約 115,493 件
https://w.atwiki.jp/ranobesaikyou/pages/625.html
. 【作品名】アースフィア・クロニクルシリーズ『大賢者ソフィア』 【名前】アクシア 【属性】ホムンクルス 【身長】人並み 【攻撃力】 ・見つめるだけで首を刎ねる。射程は100m程度、発動は一瞬。 防御力が高いと効かないらしく、石のロボットに対しては使っていなかった。 このロボットは火薬式カタパルトで射出され噴出剤で飛び、自在に空中戦をする物。 ・周囲の物体を空間消滅現象で粉砕できる。 十m程度なら一瞬で発動でき、巻き込まれると真っ黒になって粉々になる。 その後に真空が発生しており、実際に全て消滅させていた模様。 能力の理屈上、無差別なら幾らでも範囲拡大出来そうだがやっていない。 ・石造りの塔をへし折る位の怪力で格闘戦。 肉体を自由に変形する事も出来、右手を10mほどの巨大な剣に変形したりしている。 ・能力全開のエネルギーで目の前(推定10m足らず)にいる石ロボットを一撃粉砕した。 が、その後の八機相手の空中戦で使ってない。影響少ないのでとりあえず無視する。 【防御力】肉体が仮相の物でしかない。ただし、肉体が維持できなくなると霧散する。 ・原作では変調魔法(処理にノイズを起こす手段)で中枢を破壊されない限り肉体が再生する。 蜂の巣にされても効いた様子が無く、一瞬で再生した。 変調魔法で中枢を破壊されると肉体が維持できなくなり、精神も霧散してしまう。 ・魔力無効圏 変調魔法を含まない魔法攻撃を無効化する。無視して直撃した魔法も霧散している。 一瞬でシャボン玉状のバリアを展開している場面も有るが、余波から仲間を守るためだろうか。 超高出力の一点集中魔力レーザーにも貫かれたが、それ自体のダメージは小さい。 このレーザーは大地に『深さ10m、幅も負けてはいない』亀裂を刻んだ。 これに耐えられるというより、この位の出力なら魔法でもダメージ通るという意味。 ・精神的には脆い。うじうじ悩んでいた。痛みは感じるが、こちらは耐えられる。 ・肉体的強度は銃弾で穴が開き、力を喪い数十mから落ちると骨が折れ内蔵が潰れる程度。 【素早さ】 ・空中を自在に舞う。瞬時に転移が出来るが、離脱にしか使っていない。 ・上空数十mから地面スレスレまで落下した仲間に切り離した腕を飛ばしギリギリ間に合う。 力で飛ばした為、自分自身も同程度まで加速できると思われる。 ・位置エネルギーで火薬式カタパルトの射出速度以上に加速した石ロボットの槍を掴んで止める。 突撃時のスピードは……時速200km(秒速約50m)程度か? 更に巧みな連携を仕掛ける八機の同型ロボットと空中格闘戦を繰り広げ、全て粉砕した。 ・光速級の攻撃や不意打ちは全て直撃していた。 【特殊能力】上記の通り。 【長所】死ににくい。攻撃防御共にそこそこ。 【短所】スピードがない。 【備考】やや百合。 【戦法】初手は空間消滅現象 補足 2スレ目 951 名前:949 投稿日:2005/09/19(月) 18 01 08 ID 0Gr7P1kP 950 転移の最大移動距離は、1kmは有ると思う。 原作でやった転移は以下の通り。 異空間→市街地 市街地→異空間(仲間だけ転移退避させた) 市街地→宮殿(仲間一名抱えて一緒に) 宮殿→異空間 あと、市街地→宮殿のところだけど、 1:石ロボットを爆破 2:零距離に居た仲間が巻き込まれる 3:無意識(瞬時)に仲間を手元に転送 4:自分ごと宮殿に転移 とやってる。仲間は爆発でダメージ無し。 ここら辺(爆発より速く転移発動)は素早さに含められるかな? 11スレ目 235 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/32(土) 04 50 29 ID uhsi8Kqx アクシア再考察。 レプトネーター>片倉優樹=アルタイル>コッペ 伊藤惣太>高杉一也>藤岡武士>駒犬銀之介 ×レプト~駒犬 反応差から倒され続けて戦闘不能負け。 伊藤に勝てるって事になってたけど、射殺しながら近づかれて殴られまくれば負けると思う。 ウルトプライド>加賀陽子>マスター=柿原里緒=無限回廊 ×ウルト 反応差から殴られ戦闘不能負け。 ○加賀 同等の反応だが、発動が一瞬の首刎ねの方が速いだろうで勝ち。 ○マスター~無限 同上 ウルトプライド>アクシア>加賀陽子、か。 236 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2006/03/32(土) 09 27 35 ID i5HJDdgc アクシア 殴られまくって潰されればともかく、銃弾くらいじゃ止まらないんじゃないか? 全身蜂の巣でも問題ないわけだし。 肉体が仮の器だから死にそうになるまで意識が飛んだりもしない。 レプトネーターも弾切れしたら……ワイヤーで連続解体が有るか。 伊藤に勝った所でそれだけだと位置は変わらないかな。 4スレ目 333 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/09/30(金) 16 45 42 ID JAIBOV/O 今さらの話なんだが、アクシアの「見つめるだけで首を刎ねる」ってのはどうやってなんだ? 魔法でなのか、ワイヤーみたいなものか、移動して刎ねるのか。 どの扱いをするかで評価が変わると思うんだけど、誰かわかる人いないかな。 338 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/10/01(土) 00 43 01 ID BrfbtOns 333 おそらく魔法(ただしアクシアの力の源は普通の魔力とは違う)。 でも詳細は不明で、攻撃が相手の首に直接発生してるとしか思えない。 相手を見つめるだけでシャンパンの栓を抜くように勢いよく首が飛んでいき、 更によそ見した後もしばらく続いていた謎の攻撃。 自分より優先する吹き飛ばされた味方を捜索中で、敵味方判別も出来ると思われる。 高速詠唱で強力な魔術を使える数百人の魔術士部隊が全く抵抗出来ていないけど、 その後の人が乗った石像騎兵(対アクシア装備)との戦いでは使っていない。 石程度の防御力が有れば防げるんだと思われる。 ※石像騎兵:空中戦用の乗り込み式ゴーレム。ほぼロボ。全長3~4m。 アクシアの魔力無効圏を破る武器を装備している。 装甲も特殊だった可能性も有るが、とりあえず火薬で飛ばして壊れない石像並の防御力。 射程は、数十mの高度で浮かんでいる状態から地上に居る敵部隊に届く。 部隊の一部からは仰角20度で石像騎兵がアクシアに狙い付けて発射されたりしてた。 数十mの高さは、 『攻撃を喰らう時に仲間が落ちる→兵士が槍をゆさゆささせる→右腕で左腕を切り落とす→叫びを上げて腕を制御』 ここまでやったところで仲間がギリギリで地上に激突していない程度。地表まで4~5秒? 総計すると100m位は届いてると思われる。 そういやアクシア、初手を異次元退避にした方が強いかな? 異次元から観察も出来るし、人間なら機会を見て100mの距離から不意打ちした方が効果的かも。 初手が防御能力発動の相手に負けそうだけど。 339 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/10/01(土) 03 56 44 ID BrfbtOns アクシア、異次元から観察できるというのは間違いだった。 他の人間の視覚を借りてただけだった。すまん。 異次元に転移したら戻った時に先に見つけられないとやられるだけか。 あと、素早さ補完しようと原作読み直し……当たったのが不意打ちばかりという悪戦苦闘の末に結論。 なんにせよ音速攻撃なんて避けられそうにないから順位には変動出そうにねえや。 とりあえずアクシアは初手を空間消滅現象の方に切り換えかな。 こっちも一瞬で発動するし、火力は上だ。射程は10mなら影響ないし。 といっても影響有るのはランドールに勝てそうな程度で他はほぼ負けのままだけど。 3スレ目 935 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/09/19(月) 14 02 55 ID I1e2a1gY というかアクシアがちょっと上過ぎるか。 アクシア vsゾーラギ・・・復活するたびに稲妻食らって負け(こっちが攻撃しても再生されるし) vs式・・・瞬殺負け vs天目・・・魔法無効化されて切られて負け vs中村・・・炎神で復活する度に燃やし尽くされて負け vs浅上藤乃・・・視ただけ発動は同じで若干こっちが遅いが 復活ある分こちらが有利。たぶん勝ち vs海坊主・・・地道に破壊して勝ち vsレオン・・・液体金属は無理か。お互い攻撃力不足で分け 中村>アクシア>浅上藤乃 こうじゃないかな? そんで 934の戦法通りなら↓でいいかと。 蘭堂翔太>神裂火織>アストラ>カイルロッド>ハジ 947 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/09/19(月) 15 31 40 ID 0Gr7P1kP 935 影響ないけど、レオンには空間消滅現象で勝てるかと。 天目には……見えないからなあ。 近距離まで行けば魔力無効圏で姿をさらけ出せそうだけど、 アクシアはスピード無いのが痛いんだよな。 2スレ目 720 名前:イラストに騙された名無しさん 投稿日:2005/07/14(木) 23 54 20 ID si1QgDKf リ葬剣ミ変蘭アカヘ夢程プ リ\△○○△○○○○○○○ リミット 葬△\○○○○△○○○○○ 葬送曲 剣××\○○○△○○○○○ 剣将 ミ△××\○○△○○○○○ ミーシャ 変△×××\○△○○○○○ 変異体 蘭×××××\○○○○○○ 蘭堂翔太 ア×△△△△×\○△○○○ アクシア カ×××××××\○○○○ カイルロッド ヘ××××××△×\○○○ ヘルパート 夢×××××××××\○○ 夢幻 程××××××××××\○ 程穫 プ×××××××××××\ プルートゥ 直接対決順(引き分け連続はその中で一番下) リミット=葬送曲>剣将>ミーシャ>変異体>蘭堂翔太>アクシア>カイルロッド ヘルパート>夢幻>程穫>プルートゥ .
https://w.atwiki.jp/jfsdf/pages/483.html
361 :303 ◆CFYEo93rhU:2009/03/17(火) 17 09 34 ID ITNokvO.0 『何かの間違いだろう』 『飛竜基地が直接空襲を受けることなど、ありえない』 ライランス軍の軍務省では、比較的前線に近い飛竜基地から送られてくる 「我、正体不明の飛行物体による空襲を受く。死傷者多数、至急救援を求む」との連絡に、狼狽していた。 何せ、伝令将校が乗った飛竜すらもそれに撃ち落されたと、伝書鳩からの手紙には書かれているのだ。 3箇所の飛竜基地から、たて続けに伝書鳩が届く。保険のためだろう、同じ内容の手紙の鳩もいた。 届いた伝書鳩は全部で18羽。手紙の内容は全部で10種類。 そのどれもが、手酷い空襲を受けて基地に大損害を受けている旨が書かれている。 曰く『敵の爆弾はありえないほどの爆発力を秘めた炸裂弾』 曰く『敵の飛行体はありえないほどの速度を持った金属製らしき翼を持った物体』 曰く『敵の飛行体から発射される光の弾は、ありえないほどの連射性能で一瞬で飛竜や数十人の人間を血祭りに』 一笑に付すべきか、真剣に検討すべきか、まったく判断が出来ない。 相当な緊急時のみに使用が許される伝書鳩まで複数使ってくるくらいなのだから、多分現地は酷い有様なのだろう。 だが彼等の“常識”が、現地の惨状を否定したくてうずうずしているのだ。 「どういう事だ? コンスレイ基地でも、直線距離でイルフェス国境から180マシル(≒216km)以上離れているんだぞ!」 「どうもこうも無い。これが事実なら、イルフェスは新種の竜を持ったことになる」 「しかし正体不明の飛行物体だろう。飛竜ではないのでは?」 「飛竜ではない、空襲が可能な飛行物体などが存在するのかね?」 「…………」 確かに、そんなものは全員が知らない。 気球? 無理だろう。あんな風任せで、対空砲で簡単に撃ち落されるようなものを爆撃任務に使うのは得策ではない。 それに気球なら「正体不明」ではない。実際、ライランス軍もお粗末ながら気球中隊が存在する。 「例の、皇国軍の可能性は?」 「陸軍と軍艦を派遣してきた事は確かなようだが、その実態は不明だ」 皇国にとってこの世界の主要国が未だ不明な点が多いのと同様、 ライランスにとっても皇国という存在は未だ不明なのだ。 『つい数ヶ月前までは大内洋にそんな名前の国など存在しなかった事は確実。 そして唐突に現れたと思ったら西大陸の主要各国に、大量の穀物の買い付けを打診している、無作法な国』 としか認識されていない。有り体に言えば「蛮国」と思われている。 「とりあえずは、飛竜基地に被害調査を兼ねた救援部隊を向かわせることだ。 その後に、後方の飛竜基地から飛竜を補充する必要があるな」 軍務省の重鎮たちは、まだこの時までは、事態をそれ程重くは見ていなかった。 362 :303 ◆CFYEo93rhU:2009/03/17(火) 17 10 37 ID ITNokvO.0 「なんだ……これは……!」 軍務大臣からの命で派遣された救援連隊の連隊長は、あまりの光景に言葉を失いかけた。 兵舎や竜舎は殆ど見る影も無く破壊され、死臭が漂い、真っ赤な血に染まった人や竜の死体、 いや死体とも言えるのかどうか怪しい“物体”が散乱した飛竜基地“だったもの”があるのみであった。 生きている者も、呆然としている。 まったく無傷な者も居たが、彼らも同様にへたり込んだまま動こうとしない。 いや、腰が抜けて動けないのだろう。 「基地司令官はいらっしゃるか! 私は第33連隊の連隊長だ。基地の救援に来た!」 何度か声を張り上げていると、小銃を杖に何とか歩み寄ってきた兵士の一人が連隊長に告げた。 「基地司令官、副司令官ともに戦死なされました。突然の事態にも動じず、 出来るだけ多くの飛竜や人員を守りきろうとなさった、立派な最期でした!」 「そうか……残念だ。では、今この基地で最上位の将校は?」 「動ける中で最上位の者は、私の歩兵中隊の中隊長です」 「他の、連隊長や大隊長格の将校は?」 「戦死ないしは指揮官としての職務が果たせぬほどの重傷です。 この基地は、文字通りの全滅です。それもたった30分の戦闘で」 30分だと? この基地には1000人以上の人員と60騎の飛竜が居た。 それが、30分で“文字通りの全滅”だと? 「それは、間違いないのか?」 「私には何時間にも感じられましたが……戦死なされた連隊長殿の懐中時計を見た所、30分でした」 「ということは、敵の数は? 数百の規模か?」 「いえ、あれは百はいません。数十……40~60騎程度ではなかったでしょうか」 「で、敵に与えた損害は?」 「我が軍の戦果は、ありません……」 ということは、敵は1騎あたり20人の人員を殺傷し、1騎の飛竜を屠った上で損害皆無ということになる。 そんな馬鹿なキルレシオがあってたまるか。 「敵に1割の損害も与えることが出来なかったのか?」 「なにしろ、敵の速度は目も飛び出るほどの高速で、飛竜ではまったく追いつけず、 対空砲も照準を合わせる事すら出来ずに、本当にどうする事も出来ませんでした」 そんな……ありえない。 この兵士が言っていることが真実ならば、我が軍はその未知の敵に対してまったく対抗不能ということになる。 (我々は、何かとてつもなく強大な敵をいつの間にか敵に回していたのか?) 事実、その後多数の生き残った将校や下士官兵から聞き取り調査を 行ったが、その証言はどれも似たり寄ったりで「真実味が無い」。 しかし、飛竜基地の惨状を見ると「証言は真実である」としか思えなかった。 連隊長は、死体の片付けや負傷者の救助等を指揮しつつ、伝令将校に“馬で”王都に戻り、 聞き取った調査内容を纏めた簡単な報告書を軍務省に提出するように伝えた。
https://w.atwiki.jp/odchange/pages/95.html
