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ファミリーの番外。 2424の人のドッペルゲンガー的存在。 ぶっちゃけ中の人は同じだけど、シリアスや鬱要素担当。 …だって、ずっとギャグとかコメディとかやってると、逆をしたくなるんだ!! でもまだ本気は出してない。出さない。酷くなるから。 †Missing Princess†【マイリスト】 †Sleeping Princess†【マイリスト】
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クルスベルグ帝立鍛冶工房第四工房長バロバッド・バルツァーは悩んでいた。我々がこれから成そうとすることが、平和を破り捨ててまで押し通るようなことなのか。暗い路地裏の中で一人、考えていた。 今のクルスベルグの状況は惨事だと言える。技術国が技術を捨てて、他国の機嫌取りをしている。それではいけない。そのような弱気では、いつかこの国は食い潰されてしまう。阻止するためには、封印されている技術、封印指定を受け幽閉されている技術者たちを開放する他ない。そうして、唯一無二の技術大国として力を示すことが望ましい。 話し合いでは、技術の開放は難しい。頭の堅い現議会の工房長たちは、こちらの言い草など意に介さない。ならば、血を流すしかない。しかし、本当にそれしか道はないのか。生き過ぎたこの身では、新しい道標を見つけられない。 「現議会の工房長たちのことを『頭が堅い』など、到底言えんな」 弱気が、皮肉となって溢れる。バロバットは生粋の鍛冶屋であり、道を極めて工房長の称号を得たに過ぎない。本来、血で血を洗う戦場などとは無縁だった。己をなんとか奮い立たせ、ここにいる。現クルスベルグに、初期型のタイタンをもって攻め入るため、ここにいる。頭の堅いロートルの自分にできる、最後の責任を果たそうと、そう思って、ここにいるのだ。 ■■■ 「武器の臭いがする。大きくて、力強い武器の臭いだ」 左隣を歩くヘビに似た少女がくんくん、と鼻を鳴らす。犬かなにかなのか、お前は。 「何言ってるんだろうなこのクソガキは。鍛冶国クルスベルグの武器街で、武器の臭いがしないわけないだろう。なぁ、金魚?」 右隣を歩く真紅の鱗を持つ魚人の少女に、話かける。金魚を連想させる外見のため、普段は金魚と呼んでいる。 「武器の臭いって、そもそも何なんでしょうか?」 「ふふ、業物や一品にはね、醸し出すような気配と臭いが、まるで執念か何かのようにこびり付いているものなのさ」 ぞくぞく、と体を震わせる人間の少女。クソガキ改めナイフ女は、どうやら本物のサイコちゃんのようだ。少し怖い。 「もしかしたら、黒鉄巨人の残骸か何かかも知れないね。知っているかい?鍛冶神セダル・ヌダが創ったタイタンに繋がるモノの一つに帝政時代に鍛冶神の炉で実際に作られた鉄巨人というモノがある。こちらはタイタンと違って、現在も各地に残骸が残っている兵器で、タイタンを模して作られたモノだって言われている」 「だからってそれで逆説的にタイタンがいることにはならんだろ」 ヘビ少女はタイタンにとても御執着のようである。俺がタイタンの存在を少しでも否定すると、そっとナイフを取り出す手がとてもクールで洒落になってないぞ、オイ、その表情やめろ。怖い。 「あの…議論もいいですけど、そろそろお昼にした方がいいのでは?」 金魚が仲介という名のフォローを差し出す。最近は、俺とヘビ少女のやり取りのオチ担当である。「おかしいな。私、ヒロインだったはずなのに」と一人愚痴る金魚の夢を見た。きっと夢だ。もしくは、神からの毒電波だろう。 ふと、近くの小屋から視線を感じた。気のせいだろうか。羨望のような、悲痛の訴えのような眼差しに感じた。きっと気のせいだな。ヘビ少女によれば俺はデリカシー皆無の鈍感男らしいし。俺自身、勘がいい方だとは思っていない。 「君たちは、お昼を食べに行っていいよ。僕はちょっと、臭いの方へ行ってみる。捜索開始の初日からタイタンを見つけてしまうのは流石に拍子抜けだけど、手掛かりくらいはあるかも知れないしね」 じゃーねー、と手を振って去っていくナイフ女。自分勝手な奴だな。 「じゃ、飯にでもするか。行くぞ金魚」 そう言って金魚の頭を撫でる。丁度いい位置に頭があるから、ついつい撫でてしまう。金魚も、嫌な顔しないし。 「うう。やめてくださいー。歩きにくいです」 そう言いながらも、語気は跳ねていた。天邪鬼な奴ほど苛めたくなるのは、仕方のないことだよな。 ■■■ 武器の臭いがする。臭いは、気配と言ってもいい。強い気配がする。僕に振るわれることを望んでいるような臭いでは無いけれど、間違いなく業物の臭いだ。 親方からもらった鉈も業物の臭いがあった。しかし、今追っている臭いとは少し違う。親方の鉈は、手に吸い付き、僕の機能を拡張させる相性抜群の一品だった。旅で使うような武器ならば、こういう武器がいい。相性がいい武器を振るうのは、楽しい。文字通り体の一部となる一品を使えば、切る感触、斬った者の感情が正に手に取るように分かるから、気持いい。けれど、それは一人よがりの楽しさだ。斬る者と斬る物が同じにならば、対話する楽しみがない。 一方、今追っている臭いと言うのは、僕に振るわれることを望まない武器の臭いだ。これは旅の道具には向かない。けれど、相性が悪い武器を振るうのも、また楽しい。体の一部にならない武器には、鍛えた者の執念が宿っている。振るう者を食い殺そうとするかのような、執念だ。その一品を振るうとき、武器は僕に話かけてくる。恨みや、憎しみや、後悔や、恋心や、愛情を伝えてくる。その声と対話して、理解して、ねじ伏せ、協調し、肉を切り刻むときだけ、僕は、本当の意味で他人と分かり合うのだ。 その臭いに近づくように、薄暗い路地裏を歩く。まだ見ぬ業物の姿を想像するだけで、空腹など感じなくなる。こういうときに視野狭窄になるのは悪い癖だと知りながらも、もはや意識は業物にしか向いていない。僕には臭いフェチの気があるのかも知れないね、ふふ。 「そこから先は、立ち入り禁止だ。チキュウ人の嬢ちゃん」 毛むくじゃらのオジサンに話かけられた。鬱陶しいな。今僕は、臭いを堪能するのに忙し・・・じゃなくて、臭いの元を探すのに忙しいんだ。邪魔しないでくれるかな。苛立って、ナイフを振るう。自分の正義に正直に、振るう。 「いきなり鉈振るおうとするとは、ずいぶんな礼儀の嬢ちゃんだ。それとも、異世界の挨拶か何か、か?」 驚いた。身長差があったから、足の腱を狙ったのだけど、初動前に腕を捕まれちゃった。油断し過ぎたかな。 「弱気な表情している割には、意外と腕っ節が強いんだね。油断しちゃったよ」 「弱気…か。そうだな。大仕事の前はいつも、こうだ」 「大仕事ね。業物の臭いと何か関係があるのかな?」 図星だったのか。ドワーフのオジサンの腕に力が入った。掴まれた腕が痛い。折れたりしていないようだけど、青痣は残りそうだ。乙女の柔肌に何するのさ。 「ああ。すまん。つい、な。」 申し訳なさそうに謝るオジサン。他人に気遣い過ぎて人生損しているタイプと見た。 「ここから先は、異世界人が入るようなとこじゃない。勘がいい人物なら尚更だ。大人しく立ち去るなら、腕を離してやる」 「そうだね。ここから先には進まないって誓ってもいいよ。だから、僕とお話しない?なんならお話の間は、僕の手を繋いでてもいいよ」 「話、か。どうせ暇な身だ。それくらいの条件ならば応じよう」 やた。とっかかりゲット。ふふ、このオジサン良い人だ。人生損しているタイプなのは、どうやら間違いなさそう。 「僕は、、、田中花子ッテイイマス」 本名嫌いなんだよね。明らかな偽名だけど、異世界人なら気づかないだろう。 「バロバッド・バルツァーだ」 「バロバッドさんは、こんなところで何してるの?」 「監視と管理だ。ここから先は、悪い奴らの溜まり場だからな。お前みたいな異世界人が、何も知らずに入って行くのを止めるのが主な仕事だ」 「鍛えられた体をしている割には、下っ端みたいな仕事をしているんだね。ふふ、変なの」 「士官が自ら前に出るというのは、クルスベルグじゃ定石だ。破られてはならない城門を守るのは、一騎当千の職人であるべきだろう」 「城門、ね。ってことはこの奥にあるのは、騎士が守る眠り姫ってとこかな。それも、とてつもない力を持っている、姫」 バロバッドさんは、驚いたような顔を見せる。分かりやすいったら、ないね。 バロバッドさんが観念したかのような愚痴をこぼす。 「私はお伽話のナイトのように、格好のいいものではないがな。城兵の騎士隊長は、封印された姫の開放を前にして、それが本当に正しいことなのか悩んでいる」 バロバッドさんは嘘とか付けないタイプのようだね。どっかに異人そっくりだよ。そのことを自覚してないようなところも似ている。 「なんで悩んでいるんだい?」 「姫を開放すれば、この国を変えることができる。しかし、変化には痛みがつきものだ。痛みを伴って変化した後、待つのが破滅だとしたら、と考えてしまってな」 「最悪を考えていたら、動けなくなってしまうよ。変化がないものなんて詰まらないさ。変わろうとする力と保とうとする力が平衡状態のままだと、世界は止まっちゃうからね。眠り姫だって、今は眠っていたいのかもしれないけれど、起きてみたらこっちの方がいい思うかもしれない」 「ふん、旅人は無責任だな」 実際問題、この世界が滅びようと僕には帰る世界があるわけだから、言ってしまえば他人ごとだ。 「だが少しだけ気が楽になった。礼を言おう」 「適当な助言に、礼なんていらないさ。それじゃ、約束通り僕は立ち去るよ。また、どこかで会えるといいね」 知りたいことはだいたい掴めたし、さっさと退散しよう。バロバッドさんは、もう少し警戒心を持つほうがいいね。 ま、僕にはこの街の行き先なんて関係ないから、バロバッドさんの秘密をバラしたりしないけどね。 知らずの内に、鉈を貰った親方のところへ足が向かっているのは、内緒のお話さ。 ■■■ チキュウ人の少女との会話で、迷いが無くなったわけではない。しかし、自分自身の正義だけは信じているべきだろう。御伽話のナイトのように、ひたむきに。それくらいならば、ロートルの石頭にもできる。信じ続ければ開ける道もあるはずだ。 革新を求めた結果が善となるか、悪となるか。決めるのは己一人ではない。世界がそれを選ぶのだから。 大きく息を吸って、叫ぶ。 「諸君!!ついに我々が堕落した議会が独占する神から賜った宝物を取り返す時が来た。 我々には議会派を打倒するために鍛冶神とその御子であるタイタンの加護が付いているぞ!! 総員戦闘準備!国と技術を愛する我らの手に神の炉を取り戻せ!!」 「「「「「我らに新しき技術を!!!我らに究極の進化を!!!我らに今一度、輝かしき王冠の時代を!!!!」」」」」 兵士たちの歓声の中、バロバットの頭に「異世界の少女は無事逃げられるだろうか」という考えがよぎった。 「まったく、女々しい奴だな。俺は」 皮肉が洩れたのは、弱気のせいではない。己を奮い立たせるための、全てを捧げるための、儀式だ。 「頼んだぞ、眠り姫。どうか我らに、輝かしい王冠を」 祈りのようなバロバッドの声は、しかし、鳴り響く革命の声にかき消されていった。 あとがき 一発ネタ的なifストーリーです。 裏話でこんなことあったかなもねー、みたいな。 整合性とかは考えちゃいけない。 眠り姫ってのはプロトタイタンのことです。略してプロたん。 冒頭の流れは技術の求めるところと生み出すものは何なのかと考えてしまいますね。国に入った異分子や裏でのうねりがありつつもイレヴン全体の世界観を変えすぎないようになのか思い切った変化を回避もしくは待っている雰囲気を感じました -- (名無しさん) 2013-08-31 17 32 03 名前 コメント すべてのコメントを見る
