約 2,250 件
https://w.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/10159.html
パラノマサイト FILE23 本所七不思議 機種:iOS,And,PC,NS 作曲者:岩﨑英則 編曲者:亀岡夏海 開発元:ジーン 発売元:スクウェア・エニックス 発売:2023.3.9 概要 実際に東京都墨田区に伝承されている奇談・怪談である「本所七不思議(ほんじょななふしぎ)」を題材にしたホラーアドベンチャー。 昭和時代の本所地区を舞台に、本所七不思議に紐づけられた呪いをめぐる物語が展開される。 作曲はスクエニ所属の岩﨑英則氏。 「こだわりの生演奏で表現された、どこか懐かしい昭和の空気感が漂うアコースティックなサウンド(本作サントラの公式サイトより)」が聴きどころ。 なお、「開発協力」として亀岡夏海氏がクレジットされているが、本人のHPによると一部の楽曲の編曲にも携わっている模様。 収録曲 曲名 作曲・編曲者 補足 順位 Main Theme from "PARANORMASIGHT" タイトル画面など 第16回423位2023年25位 The Storyteller パラノマサイト案内人のシーン 2023年158位 Hazy Night 夜 探索 Seven Mysteries Yin-Yang Curse Echoes 呪詛珠の入手時 2023年103位 Laid Back 回想など Interlude ストーリーチャプター選択画面 2023年483位 Somber Sky 2023年106位 Mocking Bop 櫂利飛太関連イベント 2023年339位 Crime Busting With a Smile! 津詰徹生編 捜査 第17回796位2023年81位 Psychic Girl 2023年363位 Suspicion I'll Be Close By 2023年483位 Eerie Calm Downtown Dwellers Predestination The End of Desire The Finale That Was Close By 最終エンディング サウンドトラック パラノマサイト FILE23 本所七不思議 オリジナル・サウンドトラック https //www.jp.square-enix.com/music/lineup/item/SQEX-50171.html 配信先 https //sqex.lnk.to/gCWUBl 『パラノマサイト FILE23 本所七不思議 オリジナル・サウンドトラック』試聴PV
https://w.atwiki.jp/kowaero/pages/50.html
その三 馬鹿囃子 夜中にフト目を覚ますとどこかでハヤシている。 遠くなったり近くなったり、どこでやっているのかそれが判らない。 本所にある、とある宿。場所が下町だけに、壁も薄い小さな木賃宿だ。 泊まる客のほとんどは地方から来た大工や鳶、飛脚だった。 ある月の明るい日のこと、一人の男が、けばだらけの畳に敷いたうすっぺらい布団の上で思案していた。 その男は、安房は館山の漁師だったが生来より細工がうまかった。 わが(お前の)釣り針作りは江戸の彫金職人も裸足で逃げ出すべ、という周りの言葉に すっかり調子に乗った男は、家財一切を整理し、彫金師を目指して江戸に来ていた。 だが華やかな八百八町に目がくらみ、昨日は吉原今日は新橋と遊び歩いているうち、 家を売ったなけなしの金もすっかり尽きてしまっていた。 どうやら明日は山谷の人足寄せ場で仕事を探す必要がありそうだ。 憂鬱な気分を追い払うように、男は目を閉じ、眠りについた。 ・・・・・・・・ 男は、何やら物音で目を覚ました。壁が薄いせいか、外の音がよく聞こえてくる。どうやら人の声のようだ。 流石は江戸、人が多いと夜中うろついて騒ぐ変わり者もいるもんだ。 夜明けまで遊び歩いていた昨日の自分を棚に上げ、男はぼやきながら目を閉じた。 ・・っ・・・・ぁ・・・ 目があいた。それはもう、音がするほどぱっちりと。 今のは間違いない。女だ。それも、喘ぎ声だ。 布団から跳ね起き、耳を澄ます。 ・・・・ぁっ・・・ぃぃょぅ・・ 隣の部屋だろうか。いや待て、女将は言っていた。今日の客は俺一人だと。 それに、どうも建屋の外から聞こえてくるようだ。 障子をそっとあけ、耳を澄ます。・・・聞こえる。確かに女の声だ。 ・・・ひっ・・あぁ・・あぁん・・・ 鈴を転がすような、かわいらしい声。かなり若そうだ。毛も生えそろわないかもしれない。 だが、甘い、媚びるような声はかなり熟達した経験も感じる。 幼いうちからけしからん!これはけしからん!! 男は鼻息を荒げ、宿の外へと飛び出した。どこだ、どこから聞こえてくる。 静かな夜の街で耳を澄ます男。幸い、今夜は満月。漁師あがりの男は夜目も聞く。 聞こえさえすれば、どこまでも追っていけるはずだ。 ・・・ぁぅぅ・・・・ぁっぁっぁっぁっ・・・・ 先ほどまでより遠ざかっている気がする。男は耳に全神経を集中させ、 聞こえてきたほうへと静かに歩き出した。 ・・ひっ・・そこだめぇ・・・んっ・・・んあああっ・・ 本所は道が細く曲がり角が多いため、見通しがよくはない。堀や川も多いので、行きたい方向に進めないこともある。 目よりも耳が頼りだ。心なしか声が大きくなってきた。確実に近づいている。 深夜とはいえ野外で事に及ぶとは何ともうらやま、もとい破廉恥な。こっそり覗き見、いやいや見つけてじっと見張ってやる。 胸を躍らせてあたりを探り歩いていた男だったが、そのうち妙な事に気が付いた。声がいつまで歩いても近くならないのだ。 同じところを堂々めぐりしているならともかく、声は確実に移動している。 何と、抱え込んで歩きながらしているのか。 男はさらに鼻の下を伸ばし、先ほどまでよりも急ぎ足で声のもとをたどった。 ・・ぃゃ・・・・・・・ぁぁぅ・・・ おかしい。聞こえる方角はあっているのに、間違いなく遠ざかっていく。 駕籠の中でヤッているのだろうか。だとしたら追いついても覗き見はできまい。 これはもう諦めたほうがいいかもしれない。 男の助べえ心よりも眠気と疲れが勝り始めたその時、 んはっ・・いやっ・・ああっあっあっあっあっんっんっぁっ・・ 急に声が徐々に近づいてきていた。よく聞けば、ぱんっぱんっという肉音まで聞こえてくるようだ。 近い。これはもう、角を一つか二つまがれば追いつくぞ。 「んあっイクっぅあっああいいっいいっイクイクイクッうあっ」 すぱんすぱんと腰を打ち付ける音につられるように感極まっていく女の声。先ほどまでよりも、 声が一段と高くなっている。