約 1,954,200 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1222.html
第三話「学校」 ※ヒカル視点 午前8時00分 「じゃ、学校行くから」 私のマスター『彩聞形人(さいもん けいと)』が言った 「そう言えば形人の学校って、どんな所?ついて行っていい?」 「駄目だ。MMSは持ち込み禁止になってるからな」 「ケチ!」 だって…彼女かなんかいるかどうか気になるもん… 彼女とかがいたら、私…… あ、そうだ! ※形人視点 午後12時15分 あー…腹減った… 早くメシにしよう そう思い弁当を取り出したところ、違和感を感じた。 「…何か軽いな…?」 よく見ると、弁当箱は普段のものではなく以前使っていたものだった。 「まさか…」 予感的中 一言で言ったら、弁当じゃなくてヒカルが入ってた。 …ってオイ 「……」 「…てへっ♪」 「てへっ♪じゃねぇよ!!」 「彩聞、どうした?大声なんか出して?」 「いや風間(かぜま)何でもないから!弁当開けたら『てへっ♪』って書いた紙だけが入ってただけだから!」 「…そういやお前の母ちゃん、冗談好きだったからな。なるほど」 ああ中学時代からの友よ、勘違いしてくれてありがとう。 「でも矢瀬には気をつけろよ。アイツは神姫嫌いだからな」 う…ばれてる… 「なにしろアイツがMMS禁止を生徒会に訴えた奴だからな」 あーわかってるさ我が友よ もうメシの事なんてどうでもよくなっていた。 弁当箱を持ったまま、僕は屋上へと走り出していた 「何でついて来たんだよ!」 「……」 「答えろ。じゃないと三日間エスコン禁止にするぞ」 「……だって…だって彼女とか出来たら私の事なんて見なくなるじゃん!」 は? 「私が認めない限り、彼女なんてつくらせないんだから!」 やべ、泣き出しちゃったよ… 「スマン。つーか彼女なんて僕ともっとも縁のないものじゃないか」 「グスッ…ホント?」 「それよか静かにしろ、あの委員長に見つかったら…」 「わたくしがどうかしたかね?」 そこにはヤセ形眼鏡の典型的なヤツがいた。 あ、やべ。 僕は現在、全速力で逃亡中。目下スネーク中である 「ほれ言わんこっちゃない、アイツは神姫に片思いの相手をを取られたから神姫にうらみを持ってんだ」 「あの人男だよ?まさかウホッな人?」 「その通り、ヤラナイカ系の奴だ」 そう、ヤツはホモである。 「そこのダンボール!止まれーっ!」 まずい、見つかった!? 「ダンボールが動いてるんだからあたり前じゃん」 やかましい! 僕はダンボール箱を捨て、再び全速力で走り出した その直後、誰かにぶつかった ※ヒカル視点 いたぁ~… 形人の胸ポケットに居た私は思い切り床に叩きつけられた 誰かにぶつかったみたい…って女の人!?てゆうか形人!胸触ってるって! …って相手の胸ポケットに居るのはMMS?(かも) 私は相手がMMSである事を祈り、ハンドサインで返事を送った (MMSの敵に追われてる!そっちのマスターにこの状況を何とかしてくれる事を頼む) 相手(やっぱりMMSだった)はこちらに気付き、指でOKサインを作った ※形人視点 「あ!…すまん!」 反射的に飛び上がる しかし地獄への使者はあと3mへと近づいていた! もう駄目か!? 「あら?こんな所にいたの?、捜したわよ」 は?コノヒトハナゼボクヲサガシテイルノデスカ? 「お!氷男(ひお)先輩、アンタんとこの会員ですか?」 「そうよ。さっきから捜してたけどこんなとこでスネークしてたのね」 そう言って氷男と呼ばれた女生徒はこちらにウインクした そして声を出さずにこう言った (わたしはドール愛好会の会長、状況は教えてもらったからわたしに合わせて) なるほど、胸にMMSが居る。ヒカルが説明したのか 「あーそうなんすよ会長!ちょっと次回検討されてる鬼ゴッコの練習をちょっと…」 「…どうゆう愛好会なんだ…?まあいい。警戒態勢が最近敷かれてるから気をつけるんですよ」 そう言って矢瀬は去っていった。なんとゆう変わり身の早さ… 所詮先輩には弱いとゆうことか。 ※ヒカル視点 「すみません、助かりました」 「あら、いいのよ。あの人は裏返しで真面目みたいだから」 「にしちゃあ度が過ぎてるよなぁ…」 「わたしは『氷男聖憐(ひお せいれん)』ドール愛好会とは名ばかりの武装神姫愛好会の会長よ」 神姫愛好会?やっぱりあるんだ 「こっちはラリー、天使型(アーンヴァル)よ」 ラリーと呼ばれた神姫(こ)は無言でこちらに一礼した。てゆーかラリーってまさか… 「あ…僕は彩聞形人と言います。こっちがヒカル」 「よろしくお願いします。氷男さん」 「あら、普通でいいわよ。あとわたしの事はレンでいいわ」 言葉の最初に「あら」がよく付く人だな… 気のせいか形人が彼女に見惚れている… 面白くない… ※形人視点 「それよりも、放課後バトルロンドで対決しない?」 はい?何故いきなり? 「何となくよ、それじゃ、3時半に神姫センターで」 否定も質問の間もなく走り去ってしまった…。何なんだ一体? 「ところで形人…」 「何だ?」 「あの神姫(こ)…『片羽の妖精』ね」 そうかいお前もそう思ったか 第四話に続く 次回予告 よう、え?だれかって? そんなこと知ったこっちゃない。 次回「バトルロンド」(N:ラリー) 武装神姫でいこう!?に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/magamorg/pages/8325.html
武装神姫アーンヴァル コモン 火 コスト6 パワー2000+ ヒューマノイド(フレイムランス) ■スピードアタッカー ■このクリーチャーは相手プレイヤーに攻撃できない ■このクリーチャーはタップされていないクリーチャーに攻撃できる ■このクリーチャーは攻撃されない ■パワーアタッカー+6000 (F)また戦えると良いですね 久しぶりに現れて、ネタカード( 作者:紅鬼 関連 フィオナの森防衛戦 評価 このWikiでこの名前を見るとは・・・・!(ちなみに自分はアーク派です) -- マイルス (2010-12-11 11 31 51) 自分はやっぱりアーンヴァルが好きですよ -- 紅鬼 (2010-12-11 11 38 06) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1908.html
彼女は強い。 それは承知していたはずだった。 しかし、思わず愚痴が出る。 「なにも、こうも簡単に…、嫌な娘なンだからッ」 彼女は公式バトルの経験はほとんどない。 事実、バトル用の筐体に入った彼女のパラメーターは新参のそれだった。 LP lv.0 SP lv.0 攻撃 lv.1 命中 lv.1 回避 lv.1 防御 lv.0 総合lv.3 今しがた受けた忍者刀での攻撃も、ダメージは軽微。LPも合計200弱ほど持っていかれただけ。ただ、その攻撃の内容が問題だった。 まず、彼女の気配を察知することができなかった。そして攻撃。交錯する瞬間に放たれたその一振りは、確実に自分の左手首に当たっていた。これまでに受けた攻撃は合計三回。最初は足だった。右足、そして左足の順で攻撃を受けた。もちろん、神姫バトルでは攻撃が有効か否かだけで、攻撃部位によって、被ダメージが変わるということはない。どこで受けても一定の計算式に則った値が自分に与えられたLP値から引かれるだけだ。 しかし、その、相手の四肢から攻めて動きを止める、という明確な意志が籠った攻撃は、屈辱でもあったが同時に驚きでもあり喜びでもあった。今まで神姫バトルで部位を考えて攻撃するなどということは、自分が知るどの神姫もー、必然が無かったからではあるが、採ったことが無い行動だったからだ。攻撃を受けたことは屈辱だが、これまでにない新しい経験をできたことに喜びを感じていた。 「流石イリーガルの相手をしている、ってことよね」 しかし、自分の攻撃も当たらない。本来なら、パラメーター上では決してはずすことのない回避レベルである。それでも彼女は遮蔽物を巧みに使い、パラメーターの低さを補っている。補う? 訂正。恐らく彼女は己の回避レベルを意識していない。 本当に戦っているなら、もう勝敗はついている。 しかし、これは公式ルールに則った神姫バトルだ。改めて、自分のステータスを確認する。次の接敵でスキルを発動させられる。 ひょい、と目の前に彼女が現れた。忍者刀の間合いにはまだ少し遠い。 「これで終わりにするよッ!」 クライモアを振り上げた。 春。東京、某大学。サークル棟。「神姫同好会」サークル室。 その少女、山崎恵子は目の前で繰り広げられたバトルに思わず声をあげた。 新入生の勧誘を兼ねて行われたエキシビジョンマッチである。 「すごいよ、巴」 テーブルで一緒に観戦していた自分の神姫に声を掛ける。 「はい、マスター。勝者の方も凄いですが、Cランクであそこまで戦ったあの忍者型は本当に凄いと思い………ます」 巴と呼ばれたその種型の神姫は己の主人の声に応える。 周囲では、山崎と同様に勧誘を受けた新入生たちが、ある者は興奮しながら、またある者はささやくように己の神姫と今のバトルについて意見を交わしていた。その内容は山崎恵子たち同様、短時間でspを溜め込みドラゴンクラッシャーを放った、勝者の花形神姫に対するものだった。 勝者の花型、名をゲンドゥルという、がマスターである間中優の手のひらの上で観客の新入生らに手を振って呼びかけをした。アーマー類は花型の標準武装のそれである。ボディ・アーマー部には青のグラデーションで、音楽のフォルテを模したと思われる記号が配されていた。 ゲンドゥルは打ち合わせていた通りに勧誘の台詞を話し始めた。 「皆さん、見てお解りいただけたように、この同好会は上位ランカーでなければ入れない、というわけではありません。いろんな方々に入って頂きたいんです。今でこそ神姫バトルがメインになっていますが、武装神姫である必要はありません! 互換があるMMS素体のマスターであればオッケー。神姫の服飾デザインに興味のある方や小物作りが好きな方なんかも大歓迎! あたし自身もバトル以外でも素敵な衣装が欲しいしね。気づいていると思うけど、室内の棚に飾っているのは同好会のメンバーが作った………」 「あ、すいません。じゃぁ、ウチの子なんかもいいんですか」 質問を投げかけた新入生の肩には、ホットパンツにビキニを纏ったMMSがちょこんと腰をかけていた。 「もちろん! 最近発表されたSOLの皆さんもオッケー。ローカルルールを作って異種バトルなんかも考えてます」 ゲンドゥルの声に新入生たちからどよめきが上がった。 山崎恵子は、ふと、自分の神姫があらぬ方向を見て動きを止めていることに気づいた。 「巴?」 一拍の間を置いて、神姫が彼女に応えた。 「マスター、わたし、あの人たちに会ったことがあるような気がします」 と、先ほどまでゲンドゥルと対戦していた忍者型とそのマスターを指した。 マスターの男性は、標準体型で身長は170センチを越えるくらい。