約 2,130,596 件
https://w.atwiki.jp/azurlane-cw/pages/42.html
アップデート情報 アズールレーン クロスウェーブ(アズレンCW)のアップデート情報を日付順に掲載しています。 目次 2019/09/21(土) バージョン1.02 2019/09/17(火) バージョン1.01 2019/09/21(土) バージョン1.02 特定のセーブデータで、6章の会話イベントがギャラリーに登録されない可能性がある問題を修正 2019/09/17(火) バージョン1.01 特定手順で、ストーリーモード4章のBATTLE8、6章のBATTLE4もしくはBATTLE5が消滅してしまい、 該当BATTLEの再戦およびゲームのコンプリートができなくなる問題を修正。 ※上記BATTLEが消滅した状態のセーブデータでも、以後BATTLEが再登場するようになります。 明石の研究所で【重要】にカテゴライズされている交換品の内、 T1~T3のパーツおよび教科書系のアイテムに「20個セット」を新規追加。 ※所持個数が80個を超えている場合は購入できません。 ボス敵の登場時、ボス登場デモの終了と同時に撃破するとボス敵が消滅せずクリアできなくなる問題を修正。 戦闘中のアクションボイスを一部追加。 戦闘中、幾つかのランダム候補からコールされる各キャラのアクションボイスについて、 連続で同じものがコールされにくくなるよう調整。 戦闘中、与ダメージが200万を超過した際に、実際のダメージ値が0となってしまう問題を修正。 ストーリーモード6章のBATTLE4に登場するボス敵の耐久を減少。 エクストリームバトルモード100戦目「セイレーン超大型艦隊」に登場するボス敵の護衛の耐久を増加。 ギャラリーモードの『戦績』で「認識覚醒回数」が60回以上カウントされなかった問題の修正。 メニューのシステム項目『ヘルプ』内の「チュートリアル キャラクター」で、一部の文章表現を微調整。 出撃前のドック編成時、ベルファストからユニコーン、高雄から浜風、ポートランドからヨークタウン、金剛からフッド、ビスマルクからプリンス・オブ・ウェールズへのボイスが正しくコールされていなかった問題を修正。 その他、軽微な不具合を修正。 ▲Topへ このページを編集する
https://w.atwiki.jp/galaxys/pages/26.html
このページには、アップデート後に起こる不具合や、役立つ情報などについて記述してください。 不具合・挙動がおかしいと思ったら……2.3.3simeji バッテリー関連 アラーム設定の見直し ウィジェットが表示されなくなる タスクキラーアプリ ベンチマーク DioDictが起動しない 動画が再生されない 着信音等の音量が最初小さい 設定が保存されない。 不具合・挙動がおかしいと思ったら…… 不具合まずは不具合を疑うのではなく、そのアプリが最新版になっているか、OSのバージョンに対応しているかを調べよう。 挙動がおかしい・仕様が改悪された設定で変更できるかもしれない。嘆く前にそのアプリやOSの設定を見直そう。 2.3.3 simeji 不具合突然OSが再起動する。 解決方法諦めろ。同じような機能のフリーのIMEは他にいくらでもあるから探せ。 バッテリー関連 不具合FOMA02充電器(100-240V用)で充電していると、残量が80%ちょっとでフル充電したと誤認する。その結果、過充電防止用の警告音やバイブレーションが頻発する。 バッテリーの残量%が急激に下がったり、あるいは上がったりする。(バッテリーの較正が不十分?) 解決方法フル充電するには、PCからUSBで充電するか、FOMA01(100V用)かサードパーティ製の充電器を使う。80%程度の充電で妥協するというのも一つの手。リチウム電池の場合、その方が劣化を抑えられるらしいし。 残量表示に関しては、特に何もせずとも普通に使っていけば、較正が進んでそのうち直る。(ある程度日数がかかる)一度0%まで使い切ってからフル充電するようにすると、較正を早められる? 表示がおかしくなっただけで、実際にはバッテリーはさらに長くもつようになったという意見が多数。 アラーム設定の見直し 不具合例えば毎日鳴るはずのアラームが数日後になっていたりする。 解決方法新たに設定し直す必要は無く、アラームのそれぞれ個別の編集画面を開いたら戻るキーをタッチするだけで直る。 ウィジェットが表示されなくなる 不具合ライブ壁紙を利用していると、それの表示優先度が高くなるのか、ウィジェットが表示されなくなることがある。あくまで表示されないだけで、一応元の位置の部分をタッチすればウィジェットの操作はできる。 解決方法いったん普通の壁紙にしてから全てのウィジェットを配置し直す。その後ライブ壁紙に戻す。 タスクキラーアプリ メモリ周りはデフォルトで良くなっている。もはや害悪な影響の方が多い。そのアプリ自体を切れ。 ベンチマーク スコアはだいたい1400程度。何度も繰り返すと1700程度まで上昇するそうだが、キャッシュによる見せ掛けの数値という意見が多数。 DioDictが起動しない 不具合アップデート時に工場出荷状態に戻す(FR; Factory Reset)と、起動しなくなる。 解決方法ドコモショップに行くと直してくれるらしい。 動画が再生されない バッテリー残量が少なくなると、標準のプレイヤーで動画を再生できなくなる。恐らく仕様。素直に充電しろ。残量が少なくなっても、他の動画プレイヤーなら再生可能。 着信音等の音量が最初小さい 耳元で急に大きな音が鳴ることを防止するための仕様。 設定が保存されない。 該当のアプリをアンインストール後、再インストールすれば直る。
https://w.atwiki.jp/shienki/pages/629.html
※初デートとか の続き。あり得ないくらいに長い 大騒ぎとなった昨夜から一夜が明けた日曜日の午前10時すぎ、この騒動の中心にいるであろう少女、天江衣は今日の待ち合わせ場所である繁華街の駅前にある噴水広場において、彼女と同じように騒動の中心人物である宮永咲の到着を今か今かと待っていた 待ち合わせの時間は午前10時。しかし、その時間を30分程度過ぎても咲がやってくるような雰囲気は全くない。さすがの衣も少し心配になってきたのか先ほどから妙にそわそわとした言動を繰り返していた。 噴水広場は今日が日曜日であることも手伝って、いつもよりも人通りも多くにぎやかだ。 そんな中で、多くの人が衣の近くを通り過ぎていく。そんな人の流れを一瞥して衣は一人、ぼやいた。 「咲・・・遅いな。まだ駅に着いていないのか?」 衣は透華の家の車で送られてきたのだが、咲は普通に電車移動。 来る時間がかみ合わないのは仕方のない話だけれど、時刻表通りに電車が動いている状態である以上、咲はこの駅に着いていると仮定できるといえよう。しかし、そうすれば咲の姿が見えないのはさらにおかしい出来事である。 「道に迷っているのか・・・・?」 衣は辺りを見回し、咲の姿を探すが、勿論いるはずもない。 探しに行きたいのは山々だが、衣にはこの場所から動けない理由がある。その理由とは、透華の言いつけである。 衣本人には自覚は無いが、衣は言うまでもなく方向音痴といわれる人間だ。変に動きまわれば二人ともども道に迷って、デートどころではなくなってしまうだろう。 そのことをもちろん知っている透華はこのデートの成功のために衣が変に動きまわらないようにけん制を入れておいたのだ。 そんな裏事情など知る由も無い衣はその言伝をきちんと守り、噴水広場に留まって咲を待っている。 「咲・・・どこにいるんだ?」 衣は表情を暗くし、俯きながらコンクリートの台に腰掛けて足をパタパタと動かしていたのであった。 一方その頃、気になる本人の咲はというと・・・・ 「うぅ・・・道に迷っちゃったよぅ」 案の定、道に迷っていた。 咲が迷い込んだそこには本人が思い描いていたような、賑やかな繁華街ではではなく、バーやクラブなどが多く立ち並ぶ商店街の裏側のような景色が広がっていた。 本当のところ、現在咲がいるのは衣が待つ噴水広場の反対側にあるさびれた商店街の路地であった。どうやら駅の出口を間違ってしまい、逆方向に歩いてきてしまったようである。 「うぅ・・もう10時半近い・・・。衣ちゃん怒ってるかなぁ」 不安げな表情を浮かべる咲は少し瞼に涙を浮かべつつ、ゆっくりと、また逆方向へと歩みを進めていく。 目の前に広がる見たことの無いような景色に咲は嘆息しながら呟いた。 「はぁ・・これからどうしよう」 肩を落としながらとぼとぼと歩く咲。 その様子からは強い落胆の色が窺え、少し痛々しくも思えた。咲が一人で来たことに後悔を感じ始めたそんな時、咲の肩がポンッと叩かれた。驚いた咲は後ろを振り返る 「!!あなたがなぜここに!!」 ―それから30分位後の噴水広場― 「宮永咲はまだですの!?」 「まぁまぁ、とーか落ち着いて・・・・」 「・・・決戦どころか戦いにもなってねぇじゃねぇか」 咲が来るべき道を逆行していたその一方で、衣の観察に来ていた透華たち、龍門渕軍団は夏の季節柄には到底そぐわない黒のスーツ、黒いサングラス、黒い帽子の怪しさ爆発の3点セットを身につけて衣のいる噴水広場から数10メートル離れた公衆トイレからその様子をうかがっていた。 最初こそ士気も高く、何だかんだとと言いながらも一や純からも楽しみそうな様子が感じられた。しかし、すでに待ち合わせの時刻から30分以上が経過した今は噴水広場にいる衣の表情と重なるようにその士気も低下していた。 「・・・まったく、だからやめようって言ったんじゃねぇか」 「なっ!?最初は貴方も乗り気だったじゃありませんの!!」 純のこぼした独り言に過剰反応を示す透華。それを見た純は頭を軽く掻いてから透華に言う。 「少しそういう気になっちまったのは認めるけど、やっぱりそういうことはよくねぇんじゃねぇかと俺は思ったわけさ。」 「やっぱさ、他人の交友関係に他人が干渉するのは良くないんだよ。ロクな事になんねぇ」 「・・・どういうことですの?」 純の話がよく理解できなかったのか、首を傾げる透華。その方に純は改めて向かい直して答える。 「極端な話、もしかしたら俺たちが手を加えようとしなければ、ちゃんとあの二人は会えたかもしれないだろ?変に手を加えない方がかえっていい結果を生むかもしれないし。だからさ、今からでも間に合う。ここから離れようぜ?せっかくの日曜日だ。みんなで買い物に出m」 諭すように透華をやんわりと説得しようと試みる純。 しかし、それを言い終わるよりも先に透華は早い口調でまくし立てるかのようにこう言い放った。 「きゃっかですわ!!せっかくお茶会をキャンセルしてまでここに来たのに、このまま引き下がるなんて・・・・そんなことをしたらこの龍門渕透華の一生の恥!!ぜったいにおそんなことありえませんわ!!!!!」 とキッパリとした調子で体を踏ん反り返すようにしながら透華は言う。 それを聞いた純ははぁっと一つ深いため息を吐くと、もう一度説明をするようにしながらこう言った 「なぁ、透華。俺が言いたいのは」 「何を言っても却下ですわ!!!!!私は衣をお預かりしている身・・・勿論、衣の友人関係を助けるのも私の務めです。だから、引くわけにはまいりません!!!」 「それが大きなお世話なんだって昨日から言ってるだろ!!!!!」 「あーあ、始まっちゃった」 ついに意見が対立してしまった透華と純は口論を始めてしまう。 いつもならば一がすぐに二人の間に入って宥めるような場面であるが、今回はどちらにも強い気迫のようなものが感じられるうえにどちらの気持ちにも頷けるところがあったようで、一は次第にエスカレートしていく言い争いになかなか口を出せずに黙っていることしかできなかった そんな時、一は向こうから歩いてくる人影に気付くとすぐさまに大きな声を出した 「ねぇねぇ、とーか!あれって宮永咲じゃないかな!?」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 場面は再び戻り、駅前の噴水広場 あれから十五分程度が経過したが、未だ咲が来るようすはない。ふと、時計に目を向けると街灯近くに設置された時計は間もなく11時を指そうとしている。気づけば、太陽は先ほどよりもさらに高く上がり、駅に出入りする人通りもさらに多くなっていた。 いつのまにか衣は立っているのが疲れたのか近くのベンチに腰掛け、顔を俯かせている。その表情は先ほどよりも更に暗さを増していた。 「咲・・・・衣のこと、嫌いになっちゃったのかなぁ」 俯いている衣の顔から水滴が垂れ、アスファルトに落ちたその時であった。 「衣ちゃん!!!」 聞き覚えのある声が響き、靴音が響いた。 衣はその声に気付くと顔をその声が聞こえた方に向けて上げ、前を見据える。 するとそこには衣の待ち人である宮永咲がこちらに向かっている姿が明確に確認できた。 その瞬間、衣の眼がしらが更に急激に熱を上げる。 しかし、衣は涙を堪えると咲に向ってまずは怒りを示した。 「こらぁ!咲!