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作者:◆PLwTfHN2Ao 【1】 大きな門の前で唖然とする初芽。 藤林はそれを気にもとめずスタスタと先へ進む。 「坊ちゃま、お帰りなさいませ」 年配の守衛らしき人物が素早く立ち上がり、藤林に向かって最敬礼する。 「宮本さん悪いんだけど、あれちょくちょく来ると思うから通してやって」 親指で硬直している初芽を指さす藤林。 「坊ちゃんの彼女ですか?」 「そんなんじゃねぇよ」 「坊ちゃんも世話におけないでやんすねぇ」 「違うって言ってるだろ?殺すぞ」 数々の不良を潰し学園で鬼と謳われる藤林が凄むも、全く気にしていない様子の宮本。 「これまた優等生っぽい子ですなぁ?名前はなんていうんでっせ? あっしは坊ちゃんが育ちの悪い連中と手を切ったようで安心したでさ」 「だから違うって言ってるだろう……」 「奥様達には内緒にしておくんですな?」 黙って頷く藤林。 ヒヒヒヒと笑う宮本。 「それじゃぁお嬢さん、登録するからこっちに来てくんさい」 宮本に連れられ門の横のゲートをくぐる初芽。 『指紋・網膜認証、声紋認証中。声を出してください』 機械のアナウンスが無機質に流れる。 初芽は首を傾げながら適当に声を出す。 (藤林君って何者なんでしょう?) ゲートをくぐると、宮本が出迎える。 「次回からはこのカードで門が開きますんで」 三枚のカードを受け取る初芽。 「カードは正門で一枚、坊ちゃんの住む離れの入口で一枚、坊ちゃんの部屋で一枚使いますです」 「どうして、そんなに厳重なんですか?」 「何しろ旦那様は世界政府の総帥、奥様は軍需財閥の……」 クラクションの音でかき消される宮本の声。 「乗れよ!」 真っ赤な高級スポーツカーの運転席に座っている藤林。 屋敷の中を車で移動する二人。 「参考までに聞いておきますけど、藤林君免許の方は?」 「持ってないぜ?でもここ私道だから問題ないだろ」 「そういえば、さっき守衛さんに聞きましたけど藤林君のご両親って……」 アクセルを強く踏み込む藤林。 急発進する車。 「親の話はするな。俺には関係無い!!!」 「キャー」 突然声を荒げる藤林に驚く初芽。 「悪い!」 「私の方こそ……」 車の窓から見える広大な敷地。 庭には牧場もあり、牛や馬が放し飼いになっている。 「どこに向かってるんですか?」 「もうすぐだから待ってろって」 ベルサイユ宮殿のような建物を通り過ぎ、江戸城のような建物が前方に見える。 「あのぉ~、あれが藤林君の家ですか?」 「家っていうか、部屋だな。家族全員別々に暮らしてるから」 「お金持ちなんですね、そんなお金持ちが何で不良なんですか?」 車を降りた二人が城の中に入る。 「一応言っておくが、学校では誰にも言うなよ?」 フフフと笑う初芽。 「藤林君の家に行ったなんて話したら、私の真面目で清純なイメージが崩れちゃいますからね。 誰にも言うわけないじゃないですか」 「随分な言われようだなぁ」 高速エレベーターに乗る2人。 一気に天守閣へと向かうエレベーター。 「この前のあれなんだけどさぁ、あれって何だったんだ?」 フウとため息をつく初芽。 藤林は先日の一件が気になって仕方が無かったのである。 ハアと大きくため息をつく初芽。 「スッカリ諦めたのかと思ったら、そうじゃなかったんですね」 エレベーターが天守閣に到着する。 床の間には鎧甲冑が飾られ、壁には高級そうな掛け軸が掛かった和室。 畳に座る二人。 「ここなら誰にも聞かれないし、話してくれても良いだろう?」 「誰にも聞かれない?」 障子を見つめる初芽。 「ん?」 ゆっくりと襖が開き、おぼんを持った長い栗毛の若い女性が入ってくる。 「藤崎さんは俺の部屋のお手伝いだから気にしなくて良い」 ペコリとお辞儀をしてから、お茶を初芽の手元に置く春恵。 「藤林君の部屋のってことは……」 「そ!親父とお袋、2人の兄貴と姉貴の部屋にもそれぞれ居るんだよ」 「随分お金持ちなんですね……」 初芽は春恵に軽く会釈してから、湯飲みに手を伸ばす。 「俺は別に金持ちじゃねぇよ、 まぁ……、警察沙汰になったのを金で揉み消したことはあるけど」 ジロリと藤林を見る初芽。 「別に俺が頼んだわけじゃねぇよ。自分らの経歴に傷が付くのが嫌なんだよ。 一応、藤林は名家で通ってるからな……」 初芽が寂しそうに呟く。 「良いですね、家族が居るっていうのは……」 首を傾げる藤林。 「甲賀んとこの親はどんな感じなんだ? 意外とお嬢だったりしてな」 無表情な初芽。 「私には家族は居ません。 チェンジリング・デイの時にまだ生まれたばかりだった私を一人だけ残して死にましたから」 「悪い。嫌なこと聞いちまったな」 初芽が慌てて首を横に振る。 「気にしないでください。私にも家族は居ますから」 「施設の寮母とかか?」 「ちょっと違うかなぁ」 初芽がゆっくりと湯飲みを置きながらニコリと笑う。 「仲良いのか?」 「色々ですね。15人も居るんで……」 苦笑する初芽。 「ウチは年に一回会うか会わないかくらいだな。 俺の様子はガキの頃から、藤崎さんに聞いてるみたいだけどな」 初芽がポンと手を叩く。 「それでグレちゃったんですね!」 フンと鼻で笑う藤林。 「親に構って欲しくてってか?」 ウンウンと頷く初芽。 「ちげぇよ……」 初芽がウウンと唸り声をあげる。 「じゃぁ、優秀なご家族にコンプレックスを……」 頭をポリポリと掻く藤林。 「家(ウチ)がこんなだからさ、ガキの頃から護身術とか色々叩き込まれててな。 中学ん時だったかなぁ。それまでいじめられっ子だったんだが、 成長期ってやつだったんだろうな。急に身長が伸びてそしたら横が増えてな」 意外だといいたげな様子の初芽。 「いじめられっ子だったんですか?」 「そう、さっき霧隠の言ったとおり、落ちこぼれだったからな」 お茶菓子に舌鼓をうつ初芽。 「それで?」 「ある日、いつものようにカツアゲをされて、ついつい思わず手が出ちまった…… 俺としては加減したつもりだったんだが、体重がこれだろう?病院送りにしちまってな。 次の日そいつの兄貴が仕返しに来て、それを返り討ちにして……」 藤林の前に置かれたお茶菓子に手を伸ばす初芽。 「めくるめくる不良のシンデレラストーリーってわけですか」 クスクスと笑う初芽。 「俺としてもな、そろそろ馬鹿は卒業したいわけだ……」 「卒業と言いますと?」 「バフ課にはどうやったら入れる?」 初芽が目を細め、茶菓子を口に頬張る。 続く 登場キャラクター 藤林段蔵 甲賀初芽 上へ
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いつか。 いつか、こんな日が来ると思っていた。 「長門っ!」 宵闇は秋風を存分に含んで、他に誰もいない校舎の屋上から、見慣れた文芸部員の姿を溶かしていく。 例によって言葉も表情もない。こんな時になってまで、長門有希は挨拶のひとつも言おうとしない。 「長門! 行かないでくれ! 長門!」 もう遅い。 頭で解っていても感情がそれを全否定する。 「……」 青白い月光をほのかに映す小さな顔は、確実に何か言おうとしているように見えた。 一年半だぜ。これで俺がこいつの内面を窺い知れてなかったら、今までが全部ウソになっちまう。 「……さよなら」 長門。 「長門!」 煌いた砂塵は、次の瞬間には無へと姿を変える。 まるで何もなかったと言わんばかりに、そこには中秋を控えた冷たい月の明かりだけがあった。 ……さよなら。 たったそれだけかよ。 他にもっと言いたいことがあったんじゃないのか。浮かべたい表情があったんじゃないのか。 どれだけの言葉を尽くしても伝えられないことがあるように。 どれだけの時を過ごしても足りないように感じるのは、どうしてだ。 一度だけ微風が凪いで、何かが視界をかすめた。 「……?」 一枚の栞が落ちていた。 「長、門……」 拾い上げる。 まるで、すべてを証明するかのように、小さな紙片は俺の手に収まっていた。 「……くっそ……ちくしょう、……バカ野郎」 信じられないくらい、アホかってくらい、俺はずっと泣き続けた。 月も空も雲も、驚くほどに清浄で、ぞっとするほどに青かった。 さよなら。 俺だって言いたかった。 なのに叶わなかったのは、こんなに突然いなくなるなんて思わなかったからだ。 「バカ野郎……」 自分に向かって悪罵を投げる。 これまで、あいつはどれだけ俺を助けてくれたと思ってるんだ。 命の恩人どころの騒ぎじゃない。本当なら心臓がいくつあっても足りないのに、全部あいつが救ってくれた。全部だ。 なのに結局何一つそれらしい恩返しができなかったじゃねぇか。本当にバカ野郎の思い上がりもいいとこだ。 「ながとぉお」 殴ってやりたいくらいにだらしがなかった。 心に残ってるだとか、SOS団は永遠に不滅だとか、絆は目に見えないものだとか、そんなのどうでもいい。 あいつはもう戻ってこないんだ。 その事実だけが、俺の中の堰を切ったままで、何にもできやしない。 文芸部室に置物のようにしていつも座っていて、終業時刻まで読書を黙々と続ける姿。 その面影を軸にして、あらゆる情景が記憶の蓋をすり抜けて浮かび上がってくる。 邂逅をもたらせた五月の日。朝倉と対峙した後ろ姿。野球大会でのインチキ。七夕での冷凍睡眠。ループサマー。 孤島でトランプやってる姿に、文化祭の魔女衣装。雪山で倒れてのっぴきならなくなっちまったこと。 春の一件。朝比奈さんとカレー食べてる光景。 決定的な昨年末の暴走――、 「……よかったら」 今でも夢に現れる、幻としか表現しようのない笑み。 とうとうあいつは笑顔を浮かべるようなこともなかった。 間違いなく笑いたかっただろう瞬間が、いくつもいくつもあったのに。 「……ちくしょう」 気づいたら栞は涙で濡れていて、ともすればその感触を失してしまいそうになる。 忘れるもんかと、しっかりと、それでいて大事に握りしめる。 「さよなら。長門……」 誰にも届くはずのない声を。別れの挨拶を。俺は呟いた。 そうして唯一の文芸部員と、俺はさよならをした。 「……というお話を考えまして」 「古泉、今すぐ窓からフルジャンプしろ。俺が許す」 「喜緑……くん……?」 目に飛び込むのは鮮烈なまでに目映い夕陽。 信じられない光景がブッキングして俺の網膜を焦がす。 「会長。わたしからひとつ質問があります」 その時、俺はどんな顔をしていた。 「会長は宇宙人なる存在に心当たりはございますか?」 そう言う書記の姿は、足許からゆっくりと、そして確実に拡散し、霧消しはじめていた。 バカな。 「喜緑くん! キミは一体……」 「ふふ。会長。秘密を守るのはよい書記の見本ではありませんか?」 そんなはずはない。 確かにいつも通り、彼女は笑っている。 まして現在進行形で消えているのに、どうしてこんな穏やかにしていられるんだ。 「会長、いくつか隠していたことを謝らなければなりません」 麗容に微笑む彼女の輪郭を、夕陽がシャープに浮上させる。 二度と忘れられない、と俺は思ったはずだ。 こんな印象的な場面を忘却するほうがどうかしている。 「わたし、アルバイトしていたことがあるんです」 彼女は上半身だけを微動させた。 そこから下は、もう何も残っていなかった。夕陽に伸びる、木立の影以外に。 「本来なら引責辞任ものだったかもしれません」 朱色に染まっていたのは夕陽による色彩効果か。 「会長? 宇宙人がいたとして。