約 483,728 件
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/966.html
だから言った。しばらくの間沈黙が続いた後に。 「シド」 「なんじゃ……?」 今だ落胆した様子であったが、セシルの淀みない問いかけに、耳を傾ける価値があると 判断したのか問い返す。 「飛空挺は何処にある?」 ヤンが、バロンに利用されていた時、彼にはある命令が下されていた。 最新式の飛空挺。シドが開発したそれは、創造主自信であるシドによって誰にも判らぬ所に 隠された。おそらくはシドの性格上、どうやっても口を割らなかったのであろう。 だから、わざわざ兵士を動員してまで捜しあてる事になったのだろうが、結果は出なかったのだ。 「そうか!」 その問いにシドの口調も明るさを取り戻す。 「よくぞ言ったぞ。セシル」 どうやらセシルの決意がシドにも判ったようだ。 「ゴルベーザを追い、ローザを取り返すんだな!」 黙ってセシルは頷いた。 「こうなってしまった責任は僕にもある。でも、今更後悔しても遅い。だから行く。それに……」 改めて、彼女ともう一度出会えば、以前は分からなかった彼女を、今なら垣間見えそうな気がした。 「ですが、どうやって」 二人のやりとりを見守っていたヤンが訪ねる。 「簡単じゃ! 儂の最新式の飛空挺さえあれば世界中何処へでも一っ飛びじゃ!」 「やはり隠されていたんですね……」 一時期、その捜索を任を受けていたヤンは存在しないものだと思いこんでいたのかもしれない。 「ですが、城を探しても見つからず、町中何処を探しても……」 「ふん! 当然だ。儂にしか判らない所に儂にしか見つけられぬようにしてあったからな」 自信を持ってシドが言う。 「こうしちゃおれんぞ、早く飛空挺を出すぞ!」 勢い良くシドは出口へと向かった。
https://w.atwiki.jp/dragon-tail923/pages/52.html
The last humanity. 私は独りぼっちだった。 だからみんなと遊ぶフリをした。 私は寂しかった。 だからみんなに作り笑顔を見せ続けた。 私は認めてもらいたかった。 だからみんなを信じるように偽った。 でも私は独りになった。 寂しい、辛い、心が痛い。 だれもわたしをみてくれない。 PARTⅠ 二〇〇一年 十一月十三日 AM10 10[-Tokyo- City] 二十一世紀最初の冬。季節は全ての人々に、平等に訪れた。 神坂憲一殺人事件から八ヶ月が過ぎ、世間を騒がせた殺人事件は、過去の埃に埋もれようとしていた。 事件の犯人とされた架空の人物、規崎達彦は無期懲役の判決が下され、国民の殆どはそれが虚構の情報とは疑いもせずに信じ込んでいた。 しかもこの合間にも様々な事件が日本各地に起こると、彼らは目新しい事件に関心を寄せて、半年以上前の事件のことなど気に留める余裕を持つ者は、ごく少数でしかなくなっていた。 事件で明らかにされたあらゆる矛盾は、報道管制下で隠蔽され、完全に闇に葬られたかに見える。 しかし水面下では、少数の人々が未だ終わらぬ戦いを続けていた。 ここにも一人。 加藤京介。それがこの男の名である。 「あれから半年以上経ったか」 都心から離れたところにある病院で、京介は中庭のベンチに座りながら午後の太陽を浴びていた。 舞い落ちるイチョウの葉を何気なく眺めているその姿は、職無しの中年が失意に明け暮れているようにしか見えないが、実はほぼ、その通りなのだから救いようがない。 もう一歩というところでまたもやトカゲを取り逃がし、勝手な捜査展開をした理由で言い渡された謹慎処分が未だ解けていないのだ。 (真実の一端を知ってしまった俺を辞めさせるタイミングを計っている、と言うところか) 京介は胸のポケットを探って煙草を取り出すと、火をつけて深々と煙を肺のの中に流し込んだ。 あの事件以来、東京の街も時の流れに押し流されて徐々に変容しつつある。 雪のように舞い散る桜は紅葉で鮮やかに変色した落ち葉に変わり、柔らかな春風は肌を締め付ける北風にその役目を交代し始めた。 しかしそれでも、唯一変わっていないものがある。 それは規崎俊也が警察官僚の地位を追われた時から、彼自身が心に誓った言葉だった。 二週間という短期間の中で事件解決することが出来なかった京介は、俊也を警視庁内の地位どころか、職までも失わせる結果を生み出してしまった。 俊也の頑なな隠蔽工作のおかげで、京介も道連れに失業することは免れたが、それも時間の問題だろう。 謹慎という文字が、そのまま懲戒免職になる日もそう遠い未来ではない。 結局彼らは警察内部の不正を暴くどころか、その権力が生み出す力に耐えきれず、卵の殻よろしく潰されてしまったのだ。 彼は警視庁の正面玄関から、私物を詰めた段ボール箱を持って出ていく俊也を、罪悪感と敗北感の織り混ざった複雑な心境で見送った。 そんな彼に俊也は、彼には珍しく哀愁を感じさせる笑みをこぼした。それは京介が初めて見る、彼の素の表情だった。 今までの自信に満ちあふれた雰囲気は其処にはなかった。 