約 760,351 件
https://w.atwiki.jp/terra-credigna/pages/90.html
昏睡から目覚めたセレスは、あれほどに消耗していた時とはうって変わり、憑き物が落ちたようにその体力を回復させた。 他の子供たちに混じり、日中は屋内で机を並べて何事かを教授され、合間合間に表に出ては同じ年頃の子供たちと語らう。 そして、あの鐘が鳴ると他の子供たちと共に建物から吐き出され、一人中庭へとやってくる日が続いた。 周囲を見回し、控え目な声で私に与えられた仮初の名を呼びながら芝の上を歩き回った。 その視線は姿を消して見つめる私の前を何度か通り過ぎたけれど、セレスの瞳に私は映るはずも無く、梢の奥から息を殺してセレスをただ見つめた。 人にも獣にも、眷属である冥魔ですら怖れたこの私が、病み上がりの少年の声から隠れているなど滑稽に過ぎたが、自身の行いの数々に疑問を覚えてしまった私は、この声の前にあまりに臆病になってしまっていた。 返事がないことに心もち肩を落としたように見えたセレスは今日もまた私が腰掛けた梢の向かいに植わった木の根元に腰を下ろすと、抱えていた書物の束から一冊を抜き出すと膝の上に広げ、ねぐらへの帰還を促す鐘が再び鳴り響くまで、時々視線を上げて周囲を見回すようにしながら一日を過ごした。 翌日も、そのまた翌日も。 そんな日が何日か過ぎたある日。 今日も懲りずに中庭へとやってきたセレスは、今日もまた飽きもせず梢に腰掛けた私を探してあの名で私を呼ぶ。 ステラ、と。 いつものように黙して見つめていると、芝の上を行ったり来たりしていたセレスの足がふと止まる。 とうとう諦めることにしたのだろうか、何気なく視線を送っていると突然セレスが片手で胸の辺りを押さえる様子が目に入ったかと思うと、芝の上に膝をつき咳き込んで倒れた。 セレスは次の春までもたないだろう…… 冬を間近に控え、去り行く秋の気候に魔術士の言葉が思い出される。 やはり体力が戻ったのは一時的なものだったのか……。 考えるより先に飛び出した身体が梢を払い、虚空に姿を現しながら芝に降り立った私は、倒れこんで苦しげに身を捩るセレスへと駆け寄り抱き起こす。 「しっかりしろ、セレス。どこが痛むのだ」 腕に抱きあげたセレスは両手で胸元を押さえるように服を握り締め、眉根をぎゅっと寄せている。 心もち高潮した額に手をあててみるが汗は無い。 どうしたものか、とにかく魔術士に報せればいいのか……。 焦燥する思考に中庭の茂みの向こうの人気も、セレスの目も慮外に翼を拡げようとした瞬間、セレスが息を漏らした。 「……っセレス?」 「……っふふ……」 漏れでた息はやがてくつくつと小さく咳き込むように変わり、訝しげに固まる私の腕の中で、あの鳶色の瞳がぱちりと開いてまばたく。 口角の上がった口元で少し尖るような唇がやおら開くと、相好を崩してセレスが私を見つめながら一言呟く。 「みーつけた、ステラ」 今さっきまで苦しげに胸元を掴んでいた拳は、私の腕をしっかりと握りしめている。 まるで捕まえた獲物を逃がさぬようにと。 「……なんともないのか?……セレスお前、私を謀ったのか?……わ、私はお前が……」 なんたることだ。 この私を謀るようなかくも悪辣な仕儀をこの仔犬のような少年がやってみせるとは…… 私は継ぐ言葉も無く、そう人風に言うならば飽いた口が塞がらず、ただぱくぱくと唇を動かす。 「うん、ごめんね。でもステラもいけないんだよ。呼んでるのにあれから一度も返事してくれないんだもん。だから学長先生に相談したら……」 後は怖いがやってみる価値はあるだろう……って。 大成功だったけどねと続けて、何が楽しいのかくつくつと声を漏らすセレスを呆れたように見つめながら、口中であの魔術士に毒づく。 本当に病を抱えている子供にやらせる芝居としては質が悪すぎるのではないのか。 乗るセレスもセレスだと、腕の中の少年を見つめる眉根に皺がよっていくのが自分でも分かる。 「怒っちゃった??」 怒るという感情はよく分からない、私が知っているそれは、これまで魔導師や狩るべき対象に向けたもので、この少年に向けるそれとは異なるような気がしたから、首を一つ横に振るとセレスはよかったと呟き口元を綻ばせたが、すぐに鳶色の瞳をしばたいて見上げてきた。 「どうして返事をしてくれなかったの?」 セレスの問いに、身が強張るのが可笑しいくらいによくわかった。 「……元々お前のあの危なっかしい行を手伝ってやるだけのつもりだった。それが終わったのだから、もう私は必要なかろう」 それは偽りではないが、別の何かを偽る為の方便に過ぎないと私は知りつつも、なんとかして誤魔化せないかというみっともない逃げ口上。 「必要ないって誰が決めたの?ぼくたち友達じゃないの?」 いつまでも腕の中に抱きかかえているのも、セレスに触れていることも憚られて、そっと上体を起こしつつ芝の上に座らせると、今すぐにも姿を消して逃げ出したいのに、セレスの瞳に見つめられ、力が抜けてしまったかのように私もまたぺたりと芝に腰を下ろす。 水気を失いつつある秋の芝がカサリと鳴る音が響く。 「……ともだち?ともだちとはなんだ」 先生とはなんだと訊ねたときのように、もっと怪訝な顔をされるかと思ったが、意外にもセレスはそれに訝しがることもなく、顎に手をあててうーんと唸り声を上げる。 「さぁ?ともだちはともだちだよ。だって、先生じゃないってあんなに言い張るんだもの。先生じゃなかったら、毎日時間を約束して、一緒に同じことをして、名前で呼び合ってたんだから友達って言っていいんじゃないかな」 セレスの言はやはりよくわからないけれど、なぜかその"ともだち"という言葉は、以前聞かされた"せんせい"という言葉に憶えた反感にも似た引っ掛かりは無いまま私の内に染み込み、その柔らかい響きには、なぜだかそんなに嫌な感じは無かった。 