約 574 件
https://w.atwiki.jp/hakarowa4/pages/257.html
命を捧げる ◆Ok1sMSayUQ 恐らくそれは、降って湧いた機会であると同時に覚悟を迫る最後通知であるに違いなかった。 見知った顔が空を飛んでいる。いや正確にはふわふわと浮いていると説明することが正しかったのだが、 『彼女』をよく知っている彼からすれば飛んでいる以外の何物でもないのだから、飛んでいるのだった。 「……」 その隣では、彼と行動を共にする少女がぽかんと口を開けていた。間違いなく、彼女にとっては理外の沙汰に違いなかった。 『彼女』をよく知る彼であるからこそ、あの行動は『彼女』らしくはあり、しかし馬鹿げている行動であり、 直後会場に響き渡った声と共に、彼に決断を促す材料になった。 息を吐いて、彼は当て所もなく動かしていただけの足を、はっきりとした意思を伴う形にして動かした。 行かなくてはならない、と思ったからだ。 「あれ」 「……うん、間違いない。カミュ様だ。らしいといえばらしいけど……危なっかしいな」 「そうでなくって」 グラァの苦笑に返ってきたのは呆れ声だった。偵察目的だろうとはいえ姿を発見されやすい上空に飛翔するのはいかがなものか……。 彼女も、ミチルもそう思っていたと考えていただけに、グラァは冷や水をかけられた気分になった。 「飛んでたんだけど」 「……そりゃまあ」 「いやおかしいから。人は空を飛ばない」 ミチルが腕を振り下ろす。手刀だった。幸いにしてそれほど痛くはなかった。 が、なんとなく叱られているような感覚ではあったため「ご、ごめん」と己に非があるわけでもないのにグラァは謝罪してしまっていた。 「説明。……と言いたいところだが……、あの人、知り合いか何かか」 「知り合いというか……護衛対象?」 言ってから、いや濁す必要などないだろうという己の声が聞こえてきたのだが、普段のカミュの姿を幾度と無く目撃しているだけに自信は持てなかった。 肩書を思い出す。オンカミヤムカイの第二皇女。紛れも無くやんごとなき血筋のお方である。しかしその実態は……。 「……護衛対象?」 「なんで二度言った」 再び手刀を振り下ろされた。幸いにしてそれほど痛くはなかった。 「とにかく、僕た……僕が守らなきゃいけない人達の一人だよ」 「……ふーん」 見ていた限りでは、カミュは誰かを抱えて飛んでいたように見えたが、そちらについてはグラァの知るところではない。 パッと観察した限りでは、女性のように見えた。カミュは人懐っこい性格であり、誰とでも仲良くなれそうなので意気投合したのかもしれない。 そこまで考え、今は戦の最中だよな、とその状況に疑問が浮かんだのだが、説得したのだと思うことにした。 「お前ってSPか何かなのか?」 「……えすぴー?」 「ガードマン」 「がー……?」 聞き慣れない単語の連続に首を傾げると、ミチルは難しい顔になってこめかみに指を当てた。ミチルの國では護衛役をそう言うのだろうか。 えすぴー。がーどまん。どちらかを選べと言われたら言葉の響き的に考えてがーどまんの方がまだ良さそうに思えた。 「軍人」 「……大枠だとそうなるかなあ」 その枠に当てはめるなら、オボロ軍団の弓術隊隊長……という事になるのだろうか。グラァにその自覚は薄かったため、やはり自分では護衛というのがしっくりくる。 弓と言えば、弓が手元にあれば良かったのにと今更ながらに思う。弓があれば、対応して矢を上空に打ち放ち、合図のようにすることもできたはずだった。 弓と矢の調達は優先すべきかもしれない、と頭に入れたところで、とりあえずの納得を得たらしいミチルの目と目が合う。 信じられない……。と訝るような目だった。侮られているとは思わなかったが、体格が小さめなのでそう見られるのは仕方のないことではあった。 実際、上背だけ考えてもグラァは僅かにミチルよりも低い。 「これでも実戦経験は豊富に積んでるつもりだから」 「実戦……」 だが、これでもグラァはトゥスクルの中でも最古参のうちの一人にあたる。弓を用いての中距離支援が主な任務だとはいえ、 嵐のように矢が飛び交う戦場では流れ矢に当たって戦死というのも少なくない。戦いの中で、弓を使えず近距離戦闘をしたこともある。 戦場では安全な距離など存在しない。剣を交える距離で、矢が降る距離で、それでもグラァは生き延びてきた。その実績と実力は、多少は結びついているはずだった。 「人を殺したことが?」 「あるよ。周りはいつも戦だらけだったし」 「……当たり前のように言う」 そのつもりで言ったのだが、多少なりとも怯えた雰囲気がそこにあれば、期待していた答えではなかったらしい。逆を言えば、ミチルは戦のない國で生きているということなのだろう。 戦が起こらず、人を殺めなくてもよい國。それはトゥスクルの皇ハクオロが目指している理想であり、グラァには不可知の領域であり、 違うのだな、という感想に行き着くだけだった。 羨望も、嫉妬もなかった。言葉通り生きている場所が違う。トゥスクルでさえ、非戦闘員であっても戦に巻き込まれる例に暇がない。 略奪の横行、家を失くした民が野盗になる。その手の話は吐いて捨てるほどどこにでも転がっていて、グラァ自身もそうした環境の中から生まれてきた。 それが当たり前だったから、ない、というものを想像もできなかったのだった。 「じゃあ、グラァの守りたい人が誰かに襲われたら……やっぱりその誰かを殺すか?」 「それは、そうすると思う」 「……敵だからか?」 敵。これ以上ない程に分かりやすく示された単語に、しかしグラァはすぐ頷けなかった。 その一語を飲み込んでしまえば、敵だと見做したもの全てを殺してもいいのだという考えが働きそうな気がしたからだった。 最初に出会った己の半身にも等しい存在が、「若様以外の全ては必要ない」と見做していたように……。 ではどう答えればいいのか。戦だから? それではドリィと同じだ。そうではないはずだ。 ドリィと対峙することを決めたとき、ドリィの考えは分かっていながら首肯しなかったのは、敵だから、戦だからであるということを超えたなにかがあったからだ。 それを口にしようとして――、遮られた。 『これから、この放送までに命を落とした者達を告げる』 * * * 内容を信じるなら、それは最悪の一言に尽きた。 先ほど目撃したカミュの姉――オンカミヤムカイの第一皇女たるウルトリィ、トゥスクル皇ハクオロの実質的な親族に近いアルルゥ、 ……そしてグラァの主であるオボロの、その妹君であるユズハが命を落としたらしい。よりにもよって、としか言い様がない。 いずれも戦闘能力が低く、戦ともなれば真っ先に命を落としかねない人物ばかりで、誰かが護衛についていなければこうなるだろうという予感はあった。 直接的な責任はないとはいえ、守るべき対象を見つけられないままこの時を迎えてしまったことは、グラァには痛恨事であった。 まずいのは、今の通達で影響を受けるであろうカミュがどのような行動を起こすか予測できないことだ。 通達はなされたとはいえ、にわかには身内の死を信じたくないというのが人というもの。事の真意を確かめようと動きを早めることもあり得る。 そうなってしまえば合流はますます困難になる。今だからこそまとまって行動することが必要なはずなのに、離れられるとさらなる死を招きかねない。 合流しなければ――。そう考え、ミチルにも促そうとしたグラァだったのだが、変化は既に彼女にも起こっていた。 「うそ……よっち……このみ……?」 一目ではっきりと分かる、色をなくした表情。力なく垂れ下がる両腕。それはグラァにとって飽きるほどに見慣れた光景でもあった。 焼ける家。血を流し、倒れ伏したままの大人の側で、その子供がひたすら体を揺さぶっている。着の身着のままで、ガリガリに痩せ細った老女が定まらぬ足をふらふらさせている。 戦が起こる場所ではよく見かける光景だ。彼らは一様に、今のミチルのような表情をしているのだ。まるで禍の神がそうしたかのように皆精気を抜かれたようになる。 『親友なら、いるけど』 少し話したとき、ミチルがそう言っていたのをグラァは思い出す。呼ばれたのだ。よりにもよって、とグラァは二度目の感慨を抱いた。 付け加えなければならない。大切なものを失った人は、二種類に分かれる。目の前で起こったことを信じられず、泣き叫び、怒り狂い、目の前を否定しようとするもの。 もうひとつは、まさに眼前のミチルがそうなっているように、一切の気力を削がれて虚ろとなるもの。 ……そして両者に共通するものもある。 それは、こうなるとしばらく人間としては使い物にならなくなることだ。 まともな判断、まともな行動、一切合切が期待できない。民草に関わらず、兵士の間でもよくあることだった。 グラァが経験則として覚えたことの一つに、こういうものがあった。 そうなってしまった奴は捨て置いた方がいい。構うと余計な傷を追うどころか、致命傷にだってなりかねない。 錯乱した奴の処置は自分が責任を負うところではないし、領分でもない。戦士の役割は敵を倒すことだ。だから、自分にはどうにもならないから捨て置く。 ただ戦い続けてきたグラァの、それは鉄則にも等しいはずの経験則のはずだった。 こうなってしまったからには仕方がない。連れて行く価値を失くした人の処置は自分の預かり知るところではない。 ――では、それでは、敵とは何だ? 捨て置いて、誰を殺しに行く? 彼女は……誰が守ってくれる? 戦を知らない彼女を、誰が。 離れれば、ふたりだったものはひとりだ。誰も助けてなんかくれない。 「……しっかりしろ!」 グラァは、ミチルの肩を揺さぶった。刻がその間にも過ぎてゆく。彼女よりもよほど近しい人がすぐ近くにいて、探さなくてはならないのに。 それでもグラァは、ミチルを一人にすることができなかった。理屈では辿りつけない正体不明の感情に突き動かされて、グラァは正気を呼び戻すように怒鳴った。 優しい言葉なんて分からない。慰める術なんて分からない。ついこの間までただの戦士でしかなかったグラァは、感情に任せて動くことしかできなかった。 「このままでいいのか! このままだと、死ぬぞ! 何もできないまま!」 「あ……」 怯えた視線がグラァを射る。先程とは全く別種の、虚無の底でうずくまりたい彼女の意思がそこに見える。 見たくない。見させないで。憶測でしかないが、そういったものを含んでいた。 知った事か。吐き捨てて、グラァは耳を塞ごうとするミチルの両腕を掴んで言葉を続ける。 「目を閉じて耳を塞いだらそこまでだよ……!」 「そんなのは……っ!」 分かっている、とでも言いたげに掴む腕を振り解こうとしたが外れない。外さない。 細腕に似合わぬ相当な力に一瞬たじろぐ挙動を見せたミチルだが、雰囲気は変わらなかった。 むしろ、グラァを忌々しく思う感情が上乗せされたようで、下唇をぎりっと噛んで「分かるもんか」と震える声で抵抗する。 「人を殺すのを当たり前にしてきたお前に……しん……」 そこまで言い、後は言葉にできなかったミチルは、打って変わって途方に暮れたような表情となってうなだれた。 親友を失った私の気持ちが分かるもんか。類推するに、そういうことを言いたかったのだろうとは伝わる。 言い淀んだ理由までは分からなかったが、少なくとも発せなかったのは、彼女がやさしいからなのだろうとグラァは思った。 恨み事すら満足に吐けないやさしさ。きっとそれは彼女だけが持ちあわせているものではなく、彼女の國に住む人に基本的に備わっているものなのかもしれない。 「……僕は、敵を殺しに来たんじゃない。君を、ミチルのような人を守るためにここにいる」 「なにを……」 「『敵だから殺すのか』……。その答え。敵と見たら殺して、そうでなくても邪魔なら放置して、それじゃあいつと変わらない……」 ミチルと視線を合わせる。うなだれていたので腕を拘束しつつ見上げるようなおかしな格好になってしまっているが、この答えだけは正面から伝えなくてはならなかった。 命令ではなく、大義名分のもとにではなく、己自身で考え出した答えだった。 「僕は確かに、殺すことを何とも思ってないけど……。誰のために命を使うかは僕が決める。多分、これは、命令でも変えられない」 「……なんで、私なんだ」 「なんで……?」 「よっちもこのみもいなくなって、もうどうすればいいか分からない私に、何の価値があるんだ。私より大切な人だってグラァにはいるだろう……?」 それでも、私を守りたいって言うのか。途方に暮れたままの、親を失くした子狐のような瞳がグラァを見据える。 確かに、それはそうだ。ミチルは出会って間もない上、重ねられた恩の数で言えばオボロにも遠く及ばない。 グラァの知る価値観で言えば、ミチルの順位など下から数えたほうが早い位置でしかないのだろう。 「……でも、ゆっくりいこうって、言ってくれたから」 きっと一人のままであれば。やっぱりあの時言われたことは正しかったのではないかと思い、敵は誰なんだ、殺すべきは誰だと考えていたのかもしれない。 ミチルがそれを押し留めてくれた。ミチル自体に価値はなくとも、彼女はグラァの価値観を変える切っ掛けになった。 「無理は良くないって、言ってくれたから」 グラァがそう言うと、ミチルは目を見開き、やがて何かを悟ったような顔になって「酷いことを言う……」と呟いた。 「そんなことを言われれば……立ち上がるしかなくなる……」 殺し文句だ、と付け加えられた。グラァ自身にそこまで気障なことを言った覚えはなく、ミチルの声に戸惑うしかなかった。 「離して。もう平気……、それに、近い」 「あ、ああ……」 言われてみれば、両腕を拘束した挙句に息のかかる距離まで近づいて話していた事実に気付き、グラァは慌てて手を離して距離を取った。 もしかすると、状況があまりにも気障なのではなかったか? 思い返せばそんな気がしないでもなく、グラァは赤面する思いがこみ上げてくるのを感じた。 「……そっちが照れてるのはおかしい」 「い、いや……」 言葉に出来なかった。それを見て取ったミチルが、苦笑混じりではあるが表情を崩す。 色が戻った彼女に安心する思いが生まれないではなかったが、それ以上に落ち着かなければいけないのは自分だと言い聞かせ、 グラァは染まりかけた顔を二、三度叩いて仕切りなおすことにした。 「……本当にもう大丈夫? 僕についてこれる?」 「平気……。そっちこそ、私についてきていいのか?」 一瞬首を傾げたが、合点がいった。ミチルを守ると言ったのだから、形式的にはグラァがミチルについていくということなのだろう。 もちろん彼女だって本気でそう思っているわけではないだろうが、一歩先に進むための、それは儀式のようなものなのかもしれなかった。 「うん。僕が君を守る」 だから簡潔にそう言ったグラァだったが、あまりに真っ正直に言ったからなのか、ミチルは少し戸惑い、それでも嫌ではなさそうな微妙な表情になった。 慣れていないのかもしれない。 「……やっぱり、殺し文句だ」 ぼそりと、返事なのか独り言なのか分からない言葉が来るだけだった。 【時間:1日目午後18時00分ごろ】 【場所:C-6】 グラァ 【持ち物:ベナウィの鉤槍、水・食料一日分】 【状況:健康。守れる人を守る。17 30ごろC-5上空に見えたカミュともう一人に合流する】 山田ミチル 【持ち物:コルト ガバメント(9+1/9)、.38Super弾×54、水・食料一日分】 【状況:健康。グラァについていく】 146 心を捧げる 時系列順 148 遭遇は光の中で 146 心を捧げる 投下順 148 遭遇は光の中で 115 風は秋色 グラァ 000 [[]] 山田ミチル
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/25801.html
登録日:2010/08/31(火) 04 14 47 更新日:2024/07/30 Tue 12 29 41 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 FE FEヒーローズ イリア ツンデレ トライアングルアタック ファイアーエムブレム ファリナ ヘクトルの嫁候補 ペガサスナイト ペガサス三姉妹 井澤詩織 傭兵 凄腕 次女 烈火の剣 金の亡者 私のご主人様に立候補してくれるの?そうね……2万ゴールドでなら請け負うわ。 出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS 『ファイアーエムブレム 烈火の剣』の登場人物。 CV:井澤詩織(FEヒーローズ) ●概要 イリア天馬騎士団第三部隊所属、(自称)【すご腕】の天馬騎士。 青の髪のショートカットに同じく青の瞳。天馬騎士お馴染みのミニスカワンピはちょっと珍しい黒基調。 ペガサスの名前は「マーフィ」という。 シリーズ恒例、ペガサス三姉妹の次女。姉がフィオーラで妹がフロリーナ。 しかしフィオーラとケンカして家を飛び出したため、現在は一人でフリーの傭兵をしている。 ヘクトル編第25章『狂える獣』にて中立軍ユニットとして初登場。 雇い主を探している彼女の方からヘクトルに接近し、雇用条件を提示してくるので、その場で交渉が纏まると仲間になる。 交渉決裂してももう一度こちらから話しかければ再び交渉できるが、これも決裂した場合は撤退する。早めに仲間にしたければヘクトルだけ初期位置あたりに置いておくといい。 なお、下手な位置に置くと敵の攻撃を受けて倒されてしまう可能性があるので注意。彼女の初期ステでは流石に厳しい。 ……だが、問題は雇用金の額だ。この時必要な金額はなんと2万ゴールド。 前作のヒュウのように、契約金を払って仲間にできる点が似ているとはいえ、 (ペナルティが付くが)値切ることができたヒュウとは違い、ファリナの場合はビタ一文(*1)値切れない(*2)。 勿論、次作のレナックのように支払いを回避する加入手段も無い。仲間になりそうなキャラが新しく出てきたら、 とりあえず昔なじみや血縁者で説得するのが本シリーズのお約束で、ステージ開始時に姉妹2人を出撃させるとファリナ絡みの会話までするのに、 いざ姉妹を隣接させたって「話す」コマンドなんて出ない(加入後の会話はある)。しっかり若様で話しかけて2万ゴールド払わなければいけない。 これがかなり厄介で、S評価狙いプレイ中だったり、ハードモードなどの闘技場で稼いでいなかったり、などの理由で軍資金に余裕が無い場合非常に痛い出費になる。 ましてヘクトル編は 所持金ゼロ ではじまるので猶更だ。 ただし『あるきかたシリーズ』では「闘技場を一切使わず、節約等のテクを駆使して契約金を捻出できるか?」という実験を行い、 無事ファリナを仲間に迎えることに成功しているので、工夫を重ねて節約を頑張りさえすれば不可能ではないと思われる。 稼ぎを制限して彼女を加入するなら、面倒でもリン編を資産評価重視でクリアしてリンに白の宝玉を引き継がせたい。 なお、25章はヘクトル編だけの追加マップのため、カアラと同じくエリウッド編では登場しない。 よって、馴染みのトライアングルアタックも必然的にヘクトル編でしか使えないということになる。一周目では三姉妹が揃わないので「アレ?」となった人も多いかも。 ネタバレ防止のためか、フィオーラが散り際の台詞で妹たちの名を呼ぶ際、エリウッド編では「フロリーナ…フ…リ…ナ…」とぼかしている。 ●ユニット性能 初期値と成長率、CCボーナス ペガサスナイト LV12 HP 24(75)+5 力 10(50)+2 技 13(40) 速 14(45) 運 10(45) 守 10(25)+2 防 12(30)+1 体格 5+1 移動力 7+1 属性 理 武器レベル 槍A 装備 キラーランス てやり きずぐすり 【すご腕】の名に違わず優秀の一言。 加入時期が遅いのに下級職な上初期レベルも低いが、それに反し全て2桁という高い初期値。武器レベルに至っては初期値で下級のカンストに達している。 さらに全ての能力がバランスよく高水準で伸び、期待値に至っては守備以外全て20オーバー。 守備ですらペガサスにもかかわらず18.75もあり、竜騎士のヒースに匹敵する。 飛行ユニットなため機動力も高く、天馬騎士の弱点であるはずの力もなぜかヒースと同成長率。 おかげで彼の影が(ハードブースト込みでさえ)薄くなってしまうほど。 2万ゴールドの女は一味も二味も違うのである。 まして今作はソシアルナイト系もやや癖のある人材が多いため、槍使い全体でもトップクラスに使い勝手が良い。 ただしHPだけは並か少し上程度なので過信は禁物。 一方でバランスが良過ぎるため、カンストまで伸びる能力が力しかないのが弱点。特に技や速さは姉妹2人と比べると見劣りする。 とはいえ成長率はムダが無いと考えることもできるし、技・速さも上限-1.5程度まで伸びるため、一般的な基準で考えれば十分に高い部類に入る。 むしろ問題点は加入が25章と割と遅いことで、特に高評価狙いのプレイでは育成が間に合わないとしてあまり使わないことも多い。 育成できればこの上なく強いが、育成する時間がなければ単なる下級ユニットである。 ただアフアのしずくを使うには最適な成長率と加入時期とも言える。 ●人物像 支援相手はヘクトル、フロリーナ、フィオーラ、ケント、ダーツ、カアラ、ドルカス。 明るく快活で人なつっこい性格ゆえ、初対面の相手ともあっという間に打ち解ける。 サバサバしていて物怖じしないのでかなりズケズケと物を言う。それが転じてコミカルなセリフも多く、マリナスのような本職(?)ほどではないが『烈火』における隠れたお笑い担当でもある。 