約 151 件
https://w.atwiki.jp/kihonshowiki/pages/14.html
【民事訴訟法】 〔基本書(メジャー)〕 ☆高橋宏志『重点講義民事訴訟法上下』有斐閣(2011/12・第2版,2012/11・第2版)……2分冊。いわゆる重要論点の数々を 取り上げて深く論じている。体系書ではないため純制度的・手続的知識には触れていないが、学界で争いのある論点についての網羅性は極めて高く、分厚い体系 書でさえ一言も触れていないような細かな論点であっても脚注などで拾い上げて、それなりに論及していることが多い。まさに広さと深さとを両立した本。ロー スクールの授業では必須のアイテムだと思われるが、受験対策としてここまでやるべきなのかどうかという点については異論も見られる。※法教355号 (2010年4月号)から366号(2011年3月号)まで連載再開。 ☆新堂幸司『新民事訴訟法』弘文堂(2011/08・第5版)……学界の到達点を示す最高水準の体系書。論理的かつ明快で、まことに示唆に富む。 文章そのものは柔らかいが、その一文一文にとても深い意味が込められており、著者の問題意識や利益考量の手腕を味わいながら読み進めたい。具体例が豊富な ので分かりやすいが、新堂説は結論の妥当性を柔軟に追求するものであり、いわゆる概念法学を好まない。それゆえ、かえって初学者にとっては取組みづらい内 容となっている。第4版では訴訟承継等で改説。第5版では証明度について優越的蓋然性説を採用するなどの改説、一般条項における要件事実と証明責任につい て加筆等している。なお非訟事件手続法・家事事件手続法には非対応。 ☆伊藤眞『民事訴訟法』有斐閣(2011/12・第4版)……学者執筆の基本書としては珍しく旧訴訟物理論。はしがきには概説書とあるが、著者の 見解がはっきりと打ち出されている本格派の体系書である。論点を網羅する、どちらかといえば広く薄いタイプ。全体として堅牢な体系と穏当な解釈が特徴だ が、脚註で少数説がサラッと書いてあることもあり、「新司は実務家登用試験だから旧訴訟物理論の本書だけで十分!」といった安易な読み方はするべきではな い、というか、できない。文章も硬く、内容もかなり難解な上、さまざまな法律用語が説明もなしに出てくるため、初学者にはまったく向かない。 ☆和田吉弘『基礎からわかる民事訴訟法』(2012/08)……LIVE本の著者による民事訴訟法全体を通覧する教科書。藤田・講義民訴の上位互 換である。条文(及びその趣旨)を重視し,図表を多用して、著者自身の言葉で噛み砕いた説明を行っているのが特徴。メリハリも効いており,重要論点につい てはまさに「司法試験に必要な程度」に学説(新堂,高橋など)も取り上げられているため,的確に問題認識をすることができる。 中野・松浦・鈴木編『新民事訴訟法講義』有斐閣大学双書(2008/05・第2版補訂2版)……各分野における第一線の教授陣による共著の概説 書。執筆者の面々を見るだけで一貫性に限界があるように思われるが、各人が得意分野を担当していることもあり、意外なほど使い勝手は良い。基本的には新訴 訟物理論の立場ではあるが、当然のことながら旧訴訟物理論もきちんと解説しているし、そもそも新説に立とうが結論に大きな差が生じないのが近年の傾向であ るから、それほど気にする必要はない。論点も豊富に取り上げられており、その解説も秀逸。ただし初学者向けではないので、先に入門書や簡単な概説書を読ん でおくとよい。また、執筆者によって文体と脚注の使い方が著しく異なるため、一冊の本としての統一性を求める読者には不向きである。いずれにせよ、ロース クール生にとって無難な選択であるのは確か。はしがきにある「最良の基準書」との称号は言い得て妙。なお、藤田広美『講義民事訴訟』との相性がよいとの声 がある。 山本弘・長谷部由起子・松下淳一『民事訴訟法』有斐閣アルマ(2009/03)……「手続の時系列に則し、手続の主体である原告、被告および裁判 所の手続の節目ごとの行動規範を明らかにする構成(はしがき)」を採用。多数当事者訴訟の項目を設けず、手続内で随時説明を加える構成が目を引く。近時の 多数説をベースにしながら、より先端的な有力学説にも適宜触れており、薄いように見えて重要な論点は意外なほど網羅的に拾っているが、個々の掘り下げは概 して不充分であり、本書のみで民訴の深い理解に到達することは難しい。とはいえ文章は比較的分かりやすく、言葉の定義はしっかりしている。クロスリファレ ンスを徹底しているのが学習者には嬉しいところ。 総研『民事訴訟法講義案』司法協会(2010/06・再訂補訂版)……実務説(旧訴訟物理論)。掲載されている論点が豊富。ただし試験に関係ない記述も多数。淡白。 藤田広美『講義民事訴訟』東京大学出版会(2011/04・第2版)……総研本著者による話題の新著。民事訴訟法の体系書ではなく、民事訴訟実務 の手続きをコンパクトにまとめたマニュアル本。『民事訴訟実務の基礎』などに近い。たまに論点を取り上げて独自の考察をしているが、おおむね学説の対立に は分け入らない傾向にあり、実務上定着している論点はほとんど所与のものとして扱っている(たとえば訴訟物論争についても完全にスルー。)。前半部分で要 件事実についても多くの頁を割いて解説しているため,内容が薄いとの声もある。もっとも「新試にはこの一冊で充分」などと言われることもあり、賛否両論あ るところだろう。はしがきやあとがきを見ると、本書が民訴の初学者に向けて書かれたものであるということは明らかだが、民法・民訴・要件事実について一通 り知識がないと読みこなせないとの評価もある。第2版では手形訴訟手続・簡易裁判所手続・上訴などの記述を補充し,頁数がかなり増えた。 上田徹一郎『民事訴訟法』法学書院(☆2011/06・第7版)……基本事項を網羅的かつ丁寧に解説する教科書。縦書き。教育的配慮から基本部分 と応用部分を本文と脚注に2分して解説する独特のスタイルをとっている。自説主張が弱く、判例・学説の発展の経緯が丁寧に書かれている一方、最新の議論に ついてはやや弱い面がある。かつては受験生トップシェアだったが、伊藤や講義案のシェアが増加する一方、本書を利用する学生は減少傾向にある。だが、教育 効果の高い良書であることに変わりはないので、民訴が苦手な人や初学者は試す価値がある。著者高齢のため第6版・第7版の改訂は上田教授の意向を受けた稲 葉教授が行った。本文に変更はほとんどなく、稲葉教授が論点を補充したほか、新判例や新立法のみを巻末にまとめて追加しただけの、やや残念な改訂となって いる。ただ、判例追補は短答対策に有益だという意見もある。 〔基本書(その他)〕 林屋礼二『新民事訴訟法概要』有斐閣(2004/09・第2版)……16年改正対応。現在では古くなった感があるが、500頁という分量 ながら用語の定義や基本概念については他に類を見ないほど非常に充実している。複雑訴訟が独立の項目になっていないなど、一般的な基本書とは大きく異なる 構成をとっているために初学者にはとっつきにくいと思われるが、そのような配慮を理解できる中上級者にとっては一読の価値がある。現在は絶版となってお り、有斐閣でオンデマンド版の購入が可能であるが、1冊10,000円と高価格なのがネック。 松本博之・上野泰男『民事訴訟法』弘文堂(2010/10・第6版)……新訴訟物理論(二分肢説)。共著とは言え、執筆者は2名であり、言葉の定 義にぶれはなく、クロスリファレンスも比較的充実している。もっとも、一冊の本として一貫しているかと言うと、単に松本執筆部分が多いから一貫性の欠如が あまり表面化していないだけであろう。松本教授の執筆する単純訴訟の第1審手続の部分と、上野教授の執筆する複雑訴訟および上訴の部分では、書きぶりが まったく異なるので、以下では分けて説明する。まず、松本執筆部分について言うと、少数説が非常に多い。そうした論点では判例・通説は丁寧に語られず、結 論のみか、理由があっても一、二行といった状態である。松本教授の興味関心に応じて記述にムラがあるほか、細かな論点においてある見解を採用する根拠を他 の著作や研究論文に丸投げしている箇所もちらほらある。学生に向けて条文や制度の趣旨を丁寧に解説する、いわゆる教科書としての性格は薄い。文章も分かり にくく、学生にとってはあまり使い勝手の良くない本である。次に上野執筆部分について説明する。上野教授(民訴の天才とも、破壊神とも)の執筆する複雑訴 訟および上訴の部分は、思考の整理が行き届いており、文章が分かりやすく、判例や多数説をきっちり踏まえた内容となっており、非常に読みやすい。結論とし て少数説を採る箇所もあるが、そうした箇所で少数説に深々と立ち入るのは避けている。難しい議論は文字のポイントを落とすなど、記述にメリハリがあり、制 度趣旨の説明も丁寧で、学生向け教科書としても出色の完成度である。 ☆上原敏夫・池田辰夫・山本和彦『民事訴訟法』有斐閣S(2012/04・第6版補訂版)……新訴訟物理論。薄くて通読向き。学説の対立にはあま り分け入らず、判例の紹介は多いがほんの数行程度であり、単に問題提起をしただけで終わってしまっているような個所も散見される。文書もSシリーズにして は硬く、初学者は本書のみではどうにもならないだろう。上級者のまとめ用としてなら便利か。 ☆三谷忠之『民事訴訟法講義』成文堂(2011/07・第3版)……薄め。判例重視。15年改正対応(第2版)。第3版は評価待ち。 河野正憲『民事訴訟法』有斐閣(2009/05)……横書き900頁超。概して重たい傾向にある民訴の基本書の中でもひときわボリュームが大き い。判決文を頻繁に,かつ長めに引用している点に特色があるが,その分,論点に対する解説は頁数の割に薄くなってしまっており,意外と使いにくい。 ☆小林秀之・山本浩美『明解民事訴訟法』法学書院(2012/04・第2版)......全32章。問答方式により理解をすすめることを目的としている。巻末資料として書式の引用が豊富。第2版で国際裁判管轄規定に対応。 ☆小林秀之・原強『民事訴訟法(論点講義シリーズ8)』弘文堂(2011/07・第4版)......国際裁判管轄規定に対応。 納谷廣美『講義民事訴訟法』創成社(2004/06)……読み易くコンパクト。実務も重視。演習書『演習民事訴訟法』創成社(2005/02)と対をなす。 梅本吉彦『民事訴訟法』信山社(2009/04・第4版)……分厚い文字どおりの体系書。改訂頻繁だが、はしがきを読むとなんか許せてしまう。 岡伸浩『民事訴訟法の基礎』法学書院(2008/09・第2版)……弁護士の著作。読みやすく、判例の紹介も詳細。 伊藤眞・山本和彦『民事訴訟法の争点』有斐閣(2009/03)……シンプルな論点集。網羅性は高いが、やや舌足らずな解説も見られる。 【旧法】兼子一・竹下守夫『民事訴訟法』弘文堂(1993/07・新版)……旧通説。2008年10月にOD版として復活。新民訴法不対応だが、簡明に伝統的通説を示した本書(全体で300頁ほどしかない)が改訂されることなく消えていくのは、惜しまれてならない。 吉村徳重・竹下守夫・谷口安平編著『講義民事訴訟法』青林書院(2001/04)……竹下守夫・谷口安平らが関わった新法対応の教科書。井上、伊 藤、河野、春日など大学双書とかなり執筆者が被っている。大学双書が理論面での解説に力を入れているのに対し、こちらは概ね通説・実務の立場にたち、それ がどのように運用されているかを解説する。大学双書よりはあっさりしているが、書研や藤田ほど蛋白ではなく、また予備校的論点解説ではない。学説の錯綜に 混乱した時本書を読んでみるのもありかもしれない。 【旧法】谷口安平『口述民事訴訟法』成文堂(1987/12)……口述法律学シリーズの傑作。著者は元京大教授、「コップの中の嵐」で知られる大 御所。臨場感あふれる軽妙な語り口で、分かりやすく、かつユーモラスに民訴を解きほぐす。普通の基本書はあまり触れないようなことが丹念に述べられてお り、非常に示唆的である。旧法下の本だが、本書の大部分は、法改正にほとんど関係ない総論部分にあてられているため、既に一通り勉強した学生が参考書とし て通読ないし拾い読みをしていけば、立体的な民訴の理解に到達できるだろう。 〔入門書〕 ☆木山泰嗣『小説で読む民事訴訟法』法学書院(2008/04)……小説形式で民事訴訟法・民事裁判を学ぼうという意欲作。現在最も適切な入門書。寝転がって気楽に読める。基本書を読んでもイマイチわからなかった点が、スッキリと理解できる。学習効果抜群の良書。 中野貞一郎『民事裁判入門』有斐閣(2010/04・第3版)……入門書の定番。咀嚼された文章に定評があるが、それほど易しい本ではない。いく つかの論点については比較的高度な検討を加えており、意外と内容は深い。第3版では執行・保全の章が削除された代わりに管轄と家事事件の章が追加され、判 決手続きに特化されることになった。もっとも、本書のみでは択一ですらおぼつかないところがあり、できるだけ早く通常サイズの基本書に移行するべきだろ う。 山本和彦『よくわかる民事裁判』有斐閣(2008/08・第2版補訂)……平凡吉という主人公の人生が物語調に書かれている。賃貸借契約にかかる事例を用いて、民事裁判の始まりから終わりまで、小説を読む感覚で学ぶことができる。 司法研修所監修『民事訴訟第一審手続の解説-事件記録に基づいて』法曹会(2001/06・4訂版)……司法研修所の民事裁判テキスト(白表紙)。実際の事件記録を題材に第一審民事訴訟手続を解説。手続法において重要な手続の流れをつかむのに最適。 〔判例集〕 高橋宏志・高田裕成・畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選』有斐閣(2010/10・第4版)……7年ぶりの改定。判例数をさらに絞って国際民事訴訟法に関する判例を割愛。競合の判例集が少ないこともあり、ほぼ皆が利用している 小林秀之編『判例講義 民事訴訟法』悠々社(2010/09・第2版)…205の判例を収録。判例数は多く、テーマごとに同一著者が評釈している点が特徴。 上原敏夫・池田辰夫・山本和彦『基本判例民事訴訟法』有斐閣(2010/09・第2版補訂)……Sシリーズ著者による判例集。判例解説なし。 小川英明・長秀之・宗宮英俊編著『民事訴訟法主要判例集』商事法務(2009/08)……裁判官(及び元裁判官)が編集した判例集。条文順の並びで判例解説はなく、判例収録数は驚きの604件(そのほとんどが大審院および最高裁の判例)。 〔注釈書〕 秋山幹男ほか『コンメンタール民事訴訟法I・II・III・IV・V』日本評論社(I・2006/04・第2版,II・2006/03・ 第2版,III・2008/06,IV・2010/12,V・2012/08)……旧民事訴訟法下の定番コンメンタールであった菊井=村松『全訂民事訴訟 法(全3巻)』の改訂版であり、実務家必携の詳細な注釈書。全7巻(予定)。旧版の執筆者は裁判官が中心であったこともあり実務的に手堅い見解をとってい る。少数執筆者による合議を経て執筆されているため、執筆部分につき匿名方式をとっている。 兼子一原著・松浦馨ほか著『条解民事訴訟法』弘文堂(2011/04・第2版)……上記コンメン民訴が実務家必携であるのに対し、こちらは研究者 執筆(今回の改訂には裁判官も執筆者に参加しているが)にかかる理論的な解説も充実したアカデミックな(新訴訟物理論を支持していたりする)定評ある注釈 書。1冊本だが本文1924頁(!)。山本和彦教授が本書の書評において、本書の採用する見解を論点ごとに短評しており参考になる(判タ1350号80 頁)。ただし、数多くの間違いが指摘されている点に注意が必要である(出版社HPで訂正が公表されているが、それも全ての間違いがカバーされているわけで はない)。 賀集唱ほか『基本法コンメンタール民事訴訟法1・2・3』」日本評論社(1-3・2012/02・第3版追補版)……改訂が比較的頻繁。実務的な 細かい手続きの情報が充実しているのが特徴。本のサイズが大きく文字ポイントも小さいため学生には十分な情報量がある。第3版追補においては国際裁判管轄 についての民訴法改正を逐条解説。日本評論社のHPにて追補部分をダウンロード可能。 笠井正俊・越山和広『新・コンメンタール民事訴訟法』日本評論社(2010/12)……TKCで提供されているインターネットコンメンタールを紙 媒体に印刷したもの。頁数は1264頁と多いが、結構空白が多く文字ポイントも大きいので情報量はわりと少なめである。もっとも、短答対策には十分であ る。 〔演習書〕 三木浩一・山本和彦編『ロースクール民事訴訟法』有斐閣(2010/03・第3版補訂)……独習には向かないが良問が揃っている。【資 料】欄に掲載されている文献は高橋『重点講義』その他の書籍でも採り上げられているものが多く,基本かつ重要な文献が掲載されている(ただし,内容的には 高度なものも含まれている)。 長谷部由起子他『ケースブック民事訴訟法』弘文堂(2010/03・第3版)……判例を分析するタイプの問題が多い。ロースクール民事訴訟法とかぶっているところも多々あり。 長谷部由起子ほか『基礎演習民事訴訟法』弘文堂(2010/04)……執筆陣は東大卒の若手研究者を中心とする30名で,おのおのが得意分野を担 当しており,学習者向けの良質な論点解説集となっている。はしがきには学部生や未修者向けの演習書と書かれているが,決して易しい問題ばかりという訳では ない。解析民訴やライブ本に取り組む前の橋渡しとして,多くの学生にとって有益な一冊と言えるだろう。 藤田広美『解析民事訴訟』東京大学出版会(2009/02)……藤田『講義』の続編。こちらも口語体。通説以外の学説をスルーしすぎたきらいのあ る『講義』を補完。昭和24年度から平成20年度までの旧試論文問題に適宜寄り道して検討を加えながら、重点講義のように体系順に重要論点を解説してい る。全体としてかなり広い範囲をカバーしているが、掘り下げは受験レベルとしてもやや物足りない。旧試過去問のうち、事例問題の中には数頁を費やして解説 されているものもあるが、一行問題の多くはほとんど、あるいは全く解説が付いていない。そもそも過去問の解説は答案作成を想定したものになっておらず、演 習書と言うよりは教科書に近い。初刷は誤記・誤植多数のため、東大出版会HPで長大な訂正一覧が発表されている。必ず第2刷以降を買うべきである。 和田吉弘『司法試験論文本試験過去問 民事訴訟法』辰巳法律研究所(2005/04)……元判事の教授による旧司法試験過去問解説講義を書籍化。いわゆるライブ本。辰巳作成解答例・講師レジュ メ・問題解説・解答例の検討からなる。旧司法試験受験生向けの講義のため、基本的に引用文献を伊藤・双書・新堂・上田等の代表的体系書と重点講義・百選 (第3版)に抑えて解説している。分厚いが要するに講義録なので読みやすく、わかりやすい。理論水準も藤田・解析より安定しており、信頼できる。新版は平 成16年度の問題まで収録しており,全40問。絶版だったが2008年に万能書店からオンデマンド版で復刊された。16年改正対応。復刊後、万能書店の全 書籍売れ筋ランキングでほとんどの期間を通じて1位を維持している(2011年6月12日現在)。 井上治典『実践民事訴訟法』有斐閣(2002/3)……理論的に高度な論点も平易な記述で論文試験に活かせられるように解説。ロースクール民事訴訟法が手軽になったものと考えてもよい。著者が故人のため改訂は見込めない。 遠藤賢治『事例演習民事訴訟法』有斐閣(2008/10、2011/03改訂予定)……法学教室の「演習」連載の単行本化。著者は判事出身のロー スクール教員。初~中級向けの事例問題と丁寧な解説。何気に有斐閣ロースクール民訴との相性が抜群なので(同書で問われている事項の基礎を本書でさらって いくことができる。)、ロースクールの授業で同書を使用している学生は、余力があれば並行して本書を使用してみるとよいだろう。独習でガンガンいける。 小林秀之『プロブレム・メソッド新民事訴訟法』判例タイムズ社(1999/08・補訂版)……判例の事案を中心に学べる本。 結構面白い。後継本として『ケースで学ぶ民事訴訟法』日本評論社(2008/04・第2版)。 小林秀之『事例分析ゼミ 民事訴訟法』法学書院(2007/12)……受験新報連載を単行本化。優秀な大学生の男女、努力家の大学院生、若手渉外弁護士、4人のゼミ生による小林ゼミ(という設定)。レベルはかなり高い。 〔その他〕 伊藤眞・加藤新太郎・山本和彦『民事訴訟法の論争』有斐閣(2007/07)……民事訴訟法の重要論点を対談形式で進めていく。学説の整理、学会の最新の議論などに秀でる。 新堂幸治編『特別講義民事訴訟法』有斐閣(1988/2)……理論民事訴訟法学の最重要文献の一つ。もともと法学教室の連載であったが、内容は超 高度。気分転換やある論点について知識を深化させたい時ぐらいしか読むべきではない。内田貴、加藤雅信稿はそれぞれの民法学を理解するためには必見。OD 版により復刊。
https://w.atwiki.jp/asyudayo/pages/30.html
