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朝目が覚めると、俺は畳の上に布団をしいて寝ていたはずなのに何故かベッドの上でフローリングの小洒落た部屋に居た。 「…?」 きょろきょろと辺りを見回すがどこを見ても全く見覚えが無い。 「おはようございます清く正しいナビ妖精のきめぇ丸です ようこそ学園物ギャルゲーの世界へ」 「…は?」 突如部屋のドアを開けて入ってきた生首を見て俺は呆然とした。 ギャルゲ?ナビ妖精?学園物? 「が、学園物なのにナビ妖精っておかしいだろ!?」 混乱のあまり最もどうでもいい点を突っ込んでしまった。 しかしその生首は全くこちらを無視して話を続けてきた。 「あなたはギャルゲー『甘い青春-YUKKURI』の主人公として 私立博麗高校の一年生としてこれから学校生活が始まります その中で出会う可憐な美少女達と親しくなるのが目的です 進行の仕方は順次説明していきますので今後ともよろしく」 「………」 4/2 8 15 通学路 「ィィイイイイイイイイイヤッホォオオオオオオオオオウ!」 俺は即座に学生服に着替えてトースト咥えて飛び出した。 「おおはやいはやい」 これでもてなかった俺もモテモテ学園ライフを楽しめる。 希望と胸のドキドキがどんどん足の動きを早めていった。 これは超えちゃうかもね、音速っ。 っていうかこのスピードに余裕で付いてきてるナビ妖精怖い。 む、あれは曲がり角。 来るぞ来るぞ来るぞ。 「うわああああああ!!」 「きゃああああああ!?」 当然のごとく誰かとぶつかった。 よし来た。 出会いのシーンはスチル付きでお願いします。 「いてて…大丈夫かい?」 俺は曲がり角の向うで倒れているであろう人に向かって立ち上がり手を差し伸べた。 「あいたたた… いやー、学校始まって早々酷い目にあった 俺は愛でお兄さん、女の子の機嫌には詳しいから困ったことがあったらいつでも聞いてく」 「邪魔だ死ねえええええええええええええええええ!!!」 俺のシャイニングウィザードが愛でお兄さんの顔面に炸裂した。 「彼は愛でお兄さん 女の子のステータスや機嫌をおしえてくれる頼もしい奴です」 「やかましい!きゃああああ!って絹を切り裂くような悲鳴あげてたのに騙したな! 下からスクロールしながらスチルが表示されたのが余計に腹立つわ!! 記念すべき初スチルがあれか!?」 「おお怖い怖い、ほら急がないと遅刻しますよ」 俺は釈然としない気分で学校へと走っていった。 校門…風紀委員が委員長タイプの女の子じゃなかったので風紀検査を強行突破 下駄箱…上履き良し、ラブレター無し、通過 階段…パンチラ無し、荷物運ぶ女の子無し、通過 教室発見、これより突入する。 「あっぶねー遅刻遅刻!」 ドアを開け教室に突入成功! come on girl!!! 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 あり得ない広さの教室の中に高さ2メートル、幅3.5メートルほどの球体の物体が二十数体。 全ての球体に顔らしきものが描かれている。 全員…生物としてカウントするのは癪だが仕方ない認めよう 全員がこちらを見て奇怪な挨拶?をかけてきた。 「はじめまして!おにいさんのとなりのせきのれいむだよ!ゆっくりしていってね!」 「ほおあたああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 俺はなにやら根源的恐怖を感じてその巨大な球体に正拳突きを繰り出した。 「ゆぶべぇ!?」 「かわいい女の子が出る前に死ねるかあああああああ!!」 俺は決死の思いでそのモンスターに連撃を繰り出し、その顔面…らしきものをぼこぼこにした。 「うおおおおおおおおおおりゃああああ!!」 トドメの前蹴りをその鼻面、鼻は見当たらないが…に叩き込み俺はほうほうの体で教室を飛び出した。 「おやおや大分お疲れのようで」 教室を出るとナビ妖精が目の前に居た。 「ふぅ…」 俺は深呼吸をして意識を落ち着けた。 「おいおいこういうのは最初に言ってくれよ 学園物なのにナビ妖精なんておかしいなーと思ってたら 怪物とか異次元とか出てくる新伝奇物とかラノベ系の話かよー それじゃ妖精も出てくるよな全く 最初に突っ込んだ俺が馬鹿みたいじゃないかはっはっは」 「いきなりメインヒロインを殴り倒すなんておおこわいこわい」 「認めるかああああああああああああああああああああ!!!」 俺は拳を握り締めて腹の底から叫んだ。 「ほらほら早く教室に戻ってくれないとストーリーが進みませんよ」 「誰が戻るかあんなモンスターハウス!」 「可憐な少女達がたむろする教室を事にも欠いてモンスターハウスとはおお酷い酷い」 「やかましい!今すぐまともな女の子出さないと絞め殺…」 「むきゅー!はやくきょうしつにはいってね!じゅぎょうがはじまるよ!」 その時、階段をあがって廊下の方からまたも巨大な球体がこちらへと向かってきた。 不健康そうな白い球体部分にドアノブのようなみょんな帽子と紫色の気持ち悪い紐を大量に備えた クリーチャーの存在に俺は戦慄した。 「くっ、どうする…逃げるか…しかし下りの階段はあそこしかない…囲まれる前に突破するか…!?」 「おお不良不良、はやく言われたとおりに教室に戻ってくださいよ」 「こっちが俺の希望の明日だあああああああああああ!!!」 俺は力強く踏み込みクリーチャーの目玉と思しい球体に向けて拳を叩き込んだ。 「ばぢゅりいのおべべがあああああああああああ!?」 眼窩に埋まった腕を引き抜くとどろりとしたクリーム状の白い謎の物体Xが流れ出た。 「いかん腕に付いたこれ洗い流さないと…」 「む゛ぎゅうううん!どぼぢでぜい゛どのぐぜにぜんぜいにごんなごどずるのおおおおおお!?」 「まだ生きてたか死ねぃ!」 俺はクリーチャーの胴体を両腕を広げて抱え込むと、思い切り押し出して階段の下へと叩き落した。 「ゆぎぁぁあああああああああああ!?!?!?」 クリーチャーはビタンと音を立てて落下すると謎の物体Xを撒き散らして痙攣したのち動かなくなった。 「よし、突破!」 「おお怖い怖い、遂に殺してしまいましたよ」 「もういい喋るなお前は俺の経験値の計算とレベルアップのファンファーレ鳴らすのだけやってろ」 俺は二階に下りてから少し落ち着いて考えた。 「このままじゃ体が持たないし武器が欲しいな…そうだ」 俺はトイレに向かって走り出した。 トイレならモップもあるしゴム手袋をつければ多少あのバケモノに触るのに抵抗も無くなりやりやすくなるだろう。 「やあ、女の子の機嫌を聞きに来たのかい? 今の機嫌は れいむ 最悪 ぱちゅりー 意識不明 みょん ふつ」 「人外のバケモノの精神状態なぞ知るかああああああ!」 俺の真空回し蹴りがトイレで用をたしていた愛でなんとかのこめかみを捕らえた。 動かなくなったそいつのことは無視して用具入れをあさる。 モップ…良し、ゴム手袋…あった、装着 「あとはこの学校を脱出してから考えるか…」 俺はモップを肩に背負いトイレを出ると階段に向かって走り出した。 「早く…早く逃げ出さなくちゃ…」 「ゆ?さぼりなんてなかなかのわるなんだぜ いっしょにおくじょうでゆっくりしようぜ!」 前方、敵確認。 三角帽を被った怪物に対して俺はブラシ部分ではなく棒の頭を向けて突進した。 「これでどうだあああああああああああ!!」 「ゆっげええええええええええええええ!?」 モップに貫かれた怪物は痛みにもだえながらも暴れ始めた。 「ゆぐううううう!ま゛り゛ざにな゛んでごどずるんだぜえええ! ゆ゛っぐり゛ざぜずにごろぢでやるうううううう!!」 「ちぃ、決定打には浅いか!」 俺はモップを引き抜くと黒い謎の物体Xを傷口から噴出す怪物に対して今度は突きではなくなぎ払いを繰り出した。 「ゆべぇ!?いだい!いだいいいい!」 「糞っ!しぶとい奴め!!」 このままでは埒が開かないので俺は一度責めるのをやめて三歩下がって距離を取った。 「ゆううううう…!まりさをおこらせるなんてばかなやつなんだぜ…! ゆっくりしねええええええええ!」 怪物が体をたゆませ力をためたかと思うとその反動を利用し飛び上がった。 俺は驚きモップをかざして身構える。 「ゆっびべぼおおお!?」 怪物は天井にぶつかりぼよんぼよんと床と天井の間をバウンドし始めた。 巻き込まれるのが嫌だったので後ろに飛んで距離を開けた。 「いだいよおおお!おうぢがえるううううううううう!」 「ゆ!?なにごと!?」 「じゅぎょうちゅうはしずかにしていってね!ゆっくりおべんきょうできないよ!」 怪物はバウンドが止むと大声で泣き出した。 その声を聴いて教室から次々とおぞましき化け物が出てくる。 「しまった!挟まれた!」 「どおぢでまりざがごんなごどなっでるのおおおおおおおおおおお!?」 「ゆううううう!おにいさんがやったんだね!ゆるさないよ!!」 様子を見た化け物達は仲間がやられたことに怒り俺に向かって突撃してきた。 「いかん…こうなれば…!」 俺は廊下の窓をモップで叩き割って外に飛び降りた。 二階からなら死にはしないだろう。 それなりの痛みを覚悟しながら落下していくと、予想外にべちゃり、という音とともにやわらかい場所に落ちた。 「ん?」 「でい゛ぶのあ゛ん゛ごがあああああああ!?」 「どぼぢでえええええ!?」 どうやら怪物の真上に降りてしまったようだ。 「まさか…」 俺は慌てて運動場を見渡した。 そこには大量のモンスター達が所狭しと並んでいた。 「ちくしょおおおおおおおおおおおお!ここもモンスターハウスかあああああああ!?」 「女子高生の体育風景、おおえろいえろい」 久々にナビ妖精が現れてにやりといやらしい笑いを浮かべながら言った。 「うるせえええええとっとと電源を切れよプレイやあああああ! いつまでこんな糞ゲーやってんだよおおおおおおおお!?」 俺の叫びは青春をそのまま表したかのような青い青い空に吸い込まれていった。 GAME OVER このSSに感想を付ける
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―第999統合戦闘航空団基地― 司令「任務だ」 司令「これより正体不明の新型ネウロイ討伐に向かってもらう」 司令「支援部隊も派遣されるそうだ」 司令「現地ではかなり苦戦を強いられている」 司令「油断するなよ。以上だ」 ナイト「りょーかいっ」 ロボ子「うはwww楽しみwww」 三角「なんか久々だしな」 722 :前1[]:2010/10/08(金) 17 18 02.18 ID p6wT3xU/O ―ハンガー― ナイト「気合いいれてくぞお前らぁ!」 ナイト「第999統合戦闘航空団」 ナイト『出撃するッ!』 他『了解ッ!』 フォオオン ブォオオオオオオ ヒュンヒュンヒュンヒュンヒューーーーーン 723 :前1[]:2010/10/08(金) 17 26 25.18 ID p6wT3xU/O ―空― ブロロロロ・・・ 男の娘「新型ってどんなのなんですか?」 ナイト「さぁ?」 ショタ「今までのネウロイより巨大でかなり強いみたいですよ」 ロボ子「おれらつえーしwwww」 ロボ子「主に俺がwww」 オレ「最強は俺だ」 三角「さっさと倒して帰ろう」 ブロロロロ・・・ ナイト「!(いるな)」 ナイト「お喋りはそこまでだ」 ナイト「目標に近づいてきたぞ」 ロボ子「了解www」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ブロロロロ 三角「ん?」 三角「アレか」 男の娘「かなり大きいですね」 ショタ「怪獣だぁ~」 オレ「粉々にしてやるよ」 741 :前1[]:2010/10/08(金) 19 05 28.53 ID p6wT3xU/O ネウロイ「ギャオオオオオオオオオ」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ブロロロロ ナイト「よくとおる声だぜ」 ガガッ ???『第999部隊か?』 ナイト『ああそうだ』 ???『こちらは増援部隊』 ???『扶桑士翼号部隊隊長青い彗星だ』 ナイト『こちらは999部隊隊長ナイトウィッチ』 ナイト『支援感謝する』 742 :前1[]:2010/10/08(金) 19 11 20.22 ID p6wT3xU/O ショタ「わぁ今度はロボットだぁ~」 男の娘「結構いますね」 三角「お前の同類(なかま)か?」 ロボ子「だwwwまwwwれwww」 青『これより作戦行動に移る』 ナイト『了解した』 青『全機作戦行動に入る!』 士達『ラジャー』 ナイト「俺達もだ!」 他「了解!」 ブォオオオオオオオオ 青「全機攻撃配置に着けぇ!」 士達『ラジャー』 ウィーーーン ボォオオ 青「よし!てぇー!」 ボバボバボバボバシューーーー ドゴォンドゴォンドゴォンドゴォン ドダドダドダドダドダドダドダドダドダドダ ネウロイ「ギャオオオオオ」 ナイト「始まったな」 ナイト「フォーメーションAだ!」 745 :前1[]:2010/10/08(金) 19 28 52.44 ID p6wT3xU/O ショタ「了解」ブオオオ 男の娘「よっ」チュンチュン ロボ子「おkwww」ピカッ ナイト「準備はいいか?三角、オレ」ブロロロ 三角「ああ」ブロロロ オレ「いつでも行ける」ブロロロ ナイト「よし、うてぇ!」 男の娘「了解」 ビッ ビッ ロボ子「ビィーーーーーーーム」 ドッゴオオオオオオオン ナイト「しっかり着いてこいよ!」ブーーーン 三・オ「了解ッ」ブーーーン 746 :前1[]:2010/10/08(金) 19 34 20.45 ID p6wT3xU/O ブォオオオオオオオオン ナイト『こちらナイト。俺達3人でコアを狙う』 ナイト『うちの残り3人と援護してくれ』 青『了解』 青『あの3人を援護する。間違ってもあいつらに当てるなよ』 士達『ラジャー』 ナ・三・オ「うおおお」 ダダダダダ ダダダダダダ ダダダダダ 747 :前1[]:2010/10/08(金) 19 41 43.34 ID p6wT3xU/O 青『こちらに注意を惹き付ける』 士達『ラジャー』 青『砲撃よ~い!』 ウィーーーン 青『撃てぇ!』 ボバボバボバボバシューーーー ドドドドドドドドドドドドドドドドォン 三角「堅いな」ダダダ ナイト「ああ」ダダダダ オレ「俺が爆破させる」ブオオオ ナイト「わかった。援護するぞ三角」 三角「了解」 ブォオオオオ 748 :前1[]:2010/10/08(金) 19 49 13.34 ID p6wT3xU/O ギャオオオオオオオオオ ロボ子「全然攻撃してこねぇwwww」 ロボ子「吠えてるだけじゃねえかwwww」 ショタ「クールタイムは終わりました?」 ロボ子「おうwww」 ショタ「じゃ次の攻撃行きますよ!」 チュン チュン 男の娘「準備オーケー」 ロボ子「おkwww」ピカッ ショタ「いきますよ」 ショタ「うてー」 ビィーーーーム ビッ ビッ ズドオオオオオオオン ネウロイ「ギャオオオオオ」 749 :前1[]:2010/10/08(金) 19 55 47.44 ID p6wT3xU/O ブォオオオオ ナイト「あれだけ食らってまだ平気そうにしてやがる」 三角「攻撃してこないのはありがたいな」 ピカッ ナイト「!」 ナイト(これはまずい!) ナイト『全員今すぐその場から離れろーッ!』 オレ「なに?」 ロボ子『は?』 ズッドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ ブワッ! ショタ「わぁあああ」ヒュルーー ロボ子「おうふッ」ブワッ 男の娘「!」