終盤のソフィーヤがいる遺跡に入ると、あまりの怖さでセーラ並に騒ぎまくる(という使い回し)。 現実主義的でちゃっかり者な一面もあり、夢があると語るダーツを「ふーん…夢ねえ。金のない男ほどそういう夢語りたがるのよねー」 と一蹴しておきながら、伝説の海賊王の財宝のことだとわかるや否や興味深々になりついには横取りに乗り出す。 また、ツンデレ気質も持っている。 「べ、別に私がなんか特別な感情がどうとか…そういうんじゃないからね!誤解しないでよ」 「か、勘違いしないでよ! 別に他意はないんだから。純粋に、ただ単にそういう理由なんだから」 とか言っちゃうわかりやすいタイプ。 そして何より特筆すべきは、金の亡者であるということ。次女で守銭奴ってどっかで見たことあるね まず雇用契約にかかる2万ゴールドだが、本人がポロっと漏らした本来の金額は4000ゴールド(ただし1戦ごとの契約)。 なのにもかかわらずヘクトルのビミョーに世間知らずな所に付け込み、ふっかけた上でそれっぽい単語や表現を並べて上手いこと言いくるめて2万という数字を飲み込ませたのだ。 流石に不審感を抱いたヘクトルは家臣からその辺の事情を聞き、彼女に詰め寄るものらりくらり追及をかわして最後は強引に逃げている。 実に世渡り上手、というかもはや詐欺の領域である。公式で「詐欺師」呼ばわりされたカシムの上を行っているような……ファリナさんマジパネェっす。 ちなみに彼女の言い分では「ペガサスは馬と違って高貴な生き物なので、食べ物も高貴なにんじんじゃないといけない」から、その飼料代等々が含まれてあの金額になる(*3)……そうだ。初期装備分の費用も込みである。 ……と、彼女はぼったくったつもりなのだろうが 前作で10000Gで売り込んでくるのに周囲と大して変わらない実力とそれ以下の伸び代しかない男とか、 次回作で9980Gふっかけてくるのにすさまじく低ステータスな男(*4)とか、 値切ったりタダ働きさせられたりするとは言え、そんな別世界を体験した結果、2万ゴールドなんてむしろ安すぎると思ったヘクトル様が多数いたとかなんとか。 と言うかこれ程の実力で4000ゴールドが相場とは一体…… ただしヘクトルが部下から聞いたところによれば「ファリナの実力なら2000ゴールドが妥当」だという話なのでそういう意味では結構な高級傭兵で、すご腕を自称するだけのことはある。 また支援会話でもダーツ、カアラ、ドルカスの三人とは 「あなたいくらで雇われたの?ちなみに私は2万ゴールドだけど。」 と、あたかも天気の話でもするかのごとくそんな出だしで始まり、他のメンツとの会話も必ずどこかに“お金”“報酬”の文字が入る。 「別に構わないわよ、お金さえもらえれば。お金に執着するのがいやしいなんて、貧しさを知らない人の言葉じゃない」 「お金いらないなんて、カアラって変なんじゃない? 女の価値はね、お金で決まるのよ!」 「男ってだけで偉いなんて絶対おかしいわよ! お金持ちならともかく」 などなど。 しかし、これほどまでに金に執着を見せるのは、ひとえにフィオーラのため。 見習い時代に彼女の部隊が全滅しかかった時、姉が自分の任務を放棄して助けに来たことで、その時彼女の雇い主だったベルン貴族に莫大な違約金を請求されてしまった過去があるから。 この支払いは今でも続いていて、フィオーラ本人は気にしてないようだが、ファリナはこの違約金の返済のため奔走しているのだ。 だが報酬に見合う活躍にこだわり過労で倒れたり、ナタリーの足の事情を知りドルカスにお金を渡したりと、決してただの守銭奴ではない様子もうかがえる。 つまり本来は責任感が強く姉思いの優しい子である上に、イリアの厳しい懐事情(*5)で育ったからその辺はきっちりしておきたいのである。 ヘクトルとの支援Aでは「甘い仲間意識なんて期待する方が間違ってる」と、傭兵としてのプロ意識が非常に強い。 この辺は同じくヘクトル編15章のヒースとシレンの会話と見比べてみると面白いだろう。 …まぁ ドルカス「いずれ、必ずナタリーと礼に行く」 ファリナ「いいってば。私のとこって雪山だし」 ド「金も必ず、倍にして返す」 フ「え? ほんと? じゃあ待ってる」 とか言ってるあたり、やっぱり元からお金は好きなのかもしれないが……。 ペアEDの相手はヘクトル、ケント、ダーツ。 ヘクトルとくっついた場合、リリーナの母になる。いち傭兵から侯爵夫人へと、まさしく玉の輿に乗るわけだ。 ちなみにフロリーナはヘクトル、フィオーラはケントとのペアEDあり。つまり恋敵は姉妹たち。リア充ども爆発しろ。 ついでに、もしもエリウッドがフィオーラとくっつくと、ロイとリリーナはいとこ同士ということになる。 〇FEH 姉貴、私、フロリーナの三姉妹はイリアを代表する美人姉妹なのよ。 出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS 姉から遅れる事約1年の2021年4月に参戦。イラストはネコモチ氏。 原作同様、青属性の槍・飛行ユニット。 武器スキルは「凄腕の鋭槍」 奥義が発動しやすい(発動カウント-1) 戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら、戦闘中、攻撃、速さ、守備、魔防が神竜の花を自身に使用した回数によって最大+7上昇 (使用回数が5回以上なら+7、4回なら+6、3回なら+5、2回以下なら+4) 戦闘開始時、自身のHPが25%以上、かつ神竜の花を自身に使用した回数が3回以上なら、戦闘中、敵の強化の+を無効にする (無効になるのは、鼓舞や応援等の+効果) Aスキルは敵のHPが100%もしくは敵が不利な状態異常を受けている時自分の攻撃、速さを7(両方満たすと更に2)上昇させる「攻撃速さの機先4」、 Bスキルは移動系補助(ファリナの場合は引き戻し)を使用した時または自分に使用された時、 移動後の自分と相手それぞれの周囲4マス以内にいる最も近い敵の攻撃、速さを6減らす「攻撃速さの干渉3」、 Cスキルは周囲2マスの敵の攻撃、守備を4減らす「攻撃守備の牽制3」。 金の代わりに神竜の花を差し出せ、といわんばかりの今までにないユニークな性能を有している。 花を使わないとやや物足りない性能で終わってしまうので、真価を発揮させるつもりなら5回のうち最低3回は使っておきたい。 スキルの組み合わせも絶妙で、味方を引き戻しするだけで相手に干渉でデバフをばら撒くなどしてバフを得る機先の条件を満たし、高い攻撃と速さで圧倒するという性能。 ステータスはペガサスナイトとしては典型的ではあるが守備と魔防がなんと両方30。飛行・槍で彼女ただ一人。 そのため物理でも竜でも戦える凄腕ぶりを見せる高性能。武器スキルを最大まで発動すると37まで上がってより耐久値が上昇する。魔法相手でも耐えられる事も有り得る。 彼女が「凄腕」を名乗るのは、こうした入念な準備を怠らないからだろう。 ただ、こうした特性ゆえにバフを逆転されるパニック状態にされると危険。飛行ユニットなので弓などの飛行特効を持つ敵に弱いのも相変わらず。 凄腕の鋭槍には奥義が発動しやすい効果もあるが、ファリナ自身は奥義を持たないのでそこはスキル継承が必要。 継承させる奥義は月光や竜裂、凶星、太陽などオーソドックスに使えるものが良い。 「想いを集めて」では、やはり20000G(だったのを、まけにまけて19000ゴールド)でイーリス大陸のアンナに雇ってもらおうとする。 だが、そこで自身がアイデンティティーとしていたペガサスナイトというものがアスク王国ではごくありふれた存在で、 それどころか天馬に乗る男性や漆黒のペガサス、挙句に鉄でできたペガサスといった多様なペガサスの姿を目の当たりにして愕然。 危機感を覚えた彼女は姉妹が感心するほど鍛錬に打ち込むのだった。 「wiki籠りってことは、あれでしょ? アニヲタWikiを開いて、みんなでウホウホ追記・修正したりするんでしょ?」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ヘクトル編しか登場しないのが悔やまれる -- 名無しさん (2014-08-23 22 27 34) ロード系の伝統をぶち壊したヘクトル同様、ペガサス三姉妹次女ポジションの伝統をぶち壊したイメージ。もちろんいい意味でね。 -- 名無しさん (2014-11-16 14 16 20) ヘクトル編限定のキャラってこともあってかリリーナ母はこの娘のイメージを持ってる -- 名無しさん (2014-11-16 16 02 46) 元祖ペガサス次女のカチュアが片思いだったのに対して、ファリナは青髪ロードと結ばれるもんなあ。そういう意味でも型破りな存在なんだろう -- 名無しさん (2014-12-02 02 43 42) こいつとヘクトル、セーラはFE界のお約束に革命を起こしたと思う。 -- 名無しさん (2015-01-04 18 33 16) ケントとのペアエンドって、確か「ケントをイリアにスカウトする」 -- ビギナー (2015-02-21 15 29 14) だけで、くっついたかどうかは明言されて無いんでしたっけ? -- ビギナー (2015-02-21 15 30 46) 彼女の実力なら2万ゴールドどころか10万払ってもいい。 -- 名無しさん (2015-02-21 19 36 40) TODのルーティ思い出した。 -- 名無しさん (2020-01-05 22 35 57) 傭兵なんて数十人くらいの規模で雇うのが普通だろうし一人頭4000って考えると普通じゃない。一人20000が当たり前だったら雇う奴なんか居なくなる -- 名無しさん (2021-03-26 10 36 27) そう考えると戦力的に大したことないのに10000ふっかけるヒュウとか9980ふっかけるレナックの面の皮の厚さがヤバい -- 名無しさん (2021-04-05 14 40 31) ↑ヒュウは雇い主が金払わずに逃げた レイにリザイア盗まれてるとか色々あったから… -- 名無しさん (2021-04-06 10 39 38) 1万払わせるけど、本人の軍資金に入ってるからプレイヤー的には実質タダのベオウルフの面の薄さよ -- 名無しさん (2022-01-21 23 22 39) 次回作の聖魔だとエイリーク討ち取るのにパブロが払った報酬が数十人規模の部隊に対して5000Gって考えると20000Gはまさに破格。ただ実力的には20000でも安すぎるくらいの能力だけど -- 名無しさん (2022-03-02 22 19 59) 費用対効果で一番ぼったくってるのはファリナじゃなくて聖魔の9980Gの男だろうしな -- 名無しさん (2022-03-02 23 19 51) 4万ゴールドは、高かった。 -- 名無しさん (2022-07-14 16 35 37) エリウッド編では、関心がなく、普通に生活していたものの、ヘクトルの強さと男前さにひかれて、交渉に出てきたのだろうか? -- 名無しさん (2022-08-02 16 11 22) イベント的には「ヘクトルが仕切った結果ガセネタにつかまり、たまたまファリナと遭遇した」という感じだと思うが。なぜエリウッド編と設定が異なるなんて話に? -- 名無しさん (2022-08-04 23 46 24) ↑5、あれはエイリーク一人だと思っていたら護衛のロストン兵やエフラムからの騎士団がいたからじゃなかったっけ?ファリナは二千が相場と言うが実際に二千だとドルカスレベルのはず -- 名無しさん (2022-08-27 11 51 17) FEHに出たことでリアルマネーを要求してくるようになってしまったw -- 名無しさん (2022-08-27 14 31 51) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1765.html
私立龍ノ宮大学理事長室 そこが今現在俺、及びノア、ミコ、ユーナ(三人ともインターフェイスなんで正確には美子と優奈)の現在位置なんだが… 「はっ!ひっさしぶりだな明人!元気そうでなによりだ」 「いや、吟璽朗のじっちゃんよりは元気じゃねぇから…」 「ははっ、ちげぇねぇ!俺も兼房も若けぇのよりはなんぼも元気だからな。褒め言葉として受け取っとくぜ?」 そういって銀色の派手な扇子を片手にカラカラと大笑いする爺様との対談中であるのだ この爺様について少し説明しておこう 名は龍ノ宮 吟璽朗(たつのみや ぎんじろう) 年は75 職業は…まぁお解りだろうがここ、私立龍ノ宮大学の最高責任者、理事長 うちのジジイ、鳳条院 兼房とは若い頃からの付き合い…つまりはダチなのだそうだ そしてここ、私立龍ノ宮大学こそが今回の騒動の元になった葉月とアルが通っている大学なのだ… ついでを言えば 「しかし…ノアールさんに美子さん、優奈さんだったか?学生時代、そこそこ人気はあったのに誰とも交際していなかったお前が三人もいっぺんにたぁ驚いたな…」 三年前まで俺が通っていた大学でもあるんだ 「いや、こいつらはそんなんじゃねぇから」 「ん?そうなのか?もったいねぇな…三人ともベッピンさんなのによ」 「理事長、お戯れを…」 「理事長さんだってカッコいいよ~燻し銀?」 「おうおう、うれしいこといってくれるじゃねぇかw でも良かったぜ、お前が落ち着いたとなると涼が煩いだろうからなぁ…」 「涼さんか…元気にしてるのか?」 「お前、卒業以来全然顔ださなかっからな。多少のお小言は覚悟するんだな」 「…あ~、まぁ、なぁ…」 「一応元気にはしてらぁ。今は紅柳君の下についとる」 「薫…じゃない、紅柳教授にか?」 「アニキ、二人だけでしゃべってないで説明してくれって」 すこし拗ねたようにいう優奈 「ああ、すまない。紅柳 薫(くりゅう かおる)ってのは俺のダチで、去年からここの電子総合学部で教授をやってんだ。んで涼っていうのはじっちゃん、龍ノ宮理事長の孫でここの情報化学部の助教授をやってたんだが…なんで涼さんが電子総合学部に移ってんだ?」 情報科学部の講義は俺も取っていた うちのジジイと吟璽朗のじっちゃんの仲だから俺と涼さんも昔からの縁だったわけで色々と涼さんには世話になった いわば涼さんは大学時代の俺のセンセイだった ちなみに涼さんは香憐ねぇと同級生で同じ中学、高校を卒業した親友だったりする 当時から二人揃ってかなりの優等生、しかも美人ときたもんだ 勿体ない事に未だ二人とも独身なのが不思議でならない 「本人の希望だよ。もうそろそろ来るだろうから詳しくは本人から聞くんだな。」 「え゛ぇ゛!?呼んじゃったのか?」 「はっ、予想通りの反応だな」 じっちゃんめ、余計なことしやがって… 俺が頬を引きつらせていると控えめなノックの音の後に「失礼します」という大人しめな男の声が聞こえると共にドアが開いた 「明人、久し振り」 「お、おぅ…薫…いや、紅柳教授」 「はは、薫でいいよ」 やんわりとした笑顔、優しげな声で薫はそう言った 中性的な顔立ちは相変わらずだが少し長めになった髪を束ねていたり清潔感のある白衣姿は三年ぶりの再会であることを俺に認識させた 「ほんと久しぶりだな…」 「うん、電話やメールはしても直接会うのはほんと三年ぶりだよね。あ、彼女たちは…」 「あぁ…こいつらは」 「ノアール・H・アレッシアさんに鳳条院 美子さん、その妹さんの優奈さん…でしょ?」 「え?ええ?」 「な、なんでアタシ達の名前を?」 「ははは、葉月君から話は聞いてたんだ。それに…」 「それに?」 「あ、いや、この続きは涼さんたちが来てからにしよう」 なんかすっきりしない言い方しやがって…って、そうだ、忘れてた 「薫、り、涼さんは来るのか?」 「うん、ちょうど今日から新しい教授がくるんでその出迎えと理事長室への案内もあるからって。もうすぐ来るんじゃないか…あ、来たみたい」 薫の言葉の途中で理事長室のドアをノックする音が聞こえる 先ほどの薫の様な控え目な感じなど一切しない遠慮なしのノックの音に俺の背中に鳥肌が立った 扉が開く時がスローモーションのようにゆっくりと感じる 俺の心の中でダースベーダーのテーマのBGMが流れていく 開かれた扉の向こうにはダースベーダーなどではなく銀縁眼鏡の白衣の女性が立っていた 「爺さん、失礼するよ」 俺にとってはダースベーダーよりも恐怖の対象なんだがな… 「おお、涼、やっと来たか」 「ああ、ここに来るまで少し頼道しながら来たからね。ね?ツクモ教授?」 「ツクモ?…ツクモ……」 なんかどっかで聞いたことのある…しかもかなり最近… なんてことを考えてると扉の向こうから飛んでもない人物が現れた 「なっ!?み、ミラ?」 「若様ではないか…なぜここに?」 アメリカ・カリフォルニア州神姫BMA・ロサンゼルス支部所属、違法神姫調査官にして第五回鳳凰杯・2037 春の陣 の大会中に起きた連続爆弾事件・『アルカナ事件』を見事に解決した救世主、ミラ・ツクモの姿がそこにはあった 「へぇ、そんなことがあったのか。大変だったじゃないか」 場所は移って現在地は電子総合学部の教授室 薫と涼さんの仕事場である ミラと少しばかり話をした後お邪魔にならないようにこっちに異動したわけだ 「大変だったのはミラ達と桜さんぐらいですよ」 「桜さんもか…だったら香憐も関わっていたのだろう?」 「ええ、といっても俺が事実を知った頃にはあらかた片付いちゃってましたから」 「へぇ…若いのに優秀なんだね彼女」 「それをお前が言うなよ紅柳教授、教え子に追い越されちゃった私の立場がないだろ…」 「あ…すいません…」 「お前の性格だから仕方がないが普通のやつならかなり厭味なタイミングで謝ったな…」 薫は俺と同い年だ なのに若くして大学教授 そう、薫は超天才なんだ うーん、どうしてもコイツとフェレンツェ博士が社会的に同じ部類だとは思えんのだが 「あ、や、えと、僕はそんな…」 「わかってるって。それよりも久しぶりだな馬鹿弟子…」 うお!!いつかは来るかと思ってはいたがついに矛先がこっちに向いた!! 「三年…挨拶もナシとはどういうことだ?」 「あ、いや…」 細められた目に睨まれて思わず口ごもる俺 「うおぉぉ…アニキが押し負けてるぜ?」 「お兄ちゃんがノアねぇ以外の人にこんな風になるの初めて見た…」 そらそうだ 俺にとってこの人は『天敵』そのものだからな 「ふ、まぁ顔を見せない間にもお前の事は葉月とフォレストから聞いていたがな」 「あ、アルティもか?」 「うん、二人とも僕の講義を取ってくれているからね。ここにも頻繁に足を運んでくれるし研究の手伝いもしてくれてるんだ。助かってるよ」 俺の質問に答えたのは薫だった 「へぇ…二人が電子総合学をねぇ…つか涼さんもなんでまた情報化学部からこっちに移ったんだ?」 「むっ…それは…」 俺の質問に苦い顔をする涼さん 「『僕の研究の対象が武装神姫だから』ですよね?涼さん」 「こ、こら薫!」 「へ?涼さんって神姫に興味ありましたっけ?」 「誰のおかげで興味を持ったと思う?」 「はぁるぅかぁ……」 「照れなくてもいいのに。弟子思いの素晴らしい師匠じゃないですか」 えっと、つまり俺が神姫を始めたから涼さんも興味を持って電総合学部に移ったってこと? 「…ただ知識の上で馬鹿弟師に負けたくなかっただけだ。こいつに教わるようなことがあっては師として悔しくてならん」 なんとまぁ意地っ張りな師匠なことで… 「そういや薫、お前の研究対象が神姫って…」 「そろそろ明人にも言っておかなくちゃね」 「そうだな」 「あ?なにをだ?」 「実は僕と涼さんはある科学者の一大プロジェクトに関わっているんだ」 「一大プロジェクト?」 「僕の研究とその人、その人のスポンサーの企業とは方針が会ってね、僕たちも及ばずながら協力してるんだ」 おいおい…まさかその科学者…その企業って… 「その科学者…まさか…」 「ふ、流石我が弟子だな。感は鋭い。私たちが協力している科学者の名はフェレンツェ・カークランド博士だ」 「えぇ!?」 「そんじゃアタシ達のこと…」 「もちろん知ってるよノア、ミコ、ユーナ」 「ですが私たちは研究所であなた方のお顔を拝見したことは…」 「私たちも大学の講義だなんだでこう見えて忙しいのでね。そう何回も研究所の方へは行ったことはないんだ」 「そうなんだ…」 「私と薫をスカウトに来るとはさすがは大物、いい目をしている」 うんうんと頷く涼さんを見てやはりこの人も相変わらずだと思う俺であった 「それで?今日は何しにきたんだ?」 「ああ……今週の金曜、何があるか知ってますか?」 「なるほど、その件か…」 神姫の関係に携わっているとなるとやはりこの二人の耳にも入っていたのだろう 「ふむ、やはりお前も出るのか?」 「まぁ一応…妹の危機なんでね。それで実際神姫サークルのやつらってどんな感じなんっですか?」 「うん…現在サークルのメンバーは8人、内サードが2人にセカンド中位が5人、残る一人、会長の今居がファーストと少ないながらなかなかの実力者が集まっている。少数精鋭といったところだな」 ほぅ…ファーストランカーもいるとは意外だな… 「どれ、敵情視察に来たのなら案内してやる。私も奴らのやり方は気に食わんのでな」 「こりゃまた心強い人が味方に付いたもんで」 「何を言っている。私はお前の師だ。いつだってお前の味方のつもりだが?」 