約 1,954,237 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2784.html
10ページ目『お前は誰だ』 姫乃がまどろみから覚めた時には、タクシーは総合病院のロータリーに入っていた。不意に胸がズキリと痛んでも、手や頭を動かすことすら億劫でどうしようもない。代わりに目を動かすと、隣に座っている弧域が「付いたぞ姫乃、もう少しの辛抱だからな」とささやいたところだった。 「病院? ……あれ、私いつから寝て……」 「ああ起きてくれたか、よかった。射美まで寝てるから二人とも背負わなきゃいけないとこだった」 姫乃が膝下を見ると、自分の太股を枕にした射美の頭があった。頭の重さがそのまま射美に預けられている信頼の重さのように感じた。タクシーから降りて射美を背負った弧域と、弧域の腕につかまった姫乃、三人が入ったロビーには長椅子が並んでいて、ちらほらと年寄りが座っていた。廊下に続く床には数本の電子回路のような線が引いてあって、患者や見舞いらしき人々がそれに従い、あるいはそれに気を向けることもなく歩いていく。線は色分けされていて、正しい色の線を辿っていけば広い院内でも迷わずにすむ。姫乃が座った位置からでは、それらの線がどこに向かっているのかはまったく見えなかった。 弧域が受付に行っている間、座って待っていた姫乃の胸に再び痛みが走った。全力で走った時のような苦しさとは違う、より直接的で鋭い痛み。タクシーに乗るまでにどこかにぶつけたのだろうと服の下に手を入れると、中はべっとりと湿っていた。熱があるのだから汗をかいて当然と軽く考え、痛みのある場所を押さえてみるとやはりズキリと痛む。しかしパジャマにカーディガン、それに弧域が羽織らせたらしいコートの上からではその傷が何なのかは分からなかった。 受付を済ませた弧域が戻ってきた。 「あと20分くらいで診察できるってよ。空いててよかった」 「ほんとねぇ。服の中が汗びっしょりだから、早く帰って着替えたい」 そう言って姫乃は服の中から手を抜いた。その手を丁度近くを通りかかった若い女性の看護師が見咎めて飛んできた。汗ではなく血で一面濡れた手に一番のショックを受けたのは姫乃で、弧域と看護師に支えられなければ椅子から転げ落ちていたところだった。 入院の必要はないとオッサン医師に言われた時、弧域は反発したが、ボロアパートに戻ると姫乃は部屋の前で大きな欠伸ができるほど、落ち着きを取り戻していた。しかし全身にまとわりつくような気だるさはそのままだった。姫乃は胸に張り付けられたガーゼが剥がれないように、もう何度目になるかしっかりと押さえつけた。 「ごめんね、いろいろ迷惑かけちゃって。射美ちゃんもありがとうね」 「いいからママは早く寝なきゃダメ。あたしが見張ってるからね、起きちゃダメだからね」 「射美はこっちの部屋だ。ママは今は一人でぐっすり寝ないといけないからな」 目が覚めたら軽くでもいいから何か食べるよう言い残して、弧域と射美は姫乃と別れた。 「さて……次の問題はこっちだな」 「何かあるの?」 「エルのことだ。思い出したはいいけど、神姫の存在を忘れてたってのはどういうことだ?」 ホムラ達が戦っている間、弧域は大学にいた。姫乃の言いつけどおり真面目に講義を受けていたところだったが、アマティがエルを殴り倒すと同時にエルのことを、またオートマタとして動く神姫のことを思い出した。近くに座っていた貞方と鉄子に神姫のことを尋ねたのだが、 「は? 動くってあの武装神姫が? お前さっきまでノート取ってたけど、寝てたのか」 「昨日傘姫が同じこと言って、『姫乃がおかしくなった!』って電話してきたんはあんたやないね。二人してどうしたんよ」 二人とも一分前の弧域同様、動くフィギュアのことなど知らなかった。講義を抜け出して帰宅すると丁度、弧域の部屋の扉から4体の神姫が出てきたところだった。 「マ、マスター…………違うんです! 私は姫乃さんのことを悪く思ってなんかいないんです! ホントなんです信じてください!」 「表ではニボシ食わぬ顔しておきながら、裏ではマスターの恋人暗殺を目論む愛憎劇! どうにゃ、ワガハイが監督やってやるから映画とか作らにゃいか」 「ああっ、丁度いいところに姫乃さんの彼氏さん、姫乃さんが危ないんです!」 「おい、あまり煽るな。ただ風邪をこじらせただけだろ」 この時弧域は初めて、姫乃の部屋に踏み入った。このボロアパートに引っ越してきてから三年が経とうとする今まで、一度も侵入を許可されたことのなかった姫乃の聖地。弧域は姫乃の意思を汲んだのか、なるべく部屋の中を見ないようにして、布団の中でガタガタと震える姫乃にコートを着せてタクシーを呼んだ。どうしても見過ごせなかった【モノ】については、姫乃の体調が回復してから厳しく追及することにした。 弧域は、姫乃の部屋の扉が閉まるのを確認した後で射美に問うた。 「姫乃が言ってたとおり、神姫はただのフィギュアじゃない」 「そうだね」 「ほぼ同じ頃、射美が俺達の前に現れた」 「パパとママの子供だからね」 「射美はフィギュア化事件のことを知っていた」 「知ってるね。あたしもイルミなんだし」 「怒らないから正直に教えてくれ。ぶっちゃけ黒幕だろ」 「分かんない。ほら、早く中入ろうよパパ、寒い寒いよー」 逃げるように弧域の部屋の扉を開けて中に入っていく射美。弧域もそれに続いた。 姫乃を病院に連れて行った時からずっとそうしていたのか、部屋の隅でエルは膝を抱えて縮こまっていた。ブロンドの長い髪が腕にかかり、ぐずぐずな顔を覆い隠している。事ある毎にそうやって落ち込むエルの姿を懐かしむように、弧域は苦笑をこぼした。 「なに落ち込んでるんだエル、せっかくフィギュアから――」 「あの神姫を信用しちゃダメだよパパ。ママを殺そうとしたんだから」 聞いていたエルは肩をビクッと震わせたが、頭を上げて言い返そうとはしなかった。 「あたしが鉄砲でバーンってやってママを助けたんだから」 弧域は机の上に放置されているエルの短剣三本を見つけて手に取った。忍刀を改造したそれは三本とも同じ場所で折れていて、もう使い物にならない。 弧域と射美が部屋着(射美は弧域のダボダボのジャージを着た)に着替えて二人で電気ストーブに手足をかざしながら落ち着いてから、ゆっくりと頭を上げて立ち上がったエルは、何かを決意したように、まっすぐ自分のクレイドルに向かった。そしてクレイドルに座って、目をつむった。 「私をリセットしてください、マスター」 すべてを諦めたような声だった。 「イルミ姉さんと初めて戦って、姫乃さんと握手した日から、姫乃さんのことを悪く思ったことはありませんでした。……ない、つもりでした。それが嘘だって、私も知らない本心が姫乃さんのことを憎んでたって分かっちゃったらもう、マスターの側にいられません。リセットしたら、私のことは捨ててください。新しく目覚めた私もきっと、マスターのことを心から好きになって、姫乃さんのことを心の奥底から憎みますから」 「…………」 「一思いにやっちゃってください。お別れの挨拶は……つらいだけですから」 「待て待て早まるな。小さい子の前でそんなこと言うなや、トラウマになったらどうすんだ」 エルのことをじっと見つめる射美を自分のほうに向かせた弧域は、まだ重い物を背負わせるにはあまりに華奢な両肩に手を置いた。 「なぁ射美。ママはエルとケンカしたことがあるんだけど、ちゃんと仲直りしたぞ。射美も良い子だからできるよな?」 「嘘。じゃあどうやって仲直りしたの?」 「握手して、デコピンして、それでおしまいだ。後でママが起きたら聞いてみるといい、ホントだぞ」 しばらく納得がいかないという風に弧域とエルを交互に見つめ、その後で壁越しに、今はベッドの上にいるはずの姫乃に視線を向けた射美は「……分かった。パパがそう言うなら、そうする」と、渋々が半分、弧域への信頼半分といった感じで頷いた。 「待ってください! そういう問題じゃなくて、私はもう――!」 エルを無理やり黙らせるように、弧域は15cm程度の体を右手で鷲掴んだ。そしてエルの首から上だけを射美に差し出した。黒ひげ危機一発ならぬ戦乙女危機一発。 まだ完全に納得しかねる様子の射美だったが「ママも仲直りした」とあらば、それを真似しないわけにはいかない。素振りを始めた右人差し指はビッ! ビッ! と鋭く空気を切り裂いた。 「な、なんかこの子、手加減しなさそうなんですけど……っていうかマスターその前に説明してください! この子どちら様ですか! すんごく姫乃さんに似てますけど、隠し子がいたなんて聞いてないです!」 