戦いに負けた男が静かに去っていく背中を、京介は唇をかみしめながら見つめていた。 「なぁ、特権というのは、何のためにあるのだろうか」 タクシーに乗りこむ直前、俊也は抑揚のない声で京介にかたりかけた。 今まで特権の中で過ごしてきた俊也は、その中で何を見ていたのだろうか。京介は親友の心を見透かすように、目を細めた。 「お前はどう思う?」 「特権というのは、組織を円滑に動かしていくための手段だ。私はずっとそう思っていた。しかしどうやら現実は違ったようだ」 視線を京介に向けず、俊也は独白するかのように話した。 「個人的なエゴのために特権はあるのではない。私は……!」 「もういい。何も言うな」 京介は彼の言葉を遮った。彼の口から後悔の念を聞くことに、堪えることが出来なかったからだ。京介の友人は尊大で、自信家で、現実主義者だったはずだ。 しかし今彼の前にいる男は、それらとは全く無縁の者となりはてていた。 「これからどうするんだ?」 京介の問いに俊也は嘆息をすると。 「さぁな、これからどうするか。これからどうしたいかなんて、わからんよ」 「そうか」 俊也はタクシーの後部座席に乗り込むと、失意の表情を変えずに京介との視線を合わせ、力なく声をかけた。 「なぁ京介、私は間違っていたのだろうか」 『その答えをみつけてやる』 散りゆく落ち葉を眺めながら京介は、あの時最後に言った言葉を心の中で繰り返した。 俊也の仇を打つという律儀な事を考えているわけではない。そう考えるまでには京介の忠義心はそだっていなかったし、そもそも俊也自身の計画が破綻したのが原因なのだから、言ってしまえば自業自得なのだ。 京介はそれに踊らされた駒にすぎない。 しかしその考えを貫徹するには、彼のプライドに負荷がかかりすぎた。このまま見過ごせば、刑事の誇りに付けられた傷は一生涯埋まることはないだろう。 京介は忌々しげに髪をかき上げると、気怠そうに立ち上がって歩き始めた。 (平刑事、加藤京介。この肩書きが無くならないうちに、なんとかケリをつけなきゃな) 北風とは裏腹な暖かい日差しを受けながらも、京介の心中は穏やかではない。中庭へ散歩に出ている患者達の笑顔も彼の目に止まることはなく、次第に目つきが細まって鋭くなる。 病棟に向かう京介から、先ほどまでの呆けた雰囲気が消失し、野獣の殺気が漂い始めた。ポケットに手を突っ込んで歩く様子は、刑事と言うよりヤクザじみている。周囲の人々も尋常でない気配を発する彼に、怯えてた視線を投げかけては足早に逃げ出していった。 「こんな所で殺気立たないの、ここは病院よ」 遠巻きに見る大多数の人々の中に、京介のただならぬ雰囲気にも躊躇せずに話しかけた人物がいた。 完全に自分の世界に入り込んでいる彼を、後ろから諭すように声を投げかけた女性は、まるでこれから葬式にでも行くような黒い服装に身を包んでいる。 振り向いた京介に唇をつり上げるだけの微笑をすると、彼女の隣に神妙な顔つきで佇んでいる青年が会釈をした。 「遅かったな、沙也加」 そう言った京介が青年の顔を舐るように眺めて沙也加に視線を返すと、彼女は悪びれる仕草もせずに形だけの笑顔を見せる。 「道が混んでいてね。この子の退院手続きもしなくてはいけなかったし」 「まぁ、お前が時間通りに来ることは滅多にないから、あまり期待はしていなかったがな」 そう言って京介はもう一度青年に視線を戻すと、彼に笑いかけた。 「四ヶ月生死の境を彷徨ってたにしちゃぁ、健康そうで何よりですな。公史さん」 「ご迷惑をおかけしました」 「いや、迷惑なんて思ってはいませんよ。ただ、これから貴方にも協力してもらわなきゃならない」 「はい、そのつもりです」 公史は硬い表情を崩しもしないで、京介の言葉を受け入れた。これから何が起こるか判らないが、それが厳しい物になることは想像できるからだ。 そんな公史の顔を見て沙也加は、彼女にしては珍しく優しい笑みをこぼした。 「今からそんなに気負ってると、後が続かないわよ。それに、この刑事には敬語は不要。そんなたいした人ではないわ」 「余計なお世話だ」 さらりと毒舌を吐く沙也加に京介は顔をしかめると、次の瞬間には笑顔に戻った。 「まぁでも、敬語は使わなくても良いですよ。私も肩が凝りますから」 「はぁ」 「さあ、こんな所で時間を潰していないで行きましょう。あの人も待っているだろうから」 沙也加はそういって彼らを促すと、病棟に向かった。二人の男達も大人しく付き従う。しかし公史だけは、表情を強張らせたままだった。これから出会う人物のことはあらかじめ聞かされていた。しかし実際に目の当たりにするとなると、体が拒否反応を起こしたように言うことを聞かなかない。まるで見えざる手に束縛されているようだった。 「怖い?」 そんな公史の様子を後ろ目で窺っていた沙也加が、彼の隣へ寄ってくると、心配そうに話しかける。 「怖くて当然よね。いままで信じてきたものが否定されるんだから」 「否定されたから怖いんじゃありません。ただ」 公史が恐れるもの。