しらっとそんなこと言いますけどね師匠、だったらもう少し弟子に優しくしましょうよ 席を立った涼さんを見ながらそう思うが口には出せないでいる俺であった そんでもって案内されたのが大学の敷地内では南東に位置する第三分館の二階 サークル関係は一から三の文館に分かれているが一分館の方が建物や部屋は大きく、人数が多かったり、世間に話題性があり大学側からして利益があるサークルの方が優遇されているのだ つまり、第三分館の二階に部屋を構える武装神姫サークルは下から数えた方がいい位ってなもんだ ちなみに大学時代の俺は無所属 前半はやさぐれ、後半はノアとミコに引っ掻き回され始めていたころでサークルうんぬんなんて状況じゃなかったからな 「発足はいつからだ?」 「確か…三年前か?ちょうどお前らの卒業と入れ違うかたちで入学してきた今の会長の今居が立ち上げて今年でちょうど三年だな」 「一回生がサークル立ち上げたのか?」 「まぁ何かと苦労はあったようだが奴はなかなか優秀でな。成績もかなりのものだ…まぁ後は本人に会って直接見極めてみろ。その方が何かと…」 「効率的でいい…ですか?」 「む…まぁな」 くすくすと笑う薫 その口癖、もとはと言えば涼さんの口癖だったんだ 俺にもうつっちまってたけど そう言っている間にお目当ての神姫サークルの部室前へと到着したようだ 扉を軽くノックすると「どうぞ」と声がする 意外なことに声は女性のものであった 「……失礼します」 「はいはい~、どちら様ですか…って、あれ?紅柳教授に涼さん?」 ドアを開けた手前には身長155㎝くらいに眼鏡に三つ編みのいかにもオタクな女の子が立っていた 「邪魔するぞ、今居」 「お邪魔します、今居君」 「はい~どうぞどうぞ、今お茶を入れますから…」 振り返る彼女を見て俺は何だか次の展開を予想してしまう 「あっ!」 振り返りざまに床に延びていたコードらしきものに足を取られる 「あああああっ!」 そのまま体制がぐらりと前倒しに… 「きゃぁぁぁ!!」 そして地面へとぶつかる 「…………あ、あれ?」 そこまで予測済みだったからそうなる前になんとか体を支えることが出来た 「あ、あの…」 眼鏡がズレて素顔がちらりと見えるが…なかなかに綺麗な顔立ちをしているじゃないか なんというか… 「君はあれか?」 「はい?」 「一昔前の少年誌のヒロインか何かか?」 「え、ひろ!?わ、私がですか!?」 「それは違うぞ馬鹿弟師!」 「涼さん?」 パニックになている彼女を前に涼さんは腕組みしながら会話に割り込んでくる 「一昔前ではない、それは今でも王道だ!!」 「はぁ…」 「何を隠そう私のこの眼鏡も…」 自分の銀縁眼鏡を指さして涼さんは宣言した 「伊達だからな!」 「…………それっておもいっきり邪道じゃないんですか?」 入り口での一悶着、もといコントを終えて部屋の中で茶を入れてもらう んでもって先にこちら側から自己紹介…毎度のことだから省くけどな 「それじゃ…葉月さんのお兄さんなんですか」 「まぁね、苗字が違ってややこしいけどあいつの兄貴です」 「そうですか…それじゃ今回の一件は…」 「ああ、知ってる。だから来たようなもんだし。だけどそんなことするサークルの会長さんが君みたいな子だとは思ってなかったけどね…」 「あ、あの…それは…」 「少し事情が違うんだよ明人。ほら、今居君、彼になら相談してもいいんじゃないかな?それと、自己紹介まだだったよね」 「あ、はい…私は今居 加奈子といいます。それと私の神姫、タイプ エウクランテの」 そこまで言うと今居さんのポケットから一体の神姫が飛び出し彼女の肩に乗る 「鷹千代です」 赤い翼のエウクランテだ 「赤……もしかして『紅羽の鷹千代』?」 ノアが問う 『紅羽の鷹千代』…う~ん、俺は覚えがないなぁ… 「そのとおり、彼女らはれっきとしたファーストランカーなんだよ」 「あの、その、ファーストといっても一番下位にいるので…ねぇ」 「いいえ、カナコはもう少し自信を持つべきかと…。下位とはいえファーストランカーはファーストランカー。そう多く存在するものではないのですよ?」 「で、でも…」 うん、いや実際鷹千代のいうことはもっともだと俺は思う 下位とはいえファーストの下にはセカンドの何百体、さらにその下にはサードの何千体もの神姫たちがいるのだから それにしちゃあやはりこの子は謙虚というか神姫を私利私欲のために使うような子には見えないんだが 「でもまぁ同じファーストランカーのよしみだ。何か事情がありそうってのは十分わかったし…話してくれないか?」 「は、はい…」 話は鳳凰杯の開始一か月前までに遡るそうな ある日、部室に集まっていつものごとくだべっていると会話の話題に葉月が出てきた 「実は鳳条院のお嬢様が神姫をやっているらしい」 もともと会員が少ないサークルだけに新会員として誘ってみてはどうかという話になった もちろんそれは会長として今居さんも賛成であった そして自ら勧誘しに行こうとすると、それは自分たちでやっておくと買って出たのが 「生田君と八代君です」 「ああ、なるほどな。あの二人なら話がわかる…」 「と、いうと?」 「生田 誠吾、八代 御影、二人ともセカンド中位の実力派だ。その上このサークルでトップ2と3の位置にいる。今居が大人し目の性格してるもんだからあいつら調子に乗っててね。これがまたタッグ組ませると厄介なんだよ」 「今回のことはあとから噂で聞きました。すいません…私…こんなことになってるなんて全然知らなくて…止めようとしてもここまで大きくなってしまっていては」 伏し目になりうなりうなだれる今居さん その眼にはじんわりと涙が… 「ふ、泣くな今居。お前が悪いのではない」 「涼さん…」 「それに過ぎてしまったことは仕方がない、今は次のことを考えるべきだ。なに、大丈夫さ。この馬鹿弟子がなんとかする」 「いや、そうなんの根拠もないことの責任を人に押し付けんで下さい」 「なに?ならお前は目の前の困っている女の子を見て見ぬふりしておくというのか?」 …まったく、この人は 「誰もそんなこと言ってないでしょうが。んで、忘れてません?俺がなんで今日ここに来たのかってこと」 「ん?私の顔を見に来たのでは…」 「はいはい、敵情視察ですよ。つまり、こちとらはなっからヤル気まんまんってこった」 「それじゃ、明人」 「要するにその二人とその他大勢、全員ぶったおしゃ解決なんだろ?」 「はっはっは!言うな馬鹿弟子、150体もの数だぞ?」 「まぁそりゃ数は多いですけど、今居さんもこっちに付いてくれそうですし」 「は、はい!こんなやり方は会長としてゆるせません!」 ノア、鷹千代、レイア、ミュリエルにミコ 正直あいつに借りをつくるのは癪だが冥夜にも手伝ってもらって… あとはユーナとラン、孫市 ファースト三人、セカンド三人、サードが三人とはまた奇麗にそろったな… 「うん、作戦によっちゃ何とかなるかも知れません」 メインページへ このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/kaismasi/pages/39.html
私立龍ノ宮大学理事長室 そこが今現在俺、及びノア、ミコ、ユーナ(三人ともインターフェイスなんで正確には美子と優奈)の現在位置なんだが… 「はっ!ひっさしぶりだな明人!元気そうでなによりだ」 「いや、吟璽朗のじっちゃんよりは元気じゃねぇから…」 「ははっ、ちげぇねぇ!俺も兼房も若けぇのよりはなんぼも元気だからな。褒め言葉として受け取っとくぜ?」 そういって銀色の派手な扇子を片手にカラカラと大笑いする爺様との対談中であるのだ この爺様について少し説明しておこう 名は龍ノ宮 吟璽朗(たつのみや ぎんじろう) 年は75 職業は…まぁお解りだろうがここ、私立龍ノ宮大学の最高責任者、理事長 うちのジジイ、鳳条院 兼房とは若い頃からの付き合い…つまりはダチなのだそうだ そしてここ、私立龍ノ宮大学こそが今回の騒動の元になった葉月とアルが通っている大学なのだ… ついでを言えば 「しかし…ノアールさんに美子さん、優奈さんだったか?学生時代、そこそこ人気はあったのに誰とも交際していなかったお前が三人もいっぺんにたぁ驚いたな…」 三年前まで俺が通っていた大学でもあるんだ 「いや、こいつらはそんなんじゃねぇから」 「ん?そうなのか?もったいねぇな…三人ともベッピンさんなのによ」 「理事長、お戯れを…」 「理事長さんだってカッコいいよ~燻し銀?」 「おうおう、うれしいこといってくれるじゃねぇかw でも良かったぜ、お前が落ち着いたとなると涼が煩いだろうからなぁ…」 「涼さんか…元気にしてるのか?」 「お前、卒業以来全然顔ださなかっからな。多少のお小言は覚悟するんだな」 「…あ~、まぁ、なぁ…」 「一応元気にはしてらぁ。今は紅柳君の下についとる」 「薫…じゃない、紅柳教授にか?」 「アニキ、二人だけでしゃべってないで説明してくれって」 すこし拗ねたようにいう優奈 「ああ、すまない。紅柳 薫(くりゅう かおる)ってのは俺のダチで、去年からここの電子総合学部で教授をやってんだ。んで涼っていうのはじっちゃん、龍ノ宮理事長の孫でここの情報化学部の助教授をやってたんだが…なんで涼さんが電子総合学部に移ってんだ?」 情報科学部の講義は俺も取っていた うちのジジイと吟璽朗のじっちゃんの仲だから俺と涼さんも昔からの縁だったわけで色々と涼さんには世話になった いわば涼さんは大学時代の俺のセンセイだった ちなみに涼さんは香憐ねぇと同級生で同じ中学、高校を卒業した親友だったりする 当時から二人揃ってかなりの優等生、しかも美人ときたもんだ 勿体ない事に未だ二人とも独身なのが不思議でならない 「本人の希望だよ。もうそろそろ来るだろうから詳しくは本人から聞くんだな。」 「え゛ぇ゛!?呼んじゃったのか?」 「はっ、予想通りの反応だな」 じっちゃんめ、余計なことしやがって… 俺が頬を引きつらせていると控えめなノックの音の後に「失礼します」という大人しめな男の声が聞こえると共にドアが開いた 「明人、久し振り」 「お、おぅ…薫…いや、紅柳教授」 「はは、薫でいいよ」 やんわりとした笑顔、優しげな声で薫はそう言った 中性的な顔立ちは相変わらずだが少し長めになった髪を束ねていたり清潔感のある白衣姿は三年ぶりの再会であることを俺に認識させた 「ほんと久しぶりだな…」 「うん、電話やメールはしても直接会うのはほんと三年ぶりだよね。あ、彼女たちは…」 「あぁ…こいつらは」 「ノアール・H・アレッシアさんに鳳条院 美子さん、その妹さんの優奈さん…でしょ?」 「え?ええ?」 「な、なんでアタシ達の名前を?」 「ははは、葉月君から話は聞いてたんだ。それに…」 「それに?」 「あ、いや、この続きは涼さんたちが来てからにしよう」 なんかすっきりしない言い方しやがって…って、そうだ、忘れてた 「薫、り、涼さんは来るのか?」 「うん、ちょうど今日から新しい教授がくるんでその出迎えと理事長室への案内もあるからって。もうすぐ来るんじゃないか…あ、来たみたい」 薫の言葉の途中で理事長室のドアをノックする音が聞こえる 先ほどの薫の様な控え目な感じなど一切しない遠慮なしのノックの音に俺の背中に鳥肌が立った 扉が開く時がスローモーションのようにゆっくりと感じる 俺の心の中でダースベーダーのテーマのBGMが流れていく 開かれた扉の向こうにはダースベーダーなどではなく銀縁眼鏡の白衣の女性が立っていた 「爺さん、失礼するよ」 俺にとってはダースベーダーよりも恐怖の対象なんだがな… 「おお、涼、やっと来たか」 「ああ、ここに来るまで少し頼道しながら来たからね。ね?ツクモ教授?」 「ツクモ?…ツクモ……」 なんかどっかで聞いたことのある…しかもかなり最近… なんてことを考えてると扉の向こうから飛んでもない人物が現れた 「なっ!?み、ミラ?」 「若様ではないか…なぜここに?」 アメリカ・カリフォルニア州神姫BMA・ロサンゼルス支部所属、違法神姫調査官にして第五回鳳凰杯・2037 春の陣 の大会中に起きた連続爆弾事件・『アルカナ事件』を見事に解決した救世主、ミラ・ツクモの姿がそこにはあった 「へぇ、そんなことがあったのか。大変だったじゃないか」 場所は移って現在地は電子総合学部の教授室 薫と涼さんの仕事場である ミラと少しばかり話をした後お邪魔にならないようにこっちに異動したわけだ 「大変だったのはミラ達と桜さんぐらいですよ」 「桜さんもか…だったら香憐も関わっていたのだろう?」 「ええ、といっても俺が事実を知った頃にはあらかた片付いちゃってましたから」 「へぇ…若いのに優秀なんだね彼女」 「それをお前が言うなよ紅柳教授、教え子に追い越されちゃった私の立場がないだろ…」 「あ…すいません…」 「お前の性格だから仕方がないが普通のやつならかなり厭味なタイミングで謝ったな…」 薫は俺と同い年だ なのに若くして大学教授 そう、薫は超天才なんだ うーん、どうしてもコイツとフェレンツェ博士が社会的に同じ部類だとは思えんのだが 「あ、や、えと、僕はそんな…」 「わかってるって。それよりも久しぶりだな馬鹿弟子…」 うお!!いつかは来るかと思ってはいたがついに矛先がこっちに向いた!! 「三年…挨拶もナシとはどういうことだ?」 「あ、いや…」 細められた目に睨まれて思わず口ごもる俺 「うおぉぉ…アニキが押し負けてるぜ?」 「お兄ちゃんがノアねぇ以外の人にこんな風になるの初めて見た…」 そらそうだ 俺にとってこの人は『天敵』そのものだからな 「ふ、まぁ顔を見せない間にもお前の事は葉月とフォレストから聞いていたがな」 「あ、アルティもか?」 「うん、二人とも僕の講義を取ってくれているからね。ここにも頻繁に足を運んでくれるし研究の手伝いもしてくれてるんだ。助かってるよ」 俺の質問に答えたのは薫だった 「へぇ…二人が電子総合学をねぇ…つか涼さんもなんでまた情報化学部からこっちに移ったんだ?」 「むっ…それは…」 俺の質問に苦い顔をする涼さん 「『僕の研究の対象が武装神姫だから』ですよね?涼さん」 「こ、こら薫!」 「へ?涼さんって神姫に興味ありましたっけ?」 「誰のおかげで興味を持ったと思う?」 「はぁるぅかぁ……」 「照れなくてもいいのに。弟子思いの素晴らしい師匠じゃないですか」 えっと、つまり俺が神姫を始めたから涼さんも興味を持って電総合学部に移ったってこと? 「…ただ知識の上で馬鹿弟師に負けたくなかっただけだ。こいつに教わるようなことがあっては師として悔しくてならん」 なんとまぁ意地っ張りな師匠なことで… 「そういや薫、お前の研究対象が神姫って…」 「そろそろ明人にも言っておかなくちゃね」 「そうだな」 「あ?なにをだ?」 「実は僕と涼さんはある科学者の一大プロジェクトに関わっているんだ」 「一大プロジェクト?」 「僕の研究とその人、その人のスポンサーの企業とは方針が会ってね、僕たちも及ばずながら協力してるんだ」 おいおい…まさかその科学者…その企業って… 「その科学者…まさか…」 「ふ、流石我が弟子だな。感は鋭い。私たちが協力している科学者の名はフェレンツェ・カークランド博士だ」 「えぇ!?」 「そんじゃアタシ達のこと…」 「もちろん知ってるよノア、ミコ、ユーナ」 「ですが私たちは研究所であなた方のお顔を拝見したことは…」 「私たちも大学の講義だなんだでこう見えて忙しいのでね。そう何回も研究所の方へは行ったことはないんだ」 「そうなんだ…」 「私と薫をスカウトに来るとはさすがは大物、いい目をしている」 うんうんと頷く涼さんを見てやはりこの人も相変わらずだと思う俺であった 「それで?今日は何しにきたんだ?」 「ああ……今週の金曜、何があるか知ってますか?」 「なるほど、その件か…」 神姫の関係に携わっているとなるとやはりこの二人の耳にも入っていたのだろう 「ふむ、やはりお前も出るのか?」 「まぁ一応…妹の危機なんでね。それで実際神姫サークルのやつらってどんな感じなんっですか?」 「うん…現在サークルのメンバーは8人、内サードが2人にセカンド中位が5人、残る一人、会長の今居がファーストと少ないながらなかなかの実力者が集まっている。少数精鋭といったところだな」 ほぅ…ファーストランカーもいるとは意外だな… 「どれ、敵情視察に来たのなら案内してやる。私も奴らのやり方は気に食わんのでな」 「こりゃまた心強い人が味方に付いたもんで」 「何を言っている。私はお前の師だ。いつだってお前の味方のつもりだが?」 しらっとそんなこと言いますけどね師匠、だったらもう少し弟子に優しくしましょうよ 席を立った涼さんを見ながらそう思うが口には出せないでいる俺であった そんでもって案内されたのが大学の敷地内では南東に位置する第三分館の二階 サークル関係は一から三の文館に分かれているが一分館の方が建物や部屋は大きく、人数が多かったり、世間に話題性があり大学側からして利益があるサークルの方が優遇されているのだ つまり、第三分館の二階に部屋を構える武装神姫サークルは下から数えた方がいい位ってなもんだ ちなみに大学時代の俺は無所属 前半はやさぐれ、後半はノアとミコに引っ掻き回され始めていたころでサークルうんぬんなんて状況じゃなかったからな 「発足はいつからだ?」 「確か…三年前か?ちょうどお前らの卒業と入れ違うかたちで入学してきた今の会長の今居が立ち上げて今年でちょうど三年だな」 「一回生がサークル立ち上げたのか?」 「まぁ何かと苦労はあったようだが奴はなかなか優秀でな。成績もかなりのものだ…まぁ後は本人に会って直接見極めてみろ。その方が何かと…」 「効率的でいい…ですか?」 「む…まぁな」 くすくすと笑う薫 その口癖、もとはと言えば涼さんの口癖だったんだ 俺にもうつっちまってたけど そう言っている間にお目当ての神姫サークルの部室前へと到着したようだ 扉を軽くノックすると「どうぞ」と声がする 意外なことに声は女性のものであった 「……失礼します」 「はいはい~、どちら様ですか…って、あれ?紅柳教授に涼さん?」 ドアを開けた手前には身長155㎝くらいに眼鏡に三つ編みのいかにもオタクな女の子が立っていた 「邪魔するぞ、今居」 「お邪魔します、今居君」 「はい~どうぞどうぞ、今お茶を入れますから…」 振り返る彼女を見て俺は何だか次の展開を予想してしまう 「あっ!」 振り返りざまに床に延びていたコードらしきものに足を取られる 「あああああっ!」 そのまま体制がぐらりと前倒しに… 「きゃぁぁぁ!!」 そして地面へとぶつかる 「…………あ、あれ?」 そこまで予測済みだったからそうなる前になんとか体を支えることが出来た 「あ、あの…」 眼鏡がズレて素顔がちらりと見えるが…なかなかに綺麗な顔立ちをしているじゃないか なんというか… 「君はあれか?」 「はい?」 「一昔前の少年誌のヒロインか何かか?」 「え、ひろ!?わ、私がですか!?」 「それは違うぞ馬鹿弟師!」 「涼さん?」 パニックになている彼女を前に涼さんは腕組みしながら会話に割り込んでくる 「一昔前ではない、それは今でも王道だ!!」 「はぁ…」 「何を隠そう私のこの眼鏡も…」 自分の銀縁眼鏡を指さして涼さんは宣言した 「伊達だからな!」 「…………それっておもいっきり邪道じゃないんですか?」 入り口での一悶着、もといコントを終えて部屋の中で茶を入れてもらう んでもって先にこちら側から自己紹介…毎度のことだから省くけどな 「それじゃ…葉月さんのお兄さんなんですか」 「まぁね、苗字が違ってややこしいけどあいつの兄貴です」 「そうですか…それじゃ今回の一件は…」 「ああ、知ってる。だから来たようなもんだし。だけどそんなことするサークルの会長さんが君みたいな子だとは思ってなかったけどね…」 「あ、あの…それは…」 「少し事情が違うんだよ明人。ほら、今居君、彼になら相談してもいいんじゃないかな?それと、自己紹介まだだったよね」 「あ、はい…私は今居 加奈子といいます。それと私の神姫、タイプ エウクランテの」 そこまで言うと今居さんのポケットから一体の神姫が飛び出し彼女の肩に乗る 「鷹千代です」 赤い翼のエウクランテだ 「赤……もしかして『紅羽の鷹千代』?」 ノアが問う 『紅羽の鷹千代』…う~ん、俺は覚えがないなぁ… 「そのとおり、彼女らはれっきとしたファーストランカーなんだよ」 「あの、その、ファーストといっても一番下位にいるので…ねぇ」 「いいえ、カナコはもう少し自信を持つべきかと…。下位とはいえファーストランカーはファーストランカー。そう多く存在するものではないのですよ?」 「で、でも…」 うん、いや実際鷹千代のいうことはもっともだと俺は思う 下位とはいえファーストの下にはセカンドの何百体、さらにその下にはサードの何千体もの神姫たちがいるのだから それにしちゃあやはりこの子は謙虚というか神姫を私利私欲のために使うような子には見えないんだが 「でもまぁ同じファーストランカーのよしみだ。何か事情がありそうってのは十分わかったし…話してくれないか?」 「は、はい…」 話は鳳凰杯の開始一か月前までに遡るそうな ある日、部室に集まっていつものごとくだべっていると会話の話題に葉月が出てきた 「実は鳳条院のお嬢様が神姫をやっているらしい」 もともと会員が少ないサークルだけに新会員として誘ってみてはどうかという話になった もちろんそれは会長として今居さんも賛成であった そして自ら勧誘しに行こうとすると、それは自分たちでやっておくと買って出たのが 「生田君と八代君です」 「ああ、なるほどな。あの二人なら話がわかる…」 「と、いうと?」 「生田 誠吾、八代 御影、二人ともセカンド中位の実力派だ。その上このサークルでトップ2と3の位置にいる。今居が大人し目の性格してるもんだからあいつら調子に乗っててね。これがまたタッグ組ませると厄介なんだよ」 「今回のことはあとから噂で聞きました。すいません…私…こんなことになってるなんて全然知らなくて…止めようとしてもここまで大きくなってしまっていては」 伏し目になりうなりうなだれる今居さん その眼にはじんわりと涙が… 「ふ、泣くな今居。お前が悪いのではない」 「涼さん…」 「それに過ぎてしまったことは仕方がない、今は次のことを考えるべきだ。なに、大丈夫さ。この馬鹿弟子がなんとかする」 「いや、そうなんの根拠もないことの責任を人に押し付けんで下さい」 「なに?ならお前は目の前の困っている女の子を見て見ぬふりしておくというのか?」 …まったく、この人は 「誰もそんなこと言ってないでしょうが。んで、忘れてません?俺がなんで今日ここに来たのかってこと」 「ん?私の顔を見に来たのでは…」 「はいはい、敵情視察ですよ。つまり、こちとらはなっからヤル気まんまんってこった」 「それじゃ、明人」 「要するにその二人とその他大勢、全員ぶったおしゃ解決なんだろ?」 「はっはっは!言うな馬鹿弟子、150体もの数だぞ?」 「まぁそりゃ数は多いですけど、今居さんもこっちに付いてくれそうですし」 「は、はい!こんなやり方は会長としてゆるせません!」 ノア、鷹千代、レイア、ミュリエルにミコ 正直あいつに借りをつくるのは癪だが冥夜にも手伝ってもらって… あとはユーナとラン、孫市 ファースト三人、セカンド三人、サードが三人とはまた奇麗にそろったな… 「うん、作戦によっちゃ何とかなるかも知れません」 メインページへ このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/hakarowa4/pages/70.html
