約 841,898 件
https://w.atwiki.jp/sacredsigh/pages/136.html
開くと真っ暗で目の前にロープがあり、下のほうに続いている 降りようかな・・ 綱 道 戻る
https://w.atwiki.jp/rnext/pages/156.html
闇の中では 嘗て其処はリゾート地と呼ばれていたのだろうか。 微かに潮の香りのする風が吹き抜けている。 綺麗に舗装されたアスファルトや、つい最近まで手入れされていたのであろうコンクリートの壁が空虚な空間に映えていた。 そして其処に降り注ぐ朝の白い太陽の光が、アスファルトの一成分である骨子や硝子片に反射している。 其処だけを見てしまえば、キラキラと光り、綺麗で幻想的な街なのだろう。 それ程までに、その空間は綺麗だった。 そんな表通りから裏へ一本入った路地に、男が呆然と立ち尽くしていた。 影の差した白い壁に背を預けているその男――東條は、しきりに何かを呟いている。 傍から見ればその状況は異様なものなのだろう。 当の東條はまっすぐと視線を正面の壁へと向けていたが、その目は何も見ていなかった。 時々頬を撫でる生温い潮風には眉を顰めながらも、東條は闇だけを見つめている。 「僕は英雄にならなくちゃいけないんだ」 先刻から繰り返されるその言葉は、もう呪いめいてさえいた。 虚ろに闇を映す瞳には、彼の正面にある白い壁さえ、黒く染まって見えていた。 闇に染まりつつある思考の端、東條は先刻の青年との戦闘を思い出していた。 デストクローを弾く灰色の大剣。 白の装甲を打ち抜いた赤い閃光弾。 自分を吹き飛ばした赤の光。 そして、その青年が自分に掛けた言葉。 『英雄じゃない』 強い口調で己を否定され、東條はその否定を、否定した。 首から上だけを、表通りの方へと向ける。 其処にはキラキラと光るアスファルトがあったが、それは東條の闇を和らげることも無く。 “英雄”という言葉を発し続けて大体30分は経過した頃、東條は背を預けていたコンクリートの壁から離れる。 走ったり戦闘したりと蓄積されていた疲労も幾分か軽くなった為か、口許は笑みの形に歪められていた。 先刻東條と木場が戦闘を行ったのが今東條がいる場所から東へ1エリアずれたくらいの場所だろう。 北へ進んでしまえば其処はとっくに禁止エリアと指定されている場所である。 幸い地図上の禁止エリアだけは把握していた。 西や南に行ったとて、特に目立った施設は無いだろう。 それなら東へ戻り、また先刻の彼と戦うのも悪くない。 東條は思案しながら口元の笑みを一層に深めていた。 ふらりと、そんな言葉が合うような覚束ない足取りで東條は歩みを始める。 向かう先は先刻木場と戦った海岸沿い。 キラキラと光るアスファルトに東條自身の影が差し、光は闇に消えていった。 闇の中ではどんなに明るい色だって、黒に染まっていくものだ。 状態表 【東條悟@仮面ライダー龍騎】 【1日目 朝】 【現在地:G-2 市街地】 【時間軸:44話終了後】 【状態:ダメージ大。疲労中程度。1時間30分変身不可(タイガ)。】 【装備:タイガのデッキ、ガイのデッキ】 【道具:基本支給品×2、特殊支給品(未確認)、サバイブ烈火@仮面ライダー龍騎、芝浦の首輪】 【思考・状況】 基本行動方針:全員殺して勝ち残り、名実共に英雄となる 1:『ある程度の力を持つ参加者を一人でも多く間引く』 2:できれば最後の仕上げは先生(香川)にしたい 3:殺した奴の首輪をコレクションするのも面白い。積極的に外す 。 4:木場(名前は知らない)に自分が英雄であることを知らしめたい。 備考 ※東條はまだ芝浦の特殊支給品(サバイブ烈火)を確認していません 056 枯れぬ策謀 投下順 058 混沌 053 知略と決意のとき 時系列順 058 混沌 049 すべてのうつくしいものから 東條悟 065 終わるのは遊び、始まるのは戦い(前編)
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/1859.html
「運命の歪み、ねぇ」 渡された真っ黒な名刺を手に、ヴァイスはひとり呟いた。 あのピエロとかいう男については知っていた。大体自分と似たような男だが、自ら手を下すという点が異なる。自分はあくまでも舞台を整え、シナリオを描き、役者を選び出す。そこまでだ。 「どうしたものですかね」 自分に味方などというものはいない。前は何人かいたが、かえって邪魔だった。 だから、誰かと組むなどとは最近考えたこともない。組んだら組んだで得はあるだろうが、彼らの全貌がつかめない。そもそもどういう組織なのか? (入るだけ入って、それでワタシの目的が阻害されるようでは本末転倒もいいところですからねぇ) さてどうしたものか。……実のところ、ヴァイスは自分の命にはさほど興味がない。シナリオを演出している最中は何としてでも生き延びようとするが、そうでない時は恐ろしいほど淡泊だ。 彼らは「拒否するならそれでいい」とは言ったが、信用できたものではない。