幾多の時の間、繰り返されてきた調和の神コスモスと混沌の神カオスによる神々の争い。 二対の神に召喚された戦士達は元いた世界の記憶を失い、自らを召喚した神に仕えて神々の争いに参戦しなければならない。 そして勝敗が決まると戦士達は浄化と呼ばれる処置によって戦いの記憶を失い、 そしてまた戦いは繰り返され、神々の争いは決して終わる事は無かった。 12回目の神々の争いにおいて、コスモスは自らを犠牲にしてでも戦士達を戦いの輪廻から解き放つため、 自らの力をクリスタルとして戦士達に与える。 カオスに仕える者達は次元の扉と呼ばれる場所から戦士達に酷似した人形「イミテーション」を見つけそれを戦力に取りこむ。 カインがコスモスの戦士を倒していたのはイミテーションの犠牲になるのを防ぐため。 ラグナ、ヴァン、ユウナ、ライトニング達は遂に次元の扉を見つけ出し、破壊に成功する。 コスモスは生存している戦士達を守るため、世界の安定のために使っていた力を解き放って自ら敗北を選ぶ。 そして12回目の戦いは終わり、浄化を受けた戦士達は新たな戦いへと望む。 だが神々の力の均等は崩れ、世界は混沌の力に飲みこまれていた。 013のイミテーションは残党。これ以上増えない 異説抗争は13戦目で完結。 イミテーションに倒された戦士は復活する事が出来ず、完全に消滅 コスモス ルフェインシドの奥さんのコピー。 カオスを制御するため、ルフェインシドの妻を模倣して作られた。 戦士を召喚する力は、神竜が授けた。 WoL ルフェインシドのコピー ただし完全に記憶を移植できなかったため、意思を感じさせない虚ろな状態のまま、 プリッシュに発見され、現在のWoLの人格が形成された。 カオス ルフェインシドが創造したイミテーションであり、ルフェインシドの息子を含む、 複数の被験者の記憶を刷り込み生み出された軍用兵器。 バッツ・クラウザー "Butz Klauser" エンカウント時のセリフから高所恐怖症は健在の様子。 原作にも増して能天気な性格になっているが、これは「わずかに覚えていた記憶喪失のじいさんのものまねをすることにしたため」 次元の扉あけちゃったのゼロでよくね ディシディアとデュオデシムのレポートをまとめたページです。 両作品のネタバレが含まれるので今後プレイする、またはプレイ途中という人で、 自分で見たいという場合は見ないことをお勧めします。レポートはゲームからの抜粋です。 亜種(イミテーション)がうまれることに関することが記載されているため、まとめてみました。 いちいちゲームの電源いれてみる必要もあれですし。 コスモスレポートはデシムのレポートの1~7のことなのであえて載せませんでした。 載せたほうがいい場合はトップのほうにコメントください。 デュオデシムのレポート(20種)1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 カオスレポート(DFF/10種)1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 デュオデシムのレポート(20種) こちらは自力入力です。誤字脱字等あったらコメントください。 1 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-01- あなたの記憶は、大きな意味を持っている。 あなた自身が気づいているように その物語は、今回の災厄と 大きく関連している可能性が高い。 本当でしょうか……。 今から私が語るのは、一人の研究者と そして、一介の母子の物語にすぎません。 この物語を語ることで ただでさえ絶望の淵に沈んでいる世の人々に さらなる混乱を与えてしまうかもしれません。 あなたの語る物語を記した書類は 決して外に出さないよう、深く封印するつもりです。 いつか心ある人によって発掘され それが読まれるとき…… 物語はすでに、神話となっていることでしょう。 我々にはそれらを保持する意味があります。 物語こそ、人の生きた証なのですから。 さあ語ってください。 あなたの記憶に刻まれた物語を……。 2 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-02- それは、膨大な力を秘めて生まれたとは思えない 小さな子供でした。 その力が育つまで、国が面倒を見るはずでしたが 私たちは、その子を引き取り 自分の子供のように育てることを決めました。 あの無垢な瞳を前に 他の選択肢が取りえたでしょうか。 私たちの子ではなく、国の持ち物だということは 痛いほどよくわかっていました。 いつか奪われてしまうことも、その意味も。 夫は与えられた仕事に義民を抱いているようでした。 今まで彼が発明した、浮遊石や飛空挺…… それらは人々の生活を豊かにするものでしたが あの子は違います。戦争の道具なのです。 しかし、災いはすぐそこまで追っていました。 隣国による、召喚獣やオメガと呼ばれる兵器に 対抗する手段は他にはなかったのです。 彼は私たちの平和を守るため 研究を続けなければならなかったのです。 3 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-03- 言葉を覚え始めていたあの子は 私たちと意思を交わそうと 懸命に言葉を繋いでくれました。 私をママ、彼をパパと呼び 愛することに少しの疑問も抱いていなかった。 あの子は、私たちに笑顔を与えてくれました。 戦争に怯えていた私たちに つかの間の幸せを与えてくれたのです。 ですが、それはすぐに終わりを迎えます。 戦争が……ついに始まってしまったのです。 あの子は私たちの元から隔離されました。 軍は、早々と決着をつけるため あの子の投入を決定したのです。 あの子は大きく成長を遂げ 兵器として申し分ない力を備えていたようです。 でも、軍の命令どおりには動かなかった。 国からやってきた使者に、私は身柄を拘束されました。 「育ての親である私の命令ならば…」 そう思った軍は、私に頼ることを決めたようです。 結果あの子は隣国を滅ぼすこととなります。 業火が家々を焼き尽くし 召喚獣やオメガは、あの子の力で封印され……。 それはまるで、地獄のような風景でした。 ……そうするより他になかったのです。 もし兵器として役に立たなければ、処分する。 そう聞かされた私は、あの子を救うため 軍の命令を、受け入れました。 たとえどんなに多くの人を不幸に陥れようとも 私は、あの子を救いたかったのです。 4 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-04- 二度目の出撃を、私は拒否し続けました。 結局、私と夫は反逆者の汚名を着せられ 地下深くに幽閉されてしまいました。 罪なき多くの人の命を奪ってしまったことで 悲嘆に暮れていた私は 軍が始めていたもうひとつの研究の話を 聞きつけました。 それは、似姿を作り出す研究・・・。 あの子を居のままに操るため、私のコピーを生みだし 国は再び惨劇を繰り返すつもりだったのです。 あの子の力が、そこまでして得る価値があるほど 強大なものだった、ということなのでしょう。 でも、納得がいきませんでした。 創られた命とはいえ、命に変わりはありません。 あの子だけが、なぜ不幸にならねばならないのか なぜ破壊を繰り返さねばならないのか・・・。 研究の完成まで、時間はありませんでした。 私は、ひとつの行動を起こすことを決意したのです。 5 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-05- 私たちが幽閉されている牢獄は 多くの魔物が徘徊する洞穴でした。 私は魔物の習性を研究し、利用することで 夫と共に、脱獄に成功しました。 そして逃亡を続けながら あの子がいるはずの研究所へと駆けつけたのです。 そこに居たのは、私によく似た研究途中の素材と 変わり果てたあの子の姿でした。 あの子は、見違えるほど痩せこけていました。 虚ろな瞳の奥深くにうっすらと 憎しみの色が浮かんでいました。 多くを説明することはできませんでした。 私は状況を簡単に説明し 共に逃げようと促しました。 あの子を連れ、夫と共に逃げ出そうとした その時でした。 私は兵に見つかり、銃弾をうけてしまったのです。 あの時、あの子の悲しい叫びを 遠くで聞いた気がしました。 それと同時に、私の心に ひとつの悪い予感が膨れ上がっていきました。 あの瞳の奥底に浮かんだ、憎しみの色・・・。 予感は的中しました。 あの子の前に、小さな時空の歪みが生まれると やがて歪みは、すべてを飲み込み始めました。 間は異様なほどの大きさに膨れ上がり・・・。 そこで私は意識を失いました。 次に目が覚めた時、そこにあったのは 壊れ果てた研究所の姿だけ。 あの子と夫の姿は、どこにもありませんでした。 6 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-06- もともと我々は儀式によって 記憶を引き継いでいく一族の生まれでした。 夫の高い知識と技術力も その特性によるものだったのです。 私は、逃走の際に利用するはずだった転送装置を使い 一族の元へ戻ることを決意しました。 このまま私が死んだとしても この記憶は、引き継がれるべきだと思ったからです。 たどり着いた森の中、鷹の翼と呼ばれる街で 一族は、いまだ平穏を保っていました。 突如、この世界に現れた闇から逃れるべく 一族は彼の残した浮遊石を使い 街そのものを、天高く浮かべようとしていたのです。 私が事情を話すと、彼らはすぐに すべてを理解してくれました。 そしてそのまま、記憶継承の儀式が始まりました・・・。 7 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-07- それが、あなたの受け継いできた 記憶のすべてですね? はい。 記憶を伝える技術は失われつつあります。 これ以上、永きにわたって この記憶を保存するためには 書物として残すより他に 方法はないと思ったのです。 今、世界を混乱に陥れようとしている 四体のカオスと、あなたが語ったこの物語に 関連性はあるとお思いですか? それは私にもわかりません。 しかし、物語の鍵となる場所が いくつか重なってるのが気になります。 記憶の中にある、時空に亀裂が走った場所。 そして、四体のカオスが住まう場所・・・。 それぞれが、記憶の中の情景と 一致しているのですから。 なるほど、ありがとうございました。 あなたのお話は記憶として 必ずや我々が受け継いでいきましょう。 ・・・ルカーン、最後は逆に 私からひとつ質問をしてよろしいでしょうか。 あなたが予言した、光の戦士・・・ 世界をこの災厄から救う クリスタルを手にした戦士は 本当に現れるのでしょうか。 自分は預言者と呼ばれていますが 本来は歴史学者です。 歴史は収束する。 その兆しを、彼方の世界からほのかに感じるのです。 光の戦士は、必ず現れます。 そして、この世界を・・・ いや、世界の人々を負の輪廻から 開放してくれることでしょう。 8 Word:A-B Place:オンラク地方の野営地 調査記録 ■報告書 003 「次元の扉」より至る異世界は 荒れ果てていて 生命が存在しなかった 異世界にて得た「クリスタル鉱石」については 研究所で 謎の実験に用いられている模様 実験内容は機密事項のため 情報が下りてこないが 国は かなり重要視しているという噂だ ■報告書 019 異世界にて 謎の竜を発見 軍の派遣を命じられたため 接触を図るが 仲間の半数以上が死亡した 知性を持っていると思われるが 意思の疎通は困難である ■報告書 025 研究所から送られる廃棄物の量が増えてきた 一度 密閉された箱の中を覗いてみたが 見るもおぞましい物体だった 人なのか 人でないのか分からないモノが 奇妙にうごめいている 今日もいつもどおり「次元の扉」から廃棄した ■報告書 034 事件により「次元の扉」が失われた 強い魔法力によるものらしいが 詳細は不明 これにより 研究は終了した模様 実験の事実を隠蔽するため 国が オンラク地方を物理的に封鎖するという噂もある 我々の生死も危うい ■報告書 038 「次元の扉」が復帰すれば 実験が再開され 我々の存在価値が 見直されるかもしれない しかし 手がかりはまったくつかめない あれを再び開くには よほどの力が必要だ それこそ 世界を滅ぼすほどの強い力が 9 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-01- ■記録 005 調査隊の持ち帰った「クリスタル鉱石」の 分析を進めている 成分を培養すると 恐るべき速さで成長した 生命に近い存在であることは確かだが 何ら意識の表出が見られない 軍事に有益であると判断し 研究を続行する ■記録 008 「クリスタル鉱石」を基礎とする 記事生命の量産に成功 イミテーションと命名する しかし 未だ意思を持たない状態である ルフェインの優秀な科学者を起用し 記憶の複製移植実験に着手する予定 ■記録 016 10余名の被験者から 記憶を移植することで 愛らしい 未知のモンスターが生成された この方法は軍用の擬似生命としては非効率だが 研究の重要な一途であることに間違いはない 記憶元被験者たちについては 機密保持のため 焼却処分 ■記録 020 モンスターが 異様なほどの身体能力と 魔法力を持ち合わせていることが判明した 軍はその兵器としての実用性に 興味を示している模様 現在は科学者の自宅で経過観察中 子供化何かと勘違いしていないといいが 10 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-02- ■記録 024 鉱石の培養槽は いつ見てもおぞましい 私が近づくと 私自身の顔が無数に現れ こちらへと迫ってくるのだ おそらく 近くにある生命に反応し 姿かたちを変えているのであろう そのまま軍用とする案は 実用性が薄いと却下された ■記録 026 はじめて 完全な形で記憶を取り出し 擬似生命へ移植することに成功した 秩序を意味する コスモスと名づける 被験者はルフェイン人の女性 当然 実験内容は伏せている 科学者は 澄んでいる意思がカギだと主張するが その判定方法は不明 ■記録 027 今日 軍は被験者の解剖を望んだが 科学者は 彼女と懇意にしているらしく この申し出を 拒んだようだ モンスターを生み出したことで 一定の功績を認めているため 軍も彼に対して強くは出られないのだろう 結果 軍からの資金が途絶えることになった 11 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-03- ■記録 030 あれから 資金不足で研究が停滞し 正直 やることがない 一方 戦争は激化しつづけている 成長した擬似生命のモンスターが 隣国をせん滅したにも関わらず なぜか平和が訪れる気配はない ■記録 032 記憶定着の成功例 コスモスが 軍に回収されてしまった 彼女にモンスターを制御させるようだ そういえば 被験者の女性や科学者とも あの日 別れてから会っていない 俺にも あんな美人の奥さんがいたらなぁ ■記録 035 メルモンド地方にて事件が発生し 科学者とモンスター コスモスの3件をロスト 機密保持と捜索のため 軍命による虐殺が繰り返されていると聞く オンラク地方の次元の扉も消失 両事件の関連性は不明のままだ ■記録 037 軍は実験内容を知る者を すべからく抹消するつもりらしい 研究所は今 火の海に包まれている だがこの書類は 絶対に手放せない これが 俺の 最後のささやかな抵抗だ 死にたくねぇなぁ 12 Word:B Place:水の力を称える神殿が見えた丘 ある男の独白 死の直前 私に語りかけてきたのは 私自身だった この世界―― 時の凍りついた世界 2000年前なのだと信じて疑わなかったのは 私自信の言葉しか 手がかりがなかったからだ 果てしない孤独の生を思うと 醒めない悪夢の中にいるような気がした 今の私は 未来の自分を過去へ運ぼうなどと 露ほども思っていない だが2000年の時は あまりに長い やがて私は 憎しみを募らせ あわれな過ちを 繰り返すのかもしれない そのことを思うと 恐ろしさに身が竦んだ やがて私は さまよい歩く中で偶然出会った 守るべきものを失った男の言葉によって ここが2000年前でないことを知った 男と一緒にいたのは ぬくもりを持たぬ女 そして 巨大な身体を丸めて縮こまっている獣だった 獣は言葉を話し 破壊をこばんで苦悩していた 私は 手を差し伸べずにはいられなかった 私はときどき 輪廻の始まりを考えた カオスとなった私が 未来の私を呼ぶ そして呼ばれた私が カオスとなる この呪われた輪廻は 私ではない何者かが 私を過去へ運ばなければ はじまらなかったはずだ 真実が解き明かされる日は来るのだろうか 獣はよく 自分がもといた世界の話をした 風を操り 大空を自在に駆け巡る船や まるで人のように精巧に動く ロボットのこと それは 私の世界で『伝承』となっている物語だった 不思議に思いながらも 私たちは互いのことを語りあい 各々の帰るべき場所に 思いを馳せた ――この獣に いつか名前をつけてやろうと思う 13 Word:B Place:混沌の大地 竜の言葉 その断片 我は力を欲す 我に肉体を捧げれば 永遠の ・・・を与えよう 真の ・・・を持つ者ならば 偽りの ・・・を作り出すことは容易であろう 戦い そして力を蓄えよ その力を 我に捧げよ 我に屍の・・・ 捧げれば 浄化された 新たなる肉体を用意しよう 再び次元を歪めたいならば 実験を続け 強大な力を 手にすればいい 孤独な生は ここで過ごすか わずかな希望に賭けるか どちらかを 選択するがよい 14 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-01- ■記録 000 神竜との契約が成立 肉体を捧げ 永遠の魂を得る カオスとコスモスも 何らかの契約を結ぶ 『神』と呼ぶに相応しい魂を得たようだ ■記録 001 コスモスが とある記憶を召喚 駒として使役しはじめ カオスもこれに倣う どこからか 強い意志を持つ存在を召喚する あの不可思議な力・・・ 神竜と 関係が深いように見える ■記録 002 戦いによって消耗した被召喚者に 神竜が浄化を施す 浄化を受けた者たちの記憶が 召喚時のものに巻き戻る 特に損傷の激しい3対は 浄化に耐えられず 消滅 15 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-02- ■記録 003 かつて次元の扉が開いていた影響は この世界で ひずみを生んでいる 幾人かの被召喚者がこれを活用し ひずみを制御しだした ひずみもまた 神竜が引き寄せる 世界の記憶に 強い影響を受けているようだ ■記録 004 今まで抱きもしなかった ひとつの疑問が 脳裏から離れない 自分の記憶は 澄んでいるのだろうか 幸いこの世界は 鉱石に満ちている コスモスのような 完全なイミテーションを作ることができるか 試してみるのも いいかもしれない ■記録 005 自らの記憶を イミテーションに 定着させようと試しみるが うまくいかない かつての『失敗作』と同様の経過をたどり 人ならぬ形になってしまった やはり完全な記憶を移植できなかったようだ 16 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-03- ■記録 006 記憶の定着実験に成功 身体が結晶化しないことを確認 完全に記憶を移植できなかったためか その目は 意思を感じない虚ろなもののままだ 被召喚者たちと同様に 戦いに参加させ 経過を視察することにする ■記憶 007 記憶を定着させたイミテーションが コスモスの力を得る その後は 浄化によって記憶を失っても 意思が消失しないことを確認 失敗作はかつての廃棄場付近に投棄 被験者に影響を受け 姿かたちをかえはじめている・・・ ■記憶 008 浄化を受けていない被召喚者が 本来維持できる寿命を超える 神々に限らず すべての生命が 不老状態にあることを確認 この世界は 時空がねじれているものと推測される 17 Word:B Place:秩序の聖域 異説-01- 戦乱の中で生み出された兵器―――― カオスがもたらしたものは平和ではなく 恐怖と絶望 そして新たな戦渦でした のちにカオスは かけがえのない存在を失い 見知らぬ世界に閉じ込められてしまいます 次元の狭間への道を開くこと それが 彼に与えられた次の使命でした 幾度も戦いを繰り返し カオスは 強力な力を蓄えていきました それでも 道は見つからなかった 輪廻を強いた主――― 科学者シドも 帰郷を諦めかけていました そんな時 新たな可能性を示したのは 神でも 主でもない 無力な『駒』でした 18 Word:B Place:秩序の聖域 異説-02- 混沌に与する駒は 戦いのさなか かつて『失敗作』が投棄されていた扉を発見します 彼らはこれを操り 戦力として用いました 秩序に与する駒は 『失敗作』たちに翻弄され 消滅の機器に追いやられていました しかし 彼らは諦めなかった 戦う力が残っていた数人の駒は 次元の扉を破壊し『失敗作』を葬りました それが 次元の狭間に繋がる道――― シドは思いました これで自分の希望は消えたのだと しかし彼は はじめから間違っていました 科学者だったころから ずっと―――― 力は何も解決しません 希望を形にするのは 力なくなく 「想い」や「願い」そして「祈り」なのです 私は祈ります 世界が消え去ったいま 戦士たちが あるべき場所に戻れますように―――― 19 Word:B Place:秩序の聖域 異説-03- カオスは まだ幼かったころ 己を生み出した男と その妻を慕っていました 彼らを愛することにも 力を蓄えることひも 何の疑問も抱いていなかった それは脅威から人々を守る力―――― 世界を救うための力だったからです しかし 自信の力が 破壊のために使われるようになってから カオスはシドを 憎むようになっていきました そして 自身の消滅を誘ったとき―――― 彼を『もうひとつの世界』に封じたのです 永遠に覚めることのない 悪夢の世界へ 20 Word:B Place:秩序の聖域 異説-04- 私の元となった『彼女』の記憶 敗北を刻み続けた『秩序の神』の記憶 すべての記憶を取り戻して この地に再び降り立ったとき 世界には 美しい青空が広がっていました 次元の狭間に取り残されたこの世界は やがて消えゆくさだめなのでしょう すべては幻となり 語り継がれることもない まるで最初から 存在などしていなかったのかのよう それでも―――― 悠久の時を経て 父と子が願ったもの―――― あの世界の平和は 取り戻されるはずです この世界から旅立った クリスタルを持つ戦士によって・・・ カオスレポート(DFF/10種) こちらは完全コピペです。 1 あらゆるものに起源が存在するように。 この世界にもまた起源は存在する。 全ては、私の飽くなき欲望から始まった……。 その二つの存在は、ただ純粋で揺るぎない力に満ちていた。 だが相反するがゆえに、一度 この世界で安定してしまったのだ。 可能性を、そこで終わらせるわけにはいかなかった。 