承太郎の碧眼で渦巻く怒りに、人形でも「恐怖」を感じるのか作り物である真鍮の歯がカタカタと鳴る。 「『人間を燃やして喰うのが』そんなに可笑しいかッッ!テメェッ!!」 「う!うわあああああああああ!!」 神速で承太郎身体から伸びたスタンドの腕が、 絶望の叫びをあげる人形に直突きのラッシュをゼロコンマ1秒以下で叩き込んだ。 分解され砕け散った人形の部品が薄白い火花と共に路面に降り注ぎ、 バチバチと音を立てて爆ぜる。 「次はテメーだ。」 承太郎は逆水平に構えた右手で女の声で喋る首玉を指さした。 「何の目的があるかはしったこっちゃねーが、 動けなくなったヤツらを女だろうが子供だろうが皆殺し。 テメーさえよけりゃあいいという・・・・・・ もはや地球上に存在してていいもんじゃあねーな。」 承太郎は無数のマネキンの首の集合体へ距離をつめた。 その事に危機を感じたのか、突如、開かないはずのマネキンの口が開き、 甲高い叫声があがる。玉に埋め込まれた首の数だけ全部。 それに合わせるように、承太郎の周囲の空間に、無数の巨大な火の玉が出現した。 その中から今バラバラにしたものと同じタイプの人形が次々と現れる。 その数、約50体以上。 それぞれ色や模様が違い、なかには剣や槍で武装しているものもいた。 「なるほど、一人じゃかなわねーから数にものをいわせるという事か? 臆病モンが考えそーな事だぜ。」 微塵の同様もなく承太郎は言い放つ。 どんな状況に陥っても、自分が負ける事は有り得ないと確信しているかのように。 「いいだろう・・・半端な事じゃこのムカつきは収まらねー。 まだまだ暴れたりねーぜッ!」 前方で蠢く巨大な人形の群に向かって承太郎は駆けた。 その長身からは想像出来ない俊敏さだった。 人形は方円を組んで承太郎を取り囲む。 すぐさまに振り上げられた拳や剣が唸りをあげ、 前後左右さらに上下とありとあらゆる方向から襲い掛かってきた。 (来い!) 承太郎は精神の深奥に存在する『ソレ』に強く呼びかける。 待ちかねたように『ソレ』は、彼の身体から躍り出てその全身を現した。 「星の白金(スタープラチナ)!」 承太郎の呼び声に感応するようにスタンド、 スタープラチナは襲い掛かる巨大な拳の群に自分の高速の拳を向ける。 『その最初の一つ』がブツかりあった時、 体積比で遙かに上回る人形の拳は、固められたスタンドの拳の前に 跡形もなく粉砕された。 物理法則を完全に無視した現象だった。 スタンドはそんな事実至極当然だとでもいうように、 視界に存在する全ての人形に向けて拳の弾幕の狂嵐を一斉射撃する。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラぁ!!!」 猛る承太郎。 スタープラチナの咆吼。 ぐにゃりと空間が歪むように全ての人形、 それもありとあらゆる箇所に隙間無く拳型の刻印が穿たれた。 同時に巻き起こる衝撃の余波で陥没した人形達十数体の全身が弾け飛ぶ。 破壊の轟音は『その後で』やってきた。 全ては刹那の間。瞬き一つに満たない時。 無数の人形の攻撃が承太郎の身体に到達する前の出来事だった。 右手をズボンのポケットに突っ込んで立つ承太郎の前に、 スクラップにされた人形の残骸が豪雨のように降り注ぐ。 弾けた空気が生み出した気流に学ランの長い裾が靡いた。 「アラストールとかいうジジイに感謝しねーとな。 「名前」があるとスタンドが思い通りによく動くぜ。 さて、残りはあと半分といった所か・・・」 背後に向き直った承太郎に人形達はたじろく。 右手をポケットに突っ込んだまま悠然と歩を進めてくる承太郎に対し、 あろうことか後退までする始末だった。 承太郎が再びスタンドを繰り出そうとしたその瞬間。 輝く白銀の光が真一文字に人形達の群を斬り裂いた。 空間がズレたように人形の上半身が胴体から音もなく滑り落ちる。 その数10体以上。 切断面は鏡のように滑らかだった。 人形は自分が斬られた事すら認識出来なかったのか、 ガラス玉の瞳は最後まで承太郎を見たままだった。 残った下半身から血の代わりに白い火柱が噴き上がる。 (・・・・・・何だ?新手のスタンド使いか?) ゆらめく陽炎の向こう側。 そこに承太郎は見た。 焼けた鉄のような灼熱を点す両の瞳。 火の粉を撒いてたなびく長い髪。 可憐な指先に握られた戦慄の美を流す大刀。 黒寂びたコートの裾が斬撃の余韻に靡いて揺れていた。 交差する二組の瞳。 碧眼と灼眼。 承太郎とシャナ、二度目の邂逅だった。 聞きたい事は山ほどあった。 言いたいことは山ほどあった。 だが二人が同時にとった選択は「言葉」ではなく「行動」だった。 互いに右の方向に向かって疾走を開始する。 合わせ鏡の立ち位置だったので結果的として真逆の方向に分かれる事になった。 「前門の虎、後門の狼」 そのロジックが現実のものとなった為、驚愕でアスファルトと道路の上で 棒立ちになっている数十体の人形達。 それに向けて承太郎はスタンドを、シャナは白刃を繰り出した。 二人の戦闘スタイルもまるで合わせ鏡のように対照的だった。 スタンドのパワーギアをゼロコンマ一秒で限界MAXに叩き込み、 音速に達したスタンドが繰り出す拳の弾幕によって、まるで黄金の旋風の如く全てを巻き込み全てを破壊する承太郎。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!」 その姿、まさに疾風迅雷。 対して、必要最低限の動きで相手の力さえも利用しつつ、 鋭敏な頭脳で緻密にコンビネーションを組み立てながら白銀の刃で相手を斬り捨てていくシャナ。 一見地味だが、完成されたその動きは刹那の余韻すら残さず人形達を両断し、物言わぬ骸へと化しめていく。 「っはあぁっ!!」 その姿、まさに鎧袖一触。 戦闘、と呼ぶにはあまりにも一方的過ぎる展開だった。 瞬く間に炎で覆われた空間は破壊されたスクラップと、両断されたジャンクの山で埋まっていく。 承太郎とシャナ。 たった二人によって52体もいた人形は、出現してからたった3分で全滅した。 最後に一つ、道路の真ん中に残っていた人形に向かって承太郎はスタンドを放った。 回る首でしきりにおろおろとしていたが別にどうでもいい。 「ッオラァッッッ!!」 承太郎の身体からカタパルトで射出されたように神速で飛び出たスタープラチナが、 その勢いと全体重を乗せたオーバーハンドブローを人形の左胸に叩き込む。 と、ほぼ同時に右胸から白銀に輝く刃が飛び出してきた。 榴弾の直撃を喰らったかのように人形の胸元がバックリ抉れて爆散する。 開けた視界で碧と紅、二つの瞳が再び交差した。 シャナの大刀、贄殿遮那の切っ先は承太郎の喉元。 承太郎のスタンド、星の白金(スタープラチナ)の右拳はシャナの眉間の手前でそれぞれ停止している。 「・・・・・・なんで、『いるの』?ジョータローとか言ったわね?お前。」 双眸に灼熱の光を点したシャナが、その凛々しい視線を承太郎に向けた。 「やれやれ、そいつはこっちのセリフだぜ。ウチのジジイと一緒に帰ったんじゃあねーのか?」 「異変を感じたから来たまでだ。よもや貴様が『封絶』に取り込まれているとは想定していなかったがな ・・・・・・息災だったのか?」 銀鎖で繋がれたシャナの胸元のペンダント、アラストールが応える。 「まぁな・・・・・・だが「本体」がどこにいるのかわからねー。 さっきから探しちゃいるが、スタープラチナの目と耳でもみつからねーんだ。」 承太郎はシャナではなく、アラストールに言った。 「ウチのジジイの話じゃ『遠隔操作』のスタンドは『パワー』が弱いそうだが・・・・・・ あんなフザけた人形がわらわらと出てくるようじゃあ、どうやらデタラメだったらしーな。 とうとう本格的にボケやがったか、あのクソジジイ。」 学帽の鍔で目元を覆いながら、承太郎は苦々しく吐き捨てる。 「バカね。「本体」なんかどこ探したっているわけない。 っていうか、アレはお前が考えてるような幽波紋(スタンド)じゃない。」 「なんだと?おいクソガキ・・・・・・それは一体どういうことだ?教えな。」 「ク!?・・・・・・・・・・・お前!言うに事欠いてなんて事いうのよッ!」 シャナはその髪と瞳に加えて顔まで真っ赤になって言った。 『徒の王』にその容姿の事で皮肉めいた事を言われた事は何度もあるが、 こんな直接的な言葉で詰られたのは初めてだ。 最も承太郎にとっては別段何の悪意もなく、「お嬢ちゃん」と言っている感覚に近いのだが。 問題は、承太郎がその事は言わなくても誰の目にも明らかだと思っており、 逆に他人にはそれが全く伝わっていないという点だ。 「ン?」 目の前のシャナの怒声よりも遠くの首玉の妙な動きが気になった。 戦いの熱に浮かされて不覚にも目標から随分離れてしまったらしい。 首玉は振動するように身体を揺すぶらせたと思ったら、いきなり道路からバウンドして大きく後方に跳ねた。 そのままピタリと空中に固定されたように制止し、そして例の如く埋め込まれたマネキンが叫声を響かせる。 しかし今度はバラバラではなく、一部の狂いもなくマネキン全てが一斉に鳴いた。 その叫声に煽られるかのように、バラバラになって路上に散乱していたスクラップとジャンクの山が カタカタと音を立てて蠢いた。 分解された機械部品。その中で比較的無傷のものだけが空中に浮かんだ首玉に向かって集まっていく。 それが首玉の表面に付着して瞬く間に周囲を覆っていった。まるでジグソーパズルのピースのように あるべき場所に組み込まれていき、みるみるうちにサイズを膨張させ、人の形を成していく。 最終的に生まれたものは一体の人形。しかしその大きさは規格外で横の五階建ての雑居ビルを上回った。 ゾンビのような剥き出しの機械部品がそのおぞましさ増長させ、 本来爪が在る指先に武器であった剣や槍が鋭く尖っている。 最早人形とはいえない、完全な異形だった。 「・・・・・・やれやれ、数でも勝てねぇと知ったら今度はデカくなる、か・・・・・・ 芸のねぇヤローだ。しかし、あんだけデカイとブッ壊し甲斐がありそうだぜ。」 (アレをブチ壊せばかなりスッキリ出来そうだ・・・・・・) 再び闘争心に誘発された笑みを浮かべて歩み出る承太郎を、 シャナの細い小さな腕が制した。 「アレは私の『獲物』。お前は引っ込んでて。」 そう言って焼き付くような鋭い視線を承太郎に向けてくる。 「知ったこっちゃねーな。あの悪趣味なマネキンには用がある。」 「それこそ知ったこっちゃないわ。フザけた事言わないで。」 「テメーに指図される筋合いはねぇ・・・・・・!」 「うるさいうるさいうるさい。お前に選択権はないわ!」 「やめよ。戦いの最中だ。」 重く低い声でアラストールが言った。 「承太郎よ。貴様の心の内はだいたい想像がつく。『燐子』が人の存在を喰らう所を見たのだな? ・・・・・・・・・・・・が、とりあえずここは引け。歳長であるならそれが筋だ。」 穏やかな声だった。ささくれ立った神経が宥められるような。 そのアラストールの言葉に承太郎は「フン」と小さく鼻を鳴らす。 「・・・・・・ジジイ。アラストールとか言ったな?確かテメーには借りがあった。 いいだろう。そのガキのお手並み拝見といかせてもらうぜ。」 「うむ。」 「ジジイ」という言葉が侮辱と受け取れたが、 アラストールが何も言わない以上、自分も何も言う事が出来なかった。 しかし何か面白くない。 先刻、幽波紋(スタンド)の名付け親になった事といい、 ジョセフの孫というのもあっての事なのか、どうやらアラストールは このジョータローとかいういけ好かない男を随分と買っているようだ。 それがまた、無性に面白くない。 「・・・・・・来るぞ。」 シャナの葛藤はアラストールの言葉で中断を余儀なくされた。 いきなり目の前のアスファルトが裂けた。 砕けたコンクリートの飛沫と、吹き飛ばされた土砂が暴風のように襲い掛かる。 路上に無数の剣と槍が突き立っていた。 異形が指先の武器をミサイルのように飛ばしてきたのだ。 瞬時にサイドステップで左方向に回り込んでいたシャナは左手を一振り、 コートの裾を広げて伸ばし自らを守る盾とした。 その表面に突き当たったコンクリートの飛沫は、触れるそばから燃え上がり、 裏には一点のへこみもつけられない。 シャナ同様、ズボンのポケットに手を突っ込んだままバックステップで後方に飛び去っていた承太郎は、 端から防御など選択肢にいれず襲い掛かる障害物を全てスタープラチナで粉砕した。 着地と同時にシャナのコートの裾がフワリと舞い、一瞬その全身を覆い隠す。 彼女はその間に左手を柄に戻し、柄頭を左脇の奥に引き込んでいた。 右肩をやや前に突き出す、刺突の構え。 だが、シャナが首玉が取り込まれた左胸の部分に突貫する前に、 異形は軋んだ音を立てながら、巨大な両腕を胸の前に交差して防御態勢をとった。 実に単純な構えだが、明け透けすぎる故に撃てる術がかなり限定される。 巨大過ぎる為、腕を挟むとシャナの長刀でも異形の「本体」には届かない。 さらに距離が遠すぎて貫通力が分散されるので、腕が串刺しになることを覚悟で受け止められれば、 逆にこっちが捕まる事になる。 その事を認識した異形はその醜い瞳をニヤリと歪め、巨大な口を耳元まで開いて炎を吐いた。 炎の瀑布。誇張でもなんでもなく、本当に路上の全てを覆い尽くすほどの量で、 炎の濁流がシャナを呑み込もうと襲い掛かった。 シャナは瞬発力で路面に扇形の痕が付くほどの踏み切りを付け、左斜めに飛び去った。 足跡は駆け抜けた炎の濁流によって蒸発する。 視界の隅に承太郎の姿が眼に入った。スタンドで高速移動した路地裏で煙草を吹かしている。 アラストールに言った通り、高みの見物を決め込むという事だろう。 だが、その戦闘中に不謹慎な、あるいは余裕に満ちた態度に「カチン」ときた。 異形はそのシャナの飛び去った方向に再び狙いを定めた。 しかし、炎が吐き出される前に、シャナは前方のビルの窓枠を蹴りつけ更に上昇した。 異形が眼で追う暇もなく、今度は換気用のダクトを蹴りつけて 獲物を狩る鷹のように前方左斜めに急降下してくる。 着地はせずにそのままガードレールが変形するほど強く蹴っとばし、再びシャナは高速で宙に舞い上がった。 ドラッグストアの看板を、BARのネオンを、曲線を描く街灯を、花屋の庇を、赤い郵便ポストを、 およそ視界に存在する全てをシャナは足場にしてジグザグに高速で飛翔しながら、 幻惑すると同時に異形との距離を詰めていく。 異形が当てずっぽうで炎を吐くが、無論命中するわけもなく承太郎にそこへ 吸い殻を指で弾いて捨てられる始末だった。 あっというまにゼロの距離に達し、ワンボックスカーほどもある異形の足下に シャナは八字立ちで着地する。 炎髪が舞い上がり吹雪のように火の粉を撒いた。 だが、射程距離に入ってもそこですぐに攻撃を仕掛けず、また残像を残して左斜めに飛び去った。 そして今度は異形の目の前で先程と同じ動作が繰り返される。 立体ではなく平面で。 しかし飛行距離が縮まった為、その速度と軌道の複雑さは段違いだった。 炎髪が火の粉を撒くのでそれが軌跡となりまるで紅い陽炎、もしくは流星が何度も飛来しているようにもみえる。 異形はシャナを攻撃しようと唸りをあげてその剛腕を振り回すが、 熊が目の前で飛び回る蜂を叩き落とそうとしているようなもので、 火の粉が描く軌跡にすら触れる事が出来ない。 しかも速度はその回転が上がるつれ更に増していった。 ガシュッッ!! いきなり異形の巨大な両腕が真っ二つに切断された。 高速で飛翔する紅い影に斬撃が混ざりだしたのだ。 間を置かず右足が両断され、バランスを崩した異形が大きく蹌踉めいて倒れそうになる。 しかし、異形が地面に突っ伏すまえに、白銀の光が上半身を肩口からバッサリと斬り落とした。 宙を舞った異形の首に、紅い影が螺旋状に巻きつき木っ端微塵に切り裂く。 その直後、異形の左胸に大穴が開き、 背後から刺突の構えで突貫したシャナが、首玉を串刺しにしたまま飛び出してきた。 すぐさまに貫いた首玉を返す刀で斬り捨てた後、 シャナは靴を滑らせて派手な音を立てながらブレーキングし、 いつの間にかそこにいた承太郎の前に着地した。 「ヒュウッ」と承太郎の形の良い口唇が、キレのある澄んだ口笛を奏でた。 それを冷やかしと解釈したシャナの鋭い眼光を黙って受け止める。 (・・・・・・このガキ、どうやら牢屋でやりあった時は本来の力の半分も出てなかったみてーだな。 狭ぇ場所と今じゃ動きがまるで別人だぜ。タッパの所為で一発じゃあ両断出来ねーから 速度を力に換えて、「点」じゃなく「線」の動きで斬りやがった。 しかも一番ヤワそーな部分だけを狙って・・・・・・・・ やれやれ、スタープラチナの目でも追うのに苦労したぜ。) 一瞬でそこまで分析した承太郎の洞察力もまた、ただならぬものではあるが。 ともあれ、承太郎は初めてシャナに「妙なガキ」以外の感想を持った。 「やるじゃあねーか。クソガキ。」 右手をポケットに突っ込んだまま、素直に称賛の言葉を贈る承太郎。 しかし、その言葉にシャナは、 「・・・・・・さっきといい、いまといい・・・・・・」 額に青筋を浮かべ 胸元で握った右拳をブルブルと震わせた。 脳天にお仕置きの鉄槌を入れてやろうと刀身を峰に返し、大きく振りかぶる。 だから次に承太郎がとった行動は、完全に思考の範疇外だった。 承太郎は開いた手を胸の前に差しだした。 シャナの背丈に合わせるよう、やや高さを下げて。 完全に虚を突かれたシャナは、その紅い目を大刀を振りかぶったままの姿勢で丸くする。 どうやら「叩け」という事らしい。 それは解る。 そんな事は解る。 問題は『そんな事』に、今、自分が、面食らっているという事実だ。 承太郎は口元に微笑を浮べていた。そこに皮肉や侮蔑を表す色はない。 あるのはただ純粋な・・・・・・ 世間一般の女性なら、その殆どが再起不能に陥るような承太郎の微笑みに、 何故かシャナの怒りは霧のように消え去った。まるで最初から存在すらしていなかったようだった。 その感情がまるで理解不能な為、 シャナは半ば八つ当たり気味に承太郎の大きな掌に 自分の小さな掌を跡がつくほど強く叩きつける。 渇いた音が紅い空間に大きく響いた。 そのまま数歩前に進んだシャナは、ピタッと立ち止まったかと思うといきなり振り返って承太郎を睨んだ。 「言っとくけど私の名前はシャナ!ク・・・ガキでもチビジャリでもない!二度と間違えるな!」 胸を吹き抜ける奇妙な爽快感は何かの間違いだと思考の隅に追いやり、 その顔を灼眼より真っ赤にしてシャナは叫んだ。 自分には名前がなかったので便宜上、ジョセフとその妻のスージーが愛刀の銘から付けてくれた名前だ。 でも今ではそれなりに気に入っていた。 共に過ごした時間はそんなに長くはなかったが、二人とも自分を本当の孫のように可愛がってくれたからだ。 二人の「善意」は非常に解りやすかったので、ジョセフとスージーには素直に好意を抱く事が出来た。 そう、アラストールと同じように。 だが、今、目の前にいる、その実の孫は、睨み返して言った自分の言葉に「やれやれ」と ハンドマークのプレートが付いた学帽の鍔を摘んだだけだった。 影になった顔の口元には、まださっきの微笑みの余韻が残っている。 その余裕の態度がさらにシャナを苛立たせた。 (なによ、なによ、なんなのよ!コイツは!?) 不分明な感情が火勢を煽る。 (わけわかんない!なんだかしらないけど生意気よ! 本当に、なんて変な、じゃない!妙な、違う!嫌な、そう!嫌な奴!!) 心中で上がる声には、彼女らしくない、愚痴や文句のような、ひねた響きがあった。 そんな彼女のいつにない精神の荒れ様・・・・・・あるいは取り乱しように、アラストールは可笑しそうに苦笑した。 未知の感情の前では、認識よりも拒否反応の方が強く出る事に少女は気付いていない。 今までシャナにあんな事をした人間はいなかった。 『してくれた』人間はいなかった。 自分が戦った事を認めてくれる、褒めてくれる人間は。 それはあまりにも平凡で、あっけなさすぎるほど単純な答え。 嬉しかったのだ。シャナは。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/50073.html
どっかの四コマで、最強の剣を作った男が何の気なしに地面に刺したら地面を貫通し続けて消えてしまったから鍔が発明されたというやつがあった -- 名無しさん (2019-11-13 00 19 49) 破壊魔定光の木刀とかは微妙に外れるかな? -- 名無しさん (2019-11-13 01 01 40) ハーメルンに出てきた何でも切れる剣はないのか・・・ -- 名無しさん (2019-11-13 04 00 14) 原点にあたるのは「矛盾」の故事に出てくる「何でも貫ける矛」と「何でも防ぐ盾 」だろうね -- 名無しさん (2019-11-13 05 05 31) ハーメルンのは武器としてはまったく使われなかったからなあ。珍しいと言えば珍しいんだが。 -- 名無しさん (2019-11-13 07 26 04) 西岸良平の漫画で、六ちゃん顔の鍛冶屋が打った刀が鞘とか帯も切ってた。でも、父親の打ったクワに負けた。 -- 名無しさん (2019-11-13 07 38 50) 斬妖剣はのちに切れ味を復活させることになるのだが持ち運び問題は剣にではなく鞘に魔術をかけるという今までにありそうで無かった方法で解決された。 -- 名無しさん (2019-11-13 08 12 07) なんというかこの属性の武器って剣よりも刀が多いよね -- 名無しさん (2019-11-13 08 32 55) ちょっと話は逸れるが、ビームサーベル系は熱で溶断しているから出力次第では何でも斬れると解釈できるのではないだろうか(劇中でビームサーベル同士が衝突したりしているが…) -- 名無しさん (2019-11-13 08 41 49) カードキャプターさくらの剣もこれかな -- 名無しさん (2019-11-13 08 43 48) 意外にあるもんだな… -- 名無しさん (2019-11-13 09 09 53) 斬れぬものなど「あんまり」ない剣なら知ってるがさすがにあれはダメか -- 名無しさん (2019-11-13 09 16 34) ↑3 「『なんでも斬れる』って劇中で言われている剣」「『なんでも斬れる』に相当する現象を起こす『剣』と呼ばれているもの」の項目では。仰るとおりビームサーベルはなんでも斬れてはいない -- 名無しさん (2019-11-13 09 29 23) 壬生宗次郎自身(壬生宗次郎)に作品名書いてください -- 名無しさん (2019-11-13 10 10 18) きこえるか きこえるだろう はるかな轟き -- 名無しさん (2019-11-13 11 13 48) なんでも切れるよりかは、何を切っても折れない、壊れない剣の方が便利な気もする。10トントラックや隕石の直撃を受けても折れない。持ち手が無事かは知らないが -- 名無しさん (2019-11-13 12 13 03) ホリックに出てきた斬鉄バットはどうなんだろ?劇中ではパソコンしか斬ってないけど、使い手が斬りたいものしか斬らないらしいけど、裏を返せば何でも斬れるということだろうか? -- 名無しさん (2019-11-13 12 17 24) 東京アンダーグラウンドの華秦はなんでも切れる剣を持ってるわけじゃないが、なんでも切れる能力だったな。それが刃物のみに影響するのか手刀でも切れるのか細かい事は言われてないけど -- 名無しさん (2019-11-13 14 36 44) 斬鉄バットそもそも刀剣じゃないから主旨に合ってなかったわ -- 名無しさん (2019-11-13 14 49 12) ブラックロータス先輩も何でも斬れる設定ではなかったかな? -- 名無しさん (2019-11-13 17 25 10) 無限に再生する鞘に納めてた奴って何だっけ? -- 名無しさん (2019-11-13 17 40 40) 実際は刀と鞘の間には隙間があって、鞘が刀身に触れないように作られてる -- 名無しさん (2019-11-13 18 04 36) ハーメルンに出てた奴ってギャグっぽく描かれてたけど、その実シャレにならないくらい おっかない事に使われていたような…… -- 名無しさん (2019-11-13 18 14 08) ↑10 銀河切り裂く伝説の巨神の力はちょっと……(ドン引き) -- 名無しさん (2019-11-13 18 38 37) 幽白の次元刀も設定ではあらゆる物を切り裂けるんじゃなかったっけ? -- 名無しさん (2019-11-13 18 57 38) ビームサーベルの中でもムラマサブラスターとかライザーソードとか頭1つ抜けてる物は入る -- 名無しさん (2019-11-13 19 32 53) トリックスターズのパラケルススの魔剣とか…まあ、斬るでは無くアカシックレコードに干渉して消滅させるんだけど… -- 名無しさん (2019-11-13 19 46 47) 「剣」縛り無しでもいいならドラえもんの「スッパリ包丁」とか「なんでもカッター」とかも含まれそう -- 名無しさん (2019-11-13 19 50 11) 古い作品だけど月花の魔剣・絶とか。名前の割りに刀だったりするけど。 -- 名無しさん (2019-11-13 20 04 48) ↑7 ギャグっぽいどころかむしろ終盤のキーアイテムの一種(パンドラの箱を開ける鍵代わり。ついでにヴォーカルの枷の切断)だったはず -- 名無しさん (2019-11-13 20 12 39) マギのアモンの剣も防御不能って説明があったな(斥力やら魔力操作やらで防がれるけど) -- 名無しさん (2019-11-13 20 23 09) うえきの法則でロベルトの能力を説明するときに例えとして登場してるので存在するであろう何でも切れる快刀乱麻 -- 名無しさん (2019-11-13 21 39 48) ↑7 ムラマサブラスター、初陣で奪われたからって本来の持ち主に片手で受け止められたという出オチってるから…… -- 名無しさん (2019-11-13 21 43 06) 手垢が付きすぎてひとつの大喜利と化してる印象 -- 名無しさん (2019-11-13 22 16 32) 「刃先に触れなければいい」とか言って真剣白刃取りするような展開って何かなかったっけ? -- 名無しさん (2019-11-13 22 22 50) 魔法陣グルグルの「地の剣」も地上にある物なら何でも斬れるとの触れ込みだった。…はっきり言って射程に致命的な欠陥があるせいで役立たずであり、初登場以降はブラフぐらいにしか使ってないのだが。 -- 名無しさん (2019-11-13 22 37 59) xxxHOLiCで本来その名を持つ物と同じ力を持つようになるとかで侑子さんが金属バットに「斬鉄剣」と書いただけで机は斬らずにパソコン真っ二つという芸当見せてたね -- 名無しさん (2019-11-13 23 05 35) 贄殿遮那は超常の力無効+絶対折れない欠けない曲がらない。なので使用者の力量関係ない力で防がれることも、剣のほうが先に根をあげることもないため、使用者の力の及ぶ限り何でも切れる。強いやつが使って初めて意味のある剣。 -- 名無しさん (2019-11-14 10 16 13) 『なんでも斬れる』の中でも『距離という概念』まで斬れる宗次朗となぎさ、結果を持ってくる二次元の刃が頭ひとつ抜けてる印象。というかこの三者は『斬るという行為』じゃなくて『斬ったという概念』に等しいから図抜けて当然だけども -- 名無しさん (2019-11-14 11 44 10) ↑10作られた動機がギャグだったんだよなあ。だからこそあんな絶望的な事態になるなんて。 -- 名無しさん (2019-11-14 11 47 26) 武器でなく必殺技だけどゴードハードの「世界斬り」とか。かったるい金曜日をぶった切って、木曜日の次に土曜日が来る世界にするなどガチで何でも斬れる -- 名無しさん (2019-11-14 12 59 40) 仮面ライダーオーズのメダジャリバーってどうなんだろ -- 名無しさん (2019-11-14 13 10 54) そういえば、剣じゃないけど、闇狩人の間は、定規で銃弾斬ってたな。当人曰く、「もう一度やれと言われてもできないだろうな」 -- 名無しさん (2019-11-14 14 55 01) なんでや!サイボーグクロちゃんの何でも切れる剣よりミーくんの包丁の方が切れるやろ! -- 名無しさん (2019-11-14 17 56 24) 良くも悪くも中二病のオンパレードだなあ。 -- 名無しさん (2019-11-14 22 46 08) 剣王龍神丸は? -- 名無しさん (2019-11-15 01 10 08) 「高周波振動と合わせることで」って書いてあるから受け止められてるときは発動してないだけでは? -- 名無しさん (2019-11-15 01 28 47) ラミエル?ナイフが決め手になった第4使徒はシャムシェルだと思う -- 名無しさん (2019-11-15 02 15 04) ラミエルは第5使徒だよ -- 名無しさん (2019-11-15 02 27 54) ごちゃごちゃしていたのでとりあえず3種類に分類してみた。知らない作品もあるから、正確な分類なのかはよくわからないので、間違っていたら指摘お願いします。 -- 名無しさん (2019-11-16 05 18 30) しかし皆次元を斬るの好きだな -- 名無しさん (2019-11-16 09 29 49) マイナー作品だが「のろい屋」シリーズに登場するカーニバル流剣術も「何でも斬る技」だな。時間も空間もウィルスも地球も切り裂いてしまう。 -- 名無しさん (2019-11-16 22 42 45) 荒らしコメントを削除しました -- 名無しさん (2019-11-17 10 35 41) 吸血鬼ハンターDの剣技は素粒子も斬れるらしい。不死身の貴族を殺せるのはそれが理由だとか -- 名無しさん (2019-11-17 21 48 48) 何でも斬れる剣で、どんな斬撃からも守る鎧を斬ったらどうなりますか? -- 名無しさん (2019-11-17 21 56 39) ロクゼロ3のデスタンツの鎌は単分子レベルまで研ぎ澄まされている ブラクロのジャックは対象の魔法に合わせて研ぎ澄まし切断する魔法を使うのも該当する? -- 名無しさん (2019-11-18 17 58 49) ↑18なぎさの方は何が切れるか書いてないからかよう分からん -- 名無しさん (2019-11-18 23 07 01) 使い手の資質や精神状態に左右されるところがあって、『これがあれば絶対勝てる』という保証はあるわけじゃない印象が強い」 -- 名無しさん (2019-11-18 23 20 44) 案の定というか最高位の「なんでも斬れる剣」は剣の形をしていないものもチラホラ -- 名無しさん (2019-11-20 16 25 43) 刀語なら剣術項目に錆白兵とかどうよ。 -- 名無しさん (2019-11-20 17 17 34) 剣以外は対象外? 特に矛は故事のおかげで色々とありそうな気がするのだけど。 -- 名無しさん (2019-11-20 20 52 39) ↑剣なら剣で統一したほうがいい。 -- 名無しさん (2019-11-20 20 55 30) 剣であることを厳守するなら、最後の「矛盾の矛」は消した方がいいかな。 -- 名無しさん (2019-11-22 00 00 55) エヴァンゲリオンはANIMAの刃にブラックホールを発生させて溶断するテージ3仕様プログレッシブナイフとか、フィールドを解析して二度目に必ず斬る袈裟羅・婆裟羅とか -- 名無しさん (2019-11-22 00 55 17) 厨二設定まみれの作品に紛れ込む彼岸島のザンッ鉄剣すき -- 名無しさん (2019-11-22 02 29 02) ザンッ鉄剣はキモ傘が勝手に認定しているだけで何でも斬れるなんて触れ込みは明らかに存在してないからちくしょう! -- 名無しさん (2019-11-22 18 16 03) 明さんは厨二設定ない代わりに作者の気分で何でも斬れちゃうからある意味最強 -- 名無しさん (2019-11-22 18 23 16) ギャグならメタ的に画面を斬ると言う描写も -- 名無しさん (2019-11-22 21 00 00) ブラストソードは切れ味落としてなお魔王にダメージ通せるシロモノだったのにまさかの封印解除状態になるとは…次の敵何が出てくるのかが怖すぎる -- 名無しさん (2019-12-10 00 36 36) UQホルダーの獅子巳さんは800年かけて概念を含めなんでも斬れる剣術を習得した努力の人 -- 名無しさん (2020-04-03 17 07 22) 鞘伏の設定は好きだな -- 名無しさん (2020-04-03 17 25 55) オメガモンのグレイソードは特別な設定はなかったけど劇中で斬れなかった物が無い -- 名無しさん (2020-04-03 19 27 03) 「我が剣に切れぬものなし」はわりとベタな決め台詞だな -- 名無しさん (2020-04-03 21 23 13) ガンツソードはどうだろう -- 名無しさん (2020-09-20 20 21 07) 妖夢の刀はきれないものなど".あんまり"ないだからノーカン? -- 名無しさん (2020-09-20 21 32 31) 彼岸島をオチに持ってくるのはルールで禁止スよね -- 名無しさん (2021-01-02 22 52 23) ソードビッカー「ターゲット絶対に殺す剣」(ただし切るとは言っていない) -- 名無しさん (2021-05-25 10 15 40) 血界戦線の次元刀もそれっぽい -- 名無しさん (2021-06-21 18 09 15) 空間切断だとオーズのメダジャリバーも該当するかな。 -- 名無しさん (2021-08-01 22 56 40) 結局の所「なんでも切れる」に達しているのは少ないな。Dの剣技くらいか。あとは空間切断系列か -- 名無しさん (2021-11-13 15 44 41) デンドロのアルターみたいなやつか -- 名無しさん (2021-11-13 16 21 06) ジャングルの王者ターちゃんにでてくる特大剣「なでしこの剣」も数にはいりませんかね? -- 名無しさん (2021-11-15 12 41 10) さすがにイデオンソードはなかったか -- 名無しさん (2021-11-15 14 52 23) 直死の魔眼は概念系に分類すべきかな -- 名無しさん (2021-11-15 17 27 20) 直死は「何でも切れる」ことが本質じゃない上に切りたい場所を切れるわけじゃないからなあ -- 名無しさん (2021-11-16 03 14 27) 直死はいくらなんでも違うでしょ。切るじゃなくて殺すなんだから。 -- 名無しさん (2021-11-20 20 38 10) 直死は「死んだ(殺した)ので結果的に斬れた」だからね -- 名無しさん (2021-11-20 20 56 28) ゾロの一大・三千・大千・世界出すときのセリフで「切れぬものなし」ってあるけどいつかはその域に行くのかね。まあ鷹の目ですらダイアは切れなかったようだが -- 名無しさん (2021-11-20 21 19 41) この手の剣って刃先に触れなければ切断出来ないタイプなら側面からの打ち払いとかで防げそうなんだけど、どうなんだろ? -- 名無しさん (2021-11-21 10 55 37) 実際にその対処法されてるのもあるっちゃある -- 名無しさん (2021-11-21 22 08 24) よくあるジョーク「なんでも斬れる剣って言ったじゃねえか!」「ええ、だからどんな剣でも斬れますよ。その剣を」「そっちかよ!!」 -- 名無しさん (2021-11-21 23 23 56) 「手刀」「魔法」は、リストを分けた方がいいかもしれない。というか、「手刀」すらアリならコメントアウトされている「何でも切れる矛」の方がよっぽど剣に近くないか…? -- 名無しさん (2021-11-22 19 42 48) 「なんでもは切れないが、特定の物質なら必ず切れる剣」「どんな物体も特定の物質に変換してしまう能力を持ち主が使えるor一時的に剣に付与する」で「一時的に『なんでも切れる剣』にする」というようなコンボを使う剣士とかいるんだろうか……? -- 名無しさん (2021-11-22 21 22 11) 剣ではないが、「物を発泡スチロールにして破壊」というのなら「住めば都のコスモス荘」と「サイケまたしても」にいた -- 名無しさん (2021-11-22 22 29 29) ある魔戒騎士が言った、「牙狼剣は時空をも切り裂く」と -- 名無しさん (2021-11-23 00 16 14) コメントのログ化を提案します -- 名無しさん (2021-12-07 22 05 17) これってマグサリオンの能力は入るんだろうか… -- 名無しさん (2021-12-07 23 01 38) 空間切断と概念・事象切断で別項目に分ける? -- 名無しさん (2021-12-16 19 02 39) コメント欄をログ化しました。 -- (名無しさん) 2021-12-24 23 51 46 SCPになんでも斬れる剣ってあったような。うっかり地面に落とした結果地球を貫通して宇宙空間に飛び出したってやつ -- (名無しさん) 2022-01-17 20 35 57 鞘伏の設定は面白かった。切れ味は良ければいいとは限らない設定が良かった。 -- (名無しさん) 2022-02-04 11 16 42 素振りしただけでかつしか署と辞令を真っ二つにした両津の刀もあるか。なんでもとまではいかないが -- (名無しさん) 2022-02-18 09 46 54 剣じゃないけど概念・事象切断に境ホラの蜻蛉切もぜひ -- (名無しさん) 2022-02-18 09 54 23 良く切れる剣となんでも切れる剣は別な気が・・・。項目名的には設定的に切れないものはないとされてるもの以外は除外した方がいいような気も -- (名無しさん) 2022-02-18 20 16 42 現実の例はまだ無いのか -- (名無しさん) 2022-02-19 21 07 57 なんというかやっぱりこの手の武器の設定って厨二病のドツボにハマるもんばっかよね -- (名無しさん) 2022-02-19 22 55 14 何でも斬れるはずの設定なのに、斬った物より斬れない物のほうが多い剣とかバトル作品にありそう -- (名無しさん) 2022-02-22 19 25 10 ↑こういう当たったら終わりで基本防げないって殺傷力過剰な攻撃だと、「当たっても切れない」っていうよりは「中々当たらない」というお話の都合の方が多いね、当たったとしても「どう見ても皮一枚ぐらいしか切れてない」という描写も多々ある -- (名無しさん) 2022-02-22 22 46 16 特撮だと基本斬っても火花散るだけ・ホームページ上でそういう設定があるだけで本編ではそれが見られないのが大半だし -- (名無しさん) 2022-02-25 00 32 38 「グアアアア」「超振動で何でも斬れる剣が切れなかったようだな…」「フフフ…奴は何でも斬れる剣の中でも最弱…」「空間切断すらできないとは、何でも斬れる剣の面汚しよ…」 -- (名無しさん) 2022-03-06 19 00 52 聖剣グラムが2回出てきてる -- (名無しさん) 2022-03-19 04 07 17 すごい今更だけど薄羽蜻蛉って「何でも斬れる」って設定あったか?極度に切れ味が高くはあるけど。むしろ分子ディバイダ―とかのほうが何でも斬れる技術感あるけど -- (名無しさん) 2022-03-24 07 47 18 SCP入れるなら、 クリエイティブ・コモンズ 表示も必要やで -- (名無しさん) 2022-03-26 05 17 11 魔界塔士SaGaのチェーンソー。剣じゃないとか大臣は切れないとか知らん。 -- (名無しさん) 2022-03-26 06 58 53 Wind -a breath of heart-の藤宮望がこんな能力持ってたような気がする。 -- (名無しさん) 2022-03-26 07 01 36 ↑3短文で紹介するだけでもCC必要なんて聞いたことないけど…んなこと言い出したら、そもそもオブジェクトの一覧とか掲載している全部のCC必要になるし、直接引用しているページ以外には不要なはず -- (名無しさん) 2022-03-26 08 25 41 いや、向こうのルールで特になんとも明言されていない以上一応掲載しておいた方がいいのか。一個上のコメントは取り消す。 -- (名無しさん) 2022-03-26 08 29 39 すみませんでした。以後気を付けます 修正ありがとうございました。 -- (名無しさん) 2022-03-26 12 33 27 何にでもキレる剣、というのもありそうだと思ったんだけど -- (名無しさん) 2022-04-04 10 54 39 編集で見ると直死が二つも項目にあるんだけど -- (名無しさん) 2022-04-12 07 01 07 ↑この場合は、どっちを消せばいいんだろうか -- (名無しさん) 2022-04-16 21 15 59 ソードビッカー、設定上は「なんでも倒す剣」だけど、「何でも切れる」じゃないので対象外かな? -- (名無しさん) 2022-04-19 10 55 04 イデオンソードは? -- (名無しさん) 2022-04-20 08 45 08 「何でも倒す」ソードビッカー、「何でも冥界に送る」冥道残月破は剣を介しているだけで「斬る」技ではないのでは? -- (名無しさん) 2022-04-24 10 17 55 切れ味の喩えが「金床(刃物が通じるとは思えないもの)すら切れる」とかだからか、神話や古い伝承の剣はあんまり例に上がらないな -- (名無しさん) 2022-04-24 10 45 13 ↑言われてみればそうだな。神話や伝説の武器だと「必射必中」は多いが「絶対切断」は思いつかない。近年の呪いや魔法を受け付けずに断ち切るみたいなのくらいは見た気はするが、いずれ創作になってピックアップされるようになってきたもんかもしれないね -- (名無しさん) 2022-04-24 11 07 53 争いが身近にある時代の創作では、どんな物も斬れるよりかは絶対に当たる武器の方が尊ばれたんやろうな(適当) -- (名無しさん) 2022-04-24 14 40 51 分子1個分の厚さしかなくあらゆる物質の分子の結合を分断できる『高分子カッター』いろんな作品に登場とか超魔神英雄伝ワタルのたった一つの物を除いてあらゆるものを切れる『剣王の剣』 -- (名無しさん) 2022-04-26 08 17 49 振動する事が原理の何でも斬れる剣って多いな、やっぱそれがリアリティあるからだろうか -- (名無しさん) 2022-04-28 22 00 45 ↑ まあ現実的には振動刃って柔らかいものを綺麗に切るのには向いてるけど硬い物を切るのには全然向いてないけどね。工学部とか工業系の人なら分かるはず。高速振動刃は実際に樹脂切断などに使用されてるし -- (名無しさん) 2022-04-30 08 56 25 なんでも切れる剣が鞘に収まってるのはおかしいって書き込みあるけど、現実の刀剣は鞘の中では鞘と刃が触れないようになってるから別におかしくないけどね。日本刀ならハバキと鯉口で刀身が鞘の中で浮くように固定されてるから仮になんでも切れる刀であっても鞘が切れる恐れはない -- (名無しさん) 2022-04-30 08 59 59 20年ぐらい前に読んだ、多分児童書だと思うんだけど調べてもそれっぽいのが出てこない…詳しい人がいたらできれば情報お願いします。「確か探偵ものだったと思う」「博物館からスッパリ青龍刀(?)という剣が盗まれる」「それはダイヤでもなんでも一刀両断できる」「それで切るとライオンも生きたまま半分になる」…というような内容だったと思います。 -- (名無しさん) 2022-05-07 20 43 59 普段は「何も斬れない剣」だけど、斬る対象の情報を与える事で斬る事ができるようになる、 ただし斬れるのはその対象のみで時間切れになるまで変えられない。 ってのなら思いついた -- (名無しさん) 2022-05-12 07 13 28 終わクロはなんで無列なんてマイナーなものだけ上がってるんだ。2巻はこの項目通りの「何でも斬れる剣」であるフツノが話の中心だし、空間そのものが刃となるクサナギもこの項目の趣旨通りの -- (名無しさん) 2022-05-14 21 55 21 機殻剣だ。 -- (名無しさん) 2022-05-14 21 56 08 ↑3『カンピオーネ!』に登場する「戦士」の権能の剣がそんな感じ。「神」の神話を明らかにすることで、神の能力だけを切り裂く剣を生み出す能力。対神特化だから普通の相手には何の役にも立たないけど、正体が明らかな神に対しては特効。でもあくまで「剣」っていう名前なだけで、実際には光弾の形で使われることが多いけど -- (名無しさん) 2022-05-14 22 10 10 言われてる通りやが、設定では何でも斬れるが、ゲームのプレイ中でも何でも斬れる=一撃必殺。っていうゲーム少ないね。バランスも糞も無いからしゃーないけど -- (名無しさん) 2022-05-20 21 47 00 「設定上は何でも斬れるけど、描写上斬れないものがある」はまだしも、「単なる謳い文句で別に設定上極端な切断力が描写されているわけではない」(アバンストラッシュとかモンハンの武器とか)は、正直キリがないので除外した方がいいと思うのですが、どうでしょうか。 -- (名無しさん) 2022-05-20 22 01 10 言い出しっぺの法則で、「謳い文句では何でも斬れる剣」というのを別に分けて、纏め直してくれるというならいいんじゃないですかね -- (名無しさん) 2022-05-20 22 46 43 刀語の鈍と鉋の設定は好き、矛盾した者がぶつかったら確かに完成度の高い方が勝つよなぁ -- (名無しさん) 2022-05-22 23 14 50 「スッパリ青竜刀」が出てくる児童書ですが、矢玉四郎の「メカたんていペンチ 半分どろほう」と思われます。 -- (名無しさん) 2022-05-22 23 35 20 文量的に所要時間が90分超えてる? -- (名無しさん) 2022-05-31 05 36 59 jnpikwsさんの編集回数が過剰なように思われます。ルールでも編集回数は可能な限り少なくするよう推奨されているので、まとめて編集するようお願いします。繰り返される場合は規制されることもあり得ます。 -- (名無しさん) 2022-06-05 00 18 38 除外されている直死だけど。限界はあるにしても空間を斬ったりしてるし、日本刀やナイフで発動もできるし、切断現象として出るなら、何でも斬れる剣という範囲で収めてもいいと思います -- (名無しさん) 2022-06-09 04 49 49 安倍てんてーのシーカーに登場するスレイさんの切断の絶対概念(笑)は? -- (名無しさん) 2022-06-09 23 34 22 提案から特に反論などの問題は無いようなので、直死の項目復帰します -- (名無しさん) 2022-06-14 05 23 28 jnpikwsさん、前にコメントで指摘されてから編集の頻度は多少落ちてますけど。それでもまだ多すぎです。【プレビュー機能なども使って、編集は1回で完了してください】elonatadokoroさんも編集の頻度が多すぎるので同じように改めてください -- (名無しさん) 2022-06-16 03 23 44 申し訳ありませんでした。これからは1度で終わらせる事を心がけていきます -- (名無しさん) 2022-06-16 16 58 36 スッパリ青龍刀について、図書館で見つけたので追記しました。 -- (名無しさん) 2022-06-19 09 05 52 ジャンプの一休さんの漫画で出てきてたな。さすがに水やら空気やらは切れないが、釣鐘くらいなら簡単に真っ二つにすることができた。もっとも、「この刀で切れないものはなんだ?」という謎かけ用だったが -- (名無しさん) 2022-06-22 09 20 11 ゲーム的にはHPは「死なずに耐えられる数値(ダメージ量)」って意味だから、何でも切れる剣で即死させられなくても「切ったはいいが致命傷ではない」という意味になるので矛盾しては無かったりする -- (名無しさん) 2022-06-24 11 05 31 その理屈は考えられるにしても、アクションゲームなんかは明確に頭部なんかの急所に直撃させても倒せないゲームはあるね -- (名無しさん) 2022-06-24 22 57 42 アクセル・ワールドのグラフさんはどこに入れたもんかね…あの人が何でも斬れる理由は技量であり武器であり概念でもあり…って感じだし -- (名無しさん) 2022-06-25 01 16 42 各項目において、鞘に納められるか、納めなくてもいいか。を追記するのはどうだろうか -- (名無しさん) 2022-07-06 23 07 26 特撮武器の切れ味悪いって取消し線のネタがあまりにしつこいと言うか執拗に多すぎてさすがにここまで来ると…… -- (名無しさん) 2022-07-21 09 27 07 ナンと缶を切ることで、「なんでもかんでも切れる剣」というネタをどこかでみた様な気がしたが -- (名無しさん) 2022-10-08 02 40 15 明さんが真に恐ろしいのは物理的にあらゆる物体を切断できるだけじゃなくて斬った描写そのものを吹き飛ばすキングクリムザンッの使い手なことなんだよなぁ。手元のタンコォボンで確認したら本土に来てから少なくとも11回は戦闘描写を吹き飛ばしてる。 -- (名無しさん) 2022-12-20 20 02 22 省略しないとこのくらい長くなるぞという良い例 -- (名無しさん) 2023-11-27 13 01 39 ドラえもんだと「スッパリ包丁」という道具が出てきた。詳しい説明はなかったが、車を簡単に輪切りできる代物。 -- (名無しさん) 2024-01-27 08 54 13 ただの創作物の剣一覧と化してるな -- (名無しさん) 2024-08-23 23 28 32 ぶっちゃけフィクション世界だと無茶苦茶よくある、何も特別性のない表現だからな>なんでも切れる -- (名無しさん) 2024-09-20 10 51 15
https://w.atwiki.jp/jojosyana/pages/12.html
758 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 16 40 26 ID ??? 黄昏時の喧噪。 血のように赤い夕焼けに染まる繁華街とざわめく人の流れ。 その中を承太郎は銜え煙草で歩いていた。 周囲の人間は人混みを掻き分けるのに苦労しているが、承太郎にその必要はなかった。 圧倒的な彼の存在感の前に気圧された人間が、勝手に道をあけるからである。 日本人離れした長身。 鍛え抜かれ引き締まったモデル顔負けのスタイル。 整った鼻梁の完璧すぎる美貌。 夕焼けの光で琥珀がかり、神秘的な光を点したライトグリーンの瞳。 専用にコーディネートしてある前衛的なデザインの学ランが、 その魅力をより一層引き立てていた。 首筋から仄かに立ち上る麝香の残り香に合わせて、 襟元から垂れ下がった金色の鎖が擦れて澄んだ音を立てる。 すれ違った女性が皆、振り返って頬を紅潮させていたのは夕日の所為ではないだろう。 切れ切れの雲の彼方に沈みつつある夕日が、その全てを寂寥の赤に染めていた。 そんな何気ない日常の風景。 それは唐突に何の脈絡もなく終わりを告げた。 759 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 16 43 52 ID ??? 突然、炎が承太郎の視界を満たした。 澄みつつも不思議と深い赤の炎が。 その最初の瞬間、承太郎は銜えていた煙草を口から落とした。 周りを壁のように囲み、その向こうを霞ませる陽炎の歪み。 足下の火の線で描かれる、文字とも図形ともつかない奇怪な紋章。 歩みの途中、不自然な体勢で、瞬き一つせずピタリと静止する人々。 まるで世界が裏返ったかのような、異様な体感が承太郎を包む。 「・・・・・・どこだ?ここは?」 彼らしくない、あまりにも平凡な言葉が口から漏れる。 表情にこそ現れないが承太郎は承太郎なりに混乱していた。 「どこか?」と問われれば、今の今まで彼が歩いていた繁華街としか答えようが無い。 何もかもが「不自然」に覆われていたとしても、「場所」は変わっていないのだから。 しかし、承太郎が考えをまとめる間もなく「不条理」は轟音と共に来襲した。 奇妙なもの・・・・・が動きを止めた雑踏の中にそびえていた。 子供向けのマスコットのような三頭身の人形。 もう一つは有髪無髪のマネキンの首を固めた玉。 いずれも長身を誇る承太郎の倍はあった。 その怪物たち、人形が巨体を揺り動かしてはしゃぎながら耳まで裂けるように、 首玉がけたたましい声を幾重にも重ねて、横一線にぱっくりと、 口を開けた。 途端に、止まっていた人々が猛烈な勢いで燃え上がった。 奇妙な事だが、熱も匂いも感じさせない、しかし異常に明るい、炎。 燃える人々の炎の先端が、細い糸のようになって宙へと伸び、 怪物達の口の中へ吸い込まれていく。 (・・・・・・悪霊!いや、ジジイの言っていたスタンドか!?) フリーズしていた承太郎の思考がようやく再起動を始める。 炎渦巻く紅い空間の中、彼は一人取り残されたように立っていた。 760 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 16 47 38 ID ??? そんな彼の存在に、怪物が二人(?)してようやく気付いた。 人形が首だけをぐるりと回し、傾げた。 「ん〜?なんだい、こいつ。」 可愛いマスコットに相応しい子供っぽい声。 巨大なガラス玉の瞳が自分を睨んでいる。 いつしか首玉も丸ごと向き直っていた。 真中にぱっくりと開いた口から、若い女の声で言う。 「さあ?御『従』では・・・・・・ないわね。」 「でも、封絶の中で動いてるよ。もしかして『ミステス』?」 「・・・・・・・に、限りなく近いモノだと思うわ。『トーチ』じゃないみたいだけれど。 でも、人間の器の中に途轍もない力が内蔵されてる。 久しぶりの嬉しいお土産ね。ご主人様もお喜びになられるわ。」 「やったあ、僕達、お手柄だ!」 子供っぽい開けっぴろげな歓声を上げた人形が、 ズシン、と粗雑な大足を一歩、承太郎に向けて踏み出した。 耳元まで裂けた口で、ニタリと笑いながら地響きを立ててこちらに向かってくる。 「じゃ、さっそく・・・・・・」 巨大な人形の視界を覆うような右手が承太郎を掴み、軽々と持ち上げ、 「いただきまーーーーーーーーす!!」 耳元まで裂けた口を大きく開けた。 761 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 16 52 32 ID ??? グシャッ!! 重苦しい音ともに人形の口が閉じた。 否、正確には『閉じさせられた』。 歯の隙間から白い蒸気が音を立てて漏れる。 掴まれた承太郎の身体から生えた2本の腕。 その右拳がボクシングでいうスマッシュの角度で人形の顎に撃ち込まれ、 内部に深々とメリ込んでいた。 逃げ場の無い場所で跳弾の如く暴れ回った余波の為、顔面に地割れのような亀裂が走る。 同様に口の中も悲惨な事になっているだろう。 「いきなり出てきて、何調子コイてやがる・・・?テメェ!」 自分を「お土産」呼ばわりした相手の片割れを、承太郎は睨めつけた。 「っうぎゃああああああああああ!!」 絶叫と共に再び開いた人形の口から、バネやゼンマイなどのクラシックな機械部品が 薄白い火花と一緒に吐き出された。 痛みを感じるかどうかはしらないが、 ともあれ緩んだ腕の拘束から自由になった承太郎は、燃えるアスファルトに手を付いて着地する。 不思議と熱さは感じなかった。 人形はその土管のような膝を直角に折り曲げて前のめりに倒れる。 ズゥン!と、ダンプが横転したような重低音が紅い空間に響いた。 砕けた顎をおさえ、道路の上で転がり回る人形の頭を承太郎は踏みつける。 「おい?テメーの『本体』はどこだ?どっかで操ってるヤツがいるはずだ。」 「うあぁぁあぁ!僕の顔があああ!!よくも、よくも!よくもををを!!」 話がまるで噛み合わない。 苛立った承太郎は頭に乗せた靴の先端に力を込めた。 「ぎゃあああああああ!!痛い!痛い!痛いぃぃぃぃぃ!!」 巨大な外見とは裏腹に、あがる悲鳴は幼い子供の声だった。 その事に、承太郎の込める力が意図せずに緩む。 それを敏感に感じ取ったのか、いきなり人形が立ち上がった。 762 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 16 58 56 ID ??? 反射的に出たバックステップで承太郎は背後に飛びさる。 その肩を伸びてきた人形の両腕が掴んだ。 「アハハハハハァ〜〜〜!!バーーーーカ!!死んじゃえぇ〜〜〜〜!!」 頭上から見上げる形で人形の顔があった。 愛くるしかった顔面は半壊しているので、最早見た目的にも完全なモンスターだ。 軋んだ音を立てて開いた口の中から紅蓮の炎が顔を出す。 その色彩が先程の人形の「行為」を呼び起こした。 (・・・こいつはさっき、オレの目の前で『動かなくなった人間を燃やして喰った』 ・・・・・・『喰いやがった』!) 認識した事実に慈悲の心は跡形もなく消し飛んだ。 頭蓋の奥で正気を司るコードが数十本まとめて千切れ飛び、 淡い色彩の碧眼に怒りの炎が燃え上がる。 熱く。激しく。燃え尽きるほどに。 吐き出された炎の洪水が掴んだ人形の手ごと承太郎を呑み込んだ。 「アハハハハハハハハハハハハ!! ざまぁ〜みろ!! キャハハハハハハハハハハハ!!」 炎に呑み込まれた人間の姿に、人形は勝利の狂声をあげた。 「・・・・・・何が・・・可笑しい・・・・・・!」 人形の狂声を遮るように後ろから怒気の籠もった声があがる。 人形は首だけで振り返った。 いつの間にか承太郎は人形の背後にいた。 火傷は疎か服に焼け焦げ一つすらついていない。 「な!?ど、どうして!?確かに僕の炎で焼かれたはずなのに!」 承太郎が炎に呑まれる瞬間、足から伸びたスタンドが軸足を高速で反転させ、 発生した遠心力が掴まれた肩を引き剥がすと同時に背後に回り込ませたのだ。 炎は音速で巻き起こったドーム状の旋風が弾き飛ばした。 「残像」を攻撃していたという事実に人形だけが気づかない。 763 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/26(金) 17 01 58 ID ??? 「・・・・・・お前・・・・・・お前・・・・・・一体・・・・・・!?う、うああ・・・・・・っ」 承太郎の碧眼で渦巻く怒りに、人形でも「恐怖」を感じるのか作り物である真鍮の歯がカタカタと鳴る。 「『人間を燃やして喰うのが』そんなに可笑しいかッッ!テメェッ!!」 「う!うわあああああああああ!!」 神速で承太郎身体から伸びたスタンドの腕が、 絶望の叫びをあげる人形に直突きのラッシュをゼロコンマ1秒以下で叩き込んだ。 分解され砕け散った人形の部品が薄白い火花と共に路面に降り注ぎ、 バチバチと音を立てて爆ぜる。 「次はテメーだ。」 承太郎は逆水平に構えた右手で女の声で喋る首玉を指さした。 「何の目的があるかはしったこっちゃねーが、 動けなくなったヤツらを女だろうが子供だろうが皆殺し。 テメーさえよけりゃあいいという・・・・・・ もはや地球上に存在してていいもんじゃあねーな。」 承太郎は無数のマネキンの首の集合体へ距離をつめた。 その事に危機を感じたのか、突如、開かないはずのマネキンの口が開き、 甲高い叫声があがる。玉に埋め込まれた首の数だけ全部。 それに合わせるように、承太郎の周囲の空間に、無数の巨大な火の玉が出現した。 その中から今バラバラにしたものと同じタイプの人形が次々と現れる。 その数、約50体以上。 それぞれ色や模様が違い、なかには剣や槍で武装しているものもいた。 「なるほど、一人じゃかなわねーから数にものをいわせるという事か? 臆病モンが考えそーな事だぜ。」 微塵の同様もなく承太郎は言い放つ。 どんな状況に陥っても、自分が負ける事は有り得ないと確信しているかのように。 「いいだろう・・・半端な事じゃこのムカつきは収まらねー。 まだまだ暴れたりねーぜッ!」 789 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/27(土) 19 32 15 ID ??? 続き。 前方で蠢く巨大な人形の群に向かって承太郎は駆けた。 その長身からは想像出来ない俊敏さだった。 人形は方円を組んで承太郎を取り囲む。 すぐさまに振り上げられた拳や剣が唸りをあげ、 前後左右さらに上下とありとあらゆる方向から襲い掛かってきた。 (来い!) 承太郎は精神の深奥に存在する『ソレ』に強く呼びかける。 待ちかねたように『ソレ』は、彼の身体から躍り出てその全身を現した。 「星の白金(スタープラチナ)!」 承太郎の呼び声に感応するようにスタンド、 スタープラチナは襲い掛かる巨大な拳の群に自分の高速の拳を向ける。 『その最初の一つ』がブツかりあった時、 体積比で遙かに上回る人形の拳は、固められたスタンドの拳の前に 跡形もなく粉砕された。 物理法則を完全に無視した現象だった。 