「あー、デコピンの後で説明するから」 「説明聞く前に頭が吹き飛びそうなんですけど!?」 「さっきはリセットされる覚悟してたじゃない。心配しないでエル、もし頭が取れちゃったらパパが新しいの買ってくれるから」 「これがゆとり脳ってやつですか!? どんな教育方針ですかマスター! 最近の親は命の尊さも教えないんですか! 私の顔はアンパンですか! 顔を取り替えたら元気100倍ですか!」 「なんのためーにーうーまれてー」 「なにをして いきるのか?」 「こたえられーなーいーなんてー」 「そーんなのーはー」 「「 I ☆ YA ☆ DA 」」 「二人とも絶対間違ってます! アタマ吹っ飛ばす時に歌う歌じゃないです!」 「じゃあいくよパパ、しっかり押さえててね」 「おう、外すなよ」 「嫌です! 前言撤回ですまだ死にたくないです! い、いやーーーーっ!!」 勿論。 容赦のない姫乃と違って射美のデコピンは、力を抜いてエルの前髪を少し揺らした程度だった。ただ、中指に力をこめたまま暫くエルの前で留めて無駄に怖がらせたあたり、どこか母親に通じるものがあった。 「なるほど、イルミ姉さんでもある射美ちゃん……ん~、サッパリ分かりませんが、警察とかに頼るのはやめたほうがいいと思います。たぶん捜査して分かる範疇を超えてますよ」 「えへへ」 「褒めてな……いえ、褒めざるを得ないですね。おかげで姫乃さんを大変な目にあわせなくて助かったんですけど、神姫でもこんな芸当ができるのはマシロ姉さんクラスじゃないと無理ですから」 じっくりと眺めていた折られた刃をそばに置いたエルは、右手の親指と人差し指を立てて銃の形に作り、ベッドに座った弧域と射美に向けて「バーン」と撃った。それを受けて「あうっ!」と胸を押さえて倒れたノリの良い射美とは対照的に、弧域の表情は固いままだった。 「仮にマスターが射美ちゃんの普通じゃない部分をバッチリ説明できたとしても、理解はしてもらえないはずです。そして理解できないものは偶然、もしくはマスターの見間違いだって切り捨てられて、残るものは『記憶喪失の女の子』と『白昼夢の中で動く人形』だけです。やましいことのないマスターや姫乃さんにとって不利になるだけです」 「やっぱそうだよなぁ。自分達で解決するしかないのか……」 「いいじゃない、ずっと三人一緒に暮らそうよ。あ、エルも入れてあげるからね」 「どーせ神姫はペットみたいなもんですよーだ」 「だめだ」と弧域は断固とした口調で言った。 「こんな戸籍すら不明な状態で成長させられるか。お前くらいの子供が学校に通わなくてどうする」 弧域は自分の子供の頃を思い返しても、あまり真面目に勉強をこなしてきた覚えはなかった。彼の考える当たり前の子供のように宿題をこなして、あるいはサボりもした。試験前になれば徹夜もしたし、模試の結果が思うように出なければ悩みもした。最低限、授業に付いて行けなくなることはなく、やるべきことをそれなりにやったというだけで、特別なことはしていない。姫乃と鉄子に勉強を教え(ようとし)ていたが、彼もまた鉄子と同じように成り行きに身を任せていただけだった。しかしそれが本当に大切なことだと分かったのは、週に一時間だけの中学三年の子供を相手とする家庭教師を初めてからのことだった。小学校や中学校の教師達は教室内で計算ドリルなどを振りかざし「勉強は積み重ねだ」の短い言葉ひとつにあまりに重要な意味を込め過ぎ、何をどう積み重ねるのかを説明しなかった。弧域は教え子を前にした時、そんな教師達を殴りたくなった。何故もっと分かりやすく子供たちに理解させてやらなかったのか。早熟で聡明な子供は選ばれた道へと別れていき、勤勉な子供はステージを義務教育の上へ移していく段階を重ねて意味を知ることになる。では義務教育の最後の一年を迎えても未だ四則演算を満足に行なってくれない子供は? 分数を約分することを覚えてくれない子供は? そんな子供にどうやってルート記号の意味を教えればよいというのか? 弧域にも「勉強は積み重ねだ」を分かりやすく説明することはできない。教え子に説明を試みたこともあったが返事すらしてくれなかった(どころか半年以上過ぎた今でも挨拶の言葉すら聞いたことがない。ギャグを言ったら「グフッ!」とくぐもった声で笑うだけの、今思い返せばいろいろ残念な子だったなあとは作者の談)。しかし、その状況に甘んじていては確実に子供がダメになる。子供の何がどういった風にダメになるのかは大いに偏見が混じるため明記を避けるが、とにかくダメになる。姫乃と同じ顔をした少女がダメになる姿を、弧域は想像ですら許せなかった。 「いいな、勉強は必須だ。後で射美の教育レベルを測るからそのつもりで」 「やーだー。勉強やーだー」 「つべこべ言うな。あんまり成績悪いとママに言いつけるぞ」 「マスター、いろいろ考えてるとこにごめんなさいですけど、神姫のことも忘れないでもらえると嬉しいです。おしゃべりできたり戦ったりできる神姫が世界中で手の指で数えるくらいしかいないのは寂しいです」 そうエルが頼み込んだ、その時。 「分かるにゃあその気持ち。一匹狼ならぬ一匹猫のワガハイもたまには101匹マオチャオズと戯れたくなるもんにゃあ」 弧域たち三人が驚いて振り向いた先、ベランダの窓はいつの間にか開け放たれていて、縁によりかかったカグラは腕を組んで意味ありげに頷いていた。アマティとホムラの姿はない。タバコをどこからか取り出して口に咥え、ライターで火を着けて一服して、おもいっきりむせた。 「げえっほっ!? ぉえっ、ごっほおっ! ほ、ほむほむのやつ騙しやがったにゃ! マタタビヂェリー染みこませても茶葉がタバコになるわけあるかにゃ!」 ベランダに叩きつけるように捨てられたタバコ(?)はカグラの肉球付きの足で何度も踏みつけられた。息を荒げたカグラは弧域達の冷めた視線に気づくと慌てて取り繕い、再び腕を組んでニヒルなポーズをとった。 「そこのロリ娘のことでお困りですかにゃ? おおっと言わなくても分かってるにゃよ、オマエタチにはアイディーアが無いんにゃろ。そこでにゃ。ここはひとつ、ワガハイに協力しにゃいか。ロリ娘と神姫フィギュア化事件、一緒に解決できるかもしれにゃいぜ」 ■キャラ紹介(10) ハナコ 【多方性戦術兵器パンドラ試作型】 《1》武装神姫の装備数についての考察 一般的に、神姫が搭載する武装(任意起動させるタイプ)の数は、攻撃・防御・機動などを合わせて3~6つが適当とされている。 2つ以下では対応不可な状況の発生確率が跳ね上がり、また7つ以上の装備を用意してもバトルで一度も使用することのない余計な荷物になりがちであるのが根拠である。 素体に固定される装甲など非可動的な武装については別途検討が必要であることを始めに断っておく。 また、一部の狂った性能の神姫(例えばこの界隈の『デウス・エクス・マキナ』に分類されるような強さを持つ神姫)などには当てはまらない、あくまで基本的な考察であることも付け加えなければならない。 他にも数多の例外があることも、少々言い訳じみてはいるが認める。 これはあくまで一般的な見解である。 また、これは例外の中から発見した事柄だが、武装神姫バトルにおけるすべての戦術は大きく12に分けることができることについても言及したい。 以下、武装の数を少ない方から順に個別に検討していく。 《2》武装数;0の場合 素体のまま、または素体各部のアーマーのみとなる。 神姫がカラテマスターか何かでもない限り勝利はあり得ない。 それでなければ、非暴力・不服従のガンジースタイルで相手を精神的に追い詰めてサレンダーさせるくらいだろうか。 時折、回避行動やバトル中の恐怖心を克服するための特訓として非武装でバトルをさせるオーナーを見かけるが、ほとんどの場合、神姫にトラウマを植え付けるだけの逆効果に終わることは MMS 2nd 素体の登場前から各メーカーより警告されている。 《3》武装数;1の場合 これも武装数;0の場合と同様に誤解されやすいのだが、例えば剣術の練習として大剣一本だけ持ってバトルに臨んでも成果はあまり期待できない。 そもそも武装神姫のAIは初期状態からある程度の戦闘能力を持たされているため、よほど性格的に不得意な武装でない限り最低限の運用水準は満たされている。 よって武装ごとに個別に特訓時間を割くよりも状況に応じた複数の武装の扱いに慣れるほうが優先されるべきであり、その中で各武装の運用精度が自然と向上していくのが最も望ましいトレーニングといえる。 