私は互いを争わせることで その力を進化させることを決意した。 だが一度戦いが終われば 再び世界は安定を望んでしまうかもしれない。 やがて私は、ひとりの興味深い存在を見つけた。 その騎士は、愛ゆえの憎しみを連ね 時の鎖という深い業にとらわれていた。 混沌が彼を呼んだのか、彼が混沌を呼んだのか それは分からない。 ただひとつ確かなのは、彼が終わりなき戦いの 宿命をその身に宿していること。 無限の闘争は、ここから始まったのだ。 2 秩序と混沌に別れ、争いを続ける駒。 その力は、私から見れば、些細なものだった。 ただ駒には、ある特性があった。 戦いにより一度死を迎えても 再び同じ姿で蘇るものがあったのだ。 死の以前の記憶は残っていないようだが。 蘇る条件は一つ。 強い何かを抱いたものだけがその資格を得られる。 それは信念であれ、後悔であれ、恐怖であれ 何であっても変わらない。 混沌の駒であれ、秩序の駒であれ、その条件に相違は無かった。 だが、今回は異変が起きた。 記憶を受け継いだまま、蘇る駒が現れたのだ。 あれは、神の創り出したクリスタルの影響か。 これは、何かの兆しなのかもしれない。 この戦いの不穏なる結末への……。 3 我々は破壊者による長き襲撃を受け続けていた。 最後の戦いを、私は求められた。 そうして生まれてしまった混沌の力。 あらゆる力を取り込むその力に皆は酔いしれ 更なる力を私は求められた。 だが、力は破壊を望んではいなかった。 業を煮やした国は、混沌を操るため 混沌を制する秩序を、混沌の中に眠る記憶から 創り出そうとしたらしい。 今となっては、私もその国と同じだ。 支えあうべき存在を争わせていることに 今更ながら強い罪悪を感じる。 4 生まれてきた以上、この世界に何かを残したいと願うのは 誰も同じなのだろうか。 秩序の神コスモスが残したクリスタル。 あれを神の力と理解する者もいたが 力というよりは、コスモスを形作っていた要素と言ったほうが 正確かもしれない。 クリスタルもまた、本来であれば器でしかない。 器とは、その中身が何で満たされるかによって 価値は変わっていくもの。 重要なのは、持つ者の力であり それにより器は性質を変えていく。 この世界も器だとしたら 果たして何に満たされようとしているのだろうか。 5 究極の混沌を手にする願いは叶わなかった。 願いは断たれ、世界も我が戦いも、全て終わると思っていた。 だが新たな胎動を感じる。 以前とは違う、新たな命を宿した鼓動を。 破壊の力こそ、強さこそが私を救う唯一の道だと思っていた。 しかし私は、思い違いをしていたのかもしれない。 始まりは憎しみだった。 究極の兵器を生み出すことにより 私は、力を願っていた者達に復讐を願っていた。 だが、力が人を導くのではない。 時に人が力をも導くのだという事を 繰り返す戦いの中で、彼らは教えてくれた。 その答えこそ、私がこの世界で学んだ 大いなる意志なのかもしれない。 もはや思い残す事は無い。 次に生まれ出ずるものが、私の導きとなるのだろう。 それが復讐か、救済かは分からぬが 私もその者と旅に出よう。 この世界における神として、戦いの終わりをここに記す。 6 私が何者なのか。 名前など、この世界では何の意味も持たない。 愛するものを奪われ 見知らぬ世界に流れ着いた私にできることなど もはや、ひとつしかなかったのだ。 この世界は十二度の創造が終わり 十三度目の創造が始まろうとしている。 おそらく次も、混沌の勝利で終わるのだろう、 私はすべてを道具として扱ってしまった。 もしかしたら、妻を奪った彼を憎んでいたのかもしれない。 ……次を最後にしよう。 究極の兵器を作るためだけに繰り返される争いは。 7 まさか、この世界の真実を探るため 自ら命を絶つ者が現れるとは思わなかった。 当然、記憶は失われるだろうが ある意味、彼は真実を証明したともいえる。 肉体が朽ちても、魂は死なず。 その理論は、半分が正解であり その半分は正確ではない。 もともと、この世界に確固たる肉体など存在していないのだ。 肉体が器にすぎないという考えは 我が継承の儀の名残かもしれない。 だが本質はどうなのだろうか。 精神があるから肉体が存在できるのか 肉体があるから精神が存在できるのか。 おそらく善と悪のように どちらが先に生まれたというわけではないのだろう。 8 戦いへの直接の干渉は許されない。 私には、そのような力は残されていなかった。 そこで私は、時空を彷徨っていた一尾の竜と ひとつの契約を交わした。 神々の戦いが終わるごとに、敗れた神を蘇らせ 新たな駒とともに戦いが始まるように、と。 代償として、私は肉体を失った。 そんなことは大きな問題ではない。 混沌に、より多くのものを吸収させたかったのだ。 破壊と創造を繰り返す、世界の浄化こそ 私に残された、唯一の救いの道だったのだ。 9 秩序と混沌が、まだその実力を発揮していないころ 私はいくつかの実験を繰り返していた。 世界に漂う数々の意思を なんとか利用できないものかと考えたのだ。 試作を重ねるうちに、実験は成功した。 成功したものは、強い力を生み出すため、この世界に収め 失敗したものは、次元の狭間に封じた。 今回の戦いでは、誰かがそれを取り出し 利用していたようだが。 成功した者の中には、己の存在理由に揺らぐ者もいた。 存在する理由など、何でもいいではないか。 始まりは駒であったとしても 意思を持ったまま定着すれば それは真実となりえるのだ。 それは、過去から形作られたものなのか これから未来に存在していくものなのか それを知るのはまさしく神のみ。 私にとって必要だったのは、力だけだ。 10 人が皆、涙を流して生まれるように。 始まりは、すべて平等で均等のはずだ。 だが必ずやどこかで道は分かれる。 駒も素材はどれも同じはずなのに、過程を経るごとに 個々の形や、道の進み方さえ異なってくる。 内なる性質とは、どういう過程で 作られていくものなのだろうか。 それは肉体なり、精神なりが 混沌か秩序か、どちらかに寄った結果なのか。 その不安定さこそが この戦いのおもしろさでもある。 新たに始まったこの世界は、どのような道を行くのか。 研究者として、少し興味深くはある。
https://w.atwiki.jp/dffs/pages/41.html
幾多の時の間、繰り返されてきた調和の神コスモスと混沌の神カオスによる神々の争い。 二対の神に召喚された戦士達は元いた世界の記憶を失い、自らを召喚した神に仕えて神々の争いに参戦しなければならない。 そして勝敗が決まると戦士達は浄化と呼ばれる処置によって戦いの記憶を失い、 そしてまた戦いは繰り返され、神々の争いは決して終わる事は無かった。 12回目の神々の争いにおいて、コスモスは自らを犠牲にしてでも戦士達を戦いの輪廻から解き放つため、 自らの力をクリスタルとして戦士達に与える。 カオスに仕える者達は次元の扉と呼ばれる場所から戦士達に酷似した人形「イミテーション」を見つけそれを戦力に取りこむ。 カインがコスモスの戦士を倒していたのはイミテーションの犠牲になるのを防ぐため。 ラグナ、ヴァン、ユウナ、ライトニング達は遂に次元の扉を見つけ出し、破壊に成功する。 コスモスは生存している戦士達を守るため、世界の安定のために使っていた力を解き放って自ら敗北を選ぶ。 そして12回目の戦いは終わり、浄化を受けた戦士達は新たな戦いへと望む。 だが神々の力の均等は崩れ、世界は混沌の力に飲みこまれていた。 ディシディアとデュオデシムのレポートをまとめたページです。 両作品のネタバレが含まれるので今後プレイする、またはプレイ途中という人で、 自分で見たいという場合は見ないことをお勧めします。レポートはゲームからの抜粋です。 亜種(イミテーション)がうまれることに関することが記載されているため、まとめてみました。 いちいちゲームの電源いれてみる必要もあれですし。 コスモスレポートはデシムのレポートの1~7のことなのであえて載せませんでした。 載せたほうがいい場合はトップのほうにコメントください。 デュオデシムのレポート(20種)1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 カオスレポート(DFF/10種)1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 デュオデシムのレポート(20種) こちらは自力入力です。誤字脱字等あったらコメントください。 1 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-01- あなたの記憶は、大きな意味を持っている。 あなた自身が気づいているように その物語は、今回の災厄と 大きく関連している可能性が高い。 本当でしょうか……。 今から私が語るのは、一人の研究者と そして、一介の母子の物語にすぎません。 この物語を語ることで ただでさえ絶望の淵に沈んでいる世の人々に さらなる混乱を与えてしまうかもしれません。 あなたの語る物語を記した書類は 決して外に出さないよう、深く封印するつもりです。 いつか心ある人によって発掘され それが読まれるとき…… 物語はすでに、神話となっていることでしょう。 我々にはそれらを保持する意味があります。 物語こそ、人の生きた証なのですから。 さあ語ってください。 あなたの記憶に刻まれた物語を……。 2 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-02- それは、膨大な力を秘めて生まれたとは思えない 小さな子供でした。 その力が育つまで、国が面倒を見るはずでしたが 私たちは、その子を引き取り 自分の子供のように育てることを決めました。 あの無垢な瞳を前に 他の選択肢が取りえたでしょうか。 私たちの子ではなく、国の持ち物だということは 痛いほどよくわかっていました。 いつか奪われてしまうことも、その意味も。 夫は与えられた仕事に義民を抱いているようでした。 今まで彼が発明した、浮遊石や飛空挺…… それらは人々の生活を豊かにするものでしたが あの子は違います。戦争の道具なのです。 しかし、災いはすぐそこまで追っていました。 隣国による、召喚獣やオメガと呼ばれる兵器に 対抗する手段は他にはなかったのです。 彼は私たちの平和を守るため 研究を続けなければならなかったのです。 3 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-03- 言葉を覚え始めていたあの子は 私たちと意思を交わそうと 懸命に言葉を繋いでくれました。 私をママ、彼をパパと呼び 愛することに少しの疑問も抱いていなかった。 あの子は、私たちに笑顔を与えてくれました。 戦争に怯えていた私たちに つかの間の幸せを与えてくれたのです。 ですが、それはすぐに終わりを迎えます。 戦争が……ついに始まってしまったのです。 あの子は私たちの元から隔離されました。 軍は、早々と決着をつけるため あの子の投入を決定したのです。 あの子は大きく成長を遂げ 兵器として申し分ない力を備えていたようです。 でも、軍の命令どおりには動かなかった。 国からやってきた使者に、私は身柄を拘束されました。 「育ての親である私の命令ならば…」 そう思った軍は、私に頼ることを決めたようです。 結果あの子は隣国を滅ぼすこととなります。 業火が家々を焼き尽くし 召喚獣やオメガは、あの子の力で封印され……。 それはまるで、地獄のような風景でした。 ……そうするより他になかったのです。 もし兵器として役に立たなければ、処分する。 そう聞かされた私は、あの子を救うため 軍の命令を、受け入れました。 たとえどんなに多くの人を不幸に陥れようとも 私は、あの子を救いたかったのです。 4 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-04- 二度目の出撃を、私は拒否し続けました。 結局、私と夫は反逆者の汚名を着せられ 地下深くに幽閉されてしまいました。 罪なき多くの人の命を奪ってしまったことで 悲嘆に暮れていた私は 軍が始めていたもうひとつの研究の話を 聞きつけました。 それは、似姿を作り出す研究・・・。 あの子を居のままに操るため、私のコピーを生みだし 国は再び惨劇を繰り返すつもりだったのです。 あの子の力が、そこまでして得る価値があるほど 強大なものだった、ということなのでしょう。 でも、納得がいきませんでした。 創られた命とはいえ、命に変わりはありません。 あの子だけが、なぜ不幸にならねばならないのか なぜ破壊を繰り返さねばならないのか・・・。 研究の完成まで、時間はありませんでした。 私は、ひとつの行動を起こすことを決意したのです。 5 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-05- 私たちが幽閉されている牢獄は 多くの魔物が徘徊する洞穴でした。 私は魔物の習性を研究し、利用することで 夫と共に、脱獄に成功しました。 そして逃亡を続けながら あの子がいるはずの研究所へと駆けつけたのです。 そこに居たのは、私によく似た研究途中の素材と 変わり果てたあの子の姿でした。 あの子は、見違えるほど痩せこけていました。 虚ろな瞳の奥深くにうっすらと 憎しみの色が浮かんでいました。 多くを説明することはできませんでした。 私は状況を簡単に説明し 共に逃げようと促しました。 あの子を連れ、夫と共に逃げ出そうとした その時でした。 私は兵に見つかり、銃弾をうけてしまったのです。 あの時、あの子の悲しい叫びを 遠くで聞いた気がしました。 それと同時に、私の心に ひとつの悪い予感が膨れ上がっていきました。 あの瞳の奥底に浮かんだ、憎しみの色・・・。 予感は的中しました。 あの子の前に、小さな時空の歪みが生まれると やがて歪みは、すべてを飲み込み始めました。 間は異様なほどの大きさに膨れ上がり・・・。 そこで私は意識を失いました。 次に目が覚めた時、そこにあったのは 壊れ果てた研究所の姿だけ。 あの子と夫の姿は、どこにもありませんでした。 6 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-06- もともと我々は儀式によって 記憶を引き継いでいく一族の生まれでした。 夫の高い知識と技術力も その特性によるものだったのです。 私は、逃走の際に利用するはずだった転送装置を使い 一族の元へ戻ることを決意しました。 このまま私が死んだとしても この記憶は、引き継がれるべきだと思ったからです。 たどり着いた森の中、鷹の翼と呼ばれる街で 一族は、いまだ平穏を保っていました。 突如、この世界に現れた闇から逃れるべく 一族は彼の残した浮遊石を使い 街そのものを、天高く浮かべようとしていたのです。 私が事情を話すと、彼らはすぐに すべてを理解してくれました。 そしてそのまま、記憶継承の儀式が始まりました・・・。 7 Word:A Place:鷹の翼と呼ばれる街 継承された記憶-07- それが、あなたの受け継いできた 記憶のすべてですね? はい。 記憶を伝える技術は失われつつあります。 これ以上、永きにわたって この記憶を保存するためには 書物として残すより他に 方法はないと思ったのです。 今、世界を混乱に陥れようとしている 四体のカオスと、あなたが語ったこの物語に 関連性はあるとお思いですか? それは私にもわかりません。 しかし、物語の鍵となる場所が いくつか重なってるのが気になります。 記憶の中にある、時空に亀裂が走った場所。 そして、四体のカオスが住まう場所・・・。 それぞれが、記憶の中の情景と 一致しているのですから。 なるほど、ありがとうございました。 あなたのお話は記憶として 必ずや我々が受け継いでいきましょう。 ・・・ルカーン、最後は逆に 私からひとつ質問をしてよろしいでしょうか。 あなたが予言した、光の戦士・・・ 世界をこの災厄から救う クリスタルを手にした戦士は 本当に現れるのでしょうか。 自分は預言者と呼ばれていますが 本来は歴史学者です。 歴史は収束する。 その兆しを、彼方の世界からほのかに感じるのです。 光の戦士は、必ず現れます。 そして、この世界を・・・ いや、世界の人々を負の輪廻から 開放してくれることでしょう。 8 Word:A-B Place:オンラク地方の野営地 調査記録 ■報告書 003 「次元の扉」より至る異世界は 荒れ果てていて 生命が存在しなかった 異世界にて得た「クリスタル鉱石」については 研究所で 謎の実験に用いられている模様 実験内容は機密事項のため 情報が下りてこないが 国は かなり重要視しているという噂だ ■報告書 019 異世界にて 謎の竜を発見 軍の派遣を命じられたため 接触を図るが 仲間の半数以上が死亡した 知性を持っていると思われるが 意思の疎通は困難である ■報告書 025 研究所から送られる廃棄物の量が増えてきた 一度 密閉された箱の中を覗いてみたが 見るもおぞましい物体だった 人なのか 人でないのか分からないモノが 奇妙にうごめいている 今日もいつもどおり「次元の扉」から廃棄した ■報告書 034 事件により「次元の扉」が失われた 強い魔法力によるものらしいが 詳細は不明 これにより 研究は終了した模様 実験の事実を隠蔽するため 国が オンラク地方を物理的に封鎖するという噂もある 我々の生死も危うい ■報告書 038 「次元の扉」が復帰すれば 実験が再開され 我々の存在価値が 見直されるかもしれない しかし 手がかりはまったくつかめない あれを再び開くには よほどの力が必要だ それこそ 世界を滅ぼすほどの強い力が 9 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-01- ■記録 005 調査隊の持ち帰った「クリスタル鉱石」の 分析を進めている 成分を培養すると 恐るべき速さで成長した 生命に近い存在であることは確かだが 何ら意識の表出が見られない 軍事に有益であると判断し 研究を続行する ■記録 008 「クリスタル鉱石」を基礎とする 記事生命の量産に成功 イミテーションと命名する しかし 未だ意思を持たない状態である ルフェインの優秀な科学者を起用し 記憶の複製移植実験に着手する予定 ■記録 016 10余名の被験者から 記憶を移植することで 愛らしい 未知のモンスターが生成された この方法は軍用の擬似生命としては非効率だが 研究の重要な一途であることに間違いはない 記憶元被験者たちについては 機密保持のため 焼却処分 ■記録 020 モンスターが 異様なほどの身体能力と 魔法力を持ち合わせていることが判明した 軍はその兵器としての実用性に 興味を示している模様 現在は科学者の自宅で経過観察中 子供化何かと勘違いしていないといいが 10 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-02- ■記録 024 鉱石の培養槽は いつ見てもおぞましい 私が近づくと 私自身の顔が無数に現れ こちらへと迫ってくるのだ おそらく 近くにある生命に反応し 姿かたちを変えているのであろう そのまま軍用とする案は 実用性が薄いと却下された ■記録 026 はじめて 完全な形で記憶を取り出し 擬似生命へ移植することに成功した 秩序を意味する コスモスと名づける 被験者はルフェイン人の女性 当然 実験内容は伏せている 科学者は 澄んでいる意思がカギだと主張するが その判定方法は不明 ■記録 027 今日 軍は被験者の解剖を望んだが 科学者は 彼女と懇意にしているらしく この申し出を 拒んだようだ モンスターを生み出したことで 一定の功績を認めているため 軍も彼に対して強くは出られないのだろう 結果 軍からの資金が途絶えることになった 11 Word:A Place:カルディア諸島の研究所 研究員の手記より-03- ■記録 030 あれから 資金不足で研究が停滞し 正直 やることがない 一方 戦争は激化しつづけている 成長した擬似生命のモンスターが 隣国をせん滅したにも関わらず なぜか平和が訪れる気配はない ■記録 032 記憶定着の成功例 コスモスが 軍に回収されてしまった 彼女にモンスターを制御させるようだ そういえば 被験者の女性や科学者とも あの日 別れてから会っていない 俺にも あんな美人の奥さんがいたらなぁ ■記録 035 メルモンド地方にて事件が発生し 科学者とモンスター コスモスの3件をロスト 機密保持と捜索のため 軍命による虐殺が繰り返されていると聞く オンラク地方の次元の扉も消失 両事件の関連性は不明のままだ ■記録 037 軍は実験内容を知る者を すべからく抹消するつもりらしい 研究所は今 火の海に包まれている だがこの書類は 絶対に手放せない これが 俺の 最後のささやかな抵抗だ 死にたくねぇなぁ 12 Word:B Place:水の力を称える神殿が見えた丘 ある男の独白 死の直前 私に語りかけてきたのは 私自身だった この世界―― 時の凍りついた世界 2000年前なのだと信じて疑わなかったのは 私自信の言葉しか 手がかりがなかったからだ 果てしない孤独の生を思うと 醒めない悪夢の中にいるような気がした 今の私は 未来の自分を過去へ運ぼうなどと 露ほども思っていない だが2000年の時は あまりに長い やがて私は 憎しみを募らせ あわれな過ちを 繰り返すのかもしれない そのことを思うと 恐ろしさに身が竦んだ やがて私は さまよい歩く中で偶然出会った 守るべきものを失った男の言葉によって ここが2000年前でないことを知った 男と一緒にいたのは ぬくもりを持たぬ女 そして 巨大な身体を丸めて縮こまっている獣だった 獣は言葉を話し 破壊をこばんで苦悩していた 私は 手を差し伸べずにはいられなかった 私はときどき 輪廻の始まりを考えた カオスとなった私が 未来の私を呼ぶ そして呼ばれた私が カオスとなる この呪われた輪廻は 私ではない何者かが 私を過去へ運ばなければ はじまらなかったはずだ 真実が解き明かされる日は来るのだろうか 獣はよく 自分がもといた世界の話をした 風を操り 大空を自在に駆け巡る船や まるで人のように精巧に動く ロボットのこと それは 私の世界で『伝承』となっている物語だった 