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#norelated 過去に締結され、現在廃止された貿易契約の一覧 現在有効となっている貿易契約は国際貿易管理局のページに記載 廃止された貿易契約 [#eb37f3c6] 契約文書 甲 甲出 乙 乙出 Trade01 エコーズact3島 250億円 信号島 P 5 Trade03 エコーズact3島 Al 10 グリーン島 Fe 10 Trade07 ランゲルハンス島 RM 2 自民島 Fe 8 Trade08 Metroplex島 P 6 ランゲルハンス島 Al 2 Trade11 kinnki島 Cu 10 グリーン島 資金50ターン41000 Trade12 自由民主島 P 10 ???島 Fe 10 Trade15 信号島 Ag 2 Glacier島 700億円 Trade17 ぱられる島 Ag 3 極北島 P 21 Trade18 エコーズact3島 %%Al 4 RM 4|自由民主島|Ag 5%% Trade30 あま島 Al 10 聚慎島 (1000億円) Trade32 あま島 Al 5 はくれえ島 350億円 Trade06 ぱられる島 P 14 ランゲルハンス島 Al 10 Trade10 極北島 700億円 ランゲルハンス島 Al 10 Trade14 聚慎島 Fe 12 ランゲルハンス島 Al 10 Trade35 はくれえ島 490億円 ランゲルハンス島 Al 7 Trade04 聚慎島 (800億円) Metroplex島 %%P 6 Cu 4%% Trade05 ぱられる島 (1000億円) ???島 Fe 15 Trade24 信号島 Al 4 ぱられる島 280億円 Trade25 Metroplex島 Cu 7 ぱられる島 (840億円) Trade31 ぱられる島 (300億円) あまっち島 Al 6 Trade09 信号島 Cu10 極北島 1200億円 Trade16 極北島 1000億円 ???島 Fe 20 Trade19 極北島 700億円 Metroplex島 Ag 2 Trade22 信号島 Al 12 極北島 840億円 Trade26 あまっち島 %%Fe 6 Cu 5|はくれえ島|480億円%% Trade27 あまっち島 Cu 10 聚慎島 (500億円) Trade45 はくれえ島 490億円 あまっち島 Al 7 Trade39 かりん島 280億 Metroplex島 Al 4 Trade40 かりん島 鉄10単位 Metroplex島 銀2単位 Trade42 はくれえ島 1200億円 かりん島 Cu 10 Trade47 かりん島 700億円 軍事国家マーシャル国際連邦諸島 ボーキサイト10単位 Trade48 かりん島 鉄10単位 はくれえ島 500億 Trade38 グリーン島 210億円 Metroplex島 Al 3 Trade13 信号島 Cu 3 竜宮島 360億円 Trade23 信号島 Al 8 竜宮島 560億円 Trade41 はくれえ島 300億円 竜宮島 Fe 6 Trade43 はくれえ島 740億円 竜宮島 Ag 2 Trade20 信号島 Al 10 聚慎島 700億円 Trade28 はくれえ島 Fe 10 聚慎島 (500億円) Trade36 自由民主島 RM 3 グリーン島 P 12 Trade02 Metroplex島 720億円 信号島 Cu 6 Trade49 はくれえ島 1970億円 信号島 %%Al 11 Cu 10%% Trade46 軍事国家マーシャル国際連邦諸島 Al 5 グリーン島 900億円 Trade52 戦国島 Fe 10 軍事国家マーシャル国際連邦諸島 500億円 Trade37 はくれえ島 300億円 Metroplex島 Al 3 Trade44 はくれえ島 1000億円 Metroplex島 Cu 6 Trade51 Metroplex島 %%P 4 Fe 5 Cu 6|ゲルファント大公国諸島|RM 5%% Trade54 Metroplex島 Al 5 ???島 Fe 7 Trade56 信号島 %%Al 10 1400億円|Metroplex島|Ag 6%% Trade21 ノルマンディ半島 600億円 グリーン島 Fe 10 Trade34 グリーン島 %%Fe 6 Ag 2|はくれえ島|1200億円%% Trade50 グリーン島 1200億円 ゲルファント大公国諸島 RM 5 Trade62 ノルマンディ半島 2100億円 なんか島 P 30 Trade55 ノルマンディ半島 Fe 10 信号島 200億円 Trade63 信号島 2100億円 なんか島 P 30 Trade58 信号島 Cu 5 はくれえ島 600億円 Trade29 はくれえ島 Fe 7 自由民主島 Ag 1 Trade57 信号島 Al 18 西村島 RM 10 Trade61 ゲンガナム島 P 6 信号島 100億円 Trade64 信号島 750億円 西村島 P 15 Trade33 ???島 Fe 5 はくれえ島 250億円 Trade60 戦国島 Fe 20 はくれえ島 1500億円 Trade66 ノルマンディ半島 3000億円 なんか島 P 30 Trade67 ゲンガナム島 Al 10 なんか人民共和国島 700億円 Trade68 なんか人民共和国島 1850億円 ペリリュー島 Ag 5 Trade69 ノルマンディ半島 Fe 7 なんか人民共和国島 420億円 Trade71 ペリリュー島 P 8 信号島 500億円 Trade53 ノルマンディ半島 100億円 ゲンガナム島 Al 1 Trade59 ゲルファント大公国諸島 800億円 ゲンガナム島 Al 10 Trade65 ゲルファント大公国諸島 Ag 6 ゲンガナム島 Cu 12 Trade73 播磨千国共和島 %%900億円, P 5|ゲンガナム島|Fe 15%% Trade75 播磨千国共和島 1300億円 ペリリュー王国島 Cu 3,Ag 2 Trade77 ソロモン諸島 2100億円 ABSTRACT島 Cu 5,RM 5 Trade78 播千共和国島 3600億円 ABSTRACT島 Al 18,Cu 5,RM 5 Trade80 信号島 900億円 ABSTRACT島 P 10 Trade81 信号島 490億円 ABSTRACT島 Al 7 Trade84 油快民主主義人民共和国島 540億円 ABSTRACT島 Cu 3 Trade82 ペリリュー王国島 Fe 5,1400億円 軍事国家マーシャル國際連邦諸島 RM 7 Trade83 ゲルファント大公国諸島 1500億円 軍事国家マーシャル國際連邦諸島 Al 10 Trade76 信号島 Al 6,780億円 油快民主主義人民共和国島 Fe 20 Trade79 油快民主主義人民共和国島 Fe 20 カルカッソンヌ島 Al 8,640億円 Trade90 ゲルファント大公国諸島 Ag 3 油快民主主義人民共和国島 Al 12 Trade92 油快民主主義人民共和国島 Al 4,100億円 ペリリュー王国島 Cu 2 Trade85 播千共和国島 6750億円 EUST島 Ag 5 Trade72 ゲルファント大公国諸島 %%Ag 3, 240億円|ソロモン諸島|Fe 15%% Trade74 ソロモン諸島 Al 10 ペリリュー王国島 Ag 2 Trade86 ソロモン諸島 480億円 EUST島 Ag 1 ※打消線(RM 2)で輸出品が消去されているものは貿易契約が実際に解消されたものを示す。
