約 173,339 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1978.html
メニュー トップページ 作品ページ サイト内検索 検索 作品別直リンク (最終更新年度順) 完結作品 武装神姫のリン 戦う神姫は好きですか 妄想神姫 ツガル戦術論 2036の風 剣は紅い花の誇り クラブハンド・フォートブラッグ ホワイトファング・ハウリングソウル ハウリングソウル ウサギのナミダ アスカ・シンカロン 引きこもりと神姫 キズナのキセキ 魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン 浸食機械 ゆりりね! 2015年 えむえむえす ~My marriage story~ 2014年 ぶそしき! これから!? デュアル・マインド 15cm程度の死闘 悪魔に憑かれた微駄男 Nagi the combat princess えむえむえす ~My marriage story~ 2013年 ねここの飼い方 白の女神と黒の英雄 深み填りと這上姫 キズナのキセキ 武装食堂 二アー・トゥ・ユー 2012年 美咲さんと先生 二人のマスター 類は神姫を呼ぶ 浸食機械 引きこもりと神姫 ライドオン204X フツノミタマ 白濁!? 阪高神姫部 白い英雄を喰う黒い女神 マイナスから始める初めての武装神姫 2011年 流れ流れて神姫無頼 アスカ・シンカロン MMS戦記 天海市神姫黙示録 UGV(仮) Forbidden Fruit すとれい・しーぷ 車輪の姫君 樫坂家の事情! Slaughter Queen Esmeralda. 2010年 おまかせ♪ホーリーベル 戦うことを忘れた武装神姫 Gene Less The Armed Princess―武装神姫― ウサギのナミダ PRINCESS BRAVE 神姫☆こみゅにけ~しょん アルトアイネス奮闘姫 ロンド・ロンド 2009年 せつなの武装神姫 双子神姫 鋼の心 ~Eisen Herz~ 犬子さんの土下座ライフ。 狛犬はうりん劇場 Memories of Not Forgetting Knuckle princess 2008年 武装神姫のリン 『不良品』 師匠と弟子 マリナニタSOS!(仮) 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 戦う神姫は好きですか スロウ・ライフ 徒然続く、そんな話。 妄想神姫 幻の物語 神姫ちゃんは何歳ですか? 剣は紅い花の誇り EXECUTION 武装神姫~ストライカーズ・ソウル~ 神姫長屋の住人達。 三毛猫観察日記 クラブハンド・フォートブラッグ 武装神姫と暮らす日常 ネコのマスターの奮闘日記 ホワイトファング・ハウリングソウル ハウリングソウル Heart Locate トバナイトリ>トベナイトリ 3Sが斬る! 天使のたまご Raven and Cat~紅き瞳と猫の爪~ 神姫大作戦 蒼空~アオゾラ~ 2007年 Mighty Magic 神姫狩人 凪さん家シリーズ HOBBY LIFE,HOBBY SHOP いつか光り輝く 幸せな神姫を戦場に立たせる会 春夏秋冬 アールとエルと Twin Sword s 俺とティアナの場合 ツガル戦術論 2036の風 きしぶし! 流れ星シィル-銀河流星伝説- 神姫ガーダーシリーズ sister G princess Les lunes Second Place -Howling- Elysion Report vanish archetype 鳳凰杯・まとめページ 単発作品用トップページ 武装神姫SS総合掲示板 2036年 武装神姫の世界 (公式設定) 50音順キャラクター図鑑 標準武装一覧 標準装備一覧 企業一覧 アマチュア・個人製作パーツ一覧 wiki相関図 キャラ相関図(2chまとめ版) 小道具関連設定 〈2つ名〉辞典
https://w.atwiki.jp/kattenisrc/pages/891.html
352 :名無しさん(ザコ):2013/02/21(木) 23 49 30 ID qHg4CfMM0 洋風・ゴスロリ装備神姫(武装神姫) ゴスロリ服に巨大武装を施した趣味的なコーディネートの神姫。 性能は多少ENが低いのが気になる程度で可もなく不可もない回避寄りグレー系だが、 攻撃面は射程1中心なものの燃費の良さと速攻火力に優れ、さらに無消費1300や 射程4弾数武装も揃うので優秀。 さらに目を引くのが威力3000のドラゴンクラッシャー。その圧倒的破壊力は見ものだが、 気力150にEN消費100/140でほとんどの武装がEN消費型と制限が厳しい。 なので、無理に狙うより良燃費のニョルニルハンマーかバトルアックスで戦う方が、 活躍はさせやすいだろう。 ……と、思いがちだが、実のところ凄まじい使い方が隠されている。 それは、このユニットは『装備を統一した素体』なので固有のパイロットが存在せず、 神姫パイロットを自由に乗せることができるという点だ。 つまり、威力3000の武装を持つユニットに、魂のサイフォス、痛撃奇襲のフブキ、 熱血闘志の紅緒を乗せることができる、ということになる。 サイフォスを乗せた場合、ヴァッシュのAAより下程度の威力になり、イベント想定や 夢コンボを除いた最大ダメージでは単独首位の破壊力になるのだ。 ただし、サイフォスは気合もあり一発を狙うのは容易だが、防御型なので他の面が多少辛く、 一発は残して他でも活躍させたいならフブキか紅緒を乗せてもいいだろう。 と書いたが、実はこの組み合わせもイベント想定に近い代物になっている。 原作からいえばイベント用とは言い難く、普通に乗せ換え可能な程度なのだが、 データ的にはパイロットと素体は一致しているのが基本形となっている。 仮に乗り換えも考慮するならコーディネート神姫は大幅に火力を落とすか、 ネームドから三倍SPを削除するのは必須だろう。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/5.html
作者一覧 例)作者:ページリンク マイティのひと:Mighty Magic 神姫狩り作者:神姫狩人 リンのマスター:武装神姫のリン チアキ:凪さん家シリーズ ねここのマスター ねここの飼い方 でこちゅー ◆CtUOuuxRW. 岡島士郎と愉快な神姫達 不良品オーナー:『不良品』 ダメ師匠:師匠と弟子 SOS:マリナニタSOS!(仮) 駄文繰り:せつなの武装神姫 新井しーな:魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン 新井しーな:マイナスから始める初めての武装神姫 Gの人:HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 柏木の人:いつか光り輝く SSS氏:幸せな神姫を戦場に立たせる会 永眠者:春夏秋冬 神姫の父:橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 アールのマスター:アールとエルと ぴこたん:Twin Sword s サンノ・サンクロー:Battle Anima muna:おまかせ♪ホーリーベル 神姫愛好者:戦う神姫は好きですか けものや:戦うことを忘れた武装神姫 碧鈴の持ち主。:徒然続く、そんな話。 リンのマスター:俺とティアナの場合 ツガル戦術論の人:ツガル戦術論 妄想の人:妄想神姫 2036の風 幻の作者:幻の物語 :きしぶし! :流れ星シィル-銀河流星伝説- 優柔不断な人(仮):神姫ちゃんは何歳ですか? 聖:神姫ガーダーシリーズ えりもだんでぃ:二アー・トゥ・ユー ぬえ:剣は紅い花の誇り ぽちたまの:sister G princess 穂刈:EXECUTION 武装神姫~ストライカーズ・ソウル~ うさぎなひと Gene Less ryusei Les lunes 鐵大和:Second Place -Howling- 長屋のご隠居:神姫長屋の住人達。 修理屋:三毛猫観察日記 留美・みつる:Elysion 喜久子:双子神姫 Eli:Report vanish archetype ミヤコン:クラブハンド・フォートブラッグ 第七スレの6:流れ流れて神姫無頼 ALC:鋼の心 ~Eisen Herz~ 土下座:犬子さんの土下座ライフ。 卯月:武装神姫と暮らす日常 ネコマスター:ネコのマスターの奮闘日記 参拝客:狛犬はうりん劇場 :2037の彩 ミヤコン:ホワイトファング・ハウリングソウル ミヤコン:ハウリングソウル バーバ・ヤーガ:Heart Locate サトシ:トバナイトリ>トベナイトリ :3Sが斬る! Taka' 天使のたまご kuon Raven and Cat~紅き瞳と猫の爪~ けだもの:Black×Bright ジャリ天:神姫大作戦 蒼紅:蒼空~アオゾラ~ ichguc:The Armed Princess―武装神姫―? べんとらー:Memories of Not Forgetting 夜虹:深み填りと這上姫 トミすけ:ウサギのナミダ kenzaki:UGV(仮) アオサビ:Knuckle princess ぞんだー:PRINCESS BRAVE 林田べランメルジェ:神姫☆こみゅにけ~しょん よぼ:アルトアイネス奮闘姫 トミすけ:キズナのキセキ にゃー:15cm程度の死闘 ALC;アスカ・シンカロン 璽儡:デュアル・マインド カタリナ・リナ:MMS戦記 N・M:えむえむえす ~My marriage story~ ALC:天海市神姫黙示録 ばるかん:武装食堂 kenzaki:UGV(仮) 五色リンゴ:Forbidden Fruit ひつじ:すとれい・しーぷ まっ茶ン:車輪の姫君 クロム:樫坂家の事情! rotto:ライドオン204X クロム:人と神姫と混沌としたナニカ 作者名不明:ロンド・ロンド 50音順キャラクター図鑑 武装神姫・標準武装一覧 武装神姫・標準装備一覧 武装神姫・企業一覧 アマチュア・個人製作武装一覧 wiki相関図 キャラ相関図(2chまとめページ版) 武装神姫SS総合掲示板 小道具関連設定 :〈2つ名〉辞典
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1738.html
神姫/CSC/武装リスト 神姫一覧 CSC一覧 武装一覧カテゴリーC(最大装備数4) カテゴリーB(最大装備数2) カテゴリーA(最大装備数1) カテゴリーS(最大装備数6) 追加オプション ミニコラム。神姫の隠し能力について。 神姫一覧 1 アーンヴァル HP16 回避力に優れた飛行型の神姫。 HPは低いが、回避で補えればかなりの強さを誇る。 一撃必殺のレーザーも魅力の一つ。 2 ストラーフ HP20 防御力、攻撃力の双方に優れた重装型の神姫。 HPも高いが、回避力が下がるスロットがあると言う欠点が存在する。 必殺技は威力、命中、防御を兼ね揃えたチーグル。 3 マオチャオ HP18 攻撃力と回避力に優れた近接戦型の神姫。 格闘以外の装備とはあまり相性が良くない。 スーパーネコキックは威力では劣るが隙の無い攻撃。 4 ハウリン HP20 HPに特化した万能型神姫。 性能には補正値が無いが、HPが-5になるまで戦闘を続行する。 必殺技は隙が大きいが威力、命中共に高いハウリングサンダー。 5 フォートブラッグ HP18 平均的な能力を持つ砲撃型の神姫。 射撃武器に限り、命中の出目が『2』も必中値になると言う特性を持つ。 必殺技は、次回攻撃の性能を向上させる非攻撃型だが、射撃武器にしか効果が無い。 6 エウクランテ HP18 回避力ではアーンヴァルに劣るが、より攻撃的な空戦型神姫。 耐久力も多少向上しており、汎用性は随一。 必殺技は回避を向上させるプレステイル。だが、最終ターンには……。 7 アーク HP18 命中率と攻撃力に優れた可変型神姫。 射撃に対する適正が高く、性能面では非常に優秀。 必殺技も強力な鳴物入りの最新鋭機。 8 イーダ HP18 回避力と攻撃力に優れた可変型神姫。 格闘に対する適正が高いが、射撃も苦手ではない。 必殺技も含めて、全体的に高性能。 9 飛鳥 HP16 安価で整備性に優れた、回避主体の飛行型神姫。 他の飛行型と比して能力面で劣るが、必殺技も含めれば充分に強力。 さらに、撃破されても一度だけ再出撃できると言う非常識な能力も持つ。 10 ルムメルティア HP18 防御と攻撃に長けた重量級神姫。 ストラーフの完全上位機種であり、ストラーフより劣る面はHPだけ。 もちろん、だからと言って必ず勝てる訳ではない。 11 ティグリース HP18 攻撃面に優れた神姫。 だが、最大の特徴はなんと言っても必殺技。 全ての格闘攻撃力が倍化するが、発動までの時間に注意。 12 ジュビジー HP17 一ターンに6点以上のダメージを受けた場合、5点になるまで減らす能力を持つ。 攻撃や防御/回避に得手不得手が無く、扱いやすいのも特徴の一つ。 必殺技には謎が多いが、極めれば最強の技らしい。 13 フブキ HP18 選ばれなかった不遇の神姫が帰ってきた。 以前とは全く別物の能力を得て、最強神姫の一角を狙う。 汎用型CSCを装備する事無く、全てのA武装を装備可能。 14 アーンヴァルB HP18 アーンヴァルの完全上位機種。 ノーマルタイプと同等の機動性を持ちながら、全てのスロットに攻撃力+1が付いている。 以前にアーンヴァルを使用した事のあるオーナーのみ選択可能。 新規に作成するのではなく、以前に使用したアーンヴァルを改装することもできる。 CSC一覧 1耐久型CSC 特殊能力:『頑丈』 HPに+5 2ぷちマスィ~ンズCSC 特殊能力:『追撃』 全てスロットのアクションに攻撃力+1(非攻撃以外) 3重装型CSC 特殊能力:『重武装』 カテゴリーBのアクションを3つまで装備できる。ただし、回避力-1のスロットがどこかに2つできる。 4汎用型CSC 特殊能力:『万能型』 自らのタイプ以外のカテゴリーAアクションを選択可能。最大装備数が1なのは変わらず。 5逆境型CSC 特殊能力:『最後の一撃』 HPが5以下になっている場合、全てのスロットの攻撃力が+3(非攻撃以外) 6軽装型CSC 特殊能力:『高機動』 カテゴリーBの装備を1つしか装備できない。ただし、どこか2つのスロットに回避力+1の修正がつく。 7超攻撃型CSC 特殊能力:『見敵必殺』 このCSCを装備した神姫は、B武装が装備できなくなる代わりにA武装を2つ装備できる。 8重装甲CSC 特殊能力:『追加装甲版』 全てスロットに防御力+1 9カウンターCSC 特殊能力:『対抗能力』 このCSCを装備した神姫は相手のCSCの能力を無効化できる。 1、2、5、6、8はそのまま利点を消去。 3、4、7はその効果で装備した武器の攻撃力を-1する。 非攻撃だった場合は効果なし。 