裏に生きる自分のような人種は、その実信用が第一だからだ。その意味で、ジェスターはともかくピエロが信用ならない。 (ま、ワタシには関係ありませんが) 「未完成」「総意」「死霊遣い」など興味をひかれる単語はいくつかあったが、それは決め手にはならない。 ヴァイスにとって、最優先すべきは自身の目的。それが阻害されるなら、たとえ神であろうとも従わない。そういう男だった。 「返事が決まったら燃やせと言っていましたが……内情も知らせず勧誘するようでは、余程特殊なのか、さもなくば秘密主義なのか……」 現時点ではどちらともいえない。二人ともそういうことは言っていなかった。 ただ、 「……まあ、行ってみますか。最悪でも死ぬだけですね」 わざわざ自分に声をかけた。その一点において、その「運命の歪み」とやらに興味が出た。 入れというなら、入ってやろう。ただし、ひとつだけ条件つきだ。 「ワタシの脚本に介入しない。これだけは譲れませんね」 それが通らないようなら、この話はナシだ。言われた通り名刺を燃やそうとして、 「……ライター、持ってませんでしたね」 歪みの中へ (何のつもりか知らないが) (来いというなら行ってやろう)
https://w.atwiki.jp/akatonbowiki/pages/12036.html
このページはこちらに移転しました 箱の中の天国 作詞/494スレ158 嘘なんかじゃないのさ 人間の付き合いだ ちゃんと顔のある関係だ 顔の見えてるあいつらより ずっと顔のある関係だ 言わせておきなよ 馬鹿には言わせておきなよ 無視して逃げるのさ 狭くもない箱の中に納まって そこは僕の天国 そこは僕の天国
https://w.atwiki.jp/nouryokukoukou3/pages/214.html
洋館の中で 【ドアの向こうには廊下が続いていた。ドアが3つあり、右側の一つは封鎖され、奥のドアと左手前の曲がり角の先のドアはなんともない。廊下には花瓶の棚があり、棚の前には白骨化死体がある】 フロスト 「ここは廊下ですか?」 /フロストの目星、50% /出目69なので失敗し何も見つからない アイル 「っひ!」 (白骨死体を見て息を飲む /アイルのナビゲート、26% /出目は53で失敗 フロスト 「死後数年ですね……どちらの道にいきますか?」 /白骨化死体を調べるも、何も見つからない アイル 「曲がり角のドアを…なんだか気になります」 /ナビゲーションに失敗しここの形状を把握できなかった フロスト 「了解です」 /散弾銃を構えながら前進し、ドアの前に立つ /聞き耳ロール60% /出目36で成功 【フロストの耳には、屋内でうごめく何かの気配が聞き取れた。散弾銃を構えたままそっとドアを開ける】 アイル (いつでも火球を投げられるように準備しながら後ろをついて行く /隠れるロール30%。出目は52で失敗 フロスト 「離れないでください」 /忍び歩き50%。成功すれば奇襲 /出目は77で失敗 アイル 「分かりました」 (後ろについてそっと歩く 【部屋の中には、校舎で遭遇した魚人とは違う、給仕服姿の女が立っていた。しかしその服は赤黒く煤け、顔は見にくく焼けただれている】 メイドゾンビ 「うぅぅあああああ………」 /メイドゾンビの攻撃。60で判定 /出目は53なので成功 【メイドゾンビがフロストへ飛びかかる】 フロスト 「っぅ!」 /命中によりHP30-5の殴りダメージ /HP残り25 【廊下は細く、背後にアイルがいるため逃げることもかなわず、メイドゾンビの拳がフロストの頬を殴りつけた】 アイル 「きゃあ!なにこれなにこれなにこれ!……シェパードさん!危ないっ!」 (突然の事に混乱している フロスト 「……よくも」 (血の垂れる頬を拭う アイル シェパードさん! (悲鳴に近い声 /フロストの反撃散弾銃 /ライフル技能80で判定 /出目15なので成功 【ベネリM4散弾銃を構え直し、メイドゾンビへと重厚を向ける。そのまま引き金を引き、メイドゾンビの胸へと散弾を飛び込ませる】 /メイドゾンビに15ダメージ /メイドゾンビHP残り5 【メイドゾンビの胸が弾け、その姿がのけぞる】 【フロストは弾切れに】 アイル 「っは!援護します!ファイヤーボールっ!」 /攻撃ロール。火球の投擲45% /出目は37なので成功 /メイドゾンビへ5ダメージ 【アイルが投げた火球はメイドゾンビの胸へと飛び込み、その傷口を爆散させる】 メイドゾンビ 「…………ぐかっ」 【仰け反り、その赤く汚れた体が地面へと倒れこんだ。2、3度痙攣し、やがて力尽きたようだ】 フロスト 「やりましたね」 【頬から流れる血をぬぐって、メイドゾンビの死体を爪先でつつく】 アイル 「やりました…けどシェパードさん大丈夫ですか?これからもこんな奴らが出てくるんでしょうか……」 /アイルのナビゲート26%でこの部屋の形状把握 /出目は20なので成功 【部屋は普通の居間のようで、暖炉とソファ、テーブルが並んでいる】 【アイルには、暖炉の上の壁の部分に奇妙な引き出し状の棚が隠される様に存在していることにがわかった】 フロスト 「まだまだいろいろいるでしょう……ここはモンスターハウスですか……」 /散弾銃に再送点 /ベネリM4残弾8/8 予備散弾4 アイル 「…ぞっとしませんね。