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【作品名】仮面ヤイバー 【ジャンル】アニメ「名探偵コナン」内でやってた特撮番組 【名前】仮面ヤイバーwithバイク 【属性】仮面のホットドッグ屋withバイク 【大きさ】スーパーヒーローの着ぐるみを着た成人男性+バイク 【攻撃力】達人並み+バイク ヤイバーパンチで並の人間よりは頑丈であろうイカ型宇宙人を殴り倒して爆発させた。 ヤイバーキック(飛び蹴り)で並の(中略)クモ型宇宙人を吹っ飛ばして爆発させた。 【防御力】達人並み+バイク 【素早さ】バイクに乗った達人並み。加速をつけて2~30mジャンプしたり、5~6m先を走る車から投げられた無数の手りゅう弾を 巧みなハンドルさばきで左右に動かして回避したりとバイク捌きは一流。 【特殊能力】不明 【長所】無駄にかっこいい 【短所】戦闘シーンは多くない 【備考】素性が「ホットドッグ屋」しかわからないのでとりあえず生身の人間と言うことで出す vol.82参戦 vol.82 434 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2013/01/31(木) 15 31 08.57 ID wh9Sg7MZ [6/7] 仮面ヤイバーwithバイク考察 バイクに乗った達人 ルール上降りる事はできないので、実質轢くだけか バイク常人勢のところから ×私(星間飛行)with流星:空中攻撃で不利 ×上杉鉄兵:突き落とされて負け ○サラリーマン:先に突っ込んで勝ち ×シノブ:反応互角だが、結局突っ込まないといけない以上バットで吹っ飛ばされて負け ○網島ケイタwith原付:乗り物差で勝ち ○俺with盗んだバイク~主人公withバイク:スペック勝ち この辺りで空を飛べる相手は厄介だ 上杉鉄兵>サラリーマン=シノブ=仮面ヤイバーwithバイク>網島ケイタwith原付
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309 名前:イラストに騙された名無しさん[] 投稿日:2005/12/19(月) 00 02 17 ID p1hihTfp 303 異世界の最後の生き残りの少女に寄生した最強兵器、硝子が相棒の主人公が、おそらく 全ての原因である親父(寄生された?)を探す話。 作者が作者なんで前半と後半のギャプがすごく、終盤の硝子から兵器を取り出すシーンは エロ(ry 個人的には今年一番のヒット、主人公の黒さや学園生活での対人関係や人の表裏、色んな 意味でグロイから注意、硝子と主人公のやりとりはかぁいい、続くみたいよ。 829 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:2007/09/09(日) 03 23 12 ID gxn0frl/ 827 人間の空想や願望をもとに、現実世界『実軸/ランナ』から枝分かれした架空の世界『虚軸/キャスト』。 やがて滅びゆく架空の世界たちの最後の生き残りは、 「生きる」ため、自らを産み落とした現実世界に居場所を求める。 その『虚軸』たちの『固定剤/リターダ』(虚軸が存在するのに必要な依坐のようなもの)となり、 異能を得た少年・少女たちがこの物語の「キャスト」である。 彼ら彼女らの得た「異能」とは、たとえばこの世のありとあらゆる武器を身の内から作り出し、敵を打ち砕く力だったり、 分裂―自身の分身を生み増やすことで圧倒的な数の暴力をふるい、時に自らの死さえも超越する力だったり、 思いのままに、人の心や行動を操ることのできる力だったりする。 ただし、彼らはその「世界」と「力」と引き換えに、欠落を負うこととなる。 なみなみと水の注がれたコップに、新たな水を注ぎ足した時のように、彼らは欠落する。 それはたとえば痛みだったり、感情だったり、記憶だったりする。 繰り返し見る悪夢……『虚軸』に消えた両親、その原因は、虚軸『無限回廊/エターナル・アイドル』。 主人公・城島晶は「いつかやって来る」という『無限回廊』を倒し、両親を取り戻すため、 自分の送る「平穏な日常」を餌に待ち構えている。 虚軸『全一/オールインワン』たる城島硝子の主―『固定剤』として、彼女を「使いこなせる」よう努力を重ねながら…。 そんなある日、舞鶴蜜『壊れた万華鏡/ディレイドカレイド』が、「近くにいるわよ」と新たな虚軸の存在をほのめかす。 調査と警戒をはじめる中、晶の友人・柿原里緒『有識分体/分裂病』が何者かに屋上から突き落とされた。 分岐する謎、虚軸の影、隣市で起こる連続殺人事件――。 あと、その合間にプリン。とにかく、プリン。 主人公は主にツッコミ担当。 先週の火サスからいらん知識を吸収するAI系ヒロインはプリン好き。 舞鶴蜜はツンデレ。(ただし、デレはなし) その他色々いる。 世界観概要と1巻のあらすじだけですが、まぁこんなかんじでしょうか。 2巻以降ですが、時折百合要素が含まれる箇所がありますので(そんなに濃くないと思いますが) 苦手な方はご注意ください。
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神に愛された男(後編)◆WXWUmT8KJE カラッと降り注ぐ陽光の胡散臭さに赤木は思わず目を細める。 ここは偽者の空間。ゆえに、目に映るものはすべて信じられない。 流れる砂漠の砂も、身体を吹きぬける風も、天空から降り注ぐ太陽の光も、すべて偽者。 にもかかわらず、悠々と赤木は歩く。生まれついての自信、不安など捨て去ったかのように。 やがて、視界に黄金の怪人JUDOが入る。 「ここがキサマらが目指す、我が牢獄だ」 「クク……なるほど。ここに閉じ込められている……というわけか」 「うむ。せいぜい、我が抜け出れるのは、その首輪サイズくらいだ」 「……俺たちをずっと見ていた、というわけか。 まあ、あの時は盗聴器から気づいて、何らかのアクションが来ると思っていたがな」 赤木の言葉に、大首領は人間で言えば、『呆れる』という行為をとる。 赤木の行動は余りにも分の悪い賭けである。主催陣を挑発するような物言い、下手をすれば先ほど首輪が遠隔操作されたように、命を失いかねない。 ただ、大首領と話をする。そのためだけの行動としては、普通はありえない。 「ほう……お前は、死ぬかもしれないという恐怖はないのか?」 「……ありはするさ。5%くらいはな。だが……それもよりも恐れるものがあるッ!」 大首領は不思議そうな視線を向ける。まるで、ペットが急に体調が悪くなったのを気にする飼い主のような姿だったが。 「俺が俺らしく死ねないことだ……」 「死を望む人間か。珍しい……いや、違うな。いたな、死を厭わない、裏切り者たちが」 大首領が何かを思い出すように天を睨みつけている。 赤木には関係ない。誰と重ねられようとも、自分は自分だ。 仮面ライダーと呼ばれた男たちの話に、赤木は一切興味を示さなかった。 「JUDO……一つ賭けをしないか?」 「賭けだと?」 赤木がデイバックから取り出したのは、お椀とサイコロ。 どちらも学校から調達したものだ。 「半丁賭博という賭け事がある。二つのサイコロをこいつの中で転がし、下に降ろす。 二つのサイコロの目を足した数が……丁(偶数目)か半(奇数目)か」 「それくらい我が力で臨む結果を出せる」 「いいや……あんたは出来てもやらない。 分かっているはずだ……これは久しぶりの……勝敗の分からない勝負のチャンスだと……」 赤木はさらに大首領に近寄る。 鷲巣の時に感じた共感を、鷲巣以上に大首領へと赤木はぶつけた。まるで、恋焦がれていたように。 「JUDO。俺は賭けよう……この半丁賭博に……俺の命を……!!」 「ほう……」 「こいつを俺が振り、降ろした時の目……JUDO、お前が勝てば俺は自らの手で首を切ろう……。 お前に俺が勝ったら……そうだな。