髪を短く切りそろえ茶色いコーデュロイのジャケットを羽織っていた。山崎はその姿を見た瞬間、自分と同じものを感じ取った。理由はさほどない。ただ、自分と一緒だ、と感じただけだ。 「シラヌイ」 彼は自分の神姫をそう呼んでいた。 フィンランド、ヘルシンキ空港。出発ロビー。 若い女性の声。日本語。 「そういえば、シラヌイさんたち、今頃同好会の新入生の勧誘をしてるはずですね」 その声に、ベンチに座った男が応える。名を相原竜之介、という。 「おや、椿もそういうことをしてみたいのかい」 隣の席に置かれた鞄の上に立つ侍型の神姫に向かって声を掛けた。サンダル履きに作務衣の上下を着た相原の姿とは対照的に、その椿と呼ばれた神姫はフォーマルな桜色のスーツを身に纏っていた。 「いえ、彼も当初と比較して、人付き合いが上手くなったと思います。これもマスターの働きかけあってのことです。以前なら、そのようなことに参加するなんて思えませんでしたが」 「買いかぶり過ぎ…、だよっと」 相原は手にしたPDAをタップしてメーラーをチェックする。 「何か新しい情報がありましたか、マスター」 相原は奇妙な笑いを浮かべた。困ったような、嬉しそうな、人を小馬鹿にしたような表情にも見える。それは、この男が時折見せる特有の表情である。 「どうやら、ね。例のノード群の情報の流れを掴むことができたようだよ」 東京、西東京市。とあるアパート。 「うーん、何か調子ヘンなのよ、最近」 作業デスクの上から、悪魔型神姫がマスターの男性、天野敬三に訴えている。 「ユリ、君はどうだい」 天野は悪魔型の傍らに立つ天使型に尋ねた。 「ケイと一緒よ」 「って、何がヘンなんだ。もうちょっと具体的に」 そう言うと、二体の神姫は互いに顔を見合わせた。どこまで言っていいのかな、とでも言う風に。 「ネット上にアタシたち神姫が情報交換する掲示板があることは知ってるわよね」 悪魔型ー、ケイが切り出した。 「ああ、うわさは聞いたことがある。でも誰も見つけられないでいる。それがどうしたんだ」 「どこかのサーバーにあるわけじゃないからなの」 天使型の、ユリが続ける。 「私たち神姫同士がピアとして、直接データをやり取りしてるの」 天野は一瞬ポカンとして、次にパンと手を打った。 「思い出したぞ。大学の情報処理の講義で出てきた。確か今世紀初頭のP2Pソフトのwinny2で実装されていた掲示板機能だな。………そうか、それなら確かにネット上でその存在を探知することはほとんど困難になるはずだ! いや、上手い手を考えたなぁ」 興奮してひとりで話し始めた。 「おーい、馬鹿オーナーっ」 ケイが、デスクの上で跳ねる。悪魔型特有の長いツインテールがぴょこぴょこと揺れる。 「あ、いや。済まん。ーで?」 「えーっと、ですねぇ。わたしたちたが『おかしい』と言っているのは、本来、クレイドルでバックアップ、デフラグとアップデートをしているだけのスリープ状態のはずなのに、P2Pをしたときのような感じが残っているってことなんです」 話の腰を折られながらもとりあえず説明をするユリ。 一瞬、考えを巡らせた天野が口を開いた。 「むむむ………さて、それじゃー、とりあえず、次の休みにでも神姫センターにでも行ってみようか。ちょっと俺じゃ手に負えないしね。それまではスリープのときにはネットとの接続を切っておこう」
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2429.html
第2部 「ミッドナイトブルー」 第2話 「night-2」 西暦2041年 5月21日 12:00 『大阪府 大阪市 鶴見緑地センター店』 お昼のチャイムが公園内に響く。 園内の噴水広場の軽食コーナー、そこでは多種多様な神姫とオーナーたちが昼飯を食べて雑談をしていた。 オーナー1「おい、知ってるか?昨日の夜出たらしいぜ」 オーナー2「出たって何が?」 天使型「例の都市伝説ですね」 サソリ型「12時の死神か・・・」 悪魔型「ええーーーほ、本当?」 オーナー3「ついにこの神姫センターにも、来たか」 種型「なんでも灰色艦隊の巡洋戦艦型神姫が半数以上撃沈されたらしい」 花型「ひゃーーー恐ろしい恐ろしい」 オーナー4「あの成金艦隊か?実力は低いだろ」 スプーン型「ですが、腐っても戦艦型神姫、それをわずか数分で半滅させたのですから・・・」 オーナー5「12時の死神、あれって実在するのか?よくあるゴーストファイターだろ?」 雑談に花を咲かせるオーナーたちに1枚のぼやけた写真が投げ込まれた。 オーナー1「!?なんだこりゃ」 野木「奴は実在する。これがやつの写真だ。私の重巡が撮影した」 野木が生き残った艦隊を引き連れてテーブルに座る。 ゴーンゴーンゴーン・・・ 低いエンジンを唸らせて灰色艦隊で生き残った3隻の戦艦型神姫が噴水広場の上空に現れる。 悪魔型が目を細めて艦隊を見上げる。 悪魔型「1、2、3・・・たった3隻?おいおいまじかよ!!」 オーナー4「ぶっ・・・ほ、本当か?」 野木は手に持った缶コーヒーを飲む。 野木「一瞬だった、時間にして5分もかかっていなかったな、みんな一撃で撃沈された」 ワシ型「これがその写真ですね」 野木から渡された写真を囲んで数体の神姫が騒ぐ。 天使型「ぼやけていてよく分からないですね」 サソリ型「真っ黒な武装神姫だ」 スプーン型「こんな神姫見たことないです」 ワシ型「私もです」 建機型「戦艦型を一撃で破壊できるんですから、有名な神姫ではないのですか?」 オーナー5「おい、お前知ってるか?こいつ」 オーナー2「ノン」 野木「そいつは戦艦並の大口径砲と強力な大型ミサイルを装備していた。レーダー、センサーには映らないステルス機だ」 ヴィクトリア「こいつは夜間戦闘に特化した重夜戦、重夜間戦闘機型神姫です」 マキシマ「すれちがいざまにドカン!!速度も速い」 ノザッパ「姿さえさだかじゃねえ!!あいつは化け物だ!!」 生き残った3隻の戦艦型神姫たちは周りによってきた神姫たちに戦闘の様子を話す。 悪魔型「ひええ・・・」 戦闘機型「これは夜中のバトルロンドは出ないほうがいいですね」 犬型「夜中の12時に出没する神姫・・・どこかで聞いたことがあるような・・・」 ???「そいつは夜帝だよ」 軽食コーナーの端で老人とチェスを打っている黒い軍服を着た将校型神姫がぼつりとつぶやく。 □将校型MMS 「ナターリャ」 SSSランク「演算」 オーナー名「伊藤 勝成」♂ 70歳 職業 古物商店主 天使型「夜帝?」 オーナー2「なんだそりゃ?」 サソリ型「ナターリャさん、知っているんですか?」 ナターリャはマスターとチェスをしながら答える。 ナターリャ「夜間重戦闘機型「シュヴァル」 SSSランク 二つ名 「夜帝」・・・バトルロンドでは彼女は夜中にしか出没しない、相手をほとんど一撃であっという間にすれ違いざまに撃破していくので姿を見ることも難しく。倒された神姫は相手の姿を見ることが出来ない・・・貴様らの話を聞いて、こいつしか思い浮かばないな・・・カタリナ社製の重夜間戦闘機だ」 一人のオーナーが慌ててノートパソコンで夜間重戦闘機型MMSと検索する。 オーナー7「夜間重戦闘機型!出たぞ!!こいつだ!!」 オーナーや神姫がノートパソコンを覗き込む。 カタリナ社の公式MMSカタログに画像とスペックが載っていた。 :夜間重戦闘機型MMS「ブラック・セイヴァー」 カタリナ社 第3開発局製 主兵装 3.5mm素粒子砲 2門 レーザーバルカン砲 6門 マイクロミサイルランチャー 2基 思考性巡航ミサイル 4発 チャフフレア 夜間戦闘を主軸に置いたステルス重戦闘神姫。モチーフは第二次世界大戦中の双発の大型夜間戦闘機群。運用方法も参考に開発。 強力な素粒子エンジンを5基搭載し武装は非常に強力、リアパーツ部に長大な素粒子砲を搭載。素粒子砲は熱量が高いので抑えることができるように特殊な液冷却装置が組み込まれ、高い威力を持ちながらも連射することが可能。一撃で戦艦クラスの神姫も撃沈可能な高い命中率を誇る神姫サイズの大型思考性巡航ミサイルを最大4発搭載可能。それらの強力な火器を正確に命中させることができるように全身にレーダーやセンサーが点在しており、電子戦も得意。全身真っ黒なのはステルス塗料を塗ってあるため。 重武装、高速航行、重装甲の戦闘可変航空神姫であったが、重量級の機体のため旋回性能は劣悪で、ドックファイトを挑まれると、どうしても大回りになってしまい横転性能も鈍い、本機は一航行戦闘の一撃離脱戦法に徹した戦い方を行うことを想定している。 本MMSは、完全受注生産MMSです。ご発注の際は最寄のMMSショップ、もしくはMMS取り扱いのある機械工具商までお問い合わせ下さい。 画像には全身真っ黒で強力な武装を多数備えた凶悪なフォルムの神姫の写真が写っていた。 悪魔型「な、なんじゃこりゃあああああ!!!」 天使型「完全受注生産型の高級神姫じゃないですか」 種型「こいつですかーうわーーーこれは、ちょっと・・・」 ワシ型「こんな神姫がいるんですか・・・」 オーナー3「野木、こいつか?やられたのは」 野木「・・・・ああ、こいつだ、間違いない」 マキシマ「そうだ、こいつだ!!」 ノザッパ「こいつにみんなやられたんだ!!!」 ヴィクトリア「うううむ・・・」 画像を見た神姫たちは口々にうなる。 ナターリャ「この界隈でそいつを使いこなして、真夜中に暴れまれ廻っている神姫といえばSSS級の強ランカー神姫、『夜帝』だな・・・そいつは夜中の12時にしか現れない」 ナターリャは、すっとワインを口に運ぶ。 野木「情報ありがとう」 ナターリャ「気にするな、その程度のこと」 オーナー2「こんな奴が夜中に出るんじゃ、深夜のバトルロンドは出ないほうがいいな」 オーナー3「というか、深夜の12時ってバトルロンドの利用数が一番少ない時間帯じゃね?あんまり被害って・・・ないような気が・・・」 スプーン型「ですよねーほっておいてもいいような気が・・・」 ワシ型「うん、私もそう思います」 ナターリャは、すっとチェスの駒を指す。 ナターリャ「・・・夜の12時は彼女の統べる世界か・・・噂は本当だな」 野木「・・・どういう意味だ?」 ナターリャ「そのままの意味さ、奴の二つ名は『夜帝』・・・夜の帝王だ。普通の神姫たちは視界が良好な日中や遅くて夕方の戦闘に慣れており真っ黒闇の真夜にはヨタヨタと彷徨うのが精一杯が関の山。それに大して彼女は最初の設計開発の段階から夜間戦闘を念頭に置いた武装構成で優秀なレーダー電子装置とステルス装備を搭載しており、彼女に夜間戦闘を挑むのは自殺行為に等しい。だから誰も奴が出ると噂される夜の12時には出歩かない・・・本当に強い神姫ってのはな、戦う前から相手を力で潰すんだ・・・戦闘行為自体を思いとどまらせる力・・・抑止力という見えない力を持っている・・・・言っている意味分かるか?」 野木「くっ・・・ずいぶんと辛口だな」 ナターリャ「事実を言ったまでさ、実際、そのとおりだしな」 野木は周りを見るとほとんどのオーナーや神姫たちが戦う前からコイツには勝てない、夜中には出歩かないようにしようと騒いでいる。 