約 1,529,339 件
https://w.atwiki.jp/vs-wiki/pages/3562.html
BTS/188 RR 白衣の美少女 理科/隣人部 女性 パートナー はにかむ理科/隣人部 女性 レベル 1 攻撃力 2000 防御力 4500 【理科はもちろんOKですよ】《煩悩》 【自】〔ベンチ〕あなたのエネルギーフェイズの始めに、あなたのリタイヤがすべて《煩悩》なら、あなたは自分の手札を1枚選び、自分のエネルギー置場に置く。 【だったらいやらしいことしましょう先輩今すぐに!】《煩悩》 【起】〔ベンチ〕[【スタンド】のこのカードを【リバース】する] → あなたのリングに《煩悩》がいて、あなたの手札が0枚なら、あなたは2枚引く。そのフェイズを終了する。 作品 『僕は友達が少ないNEXT』 備考 2013年4月25日 今日のカードで公開 このカードをパートナーにしているカード 取得中です。 関連項目 取得中です。
https://w.atwiki.jp/heisei-rider/pages/362.html
レクイエムD.C.僕がまだ知らない僕(1)◆.ji0E9MT9g 辺り一面闇が支配する焦土の中で、二人の男が戦っている。 赤い筋骨隆々の戦士は仮面ライダークウガ、そしてもう一人、ステンドグラスの意匠を全身から感じさせる戦士は仮面ライダーサガ。 両者共にこれまでの戦いで大きく疲弊し、傷ついているというのに、それを微塵にも感じさせない勢いで、彼らは互いの拳をぶつけ合っていた。 「ヤアァァァ!」 一歩間合いに踏み込んだクウガが、右の拳でアッパーを放つ。 その威力は確かなものだったが、しかしサガもまた上体を反らすことでそれを躱し、その勢いをも利用してクウガに向けミドルキックを見舞う。 それは不完全な体勢からとは言え両者の体力について考えればそのまま勝敗が決してもおかしくはない威力を誇っていたが、しかしサガの目論見と現実は大きく異なっていた。 ドスッと鈍い音と共にクウガへと到達したサガの右足は、彼にダメージを与えることさえ叶わない。 先ほどまで深紅の筋肉に包まれていたクウガの体表が、刹那の間に白銀の鎧に紫のラインが走る重厚な姿へと変身していたからだ。 どころか足先に伝わる痺れ故にサガの動きが阻害されたその一瞬に、クウガは彼の首元を掴み一瞬でたぐり寄せていた。 「なんで殺し合いに乗った!?加々美って人のことを殺してしまったからか? だから後戻り出来ないと思ってお前はーー!」 しかし次の瞬間クウガから放たれたのは、反撃を許さぬ猛攻ではなく、叱咤にも似た疑問の言葉だった。 そう言えばこの男の目的は自分を説得することだったか。 全く無駄なことを、と心中では思いつつ、サガは体力回復の意も含めてクウガとの問答に暫し付き合うことにした。 「違います、僕が殺し合いに乗ったのは僕の大事な人たちを守る為。 そして何より、僕に王の座を譲り死んだ先代の王の言葉に従ってファンガイアの未来を守るためです」 「ファンガイアの未来?それならお前の世界以外に住んでる人間はどうでもいいのか? お前はファンガイアと人間の共存を望んでたんじゃないのか!?」 「知ったような口を利かないでください。それに、そんなもの僕には関係ありません。 幾つも存在する世界の中で、僕にとって大事なのは僕の世界に生きている一握りの存在だけ。 彼らが平和に過ごせるためなら、僕は他の世界を滅ぼしても構わない」 渡はサガの鎧越しに、真っ直ぐにクウガを見据え言い放つ。 その言葉が決して嘘ではないということは伝わったのか、クウガは一瞬目を泳がせるが、しかしすぐに頭を振った。 「ふざけるな!その人たちは、お前がそうまでして世界を守ったと知ったところで、喜ぶような人じゃないだろ!」 「関係ありません、全ての世界を滅ぼして、キバの世界が破滅から逃れた後に僕が願うのは僕という存在自体を皆の記憶から消し去ること。 僕なんかを最初から知らなかったことにすれば、皆は僕がした罪に対して悲しむことさえなくなります」 「自分が何を言ってるのか分かってるのか? お前がその人たちを大事に思うのと同じくらいに、その人たちだってお前のことを大事に思ってる!覚えていたいと思ってるに決まってるだろ!」 瞬間、ユウスケの脳裏に過るは牙王に連れられダグバとの戦いに単身向かおうとしたあの時に一条に言われた言葉。 『皆の笑顔の中に自分の笑顔も加えろ』。 今自然に自分の口から出たその言葉に、かつての自分の行動がいかに愚かだったかを痛感しつつ、同時に浮かぶは自分にそれを指摘し間違いを気づかせてくれた一条たちへの感謝であった。 彼らが自分に与えてくれた思いの分まで今目の前で悩める彼を助けなければ。 使命感にも似た感情を抱いて、ユウスケは今一度サガを逃がさんとするその右手に強く力を込めた。 同時、そのユウスケの言葉を聞いて、サガが見せたのは僅かばかりの動揺だった。 恵さん、静香ちゃん、健吾さん、嶋さん、マスター……彼らの顔と、そして育んできた記憶と友情と笑顔が、不意に脳裏を過ぎったのである。 しかし、すぐに迷いは絶ち消える。 既に自分が記憶を消した名護を、そして自分が存在するせいで死んでしまった深央を思えば、彼らの記憶にだって自分なんか最初からいなかった方が良いのは当然のことだった。 「――黙って!僕はもう決めたんだ、人間とファンガイアが共存できる世界を作った後、それまでの罪を全部背負って、消えようって、だから――」 「何言ってるんだ!人間とファンガイアのハーフ、二つの種族にとっての架け橋、共存の証明……そんなお前自身が消えたら、人間とファンガイアは永遠に分かり合えなくなる!」 「そんなのでたらめだ!それに僕がいなくなったとしても、きっと太牙兄さんが上手くやって――!」 「自分の責任から逃げようとするな!」 思わずクウガから目を離し叫んだサガに対し、一方のクウガは一切彼から目を離さず真っ直ぐに言い放った。 思いがけないその言葉に、意図せず息を呑んだサガに対し、しかしクウガは怒鳴ってしまった自分自身を宥めるように一つ息を吐いて、続けた。 「……俺の知り合いにも一人、人間とファンガイアの二つの血を持った王がいる。 『ファンガイアは人間を襲ってはならない』。その掟が存在する世界で、それでもそいつはただ一人自分が王には相応しくないと悩み続けてた。 ……自分自身が、掟に背き人を襲いそうで怖かったからだ」 言いながらユウスケは思い出す。 自分がキバの世界で出会った仮面ライダー、ワタルのことを。 彼は若いながらもその血故に王としての多大な期待を一身に受け、その責任の重さに潰されそうになっていた。 だから自分は、親衛隊として彼の手伝いをする決意を決めた。 人は誰だって一人ではやっていけない。自分自身が士との出会いで実感したことを、彼にも教えてあげたかったから。 「途中でそいつは、王になることから逃げようとした。でもそれは出来なかった。 何より信じていたからだ、掟を。いや、掟なんかなかったとしても、人間とファンガイアが共存できる世界を」 何が起ころうと、ユウスケはワタルを支え続ける覚悟は出来ていた。 王だから仕えるのではない、彼だからこそ、自分は仕えることにしたのだと、掟を信じ戦える彼だからこそ、王に相応しいと思ったから。 キバの世界で起こった長いようで短いワタルとの交流を思い出しながら、ユウスケはその瞳にもう一人の“渡”を映す。 「お前はどうだ渡。結局、全部中途半端にして逃げようとしてるだけじゃないのか? 加々美さんを殺してしまったことを正当化するために他の世界の人間を切り捨てるなんて言って、その為にファンガイアのキングって立場を利用して」 「……て」 「向き合い続けていたらキングとしての自分でいられなくなると思ってキバットからも逃げて、最後には名護さんの記憶まで消してあの人と戦うことからも逃げて」 「……めて」 「結局お前はそれらしいことを言って全部から逃げてるだけだろ! 紅渡としての人生からも、キングとしての責任からも、人間とファンガイアが共存できるっていう夢からも!」 「やめて!」 怒号と共に振り抜かれたサガの拳は、タイタンフォームの堅固な鎧さえ揺るがし、両者の距離を僅かに離した。 その体躯故、クウガが二の手を次ぐのに遅れた瞬間、既にサガは得物であるジャコーダーを懐から取り出しクウガへと振るっていた。 怒濤の勢いで……というより狙いを定める様子もなくただがむしゃらに振るわれるその攻撃に、まともな反撃さえ許されないクウガ。 しかしタイタンフォームの防御力があれば少しの間、サガによる攻撃の勢いが収まるまではやりすごせるのでは。 そんな甘い考えを抱いたしかし次の瞬間、彼の身体は大きく宙を舞っていた。 サガがジャコーダーによる鞭打が有効的ではないと判断し、その鞭をクウガの足に巻き付けたのである。 ただでさえマイティフォームより幾分も重くバランスに劣るタイタンフォームだ、少し足下を引っ張ってしまえば、容易に体勢を崩す。 そして後はクウガ自身の重さによって地上に頭から落ちるだけでも戦闘不能レベルのダメージを与えることが出来るということだ。 「――くッ!超変身!」 しかし、瞬間アークルは空中で光を放ち、クウガの身体を青く細身の姿へと作り替える。 ドラゴンフォームとなり身軽になった影響で、先ほどまで不自由だった両手も自由になり、間一髪頭から落ちるところだった身体を逆立ちの姿勢で支える。 「なッ……」 「ハァッ!」 