武装一覧 カテゴリーC(最大装備数4) C1 レーザーソード/格闘 アクション :攻撃力3 命中率5 リアクション:回避力1 防御力0 C2 アルヴォ/射撃 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力1 防御力0 C3 アングルブレード/格闘 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 (エウロスが同データ) C4 ウズルイフ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 (アサルトカービンが同データ) C5 研爪/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 (エアロヴァジュラが同データ) C6 防盾/格闘 アクション :攻撃力3 命中率3 リアクション:回避力1 防御力2 (ハンマーシードが同データ) C7 十手/格闘 アクション :攻撃力3 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 (滅爪が同データ) C8 棘輪/射撃 アクション :攻撃力4 命中率3 リアクション:回避力1 防御力1 (ゼピュロスが同データ) C9 アルファ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 C10 アサルトライフル/射撃 アクション :攻撃力6 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 C11 シルバーストーン/射撃 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 C12 DFナイフ/格闘 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 (風神/雷神が同データ) カテゴリーB(最大装備数2) B1 リアウイング アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力1 特殊効果 :次のターン、回避力+1 B2 グレネード/射撃 アクション :攻撃力7 命中率3 リアクション:回避力0 防御力2 B3 旋牙/格闘 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 B4 吠莱壱式/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力2 B5 滑空砲/射撃 アクション :攻撃力7 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 B6 スーパーシルバーストーン/射撃 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力1 防御力0 B7 エアロチャクラム/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 (グリーンカッター/朱天が同データ) B8 ボレアス/射撃 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力1 防御力0 特殊効果 :命中のサイコロが1だった場合。 攻撃力は8になる。 カテゴリーA(最大装備数1) A1 レーザー(アーンヴァルのみ) アクション :攻撃力10 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 A2 チーグル(ストラーフのみ) アクション :攻撃力8 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 A3 スーパーネコキック(マオチャオのみ) アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力1 防御力2 A4 ハウリングサンダー(ハウリンのみ) アクション :攻撃力9 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 A5 砲撃モード(フォートブラッグのみ) アクション :非攻撃 リアクション:回避0 防御2 特殊効果 :次の攻撃時、攻撃力+3、命中率+1、防御力+1 砲撃モードは出続ける限り効果が重複する。 (2連続で砲撃モードを行った場合、攻+6、命+2、防+2) ただし、効果を発揮するのは『射撃』武器のみに限定。 一度攻撃を行うとパラメータ強化は解除される。 A6 プレステイル/テンペスト(エウクランテのみ) アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力2 特殊効果 :次のターン、回避力+1 ただし、第10ターンに使用したときのみテンペストが発動する。 テンペストは、命中率4、攻撃力9。回避防御は全て0。 A7 H.S.T.(アークのみ) アクション :攻撃力8 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 特殊効果 :使用したターンは、格闘攻撃からダメージを受けない。 A8 H.M.T.(イーダのみ) アクション :攻撃力8 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 特殊効果 :使用したターンは、射撃攻撃からダメージを受けない。 A9 機銃掃射(飛鳥のみ) アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力2 防御力0 A10 パイルキャノン(ルムメルティアのみ) アクション :攻撃力7 命中率4 リアクション:回避力0 防御力3 特殊効果 :この武器は自分に有利になるように射撃/格闘の種別を入れ替えられる。 A11 キュベレーアフェクション(ジュビジーのみ) アクション :特殊 リアクション:回避力0 防御力? 特殊効果 :この防御でダメージを0にした場合、相手の攻撃をそのまま跳ね返す。 自分で自分に攻撃を行ったものとして命中を含めて処理を行う。 その際の命中値はサイコロを別に振る。 (必中(出目1)の攻撃を跳ね返しても必中になるとは限らない) 防御力は他の装備の防御力の総和と等しい。 A12 真鬼王(ティグリースのみ) アクション :非攻撃 リアクション:回避力0 防御力2 特殊効果 :この能力は複数回使用しないと発動しない。 (B武装の数+S武装の数+1回) 発動後、戦闘終了まで『格闘』のダメージを2倍にする。 発動後にこのアクションが選択された場合は防御力以外の効果なし。 A13 レーザーB(アーンヴァルBのみ) アクション :攻撃力10 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 カテゴリーS(最大装備数6) 前回参加者のみの特典装備。 ただし、配布された個数までしか装備できない。 S1 レーヴァテイン/格闘 アクション :攻撃力7 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 S2 ロンギヌス/格闘 アクション :攻撃力6 命中率5 リアクション:回避力2 防御力0 S3 ヴァルムンク/格闘 アクション :攻撃力7 命中率5 リアクション:回避力0 防御力2 S4 ミサイル/射撃 アクション :攻撃力10 命中率5 リアクション:回避力-1 防御力0 特殊効果 :この武器は偶数回目に使用したときには非攻撃になる。 即ち、一度使用したらリロードしないと次弾が撃てない。 S5 モアイ像/射撃 アクション :攻撃力9 命中率3 リアクション:回避力0 防御力2 S6 マジカルステッキ/射撃 アクション :攻撃力3 命中率- リアクション:回避力-1 防御力-1 特殊効果 :この攻撃は6以外で必中となり、防御力を無視して3ダメージを与える。 S7 ヂェリカン アクション :攻撃力0 命中率0 リアクション:回避力0 防御力0 特殊効果 :サイコロを1個振り、出た目に従う。 1,2『ニトロ』:次ターン攻撃力+2、命中率+1 3,4『クーラント』:次ターン回避力+1、防御力+2 5,6『オイル』:HP回復5点(最大値は超えない) 追加オプション すべて前回参加者用の特典。 どれか1つ装備可能。 1ソニックダイバー 全ての攻撃に+2 回避に+1 HPが最大値から10点以上減ると破壊され、効果を失う。 2ビッグバイパー 全ての攻撃に+3 命中に+1 防御に+1 HPが最大値から10点以上減ると破壊され、効果を失う。 3交通安全のお守り 武器選択のとき、1の出目が出やすくなる。 一度効果を発揮すると効力が無くなる。 (一番最初に6、2の出目が出たとき1の出目として扱う) 4合格祈願のお守り 武器選択のとき、3の出目が出やすくなる。 一度効果を発揮すると効力が無くなる。 (一番最初に2、4の出目が出たとき3の出目として扱う) 5安産祈願のお守り 武器選択のとき、5の出目が出やすくなる。 一度効果を発揮すると効力が無くなる。 (一番最初に4、6の出目が出たとき5の出目として扱う) 6対刃装甲 格闘武器に対し防御力が+1 7防弾装甲 射撃武器に対し防御力が+1 8追加センサー どこか3つのスロットの命中率が向上する。 9ECM 相手の使用した非攻撃武器を1回だけ無効化する。 ミニコラム。 神姫の隠し能力について。 サラ(仮)「ここでは、為になる、……かも知れない耳寄り情報をお話します」 犬〇「まずは、隠し能力についてのヒントですね?」 テッコ「……先ずは『隠し能力』のおさらい」 犬〇「全ての神姫は、非公開のデータとして、戦闘に影響を与えるデータを持っています」 サラ(仮)「はい。では、そのデータにどんなものがあるかを見ていきましょう」 テッコ「……一つが単純な『能力値補正』能力」 犬〇「前回からの神姫ですとアーンヴァルとストラーフがそうですね」 テッコ「……これは、特定のスロットに装備した武器の性能を強化するもの」 サラ(仮)「例えば、“スロット1に防御力+1”、とか、“スロット1に回避力+1”とかですね」 犬〇「これに対し、少しだけ変則的な能力として、『限定能力値補正』能力があります」 テッコ「……これも能力値を強化するものだけど、条件が付く」 サラ(仮)「例えば、“スロット1が『射撃』なら攻撃+1、命中+1”等ですね」 テッコ「……もちろん、条件が一致しなければ何の効果も無い」 犬〇「前回からの神姫では、マオチャオが『能力値補正』と『限定能力値補正』を併せ持っていました」 テッコ「そして、更に特殊な例……、『ルール改変型』」 サラ(仮)「これは、既に公開されている『ルール』を限定的に改変する物です」 犬〇「例として、実際には誰も持っていないルールを一例として挙げておきます」 『この神姫の参加する戦闘は、最大8ターンで終了する』 サラ(仮)「例えば、こんな『ルール改変型』能力を持った神姫が居た場合、『戦闘は10ターンで終了する』と言うルールが変更されてしまいます」 犬〇「こちらの典型例と言えるのが今回追加された『飛鳥』の能力だそうです」 サラ(仮)「飛鳥は通常の『能力値補正』能力に加え『ルール改変型』能力を持っています。……もっとも、『能力値補正』能力の内容やHPで他の神姫劣る為、一概に強いとは言えませんが、サプライズがあるのも確かです」 テッコ「……『ルール改変型』能力を保有している神姫は、ハウリン、フォートブラッグ、ジルダリア、ジュビジー、飛鳥の5体が現在確認されてる」 サラ(仮)「発動すると一目瞭然な神姫から、効果の程がイマイチ分かり辛い神姫まで様々ですが、これらの神姫のバトルは通常の戦闘では起こり得ない事が起きる可能性があります」 犬〇「今回の敵キャラでもある『犬子さん』はハウリンですので、何か隠し玉があるのは覚悟してください」 サラ(仮)「まあ、一応『サラ』も『ルール改変型』能力があるのですけど……」 テッコ「……あんまり凄くなかった」 サラ(仮)「はぁ……」 ※第二回の時のコラムです。 読者参加企画『武装神姫うきうきバトル』に戻る。 ALC
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2631.html
「ただいまー」 「あ、おかえりなさい」 家に帰ってきて、部屋に入るとシオンが出迎えてきてくれた。 ああ、いいな。ただいまが言えるって。 別に家を空ける父さんが嫌いなわけではないけど、もう少し家にいてくれたら嬉しいのになと思う。仕事なのだから、しょうがない。 第一、僕がちゃんと暮らしているから安心して仕事ができるのだ。僕がわがままを言ったらいけない。 「特に何もなかったかい?」 「はい、異常はないですよ」 異常なんておおげさな。と思うけど、神姫にとって留守を任されるのは大変な任務らしい。淳平に聞くと、家を空けるなら一緒に行くことは多いらしいけど、バイト先とかに持っていけないらしいから。 今度は学校にも連れて行って、ミスズとかにも会わせてみようかな。神姫にも友達は必要だし。 でも、その前に大事な話しをしよう。これからの為にも。 「あー、シオン。ちょっとこっちに来て」 「? ……螢斗さん、どうしましたか」 不思議そうに僕の傍に来てくれる。 僕もその場に座って紙袋にあるものを取り出す。持つと意外とズッシリと重い。 部屋のテーブルにそれを置く。正面に『武装神姫』と書かれたロゴがはっきりと見える。 「これが何かわかるよね?」 「……もしかして……」 僕がちょっと大きいぐらいであるケースの留め具を外すと、中からはパステルピンクのアーマー一式とハンドガンと数本のバレル。 これが、アーティル型の公式装備らしい。各神姫には専用と呼べるような一式装備が発売されていて、それを元に、色々な、別の装備を取り付けていって、自分だけの武装神姫を創るみたいだ。 「これは……どうして……」 「ごめん、嘘ついた。今日、アルバイトじゃなくって、実は……シオンの前のオーナー宮本 凛奈さんと会ってきたんだ。それで、これを預かった」 テーブルの上で狼狽しているシオンにそう告げる。これは自分が使っていた装備だとわかったらしい。 バトルの恐怖と共にあった戦うための装備。いまそれが目の前にある。 「……でも、螢斗さんには、凛奈さんと会う意味なんか……」 「意味はあるよ。シオンを知る為に会ってきたんだ」 「わたしを……」 目線を同じにして、顔を下げているシオンの頭を撫でる。これが多分一番落ち着くと思う。僕にとっても、シオンにとっても。 「色々聞いたよ。シオンのお姉さん、イスカのこと。なんで家出することになったのかとか。そして、バトルのこととか」 シオンの肩が『バトル』の部分でピクッと動く。 「シオンは時々、物思いにふけってる時があるよね。ずっと外の方を向いて、遠い目をしててさ。多分、前にいた所を思い出してるんだろうなって」 「……自分でもわからないですけど、そうなのかもしれないです。螢斗さんってそういうの鋭いですよね」 「うん。一人で暮らすようになって、しっかりし続けようとしてて、他人を見てたらいつのまにかそういうのに敏感になってた。そうして出来ることを見つけるんだ。僕が出来ることをね」 「だけど、結局、私に何をしてほしいんですか? バトルですか? 武装神姫のクセに戦えない神姫だってわからせたいんですか?」 シオンの慟哭。目元を隠し、涙を流す。 「違うよ」 「でも、これじゃあ……」 「後悔させないためかな」 「えっ?」 泣きながらも、顔を上げるシオン。もう一回「ごめん」と謝りながら、ハンカチで目元を拭う。ほんと、よく泣くよな。 「宮本さんはいずれ、日本を離れるんだって。外国の方で仕事を習うために。気軽に日本には帰れなくなるから。だから、いなくなったシオンを気にして探し続けてたんだ」 「……それじゃ、お姉ちゃんも」 「一緒に行くことになるね。