信仰は尊き聖上の為に ◆5ddd1Yaifw 太陽の光があまり届かぬ昼の森。大地は深緑に塗れており、ところどころ茶色の土が顔を出している。 この森の中を二人の参加者が疾走していた。 「はぁ……はぁ……」 前を走っているのは女の子。 黒の長髪に赤いリボンを付け、身に付けるは赤のロングドレス。 くっきりとした目に気の強そうな顔立ちが特徴だ。 「はぁ……っ!……くぅ……」 断続的に吐かれる息は辛そうで足は度々もつれそうである。 最初は整っていたであろう黒の長髪は乱れてボサボサだ。 「くそっ……どうしてこんなことになったのよ……!」 少女の名は綾之部可憐。由緒正しき家柄である綾之部家の長女だ。 その可憐が走っている。恥も外聞もなく必死に走っている。 髪の毛の乱れも流れ落ちる汗も気にせずに。 「あの獣耳女、いつまで追いかけてくる気……!? しつこい!」 可憐の後ろにいる女。紫の長い髪を後ろで縛った――いわゆるポニーテール。 顔は凛々しく、青の瞳には強い意志を感じさせる。 和風の服の上に黄色のロングコートを羽織り、手には木刀が握られていた。 しかし何よりも目立つのは獣耳。あの耳が女が常人でないという証だ。 名はトウカ。誇り高きエヴェンクルガ族の女剣士である。 「そもそもあの女いきなり斬りかかってきて……」 事の発端は数分前。最初の会場に繋がる扉を開けてすぐ、鞄に何が入ってるか確認しようとした時のことである。 たまたま何の気なしに振り向いてみるとトウカが木刀を自分に振り下ろそうとしたのだ。 木刀による一撃を奇跡的に躱すことができた可憐は全速力で逃走するが、トウカは息を切らさずに可憐の後を追ってきた。そして今に至る。 「何で、いきなり、ころ、されるとか。冗談じゃ、ないっっ!!!」 二人の“鬼ごっこ”は続く。 だがこれは最初から出来レースのようなものだ。 元々の高い身体力に加えて日頃から鍛えているトウカとただの女学生である可憐。 どっちが先にバテるかは一目瞭然だ。 「――――もうだめ……」 ついに可憐は体力の限界が来たのか地面に転がり込むように倒れてしまう。 「これで気が済んだか? 大人しくしていろ」 次いでトウカが悠々と追いつき、倒れている可憐の前に立った。 その様は命を刈り取る死神のようだ。 「気が、す、むわけ、ないで、しょ。まだしね、ない」 「それでも某は貴方を殺らねばならない。恨んでくれてもいい、幾らでもその口で罵ってくれてもいい」 「ふざけないで、やだ、」 「せめて痛みを感じさせずに死なせてやる」 木刀が可憐の頭に降りてくる。回避は不可能。今の可憐に動く気力は一ミリもない。 ただ死を待つだけの哀れな生贄。 (死にたくない! 死にたくない!! 死にたくない!!! こんな形で死ぬなんて嫌だ! もっと生きていたい、誰か――) 世界が止まる。風が吹く。木の葉が揺れる。雲が動く。 「助けてえええええええぇぇえええええええぇぇぇえええええええええええええええええええ!!!!!!!!!」 ――――その願い、確かに聞き届けたぞ。 烈風一刃。 トウカは刃の触れる数瞬前に後ろに跳躍したことで回避できた。 「っ……この太刀筋は」 前に逆立った茶色の髪。上着にはぴっちりとした茶色のラバースーツのようなもの、 下はゆったりとした焦げ茶色のズボンと腰に巻かれた模様の入った白い布。 右手には刀を。左手には鞘を。 「何をやっている、トウカ」 トゥスクル侍大将オボロ此処に在り。 「何をとは、見てわからないか?」 「ああ、か弱き女性に暴力をふるおうとしていたな。何故だ? このようなこと兄者が見たら烈火の如く怒るぞ」 「これも聖上の為だ。障害は全て斬るのみ」 「巫山戯るなよ、トウカ!!! この女子のどこが障害だ。気でもおかしくなったのか!」 オボロは激昂する。おかしい、自分の知っている清廉潔白なトウカとは違う。 トウカのような真っ直ぐな性根ならこの殺し合いにも最後まで抗うとオボロは思っていたためだ。 「最初にあの天使が言ってたな、この催しは最後の一人になるまでの殺し合いだと」 「ああ、そうだ……トウカ、まさかあの野郎の言葉を信じるとでもいうのか」 「例えあの言葉が嘘であろうとも真実であろうとも聖上を最後の一人として生き残らせて忠義を果たすのみ。某の義に反する不意打ちだろうと裏切りだろうとやってみせる。ただ、それだけだ」 「この馬鹿野郎が……!」 「馬鹿野郎? それは某の言葉だ、オボロ殿。お前の方こそなぜ乗らない?」 オボロはあっけにとられたかのように止まる。そしてすぐに顔を怒りの形相に変えた。 「俺がこの殺し合いに乗るだって? 冗談も休み休み言え! ユズハや兄者、ドリィ、グラァがいるのに俺が乗るはずないだろう!」 「……妹を生き残らせる為に殺し合いに乗ろうとは考えなかったのか」 「考えたさ、だがなユズハはそんなことをして喜ぶわけがないと気づいたんだ。ユズハは人の屍を無理やり踏み越えて笑う下衆ではない!」 オボロは確かに考えた。この殺し合いに乗ってユズハを生き残らせるという選択肢も。 だができなかった。そもそも自分が殺し合いに乗ったらユズハが悲しむだろう、そして涙を流してやめてくれと言の葉を紡ぐだろう、 そう思ったのだ。自惚れでもない、これは確信。大切な人のために人を殺しまわるなどただのエゴ。 その上、この島には妹の他にも大切な仲間がたくさんいる。 こんな自分を若様と慕ってくれる二人の兄弟。 心から使えたいと思った主君。 「それに、俺は仲間を殺したくなんてない。お前も例外じゃないぞ、トウカ」 共に戦場を駆け抜けた仲間達。平気で殺せるわけ無いだろう。 「この刃は弱者を護るための刃だ。俺は決めたんだ、この島でそう生きていこうって」 主君、ハクオロに仕えた日からそれまでの盗賊紛いの自分は変わった。 義のために生きる武士に生まれ変わったのだ。 「トウカ! お前はそれでいいのか? そのような狼藉をして兄者が喜ぶとでも思うのか! 俺らが兄者に誓った理想は今違うはずだ!!!!」 「知っているさ……だが某はそれでも聖上に生きていて欲しい! それに国をまとめる者がいなくなったらどうなる!? 滅ぶぞ、トゥスクルは」 「なら聖上共々みんなで協力してここから逃げ出せばいいじゃないか!」 「くどいぞ、オボロ殿。某を見てみろ、このようなか弱き女子を襲っていて平気な面を構えているじゃないか。この意志に後戻りの文字は存在しない」 「嘘だっっっ!!!! なら――――なぜ、お前は涙を流している」 トウカの頬を伝う一滴の涙。それがトウカが本意で殺し合いに乗ると決めていない現れ。 「黙れっ!!! もう、某は決めたんだ……話は終わりだ」 そう言ってトウカは木刀を腰だめに構えて臨戦態勢をとる。 涙はもうない。あるのは鋭い殺気のみ。 「結局は“これ”かっ!!」 対するオボロも左手の鞘は水平にし、右手の刀は前に押し出すように。 もう説得は不可能と悟ってしまった。なら力づくで止めるのみ。 ヒュウと風が吹く。静寂、音が消える。 「トゥスクル侍大将、オボロ――」 「トゥスクルお傍付、トウカ――」 「「――推して参る!!!!!!!!!」」 ◆ ◆ ◆ 私は助かったのだろう……それにしても森の中を全力疾走したせいか気持ち悪い。 頭はガンガンするし、口の中はカラカラ。 そういえばどうなったんだろう、あの二人は。 少し起き上がって前を見る。 「ぁ……すごい……」 思わずそんな言葉が出てしまった。だって本当にすごいんだもの、しかたないわよね。 私は剣道とか習ってないからあんまり専門的なことを言えないのだけど。 二人の攻防には隙がない。まるで演舞を見ているみたい。 あの女が居合いの剣撃を振るい、男の人がそれを的確にいなす。 両手に持つ刀と鞘をくるくると回しながらの剣技は軽業師みたいだ。 「――!!!」 「――――」 二人が何か言い合っている。でも今の私の耳には届かない。疲れで朦朧とする頭には何も聞こえなかった。 「なさけな……私」 私は、無力だ。あの女から逃げ出すこともできなかった。それ以前に相手は遊んでいたようなもの、最初から勝負にすらなっていない。 そして助けられるがままになって。何もできなかった自分にすごく苛立つし悔しく思う。 も、もちろん男の人に助けてもらったことは嬉しかったし、颯爽と現れた姿は白馬の王子様にも見えてかっこよかった。 でもそれとこれとは話は別よ。 綾之部家の長女たる綾之部可憐がこんな無様でいいのだろうか。否、断じて否! 殺し合いに乗るとか乗らないとかそんなの今は考えない、いやもう私の中では決まっているんだろう。 力のかぎり反抗しようって。 「動かないと……」 とりあえずゆっくりと身体を起こす。倒れたままじゃあ何も出来ない。 「何か、私に出来ることは……」 あの人の助けになれるような、借りを返せるようなこと。 そうだ、私は支給されたものを全く見ていない。それに天使の男は武器が入ってるとか言っていた。 武器を使えば援護できるかもしれない。 ガサゴソと鞄の中を漁る。武器、それも拳銃なら遠いところから攻撃できるからこの中に入っていて欲しい。 私の手にした物は―― ◆ ◆ ◆ 「はあっ!」 「……と、危ねぇなあ!」 戦況は膠着状態だった。トウカが斬り進み、オボロが受け流して後退する。それの繰り返し。 「斬る……」 「っ……」 そして初めに戻る。トウカは強く地面を蹴って、真っ直ぐに加速。左手に持った木刀は腰の位置に置き、射程範囲に入ったら抜き放つ。 トウカの戦闘スタイルは高速の居合いで敵を斬るものであり、オボロのような身のこなしを生かした手数の戦法ではない。 オボロはそれを刀を左斜めに寝かせて鎬地の部分に上手く当てて力いっぱい押し返し、斬撃をそらす。 無論、同じ部分で何度もそれをやってしまったら刀が折れてしまうので、当てる部分は色々と変えている。 鈍い音が響くのと同時にトウカの舌打ちとオボロの苦々しいため息が音に加わる。 「そのような防戦一方で某に勝てるとでも? 侍大将の名が泣いているぞ」 「せいぜいいきがっていろよ、油断してると足元かっさらうぜ!」 舌での接戦も二人は欠かさない。刃を交えるたびに挑発、軽口を口から出す。 「チッ……埒があかない」 オボロは後ろに大きく跳躍。腰布がふわっと浮き上がる。 再びトウカが距離を詰めることで初めに戻るのかと思いきや今回は違った。 「ぬっ……」 攻めが逆になったのだ。オボロが後退し、刹那で体制を整えて前に大きく踏み出す。 滑るように、身体を低くして跳躍。空気を切り裂く音を纏いてトウカに迫る。 常人にはとても出せそうにないこの速度。 まさしく流星の如し、速さが売りなのは伊達ではない。 「来るか……! どんな攻めをするにしろ関係ない、この木刀で斬り捨てるのみ」 トウカは身体の重心を下げる。右足は前に大きく踏み出し、左足は少し後ろに置き、木刀は左腰に添える。 手は居合の構え。鞘がない故にいまいち締りがないがないものは仕方がない、右手は空を握るのみ。左手は柄を軽く握る程度。 強く握ったところですっぽ抜けるのが関の山だ。 静の構え。動きは毛程もなく、それは生きた彫刻を見てるかのようだ。 ただこの身は今迫り来る外敵を倒すことのみに捧げられている。 「一刀――――」 動く。静から動へ。左手が動く。足で地面を踏み込み疾風の如く走る。 相手には何もさせない。何かをする前に斬るのだから問題などない、一足一刀の間合いに入った。 今だ。さあ、とくと見よ、閃光の太刀筋を。 「両断」 瞬。半月の模様が横に広がる。茶色の月がオボロを飲み込もうと、 「――跳ぶ」 しない。木刀は大気を切り裂いたのみ。オボロは何処へ? 答えは直ぐに出た。 「零距離、とったぞ」 背後からの鋭い剣気。振り返るまでもない、後ろにいる。 オボロは跳んだのだ。真っ直ぐの疾走の途中、力いっぱい地面を蹴り上げて、強引に身体を上に持ち上げる。 ちょうどトウカの頭をぎりぎり超えるぐらいの高さの跳躍。そして着地。 「終いだ」 前に向いていた身体のベクトルを勢いよく回転させる。溜めた姿勢から両手にある刀と鞘は上段から大きく袈裟に振り下ろす。 風を捩じ切りながらトウカに喰いつこうとする二つの脅威が放たれた。 「む――」 防御はする前にやられる。トウカの頭に浮かぶ敗北の二文字。 敗北だけは許せない。ここで負けたら自分は――惨めに朽ちていく。 この身は此処に朽ちず、忠義を果たすまで。 防げないのなら全力で、このエヴェンクルガ族の身体能力を信じて。 潜り抜けるのみ。 「っああああぁぁああああぁああぁぁああぁあぁあああああ!!!」 左斜め横に滑るように跳ぶ。もはや勘で躱すようなものだ。 戦場でも数多の経験を元に、太刀筋を読んで。 「っ……!」 「……!?」 ギリギリのところで躱せた。振り向きざまに一閃。だが遅い。既にオボロは射程から離脱している。 二人の距離は離れ、また最初の位置に戻る。 「ふっ……」 「ははっ……」 二人の口から笑い声がでる。やがて、それは。 「はははははははははははははははははっっっっ!!!!」 「くくくくくくくくくくくくくくくくくっっっっ!!!!」 盛大に大きな声となり、森に響き渡る。 「楽しいなぁ、オボロ殿っ!! 血が沸騰しそうなほどに!」 「ああ、トウカ!! お前との本気の戦い、燃えるじゃねえかっ!」 「少し身体が重いのが気になるが、そんなことどうだっていい!」 勝手知ったる仲間との本気の戦い。武人として胸が踊らないはずがない。 「オボロ殿――――」 「トウカ――――」 同時に二人が構える。 「――――最後は某が勝つ」 「――――最後は俺が勝つ」 同時に地を蹴る。同時に得物を振り上げる。 「上等だ――負け犬」 「上等だ――うっかり侍」 戦いは終わらない。 「某に一度負けた癖に口だけは大きいな!」 「はっ、過去のことをグチグチ言ってんじゃねえよ!」 「この聖上への“忠義”の刃に負けはない、潔く地に堕ちろ」 「お前がなっ! そんなのただの自己満足の刃に過ぎない! 何度でも言うが本当に兄者のことを考えているならば弱者を護るために力を使うはずだ!」 「それができないと言ったろう、生き残るのは一人だけっ! ならせめて聖上だけでも……!」 「だからなぜあの天使の言うことを信じる! 嘘を言ってるのかもしれないのだぞ!」 「信じるしかないだろう、こんな首輪まで付けられているんだ!」 「このっ!」 三つの刃が交差する。二人の動きが止まった。 「ふん、ここまでだ」 「なんだと……まだ勝負の決着はついてないぞ」 「長引きそうなんで一度引かせてもらう、得物も痛んできたしな」 「逃げるのか?」 「何とでも言え、まだ某は死ねないんだ。それに後ろの女子もどうやら某を狙っているらしい」 ふとオボロが後ろを見ると、可憐が立ち上がっていた。手にはクロスボウを持ち、照準はトウカに向けている。 「早く、立ち去りなさいよ……!」 「言われずとも去るさ……今度はその生命、貰い受けるぞ。オボロ殿、互いに生きてたら決着をつけよう」 「俺がお前を逃がすとでも?」 「その後ろの女子がいるのにか?」 「ちっ……」 「ではな。できる事なら再び決着を」 そう言ってトウカは去っていった。数秒過ぎた後、ドサっと何かが倒れる音がした。 「お、おいどうした!」 「だい、じょうぶよ。ちょっとフラっとしただけだから」 可憐が地面に倒れたのだ。元々の疲労とトウカの殺気に当てられてのものだと見られる。 「そんなに顔色が悪いのに大丈夫な訳無いだろう!」 オボロが刀を急いで腰に差して、可憐に近づく。 「ちょっ、何すんのよ!」 「いいからじっとしてろ」 そして、腰をおろして、可憐の膝をゆっくりと曲げて、そこに手を突っ込んで持ち上げる。 いわゆるお姫様抱っこだ。 「な、なななななななにを、」 「何って。どっか休めそうな所までお前を運ぶ。気にすんな、俺がお前を護るから。安心して体を委ねていろ。よし、行くぞ」 可憐の顔がリンゴのように真っ赤に染まるが、前だけを向いているオボロは気づかない。 そうしてつい先ほどまで戦場だった場所には誰もいなくなった。 【時間:1日目午後1時30分ごろ】 【場所:E-5】 オボロ 【持ち物:打刀、水・食料一日分】 【状況:肉体的疲労(中)】 綾之部可憐 【持ち物:クロスボウ、水・食料一日分】 【状況:肉体的疲労(極大)】 トウカ 【持ち物:木刀、水・食料一日分】 【状況:肉体的疲労(中)】 012 私が本編で出番の少なかった理由 時系列順 023 お姉ちゃんの3乗~殺×殺×殺~ 012 私が本編で出番の少なかった理由 投下順 014 甘さの記憶 GAME START オボロ 064 死というものは 綾之部可憐 064 死というものは トウカ 073 イキカエル
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/13050.html