また別の例として、歴戦の強者が槍一本のみ担いでバトルに臨むなどといった光景も見受けられるが、褒められた行為ではないと言わざるをえない。 何故ならその手の神姫が勝利する場合は決まって相手が明らかな格下であり、また敗北する場合は刃がまるで届かなかったり弾が当たらないなど『詰み』状態となって得られるものが何一つないからである。 仮に単一の武器に固執してなお強者相手に勝利を重ねることができる神姫がいたとしたら、それは明らかな才能の無駄遣いであり、+αで何かしらの武装を追加装備したほうが強くなると断言できる。 そして何より、見るからに軽い武装は入念な用意をした相手を不愉快にさせ、俗に云う『舐めプレイ』と受け取られる可能性が非常に高い。 唯一の武器に固執した神姫にその気がなくとも、相手がそれを見てどう受け止めるかを考慮するのはバトルのマナーとして覚えておかねばならない。 4人の『デウス・エクス・マキナ』の中で最も温厚、寛容かつ正義感に富む『大魔法少女』アリベがハンマー一本を担いだ愚かなストラーフに挑発され、怒り狂って即サレンダー、筐体の外に出てストラーフを消し炭にした事件が最たる例である。 自分や相手のためにも、武装は複数用意すべきである。 《4》武装数;2の場合 駈け出し神姫、または現在流行しているライトアーマークラスに多いタイプである。 武装の組み合わせとしてはおおよそ以下の場合になる。 1.攻撃+防御 2.攻撃+機動 3.攻撃+攻撃 4.防御+機動 これらがあればバトルにおける最低限の行動を取ることができる。 どの構成を選ぶかは神姫とオーナーの好みになるが、注意すべきことは攻撃手段である。 機動力の低い神姫がナイフで接近戦を挑んだり、射撃の才能がまるっきり無い神姫がハンドガンを構えることなどに意味が無いのは当然である。 とにかく、相手に確実にダメージを与えられる攻撃武装を選ばなければならない。 しかし、先に列挙した例のうち一見して無難そうな1番と2番について考えてみれば分かるが、数多く存在する武器の中から「コレだ!」とひとつ選ぶのは難しい。 刃物は相手に届かなければただの棒。 銃器は弾薬が切れてしまえばただの重り。 爆発物に至っては相手に当たらなければ汚い花火だ。 他にも多種多様な武器があり、それぞれ一長一短がある。 そこで3番と4番に注目したい。 まず3番は、よほど偏った武器を選ばない限り、バトル中に何もできなくなる状況を(武器0,1つの場合と比較して)減らすことができる。 最近、衝撃的な登場で話題となっている『ドールマスター』コタマは参考例としては極端すぎるが、近距離用・遠距離用の人形を駆使してどの距離でも万能に戦える理想的な神姫だ。 次に4番だが、これは人間でいうところの車両事故、つまり装甲と機動力に任せた体当たりを武器とする。 原始的に思えるが、1~4番の中で最も相手にしたくないタイプは? と考えると自ずと4番になってはこないだろうか。 装甲で攻撃を弾く、または機動力で攻撃を躱して突撃する。 さながら戦車のような神姫はそう簡単には止められない。 どうだろうか、ここまで考えて「武装は2種類あればいいんだ」と考えるだろうか。 答えはNOのはずである。 3番の『ドールマスター』は基本的に人形だけで戦闘を行うが、本人まで攻撃・防御手段を持てばさらに強くならないだろうか。 4番の戦車のような神姫は、主砲を搭載すればさらに強くならないだろうか。 つまり武装数;2というのは0や1のように舐めくさったものではなく、必ずどこかに発展の余地がある数なのだ。 そのことに気づき、さらに強くなりたいと願った神姫とオーナー達が3つ以上へと武装を増やしていくのである。 《5》武装数;3~6の場合 ライトアーマーブームの前までは、ほとんどの武装神姫がこれくらいのボリュームで販売されている。 また次世代神姫として登場が発表されている戦乙女型も久々の重装備神姫であると噂されている。 (次世代神姫の登場により、長らく4人しかいなかった『デウス・エクス・マキナ』の席が増えるのではないかと、その手の情報屋は期待しているようだ) この数から武装の選択肢が爆発的に増えることとなり、ノーマル装備で戦う神姫や組み換え、改造など個性が際立ってくる。 どのような装備も神姫とオーナーそれぞれ好きなものを選べばよい。 試行錯誤を繰り返していけば自ずと「戦える神姫」になるだろう。 《6》武装数;7以上の場合 ドレスアップ目的ならばともかく、バトルにこれ以上の装備を持ち込むのは無駄だと言わざるをえない。 単純に考えても装備は増やせば増やすほど重くかさばるし、バトル中にすべてを必要とする機会など滅多にないはずである。 それに神姫も手段ばかりが増えて各装備に熟練できなければ混乱してしまうだけだ。 勿論、武装が多いのが悪いと決めつけるわけではなく、すべての武装を使いこなせれば何も問題ない。 努力次第では武装をどんどん増やすことで勝利を重ねることもできるだろう。 しかし強い神姫ほど武装の選択肢が最適化されていき、武装数が7つ未満に絞られることが多いのが事実だ。 RPGのように装備することが強さの足し算にならないところが武装神姫の醍醐味でもある。 重装備神姫の動きが鈍くなってきたと感じた時は無理にブースターなどを増やそうとせず、思い切って軽装になってみると、思いもしなかった戦術を得られるかもしれない。 ちなみに、声を大きくして言えないことだが、神姫バトル初心者を超えて一人前とされる基準の「門番」として、重装備神姫が選ばれることが多い。 ぶっちゃけると、金に物を言わせて高火力武装を持てるだけ持った神姫である。 バトル開始から弾丸、レーザー、ミサイル、ビットなどを考えなしに撒き散らすタイプが特に多く、バトル慣れしていない神姫を近づけることなく屠り勝利数を重ねるといった寸法である。 子供オーナーならば微笑ましい光景だが、いい年したオーナーであったなら見ていられない。 初心者にとっては防御・回避の良い基礎練習相手になるだろう。 また金こそパワータイプの門番は最新の武装を使ってくることが多いので、上級者ならばその性能を見極めるために相手したり、ナイフ一本を握りしめて「金」より「愛」であることを証明してやるのも面白いかもしれない。 こういった事情があるため、「門番」とはあまり良いイメージを持たれる存在ではなく、むしろ陰口のような意味で使われることが多い不名誉な称号である。 自分がそうならないよう、武装の数には気を配りたい。 《7》戦術数とその応用兵器について 様々なバトル(1対1のフリーバトル)を検証した結果、武装神姫の戦術は大きく12に分けることができる。 今後の研究に大いに関わってくることから、残念ながらそれら12の戦術を列挙するのは秘匿とさせてもらう。 一例を挙げるとすれば、『デウス・エクス・マキナ』の一人にして最も喧嘩を売りたくない相手と恐れられている『ナイツ・オブ・ラウンド』マシロが操る騎士人形の数が12だ。 相手が相手なだけに12という数字の結びつきを確認するのは難しいが、何かしらの関連性があるものと考えられる。 さらに、もし12の戦術すべてに対応できる神姫が存在すれば『最強』と呼べるのではないだろうか、とは当然の結論だろう。 12の戦術、そしてそれらを実現可能な武装を用意し熟練することで、どんな神姫でも『デウス・エクス・マキナ』クラス以上、つまり最高水準の武装神姫に手が届くと期待できる。 しかしそれでは前述した武装過多のデメリットと矛盾することになり、理論上、特別な才能(AIの特異な成長や、素体・武装の究極的なチューニングなど)のない神姫が『デウス・エクス・マキナ』クラスを相手取ることは不可能である、という消極的な結論に辿り着いてしまう。 そこで、12の戦術を一つの塊としたシステムウェポンを検討したい。 既に試作機の設計に着手しており、完成までの目処はついている。 一つの兵器としては過大な規模の武装になってしまうのが欠点だが、完成したあかつきには所持した神姫が少なくとも一目置かれるレベルの戦闘力を得ることは間違いないだろう。 兵器の名称は既に決めてある。 その兵器の武装者に銃口を向ければありとあらゆる災厄が襲い掛かってくる、というコンセプトから―― 【ハナコ先生の授業は眠い】 「[――というコンセプトから『多方性戦術兵器パンドラ』と名付ける。] 以上が私の武器の基礎らしくて……あれ?」 パンドラの取扱説明書に付属されていた資料を読み終えて顔を上げてみると、目を開いている人は誰もいませんでした。 メルはエルさんと肩を寄せ合うように仲良く眠っていて、コタマさんは私が読み始めた時から既にいびきをかいていたような気がします。 ニーキさん、マシロさんも姿勢は正しいままですが、こっくりこっくりと船を漕いでいます。 私の読み方が退屈だったのがいけないのでしょう。 皆さんに退屈な思いをさせてしまい申し訳ないです。 体を冷やさないように急いで布団を用意しないと……でも、その前に。 こうして皆さんが一緒に眠っている場面なんてなかなか出会えないですし、写真を一枚撮ってからでもバチは当たりませんよね。 次ページ『?』? 15cm程度の死闘トップへ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1990.html