ブオッ ざっぼおおおおん ボコッ ボコ ショタ「ガボッ」 ロボ子「」ジジッ ボン! 男の娘「ごばっ」 752 :前1[]:2010/10/08(金) 20 07 15.05 ID p6wT3xU/O ピカッ 『全員今すぐその場から離れろーッ』 青『!』 青『たいきゃーく!』ブオオ ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン ボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボンボオオォン 753 :前1[]:2010/10/08(金) 20 10 56.93 ID p6wT3xU/O ナイト『全員今すぐその場から離れろーッ』 三角「!」タンタン ナ・オ「なッ」 三角(間に合えッ)バババッ ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン ボンボンボンボン ワァアアア 754 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/10/08(金) 20 11 30.05 ID CO+fLh630 支援 755 :前1[]:2010/10/08(金) 20 17 00.50 ID p6wT3xU/O ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーー シーーーーン・・・ ナイト「ッ!」 ナイト(生き…てる?) 三角「くっ」ボバッ ナイト「三角!」ガシッ 三角「す、すまない」ハァハァ オレ「はぁ…はぁ…」 ナイト「無事か!」 オレ「ああ、なんとかな」ハァ 756 :前1[]:2010/10/08(金) 20 23 35.06 ID p6wT3xU/O ナイト「おまえ俺達の魔力を吸いとって…」 三角「飛ぶだけの魔力は残しといたさ」ハァハァ ナイト「ああよくやった」 ナイト『こちらナイトウィッチ被害状況は?』 青『俺を含めた数機以外全滅だ。とてもじゃないが戦える状況じゃない』 青『なんなんだあの攻撃は』 757 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2010/10/08(金) 20 27 29.85 ID lJ+elR2J0 4en 758 :前1[]:2010/10/08(金) 20 28 47.91 ID p6wT3xU/O バシャ バシャ ショタ「げほっげほっ」 男の娘「ぷはっ、はぁはぁ」 ショタ『隊長!無事だったんですね!』 ナイト『なんとかな。で、状況は?』 ショタ『ロボ子が…ロボ子が…』ウッ 男の娘『ロボ子がやられました。俺達は無事です』 ナイト『そうか。ロボ子は心配ない。本体は別の所にいるからな』 ナイト『しかし…』チラッ ナイト『最悪の状況だな…』 ネウロイ「ギャオオオオオオオオオッ」 青『ああ…』 ガガッ 『お前達!どういう状況だ!無事なのか!?』 ナイト『全員生きてますよ司令』 司令『おお!無事か!』 ナイト『…生きちゃいますが最悪の状況です』 ナイト『応援をよこしちゃくれませんか?』 司令『今から要請して間に合うかどうか…』 761 :前1[]:2010/10/08(金) 20 45 10.58 ID p6wT3xU/O ???『自分が行きます』 ナイト『ん?』 司令『しかし…』 ???『もう隠さなくていいでしょう?』 司令『お前は頃合いをみて…』 ???『今がその時です』 司令『……わかった許可する』 司令『出撃だ…メモ!』 ナイト『なに!』 メモ『了解!』 メモ『もう少し持ち堪えいてください』 ―ハンガー― フォオオオン メモ(行くか!) ブォォォ ドゴオオオオオオ ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ゴオオオオオオオオ メモ『到着しました』 ナイト『ああ』 ネウロイ「ギャオオオオオ」 メモ『アレですね。皆さんは避難してください』 ナイト『なっ!一人で戦う気か!無茶だ!やめろ!』 764 :前1[]:2010/10/08(金) 21 03 58.34 ID p6wT3xU/O ネウロイ「ギャオオオオオ」 メモ『はあああああああ』 ナイト『やめろッ』 ピカッ ナイト『よけろ!メモ(なんだ?メモの腕が光って!)』 メモ『ハァァァァァァ』 ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン ナイト「ネウロイの上半身を吹き飛ばしただとッ」 パリィン メモ「はぁはぁ」 メモ『ネウロイ消滅しました!』 ナイト『あ、ああ』 ナイト『任務完了だ』 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ブーーーーーン ナイト『迎えが来たようだ』 ナイト『協力に感謝する』 青『ああ、またどこかの戦場で会おう』 ナイト『ああ』 ナイト「全員乗ったか?」 ショタ「はい」 オレ「……」 メモ「はい」 三角「zzz」 男の娘「ええ、ロボ子以外は」 ナイト「よし、出してくれ」 ブーーーーーン 767 :前1[]:2010/10/08(金) 21 21 31.48 ID p6wT3xU/O ―帰路・機内― ナイト「まさかお前が飛べたなんてな」 メモ「ええ、でも長くは飛べません」 オレ「くそっ!俺は何も出来なかったッ」ガンッ オレ「俺がもっと強ければッ!」 男の娘「何も出来なかったのはオレ一人じゃないですよ」 ナイト「ああそのとおりだ」 ナイト「正直あのネウロイを舐めていた」 ナイト「俺達は自分の強さを過信していたんだ」 768 :前1[]:2010/10/08(金) 21 26 43.79 ID p6wT3xU/O ナイト「その結果がこれさ」 三角「ロボ子なんて舐め過ぎてたからな」ムクッ ナイト「大丈夫なのか?」 三角「ああ」 オレ「俺はもっと強くなる。もう墜ちない!」 ショタ「ぼ、僕も!」 ナイト「ああ俺達はまだまだ強くなれる」 ナイト「だが今は休め」 ナイト「いいな」 俺団Ⅱ11へ続く
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注意 この話はfuku1394.txt「大会に行こう! そして、それから…」と関係があります 俺設定が大量にでてきます 虐待は、ほとんどありません 若干の性的表現が含まれます お兄さんが主人公です 今回はIFストーリーです ふらんと暮らすようになって一年と三ヶ月が経った。 ふらんは今でも害ゆっくりの駆除の仕事をしているが、最近では巨大なゆっくりが出てきて大変らしい。 まあ、巨大種についてはその内に効率の良い狩り方が確立されるだろう。 ……チッ、またでかい奴か。 正直に言って私はこのでかいやつらが害ゆっくりの中でも、特にきらいだ。 理由はいくつかあるが何よりも、くじょがめんどうだ。それに、 「ゆぅっくりしていってねぇ!!」 この、他のゆっくりと比べておそく、低く、地面をゆるがすような声がかんにさわる。 「ここで何をしている?」 「ゆゆぅ?ここはまりさのみつけたゆっくりプレイスだよぉ。」 「そうか、なら死ね。」 「ゆゆぅ!たとえフランでもまりさにかてるとおもってるのぉ?ばかなのぉ?」 ……天罰決定! いかに巨大種といえど、しょせんは一ぴき、 まずは手刀で攻撃する 「ゆぅ!なんできれるのぉ!」 こいつらの皮はゆっくりにしてはかたいので、『ふつうの』ほ食種ではそうそう傷つけられない。 だが、私にとっては問だいにならない。 「まだまだいくよう!」 右目にぬき手をあびせる 「ゆ!ゆぐああああああああ」 手にアンコが付いたのでなめる 「うーん、ふつう」 「よ、よぐもやっだなあぁ!」 デブが体当たりをしてくる、が、当たるわけが無い。 そのままのいきおいで顔面から着地した。 「ゆぼおおお!」 このスキに一旦高くとびあがる、とどめをさすためだ。 「ゆぅ、フランがいない!どこいったぁ!」 体を起こしたデブが下でさわいでる。お前の真上だよ。 「ふふん!さてはにげたな?」 莫迦か?どうしてそうなるんだ? さっさと終わらせるために急こう下して、体当たりを食らわす。 「ゆべぇ!」 私がとつ入したあなと、だっ出したあなからせいだいにアンコをふき出すデブ。 「ゆべべべおおがががえ……うぺ……」 なんともきたないだんまつまを残してデブは死んだ。 「二度と会うことも無いだろう…」 おなかもすいたしそろそろ帰ろう。 たしか今日は外食だって言ってたっけ。 「うーん、ここにするかな、いや、それともこっちに…」 俺は夕飯をどこで食べようかと考えチラシを読んでいる…そこへ カランカラン 「ただいまー」 「おかえり」 ふらんが帰ってきた。 「だんな、夕食はどこにする?」 「ん?ふらんはどこがいい?」 「私は、マウンテンにいきたいなぁ」 「マウンテンはこの前行ったから他のところにしないか?そういえば、何であそこの店長はいつもマスクしてるんだろ?」 「マスク?何を言ってるんですか?それに、そんなこと私に聞かれても…」 「それもそうだな。…お、このゆ民って店はどうだ」 「どんなお店?」 「ちょっと前に出来たお店で、とても評判のお店らしい。ここにするか?」 「うん、そのお店に行こう」 俺達はゆ民で食事をして帰ってきた。 ゆ民の食事はおいしく、値段も親切だった。 これなら評判になるのは当然だ。 「おいしかったね、だんな」 「ああ、また行こうな」 「さて、おいしいもの食べたし…」 「ん?まさか…」 「食後の運動といきますか」 「やっぱりか」 「それにしても、お前本当に好きだなあ」 「ん…それは……あっ……だんなもでしょう……」 それにしてもあれだけ食べたのに一戦したらお腹が空いてしまった。 そうだ、ふらんを食べよう。 「ん…あ…だんな…だんな………ひあっ!?」 おお、締まった。 「うう…急にちぎらないでよう…」 「ああ、悪い。腹が減ってな」 そのまま千切った左手を食べる。 「だんな……私……おいしくないでしょ……」 「……」 「ふつうの子にくらべたら……私なんてああっ…」 食べ終えたのでもういちど千切った。 「もう、だんなったら……」 結局ふらんを食べながら行為を続けた…… 「ねえ、だんな……」 「どうした?」 「私ね……子どもがほしいの……」 「……よし、明日加工場で買ってきてやる」 「違うの……私、こどもをうみたいの……」 「……相手は誰だ?れみりゃか?フランか?」 もちろん他の誰かにふらんを渡すつもりは無い。 「もう!私がだんな以外とするわけないでしょ!」 「……ってことは……相手は……俺…?」 「うん」 「いや……しかし……人間とゆっくりの間に子供なんて……」 「う…う…でも……ヒグ……わたし……」 「あー、わかったから泣くな。なんとかならないか調べてみるよ」 「…ヒグ……うん…ありがと…だんな……」 こういったことは、あの人に聞くのが一番手っ取り早そうだ。 ………と、いうわけなんです」 うわ、なんか汚いものを見るような目で見られてる気がする。 「……ふう、最近そう言う相談が多いんですよ」 ホントかよ? 「結論から言うと方法はあります」 「本当ですか!」 思わず語気を荒げてしまう 「はい、近頃開発に成功したこのYエキスを使えば可能です」 「Yっていうのはやごk「ゆっくりです」 「……で、そのYエキスを使えば本当にできるんですね?」 「もちろんです。しかも妊娠確率はほぼ100%」 「おお、すごい」 「これは元々捕食種の量産のために開発された薬なんです」 「そうなんですか」 「あなたの所は確かフランでしたね」 「はい、そうです」 「それでは、こちらになります」 そう言ってビンを一本俺に渡した。 「ありがとうございます。えーとお値段は…」 「これぐらいです」 「これぐらいですか」 結構安い値段だ、俺は料金を払って家路を急いだ。 ………と、いうわけだ。喜べ、ふらん」 「本当!だんな!それじゃあ、さっそく…」 「ああ!いつでも来い!」 翌朝…… 「えへへ~だんな~」 ふらんがニコニコしながら扉で体を隠しながらこちらをみている。 その態度じゃバレバレだ。 「あのね……できちゃった//////」 そういって膨らんだお腹を見せてくる。 「おお、おめでとう」 「家族がふえるよ!」 「やったねふらん!」 ゆっくりの妊娠から出産までは早い。恐らく今日中には産まれるだろう。 「よし、今日は仕事を休んで俺もいっしょにいるよ」 「うん!ありがとう、だんな」 そして、出産のとき…… 「あ…だんな…いたい…いたい…」 「がんばれ!ふらん」 「あ…あ…うまれる!」 ポンッ まるでそんな音がしたかと思うとふらんは恍惚の表情を浮かべていた。 無事産まれたようである。そうだ、子供の方は……!! 「う~♪う~♪」 空気が凍るのを感じた… 「ど…どうして私とだんなの子どもがれみりゃなの!う…!」 「どうした!?」 「まだ…うまれるみたい……」 結局ふらんは三頭の子供を産んだが、その総てがれみりゃだった…… 「なんで…どうして…」 「ふらん…今日は…もう寝よう…」 「………うん」 次の朝 「……ふらん…本当に大丈夫か?」 「うん、大丈夫。一ばんねたらスッキリしたよ」 ウソだ。でもだんなは今日、大事な里のかいごうがあるんだ、 私のせいで休ませるわけにはいかない。 「…それじゃあ、いってくる……できるだけ早く帰ってくる」 「うん、いってらっしゃい」 本当は行かないでほしい。でも、そんなわがままをいえるわけが無い。 ……ああ、なんだかねむくなってきた… そういえば、きのう…よく……ねむれ………なかった……な……… ……ハッ! いけない、ついウトウトしちゃった。 そうだ、あいつらにエサをやらないと。 そう思いリビングに入ると、しんじられないこうけいが目に入った。 「なに…これ…」 へやはメチャメチャにあらされていた。 ゆうしょうトロフィーはたおされ、れいぞうこの中みはゆかにぶちまけられていた。 「「「う~♪う~♪」」」 この声は、まさか 「あ、ま~ま~、れみりゃがんばっだどぉ~」 豚が一ぴき、やぶれたしゃしんをふみながらこっちにきた。 …!あのしゃしんは私がここにきて一年のきねんしゃしんじゃないか! 「う~♪ま~ま~、いいこいいこして~♪」 どこでおぼえたんだ、そんなことば 「…これをやったのはお前らか?」 「う~?そうだどぉ~」 ……ブチ 私の中で何かが切れた。 「…おい、ちょっとこい」 「う~♪すぐいくどぉ~」 気持ち悪い笑みでよってくる豚の顔面めがけて… こんしんの… 拳を… ふりおろす! 「ぷぎゃ!」 顔にきたないしると皮と肉へんがとんできた。 そこで私のいしきはとだえた。 俺が会合から帰るとリビングが酷い有様になっていた。 「フ……フ…フ…」 ?ふらんか? 声のする方に行ってみよう…ってうわ! 足元に子れみりゃの頭の無い死体が転がっていた。 ……!まさか! 声のした場所ではふらんが笑っていた。 「フフフフフフフフフ」 その足元には子れみりゃの死体が二つ。 「ふらん、これはいったい?」 俺は恐る恐る尋ねた。いや、何が起こったかの大体の想像はついている。 「あ、だんな、フフフフフフフフフフ……」 「ふらん、まさか…」 「だんな、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」 「ふ、ふらん?」 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」 ふらんは……壊れてしまった。 その後ふらんが治ることはなく、ベッドの上で壁を見つめ、 ごめんなさいを繰り返したかと思えば、急に笑いだす、 急に笑いだしたかと思えば、ごめんなさいを繰り返す。 そんな日々はふらんが死ぬまで続いた。 一方永遠亭では…… 「あ」 「どうしたんですか?師匠」 「ちょっとてゐ呼んできて」 「また、いたずらですか?」 「ええ、薬のラベルが張り替えられてたわ」 あとがき 例によって酔ったいk(ry 今回はIFの話なんで、続きを書くにしてもこの話の中での出来事は無かったことになります。 マウンテンの店長のマスクの話ですが、名古屋にある喫茶マウンテンの店長が 年中マスクを着けていることに基づくネタです。 久しぶりに行きたいな、マウンテン。 SSを書くに当たって、自分にインスピレーションを与えてくださった 他のSSの作者様に感謝の意を表したいと思います。 ゆっくりふらんは改造ゆっくりである。 ゆっくりふらんを改造したのは永遠亭に住む八意永琳である。 ゆっくりふらんが無邪気に笑う姿はもう見られない。 このSSに感想を付ける