衣を待たせるなんて何を考えている!?それに衣のことを衣ちゃんと呼ぶなぁ~!衣の方がお姉さんなんだぞ!」 「ごめんね?道を間違っちゃって・・・」 怒る衣をなだめるようにして咲が答える。すると、衣は少し頭を垂らしながら咲の服の裾を軽くきゅっと握ると言葉を絞り出すようにして言った。 「・・・心配、したんだからな・・・」 「本当にごめんね?でも、会えてよかった。会えないよりはよっぽどましだもん。・・・もう時間ないね、時間無くなっちゃう前に早く行こうよ!」 「うむ!では最初は携帯電話の店だったな。早く行くぞ!!!咲!」 先ほどまではものすごい勢いで元気を失っていた衣は、咲の到着によってようやく元気を取り戻した。やっとの思いで会うことができた二人はまず最初の目的地である、携帯電話店へと向かって歩き始めたのであった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「さぁ!いかがですの!?これでもまだ、あの二人だけでデートが成功するとお思いなのかしら?」 「・・・・・・わーったよ、俺の負けだ。あれじゃぁ、絶対に成功しねぇ」 衣たちの様子を近くで窺っていた透華たちは、会話の内容を盗聴器で確認して2人の危うさを再確認していた。案の定、早速咲が道に迷ったというじじつがかくにんされたことによって 「じゃぁ、決まりですわね!!!まぁ、最初の目的地のケータイショップはすぐそこですし、何もすることは無いんですけど」 「ボクはそれが一番だと思うよ。とーか」 改めて気合を入れ直すも、次は何もすることがないことに気付き少しだけ落ち込んだような表情をする透華に一は軽くフォローを入れる。純はそれに頷いて同調する それを見た透華は軽く息を吐いてから 「まぁ、それもそうですわね」 と言って肩をなでおろしたのであった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ はてさて、そんな心配もかくやの二人はやっと、ケータイショップに辿りつかんとしていた。その店舗の前では黒髪の女性とペンギンの着ぐるみが精いっぱいに客引きをしているのが見える。その店の前にさしかかると、店の前のテーブルには機種がいくつか並べられており、これがおススメとばかりに広げられていた。咲は機種をある程度見て回ってから隣の衣に対して呟いた。 「うーん・・・・と。ここで買えばいいんだよね。確か部長は操作が簡単な機種にしなさいって言ってたけど。でも私にはどれが簡単でどれが難しいのかさっぱりわかんないよ」 「衣もだ・・・テレビだとか、地図だとか、衣にはよくわからん。こういうときは店員に聞くのが一番じゃないか?」 咲の言葉に衣は適当な回答を返す。咲は衣の言葉に軽くうなづくと、黒髪の店員に声をかけたのであった。 「すいませーん。ちょっとお聞きしたいんですが・・・」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 衣が困った咲に対して適当な回答を返し、にこやかに笑う。そんな光景を見た透華達はそれぞれに異なった驚きの表情を見せた。一は本当に嬉しそうな笑みを浮かべて瞼に少し涙を含ませていたし、純はまるでわが子の成長を喜ぶ父親のような優しげな笑みをみせてその喜びを表現していた。逆に印象的だったのが透華だ。 最初こそ、あんぐりと大きく口をあけてその衝撃の大きさを表していた。しかし、ある一瞬を境にしてその表情を複雑そうに変えてしまい、こんなことを小さくつぶやいた。 「わたくしたちの知っている昔の衣はもういないのですわね・・・何でしょうか、衣が他人と仲良くやれているというのに私は少し悲しいのです。嬉しいはずなのに、どうして」 「・・・とーか・・・」 小さく、そして寂しそうに呟く透華の気持ちは、いつも透華の近くにいた一には強く理解ができた。手を掛けて、手を掛けて、世話をしてきた手のかかる妹のような存在であった衣が急に自分の手を離れ、羽ばたいていくことは嬉しいけれど、それと同時に親離れとまでは言わなくともそれに近いような虚しさが共存しているのだと一は思った。そんな透華の様子を横からのぞいていた純はいきなりなぁとと口を開くとこんなことを口に出した 「・・・俺たちの衣は、みんなの衣になった。それでいいじゃねーか、明るくなった、友達もできた。よく笑うようになった。最近では楽しみながら麻雀を打っている。衣がここまで元気になってくれるなんて誰が思った?俺は少なくともここまでとは考えもしなかった。これだけでも俺たちはあの県予選に出たことに価値があったと思えた。しかも更に、俺たちも衣と“家族”になることができた。透華、俺たち“家族”の絆ってやつは見えないところで強く繋がっているもんだ。いくら衣が大きく成長しようとも、遠くへ離れて行ってしまおうともそれは未来永劫消えること無い俺たちだけの宝物だ。心配しなくとも、衣はおれたち家族のことを決して忘れはしないさ」 「純くん・・・うん、そうだね!ボクたちは“家族“で“友達”だもん!!!そうだよね?とーか!」 「・・・ぁったりまえですわ!!!!!!私たち龍門渕は最強の絆をもった最高の家族ですわ!」 純の言葉に透華も一も嬉しそうに笑うと、透華は声高らかに空を指しながら言う。 そんな時、誰もいないはずの少し離れた所の草むらで何かが動く音が三人の耳に聞こえた。 三人共にその音が聞こえたらしく、とりあえず多少近づいてその不審人物たちの様子をうかがおうということを決めて歩き始めた。その最中、さっきまでは聞こえもしなかった2人の女の子の声が少し筒ではあるが聞き取れるようになっていった。 「うぅ・・・良いはなじですねぇ・・・モモさん」 「ちょっ!南場さん!急に話しかけないで欲しいっす!」 三人は彼女たちの裏側に回ってから身を潜ませ、気付かれないように慎重を期して覗き込む。すると、そこには彼女たちが良く知った人物が二人揃って例のケータイショップを見つめていたのだ。その人物とはー 「ん?まさか・・・あれって・・namberさんと鶴賀の副将?あんなところで何を・・・」 そう、namberこと南浦数絵とステルスモモこと東横桃子がその華奢な体をせばまめながら草陰に身をひそませていたのだ。 純は2人の様子をしばらく観察してから透華に言った。 「こっちが気付いたことに気付いてないみたいだな」 確かに純の言うように、2人は互いの話に夢中になっておりこちらに振り向くような様子を全く見せずにいた。 「・・・見るから怪しいですわね」 「・・・いやぁ、僕達がいえた言葉かな?ソレ」 自分の顎に手を当てながら呟く透華に一は冷静に突っ込みを入れた。 ともあれ、透華達は何かしらのことに関わっていることが明白であるこの現状を無視するわけににも行かず、とりあえず静観を決め込むことを決めたのだった。 小さくであるが漏れてくる声が聞こえ始めた 「というか、南場さん。よくこんな計画に参加する気になったっすね?」 「だって、紫炎姫さんがコスプレをするんですよ?黙っていられるわけ無いじゃないですか!?」 「まぁまぁ、落ち着くっすww。私も理由はわからんではないっすよ。着ぐるみのおっぱいさんはともかく、むらさきさんの変わりっぷりにはわたしもびっくりしたっす!!本当に黒髪ロングの美人お姉さんって感じっすもん!!」 「え・・・・・・・・・・・」 思わず三人の口から声が漏れた。しかし、数絵と桃子はそれにkづかずさらに会話を続けた。 「ホント、綺麗ですよね。のどっちさんと一緒に出てきたときは思わず見とれてしまいました・・・」 「おっぱいさんのメイク技術も半端じゃなかったっすよね、どんだけハイスペックなのかと」 「私、後でのどっちさんにやり方を教えてもらおうかなって思いました。でも、私さっきから思うんですけどこれはやり過ぎじゃ無いですか?」 「いやぁ・・・ホントそう思うっす。おっぱいさんはなりふり構わなすぎっすよ」 「「いくら自分とお揃いの携帯にしたいからって、店に忍び込んで自らそう仕向けようとするなんて」」 その声を聞いた途端急に立ち上がった透華は指をパチンっと鳴らせ、ハギヨシを呼び寄せてこう言った。 「・・・ハギヨシッ!」 「はっ!」 「あの二人をこちらに連れてきなさい。・・・重要参考人です。丁重にお出迎えなさい」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 一方その頃店内の咲と衣はというと・・・ 「お客様にはこちらの商品が適当かと」 「え、でもそれ、扱いが難しい奴なんじゃ・・・」 「そんなオカルトありえません。実に簡単ですよ?デコメも豊富に取り揃えてますし」 「いや、ですから。私はメールと電話ができるだけの簡単なので・・・」 「わーい!このペンギン喋るぞー♪」 「コロモチャン。ボクハコロモチャンニハキットコレガイイトオモウヨ」 案の定どちらとも怪しげな店員に捕まり、説明を受けていた。 咲は最低限の性能のみを有していて、値段の安いものを希望していたが、店員は比較的新しいモデルのピンク色の機種をごり押ししている。値段は確かに安いのではあるが、数多くの機能を使いこなせる気がしない咲はそれを買う気にはあまりなれないようだった その一方の衣はペンギンの着ぐるみと戯れながらデ○ズニー携帯コーナーへ向かい、品定めをしている最中であった。 悩む咲。確かに扱い辛そうな携帯電話だと思う。しかし、咲の記憶の中にはこの携帯電話を扱える“身近な存在”がいることを知っていた。迷惑をかけることになるかもしれない。でも、店員の勧めを無視してまで簡素なものにすることに意味などない、そんな風にも考えていた 「うーん・・・そうだ!衣ちゃ―ん。ちょっとこっちに来てー!」 「ん?何だ?咲?それより衣のことを衣ちゃんと呼ぶのはやめろと」 「あのね?聞きたいんだけど、衣ちゃんはこの携帯と、こっちのピンク色の携帯。どっちがいいと思う?私・・決められなくて」 突如、何かを思いついた咲は少し離れた場所において携帯電話を物色していた衣を呼び寄せると、衣に反論を許さず間髪入れてカウンターテーブルの上に置かれた二つの携帯電話を指さして意見を求めた。 すると衣は少しキョトンとした表情になるけれど、すぐにいつものそれに戻すと丁度良かった。と一言つぶやくと、そのまま咲の手首を掴み店の隅の方へと彼女を導いていった 「衣ちゃん、いきなりどうしたの?」 いきなり手首を掴まれて引きずられるようにして連れてこられた咲はまだ少しおどろきの表情をその顔に残したまま、衣に対してその本意を問うた すると衣はショップの新作コーナーと書かれた赤いシートの掛けられた机から白と青の二つ携帯電話を持ち出してこう言った。 「咲、衣はこれがいいと思う」 「え?どうしてこれなの?」 咲の前の祖の携帯電話を差し出して言う衣に咲はその理由を問い返した。それはそうである、さっきまでは数多くのアプリケーションなどが揃っている最新鋭の携帯電話には興味は無い。そんな風に言っていた衣がいきなりその考えを曲げ、最新型の機種を選んだその理由がよくわからない。 咲が問い返すと、衣はその携帯電話の裏側を見せてこう言った 「電話の性能ではなく、これが衣は気に行ったのだ。」 そこには・・・ 「え?これって・・・」 「二つが重なると絵ができるようになっているみたいに見えるだろう。嶺上の花が咲き、海底の月が輝く・・・いわゆる花天月地、を表しているんだろうと衣は感じた」 白い携帯電話の表面には白い花があしらわれ、青い携帯電話の裏面には深海の海を想像させるような、暗い海の中に月の光がさしているそんな様子が彫られていた。ただ、デザイン別で描かれた二つの携帯電話。しかし、この二つの重なりあいで生まれた一つの“絵”がまさにこの二人の麻雀での邂逅を想起させるような図として一つの命を帯びていた。 偶然、なのか、必然なのか。衣にそれを知るすべはない、しかし、この出会いには何らかの意味がある。そう、衣は感じたのであった。 「どうだ?」 暫くその“絵”を見つめている咲に衣は恐る恐る尋ねてみた。 すると、咲は満面の笑みでこちらを見直すと、衣に向かってこう言った 「・・・私、これにするよ!!」 そう言って、白い携帯電話を指さした。 「!?」 「!?」 その咲の行動に今度は店員たちに焦りの色が見え始めた。嬉しそうに会話する二人に駆け寄ると、先ほどの黒髪の店員が二人に近寄り、問題点を指摘し始めた 「あの、お客様。そちらの商品は少々操作性が・・・」 「かまわぬ!!!メールと電話さえ使えれば仔細無い!」 「少々カメラの性能が・・・」 「大丈夫ですよ。あまり使わないと思いますし」 「っ・・・・これはセールの特別割引が適応されない商品になりますので本体価格があまり安くならないのでこちらとしてはお勧めしかねるのですが・・・」 「・・・それは少し困りますね」 様々な質問を投げかけてきた店員が最後に繰り出してきたのは一般市民的にはもっとも問題となってくる“本体価格”の問題であった。父母が残してきた莫大な財産がある衣はいざ知らず、予算に限りのある一般市民の咲には割引があるとないとでは大きな違いになるのであった。 店員はその反応にほくそ笑むと、更にたたみかける。 