スタンドはそんな事実至極当然だとでもいうように、 視界に存在する全ての人形に向けて拳の弾幕の狂嵐を一斉射撃する。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラぁ!!!」 猛る承太郎。 スタープラチナの咆吼。 ぐにゃりと空間が歪むように全ての人形、 それもありとあらゆる箇所に隙間無く拳型の刻印が穿たれた。 同時に巻き起こる衝撃の余波で陥没した人形達十数体の全身が弾け飛ぶ。 破壊の轟音は『その後で』やってきた。 全ては刹那の間。瞬き一つに満たない時。 無数の人形の攻撃が承太郎の身体に到達する前の出来事だった。 790 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/27(土) 19 35 16 ID ??? 右手をズボンのポケットに突っ込んで立つ承太郎の前に、 スクラップにされた人形の残骸が豪雨のように降り注ぐ。 弾けた空気が生み出した気流に学ランの長い裾が靡いた。 「アラストールとかいうジジイに感謝しねーとな。 「名前」があるとスタンドが思い通りによく動くぜ。 さて、残りはあと半分といった所か・・・」 背後に向き直った承太郎に人形達はたじろく。 右手をポケットに突っ込んだまま悠然と歩を進めてくる承太郎に対し、 あろうことか後退までする始末だった。 承太郎が再びスタンドを繰り出そうとしたその瞬間。 輝く白銀の光が真一文字に人形達の群を斬り裂いた。 空間がズレたように人形の上半身が胴体から音もなく滑り落ちる。 その数10体以上。 切断面は鏡のように滑らかだった。 人形は自分が斬られた事すら認識出来なかったのか、 ガラス玉の瞳は最後まで承太郎を見たままだった。 残った下半身から血の代わりに白い火柱が噴き上がる。 (・・・・・・何だ?新手のスタンド使いか?) ゆらめく陽炎の向こう側。 そこに承太郎は見た。 焼けた鉄のような灼熱を点す両の瞳。 火の粉を撒いてたなびく長い髪。 可憐な指先に握られた戦慄の美を流す大刀。 黒寂びたコートの裾が斬撃の余韻に靡いて揺れていた。 交差する二組の瞳。 碧眼と灼眼。 承太郎とシャナ、二度目の邂逅だった。 853 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 16 44 22 ID ??? 続き 聞きたい事は山ほどあった。 言いたいことは山ほどあった。 だが二人が同時にとった選択は「言葉」ではなく「行動」だった。 互いに右の方向に向かって疾走を開始する。 合わせ鏡の立ち位置だったので結果的として真逆の方向に分かれる事になった。 「前門の虎、後門の狼」 そのロジックが現実のものとなった為、驚愕でアスファルトと道路の上で 棒立ちになっている数十体の人形達。 それに向けて承太郎はスタンドを、シャナは白刃を繰り出した。 二人の戦闘スタイルもまるで合わせ鏡のように対照的だった。 スタンドのパワーギアをゼロコンマ一秒で限界MAXに叩き込み、 音速に達したスタンドが繰り出す拳の弾幕によって、まるで黄金の旋風の如く全てを巻き込み全てを破壊する承太郎。 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!」 その姿、まさに疾風迅雷。 対して、必要最低限の動きで相手の力さえも利用しつつ、 鋭敏な頭脳で緻密にコンビネーションを組み立てながら白銀の刃で相手を斬り捨てていくシャナ。 一見地味だが、完成されたその動きは刹那の余韻すら残さず人形達を両断し、物言わぬ骸へと化しめていく。 「っはあぁっ!!」 その姿、まさに鎧袖一触。 戦闘、と呼ぶにはあまりにも一方的過ぎる展開だった。 瞬く間に炎で覆われた空間は破壊されたスクラップと、両断されたジャンクの山で埋まっていく。 承太郎とシャナ。 たった二人によって52体もいた人形は、出現してからたった3分で全滅した。 854 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 16 50 37 ID ??? 最後に一つ、道路の真ん中に残っていた人形に向かって承太郎はスタンドを放った。 回る首でしきりにおろおろとしていたが別にどうでもいい。 「ッオラァッッッ!!」 承太郎の身体からカタパルトで射出されたように神速で飛び出たスタープラチナが、 その勢いと全体重を乗せたオーバーハンドブローを人形の左胸に叩き込む。 と、ほぼ同時に右胸から白銀に輝く刃が飛び出してきた。 榴弾の直撃を喰らったかのように人形の胸元がバックリ抉れて爆散する。 開けた視界で碧と紅、二つの瞳が再び交差した。 シャナの大刀、贄殿遮那の切っ先は承太郎の喉元。 承太郎のスタンド、星の白金(スタープラチナ)の右拳はシャナの眉間の手前でそれぞれ停止している。 「・・・・・・なんで、『いるの』?ジョータローとか言ったわね?お前。」 双眸に灼熱の光を点したシャナが、その凛々しい視線を承太郎に向けた。 「やれやれ、そいつはこっちのセリフだぜ。ウチのジジイと一緒に帰ったんじゃあねーのか?」 「異変を感じたから来たまでだ。よもや貴様が『封絶』に取り込まれているとは想定していなかったがな ・・・・・・息災だったのか?」 銀鎖で繋がれたシャナの胸元のペンダント、アラストールが応える。 「まぁな・・・・・・だが「本体」がどこにいるのかわからねー。 さっきから探しちゃいるが、スタープラチナの目と耳でもみつからねーんだ。」 承太郎はシャナではなく、アラストールに言った。 「ウチのジジイの話じゃ『遠隔操作』のスタンドは『パワー』が弱いそうだが・・・・・・ あんなフザけた人形がわらわらと出てくるようじゃあ、どうやらデタラメだったらしーな。 とうとう本格的にボケやがったか、あのクソジジイ。」 学帽の鍔で目元を覆いながら、承太郎は苦々しく吐き捨てる。 855 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 16 56 45 ID ??? 「バカね。「本体」なんかどこ探したっているわけない。 っていうか、アレはお前が考えてるような幽波紋(スタンド)じゃない。」 「なんだと?おいクソガキ・・・・・・それは一体どういうことだ?教えな。」 「ク!?・・・・・・・・・・・お前!言うに事欠いてなんて事いうのよッ!」 シャナはその髪と瞳に加えて顔まで真っ赤になって言った。 『徒の王』にその容姿の事で皮肉めいた事を言われた事は何度もあるが、 こんな直接的な言葉で詰られたのは初めてだ。 最も承太郎にとっては別段何の悪意もなく、「お嬢ちゃん」と言っている感覚に近いのだが。 問題は、承太郎がその事は言わなくても誰の目にも明らかだと思っており、 逆に他人にはそれが全く伝わっていないという点だ。 「ン?」 目の前のシャナの怒声よりも遠くの首玉の妙な動きが気になった。 戦いの熱に浮かされて不覚にも目標から随分離れてしまったらしい。 首玉は振動するように身体を揺すぶらせたと思ったら、いきなり道路からバウンドして大きく後方に跳ねた。 そのままピタリと空中に固定されたように制止し、そして例の如く埋め込まれたマネキンが叫声を響かせる。 しかし今度はバラバラではなく、一部の狂いもなくマネキン全てが一斉に鳴いた。 その叫声に煽られるかのように、バラバラになって路上に散乱していたスクラップとジャンクの山が カタカタと音を立てて蠢いた。 分解された機械部品。その中で比較的無傷のものだけが空中に浮かんだ首玉に向かって集まっていく。 それが首玉の表面に付着して瞬く間に周囲を覆っていった。まるでジグソーパズルのピースのように あるべき場所に組み込まれていき、みるみるうちにサイズを膨張させ、人の形を成していく。 最終的に生まれたものは一体の人形。しかしその大きさは規格外で横の五階建ての雑居ビルを上回った。 ゾンビのような剥き出しの機械部品がそのおぞましさ増長させ、 本来爪が在る指先に武器であった剣や槍が鋭く尖っている。 最早人形とはいえない、完全な異形だった。 856 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 02 57 ID ??? 「・・・・・・やれやれ、数でも勝てねぇと知ったら今度はデカくなる、か・・・・・・ 芸のねぇヤローだ。しかし、あんだけデカイとブッ壊し甲斐がありそうだぜ。」 (アレをブチ壊せばかなりスッキリ出来そうだ・・・・・・) 再び闘争心に誘発された笑みを浮かべて歩み出る承太郎を、 シャナの細い小さな腕が制した。 「アレは私の『獲物』。お前は引っ込んでて。」 そう言って焼き付くような鋭い視線を承太郎に向けてくる。 「知ったこっちゃねーな。あの悪趣味なマネキンには用がある。」 「それこそ知ったこっちゃないわ。フザけた事言わないで。」 「テメーに指図される筋合いはねぇ・・・・・・!」 「うるさいうるさいうるさい。お前に選択権はないわ!」 「やめよ。戦いの最中だ。」 重く低い声でアラストールが言った。 「承太郎よ。貴様の心の内はだいたい想像がつく。『燐子』が人の存在を喰らう所を見たのだな? ・・・・・・・・・・・・が、とりあえずここは引け。歳長であるならそれが筋だ。」 穏やかな声だった。ささくれ立った神経が宥められるような。 そのアラストールの言葉に承太郎は「フン」と小さく鼻を鳴らす。 「・・・・・・ジジイ。アラストールとか言ったな?確かテメーには借りがあった。 いいだろう。そのガキのお手並み拝見といかせてもらうぜ。」 「うむ。」 「ジジイ」という言葉が侮辱と受け取れたが、 アラストールが何も言わない以上、自分も何も言う事が出来なかった。 しかし何か面白くない。 先刻、幽波紋(スタンド)の名付け親になった事といい、 ジョセフの孫というのもあっての事なのか、どうやらアラストールは このジョータローとかいういけ好かない男を随分と買っているようだ。 それがまた、無性に面白くない。 「・・・・・・来るぞ。」 シャナの葛藤はアラストールの言葉で中断を余儀なくされた。 857 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 09 20 ID ??? いきなり目の前のアスファルトが裂けた。 砕けたコンクリートの飛沫と、吹き飛ばされた土砂が暴風のように襲い掛かる。 路上に無数の剣と槍が突き立っていた。 異形が指先の武器をミサイルのように飛ばしてきたのだ。 瞬時にサイドステップで左方向に回り込んでいたシャナは左手を一振り、 コートの裾を広げて伸ばし自らを守る盾とした。 その表面に突き当たったコンクリートの飛沫は、触れるそばから燃え上がり、 裏には一点のへこみもつけられない。 シャナ同様、ズボンのポケットに手を突っ込んだままバックステップで後方に飛び去っていた承太郎は、 端から防御など選択肢にいれず襲い掛かる障害物を全てスタープラチナで粉砕した。 着地と同時にシャナのコートの裾がフワリと舞い、一瞬その全身を覆い隠す。 彼女はその間に左手を柄に戻し、柄頭を左脇の奥に引き込んでいた。 右肩をやや前に突き出す、刺突の構え。 だが、シャナが首玉が取り込まれた左胸の部分に突貫する前に、 異形は軋んだ音を立てながら、巨大な両腕を胸の前に交差して防御態勢をとった。 実に単純な構えだが、明け透けすぎる故に撃てる術がかなり限定される。 巨大過ぎる為、腕を挟むとシャナの長刀でも異形の「本体」には届かない。 さらに距離が遠すぎて貫通力が分散されるので、腕が串刺しになることを覚悟で受け止められれば、 逆にこっちが捕まる事になる。 その事を認識した異形はその醜い瞳をニヤリと歪め、巨大な口を耳元まで開いて炎を吐いた。 炎の瀑布。誇張でもなんでもなく、本当に路上の全てを覆い尽くすほどの量で、 炎の濁流がシャナを呑み込もうと襲い掛かった。 シャナは瞬発力で路面に扇形の痕が付くほどの踏み切りを付け、左斜めに飛び去った。 足跡は駆け抜けた炎の濁流によって蒸発する。 視界の隅に承太郎の姿が眼に入った。スタンドで高速移動した路地裏で煙草を吹かしている。 アラストールに言った通り、高みの見物を決め込むという事だろう。 だが、その戦闘中に不謹慎な、あるいは余裕に満ちた態度に「カチン」ときた。 858 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 17 06 ID ??? 異形はそのシャナの飛び去った方向に再び狙いを定めた。 しかし、炎が吐き出される前に、シャナは前方のビルの窓枠を蹴りつけ更に上昇した。 異形が眼で追う暇もなく、今度は換気用のダクトを蹴りつけて 獲物を狩る鷹のように前方左斜めに急降下してくる。 着地はせずにそのままガードレールが変形するほど強く蹴っとばし、再びシャナは高速で宙に舞い上がった。 ドラッグストアの看板を、BARのネオンを、曲線を描く街灯を、花屋の庇を、赤い郵便ポストを、 およそ視界に存在する全てをシャナは足場にしてジグザグに高速で飛翔しながら、 幻惑すると同時に異形との距離を詰めていく。 異形が当てずっぽうで炎を吐くが、無論命中するわけもなく承太郎にそこへ 吸い殻を指で弾いて捨てられる始末だった。 あっというまにゼロの距離に達し、ワンボックスカーほどもある異形の足下に シャナは八字立ちで着地する。 炎髪が舞い上がり吹雪のように火の粉を撒いた。 だが、射程距離に入ってもそこですぐに攻撃を仕掛けず、また残像を残して左斜めに飛び去った。 そして今度は異形の目の前で先程と同じ動作が繰り返される。 立体ではなく平面で。 しかし飛行距離が縮まった為、その速度と軌道の複雑さは段違いだった。 炎髪が火の粉を撒くのでそれが軌跡となりまるで紅い陽炎、もしくは流星が何度も飛来しているようにもみえる。 異形はシャナを攻撃しようと唸りをあげてその剛腕を振り回すが、 熊が目の前で飛び回る蜂を叩き落とそうとしているようなもので、 火の粉が描く軌跡にすら触れる事が出来ない。 しかも速度はその回転が上がるつれ更に増していった。 859 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 28 37 ID ??? ガシュッッ!! いきなり異形の巨大な両腕が真っ二つに切断された。 高速で飛翔する紅い影に斬撃が混ざりだしたのだ。 間を置かず右足が両断され、バランスを崩した異形が大きく蹌踉めいて倒れそうになる。 しかし、異形が地面に突っ伏すまえに、白銀の光が上半身を肩口からバッサリと斬り落とした。 宙を舞った異形の首に、紅い影が螺旋状に巻きつき木っ端微塵に切り裂く。 その直後、異形の左胸に大穴が開き、 背後から刺突の構えで突貫したシャナが、首玉を串刺しにしたまま飛び出してきた。 すぐさまに貫いた首玉を返す刀で斬り捨てた後、 シャナは靴を滑らせて派手な音を立てながらブレーキングし、 いつの間にかそこにいた承太郎の前に着地した。 「ヒュウッ」と承太郎の形の良い口唇が、キレのある澄んだ口笛を奏でた。 それを冷やかしと解釈したシャナの鋭い眼光を黙って受け止める。 (・・・・・・このガキ、どうやら牢屋でやりあった時は本来の力の半分も出てなかったみてーだな。 狭ぇ場所と今じゃ動きがまるで別人だぜ。タッパの所為で一発じゃあ両断出来ねーから 速度を力に換えて、「点」じゃなく「線」の動きで斬りやがった。 しかも一番ヤワそーな部分だけを狙って・・・・・・・・ やれやれ、スタープラチナの目でも追うのに苦労したぜ。) 一瞬でそこまで分析した承太郎の洞察力もまた、ただならぬものではあるが。 ともあれ、承太郎は初めてシャナに「妙なガキ」以外の感想を持った。 860 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 32 34 ID ??? 「やるじゃあねーか。クソガキ。」 右手をポケットに突っ込んだまま、素直に称賛の言葉を贈る承太郎。 しかし、その言葉にシャナは、 「・・・・・・さっきといい、いまといい・・・・・・」 額に青筋を浮かべ 胸元で握った右拳をブルブルと震わせた。 脳天にお仕置きの鉄槌を入れてやろうと刀身を峰に返し、大きく振りかぶる。 だから次に承太郎がとった行動は、完全に思考の範疇外だった。 承太郎は開いた手を胸の前に差しだした。 シャナの背丈に合わせるよう、やや高さを下げて。 完全に虚を突かれたシャナは、その紅い目を大刀を振りかぶったままの姿勢で丸くする。 どうやら「叩け」という事らしい。 それは解る。 そんな事は解る。 問題は『そんな事』に、今、自分が、面食らっているという事実だ。 承太郎は口元に微笑を浮べていた。そこに皮肉や侮蔑を表す色はない。 あるのはただ純粋な・・・・・・ 世間一般の女性なら、その殆どが再起不能に陥るような承太郎の微笑みに、 何故かシャナの怒りは霧のように消え去った。まるで最初から存在すらしていなかったようだった。 その感情がまるで理解不能な為、 シャナは半ば八つ当たり気味に承太郎の大きな掌に 自分の小さな掌を跡がつくほど強く叩きつける。 渇いた音が紅い空間に大きく響いた。 861 : ◆u68XLQ0lCU :sage :2007/01/31(水) 17 36 46 ID ??? そのまま数歩前に進んだシャナは、ピタッと立ち止まったかと思うといきなり振り返って承太郎を睨んだ。 「言っとくけど私の名前はシャナ!ク・・・ガキでもチビジャリでもない!二度と間違えるな!」 胸を吹き抜ける奇妙な爽快感は何かの間違いだと思考の隅に追いやり、 その顔を灼眼より真っ赤にしてシャナは叫んだ。 自分には名前がなかったので便宜上、ジョセフとその妻のスージーが愛刀の銘から付けてくれた名前だ。 でも今ではそれなりに気に入っていた。 共に過ごした時間はそんなに長くはなかったが、二人とも自分を本当の孫のように可愛がってくれたからだ。 二人の「善意」は非常に解りやすかったので、ジョセフとスージーには素直に好意を抱く事が出来た。 そう、アラストールと同じように。 だが、今、目の前にいる、その実の孫は、睨み返して言った自分の言葉に「やれやれ」と ハンドマークのプレートが付いた学帽の鍔を摘んだだけだった。 影になった顔の口元には、まださっきの微笑みの余韻が残っている。 その余裕の態度がさらにシャナを苛立たせた。 (なによ、なによ、なんなのよ!コイツは!?) 不分明な感情が火勢を煽る。 (わけわかんない!なんだかしらないけど生意気よ! 本当に、なんて変な、じゃない!妙な、違う!嫌な、そう!嫌な奴!!) 心中で上がる声には、彼女らしくない、愚痴や文句のような、ひねた響きがあった。 そんな彼女のいつにない精神の荒れ様・・・・・・あるいは取り乱しように、アラストールは可笑しそうに苦笑した。 未知の感情の前では、認識よりも拒否反応の方が強く出る事に少女は気付いていない。 今までシャナにあんな事をした人間はいなかった。 『してくれた』人間はいなかった。 自分が戦った事を認めてくれる、褒めてくれる人間は。 それはあまりにも平凡で、あっけなさすぎるほど単純な答え。 嬉しかったのだ。シャナは。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2006.html
登録日:2012/03/11(日) 10 07 41 更新日:2021/05/08 Sat 07 43 58 所要時間:約 23 分で読めます ▽タグ一覧 ソロモン72柱 バルマス家 バルマス家←ではない バル・マスケ 三柱臣 仮装舞踏会 大命 最大勢力 架空の組織 灼眼のシャナ 神楽舞 祭礼の蛇 紅世の徒 組織 軍団 集団 仮装舞踏会(バル・マスケ)とは、『灼眼のシャナ』に登場する組織の一つ。 バル・マスケとは仮面舞踏会を意味するフランス語「bal masque」。仮装舞踏会はその形態の一つ。 ちなみにアニメ版視聴者にはバルマス家とよく間違えられる。番外編「おじょうさまのしゃな」にて公式ネタにされた。 目次 ◇概要 ◇組織構成 ◇作中の行動 ◇主な構成員盟主 三柱臣 幹部 ◇概要 異世界人“紅世の徒”が作った組織で、総員数は万を超える現代まで残った数少ない大集団。 優秀な多くの人員、兵力を備え、この世に多数ある徒の組織の中でも最大級。 もっとも組織の形態としては徒の組織において珍しくもない「互助共生」が主眼。 『情報交換と支援』が本分であり、フレイムヘイズや敵対組織に対する警戒、構成員ではない徒の保護から、他組織との情報分析の会合、 秘匿交通路の確保、この世に渡り来たばかりの新参や若年者へのこの世で暮らすための訓令(*1)などが通常業務。 ちなみに書類仕事も当然ある。 戦闘行為はその一環たる作業以上の行為でしかなく、一時的な勝利は人員を減らすだけの害でしか無い。 かつて『盟主』を失って以降は、自発的に大規模な戦いを仕掛けた事例が絶無である。 『とむらいの鐘』が起こした大戦の時にも参戦こそしたものの、終始消極的な姿勢であった(*2)。 優秀な将兵たちも実際のところは戦闘向けの決まった面子が毎回駆り出されているだけで、 その彼らも普段は通常任務についてあくせく世界中で働いてる。 組織としての規範、さらには集団演習などもあり、欲望のままに生きるのが常の徒にしては厳しい組織だが、 それでもなお残った面子はかなり組織に対して真摯であり、集団行動や適材適所を活用できる力もかなり高い。 そのためフレイムヘイズからもその組織力や抱える人材の強大さから警戒はされていても、 仮装舞踏会が人食いで構成され、その助けとなっていること以外はあまり重要視されていない。 非常に稀な事態ではあるが、徒の思想結社「革正団」による騒動の際は、外界宿との暗黙の了解の元、 フレイムヘイズと同じ戦場で共に革正団を潰しにかかったこともあり、その関係でお互いの将兵格は顔見知りが多い。 本拠地は宝具『星黎殿』。移動城塞型の世界最大級の宝具で、かつて協力関係にあった“髄の楼閣”ガヴィダから、彼が仮装舞踏会と袂を分かつ代償として譲られた。 隠蔽の異界『秘匿の聖室(クリュプタ)』に覆われているため気配は完全に隠蔽され、視覚のみならず探査の自在法から隠されている。 ◇組織構成 盟主は殆どの構成員たちには役職以上のことは詳しくは知らされておらず、 最高幹部の『三柱臣(トリニティ)』と呼ばれる三人の紅世の王が実質組織を仕切っている。 徒の組織は人間のように倫理規範で成り立つモノでなく、この組織も例外では無い。 三柱臣が率いてきた長年の実績、相対した際に抱かされる感情が組織に服属させる原動力。 そのため構成員のほぼ全てが三柱臣のいずれかあるいは複数への強い畏敬の念を抱いている。 盟主と三柱臣以外にも兵種・役職が存在し、正式な役職として明記されているもの以外にも、 電話番や書類・情報の精査担当、星黎殿内の娯楽施設の管理役などある。 捜索猟兵(イエーガー) 情報収集や探索担当の兵種。基本的に探査能力や隠密行動に優れている者が成る。 対抗組織の動向把握や宝具の発見、組織に仇なすフレイムヘイズや徒の所在確認などが仕事。 主な捜索猟兵はハボリム、ピルソインなど。 巡回士(ヴァンデラー) 戦闘担当の兵種。戦闘能力に優れている者がなる。任務の際は大抵捜索猟兵と共に行動する。 「戦闘バカ」が多く、捜索猟兵を見下す者も多い。 主な巡回士はリベザル、オルゴン、マモンなど。 布告官(ヘロルト) 組織中枢から、各地の捜索猟兵と巡回士への連絡を受け持つ役職。 協力関係にある他組織への伝令なども任務とする。 主な布告官として、ストラス、デカラビアなど。 禁衛員(ヴァッフェ) 設定集にて存在が発覚した役職。名前や面子からして、本拠地直属の近衛兵か。 ちなみに分かっている限り全員死んだ。 主な禁衛員はフェコルー、プルソンなど。 燐子(りんね) “徒”がこの世の物に存在の力を吹きこんで作る下僕。 仮装舞踏会が多く使うのは道具タイプの大筒型で、込められた存在の力の続く限り自在法「炎弾」を撃ち続ける。 ただし多くは力も技巧も無い徒が作った一人一体維持するのが精一杯の粗製乱造品で、力を使い果たすと壊れて二度と使えなくなる。 以下ネタバレを含む ◇作中の行動 盟主の正体は紅世の神の一柱、新たなものを流れを作り出す創造神、祭礼の蛇。 彼が配下の徒たちへ放つ盟約である『大命』を果たすことが、仮装舞踏会の目的。 仮装舞踏会の名の由来は、本来欲望のままに生きる徒が「大命」という仮装を纏い、祭礼の蛇のために踊る神楽舞である、ということから。 三千年前、当時の徒が望んだ「快適な箱庭世界」を創造する『大縛鎖』の儀式の際に、 フレイムヘイズによって秘法『久遠の陥穽』で両界の狭間に葬られた祭礼の蛇の復活と、復活した祭礼の蛇の大命を実現させるために、 人員を増やし、組織の規模を大きくし、構成員の質を高め、力を蓄え続けていた。 元々は組織と言うのも憚られる、創造神とその眷属以外は単に請い願っただけの取り巻きが数十いただけの集まりに過ぎなかったが、 盟主がよかれと思って討ち手にまで喧伝し、結果猛反発を攻撃という形で受けた後も、 「我ら“徒”とて、意見の相違はある。彼らとてそうだろう」 と儀式に招待した、のん気で寛大すぎる盟主を失った敗北を機に『組織』の力を思い知った“逆理の裁者”が中心に、現在の巨大組織を作り上げた。 ほとんどの構成員たちには「大命」の存在すら知らされていなかったが、 シュドナイが全くの偶然から“零時迷子”を発見し、盟主の意思総体をこの世に復活させる「大命第一段階」完了の目処が立ったことで、 世界各地に散らばる構成員を来るべき大命遂行のために秘密裏に招集。 同時にフレイムヘイズ支援組織である外界宿(アウトロー)の頭を秘密裏に潰し、自分たちが戦の準備を整え始めていることを隠しながら、 来るべき戦いのために着々と準備を進めていく。 そして大命の第一段階、“祭礼の蛇”の仮の帰還が完了したことで、構成員にも盟主の帰還と大命の内実が明かされ、 大命遂行と、それに対する最大の邪魔者であるフレイムヘイズとの大戦へと進んでいく。 三千年間かけてこの時のためだけに力を蓄えていた仮装舞踏会に対して、 フレイムヘイズ陣営は本格的開戦以前に頭を殺され混乱に陥っていたため、敵が見えない状況であった。 そんな混乱の中で正体不明の敵をおびき出し倒そうとした東アジアのフレイムヘイズたちを、逆に仮装舞踏会の主力軍で包囲して殲滅に成功し、 これにより仮装舞踏会の優位状況は揺るがぬものとなった状況で宣戦布告し大戦に突入する。 もっとも、大戦といっても大規模な軍事行動というだけで、仮装舞踏会の目的は大命第二段階である『盟主の本体の復活』のための防衛及び、 第三段階である『新世界、無何有鏡の創造』のために邪魔なフレイムヘイズを可能な限り殺し、可能な限り組織的な反撃の力を奪うというのが目的であり、 決戦ではない。 フレイムヘイズの底力や数々の想定外により星黎殿にまで攻めこまれ重要な構成員を何人も欠くも、大戦では最終的に完勝を収め、 フレイムヘイズ兵団の切り札として投入された精鋭の8割(約三千人)を殺し消滅させた。 そして大命第三段階、新世界の創造を行うべく、儀式の運営側として御崎市で仮装舞踏会の総員を何十倍も上回る膨大な数の徒、 そして儀式に挑むフレイムヘイズを待ち受ける。 あまりにも数が多い同胞の誘導や案内、質問に答えたりと、コミケのスタッフのような仕事から、 フレイムヘイズに対する防衛の準備など、大戦に勝利したとて大忙しには変わりなし。 そして大地の四神の封絶内への侵入と同時に、再びフレイムヘイズを迎え撃つ形での戦いに突入する。 圧倒的な力を持つ大地の三神に対しても、その組織力から既に人相の手配や警戒などは済ませていたため被害はほぼ抑えられ、 その組織力、戦友たちとの連携により、個々の力では劣っていても渡り合う精錬された戦いっぷりを見せた。 もっとも、三神の目的も雑魚の虐殺&幹部にメッセンジャーとなってもらうことだったので、両勝ちと言えない事もない。 ちなみに有象無象の徒を三神の方向に意図的に誘導して使い捨ての戦力として使ったりと、戦いにおいては同胞でもそこら辺容赦なしである。 最終的に“祭礼の蛇”の望む形での新世界の創造に成功する。 祭礼の蛇の賞賛、 「余の手は、成就に届いた――見事なり、仮装舞踏会(バル・マスケ)」 ベルペオルによる散会とその後のこと、 「本来、己が持ちたる欲望を、大命なる仮装にて固めたる舞踏の時も、まずは散会だ」 「同胞の動静を見定め、自らの為すを思うに十年、と定めはしたが、まあ思う侭でいいさ」 それらを全て聞き入れた後、誇りを胸に祭礼の蛇の出立の言葉と共に新世界へと渡っていった。 「転楽しく発て、余の神楽舞い(バル・マスケ)たちよ」 以下さらにネタバレ 新世界でも彼らのお仕事は終わらない。 10年といったベルペオルの言葉を他所に、1年程度でかつてのメンバーが集まってきていた。 目的は組織に属さない“徒”のしょうもない行動に対する対処。盟主が消えてからの活動である「互助組織」としての側面で忙しくなっている。 フレイムヘイズたちとの関係も微妙ながら改善に向かっており、共闘となることもあるらしい。 ◇主な構成員 盟主 “祭礼の蛇”坂井悠二 炎の色は黒。仮装舞踏会の盟主。 詳細は当該項目を参照。 三柱臣 “頂の座”ヘカテー 炎の色は明るすぎる水色。役割は巫女。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 “千変”シュドナイ 炎の色は濁った紫色。役職は将軍。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 “逆理の裁者”ベルペオル 炎の色は金色。役職は参謀。 仮装舞踏会の最高幹部三柱臣(トリニティ)の一人 。 詳細は当該項目を参照。 幹部 “千征令”オルゴン 炎の色は錆びた緑青色。兵科は巡回士。 古くから仮装舞踏会に所属してきた古参の“紅世の王”。 詳細はオルゴン(灼眼のシャナ)を参照。 “道司”ガープ 炎の色は浅葱色。兵科は不明。使者などの役目をしていたため布告官ではないかと言われる。 ぺルぺオル直属の“紅世の王”。 外見は四方に子供の人形を配した武装修道士。 大仰で騒がしく嫌味な性格。 東洋における仮装舞踏会の連絡役を務めていた。 近年、行方不明となり、仮装舞踏会から捜索令が出ていたが、実際には『天目一個』に食われていた。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ガープ。 “嵐蹄”フェコルー 炎の色は臙脂。兵科は禁衛員。 参謀ぺルぺオルの副官にして本拠地である『星黎殿』を取り仕切る“紅世の王”。 外見は尖った角と蝙蝠の羽を持つ、スーツを着た気弱な中年男性。 冴えない風貌と性格に似合わず高い戦闘能力と組織運営能力を持つ強力な“徒”で、「偉大なる嵐の支配者」や「星黎殿の守護者」といった異名を持つ。 その実力たるや、将軍シュドナイを除く仮装舞踏会の将帥たち全員を同時に相手取っても、なお互角に戦い得るとまで評されるほど。 