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静寂な高音 6KB 虐待-普通 小ネタ 悲劇 理不尽 駆除 ツガイ 野良ゆ 都会 現代 人間なし 超小ネタ 「静寂な高音」 羽付きあき ・小ネタです 「ゆゆ~ん!おちびちゃんはやくうまれてきてね!」 ここは街の路地裏、ダンボール箱にすっぽりと入る様に二体の街ゆっくりがいた。 一体は「ゆっくりまりさ」もう一体は「ゆっくりれいむ」 どこでもよく見る組み合わせだ。両方ともバスケットボールほどのサイズで、恐らく番いだろう。 変わったところと言えば、ゆっくりれいむの頭には蔓が延びていて、そこには三個の実ゆっくりが成っている。 れいむ種が一個、まりさ種が二個。 どちらも十分に育ち、目を閉じて時折わさわさと体を揺らしながら落ちる時を待っている。 「ぴっぎぃっ!」 「ぎぴぃっ!」 「ゆっぷぎっ!」 …蔓の上の実ゆっくりが突如寒天の目を見開いてブルブルと震えだした。 「おぢびぢゃん!?どぼじだのおおおおおお!?」 「ど、どうなっでうんだぜ!?」 蔓をつけているれいむが驚いて上を見上げる。 番いのまりさも心配そうに見つめていた。 「ゆっ!ぴきぃぃぃぃぃぃぃ!!」 「ゆぎっ…!…ぃぃぃいいいいいいいっ!」 「ゆっきぃぃぃいいいいいいいっ!!」 耳鳴りの様な甲高い声が耳に届く。実ゆっくりの声だ。 蔓がわさわさと揺れている。実ゆっくりが異常なほどつながった蔓の部分を中心にグルングルンとまわっていた。 寒天の目から流れる砂糖水の涙は餡子が混じって黒くなっている。 口が裂けて小麦粉の皮が破れるのではないかというぐらい体を縦に伸ばして口を開けていた。 舌がブルブルと揺れて、まるで植物の蔓の成長を倍速で撮影した時の様にゆっくりと舌が伸びてきている。 「おぢびぢゃん!ゆっぐりじでね!ゆっぐりじでねぇえええ!」 「おぢびぢゃんんんんんん!?どうなっでるんだぜっ!?なんでなんだぜええええええ!?」 番いのれいむとまりさが涙を流して叫ぶ。どうしようもないのだ。何故さっきまで幸せそうに目をつぶって時折嬉しそうに身をフルフルと動かしていた実ゆっくりがこうなったのか、ゆっくりでは理解できなかった。 いつしか蔓の先がプチンと切れてポトポトと実ゆっくりが落ちていく。あまりに揺れ動きすぎたため蔓から離れてしまったのだ。 「おぢびぢゃん!ゆっぐりじでいっでね!ゆっぐりじでいっでねっ!」 「べんじずるんだぜ!ゆっぐりじでいっでね!ゆっぐりじでいっでね!ゆっぐりじでいっでねぇぇぇ!!」 通常蔓から離れた実ゆっくりは赤ゆっくりとなり「ゆっくりしていってね」と言葉を発するはずだ。だが番いのれいむとまりさがいくら呼びかけても赤ゆっくりは先ほどと同じように甲高い声しか上げていない。 まるでガラスに爪を立てるような音を聞いて耳をふさぎたくなる。それほどの音だ。 グネグネと小麦粉の皮全体が揉まれた様に動きながら口をあんぐりと開けている…寒天の目からは餡子の混じった黒っぽい砂糖水の涙がダバダバとあふれていた。 口からはすでに餡子の混じった砂糖水の涎が、泡のようになってブクブクと口から漏れだしている。 「「「っ…!ぃぃぃいいいいいいいいっ!?ゆっぴきぃいいいいいいいいい…!?」」」 「「おぢびぢゃん!ゆっぐりじでええええええええええ!」」 番いのれいむとまりさが舌でぺーろぺーろしたりすーりすーりをしても一向にやむ気配はない。 いつしか三体の赤ゆっくりは見開いた寒天の両目がまるでカメレオンのように焦点を失ってグルグルと左右非対称に回り始める。 通常跳ねる事も「そろーりそろーり」も出来ず、モソモソと底部を動かす事しかできないはずの蔓から離れて間もない赤ゆっくりは、凄まじい速度でコロコロと辺りを回る様にしたり、小麦粉の皮を上下にのーびのーびさせて垂直に跳ねだしたりしてもがき苦しんでいる。 …火事場の馬鹿力と言うべきか?ゆっくりの重い着物力が生んだ出来事だろうか?それは分からない。 「「「ぃぃぃぃいいいいびょっ!」」」 そして赤ゆっくり(れいむ種が二体、まりさ種が一体の構成)が…一斉に「爆ぜた」 いや、寒天の目玉がボコンと飛び出し、穴と言う穴から餡子の混じった砂糖水を垂れ流して力なく地面に潰れている。 赤まりさが時折クネクネと動いているが、それも時間の問題。 小麦粉の皮全体が大きな亀裂がいくつも入って餡子が飛び出していたのだ。最後に大きく動くと、やがて動かなくなってしまった。 「どぼじでえええええええ…ゆ”!?ゆ?ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ…!!!!」 「でいぶどぼじだの…ゆゆ?ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ・・・!!!」 突如として番いのれいむとまりさが激しく振動を始めた。ヌラヌラとした水飴の液体が吹き出し始める。 「んほほほほほほお、お、お、お、!!ででででいいいいいぶぶぶぶぶぶぶううううう!!」 「ままままままままでででででででぃぃいいいいいざざざざざざざざざざあああああ!!」 通常震動がおさまって「すっきり」になるはずのゆっくりだが、この番いは違ったブルブルと小麦粉の皮が小刻みに波打ちながら激しく小麦粉の皮同士を擦り合わせ始める。 …だがそれもほんの一瞬であった。突如としてれいむとまりさの「振動」が止まる。 「んほぉぉぉぉ…ゅ?ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”お”お”お”お”お”お”ぎぃぃぃいぃいいいいぃいいいいぃぃぃあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」 「でいぶうううううう!すっき・・・り…びゅりゅぼぼぼばぁがぁっ!っぎぃいいぐぐぐぐぐゆぐげぇぇぇっ!?」 すっきりの所作をやめ突如激しくグネグネと動きだすれいむとまりさ。 口をぽっかりとあけ、舌をあらん限り伸ばしている。そして寒天の両目が見開き、餡子の混じった砂糖水の涙が垂れ流される。 …いや、目からだけではない。しーしーの穴やあにゃるからもゴボゴボと流れ出ている。 口からは餡子の混じった砂糖水の泡が吹き出しており、まるでジャグジーの様にブクブクと泡立っている。 「あぎゅぎぎびゅうううぐぎぇごぁぁぉおぉおおぉああぁおぁおおゆぼっ!?」 「ぎぃぐがががぎっぐぎゅぶぉばぁぁぁあああああおおおおあああおあおあぁおぁぉぉぁおあおあぁぁおおあおぁおおぉおゆぶっ!?」 カメレオンの様に寒天の両目をグルグルと回し、凄まじい音を響かせていたれいむとまりさが突如として大きく跳ねた。 暫く動きが止まっていたかと思うと突如口から大量の餡子が吐き出される。 「ゆっげぇぇぇえええええおおおああああがぎっきゆぐっぐぐ・・・ゅげぇぇええええええええええ!ごぼおおおおおお!?」 「ゆぐっぶ…ぶぐぐぐ・・・ゆっごばあああばばばああああああああああ!?ゆ”・・・!おぼごげえええええええええええええぇぇぇ!?」」 砂糖水の涎も餡子も一切合財凄まじい勢いで穴と言う穴から出ていく。 やがて小麦粉の皮がしわしわになって地面に潰れるように小さくなったれいむとまりさはピクピクと動いているだけでやがて動かなくなってしまった。 加工所が出した新製品「ゆっくりすぴーかー」 ゆっくりの餡子を直接振動させ、中枢餡を破壊する画期的な駆除装置。 その凄まじい効果は先でもお分かりいただけただろう。 ちなみに「他の飼いゆっくりがいたらどうするんだ」という意見で製品化には至らなかったのは後の話である。 挿絵 by絵本あき 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック ふたば系ゆっくりいじめ 625 ループ・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 632 フェザー・メモリー(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 643 フェザー・メモリー(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 690 ウィンター・ブルース ふたば系ゆっくりいじめ 706 シティ・エレジー ふたば系ゆっくりいじめ 1051 街を跳ねるもの達 ふたば系ゆっくりいじめ 1052 UNDER ふたば系ゆっくりいじめ 1069 CLOUDY 羽付きあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る この絵が、最高!! -- 2017-08-17 23 01 25 絵wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww -- 2012-07-26 20 10 17 挿絵が軽いホラーだよ -- 2011-11-11 12 28 50 ここまで苦しみぬいて死に腐った実ゆは見たことねえ! 挿絵もまた恐ろしい程に素晴らしい! もっと殺ってくれ! 全てのゆっくりに残虐の限りを尽くした死を!! -- 2011-01-06 00 08 05 すごくゆっくり出来ました! 作者さんも絵師さんもありがとうございます!! -- 2011-01-04 05 51 12 すっきりー! 野良ゆっくり駆除には最高そうなのになぁ… 増えすぎた群れを駆除するのには使えそうだw -- 2010-12-12 19 04 25 すきっり!!! -- 2010-09-04 13 15 45 凄く面白かった、赤ゆがめちゃくちゃに苦しんでくたばるのが最高に良かった イラストも手伝って素晴らしい爽快感を得られました -- 2010-08-01 00 12 30 挿絵の赤ゆがとてもイイ!! -- 2010-07-31 14 33 45 しかし…これ饅頭なんだが、グロい、泣く、叫ぶ、食欲失せるわ… -- 2010-07-12 09 25 58 イラスト見たら話しがよりいっそう良くなった。でも叫び声のセリフが少々くどかったかな。 -- 2010-06-29 20 41 25
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―――ここは幻想郷にある人里 この人里で、俺は便利屋として生計を立てていた。 趣味と実益を兼ねたゆっくりの駆除を行い、甘党な俺は仕事が終わったあとで頑張った自分へのご褒美(笑)に狩ったゆっくり達の餡子でスイーツパーティー(笑)を行うのが恒例行事であった。 しかし・・・最近人里で、とある噂が囁かれている。 「ゆっくり達が消えるのではないか」という噂だ。 幻想郷にある日突然現れた生物(?)であるゆっくり達は「ゆっくりしていってね!!!」という独特の鳴き声をしており、 人語も多少は解するが中身は餡子やらクリームやらであることから人里では甘味の材料として重宝されていた。 実際、以前は人里を少し離れれば頻繁に見かけられたゆっくり達がここ数週間殆ど見当たらないのだ。 本当に居なくなってしまうのだろうか・・・ まぁそれならそれで構わないし、ゆっくりが幻想郷に突如出現するまでは普通に農作業を手伝ったり、獰猛な野犬の駆除などをして生活していたのだ。 その生活に戻ったところで大して困ることも無いさ。 そんな事を考えながら過ごしていたある日、里の少しはずれの畑で農夫の手伝いをしていると森の方から大きな物音が聞こえてきた。 音のする方へ急ぐと、森の入り口に異様に大きなゆっくりまりさがどっしりと構えていた。 巨大ゆっくりまりさの近くにある若木から察するに、身の丈は六~七尺程であろうか・・・ゆっくりとしてはとんでもない巨体である。 俺と農夫が近づくと巨大ゆっくりまりさは声を張り上げて叫んだ。 「よくもまりさたちのおともだちをたくさんころしたね!!!まりさたちをゆっくりさせないにんげんたちはゆっくりしね!!!」 その言葉を発した直後、どこに隠れていたのか大量のゆっくりが「「「「ゆっくりしね!!!」」」」の掛け声と共に巨大ゆっくりまりさの元に現れた。 近頃ゆっくり達を見かけなくなっていたのは、この蜂起の準備をしていたせいなのだろう。 「・・・早く!あなたは里に戻って自警団に報告してください!」 俺はひとまず農夫をこの場から逃がし、ゆっくりの大群と相対した。 ボスまりさの後ろには様々な種類のゆっくりが群れを成している。その総数は二千は下るまい。 「「「ゆっくりしね!!!」」」 近くにいる十数匹のゆっくりが俺にいっせいに飛びかかってくる。 人間を滅ぼそうというゆっくり、それがこの数で飛びかかってきた。 「う・・・うぉわあぁぁぁああぁあああぁぁ!!!」 死ぬ、そう思った。 ボムッ、ボヨォン、ブニッ。「……あれ?」 と思いきや無傷、まったくの無傷であった。 数の多さと勢いで圧倒されるかと思ったが・・・よく考えれば所詮はただの饅頭である。殺傷能力などあろうはずもない。突進の速さも種族の名に違わずスロウリィ。 「・・・ふ、ふふふ、うふ、ふふふふふふ」 と、在りし日の魔法の森の白黒のような笑いがこみ上げてくる。 「ゆ?きもちわるいわらいかたするにんげんはゆっくりしんでね!」「ゆっくりじゃまするにんげんはゆっくりはやくしんでね!!!」 「がぁおー♪たーべちゃーうぞー♪」「ちーんぽ!!!」「わたしたちのあっとうてきせんりょくにぜつぼうしちゃったんだね!!!わかる、わかるよー!!!」 俺の様子を見たゆっくり達が騒ぎ立てるが、ゆっくり達が集まったところで全くの無力。 それを悟った俺には、もうこの状況が――― 「すいいいぃぃぃぃいいぃぃつ祭りィ・・・、開催じゃあああぁぁぁああぁぁああぁッ!!!!!みんなァッ!!!ゆっくりしていってねえぇっ!!!」 ―――もはや、大地一杯に広がる甘味畑にしか見えなくなっていた。 大声で「ゆっくりしていってね!!!」という言葉を聞いた途端に動きが止まるゆっくり達、これも種族の性か。 大地を蹴りゆっくり達の群れの中心に飛び込む。手当たり次第にゆっくりをつかみ上げて噛みちぎり、啜り尽くし、薙ぎ払い、踏み潰し、蹂躙する。 「おいちいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!最高でえええぇぇぇぇぇッス!!!」 気分がノってきて、すごく楽しくなってきた。やっぱりゆっくり狩りは最高だね!