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125 名前 代打名無し@実況は野球ch板で Mail 投稿日 2010/08/28(土) 23 30 34 ID IDfb4e6v0 里崎「やっと一軍戻れるでぇ~。やっぱりウチにはこの姿が似合うわぁ。 …痛い!ヘルメットをかぶった途端あたまが……ひゃあああ!髪が!髪が抜けてく!」 的場「はははは。かぶりよったなサト。それは呪いのヘルメットじゃ!」 里崎「的場!なんぞいあんたが!」 的場「ワシは正捕手の座を手に入れるため、仏を捨て悪魔に魂を売ったんや。 そのメットをかぶったもんは毛が抜け落ち、ふた目と見られん姿になり絶望して死ぬんじゃ」 里崎「ほんな…。イヤや!はやとを残して死ねん!」 的場「お前以外のキャッチャーは皆死んだ。最後はお前じゃ。死ねぇ里崎!」 里崎「イヤやぁああああ……! はぅっ! …夢やったんか。おとろしい夢やったわぁ。 なんや下がスースーする。パンツはかんと寝てしもうたか? ひいぃ!毛が!下の毛がない!!」 小谷野「へへっ。いいだろ? 翔のチン毛用バリカン借りてきてやったんだぜ」 里崎「なんやのウチが寝てる間に!こんなん、はやとの前でパンツ脱がれへん!」 小谷野「お前、そんなことばっかり考えてやがるのか!寝たままキャッチャーの格好しやがれコラァ!」 里崎「イヤや恥ずかしい!」 小谷野「やるんだよオラァ!足開け!オラ鏡で見せてやんよ!見やがれホラ!」 里崎「こんなんただのM字開脚やん!」 小谷野「坂本のチンポばっかり考えやがってエロ豚!そんなにブッ込んで欲しいならやるよホラホラ」 里崎「キャッチャースタイルでやられるなんて屈辱や!はやとぉおおお」 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/base/1280514824/125
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右1チェック法 種牡馬の種付け料と繁殖牝馬価格(*1)が同じならば、SPの現在値(*2)によって 右1印が決まることを利用した、SP測定の為のチェック法です。 チェック対象馬を未調教の状態で3歳1月1週の未勝利戦(基本的には中山D1200m)に 見習い騎手(▲)を乗せ出走し、右1印を下記のライバル馬と比較します。 ライバル馬右1表 提供:kokoさん 種付け料400万・未出走繁殖・遅普通基準です。 間違いの修正や項目の追加があればよろしくお願いします。 コメントのページからのご指摘でも構いません。 その際、ライバル馬の体重を確認して下さい(プラスマイナス8kg以内) ア行 アースオブグリーン 郷原 ~75 アイシャルウインド 青木 ~75 アイシャルヒーロー 柴田大 ~75 アイジョウ 大西 ~75 アクターズプライド 横山義 ~75 アグネスメディア 岡部 81前後 アサクサパントリー 穂刈 ~75 アズサユミ 後藤 75~81 アパッチトレイル 小野 ~75 アルカンフォルス 北村宏 ~75 イシノサイレンサー 蛯名正 ~75 イブキサイクロン 勝浦 ~75 イブキトキワゴゼン 武士沢 ~75 インタープリューム 横山典 76~82 インディジョー 穂刈 ~75 ウイニングシチー 嶋田 ~75 勝浦 ~75 ヴェスペラル 伊藤直 ~75 エイシンコロンバス 渡辺 ~75 エプソムガッツ 岡部 ~75 エプソムシェーバー 中舘 ~75? エラボレーション 村田 ~75 エリモサファイア 岡部 81~ オープンマーチ 伊藤直 75~76? オギスイートハート 岡部 79~82 伊藤直 ~75 カ行 ガクエンシュガー 青木 ~75 カリスマサンゴッド 横山典 82~ キネティックアート 武豊 77~ 岡部 77~ 村田 ~75 キャンティクラシコ 蛯名正 ~75 キングスルッカー 横山典 ~75 吉田豊 ~75 グラスバスター 吉田豊 75~76 クラシックグリーン 田中勝 82~ クロスヘッド 柴田善 ~75 岡部 82~ ケイアイチャンス 後藤 ~75 ケイエスヤア 横山典 ~81 ケンセツクイーン 村田 ~75 コウエイシャダイ 古川吉 75~77 ゴールデンビーナス ? 75~78 ゴールドセプター 的場 75前後? ゴールドフィンガー 郷原 ~75 コスモドライバー 小野 ~75 サ行 サクラブーケ 郷原 75~76 サンドハーブ 岡部 81~ シャインストーン 岡部 ~81 シャイントップ 柴田善 ~75 ジャックランラン 中舘 76~77? ショーファイト 中舘 76~ シルバーブリゲイド 的場 75~81 スズカケロード 柴田善 77~79 スズトルネード 岡部 79~ スターアスリート 木幡 75~78 スターブレイブ 岡部 75~77 ストレイトアゲン 後藤 ~75 ストロングデューク 吉永 ~75 タ行 タイキアドミラル 嘉藤 ~75 ダイワジャッジ 横山典 ~75 タイロビン 的場 ~75 タニノマドモアゼル 岡部 75~ タヤスクレスピン 横山典 77~ タヤスネットワーク 高橋明 ~75 ツジスカイブルー 岡部 77~ テスコガール 江田勇 ~75 ドウカンロドリゴ 岡部 ~75 トウショウミサイル 田面木 ~81 トキオタヒーチ 柴田善 ~75 ドクタークロス 水野 ~75 トクノリージェント 高橋明 ~75 ドラゴンエンペラー 嶋田 ~75 岡部 ~81 ドリームマスター 村田 ~75 トリプルタイム 横山賀 ~75 トロピカルレディ 中舘 ~75 ナ行 ナイスアメリカン 横山典 75~77 ニシノサンサン 加藤 ~75 ニッポーキャプテン 郷原 ~75 ノアウィッシュ 加藤 ~75 ノヴァルシチー 田中勝 ~75 橋本広 ~75 ノースサファイア 的場 79~81 ノースシャーディー 岡部 75~ ノボユウコウ 岡部 75~78 ハ行 ハイフレンドウッズ 土谷 ~75 バクシンフラワー 蛯名 78~ バトルタイム 小野 ~75 バンブーサクラオー 岡部 ~75 フォローミー 中谷 ~75 フジノスプリング 鹿戸 ~75 ブランドサンサン 勝浦 ~75 フリーハンター 横山義 ~75 ホッカイライデン 横山典 76~ ホッコーシャープ ? ~81 ホマレタイコウ 岡部 ~75 ポーロウニア 岡部 ~81 マ行 マークザマークス 柴田大 ~75 マイネルトリック 的場 79~81 マイネルミサイル 小野 ~75 マイネルユニゾン 宗像 ~75 マグナマキシマ 勝浦 ~75 マチカネタロー 柴田善 78~79 ミスヒテン 横山賀 ~75 ミナミノディザイア 岡部 81~ ミナミノホルザント 横山典 ~75 ミュージックロード 沢 ~75 岡部 78~ メイショウエール 岡部 ~81 メジャーワン 的場 79~ モンテクラウン 的場 75~81 菊沢徳 ~81 ヤ行 ヤクモアサシオ 的場 75前後? ユーワケンタッキー 板井 ~75 ユーワクイーン 後藤 ~81 ラ行 ライセンスシチー 横山賀 ~75 リップル 大塚 ~75 レオリョウコウ 後藤 77~78?(~75?) レディクラシック 小林久 ~75 ロイフリート 中舘 75~77 ローランインパルス 武士沢 ~75 ローランネプチュン 岡部 82~ ローリエ 田中勝 ~75 ローンレディ 田中勝 75~78 ロデオドライブ 岡部 75~ ロドリゴオーカン 蛯名正 ~75