今すぐに、行ってしまうってわけじゃないけど。このままお姉さんに嫌われたままでいいのかな」 シオンにそう語りかける。 このままなにもせず、時間が忘れさせてくれるまでいることもできる。だけど、これはシオンが本当の意味で、“武装神姫”になるための必要なことだと思う。 自分勝手だと思えるけど、このままなんて悲しいじゃないか。僕にはシオンを拾った責任がある。 「神姫バトルをしてみないか」 「……」 シオンは僕に背を向けて、窓の方、夜の外を見ている。どんな感情が中で渦巻いているのかはわからない。 「イスカお姉さんに、シオンを認めさせるためにも。戦えないからって僕はシオンを蔑まない。僕も一緒に戦うさ」 「ここに置いておくよ」と言って部屋のドアに向かう。 傍にいても仕方がない。今は一人で整理させる時間が必要だ。 言いたいことを全部言ったのはいいけど、来た当時の、また塞ぎ込んだ状態に戻ってしまうかもしれない。 さっきも思った通り、なにも出来ず終わるかもしれない。このままバトルができないかもしれない。 (でもさ、重い後悔を残したまま、今を過ごすのは良くないよな。父さん) 今はどこかの飛行機に乗って、空を飛んでいる父親の顔を思い出しながら、僕はリビングに降りていった。 ―――― 螢斗さんは部屋から出て行った。 ドアの方に私は振り返る。 目の前には、私の使っていた武装。たいして使えていなかった私の装備。前マスター凛奈さんが揃えてくれた物だ。 中にある銃を手に取る。 『フェリス・ファング』 これに色々、バレルを組み替えて、武器を転送しなくとも装備をその場で変えられる利点がある。バレルはそのままリアのユニットに取り付けていれば、銃器として扱う事ができる。 私のデータ上にはそうなっていて、覚えているけれど、ちゃんと使えなきゃ意味がない。ちゃんと弾を当てたことも、組み替えられたこともない。 トレーニングの時はしっかりできるのに、本番でできなきゃいけないのに。 これを持つとあの頃の出来事が思い出された。 ……わたしはイスカ。お前のお姉ちゃん ……マスター。この子私の名前を呼んでくれたぞ。嬉しいな ……何をやってる。相手をしっかり見て撃つんだ ……ほらほら、初めてのバトルだったんだから、泣くな 私にも前マスター凛奈さんに対しても無口で無愛想だったけど、ものすごく優しくて、私にとっては大好きなお姉ちゃん。 だけど。 ……お前はなにもできない、玩具なんだな どんなバトルでも、恐怖感に捕らわれて何も出来ずに終わる。 ある日、筐体の空間から前マスター凛奈さんのもとに帰った時、赤い瞳で睨まれてそう告げられた記憶のメモリ。 武装神姫は戦うための玩具。そうお姉ちゃんにも教わって、トレーニングも欠かさなかった。 だけど、どうしても抜け出せない。勝てない。腕も足も震える。銃口が定まらない。当たらない。指示にも満足に動けない。そして負ける。 前マスター凛奈さんは怒りはしなかったけど、ただ「次、頑張ってみよう」との探り探りのような言葉。 凛奈さんも嫌いではない。もちろん、尊敬しているから。 お姉ちゃんともバトルなんかしないで、ただ一緒にいられれば良かった。無表情な顔で、でも声は優しくて名前を呼んでいてくれたら良かった。 ……ただの人形 そう呟かれて、苦しかった。 機械人形の私たちの口から、直接「人形」と呼ばれる苦しさは並大抵ではない。 私は何も言い返せず、お姉ちゃんはそのまま会話もしてくれなくて、前マスター凛奈さんもお姉ちゃんを、それと私をどう扱っていいか、戸惑っていた。 だから、逃げ出した。 窓から外に飛び出して。走って、走って、走って。野良猫に標的にされ追いかけられて、そして……。 「……螢斗さん」 フェリス・ファングのグリップを握りしめて、今のマスターの名前を呟く。 助けてくれたのに失礼にも警戒していた私に優しくしてくれて。 素性もわからない神姫の私に新しい居場所をくれた人。 一人ぼっちは寂しいと思うけどな キズのあるクレイドルの中にずっといたら、声が聞こえた。拾ってくれた人が出した声だとはわかってはいたけど。 私のCSCの中にその言葉が染み込んだ。 寂しかった。ぬくもりが欲しかった。 人形の私が大層な考えなのかもしれないけど、ただ飢えていたんだ。 そう思ったら、声の主に話しかけていた。 そして今、私はこうして、此処にいる。 マスターは私の抱えている物も背負い込もうとしている。 とても優しい人。 この人になら、私は全てを賭けられる。拾ってくれた恩も傍にいてくれる恩も私はまだ返せていない。だったら、私はもう一度………。 「よし」 濡れていた目元を腕で拭う。肘の関節を伸ばし、手首のジョイントを固定し、トリガーに指をかける。それを確認して、銃口を前方に向ける。 目を瞑り、バトルでの情景を鮮明に思い出す。 少し腕が震えてくる。 だけど、清算するためにも、私は克服しなきゃいけない。 前マスター凛奈さんの為に、お姉ちゃんの為に。そして、螢斗さんの、マスターの為に。 「っ!」 指に力を込め、トリガーを引く。瞬間、カチっと音がする。 もちろん、弾が入っていないのはわかってる。 これで、 私の脳内で仮想の相手に当てるイメージをする。 これを本番でする。やってみせる。 ―――― 「ねぇ、本当に大丈夫?」 「はい、なんとかやってみせます」 休日の日。昼ごろの時間帯、ゲームセンターの前には突っ立っている僕と、服の胸ポケットには、妙に意気込んだシオンがいる。 話しをしたあの日、塞ぎ込んでたらどうしようとか嫌われたらどうしようとか考えながら、オドオドと自室に戻ってみたら。 『今度、バトルをしに行きませんか』 と、開口一番言われた。 唖然として生返事で了承し言い返すと、「よかったです」ともらし持っていた銃を持ち撃つような練習をし続けていた。 よくはわからないけど、スッキリした顔立ちになっていたから、自分の中で整理がついたんだろう。 僕の独り善がりじゃなかったんだ、よかったよかった。とホッとしたのも束の間。 淳平に今度の休日、神姫と一緒にゲームセンターに来てくれるように連絡をして頼んだ。 いきなり、見知らぬ人とバトルをしかけても、僕が対処できないし、淳平の方が神姫バトルは先輩なんだから、良い先生になれるだろう。 特にミスズに期待しよう。そうしよう。 そして、今はその淳平たちを待ってはいるんだけど……。 「お友達の方に何かあったんでしょうか」 「いや、今日は休みの日だし、寝坊だよ、多分。今はお昼だけどね」 心配している様子のシオンに言い聞かせる。 淳平のことだから、朝起きれないと思って昼に待ち合わせにしたのに、こんなに待たされるとは。 朝はミスズと母親の、二人がかりで起こすらしいが、それでも起こすのに苦労するらしい。 母親は昼にはもういないとすると、ミスズだけで一体どんな状況になっているやら。 すると、ヴゥーヴゥーっとズボンから携帯のメール着信振動。 ――ミスズです。マスターは今から支度をし始めたので、中で待っててください。ご迷惑をおかけします―― ……案の定これだ。嫌になっちゃうよね。まったく。 ミスズが淳平の携帯を操作してメールをうっているんだろう。自分のマスターのフォローをする神姫。泣けてくる。 「シオン、中に入ろう」 「でも、まだ、お友達が」 「遅れるから、中で待っててってメールが来たからさ。心配する必要はないよ」 「そうですか。よかったです、お友達の方に何もなくて」 (シオンはいい子だなー……) と、心の中で、シオンをべた褒めしつつ、両開きのドアを潜る。 見回してみると、前に来た時よりも、人が幾分か多い気がする。休日ということもあり、学生くらいの年代の人が多い。 前回、来た時に見ていなかった案内板を見てみる。 広く使われている一階は神姫の専用バトルスペースになっていて、二階や三階には普通のゲームセンター通りのメダルゲームやアーケードゲームがあるみたい。 ここは、この街で神姫バトルが一番流行っているらしいから、神姫バトルを前面に押し出した結果なんだろう。 ……それで、どうしようか。 いきなり、暇そうな神姫オーナーに『バトルしようぜ!』とか僕には無理だぞ。 中で待つぐらいなら、他の人の神姫バトルとかを見てたらいいのだけど、今は誰もやってない。 お昼時でご飯だからなのかな。休憩所にも人がいるけど、バトルする雰囲気は出してない。 暇つぶしの為に、いっそのこと、二階のゲームでもするか。……いやいや、ここに来た目的は神姫バトルなんだからシオンの前でうつつをぬかせないよ。 ああ、どうしよう。僕は行き場を失っている。これがあるから、淳平を呼んだのに。くそう、恨むぞ、淳平。 そして、僕がちょっと挙動不審に陥りかけていると。ポケットから上を見上げて僕に向こうを促した。 「螢斗さん。あの方に話しかけてみては」 「うーん、うん? 誰のこと?」 指の指す方、奥の方に顔を向けると、僕と同じようなちょっと挙動不審になっている少女が神姫と話していた。 遠目から見て、同い年ぐらいに見える。黒く肩までの髪に赤いリボンをアクセントにしている可愛らしいと思える子だ。 そして僕と同じように挙動不審に見えると言う事は。 (仲間だーー!!) おもわず脳内で叫んだ。 よかった、僕たちは一人と一体じゃなかった。 「あの人にバトル申し込ませてもらおうか」 「……そうですね」 焦りが出てこないよう口にする。 そう例えば、高校入学式の日、自分のクラス。見知らぬ人たち。元の中学の友達がいない中、クラスでは緊張している自分。偶然その隣が自分と同じような緊張感を生みだしている気がして、話しかけて意気投合する、そんなきっかけを醸し出すんだ。 (…………よし、行くぞ!) 「こ、こんにちわ。バ、バトルできますか?」 うわ、すごくどもってしまった。 恥ずかしいけどしょうがない。即行でこのままいこうと開き直る。 けど。 「え! あ、は、はい。できます……よ」 顔を赤面させながら、相手の方もどもった。 (仲間だーー!!) 僕はなぜかむせび泣いた。希望はここにあった。 無人島の中、一人で生きてきて心細かったけど同じように難船して漂流してきた人を見つけたぐらいの感動だ。 さっきから僕のテンションがおかしい。けど気にしない! 「螢斗さん、よかったですね」 「ちょ、ちょっと、どうしたんですか!?」 「あー、リミちん泣かしたー。いーけないんだー、いけないんだー」 シオンの嬉しそうな声と、目の前の彼女の戸惑った声と、茶化すような神姫の声が同時に聞こえた。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9075.html
武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター 【ぶそうしんき あーまーどぷりんせす ばとるこんだくたー】 ジャンル 育成型アクションゲーム 対応機種 アーケード 発売元 コナミデジタルエンタテインメント 開発元 コナミアミューズメント? 稼動開始日 2020年12月24日 判定 スルメゲー ポイント 武装神姫が令和に復活神姫愛を感じる作り込み気楽に楽しめるキャラゲー要素対戦のハードルはかなり高い 武装神姫シリーズBATTLE RONDO / バトルマスターズ / バトルマスターズ Mk.2 / バトルコンダクター 概要 ストーリー システム 評価点 賛否両論点 問題点 シーズン2での主な仕様変更点 余談 総評 I m ready,Master! 概要 フィギュアを中心としたメディアミックス作品「武装神姫」のゲーム5作目(*1)。略称は『バトコン』『武装神姫AC』『武装神姫BC』(*2)。 『武装神姫バトルマスターズ Mk.2』から、実に8年の時を開けてリリースされた、武装神姫初のアーケードゲームとなる。 以下では、『武装神姫BATTLE RONDO』を『バトロン』、『武装神姫バトルマスターズ』を『バトマス』、と表示する。 ストーリー 西暦2036年。第三次世界大戦もなく、宇宙人の襲来もなかった、現代からつながる当たり前の未来。その世界ではロボットが日常的に存在し、様々な場面で活躍していた。神姫、それは全高15cmのフィギュアロボである。”心と感情”を持ち、最も人々の近くにいる存在。多様な道具・機構を換装し、オーナーを補佐するパートナー。 その神姫に人々は、思い思いの武器・装甲を装備させ、戦わせた。名誉のため、強さの証明のため、あるいはただ勝利のために。 オーナーに従い、武装し戦いに赴く彼女らを、人は武装神姫と呼ぶ。 そして、2042年。高度化した神姫コントロールを悪用した「神姫犯罪」が多発、バトルそのものが危険視され始めた。それを危惧した「神姫バトル管理委員会」により、マスターと一体化したり相手を倒すことを目的としない、競技的な要素の強いものとして「ジェムバトル」が新たな舞台となった。 (公式サイトより引用) システム 神姫 プレーヤーキャラクター。種類に応じて基本的なステータスの得意武器と苦手武器、固有パッシブスキルがある。 さらに各カード個別要素としてボディサイズ、レアリティとそれに応じた武装コスト、個体値(後述)、パッシブスキルがある。 神姫の装備のコストは各神姫の武装コスト以内に収めなければならない。 別筐体の『カードコネクト』で印刷した神姫のカードを使ってプレーする、神姫ハウスでコミュニケーションを取る、あるいはガチャのおまけやリセット(*3)で入手できるヂェリカン(*4)をカスタマイズ画面で使用するごとに親愛度が向上する。上限は100,アップデートで実装された限界突破を行うと120まで伸びる。 親愛度が向上すると、パッシブスキルの習得や能力向上といった利点がある。 ボディサイズは各神姫の胸の大きさ。性能は変化しない(*5)。 ゲーム開始時に、神姫カードを3枚読み込みチームを作る。 カードの所持数が不足しているなら、デジタル神姫(神姫ガチャの項で後述)やレンタル神姫(各プレー中にのみ使える神姫。親愛度が向上しない)を使って必ず3体になるように編成しなければならない。 神姫3体はLP(体力)が0になった際に交代し、順番に出撃する。 控えの神姫たちは、プレーヤーから見て左側のサブモニターから応援してくれる。 + ステータスについて 神姫の基礎ステータスには、 攻撃した際のダメージに影響する攻撃力、攻撃を受けた際のダメージに影響する防御力、歩きの速度に影響するスピード、ブーストゲージの最大値、LP これらは後述の個体値に応じて上昇する。 アクティブスキルのゲージの溜まりやすさ ジェム回収エリアの展開速度 得意武器、苦手武器 得意武器を持つと攻撃力が上がり、苦手武器を持つと下がる。レアリティが上がれば補正が緩やかになる などがある。 + レアリティ レアリティは高い順に、UR(☆4、武装コスト860)、SR(☆3、武装コスト320)、R(☆2、武装コスト130)、N(☆1、武装コスト70)の4種がある。 当然ながら、後述の神姫ガチャではレアリティの高いキャラが出にくい。 チーム編成の際には☆の合計を7以下に収めなければならない。7以下ならいくらでもいいのでチームのメンバーを全員N,Rにすることも可能。 レアリティが高いほど神姫の基礎性能や装備できる武装が強くなるが、喪失するジェムの量(ジェムバトルのみ)やリスポーンまでの時間が伸びる。 + 個体値 カードの右下部分には、神姫の基本性能より高い能力がアイコンで示されている(通称個体値)。アイコンの数が少ないほど能力の上昇値が大きい。またアイコンが5つある場合のみ、武装コストが+10されることがある。 + パッシブスキル レベル10で神姫の種類に応じたパッシブスキルを習得する。 