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リターナー タイプ 斬 図鑑No 474 名称 赤衣の白猫ミルティ 性別 女 レアリティ ☆5 カテゴリ ミルティ CV 五十嵐由佳 イラスト MAX攻撃力 HP 回復力 運 攻撃 2403 HP 2102 回復 2105 運 30 リーダースキル キティ・クリスマス斬タイプHP35%アップ・攻撃力100%アップ・回復力15%アップ スキル シークレットボックス(25→21)2ターン★マーカー攻撃力250%アップ SP攻撃 白猫からの贈り物敵単体900%ダメージ 特殊能力 天啓の贈り物HP・攻撃力・回復力10%アップ アビリティ覚醒 覚醒 効果 1 スキル発動ターン2ダウン 2 自身★マーカー時攻撃力7%アップ 3 HP20%アップ 4 自身★マーカー時攻撃力7%アップ 5 自身★マーカー時攻撃力7%アップ 6 スキル発動ターン2ダウン 7 HP20%アップ 8 自身★マーカー時攻撃力14%アップ リターナー設定 解説 お世話になっているあの人のためにプレゼントを用意していたミルティ。初めて贈るプレゼントなにを渡すか悩みながら、懸命にあの人を想って選ぶ。果たして彼女のプレゼントは受け取ってもらえるのか。 入手方法 2015年クリスマスナイトフェス 現在はコスチュームガチャ おすすめ武具 アーサーの鎧 ある傭兵のペンダント 生贄の怨骨鉈 霊閃黄龍剣 青龍残月鎌 飛駆の鳳凰刀シルヴィア 砕昂の瀑斧ヴォルクス ガルス・アモル 運用方法 リーダーで運用する場合は斬タイプのみでないと倍率がかからないことに注意。倍率も控えめで、尖った効果はないのであまり使われない。 サブで運用する場合はリターナー特殊能力がステータスの増加なのでステータスが増加できる武具が望ましい。もちろんエラボにするっていう選択肢も十分にある。 光求ランスロットをLFで挟んだ場合で斬統一専用ならばこのスキルは生きる。光求ランスロットが3色★マーカー変換のため、2回に分けて全色★マーカーにすることができる。光求ランスロットのスキルはタイプブーストのため、クリミルティの2ターンマーカーブーストは大いに活躍できる。 小話 リタ設定の「――初めて贈るプレゼントなにを――」とあるが、本来なら「――初めて贈るプレゼント。なにを――」ではないのか? 単に運営の文章ミスなのか仕様なのか。一応ゲーム内の解説通りにはしてある。
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概要 アニソンのノンストップリミックスCDを作ろう!!って企画その2 条件(よく読んでね♪) 一人5分以内、それ以上でも可だけど事前に要相談。 一曲内には一曲。重ねやマッシュアップは禁止です。 JASRAC管理曲はYASUがまとめて許可取る予定です。それ以外の曲は要相談(鍵関連等) ノンストップCDにしたいのでジャンルはトランス、ハードコア、ハウス等ダンス系でお願いします。なるべくアレンジはどのジャンルかを明確にして製作して下さい。ファミコンアレンジやオーケストラアレンジ等あまりにも他と合わないアレンジの場合お断りする場合があります。 歌に関しては個人的には入れたいのですが意見欲しいです。ボカロ等に歌わせるってのもありだと思います。 多分利益でないので報酬等は期待しないでください。 参加者 YASUのTwitter @yasu1004かメール(yasubanbro@yahoo.co.jp)に参加申請お願いします。その時に原曲も教えて下さい。ついでにテンポとかキーも教えてくれたら嬉しかったり 参加者(敬称略)、媒体等 YASU @yasu1004 ミックス&マスタリング YASU @yasu1004 提出について wav ステレオ 44.1kHz/16bit ピークは大体-6dBにしてください。 提出はtwitterのDMやSkype等でお願いします。 日程 参加締切:10/31 23 59迄 提出締切:12月くらい CD頒布:コミックマーケット83(冬コミ)←落ちなければ
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前ページ次ページゼロの白猫 虚無の曜日。それはハルケギニアの人間達が最も愛しているだろう曜日。全人類に与えられた休息のための日である。 よってトリステイン魔法学院も授業は休みとなり、教師も生徒も貴族も平民も分け隔てなく英気を養い、次の日に備えるのだ。 寮の自室で黙々と本を読み続けるタバサも、例外なく虚無の曜日を愛していた。誰にも邪魔されず気兼ねせず読書に没頭できるこの時間を。 そんな時間がノックの音に邪魔される。トントントンと部屋に響くノックの音。親愛を表すのはノック三回。 しかしタバサにとっては煩わしい事でしかない。とにかく彼女は干渉されることを嫌うのだ。なので相手が諦めるまで居留守を決め込むことにした。 とんとんとんとん。ノックの音はしかし止まない。ノックの主はタバサが部屋にいることを確信しているのだろう。中々帰る様子が無い。 タバサは彼女の身長よりも大きな杖を取り出し、魔法を使うことにした。誰にも邪魔されず本の虫になるために。 杖を振るうと、ノックの音が聞こえなくなった。彼女が使った魔法は風系統の魔法、『サイレント』。周囲の音を消してしまう魔法である。静けさを好み、風のメイジである彼女はこの魔法を愛用していた。 そうしてまた読書に戻るタバサ。ページをまくる音すら消えた無音の中で、眼鏡の奥の目を輝かせて紙の上を踊る文字に没頭していく。 数ページ本をまくったところで、タバサは自分の傍に誰かがたったことに気付く。顔を上げて確認すると、其処には褐色肌の長身女性が居た。キュルケだ。 ドアには『ロック』の魔法で鍵をかけていた。にもかかわらず部屋へ入ってきたという事は、『アンロック』の魔法で開錠してきたらしい。両方ともコモンマジックであるため、メイジなら誰でも使うことができる魔法だ。 ちなみに、『アンロック』を学院内で使用することは重大な校則違反なのであるが、キュルケにはそんなことは些細なことらしい。 不法侵入を果たしたキュルケはタバサに身振り手振り交えながら話しかけているようだが、『サイレント』の魔法の効果が未だ続いているためタバサに声は聞こえてこない。 仕方なくタバサは『サイレント』を解除した。読書の邪魔をする輩には『ウィンド・ブレイク』でも使って部屋から退場してもらうところだが、タバサの友人であるキュルケは数少ない例外だった。 「ターバーサっ♪ 出っ掛けっましょっ♪」 「虚無の曜日」 友人の誘いを短く簡潔な言葉で断るタバサ。簡潔すぎて意味が伝わりにくいが、キュルケには伝わったので問題ない。タバサは休日はとにかく本を読んで過ごしたいのである。 しかしキュルケは動じず、座っているタバサに後ろから抱きついた。ルイズより小柄で細いタバサの体はキュルケの長身に簡単に覆われてしまう。そしてキュルケのメロンのような乳房がタバサの青髪頭に乗りかかって形を変える。重い。 「あなたにとって虚無の曜日が読書の日であることは知ってるわ。けどたまには街までおいしいものを食べに行ったりしてもいいと思わない?」 「学院で十分」 「そういわないで。パイと紅茶のおいしい店があるのよ。奢ったげるから行きましょ?」 タバサは少し考えた。奢りでおいしいものが食べられるのは確かに魅力的だ。それに本は移動、食事の最中に読んでいれば今と読むスピードは変わるまい。なにより、この友人の誘いを断るのに消費するエネルギーは、承諾した場合に消費するそれより遥かに大きいと判断した。 小さく頷いて椅子から立ち上がり、窓を開ける。そして口笛を吹くと窓から身を躍らせた。タバサの行動の意味を察し、キュルケもそれに続く。 5階の窓から落下する彼女達を、口笛を聞いて飛んできた風竜が受け止めた。タバサの使い魔、シルフィードである。 「相変わらずあなたのシルフィードは惚れ惚れするわね」 キュルケが感嘆の声を漏らしているのを聞きながら、タバサはシルフィードに王都に飛ぶように指示を飛ばす。それが終わると先ほどの本の続きを読み出した。 「そういえばヴァリエールも何処かに出掛けてるみたいね。馬に乗ってるのを見たわ」 キュルケが何か言っているが、タバサにはどうでもいいことだ。高スピードで流れる風も気にせず、シルフィードの背びれにもたれながら本の世界に没頭していった。 「到着、と」 馬に乗って揺られること数時間。城下町のトリスタニアにルイズ達はやってきていた。目的は彼女の好物、クックベリーパイ。 しかしルイズ一人が食べるためにここまでやってきたわけではない。夢でレンに提案した通り、彼女の働きの報酬としてクックベリーパイを与えるために来たのだ。自分も久しぶりにパイを食べようと思っている。 レンは馬に固定した籠に入れていた。馬で走っている道中、少し鳴いていたが仕方あるまい。レンを抱いて乗馬はできないし、猫のレンが馬に乗れるわけも無い。 「さ、行くわよ」 ルイズは籠を開けてレンを掴み出そうとする。が、それよりも早くレンが籠から飛び出した。 「あ、ちょっとこら!?」 飛び出した勢いのままレンは走り出した。とととっと駆けるレンはすぐ傍の路地裏に入ってしまう。 「レン! 何処行く気よ!? これからクックベリーパイを食べに行くって言ってるでしょ!?」 慌てて猫に向かって叫びながらレンを追うルイズ。まずい。猫の動きは素早く機敏だ。こんな路地の多い城下町ではぐれた場合、うまく合流できるかは非常に妖しい。レンが入った路地に向かってルイズは急ぐ。 「お待たせしました、マスター」 角を曲がろうとしたところで、路地から出てきた人物に行く手を遮られた。 ルイズの足が止まる。完全にそいつに目を奪われていた。レンを追わなければ、という考えは吹っ飛んでいた。だって目の前に居るのだから。 「あ、あああ、あたあんあんたたたたた」 「北斗神拳ですか?」 むしろルイズはYOU『に』SHOCK!! 「あんた、何でその姿なのよぉ!?」 「似合いませんか? この帽子。マスターの様子からして耳は隠すべきだと思いましたので、用意しておいたのですが」 レンは真っ白で淵だけが黒い、大きなベレー帽のような帽子を着用している。成程、確かにすっぽり被されているそれは彼女の長耳まで覆い、帽子を被っている限りエルフと疑われることはまず無いだろう。 だが問題はそこではない。レンは今帽子を着用している、いやできる状態になっている。つまり、夢の中で見た銀髪の幼女の姿になっている、という事で――。 「あんた夢以外じゃ人型になれないんじゃなかったの!?」 「あら、そんなこと言った覚えはないけれど? 言わなかったかしら?」 そういった人間型のレンは、自分が仕掛けた取って置きの悪戯が成功した子供の笑いを浮かべていた。くすくすくすと実に楽しそうだ。 無論、ルイズが楽しいわけは無い。瞳と眉と肩をいからせてレンを糾弾する。 「言ってない! 絶対ゼッタイ聞いてないわよ私! っていうよりあんたわざと言ってなかったでしょ!?」 「落ち着いてくださいなマスター。周りの人の迷惑ですよ?」 確かに、大声で幼女に向かって叫ぶ貴族の姿は通りを歩く人々の視線を集めていた。そんな言葉でごまかされるルイズではなかったが、ひとまず声は抑える事にする。 「……つまり、あんたいつでも人型になれるのね?」 「代価無しに、というわけにはいかないわよ? この姿になるのは魔力、いえ精神力を消費するから」 「ならなんで今までは猫だったのに、今は人になるのよ?」 「猫の姿じゃお店に入れないじゃないの。今日は私にクックベリーパイを食べさせてくれるんでしょう?」 「それだけ!?」 「それ以外に理由が必要なの?」 いつもの不敵な笑顔で答えるレン。しかしルイズは納得できない。じーっとジト目でレンを睨む。 「ほらほら、そんな顔してると可愛い顔が台無しよ? 早く行きましょう」 「何よ、そんな言葉で誤魔化されないからね」 そう言ったものの、何時までもこんなところで口論していても意味が無いことくらいルイズも承知している。時間を無駄にする前に移動することにした。べ、別に可愛いって言われたのが嬉しかったわけじゃないんだからね! 未だぶすっとした顔で歩いていくルイズの後ろを楽しそうに笑いながらついていくレンであった。 「着いたわよ」 「へぇ、ここがそうなの」 少し歩いて二人は目的の場所へ着いた。パイの形をした看板が目を引き、一目で喫茶店の類と推察できる。レンはなにやら店名の書かれた看板をじっと見つめている。何かおかしなことでもあるのだろうか。 「店名がそんなに珍しいの?」 「そうじゃなくて。そういえば私、こっちの文字が読めないんだな、って」 「え、そうなの? その割りに流暢に喋るわね」 「私は向こうの言葉を喋ってる筈なのよ? 喋ったり聞いたりする言葉が勝手に翻訳されてるみたい。あの召喚ゲート、たいした物ね。ま、それは後。とにかく入りましょ」 「そうね。財布は持ってるわね?」 「勿論。