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125 名前 代打名無し@実況は野球ch板で Mail 投稿日 2010/08/28(土) 23 30 34 ID IDfb4e6v0 里崎「やっと一軍戻れるでぇ~。やっぱりウチにはこの姿が似合うわぁ。 …痛い!ヘルメットをかぶった途端あたまが……ひゃあああ!髪が!髪が抜けてく!」 的場「はははは。かぶりよったなサト。それは呪いのヘルメットじゃ!」 里崎「的場!なんぞいあんたが!」 的場「ワシは正捕手の座を手に入れるため、仏を捨て悪魔に魂を売ったんや。 そのメットをかぶったもんは毛が抜け落ち、ふた目と見られん姿になり絶望して死ぬんじゃ」 里崎「ほんな…。イヤや!はやとを残して死ねん!」 的場「お前以外のキャッチャーは皆死んだ。最後はお前じゃ。死ねぇ里崎!」 里崎「イヤやぁああああ……! はぅっ! …夢やったんか。おとろしい夢やったわぁ。 なんや下がスースーする。パンツはかんと寝てしもうたか? ひいぃ!毛が!下の毛がない!!」 小谷野「へへっ。いいだろ? 翔のチン毛用バリカン借りてきてやったんだぜ」 里崎「なんやのウチが寝てる間に!こんなん、はやとの前でパンツ脱がれへん!」 小谷野「お前、そんなことばっかり考えてやがるのか!寝たままキャッチャーの格好しやがれコラァ!」 里崎「イヤや恥ずかしい!」 小谷野「やるんだよオラァ!足開け!オラ鏡で見せてやんよ!見やがれホラ!」 里崎「こんなんただのM字開脚やん!」 小谷野「坂本のチンポばっかり考えやがってエロ豚!そんなにブッ込んで欲しいならやるよホラホラ」 里崎「キャッチャースタイルでやられるなんて屈辱や!はやとぉおおお」 http //yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/base/1280514824/125
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高岩成二 永徳 渡辺淳 岡田和也 高田将司 藤田慧 金田進一 内川仁朗 的場耕二 藤井祐伍 【関連するページ】 JAE スタッフ メニュー6 内川仁朗 岡田和也 永徳 渡辺淳 的場耕二 藤井祐伍 藤田慧 金田進一 高岩成二 高田将司
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4/1(金) 物流。PCM出荷。QX03を載せたコンテナ便が脱輪。 4/4(月) 物流。朝的場便入荷。パシーマ順調に上がってくる。パッケージ作業。 4/5(火) 物流。的場便に備えて上倉庫の片付け。カタログハウス出荷。 4/6(水) 玖島。朝混載便でPCM入荷。ヘム付け前の検品作業。 4/7(木) 玖島。PCMをひたすらやる。完成品をチャーターで玖島からセンターへ。 4/8(金) 玖島⇒物流。なんとか11日納期分は間に合う。 4/11(月) 物流。的場便入荷。中国からの輸入が遅れる。 4/12(火) 事務所→ソウイング→事務所→ソウイング。パジャマの長袖と半袖が間違えて入ってくる。一命は取り留めた。 4/13(水) 物流。こだわりの出荷とパシーマパッケージ。2.5Sのストックも作る。 4/14(木) 事務所~午後玖島。宮崎さんにダニゼロカバーの発注を引き継ぐ。 4/15(金) 物流。一人で行く。こだわりと売り越しマット出荷。 4/18(月) 物流。的場便入荷。アベさんは今日も元気。 4/19(火) 朝可部縫製へ。宮地さんが辞めるらしい。昼から早退。 4/20(水) 物流にPCM入荷。25日納期に向けてひたすらパッケージ。19時ごろまで玖島。 4/21(木) 昼過ぎまで玖島⇒センターへ移動。出荷完了まであと少し。 4/22(金) 昼過ぎまで玖島⇒センターへ移動。25日納期分は全て終了・ 4/23(土) 午前中のみ出勤。5/2納期に向けて玖島で作業。 4/25(月) 1人で物流。15時ごろから玖島へ移動。 4/26(火) 玖島。大雨。5/2納期分の荷造り終了する。 4/27(水) 物流。久しぶりに岩惣をする。 4/28(木) 朝物流⇒すぐ玖島へ。コンテナ入荷。
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川越車両センターの概要と歴史はこちらから(wikipediaへ) →川越車両センター 〔E231系(3000番台):川越・八高線〕 3000番台4両編成(第41~46編成)6本が配置。武蔵野線用とは違い4両編成で、ドア開閉ボタンの設置などの改造が施され、3000番台に区分。0番台武蔵野線用同様に、青森改造センターで転用改造と、制御装置などの機器類を更新施工を行い、その後秋田総合車両センターにて帯変更などの仕上げ改造を行い、2017年11月24日付で川越車両センターに配置、同月28日に同センターに配給輸送された。なお、先頭車両の7人掛座席のうち、一部が優先席に変更されている。同年12月にも1本が追加配置され、2018年9月・10月にも各1本が追加配置。2019年9月に2本が追加配置され、導入予定数の6本となった。 (「Wikipedia」より一部改) 【4両編成(3000番台) = 全4本】 ハエ41編成 〔2000年 4月27日 新津車両製作所製(2017年11月24日青森改造)〕 元八ミツB5編成 【 769H:西川越~的場間】 【 974H:武蔵高萩駅】 ハエ42編成 〔2000年 5月17日 新津車両製作所製(2017年12月 9日青森改造)〕 元八ミツB6編成 【 1364E:小宮~北八王子間】 【 1060H:武蔵高萩駅】 ハエ43編成 〔2000年 6月 1日 新津車両製作所製(2019年 9月14日青森改造)〕 元八ミツB7編成 【 763H:西川越~的場間】 【 1379E:八王子~北八王子間】 ハエ44編成 〔2000年 6月15日 新津車両製作所製(2019年 9月 2日青森改造)〕 元八ミツB8編成 【 773H:西川越~的場間】 【 1179E:金子駅】 ハエ45編成 〔2000年10月23日 新津車両製作所製(2018年 9月27日青森改造)〕 元八ミツB16編成 【 679H:西川越~的場間】 【 1169E:金子駅】 ハエ46編成 〔2000年11月 8日 新津車両製作所製(2018年10月18日青森改造)〕 元八ミツB17編成 【 1274E:北八王子~八王子間】 【 1475E:北八王子~小宮間】 TOP PACEへ戻る 系式別ページへ戻る
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血生臭い殺し合いの会場と化した平安京のどこかで、参加者の一人である、スーツを纏い、頭に白髪を生やした初老近い男性が怯えている。 前触れもなくいきなり死の恐怖に曝されればある種当然だろう。 だがこの怯え方は尋常ではない。 「嫌だ……死ぬのは嫌だ……」 先ほどからこれと同じようなことをブツブツと呟き、支給されていたサブマシンガンを構え、落ち着きなく辺りを見回し続けている。 なぜ見回すのかと問われたら、参加者が目に入った瞬間に引き金を引くつもりだからだ。 相手が殺し合いに乗っていようが乗っていまいが知ったことではない。 そんなことは見ただけでは分からないのだから。殺してしまえば絶対に安心だ。 これほどの恐怖を抱きながら、彼は警戒を続けていた。 「もう二度と……あんな思いは……」 彼の尋常ではない恐怖の原因は、死という物に対しての認識にある。 彼は一度死を体験している。 それも死に瀕したが奇跡の生還劇を演じたのではなく、実際に一度死亡し、その後に殺し合いに参加させられているのだ。 故に二度目の死に怯え、己にできる全霊を掛けて警戒しているのだ。 そんな彼の名は的場勇一郎。殺し合いに来る前までは不動高校というところで物理教えていた、もうすぐ定年になる冴えない教師だ。 ここからは、彼がなぜ一度死んだかを簡単に解説しよう。 それにはまず、不動高校の成り立ちから説明しなければならない。 不動高校はそもそも、かつて社屋を置いていた高畑製薬という会社が建物を寄付したところから開校している。 だが、実は高畑製薬は金で人を釣って新薬の人体実験を行った過去がある。 しかもその実験は失敗し、被験者は全員死亡。この事態を隠蔽するために、会社は被験者の死体を建物やその周りに隠して寄付したのだ。 学校になればそう簡単に建物を壊さないだろう、推測していたらしい。 