約 517 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5581.html
『第2章』 体育祭が終わると今度は文化祭。立て続けに大きな学校行事が行われるこの時期ならではの 各人それぞれが放つ温度差にやや学内の空気も煮詰まりそうなダルさが漂うある日。 俺はもちろんそんな仲良し行事は学校生活には不向きだと考える派だ。準備やら何やら考え るだけで面倒くさい。そんな俺だからなのか、体育祭当日さえ歓喜のあまりに一升瓶をラッパ 飲みで息継ぎ無く飲み干せそうなほど盛り上がっていたSOS団への興味も何故だか一晩寝 たら薄れ、次の日から始めるはずの朝比奈さん捜査もせずなんとなく、何もしないまま、まっ たりとした日常を繰り返していた。これはきっと以前、情熱のままに行動して痛い思いをした せいもあるが、思えば俺が俺の興味に引かれるであろうものを共有出来る人材がこの学校にい ない為に興味対象を観察するとか、興味対象を徹底的に分析するなどの闘志がわかないせいで もあるのだろう。やはりこう言った事柄は他人の意見なども聞いたり出来たほうがより感情的 にも盛り上がると言うものだ。一人ではなんだか自分が馬鹿に思えて来る。 そんなことを考えてボーっとしていると隣クラスのあのキノコ頭がやって来た。 どうやらノコノコ一人で別クラスにお出ましだ。あのアホ面の谷口は今日は別行動か? キョロキョロしている所を見ると誰かを捜索中のようだ。やがて目が合う。 まさか俺か? 「あ、久しぶり!」 何が「あ、久しぶり!」だよ。俺は今朝も昨日もその前の日もお前を見たぞ。 当然お前は知らん顔だがな。 「前にさSOS団のこと知りたがっていたでしょう?」 そう言いながら含みのない、まるで一人暮らしの老人宅に話し相手に訪れたヘルパーさんの ような嫌味のない笑顔でズケズケと俺の席まで来るとチラシを一枚置いた。 手書きの小汚いチラシだった。 そのチラシのキャッチな部分に書かれていた文字はと言うと……、 『人に言えない相談 受け付けます』 ― このガキ、舐めてやがる。 一瞬にして沸点に達しそうな俺のマグニチュード8クラスの怒り。 久しぶりとはこのことか? ありがとよキノコ。俺は今無性に人を殴ってみたい気分だぜ。 今朝方のホームルームでの面倒くさい文化祭についての担任の話も相まってイライラはピ ークだ。特に、俺は舐められるのが一番嫌いなんだよ。思わず拳を握る。が待てよ。 と教室内の空気を読み取ること数秒。屈託なく話し掛ける隣クラスの男子に対する俺の反応 を伺う雑魚キャラ数名の視線をキャッチしてしまった。 せっかく大人しい空気キャラが定着しそうなこの頃なのに、そのクラスメートの前で「俺は オオカミだぁ!!」と叫ぶような行為はいささか不味い。やっと定着しそうな俺のクールでキ ッチュなイメージと平穏を好む仏陀のようなポリシーにも反する。 平穏は世界共通の夢だ。そして俺の理想だ。 そこで脳内血管を破裂させようと怒涛のごとく押し寄せる灼熱の真っ赤な血液を感じなが ら、それとは真逆の極めて冷静な紳士を装うため無言のままその下の文字を読む。 『生徒社会を応援する 世界造りのための 奉仕団体(同好会)略称SOS団』 ― SOS団 ?! 「これさ、ずいぶん前になるけどうちのクラスのキョンが作ったチラシなんだ。 彼は知っての通りのSOS団のメンバーでさ。涼宮さんの挙動に振り回されている感じだけ ど、こんな活動もしていたんだね。じゃ、これ、置いて行くからさ。」 そう言うとキノコ頭の男は背中を向けて教室の出口へと向かった。 その先には入り口壁から無表情ながら間抜けな顔半分を出しこちらを見ている谷口。 てめぇ何してんだそこで。 キノコ頭の男の姿が見えなくなると同時に谷口の顔も消えた。 突然のSOS団チラシ、間抜け顔半分の谷口。これはなんだか罠のような感じがする。 だいたいなんだこれは? 俺が『人に言えない相談 受け付けます』の人に言えない相談を 持つ相談者に見えるって言うのか? 俺はそんなに誰にも相手されず、誰にも相談出来ず、行 くあてもないアウトローか? なんとなく当たってはいるけど、冗談じゃない。その手には乗 らんぞ! やさしく親切そうな顔して悪魔谷口の手先か、あの毒キノコめっ。 考えてもみなされ、皆の衆。誰が同級生の待つ部室行って、次の日には学年中の笑いものに なるような行為をすると言うのだろうか。そんな切羽詰まった奴がいたら俺が相談に乗ってや るし、面倒くさくないことなら力を貸してやっても良い。それよりもまず、そんな奴らに相談 するのは止めなさい、と、そう助言してやると言うもの。それにそもそもこのチラシはなんだ ろうか? 本当にSOS団なる奴らのチラシなのだろうか? キノコ頭の男の行為の先に谷口のツラがあったおかげですべてが疑わしく思えて来る。 俺の下宿先から学校までの往復歩数分譲って、仮にこのチラシが奴らのオリジナルだと信用 したとしても、その内容には賛同できないね、これは。つまり、SOS団ってのはやはり美男 美女の集団で、俺も少々興味が沸いたかも知れないが、結局はその一般領域から少々飛びぬけ た見た目を利用して恋愛相談なんかを聞いて、ケラケラと他人の真面目な憂鬱を笑うために作 ったような性悪クラブなんじゃないのか? そう思えて来る。 くっだらねぇーぜっ! まったくっ! 俺は心の中でそう自分なりに納得の出来る怒りの矛先と言うか言葉を作り上げると、チラシ はクシャリと丸めてゴミ箱へと投げ捨てた。 やがてチャイムがなり授業が始まった。相変わらず退屈だった。 放課後、半ば強制的だが名目上は自主的に行われた文化祭での出し物、と言う議題のクラス 会議に途中まで出席した後、いつものように運動部の女子を眺めながら学校を出ようと下駄箱 へと向かう。が、靴を履き替え校舎の外へ出ると少々足が重く、やがて立ち止まってしまった。 それは決して文化祭でのクラスの出し物の会議を途中退場したからではなく、あのキノコ頭が 持って来たチラシのせいでもない。そう信じたいが実はチラシのせいであった。 しかし、同級生に相談なんて相談する内容も思いつかないわけだ。でも、もし、あの朝比奈 さんとか言った上級生が相談を2人きりで聞いてくれると言うならこれはビッグチャンスかも 知れない。 「やらして下さい」 「いいですよ」 って感じの会話にならなくもないのではないだろうか? 多分、上級生だし。 これは年上の女性を十分すぎるほど誤解した俺の解釈だとは思うが、それぐらいの包容力と 言うか、母子性と言うかそんなものを年上の女性には感じたい年頃ではある。夢見がちなお年 頃と言ってもいい。 歳が一つ違うと聞いただけで同級生の女どもよりもずいぶんと大人に感じるのは不思議だ。 ただ、実際はあの体育祭の時は上級生とは思わなかったし、そんなことも考えなかった。事 実を知ってしまうとこうも見方と言うのは変わってしまうものだろうか。人とは勝手な生き物 だ。いや、この場合、男とは……と言っておくべきか。 あの日以降、あの朝比奈さんは俺にやさしく性の手ほどきをしてくれる素敵なお姉さまに該 当する存在とまでなってしまっていたのだ。ごめんなさい。だが、もちろん、実際は顔も遠く からしか見ていないので覚えてなかったりしたが、それ故か、妄想はずいぶん膨らんで、すん ごい美少女を思い浮かべるに至っていた。あぁ、もう一度会いたい。 見た目は出来るだけマジメな顔を作りながら、そんなことあんなことを悶々と考えること数 秒。俺の足はいつしか文科系部室が詰まった旧校舎まで来ていた。いわゆる部室塔だ。 SOS団……。そしてマネケ顔半分の谷口入り毒キノコ……。 一瞬足取りが止まるが、しかしそこはエロパワーが勝る青春真っ盛り。 俺は迷うことなく中に入ることにした。 中は旧校舎らしいおもむきと言うか寂れた壁の感じなどがいささか心地よい。特に、木を使 ってある部分の古びて朽ちた感じがこの校舎が現役だったころの当時の学生達の騒ぎ声など を耳に運んでくれそうな気がする。こんな感じも悪くない。 そう思いながらそれぞれのクラスの表札を眺めて歩く。気分は引退した校長先生かOBだ。 しかし、この学校は思いつきもはなはだしいほどの部活動があるようだ。これはあれか? 生徒会に申請したら顧問の先生とかなしで設立出来たりするのか? それだったら俺も何か クラブでも作ってみるかな。なにか面白そうなの……。 などなど、そんな独り言と言うか不満と言うか愚痴と言うか、生徒手帳を見るか先生に聞け ば分かることを頭に巡らせながら俺はとうとう辿りついてしまったようだった。いかにも「最 近出来たばかりです」と主張するような手書きの文字が目に入る。本当にあると言うことが恐 ろしく感じた。思わず足が止まる。その名はもちろん言わずもがなであるのだが。 『SOS団』 溜息がでる。出ると言うか息を呑む。 ここで立ち止まってはいかにも「必死で探していました!」的な自分自身が許せないし、そ れこそ、こんな姿を誰かに見られでもしたら不本意だ。何が不本意なのかは別に考えないとし て、とにかく今ここでこの場に立ち止まることを拒絶したい俺は他に何か良い部活は無いかと 言う表情を作りつつ歩を進めた。すると、コンピューター研究会、いわゆるコンピ研があった。 一瞬扉の前を通った限りでは物音がしないSOS団部室とは違いコンピ研からは切羽詰った ような、まるで何かに怯えているような、それでいて理性的でいて且つ野生染みた男の泣き声 とも笑い声ともとれない空気が漂っている。部室から聞こえて来るのはただ「カタカタカタカ タ…… カシャカシャカシャ……」と言う音ぐらいだが、何やら殺気さえ感じる。 パソコンのキーボードを打つ音だとは俺にも想像できたが。しかし、コンピ研ってなんだ? 何をしているんだろうか? それは気持ち悪いを通りこして不気味である雰囲気故の疑問。 コンピ研の部室ドアを眺めること数秒。俺は立ち止まっている自分に気がつくと、ふと我に 返り、振り向きながら視線を上げた。視線の先には何故か申し訳なさそうな感じに見て取れる 文芸部の文字、そしてずり落ちそうながらも主張はバッチリな『with SOS団』の文字。 正直に言うと、その表札を見るだけで心臓の鼓動が幾分早くなるのを感じていた。 実は幾分でもなかった。俺は意を決っして扉の前に立つ。と同時に、改めて考えてみた。何 故ここに居るのか? 答えはない。答えなどあるわけがないが、一つ関連付けが出来ることが あるとすれば、それは罠だ。そうか罠だっ! 罠に違いない! と言う結論。 きっと何処かに隠れて谷口が俺を見て笑っているんだろ! 畜生!その手に乗るかっ!! そう鼻息荒く周りを見回すも誰の姿もない。廊下にはコンピ研の殺気とカタカタ音が充満し ているばかりだ。……ありそうな答えだと思ったんだが。 コンピ研の殺気と、不気味なほど静かな目の前の部室に神経をやられそうな俺は早くこの場 を立ち去ろうとも考えたが、足がどうにも動かない。何故なら、俺がここにいる答えはまだ見 つかっておらず、更に考えるのはこの扉の向こうに奴らは居るのか? と言う疑問がある。 あの朝比奈さんや古泉や足の早い背筋の伸びたショートカットの女や、キョンとか言うひょ ろっとしたアイツや涼宮とか言う威張った女が雁首そろえてこの部室の中に今、居るのか? 扉には無意識に手が伸びていた。ドアノブを回そうとしている俺がいる。 俺の心臓はいつから小脳の辺りに移動したのか? 鼓動の音が爆音で聞こえる。心拍数は8 ビートが4ビート、4ビートが今や2ビートになり脳内は横揺れ状態で倒れそうなほどグワ ングワンする。この状況、この現状、なんとかしたい。なんとかしたいが……、 どうする? どうするんだ? この扉を開けたところで奴らに何を話すんだ? 「な、仲間にしてくださぁ~ぃ。」とでも言うか? なんで? なんで俺が仲間になる必要があるんだ? 俺は脚が早いか? 人の恋愛悩み相談なんて聞けるか? 面はどうだ? スタイルはどうだ? スタイルは普通だと思うが足は長くないぞ。 面は……これも普通だと思うがおばあちゃん意外にいい男だなんて言われたこと無し。 クッソ、いっそのこと窓から突入するか? 屋上からロープを使えば可能じゃないのか? えぇぃい! アホか俺はっ! キノコ頭の情報から推定される所の敵は5人だ。しかも女3 人、男は同級生が2人だ。弱小じゃないか! こんな場面でビビッてどうする? そうさ、これよりも修羅場と呼べる、誰が見ても修羅場と呼ぶにふさわしい修羅場は何度と 無くあったはずだぜ。 ただな、質が違うんだなこれは、質が。どう違うかって言うと……。 なんか面倒くせぇなぁ。 うーん、俺は今、半笑い浮かべているか? これは照れ笑いか? 誰もいない廊下で物静か な部室の扉の前で、一人で半笑いか? 俺。 待て、落ち着け俺っ! こんな時はあれだ、いつか胡散臭いサバイバル雑誌か漫画で読んだ パニック時に落ち着くと言うあの方法だ。 そうだ、男子ならチンコ握れ、チンコ! キュッと握って……、あ、閃いた! 俺、良い案思いついた。どんな活動しているんですか? とか聞いたらどうだ。 いや、それもどうかと思うぞ。だいたいこの部のボスは涼宮って女でそいつも谷口と同じク ラスだって言っていたし。 イカン、イカンよ~、これはイカン。ほら見ろ! って感じで爆笑のネタにされるって落ち だろうぜ、これは。なんつーの、これ、この感じ……、惚れた弱み、憧れ故の盲目、自己顕示 欲の暴走、その他もろもろ……。 俺の低スペックな脳内は問答を続ける。 そうだ、アレだ!「俺は連邦捜査官だっ! 今すぐこのドアを開けろ、ビッチどもっ!」と か言ってみようかな。 待て待て、とってもキャラじゃないし意味不明だし。ビッチどもっ!! は余計だし。 クッソー!どうしたらいいんだっ! どうすんだよっ、俺っ! と、ブツブツ言いながら片手にドアノブ、片手にチンコを握り締め悩んでいる姿こそ誰にも 見られたくないわけであるのは当然で、それこそ俺のクールでキッチュな横顔にはふさわしく ないのである。脳内はすでにビジー状態。今この場にいる俺を見た奴は殺すしかない。 そんなことを考えていると、コンピ研の部室がガチャリと開いた。 ― クッソ!!見られたっ!! 目が合ったのはお河童カットのメガネの男。俺を見て驚くでもなく立っている。 しかし、その男の雰囲気はまるでこの世に現存してはいるものの、すでにその存在の半分は どこか違う世界へと逝ってしまっているような。 疲労、その言葉は高校生には似使わないが今のこの男には恐ろしいほどマッチしている。 「SOS団なら居ないぞ。」 こいつ超能力者か?それとも俺の思考を読み取った? 読心術かっ?! 気持ち悪いっ! と一瞬思ったが、思いっきりSOS団部室のドアノブに手を回してフリーズしている俺の姿 はその扉の向こうに御用時のある人物そのものか、不審者のそれで間違いないのは確かだ。し かもチンコ握っているし。 現状の自分の姿を幽体離脱して眺めたがごとく我に返り慌てた俺は、こともあろうか手にし ているドアノブを激しく回してしまった。 ガチャガチャガチャ! お河童カットのメガネの男が見ている。焦る俺。が、ドアは開かない。 どうやら鍵がかかっている。 「……さっき出て行ったようだぞ」 そう言ってお河童カットのメガネの男はふらふらとトイレ方面へと歩いて行った。まるで俺 のことなど気にしていない様子だ。 あいつ、生霊じゃねぇのか? それか呪縛霊とかかな? ドアノブに凍りついたように離れなかった手であったが、その男のおかげと言うか、留守だ と聞いて力が抜けたと言うか、スッとドアノブから手を離すと俺はなんとなくだがその男が気 になったので後を追ってトイレに行くことにした。中ではお河童カットのメガネの男が用を足 している最中だった。 俺は奴の横に並びチャックを下ろし、どうぞ見てください。と言わんばかりに股間を露出す ると小便を開始した。音は俺のほうがデカイ。勝ったか? それは良いとして、こいつが生きている人間だと小便の音で確信した俺は質問をしてみた。 「コンピ研って何やっているいんですか?」 奴は少々驚いた様子で俺を見つめた。 俺は彼に背を向け手を洗いに向かった。 「な、何故それが気になるんだっ!? 」 奴は男児たるものを露出したまま真顔で聞いて来た。俺は単純にアプリケーションの開発だ とかOSを作っているだとかパソコン自体を組み立てているとか、そんなコンピューター関連 のありふれた答えを想像していたのだが、この驚き方はなんだろう? かと言って、正直に「気持ち悪い空気を部室の外まで出していたから」なんて言おうものな ら逆切れされて「SOS団を覗きながらチンコ握っていた男がいたぞ」とか言う真実に限りな く近いデマを飛ばされたらこっちの腹が痛い。 ここは「コンピューターに少し興味があって」と答えることにした。 SOS団のドアノブに手をかけていた状況に話を戻されないことを祈りつつ。 「……それは、文化祭になればわかること」 奴はメガネの先をアニメならばキラーンとさせながらそう言ってズボンのチャックを上げる と男子トイレを後にした。手を洗ってないのは言うまでもない。 多分、奴にとっての最高の決めセリフだったのだろう。「まぁ見ておれっ!文化祭で会お う!」と言わんばかりの出合った時とは印象の違う彼の背中を見送りながら胸を撫で下ろす俺。 変な噂を流すなよ。彼の背中にそんな呪いをかけながらも俺は部室塔を後にして帰宅すること にした。なんだかコンピ研がいっそう気持ち悪く思えたのもあったし。 でも、文化祭……、文化祭かぁ。何故か待ち遠しく思えた。 それから文化祭までのしばらくの間、俺はキノコ頭と谷口が尾行してないかどうか気にしな がら意味も無く校内をブラつき、時間を微妙につぶしてから部室塔へと何度か足を運んだ。 真っ直ぐ目的地に行かないのが秘密を持つ人間の正しい歩き方だ。部室塔での目的はもちろ んSOS団に会うこと。そんな歩行をする始めの2、3日は初回と変わらぬ緊張もしたが、休 日を挟んだ文化祭一週間前の月曜になっても奴らは相変わらずの留守だと言う事を確認する と、さすがに明日来ても留守なら訪問は止めようと考えていた。こうも毎度毎度留守だと本当 に活動している部活なのか疑わしくなって来る。それに比べてコンピ研は言うと、カタカタ音 の他に最近ではときおり弱弱しく話し声が聞こえて来る。 「あのパソコンさえあれば……」 とか 「部長!しっかり! 」 と言う寸劇の練習とも思える内容だが、それでも無音のSOS団よりは俺を楽しませてくれ ていた。 結局、次の日も奴らは留守で、俺は文化祭までの残りの日数は意味も無く校内をブラブラす ることにした。何故なら、何度行っても鍵のかかっている部室。SOS団に興味があるのかコ ンピ研の部室から聞こえるカタカタ音を聞きに行っているのか自分でも分からなくなってい たのもあったからだ。 