また、神姫ごとに3パターンのうちいずれかの組み合わせで、それぞれ異なる内容のパッシブスキルを6つ習得し、能力が向上する。レアリティごとに覚える内容の差異はない。 各パターンの呼び方はプレーヤー間の通称。 早熟型 親愛度レベル15でパッシブスキルが解放され、レベル30で全て習得する。 通常型 親愛度レベル20でパッシブスキルが解放され、レベル60で全て習得する。 晩成型 親愛度レベル50でパッシブスキルが解放され、レベル80で全て習得する。 限界突破を行うと、それまでの型に関わらずレベル110、120時点でパッシブスキルを習得する。 習得するパッシブスキルの種類は元の習得パターンに応じて変化する。 神姫ハウス いわゆるホーム画面。神姫をタッチすることでコミュニケーションを取れる。また画面下部のアイコンをタッチすることでバトルやカスタマイズ画面、カードの管理に移行できる。 神姫をタッチすると拡大表示ができる。そこからタッチ入力で会話、レバー入力で神姫ハウス内を移動させられる他、右下メニューからモーションを取らせることもできる。 武装 カスタマイズ画面で変更可能。武器、ヘッド、ボディ、アーム、リア、レッグの6部位に分けられている。 武器は2種類、それ以外は各1種類装備可能。武装にもN(コスト10)、R(コスト20)、SR(コスト50)、UR(コスト140)のレアリティと、レベル、パッシブスキルがある。 レベルは最大60、アップデートで実装された限界突破を行えば80まで伸ばせる。武装強化素材を使うか、同一の武装を入手することでレベルが上がる。 武装の性能は基本的にレアリティが上がるほど強力になる。 基本的に神姫の武装の組み合わせは、レアリティNならN武装のみ。それ以外は自身と同一レアリティの武装6つ+低レア1つとなる。 当然コスト以内だと自由に組み合わせられるので、神姫より一つ高いレアリティの武装を無理やり装備させることも可能。 基本的にバトル中のみ見た目が反映されるが、一部の防具は神姫ハウスでも反映される。 武装は全て売却可能。売却時にはレベルとレアリティに応じた武装強化素材(ネジ)を入手できる。 + 部位ごとの説明 武器 その名の通り武器、攻撃に使う。後述のアクティブスキルも基本的にこの部位に設定されている。 大まかに射撃・格闘の2タイプ。そこから様々なカテゴリーに分けられており、カテゴリーごとにモーションが異なる他、神姫ごとにどのカテゴリーの武器が得意かも違う。戦術の方向性を決める上で要といえる部位。 出撃時に装備する武器1と、装備切り替えで使えるようになる武器2がある。武器1のアクティブスキルのみが使用可能。 ヘッド 多様なパッシブスキルを持つ部位。 イベント武装以外で神姫ハウスに反映される武装がある唯一の部位。基本的に装備すると髪型が変わるが、眼鏡をかけるようになるものもある。 ボディ 主に防御・体力を底上げする部位。 服類や水着は基本的にこの部位(+α)になる。また神姫のボディサイズが反映されるものも。 アーム 攻撃に関するパッシブスキルが豊富な部位。 レッグ 主にスピードを上昇させる部位。 リア 主に体力とブーストゲージを上昇させる部位。 飛行が可能か否かを決定するのもこの部位である。装備すると攻撃の3段目を特殊なものに変化させる[RW]武装もある。総じて武器と同等かそれ以上に立ち回りを左右する部位といえる。 ゲームモード 大別して「ジェムバトル」「レイドバトル」「お散歩」の3種類がある。 + ジェムバトル 4人のプレーヤーによる制限時間240秒のバトルロイヤル。ゲーム終了時どれだけ「バトルジェム」(以下「ジェム」)を所持していたかによって勝敗が決まる。 イメージとしては『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』の「コイン制乱闘」をベースに、自分から出たコインを完全に獲得できなくなり、「最後のきりふだ」での攻撃で直接コインを回収できるようになったものと考えると分かりやすい。 武装レベルが統一されずランクの昇降格がある「リーグジェムバトル」、武装レベルが統一される「日時限定ジェムバトル」「店内エンジョイジェムバトル」、COMのみと戦う「オフラインジェムバトル」、店内で武装レベル非統一の試合を行う「店内ジェムバトル」、期間限定で開催される「ランキング戦」がある。 ジェムは基本的に誰かが攻撃を当てた時と誰かが撃破された時に放出される。攻撃を受けても自分のジェムは減らないが、撃破されると神姫のレアリティと順位、ジェムの所持量に応じたジェムを失う。 自分以外から通常攻撃で放出されたジェムは、誰の攻撃によるものでも回収可能。攻撃スキルで放出されたジェムは、全てスキルを使ったプレーヤーに自動で回収される。 バトル中、決まった時間に豚の風船型の「ジェムポット」が出現する。これにダメージを与えるとジェムを獲得できる。 復帰時のスキルゲージ獲得量に復帰時の順位へ応じた補正がかかる。 ランキング戦を除き、残り時間120秒の際にフィールドにコンテナが出現する。試合の最後にコンテナを所持していたプレーヤーは、使用している神姫の中から1体の純正武装を5つ入手できる。 コンテナを所持するプレーヤーを撃破すると、コンテナを奪取できる。 入手できる武装はバトル前に分かるが、レアリティは分からない。 バトル後、ゲームモードと成績に応じた数のネジと武装が手に入る。 + レイドバトル 3つのWAVEに分けて敵を討伐し、WAVE3のボスを倒せばクリア。他プレーヤーとマッチングするオンラインレイドと、自チームのキャラ+お助けキャラクターが戦うオフラインレイドの2種類に、初級と上級のそれぞれ2つの難易度がある。 WAVE1と2では、小型・中型の敵キャラクターが大量に出現。倒すと武装をドロップすることがある。ただしドロップする数にはWAVEごとに上限がある。 WAVE3では複数種類のうちいずれかのボスが登場する。ボスを早く倒すほど多くの武装が入手でき、ボスからしか入手できない限定武装もある。 バトル中に「LPポット」、「スキルポット」が出現する。 それらに攻撃すると、攻撃したプレーヤーはLP回復やスキルゲージ増加の効果を得られる。 リスポーン時間がジェムバトルと比べて長く取られているが、ジェム回収エリアの展開(後述)で短縮可能。 オンラインレイドではクリア後ネジを入手可能で、コンテナの数が総じて多い。どのボスが登場するかはランダム。 オフラインレイドではスタンプカードが用意されている場合がある。バトルをクリアした際カードにスタンプが押され、内容に応じた報酬を入手できる。スタンプカードを完走する前はプレーごとのボスの種類が決まっており、完走後はランダムに出現する。全て押した後のクリア後はネジを入手できる。 またスタンプカードを完走する前は、バトル開始時に寸劇が挟まれる。 + お散歩 トレーニングモードに、『バトロン』のジオラマスタジオの要素を足したもの。本モードではターゲットロックを外せるため、自由な角度から神姫を眺めたり写真撮影したりできる。また、ターゲットとしてジェムポットが用意されている。 途中で画面左上から切り上げることも可能。 終了時間に関わらずレアリティRのネジを5つ入手できる。 アクション + ボタン操作 筐体の左スティックにあるレバー部分で移動、スティック奥側の上下ボタンでターゲットを切り替える。お散歩モード以外ではターゲットを外して行動することは出来ない。 右手側の大きい赤いボタンがジェム回収ボタン。押している間、近接武器を装備しているなら円形の、射撃武器を装備しているならターゲットの側に向けて扇状の回収エリアを展開する。 ジェムバトル時は回収エリアに触れたジェムを自キャラクターのものとする。 レイドバトルの際は、回収エリアに触れている神姫の再出撃時間を短縮できる。 ボタンを押さずともごく小さい自動回収の範囲が設定されている。 デフォルトだと緑ボタンで攻撃、赤ボタンでジャンプ、青ボタンでダッシュの操作を行える。攻撃は基本的に3段まで連携できるが、ダッシュ中の攻撃は連携できない。ボタン長押しで溜めることや、攻撃モーション中のダッシュでキャンセルすることもできる。 ダッシュとジャンプ中はブーストゲージが減少し続ける。 ジャンプとダッシュの同時入力でガード可能。ガード中はダメージを0にするが、モーション中は常にブーストゲージが減る他、攻撃を受けるとダメージ量や装備に応じてブーストゲージが大きく減る。 一定以上体力があるときに、右手側全てのボタンを押すことでバーストが可能。体力の3割を犠牲に周囲の敵を吹き飛ばす……が、吹き飛ばし用途で使われることは少なく、主にジェムバトルで神姫を交代させたいときに体力を減らすため使われる。 吹き飛ばされた際、ジェム回収を除く全ての右手側ボタンを押すことで受け身が取れる。 飛行可能なリア装備時にジャンプ後ダッシュするとホバリング状態に移行、そこからジャンプボタンで再度ジャンプしたり、ジャンプ2回入力で降下できる。 降下中にレバー入力をせずにガードで急降下可能。 キーコンフィグも可能。 + タッチ操作 武器横の仮想ボタンをタッチすると武器を切り替えられる。 被弾時、被撃破からの復帰時にスキルゲージが貯まる。ゲージが溜まった際、画面のひし形のボタンをタッチするとアクティブスキルが発動可能。 アクティブスキルには武器に設定されたもの、プレー回数に応じて入手できる「マスタースキル」、特定武装の組み合わせで使える「固有アクティブスキル」がある。 アクティブスキル使用後は全てのスキルで武器1を装備した状態になる。 自分の神姫を長くタッチすると、顔を模したアイコンが表示される。アイコンまで指をスライドするとエモーションが取れる。エモーションの種類はプレー回数に応じて増えていき、オプションで変更可能。 右下のボタンをタッチして通信が出来る。 ターゲットはタッチでも切り替えられる。コンテナはタッチでのみロック可能。 画面左下のAUTOと書かれたボタンをタップして、AUTOモードへと移行可能。 + AUTO 神姫達が自分で判断して戦うモード。公式では「俺と神姫で戦うボタン」の略とされている。戦闘中、画面左下からいつでも切替可能。 AUTOモード中に表示される剣、盾、ジェム型のアイコンをタッチすることで、行動傾向を切替可能。 AUTO時もこちらからジェム回収とターゲット切り替えの指示を出せる。またAUTOモード中に限り、画面をタッチして操作することで画角の調整・拡大・縮小ができる。 ブーストゲージが無くなるとオーバーヒート状態となり、ゲージが最大回復するまでブーストを使うアクション並びに武装切り替えが出来なくなる。 ブーストゲージは地上にいると徐々に回復する。(*6) フォト リーグジェムバトル中以外いつでも、右上のカメラマークをタッチしてスクリーンショットを撮影できる。 撮影したスクリーンショットは、別筐体の『カードコネクト』で印刷可能。 神姫ガチャ プレー後、1体あたり100円で神姫の入手が可能。1度の購入可能数は1体か5体のみ。 5体同時購入するとレアリティRのヂェリカンが5つ入手できる。 購入した神姫はデジタル神姫として登録され、『カードコネクト』で印刷するまでレアリティNの神姫として使用可能。 デジタル神姫はカード管理からお別れできる。お別れをするとレアリティNのヂェリカンが入手可能。 デジタル神姫状態では親密度レベルは10までしか上がらない。内部的にはレアリティ・個体値・パッシブスキル解放パターンは決定されている。 『カードコネクト』で神姫を印刷することでレアリティ・個体値が明らかになり、本来の性能で運用できるようになる。 プロフィールカード カード管理からプロフィールカードの項を選ぶことで、プロフィールカードを制作できる。 デザインは左上にプレーヤーネームとリーグジェムバトルのランク、左下にコメントと称号、右側に神姫、その下に神姫の誕生日という形が基本。 店舗名・神姫名と誕生日・リーグジェムバトルでのランク・称号の表示設定が変更可能。 神姫のポージング・表情は決められた4パターンから変更できる。 『カードコネクト』で印刷することが可能。 印刷したプロフィールカードは、他のプレーヤーに神姫ハウスで読み込んでもらうことでネジや限定品を含む武装を入手できる。 カードを読み込んだプレーヤーもネジや武装を入手可能。 評価点 幅広い神姫のラインナップ 本作の大きな特徴の一つ。『バトロン』にのみ登場していた「ハーモニーグレイス」「ブライトフェザー」、登場がコンテンツ展開後期のため『バトマス』での登場に留まっていた「ラプティアス」「アーティル」、ゲームには未参戦だった「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」「ストラーフMk.2 ラヴィーナ」など、世代を超えて幅広い神姫が参戦している。 稼動1年目以降も、新旧問わず数多くの神姫が参戦。特に2021/9/7からは、『オトメディウスX』以来ご無沙汰だった初代の「アーンヴァル」「ストラーフ」も参戦した。 「テンペスタ」や「ラヴィーナ」以外のカラーバリエーション神姫も、(フィギュア化されていないものを含めた)一部キャラクターの武装のみだが参戦している。 プラモデルブランド『メガミデバイス』でキット化されている「エーデルワイス」も、スマートフォン向けゲーム『武装神姫R』を出典として参戦している。なお2022年7月現在も『武装神姫R』の続報はない。 声優も全て当時のまま。「テンペスタ」と「ラヴィーナ」は元となった神姫と同じ声優が演じているが、きちんと演じ分けもなされている(*7)。 担当声優の笹川亜矢奈氏が芸能界を引退して久しい「ヴァッフェバニー」も、氏にオファーをした上でセリフが新録されている。 更にシーズン2においては、声優活動を実質休止して久しかった橋本まい氏が担当した「マオチャオ」もセリフが新録された。 + 参戦神姫一覧 + 初期実装 天使型 アーンヴァルMk.2(cv.阿澄佳奈 デザイン 島田フミカネ) 悪魔型 ストラーフMk.2(cv.茅原実里 デザイン 島田フミカネ) サンタクロース型 ツガル(cv.釘宮理恵 デザイン GOLI) 花型 ジルダリア(cv.小林沙苗 デザイン OKAMA) 種型 ジュビジー(cv.名塚佳織 デザイン OKAMA) セイレーン型 エウクランテ(cv.加藤英美里 デザイン 間垣リョウタ) マーメイド型 イーアネイラ(cv.井上麻里奈 デザイン 間垣リョウタ) 蝶型 シュメッターリング(cv.野川さくら デザイン:ちびすけマシーン) ナース型 ブライトフェザー(cv.原由実 デザイン:マーシーラビット) シスター型 ハーモニーグレイス(cv.大久保瑠美 デザイン:マーシーラビット) ヘルハウンド型 ガブリーヌ(cv.小林ゆう デザイン いづなよしつね) 九尾の狐型 蓮華(cv.金田朋子 デザイン いづなよしつね) 鷲型 ラプティアス(cv.遠藤綾 デザイン かこいかずひこ) 山猫型 アーティル(cv.中原麻衣 デザイン かこいかずひこ) 猟兵型 エーデルワイス(cv.白石晴香 デザイン 島田フミカネ)(*8) + 1年目追加実装 騎士型 サイフォス(cv.沢城みゆき デザイン 篠房六郎) 侍型 紅緒(cv.門脇舞以 デザイン 篠房六郎) イルカ型 ヴァッフェドルフィン(cv.清水香里 デザイン カサハラテツロー) 兎型 ヴァッフェバニー(cv.笹川亜矢奈 デザイン カサハラテツロー) 天使コマンド型 ウェルクストラ(cv.戸松遥 デザイン 島田フミカネ) 悪魔夢魔型 ヴァローナ(cv.