ああ、でもそれでも…… 「お前はよくわからないことばかり言うな……。それにお前はもう為すべきことを果たしたのだから……私に関わらぬ方が良い……」 他にすべきことを見つけるのが良い……残された時間は、という言葉を飲み込み……ことの他、その言葉を搾り出すのに力が必要だったことに戸惑いを覚える。 このまま黙ってこの少年と語らっていれば良いではないかと囁く声を振り払う。 自ら背負うことを選んだものから目を背けるような女々しきものに成り下がったつもりはない。そう思うのに、仔犬のような真っ直ぐさで見上げてくる視線に内面が揺らぎを憶える。 「どうして?」 見上げる瞳を見つめ、一度瞳を閉じて再び開く。 私を映して艶やかにひらめく鳶色の瞳が嫌悪と恐怖に歪む模様を思い浮かべて、防御を張ろうとする己の思いがけぬ脆さに軽く驚きを覚える。 「セレス、私は……きっとその"ともだち"というものにもなれない……」 少しだけ背筋を伸ばして、少年から距離を置くように言葉を選びながら語りだそうとすると、セレスの瞳が曇るのが分かって、胸の何かがチクリと痛んだのも束の間、何かを決したように眉をぎゅっと寄せたセレスが、口を割って私の言葉を遮る。 「……それは………ステラが僕とは違う種族だからなの?それとも……それとも、僕のお父さんをステラが手にかけたから?」 ドクンっと鼓動が脈打ち、喉が鳴る。 思わずセレスから外した視線、一瞬真っ赤に暗転した視界に、床に倒れ臥し動かぬ骸となったセレスの父親の肥えた身体と染みのように広がる朱い床の光景がよぎる。 また、あの魔術士の仕業か……余計なことを。 一体いつ……いつから……。 いつから私をバケモノで、親殺しの仇だと……知っていたのだ。 なぜそれを知らされながら私を呼んだのだ。やはり私はお前から責めを負う務めから逃れることはできないということか。 外した視線を戻せない。鳶色の瞳をもう一度覗くのが怖くて……。でもそれは受け入れるべきもので逃げられるものでもない。そう己に課して時を過ごしてきたというのに、なぜだ。なぜこんなにも私は、この腕の中の少年の眼差しを恐れるのか。あぁ……そうか、いつの間にか私は……独りでいないこの庭での午後を……この仔犬のようでいて、残り少なくも強い命の輝きを秘めた少年のことが……。 自らに芽生えかけた一つの感情ともいうべき執着に気付きながらも、その思いはかなうべくもないと揺らぐ己を鎧で覆い、観念したかのようにセレスへと視線を戻す。 「……そうだ。人の子は……お前は私のようなものを……親殺しの相手を傍近く置いたりしてはならん」 そう告げながら、真っ直ぐ覗いたセレスの眼差しには、眉根をよせて何かを堪えるような力の働きは見いだせたが、その奥の瞳によぎるものは、私が恐れたものとは少し異なるものだった。 「どうして……」 人ならざる世界の異端、冥魔であり己と己の母を苛んだ災厄の撒き手にして、顔を知らなかろうと血縁者を屠った者。 それが目の前にいるのにセレスは再びそう口にしただけで私を見つめ、責める言葉を口にしない。 それでも、セレスが私を責めずとも……私は 「……例えお前に父親の記憶がなかろうと、お前をこの世に導いた命を私は屠った。今お前に触れているこの手で……この手はお前に連なるものとその他多くのものの血に穢れた手だ。もしかしたら、お前が生まれる前にそうしていたなら、お前すら私は……殺していたことになる」 言い募るセレスに、わかるだろうと首を振って見せる。 そうだ、私は偶然お前の父親を見つけ、魔力を振るう姿を見て、ただ私だけの天秤によって測り彼を裁いた。 それが私がすべきことと己に課し、選んできたことだから。 それまでと同じように。ただそれだけの理由で。 「どうして……」 「それが私がすべきことだったからだ。悔いているのかと問われれば、否……そう答える。セレス……例えお前の父だと知っていたとしても、私はお前の父があのようであったなら、やはり同じことをしただろう」 まだ言い募るセレスの上体を起こし、腕の中から押し出すように手放す。 知らなかったからではないのだ。だから、親殺しにもう触れさせてはいけない。そう伝えるかのように。 「違うよ……」 向かい合って座るセレスが絞り出す声。 「……違うよ。僕が聞きたいのは、そんなことじゃない。……僕のお父さんがどんな人だったか、どんなことを色んな人に強いたのか、お母さんをどれほど苦しめたのか……学長先生から全部聞いたし、僕はお母さんを見てたから……どんな人だったかはなんとなく分かっていたよ。それでも死んで当然とは言わないけれど……でも、どうして……」 途端セレスの表情がくしゃくしゃに歪み、小さな手を私に伸ばす。 頬に迫るその手を払わなければいけないと思ったけれど、私は動けなかった。 セレスの……セレスの瞳から透明の液体が溢れ出すのを不思議に見つめながら、私は麻痺したように動くこともできず、小さな手が頬に沿わされるのをただ黙して受け容れた。 胸を押し潰すような圧迫感と共に……。 「どうして……後悔していないのならそんなに痛そうなの。どうして自分の名前を……僕にリリスって名乗ってくれたときあんなに痛くて痛くて堪らないのに、自分を叩くのを止められない顔をしていたの。僕を見ながら『お前さえいなければ』って、そう言った時のお母さんと……お母さんと同じ顔をステラがするから、僕はステラの言うことを信じないよ……ステラが見せてくれたお母さんを信じているから。……だから」 頬を高潮させ、とめどなく瞳から大粒の液体を次々と溢しながら、途切れ途切れにしゃくりあげて言葉を継ぐセレス。 私が……セレスの母親と同じ顔……? なぜ私が傷も負っていないのに痛むのだ……。 