不思議に思いながらも 私たちは互いのことを語りあい 各々の帰るべき場所に 思いを馳せた ――この獣に いつか名前をつけてやろうと思う 13 Word:B Place:混沌の大地 竜の言葉 その断片 我は力を欲す 我に肉体を捧げれば 永遠の ・・・を与えよう 真の ・・・を持つ者ならば 偽りの ・・・を作り出すことは容易であろう 戦い そして力を蓄えよ その力を 我に捧げよ 我に屍の・・・ 捧げれば 浄化された 新たなる肉体を用意しよう 再び次元を歪めたいならば 実験を続け 強大な力を 手にすればいい 孤独な生は ここで過ごすか わずかな希望に賭けるか どちらかを 選択するがよい 14 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-01- ■記録 000 神竜との契約が成立 肉体を捧げ 永遠の魂を得る カオスとコスモスも 何らかの契約を結ぶ 『神』と呼ぶに相応しい魂を得たようだ ■記録 001 コスモスが とある記憶を召喚 駒として使役しはじめ カオスもこれに倣う どこからか 強い意志を持つ存在を召喚する あの不可思議な力・・・ 神竜と 関係が深いように見える ■記録 002 戦いによって消耗した被召喚者に 神竜が浄化を施す 浄化を受けた者たちの記憶が 召喚時のものに巻き戻る 特に損傷の激しい3対は 浄化に耐えられず 消滅 15 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-02- ■記録 003 かつて次元の扉が開いていた影響は この世界で ひずみを生んでいる 幾人かの被召喚者がこれを活用し ひずみを制御しだした ひずみもまた 神竜が引き寄せる 世界の記憶に 強い影響を受けているようだ ■記録 004 今まで抱きもしなかった ひとつの疑問が 脳裏から離れない 自分の記憶は 澄んでいるのだろうか 幸いこの世界は 鉱石に満ちている コスモスのような 完全なイミテーションを作ることができるか 試してみるのも いいかもしれない ■記録 005 自らの記憶を イミテーションに 定着させようと試しみるが うまくいかない かつての『失敗作』と同様の経過をたどり 人ならぬ形になってしまった やはり完全な記憶を移植できなかったようだ 16 Word:B Place:腐りゆく大地の裂け目 実験記録-03- ■記録 006 記憶の定着実験に成功 身体が結晶化しないことを確認 完全に記憶を移植できなかったためか その目は 意思を感じない虚ろなもののままだ 被召喚者たちと同様に 戦いに参加させ 経過を視察することにする ■記憶 007 記憶を定着させたイミテーションが コスモスの力を得る その後は 浄化によって記憶を失っても 意思が消失しないことを確認 失敗作はかつての廃棄場付近に投棄 被験者に影響を受け 姿かたちをかえはじめている・・・ ■記憶 008 浄化を受けていない被召喚者が 本来維持できる寿命を超える 神々に限らず すべての生命が 不老状態にあることを確認 この世界は 時空がねじれているものと推測される 17 Word:B Place:秩序の聖域 異説-01- 戦乱の中で生み出された兵器―――― カオスがもたらしたものは平和ではなく 恐怖と絶望 そして新たな戦渦でした のちにカオスは かけがえのない存在を失い 見知らぬ世界に閉じ込められてしまいます 次元の狭間への道を開くこと それが 彼に与えられた次の使命でした 幾度も戦いを繰り返し カオスは 強力な力を蓄えていきました それでも 道は見つからなかった 輪廻を強いた主――― 科学者シドも 帰郷を諦めかけていました そんな時 新たな可能性を示したのは 神でも 主でもない 無力な『駒』でした 18 Word:B Place:秩序の聖域 異説-02- 混沌に与する駒は 戦いのさなか かつて『失敗作』が投棄されていた扉を発見します 彼らはこれを操り 戦力として用いました 秩序に与する駒は 『失敗作』たちに翻弄され 消滅の機器に追いやられていました しかし 彼らは諦めなかった 戦う力が残っていた数人の駒は 次元の扉を破壊し『失敗作』を葬りました それが 次元の狭間に繋がる道――― シドは思いました これで自分の希望は消えたのだと しかし彼は はじめから間違っていました 科学者だったころから ずっと―――― 力は何も解決しません 希望を形にするのは 力なくなく 「想い」や「願い」そして「祈り」なのです 私は祈ります 世界が消え去ったいま 戦士たちが あるべき場所に戻れますように―――― 19 Word:B Place:秩序の聖域 異説-03- カオスは まだ幼かったころ 己を生み出した男と その妻を慕っていました 彼らを愛することにも 力を蓄えることひも 何の疑問も抱いていなかった それは脅威から人々を守る力―――― 世界を救うための力だったからです しかし 自信の力が 破壊のために使われるようになってから カオスはシドを 憎むようになっていきました そして 自身の消滅を誘ったとき―――― 彼を『もうひとつの世界』に封じたのです 永遠に覚めることのない 悪夢の世界へ 20 Word:B Place:秩序の聖域 異説-04- 私の元となった『彼女』の記憶 敗北を刻み続けた『秩序の神』の記憶 すべての記憶を取り戻して この地に再び降り立ったとき 世界には 美しい青空が広がっていました 次元の狭間に取り残されたこの世界は やがて消えゆくさだめなのでしょう すべては幻となり 語り継がれることもない まるで最初から 存在などしていなかったのかのよう それでも―――― 悠久の時を経て 父と子が願ったもの―――― あの世界の平和は 取り戻されるはずです この世界から旅立った クリスタルを持つ戦士によって・・・ カオスレポート(DFF/10種) こちらは完全コピペです。 1 あらゆるものに起源が存在するように。 この世界にもまた起源は存在する。 全ては、私の飽くなき欲望から始まった……。 その二つの存在は、ただ純粋で揺るぎない力に満ちていた。 だが相反するがゆえに、一度 この世界で安定してしまったのだ。 可能性を、そこで終わらせるわけにはいかなかった。 私は互いを争わせることで その力を進化させることを決意した。 だが一度戦いが終われば 再び世界は安定を望んでしまうかもしれない。 やがて私は、ひとりの興味深い存在を見つけた。 その騎士は、愛ゆえの憎しみを連ね 時の鎖という深い業にとらわれていた。 混沌が彼を呼んだのか、彼が混沌を呼んだのか それは分からない。 ただひとつ確かなのは、彼が終わりなき戦いの 宿命をその身に宿していること。 無限の闘争は、ここから始まったのだ。 2 秩序と混沌に別れ、争いを続ける駒。 その力は、私から見れば、些細なものだった。 ただ駒には、ある特性があった。 戦いにより一度死を迎えても 再び同じ姿で蘇るものがあったのだ。 死の以前の記憶は残っていないようだが。 蘇る条件は一つ。 強い何かを抱いたものだけがその資格を得られる。 それは信念であれ、後悔であれ、恐怖であれ 何であっても変わらない。 混沌の駒であれ、秩序の駒であれ、その条件に相違は無かった。 だが、今回は異変が起きた。 記憶を受け継いだまま、蘇る駒が現れたのだ。 あれは、神の創り出したクリスタルの影響か。 これは、何かの兆しなのかもしれない。 この戦いの不穏なる結末への……。 3 我々は破壊者による長き襲撃を受け続けていた。 最後の戦いを、私は求められた。 そうして生まれてしまった混沌の力。 あらゆる力を取り込むその力に皆は酔いしれ 更なる力を私は求められた。 だが、力は破壊を望んではいなかった。 業を煮やした国は、混沌を操るため 混沌を制する秩序を、混沌の中に眠る記憶から 創り出そうとしたらしい。 今となっては、私もその国と同じだ。 支えあうべき存在を争わせていることに 今更ながら強い罪悪を感じる。 4 生まれてきた以上、この世界に何かを残したいと願うのは 誰も同じなのだろうか。 秩序の神コスモスが残したクリスタル。 あれを神の力と理解する者もいたが 力というよりは、コスモスを形作っていた要素と言ったほうが 正確かもしれない。 クリスタルもまた、本来であれば器でしかない。 器とは、その中身が何で満たされるかによって 価値は変わっていくもの。 重要なのは、持つ者の力であり それにより器は性質を変えていく。 この世界も器だとしたら 果たして何に満たされようとしているのだろうか。 5 究極の混沌を手にする願いは叶わなかった。 願いは断たれ、世界も我が戦いも、全て終わると思っていた。 だが新たな胎動を感じる。 以前とは違う、新たな命を宿した鼓動を。 破壊の力こそ、強さこそが私を救う唯一の道だと思っていた。 しかし私は、思い違いをしていたのかもしれない。 始まりは憎しみだった。 究極の兵器を生み出すことにより 私は、力を願っていた者達に復讐を願っていた。 だが、力が人を導くのではない。 時に人が力をも導くのだという事を 繰り返す戦いの中で、彼らは教えてくれた。 その答えこそ、私がこの世界で学んだ 大いなる意志なのかもしれない。 もはや思い残す事は無い。 次に生まれ出ずるものが、私の導きとなるのだろう。 それが復讐か、救済かは分からぬが 私もその者と旅に出よう。 この世界における神として、戦いの終わりをここに記す。 6 私が何者なのか。 名前など、この世界では何の意味も持たない。 愛するものを奪われ 見知らぬ世界に流れ着いた私にできることなど もはや、ひとつしかなかったのだ。 この世界は十二度の創造が終わり 十三度目の創造が始まろうとしている。 おそらく次も、混沌の勝利で終わるのだろう、 私はすべてを道具として扱ってしまった。 もしかしたら、妻を奪った彼を憎んでいたのかもしれない。 ……次を最後にしよう。 究極の兵器を作るためだけに繰り返される争いは。 7 まさか、この世界の真実を探るため 自ら命を絶つ者が現れるとは思わなかった。 当然、記憶は失われるだろうが ある意味、彼は真実を証明したともいえる。 肉体が朽ちても、魂は死なず。 その理論は、半分が正解であり その半分は正確ではない。 もともと、この世界に確固たる肉体など存在していないのだ。 肉体が器にすぎないという考えは 我が継承の儀の名残かもしれない。 だが本質はどうなのだろうか。 精神があるから肉体が存在できるのか 肉体があるから精神が存在できるのか。 おそらく善と悪のように どちらが先に生まれたというわけではないのだろう。 8 戦いへの直接の干渉は許されない。 私には、そのような力は残されていなかった。 そこで私は、時空を彷徨っていた一尾の竜と ひとつの契約を交わした。 神々の戦いが終わるごとに、敗れた神を蘇らせ 新たな駒とともに戦いが始まるように、と。 代償として、私は肉体を失った。 そんなことは大きな問題ではない。 混沌に、より多くのものを吸収させたかったのだ。 破壊と創造を繰り返す、世界の浄化こそ 私に残された、唯一の救いの道だったのだ。 9 秩序と混沌が、まだその実力を発揮していないころ 私はいくつかの実験を繰り返していた。 世界に漂う数々の意思を なんとか利用できないものかと考えたのだ。 試作を重ねるうちに、実験は成功した。 成功したものは、強い力を生み出すため、この世界に収め 失敗したものは、次元の狭間に封じた。 今回の戦いでは、誰かがそれを取り出し 利用していたようだが。 成功した者の中には、己の存在理由に揺らぐ者もいた。 存在する理由など、何でもいいではないか。 始まりは駒であったとしても 意思を持ったまま定着すれば それは真実となりえるのだ。 それは、過去から形作られたものなのか これから未来に存在していくものなのか それを知るのはまさしく神のみ。 私にとって必要だったのは、力だけだ。 10 人が皆、涙を流して生まれるように。 始まりは、すべて平等で均等のはずだ。 だが必ずやどこかで道は分かれる。 駒も素材はどれも同じはずなのに、過程を経るごとに 個々の形や、道の進み方さえ異なってくる。 内なる性質とは、どういう過程で 作られていくものなのだろうか。 それは肉体なり、精神なりが 混沌か秩序か、どちらかに寄った結果なのか。 その不安定さこそが この戦いのおもしろさでもある。 新たに始まったこの世界は、どのような道を行くのか。 研究者として、少し興味深くはある。
https://w.atwiki.jp/tsugan/pages/130.html
資治通鑑巻第二十七 漢紀十九 中宗孝宣皇帝下 神爵四年(癸亥、前五八) 1春,二月,以鳳皇、甘露降集京師,赦天下。 1. 春、二月、京師で甘露が降り、鳳凰が集まったとして天下に大赦を下した。 2穎川太守黄霸在郡前後八年,政事愈治;是時鳳皇、神爵數集郡國,穎川尤多。夏,四月,詔曰:「穎川太守霸,宣布詔令,百姓郷化,孝子、弟弟、貞婦、順孫日以衆多,田者讓畔,道不拾遺,養視鰥寡,贍助貧窮,獄或八年亡重罪囚,其賜爵關内侯、黄金百斤、秩中二千石。」而穎川孝、弟、有行義民、三老、力田皆以差賜爵及帛。後數月,征霸爲太子太傅。 2. 潁川太守黄霸が郡にあること前後八年、政事は優れていた。この時、鳳凰、神雀が郡国で確認されたが、潁川が最も多かった。夏、四月、宣帝は詔を出して褒めて言った。「潁川太守霸は、わが詔令を宣布して民を治め、百姓は教化され、孝行な子弟や貞婦、老人を敬う孫ばかりで土地の争論もなく、道には他人の遺失物を拾う者なく、孤者、寡婦、寡夫を養い、貧窮の者を救い援け、獄中には八年連続して冤罪の囚人がいない。よって、関内侯の爵と黄金百斤を賜い、秩禄中二千石にする。」また宣帝は潁川郡中の孝行な子や友愛なる兄弟および行いに仁義ある民、三老や農事に励む者に、爵を賜い、帛を賜った。その数ヵ月後、宣帝は黄霸を太子太傅とした。 3五月,匈奴單于遣弟呼留若王勝之來朝。 3. 五月、匈奴の単于が弟の呼留若王勝之を遣って朝廷に参朝した。 4冬,十月,鳳皇十一集杜陵。 4. 冬、十月、十一羽の鳳凰が杜陵に集まったとした。 5河南太守東海嚴延年爲治陰鷙酷烈,衆人所謂當死者一朝出之,所謂當生者詭殺之,吏民莫能測其意深淺,戰慄不敢犯禁。冬月,傳屬縣囚會論府上,流血數里,河南號曰「屠伯」。延年素輕黄霸爲人,及比郡爲守,褒賞反在己前,心内不服。河南界中又有蝗蟲,府丞義出行蝗,還,見延年。延年曰:「此蝗豈鳳皇食邪?」義年老,頗悖,素畏延年,恐見中傷。延年本嘗與義倶爲丞相史,實親厚之,饋遺之甚厚。義愈益恐,自筮,得死卦,忽忽不樂,取告至長安,上書言延年罪名十事;已拜奏,因飲藥自殺,以明不欺。事下御史丞按驗,得其語言怨望、誹謗政治數事。十一月,延年坐不道,棄市。 初,延年母從東海來,欲從延年臘。到洛陽,適見報囚,母大驚,便止都亭,不肯入府。延年出至都亭謁母,母閉閣不見。延年免冠頓首閣下,良久,母乃見之,因數責延年:「幸得備郡守,專治千里,不聞仁愛教化,有以全安愚民。顧乘刑罰,多刑殺人,欲以立威,豈爲民父母意哉!」延年服罪,重頓首謝,因自爲母御歸府捨。母畢正臘,謂延年曰:「天道神明,人不可獨殺。我不意當老見壯子被刑戮也!行矣,支汝東歸,掃除墓地耳!」遂去,歸郡,見昆弟、宗人,復爲言之。後歳餘,果敗,東海莫不賢智其母。 5. 6匈奴握衍朐鞮單于暴虐,好殺伐,國中不附。及太子、左賢王數讒左地貴人,左地貴人皆怨。會烏桓撃匈奴東邊姑夕王,頗得人民,單于怒。姑夕王恐,即與烏禪幕及左地貴人共立稽侯犬冊爲呼韓邪單于,發左地兵四五萬人,西撃握衍朐鞮單于,至姑且水北。未戰,握衍朐鞮單于兵敗走,使人報其弟右賢王曰:「匈奴共攻我,若肯發兵助我乎?」右賢王曰:『若不愛人,殺昆弟、諸貴人。各自死若處,無來汚我!」握衍朐鞮單于恚,自殺。左大且渠都隆奇亡之右賢王所,其民衆盡降呼韓邪單于。呼韓邪單于歸庭;數月,罷兵,使各歸故地,乃收其兄呼屠吾斯在民間者,立爲左谷蠡王,使人告右賢貴人,欲令殺右賢王,其冬,都隆奇與右賢王共立日逐王薄胥堂爲屠耆單于,發兵數萬人東襲呼韓邪單于,呼韓邪單于兵敗走。屠耆單于還,以其長子都塗吾西爲左谷蠡王,少子姑瞀樓頭爲右谷蠡王,留居單于庭。 6. 五鳳元年(甲子、前五七) 1春,正月,上幸甘泉,郊泰畤。 1. 2皇太子冠。 2. 3秋,七月,匈奴屠耆單于使先賢撣兄右奧鞬王,與烏藉都尉各二萬騎屯東方,以備呼韓邪單于。是時西方呼掲王來與唯犁當戸謀,共讒右賢王。言欲自立爲單于。屠耆單于殺右賢王父子,後知其冤,復殺唯犁當戸。於是呼掲王恐,遂畔去,自立爲呼掲單于。右奧鞬王聞之,即自立爲車犁單于。烏藉都尉亦自立爲烏藉單于。凡五單于。屠耆單于自將兵東撃車犁單于,使都隆奇撃烏藉。烏藉、車犁皆敗,西北走,與呼掲單于兵合爲四萬人。烏藉、呼掲皆去單于號,共並力尊輔車犁單于。屠耆單于聞之,使左大將、都尉將四萬騎分屯東方,以備呼韓邪單于,自將四萬騎西撃車犁單于。車犁單于敗,西北走。屠耆單于即引兵西南留闟敦地。 漢議者多曰:「匈奴爲害日久,可因其壞亂,舉兵滅之。」詔問御史大夫蕭望之,對曰:「春秋,晉士踰帥師侵齊,聞齊侯卒,引師而還,君子大其不伐喪,以爲恩足以服孝子,誼足以動諸侯。前單于慕化郷善,稱弟,遣使請求和親,海内欣然,夷狄莫不聞。未終奉約,不幸爲賊臣所殺;今而伐之,是乘亂而幸災也,彼必奔走遠遁。不以義動兵,恐勞而無功。宜遣使者弔問,輔其微弱,救其災患。四夷聞之,咸貴中國之仁義。如遂蒙恩得復其位,必稱臣服從,此德之盛之。」上從其議。 3. 4冬,十有二月,乙酉朔,日有食之。 4. 5韓延壽代蕭望之爲左馮翊。望之聞延壽在東郡時放散官錢千餘萬,使御史案之。延壽聞知,即部吏案校望之在馮翊時廩犧官錢放散百餘萬。望之自奏:「職在總領天下,聞事不敢不問,而爲延壽所拘持。」上由是不直延壽,各令窮竟所考。望之卒無事實。而望之遣御史案東郡者,得其試騎士日車服侍衞奢僭踰制;又取官銅物,候月食鑄刀,效尚方事;及取官錢帛私假徭使吏;及治飾車甲三百萬以上。延壽竟坐狡猾不道,棄市。吏民數千人送到渭城,老小扶持車轂,爭奏酒炙。延壽不忍距逆,人人爲飲,計飲酒石餘。使掾、史分謝送者:「遠苦吏民,延壽死無所恨!」百姓莫不流涕。 5. 二年(乙丑、前五六) 1春,正月,上幸甘泉,郊泰畤。 1. 2車騎將軍韓增薨。五月,將軍許延壽爲大司馬、車騎大將軍。 2. 3丞相丙吉年老,上重之。蕭望之意常輕吉,上由是不悅。丞相司直奏望之遇丞相禮節倨慢,又使吏買賣,私所附益凡十萬三千,請逮捕繋治。秋,八月,壬午,詔左遷望之爲太子太傅;以太子太傅黄霸爲御史大夫。 3. 4匈奴呼韓邪單于遣其弟右谷蠡王等西襲屠耆單于屯兵,殺略萬餘人。屠耆單于聞之,即自將六萬騎撃呼韓邪單于。屠耆單于兵敗,自殺。都隆奇乃與屠耆少子右谷蠡王姑瞀樓頭亡歸漢。車犁單于東降呼韓邪單于。冬,十一月,呼韓邪單于左大將烏厲屈與父呼□累烏厲温敦皆見匈奴亂,率其衆數萬人降漢;封烏厲屈爲新城侯,烏厲温敦爲義陽侯。是時李陵子復立烏藉都尉爲單于,呼韓邪單于捕斬之;遂復都單于庭,然衆裁數萬人。屠耆單于從弟休旬王自立爲閏振單于,在西邊;呼韓邪單于兄左賢王呼屠吾斯亦自立爲郅支骨都侯單于,在東邊。 4. 5光祿勳平通侯楊惲,廉潔無私;然伐其行能,又性刻害,好發人陰伏,由是多怨於朝廷。與太僕戴長樂相失。人有上書告長樂罪,長樂疑惲教人告之,亦上書告惲罪曰:「惲上書訟韓延壽,郎中丘常謂惲曰:『聞君侯訟韓馮翊,當得活乎?』惲曰:『事何容易,脛脛者未必全也!我不能自保,眞人所謂「鼠不容穴,銜窶數」者也。』又語長樂曰:『正月以來,天陰不雨,此春秋所記,夏侯君所言。』」事下廷尉。廷尉定國奏惲怨望,爲訞惡言,大逆不道。上不忍加誅,有詔皆免惲、長樂爲庶人。 5. 三年(丙寅、前五五) 1春,正月,癸卯,博陽定侯丙吉薨。 班固贊曰:古之制名,必由象類,遠取諸物,近取諸身。故經謂君爲元首,臣爲股肱,明其一體相待而成也。是故君臣相配,古今常道,自然之勢也。近觀漢相,高祖開基,蕭、曹爲冠;孝宣中興,丙、魏有聲。是時黜陟有序,衆職修理,公卿多稱其位,海内興於禮讓。覽其行事,豈虚虖哉! 1. 2二月,壬辰,黄霸爲丞相。霸材長於治民,及爲丞相,功名損於治郡。時京兆尹張敞捨鶡雀飛集丞相府,霸以爲神雀,議欲以聞。敞奏霸曰:「竊見丞相請與中二千石、博士雜問郡、國上計長史、守丞爲民興利除害,成大化,條其對。有耕者讓畔,男女異路,道不拾遺。及舉孝子、貞婦者爲一輩,先上殿;舉而不知其人數者,次之;不爲條教者在後。叩頭謝丞相,雖口不言,而心欲其爲之也。長史、守丞對時,臣敞捨有鶡雀飛止丞相府屋上,丞相以下見者數百人。邊吏多知鶡雀者,問之,皆陽不知。丞相圖議上奏曰:『臣問上計長史、守丞以興化條,皇天報下神爵。』後知從臣敞捨來,乃止。郡國吏竊笑丞相仁厚有知略,微信奇怪也。臣敞非敢毀丞相也,誠恐羣臣莫白,而長史、守丞畏丞相指,歸捨法令,各爲私教,務相增加,澆淳散樸,並行偽貌,有名亡實,傾搖解怠,甚者爲妖。假令京師先行讓畔、異路、道不拾遺,其實亡益廉貪、貞淫之行,而以偽先天下,固未可知也。即諸侯先行之,偽聲軼於京師,非細事也。漢家承敝通變,造起律令,所以勸善禁姦,條貫詳備,不可復加。宜令貴臣明飭長史、守丞,歸告二千石,舉三老、孝弟、力田、孝廉、廉吏,務得其人,郡皆以法令檢式,毋得擅爲條教;敢挾詐偽以姦名譽者,必先受戮,以正明好惡。」天子嘉納敞言,召上計吏,使侍中臨飭,如敞指意。霸甚慚。 又,樂陵侯史高以外屬民侍中,貴重,霸薦高可太尉。天子使尚書召問霸:「太尉官罷久矣。夫宣明教化,通達幽隱,使獄無冤刑,邑無盜賊,君之職也。將相之官,朕之任焉。侍中、樂陵侯高,帷幄近臣,朕之所自親,君何越職而舉之?」尚書令受丞相對,霸免冠謝罪,數日,乃決。自是後不敢復有所請。然自漢興,言治民吏,以霸爲首。 2. 3三月,上幸河東,祠后土。減天下口錢;赦殊死以下。 3. 4六月,辛酉,以西河太守杜延年爲御史大夫。 4. 5置西河、北地屬國以處匈奴降者。 5. 6廣陵厲王胥使巫李女須祝詛上,求爲天子。事覺,藥殺巫及宮人二十餘人以絶口。公卿請誅胥。 6. 四年(丁卯、前五四) 1春,胥自殺。 1. 2匈奴單于稱臣,遣弟右谷蠡王入侍。以邊塞亡寇,減戍卒什二。 2. 3大司農中丞耿壽昌奏言:「歳數豐穰,谷賤,農人少利。故事:歳漕關東谷四百萬斛以給京師,用卒六萬人。宜糴三輔、弘農、河東、上黨、太原郡谷,足供京師,可以省關東漕卒過半。」上從其計。壽昌又白:「令邊郡皆築倉,以谷賤增其賈而糴,以利農,谷貴時減賈而糶,名曰常平倉。」民便之。上乃下詔賜壽昌爵關内侯。 3. 4夏,四月,辛丑朔,日有食之。 4. 