投稿日 2010/03/13(土) 痛みはショックが引いた後にしばらくたってから訪れるものである。 七月に入って暑気が本格化した以上、どうしても薄着にならざるをえないマリアは、ようやく 自分の姿を直視しなければならないようになってきていたのである。 着替えのときやシズカにからかわれているときには感じなかった現実が、ここに至って彼女の ちくちくとした疼痛となってきていたのであった。 晩御飯の片づけがすんで、ようやくシャワーを浴びてパジャマに着替えて人心地ついていたマ リアであった。 「……はあ、なんだろうな、このお肉」 お腹に付いたのはつまめるのではなくつかめるほどのムダ肉だった。無論、若いとき、数か月 前には存在していなかったパーツである。 彼女は一応、メイド服ばかりを着用しているわけではない。外出時などには普段着に袖を通す ことがほとんどなのだが、それらはいずれも、新たに買い直したものというわけではない。どう してもサイズ的な適応がのぞめないものも出てしまうわけである。 胸やお腹、それから肥大化したお尻なんかはなんとか衣服のうちに押し込めることができるの だが、それがあまりにもぱっつんぱっつんで不格好なので、サイズ的に余裕のあったものや、も しくは彼女の母親が着ていたお下がりなどがメインになってくるわけなのである。 「えいしょっ、と」 マリアはお尻のお肉を両手で持ち上げてみる。ささやかすぎる抵抗であったがこれもむなしく 尻肉は手から離れた瞬間に地球の重力にひかれて下方へと推移してしまうのである。 ようやく最近、まじまじと覗きこむことができるようになってきた鏡の向こうにはずいぶんと 年季が入ってきた女がいた。残念ながらこれで十代と主張することは犯罪にも等しいことである。 「……はあ、たはははは」 思わず苦笑してしまうマリアの脇には小さな紙包みがひとつ。愛すべき彼女の暴君からの下賜 品である。 抜けるようなブルーの水着、競泳や水中運動などには適さない、あくまでも観賞されることを 主目的に据えた、生地の少ない究極のエコロジーセパレート、問答無用の破壊力をもって名付け られたビキニタイプである。 今回哀れな子羊が命じられたのは、「浜辺でのペアルック」だった。 なまじ、それが悪趣味ならば笑えるところだった。いつものシズカ的思考ならば情熱の赤に銀 の縁取りってなところなのだが、今回は店員からずいぶんと入れ知恵をされたらしく、きちんと 時流にあわせたデザイン、色、柄を選択してきているのが悩ましいのであった。 「ううっ、どうしてこんな紐ばっかりで、キュートで、ちょっと着てみたいデザインなんてして いるのよぉっ」 やるせなさにうがー、と拳をつきあげるマリア。若いころならともかくとして肉体年齢五十七 歳の現時点でこれを着用するのは大冒険である。 「……でも、もしかしたらけっこう似合うかも」 わりと未練がましいマリアだった。いそいそと着用。 そしてしばしの沈黙の後。 「……しくしくしくしく」 布団の中で真っ黒な波動を噴出する愚かなマリアであった。 天気は快晴。シズカの日頃の行いの悪さに対して意地悪な思念が打ち勝ったわけである。 「……と、いうわけで今日のお前の役どころは深窓の令嬢に付き従うばあやというわけよ」 ででん、ででん、と小気味よいリズムを刻む電車の中のボックスシートで、シズカはまた妙な 注文を付けていた。 「いえ、奥様。それよりなにより、まだその前段を何もお伺いしてはいないのですが……」 ほんのり桜色、夏向きのエプロンドレスを新調してもらったばかりの老メイドはご主人様に対 して、ひかえめにかつ、ごく真っ当な突っ込みを入れていた。 「違うでしょ、『お嬢様』でしょうが、『お嬢様』」 ちちち、と指を立てて口を尖らせるシズカ。夏に向けての準備は万端で、ワンピースは白を基 調としたシンプルな柄で、ミュールもライトブラウンの比較的おとなしい色にあわせている。こ の前の飲み屋のスタイルに比較すれば格段の進歩であった。 「いいこと、私はひと夏のアバンチュールを求めて浜辺に降り立った天使なの、それをお前、奥 様なんてぬかされた日にゃ、せっかくのバカンスが台無しじゃないのっ」 外見はともかく、身ぶり手ぶりはどうも垢ぬけない芝居であった。どうやら彼女がわずか二作 品をもって銀幕の世界から去った選択は正しかったようである。 「そしてお前は私に張り合って年甲斐もなく派手な水着に身を包んで観衆に愛想を振りまく役ど ころなんだから、しっかりしてもらわなくちゃ困るのよ」 やっぱりそんなものだったか、と苦笑いのマリアだった。 「すいません、それが私、自分の分の水着を部屋に忘れてきたみたいでして……」 蚊の囁きのような声でマリアが逃げを打つ。 「ああ、だったら私の予備のやつを貸してあげるわ。多分、エコポイントも申請できるくらいの 省エネ設計だけど」 どびらん、と取り出したのはルージュの紐のこんがらがったようなものに、申し訳程度の布が 張り付いた、夜道の自転車には携行が望ましいほどの派手な水着であった。 「……ええ、そういえば私の水着はリュックのポケットにしまっておいたんですよね」 力なくうなだれるマリアの様子に満足げに大きく頷くシズカであった。 「あうう」 逃れられない宿命に内心悶えるマリアであった。 がやがやと賑わしい浜辺に一瞬の静寂がはしったのは、更衣テントから登場した一人の女にタ イミングをあわせてのことであった。 大輪の花が開いたような惜しげない美貌、そして野趣あふれる長身は、青い水着に一部を覆わ れながらもその端正さを思う存分に誇示している。 唯一、身体全体のバランスを崩している豊かすぎる胸は青春の輝きに張りつめており、彼女の 仕草のつくりだすわずかな揺れ動きも余すところなく伝達し、しなやかな弾性を見つめる観衆に 対してアピールしていた。 三田村シズカ、肉体年齢二十五歳は女としての絶頂であった。 マリアはその彼女とまったく同じタイプのビキニを着けて三歩後ろに付き従っているわけなの だから、否応なしにギャラリーたちの好奇の目に留まることになってしまう。 『……ううっ、穴を掘ったらもぐりたい気分ですよおっ』 手にしたパラソルをかかえたままに、顔を火のように赤らめてしまうマリアだった。残念なこ とに現在の彼女の肉体年齢は五十七歳。問答無用で更年期の閉経を迎えてしまっていた彼女の肢 体には残念ながらメリとハリとが失せていた。胸部の頂部よりも腹部のそれは前方にせり出して おり、臀部も腿肉の上に張り出して典型的な中年女性の体型になり果てていたのである。 『脱いだら凄い』の良い意味での見本がシズカであり、マリアは悪い意味でのそれであった。 そんな彼女の目に映る女ざかりのシズカのつややかな贅肉のついていない背中は、むしろ常識 外れな胸などよりも強くマリアの心に黒い情動を植え付けていた。 「さっ、それじゃあオイルをおねがいね、ば・あ・や」 浅黄色のレジャーシートの上にうつぶせに寝そべったシズカは水着のトップを解いて、輝く肌 をあらわにしていた。 「は、はい。かしこまりましたお嬢様」 言いつつマリアは両手に含ませたサンスクリーンオイルをゆっくりとシズカの背中に拡げてい く。 きゅっ、きゅっ、と弾力のある肌はマリアのその手が動くたびに軋んで卑猥な音を立てる。 「あ……はあ、いいわ、上手じゃないばあや。……私、気持ちよくなってきちゃったかも」 さりげない風を装ったギャラリーの男たちは皆、露骨に前かがみのぎこちない様子で、顔を赤 らめていた。それでも視線は釘づけである。悲しい男の性であった。 「さ、前もおねがいね」 ごろりと起き上って、両手で胸の先端だけを隠したシズカは、さらにマリアに対して過激な要 求をつきつける。 『おやめください奥様、みんな見てますよ』 ひそりとした声で口を尖らせるマリアに、 「いいじゃない。減るものじゃなし、それにこの解放感は癖になるわよ」 陶酔にとろん、とした眼差しのシズカは観衆に対して微笑みを返していた。 「さ、お前もせいぜい手を振ってやるくらいのことはしなさいよ」 「……で、できませんよ。そんな私、恥ずかしい」 「バッカねえ、それくらいのことは今どき七十のばーさまだってすることよ。ほら、あそこの少 年、しきりにこっちを振り向いて鼻息を荒くして、ううん、可愛いもんじゃない」 ご機嫌な様子で優雅に手を振るシズカ。 「……って、うわぁ! 奥様、前、前」 ぽろりん、とこぼれたのは、完熟の真夏の亜熱帯果実二個詰め合わせであった。 「どうです、良かったら僕らとあちらでビーチボールで遊びませんか」 三人連れだって現れたのは、社会人になりたてぐらいの年代の、見苦しくない程度の風采は保 った男たちであった。 「よしっ、合格」 即答のシズカはマリアの腕をむんずと掴んで男たちの誘いに乗っていた。 「いえいえいえ、おく……じゃなかったお嬢様。私なんかがご一緒したらそれこそ足手まと……」 シズカの目に酷薄な光が生まれていた。 「ええ、もちろん。ばあやもご一緒させていただきますとも。ううん、若い男の子たちとご一緒 できるだなんて、マリア感激ぃっ」 半ば涙目のマリアの様子に、うんうん、と満足げなシズカ。とことん鬼である。 マリアにとっては、彼女の本来の年代の女子にとっては異性とのこういった軽いお遊びという ものはむしろ望むところのはずなのだが、何しろ体のほうがそれについていかない。 「あわっ、たったっ」 膝まで押し寄せた高波に足を取られてマリアは思わず尻もちをついてしまう。 「はははっ、大丈夫ですか」 別に差別などない様子で男たちはマリアに接してくれる。もちろん、異性としての対象からは 全く視野の外にいるはずなのだが、それでも態度は友好的で、嫌みのないものだった。 「ええ、それでも少し年甲斐もなくはしゃぎすぎたようですね、すみませんが私はパラソルに戻 って一休みさせていただこうと思います」 シズカにそっと目配せをすると、彼女も別に渋る様子を見せなかった。 「それでは皆さん、お嬢様のことをよろしくお願いしますね」 手を振って見送ってくれる男たちを背に、マリアはとぼとぼと戻っていく。 疲れた、というのが彼女の本音であった。足場の悪い砂地では容赦なく体力を奪われるものな のだと思い知らされた感がある。 そして、強い日差しに飛び込んでいったために、肌が少しひりひりするのだ。無論、キャップ 被って、も上からはパーカーを羽織って対策はとっていたものに、露出した手足の肌には痒みを ともなった痛みが感じられていた。 『……はあ、たった一時間くらいしか、遊んでなかったはずなのになあ』 息が上がっているのだった。シズカや他の三人には何も疲れた様子など見られなかったはずな のに。 彼女にとってショックだったのは他にもある。それは、シズカが男たちに対して自然な対応で 接していてまるで実年齢を感じさせなかったことである。むしろ、マリアの方こそ、会話に上手 く乗り切れずに男たちとの温度差を感じてしまうのだった。 『……これじゃあ、本当に私、心までおばあちゃんだよ』 こんな状態で、もしも誰かを好きになってしまったのなら、自分はいったいその気持ちをどう 押し込めたらいいのだろうか。 パラソルの下で膝を抱えたマリアは、ぐすん、と小さく鼻を鳴らしていた。 彼女は、シズカのことを怨んではいない。むしろ、高額な母親の月々の治療費を全て肩代わり してもらった上にマリア自身の衣食住の面倒も見てもらい、そのうえに少なからぬお給金まで支 払ってくれているのだ。感謝さえしている。 お金の対価に時間を売ることは、労働に就く者がすべてしていることである。マリアはその時 間を一度に売ったのにすぎないのだ。 理屈では分かるのだ。しかし、心まではそうはいかない。 シズカの張りつめたあの美しい肌を輝く陽光の下で見てしまった時、自分の老いた素肌が好奇 の目にさらされているのを意識した時、マリアは息が詰まるほどの嫉妬心を覚えてしまったのだ った。屈託なく、まっすぐに育ってた彼女にして、はじめて自分の内部に生じてしまった醜い感 情であった。 『ああ、自己嫌悪だ。ああ、いやだ、いやだ』 光あふれる世界を自分の視界から遮断したくて、マリアは目を閉じて、それからゆっくりとま どろみの世界へと落ちていった。 マリアの目が再び開いたとき、世界はもう夕暮れに彩られていた。 「ようやく、お目覚めかい」 隣にはむっつりとした顔のシズカがいた。 「ふわぁ、申し訳ございません……お嬢様」 ゆっくりと首を横にするシズカ。 「いいのよ、もう。奥様で」 芝居が終わったことを告げつつ、シズカはマリアにビニールに包まれたままの小さな黄色い円 筒を差し出した。 「これ、あの子たちがくれたのよ。ま、私の美貌の戦利品ってとこよね」 それは、海の家で売っている焼トウモロコシだった。すっかり冷めてぺったりとビニールに張 り付いてしまっていた。 「一緒に食べましょ」 自分の分を取り出したシズカは、しょりぷち、と音を立ててモロコシにかじりついていた。 しばし、二人して無言の食事タイムであった。 「甘くって、おいしいですね」 いつのまにか、マリアの両腕には水でひんやりと湿らせたタオルがかけられていた。誰がやっ たのかは言わずもがなであったが。 「……ううん、こんなもんじゃなかったと思うのよね」 シズカは首を傾ける。 「トウモロコシってさ、もっと瑞々しくって、歯応えがあって、味わいがあったって思うのよ」 記憶とのギャップを口にするシズカだった。 「ええ、でも屋台のトウモロコシって、こんなだったと思うんですけどね」 どうせ、茹でてから冷凍したものを軽くあぶって出すだけのものなのだから、とは口にしない マリアであった。 「ううん、違うのよ。私の記憶が美化してるだけじゃない。きっと、あの時とは違うものなのよ」 シズカの目からは、過去に向けての視線が放たれていた。 「男の子たちだってそうよ、私が若かったころにはもっと強引で、付き合ってほしいっていう気 持ちをもっと直接相手に告げていたと思うのよ」 シズカと遊んだ三人の男たちが残していったものは、結局この二本のモロコシとメールアドレ スの記された紙片だけだった。あとは、あっさりと引き下がっただけなのである。 「それは、そう、奥様が高嶺の花に思われたからではないのですか? それに人数だって」 シズカは首を横に振る。 「違う、違うのよ。そうじゃない。男でも女でも好きな相手にはもっと強引に好きだと迫るべき なのよ。それは優しさなんかとは、もっと違う……」 シズカは口にしたモロコシにがじり、と歯を立てた。 「……こんな甘いばかりのものじゃなかったはずなのよ」 心に満ちた苦い潮に目を伏せるシズカだった。 帰りの電車はお互いに終始無言の二人だった。 行きは揚々、帰りは悲哀、楽しいはずのバカンスはなんとなく傷心の幕切れとなっていた。 夕映えの落日は海の向こうへと過ぎてゆく。 マリアは失ったものの本当の意味を再認識し、シズカは取り戻したと思っていたものに、実は 手が届いていなかったことを思い知らされた一日だった。 夏の夜の、ただじっとりとした不快な空気に包まれて、今夜は二人とも寝苦しい夜を越すこと になるのであった。
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/3996.html