登録日:2010/08/21(土) 19 29 43 更新日:2024/09/05 Thu 21 17 42NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 SFC SRPG WSC すぎやまこういち エッグモンスター ギャグ ゲーム コロコロコミック スクウェア スクウェア・エニックス スティング スマホアプリ スーパーファミコン ハーフボイルド パロディ マンガUP! ワンダースワンカラー 半熟英雄 ハンジュク! ヒーロー! スクウェアが発売したSFC用リアルタイムSRPG、半熟英雄(ハンジュクヒーロー)シリーズ第二作目。 ボリューム、戦略性が問われる難易度、ギャグやパロディ満載の演出などでシリーズ最高傑作と呼び声高い。(ただし、続編群が雰囲気変わりすぎてて微妙というのもある。) 92年にはおちよしひこ氏により月刊コロコロコミックでコミカライズが連載された。 2017年にはマンガアプリ「マンガUP!」にて沖野真歩氏によるコミカライズが連載された。 ストーリー 前作で大陸を再統一したアルマムーン王国の王子は平和ボケし、幼児退行してしまっていた。婚約者イリスは見限って出奔、アルマムーン王国の財政は赤字と大臣は頭を抱えていた。 そんなある日、「完熟なる者」が宣戦布告。半熟か完熟か、プライドを賭けた戦いが始まった。 しかし、物語は次第に意外な展開を見せていくのだった…。 基本システム 1つの章につき、フィールドマップが一面ずつ用意されている。マップ上に複数の城があり、アルマムーン城を拠点として将軍を派遣して全ての城を占領し、その後に新たに現れる敵拠点に陣取るボスを倒せばその章はクリアとなる。 本作はフィールドを舞台とした戦闘パートと月1コマンドと呼ばれる内政パートに大別され、戦闘パートで戦線を拡大し、内政パートで回復や補充を行っていく。 どちらも随所にギャグとランダム性が満ちており、特に月1コマンド前にはプラスとマイナス合わせて様々な月1イベントが発生する。 戦闘パート ■フィールド フィールドは平原や歩道や荒れ地・砂漠・山岳地帯、そして水場などが広がっており将軍の進行スピードに影響を与える。細やかな進路変更で目標への到達を早めたり、冬場なら水場が凍って動きやすくなるといった芸の細かい要素を活用できる。 また自軍、敵軍の城だけでなく他にも温泉、洞窟、あ・た・し♥の家などがあり、ランダムに屋台のゲンさんと言ったNPCも発生する。 フィールドでは常に時間が流れ、ひと月が経つと月1コマンドと呼ばれる内政パートに移行する。メインメニューで時間の流れを3段階に弄れる他、カーソル移動の際にはポーズを併用可能。 ■戦闘 将軍同士がフィールド上で遭遇、城に乗り込むまたは乗り込まれると将軍と兵士たちによる白兵戦が展開される。 ボタンをタイミング良く連打してPOWERメーターを消費することで、次の加速力が増して(機種によってはブレーキ)有利に進む。移植版からはボタンを連打する必要が無くなりかなりラクチンに。 他にも切り札、おくのて、そして今作の肝である「たまご」をつかう事でエッグモンスターを呼び出し、戦闘を大きく有利に進めることができる。城に乗り込まれていない時はHP・兵士数を犠牲にして退却することも可能。 城レベルが上がるほど、防御側は将軍の加速力が増し、エッグモンスターの防御力・素早さ・回避率に補正がかかる。レベル3以上になると味方でも敵でもかなり実感できる。 移植版だと城のレベルは自軍側のおくのての質と、敵軍側の駐留数にしか関わらなくなったため、サクサク進むようにはなっている。 切り札 出撃する将軍に持たせることが出来る使い捨てアイテム。いかなる状況でもダメージを与えることができる。 兵士数影響大・兵士数影響なし・たまご落とし率に特化・割合ダメージ・ほとんど無意味などに加え、記載されていない隠し効果でエッグモンスター・ボスモンスターの能力を一時的に半減させるなど、影響力は計り知れない。 中でもバルムンクはエッグモンスターも一撃で倒す威力がある。ボスモンスターに対するダメージも大きい。 おくのて 籠城戦でたまごを持っていない場合に使える正に奥の手。何度でも使用できるがランダム性が強く、味方に害が及ぶものもある。築城で城レベルを強化することで与ダメージが増え、更にハズレ奥の手の被害が減る。 一度選択肢が出るとキャンセル出来ないので「ヤケクソ」「よたる」「おどす」辺りが並ぶと泣ける。 城レベルが上がれば切り札代を節約して大きな戦果を挙げられる上に、相手の「たまご」を拾いやすいため、正に効果てきめん。 ■エッグモンスター 本シリーズ最大の特徴。将軍の持つたまごからエッグモンスターを召還し将軍と兵士たちの代わりに戦う、FFシリーズの召喚獣システムのご先祖様システム。 エッグモンスターはおおむね将軍よりも高いHPを誇り、出の速い上段技と、出は遅いが強力なことが多い下段技を駆使し、強大なパワーでこちらを助けてくれる。 さらにゲーム内行動に応じて「半熟レベル」が上がり、高くなればなるほど同じ使用回数でも強力なエッグモンスターが出現するようになる。将軍ごとにレベル補正値が存在するというマニアックかつ重要な隠し要素も存在する。 城攻めの終盤やボスモンスター戦など、大一番で頼りになる戦力だが、中には全く役に立たない奴とか一定条件下でめちゃくちゃ強くなる奴とか玄人向けで縛りプレイや特定の敵に真価を発揮する奴とか見た目がアウアウな奴とか個性豊か。 たまごには使用回数があり、それを超えるとHP1の最弱エッグモンスター「エッグマン」一族しか出なくなる。 基本となるのはギャグ連中が多く使い勝手の波が激しい「カラフルエッグ」、セコイ手が豊富で終盤に強くなる「イビルエッグ」、体力自慢が多く序盤から中盤にかけて本当に頼りになる「ワンダーエッグ」、真っ当な強キャラが多く特に終盤に強い「スーパーエッグ」の4つ。 中には「カボチャエッグ」「かどまつエッグ」「おそなえエッグ」「ベビーエッグ」「キングエッグ」「サイバーエッグ」「くさってる」といった、特定のエッグモンスターしか出てこないネタ気味なたまごも存在する。どれも無駄にレア。 月1コマンド 切り札の購入、将軍・兵士の雇用、将軍の解雇、築城、たまごの回復などが行える。 「商人」を呼ぶとお金を払って切り札を購入できる。その章の中ならいつでも買える安定性が魅力だが、品ぞろえは章ごとに変化するため注意。 「兵士補充」はこまめにしないと将軍1人で出撃なんてことも起こる。特に収入の少ない序盤のマップでやりがちなので注意。 「築城」は内政の高い将軍だと費用を節約できる。よく狙われる(あるいはそうさせたい)城を増築し、迎撃戦の要にしたい。 「将軍募集」は50Gで「そのマップで味方・敵のいずれにも姿がない」将軍を配下に出来る。最大32人まで配下に可能。お目当ての将軍のために何回もやる時は「将軍解雇」もセットになるだろう。 「卵の回復」は1個あたり50Gで使用回数を4まで回復する。序盤は敵の強さを図って連続使用したり、回復する将軍を限定して出費を抑えたい。ゲームやマップ攻略の終盤は収入が多いため、使いやすくなる。 月いちイベント 毎月末に起こるイベント。発生がランダムのものから固定のものまで様々。以下にいくつか例を挙げる。 「あ た し ♥」 最強の美女「あ た し ♥」来襲。彼女が気に入るまでプレゼントを贈らねばならず、序盤はかなりの散財。 ゴールデンウィーク 5月固定イベント。畑から金塊が発掘されて50Gを入手できる。 ストライキ 8月固定イベント。兵士たちが夏バテでストライキを起こす。ボーナスを出すか(所持金が半減)バカンスをやるか(ただし半分が帰ってこない)全解雇か(兵士がいなくなるか全部残るかランダムで決定)の三択。 謀反 将軍の一人が謀反を起こし、戦闘が起こる。勝つとその将軍を失ってしまうが、半熟値が大幅にアップする。序盤に出る将軍程裏切りやすいらしく、キャラウェイ・クミン・ミント・コリアンダー辺りは雑魚だが頻繁に謀反に走る。 後半はポセイドンら強豪の謀反もありうるので大臣も真っ青の死合と化すが、序盤に出る将軍をあえて雇うとそちらから裏切ってくれる。逆にそうしないと運用できないような将軍もいる。 戦闘ではお互い卵が使えないのでカシュ―・レモン等は裏切っても弱い。ちなみに初期の3人は初期メンバー縛りでもしない限りまず裏切らない。 クリスマス 12月固定イベント。サンタクロースからプレゼントを貰える。中身は切り札バルムンクかバグストーム×5。 スター千一夜 レアイベント。ランダムで(主に他作品の)ゲストが登場する。パロム&ポロム等懐かしい顔ぶれも… 地震 築城レベルが一つ下がる。演出が激しい。 火星人襲来 レアイベント。築城レベル減、収入4分の1と内政面へのダメージが非常に激しい。だが何故か最後に切り札キャトルミュー×5が手に入る。 ちなみに火星人は「完熟軍にゆで卵付きモーニングセット1年分で雇われた」らしい。 秘密戦隊ゴニンジャー 敵軍の将軍を50Gで一人暗殺してくれる。ただし、成功率は低い。 恐怖の大王 99年目の7月固定イベント。 大抵の人はこのイベントを見ることなくゲームが終わっているだろう… 主な登場キャラクター 主人公 アルマムーンの王子。若様。 彼が倒されるかアルマムーン城が制圧されたらゲームオーバー。 グータラだが全体的に高ステータス。作中では一言も喋らない。 三種類のモンスターから一つ選んで召喚するエラベルエッグ持ちに加え、増援や各種イベントで仲間になった将軍の出現場所にも関わるため、積極的に前線で使いたいキャラになっている。 マンガUP版ではややエロいマイペースな性格だが、こと戦闘においてはそれなりにシリアス。ただし、シリアス期間が長くなると反動で落書きのようになる。 大臣 アルマムーン王国を支えている苦労人。狂言回し役。 主人公がほとんど喋らないため彼が敵や味方と話してストーリーは進んでいく。 戦場に出て直接戦うことはないが稽古をつけてくれたり、城レベルを上げ切り、それでもなお大ピンチの時に「おくのて」で登場して敵を一撃で倒したりする強キャラ。漢。 ちなみに稽古時のステは主人公とほぼ同じで、兵士は男将軍の色違い(主人公は女将軍の色違い)。 マンガUP版でも苦労性なことは変わらないが、逃亡した王子を捕まえる際はまるでモンスターでも捕まえるのかというほど夥しい罠を仕掛けるなど、彼は彼でかっ飛んでいる。 エッグマン この作品の代名詞とでも言うべきキャラ。白い卵に手足が生えたような外見。 HPが1、攻撃は当たらない、と戦闘では全く役に立たないが、あるシナリオでは値千金の活躍を見せる、全てのエッグモンスターのみなもと。 他にナイトやキング、ベビーなどの一族がいる。 セガの卵男博士は関係ない…のだが、スマホ移植版にてまさかのコラボ。 ゼウス 最初からいる将軍の一人。男性。趣味は武道全般という武闘派。 彼やヴィーナス含め、一流クラスの将軍は鎧のデザインが違う。 かなり高い戦闘力と、耐久力が高めのエッグモンスターが多く出てくるワンダーエッグを持っており、最後まで主力として活躍できる。(ちきゅうちゃんが出てくるようになると微妙だが(*1)) ちなみに、序盤に出る将軍の中でも神話絡みの名称を持ったキャラは、それ以外に比べると高い能力を持っていることが多い。(*2) マンガUP版では、アルマムーン軍に残っていたことから過激派王子信者となった。 その忠誠心たるやあらゆる雑用でもこなしてみせると豪語するほどだが、私生活は驚くほど壊滅的で部下に全力で突っ込まれた。 ヴィーナス 最初からいる将軍の一人。女性。趣味はテニス。 ゼウスには劣るが高い戦闘力と、全体的に強力なモンスターが揃っているスーパーエッグを持ち、十分に前線で戦える。(*3) マンガUP版では、同じく過激派王子信者。 あらゆる仕事を丸投げされているらしいが、それさえも非常にポジティブに受け入れている。また、反逆者に対しては恐ろしく厳しい。 ココット 最初からいる将軍の一人。男性。趣味は乗馬。 ステータスは低いが騎馬タイプで移動が速く、目的地への到達が早い。出てくるモンスターはお笑い系の見た目だが意外と使えるかもしれないカラフルエッグを高い補正値込みで持っているため、駆け足プレイだと立派にエースの一角を担う。 補正の高さが仇になって半熟レベルが高くなるとヘンな出現テーブルになってしまうため、最後まで使うなら切り札の併用も前提にしたい。あるいは敵から拾ったいっぱつエッグをメインにするという手もある。 マンガUP版では、普段は小心者で新入りの部下に馬鹿にされてしまう始末だが、テンションを上げて愛馬に跨ると、「あんた、どこの世紀末覇者?」と突っ込みたくなるほど画風が変化して攻撃的になる。ただし、テンションが下がると戻る。 ガーラント、フリオニール、レオンハルト、グレイ、カイン、リディア、エッジ 第10話に登場する強力な敵将軍たちで、運がよければ終盤に仲間にできる。 名前はFF2や4等のキャラからという自社パロ勢。いずれも非常に高い能力を持つ。 完熟クィーン 第1話のボス将軍。登場する際には、照明さんにライトアップをお願いする。黒服たちを従える。 マンガUP版では、たまごの使い方を把握しておらず、些細なことで使いすぎた結果、王子との戦闘時には回数を使い切ってしまっていた。 偽半熟ヒーロー 第2話のボス将軍。主人公とまったく同じ姿をしており、その姿を利用して半熟軍の食事をすべてつまみ食いしたり、女将軍のお風呂を覗いたりと悪事を働き、主人公の評判を下げようとたくらむ。 なお、大臣が言うには「本物よりは顔がきりりと引き締まっている」らしい。実はロボットで、敗北した際にプリンスからの伝言を伝える。なお、お約束通りテープは自動的に消滅した。 マンガUP版では、同じように好き放題やっていた所、城で捕捉された。 なので、城を制圧したりはしていない。明らかに場違いなスペックを持ったエッグモンスター「コルヘーサ」に一方的に破壊された。 完熟プリンス 第3話のボス将軍。イケメン。 居城は誰がどう見ても高級マンションかホテル。駅から徒歩数分らしいが周りは海である。 護衛のギャル達は強化人間の一言で片付くかも怪しい、単騎で将軍並の戦闘力と体力(HP100)を持つスーパーウーマンと化している。 実は本当の顔はブサイクで、クィーンに気に入られたい一心で完熟軍入りと引き換えにイケメンフェイスを手に入れた。 完熟四季王 春のスプリミリョーネ、夏のサマカンテ、秋のフォーリシア、冬のウイナッツォ。 シリーズ初のボスモンスターと呼ぶべき存在であり、一筋縄ではいかない強敵たち。 名前がFF4のゴルベーザ四天王のパロディになっている。名前の通り、それぞれ四季に対応しており、倒して取り戻した季節によって強さが変化する。 ゲンさん 商売人。屋台で切り札を販売しており、月1コマンドの商人より品揃えがかなり良い。一部はちょっと割安で買えたり、月イチでは買えない最高級品なんてのも。 フィールドにチャルメラの音と出現する。出現場所は1マップにつき2か所の中からランダム。 後の作品では屋台がエッグモンスターとして我々の力になるとはだれも予想できなかった…。 「あ た し ♥」 正体不明の美女(!?)。月いちイベントに現れてプレゼントをせびったり、温泉で遭遇した将軍を悲惨な目に合わせる(卵の使用回数が全快するが)など世紀末覇者並みの脅威。 また壊れたたまごを有料で修復してくれる役割も持つ。あとエッグモンスターとしても登場。(*4) 最大のショックを与えて精神的にも肉体的にも参らせるなど、ボスモンスター以外ならぼちぼち強い。やはり人間ではなかったか。 ランプキン かぼちゃの頭を持つエッグモンスター。 月いちコマンドでのたまごのお祓いを行ってくれたり、温泉や洞窟のイベントで半熟値をあげてくれたりする。 エッグモンスターとしての性能は正直微妙。将軍の中には、これのみ出現する「カボチャエッグ」を持つ者もいる。(*5) なお、半熟レベルが最大の17になると全てのたまごからこいつしか出てこなくなる。(*6) 一見バグっぽいが、Lv16の時点で意図的に稼がないとまず到達しない点、(必要半熟値9999)リメイク版でもこの設定のまま、ということから仕様とみて間違いないだろう。 主人公達はあくまで「半熟」であるからこその強さということだろうか。 すぎやまこういち すごい人。月いちイベントに登場。 サウンドテストモードを開いてくれる。 戦え、半熟ヒーロー!! いまこそ追記・修正するときだ!! それじゃあその時まで… エーーッグ、キック!! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] けっこう楽しいゲームだがシステムや難易度はシビアなんで小学校のころの自分にはクリアできなかった -- 名無しさん (2017-04-21 10 27 57) 祝・アプリ版配信 -- 名無しさん (2017-10-19 03 56 56) 半熟レベルを上げると発生するバグ(特定のやつしか出なくなる、中盤のボスが出るようになる)は解消されているのだろうか -- 名無しさん (2017-10-30 12 41 30) ↑仕様。実際説明は付く。 -- 名無しさん (2017-10-30 13 34 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aliceintwilightland/pages/39.html
. 久遠陸、という人物は龍蓬会の若き長である。 所謂そちらの世界の男として、何より嫡男として、久遠家に生を受けて今日まで歳月を重ねること二十余年。 当然、それなりの場数は踏んできたしそれなりの修羅場もくぐったりド真ん中を突っ切ったりと、まぁ地獄の色も絢爛豪華鮮やかな曼荼羅の如く、十人十色それぞれ違えども。 久遠陸という男は、その背に負った龍の名に相応しく、それらの全てを飲み込んで喰らっては己の腹の内におさめてきた。 肝が据わっている、という自覚も自負もある。 あるのだが、しかし。同時に唯一の例外と呼べるものもあって。 「ほれほれ〜!」 「がうっ」 「これが欲しいか」 「ぐるぅ」 「ならば力づくで奪うがよい!」 「がうがうっ」 「ふはは!動きが甘い!それ〜!」 「ぐるるっ」 きゃっきゃ、うふふ。 がうがうっ、ぐるる。 猫(小)と猫(大)の2匹が庭で楽しそうにじゃれあっている。 …いや、お前さん達、なん……エェ…??? 春眠暁を覚えずとはよく言うが、穏やかな目覚めを迎えた春の朝のことである。よきかなよきかな荒事も何事もなく今日も平和であれ、などと熱い玉露で一服していたところで察知した、どうも賑やかな気配。 おや、庭園の方の様子が…と屋敷から出てきて見ればこれだった。 いやまぁ猫(大)の方はウチで面倒を見ているのだからして別にいい。ついでに猫(小)の方も友人であるし、例え鼻歌混じりにウチの屋敷の警備をバリアフリー扱いして気まぐれに勝手に自由に遊びに来るのも今更なのだからして別にいい。 ただ、春の訪れを言祝ぐように奥ゆかしく木々の蕾も綻び始めた花萌ゆる景観の自分ちの美しい庭で、傍から見れば確実に『少女が人喰い虎に襲われている』的な通報待ったなしのガチな動きで、しかし無邪気に楽しそうにじゃれあっている大小の猫共を発見した時の寝起きの俺の気持ちよ。誰か察しちゃあくれねェか。 あと友人の方、お前さん、その手に構えた馬鹿デカイ猫じゃらしのおもちゃマジで何?特注品か?最早ちょっとした釣竿なんだが? 一体どっから持ってきて用意したんだ、ちょいとお兄さんに教えてくれや。怒らねぇから、な? 「きゃー!」 「がふっ」 「く、見事だ…よしよし、これでこの猫じゃらし様はキミのもの…っひゃ、わ、ぁ…んふふ、くすぐったいよ」 「ふんふん」 「んぁぁもふもふの暴力…!」 「ぐる、ぐるる」 「なにこの幸せな地獄…やば…」 なるほど今日も良い天気だし頭痛が痛ェな。 うっかり危うく己の背に龍だけでなく宇宙も負いそうになったが気力で耐えた。何かが削れた気がしたが深く考えたら色々と駄目な類のやつ。 指先でこめかみの辺りを軽く押さえながら、その原因に近寄っていけば、芝生に押し倒された小さな猫と、その上に巨躯でもってのしかかる大きな猫が、ほぼ同時にきょとりと瞬いてこちらを見た。 「あ、おはよー」 「がうう」 猫共から揃って朝の挨拶を頂戴した。 よろしいこった、2匹ともお楽しみのようだが大変結構。 「あァ、おはようさん」 こちらからも返した挨拶が二割くらい溜息と諦念の苦笑混じりだったのは至って仕方のないことである。 この友人のこういう類のゆるふわっとした突拍子もない言動は今に始まったことでもないので。稀によく多々あることなので。御仏の如き悟りの境地も時には大事。 「お邪魔してます若様」 「おう、見りゃあわかるぜ事後報告ありがとよ」 「礼を言われるほどのことでは…」 「いや褒めてねェんだわ」 「えー」 「で?朝っぱらからウチに遊びに来るのはまぁ別にかまやしねぇが、随分ご大層なモノ持ってきたなァ?」 「やだ言い方がえっち百点満点。そう、これ!見て!聞いて!昨日の夜に受け取ってきてさぁ、もう早くりっちゃんと遊びたかったからつい朝一で来ちゃったてへぺろ」 ツッコミが渋滞を起こした。 後続止まれ。スピード落とせ。慎重に。幸い死者は出ていない。 「りっちゃん、」 「うん。李徴だからりっちゃん、ね?」 そう言って友人が己を組み敷いたまま懐く巨躯を見上げて確認するように首を傾げれば、がうがう、と正しく名を呼ばれて返事をするような声音でケモノが応えた。 おれのなまえだ、と。もっとよんで、と甘えて擦り寄るように。 恐ろしき獣として持つ大きな爪も大きな牙も、虎を象ったカラダの下で綺麗に微笑うその人を傷つけることなどなく。 ───化生の生き物は、果たしてどちらか。 ふとそんな考えが一瞬脳裏を掠めたが、詮無きことだとすぐに思考の片隅へとそれを放り投げた。 人も、人でなしも、誘蛾灯の如く惹き付けて水蜜桃の如く甘く馨しく香る魔性の華のような存在であれど。これは、俺の友人なのだから。 人知れず吐いた密やかな溜息は、春の麗らかな空気に柔く溶けていった。 「そのデカイおもちゃ、どこから調達してきたんだ?」 「やだ言い方がえっち二百点満点。このおもちゃは特注品〜」 「はいはいありがとよ。まぁサイズ的にそうなるわな」 「りっちゃんも大満足の逸品」 ほれほれ、と小さな猫がデカイ猫じゃらしを芝生の上で微かに揺らすと、大きな猫は真剣な眼差しで前足を出してくる。だしっ。ばしん。いや、音。じゃれつく様子は確かに可愛さもあるのだが、如何せんごつい前足なので何をどうしても迫力の方が勝るのだった。 「コレねぇ、知り合いのものづくり博士くんにお願いしたんだー」 「…博士?」 「象が踏んでも壊れない猫じゃらし作って、って」 「…象??」 ツッコミが大渋滞を起こした。 後続を止める間もなく玉突き事故が相次ぐ。ついに死者が出たかも。 象が踏んでも壊れない猫じゃらしとは…??? 今度こそ己の背に見事な龍と宇宙を負う羽目になった。流石の龍も作画が困惑顔だった。 象。待て。最近どこかでその単語に触れた気がする。背後の宇宙をきらりと流れ星が横切った。光の速さで脳内に去来する記憶の欠片。 そういえば少し前に一条の奴から妙な連絡が入ってなかったか?アレは確か、内容は… 『久遠君の家ついに象飼い始めたの?』 アレがコレか…!!!! 無駄な点と無駄な線が無駄に繋がってしまった。 頭痛が痛いを通り越してくらりと眩暈を覚える勢いだったが、膝から崩れ落ちそうになるのだけは気力で耐えた。精神的に大事な何かが大幅に削れた。 いや、たまに思い出したように一条から共通の友人達の誰かへとランダムでばら撒かれる、恒例の発作だと思っていたのだ。いつもの。 仕事としての研究だの趣味としての研究だの、ともかく徹夜続きで研究三昧の末に爆誕する〝正気だけが寝落ちしてしまった一条譲の迷言テロシリーズ〟だと。そう思っていたのだが、しかし。 すまん、一条、お前さん正気だったのか…。 ウチに象はいませんと誤解を解く為に、あと正気を疑った詫びも含めて、誠心誠意あとでちゃんと返事をしようと心に強く誓った。 「りっちゃんマタタビは好き?」 「ぐぅ?」 「御猫様御用達のアッパー系シャブ。今度キメてみる?」 「がうぅ?」 小さな猫が首を傾げると大きな猫も首を傾げた。 ほのぼのとした心温まる可愛らしい絵面だったが、小さな猫の発言だけが全てを台無しにしている挙句に落差がもう断崖絶壁奈落の底。闇を雑に煮詰めた混沌。 モノが合法なのが健やかに厄介すぎて、却って悪化を深めているやんごとなき惨状。 おう、お前さん達はちぃっと待てや。 特に小さい猫さんよォ。 「こら、」 「いてっ」 アウト判定。デコピン一発。 