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「ただいま。今日も素敵なことがあったのよ。あのね――」 黒髪に赤いリボンを揺らし、外から帰ってきた袴姿のまま、主の少女は私に語りかける。 沈丁花の香りを連れて、今日あったことを私に嬉しそうに話す。 うっすらとした眠りの帳の向こうの、優しい微笑みを覚えている。 「お母様があなたを下さってから、もうずいぶん経つけど、ずっと綺麗なままね」 主は時折、私の綿毛のような髪を櫛で梳き、子守唄のような歌を歌ってくれた。 まどろみの中で、私は目覚めることはなかったけど、幸福だった。 「――、雲母ちゃん!」 声をかけられて目が覚めた。 「……こくようせき?」 「こんなところで寝ると、風邪ひいちゃいますよ」 優しい微笑み。夢と現実が交差する。 「――」 名を、呼びそうになる。呼ぶことはなかった名を。 「え? 何ですか?」 「……なんでもない。夢、みてた」 黒曜石の膝に上り、胸に甘えるように抱きつく。 他の姉妹たちと形は違っても、私は幸福だった。 「どんな夢だったんでしょう」 そして、今も。 「せかいでいちばん、しあわせな人形の夢」
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眠り姫 章 名前 Lv HP ルーン 編成 ドロップアイテム スキル スキル 第1章 ゴブリン 21 768 240 汎飛 軽遠 汎近 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(近) 攻撃陣形(汎) 汎飛 軽遠 汎近 汎近 アイスクラスター - 汎飛 軽遠 汎近 汎近 リザードマン 21 718 240 重飛 重遠 軽近 軽近 攻撃陣形(近) 攻撃陣形(軽) 重飛 重遠 軽近 軽近 エクスプロード - 重飛 重遠 軽近 軽近 ゲシモーク 21 818 240 軽飛 汎遠 重近 重近 攻撃陣形(近) 攻撃陣形(重) 軽飛 汎遠 重近 重近 ライトニング - 軽飛 汎遠 重近 重近 第2章 リトルジャック 21 743 240 軽飛 汎遠 汎近 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(近) 防御陣形(近) 軽飛 汎遠 汎近 汎近 轟く波紋 - 軽飛 汎遠 汎近 汎近 シャドーウルフ 21 743 240 軽飛 汎遠 汎近 汎近 攻撃陣形(近) 防御陣形(近) 軽飛 汎遠 汎近 汎近 ボルトクラウド - 軽飛 汎遠 汎近 汎近 スケルトン 21 667 240 重飛 軽遠 汎近 汎近 攻撃陣形(近) 攻撃陣形(汎) 重飛 軽遠 汎近 汎近 アイスエイジ - 重飛 軽遠 汎近 汎近 第3章 リビングメイル 21 818 240 軽飛 重遠 重近 重近 鉄の原石 攻撃陣形(近) 防御陣形(近) 軽飛 重遠 重近 重近 氷狼の牙 - 軽飛 重遠 重近 重近 マーダートーイ 21 743 240 汎飛 軽遠 軽近 軽近 攻撃陣形(近) 防御陣形(近) 汎飛 軽遠 軽近 軽近 朱雀の舞 - 汎飛 軽遠 軽近 軽近 ゴブリン 21 768 240 汎飛 軽遠 汎近 汎近 攻撃陣形(近) 攻撃陣形(汎) 汎飛 軽遠 汎近 汎近 アイスクラスター - 汎飛 軽遠 汎近 汎近 第4章 アローゴブリン 21 718 240 汎飛 軽遠 軽遠 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(遠) 防御陣形(遠) 汎飛 軽遠 軽遠 汎近 アイスクラスター - 汎飛 軽遠 軽遠 汎近 ポンプフロッグ 21 718 240 重飛 重遠 重遠 軽近 攻撃陣形(遠) 防御陣形(遠) 重飛 重遠 重遠 軽近 メイルシュトロム - 重飛 重遠 重遠 軽近 スライム 21 768 240 軽飛 汎遠 汎遠 重近 攻撃陣形(遠) 攻撃陣形(重) 軽飛 汎遠 汎遠 重近 手裏剣 - 軽飛 汎遠 汎遠 重近 第5章 ランタンゴースト 21 718 240 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(遠) 攻撃陣形(汎) 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 凍土壁断 - 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 マンドラゴラ 21 709 240 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 攻撃陣形(遠) 防御陣形(遠) 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 ボルトクラウド - 軽飛 汎遠 汎遠 汎近 アロースケルトン 21 667 240 重飛 軽遠 軽遠 汎近 攻撃陣形(遠) 防御陣形(遠) 重飛 軽遠 軽遠 汎近 朱雀の舞 - 重飛 軽遠 軽遠 汎近 第6章 アローメイル 21 793 240 軽飛 重遠 重遠 重近 鉄の原石 攻撃陣形(遠) 攻撃陣形(重) 軽飛 重遠 重遠 重近 煉獄の焔 - 軽飛 重遠 重遠 重近 インプ 21 743 240 汎飛 軽遠 軽遠 軽近 攻撃陣形(遠) 攻撃陣形(軽) 汎飛 軽遠 軽遠 軽近 ボルトクラウド - 汎飛 軽遠 軽遠 軽近 グリフォン 21 917 240 重飛 重遠 重遠 軽近 攻撃陣形(遠) 防御陣形(遠) 重飛 重遠 重遠 軽近 メイルシュトロム ボルトクラウド 重飛 重遠 重遠 軽近 第7章 リトルグリフォン 22 822 240 汎飛 汎飛 軽遠 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 汎飛 汎飛 軽遠 汎近 アローウィスプ - 汎飛 汎飛 軽遠 汎近 フライマンタ 20 761 240 重飛 重飛 重遠 軽近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(重) 重飛 重飛 重遠 軽近 魔法玉 - 重飛 重飛 重遠 軽近 フンスキー 22 891 240 軽飛 軽飛 汎遠 重近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 軽飛 軽飛 汎遠 重近 ブリッツァー - 軽飛 軽飛 汎遠 重近 第8章 ヒスウィッチ 22 787 240 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 雷鳴の門 - 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 ハルピュイア 22 787 240 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 アイスエイジ - 軽飛 軽飛 汎遠 汎近 ゴーレム 22 710 240 重飛 重飛 軽遠 汎近 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(重) 重飛 重飛 軽遠 汎近 手裏剣 - 重飛 重飛 軽遠 汎近 第9章 カラスモドキ 22 891 240 軽飛 軽飛 重遠 重近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(軽) 軽飛 軽飛 重遠 重近 テンペストフレア - 軽飛 軽飛 重遠 重近 サカサスキー 22 787 240 汎飛 汎飛 軽遠 軽近 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(汎) 汎飛 汎飛 軽遠 軽近 手裏剣 - 汎飛 汎飛 軽遠 軽近 フンスキー 22 891 240 軽飛 軽飛 汎遠 重近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 軽飛 軽飛 汎遠 重近 ブリッツァー - 軽飛 軽飛 汎遠 重近 第10章 リトルグリフォン 22 822 240 軽遠 汎飛 汎飛 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 軽遠 汎飛 汎飛 汎近 アローウィスプ - 軽遠 汎飛 汎飛 汎近 フライマンタ 20 761 240 重遠 重飛 重飛 軽近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(重) 重遠 重飛 重飛 軽近 魔法玉 - 重遠 重飛 重飛 軽近 フンスキー 22 891 240 汎遠 軽飛 軽飛 重近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 汎遠 軽飛 軽飛 重近 ブリッツァー - 汎遠 軽飛 軽飛 重近 第11章 ヒスウィッチ 22 787 240 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 雷鳴の門 - 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 ハルピュイア 22 787 240 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 アイスエイジ - 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 ゴーレム 22 710 240 軽遠 重飛 重飛 汎近 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(重) 軽遠 重飛 重飛 汎近 手裏剣 - 軽遠 重飛 重飛 汎近 第12章 カラスモドキ 23 912 240 重遠 軽飛 軽飛 重近 鉄の原石 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(軽) 重遠 軽飛 軽飛 重近 上品な帽子 テンペストフレア - 重遠 軽飛 軽飛 重近 資源ボックス(中) サカサスキー 23 806 240 軽遠 汎飛 汎飛 軽近 攻撃陣形(飛) 攻撃陣形(汎) 軽遠 汎飛 汎飛 軽近 手裏剣 - 軽遠 汎飛 汎飛 軽近 セイレーン 23 823 240 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 攻撃陣形(飛) 防御陣形(飛) 汎遠 軽飛 軽飛 汎近 雷鳴の門 アイスエイジ 汎遠 軽飛 軽飛 汎近