また、立場を隠して『星黎殿』の案内役をしていたり(*3)、『銀沙回廊』を使って要塞内を巡察して回ったりと、部下の把握にも熱心で、組織内での人望も篤い。 固有自在法『マグネシア』は超重量の微細な粒子を無数生み出し操る自在法で、この粒子を領域内に満たし、高速で流動させることによって嵐の如き鉄壁の防御陣を形成する。 また、暴風の領域を瞬時に拡大する事で、圧倒的な防御力を攻撃力に転じる事も可能。 大戦の最中、不意に現れた天目一個に斬られ瀕死の重傷を負ったが、なおも残された命を最大限用いて使命を全うした。 “淼渺吏”デカラビア 炎の色は鉄色。兵科は布告官。 卓越した自在師にして仮装舞踏会の情報伝達の根幹を担う“紅世の王”。 細長の魚のような姿をしており、その体躯は途轍もなく巨大だが、普段は本体を異空間に隠しており、通常は地面の波紋として現れる縮小の自在法から、頭のみを現して意思疎通を行う。 その為、仮装舞踏会のメンバーでさえ殆どの者は姿を見たことがない、もしくは頭部、あるいは連絡用の自在法しか見たことがない者が大半。 行き過ぎなほど率直な仕事人であり、何かの判断を下す際には感情を一切挟まず、眼前の事実とそれに伴う効果のみを基準に断を下す。 このため平常時は色々なところで軋轢を生んでいるが、難局においてはこの上なく頼りになる指揮官でもある。 固有の自在法『プロビデンス』は切り離した自身の鱗を媒介として情報や自在法を伝達する自在法。 永続的かつ距離の制限なく各種情報交換を行うもので、相互の通信や監視、更には遠隔地に直接自在法を行使することも可能。 非常時には鱗を回収して全身を覆い、どんな攻撃をも受け流す転移の鎧と化す事も出来る。 現代の大戦では、祭礼の蛇の本体を復活させるため、両界の狭間に向かった三柱臣(トリニティ)から、不在の間の全権を委託され、総司令官として仮装舞踏会(バル・マスケ)の軍勢を率いる。 当初は東西に軍を派遣することで、積極的攻勢による戦略的防御を行うも、『星黎殿』の位置がフレイムヘイズ側に漏洩したことでフレイムヘイズ兵団の奇襲を許す。 想定外の奇襲を仕掛けてきたフレイムヘイズ兵団に対して、直衛軍を指揮して互角に戦うも、東西の外界宿征討軍が到来するまで防衛線を維持できないという判断から、「自身の戦線への投入」を決定。 星黎殿を守るために戦闘向きではないにもかかわらず自ら前線に出撃。 ゾフィー・サバリッシュの落雷蹴りを受け戦死したが、ハボリム率いる援軍が到着するまでの時間を稼ぎ切った。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱デカラビア。 “煬煽”ハボリム 炎の色は楝(おうち)色。兵科は捜索猟兵。 仮装舞踏会の将帥の中でも実戦派で鳴らす“紅世の王”。 誰もが認める集団戦の名手で、大規模な戦いを幾度となく潜り抜けてきた練達の将帥。 本人の戦闘力も“王”だけあってかなり高く、単独戦闘の際は体を二つに分裂させ、攪乱や挟み撃ちなどのからめ手で戦う。 双頭のガスマスクにマントを羽織った案山子のような姿をしている。 自軍を指揮する際は詩を吟ずるような独特の「歌」で指示を出すのも特徴。 彼の自在法『熒燎原』は、歌と共に足元から薄く地面を侵食する炎を噴き出し、広大な戦場一帯を埋め尽くす自在法。 この炎に触れている間は味方は全身を炎に覆われ、士気の上昇や能力の強化といった加護を受ける。 またハボリム自身もこの自在法の効果範囲内では事情の把握、通話、瞬間移動などの効果を得る事ができる。 数ある自在法の中でも軍の統制と強化を両立させた、集団戦に特化した自在法と言えるだろう。 現代の大戦では、西部方面軍司令官に任命され、外界宿征討軍西部方面主力軍を率いて、ヨーロッパのフレイムヘイズ陣営の最重要拠点であるルーマニアのアンドレイ要塞を攻撃。 “昏鴉の御し手(こんあのぎょして)”ヒルデガルド率いるフレイムヘイズと交戦するも、決着が付く前に本拠地である『星黎殿』が奇襲を受けたため撤退。 撤退後は討滅されたデカラビアから総司令官の職務を引き継ぎ、“祭礼の蛇”本体と三柱臣(トリニティ)が帰還するまでの時間を稼ぎ切った。 御崎市決戦では大地の四神サウスバレイを食い止める活躍を見せた。作中では無敗である。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱アイムの別名ハボリム。 “驀地祲”リベザル 炎の色は弁柄色。兵科は巡回士。大地の四神の呼び名は“賢明な鎧”。 仮装舞踏会の将帥の中でも名の知れた勇将。 外見は一言で言うなら直立したカブトムシ。 見た目通りの豪放直情な性格で粗暴な言動も目立つが、頭も良く、こと戦いに関しては抜かりはない。 戦闘では腕に巻いた宝具『七宝玄珠』を用いた分身による攪乱や数珠玉を弾丸のように高速で飛ばして攻撃する。 また本体の力も凄まじく、その腕力は強靭なフレイムヘイズの身体を容易く引き裂き、叩き潰すほど。 本人の圧倒的な攻撃力のみならず、臨機応変な器用な戦法を取り、知恵まで回ることから、歴戦のフレイムヘイズであるフリーダーをして「反則野郎」とまで評された。 “祭礼の蛇”となった悠二に登場早々ケンカを売ったがその後は心服。 現代の大戦では東部方面軍司令官に任命され、外界宿征討軍東部方面主力軍を率いて東京の外界宿総本部を攻撃。 “骸軀の換え手(がいくのかえて)”アーネスト・フリーダーらと交戦し、半日で外界宿東京総本部を陥落寸前にまで追い込むも、本拠地である『星黎殿』が奇襲を受けたため撤退。 だが、その途中で“興趣の描き手(きょうしゅのかきて)”ミカロユス・キュイの足止めを喰らってしまう。 御崎市決戦では、相棒のピルソインと共に『大地の四神』の一人“星河の喚び手(せいがのよびて)”イーストエッジと交戦。 イーストエッジとの戦闘で右腕を失うも、最後まで生き残った。 戦いでは損な役回りも少なくなかったが、晴れて新世界一番乗りの栄誉を得た。 “蠱溺の盃”ピルソイン 炎の色は菖蒲色。兵科は捜索猟兵。大地の四神の呼び名は“忍び寄る毒”。 リベザルの相棒で仮装舞踏会に所属する自在師。 袖が地に着くほどのぶかぶかのローブに盗人のような大きな袋を背負った子供の姿をしている。 彼の自在法『ダイモーン』は吸い込んだ者を錯乱状態に陥れる靄を発生させる自在法。 この靄は人間やフレイムヘイズだけではなく“紅世の徒”や“燐子”にも効果がある。 またフレイムヘイズに対して使用した場合、フレイムヘイズだけではなく中の“紅世の王”も共に酩酊・錯乱状態にする事が出来る。つまり食らってしまえば事実上行動不能に陥るが、『清めの炎』を纏うことで防御可能。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱グシオンの異称ピルソイン。 リベザルと共に一番手として新世界に旅立った。 “翠翔”ストラス 炎の色は縹色。兵科は布告官。 仮装舞踏会の中でも古株の“紅世の徒”。 全身を獣毛に覆われた顔の無い鳥の姿をしており、代わりに胴体の部分に顔がある。 仮装舞踏会の外交官のような立場にあり、普段は様々な“徒”の組織の間を飛び回り各組織間の意見の調整や、その動静を把握することに努めている。 中世の『大戦』時も、欧州の“徒”の組織による大同盟を計るベルペオルからの使節として[巌楹院]の首領である“盤曲の台”ゴグマゴーグの居城を訪れており、 その際、先代の『炎髪灼眼の討ち手』と『万条の仕手』の[巌楹院]襲撃に巻き込まれた経験がある。 彼の自在法『プロツェシオン』は対象を鳥に変化させる自在法で、一軍を丸ごと高速で輸送可能。 鳥への変化中は対象の気配も小さくなるため、発見され難く奇襲攻撃にも向いている。 加えて、この自在法はフレイムヘイズの側には全く知られていなかったため、現代の大戦において兵団は完全に不意を打たれる形となった。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ストラス。 “獰暴の鞍”オロバス 炎の色は橙。兵科は巡回士。 シュドナイの側近の“紅世の徒”。 黒い軍馬の姿と黒服の青年の二つの姿を持っており、中世の『大戦』ではシュドナイの乗騎を務めた。 実直で生真面目な反面、血気に任せて指揮官の枠を逸脱した独断専行に出る事も多く、その度に相棒のレライエに諫められている。 彼の自在法『鐙の寵』は自身に触れている他者の全能力を強化する自在法で、強化している他者の行動をある程度操ることも可能。 現代の大戦ではシュドナイの副官として相棒のレライエと共に外界宿殲滅戦に参加。 その後は西部方面第二軍(ギリシア方面軍)司令官に任命され、副官のレライエと共に外界宿西部防衛線のギリシア戦線に侵攻。 本拠地である『星黎殿』が奇襲されたことでハボリム率いる西部方面主力軍が撤退した後は、ハボリムに代わり西部戦線の総指揮を委譲され、西部戦線の撤退を指揮した。 御崎市決戦ではレライエと共に大地の四神ウェストショアを迎えうった。戦後は“紅世の王”と評価されるようになっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱オロバス。 “朧光の衣”レライエ 炎の色は灰白色。兵科は捜索猟兵。 オロバスの相棒で仮装舞踏会に所属する自在師。 緩やかな白衣を身に纏う美女の姿をしている。 人を食ったような物言いも多いが、周囲との交渉や調停役としての能力も高く、猪突猛進しがちなオロバスを諫めつつも、息の合った共闘を見せる。 相棒のオロバスとは割と正反対ともいえる性格をしているが仲が良く、プライベートでも共に行動する事が多い。 またオロバスに対して異性としての好意も持っているようだが、オロバスの方は全く気付いていない。 彼女の自在法『ニムロデの綺羅』は身に纏った白衣を広げ、薄絹のような半透明の壁を作る防御用の自在法。 攻撃を受け止めたり跳ね返したりするのではなく、柔らかく受け流して逸らす特性を持つ。 現代の大戦ではシュドナイの副官として相棒のオロバスと共に外界宿殲滅戦に参加。 その後は西部方面第二軍(ギリシア方面軍)司令官に任命されたオロバスの副官としてオロバスと共に外界宿西部防衛線のギリシア戦線に侵攻。 本拠地である『星黎殿』が奇襲されたことでハボリム率いる西部方面主力軍が撤退した後は、オロバスをサポートしつつ困難な撤退戦を成功させた。 御崎市決戦ではオロバスと共に大地の四神ウェストショアを迎え撃った。戦後は“紅世の王”と評価されるようになっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱レライエ。 “冀求の金掌”マモン 炎の色は黄檗色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会に所属する徒の中でも、最古参の“紅世の王”。 外見は老若の判別がつかない白皙の美貌の紳士で、三千余年前の『大縛鎖』創造の儀式にも参列していた程の古株。 カムシンら儀式に列席していた最古のフレイムヘイズ達が反逆したのも目撃している。 作中ではキアラ・トスカナ&サーレ・ハビヒツブルグとの絡みが多かった。 彼の自在法『貪恣掌』は両手の動きに合わせて物体を引き寄せ、あるいは押しのけて操るという原始的ながら強力な自在法。 物体は元より自在法にも効果が及ぶためその効果は絶大。 また、全身を媒体に発動することで範囲・威力を大幅に引き上げることが出来る。 御崎市決戦の際、ダンタリオンが討滅されたのに気を取られてキアラから致命傷を受けるが、残された命で暴走する爆弾から周囲を守った。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱マモン。 “哮呼の狻猊”プルソン 炎の色は鉛丹色。兵科は禁衛員。 『星黎殿』守備隊随一の使い手で、上司であるフェコルーからの信頼も厚い。 ライオンの頭をした派手な宮廷衣装を纏う人間の姿をしている。 彼の自在法は二つあり、一つは吸い込んだ空気を口から衝撃波として放つ『獅子吼』。 カムシンの瓦礫の巨人を衝撃で吹き飛ばすほどの大威力を誇る。 もう一つは旗で飾られた長いラッパを多数作り出して空中に展開し、各々から衝撃波を吹き放つ『ファンファーレ』。 『獅子吼』に比べると威力は低いが、遠距離操作も可能なため、自身から離した特定の場所に設置し任意で衝撃波を放たせることもでき、 これによって広域全方位に多数の衝撃波を放つことができる。 原作ではレベッカ・リードに終始優位を奪っていたが、最後の最後の撃ち合いにて、“星黎殿”墜落の事故で狙いを外し、直後に致命打を受け討滅された。 アニメでも“星黎殿”墜落に前後してレベッカに討滅されたことは同じだが、やたらと分かりやすく周囲に気を取られて逆転負けするという改悪をされた。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱プルソン。 “駝鼓の乱囃”ウアル 炎の色は桧皮色。兵科は禁衛員。 『星黎殿』守備隊に所属する“紅世の王”。 外見はアラブ風の緩い衣を纏った直立したヒトコブラクダ。探索の名人。 彼の自在法『ビト』は蜂の大軍を作り出し操る自在法。 蜂そのものによる攻撃や防御の他、自在法の媒介として使役する事で通信や索敵、気配遮断なども同時多重に行い得る。 また埴輪のような鎧型の傀儡を作り出し、その鎧に蜂を入り込ませて操ることもできる。 贄殿遮那を取り戻して新たな力に目覚めたシャナの敵ではなく、あっけなく討滅された。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱ウアル。 “翻移の面紗”オセ 炎の色は浅緑色。兵科は捜索猟兵。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 人の仮面を付けた巨大な豹の姿をしている。 彼の自在法『サイクル』は被っている仮面と火の粉を無数舞い踊らせる事で対象を幻惑する自在法。 また舞い踊る仮面一つ一つが視界を持ち、自在法を行使する事も出来る。 現代の大戦では詰めの一手を担う精鋭部隊を率いていたが、ヴィルヘルミナの介入でその部隊が『星黎殿』に圧殺され壊滅するという大失態を犯す。 残存の兵をかき集め、死罪を覚悟でデカラビアに報告に向かったが「そんな余裕はない、戦って責任を取れ(意訳)」と却下され、『星黎殿』前の防衛に移動。討ち手たちは結局そこまで辿り着けなかったため戦闘そのものには参加していないが、ロフォカレの存在が気になったストラスに偵察を頼まれている。 その後、バルマと共に御崎市決戦に臨む。シャナの一撃を受けて半身を吹き飛ばされる重傷を負ったが生き残り、新世界にわたっている。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱オセ。 “化転の藩障”バルマ 炎の色は若苗色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 様々な配色で織られた巨大な象の姿をしている。 彼の自在法『羅梭』は多色の糸で構成された自身の巨体を解き、状況に応じて自在に編み上げ直す自在法。 本来の使い方は、味方を覆う被服となり、対象を強化するというものである。 現代の大戦ではシュドナイの移動を補助。 御崎市ではオセと共に戦い、最後は新世界に渡った。 “呻の連環”パイモン 炎の色は洗朱色。兵科は巡回士。 仮装舞踏会の本拠地である『星黎殿』の直衛軍部部隊長の一人。 外見はラクダに乗った貴公子然とした男。ちなみに乗っているラクダは彼の“燐子”。 彼の自在法『王の供連』は男女様々の華美な衣服を操る自在法。 それぞれが各種の武器を扱う他、広範囲の自在法を補助する。 また、その衣服内に瞬時に転移する事も可能で、戦闘ではそれを利用して多角的な攻撃や敵の攻撃の回避を行う。 星黎殿攻防戦の際、デカラビアの戦死による怒りと盟主の帰還によるハイテンションで冷静さをなくしたまま戦い、カムシン・レベッカの連携で討滅された。 名前の元ネタはソロモン72柱の魔神の一柱パイモン。 追記修正は訓令を聞いてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 悪役どころか、正義以上に正義なホワイト組織 千征令とヘルメット君 かわいそに -- 松永さん (2013-10-13 20 17 13) 悠二は仮装舞踏会の仲間達と一緒にいる方が幸せになれると思う -- 名無しさん (2013-10-13 20 18 59) ↑×3 構成員も超絶有能なやつばっかりだし上に人間味に富んでるしな。会社で採用担当者だったら、仮想舞踏会の王達はみんな採りたいわ(笑) -- 名無しさん (2013-12-04 21 14 21) 人間からしたら害悪極まりなかったとは思う。徒の生態自体がそうだからだけど…それでもまだマシな集まりだったかな程度だろう。でも実際作品を見てるとかっこいい奴らの集まりだったって印象になるw -- 名無しさん (2014-05-21 18 31 42) 弔いの鐘、革正団、それにこれとでっかい組織及び思想はしっかりしてるよね。王子立ち?知らんなぁ -- 名無しさん (2014-11-12 16 11 46) 最後の方はフレイムヘイズの方が悪役に見えた -- 名無しさん (2015-02-13 09 11 43) ところで新世界と旧世界って行き来できるの? -- 名無しさん (2019-03-25 02 43 28) 項目名を仮装舞踏会(灼眼のシャナ)に変更しました -- 名無しさん (2019-04-25 02 24 30) ↑×2 できない。世界の境界を超えるには「(その世界における)存在の力」を根こそぎ奪われる必要がある。紅世は存在の力が希少で、旧世界は人間が過半を占有しており、新世界は無限。紅世では殺し合い奪い合い。旧世界では人間から奪えるがフレイムヘイズに狩られる危険性を孕む。新世界ではリスクなし。 人間を食らうまで完全無防備である -- 名無しさん (2021-04-25 06 49 41) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/324.html
第545話:大崩壊/デスマーチ(人生終了) 作:◆eUaeu3dols それは、何だったのだろうか。 その泡は人々を信頼させ、賭けに誘い、大きく弾けた。 その砂上の楼閣は人々を招き寄せて、崩落した。 その絆は人々を癒し励まし、死によって壊れた。 その集団は集まり、信じあい、信じさせ、強く存在を叫んだ。 その崩壊は、全てを巻き込み始めた。 * * * 火乃香の視界の全てが殺戮の炎の紅と、破壊の拳の銀に塗り潰されて。 意識が飛んだ。 (しまった――) 嘆く間も無かった。怨み憎む間ももちろん無かった。 残ったのは僅かな悲しみと、悔しさだけだった。 それは一瞬で訪れたから。 (……ううん、違うか) 彼女達の瞳があまりに悲しかったから。 全てが抜け落ちて、悲しみさえも空っぽになって、死と破壊が残ったような。 最後に残った終わりへの希望だけが残っているような。 そんな瞳があんまりに悲しかったから、だけど悲しみに負けた事が悔しかった。 そんな悲しみなんかに全部無茶苦茶にされた事が腹立たしかった。 だけど判った。ようやく感情に状況の認識が追いついた。 (やっぱ死んだのかな……あたし……) 最後に見えたあの殺戮の巨槍と破滅の巨拳。 それは両方ともどうしようもない程にヤバイ物だった。 あんな代物が迫って来て対処しきれずに意識が飛んだという事は、どうしようもない。 死んだか、その前だ。 火乃香はそれを認識した。 (……先生、どうなったんだろう。ヘイズとコミクロンは無事かな。 あたし達を守ってくれたあの少年は……真っ二つにされて生きてるわけないか。 あの綺麗な……メフィストって呼ばれてた人は? みんな、どうして……) 『どうしてこんな事になったのか、かね?』 突如声が響く。安らかでそして美しい声が。 「だれ……?」 『魔界医師メフィスト』 声が答える。救いの名を。 何から何まで、おかしな程に美しく、美しい、美しさに溢れた言葉を紡ぐ。 『君はまだ死んでいない。死ぬまではまだ少しある』 「………………」 それはつまり、もうすぐ死ぬという意味の言葉だ。 『死にたくないかね?』 「……当たり前じゃない」 死ぬのは嫌だ。死ぬのは怖くて恐ろしい。 何より。 「当たり前じゃない。あたしはまだ生きたい! やるべき事もやりたい事も、気になる事もどうにかしたい事も、何もかもが山ほど有る! こんな所で投げ出して死ぬなんてまっぴらだね!」 死んだら生きられない。 火乃香はまだ生きたかった。みんなと共に生きたかった。 その叫びに返ったのは好ましい意志だ。 『奪うな、喪うな、過つな。 もしも過ちを犯したならば、たとえ赦されずとも悔い改めて進め。 そして何より――“決して絶望してはならない”』 「それってダナティアの演説の……」 『今回の治療の代金はこの想いを捨てない事だ。 もっとも、わざわざ言わずとも君が絶望する事は無かったのだろう』 「やっぱりあなたは」 ダナティアの12人の仲間の一人なのか。 それを聞く暇は、無かった。 闇が渦巻き火乃香の意志は呑み込まれる。 メフィストは急いでいたのだ。 彼の奥義をもってしても、この島で万能にはほど遠い。 目覚める火乃香を待つものは―― * * * 「……やり損ねた」 シャナは荒い息を吐いた。 露出した地面の上で体を解し、痺れが収まるのを待つ。 コミクロンの球電を生み出す魔術はその大半を夜傘で防いだが、 それでもその性質上、全て完璧に防ぎきれたわけではない。 特にパイフウの銃弾を受けた部位には銃弾を経由したせいか微弱な痺れが残った。 だがそれも、消えるまでに掛かった時間はごく僅かだった。 末端部位に受けた銃弾のダメージも大した物ではない。 フリウと戦った時に破壊精霊が掠めた腹部の方がまだ痛む位だ。 タリスマン・ブーストの力を借りた必殺の一撃による疲労も無視出来る範囲だった。 フリウに至ってはもっとなんという事もなかった。 最初にブーストしたウルトプライドを召喚する時にはかなりの消耗が有った。 だけどそれ以降は殆ど破壊精霊に任せていたのだ。 メフィストに念糸による攻撃を試みた事は有ったがそれだけでしかない。 更にフリウは、シャナに守られたおかげで怪我をする事もなかった。 フリウはシャナにとって大切な一人を殺害した仇だったが、それでもシャナはフリウを護った。 (でもそれは、単にあたし達が一人だからに過ぎない) フリウとシャナは対話と戦いを経て、より一層互いを同一視しつつあった。 シャナはフリウであり、フリウはシャナである、と。 それは必ずしも事実ではなかった。 客観的にみれば二人はその機能だけではなく思考すらもあまりに違う。 フリウは自らが生きる為に破壊を行い、潜在的には破滅を望んでさえいる。 シャナは誰かを生かす為に殺戮に走り、しかし破滅を望んではいない。 シャナを想う者はまだ居り、フリウを想う者はもう居ない。 同じ部分の方が少ない程だろう。 だがそれでも、互いが自らを同じ存在だと考えている事は事実だった。 それは心に開いた大きすぎる傷が結んだ、奇妙で歪んだ絶望の絆。 フリウは傷が繋いだ絆を通して、シャナの心を感じていたのだ。 (脆い部分を庇うのは当然だもんね) 心が繋がるなんて錯覚に過ぎない。 それでもフリウが感じた通りにシャナは考えていた。 シャナはフリウが思った瞬間にフリウを振り返る。 「行こう。あいつらは階段の下の方に逃げたみたいだ」 「うん、判った。今度こそ」 「敵は」「全部」「殺す」「壊す」 言葉が混じる。意志が混じる。 殺意と破壊の意志が絡み合い一つの巨大な敵意と変わる。 少女達は石段を降りていく。 奈落の底へと降りていく。 地獄を作りに降りていく。 ………………。 * * * 全身を何か強烈な、しかし爽快な衝撃が駆け抜けた。 彼女達はその瞬間、澄み渡る青空を見た。 あるいは壮大な潮の音を聞いた。 大地を吹き抜ける風を感じた。 それは一瞬の幻想。 「ここ……は……?」 火乃香は起きあがった。 目覚めれば、周囲はやはり先程と同じ夜の闇と夜の音、そして夜の風。 だが先程よりも更に薄暗く、葉の擦れる音が大きく、大地の匂いがした。 ここは茂みだ。石段を降りた森の中。 「目覚めたようだね」 聞こえるのはやはり旋律のような音色の声。 「あなたは……」 「改めて自己紹介しよう。私は魔界医師メフィスト。 おはよう。君はもっとも軽傷だった」 「軽傷? ……どうして?」 そもそもあの状況で何がどうなれば助かるというのか。 メフィストはゆっくりと火乃香の横の地面、そこに倒れている女性を指差した。 「君は的確に防御態勢を取った。何より、そこの彼女が守った」 「先生が!? それで、先生は? 大丈夫なの!?」 慌ててパイフウの様子を見る。 そしてすぐに安堵の息を吐いた。パイフウの胸はゆっくりと上下している。 「彼女は私の治療を受ける事に随分と迷いが有ったようだ。 我々が危機を脱していない事を伝えるとすぐに掌を返したがね」 「迷い? そんな、どうして?」 「おそらくは責任を感じて君のために」 「言わないで!」 目覚めたパイフウの叫びがメフィストの言葉を遮る。 「先生……一体どうして?」 「………………」 パイフウは沈黙しか出来ない。 「そうだ、ヘイズは? コミクロンは!?」 「その二人も無事だ。そこに」 指差した暗闇の中にもぞもぞと動く二つの影がある。 「う……なんだってんだ、一体……」 「ふ、ふははー……この、天才がこの程度で死ぬものかあ…………ぎゃふん」 「ヘイズ! コミクロン!」 「生還の感動は後にしておきたまえ」 メフィストは彼らと話す。言葉を紡ぐ。それは珍しく、急いでいた。 「状況を説明しておこう。あの二人は今、ここに向かっている」 「!!」 シャナとフリウの脅威、あの死と破壊を思い起こさせる。 「あの内の一人は、本来私の患者となるはずの者だった。 だが私が治療を施す事はもう出来ない」 その言葉は平静を保ち、偉大なる神々しさに包まれてすらいた。 そして言った。 「逃げたまえ」 まるで託宣のように、医師は患者達に処方を告げた。 「この森を南へは抜けられない。東は禁止エリアに塞がれた。西へと抜けるのだ。 ――急いで」 「あなたはどうするの!?」 火乃香の叫びに医師は応えず、ただ答えを返した。 メフィストはその顔に苦渋を浮かべたのだ。 美しい顔に浮かぶ苦渋はやはりそれさえも美しく、そして無惨だった。 「失われた命のみならず失われていく命さえ治しきれないとは……魔界医師も堕ちたものだ」 平然と堂々と紡がれていた美しい言葉はその一文を最後に終わりを告げる。 そう、その言葉が最期だった。 後に遺されたのは沈黙だけだ。 「まさか……」 火乃香がメフィストに駆け寄る。 そして絶句した。 「おい、どうなったんだ火乃香! まさか……?」 ヘイズの言葉に、火乃香はゆっくりと頷いた。 「ま、待て! たとえ心臓が止まっていた所で停止直後ならこの天才の手に掛かれば……!」 コミクロンが慌てて駆け寄り……そして、またも絶句した。 「一体どうしたって……」 パイフウも流石に気になってメフィストに近づき……それに気づいた。 心臓は止まっていた。 当然だ、もうそんな物は壊れていたのだから。 心臓欠損。脊髄損傷。両腕の複雑骨折。両肺の損傷。大量失血。体内気脈の全損。 どれをとっても生きているはずの無い致命傷。 動けるわけが無い、治療など絶対に叶わない筈の現実。 「……嘘でしょう? これでどうやって、私達の治療をしたっていうの……?」 魔界医師はもう確定しきった筈の死すらも遅らせて、彼女達を治療するまで動き続けた。 最期の医師としての仕事を、自分の治療以外全てやり終えた末に果てたのだ。 地響きが、した。 身を翻し彼女達が振り返ったそこには――銀色の巨人が迫っていた。 * * * 「……見つけた」 シャナは夜闇の向こう、石段を下り終えた先の森に入ったすぐの茂みに敵を見つけた。 失った血と体力の補給の為に飲んでいた、汲み取ったダナティアの血をしまい込み、 坂井悠二の血の付いた保存食を飲み込んだ。人を喰い殺さない為に受け入れた忌まわしい食事。 それを見てもフリウはそれを許容して、ただシャナの索敵の結果を待った。やがてシャナが言う。 「あそこに居る」 「そう。あたしには見えないけど、あそこに居るんだね」 フリウはシャナに応えて、そこを睨んだ。 そして二人は唱う。 死と破壊の前奏曲を。 「四界の闇を総べる王」「汝の欠片の縁に従い」 「汝等全員の力もて」「我らに更なる魔力を与えよ」 本来、タリスマンはこの規定の呪文を知らなければ使いこなせない。 だがシャナはなんとなく使い方が分かっていた。何故かこの呪文の事も知っていた。 この島に来てから何時か、何処かで聞いていたのだ。 『偶然』にも。 (何処で聞いたんだろう) 思いだそうとしても、シャナには思い出せない。 そもそも知らない武器の話をする時間など有っただろうか。 誰かと意味の無い話をした事など有っただろうか。 『あたくしは特に不自然とは思わなくってよ。 貴方と同じ年頃に、法学者として最高の地位に着いた女を知っているもの』 シャナにそんな時間はずっと無かった気がする。 信頼できる人達と一緒に居ても悠二の事ばかり考えていた気がする。 『ンなこと言ったらあたしだって、可憐な少女時代には既に数々の魔法を習得し』 シャナの事を大切に想ってくれていた人達はたくさん居たのに。 どうしてそれを遠ざけて、次々と失ってしまったのだろう。 『それにしても、シャナさんよく寝てますね……』 シャナが意味の無い雑談を耳にしていたのはきっとあの時だけ。 彼女達はあの時、思い出しても苦痛にならない範囲で少しだけ、自分達の事をさらけ出していた。 『そういえばゼロス……ああ、放送で呼ばれた奴だけど仲間じゃないから気にしないで。 そいつから買ったタリスマンって物があれば、もっと力を振るえたのにな。 使い方? もう壊れたんだけど、基本は呪文を唱えて――』 だから聞いて、だけどシャナは思い出せない。 『偶然』にも耳にしたそれが何時何処で聞いたのか思い出せない。 どのみち、そんな事に意味なんて無かった。 今、シャナとフリウに意味が有る事はただ一つ。 自らに漲る強大な力だけ――! シャナは紅い炎の翼を作り出す。 タリスマンの力を借りたこの翼ならば、フリウを担いでも尚、高空を自在に飛び回れる。 さっきもそうやって襲撃を行った。そして今度も。 「D-6は禁止エリアになっているから、あそこに居るなら逃げ道は南と西だけだね」 フリウが言うその言葉にシャナは確信する。 「わたしは三回目の放送の禁止エリアを聞き逃してた。後で教えて。 それから逃げ道は、西だけ。奴らは南に逃げられない」 「どうして?」 「罠が有るから。D-5の森の奥はたくさんの罠が仕掛けられている。 わたしは道を作るために解除しながらそこを通ったけど、その道以外はまだ残ってる。 