セレスの言葉は分からない、分からないけれど、セレスの小さな手の感触と、ぐしゃぐしゃに歪んだ表情を見つめる私には傷など無いのに……確かに今この瞬間、胸が潰れそうなほど痛むのはなぜだろう。どうしてなんだろう。 「ステラが後悔していなくても、ステラにそんな顔をさせているなら……それは悲しいことだと思うから。僕は……いやだ。ステラは僕を助けてくれたから……それが気紛れでも、すべきことだったことでも……僕にとってはそれが本当だから、僕はステラにもう痛そうな顔をして欲しくないよ。例えお父さんだとしても、僕は僕以外の人の命が奪われるのことを仕方なかったとか、許すとかそんなこと言えない。……でも、ステラがそんな顔で語らなきゃいけないことなんだったら……それは」 もう一度、それは…と繰り返してセレスが鼻を啜りあげる。 「それはきっとステラがしたいことじゃないよ。一緒に痛がらずにすむ方法を見つけよう。今度は僕が手伝うから……何ができるかわからないけど、僕が一緒に考えるよ、一生懸命考えるから……。だから……だから僕たちはともだちになれるよ!!だって僕はステラが好きだものっ!」 その叫びが胸を突き抜けていくような、疼く痛みごと攫って駆け抜けていくような感覚を覚える。 セレスに否定されることが怖くて、私が蓋をした可能性……。 そうだ……私はこの仔犬のようであるのに、狼のように凛とした魂を持つこの少年……セレスに恐れられ、嫌悪されることが怖かったから……逃げたかったんだ。 私はいつしか、このセレスを好ましいものとしてしまっていたから……それを認めるのが怖かった。 でも、セレスは私のしてきたことを否定はしたけれど、私を否定しなかった……。誰よりその権利があるのに…… 「……セレス。私は私の選んだものを後悔していない……後悔しているとは言えない……。でも……それでも一つだけ許されるなら……お前が生まれてくる可能性を屠らなくてよかった……お前がその身に受けたものを知っていても……いずれそれを自らの力で越えるお前という可能性を屠らなくて……よかった……そう言っても許されるだろうか」 うんと何度も頷くセレスに穢れきった両手を伸ばし、引き寄せる。 熱を帯びたその肌が心地よかった。 その日から私とセレスは"ともだち"になった。 世界の異物である冥魔でありながら、私はこの世界で友人を得た。 それが何かはまだよく分かってはいなかったけれど、その言葉は私がセレスの傍にまだ居てもいいという"許し"となって、私の中に染み込んだのだった。
https://w.atwiki.jp/nitendo/pages/10114.html
セレスティア とは、【ファイアーエムブレム エンゲージ】のキャラクター。 プロフィール 作品別 関連キャラクター コメント プロフィール セレスティア 他言語 Zelestia (英語) 種族 魔竜族 性別 女 年齢 2500歳 誕生日 11/21 職業 四翼 所属 異界のリトス 声優 深見梨加 デザイン Mika Pikazo 初登場 【ファイアーエムブレム エンゲージ】 異界のエレオス大陸で活動する組織、「四翼」のリーダー。数千年を生きる魔竜族。 外見は【セピア】と瓜二つだが、性格は真逆で、仲間思いで愛情豊か。 作品別 【ファイアーエムブレム エンゲージ】 初期値 兵種 スタイル LV SP メリュジーヌ 飛行 20 2000 HP 力 魔力 技 速さ 守備 魔防 幸運 体格 38 17 18 16 20 15 19 7 9 移動 素質 武器レベル 6 剣 /魔道 剣A/魔道書S 初期スキル ムードメーカー 初期アイテム なし 支援相手 【リュール】、【ヴェイル】、【モーヴ】エル、グレゴリー、【マデリーン】 初期兵種成長率 HP 力 魔力 技 速さ 守備 魔防 幸運 体格 70% 45% 45% 45% 65% 40% 45% 20% 10% 個人成長率 HP 力 魔力 技 速さ 守備 魔防 幸運 体格 60% 35% 35% 35% 50% 30% 35% 20% 5% 合計 305% 限界値 HP 力 魔力 技 速さ 守備 魔防 幸運 体格 - +0 +1 +0 +2 +1 +1 -3 - 転載元 Serenes Forest 追加コンテンツVol.4「邪竜の章」で登場。 当然ながら【リュール】は彼女の顔を見るなり驚いていた。彼女以外の四翼には反応を示さなかったが、これは邪竜の章に入る条件の第6章クリアまでに唯一出会える四狗のためだろう。 邪竜の章の第5章で神殿を破壊するために死亡したかと思われたが、【モーヴ】がワープの杖で脱出させていたため他の四翼と共に生存。【イル】との最後の戦いに参加した。 異界のエレオス大陸の戦いが終わった後は行く先が無くなったため、他の四翼と共にリュールの住むエレオス大陸へと向かう事となった。 仲間としては空を飛べる【セリーヌ】のような性能。 専用兵種のメリュジーヌは、敵のセピアと同性能の特殊兵種。Lv.25で習得する兵種スキル「魔法剣」は、剣で攻撃した時、与えるダメージを相手の「守備と魔防の平均値」で計算するというもので、物理系の敵相手であればかなりのダメージ増加を狙える。反面、魔法系には与えるダメージが減ってしまうが、元々追撃で落とせるはずなのでそこまでは気にならないだろう。 個人スキル「ムードメーカー」は、敵を撃破した時、1ターンの間、周囲2マスの味方の命中+20。かなり強力な支援バフであるため、上手く活用したい。 魔竜族という関係上、どの兵種でも竜特効を受けてしまう点には注意。 関連キャラクター 【セピア】 【グレゴリー(ファイアーエムブレム エンゲージ)】 【マデリーン】 【モーヴ】 【エル(ファイアーエムブレム エンゲージ)】 【ラファール】 コメント 名前 全てのコメントを見る?