64 :641,642:2015/04/05(日) 21 05 33 大陸日本歴1941年(転移先西暦1945年)10月10日 フィリピン マニラ 気温29度強。湿度70%超。天候は雨上がりの快晴。 一般人のみならず、鍛えられた軍人であっても茹だる様な暑さに包まれているフィリピン共和国の…『元』アメリカ合衆国植民地である…この都市の一角では、軍服やスーツに身を包んだとある『肌色の』男達が、額から汗を滴らせながら会議を行っていた。 「…本土からの各種物資の搬入は極めて順調です。海上護衛総隊のみならず、連合艦隊所属艦艇も一部動員した事により、輸送船団の損害は戦前より想定されていたよりも遥かに下回る物でした。皆無に等しいと言っても過言ではないかもしれません」 「『進駐地域』の治安関係やアメリカ軍捕虜に関してもコレと言った問題は発生していません。…食事が三食キッチリ提供され収容所に教会や野球場すら用意されているのに捕虜全員が未だに面喰っていましたが」 「現地独立準備政府との協議も比較的順調に進んでいます。ただ…やはり不信感と言いますか、疑念は未だに晴れる様子は見られませんので、今後とも私達外交官や官僚のみならず『進駐軍』に際しましても、出来る限り問題を起こさない様に鋭意努力をお願いいたします」 元は『白肌の』男達の根城だった此処を占拠しているのは、南方進駐軍フィリピン方面隊に所属している陸軍高官と、その陸軍への輸送船団護衛を担当している海軍所属の将官。そして現地独立勢力との交渉等に当っている本土の内務省や外務省等から派遣された官僚たちである。 「…要約すれば、事前に想定されていた物よりも遥かに順調に『一時的』統治体制が整ってきている、と言う事か。一時はどうなる事かと思ったが、取り敢えずは重畳…と言えるかな」 そしてそんな彼らを取り纏めているフィリピン進駐軍司令官である、本間 雅晴中将。 大陸日本陸軍と言う、分母が増えたが為に史実列島日本以上に各種英才やエリートが集うこの組織の中でも随一と言える極めて豊富な教養や国際法の知識、海外駐留の経験を持つこの男を、夢幻会は信任していた。 彼は転生者では無い為に夢幻会に所属こそしては居なかったが…実質全世界との戦争と言う非常事態時に…彼の日本陸軍内でも広い視野を持つ将官を後方にほったらかしにする贅沢が許されなかった為、夢幻会の尽力にてこの『フィリピン方面隊進駐軍司令官』の任務を拝命した経緯がある。無論そんな裏事情は本人には与り知らぬ事ではあったが。 …ウェーク島沖海戦において、一昼夜に亘って日米両海軍が自分たちの常識の外に存在した想定外の化け物相手の戦闘で悲惨な事になっていた頃、東南アジアでは日本陸軍と東南アジア駐留の連合軍による連戦に次ぐ連戦が行われていた。 65 :641,642:2015/04/05(日) 21 08 20 フィリピンでは『偉大なるマック』ことダグラス・マッカーサー率いるアメリカ、フィリピン連合軍。 インドシナやシンガポール方面ではインド兵だけでは無く、アンザック軍に加え歴戦の本国兵も多数在籍していたイギリス軍。(フランス兵の大多数は本国に引き上げており、実質的脅威は余り無かった) 夢幻会チートによって憂鬱二式小銃や憂鬱三式戦車が早めに実戦配備されている日本軍に取って見れば、東南アジア駐留の連合軍装備は自分たちより大よそ一,二世代前の装備で有る為、戦前の想定ではそこまで苦労する事は無いだろうと考えられていた。上陸前に海軍によって連合国の航空戦力が無力化された事も有り、余計に楽観視されていた。 …結果から延べれば、日本軍は東南アジアの制圧に成功する。 …その代わりに、事前想定よりも(許容範囲内とは言え)大幅に時間の消費と犠牲を連合軍に強要される羽目にあったが。 確かに装備は日本の方が格上ではあった。その点に関しては連合軍捕虜が認めた事から確実に格上だったのだが…やはり、ウェーク島沖海戦で、海軍の水上砲戦部隊が露呈してしまったように、戦闘開始後から終結するまで徹頭徹尾、実戦経験不足が日本軍の足を引っ張り続けていた。 上陸直後の緒戦では…日本軍を侮って…不用意に接触してきた有力な敵軍を、自分たちの強力な火力によって撃破する事に成功し、初の実戦で不安だった兵員各員の士気を高める事が出来たのだが…連合軍がその情報によって戦前で練られていた安易な決戦から、連合海軍が日本海軍を撃破し、後方を遮断するまでの徹底的な遅滞戦術へと方針変更してしまったのが、日本陸軍の苦闘の始まりであった。 何処か教科書通りの動きの部分が多い日本軍を、多種多様、ありとあらゆる奇襲戦術やトラップ祭りで足止めし、隙を見て時には押し返す… フィリピンでも、インドシナでも、一言で纏めれば上の様になる連合軍の奮戦の前に、…装備は一流、連度は二流と戦後に某新聞社に揶揄された…初陣の日本陸軍の進みは、始めの頃は遅々として進まなかった。一応前世で実戦経験のある夢幻会員も多数陸軍に所属してはいたが、軍団規模の兵員数の前では根本的に数が不足しており、最終的に常時砲爆撃で敵の居そうな所を吹き飛ばしながら慎重に進軍すると言う…ちょっと『カッコ悪い』戦闘になっていった。 だがまあ、カッコ良かろうが悪かろうが、戦争と言うのは勝った物勝ちである。兵器の質並びに数で劣り、連合国海軍の敗退の一方で士気の低下した軍隊が、制空権を確保し物量と装備に優越した軍隊相手に勝つのは流石に無理であり、インドシナ全土にシンガポールやマレー半島、そしてフィリピンの制圧に成功し、連合軍の多数の捕虜を獲得する事が出来た。そして…その捕虜の中には『ダグラス・マッカーサー』の名前も有った。 66 :641,642:2015/04/05(日) 21 10 55 そしてフィリピン制圧後の統治についてだが…この件に関しては、案外スムーズに進行した。 夢幻会員のサポートや誘導が有ったのも事実だが、基本的に『植民地?要らないよそんなの。自分たちは友人が欲しいのであって下僕なんて一切望んでいない』…と言うのが日本人の本心からの総意であり、治安を回復した後にフィリピン独立準備政府と会談し、独立の為の援助や協力を惜しまない旨を伝え、そして彼らとの約定通りの物資を多量送りつけた事も有り、フィリピン市民の生活は(戦時中のクセして)とても安定した物となっていた。 因みに約定通りの支援を行っているのに何故フィリピン人からの疑念や不信感が払拭されないのか…と言うのは、単純にアメリカ軍を打ち破れるような国家が至れり尽くせりな支援を、それも大した対価(兵員、物資要求等)も求めずに行っているからであった。今の今まで白人勢力に搾取されてきた過去が、白人っぽい人間も混ざっている日本からの『善意の』援助に対して戸惑わせていたのである。 日本側としては、これから先、連合国空海軍(主に米空海軍)相手に長期間殴り合う事が確定事項化している為、前線で戦っている最中に後ろで問題が発生されたら困るし、それにこの世界にとって『新参者』の自分達側に立ってくれる国家が一国でも必要だったためである。日本人的御人好しさが全面発揮された事も否定は出来ないが。 そして支援の為の物資や資源に関しては、全くと言って問題は無かった。今戦争での苦境は、転移前の世界で長期間平和だった事による軍事力不足の為だったが、その代償に国力は(MMJ軍団が頑張った事も有り)並みの超大国程度では比較対象にならない程に膨大であり、フィリピンへの援助『程度』、後方の安定の為を考えれば、大した出費では無かった。 …とまあ、フィリピンに関しては割合順調に各種スケジュールを消化しつつあるのだが、インドシナやマレー半島、そして続けて海軍陸戦隊や空挺部隊も動員して間髪入れずに制圧出来たインドネシアに関しては、かなり面倒な事態が発生していた。 大日本帝国 東京都千代田区永田町 某所会議室 「…マレ-にもインドネシアにも、国家樹立の為の核になれる独立運動組織が居ないだなんて聞いていないぞ。と言うかスカルノとかハッタとかが見当たらないんだが…」 「日本や、日本に準ずる国家が一度たりとも現れなかったからですね。『有色人種は白人に絶対に勝てない』…と言うのが本能レベルで刻まれてしまったようで…オランダやイギリスからの弾圧もあって、独立運動の芽は徹底的に摘み取られた様子で…」 67 :641,642:2015/04/05(日) 21 13 31 「…てことは何か?もしかして日本がマレーやインドネシアが独立出来るまで一から十までずっと育て上げなきゃアカンくなるのか?」 「…あ、いえ。今報告が入りました。インドネシアに関してはかなり小規模ですが、独立運動組織と接触に成功したとの事です。…ですが、マレーに関しては報告が一切ありませんので、恐らくそうなるでしょうね…。」 「…なんという事をしてくれたのだ、連合国…。連合軍との戦争をしながら進駐地域の育成も行わなければならないなんて…もしやコレも連合国の計算された物なのか?」 「いや、ただ単にオランダやイギリスの負債をこっちが支払わされているだけでしょう」 …史実以上に有力な戦力を誇る連合国軍を、植民地統治下に置かれていた住民の目の前で多数撃破してしまったばっかりに、住民総出の大歓迎の後、殆どそのままの流れで史実と同じく『有色人種の希望の星』の役割を押し付けられた大日本帝国。 幾ら膨大な国力を誇るとは言え、『疾風』や『憂鬱三式弾道弾』、そして『核兵器』その他諸々の開発を行いながら、それに平行して…『史実』でも『憂鬱』でも『戦後憂鬱』でも経験した事の無い…自国の『一時的』統治下にある全地域に対して大規模支援をする事は、流石にそう軽い負担で済むハズも無く…そしてその事は関係する部署の仕事量を激増させ、多数の官僚へ頭髪と血管、そして胃腸に対する多大なる負担を与える事となった… 「…そういえば、インドネシアでは史実通りに『ジョヨボヨ王の予言』がされていた様子で、日本軍の進駐に反抗、反対する物は華僑を除いて存在していないですし、軍の育成は少しずつではあるも順調に進んでいるそうですよ」 「今のインドネシア…と言うか東南アジアに足りなくて必要なのは軍人よりも官僚だ。いや、まあ確かに両方足りない…と言うかゼロからの育成になるのだから分からなくも無いんだが…」 「まあどちらにしても、軍民官関係なしに苦労する事には変わりありませんけどね」 『有色人種の未来と希望が生まれた時』 後世にこう表現された、第三次世界大戦『日本側名称:太平洋戦争』での日本軍による東南アジア進駐と大規模支援だが、戦争中に複数回発生した華々しい決戦の裏で、多数のスーツ姿の男たちが血反吐を吐きつつ現地勢力と共に『新国家建設』と言う、先の見えない地獄の戦いを繰り広げていた事は…正直結構地味な部分も多かった為に、日本では時々公共放送で流される位で、戦後の戦記等で語られる事はあまり無かった。いと哀れ。 68 :641,642:2015/04/05(日) 21 14 52 投稿終了に御座いまするー。 そしてスミマセン寝させて頂きます(´・ω・`)
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/3407.html
597 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 06 35 【ネタ】瑞州大陸転移世界徒然点描4 布哇の領有と久世寿臣 日本人がハワイへの入植を果たした際、意外とスムーズに進んだ。 その理由は様々だが、ハワイに起こった異変故に、ハワイの現地勢力が生存のために日本に飲み込まれるしか 無かったというのがもっとも大きな要因と言えるだろう。 では、ハワイ島に起こっていた異変とは何だったのか? 簡単に言えば、大陸の転移に伴う気候変動だ。これは、ある意味瑞州(オーストラリア)に起こっていたこととほぼ同じだ。 ハワイがなぜ温かいかといえば、概ね北もしくは北西から流れる暖流の影響がある。加えて、太平洋に浮かぶが故に気候の 区分がそうなったからと言える。だが、瑞州の転移は全てを壊した。 まず変化したのが海流だ。神の視点から見れば、瑞州は黒潮の北上を推し進めるようになった。 瑞州と日本列島の間を抜けた暖流は北上してアリューシャン列島を温め、アラスカ海流へと一部が流れ込む。 そこで十分に熱を放出しきった海流はそのまま南下する。すると冷えた海流となって丁度ハワイへと流れ込む。 ギリギリ新金州にならば南太平洋海流の恩恵を受けられるが、よりダイレクトに受けるのがハワイ島だった。 本来ならば北西から流れ込むはずの温かい潮の流れは、瑞州大陸によってほとんど防がれてしまった。 さらに厄介なことに、転移の発生が年末であったことが拍車をかけた。ハワイは意外かもしれないが雪が降る。 それは主に高い山に限られるのだが、それでも雪を降らせるのに十分な冷気ということになる。 史実の遠い未来においては異常気象もあってなのか雪が降り氷点下にまで下がることがあったほどだ。 その為に、転移直後のハワイ島はいきなり冬の猛威にさらされた。 まず起こったのは気温の低下による作物の死滅だ。多くの植物が体験したことのない気温の変化によって大きく弱り、 おまけに雪が平地でも降って冷え込んだ。更に気温が冷えたことで、それまで無縁に近かった病気が俄かに勢いづいた。 後の幕府の調査によれば、住人の4人に1人の割合で風邪か肺炎に近い病気にかかっていた可能性があるという。南の 島であるが故に、そういった病気に対する抗体を持つ人間はほとんどいない。隔離されているが故に、外部から病原が 持ち込まれないというメリットと同時に、外部から抗原が持ち込まれないというデメリットが生まれていたのだ。 これによってハワイ島の住人の1割から2割が命を失ったか、肺などに重大な病気を抱える羽目になったようである。 さらに不幸なことに、これは冬が終わっても続いた。流石に冬のようには冷えないのだが、平均気温は間違いなく下がった。 明確な記録はないのだが、それまでよりも5℃は間違いなく下がっており、場合によってはそれ以上冷えたようである。 当時の衣服は常夏の島に相応しい、所謂ワンピースのようなものか、あるいは上半身裸というのが主流だったようである。 ムームーという服もあるのだが、一説によれば西洋から持ち込まれた物であり、転移発生時にはどうやら存在しなかったようだ。 転移の発生に伴って長袖などが登場したようである。 だが、これが致命的な影響であったのは言うまでもないだろう。栄養という概念の有無が疑わしいこの時代において、 特に乳児や子供が風邪などにやられないためには、抵抗力や体力をつける必要があってもそれを実践できるかは妖しい。 そして、これによって族同士の争いが勃発した。元は12世紀以来アフプアアという制度が定着し、族長の采配によって 秩序が構築されていたのだが、命の危機というものに面した時にそれは無視された。 瑞州大陸転移から十数年は、しばらく生活しやすい土地の奪い合いが起きたことが、ハワイの伝承に残っている。 598 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 07 43 しかし、ハワイの住人達も座して滅びを待つはずもなかった。 推測によれば、1630年代には西側に転移してきた島、史実ではニュージーランドと呼ばれた島へと少数の人間が逃げ込んでいた。 幸い、ニュージーランドには肉食で人の脅威となりうる動物は存在しなかった。しかしながら、当時集団での移住は難しく、 精々食料などを求めて渡航が行われる程度であったようである。 さらに時代が下って1660年代には本格的に移住が始まり、史実で言えばニュージーランドの北島へと一部が移住した。 数は多くはなかったのだが、それでも安息の地を得たことは言うまでもない。かなり移住までに時間はかかったようで、 一説によれば数百人規模の村が沿岸沿いに形成され、沿岸沿いに集落をいくつか形成していったようである。 少なくとも、彼らにとって故郷よりも深い森というのは恐れの対象だった。 人口が安定して増えてきた1700年代初頭。人口がおよそ8万人前後にまで膨らみ、人々は山への進出を、つまり 内陸への進出を始めた。この進出は緩やかに進み、ハワイの住人たちの生活圏はニュージーランドの東側を3分の1ほどに まで広がっていた。漁業が大きなウェイトを占めながらも、内陸での耕作も進み、転移後の病気の流行によっていびつに 歪んでいた人口ピラミットもかなり改善していた。 そんな彼らを日本人が見つけ始めたのは1720年からの事だったとされる。 開拓の先遣隊が史実のタスマン海を超え、後の新金州南島を発見し、周辺を探検した際に元ハワイの住人たちを見つけたのだ。 当初は気にもかけなかったようだが、本格的に入植がはじまった1740年代に、新金州の南を回って探索を行った際に 最初に接触があったとされる。明らかに日本で使われている船とは異なる形の船で、所属などを表す旗が掲揚されていないなど 違いがあったのが確認されたのだ。そして1748年に新鱒町、その前年の1747年に史実のウェリントンに到達したことで 本格的に交流が始まった。当時の人口はハワイ人の方が多かったのだが、それも西部から日本人が次々と移住してきたことで あっさりと追い抜いてしまった。ここで夢幻会はアボリジニとは異なる言葉と文化を持つ彼らが、ハワイからやってきたのだと 理解した。遅いと思われるかもしれないが、確証はなかったのだ。また、夢幻会が未来からやって来た、あるいは生まれ 変わっているというのは公になっておらず、以前述べたように行ったこともないハワイのことを知っているのはあまりにも 不自然であるため夢幻会も地図には載せていなかったためだ。 599 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 08 52 日本人と新金州人(当時はハワイ人とは分からなかった)とのコミュニケーションがとられるまでそれなりに試行 錯誤を必要としたが、ほどなくハワイ人たちが日本人側へと吸収されていった。元々の数が日本人の方が圧倒的であるし、 道具の進歩などがより進んでいたのは日本人であったためだ。日本人にしてみれば、瑞州開拓時に吸収し100年かけて 瑞州系日本人というカテゴリーを生みつつあるため、大した混乱は起きなかった。加えて、瑞州だけでなく比州や蝦夷州(北海道) においてもアイヌ系として吸収を果たしていたので、大した苦労ではなかった。 こうして新金州人の案内もあり、1752年にはハワイ島へと日本人が渡航。 蒸気機関を搭載した船の就役もあって、ハワイ島には次々と日本人が入植を開始した。 この後に起こったことを分かりやすく言えば日本人による征服活動である。 新金州に移住していたハワイ人を援護するという名目で布哇を支配下に置いたのだ。技術や知識などだけでなく持っている 武器や住居などの根底からして異なるレベルの日本人にとっては、ハワイの敵対勢力を退けるなどたやすいことだった。 ほどなくハワイ島の首長であったカラニオプウが藩主として布哇藩が成立。