その細い背中と芝生が仲良くなったままの猫の傍にしゃがみ込み、ぺち、と教育的指導を下してやる。 「ウチのもんをみだりに誑かすな」 「でも博士は割と開発に乗り気だったよ?象にも効くマタタビ」 「…お前さんと一条の奴も混ぜるな危険コンビか…っくそ、油断も隙もありゃしねェな…!」 「シリアス顔でリアクションすんのは卑怯じゃん?」 「どっかの黒猫さんが自由奔放すぎる所為だろうがよ」 「いやーどこのけしからん黒猫さんだろうねぇ、ここには白い虎さんしかいないもんねぇ、りっちゃ…ぃひゃひゃひゃ」 「俺の前で白ァ切ろうたぁイイ度胸じゃねぇか、なぁ?」 むいーっと両頬を摘んで追加の教育的指導を下していたら、そんな俺達がじゃれあっているようにでも見えたのか、ふんすと鼻を鳴らした大きな猫がおれもまぜろと言わんばかりに頭を寄せてきた。 いやこれ遊んでるわけじゃあねェんだけどな。思わず苦笑が零れた。あーもう。 仕方ねぇ奴だなァ、おまえも、こいつも。 「ほら、ぼちぼち起きろ」 「ん?」 「どうせ朝メシまだだろ?一緒に食おうぜ」 「え?いや…」 「あ?紅茶一杯は朝メシたぁ言わねぇからな」 「んぐぅ…」 何故わかった、みたいな若干の恨みがましさと不思議さとが入り交じった複雑そうな眼差しを向けられたが、何年お前さんのダチやってると思ってるのかねぇ。 あと朝メシはちゃんと食え、と何度言ったらわかるのか。 バツが悪そうにもそもそと起き上がる小さな猫を生温かい眼差しで眺めていると、大きな猫がのそりと動いた。 「りっちゃん?」 猫じゃらしの端を咥えて、小さな猫の手に頭を寄せる。 「これ、もうキミのだから持ってってもいいんだよ?」 ちゃんと僕から獲れたでしょ、と頭をよしよし撫でてやるも、大きな猫は小さな猫の小さな手に猫じゃらしを渡そうとしていた。 あげるから、もういっかいあそんでくれ、と。そんな声が、意図が、確かに伝わるような。 友人は天を仰いで濁点の付いた呻き声を漏らした。然もありなん。 「もうひと遊び、したい?」 「がう!」 ちらりと向けられた視線と問いに返されたのは期待の眼差しと良い子のお返事、ぶんぶん左右に振れる尻尾。 友人が即堕ちして陥落した瞬間であった。ちょろい。お前さん本当にもふもふした生き物に弱いな、知ってたけど。 「ごめん、りっくん、あと10分だけちょうだい」 「おう、いいぜ、遊んでやれ」 「ありがとー」 「俺は一足先に戻ってるからな」 「ん、了解。よし行くぞりっちゃん!猫じゃらし様が導くあの梅の木までダッシュ!」 「がうっ」 猫が2匹。 春先の景色を、賑やかに彩りながら駆けていく。 ここまでおいで、と小さな猫が笑う。 大きな猫は、まるで幼い人の子のように夢中で遊んでいる。 美しい庭。小鳥の囀る鳴き声。 春の日の穏やかな陽光が降り注ぐ。 「───嗚呼、平和だなァ」 何故か、無性に泣きたくなるほどに。 一度だけ唇を噛み締める。眼を閉ざして、刹那。 そろりと息を吐いて、深く吸って。世界を真っ直ぐに見る。 朝メシの時間までには屋敷に戻れよ、と庭を駆け回る猫共に声を張り上げて伝えてやれば、はぁい、とこれまた良い子のお返事が返ってくる。 視界に映るは見事な枝振りの梅の木と。その下で、大きな前足を小さな両手で持って謎の二足歩行ごっこをしている猫達の姿。何やってんだ。 まぁ、あいつらが楽しそうなら何だっていいか。 ひとり胸の内で呟いて、高下駄の爪先を屋敷の方へと向けて歩き出した。 カツ、カツ、と下駄が鳴く。振り返らずに道を進む。 ふと意識の海の片隅を、柘榴石が掠めて落ちた。とぷり。浅く遠く響くように、凪の水面に波紋が広がって、淡い線が描かれていく。 久遠陸は確かめるように己の手を見た。 見慣れた肌の色。指。鋭くはない爪。人の形をしている。今は。瞬きをしてもそれは何ら変わることはなく。 ただ、瞼の裏には、手を繋いで歩く遊びをするふたりの姿が。まるで何かの物語の一頁を切り抜いたように、やけに色濃くその優しい残像を落としていたから。 人の形をしたものと、人の形をしていないもの。繋いだ手。 いつかの色鮮やかな思い出が己の中で揺らめいていた。 身の内に棲む龍に魂を喰われかけて深く昏い森に墜ちた、幼い日の。 人の形を失いながら、人でありたいと足掻き吼える化け物と。 人の形を象りながら、人らしからぬ美しさで微笑む生き物と。 ずっと繋いでいてくれた白く小さな手。迷わぬように逸れぬように、きつく絡めた細い指先。桜色の爪。柔らかな掌。 幼い子供の手は、何があろうと離されることはなかった。 例え化け物の瑠璃色の鱗がその肌を裂こうとも、鋭い鉤爪が深く肉に食い込もうとも。その手が傷だらけで血塗れになっても、決して緩むことなく繋がれていた手の全てを、俺は死んでも忘れやしない。 ぐちゃぐちゃに引っ掻き回された迷宮のように入り組んでは崩れていく壊れかけの自我の中を、ふたりで歩き回って。 世界に飛び散った星屑の欠片を大切に拾い集めるように、砕けて割れて何処かに落ちていった『俺』の断片を一つ一つ丁寧に掬い上げてくれた、綺麗な生き物との、紅い記憶。 もう大丈夫だよ、と微笑んで。 ゆるりとほどかれて離れた、その手を。 そのまま離してしまったことを、きっと俺は独りで後悔している。 例え掴んだ手を俺が傷つけようとも、あの日、あの時、あの昏い森から連れ出せていたら。手を繋いだままでいたなら。 あの人は、それ以上傷つくことはなく要らぬ痛みをその身に刻むこともなく、死神として影を纏うこともなかったのではないか、と。 詮無きことだとはわかっている。 時は戻らない。身勝手な独善の理想だ。ただ、子供の姿のままの俺がその理想に咲く薔薇を手放せずにいるだけの。 そうして時折、ふと思い出したようにその薔薇を手に取った大人の俺が、棘に触れて、ささやかな痛みを覚えるだけの。 これは、密やかに胸に抱え続けている、そんな野暮な話だ。 不意に、はじけるような笑い声が遠くから届いた。 思わずびくりと肩が竦む。沈んでいた思考の淵から引き戻され、己の後ろを振り返れば。 大切な友人が、楽しそうに笑っていた。 あの日の美しい少女のような子供の面影を色濃く鮮やかに残したまま大人になった、綺麗な人が。人らしく、感情豊かに笑っていて。 振り返った俺に気付いたのか、にこにこしながらこちらに向けて手を振ってくる。 ああ、と。胸の内で溢れたものに、どんな名をくれてやろうか。 一度だけ手を振り返して、再び歩き始める。 何かの鳥の鳴き声が淡く澄んだ藍色の空の天辺で美しく響き渡り、既視感に似たような感覚がほろりと湧いた。 なんだったか、今この空間と情景にぴったりな何かがあった気がするんだが…己の記憶を手探りでざっと漁ると、指先に引っ掛かるものがあった。 それは、いつか友人が詠んでくれた誰かの詩だった。 「──────時は春、」 自然と唇が言葉を紡ぐ。 ささやかな遊力を舌先に乗せて。青い龍が謡う。 「時は春、 日は朝、 朝は七時、 片岡に露満ちて、 揚雲雀 名告りいで、 蝸牛 枝に這い、 神、そらにしろしめす。 ───すべて世は事もなし。」 こちら当代きっての言霊遣いと名高いジャバウォック型の朗読である。 今日一日くらいは御利益を願っても、何も罰は当たらないだろう。さてさて、よきかなよきかな。荒事も何事もなく今日も平和であれ。 いつか夜明けを迎える春に瞬く暁の星よ。 未だ人の手を知らぬまま美しく咲く花よ。 あいつが笑っているのなら、今はそれでいい。 【星よ花よ】 (春の降る庭にて、黒い猫と白い虎と青い龍の話) .
https://w.atwiki.jp/actors/pages/8099.html
ジョン・ショートをお気に入りに追加 ジョン・ショートのリンク #blogsearch2 ジョン・ショートとは ジョン・ショートの57%は犠牲で出来ています。ジョン・ショートの31%は優雅さで出来ています。ジョン・ショートの7%は白インクで出来ています。ジョン・ショートの4%は怨念で出来ています。ジョン・ショートの1%は税金で出来ています。 ジョン・ショート@ウィキペディア ジョン・ショート ジョン・ショートの報道 アニメディア1月号は12月9日発売! 表紙&Wカバーはテレビアニメ「鬼滅の刃」と『ホロスターズ』影山シエン&荒咬オウガ! - 超! アニメディア 永野芽郁、出演作をきっかけにピアノ購入 腕前披露は「お楽しみに!」 - WEBザテレビジョン ディカプリオら豪華キャスト集結のコメディからヴェネチアをにぎわせた良作まで、12月のNetflix注目作をチェック!(MOVIE WALKER PRESS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ペンス前副大統領の元首席補佐官、議会襲撃事件の調査委に協力(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 大会初出場初V ビクトル・ホブランの優勝ギア - ゴルフダイジェスト・オンライン 柴咲コウ、ばっさりショートヘアが映える!“印象ガラリ”なブラックコーデに「誰かと思いました」「ダークな姿も素敵」 - WEBザテレビジョン 『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』ジル・バレンタイン役、ゲーム経験者だった ─「楽しくて恐ろしい」 - THE RIVER 少女時代 テヨン、多彩なコンセプトで話題!「驚きの土曜日」のスタイリングに注目(Kstyle) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <ゴルフ女子ヒロインバトル>加藤ローサがキュートなショーパン姿で初参戦! “元プロゴルファー”の実力は?(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「オリンピック後が一番大変だった」五十嵐カノア、2021年を振り返る【TSNインタビュー】 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 セレーナ・ゴメス主演『マーダーズ・イン・ビルディング』シーズン2にカーラ・デルヴィーニュがキャスティング! (2021年12月2日) - エキサイトニュース SHINee オンユからLOVELYZのユ・ジエまで…ショートフォームホラー「4分44秒」に出演決定(Kstyle) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 岡崎紗絵、初の“金髪ショートヘア”に! 役作りで髪をバッサリ「自分で見ても別人」<ドクターホワイト> - WEBザテレビジョン 【RIZIN】踏みつけでTKO勝ちから一転、金網掴みの反則で木下憂朔が失格、住村竜市朗の勝利に(ゴング格闘技) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース マグワイアでは心もとない 代表でストーンズの相方となれるアーセナルの現代型CB(theWORLD(ザ・ワールドWeb)) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アデル『30』今年全米で最も売れた、カニエ&ドレイク和解へ、テイラーがSG/AL共に首位:今週の洋楽まとめニュース(Billboard JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 平祐奈「人生最最短髪」“男の子みたい”なショートヘアに「イケメンすぎる…!」とファン仰天 | WEBザテレビジョン - WEBザテレビジョン 道重さゆみ、全身ピンクの“猫”コスプレ衣装に「かわいすぎる」「誰よりもピンクが似合う」の声 | WEBザテレビジョン - WEBザテレビジョン 小倉ゆうか、“絶対領域”の美脚あらわ!CHANEL×DIORコーデに「スタイル良すぎ」「何着ても似合っちゃう」 - WEBザテレビジョン 993と962を足して2で割ったようなマシン!?|史上最強のロードカーを乗り比べ【ポルシェ911GT1編】(octane.jp) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【米ビルボード・ソング・チャート】テイラー・スウィフト「オール・トゥー・ウェル(テイラーズ・ヴァージョン)」首位獲得、『レッド』再録盤から計26曲がチャートイン(Billboard JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【米ビルボード・アルバム・チャート】テイラー・スウィフト初登場1位、シルク・ソニックが2位に続く(Billboard JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 2022年NASCAR導入のNext-Gen車両がテスト。移籍のカート・ブッシュも「カッコいいオモチャ」(オートスポーツweb) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース フレンチ・モンタナ、ドージャ・キャットら参加の最新AL『ゼイ・ガット・アムニジア』リリース&ショート・フィルム公開(Billboard JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 現役テレビ局員が番組制作の裏側を明かす「オンエアできない!」TVアニメ化 監督に「ポプテピ」青木純(映画.com) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「Netflix Festival Japan 2021」実写タイトルまとめ【海外作品:映画編】(映画.com) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 日産パトロール(サファリ/Y61型) 英国版中古車ガイド 高能力オフローダー(AUTOCAR JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「オオタニとの契約延長は今が好機だ」米放送局がエンジェルスの“今オフ課題”を指摘!シンダーガードの獲得は「始まりであるべき」(THE DIGEST) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース CS最終戦『Haleiwa Challenger』にケリー、ジョンジョン、カリッサの大物参戦! - THE SURF NEWS「サーフニュース」 磯光雄監督の最新作「地球外少年少女」や「SPY×FAMILY」のテレビアニメ化など…2週間の新着アニメNewsをまとめ読み!(MOVIE WALKER PRESS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「パールネックレス」でカジュアルをおしゃれに見せる【40代毎日ジュエリー】(集英社ハピプラニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 円ショートに米金利低下の逆風、111円台も視野-ファンド勢なお弱気(Bloomberg) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <千と千尋の神隠し>橋本環奈が「油屋」制服姿に 上白石萌音は千尋のTシャツ×ショートパンツ姿 舞台版ポスタービジュアル (MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 冨永愛、美脚際立つ…!全身GUCCIのショートパンツ姿に「異次元のカッコよさ」「ドギモを抜かれた」 - WEBザテレビジョン もう止まらないZ世代のショート動画人気。週5日以上視聴は3割超、TikTokだと7割近くに【サムライト調べ】(Web担当者Forum) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 奥平大兼、玉城ティナ監督のショートフィルムで主演!<アクターズ・ショート・フィルム>(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 映画「スパゲティコード・ラブ」八木莉可子・ゆりやんら13人のキャストの”必ず共感できる”ショート予告の第一弾が解禁(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース dela・藤本南、“変身ヘアショー”でロングヘアをバッサリ!5年ぶりのショートカットで「新しい自分を発見できたらと思います」(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース エド・シーラン、ニューAL『=』収録曲を14本のYouTubeショート動画でプレビュー(Billboard JAPAN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 高橋ひかる、スタイル抜群なショートパンツ姿に驚きの声「脚だけで7頭身ぐらいありそう」「羨ましい」 - WEBザテレビジョン 川合美乃里&伊東李安琉が優勝!JPSAショートボード『ムラサキ 鴨川オープン』 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 <元NMB48吉田朱里>美尻が際立つデニムコーデ ふんわりショート丈トップスでメリハリシルエットに(毎日キレイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 忽那汐里出演SFドラマ「インベージョン」10月22日よりApple TV+にて配信開始 - cinemacafe.net 原英莉花、イメチェンした“セミショートヘア”に注目「魅力ある」「気合入ってきた」(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 千鳥の大悟、理想のタバコシーンをショートドラマ化「カッコいいタバコシーンで競え!スモーキンシアター」開催<チャンスの時間> - WEBザテレビジョン 観月ありさ、21年ぶりのバッサリカットでショートボブに 生放送での披露に「短いの久しぶり」「相変わらず美しい」(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 松井愛莉「とってもしっくり」念願のヘアスタイルにカットしたことを報告 - WEBザテレビジョン 「吸血鬼すぐ死ぬ」アルマジロのジョンがいっぱいクリアファイル、月チャン付録に(コミックナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ジョン・ジョン・フローレンスの超スローモーション映像第2弾はファーストスウェルが入ったノースショア - THE SURF NEWS「サーフニュース」 吉川愛、“破壊力抜群!”色気溢れる黒髪ショートヘアー風姿に「美人すぎる…」「女王様!」 - WEBザテレビジョン 山口真帆「26歳になったのでショートに」髪をバッサリとカットした“イメチェン姿”報告に「似合いすぎてビックリ」「激烈カワイイ」 - WEBザテレビジョン みちょぱのショートパンツ&ハイカットブーツ姿をチョコプラ長尾が完コピ「だいぶ仕上がりがいい」「遠目には自分かと思った」(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース JPSAショートボード第3戦『第25回 茨城サーフィンクラシック さわかみ杯』を制したのは? - THE SURF NEWS「サーフニュース」 ザ・ノース・フェイス パープルレーベル“レトロ”なショートマウンテンパーカ、モンキータイム限定で - Fashion Press ジョン・ラームが初のPGA年間最優秀選手賞&バードン・トロフィー賞 - ゴルフダイジェスト・オンライン 吉瀬美智子、おしゃれなのに“楽ちん”なショートパーマヘアを紹介し「男子だけど真似しちゃおうかな」「美容師さんにお願いします!」 - WEBザテレビジョン 藤原紀香、ショートヘアだった頃のモノクロ写真披露に「大人の女性の雰囲気カッコいい」の声 - WEBザテレビジョン 平祐奈、“ショートボブ”姿での自撮りSHOTに反響「髪型似合いすぎ」「いい!すごくいい!!」 - WEBザテレビジョン 野呂佳代、金髪のショートヘア姿に反響「まさかの平野紫耀くん?」「金髪ショートにしたら別人」 - WEBザテレビジョン JPSAショートボード第2戦『新島プロ』開催中止のお知らせ - THE SURF NEWS「サーフニュース」 佐久間由衣、ショートパンツからのぞく二次元級“美脚”に絶賛の声「理想の脚すぎる」<彼女はキレイだった> - WEBザテレビジョン サンスポアイドルリポーター“SIR”初主演のショートムービー「真夜中の乙女たち」のポスタービジュアルが公開(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 瀬戸朝香、大胆バリカンカットで雰囲気ガラリ!アシンメトリーなショートヘアSHOTに「綺麗」「カッコいい!!」