https://w.atwiki.jp/gassyu-zakeru/pages/62.html
【呪文名】 エクセレス・ファルガ 【読み方】 えくせれす・ふぁるが 【使用者】 パムーン 【属性】 星 【法則】 エクセレス(X字の?)・ファル(パムーン固有)+ガ(収束) 【詳細】 パムーンの攻撃呪文。 「集中!」の掛け声と共に星型ビットをX字に配置し、巨大な光線を発射する。 デーム・ファルガで清麿達の動きを乱した上で追撃として使っており、パムーンの呪文の中でも強力な分類に入ると思われる。 少なくともギガノ級より上と思われるが…? パムーンがいた場所から外に出る際にも使用しており、その時は一撃で最上部まで建物を貫通しており、やはり威力は申し分ない呪文なのだろう。 後にガッシュもエクセレス・ザケルガという似たような呪文を習得しており、テオザケルよりも威力が上であるような描写があるので、 テオ級よりも上位の呪文と考えられる。
https://w.atwiki.jp/katarina/pages/35.html
imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ガブリエセレスタ.JPG) 右下 右中 左上 右下 右上 左下 右中 左下 左中 レシピ 上下三段切り 上:アポロン バンダースナッチ 百々目鬼 セベク 中:ベヒーモス ブラックジャガー ホワイトラビット カワードライオン 【仁】弁慶 【破邪】パラディン パワーズ やまたのおろち 【啓示】ブリジット エンジェル フェニックス ガブリエセレスタ スフィンクス アヌビス 【悪戯】フェアリー 【嗜虐】ロキ 酒呑童子 オーガ 【破戒】レネゲイド みずち テンペスタ ジライヤ キラーフィッシュ 【呪怨】清姫 カースドラゴン 破戒神 スケルトンファイター 謀略の射手 下:鳴上悠 ウーズ ヴォジャノーイ 夜刀神 虐喰の魔竜
https://w.atwiki.jp/aousagi/pages/1678.html
セレス・レイアード 天月刹那が開発した近~中域戦闘型可変式特機 こちらも複座式であったが精神生命体「セレス」が融合した為、シングル設定になっている… 作られた特機の中で天月刹那が個人的にチューニングを行っている為、彼女好みの武装になっており… 6機の内、他5機の援護を行えるように設定されているがフレイムと同様空中戦を得意としている… 索敵やハッキングに長けており戦況情報を伝える役目も持っている… =武装= ジャミング効果 分身 修理装置 ぺトル・アミュレット 拡散型防護システム ドレイン・ミスルトゥ 敵にチェンジ・シードを埋め込みENを奪い取り拡散させる サイプレス・ソード 近接戦闘用の武装 プリズン・ヴァイン 敵にチェンジ・シードを埋め込みクリスタル状の蔦で足止めをする… ブラッティ・ロータス 無数の小型支援機によるビーム武装のかく乱攻撃 ルビー・プリムローズ 遠距離戦闘用ビームライフル エメラルド・ガーデン 必殺技、ロータスとプリムローズによる銃撃により敵を空中に放り上げヴァインで水晶漬けと串刺しにした所を最大出力のプリムローズで狙撃する =追加武装= ジェイド・ゴスペル MAP回復、指定した広域の味方機のHPを回復する ローズ・ミラージュ MAP支援、指定した広域の味方機に1ターンだけ分身の効果を与える
https://w.atwiki.jp/peropero/pages/38.html
セレス/各種技解説 セレス/各種技解説通常技 ダッシュ技 特殊技 必殺技 必殺技(炎刃時) 必殺技(炎鎧時) シャッタースキル(アサルト専用) イセリアルフォース オーバードライブフォース 通常技 立ちA [上段 /Critical] リーチは短いが、打点が低いため屈んでいる相手にも当てる事が出来る。 セレスの通常技は発生の早いものが少ないので、密着時には重宝する。 立ちB [上段 /Critical] リーチはそこそこある。それだけ。旧Ver.と比べて発生が遅くなった。 さらに、判定が弱いので相手の技に当たり負けするケースがしばしば。 差し合い合戦の際には要注意。 立ちC [上段 /Critical] 前進力あり。 横に薙ぐタイプの攻撃なので相手の軸移動を潰しやすい。 発生が割と早く、リーチも割とあるため、割と頼りになる技。 まぁ、あくまで「割と」の域をでないと言う事だけは覚えておきたい。 屈A [下段 /Critical] 立ちAが下段になったものと考えればよい。 僅かに立ちAよりリーチが長い。 屈B [下段 /Critical] リーチの短さと、発生の遅さがネックだが下段。 4Bと上手に絡めてガードを崩そう。 屈C [下段 /Critical] 足払い。ただし受身は可能。 誰か上手い使い方を教えてください('A`)。 空A [中段] 連打が利くパンチ。 エリアルの高度調整にでもどうぞ。 空B [中段] 剣を突き出す。 判定が薄いため飛び込みには向かない。 エリアルの繋ぎが主な用途。 空C [中段] 剣で薙ぎ払う。発生は遅め。 技の特性上、軸移動を潰しやすい。 低空ダッシュから出しても良いかも。 ダッシュ技 ダッシュA [上段 /Critical] 剣の柄をフックのような感じで叩きつける。 リーチは短かく技自体の前進力はあまり無いが出が極端に速く技を潰しやすい。 割り込みにとても重宝する。