それは現実を見据えることによって、あの時起きた事件が、実際起こった出来事だったという事を再確認させられることだった。 夢であって欲しいという、儚い奇跡を心のどこかで願っていたのかもしれない。 「まだ信じられないんです。達彦さんが偽物で、唯と一緒に失踪したなんて」 瀕死状態から回復した四ヶ月前、そしてそれから一ヶ月あまり。公史はその間、夢現の世界の住人だった。彼の精神は自信の身に何が起きたのかを理解できず、オーバーフローを起こしてしまったのだ。暫くは頻繁に看病に来ていた沙也加を唯と思いこんでいたのだ。 そして夢から覚めた時、彼の心は失望感で締め付けられた。妹を守れなかったこと、信じていた人に裏切られたこと、そして孤独になってしまったこと。これらの感情が怒濤のように流れ込み、気が狂いそうになった。 そして未だに体のふるえは止まらない。彼の心が、事実を受け止めることの苦痛を覚えてしまったからだ。できるなら逃げ出したいが、しかしそれでは何の解決にもならないのだ。 「無理は、しないでいいさ」 苦悩の表情を浮かべる公史に、京介は口を開いた。 「ゆっくり、飲み込んでいけばいい。焦らずに。ただ目を背けるような事は、しないでほしい」 そう言う京介に、公史は躊躇いながらも頷く。しかし目的の病室にたどり着いた時、彼の体の震えはどうしようもないほど激しくなっていった。 意識がどうこうという問題ではない。心と体がバラバラになって、コントロールが完全に利かなくなっているのだ。 ここから逃げ出してしまいたいという欲求が、彼の精神を打ちのめす。扉を潜るという単純な動作のために、これほどまでに労力を要するとは思ってもみなかった。 しかし、只の一歩が踏み出せない。 そんな公史を、病室の扉を開けて中で待つ沙也加は急き立てるでもなく、ただ沈黙を持って彼を待っていた。京介も後ろから大人しく見守っている。 公史は彼らの優しさに感謝しながらも、情けない自身に羞恥を感じた。耳が熱を発したように赤くなり、唇を噛みしめながらも足を動かそうとするが、やはり言うことをきいてはくれない。 「公史君」 入り口の前で震えながら俯いている公史に、沙也加は哀れみを含んだ声で静かに話しかけた。 「公史君。唯を、あの子を助けてあげて」 彼女から唯の名前を聞いた時。公史の体の震えは見るからに収まっていった。 それに一番驚かされたのは、公史自身だ。あれほどまでに抑えきれなかったものが、まるで波が引いたように静まっていく。水流が体中を駆けめぐったかのように、心地よい冷たさが心身を解した。 「沙也加さん、俺はあいつを助けたい」 震えが完全に収まるのを待ちながら、公史は乱れる声もかまわずに呟いた。彼女の笑顔がもう一度みたいと切実に思う。鼻先が熱くなり、涙が自然にこぼれる。 「助けたい、助けたいんだ」 何度も何度も、公史は沙也加に訴えた。いや、沙也加よりも彼自身の心に訴えたのかもしれない。己の意思とは裏腹に、無様にも身動きが取れなかった自分に対して、公史は涙と鼻水で汚れた顔を拭いもせずに言い続けた。 「そうね、約束は守ってもらわなきゃ」 『約束したでしょう?』 沙也加の優しい声が、公史の記憶にある声と重なった。そしてノスタルジックな感覚が、彼の感情に触れ、断片化された記憶が脳裏に弾ける。 『あの子を助けてくれると、約束したでしょう?』 それは病室で目覚める直前。彼の顔を覗き込みながら、沙也加が言った言葉。 あの時彼は彼女を唯と勘違いしていたので、その声までもが唯と酷似していた気がする。しかしその後でも、沙也加の声と唯の声が似ていると思ったことは何回かあったし、そのたびに気恥ずかしさを感じたものだ。 しかしもう一つ、もっと昔に聞かされたような記憶が、消化不良を起こしたようにこびり付いた。 『この子を助けてあげなさい、約束だぞ』 そして懐かしい父の声が呼びおこされれ、その言葉が徐々に沙也加の声色に変わる。それは唯が神坂家にやって来た時に、交わした言葉だった。 『この子を助けてあげて、約束よ』 公史は混乱する記憶をどうすることも出来ずに、呆然と沙也加の顔を見上げた。彼女は変わらない笑みを浮かべて彼を見つめている。その表情も、何故か懐かしい。 「沙也加さん、あなたは……」 公史は喉まで出掛かった疑問を、寸前でかみ殺した。未だ時折、妄想に混乱する現状の中で、今彼が体験した感覚がはたして本当の物なのか判らなかったからだ。沙也加とは病室で会ったのが初対面だったはずだから、今感じている感情は幻だと分かり切っている。 しかしそれでも、心の中に何かが引っかかっているようで、今ひとつスッキリしない。 「どうかしたの?」 「いえ、なんでもないです」 公史は気恥ずかしげに沙也加の目から視線を逸らし、涙と鼻水で濡れた顔をハンカチで拭くと、室内に足を踏み入れた。 集中治療室と書かれたその病室は、周囲を生命維持装置で固められていた。何の用途で使うのか判らない機器類が整然と並べられ、単調な電子音が静かな室内に鼓動している。 その機械類の中央にはベッドが置かれていて、コード類やチューブなどが患者に接続されていた。 