的場はその死体が生徒に見つからないようにするために寝ずの番として高畑製薬から送り込まれ、教師をしていたのだ。 彼は学園六不思議として死体のある場所にちなんだ怪談を流し、生徒を近づけないようにしていた。 その後しばらくは平穏に教師として過ごし、かつて寄付した校舎が旧校舎となり、いつしか使命すら忘れかけていたが十年前、推理小説部の女子生徒、青山ちひろがこの怪談に興味を持つ。 彼女の調査の末、結果として真相を知り、的場に対しこの件を警察に通報すると通告。 的場はなんとか止めようとしてもみ合った結果、青山は階段から転落し事故死してしまう。 彼に殺意はなかったが、これがきっかけで過去が芋づる式に明かされることを恐れ、後に引けなくなった彼は旧校舎の楽器室に青山の死体を隠し、表向きには行方不明ということにした。 そして不思議を一つ増やし、学園七不思議として呪われた音楽室の怪談を流した。 それからしばらくして、推理小説部改めミステリー研が過去の楽器室を部室としたため顧問をかって出た。 しかし旧校舎も流石に古くなり、取り壊しの案が出始めたので彼は脅迫文を学校に送り付ける。 それと同時にミステリー研の部員の一人が、壁に埋められ、骨となった青山を発見。 その場に居合わせた的場は咄嗟に部員を殺害。これを自身が流した怪談と合わせて見立て殺人とした。 それを重く見られ、旧校舎の解体はなくなったが、その後骨を別の部員にまたも見られそうになり再び殺害。 そして三度目、別の部員にまたも見られそうになったので殺害しようとするも失敗。 最後には骨のことも彼が起こした連続殺人のことも、不動高校の生徒金田一一に調べられ、的場は全てを自供。 すると、実はその場にいた、青山ちひろの失踪の真相を調べていた彼女の父が的場を殺害。 彼は死の恐怖に怯えながら、自らの因果を払ってこの世を去った。 はずだが、気づけばこの殺し合いに巻き込まれていた。 最初は何が起こったのか分からなかったが、少女二人の首が爆破で吹き飛んだ時、彼は現状を理解し、二度目の死に怯えたのだ。 ガシャン 「!?」 いきなり謎の金属音が聞こえ、的場は迷うことなく銃を音のする方へ向ける。 すると、人影が見えたのでそのまま発砲。銃声が辺りにこだまする。 しかし、銃弾が命中したにもかかわらず人影は倒れるどころか怯みもせず、何事もなかったかのように的場の元へ近づいていく。 「う、うわあああああああああ!!」 銃で撃たれても死なない相手に完全な恐慌状態に陥った的場は、ただひたすらにサブマシンガンの引き金を引き続けた。 バチバチと火花が起き続けるが、それでも人影は意にも介さず的場に向かって進み続ける。 カチッカチッ とうとう的場のサブマシンガンの弾が切れ、弾幕が止んだ時火花もまた止み、その姿を見せた。 それは、とても奇妙な姿だった。 戦国時代の鎧をオレンジで模したものをあしらいつつも、全身を紺色のスーツを纏い、右手には刀を模したおもちゃの様な剣、左手にはオレンジを模した特徴的な剣を手に持っている。 そしてこの姿を知る者が見ればこう言うだろう。アーマードライダー鎧武、または仮面ライダー鎧武と。 ちなみに右手の剣は無双セイバー。左手の剣は大橙丸という。 しかしそんなことは知らない的場からすれば、謎のスーツを身に纏った誰かが銃弾も意に介さず自分に向かってくる恐怖の光景でしかない。 「や、やめてくれ!!」 今まで引き金を引き続けていたがついに弾切れに気付いた的場は、サブマシンガンを捨て逃げ出そうとする。 しかし初老の男性でしかない的場と、アーマードライダーの走力を比べれば一目瞭然。 あっという間に的場は追いつかれ、地面に蹴り倒された。 そして鎧武は容赦なく大橙丸を振りかぶる。 「い、嫌だ……二度も死ぬなんて嫌だ……!」 涙を流しながら、的場は懸命に命乞いの叫びをあげる。 しかし鎧武は聞き届けることなく、無言で剣を的場の体に突き刺した。 「た、助け……」 少しづつ命が消えていく感覚に怯え、地を這いながら助けを乞う的場。 しかしその声に答える者はいない。 やがて動かなくなり、彼の二度目の生涯はここで幕を閉じた。 【的場勇一郎@金田一少年の事件簿 死亡】 ◆ 鎧武は変身を解くと、中から20代後半くらいの青年が現れた。 彼の名前は六星竜一。先ほど彼が殺した的場と同じく、不動高校の教師だった男だ。 そんな六星が気になったのは、的場の最期の言葉だ。 「二度も死ぬなんて嫌だ、か」 まがりなりにもかつての同僚が、一体なぜそんな言葉を残したのか。 一度目は一体なぜ死んだのかについては、六星は気にしていなかったが、二度目という部分は引っかかった。 しかし引っかかりはしたが、疑ってはいなかった。 それもその筈。なぜなら―― 「俺は別に構わないけどな」 彼もまた、一度死んだ身だからだ。 なぜ六星竜一は一度死んだのか。的場について話した以上、六星についても簡単に説明しよう。 そのためには話は27年前にまで遡る。 27年前、青森県の六角村にてある惨劇が起こった。 そもそも六角村の山には野生の大麻が繁殖しており、それを栽培し村の上役が密売することで成り立った村である。 このことを知る者は少なかったが27年前、そのことに異を唱えた六角村の牧師夫妻が村の上役たちに殺害される。 さらに教会に放火し、牧師夫妻の養女七人を焼き殺して完全にこのことを隠滅しようともくろんだ。 しかし実際は一人、養女である詩織が、彼女と愛し合っていた村の上役一人にこっそり助けられ、彼女は村から離れ、表向き死んだことにしながら生活する。 その詩織の息子が六星竜一である。 詩織は息子である六星にあらゆることを叩き込んだ。 殺人術、格闘術、ナイフ、銃、演技力、さらには高校で教師ができる程度の学力を。 それもこれもすべては自身の恨みを晴らすため。 彼女は常日頃、竜一にこう言っていた。 『お前は母さんの代わりにあの連中に復讐するんだよ…… お前はあいつらを皆殺しにするために生まれてきたんだから!』 詩織が表向き死んでいるせいで戸籍を持てないため、彼らは極貧の中を生き延びた。 全ては復讐する為。それだけを糧に毎日を生きてきた。 そして時は流れ、村の上役の一つである時田家の娘、時田若葉が不動高校に入学した。 そこで彼女と接点を持つために、六星は不動高校に赴任してくるはずだった小田切進という男を殺害。 六星が小田切に成り代わり、不動高校で教師を務めながら若葉と恋仲になることで、彼女が卒業と同時に村に帰り、家が決めた婚約者と結婚パーティをする場で、彼は復讐計画を実行する時を待つことにした。 途中、予定外のトラブルで結婚が早まったり、若葉の同級生である金田一一と七瀬美雪が結婚式についてくることになるが、問題ないと六星は判断していた。 しかし現実には、復讐対象最後の一人を残した状態で金田一が真相を暴き、六星はやもなく追い詰められる。 だが六星は最後の一人をどさくさで殺害し、最後の締めとして大麻の畑を燃やそうとした。 しかし若葉の婚約者だった男や金田一が、様々な理由で彼を阻もうと立ちふさがる。 それでも畑を燃やそうとするが、直前で六星の父である村の上役に彼は殺害され、さらに父と母の真相を知り、驚愕の中命を落とした。 はずだが、彼もまたこうして殺し合いの場に立っている。 なぜ生き返ったのか、と考える気はなかった。 そして生き返ったとはいえ、何かやりたいこともなかった。 六星からすれば人生を賭した復讐も終わり、予定外や予想外は多々あれどやりたいことは全て完遂したと言っていい。 そんな状況で殺し合いに勝ち残ってまでしたいことなどないし、かと言って殺し合いに反逆し主催と戦うと考える人間でもなかった。 だが自殺する気も起きなかったので、とりあえず支給されたデイパックを漁り、出てきた変なベルトと付属されていたロックシードというものを、試しに使ってみることにした。 彼の人生にはほぼ無縁だった、好奇心というものである。 『オレンジ!』 付属されていた説明書きに従い、まずベルトを腰につけ、そしてロックシードをつけて、カッティングブレードを下ろす。 するといきなりベルトが音声を発し、さらには上から巨大なオレンジが被さる。 