「割引き無しですと、これくらいお値段違くなってきますね。」 「ぅわ!一万円近く違う・・・これじゃあ私のおこずかいを入れても間に合わないよ・・・」 咲は料金表を見て戦慄しながらそう言う。 その表情には少しだけ涙が滲んでいた。せっかく欲しいものが見つかったのに、それが値段の関係で買うことができないことが悔しい、そんな意味合いも込められている涙であることもその表情からうかがい知ることができた そんな咲の表情を見た衣は少し何かを思案し始める 「・・・わかりました。じゃぁ、こっちのピンクのケータイに・・・」 咲が料金表を見極めたうえで、白い携帯電話を諦めようとしたその時、衣は声を上げた 「待った!!決めたよ。衣が払う。」 「え」 「え!?」 衣の意外な発言に咲が驚いて、声を出す。しかし、それよりも店員の方が大きな声をあげて驚く。そんな様子に少しだけ衣は驚きを見せた。しかし、すぐに自分を取り戻すと、こんなことを言ってきた 「そんなに驚くことも無かろう。衣の父君と母君は衣に多くの財産を残して行ってくれた。その一部を使うだけにすぎん」 「いやいや、そういうことじゃなくて!私が申し訳なくなってしまうよ!こんなに高価なものをおごってもらうなんて」 先ほどの衣の発言に度肝を抜かれていた咲は少しの時間を要しながらも復活すると衣に反論した。いくら衣の方が年上だとしても、携帯電話という大きなお金が動くものを無償で買い与えてもらうなどあまりにも図々しすぎるからと考えたからだ そんな咲に衣は余裕を大いに含ませた笑みをその顔に浮かばせると優しげな口調でこんなことを言ってきた 「気にするな。衣が初めて自分で望んだ金の使い方をするのだ。父君も母君もきっと喜んでいてくれるはずだ。だから、気にしないでくれ。」 衣は嬉しそうにほほ笑みながら、咲に言う。そんな衣に咲は嬉しそうに笑うと、衣に言った。 「・・・ありがとう。衣“お姉ちゃん”」 その言葉を聞くや否や衣は顔を真っ赤に染め上げるとあさっての方向を向きながら言う。 「///////は、恥ずかしいことを言うではない!!こ、衣はお姉さんだからなッ!これくらい当然なのだ!!!」 そっぽを向きながら照れる衣の様子を見て、咲はくすっと一笑いするとでもね。と前置きしてからまた話しだした。 「でもね。お昼ごはんくらいはおごらせてちょうだい?これじゃ私の立場がないから」 咲の真面目な表情でのお願いに衣はふぅっと一息ついてからこう言った。 「・・・うむ、じゃぁお願いさせてもらおう。咲、衣はハミレスが良いぞ!!!」 「うん、わかった。じゃぁあそこのファミレスでごはん食べよう?衣ちゃん」 「あぁ!また衣ちゃんって言ったなぁ!!!衣の方がお姉さんなんだぞ!もっと年上を敬え!!!」 「あはは」 咲と衣はそんな風に笑いあいながら終始笑顔で会計および書類の記入を行っていったのであった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「ありがとうございましたー!」 自動ドアの開閉音と共に咲と衣は店外へと出て行った。その中で店員(智紀)はふぅっとため息をつくと、ぼそっと小さな独り言をつぶやいていた。 「・・・衣、すごい」 嬉しそうだけど、その中に寂しさをも含有したそんな表情をうかべながらひとことだけそう、呟いていた。そしてそれを言い終えた後、表情を緩めた 「・・・お疲れ様です。・・・失敗、しちゃいましたね」 そんな智紀に声を掛けてきたのはペンギンの着ぐるみの上部分だけを外し、あせだくになっていた和。和は手に持った清涼飲料水のペットボトルを智紀に手渡すとその傍らに立ちなおした。彼女が立てた計画は失敗に終わったというのにその表情はどこか、清々しさを感じさせるくらいに晴れやかであった。 「・・・ありがとう。良いの?あの二人を追わなくて」 智紀は受け取った清涼飲料水のペットボトルのキャップを開け、一回口に含んでから和に尋ねた。すると、和も同じように清涼飲料水を口に含み、それを飲みほしてから笑顔で答えた。 「良いんですよ。咲さん、楽しそうでしたし。」 「・・・そう、私もそんな風に考えてた。衣も楽しそうだったし、これでいいと思う」 互いに向き合いながら、智紀と和は言葉を交わしあう。どちらともに笑い合って、とても充足感に満ち溢れた笑みを湛えながら。そんな中、自動ドアが開く音が店内に響いた。2人はそのドアの方向に目をやると、その先にいる人物を見て絶句した。 「お疲れ様でしたわね・・・原村和!!!!!いったいこんなところで何をなさっているのかしら?」 「・・・ごめんなさい。見つかっちゃいました(っす)」 「龍門渕透華さん!?」 そう、店内に大人数を引き連れてやってきたのは透華達。一、純といういつものメンツの他に数絵、桃子がその手を押さえられながら入ってきたのであった。 透華は和たちの前まで来ると、驚愕した様子の二人に向かって話し始める。 「話はこのお二方から伺いましたわ。あなた方・・・」 「・・・ごめんなさい。これは私の非です、何とでもしてください。ただし、紫炎姫さんやみなさんには何もしないと言っていただけませんか?」 「ちょっと!?何を言っているの?」 透華の切り出しに対して、和が透華に頭を下げながら返す。すると智紀は横に座る和の顔をのぞきながらえ!?と言った表情で反論した。 そんな智紀の様子を気にすることも無く、和はなおも透華に対して話を続ける 「紫炎姫さんたちはわたしが無理やり参加させただけなんです!!!この人たちに火はありません。だから・・・」 「ふざけないで・・・私たちは自分の意思でここまで来た。だから責任はみんなにある、責任を一人で覆うなんてわがまま、私は許さない。」 和が透華に自分が責任を追うと主張するけれど、智紀によってその言葉はかき消される。 和も智紀も全くと言っていいほど自分の主張を曲げることをしなかった。それは互いが互いを思うからこそなのであり、それが理解できるからこそこの言いあいは収まりを見せずに均衡しながら続いていた。 しかしそんな中、いきなり透華が大きな声を発してその言いあいをストップさせるとふぅっと一息ついてからまた話しだした。 「良いですか?私がいつあなたたちに対して制裁を加えるなどと言いました。」 「え・・・・・・どういうことです?」 ついさっきまで言い争っていた二人が揃って素っ頓狂な気の抜けた声を出して、意外そうな表情を浮かべて透華を見た。 透華は私の印象って・・・と頭を抱えながら呟いた後で、 「何のために私たちがここに来たとお思いですの?私たちは貴方達四人に対して交渉をするべくここにはせ参じたのです。ハジメ!」 「うん。わかったよ、とーか」 透華に言われるがままに、一が透華に代わって2人の前に立って交渉の説明を始めた 「穏便に終わらせたいから簡潔に済ませるよ。君たちにはデートの邪魔をした罰として、僕達の協力をしてもらいたいんだ。することは、衣たちにはあまり接触せずにあの二人を迷わせることなく最終目的地まであの二人を誘導すること、君たちにとっても悪い話ではないと思うんだけど・・・どうかな?」 その話を聞いた和と智紀はあまりにも都合が良すぎるその話に疑問を抱いた。流石にこれ以上の接触を禁じられたとしても、前科のある人物に対しての後の対応としてはそれはあまりにも甘いものだったからである。 一は警戒する二人に向かって、少し笑いながら言った 「いやいや、そんなにいぶかしんでも他意なんてないよ。これは単に透華の厚意と僕なりの紫炎姫さんへの配慮」 「・・・私への?」 自分の?と不思議そうに智紀は言う 「うん。だって」 そう言うと一は智紀の耳元に近づくと軽く一言囁いた 「だってともきー、透華に身バレしたくないんでしょ?」 「!?どういうこと?」 「実はね、透華は最初。君たちを強制的にお家へ帰らせるつもりだったんだ。それだと、紫炎姫さんには色々と問題が出てくるでしょ?だからさ」 そう言って一は笑って智紀に話しかけた。そうすると、智紀は嬉しそうにほほ笑むと一にお礼を言った。 「・・・ありがとう。国広さん、感謝します」 あまりにも聞きなれないフレーズに少し恥ずかしさを感じたのか一は照れながら返事をした。 「やだな~そんなの言いっこなしだよ。ともきー」 「ん?ともき?」 一の口から放たれた爆弾は見事の透華の耳に届き、その疑いという名の花を咲かせてしまったのだった。 「(はじめーーーーーー!?)」 声にならない叫びをあげる智紀。そして自分の失言に気付いた一は口を押さえてから呟いた。 「あ、やば」 「ともき、ともきがここにいるといいますの?はじめ!」 智紀という単語に超反応した透華はすさまじい勢いをもって一に詰め寄るとその真意を訪ねた。しかし、冷静を保った一はそこまではあわてた様子もなくしっかりと受け答えする 「いや、僕が呼び間違っちゃっただけだよ。ごめんね、紫炎姫さん」 そんな一の様子を見て更に疑心を深めたのか透華は不審そうに言った 「・・・怪しいですわね。といいますか、紫炎姫って風越のキャプテンじゃありませんでしたの!?http //www40.atwiki.jp/shienki/pages/37.html背丈が全然違いますけど」 「え!?えっとぉ・・・」 そういえばそんな風に教えてたっけ・・・そうつぶやく一は何とかしようと思考をまとめるべく思案していた。そんな中、透華は智紀に肉薄するとこう言い始めた 「そういえばどこかこの方はともきに似ているような・・・」 気付き始めている・・・もう駄目だ!!!そんな空気がこの場を支配していたそんな時、その張本人であるところの智紀がいきなり話し始めた 「・・・いえ、私はあなたの知っている智紀さんではありません。」 「じゃぁ、誰だといいますの!!?」 いきなりそう切り出した智紀に透華は強い口調で聞き返した。 「・・・・・・・・・・・・・津山です」 「はい?」 暫くの無言の中ぼそっと智紀は呟いた。その声が良く聞こえなかった透華がもう一度聞き返す。すると、今度はみんなに聞こえるように大きな声で宣言した。 「私の名前は津山睦月。鶴賀学園の二年生で麻雀部の新部長です。間違えないでください」 あまりにも苦しい言い訳だった。 確かに鬘をかぶっている影響で黒髪に見えはするものの、彼女のチャームポイントであるポニーテールを結えるほどには長くは無い。背丈や骨格も大きく違うし、すぐにバレてしまうだろうと思えるくらいに胡散臭い嘘であった。 しかし、透華はうーむとうなってから少しだんまりを決め込んでから言った 「・・・・・・・・・・・そうでしたか。申し訳ありませんでしたわね。」 ええっ!?そんな空気があたりを支配した。こんなウソがまかり通るとはだれも思っていなかったのだろう、みんな驚愕しながら2人をずっと見ていたのであった そんな透華の様子を見た智紀はため息をはぁっと吐くと、とりあえずこれ以上透華達と一緒にいるわけにはいかないと思い、その場を離れようとする。しかし、その希望は儚くも散ることとなった。・・・またしても透華の手によって 「では行きましょうか、鶴賀の新部長」 がっちりとつかまれた手を見た智紀は唖然としながら透華を見る。しかし、透華はその手を放そうとは全くしなかった。慌てた智紀はしどろになりながらもこう言う 「え。いや、私は。その、今日はバイトの用事が」 しかし、透華は聞く耳を持たずにこう言い返す 「嘘おっしゃい!!!さぁ、行きますよ!!!!!!!!!!!!!!!」 「そんな・・・帰らせて・・・・・」 泣きねいるような口調で懇願する紫炎姫(津山睦月) 「問答無用!!!!!!ですわ!!!!」 しかし、透華はそれをも問題とせず智紀を引きずって咲と衣の向かったレストランに向けて歩き始めた。そんな中、智紀は一瞬目のあった桃子に向かって助けを求める。が 「・・・むっちゃん先輩。頑張るっす♪」 桃子は必死に笑いをこらえながら引きずられていく智紀をハンカチを振りながら見送ったのであった 「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 あーるーはれたひーるさがりーのみちへーつづ(ry やっと忙しい時期から抜け出せたので、続きを書くことができました。 むっきーさんごめんなさい 乙、そしてGJ!透華の中で紫炎姫の正体がエラいことにw結局迷子の咲に道を教えたのは誰だったんだろう? -- 名無しさん (2010-04-05 22 59 24) ハギヨシが付き添いを禁じられたのは衣にだから、衣との合流前はハギヨシとか?いや、菫さんかな紫炎姫の名前が出てきたときには書き間違えかと思ったら、テラカオス -- 名無しさん (2010-04-05 23 14 11) 咲ちゃんに道教えたのは通りすがりの小林さんかな -- 名無しさん (2010-04-09 12 27 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/10192.html