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劫火の眠り姫 ゴースト・スリーパー(OCG) 効果モンスター 星3/闇属性/アンデット族/攻1300/守 0 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキから「幽合-ゴースト・フュージョン」1枚を手札に加える。 (2):墓地のこのカードを除外し、手札を1枚捨て、 除外されている自分のレベル4以上のアンデット族モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを手札に加える。 この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。 アンデット族 アンデット族補助 デッキサーチ モンスター除外 下級モンスター 闇属性 同名カード 劫火の眠り姫 ゴースト・スリーパー 関連カード 幽合 幽合-ゴースト・フュージョン(OCG)
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~久遠の眠り姫~(SR) 基本情報 名前 ~久遠の眠り姫(くおんのねむりひめ)~ 真名 ターリア 種族 降魔 ジョブ マジシャン 初期カルマ 1 カルマ取得速度 FAST <タイプ> 調律者 タイプ テイルズ HP 600 ATK 300 DEF 300 ハイアーツ 有 CV ??? カルマアビリティ カルマ1個 百年茨の呪い 攻撃力と防御力が下がる。 カルマ2個 百年茨の悪夢 ファイタースタイル時にバトルスタイルの変更と、スマッシュアタックができなくなる。 カルマ3個 百年茨の棘 移動速度が上がる。さらに、攻撃間隔と攻撃後の硬直時間が短くなる。 ハイアーツ 目覚めの口づけ 自身の持つアビリティ「百年茨の呪い」と「百年茨の悪夢」の効果を一定時間封印する。このハイアーツは、カルマを3つ所持していないと使用することができない。 効果時間 60秒 ステータス 魔神状態中 カルマ所持数 融合体数 HP ATK/DEF カルマ1個 0体 600 ???/??? 7体 900 ???/??? 魔神状態解除後 カルマ所持数 HP ATK/DEF カルマ1個 600 210/21060/200〔シュータースタイル時〕 カルマ2個 600 210/210 カルマ3個 600 210/210300/300〔ハイアーツ使用時〕150/300〔ハイアーツ使用時+シュータースタイル時〕 DATA・イラスト・フレーバーテキスト +Ver3.5 Ver3.5 身長 1.44[meter] 体重 39[kg] 生息地 『黒い森』の茨の城 趣味 睡眠 連続睡眠時間 300年以降は記録消失 真名 ターリア イラストレーター 匡吉 フレーバーテキスト <いままでのあらすじ>シェヘラザードより、“混沌”が、悪い魔女を封じた『夢の結晶』をねらっていると聞かされたアリスたちは、急ぎその破片である『夢の欠片』を集めました。最後のひとかけらを集める前に、いったん『夢の欠片』をつなぎ合わせたアリスたちでしたが、できた『夢の結晶』は、突然黒い茨に包まれたかと思うと、真っ赤に染まってどこかへ飛んで行ってしまったのです。『夢の結晶』の異常から、魔女の復活が近いことをさとったアリスたちは、なんとしても最後のひとかけらを手に入れて封印の夢を完成させ、再びしっかりと魔女を封印しようと決意します。しかし、最後の『夢の欠片』を持っていた<赤の女王>は、なんとそれを食べてしまっていたのでした。しかも<帽子屋>がいうには、このまま『夢の結晶』が破れて魔女が復活してしまえば、<赤の女王>のお腹には、夢に封印された魔女の一片である“呪い”だけが残り、<赤の女王>はその“呪い”に食われてしまうというのです。そこでアリスたちは、『夢の欠片』を飲み込んだ<赤の女王>ごと『夢の結晶』の中に入り込み、封印の夢を完成させ、そこで魔女の呪いだけを破壊するという作戦を思いつきます。<夢の管理人>アリス、<悪夢の女王>ダークアリス、<赤の女王>レッドクィーンの3人は、今までのわだかまりを捨て、ラプンツェルと共に飛び去った『夢の結晶』を追い、夢の持ち主である“あの子”が眠る『黒い森』へと向かうのでした。* * * *アリスたちは、飛び去ってしまった夢の結晶を追いかけ、ついに「夢の世界」の外にある『黒い森』へと跳んできました。「ふむ、ここが『黒い森』か……なんとも鬱蒼とした森だな。その“あの子”というやつは、本当にこんな場所で眠っておるのか?」「えぇ、間違いないわ<赤の女王>。この森の奥に古いお城があるんだけど、そのお城の一番高い塔で眠っているはずよ。だから夢の結晶もこの近くにきているはずなんだけど……」「ねぇアリス、あの赤いお月さまが、飛んでいった夢の結晶…なんてことはないわよね?」ラプンツェルの言葉に、全員が空に目を向けます。見ると夜空には、赤い月が毒々しいほどの輝きを放ちながら輝き、ゆっくりと森の奥の方へと移動していました。「間違いないわ、あれが夢の結晶よラプンツェル!」「でも、あれの“呪い”、前に見たときよりも強くなってない? <悪夢の女王>のわたしでさえ、寒気がするくらい……」「というよりもだな、あの夢の結晶は欠けておらんではないか! まんまるだぞ!」<赤の女王>が不満そうに言いました。そうなのです、一部が欠けていたはずの夢の結晶は、しばらく見ない間に、いつの間にか欠けているところがなくなり、きれいなまるい結晶となっていたのです。「でも最後のカケラは<赤の女王>さんが持っているのでしょう? なのにどうして……」「もしかしたら、なにか別の『夢』で補ってしまったのかもしれないわね…」「あら、そんなことして意味があるの?」「ハッ、あるにきまっておろう。まるいケーキが少し欠けていたところで、ほとんどがケーキなら満足であろう? 隙間には何か焼き菓子でもつめて、クリームをぬっておけばそれもまた甘くてまるいケーキであろうが」「…だとしたら、急がなきゃ! 夢の結晶があの子の元へたどり着いてしまったら、最後のカケラがなくても、夢が破れて『魔女』が復活してしまうかもしれないわ!」アリスの言葉に、4人は顔を見合わせ、急いで森の奥へと走り出しました。* * * *暗い森を駆け抜け、4人は古いお城へとたどりつきました。しかし、庭園からお城の入り口まで続く道を、黒い茨がふさいでしまっています。「あの茨、夢の結晶から出てきたのと似てるわね…もしかしてあの茨も“呪い”のひとつなのかしら?」「そうかもしれないわね…でも大丈夫よ、ラプンツェル。この茨からは、さっきの“赤い月”ほど恐ろしい感じはしないわ。…でも、どの塔がそれなのかしら。みんな背が高いわね…」「あれじゃない? もう一人のわたし」ダークアリスが指差した先には、たくさんの黒い茨が絡みついた塔がありました。「うむ、あの茨の量、間違いないな。しかし、急がねば茨に覆いつくされてしまうかもしれん……となれば、強行突破と行こうではないか!」<赤の女王>がバットに力を込めて振り降ろすと、道をふさいでいた茨がみんな真っ赤に染まり、ガシャンと音をたてて砕けてしまいました。すると、どこからともなく茨が伸びて、また道を塞ぎはじめてしまいます。「また塞がれる前に走って! あの塔まで急ぎましょう!」黒い茨を押しのけて、4人は庭を駆け抜け、ようやくお城の中に入ることができました。お城の中にはまだ茨が入ってきていないようでしたが、それもおそらく時間の問題です。4人は休む間もなく、お城の中を走りぬけ、ついに塔のてっぺんにある“あの子”の部屋にたどり着きました。部屋の中には大きなベッドがひとつ。そこに、茨に囲まれ、静かに眠り続ける“あの子”の姿がありました。「なんとか、間に合ったみたいね」「わ~ この子があの結晶の夢を見ている“あの子”なのね! なんて可愛らしい!」「ふむ、さしずめ『茨の森の眠り姫』といったところか? 中々絵になるではないか」「…ねぇ、でもこの感じ…この子ってもしかして……」その時、窓から赤い光が差し込んできました。窓を見ると、赤い月がもう目の前まで迫ってきているではありませんか。「いけない、時間がないわ! いい? わたしともう一人のわたし、<赤の女王>の3人は、あの夢の結晶に入って“この子の夢”を完成させる。ラプンツェルはその間、あの赤い月がこれ以上“この子”に近づかないよう抑えておいてほしいのだけど……お願いできる?」「わたしの長い髪が役に立つのね! この髪飾りにかけて頑張っちゃうわ!「しかし<夢の管理人>よ、さきほども言ったが、あの夢の結晶はもはや欠けておらん。そんな状態でカケラをもった我らが入れるのか?」「…わからないわ、とにかくやってみましょ!」「それじゃみんな、頑張ってね!」「えぇ、ラプンツェル、あなたも気をつけてね!」アリスたちがバットを重ねると、3人は赤い光を放ちながら、夢の結晶へと飛んでいきました。しかし――ボイ~ン!!「きゃ!」「きゃぁ!」「うわ!」アリスたちは夢の結晶にはじかれてしまったのです。「……みんな、おかえりなさい」「え~い! だから言ったではないか!」<赤の女王>はバットを振り回して怒ります。「だめだったわね…もう一人のわたし」「そのようね…もう一人のわたし」「ぐぬぬぅ…バカにしおって! 欠けてないのがダメであるのなら、欠けさせるまで! こうならば妾がもう一度この夢をバラバラに砕いてくれる!」そう言うやいなや、<赤の女王>はバットを振りかぶり、赤い光を輝かせ始めます。「ちょっと<赤の女王>、何を…!」「癇癪おこしちゃだめ!」ふたりのアリスの制止にも耳をかさず、<赤の女王>がバットを投げつけようとしたその時です。突然、夢の結晶がぶるるんと震えたかと思うと、まんまるだった結晶の隅にぽっかりと穴が空き、太い三日月のようになったのです。「あら? “欠けた”わよアリス!」「そうみたいね…なぜかしら?」「ふふん、決まっておろう。妾の怒りに恐れをなした以外あるものか」<赤の女王>は得意げに輝くバットを掲げます。