カラニオプウが江戸で将軍に謁見し、国交を樹立。 幕府からの援軍と援助を得て、彼はカメハメハ1世が初めて成し遂げるはずであったハワイ島全島の支配をあっさりと確立した。 この当時のハワイの政治体制は当時の江戸幕府のそれを参考にしている。 カラニオプウが藩主(対外的に言えば国王)の座に就き、彼に服属した他の島の首長らが集まった首長会議が下にあり、 さらにその下に各行政機関が組み込まれた。この際、カラニオプウは首長間での婚姻や同盟関係の構築を禁止し、武装の 制限などを設けて、反抗勢力が出来るのを阻止する体制を生みだした。また、人員を提供させて布哇藩軍を成立させた。 幕府から鉄砲などを購入し、大型の船舶を揃えて国有の海軍陸軍を設立。幕府水軍との連携を行えるようにした。 幕府はこの首長会議に日本人自治州の代表者を送り、首長会議代表に就任させて、日本の意思を伝えていた。 まあ、藩主であるハワイ王は日本との間で婚姻関係を結ぶことが多かったし、首長会議に参加する首長たちが 日本とも積極的につながりを求めたことから言っても、根底の部分に幕府の意思が通っていたことは言うまでもない。 政治形態としては自治都市に近い形と言えるだろう。 ほどなく、日本の通貨や言語が輸入されて布哇に定着し、建築やインフラにも日本のそれが持ち込まれ始めた。 ハワイ風のアレンジや改変はくわえられていたが、概ね日本のそれを輸入したものだと、見る人によっては分かるだろう。 アボリジニを、この世界線における言い方としては瑞州人を飲み込んでいた日本人にとって、新金州人(ハワイ人)も 大した障害とはならず、日本人のグループの一つとして徐々に飲み込まれた。布哇藩(ハワイ王国)もまた、明治維新まで 脈々と受け継がれていき、明治維新後は大日本帝国布哇自治州を経て布哇県として編入された。 この際、ハワイ王の一族の扱いについては相応に議論を呼んだのだが、明治維新後はいわゆる華族として残されることになった。 ここら辺の事情も詳しく述べたいところだが、ここでは省略する。 600 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 09 57 さて、瑞州の転移によってその運命を変えられた偉人というのは海外にもいた。 史実においてハワイを訪れた人物の一人、キャプテン・クックことジェームズ・クックがその筆頭と言えた。 彼はオーストラリア東岸やハワイに到達した冒険家で、壊血病によって死者を出すことなくオーストラリアとニューギニアの 探検を成し遂げるという当時では考えられない偉業を成し遂げた。まさしく奇跡といえた。史実においては非業の死を遂げる彼は、 ヨーロッパ人の中で最初にハワイへと到達した人物として記録されている。 この世界線におけるジェームズ・クックは史実同様「メガラニカ」「テラ・アウストラリス」の探索に乗り出していた。 当時の考え方というのは、「北半球に大陸があるならば南にも同じくらいの大陸があってバランスをとっているのではないか」 というもので、南極大陸を中心に広い土地が広がっていると想像されていた。それが「メガラニカ」である。 金星観測にかこつけたこの探検の命令は、欧州諸国に先駆けてメガラニカを発見し領有したいという思惑があったようである。 しかしこの世界線においては残念ながらオーストラリア大陸やニュージーランドに到達することは叶わず、代わりとして オーストラリア大陸の位置に出現していた諸島を発見して領有を宣言する程度だった。因みにだが、この島は史実のミッドウェー諸島 であり、彼の命名によってサウスブリテン島と呼ばれることになった。 さて、このサウスブリテン島。クックも発見時に思ったことなのだがあまりにも狭かった。 面積は6.2平方キロメートルしかなく、オーストラリア大陸の消失に伴って荒れやすくなっていた南太平洋においては 些か頼りない島でしかなかった。だが、その価値はイギリスにとっては重要な目印となる島という意味では大きかった。 イギリスの目論見は、本国・ケープタウン・セイロン・インド。サウスブリテン(ミッドウェー島)を経由して インドネシアを迂回。そしてそのまま北上して太平洋上に存在するはずの瑞州(リキッドランド)に向かうというものだった。 地図上では間違いなく届くルートであった。ジェームズ・クックはこれにならってニューカレドニアとバヌアツに到達して 領有を宣言。現地で物資を補給したのちにさらに北上した。 なぜこのような面倒なルートを通ったのか。 ここには東南アジアからアンボン虐殺事件後に撤退したイギリスが、独自に交易路を確保したいという思惑があった。 当時スマトラ島などはオランダ領東インドで多くが占められ、マライ連邦を領有しながらもその立地は非常に危ういものだった。 イギリスは常にオランダからの侵攻に警戒しなければならなかったし、日本との交易にはマラッカ海峡を通過する必要があり、 必然的にオランダの目の前を通らなければならない。史実においてイギリスとの交易は既に途絶えているのだが、この世界では イギリスも交易を続けようと必死だった。必ずしも効率的とは言えない。だが、もしもの武力衝突に備えておきたい。 さらに、植民地争奪は日本の存在もあり史実よりも過熱しつつあった。東南アジアが日本との交易には必須だという 共通認識の拡大は、思わぬところにも響いていた。 彼の記録によればだが、彼はギルバート諸島とマジュロ島を経由してしばらく漂流。 そして北赤道海流やその周辺の天候に翻弄されながらもなんとか北上し、南須賀諸島近海まで到着することに成功した。 この際、クックはイギリス国籍を示す旗を掲げて日本の漁船ないし交易船にわかるようにして、それまでの隠密性を かなぐり捨てて進んでいた。これが功を奏したのか、南須賀諸島周辺を巡回していた幕府水軍麾下の海上取締方の船舶に発見され、 彼らの案内を受けることが出来た。これも、この頃の幕府がイギリスとの交易をある程度行っていて、所属などが互いに わかるように取り決めをしておいたのが 鮮華町には英語に通じる通訳がいたこともあり、彼と彼の部下たちは大きな驚きを以て迎えられた。 601 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 11 10 鮮華町で歓待を受けたクックは、現地の日本側の航海士などと会議を行って航路の確認を実施した。 当時の日本は布哇と新金州をあらかた開拓し終わり、内陸部への進出と開拓し終えた地域の再開発にいそしんでいた。 だが、それに並行して南洋諸島への入植も並行して進めていた。 これは将来的に敵対するかもしれないアメリカへの備えで、アジアへの進出を阻止するとともに、他の欧州列強が進出して 自国の勢力圏へ進出される拠点が構築されるのを阻止するためだった。つまり、遠い将来を見越した進出と言えるだろう。 進出先はオークランド島・パルミラ島・マリアナ・パラオ・北マリアナ・ミクロネシアなどである。これらは順次領有されて 実効支配が進んだ。支配といっても最初は監視のための基地が作られる程度ではあったのだが、徐々に貿易商や漁業関連での 進出も進められた。現地住民との混血家系は南洋系日本人として徐々に組み込まれていく。 閑話休題。つまり、既に南方への探索を試みていた日本と、日本よりもさらに南方の航路を通って来たイギリスの両者が 互いの航路情報を共有し合うことで、正確な海図の政策が可能となったのだ。日本としてもフィリピン以南つまり オーストラリア大陸があった場所がどうなっているかは不明だったし、イギリスも瑞州周辺の地図を欲しがった。 つまり、互いの利害が一致したと言えるだろう。 これによって、イギリス・ケープタウン・セイロン・インド・サウスブリテン・ニューカレドニア・ギルバート・ リキッドランドを結ぶ航海図をクックは書き上げた。その後クックは瑞州西部において瑞州将軍と瑞州探題との会談を行い(※1)、 さらに日本本土において江戸幕府将軍への謁見を果たした。クックは正式な外交官ではなかったが、彼が発見した航路を通じての 交易を検討するという確約を取り付けた。幕府はクックの類い稀な指揮能力を讃えて勲章を贈り、物資なども提供した。 クックは数か月日本国内に滞在したのちに、来た時と同じ航路を通ってイギリスへと帰還した。彼は自身の航海で その航路の有用性を証明してのけたのだ。 この際の日本の見聞を収めた『新約・東方見聞録(※2)』はイギリスに遥か東方にある日本への興味をより強くさせるきっかけとなった。 さて、クックについてだが、ハワイやオーストラリアに到達しなかったことなどを含めてかなり史実と剥離した。 その影響なのか、その後もかなり史実と異なる人生を歩んだようである。イギリスに帰国した彼は多くの業績を讃えられて 王立協会からコプリ・メダルを授与され、フェローにも選出された上に、なんとナイトの称号を王室から送られてしまった。 まあ、海外領土の獲得と日本との交易、そして長大な航海を無事に果たした彼は前人未到の偉業をなした英雄というべきであり、 彼が持ち帰った日本の物産や見聞・知識も誰にとっても喉から手が出るほど欲しいものだった(※3)のが影響したのだろう。 これには、帰国後に再び航海に出るつもりだったクックも困惑。周囲から生ける伝説として讃えられ、必死に引き留められた ために仕方なしに海軍を休職し、本国で航海士を育てる学校で教鞭をとることになった。 そして彼はそのまま50代まで教鞭をとった後に職(※4)を辞し、騒ぐ世間に疲れはてたためなのか瑞州へと引っ越した。 彼なりに考えて隠居生活ということなのだろう。日本風にアレンジされた洋食(※5)に慣れて舌が肥えていて本国で 旨と思える物が無くなったことと、これまた日本風のオーケストラ(※6)や音楽にはまっていたなどの理由があるとされる。 海の上だけではなくときには自らの足で瑞州各所を探検したり、時には自ら測量を行ったりと、年を取っていながらも かなり精力的に活動していたようである。60代を迎え、死が近いことを悟った彼は本国へと戻ろうとしたのだが、 船旅の途中で寄ったインドにて病没。探検家として名をはせた彼の最後は、史実とは異なりかなり穏やかな物だった。 彼の遺体は防腐処理を施したのちにイギリスへと運ばれた。また、彼の希望で遺髪は瑞州へと送られて埋葬された。 彼も、どうやら人生を費やして探検した瑞州にかなり思い入れがあったのだろう。 将軍は彼の死を悼みクックに対して『久世新金守寿臣』の名を与えて彼の業績をたたえた。また、彼が瑞州に引っ越したのちに 探検した史実キング島は彼にちなんで久世島と自然に呼ばれるようになり、後に正式に『久世島』と呼ばれるようになった。 もし、瑞州かイギリスを訪れることが出来れば彼の墓地を見ることが出来るだろう。 そこには英語と日本語で彼の名前と業績が並んで記されており、彼の偉業を末代まで伝えることになるだろう(※7)。 602 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 13 03 イギリスはその後にニューカレドニアとバヌアツ(ニューヘブリディス諸島)の本国化を推し進め、瑞州との交易を 行うための準備を迅速に実施した。日本もイギリスに合わせる形でギルバート諸島を領有。マーシャル群島と並んで 貿易の拠点として活用できるように法整備や海上取締方・海軍の人員増強などを勧めた。 以後、ニューカレドニアとニューヘブリディス諸島はイギリス領として編入され、史実と異なりフランスに取られることもなく イギリスの太平洋での拠点としてしばらく残り続けた(※8)。 そして、クックが伝えた瑞州・布哇島・新金州の伝聞は些か誇張を含みながらも諸外国にも広まった。 領有をと考えた国がいなかったわけではないだろうが、あいにくと既に布哇は日本の領土に編入されてがっちりと守られていた。 立地を見れば当然のことなのだが、布哇島は新金州と瑞州の目の前にあり、日本侵攻の楔としては有用でも、軍事的に維持するには 距離の暴虐にさらされる場所だった。地球の反対側に、日本の侵攻を受け止めきれるだけの軍備を維持するというのは この時代では無理だった。 幕府としてもハワイを手放すつもりは毛頭なく、布哇やその周辺の諸島を奪われないためにも海軍の増強や本国化を 推進した。その後もヨーロッパやアメリカから多くの移民者が押し寄せたのだが、ハワイ王国は付け入る隙を与えないように 慎重に対応した。事実、移民が増えていった1800年代には警察・消防・海軍・陸軍といった準備が整い、日本のそれを 見習い制定された近代的な法が発布されていたため、トラブルにも迅速に対応ができるようになっていたし、日本の勢力圏 ということもあって独立を煽るような活動はほとんど見られなかった。 因みに立憲制への移行はしてはいなかった。ここにはまだまだ衰えが見えない幕府体制をどうするかが夢幻会や 江戸幕府、そして朝廷でも悩んでいたところで、迂闊に立憲制への移行をすればそれへの介入を招くと判断されていたのも 関与していただろう。ともあれ、日本領となったハワイは概ね平和に発展していった。 虐げられることがないだけ、彼らはとても幸福と言えた。 603 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 15 08 ※1: 瑞州将軍は江戸幕府将軍の名代。瑞州探題は公家となった羽柴家(豊臣家)が世襲する名誉職。 どちらも瑞州の統治と開拓を担う重要なポストであった。 ※2 日本名では「新約・東方見聞録」英語タイトル「Holiday in the Liqid Land」。 瑞州の文化・風習をはじめ、日本の政治制度・支配体制・風俗・歴史・料理・文化などをイギリス人の視点から描き、 彼の体験談と個人の感想を交えながらも、開拓に熱狂する日本の様子を冷静に記している。 また、彼と部下たちが日本本土に向かうまでの旅の風景も克明に描いており、日本の視点から見て非常に貴重な資料と言える。 マルコ・ポーロのそれが憶測を交えた伝聞によるものだとするならば、こちらは確固たる見聞に拠るものである。 蒸気機関による産業革命・活版印刷技術・鉄道などによる交通網・国家運営のインフラ・ゴム製品など、イギリスだけでなく ヨーロッパ全体に、東の果てに暮らす文明人のことを大々的に広めるきっかけとなった。 象徴的な一文としては「ジパング(日本)には正しく黄金があった。欧州の黄金を全て差し出してでも得るべきものが ここにはある」というものもあり、どれだけ彼が衝撃を受けたのかを物語っている。 これは帰国した後のジェームズ・クックが、周囲に乞われて彼と彼の部下の日記帳の内容を再編して出版したという経緯があり、 初版は彼や船員の一部が知り合いや家族に配るために250冊程度刷られた。が、当然のように重版するはめになった。 その為、この初版の「新約・東方見聞録」は現代においてはすさまじい高値がついている。初版の中でも特にクック自身が 自らサインして知り合いと家族に配った63冊は正しくプレミアの付いた一品となってしまった。 彼としては別に出した報告書の方が驚かれただろうと思っていたのだが、報告書は非常に事務的であり難解なところも あったようで、彼はこれを出版した後に呼び出されて「なぜこっちを出さなかったんだ!」と説教を受けた。 ※3 東方からの物産を巡る投資はかなり熱が入り、相応に焦げ付きもあったようである。 数回ほど経済危機があったがインドが犠牲になったことで何とか国が傾くことは免れた。 ※4 名誉職を含めて海軍・民間・国など所属先を問わずかなりのオファーがあったようである。 彼は最終的に航海士養成学校の校長にまで昇進を重ねていた。ただの船員から出世したにしては正しく破格と言える。 ※5 夢幻会の介入があったため、幕府は海外からの気品をもてなす役割を持つシェフを揃えていた。 また、日本国内においても輸入された食材をベースに和風アレンジされた洋食が日本国内において流行っており、 それに魅せられたようである。 また、彼が生きた時代はイギリスにおいて産業革命が起こった頃で徐々に家庭の味というものが失われていく真っ只中で あったことや、長い航海で娯楽としての食事にかなり飢えていたことが日本食への印象を良くしたと思われる。 この世界線において、現代の食事を再現しようと精力的に夢幻会が活動した結果、葡萄や麦の輸入が行われ、 ワイン・ビール・エール・ウィスキー・パン・ピザ・パスタといった洋食に欠かせない食材が数多く生産されていて、 ジェームズ・クックは日本に居ながらにして欧州の味を楽しむことが出来た。 ※6 楽器の輸入を進めていたため、かなり洋楽が広まっていた。日本人向けにアレンジが加わっている。 音楽史的には、この頃から東洋クラシックが生まれ始めたとする説も見られている。 