絶頂が近いのだろう、じゅぷっじゅぷっという水音も生々しい。 相手をする男も、ハァハァと息を荒げている。 次の角だ。次を曲がれば、ご開帳だ。 男はふんどしを脱ぎ、イチモツをしごきながらゆっくり角から覗き込んだ。 んっイクぅ・・え・・っえっ!いやっそっちはダメ・・・んああああああああっ! 寝静まった長屋の間に、声だけが響く。声は少し遠ざかったようだ。 いったいどこでヤッてるんだ。そっちってどっちだ。ええい、往生際が悪い! イチモツが大きいままではふんどしは締め辛い。仕方なく男はふんどしをわきにはさみ、 股間の棒を握りしめたまま早足で声のほうに歩き始めた。 ダメっ・・もっ・・ゆっくいっ・・激しぃっ・・すぎぃぃぃっ・・ 女の声はどんどん激しくなっていく。しかし距離は縮まらない。むしろ徐々に遠ざかっていくようだ。 夜もどんどん更けていく。男を再び諦めが襲う。何より、歩きながらではヌケない。 しかし、声の主たちは足を止める気配もない。やきもきしているうちに、男はだいぶ遠くまで来てしまった。 仕方がない、もう帰って明日に備えようか・・・。 「えっ何っ!?剥いちゃダメっ!!後ろに太いの入ってるのにっ!あううっ!! こすっ!こすらないれぇっ!!感じすぎちゃうのっ!!ダメっダメぇ!! ひぎいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃっっっっっっっ!!!」 ぷしゃあああああああああああっ 「ひぅぅ・・・ハァ・・・ハァ・・だめ・・うずくのぉ・・・前にもぉ・・・前にもほしいのぉっ!! おちんちんもう一本ちょうだい・・・・もういっぽん・・・ねぇ・・もういっぽんんん!!!」 男は走りだした。 股間はギンギンだ。 少女声でこんな淫乱な言葉を聞かされたら、もう一本をはせ参じるしかない。 もう一本!あなたのもう一本ですっ!!今から行くから待っててねぇぇぇぇ!!! ・・・あくる朝。河原の草原に、半裸の男が倒れていた。下着はおろか浴衣の帯もせず、 腹とおっ立ったモノが丸見えである。 唯一つけている浴衣も、一晩中走り回ったかのようにボロボロで汗まみれだ。 顔を手で覆ってハァハァと荒い息をしながら、時折ヒグっとしゃくり、頬は涙でまみれていた。 通りがかりの人はみな一様に、 「やらしいわねぇ」「馬鹿だ。馬鹿がいるぞ」と口にしていた。 これがホントの馬鹿ヤラシ。 おわり。
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/54289.html
登録日:2023/06/04 Sun 17 15 00 更新日:2024/07/21 Sun 13 43 57 所要時間:約 13 分で読めます ▽タグ一覧 Android Nintendo Switch Steam iOS オカルト ゲーム スクウェア・エニックス スクエニ ノベルゲーム パノラマサイト←ではない パラノマサイト パラノーマル ホラー メタ要素 墨田区 小林元 本所七不思議 石山貴也 群像劇 能力バトル 本日 これより展開されるパラノマサイトは…… 《蘇りの秘術》という呪いを巡って 壮絶な 命の奪い合いを 繰り広げることになった 9人の男女が紡ぐ 世にも奇妙な夜話にございます。 概要 『パラノマサイト FILE 23 本所七不思議』(PARANORMASIGHT The Seven Mysteries of Honjo)とは、スクウェア・エニックスが2023年3月に発売した、ホラーテキストアドベンチャーゲームである。 PC(Steam)、Switchのほか、iOSやAndroidのスマホ・タブレット環境向けにも配信されている。 大手ゲーム企業の作品ながら低価格(*1)の作品であり発売前の宣伝もそれほど力を入れられていなかったが、発売後すぐに口コミで評判が広まり、発売から3か月程度が経った2023年6月現在でもSteamでのユーザーレビューが「非常に好評」を維持、動画サイトにおけるゲーム配信の縛りも非常に緩いことからYoutuberやVTuber、さらには芸能人や声優(*2)による実況動画も数多く公開されている。 さらには『日本ゲーム大賞 2023』において、数々のビッグタイトルと並んで優秀賞を受賞した。 物語は昭和後半の墨田区下町を舞台に、本所七不思議を下敷きにして、九つある七不思議(*3)に関連する呪いの力と、その呪いの力を行使して成り立つ死者復活の儀式にまつわる一夜の物語を描いている。 低価格ではあるため、キャラクターボイスはないし、登場するキャラクターがLive2Dで動くわけでもない(ただしポーズや表情差分は豊富)が、探索パートの一部では操作キャラ視点でカメラを操作し周りを360度見まわすことができる。 そのため、会話の相手が突然、自分の背後を見て驚愕した場合には、プレイヤー自らの手で振り向く操作を行うこととなり、ホラーゲームの演出としての没入感が非常に高い。そして背後になにもないと思わせておいて、再度会話相手のほうを向き直ると……といった展開も。 ただし、ビジュアルと効果音を使ったジャンプスケアも当然のように存在するため、ホラー耐性がゼロのプレイヤーにはあまりお勧めできないのが難点か。 登場人物 案内人 ゲーム冒頭でプレイヤーに向けて語り掛けてこの物語への導入を行う、翁の仮面で口元以外を隠した謎の男。 操作説明やシステムの説明など、メタな説明までやってくれる。 ゲーム本編に入ってからも、操作キャラクターが死んだ際や物語の大きな区切りで顔を出し、プレイヤーに対して今後の方針のためのガイドを行う。 会社員 興家(おきいえ) 彰吾(しょうご) 本編の主人公であり、プレイヤーが操作するキャラクター。 墨田区に本社がある化学薬品会社『ヒハク石鹸』に勤めて3年目の、ごく普通の青年。 1か月ほど前に葉子と出会い意気投合、物語本編の開始時には、葉子の求める蘇りの秘術の鍵となる本所七不思議を調べるために彼女とともに深夜の錦糸掘公園を訪れていた。 不思議大好き女子 福永(ふくなが) 葉子(ヨーコ) 短大卒業後、家事手伝いをしている女性。 幼い頃から「人には見えないもの」が見えていたせいか、言動がわりと不思議ちゃん系。 彼女によると、以前に飼っていた犬のために蘇りの秘術を求め、本所七不思議を調べているとのこと。 用語 蘇りの秘術と本所七不思議 かの安倍晴明が編み出した禁忌の法術。本編で語られるのは、それを江戸時代のとある術師が復活させたもの。 最近になって発見された古文書によると、江戸時代に行われた蘇りの秘術の行使にまつわる出来事が、伝えられる本所七不思議の元となっているのではないかとのこと。 呪影(じゅえい)と呪主(かしりぬし) 本所七不思議にまつわる九つの呪いが可視化された像が呪影であり、その呪影(の呪い)に取り憑かれた人間を呪主と呼ぶ。 