文化祭当日が近づいて来るにつれて廊下では文化祭の準備なのかこれを良い事にやりたい 放題のコスプレを楽しんでいるかのような奴らが見る見る増えていっているし、日に日にテン ションは上がっているようだし。この学校は本当にこう言うことには自由なんだなとつくづく 思った。これはこれで良い事かもしれないけど。 当然、自分のクラスの出し物さえ知らない俺には多分それらも関係ないことなんだが、共同 生活を行う場としては俺のようなスタンドプレーが目立つ存在はやっかいなものだろう。 が、それについてはクラスの連中も何も言わない所を見ると何もしなくて良いと言うことだ ろうと俺は勝手に判断していた。基本的に、俺には文化祭も学校お休みの行事なのである。 そんな自分のクラスの俺に対する視線のことよりも気になる話しが俺にはあった。当然SO S団絡みであるのだが、少々妙な話を耳にしたのだ。どうやらその妙な話の出所は俺の隣の教 室のようで、話の内容はと言うと、谷口がSOS団の映画撮影に参加した際、無理やり立ち入 り禁止の池に落とされたと言ものだ。噂が本当なら話の出所は間違いなくキノコ頭と谷口本人 だろう。 しかし、ますます謎だ。SOS団、どんな部活なんだ? 学生悩み相談所じゃなかったのか? 映画ってなんだ? 奴らのクラスの出し物はアンケート発表なんてくだらないにも度を越し ている催しだったはず。そんなクラスの奴が立ち上げたと言うSOS団。クラスの企画はそっ ちのけでクラブの企画が優先か? しかも自主制作映画か。だが、どんなに力を入れた所で素 人の作る映画だからホームビデオでタラタラ撮影しているものだろう。どうせならペットのハ プニング動画でも撮ったほうがマシだってことは想像がつく。でもなんだ? クラスメートを 池に落とすだと? 無茶にも程がある。が、対象が谷口ならそれは面白そうじゃないか。でも、 どんなサド集団だよ。どっかのやりすぎお笑い芸人の発想じゃないか。 俺の中ではますますSOS団が理解出来ない団体となったが、文化祭には必ず来ようと言う 決心をつけてくれた。 ― 文化祭当日 前日には学校で準備作業の徹夜組みも出たらしく、当日はなかなかの盛り上がりを見せてい た。気がつけば廊下も綺麗に各教室の出し物の宣伝がされていてお祭り気分が湧き踊る感じだ。 俺はと言うと、完全にお客さんの立場にいて朝は遅刻専用裏口からの登校を決めた。クラスメ ートは俺が欠席すると思っているに違いないからな。 そう思うとなんだか恥ずかしくて自分のクラスの前は避け、こんな時にしか行けない上級生 のクラスのなどを見て回ることにした。結局は買い食いがメインになるだろうがそれは仕方な いことだ。食は人類の宝であり、生活の基本でもある。 そう思いつつ気ままなぶらり学内一人旅をしていると2年の教室で生徒が行列を作ってい る出し物があった。綺麗な長い髪をしたこれまたアイドルレベルな顔立ちだが、少々威圧感の ある大きく元気な張りのある声の女性が客引きをしているクラスだ。出し物のメインはヤキソ バらしい。名前はどんぐり。ただのヤキソバじゃなくヤキソバ喫茶って書いてある。 長い髪の美しい人の声が入店待ちの野郎共の列を整えてゆく。 「めがっさ…」とか、 「ずろーんっと…」とか、 何処の方言ともつかない威勢の良い声を発しながら。 でも、格好はなんでメイドなんだろう? あれ、喫茶だからウェイトレスかな? ― なるほど。 俺はその先輩を見つめること数秒で行列の訳を理解した。こんな素敵で魅力的な人がメイド コスで客寄せしてんだからそりゃメイド萌えにはたまらんわけだ。行列も出来るってもんだ。 さすが年上の女、男のツボを心得ている。 中をチラリと覗くと割烹着のメイド、ウェイトレスなメイド、ってなわけで、ココに行列を 作っているのは筋金入りのメイド萌えのにーちゃん達か。これはツボどころかある種族への集 中攻撃ではないのだろうか? 俺が知ってる出し物のヤキソバのイメージって言えば本当の 祭りで出てるヤクザか元暴走族かって言うテキヤのおいちゃんかあんちゃんぐらいだもんな。 ってなことを考えるとメイド属性が無くてもこのギャップには萌える。それに衣装がめがっさ 似合って可愛いですっ、先輩っ! いや、先輩達っ!! 鼻の下をずろーんっと伸ばしてはボケ~っとしている俺に気がついて可愛そうに思ったの か、営業の邪魔だと思ったのか彼女は気色の良い声で言い放った。 「おいっ!そっこの君ぃ、ヤキソバ食べてくかい? ヤキソバ一つ300円っ、水道水はタダで飲っみ放題っ!」 言葉もなく硬直する俺。 「あそこが最後尾、並んだならんだぁ」 思わず並びそうな勢いがある。テンションが高いとはこう言うことか? しかし、この列に並ぶのは俺には抵抗がある。ここはエロよりも自分自身のスタイルって奴 を貫き通すことが俺にとってはプラスだと俺の魂は叫んでいる。いや、いっそのことここでメ イド萌えへと転進して……。思わず拳を握る。 この偏見に満ち満ちたプライドが忌々しい。ぁぁ・・先輩、可愛い。でもごめんなさい。い ずれまた会えます。どこかでっ! そう心の中で叫びながら中途半端な笑みを浮かべ、胸の前 辺りで小刻みに手を左右に振るとゆっくりとその場を立ち去ることにした。 なごり惜しいにも程があると言う感じで。 改めて歩を進めだすと思い出したことがあった。 それはSOS団の事と、コンピ研のお河童メガネが言った言葉だ。やっと本来の目的を思い 出したと言うわけだ。SOS団は映画、コンピ研は確か……文化祭になればわかると言った。 探すか― 。どこだコンピ研、そしてSOS団。 しばらく歩くと意外と早くSOS団の出し物の映画とやらを上映する会場は見つかった。映 画と言うからには映画研究会。その作品のお披露目会場は視聴覚室。 俺の推理は正しかったようだ。 会場入り口には丁寧に張られた映画タイムテーブルがあり、いくつかの作品が発表されるよ うだが、その中に明らかにSOS団のそれと思われるタイトルを俺が見つけ出すのは容易なこ とだった。思ったよりもノーマルな発想を持つ奴らなのかもしれないな。 文化祭プログラムにはどこにも名前が載っていないけど。 それは良いとしても、映研で発表するぐらいのクオリティがある作品を制作出来ると考える と気になるのはその内容ってことにもなるが。でも……、うーん、タイトルが馬鹿すぎる気が する。「朝比奈ミクルの冒険……」か。多分、これに間違いない。聞き覚えのある名前だし。 でも、朝比奈ミクルって、あの一学年上と言う朝比奈さんって人のことかな? つまり、これが誰の作品であれ、これを観ずには帰れない。 幸い、せっかくの文化祭にブラブラせず、暗室のような締め切った部屋で素人発想丸出しの 自主制作映画を見ようなんて輩は関係者以外は居ないと思われる模様で、上映待ちのために廊 下まで人が並んでいるなんてことはなく、中も席が多少だが空いている様子。 俺は出来るだけ目立たないように端っこの席に座ると目の前に繰り広げられている誰の作品 ともわからない映画をぼんやり見つめながらいつしか眠ってしまった。 朝比奈ミクルの冒険の上映までには少し時間があるようだったし。 俺は眠りに落ちながらもなんだか楽しみな気分だった。もし、俺とSOS団に縁があるなら ば映画が始まったとたんに目が覚めるだろう。そう言うことってあるじゃん。 ~第2章終わり、第3章へ
https://w.atwiki.jp/ikenumayui2/pages/154.html
練り歩く池沼唯 唯「あう~、あう~( q )」 ある晴れた十月三十一日(日曜日)の昼下がり。一人の肥え太った池沼が、あてどなくさ迷い歩いていた。 よだれや鼻水などの池沼汁を撒き散らして進撃する池沼唯を見て、周囲を歩く休日出勤のビジネスマンや買い物帰りの主婦などは、足早にそばを去っていく。 普段なら「ゆいつおい、ゆいいいこ(^q^)」などと言って周りを苛立たせるのだが、今日の池沼唯はそんなことをしていなかった。 唯(とりくおあ……なんれちたっけ?( q )) 唯はお菓子を欲しがってた。そのために憂に黙って家を出たのだが、口にするべき文句を忘れてしまったようだ。池沼汁を垂れ流して、あう~、あう~( q )と唸っている。 小学生A「トリック・オア・トリート!」 小学生B「お菓子くれなきゃ、いたずらしちゃうよ~ん」 唯(あう!(°q°)とりくおあといいと!(^q^)) 豆粒よりも小さい脳みそをフル稼動して悩んでいた池沼唯に、幸運が舞い降りた。近くで、トリック・オア・トリートを言う子供がいたのだ。彼らは民家から出てきたおばさんに言い、飴などの菓子を得ていた。 唯(ゆい、とりくおあといいとつる!(^q^)ゆい、おかしいぱーい!キャキャキャ(^q^))ダラダラダラダラダラダラ…… 大量のお菓子を手にした自分を想像してよだれを流し、服をびしょ濡れにしていく。 唯「とりくおあといいとれつ!(^q^)」 小学生にお菓子を渡して家に戻ろうとするおばさんに向けて、池沼唯は大声で叫んだ。 三歳児以下の滑舌の悪さに、おばさんは怪訝そうな顔つきで振り返る。 おばさん「うわっ! なんだ、池沼ちゃんかい。池沼ちゃんにはお菓子はやれないよ。帰った帰った」 唯の池沼ぷりは近隣に知れ渡り、留まるところを知らないくらいだ。 当然おばさんは唯のことを知っていて、唯を見るや否や、虫を払うかのように手を振る。 そしてそのまま懐からタバコを取り出した。 唯「うー(`q´)とりくおあといいと!とりくおあといいとれつ!(`q´)」 お菓子はやれないよ、などという難しい言葉は池沼には理解できないのだが、おばさんの態度から理解できたのだろう。 お菓子をもらえないことを察して池沼唯はさらに声を張り上げる。 おばさん「うるさいね。このハロウィンパーティーに参加できるのは、十五歳以下で、かつ自治体に参加を申し出た子供だけだよ。あんたは無理、帰りなさいな」 唯「あ……あう?( q )ぢちた、たんか?じうご……あう( q )」 呆れた様子で池沼唯が参加できない理由を述べたおばさんだったが、池沼・ザ・池沼の平沢唯に理解できるものではなかった。 マヌケな面を曝してフリーズしてしまう。 おばさん「それに、このお菓子を楽しみにして、可愛いらしい子供達がやって来る。あんたなんかにやるような、無駄な菓子はないんだよ。家に帰って、あんたの大好きなうんたん♪でもやってな」 唯「うー!(`q´)おかしくれない、ゆるたない!(`q´)」 おばさんの言葉の難しさに、池沼唯は考えるのをやめた。代わりに、じりじりにじり寄る。おばさんからお菓子を奪おうとしているのだ。 おばさん「いたずらでもするつもりかい? 残念だね、あたしにゃ意味ないよ」 にじり寄る池沼唯の足を軽く払い、おばさんは唯を転倒させる。受け身を取ることもしないで、唯は尻餅をつき、次いで後頭部からもろに倒れ込んだ。 唯「ビーーーー!!("q")おつむいたいーー!!("q")」 おばさん「うわ……後ろに手を突き出すことすらできないのかい……。生物としての基本ができていれば、尻餅だけで済んだのにねえ……」 予想を遥かに上回るあまりの池沼さに同情したおばさんは、唯に向かって手を差し延べた。 唯「あうー、あうー!(`q´)がう、がうー!ガブッ!(`Д´)」 おばさん「いて! この池沼、動物か!」 しかし、その優しさがおばさんに仇を成した。差し出された手に池沼は思い切り噛み付く。 人として最低限あるはずの遠慮や思いやり、脳にかかっているフィルターなどが全く存在しないため、とてつもない破壊力を誇る噛み付きだ。 おばさんの、噛まれていない方の手からタバコの箱がぽろりと落ちた。素早い動作でそれを奪い、池沼唯は脱兎の如く走り出す。 唯「とりくおあといいと、とりくおあといいと(^pq^)おかし、おかし、ぶひぶひ(^pq^)とりくおあといいと、とりくおあ……なんれちたっけ?ぶひー( pq )」 ぶひぶひ言いながら、唯はトリック・オア・トリートを連呼する。お菓子を手に入れた興奮のあまりに言葉を忘れてしまったが、そんな些細なことはどうでもよかった。 唯(ゆい、おかしみせる!うーいみる、うーいほめる!うーいいいこ、ゆいいいこ!(^q^)) 唯「ぶひぶひ、ぶひぶひー!(^pq^)」ダラダラダラ、ブブブー! こうすればお菓子をもらえる! お菓子を入手する手段を見つけた池沼唯は、嬉しさのあまりによだれだけではなく、鼻水まで撒き散らす。興奮に校門が緩み、大小共におもらしをしてしまった。 しかしそれには構わず、唯はおもむろにタバコの箱を開き、一つ取り出して口に含んだ。 唯「あう?( q )こえ、まずいれつ、まずいれつ( q )」 当然ながらタバコは食べ物ではない。悲しそうな顔をして、池沼唯はタバコを吐き出す。 唯「う゛ーう゛ー(`q´)こえまずい、わるいこれつ(`q´)」 吐き出したタバコを踏み付けて、池沼唯はタバコの箱をジャージズボンの中へほうり込んだ。 糞尿が程よくミックスされたズボンの中であるので、箱は無惨にも汚れてしまう。 中にも匂いが染み付き、もはや使える状態ではなくなってしまった。 唯「あう~、あう~( q )みんなのゆいれつよ~(^q^)/あう、あうー!(^pq^)」 調子に乗った池沼唯は、一人で喚き散らしながら練り歩く。 そばを通った若者が「みんなの、って、こんなピザ豚いらねえよ」と呟いたが、唯には難しすぎて理解できなかった。 唯「おかし、おかし(^pq^)おかしほしー(^pq^)あう?( q )」 ふと曲がり角を通った池沼唯は、不思議な光景を目撃した。二人の男性が四つん這いになって地面を眺めているのだ。 聡「父ちゃん、いい加減にしてくれよ。コンタクト落とすの、これで何度目さ」 父「悪いなあ聡。わざわざ手伝わなくてもいいんだぞ」 聡「冗談! ここで手伝わなかったら、家に帰ったときに姉ちゃんに怒られちまう」 父「お前達は優しいなあ。母さんみたいだよ」 聡「子供の前でのろけんなよ! 親ののろけなんて聞きたくねえぞ!」 唯「あう?( q )あう……( q )」 唯(こんあくと、のろけ?( q )) 池沼唯にとっては高度な単語が連発されているのを聞いて、池沼唯は再びフリーズする。またもや考えるのをやめると、唯は雄叫びをあげながら突進した。 唯「あうー、あうー!(^pq^)おにいたん、おかしよこすー!(^pq^)」 完全にトリック・オア・トリートを忘れ去って、池沼唯は脂肪を震わせて突進する。しかし池沼唯は、走っているに足を滑らせた。なにもない平地で、である。この運動神経皆無な生物が、知的障害者・池沼唯なのだ。 唯「あう!("q")ビーーーー!!ぽんぽいちゃい、いちゃいーー!!("q")」 転んだ唯は聡父の腰へとお腹から落下し、その痛みから池沼泣きをする。しかし、本当に痛かったのは聡父の方だった。 聡父「が……ぐああーーー!!」 バキバキバキ! と轟音が響いた。聡父の骨盤が、木っ端みじんに砕け散ったのだ。池沼唯の重さはそのレベルに達していた。 聡「ッ! お、おい、父さん、大丈夫かよ!?」 唯を糾弾しようとした聡だったが、すんでのところで踏み止まり、父親に呼び掛けた。池沼唯の顔があまりに動物的で、日本語を理解できないだろうと一瞬で悟ったためである。 聡「どけ、邪魔だデブ!」 聡は父親へと駆け寄り、ドン、と池沼唯を強く押しのけた。あう( q )と池沼唯が呻く。 ついでとばかりに聡は池沼唯の顎を思い切り蹴りあげた。 聡「今救急車を呼ぶから、少し待っていてくれ」 父親の体勢を整えて、聡は携帯電話を取り出す。そこに、池沼唯の逆襲があった。 唯「むひぃ~むひぃ~(`q´)ゆいたたく、わるいこ!しーね、しーね!(`q´)」 唯はズボンのポケットの中に手を突っ込んだ。なにをするのか、と聡が思う前に、その中から排泄物を取り出したのだ! 唯のズボンには至る所に穴が空いている。ポケットは貫通し、チャイナドレスのようにスリットも存在している。池沼唯の取り扱いの悪さがそうしたのだ。 手を高く振りかぶり、唯は排泄物を聡の顔へと投げ付けた。クリーンヒット、目、口、鼻、耳に排泄物が入り込む。 聡「ぐげえええええ!!があああああああッ!!!」 あまりの臭さに聡は絶叫した。通常の三十倍の大腸菌がある唯のフンだ、常人では堪えられない。もがき苦しみ、吐瀉をして聡は気を失った。次いで、痛みから父親も気を失う。 唯「あう~(^pq^)ゆいつおい、ゆいえらい!おかしよこすれつ!ぶーぶー、ぶーぶーぶー(^pq^)」 気絶する二人に、池沼唯はお菓子をねだる。当然答えられないが、池沼唯にはそのようなことはわからない。二人によだれを垂らしながら待ち、待つのに飽きると唯は口汚く罵りながら別の場所へと歩きだした。 梓「あれ? 唯先輩、こんなところでどうしたんですか?」 よだれを垂らし、あう( q )あう( q )と歩く唯に、声をかける人物があった。ふけだらけの唯の髪とは対照的な、艶やかな黒髪をツインテールに纏めている少女、中野梓だ。 練習に行く途中なのだろうか、背中にはその矮躯に不釣り合いな大きさのギターケースを背負っている。 その不自然さが、彼女に可愛いらしいという印象を与えていた。 唯「あう、あう(°q°)あずな~ん、あずな~ん(^ε^)」 梓「やめてくださいよ、唯先輩」 近寄ってペロペロしようとする唯を押し止めながら、梓は言った。初対面から数年も経っていないのだが、もう池沼唯の扱いには慣れているようだ。 梓「先輩、こんなところでどうしたんですか?」 唯「あう( q )どちて?( q )あうう……あう~あう~("q")」 IQ25の唯には『トリック・オア・トリートと言ってお菓子を貰う』という当初の目的を思い出すことは決してできない。 圧倒的に理性、知性が欠如しているが故の、池沼唯特有の現象だ。 梓「ええと……ああ、ハロウィンですね! お菓子が欲しいんじゃないですか?」 腕時計をちらりと確認した梓が、思い付いたように言った。それを聞いて、唯の不細工な顔がぱっ、と明るくなる。 あうあうあう~(^pq^)と連呼しながらカクカクと首を振った。 もちろん、池沼唯が『今日はハロウィンの日であり、トリック・オア・トリートと言えばお菓子を貰える日である』ということを思い出した訳ではない。 そもそも唯は覚えていなかったし、理解すらできないだろう。 ただ、梓の言葉を動物的本能で理解して、何となくで首を縦に振ったに過ぎないのだ。 梓「じゃあ先輩、私、そこのコンビニでアイスを買ってきますので、ギターをお願いしますね」 唯「あう!?(°q°)ぎいた!?(°q°)」 ギターを唯に渡し、にっこりと天使の笑みを残して梓はととと、と駆けて行った。 一方の唯はギターという言葉に過剰に反応を示した。一層汁を垂れ流して、唯はギターケースへと飛び掛かる。 唯「あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )あう( q )」 あう、と十五回言ったとき、ぶくぶくと脂肪で膨らんだ唯の指がギターケースを開くことに成功した。 