こんな楽しい事が無くなっても構わないなんて、 最近の俺はどうかしてたね!!!スイーツ(笑)最高おおおおおおおおおおおおお!!!」 「おじさんはゆっくりできてないよ!!!ゆっくりやめてね、こっちこないdぎゅbりゅぎッ!!!」 「ゆっぐりじだげっががごれだよ゙おおぉぉおおぉぉっ!!!」「もっど、ゆっぐり、ぢだがっだよおおおぉぉおおぉぉっ!!!」 「ぢぼっ、ぢんっ、ぢんぼおおおぉぉおおぉぉぉっっ!!!」「わがら゙な゙い、わがら゙な゙いよ゙おおおおぉぉおおおぉぉぉ!!!」 辺りに鳴り響く大量の断末魔、阿鼻叫喚とはこの事を言うのだろう。 「あ、肉まんはいいや、ポイだポイ。」言うと俺はゆっくりれみりゃの両腕を千切り取り、遠くへ投げ捨てた。 「あ゙あ゙あ゙があ゙あぁぁ゙!!い゙だい゙、いだいぃぃぃ!!!でみでゃのぷりぢーなおででがあ゙あ゙ぁぁあ゙ぁぁっ!!! ざぐやにいいづげでやどぅううぅぅ!!ざぐや!!ざぐやあ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁ!!!」 投げ捨てた両腕に向かって飛んで行こうとするゆっくりれみりゃの両足を捕らえて地面に叩きつける。支える腕の無いゆっくりれみりゃは顔面から勢いよく地面に激突した。 「ぶぎゅる!!がぁおー!!!だべぢゃうぞおおおおおぉぉぉ!!!」 それでも闘志を失っていないのか、それともただやけっぱちになっているだけなのか、恐らくは後者であろう。この期に及んでまだ威嚇などしている。 これ以上時間をかけても面倒なので、手早く頭を踏み潰すと俺は再び他の甘味ゆっくりの蹂躙を始めた。 ひとしきりスイーツ(笑)を堪能し終えた頃、自警団や里の男達が鎌や鍬を携えてやってきた。 俺は里の者達と合流して残党ゆっくりの掃討を始めた。逃げ遅れたゆっくり達が残っている、こいつらも処分しなければ。 「どおぢでええええええええぇぇ…。」 「ゆぎぐがあああああああああああああああああ!!!!!」 残党をあらかた処分し終えた頃、ある事に気付いた。群れを統率していた巨大ゆっくりまりさの姿が見当たらないのだ。 「逃げたか・・・」 ゆっくりまりさ種は自分の身に危険が迫ると群れを犠牲にしてでも逃げる狡猾さで有名だ。 しかし所詮はゆっくり、まだそんなに遠くには逃げていない筈だ。幸いなことに、その巨体の重さ故に巨大ゆっくりまりさの移動跡は大きく荒々しい。 程なくして巨大まりさは自警団に発見・捕縛された。辺りを必死に逃げ回ったのだろう、所々皮が破れて中身が見えている。 「まりざはなにもわるいごどじでないよおおおおおおお!!!ごろずならほがのゆっぐりにじでねえええぇぇぇええぇぇっ!!!」 巨体から発せられる大声を間近で受けて、耳にキーンときた。 なにはともあれ、ここまで人間を恐れるようになってしまえば、もう駆除までの手間は普通のゆっくりまりさと大して変わらない。さっさとバラしてしまおう。 と、ここで巨大まりさの餡が露出した部分から濃く甘い匂いが漂ってきた。なぜだろう、さっきまでゆっくり達を喰い散らかしていたというのに唾液が止まらない。 中身の露出した部分へ腕を突っ込み、手で掬って口へ運んでみる。 「ゆ゙ぎぎぐうぅぅぅっっ!!?」 巨大まりさが耳障りな悲鳴を上げたが、俺はそんなものは意識に入っていなかった。 「これは・・・美味い!凄く甘くて美味い!!」 強烈な甘さ、それに特有の舌触り。この味は――― 「栗だ、こいつの餡は栗の味がするぞ」と、農夫が言う。 そう、栗の味がする。この巨大ゆっくりまりさの中身は通常のゆっくりと違って栗餡なのだ。 おせち料理の栗金団に入っているアレである。 「よし、こいつは持ち帰ってみんなで食べよう。今晩は宴会だァ!!!」 「「「「うおおォーーーッ!!!」」」」 ・・・でもまずは、この残骸を片付けないとな・・・。思い切って残業(笑) その後、生きたまま里へと持ち帰られた巨大ゆっくりまりさの中身の栗餡は里を挙げて行われた夜の宴会にて振舞われた。 ―――厨房にて 「もう・・・やべでええええええぇぇぇぇぇ・・・・・・」 特別に用意された十尺四方の檻の中で力なく抵抗する巨大ゆっくりまりさ、もはや暴れる気力も体力も無いようだ。 食べる時は栗餡の鮮度を保つため、食べる分だけを巨大ゆっくりまりさの背中に空けた穴の中からへらを使ってこそぎ取る。 「ゆぎゃが゙あ゙ぁぁぁあ゙ぁ!!!や゙め゙っ、ゆ゙るじでぇぇぇぇぇ…ま゙りざのながみ…なぐなっぢゃうのほお゙お゙お゙ぉぉお゙お゙ぉ…!!」 「こいつは・・・すごいな」ゆっくり加工所勤務の友人が言う。 「そんなにすごいのか?」 「ああ、このゆっくり、エサを口に入れたそばからどんどん消化して栗餡にしてるよ。この特異体質のせいで今まで野性で生き続けられたんだなぁ。これなら死なない程度に餡を取って、エサを与え続ければかなり長い間餡が採れそうだ。子を産ませるのも良いかもな。」 ふたりの会話を聞いた巨大ゆっくりまりさは悟った。「もう自分は二度とゆっくりできない」と。 (ゆっくりしたけっかが・・・・・・これだよ・・・・・・) きっとこれからも、ゆっくりは人間達に搾取され続けるのだろう。スイーツ(笑) このSSに感想を付ける
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まりさの誕生 番外編1の続きです 前作を見ないと何も分からないと思います いろいろな道具を使うゆっくりが見たくない人 人間とゆっくりが一緒にゆっくりしている光景 ゆっくりがとても頭のいい光景 そんなものを見たくない人はお引き取りくださった方が賢明です でも個人的にはそんな人の意見も聞いてみたいです リーダーまりさは生き残りの他のゆっくりとともにフォートレスのゆっくりにつれられて石塁のなかへ入って行った まりさたちはふぉーとれすのゆっくりに対し何度か 「はやくこのなわをほどいてね!!あとゆっくりごはんをもってきてね!!」 「ここはまりさたちのおうちにするよ!!だからさっさとでていってね!!」 などと騒いでいたがふぉーとれすのれいむが 「うるさいよ!!なんでもするっていったんだからいまはゆっくりしたがってね!!!」 と、どなって頭をかじったら大人しくなった 半分地下に埋まった石造りの建物、その中に今日の夜ごはんとともに入れられ、入口が大きな石でふさがれた その日の深夜 50匹ほどの群れがゆっくりふぉーとれすに向かおうとしていた この群れのリーダーはゆっくりありすだ この群れは先ほど降伏したまりさの群れの一部である 本来はまりさの本隊が攻撃を仕掛けるとほぼ同時に東から奇襲、敵が混乱したすきを突き、殲滅 そして仲良くフォートレスに入城する予定だった ゆっくりが立てたにしてはある程度まともな作戦 しかしリーダーには一つの誤算があった この攻撃の三日前、まりさが群れのれいむと「すっきりー!」するところをこのありすに見られていたのだ ありすは「や、やばんよっ!!とかいはのありすのまえでそんなことしないでっ!!」 といやがっていたがまりさは完全に忘れていた しかしありす種にとって、自分の獲物が自分以外、特にありす種以外とすっきりすることを望まない その恨みは三日たっても消えることはなく、ヤンデレモードと化したありすはまりさを罠にはめたのだ わざと予定時間より遅れて攻撃する もしまりさが失敗して死んでいても敵も疲弊している、50匹の群れでも十分に勝てる まりさが敵と共倒れになる、そうなれば願ったりかなったりだ、あの石の城は都会派の自分こそ相応しい もしまりさが勝った時、その時は途中で道に迷ったとか言って誤ればいい そしてそのあと私の愛を受け取ってもらう、それこそ文字どうりお互い朽ち果てるまで うふふ… そんなことを考えながらありすたちは前進を続けた アリスの考えなかった最悪のパターン まりさが負けて敵に被害がない場合 そんなもの想像の範囲外だった 結論から言うとアリスの奇襲作戦はこの時点で失敗していた ツタと竹を組み合わせた罠がすでに反応し、フォートレスに敵の襲来を告げていたのだ 夜なのでがんは効果が低い たんくは先の戦闘でこびりついた餡子を落とす作業中 白兵戦をもって敵をせん滅することになった フォートレスには5つの階級がある 支配者階級のぱちゅりー そのすぐ下、貴族階級とでも呼ぶべきありす 小隊指揮、たんく砲手などを行うまりさ れいむ、みょん等の平民階級 そして最下層にいるのがちぇんだ だがこの分類は人間から見たものでゆっくり基準ではトップのぱちゅりーとその他という感じらしい じっさい、人間分類では最下層のちぇんが普通にぱちゅりーと遊んでいたりするため階級差による差別はない あるいみ社会主義の理想としては人間より優れていると言えるかもしれない ただ、主に戦闘時に弾薬集めや負傷者搬送等の雑事に回されることが多いため人間が勝手にそうだと思っただけだ 35匹の迎撃部隊が出撃した そのうちのみょんとれいむが10匹づつ まりさ5匹 ちぇんが7匹 そして夜戦要員のゆっくりみすちーが3匹だ れいむとまりさは頭の上に道具を乗せている ゆっくり・ばっく・うぇぽん・しすてむ(以下YBWS)だ これはゆっくりがんの威力に注目した一匹のまりさが ゆっくり一匹で使えるがんが欲しいと提案して作られたものである ゆっくりサイズのクロスボウを想像してもらいたい ベルトで頭に固定され、口でひもを引っ張ることで発射、その後取り外し、白兵戦に移行する 装着するには二匹のゆっくりのサポートが必要で、装備中は角材のリロードはできない 一度取り外すと帰還まで再装備はできないが体当たり戦に移行する前に遠距離攻撃できるこの装備は貴重だ 「まったく、これだからよなかにこうげきしてくるわるいゆっくりはきらいだよ、ゆっくりできないよ」 「わかる、わかるよー」 「ひるならたんくでゆっくりいちげきだぜ」 こちらから先手を仕掛けるために移動しているため語尾に「!!!」なんてものはつけない 「ちんちん…」 「どうしたんだぜ?みすちー」 「ちんちん、てきだよ!しずかにしてね…!」 みすちーは視力がとてもいいのだ その瞬間すべてのゆっくりが地面に伏せ、息をひそめる 数秒後前方からわいわいがやがやとゆっくり達の声が聞こえてきた まっすぐこっちに向かってくる 敵は気付いていない 「まだ…ゆっくりまつんだぜ…うったらだめぜ…」 れいむとまりさは緊張した顔つきでひもを口に銜える 頭の上にクロスボウを乗せたその姿はリ・○ズィというよりはボ○ルだ だが、この丸い棺桶も適切な使い方をすれば白い悪魔になりうる 「いまだぜ!!いそいでうつんだぜ!!」 一斉に15発の角材が発射される 同時にれいむとまりさはYBWSを切り離してその場に伏せる UBWSは後続のちぇんが回収してくれる手はずだ そしてそのれいむとまりさの脇を音も立てずにみょんたちが駆け抜けていった カカカカーン!! 「ゆ?」 「なんのおと!?」 「ゆっくりしていゲブォ!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!れいぶー!!」 「ゆゆっ!てきしゅうよ!!ゆっくりむかえうってね!?」 「どこなの!?てきはどこなの!?」 「わからない!!わからないよー!!!」 あっという間にアリスの群れは混乱状態に陥った その時前方から声が聞こえる 「そこのゆっくりたち!ゆっくりきいてほしいんだぜ!!!」 迎撃隊長のまりさだ 「いますぐむだなことはやめてこうさんするかかえってほしいんだぜ!!」 「よあけまでじかんをあげるからゆっくりかんがえてほしいんだぜ!!」 アリスの仲間は全員ありすを見つめた ありすは急いでこの状況を確認した 周りの味方、あまり多くない、だが暗くて視界も良くないのでまだいっぱいいるはずだ 周りに味方の死体、ほとんど見えない 敵の位置、不明、たださっきの声で大体の方向はわかった、それもそんなに遠くない 敵の数、不明、先ほどの投石からして10匹強か? そして敵は夜明けまで待つと言ってきた 今がチャンスだ、敵は油断している 都会派らしく、不意打ち、殲滅してやる 待ってやるという相手に対して不意打ちを仕掛けるという行為が都会派かどうかについては触れない たぶん自分にとって都合がよければ都会派なのだろう 「やばんなゆっくりはゆっくりしになさい!!」 どす 「ゆ?」 なんだ?今の変な音は 自分の頬というか体の中からも聞こえてきた気がした そう思った瞬間、アリスの後頭部は破れ、大量のクリームを噴き出しながら倒れた 悲鳴を上げる暇もなかった 音を立てずに近づいていたみょんがゆっくりそーどを突き立て、ありすを斬ったのだ ゆっくりが銃火器を手に入れたのに白兵戦用の武器を作らない理由がない このゆっくりそーどはおもに戦闘要員用に作られている 薄い木の板をベースに先端をとがらせ、片方にギザギザをつける ちょうど先端がとがった段ボールカッターを想像してもらいたい ちなみにみょんの持つものは大型の特別製で「おーかんけん」とか「はくろーけん」とか呼ばれている みょんたちによるゆっくり斬りが始まる 敵は必死に抵抗しようとするがリーチが違うため歯が立たない 「や、やめてね!!ゆっくり許してね!!」 一匹のれいむがみょんに懇願する 「ならその口にくわえた石を捨てて仰向けになれちーんぽっ!!」 「ゆ、わかったよ!!わかったからころさないで!!」 コロンとあおむけになるれいむ みょんは縄で縛るため、警戒しながられいむに近づく 降参した相手は原則殺さない、捕虜にしてゆっくふぉーとれすで真のゆっくりになれるように教育するのだ 非力な存在の癖にふぉーとれすを襲い、人間を襲う悪いゆっくり だがそんなゆっくりでも伝説の二匹と一人の聖書を読み、フォートレスで生活すれば真のゆっくりになるはずだ… 「ゆゆっ、ばかなよーむはゆっくりしね!!」 油断した 雑念に心を惑わされ、一瞬目をそらしたすきに… 仰向けになって降参のポーズをとっているれいむの顎に黒い穴が開いたと思った時は手遅れだった 子供が生まれる勢いで石が飛んでくる 「ち、ぢんぼおぉぉぉあ…」 そのまま目に直撃、眼窩から餡子を噴き出して動かなくなった 「ああっ!!みょんが!!」 「ゆゆっ!!ゆるさないんだぜ!!」 仰向けになったれいむを数匹のゆっくりが囲む 逃げるチャンスを逃した もう逃げられない 「…ゆっ!かわいいれいむをゆっくりにがしてね!!」 「にがさないよ!!」 「ちーんぽ!!」 「ゆっくりしないでしねぇ!!」 このあと、何匹かのゆっくりが降参した しかしふぉーとれすのゆっくりは一匹も許すことなく皆殺しにした そして一匹のみょんの死骸を四匹で運びながらゆっくり達が石塁の中へ消えていった 続く あとがき どーうも、セインと申します 今回はふぉーとれすゆっくりの生身での戦い方を書きました じかいはフォートレスゆっくり達の生活、文化にズームインしようと思います 本編より番外編の方が長くなりそう? そんなことはない…筈 ドスまりさの誕生 番外編2 7月30日 1814 セイン このSSに感想を付ける