豊崎愛生 デザイン 島田フミカネ) 戦乙女型 アルトレーネ(cv.中島愛 デザイン 羽音たらく 柳瀬敬之) 戦乙女型 アルトアイネス(cv.水橋かおり デザイン 羽音たらく 柳瀬敬之) 砲台型 フォートブラッグ(cv.柚木涼香 デザイン 柳瀬敬之) 戦車型 ムルメルティア(cv.浅野真澄 デザイン 島田フミカネ) 戦闘機型 飛鳥(cv.藤田咲 デザイン 島田フミカネ) ハイスピードトライク型 アーク(cv.堀江由衣 デザイン CHOCO) ハイマニューバトライク型 イーダ(cv.田村ゆかり デザイン CHOCO) 天使型 アーンヴァル(cv.阿澄佳奈 デザイン 島田フミカネ) 悪魔型 ストラーフ(cv.茅原実里 デザイン 島田フミカネ) 忍者型 フブキ(cv.福井裕佳梨 デザイン nuno) 忍者型 ミズキ(cv.福井裕佳梨 デザイン nuno) + 2年目追加実装 天使型 アーンヴァルMk.2テンペスタ(cv.阿澄佳奈 デザイン 島田フミカネ) 悪魔型 ストラーフMk.2ラヴィーナ(cv.茅原実里 デザイン 島田フミカネ) エレキギター型 ベイビーラズ(cv.平野綾 デザイン CHOCO) ヴァイオリン型 紗羅檀(cv.高垣彩陽 デザイン CHOCO) 剣士型 オールベルン(cv.悠木碧 デザイン 島田フミカネ) 剣士型 ジールベルン(cv.竹達彩奈 デザイン 島田フミカネ) ナビゲーター型 レイシス(cv.茅野愛衣 デザイン スティンガー)(*9) + 3年目追加実装 犬型 ハウリン(cv.喜多村英梨 デザイン BLADE) 猫型 マオチャオ(cv.橋本まい デザイン BLADE) 花型 ジルダリアB(cv.小林沙苗 デザイン OKAMA) テンタクルス型 マリーセレス(cv.桑谷夏子 デザイン Niθ) 種型 ジュビジーB(cv.名塚佳織 デザイン OKAMA) ケンタウルス型 プロキシマ(cv.朴璐美 デザイン デザイン Niθ) + レイドボス、プレイアブルとしては武装のみ参戦 大型バグΩ(*10) 闇神姫 ツガル Blue Xmas ver.(cv.釘宮理恵 デザイン GOLI) ミラージュ(ホワイト/ブラック/ナイト/サマー/オータム/バニー/フレッシュ) ジュビジーbk(cv.名塚佳織 デザイン OKAMA)(*11) ジルダリアbk(cv.小林沙苗 デザイン OKAMA)(*12) ヴァローナWh(cv.豊崎愛生 デザイン 島田フミカネ) ウェルクストラbk(cv.戸松遥 デザイン 島田フミカネ) サイフォスbk(cv.沢城みゆき デザイン 篠房六郎) 紅緒bk(cv.門脇舞以 デザイン 篠房六郎) 作り込みを感じる3Dモデル 3Dモデルはフィギュア版武装神姫を意識して作成されており、特徴的な「神姫関節」(*13)や各関節ネジ穴もある程度再現されている。 ただし一部の神姫の顔はフィギュア版とかなり異なる。『ボンバーガール』のイラストに雰囲気が近いツガルや、 眼力 無表情さが再現されていないアーンヴァル(*14)など。シュメッターリングに至っては、顔のみならずプロポーションそのものが大きく変わっている。(*15)また、アーティルもプロポーションが異なっていた。(*16)この辺りは現代的なアレンジが施されていて良いと感じるか、当時のフィギュアを再現してほしかったと感じるかは人による所だろう。 プラモデルで販売されているエーデルワイスにはネジ穴のモールドがない。芸が細かい。 モーションはいくつかのパターンを使い回しているが、しっかりと神姫に合わせたものが選ばれている。バリエーション全てで性格の方向性が異なるストラーフ系列を比較するとわかりやすい。 バトルフィールドもよく作り込まれており、特に「マスターの部屋」「和室」でのバトルはマスターの部屋で神姫が戯れている感覚を味わえること請け合い。 とっつきやすく奥深い操作性 基本的にワンボタンで攻撃やアクションができる。同時押しが要求される操作はガードとバースト、受け身のみ。スキルは画面をタッチして発動する形式で、ゲージが貯まると発光し音が鳴るのでわかりやすい。オプションからキーコンフィグも可能。 強いて言うならターゲット切り替えは若干わかりにくい。 飛行リアでのホバリング中ジャンプや急降下、射撃武器での滑り撃ちを駆使すればかなりの速さでフィールドを駆け巡ることも可能。 上級者同士のジェムバトルでは操作技能がフルに駆使され、また互いに攻撃のタイミングを探り合いつつ立ち回るため、見ているだけでも緩急あるスピード感を味わえる。 戦略的なジェムバトル ジェムバトルは単純に相手を多く撃破したプレーヤーではなく、バトルジェムを最終的に最も多く所持していたプレーヤーが勝つ。そのため、勝利にはジェム回収を行う必要がある。 通常攻撃で放出されたジェムは攻撃されたプレーヤー以外誰でも回収できるのがミソ。他のプレーヤー同士が争っているところを横からジェム回収しつつ眺める…というのはよくあること。 攻撃スキルで放出されたジェムは自動回収される。他のプレーヤーに横取りされる心配がないので、当てることができれば優秀なジェム回収ソースになる。 序〜中盤の1位を完全に放置して逆転勝ちできることはあまりないため、基本的に1位になると複数のプレーヤーから狙われる。また撃破されたときはレアリティと順位、所持しているジェムに応じたジェムを失うため、最終盤に(特に高レアリティの神姫が)撃破された場合、アクティブスキルにもよるが逆転は困難。 そのため「どのように終盤リードを維持して、あるいはジェムを増減させて最終的に1位を取るか」「どのように最後の神姫を撃破させずにゲーム終了を迎えるか、そのために何秒ごろにその神姫を出撃させるか」「戦略が崩された際にどうリカバリーするか」を装備・神姫の編成段階から考える必要がある。 バトル開始前に全員の使用する神姫と武器1の名称に加えて、ヘッド、ボディ、アーム、一部を除いたリアの防具の画像が表示される。またこのタイミングで各プレーヤーは出撃順を変更できる。この段階で相手の戦術と出撃順を予測し、どのように自分の戦略を通すか、相手の戦略を崩すかを考えられる。 武装セットを見せ合う段階で相手の戦略を予測し、いかに相手に応じた行動を取るか考えるのは『バトロン』に通ずるものがある。 相手の取る戦略を読み切った上でそれを乗り越え、自分の勝ち筋に誘導するのは達成感がある。 特に武装編成や戦略面で試行錯誤を繰り返し、好きな神姫と一緒に勝利を掴み取れた喜びはひとしお。 ゲームバランス・調整の方向性自体は良好 神姫間のバランスは比較的良好に保たれており、強弱こそあれど使うだけで捨てゲーになるような神姫はほぼ存在しない。この点はキャラゲーとして高評価。 (2023/10/25以降の環境では)ハウリン・ミズキが特に強く、ストラーフMk.2とレイシスがかなり厳しい立ち位置にある。 専用スキルや担わせる役割の都合上、神姫ごとにどのレアリティやアセンで運用するのが強いかの差異はある。 調整の方向性は、比較的ユーザーの意向に沿っている。あまりに強力、あるいはイージーウィンの可能な武装はイベント期間中でも下方されることがある。また比較的使われていない・個性が強くない神姫に対しての上方修正もそこそこ行っている。 気楽に楽しめるレイドバトル 複数人で協力して戦うレイドバトルには、強大なボスを共闘して倒す爽快感といった、対人とは違う楽しみがある。 WAVE1、2はAUTOでも十分攻略できる。自分の神姫がフィールドを駆け回る姿を存分に楽しめる。 初級に関しては基本的に難易度が低く、見た目を重視したアセンでも十分にクリア可能。うちの子(*17)お披露目会も存分に行える。 上級のボスは火力、耐久力が高く設定されており歯ごたえがある。 多様なコーデ・アセンを楽しめる武装 現在実装されている神姫の武装はほぼ全て網羅されており、実物のフィギュアほどではないが様々な組み合わせを楽しめる。またそれぞれステータス面で差別化されており、基本的に全く同じ性能の装備は無いと言って良い(*18)。そのため、いかにおしゃれなコーデや強力なアセンを組むか、どのように見た目と性能を両立させるか考えることも楽しめる。 季節ごとのイベント武装やコラボ武装も豊富。『ときめきメモリアル』のきらめき高校の制服と狐面や人魚のヒレを合わせたり、「アーンヴァル」「ウェルクストラ」のアーム・レッグを「ネイキッド」(*19)にすることで競泳水着風の服装にしたり、お姉さん系キャラクターのイーアネイラが『ボンバーガール』の「グリム・アロエ」の水着を着てダンスをしたり、『スティールクロニクル』の「スティールスーツ」が「うまい棒」を手に戦場を駆け巡ったり、『オトカドール』の「黒い月の遊戯」をBGMに鎌を振りかざしたり……といったシチュエーションも武装があれば実現可能。 一方イベント武装のほとんどは期間限定品のため、取り逃してしまうとコーデや戦略の幅が狭まる場合も(詳しくは問題点の項で)。 手元に神姫の描かれたカードを残せる 一部神姫には書き下ろしのイラストがあるため、それを小さめのカードサイズとはいえ手元に残せるのはファンアイテムとして評価点。 撮影したスクリーンショットも印刷できるため、神姫達のかっこいいシーンや可愛らしいシーン 、ムフフなシーン も印刷して保存できる。 豊富なファンサービス 筐体の各所には『武装神姫』シリーズの意匠が組み込まれており、特に古参ファンにはたまらないものとなっている。 e−アミューズメントパスの読み込み場所がクレイドル(*20)の形状を模している。ちょうどフィギュア版神姫を乗せられるサイズになっているのも高評価。 ジェム回収以外の右手側ボタンなど、様々な場所にCSC(*21)を模した意匠が組み込まれている。 神姫ハウスにはフィギュア版武装神姫の外箱や神姫用と思しき塗料、ヂェリカン等が飾られており、特にフィギュア版からのマスターの自室やジオラマをイメージした作りとなっている。 賛否両論点 ジェムバトルについて 相手の撃破が直接勝利に繋がるわけではないバトルロイヤルというバトル方式は、直接戦闘を好むプレーヤーからは賛否が分かれる。 また攻撃したプレーヤー以外もジェムを回収できるため、迂闊な攻めは他プレーヤーにジェムを回収させるだけとなる。そのため、待ちや逃げの戦法が強くなりがち。 基本的に勝ち負けのどちらも自己責任になるゲーム性なので、後述の罪悪感を煽る仕様もあって合わない人はとことん合わない。 敗北時の罪悪感を煽る仕様 評価点で述べたようなモーションへの注力はバトルで自チームが敗北した際にも表れており、神姫によって拗ねたり、泣いたり……といった反応を示す。 これらは総じて神姫が好きなプレーヤーであればあるほど負けた際の罪悪感が掻き立てられるようになっているため、特に負けが込んだ際に心が折れてしまいがち。 一方、「神姫を泣かせないために」とモチベーションを高める効果もあるため好みが分かれるところではある。 固有アクティブスキル 神姫固有アクティブスキルは、特定の武装の組み合わせを全て装備することでどの神姫でも発動できる。強力なアクティブスキルを使える神姫一強にはならないが、神姫の差別化が弱くなってしまう点でもある。 『バトロン』ではスキルは武装に応じたものだったのでそちらに準拠したとも言える。 基本的に神姫の差別化はパッシブスキルや得意/苦手武器、各種ステータスで行われている。 固有アクティブスキルは強弱の幅が非常に広く、また強力なスキルを使える強神姫の武装もあるので、神姫と固有スキルを紐付け無かったのはある意味では英断と言える。 レイドバトルについて ボス戦はともかく、Wave1と2の小型・中型敵の討伐はひたすら小型敵を倒し続けるのみ。これを雑魚を散らせて爽快と取るか、単調になってしまうと取るかは好みが分かれる。 また、戦闘後のリザルト画面ではMVPも表示されるが、その判断基準は不明。「スコア」「撃破数」「ボスへの与ダメージ」「回復量(一部の武装で使用できるようになる)」「レスキュー時間」のいずれかが突出していれば獲得できる可能性が高くなるようだが、こんな所にまで『スティールクロニクル』の問題点を引き摺らなくても良かったのではあるまいか。 問題点 対人のハードルの高さ 可愛らしい神姫の見た目や簡単なアクションとは裏腹に、本作の対人戦のハードルはかなり高い。 相手の武器が発動するスキルや基本的な立ち回り、相手がどのタイミングで仕掛けてくるか/どのタイミングで次の神姫と交代したいかなどの予測には、武装や立ち回りに対する知識が必要。 ジェムバトルにおける交代のセオリーや武装のスキル、勝ち筋をどう考えるか・どう相手の勝ち筋を妨害するかについて、公式側からの説明や案内がほとんどないのも難点。 強くなりたければ、動画サイト等でのプレーヤーによる動画を見たり、SNSを用いて情報を収集し研究する必要がある。 さらに、武装レベルが固定化されないリーグジェムバトルでは武装強化用のネジが必要になる。神姫ガチャや装備集めの必要性もあって、対戦のハードルは概して高いと言える。 神姫ガチャ このゲームがリリースされた頃には多くのソーシャルゲームやアーケードゲームにおいて、実装された直後のキャラクターの排出率を高く設定する、いわゆるピックアップガチャがよく行われている。しかし本作では実装された直後の神姫がピックアップされた例はない。 ピックアップが行われる場合も頻度は低く、基本的に最新神姫が対象に入らない上期間も1日〜1週間と短い。 同じコナミのアーケードゲームである『ボンバーガール』では、基本的にほぼ常時ピックアップが行われている。 また、お迎えした神姫のレアリティ・個体値は基本的にランダムかつ、別筐体の『カードコネクト』で印刷しないと判別できない仕様。 印刷にも別途100円がかかるため、引いた神姫を全て印刷していたり、特定のレアリティ・個体値・成長パターンを目当てに印刷を続けていると出費は高く付きがちである。 ユーザーIDとカードの間に紐付けがないため、いわゆるフリマアプリやリサイクルボックス等の利用ができるのは救いか。 低レアリティにもリスポーン時間が短い・ジェム排出量が少ないというメリットがあるため、編成を練れば無理にURを使わずとも済む点もある。 装備掘りの必要性と神姫ガチャが合わさり、編成が整うまではプレー回数を重ねる必要がある。一方一度編成が整えば、神姫ガチャを回さずに長時間安価でプレーすることも可能となる。 ランダムドロップの武装 基本的に武装の入手は試合終了後にランダム、かつ戦績に応じた数となる。そのため(特に対人だけプレーする層では)、勝てないと武装が手に入らない→武装が手に入らないので勝てない…といった悪循環に陥りがち。 神姫由来の武装を狙いたいならジェムバトルでコンテナを入手するという手段もあるが、狙った神姫の武装を必ずドロップさせたいなら同型の神姫が3体必須。そこまでやってもお目当ての武装が手に入るとは限らない。 イベント武装はコンテナからドロップしないため、バトルを周回しての掘りを強いられる。 しかもイベント武装には強力なものも多数存在する。 + この問題を端的に表したのが稼働初期の「零神事件」。 稼働初期に「スカイガールズ」とのコラボ武装として「ソニックダイバー零神」が実装されたが、これが当時の基準だと非常に高い性能を持つ代物だった。 当時はリーグ分けが無く、ゲームモードが対人のみだったこともあり、「零神」を持っていないプレーヤーが狩られる事態が続出。 「零神」を入手しようにも武装入手数が少なくなり、入手機会が減るという事態に陥ってしまった。 