「達彦さんよ、本物のね」 沙也加は静かに口を開いた。 「彼は四年前に山林にうち捨てられていた。そこを偶然通りがかった人に発見されて、この病院に運ばれたの。 顔も酸で灼かれ、歯も全て抜かれてるから身元もわからない。彼は一時呼吸停止したらしいけど、奇跡的に命を吹き返したそうよ。そのまま植物状態だけどね」 「……酷い」 公史は達彦と呼ばれた患者の姿を見て、嫌悪感にあえいだ。 顔中を包帯で巻かれてはいたが、目の部分から見える皮膚は赤黒く爛れている。ピクリとも動かない体にまるで人形のような錯覚を覚えるが、かろうじて胸が上下している事とそれに連動した呼吸音で、彼が生きていることが判った。 「麻生尚紀は彼の戸籍を盗んだ後、本物の彼を消そうとしたんでしょう。今の時勢、山中で自殺なんてそう珍しい事ではないですから」 後ろで今まで黙っていた京介も、沙也加の説明を助けるように口を開いた。 「しかし警察を後ろ盾にとっているからと言っても、あまりにも大雑把なやり方ですな。まぁ過去の恨みを晴らすためだろうが……」 「じゃぁ、これは麻生尚紀が単独でやったことなんですか?」 「もちろん何人かは手伝ったでしょうが、アイデアは奴が出したんでしょう。生きながら酸で灼いて山中に放り出すなんて、正気の沙汰じゃない」 「彼は今どこにいるんですか?」 公史の質問に、沙也加は少し困ったような表情を見せた。 「公史君が彼に撃たれてから半年。彼は唯ちゃんと共に失踪したわ。あの日、私たちが駆けつけた時は既に彼はいなかった。 あの部屋に残されていたのは書斎に倒れていた公史君と、麻生を手伝っていた護衛の黒服、三人の死体だけだったから。 でもあの時公史君だけを連れて帰ったのは正解だったようね。もう少し遅れていたら、その後事件を内密に処理しようとした人たちに、完全に殺されていたわよ」 「今まで協力していた仲間も殺すなんて……」 「また暴走したんだよ。十年前と同じようにな」 京介はベッドの手すりを握りしめると、忌々しげに言い放った。感情が高ぶっているのか、公史に対しての敬語も忘れている。 「今や奴は科学庁と警察をも敵に回したんだ。警察はメンツをかけて奴を捕らえる気だよ。馬鹿なことをしたもんだ」 「でも、なんで彼は唯を? 彼の目的ってなんなのでしょうか?」 唯が何故誘拐されなくてはならなかったのか。公史はそこが一番気にかかっていた。あらゆるモノを敵に回してまで、彼女を拉致する必要性が無いように思えるのだ。 「あの時、麻生は唯に用があると言っていましたけど、なんで……」 そう言って、また屈辱に心を焦がされた公史は、唇を噛みしめて押し黙ってしまった。沙也加は公史の肩に手を置くと、しばらく黙って彼の心が癒されるのを待つ。 そして彼女は、何かを吹っ切れさせたよに微笑むと、公史の目を見つめた。 「公史君に見せたい物があるの」 沙也加はこの時、事件の真相の全てを公史に伝える決意をしていた。 それは彼女が生まれてから今までの中で、一番予測のつかない賭だった。もしかすると公史の心を再起不能なまでに傷つける恐れがあったからだ。 しかし、それでも沙也加は彼に掛けてみたいと思った。どのような結果が出るにせよ、彼女の過去を清算するために、それは通らなくてはならない関門なのだ。 そして、沙也加の悪夢が終わりを告げる……。
https://w.atwiki.jp/irohahifumi/pages/201.html
本当の願い/不屈の意志◆Ops2L0916M 「はぁ……俺ってかっこわりい……」 才人は大きな木に背を向けて体育座りをしていた。 その縮こまった姿は哀れさを醸し出している。 「勘違いで無粋な行動をした間男って……やばい泣きそうだ」 間男。妻のある男が他の女性と肉体関係を結ぶこと。 このケースの場合、セシリーとグリフィスの戦いを邪魔したことからそう呼ばれてしまったのだが。 「俺は純粋だぁ……ルイズ一筋だぁ……そりゃあ少しは場の流れでふらふらしたこともあったけどよぉ」 違う部分で思い当たるフシがあったのだろうか、すごくへこんでいる。 「鬱だ……」 「ったく、いつまで落ち込んでるんだ。確かに間男なのは否めないが助けに入ってくれたことにはその、何だ……感謝しているぞ」 最初の気負いはどこへ行ったのだろうか、すっかり沈んでしまっている才人。 そこにそっぽを向きながらセシリーは話しかける。 顔が少し赤いのは気のせいか、まあ才人は全くセシリーの方を見ていないので気づくことはない。 「そうかぁ……サンキューな、セシリー。何時までもグダっても始まらねーや」 「その意気だ、ほらさっさと情報交換をするぞ」 そして才人はセシリーの方へのそのそと寄って向かいに座る。 「さてと、じゃあサイト。お前は私達の前に誰か参加者と会ってないか?」 「いーや、会ってねーよ。セシリーは?」 「私が会ったのはあの場にいた者達だけだ。それ以外は誰も」 才人とセシリーは今まで会った者の情報を紙にまとめた。 容姿、戦ってみた者に限っては実際の強さはどのくらいか、見た感じ危険か危険でないかなどを書き込む。 その内に話は互いの強さの話になる。 