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『経済学部 経済学科は不景気により来年度より廃止いたします。在籍されている学生は自動的に経済学部 おむすび経済学科へ転籍となります。異議のある方は十四日以内に教務課へ申し出てください』 「なんじゃそりゃー!」 俺は不覚にもこの「お知らせ」を見落とし、俺以外の生徒が同じ学部の「経営学科」へ転籍になる中、ただひとり「おむすび経済学科」へと転籍になった。 名称に田舎臭い何かを感じた俺は当然異議申し立てをしたが、「もう一度入学金払う?」と冷たい言葉で心を凍らされ、「おむすび経済学科なら特待生扱いで学費免除なんだけど」という甘い言葉にまんまと載せられてしまった。根っからの都会っこの俺はプレッシャーに弱く、楽な方向へ流されやすいのだ。 そして、今日から通うキャンパスが変わるのだが、新しいキャンパスがどこに作られたか聞いてなかった。教務課で確認すると「おむすび経済学科(略称、米経)」は学科長がこの大学のオーナーが兼務するということもあり、キャンパスはオーナーが住んでいる近くの場所に作られたそうだ。 オーナーのところへ向かうからか、学部長直々に俺を新キャンパスまで送り届けてくれることになった。新キャンパスまで自動車で五時間と言ったところだ。電車は通っていないから寮生活になるとのこと。道中は学部長となぜかパチンコの話で盛り上がってあっという間だった。 「ここが米経のキャンパスだ」 キャンパスだ、と言われて見ても目の前には藁葺きの古き良き日本の民家が建っているだけだ。確かに大きいが、村長さんの家ですって程度で、ここが大学のキャンパスと言われても誰も信じないだろう。っていうか、俺は信じたくない。 玄関の引き戸を開けると土間になっている。一段高くなった上り框にはおじいさんが立って待っていてくれた。 「あ、オーナー。ご無沙汰しております」 学部長は丁寧に深く礼をした。俺もそれに習う。 「あー。ご苦労」 間延びした声は老人のそれで、格好も農家のおじいさんと言った合理的な作業服を着ていた。この人が東京の大学のオーナーだと言っても、多分みんな信じない。 「着くのが早かったから教授はまだ帰って来とらん。キミ、川へ行って呼んできとくれ」 俺はオーナーの言うままに川の方へ向かった。村の道にはご丁寧に「川→」とか「医者↑」とか「村役場←」とか至るところに案内板が設置されていた。すれ違う子供たちが古き良き農村の風景を思い起こさせる。いや、思わせるか。 案内板に沿って歩いていくと川はすぐに見つかった。 森の入り口をかき分けるように奥に入る。森の中に流れる川は木漏れ日を水面で反射させて輝いていた。 「綺麗だな」 都会から出たことがなかった俺は、その光景に思わずため息を漏らした。 「誰?」 不意に川下の方から声がした。俺は条件反射で声の方を見る。 川の中には一糸纏わぬ少女が立っていた。年の頃は高校生ぐらいだろうか。こんな田舎にいる少女でもアノ歌のようにすっぽんぽんにしちゃえば都会の娘となんら変わりがない。いや、日ごろの農作業で鍛えられているのか、ほどよく引き締まった体はエロ本で見る素人娘よりも魅力的だった。比べるものが間違っているとは思うけど、経験の少ない俺にはそれぐらいしか思い浮かばなかったのだ。 「あぁ、米経の学生さんね。ちょっと待ってて」 返事を忘れた俺の正体を見破ると、少女は水が滴る体に麻の着物を羽織らせた。すばやく帯を結ぶと、足元においてあった網の袋を持ち上げる。 ツイと俺の目の前に出された網の中には魚が数匹跳ねていた。 「持って。帰るわよ」 と少女。俺は我に返ると自分の使命を思い出した。 「あ、俺。教授を探さないと」 少女はその言葉にふっと笑って「私が教授よ、助兵衛さん」と答えた。 少女は俺の担当教授で「田中聡子」と言った。田舎だからと言って「ウメ」とか「タマ」とか言う名前じゃないんだと思ったのは内緒だ。 昨日の歓迎会には網の中の魚が出た。あれは歓迎会のためにわざわざ釣ってくれたらしい。 歓迎会から一日経った今日はさっそく授業を受けている。今は農作業が少ないので、ほぼ毎日座学になるそうだ。もう少ししたら、実習に移るらしい。端的に言えば、代掻きとか田植えとか、米農家と同じことをするのだが。 「ふーん。キミは金融こそ経済だと言いたいんだ?」 教授の質問はこうだ。 『経済ってなに?』 実に経済学部らしい質問だ。最初に経済の定義を明確にしておこうと言うのだ。 俺は経済とはお金に纏わる活動だと理解している。つまり金融が経済活動の中心と言っても過言ではないと思っているのだ。しかし、教授の言い方からすると金融と経済は等しくないらしい。っていうか小娘の分際がムカつく。お前に何が分かると言うのだ。 「それじゃ、教授は金融は経済ではないとおっしゃるんですね。その理由を教えてください」 「米エンロン事件を知ってる?」 最近の大学生を嘗めている発言だ。こういう話題はすぐにレポートのテーマになるのだ。だから大きな経済事件は知らない学生の方がおかしい。エンロンだけじゃない。ライブドアもサブプライムもバッチこーいだ。 「知ってます。簡単に説明すれば、不明瞭な会計基準や循環取り引きを利用して巨額の利益を計上し、株価を吊り上げて実際の損失を隠していた事件です」 型通りの説明だが、これでいいはずだ。他にも金融デリバティブなども引き合いに出す必要があるが、そこまで説明することはない。俺は妙に自信に満ち溢れていた。目の前の教授は小娘だし、知ったかぶりの講義をしていると思っていたからだ。 「そう。じゃあ、エンロン事件は経済と言えるのかしら?」 教授は右上を見るように黒い目を動かし、すらりとした顎に手を当てた。着物の袖口から健康的な色をした肌が露になる。 着物と少女と張りのある肌。その光景を見たからか、それとも質問の内容があまりに高度だったためか分からないが、俺の頭の中は真っ白になった。思考が停止する。 「少し考えさせてください」 俺は本能で察知していた。この質問に今、答えたら小娘に負けると。 「そう。何日待てば答えがでるのか分からないけど、待つことにしようかしら」 敵に情けをかけられたかのような気持ちだった。その上、この問題に対する答えは、俺の負けが決まっているような気がする。エンロン事件は金融と深い関わりがある。しかし、エンロン事件は経済を表しているとは言えない。だから金融は経済とイコールではないと結論付けられてしまうのかもしれない。少々飛躍しているが、俺には否定できるものがない。俺の価値観が瓦解していくような気がした。 質問の答えを教授に出せないまま、農作業は繁忙期に入る。農家はのんびりとしたイメージがあったが、意外とやることが多く、しかも何年も積み重ねてきたノウハウがあるから非常に効率的で、少しばかり工夫して時間を工面しようなんてことはできそうになかった。 「おつかれさん」 教授がトマトを俺の首筋に当てた。 「冷たい。よく冷えてますね」 トマトは氷とまではいかないものの夏の日に熱くほてった体を十分に冷やしてくれた。 「川の水は湧き水だからねー」 大きなトマトにかぶりつく教授の口はかわいらしかった。教授は長袖にくるぶしまで隠れる下穿きのモンペ姿だが、健康的な肌が隠れているかと思うと、少しだけ興奮してくるのも確かだった。事あるごとに俺と教授は二人きりになる。それは担当教授という立場上仕方のないことでもあるし、村人が全員知り合いというセキュリティ制度が確立しているから出来ることでもある。でも、時々思う。教授はどんな声で鳴くのだろうと。 下賎な考えではあるが、抑圧された性欲がそろそろ限界に近いのかもしれない。おかしくなる前になんとかしなくては。 「どうしたの?」 気が付けば教授の顔が目の前にあった。俺がぼおっと変なことを考えている間に移動してきたらしい。 「なんでもないです」 俺は目を伏せると、手に持っていたトマトにかぶりついた。トマトの果汁が俺の手を濡らす。視界に広がる赤い実はなぜか俺の鼓動を早めた。地中海の味がするからだろうか。俺の中に眠る情熱が呼び起こされるようだった。 また別の世界に思考が飛びそうになったとき、俺の顎に柔らかな指が添えられた。そして優しく持ち上げられる。 再び教授と目があった。教授の目は潤んでおり、扇情的な雰囲気を醸し出していた。いや、俺の想像がそう思わせているだけなのかもしれない。でも、俺はもう我慢できなかった。後で何か言われたらトマトのせいにしてやろうと思って、教授を抱きしめた。 そこからの俺は何をしたのか思い出せないぐらい狂っていたと思う。 「休憩だよー」 稲刈りをしていると土手に聡子が立っていた。夏の間に急接近した俺と教授はもう学生と教授の間柄だけではなかった。 「おー」 俺は返事をして土手に向かう。土手ではおむすびとお茶が用意されていた。もう昼食の時間だったらしい。 「もう大分慣れたみたいだね」 「都会の生活も良かったけど、こういう田舎の生活もいいもんだな」 すっかりここになじんでしまった俺は自分が学生と言うことも忘れ、聡子に求婚していた。聡子は最初は驚いていたが、「うれしい」と言って受け入れてくれた。結婚式はまだだが、ここではすでに夫婦みたいなものだ。 俺は手に持ったおむすびを見ながら考える。 一番最初にされた質問。 『経済ってなに?』 今なら本当の答えが分かる気がする。経済は「人の営み」なのだ。農業をして米を作ることもそう、結婚して子供を作ることもそう、会社に勤めて働くこともそうなのだ。決して実体のない数字ばかりを追いかけるのが経済ではない。聡子は長い時間かけてそれを俺に教えてくれたのだろう。
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朝目が覚めると、俺は畳の上に布団をしいて寝ていたはずなのに何故かベッドの上でフローリングの小洒落た部屋に居た。 「…?」 きょろきょろと辺りを見回すがどこを見ても全く見覚えが無い。 「おはようございます清く正しいナビ妖精のきめぇ丸です ようこそ学園物ギャルゲーの世界へ」 「…は?」 突如部屋のドアを開けて入ってきた生首を見て俺は呆然とした。 ギャルゲ?ナビ妖精?学園物? 「が、学園物なのにナビ妖精っておかしいだろ!?」 混乱のあまり最もどうでもいい点を突っ込んでしまった。 しかしその生首は全くこちらを無視して話を続けてきた。 「あなたはギャルゲー『甘い青春-YUKKURI』の主人公として 私立博麗高校の一年生としてこれから学校生活が始まります その中で出会う可憐な美少女達と親しくなるのが目的です 進行の仕方は順次説明していきますので今後ともよろしく」 「………」 4/2 8 15 通学路 「ィィイイイイイイイイイヤッホォオオオオオオオオオウ!」 俺は即座に学生服に着替えてトースト咥えて飛び出した。 「おおはやいはやい」 これでもてなかった俺もモテモテ学園ライフを楽しめる。 希望と胸のドキドキがどんどん足の動きを早めていった。 これは超えちゃうかもね、音速っ。 っていうかこのスピードに余裕で付いてきてるナビ妖精怖い。 む、あれは曲がり角。 来るぞ来るぞ来るぞ。 「うわああああああ!!」 「きゃああああああ!?」 当然のごとく誰かとぶつかった。 よし来た。 出会いのシーンはスチル付きでお願いします。 「いてて…大丈夫かい?」 俺は曲がり角の向うで倒れているであろう人に向かって立ち上がり手を差し伸べた。 「あいたたた… いやー、学校始まって早々酷い目にあった 俺は愛でお兄さん、女の子の機嫌には詳しいから困ったことがあったらいつでも聞いてく」 「邪魔だ死ねえええええええええええええええええ!!!」 俺のシャイニングウィザードが愛でお兄さんの顔面に炸裂した。 「彼は愛でお兄さん 女の子のステータスや機嫌をおしえてくれる頼もしい奴です」 「やかましい!きゃああああ!って絹を切り裂くような悲鳴あげてたのに騙したな! 下からスクロールしながらスチルが表示されたのが余計に腹立つわ!! 記念すべき初スチルがあれか!?」 「おお怖い怖い、ほら急がないと遅刻しますよ」 俺は釈然としない気分で学校へと走っていった。 校門…風紀委員が委員長タイプの女の子じゃなかったので風紀検査を強行突破 下駄箱…上履き良し、ラブレター無し、通過 階段…パンチラ無し、荷物運ぶ女の子無し、通過 教室発見、これより突入する。 「あっぶねー遅刻遅刻!」 ドアを開け教室に突入成功! come on girl!!! 「「「「ゆっくりしていってね!」」」」 あり得ない広さの教室の中に高さ2メートル、幅3.5メートルほどの球体の物体が二十数体。 全ての球体に顔らしきものが描かれている。 全員…生物としてカウントするのは癪だが仕方ない認めよう 全員がこちらを見て奇怪な挨拶?をかけてきた。 「はじめまして!おにいさんのとなりのせきのれいむだよ!ゆっくりしていってね!」 「ほおあたああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 俺はなにやら根源的恐怖を感じてその巨大な球体に正拳突きを繰り出した。 「ゆぶべぇ!?」 「かわいい女の子が出る前に死ねるかあああああああ!!」 俺は決死の思いでそのモンスターに連撃を繰り出し、その顔面…らしきものをぼこぼこにした。 「うおおおおおおおおおおりゃああああ!!」 トドメの前蹴りをその鼻面、鼻は見当たらないが…に叩き込み俺はほうほうの体で教室を飛び出した。 「おやおや大分お疲れのようで」 教室を出るとナビ妖精が目の前に居た。 「ふぅ…」 俺は深呼吸をして意識を落ち着けた。 「おいおいこういうのは最初に言ってくれよ 学園物なのにナビ妖精なんておかしいなーと思ってたら 怪物とか異次元とか出てくる新伝奇物とかラノベ系の話かよー それじゃ妖精も出てくるよな全く 最初に突っ込んだ俺が馬鹿みたいじゃないかはっはっは」 「いきなりメインヒロインを殴り倒すなんておおこわいこわい」 「認めるかああああああああああああああああああああ!!!」 俺は拳を握り締めて腹の底から叫んだ。 「ほらほら早く教室に戻ってくれないとストーリーが進みませんよ」 「誰が戻るかあんなモンスターハウス!」 「可憐な少女達がたむろする教室を事にも欠いてモンスターハウスとはおお酷い酷い」 「やかましい!今すぐまともな女の子出さないと絞め殺…」 「むきゅー!はやくきょうしつにはいってね!じゅぎょうがはじまるよ!」 その時、階段をあがって廊下の方からまたも巨大な球体がこちらへと向かってきた。 不健康そうな白い球体部分にドアノブのようなみょんな帽子と紫色の気持ち悪い紐を大量に備えた クリーチャーの存在に俺は戦慄した。 「くっ、どうする…逃げるか…しかし下りの階段はあそこしかない…囲まれる前に突破するか…!?」 「おお不良不良、はやく言われたとおりに教室に戻ってくださいよ」 「こっちが俺の希望の明日だあああああああああああ!!!」 俺は力強く踏み込みクリーチャーの目玉と思しい球体に向けて拳を叩き込んだ。 「ばぢゅりいのおべべがあああああああああああ!?」 眼窩に埋まった腕を引き抜くとどろりとしたクリーム状の白い謎の物体Xが流れ出た。 「いかん腕に付いたこれ洗い流さないと…」 「む゛ぎゅうううん!どぼぢでぜい゛どのぐぜにぜんぜいにごんなごどずるのおおおおおお!?」 「まだ生きてたか死ねぃ!」 俺はクリーチャーの胴体を両腕を広げて抱え込むと、思い切り押し出して階段の下へと叩き落した。 「ゆぎぁぁあああああああああああ!?!?!?」 クリーチャーはビタンと音を立てて落下すると謎の物体Xを撒き散らして痙攣したのち動かなくなった。 「よし、突破!」 「おお怖い怖い、遂に殺してしまいましたよ」 「もういい喋るなお前は俺の経験値の計算とレベルアップのファンファーレ鳴らすのだけやってろ」 俺は二階に下りてから少し落ち着いて考えた。 「このままじゃ体が持たないし武器が欲しいな…そうだ」 俺はトイレに向かって走り出した。 トイレならモップもあるしゴム手袋をつければ多少あのバケモノに触るのに抵抗も無くなりやりやすくなるだろう。 「やあ、女の子の機嫌を聞きに来たのかい? 今の機嫌は れいむ 最悪 ぱちゅりー 意識不明 みょん ふつ」 「人外のバケモノの精神状態なぞ知るかああああああ!」 