第八回「いろいろと変わる事」 時報「皆さんお久しぶり、時報タケヤです」 日暮「日暮です、随分と間が開きましたね…」 時報「何々? 最初の話題は第一回の更新?」 日暮「時の流れと共に作者の思うイメージが変化した、との事らしいです」 彩聞 形人 白石稔 ヒカル 田村ゆかり ジーナス 松元恵 氷男 聖憐 遠藤綾 零牙 高木礼子 飛竜 一深 清水香里 リック 永田亮子 風間 健人 保志総一朗 グレース 笹川亜矢奈 真 光一 浪川大輔 マオ 中原麻衣 長瀬 祁音 小野大輔 ラスター 阿澄佳奈 ジュラ 松岡由貴 ベルクト 加藤英美里 グラーチュ 折笠愛 メィーカー 折笠富美子 彩聞 令佳 桑谷夏子 時報タケヤ 大川透 日暮 小林ゆう 日暮「…ひぐらし出演者が多いのは相変わらずですか、というか私悟史なんですか」 時報「最近の人で合う人が思い当らなかったらしいよ。僕に大川さんが充てられるのは当然の結果だけどね」 日暮「次は…作品設定の変更点ですか」 1.バトルロンドを「Mighty Magic」準拠に 2.時代設定を2037年に変更 3.その他人物描写の変更など 日暮「3はバラライカが役柄の同じジルダリアに変更になったのが主ですね」 時報「執筆当時、作者はバトロンにバラライカって名の黒子が居たのを知らなかったのもあるね、あと…」 日暮「あと?」 時報「バトロンの所為でジルダリアのキャラが嫌いになったらしいよ? 次点はマオチャオだとか」 日暮「…ああ、あの独特な性格設定ですね。最後は次回作についてですね」 時報「なになに? 「まだ主役神姫が決まってない」……」 ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |! cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・ ,. -─- 、._ ,. -─v─- 、._ _ ,. ‐ ´ `‐、 __, ‐ ´ ヽ, ‐ ´~ `´ ̄`‐、 / ヽ、_/)ノ ≦ ヽ‐ ´ `‐、 / / ̄~` ‐- 、.._ ノ ≦ ≦ ヽ i. /  ̄l 7 1 イ/l/|ヘ ヽヘ ≦ , ,ヘ 、 i ,!ヘ. / ‐- 、._ u |/ l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、 │ . |〃、!ミ -─ゝ、 __ .l レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! | | ヾ ヾヘト、 l !_ヒ; L(. )_ `ー "〈 )_,` / riヽ_( )_i _( )_/ ! ‐;-、 、__,._-─‐ヽ. ,.- 、 /`゙i u ´ ヽ ! !{ ,! ` ( } ( )〉 ´(. )`i |//ニ ! _/ ! ,,..ゝ! ̄ ̄ ̄ ̄ ゙! ヽ .゙! 7  ̄ | トy / _,,. -‐ヘ ヽ、 r ´~` ‐、 / u !、 ‐=ニ⊃ /! `ヽ" u ;-‐i´ ! \ ヽ `ー─ / u ヽ ‐- / ヽ ` ̄二) /ヽト、 i、 \ ..、 ~" / (●) (●) ヽ.___,./ //ヽ、 ー / ゝ .! \ `‐、. `ー;-- ´ \___/ /イ;; //〃 \ __, ‐ / / \ ヽ \ \ / ヽ . \/ /i . //  ̄ i / / 時報「って、突然出てきてなんだい!?」 形人「いや、AAの数合わせだそうです。それじゃ」 ヒカル「またねぇ~♪」 日暮「また次回、お楽しみに…」 神姫無頼質問コーナーに戻る 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/661.html
●ISI… 違法神姫調査官(IllegalShinki Investigator)の略称。 神姫BMAは警察機関ではない為、直接的に違法神姫を取り締まる勇敢なオーナーを求めた。その結果、ISIと呼ばれる特殊なオーナーが生まれた。 神姫BMAの調査課の中か、『High』クラス以上の神姫を持つオーナーから厳選され、基本的には警察機関への協力を義務付けている。だが、過激に活動するISIが多いのも事実である。 州によってはISIを選定しないところもあるが、ISIの権限は基本的に国内全土にて適用される。 例外としては国外への長期滞在時に、滞在国の神姫BMAに許可を得られることがある。 ●AIES… 『違法神姫対策神姫(Anti-Illegality Executioner-Shinki)』の略称。 ISIが所有する、違法神姫対策用にカスタマイズされた神姫を指す。 その武装は多岐に亘り、神姫BMAが用意してくれるものから、違法武装の改造品などがある。 AIESに認定された神姫は神姫BMAより非合法神姫対策武装が特別に配布されるが、オフィシャルバトルへの参加は禁じられ、フリーバトルは相手からの強い要望を受けないかぎりは自粛し、オープンバトルのみ自由とされる。また、違法神姫以外の相手に非合法神姫対策武装を使用することを禁じている。 ●HDC… CSCの違法品で『HyperDriveChip』の略称。これを付けた神姫は大きく戦闘力を高めるが、戦闘力向上だけしかない為、神姫は感情や意思が失われ完全な戦闘マシンとなる。 また、高い戦闘力の代償に電力の消耗が激しくなると言う欠点がある。また、HDCを三つ埋め込めば、神姫の限界以上の能力を引き出せるが、パワーに耐え切れず自壊してしまう事もある。様々な亜種が発見されているが、最初にミラが押収したものは割と入手しやすいものらしい。 一時的に能力を増進させるがAIに異常をきたしやすい『narcotic』タイプ、能力の増進時間が長いがバッテリーの消耗が特に激しい『booster』タイプなどがある。 一度でもHDCを取り付けて稼動させられた神姫は素体やコアユニットの精密部品に酷い悪影響を及ぼす為、一度機能停止させ正規のCSCに交換しても正常な神姫には戻れない。 神姫BMAではHDCが付けられた神姫は破壊すべき対象と定められている。 ●武装闘士… 女性に対する差別、ジェンダーフリーを主張する人物・団体の反発や意見・経済的圧力により、武装神姫とは異なる少年型MMS(タイプは武装神姫とほぼ同じ)としてアメリカで独自に開発された。 但し、既に生産停止されており、武装神姫とのバトルを問題視する意見も多く出ていた(神姫BMAでは、武装闘士がオフィシャルバトルに参加することを禁じている)。また、主張団体の意見を強く押し出しすぎた結果、武装神姫との汎用性が無くなってしまった。 武装神姫発売から3年後にようやく発売されたが素体・コアユニット・CSCの製造に武装神姫よりも多くの種類を求められた事で生産面に於けるコストが非常に掛かり、一般的な武装神姫の1.5倍以上の価格で発売せざるを得なかった。 その上、リサーチによると武装闘士のオーナーは同性愛者が半数以上を占め、世間的な目から見て大きなマイナスとなった。その為、生産数は50万体程度に過ぎず、僅か1年で生産停止となった。 本末転倒とは正しくこのことだ。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1880.html