あれ、ちょっと待ってください、ここの所何か……」 【暖炉の鵜上の変な棚を見つける。引き出しを開けると中には銃弾が入っていた】 アイル 「シェパードさん、これ、この拳銃に使えますか?」 フロスト 「これですか? 38Splですね……使えますよ」 【アイルが見つけたのは38口径Special弾。回転式拳銃のM36に使える弾薬で、10発分見つかった】 フロスト 「アイルさんが持っていてください」 /応急手当60%ロール /出目が90なので失敗 アイル 「わかりました。傷、大丈夫ですか?」 【アイルは銃弾をポケットにしまう。そしてフロストの頬へと手当を始めた】 /応急手当50% /出目が13で成功し、HPが5回復 /フロストの残り体力は30 フロスト 「まあなんとか……ありがとうございます、アイルさん」 アイル 「いえ、これくらいしかできませんが…」 【アイルがはポケットに入っていたポーチから絆創膏を取り出すとシェパードの傷の上に貼る】 【他に何かないだろうかとフロストが部屋を見回した時、部屋の外の廊下の先から、長い苦悶の悲鳴が轟いた】 フロスト 「っ!? 悲鳴?」 アイル 「えっ!人の気配なんていなかったはずなのに!!」 【フロストは立ち上がり、残弾少ない散弾銃を構えてドアの向こうへ目を向ける】 あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ 【間延びした悲鳴が掠れ、やがて消えると、また館に静寂が戻った】
https://w.atwiki.jp/hati8acht/pages/47.html
檻の中の遊戯 (四番目の記憶) 薔薇を想わせる緋色の口紅(ローズレッド色のルージュ) 唇には嘘吐きな約束を 昇り詰めて崩れ堕ちた その夜に花束を… 寂れた洋館 追い詰めた壁際 美しき獲物 軋む床 浮き上がる身体 月明かり差し込む窓辺… 細い頸に絡みついた 浅黒い指先が 食い込んでも離さないで 最期まで抱いていた… 仄蒼い庭 錆付いたスコップ 花を敷き詰めた棺 突然の閃光 歪んだ銃声 眩い環状の終端… あの悲鳴は(歌声が)葡萄酒(ワイン)のように 罪は月夜より甘く 堕ちてゆく詩は狂気(ルナ)を孕んで 闇を照らし躍らせる… 煌く瞬間(とき)の宝石(いし)を 集めては打ち砕く 忘れるまで思い出して 失うまで逃がさない… 歪な螺旋 幾度目かの覚醒 あの笑い声が響く 早くしなければ また夜が明けてしまう もう一度この手で彼女を… 追憶は甘い果実 水面に揺れる淡い月のように 檻の外へ手を伸ばしても 滑り堕ちる針は止められない 蛹はいづれ蝶になると知り 逃げないよう羽を毟る せめて愛し合った証が欲しい 永遠に消えない傷痕を… (忘レモノハ在リマセンカ…?) 法が統べる檻の中で 終われない悪夢(ゆめ)を視ている 愛しい女性(ひと)を永遠(とわ)に渡り 殺め続ける物語… (その檻の中にいるのは誰…?)
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/396.html
第332話:夢の中の幻 作:◆5KqBC89beU 青年が目を開けると、そこは何もない世界だった。 平坦な空と地面が続くだけの、シンプルな世界である。 灰色がかった深い瞳が、呆然と地平線を見つめる。 「……なんや、これ?」 「夢だ」 「幻さ」 地面に座る悪魔たちが声をかけた。 背後にいる二匹に気づき、青年が振り返る。 「待っていたぞ、正介」 と親しみのこもった声が言う。 「さて。また会ったね――という挨拶が正確かどうかという議論はひとまず 置いておこうか。僕ら――という呼称が実は当てはまらないという複雑な現状の 確認も後回しにさせてもらおう。なにしろ時間が足りないからね。これでも 急いでるんだ。とにかくコミュニケーション優先で話を進めるとしよう。 正介。僕ら『盟友の幻影』は君の奮闘を応援する」 と嬉しそうに興奮した声が言う。 青年――緋崎正介は、二匹の悪魔に目を向けて唸った。 「……ベリアルて言え」 そうして悪魔は三匹になった。 かつて楽園を追い出され、ヒトの祖先は地に堕とされた。 地上の世界は住み難く、ヒトの末裔は苦しんだ。 「神様は、僕らを愛していないのさ」 三人のヒトが悪魔を呼んだ。彼らは儀式を成功させた。 小さな悪魔が召喚されて、彼ら三人は喜んだ。 けれども悪魔は怯えて逃げた。逃げ延びた先に誰かいた。 少年が、一人でぽつんと立っていた。少年は笑い、悪魔に言った。 「ねぇ、僕は、君と友達になれるかな?」 小さな悪魔は頷いて、少年の為に、少女に化けた。 彼ら三人は悪魔を追って、二人の居場所を見て驚いた。 そこは美しい『王国』で、まるで楽園のようだった。 舞台は、ここではないどこか。時間は、今より少し過去。 その街にはセルネットという麻薬組織が存在していた。 