「とにかくチャンスじゃない? アリス」「そうね、それじゃふたりとも、もう一度いくわよ!」「……みんな無事に帰ってきてね?」「約束するわラプンツェル、帰ってきたら美味しいお茶をのみましょ!」そういうと、アリスたちはもう一度バットを重ね、赤い光を放ちながら、夢の結晶へスポンと入って行ったのでした。* * * *アリスたちは、夢の結晶に空いた穴の縁から中をのぞき込みました。その中は、赤黒く気味の悪い空間が広がっており、まるで何か大きな生き物のお腹の中にいるかのようです。「なによこれ、私が<赤の女王>に閉じ込められていたときとずいぶん雰囲気が違うわね」「夢の封印が弱まって、呪いが活性化しているせいなのかもしれないわね…何がでてくるかわからないから、注意しないと」「ふふん、何が来ようが、夢を壊すのは妾の得意分野よ。任せておくが良い」<赤の女王>はそう言うと、ピョンとひとり結晶に中に飛び降りました。「あ、待って!」「んもう、言うこと聞かない子ね」ふたりのアリスも続きます。「ハハ、どうだ。妾が一番乗り――」――ベチャン!「なぁっ!?」「ぐへぇっ!!」<赤の女王>が夢の結晶の中に降りた瞬間、何か白く四角い塊が、赤の女王に体当たりしてきました。見ると、他にもキノコや犬やネズミ、魚の帽子をかぶった子どもなど、奇妙な生き物がわらわらといるではありませんか。「な、なななななんだこの者らは!? 妾のまっ赤なドレスが、ベチャベチャの白まみれになってしまったではないか!!」<赤の女王>がわなわなと震えて怒りだします。「本当ね、このおちびさんたち何かしら? もう一人のわたし」「さぁ、わからないわ。妙なかっこうの子ばかりだし、魔女の呪いの一部かもしれないわね、もう一人のわたし」その時です。赤黒い壁から、無数の「黒い腕」が伸び、少女たちに襲い掛かかってきました。「う~ん、やっぱり“呪い”のようね」「あら、たいへん。だいじょうぶ? もうひとりのわたし」「当然でしょ、もうひとりのわたし。あなたは聞かなくても平気よね」「ふん! 妾を誰と心得る! 妾はあらゆるゲームの支配者であるぞ?」言うや否や、3人の少女は、手にしたバットで無数の腕たちを一瞬で消し飛ばしてしまいます。奇妙な生き物たちはその様子を、驚いたように目を丸くして見つめるばかり。「ふぅ、やっぱりこの中は少し危ないわね、2人とも気をつけて行きましょ」「そうね、そうしましょ」「ふん、貴様に指図されずとも分かっておるわ…だが、少し待て」<赤の女王>は不機嫌そうにそう言うと、地面に転がる白い四角をむんずとつまみあげ、奇妙な生き物たちの方に苛立たし気に近づいていきました。生き物たちは、怯えたように固まり、じっとしています。「え~い気色の悪い魔女の呪いどもめ、よくも妾のドレスを汚してくれたな! 妾がルールである! お前たちは、退場だ!!」そう言い捨てると、<赤の女王>は空中にまっ赤な『穴』をつくり、生き物たちを次々とバットではたき込んでいきました。「ふん、すっきりしたわ。これでしばらく邪魔は入らんだろう」<赤の女王>は満足げにパンパンと手をはたきます。「ごくろうさま。それじゃアリス、のんびりもしてられないし、さっさと済ませちゃいましょ」「そうね、それじゃ手順の確認をするわよ」アリスが指を立てて、2人に改めて作戦を説明し始めました。「まずわたし、<夢の管理人>の力で、<赤の女王>の中の「夢の欠片」とこの夢を繋いで“あの子の夢”を完成させる。夢が完成したら呪いも完成しちゃうから、<赤の女王>がお腹に残った呪いに飲まれてしまう前に、もう一人のわたしが<赤の女王>を自分の悪夢の中に逃がす。あとは、その場に完成した呪いだけが残るはずだから、最後に<赤の女王>の力で呪いを壊す……なにか質問はある?」「妾は最後の一手を指すのみだからな。貴様たちがつつがなく盤面を整えておれば、何も問題はない」「あら、あなたこそ居心地がいいからって、わたしの悪夢で寝過ごさないでね?」軽口を言い合う2人を見て、アリスは小さく笑みを浮かべました。「2人とも、大丈夫そうね……それじゃ、始めるわよ!」アリスは大きく深呼吸をすると、握り締めたバットを<赤の女王>に触れさせます。「夢よ! あるべき姿に戻りなさい!」アリスの言葉とともに<赤の女王>が赤く光りはじめました。ダークアリスは夢が完成した瞬間を見逃さないよう、緊張しながらも<赤の女王>をじっと見つめます。「最後の夢の欠片」が、赤い光のしずくとなって<赤の女王>の体から漏れ出し、夢の結晶の地面に吸い込まれていきます。そして最後のひとしずく、これで“あの子の夢”が完成する、そう思ったその瞬間――ダークアリスの背後から何本もの黒い腕が伸びてきて<赤の女王>にまとわりついたではありませんか!「な、なんだこの腕は! くっ、離せっ! この、うわああああ!」<赤の女王>を捕らえた黒い腕は、あっという間に<赤の女王>を夢の奥の方へと連れ去ってしまいました。あまりに突然のことに、アリスたちはまったく動くことができませんでした。「今の何!?」「呪いの本体が<赤の女王>の中の呪いに反応したのかもしれないわね」「そんな、それじゃ急いで追いかけないと!」2人のアリスは、<赤の女王>を連れ去った黒い腕を追いかけ、夢の奥深くへと走りました。行く手をふさぐ呪いの腕を退けながら、とうとう2人は<赤の女王>に追いつきます。たどりついた赤黒い壁で覆われた大きな空間、そのまん中には、まっ黒い泥のような球体――“魔女の呪い”が浮かび、<赤の女王>を飲み込もうとしていました。「まだ完全には飲まれてないわ! お願い! もう一人のわたし!」「えぇ! 悪夢より生れし<赤の女王>よ! わたしの悪夢に還りなさい!」ダークアリスが<悪夢の女王>の力を使うと、<赤の女王>は自身の中にあった“呪いのカケラ”だけを残して、ダークアリスの中へと還っていきます。あとに残された呪いのカケラは、シュポッと“魔女の呪い”の中へとりこまれてしまいました。最後のカケラを飲み込んだ“魔女の呪い”は、まるで生き物のように脈動しはじめます。「呪いが完成しちゃうわ! 急いで!」「これでチェックメイトよ! 行きなさい! <赤の女王>!」再び<悪夢の女王>の力を使い、今度はダークアリスから<赤の女王>が飛び出しました。「ふっふっふ……やってくれたな魔女め! 妾を喰らおうとするなど、無礼にもほどがある! 砕け散るが良い!」<赤の女王>は飛び出した勢いのまま力の限り“魔女の呪い”めがけて「夢を壊すバット」を振り下ろします。その瞬間、“魔女の呪い”は泥のような表面を激しく波立たせると、ものすごい魔力を、突風のようにアリスたちに吹き付けました。「きゃあっ!」「何よこれ!」「な、何事だ!?」吹き飛ばされてしまう3人――やがて突風が収まると、さきほどまで“呪い”があった場所に、つば広の三角帽を被った、白い髪の少女が立っていました。少女は無表情のままゆっくりと辺りを見回すと、杖をかかげて大きな魔法陣を描きはじめます。その様子を見て、アリスはこの少女こそ“あの子の夢”に封印されていた魔女だと気づきました。「あれが魔女…夢を壊して外に出るつもりよ! もう一度封印しないと!」アリスは<夢の管理人>の力を使い、魔女をもう一度夢の中へと封印しようとします。しかし、魔女の魔力はどんどん強くなっていき、やがて夢の世界にヒビが入り始めてしまいました。「わたしたちも手伝うわよ、<赤の女王>!」「妾に命令するでない! それに、もうやっておる! しかし…!」<夢の管理人>、<悪夢の女王>、<赤の女王>。夢の世界でもとても強い力を持つ3人が力を合わせても、魔女の魔法は止まる気配を見せません。魔法陣が完成に近づくにつれ、夢の世界のヒビはどんどん大きくなっていきます。「――もうだめ… もたない…“あの子の夢”が破れるわ…!」アリスはバットを強く握りしめました。残りの2人も続いてバットに力を込めます。しかし――ガシャーーーーン!!強烈な光と共に魔法陣は完成し、そこからあふれでた魔力の稲妻が、夢の世界に大きな穴を空けてしまいました。そして、魔女は無表情な瞳でその穴を覗き込むと、そこから外へと飛んでいってしまったのです。「そんな……あの子の夢が……」魔女がいなくなった後も、夢の世界の崩壊は止まらず、どんどんと崩れていきます。「このままじゃ、どこかの夢に放り出されてしまうわ! 外の世界に避難しましょう!」「急げ! こっちだ! もうどれほども持たぬぞ!」3人は悔しさにくちびるを噛みしめつつ、<赤の女王>が開いた赤い穴へと飛び込み、“夢の結晶”をあとにしました。* * * *「みんな! 無事だったのね! 何かがすごい勢いで飛び出してきたと思ったら、急に“夢の結晶”がボロボロに崩れてしまったから、心配してたの」夢の世界から戻ってきたアリスたちを、ラプツェルは嬉しそうに迎えます。しかし、アリスたちには笑顔を返す余裕すらありませんでした。アリスがゆっくりと窓の外をのぞきますが、やはり、先ほどまで浮かんでいた大きな赤い月は影も形もありません。アリスは力なく、ラプンツェルに言いました。「ラプンツェル…頑張って抑えてくれていたのに、ごめんなさい…わたしは、あの子の夢を守りきれなかったの…魔女も、復活してしまったわ…」「そんなっ……そう…でも、一生懸命頑張ったのでしょう? なら、落ち込まないで。わたしはいつもの明るいアリスのが好きだわ。あきらめないで、次の方法を考えましょう?」見たこともないほどに落ち込むアリスを、ラプンツェルは思いつくかぎりの言葉で励まします。その言葉は他の2人にもあたたかく響きました。アリスは、ラプンツェルの言葉に顔をあげました。「そうね…ありがとうラプンツェル。あの魔女も、この子の夢もこのまま放っておくわけにはいかない。何かやれる事がないか探しましょう」立ち直ったアリスの表情を見て、心配そうにしていたダークアリスも安心したように息を吐きました。「なら、まずは状況の整理からね。最初にこの子の夢だけど、<夢の管理人>の力で元に戻すことはできないの?」「残念だけどできないわ… 夢がいくつかのカケラに砕けただけなら繋ぎなおすこともできたでしょうけど、『完全に破れてしまった夢』はどうすることもできないの…」「じゃぁこの子は…」「“覚める夢”がなくなっちゃったから、ずっとこうしたまま、二度と目覚めることができないわ…」「それは…悪夢よりもたちが悪いわね…」深刻な表情になる2人のアリス。すると、それまで黙って何かを考えていた<赤の女王>が口を開きました。「……<夢の管理人>よ。この娘と、あの魔女はどういう関係なのだ。なぜこの娘の夢に封印されていた?」アリスは、<赤の女王>のいつになく真剣な様子が気になりながらも答えました。。「わたしもシェヘラザードから聞いただけなんだけど……あの魔女は数百年前に世界を滅ぼしかけたそうよ。当時の人たちが協力して、なんとか止めようとしたんだけど、魔女はとても強くて誰も適わなかったの。