変幻自在のクウガの技に驚愕を隠せなかったサガに対し、彼はそのまま勢いを利用してバク転の要領で思い切り立ち上がり、それと同時に足に絡みついたジャコーダーを思い切り引き寄せた。 これには思わずといった様子で体勢を崩したサガは、しかしすぐに体勢を立て直し、今度は逆に力に劣るドラゴンフォームを振り回そうとジャコーダーを頭上へと手繰り寄せる。 だが、ここでクウガはまたしてもサガの予想を上回った。 自分を引き寄せるため手繰り寄せた鞭に対し、敢えてそれと同じタイミングで飛び込み自分の勢いに利用したのである。 これはまずいとサガは対抗策を探るが、しかし全ては遅かった。 「うおおりゃああああぁぁぁ!!!」 空中で再度マイティフォームに変身したクウガの右足が燃え上がり、ジャコーダーを握った右手にその必殺の一撃を食らわせたからだ。 放たれたマイティキックの勢いはジャコーダーをはたき落とすだけでは収まらず、そのままサガの胸にまで到達した。 大きく吹き飛び変身を解除された渡は、そのまま地面を大きく転がっていく。 ダメージの為にろくな受け身さえ許されず地に這いつくばる渡は、そのままクウガによる追撃を覚悟する。 だが、彼の予想を裏切って、クウガもまた未だ制限を迎えていないだろうというのに自分からその生身を晒した。 「なんで……変身を……」 「言ったろ?俺はお前を倒す為にここにいるんじゃない。 お前を救うためだって」 思わず狼狽した渡に対し、生身となったユウスケはそのまま渡の横に座り込んだ。 なんと愚かな男だろう。 自分の決意は先ほどの問答を終えても何一つ変わってはいない。 あぁ、先ほど取りこぼしてさえいなければジャコーダーで止めを刺す絶好のチャンスだというのに、と歯噛みした渡はしかし、視線の先でジャコーダーを回収しているサガークの姿を見つける。 となれば先ほどのように体力回復の意も含めて彼に話を合わせ時間を稼ぐのも一つの手か。 そう考えて、あくまで望むべき結果の為に取る無駄な行為という考えを崩さぬまま、渡は何とか起き上がりユウスケの横に並ぶ形で座り込んだ。 それを見て、横に座った渡に何を感じたか、ユウスケはしかし薄く笑った。 「さっき、お前のことを全部のことから逃げてるだけだって言ったよな。 ……なぁ実は、士のことに関してもそうなんじゃないか?」 だが、開口一番放たれたユウスケの意外な言葉に、渡は思わず目を見開く。 世界の破壊者ディケイド、その存在に何故、自分が逃げているなどと言われねばならないのだ――! しかし渡の抱いた怒りを気に留めることもなく、ユウスケはそのまま続ける。 「アポロガイストから世界の破壊者ディケイドの話を聞いたとき、お前は少し嬉しかったはずだ。 キングとしても紅渡としても倒さなきゃいけない敵を見つけられたと思って。 ……もしかしたらそんな奴を倒す為ならお前の親父さんや名護さんともまた一緒に戦えるかもしれない、そう思ったから。……そうだろ?」 ユウスケの言葉を即座に否定することは、渡には出来なかった。 事実自分は名護と再会した時にディケイドとの戦いに関してだけは彼に賛同してくれるよう願った。 その裏に戦力としてだけではなくもうわかり合えないはずの名護との共闘を望んでいた自分はいなかったとは、彼にも断言出来なかったのである。 「だから、実際に士に出会って、あいつの言葉に触れたとき、お前は困惑したんだ。 少なくとも紅渡としてのお前は、あいつの言葉を信じたいと思ったから」 しかし続いた言葉は、先ほどのものより更に信じがたいものだった。 自分が、あのディケイドの言葉を、夢について語ったあの言葉を、信じたいと思った、だと? そんなわけない、と即座に拒絶してもいいというのにこの身体が動かないのは、まさか自分の中に未だ残る甘い自分、“紅渡”がそれを拒絶するからだろうか。 「それでも自分はキングだって自分自身に言い聞かせて。ディケイドを倒さなきゃ世界は滅びるなんて話を頭ごなしに信用して。 そうでもしなきゃ、キングとしての自分を保てなくなりそうだったから」 「そんなこと……それに、一刻も早くディケイドを倒さなければ、全ての世界が……」 「渡」 どこまでも渡が気付いていなかった”自分自身”に触れるようなユウスケの言葉にやっとの思いで反論を試みる渡。 しかしその勢いは先ほどまでのディケイドに向ける憎悪を思えば実に可愛らしいものだった。 そしてその渡の言葉を遮り名前を呼んだユウスケの瞳は、どこまでも真っ直ぐで、彼は再度言葉を失ってしまう。 「もう気付いてるんだろ?アポロガイストのその言葉が、真実とは限らないって。 それに、そうじゃないって信じたい自分にも」 「僕は……」 ――渡には、もう自分の感情がよくわからなかった。 地の石を通じ自分の感情を垣間見たという彼の言葉は、決して出まかせではないだろう。 事実、そうであれば確固たる自信でもって拒否できるはずだというのに、それが出来ない。 だからこそユウスケの言葉が実際に自分が思っていることなのではないかと、そう思ってしまう。 「渡……」 そうして言葉を詰まらせ視線を泳がせた渡を前に、戦いに巻き込まれないよう逃げていたキバットが一人呟いていた。 あそこまで頑なだった渡が、ユウスケの言葉を聞いて揺らいでいる。 それは自分が見込んだ以上の偶然が起因するものとはいえ、あの渡にようやく言葉を届かせることができたのは、やはり自分の見込んだ通りユウスケの力であった。 「ありがとよ……加賀美の兄ちゃん……」 思わずといった様子で、キバットはこの殺し合いの場で初めて出会った他世界の男に感謝を述べていた。 実際にはユウスケのもとに自分を導いたのは彼の持っていたガタックゼクターであったが、キバットにはそれに宿った加賀美という青年の思いをどうしても感じずにはいられなかったのである。 「ん?」 一人物思いに耽り渡を下手に刺激しないようにと後方より座り込む二人を見ていたキバットは、しかし瞬間誰にも気づかれぬまま暗闇の中から這いよる一つの影に気付いた。 それは渡の忠実なしもべであるサガークが、ジャコーダーを今まさに渡の手に落とすその瞬間であった。 「なッ、ユウス――ッ!」 かつての相棒ではなく彼を救おうとしてくれた心優しい青年に声をかけようとしたキバットの言葉は、しかしそこで止まる。 ジャコーダーを手にし本来ならそのままユウスケを貫くことができるはずの渡の手はしかし、未だ力なく垂れさがるだけだったからだ。 「渡……お前……」 驚愕を隠し切れぬ様子で一人また小さくぼやいたキバットは、しかしそれで再度確信する。 今目の前にいるのは許されざる悪ではなく、自分の唯一無二の相棒なのだと。 ただそれだけの実感が抱けたというだけで、もう彼には十分であった。 「――もし、本当に士が破壊者だったなら、その時は俺があいつを破壊する」 何度目かわからない沈黙の後、ユウスケが切り出したのはしかし意外な言葉だった。 「え?でもディケイドは貴方の仲間じゃ……」 当然ともいえる渡の疑問に、ユウスケはいつものように朗らかな笑顔で煙に巻くこともせず、真剣な目で渡を見据えて答える。 その脳裏に、いくつもの世界を共に歩んできた最高の仲間の顔を思い出しながら。 「そうだ、士は俺に大事なことをたくさん教えてくれた仲間だ。 でも、だからこそあいつが本当に世界を破壊する存在だったなら、俺にはあいつを倒す義務がある」 「義務……?」 ユウスケの言葉に、再度渡は疑問符を浮かべる。 しかしユウスケはそれさえも受け止めて、ゆっくりと頷き、続けた。 「あぁ。あいつは俺が全ての笑顔を守るなら、俺の笑顔を守ってくれると言った。 だから俺は、あいつが全てを破壊する悪魔になった時は、あいつを破壊してやらなくちゃならない。あいつが、俺を笑顔にしてくれた分まで」 それは、決して咄嗟に吐いた出任せの言葉ではなかった。 以前からそういった思考が存在していたと言われても納得せざるを得ないような、確たる言葉であった。 自分自身にも言い聞かせるように一言一言噛み締めるように呟いたユウスケは、今度こそ笑顔を浮かべ渡に向き直る。 「だから渡は、自分が本当に信じたいものを信じろ。 お前が信じたものが間違っていたときは、俺が責任を取ってやる。 ……信じたいものを根拠なんてなくても信じ続けることが出来る、それが王の資格、らしいからな」 士の言葉を引用するユウスケの顔はしかし、先ほどまでの殺伐とした言葉から考えれば和やかですらあった。 それを見ればユウスケが士に何らの憎しみや嫉妬などを抱いていないのは明白で、それによって渡は一層混乱してしまう。 話せば話すほど、門矢士という存在に対する彼の感情が見えなくなってくる。 信頼はもちろん存在するだろう。 だが同時に彼が多くの存在の笑顔を曇らせるなら自分が倒さなければならないという思いもまた確かなものだ。 それはどこか、士自身も自分がそうなってしまったとき、彼に倒されるのを望んでいるだろうことさえ知っているような、そんな口調ですらあった。 「何故そこまで僕の為に……?」 「信じたいからさ。何より俺が、お前のことを」 そして極めつけに、ユウスケはこれまでで一番の笑顔を浮かべた。 それを見て、いよいよ渡には何もわからなくなってしまった。 ディケイドへの憎しみ、他世界すべての参加者を犠牲にする覚悟、そして仲間たちから自分の記憶を消すことについても。 何が自分にとって譲れないもので、何が自分にすら吐き続けている嘘なのか。 