果たして彼女は誰かに 感情 と呼べる発露を得るでしょうか?」 「喜緑くん。悪ふざけはよしたまえ。何のトリックかは知らないが、私をからかうのは酔狂が過ぎる」 俺が言うと、喜緑江美里はまた何でもないような平素の笑みを浮かべる。 どうしてだ。どうしてそんな平常心でいられる。 「一年間。……それはあまりに短く小さな時。無にも等しいかもしれません」 「喜緑くん! いい加減にしたまえ! さもないと――」 どうするというのだ。 得体の知れない書記職は、得体の知れない何かによって今、まさに消えようとしている。 その場に立ち会っている俺に何が言える? 「ありがとうございます。会長との時間は、有機体である間、わたしに短く小さな 喜び を与えました」 「喜緑くん!」 気づけば、身体が勝手に動き出していた。 後から思えば、誰に動かされたのか解ったものではない。考えたくもない。 「会長……?」 「…………」 夕陽が瞳を貫くように光を放ち、ゆえに俺は目を閉じた。 彼女をとらえたと思った刹那、それは空を掻いて、現を夢に変える。 「会長…………」 聞き慣れた声だ。 それは優しく鼓膜を打ち、知らぬ間に、子守唄であるかのように胸に染み渡る。 「……感謝する」 「わたしは――」 声も空間にかき消えた。 慌てて俺は閉じていた目を開けた。 「喜緑くん!」 「 」 微笑んだ双眸だけが、目に映る総てだった。 そして、まもなくそれは夕陽に昇華され―― 「喜緑くん! どこだ! 帰ってきたまえ!」 俺は何度も彼女の名前を呼んだ。 誰もいない生徒会室には、やはり誰もいなかった。 そうして喜緑江美里は眼前から姿を消したのだった。 不確かな記憶を、俺は時折意図的に引っ張り出す。誰にも気づかれないように。 そしてあの声を聴くのだ。 確かに、彼女がいた証を。 「っていうのはどうでしょうね。果てしなくオイシイですよ」 「古泉、私の全権限をもって貴様を血祭りに上げる」
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前ページ次ページAdventure-seeker Killy in the magian world quest LOG-8 感知 …日没、つまり霧亥たちが一連の戦闘を終えてから数時間後。 人々が寝静まるのを待っていたフードと仮面が、トリステイン魔法学院のすぐそばで密会していた。 「それで、今やらなけりゃならない理由ってのは?」 フードの方は女性のようだが、中性的な声としっかりした服装から、人によっては男性と思うかもしれない雰囲気が漂う。 「あの男が居ないからだ、今は王都で釘付けにされている」 仮面の方は、体格と服装は男性のものだが、完全に音声は加工されていて、まったくどちらなのか分からず、フードの方と違い、感情を読み取るのも難しい。 「例の四人組か……あんたらのお仲間なんだろ?」 「いや、やつらは敵でも味方でもない。味方というには、やつらの立ち位置は遠すぎる」 「複雑な事情はいいさ、こっちは自分の仕事の邪魔になるのか助けになるのかだけ知りたいんだよ」 「………………」 仮面が、質問も聞かずに遠くを見ているのに気づいて、フードの女は不審そうにする。 「どうした?」 「早いな、情報を流してやったのに、捕獲どころか足止めもできないとはな」 「……話が違う」 遠見のための魔法や道具を使うまでも無く、一台の馬車が接近してきているのが分かる。 そこに乗っている人間が、どの程度の脅威であるかはすでに目にして知っているし、予定と違ってここまでやって来たことがそれを補強した。 「仕事に取り掛かれ、収蔵品だけでもいい」 「おい!」 仮面の姿は完全に掻き消えていた。 大気の屈折と振動で、人がひとりそこに居るかのように見せているだけなのだから、そう急がずに居ても良いだろうに―――フードの女は苦いものでも口にあるかのように唾を吐く。 「やってらんないねぇ………ほんと、ろくでもない奴に雇われたもんだ」 悪態をつきながらも杖を取り出すと、呪文の詠唱を始める。 土系統の基本的なスペルだったが、彼女の実力が並外れていたこともあり、その効力は最大級だった。 「さっさと終わらせるべきだね、これは……」 波打つ水面のようになった地面から、湧き上がるようにして土が盛り上がり、巨大な土くれを作り上げる。 フードの女は真っ赤な唇を余裕たっぷりにゆがめた。 人目の無い場所で、音を押さえつけて歩く巨大なゴーレム。 それを、得体の知れない使い魔如きに、止められるはずがないのだから… …疲労の溜まった馬を駅で交換するころには、すっかり日は傾いており、足の遅い車で普通に馬を走らせたときよりも時間をかけながら戻ってみれば、日は地平線に消えていた。 どうせならと、私物を購入して馬車に詰め込んだことで夕食を逃したルイズはすきっ腹を抱え、空腹を捨てた霧亥は馬車に揺られながら、学院の方で起こっている現象を、のんびりと眺めている。 普通に考えれば異常な事態を、自身もまた普通ではないと自覚している霧亥は、果たしてこちらの基準でも異常な事態なのかと計りかね、横のルイズに声を掛けずにいた。 サイズこそ違えども、いつぞやのゴーレムと呼ばれたものが、ゆっくり練成されていく。 何かの土木作業にでも使用するのだろうと、霧亥は推測。 脊髄反射的に、その変化し続ける姿の正確な立体構造と構成物質を随時分析していた。 「なんだ、あれは!?」 驚いたのは、ここの人間たちの方だった。 馬車の操縦者が、歩行時の振動を受けてゴーレムの存在に気づくと、慌てて馬に歩みを止めるよう指示を出す。 「ちょ、ちょっと! 一体何が起こってるって言うのよ!?」 馬車を飛び降りたルイズも同じような反応を取っていたので、このようなことは、めったに起こりえないらしい。 ゴーレムは何をするでもなく、学院を囲む五角形の頂点の一つ、水の塔を左に避けると、一跨ぎで辺に当たる壁を乗り越え、音も無く本塔の一角を目指して突き進んでいる。 「宝物庫の方じゃない……ご、強盗なんじゃ…!?」 「ルイズ―――!!」 ルイズがおろおろとしているところへ、遠くから二人の生徒が、文字通り飛んできた。 馬に乗ることも、理解は出来るが相当恐ろしいことだと感じた霧亥には、とても自分の羽根で自重を支えられるとは思えない身体構造に、 半端な知能を備えた危険きわまる生物に跨るこの人間を見て、一体何を考えているのかと正気を疑いそうになった。 途中で見た目ほどの質量が無かったり、密度がおかしかったり、変化させていたりする妙な生き物だと気づいたが、むしろそんなものを完全に制御下に置けない恐怖を感じる。 この様な時間と場所で何をしていたのか、キュルケとタバサと呼ばれていた二人組みは危険な―――竜と呼ばれるものの一種らしい―――生物に運ばれてきた。 「何やってるのよ、あんたたちは!?」 「どうでも良いでしょう!」 「彼が帰ってくるのを待ってた」 その理由は分からなかったが、目の前の光景を見たことによる混乱からして、あのゴーレムについての驚きはこの二人も変わらないらしい。 魔法を発動して、ゴーレムを操っているのは誰か、先ほどの襲撃のこともあって、こういった非常事態に警戒した霧亥は意識を集中した。 「人は呼んだの?」 「当直の先生が居るはずよ、すぐに対応するはずだから、離れて見てれば十分よ」 とはいうものの、霧亥の目には、それらしい人間の姿は確認できない。 結局、誰かが動き出すどころか意識を覚醒させることもなく、ゴーレムは悠々とアウストリの広場を突き進むと、本塔のすぐそばに到着してしまった。 「誰も気づいてないみたいよ、どうするの!?」 「わ、私に怒鳴らないでよ」 余裕を見せていたキュルケも、さすがにうろたえ始めていた。 あのサイズのゴーレムを相手取れるわけも無く、かと言ってあれに気づかれないように人を呼びに行くのは難しいし、なによりわざわざ危険を冒さずとも、普通に考えればすぐ教員が対応するはずなのだ。 タバサも、口にこそ出さないが、杖を手に取り体を強張らせている。 唯一、霧亥だけが馬車のそばで、何も起こっていないようにゴーレムが宝物庫と呼ばれた物置の在る部分に取り付くのを観察していた。 ただの土くれに恐怖など感じないというのもあるが、彼我の実力差があろうとなかろうと霧亥はうろたえる事もないし、必要が無ければ積極的に攻撃しようとすることも無い。 問題は必要性の見極めだ。 「…………どうしたの?」 不意に霧亥の目付きが鋭く、というよりは悪くなったことを察知したのは、一際優れた観察眼を持っているタバサだった。 霧亥はゴーレムではなく、ゴーレムの左肩に登ってきた人物に視線を向けている。 それがゴーレムの操縦者であるということは一目で分かり、それ自体がどうということもないが、彼女が学院内での観察記録に該当する生体であり、 “こちら”ではなく、“自分”という個人へとその注意を向けながら作業を行っていることを素早く見抜くと、まず関連付けられるのが「先刻の襲撃者と関係がある」ということだ。 観察してみるに、彼女の思考の色は“焦り”。 ゴーレムから本塔の外壁に飛び移り、辺りに注意を向けながら、なかなか破壊できない足元の素材を走査している。 一頻り観察した後で、彼女の一連の動作を分析し、この行動が学院の人間に発見されることよりも、霧亥という個人の目を危険視してのものであるのを確認したところで、 こちらについての知識と共通認識を持っている、つまりこれは確実にあの四人組と何らかの関係がある人物であり、あの襲撃と同期して行動を起こしたのだろうと判断。 更に目を凝らせば、操縦者の管理の外に、いつぞやギトーと名乗った男が使用したのと同じ力の反応も視え、最低でも複数人で動いていることも分かった。 敵性 網膜に表示される文字もまた、そこから導き出した考えを肯定していた。 もちろん、その他もろもろの可能性はあるが、物事は多少悪い方を想定して対応するべきだ。 不必要な労力を費やすことを好まない霧亥だが、なにより、力の行使の必要があるのなら一切の容赦をしないことが彼の行動の基本である。 ゴーレムの操縦者近くの反応が、霧亥の予想したとおりの操作によるものであれば、ここの情報が駄々漏れの可能性もある。 攻勢に出るならば、出来るだけの火力で早めに潰さなければならない。 「キリイ?」 黒金を思わせる、ぼんやりとした光沢のある角張った短銃のようなものが、霧亥の手には握られていた。 表情は無く、目付きも何かを狙うという幹事には程遠い。 とても銃を撃つつもりとは思えないほど無造作に、力の抜けた右手が突き出された。 都市において最高級の火器を意味する第一種臨界不測兵器の一つである、最強の銃。 狙いはあまりに正確に、敵の重心に向けられている。 ゴーレムの肩で、霧亥の様子を伺いながら破壊活動を続けていた女こと、ロングビルはその姿を見て目を見開いた。 あの決闘のときの銃とは違う。 肘をきっちり伸ばし、この距離から、操縦者たる自分ではなく、ゴーレム自体を照準しているのだ。 それは決して無謀な行いなどではなく、間違いなく足元にある“土くれ”を、一撃の元に無力化可能なのだと、霧亥の立ち振る舞いを見たロングビルは直感した。 あの銃は一体なんだっただろうか?―――走馬灯のように、急激に加速された意識の中で、必死に記憶をたどる。 重力子放射線射出装置―――!!? とっさに頭の中でそう叫んだはいいが、その後に逃げ出すどころか、満足に口を動かす余裕すら与えられなかった。 この霧亥の銃の使用による破壊は、大きく幾つかの種類に分けられる。 