野木「ふん、いまいましい!!」 ヴィクトリア「さてと・・・私たちはどうしますか?マスター」 野木「どうするとは?」 ヴィクトリア「このまま、コソコソと夜中の12時以降に出歩くのをやめますか?」 ノザッパ「それこそ、奴の強さを証明してしまう」 マキシマ「奴の手口が分かった!!反撃だ!」 野木「まて、落ち着け・・・そう簡単には・・・」 野木は躊躇する。やみくもに攻撃しても勝つ見込みは少ない、頭のいい参謀が考えた作戦がいる。 野木「・・・・ナターリャ」 ナターリャはマスターともくもくとチェスを打ち続けている。 ナターリャ「貴様が何を考えているか私は知っているが、私は力を貸さないぞ。私はこの通り、なんの武装も持たない・・・ただのチェス好きの神姫だ」 野木「力ではなく知恵が欲しい」 ナターリャ「らしいですが?閣下」 ナターリャのマスターの伊藤は重く口を開く。 伊藤「ナターリャ、このお嬢さんに協力して差し上げなさい」 ナターリャ「・・・失礼ですが、理由を教えてください」 伊藤「怖気づくほどの強い神姫がいる。それを倒すことに理由がいるのでしょうか?」 ナターリャ「了解しました。そして・・」 ナターリャはナイトをすっと動かしをクイーンを取る。 ナターリャ「チェックメイトです。閣下」 伊藤「クイーンが落ちたか、やはり切り札はナイトということで」 ナターリャ「チェスにおいてクイーンは最強ですが、ナイトは効果的に使えばクイーンを狩れます。駒が必要ですが・・・」 野木「バトルロンドはチェスのようにはいかないぞ」 ナターリャ「試してみますか?」 野木はニヤリと笑う。 野木「あは・・・あはっははっははは!!!面白い!!!!駒は私が用意しよう!!奴は今日も出ると思うか!?」 ナターリャ「・・・でますね」 野木「なら今日の夜11時、ここに集合しよう。駒は何がいる?」 ナターリャ「あなたの生き残りの重巡洋戦艦型神姫が2隻、完全装備の航空母艦型神姫が1隻とベテランの飛鳥タイプの戦闘機型が2機、ステルス戦闘機型が2機・・・あとはなんでもいいから8体ほどの武装神姫・・・こんなところか」 野木「1個機動MMS艦隊をまるごと用意しろというわけか」 ナターリャ「そういうことだ。おおげさだと思うか?」 野木「思わないな、奴を倒すにはそれくらいの覚悟がいるということだな」 ナターリャはうなずく。 ナターリャ「覚悟があるからといって勝つとは限らない。気合や根性で勝てるほど戦いは甘くない。勝つためにはなんでもやる。戦い方を教えてやろう・・・」 ナターリャはきゅっと深く帽子を被る。 To be continued・・・・・・・・ 次に進む>・第3話 「night-3」 前に戻る>・第1話 「night-1」 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/battlerobot/
PSP 「バトルロボット魂」 発売日が2月14日に決定。 ゲームディティールも判明しています。( ´・ω・)y─┛~~~oΟ◯ ゲームディティール判明! ジャンル:ロボットバトルアクション 「ロボット魂」×バトルシリーズ! 戦え!集めろ!飾れ!自由に爽快にバトルアクション!!
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2162.html
ウサギのナミダ ACT 1-29 □ 結論から言うと、雪華とティアのバトルは、伝説になった。 別に、俺や高村、ティアと雪華がそう望んだわけではない。 これはある意味、雑誌記者の三枝さんの、俺に対する報復と見ている。 あのバトルから数日後、「バトルロンド・ダイジェスト」の記者である、三枝めぐみさんから、直接俺に電話があった。 どこから俺の電話番号を入手したのだろう? そう尋ねると、 「情報源に対する守秘義務があるので、答えられないわん♪」 と、はぐらかされた。 三枝さんという女性は、終始こんな風にふざけたような口調で話す。 三枝さんの用件は、先日の、ティアと雪華のバトルを記事にさせて欲しい、ということだった。 「その件は、最初に断ったはずですが」 「だから、直談判するために、電話したのよぅ」 三枝さんはとにかく記事にしたいということを熱っぽく語った。 だが俺は、頑として首を縦には振らなかった。 神姫風俗が大幅に縮小された今、自ら波風を立てることはない。 それに、高村たちにも影響があるかも知れない。 彼らは全国大会を控える身の上だ。変な噂を立てられて、迷惑をかけるかも知れない。 そういうことを説明した上で、とりつく島もなく断ったのだが。 三枝さんはめげなかった。毎日のように電話してきた。この記事に賭ける情熱は十分すぎるほどに伝わってきた。 そして、三枝さんはこう言った。 「だったら、記事を読んで判断して。 遠野くんが気に入らないところは直すようにするから。 直接会って話をしましょ」 俺は根負けした。 ある日、大学帰りの夕方に、大学近くの喫茶店で、三枝さんと待ち合わせた。 彼女から原稿のプリントアウトを受け取り、読む。 雪華の連載記事は、俺も読み続けてきた。それだけに、読み応えのある記事に仕上がっている。 あのふざけた口調で話す人物が書いたものとは思えないほどに。 だが、それでも俺は断るつもりだった。 読み終わった原稿を渡すと、三枝さんはがばっ、と俺に頭を下げた。 「ちょ、ちょっと、三枝さん……」 「お願い! 記事にさせて! 絶対いい記事にするから! 今回のバトルを記事にできなかったら、わたし、雑誌記者として一生後悔する! 次の号に載せるには、もう時間がないの! だからお願い!」 いつもふざけた口調の三枝さんが、このときばかりは真剣な声色だった。 「そう言われても……」 「あなたがどうしても直して欲しいところは、ちゃんと直す。何か条件があるなら、それも飲む。だから……」 「……高村と雪華は、承知してるんですか?」 それが一番気にかかるところだ。 彼らに迷惑はかけたくない。 「もちろん、了承済み。もうコメントももらってるわ」 俺は小さくため息をついた。 高村たちは、俺たちとバトルしたことで非難にさらされるようなことがあっても、大丈夫なのだろうか。 だが、あの雪華なら、たとえブーイングを浴びようとも、堂々としているような気はする。 彼らが了承しているなら、あとは俺の気持ち一つということか。 「……わかりました」 俺は渋々頷いた。 納得したわけではなく、単に俺が根負けしただけだった。 三枝さんは顔を上げると、きらきらと目を輝かせ、まわりの視線も関係なく、子供のようにはしゃいだ。 ……やっぱり断ればよかっただろうか。 それでも、記事の内容には条件を出した。 バトルを記事にする上で、神姫の名前が分からないのでは話にならないので、ティアの名前は記述を許可した。 バトルの写真も、ティアの顔は出してもいいことにした。 考えてもらいたい。 「神姫T」とか書かれ、顔に目隠しされた写真が掲載されては、よけいに怪しいというものではないか。 ただし、俺の顔と名前は一切出さないように言い含めた。 俺の素性がばれたら、日常生活が危うくなる可能性があるからだ。 もちろん、俺とティアのコメント取材には一切応じない。 高村たちのコメントでも、俺たちに対する具体的な記述については許可できない、と三枝さんに言った。 三枝さんはこれらの条件をあっさり飲んだ。 あとで修正版の原稿を送ってもらい、チェックしたが、約束は守られていた。 俺は少しだけ安心して、記事にOKを出した。 せめて、ティアが掲載されているバトロンダイジェストは買おう、と思った。 だが、俺は分かってなかった。 三枝さんが嘘をついている……いや、すべてを俺に話してなかったということに。 そのバトロンダイジェストの発売日。 俺は最新号を購入すべく、コンビニに立ち寄って、雑誌コーナーに足を向けた。 雑誌コーナーの棚を見て。 俺はひっくり返った。大真面目にその場ですっころんだ。 バトルロンド・ダイジェスト最新号は置いてあった。 その表紙。 雪華と……なんとティアが写っている。 しかも、あのバトルの後、泣いているティアを雪華が抱きしめているシーン……その写真だったのだ。 表紙には大きな文字でこう書かれている。 「特集:~ 絆 ~ 武装神姫はなんのために戦うのか?」 「……聞いてないぞ……?」 俺はうめく。 完全に不意打ちだった。 とりあえず雑誌棚から、バトロンダイジェストを一冊ひったくると、大急ぎで会計をすませた。 さすがに立ち読みする勇気はなかった。 コンビニの店員がいぶかしげに俺を見ていたような気がするが、一切無視した。 なお、バトロンダイジェストの隣には例のゴシップ誌が置いてあったが、すでに神姫がらみの記事は掲載されていない。 神姫風俗摘発の後に指導が入ったらしく、謝罪文まで掲載されていた。 大城が後に教えてくれた。 アパートに帰って、雑誌を開く。 最新号の巻中のカラーページが、表紙にあった特集にまるまる当てられていた。 三枝さんが俺に見せた原稿は、記事の三分の二程度。バトルの詳細な解説が主な内容だ。 残りの隠されていた部分は、試合後の様子である。泣きじゃくるティアと、敗北を認めた雪華。 あの時の様子が詳しく書かれている。 「うわあぁ……」 一緒に記事を見ていたティアが奇妙な声を上げた。 まあ、俺もそんな声を上げたいような気分だった。 俺に見せられなかった後半部は「武装神姫はなんのために戦うのか」という問題提起になっていた。 雪華は「マスターのために戦う」ことこそが、武装神姫としての本分であることをコメントしている。 「人は武装神姫を戦わせる。それは名声のため、お金のため、バトルの楽しさであるかも知れない。 戦わせる理由はマスターによって様々だ。 しかし、神姫にとって、戦う理由は皆同じだ。。マスターの望みを叶えるために戦っている。 もう一度振り返ってみて欲しい。 神姫は何を思い、なぜ戦うのか。 自分はなぜ、自分のパートナーを戦わせているのか、を」 記事はこう結ばれていた。 そして、その問いかけに答えるように、特集記事の後半は、神姫とマスターの絆を思い起こさせる、過去の名勝負のダイジェストが紹介されていた。 読み終わった俺は、速攻で三枝さんに電話をした。 もちろんクレームを入れるためだ。 しかし。 『あらん、君の要望は全部通してるわよん♪』 ……この間の真剣な口調はどこへやら。 また人を小馬鹿にしたような口調で煙に巻こうとする。 確かに、記事の内容は、俺の要望をすべて通したものだった。それは間違いないのだが。 「だけど、表紙に巻中特集なんて言ってなかったじゃないですか!」 『いつもの連載記事とも言ってないけどぉ?』 ……これが社会人の知恵という奴なのか。 こういうずるがしこいだけの大人にはなるまい。 『でもぉ、今回の特集、大反響なのよぅ♪ 朝から電話がひっきりなしにかかってきてね、編集者としては嬉しい悲鳴だわ♪』 それは、この間のバトルが公に、広く知れ渡ったことに他ならない。 