第六回「私のこと、愛してますか?」 時報「どうも、時報です」 日暮「日暮です」 日暮「今回の質問は"MMSを取り巻く環境はどんな状態ですか?"」 時報「これは結構ややこしい問題ですねぇ…(MMS入門を開く)」 MMSを取り巻く環境は薄暗い。 欧米圏においてはフランシュタイン・コンプレックスが存在し、当初MMSの普及率は低かった。 しかし2031年に武装神姫が発売、翌年にバトルサービスを開始した事により爆発的にユーザーが増加した。 ただその裏では、リアルバトルの度合を超えた賭け対戦が日常的に行われており、大きな問題となっている(その年齢層は20~30代) また、違法品の中枢部取り外し用器具が流通しており、素体の"使い捨て"が頻繁に行われている。 それとは別に、近年増加するMMS犯罪に過敏に反応し排斥運動を行う過激派集団も増加傾向にある。 日本国内においてはそれほど表立った問題は発生していない。 しかし、家庭レベルでは大きな問題が多数発生している。 世代を完全無視した、「ある」層である。 人、それを主婦と呼ぶ。 かれこれ80年ぐらい前、かの「月光仮面」が打ち切りになったのは(色々要因があったものの)親からのブーイングが原因である。 「仮面ライダー(一作目)」も「ウルトラマン80」もその他数えきれない作品群に対し何かと難癖つけて文句を言うPTAも、この問題にかかわっている。 "無理解"、これほど怖いものはないだろう。 中高生の親の中には、MMSが「心を持つ小さなロボット」と言う事を知らず「人形」として捨ててしまう者もいる。 私事となってしまうが、著者の甥にも「親がわかってくれなくて、捨てられそうだ」と相談を受けそれを仲介した事がある。 一部の主婦層は「MMSが居る事で引きこもりが増える」と言う、根拠不明の理由で学校へ訴え出る者まで出ている。 各市町村役場の相談内容はこれらのものが多く、相談員を戸惑わせている。 ここ最近(2036年4月時点)増加傾向にあるリサイクル店舗による「里親探し」もMMS犯罪の温床となるケースがある。 またリセット(分解)なしで引き取るため、絶対的な"約束"である「登録をしたオーナーとMMSの関係は絶対」と言うMMSの根本的思考パターンにも反する。 日本ならではの問題として、「野良MMS」というものがある。 これはオーナーと死別したなどの理由で、一人身となってしまったMMSが野良化(正しくはストリートチルドレンと言った方が正しいか)してしまうものを指す。 普及率の都合で、武装神姫の割合が多い。 通常の生物と異なり電気でしか動く事のできないMMSは、そのまま放置されていればバッテリー切れで「眠りにつく」。 あとは、朽ち果てるかバラバラにされる(あるいは良心的な人間に拾われて第二の人生を歩むか) 場合によっては、武装を所持している事もあり、凶暴化していた場合は十分な脅威になりえる。 神姫NETはこれをイリーガルと同レベルの危険対象として、発見もしくは捕獲した場合は速やかに最寄りの神姫センターに届けるのを推奨している。 日暮「野良MMS…ですか。そのうち本編にでてくるかもしれませんね」 時報「たぶん、ね。それにしてはこの本の著者はホントにMMSを愛しているんだね」 日暮「ミリオンセラーになるのも分かります。今回はここまで、また次回お会いしましょう」 神姫無頼質問コーナーに戻る 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/2074.html
作者・◆8nn53GQqtY 氏 雑多ジャンルバトルロワイアル本編 雑多ジャンルバトルロワイアル本編SS目次・投下順 雑多ジャンルバトルロワイアルキャラ別追跡票 雑多ジャンルバトルロワイアル参加者名簿 雑多ジャンルバトルロワイアル参加者名簿(ネタバレ) 雑多ジャンルバトルロワイアル死亡者リスト 雑多ジャンルバトルロワイアルルール・マップ 雑多ジャンルバトルロワイアル支給品一覧
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3753.html
作者・◆VHIrQZ.9zI ジョーカー・バトルロワイアル本編 ジョーカー・バトルロワイアル本編SS目次・時系列順 ジョーカー・バトルロワイアルキャラ別追跡票 ジョーカー・バトルロワイアル参加者名簿 ジョーカー・バトルロワイアル参加者名簿(ネタバレ) ジョーカー・バトルロワイアル死亡者リスト ジョーカー・バトルロワイアルルール・マップ ジョーカー・バトルロワイアル支給品一覧
https://w.atwiki.jp/battler/pages/2657.html
【1】「バトロイが夜をつんざく」 もっと高みを目指して満足するまで、貴方だけが考えるキャラクターで 高み目指して、高み目指して、高み目指して、高み目指して、高み目指して (さぁ行くぜ!) もっと高みを目指して納得するまで、貴方だけが考えるパラメーターで 高み目指して 一進一退が続く緊張感たまらない、今宵だけのバトル、暴れろ激しく 【2】「電鉄ユカイ」 アル晴レタ日ノコト 電鉄ノバトロイに ルナサ、メルラン、リリカ 勢揃い 三姉妹と0系達、今日も電鉄でバトル レミリア達もやってきて、みんなで一緒にバトロイ 楽器片手に、空を飛んで、今日も行き ましょう 電鉄 【3】「神風喰らわれすぐ負ける〜狂気の島田真北」 神風タックル効いてるよ、力と巨体の合わせ技 神風タックル効いてるよ、捨て身の奥義だよ 【4】「Keep up,MERINNNNNN!!〜In!バトロイ!〜」 あぁ、どうしよう!?あの手に構えたナイフ(めーりん!めーりん!) 未勝利じゃ負けられない、咲夜さんに怒られる 【5】 快傑まふっと 山 テオロ Mr.H 海瑠 風騎 神 恵介 ヨッシー 対抗屋 次々現る参戦者、バトロイ第二次黄金期、常に激しくぶつかる 栄冠をこの手に掴め 勝ち上がるのは誰か、強きものよここに集え 【6】 KB-O004を使う!(KB-O004だと…!?) その隙を逃さない俺じゃないぜ! こいつはコジマと言う学者が見つけたコジマ粒子を使った近接格闘兵器だ!敵に突き刺しコジマ粒子を送り込む事で敵を死に至らしめる事が出来る! (な、なんだって―――!?) 【7】「GONG」 今こそ立ち上がれ、バトロイファイターよ、連投厨達へと、その力奮え 【8】「股尾前科にご用心」 久々に参戦する、股尾股科運転手、しかし未勝利敗退 【9】 (ここはイントロだけなので次の曲に入るまで待機、ネタがあれば何か言うのも良いかも) 【10】「真北の誓い」 今は負けてしまうばかりだけれど、勝利をこの手に掴んで見せるさ、凡退王子なんてもう呼ばせない、栄冠をまたこの手に、真北の誓い!! 【11】「シェゾ・ウィグィィが倒せない」 あのシェゾに何回挑んでも勝てない 速攻重視で挑んでみても紙装甲が仇になる 攻防重視で挑んだけど攻撃当てなきゃ意味が無い! だから次は絶対勝つために、僕は堅守高速かスピードで挑む 【12】 燃えるような瞳宿し、剣を振るう紅牙!これで終わりだ!紅蓮翔破斬! 【13】「Mr.killer」 Mr.killer Mr.killer 彼女が何故あんなにも、強いのかが、今の僕には理解出来ない Mr.killer Mr.killer 狂い暴れる獣のように、戦い続ける Mr.killer 【14】 空見上げ、いつも思い出す、前の自分の事、自分からは何もしなくて、他人妬み、情けないあの頃の、自分に後悔し、ただ前進んで行く――― 【15】「Nekorin」 貴方は今どこで何をしてますか、バトロイの事を覚えてますか、いつかまた貴方と戦える日まで、私は貴方を待ち続ける 【16】「民子は大変なものを盗んでいきました」 回る、回る、巫女 (あっはは!あっははっは!) 速い、カオス、たみ☆ふる巫女 避けて、ディグダー☆ドーゾー (あっははっは!) って!んな!?ちょ!おま!こんなのいらねぇよ! 知らないぜ!(知らないぜ!)そんな言葉!(そんな言葉!)自重なんかしっちまったら壊れちまう!(何かネタを自由になければこの部分は無しでおk) 30円は(30円は)引っ込んでてよ!(引っ込んでてよ!)私の家族を殺したりしないで! 【17】「戦いは億千万」 ずっと前にやった事あるよ、セピア色の記憶だ、強敵達相手に、ナンバーズ、篠崎を投下!! ずっと前の懐かしい相手、怒りのΩ達、スターオブ・THE・ワールド、最近の焼き栗を撃破! でも今じゃ彼ら達はいなくて、Marinonet.でバトロイをし続けている! 戦った回数は億千万!億千万!(ああ) ドラマ繰り広げてく バトロイ 倒してきた相手は億千万!億千万!(ああ) 戦った相手を 忘れない 【18】 僕ら、戦うよ、さじしんメンバー、攻防重視一筋で今も戦い続けているぜ! ネズミファミリー、チュチュネズミの、分まで戦い続ける! 