一つは単純に、強烈な重力子の放射線による重力子交換の増大で、重力質量が増加、周囲の物体が押し退けられるか押し潰されるかして、素粒子レベルで分解し、膨大なエネルギーを放出する。 続いて、そこまでの影響を受けないにしても、距離の離れた物質も、すぐ近くに巨大な重力源が出現したことによって、潮汐力で崩壊していく。 重力による特異点、ブラック・ホールなどの天体によって引き起こされる破壊が直線状に発生するのと同じだが、 これと違い、もっとミクロなレベルの変化として、力を伝達するゲージ粒子の変化ではなく“場”そのもの急激な変化という、ある種の真空の相転移にも似た急激な物理定数の変更で物体や時空に強烈な影響が出る。 どれほど頑強な物質であっても、その姿を保てなくなるような根本的な破壊現象だ。 同じようにして起こるのは、通常時には人の手に触れる物質とほとんど相互作用しないダーク・マターなどが、放射線によって形成された射線軸上の場へ一斉に干渉を始め、 これによる膨大な質量や各種作用の爆発的な増大によって、物は何でも変化し、破壊される。 以上によって、どれほど強固で、三次元方向以外にも広がりを持つような構造物であっても、プランク定数レベルの正確さで場に沿って二重に貫かれるのだ。 さらに、高度な重力制御とそれに付随する時空の制御も切り裂き、これ以外にも周辺の環境に対する、臨界の不測な破壊をもたらす。 二次的な破壊として、破壊された物質が渦となって周囲に広がるなどもあるが、霧亥たちの基準でいえば、特に問題ではなかった。 重力制御によって世界の根幹が成り立つ階層都市の内部ではない以上、その影響は“臨界不測兵器”といわれるには足らないところまで落ち込むが、それでも圧倒的過ぎる。 霧亥の銃に電流が迸ると同時に射出された、弾体とも領域ともいえないものが光速で飛翔。 指先ほどの大きさの何かが通り過ぎると、それを中心として、手元で細く先に行くほど徐々に広がっていくが、概ね半径1mの円柱を成す空間にある物質が一気に消失していく。 湾曲し、水面のように波打つ空間。 光の速度という、霧亥以外には知識すら持たないスケールの時間で消失した空間が、光の柱のように変化して、その圧倒的な力で周囲を飲み込むと、 はじめにあけられた穴の数倍の領域が、職人の手でくり貫かれたように崩壊した。 肉眼ではブラック・ホールが熱放射により光り輝いて見えるのと同じ要領で、極太の白いビームを放ったようになっている。 銃撃を直に受けたゴーレムとその向こう側にあった土の塔は、このようにして大穴を空けられるのと平行し、貫かれた周辺の物質も乱れた重力に追従して震え、 波にさらわれた砂の城のように粉砕され、追い討ちをかけるように襲ってきた光の渦を受けて弾き飛ぶ。 すぐ近くにあった学院を囲む壁や宝物庫と水の塔にも、建材の劣化を早回しにして見たかのように、一瞬で大小のひび割れが走り、崩れ、素粒子や光で焼かれる。 離れた位置にある、使用人や生徒たちの寮の屋根、窓などの軟弱な部分も、想定外の暴風雨でも通り過ぎたのかというほどに引き裂かれて散らばり、巻き上げられた土やゴーレムの破片に混じって空を濁す。 空では、雲が大気と一緒に押し潰されるか弾き飛ばされ、大気中の粒子の崩壊による電磁波によって、まるで朝日が昇ったかのように、直線上だけ青く変わってしまう。 「―――っ!!?」 ルイズたちは声にならない悲鳴を上げ、衝撃で吹き飛ばされ、肺の中の空気を強制的に排出させられた上に砂埃を吸い込んで激しく咳き込み、悶える。 馬車は幌が吹き飛ばされ、慌てた馬は煽られて転倒し生体活動を停止、操縦者はすぐ近くで木に頭を打ち付けて脳震盪によって失神。 霧亥のほうも、とっさのことだった上に、継続的に射撃をする必要もなかったので、射撃の反動を吸収しきらず、振り上げられた右腕に引かれて仰け反った。 溶解した物質が赤々と光を発し、岩石蒸気となったかつてのゴーレムや学院の一部は捲れあがった草や土、へし折れた植木を焼いていき、 降り注ぐ破片は、砂浜に波が打ち寄せたかのような雑音をあたりに響かせ、発生した気圧変化は、不気味で生ぬるい風をあたりに吹かせる。 ずいぶん度を過ぎた破壊に、霧亥自身も眉をひそめたくなった。 なにせ、攻撃してみて分かったが、際限なく再構成されるわけでも、見た目以上の強度を持っているわけでもなかったのだ。 せいぜい、重量にして人一人分も無い原子に、結合の切断や生成を起こしてやれば取り出せるエネルギーで、十分に跡形も無く撃破できただろう。 この状況下で、無駄な発砲による力の浪費など、愚行としか言いようが無いというのに何をしているのか。 結果としてこの惨状。 地獄絵図…というには、人死にはまったく出ていなかったので、銃あるいは使用者の機能制限中での不完全な射撃を除けば最低出力の射撃であったにしても、奇跡的だ。 「げ……げほっ」 ルイズが何とか起き上がると、学院の方へ悠々と歩いていく霧亥を発見する。 召喚者を気に留める様子はまるで無い。 「なんなの、あなたは…」 朦朧とした意識と震える視線。 畏怖に近い、今まで感じたことの無い恐怖すら霧亥に対して覚えて、また倒れこむ。 キュルケは蹲ったままで、霧亥を見て目を丸くしていたタバサは、何とかしようと二人に這い寄る。 霧亥もまた、同じように負傷者へ歩み寄っていった。 未だにも濛々と煙が立ち込める中、教師や生徒が飛び出してきたが、そんなことは気にも留めずに、ゴーレムのいたあたりに向かう。 逃げる足が無いとはいえ、霧亥は非常時を思わせない足取りで操縦者の傍らへよる霧亥。 フードはずたずたで、腕はもげそうになっているし、足は塔から吹き飛ばされて着地したときの衝撃で砕けていた。 肺は完全ではないが潰れて出血し、皮膚は熱線で爛れ、衝撃で肝臓なども内臓出血を起こしている。 優れた身体能力を持ったメイジでなければ、とっさの防御による軽減も行えず、この程度の損傷では済まずに即死であっただろう。 そんな彼女が、網膜走査でロングビルその人であることを確認したことで、新たな脅威を意識しなければならなくなった。 学院内に不穏分子が潜り込んでいること自体はどうでもよいことだが、それが霧亥の存在を意識して、外部の人間と同調する形で行動したということは、 それなりに自分についての情報が流出しており、程度は不明だが正しく脅威を認識した者達が積極的に干渉してきているということだ。 妨害者であれば排除するまでだが、この狭く小さな世界と社会構造の中で敵対勢力を作ることは、可能であれば避けたい。 だからこそ、今まで行動を控えてきたというのに、面倒なことになってしまった。 まだ蠢いているロングビルに止めをさすのは簡単だが、拘束の手間もこの施設の人間が負うのだからと、これからのことをぼんやり考えながら銃をしまう霧亥。 残余電力のこれからを思いながら、ついでにという感じでゆっくりと振り向いて、もう一つの確認もする。 そこには、発砲直前まで遠隔操作型の“覗き窓”が開いており、視覚情報を送信し続けていた。 覗き見に気づいていた霧亥は、射撃によってまとめてその窓をかき消したが、肝心の部分が確認できなかったとしても、 襲撃が失敗したことで、霧亥という存在の危険性が、一連の勢力に知れ渡たることになるだろう。 逆探知して送信先を射撃する手もあったが、確実性に乏しい上に、自ら存在を露見する真似もしたくは無い。 これ以上どうしようもないので、例によって何事も無かったかのようにして、興味なさ気に立ち尽くす霧亥は、わらわらと学院の教師や生徒が走り回る中、 ロングビルが何をしようとしていたのかを知るために、ゴーレムが殴りつけていた辺りを観察し始めた。 ここの人間が行う物質の強化や保存措置の一つである“固定化”と呼ばれる作用によって、陰になってはいるが、軽く“視る”ことは容易い。 その様子を見て、足元でか細い声が上がる。 「……あ、あ、あんたの所持品と、一緒に、回収するように―――げぼっ………指示されたんだよ」 霧亥は声の主に一瞥すると、また壁の向こう側を観察する。 「“異界の杖”、さ………………」 今にも力尽きそうになりながら、脂汗と血でぬれた顔をにやりとして見せたロングビル。 後背に控えていた“目”が潰れてしまったからだろうか、恐怖と解放感をボロボロの表情に滲ませる。 その言動は、自分をたきつけているのだと霧亥にはすぐ分かった。 なるほど、確かに何かがある―――宝物庫のひび割れの間から染み出てくる奇妙な気配に、霧亥は近づいていく。 厚さが自身の腕の長さほどある壁に走るひび割れに、霧亥の指が差し込まれる。 霜柱でも踏みしめるような音。 続いて轟音。 学院の本塔の一面が、縦に割れる…数千倍の体積と数百倍の重量を持つゴーレムが成し遂げなかったことを、酷く劣化しているとは言え平然とやってのける光景は、倒壊時の煙で覆い隠され、目撃者は出なかった。 人の姿ほども在る建材の破片が崩れ落ちてきても眉一つ動かさない霧亥は、ロングビルと同じ物を目当てに瓦礫の山に踏み入る。 展示ケースの一つを発掘すると、そこに手を突っ込んで叩き割り、一本の棒状のものを引きずり出す。 ルイズたちに言わせれば、まさしく杖といった趣のそれは、確かにここでの杖と同じような使い方をしているようにも、目の悪い人間には見えるだろう。 電子制御は隔壁の開閉機構のような様々な機器に干渉し、まるで魔法のように、この杖のようなものをかざしただけで電子機器を扱えるし、人間や機械の脳を焼ききって機能を破壊することも出来る。 だがこれは、杖ではなく、どちらかというと棍棒の類だ。 電磁式警戒棒 電磁気力で相手を殴打、もちろんそのまま叩き付けたりもする。 対象の殺傷も考えているが、即時殺害の必要が薄い、あるいは即殺権限を有さない者が緊急時に使用する、 極めて低レベルだが非常時以外にも応用の利く古典的な装備で、ネットの保安を司る者達の一部が、このような装備を使用することが時折あった。 握りの部分には、霧亥の襟元に記されているのと同じ文様がある。 なぜこのようなものがここに? 簡単だ、思いのほかここは都市に近い位置にある―――可能性が高まるというだけだが―――ということに他ならない。 形はどうあれ、自分と同じようにここにきたものが居る。 万に一つも、ここの世界のものではないだろうし、如何に優れた技術を持って設計されているとはいえ、この劣化の無さから見て、比較的最近まで正規の所有者の手にあったはずだ。 喜ばしいことではある…が、霧亥はまったく別なことを考え、表情を険しくした。 猜疑の心を胸に、霧亥は煙渦巻く宝物庫を後にすると、また霧亥は歩き出す… …歪んだ地平の先まで、微小な酸化珪素などで出来た粒が高低を作りながら覆い尽くしている。 遥か上空には巨大な水素ガスの塊があり、どんどん重い元素に落ち込みながら、膨大なエネルギーを放出している。 空気は密度も組成も場所によって変化し、水分子は空中で寄り集まり、乱雑な気体分子の運動は髪を揺らしただけかと思えば、スーツのすそを巻き上げるほど強くもなる。 酷くエントロピーに満ちた世界。 文明にはなんの縁も無いこの球面は、逆に文明の象徴たる都市のカオスを髣髴とさせた。 肩にかからない辺りで自然に伸びが止まった黒髪を靡かせる女性は、一人で延々と砂漠を歩み続けている。 ロバ・アル・カリイエ―――人々はそう呼ぶこともあるが、今彼女が歩く地域を正確に限定する言葉は、どこにも存在しない。 