「それが困るって言ってるんです! だいたい、クイーンに悪影響が出たら、どうするつもりなんですか!?」 『あ、それは大丈夫』 「は?」 『雪華も高村君も、別にかまわない、って言ってたわん♪』 ……余裕だな、クイーン。 『あ、また電話。今日のお姉さんは忙しいの。まったねぇん♪』 電話は一方的に切られた。 くそう。 確かに、記事の内容は好意的なわけだし、俺の要望も通っているから、前みたいに問題になることはないと思うが……。 三枝さんは、記事は大反響だ、と言っていた。 それが俺たちにどんな影響を及ぼすのか、想像もつかない。 眉間にしわを寄せて考えていたからだろうか。 ティアが少し心配そうな顔で俺を見上げている。 「心配するな。大したことじゃない……いままでに比べたらな」 俺はティアに少し笑いかける。 そうすると、ティアもほっとしたように微笑んだ。 そうだ、これでいい。 俺たちはもう、何も恐れることなどないんだ。 何があっても大丈夫だと、今は思えるようになった。 ところが、事態はいつも予想の斜め上を行く。 土曜日にゲームセンターに行くと、俺たちに対する態度は一変していた。 俺たちが店に入ると、いきなり取り囲まれた。 いままで俺たちを罵倒していた連中が、手のひらを返したように賞賛の言葉を口にする。 誰もが俺たちとの対戦を望み、サインまで求めてくる奴まで出てくる始末だった。 その人波をかき分けて、現れた神姫プレイヤーたちがいた。 彼らは『ハイスピードバニー』とのバトルをするために遠征にやってきたマスター達だった。 どうやって俺の正体を知ったのだろう。わざわざ俺たちのホームグラウンドであるこのゲームセンターまで探り当て、やってきたのだった。 大勢の客にバトルロンドのコーナーまで引きずられそうになり、俺は……逃げ出した。 ありえない、と思った。 いままで俺たちをさんざん苦しめておいて、雑誌に掲載された瞬間から態度を一八○度変えるなんて。 俺は軽い人間不信に陥った。 「……そういうわけで、呼びつけたりして、ごめん」 「仕方ないわ。ゲーセンじゃ、ゆっくり話もできないものね」 駅前のミスタードーナッツに駆け込んだ俺は、久住さんに電話をして、わざわざここまで来てもらった。 ゲーセンであんなことにならなければ、呼び出すこともなかったのに。 節操のない客達に恨みがましく思うのは、俺の心が狭いからだろうか。 それでも、久住さんが微笑んでくれているのが救いだった。 「久住さんには改めてお礼を言いたくて……ありがとう。何もかも、君のおかげだ」 「大したこと、してないわ」 いつか聞いた言葉を、久住さんはまた口にした。 「……エルゴの店長が何かしてくれたのね」 「ああ……詳しくは教えてくれなかったけど」 ふと思い出す。 エルゴの、日暮店長の言葉。 『菜々子ちゃんを救ってやってくれ』 あれはどういう意味なのだろう。 それを当の本人に聞いてみてもよかったのだが、目の前の久住さんからはそんな影など微塵も感じられない。 俺は尋ねる気をなくして、代わりにこう言った。 「今度、エルゴの店長にもお礼にいかなくちゃ。買い物もあるし」 「買い物? ティアに?」 「ああ。ティアのレッグパーツを改良するんだ。その部品を揃えにね」 そう。俺はティアの武装の改良を計画している。 雪華とのバトルでわかった、レッグパーツの限界値とティアの機動の最大値。 そして、新しい戦い方。 それらを含めて、レッグパーツをバージョンアップする。 そうすれば、ティアの戦いにはさらに大きな幅ができるだろう。 「ね、そのお買い物、わたしも一緒に行っていい?」 久住さんからの嬉しい申し出。 「……どうかな。ライバルに手の内を見せるのは」 「えー?」 「冗談だよ。久住さんさえよければ、一緒に行こう」 頬を膨らませた久住さんは、俺が承諾すると一転、にっこりと笑った。 女の子はずるいと思う。 こっちの必死の攻撃を、笑顔一つで無しにしてしまうのだから。 「しかし……ゲーセンがあんな状態だと、対戦で新装備が試せないな……」 「べつに、あのゲーセンにこだわってるわけじゃないんでしょう?」 「まあ、そうなんだけど……」 だからといって、全く知らないゲーセンに行くのははばかられる。 なおさら何が起きるか分からないからだ。 「だったら……近くていいところ知ってるけれど」 「え? どこ?」 「わたしのホームグランドのゲームセンター。どう?」 「なるほど……」 いいアイデアだった。 久住さん行きつけのゲーセンならば、おかしなところではないだろうから、安心だ。 久住さんも一緒に来てくれるなら、ミスティを相手に練習もお願いできる。 大城たちが来ないのも、都合がいい。 「今度、案内してくれるかな」 「もちろん、いつでも」 久住さんはまた反則な笑顔を見せる。 俺はそんな彼女を眩しく見つめた。 ふと、久住さんは少し真顔になって、俺に尋ねた。 「でも、バトルに随分熱心ね。何かあるの?」 「ああ……約束があるんだ」 「約束……?」 そう、約束だ。 俺たちをバトルロンドに引き留めた、虎実との約束。 レッグパーツの改良をそれに間に合わせたい。 大きな障害を乗り越えてきた俺たちの今を見せることで、虎実の思いに報いたいと考えている。 「ふうん、虎実がそんなことをね……」 「そのためというわけじゃないけど、戦いの幅は広げておきたい。虎実も相当パワーアップしているだろうから」 「ねえ、もし虎実と対戦することになったら、わたしも観に行っていい?」 「もちろん。それに、それまでの練習相手をお願いしたいんだけど」 「……ライバルに手の内を見せてもいいの?」 「まいったな……勘弁してくれ」 俺と久住さんは笑いあった。 こうして笑っていられるのも、目の前の人を筆頭に、様々な人の支えがあったからだ。 今の自分たちは孤独ではないと、身に染みて思う。 俺はテーブルの上を見る。 俺と久住さん同様、ティアとミスティも穏やかに笑いあっている。 俺はそんな神姫たちの姿に目を細めた。 次へ> トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/busou_bm/pages/33.html
戦闘回数が増えていくと追加されるキャラもいるので とりあえず、今戦える相手の装備を全部ひっぺがす位(5〜6回)の勢いで戦っていけば 特に問題なく戦える相手も増えていきます。 「1対1」 「1対2」または「1対3」 のハンデ戦 「1対1」初登場はゲームセンターで1回戦闘のみ。本編クリア後の継続プレイで常駐する 「1対1」メインストーリーにからむイベント戦1回のみ。 初期~ F3クラス制覇~ F2クラス制覇~ 初期~ マスター 神姫 神姫タイプ 元ネタとか攻略情報とか 柴田勝シバタ マサル プルミエ アーンヴァルMk.2 おそらく多くのプレイヤーが最初に戦う相手。神姫名の「プルミエ」は「最初」を意味するフランス語「プルミエール」からだと思われる。戦国から江戸にかけて家名を残した「柴田氏」が「勝」の字を代々使っているまた格闘技にも「柴田勝久」「柴田勝頼」の親子がいるバトルロンドのNPCでも「まさる」「プルミエ」が登場 小早川千歳コバヤカワ チトセ リリス ストラーフMk.2 勝利後F3①予選解禁バトルロンドのNPCでも「ちとせ」「リリス」が登場 姉崎静馬 ナギ ハウリン 三毛屋ベンガルミケヤ ベンガル コモモ マオチャオ 「よーしよしよしよし」…漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第六部」のキャラクターグェスの台詞のパロディ 柏葉剣 ルーデル ゼルノグラード 第二次大戦時のドイツ空軍の爆撃王(兼エース)ハンス・ウルリッヒ・ルーデル大佐及び彼が受賞した黄金柏葉剣ダイヤモンド付騎士鉄十字章から 山中美幸 ライラ アーンヴァルMk.2 赤橋瞳子アカハシ トウシ ハヤテ ハウリン 足利尊氏の妻 赤橋登子(あかはしとうし)? 津軽冬至 雪華 フブキ メールで対戦可 勝利後自宅でフブキ解禁 足利崇文 紅葉 マオチャオ 勝利後F3②予選解禁「兄様がまともに戻るまで、殴るのをやめないっ!!」…漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の主人公、ジョナサン・ジョースターの台詞のパロディ室町幕府初代将軍 足利尊氏? シルバー・クレイ マリー アーンヴァルMk.2 「私達はようやく登り始めたばかりなのデース、この果てしなく遠い神姫坂を」漫画「男坂」のラストのパロディ 犬童太 ハナ ハウリン 軍曹 三等兵 ゼルノグラード 映画「フルメタル・ジャケット」に登場する鬼教官、ハートマン軍曹とその部下神姫名の元ネタは漫画「ロボット三等兵」から? 真紅女帝総長 沙耶香 アーク メールで対戦可難関その1 沙耶香を倒すと戦う気が無くなる勝利後ショップでアーク解禁「女帝」は英訳するなら正しくは「エンプレス」なのに真紅女帝(クリムゾンエンペラー)と呼ぶのは、コナミシューティングゲーム、エアフォースデルタの作戦名からアーク型曰く「珍走団」←徒党を組んで道路交通法違反を繰り返す集団のこと「203高地に挑む」中国にある丘陵で日露戦争の重要拠点 真紅女帝副長 亜里沙 アーク 真紅女帝見習い 香里奈 アーク ダリル・ブレナン ドロシー ハウリン 吉川素子 アローズ マオチャオ 猪苗代孝実イナワシロ タカミ ふゆなぎ ゼルノグラード 春夏冬 あきな アーンヴァルMk.2 「商い中」の古い(言葉遊び的な)表現「春夏冬中」→「あきな」 F3クラス制覇~ マスター 神姫 神姫タイプ 元ネタとか攻略情報とか 双蜂 ベル マオチャオ 双蜂=ツインビー 南部蒼太 フレンダー フブキ タツノコのガッチャマン南部博士と、同じくタツノコキャシャーンのフレンダー チョコレッタ・G アンネ アーク 武装神姫2036 アーク・イーダのデザイナーCHOCO氏から 犬養創 ヤマト ハウリン メールで対戦可難関その2 単体のLPは低い神姫名は大日本帝国の大和型戦艦の名前。(大和・武蔵・信濃。ただし信濃のみ戦艦としてではなく空母として完成している) 犬養続 ムサシ ハウリン 犬養完 シナノ ハウリン 鍋島樹里 みおん マオチャオ 鍋島家の化け猫騒動 立花茂 銀千代 ハウリン 立花宗茂と妻・ギン千代「この風、この肌ざわりこそ神姫バトルよ」…アニメ「機動戦士ガンダム」のキャラクター、ランバ・ラル大尉の台詞のパロディ。「うん、無駄無駄無駄無駄無駄じゃ」…漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第三部」のキャラクター、DIOの台詞のパロディ。