その道を知っているのはわたしと、リナだけ。あいつらは知らない」 「そう。それじゃ、逃げ道はもう無いね。あたし達はあいつらをそこに追い込める」 シャナはフリウが自分の足りない物を埋める物だと確信する。 フリウはシャナが自分の足りない物を埋める物だと確信する。 幾つもの喪失で繋がれた一つの終末は宣言した。 「「絶対に逃さない」」 フリウが開門式を唱え、現れた白銀の巨人と共に、シャナとフリウは上空から彼らを襲った。 北西から、北へも西へも逃すまいと。 破滅の空、来る。 * * * マンションの一室。 あまりにも不幸な『偶然』の事故により倒れた二人と保胤、そして折原臨也がそこに居た。 「死なないでください、リナさん! ベルガーさん!」 焦る保胤の声は虚しく響く。 リナとベルガーには無数の治癒の符が張られていた。 だが吹き出す血は僅かに勢いを緩めただけだった。 既に破壊された器官はそんな物では治らない。 例えばメフィストの様な超常の秘技でなければ、失われゆくこの命には届かない。 リナの目がゆっくりと、保胤を見つめる。 それが問いのように思えて、保胤は応えた。 「確かに僕には同じ世界から連れて来られた仲間も親友も居はしません。 ですが1日に満たない間でも、あなた達は僕の大切な仲間であり、友だと思っています。 だから……お願いです。死なないでください」 リナはうっすらと微かに、笑みを浮かべる。 “運命”の黒い刃に切り裂かれた胸から、寒気がするほどの勢いで血が零れていく。 「…………ヒュー……す…………ヒュー…………ね…………」 ベルガーが掠れた息を漏らす。 保胤は青くなる。ベルガーは両方の肺を損傷していた。 このままでは確実に死ぬ。 『死ぬな、ダウゲ・ベルガー! 先程の約束はどうした!?』 コキュートスから焦燥に満ちた激励が飛ぶ。 ベルガーは腕で自らの胸の傷を抑え込んだ。酸素を逃すまいと。 そんな事をしても大して変わらない。その小さな差で言葉を紡いだ。 「……やす……た…………ね…………シャ……ナを……」 「シャナさんが、どうしたのです!?」 「ヒュー……ヒュー…………たの…………だ」 「――――っ!!」 『ベルガー!!』 保胤の見立てでは二人は両方とも致命傷だった。 保胤の符術では助けられず、どうなっているか判らないメフィストを待つのは間に合うまい。 そもそもこんな事故が起きるなど想像もしていないはずだ。 助ける方法が有るとすればそれは…… 「さっきの“不死の酒”とやらを使うしかないね」 「!!」 臨也の声が保胤を揺さぶる。 「で、ですが先程志摩子さんに飲ませた時は……」 保胤は志摩子に飲ませた時の事を思い出す。 志摩子は激しく悶え苦しみ、症状は悪化し、保胤の目の前で死んでしまった。 「たまたま体質に合わなかったのかもしれない。そうだろう?」 「それは……」 「他に手段は有るのかい?」 保胤は考えた。急いで、思いつく限り全ての選択肢を天秤に掛ける。 だが、確かに方法はそれしかない。 「……判りました」 保胤は心を決めると、すぐ側に出したままだった不死の酒の瓶を手に取った。 栓に手を掛け、そして…… 「そうだ。それを二人の内のどちらかに飲ますんだよ」 「え……?」 臨也の言葉が再び保胤を揺さぶる。 激しく動揺する保胤に臨也は究極の選択を突きつけた。 「まさか両方に飲ませるつもりだったのかい? そうだね、それも手かもしれない。 だけど半分こにしてしまって、本当にその傷から二人を助けられるのかな? その“不死の酒”とやらがどれほどの力を持つのか知らないが、難しくないかい? それよりも片方だけに飲ませた方がまだ確実ってものじゃないか」 「で、ですが、片方を見捨てるなどと……」 「片方だけでも助けられる事を神様に感謝しなくちゃあ。俺は信じてないけどね。 それに仮に両方とも助けられても、半死半生になってしまったらどうするんだい」 臨也は最も無難な選択肢を吊して、嗤った。 「それだと、『助かったところで二人は足手まといになっちゃう』ね」 その言葉に保胤の頭にも血が上った。 「あなたは、仲間を利害でしか見ていないのですか!?」 「当然だよ。今の状況を何だと思っているんだい? 追撃に向かった方は二人になってしまった。 あの二人はとても強いそうだからそれでも生き残るかな? だけど二人じゃ全てをカバーするなんて出来ないよね。敵はこっちにも来るかもしれない。 さっきだって戦いの後の隙を突然の乱入者に突かれてしまったんだろう? このマンションを憎らしく思っている、ゲームに乗った奴は他にも居るはずだよ。 それらが隠れて手ぐすね引いて隙を待っている、そんな可能性は高いじゃないか。 なにせ爆発まで起きて危険を露呈してしまったんだからね。 今はとてつもなく危険な事態なんだ。一人でも多くの戦力が要る。 その千絵って子だって護らないといけないんだろう?」 臨也は目の前の危険を積み上げて見る見るうちに保胤を追い込んでいく。 「ここは確実な戦力の確保を取らなきゃあいけない。そういう物だろう? ほら、リナの顔色がどんどん悪くなっていく。ベルガーももう喋れないじゃないか。 痙攣もしだしている。これはもう5分も持たないね。 さあ、早く! 二人の内のどちらか片方に、“不死の酒”を使うんだ!」 「僕は…………僕は……!!」 「早く!!」 急き立てながら、臨也は考えていた。 (しかしまったく、困ったもんだね) 臨也は一つ小さなミスを犯していた。 それは不死の酒の瓶をそのまま保胤に返してしまった事だ。 残る不死の酒は丁度半分。 つまり、明らかに志摩子に飲ませたはずの分が減っていない。 その事に気づかれれば必然的に疑われてしまうだろう。 使える機会が来る事自体はある意味で望んではいた。 使ってしまっても志摩子の時は死んだという事実は彼を苦しめるだろう。 (だからってこんな結果を望んではいなかったんだけどな。あの大集団がなんて有様だ) まさか二人も重傷に陥るとは思っていなかった。 しかも保胤は両方とも救うつもりのようだ。 もちろん臨也も、両方とも五体満足で生き残ってくれれば言うことは無い。 (だけど流石にそこまでは無理じゃあないか? 1/4で完治、つまり致命傷から4人も完全回復させるなんて話が上手すぎる。 しばらくは何も出来ないくらい足手まといになったりするんじゃないか?) もしそうなれば最悪だ。 戦力になる人間が二人、それから足手まといが一人の集団なら、 足手まといの世話をしてやっておけばまだ二人の頼もしい仲間が護ってくれる。 一人が足手まといを護ることに専念しても、残り一人は自分を守る壁が居る。 だが戦力になる人間が一人、足手まといが三人の集団なんかと一緒には居られない。 別行動中の戦力二人が無事に戻ってきた所で足手まといを一人ずつ面倒を見ればそれでおしまい。 もしそんな事になれば臨也はこの集団を見限るつもりだった。 (このツキの無さじゃもう見限っても良いくらいだけど、まだ戦力は残っているからね。 まだ少しは期待しても良いかな。 さあ保胤。君は真っ当な選択を選んでくれるよね?) 臨也は心の底から期待しながら、保胤の選択を待った。 そして保胤は―― * * * 森の中。彼は息を潜めながら、ゆっくりと茂みを這って逃げていた。 彼はこの世界において、なんら特殊な力を持たなかった。 武器を持っていなければ全く戦力には数えられないだろう。 そんな人物はこと戦闘中においては存在感を失う。 まるで空気のように稀薄な、そこに居ても居なくても気づかれない存在と化すのだ。 不運にも持っていたグルカナイフは落としてしまったが、それさえも気配の薄さを助長した。 その存在感の無さが彼、古泉一樹を救ったのだ。 「まったく、酷い目に遭ったものです」 飄々と呟く。 彼はシャナとフリウとの戦いにおいてかなり早期に抜け出していた。 隠れて見物してパイフウ達の旗色が良ければこっそり戻るつもりだったが、残念ながらそうならなかった。 仕方ないので彼らを諦め、一人で逃げ出したのである。 「……おや、これはさっきの」 彼は茂みの一つに少年が倒れているのを見つけた。 竜堂終。シャナに胴体を両断されたはずの少年である。 だが驚くべき事に、両断されたはずの胴体が今では繋がっていた。 「まさか……生きているんですか?」 継ぎ目が有りそうな辺りには繋ぎ合わせるように針金が刺さっている。 確かに竜堂終は胴体を両断されるという致命的で衝撃的な傷を受けた。 だが炎を纏った神速の刃の切り口は滑らかで、単純に切断されていた。 その見た目の強烈さとは裏腹に、治療さえ早ければ治しやすい傷だったのだ。 もっとも、それを戦闘の僅かな間隙に行ったメフィストの奮闘は信じがたい物には違いない。 更にメフィストはシャナとフリウの必殺の一撃の直前に彼をここまで投擲したのだ。 それも大きく衝撃を受け止めてくれる茂みに向けて。 (困りましたね。敵なわけですし、ここはトドメを刺しておきたい所ですが……) 彼は銃弾を受けても皮膚が鱗のようになってひび割れるだけで耐えて見せた。 少なくとも素手やそこらに転がっている石ころではどうにもならないだろう。 さっきのナイフを落としていなければあれを継ぎ目に突き刺せば殺せたのだろうが。 (……おや、これは) だが気づく。終のすぐ近くには彼の使っていた真紅の長剣が転がっていた。 胴体を両断されてもしばらくは腕が硬直し握り続けていたのか、それともメフィストが投げたのか。 更に彼の腰にはコンバットナイフが吊されている。 あのどちらかを針金で継ぎ合わせてある繋ぎ目に叩き込めば、殺せるだろう。 (殺せる機会は逃すべきではないでしょうね) 古泉はゆっくりと終に近寄るとまず騎士剣“紅蓮”を持ち上げてみた。 ……残念ながら、随分と重い。 (これは狙いがずれるかもしれませんね) 狙いがずれればあの鱗に止められてしまうだろう。 古泉は騎士剣を諦め、終の腰からコンバットナイフを抜きはなった。 これなら継ぎ目を外す事は有り得ない。針金で繋ぎ合わせたその隙間を抉れるだろう。 古泉は終のすぐ横にしゃがみ込みしっかりと狙いを定めた。 そして胴体に向けてナイフを振りかざしたその瞬間。 終の目が、開いた。 現在時刻23時50分。 第四回放送まで残り10分。 ――10分もの時間が残っている。 【108 メフィスト 死亡】 【残り 47人】 【D-5/森/1日目・23:50】 【戦慄舞闘団】 【ヴァーミリオン・CD・ヘイズ】 [状態]:まだ傷有り(程度不明) [装備]:なし [道具]:有機コード、デイパック(支給品一式・パン6食分・水1100ml) 船長室で見つけた積み荷の目録 [思考]:逃げ延びる。南下する? それとも西へ進む? [備考]:刻印の性能に気付いています。ダナティアの放送を妄信していない。 火乃香がアンテナになって『物語』を発症しました。 【火乃香】 [状態]:まだ傷有り(程度不明、やや軽傷) [装備]:騎士剣・陰 [道具]:デイパック(支給品一式・パン6食分・水1400ml) [思考]:逃げ延びる。南下する? それとも西へ進む? [備考]:『物語』を発症しました。 【コミクロン】 [状態]:まだ傷有り(程度不明)、腕は動くようになった [装備]:エドゲイン君 [道具]:デイパック(支給品一式・パン6食分・水1000ml) 未完成の刻印解除構成式(頭の中) 刻印解除構成式のメモ数枚 [思考]:逃げ延びる。南下する? それとも西へ進む? [備考]:かなりの血で染まった白衣を着ています。 火乃香がアンテナになって『物語』を発症しました。 【パイフウ】 [状態]:まだ傷有り(程度不明、やや重傷) [装備]:ライフル(残弾29) 外套(数カ所に小さな血痕が付着。脇腹辺りに穴が空いている。 偏光迷彩に支障があるかは不明) [道具]:なし [思考]:予定全崩壊。火乃香は絶対に死なせたくない。 [備考]:外套の偏光迷彩は起動時間十分、再起動までに十分必要。 さらに高速で運動したり、水や塵をかぶると迷彩に歪みが出来ます。 [チーム行動予定]:逃げ延びる。南下する? それとも西へ進む? 【D-5/道路/1日目・23 50】 【地獄姉妹】 【シャナ】 [状態]:吸血鬼(身体能力向上)/消耗有り、まだ十分戦える [装備]:贄殿遮那/神鉄如意 [道具]:支給品一式(パン6食分・ダナティアの血500ml) /悠二の血に濡れたメロンパン4個&保存食1食分/濡れていない保存食2食分/眠気覚ましガム /悠二のレポートその2(大雑把な日記形式)/タリスマン [思考]:目の前の4人を追いつめ仕留める/シャナと自分を同一視/ 大集団の者達を殺させない為にその敵を殺す/最終的にフリウは絶対に殺す [備考]:体内の散弾片はそこを抉られた事により吹き飛びました。 18時に放送された禁止エリアを覚えていない。 C-8は、禁止エリアではないと思っている。 【フリウ・ハリスコー】 [状態]:全身血塗れ。右腕にヒビ。正常な判断が出来ていない [装備]:水晶眼(眼帯なし、ウルトプライド召喚中)、右腕と胸部に包帯 [道具]:デイパック(支給品一式・パン5食分・水1500ml)、缶詰などの食糧 [思考]:目の前の4人を追いつめ仕留める/シャナと自分を同一視/全部壊す 【C-6/マンション1・2F室内/1日目・23 50】 【大集団の名残】 【慶滋保胤】 [状態]:かなりの精神的ダメージ。不死化(不完全) ボロボロの着物を包帯のように巻きつけている [装備]:携帯電話(呼び出し中) [道具]:デイパック(支給品一式(パン6食分・水2000ml))、不死の酒(未完成、残り半分) [思考]:不死の酒を――!!/シャナの事が気になる。千絵を落ち着かせたい。 【海野千絵】 [状態]:物語に感染。錯乱し心神喪失状態。かなり精神不安定 [装備]:なし [道具]:なし [思考]:不明 [備考]:吸血鬼だった時の記憶は全て鮮明に残っている。 【折原臨也】 [状態]:不機嫌(表には出さない) [装備]:なし [道具]:デイパック(支給品一式・パン6食分・水2000ml)、 ジッポーライター、救急箱、スピリタス1本(少し減った)、 セルティとの静雄関連の筆談に使った紙 [思考]:保胤を集団内で孤立させたい。危なくなれば集団から抜ける。 クエロに何らかの対処を。人間観察(あくまで保身優先)。 ゲームからの脱出(利用出来るものは利用、邪魔なものは排除)。 残り人数が少なくなったら勝ち残りを目指す [備考]:クエロの演技に気づいている。 コート下の服に血が付着+肩口の部分が少し焦げている。 【ダウゲ・ベルガー】 [状態]:両肺損傷(右肺は傷は塞いだがどちらにせよ長く保たない) [装備]:強臓式武剣“運命”(ゲレーゲンハイト)、単二式精燃槽(フロギストンタンク)(残り四つ)、黒い卵(天人の緊急避難装置)、 PSG-1(残弾20)、鈍ら刀 [道具]:携帯電話(呼び出し中)、コキュートス [思考]:???? [備考]:天人の緊急避難装置:所持者の身に危険が及ぶと、最も近い親類の所へと転移させる。 【リナ・インバース】 [状態]:重傷(10分と保たない)/疲労困憊。魔法は一切使えない。 [装備]:光の剣(柄のみ) [道具]:メガホン [思考]:???? 千絵が心配、美姫に苦手意識(姉の面影を重ねています) 仲間集め及び複数人数での生存。管理者を殺害する。美姫を許す気はない 【C-5/森/1日目・23 50】 【死ぬのは――】 【古泉一樹】 [状態]:左肩・右足に銃創(縫合し包帯が巻いてある) [装備]:コンバットナイフ [道具]:デイパック(支給品一式・パン10食分・水1800ml) [思考]:終を殺害。出来れば学校に行きたい。 手段を問わず生き残り、主催者に自らの世界への不干渉と、 (参加者がコピーではなかった場合)SOS団の復活を交渉。 [備考]:学校にハルヒの力による空間があることに気づいている(中身の詳細は知らない 【竜堂終】 [状態]:両断直後くっついた。現在負傷度合い不明/目覚めた [装備]:騎士剣“紅蓮”(すぐ近くに落ちている) [道具]:なし [思考]:???? 2007/02/10 修正スレ290 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第544話 第545話 第546話 第544話 時系列順 第547話 第544話 海野千絵 第552話 第544話 ヘイズ 第548話 第544話 フリウ 第549話 第544話 火乃香 第548話 第544話 パイフウ 第548話 第544話 リナ 第552話 第544話 折原臨也 第552話 第544話 慶滋保胤 第552話 第544話 ベルガー 第552話 第544話 古泉一樹 第553話 第544話 シャナ 第549話 第544話 竜堂終 第553話 第544話 メフィスト - 第544話 コミクロン 第548話 第544話 ウルトプライド 第549話 第544話 アラストール 第552話
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/882.html
死亡者追悼 小ネタ投下スレから転載。独断で文章を改変しています。 008 ガユス・レヴィナ・ソレル 014 ミズー・ビアンカ 020 キノの師匠 026 リナ・インバース 032 李麗芳 036 セルティ・ストゥルルソン 040 一条豊花 048 霧間凪 058 テレサ・テスタロッサ 061 小笠原祥子 062 藤堂志摩子 070 慶滋保胤 077 光明寺茉衣子 079 ヘラード・シュバイツァー 080 ヤン・ウェンリー 082 いーちゃん 091 朝比奈みくる 094 シャナ 095 坂井悠二 096 マージョリー・ドー 100 竜堂終 108 メフィスト 116 サラ・バーリン 117 ダナティア・アリール・アンクルージュ 008 ガユス・レヴィナ・ソレル 【作品】 されど罪人は竜と踊る 【開始場所】 A-6/砂浜・一日目・0 24 【支給品】 コルト・パイソン 【死亡時刻】 1日目・14 30 【登場回数】 24話 【遭遇人物】 8人+1魔神 ミズー・ビアンカ/新庄・運切/緋崎正介/小早川奈津子/アラストール/ クエロ・ラディーン/ゼルガディズ・グレイワーズ/折原臨也/萩原子荻 【殺害数】 1人: 萩原子荻 【死亡場所】 D-1/公民館 相手: 折原臨也 死因: ライフルで腹部を撃たれた後、その傷口をナイフで刺される ラノロワ不幸四天王が一人、鬱虐のガユス。 ミズー、新庄とともに居た時だけが幸福であり、離散してからは畳掛ける様に鬱っていった。 この、ちょっと持ち上げて目一杯堕とすあたりが、原作を踏襲していて実に素晴らしい。 策士・指し手との熾烈な舌戦の末に死亡したが、生きてても多分いいことなかったと思う。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 014 ミズー・ビアンカ 【作品】 エンジェル・ハウリング 【開始場所】 D-5 森の中 【支給品】 神器グリモア 【死亡時刻】 1日目 11:51 【登場回数】 17話 【遭遇人物】 13人+1冊 マルコシアス 師匠 オーフェン マージョリー・ドー 新庄・運切 ウルペン ガユス・レヴィナ・ソレル 萩原子荻 折原臨也 緋崎正介 小早川奈津子 小笠原祥子 アイネスト・マッジオ 【殺害数】 1人: 小笠原祥子 【死亡場所】 D-1(公民館) 相手: 小笠原祥子 死因: 銀の短剣による刺殺 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 020 キノの師匠 【作品】 キノの旅 【開始場所】 C-5/長い石段 【支給品】 パチンコ 【死亡時刻】 1日目・05 30 【登場回数】 6話 【遭遇人物】 6人+1冊 オーフェン/ミズー/マージョリー/マルコシアス/キノ/ヴィル/イルダーナフ 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-5/階段上り口付近 相手: キノ 死因: カノンによる射殺 人外能力持ちを除けば能力トップクラスだったであろう、キノの旅最強の御方。 序盤のみの登場ながら、素敵な挿絵や人気絶大の補完話“Good Bye,「the Beautiful World」”により 異様なまでの存在感を持つ。キノマーダー化の原因であり、オーフェンの不幸の発端でもある。 自殺に等しい死に方だったが、生き延びたらどうなっていたか興味は尽きない。 とりあえず幽霊由乃に会って無表情に怯えることは間違いないと思われる。合掌。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 026 リナ・インバース 【作品】 スレイヤーズ 【開始場所】 E-4/平地 【支給品】 騎士剣“紅蓮” 【死亡時刻】 1日目 24 00 【登場回数】 35話 【遭遇人物】 19人+1台+2霊+1魔神 ディードリット/ズーマ/いーちゃん/ダナティア・アリール・アンクルージュ/ シャナ/テレサ・テスタロッサ/ダウケ・ベルガー/海野千絵/佐藤聖/ 慶滋保胤/セルティ・ストゥルルソン/美姫/メフィスト/竜堂終/藤堂志摩子/ 光明寺茉衣子/折原臨也/ エルメス/ルーク(夢)/エンブリオ/アラストール(コキュートス) (OP:ガウリィ、パーン、イザーク、ディードリッヒ) 【殺害数】 2人: ディードリット(竜破斬)/ズーマ(竜破斬) 【死亡場所】 C-6/マンション 相手: 自分 死因: ダウゲ・ベルガーを生かす事を選び光の剣による自害 彼女は幾度も迷走した。 ガウリィを失った悲しみ、奪われた憎しみから暴走し全力で二人を殺害した。 それに全力を使い果たしたせいであっさりと破れ、捕らえられた。 その後に進む道を再発見するが、それでも憎しみは消えたわけではない。 憎しみと喪失感に振り回されながらも、彼女は前に進み続けようとする。 だが不幸な事故により致命傷を受け……仲間の生を選び、死に果てた。 振り返って一言: 長い迷走の末に倒れた彼女に安らぎを。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 032 李麗芳 【作品】 チキチキ (神仙伝/烈風伝) 【開始場所】 E-7/森の中 【支給品】 凪のスタンロッド 【死亡時刻】 1日目・13:25 【登場回数】 5話 【遭遇人物】 3人+1泡 宮下藤花(ブギーポップ)/ED/甲斐氷太 【殺害数】 0人 【死亡場所】 B-6/林の中 相手: 甲斐氷太 死因: 白鮫(甲斐の悪魔)に噛み殺された 武宝具・圏を所持したまま、しかも凪のスタンロッドまで手に入れて登場。 開始時点で運の大半を使い切ったらしい。泡の人にしばき倒された後、 仮面の人に地下へ連れ込まれて口説かれ(違)、ラリったジャンキーに 襲われて御臨終。死ぬ寸前だけでも活躍できて良かったと言うべきか。 彼女が心配していた妹は、ちゃっかりと恋愛フラグを立てていたりする。 麗芳に惚れている鳳月に関しては、おそらく読み手の大多数が忘れている。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 036 セルティ・ストゥルルソン 【作品】 デュラララ!! 【開始場所】 B-2/砂漠の中 【支給品】 てる子のエプロンドレス 【死亡時刻】 1日目・23 30 【登場回数】 32(31)話 【遭遇人物】 14人+1霊+1魔神 慶滋保胤/島津由乃/フォルテッシモ/ダウゲ・ベルガー/小早川奈津子 海野千絵/リナ・インバース/シャナ/ダナティア/メフィスト/ 竜堂終/藤堂志摩子/折原臨也/光明寺茉衣子/ エンブリオ/アラストール(コキュートス) 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-6/マンション2・待機組の一室 相手: 光明寺茉衣子 死因: 茉衣子を抑え込もうとして破魔効果が有る銀の短剣で刺された。 喋れない上に奇怪な外見というロワにおいてかなりの弱点を抱えながらも、 迷い、怒り、悩み、焦り、多くの感情をその無声の下から垣間見せた。 あまり派手な印象は無いが登場話数は飾りではなく、縁の下の力持ち的な活躍をしている。 振り返って一言: 懸命に生き足掻いた。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 040 一条豊花 【作品】 バイトでウィザード 【開始場所】 C-2/高台 【支給品】 ソーコムピストル 【死亡時刻】 1日目 00 50 【登場回数】 1話 【遭遇人物】 1人 小笠原祥子 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-2/高台 相手: 小笠原祥子 死因: 銀の短剣による刺殺 即死キャラ三号。祥子様刺殺列伝第一の被害者でもある。 ちなみに、彼女の支給品は『→祥子→宗介→キノ』と人手を渡りまくっており、 密かに彼女の怨念が篭もっているんじゃなかろうかという一品である。 もっとも、彼女以降は渡る時に人が死んではいないが。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 048 霧間凪 【作品】 ブギーポップシリーズ 【開始場所】 D-3/住宅街 【支給品】 ワニの杖 【死亡時刻】 1日目 13 10 【登場回数】 17話 【遭遇人物】 14人 零崎人識/いーちゃん/ドクロちゃん/長門有希/匂宮出夢/坂井悠二/出雲・覚/アリュセ/ ウルペン/火乃香/シャーネ・ラフォレット/ヴァーミリオン・CD・ヘイズ/コミクロン/ギギナ 【殺害数】 1脚:ヒルルカ 【死亡場所】 F-4/森の中 相手: ギギナ 死因: 魂砕きの腹部貫通 メジャー作品の主役格だけあって、かなりの登場頻度を誇る。 にも関わらず、ほとんどF-4から動いていない。積極的に動けばまた違っただろうか。 零崎ゲットを皮切りに持ち前のリーダーシップを発揮し、一大勢力「戯言ポップぴぴるぴ~」を築き上げるも、 ウルペンやギギナの襲撃により、実力を発揮できないまま離散。 生みの親をぶつけて撲殺という極めて凄惨な方法でヒルルカを殺害したため、ギギナに殺される。 され竜唯一のオアシス・ヒルルカの死亡という一大事に気を取られて皆にスルーされていたりする。 敗因は戯言遣いに関わった上で萌え属性(青色ストライプ)を見せるという 極大死亡フラグを立ててしまったことと思われる。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 058 テレサ・テスタロッサ 【作品】 フルメタル・パニック! 【開始場所】 C-7/湖のほとり 【支給品】 UCAT防護服 【死亡時刻】 1日目 14:25? 【登場回数】 14話 【遭遇人物】 8(12?)+1台 ハーヴェイ/ベルガー/ハックルボーン神父/ダナティア/リナ/シャナ/キノ/相良宗介 シュバイツァー(死体)/アラストール(中の人)/エルメス(アイテム)/セルティ(電話越し)/ 千鳥かなめ(共振) 【殺害数】 0人 【死亡場所】 B-4/病院周辺 相手: ダナティア・アリール・アンクルージュ 死因: 相良宗介を庇って風の槍の直撃による誤殺 いきなり溺れている状態からスタートし、その後も足手まといな役回りが多かった。 しかしムンク小屋でしばらく落ち着いた後は、 指揮官としての判断力と纏め能力を徐々に発揮しだし……と思ったらぽっくり逝った。 出番はそれなりに有ったし見せ場が無かったわけでもないのだが、少し不完全燃焼な感有り。 生身では無力なのが痛かったのか。 振り返って一言: 足手まといに見えて、居なくなると惜しまれる。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 061 小笠原祥子 【作品】 マリア様がみてる 【開始場所】 C-2/高台 【支給品】 銀の短剣 【死亡時刻】 1日目 11 50 【登場回数】 9話 【遭遇人物】 8人 豊花/呉星秀/相良宗介/千鳥かなめ/しずく/オドー/新庄運切/ミズー 【殺害数】 4人: 豊花(背後から刺殺)/呉星秀(青酸カリを飲ませた上で刺殺) 新庄運切(心配し見に来た所を刺殺)/ミズー(新庄に続けて不意打ちで刺殺) 【死亡場所】 D-1(公民館) 相手: ミズー・ビアンカ 死因: 銀の短剣による刺殺 登場話数こそそれほど多くないが、二話に一度、出会った二人に一人のペースで殺害し、 これまでのマーダーの中ではトップクラスの殺害数を誇る脅威の一般人。 多くの書き手にその死を悼まれた人気マーダーでもある。 その手口は一貫して、裏切りによる不意打ちからの刺殺であった。 ゲームに乗ってでも裕巳を守ろうとし、救えたという錯覚を抱きながら死んでいった。 その頃、彼女の守ろうとした裕巳は自らの決意に裏切られ、魔性の血に苦しみ、 挙げ句にカーラに精神を乗っ取られていた。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 062 藤堂志摩子 【作品】 マリア様がみてる 【開始場所】 H-8/海岸 【支給品】 カーラのサークレット 【死亡時刻】 1日目・23 30 【登場回数】 22(21)話 【遭遇人物】 18人+2霊+1魔神 アシュラム/美姫/袁鳳月/趙緑麗/Dr メフィスト/ 竜堂終/坂井悠二/ダナティア/相良宗介/小早川奈津子/ 千鳥かなめ/リナ=インバース/海野千絵/ダウケ・ベルガー/慶滋保胤/ セルティ・ストゥルルソン/折原臨也/光明寺茉衣子/ カーラのサークレット/エンブリオ/アラストール(コキュートス) 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-6/マンション2・待機組の一室 相手: 光明寺茉衣子&折原臨也 死因: 茉衣子にナイフでメッタ刺しにされ、保胤が不死の酒で回復しようとしたが、 臨也がすり替えたウォッカを飲まされ傷が悪化して死亡。 この殺し合いの中で一般人で有りながら強い決意を持って長く生きた少女。 吸血鬼となってしまった義姉を止めようと誓い、支給品に乗っ取られた親友を救おうとした。 その優しさは菩薩の様であり、その徳によってか順調に仲間を集め大集団に入った。 しかし優しさのあまり相手を憎む前に悲しみ同情してしまうその徳が、仇となった。 為せた事は殆ど無いかもしれない。それでもその心が胸を打つ生き様だった。 振り返って一言: 力は無く、それでも強く生きた少女。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 070:慶滋保胤 【作品】 陰陽ノ京 【開始場所】 B-2/砂漠の中 【支給品】 不死の酒(未完成) 【死亡時刻】 2日目 0 00 【登場回数】 35(34)話 【遭遇人物】 13人+2霊+1魔神 セルティ・ストゥルルソン/フォルテッシモ/ダウゲ・ベルガー/小早川奈津子 海野千絵/リナ・インバース/シャナ/ダナティア/メフィスト/ 竜堂終/藤堂志摩子/折原臨也/光明寺茉衣子/ 島津由乃/エンブリオ/アラストール(コキュートス) 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-6/マンション 相手: 折原臨也 死因: 燃えさかるウォッカによる焼死 終止セルティとのコンビで行動していた。 