勝ったとき、一つ軽い願い事をかなえてもらおう……」 どうだ、とJUDOに赤木は声をかけて、サイコロを弄ぶ。 大首領は呆れたような視線を赤木へと向けた。ため息まで吐いている。 「余りにも、キサマが死ぬ確率が大きいぞ。我はその目を操作するなど、造作もない。 たとえしない、と我が約束をしたとしても、それを破ってお前を殺すかもしれないが?」 「それなら、俺はそこまでの男だったと言うことさ……」 常人では考えられないほどの狂気の行動。 赤木はこの殺し合いを潰すことに全力を賭ける、といった証明である。 もともとこの殺し合いを潰す確率など、無に近い。この機会、大首領との接触は殺し合いを潰す確率を上げるために必須。 命ごとき賭けなければ、おおいな利益は得られない。 とはいえ、大首領との接触事態、幸運中の幸運、奇跡に近い。 首輪まで外れた。いつ赤木の運が尽き、無残に死ぬか。 生か死か、その狭間にいることを自覚しながら、赤木はなお笑う。 そこが、自分の居場所だと言わんばかりに。 大首領は数秒赤木を見つめていたが、やがて返事をする。 「いいだろう。その戯れ付き合ってやる」 「感謝する……」 大首領が約束を守る保証などない。そのなかで、赤木はお椀に二つのサイコロを放り投げ、地面に振り下ろした。 膝をついたままの姿勢で、視線を大首領へと向ける。 無機質な、それでいて圧倒的な威圧感を持つ大首領を前に、赤木は口を開いた。 「半か…………丁か…………」 □ 窓から覗く空の闇が晴れていき、紫色へと変化していくなか、赤木は悠々とタバコをふかしていた。 外から聞こえる雨の音が心地よい。 久々のニコチンの味を感じながら、静かに煙を吐いた。 見る人間が見れば、神に対して不遜だと罵ったのだろう。 赤木は北にある神社の、ご神体が祭られる社で堂々とタバコをふかしていたのだから。 最も祭られているのは、この殺し合いの参加者にとって馴染み深いもの。 誰もが目撃したもの。 強化外骨格、大首領の魂を宿す存在。 赤木は勝負に勝った。戦利品を手に強化外骨格に背を向ける。 台座に機械に組み込まれた核鉄を――赤木は知らないが、核鉄を組み込んだ機械をRS装置という――を尻目に。 みたところ、厳重に固定されて、生半可な行為では外れないようになっている。爆弾も見え隠れするが、赤木は興味はない。 扉に手を当て、赤木は一旦後ろを振り向いた。 「……JUDOだな。機会があれば……また会おう」 初めて会えた同類よ、赤木は内心でそう言い残し、扉を開ける。 その先には―― 【D-1 神社・強化外骨格が祭られている社 二日目 早朝】 【赤木しげる@アカギ】 [状態]:脇腹に裂傷、眠気、首輪がありません。 [装備]:基本支給品、 ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス (残り9本)、マイルドセブンワン二箱 [道具]:傷薬、包帯、消毒用アルコール(学校の保健室内で手に入れたもの) 始祖の祈祷書@ゼロの使い魔(水に濡れふやけてます)、 水のルビー@ゼロの使い魔、工具一式、医療具一式 沖田のバズーカ@銀魂(弾切れ) [思考・状況] 基本:対主催・ゲーム転覆を成功させることを最優先 1:大首領との再会。バトルロワイアルに引きずり込む。 2:対主催を全員説得できるような、脱出や主催者、首輪について考察する 3:強敵を打ち破る策を考えておく 4:覚悟に斗貴子を死に追いやった事を隠し、欺く。 [備考] ※マーティン・ジグマール、葉隠覚悟と情報交換しました。 またエレオノールとジグマールはもう仲間に引き込むのは無理だと思っています。 ※光成を、自分達同様に呼び出されたものであると認識しています。 ※参加者をここに集めた方法は、スタンド・核鉄・人形のいずれかが関係していると思っています。 ※参加者の中に、主催者の天敵がいると思っています(その天敵が死亡している可能性も考慮しています) そして、マーティン・ジグマールの『人間ワープ』は主催者にとって、重要なにあると認識しました。 ※主催者のアジトは200メートル以内にあると考察しています ※ジグマールは『人間ワープ』、衝撃波以外に能力持っていると考えています ※斗貴子は、主催者側の用意したジョーカーであると認識しています ※三千院ナギは疫病神だと考えています、また彼女の動向に興味があります。 ※川田、ヒナギク、つかさの3人を半ツキの状態にあると考えています。 ※ナギ、ケンシロウと大まかな情報交換をし、鳴海、DIO、キュルケの死を知りました。 ※こなたのこれまでの経緯を、かなり詳しく聞きだしました。こなたに大きなツキがあると見ていますが、それでも彼女は死にました ※『Dr.伊藤』の正体は主催側の人間だろうと推測しています。 『Dr伊藤』とのチャットによりわかった事 1:首輪は霊的に守護されている 2:首輪の霊的守護さえ外せれば、後は鋭い金属を継ぎ目に押し込む程度で爆発無しに外せる 3:既にその霊的守護を外した者が居る。そいつが首輪を外したかは不明だが、おそらく外してはいない 4:監視カメラは存在せず。首輪についた盗聴器のみでこちらを監視。その監視体制も万全ではない 5:敵には判断能力と機転に乏しい戦闘員が多い 6:地図外に城? がある 7:城には雷雲を突破しなければならず、そのためには時速600キロ以上の速度が必要 ※大首領との接触により、大首領とBADANとの間のズレを認識。 【その他共通事項】 ※社には強化外骨格が祭られており、RS装置に核鉄『バスターバロン』が組み込まれています。 また、固定がされており、RS装置が外れると、核鉄も一緒に爆破するようになっています。 □ 降り注ぐ日差しの中、大首領は地面に置かれたお椀とサイコロを見つめる。 賭けは赤木の勝ち。 サイコロの目は六ゾロの丁。大首領は半を選択した。 赤木との約束を守って、自らの能力を使わなかったわけではない。むしろ、使ったのだ。 赤木を生かすために。 やがて、大首領の右前方に、亡霊のように同じ姿の黄金の怪人が現れた。 名を、ツクヨミ。 大首領をこの時の牢獄に閉じ込め、今また裏切り者であるZXを支援する邪魔者である。 「何か言いたげだな?」 「……なぜあの男を生かした? よりにもよって、お前が……」 大首領は無言で歩き、サイコロを手に取る。 肩の震えが大きくなり、やがては天を仰いで笑い出した。 「ツクヨミ……我は奴の望みが気になり、答えを待った……」 ―― キサマの勝ちだ。願いを言ってみよ。そうだな、死者を蘇らせてもいいぞ? ―― そうだな。……タバコをくれ。 ―― なに? 「ククク! ツクヨミ、我は虫けらなど、どうでも良い」 実際そのはずだった。 大首領は、己の肉体になる人間などに興味はない。 ただこの牢獄から脱出さえ出来ればいい、それでよかった。 そのために、ZXを開発させた。 そのために、強化外骨格に目をつけた。 平行世界への干渉する能力を得たのは偶然だ。 そこで目に付けた強化外骨格の技術は、己が肉体を得るのに相応しい技術。 強化外骨格に必須な英霊を集める手段に、このプログラムを選択したのはただの気まぐれ。強化外骨格の完成までの余興。 BADANは、ガモンあたりは優勝者を、最も優れた能力者を自分の肉体にしようと画策している。 それとは反対に、大首領は人間など、虫けら(ワーム)など歯牙にもかけたことはない。 最強の生物範馬勇次郎も、零式防衛術継承者葉隠覚悟も、吸血鬼アーカードも、北斗神拳伝承者二人も、興味を示さない。 強化外骨格は完成間近。あと必要なのは、数人の魂と大首領が強化外骨格に乗り移るためのエネルギー。 エネルギーの確保自体もまた、容易であった。RS装置――エネルギー物質変換装置――は火薬もプルトニウムも必要としない。 核爆発を引き起こせるほどのエネルギーを生み出せる悪魔の機構。 核鉄「バスターバロン」の質量をすべてエネルギーに変換させ、牢獄と強化外骨格へのゲートを開く。 