「片眉剃って大笑いしたり」…空手バカ一代 豪徳寺みか まりぃ マオチャオ 「表の模様が裏に、裏の模様が表についてるコイン」…ジャイアンのもっていたコイン「縦縞のハンカチが横縞」…マギー司郎、審司の持ちネタのひとつ「頭の悪い怠け者~」ハン・フォンス・ゼークトの言葉「バカには見えないメイド服」…裸の王様のパロディ ケンプ 黒姫 ゼルノグラード 「我が選択に、一片の悔いも~」…漫画「北斗の拳」のキャラクター、ラオウの台詞のパロディ 百武健心 百花 イーダ メールで対戦可勝利後ショップでイーダ解禁 給料シーフ シルファ アーク シーフ=泥棒 給料泥棒? 真田有希那 キリカゼ イーダ 練馬大将軍 ミュー アーンヴァルMk.2 練馬区光が丘に存在した「グラントハイツ(米空軍宿舎)」の由来グラント元大統領・元将軍。もしくは究極超人あ~るの成原博士。「世界征服は練馬から!」 偉吹玲人 まお マオチャオ 武装神姫2036 ハウリン・マオチャオのデザイナーBLADE氏から勝利後猫型カスタムパーツ解禁 神選組局長 コテツ ゼルノグラード 新選組とその刀新選組局長 近藤勇:長曾祢虎徹<ながそね こてつ>新撰組副長 土方歳三:和泉守兼定<いずみのかみ かねさだ>新選組八番隊組長 藤堂平助:上総介兼重<かずさのすけ かねしげ> 神選組副長 イズミ ゼルノグラード 神選組隊士 カズサ ゼルノグラード 得川義文 葛葉 フブキ 「お風呂覗かれたり」…緑髪忍者型でコナミのゲーム「がんばれゴエモン」のヤエちゃん? 痴豚 ミランダ イーダ タレント・伊集院光が、ラジオ番組「深夜の馬鹿力」内で照れ隠しも含めて自身の事を言う際に使う呼び方。 痴漢の『痴』に太った人を蔑む意味『豚』を合わせた造語。それを抜きにしてもSMプレイでも『豚』という蔑称はよく用いられる。ミランダはイーダのデザイナーCHOCO氏の描くSFコミック「イグナクロス零号駅」の主人公ミランダ駅長から? 嶋渓フミカ エイル アーンヴァル 武装神姫2036 アーンヴァル・ストラーフ等のデザイナー島田フミカネ氏から ドグラ・モゲラ 菊花 フブキ ドグラ・マグラからか?(会話内容からマスターの容姿が「戸惑う、面食らう」や「堂廻り、目眩み」となっており、原点がそういう意味という説から)またはモグラ⇒掘る(男に対して性的な意味で)⇒アッー!⇒菊の花 山中日向 葵 アーク 日向葵で「ひまわり」。山の中に咲くひまわり? タケル サギリ アルトレーネ サギリの方が耐久が低い勝利後ショップでアルトレーネ・アルトアイネス解禁日本神話のヤマトタケルノミコト 日本神話の神:アメノサギリorクニノサギリ ミコト テルヒメ アルトアイネス F2クラス制覇~ マスター 神姫 神姫タイプ 元ネタとか攻略情報とか ??? ??? アーンヴァルMk.2 勝っても負けても展開は変らないが勝つと称号が貰える 神宮司八郎 アトラ アーンヴァルMk.2 F2制覇後登場。探偵 神宮寺三郎 また、「アトラ」は穴を開ける道具の事なので、海底軍艦轟天号艦長神宮司 八郎 大佐 森永穂波 アニー アーンヴァルMk.2 神宮司八郎戦闘後登場元女優の森永奈緒美さん。アニーは宇宙刑事シャイダーでの役名 神戸こなみ みなこ アルトアイネス F2制覇後登場。神戸のコナミそのまま。みなこはその逆さ読み「もっと恐ろしいものの片鱗を」…漫画「ジョジョの奇妙な冒険 第三部」のキャラクター、ポルナレフの台詞のパロディ。 笠嶋京香 あざみ ストラーフMk.2 赤城春菜 麗音 アルトレーネ 北関東最強、赤城→赤城山、春菜→榛名山、最強神姫理論→公道最速理論でいずれも漫画「頭文字D」のネタアルト「レーネ」→麗音 趙飛燕 夏姫 イーダ 前漢成帝の皇后。夏姫→巫臣(春秋時代の楚の政治家)のカミさん> 王秀英 睡蓮 アルトレーネ 周小紅 蘭蘭 ゼルノグラード 音黒野美子 クロミ フブキ クトゥルー神話に登場する架空の書物「ネクロノミコン」から。神姫名もネ「クロ」ノ「ミ」コン→クロミか?ちなみにバトル前の会話で唱えている怪しげな呪文も、クトゥルー神話に関わるものである。はしかのようなもの…はしかは日本人なら一生に一度はかかると言われる病気。転じて、恋の病や中二病など、誰もが経験するであろう事象を指す 武本哲 チェリー ゼルノグラード 漫画「じゃりン子チエ」の「竹本テツ」「チエ」にひっかけて「チェリー」 愛猫党党首 ターニャ マオチャオ 勝敗に関わらず趙飛燕と戦うと挑戦メールが来る 愛猫党参謀 アイニャ マオチャオ 愛猫党書記 ハルニャ マオチャオ 麻呂 雛鶴 イーダ 山県みちる 薫 アルトレーネ 「神姫イヤーは地獄耳」…デビルマン 兜茂 ユリコ アーク 仮面ライダーストロンガー神姫名のユリコはストロンガーのパートナーの電波人間タックルこと岬ユリ子 左籐楓 メープル フブキ 勝敗に関わらず愛猫党党首と戦うと挑戦メールが来るメープル:英語でカエデのこと。左籐楓(サトウカエデ)はメープルシロップの原材料アナベル:アジサイの品種。紫陽花(アジサイ)マグノリア:モクレンの品種。大山蓮華(オオヤマレンゲ)もモクレンの一種 紫陽 花 アナベル アーク 大山蓮華 マグノリア イーダ ういろー ナナ マオチャオ 名古屋名物、ういろうとナナちゃん 埴場怜太 クラリス アルトアイネス 羊たちの沈黙の登場人物。埴場怜太(ハンニバル・レクター)とクラリス・スターリング 九頭龍 ルル アーク クトゥルー…クトゥルー神話に登場する神の名前、九頭龍はその表記の一つルルイエ…同神話に登場する架空の地名 陰陽熊 ファム アルトアイネス 閃光魔女 シャイナ ストラーフMk.2 プロレス技のシャイニング・ウィザードからか?男にしとけばよかったんじゃ…(ウィザードは主に男性の魔術師を指す) 開田有人 ライム マオチャオ 全F1予選クリア後に登場。元ネタは開田裕治氏と氏のホームページに掲載されている徳間文庫の官能小説アンソロジー「爛夢」から?「きれいな言葉遣いだろ?マオチャオ型なんだぜこいつ」ご存知某野球漫画の主人公のせりふ。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1715.html
■緊急リリース!“Rosa bianca”の御案内 平素はMMSショップ“ALChemist”をご利用頂きまして、皆様には心より 御礼を申し上げます。さて、当工房ではこの度春期の新作に続きまして 神姫の皆様に於ける“実用性”も重視した逸品を、ご用意致しました! 日頃のマスターに対するお手伝いから、バトルロンドに於ける戦術まで 幅広い局面にて神姫の皆様を、美しく可憐に引き立てる“無垢の衣”。 それがこの度紹介致します“Rosa bianca”(ローザ・ビアンカ)です。 “白き薔薇”を銘に頂く今回のコンセプトモデルは、店主・槇野晶曰く 『錬金術が産んだ白薔薇。美しく光り輝くも、冷たい銀の棘に御用心』 という言葉が示す通り、とても味わい深い仕上がりとなっております。 神姫の皆様がより『可憐に輝く』機会を、店員一同お待ちしています! ■“Rosa bianca”の特徴 神姫の身体制御を補助するアンダードレス“フォルトゥナ(Fortuna)” 『幸運』という名前の基本衣装は、当工房の主力ブランドであります “Electro Lolita”の流れを汲む、風雅・可憐な神姫用ドレスです。 今作はその見た目のみならず、特殊な縫製技術・電装機構によって、 耐衝撃・斬撃防御や、関節駆動用サーボモーターの補助を行う構造。 これにより神姫様の“安全”や日々のお手伝いを、陰から支えます! 十種類の武装から成り立つオーバードレス“アルジェント(Argento)” 『銀』の名を持つこちらの特殊ドレスは、“フォルトゥナ”の上から 着込む事でその外見を大きく換える事が出来ます。典麗なフォルムが 印象的な布地には、『鋼鉄の強靱さと布のしなやかさ』を兼ね備えた “ALChemist”独自の形状記憶型剛性繊維を、贅沢に使用しました。 各パーツは、分離・変形する事でバトルロンド用の武器になります。 しかも組み替えは自由自在!勿論、防具としての性能も一級品です。 “V.A.N.G.U.A.R.D.”(VAriable aNd General Unites ARmed Dress.) ──先進的なる“可変複合式汎用武装服飾”の妙を、ご堪能下さい! 公式神姫パーツにも馴染む、スタイリッシュな装甲“ルーチェ(Luce)” 『光』と命名しました、オプションアーマーもご用意しております。 若干の武装化を施す事も可能で、バトルロンド等でのスピーディーな 行動をお約束します。勿論、武装化しなくてもお使い等での広範囲な フィールドワークに威力を発揮します。公式部品にも接続可能です! ■コンポーネント構成 【hmOCU_AL037:アンダードレス“フォルトゥナ(Fortuna)”】 ・チョーカー(当工房で販売中の各種装飾品が装着できます) ・身体補助機能付きブラウス(高分子式充電池を内蔵します) ・ブレスレット(各種電装機器を内蔵。神姫様の制御用です) ・レース入り手袋(装甲繊維使用。衣類の取り扱いもどうぞ) ・ショートスカート(アーンヴァルタイプで膝丈が目安です) ・身体補助機能付きニーソックス(膝上までをほぼ覆います) ・編み上げ式革製ブーツ(サイズや形状等は、ご相談下さい) 【hmOCU_AL038:オーバードレス“アルジェント(Argento)”】 ・カチューシャ(伸ばして、ブーメラン等の曲刃になります) ・コート(広げてバインダーになる他、斧の刃にも使えます) ・コードタイ(伸ばす事でロッドに変形。四個で一本を構成) ・小リボン(コードタイと併せて着用。四本のナイフに変化) ・ケープ(ロングボウです、伸縮式の矢を十二本収納します) ・ベスト(左右に分割・変形させる事で、ナックルガードに) ・カフス(袖口一体型。延ばして、ワイヤーウィップに変形) ・大リボン(腰に着用。解く事で両刃のブレードになります) ・エプロン(スカートの前部。カイトシールドや槍の穂先に) ・パレオ(スカート後部、ラウンドシールドです。握手付属) 【hmOCU_AL039:オプショナルアーマー“ルーチェ(Luce)”】 ・センサーパレット(側頭部用:神姫の知覚機能全般を補佐) ・ウィングコート(背部用:短距離飛行や長距離走行を実現) ・ソニックガントレット(腕部用:握力や腕力を補強します) ・ガジェットポーチ(腰部用:小物や専用の武装を収納可能) ・ダッシュローラー(脚部用:折り畳み式で歩行も快適です) 【付属品】 ・充電機構付きケース(USB電源とコンセントの二極対応) ・取り扱い用手袋一式(マスター用、サイズはご相談下さい) ・洗濯用の特殊ネット(一式丸ごとを洗濯機に掛けられます) ・付属プログラム一式(DVD一枚付属、神姫様用とPC用) ・取扱説明書/保証書(ご購入から半年間、無償修理します) 【仕様】 ・お色は七種(紅・橙・黒・翠・白・藍・紫)を揃えました。 ・洗濯機洗いが可能です。(一部電装品や装飾品は除きます) ・神姫様の体型・ヴァージョンに応じ、寸法を調整します。 【オプション(別売・応相談)】 ・“ガジェットポーチ”用武装は、十種ご用意しています。 また、MMS用ジョイントの接続アダプターも御座います。 ・給仕服等、各業種ヴァージョンへの仕様変更も承ります。 (但し、内容次第ではお応え出来ないケースが御座います) ・一部は、単品販売が可能です。また、各種カスタムに伴う パーツの新規追加等も承ります。詳しくはご相談下さい。 ■価格・購入法 こちらの品はセミ・オーダーメイドです。価格は時価となっております。 まずは当工房へご相談下さい。代金のお支払い方法は、数種御座います。 運営理念・販売方法の都合上、極力来店してのご検討をお勧め致します。 遠隔地等の事情で通販希望の方は、当工房のフォームよりご連絡下さい。 ■取り扱い上の注意 本品はその特性上、鋭利になっている部分が大変多くなっております。 電源をオフにした場合怪我に至る程の鋭さは無くなりますが、念の為に 着付けの際は必ず(神姫・マスター共に)付属の手袋を装着して下さい。 また、武装モードで使用されない時は全部品の電源を待機状態かオフに してください。電源がオンのまま素手で取り扱いますと、怪我等をする 恐れがあります。(安全の為、15分オートスタンバイ機能が御座います) 制御用電源に神姫様のバッテリーを併用しますので、2%程駆動効率が 落ちるケースも確認されております。使用の際は、よくご確認下さい。 メインメニューへ戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/704.html