異形のモノを恐れない保胤と首の無いセルティはなかなか良いコンビであったと言える。 しかし終盤、由乃に霊の体を与えた事を悔いた事をキッカケに、 藤堂志摩子に疑心を抱いてしまい、更に臨也につけ込まれ、 茉衣子の暴走を止められず、セルティと志摩子の両方の死を招いてしまう。 更に転移事故により生じた二人の重傷者に対しても臨也に翻弄されてしまった。 その挙げ句に火を付けられ逃げ道を封じられ、ただ意志を残す事を選んで散る。 振り返って一言: 彼は何を為したのか。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 077:光明寺茉衣子 【作品】 学校を出よう! 【開始場所】 D-1/公民館 【支給品】 ラジオの兵長 【死亡時刻】 1日目 23 50 【登場回数】 22話 【遭遇人物】 23人+3霊+1魔神 宮野秀策/オーフェン/零崎人識/しずく/ウルペン/ アシュラム/美姫/ダウゲ・ベルガー/ダナティア/オーフェン/ 佐山御言/零崎人識/宮下藤花(ブギーポップ)/藤堂志摩子/セルティ・ストゥルルソン/ 慶滋保胤/海野千絵/リナ・インバース/折原臨也/佐藤聖/十叶詠子/ BB/風見千里/子爵 ラジオの兵長/エンブリオ/スィリー/アラストール(コキュートス) 【殺害数】 3人: しずく(十字架で刺殺) 藤堂志摩子(銀の短剣でメッタ切り) セルティ・ストゥルルソン(銀の短剣で一刺し) 【死亡場所】 B-6/森の中 相手: 佐藤聖 死因: 徹底的に無惨に殺害された。 極めて早い時期に宮野に見つけて貰い安心を得る。 しかしそれは巧妙な(ry 宮野と共に割合穏やかな旅をしていたが、しずくの求めに応じて向かった教会にて宮野を失う。 そんな彼女にとってしずくは憎い敵でしかなかったのかもしれない。 正常な判断力を失い疑心に駆られ、彼女を助けようとした者を次々と殺害し、そしてその仲間達に出会う。 暴かれた二つの罪に裁かれ、衆人環視の中で惨殺された。 その死さえもが彼女を助けようとした者達に致命的危機を招く破滅の連鎖。 振り返って一言: 宮野秀策を失った時、彼女もまた壊れてしまった。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 079 へラード・シュバイツァー? 【作品】 機甲都市伯林 【開始場所】 G-3/林の中 【支給品】 贄殿遮那 【死亡時刻】 1日目 00 25 【登場回数】 1話 【遭遇人物】 1人 零崎人識 【殺害数】 0人 【死亡場所】 G-3/林の中 相手: 零崎人識 死因: 出刃包丁による刺殺 即死キャラ二号(一号は死後も稼働中)。一言言うなら相手が悪かった。合掌。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 080 ヤン・ウェンリー 【作品】 銀河英雄伝説 【開始場所】 C-8/港町 【支給品】 タリスマン 【死亡時刻】 1日目・01 00 【登場回数】 2話 【遭遇人物】 2人 御剣涼子/イマジネーター 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-8/港町 相手: 御剣涼子 死因: スペツナズナイフによる刺殺 シリーズ・即死キャラの一人。八号くらいか? 八号たん(*´Д`)ハァハァ 非戦闘系として話術による活躍を期待されていたが、ロワの現実は厳しかった。あっけなく死亡。しかも微妙に修正されて事故死っぽくなっている。 死亡後、かなりの話を間に置いてイマジネーターとの邂逅死に際が書かれ、イマジネーションを受けつつ昇天。 もし生きていたとしても、開始場所が悪かったので多分誰かの餌食になっていただろう。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 082 いーちゃん 【作品】 戯言シリーズ 【開始場所】 F-5/森の中 【支給品】 エルメス 【死亡時刻】 1日目・13:10 【登場回数】 15話 【遭遇人物】 13人+1台+1脚 エルメス/朝比奈みくる/ダナティア・アリール・アンクルージュ/リナ=インバース/零崎人識/ 霧間凪/ドクロちゃん/長門有希/匂宮出夢/坂井悠二/出雲覚/アリュセ/ウルペン/ ギギナ・ジャーディ・ドルク・メレイオス・アシュレイ・ブフ/ヒルルカ 【殺害数】 0人 【死亡場所】 F-4/森の中 相手: ウルペン 死因: 念糸による脱水。 遭遇者の死亡率は2/13。無為式はあんまり発動しなかったっぽい。 なぜかパーティから離れる傾向にあり、最終パーティはドクロちゃん。 思うに撲殺天使との遭遇が彼の不運だったのではないだろうか。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 091 朝比奈みくる 【作品】 涼宮ハルヒシリーズ 【開始場所】 F-5/森の崖上 【支給品】 弾薬セット 【死亡時刻】 1日目 01 42 【登場回数】 3話 【遭遇人物】 3人と1台 臨也/いーちゃん/エルメス/ダナティア 【殺害数】 0人 【死亡場所】 F-5/森の崖下 相手: 折原臨也 死因: 岩による撲殺 即死キャラ四号にして、台詞すらなく殺された可哀想なキャラ一号でもある。 『戯言遣いとモトラドとメイドさんと』の時点では正体不明のメイドさんであり、 『策師と指し手』で台詞もなく死亡し、その後の『終わった事と……』により 死亡前後の補完が行われ、その二つが繋げられたという数奇な運命を辿っている。 即死キャラではあるが、後に補完された事により少しは報われた気もする。 そういえば、いーちゃんにSOS団宛の遺言を託していたような気がしなくもないが、 破滅的記憶力を有するいーちゃんに託した事もあってか、 いーちゃんは長門と一瞬遭遇するも、碌に会話する暇も無く別れてしまい、 結局最後に託された謎の言葉は伝わる事無く、いーちゃんは死亡してしまった。 ロワイアルの無情さを象徴するようなキャラである。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 094 シャナ 【作品】 灼眼のシャナ 【開始場所】 C-8/港町 【支給品】 鈍ら刀 【死亡時刻】 1日目 24 00 【登場回数】 31話 【遭遇人物】 31人+1台+1霊+2魔神+2黒幕 御剣涼子/古泉一樹/ヴィルヘルム・シュルツ/キノ/匂宮出夢/ 長門有紀/アシュラム/ダナティア/リナ・インバース/ダウゲ・ベルガー/ テレサ・テスタロッサ/佐藤聖/海野千絵/慶滋保胤/セルティ・ストゥルルソン/ 零崎人識/佐山御言/宮下藤花/十叶詠子/平和島静雄/ 折原臨也/光明寺茉衣子/フリウ・ハリスコー/パイフウ/古泉一樹/ 火乃香/ヘイズ/コミクロン/メフィスト/竜堂終/ オーフェン エルメス/スィリー/アラストール(コキュートス)/ウルトプライド/アマワ/神野陰之 【殺害数】 1.5人: 平和島静雄(禁止エリアに叩き込んでしまい殺害) メフィスト(フリウとの合体攻撃により殺害) (パイフウ(フリウと地獄姉妹時にフリウに破壊精霊を使わせて殺害)) 【死亡場所】 D-5/森 相手: コミクロン 死因: 戦慄舞踏団の連携攻撃で防御を剥がされ空間爆砕により消滅 ラノロワには何人か、あまりにも哀れな少女達が居る。 その中で飛び抜けて不幸なのがこの少女、シャナである。 最も大切な少年、坂井悠二に目の前まで辿り着きながら出会えなかったのはその予兆だ。 本当の悲劇は幾度も目と鼻の先を擦り抜けた坂井悠二がすぐ近くで死んだ時に始まった。 それからの悲劇はもう並べきる事すらできないほどに多い。 幾つも幾つも苦痛ばかりが積み重なり、奈落の底に着いても更に底深くへ転がり落ちる。 心の支えを一つずつ切り刻まれ引き千切られ砕かれ擦り潰された末に少女は暴走してしまう。 少女に一つ、たった一つでも救いが有ったとするならばそれは、 直接的にも間接的にも自らが最も信じた大集団に致命傷を与えてしまった事を知らずに死ねた事。 総約して、これ以上生きてると更に不幸に先が有った所を死んで終われた事だろう。 ――と思ったら死亡補完話で全てを知ってしまった罠。 振り返って一言: 地獄。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 095 坂井悠二 【作品】 灼眼のシャナ 【開始場所】 G-4/城内 【支給品】 狙撃銃PSG-1(標準固定のスコープ:6倍) 【死亡時刻】 1日目・16:30 【登場回数】 13話 【遭遇人物】 11人+管理者1人 長門有希/匂宮出夢/いーちゃん/凪/零崎/ギギナ/クリーオウ/空目/志摩子/メフィスト/終/ ディートリッヒ 【擦れ違った人物】6人+1個 シャナ/セルティ/ベルガー/保胤/甲斐/パイフウ/アラストール 【殺害数】 0人 【死亡場所】 C-8/港町の診療所 相手: 零崎人識 死因: 全身をぶつ切りにされる ラノロワにおける不幸三人衆の一人と言われていた。残りはオーフェンとガユスだったか? 悠二は能力の過剰な制限に始まり、敵や味方になりそうな人間に対し徹底的に擦れ違う。 数々の不幸な目に合いながらも制限の緩和という光明が見えた途端、場繋ぎにと書かれながら投下された話で あっさり殺されるという、非常にロワらしい死に方をした。 そういや魔女の血飲んだんだから、あの時点で何の影響もなく動けるのかちょっとだけ疑問だな。 ま、悠二だし別にいいか。と思ってしまった辺り、彼が生き残る道は元々なかったと思われる。合掌 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 096 マージョリー・ドー 【作品】 灼眼のシャナ 【開始場所】 B-5/長い石段 【支給品】 知覚眼鏡(クルーク・ブリレ) 【死亡時刻】 1日目 17 30 【登場回数】 13話 【遭遇人物】 14人+1冊 オーフェン/キノの師匠/ミズー・ビアンカ/マルコシアス/長門有希/匂宮出夢/ フォルテッシモ/ヘイズ/火乃香/コミクロン/折原臨也/空目恭一/クリーオウ/ クエロ/サラ・バーリン 【殺害数】 2人フォルテッシモ/空目恭一 【死亡場所】 B-4/学校・校舎付近 相手: サラ・バーリン?(折原臨也) 死因: サラとの戦闘で放った爆発の規模を拡大されて重傷を負い、 治療しようとしたサラが折原臨也に殺されて回復手段が無くなり死亡。 登場回数は多くは無く、遭遇人物との交流も一瞬会っただけの人物が結構多い。 戦績も有望マーダーを一人殺害、もう一人は死亡後とこう書くとパッとしないマーダーである。 作中でも第二回放送まではほぼスルーされていた。 しかし死亡者こそ殆ど出ていないものの、登場話数の半分以上でバトルを繰り広げており、 第二回放送後のフォルテッシモの殺害では(賛否両論出るも)一気に名をあげた。 その後、積極的ステルスマーダーの折原臨也と腹黒い会話で手を組……んだのが実は運のツキ。 学校組襲撃時に致命傷を負い、マーダーやめれば助かるかと思いきや臨也の後押しで死亡する。 刻印解除において大きな役割を果たしたサラと空目コンビの死に関連している。 振り返って一言: スペックは低くないのに結果はいまいちである。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 100 竜堂終 【作品】 創竜伝 【開始場所】 G-8/草原 【支給品】 吸血鬼(ブルードザオガー) 【死亡時刻】 1日目 23 55 【登場回数】 27話 【遭遇人物】 30人+1品+1霊+2魔神 アシュラム/美姫/哀川潤/アイザック/ミリア/ 高里要/シロちゃん/福沢祐巳/相良宗介/千鳥かなめ/ しずく/オドー/メフィスト/藤堂志摩子/坂井悠二/ ダナティア/相良宗介/小早川奈津子/千鳥かなめ/リナ=インバース/ 海野千絵/ダウケ・ベルガー/慶滋保胤/セルティ・ストゥルルソン/折原臨也/ 光明寺茉衣子/パイフウ/古泉一樹/フリウ・ハリスコー/火乃香/ ヘイズ/コミクロン/ カーラ/エンブリオ/アラストール(コキュートス)/ウルトプライド 【殺害数】 1人: オドー(カーラに乗っ取られて襲撃して殺害) 【死亡場所】 C-5/森 相手: 古泉一樹 死因: シャナに付けられた傷跡を切開され死亡 思えば彼はロワという世界により散々振り回された。 第一回拡声器による鳥羽茉理の絶叫を聞く事しか出来なかった自分を嘆き、竜と化して暴走し。 弱った心を灰色の魔女カーラにつけ込まれ操られ、一人を殺した。 第二回拡声器放送の時だってダナティアの仕掛けに翻弄されていた。 しかし竜堂終はそれでも前を向いていた。 カーラから福沢祐巳を助けようとした。 暴走するシャナを助けようとした。 古泉を前に憎しみではなく意志で進もうとした。 力及ばず死んだが、竜堂終はひたすら前向きに生きた。 振り返って一言: よく生きた。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 108 メフィスト 【作品】 魔界都市ブルース 【開始場所】 H-5/海岸 【支給品】 ???? 【死亡時刻】 1日目 23 50 【登場回数】 22(21)話 【遭遇人物】 17人+1霊+2魔神 藤堂志摩子/袁鳳月/趙緑麗/竜堂終/坂井悠二/ ダナティア/相良宗介/小早川奈津子/千鳥かなめ/リナ=インバース/ 海野千絵/ダウケ・ベルガー/慶滋保胤/セルティ・ストゥルルソン/折原臨也/ 光明寺茉衣子/パイフウ/古泉一樹/フリウ・ハリスコー/火乃香/ ヘイズ/コミクロン/ エンブリオ/アラストール(コキュートス)/ウルトプライド 【殺害数】 0人 【死亡場所】 D-5/森 相手: シャナ&フリウ 死因: タリスマン・ブーストされた神鉄如意と破壊精霊の合撃 志摩子の決意と共に現れ、彼女を護り、多くの者を救い続けた。 最初から、そして最期の瞬間まで。 多くを語る必要は無い。 振り返って一言: 彼は最期まで医師だった。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 116 サラ・バーリン 【作品】 楽園の魔女たち 【開始場所】 D-2/学校 【支給品】 H-1から入れる地下通路のカードキー 【死亡時刻】 1日目 17 30 【登場回数】 15話 【遭遇人物】 12人+1冊+死体2体+黒幕1人 空目/クリーオウ/クエロ/ゼルガディス/ピロテース/せつら/古泉/ダナティア 福沢祐巳(カーラ)/詠子/マージョリー/臨也 マルコシアス/(ジェイス(死体))/(クルツ(死体))/神野影之 【殺害数】 1人? マージョリー・ドー 【死亡場所】 B-4/学校・校舎付近 相手: 折原臨也 死因: ライフルで肺を撃ち抜かれ緩慢な窒息死 一度神社へ向かい、そこから地下通路で城を経て学校に戻っただけで、 開始直後から死ぬまでの殆どの時間を学校で過ごした超安定キャラ。 登場話数はそれほどではないが、何もせずに居たわけではなく、 理科室で爆弾を作り、そこや図書館で空目と共に刻印を研究し、 外に出れば刻印の実験に加え武器を拾って帰り、帰ってはクエロとの心理戦を繰り広げ、 更に保健室で寝れば夢の中で黒幕と出会うというお腹一杯のイベントっぷりであった。 しかし順調だった一方で転落も激しく、有力マーダーであるマージョリーの襲撃を受け、 蓄えた物資で抗戦しマージョリーを逆に取り込むかに見えたが臨也に撃たれて死亡した。 その直前、遂に刻印の解除術式を完成させていた事は誰も知らない。 余談だが、空目やせつら、クエロといったクールキャラを散々に振り回した。 振り返って一言: そこそこサクセスストーリー、ただし死亡。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】 117 ダナティア・アリール・アンクルージュ 【作品】 楽園の魔女たち 【開始場所】 F-5/森の中 【支給品】 セルティの携帯電話 【死亡時刻】 1日目・23 30 【登場回数】 31話 【遭遇人物】 31人+1台+3霊+1魔神+2黒幕 朝比奈みくる/いーちゃん/リナ=インバース/シャナ/テレサ・テスタロッサ/ ダウケ・ベルガー/キノ/相良宗介/メフィスト/竜堂終/ 藤堂志摩子/サラ・バーリン/福沢祐巳(カーラ)/十叶詠子/小早川奈津子/ 千鳥かなめ/アシュラム/慶滋保胤/セルティ・ストゥルルソン/海野千絵/ 光明寺茉衣子/佐山御言/零崎人識/宮下藤花(ブギーポップ)/オーフェン/ 折原臨也/パイフウ/古泉一樹/フリウ・ハリスコー エルメス/ラジオの兵長/スィリー/エンブリオ/アラストール(コキュートス)/神野陰之/アマワ 【殺害数】 1人: テレサ・テスタロッサ(戦闘中の事故) 【死亡場所】 C-6/マンション前 相手: フリウ・ハリスコー 死因: 念糸で首をねじ切られた。 ラノベロワイアル内において、おそらく最大であろう集団を作り上げた立て役者である。 守れた事こそ多くなかったが、リナと宗介という2名のマーダーの改心に関わった。 一足早く黒幕の両方と出会い、自らの声を全ての参加者に伝え励ますが、その直後に殺される。 その最期は無念に満ちているように思えたが、それを受け継ぐ者は絶えていなかったようだ。 最初の頃の出だしこそ遅かったが、200話を超える辺りから一気に話数が増加している。 特に見所はなんといっても演説とその直後に死ぬまでの熱い生き様。 痺れる程に強く熱く生き抜いた女だった。 振り返って一言: 最期周辺が熱い、熱すぎる。 【↑1UP】 【TOP】 【1DOWN↓】
https://w.atwiki.jp/tarowa/pages/536.html
叶えたい願い-北岡秀一 ◆ew5bR2RQj. ゾルダとリュウガの戦いは佳境を迎えていた。 ミラーワールドに侵入してから五分が経過し、互いのデッキのカードも半分ほどに減っている。 だが、戦況は五分ではない。 一方的ではないが、やはりどちらかに傾きつつある。 ただし、リュウガの方ではない。 僅かだが、ゾルダの方が優勢だった。 ゾルダの身長以上の大きさを持つ巨大な一門砲・ギガランチャーから砲弾が発射される。 リュウガがレーザーでそれを迎撃すると、大きな爆発と煙を起こした。 大量の煙が視界を塞ぐ中、ゾルダはひたすらにギガランチャーを乱射する。 相手の居場所は分からないが、広範囲攻撃で全てを制圧するのがゾルダなのだ。 一片の容赦もなく、リュウガへの殺意をもって、ゾルダは砲撃を続ける。 圧倒的なまでの絨毯爆撃に押されているのか、リュウガの反撃が飛んでくることはない。 だが、ゾルダは奇妙な違和感を覚えていた。 あまりにも呆気なさ過ぎるのだ。 暖簾に腕押しと言うべきか、いくらなんでも手応えが無さ過ぎる。 今のリュウガはヒノカグツチを失い、大きな傷を負っている。 だとしても狭間やシャドームーンにすら匹敵する力を持っていたリュウガサバイブにしては、あまりに弱すぎるのではないか。 煙が晴れ、リュウガの身体を視認できるようになる。 そこに新しい傷は存在しなかった。 「おたく、やる気あるの?」 抱いていた疑問をぶつける。 「おいおい、少しは自信を持てよ。お前の砲撃が強すぎるから防御するしかないんだろうが」 「嘘を吐くなよ」 リュウガは明らかに嘘を吐いている。 攻撃的な性質を持つリュウガであれば、ゾルダの砲撃を強引に突破して接近戦に持ち込むなど容易いはずである。 ゾルダとしては遠隔戦の方が都合がいいが、それでもあまりに上手く行きすぎているのだ。 ゾルダとリュウガサバイブの間にある戦力差を北岡は理解してないわけではなかった。 単純な数値の大小もそうだし、変身者の力量差もある。 真っ向から挑めば、やはり勝機はない。 しかし、ゾルダは志々雄真実のたった一つの弱点を知っている。 大火傷で体温調節が出来なくなった志々雄は、十五分しか戦うことができない。 だからこそ人間離れした力を持っていながら、十本刀を始めとした組織を作った。 この弱点を突けば、勝利を掴むことができるのではないかと考えたのだ。 詳細な時間までは分からないが、リュウガは自分達よりも早く戦闘を始めていた。 今の時点でも十分以上は経過しているだろう。 ライダーの変身が解除されないのは、おそらくデッキ自体に特殊な制限が設けられていたからだ。 十分しか変身できないという制限は、本来はミラーワールドの限界滞在時間を表しているものだ。 連続変身が出来なくなっていたのと同様に、主催側がデッキに細工をしていたのだろう。 それがキングストーンの影響で解除され、ライダーは本来の力を発揮できるようになったのだ。 「アンタの目論んでることは分かるぜ、俺が燃え尽きるのを待ってんだろ?」 考えを見透かされ、ゾルダは僅かに目を見開く。 仮面を被っていなければ、その反応でリュウガに答えを伝えることになっていただろう。 「そう言うってことは、やっぱりお前は十五分しか戦えないんだな」 「くくっ、ああ、そうだぜ」 自らの弱点を曝け出すリュウガ。 あえて口にする理由は分からないが、これが事実なら余計に疑問は深まる。 時間制限の存在を自覚しているなら、何故全力で相手を潰しに行かないのだろうか。 「どうして俺にそれを言うんだ」 「ああ、そうだな、強いて言うなら……」 笑いを堪えながら、リュウガは言葉を紡いでいく。 「冥土の土産ってやつだ」 その瞬間、ゾルダの身体はガクンと崩れ落ちた。 「そろそろ来ると思ってたぜ」 「お前、何をした……!」 異様なまでの虚脱感が全身に伸し掛かり、ゾルダは立っていることすらままならない。 視界はぐにゃりと歪み、黒い靄で埋め尽くされていく。 ギガランチャーが彼の手から離れ、白い空間内を転がった。 「俺は何もしてないさ」 「ふざけるな……そんなはずないだろ!」 意識が暗闇の中に吸い込まれそうになる。 全身の感覚が無くなり、自分の肉体が意識にまとわりつく不快な異物へと変わっていく。 自らの身体に突然起きた異常に、ゾルダは理解が追い付けずにいた。 「俺は何もしていないが、お前は既に何かされていたのさ」 かつかつと足音を立てながら、リュウガは一歩ずつ歩いてくる。 「真っ先に脱出したV.V.から色々な話を聞いていた 大半がくだらねえ与太話だったが、いくらか興味深いことを吐いてやがったな」 余裕の表れか、リュウガは喋りながら歩を進めている。 ゾルダは迎撃しようと力を振り絞るが、身体が立ち上がることはなかった。 「例えば、俺達に課せられた力の制限とかな」 力の制限。 シャドームーンや狭間の能力低下や、翠星石やルルーシュの特殊能力の制限が該当する。 カードデッキのように支給品が制限を掛けられているケースもあった。 「俺達の制限は、大体がギアスかラプラスの自在法で賄われていたらしい 大半はそいつを弱くするためだったようだが、たった一人だけ例外がいた」 「例、外……?」 リュウガの言葉の真意が読めず、ゾルダは地面に這い蹲りながら疑問符を浮かべる。 体力を奪われつつあるせいか、呼吸も途切れ途切れになっていた。 「重病を患っていたせいで、本来なら既に立ち上がることすらできなかった奴だ」 心臓が大きく脈打つ。 「テメエのことだよ、北岡秀一」 リュウガの身体が、目と鼻の先にまで来ていた。 現代の医学ではどうすることもできない奇病。 それがゾルダを、北岡を蝕み続けてきた不治の病の正体だった。 そして北岡がゾルダの仮面を被ることを決意した理由でもある。 この場に誘拐された際、病は完全に治癒されていたので意識の外へと追いやっていた。 「アンタの病気はラプラスの自在法で一時的に治癒されていたようだが、キングストーンがそれを解いちまったんだろうな」 キングストーンの光が全ての参加者を力の制限から解き放った。 大半の参加者は己の本当の力を取り戻したが、北岡だけは病を復活させてしまったのである。 「俺が燃え尽きるのを待つっていう着眼点は悪くなかったが、自分が大して変わらない身体だってのを自覚するべきだったな」 リュウガの足先がゾルダの脇腹にめり込む。 カードを装填したわけではない、ただの蹴りだ。 それでも志々雄自身の人間離れした力に、リュウガサバイブの性能が加わった蹴りである。 衝撃は強化スーツを突き抜け、彼の内蔵すらも揺り動かす。 北岡は仮面の下で血を吐き、無様に地面を転がった。 「テメエみたいな雑魚相手に、この俺が本気を出すと思ったのか」 リュウガがデイパックを漁り、中から魔の香を取り出す。 それの蓋を開けると、リュウガの欠けていた装甲やスーツが修復されていった。 「ククッ、これでクーガーは無駄死にってわけだ」 目の前に転がるゾルダを、死んでいったクーガーを嘲るようにリュウガは笑う。 そして、一枚のカードを召喚機へと装填した。 ――――SWORD VENT―――― ブラックドラグライザーツバイが鉛色の刃を吐き出す。 「色々な武器を試してきたが、やっぱりこいつが一番しっくり来るな」 リュウガはうつ伏せで倒れているゾルダの首を掴み、そのまま身体が浮くまで持ち上げる。 薄弱な意識の中でゾルダが行えたのは、急所である腰のカードデッキを守ることだけ。 リュウガはその動きを傍目に捕らえながら、精一杯の力で刃を走らせた。 小さな悲鳴を漏らすゾルダ。 ピシリ、と頑丈な装甲に罅が入る。 「口ほどにもねえ、こんな奴が最後の相手なんて興醒めもいいところだぜ」 反撃もできないゾルダを見て、リュウガはつまらなそうに肩を落とす。 カードデッキを破壊するのは簡単だが、それでは溜まった鬱憤を晴らすことはできない。 戦闘が開始してから十分以上が経過しているため、大技を使えば身体が危なくなるのも事実だった。 このような雑魚を相手に燃え尽きたのでは笑い話にもならないだろう。 故にゾルダは剣で始末することにする。 「ここから戻ったら、まず真っ先にあのつかさって餓鬼を殺してやるぜ 最後の決戦に弱い奴はいらねェ」 何度も何度も剣を振り上げ、ゾルダの身体を斬り付ける。 ナイトサバイブのダークブレードと同威力の剣に、志々雄の腕前が加わったのだ。 ゾルダを破壊するまで大した時間は掛からない。 肩や胸の装甲は何度も切り裂かれ、あっという間に砕け散っていく。 声を上げる気力ももはや無く、ゾルダは無言で攻撃を受け続ける。 その醜態を見て、リュウガは不愉快そうに吐き捨てた。 「ふざ……けるな……!」 リュウガの言葉に激昂したゾルダは、マグナバイザーの銃口を漆黒の鎧に当て引き金を絞る。 零距離射撃だ。 発射されたエネルギー弾は二人の間に衝撃を生み、リュウガの腕からゾルダの身体を引き離した。 地面を転がるゾルダ。 まともに受け身を取る余力すらなく、その身体はだらしなく地面に横たわる。 「つかさちゃんを殺させなんて……絶対にしない!」 「ほう、まだ少しはやるってことか」 ゾルダの病気の末期症状は、意識を一瞬で刈り取ってしまうほどに凶悪なものだ。 それでも彼が立っていられたのは、己が死んだら世界が終わってしまうという責任感に他ならなかった。 リュウガは倒れているゾルダを愉しそうに見下ろすと、その顔面に蹴りを叩き込む。 仮面が砕け散り、血塗れの素顔が曝された。 「いい面してるじゃねえか」 仮面の破片が突き刺さり、額から血が流れ出る。 いや、今までの戦闘で既に血は流れていた。 血液がゾルダの視界を遮り、青白くなった肌を赤に彩っていく。 自分が生きているのか、死んでいるのか、それすらも定かではない。 小さすぎる呼吸音が耳に届き、ゾルダは辛うじて自分が生きていることを理解した。 「そろそろ地獄に送ってやるぜ」 カードデッキに向けて、リュウガは刃を突き立てる。 ――――その時だった。 鏡が割れる音が連続して響き、ミラーワールド内を反響し始める。 状況を理解できず、辺りを見回すリュウガ。 その背後に信じられない者がいることを、ゾルダの血に塗れた眼球は映し出していた。 「……ッ!」 背後を振り返り、刃で斬り付ける。 そこにいたのは龍。 全てを斬り裂く牙と爪を持つ深紅色の龍。 無双龍・ドラグレッダー。 仮面ライダー龍騎と共に消滅したはずのミラーモンスターの姿がそこにはあった。 「何が起きてやがる……」 それだけではない。 ダークウイング、ベノスネーカー、デストワイルダー。 他にも多くのミラーモンスターが出現し、リュウガの視界を埋め尽くすかのように蠢いていた。 「チィッ……!」 メタルゲラスとエビルダイバーがリュウガへと迫り、同時に体当たりを仕掛けてくる。 素早い身のこなしでそれを回避するが、今度はブランウイングが滑空を始めていた。 背後へと後退していくリュウガ。 その時、上空に浮いていたコアミラーから次々とモンスターが湧き出ているのが見えた。 大量のミラーモンスターの出現。 それの発端は、現実世界でナイトに変身していたヴァンが死亡したことだった。 ミラーワールドが人間の命を吸い、願いを叶えるためのエネルギーとする。 だが、ミラーワールドは本来の主である神崎士郎の手から離れていた。 その後はラプラスの魔が管理していたが、彼も死んだ。 結果として管理者は不在となり、ミラーワールドは非常に不安定な空間となった。 そこにヴァンの生命が吸収され、エネルギーとして変換されたのだ。 多くの命を吸ったミラーワールドはエネルギーの膨大さに耐えることができず、暴走を始めたのだ。 ミラーモンスターは強い魂を求めて行動する。 襲い掛かってくるモンスターをリュウガは次々と撃退していくが、それでもまだ足りない。 「ハンッ、世界が俺を拒絶してるわけか、面白え!」 ミラーモンスターを両断しながら、リュウガは愉悦を噛み締めるように吠える。 この事態の元凶は管理者の不在とヴァンの死だが、リュウガはあえてそう捉えた。 世界が弱肉強食の理を拒んでいる。 甘い泥濘のような世界を望み、それを破壊しようとしているリュウガの動きを妨げているのだ。 「なら俺がテメエすらも支配してやる」 世界が志々雄を拒むなら、世界すらも服従させるまでだ。 所詮この世は弱肉強食。 世界よりも志々雄真実の方が強者であることを証明し、この世を地獄へと変えるまでである。 デッキから一枚のカードを抜き、ブラックドラグバイザーツバイへと装填。 そうして絵柄が変わったカードを、再び読み込ませる。 ――――STRANGE VENT―――― ――――UNITE VENT―――― 空間が軋みを上げ、巨大な歪みが発生する。 それはまるでブラックホールであり、周囲で蠢いていたモンスター達を次々と呑み込み始めた。 ストレンジベントが変化したのは、ミラーモンスターを融合させるユナイトベントのカード。 力を増した融合のカードは、野良のモンスターすらも呑み込みはじめた。 