ネットのカオスの増大を促進せんばかりの時空隙干渉による影響は、特にこの相対座標からが強い…個人の意志はどうあれ、そういった理由で彼女はここに再構成された。 まるで疲れ知らずといった具合で、手首も首筋も寸分の隙無く皮膚に密着した分厚いスーツと、襟を立てた硬いコートを、無数の接着器具で固定するように羽織る。 足もスーツで覆われ、その上に何重かにブーツを履き、与圧系統まで使って、どう脱げばいいのかと疑問が出てくるほどに全てを一体化させている。 どれも彼女の髪のように真っ黒で、てらてらと滑った感じに金属光沢の様なものを発していた。 なんの当ても無く数百時間ほど軽く歩いたあとで、集めた観測データを基にこれからの行動を判断しようとしていたころに、一つの重大な手がかりが手に入ったところだった。 ある気配を感覚器官が察知したので、彼女は腰の辺りから、薄い汎用携帯機を取り出して天を仰ぐ。 携帯は薄っぺらな本のようにして開かれると、頭の方から細長い針が何本か飛び出して数百万km程度の狭い範囲の情報を観測し、紙面に当たる部分に無数の絵や文字で表示する。 リンクした網膜にはより詳細な情報と、その続報が矢継ぎ早に現れるが、細かな情報などどうでも良かった。 「対象の発砲を確認、回収に向かいます」 黒尽くめの女は携帯を通信機にして、誰かに躍動の無い声で一方通行な通信をする。 眉が八の字に曲がった表情から、何がそんなに楽しくないのかとでも言いたくもなるが、そんな感情すらまるで無いかのような青白い顔。 瞳の中でフィルターが切り替わる以外、その表情はまったく変化しなかった。 こうして何の感情も見せずに通信を終えると、無気力そうに三白眼で虚空を睨みながら、コートを翻す。 再び歩き出す彼女の、気味の悪いほど整った細い太ももに接着したホルスターの中には、黒光りする短銃に似たものが収められていた… LOG.8@END 前ページ次ページAdventure-seeker Killy in the magian world quest
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【 紫ノ宮 緒子 VS リオレイア希少種 】 ( 5ターン目 ) 戦闘地形:『病院 』 【 紫ノ宮 緒子のステータス 】 HP:150 MP:6 着衣:3 攻:22 防:3 体:10 精:3 反:0 FS:3 ガード率:15 回避率:0 クリティカル率:3 (スキル) 紙一重の攻防 , , (アイテム) ヨーグルト, (怪我) (技配置) ①弱攻撃 ②弱攻撃 ③弱攻撃 ④強攻撃 ⑤強攻撃 ⑥必殺技 . 【 リオレイア希少種のステータス 】 HP:120 MP:8 着衣:3 攻:0 防:2 体:7 精:4 反:4 FS:22 ガード率:10 回避率:8 クリティカル率:22 (スキル) 逸脱者 , 魔弾の射手 , 蒲柳の質 (アイテム) リムレス, (怪我) 打撲×1 , (技配置) ①弱攻撃 ②弱攻撃 ③弱攻撃 ④弱攻撃 ⑤クリティカル狙い ⑥クリティカル狙い . ≫スキルの効果適用 紫ノ宮 緒子:《紙一重の攻防》の効果により回避率+10% リオレイア希少種:《魔弾の射手》の効果によりクリティカル+10% . ≫アイテムの効果適用 なし . ≫怪我の影響 リオレイア希少種は打撲によりHP-10 . 第1ラウンド [ 紫ノ宮 緒子 ] HP:150 MP:6 着衣:3 [ リオレイア希少種 ] HP:110 MP:8 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 紫ノ宮 緒子 : 5(+0)〔強攻撃〕 /リオレイア希少種 : 1(+4)〔弱攻撃〕 ⇒ リオレイア希少種の先攻 . 紫ノ宮 緒子の《紙一重の攻防》が発動。リオレイア希少種の攻撃はキャンセルされた . ◆ リオレイア希少種は動けない ◆ . ◆ 紫ノ宮 緒子の行動:強攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(3%):99 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(8%):43 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(10%):10 ⇒成功。 リオレイア希少種はカウンター状態になった リオレイア希少種に17のダメージを与えた . 第2ラウンド [ 紫ノ宮 緒子 ] HP:150 MP:6 着衣:3 [ リオレイア希少種 ] HP:93 MP:8 着衣:3 カウンター状態 . ≪行動ダイス≫ 紫ノ宮 緒子 : 1(+0)〔弱攻撃〕 /リオレイア希少種 : 3(+4)〔弱攻撃〕 ⇒ リオレイア希少種の先攻 . ◆ リオレイア希少種の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(32%):36 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(10%):55 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(15%):20 ⇒失敗 紫ノ宮 緒子に8のダメージを与えた . ≫《蒲柳の質》により再行動 . ◆ リオレイア希少種の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(32%):80 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(10%):79 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(15%):17 ⇒失敗 紫ノ宮 緒子に5のダメージを与えた . ◆ 紫ノ宮 緒子の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(3%):89 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(8%):36 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(10%):48 ⇒失敗 リオレイア希少種に27のダメージを与えた . 第3ラウンド [ 紫ノ宮 緒子 ] HP:137 MP:6 着衣:3 [ リオレイア希少種 ] HP:66 MP:8 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 紫ノ宮 緒子 : 2(+0)〔弱攻撃〕 /リオレイア希少種 : 5(+4)〔クリティカル狙い〕 ⇒ リオレイア希少種の先攻 . ◆ リオレイア希少種の行動:クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(42%):38 ⇒成功。 紫ノ宮 緒子の着衣に1ダメージ ∵敵の回避判定:クリティカルにより不可 ∵敵のガード判定:クリティカルにより不可 (消費デメリット:MP‐2) . ≫《蒲柳の質》により再行動 . ◆ リオレイア希少種の行動:クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(42%):36 ⇒成功。 紫ノ宮 緒子の着衣に1ダメージ ∵敵の回避判定:クリティカルにより不可 ∵敵のガード判定:クリティカルにより不可 (消費デメリット:MP‐2) . ◆ 紫ノ宮 緒子の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(3%):26 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(8%):77 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(10%):100 ⇒失敗 リオレイア希少種に27のダメージを与えた . 第4ラウンド [ 紫ノ宮 緒子 ] HP:137 MP:6 着衣:1 [ リオレイア希少種 ] HP:39 MP:4 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 紫ノ宮 緒子 : 3(+0)〔弱攻撃〕 /リオレイア希少種 : 4(+4)〔弱攻撃〕 ⇒ リオレイア希少種の先攻 . ◆ リオレイア希少種の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(32%):54 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(10%):15 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(15%):86 ⇒失敗 紫ノ宮 緒子に5のダメージを与えた . ◆ 紫ノ宮 緒子の行動:弱攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(3%):83 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(8%):54 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(10%):72 ⇒失敗 リオレイア希少種に27のダメージを与えた . 第5ラウンド [ 紫ノ宮 緒子 ] HP:132 MP:6 着衣:1 [ リオレイア希少種 ] HP:12 MP:4 着衣:3 . ≪行動ダイス≫ 紫ノ宮 緒子 : 5(+0)〔強攻撃〕 /リオレイア希少種 : 6(+4)〔クリティカル狙い〕 ⇒ リオレイア希少種の先攻 . ◆ リオレイア希少種の行動:クリティカル狙い ◆ ∵クリティカル判定(42%):82 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(10%):63 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(15%):99 ⇒失敗 (消費デメリット:MP‐2) . ◆ 紫ノ宮 緒子の行動:強攻撃 ◆ ∵クリティカル判定(3%):19 ⇒失敗 ∵敵の回避判定(8%):74 ⇒失敗 ∵敵のガード判定(10%):84 ⇒失敗 リオレイア希少種に49のダメージを与えた . 紫ノ宮 緒子の勝利! 【怪我判定】 紫ノ宮 緒子:ダイス目 59 - 残り体力補正 88 = -29 ⇒ 無傷 リオレイア希少種:ダイス目 81 ⇒ 網膜剥離 ≫ 《蒲柳の質》のデメリットにより2段階悪化 ⇒ 肋骨骨折 【再起不能判定】 ∵リオレイア希少種の基本再起不能率:5%+20%(肋骨骨折) ⇒ 再起不能判定(100 - 25 = 75%):62 ⇒ 成功 リオレイア希少種はまだ戦える! 【成長判定】 ◆ 紫ノ宮 緒子の成長 ◆ 精神力: +1 体力: +1 ◆ リオレイア希少種の成長 ◆ 精神力: -1 攻撃力: +2 【獲得賞金】 ◆ 紫ノ宮 緒子 ◆ ≫ 基本獲得賞金:100万円 ∵ ランク差ボーナス:+0万円 ≫ 合計:100万円 ◆ リオレイア希少種 ◆ ≫ 基本獲得賞金:0円 ∵ アイテム「リムレス」の効果:+10万円 ≫ 合計:10万円 活力残量(連戦用) 紫ノ宮 緒子(勝利) HP:132 MP:6 着衣:1