鳳凰杯詳細設定 えぇ~鳳凰カップに多くの作品からのご参加に感謝しつつ、ちょっとまとめてみようと思いまして… 各作者様とのコラボ用のメモ代わりにしていただければと思います 参加者はまだまだ応募しておりますのでみなさまドシドシおこし下さい なお、バトル、ブース出店の追加参加、及び私の記入漏れなどありましたら各作者様での自主更新は自由となっておりますので皆さんのメモページとして自由にお使いください ここの設定に関する疑問、質問などは私のほうまでご連絡下さいますよう @神姫の父 鳳凰杯全体の基本設定 ・2035年から始まった鳳条院グループ主催の武装神姫バトルカップ ・春と秋の年二回開催されていてそれぞれ〈春の陣〉と〈冬の陣〉と呼ばれている ・会場は鳳条院グループ本社ビルから近いドーム状のイベント広場 ・2037 春の陣 の日程は三月の中旬、二日間にわたり開かれる ・イベント本部、総合会場案内所は鳳条院グループの企業ブースに設置してある バトルカップ基本設定 ・全試合バーチャルバトル ・リーグランクによるランク分けはない ・当日に違法改造及び違法パーツ使用神姫でないかの審査を受けなければならない ・抽選によりA~Pまでの十六組に分かれての予選リーグ(一日目) ・予選リーグでは各グループに二台ずつV.B.B.S.筺体の設けている ・予選リーグは全四回戦 ・予選リーグを勝ち抜いた者達による決勝トーナメント (二日目) ・決勝リーグでは超大型V.B.B.S.筺体を設ける ・決勝リーグは一回戦(八試合)が午前の部、二回戦(準々決勝)と準決勝と三位決定戦、決勝(合計八試合)が午後の部となっている ・午前の部が終了すると勝者八名での再抽選がおこなわれる ・毎年上位優勝者には多額の賞金と豪華副賞が送られる ・今回の 春の陣 副賞には東杜田技研と國崎技研より提供との申し出がある ちっちゃい物研・鳳凰カップ編-01 神姫ちゃんは何歳ですか? ・テレビ中継がおこなわれるのは決勝トーナメントから ・鳳凰杯での戦績はオフィシャルバトルライセンスのランキングポイントに加算される ・オフィシャルバトルライセンスがなくても参加は可能 ブース出店基本設定 ・武装神姫関係の各企業や研究所、私営の神姫ショップなどと協力しており、企業ごとのブースを設けることで、バトルをしない神姫ユーザーにとってもお祭り気分で楽しめる ・出店スタイルは自由 作品別バトルカップ参加者名簿 O=オーナー名/性別/登録リーグ(ファーストランカーは順位も)/予選グループ S=神姫名/タイプ/登録リーグ 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 O アルティ=フォレスト/女性/セカンド/グループA (決勝リーグ進出 S ミュリエル/ストラーフ/セカンド O 鳳条院 葉月/女性/セカンド/グループB (決勝リーグ進出 S レイア/ストラーフ/セカンド O 花菱 昴/男性/サード/グループJ (三回戦敗退 S ランスロット/サイフォス/サード O 水無月 香憐/女性/サード/グループM (四回戦敗退 S 孫市/紅緒/サード O 草薙 雄也/男性/セカンド/グループC (二回戦敗退 S リャン/ヴァッフェバニー/セカンド 神姫ちゃんは何歳ですか?&騎士子のヴァレンタイン大作戦 O 國崎 観奈/女性/ファースト72位/グループC (決勝リーグ進出 S ミチル/ストラーフ/ファースト O 斗小野 水那岐/女性/未登録(特別参加)/グループI (決勝リーグ進出 S 花乃/ジルダリア/未登録 O ???/男性/サード/グループ? S フランチェスカ/アーンヴァル/サード O 健ちゃん/男性/セカンド/グループK (四回戦敗退 S ナナミ/マオチャオ/セカンド 妄想神姫 O 槇野 梓/女性/サード(槇野 晶(女性/サード)の代理)/グループH (決勝リーグ進出 S ロッテ/アーンヴァル/サード 幻の物語 O 上岡 修也/男性/ファースト192位/グループP (決勝リーグ進出 S リュミエ/アーンヴァル/ファースト 凪さん家シリーズ O 凪 千空/男性?/サード/グループJ (決勝リーグ進出 S 弁慶/ハウリン/サード O 早坂 未来/女性/サード/グループ? S 義経/ストラーフ/サード O 渡瀬 美琴/女性/セカンド/グループO (決勝リーグ進出 S アーサー/アーンヴァル/セカンド O 柊 咲矢/男性/セカンド/グループG (決勝リーグ進出 S ハンゾー/マオチャオ/セカンド O 歌南瀬 クオウ/女性/サード/グループ? S 晴明/ジルダリア/サード アールとエルと O 陽元 治虫/男性/セカンド/グループL (決勝リーグ進出 S エル/ストラーフ/セカンド 武装神姫のリン O 藤堂 亮輔/男性/セカンド/グループF (決勝リーグ進出 S 燐/ストラーフ/セカンド 岡島士郎と愉快な神姫達 O 鶴畑 興紀/男性/ファースト54位/グループM (決勝リーグ進出 S ルシフェル/ストラーフ/ファースト O 鶴畑 大紀/男性/ファースト144位/グループE (決勝リーグ進出 S ミカエル/アーンヴァル/ファースト O 鶴畑 和美/女性/サード/グループO (四回戦敗退 S ジャンヌ/サイフォス/サード 魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン O 鋼月十貴子/女性(現状、女装とはバレていない)/ファースト・ランキング圏外/グループK (決勝リーグ進出 S ジル/ストラーフ/ファースト 剣は紅い花の誇り O 川原 正紀/男性/セカンド/グループD (決勝リーグ進出 S クイントス/サイフォス/セカンド O 深町 昭/男性/サード/グループN (決勝リーグ進出 S ウインダム/アーンヴァル/サード Gene Less O 解体屋さん/男性/セカンド/グループP (1回戦敗退 S シビル/サイフォス/セカンド O 靴屋さん/女性/サード/グループP (1回戦敗退 S トゥールー/アーンヴァル/サード 対戦表メモ 一回戦 第1試合 書いた人:神姫の父 アルティ=フォレスト&ミュリエル(勝 VS 鳳条院 葉月&レイア 第2試合 書いた人:ぬえ 國崎 観奈&ミチル(勝 VS 川原 正紀&クイントス 第3試合 書いた人:リンのマスター 鶴畑 大紀&ミカエル VS 藤堂 亮輔&燐(勝 第4試合 書いた人:妄想の人 柊 咲矢&ハンゾー VS 槇野 梓&ロッテ(勝 第5試合 書いた人:優柔不断な人(仮) 斗小野 水那岐&花乃 VS 凪 千空&弁慶(勝 第6試合 書いた人:アールのマスター 鋼月 十貴子&ジル VS 陽元 治虫&エル(勝 第7試合 書いた人:ぬえ 鶴畑 興紀&ルシフェル(勝 VS 深町 昭&ウインダム 第8試合 書いた人:幻の人 渡瀬 美琴&アーサー VS 上岡 修也&リュミエ(勝 二回戦(準々決勝) 第1試合 書いた人:アールのマスター 鶴畑 興紀&ルシフェル(勝 VS 陽元 治虫&エル 第2試合 凪 千空&弁慶 VS 槇野 梓&ロッテ 第3試合 書いた人:神姫の父 アルティ=フォレスト&ミュリエル(勝 VS 上岡 修也&リュミエ 第4試合 國崎 観奈&ミチル(勝 VS 藤堂 亮輔&燐 作品別ブース参加者名簿 出店スタイル/企業名or店舗名/代表責任者名 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 本社製品展示、販売/鳳条院グループ/営業二課 渡辺 透 神姫ちゃんは何歳ですか? 國崎技研商品展示/斗小野グループ 國崎技研/國崎技研社長 國崎 悠人 展示内容(予定) ヘンデル及びグレーテルのデモ、体験 グレーテルを使ったお菓子作りコンテスト(優勝商品はグレーテル通常版) 審査速報 妄想神姫 オリジナルアクセサリー(※)展示、販売/MMSショップ“ALChemist”/槇野 晶 ※:パンフレット上の表記。実際は衝動的な種類の増加によって、 “アクセサリ”の枠に収まらない状況となっている。[by 妄想の人] 「数がそう多い訳ではない、売り切れる前に来る事だな。有無」 神姫“アルマ”ミニライブ(※)/“ALChemist”内部ブース“KEY.”/アルマ ※:特に進行役やスケジュールのない、ストリート風ゲリラライブ。 初日午後、二日目午前と午後の計三回+αを予定します。[by 妄想の人] 「えっと……精一杯唱ってますので、一度聴いてみて下さい!」 凪さん家シリーズ 喫茶店/喫茶店『LEN』/真凪 京都 『LEN』所有の大型トレーラー型移動店舗「轟号」(ごうごう)を二日間(前日乗り入れのため都合三日間)にわたって使用。 形式は可動式トレーラーコンテナをキッチン兼住居とし、オープンカフェとなる。 コンテナを下降させているので本店さながらにカウンタも設置されている。 :臨時のアルバイトさん募集中!!(元からいるアルバイトが時間によって大会出場等でいなくなったりするため) 条件 期間~大会期間中 形態~接客等 時間~一時間~応相談 三食食事、休憩有り 大会期間中の轟号への泊り込み可能。(遠方の方は泊り込み推奨、最大三泊四日~四泊五日) 大会開始前と大会終了後の送り迎え有。 京都「そうね…関西くらいまでなら前日に迎えに行って、終わったらお家まで送ってあげる」 レン「うむ」 時給1200~1500円以上(売り上げと頑張り次第で上昇も???) 