『ロック・オン!』 更に、被さったオレンジが軽妙な音楽と共に変形し、鎧と変わる。 『オレンジアームズ! 花道、オンステージ!!』 「うるせえベルトだな……」 そして変身終了。 ベルトが出す音声のやかましさに多少辟易しつつ、六星はとりあえず辺りを歩いてみることにした。 しばらくするとサブマシンガンを撃ってくる人影と遭遇。 別段自身の生に執着がないので、特に抵抗もせず弾を受けるが何のダメージもなければ行動に支障もない。 銃弾をものともしないスーツと、発砲者が同じ高校の教師で顔見知りだったことに驚きつつ、ある考えに思い至る。 それは、復讐の為に利用した若葉のことだった。 彼女は利用されているなど知らず六星を愛していたが、彼は若葉を復讐の道具に利用した。 その過程で若葉をそそのかして復讐相手を殺害させ、その直後に六星は彼女を殺害した。彼女もまた母の仇の娘であったがゆえに。 だが六星は若葉を愛していた。彼女も殺害対象だったにも拘らず。 だからこう思う。 人殺しに天国はありえない。 だがこんな殺し合いを開き、死者すらも自在に蘇生できる力の持ち主なら、地獄に落ちた女一人を天国に移住させるくらいはできるかもしれない。 この考えに至った瞬間、六星は殺し合いに乗った。 そして弾切れと同時に逃げ出そうとした的場を殺害し、今に至る。 「はっ」 曲がりなりにも顔見知りだった相手を殺しても、六星の心には小波すら立たない。 代わりに彼の頭を支配しているのは別のことだ。 「そこにいる奴、出て来いよ」 六星は家の陰に隠れている人間の気配を感じ取り、呼びかける。 すると意外にも素直に隠れていた人間が現れた。 整った顔立ちをした、六星よりも年は下であろう青年が姿を見せる。彼の真っ黒なスーツを身に纏うさまはさながら喪服だ。 彼は六星に怒りの視線を向けていた。それは人殺し、ひいては悪を許さぬ正義の意志だろうか。 それを感じ取った六星は、可笑しくてたまらなかった。 なぜなら視線の男は、六星が的場を殺すより前から視線を向けていたからである。 彼がもし殺し合いに反対するなら、六星の恐慌を止めようとするのが普通だ。 恐怖にかられたのなら、逃げるのが当然だ。 だが現実には、恐怖するわけでもなく殺しを止める訳でもなく、的場が死んでから現れたのだ。 これはもう六星と同じく殺し合いに乗っているとしか思えない。 「そんな怖い顔すんなよ。俺もお前も所詮同じムジナって奴なんだからよ」 「……っ! 話があります」 「ほう?」 六星の言葉に苦虫を嚙み潰したような顔を見せつつも、男は話を持ち掛けた。 それに六星はどうしようかと思ったが、その前に男が移動を提案した。 理由はすぐに分かる。何せさっきまで銃声がずっと響いていたのだ、そんなところで話し込むなど間抜けもいい所だろう。 ということで彼ら二人は平安京にある、先ほどまでいた地点から少し離れた家の中に移動し、中にあったちゃぶ台を挟んで座っていた。 家に入った二人の内、まずは六星が自己紹介を要求する。 これから話す相手の名前も知らないなど、話しにくくて仕方ないからだ。 「俺の名前は小田切――いや六星竜一だ」 「僕は夜神月。月と書いてライトだ」 変な名前だな、と六星は端的に思ったが、それは口にださず、代わりにさっき言っていた提案とは何かを問う。 月からもたらされた回答は、簡単に言うなら不戦協定だ。 参加者が何人いるか知らないが、最低でも数十人以上はいるであろうこの殺し合い。 この大人数で行われるゲームを、単独で勝ち抜くのは不可能だろう。 だからこそ、自身で何人か殺すとしても他に殺し合いに乗っている相手に殺してもらうのは必然だ。 「なので参加者が、そうだな……二十人を切るくらいまでは互いに不干渉。そしてお互いのことを話さない、というのはどうだ?」 「まあそりゃ構わねえが、一つ条件がある」 「条件?」 六星の言葉に月は訝し気になるが、六星にとっては大切なことだ。 そもそも、月は不可思議なスーツを身に纏い銃弾をはねのける様を見せている。 にも関わらず彼は一切怯んでいない。ということは、このスーツに対抗できる何かを持っているに違いない。 「そいつを見せろ」 「……断ると言ったら?」 月の挑発的な言葉と同時に背中から気配を感じた六星は、咄嗟に飛びのく。 するとさっきまでいたところには一本の矢が刺さっていた。 慌てて矢を撃った主を探し、そいつはすぐに見つかった。 何せ、窓の外にいたのだから。 矢の主は大きさこそ人間大だが、外見は人間と大きく異なっていた。 どう見ても機械の体に、右手には剣。左手にはクロスポウを構えた怪物が、そこに立っている。 「成程な。そいつがそうか」 「キラーマシン、というらしい」 「キラーマシン……ね」 かつて殺人マシンを名乗ったことのある六星は、多少の運命みたいなものを感じたが、それだけだ。 殺されかけたことは別に気にしていない。 あれで殺されていれば油断している大間抜けで、殺されなければ合格。そんなところだろう。 結果的に六星の要求にもこたえた以上、提案を受けることにした。 「まあ提案は受けてやってもいいが、仲良しこよしをするつもりもねえ。別行動させてもらうぜ」 「僕も仲良くする気はないが、少し待て」 家を出ていこうとした六星を引き留める月。 理由を問う六星だが、答えは簡単だった。 「今はないが、おそらく殺し合いの参加者の名前を載せた名簿みたいなものが配られるはずだ。 もし知っている名前があったら教えあおう。二手に分かれるのはそれからにしてくれ」 「あいよ」 月の言葉に納得した六星は、その場に腰を下ろす。 そして待つのは良いが無為に過ごす気はないとばかりに、二人は情報交換を開始した。 ◆ 六星と情報交換をしていく中、月は驚くべき事実がいくつも発覚した。 なんと、月にとって今は2010年だが、六星にとっては90年代の初頭だというのだ。 おまけに六星は死んだが蘇ったというのだ。 「ビックリしたか?」 せせら笑う六星だが、月は本当に驚愕しかできない。 なぜなら彼もまた、死人だからだ。 ここで夜神月がなぜ死んだか簡単に解説しよう。 三度目の長話になるが、付き合ってほしい。 夜神月は元々、警察官の父に優しい母、そして可愛い妹を持った高校生だった。 おまけに頭脳明晰でスポーツ万能、おまけにルックスよく正義感も強いと、まさに完璧超人だった。 しかしある日、空から落ちてきたノートを拾ったときに彼の運命は一変する。 そのノートは死神のもので、それは名前を書かれると死ぬというのだ。 最初はジョークだと思い、試しにテレビに出ていた犯罪者の名前を書くと、そいつは死んだ。 偶然かと思い、今度は町でたまたま見かけたタチの悪いナンパ男の名前書くと、そいつも死んだ。 このことにショックを受けた彼は、逃げるように世界の悪を裁くことを決意。 手始めに犯罪者の名前を書き続け、気づけば彼は悪を裁く神『キラ』としてもてはやされ始めていた。 しかし、そこにLという名探偵が待ったをかけ、キラは悪だと断言。 こうして月とLの頭脳戦が始まった。 その壮絶な頭脳戦を制したのは、月だった。 こうして敵を打ち倒し、彼は世界の主張をキラが正義の方向に傾けていく。 しかし、しばらくすると今度はLの後継者を名乗るものが月の前に立ちふさがった。 再び起こる頭脳戦だが、結果的に今度はLの後継者が勝利した。 それでもなんとか生き残ろうとするも、最期には月にノートを落とした死神に殺され彼の生涯は幕を下ろす。 はずだったが、彼はこうして生きている。 死神の力すら覆す主催者の力には驚嘆しかないが、この機を逃す手はない。 もう一度現世へと帰還し、願いの力で再び新世界の神となるのだ。 罪もない少女二人を殺しあざ笑う邪悪に組みするのは屈辱だが、今はそれを飲み込む。だが最終的には始末してやる。 そう決意を固める月だが、ふいにある仮説が浮かんだ。 (もしやこの殺し合いは、死者しか参加していないのか……?) 自分、六星、そして六星に殺されたあの男。 この三人は死んだ後から呼び出されたのは間違いない。 そこで考えたのは、この殺し合いが死者しかいない可能性だ。 