呪主は、呪いに応じた能力を得ており、その能力で他人を呪殺することができるようになる。 呪詛珠 呪影の本体といってもいい、呪いが込められている古い根付であり、持ち主が他人を呪殺することで「滓魂」を集めることができる。 そして、呪詛珠に取り込まれた滓魂が一定の量となることで、蘇りの秘術が使えるということだが……? 呪いの数と同じく九つ存在し、そのうちの一つ「置いてけ堀」が、興家の手に渡ることとなる。 物語 錦糸堀公園で「置いてけ堀」の調査をしていた興家と葉子であったが、突如異様な気配が巻き起こると、葉子は「何か」を見てしまいパニック状態に陥る。 あたりを見回す興家だが、彼には何も見えない。押せ そして再度彼女に目を移すと……葉子は既に、呪いの力で事切れていた。 興家は状況を把握しようとして、近くに落ちていた『置いてけ堀』の呪詛珠を発見。それを手に取ることで『置いてけ堀』の呪いに囚われてしまう。 同時に、この呪詛珠に滓魂を取り込むことで『蘇りの秘術』が使えることを理解した彼は、葉子を蘇らせるため、呪いを行使することを決意。 本所七不思議にまつわる場所を歩き回りながら、同じように『蘇りの秘術』を得ようとしている他の呪主を呪い殺し続ける興家。 やがて呪詛珠にはじゅうぶんな滓魂が溜まり…… そして興家彰吾の物言わぬ肉体を、プレイヤーは見ることになる。 ストーリーチャートが解放されました ここでプレイヤーに対して、物語全体を俯瞰し、プレイヤーによる介入によって別の分岐に導くための機能が解放される。 介入するのはもちろん、葉子が「何か」を見たあの時間。 興家は、あたりを調べるのではなく、葉子に「何もない」と強く訴えかける。 その甲斐あって、正気に戻る葉子。 興家は、自分だけでもう少し調査するからと葉子を説得し、彼女をタクシーに押し込んで家に帰らせる。 ・ ・ ・ 本日未明 墨田区の公園内にて倒れている男性を 巡回中の警察官が発見し通報しました。 男性は病院に搬送されましたが 間もなく死亡が確認され 警察は この遺体は 同区に勤める会社員 興家彰吾さん 25歳であると発表しました。 この近辺で同時に発見されている 複数の不審死と 関連性があるとして 調査を進めています。 パラノマサイト PARAN◯RMASIGHT FILE23 本所七不思議 追記・修正は滓魂を100%まで溜めてから行ってください。 △メニュー 項目変更 -アニヲタWiki- どうもお疲れ様でございました。 これにて興家彰吾編 終了でございます。 ……ん? エンディングではございません。 むしろここからが ようやく本編です。 これより 新たに3人の主人公の ルートが解放されます。 いずれも《蘇りの秘術》を求める 拠ん所のない事情を抱える者たち。 これらの物語を追うことで ようやく 今回の事態の全貌が見えてくるかと思います。 それでは続きを お楽しみください。 (注意) ここからは、本ゲームにおける中程度のネタバレが記述されています。 未プレイかつこれから先にプレイする可能性のある方は、ここで目を止め、先にゲーム本編を新鮮な気持ちで楽しむことを推奨します。 概要 というわけで、ここまではプロローグのようなものである。 このゲームの実態は、同じ場所にいる複数の登場人物たちの視点を切り替え、ある視点での行動が別の視点へ影響を与えることにより全体のシナリオが進行し、最終的に一つの物語へと収束していく物語である。 この段階からはホラー要素が薄まり、他の呪主が持つ呪いの力の条件を回避しながらこちらの条件を満たして殺し、自らの持つ呪詛珠に滓魂を集め、蘇りという願いを叶えるという流れから、ネット上の一部では呪殺能力バトルだの心霊スタンドバトルだの呪詛聖杯戦争だの言われている。 さらに、やがて夜が明け物語が中盤に入ってからはプレイヤーを驚かすような演出もなくなる上に、シナリオの目的が蘇りの秘術そのものから、過去に起こってしまったことの真相、状況を利用して裏で動く者、そしてこの事件を引き起こした真の黒幕といった謎を解き明かしてこの事件を終わらせることにシフトするなど、物語の雰囲気自体も次々と変化していく。 最終的なエンディングまでの標準クリア時間は10~15時間というところだが、人によってはシナリオ上の謎解きに詰まって20時間以上かかってしまうことも。 基本的には、シナリオで提示される情報をすべて拾って、しっかりと理解・解釈していけば解ける類のものであり、理不尽なほどの難易度ではない。ただし、ゲームシステムを利用した演出も数多く存在するため、その手のゲームをやり慣れていなければ、難しいと感じるところもあるかもしれない。 登場人物 主婦 志岐間(しぎま) 春恵(はるえ) プレイヤーが操作するキャラクターの一人であり、撞木橋近くの屋敷に住むマダム。 父親が警察庁の幹部であり夫も警察庁の優秀な職員を婿にとる形で結婚している。 しかし物語のおよそ一年前にひとり息子の修一が誘拐され、捜査の不手際によって殺されてしまっていることから、警察組織に対してはもはや悪い印象しかない。 修一の誘拐事件の真実を知るため探偵である利飛太に依頼を行っていたが、その経過報告を聞いていた時に今回の事件に巻き込まれ、『送り拍子木』の呪影に取り憑かれた結果、蘇りの秘術の存在を知り、それを息子に対して使うことを決意する。 私立探偵 櫂(かい) 利飛太(りひた) 大田区に個人事務所を構える私立探偵。 長身長髪、白い帽子に白いシャツと目立つ格好をしているが、そんな服装であっても調査の際の潜入や尾行では対象に気づかれることのない技術を有するプロの探偵、通称プロタン。 春恵が呪主に選ばれたことに巻き込まれ、そのまま協力を依頼されるも、自身のポリシーから「他人を呪い殺すことには反対するが、平和的な交渉による呪詛珠の譲渡であれば手を貸す」という立場でマダムを支える。 「なめどり」(*4)のシールを集め一喜一憂する、公園の遊具を一通り触ってみるなど、子供っぽい言動も多いが、探偵としての素質は一流。 元警察官であり、場合によっては少々法に触れるような行動をするものの、基本的には秩序と正義を守るタイプ。 ベテラン警部 津詰(つつみ) 徹生(てつお) プレイヤーが操作するキャラクターの一人であり、警視庁捜査一課のベテラン警部。 同僚警察官の吉見(よしみ) 肇(はじめ)が殺害された事件を捜査しており、ペアの襟尾とともに、現場である旧安田庭園を調査していたところ、『落葉なき椎』の呪影に取り憑かれる。 強面ではあるが、情に厚く甘味が好きという一面もある。 実は霊的な呪いに対する抵抗力が高く、呪影に取り憑かれた際にも興家やマダムと違って呪いの衝動に飲み込まれていない。 