「僕は……」 ユウスケを受け入れるのか、それとも拒絶し今までと同じくディケイドを倒すために一人孤独に戦い続けるのか。 そんな迷いに駆られ、どれだけの時間が沈黙と共に経過しただろうか。 それに関する正確な感覚さえ失った渡がしかし、何か答えを紡ごうと口を開いたその瞬間、彼らは、火花に包まれた。 「――うわッ!?」 その瞬間、ユウスケは素っ頓狂な叫びをあげ爆風の勢いのままにその身体を吹き飛ばされた。 もう少しで渡の言葉が聞けそうだったというのに、このタイミングで横やりとは狙ったとしか思えなかった。 「渡、大丈夫か!?」 「えぇ、僕はなんとか……」 同時に、横に座り込んでいたはずの渡の安否を確かめると、彼もまた苛立ちを隠せない様子で恐らくは攻撃を放ったのだろう第三者へと鋭く瞳を向けた。 何らかの衝撃波と地面が接触し発生したのであろう煙が彼らの視界から消えると同時、そこに現れた男の顔に、二人は見覚えがあった。 「やぁ、クウガ、それにキバ……いや、今はサガって呼ぶべきかな? それともこう呼んでほしい?“弱いほうのキング”って」 「お前、大ショッカー幹部の――!」 「そ、ご名答。僕の名前はキング。 第一回放送前に死んじゃった名前だけ同じ雑魚や、そこにいるサガとは比べ物にならないくらい断トツで一番強いから、キング。 あー、あと何でここにいるのかとかそういうつまんない質問は無しね、このエリアにいられる時間ももう残り少ないんだし、お互いそれよりもっとやりたいことあるでしょ?」 自己紹介をしているだけのように見せかけながら、キングと名乗った青年は常に視界の端に渡を捕らえニヤニヤとした笑みを浮かべ続けていた。 恐らくは渡がキングの名を受け継いだ先代について第一回放送に引き続き侮辱することで彼の平常心を奪い自分のペースに乗せようとしているのだろう。 ただそれだけの下劣な手段だとわかっていてもなお、渡が見過ごせないように言葉を選びわざわざ気に障るような言い方をしているのだから、なるほど確かにこの男は相当に弁舌に長けるらしい。 「先代の王への侮辱は許しません。 あなたへの判決は、僕自身の手で下します」 そして案の定というべきか、キングの挑発に従うように彼へ宣戦布告をし渡はデイパックへ手を伸ばす。 だが鬼気迫るその表情は、一瞬の後に驚愕に変わっていた。 「プッ、プッハハハハハハハ!!!」 そしてそれを受けて、キングは待ってましたと言わんばかりに大声で彼を嘲る。 あまりにも不快なその声に、その表情に、嫌悪感を隠そうともせず顔を歪めた渡に対し、キングはその反応さえ予想通りだと示すように自信げに自身の懐に手を伸ばしていた。 「君が探してるのはこれだろ?サガ。 悪いね、これは僕がもらったよ」 「なッ――!」 驚愕の声を上げたのは、渡ではなく、キバットとユウスケだった。 そう、キングの手に収められていたそのバックルこそ、自分たちがこの殺し合いで今いる西側エリアに来て以来ずっと苦しめられ続けているといっても過言ではないアイテム、レンゲルバックルそのものだったのだから。 ◆ 時は、少し前に遡る。 ゾーンメモリの効果でE-4エリアからD-1エリアに移動してきたキングは、新たにD-1エリアの病院を標的として定め作戦を練っていた。 まずは先ほど内紛を引き起こすのに成功したディケイドのように、面白い存在がそこにいるかであったが、これは十分すぎる存在がいる。 あのブレイドを殺した、カブトに擬態したワームがなぁなぁで正義の味方ヅラしていることを指摘するのも面白そうだし、ジョーカーなんて大層な名前の仮面ライダーに変身するダブルの左側を殺して自分の知るジョーカー、相川始やダブルの右側の反応を見るのも面白そうだ。 他にも間宮麗奈の中に眠るウカワームもうまく利用できれば面白くなりそうだし……と続々と浮かぶアイデアに自分の手持ちのアイテムを重ね合わせどれが現実的に再現可能かを考えていく。 とはいえどれも先ほどのディケイドとオーガの戦いに比べればあと一手物足りない、と珍しく熟考を重ねたキングは、しかし次の瞬間自身に接近してくる何らかの存在に気が付いた。 参加者にしては小さすぎるそれに大方の目星をつけつつ振り返れば、なるほど思った通りというべきか、自身にも覚えがあるクローバーの意匠が刻まれた小さな箱が浮遊しているではないか。 すかさず念力で捕らえてみると、元からそれが狙いだったかのようにその箱、レンゲルバックルはすんなりとキングの手に収まった。 「やぁカテゴリーA。こんなところで出会うなんて奇遇だね。 あれ、でも確か君は……」 めぼしい参加者であればともかく、よほどの参加者の手に渡らない以上自分にとって害になりえないレンゲルバックルの動向について記憶が定かでなかったキングが思いを巡らせるのと同時、レンゲルバックルからキングに向けて秘められた記憶が流れ込んでくる。 それは実際のところレンゲルバックルに封印されているスパイダーアンデッドの悪しき意思が見せるものだった。 紅渡に拾われ、完全には意識を奪い取れないながらも彼の闘争意識を強くすることで名護からの和解の提案を決裂させる一因となる、かつての相棒であるキバットとの再会においても地の石というアイテムに強く意識を集中させることで、トラウマとすら言えるクウガを無力化し手元に置くと同時に表面上はごく自然に彼が後戻り出来ないような土台作りを演出していったのだ。 だが、スパイダーアンデッドの目論見がうまくいったといえるのもここまでだった。 地の石はそれより前に受けた傷により動作不良を起こしクウガを洗脳しきれず、結果としてそのまま戦闘に持ち込まれてしまう。 この時点でスパイダーアンデッドにはあの黒いクウガの影がチラつき、破壊されるくらいならばと逃走を図ろうとした。 つまり闘争本能を刺激され戦いを求めた渡がしかしサガを用いてもなおクウガに敗れ去った時、既に彼は新しい主を求め渡を見捨てていたのである。 そして、レンゲルバックルが探した理想の相手、それがブレイドの世界崩壊に関して利害の一致により協力できるはずと考えた自分の世界のアンデッドだというのはもう述べられた通り。 出来れば橘朔也ではなく相川始を、とあてもなく彷徨ってすぐのところで、存在を認識していなかったキング、つまりはスペードスートのカテゴリーキングを見つけそれに脅威を伝えるため接触したということである。 これが、渡が名護やキバットとの会話でひたすらに頑なであったというのにユウスケとの会話では少々聞く耳をもった理由であり、同時にレンゲルバックルがここにいる理由であった。 「ふぅん……、ま、どうでもいいや」 レンゲルバックルの記憶や意思を一通り聞き終えて、しかしキングは一切の興味を示した様子すらなくそう吐き捨てた。 スパイダーアンデッドにとって想定外だったのは、こうして新しく自分の主となったキングという男は、恐らくアンデッドの中で唯一と言っていいほど自分の種の存続というバトルファイトの報酬について無関心な男であったこと。 そしてもう一つ、彼はどうあがいてもブレイドの世界存続に貢献できない主催者側の存在であったということだ。 だが悔やんだところでもう彼にキングの手から逃れることは出来なかった。 使用者として選ぶ存在がことごとく自分に不都合に動くという、もう何度目になるか分からない展開を覚悟した彼の不安は、的中していた。 先ほどの渡と同じように、このキングもまたレンゲルバックルから得られた『クウガと戦うべきではない』という警告をただの情報と受け取ってそちらに自分から向かうような男だったのだから 「まぁ取りあえず病院は後回しでこっちに行ってみようかな。 誰がいるのかも分かってるし、調子に乗ってる身の程知らずな“キング”君に本物のキングが誰なのか教えてあげるいい機会だしね」 そうレンゲルバックルに囁くように告げて、キングは一人病院に背を向けて荒廃したかつて市街地だった闇の中へ足を進めていく。 もちろん後回しにしただけで、こっちにも戻って来るけどさ、と誰に告げるわけでもなく笑いながら。 128 忘られぬmelody! 投下順 129 レクイエムD.C.僕がまだ知らない僕(2) 127 What a wonderful worms 時系列順 124 紅涙(後編) 小野寺ユウスケ 紅渡 126 ステージ・オブ・キング(3) キング
https://w.atwiki.jp/suiheisinn/pages/2.html
メニュー トップページ メニュー FEZ 東北関東大震災情報 東北関東大震災被災地応援ページ 東北関東大震災情報収集部 東北関東大震災地震速報表 作品 東方二次創作 東方少女大戦-刻- 東方スカイバトル 東方刻想回廊 東方刻想回廊小説 東方刻想回廊創作キャラクター 東方霊無想 東方霊無想小説 東方霊無想創作キャラクター 東方時空伝 東方時空伝小説 東方時空伝創作キャラクター ガンダムクロウシリーズ ガンダムCROW年表 ガンダムCROW ガンダムCROW特別編 ガンダムCROWNEO ガンダムCROWNEO劇場版 ガンダムCROWMSV ガンダムZERO-名も無きガンダム- ガンダムDOUBLEZERO ガンダムBLUEBIRD ガンダムBLUEBIRD EF 機動戦記戦場の鎮魂歌 戦場のレクイエム 戦場のレクイエムα 戦場のレクイエムβ 戦場のレクイエムγ 戦場のレクイエムδ その他 ガンダムクロウの歴史 雑談部屋 チラシの裏 目安箱 イラスト イラスト集1 SDGO 対戦動画 機体感想 SDGO運営へのコメ 合計 - 今日 - 昨日 - 一週間 - 一年 - ここを編集