大量発生していたモンスターが全滅するまで時間は掛からない。 重厚な種も、翼のある種も、幻獣種も、等しく歪みの中に吸い込まれていく。 そして最後にブラックドラグランザーが吸収され、ブラックホールは弾けるように爆発した。 爆発の奥から現れたのは醜悪な合成獣。 メタルゲラスの胴体に、バイオグリーザの両脚。 臀部からはベノスネーカーの尾が生え、胸部にはエビルダイバーの貌がある。 全身をサイコローグのパイプが繋がり、エネルギーを供給していた。 左腕はデストワイルダーの爪で、右腕はボルキャンサーの鋏。 背中からはダークウイングとブランウイングの翼が対になるように生え、それに覆い被さるようにゴルトフェニックスの両翼がある。 そして、首は二本あった。 紅と黒の二匹の龍の首。 ドラグレッダーとドラグブラッカーの首だった。 それぞれの頭部からゼール系モンスターの角が伸びている。 二匹の龍が哭くと、耳を塞ぎたくなるような奇声へと変わった。 リュウガの身長を遙かに上回る巨大な生物。 この世に存在するあらゆる生物の特徴を持ち、それでいてどの生物とも似ていない。 あまりにも邪悪で禍々しい合成獣。 その名は、ジェノサバイバー。 「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」 ジェノサバイバーを背後に従えながら、リュウガは高笑いを上げる。 コアミラーから新たなミラーモンスターは現れることなく、ミラーワールドの中で響き渡るのは彼の笑い声だけだった。 ついに志々雄真実は世界すらも支配下に置いた。 背後に従えている獣はその証である。 「邪魔が入ったが、今度こそ……あん?」 ゾルダにとどめを刺そうとして、リュウガは不機嫌そうに舌打ちする。 生まれたての子鹿のように脚を震わせながら、ゾルダが立ち上がっていたのだ。 「まだ立ち上がる気力があったのか、面倒臭え」 徹底的に痛めつけられた上、今のゾルダは不治の病に侵されているのだ。 こうして立ち上がれただけでも賞賛に値するだろう。 だが、あまりにも無意味。 今にも朽ち果てそうな身体で、リュウガとジェノサバイバーに対抗する術などないのだ。 「いつまでもみっともないぜアンタ。もう俺が殺してやるよ」 一歩ずつ歩いていくリュウガ。 悪鬼の足音を耳にしながら、ゾルダはデッキから一枚のカードを抜く。 それをマグナバイザーに装填するでもなく、眼前へと翳す。 すると、異変が起きた。 ジェノサバイバーが引っ張られるように、一歩ずつ前へと踏み出し始めたのだ。 「テメエ、その札は契約の……!」 ゾルダが手にしていたのは、浅倉の死後に回収した支給品。 ジェノサイダーに使おうとして使わなかった契約のカードだ。 契約(コントラクト)は、どんなに強力なモンスターであろうと相手の意志に関係なく強引に従えることができる。 それが複数のモンスターから形成される合成獣だとしても関係がない。 神崎士郎の開発したシステムは、あらゆるミラーモンスターに対して平等だった。 全てを統率するドラグブラッカーはリュウガの契約モンスターだが、それ以外は全てが野良である。 故にジェノサバイバーの因子は圧倒的に野生の方が強く、契約の魔の手から逃れることはできなかったのだ。 「死に損ないが邪魔をしやがって、テメエはもう終わってるんだよ!」 契約モンスターを奪われれば、ライダーは著しく弱体化してしまう。 ドラグブラッカーが抵抗しているため、まだ契約が成立するにはしばらくの猶予があった。 リュウガは走る。 契約が成立する前にゾルダを殺せば、それで全ては終わるのだ。 「……させるわけ……ないだろ」 尽き果てそうな意識を必死で繋ぎ止め、マグナバイザーの銃身を握り締めるゾルダ。 病気と怪我による二重の苦痛が肉体を苛み続けるが、それでも倒れるわけにはいかなかった。 自分が死ねば、世界は志々雄が支配する地獄へと変わる。 そうすればつかさを始めとする多くの人達が苦しむことになるのだ。 死に逝く意識を覚醒させたのは、聞き覚えのある慟哭だった。 そうして目を開けた時、暗闇の中に映ったのは王蛇のジェノサイダーに酷似した化け物。 それは北岡の罪の象徴だった。 もしあそこで王蛇にトドメを刺すことができれば、つかさに新たな十字架を背負わせることはなかった。 自分が不甲斐ないからこそ、つかさは立てなくなるくらいに追い込まれてしまったのだ。 今こそ、全てを精算する時なのだ。 ふがいない自分に別れを告げ、課せられた責任を果たす時なのだ。 マグナバイザーをゆっくりと持ち上げる。 手に馴染んでいた武器は重く、視界はまともに機能しないほどに掠れている。 それでも、ある一箇所だけはしっかりと映していた。 リュウガの腰に装着されたVバックルの中心。 クーガーの一撃にで罅割れ、脆くなっているカードデッキだ。 これを破壊すれば、ライダーの契約は破棄となる。 ゾルダに残された力では、一発撃つことが限界。 それで命中する確率は限りなく低いだろう。 かつて総合病院で王蛇から逃げようとした時と同じシチュエーションだった。 あの時は次元が助け舟を出してくれたが、今は自分しかいない。 だから、やるしかない。 出来る出来ないの問題ではなく、成功させるしかないのだ。 引き金を引く。 マグナバイザーが仄かに震え、銃口からエネルギー弾が迸る。 遅れて、銃声が響き渡る。 そして―――― パリン、と音が鳴る。 エネルギー弾はリュウガのカードデッキに命中し、それを粉々に粉砕した。 リュウガの変身は強制的に解除され、ミラーワールドに志々雄の姿が曝される。 ドラグブラッカーの契約が破棄になったことで、ジェノサバイバーはゾルダの契約のカードへと吸い込まれていった。 「……」 走っていた志々雄はゆっくりと速度を落としていき、やがてその場に立ち尽くす。 自らの敗北が信じられないのか、無言のまま己の身体を見回していた。 「お前は……やり過ぎたんだよ……」 ゾルダはそんな彼の姿を傍目に置きながら、掠れる声で呟く。 もし志々雄がユナイトベントを発動しなければ、ゾルダに勝ち目は無かった。 大きすぎる欲望が、世界への反逆心が、逆に志々雄を敗者へと貶めたのだ。 「そうか、俺は負けたのか」 自らの肉体を見回しながら、志々雄は淡々とした口調で言う。 リュウガを失った今、彼に勝ち目は無かった。 「ここまでだな」 その声の中には全ての失敗に対する悲観も、ゾルダへの敵意もない。 唯一存在するのは、祭りが終わった後のような静寂感だった。 「俺が弱くて、アンタの方が強かった。それだけの話だ」 北岡と志々雄の間にあった実力差は圧倒的だった。 それでも最後に勝ったのは北岡だった。 故に志々雄は弱く、北岡は強い。 弱肉強食とはそういうものだ。 敗者は全てを失い、どこまでも惨めでなければならない。 志々雄の身体が溶け、粒子として散らばり始める。 生身の人間がミラーワールドに滞在できる時間は少ない。 それはライダーだった人間も同様であり、敗者は空間の糧として消え行くだけである。 「まあ、それなりには楽しかったぜ」 三村やタバサを従え、主催者との戦を宣言した。 そこから様々な連中と戦い、駆け引きをし、そしてここまで至った。 未来の情勢や異世界の知識を知ることができた。 ここで得たのは、古惚けた小さな島国にいては永遠に届くことがなかったものばかりだ。 「フフ……」 だから、笑う。 「フフフハハハハハハ……」 高らかに、笑い声を上げる。 「ハーッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!」 身体が少しずつ溶けて行こうが関係ない。 自らが消滅する最後の瞬間まで、志々雄真実は笑う。 心の底から楽しかったと告げるように、狂ったように笑い続ける。 それが幕末の悪鬼と呼ばれた男の最期だった。 志々雄の消滅を確認し、ゾルダはその場に崩れ落ちる。 もはや意識を保つ気力すらない。 全身に大怪我を負っているのに、身体は全く痛みを感じることはない。 北岡の病気は既に末期状態へと進行していた。 バトルロワイアルに参加させられなかったら、あと数分もしないうちに息を引き取っていたはずなのだ。 視界は完全に暗闇に閉ざされ、自分が誰かすら定かではなくなる。 抗いようのない死が、すぐ傍まで来ていた。 光が射す。 強烈な光が北岡の目前に光臨し、暗闇をあっという間に塗り潰していく。 それは生命の光だった。 自分以外の全てのライダーが死亡したことで、北岡は願いを叶える権利を得たのだ。 「ぁ……あぁぁ……」 手を伸ばす。 己の願いを叶えるため、奇跡へと手を伸ばす。 そして、ピタリと止まった。 脳裏にふと疑問が過ぎたのだ。 今の自分の願いとは一体何なのか、と。 初めは永遠の命を手にするためだった。 だが、時を経るごとに戦いは虚しくなり、気が付いた時にはどうでもよくなっていた。 永遠の命への執着もなくなり、浅倉も死に、志々雄の野望も打破した。 今の北岡に叶えたい願いなどない。 シャドームーンはまだ生きているが、死に損ないの自分が加勢してもどうにもならないだろう。 狭間と翠星石ならば、きっと銀の月を打ち倒してくれるはずだ。 今の自分に残された役目は、静かに朽ち果てるだけではないのか。 ――――私が代わりに死んでればよかったんだ 「だ、めだ……!」 ジェレミアの死であれだけ苦しんでいたつかさ。 ようやく立ち直れたというのに、ここでさらに北岡が死んでしまったら。 彼女は今度こそ本当に立ち直れなくなってしまうかもしれない。 それに約束したのだ。 元の世界に帰り、料理を作ってもらうと。 まだ死ねない、死ぬわけにはいかない。 目の前の光に向かって、北岡は精一杯手を伸ばす。 ――――そして、世界は終わりを告げる。 ☆ ☆ ☆ ヴァンが力尽き、戦える者は翠星石以外に居なくなっていた。 シャドームーンの胸部には生々しい傷跡があるが、致命傷にまでは至っていない。 ゆっくりとではあるが修復も始まっていた。 「やはり最後の敵になるのはキングストーンか」 サタンサーベルが折れても、未だにシャドームーンは健在である。 サタンサーベルは確かに創世王の象徴だった。 だが、所詮は象徴だ。 創世王は、ゴルゴムの支配者は、確かな存在としてここに生きているのである。 「決着を付けるぞ、人形」 「望むところですよ、この銀ぴか野郎!」 視認できるほどの恐怖に当てられても、翠星石は欠片も物怖じはしない。 守るべき人がいるからこそ、翠星石は心を保つことができる。 そんな時、彼らの頭上を強烈な光が照らし出す。 キングストーンに優るとも劣らない、力に溢れた光である。 思わず目を瞑ってしまう翠星石。 シャドームーンも同様であり、マイティアイを以てしても光の奥を見透かすことはできなかった。 光はゆっくりと地上へと降りていき、やがて翠星石の横へと着地する。 そして光が収まった時、そこには一人の仮面ライダーが立っていた。 「お前は北岡……ですか?」 傍に立つ人間を見上げながら、翠星石はライダーの名前を呼ぶ。 だがそれは疑問系だった。 ゾルダの仮面を着けているが、どこか雰囲気が違っているのだ。 「新たな力を手に入れたか」 ゾルダを見据えながら、シャドームーンはそう評する。 かつてとは比べものにならないほどに、今のゾルダは力に満ち溢れていた。 「ああ、ちょっとね」 実際に口にしたわけではないから定かではない。 しかし北岡が光に触れた時に願ったのは、つかさと共に元の世界に戻ることだった。 その結果、全身の負傷と不治の病は消え去っていた。 視界もはっきりと世界を映し、ゾルダの装甲や仮面も修復されている。 自らの肉体からは今までと段違いの力が溢れていた。 そして、デッキには大量のカード。 全てのモンスターと契約し、あらゆる種類のカードが収納されていた。 「その力で貴様は何を望む」 ここに至るまで、シャドームーンは多くのライダーを屠ってきた。 ただの人間が世紀王に坑がうだけの力を身に付けることができる道具、それがカードデッキだ。 一定値まで力を高めるのか、それでも強者が変身すればより力を増すのか。 戦いを重ねていくうちに興味は深まり、そして新たな進化を遂げる者すらも現れた。 狭間との契約で休戦をうやむやになってしまうかと思ったが、再び戦う機会が訪れたのだ。 目の前にいるのは、紛れもなく創世王の敵である。 それを認識したシャドームーンは、最後の仮面ライダーへと問い掛けた。 「決まってるでしょ お前を倒して、元の世界に戻るためだ」 背後にいるつかさに視線を配りながら、仮面ライダーはシャドームーンへと宣言した。 【二日目/午前/始まりの部屋】 【翠星石@ローゼンメイデン(アニメ)】 [装備]真紅と蒼星石と水銀燈と雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン、キングストーン(太陽の石)@仮面ライダーBLACK(実写) ローゼンメイデンの鞄@ローゼンメイデン、庭師の鋏@ローゼンメイデン、庭師の如雨露@ローゼンメイデン [支給品]支給品一式(朝食分を消費)、真紅のステッキ@ローゼンメイデン、情報が記されたメモ、確認済支給品(0~1) [状態]首輪解除済み、全身にダメージ [思考・行動] 1:銀色オバケ(シャドームーン)を殺す。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※スイドリームが居ない事を疑問に思っています。 ※ローザミスティカを複数取り込んだことで、それぞれの姉妹の能力を会得しました。 ※キングストーンを取り込んだことで、能力が上がっています。 またキングストーンによる精神への悪影響を克服しました。 ※nのフィールドに入る能力を取り戻しました。 ※柊つかさと契約しました。 【柊つかさ@らき☆すた】 [装備]空飛ぶホウキ@ヴィオラートのアトリエ、契約の指輪(翠星石) [支給品]支給品一式×4(水のみ3つ、鉛筆一本と食糧の一部を消費)、確認済み支給品(0~1) 、レシピ『錬金術メモ』、陵桜学園の制服、かがみの下着、 食材@現実(一部使用)、パルトネール@相棒(開封済み)、こなたのスク水@らき☆すた、メタルゲラスの角と爪、 咲世子の煙球×1@コードギアス 反逆のルルーシュ、ジェレミアの確認済み支給品(0~1)、ジェレミアの仮面 [状態]ダメージ(中) [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:錬金術でみんなに協力したい。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※錬金術の基本を習得しました。他にも発想と素材次第で何か作れるかもしれません。 ※アイゼルがレシピに何か書き足しました。内容は後続の書き手氏にお任せします。 ※会場に連れ去られた際の記憶が戻りました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※翠星石と契約しました。 【北岡秀一@仮面ライダー龍騎(実写)】 [装備]:レイの靴@ガン×ソード、仮面ライダーのデッキ@仮面ライダー龍騎、ブラフマーストラ@真・女神転生if… [所持品]:支給品一式×3(水×2とランタンを消費)、CONFINE VENTのカード@仮面ライダー龍騎 FNブローニング・ハイパワー@現実(12/13) 、RPG-7(0/1)@ひぐらしのなく頃に、榴弾×1、デルフリンガーの残骸@ゼロの使い魔、 五ェ門の確認済み支給品(0~1)(刀剣類では無い)、昇天石×1@真・女神転生if…、リフュールポット×1、デルフリンガーの残骸@ゼロの使い魔、 贄殿遮那@灼眼のシャナ [状態]仮面ライダーに変身中。 [思考・行動] 0:殺し合いから脱出する。 1:シャドームーンを殺す。 [備考] ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※一部の支給品に制限が掛けられていることに気付きました。 ※病院にて情報交換をしました。 ※レナ、狭間と情報交換をしました。 ※『多ジャンルバトルロワイアル』のホームページを閲覧しました。 ※会場に連れ去られた際の記憶が戻りました。 ※最後のライダーになったことで願いを叶えました。 願いを叶える直前に考えていたのはつかさと共に元の世界に戻ることでしたが、詳細はお任せします。 ※デッキには龍騎に登場する全てのアドベントカードが入っています。 願いの影響で他にも変化があるかもしれません。 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK(実写)】 [装備] バトルホッパー@仮面ライダーBLACK [支給品] 支給品一式、不明支給品0~2(確認済み) [状態] 左手の手甲が破壊、全身に火傷、胸部に大きな裂傷(全て修復中) [思考・行動] 1:他の参加者を皆殺しにする。 2:翠星石を殺してキングストーン(太陽の石)を回収する。 【備考】 ※バトルロワイアル第二会場へと飛ばされました。 ※首輪が解除されました。 ※創世王を取り込みました、基本能力が更に上昇しましたがそれ以上の変化があるかは後続の方に任せます。 ※本編50話途中からの参戦です。 ※会場の端には空間の歪みがあると考えています。 ※空間に干渉する能力が増大しました。 ※nのフィールドの入り口を開ける能力を得ました。 ※狭間との契約は果たされました。 【共通の備考】 ※彼らが戦っている空間は0話にて殺し合いの開催が宣言された場所です。 天井も床も壁もありませんが、普通に立つことも歩くこともできます。 ※空間内にダン・オブ・サーズデイ@ガン×ソードが放置されています。 その内部にはヴァンの遺体とヴァンのデイパック(支給品一式、昇天石×1@真・女神転生if…、 アドロップ×1@ヴィオラートのアトリエ、調味料一式@ガン×ソード)があります。 ※空間の何処かにヒノカグツチ@真・女神転生if...が刺さっています。 ※クーガーと志々雄の所持品は消滅しました。 【バブルルート@灼眼のシャナ】 三村信史に支給。 “狩人”フリアグネが所持する、コイン型宝具。『武器殺し』の異名を持つ。 弾くとコインの残像が鎖になり、相手の武器に絡み付く。 これが絡み付いてる間、あらゆる武器は能力を失ってしまう。 【ストレイト・クーガー@スクライド 死亡】 【ヴァン@ガン×ソード 死亡】 【志々雄真実@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚- 死亡】 時系列順で読む Back 叶えたい願い-ヴァン Next 終幕――死せる英雄達の戦い 投下順で読む Back 叶えたい願い-ヴァン Next 終幕――死せる英雄達の戦い 173 叶えたい願い-ヴァン シャドームーン 174 終幕――死せる英雄達の戦い 翠星石 柊つかさ 北岡秀一 志々雄真実 GAME OVER
https://w.atwiki.jp/yukiatori/pages/30.html
福引関係 天使ちゃんマジ天使 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1700 効果:特殊効果無効化 経験値UP Money取得UP 絶対防御 = Distortion-歪- + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.2 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.3 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.4 + Hand Sonic-ハンドソニック- ver.5 魔神連斬 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 魔剣ネビリム + 邪剣ファフニール + 魔眼イビルアイ + 魔玩ビシャスコア + 魔杖ケイオスハート 魔剣ネビリム 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 特殊効果無効化 = 原石 + 贄殿遮那 邪剣ファフニール 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = サファイア + 対人打ち上げ花火「紅炎」 魔眼イビルアイ 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:KILL 特殊効果無効化 = ルビー + 超出力サンダーストーム 魔玩ビシャスコア 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:先制 特殊効果無効化 メディテーション recovery = サファイア + インジェクターレギオン 魔杖ケイオスハート 攻:Strikers 命:A 弾数:2 魔力:10000 効果:先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = ルビー + 大水量浄化砲 ふわふわ時間 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2400 効果:ナチュラルシールド メディテーション recovery Money取得UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース + さわ子のギター + 平沢 憂 放課後ティータイム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 Future Vision 経験値UP Money取得UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース + さわ子のギター Cagayake!GIRLS 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 律のドラム + 紬のキーボード + 唯のギター + 梓のギター + 澪のベース レッツゴー(唯ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 唯のギター + 唯のギター + 唯のギター + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(澪ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 澪のベース + 澪のベース + 澪のベース + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(律ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 律のドラム + 律のドラム + 律のドラム + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(紬ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 紬のキーボード + 紬のキーボード + 紬のキーボード + けいおん!! + けいおん!! レッツゴー(梓ver.) 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:10000 効果:特殊効果無効化 = 梓のギター + 梓のギター + 梓のギター + けいおん!! + けいおん!! あずにゃん 攻:S 命:SS 弾数:1 魔力:1500 効果:激情 武器取得率UP 絶対防御 = 梓のギター + 猫耳 萌え萌えキュン 攻:D 命:Strikers 弾数:1 魔力:500 効果:ポジティブ 経験値UP 絶対防御 = 澪のベース + メイド服 侵略! 攻:E 命:Strikers 弾数:1 魔力:2100 効果:none = イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘 + イカ娘のイカ墨 + イカ娘のイカ墨 メタメリズム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:4 魔力:1800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = イカ娘 + 相沢栄子 + 相沢千鶴 + 斉藤渚 + 長月早苗 Iフィールド・ジェネレーター 攻:Strikers 命:A's 弾数:1 魔力:3000 効果:魔法障壁 ナチュラルシールド 絶対防御 = 110㎜機関砲 + ミサイルポット + 小型ミサイルランチャー + 大型ミサイルランチャー + 大型集束ミサイルセット フォールディング・バズーカ 攻:Strikers 命:E 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL 特殊効果無効化 魔剣 = 110㎜機関砲 + 110㎜速射砲 + 360㎜バズーカ + ラケーテンバズーカ エーテルストライク 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:特殊効果無効化 武器取得率UP = PLATINA STONE + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー + 透器エーテル・レイザー グラヴィティブレス 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:特殊効果無効化 経験値UP = DIAMOND STONE + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル + プリズミック・ミサイル 咎人の剣"神を斬獲せし者" 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:特殊効果無効化 Money取得UP = PEARL STONE + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ + 魔剣ダインスレイヴ 赤青の石 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 原石 + サファイア + ルビー エメラルド 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 原石 + 錆びたGの剣の石 BLUE STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + サファイア RED STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + ルビー EMERALD STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 赤青の石 + エメラルド 真珠宝石の白金 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = プラチナ + プラチナ + ダイヤモンド + ダイヤモンド + パール + パール PLATINA STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + プラチナ DIAMOND STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + ダイヤモンド PEARL STONE 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 真珠宝石の白金 + パール コンチネンタル・フライング・スパー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 recovery オールラウンド = ブガッティ・ヴェイロン + メルセデス・ベンツ + ロールス・ロイス・シルヴァースピリット + ポルシェ356A + SRXクロスオーバー SRXクロスオーバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = ランボルギーニ カウンタックLP400 + フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ + ロータス エリーゼ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ ロールス・ロイス・シルヴァースピリット 攻:SSS 命:SS 弾数:1 魔力:1500 効果:自爆 = ロータス エリーゼ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ メルセデス・ベンツ 攻:SS 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 = ランボルギーニ カウンタックLP400 + ロータス エリーゼ ブガッティ・ヴェイロン 攻:SSS 命:A's 弾数:1 魔力:1700 効果:ナチュラルシールド recovery オールラウンド = ランボルギーニ カウンタックLP400 + フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ ポルシェ356A 攻:SS 命:Strikers 弾数:1 魔力:500 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = フェラーリ テスタロッサ’92スペチアーレ + リンカーン コンチネンタル・マークⅣ エトセトラ当たり武器 神剣グランス・リヴァイバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:9999 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 M.P.R = 超重炎皇斬G + ソーディアン・ディムロスG + 忘却の剣G 超重炎皇斬G 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ナチュラルシールド recovery M.P.R = 超重炎皇斬 + EMERALD STONE + エメラルド ソーディアン・ディムロスG 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 メディテーション M.P.R = ソーディアン・ディムロス + RED STONE + ルビー 忘却の剣G 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:6000 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 recovery オールラウンド M.P.R = 忘却の剣 + BLUE STONE + サファイア ドロップ武器 Raising Heart Exelion -Standby Mode- 攻:D 命:A 弾数:1 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = Raising Heart -Standby Mode- + Raising Heart -Device Mode- + Raising Heart -Shooting Mode- + Raising Heart -Sealing Mode- + MagazineⅠ Bardiche Assault -Standby Form- 攻:D 命:A 弾数:1 魔力:10000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = Bardiche -Standby Form- + Bardiche -Assault Form- + Bardiche -Haken Form- + Bardiche -Zamber Form- + MagazineⅡ カーネル * 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:0 効果:none = ブルースSP B ツインリーダーズ 攻:F 命:F 弾数:50 魔力:50000 効果:武器変化 = ブルースSP B + ナビスカウト * + カーネル * ぴゅあぴゅあはーと 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:9000 効果:KILL 特殊効果無効化 M.P.R R.A.B オールラウンド = けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! + けいおん!! DEATH DEVILのキャサリン 攻:Strikers 命:D 弾数:1 魔力:2700 効果:KILL = さわ子のギター + さわ子のギター + けいおん!! + けいおん!! けいおん!! 