「お前はどうなんだ、サイト。どのくらい強いんだ?」 「俺?そんな大したことねーよ。七万の軍勢を足止めもできなかったしな。 一人じゃ無謀にも程があった」 「ぇ!!!おいサイトもう一度言ってくれ、よく聞こえなかった」 「だから七万の軍勢すら足止めできなかったってことだよ。情けねえ……」 「まさか一人でか?」 「ああ、一人でだ」 唖然とするセシリー、あっけらかんに言う才人。 しばらく無言の時が過ぎる。 「ま、まあいい。サイトお前の得物は何だ?」 「俺はこれだ。日本刀ってやつさ」 そう言って才人が見せたのは白塗の鞘の日本刀。 和道一文字。ロロノア・ゾロが持つ大業物21工の一振りである。 「ほう、すごいな。見ただけで名刀とわかる。私の持つこの剣も負けてはいないがこれもまたすばらしい!」 眼をキラキラさせてセシリーは和道一文字を見つめる。 図らずもこの殺し合いで一番の笑顔であった。 「後で幾らでも見せてやるし触らせてやるから落ち着けって。よし、次だ。こいつをセシリーにやるよ」 ポンと才人がセシリーの手に差し出したのは携帯電話。色はセシリーの髪と同じく赤だ。 「おいこいつは何だ?見たところ何の役にも立ちそうにないが……」 「ああそっか、分かんなくて当然だよな。そいつは携帯電話って言って離れた場所からでも連絡を取れたりする道具なんだ。 俺は刀の他には俺は携帯電話が二つ支給されたみたいだからさ、片方をセシリーにと思ってな。 後でそれの操作方法を教えるよ。ほら、俺が使うやつはこれだ」 「ほう、そいつはすごいものだな。だがしかし、」 才人はデイバッグから青色の携帯電話を取り出す。 赤の携帯電話と同じタイプだ。 そして携帯電話を渡されたセシリーは何か考えこむような表情をしていた。 「どうした?何か問題でもあったか?」 「いや、もらってばかりだと悪い気がする。私ばっかりが得しては不公平だ。 私にも支給されていた物があるからそいつをやろう」 セシリーが出したのは一見何の変哲もない鍵。 「もしかすると何かに役に立つかもしれんからな。このけーたいでんわとやらとは吊り合わないと思うが受け取ってくれ」 「わかった。もしかすると何か重要な物を開ける為に使うかもしれないし」 才人は鍵を受け取りズボンのポケットに仕舞う。 「よし、仲間も見つけたことだしこの殺し合いを止めることだって不可能じゃないはずだ!! 見てろよ、ロワ!!必ずお前のところまでたどり着いてやるからな!!!」 セシリーの大胆な発言に才人はひやひやする。 才人とてこの殺し合いの転覆を狙っているがセシリーには思わずびっくりした。 (……こんな大っぴらに反逆を宣言して大丈夫なんだろうか。こーゆー発言とか盗聴されていたらやば……!?) 才人の顔が青くなる。今までほんの少しも考えなかったことが頭に浮かぶ。 (俺のバカ野郎!!!どうして気づかなかったんだ!!あの女の子が首輪の爆弾以外何も仕掛けていないなんてある訳ねーだろ!!!!!!) 才人の頭の中では幾つもの考えが回っている。 盗聴器。それか盗撮器。どちらか、いやどちらもこの首輪に仕掛られていてもおかしくはない。 この二つをつけることで参加者をほぼ監視することが出来るはずだ。 (それにあの女の子だけが敵じゃねーかもしれねーし、まだ他にも誰かいる可能性だってあるんだ。 何が殺し合いに反逆するだ、あいつらの掌の上で無様に踊らされてるだけじゃねーか……!) 思考のピースが揃っていく。結論として、自分達は泳がされているということに気がついた才人は憤慨を顕にする。 何も知らないただの道化で会ったならばどれほど幸せであれただろうか。 でももう知ってしまったし、気づいてしまった。後戻りなど出来るはずもない。 「セシリーちょっといいか?」 ひとまずは出来ることから始めていこう。 ◆ 『つまり大事なことは筆談でしろと?』 『ああ、盗撮に関してはどうしようもないかもしれねーけど盗聴はこれで防げるはずだ』 二人は支給された紙で筆談を行っていた。才人が盗聴、盗撮の可能性について言及したためだ。 『首輪の解除方法や明確な脱出方法を相談する場合は筆談をした方がいい』 『わかった。他の参加者と会ったらそのことを伝えよう』 『ああ、頼むよ』 筆談についての論議が終わった二人が次に相談したのがセシリーの先程の発言。 ロワに反抗するという明確な意志を声に表したのに首輪の反応がない。 そのことについて疑問に思ったのだ。 『なぜ何も起きないだろうな。ひょっとして盗聴も盗撮も行ってないんじゃないか』 『そんな甘いことは多分ねーよ。大方踊らされてるだけだ。だから、ロワが油断してるかもしれない今がチャンスだ。 隙をついて首輪の解除方法を早く探さないと』 『けーたいでの連絡はどうする?さっき教えてもらっためーるというものを使っていいのか?』 『主催者の手が回ってるかもしれねーから、大事なことはこうやって直接筆談するべきだ。 これから合流しようとか誰々が危険かとかぐらいなら大丈夫だと思うけどな』 そして二人はメモをデイバックにしまう。相談すべきことは全て相談した。 