5楊惲既失爵位,家居治産業,以財自娯。其友人安定太守西河孫會宗與惲書,諫戒之,爲言「大臣廢退,當闔門惶懼,爲可憐之意;不當治産業,通賓客,有稱譽。」惲,宰相子,有材能,少顯朝廷,一朝以晻昧語言見廢,内懷不服,報會宗書曰:「竊自思念,過已大矣,行已虧矣,常爲農夫以沒世矣,是故身率妻子,戮力耕桑,不意當復用此爲譏議也!夫人情所不能止者,聖人弗禁,故君、父至尊、親,送其終也,有時而既。臣之得罪,已三年矣,田家作苦,歳時伏臘,烹羊,炰羔,鬥酒自勞,酒後耳熱,仰天拊缶呼烏烏,其詩曰:『田彼南山,蕪穢不治;種一頃豆,落而爲萁。人生行樂耳,須富貴何時?』誠淫荒無度,不知其不可也。」又惲兄子安平侯譚謂惲曰:「侯罪薄,又有功,且復用!」惲曰:「有功何益!縣官不足爲盡力。」譚曰:「縣官實然。蓋司隸、韓馮翊皆盡力吏也,倶坐事誅。」會有日食之變,騶馬猥佐成上書告「惲驕奢,不悔過。日食之咎,此人所致。」章下廷尉,按驗,得所予會宗書,帝見而惡之。廷尉當惲大逆無道,要斬;妻子徙酒泉郡;譚坐免爲庶人,諸在位與惲厚善者,未央衞尉韋玄成及孫會宗等,皆免官。 臣光曰:以孝宣之明,魏相、丙吉爲丞相,於定國爲廷尉,而趙、蓋、韓、楊之死皆不厭衆心,惜哉,其爲善政之累大矣!周官司寇之法,有議賢、議能。若廣漢、延壽之治民,可不謂能乎!寬饒、惲之剛直,可不謂賢乎!然則雖有死罪,猶將宥之,況罪不足以死乎!揚子以韓馮翊之愬蕭爲臣之自失。夫所以使延壽犯上者,望之激之也。上不之察,而延壽獨蒙其辜,不亦甚哉! 5. 6匈奴閏振單于率其衆東撃郅支單于。郅支與戰,殺之,並其兵;遂進攻呼韓邪。呼韓邪兵敗走,郅支都單于庭。 6. 甘露元年(戊辰、前五三) 1春,正月,行幸甘泉,郊泰畤。 1. 2楊惲之誅也,公卿奏京兆尹張敞,惲之黨友,不宜處位。上惜敞材,獨寢其奏,不下。敞使掾絮舜有所案驗,舜私歸其家曰:「五日京兆耳,安能復案事!」敞聞舜語,即部吏收舜繋獄,晝夜驗治,竟致其死事。舜當出死,敞使主簿持教告舜曰:「五日京兆竟何如?冬月已盡,延命乎?」乃棄舜市。會立春,行冤獄使者出,舜家載屍並編敞教,自言使者。使者奏敞賊殺不辜。上欲令敞得自便,即先下敞前坐楊惲奏,免爲庶人。敞詣闕上印綬,便從闕下亡命。數月,京師吏民解馳,枹鼓數起,而翼州部中有大賊,天子思敞功效,使使者即家在所召敞。敞身被重劾,及使者至,妻子家室皆泣,惶懼,而敞獨笑曰:「吾身亡命爲民,郡吏當就捕。今使者來,此天子欲用我也。」裝隨使者,詣在公車上書曰:「臣前幸得備位列卿,待罪京兆,坐殺掾絮舜。舜本臣敞素所厚吏,數蒙恩貸。以臣有章劾當免,受記考事,便歸臥家,謂臣五日京兆。背恩忘義,傷薄欲化。臣竊以舜無状,枉法以誅之。臣敞賊殺無辜,鞠獄故不直,雖伏明法,死無所恨!」天子引見敞,拜爲冀州刺史。敞到部,盜賊屏跡。 2. 3皇太子柔仁好儒,見上所用多文法吏,以刑繩下,嘗侍燕從容言:「陛下持刑太深,宜用儒生。」帝作色曰:「漢家自有制度,本以霸王道雜之。奈何純任德教,用周政乎!且俗儒不達時宜,好是古非今,使人眩於名實,不知所守,何足委任!」乃歎曰:「亂我家者,太子也!」 臣光曰:王霸無異道。昔三代之隆,禮樂、征伐自天子出,則謂之王。天子微弱不能治諸侯,諸侯有能率其與國同討不庭以尊王室者,則謂之霸。其所以行之也,皆本仁祖義,任賢使能,賞善罰惡,禁暴誅亂。顧名位有尊卑,德澤有深淺,功業有鉅細,政令有廣狹耳,非若白黑、甘苦之相反也。漢之所以不能復三代之治者,由人主之不爲,非先王之道不可復行於後世也。夫儒有君子,有小人。彼俗儒者,誠不足與爲治也,獨不可求眞儒而用之乎?稷、契、皋陶、伯益、伊尹、周公、孔子,皆大儒也,使漢得而用之,功烈豈若是而止邪!孝宣謂太子懦而不立,闇於治體,必亂我家,則可矣;乃曰王道不可行,儒者不可用,豈不過甚矣哉!殆非所以訓示子孫,垂法將來者也。 3. 4淮陽憲王好法律,聰達有材;王母張婕妤尤幸。上由是疏太子而愛淮陽憲王,數嗟歎憲王曰:「眞我子也!」常有意欲立憲王,然用太子起於微細,上少依倚許氏,及即位而許後以殺死,故弗忍也。久之,上拜韋玄成爲淮陽中尉,以玄成嘗讓爵于兄,欲以感諭憲王。由是太子遂安。 4. 5匈奴呼韓邪單于之敗也,左伊秩訾王爲呼韓邪計,勸令稱臣入朝事漢,從漢求助,如此,匈奴乃定。呼韓邪問諸大臣,皆曰:「不可。匈奴之俗,本上氣力而下服役,以馬上戰鬥爲國,故有威名於百蠻。戰死,壯士所有也。今兄弟爭國,不在兄則在弟,雖死猶有威名,子孫常長諸國。漢雖強,猶不能兼併匈奴。奈何亂先古之制,臣事於漢,卑辱先單于,爲諸國所笑!雖如是而安,何以復長百蠻!」左伊秩訾曰:「不然,強弱有時。今漢方盛,烏孫城郭諸國皆爲臣妾。自且鞮侯單于以來,匈奴日削,不能取復,雖屈強於此,未嘗一日安也。今事漢則安存,不事則危亡,計何以過此!」諸大人相難久之,呼韓邪從其計,引衆南近塞,遣子右賢王銖婁渠堂入侍。郅支單于亦遣子右大將駒於利受入侍。 5. 6二月,丁巳,樂成敬侯許延壽薨。 6. 7夏,四月,黄龍見新豐。 7. 8丙申,太上皇廟火;甲辰,孝文廟火;上素服五日。 8. 9烏孫狂王復尚楚主解憂,生一男鴟靡,不與主和,又暴惡失衆。漢使衞司馬魏和意、副侯任昌至烏孫。公主言:「狂王爲烏孫所患苦,易誅也。」遂謀置酒,使士拔劍撃之。劍旁下,狂王傷,上馬馳去。其子細沈瘦會兵圍和意、昌及公主於赤谷城。數月,都護鄭吉發諸國兵救之,乃解去。漢遣中郎將張遵持醫藥治狂王,賜金帛。因收和意、昌繋瑣,從尉犁檻車至長安,斬之。 初,肥王翁歸靡胡婦子烏就屠,狂王傷時,驚,與諸翎侯倶去,居北山中,揚言母家匈奴兵來,故衆歸之。後遂襲殺狂王,自立爲昆彌。是歳,漢遣破羌將軍辛武賢將兵萬五千人至敦煌,通渠積穀,欲以討之。 初,楚主侍者馮嫽,能史書,習事,嘗持漢節爲公主使,城郭諸國敬信之,號曰馮夫人,爲烏孫右大將妻。右大將與烏就屠相愛,都護鄭吉使馮夫人説烏就屠,以漢兵方出,必見滅,不如降。烏就屠恐,曰:「願得小號以自處!」帝征馮夫人,自問状。遣謁者竺次、期門甘延壽爲副,送馮夫人。馮夫人錦車持節,詔烏就屠詣長羅侯赤谷城,立元貴靡爲大昆彌,烏就屠爲小昆彌,皆賜印綬。破羌將軍不出塞,還。後烏就屠不盡歸諸翎侯民衆,漢復遣長羅侯將三校屯赤谷,因爲分別其人民地界,大昆彌戸六萬餘,小昆彌戸四萬餘。然衆心皆附小昆彌。 9. 二年(己巳、前五二) 1春,正月,立皇子囂爲定陶王。 1. 2詔赦天下,減民算三十。 2. 3珠崖郡反。夏,四月,遣護軍都尉張祿將兵撃之。 3. 4杜延年以老病免。五月,己丑,廷尉於定國爲御史大夫。 4. 5秋,七月,立皇子宇爲東平王。 5. 6冬,十二月,上行幸萯陽宮、屬玉觀。 6. 7是歳,營平壯武侯趙充國薨。先是,充國以老乞骸骨,賜安車、駟馬、黄金,罷就第。朝廷毎有四夷大議,常與參兵謀、問籌策焉。 7. 8匈奴呼韓邪單于款五原塞,原奉國珍,朝三年正月。詔有司議其儀。丞相、御史曰:「聖王之制,先京師而後諸夏,先諸夏而後夷狄。匈奴單于朝賀,其禮儀宜如諸侯王,位次在下。」太子太傅蕭望之以爲:「單于非正朔所加,故稱敵國,宜待以不臣之禮,位在諸侯王上。外夷稽首稱籓,中國讓而不臣,此則羈縻之誼,謙亨之福也。書曰:『戎狄荒服,』言其來服荒忽亡常。如使匈奴後嗣卒有鳥竄鼠伏,闕於朝享,不爲畔臣,萬世之長策也。」天子采之,下詔曰:「匈奴單于稱北潘,朝正朔。朕之不德,不能弘覆。其以客禮待之,令單于位在諸侯王上,贊謁稱臣而不名。」 荀悅論曰:春秋之義,王者無外,欲一於天下也。戎狄道理遼遠,人跡介絶,故正朔不及,禮教不加,非尊之也,其勢然也。詩云:「自彼氐、羌,莫敢不來王。」故要、荒之君必奉王貢。若不供職,則有辭讓號令加焉,非敵國之謂也。望之欲待以不臣之禮,加之王公之上,僭度失序,以亂天常,非禮也!若以權時之宜,則異論矣。 8. 9詔遣車騎都尉韓昌迎單于,發所過七郡二千騎爲陳道上。 9. 三年(庚午、前五一) 1春,正月,上行幸甘泉,郊泰畤。 1. 2匈奴呼韓邪單于來朝,贊謁稱籓臣而不名。賜以冠帶、衣裳,黄金璽、盭綬,玉具劍、佩刀,弓一張,矢四發,棨戟十,安車一乘,鞍勒一具,馬十五匹,黄金二十斤,錢二十萬,衣被七十七襲,錦繡、綺縠、雜帛八千匹,絮六千斤。禮畢,使使者道單于先行宿長平。上自甘泉宿池陽宮。上登長平阪,詔單于毋謁,其左右當戸羣臣皆得列觀,及諸蠻夷君長、王、侯數萬,咸迎於渭橋下,夾道陳。上登渭橋,咸稱萬歳。單于就邸長安。置酒建章宮,饗賜單于,觀以珍寶。二月,遣單于歸國。單于自請「願留居幕南光祿塞下;有急,保漢受降城。」漢遣長樂衞尉、高昌侯董忠、車騎都尉韓昌將騎萬六千,又發邊郡士馬以千數,送單于出朔方雞鹿塞。詔忠等留衞單于,助誅不服,又轉邊穀米糒,前後三萬四千斛,給贍其食。先是,自烏孫以西至安息諸國近匈奴者,皆畏匈奴而輕漢,及呼韓邪單于朝漢後,咸尊漢矣。 上以戎狄賓服,思股肱之美,乃圖畫其人於麒麟閣,法其容貌,署其官爵、姓名。唯霍光不名,曰「大司馬、大將軍、博陸候,姓霍氏」。其次張安世、韓增、趙充國、魏相、丙吉、杜延年、劉德、梁丘賀、蕭望之、蘇武。凡十一人,皆有功德,知名當世,是以表而揚之,明著中興輔佐,列於方叔、召虎、仲山甫焉。 2. 3鳳皇集新蔡。 3. 4三月,己巳、建成安侯黄霸薨。五月,甲午,於定國爲丞相,封西平侯。太僕沛郡陳萬年爲御史大夫。 4. 5詔諸儒講五經同異,蕭望之等平奏其議,上帝稱制臨決焉。乃立梁丘易、大、小夏侯尚書、穀梁春秋博士。 5. 6烏孫大昆彌元貴靡及鴟靡皆病死。公主上書言:「年老土思,願得歸骸骨,葬漢地!」天子閔而迎之。冬,至京師,待之一如公主之制。後二歳卒。 元貴靡子星靡代爲大昆彌,弱。馮夫人上書:「願使烏孫,鎭撫星靡。」漢遣之。都護韓宣奏烏孫大吏大祿、大監皆可賜以金印紫綬,以尊輔大昆彌。漢許之。其後段會宗爲都護,乃招還亡叛,安定之。星靡死,子雌栗靡代立。 6. 7皇太子所幸司馬良娣病,且死,謂太子曰:「妾死非天命,乃諸娣妾、良人更祝詛殺我。」太子以爲然。及死,太子悲恚發病,忽忽不樂。帝乃令皇后擇後宮家人子可以娯侍太子者,得元城王政君,送太子宮。政君,故繡衣御史賀之孫女也,見於丙殿。壹幸,有身。是歳,生成帝於甲館畫堂,爲世縕皇孫。帝愛之,自名曰驁,字大孫,常置左右。 7. 四年(辛未、前五〇) 1夏,廣川王海陽坐禽獸行、賊殺不辜,廢,徙房陵。 1. 2冬,十月,丁卯,未央宮宣室閣火。 2. 3是歳,徙定陶王囂爲楚王。 3. 4匈奴呼韓邪、郅支兩單于倶遣使朝獻,漢待呼韓邪使有加焉。 4. 黄龍元年(壬申、前四九) 1春,正月,上行幸甘泉,郊泰畤。 1. 2匈奴呼韓邪單于來朝;二月,歸國。始,郅支單于以爲呼韓邪兵弱,降漢,不能復自還,即引其衆西,欲攻定右地。又屠耆單于小弟本侍呼韓邪,亦亡之右地,收兩兄餘兵,得數千人,自立爲伊利目單于;道逢郅支,合戰,郅支殺之,並其兵五萬餘人。郅支聞漢出兵谷助呼韓邪,即遂留居右地;自度力不能定匈奴,乃益西,近烏孫,欲與並力,遣使見小昆彌烏就屠。烏就屠殺其使,發八千騎迎郅支。郅支覺其謀,勒兵逢撃烏孫,破之;因北撃烏掲、堅昆、丁令、並三國。數遣兵撃烏孫,常勝之。堅昆東去單于庭七千里,南去車師五千里,郅支留都之。 2. 3三月,有星孛于王良、閣道,入紫微宮。 3. 4帝寢疾,選大臣可屬者,引外屬侍中樂陵侯史高、太子太傅蕭望之、少傅周堪至禁中,拜高爲大司馬、車騎將軍,望之爲前將軍、光祿勳,堪爲光祿大夫,皆受遺詔輔政,領尚書事。冬,十二月,甲戌,帝崩于未央宮。 班固贊曰:孝宣之治,信賞必罰,綜核名實。政事、文學、法理之士,咸精其能。至於技巧、工匠、器械,自元、成間鮮能及之。亦足以知吏稱其職,民安其業也。遭値匈奴乖亂,推亡固存,信威北夷,單于慕義,稽首稱籓。功光祖宗,業垂後嗣,可謂中興,侔德殷宗、周宣矣! 4. 5癸巳,太子即皇帝位,謁高廟,尊皇太后曰太皇太后,皇后曰皇太后。 5.
https://w.atwiki.jp/minsutoumatome/pages/217.html
【鳩山のなく頃に】鳩山民主党研究第34弾【~秘書隠し編~】 【ぽっぽのなく頃に】鳩山民主党研究第34弾【~秘書隠し編~】 【代表代行えらい!×2】鳩山民主党研究第34弾【えらきゃ秘書でもクロになる】 【犯人は】鳩山民主党研究第34弾【ポッポ】 【真実はいつもひとつ!】鳩山民主党研究第34弾【犯人は私達だ!】 【秘書は友愛取った】鳩山民主党研究第34弾【あの観音様の下や】 【ぽっぽぽっぽぽぽ】鳩山民主党研究第34弾【疑惑の子~】 【友愛ショック!】鳩山民主党研究第34弾【鳩の鼓動速くなる】 【You】鳩山民主党研究第34弾【愛しちゃいなyo!】 【友愛ショック!】鳩山民主党研究第34弾【友愛で秘書が落ちてくる】 【友愛ショック!】鳩山民主党研究第34弾【口先一つでダウンさ】 【007ジェームズ・ポッポ】鳩山民主党研究第34弾【友愛オンリー】 【その話題は】鳩山民主党研究第34弾【ひしょひしょ話で】 【友愛オンリー】鳩山民主党研究第34弾【シャイニングスター】 【クッククックークッククックー】鳩山民主党研究第34弾【黒い鳩】 【逃げの一手は】鳩山民主党研究第34弾【黒鳩金て言っとく】 【みんなの献金を】鳩山民主党研究第34弾【オラに分けてくれ】 【鳩山ユキオの】鳩山民主党研究第34弾【憂鬱】 【やる小沢と】鳩山民主党研究第34弾【ユキオ】 【友愛の世界へ】鳩山民主党研究第34弾【ユッキーな】 【由紀夫は】鳩山民主党研究第34弾【こう語った】 【黒鳩の夏】鳩山民主党研究第34弾【秘書の果て】 【鳩山由紀夫】鳩山民主党研究第34弾【かく語りき】 【ブラックピジョン】鳩山民主党研究第34弾【キチガイバト】 【Wの】鳩山民主党研究第34弾【喜劇】 【勝ったつもりの】鳩山民主党研究第34弾【鳩から目線】 【母さん】鳩山民主党研究第34弾【あのマニフェスト何処いったんでしょうね】 【バカには見えない】鳩山民主党研究第34弾【財源】 【バカにしか見えない】鳩山民主党研究第34弾【財源】 【さらばマニフェスト】鳩山民主党研究第34弾【友愛の戦士たち】 【うちのまにへすと】鳩山民主党研究第34弾【知りませんか】 【主張】鳩山民主党研究第34弾【今計画】 【男の】鳩山民主党研究第34弾【裸Yシャツ】 【子供手当】鳩山民主党研究第34弾【値下げしました!】 【政権獲るまでが】鳩山民主党研究第34弾【マニフェスト】 【誕生】鳩山民主党研究第34弾【小日本友愛主義民主共和国】 【曖昧ミー】鳩山民主党研究第34弾【言うだけ言う】 【友愛かまして】鳩山民主党研究第34弾【よかですか?】 【ウホッ!】鳩山民主党研究第34弾【いい代用・・・】 【予定は】鳩山民主党研究第34弾【不定】 【埋蔵金は】鳩山民主党研究第34弾【あるとしか言えない】 【バカにしか見えない】鳩山民主党研究第34弾【財源】 【マニフェストも】鳩山民主党研究第34弾【友愛します】
https://w.atwiki.jp/smorkingsmorking/pages/87.html
政治用語bot(@seijiyougobot)のために、そのうち書こうと思ってるけど文章書いてない用語のリスト。2019/04/24時点。 どんどん増加しているが、これは「このリストにある言葉を優先的に書こう」という意識が弱いため。 「行政訴訟」 「いじめ」 「経常移転収支」 「大阪都構想」 「朝日訴訟」 「多国籍監視軍」 「変形労働時間制」 「モンロー主義」 「日中戦争」 「内部通報」 「内部告発」 「公益通報者保護法」 「先住権」 「成年後見制度」 「国際労働機関」 「特別養子縁組」 「消えた年金問題」 「法源」 「景気動向指数」 「個人情報」 「国勢調査」 「検察庁」 「RCEP」 「児童相談所」 「購買力平価説」 「慣習」「条理」「判例」 「強制執行」 「構造的派生均衡」(structure-induced equilibrium) 「封建社会」 「フランス革命」 「アンシャン・レジーム」 「社会帝国主義」 「大○○主義」 「大西洋革命」 「エリーティスト・モデル」「多元主義モデル」「ネオコーポラティストモデル」 「日本型多元主義論」「超越論的独我論」 「社会主義民主」 「排他的憲法」 「シーリング方式(予算)」 「キャップ方式(予算)」 「宗教」 「国家の権利義務に関する宣言案」 「相互義務履行依存条約」 「境界画定条約」 「シーリング方式(貿易)」 「奴隷」 「委任大統領制」 「委任民主主義」 「法意識」 「WTO上級委員会」 「GATS」 「法システム」 「生権力」 「規律権力」 「コミュニタリアリズム」 「独我論」 「中産階級」 「冊封体制」 「現代型訴訟」 「児童虐待」 「解釈的法社会学」 「行政取極」 「ポストモダン」 「概念法学」 「法創造」 「民主化三段階論」 「リーダーシップ」 「積極的自由権」 「行動論」 「日弁連」 「ソーシャル・キャピタル」 「性別期待徳目」 「人的資本論」 「統治的教育論」 「ミニマル・エッセンシャル」 「新しい社会運動」 「インフルエンス・コスト」 「ホールドアップ問題」 「ペストフの三角形」 「多元主義」 「ネオ・コーポラティズム」 「合理的選択論」 「エリート論」 「知識集約的・労働集約的」 「大衆政党」「包括政党」「名望家政党」 「一般集中規制」 「排他条件付取引」 「不当拘束」 「不当顧客誘引」 「再販売価格の拘束」 「取引上の地位の不当利用」 「取引妨害」 「不当な取引強制」 「公平競争阻害性」 「取引拒絶」 「不当対価取引」 「差別対価・差別的取引条件」 「競争制限効果」 「インサイダー取引」 「業務提携」 「独占的状態」 「企業結合規制」 「市場集中規制」 「一般集中規制」 「単独の市場支配力獲得型」 「ガバナンス論」 「集合行為問題」 「新制度論」 「公共財」 「政治制度論・政治過程論・政治行動論」 「神権天皇制」 「ネオ・プラグマティズム」 「宣言的規定説」「創設的規定説」 「ノモス主権論」 「超然主義」 「事務委託」 「輸出指向工業化政策」 「保護貿易」 「委任型民主主義」 「ロマン主義的歴史主義」 「民族主義的社会主義」 「プランテーション」 「モノカルチュア」 「愚行権」 「アメリカ介入主義」 「パターナリズム」 「文化的ステレオタイプ」 「ポストフォーディズム」 「社会国家」 「政治任用制」 「デニズン」 「菜食主義」 「ケア労働」 「欧州懐疑主義」 「唯物史観」 「懐疑主義」 「相対主義」 「調整問題」 「修復的司法」 「職種別労働市場」 「企業内労働市場」 「オーウェン主義」「フーリエ主義」 「政治的社会化」 「構造的暴力」 「人間の安全保障」 「分析哲学・大陸哲学」 「ブラック・フェミニズム」 「ポストコロニアル・フェミニズム」
https://w.atwiki.jp/asterisk99/pages/139.html
MT*2_15-能久親王事跡(五)森 林太郎 ミルクティー*現代表記版 能久親王事跡(五) 森林太郎 五日、師団の参謀河村秀一、前哨を巡視せしに、水返脚の民たずね来て、敵兵の台北《たいほく》にありて掠奪《りゃくだつ》をほしいままにし、水返脚にも出没して良民をたしなむるをつげ、軍を進められんことを請《こ》いぬ。秀一、返り報じて、まず歩兵第一連隊を台北に派遣することとなしつ。常備艦隊は基隆《キールン》港口にて水雷十四個を発見し、爆破しつ。薩摩丸など港に入りぬ。この日、歩兵第一連隊第六中隊の中尉、田中又三郎ら基隆寺にありて、鹵獲《ろかく》せし弾薬数千箱を護《まも》りたるを、連隊の一軍曹、役夫百余をひきいて受け取りに来ぬ。授受の時、地雷爆発して又三郎以下士卒二十一名即死し、下士卒二十余名、役夫百余名負傷しつ。寺内に潜匿《せんとく》して導火せし支那人混参金ら二人は縛《ばく》につきぬ。人みな、宮のこの寺院に入らせ給《たま》わざりしを喜びぬ。六日、樺山《かばやま》総督上陸しぬれば、宮、往いて訪《と》わせ給《たま》う。師団兵站監部、上陸しはじむ。第一連隊第一大隊は暖暖街を発して水返脚に至り、連隊長は二中隊をひきいて七肚に至りぬ。午後五時ごろ、台北に寄留《きりゅう》せる外人の総代三人〈英商一人、米国 HERALD《ヘラルド》 新聞記者一人、独商一人。〉水返脚の陣に至りて請《こ》うていわく。台北をば今、大尉のひきいたるイギリス水兵三十人、中尉のひきいたるドイツ水兵二十五名、警戒せり。敵兵約五千は淡水《たんすい》に逃れ去り、余は新竹《しんちく》に向かいて奔《はし》りぬ。糧食のごときは、某ら周旋《しゅうせん》して欠乏あらせじ。願わくは速やかに軍を進めさせ給《たま》えという。偶、第一大隊の道路を偵察せしめんとて、錫口に派遣せし士官帰りて、錫口の民、わが軍の至るを待つと告ぐ。連隊長、前進に決す。午後七時、第一大隊〈二中隊闕。〉水返脚を発す。途中、しばしば銃声を聞きしかど、そは土人の敗兵に備《そな》うるにて、わが兵に抗抵《こうてい》するにあらざりき。七日、午前一時半、第一大隊、台北城廓の外に至り、練兵場に露営す。五時、進みて北門に向かう。敵門をとざして射撃す。大隊は一部をして門外を警衛せしめ、主力をもて城壁に攀《よ》じしめんとす。一女子ありて、弾をおかして梯《はしご》を壁に架す。わが兵、壁にのぼりて射撃す。敵、退《ひ》く。大隊、城門を闢《ひら》いて入り、敵を掃蕩《そうとう》して諸|官衙《かんが》を占領し、居留地および停車場を警衛す。敵の数は約百名なりき。死者数人を遺《のこ》して淡水《たんすい》および新竹《しんちく》に向かいて奔《はし》りぬ。宮は給養を顧慮して、師団〈じつは混成旅団。〉を二|梯団《ていだん》に分かち、第一旅団長に第一団を率《い》て台北に入らしめ、第二団をば基隆《キールン》に留め給《たま》う。この日、騎兵大隊、基隆《キールン》に至りて上陸す。八日、第一梯団第一連隊第二大隊を淡水《たんすい》に進む。大隊は江頭に宿せり。あらたに川村《かわむら》旅団長の指揮下に入りし騎兵第二小隊〈長少尉、坊城《ぼうじょう》俊延。〉偵察のために淡水《たんすい》におもむき、砲台を占領して、軍艦浪速と連絡す。基隆《キールン》にいます宮は、病院を訪《と》わせ給《たま》う。九日、第二大隊、淡水《たんすい》滬尾《こび》街に入りぬ。敵、約三十人|降《くだ》る。総督府参謀|福島《ふくしま》安正《やすまさ》、俘を万国、河野浦の両船および英船某号に分かち載せて送還す。この日、洩底および三貂大嶺の東方なる地に留めたりし人馬・材料、おおむね基隆《キールン》に集まりぬ。十日、第二梯団、基隆《キールン》より前進す。宮は午前六時四十分、基隆《キールン》を発せさせ給《たま》い、午後二時、水返脚に着かせ給《たま》う。御宿営をば村長蘇樹林が家に定めさせたまいぬ。この日、基隆《キールン》・台北間の汽車の交通を開始し、午後、運転せしむ。