とはいえ、それは完全でない。バスターバロンとの相性もあり、牢獄に作れるほころびは魂が通る程度だ。 キングダークも失ったゆえ、核鉄「バスターバロン」を使うしか道はないが。 すべて上手くいくほど、甘くはなかった。ゆえに強化外骨格に頼らざるを得ない。 そして装着者。 大首領は装着者など、誰でもよかった。 今も、装着者など誰でもいいと思っている。ただし…… 「アカギ、名を覚えたぞ。キサマが我に「酔い」を与える日を楽しみにしておこう。 今のままでは味わう気にもならん。我を同類というのなら、我をそこへと引きずり込め。もしくは、再びここへ来い」 大首領は、初めて人間に期待をする。 彼はもともと、亜空間に幽閉されていることも相まって、命の尽きる恐怖など味わったことがない。 ショッカーが仮面ライダー1号2号に追い詰められても、V3が心臓に拳を食らわせても、他のライダーたちにいくつも組織を潰されても、彼自身は死を感じなかった。 赤木に言われるまで気づかなかったが、自分は参加したいのだろうと思った。 度し難い退屈。終わりのない生。 ゆえに、大首領は思う。 「クク……一刻も早く、我に肉体を与えよ。あのアカギと、我は再会したいのでな……」 その命令は、やがてBADANを震え上がらせ、動揺させる。 大首領、かつては人に神とあがめられ、BADANには神とされる存在。 彼は、赤木しげるを愛した。 【空間の牢獄 二日目 早朝】 【大首領JUDO@仮面ライダーSPIRITS】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 基本:空間の牢獄を脱出する。 1:赤木との再会。 2:肉体を得る。そして、赤木のいう「酔い」を味わう。 ※大首領はあくまで、「肉体を得る」ことを優先しています。 ※強弱は拘っていません。また、バトルロワイヤル開催の理由は、ただの戯れ。 前編 231 悪鬼 投下順 233 決戦 231 悪鬼 時系列順 233 決戦 219 求めはしない 救いはしない 未来(あす)に望むものは―― 赤木シゲル 235 束の間の休息 219 求めはしない 救いはしない 未来(あす)に望むものは―― パピヨン 234 STILL LOVE HER ~失われた未来~ 228 進化 川田章吾 234 STILL LOVE HER ~失われた未来~
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太子妃狂想曲 DVD 第1話 運命の序曲張鵬は自他ともに認めるプレイボーイ。ある日、またもパーティーで女性を物色していたが、そこへ張鵬に恨みを持つ3人の女が出現。女たちから逃げようとする張鵬だったが、混乱の中 美女がプールへ落水、張鵬は美女を助けようとプールへ飛び込み意識を失ってしまう。ところが目覚めた張鵬は古代にタイムスリップしており、なんと皇太子妃、張??に変身していた。女になった事実を受け入れられない張鵬は、張??が夫である皇太子斉晟と怪しい仲にある江映月から池に突き落とされたと聞かされ…。 太子妃 狂想曲 第2話 変身のワルツ張??になってしまった張鵬は、花千骨 DVD女遊びをするため男装してお忍びで妓楼に行くが、厠で皇太子のライバルである九王に遭遇してしまう。一方、軍営へ巡察に行っていた皇太子の斉晟が帰還する。皇太后の主催で帰還を祝う宴が開かれるが、九王が??に杯を勧めるのを目にした斉晟は、九王を挑発し飲み比べを始めてしまう。張??が以前とは変わったといぶかる斉晟は、??の実家へ里帰りに行くと言い渡し、??に家族の人相書きを見せるのだったが…。太子妃狂想曲 DVD 第3話 一夜のフォルティッシモ張??は斉晟から張一族の家譜を見せられるも一向に覚えられず、ついに実家に里帰りの日がやってくる。張家には趙王妃である映月の姿もあった。映月は張家の遠縁だったのだ。後宮で生き抜くために、母親から世継ぎを産むよう言われた??は、あまりのショックに大酒をくらって酩酊、間違って斉晟と一夜を共にしてしまう。翌朝、その事実を緑籬に聞かされた??は、更なるダメージを負うのであった。そんな中、宮中で蹴鞠大会が行われる。斉晟の特訓を受けた??だったが、映月がある陰湿な策を弄し…。 太子妃 狂想曲 第4話 波乱のプレリュード蹴鞠大会で映月の衣をはいだと疑われた張??だったが、すべては映月の自作自演だった。真相を知った斉晟は、??に詫び傷薬を与える。お昼12時のシンデレラ DVD一方、九王も??のことを案じ、楊厳を遣わしデートに誘う。??は九王とヨーロッパ料理と夜景の美しさを堪能し、九王から昔から想いは変わっていないと暗に愛の告白を受けるのだった。そんな折、斉晟が軍営に向かうことになり、??も合流するよう命令が下る。斉晟を追って中継点へとやってきた??だったが、突然 従者に襲われてしまい…。
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ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗 20 ~ノートの太郎さんサイド~ 「くふふ……来たか、小童」 その声に、僕は振り返る。 「暗部」の地下施設へと突入して行った彼が何かを叫んでいたけれどそれを聞く余裕も、既に僕には無かった。 「……B-No.006」 「くふふ……覚えていてくれたか、確か怪談仮面TAROⅢと名乗っておったな小僧、さてここへ来たという事は、あの時の続きをする…と言う事で良いのかな?」 ニヤリと嗤う目の前の黒衣の老人へ、僕は静かに頷く。 そんな僕の様子に、くふふ…と、笑みを浮かべると、敵は無言で構えを取った。 右手から放出するビームソード、「日光剣・タロウサンブレード」を消し、僕も構えを取る。 僕のその行為に、方眉を上げる老人、「その剣は使わなくても良いのか?」そう眼で問いかけてくる老人に 無言で返す、もとより、この老人を相手に武器を使う気は無い。 先日の戦いの、記憶が蘇る。 たった、人撫で、それだけで行動不能にさせられた僕。 悪に屈し膝をつく、正義のヒーローとしてあってはならない事だ、許す事は出来ない事だ! だから雪辱を果たす、僕はこの強大な敵を、この拳だけで打ち倒す! ズドンッ!という、大きな爆発が祭り会場の方角から聞こえる。 その瞬間、僕と老人は同時に動き出した。 ――瞬転。 強烈な気迫を込めた左拳を相手へ向けて打ち出す、それを当たり前のように軽く避け、お返しとばかりに、繰り出された裂帛の肘打ちを、右掌で受け止める。 ズンッと重い衝撃が僕の身体を揺らし強烈な破裂音が鳴り響く、僕の背後、数十メートル先に立っていたはずの廃ビルが彼の技の残滓によって倒壊していくのを肌に感じる。 「くっ……」 小さく呻き、不意打ちの膝蹴りを老人の顎へと向けて放つ、だがそれすらも予想していたかのように自然な動きで避けきると。 次の瞬間にはどうやったのか僕の背後へと回った老人の掌が、僕の背中を打ち貫いた。 まるで対戦車用のロケットランチャーを至近距離から直撃されたような衝撃に、僕の身体が仰向けに宙を舞う。 そんな、僕の身体に平行するように飛びかかり、かかと落としを僕の腹へと叩き込む老人。 上空へと舞上げられた瞬間に、直下へと突き落とされた僕の身体は、轟音を巻き起こしながら無人のビル街のど真ん中にクレーターを一つ作りだした。 「なんじゃ、もう終わりか、意外とあっけないもんじゃのう……」 心底、呆れ果てたように呟く老人の言葉に、僕は何も言えない。 たったアレだけの攻防で、僕の力が相手に微塵も適わない事を痛感させられてしまった。 ジャリジャリと、粉砕されたアスファルトを踏みしめる足音が聞こえる、立ち上がらなければ、次こそはとどめを刺される。 だが、身体が動かない、力が出ない、戦う事も、逃げる事すら出来ず。 ただ僕は、直ぐ側に立つ死神の気配だけを感じていた。 ―続くー。 前ページ次ページ連載 - ギザ十と幽霊少女とご先祖様と組織の狗