落とすようなドジはしないわよ」 「スリも多いんだから気をつけなさいよ?私の今月分のお小遣いが入ってるんだから」 「それなら貴女が持ったら?」 「従者がいるときはそいつに持たせるのが貴族の基本なの」 「そういうものなの?」 そんな会話を交わしながら二人はお店へ入る。ドアを開けると、からんからんとベルの音がまず二人を迎えた。 店員に案内されて二人は席に着く。それなりに大きいテーブルに二人は向かい合って座っていた。昨夜の夢の位置と同じだな、とルイズは思った。 「ご注文はお決まりでしょうか?」 「クックベリーパイをワンホール。それと紅茶を二人分ね」 「かしこまりました。少々お待ちください」 注文も終わって、後はパイが届くのを待つのみだ。 となると、やることと言えば目の前の幼女と話すくらいしかない。つとレンの顔を見ると、彼女のほうから話しかけてきた。 「スリが多いって言ってたけど、この街治安が悪いの?」 「そんな事無いわ。トリステインの城下町よ? 一番治安は良いわよ。けど、魔法を使うスリもいるから、そういうやつに狙われると一瞬よ」 「メイジは貴族なんじゃなかったの?」 「貴族じゃないメイジもいるのよ。没落した貴族が仕事が無くて泥棒まがいの事に身をやつしたり、色々あるのよ」 「ふーん。そうそうルイズ。私、この姿で貴女の使い魔と紹介される気はないから、そこの所はよろしく」 「はあ!? 何勝手に決めてるのよ!」 「ルイズ、私はこちらでは珍しい使い魔なのよね?」 「そうだけど、それがどうしたのよ」 「こちらにも居るでしょ? レアな道具とか動物とかを見境無く集めるような人ないし機関は」 レンの言葉で、 自分の姉の一人、エレオノールが所属している魔法アカデミーの事を思い出す。正直あまり良い噂は聞かない。新しい魔法の為にはいかなる犠牲も厭わないとか、実験と称して珍しい生物を解剖してしまうとか。 身内の事を悪し様に言いたくは無いが、そんな所にレンの存在が気取られた場合、さっくり彼女を持っていかれてしまうかも知れない。もってかないでー。 「居るのね?」 「……ええ。良く知ってたわね」 「珍しい物を自分の物にしたがる人間は何処にでも居るという事よ。とにかく、そういうところに気取られると面倒でしょう?」 「せっかくクラスメイトたちに自慢してやろうと思ったのに……」 そんな会話をしているうちに、大皿に乗ったクックベリーパイがテーブルに運ばれてきた。パイから漂う爽やかな匂いにルイズの胸が躍る。レンも食い入るようにしてパイを見つめている。 「それではいただきますね」 「ちょ、レン!」 ルイズの声も聞かずにレンはクックベリーパイに手を伸ばすと、がぶっと齧り付く。その瞬間。ぴょこんと彼女の帽子から猫耳が飛び出した。 「!?」 「なかなかね。ショートケーキほどじゃないけど」 ルイズがパイを食べる前だったのは幸いだった。もし先にパイを食べていた場合、向かいに座るレンがパイまみれになっていたことだろう。 「……何よ?」 変な顔をして自分を見ているルイズに、咀嚼し終えたパイを飲み込んでレンは聞く。 ルイズはごしごしと自分の両目を擦って、改めてレンの頭を見る。相変わらず彼女の頭部には白い帽子が乗っかっているだけだった。 「い、いいえ、何でもないわ」 「ルイズは食べないの? 冷めるわよ?」 「食べるわよ! それより、あんたご主人様より先に食べるなんてどういうつもりよ。おまけに手掴みで食べるなんてマナーがなってないわよ」 「このパイは私の働きへの褒美でしょう? なら私が先に食べるのが道理というものよ。それにフォークやナイフで切るとパイの形が崩れるし、中身がはみ出るじゃない」 そう言いながらレンはまたパイを一口。さくりと小気味よい音がルイズの耳にまで届く。 確かにパイをナイフで切ると、綺麗に切れずにパイ皮が破れてしまうことは往々にしてある。それでも手掴みで食べる、なんてことは両親の躾が厳しかったルイズに許せるものではない。 「横倒しにしてから切れば良いのよ。ほら、こうやって」 ルイズも一片パイを取ると、自分の取り皿にパイを横に立ててナイフを入れた。成程、パイ皮が散らばることなく綺麗に切り取られる。そのパイにルイズはフォークを突き立てレンに見せた。 「ね? 綺麗に切れるじゃない。あんたのやり方だと手にクックベリーが付いちゃうわよ」 「横にするとお皿にソースが残って勿体無いわ。手に付いたのは舐めちゃえば……」 「だから行儀が悪いって言ってるの!」 ルイズの言葉も気にせずに、レンは親指に付いたジャムをぺろりと舐め取る。その仕草に愛らしさも感じたが、しっかり躾をしなおさねばとも思う複雑なルイズだった。 だがその前に、何は無くともクックベリーパイである。久しぶりに食べる好物をルイズも楽しみにしていたのだ。先程フォークで切ったパイを口に運ぶ。 「~~~っ♪」 ザクッとしたパイの歯ごたえのあと、プチュクチュと口の中で潰れていくクックベリー。パイの香ばしい風味とクックベリーの甘酸っぱさが渾然となって歓喜に震えるルイズ。 あっという間に一切れを食べ終え、大皿のパイへと再びフォークを伸ばす。その時、ふと自分の事をパイを齧りながら見ているレンに気がついた。相変わらず手掴みである。 「どうしたのよ?」 「別に。ただ幸せそうに食べているな、って」 笑いながら言うレンにちょっと恥ずかしくなり、俯いてしまう。何だ、自分だって美味しそうに食べているくせに。 二つ目を食べ終えたレンは右手にべっとりついてしまったクックベリーに赤い舌を這わせている。手首から指先までゆっくりと長い舌を蠢かせている様は、無邪気さと淫靡さの同居する矛盾した光景。 こんな風にパイとお茶に舌鼓を打って四方山話に花を咲かせる。それは楽しい時間だった。公爵家の産まれでありながら、落ちこぼれでしかもプライドは高かったルイズ。今まで親しい友達ができなかったのだ。 こうやって気の置けない相手とお喋りをしながら食事をする。学院の皆が普通にやっていることをルイズは生まれて初めて体験していた。 順調にパイを減らしながら会話を楽しむ二人。とても穏やかな時間が流れる。 そこでルイズはもっとこの使い魔自身の事について聞かねばならないと思い出した。何しろこの使い魔、性格が悪い。 「レン。あんたもう私に隠してることは無いわね?」 「嫌ですわマスター。私、今まで隠してた事なんて一つもありませのに」 「よく言うわ。人になれる能力は言わなかった癖に。他には黙ってることは無いの?」 「そうだ。これは言ってなかったわね。私が存在するためには、マスターまたは他の魔術師からの魔力が必要になるから」 「どういうことよ?」 「分かり易く言うと、私は誰かの精神力がないと生きていけない、と言う事よ」 「ちょっと! 大事じゃないそれ!」 思わず椅子から立ち上がってレンに向かって叫ぶ。自分の生死に関わることを何故最初に言わないのだ、この大馬鹿は!? しかしそんなルイズに淡泊な口調でレンは言う。 「やっぱり知らなかったのね」 「あんたが言わなかったからでしょ!?」 「私が居た世界では当たり前のことだったからよ。こっちの使い魔が向こうと全然違うのを思い出したからひょっとして、と思ったの」 レンの落ち着き払った態度を見て、ひとまずルイズも椅子に座り直す。 「普段は貴女から精神力を貰ってるから別に問題ないわ」 「そう……って、それって私が魔法を使えなくなるって事じゃないの?」 「極僅かなものよ。一晩眠ればすぐに回復するわ。けど、大きな魔術を使ったりした場合は貴女に回復を頼むかも知れないわ。これは絶対に譲れないからね」 「分かったわ。生死に関わるんじゃ断れないわね。で、どうやったら回復できるの?」 「それは――」 「あら、ルイズじゃない。珍しいわね、あなたが誰かと一緒に居るなんて」 レンの言葉が来店した女性の言葉に遮られた。ルイズの顔が思いっきり不機嫌になる。つまり、彼女の仇敵キュルケだった。 「何? 何か用?」 「同級生を見かけたら声くらい掛けるじゃない。あ、店員さん? ミートパイワンホールと紅茶二つ、お願いね」 「ちょっと! 何で私たちのテーブルに座るのよ!」 「だって他は一杯じゃない。どうせ相席なら知り合いの居る所のほうがいいでしょ?」 「私は良くないわよ! せっかくのクックベリーパイをなんでツェルプストーと一緒に食べなきゃいけないのよ」 ごねるルイズだが、マイペースにキュルケは聞き流す。そして、ルイズと同席している白い幼女に目を向けた。 「初めまして。キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーよ。こっちの娘はタバサ。あなたのお名前は?」 「アルク・ド・ブリュンスタッドと申します。以後お見知りおきを」 立ち上がってキュルケたちに会釈するレン。その自己紹介に眉をひそめたのは勿論ルイズだ。 「ちょっと、レ「良いじゃないルイズ。貴女のクラスメイトなんでしょう? 友情を深めるには良い機会じゃなくて?」 ルイズは二重の意味で渋面になる。一つは彼女がアルクと名乗ったこと、もう一つはルイズにキュルケ達との相席を促したことに。 片目を閉じてウィンクするレン。どうやら突っ込むな、という意思表示らしい。 レンの同意を得て、キュルケとタバサが椅子に座る。キュルケはレンに興味があるようで、隣のレンに話しかけ始めた。 「ブリュンスタッド……。聞かない家名ね?」 「無理もありませんわ。山奥の領地ですもの。知っている人の方が少ないでしょう」 (領地って何よ!? あんた猫でしょうが!?) ルイズは即座に心の中で突っ込みを入れる。反応は良いが突っ込みの角度が甘い。吉本に入るにはまだまだである。 「あなた、魔法学院では見た事ないわね。まだ通える年齢じゃないのかしら? ……まあ、見た目通りじゃない年齢の娘もいるけど」 「キュルケ。何でこっちを見ながらそんなことを言うのかしら?」 「そんなの聞くまでも無いでしょ、ルイズ」 「なんであんたが答えてるのよレン!!」 怒鳴るルイズにけらけらとキュルケは笑う。レンも口に手を当てくすくすと笑っている。タバサは我関せずと本を読んでいた。 「ところで、その娘はアルクちゃんでしょう? なんであなたの使い魔の名前が出てくるの?」 「え、いや」 「ルイズ、確かに私は真っ白な服だけど、貴女の使い魔と間違えるのはひどいのではなくて?」 さらっとフォローを入れるレン。ルイズがレンの名前を言い間違える事は想定済みだったようである。 だがルイズは感謝の気持ちなど浮かばない。そもそもこの使い魔が勝手に自分の出自を捏造している事が原因なのだから。 「成程? ルイズったら随分自分の使い魔に首っ丈なのね」 「そうなのです。今日は随分彼女からレンのことを聞かされましたわ」 「あっはっは! まあ仕方ないかもね。ゼロのルイズが初めて魔法を成功して召喚した使い魔だもの。それにメイジにとって使い魔は大切なパートナー。ベタベタ甘やかすメイジも珍しくないしね」 「だ、そうよ? もっと貴女の使い魔の事、大事にしてあげなさいな」 「どの口が言うのかしらあんたは……」 ルイズはすらすらと出てくるレンの口上に呆れる。大事にしろ? ツェルプストーの人間と楽しく話すような奴なんて敵だ敵! けしてこの恨み忘れぬ、と不機嫌にレンを睨みながらパイを口に放りこみ、お茶で流し込んだ。 「ルイズ、もっと味わって食べなさいよ。勿体無い」 「うっさい。あんたもとっとと食べなさい。これ以上ここに居ても不愉快なだけよ」 「出るの? もっと食べましょうよ。こっちに来るのって時間かかるじゃない」 ざくざくとクックベリーパイを齧りながらレンが言う。ツェルプストーと同席など御免蒙るが、ルイズもまだ食べ足りないというのは同感だ。 「なら何か買って帰ればいいわ。そこの店員。スコーン6つ、持ち帰り用に包んで」 「随分食べるわねえ。甘いものばっかり食べると太るわよ?」 「お生憎様、私は余分な肉なんて付かないの。あんたこそ肉ばかり食べてると今以上に脂肪の塊になるわよ」 「へえええ、言ってくれるじゃない、胸の脂肪もゼロのルイズ?」 一触即発。緊迫した空気が辺りに漂う。ルイズとキュルケは地獄の底から響くような不気味な笑い声を上げながら睨み合う二人。ふっふっふっと哂いながら目は憤怒に染まっている。タバサは相変わらず本を読んでいる。 そして、レンは。 「ルイズ」 「何よ!?」 視線を激しくぶつけていたキュルケからレンの方へ顔を向けると、目の前にレンの顔があった。その至近距離にルイズが反応する前に。 ぺろり。 「っ!?」 「ジャムが付いてたわよ。貴族ならもっと身嗜みに気を使いなさいな」 呆然とするルイズ。キュルケも少し驚いたらしく、今までルイズに向けていた敵意を霧散させてレンを見ている。そしてタバサはまだ読書にいそしんでいた。 何をしたのかといわれれば、ルイズの口についていたクックベリーのソースをレンが直接舌で舐め取った、それだけである。 しかし、レンが舌を這わせた場所はルイズの口の周り、つまり限りなく唇に近い場所だったわけで。遠目から見ると、まるでいきなり二人の少女が口付けをしたようにも見えたわけで。