公式が「零神」の入手を煽るような告知を出したこともあり軽く炎上。結果的に「零神」が下方修正されて落ち着いた。 現在では種類によるが、ログインボーナスで必ず獲得できるイベント武装もある。 またプレー回数の少ないうちに獲得できる武装の量が大幅に増加し、いわゆる格差マッチの際にもらえる武装量へ補正がかかるようになったため、初心者がかなり新規参入しやすくなっている。 期間限定武装の多さ イベント武装のほとんどは期間限定であるうえ、性能面で優れており長い期間対戦環境で活躍しているものも多数ある。入手できなかった場合、復刻は基本的に1年後。 レイドボス産の武装も期間限定である。リペイント神姫を再現したい場合は、期限内に装備を揃える必要がある。 時限要素がなく最悪外部サイトを用いることでフォローできる神姫ガチャよりも、強力なイベント武装の多さ、入手までに張り付きが要求される点の方が新規を遠ざける大きな要因と言える。 とはいえ、恒常入手が可能な武装にも強力なものは多数ある。 装備カスタマイズが分かりにくい 神姫やアセンブルの詳細なステータス確認ボタンは画面左下に小さくあるのみで、初見だと分かりにくい。 確認ボタンを押しても各装備ごとの詳細ステータスは表示出来ないため、装備それぞれがどのような性能をしているのか判別しにくい(*22)。 武装の並び順はフィギュア版各神姫の発売順となっており、絞り込みがあるとはいえ武装神姫に明るくないプレーヤーには分かりにくい。 筐体でのアセン構築に不便な点が多いにもかかわらず、外部サイトでの武装変更は行えない。 多発する格差マッチ リーグジェムバトルのランクは「プロ、SSS、SS、S、A、B、C、D、E、ビギナー」の10階級で、マッチングは「ビギナー」「D,Eランク」「A〜Cランク」「S〜プロランク」と分かれている。 このため、戦術のいろはがわからないSランクに昇格したてのプレーヤーが、プロランクのプレーヤーといきなりかち合ってしまう事態が多発する。 先述の罪悪感を煽る仕様も相まって、Sランク帯がリーグジェムバトルを続ける際の大きな壁となりがち。 スキル間のバランス アクティブスキルのうち使いやすいものは一部。攻撃スキルは発生が早かったり、巻き込みが狙えるもの以外は趣味での運用になってしまいがちで、あまりバランスが良いとは言えない。 + 改善された問題点 ネジの入手経路が少ない 当初の段階だとプレーしてもネジが入手できず、使う装備のみを残し他の武装は売ることを強いられていた。 度重なるアップデートによりネジの入手経路・プレー辺りの獲得量が大きく増え、この点は改善された。 マスクステータスの多さ 当初はジェム回収エリアの展開速度やスキルのチャージ量、ダッシュの速度など、重要な情報がことごとくマスクステータスに設定されていた。 現在はマスクステータスを閲覧可能になり改善されている。 神姫ハウスの制限時間がやや短い 先述のようにアセンブル画面が全体的に分かりにくいにもかかわらず、神姫ハウスの制限時間は3分30秒。そこから読み込み時間等でさらに5~10秒ほど減る。 神姫一人を事前に決めた武装通りにカスタマイズする分には余裕があるが、チーム全体の編成を一から整えるには明らかに時間が足りなかった。 アップデートにより、制限時間が5分→7分と伸びた。 シーズン2での主な仕様変更点 更にシーズン2稼動開始以後、上記のシステムのいくつかが改定された。 メイン画面メニューに「神姫ショップ」が登場 従来の神姫ガチャに加え、武装やオートモードのAIチップも購入する事が出来るようになった。 これに伴い、「チュートリアル時の神姫プレゼント」「プレイ後の神姫ガチャ」「ジェムバトル中のコンテナ出現」などが廃止されている。 「レクリエーション」の新設 従前からある「お散歩」と、新たに「ダンスパフォーマンス」が追加された。 + ダンスパフォーマンス プレイ時に読み込まれている神姫3体がダンスを踊る。プリセットのみでは背景がホワイトバックだけ、曲も1曲だけだが、ゲーム中の条件解禁やe-amusementによる有料コンテンツの購入で増やす事が出来る。 制限時間はハウスと共通。 AUTOのカスタマイズ制向上、AIタッグバトルの実装 アイテム「AIチップ」が実装。より詳細に神姫の行動傾向を調整できるようになった。 ゲームモードに「AIタッグバトル」が追加。全神姫AUTOで2対2の対戦を行う、『バトロン』に近いモードである。 味方・敵ともに、既存プレイヤーのデータ(いわゆるゴースト)である。 各チームがゲージを7つ持ってスタート。神姫が撃破されるごとにそのレアリティに応じてゲージが減り、0となった方が敗北になる。 ターゲット指定・スキル含めこちらは一切干渉できない。 エモーション関連の見直し 神姫を直接タップする方式が廃され、バトル中右下画面のメッセージ欄に統一された。 同欄のスクロールボタンをタップすればエモーションのメニューが現れるが、バトル中ではやや操作しづらい。 カードコネクト連動関係の見直し 神姫ガチャの時点で視覚的に胸サイズが分かりやすくなり、レアリティと個体値も分かるようになった(但し、武装コスト+10個体については、実際に呼び出されてみないと分からない)。 また、100体までならカード化しなくても親密度レベルを上げられるようになった。 これについては本作とカードコネクトのインカムが別扱いであるため「神姫カードやプロフカードを大量に刷ったところで、それはあくまでもカードコネクトのインカムであって、本作のインカム扱いではなかった」というとんでもない問題が発覚している。 ひいてはこれが後述『チェイスチェイスジョーカーズ』の稼動開始と共に本作が大規模コンバート減台を喰らってしまった大要因のひとつである、という指摘も。 余談 立体物との連携 『バトコン』のリリース時にはコナミ内製のフィギュア版武装神姫は既に展開終了しており、新品が流通している武装神姫の立体物は『メガミデバイス』コラボ商品のエーデルワイスのみ(*23)。企画中の商品もかなり長い間続報のない『メガミデバイス』コラボの無印アーンヴァルとストラーフのみだった。なお、『メガミデバイス』コラボで販売された商品は、いずれもフィギュアではなくプラモデルでの販売となっている。 その後紆余曲折を経て、コラボ版の無印アーンヴァルは無事2022年11月25日に、同じく無印ストラーフは2023年5月25日に発売となった。 ちなみにこの時点で、 初報から既に7年以上の年月が経っている。 遅過ぎた復活 「武装神姫」コンテンツは本作の発表~稼動開始まで久しく展開が停止していた事で知られるが、その期間は前作バトマスMk.2(およびテレビアニメ「武装神姫」)からでも、なんと 8年 。 所謂「武装紳士」達からは基本的に歓迎された本作だったが、この空白期間の間にゲームでは「アリス・ギア・アイギス」など、立体では(フィギュアではなくプラモデルだが)「フレームアームズ・ガール」や「メガミデバイス」など、 同種の後発コンテンツがすっかり出揃ってしまった後 で、かつての神姫ファン層の殆どはそちらに流れてしまった後であり、継続してプレーするファンは少なかった。 一方「メガミデバイス」等経由でこちらを始めたプレーヤーもある程度見受けられる。 また、ご覧の通り 本作の稼動開始はいわゆる「コロナ禍」のさなか であり、その影響もあって次々とゲーセンが閉店に追いやられていった時節でもあったため、つくづく間の悪いゲームであったと指摘せざるを得ない。 筐体数の推移 本作は『ボンバーガール』と同様に初期の稼働店舗数が非常に少なく、またあちらと比べると増台・新規導入されることも少なかった。 鳥取県にはそもそも1台も導入されなかったほか、徳島では稼働途中から設置店舗がなくなった。 一方で集まる所には多数集まっているようで、20台稼働しているゲームセンターも確認されていた。 しかし、2022年12月21日。本作の筐体をコンバート転用した新作『チェイスチェイスジョーカーズ』の稼動を境に、前述の2県に加え青森・秋田・福井・香川・宮崎にて設置店舗が消滅してしまった他、残った都道府県でもその設置数は大幅に減少してしまった。本作のサービスは未だ終了していないにもかかわらず、である。 これによる影響が出ているのが、2022年11月1日から2023年1月11日まで開催のBEMANIシリーズ 多機種連動イベント「いちかのごちゃまぜMix UP!」。本イベントは本作がブースト対象機種となっているのだが、『CCJ』にコンバートされた筐体は当然イベント対象外となるため、得られるブーストが減ってしまうことになる。よりによって翌12月22日よりブースト3倍キャンペーンが始まり、本機種分は+10%→30%に上昇しているのだが、今からでは本作のまま残存している設置店舗を探すのが難しくなるという憂き目を見ている。 とはいえ年が明けた2023年1月に、シーズン2と称して大規模アップデートを告知しており、筐体数は減れどもうしばらくはサービスを継続すると思われる。 他媒体での『武装神姫』の展開 立体については前述した通りだがコナミ内製の当時品も(造形レベルが高くなった後期の品を中心に)まだまだ根強い人気があり、特に後述するアニメ版にレギュラー出演した神姫たちなどは、今なお中古市場にてプレ値で取引されているほど。 本作からは大幅に遡るが、前述したようにテレビアニメ版『武装神姫』が2012年10月から12月にかけて全12話(円盤収録エピソードを含めれば全13話)放映されていた。 このアニメ作品での神姫達のキャラ付けは、本作に登場する神姫達の一部にも概ね引き継がれている他、過去には同アニメ登場のレギュラー神姫達が着用していた水着が、本作の期間限定武装として実装された事がある。 また、2017年にアニメ化された「フレームアームズ・ガール」にも多大な影響を及ぼしている。 更に、2023/9/12にパチスロ版『武装神姫』のリリースが発表された。 使用される3Dモデル・主題歌共に本作とは異なる模様。また、2023年9月現在時点で本作にまだ実装されていない神姫の登場も判明している。 その後2024/1/9に稼働開始。だが設置台数は『バトコン』同様少なく、いわゆるイロモノとして扱われてしまっている。 2023/9/29にはコナミオンラインプライズゲームにて、本作のキービジュアル及び描き下ろしイラストを流用した神姫のアクリルスタンドが順次リリースされた。 2024/1/12から2024/1/22まで、ユーザーに向けてゲームプレイ環境及び『武装神姫』関連ゲームについてのアンケートが実施された。 フォーマットの都合上『バトロン』『ジオラマスタジオ』『BATTLE COMMUNICATION』を「現在でもプレイしている」という選択肢があることから、一部のマスターに当時のことをネタにされた。 総評 『武装神姫』の新作ゲームとしてリリースされた本作は、キャラゲー・ファンアイテムとして見ると、過去作のプレーヤー向けの小ネタが仕込まれており、特に古参ファンに対して懐かしさを感じさせる作品となっている。 神姫たちのモデリングもフィギュア版をベースとしつつも現代的になるよう手が入れられており、動いているだけで見とれてしまうほど。 豊富な武装で様々なコーデを実現できるのも相まって、気軽にレイドバトルやお散歩で神姫を愛でたり、写真を取って眺めたりするだけでも十ニ分に楽しめる。 一方対人アクションゲームとして見ると、戦術や武装研究の重要性において『バトロン』の、アクションのわかり易さにおいて『バトマス』の遺伝子を継いでいる作品といえる。 しかし、対人における覚えることが非常に多い点、神姫・武装入手のための追加課金が必要な点など、それら二つのハードルを高める要素も受け継いでしまっている。 だが自分なりの勝ち方を考えた上で、相手の戦略・戦術を踏み越え勝ちをもぎ取る楽しみは、ハマる人はとことんハマる。 総じてキャラゲーとしての可愛さと、奥深い対戦ゲームの要素を兼ね備えたゲームと言えるだろう。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2817.html
SHINKI/NEAR TO YOU Phase02-2 からっと澄んだ晴天となった連休最終日。 摩耶野市センター地区に位置する神姫センターは大勢の観客で賑わっている。 シュンは人波をかき分けるようにエントランスホールを進みながら、なかば辟易としていた。。 「……こんなに人が多いなんてな。普段の何倍いるんだよ?」 いつもは整然としているエントランスホールが、今は人垣で埋め尽くされている。 客層もゴールデンウィークらしく、親子連れから高校生くらいのカップル、はたはお年寄りまでと様々だ。無論、この群衆全てがトーナメント大会の参加者という訳ではない。ほとんどは観客としてやってきた人たちなのだろうが……。 「シュン、ひょっとして緊張しているのですか?」 「まさか。武者震いするぜ――って、思ってたところだよ!」 ゼリスの問いかけに憮然して返す。 その強気な態度に満足したのか、ゼリスも得意げに胸を反らす。 「ならば結構。私たちの目的は、あくまでも優勝ですからね」 さらりと言ってのける。彼女にとってこの溢れんばかりの人波も、どこ吹く風といった様子だ。 ……けれどゼリスさん。今回の目的はあくまで武装パーツの実戦データだってことを忘れていませんか? 「データを集めるついでに、優勝してしまえばよいのでしょう? 簡単な話です」 ……ああそうですか。 まあ、確かにシュンたちは公式大会に参加するのは初めてだ。今までに体験したフリー対戦とは違い、参加者も実力者揃いに違いない。 そうした実力者を相手にして、僕とゼリスは一体どこまで渡り合えるのか? 正直、シュンもさっきから緊張と期待がシェイクされたような不思議な気分を味わっていた。 今の自分たちの力を試す意味でも、この大会が絶好の機会なのは間違いない。 「シュッちゃーん、こっちこっち~!」 雑踏に混じって、彼を呼ぶ声が耳に届く。シュンが振り向くと、群衆の合間から手を振る伊吹とワカナの姿があった。 「思ったよりも早かったな」 「うん、ばっちりよ。ぜっちゃんとワカナでしっかりチーム登録してきたからね」 神姫センターに着いてから、伊吹はトーナメント参加手続きをするために別行動を取っていたのだ。 彼女を加えて、シュンたち4人は連れだって歩く。 「ワカナさん、よろしくお願いします」 「オッケ~、ボクと一緒にガンバろうなのだ~」 伊吹の肩から飛び出す猫型MMSマオチャオ――ワカナと、ゼリスは互いに挨拶を交わす。 その様子に微笑を浮かべつつ、伊吹はワカナの頭をひと撫でしたあと、右手に巻いた腕時計で時間を確認する。 「さてっ、と……そろそろトーナメントの組み合わせが発表される時間みたいね」 伊吹を先頭にしてホール内を移動する。 エントランスホールの正面には、天井から吊るされた大型スクリーンモニターが設置されている。これからこのモニターにトーナメントの組み合わせが映し出されるのだ。 ホールに流されていた音楽がフッと途切れ、合わせて照明も暗くなる。 4人(正確には2人と2体)がモニターに注目する。 するとそれまで表示されていた新商品のプロモーション映像が切り替わり、神姫BMAのロゴマークが表示された。黒字に鮮やかな赤で印されるお馴染みのマーク。 それが消えると、続いてモニターには神姫バトルのフィールドが映し出された。 荒野を思わせる、夕日に照らされた岩と砂に覆われたバトルフィールド。 その岩陰のひとつから、藤色の鎧に身を包んだ凛々しい神姫が姿を表す。