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[97/02/13 21 25] はた 「[全星]おーるすたー投票結果発表(2)」 それではエントリー部門の各ロボットに寄せられたコメント集(1)です。 人気順に並べてありますが、全てのロボットのものは入り切らなかったので 得票数2票以上のロボットのものを入れてあります。 【オールスター戦エントリー部門】 ******************************************************************* ☆ MEGURIAI (郵送 5回/なしのつぶて) * 6角定型移動のみ、しかし実に巧妙。たったあれだけの範囲しか 動かないというのに、どう対処してよいのか頭を抱えさせられま した。 * 砂漠の4輪の悲しさをハネ返す動き。 アイデア自体は以前にもあ ったような気がするが、 アイデア倒れに終わらず好成績を出せた ところが良。 * これですよ,これ!!すごいです. ロボット大賞取れなかった のは変です「酒井さん,何故?」と思う位素晴らしいロボットと 思います. 見れば見るほど味があります,スルメのようなロボット... とコ メントしておきましょう. これだけに10票入れ...る訳に行かないか (^^; * 乱数を使ってないのに、この動き。 良いなぁ。 きっと、森と砂漠を意識しての選択なんでしょうね。 私が似たような事をやった結果が、NIF13(アスファルト限定)の .CLOCK/7です。(笑) * 4輪の短所である砂漠での機動力の無さを見事に克服した、 素晴らしいアイデアだと思います、あれは。 * おもしろいです。 * E.S.R.S.の作成中にこのロボットの動きを見たことで、若干影響 を受けています。 ******************************************************************* ☆ ROMIO5 (NIFTY ヨキタウ杯/ヨキタウ) *(I-SHADOWとあわせてのコメント) トーナメントの組み合わせを見たとき、 「この2機は、くる(^^)」と、ピーンと来たからです。 * その強さもさることながら、あの勝ち台詞が頭にこびりついてます。 * 主催者優勝を目前にしながら、I-SHADOWにやぶれてしまったので。 セリフに対するコメントでは、相当失礼な事を言ってしまったな と反省しています。すみません。n(_ _)n ******************************************************************* ☆ COMMUNIO (NIFTY 13回/H.O) * 大会成績では激しい首位争い、そして大会周辺ではルンルンとの 熱い恋物語を展開し、文句無しに大会の目玉になっていました。 これで復活なのですからおかさんのカムバック賞は必然っだった でしょう。 * 地雷の撒き具合、タイミングが良いな~と思います。 * なんか伝説の人みたいな感じで面白かったという覚えがあります。 イミフメイ ******************************************************************* ☆ PISTER5 (郵送 6回/はた(BLACK RUSK)) * 「人に歴史あり。 ロボットに歴史あり」 (※ いみふめ~ ヾ(^^; * アスファルトの4輪はそれだけでも気持ち良いのですが、このロ ボットは特にそうですね。すごく自然な感じが好きです。 * ロボット大賞決定の瞬間は、自分のことのように嬉しくなった覚 えがあります。^^ ******************************************************************* ☆ ADORA (NIFTY 12回/APFSDS(C.A.T.S.)) * 極太レーザーとナックルアタック。追撃主体かと思いきや、最悪 VIOLATEも恐れぬ大胆な戦略。アスファルト限定大会以外で唯一 4輪が優勝した衝撃は忘れない。しかもあの決勝は砂漠。 * 戦う度に動作が変わって、飽きない。大事な調教パートナーだ。 私のロボットがH氏の「P某」に強いのは、P相手でなく、AD ORA相手に稽古した結果である。 ******************************************************************* ☆ RIFLE8 (郵送 5回/佐藤 清之) * 2足+シールド+ライフルという装備で、決勝まで勝ち上がった というだけで凄いと思います。 * いわゆる?、ヒーローロボタイプなのですが、多くのロボがライ フルをわりと早く捨てているのに、このロボットは左腕に頼った 突撃にすぐに移行しないのが、目に止まったです。 ******************************************************************* ☆ OBAKA.3 (郵送 5回/大谷 教明) * 何を考えているのかわからないその動きと地雷配置。でも、対戦 を見てみると実に巧妙。実に楽しめます * やっぱり、地雷の配置が絶妙だなぁ。 なにしろ、郵送6回に出し た.MOGA-01のDOCに思わず書いてしまった程ですから。 ******************************************************************* ☆ I-SHADOW (NIFTY ヨキタウ杯/はた(BLACK RUSK)) *(ROMIO5とあわせてのコメント) トーナメントの組み合わせを見たとき、 「この2機は、くる(^^)」と、ピーンと来たからです。 * あと・・一歩だったのにぃぃぃ・・(^^;;;;;;; オイオイ 当時の記録用ノートでメモ書きがあるんですが 「全身赤! 女の子みたい」そのまんまか。(笑) ******************************************************************* ☆ PANZER11 (NIFTY ヨキタウ杯/鯱王(BLACK RUSK)) * 熱い。何が熱いって、台詞が熱すぎます。あっさり負ければ間抜 けに思えてしまうこの台詞を堂々と使って、しかも好勝負を繰り 広げたのは出来すぎみたいです。 * セリフを見て「なんて熱い人だ(^^;」と思いました。(笑) 是非次のセリフと出会いたいです(^^; ******************************************************************* ☆ .FLAME (NIFTY ヨキタウ杯/Sky Net Lab (みか)) * 「みかスペシャル」の名を広く知らしめた名機! (ですよね? (^^;;;;; * これがみかスペシャルの原点。初めて実況したのかな?>みかすぺ みかさんが後ろ向きに後退しながら「みかすぺしゃる~」と叫べば きっと受けるはず(^^;;;;;;;;; ******************************************************************* ☆ 29-HITS6 (郵送 6回/29型TV) * .ZUKU/9Bと対戦させて見て、「おぉ!」って思ったから。 アスファルトで何度も対戦させたのを覚えています。 * 私の教育リーグで実質トップ。敵を正面に捉えようとする知略と、突如 「位置予測攻撃」に走る機転が好きだ。 ******************************************************************* ☆ STALKER (郵送 6回/かっきー) * 毎回どんなロボットで来るか楽しみなかっきー氏。 氏のロボット の中でもこれは完成度が高いと思う。 付かず離れず一発ずつキャ ノンを入れる、 という戦法はおはぎの昔からありはしたのだけど。 * あまり戦いたくないです(笑)。 ******************************************************************* ☆ PSYCHO-R ((郵送 6回/Ryo's Factory) * アトミックとパワーで相手を粉砕する。このタイプは決してそれ まで無かったわけではないのに、このかっこよさはなんだ。 恐ろしいまでの追撃能力。あの真紅のカラーとともに網膜に焼き ついています。 ******************************************************************* ☆ .KUZURI (NIFTY 13回/Sky Net Lab (OJO)) * 「死んだ機械は殴ってもいいって言ったろ?」 というクズリ君のお 父さんの台詞がイイです。 * なんか面白かったです。ナンダソレハ ******************************************************************* ※ 結果発表(3)に続きます。 はた 第3回オールスターファン投票結果発表(3)へ移動 《第3回オールスターファン投票》へ戻る
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登録日:2012/07/09(月) 00 13 08 更新日:2023/11/21 Tue 10 28 44NEW! 所要時間:約 4 分で読めます ▽タグ一覧 ※スタッフはいたって真面目です やたらと設定が練り込まれたエロス エロ装備 オルタネイティヴ パイロットスーツ マブラヴ 無駄に洗練された無駄の無い無駄なエロ設定 羞恥心克服用 衛士 衛士強化装備 超高性能 衛士強化装備とはマブラヴのBETAの存在する世界に登場する衛士(戦術機の操縦士)のパイロットスーツのことである。 外見は前側が半透明の被膜で覆われおり、斬新なデザインとなっている。 衛士強化装備は各国によっていろいろなバリエーションが存在するが(前があれなのは全世界共通)、ここでは日本帝国軍が制式採用している99式衛士強化装備を紹介する。 衛士強化装備は戦術機周辺装備という位置付けであり、基本的に衛士が戦術機に搭乗する際に着用する一種の防護服である。 かなり高度な伸縮性を持ちながら衝撃に対しては瞬時に硬化する性質を持った特殊保護被膜、各種装置を収納したハードプロテクター類とヘッドセットで構成されている。 この特殊保護被膜は全身に密着しており、着用者の筋電圧測定からバイタルデータ及び水分の回収。 電圧収縮によって血液の偏りを防ぐ耐G機能等を備えている。 そして他にも通信機、GPS発信機を搭載していて、さらには耐衝撃性能に優れ、防刃性、耐熱耐寒、抗化学物質性といった高度な耐環境性能だけでなく、バイタルモニターから体温・湿度調節機能、カウンターショックなどの生命維持機能も備わっている。 