かのカンダタみたく、地の底から地上に這い上がる最後の機会。 元の話では譲り合わないが故に皆死んだが、ここは譲り合っては生きていけない地獄変。 (いや、まだ断定するには早いな) しかし月はこの可能性を一旦捨てた。 おそらく数十人以上いるうち、自分を含めまだ三人しか死者と出会っていないのだ。 (それに懐のこれもある) 月は六星に分からないように懐にあるものをいじる。 彼の懐にあるもの、それはキラーマシンを従える魔法の筒だった。 この魔法の筒にキラーマシンが入っており、彼はそこから出してやることで外に解き放つことができる。 本来、この魔法の筒にモンスターを従える効果などないのだが、参加者でもない怪物が好きに暴れることを主催者が嫌ったのか、制限が加えられているのだ。 魔法の筒から出した参加者に、中のモンスターが従うようになる制限を。 (こんな怪物を僕は知らない。 となれば、ここは僕の常識が全く通用しない世界。だからこそ情報が重要だ) そう頭の中で結論を定めた月は、大人しく参加者名簿を待つことにした。 二人の死者の、生者を追い落とす殺し合いは、もう始まっている。 【六星竜一@金田一少年の事件簿】 [状態]:健康 [装備]:量産型戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武、オレンジロックシード@仮面ライダー鎧武 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、的場のデイパック(基本支給品、ランダム支給品0~2、H K MP5(弾切れ)@現実) [思考・状況]基本方針:優勝狙い。若葉が地獄に落ちていたら、天国へ連れてってやる 1:参加者名簿が出てくるまで月と待つ 2:キラーマシン、か…… [備考] 参戦時期は死亡後です。 【夜神月@DEATH NOTE】 [状態]:健康 [装備]:魔法の筒@ドラゴンクエスト ダイの大冒険 [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2 [思考・状況]基本方針:優勝狙い。現世へ帰還し、今度こそ神となる。 1:参加者名簿が出てくるまで六星と待つ 2:もしやこの殺し合いは、死者しか参加していない……? 3:いずれは主催も始末する [備考] 参戦時期は死亡後です。 魔法の筒@ドラゴンクエスト ダイの大冒険 に入っているモンスターはキラーマシン@ドラゴンクストシリーズ です。 この殺し合いは死人しか参加していない可能性を考えていますが、半信半疑です。 ※六星と月がいる家の外に、キラーマシン@ドラゴンクエストシリーズ が控えています。 【H K MP5@現実】 的場勇一郎に支給。 ドイツのヘッケラー コッホ社が設計したサブマシンガン。 命中精度の高さから、日本のSATなどの対テロ作戦部隊では標準的な装備となっている。 【量産型戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武】 六星竜一に支給。 仮面ライダー鎧武における変身ベルト。 ロックシードと合わせて使うことで変身可能。 量産型とついているのは、このタイプだと所有者認定など無く、誰でも使用可能となる為。 【オレンジロックシード@仮面ライダー鎧武】 六星竜一に支給。 エナジーロックシードの一種。 戦極ドライバーに装填し、使用することでオレンジアームズへと変身可能となる。 上記の量産型戦極ドライバーと合わせて一つの支給品として扱われる。 【魔法の筒@ドラゴンクエスト ダイの大冒険】 夜神月に支給。 中にモンスターを一体封じ込められる魔法の筒。 「デルパ」と唱えることで筒から出し、「イルイル」と唱えることで筒へと戻すことができる。 更にこのロワのみ、魔法の筒の所有者に出したモンスターが従うようになっている。 裏を返せば、筒を奪われたり、所有者が死亡し別の参加者が新たに筒を手に入れた場合、モンスターが従う対象も新たな筒の所持者となる。 【キラーマシン@ドラゴンクエストシリーズ】 夜神月に支給された魔法の筒に入っているモンスター。 名前の通り、所持している剣や弓矢、内蔵されているビームを放ち人間を殺す機械のモンスター。 シリーズの扱いはまちまちだが、おおむね終盤の強力なモンスターとして扱われる。初期にはキラーマシーンと表記されていたことも。
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年度 頭 タイム 1着 騎手 2着 騎手 3着 騎手 1着馬の父 成績 1994 1 08.5 ヒシアマゾン 中舘英二 タイキウルフ 岡部幸雄 フィールドボンバー 柴田善臣 Theatrical ◆ 1995 1 10.0 コクトジュリアン 柴田善臣 タイブルース 村本善之 ダービーキングダム 南井克巳 Machiavellian ◆ 1996 1 09.7 キングオブケン 的場均 チアズエンペラー 熊沢重文 スギノトップガン 横山典弘 Manila ◆ 1997 1 10.1 ワシントンカラー 柴田善臣 スーパーナカヤマ 的場均 ダイワウエスト 田中勝春 ブラックタイアフェアー ◆ 1998 1 08.5 トキオパーフェクト 蛯名正義 マウントアラタ 小池隆生 シンボリスウォード 岡部幸雄 Rahy ◆ 1999 1 09.2 タイキダイヤ 小野次郎 エターナルビート 河内洋 タイキトレジャー 岡部幸雄 オジジアン ◆ 2000 1 09.8 スイートオーキッド 横山典弘 キンシストーン 千田輝彦 アグネスデジタル 的場均 Gone West ◆ 2001 1 10.3 カチドキリュウ 後藤浩輝 シンボリスナイパー 勝浦正樹 グラスエイコウオー 村田一誠 アンバーシャダイ ◆ 2002 1 07.6 サーガノヴェル 横山典弘 イーグルスウォード 勝浦正樹 カフェボストニアン O.ペリエ Boundary ◆ 2003 1 08.2 ワンダフルデイズ 武豊 ギャラントアロー 江田照男 タイキジリオン 四位洋文 ボストンハーバー ◆ 2004 1 08.6 タイキバカラ 蛯名正義 ケージーアジュデ D.バルジュー ハリーズコメット 内田博幸 サザンヘイロー ◆ 2005 15 1 08.6 ディープサマー 小野次郎 コパノフウジン 蛯名正義 アイルラヴァゲイン 柴田善臣 タイキシャトル ◆
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831 :New ◆QTlJyklQpI:2012/03/14(水) 20 40 19 ネタSS ~憂鬱自衛隊1943 自衛隊サイド~ 平成世界 実験中隊消滅後も神崎怜 二尉は様々な伝手を使い第3特別実験中隊の帰還を成し遂げようとしていた。 しかし、原作と違い虚数空間の発生が全く起きておらず再実験に掛かる費用などを理由にのらりくらりとかわされた。 誰もがFユニット解散を食い止めるために政治的な脅しまでした人間が率いる部隊を助けようと思わず、 アメリカの前で実験失敗と核弾頭を消滅させてしまったのでこれ以上の失態と厄介事は勘弁という感情も加わり 2年を経た今では有能でも色々と煩い二尉を左遷することも検討されていた。 平成世界では第3特別実験中隊が本当に”事故死”したということで処理されそうになっていた。 昭和世界 「的場一佐、お久し振りです!」 「今は”大佐”だ。与田”中尉”」 久方ぶりに会った部下の迂闊さに苦笑しつつ、的場毅は返礼していた。 2003年のシールド実験により第3特別実験中隊は1943年に飛ばされていた。 しかも、ただ過去に遡ったわけでもなく、日本が事実上の太平洋戦争を勝利した並行世界だった。 中隊はあの後、迅速に展開していたT-34に似た戦車や装甲車に囲まれ緊張状態が続いたが 交渉の結果、飛ばされた地点を観測する代わりに大日本帝國に居候することになった。 観測により異変が察知されたら中隊メンバーに知らせ帰還することになっていたがその後1週間がたっても 異変が起こらず、隊員からも諦めの空気が滲み出てきていた。 