GF/W33-087 カード名:紅葉デート 夢前春瑚 カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2500 ソウル:1 特徴:《ガール》?・《植物》? 【自】[① 手札を1枚控え室に置く] このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1000し、次の能力を与える。『【自】 このカードのバトル相手がリバースした時、あなたは自分の控え室のキャラを1枚選び、手札に戻してよい。』 どうぞ、いらして下さいね~。歓迎ですよ~ レアリティ:C
https://w.atwiki.jp/qmaevo/pages/19.html
アップデート情報 アップデート情報アップデート予定 2018年1月 2017年11月 2017年10月 2017年9月 2017年8月 2017年6月 2017年5月 2017年4月 2017年3月 アップデート予定 2018年1月 ▼2018年1月17日 リリース(2018年1月17日)バージョン センターモニター LMA J A A 2018011701 クライアント LMA J B A 2010011701 以下のデータを追加いたします。 QMAジャパンツアー公認大会の報酬データを追加いたします。※2018/01/10までに結果申請の承認が完了した公認大会分のデータとなります。 各種報酬データカスタマイズアイテムデータ エネミーデータ シナリオデータ 2018/01/15~21のウィークリーミッションのスタンプが正しく表示されないバグの修正。 2017年11月 ▼2017年11月15日 リリース(2017年11月15日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017111501 クライアント LMA J B A 2017111501 以下のデータを追加いたします。 QMAジャパンツアー公認大会の報酬データを追加いたします。※11/07までに結果申請の承認が完了した公認大会分のデータとなります。 各種報酬データカスタマイズアイテムデータ エネミーデータ シナリオデータ 2017年10月 ▼2017年10月18日 リリース(2017年10月18日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017101801 クライアント LMA J B A 2017101801 今後登場予定のグリムバスターズ・EVOのエネミー報酬を調整致します。 ▼2017年10月11日 リリース(2017年10月11日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017101101 クライアント LMA J B A 2017101101 仕様追加グリムバスターズ・EVOにて新ジョブ「パイロマンサー」を追加いたします。新ジョブパイロマンサーの解禁が可能になります。エネミーがドロップする「パイロマンサーメモリー」を5つ集めることで解禁可能です。 実施期間につきましては、別途本サイト及びSNS等で告知いたします。 仕様改善・調整第三回全国大会の出題ルールを一部変更いたします。※詳細は後日お知らせいたします。 データ追加QMAジャパンツアー公認大会の報酬データを追加いたします。 ※9月26日までに結果申請の承認が完了した公認大会分のデータとなります。 各種報酬データカスタマイズアイテムデータ エネミーデータ シナリオデータ BGMデータ 2017年9月 ▼2017年9月13日 リリース(2017年9月13日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017091301 クライアント LMA J B A 2017091301 仕様改善・調整グリムバスターズ・EVO 活躍スコアについて以下のとおり調整いたします。ファイター使用時に獲得できる活躍スコアの上方修正をいたします。 データ追加以下のデータを追加いたします。 QMAジャパンツアー公認大会の報酬データを追加致します。※9月4日までに結果申請の承認が完了した公認大会分のデータとなります。 カスタマイズアイテムデータ エネミーデータ 各種報酬データ シナリオデータ クイズデータ BGMデータ 2017年8月 ▼2017年8月3日 リリース(2017年8月3日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017080301 クライアント LMA J B A 2017080301 グリムバスターズ・EVOのマッチング後画面(アナウンス画面)において、自分の設定しているあいさつコメントが正しく表示されない(他人と入れ替わる)不具合を修正。 ▼2017年8月2日 リリース(2017年8月2日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017080201 クライアント LMA J B A 2017080201 仕様追加ヴァニィを利用しているプレーヤーが、新キャラクター「ヴァネッサ」を利用できる仕様を追加いたします。 グリムバスターズ・EVOにて期間限定で出現するキャンペーンエネミーを追加いたします。 グリムバスターズ・EVOにて新ジョブ「サムライ」を追加いたします。新ジョブサムライの解禁が可能になります。エネミーがドロップする「サムライメモリー」を5つ集めることで解禁可能です。 仕様改善・調整第二回全国大会の仕様を以下のとおり改善いたします。全国大会のクラス分けを2クラス→3クラスにいたします。 新規問題を一定期間ごとに追加いたします。 出題されるジャンル/形式/難易度の偏りが少なくなるようにいたします。 データ追加以下のデータを追加いたします。QMAジャパンツアー公認大会の報酬データを追加致します。※7月24日までに結果申請の承認が完了した公認大会分のデータとなります。 カスタマイズアイテムデータ 各種報酬データ シナリオデータ クイズデータ BGMデータ 2017年6月 ▼2017年6月28日 リリース(2017年6月28日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017062801 クライアント LMA J B A 2017062801 仕様追加 マジカを使用して現在取得できなくなった報酬を獲得できる「掘り出し物市」を実装いたします。 マジカ、魔法石、経験値アップの期間限定キャンペーンを実施いたします。いずれも実施期間につきましては、別途本サイト及びSNS等で告知いたします。 仕様改善・調整 ゲームプレー中に、スタンプチャットのセットを切り替えられる仕様を追加いたします。 4人対戦及び協力時に、最終プレーヤーがマッチングした後にスタンプチャット等のやりとりができる時間を設けます。 モード選択画面で、「キャラ&名前変更」のボタン位置を調整しキャラクターと被らないようにいたします。 グリムバスターズ・EVOで以下の調整を行います。 活躍スコアランキングのスコアについて、以下の通りスコア調整を行います。全員正解時及び単独正解時のスコア チュートリアルプレー時のスコア 各ジョブのコマンドによるスコア データ追加 以下のデータを追加いたします。 カスタマイズアイテムデータ エネミーデータ 各種報酬データ シナリオデータ クイズデータ BGMデータ 2017年5月 ▼2017年5月31日 リリース(2017年5月31日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017053101 クライアント LMA J B A 2017053101 仕様追加 全国大会を実施(6月予定)するための仕様を追加いたします。 新ジョブ解禁イベント「グリモワール:アップデートミッション/ver.Holy」を実施いたします。新ジョブホーリーナイトの解禁が可能になります。エネミーがドロップする「ホーリーナイトメモリー」を5つ集めることで解禁可能です。 マジカを使用して、以下の機能を利用することができるようになります。キャラネーム及び使用キャラの変更が可能になります(15000マジカ)。 カスタマイズアイテムのお気に入り枠が拡張可能になります。(3000マジカ、上限5個追加可能) チャットスタンプのセット枠数が拡張可能になります。(2500マジカ、上限2個追加可能) グリムバスターズ・EVOの活躍スコアランキングにて、入賞者への報酬付与の仕組みを追加いたします。次回の活躍スコアランキングでの報酬付与条件と報酬は以下の通りです。 500位まで スタンプA,B,C,D 1000位まで スタンプB,C,D 5000位まで スタンプC,D 9999位まで スタンプD ジャパン・ツアー関連の報酬(称号・通り名)付与の仕組みを実装いたします。 仕様改善・調整 トーナメントNEO・Limited で順位決定戦で獲得できる魔法石の上限個数を調整いたします。 グリムバスターズ・EVOで経験値アップチケットを複数枚所持している場合の効果の上限を999%までとします(5/31 アップデート以前に獲得したチケットについては999%を超える分も使用できます)。 データ追加 以下のデータを追加いたします。 カスタマイズアイテムデータ エネミーデータ 各種報酬データ シナリオデータ クイズデータ BGMデータ あいさつコメントデータ 2017年4月 ▼2017年4月26日 リリース(2017年4月26日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017042601 クライアント LMA J B A 2017042601 以下の項目の調整を行います。【グリムバスターズ・EVO】「防衛戦」エボルブタイムに出現するクイズ形式を調整し、タイピング形式が出ないようにいたします。 クイズ難易度の調整を行います。★1の正解率が低い問題を★2にいたします。 データ追加各種報酬データ 全生徒ボイスデータ グリムボイスデータ シナリオデータ クイズデータ エネミーデータ カスタマイズアイテムデータ アーカイブ検定データ BGMチケットで利用できる楽曲に「トーキョーグリモワール予選」「暁の鐘予選」を追加いたします。 以下の仕様を追加いたします。ジャパン・ツアー2017 の開催に向けた仕様を追加いたします。 トーナメントNEO・Limitedの開催に向けた仕様を追加いたします。 一部のチャットスタンプの効果音にキャラクターボイスを実装いたします。 トーナメントNEO・Limitedの「トーキョーグリモワール」からの仕様変更点は以下の通りです。予習回数が「0回」から「1回」になります。 ランキングの対象が「合計優勝回数」から、「1プレーの合計得点」になります。 クイズ難易度を「HARD相当」から「NORMAL相当」にいたします。 仕様変更「オシャレだね」ボタンを一人に対してのみ押せるようにいたします。 今後オシャレ評価のランキング等を予定しております。 不具合修正BGMチケットで「QMA1」を選択すると、「THE WORLD EVOLVE」のBGMとなってしまう不具合を正しく「QMA1」の楽曲になるように修正。 ▼2017年4月10日 リリース(2017年4月10日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017041001 クライアント LMA J B A 2017041001 「グリム・サンダース 防衛戦」において、稀にプレーができなくなる不具合を修正。 ▼2017年4月5日 リリース(2017年4月5日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017040501 クライアント LMA J B A 2017040501 以下の項目の調整を行います。 【グリムバスターズ・EVO】 クイズ難易度の調整を行います。 マッチング調整を行います。クラス別難易度(EASY~GOD)で出題されるクイズ難易度を下方修正するとともに、より適正な難易度でプレーできるように修正いたします。 また、より多くプレーヤー同士でのマッチングが行われる状態で遊んでいただけるようにマッチングの調整を行います。 【トーナメント・NEO】 フェアリー組及びペガサス組のCOMの正解率を下方修正いたします。各組でCOMとマッチングした際にも、適正な組分けを維持するためにCOMの正解率を調整しております。 今回はフェアリー組・ペガサス組のCOM正解率を調整し、各組に適正なプレーヤーが所属するようにいたします。 新たに追加するデータは以下の通りです。 各種報酬データ 新音声データ(グリムボイスのみ) シナリオデータ クイズデータ エネミーデータ 以下の仕様を追加いたします。 グリムバスターズ・EVOに新ゲームモード『防衛戦』が追加!首都トーキョーに巨大グリムが急接近!?協力してトーキョーを守ろう! 毎週新アイテム獲得のチャンスが発生する「ウィークリーミッション」追加!気になるアイテムがあればチャレンジしてみよう! 以下について改善いたします。 モード選択時のUI クイズ中のUI 2017年3月 ▼2017年3月15日 リリース(2017年3月15日)バージョン センターモニター LMA J A A 2017031501 クライアント LMA J B A 2017031501 ゲーム仕様の追加QMAトーキョーグリモワールのデータを追加致しました。