『LEN』お食事割引券配布 アルバイトとして(凪千晶、白羽玖乃以外は全員短時間+大会出場) 凪千晶 、凪千空 、渡瀬美琴 、早坂未来、柊咲矢、 クオウ歌南瀬 、白羽玖乃 臨時アルバイトとして 青葉かすみ幻の物語 を登録済み。 「byチアキの人」 戦うことを忘れた武装神姫 出展企業名:東杜田技研 出展形式:4セクション使用・展示および物販 ほか (詳細はこちらをご参照ください) 出展責任者:Dr.CTa(東杜田技研・小型機械技術研究製作部) 剣は紅い花の誇り 出展店舗 魔剣匠工房『鬼奏』 出展責任者 神浦琥珀 武装神姫用の刀剣の展示、販売 注 在庫は無し、展示されている一振りずつのみ。全て売切れの時点で撤退 お気軽に、ただしお早めにお越し下さい ラインナップ 徒然続く、そんな話。 出展パフォーマンス サーカス『四堂』 出展責任者 獅堂麻遊利 神姫、人間、動物によるパフォーマンス。 13:00から屋外特設テントにてイベント開始。 神姫と人間の空中ブランコなど。 その他大手企業 武装神姫・企業一覧 EDEN-PLASTICS 島田重工 BLADEダイナミクス カサハラ・インダストリアル 篠房製鉄、六郎製作所 GOLIフューチャーデザイン バイオエンジニアリングOKAMA (株)柳瀬建機 *オフィシャル武装神姫第六弾の先行展示も行われております。 その他アマチュア参加 アマチュア・個人製作武装一覧 『F-Face』 三屋八方堂 ??? EXECUTION アメリカ、ロサンゼルスより違法神姫調査官が緊急来日。 一般人の関与を一切禁ずる。 メインページへ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2595.html
SHINKI/NEAR TO YOU 良い子のポニーお子様劇場・その5 『セントウノヒ』(後編) >>>>> 路地裏を進む番長児の後ろ姿を追いながら、ゼリスがシュンに小声で話しかける。 「シュン、良いのですか。先ほどからどんどん人通りの少ない方へ進んでいますが?」 「そうだけどさ……今さら逃げ出すわけにもいかないだろう……」 そうは言ったものの、シュンもだんだん不安になってくる。 とにかく着いて来いと凄まれたのでこうして後に続いてはみたものの、駅へと走る大通りから建物の隙間を縫うような裏道に入った番長治はそのままどんどん人気のない道へと進んでいく。 どうやらうまく雨に当たらないような遮蔽物のあるコースを選んでいるようで、雨に打たれないのはいいのだけれど。 ……まあ、すでに二人ともびしょ濡れだけどね。 「シュンがそういうのでしたら止めはしませんが……もしもの時は、骨は私が拾いますので安心して下さい」 ぶっそうなこと言うなよ。 そうこうしているうちに、先を進んでいた番長治が立ち止りこちらを手招きしてきた。目的地に着いたらしい。 「ここじゃあ」 番長治が顎でしゃくる先にあったのは、古びた建物だった。周りを囲むコンクリートの建物と違って、この一軒だけ昔ながらの木造に瓦葺屋根のどっしりとした店構えをしている。 店名なのだろうか? 開き戸の上に飾られた木の板に筆で達筆な文字が書かれているが、相当古いのか全体的に黒ずんでしまってよく読めない。 「えっと……ここって、何?」 仕方なく番長治に尋ねると、呆れた声が返ってきた。 「見ればわかるじゃろう、銭湯じゃい」 なるほど。言われてみれば屋根から大きな煙突が伸びている。屋根を仰ぐシュンの頬を、ゼリスがチョンチョンとつついてきた。 「シュン、セントウとは何ですか?」 それを聞いてベガがフッと笑う。 「そんなことも知らんのか? 銭湯とはな。温泉に集団で入ることで結束力を高める重要な軍事教練のひとつなのだ」 いやそんな自衛隊員じゃあるまいし。 「なるほど。それは是非体験してみたいですね」 ゼリスが興味深げな顔をする。体験したいのか……というか銭湯に来たってことは風呂に入るってことだよな。 「お前もそのままじゃ風邪引くじゃろう。それにここなら服も乾かせる。ほれ、ボサボサしとらんで入るぞ」 番長治が先頭に立ってガラリと戸を開く。中に入ると玄関の脇に木造りの箱のようなもの――ええと、確か番台っていうんだったかな――があり、小柄なおばあさんがうつら、うつらと船を漕いでいる。 番長治が声をかけると、おばあさんの肩から小さな人形が顔を出した。イルカ型武装神姫ヴァッフェドルフィンタイプだ。 「はい~、毎度ありがとうごぜえやす~」 人間だったら血圧が低そうなしゃべり方のヴァッフェドルフィンに、ふたりは料金を渡した。中学生以上は大人料金らしい。 (ここでシュンは番長治も同じ中学生だという衝撃の事実を知った。学生服を見ても、体がデカイからてっきり高校生だと思っていた) 「それでは~、二名様ご案内しやす~。神姫のお二人様は女湯へどうぞ~」 シュンとゼリスは顔を見合わせる。ふたりの疑問を感じ取ったのか、ヴァッフェドルフィンが説明してくれる。 「そちら様は~、はじめてのお客様でいらっしゃいやすね~。当店では神姫をお連れのお客様には神姫の無料入浴サービスをさせていただいておりやす~」 そんなサービスがあるのか。まあ神姫がおばあさんに代わって接客してるくらいだしなあ。 「一緒に入れなくて残念でしたね、シュン?」 「いやいや、誰も一緒に入ろうなんて言ってないだろうっ?」 カポーンッ 背景に富士山が描かれた大浴場の湯船に浸かりながら、シュンはふう~っと息をついた。隣で湯に浸かる番長治とふたり、熱い湯の心地良さを味わう。時間もあってか他に客はいない。いや、こんな裏路地に取り残されたような立地条件と番台の居眠り老人を思えば、いつも閑古鳥が鳴いているのかも知れないが。 それにしても、かつて武装神姫バトルで戦った相手とこうして肩を並べて湯船に浸かっているのも、奇妙な話だ。 「助かったよ、これで風邪をひかずに済みそうだ」 シュンが声をかけると、番長治はタオルで顔を拭いながら「構わん」とぶっきらぼうに返す。 「お前には借りがあるからのう」 「……借り?」 そんなものをつくった心当たりはないけどなあ? 「お前らとのバトルでワシとベガも目が覚めた。また初心に帰って武装神姫バトルをする気になれたんじゃい」 そう語る番長治の横顔は、どこか照れを隠してるように見えた。考えてみるとこいつのしゃべりがいつもぶっきらぼうなのも、単に不器用なだけなのかもしれない。 少なくともシュンの中では今日一日で、初対面の横暴なイメージが大きく薄れて取っつきやすく感じるようになったのは確かだ。 だからシュンはあの日のバトル以来気になっていたことを、思い切って尋ねることにした。 「なあ……どうしてあんな初心者狩りなんて真似をしてたんだ?」 そのシュンの疑問に、番長治はひとしきり「う~む」と唸った後ぽつぽつと語り出した。 「ほう、これが銭湯というヤツですか」 目の前に広がる大浴場に、ゼリスが感嘆の声を上げる。 「ふっ、未経験の新兵である貴様に私自ら銭湯のイロハを教えてやろう! まずは湯船に浸かる前のマナーとして、よく体を洗ってから湯船に向かうのだ」 ビシッとベガは洗面所を指差す。コクリと頷くゼリスに満足そうに見てから先に立って歩き出す。ベガはそのまま洗面所に置かれた風呂桶を利用して段差を登り、そこから蛇口のカランに飛び移って手際よく桶にお湯を溜める。 「手際がいいですね」 「私はこの銭湯にはサーと一緒に何度も来ているからな。任せておけ」 ベガは返事をしながら無駄のない動きでシャンプーとボディソープのケースをタイル張りの床に降ろすと、体を洗いはじめた。雨水を被って汚れた髪もシャンプーで入念に洗い流す。 「どうした、小娘? 貴様もさっさと洗え。他に客がいないとはいえ、のろのろするのは性に合わんからな」 「……いつもシャンプーはユウにしてもらっていました」 きびきびと動くベガをじっと見つめながら、ゼリスはポツリとつぶやく。 「……ひとりでは出来ません」 ズコ――ッ。体を洗い流していたベガが派手にすっ転ぶ。 「貴様は……冗談で言ってるのかっ!?」 「いえ、冗談ではありません。そもそもシャンプーハットも使わずに髪を洗おうとしたら、目に染みて痛いではないですか?」 あくまで真剣なゼリスにベガは目頭を押さえながら立ち上がる。 「全く……キレ者なのか、ただの天然なのか分からんヤツだ。ほら、こっちに来て目をつぶっていろ。私が洗ってやる」 ゼリスを自分の前に座らせ、ベガは長く蒼い髪に手を伸ばす。目をぎゅっとつむり「む~」緊張するゼリスに苦笑しながら、その頭をシャンプーで泡立てる。 「手慣れてますね、お上手です」 シュンの妹である優(ユウ)に髪を洗ってもらうのとを比べて、素直な感想を述べる。ベガの手つきは普段からこうしたことへの慣れを感じさせた。 「ふん……い、いつもサーの妹君の面倒をみているからなっ。そのせいだろう」 ゼリスの髪を洗い終えたベガは、体は自分で洗えと言って湯船に向かう。ゼリスも手早く体を洗い流し後を追った。 ベガは浴槽の端に作られた昇降用の段差を乗り越え、湯船へと浸かる。続けてゼリスも先に習うように隣に入る。本来は子供やお年寄り用に設けられた段差だが、こうして武装神姫が湯船に浸かるにも丁度うまい具合の高さだった。 珍しそうに壁の浮世絵や浴槽を眺めるゼリスとは対照的に、ベガはリラックスした態度で湯に身をたゆたわせている。機嫌がいいのか鼻歌まで口ずさんでいた。その揺れる赤い髪を見ながら、ゼリスはふと抱いた疑問を口にしていた。 「ベガさんはフォートブラッグタイプでいらっしゃいますね。しかしバトルでは何故、徒手空拳しか使わないのですか?」 砲台型MMSフォートブラッグタイプは火力に優れ射撃戦を得意とする神姫だ。今日戦った対戦相手がそうであったように、一般的には基本武装による砲撃戦や重火器によるロングレンジファイトの戦闘スタイルである場合がほとんどである。 ベガのように代名詞である砲撃どころか火器も持たずクロスレンジファイトを主体とするのはかなり異例だ。 「つまらん話だ。別にたいした理由ではない……」 見つめるゼリスから顔をそらしながら、ベガが語り出す。 「私とて最初から、対戦相手と拳で語り合っていたわけではない。バトルを始めた頃は普通にフォートブラッグタイプの標準装備で戦っていたさ。私もサーも慣れないバトルで、少しでも早く強くなろうと頑張っていた」 それはちょうど今のゼリスとシュンのようだったのだろう。思い出を懐かしむようにベガの目が遠くを泳ぐ。 「バトルに勝って、負けて。勝った時にはどこが良かったか、負けた時には敗因は何かを探った。……そうしてしばらく経った頃だ。変調が起ったのは……」 私は欠陥品だったのさ――自嘲気味にベガは言った。 「ある日の射撃訓練中、標準に狂いを感じた。はじめは銃のメンテナンス不良かと思ったが、別の銃を使っても不調のままだった。いよいよおかしいとセンターでの検査を受けて、私には製造不良があってそれのせいでFCS系に異常があることがわかった。修理するためにはCSCから分解することが必要だと言われた……」 神姫のボディは大きく3つのパーツで構成されている。