普段はケースに入れず、ケースに入れたときも誰かに取り出して貰っている池沼にしては、まさに奇跡とでも呼ぶべき出来事である。 池沼唯は興奮し、よだれが梓のムスタングをしとどに濡らしてしまう。 唯「ぎいた、ぎいた(^q^)ぎいた、ゆい、ぎいた、うんたん♪、やるれつ(^q^)」 池沼である唯には、肩から下げるためのストラップに気付くことはできない。 ムスタングを垢がこびりついた太い指でむんずと掴み、そのボディを、ネックを、弦を叩きはじめた。 唯「うんたん、うんたん♪あう、うんたん、うんたん♪\(^q^\))三((/^p^)/」バシバシバシ 三段腹を震わせ、奇声をあげながら唯はうんたん♪をしている。 体を震わせて手をたたき付けるという単純な動作でも、池沼唯にとっては大きな負担である。 少しもしない内に唯は全身に汗をかき「むひぃ、むひぃ("q")」と呼吸するようになった。 唯「あう、あう("q")つかれたれつ("q")」ズルッ がふぅ、と口からガスのようなものを吐きながら、池沼唯は小休止を取った。脂肪で膨らんだ肩を上下させて呼吸をする。 唯「あう("q")あーう?( q )」ツルッ 疲れに全身をがたがたさせていた唯は、ギターを持つ手を滑らせてしまった。ガシャアンッ! ボディから地面に落ちる。ベコ、と軽く凹んだ。 唯「あう~( q )ぎいた、わるいこれつ( q )」 ギターが落ちた原因が自分にあることに気付かずに、唯はギターを叱り付けた。わるいこれつ、わるいこれつ(^q^)と連呼しながらギターに飛びつき、持ち上げる。 唯「んひっ!?(°q°)」 持ち上げたはいいが、勢い余って池沼唯は体勢を崩してしまった。 池沼である唯には、当然体勢を整えるような高度なことは望めない。ギターを強く地面に打ち付けてしまう。 バギィッ! 決定的な破砕音が聞こえた。ボディが完全に砕け散り、幾多の木片が誕生する。ネックも折れ曲がり、いくつかの弦がちぎれた。 唯「…………(°q°)ぎいた……ちんじゃたれつか?(TqT)」 あまりにも無様に成り果てたムスタングを前に、唯は悲しみにさめざめと泣く。自分が壊したことも忘れて、だ。 唯「ぎいた、ぎいた(TqT)……あう?( q )」ベチャア 嘆く池沼唯の頭に飛翔物が命中した。ハゲ気味の頭にべったりとくっつき、青色に汚す。ガリガリ君のソーダ味だ。 梓「私のむったん……なにするんですか、先輩!」 可愛いらしい顔を憎悪で歪めて、梓は池沼唯を睨んでいた。 唯「あずなん……あーう( q )ぎいた、ぎいた……( q )……ちんじゃたれつ(TqT)」 梓「見ればわかります。あなたが壊したんですよ、唯先輩!」 唯「あう( q )あう……(TqT)」 普段の池沼唯なら大声で「ゆいわるくない!("q")」と叫び、甲高く不快な池沼泣きをしていたところだろうが、壊してしまったムスタングになにか感じることがあったのだろう。 池沼泣きすることなく静かに涙を流している。 梓「唯先輩……」 梓もまた、まるで反省し、ムスタングの死を悼むかのように静かに泣く池沼唯に面食らっていた。 梓の知る限りでは、唯が自省することなど皆無であった。 言い掛かりの出来損ないのようなことを口走っては他人や物に責任を押し付けようとし、無理だと悟ると涙とよだれを撒き散らしながら大声で泣きわめく。 自分の快楽、しかも目先の事柄しか求めずに、自らのためには平気で下手くそな嘘をつき、決して同情を思い起こさせないような稚拙な言い訳をたどたどしく漏らす。 発情期の動物よりも我が儘でミトコンドリアよりも愚か、そして宇宙で誰よりも刹那主義的。 梓は唯に対してそんな思いを抱いていた。 唯「ぎいた、ぎいた(TqT)ごめんなたい、ごめんなたい(TqT)」 梓「………………」 腹立たしい。憎らしい。ぶちのめしたい。 哀れだ。可哀相だ。情けをかけてやりたい。 相反する感情が入り交じり、梓の精神を掻き乱す。 梓「……先輩」 静かに泣く唯をギターから引っぺがし、梓はギターを持ち上げる。 唯「あう( q )ぎいた、ぎいた(TqT)」 豚のように地面へはいつくばる唯が、奴隷が主を見上げるかのように梓を仰ぎ見る。涙と鼻水とよだれでコーティングされ、汚らしい顔つきだ。 はあ、と一つため息をつくと。 ……梓は、ギターを唯の背中へ思い切り振り下ろした。 グアアアアンッ!! と鈍い音が響く。 唯「(°q°)ぎいたあああああああああ!!("q")ぐがああああああああああああ!!!("q")」 醜い絶叫が響いた。悲しみと苦しみと痛みが混じり合った魂の叫びが、不快な絶叫となって放出される。 ボロボロになったギターをケースにしまった梓は、絶叫する池沼唯を複雑な面持ちで一瞥すると、踵を返して歩きだした。 これをきっかけに、池沼唯がせめて小学生並の道徳観を身につけられますように。 そう祈って、梓は歩き始める。むひぃ("q")むひぃ("q")と呻く池沼を背にして。 さて、さしあたって……軽音楽部の先輩達になんて謝ろうか。などと考えながら。 唯「……あうあーう( q )あう?( q )」 梓が去って少したった後。何事もなかったかのように池沼唯は立ち上がった。 ムスタングを破壊してしまったことは、ムスタングで叩かれたときに記憶から零れ落ちた。 また、梓にムスタングで叩かれたことも、むひぃ("q")むひぃ("q")などと呻いている間に忘れてしまっていた。 唯「あーう( q )ここ、どこれつか( q )」 不思議そうな顔つきで、池沼唯は辺りを見回した。あう~( q )あう~( q )と意味不明なことを言いながら、四つん這い状態から立ち上がる。 しかし、立ち上がり次第直ぐさままた地面に俯せになった。 唯「おかし!(°q°)ゆい、おかしみつけまーた(^q^)/」 地面に散らばっていたムスタングの破片を見た池沼唯は、チョコレートだと思ったようだ。ぶくぶくとした手で破片を拾い集める。 唯「あう~あう~(^q^)おあし、おあし~(^q^)/」ダラダラダラ 興奮のあまり、今までは辛うじて発音できていた『お菓子』すら発音できていない。手の平一杯に木片を集めると、唯はうっとりとした表情でそれを煽った。 唯「おあし~(^q^)あう……( q )あうっ!?("q")あんぎゃああああああ!("q")」 チョコレートだと思って口に含んだ木片が、一斉に口内へと突き刺さる。 手足を振り回して池沼唯は叫び声をあげた。振り回した腕が周囲の電灯やコンクリート製の壁にぶちあたる。 腕に痛みが走り、唯は強く歯を食いしばる。木片がより強く口内へと突き刺さる。 腕を振り回す。壁にぶちあたる。強く食いしばる。無限ループだった。 唯「むひぃ("q")むひぃ("q")ぐがが("q")」 少しもしない内に、木片の半分以上は唯の体内に取り込まれた。腕からは爪が全て剥がれ、腕全体がどす黒く変色し、指の中には通常なら曲がらない方向へ曲がっているものもあった。 唯「がああ……ごふっ("q")」 力を振り絞って池沼唯は右手を口の中に突っ込んだ。爪の跡や折れた指に激痛が走る。痛みに歯を食いしばり、指を思い切り噛み付けた。 唯「("q")」ブブブブブー! あまりの痛みに再びブブブーしてしまったようだ。ぐらりと脂肪だらけの巨体が揺れ、後ろ向きに倒れ込む。後頭部をしたたか打ち付けた。そのときに唯は、口内に残る木片全てを一気に飲み込んだ。喉や食道に木片が突き刺さる。 唯「むひいいいいいぃぃぃぃぃ!?("Q")」 まるで重機械の稼動音のような悲鳴が、唯の口から放たれる。その際に、まだ口の中に残っていた右手の、小指を食いちぎってしまった。 唯「がああ……("q")ぅ、ぁ……ぐ……げぼえええ!("q")」ガクッ 口内からの、手からの、そして喉及び食道からの血とちぎれた小指を吐き出し、ついでに嘔吐して池沼唯は意識を失ったのだった。 …… ………… ……………… 唯「(=q=)……ああ、う……あう( q )?ここ、どこれつか( q )」キョロキョロ 池沼唯が目を覚ましたのは、無機質な鉄格子のついた部屋だった。ベッドとトイレしかない簡易的な部屋である。 唯「あう( q )あう( q )ちゃむいれつ、ちゃむいれつ( q )」 池沼唯は衣服を身につけていなかった。代わりに、薄汚いタオルケットを羽織っている。とはいえ季節は十一月直前。タオルケット一枚だけでは、ぶくぶくとした池沼でも堪え難いようだ。 唯「ゆい、ぽんぽついた( q )ゆい、かえるれつ( q )」 あうあうと言いながら、池沼唯は鉄格子を手で叩く。次の瞬間、絶叫が轟いた。 唯「がっ……!(°q°)あう~~!!あんぎゃあああああ!!("q")」 池沼な唯は全く覚えていないが、唯は指の骨の殆どを骨折し、右手の小指を食いちぎっている。爪も全て剥がれているという、腕だけ満身創痍状態なのだ。鉄格子にたたき付けられた衝撃に、池沼唯は池沼泣きをした。 憂「あっ、お姉ちゃん! やっと起きた……! 三日も眠ってるなんて、信じられない!」 泣きわめく池沼唯に、妹の平沢憂が鉄格子越しに駆け寄った。背後には警棒を携えた警官が複数人追従している。警官はみな、一様に険しい表情をしていた。 池沼唯が今いる場所は、警察の拘置所である。 田井中聡とその父に対する傷害罪と中野梓のムスタングを破壊した器物損害罪で逮捕状が出され、道端で気絶しているところを確保されたのだ。 田井中父は一命は取り留めたものの車椅子生活を余儀なくされ、田井中聡は目が腐り落ちて失明し、喉と鼻に重大な損傷を帯びて、呼吸器官にはがんを負った。 確保された後に、ズボンの中で糞尿まみれになっているタバコが発見され、未成年喫煙禁止法違反にもなっている。 ムスタング破壊は軽音楽部の先輩達の手によって警官に知らされた。 別に構わない、という梓を押しのけて、澪や律が警察に連絡したのだ。彼女達は、心優しい梓が泣き寝入りするのを見ていられなかった。 警官「……妹さん、よろしいですか?」 憂「はい、構いません」 警官の中の一人が憂に問い掛けた。毅然とした表情で憂は返答する。 そして、未だに池沼泣きを続けている唯を睨むと、牢屋の鍵を開いて中へ入った。 唯「ビーーーー!!("q")いちゃい、いちゃいーーー!("q")」 憂「いちゃい、いちゃい……ね。田井中さんはもっと痛かったでしょうね、お姉ちゃん!」 手を地面について池沼泣きをする唯へ、憂は侮蔑する視線を送りながら歩み寄る。靴を履いた足を振り上げて、唯の右手を踏み付けた。 唯「ぎゃ……!("q")」 憂がはいていたのは、スパイクシューズであった。唯を痛めつけるためだけに、わざわざ陸上部の友人から借りてきたのだ。鋭い刃が骨ごと手を貫く。池沼唯は悲鳴をあげようとするが、憂に口を塞がれて阻止された。 憂「こんな池沼は、日本にはいりません。どうぞお好きなように」 池沼唯の首を絞めながら、憂は冷めた声音で憂に言った。警官はコクコクと黙ったまま首を振る。池沼唯が、げふぅ("q")と言って気絶するのを見届けて、憂は言った。 憂「この度の件は私の監督不行き届きにありますが、私は未成年であるので責任を問われない。よろしいですね?」 警官「は、はい! その通りであります!」 憂の雰囲気におどろおどろしい何かを感じ取った警官が、敬礼をしながら大声で言った。満足したように頷き「田井中家への社会保障、よしなに」と言って、檻をでる。 まるで、どこぞの月の女王のような貫禄が、この時の憂にはあった。 憂「池沼……あってはならない存在……」 家へ戻る道の途中、憂は小さく呟いた。その目には憎悪が宿っていた。 その晩、一匹の池沼が地方にある施設へ搬送された。犯罪を犯した池沼を飼い殺すための隔離施設だ。 その後の池沼唯がどうなったかは、憂の知るところではなかった。 ろくに掃除もされていないだろう汚い暗室。そこで、池沼唯は生活していた。 唯「んひ(*^q^*) んひ(*^q^*) んひ(*^q^*) んひ(*^q^*)……」グショグショ 床には池沼唯が排泄したうんちが山を作り、流したしょんべんが池となっている。中にはぼうふらが沸いていて、そこらじゅうに蠅が飛び交っている。唯一の家具であるベッドもうんちとしょんべんで汚れている。 唯は素っ裸だった。両腕に包帯を巻き、何故か頭にオムツ(使用済。うんちがべったりこびりついている)を被っている以外はなにも身につけていない。 鳩尾には、憂につけられたスパイクの傷痕があった。 唯はだらし無く口を開き、よだれを垂らしてお豆さんをいじくっていた。 唯「んひぃぃぃぃ!(*^q^*)おまめたん、おまめたんんんん!むひょひょぉぉぉぉ!(*^q^*)」グショグショプショアアア 家にいたときは、憂に「はしたないからやめなさい」と気絶するまでぶん殴られていたが、ここに憂はいない。お豆さんをいじり、濁った愛液を放出するのが唯の日課であった。 唯「んひいいいい!(*^q^*)あ~~~~う♪あう♪あううう♪(*^q^*)あああああああひいいいいい♪(*´q`*)」プショアアアビクンビクン! 唯が絶頂を迎えた。脂っこい潮と愛液が噴射される。 タイミングを見計らっていた看守が姿を表した。絶頂前に声をかけると、この池沼は暴れ狂う。入れてくれとせがんでくるのだ。 処女であり、性教育も全く受けていないはずなのに、本能で察しているのだろう。 この男が、自分を気持ち良くさせてくれるものを持っている、ということを。 一度潮を吹くとこの豚は数十分は満足する。その隙に、餌を与えているのだ。 看守「アンノウン、飯だ」 アンノウンとは、施設での唯のあだ名である。 池沼度を測定するための機械を唯に繋げたところ、計りきれずに機械が爆発してしまい『こいつの池沼さは未知数だ』ということで、アンノウンと呼ばれている。 うんちとおしっこの中に大量のパンと肉が投げ込まれる。砂糖と油が大量に使われている、体に悪そうなものが、大の男でも抱えきれないくらい投下された。 ベッドで仰向けになっていた唯は、飯を見るや否やすぐに飛びついた。うんちやおしっこのついたパンをおいしそうに頬張る。 唯「うまうま(^pq^)」ベチャベチャ、ブブブー! 食事をしていて、弛緩した肛門からうんちが放出される。蠅が即座にそれへ群がった。 看守「気持ち悪いんだよ、池沼!」バァン! 池沼唯が気持ち悪いのはいつものことだが、看守は我慢しきれずに唯へと発砲してしまった。暴徒鎮圧に使われるショック・ガンだ。 唯「いちゃ( pq )……うまうま~(^pq^)」 常人なら気絶してしまうほどの威力なのだが、池沼唯の痛覚は度重なる暴行により殆ど麻痺している。少し呟いて、唯は餌を食べ続けていた。 パンと肉を食い終わり、唯は水をすすると満足したようにベッドへ戻った。うんちまみれになったカスタネットを取り出して、あう(^pq^)あう(^pq^)あう(^pq^)と機嫌良く呟く。 唯「うんたん♪(^pq^)うんたん♪(^pq^)うんたん♪(^pq^)うんたん♪(^pq^)うんたん♪(^pq^)うん……」 過度の糖分、油の摂取により、唯の三段腹は十段腹に進化を遂げていた。不気味に体を震わせ、池沼唯はうんたん♪を開始する。 施設からは一日五回の食事と三回のおやつ。さらに、池沼唯は自分で二回ほど蠅を食べる時間を設けている。それ以外はうんたん♪か、お豆さんか、寝ているかだ。 唯「あう~(^pq^)あう~(^pq^)」 これを豚と称するのは、もはや豚という生物への冒涜に等しい。池沼唯を『池沼唯』以外の言葉で表現することなどできはしない。 池沼唯はただひたすら、うんたん♪に狂い、お豆ちゃんに狂い、まんまに狂う。 そうして唯は、幸せな毎日を送るのだ。その寿命が尽きるまで……。 ("pq") (^pq^)おわり( pq ) (=pq=) 池沼唯SS第一保管庫に戻る
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/8494.html
登録日:2012/07/18 Wed 22 43 18 更新日:2024/04/22 Mon 03 26 48 所要時間:約 9 分で読めます ▽タグ一覧 4部 DIO おもちゃの兵隊 それ、とつげきー! アニキィーッ グリーン・アーミーメン ジョジョ ジョジョの奇妙な冒険 ジョジョ三大兄貴 スタンド使い スモール・ソルジャーズ ダイヤモンドは砕けない ツンデレ ナイフ バッド・カンパニー ヘリコプター ミサイル 人は成長してこそ生きる価値あり 偉大なる兄貴 兄 兄貴 兆 兵隊 冷徹 冷静沈着 几帳面 哀しき悪役 家族想い 岡田将生 弓と矢 志村知幸 感電死 戦車 東内マリ子 極悪中隊 涙腺崩壊 神経質 群体型スタンド 老け顔 虹村形兆 遠隔操作型 金髪 陸軍 黒幕 ←ではない 「スタンド」というのは車やバイクを運転するのと同じなのだ…… 能力と根性のないウスラボケはどんなモンスターマシンに乗っても ビビってしまってみみっちい運転するよなあ 虹村形兆はジョジョの奇妙な冒険第4部『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物。 CV.志村知幸(アニメ版)/東内マリ子(アニメ版 少年期) 演.岡田将生(実写映画版) 【概要】 年齢18歳。東京都出身。虹村億泰の2歳年上の兄。 弟の億泰と同じ型の『兆』『TRILLION』等の装飾を施した改造学ランを着ている。 筋肉質な長身は弟と共通しているが、顔立ちは端正であまり似ていない(作中仗助が復元した家族写真から見るに形兆は母親似で億泰は父親似らしい)。 後述の理由からどこか荒んだ表情をしており10代の若者とは思えないほど老成した雰囲気を醸し出している。 性格は極めて神経質で、自分でも認める程の几帳面。その性質を表した、 おまえは一枚のCDを聞き終わったら キチッとケースにしまってから次のCDを聞くだろう? 誰だってそーする おれもそーする というセリフは、ジョジョファンの中では彼の名台詞として認識されている。 計算高く物事を進める一方で目的のためには手段を選ばない強引かつ冷酷な面がある。 人生哲学は『人は成長してこそ生きる価値あり』で、スタンド能力はそれを生かすも殺すも本体の精神力次第であるという事実に独力で到達している。 その目的はDIOの死と共に植え付けられた肉の芽が暴走し、不死身の怪物となってしまった父親を殺すこと。 スタンド使いを増やしていたのも、父に死を与えられる能力者が現れることを期待してのことだった。 父親を容赦無く虐待しており、億泰に対しては辛辣な物言いをした上で攻撃に巻き込んでも意に介さなかったが、 父を死なせて楽にしてやりたいという言葉や、憎まれ口を叩きながらも億泰を守り散っていった最期から、内心では彼なりに家族を愛していたものと思われる。 なお、杜王町の事も「ステキな町」と彼なりに気に入っていた様子である。 