出し方としてはDと十字キーとAをずらし押しするような感じで。 ダッシュB [上段 /Critical] 剣を横に二回薙ぎ払う二段技。 攻撃発生速度はそこそこで、判定は並。 ただし前進力が異常にある上に打点が高めであるため、空へ逃げようとする相手を引っ掛ける当て方が出来る。 軸移動にも強い。ただし二発目が若干出るのが遅いため一撃目をJGされると危険ではある。 全体モーションが長い事も問題ではある。 ダッシュC [上段 /Critical] 大きく身を翻しての斬り下ろし。 発生速度も威力もダッシュC系では標準か、やや物足りない程度。 Z軸に判定が強く相手の空中逃げを防止しつつクリティカルを狙うと言うやり方も可能。 ダッシュ屈A [下段 /Critical] 剣先で相手の足元を刺す技。 ダッシュAとほとんど似た性質を持ち、リーチはさほどないものの出が極端に速い。 セレスのダッシュはカミールと並ぶほど遅いので近距離での割り込みや差し込みに使っていきたい。 ダッシュ屈B [上段 /Critical] 剣を下から上を突き出す技。 リーチ、判定、威力共に特筆する事は無い。 一応ガードされても五分に近い状態なので牽制にはいいかもしれない。 ダッシュ屈C [下段 /Critical] 足元を狙う斬り払い。 リーチはそこそこで発生がやや速いため使いやすい。 完全ダウンを引き起こすので追撃してから炎を纏うのもOK。 特殊技 崩身剣・氷砕 <ホウシンケン・ヒサイ> 4B /[上段 /屈ガード時にGG7割削る] 小さくジャンプしての空C。 屈んでいる相手に当てればガードゲージを大幅に削る性能を持つ。 数少ないダウンを奪える技。 幻影剣・花霞 <ゲンエイケン・ハナガスミ> 3C /[上段 /エリアル始動] 斜めに大きく切り裂く。ヒットさせるとエリアルに移行する。 裂空剣・飛水 <レックウケン・ヒスイ> 6C /[上段 /JFC対応] 前方に大きく突きを繰り出す。前に移動しながら出す為かなりのリーチがある。 キャンセルで飛燕剣・天柳に繋げられる。 飛燕剣・天柳 <ヒエンケン・アメヤナギ> 裂空剣・飛水後に4C /[中段] 裂空剣・飛水の派生技。 カミールの龍牙のように一回転しての斬り。中段で上りながら斬りつける為、龍牙より速いが 裂空剣・飛水後のキャンセル下段が無いため崩しとしてでなく繋ぎの技。 縛炎剣・紅華 <バクエンケン・コウカ> (地上・相手近くで)4C /[投げ] 地上投げ。ダウンを奪える数少ない技。 セレスの地上での機動力はお世辞にも良いとは言い難いが隙あらば投げておきたい。 投げた後は炎を纏うチャンス。 縛炎剣・朱音 <バクエンケン・アケノネ> (空中・相手近くで)4C /[空中投げ] 空中投げ。ダウンを奪える数少ない技。 投げた後は炎を纏うチャンス。 炎刃 <ホノオノヤイバ> 22A /[炎刃状態に移行] 剣に炎を纏う。 炎を纏っている間は少しずつだがPゲージが上昇する。 終わり際を<炎鎧>でキャンセルできる。 被ダメージ中、ダウン中はゲージが減少しない。 それに伴い、Pゲージも上昇しなくなる。 炎鎧 <ホノオノヨロイ> 22B /[炎鎧状態に移行] 身体に炎を纏う。 炎を纏っている間はガードクラッシュしにくくなる。 終わり際を<炎刃>でキャンセルできる。 被ダメージ中、ダウン中はゲージが減少しない。 セレスは炎を纏ってこそ真価を発揮する。 つまり、セレスは炎を纏わないと真価を発揮できないということになるので注意。 必殺技 疾風剣・雪椿 <シップウケン・ユキツバキ> 214[ABC] /[上段] 発生速度に優れる連続突き。 威力はさほど高くはないがAからでも繋がる発生速度に加えて それなりのリーチもあるためそこそこ使いやすいといえば使いやすい。 BとExは最後のフィニッシュを当てると相手が倒れる。 難点は別にロックするわけでもないので中途半端な位置で当ててしまうと 最後までしっかりヒットしないことと、フィニッシュ以外のリズムがわかりやすいのでJGされると厳しめなトコロ。 Exの暗転利用は切り替えしに優れ、炎を纏えなく相手のラッシュを裁き続けるのに限界を感じたら使うのも良し。 ただ、基本的にセレスは炎を纏っての戦闘が主になるため使う機会はそうそうない。 これを撃つくらいなら別の技があるのだ。細かいことだが空中の相手に当てると相手が上に登ってしまう。できれば地上で。 連舞剣・夢桜 <レンブケン・ユメザクラ> 空中で214[ABC] /[中段 /ロック] 鳥が餌を狩るかのように空から急降下。サーベルを刺した後に突き上げるという見た目華麗な技。 判定は割と強いのだがガードされると反撃確定。ガードされた後の反撃はしゃがみ状態でののけぞりなので 普段入らないようなコンボも若干入りやすくなってしまう。威力もさほどないためリスクとリターンが吊りあわない場面もある。 使うとしたら空中コンボやエリアルコンボの〆といったやり方が向く。 しかし空中で移動できるという点は機動力にも繋がるため使いようは割と様々。色々考えて使うと面白い。 Aはほぼ真下、Bは割りと緩めの角度に。Exは軌跡はBと同じで威力は高めなためダメージソースにもなる。 必殺技(炎刃時) 魔閃剣・赤龍烈火 <マセンケン・セキリュウレッカ> 236[ABC] /[上段] 炎を纏わせた剣を振るわせ地に炎を走らせる飛び道具。 Aは隙が少なく弾速も速いため牽制として普通に機能する。 