https://w.atwiki.jp/preciousmemories/pages/1181.html
《初デート!?》 イベントカード 使用コスト4/発生コスト1/赤 [アプローチ/自分] 自分のキャラ1枚を休息状態にする。その場合、自分のキャラ1枚は、ターン終了時まで休息状態にしたキャラのAP/DPと同じ値のAP/DPの修正を得る。 オオカミさんと七人の仲間たちで登場した赤色のイベントカード。 自分キャラ1枚を休息状態にすることで、そのキャラのAP・DP分自分のキャラ1枚のAP・DPが上昇する効果を持つ。 ようは味方1枚のAP・DPを自分のキャラ1枚に上乗せする効果と言える。 AP・DP30のキャラを休息状態にし、AP・DP40のキャラを対象にすればAP・DP70のキャラとなる。 登場させたばかりのファッティなどを休息状態すれば効率がいい。 コンバットトリックの上に上昇量は決して少なくなく、相手の裏をかくのには十分だろう。 その分コスト4と非常に重いので、ここぞという時に使いたい。 カードイラストは第7話「おおかみさん地蔵さんとダブルデートする」のワンシーン。 関連項目 《兄弟盃》 収録 オオカミさんと七人の仲間たち 01-103 編集
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/749.html
今日は待ちに待った縁日の日だ。 いい大人が何を…と言われそうだが、縁日には私が毎年楽しみにしている『ある屋台』がある。 この縁日はかなり大規模な祭であり、毎年、数百の屋台が開かれ、数十万人の来場者が来るそうだ。 その中でも私の目的の屋台は、境内の端という人通りが悪い場所に開かれている。 端に開かれてるのには理由がある。この屋台は騒音がうるさいのだ。 そう、その屋台には『ゆっくり釣り』と書かれたのぼりがかかっていた。 ―――――――――― 金魚すくい、亀釣り、ひよこ釣り、etc... 古くから縁日で的屋が出す代表的な屋台のひとつである。 金魚や亀といった、小型の生き物を釣り上げる単純なゲームだ。 生き物を景品に使うとは何事だ!と思われる方もいるが、私は釣り堀の屋台版のようなものだと思ってる。 しかも、この屋台で使われるのは、あの『ゆっくり』だ。 生物学上では生き物と認められてないだけに、縁日の景品としては最適だろう。 私はこの手の遊びには熱くなってしまうタイプで、つい何度もチャレンジしてしまう。 もっとも、熱くなるのは釣ってる間だけで、家に帰ると途端に覚めてしまうのだが。 おかげでお持ち帰りした金魚も亀も長生きした試しがない。 実際、大抵の人は『釣り上げる』というゲーム性を楽しんでいるだけで、釣ったあとのことなど考えていないものだ。 金魚を釣ったはいいが飼えないので、公園の池に捨てられたり、良くても学校などの施設に寄贈されるのが多いと聞く。 私もゆっくりを飼う環境は無いので、いつもお隣のゆっくり好きの鬼意山に差し上げている。 毎年かなりの数を釣って押し付けているが、嫌な顔ひとつせず貰ってくれるので助かっている。 ただ、鬼意山がゆっくりを散歩に連れている姿を見たことがないのが気になるが。 屋台を見ると、すでに数名の子どもたちが、ゆっくり釣り中だ。 あと屋台の端に大人が1人…あれ?あれはお隣の鬼意山だ。 あれだけあげてるのに釣りに来るなんて、よほどゆっくりのことが好きなんだろう。 「よう! 兄ちゃん! 今年も来たな!」 もはや顔馴染みとなった、屋台のおじさんが声をかけてくる。 「お久しぶりです。 今年も来てしまいました。」 「ハハハ! あんたも好きだなあ! まあゆっくり釣ってきな!」 おじさんの豪快な挨拶を受けながら、私は屋台のゆっくりの様子を見た。 金魚すくいの屋台と同じような、底が浅く面積が広い水槽が、屋台の前面一杯に置かれていた。 そしてその水槽には、大量の赤まりさと赤れいむが放されていた。 「ゆっくちしちぇいっちぇね!」 「れいみゅ、おなきゃすいちゃー!」 「まりちゃはうんうんするよ! ちゅっきりー!」 ものすごい数の赤ゆっくりたちが、所狭しと鳴いている。 これが騒音の原因であり、この屋台が境内の端に開かれてる理由のひとつだ。 『喋る饅頭』と言われるゆっくりが、赤ゆっくりとはいえ、これだけ集まれば騒音にもなる。 「くっそー! また失敗した! おじちゃんもう一回!」 「ハハハ! 坊主! 冷静にやらなきゃゆっくりは釣れないぞ!」 屋台のおじさんは、子どもたちに餌の付いた『コヨリ』を渡した。 水ヨーヨー釣りに使われる、針付きのコヨリの使いまわしなのだろう。 違うのは、針が付いていなく、餌として『チョコ柿ピー』が付いている点である。 この餌付きコヨリで、ゆっくりを釣り上げるのだ。 「よーし、このまりさにしよう!」 そう言って、水槽の端にいた赤まりさの前に餌を下げる。 「ゆゆっ! まりちゃのあまあま! ゆっくちたべられちぇねぇ!」 赤ゆっくりは噛む力が足りないので、硬いチョコ柿ピーを噛み砕くことはない。 本来は親ゆっくりに、むーしゃむーしゃ、ぺっ!をして貰わなければ食べられないのだ。 それでも、燃費が悪く、すぐにお腹が空く赤ゆっくりたちは、必死に食べようと努力をする。 赤ゆっくりは消化を助けるために唾液が多めに出るが、その唾液をさらに振りまきながら食らいついた。 「むーちゃむーちゃ、ししししあわちぇー!」 赤まりさは、チョコ柿ピーを口の中に含んで唾液で溶かそうとしてるのだ。 硬いチョコ柿ピーを赤ゆっくりが食べるには、この方法しかないだろう。 赤まりさが口を動かすたびに、チョコが溶けてしあわせーな顔をしている。 コヨリを持つ子どもは、それを見てほんの少しだけ引っ張る。 すると、幸せの絶頂だった赤まりさの口から、引っ張られた餌がこぼれ落ちる。 「ゆゆっ! あまあまにげにゃないでにぇ!」 慌てた赤まりさは、チョコ柿ピーに力いっぱい食いつく。 「いまだ!」 赤まりさが食いついたタイミングで、かけ声とともに引き上げる。 力いっぱい食いついた赤まりさは餌ごと釣り上げられた。 このまま赤まりさを、手に持ったお碗に移せれば釣り上げ成功だ。 しかし、釣り上げる速度が早すぎる。このままだと…。 「おちょらをとんでるみちゃい!」 ヒュ~ドシャ! 「ゆべっ!」 「ああっ!」 空中に釣り上げられた赤まりさは、反射的に鳴き声を発してしまい、餌を離して落ちてしまった。 持ち上げられたゆっくりが、反射的にしゃべる言葉『おそらをとんでるみたい!』 これがあるのでゆっくりを釣り上げるのが難しいのだ。 「くそ~早かったかなあ? これぐらいゆっくりなら落ちないかな…」 「ゆゆっ! にがしゃないよ! むーちゃむーちゃ!」 先ほどの失敗を生かし、今度はゆっくりと釣り上げようとする。 しかし今度はゆっくりすぎる。しかもその餌は一度溶かされてる餌だ。このままだと…。 「むーちゃむーちゃ…ゆっ?! ゆべえぇぇぇぇ?!?!」 「あー!?」 突然、赤まりさは悲鳴を上げて吐餡しだした。 餌であるチョコ柿ピーを溶かしすぎたのだ。表面はチョコだが中身は柿の種。 チョコを溶かしきれば、ゆっくりの毒になる辛味が出現する。 唾液の多い赤ゆっくり相手に、あまりにもゆっくり釣るとこうなるのである。 「きょれ、どくはいっちぇる…がくっ」 「あー…また失敗しちゃった」 命である中身を吐きすぎて赤まりさは死んでしまった。 ちなみにこの悲鳴が、屋台が境内の端に開かれてるもうひとつの理由だ。 楽しい縁日で、饅頭とはいえ何度も悲鳴など聞きたくないということだ。 「ど、どぼじで、まりちゃがちんでりゅのおぉぉぉぉ?!」 「ゆんやあぁぁぁぁ!! きょわいよおぉぉぉぉ!!」 「ゆっくちできないぃぃぃぃ!!!」 それ見たほかの赤ゆっくりたちが逃げ出した。 これだけ怯えてしまっては、続けて釣り上げることが難しくなる。 と、初めてゆっくり釣りを見るお客はそう思うだろう。 「ハハハ! またやっちまったな坊主! ちょっと待っててくれよ!」 屋台のおじさんが笑顔で子どもに声をかけると、水槽の方に向き直った。 「ゆっくりしていってね!!!」 「「「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」」」×たくさん おじさんの声に反応して、逃げ惑っていた赤ゆっくりたちも振り返って挨拶を返していた。 その隙に素早く、死んだ赤まりさの帽子と、吐き出した柿の種を回収する。 「おまえたち! おいしいあまあまが落ちてるぞ!」 「ゆゆー! これはれいみゅのだよ!」 「まりちゃにも ちょうらいにぇ!」 「ゆっくちできりゅよおぉぉぉぉ!!」 なんと、挨拶ひとつで少し前の嫌なことを忘れてしまうのだ。 飾りを撤去したとはいえ、共食いにも気づかずおいしそうに食べる赤ゆっくりたち。 縁日の間、彼らが食べれるのは釣りそこなった赤ゆっくりの中身のみである。 ゆっくりの知能は、その中身の種類と質と量で変化すると言われている。 まりさ種とれいむ種は基本種の中でも頭はよくないほうだ、しかも赤ゆっくりとなれば中身も少ない。 さらに景品用に大量繁殖させているので、当然餡子の質もよくない。 種類・質・量ともに最低の部類に属するこの赤ゆっくりたちは、ありえないぐらい頭が弱くて楽観的だった。 しかし、景品で使うにはこれぐらい馬鹿なほうが都合が良いのだ。 ちなみに同じ基本種の赤ぱちゅりーがいないのは、質の悪いぱちゅりー種は貰いゲロで衰弱死してしまうから。 赤ありすがいないは、質の悪いありす種は赤ゆっくりでもれいぱー化しやすく、数が減ってしまうので使えないそうだ。 と、顔なじみになった屋台のおじさんに教えてもらった。 ほかにも、加工所で商品にならない弾かれたゆっくりを格安で買い取って母体に使っているとか、 1匹の成体ゆっくりから一度に100匹の赤ゆっくりを作る方法や、 強力な成長促進剤を使っているので副作用で寿命が短い等、色々と裏話を聞いたが、 事実を知ると遊んでる子どもたちが確実に泣くのでここでは割愛しよう。 「ほ~らほ~ら、あまあまだよ~ 美味しいよ~ フヒッ!」 ふと見ると、屋台の端で鬼意山もゆっくり釣り中だ。 鬼意山はコヨリを手に取ると、赤ゆっくりが集中しているポイントに餌を下げる。 集中してるだけに、入れ食い確実で一見よさそうな釣り方だが、実は一番よくない釣り方だ。 「ゆゆ! あまあまみちゅけたよ!」 「まりちゃに よこちゅんだじぇ!!」 「れいみゅの ちょらないでにぇ!!」 餌に気づいた赤ゆっくりたちが群がりはじめた。 もみ合い、押し合い、ぶつかり合って大混乱だ。 「むーちゃむーちゃ、ちあわ…」ドガッ!「ぶぎぇ!!」 「ちょれは、まりちゃのあま…」ブチッ!「げへぇ!!」 「きょれは、れいみゅのあま…」グシャ!「ぐべぇ!!」 赤ゆっくりたちが互いを蹴落としながら交互に食いついたため、コヨリが唾液でドロドロだ。 集まった赤ゆっくりたちで小山のようになったころ、濡れたコヨリが負荷に耐え切れずに餌ごと千切れた。 ブチィ!ドサドサドサ! 「「「「「ゆぎゃああああぁぁぁぁ!! ちゅ、ちゅぶれりゅうぅぅぅぅ!!」」」」」 「あ~、また失敗したよ! フヒッ! フヒヒッ!」 このように、意地汚い赤ゆっくりたちの前に置くと、コヨリの耐久度が持たないのだ。 子どもたちのように、端などにいる1匹を狙うのが正しい釣り方だ。 しかし、鬼意山はゆっくり釣りがあまりうまくないようだ。 ゆっくりを可愛がる人が、ゆっくりを釣り上げるのは難しいのかもしれない。 挨拶しようとおもったが、集中してるのを邪魔しても悪いのでそっとしておこう。 「おじちゃんこれ難しいよー! 本当に釣れるのー?!」 「ハハハ! 坊主には難しいか! どれ、兄ちゃん! 手本を見せてあげな!」 「は?! …はい、いいですよ」 急に話を振られて面食らったが、見てるばかりのも悪いと思い、子どもたちに手本を見せてあげることにした。 「いいかい? まず、キミがやったように、1匹だけの赤ゆっくりを見つけるんだ」 「でも、こいつらチョロチョロしてるから、1匹だけなんてなかなかいないよー?」 「そういう時はこうするんだ」 私はコヨリに付いた餌を、赤ゆっくりたちがギリギリ届かない位置で前後に揺らした。 「よーしおまえら、あまあまだぞ」 「ゆー! あまあまちょうらいにぇ!!」 「そりぇはれいみゅのだよ! はやくちょうらい!」 「ちがうのぜ! まりちゃのにきまっちぇるのぜ!」 「ほーら取ってこい!」 ブンッ!と、揺らした反動をつけて餌を遠くに放り投げた。…フリをした。 「「「「「ゆゆー?! まっちぇね! あまあましゃん!!」」」」」 あっさりとフェイントに引っかかった赤ゆっくりたちは、一斉に奥へ跳ねだした。 