栄冠を掴むために、戦うファイターズ 【19】「もってけ!D-BRはい」 もっていけ最後に笑っちゃうのはたみ☆ふる巫女 スピード重視だからです←結論 大津の守護神のキャラクターは多すぎる 忘れさられるキャラも そ?ん!ざいv 【20】 (プレイヤー全員で) 組曲バトルロイヤルを もっと あっと 大声で 皆で歌いましょう バトルは、常に、真剣勝負 【21】「反則のpk軍」 pk軍達をみんなで大撃退――― 一人一人力合わせ撃退していくファイターズ 親玉のなつみをみんなでフルボッコ お前らの好きにはさせないバトロイを守りぬいてみせる 【22】 ぺったん、たんたさくぺったん (なん…だと…!?)ぺったんたんたさくぺったん 【23】 PAD、PAD、PAD長 (PAD、PAD、PADのさっきゅん!) PAD、PAD、PAD長 (だからPADしてません!) 【24】 皆大好き、バトルロイヤル 今日も朝から 【25】 みんなで一緒にバートロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオイ (バ~ ト~ ル~) みんなで一緒にバートロオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオイ 【26】 もうすぐ俺らの出番かな? 俺達も準備しようか この手に、勝利を掴む為 【27】 うっ うっ うっ うっおまwおまい凡退!(おまい凡退!)おまい凡退!(おまい凡退!)おまい凡退!(おまい凡退!) げげっ!今度は未勝利かよ! 【28】 自分のキャラクターを信じて、正々堂々、互いに競い合え 【29】 勝ちも負けもどちらも関係無い、大切なのは楽しむ事さ! 【30】 焼き鳥そうめん大☆災☆難♪色んな人に狙われて 焼き鳥そうめんハンターズ「もっと、ずっと、狩らせなさい!」 バトルロイヤル大☆乱☆闘 もっと、ちゃんと、愛でなさい!(ふー)感謝しなさい(え?)休ませなさい!(えーっ!?) 【31】 all are the batoroy of heros 【32】 すぐにやりましょバトルロイヤル!(おー!) 【33】 (自分の名前)です。 本日は組曲バトルロイヤルRをお聞き頂きありがとうございました。 大変申し訳ありませんが本バトルロイヤルは只今ブックフルが起きており登録する事ができません。 またの御アクセスをおまちしています。 作成者なっしーの一言 いやまさか自分でも本当に作っちゃうとは思わんかった!わざわざ徹夜してやっちゃったよ!! しかも一部ひどいのがある件 とにかくこれをバトロイプレイヤーの皆さんが歌って、合唱でも作れたらなー、なんて思っています、自分もパソコンが入ってきたら歌う気満々ですので(笑)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/676.html
戻る アマチュア・個人製作パーツ一覧 ※本設定は非公式のものです。また、強制されるものでもありません。 ※物語製作においてご参考になれば幸いです。 武装神姫の世界的普及は、当然の成り行きと言うべきか、日本のアマチュアガレージキット業界にも大きな影響を及ぼし始めた。 2036年現在におけるアマチュアガレージキット製作においては家庭用工作ロボット・コンピュータの支援が当たり前となっており、製作者の手間がかなり低減されている。そのためおよそ三十年前当時では使いにくい材質を用いたり、意欲的なギミックを仕込んだりするなどして作品形態が多様化していった。そういった中で生まれてきたのが「機械系作家」と呼ばれる人々である。簡単に言えば、自作のロボットや機械式おもちゃを製作販売するアマチュアガレージキット製作者のことである。 武装神姫のガレージキットへの派生にいち早く気づいたのが彼らであった(「神姫」の先駆者としては服飾関係のアマチュア製作者たちで、神姫用の衣装を製作販売している)。彼らはオフィシャル介入以前より自作パーツを製作しており、オフィシャル介入後に爆発的に増加した。 本項で紹介するのはオフィシャル介入後の主な製作者、およびパーツである。公式装備には無い独自性を持ったパーツがたくさんあるので、ぜひともご覧頂きたい。 『F-Face』【アウタースキン「和三盆」】 【オリジナルヘッド「ワンダ」】 三屋八方堂【オリジナルパーツセット 堕天使型MMSラルナーヴ(魔王型MMSフォルテストラーフ)】 『F-Face』 何を隠そう、神姫の生みの父である浅井真紀氏のガレージキットディーラーである。EDEN-PLASTICS本社におけるエンジニア稼業の暇を縫い、機械系キットから服飾まで様々な意欲的作品を世に生み出してきた。 【アウタースキン「和三盆」】 ○衣装 第一弾のアーンヴァル・ストラーフに着せることを想定してデザインされた、特殊ビニール繊維製の衣装。前後リバーシブルの角帽子、ショール、ボレロ、ワンピース、カフス、ブーツカフス、そしてワンピース固定用パーツ(背中の拡張ハンガーとの交換式)のセットで、白と黒の二色がある。 洗練されたスタイリッシュなデザインながら、素体の駆動を邪魔せず、さらに服を着たまま武装することができる。そのため人気があり、これを着てバトルに臨む神姫は多い。 【オリジナルヘッド「ワンダ」】 ○コア オリジナルデザインのコアパーツ。市販の陽電子プロセッサを搭載しているが、思考ルーチンプログラムはこのパーツのために新しく組まれたものである。言うまでもなくコアの製作にはある程度の専門知識が必要である。 個別に市販されている素体とCSCを組み合わせることによってちゃんとした一体の神姫となる。 武装神姫関係のガレージキット製作に関しては特に版権審査などは必要ないが、コアパーツだけは別物で、EDEN本社による審査が必要となる。これはおおよそ武装神姫らしくない人格の予防(特に性格破綻していると色々問題である)と、武装神姫の規格内に収めるためである。晴れて審査に通った場合には製作に関して本社の惜しみない協力が得られ、またそのコアで公式戦にも参加できるようになる。逆に言えばそれほど審査が厳しいということでもある。たとえ生みの父親といえど例外ではないが、本コアパーツは公式のものと比べてもなんら遜色ない出来となっている。 三屋八方堂 F-Faceを除いてオフィシャル介入後に初めて武装神姫のオリジナルパーツを製作したガレージキットディーラー。 ※掲載にあたって東海林氏よりご許可を頂いております。 ※3/2 東海林氏よりご指摘のあった部分を加筆修正しました。 【オリジナルパーツセット 堕天使型MMSラルナーヴ(魔王型MMSフォルテストラーフ)】 各種武装とオリジナルコアパーツのセットという豪華なものである。いくつかのパーツが多機能モデルとなっているのが特長。 MMS素体とCSCをそろえればオリジナル神姫を作ることができる。また武装はストラーフ用の強化パーツを想定して製作され、これを装備したストラーフは「魔王型MMSフォルテストラーフ」となる。 フォルテストラーフはストラーフが本来持っている地上機動力、近接格闘戦闘能力を特化させるとともに、アーンヴァルなどの対飛行型神姫戦を想定し、苦手項目であった射撃を補強するとともに超小型ジェットエンジンを搭載し飛行能力も付加されている。 欠点として消費エネルギーが著しく増大してしまうが、それを見越した短期決戦が常套戦術となる。 以下に各武装の説明を掲載する。 フルストゥ・ジガント ○至近距離~近距離 ストラーフのメイン武器であるフルストゥブレードの大型版。グフロートゥの二倍近い刀身長を誇る。 ジョイントブレード(フルストゥ・クレッセント) ○至近距離 パーツに直付けするタイプの湾曲剣。主にひじやひざなどの関節部に取り付けるためこう呼ばれる。 バフォメットスリッパー ○至近距離 GA2レッグの足元に履く強化パーツ。ヤギのように二股に分かれたつま先を持ち、接地性、走破性が向上する。 またつま先のナイフが二本に増え、在来のナイフがかかとに移動するため単純にキックによる攻撃力も上昇する。 ボルトドライバーテール ○(至近距離) 中~遠距離 フォルテストラーフの尻尾となる銃剣付大口径ロングライフル。ケースレスタイプ。命中精度と威力が高いレベルで両立している。 「センチネル」自動レーザー迎撃システム ○至近~中距離 背中から触手のように伸びる八本のアームは自動迎撃のための高収束レーザー照射装置である。迎撃目標確認から発射まで自動であり、もちろん自由に動き、装着者の意志で攻撃にも参加する。