【スタンド】 ほ~~~ら 我が軍隊の美しい幾何学模様が出来てるだろう~~~? スタンド名:『バッド・カンパニー(極悪中隊)』 破壊力-B スピード-B 射程距離-C 持続力-B 精密動作性-C 成長性-C 歩兵60名、戦車(話数が進むにつれ、デザインがM1エイブラムスからT-55に変化している)7台、 AH-64 アパッチ攻撃ヘリ4機で構成されているミニチュア軍隊のスタンド。 シリーズ内では『スタンドはひとりにつき一体』という3部から続く固定観念を拡張し、 『群隊型』というヴィジョンの表現を確立した最初のスタンドでもある。 操縦士はいるが、戦車やヘリの縮尺が歩兵と合っていないため、戦車は戦車、ヘリはヘリで独立したヴィジョンなのだろう。 TVアニメ版では本体ともども蒼いスタンドエネルギーに包まれている。 一応独自の意思を持つタイプのスタンドであるようでショッカー戦闘員を髣髴とさせる「イー」という奇声を上げる事がある。 ◆能力 本体である形兆、あるいは隊長格の個体の号令に合わせ、一糸乱れぬ規律正しい動きで陣形を展開、作戦行動を遂行する。 『クレイジー・ダイヤモンド』が投擲した釘をピンポイントな狙撃で撃ち落とすなど、攻撃の精度や反応速度もかなり高い。 群体型スタンドであるため、数体倒されたところで本体にはダメージはほとんどない。高所から飛び降りる際には落下傘を展開する。 スタンド軍隊の武器のサイズは小さいが威力は本物であり、歩兵のカービンライフルに地雷、戦車の砲撃、 ヘリのミサイルでの攻撃は建物の壁程度なら容易に貫通し、直撃すれば手足は吹き飛ぶ殺傷力を誇る。 おそらく弾切れや空気抵抗による命中率の誤差や射程の減衰も無いと思われる。 また、ナイフを使うグリーンベレーもおり、アンジェロの監房への侵入にもこれらの工作を利用した可能性がある。 複数のスタンドで構成されていることから、本体へのダメージフィードバックの希薄さやシンプルな破壊力を目的に合わせた形で自由に運用できる汎用性など、 形兆の計算高い用兵術も相まってかなり高性能かつ強力なスタンド。 劇中のように物陰が豊富な暗室内での防衛戦は『バッド・カンパニー』にとってはまさに独擅場といえる。 その一方で、仗助の復元ミサイル攻撃や『チリ・ペッパー』の出現のような、形兆の想定外の奇襲に対しては充分な反応速度を発揮できないのが最大の弱点。 なお、原作では仗助がそのヴィジョンを形容する際に「G.I.ジョー」と言っていたが、TVアニメでは商標の問題か「おもちゃの軍隊」と言っている。 スタンド名の由来はイギリスのバンド「バッド・カンパニー」。 【劇中の活躍】 第4部最初の敵スタンド使い『アンジェロ』こと片桐安十郎を仗助と承太郎が追い詰めた際、 彼にスタンド『アクア・ネックレス』を発現させた黒幕として回想の中で登場。 若いようにも年寄りのようにも見える学生服を着た男であり、アンジェロが収監されていた獄内に忽然と出現。 謎の弓と矢によってアンジェロを射貫きスタンド使いにした後、脱獄後杜王町に来るようそそのかすような発言と共に去っていった。 この時のイメージは鷹揚な態度や金髪にも見える髪、影で隠れた素顔など、かなり第3部序盤のDIOを彷彿とさせるものとなっている(*1)。 この時期に前後して杜王町で多くの住民を矢によりスタンド使いにしており、 以降登場するスタンド使いが形兆の手によるものだった、と判明するケースも少なくない。 この過程で不適合者を既に何人か殺害してしまっている。 その後、無人と思われた東方家の近所にある洋館に好奇心から近付いた仗助&康一を弟の億泰が敵視し攻撃を仕掛けた事がきっかけで本格的に彼等と敵対。 上階の窓から康一を矢で射て致命傷を与える。 億泰を退けた仗助の前に姿を現し、彼と億泰との戦いの最中に回収していた瀕死の康一を人質に、仗助を館内に誘き出す。 この際、出血が激しくなるにもかかわらず瀕死の康一から矢を引き抜いたり、自身のスタンド攻撃に億泰が巻き込まれても一切の情けも見せず射線に割り込んできた彼を罵倒するなどの冷酷さを見せた。 その後、億泰の助けもあって康一を奪還し、『治す』ことに成功した仗助を殺すため、彼と康一に接触。 規律正しい群体(軍隊)型スタンド『バッド・カンパニー』の猛攻で仗助を追い詰めるも、 一旦炸裂したスタンドのミサイルを『直し』、本体である形兆の元に戻らせるという仗助の奇策に敗れた。 自身を倒した後、仗助たちが上階で『弓と矢』と『飼われていた』虹村兄弟の父親を発見してしまったことから、 自らの過去と矢を使って杜王町でスタンド使いを増やしていた目的を吐露。 仗助の協力で父が未だに過去の人格を保っていることが判明し、弟の億泰が改心する中、既に罪を犯していることもあってか頑なに矢を手放すことを拒む。 しかし、突如乱入してきた『レッド・ホット・チリ・ペッパー』の奇襲から億泰を庇ったことで反応が遅れ、致命傷を負ってしまう。 億泰ゥーッ!ボケッとしてんじゃあねーぞッ! 兄貴ィーッ その最期は弓と矢を『チリ・ペッパー』に強奪され、自身は高圧電線内で感電死させられて電信柱に架けられるという無残なものだった。 億泰は兄の死を「自業自得」と言いながらも、最後に庇ってくれた兄の「優しさ」と、それを踏みにじった『チリ・ペッパー』に怒りを隠せないでいた…。 【余談】 ◎ファンの間では冷徹ながら筋の通った信念や億泰に対する秘めた愛情から、 プロシュート、エルメェス(ヘイッ!)と並ぶ『ジョジョ三大兄貴』として尊敬を集めている。 ◎彼のスタンド『バッド・カンパニー』の書き込みの細かさは尋常ではなく、歩兵の装備などはミリタリー漫画さながらである。 彼の早期退場の理由も、『群体型のスタンドを描くのが面倒だったからではないか?』という説があったり…… ◎スティーブン・キングの小説『戦場』に『バッド・カンパニー』と類似した描写がある。 ◎舞城王太郎の公式二次創作小説「JORGE JOESTAR」では虹村兄弟のパラレル的存在として虹村不可思議&無量大数なる兄弟が登場(なんつー名前だ……) しかし、2人はよく似た双子の兄弟でなおかつベースとなっているのは億泰。形兆に相当するキャラクターは登場していない。 ◎なお、第4部が連載されていた後にはハリウッド映画で「おもちゃの兵隊」が活躍する映画が公開しており、1995年(日本では1996年)に公開された「トイ・ストーリー」ではグリーン・アーミーメンなるキャラクターが登場しており、1998年には後にドリーム・ワークス制作による映画「スモール・ソルジャーズ」が公開されているため、事実ある意味でハリウッドよりも先駆けていたと言える。 【そして……】 吉良吉影との最終決戦で致命傷を負い、死亡したかと思われた億泰。 だが、彼は帰ってきた。 そして、彼は奇妙な「夢」を見たと言う。 その「夢」…臨死体験の中で、形兆が登場した。 オレ……変な「夢」を見たぜ… オレ…夢の中で暗闇を歩いてるとよぉーー、 光が見えて、おれの死んだ兄貴に会ったんだ。「形兆」の兄貴さ……。 『どこへ行くんだ、億泰』 …って……兄貴が、オレに聞くんだ。 オレは… 『兄貴について行くよ』 …って言った… だって、形兆兄貴は、いつだって頼りになったし… 兄貴の決断には、間違いがねえから安心だからな… そしたら、兄貴は… 『おまえが決めろ』 って言うんだよ…… 『億泰…行き先を決めるのは、おまえだ』 ってな… …オレは、ちょっと考えてよ… 『杜王町に行く』 って答えたら、目が醒めたんだ… とてもさびしい夢だったよ。 …かくして億泰は九死に一生を得、生還を果たした。 物事を決断するのが苦手で、常に自分の指示を仰いでばかりいた弟が、自分の意志で進むべき道を決めた。 それを見届けた彼は、生前見せることの無かった「兄」としての優しい微笑みを浮かべていた… おまえは一枚の記事を追記・修正し終わったら キチッとプレビューで確認してからページ保存するだろう? 誰だってそーする おれもそーする △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 黒幕キャラが二転三転してる4部の黒幕ポジの中ではこいつだけ何処か悲しいところがあったな。 -- 名無しさん (2013-12-04 17 24 22) こいつを殺したチリ・ペッパーの本体があんな薄っぺらいネアカのアホだったのはちょっぴりショックだった -- 名無しさん (2013-12-04 18 08 34) 吉良吉影のキラークィーンならば親父でも楽に死ねると思うが。 -- 名無しさん (2013-12-07 11 39 40) 幼い頃に母を亡くし、父はバブル期なのに会社潰して虐待に走り、さらに肉の芽暴走で怪物に成り果てた時点で小学生…。弓矢でスタンド使い増やした際に殺人を犯し、そしてあの末路。かなり哀しい悪役だわな。 -- 名無しさん (2013-12-09 01 38 06) そんな中、億泰がアホで不良だけどちゃんとした常識人に育ったのは奇跡に近い。なんだかんだ言いながら、形兆が陰に日向に弟を護り続けていたんだろうな。 -- 名無しさん (2013-12-09 03 29 08) 結構、イケメンなのだが弟に似てない。両親のどっちに似たんだろう? -- 名無しさん (2013-12-09 09 43 45) ↑母親似。億泰は肉の芽暴走して怪物になる前の父親似。 -- 名無しさん (2013-12-09 23 34 41) 遠足、家庭訪問、授業参観に運動会、校外学習に林間学校に修学旅行とか、まともに経験してなさそう。 -- 名無しさん (2013-12-14 23 12 45) 弟がなんだ言いながら食通になっていたり、金銭感覚が割りとしっかりしてるのも兄貴の影響があるんだろうな。弟は大金得てもきちんと貯金してるし。 -- 名無しさん (2013-12-15 16 45 45) だらしないことやってたら殴られそうw頭もキレるけど億泰よりケンカもつよそうだしw -- 名無しさん (2013-12-15 16 55 30) なんとなく住民票とか納税、その他様々な家事をしていそう。この怖い男が役所や銀行、郵便局とかで普通に手続きしてる姿とかシュールすぎる。 -- 名無しさん (2013-12-21 08 18 24) 変わり果てた親父を見せるわけにはいかないから、親戚とかの手も借りずに小学生くらいの時期から自分の力だけで生きてきたことになる。 -- 名無しさん (2013-12-21 09 51 07) リアルタイムの頃は脳内で子安の声で再生されてた。 -- 名無しさん (2013-12-27 22 59 26) ↑四部アニメ化したら誰が当てるかな?個人的には小西克幸さん希望、でも小西さんはプロシュート兄貴のほうがいいかなぁ。 -- 名無しさん (2013-12-27 23 12 04) 個人的には黒田崇矢の冷徹でドスの効いた声音でやって欲しい -- 名無しさん (2013-12-28 01 22 55) 小学生時代の声のイメージは皆川純子(小学生時代台詞ないけど)。 -- 名無しさん (2014-01-08 18 34 02) 虐待親に育てられた人間は虐待に走るというけど、このケースは余計に悲痛な感じがする。会社潰れる前の虹村・父は存外弟みたいな性格だったのかな。奥さんが優しくてしっかりしていて。 -- 名無しさん (2014-01-09 21 33 38) スタンドは軍隊だし成長次第で潜水艦とか軍艦とか出せるようになるのかな -- 名無しさん (2014-01-10 00 46 00) 最後のセリフの物悲しさが決して出番が多いとは言えなかった魅力を引き立てていると思う -- 名無しさん (2014-03-01 22 30 52) 「お前が決めろ」・・・・・・生前に言ってやりたかったろうな・・・・・ -- 名無しさん (2014-05-03 23 21 51) たった一人で弓と矢のルーツを調べ上げ我が物にするなんて恐ろしい程有能だな -- 名無しさん (2014-05-13 12 23 50) ↑家がまともだったら、この有能さが別の良い方に使われててリア充かつ会社後継者としていい人生歩んでたかもしれない -- 名無しさん (2014-05-13 12 30 36) ただ、親父を殺すスタンド使いが見つかったとしても自分も殺される事は考えなかったのか。 -- 名無しさん (2014-07-08 07 48 41) 悪い奴なんだけど泣ける。 -- 名無しさん (2014-07-26 21 30 02) 虹村兄弟の父親が復元された写真を手に号泣した所から本当に泣いた -- 名無しさん (2014-08-11 00 45 39) 漫画を読み返す度に億泰のことを家族として大事にしてたかが分かる。億泰があんなにしっかり素直に育ったのは形兆がいたからこそ。この兄弟はほんと好きだわ。 -- 名無しさん (2014-10-16 19 19 50) ↑4それでもよかったのかもしれんね、「矢」を使った大量殺人を犯しているようなもんだし、形兆も半ば自暴自棄になってのいたかもしれん。憎くても家族の父親を楽にしてやろうと、自分も周りも巻き込んで暴走する中、それでも思わず襲われかかった弟を助けようとしてしまう。全ての行動原理がひたすら家族なんだよな。まさに形兆の「兄貴」だった。 -- 名無しさん (2014-12-17 21 33 14) 現行の『ジョジョリオン』だと定助が記憶無いせいで彼の過去にタッチする連中全員が影モードの形兆みたいなオーラむんむんで心臓に悪い -- 名無しさん (2015-12-28 22 42 04) 中の人はウルフルンや小鹿隊長を演じた志村知幸氏だそうで。 -- 名無しさん (2016-04-16 14 08 00) 4部のキャラでは一番好きですハイ。後、アニメ版形兆顔ブサイクになってないか?原作では割と端正な顔だと思うのだが(ー ー;) -- 名無しさん (2016-04-16 23 03 09) ↑そうか?まだキャプしか見てないけど、十分イケメンだと思ったが…まあキャラデザの好みもあるからなあ -- 名無しさん (2016-04-17 00 10 37) どうやってアンジェロの牢屋に入ったんだろ。独房の鍵はスタンドで盗めるにしても電子関係のロック・監視カメラ・人の監視員も同時に無効せんといけん気がするが -- 名無しさん (2016-04-18 18 02 25) スマートに侵入したと見せかけて実はけっこう強引に突破してきたのかもしれない。看守は声一つ上げる間もなく速攻で武力制圧、電子的セキュリティは物理的に破壊、みたいな感じで証拠さえ残らなきゃ後は野となれ山となれ…的な。 -- 名無しさん (2016-04-20 13 48 00) 仗助がスタンドでミサイルを治したのは分かったけど、他人のスタンドであるミサイルをどうやって発射させたの?発射っていうか投げたとか? -- 名無しさん (2016-04-27 21 47 08) 直した際に、ロケットの方向が兄貴に向かうように調整したんじゃない? -- 名無しさん (2016-04-27 23 21 02) ↑2クレDが治したのはすでに推進剤に引火してるミサイルってとこがミソ。これを元通りに治すと再び推進剤に引火し、加速しはじめる。だから仗助はクレDの拳がぶっ壊したミサイルの欠片を兄貴の方に向けてクレDの能力を発動させて、作戦完了。と考えるのが自然なわけだ。 -- 名無しさん (2016-04-27 23 49 47) ↑で、あくまでスタンドのミサイルである点だけど、兄貴の人格的にスタンドでも現実のミサイルと全く同じ性能になってしまうのではないでしょうか。つまり、自分だけは爆風に巻き込まれないだとかミサイルの軌道は自在に操れるだとかのご都合補正ができない。実際、極悪中隊の兵士もミニチュアサイズの銃があったら現実的にはあれぐらいの威力って感じを精神力と想像の産物であるスタンドで忠実に再現しちゃってるし。 -- 名無しさん (2016-04-27 23 57 52) アニメ関連+αをちょいと追記。アニメのVS形兆戦はいい勝負、いい映像で満足させてもらった。 -- 名無しさん (2016-04-28 00 07 24) 本人の几帳面な性格と大勢を支配したいという考えが軍隊という形で具現化したのだろうか -- 名無しさん (2016-04-28 10 56 53) 過去に親父から億泰ともども暴力振るわせられたのにも関わらず、逃げようともせずずっと側にいた辺り家族想いなのが伝わってきて辛い… -- 名無しさん (2016-04-30 01 06 42) ↑思えばわざわざ殺さなくても殺人が平気なくらいモラルのマヒした奴なら、重石つけて海に沈めるとか離れた土地に捨ててくるとかすれば自由になれるって発想もあったはずだしな。それをしなかったってことは、そうなんだろうな。 -- 名無しさん (2016-04-30 01 15 00) [ -- 名無しさん (2016-04-30 15 01 50) 「クズ」「自分達を虐めてきた最低の人間」と言いたい放題言ってたけど、それでもあの父親を絶対に見捨てなかったんだよな。ここ読むまで気づかなかったけど、本当にいい兄貴だわ。多分、弓矢の殺人の裏にも悲壮な覚悟があったんだろうな。 -- 名無しさん (2016-04-30 15 11 59) 母は形兆を見て最後まで好きにならなかったって。聞いたら「父に暴力を振るうから」と。他の話聞いてなかったのかと思ったよ -- 名無しさん (2016-05-03 04 27 06) ↑2多分適正がないと死ぬということも知らなかったんじゃないかな?それで一人殺すも二人殺すも状態になっちゃったのかも -- 名無しさん (2016-05-03 12 50 41) 4部序盤のキャラはマイナーな扱いされがちだけど、アニメ化を境に兄貴人気が伸びてちょっと嬉しい。 -- 名無しさん (2016-05-06 00 23 50) ↑3どんなキャラでも事実でも、身内に暴力振るった時点で嫌悪感抱く人が一定数いるっていうことは分かるかい?自分は形兆大好きだけど賛否両論でると思うよ。特に母親の立場なんて尚更だろう。 -- 名無しさん (2016-08-03 17 23 53) ↑「身内」に限らずね -- 名無しさん (2016-09-24 17 16 11) この人もスタンドが強過ぎたから死なせられたキャラの一人かな。 -- 名無しさん (2016-10-07 23 11 38) ↑それもあるし何より「毎回描き切るのがめんどくさかったから」というのが有力らしい。