扱うクスリの名はカプセル。カプセルは、錠剤に化けた特殊な悪魔。 のめば悪魔の力が宿り、幻覚を媒介にして悪魔を“認識”させた。 素質ある者は力を捕らえ、魂の奥底から、分身たる悪魔を呼んだ。 それも、今では過去の話――だったはずなのだが。 何故か、今ここに、セルネットのトップ・スリーだった三名がいる。 ベルゼブブ。バール。ベリアル。それが彼らのコードネーム。 “最初の悪魔”を召喚し、紆余曲折を経てセルネットを創設し、最後には 自らを悪魔と化してまで暗躍した、ろくでもない悪党たちである。 ベルゼブブが発端となり、バールが追随し、ベリアルが加担した形だったが、 彼らは互いに対等な盟友だった。 彼らは“最初の悪魔”を利用して、悪魔の力で“理想の世界”を創ろうとした。 強大な悪魔使いへと成長した少年――物部景や、その仲間たちと敵対し、 一度は勝利したものの……最終的には敗北し、すべての力を失った。 だから、このように、平気な顔して登場できるわけがないのだが。 それでもやっぱり、今ここで、彼らは舞台に立っている。 ベリアルの体験談を聞き終え、『幻影』たちは顔を見合わせた。 「いや恐れいったね」 とベルゼブブは愉快そうに言った。 「似たようなことを考える人間は、いくらでもいる――あの時そうは言ったけれど、 さっそく巻き込まれるとは思わなかったよ。いや、違うか。僕らの主観的には 半日も経ってないけれど、現世での時間経過に関しては謎だからね。その上、 この島がある空間では、普通に時間が流れているかどうかも怪しい。いやはや、 さすがに驚いたよ。この島も、集められた参加者も、呪いの刻印とかいう術も、 何もかもが実に興味深い。ある意味、オカルティスト冥利に尽きるね」 いきなり話が長くなりつつある。 「しかし、妙なことになったな」 とバールは肩をすくめた。 「いったい何をどうすれば、『ベリアルを生き返らせる』なんて芸当ができるんだ。 それに、こうやって話している俺やベルゼブブは何なんだ。説明できるか? 悪魔をよく知る俺から見ても、異常だとしか言いようがないぞ」 『幻影』の分際で細かいことを言う。 「知らんがな。むしろ俺が教えてほしいくらいやわ」 とベリアルは眉根を寄せた。 「推論でよければ話せるよ。この場で公正に証明する方法はないけれど。 でもね、いくら説明しても無駄だと思うよ。記憶できなくなってるようだから。 再構成された時に、僕らは認識を操作されたらしい。余計なことを忘れてしまう ように、忘れていることさえ忘れてしまうようにね。この夢が終わった時点で、 この夢の記憶は忘却される。そういう操作のされ方だ。それでも聞きたい?」 ベルゼブブの問いかけに、バールとベリアルは軽口を返す。 「もったいぶるなよ。無駄でも何でもいいから、とっとと話せ」 「そうや、そうや。ほんまは言いとうてウズウズしとるくせに」 彼らの反応は、どうやらベルゼブブを満足させたようだ。 「それでは遠慮なく、仮説を述べよう。無論、信じるかどうかは君たちの自由だ。 真偽のほどは君たち自身が保有する情報との整合性から判断してくれ。OK?」 「「OK」」 「グッド。では始めよう」 穏やかに微笑を浮かべながら、ベルゼブブは語りかける。 「あんまり時間が残ってないし、もう結論から言ってしまおう。厳密に言うならば、 緋崎正介は生き返っていない。『今のベリアル』の正体は、かなり特殊な悪魔だ。 ベリアルの記憶と人格を継いだ『ベリアルのようなもの』――ってところかな。 おや? “だったら肉体ごと蘇ってるのは何故なんだ”と、そう思ってるね? いいから黙って聞きなさい。その件も、ちゃんと具体的に解説してみせるから。 ものすごく大雑把に表現すると、『今のベリアル』は実体化し続けている悪魔だ。 カプセルと同じ……いや、それ以上の“成功例”だと思ってくれて構わない。 物理法則を無視できないほど強固に実体化していて、もはや人間と大差ない存在だ。 ベリアルの姿をした悪魔が、人間に擬態している――と言えば分かりやすいかな? 周囲の状況に合わせて、“人間だったらこうなるだろう”という状態を、自動的に 再現し続けているわけだね。当然、物理的ダメージを無効化したりなんかできない。 限界以上のダメージを与えられれば、二度と目覚めぬ停止状態をも再現するはずだ。 つまり“永眠”してしまう。おお、我ながら的確な要約だ。エロイムエッサイム。 人間のフリをしている以上、身体能力については、普通の人間と同じくらいだろう。 とはいえ、一応は悪魔だからね。現状のままでも、どうにか鬼火くらいは出せるよ。 大蛇を召喚したりとか、強力な火炎を操ったりとか、悪魔としての力を存分に発揮 したいなら、カプセルをのむ以外に方法はないだろうけどさ」 ベルゼブブの口調に、からかうような響きが混じった。 「なぁ、ベリアル。認識を操作されているせいで、君は気づいてないようだね。 この島にカプセルが存在するって発想は、本来とても奇妙なものなんだよ。 あの夜、力の源を失って、悪魔もカプセルも消え失せたはずなんだから。 