本体のエネルギー消費を抑えるためそれぞれに専用バッテリーが付いている。 レーザーはM4ライトセイバーの技術が踏襲されており、レーザー刀身を発生させ近接防御戦闘にも用いられる。エネルギーが無くなっても先端の突起部(バッテリーケース)が打突用スパイクとなる。 また緊急的な使い方であるが、対戦相手を触手のように絡めとって拘束することもできる。 ヘッドギア「イーヴルアイ」 ○頭部パーツ 悪魔の一つ目のようなスリットが入ったバイザー型ヘッドギア。望遠、サーマル、Xレイ、ナイトビジョンと、対戦相手を視覚的に発見、捕捉することに特化した機能構成となっている。 オリジナルバスト「パスカービルの魔乳」 ○胸部パーツ 妙な名前の豊満な巨乳パーツ。何の機能もないが、神姫には人気がある。素体バスト同様絶縁性対衝撃ジェルが充填されている。おそらく製作者が遊びで入れたパーツであると思われる。 GA4カスタム「ゴーレム」アーム/レッグパーツ ○腕部パーツ DTリアユニットPlusとの連動が推奨されたアームパーツ。チーグルアームと換装する。チーグル以上の馬力を持ち、そのままでも立派な武装として使用できるほか、神姫と規格の合わない大型武装も持てるようになる。 またひじパーツを取り外すことで脚部となり、その場合は大腿部から換装することになる。脚部として装備した場合、内蔵されたスラスターベーンにより浮遊することが可能となる。 さらにスラスター部分を全展開させることによって、腕に付ければシールド、背部に付ければリアスラスターと、単純な機構で多機能を実現しているのには目を見張るものがある。 アドバンスドジェットエンジン ○機能補助パーツ 超小型ジェットエンジン。このDTリアユニットの肩部に乗るほど小さなエンジンで飛行できるようになり、たとえ完全装備でもアーンヴァルに追従する機動力をたたき出す。ただしアーンヴァルのような自己精製型水素エンジンではなく模型用ジェット燃料を用いるため、取り扱いが面倒で燃料代がバカにならない。 インバーテッドクロスガーダー ○装甲パーツ 逆さ十字の形をした盾。 スカルアーマー01 ○装甲パーツ 骸骨の意匠の増加装甲。非常に分厚い。サブスラスターユニットも兼ねており、アドバンストジェットエンジンの補助を担う。 スカルアーマー02 ○装甲パーツ 増加装甲。こちらは骸骨の意匠は無い。 オリジナルヘッド「ラルナーヴ」 ○コア 市販の陽電子プロセッサを搭載したオリジナルコアパーツ。堕天使型の名のとおり、アーンヴァルに似ながらストラーフの雰囲気を持つ思考ルーチンプログラムが組まれている。 文責:マイティのひと 戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2380.html
前編:彷徨姫 それは今から二週間ぐらい前だった。オレはいつもの様に『ポーラスター』で子供から大人までいろいろな人が神姫バトルをしている所をぼうっと眺めていたんだ。 『ポーラスター』は秋葉原を中心とする激戦区の中でも大きいゲームセンターの一つで神姫オーナーも多い大人気のバトルロンドの場だった。そのオーナー達の性格や印象も良く、神姫を持たない私でもあまり気にされることもなく、観戦する事ができる。たまに神姫を持っていない事で声もかけられるが、その事を言うと見やすい場所を案内してくれることもある。 優しい人達で周りのゲームセンターよりも居心地がよかった。 「ビィィィ!キュウゥブッ!! フルヴァーストォ!!」 「サー、コマンダー」 やたら暑苦しい人が叫ぶとB3(ビー・キューブ)と呼ばれた重装備のヴァッフェバニーがバズーカ砲、ロケットポッド、さらに二基のガトリングガンを構え、それを上空にいるアーンヴァルMk.2装備にFATEシールドとコールブランダーを付け加えた武装のアーンヴァルに向かって一斉掃射する 「アンジェラス! ステディプロティション!!」 「はい! ご主人様!!」 アンジェラスと呼ばれたアーンヴァルはB3の放つ大量の弾幕をFATEシールドのスキル ステディプロテクションで防御をし、B3のフルバーストを防ぐとリアユニットにマウントしてあるコールブランダーを抜きはなって、二つのビット リリアーヌを伴って、前進を始めた。 「牽制からライトニングソードだ!!」 「ええ!」 マスターの指示でアンジェラスはあらかじめ、時間を稼ぐためにリリアーヌをB3に飛ばし、コールブランダーを掲げてチャージを始めた。 飛んでいく二つのビットはB3めがけて左右から突撃を仕掛ける。狙われたB3はその攻撃をガトリングガンの段幕で迎撃するが、一つは破壊したものの、もう一つは片方のガトリングガンにつっこみ、自らもろとも爆発した。 さらに巨大なエネルギーブレードを形成し、チャージが完了したライトニングソードをアンジェラスが勢いよく振り下ろしてくる。 「ンンンンGoGoGoGoオォゥ!!! ビィィキュゥゥウブ!! カウンタァー! ショットォ!」 「サー、コマンダー」 振り下ろす直前、B3は残ったガトリングガンを両手で持った上で回避体勢に入り、ライトニングソードが目の前の地面に突き刺さって安全になった瞬間、反撃のガトリングガンを放つ。 が、かろうじて反応したアンジェラスはそれを避けて、反撃の被害を最小限にしようと動いた。 その瞬間、あらかじめルートを予測したかのようにバズーカがアンジェラスに着弾し、墜落した。 「きゃぁ!?」 「アンジェラス!?」 「ンフフハハアアアァッ! これが俺たちのトゥオルィック!! ビイィキュウゥブ! 追撃ぃ!!」 「サー、コマンダー」 それは確かにトリックだった。ガトリングガンで弾幕を張って、相手の避けるルートを限定し、威力の高い本命のバズーカを確実に当てる。すごく合理的な戦術だ。 このまま、アンジェラスを仕留めきれるのだろうか。 B3はガトリングガンの弾が切れたのか、二丁両方を捨てた。代わりに大型のナイフを二本取り出してそれぞれの手で持ち、ロケットポッドの連射で牽制しつつ、接近を始めた。 墜落したアンジェラスはディコ・シールドで素体に当たる弾を防ぎつつ、立ち上がってB3を迎え撃つ。 「勝利は勝ぁぁぁぁぁっつッ!』 「アンジェラス!MOA!」 そして近距離、B3がマスターの叫びとともにナイフで攻撃を仕掛けたその刹那、アンジェラスは鋭い指示に反応して彼女の攻撃を回り込むようにかわした。次にすれ違い様にコールブランダー銃形態でB3を撃ち、リアユニットとマシンガンを分離変形させる。 BM『モードオブエンゼル』だ。 変形した白い戦闘機は背面を無防備にさらしているB3に大量の弾丸を殺到させた。 「Noオオオオォォッ!!?」 背面からの集中砲火にたまらずB3が倒れ、勝敗が決するとマスターの方がとてつもない悲鳴を上げた。 『衛生兵! えーせーへーえぇぇぇぇぇ!!!!』 センター中に響きそうな叫び声が聞こえる中、オレは腕時計を見る。そろそろ夕方にさしかかるいい時間になっていた。戦いの後が気になる所だが、面倒くさいテストが明日あるため、それの勉強のために帰ることにし、『ポーラスター』を抜け出した。 「アンジェラスはかっこいいなぁ。B3もあんな攻撃をするなんて武装神姫ってすげぇ……」 外に出た時、オレは憧れを口にする。オレは武装神姫を持っていなかった。兄貴は初代チャンピオンでバリバリの神姫マスターをやっているが、交通事故に遭って目が見えなくなって以来、オレに武装神姫を話さなくなった。 だからこうしてポーラスターで武装神姫を見ているんだけど、やはりダメだった。 その場にいるのに自分はその場とは違う。そんな気分だ。そんなモヤモヤした気持ちを抱えこみながら歩いているその時だった。トライクで走る小さな赤い影を見つけた。すごく速いそれはすぐに追わないと見失いそうだ。 (何なんだ?) 気になり、それを追い始める。走り出すとさすがに人と神姫の体の大きさの差は大きく、だんだんと追いついていく。 少し走って裏通りに行くと赤い神姫がトライクを止めた。オレがそれに合わせて足を止めると、彼女はそこから降りてオレを見ていた。 「さっきから追いかけてくるのが、君? 何か用?」 鋭い目でオレに質問をしてくる。見た所、アークのりペイント版か何かのような神姫だった。装備で違うのは額から角が生えているぐらいだ。 「何でマスターがいないのか気になったからさ」 「私にマスターはいないよ。ただの野良神姫だ。真の力とは何かを探してる。君は知ってるの?」 「オレに難しいことはわかんないけど、そもそも真の力って何だよ?」 