店の人間の視線は今、ルイズとレンに一点集中している。 「こ、こっここここの大バカぁあぁああああ!?」 「五月蝿いわね、綺麗に食べない貴女が悪いんでしょ」 「手掴みで食べてるあんたが言わない! だだ第一今あんたべろって、べろって!!」 レンの舌は肉食の猫ゆえか、自分のそれよりかなりザラザラしているように感じられ、舐められた瞬間、ぞわわっとルイズの背筋を何かが走った。 レンに舐められた場所を押さえながら真っ赤になって喚きたてるルイズと、意地悪な微笑を浮かべながら軽くあしらうレン。そんな二人を見てキュルケが堪え切れないとばかりに吹き出した。 「ぷ、あはっはっはは! さ、最高! あなた最高よアルクちゃん!」 「お褒めに預かり光栄ですわ」 「何普通に返してるのよ!? ああもう、さっさと出るわよ! お菓子出来てるわね!?」 レンの手を引っつかむとルイズは強引に立ち上がる。貴族の癇癪に怯えている店員からお菓子を引っ手繰ると、レンから渡された金貨をテーブルに叩きつけた。 「ほら行くわよレン!」 「またね~、アルクちゃん」 「はい、ごきげんよう」 「い・く・わ・よ!!」 ひらひらと手を振るキュルケに構わず店を飛び出すルイズに連行されるレン。ちなみに、ここに至ってもタバサは本から目を上げる事をしなかったとさ。 「もう、もっとゆっくり食べたかったのに」 「キュルケが傍に居るのにあんなところに居られるわけないでしょ! あんたもキュルケと馴れ馴れしくしない! ヴァリエール家とツェルプストー家の因縁は前に話したでしょ!?」 「さあ、どうだったかしら? 私、猫ですから憶えてませんわ」 道幅4~5メイルほどの大通りを大股で進むルイズ。その後ろを白い幼女のレンが続く。 憤って騒ぐルイズをレンは軽く笑いながらあしらう。只でさえ沸点の低いルイズ。この使い魔の自分のからかうような口調に血圧が許容量を超えて上昇していた。 「あんた、学院に帰ってからのお菓子抜きね」 「何でよ」 「ご主人様に隠し事をしてた罰、キュルケとお喋りしてた罰、ご主人様の顔を舐めた罰よ!」 「私へのご褒美だったんじゃないの?」 「もう十分食べたでしょ! これは私の分よ!」 「それを全部? 本当に太るわよ、マスター?」 「……あんた、お菓子だけじゃなくて食事も抜き!」 「ちょ、ちょっと私を飢え死にさせる気!?」 この使い魔もご飯抜きは辛いらしい。先ほどの余裕をなくしてルイズに詰め寄ってくる。 ぎゃあぎゃあ騒ぎながら街道を歩く少女二人。女三人集まらなくても姦しい。 「ひどいわルイズ!」 「どうしても欲しいのなら今から挽回しなさい。はいこれ持つ!」 店から持っていたお菓子の入っている袋をレンに押し付ける。しぶしぶと受け取るレン。ずんずん先行するルイズの後を付いていく。 歩きながらルイズは先ほどから疑問に思っていることをぶつけた。 「レン。さっきの自己紹介、あれ何? ブリュンスタッドって何よ?」 「ああ、あの名前は私の前の契約主の名前よ。言ったでしょ? この姿で貴女の使い魔と知られる気はないって」 確かに、あの場でレンと名乗るのは少しまずかったかもしれない。自分の白猫と目の前の幼女が同名なのは偶然とさせても、このレンの姿だとルイズの白猫は簡単に連想できてしまう。 「貴族の名前にしたのは貴女の為よ。ルイズは平民と一緒に食事してた、ってキュルケとかに知られるのは嫌なんでしょ?」 「まあ、そりゃそうね」 「そういうわけよ」 「……ねえ、どんなメイジだったの、そのアルクって人は?」 「あいつはメイジじゃないわよ」 「ええ? だってその人の使い魔だったんでしょ? 使い魔を持てるならメイジだったんでしょ?」 「あいつが人間だったならとっくに使い魔の契約なんて破棄してるわよ。もっとめんどくさい存在で、私もどれだけ契約破棄に苦労した事か……」 レンは何やら遠い目で昔を偲んでいるようである。口はへの字になっており、どう見ても楽しい思い出ではなさそうだった。 ルイズは理解できない。そのアルクとかいう奴は、メイジどころか人間でもない?ならいったいなんだと言うのか。想像力を働かせる彼女の脳裏に思い浮かんだのは、今は帽子で隠れているレンの長耳だった。 「人間じゃないなら、まさかエルフ……とか?」 「違うでしょうね。あいつは耳は普通の人の耳だったわよ。けど、エルフよりももっと強いと思うわ」 「エルフより強いって……!? 一体何なのよその人は!?」 「吸血鬼よ」 レンから簡潔に述べられた答えに、しかしルイズは顔に疑問符を浮かべる。 「吸血鬼? そりゃ吸血鬼は怖いけど、エルフより強いって言うのは言い過ぎでしょ」 「ルイズ、貴女が知ってる吸血鬼はどんな種族?」 「そうねー、知識でしか知らないけど、日の光が苦手で、エルフ程じゃないけど先住魔法を使える、狡猾で残忍、あとグールを使役する。これくらいかしら」 「あいつは、まず日光の下を自由に動けるわ」 「え゛!?」 「それと馬鹿力ね。キュルケの使い魔のフレイム、だっけ? あんなの素手で潰されるわね」 「えええ!?」 「あとこの前言った魅惑の魔眼持ちね。その瞳で見たならどんな相手でも意のままに操れるわ。他にも色々凄いわよ」 「……」 ルイズは言葉が出せない。なんだその吸血鬼は。日の光をものともせず、サラマンダーを潰せるくらいの怪力で、相手の目を見たら体の自由が利かなくなる? インチキの塊のような能力ではないか。 普通の吸血鬼でもメイジは苦戦するのに、そんな奴スクウェアクラスのメイジでも倒せるかどうか。見た事のないレンの元主人とやらに戦慄するルイズ。 「一番の違いだけど。あれは血を吸わないわ」 「は? それじゃ吸血鬼じゃないじゃない」 「言いたいことは分かるわ。けど吸血鬼なの。吸血鬼なのに血を吸わない。そんな変な奴よ」 ルイズの考えが混乱する。血を吸わない吸血鬼? そんなものいるわけないじゃないか。 「それ、やっぱり吸血鬼じゃないでしょ」 「別に信じなくて良いわよ。貴女が会う事は絶対ないから」 「そんな事言っても気になるわよ」 この生意気な使い魔が自分の前に仕えていたという吸血鬼。興味を抱くなと言うのは無理な話である。だがレンはその吸血鬼の事をあまり話したがっていないようだった。 「ルイズ。次は何処に行くとか決めてるの?」 「ちょっと、話の途中よ。……でもそうね、ここからなら服屋が近いかしら。ちょっと寄っていきましょうか」 「了解しましたわ、マスター」 「それで、他には特徴はないの、その吸血鬼」 「まだその話? そうねえ、あとは」 人差し指をあごに当ててレンは軽く考え込む。そして何かを思いついたのか、ルイズに向かって一言。 「色ボケね」 「さ、帰りましょうか」 大分日が傾いた王都トリスタニア。ルイズとレンは街の入り口までやってきていた。 「それじゃ、私は猫になってくるわね」 「そうね、荷物があるから二人乗りは厳しそうね、あんた小さいとはいえ」 「一言余計よ、ルイズ」 そう言って細い路地へと向かうレン。その後姿を見ていると、 「ねえレン。あんたその姿のままがいいとか言う事はないの?」 そんな疑問がルイズの口からこぼれた。その言葉にレンはルイズの方へ振り向いて答える。 「別にそんな事は思わないわね。猫の姿、この姿、どちらも私だもの。それに――」 「それに?」 「いえ、何でもないわ」 薄い微笑を浮かべながら言葉を切るレン。その顔がルイズは妙に気になった。 「言いなさいよ。それに、何?」 「だからなんでもないわ。もう暗くなるわよ。夜道は危ないわ、急ぎましょ?」 「あ、こら!!」 無理やり話を終わらせて路地へと入り込むレン。その後を追うルイズだが、そこは白猫になったレンが佇んでいるだけだった。 「……何よ、ほんと隠し事が多い奴ね」 不機嫌にしかめっ面になりながらレンを持ち上げる。睨んでやってもレンがは鳴きもせず、人の言葉をしゃべる事もなかった。 それ以上の追求はこの場では無駄だ、とルイズは判断すると、レンを持って馬へと歩き出した。 だからルイズは知らない。レンが徒に人型にならない一番の理由は、ルイズに下らない雑用を押し付けられないが為だという事に。 3時間ほど馬を走らせ、無事学院へルイズとレンはたどり着いた。家に帰るまでが外出である。 夕食の後、持ち帰ったスコーンを自室で頂く事にする。そわそわしながらお茶が運ばれてくるのを待つ。こういう時、まだかなまだかなと待つ時間も楽しみの一つだ。 そして待望のノックの音が響く。コンコンコンコンと4回、主に礼儀が必要な際に行う回数である。 「失礼します、紅茶をお持ちしました」 「ええ、入りなさい」 許可を出すと、トレイにティーセットを乗せた黒髪のメイドが入ってきた。それはこの前浴室で会ったメイド、シエスタだった。 「あら、あんただったの。奇遇ね」 「は、はい。それでは紅茶をお煎れします」 「お願いね」 お湯で温められた2つのティーカップに、数分間ポットの中で旨みが抽出された紅茶が注がれる。とぽとぽとぽ、という音と共に心が落ち着く香りが漂う。 「ご学友とお茶会でしょうか?」 「まあ、そんな所よ」 「それでは失礼致します」 「あ、ちょっと待ちなさい」 ルイズはお茶を煎れ終わったシエスタを呼び止める。 指示を待つメイドに、ルイズは買ってきたスコーンを一つ差し出した。 「あげるわ。とっときなさい」 「……よろしいのですか?」 「ちょっとしたお礼よ。遠慮する必要は無いわ」 「ありがとうございます! それでは頂戴します……?」 シエスタがルイズからスコーンを受け取ると同時、シエスタは自分の足下に目を向ける。そこにはシエスタの脚をはっしと両前脚で抱えているレンが居た。 「ど、どうしたのレンちゃん?」 「レン、はしたないわよ。さっさと放してあげなさい」 ルイズにはこの白猫の行動の意味が読めた。自分の分のスコーンが減ることを危惧しての行動だろう。 そのお菓子を持ってかないでー、という言葉は無くとも理解できる。思わずニヤニヤ笑ってしまうルイズだった。 「ほら、離れなさいっての」 ルイズはがしっとレンを掴みあげる。ルイズに拘束されてもレンはまだ諦められないらしく、じたばた手足を振って抵抗していた。シエスタはそんなレンを微笑んで見守っている。 「それでは失礼致します」 「ご苦労様」 使用したティーセットとお駄賃のスコーンを持ってシエスタが退室する。 ドアが閉まって彼女の足音が部屋から遠のくまで、レンはじっとルイズを見上げていた。そして足音が完全に聞こえなくなると、何の前触れも無く一瞬で人の姿になった。 ちょっとびっくりしたルイズだが、レンの不機嫌そうな顔を見て心に余裕が生まれていた。意地悪く笑いながらレンに言う。 「へえ、そういう風に変身するんだ。ほんとに一瞬なのね」 「ルイズ、なんであの娘にあげちゃったのよ」 「あら、私は全部私とあんたで食べるなんて言ってないわよ。それに全部はあげてないでしょ。数を減らしてあげただけのご主人様に感謝なさい」 「なんて、ひどい……! あれだけ荷物持ちをさせておいて……!」 初めて見るレンの怒り顔である。しかしルイズにはなんだかそれが見た目相応に子供っぽくみえて、恐れるより面白いと思ってしまった。 本当に、甘いものが絡むと素の反応になるんだな、とルイズは実感した。 「さ、紅茶が冷めるわよ。入れたてが一番おいしいんだから頂きましょ」 「食べ物の恨みは絶対忘れないからね!」 恨めしげに言いながらレンはスコーンを齧る。そんなレンを肴に、ルイズはシエスタの煎れた紅茶とスコーンを愉しむのだった。 「ん~~っ、眠い……」 お菓子を食べ終わり、風呂から上がったルイズは自室に戻ると着替え始めた。生地の薄いネグリジェになると、ベッドに倒れこむ。 レンは床の上に敷かれた毛布に寄りかかって丸くなっていた。ふて寝かもしれない。 毛布は、今日街で買ったものの一つである。色々と買い込んだので最後の方では小柄なレンが荷物持ちに四苦八苦していた。 布団の柔らかさに包まれながら、ルイズは呼吸に合わせて膨張、収縮を繰り返す毛玉を見つめる。そして今日の事を思い出していた。 従者ではない、使い魔と一緒の街の散策。一緒にお菓子を食べて紅茶を飲む。こんなのつい数日前までは想像もしなかった。 (結構いい使い魔じゃないの……私の使い魔は……) キュルケに余計な邪魔をされたものの、今日はいい日だった、と思いながら、ルイズは押し寄せる睡魔に身を委ねる。深い眠りに落ちたルイズは、その日夢は見なかった。 前ページ次ページゼロの白猫
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【登録タグ CD CDお ちょこふぁんCD】 サークル:ちょこふぁん 01 ビーストロック〜鬼傑組讃歌 02 弱肉強食コマンドメント