しかし、見た目が同じ赤ゆっくりとはいえ、個体差というものが必ず存在する。 反応が良い赤ゆっくりは先に跳ねていくが、反応が鈍い赤ゆっくりは行動が遅いぶん手前に残る。 その中でも一番遅れていて、一番手前に残っていた、赤れいむの前に餌を下げる。 「ゆ? あまあまがあるよ! むーちゃむーちゃ!」 鈍そうな赤れいむが餌に食いついた。 「そして食いついたら、腕全体を使って真上に引き上げる」 ヒュン! 「……おちょらをとんでるみちゃい!」 空中に釣り上げられた赤れいむは、反射的に鳴き声を発してしまい、餌を離して落ちる。 しかし、腕全体でしなるように釣り上げたので、餌を離すころにはかなりの高さに達していた。 落ちてくる赤れいむを、やさしく受け止めるようにお碗を差し出す。 ポスッ 「ゆべっ! …ゆゆ? おにいしゃん、ゆっくちしちぇいっちぇね?」 「ほら、簡単だろ?」 「うおー!? あんちゃんスゲー!!」 「ハハハ! どうだい、ちゃんと釣れるだろう?」 この手法だと鈍い赤ゆっくりを選べるので、餌を離すのが遅く、初心者でも釣りやすいのだ。 そして釣り上げるコツは手首だけで釣らないこと。腕全体で釣ることだ。 「お、おじちゃんもう一回! もう一回やるよ!」 「ハハハ! 毎度!」 どうやら、子どもたちのやる気に繋がったようだ。 商売上手なおじさんの思惑通りな気がするが、面目躍如といったところだろう。 「ほ~ら釣れた~ フヒッ!」 ふと見ると、鬼意山も赤ゆっくりを釣り上げていた。 どうやったのか、鬼意山は立ち上がっていて、とても高い位置に釣り上げている。 「お~っと! 手が滑った~!」 ゆっくりとした動作でお碗に移そうとして、コヨリから手を離してしまった。 「おちょらをとんでるみちゃい! …ほんちょにとんでるぅうぅぅぅぅ!?」 グシャアァァ!! 「「「「「ゆぎゃああああぁぁぁぁ!!!」」」」」 運の悪いことに、赤ゆっくりが集まっている場所に落下してしまい、まとめて潰れたようだ。 「ゆっくりした結果がこれだよ! フヒッ! フヘヘッ!」 どうやら鬼意山は意外におっちょこちょいのようだ。 あと挨拶がてらに、ゆっくり釣りのコツを教えてあげようと思う。 「やったー! 釣れた! あんちゃん見て見て!!!」 「お、がんばったな」 先ほどの子どもたちが赤まりさを釣り上げていた。 「こいつ、うちで飼ってやるんだ!」 「そうか、なら私の釣ったゆっくりもあげよう。 つがいで飼ったほうが、ゆっくりも寂しくないからね」 「ハハハ! そりゃ違いねえな! 一緒に飼ってやんな!」 屋台のおじさんは、赤まりさと赤れいむを受け取ると、ラムネの欠片を食べさせた。 「「むーしゃむーしゃ、しあわ…ぐーぐー」」 これで赤ゆっくりたちは、数時間ぐっすりと眠ったままだ。 他の屋台を見るのに、赤ゆっくりを持ち歩いてもうるさくないようにとの配慮だ。 金魚釣り用のお持ち帰り袋を取り出すと、赤ゆっくり二匹を入れて子どもに渡した。 「あんちゃんありがとう! 大事に育てるよ!」 「ああ、がんばれよ」 そういって子どもたちは走り去った。 ああは言ったが、縁日の赤ゆっくりは長生きできないことを、私はおじさんから聞いている。 劣悪な環境で大量繁殖させた弊害で、大事に育てても一年も持たずに寿命がきてしまうそうだ。 おじさん曰く、屋台側としてはそのほうが都合が良いらしい。 一度飼えば飼育道具だけが残るので、来年の縁日でまた釣ってくれる可能性が高くなるからだ。 「じゃあ、私も本格的に遊ばせて貰いますね」 「ハハハ! 兄ちゃんさっきはありがとうな!」 「いえいえ、あれぐらいのことでしたら」 「実はな、兄ちゃんのためにこんなのを用意したんだ」 そういって、おじさんは新たな赤ゆっくりを水槽に追加した。 「「「「「わきゃるよー!!!」」」」」 「おお?! 赤ちぇんじゃないですか!!」 「ハハハ! そうなんだ! やっと繁殖に成功してね! でもこいつらは動きが機敏だから、初心者には釣れそうにないんだよ」 水槽に放された途端に縦横無尽に飛び跳ねる赤ちぇんたち。 赤れいむや赤まりさを数段上回る軽快なスピードだ。 ゆっくり釣りは、動きが鈍い固体ほど釣りやすい。逆に言えば速い固体ほど釣りづらい。 パッと見ただけでも、赤ちぇんを釣り上げるのは難易度が高いのがわかる。 しかし、私は難しいほど燃える性分なのだ。今日は万札を使ってでも釣り上げる覚悟をした。 「でも兄さんなら、きっと釣れるんじゃないかい?」 それを見透かしたように、おじさんはニヤリと笑った。 本当にこの人は商売が上手いなと、心の中でつぶやいた。 作:248あき 過去作 ・ふたば系ゆっくりいじめ 821 路地裏(後) ・ふたば系ゆっくりいじめ 808 路地裏(前) ・ふたば系ゆっくりいじめ 765 かまくら ・ふたば系ゆっくりいじめ 633 バス停
https://w.atwiki.jp/eq2lootmanager/pages/19.html
過去のアップデート履歴 2011/2/6 4 30版 バグ修正/ran監視ウィンドウを最小化→戻すとサイズがおかしくなっていたバグを修正しました。 ウィンドウ位置を初期化すると、ウィンドウのサイズも初期化します。 2011/1/30 5 45版 /ran監視結果をゲーム内のマクロで貼り付ける機能を追加/ran監視結果をゲーム内のマクロで貼り付ける機能を追加しました。 使い方1.「オプション設定」の「外部読み込みマクロファイルの場所指定」でEverquest2.exeの場所を設定 2.「オプション設定」の「外部読み込みマクロのコマンドをクリップボードにコピー」からマクロコマンドをコピーし、EQ2内で個々のマクロを作成「アイテムリンク」:リーダールートのアイテムをチャットに貼り付け 「ran集計結果(1)」:ran集計結果をチャットに貼り付け 「ran集計結果(2)」:(1)の続きをチャットに貼り付け(終わりの行は「+++ 終了 +++」が表示されます。) 3.ログフォルダを指定し、「ログの常時監視」をON 4.「/ran監視ウィンドウ常駐」をONにし、/ran監視ウィンドウの「マクロに出力」をON 5.手順②で作成したマクロを押すと、/ran監視ウィンドウで取得されたデータをチャットに貼り付け /ran監視ウィンドウの大きさ、上下分割の位置を記憶します。 2011/1/24 1 45版 バグ修正/ran監視で上限値を100より大きくするような運用(例:1-100,101-200, 201-300)で正しく集計されなかったバグを修正しました。下限値と上限値の差をオプションで指定する必要があります。(通常99だと思います。) /ran監視中に監視が不正終了するバグを修正しました。 2011/1/23 6 00版 /ran監視にいくつか機能を追加/ran監視にいくつか機能を追加しました。範囲外として無効にカウントする/ran値の上限を設定できるようにしました。メニューの「ログ管理」→「オプション」から設定可能です。 不正チェックを行わないオプションを追加しました。/ran監視ウィンドウの「値チェック」のチェックをはずすと、範囲外や複数回などのチェックを行わずに順位付けします。切り替えると順位を再計算します。 クリップボード貼付のボタンで、EQ2の貼付文字数を超えるとコピー内容を分割します。例:(1/2)→2つに分割、1回ボタンを押すと前半、もう1回押すと後半をコピー。最後までいくと先頭に戻ります。 2011/1/22 1 30版 Ctrl+C、読み込みの高速化オプションの追加アイテム名の列でCtrl+Cでコピーするとアイテムリンクをクリップボードにコピーしま 処理を省略する代わりにツリーの読み込みを高速化するオプションを2つ追加しました。「件数を省略」はツリー上の件数表示を省略します。 「2階層目を省略」はツリーの2階層目を省略します。 括弧が含まれるアイテムのツリーからの選択や検索で結果が表示されないバグを修正しました。 .net framework4.0 Client Profileが必要になります。インストールされてなければ、ダウンロードしてインストールするか選択できます。 2010/06/07 00 00版 バグ修正詳細検索関連のバグを修正しました。詳細検索実行後にカレンダーから日付を選択すると、不正落ちが発生したり、検索結果がおかしくなったりしていました。 2010/06/03 00 30版 CSV出力機能表示データをCSV形式で出力できます。メニューバー→「ファイル」→「表示データをCSVで出力」 2010/06/01 02 00版 またバグ修正バグを修正しました。詳細検索で「指定」のリストに簡易検索や再読込をしてもチェックを維持します。 詳細検索で「指定」のリスト項目は重複しません。 詳細検索で「期間指定」の指定が無い条件を呼び出したときに、前の「期間指定」の設定は残りません。 フィルタ条件の「トークン類」に「アイシーキープ:報復」のアイテムを追加しました。 メニューバーの「アプリ」に「ウィンドウ位置を初期化」を追加しました。ran監視ウィンドウが画面から消えてしまった場合に押してみてください。 2010/05/27 03 30版 バグ修正なんかまたDBが初期化され(ry そんなつもりじゃなかったんですゴメンナサイ。 詳細検索で期間を指定しなかった場合に検索結果がおかしくなっていたバグを修正しました。 常駐監視ウィンドウに消去ボタンをつけました。押すと集計もクリアされます。 ran監視ウィンドウの位置を保存します。(サイズ変更はまだ保存しません) 2010/05/16 23 00版 詳細条件指定&保存呼び出しの機能導入詳細な抽出条件を設定・保存・呼び出しができるようにしました。「条件を編集」ボタンから設定画面を呼び出して条件を設定します。 使い方の「詳細検索を使うための準備&使い方」に最初の設定なんかの説明を少し書きました。 プルダウンから作成した条件を選択して「条件で検索」します。 条件を設定しすぎると検索処理が重くなるのでご注意ください。 データベースをチューニングしました。過去のデータは使えません。 常駐監視ウィンドウに消去ボタンをつけました。集計クリアするの忘れてました…。次のアップデートで。 フィルタのチェックボックスの設定を記憶します。 2010/04/08 22 15版 たえられないほど処理が重くなっていたのを修正ツリービューの更新やデータ画面の更新で処理が以上に重くなっていたのを修正しました。 暫定処置として、ツリービューやデータ画面の更新を行うと、統計情報をクリアします。 2010/04/08 02 00版 主にツリービュー周りを調整ツリービューのノード名にデータ件数を表示します。データ件数はフィルタ条件を反映します。 フィルタ条件で件数が0になった場合、色をグレーがグレーになります。 更新やフィルタ条件変更が合った場合でもツリービューの選択状態を維持します。 春なので、データ行の色がアイスクリームっぽくなりました。 2010/04/05 01 15版 バグ修正フォームの閉じるボタンで終了させた場合に、プロセスが正常に終了しない場合があったバグを修正しました。 2010/04/01 21 00版 ネタ募集中エイプリルフールなので、ノームの科学力を結集しました。 2010/04/01 01 00版 統計情報にフィルタ条件を反映統計情報はフィルタ条件を反映した数値になります。フィルタ指定することで「鉄箱の/ranだけの統計」を見たりできます。 フィルタの「クジなし」は「ソロ採集」を含みます。 2010/03/31 02 15版 キャラクター別の統計情報表示を追加キャラクター別の統計情報を表示するようにしました。現在表示しているデータの中で、選択したキャラクターの統計値を表示します。 このバージョンでは「フィルタ条件」でフィルタしても統計値に反映されません。 「アラドのシール」「ファーシーズ商会トークン」他をトークン類のフィルタ条件に追加しました。 64bit OSの場合、SQL Server CEを別途手動インストールしてもらっていましたが、今回からバイナリを32bit固定にして別途手動インストールの必要がなくなりました。ただし、自動アップデートができないので、アプリケーション本体を再インストールしていただく必要があります。 まだまだUIデザインを試行錯誤中…。 2010/03/25 02 15版 バグ修正&フィルタ条件追加バグで、ソロ採集のログが記録されていませんでした。お手数ですが再度ファイルを読み込みなおしてください。 フィルタ条件にルート種別を追加しました。 UIデザインを試行錯誤中・・・。 2010/03/23 04 00版 /ran結果やNBGのサイコロ値を記録古いデータベースは使えません。お手数ですが再度ログを読み込んでください。 /ranやNBGのサイコロ結果を記録します。「ルート」列・「目」列にカーソルを合わせると、その時の取得者以外の人がふったサイコロもツールチップで表示します。 /ranは以下のような条件で記録しています。条件によっては正確ではない場合があります。範囲0-100以下、複数回ふった場合は最初の値、アイテム取得時刻より120秒以内、/ranの途中で別のアイテムの取得が無い セラ跡地など、一部地名がおかしかったものを修正しました。 /ran監視ウィンドウのボタンにツールチップを表示します。 /ran監視ウィンドウで「/ran結果」ボタンを押すとクリップボードには短縮版の集計結果をコピーします。貼り付けデータが長いとEQ2の制限で貼り付け時にカットされるため。 必要があれば、長いログはウィンドウから手動でコピーしてください。 2010/03/14 13 30版 バグ対応(20100314)ソロ採集と同様のログ形式で、他人が拾うパターンが抜けている →2010/03/14 13 30版で修正エルディン文庫の証拠など (20100314)サイコロ集計で多人数で何度も振った場合に集計がおかしい場合がある →2010/03/14 13 30版で修正 /ran集計で数値が同じ場合には同着&ふった時間が早い方を上位に表示 2010/03/09 03 45版 Web検索追加EQ2 WikiをWeb検索に追加しました。 ran監視ウィンドウのデザインを変更しました。 ロット種別のダブルクリックで検索するようにしました。 2010/03/06 03 30版 英名記録&Web検索機能を導入データベース構造を変更したため、過去のデータベースは利用できません。お手数ですが、再度ログを読み込んでください。 アイテム/ゾーン/取得元で英名がある場合は記録するようにしました。英名で検索しても該当ログが抽出されます。 セルにカーソルを合わせると、ツールチップで日本語名・英名を併記します。 該当行のログ全文を記録するようにしました。日時にカーソルを合わせるとツールチップで全文が表示されます。 右クリックから各種メニューを選べる用にしました。アイテムリンクや座標のコピーは右クリックメニューに移動しました。 EQ2 ZAMのWeb検索をできるようにしました。 ログ上で英名がない場合には関連メニューは選べません。 日時を右クリックするとログ全文をコピー出きます。 データの色塗りを少し調整…したけどあまり変わってない? 2010/03/04 00 00版 バグ対応座標を出力していないログで、ゾーンが空白になるバグを修正(ご連絡ありがとうございました!) フィルタ条件に「マナールのマーク」を追加(虚無のシャードと同一条件) 2010/02/28 16 00版 バグ対応表示を更新するとエラーになるバグを修正(ご連絡ありがとうございました!) 2010/02/28 07 00版 リーダールート用ミニウィンドウ導入 常駐読み込みのバグ修正リーダールートした箱の中身と/ran結果を表示するミニウィンドウを導入しました。 (20100226)検索時に期間表示がおかしい→2010/02/28 07 00版で修正 (20100225)ログ監視をONにしていても、途中から自動読み込みされなくなる場合がある。事象確認中。→2010/02/28 07 00版で修正 2010/02/26 01 15版 ちょびっと修正下部にログの監視中かどうかを表示 監視するログはEQ2のログのみ(ファイル名がeq2log*.txt)に限定、フォルダにEQ2のログがない場合には監視を中止 ログの監視で、表示データに本日のデータが含まれる場合のみ画面を自動更新 2010/02/25 03 40版 リソースリークバグ対策 (20100224)リソースリーク→2010/02/25 03 40版で修正CPU利用率が異常な値になる。 ログ監視のON/OFFを切り替ると、プログラムを終了してもEQ2LootManager.exeが実行されたままのケースがある。 (20100224)統計情報のカウントがぜんぜん違う。(ラベルがずれている?)ハズカチイ…。→2010/02/25 03 40版で修正 2010/02/24 00 30版 ログの常時監視機能導入ログを常時監視する機能を導入 ちょびっと統計情報を表示 (20100223)ゾーン名で戦闘にスペースが入っているものがある。→2010/02/24 00 30版で修正 (20100221)取得元がないログで、ドロップ種別に入るべき箱名が取得元に入っている。→2010/02/24 00 30版で修正(1266762191)[Sun Feb 21 23 23 11 2010] \rq 分裂されしフロンティア\ The Sundered Frontier\/r(1,295.47、-2.23、3,816.00)内のTreasure Chestから \aITEM 1751005619 -1504230250 人目忍びのスタッド\/aをルートします。 2010/02/21 22 00版 ログ解析のエラー対応とファイル読み込み高速化ファイル読み込みを高速化(かかる時間を約10の1ぐらいに短縮) ログに座標を出力している場合、アイテムを取得した座標(/way XX,XX,XX)をクリップボードにコピーするボタンを導入座標が取得できなかった場合、「/way unknown」がコピーされる デフォルトで日付降順で並ぶように設定 起動時にカレンダーで期間を選択した状態(今月)で開始 (20100218)座標なしログの場合、ゾーン名にインスタンス番号がつく→2010/02/21 22 00版で修正「The Sundered Frontier 3」 (20100216)検索したときに、期間表示が更新されていない。→2010/02/21 22 00版で修正 (20100215)ゾーン・取得元・ドロップ種別がおかしいものあり。→2010/02/21 22 00版で修正シャード箱のようなドロップ種別が「特殊」になるべきもの 取得元にゾーン名が含まれてしまっているもの ゾーンが「\rf クナーク遠征隊~」 ゾーンが「\rq 分断されしフロンティア~」 (要調査)同じゾーンなのに取得元が日本語と英語(死体が「ヴェンリルサジール」、箱が「Venril Sathir」)→ログ自体で英語・日本語で出力されているためそのまま。 2010/02/16 1 40版 今日はちょっとだけ機能を修正、ログ解析部分の修正は未着手データベースをちょろっといじったので、自動インストールでデータベースが初期化されます。もとに戻すには「注意事項」参照。 取得元とアイテムツリーにそれぞれを「全部」表示するノードを追加 カレンダー上の太字(記録がある日)は選択期間内だけじゃなく常に全期間 2010/02/15 0 10版 座標なしログでゾーンがおかしいものがあったのを修正 2010/02/14 23 00版 オプションで座標出力をONにしていなくても読み込めるように修正座標を出力していない形式のログでも読み込めるように (20100214)シャード箱からのシャード取得が検出されていない。 → 2010/02/14 23 00版で修正 (20100213)XP環境でログを読み込んでもアイテムの取得が検出されない(調査中) → EQ2のオプションによってログを取得したゾーンと座標が出力されていない場合があり、その場合には読み込めない。 → 2010/02/14 23 00版で修正 2010/02/13 4 00版 地道にバグ対策(2010/02/12)ファイル読み込み終了時に不正終了する場合がある、 → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)古いログに”トレジャー宝箱”というのがある。 → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)自分のキャラクター名の先頭文字が小文字になっているときがある(ログファイルが小文字) → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)ファイルを開くからキャンセルをすると初期表示(今月)に戻ってしまう。 → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)フィルタのGroupBoxがウィンドウサイズ変更に追従する。 → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)ツリーで選択状態から日付の移動などでツリーを更新すると、選択している項目以外のツリー項目が消える → 2010/02/13 4 00版で修正 (2010/02/12)「取得元」で英サーバ名まじりのものがある。→ 2010/02/13 4 00版で修正 ACT対応ログじゃなくてもきちんと読み込めるか検証、できなかったら対応→ 確認済、通常の日本語版ログ読み込み可能 2010/02/12版 アルファ版公開
https://w.atwiki.jp/fairy-waterfall/pages/171.html
690 :最後のデート [↓] :2013/12/02(月) 00 54 45.16 待ち合わせはサンフランシスコ中央駅。 アルトは相変わらず、SMSのジャケットのインにはタンクトップでカーゴパンツにブーツの出で立ちだった。 初めてのデートでは制服を着ていて、まだ全然学生だった彼も、今では精悍なパイロットになっている。 「わた~しの彼は、パイロォト」 「んだよ、悪いかよ」 すぐに気がつくという事は、アルトも気にはしているらしい。 「悪いなんて言ってないわよ?他の服持ってないのかしら可哀相に、なんて思ってないわよ?あんたらしくて気が抜けたわ」 「服を選ぶとか苦手なんだよ。そうだ、お前が選べばいいんじゃないか?文句ないだろ?」 「今日はゼントラモールに行くんだから、ぜ~んぶ、ぶかぶかね?」 「なら、次は服屋に行こうぜ」 ファッションに興味がないのかと思っていた彼からそんな言葉が聞けるとは、平和になったものだとシェリルは思った。 しかし、彼と次の約束をする事は出来ない。 「あ、あのホットドッグスタンドに寄りたかったの」 シェリルは、彼の言葉をはぐらかして、駅を出たところにあるホットドッグスタンドへと彼を引っ張っていった。 「ハンバーガーにたこ焼きにケバブにタコス。ファーストフードは学校帰りに一通り食べさせられたな。『ジャンクフードはもう良い』って言ってなかったか?」 放課後に彼と二人きりで行ったり、空き時間にみんなで行ったりしたのは、一年もたっていないのに、遠い思い出のようだ。 「あの時もホットドッグを食べたから、懐かしくなっちゃったの」 「…スーパーチリチリドッグは食わねえぞ」 ちょっと焦ったアルトを見て、シェリルは笑いがこらえられない。 「ないわよ。お店が違うもの。でも、でかるちゃーチリ…」 「おれはそれは食わないからな!」 「わかったわよ」 アルトの作る料理は繊細で上品な味が多く、アルトの舌は繊細なのだろうと、シェリルも今なら分かる。 「じゃあ、私はこのやっくでかるちゃーチリドッグとスイートレモンソーダS」 「おれは、普通のドッグとかばうしミルクソーダM」 二人とも、右手にはドッグ、左手にはドリンクを抱え、それぞれに味わった。 「ん~おいし~」 「…一口…」 美味しそうに食べているシェリルに釣られてアルトも興味がわいたようだ。 「食べてみる?」 シェリルの差し出したドッグにかじり付いた後のアルトのリアクションは、まるきり、あの時と同じだったので、懐かしさの涙を隠すようにシェリルは笑った。 「やっぱり、おっきい~」 フォルモに辿り着いた二人はマイクローン用のルートを通ってショッピングモールを廻る。 このおとぎの国を出る時に、私は夢から覚めるんだわ。 だから、今だけは恋人ごっこに浸ってもいいわよね? シェリルはそっと彼の手を握った。 気付いた彼は、シェリルの手を握り返し、そっと顔を伺うと、照れた顔を前に向けて、シェリルの手を引っ張って前へ進んだ。 これじゃ、保護者と子供みたいだわ。 でも、結局それが私たちの関係だったのかも。 世話焼きお母さんの仕事も今日で終わりだからね? そして、食器売り場の前に辿り着いた。 大きなゼントラン用の食器に感激したのは、遠い昔のように感じる。 シェリルが感慨にふけっていると、ふと、アルトの手が離れた。 「見つけられるもんなら、見つけてみろよ!」 アルトが走って食器売り場へと向かっていった。 アルトが子供の頃にしたって言ってた「かくれんぼ」って遊びよねと、 ゼントランサイズの食器を楽しみながら、シェリルは彼を捜して歩いた。 目に入るようなペアのカップやカトラリーに憧れていたが、家族同然だったグレイスに裏切られて初めて、アルトと一緒に使うことが出来た。 たまたま、アルトがいろんな初めてだったってだけで。 ペア食器だって、きっと、またいつか、誰かと使う時が来るはず。 私みたいな良い女が放っておかれる訳ないじゃない? 家事も結構覚えたし、恋も知った。 愛する事も知った。 シェリルは、食器売り場を余す事なく歩き回ったが、中々、彼が見つからない。 