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SMP/W60-062 カード名:“残された時間”蒼 カテゴリ:キャラクター 色:赤 レベル:2 コスト:1 トリガー:1 パワー:6000 ソウル:1 特徴:《サマポケ》・《双子》 【永】他のあなたの《サマポケ》のキャラすべてに、パワーを+500。 【自】CXコンボ[①]あなたのクライマックス置場に「長い夢の終わり」が置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは他の自分の《双子》のキャラを1枚選び、スタンドする。 【起】集中[① このカードをレストする]あなたは自分の山札の上から4枚をめくり、控え室に置く。それらのカードのクライマックス1枚につき、あなたは自分の控え室のキャラを1枚まで選び、手札に戻す。 ……それにしても、寝っぱなしって 体が動かなくなっちゃうのね レアリティ:U Summer Pockets収録 ・対応クライマックス カード名 トリガー 長い夢の終わり 1・待
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作品番号 001-R 作品名 夢見りあむ「Любовь не картошка, не выкинешь в окошо.」 感想者名 polish 感想本文 ガチレズ3人組に堕とされていくりあむが結構可愛かったです。 作品番号 001-R 作品名 夢見りあむ「Любовь не картошка, не выкинешь в окошо.」 感想者名 ポンカワP 感想本文 これ新しい沼に突き落とすオタクムーブだぁ・・・。始まりもエッチだけど文香の嫉妬からのお仕置きはとても良きでした。アーニャの手慣れている上にボスしてる感がさらにいいですね、初心者には優しくして悪いことをした子にはお仕置きをするどちゃエッチです。最後の最後にまた落とそうとしてるのがまたね・・・。女子寮全体を巻き込みそうだなぁ。
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微分されたいっ!(八嶋) いつものように部室に溜まる落研一同。 TVに向かっていた際に「どうにかしてテレビの中に入ることはできないものか」という話に。 とはいっても、我々には平面になることはかなわない。 そんな中おもむろに八嶋が放った一言。彼曰く、1次元落とすことにより障壁がなくなり入れるのかもしれないということらしい。 場内一致で納得の嵐となり、天才現ると一同騒然となった。 ある人に至っては「俺、物シスに入りなおせば微分できるようになるかも」と言い出す始末。 現在、次元を落とす方法は世界中でも研究のニーズがあり、一刻も早く開発されることが望まれる。
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のこされたもの(相棒) ◆WwHdPG9VGI 立ち寄った民家のソファーに横たわりながら次元は天井を睨んでいた。 (クーガーって奴の名前が呼ばれて、シグナムとかいうルパンを殺した女の名前が呼ばれてねえってことは、っと……) 改めて自己問答する必要もない。その女が勝ち残ったということだ。 聞いた話では、クーガーという男は相当の手練らしい。 あの化け物染みた力を持つ劉鳳ですら、クーガーという男には一目置いているように感じられた。 そんな男ですら、敗れた。 (ルパンが殺られたのも無理はねえ……。か?) ちっと次元は心の中で舌打ちした。 長年の相棒がくだらない相手に殺られたのではないと知って、どこか安堵している自分に気づいたからである。 共闘した人間達の仲間が倒されたことを知って喜ぶとは何事か。 (すまねえ……。嬢ちゃん) 心配そうに顔をしかめ、クーガーがいるであろう方角を見つめていた碧色の髪の少女に ――確か魅音とかいった――次元は心の中で詫びを入れた。 (しかしまあ、そこまでの奴となると、気を入れてかからねえと返り討ちにされかねえな) ミイラ取りがミイラになっては笑い話にもならない。 (頼むぜ、相棒) .454カスールカスタムオート。 とんでもないじゃじゃ馬であるが、人外を相手にするには丁度いい。 ぽんとシャツの上から銃を叩き、次元は隣の『相棒』に視線を移した 「どうした? 相棒」 返事はなかった。 放送の中で高町なのは、八神太一の名が呼ばれて以来、ぶりぶりざえもんは明らかに元気がない。 知り合って間もないがそのくらいは分かる。 「……カズマやヤマトにあわせる顔がない」 しばらくたってから、出会った頃の威勢のよさが嘘のような声音で、ぶりぶりざえもんが言った。 なのはを見つけられなかったこと、そして大切な仲間であるヤマトの友達を『おたすけ』できなかったことは、 ぶりぶりざえもんにとって大きなショックだったようだ。 (こりゃ結構重症だな……) 大きくため息をつき、少し考えた後、 「あのよ、人を『おたすけする』ってのはそんなに簡単なことか?」 蒼星石、前原圭一、竜宮レナ、ソロモンの顔が次元の脳裏に浮かぶ。 圭一とレナの戦いを、ソロモンの馬鹿な真似を、止めたかった。 だが。 4人とも死んだ。 沈黙したままのぶりぶりざえもんに向かって次元は続けた。 「人間ってのはしょうもねえ生き物でな。大体の奴は、てめえ1人のことで精一杯だ。 人の世話なんぞ焼いてる暇はねえ。そういうもんだ」 「だが、わたしは――」 「だからよ」 俯いたまま力なく言い返そうとするぶりぶりざえもんの言葉を、低い声で次元は遮った。 「人を助けるなんてのは、普通の人間じゃ無理だ……。普通の人間には、な」 次元の言葉に、ぶりぶりざえもんは何かを考えるかのように腕組みをした。 ややあって、俯き加減だったその顔が傲然と引き上げられた。 ぶりぶりざえもんの瞳がどこか不敵なものを宿しているように見えたのは、次元の気のせいだろうか? 「次元よ。おまえの言うことにも一理あるかもしれん。だが、わたしにはあてはまらないな」 「ほう? 何でだ?」 ニヒルな笑みを口の端に上らせ、次元は問い返す。 するとぶりぶりざえもんは、 「わたしが、救いの『ヒーロー』だからだ。 ヒーローにできないことはない! なぜならば、ヒーローにできないことはないからだ!」 胸を張って言い放った。 数瞬の間があって、くっと次元の口から笑い声が漏れた。 「なるほど。そりゃ道理だな」 肩を震わせながら、それでもどこか嬉しげに次元は言った。 「うむ! ところで、これからどうするのだ? 次元」 「もうちょい休んだら、劉鳳がクーガーって男と別れた場所に行ってみるさ。どうせもう、目と鼻の先だしな」 急ぐ必要はなくなったが、行ってみても損はないだろう。 劉鳳とクーガーという男が別れた時間を考えると、シグナムという女はとうに移動しているだろうが、 ひょっとすれば何か手がかりが残されているかもしれない。 もっとも、そんな物を残すようなヌケサクにルパンがやられるハズもないから、望みは薄いだろうが……。 (つまんねぇことを考えちまった詫びだ。あの嬢ちゃんに、形見の一つでも、持って帰ってやっかな) ■ F-7エリアの民家の薄暗い台所にゲインはいた。 何をしているのかといえば、休息と栄養補給である。 悠長なことを、と言う事無かれ。 腹が減っては戦が出来ない、これはまごうことなき真実なのである。 それに、目覚めて以来ずっと走りどおしだったため、疲れがピークに達している。 休息は必要だった。 「ゲイナーの奴、ちゃんと食ってるかな?」 フライパンの中の肉と野菜に塩コショウを振りかけでの粘り強さもかなりのものだ。 (オーバーマンがなければ何にもできない、って奴ではないよな) しかし決して、荒事に長けているわけではない。 