その素質のせいで、過去には警視庁の秘密部門である心霊対策室で勤務していた経験がある。 若手刑事 襟尾(エリオ) 純(じゅん) 津詰のペアである刑事であり階級は巡査部長。 爽やかな外見にコミュ力も高く、ポジティブお化けとも称されている。 津詰のことを尊敬しているのは事実なのだが、その愛が強すぎて軽口を叩くなどウザめのスキンシップを図るクセがある。 殺された吉見、さらに利飛太とは警察学校の同期生である。 高校生 逆崎(さかざき) 約子(やっこ) プレイヤーが操作するキャラクターの一人であり、駒形高校2年C組の女子高生。 一週間前に親友の白石(しらいし) 美智代(みちよ)が自殺したが、自分には何も相談がなかったこともあり、その死の原因に疑問を持っていた。 独自に調査をしても進展がなかったことから、オカルト好きそうな転校生、ミヲを誘ってこっくりさんを行い、美智代に何が起こったのかを探ろうとする。 そしてそのこっくりんさんの最中に、『馬鹿囃子』の呪影に取り憑かれる。 ストレートの黒髪をポニーテールに縛って垂らした清楚そうな(*5)見た目に反して、内面はちゃきちゃきの江戸っ子であり、祭りも喧嘩も好きで義理と人情に厚いタイプ。 霊感少女 黒鈴(くろすず) ミヲ 二か月前に、約子と同じクラスに転校してきた少女。 温厚な性格だが、そこはかとなく漂う本人は隠しているつもりのオカルティックな雰囲気のせいか、友達はあまりできていない。 実際に霊感に優れており、首都圏の学校内で霊的な事件が起こりそうになれば潜入し、騒ぎになる前に解決してはまた転校していく、という役目を負っている。 心霊対策室とも協力関係にあり、津詰とも面識がある。ただし給料はもらっていない。 五芒星の髪留め、首のほくろ、そしてぽっちゃりとした体型がトレードマーク。 発売後のインタビュー記事によると、ミヲの体型は、ディレクターの石山貴也氏が「霊感少女がぽっちゃり体型というのは絶対」という強いこだわりを持ってキャラクターデザインの小林元氏にオーダーしたもの。 開発メンバーの反応は今ひとつだったそうだが、石山氏は絶対に人気が出ると言い続け、実際にミヲは屈指の人気キャラクターとなった。 並垣(なみがき) 祐太朗(ゆうたろう) 『足洗い屋敷』の呪影に取り憑かれている青年。 本作の典型的な初見殺し能力持ちであり、インパクトは強い。が、タネが割れてからはただのかませであり、開発者からもプレイヤーからもそういう目線で愛されている。 灯野(とうの) あやめ 並垣と一緒に行動していた大学生。 物腰は柔らかで男性に対してはいかにも女子大生っぽい言動をするが、実際にはそうやって可愛がられながら利用できるものは利用してやろうという計算高い性格。 並垣に滓魂を集めさせようと動いている。 弓岡(ゆみおか) 巧己(たくみ) ヒハク石鹸の会長 山森ナツヱの個人秘書であり、山森の別の名前である『霊術師 我妙堂(がみょうどう) 垂弦(すいげん)』の付き人としても動いている。 我妙堂が今回の事件を収拾させるために呪詛珠を集めている、と言いながら呪主に接触してくるが……? 呪影とその能力 置いてけ堀(自身の目の前から立ち去る者を溺死させる。)興家彰吾に取り憑いた呪影であり、興家彰吾編では、いかに相手の能力を回避して立ち去らせるか、という心理戦がメインとなる。呪詛珠の形状は、魚と魚籠。 送り拍子木(火もしくは発火器具を持っているものを焼死させる。)志岐間春恵に取り憑いた呪影であり、作中の昭和の時代では男性のかなりの割合が喫煙者であることから、かなり危険度の高い能力であるといえる。呪詛珠の形状は、拍子木。 落葉なき椎(自身に対し虚偽の発言で欺いた者を縊死させる。)津詰徹生に取り憑いた呪影であり、警察としての聴取と組み合わせることによって、確実な情報を得ることができる。呪詛珠の形状は、椎の葉。 馬鹿囃子(自身の姿を見られずに呪影の発するお囃子の音を30秒間聞き続けた相手を転落死させる。)逆崎約子に取り憑いた呪影であり、2つの条件を満たす必要があるため、呪影の能力の中では使いづらい部類になる。呪詛珠の形状はおかめの面。 足洗い屋敷(呪影の発する「足を洗え!」という声を聞いた者を踏み潰し圧死させる。)並垣祐太朗に取り憑いた呪影であり、条件が非常に緩く先制攻撃が可能な上に回避手段もない強力な能力である。プレイヤーの介入さえなければ……呪詛珠の形状は、下駄。 送り提灯 津軽の太鼓 片葉の芦 消えずの行灯 物語 その日の深夜、本所七不思議にまつわる場所の近くにいた、それぞれの理由で蘇りの秘術を求める理由があった者たちのもとに、同時に呪影が姿を現し、その怨念を脳に焼き付けるとともに呪いの力を授けた。 夜が深まるとともに積極的に滓魂を集めようとする者、巻き込まれた者、事態を収拾しようとする者、それぞれの思いが交錯し、呪いによるいくつかの変死体と大量殺人の予告などで死と蘇りの儀式は加速し、そして夜が明ける。 生きて最初の夜を越した、春恵・利飛太組、津詰・襟尾組、約子・ミヲ組の計6人は、それぞれの目的のために協力体制をとり、吉見肇、志岐間修一、白石美智代それぞれの死の真相を知り、そしてこの儀式全体の真相へと迫ることになる。 余談 「FILE23」となっているのは、シリーズ化されることを見越して、あえて中途半端な番号をつけたものであり、いくつかの意味が込められてはいるものの、ゲーム内には一切関係のない数字である。 制作にあたっては、舞台となる墨田区との協力体制もとっており、墨田区観光協会と何故か月刊ムーとタイアップして「本所七不思議探索地図 令和版」を作成・配布したり、墨田区ケーブルテレビのローカル番組で特集がなされたりしている。 本作のディレクターとシナリオを担当する石山貴也氏とキャラクターデザインの小林元氏は、スクエニが運営するソーシャルゲーム「スクールガールストライカーズ」でもタッグを組んでおり、本作のプロモーションのために、発売直前にスクスト内でコラボイベントを開催している。ちなみにイベント限定のアイテムは、スクストキャラ用に3Dで作られた『櫂 利飛太コスチューム』。胸元が大きく開いたデザインであり、なかなかにエロい。 『置いてけ堀』の呪影の姿は、長い髪をした着物姿の少女で、本ゲームのアイコンともなっているが目の部分が暗い闇に覆われ口は半開きのホラー顔であり、単体で見るとだいぶ怖い。しかし開発スタッフはあまりにも見慣れ過ぎていたせいか、『置いてけ堀ちゃん』と名前をつけて萌えキャラ扱いしてたとかなんとか。当初は公式Twitterのアイコンにもなっていたが、さすがに怖いと不評だったためあえなく変更されることとなった。 