今ここで置いていかれる事はないと、頭では分かっているが、シェリルはだんだん不安になって来た。 彼が側になくなったら、本当にひとりぼっち。 いいえ、私はきっとすぐに新しい恋をして、寂しさなんて上書きしちゃうんだわ。 アイツは私こと思い出して、もったいないことしたなーってちょっとくらい後悔すれば良いんだわ。 そして、彼女と幸せになるといい。 それが、バトルフロンティアで別れた時の私の願いだった。 予定よりちょっと遅くなっちゃったけど、新しい生活の準備を手伝ってもらっただけ。 明日からの、彼のいない生活。 きっと平和で、穏やかで。 とても、さみしい。 ひとりぼっちにしないで。 突然、シェリルは後ろから引っ張られて、体勢を崩した。 「アルト!?」 シェリルは重力がひっくり返っているのが分かった。 彼がかぶさっている。 場所はカップの中。 「おまえ、かくれんぼ弱過ぎだろう。探すの諦めるの早いぞ!」 隠れながら、シェリルの挙動を伺っていたらしい。 「捕まえた!」 ぎゅっとシェリルが抱きついた。 「こ、こら!ずるいぞ!それが作戦かよ!」 そう。私は、諦めかけた私を助けてくれたあなたを捕まえるズルをしたんだったわ。 本当は怖くて寂しい。 こうやってあなたの腕の中にいるとそれを忘れる事が出来た。 シェリルはつい凍えた心の暖をとるように彼の胸に縋り付いてしまう。 「シェリル?」 シェリルの様子いぶかしんだ彼の声が、逆に、しっかりしなくてはと、シェリルを奮い立たせる。 この腕を離して、あなたの胸は彼女に返す。 ゼントラモールの中央に位置する広場を歩いていると、シェリルの視界の端に、見覚えのある緑色がかすめた。 無意識に目で追うと、紛れもなくランカであった。 シェリルが驚いて立ち止まってしまった事にアルトが気付いた。 「シェリル?」 自分と出かけているアルトをランカが見たら? シェリルの固まった表情の目線の先をアルトが追った。 「ランカか!凄いな、まるであの時みたいだ!」 偶然ランカに出会って、アルトは嬉しげだ。 いくら心優しい少女とて、彼に思いを寄せる自分が彼と二人きりで出かける事を快くは思わないだろう。 彼を少女の下に返そうと思っていたのに。 ランカに見つからないように立ち去りたいシェリルの思いと裏腹に、アルトはシェリルと繋いだ手を離して、ランカの方へと駆けていった。 シェリルは隠れる事も出来ず、立ち止まったままだったが、アルトは興奮気味にランカへと向かっていく。 手を離して、私に背を向けて、アルトが行ってしまう。 覚悟していた事だけれど、胸が酷く痛い。 シェリルが呆然とアルト達を眺めていると、アルトが手を振って来た。 我に返ったシェリルだったが、脚がすくんでどうする事も出来なかった。 シェリルの様子を認めたアルトが再びシェリルの下へと駆け戻って来た。 「どうした?気分が悪いのか?」 アルトが心配げにシェリルの肩に手を添えて顔を覗き込んだ。 遅れてやって来たランカは複雑げな笑顔を浮かべていた。 「シェリルさんたちも、フォルモに来てたんですね」 「え、ええ。新しく出来たって話題だったでしょう?」 シェリルは平然を装って答えた。 「またお前とたまたまゼントラモールで会うなんてな」 アルトが嬉しげにランカに話しているのを見ると、シェリルは申し訳ない気持ちになった。 そんな裏腹な3人の会話に近づいて来たブレラが割って入った。 「ランカ、そろそろ映画の時間だ」 「あ、いっけな~い。時間ギリギリだったんです。また、ゆっくりお話しして下さい!」 可愛らしく首を傾げると、ランカは兄と早足で場を離れていった。 「元気そうだったな」 少女を見つめるアルトの瞳は優しい。 「シェリル?疲れたのか?」 黙り込むシェリルをいぶかしんでアルトの表情が曇った。 ここで否定しても、余計にアルトが気を使うだけだと、無言でシェリルは頷いた。 「そうだよな、ごめん。少し座って休んだら帰ろう」 終わりのときが、近づいて来た。 休憩の場として選んだのは、初めてのデートの別れの時に見たような夕暮れに照らされた噴水の側のベンチ。 ぼんやりと噴水を眺めて座るシェリルに、買って来たレモンティーを渡して、アルトは隣に座った。 顔をあげると、天蓋越しに見えるバジュラ星の夕空を二人でぼんやりと眺めた。 あの向こうには彼の焦がれた大気のある空。 自由に生き生きと飛ぶ彼を心に描いてシェリルは決心した。 ここで彼を自由にしよう。 シェリルは意を決して、アルトの方へ向き直り、はっきりとした声で話しかけた。 「アルト、イヤリングを返して欲しいの」 シェリルの真剣な様子を感じ取ったアルトは驚くと、間を置いて小さくつぶやいた。 「ああ…そうだな」 胸元のお守り袋を取り出すと、中からイヤリングを取り出した。 受け取ろうとしてシェリルが手を差し出そうとしたが、アルトはシェリルの右耳に手を伸ばし耳に触れると、イヤリングを添えてゆっくりネジを締めた。 まるで出撃前のバトルフロンティアの控え室での時のようだった。 あの時は、自分が彼にイヤリングをつけた。 これで最期だと思っていた。 歌って燃え尽きて終わるのだと、もう二度と会う事はないと思っていた。 だから、最後まで笑っていられた。 「お前と初めて出かけた時、フォルモの噴水で別れただろ」 イヤリングを見つめながらアルトが語りかける。 「お前、ギャラクシーに帰っちまうんだなって、そういうもんなんだって、思ってた」 アルトの綺麗な顔が眉を寄せている。 こんなに近くで彼を見れるのもこれが最後かもしれない。 そう思うと、シェリルは切なくてこぼれそうになるになる涙をこらえた。 アルトがつけ終わったイヤリングから目を外すと、見つめていたシェリルと目が合った。 それをきっかけにアルトがシェリルを抱きすくめた。 「イヤリングをちゃんと返しに帰って来たんだ。お前が言ったようにランカだって助けた。 俺の話を聞く約束だったよな?」 苦しげに続ける彼の言葉で、降下作戦前の控え室での約束だと、シェリルは思い出した。 きっと歌えなくなるほど苦しくなるような言葉だ。 例え別れを惜しみながら苦しんで自分から彼に別れを告げなくても、結局彼から真実を告げられれば、魔法も解けるのだと シェリルは拍子抜けして、全身の力が抜けた。 後は、彼の言葉を受け入れるだけ。 「これからも、ずっと一緒にいよう、シェリル」 ぎゅっとシェリルを固く抱きしめたまま、彼は続けた。 「もう離れたくない。俺はお前がいないと飛べないって言っただろ。 イヤリングが帰って来たから、一人でどっか行っちまおうとか、考えるなよ」 アルトなりに、最近様子のおかしいシェリルが何を思っているのかを考えていたのだった。 シェリルは彼に強く抱きしめられたまま、呆然としていた。 彼の言っている事の意味が暫し飲み込めなかった。 「お前にとっては、一時の『恋人ごっこ』のつもりだったかもしれないが、俺は真剣だったんだ」 病身のシェリルとともにいた時、自分がシェリルにするように、 いや、もしかしたらそれ以上にシェリルは自分を愛し慈しんでくれていた。 それなのに、「恋人ごっこ」と言い放ったシェリルの心中を、アルトはあれからずっと考えていた。 恋人には戻れないかもしれないと覚悟はしていたものの、 戦後、シェリルは案外すんなりと自分を受け入れてくれた。 そうして、シェリルとの甘い生活を送るうちに、 失い続けた彼女の孤独を癒せるのは自分しかいないと、そう思うようになっていた。 それも、どんな時も彼女が自分を愛し続けてくれたからだ。 予防線を張って心を守っている強く儚いシェリルをアルトは愛おしく思うようになった。 「逃げないでくれ。怖がらなくていいんだ」 シェリルがどんなに虚勢を張っても、大切な事は彼に見透かされていた。 鈍いようでいて、敏く清らかな人。 まっすぐに私を見つめてくれていた。 心の鎧を脱げば、あなたと直に触れて抱き合う事が出来たのかしら? まだ、間に合うの? 抱きしめていた腕を緩めて、アルトがシェリルの顔を覗き込むと、青い双眸には涙があふれていた。 「泣くなよな」 アルトは涙をこぼす恋人をあやそうと再び抱きしめると、今度は彼女の腕がまわされてしっかりと抱きしめ合う形になった。 「俺たちは生き延びたんだ。俺を置いていかないでくれ」 シェリルを失う恐怖と戦っていたかつてを思い出して、胸が詰まってアルトも涙が出そうになる。 腕の中の愛しい人は更に涙を流して止まりそうにない。 広場のベンチで固く抱きしめ合う恋人達を茜色の夕日が染めていた。 泣き止んだシェリルが腕を放すので、アルトは再び顔を覗き込んだ。 目も鼻も赤くて、美人が台無しだが、無防備な姿がとても愛しかった。 顔を拭ってやると、アルトは、シェリルに問いかける。 「シェリル、返事は?」 しっかりと返事をさせなくてはと思っても、自然と優しい声が出た。 たまにしか見せない、幼げな様子で、シェリルが口を開く。 「私、多分、暫くはいなくなったりしないのよ?」 「ああ。良かった」 「私を本気にさせたらきっとただじゃ済まないわよ?」 不穏な言葉とは裏腹にシェリルは申し訳なさそうに言う。 「今まで本気じゃなかった方がショックだな。てっきりお前は俺のだと思い込んで張り切ってた俺がバカみたいじゃないか」 「ううん、あなたがそうやって私に勇気をくれたから、私、今ここにいるの」 額を寄せ合って語り合う二人の間の空気が柔らかに流れていく。 シェリルが改めて、アルトに返事をすべく、ぎゅっと結んでいた桜色の唇を開いた。 「ずっと、あなたの、傍にいたい」 涙がようやく止まったシェリルの瞳が再び潤んできたが、アルトは嬉しくて微笑んで頷いた。 「ん」 アルトの微笑みで安心したシェリルは、ずっと心に閉じ込めていた言葉をようやくアルトへと向けて紡ぐ。 「アルト、大好き」 シェリルの気持ちを聞いたアルトの微笑みが深くなる。 「俺も。お前を愛してるよ」 口角をあげて笑ったアルトが、大きく頷いた。 「今は外だから」 早口にささやくと、アルトは溢れる愛しさを込めてシェリルの頬に口づけた。 フォルモの噴水の前で立ち去る時、シェリルは自分の頬にキスをして手を振っていった。 今、自分がシェリルの頬に口付けし、比翼の鳥であることを誓っている事にアルトは運命の不思議さを感じた。 あの時の別離の切なさとは違う幸せな切なさがアルトを包み込む。 イヤリングが見つからなければ、シェリルと別れたまま別の人生を歩んでいたなんてこともあったのかもしれない。 決して安楽ではなかったが、大空のように決められた道のない人生の中で、愛する人と巡り会い、結ばれた数奇の縁にアルトは感謝した。 惑星の空にうっすらと星座が輝きだしていた。 おわり 加筆・修正 201406
https://w.atwiki.jp/ardbeg/pages/23.html
●アップデート 第2クールで予定しているアップデート内容は以下のとおりです。 ・『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のエピソードを再現したイベント追加 ・地球連邦軍5種類・ジオン公国軍5種類の新型機体の登場 詳しくはコチラ ・チーム倉庫機能の追加 詳しくはコチラ ・通常任務、長期任務で得られる報酬の上方修正 ・特殊任務の戦闘開始間隔の調整 ・機体、パーツのデータ調整および開発プランの変更 ・大規模任務の予選についてのバランス調整 ・各種報酬に関するバランス調整 ・先行開発できる機体の制限(制限機は先行開発できなくなります) ・機体の移動値の下限についての問題修正 ●クールを超えた引き継ぎ事項 GNO3では、クールを超えた際、以下のデータが引き継がれます。 ・部隊長および部下パイロットの名称、フェイス、タイプ ・パイロットが習得するスキルの習得順 ・エンブレム ・チーム ・改造パーツ ・フォーメーション ・戦功ポイント ・メールデータ、フレンド、イグノア また以下のデータは引き継がれず、初期化されます。 ・部隊長および部下のレベル、スキル、ニュータイプへの覚醒 ・補給を受けた機体、アイテム ・補給ポイント、開発ポイント ・編成状態(第1クール開始時と同じ初期編成状態になります) ●その他 ・大規模任務終了による戦功ポイント(勝利側5、敗北側3)は得られます。 ・週次ランキング結果による戦功ポイントは得られます。 ・週次ランキング結果による褒章機の配布はございません。 ・終戦する事による戦功ポイントは得られません。 ・戦功ポイント蓄積による改造パーツは、第2クール開始時に獲得できます。(5月9日11 30追記) 「第08MS小隊」登場! (4/22) 『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のエピソードを再現した特殊任務が発生し シロー・アマダやアイナ・サハリンらと共に戦うことができます。 また、地球連邦軍5種類、ジオン公国軍5種類の新型機体が使用可能になります。 ● 詳細 「チーム倉庫」機能実装のお知らせ (4/22) 2010年5月10日より開始予定の第2クールにおいては、 チームメンバー間で機体を共有できる「チーム倉庫」機能が実装されます。 ● 詳細