Bはその逆で射程距離もAに比べ短いが威力はそこそこ高くダウンを奪える。 CはAとBのいいとこ取りと言った感じだろうか。当てる位置によってヒット数にばらつきがあるものの飛び道具としては優秀な威力。 C>B>Aといった感じで炎ゲージを消費する。ご利用は計画的に。 魔導剣・火龍焼炎 <マドウケン・カリュウショウエン> 623[ABC] /[上段 /A・BのみCritical] 炎を纏わせた剣を飛び上がりつつ振り上げる技。見た目どおり対空性能はバッチリ。 Aは小さく飛ぶためガードされてもBに比べ不利ではない。あくまでBと比べただけなのでガードされれば当然不利ではあるが…… カウンターを取っても相手に受身を取られてしまうため存在意義が薄い。ウリとしては発生速度の速さくらいだろうか? Bはアクティブガード付き。威力も高く信頼できる対空性能を誇る。カウンターを取れればそこから大ダメージを狙えるため 上手く使っていきたい。むしろ真価を発揮するのはカウンターを取れた時といってもいいほど。 Ex版はダメージ高めで無敵もそれなりにつく。ただしクリティカル属性が無いので対空には少し不向き。使ってコンボだろうか? 魔迅剣・紅龍閃駆・赫燿 <マジンケン・コウリュウセンク・カクヤク> 421C(Ex) /[上段] 炎を纏わせた剣を軽く振るいその後全力での刺突を繰り出す技。Ex専用。 単発性能としてもそこそこだが、主にコンボに使われることが多い。 浮いた相手に当て、そこからAなりなんなりで拾いコンボを継続するという使われ方がもっぱら。 密かな利点として刺突するまではゲージを消費しない。この利点が活きてくる事は稀だが頭の片隅に入れておきたい。 必殺技(炎鎧時) 戒めの炎 <イマシメノホノオ> 22B orガード中46B(Ex) /[上段 /ExのみJFC対応] 自身に纏わせた炎を爆発させるような技。炎鎧時の最大のウリがこれ。 素で使ったときは出は遅いが判定は強くダメージをそれなりといった感じ。 リーチもさほどないが相手が吹っ飛ぶため仕切りなおしの為にコンボの〆に入れるのも良いかもしれない。 ガード中に行える方は相手にかなりのプレッシャーを与えつつ戦闘を展開できる。 ゲージが残っていたら相手もうかつに攻撃を振ることが出来ないのでその隙をついていきたい。 ちなみにガード中に行えるEx版はJFC対応技なので守勢から攻勢へ一気に転じる事も出来る。 魔迅剣・紅龍閃駆・舞姫 <マジンケン・コウリュウセンク・マイヒメ> 421C(Ex) /[上段] 炎刃時の赫燿に酷似した技。技名を見るに同系統の技なのだろう。 違いは赫燿が剣での刺突に比べ、こちらは炎を纏わせつつ体当たりといった感じ。 赫燿と比べゲージ消費前の攻撃が無いものの、地上で当てると技の終了時にAで容易に拾えるのが利点。 問題は地上から素で繋がらないということか。無敵を活かした割り込みやぶっぱに重宝する。 シャッタースキル(アサルト専用) 魔衝剣・炎牙穿刃 <マショウケン・エンガセンジン> (炎刃or炎鎧時)236236B・Bゲージ50%消費 /[ガード不可] シャッタースキル。 出は従来のシャッタースキルの中では発生速度が速く、リーチもある。 しかし何故か炎を纏っていないと出せないのが問題。 シャッタースキルの中では使えるほうではあるが、前提条件がある割にはそこまで強いというわけでもない。 イセリアルフォース 魔煌剣・緋龍咆轟 <マオウケン・ヒリュウホウゴウ> (炎刃時)2141236C /[上段] 炎刃時限定EF。斬りつけた瞬間に剣に纏った炎を爆発させる技。 喰らい…やがれぇー!とか言ってはいけない。しかし大蛇薙。 炎刃時という条件付きではあるものの、威力・無敵・発生速度・リーチと、レイヴンの漆黒ノ翼 並の性能を持ち、使いやすい。 漆黒ノ翼 同様コンボにもぶっぱにも使える性能ではあるが、できれば無敵を活かしたぶっぱや割り込みに使っていきたい。 魔閃烈剣・朱雀天翔 <マセンレッケン・スザクテンショウ> (炎鎧時)2363214C /[中段 /空中可能] 炎鎧時限定EF。鳳凰天駆。全身に炎を纏い、斜め下に特攻する技。 地上では後方に飛び上がってから、空中では即座に技が始動する。 セレスの代表的な技。 単発ではあるものの威力が高く、単発であるが故にダメージが通りやすい。 コンボにも普通に組み込める技ではあるが、威力を活かしたいなら空中での機動力をちらつかせつつ生当てを狙っていきたいところ。 当てることが出来たなら、相手の残HP補正もすっ飛ばしてあの世へ送る事も可能になるかもしれない。 後方への飛び上がり時は無敵ではないので、飛び道具などで潰されることもある。 紅蓮剣・茜雪 <グレンケン・アカネユキ> (ガード中)63214C /[上段 /ロック] 素での状態のみできるEF。暗闇の中演舞のように斬り、最後に爆ぜさせる技。 ダメージは2000に届かないものの、ガード中で出す事が出来、ロックするといえば破格の性能ではある。 ただし破格なのは技の特徴と数字のみで性能はまた別の話。ロック故に多段技とかちあえば相殺される事もあるし タイミングが悪ければ打ち負けてしまうこともある。確定と言えるほど過信できる技ではないので注意したい。 中にはEx疾風剣・雪椿 の暗転を使ったほうがマシと言う意見もチラホラ。不遇と言えば不遇の技である。 セレスと言えば炎を纏って戦うイメージがあるため、素の時に攻め込んでくるプレイヤーも多い。 それを見計らって裏をかくように当てていきたい所ではある。 オーバードライブフォース セレスティアルフェザー (OD中に)236236C /[上段 /Critical /ロック] ODF 横へのリーチは無いに等しいものの、縦へのリーチは異常にある。 対空狙いのカウンターなどに向く。わざと隙を見せてこれを当てる後の先といった狙いもあり。 分かりやすい使い方としては飛燕剣・天柳 をガード後反撃を試みるプレイヤー相手に当てる、等。