頭部であるコアユニット、体を成す素体、そして心であるCSCだ。CSCを分解することは、AIの初期化――すなわち神姫にとっての死を意味する。 「私は絶望した。砲の撃てないフォートブラッグになど価値がない。サーの足手まといとなるくらいなら、そのままリセットされる方がマシだとさえ思った……! しかし、そんな私にサーは、あの人は……こう言ってくれたのだ」 サバーッと、湯船から立ちあがり高らかに叫ぶ。 「『砲なんぞ無くても、自分の手足があるじゃろう。ワシにはお前が必要じゃ』――とっ!!」 拳を握りしめ感極まったようにベガは続ける。 「このサーの言葉に、私は感銘を受けた! 自らの考えの甘さを恥じ、あらためてサーの懐の広さを知ったのだ。わかるか、小娘っ!?」 昂奮するベガがゼリスに迫る。ゼリスは内心ちょっと引きながら、ただ頷いた。 「それから私とサーの特訓の日々が始まった。夕日の砂浜を走り、石段を鉄下駄で駆け上り、サンドバックをボロボロになるまで叩いた! 全てはサーの為に、サーへの愛と忠誠の証として! その言葉を私自身で証明せんがためこの身に鍛錬を徹底的に刻み込んだのだ」 おそらく。徒手空拳の体術のみでフル武装と渡り合うため、あらゆる挙動をフィードバックまで完全にコントロールできるほど精査し、動作の蓄積と効率化を図った――ということらしい。明らかにおかしなトレーニングも混じっていたが。 「そして、私たちは再びバトルの世界に舞い戻った。バトルを再開した当初こそ、特異な戦闘スタイルに苦戦と嘲笑を浴びる時期があったものの、サーと私の努力と愛は実を結び、また勝ち星を重ねていった。己が徒手空拳のみを頼りした戦いぶりから私は『鉄拳』と呼ばれ、サーも有力神姫バトラーとして密かに注目を集めるようになった。しかし……」 そこでベガのトーンが一気に小さくなる。 「ある試合で……私は負けた。完敗だった……一方的にやられるだけだった。それまでサーと私がふたりで積み上げてきたものを、重ねてきた鍛錬の日々を、全て否定されるような敗北だった。……また、私はサーの期待に応えることができなかった」 チャポンと。ベガは湯に身を沈め直す。ゼリスは逡巡しながらも「それからどうなったのですか?」と続きを促した。 「後は知っての通りだ。スランプに陥ったサーと私は、以前のようにバトルへの情熱と強者への挑戦を持ってバトルに臨むことができずに、経験の浅い者、己より弱い者から小賢しく勝ちを拾うようになった。それでも最初は、自信を取り戻すために確実に勝てそうな相手を選んでいたような気もするが…… 熱意を失った――いや、違うな。自分を信じられなくなった私は、そこから先に進むことができなくなってしまった。空虚な勝ちに溺れ、ただ弱者を痛ぶり無価値な勝ちを重ねる日々に埋没していった。 ……落ちぶれた神姫そのものだ」 ベガは力なく肩を落とした。その表情は、濡れた前髪に隠れて窺うことはできない。 「サーはそんな私を見捨てることなく、何も言わずに見守ってくれた。私はいつもサーに助けられてばかり……情けないかぎりだ」 その言葉に、ここまで聞き役に徹していたゼリスはようやく口を開いた。 「それは違うと思います」 「それは違うんじゃないか」 ふいに口を挟んだシュンを、番長治は困惑した顔で見返す。 「あんたは自分が弱くてベガに甘えてたっていうけどさ、それは両方とも同じなんじゃないのかなって」 「どういうことじゃい?」 「なんて言うか……神姫とオーナーって片方がもう片方を一方的に頼るとか、そんなものじゃない気がするんだ。だから、番長がベガに見守ってもらってたって感じてるのと同じように、ベガの方も番長に見守られてると思ってたんじゃないかって……」 思案しながら、シュンは自分の考えを伝える。シュン自身確証があって言っているわけではない。それをするにはシュンとゼリスは、番長治とベガに比べ出会ってからの日々がはるかに浅い。 でも。だからこそあの日の神姫センターで戦ったふたりは、互いにただ寄り添いあっているだけでなく、それ以上の絆で結ばれているように感じたのだ。 「ベガも……ワシと同じことを考えとったと言うんか。ワシと同じじゃったと……」 「そうじゃないかと思うんだ。だって――」 「――あなた方おふたりは、とても似た者同士に見えますから」 それはゼリスにとって率直な評価だった。ベガとそのオーナーである番長治とはあの日のバトル以外、今日の再開まで接点がなく、僅かな時間しか接していない。だがその僅かな時間の中でもふたりの共通性――似通うまでに長い時間を共にし、通じ合っていることが読み取れた。 だからこれは簡単な話。互いに自分が悪いと思いこむことで、パートナーを正当化しようと無意識に考えてしまっただけなのだ。 「サーも私と同じ気持ちだった――同じように悩んでいたというのか」 「言ったでしょう――あなたたちは互いに依存し合っている――あなたたちは相手への想いが強すぎてしまって、それが結果的に互いを縛る鎖となっていたのでしょう」 「しかし――いや、ならば私はこれからどうすればいいのだ」 かぶりを振るベガに、ゼリスは「ふむ」と顎に手を当て思案する。 「別に、あまり深く考えずに自然体で接すればいいでしょう。言いたいことを言って、相手が悪いと思ったら素直にそれを指摘してあげれば良いのです。その逆もまた然り。自分が間違っているときは、相手に指摘してもらえば良いのです」 「そうは言ってもな……じょ、上官に異を唱えるなど軍人にあるまじき行為で……そもそもサーに逆らうなど、考えたこともないだけに……」 本気で困っているのか、ベガはしどろもどろになる。本当に良い意味で実直、悪い意味では頑固で融通の利かない性格をしているらしい。 もっとも真面目で融通が利かないところがあるのは、シュンに言わせればゼリスも同じであるそうだが――そこでゼリスは単純に自分の場合どうするかを考える。 「……私ならば、シュンが間違っていると判断した場合は容赦なくデコピンをお見舞いしますけどね」 「デ……デコピンだと……?」 キョトンとするベガに、ゼリスは自信満々に告げる。 「はい。こうみえて私のデコピンはユウ直伝の必殺奥義です。鈍感なシュンには効果てきめんであると自負しています」 それを聞いたベガはしばし呆然とした後、せきを切ったように笑い出した。 「あっはっはっはっはっ! デコピン……デコピンかっ。あっはっはっはっはっ」 「そんなに可笑しなことを言ったつもりはないのですが……」 不満げなゼリスの肩を、腹を抱えて大笑いしながらベガは叩く。 「いや、そうではない。ただお前の話を聞いて、いろいろと小難しく悩んでいるのがバカらしくなってなっ!」 ベガは笑いを噛みしめながら、力強い目でゼリスと向き合う。 「そうだな、お前の言う通りだ。神姫とオーナーは共に歩む、互いを認め高め合う存在だものな。どうやら本当に私は、大切なことを忘れていたようだ」 そう語るベガの表情は、憑きものが落ちたように晴れ晴れとしていた。 浴場から上がったシュンは、脱衣所で番長治からカゴに入った自分の服を受け取った。この短期間ですっかり乾いていることに驚いたが、番長治がボイラー室を借りて自分の長ランと一緒に乾かしてくれていたらしい。礼をいうと「別にええよ」とただ短く返される。同じような仏頂面でも、出会ったころよりもずっと柔らかくなっているのがわかった。 自分の頬も自然にほころぶのを感じながら、脱衣所の戸をくぐる。番台の隣には、シュンたちの大切なパートナーが待っていた。 「遅いですよ、シュン」 「そう急かすな、私たち神姫と違って人間の方が何かと時間がかかるのだ。……サー、お待ちしていたであります。こちらはすでに出立の準備は整っているであります」 うむと頷きながら、番長治がベガを拾い上げる。シュンもゼリスを頭に乗せようとしながら、ふとその顔を見つめる。 「なんか、ふたりとも仲良くなってないか?」 「そうでしょうか。よく分かりませんが、それはシュンたちの方ではありませんか?」 言われてシュンは番長治たちと一緒にいても、ここに来る前のような気まずさはもう感じないことに気がついた。なんというか――日本人は古くから銭湯では裸の付き合いなんて言っていたらしいが、昔の人の言葉も案外バカに出来ないものらしい。 例の血圧の低そうなヴァッフェドルフィンに見送られながら、シュンたちは銭湯を後にする。 外はすっかり雨も止み、夕闇に染まる空に一番星が輝きはじめていた。 「今日はすまなかったな。本当に助かったよ」 「お前たちとバトルしたお陰で、ワシもベガもまた真剣に武装神姫バトルでてっぺんを目指す気になれた。今日のことはその礼じゃい」 学帽を被り直しながら、番長治はシュンを見下ろす。 「ワシらは次のサマートーナメントに出るつもりじゃ。どうせお前らも出るつもりなんじゃろう? そのときは容赦せんから覚悟しちょれよ」 不敵に笑う番長治に、シュンもニッと笑みを返す。 「そっちこそな。僕もゼリスもあの時よりもグーンと成長してることを見せてやるさ」 「言っとくが、ワシらは優勝を狙っちょるぞ。そこまで勝ち上がってくるんじゃぞ?」 「そっちこそ。僕たちと当たるまで他の対戦相手に負けるなよ?」 そうさ。こうして再び出会った戦友(ライバル)同士、互いの健闘と真剣勝負を誓わなかったら嘘だろう? シュンたちが漢の約束を交わし合うかたわら。ゼリスとベガも再戦を誓う。 「小娘。お前もトーナメントで勝ち上がるつもりなら、翼にドクロを抱いた神姫に気をつけろ」 「翼にドクロですか? ……ひょっとすると、その神姫が……?」 「いずれわかるさ。次に会うときは――」 ――神姫センターで。 自然と四人の声が重なった。四人はそれぞれに笑みを交わしながら別れる。 帰り道のアスファストを踏みしめながら、シュンは静かな高揚を感じていた。昨日戦った敵が今日には互いを認め合うライバルとなる――これも武装神姫バトルの楽しみだ。 そしてそんなライバルたちに負けないためにも、シュンもゼリスももっともっと強くならなくてはならない。立ち止まったりせず、ひとつずつ前に進み続けるのだ。 ――と。不意にシュンの懐から陽気なメロディーが流れる。取り出したPDA(ケータイ)の着信表示を見て、笑顔がサッと蒼ざめた。 『こらーっ、シュンッ! 何時まで外ほっつき歩いてるのよっ。今何時だと思ってるのっ?』 ケータイから聞こえる妹の声に、シュンはここでやっと今まで家に連絡を入れるのを忘れていたことに気がついた。 「ヤバい……っ、いろいろあって電話するの忘れてた! どうしよう、ゼリスッ?」 「シュン……これは失策でしたね。だから私は予定外の行動をとる前に定時連絡を入れることを提案していましたのに……」 「いや、とぼけるなよ!? お前も一緒に忘れてただろうっ!?」 「さあ……どうでしょう?」 ぷいっと目を反らすゼリス。PDAからは怒れる妹の声が引っ切り無しに聞こえてくる。 全く。 世の中、今日の失敗を糧にして明日へ活かしていくしかない。 『セントウノヒ』(後編)良い子のポニーお子様劇場・その5//fin 戻る