やむなく的場は救援部隊が来るまで日本帝國に仕えることを決定し帝国側も良しとした。 そして隊員らはあまりにチグハグ過ぎる日本に唖然としつつも徐々に適応していった。 無論、戦車やヘリや技術士官は(かなりアレなテンションの)技術部門に取られたので 手持ちの戦力はなくなったがFユニット時に培った技術と経験は陸軍で重宝され、海援隊などに 混じっての実戦や帝国の兵器に対応してより洗練され今まさに帝国版Fユニットと言うべき部隊創設に 向けて動き始めていた。 最早彼らの中には平成に帰る意志があるものは皆無であり、嘗て太陽フレアでよる電磁波を浴びる事から 「冷凍食品部隊」とも言われた実験中隊でなく完全な「戦える軍隊」として生きていく彼らは今までよりも生き生き していた。 「では行こうか中尉。Fユニットが待ってるぞ」 「わかりました、大佐殿」 後に帝国軍有数の実力を誇る事になる特殊部隊Fユニット。その創設に携わった”鬼才”的場毅の物語は今始まる。 余談 なお、この部隊創設時に的場は「前は無理解な役人が嫌いだったが、あの書類の山を相手にする以上は尊敬に値する」 というコメントを残している。(右腕とも言える与田も「敵を攻撃する前に書類に壊滅寸前になりました」と言っている) そして陸海軍で出回る同人誌に合同運動会、持って行かれた技術士官らの変貌によって彼は自分の良識の維持を固く誓った。
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※この物語はフィクションです。作品には暴力的、残酷的な描写を多く含みます。苦手な方はさけてください。 ラノで読む act.2「サディスティック・ハード・ゴア」 ※ ※ ※ 異様な人物が街にいた。 休日で人通りの多い商店街の人込みを、一人の男がフラフラと危なっかしい足取りで歩いている。だが男のその風態は和やかな街並みの中では明らかに異質であった。 男は灰色の背広に、きちんとネクタイを締めているが、まるで頭から血液のシャワーを浴びたように全身が赤く染まっていた。よく見ると彼の身体のあちこちに肉片のようなものがへばりついている。左手でズタ袋のような布を掴んでおり、右手には柄の長い斧が握られている。金属とアスファルトがこすれる音を響かせ、斧を引きずるようにして街を歩いていた。 しかしそんな彼に街の人間は誰ひとり気を止めてはいない。 誰も彼に視線を向けず、まるでそこに存在していないかのように無視していた。 幽霊。 男は幽霊のように存在感が希薄だった。これほどまでに異彩を放つ姿をしていても、誰も彼の存在を認識することができなかった。 ※ ※ ※ せっかくの休日だと言うのに、けたたましい電話の音で起こされたテディは頭を回転させるために煙草に火をつけた。煙草はやはりラッキーストライクだな、と煙を吐きながら呟きながらベッドからもそもそと起き上がる。 休日前だからってスコッチを飲み過ぎた、テディはズキズキとする頭を抱えながら後悔するが時間は戻らない。まさかいきなり呼び出されるとは夢にも思っていなかったようだ。昼過ぎまで眠り、午後からは家でのんびりと音楽でも聞きながら過ごそうと思っていたのにプランが台無しだ。テディは二日酔いの頭を冷やすために、洗面所で水を被ってから支度を始めた。 テディは青色の瞳を隠すようにサングラスをかけた。そしてお気に入りのピンクのパジャマを脱ぎ棄てて真っ黒なスーツに着替え、同じく黒いネクタイをビシッと締める。それが彼の仕事着だ。黒というのは気持ちが引き締まる、というのがテディの持論である。 仕事そのものは構わないが急な呼び出しのため、髪のセットに時間を割けないのが不満であった。宗教画の天使のようにクルクルとしたブロンドのくせ毛が幼いころからのテディのコンプレックスで、くしをかける時間も無く、テディは急いでアパートを飛び出した。 貯金して買った日本車を走らせ、テディは“事件現場”へと急いだ。 現場は双葉島の第三住宅区域だ。そこには大きくて綺麗な家が多く並んでいる。テディはビバリーヒルズのようにセレブが集まっているようなところだなと思った。だがそんな和やかな雰囲気の中で、たくさんのパトカーが物々しく一つの家の前に集まっている光景はやはり異様だった。 「非番のところありがとうございますセオドア・グレアム捜査官。私はこの現場の指揮を任されている課長の的場《まとば》と言います」 テディが現場の一軒家の前で車を止めると、玄関に立っていた一人の刑事が彼の元へと駆け寄ってきた。テディよりいくつか年上だろうが捜査一課の課長にしてはまだ若い。的場と名乗る刑事は爽やかな笑顔を浮かべてテディに軽く頭を下げた。 「堅苦しいからテディでいいですよ。向こうの仲間はボクのことを、ルーズベルト大統領と同じようにみんなテディという愛称で呼びます」 「そうですか。ではテディ捜査官。さっそくですが現場のほうに来てください」 「わかりました。行きましょう。ボクお仕事大好きですから」 おどけるように大げさに肩をすくめ、テディはキープアウトの黄色いテープをくぐり抜けて家の中へと入って行った。 「ボクはまだ事件の概要をよく知らされていないのですが、資料はありますか?」 「ああ、こちらです。私としても今回の事件は胸を痛めています。なんせ被害者は二人ともまだ十四歳の女の子だったんですから」 テディはプリントアウトされた事件の資料を的場から受け取った。そしてその内容を読み、かすかに眉間にしわを寄せる。 「この部屋です」 的場に誘導され、テディは扉の開けられたリビングに足を踏み入れた。その直後襲ってきた凄まじい死臭に思わず鼻を抑えてしまう。 「オオウ。これは……ヒドイですね……」 家族の団らんの場であるはずのリビングは地獄絵図と化していた。テディは現場のあまりの凄惨さに目を背けたくなるが、自分の役割を果たすためには逃げてはいけない。テディはサングラスの奥の青い瞳で部屋全体を見回した。 部屋は真っ赤に染まっている。まるでバケツに入ったペンキをぶちまけたように、目が痛くなるような強烈な赤が部屋を支配していた。 部屋の中心に二つの死体が転がっている。的場が言うように二人の少女の死体だ。 だがそのうちの一つは少女のものかどうか、判断することが難しい状態になっていた。資料がなければそれを人だったかどうかすらもわからないかもしれない。それほどまでに非現実的で、一種のファンタジィを思わせるような光景になっている。 少女の死体は原型を留めていなかった。 今までにも“異能捜査官”としてテディは色んな事件に携わり、酷い死体をいくつも見てきた。アメリカの凶悪犯罪に比べれば日本はどれだけ平和だろうか、そうテディは今の今まで思ってきた。 だがこれはあまりにもあんまりだ。そう思いながらも、テディは死体の元まで近づいた。 被害者のうちの一人、加賀《かが》怜奈《れいな》の死体は下半身だけしかまともな形が残っていない。腹部の中心から上が存在しないのだ。大きな刃物で切断されたように、傷口からは血と臓物がはみ出ていた。体内に収められているはずの腸が引きずりだされており、まだ死後から時間が経っていないためかテラテラとした十代特有の綺麗なピンク色の光を放っていた。だがなぜかそれは途中でぶつりと切れていて茶色の内容物が周囲に漏れていて悪臭を漂わせている。 テディは部屋中に視線を向ける。切り離された上半身は肉片として部屋中に散らばっていた。ミンチ状態になっており、どれがどこの部位なのかもわからない。だが、明らかに部屋に落ちている肉の質量が|足りていない《・・・・・・》ことだけは一目瞭然だった。 部屋に散らばっている切り刻まれた上半身部分が明らかに少ない。だが腕や頭、胴体などの骨は床に落ちている。その骨は肉が綺麗にそげ落ちていて、一見では鳥か何かの骨に見えるだろう。 一体どういうことなのか、テディはしばし思考した。 今までにもこれと似たケースを何度も見たことがある。これは明らかに屠殺の跡だ。 食人嗜好《カニバリズム》。そう考えれば答えは簡単だろう。