公式Twitterではときどき、ちょっとした過去エピソードや新エピソードを、ゲーム内と同じ構成の動画+描きおろしイラストとして公開している。特に新人警察官時代の利飛太、襟尾、吉見の3ショットは必見。 LINEスタンプも発売されているが、公式twitterによると使用率第一位は【呪詛行使】らしい。 本作の冒頭、案内人にプレイヤーの名前を伝えるシーンがあるのだが、Steam版とSwitch版ではここにもちょっとしたギミックが存在する。個人勢VTuberである名取さなが本作のプレイ動画を配信した際、このギミックで衝撃の大事故を起こしてしまい、あるキーワードがTwitterのトレンド入り。パラノマサイトと名取さなの双方の名がネット上の話題となった。 蘇りの儀式の『解除』を行ってから、追記・修正してください。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 最初に名前呼ばれるところでビビったわ。登場人物みんな良い性格しているよねこれ -- 名無しさん (2023-06-04 17 49 06) タイムリーにやっていたので、項目建て感謝り -- 名無しさん (2023-06-05 00 15 10) メタ要素交えた演出がなんで成り立ってたのかの理屈が回収されるのは唸らされた -- 名無しさん (2023-06-06 13 54 53) テーマがテーマだからある程度の苦さは呑み込んで受け入れるしかないんだが……にしたって美智代が哀れすぎるよ…… -- 名無しさん (2023-06-06 21 41 08) 後から解放される主人公&相棒ペアどれも好き。 -- 名無しさん (2023-06-13 07 15 19) ↑↑美智代関連はホントに辛いよね。真相がわかって然るべき措置がとられたと信じたい -- 名無しさん (2023-06-13 07 26 38) 最初の葉子がこと切れてる時の顔を見てカオスエルゴが頭をよぎった。なぜだ…? -- 名無しさん (2023-06-13 10 11 49) マダムも辛いよね。本当にただの八つ当たりで息子を… -- 名無しさん (2023-06-16 20 29 31) う〇〇デリ〇リー -- 名無しさん (2023-06-17 15 29 52) たこ口っていうかアヒル口っていうか、口をとがらせてる絵が本当に可愛い。まさかオッサンに萌える日がくるとは思わなかった -- 名無しさん (2023-06-18 19 23 51) 中盤若干ダレを感じたけど終盤あらゆる意味で凄すぎて一気に評価が上がった。本当に良いADV -- 名無しさん (2023-07-16 19 19 57) ホラーってことしか知らなくてプレイしたから正統派ホラーか?→呪殺バトル始まって草→推理ゲームになってる... -- 名無しさん (2023-09-13 14 49 44) ↑といった感じで飽きがこない作りだったから夢中になって一晩でクリアした。初めてのホラゲーがこれで良かった -- 名無しさん (2023-09-13 14 50 48) 過去の事件は文章だけでしか語られないけど、流石に絵とか声はつけらんないよな、あれ… -- 名無しさん (2023-09-13 15 04 27) 女がつよいゲーム。登場する女性全員が頼りになるか敵に回したくないかのどちらか。男衆が軟弱というわけじゃないんだがそれ以上に女性がつよい(確信) -- 名無しさん (2023-11-07 15 58 45) あやめ大勝利エンドはバッドエンドなのにギャグとしか思えなかったな -- 名無しさん (2024-06-28 00 16 15) 馬鹿囃子が足洗い屋敷の完全下位互換だしストーリーの流れ的に仕方ないとはいえ、使うか否かの躊躇いすら少ないのは笑う -- 名無しさん (2024-06-28 00 38 21) まぁ足洗い屋敷、本職の呪術師が遺した呪いだしねぇ -- 名無しさん (2024-07-21 13 43 57) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kowaero/pages/57.html
その九 津軽の太鼓 火の見櫓は板木を使うのが規則だが、津軽越中守の邸でだけは太鼓をつるし、それを打つことを許されていた。 それは今から10カ月ほど前のこと。一人の醜い男が、本所のとある神社を訪れていた。 街の片隅の、誰からも忘れられたその神社には、男のほかに人の姿は見えなかった。 男の目的は、参拝などではもちろんなかった。こんな落ちぶれた神社でも、ご神体には一価値あるだろう。 そう考え、罰当たりにも盗みに入ったのだった。 そうして手に入れたのが、一枚の板切れと二本の拍子木。あまりに粗末なご神体に男は肩を落とし、憤った。 (チッ、くだらねぇモン飾りやがって) 思わず板切れを手に入れ、地面にたたきつけた。男の耳がとらえたのは、板が割れる音でも木の澄んだ音でもなかった。 『ザ・ワールド!!時よ止まれ!!』 (な、なんだぁ!?今の音は・・・・・・太鼓の音か?) 木片ではありえない音に、男は耳を疑った。何やら意味ありげな太鼓の音が、確かに響いたのだ。 男は改めて木片を手に取り、拍子木の一本で叩いてみた。 『そして時は動き出す・・・・・・』 やはり誰が何と言おうと太鼓の音だった。男は喜んで板切れと拍子木を持ち帰ったのだった。 そして10カ月が過ぎ、現在。男は、板切れを持ち家の近くの藩邸に来ていた。この辺りは人のにぎわいも多く、 したがって年頃の、美しい女も多いからだ。 持ち帰った板木の効果は、変わった音を出すだけではなかった。 時間を止めるという隠された効果に気が付いた男は、長屋の女という女をあさり、その全てを孕ませた。 そしてもうひとつ、拍子木にも何か特殊な効果があるのではないかと研究を重ね、 こちらは人の意識を操れるものだと確信した。 先日、初めて女を犯すのに使ってみた。長屋の主の一人娘で、家に閉じこもっていて板木だけでは犯せなかったが、 拍子木を使って自分だとバレないよう強姦することができた。あの娘の腹もそのうちボテ腹になっていくだろう。 今日は近くで歌舞伎でもあるのだろうか、人気役者を目当てに、着飾った若い女が多く歩いている。 男は懐から板木と拍子木を取り出すと、これでもかとばかりに強く板木を鳴らした。 『ウルトラタンマウォッチ!!』 太鼓にしか聞こえない音が鳴り響く。周囲の人間が、動物が、川の流れが、風が虫が鳥が木々が、凍ったように静止した。 世界中で動くものは何もない、静寂な空間。今このときばかりは、醜い男は世界の王であり、頂点だった。 「さてと」 板木をもう一度鳴らさない限り時間停止がとけることはなく、急ぐ必要もない男は悠々とあたりを見回した。 