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:100000 効果:KILL 特殊効果無効化 = 軽音部 + 軽音部 + 軽音部 イカ娘のイカ墨 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:1000 効果:none = イカ墨 + イカ墨 + イカ墨 エトセトラが入った箱 攻:F 命:F 弾数:1 魔力:100000 効果:none = エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ + エトセトラ 市販武器 メガネ最強伝説 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:100 効果:none = メガネ + グラサン + 銀縁メガネ + マルコのメガネ + マルコの防弾メガネ これなんて武器? 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:none = メガネ最強伝説 + イ゛ェア゛アアアアアアアア! ヤマタノオロチ 攻:SSS 命:SSS 弾数:8 魔力:1500 効果:SPUP GDUP = ヤマタノオロチ号 + ヤマタノオロチのウロコ 魔塔攻略武器 神の白石(ゴッド・オブ・レジェンド) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 伝説の白石が入った箱*18 属性変更の鍵派生 闇玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:闇属性変化玉 = 邪悪な心 + 闇属性習得本 + 覚醒-闇- 光玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:光属性変化玉 = 聖なる心 + 光属性習得本 + 覚醒-光- 火玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:火属性変化玉 = 燃える心 + 火属性習得本 + 覚醒-火- 水玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:水属性変化玉 = 澄んだ心 + 水属性習得本 + 覚醒-水- 土玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:土属性変化玉 = 深い心 + 土属性習得本 + 覚醒-土- 風玉 攻:F 命:F 弾数:0 魔力:2000 効果:風属性変化玉 = 激しい心 + 風属性習得本 + 覚醒-風- ルシア・レアグローブ派生 ルシアの第10の剣 「ダークエミリア」 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:先制 = 第9の剣 羅刹の剣「サクリファー」 + エミリアの形見 終わり亡き者(エンドレス) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = シンクレア + シンクレア・ディストーション + シンクレア・ヴァンパイア + シンクレア・ラストフィジックス + シンクレア・アナスタシス ハル・グローリー派生 ハルの第10の剣 聖剣「レイヴェルト」 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:必中 = 第9の剣 羅刹の剣「サクリファー」 + ムジカの銀術 魔導精霊力(エーテリオン) 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 十字のレイヴ + 知識のレイヴ + 闘争のレイヴ + 未来のレイヴ + 真実のレイヴ カバラ派生 ジャッジメント・シーソー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:先制 特殊効果無効化 メディテーション recovery = 王冠のメタトロン + 知恵のラツィエル + 理解のサフキエル + 慈悲のサドキエル + 峻厳のサマエル + 美のミカエル + 勝利のハミエル + 栄光のラファエル + 基盤のガブリエル + 王国のサンダルフォン ナンバーオブビースト-サタン- 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL ATUP 必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 = 無神論のサタン + 愚鈍のベルゼブブ + 拒絶のルキフグス + 無感動のアシュタロス + 残酷のアスモデウス + 醜悪のベルフェゴール + 色欲のバール + 貪欲のアドラマレク + 不安定のリリス + 物質主義のナヘマー 黒猫-ブラックキャット-派生 幻想虎徹-Imagine Blade- 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4100 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 = 黒猫-ブラックキャット- + 電磁銃(レールガン) + 炸裂・電磁銃(バースト・レールガン) + 黒爪(ブラッククロウ) + 黒十字(ブラッククロス) オーパーツ-サタン-派生 アルカード=スピリッツ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 メディテーション 武器取得率UP = メキシス + 神「シン」 + マジックブック + レッドスピア 世界樹派生 冥空斬翔剣 攻:Strikers 命:A 弾数:1 魔力:2200 効果:必中 特殊効果無効化 魔法障壁 = 殺劇舞荒剣 + 猛虎連撃破 + 時空蒼破斬 + 転移蒼破斬 シューティングスター 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 経験値UP = トラクタービーム + インデグニション + ビッグバン + エクステンション タイムストップ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = リザレクション + レイズデッド + サイレンス + ディスペル 児雷也 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP 武器取得率UP = 鎌鼬 + 五月雨 + 雷電 屠龍 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 大牙 + 大牙 + 震天 + 震天 極光壁 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:SPUP GDUP ATUP HTUP = 緋凰絶炎衝 + 風塵封縛殺 + 龍虎滅牙斬 殺劇舞荒拳 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 獅吼爆砕陣 + 獅吼爆砕陣 + 火龍炎舞 + 火龍炎舞 エレメンタルマスター 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:先制 特殊効果無効化 半無敵 = エレメンタルマスター + エレメンタルマスター + エレメンタルマスター + エレメンタルマスター エターナルスロー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 特殊効果無効化 Future Vision = エターナルスロー + エターナルスロー + エターナルスロー + エターナルスロー 花咲くいろは派生 ハナノイロ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド 絶対防御 = 喜翆荘の仲居 + ウェービーヘア + 花のヘアピン + 時々変な妄想 + 熱い性格 面影ワープ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 喜翆荘の板前見習い + あだ名「みんち」 + 美しい容姿 + ホビロン + 不器用な性格 Hazy 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 喜翆荘で仲居のアルバイト + 水泳が得意 + あだな「なこち」 + 緒花の指導役 + 引っ込み思案な性格 はなさくいろは 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2700 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 喜翆荘のライバル旅館 + 福屋の一人娘 + スマートフォン + 結名姫 + 明るく軽い性格 日常派生 ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 通称「ゆっこ」 + 茶色のセミロングヘア + 手先が器用 + 将来の夢はエリマキトカゲ + 好奇心旺盛 ヒャダインのじょーじょーゆーじょー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3700 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = ウッドキューブ + 得意技「ドラゴンスクリュー」 + 一応一番の常識人 + ゆっこの親友 + 隠れ腐女子 ヘッドライト・テールライト 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 頭の良い優等生 + メガネに黒髪のロングヘア + 無口な超然主義者 + 最大の問題児 + 腕力はかなりある 気球にのってどこまでも 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 recovery = ロボ女子高生 + 黒髪のセミロング + 夢は仰向けで寝る + 真面目な性格 + 読書家 怪獣のバラード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = なのの製作者 + オレンジ色のロングヘア + 自称:はかせ + マッドサイエンティスト + 4.5牛乳を愛飲 グリーングリーン 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 黒猫 + しゃべれる首輪 + 性別:オス + 阪本製薬 + 横柄 Romancing SaGa派生 大地の剣 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = 大地の剣 + 睡魔剣 + 石化剣 + 大地生気法 + 大震剣 レフトハンドソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = レフトハンドソード + 隼斬り + 王者の剣 + 光明剣 + 不動剣 ジルコンの斧 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 recovery = ジルコンの斧 + トマホーク + 唐竹割り + 真空斬 + 飛翔脳天撃 アイスソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = アイスソード + ボーンクラッシュ + 冷たい風 + 冬の嵐 + 冷凍剣 ウコムの鉾 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = ウコムの鉾 + 足払い + 串刺し + 稲妻 + 雷撃衝 エリスの弓 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 半無敵 = エリスの弓 + 影縫い + 必殺の矢 + 乱れ射ち + 夢想弓 アンバーの鎚 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = アンバーの鎚 + スタニングブロウ + スカルクラッシュ + 飛翔乱舞 + 叩き潰す 焼き尽くす 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 火術 + 焼き尽くす + エレメンタル + 火の鳥 + ファイアウォール 渦潮 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 水術 + 毒消しの水 + エレメンタル + ウォーターガン + 渦潮 ストーンスタチュー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3800 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ネガティブ = 土術 + ストーンスタチュー + エレメンタル + アースヒール + ダイヤモンドアーマー シムラクラム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2100 効果:必中 先制 特殊効果無効化 wall clash = 風術 + ライトニング + エレメンタル + シムラクラム + 吹雪 スターソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド R.A.B = 光術 + スターライトウォール + ヒールライト + スターライトウェブ + スターソード ダークソード 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 闇術 + ダークウェブ + ダークウォール + ダークソード + ブラックスフィア 生気翔撃法 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 気術 + 防御法 + 精神法 + 生命波 + 生気翔撃法 デスハンド 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:KILL 必中 先制 特殊効果無効化 = 邪術 + インジャリー + ウイークネス + アニメート + デスハンド エナジーストーム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2900 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 魔術 + エナジーストーム + クイック + スペルエンハンス + アーマーブレス 竜幻術 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 幻術 + 雷幻術 + 睡夢術 + 幻影魅力術 + 竜幻術 Angel Beats!派生 Handsonic 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = ハンドソニック + エンジェルズウイング + ハウリング + ディストーション + ディレイ + アブソーブ Knockin' on heaven's door 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = グロック17 + ドナーカード + シスコン + 秀才 + 記憶喪失 rebels against the god 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 R.A.B = ベレッタM92F + 白いベレー帽 + ゆりっぺ + 理不尽過ぎる30分 + 戦線を束ねている少女 Crow Song 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2900 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = RPK-74 + 同性愛者疑惑 + 屋上ダイブ + トラックとの衝突 + 戦線のムードメーカー My Song 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 ポジティブ = LAR グリズリー + ストリートダンス + 意味不明な英語 + 赤いバンダナ + すべてが謎 Thousand Enemies 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2200 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = トランシーバー + 冷静なオペレーター + 無表情 + 毒舌 + 最終話「消滅」 Girls Dead Monster 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = FENDER American Deluxe Ash Stratocaster + Gibson SG Special Faded + Fender USA '62 JazzMaster + Pearl Forum FZ + G L L-2000 魔法少女リリカルなのは派生 Starlight Breaker ex fb 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = Divine Buster Extension + Divine Buster Full Power + Divine Buster Full Burst + Short Buster + Excellion Buster Accelerate Charge System + Straight Buster + Starlight Breaker+ + Starlight Breaker ex + Starlight Breaker ex fb Riot Zamber 攻:A 命:Strikers 弾数:1 魔力:400 効果:none = Photon Lancer Multishot + Photon Lancer Phalanx Shift + Plasma Lancer + Haken Saber + Plasma Smasher + Trident Smasher + Thunder Blade + Plasma Zamber Ragnarok 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = Diabolic Emission + Atem des Eises + Hraesvelgr + Mistilteinn + Ragnarok + Claiomh Solais 火龍一閃 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = シュランゲバイセン・アングリフ + シュランゲバイセン・アングリフ + 火龍一閃 + 火龍一閃 Zerstorungshammer 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 魔法障壁 ナチュラルシールド = Schwalbefliegen + Gigantschlag + Raketenhammer + Zerstorungshammer Diabolic Emission 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2300 効果:必中 先制 特殊効果無効化 シールド = Schwarze Wirkung + Blutiger Dolch + Diabolic Emission + Starlight Breaker + Photon Lancer Genocide Shift Divine Buster 攻:A 命:Strikers 弾数:1 魔力:400 効果:none = Revolver Cannon + Calibur Shot + 振動拳 + Revolver Shoot Cross Fire Shoot 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = Phantom Blazer + Cross Fire Shoot + Variable Shoot + Shoot Barret Barret-F + Variable Barret + Dagger Blade + Boosted Illusion + Shooting Silhouette 大地の咆吼 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = Shooting Ray + Wing Shooter + Alchemic Chain + Blast Ray + 大地の咆吼 ルシフェリオンブレイカー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = パイロシューター + ブラストファイアー + ディザスターヒート 雷刃滅殺極光斬 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 絶対防御 = 電刃衝 + 光翼連斬 + 天破・雷神槌 + 雷光輪・追の太刀 極光 エクスカリバー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = エルシニアダガー + ドゥームブリンガー + アロンダイト + インフェルノ ローゼンメイデン派生 ナハトシュトローム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 人工精霊-メイメイ- + 冷酷非情で好戦的な性格 + 黒のロングブーツ + 黒と白の編み上げドレス + 契約者【柿崎めぐ】 + アシンメトリーのオーバースカート 幻想のためのソナタ第一楽章 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 人工精霊-ピチカート- + 行動的で好戦的な性格 + ドロワーズ風の半ズボン + 自称「ローゼンメイデン一の頭脳派」 + 契約者【草笛みつ】 + 燕尾風の上着 ヤーデレーゲン 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:4000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 人工精霊-スィドリーム- + ツンデレな性格 + 庭師の如雨露 + 白い三角巾のようなヘッドドレス + 契約者【桜田ジュン】 + ロングスカートのエプロンドレス ゲハイムヴェーレ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2600 効果:必中 先制 特殊効果無効化 Future Vision = 人工精霊-レンピカ- + 生真面目で寡黙な性格 + 庭師の鋏 + 青いケープとニッカーボッカー風の半ズボン + 契約者【まかなかった世界の桜田ジュン】 + 袖口の長い白いブラウス ロイヒテンダールビン 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:必中 先制 特殊効果無効化 オールラウンド = 人工精霊-ホーリエ- + 女王様気質でプライドが高い性格 + 薔薇の尾 + 真紅のワンピース + 契約者【桜田ジュン】 + ボンネット状のヘッドドレス フェアトラウタシラーク 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:必中 先制 特殊効果無効化 武器取得率UP = 人工精霊-ベリーベル- + 思いやりは強く優しい性格 + 人形を巨大化させる能力 + 大きな桃色のリボン + 契約者【柏葉巴】 + 活動的な服装 プラズマナーデル 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1000 効果:必中 先制 特殊効果無効化 = 人工精霊-不明- + おどけた奇矯な性格 + アストラル体のドール + 編み上げのロングブーツ + 契約者【オディール・フォッセー】 + 白いミニスカート 舞-HiMEの物語派生 光黙天 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:3400 効果:特殊効果無効化 魔法障壁 = 巨大デュラン + 新型カグツチ + 巳六-ミロク- + 愕天王 マテリアライズ 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:2100 効果:特殊効果無効化 メディテーション = ジュリア + ハリー + ゲンナイ + 聖ヴラス デュラン 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:none = 玖我なつき + 二挺拳銃 カグツチ 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:none = 鴇羽舞衣 ver.舞-HiMEの物語 + 宝輪 巳六-ミロク- 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:自爆 = 美袋命 + 両手剣 愕天王 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:必中 = 杉浦碧 + ハルバード ハリー 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:必中 先制 = 日暮あかね + 二門式トンファー ジュリア 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:先制 = 結城奈緒 + ワイヤー ゲンナイ 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:オールラウンド = 尾久崎晶 + 手裏剣 聖ヴラス 攻:A's 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:特殊効果無効化 = 真田紫子 + 弓 舞-乙HiMEの物語派生 超弩級潜砂空母「スズシロ」 攻:Strikers 命:A 弾数:1 魔力:2500 効果:先制 特殊効果無効化 = 真白なる金剛石 + 銀河の藍玉 + 怜踊の蛍石 + 奏凛の橄欖石 + 旋風の紅水晶 Generable Enigmatic Matrix 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:5000 効果:特殊効果無効化 ナチュラルシールド = 桜嵐の金緑石 + 珠洲の黄玉 + 塊麗の縞瑪瑙 + 流水の透輝石 + 雷鳴の柘榴石 ワルキューレ・システム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1500 効果:自爆 特殊効果無効化 = 蒼天の青玉 + 海神の翠玉 + 孤高の紅翡翠 + 清恋の孔雀石 + 螺旋の蛇紋石 サロゲート・システム 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1200 効果:必中 特殊効果無効化 = 破絃の尖晶石 + 氷雪の銀水晶 + 嬌嫣の紫水晶 + 幻惑の瑠璃 + 久遠の碧玉 アンチマテリアライザー 攻:Strikers 命:Strikers 弾数:1 魔力:1900 効果:特殊効果無効化 = 絢爛の頑火輝石 + 慧命の藍銅鉱 + 炎綬の紅玉 + 拘龍の薔薇輝石