どうやら転生者の中には「歌ってみた」「演奏してみた」をどこぞのサイトで投下していた人物がかなりの数いたようである。 彼らが無駄に連携した無駄な動きで無駄に活動した結果、どこかで聞いた覚えのある曲が、無駄に洗練されて楽譜や楽曲 として残されていた。どのようなものであるかは想像に任せる。 『新約・東方見聞録』にも、彼は文中で何度、も数ページにわたってこの音楽のすばらしさを語っており、作詞・作曲家との 交流があったことが日記には記されている。ジェームズ・クックのみならず、日本に来訪した多くの外国人がこの音楽に 魅せられていった。 ※7 史実以上に有名になり、また日本においても知名度はそれなりにあった。 どこぞの聖杯を巡る戦争においては、彼もまたサーヴァント化された。 ※8: オランダが徐々に弱った後には無理にその交易路を維持する必要はなくなり、維持が面倒になったためなのか 後に日本へと売却された。どうやらイギリス式統治はそう長く持たなかったようである。 604 :弥次郎:2016/03/29(火) 00 16 20 以上となります。wiki転載はご自由に。非常に長くなってしまいすいません… 今回はハワイの領土編入と、本来ハワイに到達するはずだったジェームズ・クックのお話でした。 史実においても彼はメガラニカを探し、結果としてオーストラリアとハワイにたどり着いています。 この世界においては、征服者というよりは探検家としての面が強い結果となりました。作中に書いてはいませんでしたが、 クックが日本を訪れたのは1774年と考えています。史実でも1772年から1775年にかけてハワイの発見などをしていますので 概ね順当かと思われます。下手すると黒船来航よりも有名かもしれませんね、彼の来訪は。 またハワイの気候に関しては若干憶測が入っています。まあ本来やってくる暖流が遮断されますので、相当冷え込むのは 間違いないかと思われます。本当はハワイの人々がハワイから出ることもなく、すごく数が減ってしまうという展開も 考えましたが、ニュージーランドに逃げ込まないのもなんだか変なのでとりあえず入植してもらいました。 一応ハワイの住人も長い船旅の果てにハワイに到達したようなので、これくらいはできるのではないかと。 それと、少しだけですがこの世界における食事の情勢を載せました。 日本大陸世界にも匹敵するほど洋食の普及は進んでいます。 今後書いていくつもりですが、瑞州や蝦夷州(北海道)では麦・ジャガイモ・テンサイ・トウモロコシ・カボチャ・ サツマイモが生産されて一般化しますし麦食も普及します。パスタやパンというのは夢幻会も食べたいと思う食べ物ですしね。 なので、ジェームズ・クックをはじめとした西洋人には日本風の洋食が提供できるようになっています。 というのも、塩・胡椒・砂糖・味噌・醤油・唐辛子など一通りの調味料はこの時代にはすでに手に入るようになりまして、 肉食を禁ずる法令も半ば形骸化してますので、もはや遮るものは何もない状況ですから。 因みにスペイン経由でトマトが既に手に入っていますので、そろそろナポリタンが生まれます(真顔)。 イタリア人も呼びましょうか? 次はフィリピン情勢とついでに蝦夷州以北の開拓についても書いていきたいですな。 歴史を調べた結果、フィリピン周辺での思わぬ事実が分かりましたので、そこも正確に書いておこうと思います。 そうしたらようやく19世紀に取り掛かれますかね…いよいよ帝国主義の時代の幕開けです。 しかし、事前情報を甘く見て乗り込んでくるペリーさんは大丈夫でしょうかねぇ… 黒船自体が派遣されるかどうかも怪しいですけど。 とりあえずイギリス・オランダ・スペイン相手に磨いた外交戦術の展開と西洋方式でのOMOTENASIでしょう。 あと幕府水軍による観艦式もサービスしましょうか。 おそらくですが蒸気機関搭載の船舶の運用実績は日蘭世界に匹敵します。というか、産業革命をイギリスとほぼ同時に 実現してますので、下手に「交易プリーズ!」と乗り込んだら瑞州で大量生産される安価で良質な製品に国内市場が 流れ込んで超涙目ですな……おまけに日本は別にアメリカと交易する必要もないという。
https://w.atwiki.jp/dueloflegendwikidol/pages/720.html
ランクA ランクAプレイヤー情報&デッキリスト(エキスパートルール時)A・ストロング ローエングリン メティス レクトール卿 ゴルベリアス エスカフローネ ロードグラン 関連リンク プレイヤー情報&デッキリスト(エキスパートルール時) A・ストロング 情報:魔物統一の除去デッキ使い。 デッキ内容 ユニット(16枚) No022ペリュトン×2 No023ゴブリン×2 No321ザ・ビースト×2 No324一角狼×3 No466魔物の卵×2 No474サハギン×2 No476妖狐×3 マジック(24枚) No103精神の秘箱×2 No105未完のキューブ×3 No106封魔石の欠片×3 No259ソーマの烙印×2 No403破壊石Lv1×1 No404破壊石Lv2×1 No405破壊石Lv3×1 No406封魔石Lv1×1 No407封魔石Lv2×1 No408封魔石Lv3×1 No412生体転送×2 No551癒しの博打×2 No552命削りの博打×2 No582魔物の武具×2 ローエングリン 情報:竜統一の万能デッキ使い。 デッキ内容 ユニット(18枚) No215フェアリードラゴン×2 No358ワイバーン×2 No361アンデッドドラゴン×2 No512竜の卵×2 No513ディノニクス×2 No514プテラノドン×2 No516フレイム・サーペント×2 No517ヴィーヴル×2 No519毒蛇の王ニーズホッグ×2 マジック(22枚) No101癒しの聖水×2 No102命削りの水×2 No103精神の秘箱×2 No104心削りの石×2 No105未完のキューブ×2 No106封魔石の欠片×2 No113補充の水泡Lv1×2 No259ソーマの烙印×2 No290MP抽出の力×2 No412生体転送×2 No585竜の武具×2 メティス 情報:精霊統一の三色虎デッキ使い。 ユニット(17枚) No045ルナティック×2 No046スペクター×2 No196金虎のエレメント×3 No197白虎のエレメント×3 No198黒虎のエレメント×3 No490火界の死霊×2 No491シルバーン×2 マジック(23枚) No113補充の水泡Lv1×2 No259ソーマの烙印×2 No403破壊石Lv1×2 No408封魔石Lv3×2 No412生体転送×3 No552命削りの博打×3 No553精神の賭け箱×3 No557紅い未完石×2 No560紅い封魔片×2 No583精霊の武具×2 レクトール卿 情報:機械統一のLP単発削りデッキ使い。 ユニット(17枚) No054爾来×2 No055鉄の砲台×2 No056カラクリ武者×2 No210ロックマン×2 No211機械の戦士×3 No499自走爾来×2 No502フルメタル×2 No509キラーマシン×1 No510エインシャント×1 マジック(23枚) No102命削りの水×2 No103精神の秘箱×2 No113補充の水泡Lv1×2 No140攻撃転送球体×2 No252命削りの風×2 No259ソーマの烙印×2 No412生体転送×3 No552命削りの博打×2 No555緑の未完石×2 No558緑の封魔片×2 No584機械の武具×2 ゴルベリアス 情報:悪魔統一のMP削りデッキ使い。 デッキ内容 ユニット(18枚) No087ガーゴイル×2 No088潜む者×2 No091アークデビル×3 No237邪人形×2 No245デュラハン×2 No246悪魔の群れ×2 No389紅大将×3 No536ブレミュー×2 マジック(22枚) No104心削りの石×3 No122魂の呪縛×2 No259ソーマの烙印×2 No261生命の滅亡×2 No412生体転送×3 No435特攻の剣×2 No555緑の未完石×2 No558緑の封魔片×2 No567手札抹殺×2 No587悪魔の武具×2 エスカフローネ 情報:天使中心のMP回復デッキ使い。 デッキ内容 ユニット(20枚) No041フレアエレメント×1 No042アクアエレメント×1 No043アースエレメント×1 No044スカイエレメント×1 No078キューピット×2 No079エンジェル×1 No080ヴァーチャー×1 No228邪天使×2 No231パワー×1 No233ケルプ×1 No234セラフ×1 No333ライトエレメント×3 No367アークエンジェル×1 No370プリンシパリティ×1 No373ドミニオン×1 No533ソロネ×1 マジック(20枚) No103精神の秘箱×2 No105未完のキューブ×2 No106封魔石の欠片×2 No109攻撃強制の原石×2 No113補充の水泡Lv1×2 No253精神の宝箱×2 No259ソーマの烙印×2 No410生命吸収×2 No424天使の手引き×2 No586天使の武具×2 ロードグラン 情報:魔人中心の万能デッキ使い。 デッキ内容 ユニット(20枚) No003ソードダンサー×3 No005混沌の使者×3 No011覆面死霊術士×2 No054爾来×2 No152忍者×3 No158エクスキューター×2 No309ファントム×3 No456光の巫女×2 マジック(20枚) No103精神の秘箱×2 No114ナイトの紋章×2 No259ソーマの烙印×2 No261生命の滅亡×2 No274絶対防御×2 No290MP抽出の力×2 No412生体転送×2 No557紅い未完石×2 No560紅い封魔片×2 No581魔人の武具×2 関連リンク CPUプレイヤーデータ
https://w.atwiki.jp/odchange/pages/25.html
投稿日:2009/02/22(日) 部屋の壁は白く明るく、穏やかな静寂で満たされていた。 聞こえるのは若い女のなめらかな声のみ。 「――そして主はこうおっしゃいました。『三千億の悪魔に三度、 世界が滅ぼされようと、わたしは三度、世界と人間を 創り直すだろう』と」 「…………」 あくびを必死でかみ殺し、気のない視線を宙に向ける。 優雅な長い銀髪が光を反射して輝く帯を形作った。 「……姫様 !!」 突然の大声に思わずビクリとし、 オリヴィアは座ったまま声の主を見上げた。 「――あ、ああ。どうした」 「どうしたじゃありません !! ちゃんと私の話を聞いてらっしゃいますか !!」 「うむ、聞いているぞ」 「いいえ、嘘をおっしゃらないで下さい !!」 女の勢いに押され、座ったまま後ろに下がる。 椅子が傾き、王女は慌てて姿勢を立て直した。 妖精のように可憐な、小柄な少女である。 幼いながらも高貴な顔立ちを不満そうにとがらせ、 大声をあげる女を見つめていた。 「どうしたというのですか !! 以前はあんなに真剣に、お勉強に取り組んで 下さったのに、最近たるんでらっしゃいます !!」 立ったままで女は怒鳴り続ける。 オリヴィアほどではないが長い金髪を顔の横で二つに編み、 優美だがややきつめの顔は怒りで真っ赤になっていた。 ゆるやかな紺の修道衣で体型はわかりにくいが、 体は細く肉づきもあまり良くないようだ。 普段の禁欲的な生活が、見た目からもうかがえる。 「落ち着け、シスター・エリア」 「これが落ち着かずにいられますか !! 私は姫様の教育を陛下から仰せつかっている身、 ちゃんとお勉強していただかねば困りますっ !!」 「わかった、わかった――」 結局、散々お説教をされたオリヴィアだった。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ……真円の黄金が天に輝いている。 太陽には及ばぬまでも夜を照らすまばゆい光。 豪奢な寝室の窓辺で、オリヴィアは静かに夜空を見上げていた。 彼女は知っている。陽には陽の、陰には陰の役割があることを。 「――姫様の姿であっても、わたくしは魔導に生きる者。 今さら神の教えを受ける事はできぬ……」 誰にともなくつぶやく。 脳裏に浮かぶのは自分を怒鳴りつけるあの修道女。 あの娘をこのまま放置するのはオリヴィアの矜持が許さなかった。 「……神は何もしてくれぬ。この世を支配するのは剣であり魔。 わたくしはそうやって力と、この姿を手に入れた」 触れればガラス細工のように壊れてしまいそうな繊細な手で、 これも妖精が編んだ銀織物と見紛う白銀の髪を撫でる。 いずれも、自分の生と共に与えられたものではなかった。 彼女の、いや彼自身の力によって奪い取ったものだ。 この体の魂は卑しい娼婦の体に封じ込められ、今はどことも知れぬ。 ひょっとすると、もうこの世にいないかもしれなかった。 「――そうだな、それがいい……」 何かを思いついたように、整った可愛らしい口をニヤリと歪める。 「……フフフ、クックックック……」 オリヴィアの邪悪な高笑いが聞こえた者は誰もいなかった。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 満月の下、街も喧騒が消える夜更けを迎えていた。 やがて夜が明ける。酒場も娼館も店じまいの時間だった。 一日で最も冷える頃合だが、慣れてしまえばどうという事もない。 「――ふう」 彼女は口元に杯を傾け、残りの酒を一気にあおった。 短く切り揃えられた、炎のように真っ赤な髪はこの国では珍しい。 若々しい肌も濃い褐色で、普段からよく人目を引いている。 「今日もお疲れ様でした、ローズさん」 テーブルの向かいに座った女がローズを労う。 彼女と同じくらいの短い栗毛の髪を持つ、化粧の薄い女だった。 かなりの美人である。ここで働く女なら当然の事だったが。 「……ふん」 大きな胸を強調するようにゆさゆさ揺らし、相手を見る。 ――くそ、やっぱり負けてやがる。 栗毛の女が持つローズ以上の爆乳を見つめて、彼女は心の中で吐き捨てた。 ローズと違って向かいの女は飲んではいないようだ。 考えてみれば、こいつが酒を口にする所を見た事がない。 「……あんたは不思議な女だよ、ハンナ」 沈黙がどうも気まずくなって、ローズは言葉を続けた。 「そんだけ男を惹きつけるカラダを持ってる癖に、 話してたら何でかわかんないけど、 ちっこいガキに思えてきちまうんだよね。 それもその辺の悪ガキじゃない、どっかのお嬢様みたいだ。 真っ直ぐで賢くて、そう……純真、って言うのかね」 彼女もこの道に生きる女、ハンナに対抗意識がない訳がないが、 この娼館の人気ナンバー1であるこの女を見ていると なぜかそんな事がどうでもよくなってしまうのだ。 「ひょっとしてあんた、貴族のお妾さんか何かだった? いや、何となくそんな気がしたんだけどね」 「――いいえ」 問われて、栗毛の娼婦は首を振った。 「わたくしは、ただの商売女ですわ。 ……それも、とっても卑しくて下品な――」 やや下を向いたその整った顔は、少し寂しそうに見えた。 「――そうかい」 それ以上は深く追求せず、ローズは手の杯をもてあそんだ。 娼館の女には、裏話の一つや二つ当たり前である。 無理に聞く必要もない。ましてや競争相手なのだから。 「じゃ、お疲れさん」 「……ええ、ではまた」 満月が西に傾く中、ローズは一人で歩いてゆく。 この時間は人もほとんどおらず、必ずしも安全ではないが、 いつもの事であるので特に気にはならなかった。 褐色の熟れた肉体も、今はコートに包まれ見る事ができない。 コツ……コツ……。 ハイヒールの音だけが明け方の近い通りに響く。 「――――?」 と、その音が突然途絶えた。 かがり火と満月が、道の向こうの人影を照らし出している。 「……誰だい?」 こちらを向いて立ち止まっているその小柄な影に、 ローズは用心深く問いかける。 「娼婦か」 ――さらり、と影から伸びる髪が風に揺れ、 月の光を映して金に銀にときらめいた。 おとぎ話に出てくる妖精を思わせる、美しい少女だ。 「ちょうどいい、お前にしよう」 「? おいおいお嬢ちゃん、こんな時間に危ないよ」 とても子供が一人歩きする時間ではない。 しかも相手が着ているのは高そうな純白のドレス、 まるで誘拐して下さいと言わんばかりである。 「…………」 少女はローズの言葉を聞いていないのか、 一人でうなずきつつこちらを見つめている。 自分がおとぎの国に迷い込んだような錯覚に陥り、 彼女は白いドレスの少女をにらみ返した。 「……何だってのさ」 訳がわからない、という顔である。 だが、銀髪の妖精はこちらを見つめたまま動かない。 ――疲れてるのに、こんなガキと関わってられるか。 