防刃性や耐熱性はもちろん被膜部分にもあり、刃は相当ゆっくり接触させない限りは傷もつかない(しかし流石にBETAの破壊力に対してはほとんど無力である) このパイロットスーツは内蔵バッテリー式となっていて、連続フル稼働で約12時間、生命維持機能に限定した省電力モードで最大72時間の容量があり、戦術機に搭乗した際は機体側の電力で稼働、自動で充電モードへ移行する。 2リットルの飲料水パックを内蔵しているが、緊急モード時は汗及び尿の分解濾過装置による循環機能も備えている。 そして武ちゃんやまりもちゃんが体験したおもらしだが、これは高伸縮排泄物パックによってカバーすることが出来る。 戦術機の操縦においては、ヘッドセットとスーツ全体で脳波と体電流を測定し、装着者の意思を統計的に数値化し常にデータを更新、戦術機や強化外骨格(戦術機周辺装備の1つであり、緊急脱出システムの核)の予備動作に反映させるという、間接思考制御のインターフェイスとして機能する。 ヘッドセットは戦術機のサブコンピューターとしての機能を担い、戦域情報のデータリンク端末として衛士のオペレーションを補助する。 内蔵された高解像度網膜投影装置により、コクピット内にディスプレイ類を必要しないだけでなく視力の強弱も影響しない。 これは両頬先端を押すことで起動、展開し、戦術機から離れても一定距離までなら使用することができ、戦術機のカメラの映像も映すことが可能。 頸部には高機動時の急激なG変化による損傷を防ぐハードプロテクターが存在し、コンピューター等の主要電子装備が収められている。 頸後部には着座用のロックコネクターがあり、腰部、下腿部の四点支持にて座席に身体を固定する。 このようにこのパイロットスーツは超高性能なスペックを誇っており、人類の生存率を上げている要因の1つと言えるだろう。 ……ここまで真面目に説明してきたが、皆さんはお思いだろう。 なんだこのエロいスーツは。非常にけしからんぞ、と…… そう、冒頭で説明した通り胸から股関付近までが半透明の被膜であるため見た目が物凄くエロいのだ。 訓練兵用 正規兵用 【画像跡】 【画像跡】 このように正規兵より訓練兵の方が圧倒的エロスを醸し出しているのだが、これは前線における部隊の男女混成と施設共有を前提とした羞恥心の鈍化という目的が1つある。 つまり、 『環境が劣悪な前線で男女別でシャワーなんて有り得ないから普段から裸同然になって慣れろ』ということである。 そのため 【画像跡】 や 【画像跡】 こんなもの そしてこんなのも…… 【画像】 …ごめん。裸体とパイロットスーツの違いがわからなかった。 えー、ごほんっ。 などなど、エロスーツ、セクハラパイスーなどとプレイヤーから言われる外見となっているのである。 え? エロゲーなんだから設定なんて後付けでエロ目的でデザインしたんだろって? いいえ。完全にスタッフの趣味です 他に理由として、重大事故発生率が高い訓練兵の負傷箇所の即時視認性を高める事、更に分解剤による柔軟化が早い事が挙げられる。 この分解剤による柔軟化により被膜を素手でも引き裂ける程度まで軟化させることができ、緊急脱着装置として機能する。 これは負傷衛士の緊急手術に使われるものなのだが、作中では当然そんなことに使われることはなく、野獣の武ちゃんによって即時性行為用として使用された。 高価な装備をいとも簡単に使い捨てる武ちゃんは流石です。 全年齢版では色々と見える部分に関しては規制されている。 追記・修正・参考画像の追加は1日全裸で過ごした人にお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 戦時中の『産めよ増やせよ』の風潮に則り男女のエロス促進の目的ありだったりして -- 名無しさん (2013-08-21 15 30 44) まぁ死んだらぐちゃぐちゃになるからどんな格好でも一緒だし -- 名無しさん (2013-08-21 15 40 18) なお、訓練用強化装備はサランラップスーツと呼ばれている模様 -- 名無しさん (2014-07-31 00 21 07) グチャグチャだったりぺちゃんこだったり溶かされたりするしね -- 名無しさん (2014-11-17 18 38 18) こんなん男はどうすんの。もっこり不可避かつまわりからまるわかりやん。 -- (2014-12-29 16 05 37) ↑男性には、その状況(女性の身体と自身の反応)に慣れろって意味合いがあるんだよ。たぶん。 -- 名無しさん (2015-01-26 14 10 02) 仮に、アストラギウス銀河の最低野郎共がこんな至れり尽くせりな装備を見ちゃったら失神するんじゃなかろうかw -- 名無しさん (2017-07-30 11 01 15) マジレスするなら羞恥心の鈍化って全く効果が無いよな。エロいと思うのはそういうシチュエーションが加味されるから思うのであって、例えば裸婦画デッサンの時は全裸女性のモデルが大人数の前に晒されてもみんな真剣なのでエロいとは思わない。戦時中ならなおさらなので、訓練用があんな卑猥なデザインにされたら余計羞恥心をあおる結果になりかねない・・・エロゲとしては正しいな! -- 名無しさん (2020-03-24 09 04 05) どっかの銀河戦争と違って人材無駄遣いとか出来ない世界だもんね -- 名無しさん (2021-02-13 23 02 27) これを見て『「キラリティー」の最終局面に出てきたエロスーツのパクリじゃねえか!』と思ったのはオレだけだろうか。 -- 名無しさん (2022-06-19 17 06 29) アニメ版オルタのブルーグレーの訓練用強化装備もあれはあれで好き -- 名無しさん (2022-06-19 17 50 21) エロいデザインであることにもちゃんと(?)理由がある設定なのは割と好き。「羞恥心の鈍化」についても、現場に理解のないお上が要らん気を利かせた感があって、寧ろリアリティがあるんじゃないかとすら。 -- 名無しさん (2023-11-21 10 28 44) 名前 コメント
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霧に溶け込んだ白を基調にしたドレス。 その後姿をルイズが見つけ出したのは奇跡としか言いようがなかった。 それを始祖の導きと信じ、ルイズは大声で彼女を呼び止めた。 「姫様!」 僅かにルイズへと向けられるアンリエッタの横顔。 しかし、それも一瞬。 すぐさま彼女は前へと向き直り、再び走り出す。 ルイズの姿を見止めても彼女の足は止まらない。 息を切らせながらルイズがその後を追う。 追いかけっこのように続く二人の歩み。 互いに必死に前へと突き進む中、 重いドレスを纏ったアンリエッタの腕をルイズが捕らえた。 それでもアンリエッタは振り払おうと、残った手を振り回して叫ぶ。 「手を離してルイズ! 離しなさい!」 「ダメです姫様! 早く学院から避難してください!」 幾度も顔に当たるアンリエッタの手を堪えながらルイズは答えた。 何が彼女をそうさせるのかは分からない。 だけど、このまま行かせてしまえばどうなるか。 ルイズの網膜に焼きついた死体と目の前のアンリエッタの姿が重なる。 込み上げる恐怖から逃れるように腕に力を込める。 崖から落ちそうになっている人を助けるように、 彼女はありったけの力でアンリエッタの腕を捕まえていた。 その場に繋ぎ止められたアンリエッタが言葉にならない叫びを上げた。 彼女の視線の先には何もない。白い壁と化した世界が連綿と続くのみ。 だが、光を追い求める虫のように彼女は向かおうとする。 溢れ出した彼女の想いが言葉となって流れ落ちる。 「止めないで! あの人が行ってしまう! 私の元に帰って来てくれたのに…! ウェールズ様がまた行ってしまう!」 「姫様…?」 悲鳴じみた声を上げるアンリエッタと困惑するルイズ。 二人の少女の姿を幾つもの瞳が捉えていた。 白い靄の中に真っ白い目が浮かび、彼女たちを見ていた。 全身を覆う布の中で唯一外界に晒された目が見ていた。 その内の一人が指先で指示を飛ばす。 それに応じて彼女達の逃げ場を奪うように男達は左右に拡がった。 彼女達に悟らぬように狭められる包囲網。 ただ仕留めるだけならばそこまでする必要はない。 先程までの連中と同じく音もなく忍び寄り首を掻き切ればいい。 だが、彼等はルイズ達を逃がさない事を最優先に行動した。 足音を殺し彼等は二人へと近寄る。 仮に息を殺さなくてもルイズ達は彼等の接近には気付かない。 半狂乱になった少女の叫びが周りの音を掻き消す。 それに紛れて唱えるのは“眠りの雲”。 後は杖を振るうだけという段に入り、 あまりの呆気なさに男達は笑みを浮かべた。 一国の姫を攫うという大仕事のはずが鴨を撃つよりも容易い。 その刹那。にやけた男の口から何かが飛び出す。 長く細い棒。目を凝らせばそれは鏃だった。 後頭部を貫通して出てきた矢を咥えながら一人が前のめりに倒れた。 即座に残った仲間が詠唱の終わった魔法をそのまま、矢の飛んできた方向へと放つ。 他の攻撃魔法に切り替える余裕などない。 だが最悪、眠らなかったとしても睡魔に襲われた状態では矢の狙いは定められない。 逆にこちらから仕掛けるチャンスだと踏んで男は飛び出した。 足を踏み出した彼の目に映ったのは視界を覆う銀色。 風を切りながら飛来したそれは男の眼球を抜けて突き刺さった。 頭を打ち抜かれた死体が新たにまた一つ地面に転がる。 それを見下ろす男の目には明らかな恐怖が浮かんでいた。 敵の姿はおろか気配さえも掴めない。 訓練を受けた自分達以上に隠密行動を得意とする敵。 騎士ではない、かといって他の貴族の護衛とも思えない。 ましてや生徒や教師であろうはずがない。 何の抵抗も許されず、何も分からぬまま殺されていく。 そして最後に一人残された自分。 耐え切れなくなった男がその場を駆け出した。 “ここに自分たち以外の誰か……いや、何かがいる” それを伝えようと彼は分かれた仲間の下へ戻ろうとした。 しかし放たれた矢が鋭い痛みと共に男の足を貫く。 流れ落ちる血にも構うことなく男は杖を振るい、 矢の飛んできた方向へとエア・ハンマーを放った。 打ち出された空気の塊が僅かに霧の幕を押し退ける。 そして彼は敵の正体を目にした。 舞踏会の参加者を模したアルヴィー。 その身の丈は成人の膝上にも満たない。 子供が喜びそうな玩具の手には、 矢を番えた本物の武器が握らされていた。 「………!」 男が杖を握り締める。 未知の敵への恐怖は消えていた。 眠りの雲が効かなかった理由も、 気配を探れなかった理由も明らかとなった。 そして、それは目の前の敵を叩くだけで解決する。 霧に再び覆われようとするアルヴィーに男は杖を振るう。 直後。風切り音が響いて男の手から杖が零れ落ちた。 男の掌を穿っているのは仲間を撃ったのと同じ矢。 “他にもまだアルヴィーがいたのか” 伏兵の存在を疑わなかった自分を罵りながら男は杖へと駆ける。 アルヴィーの手にあるボウガンは連射が利く物ではない。 一度撃てば次の矢を番えるまで間がある。 だからこそ前方のアルヴィーだけ警戒していればいい。 そう踏んだ彼のもう一方の足を矢が貫いて転倒させる。 それは前から飛んできたものではなく彼の背後から放たれたものだった。 “三体目……まだ伏兵がいるのか” しかし落とした杖は目前。手を伸ばせば十分に届く距離にある。 杖さえ拾えばアルヴィーの数体程度どうにでもできる。 自分が受けた仕打ちを倍にして返してやろうと男は必死に手を伸ばした。 次の瞬間、男の腕に何本もの矢が突き立てられた。 手の甲も二の腕も余すところなく矢が突き刺さり剣山と化す。 激痛に悲鳴を上げてのたうつ男の視界にそれは現れた。 先程と同様に武器を持ったアルヴィー。 耳を凝らしても聞き取れないような小さな足音が、 まるで漣のように静かに広がっていく。 人形、人形、人形、人形、人形……。 彼の視界を埋め尽くすように、それらは並び立つ。 まるで自分を中心に輪になって踊るかの如く、 アルヴィーの群れが男を取り囲む。 その手の内では凶悪な武器が鈍い輝きを放つ。 「や……止め…」 何度も耳にしながら一度も口にした事のない台詞。 当然それは彼が今までそうしてきたように聞き流された。 降り注ぐ矢の雨は彼が絶命するまで止む事はなかった。 「本命はお姫様か、それとも彼女か」 その光景を遠見の鏡で眺めながらロングビルは呟く。 彼女の操るアルヴィー達が襲撃者を包囲する。 霧の中でも遠見の鏡は彼等の姿と居場所を明確に映し出す。 それは頭上から盤面を見下ろしているのに等しい。 この学院で起きる事全てを彼女は把握している。 遠目の鏡に映るコルベールとエンポリオ、そして炎上する校舎。 「では予定通り彼女たちから先に保護しましょうか」 その惨劇を横目で見ながら彼女は無視した。 彼女にとって何よりも優先されるのはジョゼフの命令。 そこに学院と生徒達の保護は含まれない。 それに、もし主人の思惑が彼女の想像通りだとすれば、 学院での犠牲者は多ければ多いほど望ましいはずだ。 「主の意図を汲み取って動くのも従者の務めですもの」 そう囁く彼女の口元には艶やかな笑みが浮かんでいた。