このままでは本当に世界が滅んでしまうかもしれないと、みんながあきらめかけた時、当時の<夢の管理人>が魔女を夢の世界に連れていき、その夢ごと封印する方法を考えついたらしいわ。」「<夢の管理人>が外の世界の事を…か… 確かにまぁ、夢を見る者がいなくなれば、夢も存在していられんからな…」「でも、魔女はとても強くて、封印する前に抑えこむことさえ出来なかったの。そこで<夢の管理人>は、この子を『降魔』にして、魔女を抑えこみ、そのまま夢へと連れて行って永遠の夢に封印したらしいわ……」「魔女を封印する為に、自分を……とても勇敢な子なのですね……」ラプンツェルは眠り続ける少女の髪を優しくなでます。「でも、その世界を救った<夢の管理人>は、その子を『降魔』にしてしまったことを悔いて、自ら<夢の管理人>を降りたそうよ。それ以降<夢の管理人>は、わたしがなるまでずっと不在だったみたいね」「そしてそんな魔女を“混沌”が狙っていることがわかった――ただでさえ世界を滅ぼしかねない魔女が“混沌”の手に落ちたら、そんなのわたしの手にも負えない悪夢だわ。なんとしても、もう一度魔女を封印しないと……」そこまで聞いた<赤の女王>は、バットでドンと床を叩き、ビシッとアリスを指さしました。「ならば<夢の管理人>よ、妾でその娘の夢をつくるが良い」<赤の女王>の突然の言葉に、3人は驚きました。「何を言っているの? わたしの悪夢に戻るのとはわけが違うのよ? そんなことできるわけが――」「フン、妾の体はあの娘の夢のカケラを取り込んでいたのだ。その夢は妾の隅々まで行き渡っておった。故に、その名残が残っている今ならば、妾でこの娘の夢をつくることも可能であろう? <夢の管理人>、貴様ならばできるはずだ」ダークアリスの言葉を遮り、<赤の女王>が挑発的な笑みを浮かべます。アリスはしばらく考え込んでいましたが、やがて心配そうに眉をひそめて言いました。「…たしかに出来るわ。でも…それでいいの?」「そうよ! わたしたちと決着をつけるんじゃなかったの?」「ええい、やかましい! 貴様らこそ分かっておるのか? このままではあの魔女とやらに負け続きなのだぞ!? そんなことは我慢ならん! 妾は常に勝者であるべきなのだ! そしてこの娘は一度あの魔女に勝っているのであろう? ならば、その実力は折り紙付きだ。妾が休憩している間に、この娘と貴様らであの魔女をこてんぱんに打ち負かしてくるが良い! そしてその間に、この娘の夢を取り戻す方法を考えよ!!」「<赤の女王>……」「勘違いするなよ? 妾たちの決着の前に、貴様らに盤面を掃除してくる役目を与えてやっただけのこと。その間、妾はたっぷり休憩させてもらうとしよう」「……ありがとう」「……夢でうつつを抜かして呼んでも帰ってこなかったら不戦敗とみなすからね。ちゃんと帰ってきなさいよ!」「ふん……ほれ、<夢の管理人>、さっさと始めよ」「…えぇ、わかったわ。再戦の時を楽しみに待っているわ、<赤の女王>」アリスがバットで<赤の女王>に触れると、<赤の女王>は赤い輝きを放つ夢の結晶へと変化し、そのまま眠り続ける少女の体へと飛び込み消えていきました。すると、少女のまぶたがピクリと動き、ゆっくりとその目が開いていきます。夢を見続けた“あの子”が、何百年の眠りを経て、とうとう目を覚ましたのです。「にゃむ… ふわぁぁ… あれぇ? どちら様… ですかぁ?」「おはよう、眠り姫さん。わたしは<夢の管理人>アリス。起きたばっかりで申し訳ないのだけど、あなたに協力してほしいことがあるの」「協力ぅ…ですかぁ?」「ちょっと長い話になっちゃうけど、大事な話だから最初から説明するわね。まずはあなたの夢が――」アリスたちは、眠り姫の夢がバラバラになってしまったことから、魔女が復活し夢が完全に破れてしまったこと、そして<赤の女王>の存在を使って夢を復元したことまで、全ての経緯をゆっくりと時間をかけて話しました。* * * *「――という訳でね、もう一度魔女を封印する為にも、あなたの力を貸してほしいの。あなた、魔女がどこに行きそうか知らない?」「………ぐぅ……」「って、聞いてる…!?」「あぁ…はい、寝ながらちゃんと聞いてましたよぉ~ でもぉ、ご協力したいのはやまやまなんですけどぉ… 私、【降魔】なんで… あんまり起きてられなくてぇ…寝てる間は大ジョブなんですけどぉ…起きちゃったから、そろそろ時間が…ふぁ~~~」「…そうなの!? …でも、どうしよう……あなた以上に魔女に関して詳しい人なんて他に……」すぐに魔女を探し出す手がかりが見つからず、困ってしまったアリスたちが顔を見合わせたその時です。―――それなら、私が協力できると思うわ。ふと、アリスたちの頬をあたたかな春の風がくすぐりました。窓の方を見ると、そこにいつのまにか、美しい女神が窓辺に腰をかけて微笑んでいました。「あなた…ブリジット!?」そこにいたのは、アリスの古い知り合いである、<春の女神>でした。「お久しぶりね、でもなぜここに…」そう言って、アリスはハッとした表情を浮かべます。「ふふ、思い出してくれたようですね、アリス」「…えぇ、あの時した“約束の時”が来たのね…?」「約束の時…? いったい何のこと?」ダークアリスとラプンツェルがわけがわからないといった風に首をひねります。アリスは2人に、かつてブリジットに招かれた、“春の館でのお茶会”のことを話しました。<夢の管理人>、<亜人の子>、<冥府の女王>、<人形使い>、<魔女>とその仲間、様々な者たちが集い、いつか訪れる破滅の未来を救う“約束”を交わしたあの時のことを――。「へぇ、『紅き力と共に歩む13の剣』ねぇ…」「えぇ、今私は、その候補者たちを探しているのだけれど、その中で、ずっと謎だった候補者がいたの。でもつい最近、大昔に封印された“偉大なる魔女”という悪魔が、その候補者に関係していることがわかったのよ。そして、この情報のおかげで最後の候補者の当てが見つかった――つまり、その人物のところへ行けば、きっと魔女にも会えるはずよ」「世界を滅ぼしかけた魔女が、世界を救う『剣』の関係者っていうこと? なんだか不思議な話ね」「あなたたちが魔女の封印を解いてくれたおかげで『剣』の一人が目覚めるかもしれない…私は、あなたたちの行動は決して悪いことばかりではなかったと思うわ」「そう…そう言ってもらえると、少し楽になるわ……」「そして、『剣』の候補者にはあなたも入っているのよ――<夢の管理人>アリス」「わたしが…」アリスは驚いたように目を開きました。「えぇ。今、世界はかつてないほどの危機に瀕しているの。夢の世界にまで“混沌”が攻め込んでくるなんて聞いたことがなかったし、かつての“紅蓮の王”までもが“混沌”に囚われてしまった……アリス、どうか世界を救う『剣』のひとりになって頂けないかしら?」ブリジットの頼みに、アリスはしばし考え込んでしまいました。アリスは、<夢の管理人>であるにも関わらず“あの子”の夢を壊してしまったことを、やはり気に病んでいたのです。こんな自分が、本当に世界を救う『剣』などという者になって良いのだろうか… また、誰かの夢を壊してしまうことになってしまうのではないだろうか――ふと、あたたかく、良い香りがアリスを包みました。「らしくないわよアリス」見ると、ラプンツェルが、長くやわらかい魔法の髪でアリスを抱きしめていました。「そうね、あなたがそんなんじゃ、折角“あの子”の夢になった<赤の女王>が、いつになったら夢から出られるんだ、ってキーキー言って暴れ出してしまいそう。<悪夢の女王>としては迷惑な話よね。…あなたはいつものように、笑顔で夢のある話をしているのがお似合いよ」ダークアリスも、ラプンツェルも、アリスに向かって優しい微笑みを送ります。「ふたりとも…」そう言って、アリスは一度目をふせると、バットを持って立ち上がりました。「わかったわ、ブリジット。“約束”だったものね。わたしは『剣』になるわ。<夢の管理人>であるわたしが、素敵な夢を見ないわけにはいかないもの」アリスの目は、再びキラキラと輝いていました。「そうね…わたしとしては<赤の女王>から<悪夢の女王>の力を取り戻して当初の目的は果たしたわけだけど、夢の世界にあなたがいないのは張り合いがないのよね。だからもう少しくらいは手伝ってあげてもいいわよ?」ダークアリスもまた、そっぽを向いたまま、バットを手に立ち上がります。「もう、ダークアリスは素直じゃないんだから… わたしも一生懸命手伝うわ! 縛ったり投げ飛ばしたり、この髪で役に立つことがあったら何でも言ってね!」ラプンツェルがお気に入りの“髪飾り”を魔法の髪に装着して笑顔を見せます。「わたしも…あんまり起きてられないけど… 出来る限りのご協力は惜しみませんよぉ………しばらくしたらまた呼んでください……では…おやすみなさい…ぐぅ……」眠れる降魔『久遠の眠り姫』は、そう言ってきらきらと光の粒になって消えました。「ありがとう、みんな… そうと決まればさっそく魔女を追いかけましょ! そしてすべて終わらせて、<赤の女王>とのゲームを再開しなきゃ! ブリジット、案内をお願いできる?」――こうして、アリスたちの真紅に輝く『夢の欠片』を巡る冒険は終わり、3人は、春の女神にと共に『黒い森』をあとにしたのでした。~『スカーレットテイル』その12の⑤~ 考察 アビリティには味方のパラメーターを上げるものはなく、単純な単体完結型になっている。 カードのステータスに驚くがカードの裏面を見るとカルマ1でA/Dともに90下がるため実際は210/210である。 ハイアーツ使用後のステータスは圧巻の300/300、これにヘイストがつくため殲滅力は十分にある。 ハイアーツの持続時間は60秒。この降魔はハイアーツを使った時が最高に輝くので、タイミングの見極めが重要。 地味に60秒は降魔アーツの中では現在最長である。 欠点は、カルマ3をためるまで、コスト50のマジシャンにも劣る戦闘力。 カルマ3が貯まれば、十分に働けるので他の単体完結型とは違い早めに出すのがよいと思われる。 問題はカルマスピードもFASTの~傾星の妖狐~がいることであり、ATK300DEF300は非常に強いがそれでもあちらは射程増加と毒ダメージを持っているため一長一短。 降魔の召喚速度を上げる事ができるヘパイストスやヴァジェットをデッキに入れているタイプならこちらでもいいかもしれない。 ちなみに間違ってもインデックスやゼウスのアーツの対象にしないように注意。 短時間だが、相手にハイスペック降魔をプレゼントすることになる。 キャラクター説明 Ver3.5SSで追加されたSR降魔。真名はターリアであり、一般的にはいばら姫や眠れる森の美女として有名か。 (C)SEGAが稼働しているWLWの方で元ネタを同じくするドルミールアナザーと一緒に情報が出た事で小さな話題になった眠り姫。 アンブラソルムの最深部にてある理由から眠り続ける存在であり、彼女が眠り続けることによって世界を滅ぼしかねないとある存在が封印され続けている。 紆余曲折を経てレッドクィーンが彼女の夢の一部となり、ついに眼を覚ます。 +編集用コメント *編集が苦手な方はこちらへ情報提供お願いします とりあえず、ページと考察を書いてみました。フレーバーテキストは、長すぎるのでまた今度。。。 -- (通りすがり) 2016-10-02 22 27 14 ありがとうございます。崩れは修正しました。 -- 名無しさん (2016-10-02 23 40 42) カルマ1のシューター数値50はおかしくない? 100でしょ -- 名無しさん (2016-10-07 03 29 11) 300からシュータースタイルにすると150 そこから-100を喰らうから50であると思われ -- 名無しさん (2016-10-07 09 23 42) なるほど。ありがとうございます -- 名無しさん (2016-10-07 09 33 13) ハイアーツ60秒は最長ではない、妖狐も60秒だし聖帝は70秒持続する -- 名無しさん (2016-10-10 02 21 32) 英王は90秒と記載されてますね、これが一番長そう -- 名無しさん (2016-10-10 02 25 06) 名前 コメント 余りにも当Wikiやゲームから逸脱した無関係な雑談や、誹謗中傷めいた暴言、ページに関係ないコメントはおやめ下さい。 wikiは不特定多数の人が利用する場です。プレイヤーの個人名や所属ギルドなどを書き込む行為は慎んで頂きますようお願いします。 個人的な日記として使用するのも控えて下さい。 +コメント *雑談や使用方法などの相談にご利用下さい 他の高ステマジシャンと違い、アビでの上昇値はゼロなのでハイアーツ時でもシューターで150しか出ないのはご愛嬌。 -- 名無しさん (2016-10-02 23 52 00) 降魔アーツで最長なのはニドの90秒 -- 名無しさん (2016-10-06 08 44 44) 最長ではないが黄帝も70cと眠り姫より長い 暴獣も同じく60cだし -- 名無しさん (2016-10-06 11 53 32) これ、カルマスピードをノーマルかスロウにしてハイアーツ効果を永続にした方が良いんじゃないかなぁ。 さすがに強すぎるかな?でも、妖狐採用率に割り込むにはそれくらいしても良い気が・・・、ダメかな? -- 名無しさん (2016-10-06 21 51 43) それだと流石に強すぎると思うけど、妖狐と張り合おうとするとそれくらい欲しいと思う気持ちもわかる。あれはぶっちゃけ大型△の最適解と言っていい性能を持ってるし。 眠り姫は先出し可能で且つ単体での爆発力を上げた代わりにサポートとハイアーツ捨てた欲界みたいな性能だけど、FASTとはいえ全力出せるタイミングが盤面に左右されるから転生等を絡めつつ任意でフルパワー出せる欲界よりもデッキ構成がちょっと悩ましい。 -- 名無しさん (2016-10-07 01 10 57) レンジアップ付きの□と組んで各個撃破を狙っていくとヘイストと速度UPが生きてなかなかいい感じだった。 欲界と違って即出し出来て単騎で最高スペックまで行けるのも、ジョブ補完狙いなら差別化されていい感じ。 -- 名無しさん (2016-10-07 02 58 53) テキストが読み応えあっていいねぇ〜面白い -- 名無しさん (2016-10-07 13 05 29) 意外と速度上昇がバカにならないしヘイストがヤバイなこの子 D300の耐久値を押しつけて□を狙いつつ、他に用意した□でこの子を狙う○を排除していくとかなり良い感じに部隊を殲滅できる なにより九尾と違って操作が全く忙しくないのが個人的に高ポイント -- 名無しさん (2016-10-09 23 41 00) カルマ3時の速度が超覚醒のアタッカーと並走するくらい速い ヘイストもジャックの紋章と合わせると超覚醒アビのヘイストくらい速くなる -- 名無しさん (2016-11-06 02 23 01) アテナと組ませると60秒だけDEF300が2体並んで楽しい。 -- 名無しさん (2016-11-25 12 16 40) 【】ママリリも60秒だけ最強状態になって楽しい(強いとは言ってない -- 名無しさん (2016-11-25 15 46 51) 名前 コメント
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人魚姫のSPを-20し、庇うをSP消費無しで他PCに取得させることができる。
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ラノで読む ◇序 夜、ベッドへ横になるたびに思い知らされる。 ――一人は寂しい、一人は嫌だ。 この双葉学園に編入されてから早一ヶ月。 今までの生活と全く異なる不思議な環境に最初は驚きもしたが、慣れとは恐ろしいもので、私はこのたった一ヶ月で瞬く間に順応してしまっていた。 ただ、私以上にこのあまりに不思議な環境に順応しきっている人々の中において、異能に目覚めたわけでもない、突出した特徴を持ち合わせているわけでもない、面白い話ができるわけでもない、どこにでもいるような、人よりちょっと小柄という以外にまったく取り柄が思い当たらない、あまりに平々凡々な自分が嫌になってしまう。 今日もまた三連休明けに登校したものの、特に誰かと親しく話をすることもないままに下校し、気がつけば既に就寝時間となってしまっていた。 明日、明後日と登校すればまた四連休が待っている。しかし一緒に過ごせる友達と呼べる間柄がいない自分にとって、三連休の後に三日登校そしてまた四連休という今年の|GW《ゴールデンウィーク》の日程はあまりに中途半端だ。もっと長い連休だったのなら、学園へ申請して地元へ帰省し、家族や中学時代の旧友たちと楽しく過ごすことも出来ただろうに。 「もう、やだ……」 布団に深く潜り込み、小さく呻く。こんな一人ぼっちの状況も嫌だが、その状況を嘆くだけしか出来ない自分自身にも嫌になる。 ――もう寝よう。今夜も旧友たちと一緒にいられる『あの夢』を見られるだろうか……。 ◇一 高等部一年B組、窓から二列目、前から三番目の住人は、その名をもじって「眠り姫」と呼ばれていた。 彼女は名を姫音《ひめね》離夢《りむ》という。 私は高校進学時にこの双葉学園へと編入されたばかりなので細かいことは噂でしか聞いたことがないが、彼女は中等部時代にその能力を開花し、異能者としてここへと編入されたらしい。 その頃から既に彼女は『眠り姫』と呼ばれていたようだ。まぁ編入直後から現在と同じように授業のほとんどを居眠りして過ごし、またそれが異能による特例と扱われたこともあり、結果、誰からともなくそう呼ばれるようになっても不思議ではないだろう。 「姫音さん起きて、次の化学は移動教室だよ」 今もまた机に突っ伏したままの姿の彼女に、出席番号一つ前の姫川哀《ひめかわあい》さんが声をかけていた。 教室での授業と違い、化学などの専門教室で行う授業は、席順や班分けが出席番号順になることが多い。姫音さんを起こそうとしている姫川さんも、彼女の性格も相まって同班メンバーに対する責任といった面も強かったのだろう、なんとか起こして連れて行こうと頑張っているようだ。 私はそんな彼女たちを横目に教科書ノート筆記用具を揃え、一人で教室を出ようとした。 「相羽さん、ちょうどよかった。ちょっといい?」 教室を出る間際、私は姫音さんを起こす努力をしていた姫川さんから声をかけられた。 「姫音さん起きそうもないからこのまま何とか連れていこうと思うんだけど、相羽さんの手借りてもいいかな?」 「このまま何とか……って、二人がかりで寝てる人を担いでいくの?」 「うん……男子の手を借りられれば楽なのかもしれないけど、もうみんな先に化学室のほうへと行っちゃったみたいだし……」 言われて教室内を見回してみる。私たち以外で残っていたのは、ケラケラと談笑しながらちょうど今まさに教室を出ていった柄の悪そうな茶髪の女子二人組だけだった。確かに面識ないとアレには声かけづらいな。 「……私ちっちゃいからあまり力になれないかもだけど。それに三人揃って授業に間に合わないかもしれないよ?」 「うん……でも、姫音さんを連れてきたって理由があればきっと『それじゃしょうがない』って許してもらえると思う」 サラリと言い放ち、姫川さんはまた姫音さんの肩をユサユサと動かす。その振動で彼女の綺麗な長い黒髪がサラサラと揺れ、仄かなシャンプーの匂いが私の嗅覚をくすぐった。 「それはやっぱり……姫音さんが『そういう異能者』だから?」 「そう。こればかりは人それぞれだから」 少しだけ悲しそうな表情で、姫川さんがぽつりとつぶやく。……そういえば姫川さんってかなり上位ランクのラルヴァ討伐チームのメンバーなんだよな……。 「じゃあそろそろ行こう? あまり遅すぎるとさすがに許してもらえないかもしれない」 姫川さんはポンと手を打ち、姫音さんの左腕を肩に担いだ。促されるように私も彼女の右腕を担ぎあげ――左腕へと触れる凶悪なほど柔らかな感触にわずかな苛立ちを感じながら――あたかも引きずっていくかのように無理矢理、二人係でなんとか化学室まで彼女を連れていった。 ひょんなことから姫川さんと話をする事ができ、これから親しくなれるかと淡い期待を抱いた矢先、彼女はクラスメイトのチームメンバーである伝馬君と氷浦君と三人でラルヴァ討伐の任を受け、昼休み前にはすでに教室を出て行ってしまった。 結局私はいつもの通り、特に誰と話をすることもないまま帰りの|HR《ホームルーム》を迎え、春奈先生からの簡単な連絡事項と学級委員のやる気のない挨拶が済むとすぐ、既に帰り支度をすませた鞄を手にそそくさと下校してしまうことにした。 ふと、教室のドアを出る際ちらりと『眠り姫』を覗き見てみたら、彼女は相変わらず机に突っ伏した姿のまま。 そういえば姫音さんは私と同じ寮棟に住んでいるらしいことを思い出す。本人や誰かに聞いたというわけではなく、単に登下校時に同じ方向へ歩いていく姿を幾度か見かけたことがあった、という程度ではあるが。 ……そして一瞬だが脳裏に「起こしてやるべきか」と浮かんだが、同時に「私がしてやらなくてもそのうち誰かがやってあげるだろう」と考え直し、私はそのまま教室を後にした。 明日が終わればまた四連休が待っている。特に予定もないがろくに友達すらいない学校に通うくらいなら自室で一人のんびり過ごしてた方が幾分ましなのかもしれない……。 しかしながら、早く帰宅したとはいえ結局のところ特にすることもなく、私はさっさと宿題を終えるとすぐだらだらと無益に時を浪費していき、気が付けばもう就寝すべき時間となっていた。 電気を消し、ごろりとベッドへ横たわる。 暗闇に目が慣れる間もなく意識は徐々に混濁していき、今夜もまた「あの夢」へと私を誘《いざな》っていった―― ◇三 夢の中、中学時代の旧友たちはいつも私を快《こころよ》く迎えてくれた。