肉が足りず、骨だけ残されているということは、犯人がこの場で怜奈を切り刻み、生のまま血肉や臓物を食べた――あるいは持ち去ったかという推測が成り立つ。 テディはアメリカで食人衝動による殺人事件の解決に関わったことがある。日本でもその手の事件は少なからずあるし、人を食べるラルヴァなども多く存在する。 だがこれはそんな単純な話ではないようだった。 テディは隣に転がるもう一人の死体に目を向ける。頭をぱっくりと割られ、目を見開きながら脳髄を垂れ流して死んでいる少女は岡本《おかもと》啓子《けいこ》だ。一目で即死と分かる。だが啓子の身体中にそれ以前に受けたであろう暴行の痕が生々しく残っている。 しかし啓子の死体の異常さを際立たせているのは傷痕などではなく、彼女の無傷なお腹だった。 わずか十三歳の啓子の腹部はまるで妊娠でもしているかのように膨れ上がっていたのだ。極限まで膨れているそれは、針でつつくだけで破裂してしまいそうなほどに大きくなっていた。啓子はむしろ本来は痩せている女の子だったはずだ。なのにどうしたらここまで腹が膨れるのだろうか。 テディは手袋を着用し、啓子の口に指を突っ込み、無理矢理開いた。彼女の口の周りは血で染まっていた。そして、口の中に並んでいる歯も、口内そのものが血で溢れかえっている。歯と歯の間には肉のようなものが挟まっているのが見えた。 「何か、気付きましたか?」 少女たちの惨たらしい死体を悼むような目をし、的場はテディに尋ねた。 「……解剖すればすぐわかるでしょうが、恐らく加賀怜奈の死体を食べたのは岡本啓子だと思います」 それがテディの出した結論だった。だがそれは悪夢のような答えだ。 「やはり、そうですか」 的場もその考えには至っていたようで、大きな溜息と共に頭を抱えた。テディも的場と同じ気分だった。資料によるとこの二人の少女は友達同士だったようだ。この家は啓子の自宅だ。両親が家にいることが少ない彼女はいつも怜奈を自宅に呼び、一緒に遊んでいるようだった。恐らく今日も休日と言うこともあり、啓子は怜奈を呼んだのだろう。 それなのに一体なぜ、怜奈の肉をお腹が破裂寸前になるまで食べなくてはならなかったのか。 その理由を知るためにテディは呼ばれた。 「お願い出来ますか。テディ捜査官」 「ええ。やりますよ。これがボクの仕事ですから」 テディはサングラスを指で押し上げながら、わざと軽い笑顔を作って言った。 そして啓子の死体に再び触れ、“異能”を発動した。 電流のような衝撃が指先から脳にまで伝いテディの頭の中に映像が流れ込んでくる。それは啓子が死の直前に見た恐怖の光景だった。 これがテディの異能“ビジョン・クエスト”である。 通常のサイコメトリーとは違い、応用は利かないが、死の直前の壮絶な感情を読み取ることで断片ではなく鮮明な死の映像が対象の目線で頭の中に再生されていく。 最初に見えたのは既に死亡している怜奈の死体だった。その段階ではまだ首を切られて死んでいるだけで、その他の部位は損傷していない。 血塗れの斧を手に持つ男が視界に映った。その男が怜奈を殺した犯人であることは明白だった。しかしテディは「ガッデム」と心の中で悪態をつく。 男は顔を隠していた。ズタ袋のような白いマスクですっぽりと顔を覆っていたのだ。それはさながら幽霊の頭のようで男の不気味さを醸し出している。これでは顔がわからず、犯人を特定することは難しくなった。 啓子は椅子に縛られているようだった。手だけは自由にされているようで、必死に何か抵抗しようとバタバタと手を動かしている。啓子は怜奈の死体を見て絶叫した。だがその時間帯、近所には人がいなかった。壁に防音対策が施されているせいもあり、啓子の悲鳴が外の誰かに伝わることはなかった。 マスクの男は啓子の叫びに構わずに怜奈の解体を始めた。 男は何度も何度も斧で切り裂いていく。最初に切断したのは右腕だった。まるで薪を割るように思い切り斧を肘に打ちつけて切り離した。男はその怜奈の腕を、啓子の目の前――テーブルの上に置いた。 そして男は自分の口のあたりをトントンと指で叩き、ジェスチャーで啓子に伝えた。何度か行為を繰り返すうちに、啓子も彼の意図することを理解し、愕然とする。 「た、食べろってこと……」 小さいながらも、絶望している啓子の声が聞こえた。マスクの男はこくりと頷く。そして、食べなければ殺すとでも言うように、男は斧を振りかざし、啓子が怜奈の腕を食するのをずっと待っていた。 啓子の視線が一瞬だけ怜奈の死体に移る。怜奈の変わり果てた姿を見て、ただひたすら憐れんだ。しかし啓子の胸の奥から、怜奈に対する悲しみ以外の感情が浮かんできたのだ。こんな風に死にたくない。まだずっと生きていたい。そんな気持ちがテディにも伝わってきた。 ごめん怜奈。ごめん怜奈。ごめん怜奈。 啓子は心の中で何度も呟いた。怜奈だけが啓子の心の支えだった。その怜奈は不条理な死を迎えた。啓子は怜奈の死を無駄にしないように、自分は生き残ってこの目の前の|クソったれ《・・・・・》を警察に突き出してやる。そう自分に言い聞かせる。 啓子は意を決したように怜奈の腕にかぶりついた。口内に血の味が広がり、肉の嫌な感触が歯を浮かせる。死のショックで筋肉が凝縮されてしまっている人間の肉は堅く、とても食べられたものではない。それでも殺されないために啓子は必死で親友の肉を食み始めた。 ビジョン・クエストは死者と同じ視点のため、啓子がどういう表情をしているのかはわからない。だが恐怖で歪み、涙を溢れさせていることは容易に想像できた。強要されて、親友の肉を食べなければならない。これほどまでに人間の尊厳を破壊する行為があるだろうか。 次第に精神が啓子の残留思念と同調し、恐怖や苦悶がテディにも伝わってくる。気が狂いそうだった。それでもテディは必死に精神を集中させてビジョン・クエストを続けた。 腕の肉を必死に口の中に詰め込み、吐き気を抑えながら突っ伏している啓子の目の前に、マスクの男はもう一本の腕を置いた。それだけではなく、顔の肉や肩から脇にかけての肉を和えものとして添えていく。 男は“食べろ”とジェスチャーで強要した。 「嘘……もう許して」 啓子は男に懇願した。男は何を思ったのか、啓子の頭を掴みあげ、テーブルに叩きつけた。酷い音が響き、脳が揺らされたように気持ちが悪くなってしまう。男はそのまま部屋の中を物色し、父親の引き出しから工具箱を持ってきた。 「ひっ……!」 男は工具箱から釘と金槌を取り出し、釘を啓子の手の甲に当てた。ひんやりとした鉄の感触がゾクゾクと伝わってくる。 「お、お願い! やめて!」 啓子が叫んだ瞬間、マスクの男は金槌を容赦なく振り下ろした。啓子の手を、釘が貫通しテーブルに打ちつけられる。啓子は声に鳴らない絶叫を上げ、必死に体を動かした。だが男は啓子の顔面を執拗に殴りつけて抵抗する意思を奪っていく。押し黙った啓子に、男は二本、三本、四本と次々に釘を打ちつけていく。文字通り手をテーブルに釘付けにされた啓子は、もう暴れることは無かった。 それからは、男に無理矢理口の中に怜奈の肉を押し込められていった。男は怜奈の服をたくし上げ、怜奈の死体の胸に肉切り包丁の刃先を置いた。男は怜奈の小さな胸の間からへその辺りのラインにそって包丁で縦に裂いた。 男の手さばきは見事だった。骨を避けて綺麗に肉だけを切り離していき、怜奈のお腹にぽっかりと穴が開いた。その中に男は白い手袋をしているその手を突っ込んだ。そして男は引き裂いた怜奈の腹部から腸を引きずり出した。腸は一体何メートルあるのかわからないくらいに際限なく怜奈の腹からズルズルと出てきた。 まるで太い縄のようなそれを啓子の口の中に押し込んだ。それでも生き延びるために、男が満足するようにそれを食べた。腸の中の糞が口内に広がっていくのが耐えられないほどに気持ち悪い。 途中で嘔吐しても、吐瀉物をまた無理矢理飲みこみさせられた。啓子の胃が限界に近づくと、男はキッチンに置いてあったジューサーを取り出した。 ジューサーの中に、腹部から取り出した残りの内蔵や怜奈の眼球を突っ込み、スイッチを入れた。壊れそうな機械音を鳴らしながらジューサーの肉片は液状になっていく。 