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無料配布CD サークル:You-ing Factory Number Track Name Arranger Original Works Original Tune Length 01 風神少女 萩原ゆう 東方花映塚 風神少女 [02 17] 02 Dream Exp 萩原ゆう 東方怪綺談 Dream Express [02 52] 03 メイド本能寺に堕つ 萩原ゆう 東方紅魔郷 メイドと血の懐中時計 [01 36] 04 夜が降りてくる 萩原ゆう 東方萃夢想 夜が降りてくる [01 48] 05 リーインカネーション 萩原ゆう 東方夢時空 リーインカーネーション [02 20] 06 東方妖々夢 萩原ゆう 東方妖々夢 東方妖々夢 [02 29] 07 孤高ノ月 萩原ゆう 東方萃夢想 砕月 [01 55] 08 ヴワル魔法図書館 萩原ゆう 東方紅魔郷 ヴワル魔法図書館 [02 11] 詳細 東方紅楼夢2(2006/11/12)にて無料頒布 MIDI付き レビュー 名前 コメント
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前ページ次ページゼロの白猫 翌日、当然だが学院は大騒ぎになっていた。 名にしおうトリステイン魔法学院に盗賊が堂々と侵入し、ゴーレムを使って宝物庫を破壊、そして学院の秘宝を盗み去る。学院創立以来の大事件である。 宝物庫の壁には『破壊の杖、確かに領収致しました 土くれのフーケ』という人をくったサインが壁に残されていたという。昨夜の黒ローブは土くれということで間違いなかったらしい。 フーケが土くれと呼ばれる所以は、彼女が『錬金』の魔法の使い手で、メイジの用意した防御をことごとく土くれに変えてしまうことから名づけられたとか。 無論貴族も『錬金』の魔法の対策はしている。それは『固定化』という魔法だ。 『固定化』とは、『錬金』と同じく土系統の魔法で、物質の腐敗・酸化といったあらゆる化学反応を防ぎ、半永久的にその姿を保ち続けさせるという、菌に優しくない魔法である。醸せねー。 『錬金』の魔法を『固定化』がかかった物質へ掛けた場合、どちらが効力を発揮するかは掛けたメイジの能力に依存する。フーケは錬金のエキスパートだったらしく、これまで数々のメイジの固定化が土くれに変えられていたのだ。 そんなフーケといえど、スクウェアメイジが数人掛かりでかけた『固定化』は破ることはできまい。学院の誰もがそう思っていたのだ。だから、『固定化』以外の魔法が宝物庫に掛けられていないことを誰もが見逃していた。 結果、ゴーレムによる力技で壁をぶち壊すという荒業でまんまとフーケは仕事をなしていったのである。 「フーケめ、まさかこの学院にまで狙いをつけていたとは……!」 「『破壊の杖』はオールド・オスマンが特に危険な物と念押ししていたものですぞ!」 「見張りの衛兵は何をしていたのだ!」 慌てふためいて混乱すし、全く統制のとれていない教師たち。 ルイズは忙しない教師たちの様子を無味乾燥な眼で眺めていた。昨夜の事件の目撃者として呼び出されていたのだ。傍らにはキュルケにタバサもいる。二人の心中は知る由もないが、つまらなさそうな様子は三人とも共通していた。ルイズに同伴しているレンもあくびをしていた。 「衛兵など当てにならん、所詮平民だろう! それより当直の教師はどうしたのだ!」 教師の誰かが言った言葉に、シュヴルーズが震えあがった。 昨日の当直は彼女だった。けれども彼女は自室で眠りこけ、朝起床してようやく事件のことを知ったのである。 「ミセス・シュヴルーズ! 貴方は当直でありながら何をしていたのです!」 見て分かるほどぶるぶると震えるシュヴルーズ。責任の大きさからの恐怖ゆえか、涙まで零している。 教師たちはここぞとばかりに彼女を一斉に責め出す。学院長が来る前に責任の所在を明らかにし、自分たちは非難の的にならぬようにしようとしているのだろう。 「泣いても盗まれたものは戻ってこないのですぞ! それとも貴方が破壊の杖を弁償するとでも言うのですか!」 「む、無理です、私家を買ったばかりで……」 座り込んで泣き崩れてしまうシュヴルーズ。このまま責任を負わせる人柱が決まってしまいそうな、その時。 「これこれ、よってたかって女性を苛めるでない。女性を苛めていいのはベッドの上だけじゃぞ」 何と言う破廉恥な発言。こんな発言ができるのは、いや学院の教師全員に向かってこんな発言ができるのは、この学院の最高権力者、オールド・オスマンその人しか居ない。 オールド・オスマン。現存する最も偉大な魔法使い、300年生きたメイジなど、様々な通り名を持っている。噂では、本人は白髭公と呼ばれたがっていたとかいないとか。 しかし、このおじいさんは老いて尚盛んとも有名である。彼が先ほどの発言どおり、女性を苛めるのはベッドの上だけかは非常に疑わしい。 日ごろの彼は、カリスマは無いに等しいスケベ老人で通っている。しかし、この場においては紛れも無く最高責任者の存在感を漂わせていた。 「しかしオールド・オスマン! 彼女は当直でありながら仕事をサボタージュしていたのです!」 「この中で、日頃真面目に当直をしていたものはどれだけおるかね?」 オスマンのその言葉で、先ほどまで勢い込んでいた教師が黙り込む。教師の誰もがオスマンと目を合わせようとしない。 「この通りじゃ。当直の習慣など形骸化して久しいからのう。責任があるとすれば、この場の学院教師全員にじゃて」 オスマンにこう言われては、もはや責任を誰か一人に押し付けることなどできようはずもない。救われたシュヴルーズは涙を流してオスマンに擦り寄った。 「あ、ありがとうございます、オールド・オスマン!」 「ひょっひょっひょ。ええんじゃよええんじゃよ。お礼は君のお尻で払って貰うからのう」 「ええ、幾らでも触ってください、私ごときのお尻なら幾らでも!」 滑ったギャグほど寒いものは無い。特に場を和ませる為に言った物が滑った場合の寒さは本当に凍死しかねない。 誰も突っ込むものが居ない真面目な空気の中で、シュヴルーズの尻を撫でていた手を仕舞うと、取り繕うように一度咳払いをするオスマン。 「それで、犯行を目撃していたというのは誰かね」 「はい、この者たちです」 教師がルイズたち三人をオスマンに示す。無論、猫のレンは人数に数えられていない。時折後ろ足で耳を掻いているが、一応、ルイズの足元におとなしく佇んでいる。 「では君たち。昨晩目撃したものを話してもらおうかの」 「はい。昨夜、私は魔法の練習を行う為中庭にでておりました。そこにキュルケとタバサがやってきて、今日はもう帰ろうとしたところで中庭の植え込みからゴーレムが出てきたのです。ゴーレムは一撃で壁を壊して宝物庫へ侵入し……」 そこまで話して、一度ルイズは黙ってしまう。悔しさのせいで俯いてしまうが、何とか後に続く言葉を絞り出した。 「……戻ってきたフーケはそのまま逃げました。私たちを、無視して……!」 恥ずかしい。恥ずかしい恥ずかしい……! 最初から犯行現場にいながら何もできませんでした、と告白しているのだ、なんという恥辱! ゼロと蔑まれる日常も辛かったが、それとは全く別の悔しさがルイズを苛み続ける。手が真っ白になるほどに強く手を握り締めていた。 「気にすることはない、ミス・ヴァリエール。悪名高いフーケと対峙して君たちに怪我が無かったことこそ幸いじゃて」 ルイズへのオスマンの声は優しかった。生徒である彼女たちを責める気など微塵もないらしい。だが、そんな言葉も屈辱に打ち震えるルイズには何の癒しももたらさなかった。 「その後、タバサが風竜でゴーレムを追跡しましたが、ゴーレムは只の土の山になっていました。恐らくゴーレムを囮にして馬に乗り換えたのではないかと」 ルイズの報告にキュルケが補足する。あの後タバサはフーケを追っていたらしい。しかし何の痕跡も見つけられなかったということだ。 「むむう、それではまるで手掛かり無しか……」 髭を撫でながら唸るオスマン。現状の打開策がなく、部屋に重い沈黙が漂った。そこへ扉からノックの音が響く。 「誰じゃ?」 「失礼します。ロングビルです。遅くなってしまい申し訳ありません」 「入りたまえ」 学院長の許可と共にドアが開かれ、眼鏡の女性が入ってくる。 彼女はミス・ロングビル。オスマンの秘書である。年は恐らく20歳前半くらいか。その年齢でありながら秘書として有能らしく、オスマンからの信頼も篤い。しかし、噂によるとオスマンからのセクシャル・ハラスメントに日々悩まされているとか。 結婚適齢期であり、ややきつめのスーツではっきり浮き上がる女性の起伏は男性教師のみならず男子学生にもけしからんといわれている。その辺りにも原因があるだろう。オスマンにベッドの上以外で苛められている女性筆頭候補である。合掌。 「何処へ行っていたのです、大変なことになっているのですぞミス・ロングビル!」 「存じております。まず勝手に行動したことに謝罪を。朝から独自に調査を進めておりましたので遅れてしまいました」 「調査じゃと?」 「はい。朝起きれば学院中が騒がしい上、騒ぎの中心の宝物庫は無残に壊れているではありませんか。その上最近貴族を脅かしているというフーケのサインまで残されていたと聞きました。そこでフーケが逃げたと思われる経路を辿っていたのです」 「仕事が早いのう、ミス・ロングビル」 教師陣は驚きを隠せない。いち秘書に過ぎない彼女が誰よりも早く行動を起こしていたとは。 「して、何か手がかりは掴めたのかね」 「はい、フーケの隠れ家が分かりました」 「なんと!?」 ざわ……ざわ……。 「フーケを追った先で会った村で聞き込みを行ったところ、農民の一人が黒ローブで馬に乗った怪しい人物を目撃したと。その者は森の中の廃屋に入って行ったそうです」 「黒ローブ……確かに昨日のメイジも黒ローブをまとっていました! そいつがフーケに間違いありません!」 昨晩の犯行を行った人物は黒いローブで顔までスッポリ覆われていた。フーケに間違いないと思ってルイズは言う。 「ここからフーケの居る場所までどれほどかかるのかね?」 「はい、馬で4時間といった所でしょうか」 「オールド・オスマン! すぐに王宮へ衛士隊派遣の要請を……」 「バカモン!! 王宮まで使いを出し、要請が受理され、衛士が派遣されるまでどれだけかかると思っておる! その間にフーケは更に遠くへ逃げてしまうわ!」 一人の教師の提案はオスマンに一蹴される。確かに、フーケがいつまでもそこに潜伏している可能性は低い。すぐに追わねばフーケも秘宝も闇の中へと消えることだろう。 「それにこの事件は学院内で起きたもの。栄えあるトリステイン魔法学院は盗賊の侵入を許したばかりか秘宝まで奪われ、挙句解決に外部へ力を乞うたなどと恥を広げる気か! 我々学院の者だけで処理する!」 名誉を何より重んじるトリステインの貴族、その貴族たちの子供を通わせる名門トリステイン魔法学院。そこへ賊が入られ、おめおめ逃がしたとあればその権威は地に落ちるだろう。学院存続にもつながりかねない出来事なのだ。内々に処理したいというのは当然。 「ではこれよりフーケ討伐隊を編成する。我こそは、と思う者は杖を掲げよ!」 室内が静まり返る。誰一人として、杖を掲げるものは居なかった。 「どうした、誰もおらんのか! フーケを討って名を上げようというものは!」 再度のオスマンの呼びかけにも誰も応えない。誰とも目が合わないように俯き、なのに誰か志願者が居ないか横目でこそこそ伺っている。 ルイズは先ほどからずっとムカムカしていた。これが、貴族の姿か? 賊に入られて、宝を盗まれ、責任を擦り付け合い、敵の居場所が判っているのに尻込みする。 無様。それがルイズが彼らに抱いた感想だった。そして、ここにいる自分もこんな無様な連中と括りにされるのか。そう思った時、ルイズはもう堪らなかった。 「何をしているのです! ミス・ヴァリエール!」 シュヴルーズの悲鳴じみた声に、部屋中の視線がルイズに集中する。ルイズが高々と杖を掲げているのだから当たり前か。彼女の使い魔のレンも例外ではなかった。 「貴方は学生でしょう! 討伐者として行くなど危険すぎます!」 「誰も掲げないじゃないですか」 ルイズは教師の言い分をばっさり切り捨てる。今はこんな議論をしている一分一秒が惜しいのだ。誰も行かぬのなら自分がフーケを捕らえて見せる。私はこんな貴族たちにはならない。 ゆるぎない瞳でオスマンを見る。オスマンもまたルイズを見返し、笑って頷いた。 「うむ、ならば彼女に頼もうかのう」 「オールド・オスマン! 本気ですか! 相手はあの土くれのフーケなのですぞ!」 「ならば君が行くかね、ミスタ・ギトー」 「いえ、私は、今日は喉の調子が悪いもので……」 成る程、ルーンが唱えられないのならば仕方があるまい、などという者はこの場に一人も居はしなかった。 キュルケはしばらくルイズを見ていたが、やがて彼女も杖を取り出し、高々と掲げた。 「ミス・ツェルプストー! 君までどうしたというのだ!」 「ヴァリエールには負けていられませんもの。それに昨日の雪辱を晴らしたい、とも思いまして」 トライアングルクラスとしての自負はあった。しかし昨日のゴーレムは自分の炎をものともしていなかった。その屈辱を晴らすには、確かにこの討伐に参加するのが近道だろう。 