この間、道路|悪《あ》しくして、鉄道ならでは兵を進むべからず。されば兵は午前、鉄道を歩みて進み、午後は汽車もて材料を運搬しつ。十一日、第二梯団および師団司令部、台北に入る。宮は午前七時、水辺脚を発せさせ給《たま》い、午後一時、台北なる巡撫布政使庁に入らせ給《たま》う。師団はこれより新竹《しんちく》に前進せざるべからず。されど運輸の状況はいまだこれを許さず。総督の命令もまた、いまだ発せられず。よりて歩兵第二連隊第四中隊に参謀河村秀一をそえて、新竹《しんちく》方向を偵察せしめ、また騎兵一小隊〈中尉|田中《たなか》国重《くにしげ》、引率す。〉に大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]方向を偵察せしめたまう。これより先、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]には清国の将校余清勝、駐屯して土蕃《どばん》を鎮圧せりしが、書を総督に上《たてまつ》りて処置を請《こ》いぬ。 十二日、両偵察隊は桃仔園に至りぬ。十三日、新竹《しんちく》偵察隊、中歴に至る。大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]偵察隊は大姑陥に入り、余清勝を拉《ひし》いて台北に返る。十四日、総督、台北に入る。宮、将校をひきいて停車場に迎えさせ給《たま》う。新竹《しんちく》偵察隊、大湖《ダイコ》口に至る。第一連隊第三中隊、海山《かいざん》口より進みて、偵察隊の後援となる。十五日、新竹《しんちく》偵察隊は将校斥候を派して新竹《しんちく》を偵察し、下士斥候を派して鳳山渓を偵察せしむ。後援隊、中歴に至る。淡水《たんすい》・台北間の水路兵站、開始せらる。十六日、第二連隊第一大隊長に一中隊をひきいて桃仔園に進まんことを令し、第一連隊第三中隊をその指揮下に属せらる。新竹《しんちく》偵察隊、中歴に返りて、後援隊とともに宿営す。当時、新竹《しんちく》に呉光亮および楊某の兵約二千あり。新車付近に土兵《どへい》数百あり。宜蘭《ギラン》付近に敵兵の散じて掠奪《りゃくだつ》を事とせるあり。台南《たいなん》付近には、はじめ台湾大統領と称する唐某ありしが、ひげをそり、姿を変じて厦門《アモイ》に逃れ、台南の道台知県もまた厦門《アモイ》に逃れ、劉永福《りゅうえいふく》、留まりて清兵を指揮せり。この日、宮の家従高野盛三郎、東京より至り、家扶《かふ》心得を命ぜらる。家従心得山本喜勢治、基隆《キールン》より至る。十七日、午後二時、総督閲兵式をおこなう。四時、総督府開庁式をおこなう。宮ならびにこれに?《のぞ》ませ給《たま》う。この日、小松宮|依仁《よりひと》親王、山階宮|菊麿王《きくまろおう》、来訪せさせ給《たま》う。十八日、歩兵第二連隊〈第二大隊本部ならび三中隊欠。〉騎兵一小隊〈隊長中尉、高橋利作。〉山砲兵一中隊、〈砲四門。〉機関砲第四隊〈砲四門○別に衛生隊半部、第一糧食縦列あり。〉をもて新竹《しんちく》支隊となし、歩兵第二連隊長、阪井《さかい》重季《しげすえ》を司令官たらしめ、新竹《しんちく》を占領し、台北・新竹《しんちく》間の鉄道および電信線を保護し、前方道路の状況を偵察すべきことを命ぜさせ給《たま》う。十九日、新竹《しんちく》支隊、台北を発して桃仔園に至る。楫取道明、宮の御許《おんもと》にまいりぬ。二十日、新竹《しんちく》支隊、中歴に至る。宮、高屋宗繁に帰京を命ぜさせ給《たま》う。二十一日、新竹《しんちく》支隊は楊梅、崩坡、大湖口に戦闘して、大湖口西南高地に露営す。第二次輸送船ようやく基隆《キールン》に至り、指揮官、陸軍少将|山根《やまね》信成《のぶなり》、上陸す。高屋宗繁、帰京の途につく。西郷隆凖〈式部官。〉中村純九郎〈参事官心得。〉伺候《しこう》す。二十二日、新竹《しんちく》支隊は新車および新竹付近に戦闘して、午前十一時五十二分、新竹を占領しつ。山根少将、伺候《しこう》す。二十三日、歩兵第一連隊の三中隊〈第一、第三、第六。〉騎兵一小隊、工兵第一中隊〈一小隊闕。〉をもて台北・新竹間連絡支隊となし、騎兵中佐、渋谷在明をして司令官たらしめさせ給《たま》う。こは沿道の土人、大部隊の過ぐるに会いては抗抵《こうてい》することなく、小部隊を見るごとに襲撃し、新竹《しんちく》支隊の消息、なかごろ絶《た》ゆるに至りしがためなり。二十四日、渋谷支隊、台北を発して桃仔園に至る。宮は第二次輸送船の載せ来たれる歩兵第二旅団、騎、砲、工、輜重兵《しちょうへい》の半部をもて近衛混成旅団となし、山根少将をしてひきいしめ、これに水路、澎湖島《ほうことう》〈澎湖島はこれより先、三月二十三日、わが混成支隊、占領したりき。〉に集合して、台南および鳳山《ほうざん》を占領せんことを謀《はか》るべきよしを命ぜさせ給《たま》い、同時に参謀長|鮫島《さめじま》重雄《しげお》に、この旅団に同伴すべきことを訓令せさせ給《たま》う。これより先、安平《アンピン》にある英国領事はあるいは淡水《たんすい》領事館に電報し、あるいは東京公使館に電報していわく。劉永福《りゅうえいふく》、黒旗兵《こっきへい》五千を擁して安平《アンピン》に拠《よ》り、居留民に退去を命ず。英国水兵百五十名は現に居留地を警衛すといえども、勢、久しきを支え難《がた》し。願わくは速やかに軍を進められよと。総督これを聞きて、十七日、近衛師団に命ずるに、その第二次輸送部隊をして南征せしむることをもてしつ。師団命令はこれにもとづきて混成旅団に下りしなり。この日、台北・新竹間の逓騎《ていき》第三小隊長、吉田宗吾〈特務曹長。〉新車において敵におそわれ、部下一人とともに戦死す。二十五日、渋谷支隊は頭亭渓に戦いて敵将潘良を殺し、大湖口に至る。この日、歩兵第一連隊第一大隊に安平鎮〈中の西南約六吉米。〉を攻撃せんことを命ぜさせ給《たま》う。安平鎮には敵将黄娘盛の家ありて、黄は胡嘉猷らと共にここに拠《よ》れり。二十六日、洗谷支隊、新竹《しんちく》に至りて、新竹支隊と連絡す。二十七日、歩兵第一連隊第一大隊の二中隊〈第二、第三中隊。〉中歴に集合して、安平鎮を攻撃せんとす。鮫島参謀長、基隆《キールン》におもむく。宮、恩地《おんち》轍に帰京を命ぜさせ給《たま》う。轍、台北を発す。二十八日、歩兵第一連隊第一大隊、安平鎮の敵を攻撃して中歴にかえる。二十九日、渋谷支隊、台北に帰る。七月一日、歩兵第一連隊第一大隊の二中隊、砲兵一中隊、工兵一中隊は再び安平鎮を攻撃して中歴にかえる。基隆《キールン》にては部隊の乗船すべきもの乗船し始めしに、夜、総督府、急に第二次輸送部隊の水路南に行くことを止め、これに基隆《キールン》に上陸し、台北に集合すべきことを令しつ。宮、ただちに基隆《キールン》に電報せしめ給《たま》う。総督府のこの命令を発せしは、第二次輸送部隊の来航遅延して、季節ようやく航海によろしからざるに至りしこと、舟中の水を給するにはさらに琉球に回航せざるべからざること、台湾北部、穏《おだ》やかならざることなどにもとづき、まず新竹《しんちく》以北の地域を平定して、後顧《こうこ》の憂《うれい》なからしめ、さておもむろに南征せんとは謀《はか》れるなりき。二日、安平鎮の敵、のがれ去りしをもて、わが兵ただちにこれを占領しつ。三日、前に基隆《キールン》に遣《つか》わされし参謀長|鮫島《さめじま》重雄《しげお》、帰り来ぬ。八日、第二次に輸送せられし部隊、ほとんど全く台北付近の地に集合しおわりぬ。十日、敵〈主力は尖筆山付近にあり。〉わが新竹支隊を襲《おそ》いしかども、ただちに撃退せられぬ。宮は第二旅団長|山根《やまね》信成《のぶなり》をして、混成旅団をひきいて、本道の南側に沿いて新竹に進ましめ、みずから爾余《じよ》の兵をひきいて、本道を新竹に向かわんとおぼし、山根旅団長に命令せさせ給《たま》う。その要領にいわく。支隊は十二日、台北を発し、三道に分かれ進むべし。その一つは大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]川の南方、察加沿、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]をへて進み、その二は大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]川の左岸に沿いて進み、その三は兵站線路をへて進み、第三日に龍潭坡に至りて合一し、苗栗《びょうりつ》に通ずる道の、新竹《しんちく》と斉頭なる所に達して後命を待つべしとなり。こは三角涌、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]付近の民|陽《おもて》に好意を?いて、ひそかに禍心《かしん》をなつける迹ようやく明なるに至りぬれば、そを撃ち平げまさんとてなり。山根支隊は歩兵第三連隊、騎兵一小隊、砲兵一中隊、〈第四。〉工兵一中隊〈衛生隊半部。〉よりなる。別に歩兵第一連隊の一中隊〈第七。〉を大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊となし、支隊と同行せしめたまう。こは大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を平定せんとき、兵力を分かちて守備に任ぜしめんことの不利なるをおもんばからせ給《たま》えばなり。十一日、山根支隊の一部にして、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]をへて進むべき、歩兵第三連隊第二大隊、〈第五、第六、および第八中隊。〉工兵一小隊よりなれる、いわゆる坊城《ぼうじょう》支隊は、台北兵站司令部に謀《はか》りて、一隊の運糧船を編成し、夕に台北を発せしめつ。運糧船はおよそ十八隻に、米百五十俵、〈一に百七十俵に作る。〉梅干《うめぼし》三十|樽《たる》を分かち載《の》せ、歩兵第三連隊第六中隊第一小隊の下士卒三十五人〈一に三十二人に作る。〉をして役夫舟人を護衛せしむ。その指揮官は特務曹長、桜井茂夫なりき。十二日、山根支隊ことごとく台北を発しつ。その本隊は歩兵第三連隊第一大隊、騎兵一小隊〈隊長中尉、牧野正臣。〉砲兵一中隊、〈第四。〉工兵一中隊〈衛生隊半部。〉よりなれるを、少将|山根《やまね》信成《のぶなり》ひきいて、鉄道線路に沿いて進み、事なくして桃仔園に達しつ。大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を経《へ》べき坊城《ぼうじょう》支隊は、午後一時四十分、事なくして三角涌に至り、運糧船より糧を受け、三角涌付近に露営しつ。中央の道路を進むべき歩兵第三連隊第七中隊は、午後二時、二甲九庄付近に至りて露営したりしに、敵の襲《おそ》い来るにあいて、戦を交《まじ》えつ。大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊歩兵第一連隊第七中隊は、坊城《ぼうじょう》支隊に跟随《こんずい》して進み、ともに三角涌付近に露営しつ。十三日、山根支隊の本隊は中櫪に至りて、龍潭坡付近の敵と対峙《たいじ》す。安平鎮より引き退きし黄娘盛・胡嘉猷ら、皆、この方面にあり。坊城支隊および大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊は、午前四時三十分、三角涌を発し、進むこと約八吉米にして、支隊の前衛大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]の東北方約四吉米なる山腹に達し、その後、衛後方なる山の鞍部にあるとき、敵三千余、四方より起こりて包囲しつ。坊城支隊および守備隊は苦戦して日を終《お》えにき。これにともなえる運糧船は、三角涌付近にて敵におそわれ、糧をばことごとく奪《うば》われぬ。守衛兵は桜井特務曹長以下、みな戦死して、兵卒のまぬがれて桃仔園に至りしもの三人、海山《かいざん》口に向かいしもの一人なりき。中央の道路を進みし歩兵第三連隊第七中隊は、前夜より敵に応戦したりしが、午後、二甲九庄の西方一吉米ばかりの地に集合し、これより潜行して桃仔園に至ることとしつ。この日また、運糧隊ありて、打類坑〈海山《かいざん》口をへだたること六吉米ばかり。〉付近を過《よぎ》りしを、敵約六百人、急に起こりて襲撃し、守衛兵二十九人を殺して糧を奪《うば》いつ。宮、台北におわして聞《きこ》し召《め》し、海山《かいざん》口にある歩兵第四連隊〈内藤正明これに長たり。〉に命じてこれを討ち退《の》けしめ給《たま》う。連隊の第二大隊この敵を攻撃して夜に入りぬ。十四日、山根支隊の本隊は未明に中櫪を発して、龍潭坡付近の敵を攻撃せんとしつ。第三連隊第四中隊をば、右側衛として銅羅騫〈一に銅羅圏に作る。〉に向かわしむ。銅羅騫は胡嘉猷が家のある所なり。午前七時三十分、支隊本隊の前衛〈第三連隊第三中隊。〉龍潭坡に達して敵と衝突し、これより戦闘、午後四時に至る。黄娘盛、胡嘉猷ら、皆これに死す。右側衛は午前、銅羅騫を占領しつ。支隊本隊は夜、龍潭坡付近に露営せり。坊城《ぼうじょう》支隊および大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊は、この日もまた苦戦して、毎卒平均五十発の弾薬をあますに至り、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]付近に露営しつ。〈これにともなえる運糧船の守衛兵一人は、この日、海山《かいざん》口に達することを得て、海山口より台北にゆきぬ。〉中央の道路を進みし第三連隊第七中隊は、この日、桃仔園に達することを得つ。打類坑付近の敵に向かえる歩兵第四連隊第二大隊は、この日、攻撃を続けたりき。この日また、台北より偵察に派遣せられし騎兵一小隊〈少尉、浮田家雄ひきいたり。〉ありしに、河水に阻げられ、目的地に達することあたわずして、暮に至りむなしく帰りぬ。この日また、台北に流言あり。敵は夜半大挙して台北を襲《おそ》わんとすといえり。宮は武装して夜を徹《とお》させ給《たま》う。当時、宮の掌握《しょうあく》せさせたまえる兵は、わずかに歩兵第一連隊の三中隊半ありしのみなりき。十五日、山根支隊本隊は、坊城《ぼうじょう》支隊と連絡せんと欲して、偵察隊〈中尉、菊池《きくち》慎之助《しんのすけ》のひきいる一中隊。〉を出ししかど果《はた》さざりき。坊城《ぼうじょう》支隊および大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊はなお苦戦を続けたるが、この日、携帯|口糧《こうりょう》ほとんどつきて、籾《もみ》三分水七分の粥《かゆ》を食うに至りぬ。支隊は勇士四人を選びて密使となし、支隊本隊と師団司令部とに消息を通ぜんことを謀《はか》りぬ。支隊本隊のあるべき龍潭坡に向かいしは、第三連隊第八中隊の上等兵白井安蔵〈一作、安吉。〉と同じ連隊の第五中隊の一等卒、三宅保太郎となりき。中櫪をへて、台北なる師団司令部にゆかんとせしは、第三連隊第六中隊の軍曹小賀友左衛門と、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]守備隊たる第一連隊第七中隊の上等兵、横田安治となりき。四人はみな土人に装《よそお》いて、夜、わが陣を抜《ぬ》け出でぬ。この日また、近衛騎兵大隊第二中隊第三小隊の准士官以下二十二名〈指揮官特務曹長、山本好道。〉は、三角涌付近を偵察せんことを命ぜられ、正午、台北を発して板橋頭をへて進みしに、敵に包囲せられて、ほとんどみな戦死しつ。その逃れて海山《かいざん》口に入りしものは、わずかに三人なりき。十六日、山根支隊は午前二時、龍潭坡を発し、銅羅騫をへて、牛欄河の敵を攻撃し、その地を占領して、九時、龍潭坡に帰りぬ。時に坊城《ぼうじょう》支隊の派遣せし使者、白井安蔵至りてつぶさに窮迫《きゅうはく》の状を告ぐ。白井とともに出でし三宅保太郎は途に殪《たお》れぬ。山根支隊は午前十一時、また龍潭坡を発し、午後一時三十分、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]河岸に至り、五時、突撃して、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を占領しつ。夜、坊城《ぼうじょう》支隊の出しし歩兵第三連隊第七中隊の士卒二、三十人、槍《やり》を把《と》り河を渡りて至りぬ。山根少将すなわち歩兵第三連隊第一中隊の士卒を派して、坊城支隊と連絡せしめき。山根少将はこの日、わずかに歩兵第四連隊を亀崙に応援すべき師団命令を受けつ。坊城支隊の台北に派せし小賀友左衛門ら、この日午前二時、中櫪に至りて、歩兵第一連隊第二中隊に会し、横田安治はさらに台北に向かいぬ。この日、三角涌付近の囲を脱せし騎兵三人、台北に至る。また桃仔園・海山《かいざん》口の間の逓騎哨に、騎兵一小隊〈浮田少尉ひきいたり。〉を派せらる。十七日、坊城支隊は午前二時、露営地を発して、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]に至り、山根支隊と会し、午後零時三十分、共に大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を発して、亀崙に向かい、桃仔園をへだたること六吉米の地に至りて露営しつ。この日、総督、近衛師団に訓令して、台北・新竹《しんちく》間鉄道の南方なる地帯に土着せる敵を掃蕩《そうとう》せしめんとす。十八日、山根および坊城支隊、桃仔園に至りぬ。この夜、宮、三角涌付近の敵を掃蕩《そうとう》せんことを計画せさせ給《たま》う。十九日、いわゆる三角涌付近大|掃蕩《そうとう》の師団命令、出でぬ。これに任ずべき部隊は山根支隊、内藤支隊および沢崎支隊なり。山根支隊は歩兵第三連隊本部ならびに第一大隊、歩兵第四連隊第四中隊、騎兵第二中隊の一小隊、砲兵第四中隊、臨時工兵中隊よりなる。内藤支隊は歩兵第四連隊本部ならびに第二大隊、騎兵第二中隊〈二小隊闕。隊長、松浦藤三郎。〉砲兵第二大隊本部および第三中隊、工兵第一中隊の一小隊よりなる。沢崎支隊はのち松原支隊と称す。歩兵第二連隊第二大隊本部ならびに二中隊よりなる。この諸隊は二十一日集合して、二十二日より二十三日にいたる間に、まず三角涌を中心とせる、半径二十ないし二十四吉米の圏を画し、しだいに敵を討ち家を焼き、外より内に向かいて圏の半径を縮め、相対せる部隊の交互に連絡するに至るべしとなり。三角涌方面には敵二、三千あるごとくなりき。二十一日、勅使、歩兵中佐|中村《なかむら》覚《さとる》、総督府に至る。宮、往いて迎えさせ給《たま》う。二十二日、山根支隊は大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を発し、その本隊たる歩兵第三連隊第一大隊〈二中隊闕。〉砲兵中隊、工兵中隊、河の右岸を行き、歩兵第三連隊第一、第四中隊、騎兵一小隊、工兵半小隊のいわゆる林〈第一中隊長。〉隊は河の左岸を行きぬ。本隊は三角涌の西南方約八吉米の地に至りて敵にあい、これを撃破し、三角涌の西南方約三吉米半の地に露営しつ。林隊は途《みち》に当《あ》たれる敵を撃破し、二甲九庄に至りて露営しつ。内藤支隊は海山《かいざん》口を発し、左側隊〈隊長、蔵田砲兵第二大隊長。〉たる歩兵第四連隊第七中隊、騎兵第二中隊、砲兵第三中隊〈砲二門。〉に河の右岸を行かしめ、本隊たる歩兵第四連隊第五、第六および第八中隊、砲兵および工兵は右方なる山麓を行き、ならびに敵前に露営しつ。松原支隊は鮫島参謀長のひきいたる砲兵第一中隊とともに、台北を発し、板橋頭の西南方約一吉米半の山上に至りて露営しつ。台北にありし騎兵全部は枋寮《ほうりょう》街付近におもむき、三角涌付近を警戒しつ。宮は午前八時五十分、台北西門の廓壁の上に登らせ給《たま》いて、観戦せさせ給《たま》いぬ。二十三日、山根支隊本隊は当面の敵を撃破して、三角涌に至り、午後二時すぎ、一中隊を横渓口方面に派して、松原支隊に連絡せしめき。林隊は二甲九庄北方高地の敵を撃破し、午後二時、本隊に連絡し、夕に内藤支隊に連絡しつ。松原支隊は土城《どじょう》村付近の敵を撃破して、ここに露営したりしに、午後八時、山根支隊の連絡中隊の至るに会いぬ。三支隊は三角涌付近に夜を徹しつ。二十四日、山根支隊三角涌を焼夷《しょうい》し、三支隊各前の陣地に帰りぬ。この掃蕩《そうとう》の間、道路みな狭隘《きょうあい》険阻《けんそ》にして、糧食を運ぶによろしからざりしかば、諸隊多く甘藷《サツマイモ》を掘りて糧《かて》に充《あ》ててき。敵は多くいわゆる喀家族にして、性質もっとも獰悪《どうあく》なりき。二日間に遺棄せられたりし敵の屍《しかばね》は四百を下らざりき。二十五日、午前零時三十分、敵、新竹《しんちく》の西門を襲《おそ》う。歩兵第二連隊第三中隊これに応戦し、天、明《あ》くるにおよびて、大佐|阪井《さかい》重季《しげすえ》みずから戦を指揮し、午前八時三十分、敵を撃退しつ。この日、勅使、台北を発す。宮、往いて送らせ給《たま》う。二十七日、師団は新竹《しんちく》方面に向かいて発せんとし、川村少将は阪井《さかい》支隊を指揮することを命ぜられぬ。龍潭坡付近の地は、山根支隊の去りてより、また敵に拠《よ》られたり。その主なるものは、簡玉和、林木生、王尖頭らのひきいたるいわゆる管帯忠字正中営義民、約五、六百なりき。山根支隊はまず再びこれを撃《う》たんとす。夕に総督、宴《うたげ》を設けて宮の南行を送りまつりぬ。この日、宮は兵站監部および野戦病院を訪《と》わせ給《たま》いぬ。 二十九日、午前五時、宮、台北を発せさせ給《たま》い、午後三時十五分、桃仔園に至らせ給《たま》い、林某の家に宿らせ給《たま》う。この夜、軽き下利症にかからせ給《たま》う。三十日、午前七時四十分、宮、桃仔園を発せさせ給《たま》い、午時、中櫪に至らせ給《たま》い、寺院に宿らせ給《たま》う。山根支隊は大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]河の左岸に集合しつ。あらたに歩兵二中隊、砲兵一中隊、騎兵一分隊もて松原支隊を編成し、山根支隊をたすけしめらる。内藤支隊は抗抵《こうてい》にあうことなく、桃仔園より中櫪に至り、松原支隊の編成せらるると同時に解散せられぬ。三十一日、午後二時三十分、宮、中櫪を発せさせ給《たま》い、三時二十分、汽車に乗らせ給《たま》う。五時三十分、汽車大湖口をへて、六時十分、新竹《しんちく》に至る。宮は轎《きょう》に乗りて兵站司令部に入らせ給《たま》いぬ。山根支隊は午前四時三十分、大※[#「山/科」]※[#「山/坎」]を発し、松原支隊と策応して、龍潭坡の西北方なる高地の一部を占領し、午後三時、銅羅騫付近に至り、牛欄河高地の敵に対して露営しつ。八月一日、山根支隊は午前四時、戦をまじえて、牛欄河高地の敵を撃破し、鹹菜硼村の東北なる高地に進み、ふたたび敵を撃退し、午後五時ごろ、新埔《シンプ》の東三吉米の地に至りて露営す。その偵察隊〈歩兵中尉、中村道明ひきいたり。〉新埔《シンプ》において敵に衝突す。師団司令部は大湖口にありき。二日、山根支隊は午前六時、露営地に集合し、ただちに新埔《シンプ》の敵を攻撃し、伊崎のひきいたる歩兵第四連隊第二大隊本部および二中隊の援を得て、午時、新埔《シンプ》に入りぬ。師団司令部は新埔《シンプ》街の西北なる寺院に置かれぬ。六日、山根支隊は午前五時四十五分、新埔《シンプ》を発し、九?林河をさかのぼりて水尾に至り、敵にあいて撃退しつ。敵は林某〈林学林また林老師と称す。〉のひきいし棟字副営の兵なりき。後、その遺棄せし屍《しかばね》を検して、年少き女子の男装して戦死したるを見き。支隊は九?林に宿りぬ。伊崎が隊はこの日、管府坑を占領しつ。七日、明日、枕頭山鶏卵面の前なる敵を攻撃すべき師団命令出でぬ。右翼隊は歩兵第二連隊〈二中隊闕。〉騎兵一小隊、砲兵連隊本部ならびに第二中隊、機関砲一隊、工兵一中隊〈二小隊闕。〉よりなり、川村少将ひきいたり。左翼隊は歩兵第四連隊〈第一大隊闕。〉騎兵半小隊、砲兵第一大隊本部ならびに第一中隊、機関砲一隊、工兵一小隊〈二分隊闕。〉よりなり、内藤大佐ひきいたり。山根支隊は故《もと》のごとし。予備隊は歩兵第四連隊第一大隊の二中隊、歩兵第二連隊の一中隊、騎兵大隊、〈四小半隊闕。〉工兵大隊本部および二分隊、新竹《しんちく》守備隊は歩兵第二連隊第五中隊、機関砲一隊なりき。山根支隊はこの日、小戦闘をまじえつつ進みて北埔《ほくふ》に至り、午後四時二十三分、水仙嶺を占領しつ。宮はこの日に至るまで新竹《しんちく》に留まらせ給《たま》いぬ。(つづく) 底本 底本:『鴎外全集 第三巻』岩波書店 1972(昭和47)年1月22日発行 初出:『能久親王事蹟』東京偕行社内棠陰會編纂、春陽堂 編集兼発行人代表者 森林太郎 1908(明治41)6月29日刊行 NDC 分類:288(伝記/系譜.家史.皇室) http //yozora.kazumi386.org/2/8/ndc288.html 2009.11.9:公開 2009.11.13:更新 知床の、1000万円、20年。 目くそ鼻くそ/PoorBook G3'99 翻訳・朗読・転載は自由です。 カウンタ: - (メモ)用意したテキストの66%。 -- しだ (2009-11-09 02 06 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/cgwj/pages/517.html