にもかかわらず、これだけの人間が死んでいる中で生き残っていることを考えるに、 (誰か頼りになる人間と行動を共にしている可能性が高い) そしてそれは『のはらしんのすけ』にも言えることだ。 いくらあの美しく気高かった『のはらみさえ』の子息であろうと、5歳児が生き延びるには、ここの状況は過酷過ぎる。 単独か複数かは分からないが、とにかく力のある何者かに保護されているのだろう。 だが彼らの行方はようとして知れなかった。 (まあ、それについては俺の責任でもあるんだが) キャスカに殺されかけて一日中眠っていたせいで、光、みさえ、セラス以外の人間には―― 光の名を思い浮かべた瞬間、ゲインの眉間に皺が寄った。 (すまん、ひかる。命を救われたというのに、君には何も返すことはできなかったな) 友達思いの輝くような笑顔を持った勇敢な少女だった。 後5年もすれば、口説き甲斐のある素晴らしい女性になっただろうに。 ひかるが話していた彼女の友、ほうおうじふう、を保護することもできない。 彼女の命もまた、既に失われてしまったからだ。 (君達の無念は俺が背負う。背負っていって君達の分も必ず、あの外道に鉛弾を叩きこんでやる。 どうか安らかに眠ってくれ) しばらくして、ゲインは火を止めると、フライパンの中の食材を一気に掻き込んだ。 (体の中に血が足りん……。毛長象の肉が欲しい所だな。 美味な上に栄養満天でお得だゾウ……。なんてな) それでもほぼ一日ぶりの食事はつかれきった体に活力を与えてくれた。 空になったフライパンを流しに放り込み、ゲインは地図を広げた。 残る亜空間破壊装置の場所は3箇所。 (今の所、俺の行動はバレちゃいない) それは自分が今生きていることと、禁止エリアの場所が証明している。 しかし、自分がこれから亜空間破壊装置を破壊し続けていけば、露見する可能性が高い。 この空間は多くの手段で監視されているし、亜空間破壊装置のある場所から次々と送信が途絶えていけば不審に思うだろう。 しかも、特定の人物がその場所を訪れた後に必ず、となれば怪しさ爆発だ。 今は『参加者がたまたま亜空間破壊装置を壊した』、という事例が二つもあったから見過ごされていると考えた方がいい。 (最悪なのは、俺が頭を吹き飛ばされ、その上俺の書いたメモが誰にも発見されないことだ) 自分の死体を見つけた人間が見落とすことがないように、トイレの中でメモをもう1セットつくり、 ゲインの服にも忍ばせ、地図にも赤丸をつけ詳細を書いてある。 とはいえ、ゲインの死体がある場所を禁止エリアにすることもギガゾンビには可能だ。 (というか、誰だってそうする。俺だってギガゾンビの立場だったらそうする) いきなり禁止エリアが追加されれば不自然に思う人間もいるだろうが、「殺し合いのペースが落ちた」とでも何とでも放送すればいい。 疑う人間は更に減る。 それに、だ。 亜空間破壊装置の正体と所在を突き止めたときには考え付かなかったが、 (もし仮に全ての亜空間破壊装置を破壊したとしても、それに気づいたギガゾンビが全員の首輪を爆破する可能性がある。 古今東西、犯罪者が恐れるものの一つは官憲への通報だからな。 助けが来るのが先か、ギガゾンビが首輪を爆破するのが先かだが、そんなベットの高い賭けはあんまりやりたくないもんだ) 自分の命より高い掛け金などありはしない。無論、他にどうにもならなくなれば話は別だが……。 「やはり、仲間が必要だな……」 薄暗い天井を仰いだ後、ゲインは立ち上がった。 今持っている知識の拡散を手伝ってくれる仲間、首輪を外せる仲間、亜空間破壊装置を壊して回ってくれる仲間……。 だが、接触する人間が善人とは限らない。 猛烈なジレンマをゲインは感じた。 優勝狙いの参加者に殺されてしまえば、全てはご破算。 そんなミスは許されない。 自分の命はもう、自分の物だけではない。 ひかるに、そしてみさえに救われたこの命、むざむざ散らせるわけにはいかない。 そしてもう一つ。 ――あなたはそれをやってくれるんでしょう? 死に行くのはらみさえが残した言葉がゲインの頭に響いた。 (当然だ) 請負人の誇りにかけて、エクソダスへの道を必ず開いてみせる。 のはらみさえの依頼を完遂してみせる。 一人でも成し遂げてみせるという覚悟はある。 それでも……。 (ゲイナー。本当にお前、どこで何やってるんだ?) ゲインはここにはいない相棒に向かってそう語りかけた。 ■ 「――遅いではないか」 小用をすませて戸口から現れた次元に、ぶりぶりざえもんが怒ったように言った。 「すまんすまん」 「まったく。出発してすぐにトイレとは何事だ! 出る前にしてこないからそうなるのだ! 大体、男なら黙って立ちションだろう!」 「生憎と俺は紳士なんでな。そんなはしたない真似はおできになりません、と」 もっとも、理由はそれだけではなかったが、いちいち説明するのも面倒くさい。 ふと、次元はぶりぶりざえもんの尻のポケットに目を止めた。 ぶりぶりざえもんの尻からは相変わらず翠色の光がこぼれている。 「一体全体、お前さんの尻のそれは、なんなんだ?」 どうにも気になる。 「だから、これはもうわたしのものだと――」 言いかけてぶりぶりざえもんは足を止め、しばらく腕を組んで考える仕草をした後、 「特別に見せてやる。お前はわたしの相棒だからな」 「そりゃどうも……」 次元は軽く肩をすくめた。 ぶりぶりざえもんがポケットに手をいれ、翠色の光輪を幾重にもまとった宝石をつかみ出した。 次元の目が細められた。 ディパックの中から赤い光輪をまとった宝石を取り出し、ぶりぶりざえもんの物と見比べてみる。 やはり両者は非常に良く似ていた。 「おまえさん……。それをホテルのどこで見つけたって?」 「翠星石という人形の首輪の近くに落ちていたのだ……。次元こそ、どこで見つけたのだ?」 驚いたように次元の宝石を見ながら、ぶりぶりざえもんが尋ね返してくる。 「……蒼星石って人形の残骸の近くさ」 偶然にしては出来すぎている。 (こりゃ巡り合わせってやつかねえ?) チラリと横目でぶりぶりざえもんを見ると、自分の宝石を大事そうに抱えていた。 大きく嘆息をもらし、次元は赤い宝石をぶりぶりざえもんに差し出した。 「なあ、相棒。一つ条件を守ってくれるんなら、こいつをお前さんにやってもいい」 ぶりぶりざえもんは驚いたように、目をしばたたかせた。 「後で返せって言っても返さんぞ?」 「言わねえよ」 「そ、そうか……。で、その約束とはなんなのだ?」 「大したこっちゃねえさ」 帽子に手をやりながら次元は言った。 「その二つをずっと一緒にしといてやってくれ。片方だけを誰かにやっちまったりとか、そういうのは無しだ」 「……そんなことでいいのか?」 次元が頷くと、ぶりぶりざえもんはヒヅメを伸ばして赤い宝石を受け取り、嬉しそうに二つともポケットにしまいこんだ。 「わけを聞いてもかまわんか?」 「……俺の会った蒼星石って人形は、翠星石って人形に会いたがっててな。 だから、その……なんだ。その持ち物同士だけでも、一緒にいさせてやりたくて、な」 意味の無い行為だと思いもするが、それでもそうしてやりたいと、思う。 (俺もついにヤキがまわったかねぇ……) 自分はいつからこんなにセンチになったのかと、次元は自嘲気味に笑う。 「その蒼星石という人形は、翠星石という人形の相棒だったのか?」 「ん? ああ、そうだったかな」 確か姉妹と言っていたような気もしたが、これ以上突っ込まれるのも面倒だと思い、次元はそう返事をした。 「うむ! 次元、お前は正しいことをしたぞ。相棒ってのはいつも一緒にいるもんだ」 うんうんと頷くぶりぶりざえもんに、 「……いつも一緒にいたら、飽きちまうんじゃねぇのか?」 なんとなく背中がむずがゆい気がして、韜晦するように次元は言った。 「何を言うか。お前だって、ルパンとかいう男と長いこと一緒だったのだろう?」 