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/1107.html
とある傭兵の戦争記録<レクイエム> ◆hqt46RawAo □ 記録№0『紺色の空』 □ 時間に待ったは掛からない。 個々の事情を省みず、時は自分勝手に夕を超え夜に進む。 それは様々な条理を超えたバトルロワイアルの舞台においても、唯一つ変わらない法則だった。 島の遠く彼方で海面に落ちていく太陽。 黄昏の光は溺れる様に途絶えていき。 代わりに現れた夜陰が尽く全ての事象を覆い始める。 つまり、世界の色が塗り変わる。 緋色の空は紺青色の空へと切り替わり、漆黒へと近づいて。 斜光により伸びきっていた影は徐々に薄滅して、世界と同化を開始する。 今はそんな昼と夜の狭間。夜闇の執行猶予期間とでも言うべきか。 薄暗い、暗いがしかしまだ周囲は見える。人口の光はもう暫く必要ない。 島全体がそんな中途半端な空間だった。 これより語られる出来事はそんな限定的な世界で起こった一つの戦い。 四人の男達が繰り広げた、とある戦争の記録である。 □ 記録№1『骸の価値と男の背中』 □ エリア【E-5】都市部の一角。 誰一人とて住む者の居ない閑静であり閑散とした住宅地。 そこに立ち並ぶ家々の内一つ。とある一軒家の内部にて。 一発の銃声が小規模な戦争の始まりを告げた。 『パン!』 文字にすればたったのこれだけ。 簡潔で、実に分かりやすい開戦の音色。 口を開いて言葉を並べるよりもはるかに率直に、単調に、そして残酷に。 この瞬間、誰かが誰かを殺し始めたのだと。 殺し合いが始まったのだと、それを聞く者に伝えていた。 今まさに民家一階にて銃声を鳴らし、戦闘仕掛けた青年――枢木スザクと、 仕掛けられた男――アリー・アル・サーシェスはもちろん。 このとき二階に居た少年――上条当麻の耳にもその音は飛び込んできた。 「――――!!」 突然の銃声に、上条は思わず立ち上がりかけた状態で硬直する。 びくりと、反射的に筋肉が強張り、心臓が跳ね上がるのを感じていた。 彼はその直前までちょっとした感傷に囚われており、外部の出来事が完全に意識の埒外だった。 故に、銃声はこれ以上ないほど効果的に上条の不意を突く。 今の彼の顔はまさに、鳩が豆鉄砲を食らったような、と言う表現がしっくりくるだろう。 「……なん……だ……?」 と、言葉を発する間にも、争うような物音と共に二度目の銃声が鳴る。 音の出所は階下。 「なんだ?」、などと聞くまでも無く。 今この時、上条が踏みしめる床の下。 一階で戦闘が発生しているという事はもはや明白であった。 「くそっ……どうなってんだ……!?」 上条は毒づきながらも深呼吸する。 頭を左右に振って、空白が流れていた思考を持ち直す。 気持ちを入れ替えて冷静に、とはいかないものの。 少しでも落ち着いて状況を考えるように努めた。 疑問は尽きない。 この場所に一体誰が訪れ、何故戦闘に発展したのか。 『誰が訪れたのか』に関しては簡単なパターンが幾つか思い浮かぶ。 分かれてきた二人の女性、戦場ヶ原ひたぎとC.C. が訪れたという可能性や、上条が誰かに付けられいていた可能性。 しかし、どちらも絶対という確信は持てないし、殺し合いに発展した事情など分かるはずも無い。 最低一人、殺意を持った人間が下にいる。 そしてもう戦いは始まってしまった。 今の上条にとって、確固たる事実はこれだけだ。 「どうする……?」 彼は今、行動の選択を迫られている。 想定だけで事実を把握することなど不可能。 彼が事を見極める為には一階に降りるしか方法は無い。 しかし、そこで彼を待ち受ける舞台は凶弾飛び交う鉄火場が予想された。 現実的な銃器、銃弾、そして魔術や超能力に頼らないその使い手。 殺し合いの場において、この手合は上条当麻の天敵といえた。 異能の力であれば分け隔てなく殺し尽くす上条の右手。 だが現実兵器による異能に頼らない攻撃に対しては無力に等しい。 そのうえ上条の身体能力も、戦い慣れた肉弾戦に優れた者の前には大きく及ばない。 果てはこの場に味方が一人もいない。 手元に大した武器も無く、幻想殺しに頼ることも出来ず、 撃たれれば容易く命を落とす身で戦場に飛び込む。 そんなもの、どう考えても愚か者の所業、自殺に等しい。 悪手中の悪手。 上条もそれは正しく理解している。 ここで取るべき賢い行動とは即ち様子見に徹すること。 そして隙をみて、二階の窓からでも離脱できれば僥倖と言えるだろう。 両手に抱える遺体も、今は諦めるしかない。 ここを離脱することを最優先に行動するべき。 こんな事は誰にだって分る理屈だろう。 「……どうするかなんて、決まってるよな……」 そう、上条当麻がどうするかなど最初から決まっていた。 もとより彼にとって、選択肢は一つしか無いのだ。 「行くぜ……御坂」 言って、上条は抱えていた骸を背負いなおした。 そして歩き出す。 彼の足はまっすぐに、一階へと続く階段に向かって進められる。 彼は理屈を蹴り飛ばして前へと進んだ。 最悪の選択だと分っていたが、彼には選択肢が一つしかなかったのだから仕方が無い。 上条にとってこの場に御坂美琴の遺体を置いておくことなど論外であったし、 一階の戦闘を放置するつもりも無かった。 上条当麻はとある少年のように、全ての人を救う正義の味方を志しているわけではない。 だが彼にも彼なりの信念がある。 彼はある時、過去の記憶を全て失った。 故に彼は自分の存在がはっきりとは知らない。 だが大事な人を守るとき、その胸に湧き上がる感情は自分にとって、唯一絶対の真実だと確信している。 自分の大切な人たちに泣いていてほしくない。 自分が少しでも関わってきた、自分の手が届く人たちを救いたい。 その思いを決して疑うことは無く、そして思いのままに行動する。 そこに善悪の判断は無く、ただ自分と周囲の人間にとっての幸せな日常を守る為に戦うのだ。 今、この瞬間とてそうだ。 守るべきものを背負っている。 彼は守りたいと願い、そして願うままに行動している。 御坂美琴の亡骸。死した少女。 死して尚、彼女の価値は上条の中で不動だった。 もう二度と開かない目蓋。 二度と笑みを形作らない唇。 そして二度と放たれる事の無いあの鮮やかな電撃。 ――だとしても。 上条は救いたいのだ。 彼女を連れて帰る事が救いになるかどうかは上条自身にも正直言えば分らない。 だが、大切だった。彼女の死を理解したとき、どうしようもなく悲しかった。 そして今でも大切に思っている。 彼女を救いたいという思いが消えることは無い。 そして、彼なりに考え抜いた結果、彼女のために出来る事が、彼女を連れて帰ることだと思ったならば。 彼は二度と迷うことは無い。 たとえ御坂美琴が上条当麻にとってのヒロインでは無かったとしても。 上条の行為が、他人の目にどれだけ無意味に映ろうとも。 この思いのままに、上条当麻は御坂美琴の『存在』を背負い続けようと決めたのだ。 だからその骸を残して自分を優先するようなことは絶対にしない。 そして、階下に仲間がいる可能性が少しでもあるのならば。 戦いに巻き込まれているかもしれないならば、尻込みはしない。 戦場ヶ原ひたぎとC.C.、彼女達が上条をどう思っているのかに関わらず。 上条にとって、二人は既に守りたいと願う対象なのだから。 迷い無く、淀みない足取りで上条は階段を下りていく。 上条にはやる事が山積みだった。 階段の先に続く鉄火場を乗り切らねばならない。 御坂美琴を守らなければならない。 一方通行を追わなければならない。 アーチャーを弔わなければならない。 戦場ヶ原とその彼氏を見つけなければならない。 大前提として自らが死ぬわけにはいかない。 そして、この殺し合いをぶち壊さなくてはならない。 よくもまあここまで難題を溜め込んだものだな、と。 彼は少し自嘲を浮かべた。 「ああ、確かに。俺は理想に溺れてるのかもしれねえな……」 戦いに赴く少年は最後に、一人の男の背中を思い出す。 圧倒的な強敵の前に立ちふさがり、彼と一方通行を救った正義の味方。 その男――アーチャーの言葉が気に入らないと、納得できないと、感情をぶつけたことも有った。 まさにこの場所で、かつて対立した事もあった。 「けどな、俺は絶対に諦めねえぞ。どんなに溺れたって、沈んでやらねえ」 今でも上条はあの時の主張を曲げるつもりは無い。 あのときのアーチャーの考え方、言い分が正しいと認めるつもりは毛頭無い。 だが、信長と戦う際のアーチャーの背中に、上条当麻は魅せられた。 最後に見せた笑顔も死に様も、信念も、言葉も脳裏に色濃く残った。 そして何より、大切な者を背に戦う姿をカッコいいと、心の底から思ったからこそ。 だからこそ。 「お前には絶対に負けねえ。今度は俺の番だぜ、アーチャー。 とくと見てやがれ……!」 だから、今こそ上条当麻は己が志を貫き通す。 あの男の志に救われた者として。 あの背中に負ける訳にはいかないが故に。 上条当麻は相応の結果をもって、己が生き様を示さなければならないのだ。 □ 記録№2『弾速30000センチメートル』 □ 枢木スザクは一切の躊躇も無く、アリー・アル・サーシェスの殺害に踏み切った。 遊びなどまったく挟まない、狙うは初撃から必殺のみ。 そして、その機会はサーシェスを視認した数秒後には訪れていた。 サーシェスがソファからずり落ち、その後スザクを認識して立ち上がる。 