リペントモデルの侍型MMS紅緒だ。 紅緒は黒髪をなびかせながら地を蹴り、そびえる岩山を一足飛びに駆け上がる。 ――その姿を追いかけるように、岩肌に弾痕が刻まれる。 切り替わったカメラが、岩山の上を滑空する別の神姫を捉えていた。黒いメカニカルな翼をはためかせ空を舞う黒い神姫、リペントモデルのセイレーン型MMSエウクランテ。 藤色の紅緒が手にした薙刀を振りかぶり、跳躍。 対する黒いエウクランテは、両手に剣を構え迎え撃つ。 夕日をバックに二体の神姫が空中で激しく切り結ぶ―― そのシルエットを背景に、モニターに文字が浮かび上がった。 <武装神姫バトル MAYANO SPRING CUP> シュンはそこで大きく息をつき――ようやく自分が、呼吸も忘れるほどモニターの中で繰り広げられるバトルに見入っていたことに気がつく。 「すげえ……公式大会って、こんなにレベルが高いのか」 「……ふむ、確かに熟練者が多く参加しているようですね」 感嘆するシュンにゼリスも同意する。 そんなふたりに伊吹が呆れた目を向けた。 「当たり前でしょ。今のは昨日開催された、マヤノスプリングカップ決勝戦の映像だもの」 「へっ……決勝?」 「そうよ、ただし一般部門のね」 一般部門って何だ? シュンが尋ねると、伊吹はトーナメント大会についていろいろ説明してくれた。 それによるとゴールデンウィーク中に開催される公式トーナメント大会――通称マヤノスプリングカップは、高校生以上の〝一般部門〟と中学生以下の〝ジュニア部門〟に参加者を分けいるらしい。 ジュニア部門は5月5日の子どもの日。一般部門はその前日の5月4日と、開催日も分かれているそうだ。 「今日のトーナメントは子どもの日にちなんでの、言わばジュニアユーザーへのファンサービスみたいなものなのよ」 なるほど。確かに武装神姫バトルには年齢や性別によるハンデはないとされるが、実際はジュニア層には不利なことも多い。 まず神姫一体の価格が高性能PC並みなのだ。 まして本格的にバトルで上位を目指すなら、装備や周辺機器を揃えるのにますますお金がかかることになる。 そのバトルを行うための筐体だって有料だ。子どものお小遣いではなかなか厳しい。 だから武装神姫ユーザーは、全体の傾向として若年層の方がどうしてもプレイ人口も数が少なくなる。加えて年齢が低いほど経験も浅い場合がほとんどなので、当然ランキングにも差がついてしまう。 そうした対策のひとつが、このトーナメントのようなに小中学生ユーザーを対象にした公式大会なのだろう。 実力が近い者同士でバトルできるようする為の、運営からの配慮といったところか。 「だから今日のトーナメントは、今見た一般トーナメントほどハイレベルにはならないわ。どう? データ取りを兼ねた腕試しには、まさにもってこいでしょう?」 「確かにそういうことなら、こいつの実戦テストにも丁度いいな」 シュンは肩から下げたバックを叩く。そのなかには、先日テストしていたハンドメイド武装一式が入っている。 このところ調整が行き詰っていたのは、自宅でのテストでは必要なデータが不足していたからだ。 ならばこうして大会に出ることで、実戦データを集めて残りの調整を一気に終わらせてしまおう――というのがあの時伊吹からされた提案だった。 またこのトーナメントには実戦的なデータを収集できる他に、タッグバトル形式というメリットもある。 「安心して、シュっちゃん。もしもの時は、私とワカナがついてるからね!」 「ワカナたちはつよいんだよ~!」 伊吹とワカナは「ふふんっ」と息ぴったりに胸を張る。 「ああ、ふたりとも期待してるよ」 もし試作武装に不具合が起こり、ゼリスが戦闘に支障をきたしたとしても、タッグバトルなら仲間にフォローしてもらえるのだ。 その意味では、上位ランカーである伊吹とワカナはこれ以上ないほど頼もしいパートナーだろう。 「ワカナさんと私が組めば、恐れることなどありません。いわゆる"鬼に金棒"ってヤツですね」 自信ありげなゼリスに、ワカナもうんうん頷く。 目指すは優勝!――二人の神姫がハイタッチを交わす背後では、モニター画面にトーナメントの組み合わせが大きく映し出されていた。シュンたちの最初のバトルは、Aブロック第一回戦の第一試合。 シュンはあらためて、バックの中にある武装パーツについて考える。 ユウ特製のゼリス専用武装――天馬型オーラシオン。 肝心の製作者本人は、現地で調整を行うための準備もあり遅れて会場入りする予定だ。 まずは武装の調子を確かめながらトーナメントを勝ち進み、問題点が見つかった場合は合流した由宇が、その場で再調整を行なう手はずになっている。 (由宇が来る前に負けちゃいました……なんて、無様なオチを見せるわけにはいかないからな) そう考えながら、シュンは気を引き締める。 ――まずは一回戦突破だ。 ▲BACK///NEXT▼ 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2079.html
ようやくコメントコーナーを立ち上げました。 上にあるとおり、ツッコミ、感想その他はこちらまで。 -- (ichguc) 2009-04-23 18 43 03 昨日のアクセスが15って・・・・・。 閑古鳥が大群で押し寄せてきた・・・・。 -- (ichguc) 2009-04-29 20 25 19 合計アクセスがやっと1000カウントを超えた。 見る人はいるもんだな・・・。 -- (ichguc) 2009-05-26 13 06 38 感想が全く来ない・・・。 悔しいけどとみすけさんには遠く及ばないからな・・・。 OTL -- (ichguc) 2009-08-02 20 49 24 どうも、「The Armed(ry」の作者のichgucです。 突然ですが、現在文化祭ネタを考案しています。 そこで、趣向を凝らしたバトルを開催する予定ですが、皆様の作品のキャラを 「一般参加者」として出演させたいと思っています。 希望される作者様は当作品のコメントにて、お申し付け下さい。 では、これにて。 -- (ichguc) 2010-06-08 09 18 06
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/341.html
先頭ページへ 住むべき主を無くした廃屋群。 寂れた町にはレンガの破片や風に吹かれたゴミが散乱し、見る者などいないのに信号は虚しく点滅を繰り返す。 ”ゴーストタウン”……そう呼ばれたこの場所は、0と1との信号の上に築かれた仮想現実の町。 そして、本来何者もいない筈のこのフィールドには、今確かに何者かが存在している。 ―――時は西暦2036年。2006年から繋がる当たり前の未来。 そこは、ロボットが日常的に存在する世界。 武装神姫―――彼女達はそう呼ばれている。 人間の手の平に納まる程の小さな身体に人間と同じ魂を持った、機械仕掛けのお姫様。 神姫の容姿は人のそれと全く同じ。それ故に彼女らに色とりどりの衣装を施し愛でる者も多い。 しかし、このフィールドで繰り広げられているものは武装神姫が武装神姫たる由縁そのもの。 仮想・現実問わずに繰り広げられる、弱肉強食実力至上主義、武装神姫の大舞台――― 立ち並ぶ廃屋群の中心部に佇む一層大きな廃屋の屋上、そこに彼女は居た。 ストラーフタイプの武装神姫。しかし、その面影は頭部にしか残されていない。 その黒光りする両腕は華奢な身体と不釣合いな程に巨大で物々しく、その左手には神姫の全長を軽く超える鋼の剣が握られている。 その一方で腰に着けられた紅い装甲は、スカートを模していて外観を損ねていない。 彼女の姿を見て違和感を抱かないものは少数であろう。 彼女が彼女の主から与えられた名前は”ナル”。セカンドリーグの中でもそれなりに名の知れた神姫である。 今、彼女が参加している試合は”サバイバル・バトル”形式。最後の一体になるまで終わる事が無い形式の試合である。 今回参加した神姫はナルを含め24体。試合開始から既に10分が経過しており、残りの神姫は5体減った19体となっていた。 彼女は廃屋の屋上から刻一刻と変化する現状を掌握しようとしている。 もっとも、デフォルトの光センサだけでは不可能だが、追加された超音波センサやドップラー・レーダーなどの計測機器により、 絶対とまではいかないか、それなりに掌握する事が可能となっている。 そして、その情報は神姫の主へも流れている。 「ナル、3時の方向1500sm先の2体の反応。ソレが一番近い」 「了解しました」 ナルの頭に直接、通信が入る。 主の指令を確認するようにドップラー・レーダーを確認する。 確かに指令通りの方角・距離の2体が一番近かった。 そして、その方向へと向き直り廃屋の床を踏みしめ、一気に蹴った。 推進装置の類を一切使わない脚力のみの跳躍。それだけでおよそ100smは進む。しかもほんの一瞬でだ。 一瞬の空中散歩の後、衝撃を分散するよう脚を曲げ、腰を深く落とし着地する。 そして、曲げた脚を再び伸ばして跳躍。 同じ様に跳躍と着地を繰り返して、廃屋から廃屋へとさながら飛ぶ様に目標へと接近して行く。 目標を肉眼で確認できる距離、およそ120smまで近づいた時、ナルは深く腰を沈めて前傾姿勢を取った。 そして、跳躍。ただし、今度の跳躍はただの跳躍ではない。 腰に着けられた装甲に内蔵されたブースター。それを全開にしながら跳んだのだ。 その速度は正に弾丸とも言える速度であり、120smの間を一瞬で縮めるのには充分過ぎる速度だった。 ナルは目前に迫りつつあるターゲットを確認すると、自身の記憶装置に内蔵されたデータと示し合わせる。 2体の神姫はネコ型のマオチャオ、そしてイヌ型のハウリンである事が直ぐに判明した。 2体は見るからに戦闘中であり、両者共に満身創痍と見える。 その証拠に、装甲には所々傷が目立ち、息も上がっている。何よりナルの接近にすら気付いていない。 ナルは腰のブースターを停止した。僅かに速度は下がるが、これまでで充分な加速は付いていた。 その代わりに背部の補助スラスターを少しだけ吹かす。 補助スラスターによって身体は僅かにずれ、ナルはマオチャオの背後へ向かい文字通り突撃した。 マオチャオの背後を掠めるその瞬間、左手に持った剣を大きく薙ぎ、マオチャオの右肩から左腰に向かい袈裟切りにする。 そして、脚を曲げて腰を深く落とし衝撃を分散する様に着地するが、ヒビだらけの道路を粉砕するにはまだまだ充分な破壊力を持っていた。 マオチャオは断末魔というには余りに可愛らしい声を上げ、データの塵へと化して行く。 ナルはそんな事などお構い無しにハウリンへと巨大な砲と化した右腕を向ける。 今の今までただ呆然としていたハウリンはようやく状況を飲み込んだのか、回避しようと右へ跳んだ。 しかし、ナルの右腕から放たれたエネルギーの塊はマオチャオのデータ片を飲み込み、ハウリンの両腿から下を飲み込んだ。 エネルギーの塊はなお突き進み、奥にあった廃屋に激突し衝撃波を伴う爆発を起こした。 腿から下を失ったハウリンはどうする事も出来ずにただ吹き飛ばされる事しか出来なかった。何度も何度も地面を転がった後、ようやく止まる事が出来た。 ハウリンは黒煙に包まれながらもまだ自身が動いている事に安堵した。 それと同時に先刻の事を思い出し、恐怖に身体を震わせた。 そして、自らのマスターへとギプアップの旨を伝える為に通信を開いた。 幸いにも周囲は黒煙に包まれており、視界は0に等しい。 そんな今ならば間に合うかもしれない。あのマオチャオの様な事だけは御免だと、内心焦っていた 「…ご、ご主人様! もう駄目です! 速く、助けてっ―――」 しかし、その願いが聞き届けられる事は無かった。 何故なら、ハウリンは黒煙の中から振り下ろされた剣によって、文字通り両断されてしまったからだ。 ハウリンは双眸の光センサから自身を両断していた剣がゆっくりと引き抜かれていくのを呆然と眺めていた。 ふと、剣の持ち主と目が合った。彼女は眉をぴくりとも動かさずにこちらを見つめている。 「ビームを避けた時の反応、良い反応でした。しかし、その後は無様でしたね。まさに負け犬と言った感じでしたよ?」 薄れ行く意識の中で少しムカっと来た。 「……次は楽しめることを願っていますよ」 しかし、何故だろうか。先程の恐怖感が消えていた。 もっともこの胸のムカつきに掻き消されただけかもしれないが。 断末魔を上げる事無くデータの塵となっていくハウリンを見届けると、ナルは周囲に蔓延する黒煙を払うよう乱暴に剣を大きく薙いだ。 「ご苦労様、ナル」 「ありがとうございます、マスター。…次の目標へ向かいます。指示を」 「……ナル、どうかしたのかい?」 ナルのほんの少しの違和感を感じとったのか、主が優しげに声をかけてきた。 「…いえ、何でもありません。指示をどうぞ」 少し戸惑いながらも、ナルは平静を装い主に言葉を返す。 「今のハウリンだろう?」 「……」 「今のハウリン、確かに反応は良かった。ここまで初期装備で来ただけの事はある。だけど…そこからがお気に召さなかったんだろう? だから柄にも無くあんな毒を吐いた…だろ?」 「マスター……、申し訳ありません」 心を見透かされた様な言葉に驚きを隠しつつ、何と言ったら良いか解らずナルはとりあえず謝ってみた。 「俺もだよ……あのハウリン、伊達に初期装備で修羅場を潜って来た訳じゃない。問題があるとすれば、マスターだな」 まるで自分にも言い聞かせるように主は呟いた。 「次に期待します」 「そうだな、その通りだ。今は試合に集中しよう……っと。ナル、お客さんだ」 主の雰囲気が一瞬で変わった。 先程までの穏やかな声音では無く、突き刺すような鋭い声音。 「……! 確認しました」 ナルもそれに伴い思考回路を切り替え、索敵を行う。 確かに、驚く程では無いがそれなりに近い距離に三つの反応があった。 普段はここで会話は終わるのだが、珍しく主から声がかかってきた。 「……ナル、思う存分大暴れしときな」 「…了解しました」 予想外の言葉に驚きつつ、反応がある背面に向き直る。 反応は少しずつだが確かに近づいて来ている。 恐らく、敵はこちらのセンサーが強化されているのを知らないだろう。 知っていたらジャミングくらいはかけて来ているはずである。 しかし、これから放つ攻撃は並大抵では防ぎきれないので関係無い。 そんな事を考えながら、ナルは腰を落としてブースターを最大出力で点火。真上に向かい跳躍した。 蹴られた地面が砕け散るのを一瞥もせず、只管上空へと跳び上がる。 瞬く間にゴーストタウンを飛びぬけ、神姫が点の様にしか見えない高度まで上昇すると姿勢制御スラスターを吹かして体勢を安定させる。 そして、右腕の高出力粒子砲「銃鋼(ツツガネ)」を構え、エネルギーを充填する。 右腕は唸り声を上げ、神姫の腕より一回り太い砲身の先端に淡い光が集まる。 淡い光は、より低く大きくなっていく唸り声と呼応するように輝きを増していく。 まるで太陽のような極光は、唸り声が最大限に達すると同時に掻き消えた。 不気味な程の静寂。それは正に嵐の前の静けさだった。 「ソイツを使うかい」 ナルは主に言葉ではなく、口の端を軽く吊り上げることで返した。 ナルの持つ最大最高の破壊力が、眼下のゴーストシティに向けて解き放たれた。 ナルの右腕によって放たれた、まるで雨の様な光弾はゴーストタウンを文字通り穴だらけにした。 当然、ナルを除く残っていた全ての神姫は一瞬で破壊され、サバイバル・バトルはナルの優勝と言う形で幕を閉じた。 本来、優勝者である筈のネルとその主は表彰式に出なければならないが、パスした。 