長くを共に過ごしてきた私たちは互いを完全に理解しあえていた。 からかい合い、笑い合い。今の学園生活で友達と呼べるような人がまだほとんどいない自分にとって、いつでも心の底から本音で語り合えるこの夢の世界がとても居心地がよかった。 もうずっとこのまま夢の中に居られたらいいのに……。 しかし。 今の私にとってその唯一の楽しい時間はあまりに意外な形で打ち崩されてしまった。 「――相羽さん、助けに、来たよ」 たくさんの旧友たちと一緒に談笑していた私の目の前にあの「眠り姫《ひめねさん》」が現れたのだ……だが。 普段、教室で机に突っ伏している時の雰囲気とは異なり、今の彼女は鋭くりんとした表情で、また八重歯や爪が獣のように尖っており、目鼻立ちもどことなくくっきりしているようにも見える。 そして何よりもあの綺麗な長い黒髪が、赤茶けた色をした緩《ゆる》いウェーブがかった髪となっている点が強い違和感として残る。 その、私の眼前に佇み私の旧友たちと対峙する、記憶と明らかに異なる姫音さんの姿。 いやちょっと待て。そもそも「助けに来た」って、何で? 誰を? 旧友たちと楽しい時を過ごしてる私に対し言っているのであれば、それがまったく見当違いであることは日の目を見るより明らかだ。 「ははっ、助けに来たとかありえないよ。こんなの……ただのクラスメイトの姫音さんにとやかく言われる筋合いはない、そうでしょ?」 乾いた笑いをあげる私を、姫音さんは表情を陰らせながらも、 「んー、私は、私の意志で相羽さんの悪夢《あくむ》を退治しに来たんだよ」 言い放ち、そして―― 突如、姫音さんは地を蹴り、予想外の俊敏《しゅんびん》な動きで、私たちへと駆け寄り、その鋭い爪で私の周りにいた旧友たちを右へ左へと次々と斬り裂いていった。 「なっ!?」 私は悲鳴混じりに声を上げた。 姫音さんによって斬り裂かれた旧友たちは、血を流しその場に倒れ込む……というようなことはなく、何故かその姿を『黒いもやのようなもの』へと霧散していき――、そしてなにより一番驚いたのは姫音さんがその『黒いもやのようなもの』を次々と食べ始めたことだった。 「何それ……酷いよ。なんでこんなことするの……? っていうか、姫音さんっていったい何者なの!?」 姫音さんは黒いもやを口へ運ぶ手を止めると、ほんの少しだけ悲しそうな表情でを浮かべ、 「私も双葉学園の異能者、だよ。ちょっと特殊ではあるけど」 そして力なく微笑み答えた。 「……いやそれは知ってるよ、毎日教室で見てるし。居眠りするだけの異能でしょ?」 たった一ヶ月間とはいえ連日目にしている『机に突っ伏している姫音さん』という光景を思い返し、私は無意識に鼻で笑ってしまった。 「そう。確かに現実世界の私自身はそれだけしか発現してない、かな」 「……現実世界?」 私は眉をひそめた。それを察したのか、姫音さんが続ける。 「うん。こっちは夢の世界。そしてこれが私の本当の異能、だよ」 「なにそれ。じゃあ姫音さんは人の夢の中で……勝手に人の友達を切り刻んで食べちゃうような異能者だっていうの!?」 理解が追いついていかない。単に姫音さんが私の旧友に襲いかかったという事実だけが私の意識の中でどんどんと大きく埋め尽くしていく。しかし彼女はまるで悪びれもせず、 「話せば長くなるけど、そんな感じ、かな。相羽さんが今見てるこの夢は、存在しちゃいけない悪夢《あくむ》だから。私が、私の異能でなんとかしないと――」 「存在しちゃいけない……これが、この夢が……悪夢《あくむ》!?」 淡々と言い放つ姫音さんのあまりに無慈悲な言葉に、私は彼女の襟首を掴み上げると激昂《げっこう》した。 「……やだよそんなの、今の私にとってこっちの方が大事なんだから! それならむしろたった一人でずっと寂しい思いしてなきゃならないようなあんなつまらない現実のほうがいらない!! 私はずっとこの夢を見ていたいの! ずっとこのまま昔の友達といっしょがいいの!! 勝手に人の夢に現れて邪魔しないでよ!!」 「……それは駄目、だよ」 自分の胸元から今にも噛みつかんほどに睨み叫ぶ私に、彼女は表情を崩さないまま、しかし優しい口調で諌めた。 「これは悪夢《ナイトメア》が見せる『人を堕落させるための悪夢《あくむ》』なんだから」 「……悪夢《ナイトメア》?」 「そう。それは人の心に巣食いその寄生主の夢へと擬態し、負の感情を増殖させるラルヴァ『悪夢《ナイトメア》』」 ラルヴァ……? それってつまり、私の夢の中にラルヴァがいるってこと? 突如知らされたラルヴァの存在に私は驚愕した。彼女の襟首を掴んでいた手の力が抜け、滑り落ちるように地に膝をつく。 「うーん、もしかすると相羽さんは取りつかれやすいタイプなのかも? まぁ実際、ただの悪夢《ナイトメア》ならよかったんだけど……」 姫音さんは、項垂《うなだ》れる私の肩を支えると、まるで子供をあやすような優しい手つきで私の頭を一撫でし、 「こいつは『|夢見せ悪夢《ナイトメア・デザイア》』。現実で叶えられないような『良い夢』を見せつけて、その差異から現実に嫌気をさすように仕向けるちょっと厄介な悪夢《ナイトメア》なんだ」 そして私の手を引き、立ち上がらせると、再び力なく微笑んで見せた。 「現に相羽さんもかなり毒されちゃってるから、早く『|夢見せ悪夢《こいつら》』退治してこの夢消し去って、明日の晩から見る夢を正常なものに戻さないと、ね」 そして姫音さんは私から離れると、『私の友達に化けていた黒いもや』を口へと運ぶ作業を再開した。 「――やめて……やめてよぉ!!」 しかし……、例えそれがラルヴァだと説明されようと目の前で繰り広げられる状況に黙っていられず、私はまたしても彼女に向って大声で叫ぶ。 「……相羽さん、大丈夫、だよ。この夢が消えてなくなっても、相羽さんの現実の友達はいなくなったりはしない。そうでしょ?」 「……そうだけど、でも……でも!」 確かに、彼女の言う通りこれが夢であるなら、ここでどんなことが起ころうと|現《・》実《・》に《・》影《・》響《・》が《・》出《・》る《・》こ《・》と《・》は《・》な《・》い《・》だろう。 「それに……私なんかじゃ頼りにならないかもだけど――」 そうこうしているうちに、いつのまにか辺りに漂っていた黒いもやを食べ尽くした姫音さんは、クルリと私へと振り返ると、俯《うつむ》き加減に上目がちで少し照れながら、 「――今日から、私が相羽さんの友達になるから……っていうのは駄目?」 「え?」 突然の彼女の申し出に、私は思いがけず面喰ってしまった。 「……駄目、かな?」 姫音さんがその表情にうっすらと悲しみとも戸惑いともとれるような憂いさを浮かべ再び尋ねる。そんな彼女を見上げていた私の中に不思議と熱い何かがこみ上げ、 「駄目……じゃない」 頬が熱くなっているのがわかった。って何を照れているんだ私は。 その返答に姫音さんはぱっと目を輝かせ、満面の笑みで私の手を取る。 「ふふっ。もう夢なんかに引きこもらなくても、この夢のことは朝に目が覚めた時にはもう忘れられちゃうけど……それでも私がずっと一緒にいるから。よろしくね、相羽さ……じゃなくて、コトちゃん」 予期せず下の名で呼ばれ、私は目を見開き、恥ずかしながら過剰に反応してしまった。 確かに地元にいたころはそう呼ばれることも多かったしそれが当たり前だったのに……、この双葉学園に編入されて一ヶ月、初めてそう呼んでくれた『新しい友達』ができたことがすごく嬉しかった。 「コト、でいいよ。私もリムって呼んでもいい?」 不意に瞳が潤んでしまったことに気付き、照れ臭さを隠すように、彼女の手を強く握り返す。 「うん。よろしくね、コト」 「こちらこそよろしく、リム」 見上げた先の、リムの笑顔がとても眩しかった。 ◇終 目覚まし時計の音に、私はゆっくりと瞼《まぶた》を開いた。 体を起こしボーっとした思考のまま、鳴り響く目覚まし時計を止める。針はセットした通り六時半を指している。 んーっと両腕を上へと体を伸ばし、再びベッドへ倒れ込み大あくびを一つ。 ――何か今、すごく大事なことを忘れてるような気がする……? しばらく首を傾げるも結局それが何だったのか思い出せないまま、私は簡単に朝食を取り身支度を整えると、いつもの通り一人、登校のため寮室を後にした。 今日が終わればまた四連休が待っている。特に予定もないがろくに友達すらいない学校に通うくらいなら自室で一人のんびり過ごしてた方が幾分――? ――さっき忘れていた『何か』を一瞬だが思い出した……ような気がした……が気のせいだった。 やきもきしながら首を傾げ眉間にしわを寄せ、私は寮棟の扉を開け…… 「お……おはよう、相羽さん。一緒に学校行こう?」 そこには、そういえば同じ寮棟に住んでいた|眠り姫《ひめねさん》が笑顔で私のことを待っていた。彼女の表情がまた私の中の『思い出せない何か』を何故か強く揺さぶった。 しかしながら旧知の仲というほど会話が弾むわけでもなく、かといって終始無言というほどでもなく、ぽつぽつと世間話程度の会話を続けながら二人、学園へと足を進める。 しばらく様子を伺っていたのだろう、姫音さんは不意に、 「ねぇ、相羽さん」 「なに?」 俯き加減で上目がちに照れながら私に声をかけた。 「相羽さんのこと、これから『コト』って呼んでもいい、かな?」 「え?」 突然の彼女の申し出に、私は思いがけず面喰い――不意に寝起きから感じ続けていた『思い出せない何か』が再び私の脳裏を過《よ》ぎった。 「……駄目、かな?」 姫音さんがその表情にうっすらと悲しみとも戸惑いともとれるような憂いさを浮かべ再び尋ねる。 そんな彼女を見上げていた私の中でその『思い出せない何か』が徐々に大きく埋め尽くしていく。不思議と熱い何かがこみ上げた。 「駄目……じゃない。それじゃ私もリムって呼んでいい?」 「もちろんっ」 姫音さ……リムはぱっと眼を輝かせ満面の笑みで私の手を取ると、 「それじゃコト、|GW《ゴールデンウィーク》後半戦の四連休、一緒に何処か行かない?」 「あ、そうだ。リムって中等部からこの学園にいるんだよね。そしたら、この島の案内をお願いしてもいいかなぁ?」 そして私の手を引きながら、リムはとても嬉しそうに、 「うんっ、私で務まるかわからないけど、頑張って案内するよ」 「よろしくね、リム」 私も彼女の手を強く握り返し笑顔で答えた。 ――今日から。 リムのお陰で、今日から私の新しい学園生活が始まった。 【眠り姫の見る夢 ~今日から~】終 続(戻?)【眠り姫の見る夢 -Koto-】 トップに戻る 作品投稿場所に戻る