そして近くで最も美しい着物を着て、整った顔を化粧で彩った二十すぎの女に目をつけると、 その着物をめくりあげた。肉づきのよい、安産型の尻をしている。かなり毛が濃く、尻の穴の近くまで毛が生えていた。 (まずはこの穴でいいかな。) 女の腰を少し折り前かがみの体勢にさせると、女の蜜壺に指をねじ込む。しばらく出し入れしていると、 どういう理屈か徐々に女の体は潤い、少し体温が上がったようだった。 ほどよく潤ったところで男は男根を挿入し、立ち背位で女を犯した。時間停止のせいか、女の体は支えもないのに 前に崩れることはない。 「うっ、この女、なかなか名器だな・・・」 続に言う蚯蚓千匹という、肉ひだが一枚一枚大きく、絡みつくような女の淫卑な感触に、男はすぐに精液を流し込んだ。 精液を吐き出している間にも、女の肉ひだは男の肉棒を刺激する。肉棒は萎えることなく、男はすぐに二回戦にもちこんだ。 しごく具合のいい女だったせいか、男はその後抜かずに4回も女の中に精を放つと、ようやく肉棒を引き抜いた。 ごぼり、と男の精が女の秘裂から漏れ出す。かなりの量が膣内に吐き出されたようだ。 続いて塀際を歩いている女を、塀に押し付けて前から犯した。 今度は胸をはだけさせ胸を揉み、次第に頂点へと指を近づけていくと、すぐに乳首がピンと立った。 時間停止中は大きな反応は望めないが、女に快感を与える楽しみだけは味わえるのが醍醐味だ。 乳首に強く吸い付き唇で愛撫すると同時に、下腹部に手を回し、濡れ具合を確認する。 どうやらかなり濡れやすい女のようだ。女の淫口はすでにだらだらとよだれを垂らしていた。 はっきりわかるほど剥き出しに勃起した陰核と開きっぱなしの陰唇を指で刺激すると、女は潮を吹いた。 (こんな感じやすい女は初めてだな・・・・・・) あっけないほど簡単な反応に少し呆れたが、そのまま女を抱え上げると、女自身の体重で女を貫いた。 既に十分感じているのだろう、少し緩めの肉壺だった。このままじゃイケないと判断し、男は指を菊門に突き立てた。 途端にきゅぅっと締まりがよくなり、男は達することができた。 そのあとも近くの女という女を蹂躙した男は、バレないよう周囲を元の通りに戻すと、改めて板木を鳴らした。 『劇場版スモールライトの使い勝手の悪さは異常!!』 太鼓の音が鳴り響くと、あちこちから悲鳴が聞こえた。犯した女の身体を、時間停止中に与えた快感が一気に襲ったのだ。 一斉に数十人の女が倒れた異常事態に、何も知らぬ周囲の男どもはざわざわとざわめくことしかできない。 醜い男は、ゆうゆうとその場を立ち去って行ったのだった。
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/9430.html
パラノマサイト FILE 23 本所七不思議 【ぱらのまさいと ふぁいるにじゅうさん ほんじょななふしぎ】 ジャンル ホラーミステリーADV 対応機種 Nintendo SwitchWindows(Steam)iOSAndroid 発売元 スクウェア・エニックス 開発元 スクウェア・エニックスジーン 発売日 2023年3月9日 定価 1,980円(税込)※iOS/Androidは1,900円(税込) プレイ人数 1人 レーティング CERO D(17歳以上推奨) 判定 良作 ポイント 「本所七不思議」という意外に目新しいモチーフ「呪い」をテーマにしながらユーモアのある会話劇良テンポで進む予想のつかない展開 概要 あらすじ 登場人物 システム 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 概要 テキスト式のホラー・ミステリーアドベンチャーゲーム。 実在する怪談「本所七不思議」と死者を蘇生させる「蘇りの秘術」を巡って、呪いの力を得た登場人物たちの思惑が絡み合う群像劇となっている。 シナリオを『探偵・癸生川凌介事件譚』シリーズ、『スクールガールストライカーズ』シリーズのディレクションで実績のある石山貴也(生王正生)が担当。 キャラクターデザインを『すばらしきこのせかい』『新すばらしきこのせかい』『サガ2GOD』『サガ3SOL』『スクールガールストライカーズ』などで知られる小林元、音楽を『フロントミッション』シリーズなどの岩崎英則が担当している。 プロデューサーは『インペリアル サガ』等を手掛けた奥州一馬。本所を舞台にすることを提案したのも奥州で,インペリアルサガでの佐賀県とのコラボ経験を活かして開発の早い段階で墨田区との協力関係を構築した。 スクウェア・エニックスには珍しい正統派なテキストアドベンチャーであり、更にロープライスでの販売や、石山の過去代表作との企業を越えたコラボ、墨田区観光協会とのタッグ広報、アドベンチャーゲームとしては珍しい実況動画での早期ネタバレ解禁など実験的なプロモーションが話題となった。 タイトルに「FILE23」とあるが、これは後にシリーズ作品が製作された際を見込み、「パラノマサイトシリーズの事件の1つ」的な意味合いで付けられたものである。 そのため本作リリース時点で1~22が存在するわけではない。 あらすじ 昭和後期、東京・墨田区。 福永葉子に連れられて「本所七不思議」を調査していた興家彰吾は、錦糸堀公園で「呪詛珠」を手に入れる。 それには七不思議になぞらえた呪いの力が込められており、人を呪い殺して滓魂(魂)を集めると「蘇りの秘術」を操ることができるという。 同じ頃、彰吾のほかにも呪詛珠を手にした者達、即ち「呪主(かしりぬし)」が動き始めていた。 呪いの発動条件は呪主本人にしか分からない。しかし、呪主を殺せば多量の滓魂が手に入る。 「蘇りの秘術」を巡る壮絶な呪い合いの夜が始まった。 登場人物 最序盤の主要人物、および、一部のプレイアブルキャラについてのみ記載する。 興家 彰吾(おきいえしょうご) 化学薬品会社「ヒハク石鹸」に勤める会社員。 福永葉子に巻き込まれる形で「本所七不思議」の調査をしていたところ、「置いてけ堀」の呪詛珠を手に入れる。 福永 葉子(ふくながようこ) 1か月ほど前に彰吾と知り合ったオカルト大好き女子。 愛犬を「蘇りの秘術」で蘇らせるため、秘術の鍵を握る七不思議を調査していた。 案内人 翁の仮面をつけた男。 物語の外の人物として、プレイヤー自身をゲームの世界へと案内するために登場する。 志岐間 春恵(しぎまはるえ) 警察庁幹部を夫に持つ主婦。「送り拍子木」の呪詛珠を持っている。 1年ほど前に小学生の1人息子を誘拐殺人で失っており、秘術で蘇らせたいと強く願っている。 津詰 徹生(つつみてつお) ベテラン警部。「落葉なき椎」の呪詛珠を持っている。 