杖を掲げる二人も見て、タバサも自分の身長よりも大きい杖を掲げる。 「ちょっとタバサ、あなたまで付き合うことないわよ」 「心配」 キュルケを見上げる瞳は無感情だが、彼女の言葉と行いはまぎれもなくキュルケとルイズを案じているものだった。 「タバサのそういう所、好きよ!」 場所をわきまえず、ぎゅーっとタバサに抱きつくキュルケ。あまつさえすりすりと頬ずりしている。一方のタバサは相変わらずの無表情であった。 「オールド・オスマン。やはり学生だけの討伐隊というのは無理があるのでは……」 「心配はいらぬよ。特に、ミス・タバサはその年でシュヴァリエの勲章を授与されているという話ではないか」 その時教師たちに電流走るーー! シュヴァリエの爵位は、照合の位置付けは低いが、授与されるには何らかの業績を残す必要があり、実力が無ければ貰えないものなのだ。タバサの年齢でそれを与えられたというのは、彼女が相当な実力者であることを示している。 「知らなかったわ。何で黙ってたのよ」 「言う必要も無い」 キュルケの問いに応えるタバサは冷めたもの。いつものぼーっとしたような瞳でぼんやり前を見つめている。 「ミス・ツェルプストーはゲルマニアの軍人の家系。優秀な軍人が何人も輩出されている。彼女自身も素晴らしい炎の使い手と聞いておる」 オスマンの言葉に、キュルケは髪を掻き上げて胸を張る。あの、胸元まで開いたシャツでこれ以上その胸を張られると、シャツからこぼれかねないのですがキュルケさん? 「そしてミス・ヴァリエールもトリステイン公爵の家の出身。またとても勤勉な学生じゃ。何より彼女は貴族の心構えが誰よりも素晴らしい」 オスマンの言葉に、ルイズもキュルケのように胸を張る。しかし、彼女にはこぼれるだけの起伏などありはしなかった。南無。 「では、フーケの居場所までは私が案内いたします」 「うむ、よろしく頼むぞ、ミス・ロングビル。すぐに馬車を用意させる。君たち、何としても破壊の杖を奪還してきてくれ」 「はい、必ず。杖にかけて!」 「「「杖にかけて!!」」」 若きメイジたちは杖を掲げて唱和し、オスマンへ一礼するのだった。 御者台で馬車を操るのはロングビル。残りの三人と一匹はは、荷車のような屋根の無い馬車に乗っていた。襲われた時にすぐ逃げ出せるようにという配慮らしい。 馬車で揺られること4時間の旅。太陽が天頂近くに来た時には森へとついていた。森への中へは馬車が入ることができない。一行は馬車から降りて徒歩で森の中を進んだ。 獣道のような細い道を進んでゆくと、視界が開けた場所に出た。空き地のようになっている草むらに、ぽつんとぼろい廃屋が建っている。 「私が聞いた話によると、あそこにフーケは潜伏しているそうです」 そういってロングビルは小屋を指差す。確かに、こんな奥まった森の中、しかも捨てられたような小屋に立ち寄るような物好きは居まい。隠れ家としては上々だろう。 「作戦を立てる」 タバサが一行に呼びかけた。流石シュヴァリエ授与者。こういったケースにも一家言あるらしい。 立てられた作戦はこうだ。最善策はフーケに何もさせないこと。小屋をキュルケの魔法で焼き払えれば一番なのだが、その方法だと奪還すべき『破壊の杖』が無事である保証が無い。 次善策として、フーケは土のメイジであることに着目する。自分に有利なフィールドとして、敵を発見すればフーケは土のある屋外へ出ようとする筈。囮兼偵察役が小屋へ行き、フーケが居た場合外へおびき出し、魔法の集中砲火で一気に殲滅する、ということに決めた。 「レン、あんた偵察に行ってきなさい」 ルイズは白猫を自分の眼前まで持ち上げて命令する。 「前にやったみたいに私と視覚を共有して、あんたが偵察に行くの。中にフーケが居たらあんたがおびき出しなさい。誰も居ないようなら私たちも行くわ」 レンから返答は無かったが、ルイズの顔を見つめ返しながら一度こくりと頷いた。するとルイズの右目の視界だけにルイズ自身の顔が写る。視界の共有に成功したようだ。 ルイズの腕からレンが飛び降り、小屋へとまっすぐに向かっていく。小屋から丸見えだろうが、囮役としては良いだろう。フーケが小屋の中にいるならかなり気を張っているはず。メイジの使い魔に多い猫が近づいてくるならば何らかのアクションをする可能性が高い。 「ご自分の使い魔を信頼されているのですね、ミス・ヴァリエール」 つぶさにレンと小屋を観察していたルイズに、ロングビルから声がかけられた。 「ええ、逃げ足の速さは。良く逃げられますので」 「ルイズ、それ自慢にならないわよ」 「黙ってなさいツェルプストー」 「貴方の使い魔はどんな能力があるのですか?」 そのロングビルの質問に一瞬詰まるルイズ。ここは無難に普通の使い魔にできることだけ言っておけばいい、と考えた。 「どんなって、普通です。視界の共有や意思の疎通ができるくらいの。それが何か?」 「いえ、とても綺麗な猫だったので、少々興味があっただけですよ」 そう言ってロングビルは小屋へと向かうレンへと視線を戻した。ルイズもレンと小屋へ意識を向ける。 もうレンは小屋まで辿り着き、窓を覗きこんでいるところだ。ルイズにも小屋の内部の様子が見えてくる。 「中に誰もいないじゃない」 窓から見える範囲では中に人影は確認できなかった。レンはさまざまな角度から小屋の中を見渡してみるが、やはり誰一人見つけることはできない。 「フーケはいないみたいよ。私たちも小屋へ向かいましょう」 「では、私はフーケが戻ってきたときに備えて周辺を警戒していますわ」 「一人で大丈夫? フーケは少なくともトライアングルクラスの使い手よ」 「ご心配には及びません。私もメイジの端くれ。ラインクラスとはいえ皆様が戻るまで逃げ延びるくらいはして見せます」 ロングビルはそう言って森の中へと入っていった。 「フーケの追跡から聞き込み、私たちの案内に加えて哨戒まで。働き者ねぇ、あの人」 「私たちも負けてられないわ。行くわよ」 ルイズたちは小屋へと向かって歩き出す。その間も周囲を警戒しながら進むが、やはり何の妨害も無かった。無事に小屋まで到着する。ルイズは仕事をこなしたレンの頭を軽く撫でてやった。 タバサがドアへ『ディテクト・マジック』を唱える。対象物の状態を調べる魔法だ。タバサがうなずく。どうやらワナは無いらしい。 「開けるわ」 小屋の中へと入るルイズとキュルケ。タバサは念のため入り口で見張りをしておく。 長い間、人が入らなかったらしい。小屋の中は何処もかしこも埃だらけ。床には積もった埃に足跡が残っている。最近人の出入りがあったことは確かだろう。 中にはほとんど物が無かった。その中で目を引くのは簡易的なチェスト位か。こんな所にまさか破壊の杖があるとは思えないが、念のため開けてみる。 「え」 「これ、『破壊の杖』じゃない! あっけないわねー」 大穴だ。まさかこんな簡単に破壊の杖が取り戻せるとは。 ルイズは手にとって『破壊の杖』を観察する。まず、軽い。そして何から作られているのかわからない。金属でできているということはわかるが、こんな金属はルイズもキュルケも見たことが無かった。 見た限りでは1メイルほどの大きさの筒、といった印象だろうか。はっきり言って、魔法の杖には見えない。 ふと、ルイズはレンがなにやらじっと破壊の杖を凝視していることに気付く。この猫もこれに興味があるのだろうか。 と、大きな音を立ててドアが開かれる。タバサには珍しく焦った様子でルイズたちへ叫ぶ。 「来た!」 その声と同時に、小屋の屋根が吹き飛んだ。余計なものが無くなってすっきりした、などという感想が浮かぶはずも無い。綺麗に吹き飛んだ天井から見えるのは、青い空、白い雲、そして土でできた拳。 「これは……待ち伏せ……!」 襲ってくるタイミングが良すぎる。恐らくフーケは近くからこちらを伺っていたのだろう。それなら何故破壊の杖を持ち出さなかったのか、という疑問が湧くが、今は頓着している場合ではない。 ゴーレムに小屋ごと潰される前にルイズとキュルケは脱出する。そこには昨日と同じ、自分たちの十数倍はある大きさのゴーレムがその巨躯をさらしていた。 フーケは見当たらない。昨日のようにゴーレムに乗っていれば一気に攻撃を仕掛けただろうが、そんなヘマをするほど向こうも甘くは無いらしい。 「やるしか、ないわね!」 「キュルケ、タバサ! 一斉に仕掛けるわよ!」 「了解」 ルイズの求めに応じ、三人がゴーレムへ一斉に杖を向ける。 まずタバサが『エア・ハンマー』を唱える。空気の塊がゴーレムの胴体に直撃し、巨体を揺らす。 それにキュルケが『フレイム・ボール』続いた。彼女の胴体ほどもある巨大な火球が放たれ、タバサの起こした空気の塊に引火し、ゴーレムは業火に包まれた。 最後にルイズが攻撃を仕掛けた。彼女が唱えたのは『ファイアー・ボール』だったが、結局炎は生まれなかった。何時もどおり、いや何時もより大きい爆発が、ゴーレムの胴体で前触れも無く炸裂する。 「どう……!?」 もうもうとした土煙でゴーレムの姿が遮られてしまう。数秒の後に現れたのは、ぽっかり開いた穴を下の土で再生しているゴーレムの姿だった。控えめに見ても、攻撃が聞いているようには思えない。 「これほどなの……!?」 「一旦退却」 タバサが口笛を吹く。その音を合図として、空に風竜のシルエットが現れる。確かに破壊の杖の奪還は果たした。ならばこのまま逃げるのが上策だろう。が――。 「駄目よ! ミス・ロングビルが居ないじゃない!」 小屋へ侵入する前に別れてから、一度もロングビルを見ていない。見えないところでフーケと応戦しているのか、あるいは既にフーケに……。 「っ!!」 「きゃあぁ!!」 逡巡しているメンバーにゴーレムの拳が降って来る。三人とも何とか交わしたが、ルイズは二人と別方向に跳んでしまった。ゴーレムを間に挟む形でのパーティー分断。状況は非常にまずい。 「ルイズ! 上からシルフィードであなたを拾うわ! それまで何とか逃げ延びなさい!」 キュルケが風竜に乗り込みながらルイズへ叫ぶ。ゴーレムの間を走り抜けることは確かに危険だ。それを避ける為に風竜で回り込んでルイズを拾う考えらしい。 問題は、それまでこのゴーレムの拳から逃げられるか、ということだ。ゴーレムの動きは確かに鈍いが、巨体ゆえの力の大きさ、辺り判定の大きさ、一挙動の動きの大きさを考えると、回避し続けるのは難しいだろう。 「そうだ! これを使えば……!」 ルイズは自分が持っている破壊の杖に意識を向けた。学院長があれほど危険視したマジックアイテムである。名前からしても、こんなゴーレムをも倒せるようなすごいシロモノに違いない――! 祈りをこめて『ファイアー・ボール』の詠唱をする。地響きを立ててこちらへ近づいてくるゴーレムに焦りが生じる。可能な限り早く、間違いの無いように――! 長いような短いような時間が経ち、ゴーレムの腕が届くような距離に来た時に、ルイズはようやくルーンを唱え終えた。間に合う!! 「ええぃっ!!」 そして破壊の杖を振り下ろす。しかし、何も起こらなかった。 「あ、あれ!?」 ゴーレムへの攻撃はおろか、何時もの失敗魔法の爆発も起こらない。必死でルイズは破壊の杖を振る。しかし杖はうんともすんとも言いはしない。 焦燥に胸を焦がすルイズに構わず、ゴーレムは足を持ち上げる。ルイズを踏み潰す気らしい。キュルケとタバサは未だ上空に居る。絶体絶命だ。 視界全てを黒く塗りつぶすゴーレムの足に、ルイズはぎゅっと目をつぶった。 「タバサ! 強引にでもルイズへ近づけて! 私があの子を回収するから! お願い!!」 キュルケが必死にタバサへ懇願する。タバサは安全の為もっと後ろ側から近づきたかったのだが、確かにそんな余裕は無さそうだ。もうゴーレムとルイズは接近しすぎている。 ルイズは破壊の杖を振り回しているが、何も起こる様子は無い。本当にあれはマジックアイテムなのか、という疑念すら浮かぶ。 シルフィードに高速でルイズへ急降下するように指示を飛ばすが、それよりも早くゴーレムが足を持ち上げた。 「やめてーーー!」 キュルケの悲鳴が上がった。だが、そんな悲鳴ではゴーレムは止まらなかった。 どず……ん―― 一際大きい地響きが生じる。ゴーレムの足はもう振り下ろされていた。 「そんな……」 呆然とつぶやくキュルケ。あのゴーレムの足の裏では、ルイズが目も当てられないようなモノになってしまっているだろう。思わず原型すら留めていない彼女の死体を想像してしまう。 タバサとルイズは大して交流は無かった。それでも、今回仲間として一緒に作戦に参加した仲だ。そしてルイズは気難しいが高潔な精神を持つメイジだった。そんな彼女を無残に殺された。タバサの心にも怒りが生じる。 敵は討たねばならない、とフーケが居るはずの森へと視線を移そうとしたとき、ふと何かが視界をよぎった。フーケかと思って目を凝らしてみるが、違う。その娘とは一度だけだが面識があった。 キュルケもそれに気付く。タバサよりも小さな身体。全身白一色の衣装。きらきらと翻る銀髪。ルビーのように真紅の瞳。 「あれは……!?」 「アルク……ちゃん……!?」 「何やってるのよ、このばかマスター」 轟音がしたのに、いつまで経ってもゴーレムの足は振ってこない。