俺の真空回し蹴りがトイレで用をたしていた愛でなんとかのこめかみを捕らえた。 動かなくなったそいつのことは無視して用具入れをあさる。 モップ…良し、ゴム手袋…あった、装着 「あとはこの学校を脱出してから考えるか…」 俺はモップを肩に背負いトイレを出ると階段に向かって走り出した。 「早く…早く逃げ出さなくちゃ…」 「ゆ?さぼりなんてなかなかのわるなんだぜ いっしょにおくじょうでゆっくりしようぜ!」 前方、敵確認。 三角帽を被った怪物に対して俺はブラシ部分ではなく棒の頭を向けて突進した。 「これでどうだあああああああああああ!!」 「ゆっげええええええええええええええ!?」 モップに貫かれた怪物は痛みにもだえながらも暴れ始めた。 「ゆぐううううう!ま゛り゛ざにな゛んでごどずるんだぜえええ! ゆ゛っぐり゛ざぜずにごろぢでやるうううううう!!」 「ちぃ、決定打には浅いか!」 俺はモップを引き抜くと黒い謎の物体Xを傷口から噴出す怪物に対して今度は突きではなくなぎ払いを繰り出した。 「ゆべぇ!?いだい!いだいいいい!」 「糞っ!しぶとい奴め!!」 このままでは埒が開かないので俺は一度責めるのをやめて三歩下がって距離を取った。 「ゆううううう…!まりさをおこらせるなんてばかなやつなんだぜ…! ゆっくりしねええええええええ!」 怪物が体をたゆませ力をためたかと思うとその反動を利用し飛び上がった。 俺は驚きモップをかざして身構える。 「ゆっびべぼおおお!?」 怪物は天井にぶつかりぼよんぼよんと床と天井の間をバウンドし始めた。 巻き込まれるのが嫌だったので後ろに飛んで距離を開けた。 「いだいよおおお!おうぢがえるううううううううう!」 「ゆ!?なにごと!?」 「じゅぎょうちゅうはしずかにしていってね!ゆっくりおべんきょうできないよ!」 怪物はバウンドが止むと大声で泣き出した。 その声を聴いて教室から次々とおぞましき化け物が出てくる。 「しまった!挟まれた!」 「どおぢでまりざがごんなごどなっでるのおおおおおおおおおおお!?」 「ゆううううう!おにいさんがやったんだね!ゆるさないよ!!」 様子を見た化け物達は仲間がやられたことに怒り俺に向かって突撃してきた。 「いかん…こうなれば…!」 俺は廊下の窓をモップで叩き割って外に飛び降りた。 二階からなら死にはしないだろう。 それなりの痛みを覚悟しながら落下していくと、予想外にべちゃり、という音とともにやわらかい場所に落ちた。 「ん?」 「でい゛ぶのあ゛ん゛ごがあああああああ!?」 「どぼぢでえええええ!?」 どうやら怪物の真上に降りてしまったようだ。 「まさか…」 俺は慌てて運動場を見渡した。 そこには大量のモンスター達が所狭しと並んでいた。 「ちくしょおおおおおおおおおおおお!ここもモンスターハウスかあああああああ!?」 「女子高生の体育風景、おおえろいえろい」 久々にナビ妖精が現れてにやりといやらしい笑いを浮かべながら言った。 「うるせえええええとっとと電源を切れよプレイやあああああ! いつまでこんな糞ゲーやってんだよおおおおおおおお!?」 俺の叫びは青春をそのまま表したかのような青い青い空に吸い込まれていった。 GAME OVER このSSに感想を付ける
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前ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~ 「これが……破壊の杖?」 「確かに杖、みたいだけど……」 「…………」 それは、奇妙な杖だった。材質は金属のように見えるが、何かが違った。酷くズれていた。 しかし、その光沢は確かに金属だった。だから、彼らが理解しうる常識の中ではその杖は金属で できていると定義付けるしかなかった。 その杖は捻れていた。螺旋の形状だった。それだけならば、杖としてはさしておかしくはなかった。 杖はメイジによって様々である。ギーシュのように薔薇が杖であったり、タバサのように節くれ 立った背丈ほどのオーソドックスなものを杖とするもある。中には、大きな鉄の棒を杖とする メイジもいると言う。 だが、これは、そういったものから【外れている】、【はぐれている】としか言いようがない。 傍目に見ても、【これ】は【そう】なのだ。 何故、そう思ったのだろうか。何故、そのような事を考えてしまったのだろうか。 ルイズ達には、理解できなかった。だが、そう思わざるを得ない何かが、目の前にある『破壊の杖』 からは発せられていた。 「まあ…………これでお役御免、かしらね」 腰に手を当てキュルケが大きく息をつく。その声には緊張から解き放たれたものが混じる。 「フーケは見つからなかったけど、とにかくこれだけでも持って帰らなきゃ」 ルイズが、チェストに収められた杖を持ち上げ―― RRRRrUUUUOOOOOOOOOOOOOOOhhh―――!! 地鳴りのような咆吼が廃屋を揺るがした。 「な、なぁぁぁぁぁああああ――――っっっ!?」 ギーシュの叫び声に、ルイズ達は外に飛び出した。 「どうしたのよ!? っていうか、今のなに!?」 「あ、ああああ……あれ! あれぇ!」 「あれじゃ分かんないわよ! あれじゃ!」 「だ、だからっ! あ…………あれなんだって! あれっ!」 「はぁ? あれって何言って――――え」 ギーシュが指さした先を見て、キュルケは絶句した。それは同じくその先を見たルイズとタバサも 同様に。 「な――――なによ、あれっっ!?」 それは、途方もなく大きなゴーレムだった。10メイルどころの話ではない。目測、大雑把に見ても 30メイルはある。だが、驚愕はそれだけではない。 「やだ…………なによ、あれ」 「腐っている……」 口を押さえるルイズに、タバサの強張った声が重なる。 腐肉と岩石が入り混じるゴーレム、それが彼女らの眼の前にいた。その腐臭はこの小屋にまで届き、 全員がその臭いに顔をしかめる。 「なんだこの臭い……うぅ、吐きそうだ」 「ほんとね……でも、それより今はあのゴーレムから距離を取らないと。気づかれたら、こっちが 危険だわ」 「退却」 「ああ、そうした方が賢明だろうね」 全員が首是し、ゴーレムから離れようとする――が。 「待って!」 突然立ち止まったルイズに、全員の足は直ぐに止まった。 「ヴァリエール……? ちょっと、どうしたのよ?」 「アイツ……」 「なに?」 「クザクが、まだ帰ってきてない!」 ** SSSSSSSYYYYYYYYYAAAAAAAAAHHHHHHHHH―――! 腐肉の巨人が吼えた。明確な敵意、殺意、悪意を込めて吼えた。 地鳴りと共に木々が薙ぎ倒され、巨人の身体から溢れ出た腐肉の波が大地を引き裂いて九朔へと 襲い掛かってきた。 「な、なんじゃありゃああああああああああああ!?」 「――ちぃっ!」 跳躍、ルーンによって引き出された身体強化魔術【ブースト・スペル】によって通常の人間では 到達できない距離を九朔は跳ぶ。その距離、凡そ20メートル。 だが、腐肉の津波はその塊から触手を伸ばして追尾ミサイルの如く九朔を追ってきた。 「相棒ッ!」 「刃ァァ――ッッ!」 デルフの叫びに呼応して、刀身を振りぬく。一閃、二閃、三閃、追いすがる触手を空中で切り刻む。 そして着地、刻んだ触手がただの腐った肉の塊になって大地に落ちた。 しかし、触手はそれで終わりではない。腐肉は触手と共に、更にこちらを追ってくる。 数が多い。切り刻むだけでは到底間に合わない。敵を背に振向き、九朔は駆け出した。 「どうする……!?」 思考する。思考する。全脳細胞を総動員して思考速度を最大まで引き上げる。一秒を分割して、 壱百程に分割して思考する。 思考を疾走(はし)らせて、あらゆる手段を検討する。 ケース1:剣閃による、撃退 (却下だ、きりがない) ケース2:剣聖銃神騎行曲 (これも却下だ。同上、剣撃の効果は極めて薄い) ケース3:血は灼け、爆ぜる【Blast Blood Warcry】 (…………無理だ。我の全血液を持ってしても、あの巨体は焼き尽くせぬ) ケース4:ルイズ達と合流、然る後に反撃 (…………それは、できぬ) あの巨人は、ルイズ達の魔法でどうにかできるものではない。 確信がある。瞳に映る魔力の流れ、それは今は大渦巻き(メイルシュトロム)のように強大。 大渦に小石を投げたところで意味はない。つまり、そういう事だ。 結論、打つ手なし。万事休す。 救いがあるとすれば、あの肉塊の進む速度が遅いというだけ。それだけしかなかった。 「……くそっ!」 吐き捨てる。後ろから追いすがる波をどうにかする手段はない。あの巨人を討つ術はない。 ならば、どうすれば良い? どうにもならない。 どうしようもない。 だが、それだけで諦めて良いものではない。 では、どうする? 「――クザクッッ!!」 そこにいるはずのない少女の声が、九朔の耳を打った。振向くと、そこにはルイズだけでなく ギーシュやキュルケ、タバサまでもがいた。 「汝等…………何をしている!?」 「それはこっちの台詞よ!」 「その通りだ。さっきからやたらめったら爆音やらが響いているのに、君は一体何をだな……」 最悪のパターンが、今、目の前に現れようとしていた。 このメンツが揃ったところで、あの肉塊をどうにもできないのは明白だというのに、何故。 「あら、ダーリン? 追いかけてきたのは、正解だったみたいね」 全員が急いでこちらへやってくる。 だが、それは余りにも不味い。今この時にも、あの腐肉の塊がこちらへやってきているのだ。 「来るなっ!」 「え?」 「逃げるんだ!」 それしか言えなかった。だが、それだけで充分だった。 RRRRrUUUUOOOOOOOOOOOOOOOhhh―――!! 巨人の咆吼が、大気を振るわせた。その悪意に満ち満ちたそれに、全員が表情を変える。 「退却」 タバサの呟きに、キュルケも頷く。 「……本当に不味いみたいね。分かったわ、ダーリン」 「え、えっと……」 「アンタも来るのよ、ギーシュ」 「いだっ! 耳を引っ張らないでくれミス・ツェプルストー!」 状況を飲み込めていないギーシュを引きずってキュルケ達が逃げ出し始める。 「クザクッ!」 「ルイズ、汝も早く逃げろ」 「――――嫌よ」 「なっ!?」 その瞳は真剣だった。強情にも見えた。 「やっつけるの、あのゴーレムを」 「な……っ! 何を言っているか、汝! あれはそんな生半可ではない!」 「ウソよ! 昨日は勝てたじゃない! あの怪物を倒せたじゃない!」 「あれとは違う! あの巨人には、その論理は通用せぬ!」 「だから何よ! やってみなくちゃ分からないじゃない! 勝てるかもしれないじゃない!」 「その意味の分からぬ自身は何処からやってくるのだ!?」 「煩いのよ! アンタだって言ったじゃない! 無意味でも足掻かないでいられるかって!」 「……? 何を言って……」 「わたしは……逃げないッッ!」 「――ッ! 待て、ルイズ!」 ルイズが腐肉の巨人へと駆け出す。その背を九朔は追った。 それは九朔の大きな失態だった。九朔は、まだ、ルイズという少女を知らなさ過ぎた。 ルイズは無力だった。 途方もなく無力だった。 昔から、今まで、ずっと、そうだった。 父の失望があった。 母の失望があった。 姉の怒りがあった。 召使の嘲笑があった。 クラスメイトの侮蔑があった。 皆の目が、自分を嘲る。 皆の目も、自分を見下す。 誰一人として、自分を認めてくれない。 誰一人として、自分をゼロだと罵る。 一人の姉の優しさと、友と呼んでくれる姫の優しさだけでそれは癒される事はなかった。 それは、ルイズ・ヴァリエールという少女の魂に刻まれた大きな傷だ。 癒える事のない、深い、深すぎる傷だ。 今までは、ただ傷の痛みに耐えればよかった。 辛くても、悔しくても、知識を得る事で紛らわせた。 別の事象に目を向けることで、ルイズは傷を忘れられた。 だが、今は違う。 大十字九朔という少年の召喚に成功してしまった。 妖蛆を――彼の手を借りたとはいえ――倒してしまった。 無力という傷のかさぶたは剥がれ落ち、再び疼きだしてしまった。 無力である事を恐れる。 無意味である事を恐れる。 自分がただの無力な少女である事に耐える事が出来ない。 認めてしまえば、もう、立ち上がる事が出来ない。 そんなのは嫌だった。 そんな惨めな思いはしたくなかった。 それは恐れであると同時に焦りだった。 そう、焦っていた。 焦りすぎていた。 ルイズ・ヴァリエールは焦っていた。 九朔はすぐにルイズへ追いついた。 「ルイズッ!」 肩を引き寄せ、こちらへ向かせる。その鳶色の瞳は敵意を持って九朔を見すえる。 「離してよ!」 「ド阿呆がッ! 何を考えておる! 汝には荷が勝ちすぎていると言っているのだ!」 「だから何よッ! 離してよ!」 「ええい! 汝は子供か!」 駄々をこねる子供のようにルイズは体をよじり、手を引き剥がそうと躍起になる。 「離してよ! ここで……ここでフーケを倒したら、皆がわたしを認めてくれる! 皆がわたしを ゼロって呼ばなくなる!」 「だからと言って死んでは元も子もなかろうが!」 「うるさいうるさいうるさい!」 「――相棒ッッ!」 デルフの声に、戦慄した。 いけなかった。まったくもって、問題外だった。 反応がほんの僅か遅れた。ルーンによって強化された身体強化では一秒にも満たないはずの隙が 九朔に生まれていた。 「――――――」 眼の前に、道化師がいた。それは、フーケが着ていた道化師の衣装。 だが、それはフーケではなかった。 もっとおぞましい何かだった。 「…………フーケ!」 ルイズが杖を抜く。その先はフーケに突きつけられている。ルーンを紡ぐ声が九朔の耳にも聞こえた。 「止めろッッ! ルイズ――ッッ!」 途方もなく嫌な予感が全身を襲う。止めようとルイズの杖へ腕を伸ばすが、しかし、遅かった。 轟ォ――ッ! 道化師を中心に爆発が起きる。小規模とはいえ、あれを喰らってはひとたまりもない筈。 爆煙が立ち込め、道化師の姿は視認できない。 「や、やった……?」 ルイズの呟きが聞こえるが、九朔の翡翠は道化師がいた地点へと向けられたままだ。 そして―― 「うそ……」 煙の中から、道化師はその姿を現した。道化師は健在だった。傷一つなかった。現れた時と 全く変わらず、そこにいた。 「――――」 眼前の道化師が声ない声で哂った。仮面に隠れ素顔は見えないはずなのに哂うのが理解できた。 果たして何度目かの、全身を氷水でもぶちまけられたような悪寒が襲った。 「ひっ……!」 道化師の身体が、奇妙に膨らむ。見る間に身体は腐った肉汁でまみれ、ローブが汚濁した色で 染まる。そして、身体が膨張の限界を超えて弾けた。 「しまっ――」 九朔は言葉を最後まで続ける事は出来なかった。道化師から溢れ出た、質量を超えた腐肉の津波に その身体が呑まれる。 「ルイ……っ……!」 押し流される肉体。その中でルイズの手を掴もうともがいたが、かすった指先の感覚だけが 全てだった。 「うぐっ……!」 腐肉の悪臭が脳を突く。全身を蠢く肉塊が覆っていく。皮膚に張り付く粘液質の感触が身体の奥へと 侵入するおぞましい感覚が肉体を襲う。 (いかん……ッ!) この腐肉は、自分を喰らおうとしていた。一つになろうとしていた。同じ肉と成る事を求めていた。 (まずい……これは不味い……ッ!) 剣を握り締める手の感覚はまだある。だが、超重量で押さえつけられては、剣を振ろうにも 拘束されていては、それはまったく意味はない。脱出の手段が封じられた。 (く……そぉ……) 沈んでいく。 腐肉の大海の奥へと沈んでいく。 あの巨人に嚥下されている。 