後は、この情報を他の参加者に伝えることが優先される。 「よし、では行くか。私は北東の町のほうへ向かおうと思う」 「じゃあ俺は西の街だな」 別行動をすることは最初から決まっていた。 もしもの時も携帯電話で連絡を取れるのでデメリットは余りない。 むしろ盗聴と盗撮の可能性を他の参加者に伝える、首輪の解除方法や脱出方法を探すのには手分けして島を回った方が効率がいいと判断した。 「では、生きて再び会おうサイト。死ぬなよ」 「そっちこそ。ヘマするなよ」 「私を誰だと思っている。これでも腕に自信があるんだ、そう簡単に命をとられはしないさ」 「ああ。じゃあな」 そうして二人は別々の方向へ歩き始めた。 【F-5 森林 中部 一日目 黎明】 【セシリー・キャンベル@聖剣の刀鍛冶】 【状態】健康 【装備】エクスカリバー@Fate/stay night 【道具】支給品一式 、赤の携帯電話 【思考】基本:殺し合いをとめる。 1:北東の町へ向かう 2:首輪の解除方法、脱出方法を探す。 3:出会った仲間には盗撮、盗聴の危険性を伝える。 4:グリフィスと決着をつける。 ※携帯電話について才人から教わりました。通話、メールはできます。 カメラ、ムービー撮影まで教わったのかは不明。 ※ランダム支給品は何かの鍵です。 (行ったか……こんな序盤から仲間を作ることができて俺はラッキーだったのかもしれねーな) セシリーと別れて数分後、才人は足を止めた。そしてポケットの中から青の携帯電話を取り出してピコピコと操作する。 (何だ、メールか。セシリーの奴早くも何かあったのかよ) 画面に写すのはEメールメニューの受信ボックス。 ボタンを押して開いたのは一通のメール。このメールは元からこの携帯に入っていたものだ。 送信者の名前は。 (このメールは何だよ、ロワ!) 送信者の名前の部分にはロワと明示されていた。 才人は眉をしかめて文面を見つめる。 (この文面も何だよ、“本当の願いは優勝すれば叶う。何も得ずに死にたくはないだろう?”って。 俺の本当の願いって何言ってやがる…… 今の俺の願いは殺し合いの打破だ。それ以外に何もない……とは言い切れねーか) 才人はいきなりこのようなメールを送られて動揺しているのだろうか、頭を抱えている。 顔はしかめっ面となり、いつものおちゃらけた顔は見る影もない。 (ルイズのところに帰る……) ルイズが待つあの世界への帰還。才人はもう一度ルイズに会いたいのだろうか。 当然、会いたいに決まっている。 でもその願いを叶えるためにはこの殺し合いで優勝しなければならない。 だが殺し合いの否定を才人は最初に考えたのだ。心のなかで啖呵を切り、ロワ諸共打ち砕くと決めた。 覆すはずがない。 (人を殺してまで優勝して願いを叶えるなんてしたくない。でも、俺はもう一度会いたい。ルイズに!何も得ずに死ぬなんざ嫌だ!) 才人の目から一筋の涙が零れた。優勝したら大切な人とまた会えて笑いあえる。 不確かな脱出方法よりも優勝の方が生きて帰れる可能性が高いかもしれない。 そもそもロワが願いを叶えてくれるかどうかすら定かではない。でも完全な嘘とも言い切れ無い。 そのことがこれからの方針を揺り動かす。 「畜生、頭がグチャグチャだ。自分でも何考えてんだかわかんねー。 俺はこの殺し合いには乗らないんだ……乗ってたまるか……!」 その言葉は前ほどの覇気はなく、苦し紛れの一言に聞こえた。 【F-5 森林 中部 一日目 黎明】 【平賀才人@ゼロの使い魔】 【状態】健康、強い迷い 【装備】 和道一文字@ONE PIECE 【道具】支給品一式 青の携帯電話、何かの鍵 【思考】基本:殺し合いを止める?それとも…… 1: 本当の願い…… 2:西の街へ向かう。 3:殺し合いを阻止する方法を考える。 4:首輪の解除方法、脱出方法を探す。 5:出会った仲間には盗撮、盗聴の危険性を伝える。 ※ランダム支給品は携帯電話二つです。 BACK NEXT 028 サムライ 投下順 030 考察(人それを深読みと言う) 027 彼女の理由 時系列順 032 人間だもの BACK 登場キャラ NEXT 002 最後の悪あがき/愛情か友情か憎しみか/騎士の誇りを胸に/とある魔眼の殺人鬼 セシリー 039 聖剣の少女騎士 才人 032 人間だもの
https://w.atwiki.jp/ffdqbr3rd/pages/249.html
137話 197話 360話 449話 517話
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/3904.html