ローズは再び歩き出し、少女の横を通り抜けようとした。 異変が起きたのはその時である。 「―――― !?」 突然、影の中から現れた黒い煙に驚くローズ。 こちらに伸びる漆黒の気体は、まるで意思を持つように 彼女の豊満な肉体に絡み付いてくる。 「……な、何だいこりゃあ !!」 得体の知れないガスに危険を感じ逃げようとするが、 既に煙はローズの口や鼻に入り込んでいた。 (う……) 傾く視界に、薄れゆく意識が重なる。 糸を失った人形のように、彼女の体がくずれ落ちた。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 朝に寝て、昼過ぎに起きる。 それが今のハンナの生活だった。 ――ドン、ドンドン……。 「ん……」 激しく叩かれるドアの音に目を覚まし、寝床から起き上がる。 一筋の栗色の髪がうなじにかかり、唾を飲むほど艶かしい。 狭い部屋だが、女一人には充分な広さだろう。 最低限の家具しかない殺風景な空間に、 卓上に置かれた花瓶の花が唯一の彩りを添えている。 「はい――?」 濃いピンクのネグリジェの中では巨大な双丘が、 ぶるぶると下品に揺れる。 長い生足を露にしたままでハンナは戸口に立った。 「――ハンナぁっ !!」 「きゃあっ !?」 ドアを開け、飛び込んできた女に押し倒される。 ハンナの寝ぼけた瞳には、若い金髪の女が映っていた。 ゆったりとした紺の衣が、神に仕える清らかな娘である事を示している。 その、ややきつめの美しい顔立ちに、彼女は見覚えがあった。 いや、それどころかとても懐かしい――。 「……シスター・エリア !?」 あまりの事態に取り乱したが、エリアを家に迎え入れ ハンナは少しずつ話を飲み込み始めた。 「……では、あなたはシスター・エリアではなく、 ローズさんだとおっしゃるのですね」 「そうなんだよぅ……」 半泣きの顔でうなずく修道女。歳はハンナより少し下くらいだが、 年齢では説明できないほどの体格の差が二人にはあった。 ぺたんと平らな修道女の胸の真向かいには 肩こりを起こしそうな大きさの、形のいい爆乳が鎮座している。 「夕べ、帰ろうとしたら、変なガキに会って…… いきなり眠くなって、起きたらこのカッコで城の中にいたんだ。 鏡見てもまるっきりアタシじゃないし、 それで、訳もわからず逃げ出して、ここに……」 途方に暮れた声で言う。 「そうでしたか……」 彼女が見た銀髪の少女とは、まさか自分の体だろうか。 だが深夜に王女が一人で抜け出すとも思えない。 そしてシスターと入れ替わったローズ……。 いくら賢いとはいえ、幼いハンナの頭には手に余る難題だった。 もちろん彼女は、魔導師が自分の肉体を使っている事など思いもよらず、 あのままハンナが王女を演じているものと思っている。 「うう……アタシどうしたら―― !!」 彼女の目の前でシスターはわんわん泣き出した。 いつも厳しかったエリアのそんな姿を見るのは 新鮮な体験だったが、笑い事では済まされない。 いわば、彼女も自分と同じ被害者という訳だ。 「ローズさん、泣かないで下さい。きっと元に戻れますわ」 根拠などまるでないが、今はそう言うしかなかった。 「だって、だってだって……」 エリアは泣きながら修道着を脱いだ。 白く清潔そうなブラとショーツが露になる。 「……ほらこの胸……ぺたんこじゃない……。 お尻も薄くて使い物になんないし……。 処女膜あんだよこの歳で !! 信じられるっ !?」 「は……はあ……」 自分にも他人にも厳しい禁欲的なシスターだ。体は痩せ、 女としての魅力はハンナとは比べ物にならない。 「何でアタシがロザリオなんて 持って歩かなくちゃいけないんだよう……うう……」 「お、落ち着いて下さい――」 「……落ち着けだってえ?」 険悪な眼差しがハンナに向けられる。 「あーあ、あんたはいいわよねえ。こんなデカい胸しててさ」 「……きゃあっ !?」 泣きながら掴みかかってくるエリアを止める事もできず、 ハンナはしばらく体をいじられ続けた。 とりあえずエリアは自分の、ローズの家に帰った。 だがもちろん娼館で働ける訳もなく、しばらく休む事になる。 「本物のシスター・エリアはどこに行ったのかしら……」 ハンナは心配したが、娼婦の体をした修道女は 夜の街にも娼館にも、どこにも姿を現さなかった。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ……シスター・エリアがいなくなった。 その知らせにオリヴィアは人知れず笑い声をあげ、、 娼婦と入れ替わった哀れな修道女を嘲った。 「ククク……」 優美な口元を邪悪に歪め、王女が微笑む。 「これであの女も、姫様と同じく娼婦の仲間入りという訳だ。 卑しい生活の中、神の救いなどない事を思い知るがいい……」 話によると、娼婦の魂が入ったエリアは明け方、 自分から城を出て行ったらしい。 大事な仕事を放棄したあの女はクビとなり、 オリヴィアの教育係には代わりの者が来るはずだ。 小憎らしいあのシスターでなければ誰でもいい。 「クックック……ハッハッハッハ……!」 繊細な長い銀髪をなびかせ、オリヴィアの高笑いは続いた。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 数日した昼過ぎ、買い物に行こうとハンナが身支度をすると、 またしてもエリアがやってきた。 「ローズさん…… !?」 あまりの驚きに、栗毛の娼婦が声をあげる。 「……へへ、やっぱりアタシはこうでなくっちゃね」 硬そうな黒い革のブーツと、大きな毛皮のコートを 身に着けた修道女がそこにいた。 ゆるく曲線を描く口には濃いルージュがひかれ、 大きく前の開いた、布地の少ない黒の衣装からは 発育の悪い貧相な胸がのぞいている。 以前の清楚なシスター像とはほど遠い、けばけばしい ド派手な格好をしたエリアに、ハンナの口が塞がらない。 ハンナは彼女を家に上げ、再び茶を振舞った。 「――という訳でね」 へそを丸出しにした修道女が言う。 「また、店に戻る事にしたのさ」 「――え !?」 驚きの増した叫びをハンナはあげた。 この姿になった理由はわからないが、今までずっと娼館で やってきた自分が修道女などできるはずがない。 いくら細く痩せていても若い女の体には違いなく、 頑張れば何とか今までの仕事をこなせるだろう。 「――ま、一からやり直しって訳さ。 客も減るだろうけど、何とかするさね」 「はあ……」 今まで勉強を教えてもらった、厳しい堅物の修道女に 娼館の仲間になると言われ、複雑な表情をハンナは浮かべた。 だが、この様子では止めるだけ無駄だろう。 痩せてはいるがエリアは充分に美人だったし、 いつ元に戻れるともわからない。 ハンナのように、ずっとこのままかもしれないのだ。 「……わかりました。 それでは、これからもよろしくお願い致します」 「あいよ、じゃあ早速出かけようか」 「どこにですか? お仕事にはまだ早いですれけど」 意外そうに聞き返すハンナに、 金髪の修道女は営業用の笑顔を浮かべてみせた。 「――男を引っ掛けにさ。さっさと初めてを済ませておかないとね」 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ドアをノックする音に、オリヴィアは顔を上げた。 読んでいたつまらぬ書物を放り出して扉に向かう。 「……姫様」 侍女だった。新しい教育係が決まったので呼びにきたという。 「わかった、すぐに行く」 見かけは平静を装っていたが、内心では笑いが止まらなかった。 あの忌々しい教育係が、今は娼婦として 夜な夜な女を売っていると思うと、にやけずにはいられない。 新しい教育係もどうせくだらぬ退屈な輩だろうが、 偉そうに自分を怒鳴りつけるあれに比べればまだ我慢できるはずだ。 王女はにこやかに微笑んで勉強部屋に向かった。 「――はじめまして、オリヴィア様」 「な…… !?」 頭を丁寧に下げる修道女を見て、王女が驚愕する。 「このたび、姫様の教育係となりましたシスター・ローズです」 シスターはそう言い、燃える頭を上げた。 そのはずみで、豊満な一対の球体が修道着の胸元で揺れる。 顔を見る。濃い褐色の肌はこの国では珍しいが、充分な美人と言える。 紅もつけていない口を一文字に引き絞り、ニコリともせず 堅物そのものという雰囲気でこちらを見つめていた。 「私、この間まで卑しい娼婦だったのですけれど――」 真面目な口調でローズが話す。 「このままではいけないと、教会に行き神におすがりしたのです。 以前、神学を学んでおりましたため、 幸いにも司教様のお目に留まり、分不相応にも 姫様の教育係という大任を仰せつかりました」 「そ、そうか――」 馬鹿な。そんな馬鹿な。 ローズの話に相槌を打ちつつ、オリヴィアは密かに戦慄していた。 彼女の計画では、今頃この女は下賤な商売女として、 よがり声をあげながら男に抱かれているはずだった。 想像もできなかった事態に、王女の美しい銀の髪が震え 力なく白いドレスに垂れ下がる。 「既に前任の者よりお話は承っていますのでご安心下さい」 「う……」 「姫様には、特に神学を念入りに勉強して頂きます。 では早速、教典をご用意下さいませ」 地獄の再来に、オリヴィアの白い顔から血の気が引いた。 「――ほら、早く !!」 「なぜだぁああぁあっ !?」 少女の鈴の音の悲鳴が、空しく城に響き渡った。
https://w.atwiki.jp/odchange/pages/165.html
179 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 25 48 ID 0A7eVitK Be 白いボールが少女の手に弾かれて跳ね上がった。 ボールは眼下で黄色い声をあげる生徒たちから逃れるように舞い、 宙に綺麗な放物線を描く。 落ちてきたのは、ちょうど春奈のいる場所だった。 「春奈、こっちこっちっ」 チームメイトの一人が身構えて、春奈に声をかけてきた。 自分にボールを寄越せというのだ。 「う、うん、いくよ」 春奈は両の手を組んで、落ちてくる球に狙いを定めた。 コントロールにはまったく自信がないが、とにかく落とさないようにさえすれば、 あとは仲間がフォローしてくれるはずだ。 勇気を出して、腰の高さで組んだ手をボールに当てる。 幸いなことに、打ち上げた球は春奈の狙い通りの方向に飛んでくれた。 「オッケー。久美、頼んだわよっ」 春奈からボールを回された女生徒が、威勢のいい声と共に球を弾く。 高さも角度も完璧なトスだ。 そこに走りこんだもう一人の少女が、床を蹴って軽やかに跳躍した。 次の瞬間、ドシンと大きな音が体育館に響き渡り、 相手方のコートにボールが叩きつけられる。試合終了の笛が鳴った。 「やったあ、久美すごいっ」 歓声があがった。チームの皆が試合を決めた少女に飛びついて、 勝利の喜びを分かち合う。久美と呼ばれたショートカットの女生徒は、 少しはにかみながら嬉しそうに照れ笑いを浮かべていた。 「よかった、終わったんだ……」 春奈はコートの隅に立ち尽くし、小さな声でつぶやいた。 自分たちが勝ったことよりも、自分がチームの足を引っ張って 負けてしまわなかったことに春奈は安堵していた。 気が抜けたところで、全身を襲う鈍痛を思い出して顔をしかめる。 母から借りた三十八歳の肉体が、二十年ぶりの体育の授業で酷使され、 無言の悲鳴をあげていた。 (肩が痛い。脚も腰もズキズキする。立ってられないよ……) 陽子の体は日頃の仕事の疲労と運動不足がたたり、 春奈が思った以上に錆びついていた。 軽い気持ちで出席した体育館でのバレーボールが本当に辛い。 こんなことになるのなら、最初から大人しく見学しておけばよかったと後悔した。 「春奈、大丈夫?」 たまらずその場にへたり込む春奈のところに、久美が駆け寄ってくる。 返事をするのも辛かったが、これで授業は終わりなので、 いつまでもここで休んでいるわけにもいかない。 春奈は久美に肩を貸してもらい、ふらふらと立ち上がった。 「ありがとう、クミちゃん」 「あんた、今日は調子が悪いんだっけ? あんまり無理しちゃダメよ」 久美の気遣いが胸に染みる。春奈は彼女につき添われてコートを出た。 「じゃああたし、更衣室で着替えてくるね。 春奈はジャージだから着替えなくていいんでしょう?」 「ううん、汗かいちゃったから、中のシャツだけは替えておかないと……」 春奈は体の痛みに耐えて答えた。筋肉痛がこれほどまでに苦しいものだとは、 今まで思いもよらなかった。時々、母に肩揉みを乞われる理由がよくわかる。 「そう、じゃあ一緒に行こっか。歩ける?」 「うん、大丈夫。あ、でもその前にトイレに行ってくるね。クミちゃんは先に行ってて」 春奈は平静を装って言った。 授業の後半から尿意を催していて、トイレに行きたかったのだ。 辛そうな春奈の様子を見て、久美は心配だといってついてこようとしたが、 丁重に断って一人でトイレに入る。尿意はすぐそこまで迫っていた。 180 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 26 32 ID 0A7eVitK Be (ううっ、おしっこしたい。早く済ませて着替えないと、次の授業に遅れちゃう……) 女子トイレの一番奥の個室に飛び込み、息を切らして洋式便器に腰をおろす。 本能が一刻も早い排尿を訴えていた。 「う、ううんっ。ううっ、あああ……」 無人のトイレに春奈のうめきと小便のこぼれる音が響いた。 春奈の股間から流れ落ちる黄色い液体は、 母の陽子が昨日から膀胱に溜めていた小水だった。 (ああっ……あたし、おしっこしてる。ママの体でおしっこしてる……) 見下ろせば、手でつかみきれないほどに豊かな胸が、汗を吸ったジャージの中で 窮屈そうに縮こまっていた。その向こうにある下腹部に、じっとり汗ばむ素肌と 深い茂みが垣間見える。春奈のものとはまるで異なる、中年女の生々しい股間だ。 朝は時間に余裕がなくてじっくり見ることはできなかったが、 今はこの体の陰部全てを視界に納められる。 母の性器が自分の体についているのだと思うと、どうにも奇妙な心地だった。 (ママのアソコ……やっぱり毛がすごい。ちゃんとお手入れしてるのかな?) ただ小便をしているだけだというのに、つい余計なことを考えてしまう。 (毛だけじゃなくって、お肌の色も濃くて黒い。 それに、割れ目からお肉がはみ出してる。あたしのアソコとは全然違う。 ここからあたしが産まれてきたんだ……) 春奈の意識が、否応もなく自らの股間に向けられる。 十数年前に自分を産んだ母の秘所が目の前にある。幼い頃は 陽子に風呂に入れてもらうこともたびたびあったが、ここ数年はそういう機会もなく、 こうして陽子の陰部をまじまじと眺めることもなかった。 しかし、今は違う。首から下が陽子の体になってしまった春奈の股間は、 当然ながら陽子の股間なのだ。 母と自分のここに何か違いはあるのだろうか。 出産経験のある中年女の性器は、高校生になったばかりの処女の性器と いったい何が違うのだろうか。 にわかに性に対する好奇の念をかきたてられた春奈は、 尿の残滓を拭き取るついでに、おそるおそる陰部に触れてみることにした。 「んっ……」 尿で湿った肉の膜に指が触れ、くぐもった声が漏れた。 トイレに誰もいないのはわかっているが、 できるだけ声を出さない方がよいに決まっている。 空いた左手で口を押さえ、右手の指で小動物を可愛がるように秘裂を撫でた。 排尿を終えた心地よさとくすぐったい指の感触が、春奈の小陰唇を大きく開かせる。 春奈は前にかがみ込み、母のものだった秘所にじっと見入った。 指で広げた生殖器の内部がトイレの蛍光灯に照らされ、 一見してグロテスクにも思える威容を晒している。 (やだ……あたし、何やってるんだろ。もうすぐ次の授業があるのに。 それにこれはママから借りた大事な体だから、いたずらなんかしちゃいけないのに) 理性が制止するも、春奈の指はまるで見えない糸に操られるかのように、 ひとりでに肉びらをこすり始めた。 181 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 27 22 ID 0A7eVitK Be 「あっ、ああっ。んんっ、ダ、ダメぇっ。こんなことしちゃいけないのに……」 春奈の唇の端から喘ぎ声がこぼれ、トイレの壁に反響した。 濡れた肉を爪で軽くひっかき、指の腹で摩擦すると、 切ない感覚が背骨を這い上がってくる。 春奈が今いるのは、学校という公的な空間だ。 いつ他人に知られてしまうかもしれないそのような場所で、 こうして声をあげながら自らの秘所を愛撫しているとは── 春奈は自分の行為が信じられなかった。 そのうえ、今の春奈は春奈であって春奈でない。 