代わりに降って来たのは、彼女の声だった。ぎょっとして目を開けると、そこには彼女の使い魔のレンの顔が。 なんとルイズはお姫様抱っこをされていた。自分よりも背の低い幼女に、両肩と両膝を抱え上げられている。お姫様がお姫様に抱っこされているような、それは矛盾していながらも幻想的なシチュエーション。 そして、それはどさりとレンにルイズが捨てられることで終了する。呆然としていたルイズはお尻を地面に打ち付けた。 「な、何するのよ!?」 「貴女があんまりにもヘタレだから助けに来たんじゃない。そんなロケットランチャー振り回しても魔法が出るわけ無いでしょ」 冷たい目でこちらを見下ろしているレン。そんな瞳や打ち付けた臀部の痛みより、今レンが呆れたように言った言葉の内容に驚いた。破壊の杖をレンに見せてルイズは聞く。 「これが何か知ってるの!?」 「知識としてはね。使い方までは知らないわよ。あれが調べる時間をくれるとも思えないし」 ずしん、と響く音の音源へとレンは向き直る。ゴーレムとこちらは数メイルの距離が開いている。レンがルイズを抱えて救出した時にそれだけ距離ができたらしい。そのわずかな距離をゴーレムはのっそり近づいてくる。 「ルイズ、足止めはしてあげるわ。その間に安全圏まで離れてあの竜に乗せてもらいなさい」 言うが早いが、レンはゴーレムへ向かって駆け出した。ルイズが止める暇も無い。あっという間に互いの距離が0になるレンとゴーレム。 射程範囲に入った白い物体へ向かってゴーレムの前蹴りが跳ぶ。しかし、その時にはレンはゴーレムの足より上へ跳んでいた。 自分の身長の何倍も高くレンは浮き上がる。ゴーレムの胸当たりまで跳んだ彼女は、ゴーレムを自らの手で殴りつけた。 「レン……!?」 レンの攻撃は一撃では終わらない。四肢を駆使した突き、払い、振り下ろしのラッシュ。それを一度も着地せず、空で舞うように叩き込む。遠目に、彼女の両手両足に赤い光球があるのが見えた。あれでゴーレムを叩いているらしい。 しかし、ゴーレムにしてみればレンなど人間にとっての羽虫に等しい大きさである。少々の打撃など先程のルイズたちの魔法にも及ばない。あっと言う間に地面の土が生じた傷を塞ぐ。 お返しとばかりにゴーレムがレンを殴りつける。 「―――っ!!」 声にならない悲鳴を上げるルイズ。落下を始めて動けないレンに、彼女の身長の何倍もの大きさの拳が直撃する――! レンはそれに動じることもなく、空中で見事にエビ反りになる。まるで落ちる木の葉が巻き起こる風に乗るように、ひらりとレンは逃れて見せた。 回避してからもレンは止まらない。パンチを放ったゴーレムの腕を掴むと、自分の身体を振り子のように振り、勢いを付けてゴーレムへと飛ぶ! 「ちょっ―――!?」 もはやルイズの目はレンに釘付けだ。主の思いも知らずにレンは好き勝手に動く。いつも飼い主の事など歯牙にもかけない猫そのものに。 飛び出したレンはゴーレムにぶつからずに、脇腹の横を素通りして着地した。振り返ったゴーレムが左手を振り下ろす、が、間に合わない。手が激突する前にレンは射程外まで跳んで逃れていた。 ふと、ルイズはゴーレムの脇腹が光っていることに気がついた。よく見てみると、ゴーレムの脇腹に何か生えている。水晶のようにきらきらしたものが、まるで骨が飛び出したみたいに。 目を凝らしているうちに、飛び出ている何かは砕け散った。 「『ウィンディ・アイシクル』―――!?」 風と水をあわせて使う、『ウィンディ・アイシクル』という魔法がある。確かにその魔法に似ていたが違う。通常はは無数の氷の矢が一斉に襲い掛かるのだが、レンが放ったものは彼女の身長よりも大きな氷柱が一本だけ。それがいつの間にかゴーレムに突き刺さっている。 何よりも、彼女の手には相変わらず手には時折赤い光球が浮かぶだけで、杖を所持していない。彼女が姿を変える魔法を一瞬で行うように、恐らくあれも先住魔法の一種だ――。 「ちょっと! なんで逃げてないのよ!」 目の前で繰り広げられる戦闘に目を奪われていると、レンから叱責が飛んできた。レンの声が届くも、ルイズは動く事ができない。 ゴーレムは二人のやり取りになど頓着せず、再度ゴーレムが右腕を振り上げる――! 「ああもう、空気を……」 ズドォン、と地面へ叩き付けられるゴーレムの拳をターンして難なくレンはかわす。そして彼女も右手を高く掲げ―― 「読みなさいっ!」 勢いよく振り下ろす。その手の動きに従うように、先ほどよりも大きい氷柱が生じ、ゴーレムの足首に深々と突き刺さった。 そして先程のように氷柱は砕ける、がそれだけで終わらない。砕けた氷の欠片が無数の刃となって舞い、ゴーレムの足首を削っている。 削れた足首がゴーレムの巨体を支えきれず、ぐしゃりと潰れる。その隙を逃さず、レンはバランスを崩されたゴーレムの横を走り抜け、ルイズの元まで戻ってきた。 「逃げなさいって言ったでしょうが! 死にたいの!?」 ルイズを責めるレンにはいつもの余裕はない。彼女もあのゴーレムとやりあう事は危険だったのだろうか。 レンの叱咤にようやくルイズに生気が戻ってゆく。主人の気も知らず危ないことをしていたこの使い魔が憎らしくて、とにかく大声で反発した。 「逃げられるわけ、ないじゃない! 私は貴族よ! 貴族が敵に後ろを向けられるわけないわ!」 「そんな意地で死んだら本当に唯の役立たずよ! 杖の奪還を失敗したばかりか自分の命まで粗末にしたって嗤われるだけって分からない!?」 レンの言葉は、レンの『役立たず』という言葉は、今まで誰が言った蔑みの言葉よりもルイズの心にぐさりと深く突き刺さった。 その言葉が痛くて、レンを睨む鳶色の瞳に涙が浮かぶ。 「あんたには分からないわよ! 私よりも魔法が使えてあんなゴーレムとも殴り合えるあんたには! 私はゼロじゃない! もうゼロなんて呼ばれたくないの! だから……!」 ぼろぼろ涙を零しながらルイズは叫ぶ。 見返してやりたかった。馬鹿にされて見下されるばかりの毎日はもう嫌だった。だから討伐隊に志願した。フーケを捕らえればもうゼロと蔑まれることはないと信じて。 なのに結果はどうだ。盗賊風情のゴーレムに手も足も出なくて、危険なところを使い魔に救われて、その使い魔は敢然とゴーレムに向かっていって!? 自分は一体何をしに此処までやってきたのだ。暗い絶望がルイズの胸を押し潰し、危険から逃げることすら忘れさせていた。 「此処で逃げたら私は死んだも同然よ! 誇りすらないんじゃ私は正真正銘のゼロじゃない……!!」 こぼれる涙は留まるところを知らず、地面に涙が吸い込まれていった。ルイズは目の前の使い魔から目を逸らさずにしっかりと睨む。 レンはそんなルイズに複雑な表情を返していた。蔑むような、非難するような、あるいは……憧憬のような。 そして、そんな口論の時間が命取り。ゴーレムの足の修復は既に終わり、二人に向かって距離を詰めてくる。敵の接近を示す地響きを聞いて、レンは溜息を一つ付いた。 「……仮にも私のマスターならもっと強くなってよ。でないと私も力を振るえないんだから」 そう言うとレンは空を仰ぐように両手を広げる。すると、彼女から目に見えない何かが吹き出した。 「!?」 「よく見てなさい」 そう言うと、レンはゴーレムへ向かって歩いていく。無造作に、まるで散歩にでも出かけるような軽快さで。 ゴーレムの射程にレンが入った途端、天頂へ振りかぶられた豪腕が振りりかぶられる。だが、レンは避けようとしない。ルイズが避けろと命令するよりも早く、ゴーレムの渾身の一撃が繰り出される……! 「はい」 レンの軽い掛け声が聞こえた。レンを潰そうとするゴーレムの腕と、まるでそれを受け止めるように伸びたレンの手が衝突した、と思った瞬間――世界が暗転した。 「~~~!?」 もはや何が起こっているのかルイズには理解できない。ほんの一瞬前まで此処は草原だった。なのに今ルイズの眼に映るものは、鏡、鏡、鏡ーー無数の鏡だけ。他の空間は全て暗黒に塗りつぶされていた。 「ラストワルツよ……」 数瞬の後、鏡が一点に向かって集合、いや吸い込まれていく。 吸い込まれたのはレンの両掌の上。吸い込まれた一点だけが真っ白に輝き、闇の中に立った一人佇む彼女を照らしていた。 光りに照らされるレンに見入っていると、ビシリ、と黒いセカイに皹が入った。生じた隙間から入ってくる突然の光りにルイズの目が眩む。 「ーーーっ!?」 暗闇に慣れた目には痛いほどの光りの奔流。ルイズは両腕で自分の瞳をかばった。 「……夢から覚めまして?」 レンの声がする。おそるおそる目を開けてみると――そこはさっきまでの草原だった。レンは後ろで手を組んで悠然と立っている。しかし、ゴーレムは何処にも居なかった。 「は―――」 さっきからルイズは何も言葉にすることができない。何も理解することができない。かろうじてわかるのは、ゴーレムを消し去ってしまった張本人がレンだということくらい。 「まったく、木偶の坊ごときが手こずらせてくれたわ」 レンがさらりと髪を掻き上げて呟いた。その様子はいつもと全く変わらず、あんな巨大なゴーレムを相手したというのにまるで余裕のようである。 いったい自分の使い魔は何者なのか。エルフではないと言っていたが、実はエルフに勝るとも劣らないのでは? 自分の使い魔の所業に、最初の夢の時に抱いた畏怖にも似た感情を思い出す。未だ動けないルイズへ、レンが向き直って言った。 「お分かり頂けましたか? 貴女の使い魔の力を。私と契約しているからには、貴女もこれくらいはできるようになりますわ」 慇懃無礼な口調に戻って、呆然としているルイズへと語りかけるレン。ひょっとして、この使い魔は励ましてくれているのだろうか。 「それと、そろそろ泣き止んだ方が宜しいかと。キュルケたちに見られますわよ?」 ぼっと自分の顔が熱っぽくなるのを感じる。確かにさっき涙が零れてしまった時に、拭う事もしていなかった。気が付くと涙の痕が顔がひりひりしているのが判る。 ごしごしごし、と袖で自分の顔を乱暴に拭っていると、ばっさばっさと羽音を響かせてシルフィードが着陸してきた。 「こ、これは土埃が目に入ったからよ! 別に泣いたりしてないんだからね!」 「はいはい、そういうことにしておきます」 ルイズをあしらいながら、もうレンの瞳は降りてきたキュルケとタバサに向けられている。二人はこちらにゆっくりと近づいてきた。杖をレンに向けて。 「ちょっとあんたたち! どういうつもりよ!?」 「どういうつもりはこっちの台詞よ。ルイズ、あなたいつエルフを味方につけたの?」 二人はレンへの警戒を解かずにルイズへ質問する。確かに、この世界でエルフは恐怖の象徴だ。警戒されるのも無理は無いが、彼女は自分の使い魔なのだ。 ルイズはレンを庇う様に前に出るが、レン自身がそれを制する。 「恩人に向かってひどい対応ですこと。この前は食事を共にした仲ですのに」 「何者」 タバサの簡潔な問いに、レンはルイズに初めて会ったときのように優雅に一礼する。 「改めまして。私、ルイズの使い魔、夢魔のレンと申します。以後どうかお見知りおきを」 いつもの慇懃無礼な態度でレンは自己紹介を進めた。 「レン……って、あなたがルイズの白猫だっていうの?」 「エルフじゃない?」 二人とも目を丸くして聞き返す。 「そうよ。あの白猫よ。エルフじゃないわ。この娘は正真正銘私の使い魔よ。二人とも杖を下ろして。さっきも私を助けてたでしょう?」 「信じられない。夢魔があんな巨大なゴーレムを消せるだけの力を持ってるなんて」 「猫に化けるのも珍しい」 「あんまり珍獣扱いしないで下さらない? それより、あの眼鏡秘書とフーケ本人は何処かしら」 レンの言葉で、一行に緊張が戻る。そうだ、ゴーレムは消えたがまだフーケは確認できていない。が、ゴーレムを操っていた以上この付近に必ず居る。 4人それぞれが背中合わせになり、周囲を警戒する。すると、林から物音が聞こえた。全員がそこへ注意を向ける。杖と視線が集中する森から出てきたのは、眼鏡秘書の方だった。ロングビルだ。 「ミス・ロングビル! ご無事でしたか!」 「はい。申し訳ありません。ゴーレムに襲われて気を失っておりましたので」 襲われた、といっているが、しっかりした足取りでルイズたちへロングビルは近づいてくる。そしてルイズの傍に立つと、レンに目を向けた。 「それにしても、ミス・ヴァリエールの使い魔が先住魔法の使い手とは驚きましたわ」 その言葉に違和感を覚え、キュルケとタバサが怪訝な顔になる。ロングビルは静かに立ち位置をルイズの背後へと移動させていく。 「見てたのに助けに入らなかったの?」 「ええ、だって」 答えを言い終わらぬうちに、ロングビルがいきなり動いた。破壊の杖を持ったルイズの手をひねり、後ろ手に拘束すると、右手に持った杖をルイズの首筋に突きつける。 「お前らを襲うのに忙しかったからねえ」 前ページ次ページゼロの白猫