同僚が殺害された事件を捜査する中で七不思議に巻き込まれ、事態の収束のため他の呪主から呪詛珠の回収を目論む。 逆崎 約子(さかざきやっこ) 区内の駒形高校に通う学生。「馬鹿囃子」の呪詛珠を持っている。 1週間前の親友の自殺に疑問を抱いており、真相を知りたいと考えている。 システム 複数の呪主の視点から多面的に物語を追っていくザッピングシステムとなっている。 最序盤は興家彰吾のストーリーだけ読み進める形となるが、他のプレイアブルキャラが開放されてからは1人のキャラストーリーが最後まで連続するのではなく、1エピソード読了ごとにチャート画面に遷移し、次に読むエピソードを任意に選択する形式となる。 基本的には読了するだけで同じキャラの次のエピソードが開放されるが、時折別のキャラで特定の行動を取らないと進行しないといった推理要素が含まれている。 中にはプレイアブルキャラ同士が集結して一つの現場を共に眺めるというシーンも存在するが、「主人公ごとに何度も同じセリフを聞いて、各主人公の心境の差分を楽しむ」ではなく「特定の主人公を一人だけ操作すればイベントが完結する」というスタイルである。 おまけ要素として、各エピソード内の何処かに出現する隠しステッカー「なめどり」を収集することができる。 暴走族風の鳥類が表されたステッカーとなっており、昭和後期に流行した「なめ猫」のパロディと思われる。ちなみに全て集めても特にご褒美等はない。 評価点 強い求心力を持った最初のツカミ 起動した直後からプレイヤーを楽しませる仕掛けが複数施されている。 まず最初は「案内人」による意図的に画面越しのこちら側へ向けられたセリフ回しが特徴となっており、スクウェア・エニックスロゴが表示された途端しゃべりはじめ、素早くゲームの世界に引き込んでくる。 その際ロゴから徐々にカメラが引いていき、実は案内人の横にあるテレビ画面を映していたことが解るという見せ方をしており、プレイヤーとゲームの境界が曖昧になる洒落た演出となっている。 名前入力をさせたにもかかわらず、Switch、Steamのアカウントに設定されたユーザー名で確認を取ってくるというドッキリ要素も効いている。 更に物語の簡単な概要を説明しながら、(うっかりという体で)重要な人物の死を先出しするなど、興味を惹く仕組みがうまく配されているといえる。 奇想天外な呪殺バトル ゲーム本編が始まってからは、ホラーミステリーと見せかけて突然能力バトルが開始される。 彰吾が入手した「置いてけ堀」は「自分に対して帰る・ここから去ると宣言した者をその場で溺死させる」という能力であり、これを駆使して滓魂を集めることになる。 しかし他の呪主の持つ呪いは条件も殺害方法も全く別であり、しかも彰吾同様に「普通の人間より呪主を殺した方がより多くの滓魂を得られる」ことを知っている。 このため行く先々で互いの呪いの条件の探り合いが繰り広げられ、また各呪いには由縁のある亡霊の姿(呪影)が描画されることから、さながらスタンドバトルのような面白さが展開されることになる。 また、発動条件が異なるということは回避方法も異なるということだが、中にはハッとするような対抗手段が存在しており、謎解きとしての面白さを体感することもできる。 一方、本作はホラーミステリーであり、中盤以降は序盤ほど呪殺バトルが中心にならない(能力がプレイヤーにばれている状態で呪殺バトルを続けても面白みが欠けるので当然と言えば当然だが)。先の展開を読ませず多彩なストーリー展開を楽しむことができるのは本作の魅力の一つである。 コミカルさを含んだテンポの良い会話劇 基本的にシリアスな物語だが、それぞれの会話には小ボケや軽いツッコミが多分に含まれており、雰囲気が重たくなりすぎることなく進行する。 特にコワモテながら茶目っ気のある津詰と物怖じせず若干無礼な振る舞いもする部下の襟尾、色気と陰を有しながら少し浮世離れした春恵と奇人的な言動の多い私立探偵・利飛太のかけあいは随所に笑えるポイントが生じている。 言い回しに昭和らしさが無く、「なんかもう逆に○○だわ」のような平成中期以降を感じさせる構文が多いが、却って野暮ったさの排除とスムーズな感情移入に繋がっており、全編通して読み疲れしにくくなっている。 非常に読みやすいテキスト 上記の軽快な会話劇と併せてテキストも読みやすくしてある。会話で一度に表示される文章は2行までとし、読点を使わずに半角スペースで文章を区切ることで、普段文章を読むのが苦手なプレイヤーでもすんなり受け入れられるようになっている。 石山本人はインタビューで『ドラゴンクエストシリーズ』の一部テキストを担当した際に培われた技術である、と述べているが、テキストを一度に表示出来ない携帯電話ゲームを数多く手掛けた経験が影響した可能性もあるだろう。 魅力的な人物群 キャラクター単体としても好感を持ちやすい人物が多い。 落ち着いた思慮深い性格の持ち主が多く、相容れない思想の相手であっても頭ごなしに否定するよりは別の形での理解や歩み寄りを見せる様子が見られる。 中には呪詛珠の力に胡坐をかき調子に乗るキャラもいるが、回避方法が判明した後は愛おしい程の情けなさが前面に出るし、許され得ない卑劣な残虐殺人を犯した者ですらどこか枯れたような哀愁によって人間味が描かれている。 また霊感少女の黒鈴ミヲは、厚ぼったい黒髪にややぽっちゃりした体型というあまり他に見られないキャラクターデザインであるが、約子編を牽引する主要人物かつ、警察に心霊捜査でタダ働きさせられている悲哀から特に愛されやすいキャラである。 心霊事件を対処するため転校して各地を渡り歩いているという設定にも魅力があるためか、レビューサイト・動画サイトでは国内外問わず彼女にフォーカスを当てた続編を望むコメントが見られる。がんばれ 国家権力……!(*1) 立ち絵を大胆に配置したダイナミックな構図 基本的には一般的なテキストアドベンチャー同様、背景絵の上に2Dの立ち絵を乗せるようなUIとなっているが、立ち絵を大胆に拡縮することで距離感や視線での演技が効果的に表現されている。 極端な例では画面内に顔全体が映らない程のアップになることがあるし、そのうえ視線や開き具合の変化といった「目の演技」による表情差分が多いため、キャラクターの感情変化が伝わりやすい。 また、背景は360度見渡せるパノラマ写真風であり、時には角度もつけることで更に臨場感を増している。 無駄行動を極力させないテキスト誘導 システム自体は画面内のクリックと選択肢によるオーソドックスな進行のため総当たりADV的な側面はあるが、進行フラグが別キャラクターのエピソードに隠されている場合は会話などによって自然に手詰まりを認識できるようになっている。 