ユフティ・アッシッサメネ・ヴィレンメ・アハ・“ヴィレミッダ”・ヒャクテーフネ・ミヒラユステーン・イヒ・アハ・モヒラ・ピディネ・ユエスレエネ Yhti Assissamene Vilemme Aha "vilemidda" Chyaktööhne Michyraystään Ichy Ach Mochyra Pidinö Yesleöne 生年月日 Phil.2004 出生地 没年月日 死没地 出身校 (瀛学の何か) 最終学位 (瀛学の何か) 所属 民族統一騎行戦線顧問→糺遵主義民族地平統一党→キエラヴィ社会民主党 称号・勲章 「キエラヴィ統一の英雄」 親族 サイン ウェールフープ ヴォルシ ネートニアー 能力 なし 「血による統一か(ラーペネン・レンヴァ)、義による統一か(ヴァン、クレーネン・レンヴァ)!」(*1)――民族統一騎行戦線顧問就任に際して ユフティ・アッシッサメネ・ヴィレンメ・アハ・“ヴィレミッダ”・ヒャクテーフネ・ミヒラユステーン・イヒ・アハ・モヒラ・ピディネ・ユエスレエネ(キエラヴィ語:Yhti Assissamene Vilemme Aha "vilemidda" Chyaktööhne Michyraystään Ichy Ach Mochyra Pidinö Yesleöne)とは、キエラヴィ国の政治家。「キエラヴィ統一の英雄」として知られる。 目次 略歴 略歴 南キエラヴィ氏族の出身にして、クラナ紛争時に始めて連邦との接触に対応した地域有力者である。貴族の娘として生まれるも、15歳で南キエラヴィ氏族の伝統である女性に生まれたときから与えられる花嫁修業(minanen ges)を拒絶し、ルアンシーに渡って賢人(フアッ・コーン)の元で「道の習得」に勤しんだ。しばらくして、師匠である****に送られて戻ったユフティは、変わらず続く南北キエラヴィ氏族の対立は支配者層である南北キエラヴィ氏族の指導家系の利益に基づくものであると分析した。 ユフティは「キエラヴィは糺(タット)を為して、遵(リャン)も為して、和道(トゥオン・ウェイム)を実現すべき」として、書物を書いて訴えるも、アッシッサメネ家長であるヴォーッカナ・アッシッサメネによって「夷狄の訳の分からない事柄を説く我が家の恥晒しを捕まえれば、豊かな富を与えよう」と宣伝し、民衆がそれに従ったがために捕らえられてしまう。 こうして、本家に幽閉されてしまうユフティだが、著書に影響されたキエラヴィ人たちはクラナ紛争の勃発で流れた連邦やテロリスト達の兵器を集め、反攻作戦を計画した。特にファッカ・イーネッサヴィネによって結成された民族統一騎行戦線は、民族内部での対立を引き起こしていた支配者層への反乱を目指した内戦は開始され、前近代的な主力貴族達の兵力は立ち向かうことさえ許されず、革命の母として尊敬されたユフティは幽閉されていた本家から解放された。 民族統一騎行戦線の顧問となったユフティは千のキエラヴィ人兵士の前で述べた。 「血による統一か(ラーペネン・レンヴァ)、義による統一か(ヴァン、クレーネン・レンヴァ)!」 この問いかけに兵士たちは動揺した。革命の母が「戦うか、それとも和解するか」を突きつけてきたのだ。しかし、キエラヴィ人兵士たちは常にユフティの本を余暇時間で学習していた。それ故に言うべき言葉は一つであった。 「徳の実践のみ!(ヴァン、ウェイムプラム)」 こうして、ユフティは戦線の政治力を移行するようになった。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/6247.html
登録日:2012/01/17 Tue 20 31 53 更新日:2024/09/02 Mon 21 56 34NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 さくらんぼ モンテディオ山形 ラーメン 冷やし中華にマヨネーズ 寒い 山ばっか 山形新聞 山形県 平野 暑い 最上川 服部天皇 東北地方 温泉 盆地 米どころ 米沢牛 羽黒山 芋煮 藤沢周平 都道府県 顔 ∧∧∧ 山形県とは、都道府県のうち日本の東北地方南西部、秋田県の南に位置する県。 △データ ▲県庁所在地:山形市 ▲県の動植物 木:サクランボ 花:ベニバナ 鳥:オシドリ 獣:カモシカ ▲県の形:人の横顔(Д゚ ) △地理 宮城県との県境にある奥羽山脈や朝日連峰等、地理の85%が山という山に囲まれた県。 日本海上には県唯一の離島『飛島(とびしま)』がある。 県の中心には一級河川の最上川が流れている。 松尾芭蕉の句『五月雨を集めてはやし最上川』は有名。 米沢盆地、山形盆地、新庄盆地の3つの盆地と庄内平野があり、それぞれが異なる都市圏に所属して異なる歴史と文化をもっている。 また、方言の別々のものが使われており、同じ県なのに全然通じないことも……。 ちなみに、以下の地域紹介の最後で括弧書きされた言葉は各地域の方言で「ありがとう」の意味。 村山地方 県庁所在地の山形市を中心とする県央エリア。 7市7町を擁し、人口的にも県全体のおよそ半分を占める。 将棋駒の生産で有名な天童市や、サクランボ産地の寒河江市、東根市など、山形県と聞いて思い浮かぶ名産品も多い。 東北地方なんだから涼しいでしよ、と思うかもしれないが、盆地のためフェーン現象の影響で夏場はかなり暑くなる。後述のように日本最高気温記録を長年保持していたことも。 そのせいか、冷たいラーメンや冷やしシャンプー等の「冷やし文化」がやたら広まっている。 「ありがどさま」 置賜地方 米沢市を中心とする県南エリア。 読み方は「おきたま」が一般的だが「おいたま」と呼ばれることも。 朝日連峰や吾妻・飯豊山系等に囲まれ大部分が丘陵や山地。 高地を生かした放牧畜産が行われていて、ここで飼育された和牛のうち一定の基準を満たしたものがご存知「米沢牛」。美味しいぞ。 歴史的・地理的経緯から福島県との結びつきが強い。近年は高速道路の開通により往来がしやすくなった。 「おしょうしな」 最上地方 新庄市を中心とする県北東エリア。 大部分が森林、山林で、金山町の「金山杉」など林業・木材業が盛ん。樹齢数百年~千年以上の巨木も多い。 人口は県全体の約10%と4地域の中で最も少ないが、一方で東西と南北の交通が交わる要衝でもある。 「ありがどさん」 庄内地方 日本海に面した県北西エリア。代表都市は酒田市と鶴岡市のツートップ。 庄内平野は全国有数の米どころ。 「山形の芋煮は牛肉+醤油仕立て」のイメージが強いが、庄内だけは例外的に豚肉+味噌スタイル。これをうっかり豚汁と呼んだ日には血を見るぞ。あと内陸地方との確執があるとかないとか。 他にもブランド枝豆の「だだちゃ豆」や、ぶつ切りのタラを丸ごと煮込んだ冬の味覚「どんがら汁」など、特有の食文化が多い。 その他天保義民事件も起こった。 「もっけだの」 △交通 明治時代の県令(知事に相当)の三島通庸(*1)が強引に進めた道路工事が、現在も残る国道や街道の山形内陸部のインフラの基となっている。 新庄まで山形新幹線が通っており、交通の便は比較的恵まれている。 在来線も日本海側の大動脈である羽越本線と内陸部を走る奥羽本線があり、南北の移動はそれなりにある。 しかし、東西の移動となると県内は米坂線と陸羽西線、県外は陸羽東線と仙山線のみとなっている。 特に、奥羽山脈を超えなければならない為、新幹線を除く県外へのアクセスはあまり良くない……。 高速道路に関しては東西に山形自動車道、南北に東北中央自動車道と日本海東北自動車道が整備されている。 しかし、日本海東北自動車道は意外と短いので注意が必要である。 仙台市と山形市を往復する高速バスが10〜20分間隔で出ている(平成28年現在、平日で一日80往復)。 かかる時間は片道約一時間ほどで、バス停は両者の県庁や駅周辺。 このように行き来が楽ちんに行えるため、休日に仙台へ遊びに行く若者は多いとか。 空港に関しては東根市に山形空港、酒田市に庄内空港がある。 しかし、辛うじて1日4便の羽田定期便が確保されている庄内空港が35万人の利用者があるのに対して 東京便が1日2便、大阪便が僅か3便しかない山形空港は20万人を割る状態になっている。 △気候 近県の秋田や新潟と同じような気候。 県の90%が豪雪地帯で、雪かきは欠かせない。 冬の庄内地方では、海からの季節風に遮蔽物の少ない平野部という地形条件が合わさり、数メートル先が見えない程の地吹雪に見舞われることも……。 前述の通り夏は暑くなり、山形市では1933年に最高気温の日本一(40.8℃)を記録した日もある。 この記録は74年間抜かれる事はなかったが、2007年に埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で40.9℃が観測され、日本一を明け渡すこととなった。 また、県内の天気予報は上記のように大きく分けて4つに分かれていて、それぞれ違うなんてことも結構ある。 △名産・食品 米やサクランボ、ラ・フランスや米沢牛等が有名。 ご当地の料理として代表的なのが、里芋を牛肉等と煮た芋煮。 調理方法も地域によって様々。後述の芋煮会は有名。 丸いこんにゃく『玉こん』も山形ならでは。 よく団子のように串に刺し、醤油で煮られた物が売られている。 ▲麺類 山形県はラーメン消費量が全国屈指で、各地にラーメン屋が多数存在する。 県内各地で独自に発展してきた「ご当地ラーメン」も多い。 + ... 冷たいラーメン 暑い夏でも売り上げが落ちないようにと生み出された、山形の「冷やし文化」の代表格。 冷やし中華とは違うのだ。 鳥中華 蕎麦つゆをベースにした甘めのスープに、鶏肉や天かすをトッピング。 元は蕎麦屋のまかないメニューだったそうな。 米沢ラーメン あっさりとした醤油系のスープに細縮れ麺が特徴。 魚介類をふんだんにトッピングした「そんぴんラーメン(*2)」や、地元名産の米沢牛のチャーシューを使った「まんぎりラーメン(*3)」などの派生もある。 赤湯辛味噌ラーメン 唐辛子やニンニク等をブレンドした「辛味噌」をトッピングした味噌ラーメン。 辛味噌は別皿で出されることもあり、各々の好みでスープに溶かして味わうことができる。 発祥は南陽市赤湯の「龍上海」で、地元では連日行列ができる人気店。横浜のラーメン博物館にも出店するなど全国的な知名度を上げている。 酒田ラーメン 港町らしく、煮干しや昆布などの魚介から出汁を取った醤油系のスープが特徴。 自家製麺の比率が非常に高く、ワンタンをトッピングしている店も多い。 とりもつラーメン 鶏ガラで出汁を取った醤油系のスープと中細縮れ麺、そこに鶏のモツ煮をトッピングした、新庄市のご当地ラーメン。 「取り持つ」との掛け言葉から、「愛をとりもつラーメン」のキャッチフレーズでPRされている。 特に、総務省の調査で山形市が「ラーメン外食費」で8年連続首位となったこともあり、観光の柱として積極的なPRを行ってきた。 しかし、2021年の調査では新潟市に抜かれ2位に。 するとアイデンティティーの危機とばかりに「日本一奪還」に向け官民一体となった活動を展開。 「芋煮会フェスティバルの大鍋でラーメン作ろうぜ」というアイディアもあったとかなかったとか。 その甲斐あって翌2022年には首位に返り咲くことと相成ったのであった。 これほどまでにラーメン愛が強いラーメン消費量が多い理由には様々な要因が考えられるが、一般的に寒い地方では温かいラーメンが好まれること、 外食では普段食べないようなものが選ばれやすい(*4)ことなどが挙げられる。 こと山形においては「お客さんが来たらラーメンを出前してもてなす」という文化があり、ご馳走の代表格として県民の間に広く根付いてきたのだろう。 このような県民性故か、ラーメン以外にも麺類に何かとこだわりを持つ傾向がある。 一例として、冷やし中華にマヨネーズを添えるのも山形県では結構多い。 茹でたうどん(乾麺が多い)を納豆やサバ缶などで作ったタレで食べる『ひっぱりうどん』も好まれている。 そばも名物で、長方形の木の器に盛りつけた『板そば』や、鶏肉を乗せた『冷たい肉そば』なども有名。 ▲菓子、ファストフード 焼き饅頭の『あじまん』は、山形県民の冬のおやつ。 9月末頃になるとスーパーやホームセンター等の店先でプレハブの屋台が営業を開始する。3月末までの期間限定。 レギュラーメニューの「つぶあん」「カスタード」の他、土日祝日には月替わりの限定メニューも販売される。TBS系列のTUYの番組「どよまん」とコラボした、名前もズバリ『どよまん』シリーズが販売されたことも。 CMではテーマソングが流れる。みーんな大好きあっじまん♪ ちなみに「大判焼き」「今川焼き」などの論争の一環として挙げられることもあるが、厳密には「あじまん」は商品名であり、メーカー的には「大判焼」として扱っている。 一方で、一般的な大判焼きと比べ皮が薄いなど独自の要素があるため「大判焼きとあじまんは似て非なるもの」「むしろあれは『あじまん』という食べ物」と考える人も一定数存在する。まあラーメン二郎とか天下一品みたいなノリと思ってもらえれば。 店では他にもたこ焼きの『たこポン』や、家庭用にあんこ単品も販売している。 主にソース味で割り箸に巻かれたお好み焼きの『どんどん焼』が、祭りやイベントの屋台などで売られている。 「ま~め~はでん六♪」 で、おなじみのでん六本社があるのもここ。 お土産品としても販売されている「おしどりミルクケーキ」は、ローカルCMの代表格として県民のDNAに刻まれている。 「山形みやげにおしどりミルクケーキ♪」をメロディー付きで脳内再生できるようになれば君も立派な山形県民だ! ちなみに「ケーキ」とは言うものの板状で意外と固いため、初めて食べる時は注意が必要。(*5) △観光 県内各地に温泉が存在し、後述の蔵王温泉や銀山温泉をはじめ全市町村に温泉施設がある。 ▲観光地 立石寺/山寺(山形市) 松尾芭蕉が「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」と詠んだことで知られる古刹。 蔵王(山形市) 温泉やスキー場で知られ、山頂から火口に出来た湖を眺める『お釜』や、冬の『スノーモンスター・樹氷』も有名。 銀山温泉(尾花沢市) 大正時代を思わせるレトロな街並みが魅力の温泉地。 ドラマ『おしん』の撮影地となった他、『ラブひな』のひなた荘、『鬼滅の刃』(アニメ版)の刀鍛冶の里などのモデルとも言われる。 スタジオセディック庄内オープンセット(鶴岡市) かつては『庄内映画村』という名称だった、一般の見学も可能な映画の撮影所。 時代劇を中心に、『るろうに剣心』実写映画版や、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズの撮影も行われた。 最上川舟下り(戸沢村) 遊覧船で最上川を下り、船上からの景色を楽しむ。 船頭さんの軽妙なトークも醍醐味の一つ。 ▲イベント 花笠まつり(山形市) 山形市中心部の七日町で8月5~7日に開催される「東北四大祭り」のひとつ。 『花笠音頭』と共に多くの人達が花笠を手に道路を練り歩くパレードの他、豪華な街宣車には毎年ゲストとして有名人たちも乗っている。 日本一の芋煮会フェスティバル(山形市) 馬見ヶ崎河川敷で開催される、直径6mもの巨大な鍋を使ったグルメイベント。こちらではできたて芋煮がいただける。美味い。 ちなみに鍋があまりに巨大な上に何千~何万人分も作るため、おたま代わりに重機が動員される。使われる機体は全て新品で、グリスもしっかり洗い落としその代わりの潤滑油として食用油(バター)を使用しているので、衛生面でも抜かりはない。イベント後は再度通常の仕様に戻し民間に払い下げられるが、実際に使用された縁起物としてプレミアが付くそうな。 米沢上杉まつり(米沢市) 上杉謙信を祀る上杉神社や、上杉鷹山や上杉景勝らを祀る松岬神社の春の例大祭で、4月29日~5月3日に開催される。 市内を武者行列や神輿が練り歩き、最終日には河川敷で川中島の合戦を再現。火縄銃の発砲や、謙信が武田軍の陣地に単騎斬り込む場面などが見どころ。 人間将棋(天童市) 4月に行われる天童桜まつりの目玉イベント。 プロ棋士を招き、舞鶴山山頂の特設会場で鎧武者などに扮した人間を将棋駒に見立てた対局が行われる。 △スポーツ ▲プロスポーツ Jリーグのサッカーチーム『モンテディオ山形』が代表格。 J2が主戦場だがしばしば昇格争いにも絡み、2008年と2014年にはJ1昇格を果たしている。 かつては女子バレーボールチーム『パイオニアレッドウィングス』があったが、2014年に廃部となった。 その後2015年に『アランマーレ山形』が発足し活動中。 バスケットボール・Bリーグの『山形ワイヴァンズ』もある。 ちなみに楽天イーグルスも創設期に二軍本拠地を置いていたことがある。 ▲高校野球 高校野球においては、近年では東海大山形高校の選抜8強入り、羽黒高校の選抜4強入り、日大山形高校の夏8強入りおよび4強入り、 コンスタントに勝ち星を挙げる酒田南など、決して弱小とはいえない強さを維持している。 しかし21世紀になる前は、最高成績が日大山形の夏三回戦進出で、それ以外は主に初戦敗退が続くなど、比較的レベルが高くないといわれる東北地区でも屈指の弱さであった。 伝説に残るのは1985年、東海大山形が桑田真澄・清原和博を擁する強豪・PL学園に毎回得点で29-7の大差で敗退(*6)し、 これに驚愕した山形県議会が議題に取り上げる事態にまで発展した。 もっとも、これはただでさえ風当たりが強い私学である上に、野球留学生が多い東海大山形であるゆえに県議会で取り上げられる事態になったのではと思われる。 これが県内生で占められる公立進学校だったらここまで槍玉に挙げられることはなかっただろう。 ただ、この1985年秋において東海大山形は県内を制覇、東北大会を制覇するなど、PLショックといえる事態を乗り越えてがんばっていたことは付け加えておく。 △出身者 米沢市出身の人物については当該項目も参照。 ▲歴史上の人物 最上義光 我らが鮭様。 霞城公園(山形城址)のすぐ近くに史料館『最上義光歴史館』がある。 伊達政宗 東北の首都・仙台市の礎を作った偉人としても、様々なDQNエピソードを持つ男としても知られる独眼竜。 仙台や宮城の象徴というイメージが強いが、そもそも伊達家は現在の山形県置賜地域から福島県福島市周辺を治めており、彼自身も生まれは米沢城とされている。 清河八郎 庄内藩清川(現庄内町)出身の幕末の志士。 尊王攘夷を掲げて「浪士組」を結成するも芹沢鴨、近藤勇らと対立し暗殺されてしまった。 後に芹沢らの一派が新選組、残った隊士が新徴組となる。 服部敬雄 実業家。山形のドン、服部天皇、山形のヒトラーと言われた権力者。 山形新聞社や山形放送(YBC)の社長を歴任したほか、山形テレビ(YTS)や山形交通(ヤマコー)の実質的なオーナーでもあった。 ▲漫画、アニメ関係 冨樫義博(新庄市出身) 漫画家。『HUNTER×HUNTER』作者。 佐藤タカヒロ(酒田市出身) 漫画家。『バチバチ』作者。2018年に急逝し、作品も未完となってしまった。 執筆活動は地元・酒田を拠点に行っていた。 さとやす 『境界線上のホライゾン』等の川上作品でおなじみのイラストレーター。 鈴木千尋 声優。