の声続々 - WEBザテレビジョン 鶴嶋乃愛、印象ガラリ…ショートヘア姿に反響「ショート乃愛ちゃんかわいい」「超絶好み」 - WEBザテレビジョン 中川翔子、30cmのヘアカット!生まれ変わったショートボブ姿に反響「まさに女神」 - WEBザテレビジョン 今関あきよし監督ショートフィルムの予告編が解禁 鈴木聖奈&モトーラ世理奈からのコメントも(WEBザテレビジョン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 森川葵、男の子に見える…? イケメン過ぎるショートヘア姿に反響「美少年でしかない」「これは惚れちゃう」 - WEBザテレビジョン ジョン・ジョン・フローレンスが2021年シーズンの残り2戦を辞退 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 上坂すみれ、ショートパンツから太ももがあらわ…!「刺激が強すぎます」「優勝です」 - WEBザテレビジョン USA直接対決。ジョンジョンはここで敗退、コロヘが準々決勝へ。東京五輪サーフィン - THE SURF NEWS「サーフニュース」 優木まおみ、“大学生”時代のショートヘアSHOTを公開 「全然変わってなくてびっくり」「どんな髪型も似合う」と反響 - WEBザテレビジョン 世界1位のジョン・ラームもコロナ陽性 五輪ゴルフは有力選手の欠場相次ぐ - ゴルフダイジェスト・オンライン 「ONE PIECE」蜷川実花×RADWIMPSでショートドラマ配信、高良健吾ら出演(コメントあり) - ナタリー 上野樹里、“髪切って来た!”ナチュラルな雰囲気のショートヘアに反響「本当にお美しい」「イケメン…!」 - WEBザテレビジョン ラームが明かすコンパクトなスイングの「先天的」理由 - ゴルフダイジェスト・オンライン ピーチ・ジョン“上下選べる”人気パジャマに新作、パッド付きTシャツ&2WAYローブワンピ - Fashion Press 「ケリーは五輪に出たがっている」ジョン・ジョンが語る術後の経過と五輪後の自分 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 ジョン・ラームが「全米オープン」前にパターを変更した理由 - ゴルフダイジェスト・オンライン 東京五輪のアメリカ代表、ジョン・ジョン・フローレンスとコロへ・アンディーノが海に戻る - THE SURF NEWS「サーフニュース」 ジョン・ラーム、キャロウェイに移り「今まで打てなかったショットが打てるようになった」 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net - ゴルフ情報ALBA.Net 上手い人が使っている率高め。“ショートスラントネック”って何?【今さら聞けないゴルフギアの疑問<1>】(みんなのゴルフダイジェスト) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 森川葵、髪バッサリ!“イケメンすぎる”ベリーショート姿にファン興奮「待って待って最高すぎ」「顔小さ!」 - WEBザテレビジョン ジョン・ラームがメジャー初V 松山と星野は26位 - ゴルフダイジェスト・オンライン 小松未可子、上坂すみれ、徳井青空“ショートヘア”の話題で盛り上がる ヘアメイクのこだわりなどのガールズトークも - WEBザテレビジョン 山田優、バッサリベリーショート&ハイトーンカラーの新ヘアスタイルに「ますます美人さん」 - WEBザテレビジョン コロヘとジョンジョンはオリンピックに間に合うか?補欠のケリーの現状は? - THE SURF NEWS「サーフニュース」 水川あさみ、髪をバッサリ…!ショートヘア姿に「首が長くてきれい」「かわいい!!」 - WEBザテレビジョン “かわい過ぎるジュノンボーイ”井手上漠、ベリーショートヘアに「ボーイッシュも似合う」と称賛集まる - ザテレビジョン 【卵型の顔に似合う髪型2021最新】悩みを解消する“小顔ヘア”のコツを長さ別に解説 - ozmall.co.jp マギー、数億円“ハイパーカー”に大興奮 ショートパンツ美脚も披露「かっこいい車似合う!」「美脚すぎ」 - ザテレビジョン 紗栄子、ロングヘアを断髪!生まれ変わったショートボブ姿に「似合いすぎて神」など反響続々 - ザテレビジョン ピーチ・ジョン“上下選べる”人気パジャマに新作、スターフィッシュ&花柄のフレアタンクトップなど - Fashion Press 佐々木希、雰囲気ガラリ!“少年”のような黒髪ショートヘアにファン「ぐうの音も出ないイケメン」 - ザテレビジョン 中村ゆり、雰囲気ガラリ! “ショートヘア”姿に反響「別人かと」「これが天使か…」「どんな髪型でも美しい」 - ザテレビジョン ジョン・ジョン・フローレンスに何があったのか? オーストラリアレッグの棄権を発表 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 女優の伊原六花、人生初のショートヘアに挑戦の動画「【イメチェン】超バッサリ!人生初の短さ!世界が変わった(本当)」公開 - ザテレビジョン 若月佑美、20センチ髪ばっさり! 大人の“若様ショート”に「ファッションの幅が広がりそう」 - ザテレビジョン 米国債ビッグショートで110円まで円安進行か-ヘッジファンドも弱気 - ブルームバーグ 早見あかり「自分ウケ最高」“人生で一番”のベリーショート姿に「イケメンすぎる!」「素敵過ぎ」など絶賛の声 - ザテレビジョン 【逆三角形の顔に似合う髪型2021最新】前髪が鍵!悩みをカバーする方法を美容師が解説 - ozmall.co.jp 冬のソナタ またでるよ 冬のソナタ 韓国KBSノーカット完全版 DVD BOX(初回限定 豪華フォトブックレット&スペシャル特典ディスク付) 本当に長い間、待たせてごめんなさい。「冬のソナタ」韓国KBSノーカット完全版をいよいよお届けします。 映像は韓国KBSのオリジナルそのままに、音楽に関してもユン・ソクホ監督が想いを込めて監修し、一部楽曲を変更しました。初回限定特典にはぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/ユン・ソクホ監督&田中美里の対談スペシャルDVDの他、DVDオリジナルポストカード、シリアルNo付 豪華フォトブックレット(20P)を封入しております。 今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!)に加えて、映像特典の【スペシャル短編集】には、ペ・ヨンジュンのスノーボードシーンの撮影風景も収録しています。 【ここが違う!8つのポイント】 ◆今までの日本用編集版よりも約166分長いノーカット映像(本編後のエンドロールも収録!) ◆ファン待望の「ダンシング・クィーン」「白い恋人たち」をついに収録。 ◆日本語吹替を再収録。萩原聖人さん、田中美里さんが担当、その他主要人物もなつかしいあの声で。 ◆本編は日本語字幕に加えて韓国語字幕も収録 ◆一部変更した楽曲をユン・ソクホ監督が想いを込めて監修!(一部BGMはオリジナル版より変更されています) ◆<初回限定特典1>スペシャルDVD:★ぺ・ヨンジュン 独占インタビュー/★ユン・ソクホ監督&田中美里の対談 ◆<初回限定特典2>豪華フォトブックレット:シリアルNo付(20p) ◆<初回限定特典3>DVDオリジナルポストカード3枚 ジョン・ショートのキャッシュ 使い方 サイト名 URL ジョン・ショートの掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ ジョン・ショート このページについて このページはジョン・ショートのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるジョン・ショートに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
https://w.atwiki.jp/hamiyalog/pages/139.html
ウィル 20 55 子犬ですよ!子犬ぅ! ( ・∇・) フィア 20 56 いつもながらテンション高いねw ウィル 20 56 いやぁ、ウィルのRPはやりやすくて……w そして、ウィルは鉄砲玉なのか…… (´・ω・`) マテル 20 57 マテルとウィルの入り込む場所が思いつかないので…… ウィル 20 58 インテリとかあるじゃないか…… マテル 20 58 インテリ?インテリ枠はノクスが ウィル 20 59 (´・ω・`)……んじゃ、潜入捜査官 マテル 21 00 …… (´・ω・`) ……マテルノエッチエカクノニモードロッ 三 (´・ω・`) フィア 21 02 おい爆弾発言があったぞw ノクス 21 02 若干おくれまして! あらいものしてました ルセリナ 21 02 うpもせずに以下略 GM高梨 21 02 お疲れさまです! マテル 21 02 私のログにはなにもないな お疲れ様です フィア 21 02 こんばんはー ノクス 21 02 何か話してたの? (笑) ウィル 21 03 鉄砲玉かぁ……ってw GM高梨 21 03 子犬の健全さに陰りが見えるという話を ノクス 21 03 ww ルセリナ 21 03 まてるさんがえっちぃらしいですよ ノクス 21 03 おおw ウィル 21 04 (´・ω・`))))おうちかえる マテル 21 05 (pixivだとR18付けないと怒られる奴なのでここでは流石に貼らない方向で) ウィル 21 05 思ったよりヤバい絵だったw マテル 21 07 フォールさんがPixiv垢気づいちゃったらしいので投稿するかお悩み中 ウィル 21 07 ほう フィア 21 07 見かけてしまったもので…… ルセリナ 21 08 フォロ限にすればよいのですよ ウィル 21 08 スマホのわしに死角はない (キーボード ノクス 21 09 さちつさんトークでください (笑) さつちさん マテル 21 09 えーw フィア 21 09 俺もー ウィル 21 10 ( ・∇・)わくわく ルセリナ 21 10 上げちゃえ上げちゃえ おっとRPが マテル 21 13 ウィルの女装ですか ウィル 21 13 !? マテル 21 14 (ニタァ ノクス 21 14 すまん (笑) まともな意見を言ってしまった (笑) ウィル 21 14 ありがとう、ノクさん 今度、何か奢ろう マテル 21 14 正しい判断よ(小さな舌打ち あげちゃったのでフォールさんの検閲通ったらTALKで云々します ウィル 21 16 ( ・∇・)わくわく ルセリナ 21 16 検閲……w 子犬メンバー全員に流してくださいね(にっこり フィア 21 16 検閲と言っても何を言ったら良いか分からんがw 思ってたのよりハードだったw マテル 21 16 でしょう? フィア 21 18 まあ全員大人でしょうし、大丈夫では? ルセリナ 21 19 暖かい紅茶だと思って取ったのがアイスでした 冷たい 自分でも何が起きたかわかりませんでした アイスおいしいです ノクス 21 24 許可が出たようだからURLくださいw マテル 21 24 流れたかと思ったのに! ノクス 21 24 何なら私のシブも教えますよー (笑) バレバレだから知ってるかもだけど (笑) ウィル 21 25 ( ・∇・) ルセリナ 21 26 流されると思っていたのですか…… マテル 21 26 興味津々なお二人に投げましたがルセリナさんもいりますか……?(震え声 ルセリナ 21 27 ください^^ マテル 21 28 GMで忙しい高梨さんには投げなくてもイイですよね(しれっと GM高梨 21 28 え? くれないんですか……?(うるうる) マテル 21 28 うるうるとかズルい! ルセリナ 21 32 お礼になりそうなものを……と思いましたが、私健全に生きすぎているようで、年齢制限がつくような某がありませんでした 残念 マテル 21 33 健全な人が欲しがりますかねぇ……? ノクス 21 33 はみやさんだうと (笑) ウィル 21 33 w ルセリナ 21 34 興味も何もない方がいっそ不健全だと思いません?(しれっ ウィル 21 35 ( ・∇・)せやね! フィア 21 35 一理ある マテル 21 36 健全とは……不健全とは…… ノクス 21 36 w ウィル 21 36 青春なり ルセリナ 21 36 1.(身体・精神などが)すこやかで異常のないさま。とぐーぐる先生が教えてくれましたよ フィア 21 38 ……そう言えばコッペリウス?が死んでたことって共有したっけ? ウィル 21 38 ( ・∇・)どうだろう フィア 21 40 まだ口に出さないほうが良い気がするので、別方面から話を進めよう ノクス 21 41 流れで必要なら出しちゃっていいよ 化けの皮を現してくれる方が話は早い フィア 21 41 了解。ただ、あの死体がコッペリウスってのもちょっと怪しいけどね ノクス 21 41 違う名を使った形跡もあったみたいだしよくわからない状態だね フィア 21 42 顔潰してるくせに身分証を身に着けてるってのが少々不自然 ノクス 21 43 それは見た時に私も思った。いや私は見てないが 基本的にそんな効果の既存データはなかったように思うからオリジナルかなぁ。 ウィル 21 53 リャナはLv低下ではなく技能ごとすいとるから違うしのう マテル 21 55 【マテル】HP39/39 MP41/45 【マテル】HP39/39 MP37/45 こっちでした ルセリナ 21 56 【アレックス】34/34 39/47 マテル 22 00 そ、そんな野蛮なこと考えたこともないわ(汗>脅して フィア 22 03 考えなくもないけど、それやったら今度はこっちが犯罪者になるからなw まあ、帰ってきてから少し時間立ってるし、ナタナエル宅で何があったかは共有してるよな ノクス 22 07 あ、ごめんw うっかりPL情報で喋っちゃった (笑) フィア 22 09 後アレだ、モルガンからの伝言をノクスかウィルが言ってくれ 俺は聞いてないw ノクス 22 10 情報共有したとは思うよw ウィル 22 10 なんだったっけ? ノクス 22 10 帰ってこいとかそんなヤツ ウィル 22 10 あー フィア 22 11 『責任なんてどうでもいいから戻っておいで』 だそうだ ルセリナ 22 12 いくつかある特技の一つでしたっけ……?(笑 声真似 とても曖昧 フィア 22 12 宴会芸だそうだねw ウィル 22 13 26の宴会芸 フィア 22 17 このオッサン、言うことが詩的すぎてイマイチ理解しにくいw ウィル 22 17 「日本語でOK」と言いかけてしまう マテル 22 17 やってもいいのよ ウィル 22 18 やってしまった ルセリナ 22 18 道を極める者はたいていそんなものでしょう(偏見 マテル 22 18 (ハリセン ウィル 22 18 何故叩くし マテル 22 19 笑神様が ウィル 22 23 ……人魚姫の涙を使ってこいつは知を得たらしいがどうやったのやら ルセリナ 22 25 一方別室の私は、詩的表現もたまには良いかもしれませんが 基本はシンプルに生きたいですね、とアレックスさんをもふもふしていました フィア 22 25 人魚姫の涙を使ってボーナスを得た状態で勉強、願いは知識を得ることだからその時点で叶えた扱いになって呪い解除……とか? ウィル 22 25 モフモフいいなぁ…… なるほど ルセリナ 22 27 直球で行っても突発的難聴に陥る場合も多々ありますが……それに物語が早々に終わってしまいますし。バランスが難しいですね。 ウィル 22 28 マテルもモフモフ組か マテル 22 29 モッフモッフ ウィル 22 29 うらやま (´・ω・`) ルセリナ 22 33 「(……あとで夜色さんに産業していただきましょう)」 お嬢は正しく理解することを放棄した ノクス 22 34 ちょ、お嬢ww ウィル 22 34 w ルセリナ 22 34 いえ聞いてはおりますが 正直詩的表現や新事実が多すぎて マテル 22 35 (理解を放棄した顔 ルセリナ 22 35 オーバーヒートしそうです 知力B2には難しいです フィア 22 36 そして本当に知りたいことは全然出てこないという ノクス 22 36 まぁ一応これでも貴族なんでな (笑) ウィル 22 37 ……とりあえず、涙もう一個あるみたいやね ノクス 22 37 3つ手元にあるだろ フィア 22 37 エリザベート嬢のやつだろ? >もう一個 ウィル 22 37 うむ ……あれ? ノクス 22 37 で、そう。 ウィル 22 37 手元二つちゃうの? ノクス 22 37 ああごめん2つ。 ただ、そのついは出て来るかはわからんな ウィル 22 38 人形とクララ、だから一つ行方不明 フィア 22 38 ああ、エリザベート嬢のと対のものがあるだろうってことね ウィル 22 42 うむ ノクス 22 51 一応ついてはいってるがかなり助長には感じていた (笑) いきなりすごいところから要約が始まった (笑) フィア 22 54 ところで、もしかして日記もこの調子で書かれていたんだろうか…… 読むの大変だったろうな ウィル 22 54 (´・ω・`)ほめたまえ フィア 22 55 えらいと思う、マジでw ノクス 22 55 そうなw マテル 22 55 えらいえらい ウィル 22 56 (* ̄ー ̄) ルセリナ 22 56 撫でてあげましょう、頭を出してくださいませ(にこり フィア 22 57 そのまま頭を落とされそうとか思ってしまった俺がいる ルセリナ 22 58 そのようなことしませんよ マテル 22 58 ウィル 22 58 (´・ω・`)とりあえず出してみる あかん ノクス 22 59 www ルセリナ 22 59 この流れ……w ウィル 23 03 コッペラはいつ死んだのかな? ノクス 23 04 コッペリウスが殺した時。だな。日時までは未確定 ただ 一週間程度前には最低限生きていたと思われる。 ナタナエルに仕込みをしたときだな。 ウィル 23 05 なら、何故コッペリウスは人形を回収しなかったのだろうか フィア 23 05 持ってたら犯人ってことがモロバレだからじゃないか ノクス 23 05 それもあるだろうし、動揺もsていただろうからな あと別に手元にある必要はなかったんだろう ウィル 23 06 うーむ…… ノクス 23 06 冒涜されていなければ十分だったんではない? ウィル 23 12 Wi-Fiさんが反抗期 マテル 23 12 おかえりなさいませ ノクス 23 12 おつかれさま!w フィア 23 12 おかえりー ウィル 23 12 とりあえず、引っ掛かってたことが一つ分かった ノクス 23 12 飴と鞭とのどちらかでなだめるのです ルセリナ 23 12 おかえりなさいまし ウィル 23 12 #24*7 ダイス 23 12 ウィル - 24*7 = 168 ノクス 23 12 すまんね、備忘録が出来てないのも混乱の一因だな ちと忙しくてね…… ウィル 23 13 #168/5 ダイス 23 13 ウィル - 168/5 = 33.6 ウィル 23 13 34本と…… 一週間もあの香水持つものだろうか……全部振りかけても25時間分だから、何回か訪れたんちゃうかなナタナエルの家 ウィル 23 14 #168*25 ダイス 23 14 ウィル - 168*25 = 4200 ウィル 23 14 #168/25 ダイス 23 14 ウィル - 168/25 = 6.72 マテル 23 25 フィア 23 28 全員分揃ったねw マテル 23 28 アレぴょんはどうしましょう ウィル 23 30 ……あれ? ルセリナ 23 30 ふぅ…… ノクス 23 30 ただw ルセリナ 23 30 おかえりなさいまし フィア 23 30 おかえりー ウィル 23 31 お帰りなさいー ウィルのって、出てましたっけ? (´・ω・`) フィア 23 31 出てないっけ マテル 23 31 ……てへぺろ ルセリナ 23 31 出ていたような? 