当然主催者は困惑したが、賞金と賞品を辞退するという事で渋々ながらも許可してくれた。 通常、サバイバル・バトルは2~3時間程度かかるものだが今回は僅か50分前後で終了。 それに準備時間と表彰式のゴタゴタを含めば、試合開始から約1時間半。太陽はまだ高い。 町並みの中でも一層目立つセカンドリーグ・センター、そこを後にナルとその主は早めの帰路に付いた。 「まさかアレを使うとはなぁ」 「…申し訳ございません」 若干上機嫌な主の言葉を責めと取ったナルは主の大きな手の平の上で本日二度目の謝罪を口にした。 「何も怒ってる訳じゃ無いさ。あのナルがアレを使うほど苛付くなんて珍しいじゃないか」 「……うぅ」 「それに……」 「?」 「いつもシャッキっとしてるナルがガス欠で身動きできない姿なんて中々拝見できないからなぁ」 高出力粒子砲「銃鋼」、その破壊力は確かに秀逸だが、燃費がべらぼうに悪いという欠点を持っている。 その為、最大出力で撃てば追加バッテリーだけでなく、神姫本来のバッテリーを活動限界ギリギリまで食い尽くす。 よって、今のナルは主の言葉どおり頭部しか動かせない省電力モードになっている。 ナルは身動き出来ない身体を主に抱きかかえられているのと、悪戯っぽく見つめられている事からひどく赤面していた。 「ちょっと待てやッ!!」 和気藹々とした雰囲気を打ち壊すような怒号が麗らかな昼下がりの町に響き渡る。 その瞬間、主の気配が先程と180度変わったことにナルは気付いた。 「……何か、御用で?」 ゆっくりと、声の主に振り向きながら主は応えた。 ナルも別段驚きもせずその声の主を確認した。 「何か御用?じゃないわよッ!!」 その声の主は主に比べて、というか一般的な成人男性に比べて小柄な体躯で可愛らしい声の持ち主……つまり、女の子だった。 見た目15.6だろうかとナルは逡巡した。 何か主がこんな女の子に因縁を付けられる様な事があっただろうか? 心当たりが無いといえば嘘になるが、今一番可能性が高い事柄を頭に浮かべ、それが間違っていないだろうと考えた。 その女の子は左手に神姫用カーゴボックスを持っていたのだ。しかも、ご丁寧に緑を主体としたカラーリングで。 「よくもあたしのトロンベをタコにしてくれたわねッ!!」 女の子は左手にもったカーゴボックスを主に突きつけながら咆哮した。 ナルの予想は当たった。トロンベと言うのは真っ二つにしたあのハウリンだろう。 それにしても、この剣幕は鬼気迫るものがある。 「アレは恨みっこ無しの試合だ。それにタイマンだからタコ殴りは誤りだよ、お嬢さん?」 今にも掴みかかってきそうな女の子に比べ、主は飄飄としている。 当然、女の子は顔を真っ赤にながら主に詰め寄ってきた。 その距離は10cmも無く、小柄な女の子は主を少し見上げる形になった。 「もう一度あたしと勝負しなさいッ!!」 「おや、お嬢さんは俺にポイントを稼がせてくれるという訳かい」 「……この…青瓢箪が、言わせておけばッ!!」 遂に堪忍袋の尾が切れたのか、主のこめかみ目掛け右足を振り上げてきた。俗に言うハイキックだ。 神姫であるナルの目から見ても、中々鋭い蹴りだった。素人だったら一撃でダウンしていただろう。 しかし、主はそこまで柔ではない。 「……お嬢さん、熱くなりすぎだ。幾ら負けたのが悔しいからってリアルファイトは頂けない。それじゃあ本当に、負け犬の遠吠えだ」 主は女の子の右足を左手を軽く添える様に受け止めていた。 女の子はよほど自信があったのだろうか、絶句している。 「それに、女の子がそんなはしたないマネをするもんじゃないさ」 そう言うと主は添えていた手を離した。 その瞬間に女の子は飛びのく様に後退った。 「……っ、アンタ名前は!?」 「…倉内 恵太郎」 「あたしは水野アリカッ! 覚えてろよっ!!」 水野アリカと名乗った女の子は踵を返し凄まじい勢いで走っていた。 ナルはふと沸いた疑問を口にした。 「……カーゴボックス、あんなに振り回して大丈夫でしょうか」 「……マズイんじゃない」 先頭ページへ 次へ
https://w.atwiki.jp/figbr/pages/31.html
イントロダクション―武装神姫・異説― ◆ACT//GA03c 全高15cmのミクロウォーズ、始まる。 西暦20XX年。 第三次世界大戦も、宇宙人の襲来も、悪の秘密結社の暗躍も、 巨大怪獣の出現も、異能力者の台頭もなかった、ごく当たり前の世界。 その時代では、日常的に人を支えるロボットが存在し、様々な場面で活躍していた。 『神姫』。 それは全高15cmのフィギュアロボである。 「心と感情」を持ち、最も人の近くにいる存在。 多様な道具・機構を換装し、オーナーを補佐するパートナー。 その神姫に人々は、思い思いの武器・装甲を装備させ、戦わせた。 名誉のために、強さの証明のために、あるいはただ勝利のために。 オーナーに従い、武装し戦いに赴く彼女らを、人は『武装神姫』と呼ぶ。 ▼ ▼ ▼ ――何もないところで、「私」は目を覚ましました。 正確には、単純なパターンが無限にペーストされたような床と、空間に格子状のワイヤーフレームだけが浮かぶだけの世界。 無機質というよりほとんど現実味がなくて、すぐに私はここが電脳空間のようなものなのだと思い当たりました。 それにしても、私はどうしてこんなところで目覚めたのでしょうか。 直前の記憶を検索してみましたが、どういう訳か該当するものがありませんでした。 該当するメモリーがないのではなく、過去のメモリー自体がうまく検索出来ないことに、私は首を傾げました。 もしかしたら、私はたった今はじめて「目覚めた」のかもしれない。 そうだとしたら、何も知らないままの状態でいるのもおかしくないですから。 目を落とすと自分の、人間の少女を模した……でも、人間ではあり得ない姿が視界に入りました。 だって本物の人間の手は、手首のところでパーツが分割されていたりしないでしょう。 手足にネジ穴もないでしょうし、ボディはペイントではなく、ちゃんとした服を着ているはずです。 そう、私は人間ではありません。 私は神姫。 人間のパートナーとして生み出された、身長15センチのフィギュアロボット。 形式番号はFL016、天使型MMS「アーンヴァルMk.2」。 そして名前は……。 「……あれ?」 やっぱりメモリー障害なのでしょうか。自分の名前が、思い出せない。 神姫は起動時に、マスターによって個体名を登録されるはずなのに。 なんだか、嫌な感じがします。 まるで何か大変なことが私の身に起こっているのに、私自身がそれに気付いてないような―― 『お目覚めですね、アーンヴァルMk.2』 「ひゃあっ!?」 突然の呼びかけに声が裏返ってしまい、とっさに私は両手で口を塞ぎました。 そして、自分の目の前に当たり前のように立っているもう一人の存在に気がつきました。 さっきまではいなかったはずなのに。ここは電脳空間だからなんでもありなんでしょうか。 だけど、最初の驚きの波が退いた後で私の目を惹いたのは、彼女の外見でした。 「あなたは……ネイキッド素体? ううん、パーツの分割が神姫と違う……あなたはいったい……」 彼女は……体つきからして女性型なのは間違いないと思うのですが、目も口もなく、最低限の凹凸だけしか持たない姿をしていました。 加えて全身は半透明で成形されていて、内部のメカニックがうっすらと見えています。 ただ、ボディの構造とか、関節の繋がり方とか、明らかに神姫の素体じゃない。ネジ穴もありません。 神姫じゃない、別のフィギュア。私が知らない、別のなにか。あなたは、だれ? 私の疑問を察したのでしょうか。彼女は、自分から口を開いて(実際に口が動いたわけではないですけど)、自己紹介を始めました。 『自己紹介が遅れましたね。私は、figma(フィグマ)シリーズの女性型素体です。 個体名はございませんので、呼称が必要な際は便宜上"Archetype she(アーキタイプ・シー)"とお呼びください』 「figma……?」 私のメモリーには存在しない単語です。武装神姫とは別のフィギュアロボットのシリーズなのでしょうか。 ううん、そんなことよりも、今は彼女が私のことを知ってるってことの方が大事です。 意を決して、私は質問を投げかけました。 「それで、えーと……Archetype sheさんでしたっけ。私、どうしてこんなところにいるんでしょう? なんだか記憶がぼんやりしてて……」 「良い質問です。率直に申し上げましょう」 良かった、彼女は事情を知っているようです。 私は安心の吐息を漏らしました。そして、彼女の次の言葉を聞いて――そのままの姿勢で、固まりました。 『おめでとうございます。あなたは、この特殊状況自律総合戦闘実験、プロジェクト名"BATTLE ROYALE"の被検体に選出されました』 ……彼女は何を言っているのでしょうか。 戦闘実験? バトルロワイアル? 神姫バトルとは、違う? いったい何を、何のために……。 私が思考を纏められないでいるうちに、彼女は淡々と言葉を繋いでいきました。 『この世界に存在するアクションフィギュアは、武装神姫だけではありません』 彼女の言葉と共に、単調なワイヤーフレームだけの空間に次々と立体映像が浮かび上がっていきます。 神姫もいる……だけどそれだけじゃない。 男性タイプもいます。それどころか、変身ヒーローも、ロボットも、怪獣も。 私自身も含めて、全部で60体。 どれも姿がぼんやりとしか分からないけれど、私と同じくらいの大きさの、きっと同じ境遇のフィギュア。 そして一人だけ別の場所に立っている彼女――Archetype sheの言葉が、冷徹なほど静かに続きます。 『関節部に特殊機構リボルバージョイントを採用し、堅牢な構造と安定性を獲得した"リボルテック"。 癖のない構造と広い可動範囲、そして豊富な拡張性による高水準の性能を備えた"figma"。 変身ヒーローの立体化シリーズをルーツに持ち、互換性に欠ける反面戦闘向けのモデルが揃う"S.H.シリーズ"。 リアルタイプの巨大ロボットを中心に多彩なバリエーションを有する"ROBOT魂"。 その名の通り構成材に超合金を採用し、他のフィギュアとは一線を画す強固なボディを持つ"スーパーロボット超合金"。 武装神姫とは別の角度から、少女型素体の外部装甲メカニックによる拡張を試みた"アーマーガールズプロジェクト"。 それから――』 「ちょ、ちょっと待ってください! それが今の私が置かれてる状況と、何の関係があるんですか!?」 叫ばざるを得ませんでした。 全く話が見えなくて、それなのに嫌な予感だけが膨らんで、今にも押し潰されてしまいそうで。 すると彼女の目が――正確には目があるはずの部分にあるくぼみが、真っ直ぐに私の方へ向いて、私は思わずたじろぎました。 そしてその後に続く言葉を聞いて、私は彼女に本質を尋ねたことを後悔したのです。 『単刀直入に言いましょう。私のマスター、正確にはマスターを含む人間たちは、貴女達60体のフィギュアによる殺し合いを望んでいます。 多種多様なアクションフィギュアによる総合的な戦闘実験データ。貴方達はそれを得るために用意された被験体です。 ああ、命を持たない貴女方に殺し合いという表現は不適当ですね。とにかく、貴女がすべきことはただひとつ。 貴女自身の自我を保存したいのであれば、持てる武装の限りをもって、速やかに自分以外の59体の自我を消去するだけです』 その意味を理解するのに掛かった時間はほんの僅かでしたが、それを受け入れるのには数倍の時間を要しました。 自分以外を皆殺しにして生き残る。それが、この実験の、意味。 彼女、いえ、その背後にいる人間達の実験材料として、私や他のフィギュア達は、互いに殺し合わなければならない……? そんなのおかしいと、そう言おうとしました。 何で殺し合う必要があるのかと、そう言おうとしました。 いくら作り物だからって私達には心があるんだと、そう言おうとしたんです。 だけど思考が絡まって、うまく言葉にならなくて、どう伝えたらいいのかも分からなくて。 ようやく私の口から出てきたのは、ひどく自分本位な、自己嫌悪さえ覚えるような一言でした。 「……私のマスターも、それを望んでいるんですか?」 もしかしたら、そうだと言ってほしかったのかもしれません。 マスターが望んでいるのだとしたら、どんなに辛くても、どんなに理不尽でも、戦えるはずだと、そう思ったから。 だけどArchetype sheは、何を馬鹿なことを言っているんだと言わんばかりの口調で、こう告げました。 『貴女にマスターなんていませんよ。この実験のためだけに起動された、名無しの神姫さん』 その一言を最後に私の意識は遠のいて、彼女も、ワイヤーフレームの世界も、59体のフィギュア達の映像も、見えなくなりました。 ▼ ▼ ▼ 「う、ううん……」 今度こそ、私は現実の空間で目覚めました。 時刻は深夜零時。室内に照明は灯っていないので、視界を暗視モードに切り替えて見渡します。 ここは民家の一室……子供部屋でしょうか。勉強机の上に横たわっていた体を起こすと、徐々に自分自身の状態が認識出来てきました。 私は、アーンヴァルMk.2。個体名、無し。マスター登録――無し。 武装チェック。戦闘用パーツは問題なく使用可能。ただ……武装のリミッターが解除されてるみたい。 この状態なら、壊せる。他の神姫も、あるいはそれ以外のフィギュアも。何の問題もなく、コアやチップごと壊してしまえる。 それから……記録領域に複数のデータファイルを確認。実験の詳細ルールと補助アプリケーションがインストールされてる。 もう、疑いようはありません。 「夢じゃなかったんだ……本当に、私、これから殺し合いを……」 私は、交差させた腕で自分自身の両肩を抱いて、震えました。 これから、恐ろしいことが始まる。私ひとりでは逃れられないような、恐ろしいことが。 その予感が実感に変わるのが、ただ怖くて。 その時、あのサイバースペースで聞いた「彼女」の声が、直接電脳内に響いたのです。 《おはようございます、皆様。現時刻を持って戦闘実験『BATTLE ROYALE』を開始します。 申し遅れましたが、今後のオペレーションは私、Archetype sheが行います。 改めて確認するまでもありませんが、皆様は人間によって管理された機械人形に過ぎません。 くれぐれも反抗などという身の程を知らない行動は謹んでくださいますようにお願い致します。 願わくばこの実験で、各々が自分の存在をつまらないオモチャでないと証明してくれますよう。 それでは、健闘を祈ります。六時間後にまたお会いいたしましょう》 声はそれっきり途絶えて、再び夜の静寂が帰ってきました。 電子頭脳へと直接情報を送り込んできたのは、やろうと思えばそれ以上のことも出来るという警告なのかもしれません。 私はおぼつかない足取りで勉強机の端まで歩みを進め、それから身投げするように宙へと体を投げ出しました。 直後、全身を光が包み――転送された武装を纏い、開いていた窓の隙間から、私は真っ暗な夜空へと飛び立ちました。 まだ頭の中はごちゃごちゃです。誰かを壊してしまうなんて嫌です。 だけど……何も分からないまま壊されるのも、嫌だったから。 こんな時、私にマスターがいてくれたら……ありもしない仮定を首を振って打ち払うと、私は風を切って加速しました。 闇の中へ……あるいはもしかしたら、絶望の運命の中へと。 【総合自律戦闘実験"BATTLE ROYALE"――開始】 【残り60体】 投下順に読む 次:THE BEGINNING 時系列順に読む 次:THE BEGINNING アーンヴァルMk.2 次:教皇からの挑戦状!一角獣を狩猟せよ! Archetype she 次: ▲上へ戻る