もしも、たった一錠でもカプセルが残っていたりしたら……それは奇跡だよ。 もっとも、僕らを再構成した連中なら、カプセルだって自力で造れるはずだけど。 ……ああ、やっぱり何のことだか理解できないか。やれやれ、思った通りだ。 悪魔とは認識に影響される存在であり、“もう悪魔は消えてしまった”という 認識など持っていたら、君自身が消えてしまいかねない――って理屈だろうね。 これは考えても意味がないけど……主催者の都合に合わせて造られた今の君は、 主催者の招きたかったであろうベリアルと、はたして同じベリアルなのかな。 そのへんについて主催者がどう思っているのか、ちょっとだけ気になるね。 ちなみに『この僕』と『このバール』は、ベリアルの記憶から造られた『幻影』。 まぁ要するに、擬似人格みたいなものだ。あんまり出来は良くないけど。 僕らの人格はバールの肉体に同居していただろう? その時の“なごり”さ。 非常に陳腐な言い回しで恐縮だけど、僕と彼は、君の心の中に生きているんだよ。 けれども所詮は『幻影』。こうして夢の中に出てくるだけだ。他には何もできない。 しかも夢に見た情報は、君の記憶に残らない。でも、これはこれで面白いかもね。 うつし世は夢、夜の夢こそまこと。――さぁ、朝まで語り明かそう」 ベルゼブブは上機嫌だった。 バールが再び肩をすくめた。 ベリアルの頬がひきつった。 楽しい悪夢の始まりだった。 夢の中で見た幻を、ベリアルは既に憶えていない。 (そういや今朝は、なんか夢にうなされて目ぇ覚めたっけ……ずぶ濡れのまんま 瀕死状態でビルまで移動したせいやな、多分。……ちょっと弱っとるなぁ、俺。 まぁ、もう風邪ひいても平気やねんけどな。風邪薬には不自由してへんし) というか、現実と戦うだけで精一杯だった。 【B-3/ビル2F、仮眠室/1日目・09 05】 【緋崎正介(ベリアル)】 [状態]:右腕・あばらの一部を骨折。それなりに疲労は回復した。 [装備]:探知機 [道具]:支給品一式(ペットボトル残り1本) 、風邪薬の小瓶 [思考]:カプセルを探す。生き残る。次の行動を考え中。 [備考]:六時の放送を聞いていません。 刻印の発信機的機能に気づいています(その他の機能は把握できていません) この話は【サモナーズ・ソート(獅子と蛇の思索)】へ続きます。 [夢に関する注意事項] 【ベリアルは沈黙する】で見ていた夢です。 ごく普通の単なる夢だったのかもしれません。 「認識の操作」「『今のベリアル』の正体」「『幻影』の存在」等、 どの情報も、真実だと確定されていません。 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第331話 第332話 第333話 第292話 時系列順 第291話 第292話 ベリアル 第303話
https://w.atwiki.jp/kenkaku/pages/241.html
焦燥の中で ◆cNVX6DYRQU 罪もない少年少女を手に掛けて宿敵の刀を奪った伊烏義阿は、疲れた身を引きずって再び城下町へと戻って来た。 ただ、先程と同じ入り口には戻らず、そこより少し北にある渡しから町に入る。 疲労した状態でいぞうなる危険人物に行き遭うのを避けた、とは表向きで、真に避けたかったのは白髪の男の方だ。 あの男に再会し、信乃の事を聞かれたら……今の伊烏にとっては、強敵と戦うよりもそちらの方が煩わしかった。 それに、剣鬼蠢くこの地では、いぞう一人を避けたところで危険人物は其処彼処にいるだろう。 例えばそう、今伊烏の前方より現れた血塗れの老人のように。 着衣にべとりと返り血を付けた老人を前にした伊烏だが、その割にはあまり警戒する気にはならなかった。 何故なら、この老人からは、人斬りに特有の陰惨さや狂気が欠片も見られなかったのだ。 それどころか、剣客として一種の悟りの境地にまで達しているのではないかと思わせる程の風格が感じられる。 返り血を浴びているのだから誰かを斬ったのは確かだろうが、それも已むを得ぬ正当防衛だったのではないだろうか。 もしそうなら、相手と同じ状況を装う事によって話を聞き出す事も可能だろう。 そう考えて、伊烏は老人に話し掛けた。 「失礼。武田赤音という、女のように見える男を探しているのだが、御存知ないか?」 「知らぬな。ワシがここで会ったのは男と女のみ」 「……そうか。では、緋村剣心か伊東甲子太郎という名に心当たりは?」 伊東甲子太郎の名を聞いた老人の表情が微かに変わるが、それも一瞬。 「随分と探し人が多いようだな。一人では辛かろう。ワシが手伝ってやろう」 「いや……」 老人が見せた親切に、同じく親切だった少女を思い出してまた心を痛める伊烏。 だが、この老人の「親切」の形は、信乃のそれとは大きく異なっていた。 「武田、緋村、伊東だな。その三人にもすぐに後を追わせる故、先に冥土で待て!」 その言葉と共に、今まで毛ほども感じられなかった殺気が老人の身体から噴き出し、伊烏は反射的に剣に手を掛ける。 老人も剣の柄に手をやる……と見えた瞬間、その手が一瞬ぶれ、伊烏は本能に促されるまま抜き打ちを放っていた。 