「まあ……。そりゃ否定しねえがな」 言わなければ良かった、と次元はため息をついた。 まあ、目的地へ行く理由が理由であるから、話さなければならなかったのだが。 「そう言えば詳しく聞いてなかったが……。そのルパンという奴はどんなやつだったのだ?」 「そうだな……」 ぶりぶりざえもんの問いかけに、次元は首を捻った。 「スケベでがめつい上に、やたらと人に厄介な仕事を押し付けやがる奴だったよ」 実際、厄介という言葉で片付けたくないほどの厄介ごとがルパンと一緒にいると降りかかってきた。 「う~む……」 次元の答えにぶりぶりざえもんは唸り声を上げた。 「そんなやつと、どうして一緒にいたのだ?」 「そりゃよ……」 まいったな、というように次元は帽子に手をあてた。 「暇つぶしには事欠かなかったから……。かもなぁ」 「……よくわからん」 「そうかい」 次元は苦笑を浮かべた。 「だが、一つ分かった」 「……何が分かったって?」 「おまえとルパンは友達だったのだな。わたしとヤマトのような」 思わず次元は立ち止まり、ぶりぶりざえもんの顔を直視する。 次元の視線とぶりぶりざえもんの真っ直ぐな視線が交錯した。 「おともだち……ね」 肩をすくめ、次元は帽子を深く被り直した。 (まいったね、こりゃ……。おともだち、ときたもんだ) 茶化すような言葉を胸の中で呟きながらも、次元は歩を進める。 どうにもこの二足歩行する豚といると調子が狂う。 だが、不思議と悪い気分はしなかった。 むしろ―― (やれやれ。いい年こいてよ……) もう一度苦笑をもらすと、次元は口を開いた。 「もう少しだぜ、相棒」 その声を不二子や五ェ門が聞いたなら、100回に1回はこういったかもしれない。 まさかその豚にルパンが変装しているのではなかろうな、と。 ■ (来ないか……) 未だ立ち尽くしたままのストレイト・クーガーの死体を見下ろしながらシグナムは呟きをもらした。 クラールヴィントにも反応は無い。 窓から離れ、シグナムは壁にもたれかかった。 ひょっとしたら、あの場から去った、金髪の女、眼鏡の少女、クーガーが背負っていた少女、 彼らのうちの誰かが死体を埋葬しようとやってくるかもしれない。 その際に劉鳳が一緒ならば手出しはしない。劉鳳がいないのならば、不意打ちで片をつける。 そう方針を立てて戻ってきたのだが―― (徒労に終わるかもしれんな) それならそれでいい、とシグナムは思う。殺せる相手を殺せる時に殺せばいい、焦る必要はない。 来ないなら回復に専念するまでのこと。 (それにしても、なのはが死ぬとはな……) 先ほどの放送を思い出しながら、シグナムは思わずにいられなかった。 ――『あの』、高町なのはが、と。 とはいっても、実の所それほど驚いているわけでもなかった。 なのはには弱点がある。『不殺』の強固な信念がそれだ。 そこを突かれて負けたのだろう、とシグナムは推測していた。 (このゲームは、多くを望んで勝ち残れるほど甘くはない) 騎士の名だの、誇りだの、仲間だの、信念だの、情だの、そんなものを持ち続けながら勝ち残れるほど甘くはない。 それを自分は、あの最速だった男と戦って悟ることが出来た。 自問自答を繰り返し、誓いを建て直し、ヴィータの形見を捨て、それでも捨てきれていなかったものを捨てることが出来た。 (礼を言うぞ、ストレイト・クーガー。お前のおかげで私は全てを捨てることができた) シグナムの願うものは、求めるものは唯一つ。 八神はやての復活のみ。 鋼鉄の意志をその瞳に宿したまま、シグナムは獲物を待ちつづける。 どれくらいたったろうか? クラールヴィントに反応があった。 (生命反応が二つ……。それに……。これは!?) 参加者の命の他に、思わぬ副産物も手に入るかもしれない。 シグナムは立ち上がり、急ぎ足で階下へと向かった。 ■ 突然次元が足を止めた。 どうした、と尋ねようとして、ぶりぶりざえもんは慌てて次元の後ろに避難する。 彼ら二人の行く手に、人の形をしたものがある。 (妙だな……) 次元の瞳に困惑の色彩が浮かび上がった。 よくよく見れば、その人影は背中を向けている。そしてまったく動かない。 意を決して次元は間合いを詰め始めるが、その人影はまったく反応しない。 (さては!?) 頭に閃くものがあり、次元は足早に近づき、自分の予想通りであると知って、 多分に驚きの成分を含有した息と共に、言葉を吐き出した。 「……立ち往生、とはな」 月明かりの中で、立ったまま事切れている男の髪は緋色。 聞かされたストレイト・クーガーの特徴と合致している。 「おたすけできなくて、残念だ」 ようやく近づいてきたぶりぶりざえもんが、クーガーを見上げながら言った。 その手がクーガーの体をあちこち触っているのは、まあご愛嬌といった所か。 「仕方ねえさ。死人を助けることはできねえ、それこそ閻魔さまでもなけりゃあな。 死人に生者がしてやれることといったら……」 落ちていたサングラスをディパックにしまい、よっこらせと次元はクーガーの体を抱え上げた。 「墓を作ってやることぐらいだ」 次元の言葉に、こくりとぶりぶりざえもんは頷いた。 穴を掘る道具がないため、時間はかかったがなんとか埋葬が終わった。 「何をするつもりだ? 次元」 近くに落ちていた木を盛り土に突き刺し、ディパックからコンバットナイフを取り出した次元を見て、 ぶりぶりざえもんは怪訝そうに眉を潜めた。 「ん? 俺が生まれたとこじゃ、こうやって墓標に名前を刻んでやるのさ。ストレイトクーガーここに眠る、ってな」 そう言って、次元は木をナイフで削り始めた。 ■ (反応は、あれか……) シグナムは、二足歩行する豚のズボンからこぼれている翠と赤色の光を凝視した。 (アーティファクトや昼間に見つけた赤いハートのペンダントと似たような反応だ。 しかもこの反応の強さ……。かなりの魔力を秘めていると見ていいだろう。しかも二つ) 望外の結果だ。 傷を完全に癒すため、まだ見ぬ高町なのはを倒したほどの相手と戦うため、是が非でも手に入れておきたい。 しかも、相手は一人。 二足歩行する豚は、何処からどうみても隙だらけだ。論外と言っていい。 (落ち着け……) もう一人の男の方は、纏っている空気からして、決して侮っていい相手ではない。 隙をうかがうシグナムの視線の先で、男と豚が墓堀りを始める。 どうやら、二人は自分が隠れているとは少しも思っていないようだ。 当然だ。犯行現場に残る殺害犯はいない。 ――普通ならば。 (その心理を逆手に取る) 気配を完全に絶ち、シグナムは男との間合いを詰めていく。 昼間のメイドの例もある。 慎重に細心の中の細心を払って殺気を消し、気配を消してシグナムは近づいていく。 魔力を込めた弓ならば既に届く間合い。しかし、シグナムは更に間合いを詰めていく。 考えてみれば、自分は相手が人間であれば常に矢を標的の手足に向けてはなっていた気がする。 ――物陰から射殺する。それは騎士のすることではない どこかでそう思っていたのか。 ――何と甘い。 シグナムは心の中で嘲笑を浮かべる。 (甘い……。砂糖菓子より甘い) クーガーの言うとおりだ。 自分には速さが足りなかった。余計な物を抱えたまま走ろうとして速度を落とした。 常に最速で結果を求めねばならなかったにもかかわらず。 それ故、取り返しのつかない物を失った……。 銃を構える。弓では、引き絞る際に弦の音が聞こえてしまう。 隙を窺う。男の決定的な隙を。 狩人の目で男を見つめるシグナムの視線の先で、男が背を向け、ナイフで木を削りだした。 ナイフがきらり、きらりと輝く。 シグナムは集中力を一気に高めた。刹那が永遠に引き伸ばされる。 殺気を極限まで消し、照準。 ――殺った 指に力を込めようとした瞬間、シグナムは氷の冷徹さで確信した。 「うぐぁっ!?」 轟いた銃声が、シグナムの確信を打ち砕いた。 左腕からつんざくような痛みと出血。 