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童話小説『白猫と白き少女』 世界を皮肉っぽく嘲笑う白猫と、その飼い主である白い少女『スノウ』を主人公とした、彼らがあらゆる世界、様々な場所で関わった様々な出来事を語る童話小説。 主人公の片方である白猫が、その白猫を拠り所とするスノウを引き連れ、様々な悲劇、喜劇、出来事を嘲笑い、時には通り過ぎ、時には事件に関わっていくという内容。 その中にはありとあらゆるドラマが存在し、白猫とスノウは話によって主役、脇役、導き手、傍観者、最大の悪役と、それぞれ違った立場として描かれる。 ただし、そのストーリーの一編ずつの主役は違えど、ストーリーそのものの主人公は白猫とスノウなのである。 ある二人の出来事を、童話形式にして何者かが書いたもの。巻数としては既に億巻を超えているらしい。 関連 書籍タイトル 落ちた雫と白き姫君(Chaos Eye s Prologue) 暗黒の王と光の勇者(※テレサ・アストリア関連) 白き少女と光の国(※関連 『闇』が望む終焉) 白猫と紅の吸血姫(※アシェル関連) 堕ちし女神と求めし夢魔(※テレサ関連) 黒き覇王と白銀の魔姫(※六道沙耶関連) 館の主と黒紫の少女 疾風の爪と雷光の牙(※テレサ、ノイ、レム関連) 深海の賢者と紅の破壊者 混沌なる者(Chaos Eye s 1st~3rd Episode) ……その他多数 人物 レイス・マリオンドール アイディーリア・エル・アトゥリアス テレサ 七瀬静人 七瀬柚佳 アシェル・ネイヴス・アストレーテ
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白猫プロジェクト 公式設定資料集 ファンブック4 発売日:7月14日 『白猫』公式資料集 ファンブック第4弾。アニメ・ゼロクロの情報も収録! 『白猫プロジェクト』公式設定資料集、第4弾が登場! 5周年から6周年のキャラクター情報をイラストや資料で掲載! さらにTVアニメ「ZERO CHRONICLE」の設定資料なども収録。 ここを編集 2020年4月放送開始。 https //colopl.co.jp/shironekoproject/animation/zero_chronicle/ 監督 神保昌登 原作・製作 コロプラ スーパーバイザー 角田亮二 脚本 神保昌登 キャラクターデザイン 奥田陽介 プロップ/モンスターデザイン 新妻大輔 サブキャラクターデザイン 香川松吉 美術監督 峯田佳実 背景美術ボード 峯田佳実、組嶽江里 美術設定 大久保修一、友野加世子 色彩設計 木幡美雪 撮影監督 杉山大樹 撮影監督補佐 毛塚沙織 CGラインディレクター 鈴木知美 セル特効 石橋啓、楊怡 2Dデザイン 向井吉秀 編集 近藤勇二 音響監督 本山哲 音響効果 倉橋裕宗 録音 八巻大樹 録音助手 椎葉ひかる 音楽 岩崎琢 ロゴデザイン・アイキャッチ 草野剛デザイン事務所 原作シナリオ 飛山裕一 原作キャラクターデザイン 坊田絵美 アニメーション制作 ProjectNo.9 脚本 神保昌登 絵コンテ 神保昌登 高木啓明 齋藤徳明 伊藤秀弥 米田紘 今井正一 藤木かほる 高村雄太 田中太郎 演出 神保昌登 高木啓明 丸山由太 伊藤秀弥 今井正一 木下ゆうき 高村雄太 田中太郎 作画監督 青野厚司 大塚八愛 香川松吉 榊原智次 崎山知明 齋藤雅和 奥田陽介 永田正美 飯飼一幸 管振宇 高橋直樹 櫻井拓郎 服部憲知 市川敬三 江森真理子 佐々木貴宏 西村真理子 木下ゆうき 森出剛 尾尻進矢 柄谷綾子 萩原省智 宇佐美皓一 清水文乃 森田実 小林一三 金正男 崎山智明 高瀬さやか 森賢 岩崎令奈 ■関連タイトル 白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE Blu-ray BOX 上巻 白猫プロジェクト 公式設定資料集 ファンブック4 白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE ~はじまりの罪~ 白猫プロジェクト 大いなる冒険の始まり シャルロット・フェリエ -Soul of Knights- 1/7スケール OPテーマ 天秤-Libra- EDテーマ through the dark 白猫プロジェクト 公式設定資料集 ファンブック3 白猫プロジェクト 公式設定資料集 ファンブック2 白猫プロジェクト 公式設定資料集 ファンブック 白猫プロジェクト 公式アートブック Part 2 白猫プロジェクト 公式アートブック Part 1 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Blu-ray 魔女見習いをさがして Blu-ray「どうにかなる日々」Blu-ray Happy-Go-Lucky Edition 初回限定生産 Blu-rayDisc付き 『ラブライブ! スーパースター!!』「始まりは君の空」【みんなで叶える物語盤】 BEM~BECOME HUMAN~豪華版Blu-ray Blu-ray 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 10th Anniversary Compact Collection Blu-ray ぐらぶるっ! Blu-ray 映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者 Blu-ray CHRONO CROSS 20th Anniversary Live Tour 2019 RADICAL DREAMERS Yasunori Mitsuda Millennial Fair FINAL at NAKANO SUNPLAZA 2020 ゴブリンスレイヤー Blu-ray BOX 初回生産限定 グリザイア ファントムトリガー THE ANIMATION 03[Blu-ray] 特装版 ラブライブ! サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG 〜Welcome to Dazzling White Town〜 Blu-ray Memorial BOX ゾンビランドサガ Blu-ray BOX 初回生産限定盤 Blu-ray 思い、思われ、ふり、ふられ 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 1st Season 完全生産限定版 Blu-ray Fate/Grand Carnival 2nd Season 完全生産限定版 Blu-ray ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII OVA Blu-ray 映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 BD特装版 Blu-ray アズールレーン 三笠大先輩と学ぶ世界の艦船 ぶるーれい Blu-ray 水瀬いのり Inori Minase 5th ANNIVERSARY LIVE Starry Wishes かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 22 OVA同梱版 呪術廻戦 公式ファンブック よつばと! 15 監修 庵野秀明・樋口真嗣など 夢のかけら 東宝特撮映画篇 パラレルパラダイス 13 特装版 アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover 9 オリジナルCD付き限定版 美樹本晴彦マクロス画集 軌 わだち― 夜ノみつき 10th EUSHULLY WORKS しらこ画集 ILLUSTRATION MAKING VISUAL BOOK カズアキ画集 Kazuaki game artworks ライザのアトリエ2 ~失われた伝承と秘密の妖精~ 公式ビジュアルコレクション ぼくたちは勉強ができない 第21巻 音声ドラマ ミニ画集付き同梱版 あいきょう 荻pote作品集 ヒョーゴノスケ流 イラストの描き方 TVアニメ『くまクマ熊ベアー』オフィシャルファンブック 押井守原作・総監督 西村純二監督作品 『ぶらどらぶ』 解体新書公式コンプリートガイド OCTOPATH TRAVELER Design Works THE ART OF OCTOPATH 2016-2020 おそ松さん 3rd season SPECIAL BOOK 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方 YMO1978-2043 「小冊子・YMO全トラックリスト2021 Amazon限定表紙版」付き To LOVEる -とらぶる- ダークネス FIGURE PHOTOGRAPHY COLLECTION 斉藤朱夏 CALENDAR 2021.4-2022.3 ラブライブ! サンシャイン!! Aqours DOME TOUR COMIC ILLUSTRATION BOOK ラブライブ! サンシャイン!! Aqours COMIC ILLUSTRATION BOOK 2020 Winter イジらないで、長瀞さん 10 特装版 「はたらく細胞」公式アニメ完全ガイド リスアニ! Vol.43.2「アイドルマスター」音楽大全 永久保存版VII アイドルマスター シャイニーカラーズ 3 CD付き特装版 ウルトラマンマックス 15年目の証言録 ウルトラマンZ特写写真集 じじぃ 人生は深いな 冴えない彼女の育てかた 深崎暮人画集 上 Flat. ぷよぷよ アートワークコレクション 古谷静佳1st写真集 re START THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER COLLABORATION! Great Journey ウルトラマンゼロ Blu-ray BOX クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 Blu-ray BOX 初回生産限定版 小林さんちのメイドラゴンBlu-ray BOX ゆゆ式Blu-ray BOX スペシャルプライス版 とーとつにエジプト神 Blu-ray 直球表題ロボットアニメ 全話いっき見ブルーレイ 未来ロボ ダルタニアス 一挙見Blu-ray VOL.1 シュヴァルツェスマーケン 全話見Blu-ray ワールドトリガー一挙見Blu‐ray VOL.1 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 魔王プレイボックス 初回生産限定 トータル・イクリプス 全話見Blu-ray Blu-ray Cutie Honey Universe Complete Edition 夜ノヤッターマン 全話いっき見ブルーレイ こみっくがーるず Blu-ray BOX 初回生産限定 Blu-ray 幼女社長 むじなカンパニーセット 初回生産限定 ログ・ホライズン 円卓崩壊 Blu-ray BOX 七つの大罪 憤怒の審判 Blu-ray BOX I Blu-ray 水樹奈々 NANA ACOUSTIC ONLINE 『Dr.STONE』2nd SEASON Blu-ray BOX【初回生産限定版】 魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編 Blu‐ray BOX 今井麻美 Winter Live「Flow of time」 - 2019.12.26 at EX THEATER ROPPONGI - Blu-ray盤 Blu-ray 仮面ライダーゼロワン ショートアニメ EVERYONE'S DAILY LIFE 仮面ライダー一挙見Blu-ray 1号 2号・V3編 仮面ライダー一挙見Blu-ray X・アマゾン・ストロンガー編 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1975-1981 スーパー戦隊一挙見Blu-ray 1982-1986 半妖の夜叉姫 Blu-ray Disc BOX 1 完全生産限定版 裏世界ピクニック Blu-ray BOX上巻 初回生産限定 Levius レビウス Blu-ray BOX【期間限定版】 スーパー戦隊 学研の図鑑 江口寿史美人画集 彼女 アニメディスクガイド80's レコード針の音が聴こえる necomi画集 PHONOGRAPHIC フルーツバスケット アニメ2nd season 高屋奈月 Illustrations 2 彼女、お借りします TVアニメ第1期 公式設定資料集 ドラゴンボール 超戦士シールウエハースZ 超シールガイド ガンダムアーカイヴス『ガンダムビルドシリーズ』編 Angel Beats! 