首から下の肉体が母の陽子のものであることが、 いやが上にも深い罪悪感を春奈にもたらす。 敬愛する母の体を使って、あろうことかこのような淫らな振る舞いに及んでいるのだ。 罪の意識が胸を焼き、背徳の恍惚となって春奈の理性を溶かす。 愛撫の手は止まるどころか、厚かましいほど無遠慮に借り物の女性器をいじり回した。 (ママのアソコ、すごいっ。ああ、お腹がキュンキュンするよぉ……) 摩擦されて血流のよくなった秘所が赤みを帯び、さらなる刺激を求めてくる。 春奈の熱い視線を浴びて、指が踊った。 より大胆に女性器を責めたて、いかがわしい蜜でうるおしていく。 春奈は自らの手の淫猥な動きを、人ごとのような目で眺めていた。 (ああっ、あたし、オナニーしてるんだ。 ママの体で勝手にこんなエッチなことを──あたし、すっごく悪い子だ) 性器から汁が垂れて指に絡み、卑しい音をたてた。倒錯した興奮が獣性を煽動する。 春奈の体温は上昇するばかりだった。 生娘とはいえ、春奈にも自慰の経験はある。 耳年増の友人に話を聞き、夜中にこっそり自らを慰めたことは一度ならずあった。 妄想の相手は、いつも義兄の直紀だった。 ベッドの上で直紀に優しい言葉をかけてもらい、深窓の佳人のように丁重に扱われる。 初めてを捧げる瞬間は、そんな場面を夢見ていた。 だが、今の春奈の欲求は、そうした甘い妄想とは全く異なっていた。 春奈が妄想にふけらずとも、母から借りた肉体がひとりでに疼き、 狂おしいほどに交合を求めてやまない。 「あんっ、ああんっ。い、いやっ、いやああっ」 ひとたび火のついてしまった三十八歳の熟女の性欲に、 うぶな十五の娘は自分を抑えることができなかった。 ここが学校のトイレだということも忘れて、春奈は高い声で激しく喘いだ。 母の肉体での自慰に没頭するあまり、 外から聞こえてくるチャイムの音も認識できないでいた。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 182 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 28 03 ID 0A7eVitK Be 体育館のトイレでひとり自分を慰める春奈の行動を、直紀は全て把握していた。 (ふふふ、やってるやってる。春奈、ママの体でオナニーしてる。 クラスの皆は教室で真剣に授業を受けてるっていうのに…… まったく、エッチな子だなあ) 妹にそうさせているのは自分だという事実を棚にあげ、直紀はにやりと笑う。 席について大人しく授業を受ける彼の手には、円形の小さな金属板が握られていた。 それは朝、春奈に手渡したものと全く同じアミュレットだ。 複雑な紋様を施した金属製のプレートは、かすかな温もりを 直紀の掌に伝えてきている。魔術が発動している証だ。 純真な妹がトイレにこもって卑しい行為に熱中しているのは、直紀の差し金だった。 先ほど渡したアミュレットを媒体にして、春奈に淫らな魔術をかけているのだ。 (ふふふ……このお守りを通して、春奈の気持ちよさが僕にも伝わってくるよ。 ママの体をオモチャにするのは、すごくいけないことだよね。 だけど、いけないことをするとゾクゾクするでしょう。 ママの体でたっぷりオナニーを楽しみなよ、春奈) 直紀はほくそ笑む自分の表情が周囲にわからないよう、 顔を伏せて熱心にノートをとるふりをした。 教壇に立つ教師も、周囲の生徒たちも、真面目な優等生で知られている彼が、 義妹と義母を思うがままにもてあそんでいることなど、想像もしないだろう。 周囲を欺く直紀の技術は、ほぼ完璧に近いものだった。 直紀の手の中のアミュレットは、哀れな少女の性感の高ぶりを示すように 刻一刻と熱くなってきている。 いくら春奈が男を知らぬ清い乙女とはいえ、 黒魔術によって増幅された熟女の肉欲には、決して逆らえるものではない。 今ごろ、陽子に対する謝罪の言葉を口にしながら、 母の体で法悦を貪っているに違いなかった。 (こっちは順調だね。さて、お次はママにも同じことをしてもらおうかな) 直紀はアミュレットを口元に運び、短い呪文を囁いた。 黒ずんだ青銅の色を持つ金属板が一瞬、妖しい光を放ち、 魔術が無事に成功したことを告げる。 直紀はいっそう笑みを深くし、熱を帯びたアミュレットをポケットにしまい込んだ。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 183 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 29 39 ID 0A7eVitK Be 婦人服売場で接客に勤める陽子が異変を感じたのは、昼も近い午前中のことだった。 (あら、トイレに行きたくなってきたわ) そういえば、今朝は慌てていたからトイレに行く暇がなかった。 暇がなかったというよりも、娘と首から下の体が入れ替わるという 異常事態に気が動転してしまい、 トイレに行くという日常の発想に至らなかったという方が近いかもしれない。 「菜々子ちゃん、少しの間、ここお願いね」 「お手洗いですか? はいはい、どうぞごゆっくり」 陽子は売場の「こけし」にあとを任せてトイレに向かった。 ふた回りも年下の娘の肉体になったからか、今の陽子の動作はきびきびして 足取りも軽い。ただ歩くだけでも、昨日までの自分にはない爽やかな活力を感じた。 婦人用のトイレに入り、便座に腰かけてスカートを下ろす。 視界に現れたのは、赤いリボンのついた可愛らしいピンクの下着だった。 もちろん陽子の下着ではなく、娘の春奈が愛用している品だ。 (はあ……こんなことなら、もっと地味なデザインの服も買ってやるべきだったわ。 あの子、可愛いものが好きだから) 陽子は嘆息した。フリルやリボンをふんだんにあしらった少女趣味の衣類は、 小柄で童顔の春奈にはとてもよく似合っていたが、 陽子のような中年女が身につけても気持ち悪いだけだ。 仕事が終わったあと、この体に合うシャツやジーンズを買って帰ろう。 陽子はそう決心して、下着を膝下にさげた。 下腹部に力を込めると、ひと筋の液体が重力に引かれて便器にしたたり落ちていった。 「んっ、んんっ。はあ……」 放尿の欲求を満足させる快感に、意図せず荒い息が漏れた。 今まで意識していなかったが、思った以上に小便が溜まっていたらしい。 陽子の視線が黄色い液体を吐き出す股間に注がれた。 (春奈のここ……やっぱり子供ね。毛も薄くて、とっても綺麗だわ) 春奈がまだ幼い頃、おむつを替えてやった記憶が蘇り、陽子は相好を崩した。 春奈は言葉を覚えるのが人よりも遅く、トイレに行きたいと言わなかったため、 なかなかおむつが手離せなかった。 十数年前、おむつを替えてやる母の顔に小便をひっかけた愛娘の陰部が、 今の自分の体の一部となっている。それを思うと、陽子はどうにも不思議な気分だった。 (当たり前だけれど、まだ春奈に男性経験はないわよね。 この体、バージンなんだわ……) 小便を終えてトイレットペーパーで股間を拭きながら、 陽子は自分がにわかに興奮していることに気づいた。 (いやだ。どうして? なんだか変な気持ちになっちゃう……) 不審に思いつつも、股間に伸びた指の動きは止まらない。 ただ尿を拭き取るだけの行為が、徐々に性的なニュアンスを帯びはじめていた。 トイレットペーパーを便器に流して、細い指が直接割れ目を撫でる。 湿り気のある陰部がブルッと震えて、陽子にもどかしい感覚を伝えてきた。 陽子自身のものと比べて、春奈の性器はあまり感度がよくない。 処女であることに加えて、自慰の経験も少ないのだろう。 無邪気で子供っぽい春奈のことだから、ひょっとすると全くないのかもしれなかった。 (春奈、オナニーはするのかしら? ああっ、ダメ。あの子の体でこんなこと……いけないわ) 良心が咎める中、陽子の指は淫猥な挙動で性器を這い回る。 割れ目に人差し指を埋め、ぐりぐりと浅い部分をかき回すと、 陽子の口から艶やかな声があがった。 184 マジックペンですげ替わり・3 ◆cW8I9jdrzY [sage] 2011/02/05(土) 21 30 13 ID 0A7eVitK Be (ダ、ダメっ。あの子の大事な体なのに。 で、でも、少しずつ気持ちよくなってきたかも……) 陽子は自慰が嫌いではない。むしろ好きだと思っている。 望んで始めた仕事とはいえ、自分勝手な客や理不尽な上司とのやりとりに ストレスを感じることは少なくない。 二人の夫に先立たれたことによる欲求不満も手伝って、 子供たちが寝静まってから寝床で自分を慰めることがしばしばあった。 昨日まで娘のものだった可憐な指が、母の思い通りに動いて色の薄い性器をいじくる。 ダメだダメだとは思いながらも、いつしか陽子は 春奈の無垢な体で行う自慰に、我を忘れつつあった。 「あんっ、ああんっ。ご、ごめんね、春奈。ママ、あなたの体でこんな真似を…… はしたないママを許してちょうだい」 愛娘の性感帯を勝手に開発する不道徳な振る舞いが、 背徳の炎となって陽子を焦がす。 劣情を煽られた陽子は、ますます大胆に性器を広げてこねくり回した。 (あっ? こ、これ、春奈のクリトリスだわ。 こんなに小さいのに、ちゃんと感じるのね。ママが皮を剥いて綺麗にしてあげる……) 陽子は自らの秘所が分泌する熱い汁を指ですくい、小粒の突起に塗りたくった。 未熟な娘の肢体がビクビクと跳ね回り、母の心をいよいよ高ぶらせる。 夫と死に別れて以来、セックスとはご無沙汰だった。 時折、自慰で欲望を発散させることはあっても、男に抱かれたことはない。 だが、煩悩を忘れたこともなかった。 もうすぐ四十路になろうかという陽子の心は、今になって再び、男を切実に求めていた。 しかし、春奈の体を借りている陽子にとって、 それは決して満たしてはならない欲求だった。まだ十五に過ぎない娘の清い肉体を、 母親の身勝手な衝動で傷物にするわけにはいかない。 そんなことになっては、悔やんでも悔やみきれなかった。 「あんっ、あっ、ああんっ。ごめんね、春奈。 あなたの体でこんなことして、本当にごめんね……」 陽子は便座の上で背中を反らして喘ぎながら、この場にいない春奈に詫びた。 罪悪の念が大きくなるほど、それに比例して快楽も大きく、そして深くなっていく。 いったい、これから自分たちはどうなってしまうのだろう。 陽子は恐怖に怯えながら、なおも娘の体を愛撫し続けた。
https://w.atwiki.jp/odchange/pages/13.html
投稿日:2008/09/23(火) 「信じられないな。君が僕とのデートOKしてくれるなんて」 今日2回目の台詞を聞きながら、新堂唯は目の前ではにかむ純情そうな高校生を美味しそうな瞳で見やった。 (可愛い……確か陸上部の子だったわよね) 淫蕩な値踏みの視線をおくびにも出さず、唯はさらさらの長い黒髪を払いニコリと微笑む。 「唯って呼んでいいよ。私こそ誘ってもらえて嬉しいナ」 身を乗り出して上目遣いをしながら大きな胸をさりげなくアピールすると少年の息を飲む音が聞こえた。 この身体と顔の有効な使い方はもう覚えた。 男嫌いの本物の唯が決して見せない媚びた表情と態度、そして笑顔は男子にはたまらなく魅力的であった。 以前と違った唯に男子達はより心を奪われアプローチも積極的になっていった。 「僕…その、前に君に告白してフラレてるのに…嬉しいよ。誘って良かった」 少女は呆れたように肩をすくめたが、無論目の前の少年に対してではない。 唯の身体の中で母・菜々子は何度同じ台詞を聞き、同じ溜め息をついたか分からない。 母親が分け与えた美貌と父親から継いだ優秀な学力。 我が娘ながら高校でも相当もてて良い筈だと思うし実際にもてるようだ。 が、当人はといえば花の17歳だというのに筋金入りの男嫌い。 恋多き移り気な菜々子は一体誰に似たのだろうなどと思うが、反面教師という言葉は知らなかった。 娘の男性恐怖症を克服すべく苦心する菜々子だったが、無論唯には煩わしく迷惑でしかない。 そんなさなか二人の身に起きた精神の入れ替わりは、母にしたら天機であったし、神が自分を応援しているとしか思えなかった。 困惑する唯を何とか云い含め、菜々子は周囲に内緒で二人の生活を交換する事を決定した。 才色兼備の娘と入れ替わるのは、菜々子にとって最も輝いていた時代にタイムスリップするのにも似ている。 優秀で美しい唯はどうやら高校ではアイドル的存在らしい。 菜々子から見れば男性につれない男受けの悪そう娘だが、男子からの人気は母の想像以上に高かった。 清楚で身持ちの固いのが今時珍しく、また好ましいのかもしれない。 (…いいえ。女の幸福は男性に愛され抱かれる事よ。やっぱり結ちゃんは間違っているわ) 17歳の青春を恋も男性も知らないで過ごすなんて正気の沙汰じゃない。 何より菜々子にしてみたら、望んでも二度と手に入らない目が眩むほどの甘美な日々。 13 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 25 32 ID qhRoCgg6 この機会に娘に替わって再び青春を謳歌したいと思っても誰が彼女を責められるだろうか。 (唯だって男性の良さを知れば考え方もきっと変わるわ。まずは『体質』から改善ね) 普段(というか本物)のツンツンと取りつく島のない唯が優しく接しただけで、男子は面白い位に喜んでくれた。 好みの男子生徒とデートを重ね、好みでない生徒、唯が振った生徒も菜々子は懐広く受け入れた。 (う~ん……唯ちゃんが知ったら怒るかしら…?でも全てはあの娘の為…) 唯は知らないが、唯(肉体)の初めての男性は高校の先輩である。 以前からしつこくに彼女に言い寄っていた男だが、最近ガードの緩くなった唯に目をつけていたようだ。 猛烈に口説いてくる先輩に情の深い菜々子はほだされ、誘われるまま彼の部屋に行き娘の身体でセックスをした。 真面目で男嫌いの唯が最も軽蔑しそうな軟派で軽薄な男は唯の処女に大層ご満悦であった。 (……唯ちゃんは先輩じゃイヤだったかな?でもこれも唯ちゃんの将来の為なの…分かってね) そうして大義名分を掲げつつも若い男の身体に味をしめた菜々子は、唯の目を盗んで第二の青春を謳歌し始めたのだった。 「新堂さん……あ」 「君のすごく固いのね。素敵」 先刻のデート相手の部屋にきた唯は彼とベッドを共にしていた。 小指を立てて彼の一物を扱きながら艶やかな唇を亀頭に近付ける。 「わっ、新堂さん?」 「唯がしてあげる……」 ためらいなく先端を口に含み、いたぶる様に王冠を舐め回す。 高校生らしいぬるぬるした亀頭をいとおしく思いながら、菜々子―唯はうっとりと少年の丸い部位を味わった。 「ぐう、新堂さ…ん」 「うふ。まだ先っぽだけよ…?」 舌を陰茎に押しつけたまま、ゆっくりと昂ぶりを飲み込んでゆく。 「ううっ」 悶える少年に比べ、百戦錬磨の唯は全長を喉元まで収めても余裕だ。 じゅぷじゅぷと真心を込めてしゃぶり始めると少年がかすれた声をあげた。 「ゆ、唯ちゃん…気持ちいい…」 「クス……唯のアソコはもっとスゴいんだけど…な?」 「あ…」 輝きにみちた少年の瞳を見つめ返しなから、再び根元までグッとくわえる。 長い髪を耳に掛け直し、よく顔が見えるようにしながら唇をすぼめて、音をたててぺニスをしゃぶった。 14 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 26 36 ID qhRoCgg6 視覚的にも欲情した少年が、唯の口と手の中で更なる膨張を遂げた。 「ふふ…。んっ、んっ」 少女の唇が肉棒を飲み込むたび男子高生の陰毛が唇に触れる。無論唯に不快な気持ちはない。 「んむ…んむ…んあ…はふん」 唯の唇が一旦離れると、唾液か先走りか分からない糸が引いた。 「唯ちゃん…?」 「安心して。終わりじゃないから」 きゅっと締まった陰嚢を優しく揉みたくりながら舌先で裏筋を上下に舐める。 「うお!」 「イイんだ?んっ…んっ…」 悶絶する少年の股間に顔を埋めながら、唯も自分の指で自身を慣らした。 「あん…んっ…ふう」 つい最近初めて男を招いた場所がやすやすと二本の指を飲み込んだ。 くちゅくちゅと自分で勤しむ唯を少年が見とがめる。 「きゃ…?」 唯の肩が掴まれ押し倒される。 「ハァハァ…唯ちゃん…」 ぎらぎらした視線が唯のぴたりと閉じた太もものデルタに注がれる。 少女は微笑したまま、一糸纏わぬM字開脚を少年に披露してやった。 「ああ……ゆ、唯ちゃん……」 もろに見せられ照れる少年だったが、いきりたった股間は暴発寸前にパンパンに膨らんでいた。 「これが唯よ。綺麗でしょ?」 「き、綺麗!すごく綺麗な色だ!」 唯は満面の笑みを浮かべ、自ら陰唇をめくりあげ隠し立てなく隅々まで若人に晒す。 それは母として娘を誇る言葉と行為のつもりだったが、少年にとっては男を試されているだけでしかなかった。 