抵抗は無意味、無慈悲に自分の内側へ陵辱者は突き進んできた。 開いた耳の穴から、鼻腔から、眼窩の隙間から、腐肉が流れ込んでくる。 侵入され、意識がどんどんと食い千切られていく。 (ルイ……ズ…………) 意識が断裂、理性的思考が失われる。 穴という穴にしみこむ腐肉が、おぞましいとも思わないほどに。 (――――) 脳内で、音ならない音が鳴っていた。 それはまるで、弔鐘(ちょうしょう)のよう。 今生との別れを告げる音。 (――――) 不意に、意識が、途切れた。 ** ――【残酷無惨少女玩弄唄(ざんこくむざんしょうじょがんろううた)】 ――ギ………イアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!! ――イヤァァァ! ヤメテヤメテ! ヤメテエエエエエエエエエエエエエエエ!! 嗚呼、嗚呼。少女が叫ぶ。 叫ぶ。叫ぶ。燃える生家を背景に。 命の消える叫びが響いている。 ごおごおと。 ぼおぼおと。 ――ヤダ……ヤダ、ヤダ………イヤァァアアアアア!! ――イタイタイイタイタイタイ……ウゴカ、ナイデェ!! ――アア……ハァァ……ンアアアアアア!! ――クルシイ、ノ……イタイ、ノ……イヤ、イヤアアアアアアアアアアアアアアッッ!! 見ろ。見ろ。悪徳を見ろ。 聞け。聞け。悪意を聞け。 踊っている。踊っている。 歌っている。歌っている。 皆踊っている。 皆歌っている。 ――イヤァ……イヤァァ…… ――ユルシテゴメンナサイモウヤメテユルシテユルシテ…… ――アァァァァァ! イヤアアアアアアアア!! ヤダアア! ヤダアアアアアアア!! 嗚呼、嗚呼。 男は踊る。少女と踊る。 少女は踊る。男と踊る。 男は踊る。少女と踊る。 少女は踊る。 延々踊る。 踊る。 踊る。 踊る。 踊る。 ――ユルシテタスケテタスケテタスケテタスケテクルシイイタイイタイィィ!!!! ――イァァァ……ヤァァ……ヒィッ……イギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! ――ウァァ……アアァァ……イヤァァ…… ――ヒュー……ヒュゥ……ハァ……アァ…… ――タス…… ――ケテ…… ――ダレ…… ――カ…… 「っ…………! ぐぅ…………!」 それは、陳腐ながらも極上におぞましい舞台だった。 それは、たった一人の女を玩ぶ舞台だった。 我はそれを見ていた。 観客席に縛り付けられ、目を見開かされて。 逸らそうにも逸らせず、見せ付けられる。 悲劇。いや、いっそ喜劇だ。 女は陵辱されていた。 女は拷問されていた。 女は奪われていた。 人が思いつく悪意の全てが女に行なわれていた。 吐き気がする。品性下劣にも程がある。陳腐ゆえに何の迷いもない、幼稚な悪だ、これは。 それは、ただ、悪意と悪辣と悪徳を無邪気に詰め込んだ―――― 「…………?」 デジャヴ。それをこれ程までないほどに感じる。 そして、これ程までにない怒りを覚える。 何故だ? 何故、我は、怒る? ただの怒りではない。 普通の怒りではない。 これは胸の奥底が灼けるような怒りだ。 そうだ。これは憎悪だ。 全てを灼く憎悪だ。 だが、何を憎む? 誰を憎む? ダレ? そんなものだったか? そんな存在だったか? 否。 そうじゃない。 そうじゃない。 この憎悪はそうじゃない。 そうだ、これは。 そうだ、これは。 これは…… ――正しき、怒り 「ッッ!?」 声、脳に溢れかえる許容量を超える文字とも声ともつかぬ何か。声が喪われ、感覚が喪われ、 ありとあらゆる万物が白失【ホワイトアウト】した。 視界は流転――記憶が逆転――溢れて/零れて/注がれる 痛覚は消失――視覚は亡失――赤/白/黒/藍/鮮烈な虹の色 歯車は/噛み合い/機巧は廻る 廻る機構/押し出す/記憶の瓦落多【ガラクタ】 瓦落多は/成型され/インゴット 復元された記憶はインゴットのカタチで喪失れたそこへとはめ込まれて機構は再起動。 唸る機構はインゴットを取り込み再び一つの紙片と成り書の中に収められる。 そのぺヱジを取り戻し書はその項を開く。 紙片名→【記憶/アーカムシティ/アメージングショー】 「――――がッッ!!」 世界が急速に広がった。 感情が溢れ出した。 記憶が溢れ出した。 その全てが閃光【フラッシュバック】した。 ――閃光。それは覇道を往く女性(覇道瑠璃) ――閃光。それは拳の師(ウィンフィールド) ――閃光。それは剛き兄(ジョージ) ――閃光。それは賢き兄(コリン) ――閃光。それは優しき姉(アリスン) ――閃光。それは慈母の如き人(ライカ) ――閃光。それは支える者(チアキ、ソーニャ、マコト) ――閃光。それは学び舎の三銃士(アーミティッジ教授、モーガン教授、ライス教授) ――閃光。それは父(大十字九郎) ――閃光。それは母(アル・アジフ) ――閃光。それは半身(大十字九朔) そして――魔を断つ刃【デモンベイン】が、閃光の内に見えた。 「…………はは」 嗚呼。なんと、情けない。 嗚呼。なんと、不甲斐ない。 こんな大事な記憶を忘れるなんて。 こんな大事な人達を忘れるなんて。 「まったく―――これでは騎士失格ではないかッッ!」 * そして、世界が光を取り戻す。 「エルダー…………サインッッッ!!」 肉体を拘束していた腐肉が、弾け跳んだ。そして、着地。 「相棒!? おめえ、生きてたのか!?」 手に握り締めていたデルフが叫んだ。 「勝手に殺すな」 全身はなんだか得体の知れないものまみれになったが。 「……はぁ。とにかく、ルイズと『フーケ』を助け出すぞ、デルフ」 肩に張り付いた肉片を叩き落として九朔は言う。 「へ? いや、あの」 「なんだ?」 「いやよ…………あの二人、生きてんの?」 「生きている、急がなくてはならんが」 九朔の言葉には、瞳には、一切の揺らぎがなかった。 「相棒が言うんならそうなんだろけど……分かるのか?」 「ああ」 腐肉の通路を見渡す。まるで人の内臓器官のよう――いや、本当に内臓なのかもしれない。 「――――」 瞳を閉じ、血液に刻んだ智識を検索する。チューニング、視覚を調整し、魔力の流れ、霊的な 場のゆがみを知覚できるようにする。 本来、これはマギウススタイルによって獲得できる状態である事を思い出すが、元より半人半書。 これ位は朝飯前である。 「忘れていたがな」 「ん? どした?」 「いや、別に」 しかし、これでとにかくルイズ達の魔力の流れは読めるようになった。見渡すと、血流の ように全体を巡る不快な魔力とは別に、微かに漏れ出す微弱な魔力が見える。 これは恐らくルイズの魔力だろう。 「近くにおるな」 「そうなのか?」 「ああ」 デルフを鞘に収め、親指を噛み千切る。 「血こそ我が存在。我が魔力の証明。我が魔術の源泉……」 二重螺旋に刻んだ情報を引き出す。 それは、二挺の暴威。劫火と極寒の威を紡ぐ破壊の象徴。 それはネクロノミコンに記された中でも抜群の威力を誇る呪法兵装。 存在力(リアリティ)を極限まで高め、零の可能性をそこに存在せしめる。 流れ出す血液を魔術文字が包み込む。曖昧な魔力の渦が、確固たる質量を得、存在を得る。 そして、九朔は口訣を唱えた。 「血は灼け、爆ぜる」 ―――――――――。 ―――――――――。 ―――――――――――何も、起きなかった。 「ば、馬鹿な…………!?」 もう一度、集中する。記述を選択、式を再構築、魔力を込める。 零れだす血液を魔術文字で包み込み、存在力を極限にまで圧縮、そして顕現せしめるのだ。 「――血は灼け、爆ぜる!」 だが、やはり何も起きなかった。 「我の魔術が……制限を受けている」 ありえない話ではない。ルイズとの契約は身体にルーンを刻むもの。それが何らかの介入となって 自身の魔術を改竄、もしくは制限(プロテクト)をかけてしまったのかもしれない。 「くっ……」 左手に刻まれたルーンを曝け出す。 「解呪(ディスペル)」 そして、九朔は右手を左手に重ねた。 瞬間、 「――ぐぅ!?」 左腕から魔力が逆流した。手が裂け、血が飛び散る。 「解呪も不可ときたか……クソッ!」 こうなっては、使える手段が大幅に狭まる。魔導書でありながら外道の智識が使えないのでは 只の便所紙ほどの価値もなくなってしまう。 「いや……待てよ」 九朔はもう一度デルフを鞘から抜き、左手に握り締めた。 「相棒? どした?」 「――――」 血液に記された記述をもう一度検索する。今度は先程より慎重に、プロテクトを見逃さぬように。 そして、九朔は発見した。 二重螺旋内の厖大な外道の智識は、意味不明なプロテクトと改竄によって使用不可どころか破損と 言って良い状況だった。しかし、ルーンが輝く間――特に、左手に武器を握っていると顕著だ―― 幾つかの術式のプロテクトが解除されていたのだ。 これまでも、左手のルーンが輝く時に強化術式【ブースト・スペル】が発動していたが、それも これが原因だったのかもしれない。 「不幸中の幸いか……」 諦めて、今現在使える呪法兵装を選択する。血を三度(みたび)魔術文字にて編む。 「――吹き荒べ」 音声認識によって反応する魔術文字。流れる血液が血風と化した。 二つに分かれる血風は極めて近い属性を持つ双子(ジェミニ)の魔力。 血風は凶風である。 魔力は禍々しい気配を孕む。 しかし、それは外道の智識によって制御され、呪法兵装として存在を確固たるものにする。 「――顕れ、出でよ」 血風が魔術文字によって、今度こそ質量を持った。 二つの魔力を編んで存在を許されたそれは金属の華、十字剣。 顕現したそれを右手で九朔は掴む。魔力と威力を最大限に溜めて、投擲(スローイング)した。 「飛翔【はし】れッッ!」 言葉は魔術である。 意に従い、威は空を疾走(はし)る。腐肉の臓壁を引き裂き、術者に道を切り開く。 その十字剣の名はロイガーとツァール。 ネクロノミコンに記される、双子の卑猥なるものを冠した双剣であった。 前ページゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~
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注意!! ゆっくり同士の交尾が出ます。 ぺにぺにまむまむが出ます。 他SS作者様の設定をパクってます。 パロディ有り 以上了承できる方はどうぞ。 「ゆゆ~ゆ~ゆゆゆっ~くりぃ~」 切り株の上で一匹のれいむが人間からすれば踏みつぶしてしまいたくなるような雑音を立てている。 切り株の周りには沢山のゆっくり達がおとなしく鎮座し、れいむの雑音を聞いている。 「ゆっ! きょうもたくさんうたったよ! みんな! ゆっくりしていってね!!!」 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 このれいむはこの群れ一番の美ゆっくりとされているれいむだ。 無論言い寄るゆっくりは後を絶たない。 「れいむ! きょうはまりさたちとゆっくりするんだぜ!」 「いんかもののまりさはだまっててね! れいむ! きょうはありすといっしょにすっきりしましょうね!」 「わかるよー。ちぇんといっしょにゆっくりするよねー!」 「むきゅ! きょうはいっしょにおべんきょうをしましょうね!」 「いいい、いっしょにゆっくりするみょん!!!」 「みんなへんなこといわないで! れいむはれいむといっしょにゆっくりするんだよ!!!」 ゲスもレイプ魔もみなれいむに言い寄る。 「ゆっ! きょうはひとりでゆっくりしたいからみんなどっかにいってね!!」 れいむの一声で群れは解散し、れいむは望み通り一匹になった。 全員このれいむに嫌われたくないから。 「れいむ!」 しかし、この群れにいるゲスまりさとよばれるまりさ達三匹組がれいむの前に姿を現した。 「おそいよ! さっさとごはんちょうだいね!!! れいむおなかすいたんだよ!!!」 自分の言うことを聞かなかった三匹に対し、食べ物を要求するれいむ。 この三匹は惚れた弱みにつけ込まれ、食料をれいむに貢ぐ生活をしていた。 「ごめんねなんだぜ! でもいっぱいごはんとってこれたんだぜ!」 「いっぱいたべてほしいんだぜ!」 まりさ達は帽子や口の中から餌を取り出し、れいむの前に置いた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 がつがつと汚らしく餌を食い散らかすれいむ。 「れ、れいむ。きょうこそまりさたちとゆっくりしていってほしいんだぜ!!!」 いつものように一緒に過ごして欲しいと頼むまりさ三匹 「うるさいよ! こんなごはんじゃまんぞくできないよ! やくたたずなまりさたちはさっさともっとおいしいごはんをもってきてね! そうだ! いつもみょんがれいむのこといやらしいめでみるんだよ! きもちわるいからこっそりころしてね!!!」 いつものように全く相手にされず、さらなる餌と気に入らないゆっくりの抹殺を命令された。 このれいむは外見は良かったが中身はゲスであった。 ゲスまりさを利用し、餌を巻き上げ、気に入らない者を始末させる。 こうすることで、自分が存分にゆっくりでき、同時に自分に不平不満を持っている者を自らの手を汚さずに始末していった。 ゲスまりさ達が駆けていったことを確認すると、幼なじみのまりさの元へ向かう。 抹殺対象とされたみょんは一匹で餌を探していた。 「みょんみょん~♪ みょんmyヴェニス!!!!」 存分にゆっくりしながら餌を求めるみょんを一突きで絶命させたまりさ。 その死体は三匹の腹の中に収まった。 ちなみにこのみょんは前日に美れいむに対して我が儘な性格を指摘したため暗殺対象にされたのだ。 みょんを殺したゲスまりさ三匹はもっとおいしい餌を求め、草原を駆けてゆく。 (こんどこそはもっとおいしいごはんをれいむにあげていっしょにゆっくりするんだ!) その途中でぱちゅりーに出会った。 「みかけないぱちゅりーだぜ!」 「どこのぱちゅりーかしらないけど、まりささまたちにおいしいえさをよこせなんだぜ!」 「さっさとわたさないといたいめみるんだぜ!」 最初から強盗のように声を荒げるまりさ達。 しかしぱちゅりーは物怖じせず、 「むきゅ、今はご飯を持ってないけど美味しいご飯なら持ってこれるわ」 「じゃあ、さっさともってくるんだぜ!」 「あげるのはいいけど、何でまりさ達はそんなにご飯をほしがるの? みんなちゃんと自分のご飯くらい取っ手来られそうだけど」 「れいむにあげるからいっぱいごはんがひつようなんだぜ!」 「むきゅ、そのれいむって群れ一番の美れいむの事かしら?」 「そうなんだぜ!」 「ならもっと良い方法があるよ!!! よく聞いてね!」 逆にゲスまりさ達に提案をする。 数時間後・・・ 「ゆっ! おそいよまりさ! ぐずなまりさはきらいだよ!」 いつもよりも餌を運んでくるのが遅かったことに不満を述べるれいむ。 いつもならまりさは謝ってれいむに餌を与えていたが今回は様子が違った。 「なにぼーっとしてるの! ゆっくりしないではやくあやまってね! あと、ごはんさっさとよこしてね!!!」 「うるさいんだぜ!」 どんっ! 「ゆ"っ!!!」 一匹のまりさがれいむを突き飛ばした。 餌をゲスまりさ達に集めさせ、ろくに狩りにも行かずに歌うか幼なじみまりさとゆっくりするだけの生活はれいむから体力を確実に奪っていた。 れいむは突き飛ばされた衝撃で気絶し、まりさ達に運ばれていった。 数分後、れいむが目を覚ますとそこは湖の近くにある洞窟だった。 「むきゅ、あとはこの『あんだま』をれいむに食べさせてあげてね! そしたら後は好きにして良いよ!」 ぱちゅりーとゲスまりさ達の会話もはっきりと入ってこない頭でれいむは考えた。 (れいむはなにをしてたんだっけ、おひるねしてたのかな・・・、そうだ、あのばかまりさたちにつきとばされたんだ!) そこまで思い出し、ガバリと起き上がったれいむはさっそくまりさ達に文句を言い始めた。 「れいむにこんなひどいことしてただですむとおもってるの!? ばかなの! しぬの!」 「ゆぅ、ごめんなんだぜ、おわびにこれあげるんだぜ!」 まりさは素直に謝り、れいむにぱちゅりーから貰った餡玉を与えた。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!!!」 今まで食べたことのない甘味に舌鼓をうつれいむ。 れいむが餡玉を食べ終わると同時にまりさ達三匹はお互いの顔を見合わせ、一度頷くとれいむに頬をすり寄せだした。 「ゆっ! なにするの! れいむにへんなことしないでね!」 まりさ達はれいむの抗議など無視し、頬を激しく振動させる。 交尾、いや強姦を始めたのだ。 「やべでねええええ!!! れいむにはまりさがいるんだよおおお!!!」 「ま、まりさなら、ここにいるんだぜ!」 「ぢがうよおおおおお! おばえだちのようなぐずじゃないよおおおお!!!!」 どんなにれいむが嫌がってもまりさ達はやめない。 それどころか、 「「「すっきりー!!!」」」 「ずっぎりー!!!」 いっしょにすっきりー! してしまった。 「でいぶのばーじんがあああああ!!!」 泣きわめくれいむの頭には茎が生え始める。 まりさ達はれいむを押さえつけ、頭に生えた茎をぶちりと引きちぎる。 「でいぶのあがちゃんがあああああ!!!! どぼじでごんなごとづるのおおおおお!!!!」 「うるさいんだぜ! おかされてよろこぶびっちれいむはまりさたちをもっとすっきりさせるんだぜ!」 強気のまりさ達は休む暇無く強姦を続ける。 「ゆっへっへ! れいむのばーじんまむまむきもちいいんだぜ! もっときもちよくさせてやるんだぜ!」 「じゃあ、まりささまはばーじんあにゃるをもらってやるんだぜ!」 ぺにぺにまむまむあにゃるでの強姦も終わったところで余った一匹がれいむに無理矢理口付けする。 「ゆへへへへ・・・、まりささまはれいむのふぁーすとちゅっちゅでがまんしてやるんだぜ!」 普通ならば胎生にんっしんっするはずの交尾も、ぱちゅりーが与えた餡玉の効果で植物性にんっしんっになった。 蔦が生える度に蔦は引きちぎられ、その蔦はれいむに無理矢理食べさせる。 もとから餌に困らなかったれいむは、にんっしんっしすぎたために黒ずんで死ぬこともなく、延々と犯され続けた。 そして次の日。 「ちゃんと列に並ばなきゃだめなんだぜ!」 「わかったよー、ちゃんとならぶよー」 昨日れいむが輪姦された現場には長蛇の列が出来ていた。 最前列ではゲスまりさの内一匹が列に並んでいたゆっくりありすから餌を受け取っていた。 「ゆっ! かくにんしたんだぜ! じゃあ、なかにはいっていいんだぜ!」 今し方餌を渡して中に進んだありすの目の前には自分たちが夢中になった美れいむがゲスまりさ二匹に押さえつけられていた。 「つぎのやつなんだぜ! れいむ! ちゃんとあいさつするんだぜ!」 「ゆぎゃああああ!!! もうおうちかえるううううう!!!」 ありすはすぐさまぺにぺにを出し、れいむに襲いかかった。 ずんっ! 「ゆあああああ!!!! ぼおやべでえええええ!!!」 れいむの悲鳴など気にすることなくありすはれいむを犯す。 「ゆっ! ありすにれいぷされてよろこんでるんだぜ!」 「とんでもないびっちなんだぜ!」 「みんなのあいどるきどってたくせにとんだすっきりーあいどるなんだぜ!」 「「ゆーゆっゆっゆっゆっ!」」 「あ"あ"あああ"ああ"あ!!!!!! ずっぎりー!!!」 ありすはれいむに中出しすると、すっきりー顔で外へ出て行った。 れいむの頭に生え始めた茎はまた千切られ、無理矢理れいむ自身が食べさせられた。 そして、次のゆっくりが中に入ってきた・・・。 「むきゅ、うまく行ってるようね!」 「あ、ぱちゅりー! ありがとうなんだぜ! おかげでびれいむとすっきりーできたし、ごはんもたくさんもらえてるんだぜ!」 行列の最前列で受付をしていたまりさが答えた。 前日、ぱちゅりーが提案したのはれいむをレイプし、飽きたら餌と引き替えに他のゆっくり達と交尾させるというものだった。 普通、交尾をしすぎると赤ゆっくりに栄養をとられて黒ずんで死んでしまうが、 赤ゆっくりに栄養を奪われる前に茎を引きちぎり食べさせれば黒ずんで死ぬことはない。 そしてぱちゅりーが与えた餡玉は「食べると植物性のにんっしんっしかできなくなる」効果がある。 そのため、どんな交尾を行っても胎生のにんっしんっはせず、エンドレスで犯され続けた。 こうして、このゲスまりさ達は好きなときに美れいむを犯し、 飽きたら売春をさせて餌を確保するという生活を続け、効率的に食欲と性欲を満足させたのだった。 そして、いつの間にかぱちゅりーは二匹分の餡玉を残し、どこかへと消えてしまった。 だがこの三匹には子分が出来た。クズれいむとゲスまりさとレイパーありすのトリオだ。 そして、6匹の所帯となったゲスの一団はさらに美ゆっくりを連れてこようと考えた。 子分達にれいむの売春を任せ、三匹は群れを駆け回った。 しかし、美れいむほどの美ゆっくりは見つからず、割と困っていた。 今思えばあのぱちゅりーは中々の美ぱちゅりーだった。 どうせならあのぱちゅりーとすっきりーすれば良かった。 まとまって行動しては効率が悪いと三手に別れて行動しているまりさの内、人間の村付近を探索する一匹はそんなことを考えていた。 「ゆっ?」 まりさは人間と一緒に歩いているありすを見つけた。 (あのありす・・・すごいびありすなんだぜ!) まりさの次の獲物は決まった。急いで巣に戻り、他の奴らに知らせねば。 そしてその日の夜、次の獲物を決めたことを話した。 他の二匹はいい美ゆっくりを見つけることが出来なかったようで、早速明日拉致することで合意した。 そして次の日 「なあ、ほんとうにびありすはくるのかだぜ?」 「そのうちくるんだぜ! いいからだまってまつんだぜ!」 まりさ達は人間に見つからないようにありすが通りがかるのを待った。 そして、昨日と同様に人間と一緒にありすが現れた。 「ゆっ! すごいびありすなんだぜ!」 「そうなんだぜ! びれいむなんかよりももっとゆっくりしてるんだぜ!」 「おちつくんだぜ! びありすににげられたらたいへんなんだぜ! にんげんがありすからはなれるまでまつんだぜ!」 三匹は人間と争っている間にありすがどこかへ逃げていくことを恐れ、人間がありすから離れる瞬間を待った。 「ありす、ちょっと近くに住むおじさんにこれ渡してくるから、まっててくれ」 「わかったわ! ゆっくり気をつけてね!」 人間がありすから離れ、見えなくなった。 「いまなんだぜ!」 三匹は待ってましたとばかりにありすの元へ跳ねて行った。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「ゆっくりしていってね!!!」 お決まりの挨拶を交わす四匹。 「あなた達はどこのゆっくり? 見ない顔だけど・・・」 (やっぱりすごくかわいいんだぜ! はやくすっきりーしたいんだぜ!!!) 「ゆっ! じつはかわいいびありすにみせたいものがあるんだぜ!!!」 三匹はいぶかしがるありすの質問を無視し、おだててこの場から連れ出そうとしている。 「可愛い美ありすなんて・・・、よくわかってるまりさじゃない! ちょっとくらいなら一緒にゆっくりしてあげても良いわよ!」 おだてられるとすぐこれだ。とでも言われそうなほどほいほいまりさ達について行くありす。 「ねえ、見せたい物って何なの?」 道中ありすが尋ねる。 「すごくすてきなものなんだぜ!」 自信満々に言い放つまりさ達。 やがて、美れいむが売春を行っている洞窟の隣の洞窟にありすを連れ込む。 「なによ、全然良い物なんて無いじゃない! どこに良い物があるのよ!」 「ゆっへっへっへ、これなんだぜ!」 そう言って三匹が見せた物は自らのぺにぺにであった。 「何見せてるのよ! もう帰るわ!」 「そうはいかないんだぜ!!!」 「いやああああああ!!!」 一匹の力はまりさよりも高いものの、同時に複数匹に襲われては為す術もないありす。 このありすも無理矢理餡玉を食べさせられ、一晩中三匹と子分の合計六匹に輪姦されるのであった。 次の日から、ありすとれいむは同じ洞窟に監禁され、売春を強要される日々が始まった。 「もうやだ! おう"ちか"えるう"うう"うう!!!」 「おにいさあああん! みょおおおおおおん!! たすけてええええええ!!!」 「ゆっへっへ! ふたりならべてすっきりー! するのはきもちよすぎるんだぜ!!!」 やりたい放題の六匹。 しかし、ありすは元々飼いゆっくりであったため突然の環境の変化に適応できずに衰弱していった。 そしてありす拉致から一週間 「おーいありすー、どこだー!!!」 「ありす! どこだみょおおおん!!」 ゲス達が川へ遊びに行っている間に飼い主とみょんが助けに来た。 このみょんは村の名士に飼われている戦闘強化型のゆっくりであり、同時にありすの恋ゆっくりであった。 最近行方不明になったありすを助けに行くため、ありすの飼い主に同行している。 飼い主はありすに取り付けられた発信器付きゴールドバッヂの反応を頼りにここまで来たのだ。 「お兄さん・・・ みょん・・・」 本当は叫んで助けを呼びたいが、衰弱しきった体ではそれは叶わなかった。 「ありすうううう!!!」 みょんがありすを見つけた頃にはすでに虫の息だった。 「みょん、お兄さん、ごめんね。ありす、もう・・・」 「みょおおおおおおん!! 死んじゃやだみょん!!!」 「待ってろ! すぐオレンジジュースを・・・」 「みょん・・・、お兄さん・・・、今まであり、がと・・・ぅ」 「・・・」 「あ・・・あり・・・す」 ありすはみょんと飼い主に見守られ、息を引き取った。 「ゆっ! にんげんとみょんだよ! はやくれいむをたすけてね!」 「・・・その前にここで何があったのか教えろ」 みょんは美れいむに冷たく言い放つ。 「れいむとありすはわるいまりさたちにつかまってまいにちすっきりー! させられてたんだよ!!!」 れいむはありのまま話した。 飼い主はがっくりと膝をつき、みょんはありすが受けていた仕打ちを思うと胸が張り裂けそうであった。 「ゆっ! だれかいるんだぜ!」 「みょんとにんげんよ!!!」 「あのみょんもすごいびゆっくりだよ! つぎはみょんもいれようね!!!」 「ありすがしんでるんだぜ! まったく、びょうじゃくはぱちゅりーだけでじゅうぶんなんだぜ!」 「おじさん、いたいめにあいたくなかったらおいしいごはんとそのみょんをおいていけなんだぜ!」 「・・・みょん」 「わかってるみょん」 飼い主は効きもしない体当たりを繰り返す洞窟の中に放り投げる。 「ぎゅっ!」 「べ!」 「らっ!」 そしてみょんにペーパーナイフを投げて寄越し、みょんはそれを目の前に置き 「ゆるさん・・・! ゆるさんぞ糞饅頭共! じわじわとなぶり殺しにしてくれる! 一匹たりとも逃がさんぞ! 覚悟しろ!!!」 そして始まる一方的な蹂躙。 「ゆっ! こんなのがでるわげない"よおお"お"おお!!! だずげでええええええええ!!!」 逃げようとしても出口に向かえば人間に投げ飛ばされ、みょんに突き刺され、踏みつぶされる。 「当たり前だみょん、たった六匹の生ゴミがみょんに勝てるとでも思ったのか?」 れいむは目にペーパーナイフを突き刺され痙攣する。 ゲス六匹を死にかけの状態まで痛めつけたみょんは飼い主に言った。 「そいつらにジュースを飲ませてほしいみょん」 「なぜ?」 「この程度で殺すなんて生ぬるいみょん! もっと痛めつけて苦しめてやるみょん!!」 飼い主としてはさっさと潰してしまいたかったが名士の飼いゆっくりであるため、一応言うことを聞くことにしてやった。 ジュースをかけて応急処置をし、麻袋に死なないように放り込んでゆく。 「ゆっ! すごいよ! みょんはつよいしかわいいしれいむのおよめさんにぴったりだよ!!!」 美れいむはみょんを褒め称えたがみょんは冷めた目で見据え、 「なんでお前なんかが生きてるみょん?」 「ゆっ? なにをいっtぎゃあああああああああ!!!!」 みょんは美れいむの頬を食いちぎり、何度も踏みつけた。 「なんでありすが死んでお前みたいな汚い野良が生き残ってるみょん! お前が死ねば良かったんだみょん! 汚い生ゴミのくせに! 害獣のくせに! 死ね! 死ね!」 「ぎゅべ! むぎゃ! やべでえええええ!!!」 単なる八つ当たりである。 れいむが虫の息になった頃になって飼い主はみょんから美れいむを受け取り、さっきの連中同様応急処置をし、麻袋に放り込む。 それから数日後 「ゆぎゃああああああ!!! ぼおやべでええええ!!!」 「ごんなのどがいはじゃないいいいいいい!!!」 みょんに半殺しにされたゲス六匹は人間の村で飼いゆっくりの性欲処理機として活躍していた。 かつて自分たちがありすやれいむにしたことと同じように犯され、孕んだ茎は片っ端から引きちぎられて食わせられる。 「ば、ばりざあああああああ!!!」 「ぼうやだ!!! おうぢがえるうう"ううう"う!!!」 野良のレイパーありすの性欲処理もさせられる始末であった。 「ゆるゆるのまりさだね! こんなゆるゆるまむまむじゃれいむはすっきり出来ないよ!」 「とかいは(笑)なありす! いなかものありすはすっきりー! することしかないからすごくゆるゆるだよ! いなかものまるだしまむまむ(笑)」 「がばがばれいむはゆっくり死ねば? ゲラゲラゲラ! これマジおすすめ!」 「ゆぎゃああああああああ!!! うるざいいいいいいいいいい!!!」 ちなみに美れいむはというと 「ゅ"っ、ゅ"っ」 加工所に連れて行かれたが、度重なるにんっしんっのせいで餡子の質が落ち、 食材失格の烙印を押され、変わりにゆっくりを苗床にする花を寄生させて「ゆっくり花瓶」に加工された。 加工の際に餡子や皮を薬で強化したため、今ではみょんのストレス解消のサンドバッグとして役に立っている。 「死ねっ! 死ねっ! お前なんか生きてる価値無いみょん! 臭い生ゴミ饅頭め!!!」 みょんは花瓶となったれいむや饅頭便器となったゲス達を虐めるだけでは飽きたらず、 野良ゆっくりを何度も襲撃し、そのたびに飼い主を通じ加工場に野良ゆっくり達を引き渡した。 みょんの襲撃は村の近辺から完全にゆっくり達が居なくなるまで続いたそうな。 「イカ臭い生ゴミ饅頭は死ねみょん! この性欲饅頭共め!!!」 終わり 補足 発信器がついてるならさっさと助けに行けばいいのに →このありすはみょんの元へ度々泊まりがけで遊びに行っていたため、今度もみょんの元にいったのだろうと餡子脳並みの思考で考えたため それと、発信器が故障していたため、修理に時間がかかったため。です。 元凶はぱちゅりーじゃないの? こいつ死なないの? →現在制作中のSSから引っ張ってきたぱちゅりーなのでこのぱちゅりーへの制裁はそっちで行われます。 なんか制裁が簡素すぎるような… →制裁は後付けなので仕様です なんじゃこりゃ →ゲスって言うくらいならこういう事もしでかすんじゃないかなあ…って思って書いてみました。 SSのネタとして使ってもらえればうれしいもんです 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1~3 ゆっくり闘技場(性)1 不幸なきめぇ丸 名物餡玉 行列の出来るゆっくり スカウトマンゆかりん前・後 ファイティング親子とゆっくり このSSに感想を付ける