この瞬間。 「おぉ、誰かと思ったらあんたか、俺だよ、アリー・アル・サーシェスだ」 そう言って、両の手を無防備に広げる間抜けな男に向かって。 スザクは顔色一つ変えずに、その曝け出されたサーシェスの左胸に、容赦無くベレッタを抜き撃った。 紛れもない、一分の隙も無い、これ以上無いほどの完全なる不意打ち。 サーシェスの小賢しい策略の全てを打ち砕く、完璧すぎる一撃だった。 打倒の決意は引き金に。 潜めてきた殺意は銃弾に込められる。 『眼前の対象はこの一撃をもって絶命せよ』と言う意思が、金属の実態を伴って目標へと放たれた。 銃口初速300m/sで空を裂きながら突き進む弾丸。 当然、人の動体視力で捉えきれる代物ではない。 そしてスザクの狙いに狂いは無い。故にこれは必殺、死の一波にして最大級の波。 銃声の後。サーシェスが『撃ってきた』と、認識した時点でもう既に手遅れ。 その認識の遥か以前に銃弾はサーシェスの心臓を穿ち、命を摘み取っていくのだ。 既に銃弾が放たれた以上、最早サーシェスに出来ることは何も無い。 人の身の限界である。 この状況、この一撃の前にはいかなる後出しも追いつけない。 放たれた時点で全ての事柄は決められてしまっているのだ。 故に、なんら特別なことは起こらない。 あらかじめ定められた通りに事態は進行し。 当然の如く。 必殺の銃弾はサーシェスが『撃ってきた』と認識した時点で。 宙に跳ね上がったソファに阻まれた。 「……な……に……!!?」 驚愕の声は果たしてどちらが発したものか。 弾丸はソファの金属部に命中し、弾け飛ぶ。 その行方を追う事など、この場の二人には不可能だ。 最も銃弾の行方など、既に二人の意識の埒外であったが。 跳ね上がったソファは銃弾を弾いた勢いそのままに、スザクの右腕に向かって飛んでいく。 スザクはそのことに全意識を持っていかれていたし。 サーシェスはその光景を見送った後、ようやく事態を正しく理解していた。 全ての『後出し』が追いつけない必殺の銃弾、死の一波。 それをサーシェスは『先出し』によって打開したのだ。 撃たれた後に何をしようが全て無駄。 それゆえに、サーシェスは撃たれる前に防御策を実行していた。 スザクがベレッタを撃つそのほんの一瞬前。 銃が抜かれ、サーシェスに狙いが付けられるたったそれだけの刹那のタイミングで、 サーシェスは足元のソファを蹴り上げていた。それも本人が意図すること無く、だ。 それを成したのはサーシェスの勘と、経験と、防衛本能の賜物であると言うほか無い。 事実、サーシェスは完全に油断していたのだ。 サーシェスの正体を唯一知るアーチャーが死した今、サーシェスの策に脅威を及ばす人間は居ない。 そう信じ込み、慢心の絶頂の中で現れたスザクに、このバトルロワイアルが始まって以来、過去最低の警戒心で応対したという事情もある。 そこに加え、スザク自身が実に巧妙に殺意を隠し通していた事が重なり、 サーシェスは撃たれる寸前まで、いや撃たれるまで眼前に現れた男が敵である事に気が付かなかった。 だが、サーシェスとて伊達にこれまでの人生の大半を傭兵として生き抜いてきた訳ではない。 彼の職場、生きる場は常に戦場である。三百六十度全ての方位から死と殺意が迫りくるこの世の地獄なのだ。 そんな場所が日常であったサーシェスは死の気配と人の殺意を感じ取ることに、非常に長けている。 いかにスザクとて、どれだけ押さえ込んでも、殺害を実行に移す際、その一瞬だけは殺意を隠せない。 それをサーシェスは敏感に嗅ぎ取った。 嗅ぎ取り、そこから導き出された脅威に対する防御策をなんら疑問を挟まずに体が実行する。 それはもう反射と言っていいほどの反応速度。 逆に言えばスザクの攻撃動作が速すぎるからこそ成立した防御でもある。 皮肉なことにスザクの実力が高過ぎた事もサーシェスの命を救う一因となっていた。 結局、事態は偶然でもなんでもない、スザクの力量とサーシェスの力量のバランスが生み出した、双方の戦闘技術あっての状況だ。 サーシェスにとって運が良かった事は偶々足元に蹴り飛ばせる大きさのソファがあった事。 スザクにとって運が悪かったことは狙いを頭ではなく胸に付けた事か。 さて、長々と説明したが、 とどつまり、これは最初から決められていた展開。 双方にとって、問題はこの次だ。 スザクは必殺のタイミングを逃し、サーシェスもまた依然として危機的状況を脱せていない。 お互いが想定外の事態なのだ。 当然、共にこの先の策などありはしない。 ここからが両者の正念場である。 故に。 スザクは思考する。 出会い頭の攻撃は失策だったかと少々後悔する。 ルルーシュと接触する機会を逸したことによって焦りが生じた。 その焦りによって少し選択を誤ったのかもしれない。 事実、未だ焦りに囚われている。 だが、今は眼前の敵を排除する事が急務。 一刻も早くルルーシュを追うために、一秒でも早く眼前の敵を屠るにはどうすればいいのか。 右腕に飛んでくるソファにどのような対応をとるか。 その後どのような動きを取るか。 選択する。 サーシェスは思考する。 何故この男がいきなり攻撃してきたのかは分らない。 自分が殺し合いに乗っている事がバレたのか。 それともスザク自身が殺し合いに乗ったとでも言うのか。 はっきりとしたことは分らないが、目の前には『殺さなければ殺される』と言う事実のみが転がっている。 敵がソファを払う間に、ディパックからどの武器を取り出すか否か。 その後どのような動きを取るか。 選択する。 彼らは達人に位置する人間だ。 異能者ではない。 超人的な力を持つ者同士の戦いならば、その力の大きさや相性によって、簡単に勝負が決まろう。 だが彼らは互いにただの人間だ。 撃たれれば死ぬ。刺されれば死ぬ。人間の限界以上の事は出来ない。 僅かな力の上下など、簡単に入れ替わる。 故に、一つ一つの選択がその生死を分けるのだ。 だから彼らは先を読む。 互いの力量、思考、状況、それら全てを直感でもって計算し――。 彼らは同時に、行動を開始した。 □ 記録№3『ガンVSソード』 □ スザクは右腕を折り曲げ、肘を打ちつける事によって、飛来したソファを受け止めた。 その選択はおそらく正しい。 肘を繰り出した動作によりベレッタの銃口は天井を向き、サーシェスからは大きく射線が逸れてしまったが致し方ない。 無理にサーシェスを狙い続けていれば、ソファは手首に命中し、ベレッタは弾き飛ばされていたことだろう。 スザクは銃という大きなアドバンテージをここで捨てるわけにはいかなかったのだ。 そして、そのアドバンテージを敵に出させるわけにもいかない。 敵に銃器を取り出す時間を与えない為に、加えてこの瞬間における自身の隙を消すために。 スザクは右肘で止めたソファを左足による前蹴りで打ち返した。 「――はッ!やっぱそう簡単にはいかねえよなぁっ!」 跳ね返されたソファを左に転がって避けるサーシェス。 その片手はディパックに添えられている。 ガトリングガンを取り出す間さえあれば、そのベレッタとは比較にならない驚異的な威力によって、ソファごとスザクを圧殺できた。 しかし、サーシェスは打ち返されたソファの勢いを見て、その間は『無い』と判断。回避に専念。 その選択はおそらく正しい。 二度も吹っ飛んだ哀れなソファには更にスザクの銃弾が添えられて、サーシェスの五センチ横を通過していく。 尚もふっ飛ぶ勢いは衰えず、ソファは奥のテーブルに激突し、派手な音を立てながら転がっていった。 その光景を最後まで見送る事無く、サーシェスは床に屈んだまま左腕を大きく後方へと振りかぶる。 左手に握られるは数本の作業用ドライバー。 確かに、ディパックから大型のガトリングガンを取り出す時間は無かったが。 片手に収まるドライバーを抜き取る程度ならば、床を転がる間に出来ていた。 ――反撃開始。 ここにきて、漸くサーシェスは純粋な攻撃動作に転じる。 彼の足が床を蹴り、後ろに伸びきっていた左腕は撃ち出すように引き戻されて――。 「そぉらよっ!!」 ――サイドスローで振り切られる。 サーシェスの前方へと飛び出した彼の左手から、そこに握られていたドライバーがばら撒かれた。 複数の金属棒が縦回転、横回転、テンテンバラバラな軌道を描いて、スザクに迫る。 だが、その狙いはあまり定まっていない。 投げ方としても、纏め投げを選択したことにしても、比較的脅威には成らない攻撃手段だ。 攻撃面の大きさゆえ避けることは難しいが、最低限急所を防御すればたいしたダメージには成らない。 そう、危うくスザクは判断しかけた。 しかし、サーシェスの狙いはドライバーを投げることによって、スザクにダメージを与えることではない。 投擲動作と同時に行なった跳躍動作こそ、サーシェスの戦略における本質。 彼我の距離はそう長くない。 サーシェス程の使い手ならば、僅か一足で詰める事が可能な間合い。 事実この瞬間、投擲したドライバーを追うようにして、サーシェスはスザクの懐へ飛び込むことに成功した。 そして繰り出される一刺し。 今度はアンダースローを描くように、サーシェスの右手がスザクの心臓へと伸ばされる。 つまり、これは時間差攻撃。 ドライバーの投擲は罠だった。 今、サーシェスの右手に握られている凶器。 ドライバーと同時に取り出していたナイフの一撃こそが正に本命。 実に狡猾で効率的な攻撃手段。 故に、それに直前で気づいたスザクはドライバーに対しての防御を捨てざるをえなかった。 