「唯ちゃんっ!」 無我夢中で少年が唯の女性器を貪ってきた。 「ひゃっ。あん、ダメェ……」 指でクパと割れ目を開いたまま唯が啼く。 その指ごと、少年の逸った舌は犬のように少女をむしゃぶり倒した。 「ハアハア…唯ちゃん…好きだよ…ハアハア…ぬるぬるだ」 「ココも舐めて……唯はココが好きなの」 自分ではしたなく捏ねていた肉芽を示し、すすんで皮を剥いて少年を誘う。 ぴんと膨れたピンクの突起に、少年は嬉々と舌を這わせた。 「ひゃあんッ!」 全身に電流が走って白い太ももがビクビクと跳ねる。 反射的に足を閉じようとした唯を少年は許さない。 太ももを押さえ付け、高速でクリトリスを舐めた。 「あああ。そ、そんなにされたら…あたし……。でも好きよ!激しいの好き……!」 自分から膝の裏を持ち全開にしてくる。 唯が感じるたび愛液が膣穴からピュッと吹いた。 (新堂さん…) いつもからは想像もつかない唯の恥態に少年は浮き足たった。 「ゆ、唯ちゃん…こーゆーコト好きだったんだ?」 少年がにやにや笑うと唯もニコリと笑みを返した。 「君も好きでしょ?気持ちいいコト!」 「うわっ」 少年を押し倒して馬乗りになると、唯は男根に手を添え自分の入り口にあてがう。 いきりたったペニスが期待にヒクヒクと揺れている。 くちっ、と膣口に王冠が触れた。 15 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 28 03 ID qhRoCgg6 「ん…っ」 そのまま唯が腰を落とすと、少女の膣穴がぬるりと雁を飲み込んだ。 「ああ…唯ちゃん……。信じられないよ…唯ちゃんが自分から…」 「は…ん。入っちゃうよ…?いい?全部入っちゃうよ…?」 粘膜が密着しあい、少々の摩擦を起こして接触範囲を増やしていく。 凹凸を嵌めこんだ状態で唯の尻が少年の上に座った。 「ああん…入っちゃったよぅ」 「うう…ついに唯ちゃんとしたぞ…!」 根元まで完全に結合し終えただけで、一仕事終えたような満足の溜め息が二人から漏れた。 「ああ…唯ちゃんの中たまんないよ…。めちゃくちゃ気持ちいい…」 「ハァハァ……君のおちんちんもイイよ…。おっきくて熱くて…っ」 腹を内からはち切れそうに圧迫してくる男根が唯への愛を訴えているようだ。 菜々子は母の微笑を浮かべ、いとしい少年を導くべく腰を振った。 「えっ?動くの?…はうっ!」 「いっぱい気持ち良くなってね…?そして唯の事もいっぱい気持ち良くして」 「は、はい…!」 娘を想ってくれている少年を娘の身体で愛する事に菜々子はたまらない幸せがこみあげた。 「ああ…」 酔い痴れるように唯の身体が弾む。 眉間に皺をよせ快楽と闘う少年をよそに、唯はせっせとあそこを打ち付け彼の雁を利用して自分の良いポイントを擦った。 「あん、あん」 「くう…唯ちゃん…何かこりこりする…よ」 「君も擦って…下からいっぱい突き上げて…!」 「くっ……唯!」 食い込むほど唯の尻を掴んで遮二無二、下からパンパンと突き上げる。 「あはっ…すごぉい。さすが陸上部ねキミッ!素敵ッ!」 生まれたままの姿の男女が交わり、たぷんたぷんと巨乳を揺らしながら女が笑う。 淫靡な少女の責めに悶絶しながらも、少年は唯の豊満な果実に意識を奪われた。 視線を感じて挑発的にゆさゆさ揺らす唯。 「…唯の自慢のおっぱいなの。可愛がって?」 ぐちゅぐちゅと股間を擦り合わせたまま、上体を倒して少年を誘う。 「よ、喜んで…」 目の前でいやらしく揺れる二つのメロンを、少年の手が鷲掴んだ。 「んっ」 「…やわらかい…!」 男子の間でもデカいと評判の唯の乳房は張りと弾力があり揉みごたえも抜群だった。 「あんっ、あんっ」 「気持ちいいの?唯ちゃん」 次第に無遠慮になってきた手が強くねっとりと唯の乳房を揉みしだく。 唯は非難する所か、もっと乳を押しつけてきた。 「ああん…おっぱい感じちゃう」 「唯ちゃんは何から何までパーフェクトだ…」 バストのサイズに見合った大きめの乳輪は濃いめのピンクで唯の清純な容姿にはやや卑猥だった。 「はあはあ…唯ちゃんのおっぱいってエッチかも…」 たまらずメチャクチャにむしゃぶりついて跡がつく程に吸って乳首を噛む。 「も、もっと強く…!」 唯が抱きついて腰をくねらせる。 「んん。もっとしてェ。好き、みんな好き、君が好きぃ」 ぐちょぐちょと音をたてながら唯はもう止まらない。 16 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 28 56 ID qhRoCgg6 「ゆ、唯ちゃ…激し…。うっ?」 悶絶する少年の唇をふさぎ、互いの登頂に突き進む。 ねっとりと舌を絡め合いながら、唯の膣は盛んに肉棒を擦りたてて、彼の終わりを早めていた。 「ぷはっ。ああん…イイ!まだよ…もっと!」 「…くっ!僕に掴まって…!」 「え…?あひんっ」 狂ったような突き上げに唯の身体が人形のように揺れる。 ロデオと変わらぬ男の強靱なペニスの押し込みに唯も負けじと応戦し、とにかく男の下腹に女性器を擦りつけた。 「うう、唯…!くっ!こうかっ!」 「いいわっ、そうよっ。あたるっ。あたるわっ!」 お互いが腰を引き同時に思い切り打ちつける事で合体感が更に増した。 「いいよ唯ちゃん!出そうだ!」 唯が悦びに腰をくねらせると、少年も腰で円を描いて唯の膣を男根で掻き回してやった。 「あっ。あっ。上手。んっ」 「唯ちゃん…!」 終焉が刹那まで迫り、少年が唯の腰をがっちり捉まえた。 1ミリも腰を浮かさせず根元までキッチリ受け入れさせたままブルリと震える。 「え?あっキミッ?」 「うぐぅ……!」 ドクドクと熱いものが大量に唯の膣内に放たれる。 「んああっ」 「くうっ…唯…全部出すよ…!」 「ダ、ダメッ!外に…ああ…でも私まで…いっ、イクうう…ッ!」 若人の強い射出を膣内に受けた衝撃は唯の痙攣までも誘発した。 「ゆ、唯ちゃんも……。ああ…感激すぎる…。君もこんなに僕を…ああ…」 ぎゅうぎゅうと膣が締まり、自分の残滓を貪欲に出し尽くさせようとする唯を少年は感じた。 (中に……今日は危ない日なのに……) 一番奥で射精されたから子宮に流れ込んだに違いない、と唯は思う。 この間も少年は続け様に射精して、唯への思いのたけの全てを彼女の体内に解き放つ。 ペニスが膣内でビュクビュクと跳ね、元気な精子を送り出しているのが唯には分かった。 新たな精液を膣に受けるたびに唯は感じてしまい、心ならずも自動的に内部の男根を締め付けてしまっていた。 男の肉棒を膣で搾りながら、菜々子は唯の卵子と彼の精子の出会いを想像し子宮が熱くなった。 「ハァハァ……唯ちゃん…そろそろ離してくれないかな…?」 心にもない言葉だ。体内で尚も男根にしがみ付く唯を少年が揶揄したのだった 「…いじわるね」 微笑みながら甘く痺れた腰を浮かせて菜々子は男から離れた。 17 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 29 55 ID qhRoCgg6 膣口から漏れる精液を手早く拭いてパンティを穿く。 身仕度を整える彼女を見つめながら少年が赤い顔で云った。 「すごくよかったよ…!ま、また会ってほしい……」 心の中で小さな溜め息をついて唯はコクンと頷いた。 「そ、そう…!良かった…」 「じゃ、また明日学校でね」 男の部屋を後にして唯は帰路についた。 「結構よかったナ…でも膣内射精はチョットまずかったかな」 思えば数えきれない男性に唯を愛してもらった。 高校のクラスメートは勿論、先輩や後輩に他校の学生もいたし、街や海でのナンパを含めば大学生やサラリーマンもいた。 そのほとんどが菜々子よりずっと若い者たちだった。 「女ってわがままな生き物…若いコばかりだとそれはそれでねぇ」 若い男は大好きだが、そろそろ使い込んだ黒いペニスに会いたい。 「いやだ、あたしったら」 淫らな欲望を一人自嘲し諫めていたその時、あるサラリーマンが唯に声をかけてきた。 「可愛いね。遊びに行こうよ…お小遣い欲しくない?」 明らかに援交目的だと分かるアプローチだったが菜々子は揺れる。 (…どうしようかナ…) 菜々子よりやはり年下だが男盛りの肉体はイヤに眩しく見えた。 唯には死んでも云えないが、菜々子が唯の身体で援交をするのはこれが初めてではない。 全ては唯の肉体に男の良さを染み込ませる為の儀式であり、見ず知らずの男の子種でも構わない感があった。 (…決ーまりっ) 一度出されているし今日は避妊の必要もないだろう。無礼講だ。 唯はサラリーマンに誘われるまま、ラブホテル街へと消えていった。 「まさかこんな可愛い娘が生OKなんて思わなかったな。いい世の中になったよ」 シャワーを浴びてきた男が無造作にバスタオルを投げ捨てる。 スーツの上からは筋肉質に見えた肉体だが、全裸になると思ったより腹が出ていて毛深かった。 だが、股にぶら下がった使い込んだ極太の黒い一物は唯の下腹をキュンとときめかせた。 唯が知ったら絶望で発狂しそうな行為をこれからする事に菜々子はドキドキしている。 (なんて大きくて真っ黒なおちんちん……唯ちゃんの中に挿れてもらおうね…) 娘に語りかけながら、菜々子は唯のフルヌードに勃ちあがった男と共にベッドへあがり、早速フェラチオを施した。 「へえ、サービスいいな」 竿の根元を扱きながら、頭を動かしてせっせとしゃぶる。 唾液と先走りに黒光りした肉棒は血管が浮き出て少年の男根より増してグロテスクだった。 18 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 30 58 ID qhRoCgg6 「んっ…んっ…んふ…」 「美味しそうにしゃぶるなあ。それに巧い……おおっ」 先端の窪みを舌先でチロチロされて男が呻く。 包皮の中まで舐められながら男はただ溜め息を漏らすばかりだった。 「唯ちゃん…根元までくわえてよ」 サラリーマンが男性器全体への愛撫を求める。 云われるまま唯が根元までくわえると男は自分も微量に腰を揺すった。 「ああ…ゆ…唯ちゃん…」 「んっ、んっ、んっ…」 太い怒張が少女の唇で扱かれ口内ではめまぐるしく舌が竿の表面を這い回る。 男の下半身の体毛が唯のすべすべの顔を汚すようにくすぐった。 何度もしゃぶられ最大にまで膨れ上がった男は突然唯の後頭部を押さえた。 (え?) 「ぐう……!」 「!」 ドクドクと唯の口内に熱い精液が放たれる。 一瞬美しい眉をひそめる唯だったが、おとなしく受け止めると男が全て出し切るのを待って一気に飲み下した。 「ふう。ごめんね、あんまり気持ち良かったんで」 唯に飲ませた事に明らかに男は満足している。 「さあて、お次は生ハメ本番中出しだ」 第二ラウンドに向かうべく、男根をゴシゴシ扱きながら男が笑った。 「はぁっ…はぁっ…」 唯の上で男がせわしなく腰を振る。 ベッドのスプリングの軋む音と、湿った肉の擦れる音が混じり合って部屋中に響いた。 「くう……絶品だぜ…」 正常位で交わった唯の脚に男の毛深い脚が密着する。 必死に交合を求める男に唯はただ身を任せた。 「い、いいぞ…締まるっ」 汗を飛ばしながら、男がぐちゃぐちゃと唯を突く。 脂ぎった男の身体が容赦なく乗ってきて、ムチムチの太ももやボリュームのある乳房を揉み回し、そして高嶺の膣を味わった。 「唯…お前のマンコ最高だ…!」 いやらしく腰を振りながら夢中で唯の唇を奪ってくる。 「んぐ…むう…?」 戸惑いを覚える唯だったが、膣内を極太の物で擦られてるうち、もうどうでもよくなった。 サラリーマンを抱き寄せ激しいディープキスを何度も交わす。 「んむぅ…ふぅぅん…」 「唯…むふっ…ハァハァ…」 舌を絡めあっているその間も男の下半身は止まらない。 睾丸が弾けそうに唯を叩いた。 「いっ、イイッ!いっぱい突いて…!奥にあてて!」 「可愛い顔して淫乱だなあ。エッチなコトが大好きってマンコしてるぜ…たく最近の女子高生は」 野太い肉棒がぬらぬらとテカり少女の粘膜を擦りたてる。 「はあんっ!おまんこイイッ!」 「唯のママは大変だな。ははは…そら、唯チャンの大好きなチンポだぞ」 19 名前:母⇔娘[sage] 投稿日:2008/09/23(火) 20 33 21 ID qhRoCgg6 男が何度も出入りして愛液が二人の股間を濡らす。 先刻膣内に出された少年の精液は子宮の底まで流れ込んだお陰か漏れだす事もない。 こりこりと唯の天井がエラをくすぐり男の口から溜め息が漏れる。 おおっぴらに開かれた弛緩した太ももの中心で性器だけがキュウキュウと男を締めつけ、性的なマッサージを見舞った。 「おふっ。こりゃあいい。いっそキミと付き合いたいな…」 男のリズミカルだった腰の動きが緩慢になり、言葉も少なくなってくる。 ずりずりと唯の膣を擦りあげながらも下腹に力をこめて射精を堪えている。 「いやあ…強くして…さっきみたいに思い切り突いて。唯が受け止めるから…っ」 うるんだ瞳で媚びるように見つめる少女に男は激しい律動で応えた。 「あんっ、あんっ、きた、これよ!やめ、ないでっ!もっとォ…!」 「最高だ…!今日は大当たりだぜ!」 つい数か月前まで男を知らなかった膣が赤黒い肉棒に纏わり付き熱く擦りたて一番奥まで挿入を求めてくる。 「美味いか、ん?根元までハメてもらって嬉しいか!」 男も激しく唯を突きまくる。 「嬉し…い。唯に挿れてくれて嬉しい…ああん!」 「おじさんも嬉しいよ。唯のマンコのファンになっちゃいそうだ」 息を荒げながら汗ばんだ下腹同士が打ち付け合う。 「ひゃう…もう…きちゃう…」 「俺もだ…。な、中に出すぞ!」 逃げられないよう唯の太ももを抱え、早い動きでピストンする。 「あっ、あっ、あっ、やあ」 「うっ…!」 奥にグッと突き当たった瞬間男の先端が爆ぜる。 「ひっ」 子宮口にぴったりとくっついて、勢いよく精液を注ぎ込まれて唯が悲鳴をあげた。 「あああっ!子宮に、流れ込んでくる…!」 ビクビクと痙攣する唯に男も悶絶しながら何度も放出した。 「た、たまらん…!」 僅かな精液も尿道に残さず唯の中に出し切る。 「ああ……ん」 「ふう…」 久々の射精を唯の体内で完了して男は満足げに肉棒を抜き取った。 (また膣に出されちゃった…) 「よかったよ」 とろんとした唯をサラリーマンがにやにやと見つめている。 携帯カメラを向けられて撮られたが、これまでもボーイフレンドに撮られた事があったし気にならなかった。達した余韻のせいもあった。 「唯ちゃん、ひょっとして今日危険日じゃない?子宮口開いてた感じがしたよ」 「…そうね…デキちゃったかな?」 「おいおい」 精子をたっぷり受けた下腹をいとおしそうに撫でながら、唯は困った様子もなく笑っている。 (お腹重たい…唯ちゃんの子宮、あの人たちの精子でいっぱいだよ?明日も皆の精子でいっぱいにしてもらおうね、唯ちゃん) 一方、本物の唯は、菜々子の身体ゆえ何も知らない父に性的な目で見られ、実父のアレが初めての人になってしまうかもしれない瀬戸際に立たされているのであった。
https://w.atwiki.jp/muchaking/pages/398.html
精神や情報や時空間など、非物理的実体に干渉する魔術。(蛇の中庭世界ではこれらを総称して精神と呼称している) 魔王術の初歩であり、途中経過を理不尽にすっ飛ばして望む結果を直接現実化することができる。 主な術式 空間転移:別の場所に転移する。 精神支配:他者の精神を支配し、意のままに操る魔術。 精神破壊:精神を破壊し、廃人にする。 精神交換:他者と精神を入れ替える。 精神体分離:幽体離脱を行う。 未来視:未来を予知する。ただし原作を見るに完璧とはいかないらしい。 存在の引き算:代償を支払うことで概念強制力を高める。原作では自分の肉体を亀の糞に置換したりしていた。 精神化:自分の肉体そのものを代償として支払い、幽霊のような存在と化す。その分概念強制力は高まるが、存在するだけで白魔術を使い続ける必要があり、心が折れたり魔力が切れると消滅する。 白魔術ネットワーク:世界の至るところに遍在し、あらゆる情報を収集・蓄積する魔術的なネットワーク。 機能としてはFate/extra宇宙におけるムーンセルやブゥアーに近い。これ自体は白魔術による産物と思われるが、 術者の制御を離れて勝手に存在し活動しているので、魔術ではないとも言える。 優れた白魔術・魔王術・沈黙魔術の術者であれば、ネットワークにアクセスして現在・過去の情報を収集したり、遠距離通信に用いたりすることもできる。 また、ネットワーク内の情報が具現化してしまうこともあり、これを「ゴースト」と呼ぶ。 無論本物の幽霊ではなく、どちらかといえばサーヴァントのような「死者のコピー」と言った方が近い。 ゴーストは物質的な実体を持たないが、物質世界に干渉しうるほどの現実感を持つ。 ゴースト制御:ネットワーク内の情報を具現化・制御する白魔術