「私は単純な力だけでは勝てないマスターをもったライバルがいる。彼女はその力は自分一人だけのものじゃないと言っていた。奴に勝つためにはそれが必要なんだ」 詰まる所、マスターのいるライバルに負けて、その力が何であるのかを探しているらしい。 事情はよくわからないが、オレにとっては笑ってしまえるほど単純なことだった。 「簡単じゃん! その神姫ってマスターと仲良しなんだなっ!」 「え?」 「マスターの期待に応えたいから頑張ったんじゃないかな。当たり前のような神姫とオーナーの関係さ」 アークに対して自信を持って答える。マスターと神姫の関係は当たり前の事過ぎて普段は考えもしないけど、その当たり前がないとすればどれだけの差があるか。それは多くのオーナーが知っていた。野良神姫やイリーガルが出てきても、絆を持ったマスターと神姫がそれを打ち負かしているのは兄貴がよく言っていた。 「当たり前の……か」 その言葉に何かを感じたのか、アークはフッと笑った。鋭い目も緩んで、何かをつかんだ様な柔らかい表情を見せる。自分にもこんな神姫がいればなんて思ってしまうほどその顔はとてもきれいに見えた。 「なぁ……君……!」 アークがオレに何か聞こうとしたその時、裏通りの奥から、エネルギー弾が彼女めがけて飛来してきた。 アークはそれに反応して避けて、臨戦態勢に入って、アサルトライフルを弾が飛んできた方向に構える。 「この不意打ちを避けるとは大したもんだ」 奥から上から目線の態度をした痩せ型の男がエネルギー弾を飛ばしてきたと思われる、最新型の神姫 蓮華と一緒に出てきた。 「ここはガキが来るような場所じゃぬわぃ。とっとと有り金と神姫をおいて消えぬぅわ」 妙な口癖の蓮華がオレにアークと金を渡せと要求する。どうやら、アークはオレの神姫だと思っているらしい。 「ん? どうしたんだ? その神姫はお前のじゃないのか?」 痩せ型の男が現れて、オレに問う。オレは彼女のマスターじゃない。それどころか、神姫すら持っていない。どう答えればいいんだろう……。 そんな風に戸惑っている時だった。アークがシルバーストーンを構えて蓮華にそれを容赦なく撃ち、堂々と答える。 「そうだ! 彼は私のマスターだ!」 驚いたことにどういう訳か、会ったばかりのオレをマスターだと言い張ったのだ。神姫を持っていないのにこんなことで大丈夫なんだろうか。 「君、私に名前をくれ!」 オレは突然のことに驚いたが、彼女に言われるがままに名前を考える。一瞬の中で思ったことは、彼女と遠く遠くを走り続けたいという思いだった。だから……! 「ああ! 俺は響! お前は百日! 俺の神姫だっ!!」 「OK! 行こう! 響!!」 与えられた名前に応じ、アーク――百日はもう一度シルバーストーンを放つ。 「ははは!! 何だそりゃ!? 即席チームでんなことのほざくんじゃねぇ!!」 「ほほほ。これは獲物じゃぬわ! 死ぬぇい!!」 蓮華と痩せ型の男は即席の俺達の事を笑い、ただのカモだと思って笑うと蓮華がレーザーを回避してそのまま二黒土星爪で百日に襲い掛かる。 それを見た彼女はアサルトライフルを連射して、蓮華の勢いを削ぐ。さらにそれで生じた隙で二黒土星爪を回避しつつ、フォールディングナイフを展開して逆に反撃の斬撃と蹴りを決める。 最後の蹴りの力は強く、蓮華を近くにあったゴミ箱まで吹き飛ばし、叩きつけた。 「ぐぇっ!? な、何だあの出力は!?」 「あの角を見た時からまさかとは思ったが、そのアーク、イリーガルか!?」 百日の蹴りの強さを見て、痩せ型の男が動揺する。どうにも百日はイリーガルというタイプで、とんでもない出力であるらしい。 何なのかはわからないが、こちらに勝ち目はあるという事か。 百日は相手の動揺を気にする事もなく、シルバーストーンで蓮華を狙い撃ちにする。彼女はイリーガルだという事を認識したその攻撃を恐れているらしく、大げさに避け始めた。さらにその中で威力のある二黒土星爪から命中を重きにおいた一白水星剣に持ち替え、ヒットアンドアウェイ戦法へと切り替える。 「くっ……!」 身軽な装備でちょこまかと動き回って、百日を攪乱していく。百日もアサルトライフルとナイフで応戦するものの、その動きは早く、なかなか捉えることができない。 イリーガルと動揺はしているものの、蓮華にも素体の改造が加わっており、百日並の強さがあるのかもしれない。 強さがどうとかは置いておいて、このままでは小回りの利かない百日が押される。アサルトライフルとナイフでは仮に当たっても決定打にはならない。何とかしてレーザーを一発放り込み、追い込めれば……。 「……そうだ! 百日!! アサルトからレーザーにつなぐんだ!」 「なるほどね……。わかった! やってみる!」 何とか読まれない程度に百日に命令を下し、彼女はそれを実行するために距離をとりながらアサルトライフルを準備する。 「何かは知らねぇが、素人の作戦なんてうまく行きっこない! そのまま潰せぇ!」 痩せ型の男は何の作戦なのかわかっていないのか、依然として剣による攪乱攻撃を蓮華に続けさせている。 これならやりようはありそうだ。 百日は回避し、蓮華の隙を伺っている。オレもそれを見ていた。相手は直線的に動いているに過ぎない。 次の隙が生じるまでの時間はそう長くはないはずだ。 「……今だ! 百日!!」 「行けっ!!」 隙を捉えたオレが百日に合図を知らせると彼女はそれにならってアサルトライフルをばらまく。 「当たらぬわ!!」 そうすると蓮華は反射的に回避行動に移る。その時だった。その回避した先からレーザーが飛来し、蓮華の腹を貫いた。 「ぬわにぃ!!?」 「蓮華!? くそっ!!? どうなっているんだ!!」 まさか、避けた先にレーザーがやってくるとは夢にも思わなかったのか、痩せ型の男と蓮華は激しく動揺する。 オレも内心、成功するかどうかヒヤヒヤしていた。これはB3のやっていたトリックを真似たものだ。 覚えていたので再現した即席だったため、上手く行くか心配したが、これで決定打は与えられた。 「当たった……これが……」 「百日! そのまま、追撃!!」 「あ、ああ!」 まさか、当たるとは百日も思っていなかったようで驚いていたが、オレの命令にマガジンを二つ装填する。 「インファニット∞アサルトだ!!」 「終わりだぁぁっ!!」 スキルを放つとレーザーでダメージを負って動けなくなっている蓮華に当たり、弾丸が装備を破壊し、彼女を戦闘不能に追い込んだ。 「ぬおぉぉっ……!?」 「蓮華!? くそっ!! 覚えてろ!!」 蓮華が倒れる状況に驚きながらもこのままではやられると思った痩せ型の男は彼女を持ち出し、逃げ出した。 それを見て、戦闘が終わったと判断した百日は武装を解除し、トライクモードに戻した。 「響。ありがとう。この勝ちは君のおかげだ」 「百日だって頑張ったじゃないか! これは二人の勝利さ!」 戦いが終わると礼を言ってきて、オレは思ったことを返す。そうすると百日はニッと笑って見せ、手を出した。 「そっか。頑張るって言葉、教えてくれ」 「ああ! 頑張るぜ!!」 「じゃあ、それをみせてくれ」 オレはそれに応じて百日の小さな手に握手した。こうしてオレと百日は無い者同士がパートナーとなった。 イリーガルがどうとか痩せ型の男が言ってたけど、百日が悪い奴の手先なんかじゃないのはわかってる。 誰かがもう一回、そんな事を言ってきたら胸を張って「百日が悪い奴なんかじゃない」と言ってやろうと思う。 テストが終わったら、兄貴は一人暮らしだから、悠にイリーガルについて聞いてみよう。あいつなら神姫をよく知っているし、百日のイリーガルについて何か知っているかもしれない。 「百日。よろしくな」 「ああ」 明日のことを考え、決めるとオレは百日と共に自分の家に帰る事にした。 ひとまず、帰ったらテストの予習を済ませないとならなかった事をすっかり忘れていた。 これで成績が良くなかったら母さんにこってり絞られてしまう。それだけは避けないとならない。 ……テスト、どうにかしないとなぁ。 戻る 進む
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/3501.html
好みの作品でバトルロワイアル 好みの作品でバトルロワイアル本編SS目次・投下順 好みの作品でバトルロワイアルの死亡者リスト 好みの作品でバトルロワイアルの参加者名簿 好みの作品でバトルロワイアルのネタバレ参加者名簿 好みの作品でバトルロワイアルの支給品一覧 好みの作品でバトルロワイアルのルール・マップ