両断されて地に落ちたのは筆。あらかじめ袖の中に隠しておいた筆を、手裏剣代わりに伊烏の眼を狙って打って来たのだ。 それを防ぐ為に構えを崩してしまった伊烏に対し、老人は抜刀術の構えで一気に間合いを詰めてくる。 今の一撃で、伊烏の居合いの端倪すべからざる切れを察し、別の刀で居合いを使う間を与えずに斃そうという心積もりか。 ならば、逆に機先を制してこちらから攻め込むのが上策。 そう判断した伊烏は、老人が間合いに踏み込む直前、飢虎の勢いで一気に間合いを詰め、上段から剣を振り下ろす。 この間合いでは近すぎて居合いは不可能……だが、老人は慌てる事なく、更に半歩進んでより間合いを詰めて来た。 そして、右手を刀から離し、左手で鞘ごと抜きかけると、柄で振り下ろされる刀を斜め上から思い切り叩く。 思いがけない強烈な打撃で剣の軌跡が逸らされたが、この状態では相手も迅速な反撃は不可能。 伊烏は叩き落された剣を、その勢いを利用してくるりと回し、再び上段からの斬り下ろしを放つ。 だが、老人も流れるような動きで一歩退くと、抜き打ちで伊烏の剣を受け止め、二人は刃を噛み合わせたまま動きを止める。 鍔迫り合いの体勢のまま睨み合うこと数瞬、伊烏は己の剣に体重をかけて老人の剣を押さえ付ける。 老人の微妙な仕草から、剣を滑らせて顔面を斬り付けるつもりだと読み、それを封じ込めようとしたのだ。 「ぬん!」「くっ」 だが、その老人の動きは擬態。伊烏の剣を軸にして身体を回転させ、剣の柄で伊烏の鳩尾を突いて来た。 この険呑な攻撃を、咄嗟に後ろに跳んで避けられたのは、伊烏の並外れた運動能力があったからこそであろう。 しかし、傷を受ける事はなくとも、たった数合の闘いで伊烏の疲労は限界近くにまで達していた。 疲労と言っても、肉体的な疲労はまだ大した事はない。その点では、老人よりも若い伊烏の方に分があるだろう。 問題は精神的な疲労。何せ、元々伊烏は今までの戦いと、自身の非道な行いのせいで、精神を極度に消耗していた。 その上、対峙する老人はこちらの僅かな仕草から意図を読み、逆に、些細な動きでこちらの動きを誘導して来る。 彼我の身体の動きを隅々まで完全に把握・制御し続けなければ、たちまち術中に嵌って斬り捨てられるだろう。 常に極度の緊張を強いられるこの戦いは、弱りきった伊烏の精神にとってはあまりにも過酷だった。 このままでは長くは保たない。そう悟った伊烏は一気に勝負を決めようと決意する。 ちょうど間合いが空いたのを奇貨とし、更に大きく後ろに跳んで十分な間を取ると、反転して老人目掛けて走り出す。 剣鬼鵜堂刃衛すらも完璧に打ち破った魔剣・昼の月――その必殺の剣を、伊烏は再び発動させるつもりなのだ。 左手を剣にかけ、老人に向かって疾走する伊烏。 対する老人の方は、こちらを見据えて剣を構えたまま、微動だにしない。 その姿をじっと見つめて意図を図ろうとする伊烏だが、まるで何の意図もないかの如く、心が読み取れなかった。 いや、もしかしたら本当に何も考えてないのか。この老人は無念無想の境地にまでも達しているのではないか。 威厳あふれる老人の立ち姿からそんな考えが頭をよぎるが、ここで怯む訳にはにはいかない。 老人に如何なる返し技があろうとも必ず仕留めてみせる……その決意をもって抜刀術を放とうとした瞬間、 今までぴくりとも動かなかった老人が、何の前触れもなく飛び出し、身を沈めつつ伊烏の足元に跳びこむ。 あと一刹那、一刹那だけでも老人の動き出しが遅ければ、その前に伊烏の変幻自在の抜刀術が放たれていただろう。 逆に、ほんの僅かでも早く老人が動いていれば、伊烏は十分な余裕を持ってその動きに対応できた筈だ。 しかし、老人は伊烏が抜刀しようと力を籠めた正にその瞬間に仕掛けた為、対応が一瞬遅れ、間合いの内に潜り込まれる。 単に間合いの見切りや先読みに優れているだけではこうも完璧なタイミングは絶対に不可能。 天性のものか、それとも経験の賜物か、剣に関する常識外れに鋭い勘によってはじめて可能となる動きであった。 老人はしゃがんだ姿勢から、全身の撥條を使い剣を真上に突き上げて伊烏を串刺しにせんとする。 慌てて跳躍する伊烏だが、下方から真上への突き上げを斜め上への跳躍でかわし切るのは簡単ではない。 刃に追い付かれそうになった伊烏は、已むを得ず刀を抜いて老人の剣を受け止めた。 だが、空中で、抜きざまの刀で突きを受けた伊烏と、大地に立ち両手で柄を握る老人とでは安定性に大きな差がある。 老人が力を入れて刀を振るうと、伊烏としては為す術もなく吹き飛ばされる以外にない。 それでもどうにか足から着地して防御の体勢を整えると、目の前には剣を大上段に構えた老人の姿が。 その姿を見ただけで伊烏は理解する。老人が放とうとしているのは己の昼の月に勝るとも劣らぬ魔剣だと。 だが、ここで死ぬ訳にはいかない。武田赤音を討ち果たすまでは何としても生き延びねば…… 必死の思いで守りを固める伊烏だが、何故か老人は動かない。 そのまま、凍り付いたような時間が数秒過ぎるが、老人は魔剣を放とうとはせず、訝る伊烏に声を掛ける。 