作詞:ゆちゃP 作曲:ゆちゃP 編曲:ゆちゃP 歌:GUMI 翻譯:四海漂泊怪叔叔 暗夜遊行 哎 靜候逢魔之時 狐之燈把臉照亮 讓月亮為之瘋狂 染上 色彩 色彩 色彩 喲 興高采烈的臉 魑魅魍魎聚成團 小聲附耳低語道 「這邊來這邊來」看 在消失之前 四周燈籠轉啊轉 座上蠟燭搖啊搖 無頭地藏轉身前 1・2・好了沒? 輕歎一聲一個人 牽起手呀兩個人 假裝同伴的騙子 是爲了 誰 誰 誰? 直到朝日照射時 來玩吧 被抓到就終結的 捉迷藏 踢飛白黑小石子 笑嘻嘻 到處 找呀 找呀 找呀找 被我玩弄掌中吧 永遠地 四處奔走求援的 慌張鬼 一邊詛咒著一邊 匍匐前行 在夜裡 逃啊 逃啊 逃掉了 不久 丑三刻即至 魑魅魍魎仍扎堆 吵吵嚷嚷不停歇 喊叫 起哄 快逮住它 照亮水面的螢火蟲 形似滿足飛啊飛 河童浮起望向這兒 1・2・好了沒? 最最快樂一個人 想認識誰兩個人 記下不重要的事 是爲了 誰 誰 誰? 依偎著來確認吧 愛粘人的寂寞鬼 交朋友就會受傷 難受 心痛 自我責備 要是你迷惘的話 笑笑吧 那迷失了目的的 健忘鬼 爲了能回憶起而 匍匐前行 到處 從左 到右 找啊找 討厭 討厭 討厭 地自語著 軟弱 軟弱 軟弱 地自責著 疼痛 疼痛 疼痛 都飛走吧 吃吧 吃啊 笑嘻嘻 討厭 討厭 討厭 地自語著 軟弱 軟弱 軟弱 地自責著 疼痛 疼痛 疼痛 都飛走吧 吃吧 吃啊 明天見 直到朝日照射時 來玩吧 被抓到就終結的 捉迷藏 踢飛白黑小石子 笑嘻嘻 到處 找呀 找呀 找呀找 要是你迷惘的話 笑笑吧 那迷失了目的的 健忘鬼 東方既白祭典已 結束了 閑閒 散散 走過這夜 明天見 注:收錄于ゆちゃP的3rd album 「おとぎ話」
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/963.html
「なら、ローザも!」 セシルが期待に満ちた声で言う。 「ローザ?」 だが、疑問を持ったのはシドの方であった。 「お前と一緒ではなかったのか?」 「いや……ゴルベーザに捕らわれて、それで助けに……」 元々このバロンへと戻ってきた最終目的はローザを助け出す為であった。 ファブールでゴルベーザは去り際に、バロンへ来いと言った。その言葉を信じて此処まで来た。 「そういえば、ゴルベーザとやらは何処だ?」 今まで黙っていたヤンが言った。 「奴らがバロンを取り仕切っているのならば、当然此処にいても可笑しくはないのでは……」 「ではいないという事か……」 王に四天王であるカイナッツォが化けていたのだ。任せて別の場所に移ったと見て間違いないだろう。 当然ローザも一緒だろう。 「ならばローザは……」 「今だ囚われの身という事になるのか……」 シドの言葉をセシルが引き継いだ。 「では何処に行ったんだ……」 ゴルベーザが何処にいるのか? バロン以外にゴルベーザがいる場所は? 少しの間考えたが、全く思いつかなかった。
https://w.atwiki.jp/conconc/pages/47.html
β象限STAR2 / 暗闇の領域 SECTION 1(全4階層) 報酬:全体炎治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 134 攻撃力 37,015 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 134 攻撃力 42,260 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 134 攻撃力 47,505 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 134 攻撃力 57,995 SECTION 2(全4階層) 報酬:全体光治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 37,295 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 42,580 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 47,865 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 58,435 SECTION 3(全4階層) 報酬:全体風治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 37,575 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 42,900 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 48,225 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 135 攻撃力 58,875 SECTION 4(全4階層) 報酬:全体風治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 38,415 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 43,860 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 