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さて、そろそろ三月も真ん中を過ぎて。 まぁまだちょっと寒いゆーても、あちこち春らしい感じになってきとるわけで。 「・・・まき絵、起きなあかんて」 「・・・んん~・・・・・・」 いくらなんでもこの時期までこたつを出しっぱなしゆーんもどうかと思うわけやね。 まぁ、確かに夜はまだ冷えるし、なかなかしまいとうないゆうのもわかんねんけど。 でもな、まき絵。 「こたつで寝たら風邪ひく言うとうやろ? ほら、はよ起きー」 「う~・・・やぁだぁ・・・・・」 毎晩毎晩このやり取りせなあかんのやったら、もうさっさと片付けてまおうな、こたつ。 「こたつの中の眠り姫」 「あーもう、寝たらあかんてまき絵! ほら、起きてベッドまで行く!」 腰に手ぇ当てて、隣近所に迷惑にならんくらいの声で怒鳴って寝室へ行くように命令する。 でも、それくらいで解決するんやったら警察いらんっちゅーもんなわけで。 「・・・・・・・むぅ」 「布団かぶってごまかそうとしてもあかーん! はよ起きー!」 もう慣れた手つきでまき絵が引っ被った布団をつかんで思っきり引っ張る。 男子対女子、それも片方は寝ぼけとんねんからあっけなく引き剥がせ・・・剥がせ・・・あれ? 「ちょっ・・・なんでこんな重いねん! このっ、コラ、起きろーっ!」 ぐいぐい引っ張ってもなぜか布団がまき絵から離れん。 ま、まずい・・・ちょっとコレはまずいでいくらなんでも! 何がまずいってまき絵が風邪ひいてまうゆーんもあるけど『腕力でまき絵に負けた』なんちゅーことになったらボクどうすればええねんいやどうしょうもない!反語! なんでもう必死で布団を引っ張る、引っ張りまくる。 けれどしかし布団はまったくびくともせぇへんという。 な、なんでや、なんでやねん。 本気で焦り始めたそのとき、ふと違和感に気がついた。 ボクが引っ張っとる布団の向かい側、まき絵が包まっとる部分。 その端っこが丸まっとるのはなんでなんかなまき絵サン。 ・・・まさか。 「・・・あーっ!? ど、道理で重いはずや・・・思いっきり布団自分のほうに巻き込んどるやん!」 ――――そう、まき絵は自分の身体の下に布団引き込んで自分の全体重でしっかり布団を押さえとったわけやね。 そりゃー僕が膝立ちで引っ張っとるくらいやったら動かへんはずや。 ・・・お願い、そういうことにしといて何も言わんと、な? 何も言わん優しさゆーのもあると思うんや。 まぁそれはともかく、そうとわかれば対処は簡単。 さっきまでとは反対側に回り込んで、巻き込まれた布団の下に手を突っ込む。 そのままずりずりと手を奥に差し込んで、中でまき絵がつかんどる布団の端っこを探り当てる。 ・・・なんかやらかいもん触った気ぃするけど気のせいや、気のせい。 そしてその布団の端っこをしっかりつかんで、しっかり体勢整えて。 「せぇー、のぉー・・・・・よっ、と!」 「むぎゅっ」 思いっきり端っこを手前に引き寄せて放り上げる。 するとあーら不思議、さっきまでだんご虫みたいに丸まっとったまき絵が簡単に出てきましたよ? そのまま布団をテーブルの上に上げて、うつぶせのまま動かんくなっとるまき絵の体をゆする。 「ほら、まき絵、もー観念して起きぃなー。 さっ、ベッド行ってあったかくして寝よ、な?」 「うぅ~・・・・・・」 お、動いた動いた。 やれやれ、頼むからもうちょっとだけ聞き分けようなってほしいわ・・・ってうおーい!? 「ちょっ、まき絵?! 何こたつん中潜っとんねん! あかんて、ほこりっぽいから出てき!」 「やーだー、私ここで寝るもん」 「やーかーらー! かーぜーひーくーゆうとんねん!」 「だいじょーぶだよー、私風邪ひかないから」 「なんでやねん!」 「・・・」 「・・・・・・」 「・・・・・・・・・」 「・・・・・・アホやから、とか?」 「(こくこく)」 うっわ認めよったでこの子!? 確かにアホやアホやとは思とったけど自覚あったんやな! 「まーどっちかっていうとバカだけどね」 「大して変わらへんて」 思わず突っ込む。 アレか、まき絵は自覚あるバカやったわけか。 ある意味もうどーしょうもないな。 しかしまき絵は突っ込みスルーでさらにこたつの奥へと潜り込んでいきよる。 わかりやすう言うとアレやね、こたつのテーブルのトコで体育座り(コレ正式にはなんちゅーんやろな)のカッコで横になっとるわけやね。 ・・・いや、今そんなんはどうでもええねん。 「もーっ・・・まーきー絵ーっ! わがままゆーたらあかーん!」 半分自棄になりながら叫びつつ、まき絵の体をつかんで引っ張りだそうとしてみる。 けどまき絵もテーブルの足つかんで抵抗するからもうどうしようも。 しばらく出るの出えへんのと大騒ぎして、結局勝ったのはまき絵。 だってしゃーないやん・・・まき絵引っ張ったらこたつまで動いてまうねんもん・・・コンセント抜けるし上のもん落ちそうやし。 とまぁ、そういうわけでこたつの横で座り込んだままため息ついてしばらく頭抱えとったやけど。 「・・・・・・ん?」 くいくい、と服を引っ張られとるのに気づいて、すっかりこたつむりと化しとるまき絵のほうに目をやる。 まき絵はまー一体どないしたらそんなうまいこと丸まれんの?と聞きたくなるほど器用に体を折り曲げて、こたつの中からじーっとこっちを見てくる。 といっても仲間になりたそうとかそーゆーわけでもないやろうしね。 まぁ、まき絵がこっちのお願い(=こたつから出ろベッドへ行け)聞いてくれへんわけやからボクがまき絵のお願い聞く理由はないんやけども。 「何? どないしたん、まき絵」 ・・・こう聞かずにおれんのは後々拗ねると厄介なだけや、ホンマそんだけ。 べ、別に尻に敷かれたりしとるわけやないで、コレホンマホンマ。 「・・・・・・」 「・・・やから、何? 黙っとったらわからんやろー?」 そう尋ねても、まき絵は黙ったまんまでこたつの中からこっちを見上げとるだけ。 こう、顎の下に手ぇ置いて、こたつの中であったまって赤うなったほっぺで上目遣いで・・・・・・・・・ と、そこまで考えたところで慌てて目を逸らす。 あ、あかん!コレあかんて!反則やって! た、ただでさえ子供っぽいまき絵がこの上目遣いは・・・反則!何が何でも反則! ・・・とか、勝手にテンパっとったら。 「・・・・・・亜貴」 「ふぇっ?! な、何?!」 ・・・思いっきり声上ずってもうたし!情けな! 心の中で自分に思いっきり突っ込みながら、なんでもない振りして顔を近づける。 それでもまき絵は黙ったまんま、やからボクも黙ったまんま。 なんとも微妙な空気が漂いだしたころ、ぽつり、とまき絵が呟いた。 「・・・・・・入んないの?」 「へっ?」 「こたつ。 入んないの?」 ・・・いや、入んないのとか言われても。 そもそもキミがこたつん中ほとんど占領してもーとるのにどこに足入れろっちゅーねん。 はーあ、とでかいため息ひとつ。 「・・・入らへんよ。 ボクは風邪ひきとうないからベッドで寝るし」 やれやれ、と肩をすくめて立ち上がる。 さすがにあんだけまき絵とドタバタやったら疲れたわ。 まぁいくらなんでも一晩こたつで寝たくらいやったら風邪もひかんやろ・・・と、自分に言い訳して寝室に~・・・行かせてくださいまき絵さん。 「・・・まき絵? お願いやから手ぇ離してくれへんかな? ボクそろそろ寝たいねんけど」 「やだ」 即答?!即答なん?! ま、まさかボクがこたつから引っ張り出そうとした仕返しに自分が寝るまで嫌がらせするつもりとか? イヤホンマ勘弁して!寝かせて! と、まき絵に懇願するべきか一瞬迷った、そのとき。 「抱っこ」 自分の耳を疑うようなことを言われた気が。 「・・・・・・は?」 したので、聞き返してみる。 「抱っこ、して?」 ・・・聞き間違いやなかったみたいやね、残念ながら。 っちゅーか一体何を言い出しとるんやろねこの子は!いきなり『抱っこ』て! 「・・・あのなまき絵。 幼稚園児やないんやからそんないきなり『抱っこ』とか言うたかて誰も」 「抱っこ。 して。 亜貴」 ・・・押すかー、ココで押すかー。 あーもう、と拳でこめかみをぐりぐりと押さえながら、ため息交じりに尋ねる。 「・・・抱っこしたったら、ちゃんとベッドで寝てくれるんやね?」 「寝る。 亜貴が一緒に寝てくれるんなら寝る」 「いや、それはあかんから」 この子はホンマに何を言うとんやろね!? あかんやろ、常識的に考えて一緒に寝るんはあかんやろ! 「・・・それならやだ。 ここで寝る」 「いやそんな無茶な」 「じゃあ抱っこして。 あと一緒に寝て」 「・・・・・・・・・・」 ・・・どうしようもないな、ホンマ。 もうこうなったらお手上げ、降参、ボクの負け。 両手を上げて、参りましたのポーズをとりながら。 「――――はいはい、わかりました。 抱っこして、ベッドまで運んで、一緒に寝ればええんやね?」 ボクがそういうが早いか、「うんっ♪」と顔を輝かせてこたつから飛び出すまき絵。 ・・・一気に元気になったな、現金な娘や・・・・・ 苦笑いしながら、こたつから出てきたまき絵の膝裏と背中に手を回して持ち上げる。 いわゆる“お姫様抱っこ”の形。 こうせんとまき絵はへそ曲げるからな・・・ホンマにもう。 「・・・えへへ~・・・・・・♪」 「ご機嫌やね、まき絵・・・」 皮肉交じりに言うた、つもりやねんけど。 「うんっ♪」 満面の笑顔で返された。 ・・・あかん、ホンマ反則やわこの笑顔。 色々いいたいことあるはずやのに、この顔見たら何も言えんわ。 このへんやろうなぁ、ボクがまき絵に弱い理由って。 そんなことを考えながら、まき絵を寝室のベッドに寝かせて・・・・・・滅茶苦茶恥ずかしいけど、そのベッドに自分ももぐりこむ。 背中合わせになりたいとこやったけど、にこにこしとるまき絵を見たらそういうわけにもいかんくて。 しゃーないから、火が出そうなくらい真っ赤になった顔のまま、まき絵と向き合って横になる。 はよ目ぇ瞑って寝て・・・と祈るボクの気持ちとは正反対に、まき絵はじーっとこっちを見たまんま。 あ、明らかに何か期待しとるよね・・・勘弁して・・・とは思うんやけれども。 「えーっと・・・まだなんかあんの? まき絵」 「うん♪」 そんな笑顔で言われても。 もう反論する気力もなく、諦め混じりで尋ねる。 「・・・何? はよ言うて・・・・・・」 「腕枕」 「はい?」 「腕枕、して?」 ・・・・・・そう来るかー。 「・・・あんな? そうするとな、ボク明日の朝まき絵が起きるまで起きれへんやん? 朝ごはんとか」 「して? 腕枕」 「・・・えーっと」 「し・て? う・で・ま・く・ら(はぁと)」 「・・・・・・ハイ」 このわがままバカピンクめ・・・・・・いつか覚えとれ・・・・・・! 心の中でそう叫びつつ、まき絵の頭の下に腕を差し入れてやる。 案外軽い(バカやからかもしれんね)頭を乗っけて、にこにこしながら、まき絵が一言。 「――――お休み。 大好きだよ、亜貴」 そういって、目を閉じた。 ・・・・・・・・・・あーあー、もう。 どんだけわがままでも、どんだけ振り回されても。 ボクがどうしてもまき絵を嫌いになれへんのは、やっぱり。 こういう、どうしようもないくらい可愛いところのせいなんやろな。 そんなことを考えながら、まき絵の頭を優しく撫でて。 「・・・ボクも大好きやで、まき絵」 そう呟いて、目を閉じた。