単品ですが ノクス 23 31 セットはないねw そしてありがとですーw かわいいw フィア 00 20 まさかあの絵はマテルの願望……!? マテル 00 20 PLの願望 ウィル 00 20 !? ルセリナ 00 20 ^^ マテル 00 20 まてるはもうちょっと純……なはず ノクス 00 21 ああ、うんわかる^^ ウィル 00 21 そういうハードなのは若様にお願いします (´・ω・`) ノクス 00 21 あ、されてみたいんですか? イオル殿? ルセリナ 00 21 ハード……? ウィル 00 22 いや、手持ちのPCであれが出来そうなのが分かったくらいしかいなかった 後は冥土くらい? ノクス 00 22 w ルセリナ 00 22 分かったさんw ノクス 00 22 つっこまなかったのにw ルセリナ 00 22 ^^ マテル 00 37 ニ大悪 ウィル 00 38 ありがとうございます! ノクス 00 38 www ウィル 00 38 悪なのかーw マテル 00 38 目線の先にはマテオくんが フィア 00 38 うわあ目つきが同じだw ウィル 00 39 兄妹で通るw これは愉悦部ですわw マテル 00 42 ウィル✕ウィル子で邪悪さが2乗、さらにそこにマテオという被害者が加わることで4乗! ウィル 00 43 尚、実際は同族嫌悪で血を見ることに フィア 00 43 ついでにマテルを加えて16乗の超人パワーだ? マテル 00 43 やめろお!! ルセリナ 00 45 ルセリナルセリオは、表面上はほのぼのする組み合わせですねぇ 実際は知りませぬ ウィル 00 45 ヒェ ノクス 00 49 どう見ても裏ボスにしか見えないんですが (笑) マテル 00 50 ああこれですか %E5%BE%85%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%82%8B%EF%BC%92.png ノクス 00 51 うむ フィア 00 51 ああ、なるほどw ウィル 00 51 あーw ノクス 01 03 中の人は酒を嗜むのかはわからないけど、80って普通は飲んじゃいけない域だからな (笑) フィア 01 03 火ぃ噴けるレベルですね ウィル 01 03 火吹きマテル マテル 01 04 一番高い度数で96……だと ウィル 01 04 喉がファイエル ノクス 01 09 まぁあとでキュアポイズンしておけよ (笑) 確実に臓器おかしくするぞ。 ノクス 01 09 慣れてもないんだから……w マテル 01 09 翌日そこには死にそうに吐き続けるマテルの姿が! ウィル 01 10 ウィルは27週目に突入 マテル 01 10 死んでる! ノクス 01 10 因みにノクスが飲んでるウォッカとかジンが、わりとそれなりに度数高い類のお酒と言われていて、平均50度前後です マテル 01 11 ウォッカストレートとか無理() ノクス 01 11 スピリタスはウォッカの中で特に精製されたやつですな。最大98%とかなんとか。 マテル 01 12 医療用では ノクス 01 12 (笑) つまりさっきのマテルはノクスのいつも飲んでるのの倍近い度数の飲んだんだよ! (笑) マテル 01 13 マテルだからイケるはず(芸人並感 ノクス 01 13 マジレスするなら喉焼けますよ……w ウィル 01 13 神官、蘇生はしてやろうw (リザレク用意 因みにみんなに抱きついてたのはもうマテルとくっつくから他の奴に抱き付く機会がなくなるので抱き付き修めにやってたのである ノクス 01 15 ややこしいなw ウィル 01 16 ようは、もうマテルしか抱きつかないので今日は見逃してね☆ ノクス 01 17 伝わらないと意味がないぞ (笑) ウィル 01 17 まあのうw マテル 01 18 まあ私はアレックスには抱きつくけど() ウィル 01 18 (´・ω・`) ルセリナ 01 20 ではマテルさんが抱きしめられないよう、私がアレックスさんを独占しましょう (・∀・) マテル 01 20 貴方は別に抱きつくべきものがあるのでは➗➗・? ルセリナ 01 20 ぎゅぅ フィア 01 20 そして修められてないフィアース マテル 01 22 ウィル✕フィア? ウィル 01 23 !? フィア 01 23 え、俺受け? ルセリナ 01 23 ご本人は逆が好みのようですよ? フィア 01 24 いや、女性の方が好みです (真剣 ノクス 01 24 フィアースはわりとうけっぽいよね マテル 01 24 フィア×ウィル子……? ウィル 01 24 ですわー? ノクス 01 25 ウィル子は誰相手でも割と乗ってる図しか浮かばない ウィル 01 25 うむ 乗れなさそうなのは……リュシオとか? フィア 01 28 そう言えばリュシアで思い出したんだが 人食い洞窟のログ見てみたんだけど、あの時点ではリュシアさんルロウドだったのな ウィル 01 29 ほー ノクス 01 29 まじかw ダメジャンGMww フィア 01 29 ラストでルロウドって言ってた ルセリナ 01 30 多少の変更設定は行われているのでしょうねぇw ウィル 01 31 または、信仰が変わったか人が違うのか フィア 01 31 改宗ってあんのかな、SW ウィル 01 31 例 渚の大司教 フィア 01 31 あってもレベルは撒き戻りそうだが…… ノクス 01 32 改宗は基本0レベルになるよん ウィル 01 32 あの人、ザイアからルーフェリアなってる ノクス 01 32 ごく一部神に認められれば特例はあるかもしれんし、あとは邪神の場合はわりとそのまま移行したりもするね マテル 02 01 じゃあそろそろ寝ます、お休みなさいませ ノクス 02 01 おつおつーw ルセリナ 02 01 おやすみなさいまし ウィル 02 01 お休みなさいー
https://w.atwiki.jp/gs4_selif/pages/294.html
01オークションの仕事依頼 02スケートで手をつないだこと 03ポケットに何かが 04勝者の振る舞いを 05ウエディングドレスはどうする? 06学食のメニューについて 07真剣に練ったデートプラン 08太陽が沈む前は特別な時間 09バイトに慣れてきた? 10主人公に後輩ができる 11お客さんから指名を受ける主人公 12シモンの品ぞろえについて 13いっしょに仕事をすると楽しい 14颯砂くんとの関係について 15氷室くんとの関係について 16本多くんとの関係について 17七ツ森くんとの関係について 18ふたりの時間は、あっという間に 19季節ごとの好きな場所 20話したいことがあったはず 21風真くんの何か違うところは? 22寒さに耐えていたら 23帰り道は特別な物 メモ欄 01オークションの仕事依頼 〇〇(そうだ……風真くんから帰りに話があるって言われてたんだ。……何かあったのかな?) 〇〇「話ってなに?」 風真「そうだ、こないだのチャリティーオークション、覚えてるか?」 〇〇「うん。風真くんがタキシードで司会してた。ほんと、すごかったな。」 風真「それはいいんだけどさ……」 風真「会場にいたお客さんがさ、俺にまたオークションの仕事頼みたいって言ってるらしい。」 〇〇「へえ……!風真くんがやりたいって思ったらやってみたら?」 風真「そうだな……」 〇〇(風真くんは、真面目で色々考えちゃうから、少しでも背中を押してあげられたらいいな) 風真「背中押してくれるのか?サンキュ。オークションで色々な品が見られるのは、好きだし……」 風真「うん、そうだな。俺の考えてること伝えて、それでもやらせてもらえるなら。」 〇〇「わかってもらえるといいね。」 〇〇(また風真くんが司会する姿見られたらいいな……) 02スケートで手をつないだこと 〇〇(そうだ……風真くんから帰りに話があるって言われてたんだ。……何かあったのかな?) 〇〇「そうだ、なんか話があるって言ってたよね。」 風真「うん、前さおまえとアイススケート行っただろ?」 〇〇「うん、楽しかったね。」 風真「あんなに自然に、手繋げたの、久しぶりだった。」 〇〇「え?」 風真「同じクラスで近所に住んでて、近すぎてさ、逆に難しいよな、手繋ぐタイミング。」 〇〇「ふふっ、そうかも。」 風真「いつも近くにいられるのは、嬉しいんだけどさ?」 〇〇(風真くん、もっと手を繋ぎたいのかな……) (×:風真「そこに手はありませーん。」) 風真「うん、そうだな。今は自然だよな。」 風真「ほら、手繋いで帰ろうぜ。」 〇〇「う、うん……」 〇〇(やっぱり繋ぎたかったんだ……) 03ポケットに何かが 〇〇「風、出てきたね……」 風真「話し込んじゃったな。暗くなる前に帰るか。」 〇〇「うん。」 〇〇(……あれ?風真くんのポケットが膨らんでる?何か入ってるのかな) ×:風真「いいこ、いいこ?子どもじゃないんだ。」 風真「ははっ、流石の嗅覚だな?」 風真「おまえと食べようと思ってさ、焼き芋、隠し持ってた。」 〇〇「えっ、本当に?」 風真「うん、制服の中に隠してたら、すっかりタイミング逃してさ?」 〇〇「ふふっ、やった!ありがとう、風真くん。」 風真「その顔、キャンプの時も喜んでくれたもんな。」 風真「遅くなるから、歩きながら食べようぜ。」 04勝者の振る舞いを 風真「改めて言うのも変だけどさ……良かったな、ローズクイーン。」 〇〇「うん……でも、わたしでいいのかな?」 風真「こら、もっと堂々としろよ。」 風真「勝者の振る舞いって大事だぜ。じゃないと負けたやつが浮かばれない。堂々と胸張れよ。」 〇〇「う、うん。そうなのかな……」 男子生徒「あそこにいるのって、ローズクイーンの先輩じゃね?」 女子生徒「きゃっ……隣は若様、風真先輩だよ!付き合ってるのかな?」 風真「…………」 〇〇「……恥ずかしいね。」 ??「コラ、おまえたち丸聞こえなんだよ!」 男子生徒「すみませーん。」 女子生徒「すみませーん。」 〇〇(風真くん、声大きいよ……みんなこっち見てる……) 05ウエディングドレスはどうする? 〇〇「000」 06学食のメニューについて 風真「ふぅ……なんか話しこんじゃったな。もうこんな時間じゃん。」 〇〇「遅くなっちゃったね。……あれ、でも何か用事だったんじゃないの?」 風真「あ、そうだった。全然大したことないんだけどさ、学食のこと。」 〇〇「学食?」 風真「そう、最近メニューがおまえとかぶるなって。」 風真「…………」 〇〇「……それだけ?」 風真「それだけ。」 〇〇「ええー?」 風真「だから、大したことないって言っただろ?それとも大したことないと誘っちゃダメなのかよ。」 〇〇「ふふっ、そんなことないよ。」 風真「じゃあ、またメニューかぶったら誘うよ。」 07真剣に練ったデートプラン 〇〇(あ、風真くんからメッセージ。“今日は一緒に帰るぞ”か……よし、さっそく帰り支度しようっと) 風真「〇〇。最近、忙しいのか?」 〇〇「え?そんなことないけど。」 風真「……あっそ。じゃあ、この前は、たまたま忙しかったってことか。」 〇〇「この前って……?」 風真「……忘れてんのかよ。こっちは真剣にプラン練って誘ってんだけど?デート。」 〇〇「あ、ごめんね。こないだはバタバタしてて。」 風真「……ったく、バタバタしてるのは生まれつきだろ?」 〇〇「もう。その日だけバタバタしてたの。」 風真「はいはい。断ったことに深い意味がないことだけは、じゅーぶんわかったよ。」 風真「今度バタバタしてない時に誘いまーす。」 風真「……ふぅ。」 〇〇(風真くん、気にしてたんだな……今度誘ってくれたら、ちゃんと一緒に出掛けよう) 08太陽が沈む前は特別な時間 〇〇(あ、風真くんからメッセージ。“今日は一緒に帰るぞ”か……よし、さっそく帰り支度しようっと) 風真「……きれいな空だな。」 〇〇「ほんと……」 風真「なあ、この時間ってさ、特別な感じするだろ?」 〇〇「特別?」 風真「太陽が沈み切る前のこの時間……マジックアワーって言われてる。俺は好きだな。」 風真「それに魚もよく釣れる。」 〇〇「ふふっ。お魚もこの時間が好きなんだ。」 風真「ああ、そんな特別な時間が今。」 風真「学校帰りにさ、おまえとあと何回見られるかなって考えると、すごい貴重だろ?」 〇〇「うん、そうだね。」 風真「だから、タイミングがあった時は一緒に見ようぜ、この景色。」 風真「……絶対断るなって、言ってんじゃないからな。」 〇〇「……ん?うん、わかった。」 風真「……じゃ、決まりだ。」 〇〇(あれ?風真くん……前に一緒に帰れなかったことを気にしてるのかな……?) 09バイトに慣れてきた? 風真「〇〇、どうだ、バイト、そろそろ慣れてきたか?」 〇〇「うん、風真くん……いえ、「先輩」のおかげです。」 風真「よろしい。良い心がけだ。」 〇〇「ふふっ。でも風真くんが色々教えてくれたから、できることが増えてきたのは本当だよ。」 風真「きっと、おまえならいいスタッフになれるな?」 〇〇「目指せ、カリスマ店員?」 風真「こーら、調子に乗んな。」 風真「ま、将来のために修行してもらうのはいいかもな?」 〇〇(……将来?) 10主人公に後輩ができる 風真「そうそう、シモンのアルバイト募集の広告、出てたな?」 〇〇「え、本当?」 風真「ああ。とうとうおまえにも後輩ができる。」 〇〇「そっか。今までは、わたしが一番の新人だったのにな……」 風真「なに、寂しそうに言ってるんだよ?おまえが教育係になるくらいの気持ちでいけよ。」 〇〇「う、うん。がんばるよ。」 風真「そしたら、時給上がるかもな?」 〇〇「え、ほんと?がんばります。」 風真「現金なやつ。」 〇〇「カワイイ服もたくさん買えるし?アクセサリーも……」 風真「ちょっと待て。俺がおまえの時給決めてるわけじゃないから、そんなに本気になるなって。」 11お客さんから指名を受ける主人公 〇〇「そういえば、話ってなに?」 風真「あ、そうそう。おまえ、シモンでお客さんに指名されてたらしいよ?」 〇〇「本当に?うれしいな。」 風真「お客さんの信頼を勝ち取るって大変なことだよな。すごいじゃん?」 〇〇「うん、ありがとう。」 風真「ただ、男性客ばかりってのは気がかりではある。」 〇〇「えっ……」 風真「そこで提案。もうさ、常に俺と一緒のシフトでいいんじゃね?」 〇〇(えぇと……それはどうかな?) 12シモンの品ぞろえについて 〇〇(あ、風真くんからメッセージ。“今日は一緒に帰るぞ”か……よし、さっそく帰り支度しようっと) 風真「おまえに聞いて欲しいことあってさ。」 風真「シモンの品ぞろえ、どう思う?」 〇〇「いきなりどうしたの?」 風真「こないだ店長に聞かれた。新規のお客様を獲得したいって。」 〇〇「そっか、風真くんの意見聞きたくなるのもわかるな。」 風真「それは嬉しいけどさ。なんて言ったらいいか、難しいよ。」 風真「俺は、今のお客様を大事にした方がいいって思うからさ。」 〇〇「風真くんはすごいな……色々、お店やお客様のこと考えてるんだね。」 風真「自分の店だったら、何にも悩まないのにな。」 〇〇「風真くんのお店か……きっと素敵なんだろうな。」 風真「なに、他人事っぽく言ってんだよ。……ったく。」 〇〇(んん……?) 13いっしょに仕事をすると楽しい 〇〇(そうだ……風真くんから帰りに話があるって言われてたんだ。……何かあったのかな?) 〇〇「風真くん、話ってなに?」 風真「おまえと一緒にバイトするようになって、もう大分経つよな。」 〇〇「そうかな……?」 風真「何でそんな感じなんだよ。」 〇〇「一緒に仕事していると楽しくて、あっという間だったし。」 風真「それは同感。なんか、二人で店やってるみたいな錯覚に陥る。」 〇〇「ふふっ、うん。」 風真「将来のシミュレーションさせてもらいながら、アルバイト代ももらえる。シモンには感謝だな。」 〇〇「風真くんのお店への貢献度だってすごいよ。わたしも少しでも近づけるようにがんばらないと。」 風真「でも、おまえを指名するお客さんも増えてきてるしさ、俺たち二人で店やったら無敵じゃね?」 風真「その時は……シモンから離れた場所に出店しないとな。恩を仇で返すわけにはいかない。」 〇〇(ふふっ、風真くん、もうお店出すことは決まってるみたい) 14颯砂くんとの関係について 〇〇「そういえば、お話ってなに?」 風真「……もういいかな。」 〇〇「え?」 風真「颯砂のこと、色々聞こうと思ったけど……やめとく。」 〇〇「颯砂くん……?」 風真「せっかくの二人の空間に、あいつ入れることないし。でかいし。」 〇〇「ふふっ。」 風真「あんまり噂してると走ってきそうだから、ここまで。」 風真「マジかよっ!?」 〇〇「え?」 風真「ふぅ……違った。ていうか、なにビクビクしてんだ俺は。なさけね。 そろそろ、行こう。送るよ。」 〇〇(風真くん……) 15氷室くんとの関係について 〇〇(そうだ……風真くんから帰りに話があるって言われてたんだ。……何かあったのかな?) 〇〇「あ、そういえば何か話があるって。」 風真「あったけど、なくなった。」 〇〇「え?そうなの。」 風真「ここで二人で過ごすの、俺にとってデカいんだ……いつもと違った考え方ができる。」 風真「ここに来るまでは、情けねぇけど……イノリのこと詮索しようって思ってたんだ。」 〇〇「氷室くんのこと?」 風真「でも、もういい。おまえは今まで通りにしててくれ。」 風真「あとはさ、俺の問題。おまえでもイノリでもない。俺の問題。」 〇〇「……うん。」 風真「ほら、そんな顔すんな。大丈夫、明日から急にサーフィン始めたりしねぇから。」 〇〇(風真くん……) 16本多くんとの関係について 〇〇「000」 17七ツ森くんとの関係について 〇〇「000」 18ふたりの時間は、あっという間に 〇〇(さて、そろそろ帰ろうかな) 〇〇(……あれ?あそこにいるの、風真くんだよね。せっかくだし、おしゃべりして帰ろうかな) … 風真「なんかさ、二人でいると、時間経つの早いよな……俺たちだけ、周りから取り残された感じ?」 〇〇「ふふ、そうかも。」 風真「悪くはないよな。俺たちの時間だけゆっくり流れて、周りはいつも通り忙しい。……ん?でも、どうなんだ?」 〇〇「え?」 風真「だってさ、俺たちの体感では1時間しか会ってないのに、周りからは何時間も何してたんだって思われる……それって得か?」 〇〇「えぇと……よくわからなくなってきた。」 風真「俺もよくわかんなくなってきた。……でもさ、夕焼けの時間はみんなに平等だから、ここにいれば、損も得もなさそうかな?もうちょっと日が傾くまでぼうっとしてようぜ。」 〇〇「ふふっ、うん!」 19季節ごとの好きな場所 〇〇(さて、そろそろ帰ろうかな) 〇〇(……あれ?あそこにいるの、風真くんだよね。せっかくだし、おしゃべりして帰ろうかな) 風真「時間を忘れる……いい季節だよな?」 〇〇「うん、気持ちいいよね。風真くんも春は好き?」 風真「ああ、好きだよ。釣りをしてても気持ちいい。この季節は、山や川かな。」 〇〇「海は夏?」 風真「釣りじゃないけど俺にとっては、海は冬。冬の荒波が運んでくる、お宝を探しに行くんだ。」 〇〇「宝物……」 風真「また即物的なこと考えたな?前に言ったことなかったか?小さい頃、おじいちゃんと変わった形の流木を探して宝物にしてたって。」 〇〇「へぇ、楽しそうだね。」 風真「流木探しに興味があるなら、次の夏は海水浴じゃなくて流木探しに誘うよ。」 〇〇「ふふっ、はーい。」 20話したいことがあったはず 風真「……そういえば、話あったんだよな……」 〇〇「うん、何の話?」 風真「……なんだったかな?まあ、大したことないと思うけどさ。」 〇〇「え、忘れちゃったの?」 風真「俺が言いそうなこととか、おまえ、わかんない?」 〇〇(風真くんが言いそうなこと……お母さんみたいな、小言とか?) 風真「おまえ今、良からぬことを考えてたな?」 〇〇「え?そんなことないけど……」 風真「けどなんだよ。時間はたっぷりあるから、ゆっくり聞こうか?」 〇〇「ええー?風真くんの話を聞くんじゃないの?」 風真「たった今、事情が変わったんだ。」 〇〇(もう、都合がいいんだから) 21風真くんの何か違うところは? 〇〇(さて、そろそろ帰ろうかな) 〇〇(……あれ?あそこにいるの、風真くんだよね。せっかくだし、おしゃべりして帰ろうかな) 風真「なあ、……何か気付かないか?」 〇〇「えっ、どうしたの急に。」 風真「ほら、何か違うだろ、俺。気になること、ないか?」 〇〇(気になること……?風真くんの髪が伸びて、目に入りそうなのは気になるけど……) ×:風真「制服がなんだよ。」 風真「お、おい。口で言えばわかるって。……でも、ま。アタリ。」 〇〇「え?」 風真「少し、髪、切ったんだ。良く気づいたな?」 〇〇「え、う、うん……まあね。」 風真「へえ……おまえ、意外と俺のこと見てるのな。合格。」 〇〇(えーと……長くて気になったことは黙っておこう) 22寒さに耐えていたら 〇〇(そうだ……風真くんから帰りに話があるって言われてたんだ。……何かあったのかな?) 風真「寒いな。ごめん冷えるよな、もう行こ。」 〇〇「う、うん。でも何か話あったんでしょ?」 風真「さっきまであったんだけど……並んで寒さに耐えてたら、もう忘れた。」 〇〇「ええ?」 〇〇(風真くん、すごく寒いみたい。手、少し震えてるかも?) ×:風真「はぁー……」 風真「ああ、サンキュー。引っ張ってくれ。体がカッチコチに固まって、立ち上がれない。 〇〇「ええー?もう、いくよ。よいしょっーー」 風真「よっと……」 風真「うわっ!?」 〇〇「わあ!」 風真「なんか、温まったな?」 〇〇「ふふっ、そうかも?」 23帰り道は特別な物 風真 「なぁ、俺たちにとって帰り道って、特別だろ?」 〇〇「うん、そうだね。」 風真「鐘の音はあの時一回だけだけどさ。おまえと二人で下校してると、またなんか起きそうな気がする。」 〇〇「ふふっ、何かって何?」 風真「何だろな、ま、いいこと?」 「こっち!聞こえたの、こっちだと思うんだ、おれ。来て!」 風真「……ん?」 〇〇「え!?」 風真「聞こえたよな?」 〇〇「う、うん。小学生の風真くん?」 風真「ああ、あの時の俺たちに会えたりしてな?行ってみようぜ!」 〇〇「ええっ、まさか!」 〇〇(でも不思議……本当に、昔の風真くんの声みたいだったな) 更新日時:2024/05/20 19 44 33 wikiトップ|▲ページ TOP メモ欄 枠内に書き込み、投稿ボタンを押すとここに表示されます。 メモ wikiトップ|▲ページ TOP