重ちーも同様らしい -- 名無しさん (2016-10-08 00 21 12) ↑その辺踏まえてピストルズは1〜3、5〜7の6体になったんだろうな -- 名無しさん (2016-12-02 16 03 08) 学校に通ってたんだろうか -- 名無しさん (2017-02-08 09 19 43) 小型の軍隊や兵器を構築する能力って認識でいいのかな? -- 名無しさん (2017-04-18 22 57 54) スティーヴン・キングの短編に着想になってそうな奴があるな。「戦場」ってやつ。仕事を終えた殺し屋にターゲット(玩具工場社長)の親族から小包が送られてきて、なかから出てきた小さな軍隊人形に襲われるってもの。蜂に刺されたような痛みのライフル射撃や小さな攻撃ヘリ、戦車などにホテルの一室で襲われるというシチュはモロだと思う。殺し屋は非スタンド使いの割に結構善戦したけどバッドカンパニーより装備が整っていた軍隊の奥の手で・・・ -- 名無しさん (2017-05-11 19 33 21) 実写版だと自動操縦型になってたな、原作より凄まじい性能な反面命令取り消せないとか欠陥過ぎる。 -- 名無しさん (2017-08-04 14 24 43) ↑極悪中隊の最大の強みは刑兆の几帳面な性格を反映した統制された動きにあるのに取り消しの効かない自動操縦型って弱体化ってレベルじゃないぞ -- 名無しさん (2017-08-04 14 45 24) ↑自動操縦型のお陰で射程が延びてる上に歩兵・戦車・ヘリの数が原作より多く、何より戦車とヘリのバリエーションが増えて隙が無くなってる。 偏斜射撃するは輸送ヘリからミニガン打っ放すはヘリが狙われたらロケランで掩護射撃するはとクレDがドラララしてもほぼ一方的にボコボコにされるくらい強かったよ。 全体的に実写版形兆は優遇されてたと思う。 -- 名無しさん (2017-08-04 14 52 08) 岡田形兆よかったね 実写版バッドカンパニー、命令更新不可能って欠点になってたけど、あれだけの歩兵を瞬時に展開可能なのは驚異やわ -- 名無しさん (2017-08-04 14 55 24) 小銃一斉掃射でクレD釘付けにして、大火力武装で崩すコンボエゲツねぇ -- 名無しさん (2017-08-04 14 56 56) 最期が口の中にシアーハートアタックってまじ? -- 名無しさん (2017-08-05 15 08 57) マジ、多分音石は実写では未登場 -- 名無しさん (2017-08-06 20 54 23) ↑ もしくは、別の犯人枠で吉良の事を話そうとして、彼に消される枠か -- 名無しさん (2017-08-08 08 33 51) 公開から一週間過ぎたら実写版の内容追記したいな、映画の形兆関連は全て文句なしの素晴らしさだった -- 名無しさん (2017-08-09 00 13 11) 面白かった -- 名無しさん (2017-08-21 15 24 46) 老け顔って言われてるけど4部初期って3部の画風の延長だから形兆だけ特別老け顔には見えんのよね -- 名無しさん (2018-10-08 16 40 39) 肉の芽は太陽の光は効かないのかね?波紋は効いてたけど。 -- 名無しさん (2018-10-30 02 51 58) ↑正確には暴走したら効かなくなるじゃないか -- 名無しさん (2019-05-06 01 13 31) 本体がいかに身を守るかが勝負。そこさえ出来れば攻めても守っても強い -- 名無しさん (2019-07-27 22 13 31) ムーロロが「群体型スタンドは本体の何らかの精神面の欠落が発現の原因」と語っているけど、幼少期からあんな過酷な人生送り続けていればちょっと納得かも。 -- 名無しさん (2019-11-15 21 07 27) ↑2 スタンド使いは本体はとろくて傷つきやすい生身の人間だからな…銃弾のスピードと殺傷力を兼ね備えた攻撃手段をあちこちに配置できるってだけでオフェンスは脅威だ -- 名無しさん (2020-02-12 16 52 17) なんか記事の途中に広告出るんだけどおま環でしょうかね?どなたか修正できればお願いしたいです。 -- 名無しさん (2020-04-10 11 56 43) 水中から潜水艦出したり怪我したときの衛生兵とかいるんだろうか -- 名無しさん (2020-05-31 15 58 28) 兵員の補充がどのくらいのペースで行われるかにもよるな。一旦消してもう一度出したら倒された兵力も補填されるとかなら強すぎる -- 名無しさん (2020-06-25 20 38 12) 成長次第では戦闘機とか出せそうだよね。水場だったら潜水艦か軍艦とか -- 名無しさん (2020-08-28 01 44 30) 億泰とのコンビバトルも見たかった。絶対強い。 -- 名無しさん (2020-11-16 11 03 36) 残念ながら、CDを聞き終わった後、別のCDをケースから出して前のCDをそっちに戻すようなやつもいるんだよ…… -- 名無しさん (2021-03-13 21 13 23) 虹村父が元に戻そうとしてた写真は何であんなにバラバラになってたのか気になってしまったり。 -- 名無しさん (2021-03-19 20 51 53) 化け物になった最初の一年間はまだ知性あったらしいし、その時に錯乱してやっちゃったんじゃないかな で後悔してずっと治そうとしてたとか-- 名無しさん (2021-04-12 02 42 34) 普通に億泰が親父削って殺せそうって思ってしまった -- 名無しさん (2021-12-30 03 32 56) バッドカンパニーが玩具じみた感じがするのは生い立ちのせいか子供の頃遊びたくても遊べなかった心残りが反映されてるのかも -- 名無しさん (2021-12-30 04 09 44) ↑2「自分でもどこに行くのかわからない」って言ってたしな。単純に消滅するのか、異次元の送られるのかわからないので試せなかったのだろう。前者なら死ぬだろうが、後者だとすると異次元で生き続けることになりかねない -- 名無しさん (2022-06-14 21 36 31) オールスターバトルとかラストサバイバーに出てもおかしくないと思うんだけどなァ・・・ -- 名無しさん (2023-02-04 15 34 49) ↑4 30巻で「おやじは絶対に死なねえんだ…(中略)けずりとろーとも絶対な」ってセリフあったから、ザハンドで削るのも試してると思われる -- 名無しさん (2023-02-24 15 28 36) ↑修復が間に合わないほどの攻撃、とはならないハイスピードで再生しちゃうのかもしれない -- 名無しさん (2023-02-24 15 38 16) ↑3 実現したな -- 名無しさん (2023-03-10 13 28 18) 「弟じゃねーから躊躇せずてめーを殺せるんだぜ」って、本当にそう思ってたら口に出す前に殺してるんだよなあ・・・ -- 名無しさん (2024-04-13 11 49 37) ↑そう言ってるそばから真っ先にやったことが弟を守ることでしたねぇ… -- 名無しさん (2024-04-22 03 26 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/f07c/pages/13.html
ewiki編集苦手な方用。 なんでも書き込む掲示板 なんでもどうぞ -- F07Cmatome (2011-05-16 11 54 36) 料金プランは使い放題だとMAXいくらになるのでしょうか? -- おっぱい (2011-05-20 12 05 57) ↑PCアクセスらしいから上限1万ちょい -- 名無しさん (2011-05-20 21 23 49) i-modo使用料お合わせてなのでしょうか? -- 名無しさん (2011-05-21 00 37 11) パケホーダイダブルだから、imodeだけなら4000円ちょい。PCにつなげば1万ちょい。 -- 名無しさん (2011-05-21 22 49 25) 128k通信にすれば5980円/月ですむ -- 名無しさん (2011-05-21 23 16 08) フューチャーフォンでフルブラウザにつなぐ料金と同じでFA? -- 名無しさん (2011-05-22 04 45 22) そそ -- 名無しさん (2011-05-22 17 50 05) 但し128k/mopera契約必須だったはず -- 名無しさん (2011-05-22 17 50 36) 結構月額高価になるのかな・・・・ -- 名無しさん (2011-05-23 01 16 29) フューチャーフォンでフルブラウザにつなぐorスマホは5980円だがPC繋ぐ判定になるはずなので上限10395円 -- 名無しさん (2011-06-19 23 16 30) 昨日DCに行きましたが、メーカーからのアナウンスが無い為DCで予約はまだでした。 -- F-07CLOVE (2011-07-10 14 32 43) SIMロック解除して他社の回線で使うのは可能かな。何ができるかな。 -- 名無しさん (2011-07-14 14 53 50) 7月23日発売噂がチラホラ。TVCMも放送開始。 -- 名無しさん (2011-07-16 21 04 43) 7のプロだったら良かったのにサポ期間長いから -- 名有り (2011-07-21 23 51 40) パワポ使えるならプレゼン用に欲しいが、厳しそうだな。 -- s (2011-07-22 06 48 50) 予約してきた DSで一括79800だった -- 名無しさん (2011-07-22 15 53 21) 高けえ -- 名無しさん (2011-07-22 22 43 43) SIMなしでバリバリ動くね。 -- pyu_ta (2011-07-23 22 32 27) SIM有りでも勝手に接続しないから芋とかのWifiもってりゃそっちでいい。 -- 名無しさん (2011-07-24 00 05 48) 【恋色空模様】動作確認済み。ただし、音が多少ぶれるな。あとMicroSDHCにインストールするとインストール時間が長い。 -- 名無しさん (2011-07-24 00 07 22) Class4でもReadyBoost出来んかった。Class6でも買ってくるか?それともMicroSDのReader自体が遅いんかなぁ? -- 名無しさん (2011-07-24 00 08 54) MicroSDのReadyBoostは使用できないとの事 -- 名無しさん (2011-07-24 17 03 06) []{} が入力できない・・・ (´・ω・`)ショボーン -- 名無しさん (2011-07-24 23 50 16) Windows7側の速度はどんなもんですか? 1.2GHzの半分って想像できないんですけど・・・ -- 名無しさん (2011-07-25 10 25 42) Winモードで勝手にiモード接続したりしないの?WinモードではWi-Fiで使用して、パケフラットを超えたくないのだが・・・取り置きしてもらっててまだ購入しようか考え中 -- 名無しさん (2011-07-25 11 32 58) moperaU契約しなければ良いのでは?それとDOCOMOの接続ツール起動しないと3Gは勝手に通信はしなかった。 -- 名無しさん (2011-07-25 13 18 19) 7/25にDSで実機を触ってみたが,Win7の画面が小さすぎて極めて使いにくい。画面拡大出来るのか? -- フランク・しまトラ (2011-07-25 17 16 52) |とかも入力できない気が・・誰かいい方法を見つけてくれ。 -- 名無しさん (2011-07-25 20 46 04) タッチコンソール消したらWifiのOn/Offのショートカットが使えなくなった。 -- 名無しさん (2011-07-26 00 56 09) |をコピって辞書に登録すれば? -- 名無しさん (2011-07-27 09 30 36) カラバリが欲しいところ -- 名無しさん (2011-07-28 21 03 35) アイオーデータのマッハドライブ1.06はインストール中に「ファイルコピーに失敗」し、正常にインストールできなかった -- 7 (2011-07-28 22 56 11) ウチは問題なくインストールできて、動作していますよ。>マッハドライブ1.06 -- 名無しさん (2011-07-29 00 19 06) 携帯電話モードでの文字入力ですが、入力文字種変更ではなく、全角入力のまま半角英数字変換する方法がわかりません -- 名無しさん (2011-07-29 10 19 12) 半/全 漢字キー押して全角半角を切り替えたらいいんじゃね? -- 名無しさん (2011-07-29 16 22 49) 携帯電話モード時は、半/全 漢字キーは無効なんです -- 名無しさん (2011-07-29 16 48 57) いち で変換すると初期値で16番目の候補として半角の1が出てくるけどこれじゃダメなの? -- . (2011-07-29 20 41 41) 数字はそれでもいいんですが、英単語(たとえばMeetingとか)を半角で入力したい場合のやり方がわからないです -- 名無しさん (2011-07-29 23 57 43) 携帯モードでCLR/BSをバックスペースの動作に出来ないかな? -- 名無しさん (2011-07-30 09 52 07) SwapKeyでF1をShitKeyに設定したら青色Fn1のKeyもShift+ Keyが出来るようになった。(Windows7) -- 名無しさん (2011-07-30 19 09 21) マッハドライブ1.06をコピーし直したらインストールできました。結構win7が軽く感じる -- 7 (2011-07-30 20 49 54) この機械って、HTはオフですか? スペックにはシングルコアとしか… -- 名無しさん (2011-07-31 02 59 17) こいつはシングルコアでHTはオンだよ -- 名無しさん (2011-07-31 06 39 41) 充電しながらwin7を使用すると高温になって携帯に戻されるの?数時間経つと戻されるの? -- 名無しさん (2011-07-31 16 48 40) 今日突然壊れたので新品交換してもらったらAtom Z600だった。 -- 7 (2011-08-01 17 43 25) 電池容量が -- 名無しさん (2011-08-01 20 53 15) 電池容量を30%を切ると携帯に切り替わるよう キーボードからの入力が難しい -- 名無しさん (2011-08-01 21 05 02) 3G回線でネットのラジオ聴けている人いたら、誰かいないかな -- 名無しさん (2011-08-01 21 10 13) 倍率あg -- 名無しさん (2011-08-01 21 11 32) 英単語を半角で… 入力してF2で変換(変換箇所をSh押しながら選択して)…はダメ? -- 名無しさん (2011-08-03 00 59 55) ↑ですが、これだと「Meeting」と入力しても、候補が「めえちんg」または「Meeching」になってしまうんですよね -- 名無しさん (2011-08-03 09 58 43) 一応報告。インターコミュニケーションズのシム、Mifi用に売られてる奴、Win7モードで使えましたわ。 -- 名無しさん (2011-08-03 11 18 00) 「Meeching」に… メーカーサイトno@Fケータイ応援団で -- 名無しさん (2011-08-03 18 02 10) ↑ダウンロード辞書で変換! …は? -- 名無しさん (2011-08-03 18 04 24) 「ご予約のクレードル入荷しました」とDSから連絡があったので取りに行ったら渡されたのは充電器のみだった。DSのおねーちゃん曰く「初めてなので発注ミスにより・・・」だそうです。まぁ、こんなもんだよね。・・・大人な対応をして帰ってきました。 一応報告 VB2011、JustOfficeシリーズ共に動作確認 -- 名無しさん (2011-08-08 23 09 00) Dreamweaver MX2004 旧Macromedia版 動作確認 -- 名無しさん (2011-08-09 07 03 12) 音切れする人へ Realtek HDオーディオマネージャーでフルレンジスピーカのチェック外して Windowsのスピーカのプロパティで44100Hzにしたら音切れ無くなったよ -- 名無しさん (2011-08-09 11 08 51) 無線LANはRFkillをDisableにすると、切れなくなる -- 名無しさん (2011-08-09 21 57 05) DISPLAYLINK(USB接続のディスプレイアダプタ)導入 10年ひと昔に戻った感じがする 1920×1200 AERO可能 携帯画面を使わずにメインのモニターに映している キーボード・ホイールマウス接続できました -- 名無しさん (2011-08-10 17 16 11) パソは電源オフ派でしたが、この機種ではスリープ派にかわる予定です -- 名無しさん (2011-08-10 17 36 08) WindowsOffice2000personalとword98の両動作を確認。ただ、両方を共存させるにはコツが必要。体感動作は98の方が若干軽く感じる。インスコ時はカスタマイズして必要最低限のインスコを推奨。 -- 名無しさん (2011-08-11 00 25 23) オートGPSはマニュアルに概ね5分に1回動作ってなってるけど、かなりサボってる気がする -- 名無しさん (2011-08-12 02 14 25) 設定から縦画面の待受を設定すると問題ないけど、データBOXから画像選択して設定すると知らないうちにリセットされてる -- 名無しさん (2011-08-12 02 16 10) IE9をアンインストールしてIE8でも動作OK -- 名無しさん (2011-08-12 03 16 31) 必要ないと思うがSIMロック解除は、DSで3,150円で可能。 -- 名無しさん (2011-08-13 07 40 47) モバブ:Panasonic無接点充電QE-PL201シリーズでも充電可能。中身はSANYOのeneloopモバブーと変わらないはず。 -- 名無しさん (2011-08-15 02 30 22) オートGPSがONになってると、邪魔されてWIndowsモードへの移行がなかなかできない! -- 名無しさん (2011-08-19 15 28 14) MoEってプレイできるんでしょうか -- 名無しさん (2011-08-20 00 03 54) KBC-L2B を使用していますがWin7側で充電ができないものなのですか? -- 名無しさん (2011-08-20 00 08 23) 同じく1A出力を謳うPowerBank5000mAh版でも、Win7起動中には充電状態になりませんね。