例えば「ここでできることは無いかもしれない」「今はどうすることもできない」といったようなモノローグによって、自然と他のエピソードに目を向けられるようになっているため、無駄なプレイ時間の浪費が防止されている。 賛否両論点 陰惨で生々しいバックストーリー キャラクターたちの呪い合いに発展している以上当然ではあるが、本編が開始した時点で結構な数の大事件が既に発生している。 しかもそれらがかなり重苦しく、「教師による女子生徒への性的行為強要」「小学生児童が殺害されたうえドブ川に捨てられる」「女子高生の死体がバラバラにされやっぱりドブ川に捨てられる」といった、深く考えてしまうと心に来る内容が多い。 そして発生済みということは、プレイヤーがどう頑張ってもこれらの事件までは解決できないということである。 無論そうしたおぞましい事件を背景としたうえで物語全体を取り巻く雰囲気の造成に至っており、咀嚼できてしまえば問題はないのだが、「子供」「殺人」「性的被害」という要素について受け入れにくいという人はいるだろう。この辺りは石山の過去作でも似たような事例があった(*2)。 一方、呪主同士のやりとりは評価点でも触れた通りどこかカラっとしており、あまり重苦しくはない。 詰まりやすすぎるポイントの存在 幾つか、謎解きやフラグ立てで詰まりやすい箇所がある。 特にフラグ立てについては「普通に話を読み進めたのに新しいエピソードが全く開放されない」状態になりやすい場面があり、「仲間に移動を促されている状況で無関係な場所を複数回調べる」のような、やや意地悪な要素がキーとなっている。 謎解き周りについては開発者インタビューで「基本的に難しめに作り、テストプレイで難しいと言われたらヒントを追加。難しいポイントで5人くらいのうちひとりが解けたなら大丈夫だろう」といった旨の指針が明かされている。(インタビュー記事:外部サイト) 合わせて「話題作りというか、あそこ詰まったよねと共有してもらいたいという狙い」があったとのことで、そうしたコミュニケーションの楽しみや、逆に難しいからこそ解けた快感には面白味があるが、プレイヤーによっては「ただ進行を阻害された」という印象だけ残ってしまう可能性はある。 なお、後にアップデートが入った際、回収し辛いフラグや見つけにくいオブジェクトに対する調整が行われており、以前よりは詰まるケースが緩和された様子。 ホラー要素のバランス 本作のホラー要素は序盤に集中しており,序盤を越えてしまうと極端に薄くなってしまう。その為ホラー好きにとってはホラー要素が薄く、ホラーが苦手な人にとっては序盤で畳み掛けるように襲ってくるので辛いという作りになっている。 この為ミステリーが好きだがホラーが苦手なプレイヤーが手を出して、序盤を越えられずに挫折するという事例がそこそこ見受けられた。宣伝やアプリのアイコン等でホラー要素を全面に押し出している所もそこに拍車をかけている。 問題点 既読スキップがない 謎解きの失敗によるゲームオーバーがあったり、フラグ立てのために同じエピソードを読み返す場面があったりするにも拘らず、既読スキップ機能が無い。 一応AUTOモード、およびAUTO中の倍速モードはあるが、あくまで手ぶらでサクサク読むためレベルであり、高速スキップには使えない。 これは会話ひとつひとつと立ち絵・カメラワークが同期し、ウェイト(待ち時間)も設定されているためと思われるが、繰り返し同じ場面の確認がかさんでくると苦痛になりやすい。 なお、こちらもアップデートが入った際に超高速早送り機能(ボタンを押しっぱなしで良い)が追加されており、ある程度のストレスは緩和された。 総評 メタ視点での展開を含みつつ心地よい驚きがもたらされる良質なシナリオと、ビジュアル面での演出が絡み、総じて完成度の高いアドベンチャーとなっている。 重苦しいバックストーリーはあれど、メインの会話の応酬は現代風にユーモアを含んだものとなっておりとっつきやすい方だろう。 オカルト要素のあるサスペンス劇に興味があるなら、特におすすめできる一作である。 余談 本作で最初に登場する呪影「置いてけ堀」は、目がぽっかりと丸く穿たれた和服の少女というかなりお化け然とした姿で、リリース当初、スマホ版のアプリアイコンや公式Twitterアイコンに用いられていた。 しかしその後ユーザーからの「怖すぎる」という評判を受けて変更。これについて開発サイドは「現場では置いてけ堀ちゃんとして可愛がっていたので怖いことに気付かなかった」「みんなおかしくなっていた」という旨の見解を示している。(インタビュー記事:外部サイト他) タイトルの「FILE 23」については冒頭の通りそれ自体が意味のある数字ではないが、「石山貴也」の総画数を元にしている(インタビュー記事:同上) 『パノラマサイト』と間違えられることがある。 とはいえ、スクウェア・エニックス公式Youtubeチャンネルで本作が取り上げられた際は、背景を360度見渡せる要素から「パノラマ」の意味も意図されてはいる、と言及された。(*3)
https://w.atwiki.jp/megurohibiki/pages/156.html
読 み : ホンジョイシワラチョー 典 拠 : 角川日本地名大辞典 種 別 : 地名?江戸? ジャンル : 時代小説 著 者 : 池波正太郎 イケナミショウタロウ 元本(頁/行) : 鬼平犯科帳11(192/5) 調 査 : 舘内
https://w.atwiki.jp/megurohibiki/pages/343.html
読 み : …イシワラ 典 拠 : 日本歴史地名大系 種 別 : 地名 ジャンル : 時代小説 著 者 : 池波正太郎 イケナミショウタロウ 元本(頁/行) : 鬼平犯科帳5(191/3) 調 査 : 飯沼
https://w.atwiki.jp/ekidash/pages/623.html
ほんじょあづまばし 東京都交通局 東京都墨田区吾妻橋三丁目 都営浅草線 浅草←→押上
https://w.atwiki.jp/megurohibiki/pages/435.html
読 み : イシワラチョウ 典 拠 : 江戸町づくし稿 種 別 : 地名江戸 ジャンル : 時代小説 著 者 : 池波正太郎 イケナミショウタロウ 元本(頁/行) : 鬼平犯科帳9(42/1) 調 査 : 伊関
https://w.atwiki.jp/megurohibiki/pages/389.html
読 み : アイオイチョウ 典 拠 : 角川地名辞典、江戸町づくし稿 種 別 : 地名江戸 ジャンル : 時代小説 著 者 : 池波正太郎 イケナミショウタロウ 元本(頁/行) : 鬼平犯科帳6(232/-1)、10(27/1) 調 査 : 中村、池田