一瞬の判断と凄まじい度胸で、飛来する幾つもの金属棒をノーガードで受け止める。 そして、全身を襲う痛みを黙殺しながら、なんとか首を捻って顔面コースのドライバーだけは避けきって。 スザクは銃を握る右手を前方へと突き出した。 「ぐっ……!」 「チィ……!」 痛みをかみ殺すうめき声と、悪態。そして鈍い金属音が室内に鳴り響く。 スザクの防御はなんとか間に合い、ベレッタの銃身がナイフの刃を受け止めた。 そのまま、ナイフと銃による至近距離戦闘が開始される。 スザクの右腕とサーシェスの右腕が押し合う。 ここで、距離が縮まった事により、サーシェスのアドバンテージが発生した。 片腕を骨折しているスザクに対して、サーシェスは両手を自由に行使できる。 近距離戦でこの差はかなり大きい。 再び伸びるサーシェスの左腕がスザクの右手首を掴み上げる。 「いい銃だな!俺にくれよォッ!」 そして、銃さえ奪えばサーシェスは勝ったも同然。 スザクの右腕を左手で捻りあげたまま、自由になった右手のナイフを一閃。 喉笛を切り裂いてチェックメイト。 と、このようにサーシェスは考えていた。 実に哀れな愚考。スザクを知る者にしてみれば油断の極みである。 枢木スザクをたかが両手を塞いだくらいで封殺した気になるなど。 スザクの目に赤が滲む。 『生きろ』というギアスが、彼の命の危機に感応して自動で発動。 サーシェスは直下から襲い来る上段蹴りを視界の端に収めた瞬間、その失策に気づく。 ソファを蹴り返されたときに見せつけられていた、スザクの脚力を思い出したのだ。 枢木スザクの足技は片腕一本のハンデを補って余りある程のモノなのだと、遅すぎる理解を得たのである。 蹴り上げはスザクの首元に伸びていたサーシェスの右手を容易く打ち払い。 次いで、叩き下ろされた踵落しがスザクの右手を捻り上げていたサーシェスの左手に直撃する。 サーシェスが唯一回避できたのは最後に放たれた顔面への蹴りだけである。 危機脱出、拘束解除。 あっと言う間の形勢逆転。 両者の白兵戦における技量の差は早くも歴然だった。 そして下ろされる、銃を握るスザクの右手。 拘束解除から二秒と置かずに、終末の銃口が火を噴いた。 だが、仕留めきれない。 サーシェスは未だ痺れが残る右手に握ったナイフで、眉間に突きつけられたベレッタの銃身を弾いていた。 鼓膜を揺さぶりつくす銃声。銃弾はサーシェスのこめかみを掠めて背後へと。 だが、弾かれたベレッタは間を置く事も無く戻され、今度はサーシェスの心臓へと向けられる。 サーシェスも必至に喰らい付き、ギリギリのタイミングでそこにナイフをぶつけ、ベレッタの銃口を上に向かせたまま押し留めた。 二人の動きが止まる。 この瞬間のみ、両者のパワーバランスは拮抗し、彼らはつかの間の膠着状態に陥ったのだ。 (ははははっ!コイツはバケモンか!?) サーシェスにとって、この時点で勝率は絶望的。 これ以上、枢木スザクの若干常軌を逸しかけている身体能力に着いて行くことはおそらく不可能。 彼はそれを正しく理解している。 断っておくが決してサーシェスが弱いわけではない。ギアスを備えた枢木スザクがあまりに規格外なのだ。 むしろサーシェスでなければ、真人間でここまでスザクと渡り合うことなど出来なかっただろう。 そもそもサーシェス自身、白兵戦を好む性質であり、その実力と場数は相当なもの、だからこそ彼には分る。 このまま戦えば、アリー・アル・サーシェスは枢木スザク殺される、と。 だが――。 (いいねえ……。楽しくなってきたじゃねえか!) 絶対的に不利な状況の中、彼は心中で笑っていた。 (こうでなくっちゃ!こうでなくちゃなぁ!!) この状況を楽しんでた。 戦争屋としての血が熱くなる。 これほどサーシェス自身も相手も切迫する命の取り合いは片倉小十郎との戦闘以来だ。 彼の求めるスリルが今ここにある。 (さぁて、どうしてやろうか……!) それに、サーシェスは未だ自分が負けるなどと、露ほども思ってはいない。 確かに戦闘技量に差がある以上、このまま普通に戦い続ければ勝敗は明らかだ。 だが、技量に劣る者がこの場で必ず負けるなどと誰が言った? それは試合においての話。 サーシェスにとってコレは試合ではない。 戦争である。 そこは持てる全て、使える全てを振り絞ってこそ生き抜ける場所。 戦いの技術など、ただの前提条件に過ぎない。 彼はまだ底を見せてはいない。 彼の真髄とは卓越した白兵戦の技量や勘だけではない。 幾多の戦場を渡り歩いた経験と、周囲の全てを利用しつくすその狡猾さ。 それら全てを組み合わせるからこそ、常に活路が開けるのだ。 (まあ、気は乗らねえが、一応手は打っておくか……) 両者未だ膠着したまま動かない。 下手に動くことは出来ない。 スザクも後もう一押しで勝てることは予想できていたがあくまで慎重に事を進める。 勝ちを急いで足元をすくわれる訳にはいかない。 力がつりあっているこの状況、バランスが崩れた時こそ勝負時。 一秒先にはそれが来るかも知れないのだ。 その心境、今の彼らの集中力は半端なものでは無いだろう。 殺し合いが始まってから未だ一分とたっていない。 しかし、彼らには既に数十分もの時間が経過したように思えていた。 そして、『ある音』を聞き取ったサーシェスが、遂に動く。 だが動かしたのは右手に握ったナイフではなく口だった。 ニヤリ、と笑みを浮かべた口元。 スザクが一層警戒を強めたその瞬間に大きく息を吸い込み。 「うおおおおおおおおァ!!テメエ!枢木スザクッ!俺を騙しやがったなぁぁぁァァァァ!!!」 有らん限りの力で喉を震わせ、サーシェスは絶叫した。 「……!?」 「殺し合いに乗ってやがったのかァァァァ!!」 この期に及んで、まだ演技を続けるつもりなのかと。 呆れそうになるスザクをよそに、叫びと共にサーシェスは後退した。 そもそも、拳銃の脅威に対抗する為にサーシェスは接近したはずなのに、ここにきて距離を開ける。 意図は不明だったが、自殺行為には変わりない。 (逃げるつもりか?それとも、錯乱でもしたのか?) スザクには不明瞭だったが、期を逃す事無く腕を捻りながら発砲。 サーシェスは左肩口に一発の銃弾を打ち込まれ、後退しながら床に倒れこむ。 「ぐはあっ!」 下がる際、牽制のために投げつけたナイフと、射撃距離が近すぎたことが要因になり、サーシェスは即死を免れた。 だがその死も、すぐにやってくる。 起き上がりながらディパックより武器を取り出そうとするサーシェス。 そんな悪あがきを見下ろしながら、スザクはその脳天に拳銃を突きつける。 そして、引き金が引かれ、戦いが幕を下ろす寸前のこと。 「――待ちやがれ!」 という叫び声と共に、 戦場に乱入した一人の少年が、スザクの右手を押さえつけた。 目立った特徴としては黒髪のツンツン頭と、少女の遺体を背負っていること。 「な……!?」 二階へ続く階段から突然現れ、自分の邪魔をした少年に対して、少々ばかり困惑するスザク。 一瞬だけどう対応しようか迷ってしまった。 だが、その容姿の特徴から、戦場ヶ原ひたぎとC.C. が話していた少年の名を思い出す。 「君が――」 上条当麻か?と、聞くことは出来なかった。 それは十分すぎる隙だったのだ。 アリー・アル・サーシェスが待ちに待った、必殺のタイミング。 ディパックから必勝の切符を取り出す時間の猶予をその少年は稼いでくれた。 思い描いた策の成功に、サーシェスは壮絶に口元を歪めながら。 この瞬間、ディパックに突っ込まれていた腕を引き抜いた。 「――イっちまいな!」 その手に掴むは戦国武将が使役する大型のガトリングガン。 迷い無く、スザクに向けて引き金を引く。 同じ銃声でも、ベレッタとは到底比較にならない大轟音が鳴り響き。 噴火の様な炸裂光と共に、凄まじい数量の銃弾がスザクに向かって飛来する。 殺到する鉛はその一発一発が正に死の権化。 それ故に、スザクはかわす事が出来た。 スザクの目がまたしても赤に染まる。 ギアスは視界の端に欠片であろうと死を認識すれば、強制的にスザクを生かす。 生かすために、動かす。 人体の構造的限界までしか事は成せないが。 逆にいえば、人体的に出来ることならば何であろうと出来るのだ。 そして、不意に撃たれた銃弾の回避とて、飛んでくる弾道が一方向のみならば可能。 生きる手段として、スザクは横に跳んだ。 その際、己の右腕を掴んでいた上条当麻を踏み台替わりに、思い切り蹴り飛ばして。 「ガァッ?!」 スザクの超人的な脚力によって、上条は背負った死体ごと後方にぶっ飛ぶ。 受身すら取る事も出来ずに、盛大な音を立てて壁へと叩き付けられた。 客観的に見れば、そうしなければスザクが死んでいたのだ。 この行動はしょうがないと言えよう。 問題はそのような事情を本人を含めて誰も知らないと言う事だが。 横に跳んだ後、スザクは二回ほどバック転で後退。 勢いそのままに飛び上がって、背後にあった窓ガラスを蹴り破り、一軒家の外へと退避した。 蹴り飛ばされた少年はもちろん、サーシェスすら呆気に取られるほどの、正に早業であった。 □ 記録№4『世界の歪み』 □ スザクの逃走を見送ったサーシェスはようやくガトリングガンの連射を止めた。 部屋の中にはガトリングガンとディパックを抱えて立ち上がったサーシェス、 それと対照的に、スザクに蹴り飛ばされ、壁に叩きつけられた少年が残されていた。 「ひゅー、アレをかわすかよ。マジでバケモンだな……。 おいボウズ、大丈夫か?」 