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前ページ次ページZONE OF ZERO 閃光のショックから意識を回復させたシュヴルーズ師は、 ルイズに対し口頭で軽く注意を済ませ、その日の授業は終わりを告げた。 好奇心からルイズの使い魔について聞き出そうとする生徒達を押しのけ、 ルイズは自室へ向かい、己の左手と向き合った。 『ルイズ。私は左手にいる訳ではありませんが』 「あ、そうなの? でも何となく話しやすいから。 それより、さっきの授業中のこと、詳しく説明して頂戴」 『了解。何について説明いたしましょう?』 「全部よ。まず、あなたに何が出来るのかを教えて」 『了解。今朝にも話したとおり、現在、当システムは前回の戦いによる損傷により、 機能の多くが使用不可能となっています。メタトロンが存在すれば即座に修復させる事も 可能なのですが、この地での入手の可能性はゼロに等しいでしょう。 現在は貴女の魔力、及び周囲の魔力を用いて総力を挙げて復旧中です』 「って、それ初耳よ!? あなた人の魔力を勝手に……!」 聞き流せない言葉にルイズが色めき立つが、ADAは落ち着いたままだ。 『ご安心ください。システムの書き換えが主な作業です。魔力消費はごく微量なものに過ぎません』 また少し理解できない単語が出てきたが、別に体の調子が悪くなったり、 精神が消耗したりと言った自覚症状は確認できないので、とりあえずルイズは納得した。 再びADAが語りだす。 『先程使用した『シールド』も復旧した技能のひとつです。 圧縮空間を展開し、敵の攻撃を防ぐ事が出来ます。 あの場は非常手段として制御を一時的に借り受けましたが、 本来は貴女が使用するべきものです』 「えっ、私が!?」 『はい。私はあくまで戦闘支援の目的で造られた人工知能ですから』 「で、でも……どうやればいいのかなんて、わからないわ!」 『触媒に貴女の魔力を用いますが、系統魔法とは根本から異なる技能です。 システムと一体化している貴女なら、自ずと使用方法は理解できる筈です』 「そんな事言われても…………っ?」 左手のルーンが光り――唐突に、理解できた。 難解なADAの説明は殆ど理解できなかったのに、 理屈や過程をすっ飛ばして、ただ『やり方』だけが頭の中に入ってくる。 左手を正面にかざす。呪文も無く。杖も要らない。ただ手足を動かすのと同じ感覚で。 「あ……」 そこには、例えスクウェアクラスの魔法の一撃であろうとも、 完全に防ぎきるであろう無色の盾が形成されていた。 ――その日、ルイズは興奮して中々寝付けなかった。 次の日、観客の生徒達が集まる中庭で、ルイズは何でこんな事になったんだろうと空を仰いだ。 要するに、痴話喧嘩に巻き込まれたのだと思う。 本来なら、そんなものになど、心の底から関わりたくなど無かったが、 やや寝不足ながら久しぶりに上機嫌で朝食を頂いているすぐ横で、 よくわかんないけど、浮気がバレて見苦しくメイドに八つ当たりをしているバカがいたら、 罵声の一つもぶつけていいと思う。 だが認めたくないものは認めたくないのだろう。 その気持ちは、それこそ認めたくないが、よく解る。 認めてしまったらそれで終わりなのだから。 相手が平民やゼロなら尚更だ。 とか何とか自爆っぽい事を考えながら口論を続けて、気付いたら、何かそのバカと決闘する事になっていたのだ。 わざわざ状況を、回想の動画つきで説明してくれたADAにツッコミを入れ、 目の前のバカ――ギーシュとか言ったっけ?――に、向き直る。 既に眼前には青銅のゴーレム、ワルキューレが立ち塞がっている。 「どうしようADA?」 左手に問い掛けると、即座に答えが返ってくる。 『現状、有効な攻撃手段は『失敗魔法』による爆破しかありません。 シールドで敵の攻撃を防ぎつつ、詠唱の短い魔法で攻撃しましょう』 「……失敗魔法なんかに頼るのは癪だけど、それしかないか……」 『シールドは攻撃を防ぐ度に魔力を消耗します。敵の攻撃は出来る限り回避する事を推奨します』 「わかったわ。……さっさと片を付けるわよ、ADA」 『了解』 一直線に迫ってくるワルキューレの攻撃を回避。そのまま詠唱を開始する。 五感が研ぎ澄まされている。 前日から薄々気付いていた事だが、やはり集中してみるとよくわかる。 視界の隅々までが明確に把握できる。そして網膜に投射される各種データ。意味は解らずとも解る。 二本のゲージ残量に気をつけながら、敵を殲滅すればいい。 詠唱完了。爆破。青銅のゴーレムは木っ端微塵に吹っ飛んだ。 『ゴーレム、撃破』 「見りゃわかるわ」 しかし改めて見ると本当にえげつない破壊力だ。ADAの分析によると、 戦闘行為による精神の高揚が威力を底上げしているらしい。 一方、ギーシュは、ワルキューレの残骸を見て、眼前の少女に対する認識を改めた。 彼女の失敗魔法は、破壊力だけならライン、下手をすればトライアングルにすら届く。 後手に回っては拙いと判断したギーシュは薔薇の花びらを飛ばし、 一度に操れる最大数である七体を顕現させた。 ワルキューレの突進をルイズは二度まで回避し、三度目の回避が 間に合わないと判断すると、前方にシールドを展開した。 同時に詠唱完了。爆破。固まっていた二体を完全破壊、少し離れた一体を小破させた。 だが即座にギーシュが花びらを飛ばし、破壊されたゴーレムを補填する。 「正直、きみがここまでやるとは思わなかったよ」 回避。回避。シールド。回避。 「だけどこの勝負、僕の勝ちだ」 詠唱完了。爆破。魔力反応消失。増援確認。 「降参するなら今のうちだよ」 シールド。回避。シールド。シールド。シールド。回避。詠唱完了。爆破。増援確認。 『警告。魔力が尽きつつあります。敵リーダーを狙ってください』 汗だくになりながらゲージ残量を確認すると、三分の一を切っている。 シールドを除けば、後一、ニ発が精一杯といったところだろう。 杖を握り締め、一か八か、ワルキューレの後方で悠然と立っているギーシュに狙いを定める。 敵は勝利を確信したのか、攻撃が散漫になってきている。 その隙を突いて、速攻で詠唱を完了させ、魔法を放つ――が。 破壊の光は標的を大きく外れ、遥か後方の壁面に衝突し、轟音と土煙を上げた。 それを見送って、ギーシュが内心冷や汗をかきながら、ルイズを見る。 「終わり、だね。君は本当に良く頑張った。もう――」 その時、不思議な響きを持つ可憐な声が、その場の全員に聞こえた。 『誤差修正、距離計算完了、ロックオンシステム、修復完了しました。これで終わりです、ルイズ』 相変わらず説明は理解できないが、意味はわかる。 既に七体のワルキューレは視界に捉えている。つまりはこれで私の勝ちということだ。 ルイズは、七つのロックオンカーソルに向けて、詠唱を必要としない破壊の光を飛ばす。 七つに分かたれた光の線は、正確に、精密に、ゴーレムの中心を撃ち抜き、全てを殆ど同時に爆砕した。 それと同時、殆ど無意識のうちに、ルイズは猛然と駆け、距離を詰めて己の杖を剣のように一閃した。 そして、敵の接近に気付いて慌てて我に返り、 新たに花びらを取り出そうとするギーシュの手から、杖を弾き飛ばしたのだった。 ――――新たな技能『ロックオン』及び『ホーミングレーザー』を取得しました。 前ページ次ページZONE OF ZERO
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タグ一覧 さとり 探偵助手さとりシリーズ 探偵助手さとり13 太陽が真上に登り歩道を照らす中で、さとりと探偵は昼の街を歩いていた。うだるような夏の暑さは少し和らいでいたが、 それでも日差しがアスファルトを照りつけ、熱い空気を探偵に纏わり付かせていた。滲み出た汗が額を流れる。ハンカチで汗を拭う探偵。 「暑い…。」 思わず言葉が口から漏れた。いくら天気に文句を言っても結局は何も変わりはしないのであるが、それでも自然と湧き出るものであった。 ふと横にいるさとりを見ると、彼女は汗ひとつかかずに涼しい顔をしていた。妖怪は汗をかかないのであろうか。それともこの助手が居た、 地底とやらは暑かったのだろうか。探偵の心の中に疑問が生じた。 「私の屋敷は暑くありませんが、場所によっては熱いですよ。」 探偵の心を読んださとりが答える。 「死んだ罪人が送られる灼熱地獄とか?」 「今は使っていませんが、昔はよく怨霊が焼かれていましたよ。」 成程、地獄の業火からすれば地上の暑さなどはどうという事はないのかも知れない。人間は精々が数十度で騒いでいるが、 彼方は炎が出ている以上は数百度という単位なのであろう。文字通り桁が違う。 「手を握りましょうか?」 唐突にさとりが言った。 「急にどうして?」 探偵が尋ねる。さとりは優秀な助手であるが、しばしば探偵が理解できない行動をとる。もっともそれは、後になれば、 そして後の祭りとなれば、それこそが最善の行動だと分かるのであるが。頭が良いタイプにありがちな他人の考えが分からないという欠点は、 少々目を瞑らなければならないだろう。これまでさとりが探偵にしてきたことを考えれば。だがしかし、心を読む妖怪にしては、 それはあまりにも、余り有る、探偵の両の手には余り過ぎた皮肉な欠点なのであるが。 「…いいです。」 ムスッとした様子で進むさとり。不機嫌になったさとりの様子を見て、しまったと思った探偵が後を追う。 「ほら、悪かったって。」 「結構ですよ。」 どうやら一瞬でかなりの具合までさとりの機嫌が悪くなってしまったようである。そして彼女はここからが恐ろしい。 「そうですよ。ええ、所長の思っている通り。その通りです。いつもの私の気まぐれですよ。「急に機嫌が悪くなったな」ってそうですね。 私はいつも急に機嫌が悪くなる面倒な女ですよ。