F-07Cが1Aをかなり上回る電流を必要とするのか、これらの外部電源が実際には1A出してないのか。 -- 名無しさん (2011-08-21 11 12 08) 掲示板でも書かれているが、暗室内で「Windows7モード」状態でキーボードバックライトが消灯してしまう場合、携帯設定とリンクしているので、携帯設定のバックライト設定をこのみの時間に合わせればいい -- 名無しさん (2011-08-21 21 01 19) アドエスの充電器はWindowsモードでも充電可能 -- 名無しさん (2011-08-22 09 34 49) データ転送もできるケーブルだとWin起動時は充電できないようですよ。Xperiaとか用の充電ケーブル(データ線がショートされてる)ならOKでは? -- 名無しさん (2011-08-22 10 01 21) 3Gの定額データプランで請求確認すると、確かに定額だった。WINDOWS UPDATEなどパケット通信量が多いので非常に不安な気持ちだったが解消した。 -- 名無しさん (2011-08-24 20 29 14) Xiのdocomo SIMカードは認識するが通信開始時にAPNにつながらない。-->OCNのXi APNだから? SetTVOutのチェックを外すと本体液晶とHDMIの両方に出力できる(本体液晶は270度回転で横表示になる) willcom core 3GのSIMカード認識可。ドコモコネクションで接続も可。上限5980案外いいかも。デカバ来月下旬、後継来年3月下旬の噂が。。。 -- 名無しさん (2011-08-28 12 00 53) 無線LAN禁止の職場があるって聞いたことあるんですけど、ビジネス向けならLANケーブル用のコネクタ必要かも。2年前 -- 名無しさん (2011-08-28 21 32 19) すみません。上の続きで・・・。2年前に便利といわれるスマホを購入した時、LAN用のコネクタがないのに気付き、翌月の通信費がかなりかかったので、困惑したことを思い出し、購入に慎重になっています。 -- 名無しさん (2011-08-28 21 39 01) N-04C用のMicroUSB→ヘッドホン変換ケーブルが使えました、純正のヘッドホン変換より短くて小型なのでおすすめです -- 774 (2011-08-30 19 34 17) 若い女性がノートPCでレポートを作成しながら、携帯も見ているのを見て、デスクワークする人向けの携帯は折りたたみだなと、タブレットを後悔したことがあります。 -- 名無しさん (2011-08-30 21 34 47) 充電専用ケーブルでも、充電/通信モードを切り替えるアダプタを介しても、Windows7モードではPowerBank5000mAh版では充電できません。やはり1Aを下回ってるのかなあ。 -- 名無しさん (2011-09-01 15 30 37) Wikiのフリーズのページができてますが、これはWindows切り替えスイッチの長押しではダメなのでしょうか? -- 名無しさん (2011-09-05 09 47 36) Elonaがそこまでストレスなくプレイできました -- 名無しさん (2011-09-08 02 28 11) PowerBankでWin7起動時には充電状態にならない件、PowerBank付属のケーブル+アダプタなら充電できました。 -- 名無しさん (2011-09-08 18 32 07) オートGPSがONになってると、邪魔されてWIndowsモードへの移行がなかなかできない件、どうやら再起動できなくなる不具合の予兆だったようです。新品交換になり、同じ状況でもWindowsへスムーズに切り替わります....。 -- 名無しさん (2011-09-09 16 53 37) フリーズの項目、真似しないように。説明書P5、右側項目赤7番 windowsの強制終了は切り替えボタンの4秒以上の長押しとなっている。 -- 名無しさん (2011-09-09 20 12 21) mugenpowerから1600mAバッテリがでる模様。 -- 名無しさん (2011-09-10 13 04 26) オートGPSによる再起動のアップデートが9月15日から開始予定 -- 名無しさん (2011-09-13 23 28 46) 情報では「オートGPSによる再起動」って話だけど...「オートGPSがバグっててメモリ破壊とかして再起動できなくなる」が原因なのかな。そしてそれを対策したっつうことかな? -- 名無しさん (2011-09-14 12 44 57) ↑は想像です。情報じゃないです。ごめんなさい。 -- 名無しさん (2011-09-14 12 46 02) トラックボールをフォルダにあわせるだけでフォーカスされ シングルクリックで開くのをなんとかできない? -- アナル伯爵 (2011-09-14 22 56 42) エクスプローラの『クリック時の動作』みたいな設定で、ダブルクリックで開くに変えられるはず。たぶん、エクスプローラ開いて、整理→フィルダーと検索のオプション→クリック方法です -- 名無しさん (2011-09-15 13 58 26) ダブルクリックで開くにせっていされててもだめだー ちなみに シングルクリックのほうは灰色で選べなくなっている -- 名無しさん (2011-09-15 21 05 07) 事故解決 http //pasofaq.jp/windows/taskbar/classicshell.htm -- 名無しさん (2011-09-15 21 08 29) 確かに画面回転0にしたらゲームが起動するんですけど、キーボードとか逆さまになってるのに操作はどうやってすればいいんですか? -- 名無しさん (2011-09-16 23 47 19) 最大出力電流量ってmAhじゃなくてmAではないかな? -- 名無しさん (2011-10-05 05 39 38) ASDECから付けたままスライドキーボードが使用可能なホルダー、SH-F01Hが出てました。 -- 名無しさん (2011-10-10 00 14 05) デカバ1個よりも標準3個でいいような気がしてきた(笑 -- 名無しさん (2011-10-10 23 06 28) CLRと電源ボタンをタイミング良く押すと、windowsモードに切り替わる。それは不具合なので、発生した場合はショップに問い合わせよう。 -- 必見! (2011-10-12 23 50 20) CLRと電源ボタンを同時に押すとね。 -- 必見! (2011-10-12 23 51 35) USB接続のサブディスプレイ mimoUM-710を接続してみた 強制的にメインディスプレイに設定され本体側はOFFとなりました。800x480固定ですが一応使えます。 -- unkokusai (2011-10-16 10 06 32) CLR -- 名無しさん (2011-10-19 10 26 20) CLRと電源同時押しマジで吹いたwww -- 名無しさん (2011-10-19 10 27 02) ↑富士通に問い合わせたら、不具合は仕様だって。は? -- 名無しさん (2011-10-19 23 34 01) 軽量なプレイヤーを入れて 設定変更しても音切れが直らない、「携帯側のプレイヤーを使え」と言うdokomoのいやがらせか これも仕様なのか? -- 名無しさん (2011-10-20 11 45 46) 仕様だからしょうがないらしい。このままFは消滅の一途を! -- 名無しさん (2011-10-21 20 40 46) 試しにストリートファイター4(PC版)のベンチインストールしてみた。インストールは可能。すべての設定を最低限に落とベンチし実行(なぜか解像度の設定とフルスクリーンはできず)。1.2GHz状態で、60FPSが必要なゲームで0.5FPS程度。さすがに最後まで実行できる勇気はなかった、、 -- 名無しさん (2011-10-23 09 43 00) 音切れする人へ・・・の書き込みが ありましたが 私のは直りませんでした。 起動画面ループ対策のアップデート以降のものはだめなんでしょうか? -- 名無しさん (2011-10-23 10 57 24) 音切れ? -- 名無しさん (2011-10-23 19 01 03) カニ入れろよ -- 名無しさん (2011-10-23 19 02 31) 今、カニ見てきたら2011/10/21付けR2.66になってたんでまた入れた -- 名無しさん (2011-10-23 19 14 12) カニ! あせるじゃねえか! 無事インストールされましたとポップアップ出てから長げーよ! -- 名無しさん (2011-10-23 19 54 13) 今日はクラウドをGladiネットでまとめてみた これは便利だよ -- 名無しさん (2011-10-30 02 32 14) 音切れっていうか不快な引っかかりがどうにも直らないね。ドライバはR2.66、サウンド44.1にしてクロック定格とかバックグラウンドサービスの優先とかしても解決せず -- 名無しさん (2011-11-03 16 32 07) 音切れ(グリッチ)発生の件は、F-07C限ったことでなくWindows7(Vistaから)のサウンドデバイスの扱いかたの変更に起因するもので、今のところ解決方法がないみたいです・・・(サウンドドライバ側で対応もできるようですが・・・) -- 774 (2011-11-04 10 44 42) <動作報告>国産のPCエンジンエミュ NPCEの動作可能、その他Kawaks、neburaなども動作します。多少カクツキは有りますが gamebooster3を導入すれば遊べるレベルまで改善できます。本体のみでのゲームはやはりきついのでグレードルをお持ちの方はパット接続を おすすめします。 -- 名無しさん (2011-11-06 00 36 24) ああ、REClock使ってないのか 音が同期するからそれでだいじょうぶ -- 名無しさん (2011-11-08 21 17 22) Player使用時のだが 音切れ対策↑ -- 名無しさん (2011-11-08 21 19 19) RECLOCKで改善しました。↑ありがとうございます。 -- 名無しさん (2011-11-09 23 13 20) KMP+RECLOCKで改善しません。設定教えてください。 -- 名無しさん (2011-12-03 01 44 40) いえ、私がやったのは一番軽かったpotplayerです。 -- 名無しさん (2011-12-03 22 41 17) 設定はとてもここでは書ききれません。ググってください。 -- 名無しさん (2011-12-03 22 43 31) AQUOSに接続したら特に何もしないで1080pだた -- 名無しさん (2011-12-09 00 28 43) しょうがない ここを2ch代わりにしようか -- 名無しさん (2011-12-17 11 54 08) GNO3できました。待てば起動する。2Dでレート5推奨。インスコはポトリ経由のUSB版じゃないとムリぽい。DL版は解凍失敗?ファイルが壊れてますと。 -- がんだむ (2011-12-23 18 29 17) 2chが書けないな。 やっぱり商売なんだ。 -- 名無しさん (2011-12-25 08 11 46) LUA2-TX(Vista_) -- 名無しさん (2011-12-25 19 29 03) LUA2-TX(Vistaドライバ)、LF-D560動いた -- 名無しさん (2011-12-25 19 30 02) REclockで音飛びを改善しました。情報感謝です!富士通さんはRE -- 名無しさん (2012-01-01 23 06 17) ミスった、、富士通さんはこの改善方法を公式に載せるべき。 -- 名無しさん (2012-01-01 23 07 34) 7モードでWMPを倍速再生できますでしょうか?、出来るんでしたら買いたいのですが -- 名無しさん (2012-02-08 04 47 38) 昨年買って、最近、やっと設定して使い始めました。クレードルに入れて、ディスプレイで使うと、あまりの普通さに感銘。某スマホに期待してできなかったことがサクサクできるので、まあ、あの時、あのスマホを買って使ってみたのも無駄じゃなかったかな、と自己満足。折りたたみがいいかなと思っていいたけれど、乱視老眼につき、本体だけで使用するときには、スライド式のほうがもちやすそうだと実感。これまでの一番のトラブルは、ディスプレイが省電力設計ですぐにスリープするので、PCモードに入った時と合わないと、認識されないらしく、画面が横に流れ続けたことくらい。バッテリーは確かにもたない。充電したはずなのに、紙箱の中で消耗しているみたいなとこはさみしい。すこしばかり、パナのえぼるたに期待しているこのごろ。早くメイン機にしてあげたい。PCとしてメインにできないのはPower Point を入れないと仕事にならないからで、ケータイとしてメインにならないのは、まだ自宅の番号しか登録してないから。でもこれからが楽しみです。 -- 名無しさん (2012-02-13 00 09 34) 携帯で撮影した写真はSDカードのどこに格納されますか?アクセスしても見当たらないぞー。 -- チェレンコフ (2012-02-27 20 55 58) 去年のWin8DPは、エラーでインスト出来ず、3/1のWin8CPは、インストール出来ました。MicroSDは、デフォで認識、Driverは、チップセット、グラフィック、Wifiだけでネットに繋げますー`)ノ -- 名無しさん (2012-03-07 21 45 00) 但し・・・解像度の影響でMetroメニューからのアプリ起動が一切不能ですω・)デスクトップで開くので問題ありませんが・・・ -- 名無しさん (2012-03-07 21 46 58) Win8でのバッテリーの持ちはプリインストールのWin7と如何なものでしょうか? -- 購入検討中です。 (2012-03-14 14 23 12) バッテリー端子改造して5000mA/hを搭載すると、1.2GHzで1.5時間駆動できるんですが、、、充電できない。。。 -- 名無しさん (2012-04-01 00 01 21) ↑できなかったら、20A/hのバッテリ搭載しようかと思いますが、、、できた人います? -- 名無しさん (2012-04-01 00 06 05) バッテリ端子の何を改造するのかわからんけど、DATA+とDATA-端子をショートすりゃ充電できるってオチでは? -- 名無しさん (2012-04-02 11 25 29) 20A/htte -- 名無しさん (2012-04-02 11 26 06) Windows8CPx86を入れ、さらにGNO3を入れてプレイできました。Win7の時より軽い印象。2Dでフレームレート20くらいいけるかも。 -- がんだむ (2012-04-26 20 06 43) 結局、クロックデフォルトにしてブラウザはChrome、そのキャッシュとフラッシュプレイヤーのキャッシュとTEMP、TMP、もうワンセットのTEMP、TMPをRAMDISKにおいて使かっている。 -- 名無しさん (2012-05-30 21 26 46) RAMDISKで十分 -- 名無しさん (2012-06-02 20 48 39) 結局、SDはSDとして使うことにした。 -- 名無しさん (2012-06-03 08 34 25) FAT32だと遅いと短絡的に考えない方がいい システムドライブにしてて死んだら嫌だと考え直した -- 名無しさん (2012-06-03 08 39 03) GMA600 3077きてるぜ -- 名無しさん (2012-06-03 08 42 56) クレードルなしでSDをbootすることは可能ですか? -- 名無しさん (2012-06-09 22 18 44) 10Aのバッテリにしたら、、、やはり充電できないね。 -- 名無しさん (2012-07-23 00 31 28) だからどんなコネクタの結線で、できないって言ってるんだい? -- 名無しさん (2012-07-23 11 51 36) ノートン・インターネット・セキュリティーを使うてんやけどスキャンかけると Bloohound.TD ってところで固まってまう... えぇ解決法教えて下さいです... m(_ _)m -- a.mitsu (2012-11-05 07 01 22) この辺読むと書いてあるけど、誤検出かもしれないし、本当に感染してるのかも。ノートンの設定チェックしてみたら?http //www.pchell.com/virus/bloodhound.shtml -- 名無しさん (2012-11-28 10 00 09) 本体のバッテリ端子でしょ、、大容量のアダプタでもダメだね -- 名無しさん (2012-12-11 20 38 04) 既出かもしれないがxiフラット契約+moperaにて料金変動なし -- 名無しさん (2013-02-13 23 50 20) Win7&IE10、縦持ち・タッチパネルブラウズが快適になった。やればできる子 -- 名無しさん (2013-03-05 07 55 49) docomoオンラインショップにて期間限定15750円(機種変更) -- 名無しさん (2013-03-16 12 18 01) 最近オクでにわかに「今月買った」が出品されてるけど↑のかな?考えすぎか -- 名無しさん (2013-03-26 06 16 49) 最終入荷終了 -- 名無しさん (2013-07-07 05 56 51) Windows7モードを維持し続けるためにはタスクスケジューラのFujitsu\TouchConsoleにDoHybernatとDoSleep]ga隠れているので無効化しておくこと -- KNNer (2013-08-10 10 04 12) KNNer氏ありがとう。それが知りたかった -- 名無しさん (2013-08-18 14 49 41) 先日F07Cに機種変しました。一括0円立った上に、割引サポートもついて、今までよりも支払いが安くなりラッキーwwwちなみにこれまでもガラケーだったので、パケ・ホーダイ継続。moperaは契約せずにWindows7モードはポケットWi-Fiで接続。色々調べてとりあえずクレードルセットを注文しました。未だにこの機種が売ってあることに驚きだったがそれ以上にクレードルも純正品として売ってあることに感激しました。時代に逆行している気分ではあるが変態隙のみならず私としてはワクワク感満載です。Windows8をインストールしている先輩達も見かけますが、まずは私はクレードルが届いてWindows7をいじりまわそうと思います。 -- かずっち (2014-01-23 04 43 58) ガラケプリインのテトリスってスライドキーボードであそべます? -- らびらび (2014-02-01 17 06 31) 「Windows 7モードを長時間維持したためケータイモードに切り替ました」の回避はやっぱり出来ないのか? -- 名無しさん (2014-03-07 13 08 47) F-07Cをchromeリモートデスクトップのクライアントにしようとしましたが、接続はできるのですが、母艦の画面が出てきません。カーソルだけは動いています。使えている人いたら、確認すべきポイントを教えてください。 -- 名無しさん (2014-11-20 23 58 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ikenuma-yui2/pages/65.html