49,305 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 60,195 SECTION 5(全 4階層) 報酬:全体光治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 38,695 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 44,180 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 49,665 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 136 攻撃力 60,635 SECTION 6(全 4階層) 報酬:全体炎治癒Aの教本(10%) 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 137 攻撃力 38,975 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 137 攻撃力 44,500 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 137 攻撃力 50,025 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 137 攻撃力 61,075 SECTION 7(全 4階層) 報酬:全体治癒Aの教本(10%) 反転の心得(100%)※初回時のみ 第1階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 138 攻撃力 40,095 第2階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 138 攻撃力 45,780 第3階層 装甲小型γクラスタ(光) HP 138 攻撃力 51,465 第4階層 装甲増殖型γクラスタ(光) HP 138 攻撃力 62,835
https://w.atwiki.jp/299nobe/pages/973.html
気付いた時には…… もはや以前の半分以下になった控え室に、セシルは立ち尽くしていた。 テラもシドもヤンも呆然としながらそこに立っている。 そして……部屋の両脇の壁には……満面の笑みを浮かべた二人の子供達の姿。 決して動く事無く、決して表情を――喜怒哀楽の激しかった二人の――変化させぬ子供達の姿。 全身は固く冷たい。だけどそこに内包されるものは誰よりも温かい。 黒魔法ブレイク。 対象者の体を内部から硬化させ、最後には全身を石塊にしてしまう魔法。 一度術が成功すると、その対象者は治療魔法。例えばエスナなどの魔法をかけられぬ限り、 元に戻る事はない。 ある種、治療手段を持たぬ者には最も恐ろしい魔法だといってもいい。 その魔法を、通常は攻撃として用いるはずを、パロムとポロムは自分にかけたのだ…… 実際は、黒魔法を使えるパロムの手によるものだろう。だが、ポロムもそれを拒まなかったのだろう。 そして、石となった自分達の体で、迫り来る壁を受け止めたのだ。
https://w.atwiki.jp/nennouryoku/pages/332.html
投稿日: 02/08/20 06 49 00301 能力名 自由への意志(フリーダムコール) タイプ 現象生成・炎\熱・飛行\浮遊 能力系統 具現化系 系統比率 未記載 能力の説明 足の裏から炎を生み出す。炎は「空を飛べる」という付与能力を持つ。 制約\誓約 - 備考 - レスポンス 類似能力 コメント すべてのコメントを見る 具現化系 炎\熱 現象生成 飛行\浮遊
https://w.atwiki.jp/v-sw/pages/373.html
ルガントの村 リゼルドと会話 アレスパの街 キサナとカ会話 廃棄工場深層部 廃棄工場 再び深層部へ ボスバトル vsディフェンダー アレスパの街からルガントの村へ行きワープゾーンを使えるようにする 迷いの森 獣魔の森側から入って 上左上上上 壊れた橋をクロックラビィを使い飛び越える カゲロウの里 ツェーゼの村 村の人と一通り話すとイベント 夜会話 サブイベント キサナイベント 会話し外に出ると、パートナーとイベント オーレルの石版イベント 廃棄工場深層部のイベント終了後オーレルと会話 ↓ キノコ谷へ ↓ ボスバトル vsガスドラゴン ↓ オーレルに石版を渡す ピアイベント ルガントの村でピアとルチルの会話 ↓ 迷いの森へ ↓ ピア発見後、審判の本入手 リゼルドイベント 廃棄工場深層部のメモリーディスクを渡す ↓ 剣閃の書・三之巻入手 ユヅキイベント カゲロウの里道中にいるユヅキと会話 ↓ ボスバトル vsユヅキ 勝つと剣剛の書・四之巻入手 サモンナイト エクステーゼ Topページへ