ええ、「何で怒っているか分からない」、そうでしょうね、所長はいつもそうですからね。 鈍感、本当に…。これじゃあ私が馬鹿みたいじゃないですか。」 怒濤の攻撃がさとりから降り注ぐ。心を読まれている以上、下手な事を思っただけで全てが彼女に筒抜けとなる。これは中々に恐ろしい。 「いくぞ。」 探偵が構わずさとりの手を取る。言い訳をするよりも、何も考えていない行動の方がまだマシだと言えた。 「またいつものように誤魔化そうとして…。」 むくれるさとりの手を引き、進んで行く探偵。ジャンケン遊びでチョコ以上、パイナップル未満まで歩数を進めると、さとりの足が再び止まった。 後ろを向いて探偵が尋ねる。 「どうした?」 「--------」 さとりの声が発せられたが、探偵の耳には既に入っていなかった。一本の赤い筋が後ろを歩いていた人の首筋を走り、そしてスローモーション のように徐々に川が太くなり、帯と成って流れ出す。命が不可逆的なまでに撒き散らされたことに気が付いた通行人は、膝から崩れ落ちる。 糸が切れたマリオネットのようだ。そう探偵は思った。 次の瞬間、探偵はさとりの腕を掴んだまま全力で走り出していた。全力で自分の手でさとりを握りしめ、がむしゃらに走っていく。 普段ならば痛いという苦情が、最低でも二言三言は来そうな行動であったが、さとりは大人しく探偵に腕を引かれていた。案外に軽いさとりを引っ張りつつ、 ビルの合間の路地を二つ抜けると、未だ間近で起こった凶行に周囲の人は気が付かずに、何事も無いかのように過ごしている安全な場所まで来た。 忘れていた負担が急に復活したかの如く、心臓が激しく探偵の体を打ち付け、息が詰まり全身の細胞が酸素を求める。汗が額に浮かび出し、 重りを付けられた足が自分の体重を支えきれずに、解けた手が地面についた。 「貴方…。」 さとりが後ろから探偵に抱きつく。柔らかい感触を伝える小柄な影に、もう一つの影が被さろうとしているのが探偵の網膜に映った。 「きゃっ。」 強引にさとりを振り解き、そのまま体を捻る探偵。したたかに地面に投げ出してしまったさとりに心の中で詫びながら、足をもたつかせながら振り向くと、 丁度相手が刃物を振りかぶっているのが見えた。一般人には縁が無いであろうその凶器は、ナイフというには大きすぎて、もはや刀とカテゴライズするのが 相応しいものであった。破れかぶれの格好で探偵は持っていた鞄を通り魔に突き出す。強烈な、コンクリートで殴られたような感触が指を襲い、 刃物を受け止めた鞄は横へ吹っ飛んでいった。慣れていないせいであろう、自分が切りつけた刃物に体重を持って行かれた通り魔が、 よろけるようにして二、三歩歩き一旦ぶれた体制を整える。今度は腹の前で突き刺すように刃物を固定し、通り魔は体を落とし探偵に飛びかかろうとした。 興奮で口が歪み黄色い歯から零れた涎が、ひび割れた唇からぬらぬらと垂れていた。 探偵に向け躍りかかった通り魔が目の前で横に飛んだ。物理法則を無視するかのように男の体が跳ね、ゴム毬のようにバウンドして吹き飛ばされていく。 太陽を受けて燦々と輝くガラスに男の体が突っ込み、ショーウインドウが派手に壊れる音がした。 「さて、行きましょうか。」 いつの間にか探偵の横にいたさとりが、探偵の手を取って歩き出した。未だに状況が掴めていない探偵をよそに足を運ぶさとり。 「犯人なら大丈夫です。複雑骨折の上に全身にガラスが刺さっているせいで、当分は動けなくなっています。」 「先程の被害者でしたら、もう既に別の人が手当をしていますよ。救急車は二分後に到着します。」 「鞄でしたら、ほら、私が持っていますよ。財布も貴重品もちゃんと入っています。」 「事情聴取も要りませんよ。他の人が十分に証言してくれますよ。」 探偵の心に浮かぶ疑問に先手を打って答えていくさとり。しばらく歩いて冷静になった探偵の心に一つの疑問が浮かんだ。-心が読めるのに、 どうして通り魔が近づいているのにさとりは気が付かなかったのか-と。横にいるさとりの顔を見る。さとりは口元に微笑を浮かべて探偵の方を見返した。 まるで、探偵が自分を助けたことが嬉しいかのように。何も答えないさとり。二人の間に無言の時間が流れた。 「…こうやっていると涼しいでしょう。」 「ああ…。」 さとりの言葉に探偵が応える。探偵は遂に、心の中の疑問を口に出すことは出来なかった。 感想 名前 コメント
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■基本データ 【コロナ】 聖戦士 【ミーム】 ネフィリム/ 【ブランチ】VIPER/ 【消費経験点】100(能力値:0 特技:81 装備:19 パスの追加:0 ブランチの追加:0) ■能力値/耐久力 【能力値】 肉体:6 技術:11 魔術:4 社会:9 根源:4 【戦闘値元値】 白兵:6 射撃:8 回避:8 心魂:6 行動:8 【戦闘値修正値】 白兵:4 射撃:11 回避:8 心魂:6 行動:12 【HP】 元値:24 修正値:44 【LP】 元値:5 修正値:5 ■宿命/特徴/闘争/邂逅 宿命:決戦存在 特徴:不屈の闘志 特徴効果:最大HP+5 闘争:修羅道 邂逅:エリザベス・パーラメント ■初期パス 【因縁】エリザベス・パーラメントからの哀れみ ■準備された装備 部位:名称(必要能力/行動修正/ダメージ/HP修正/射程/備考/参照P) 右手 :対MTライフル (必:-/行:-4/ダ:【技】×2+1D6/HP:0/射:シーン/CT060) 左手 :防弾マント (必:-/行:10/ダ:―/HP:0/射:なし/CF133) 胴部 :ボディアーマー (必:【技】5/行:0/ダ:―/HP:15/射:-/CF130) その他:ターゲットゴーグル (必:-/行:0/ダ:―/HP:0/射:なし/CF133) 乗り物: (必:―/行:―/ダ:―/HP:―/射:―/―) 予備1:パイルバンカー (必:-/行:-2/ダ:【魔】×2+4D6/HP:0/射:至近/CT055) 予備2:多目的ゴーグル (必:-/行:0/ダ:―/HP:0/射:なし/CF130) 予備3:手榴弾 (必:-/行:0/ダ:―/HP:0/射:シーン/CF132) ■コロナ特技 【CF088/自/ク/なし】◆勇気ある誓い 1度の判定でソフィアに合致しているフレアを何枚でも出せる 【CF088/自/オ/6H】虹色の希望 〔Sin1〕[メインプロセス]中に使用するフレアを全て自分のソフィアとして扱う 【CF088/自/効/なし】リインフォース5 [覚醒]専用。あなたが与えるあらゆるダメージ+[Lv×10] 【IJ044/自/常/なし】闇を払う者5 [覚醒]専用。[白攻][射攻]の[達成値]+[Lv×2] 【CF088/白/メ/なし】捨て身の覚悟 [白攻]のダメージ+[差分値]×2。自分も同ダメージを受ける 【CF088/自/効/なし】不死鳥の炎 〔Sin1〕[死亡][戦闘不能]を[覚醒]に置き換え、【HP】0【LP】1にする 【CF122/自/常/なし】豪腕怪力 [部位:両手]の武器を[部位:片手]として装備できる 【CF122/自/常/なし】超巨大武器 武器のダメージを+2D6、判定値を-2する パイルバンカー。 【RR024/自/オ/効参】墓穴 その判定の[達成値]+20 エンディングフェイズで山札から引いたカ-ドだけ【LP】ダメ-ジを受ける 【IJ044/自/リ/フ2】差し違え 至近からの[白攻]へ[突返]。ダメージ+[差分値×2] クライマックス専用。自分も同ダメージを受ける 【CT054/自/オ/フ3】アーマーパージ 【HP】1となり、1シーン[メジャー][リアクション]の判定+[最大HP÷10] シーン終了時【LP】3点喪失 ■ミーム特技 【CF121/射/メ/2H】◆コンバットシューティング [射攻]を行う。ダメージに+[差分値] 【CF121/自/マ/2H】ロックオン メインプロセスの[射攻]の[達成値]を+【技】 【CF121/自/セ/5H】ダイナミックエントリー 【行】に関わらず最初にメインプロセスを行う 【CF121/自/マ/なし】カバーポジション3 〔Sin[Lv+1]〕ターン終了時まで[遮蔽状態]となる 【CF118/自/マ/2H】マルチワーク 即座に[マイナー]を2回行える 【CF121/自/マ/なし】ドレスチェンジ 装備しているアイテムを[Lv+1]個まで交換できる 【CF121/射/リ/5H】※魔弾の射手 [白攻][射攻]に対して[突返]を行う。[射攻]武器専用。射程制限有 【CF121/自/セ/フ2】※ウォーハウンド そのターンの間与えるダメージが+[【技】×2]される ■装備 [CT060]アーマライトカスタム(部:両/射:シ/HP +0/【技】×2+1D6。 【射】+2。[sin1]ダメージ+【技】×5) [CT055]パイルバンカー(部:そ/射:至/HP +0/【魔】×2+4D6。 先端を白木にするとダメージ基準が【魔】となる(コストは同じ)超巨大武器。【白】-2。) [CF133]輝く紋章(部:片/射:な/HP +0/【行】+10。盾に描く場合は盾のコスト+15/+6) [CF133]ターゲットゴーグル(部:そ/射:な/HP +0/【射】+1) [CF130]多目的ゴーグル(部:一/射:な/HP +0/〔Sin3〕判定を振りなおせる) [CF130]ボディアーマー(部:胴/射:-/HP +15/) [CF132]手榴弾(部:一/射:シ/HP +0/【技】+1D6の[射攻]。消耗品) [CF132]手榴弾(部:一/射:シ/HP +0/【技】+1D6の[射攻]。消耗品) [CF132]手榴弾(部:一/射:シ/HP +0/【技】+1D6の[射攻]。消耗品) ■属性防御 肉体:× 技術:× 魔術:× 社会:× ■戦術、設定、メモなど ケイン・シュライネン伍長。 対戦車猟兵。現在は対MT兵士――機甲猟兵である。 生き残る為にありとあらゆる手段を使い、友軍兵士の死体をトラップに使うため、 自らを「最低の存在」であるMT乗り、その生き血すら啜る『戦場の蛭』と自嘲する。 本来ならば、MT部隊の隊長になっていてもおかしくない人物。 元はファイフの極めて優秀な猟師であった。 幼馴染が士官学校に入学し、それにあわせてミリティアに志願。 友人達が士官への道を進む中、学歴から一兵卒以外の道を許されず、 所属部隊は治安維持として派遣されたターエファイト王国にて壊滅。 ただ一人生き延び、機甲猟兵となった己に、酷い劣等感を抱いている。 不眠症(戦闘神経症)の疑いあり。 「MTが棺桶だと? 笑わせる。 俺には棺桶すら無い」 対MTライフル「Hirudinea」 ウルティマ・ラティオを基に開発された試作銃。 銃身が12.7mm口径から17mm口径へと交換され、 専用弾として全長160mmの鉄鋼弾を採用するなど、 ほぼ完全に別の銃器となってしまっている。 MTパイロット用のゴーグルと接続することで、 スコープを覗かずとも照準情報を網膜に投影可能。 装弾数は3+1。 装甲貫徹杭を発射するユニットを装着できる為、 パイルバンカー・カスタムとも呼称される。 全長450mmのダマスカス鋼製の杭を、液体炸薬で発射。 鹵獲した準騎士級MTの装甲を貫通する威力を持つ。 だが装弾数が一発であることとあわせ、 光速機動を行う騎士級MTに接近することは自殺行為でしかなく、 「三千世界一役に立たない装備」と評価されている。