某親善大使とか眼鏡ハムスターとか。 遠藤綾 声優。みwikiさんとか某銀河の妖精とか。 ゲームショップ『シーガル』では「山形の星」と書かれていた。 ▲芸能、音楽関係 佐藤唯 方言アイドル。可愛い。 大泉逸郎 『孫』で有名な演歌歌手。 「山形県 孫様」 で手紙が届く。 須貝智郎 シンガーソングファーマー(農家兼シンガーソングライター)。 朝倉さや(山形市出身) シンガーソングライター。 小学生と中学生の時に『民謡民舞少年少女全国大会』で民謡日本一に2度輝いた経歴を持つ実力派。 ゲーム『天穂のサクナヒメ』の主題歌「ヤナト田植唄・巫 ―かみなぎ―」も歌っている。 林部智史(新庄市出身) シンガーソングライター。 2016年に1stシングル「あいたい」でデビューし、この年の「第58回輝く!日本レコード大賞」で新人賞を受賞。 2017年にリリースした2ndシングル「晴れた日に、空を見上げて」がテレビ朝日系木曜ドラマ『就活家族〜きっと、うまくいく〜』の主題歌に使用されている。 最上川司(河北町出身) 演歌歌手。 ヴィジュアル系バンド「D'espairsRay」「THE MICRO HEAD 4N'S」のドラマー・TSUKASAとして活動していたが、幼少時より演歌に親しんでいたことからヴィジュアル系演歌歌手としてソロ活動も行うようになった。 石澤智幸(山形市出身) テツandトモの青いほう。 『今夜はなまらナイト』でも活躍。 ウド鈴木(鶴岡市(旧藤島町)出身) キャイ~ンの愛すべきバカ。 三浦昌朗 ロケット団(芸人)のメガネの方。 「そんな言葉、山形じゃずいぶん前から使ってますよ!」 あき竹城(米沢市出身) 恰幅のいい女優さん。2022年他界。 渡辺えり(山形市出身) 女優。あき竹城さんと同じくらい『ケンミンSHOW』によく出る。 小林武史(新庄市出身) 音楽プロデューサー。 Mr.ChildrenやMY LITTLE LOVERなどを手掛けた。 南部虎弾(鶴岡市出身) 電撃ネットワークの一番目立つオッサン。ちなみに実は元ダチョウ倶楽部。 橋本マナミ(山形市出身) 「国民的愛人」をキャッチコピーに持つ女性タレント。 元々はオスカープロモーションに所属するモデルだったがイマイチ売れず、現在の事務所に移籍してセクシー路線に転じてからブレイクを果たした。 ちなみに山形時代は女子高に通っていたため、ブレイクの契機となった女性らしい色気のある仕草を作ることに非常に苦労したという。 長沢菜々香 欅坂46所属。個性的(※極めて穏当な表現)なキャラが特徴。 各媒体で、「山形関係のお仕事がしたい」と発言したり、公式ブログに芋煮の作り方を載せたりと非常に地元愛が強い。 + ……が その実態は欅坂46、いや坂道グループ所属メンバー屈指のサイコパスキャラ。 以下、長沢の不思議キャラやサイコパス満載のエピソード ・成人式の着物を自分で決めたのにお母さんが勝手に変えて注文してしまい、ハサミで自分の近くにあった布団をビリビリに引き裂く ・本人の願望。『死んだら棺桶にポップコーンの種を入れて焼いて欲しい』 ・米谷奈々未の証言では、撮影でメンバー全員が欅の葉っぱを持っていたとき、彼女に『ねえ、私がこれ食べたらいくらくれる?』といきなり言い出す。 ・コンビニで大量のお菓子を買う。それも特大のコンビニ袋2つ分。ちなみにコンビニで7〜8,000円使うのはザラだという。 ・1dayのコンタクトを1週間もつけていた。しかも後に視力が1.0あるにもかかわらずコンタクトを付けていたことも発覚。約60万円もする永久コンタクトレンズも付けようか迷っていた ・渡辺梨加より。ホテルで同室になったとき、渡辺が寝ようとしたところ、彼女に「見て〜」と声をかけ、いきなり髪を切り始める。 ▲作家、デザイナー 藤沢周平 小説家。彼の作品の映画も多数公開されている。 浜田広介(高畠町出身) 童話作家。『泣いたあかおに』等が有名。 井上ひさし(川西町出身) 劇作家、放送作家。『ひょっこりひょうたん島』でお馴染み。 上杉季明 グラフィックデザイナー。マッハ55号所属。 『スチームボーイ』や『グレンラガン』、『いばらの王』や『クロスアンジュ』のタイトルロゴ、 『ΖΖガンダム』のBD-BOXのパッケージ(色や配置)等を担当。 奥山清行 工業デザイナー。ピニンファリーナ時代にフェラーリのデザインを多数手がけ、独立後は鉄道車両やトラクターなども手掛けている。 JR東日本の車両デザインを主に手掛け、当地を走る山形新幹線の新塗装も担当している。 ▲スポーツ関係 佐々木則夫(尾花沢市出身) 女子サッカーなでしこジャパンの元監督。 2011年の女子W杯でチームを優勝に導き一躍有名になった。 栗原健太(天童市出身) 日大山形出身の広島の主砲。 広島退団後は楽天に移籍するも翌年に引退、打撃コーチに。その後は中日やロッテでコーチを務める。 加藤武治(天童市出身) 山形南高出身の横浜の中継ぎエース! ……のはずだったが、「やる大矢」に酷使され潰された末に日ハムにトレード。やる大矢ェ……現在は日ハムの投手コーチ。 中野拓夢(天童市出身) 阪神タイガースに所属する内野手。日大山形高校出身。 ルーキーイヤーの2021年に盗塁王を獲得。2023年にはWBCにも出場した。 高橋みゆき(山形市出身) 女子バレー元日本代表。日本の元気印。 琴ノ若(初代)(尾花沢市出身) 元力士(最高位関脇)。現佐渡ヶ嶽親方。 地場スーパー『おーばん』では、社長が後援会長だったことから現役時代は勝った時にタイムセールが行われるなどしていた。 親方となってからも部屋所属の力士が勝つと同様のサービスが行われるなど関係が深い。 ちなみに息子も力士であり、2019年名古屋場所より父の四股名「琴ノ若」を継承。2024年初場所後には大関に昇進し、同年夏場所より母方の祖父(第53代横綱・先代佐渡ヶ嶽親方)の「琴櫻」を襲名した。(*7) 柏戸(鶴岡市(旧櫛引町)出身) 第47代横綱。大鵬の永遠のライバル。引退後は鏡山部屋を設立。 ちなみに多賀竜は彼の弟子の一人で、蔵前国技館最後の本場所となった1984年秋場所で平幕優勝を果たし、柏戸の死後は彼が鏡山部屋を継承した。 井上京子(南陽市出身) 女子プロレス界のレジェンド。 『ワールド女子プロレス・ディアナ』社長。 加藤条治(山形市出身) スピードスケート選手。 冬季オリンピックに4度出場し、2010年のバンクーバー五輪では銅メダルを獲得した。 2022年に現役引退。 多田竜也 SASUKE第37,40回のファイナリストで「森本世代」の一人。 本業は理学療法士で、患者のリハビリ支援などに日々励んでおり「山形県庁の星」とよばれる。 △キャラクター(ゆるキャラ多数) 以下は一例。 かねたん NHK大河ドラマ『天地人』の放送に合わせ、直江兼続をイメージして作られた所謂ゆるキャラ。 他に景勝→『かげっちさま』、兼続の妻であるお船→『おせんちゃん』、前田慶次郎→『けーじろー』もいる。 ちなみに作者はイラストレーターの岡野亜記。 ペロリン 山形県農産物等統一キャンペーン「おいしい山形」のイメージキャラクター。 巨大な▲に手足が生え、ペコちゃんよろしく舌を出し、やや斜めに視線を送り愛嬌のある表情をしている。 そして必死にジャンプしていてかわいい。 しかし人によってはトラウマ。 はながたベニちゃん ベニバナやサクランボがモチーフで、花笠まつりの衣装を着た女の子。 じゅっきーくん 樹氷がモチーフで「たいきくん」と「むひょこちゃん」の間に生まれた子供。 ちなみにたいきくんは1992年に開催された「べにばな国体」のキャラクター。30代以上の県民は覚えている人も多い……はず。 出羽戦士ガサーン 出羽の修行僧をイメージした、県のご当地ヒーロー。 県の交通安全CMに出演している。 YOZAN戦士アズマンジャー 新たに誕生した米沢市のご当地ヒーロー。 テーマソングを歌うのはアメリカ人タレントであるダニエル・カール。 もっちい 県の南部を走るローカル線『フラワー長井線』の沿線にある宮内駅にいるウサギ(本物)の駅長。 そのフラワー長井線の車両にもイラストが描かれている。 つばさ 銀色ボディがイカす県の新幹線。え? キャラじゃない? 細かい事はry 某勇者特急や某高校生勇者に登場するメカのモチーフにもなっている。 モンテス&ディーオ 県のサッカーチーム『モンテディオ山形』のマスコット。 出羽の山々をイメージしたモンテスと、県の獣カモシカをイメージしたディーオ。 結構カッコイイ。 かむてん 新庄市のイメージキャラクター。神室山(かむろさん)の天狗伝説がモチーフ。 デザインしたのは地元出身の冨樫義博。 バーニック・ナガイ 長井市のイメージキャラクター。ペルセウス座流星群に乗ってやってきた馬型宇宙人。 馬肉などの長井の食文化をアピールしており、毎年8月29日は全国初となる「馬肉の日」を制定しているらしい。 桃色ウサヒ 朝日町の非公式PRキャラクター。 「無個性・無軌道・無表情」の三拍子揃った、虚ろな瞳のピンクのウサギ。 △舞台となった作品 レベルE(新庄市) おもひでぽろぽろ(山形市旧高瀬駅舎) おしん(尾花沢市銀山温泉) スウィングガールズ(高畠町及び旧高畠高校校舎) 山形スクリーム 『武士の一分』等の藤沢周平作品の映画 ゆのはな(PCゲー。かみのやま温泉) ぼくたちと駐在さんの700日戦争(原作は山形が舞台) ルックバック 好きでも嫌いなあまのじゃく △山形出身のキャラ 紅零斗丸/王頑駄無(SD頑駄無 武者○伝) レギュラー(厳密には出身ではないが山形で働く)。 ヒロ(ひだまりスケッチ) レギュラーの一人。 雪女の葵(第5期ゲゲゲの鬼太郎) 準レギュラーの中で初めて四十七士に覚醒したメロンな女性。 苅野勉三(キテレツ大百科) ご存知準レギュラーの浪人生。 弾鬼(仮面ライダー響鬼) 関東地方の支部に所属する、寒河江市出身の音撃戦士。 観月はじめ(テニスの王子様) 敬語と「んふっ」という口癖が特徴の聖ルドルフ学院の司令塔。 榊原里美(アイドルマスター シンデレラガールズ) おっとりした巨乳アイドル。 小関麗奈(アイドルマスター シンデレラガールズ) 女王様系ヘタレアイドル。 辻野あかり(アイドルマスター シンデレラガールズ) 「山形りんごをたべるんご!」りんご農家出身のりんごアイドル。 ちなみに山形県のりんご生産量は全国3位キャラ登場翌年に岩手県に抜かされて現在全国4位。 久海菜々美(Wake Up, Girls!) グループ最年少のアイドル。 宮森あおい(SHIROBAKO) 主人公たち5人は上山高校(架空)出身。 △アニヲタ的山形 アニメイトが山形駅前の山交ビル(*8)にある。ちなみにたまにジジババ……シルバーな紳士淑女の方々が紛れ込むことも。お孫さんへの買い物? スペースゴジラに襲われた。というより山形駅・山形城跡・文翔館辺りを通過したくらいで、怪獣映画にしては被害はそんなに無かった。(ちなみに普段は作中ほどあんなに人はいない)。 ガオガイガーが第7話にて300系新幹線を取り込んだゾンダーロボ・EI-08と交戦。華ちゃんの祖父母が住む。米たにヨシトモ監督曰く「ライナーガオーと新幹線ゾンダーが戦うというのは山形新幹線に乗った時に思いついた」とのこと。 テレビ事情 現在は民放4局体制。 ●山形放送(YBC):日本テレビ系列 ●山形テレビ(YTS):テレビ朝日系列 ●テレビユー山形(TUY):TBS系列 ●さくらんぼテレビ(SAY):フジテレビ系列 山形テレビは元々フジテレビ系(*9)であったが、バブル期にあらゆる事業に手を広げるも失敗し倒産寸前となり、フジテレビからも支援を拒否された。 そのため開局時にネットを組もうとしていたテレビ朝日に再接近して経営再建支援を要請、YTSは1993年4月にテレビ朝日系にネットチェンジした。 2014年3月に『笑っていいとも!』が最終回を迎えたが、その21年前に『笑っていいとも!【終】』とラテ欄に書かれたことが日本で唯一あったのだ。 しかし県民からの苦情が殺到し、新たなフジテレビ系列局としてさくらんぼテレビが1997年3月に開局した。 つまり、再建支援のためのネットチェンジが逆に火に油を注ぐ事態となった。 ネットチェンジ当日の『山形テレビの新しい門出をお祝いいたします。テレビ朝日系列番組一同』という新聞広告はあまりにも不謹慎過ぎで有名(*10)。 YTSはネットチェンジにより県民から総スカンを食らってしまった(*11)。 余談だが、YTSのネットチェンジと同時に山形放送も日本テレビ系とテレビ朝日系のクロスネット局から日本テレビ系のフルネット局に移行した。 アニメ事情 アニメ過疎地域を参照。 深夜以外のアニメは比較的恵まれている。 何故か『それいけ!アンパンマン』が唯一同時ネット。 『タイムボカンシリーズ』に関して、山形テレビは『タイムボカン2000 怪盗きらめきマン』を放送した数少ない地方局。 リメイク版『ヤッターマン』放送前は全シリーズを放送した唯一の局だった。 ちなみにリメイク版は日テレ系列の山形放送。 『新世紀エヴァンゲリオン』がテレビ東京で放送された当時、山形テレビはテレビ東京系にネットチェンジしていればリアルタイムで視聴出来たのにと悔しがったアニオタもいたほどだった。 ちなみに『新世紀エヴァンゲリオン』は山形放送で遅れネットで放送された。 特撮事情 平成ライダーは『仮面ライダーディケイド』の途中(555の世界前編)まで金曜放送(2日後から同時ネットになり完全なニチアサに)。 『カブタック』や『ロボタック』、『ロボコン』等も金曜。 chを替え、引き続きポケモン等を見れた(今は日曜朝)。 前の日曜8時は山形の政財界のジジイ共が30分間ダベる「gdgd爺s」こと人々が山形県について討論する「提言の広場」。 ライダーのジャンクションは当時は戦隊後の一瞬だけ映っていた。 東根さくらんぼ小学校騒動 私立さくらんぼ小学校を参照。 山形のazにゃんを探せ! 山形市にある商業ビル『az(あず)七日町』で行われた、けいおんフェスのキャッチコピー。 『けいおん!』とは特に関係ない。 後に再び行われたらしい。 △その他 嬉しいやら悲しいやら、『秘密のケンミンSHOW』では1、2を争うくらいにネタにされている(副知事がトロフィーを受け取ったほど)。 真夏の冷やしシャンプーの発祥とされる。 本家を読むと分かるが、『森田一義アワー 笑っていいとも!』の放送に関しては過去に凄い事態になっている。 ご多分に漏れず都市の市街地の衰退、百貨店の衰退が顕著だが、2020年に山形市の大沼が破産したことにより、県庁所在地ばかりか全国で初めて百貨店協会加盟の百貨店が全滅してしまった(*12)。 県内にある国立大学は山形大学。医学部もある総合大学である。地元山形県の出身者だけでなく宮城県出身の学生も多い(旧帝大である東北大学に手が届かない受験生が挑戦してくるため)。また、栃木県など北関東の出身者も少なくない。山形市内に3つのキャンパスを有する他、米沢市に工学部のキャンパスが、鶴岡市に農学部のキャンパスが置かれている。 私立大学は東北公益文科大学や東北芸術工科大学などが有名。東北芸術工科大学は東北地方を代表する名門芸術大学である。 東北公益文科大学は実は慶應義塾大学の姉妹校である。酒田市には公益学部のキャンパスが、鶴岡市には大学院のキャンパスがある。 追記・修正は、是非山形県を訪れてお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 日本で唯一「笑っていいとも!【終】」とラテ欄に書かれたことで有名。 -- 名無しさん (2013-09-16 23 43 43) しかもそれより前はかなり滅茶苦茶な編成だった -- 名無しさん (2013-10-29 12 50 16) 提言の広場は誰得な番組だった -- 名無しさん (2013-11-01 00 48 46) 昔寒河江に住んでた時、東北放送(宮城の放送局)が受信出来た事が結構あった。決して綺麗じゃない映像~ほぼ砂嵐の状態だったが、RAVEとかそっちでしかやってないアニメを弟がよく観てた -- 名無しさん (2013-11-01 03 42 39) ラーメン消費量多くてもあまり観光資源に活用しようとはしないよね。蕎麦もイマイチだし。どっちも美味いんだからもっと他県を見習って宣伝してもらいたい -- 名無しさん (2013-12-27 22 10 05) ×スペースゴジラに襲われた ○スペースゴジラが通り過ぎた スペゴジ「何もなくて破壊する気にもなんねえよ。」 -- 名無しさん (2014-06-26 22 48 42) 芸人のロケット団も出身 -- 名無しさん (2014-11-21 20 22 30) モンテディオ山形J1昇格おめでとう -- 名無しさん (2014-12-11 19 33 24) 自分の県が舞台のエロゲがあるとは・・・やってみよう -- 名無しさん (2014-12-12 01 18 38) ↑×8 しかも宮崎と違ってどっちもなんだよなぁ -- 名無しさん (2015-02-24 22 10 52) 本多猪四郎監督や中島春雄さん、伊藤和典さんも山形出身。結構特撮に縁があるよ -- 名無しさん (2015-11-08 21 27 08) だだ茶豆がなぜかもてはやされてるけど、本当にうまいのは香り豆・・ -- 名無しさん (2017-11-04 00 17 28) 夏は猛暑で冬は豪雪バスや電車は1日2~3本や2~3時間に1本ゲーム屋や本屋など都心部にしかなくものすごく住みにくい -- 名無しさん (2018-02-09 21 27 27) 酒田市では定期的にラーメンフェスティバルというラーメン食べ放題の祭りがあるので、みんな来てけろな!(先月行きました) -- 名無しさん (2022-10-02 19 39 06) 郷土料理のだしが万能で美味いんだけど、あまり話題にならないんだよなぁ -- 名無しさん (2024-01-26 22 01 44) 弁慶飯美味しかった〜! -- 名無しさん (2024-01-27 20 54 13) ↑2 だしマジで美味いよな。マジで山形に生まれて良かったと思うくらい -- 名無しさん (2024-07-25 20 47 45) ↑ご飯にかけてよし、冷奴に乗せてよし、そうめんのつゆに薬味代わりにまぜてよし、と夏には欠かせないですよね -- 名無しさん (2024-09-02 21 56 34) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/e11061017/pages/20.html
紀元前14世紀 ビスト地方に人が住み始める。北方系の遊牧民と南方系の漁民の混血が現在のビスト人(現:イスアード人)の起源であるという説が有力視されている。 紀元前300年ごろ クルチュ王国が建国される。最盛期にはセイルナシアでも強国に数えられるほどの実力を備えるようになった 紀元前250年ごろ アディルカーン2世の時代には文化も成熟し、当時としては最先端の技術が発達した。 5世紀ごろ 文明は突然途絶え、当時使われていたクルチュ文字は現在も未解読である。 8世紀ごろ 東方系騎馬民族ゼン族の進入によって征服王朝が建国される(バッサラム朝)。バッサラム朝では多数派ビスト人に対する迫害が苛烈を極め、モルシュの乱を始めとするビスト人の反乱が頻発した。 1000年 エルタロト人による圧迫によってバッサラム朝は崩壊。ゼン族は駆逐されたが、同時にエルタロトの植民政策によってビスト人もこの土地を追われることになった(故地放逐)。ビスト人はエルタロト本国に強制移住される。 1113年 古代クルチュの多神教を基にイシュトルード教が開かれる。 1177年 ジャワーフ王の時代のダ・ハレイヤによって他の土着信仰と共にイシュトルードも弾圧されることとなり、これが後にエルテメルカーンに対する敵対意識へとつながる。エルタロトの恐怖政治の始まりによって世界各地に離散。 1750年ごろ ルージェノワール内戦にも騎兵を巧みに操るビスト人傭兵は重宝されたといわれ、高い戦闘力を誇る軍人として各国で活躍した。 1789年 当時ルージェ系ビスト人の指導者であったワリード・ハッサンが「いざ、約束の地へ」をスローガンに離散した民族統合を主張。 1791年 ビスト民族会議でイスアード家当主イスカンダル・ハリード・ファッサーフ(イスカンダル1世)を国家元首とした君主制国家樹立で合意し、翌年に準備政府がルージェノワール国内で発足。 1799年 正式に政府発足。約1300年ぶりのビスト人国家イスアード王国が成立。 1808年 故地放逐後に流入してきたエルテ系のカラート族がイスカンダル1世の国粋主義民族政策に反発し、反乱を引き起こす(カラートの乱)。 1822年 ルージェノワール国境で紛争が勃発。211人の犠牲を出し、両国の国境が画定。 1929年 王位継承を巡って兄ムアーウィア王子と弟ファイサル王子が争う(王位継承戦争)。王位は両家が交互に譲位することとし、ムアーウィア2世が即位することになる(1940年ドルク和約)。 1943年 ファイサルの子であるアル・ワッハーブ王子によってムアーウィア3世が暗殺されファイサルがファイサル1世として即位する。 1970年 ファイサル1世が死去、アル・ワッハーブ1世はその前年に死去していたため、孫のアル・ワッハーブ2世が即位する。 1990年 政府見解に寄れば近代化は完了し、ほとんどのお雇い外国人は帰国していった。 【歴代国王】年号は全て旧暦 初代 イスカンダル1世(在位:1799年-1823年) 第2代 ムアーウィア1世(在位:1823年-1850年) 第3代 ファイサル1世(在位:1850年-1861年) 第4代 アブー=バクル(在位:1861年-1874年) 第5代 アブド・アッラフマーン(在位:1874年-1879年) 第6代 イスカンダル2世(在位:1879年-1888年) 第7代 ファイサル2世(在位:1888年-1891年) 第8代 カーン・サイード(在位:1891年-1901年) 第9代 イブラーヒーム・マリク(在位:1901年-1929年) 第10代 ムアーウィア2世(在位:1940年-1943年) 第11代 ファイサル3世(在位:1943年-1970年) 第12代 アル・ワッハーブ2世(在位:1970年-1994年) 第13代 イブン・アル・ファイサル・ワッハーブ(在位:1994年-2021年) 第14代 イスカンダル3世(在位:2021年-在位中)