天使画集 Angel Diary PANZER FRAULEIN 野上武志画集 【陸編】 Angel's cage るび様画集 Sweet Dream はすね画集 画集 制服Girl's▼コレクション もりょ作品集 異世界ファンタジーのキャラクターコレクション 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」公式ビジュアルBOOK アイドルマスター シャイニーカラーズ イラストレーション ワークス VOL.2 Blu-rayDisc付き 八十亀ちゃんかんさつにっき 10 特装版 あんさんぶるスターズ! Ready For Star 2巻 缶バッジ付 Switch エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション New ポケモンスナップ -Switch 【PS4】BIOHAZARD VILLAGE PLAMAX 聖戦士ダンバイン サーバイン ノンスケール PS製 組み立て式プラスチックモデル スーパーミニプラ 無敵ロボ トライダーG7 3個入りBOX 魔道祖師 前塵編 完全生産限定版 HGUC 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ Ξガンダム MG 機動戦士ガンダムSEED モビルジン 1/100スケール カンチ 青 ノンスケール ABS&ダイキャスト製 塗装済み完成品 ☆赤ver 魔女の旅々17 ドラマCD付き特装版 クリストファー・ノーランの世界 メイキング・オブ・インターステラー BEYOND TIME AND SPACE 時空を超えて るるぶアズールレーン からかい上手の高木さん15からかいカレンダーカード付き特別版 「武装神姫」原案イラスト集 ALLSTARS 機動戦士ガンダム サンダーボルト 17 キャラクターブック付き限定版 とある科学の超電磁砲T OFFICIAL VISUAL BOOK Aqours 5周年記念アニメーションPV付きシングル「smile smile ship Start!」【BD付】
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リターナー タイプ 斬 図鑑No 205 名称 純真の白猫ミルティ 性別 女 レアリティ ☆5 カテゴリ ミルティ CV 五十嵐由佳 イラスト MAX攻撃力 HP 回復力 運 攻撃 1915 HP 1901 回復 1635 運 25 リーダースキル ホワイトイノセンスHP20%未満時攻撃力150%アップ スキル 無垢なる想い(30→30)●・▲・♥マーカーを★マーカーにチェンジ SP攻撃 ライトスイング敵単体850%ダメージ 特殊能力 リーサルウェポンHP20%未満時攻撃力50%アップ アビリティ覚醒 覚醒 効果 1 HP20%アップ 2 自身★マーカー時攻撃力7%アップ 3 斬タイプ5体以上リンク時攻撃力10%アップ 4 HP20%アップ 5 攻撃力8%アップ 6 自身★マーカー時攻撃力7%アップ 7 攻撃力8%アップ 8 斬タイプ5体以上リンク時攻撃力20%アップ リターナー設定 解説 前世の銘は「純潔の天鎌ミルティ」。真っ白い刃で敵を切り裂き、敵から死の天使と恐れられた鎌が転生した姿。何者かによって作られた魔導人形であり、無垢な少女の心を宿している。 入手方法 チケットガチャ(☆3・☆4・☆5)、女性限定☆5確定チケットガチャ、斬タイプメダルガチャ おすすめ武具 アーサーの鎧 ある傭兵のペンダント 双烈双刃アルヌハト 白羽の双剣 運用方法 リーダで運用するのはおすすめしない。逆境に持っていかないと発動しないリーダースキルのため、高難易度の場合だと一発攻撃をもらっただけでGAME OVERになる。それでも運用したいのなら敵の行動とダメージを把握しておくこと。 サブでの運用もあまり現実的ではない。現状☆5+を待っている状況なのだ。☆5+でどこまで化けるか分からないが、少なくともスキルの短縮は望めるだろう。 単純に可愛いので愛でたり推しの編成の中に入れたりして楽しもう。猫なんだしマスコット。 小話 イラストは結構作り込まれていて、ちゃんと人形のような関節をしている。ミルティシリーズの細かな醍醐味だったりしなかったり。
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LV 8 Notes 602 BPM 140 □□□□ |----| □□□□ |----| □□□□ |----| □□□□ |----| 79810 |1234| 115126 |5678| 313414 |--910| □1□2 |11121314| 1□2□ |1234| 133144 |5678| 511612 |--910| 97108 |11121314| 79810 |1234| 115126 |5678| 313414 |--910| □1□2 |11121314| 1□2□ |1234| □3□4 |5678| 5□6□ |----| □7□8 |----| 79810 |1234| 115126 |5678| 313414 |--910| □1□2 |11121314| 1□2□ |1234| 133144 |5678| 511612 |--910| 97108 |11121314| 79810 |1234| 115126 |5678| 313414 |--910| □1□2 |11121314| 1□2□ |1234| □3□4 |5678| 5□6□ □7□8 □99□ □□□□ □□□□ |----| □□□□ |9---| 2□□2 |1---| □22□ |----| 1111 |----| □□□□ |--2-| □11□ |1---| 1□□1 |--2-| 2□44 |----| 332□ |3-4-| □□□2 |1---| 11□□ |--2-| □2□□ □□□□ □□□□ 3□□□ □□3□ |----| □□□□ |--3-| 365□ |1---| 5231 |--2-| 61□4 |3-4-| □42□ |5-6-| 2□□2 |1---| □22□ |----| □11□ |----| □□□□ |--2-| □11□ |1---| 1□□1 |--2-| 2□44 |----| 332□ |3-4-| □□□2 |1---| 11□□ |--2-| □2□□ □□□□ □□□□ 3□□□ □□3□ |----| □□□□ |--3-| □□□□ |12-3| □221 |--4-| 41□3 3□□4 □□□□ 5□□5 □55□ |--5-| □□□□ |----| □□□□ |1---| □42□ |2---| 6□5□ |3-45| 1□□3 |--6-| 7□4□ |--1-| 37□1 |2-3-| □6□5 |4-5-| □26□ |6-7-| 41□□ |----| □4□3 |--1-| □23□ |--2-| 2□1□ |3-4-| □□□□ |--1-| 4□□3 |--2-| 2□□□ |--3-| □□□1 |--4-| 1□□□ |1---| □1□2 |2---| □□2□ □□□□ □□□□ □5□□ 3□□4 |3--4| □34□ |--5-| □4□□ |--1-| 3□4□ |--2-| □51□ |--3-| □25□ |4-5-| □□1□ |----| 51□□ |1-2-| 4□23 |--3-| □2□□ |4-5-| □□1□ |--1-| □□□2 |2-3-| □3□□ |4---| □□□4 |----| □□□□ |1---| 642□ |2---| □65□ |3-45| 1□□3 |--6-| 5□□□ |--1-| □513 |--2-| 24□1 |--3-| □□4□ |4-5-| 41□□ |----| □□□□ |--1-| □□3□ |--2-| 2□1□ |3-4-| 4□□3 |--1-| 2□3□ |--2-| □2□1 |--3-| □□1□ |--4-| □3□□ |1---| □□□1 |2-3-| □2□□ □□□□ □□7□ 56□7 □□□□ |4-56| □□□4 |--7-| □□□□ |--1-| □□□□ |--2-| 2□□1 □21□ □4□□ 3□4□ □5□□ |--3-| □□5□ |4-5-| □□□□ |----| 4□1□ |--1-| □□□2 |--2-| □3□□ |3-4-| □□1□ |--1-| □□□2 |2-3-| □3□□ |4---| □□□4 |----| □12□ |1---| 1122 |2---| 4433 |3---| □43□ |4---| 4554 |1---| □22□ |2-3-| □□□□ |--4-| 1331 |5---| □□□□ |1-2-| 4□□□ |3-4-| 1□□3 □□2□ □□5□ □6□□ □□□□ |5--6| □□7□ |--7-| □□□□ |--1-| 1□□2 |--2-| 3344 |--3-| □□□□ |4---| □12□ |1---| 1122 |2---| 4433 |3---| □43□ |4---| 4554 |1---| □22□ |2-3-| □□□□ |--4-| 1331 |5---| □□□□ |1-2-| 4□□□ |3-4-| 1□□3 □□2□ □□5□ □66□ 7777 |5--6| □77□ |--7-| 3456 |----| □21□ |----| □□□□ |1-2-| A987 |3456789A| □□□□ |1-23| 5□23 |-45-| □14□ □□□□ □□□□ □87□ 6□□□ |--6-| □□□□ |7-8-| 3□□3 |1--2| 2451 |--3-| □33□ |----| □21□ |--45| □4□□ |1-23| 1□□1 |--4-| 1□41 23□□ 5□□5 □66□ □□□□ |--5-| 78□□ |6-78| □□55 |1--2| 44□□ |--3-| □233 |--4-| □□1□ |5---| □2□□ |1-23| 5873 |-45-| 6□4□ |--6-| □1□□ |7-8-| 3□□3 |1--2| 2451 |--3-| □33□ |----| □21□ |--45| □5□□ |1-23| □□□1 |-4-5| □5□□ 23□4 6□□6 □77□ □□□□ |--6-| 8□□□ |7-8-| □□55 |1--2| 44□□ |--3-| □233 |--4-| □□1□ |5---| □2□□ |1-23| 4763 |--4-| 5□□□ |--5-| □1□□ |6-7-| 3□□3 |1--2| 2451 |--3-| □33□ |----| □21□ |--45| □5□□ |1-23| □□□1 |-4-5| □5□□ 23□4 6□□6 □77□ □□□□ |--6-| 8□□□ |7-8-| □□□□ |1--2| □□□□ |--3-| □233 □□1□ □□55 44□□ □□□□ |--4-| □66□ |5--6| □22□ |--1-| □54□ |--2-| □11□ |-3--| 3□□□ |4-5-| 3□□3 |1--2| 2451 |--3-| □33□ |----| □21□ |--45| □54□ |1-23| □□□1 |-4-5| □5□□ 23□□ 6□□6 □77□ □□□□ |--6-| 8□□□ |7-8-| □□55 |1--2| 44□□ |--3-| □233 |--4-| □□1□ |5---| □1□□ |1-23| □□□□ |4---| 4□2□ □3□□ □□5□ □□□□ □896 |--5-| □□7□ |6789| 123□ |--12| 45□□ |3-45| 9876 |6789| 101112□ |101112-| □2□□ |--1-| 35□1 |2345| 64□B |--6-| 789A |789AB-| □34□ |--12| 1562 |-345| 7□□8 |6---| 9□□10 |78910| 811□ |--1-| 2□□3 |--2-| □45□ |3-45| □67□ |67-8| □123 |123-| □□□4 |456-| □□□5 □□□6 CDEF 7□□□ □89□ |7-89| □AB□ |ABCDEF| □□□□ |1-23| □23□ |45--| 145□ □□□□ 6789 □1011□ □1213□ |--6789| □□□□ |10111213| 45□4 |12-3| 2552 |--4-| 1551 |--5-| 3□53 |----| □□□□ |----| □□□□ |----| □□□□ |----| □□□□ |----|