池沼唯を臓器売買(その2) 唯「ゆいのどたたんあうー!("q")あずなんゆいやまする、だめー!("q")しーね、しーね!(`q´)」 梓「あー、はいはい。そうですねー。……先輩方、どうしましょうか?」 池沼唯は梓のことを口汚く罵るが、梓はそれを全く気にしていません。ぞんざいに返事をして、律達に問い掛けます。大人の余裕、というモノです。 澪「可哀相だけど、連れてはいけないだろ。四人で行く、って和には伝えてあるし」 梓「真鍋先輩、お菓子を用意するっておっしゃってましたからね。人数が増えたら先輩に恥をかかすことになってしまいますからね」 律「でも、放っておいたらどうなることかわからないぜ。もし事故に巻き込まれでもしたら、憂ちゃんに申し訳がたたないだろ」 紬「なら、一旦連れていきましょう。和ちゃんとの待ち合わせ場所につき次第、私が召し使いを呼び出すから、それに唯ちゃんの世話を任せる、というのはどうかしら?」 唯「ゆい、のどたたん(^q^)」 話し合いを繰り広げる軽音部メンバーを尻目に、池沼はキャッキャと騒ぎます。 態度だけ見れば非常に可愛らしいのですが、いかんせん行為の主体が汗、よだれ、血、油、涙、鼻水などの池沼汁を垂れ流す肥え太った池沼豚。であるので、全く可愛らしさがありません。むしろおぞましさすら感じさせます。 律「よし、じゃあ走るぞ! もう時間がない!」ダッ そう場を仕切ると、律は勢いよく駆け出しました。澪、紬、梓が続き、池沼はドタドタとその後ろを池沼走りします。池沼走りとは池沼に有りがちな無駄の多い走り方です。 足を振り上げる度に強く地面にたたき付けるために、ただでさえ体力のない池沼唯の体力を常人よりも多く浪費してしまいます。 また、池沼である唯は全く覚えていないことですが、池沼唯は両肩を脱臼、両足のふくらはぎを吊っています。それも池沼の走りを遅くする原因となっているのです。 唯「ぶひぃー、あううー("q")ゆいはちれないてつー( q )ぶひぃー、ぶひぃー(×p×)」 もはや様式美とでも称しましょうか、池沼はその場で立ち止まって弱音を吐きました。 しかし、四人の美少女達は気付きません。池沼を置いて走って行きます。 唯「あうー("q")りった、あずなん、まつー("q")あうー("q")ぶひぃー("q")」 いっそう池沼汁をばらまきながら、池沼は走ります。構ってもらえないため、置いていかれないように走るしかないのです。 脂汗をかき、今にも死にそうな形相です。 ブブブー! ぜえはあ言いながら走っていた池沼唯。あまりの疲れに、ついブブブーをしてしまいました。本日四度目のブブブーです。 唯「びええーん!("q")ゆいぶぶぶーちた!にかいちたー!(×p×)」 なんということでしょう! あの三歩歩いたらものを忘れてしまうニワトリ以下の脳みその持ち主の池沼唯が、『今日大きい方のおもらしするのは始めてではない』ということを覚えていました! なんという奇跡! ここに憂か仲良し学校の先生がいれば、感涙するか、もしくは驚きのあまりに茫然自失となるでしょう。 普段が池沼過ぎる、の一言で済んでしまうようなことですが、これはとてつもなく凄いことです。 しかしここにはその二人はいません。池沼を褒めてくれる人間はいないのです。 しかも、池沼の頭では『始めてじゃない』ということはわかっても、『では何回目なのか』ということを導き出せません。 それがいかに唯ちゃんが残念な池沼であるかを示しています。もう救いようがないくらいの池沼ですね、池沼唯豚はwwww。 梓「なにやってるんですか、唯先輩! 真鍋先輩が待ってますよ!」 池沼のあまりの遅さに業を煮やした梓が、池沼の元へとやってきました。腰に手をあて、頬を膨らまして可愛らしいポーズを取ります。 池沼と対比して、ということもありますが、天使のような可愛らしさです。ぶひぃー、ぶひぃーと息をする産業廃棄物のような肉の塊とは大違いですね。 紬「唯ちゃん、私の手を繋ぎましょう!」 このままでは時間に間に合わない、と紬が唯の手を引っつかみ、引っ張っていきます。 お嬢様である紬の、白く柔らかい手と、IQ25の池沼唯の、傷だらけでがさがさになった不衛生な手が繋がれます。 よだれや鼻水で濡れていて、かなり不快なはずなのですが、紬は顔色一つ変えることなくその怪力で唯を引っ張っていきます。 もしかして、先程池沼を引き上げるときも彼女一人で十分だったのではないか、と錯覚してしまうほどの力強さです。 腕を捕まれたときに、脱臼した肩が痛み池沼は叫び声をあげましたが、誰も気にしません。 誰にも気づかれないように澪が池沼の後ろに近付き、背中を蹴りあげて黙らせました。 みんなの手前、口には出せないのですが、澪は汚らしい池沼に好意を抱いてはいないのです。 律「おーい、和ー!」 待ち合わせをしていた公園にたどり着きました。和はベンチに座り、腕時計を眺めています。彼女もまた、お洒落に着飾っていました。 和「あら、律の遅刻が10分以内に収まるなんて珍しいわね。明日は雪かしら?」 律「和~、そんなこと言うなよー。りっちゃん泣いちゃうぞー」 和の言葉は辛辣ですが、そこには怒りは一切含まれていません。和なりの冗談です。それがわかっているから、律は軽い感じの返事を返しました。 唯「のどたたん、のどたたん(^q^)ゆいのどたたんあう、ひさちくり\(^Q^)/」 漫才を繰り広げる律と和の間に、池沼唯が介入します。息がきれていないのは、走ることの殆どを紬に任せていたからです。なんて怠惰な池沼ちゃんでしょうか。 言葉もまともに話せていません。池沼唯は『久しぶり』と言いたかったようですが、少し、いえかなり知能が足りなかったようです。ひさちくり、などという意味不明な単語を口に出しました。 和「えっ? ……ゆ、い……」 律と楽しそうに話していた和の表情が固まりました。ピキン、という効果音が聞こえてきそうなくらいです。 澪「和、どうしたんだ?」 和「あ、あ、あ……」 唯「あう~( q )」 あ、あ、あ、と壊れたスピーカーのように繰り返す和に、池沼が意味不明の唸りを発し、疑問の表情を作ります。しかし、相変わらず腹の立つ顔ですねww。これほどぶん殴りたい気分にさせる顔は、世界にもそう多くないでしょう。 和「悪夢だ! これは嘘だ!」 座っていたベンチから立ち上がり、池沼を指差して和は叫びました。いつもの知的でクール、冷静沈着な和のキャラクターが崩壊しています。 紬「あらあら和ちゃん、どうしたのかしら~」 紬があらあらー、と独特ののほほんとした態度で話しかけます。どうやら驚いているようです。池沼唯も同様の様子で「あうっ!(°q°)」と叫んでいます。 和「悪魔め、また私から友達を奪うつもりなの!? どこかへ、どこでもいいからとにかく今、ここからいなくなりなさい!」 ビシバシ、ビシバシ! 和の気合いの入った拳が池沼の頬に入ります。 唯「いたいれつ。のどたたん、いたいれつ(^q^)」 和「黙れ、死ね!」 唯「あぅ(゜q゜#) あぅ(#゜q゜#) あぅ(#゜q゜##) あぅ(##゜q゜##)あぅ(###°q°###)」 梓「やめてください、真鍋先輩! どうしたんですか、らしくないですよ!」 澪「お、落ち着けよ。梓の言う通りだ。まあ、わからなくもないんだけど……」 梓と澪が止めようとしている間も、和は池沼唯を殴り続けています。ただ殴るだけでなく、爪を突き立てたり、鳩尾に膝蹴りを入れるなどの工夫を施しています。獅子は兎を狩るにも全力を出す、とはよく言ったものです。 確かに、獅子(和)が兎(池沼)を狩るのに全力を出しています(この例えは兎に失礼ですがwww)。 和「この糞池沼……! よくものこのこと出てくる!」 律「待て、和! 昔、なにかあったのか? ここ最近会ってなかったんだろ?」 池沼唯はここ数年間、和と会っていませんでした。和の方から池沼を避けていたのです。 和「察しがいいわね、律。あなたのそういうところ、大好きよ」 池沼の顔面に回し蹴りを決めながら和は言いました。倒れ伏した池沼の顔面を靴で踏抜きながら、和は律へと向き直ります。 「そう、あれは私が小学生二年生のときのことだった……」 回想始め! 女の子A「和ちゃん、憂ちゃん、遊ぼうよ!」 和「構わないわ」 憂「えへへ、ブランコしよっ」 女の子B「えへへー」 唯「ゆいもあそぶー!( q )」ブブブー! 女の子A「くっさーい!」 女の子B「なにこれ!? 豚!?」 唯「あーう( q )ゆい、ぶたさんでつよー!ぶーぶーv(^pq^)vゆい、ぶぶぶーちたー( pq )」 女の子A「気持ち悪い! 逃げよう、Bちゃん!」 女の子B「私吐きそうだよう……。豚がいる、って先生に伝えないと……」 和「あ……」 憂「嘘……」 唯「ぶーぶー(^pq^)ぶーぶーぶーv(^pq^)v」ブブブブブー! 和「唯、向こうに行ってくれないかしら」 唯「あう?( q )なんでー?(^q^)」 和「あなたのことが嫌いだからよ」 唯「あうっ!? のどたたんゆいのこときらいだめー!("q")ゆいのことすきになるー!("q")」ブブブー! 憂「お願い、お姉ちゃん。あっち行って。ね?」 唯「びえええーん!("q")ぶふぃーええーん("pq")ゆいいじめる、わるい!しーね!ぶひぃー、しーねえ!ぐごがあっぶぶぶ!("pq")」 和「死ね」ドカッ! ドカッ!バキャ! ボガアッ! 憂「お願い、お姉ちゃん。少し眠っててね」ドカッ! ドカッ! バギャアアン! ブシャアア! 唯「びええーん!ふがっ、ふごぼえあぅーぇん!("q")("q")("q")」ブブブー! ブブブー! ブブブブブー! 回想終り! 和「まあ、池沼のあなたは覚えていないでしょうね。でも、私と憂は決して忘れないわ。あの、187回味わった絶望を」 律「187回……いやな思い出を抱えているんだな、和と憂ちゃんは」 和「池沼唯に希望などないのです……」 しんみりとした口調で和が言いました。しかし足は動き続け、鳩尾や顔面、肩、酷いときには目玉を攻撃しています。 澪「まあ、その唯は今、気絶しているけどな」 唯「ぶひぃー、ぶひぃー(#####=q=#####)」 和「気持ち悪い顔ね。やっぱり、早く進めないといけないかしら」 和「この池沼豚を売り払うことよ。今、憂と話し合ってるの」 律「売り払うって、施設へ入れるのか!?」 律は和の発言に仰天しました。施設に入れる。それは、もうこの池沼豚と会えなくなるということを意味しているのです。 しかし、違ったようです。和はとてつもなく黒い顔をして、池沼唯へと唾を吐きかけました。その様子は普段の和ではありません。 闇に捕われ、暗黒面に墜落したダーク和ちゃんなのです。 和「いいえ、違うわ。ヤクザを通して、この池沼の中身を売るの。内蔵肝臓肺心臓眼球子宮血液……。移植された人が池沼になってしまいそうだけど、そんなことはどうでもいいわ。報酬は私:憂=4:6で山分けよ」 律「!」 和の言葉のあまりの内容に、律は辺りを見回しました。聞かれてはまずい内容です。和と憂の命に関わります。 和「大丈夫よ律。誰もいないわ。これでも周りには気を使っているつもりだから」 律「いや、和が気の効くいい奴だってことはみんな知ってるけど……」 驚きのあまり、律の話す内容がズレています。律はもう一度、辺りを見回しました。 和「こんな話をしてもいいのか、ですって? 大丈夫よ。そこの池沼豚を見て、衝動的に話してしまったけれど、『この四人になら話しても大丈夫ね』っていう考えもあったから」 梓「まあ、別にチクったりはしませんけど……」 澪「和の過去にそんなことがあったなんて、知らなかったよ。私には三人の関係に介入する権利はないさ」 紬「私、友達に悪事の口止めをされることが夢だったの~」 個人の差はあれど、三人が三人、和を庇うと意思表明しました。あとは律だけです。 和「障害は警察にばれること、警察にチクられること……これだけよ。律ならチクらないと信じているわ」 笑顔でそう言った和は、ただの生徒会長ではありませんでした。冷徹で非常な魔女です。 カクカク、と律は頷きました。満足したように和は足を振り上げて、思い切り振り切ります。バキャア! という音が池沼唯の脇腹で炸裂しました。 唯「あ……う……う……ぃ……("q")」 和「見てよこのTシャツ。汁撒き散らして白目剥いて、三段腹に五重顎のIQ25の池沼豚がロマンスですって。とんだロマンスがいるものね!」 和の口調がどんどんおかしくなっていきます。律は、どうしてこうなった、と頭を抱えました。 律(今回はただ和と遊ぶだけだったんだけどなあ) 和「はあ……これ以上商品を傷つけるわけにはいかないわ。早くこれを憂のもとへ届けないと」 紬「それなら大丈夫よ。今、斎藤がこちらに向かっているから、琴吹家で預かるわ。最高のコンディションにして平沢家に帰すわよ~。あ、もちろん斎藤には事情を話したりしないわ」 和「助かるわ。ありがとう、ムギ」 紬「お安いご用ですわ。うふふ」 ゾクリ! と律の背中を悪寒が駆け抜けました。 律(悪魔だ、悪魔が二人いる!) キキィー、と音がしました。脇の道路に、見るからに高級そうな外車が止まっています。 斎藤「お嬢様、気絶なさったご友人はどちらに?」 紬「これよ。出来る限り丁重に扱いなさい」 斎藤「はっ、畏まりました」 斎藤さんは、重さ百キロを越える池沼豚を軽々と担ぎ上げます。後部席へと放り投げ、スプレーを取り出して吹き掛けると、一礼してすぐに去って行きました。 紬「私、あまり外車が好きじゃないのよのねえ。うるさいし、振動は大きいし……」 そんなの知らん、と律は思いました。律以外の四人は姦しくお喋りしています。 今日は楽しめそうにないなー、と思った律でしたが、一度その会話に加わるといつものように話の中心となり、楽しく話します。 汚らしい池沼のことなど、あっという間に忘れ去りました。 …… ………… ……………… 唯「ぐごがー(=q=)ごぎごごごー(=q=)ぶひぃー、ぶひぃー(=pq=)」 ここは一体どこでしょうか、暗く湿った暗室の中で、池沼唯は眠っていました。手足は拘束され、寝台へ繋がれています。 今着ているTシャツには「おやつ」とかかれています。よだれ、汗、血、涙などが染み込んだ「おやつ」Tシャツは、非常に汚らしいです。 ヤクザA「しっかし汚らしい池沼ですね、Bさん。こんな醜いもの、始めて見ましたよ」 ヤクザB「池沼を見るのは初めてかB? よく観察しておけよ。人がいかに醜く愚かな生物か、ってことを。こういう池沼は、人間の中でも飛び抜けて愚かなタイプだからな」 豚の寝息のようないびきをかきながら、池沼唯は眠っています。その池沼がいる部屋へ、二人の男が姿を現しました。パチリ、と電灯をつけ、池沼を見下ろします。 二人は、西日本で勢いが強い新興の暴力団のメンバーです。憂、和から池沼の臓器売買を頼まれ、預かっているのです。 ヤクザB「それにしても臭いな。排泄物やら吐瀉物やらでとんでもない臭いがするぞ、この池沼」 和からの暴行で気を失った池沼は、琴吹邸へと運ばれました。そこで、この池沼には勿体ないくらい丁重な扱いを受けて、平沢家に帰されました。 家についた池沼は、そのときにはもう目を覚ましていたために酷く騒ぎましたが、憂のハイキック超連打の前に気絶してしまいました。 その後、暴力団との協議を終えた憂によって暴力団へ運び込まれ、今に至っているのです。 ヤクザB「ほんと、気分が悪くなりそうな池沼顔ですね。顔面に鉛弾をぶち込みたくなりますよ」 ヤクザA「俺も今、心臓にドスを突き立てたいという衝動と戦っている。これくらいの池沼になると、存在そのものがうっとうしく感じられるな」 ヤクザB「あんたの存在そのものが、うっとうしいんだよ! ってやつですか」 ヤクザA「気持ち悪い池沼のプレッシャーを感じるな」 憂のもとから離れた池沼は、見知らぬヤクザからも気持ち悪がられています。 この二人は起きている池沼と対話したことがないのですが、気持ち悪い池沼顔と不快ないびきで、この池沼の半端じゃない池沼度合いをすぐに察したのでしょう。 鼻をふさぎ、必要以上に近付くことすらしません。 ヤクザA「これの輸送にはCさんが携わったらしいな。吐瀉物をぶっかけられてブランド物のスーツが駄目になった、って嘆いていたぜ。オムツ取り替えを十回近くやらされた、とも言っていたな」 ヤクザB「うわあ……この豚、十八歳なんですよね?」 ヤクザA「もらしたっていいじゃないか、池沼だもの」 ヤクザB「なんすかソレwwww」 ヤクザA「この前池沼が街で叫んでたんだよ。『ぼきはちしうなのれつwwwwてんすなのれつwwぶぶぶーちてもゆるたれつのでつwwwパシヘロンダスwww』ってな」 ヤクザB「うわあwwwぶち殺したくなりますねwww」 池沼の話で盛り上がる二人のいる部屋へ、三人目の男が入ってきました。 比較的小柄なヤクザA、若い容貌のヤクザBとは違って、スキンヘッドに筋肉隆々な出で立ちの男は、まさにヤクザ、といっ容姿をしています。 ヤクザC「おう、池沼ちゃんは元気か?」 入ってきた男は、池沼唯を移送したヤクザCという人物でした。池沼唯に吐瀉物をぶちまけられたという人物です。 普通の人ならここで池沼唯を睨みつけるのでしょうが、ヤクザCはそのようなことをしません。 なぜでしょうか。 ヤクザCの心が広いから……というのなら池沼唯にとってこれ以上幸運なことはなかったのでしょうが、あいにくそうではありません。 ヤクザCは、池沼唯のことを金稼ぎの道具としてしか認識していないのです! 吐瀉物をかけられたのは道具の不具合。オムツ取り替えは道具のメンテナンス。