あらぬ方向を向いたシグナムの銃から弾丸が今頃飛び出し、発射音を響かせた。 痛みと混乱がシグナムの思考を揺るがす。 驚愕を込めて見つめた先には、右手に銃を構えた男と慌ててその場から離れていく豚の姿。 豚のことは意識から一時削除し、シグナムは男に意識を集中させた。 驚くべきことに、男の顔は削っていた木の方を向いたままであった。 シグナムに顔を向けぬまま、男が声を放つ。 「なるほど……。不意打ちがお前さんの、得意技ってわけだ」 おどけたような口調の中には、抑えきれぬというような深い殺意の片鱗があった。 「貴様……」 ようやく向きなおった男にシグナムが憎悪の視線を叩きつけた。 男は自分の接近に気づき、その上でわざと後ろを向いてみせたのだろう。 そこまではいい。 (だが、どうやって?) こちらの考えを読み取ったのか、男はニヤリと笑うと左手を開いて見せた。 男の掌の中にはナイフと共に手鏡があった。その二つが同時にきらりと光を放つ。 「こういうのはどっちかっつーと、俺の相棒が使うような手なんだが……。 やってみるもんだな。待たせるなと文句を言われた甲斐があったってもんだ」 シグナムは無言で剣を引き抜いた。 主の心を映し、剣が紅蓮をまとい、シグナムの殺気と剣気が暴風となって男を襲う。 だが、男は飄然とその全てを受け流し、笑みを浮かべ続ける。 「なるほどそういうカラクリか……。どうりで妙な傷だと思ったぜ」 男の呟きが風にのってシグナムの耳に届いた。 どこか確認するような男の声音に小さな疑問を抱きつつも、シグナムは思考する。 (あの銃、信じがたい威力だ。ヘタに食らえば騎士甲冑の上からでも致命傷になりかねない) 加えて先ほど見せた神速の早撃ち。 飛び道具の勝負では、まったく勝機がないだろう。 (ならば斬り倒して進むだけのこと!) 上段に振り被り、シグナムは烈火の眼光を男に向かって叩きつける。 男の目は、シルククハットに隠れて見えない。 (視線を隠すか) やりづらい、とシグナムは心の中で舌打ちする。 しばし、二人の間に見えない糸が張り詰めた。 (血が止まらん……) 体内の魔力を使用したクラールヴィントによる処置程度ではふさがらなかったようだ。 長引けば不利。 ――少し遠いが。 「はあぁ!!」 地面に叩きつけられたシグナムの剣先から衝撃波が走り、男に向かって殺到していく。 シュテルングウィンデを目くらましに、一気に間合いを詰めんとシグナムは脚に力を込めた。 次の瞬間、爆発的な推進力を得たシグナムの体が弾けるようにして前方に加速。 シグナムの体が一本の矢となって巻き上げられた土煙から飛び出した瞬間、 轟音。 「がっ!!」 右脚の大腿部に衝撃と激痛が走った。 シグナムの体は強制停止に追い込まれ、行き場を失った運動エネルギーと相まって、シグナムの体がゆれる。 怖気がシグナムの全身を駆けた。 無傷の左足で地を蹴り、横っ飛び。シグナムの体が地面と衝突。 痛みに顔をしかめつつ素早く身を起こしたシグナムの視線の先、男がちっと舌打ちをする。 (後一瞬遅れたら、撃たれていたな……) 冷たい汗が背筋を流れるのをシグナムは感じた。 (遠い……。恐ろしく遠い) 男との距離が遥か彼方に感じられる。 ここにおいて、シグナムは己の判断が誤りであったことを悟る。 この拳銃使いは強い。今の武装では、勝てるかどうか分からない。 喉から手が出るほど欲しい魔力の塊を2つも前にして、無意識の内に、相手を弱いと思い込みたい心理が働いていたか。 (1発でいい、カートリッジさえあれば!) だが無い物はない。 それどころか、右脚の治療のためにまたも体内の魔力を消費してしまった。 無論完治するはずもなく、痛みもそのままであるし血も完全には止まらない。 焦燥を募らせながら、シグナムは奥歯を噛んだ。 ■ (あぶねえ、あぶねえ) 爆煙の流れの変化を読み取っておおよそを見極め、体が現れた瞬間に弾丸を叩きこむ。 言葉で言うのは楽だが、実行するのはすさまじく難易度が高い。 成功するには成功したが、女のあのスピード……。一瞬遅かったらと思うと寒気がする。 (ったく、じゃじゃ馬が……) チラリと次元は、手元の銃に目を落とした。 反動がありすぎて、どうしても一発目と二発目の間に間隔ができてしまう。 お陰で二発目を発射する前に、敵に逃げられてしまった。 だが、首尾よく脚を奪うことができた。これで、あの女は逃げることができない。 (ルパン……。今、仇を取ってやるぜ) 心の中でルパンに語りかけながら、次元は氷点下の殺意を女に向けた。 「その勝負、しばし待て!!」 凛としたぶりぶりざえもんの声に、次元は思わずそちらに視線を送ってしまう。 ハッとなり、慌てて女の方に神経を戻すが、どうやらそれは女も同じだったらしい。 ――何だってんだ? 困惑する次元を他所に、ぶりぶりざえもんの声が高らかに響いた。 「女、お前に聞きたいことがある!」 返答は無かった。 かまわずぶりぶりざえもんは言葉を続ける。 「女、お前は勝ち残って何をしたいのだ? 世界征服か?」 またも沈黙が満ちたが、ぶりぶりざえもんの視線に根負けしたようで、女は一つため息をつき、口を開いた。 「……世界などいらん。私が欲しいものは一つだ。それ以外は何も求めない」 淡々とした声音で女が言う。ぶりぶりざえもんが大きく頷いた。 「そうか! ならば話は早い! 女、いますぐこんなことはやめるのだ! そして、わたしと共にみんなをおたすけしよう!」 「……おたすけ?」 「そうだ、おたすけだ。人をおたすけするものは、また人におたすけされる。 お前が誰かをおたすけすれば、きっとその誰かがお前を、おたすけしてくれる。 一人では無理なことでも、誰かの力を借りればできる。そういうもんだ!」 女の口から嘆息が漏れた。 「――無理だ。私の望みは誰にもかなえることはできん。できるとしたら、それこそ悪魔ぐらいだろう。 しかも最高に悪趣味の、な」 「やってみなければ分からんではないか!」 「分かっているのだ……。これ以上ないほどな」 次元の眉間に皺が寄った。 (殺し合いやってる相手の事情なんぞ聞くもんじゃねえなぁ) この女の望むものとやらの見当がついてしまった。 だから、この女が絶対に止まらないであろうことも分かってしまう。 次元は拳銃を握り直し、女の瞬き一つも見逃すまいと女に神経を集中させた。 次元の視界の中で、女とぶりぶりざえもんの会話は続く。 「私もお前に聞きたいことがある」 「何だ?」 「何故お前は、おたすけとやらをしようとする? この殺し合いのゲームの中で」 女の質問に、ぶりぶりざえもんが大きく胸を張った。 「わたしが、救いのヒーローぶりぶりざえもんだからだ!!」 流石にこの答えは予想していなかったのだろう。 きょとん、としたように女は目を見開いた後、小さく微笑んだ。 おりよく吹いた風が女の桃色の髪をなで上げ、秀麗な鼻先と顔立ちを月光の下にさらけ出す。 月の女神ですらたじろぐのではないかというその美しさに、次元ですら一瞬心を奪われた。 「救いのヒーローか……。なるほどな」 花のような笑みを浮かべたまま女が言う。 「そうだ! しかも今は貧血大サービスで助け賃は無料だ!」 女はしばらく考えるそぶりを見せ、 「――なら、1つ頼みをきいて欲しい」 「うむ。言ってみろ」 ――ん? 次元の目が細められた。 「死んでくれ」 女の手から缶のようなものが滑り落ち、閃光が辺りを埋め尽くした。 時系列順で読む Back 岡島緑郎の詰合 Next のこされたもの(狂戦士) 投下順で読む Back 共有 Next のこされたもの(狂戦士) 237 「エクソダス、しようぜ!」(後編) ゲイン・ビジョウ 244 のこされたもの(狂戦士) 229 Take a good speed. シグナム 244 のこされたもの(狂戦士) 235 孤城の主(後編) 次元大介 244 のこされたもの(狂戦士) 235 孤城の主(後編) ぶりぶりざえもん 244 のこされたもの(狂戦士)