「あ……ああ……なんとか」 サーシェスは少年の手を引いて起き上がらせる。 もの凄い勢いで壁にぶつかった割に、少年に目立った外傷は無い。 どうやら、背負っていた少女の死体がクッションの代わりを果たしたようだ。 (なるほどねぇ、このガキを弔いに来たって訳か) サーシェスは少女の死体を眺めながら納得する。 だがその表情は神妙だ。 (ガキ二人分の首輪か……期待したほどの価値はねえな。 それともただのガキじゃねえってか?) サーシェスは暫く死体を値踏みしていたが、眺めたところで分るものではないと判断し。 視線を少年に移して、彼との交流に専念することにした。 「さっきは助かったぜ。ありがとうな、ボウズ。 俺はアリー・アル・サーシェス。お前は?」 「上条当麻だ。一体何がどうなってんだよ? あいつがさっきアンタが叫んでた枢木スザクってやつか?」 上条はスザクが出て行った窓を指差す。 「ああそーさ。殺し合いに乗ってやがる。 最初は友好的に接してきやがったんだが、さっきいきなり撃ってきやがった」 そう言ってサーシェスは肩の怪我を示し。 自分の発言が上条に対して、効率的に効いている事に心中ほくそ笑んでいた。 スザクを仕留める事は出来なかったものの、先の戦闘でのサーシェスの策は成功した。 サーシェスはあの場において戦闘力としてはスザクに劣っていたが、 情報把握はスザクよりも数段勝っていた。 まず最初に上条当麻は二階に居るという確信。 上条当麻の容姿を把握しているということ。 なにより、上条当麻がお人よしだと知っていたこと。 これらの情報がサーシェスを助けたのだ。 先の戦闘でスザクに追い詰められた時、幾つか考えた打開策の一つ。 『二階に居る男を利用する』 これをサーシェスが実行に移した決め手はやはり、『上条が階段を下りる音』を聞いたという事だ。 銃声は上条にも聞こえていたはず、その上で階段を下りるということはつまり、この戦闘に介入する意思があると見た。 加えて他人の死体を面倒見るような甘ちゃんならば、必ず『襲われている側』に加担するはず。 だから、サーシェスはあの時、叫び声を上げたりして、自らが純粋なる被害者であることを分りやすくアピールして見せたのである。 結果、サーシェスの読み通りに上条は戦闘に介入し、サーシェスを助けた。 更に『スザクは殺し合いに乗っている』という認識を持たせることにも成功した様子であったが。 「それで……その枢木スザクはなんで殺し合いに乗ったんだ?」 上条はそんな事を聞いてきた。 サーシェスにとって、その質問の内容は不可解だった。 「さてね。俺はしらねえな、 知ってどうするってんだ?」 だが、聞き返されたその問いに上条が答えるより前に――。 『インデックスです。ゲーム開始より18時間が経過しました。第三回定時放送を開始します。 』 放送が開始されて。 「伏せろ!ボウズ!」 彼らのすぐ隣にあった窓ガラスが、外部からの銃弾を浴びて炸裂した。 「うおわっ!」 サーシェスは咄嗟に上条の襟首を掴み、自分と共に床へと伏せさせる。 そんな彼らの頭上を凄まじい銃弾の連射が壁越しに、薙ぎ払うように通り抜けていく。 「このタイミングで外から撃ってきやがったのか!?くそったれ!しつこい野郎だな!」 サーシェスもまた、壁に向かって躊躇無くガトリングをぶっ放す。 木製の壁は木片を撒き散らしながら、文字通り蜂の巣と化していく。 この瞬間、サーシェスも上条も思い知らされた。 戦いは未だ、結末を見てはいないのだと。 □ 記録№5『存在意義』 □ 一軒家から少し離れた場所で、住宅街をひた走る男が一人。 その男――レイ・ラングレンは相変わらずの無表情を貫いていたが、その心中は揺れている。 先ほどからどうにも足が重い、体が重い。 まるで体中から力が抜けていくような、奇妙な虚脱感に襲われていた。 そこそこ長い距離を走った事が手負いの体に響いた、ということも確かにあるだろう。 だが、そんな身体的な要因以上に彼の足取りを重くしているのは彼自身の心だった。 別にここまでの道中で彼に何かがあった訳でもない。 ただ一人になって走っていただけで。 それだけで、彼は己の虚無に飲まれていた。 (……っ……!?) 立ちくらみの様なモノを感じ、レイは転んだ。 視界が捻れて、地面が近づいてくる光景は少なくともレイにはそう感じさせた。 だから受身を取る為に、右手を前に突き出すが。 いつまでたってもその手が地面に付くことは無い。 ふと気がつけば、彼は道の真ん中で右腕を前に突き出したまま止まっていた。 「錯……覚……か?」 それに気づいて、もう心身ともに終わりが近いなと、自嘲する。 彼の体はもうとっくに限界以上の酷使を強いられており。 にも拘らず、大した治療を施すことも出来ないままに、ここまで駆けて来た。 そもそも彼の怪我は応急処置で放置していいモノではない。 徐々に体の機能がおかしくなっていくのは当たり前だった。 今まではそれでも戦ってこれた。肉体の損傷など全て、意志の力だけで補えた。 彼の意思に関わらず、以前の彼は立ち止まることなどしなかったし、出来なかった。 心の奥底より溢れ出し、全身を駆け巡っていた『感情の炎』が、足を止めることを許さなかったからだ。 だが今はもう彼の心に炎は無い。 失われてしまったのだ。果たせなかった唯一つの夢と共に。 そうして、残ったものはボロボロの体と擦り切れた心だけ。 だから、後は自壊していくのみ。 誰かが直接手を下さなくとも、彼はもう自然に壊れていく存在だった。 肉体か、それとも心か、どちらが先かは分らない。 けれども、どちらにせよそう遠く無い内に終わりが来ると。 彼にも分っていた筈だ。 なのに何故、今更になって己の空虚に眩暈を覚えたりしたのか。 「……行くか」 そんなことは分りきっていたから、彼は再び走り出した。 ようするに、考えていなかっただけなのだ。 肉体的な限界も、死んでいく心も。 ただ直視していなかっただけ。 枢木スザクに付き合って、神原駿河やC.C.、戦場ヶ原ひたぎ、一方通行と関わって。 殺し合いに乗った者と戦って。 そんな風に目まぐるしく移り変わる状況の中、 誰かと関わることによって、自身の虚無を忘れていただけなのだ。 それが今、一人になって、 彼は自分の心と向き合わざるを得ず、再び己の空虚を実感した。 これはただ、それだけの事。 分ったことは一つだけ。 枢木スザクに付き合って、神原駿河やC.C.、戦場ヶ原ひたぎ、一方通行と関わって。 殺し合いに乗った者と戦って。 それでも、レイ・ラングレンは何一つ前に進めてはいないということ。 己の『存在意義』を、『新たな夢』を見つけることなど出来ていない。 そして、見つける意思すら既に希薄なものになりつつあった。 数分間走り続けて、レイ・ラングレンは目的の一軒家に辿り着く。 レイはすぐさま己の銃を取り出し、何処から進入しようかと思考しかけたのだが。 その思考はすぐに打ち切ることになった。 「これはどういう事だ?」 「……ハァ……ハァ……っ……しくじった……」 先に屋内に侵入していた筈の枢木スザクが、一軒家の外壁に背を預けて荒い息を吐いていたからだ。 スザクの足元にはベレッタとその弾倉が落ちている。 片腕しか使えない身でリロードを実行しようとして、失敗した様子が見て取れた。 だがスザクの言う『しくじった』とは当然そのようなことではなく。 「どうやら、面倒な事になったようだな」 スザクの着ている正装、その脇腹辺りが朱に染まっている。 右手で抑えたその傷口からポタポタと、血液が地面に落下していく。 脇腹に銃傷。今すぐ命に関わる程ではないが、決して浅くは無いようだ。 「先ほど凄まじい銃声が聞こえたが、その時か?」 「ええ、応急処置を施す時間もありません。 敵はまだ中に、上条当麻は……おそらくこちらを敵と認識しています。 人質も同然……痛ッ!」 痛みに耐えながらもスザクは脇腹から手を離し、ベレッタを拾い上げる。 手間取りながらもリロードを済ませ。状況をレイに伝えた。 「それで、お前はどうするんだ?」 と、事態を把握したレイはただ一言のみを問う。 やはり彼自身はそれ以上何の意見も示さない。 スザク一人に決定権を委ね、自分はそれに従うのみというスタイルを崩さない。 なぜなら、彼自身この戦いの本質には興味が無いからだ。 レイはあくまで『スザクの結果』を見届けると言ったからにはそうしよう、と考えているだけ。 つまり問われるものはスザクの戦いであり、スザクの決定。 「上条当麻が一軒家から出てこなければ――。 僕等に対して最も危険が少なく、敵を倒すために最も迅速で効果的な戦法をとります」 そして、スザクの決定は遠まわしに、 敵を効率的に倒す為ならば、上条当麻を犠牲にすることも厭わない、と告げていた。 スザクはその具体的な戦法をレイに説明する。 「……分った。怪我の状態からして、追い立て役は俺だな。 仕留め役はお前がやれ」 そう言ってレイは己の銃を一軒家の壁に突きつける。 後は放送と同時に引きがねを引けば攻撃開始。 スザクは一つ頷いて、苦々しいモノを顔に浮かべながらも、迷いを振り切るように踵を返す。 レイそのまま、一軒家の裏手に回りこむスザクを見送った。 スザクにとってこの戦術が本意でないことは彼も察している。 だがやはりレイは何も言わない。 スザクは自分の信念を曲げてでも、目指す『結果』に向かって進まんとしている。 ならば何も言うことは無いと判断した。 同時にレイは理解する。 