男は満足したようにジューサーのスイッチを切り、液状化したそれを律儀にコップに移して啓子に差し出した。 啓子に拒否権は無かった。 黙ってそれを飲み下していく。そのまま食べるよりは楽ではあるが、異様な気持ち悪さで啓子の中にある人として何か大事な物が崩れていきそうだった。 次々と人肉ジュースを飲まされ、啓子の腹は破裂寸前に膨れ上がった。異常な腹痛がするが、吐くことは許されず必死に口を抑えるしかなかった。 やがて男は斧で怜奈の胴体を雑に切り離す。上半身の残りも食べさせようとテーブルの上に置いた。だがもう怜奈は食べられないと思った。口に含んでも食道の辺りまで肉が戻ってきてしまっていて、飲みこめず呼吸にすら障害が及んでいた。 怜奈の死体を半分ほど食べさせた後、男はこの“遊び”に飽きたのか、怜奈の死体を切り刻むことを止めた。そしてしばし考え込むようにソファに座りこむ。 もう終わったのかしら。そんなありもしない希望を啓子は持ってしまった。 その予想を裏切るように、男は斧の柄を握った。 「や、やめてよ……言う通りに、た、食べたじゃないですか……」 啓子は涙を流し、パンパンのお腹を押さえながら男に必死に許しを乞うた。だが、男は啓子の言葉に耳を傾けることも無く、あっさりと斧を振りかぶった。 「――――」 断末魔の悲鳴を上げることすらも間に合わずに、啓子の視界は真っ黒になり途切れてしまった。 「オオ、ジーザス! ファックファックファアアアアアアック!」 ビジョン・クエストから戻ってきたテディは大声を上げながら、床を思い切り何度も何度も殴りつけた。 ああ、畜生。なんだ今のは、あれほどまでに理不尽な行為をこの小さな女の子は受けたのか。テディの心は怒りと悲しみで煮えたぎりそうになっていた。予想していたこととは言え、啓子の受けた映像を見ることは辛かった。子供に対してあんなことを出来る人間がこの世に存在することが信じられない。信じたくない。テディはポケットに入れている十字架を掴み、二人の少女が天国に行けるようにと、神に祈りを捧げた。 「お、落ち着いて下さいテディ捜査官!」 取り乱したテディの身体を的場は押さえつけた。そうしてようやくテディは呼吸を整え、申し訳なさそうな顔で謝る。 「ソーリーミスターマトバ……。もう、大丈夫です……」 ビジョン・クエストから帰って来るといつもこうだ。疑似的にとは言え死の瞬間を体験するため、精神が不安定になる。今回のように小さな女の子の死を前にしても、何もできずに見ているだけしかできないのは耐えられない。 あのマスクの男は何者だ。人間とは思えない所業。彼の行為からは何も感じない。主張も、主義も無くただひたすら残酷な行為を繰り返していただけだ。あの男は遊んでいるだけのように思えた。マスクの男が啓子に強要していたのは子供がするようなおままごとのようだったとテディは考えを巡らせた。 「それでテディ捜査官。何か見えたんですか?」 「イエス。見えましたよ。ペンと紙があれば貸して下さい」 テディがそう言うと、的場は部下に指示を出して用意をさせた。テディは血で汚れていないキッチンのテーブルに紙を置いて絵を描いていった。 白いズタ袋をマスク代わりにした、灰色の背広を着ている長身の男。その男の絵を、記憶を頼りにテディは描き映していく。 「犯人はこの男です」 テディは紙を的場に手渡した。その絵を見て、的場の顔が一瞬で青ざめたのをテディは見逃さなかった。的場は深く目を閉じ、重たい口を開く。 「この絵、本当にこいつが見えたんですか」 的場は信じられないという風にテディに聞いた。テディは特に気分を害することなく「その男が彼女たちを殺しました」と伝えた。すると的場はしばし沈黙したのち、その紙を部下たちに渡した。部下の刑事たちもみな一様に的場と同じような反応を示し、戸惑いながらお互いに目を合わせ、同時に一つの単語を呟いた。 「……“K”?」 刑事たちは黙ってしまった。的場も頭を抱えるようにして壁にもたれかかった。 「どうしたんですかみなさん。“K”とはなんですか。この男のことを知っているんですか?」 「ええ、私たちはこの男を知っています。当時を知らない子供たちは|お化け頭《ゴーストヘッド》などというふざけた呼び名をつけていますがね。まさか十年経った今になって、この男が帰って来るとは思ってもいなかった」 的場は口にするのも嫌だとばかりに言い淀んだが、テディに説明をしなければならないと思ったのか、気持ちを落ち着かせるように腕を組んだ後言葉をつづけた。 「Kとは、そのマスクの男のイニシャルです。本名を口にするのも気分が悪くなる。そいつは十年前まで双葉学園の生徒でした。ですがKはある日、本土の精神病院へとぶち込まれたんですよ。そしてあいつはそこを脱走した」 「……なぜKは精神病院に?」 テディが尋ねると、突然的場の表情が一変した。それは怒りの表情だった。さっきまでの爽やかな雰囲気は微塵も無くなってしまった。 「殺したんですよあいつは! ズタ袋のマスクを被りながら自分のクラスメイト、全員を殺したんです! あいつは最悪の殺人鬼なんですよ!」 さっきまでテディを落ちつかせるために冷静でいた的場が、声を荒げてそう言ったことにテディは驚いた。部下の刑事たちもみな暗い顔をしている。Kとは何なのか、これほどまでに刑事たちの心をかき乱す殺人鬼とは何者だろうか。テディはビジョン・クエストで視たあの男のマスク姿を思い出し、ぞっと体を震わせる。 「いや、すいませんテディ捜査官。私が取り乱していては仕方がないですね」 無理に笑顔を作り、的場はがっくりと項垂れた。そんな的場のフォローをするように、部下の一人がテディの耳元で言った。 「テディ捜査官。的場さんのことを悪く思わないでくださいね。俺たちもKのことは思い出したくないぐらいなんです。なんせ、あいつと俺らは同年代で、同じ双葉学園に通っていたんですから……あいつが精神病院を脱走したと聞いた時は、俺たちみんな愕然としました。あんな奴、精神病院に入れるんじゃなくて早く死刑にすべきだったんだ」 部下の刑事も感情的な言葉を吐いた。そこからテディは刑事たちのKへの憎悪を感じることができた。 「いえ、ボクは気にしていませんから」 テディは双葉区のこの刑事たちが学園の卒業生だということを思い出した。彼らはリアルタイムでその事件に遭遇していたのだろうと、テディは想像した。 「私の妹がKのクラスメイトでしてね……。私はKを捕まえるためにここの刑事の道を選んだんですよ」 俯きながら、独り言のように的場は呟いた。再び顔を上げた時には最初のように爽やかな顔に戻り、平静を取り戻したのかテキパキと部下に指示を出し始めた。 「もしかしたら模倣犯の可能性もあるが、当面はこのマスクの男の正体をKと断定し、捜査を進めていく。C班は至急、区の警備を増やして住人たちに危険を呼び掛けろ。それと醒徒会に連絡を入れて事件に対応できる異能者を探してもらってくれ、風紀委員たちにも街の見回りを強化するように伝えるんだ。だが、あいつを見つけてもくれぐれも深入りするなと言っておけB班は聞きこみ、A班はここに残って私と捜査を続けるんだ」 命令を受けた部下たちは一斉に散り、自分たちの仕事に取り掛かった。 「ミスターマトバ。今回の事件、これからボクも捜査に参加します。何か出来ることがあればなんでも言ってください。子供をこんな風に玩具のように殺す人間に、これ以上日の光を当てさせてはいけません。必ず捕まえてやりましょう」 それはテディの本音だった。こんな鬼畜の所業を行う人間がのうのうとしているなんて許し難いことだ。子供は慈しみ、護るべき存在だ。テディは自分が育てられた孤児院のことを思い出していた。年に一度里帰りをし、そこの子供たちと顔を合わせるたびにテディは子供たちを護るために自分が捜査官になったことを思い出す。 「ありがとうございます。後でテディ捜査官にはKの資料を端末に送りますから、目を通しておいてください。特にあいつが持つ“異能”はとても厄介ですから、よく知っておいた方がいいでしょう」 「ラージャ。お互いに頑張りましょう」 テディが手を差し出すと、的場は力なくもその手を握り返した。 つづく トップに戻る 作品保管庫に戻る