「武田と言ったか、探す相手を見つけたとして、貴様はどうするつもりだ?」 「討つ!」 死地にある己を奮い立たせる意味も込めて力強く言い切る伊烏。 すると、何を思ったか、老人は刀を鞘に納めると、戸惑う伊烏に背を向けて歩き出しながら言葉を継ぐ。 「ついて参れ」 「何?」 「言ったであろう、貴様の人探しを手伝ってやると」 確かに言った。だが、それは、自分も赤音も殺してあの世で再会させるという意味ではなかったのか。 「但し、首尾よくその男を見つけ出して討った暁には、代償として貴様の命を狙う」 なるほど、要は赤音を伊烏に殺させた上で生きる目的を失った伊烏を討てば手間が掛からないという事か。 確かに、合理的な方法と言えるのかもしれない。 しかし、そんな回りくどい方法は、いきなり自分に切りかかって来たこの好戦的な老人には不似合いな気がする。 この男の言葉は信用できない……そうわかっていながら、伊烏は老人の後に続いた。 何を企んでいるにせよ、優位な状況で自分を殺さなかった老人が、後になって騙し討ちをする意味はなかろう。 また、既に人を斬り、今もいきなり自分に斬りかかって来るような男が、自分が赤音を殺すのを忌避するとも思えない。 ならば、老人が他に何を考えていようと、そんな事はどうでも良いのだ。 武田赤音を見つけ出して殺す。それが伊烏の全てなのだから。 表面上は伊烏を軽くあしらったように見える老人……塚原卜伝だが、その心は焦燥に包まれていた。 (一体、何が起きておるのだ) 卜伝が己の不調を悟ったのは、伊東と川添とかいう男女に襲い掛かった時にまで遡る。 まるで身体に重りを付けているかのように、思い通りに剣を操る事ができない。 そうでなければ、如何に複数の達人を相手にしたとはいえ、ああも簡単に不覚を取る事などなかったであろう。 老いが自分で思っていたよりも進んでいたのか、剣士としての技量を致命的に損なう程に。 そう思って内心不安を感じていた卜伝だが、愛弟子師岡一羽を斬った時、その束縛もまた断ち切られたと思えた。 あの一撃は、己が思い描いた通りの完璧な一撃。 身体はまだ十分に動く。若い頃に比べれば多少は衰えているが、老練の技にはそれを補って余りある冴えがある。 さっきまでの不調は、対手が殺気を向けてこないせいで調子が狂っていただけだろう。そう考えて納得していた。 実際、その直後に出会った伊烏との対戦でも何も問題はなかった……最後の一撃の直前までは。 あの時、卜伝は追い詰めた伊烏に奥義を……一の太刀を放てなかった。決して自ら放たなかったのではない。 伊烏の腕は卜伝が今までに出会った剣士の中でも有数のもの。 今回は魔剣を未発の内に封じて優位に戦いを進められたが、それも相手の消耗と自身の幸運があってこそ。 ここで伊烏を敢えて仕留めない選択など有り得ないにもかかわらず、卜伝はどうしても一の太刀を放てなかった。 舌先三寸で言いくるめはしたが、伊烏が真実に気付いて再戦を挑んで来れば、今度は一の太刀なしで勝つのは難しかろう。 と言って、伊烏に剣を収めさせる為に人探しを手伝うと言った以上、不調を見抜かれる危険を侵しつつ同行せざるを得ない。 (このままではいかぬ) 何としても不調の原因を突き止め、取り除かねば。 暗然たる想いを胸の奥に隠したまま、卜伝は己を貫き得る抜き身の魔剣を帯びて歩み続けるしかなかった。 塚原卜伝の中には神がいる。 と言っても超常的な存在ではない。剣士なら誰もが持っている、本能や直感のようなものの事だ。 神の剣を受け継ぐ一族の者としての遺伝か、それを更に発展させる為に捧げて来た人生の賜物か、 卜伝の本能は、他の一流の剣士達とすら一線を画する、内なる神と呼んでも大袈裟でない域にまで高められていた。 これまでの人生で、その本能の導きが幾度卜伝の危機を救ってきたか、数え切れない程である。 もっとも、卜伝のあまりに優れた本能が、高弟達の横死や、後の新当流の衰微を招いたという側面もあるかもしれない。 剣術を教える事はできても、卜伝の命を守った最も大きな要素である本能だけは、余人に伝えられないのだから。 それを悟った卜伝が、弟子達に危険を避ける事の大切さをどれだけ口を酸っぱくして説いたところで、 卜伝自身がいざとなると本能に任せて危険に踏み込んで行くのを知る高弟達が本気にしないのも無理ないだろう。 そんな訳で、卜伝に利益ばかりをもたらした訳ではないこの「神」だが、今回は卜伝自身をも害しかねない働きをしていた。 この御前試合の開始直後から卜伝の後を尾け、その剣を盗み取ろうとしている男。 巧みに隠れ、卜伝の意識が気付けずにいる、その恐るべき剣士の存在をも、彼の無意識は察知していた。 そして、その男がどれだけ奸智に長け、彼に手筋を、特に一の太刀を見られるのがどれだけ危険な事なのかも。 故に、卜伝の中の神は、尾行者を御前試合最大の脅威と位置付け、奥義を盗まれぬ為に卜伝の剣を抑えようとしている。 だが、普段ならいざ知らず、剣鬼蠢くこの島で、果たしてそんな手法が通用するか。 