スザクは自分の信念を曲げてまで成し遂げたい程の『夢』を持っている、と。 実に幸福なことだな、と彼は思った。 なぜなら、それこそ彼が長年追い求め、今はもう永劫に手に入らないモノなのだから。 『インデックスです。ゲーム開始より18時間が経過しました。第三回定時放送を開始します。 』 そんな感慨も放送開始と共に意識からはじき出し、レイは引き金を引き絞る。 左側に突き出した腕を右側へと振り切るその動作は銃撃でありながら、斬撃の如く。 薙ぎ払うように、怒涛の連射を屋内の人間へと叩き込んだ。 時系列順で読む Back 進め、骸横たわる荒野 Next とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 投下順で読む Back 進め、骸横たわる荒野 Next とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 223 隣合わせの灰と青春 上条当麻 237 とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 224 5人と1人ともう1人(後編) 枢木スザク 237 とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 224 5人と1人ともう1人(後編) レイ・ラングレン 237 とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 224 5人と1人ともう1人(後編) アリー・アル・サーシェス 237 とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン> 229 第三回定時放送~世界の外から眺めたるもの~ リボンズ・アルマーク 237 とある傭兵の超連射砲<ガトリングガン>
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/4911.html
アレサ 機種:GB 作曲者:田中剛 開発元:日本アートメディア 発売元:やのまん 発売年:1990年 概要 ジグゾーパズルで有名なやのまん初のロールプレイングゲーム。 王女マテリアが打倒ハワードのために旅に出る。 収録曲 曲名 補足 順位 KEEP SAKE タイトル OPENING B-BOYS フィールド1 LEISURE ショップ FORT TEMPLE DELIGHT 喜び CAVE MY HEART 悲しみ INSANITY 不安 FORTRESS BATTLE 戦闘 VICTORY 勝利 ENDLESS 全滅 FANFARE 1 アイテム FANFARE 2 アイテム2 AHTERA CASTLE HOWARD TEMPLE ARETHA エンディング ゲームボーイ223位 魔法人形のレクイエム 曲名 補足 順位 ジャム・オープニング 明日を探して(旅立ちのテーマ) アレサ外伝・魔法人形のレクイエム・シーン1 ホィール・オブ・フォーチュン(仲間のテーマ) アレサ外伝・魔法人形のレクイエム・シーン2 エッジ・オブ・ザ・ブレード(戦闘のテーマ) アレサ外伝・魔法人形のレクイエム・シーン3 ヴィクトリー・オーヴァー・ザ・エナミー(勝利・喜びのテーマ) アレサ外伝・魔法人形のレクイエム・シーン4 ジュエルの秘密(SFCへの道) サウンドトラック アレサ~魔法人形のレクイエム~
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/8624.html
306 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/25(月) 13 47 17.90 ID ELxe/ARy0 [1/2] プチ報告、システムはソードワールドRPG シナリオの流れで滞在している都市の権力者と会う流れになったのだが、いざ謁見の時に軽い問題が発生 プレイヤーAが権力者に対して無礼な態度を取りまくる (例えば 権力者「よく来たな冒険者たちよ、名は?」 A「まずはそちらから名乗るのが筋ってもの~」みたいな感じ) GMにメタトークで「これ以上無礼な態度を取ると態度が硬化するよ」と言われ引き下がったが、あとでAに聴いてみたところ、先程の一例の返答であればいわゆる 「はは、これは一本取られたな 勢いのある若者だ」的な よくある無礼を気にしない豪胆タイプ権力者の発言を期待していたらしい フィクションで無礼発言が逆に功を奏する様なシチュが多いのが要因だったのかな 307 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/25(月) 13 51 58.51 ID XyNf4ZBC0 こうならないとおかしいとごねまくってようやく普通だろう(感覚麻痺) 308 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/25(月) 13 52 55.21 ID w9xJsGJt0 困いなくね? 309 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/25(月) 13 55 35.50 ID ELxe/ARy0 [2/2] この程度だともはやプチ報告にすらならないのか・・・ 何かすまん 310 名前:ゲーム好き名無しさん[sage] 投稿日:2013/11/25(月) 13 55 51.64 ID JmkzC5HA0 そういうキャラ設定でやってたんだろうし、若干誉められない部分はあってもメタトークで大人しく引き下がってごねないなら困とまではいけないような ちょっと下手なPLってだけじゃね スレ367
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/22176.html
登録日:2011/07/25(月) 21 29 05 更新日:2021/04/09 Fri 22 46 00 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 グランドジャンプ グランドジャンプPREMIUM ニーソ 日坂水柯 漫画 白衣 白衣のカノジョ 眼鏡 集英社 白衣のカノジョは、日坂水柯がグランドジャンプPREMIUMとグランドジャンプで連載していた漫画。 読み切りからスタートし、連載化した。 単行本は全6巻まで刊行。 ■あらすじ 同じアパートの一階と二階に住む主人公の桑原とヒロインの支倉。 二人は職場の同僚で、支倉はよく主人公の部屋に酒を飲みにくる。 ある時支倉が桑原の部屋で寝てしまい、寝ぼけて自家発電してしまったからさあ大変。 二人の気まずいけど意識せざるをえない関係が始まる。 ■登場人物 桑原 本作の主人公。高校の理科教諭として働いている。アパートの一階に住む。 普段はポーカーフェイスで落ち着きのある人物だが、支倉の痴態を見て悶々とすることが多くなった。 天然な彼女に、時に静かに、時に激しく的確なツッコミを入れる。 支倉 本作のヒロイン。高校の養護教諭として働いていて、アパートの二階に住む。 生徒の前ではクールでデキる先生だが、それ以外の時は少し天然気味でボヤ〜っとしたドジっ娘。 桑原の大きな白衣にくるまりながらウトウトするのが好き。 結構な頻度で自家発電しているらしい。 天然なエロ発言で桑原をビックリさせてから自分も照れる。 自分の痴態を見られても桑原の部屋にはよく遊びにいくが、それなりに意識はしている様子。 しかし職場恋愛が禁止されているため、それ以上の関係になろうとはしない。 つまり恋人にはならないけど、桑原とあんなことやこんなことをするのは構わないようである。 しかしなかなか二人はひとつにならないため、我々はやきもきするのである。 追記・修正は大きめの白衣を着用してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/vipdedekaronkayo/pages/76.html
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (requies.jpg)
https://w.atwiki.jp/gods/pages/58354.html
セイエムドン(せいえむどん) 日本の民話に登場する妖怪。 人食いの猫の妖怪。 茨城県に伝わる。
https://w.atwiki.jp/animesongs/pages/3651.html
RIKI-OH VIOLENCE2 滅びの子 炎のレクイエム RIKI-OH 2 滅びの子 炎のレクイエム imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 RIKI-OH VIOLENCE2 滅びの子 炎のレクイエム(Amazon) 発売元・販売元 発売元:NECアベニュー 販売元 発売日 1990.09.21 価格 円(税抜き) 内容 JESUS・JESUS 歌:坂本英三 BATTLE SIMULATION 黒騎士隊との攻防 罠 岬 DEAD VIOLENCE いにしえの詩 神の計画 PSYCHIC STORM 鉤十字vs六芒星 悲しみのワルツ 惜別 炎のレクイエム 歌:坂本英三 備考