https://w.atwiki.jp/pazudraparty/pages/96.html
No.202:大海の歌姫・セイレーン No.393:豊穣神・イービルセレス No.392:豊穣神・ホーリーセレス No.188:覚醒ゼウス
https://w.atwiki.jp/terra-credigna/pages/91.html
私は再びあの中庭の奥まった場所で、昼下がりから夕刻までをセレスと共に過ごすようになった。 以前のように呪いを紐解くような作業、そこに居続ける為の理由を見つけられなくてもこの少年の傍に腰を下ろし、その小さな唇が話すものに耳を傾けた。病弱ゆえに寝台の上で書物を捲ることが多かったからであるのか、その小さな身体のどこに詰めたのかと思うほど、セレスは博識だった。 それは昆虫や植物、人の営みに関わるなんでもない知識だったが、長い長い時を歩いてきた私がこれまで気にも留めたことの無かった沢山の世界の存在を教えてくれた。 セレスが語ったように季節は移ろい、木々が色づき葉を散らし、やがて冬が訪れた。 山裾から吹き降ろす風が冷気を孕むようになると、魔術士は人の姿をとった私を客人と称して他の人間に目会わせ、私が自由にセレスの部屋を訪れることができるようにと取り図らった。 私に引き合わされた人間……その中でも寮母なる女性は何かと私に構ったが、その纏う空気がセレスに感じるものと似ている気がして、当惑こそしたが不思議と嫌悪を覚えることはなかった。 こんなにも長く、自らの意思によって同じ場所に居続けたことの無かった私には、同じ景色が季節によってこれほどに変化すること、それすらも新鮮な発見だった。 なぜ葉を散らす木があれば、そうでないものがあるのか。 秋に親子でいたあの鳥は何処へと行ったのか。 薄氷の張る氷の下で魚たちはどのようにして生きながらえるのか。 そんな問いを口にしては、セレスは笑って一々それらに答える。そんな日々が続いた。 『次の春までは生きられないだろう』 以前、魔術士はそう語ったが、セレスは何度か熱を発することはあっても体調を大きく崩すことも無く、元気に冬を越え、そして春を迎えた。 あの呪いの根源を紐解き、痛みと向き合った強い魂に報いるかのように、セレスの身体を蝕む衰弱は失われたのではないのか。 そう思えるほどに、セレスは毎日を過ごし、私はその隣で冬の間セレスから教わった、冬を越えた景色が春にどのように芽吹くのか、それをセレスの傍らで目の当たりにした。 けれど…… 春が終わり、夏の足音を報せるように陽射しが高くなる頃、突然セレスが倒れたと聞かされた。 セレスは魔術士によって、以前呪詛を紐解き力尽きた際に寝かされたのと同じ場所へとその寝床を移された。 一日の半分以上、時には丸一日起き上がることもできないほど憔悴した日を迎えるようになったセレスは、もう日中に他の子供たちのように学び舎へと出掛けることは出来ず、私はその傍ら、今度は窓の外ではなく、病室と呼ばれるその室内での時間を共に過ごした。 それでも気分が良い日には、セレスは寝台に起き上り、また私に色々な話をしてくれた。 話題はセレスと同じくあの学び舎にいた子供たちのこと……その者たちもセレスほどでなくともその身に宿した魔力を制御する術を知らずにいた為に、身体や心に傷を負ったものがいるというものや、あの建物の中で何をして過ごしているのか……それが何のためであるのかといったこと。 これまであまり自ら語ることは無かった母親の話も、セレスはよく口にするようになった。 それは、母親が美人で実は自慢だったとか、母親が好きな歌、好きだった花が何であったか。 喜ばせたくて、まだ日の昇るよりも早く家を抜け出し、朝露の中で咲き群れるその花を摘みに行っては母親の寝台横に飾った……そんな取り留めのない、ありふれた毎日の風景。 それが事実であったのか、セレスが欲してついに手に入らなかった幻想であるのか……あるいは在ったけれど失ってしまったものの話であるのか、私には判別がつかなかったが、その全てにそうかと頷きながら耳を傾けた。 セレスから私が教わった夏の昆虫たちが大きくさえずり出した頃、身体を起こしていられる時間が一日のうちでも本当にほんの僅かなものとなり始めると、セレスは『絵を描きたい』そう魔術士に請い、病室に画架と画材を持ち込ませた。 絵画の善し悪しなど私には判じようも無かったが、実際セレスが描いて見せてくれる鳥や獣や、病室に持ち込んだ果物などは、実物と遜色の無いものに私には見え、魔力を操っていた自身無げな彼とは異なる一面を垣間見せた。 そうして何日か経った頃、セレスは唐突に私を描きたい、そう言い出した。 無論断ったのだが、どうしてもダメかとあの瞳で縋るように何度も問われた私は、とうとう根負けし渋々それに応じた。 