卜伝に奥義を使わせない事で一人の強敵は防げたとしても、脅威となり得る剣客は他に何十人といるのだ。 見張られたまま、一の太刀を使わなければ命を拾えない状況になったなら卜伝は、そしてその本能はどう動くのか。 それ次第では、卜伝は今まで己を加護して来た神の手で屍を晒す事になるかもしれない。 【ほノ参 城下町 一日目 早朝】 【塚原卜伝@史実】 【状態】左側頭部と喉に強い打撲 【装備】七丁念仏@シグルイ 【所持品】支給品一式(筆なし) 【思考】 1 自分の不調の原因を探る 2 伊烏義阿を警戒しつつ人探しを手伝う 3 この兵法勝負で己の強さを示す 4 勝つためにはどんな手も使う 【備考】 ※人別帖を見ていません。 ※宮本武蔵の尾行を本能的に察知し、奥義の使用に心理的抵抗を感じるようになっています 【伊烏義阿@刃鳴散らす】 【状態】健康、罪悪感、精神的疲労(大) 【装備】妙法村正@史実、井上真改@史実 【所持品】支給品一式×4、藤原一輪光秋「かぜ」@刃鳴散らす 【思考】基本:武田赤音を見つけ出し、今度こそ復讐を遂げる。 一:どこかで着替えを調達する。 二:武田赤音探しの援けになる限り、塚原卜伝と同行する。 三:もし存在するなら、藤原一輪光秋二尺四寸一分「はな」を手にしたい。 四:己(と武田赤音との相剋)にとって障害になるようなら、それは老若男女問わず斬る。 五:とりあえずの間は、自ら積極的にこの“御前試合”に乗ることは決してしない。 六:人斬り抜刀斎(緋村剣心)か伊藤甲子太郎に出会ったら、鵜堂刃衛の事を伝える。 ※本編トゥルーエンド後の蘇生した状態からの参戦です。 ※自分以外にも、過去の死から蘇った者が多数参加している事を確信しました。 ※着物の全身に返り血が付着しています。 (何故斬らぬ!) 宮本武蔵は必死になって苛立ちを鎮めようとしていた。 今の立ち合い、武蔵にとってはかなり収穫が大きかったと言えるだろう。 前回と違って相手も老人を殺す気で戦ったからか、老人の入神の技をかなり見ることが出来た。 しかし、未だ全てではない。もっと根本的な、奥義に類する技を、何故かあの老人は披露してくれない。 その上、どんな話をしたのか、今まで戦っていた若者と同行するつもりのようだ。 老人が若者を盾として使って自ら戦うのを避けるようになれば、その技を見る機会は大きく減ずるだろう。 また、尾行する相手が二人になれば、監視しつつその視線を避けるのは飛躍的に難しくなる。 状況は良くない……しかし、武蔵は心中に生じた焦燥と迷いを強いて打ち消した。 多くの剣士を、心理戦で揺さぶる事で打ち倒してきた武蔵は、焦りが剣士にとってどれほど致命的か良く知っている。 例え今の流れが悪くとも、待っていればいつか必ず己の勝利へと続く分岐点が現れるものだ。 ならば、必要なのはその機会を決して見逃さず、即座に行動に移る為の冷静な判断力のみ。 決意を固めた武蔵は、老人と若者の観測に再び全神経を集中させた。 老人が秘匿する奥義を己の物とし、真に天下無双の兵法者となる為に。 【ほノ参 城下町 一日目 早朝】 【宮本武蔵@史実】 【状態】健康、塚原卜伝を追跡中 【装備】打刀 【所持品】不明 【思考】 最強を示す 1 老人(塚原卜伝)を倒す 2 その為に、老人(塚原卜伝)を追跡し、 太刀筋を見切る。 【備考】 ※人別帖を見ていません。 時系列順で読む 前話 一人脱落、一人参戦 次話 霊珠に導かれて 投下順で読む 前話 偽りの再会 次話 運命とか知ったり知らなかったり 頑張る女達/師匠と弟子/盟友の誓い 塚原卜伝 過失なき死 頑張る女達/師匠と弟子/盟友の誓い 宮本武蔵 過失なき死 悪鬼迷走 伊烏義阿 過失なき死
https://w.atwiki.jp/emeditor/pages/135.html
ダブルクオーテーションの中を選択 ダブルクオーテーション内にカーソルを置いて実行するとを選択する 例: href="この中の文字が選択される" 「 ctr + [ 」 あたりに登録しておくといいかも flg = document.selection.Find( " , eeFindNext ); endPos = document.selection.GetActivePointX( eePosLogical ); if(flg){ flg2 = document.selection.Find( " , eeFindPrevious ); startPos = document.selection.GetActivePointX( eePosLogical ); startPos++; document.selection.CharRight( false, 1 ); document.selection.CharRight( true, endPos - startPos ); } document.HighlightFind=false;//『検索文字列の強調を解除』
https://w.atwiki.jp/raywana/pages/17.html
ここは過去 記録の空間 I wanna 系 フリー作品