病室の窓際に椅子を置いて腰掛け、座っているだけでいいからという言葉を違えてセレスが指示する細かな注文に四苦八苦しながら、私に理解できうる限り従った……つもりではあったのだが…… 「セレス、"笑え"というのは具体的にどうやるのだ」 指示された通り、膝の上で重ねていた手を思わず解いて腕組みしそうになるのをセレスに注意されながら、新たに加わった注文に難色を示して応じる。 人が"笑う"という表情を判別することは可能だが、同じようにしろと言われれば困ってしまう。 「なんだって言われても……こう……楽しいときとかの表情だよ。時々笑うじゃない……本当に時々だけれど」 私は筋肉を具体的にどう使役すればそれを模倣することができるのかを訪ねたつもりだったのだが、黒くて短い棒(コンテと言う木炭と蜜蝋を練り固めたものだそうだ)を手に、随分痩せて青白くなってしまったセレスが首を捻って答えた助言はあまりに曖昧だった。 「……知らんぞ。第一"楽しい"というのは以前言っていた"重ねて望む"と思える時の状態だろう、私は絵の題材になることは認めたが、それはお前の方が望んだからだぞ」 画架から視線を上げたセレスが、それはそうなんだけれど呟いて一つ唸る。 「重ねて望むって……なんか堅苦しいなぁ。僕が言ったのは"もっと"って思えるような時ってことだけど……まぁいいや。うーんそうだなぁ……木にまた葉が生えたとか、花壇から芽が出ていたぞとか、聞いたとおりだったって言いに駆け込んで来るときステラ笑ってるよ?」 確かにそんな報告をしたにはしたが、笑ったなどと身に覚えのない言い掛かりに訝しく眉を寄せると、セレスはまたしばらく唸っていたが、やおら口を開く。 「じゃあ……ほら、蝶がサナギから出てきたの見たでしょ、あれについて考えててよ」 「……あぁ、あれは不可思議な現象だったな……なぜああも姿が変わるのか今もって理解が及ばん。……あの翅は一体どこからきたのだ……。いやそもそも、なぜあのような変態を遂げる必要がある……初めから蝶として生まれたほうが効率が良いのではないか……」 春先の夜明け前に寝床を抜け出したセレスと腹ばいで見つめた光景を思い出して、まだ解けぬ疑問をぶつぶつと口にすると、なぜかセレスは何事か諦めたような表情で息をつくと、再び手にした黒い棒を画板に向けて動かし始めた。 それから毎日、セレスは起き上がれるようになる午後になると寝台横の画架にかけた白布を取り払うと、それを引き寄せて思案顔で私と画架の間で視線を行き来させては例の黒い棒を摘んだ手を細かく動かしながら金色の斜陽が窓から差し込むまでの数刻を過ごした。 やがてコンテを忙しく動かすのを終えたセレスは、魔術士に持ち込ませた筆というものと不思議な臭いのする彩色剤なるものを用い始めた。 少しばかりその色彩を持って盛られたそれと、黒い棒が描き終えた画架の向こうが気になったが、セレスは彩色剤こそ並べて一つ一つ見せてくれたが、画架を覗き込むことについては、まだダメだと言って許してはくれなかった。 「……ねぇステラ」 今日はおたまじゃくしが蛙へと姿を変える過程について考えておけといわれたので、まだ尾を残した蛙が今まさに池から大地へと這い上がる様子に思いを馳せていた私は意識を引き戻しながら、なんだと応じる。 「うん……あのね」 あの中庭で姿を消した私を引きずり出して以来、セレスがこんな風に言い淀むように口ごもったりしたのは初めてだったので訝しげに首を捻ってみせる。 コンテを筆に持ち替えてからは指示も時折で、少しくらい姿勢を変えることも許されていたので注意されるようなことはない。 そんな私を一瞥し、止まってしまった自らの筆先をしばらく見つめていたセレスだったが、やがてポツリと言葉を漏らす。 「……ステラはこの後どうするの?」 "この後"……その言葉に込められた意味を察し、ハッとして視線を上げると、思いがけず真っ直ぐにこちらを見つめてくるセレスのそれとぶつかる。 「……セレス」 「この後っていうのはさ……僕が」 やめてくれ……聞きたく……聞きたくない。 考えたくないんだ、お願いだ……セレス。 「セレスッ」 制止するようにもう一度、語尾を強めてその名を呼ぶ私の声を、遥かに静かであるはずのセレスの声が被さるようにしてそれを押さえて響く。 「……僕が死んだら。その後、ステラはどうするつもりでいるの?」
https://w.atwiki.jp/gods/pages/100646.html
アンリエットセレスト(アンリエット=セレスト) フランスのヴァンドーム公の系譜に登場する人物。 関連: アンリニセイシャルルドラトレモイユ (アンリ2世・シャルル・ド・ラ・トレモイユ、父) エミーリエフォンヘッセンカッセル (エミーリエ・フォン・ヘッセン=カッセル、母)
https://w.atwiki.jp/farland/pages/24.html
D-0 セレス(光) 武器屋 名前 価格 威力 重さ 属性 蛍の弓 68000 71 35 光 アスクレピオスの杖 122200 52 5 光 スルトの剣 4800000 154 43 火 (特産品:なし) 防具屋 ライトバンド 83000 42 60 光 不破の鎧 1450000 120 44 光 光の鎧 1980000 183 145 光 (特産品:なし) アクセサリ屋 鉄鉱石 42000 15 3 無 光の石 376200 19 1 光 女神の王冠 9800000 53 6 光 天使の羽 5800000 30 1 光 光のレガリア 810240 24 -5 光 特産品 アイテム屋 光の結晶 2500000 0 0 光 アイテム