ビービーと泣きわめく醜い声は機械の作動音。 ヤクザCからすればこの程度の認識なのです。 嫌悪感をあらわにしながらも一応は人間扱いしているヤクザA、Bよりもよっぽど人間味に欠けている男と言えるでしょう。 ヤクザC「故障しないようにメンテナンスを怠るなよ。この肉袋はただの肉袋じゃない、臓器を内蔵している、金のなる肉袋なんだからな」 ヤクザA「アイサー。ところでCさん、関西暴力連合のことはどうなりましたか?」 関西暴力連合とは、西日本を発祥として全国へと展開している歴史ある暴力団のことです。新手の暴力団が活動するには、この連合に気に入られる必要があります 。しかし、彼らの暴力団はそのための献上などをしませんでした。それどころか、連合と対立すらしています。 例を挙げると、江戸時代に幕府の許可なく城を建てようとするようなものです。当然、並大抵のことではなく、彼らはいつも連合からの強襲を警戒しています。 ヤクザC「最近奴らの動きが掴めなくなった。最後に掴んだ奴らの動きは、イスラエルから銃火器を横流しされていることだな」 ヤクザB「アメリカ軍の標準装備か。うちの武装じゃ太刀打ちできねえぞ」 ヤクザC「それに対抗するために今、全国の暴力団に発起を呼び掛けている。連合の支配から逃れたがっている暴力団は少なくないはずだ」 ヤクザA「なるほど。そううまくいきますかね?」 ヤクザB「うまくいかせるのがこいつの仕事だな」 ヤクザBがCの背中をどつきます。はは、と笑い声が起こりました。 会話の内容は物騒ですが、雰囲気はよくなりました。しかしその矢先に、警報が鳴り響きます。 ヤクザB「これは、敵襲の警報じゃねえか! A、C!」 懐から拳銃を引き抜きながら、Bは叫びました。AとCも同様にチャカを構えています。三人は陣を組んで部屋を出て行きました。もちろん、部屋に鍵をかけることを忘れません。 そうして、部屋には池沼唯だけが残されました。 唯「ぶひぃー(=pq=)ぶごごー、ぶがーがぎがが(=pq=)」 豚のようないびきをかきなから池沼唯は惰眠を貪っています。 ジジジ、と点灯する壊れかけの蛍光灯の内の一本が、寿命を切らしたからかプツリと消えました。 まるで池沼唯の未来を暗示するかのようです。湿った、暗い空気に包まれて、池沼唯はただひたすら眠っていました。 連合の攻撃は苛烈を極めました。拳銃はもちろんマシンガンや手榴弾、閃光弾、はてはミサイルランチャーなどが飛び出します。 拳銃やマシンガンなど、必要最低限の武装しか持ち合わせていない彼らに勝ち目はありません。一人、また一人と血を流して倒れ、冷たくなっていきます。 彼らに取れる手段はそう多くありません。バリケードを張って、篭城を試みましたが、量と質に劣る彼らには不可能でした。彼らの城壁は決壊し、敵が流れ込みます。 連合A「よっしゃ、汚物は消毒じゃいッ!」 連合B「ヒャッハー! 俺の名前を言ってみろー!」 見境なしにマシンガンを放ち、時たまミサイルランチャーをぶっ放しながら、二人の男が突貫します。 あまりの戦闘力の違いから、二人を止める人間などいません。二人は破竹の進撃を続け、ついに厳重に封じられた地下室へとたどり着きました。 連合A「む、開かんな」 連合B「下がってなアニキ。きっついのをお見舞いしたるぜ!」 南京錠などでガチガチに保護されている扉ですが、さすがに対戦車ミサイルの手にかかっては一たまりもありません。爆風とともに吹き飛びました。 連合A「ヒャッハー、お宝だー! ……ん? なんもねえぞ」 連合B「寝台にデブが眠っているくらいだな。アニキ、この豚、殺っちゃう?」 二人がたどり着いたのは、池沼唯が保管されている地下室でした。 ミサイルランチャーの爆音が響きましたが、自分のいびきなどでうるさいのには慣れているのでしょう。目を醒ます予兆すら見せません。 連合Bは取り出した拳銃を池沼唯の手の平へと撃ち込みました。 唯「あんぎゃーーー!!いたいれつーーー!!("q")ビーーーー!!("q")」 さすがの池沼唯もこれには飛び起きます。起きてそうそう、不快なくらい甲高い声で池沼泣きを開始します。あまりのうっとうしさに、連合Aも銃弾を撃ち込んでしまいました。今度は太ももです。 唯「ゆいいちゃい!!!ゆいいじめる、だめーーー!!("Q")ビーーーー!!!("Q")」 連合A「こいつ、あれか! ええと、なんとか障害者か!」 連合B「あー、なんだっけ、知的障害?」 口々に呟きながら、AとBは池沼唯の体に銃弾を撃ち込みます。池沼を虐めるのが楽しくなってきたようです。耳にまで銃弾を撃ち込んでいます。 唯「ごめんなたい!!(; q ;)ゆい、ごめんなたいする!!(; q ;)ゆいいいこ!!!ぶーぶーぶー!!(;"pq";)ゆいぶたさんれつよー!!!(;"pq";)うんたん!!うんたん!!!!(;"q";)」 あまりの痛みに錯乱した池沼唯は、うんたん♪を始めました。このSSでは初登場です。しかし、うるさく思ったAに、命を振り絞ったうんたん♪は阻止されました。Aが腹に向かって拳銃を放ったのです。 唯「ビーーーー!!!!いちゃいーー!!(;"Q";)ガブ、ゴボォ、ガブフォ!!(;"q";)」ビチャビチャ Aの放った弾丸は的確に池沼唯の内蔵を傷つけました。血が逆流し、口から吐き出されます。 全力で媚びを売りにかかった池沼唯は、それを原因に腹を撃たれたのです。バンバンバン! と響き、池沼唯の三段腹に穴が開けられていきます。 唯「いちゃい……ぽん、ぽいちゃ、いれつ……(;"q";)うぃ……のど……ん……り……た、あず……ゴポォォ(;×p×;)」ブブブブブー! もはや売り物にできる状態ではありません。金のなる肉袋はただの肉袋に成り下がりました。ただの肉袋から、汚らしいうんちが排泄されます。男達は特になにか口に出すことなく、池沼唯の尻に何発か撃ち込みました。 弾倉にある弾を使い終えた二人は、一息つこうと煙草を加えます。その二人の元へ、連絡が届きました。 連合A「ボスからメールだ。……火を放って建物を潰せ、だとよ。ついでにこの池沼豚、焼いてくか?」 Aは懐からボトルを取り出しました。中にはアルコール度数70パーセントを超える酒が入っています。 連合B「池沼の燃焼ショーか。面白そうだな、やるかアニキ!」 哀れ、池沼唯の命運は完全に決まってしまったようです。二人の男は池沼唯の体に酒を振り掛けます。 唯「あぎゅごーー、ぎゅごーー(;×p×;)」ピクピク さすがにもう体力は残っていないのか、冷たい酒をかけられても起きることはありません。首から下がびしょ濡れになったところで、Bがジッポーライターを放り投げました。 唯「あう?(; Q ;)ビーーーーーーー!!!!!(;"Q";)いちゃい、いちゃいーーーーー!!!!(;"Q";)」 池沼唯はすさまじい勢いで燃え盛ります。まるで火の玉のようです。 唯「あんぎゃーーーー!!!(;"Q";)ごめんなたい、ごめんなたいーーー!!!!(;"Q";)」ブブブブブ-! あまりの熱さに、池沼唯はもう一度脱糞しました。それが炎に包まれて焼き上がります。香ばしい香りが漂いました。 連合A「謝ったところで、なんのエクスキューズにもならんぞ!」 連合B「あ、なんか焼き肉行きたくなってきたわ。兄貴、今日の夜は焼き肉にしようぜ」 やがて炎は寝台を包み込み、池沼唯のふけだらけの頭をすっぽりと包み込みます。 唯「あ、う……(×p×)グポア(×p×)」 全身を炎に包まれた池沼唯は、もはや喚くことさえままなりません。口の端から零れ出たよだれや、鼻から排出された鼻水、全身から流れる血液などが蒸発します。 唯「あ、う……ぃ……ぅ、ぅぅぅぃ……ぅ、ぃ……ぃ……(×p×)むひぃ(×p×)」 最後の力を振り絞って、池沼唯は妹の名を呼びました。ゴオゴオという火の勢いに掻き消されますが、池沼唯は必死に呼び続けます。池沼唯は、その粗末な構造をした喉が焼け焦げるまで、妹の名前を呼び続けていました。 和「唯が死んだ? 最初からその予定だったじゃないの」 平沢宅で雑誌をめくっていた和は、憂の言葉にそう返しました。 池沼が死ぬことはとっくの昔に決まっていたことであり、和にとっては驚くに値しない出来事です。 そんなことよりも、和は目の前の雑誌に注意を払っています。 憂「うん……臓器を摘出した末の衰弱死なら問題なかったんだけど、お姉ちゃん……じゃなかった、あの池沼豚が死んだのはそうじゃなかったらしいの」 和「どういうこと?」 憂「ヤクザの抗争に巻き込まれて死んだらしいの。池沼豚が保管されていた建物は全焼して行方がわからなくなったって」 和「マジで!?」 これにはさすがの和も驚きました。 和「臓器を売り払えなかった、ということね……これは非常に由々しい事態だわ」 お金が入らないかもしれない、と和は不安になります。池沼唯の死を悼む気持ちなどミジンコほども存在していません。 憂「和ちゃん、私はこれから、ヤクザのボスに連絡を取って……あれ? 新聞の間に手紙が挟まってる」 無造作に新聞を開いた憂は、中に封筒が入っているのを確認しました。未記名で切手もはっていません。 和「なにかしら……」ビリビリ 不思議に思いながら、和は封筒を破り、手紙を取り出します。そこに記入されていた内容は、和にとっては至福のものでした。 『義に乗っ取って一億円を振り込む。五日以内に引き落としされたし』 憂「和ちゃん、これって……!」 和「ジャパニーズマフィアは義に篤い……私も胸熱だわ」 ついに池沼唯豚が役に立った、と思うと、和は晴れやかな気持ちになりました。 存在自体が害悪でうんちと災厄を振り撒くだけの存在が他人に貢献したと思うと、目頭が熱くなるのを和は感じました。 和「さーて、私の四千万! 憂、受け取りに行きましょう!」 憂「うん、和ちゃん!」 とてつもなくいい笑顔で二人が飛び出します。二人が飛び出して行ったリビングには、手紙と真っ二つになったうんたん♪、適当に見繕われ、くしゃくしゃな状態になっている唯の遺影だけが残されていました。 ("q")おしまい("q") (その1)へ戻る 池沼唯SS一覧へ戻る カウンター 今日 - 昨日 -
https://w.atwiki.jp/isekaikouryu/pages/125.html
「ヤッ!ヤーッ!」 中央アジアを思わせる地平線まで続く大草原に羊を追う声が響く。 「ヤーッ!ハッ!」 ケンタウロスの羊飼いの少女が穂先にカラカラと鳴る小さな鐘のついた棒を手に羊の群れを追い立てる 「ヤナン!またいつもの仔!群れに戻して!」 ケンタウロスの少女の指示で羊たちの群れの中をまるで牧羊犬のように狗人の少年が素早く駆け回り、時には羊の背を何頭も飛び越えながら群れから外れようとする羊や指示に従わぬ群れを追い立てて流れに戻していく。 「ヤーッ!ヤーッ!」 そうしてしばらく羊を追い立てる声が響き、夕暮れが迫る頃には羊を全て柵の中に追い込んで彼らの一日の仕事を終える。 これが東部イストモスに暮らす遊牧ケンタウロス部族のごくごく有り触れた日常の光景 そして私はそんな光景を写真に収めている、地球というここではない別の世界から来た旅人だ。 この世界の空の景色はとても美しい。 空だけではなく全ての景色が地球と似ていながらどこか違い新鮮なのだがとりわけ空の美しさは段違いだ。 この世界の工業レベルは一部を除いて産業革命以前であり、そのため工業や製鉄によって発生する煤煙などでの大気汚染が少ないというのが大きな理由だろう。 地平線に沈む太陽と、それと共に刻々と色を変えていく空をカメラのファインダー越しに覗く私の隣に、ふと気配を感じて振り向くと先ほど羊を追って群れの中を駆け回っていた狗人の少年が立っていた。 「やぁヤナン、どうしたんだい?」 私はもうすっかり顔馴染みとなった彼に声をかける。 「・・・・」 少年は無言。まぁいつものことだ。この少年人見知りというわけではないのだが極端に口数が少ない、私がここに来てもう3週間くらいにはなるがその間この少年は必要最低限の言葉を発するところしか見たことがない。 「食事の用意ができたから呼びに来てくれたのかな?」 彼は無言のまま頷く。 「ありがと」 私はヤナンに軽く謝意を述べるとカメラをカメラケースに仕舞っていく、その間彼はずっと私の横に立ってカメラのほうを見ているのが背中越しでも視線や気配でわかった。 「・・・ヤナン、今度写真を撮ってみるかい?」 薄々気がついていたことだが、この際だからと私は彼に思っていたことを切り出してみた。 「・・・・・」 彼は無言のままだったがなんとなく驚いていることがわかった。 「・・・・いいの?」 シッポがパタパタと左右に普段より大きく揺れていることからも彼の感情が読み取れる 「いいよ。夕飯のあとに僕のところに来るといい。カメラの使い方とか教えてあげるよ」 「・・・・うん」 そしてカメラなどを片づけた私はヤナンと連れだって夕食の匂いが漂ってくる家路へとついた。 東部ケンタウロスの住居は地球のモンゴルなどで見かけることができる移動式住居のゲルにとてもよく似ている、というかほとんどそのままだ。 呼び名はゲルではなくマクヤと言う。 規模はかなり大きくケンタウロスの大きな体でもまったく窮屈と思うことなくゆったりと横になり体躯を休めることができる。 床には厚みのある絨毯が何枚も敷かれ、おそらくその下はゲルと同じように断熱の目的で牧草と乾燥した羊のフンが敷かれているのだろう 東部ケンタウロスの一家族の平均的なマクヤの構成は食事など一族が全員集まる場所としての機能をもつ大マクヤを中心に、それを取り囲むように親・子供・一緒に暮らす狗人の家族が寝起きする小マクヤなどが立ち並び、さらに煮炊きなどを行う竈のある専用のマクヤが少し離れた場所に立つという具合だ 家族や血縁での集まりが大きくなればなるほどこの構成が大きくなる。 「サトゥ、ここにはあとどれくらい居られるのかね?」 夕食の席で私は、この地での滞在先を引き受けてくれたシフェリ家の家長であるエイベンさんにそう尋ねられた。 サトゥとは佐藤大輔つまり私のことだ。 大マクヤの中央に湯気の立つ料理が並びそれを囲むようにエイベンさんの家族とシフェリ家と共に暮らす狗人のイム家の家族が並ぶ 客人として招かれている私は家長であるエイベンさんの隣に座り、その横で大きな体に豊かな顎髭という如何にも東部ケンタウロスの家長と言った風貌のエイベンさんが、その大きな体の下にいくつもクッションを敷いてそれに体を預けるようにして座り、周りに座るエイベンさんの家族も同じように色鮮やかな刺繍が施されたいくつものクッションを敷いてくつろいでいる。 前に聞いた話ではこのクッションに施された刺繍には「男柄」と「女柄」があるのだとか 言われて改めて観察するとたしかに男性と女性が使っている物では図柄が異なるのがわかる。 男性は鳥や獣を象った図柄で女性は草花を象った図柄だ。 さらに周囲の様子を詳しく言えばエイベンさんの家族と家族の間に一人ずつイム家の人が座り部屋の中央に置かれた大皿に盛られた料理を木皿に分けて隣に座るシフェリ家の人々に渡している。 ケンタウロスは屈むという動作ができないことはないが苦手だ、だからそういったことは狗人が彼らに代わって引き受けている。大昔から続く共生関係の一端だ。 「そうですね・・・持ってきたフィルムが残り少なくなってきたのであと一週間くらいを考えてます」 横に座ったヤナンに差し出された料理の盛られた木皿を受け取り、中に入った豆と羊肉の煮物をクゥと呼ばれる薄焼きパンをスプーン代わりにして口に運びながら私は応える。 まだ皿と料理が行きわたらずにいるのに自分だけさっさと料理に口をつけるということに日本人である私は最初ためらいを覚えていたが「客人が口をつけなければ家人も料理を口にすることができない」とエイベンさんに教わってからは料理を渡されたら急いで口をつけるようにしている。 文化が違えばいろいろと食事の作法も違うのだ。 「一週間か。もっと居てくれても構わんのだがな」 エイベンさんは残念そうにそう言う。 もっともこういった地域の人たちは客人を歓迎することが重要な行事なので社交辞令で「もっと居てくれても構わない」と言ったりするので鵜呑みにも出来ない。 「そうしたいのは僕も同じなんですが、これも仕事みたいなものなので」 私は彼らのホスピタリティーを傷つけないように言葉を選びながら応える。実際フィルムの残りを考えるとあと一週間程度の滞在が限度だろう。 「残念だ。サトゥから聞く話はどれも面白いし娘やヤナンも君にすっかり懐いている。どうかね?チキュウに帰らずここに住んだら?」 「ははは、魅力的な提案だと本当に思いますが、僕もまだまだ故郷に未練がありますので今回は謹んで辞退させていただきます」 「そうか。つくづく残念だ」 エイベンさんはなんだか今度こそ本気で残念に思っている声色でそう言いながら私に馬乳酒をすすめてくる。 「あ、すみません。今日はちょっと・・・」 そこにさらに追い討ちをかけるようで申し訳なかったのだが私は木のコップの淵に軽く指を置いてエイベンさんに示す。 これがこの地域での丁寧な酒の断り方なのだとシフェリ家に滞在することとなった初日の夜に、勧められるがままに馬乳酒を飲みぶっ倒れた私にエイベンさん自らが教えてくれたことだった。 「ん?食事のあとに何か用事かね?」 それを見たエイベンさんが傾けかけた酒瓶を止め私に尋ねる。 「えぇ、ちょっと」 「ではチキュウの話も今日はお預けか・・・今日は随分と星神の加護が薄い日のようだ」 エイベンさんは寂しそうに注ぐ相手を失った酒の瓶を自分のコップに向けながら不満を漏らす。 「すみません・・・・・」 「エエーーーッ!?サトゥ今日はお話してくれないの!?」 別の方向から声が上がる。先程ヤナンと一緒に羊を追い立てていた少女、エイベンさんの一人娘であるラタさんだ。 「ラタ、お前もやるべきことがあるだろ?滅多にない客人、それもこの世とは別の場所から来たという世にも希な客人ということで今まで大目に見てきたが衣装支度はまだ残っているだろ?」 「それは・・・・」 エイベンさんの言葉に言い淀むラタさん 「まぁまぁ、そう言った話は後にいたしましょう。せっかくの料理が冷めてしまいます」 そう口を開いたのはエイベンさんの隣に座っているヤナンの父親であるヌワンさんだ。 ケンタウロスの中でもかなり大柄だと言うエイベンさんとその隣に座る狗人としては小柄だというヌワンさんの対比はなかなかほほえましい。 しかし、エイベン家のもう一人の主は間違いなくこのヌワンさんであり、その言葉にエイベンさんも 「ん、そうだな。まずは食事を楽しもう」 と頷き。 「はい」 ラタさんもそれに素直に同意する。 その様子からシフェリ家でのヌワンさんがどのような立ち位置かということがわかる シフェリ家と共に暮らす狗人の一族の家長であり、シフェリ家を影に日向に支える存在がこのヌワンさんなのだ。 そうして再び夕食が始まり、やれどの料理を取ってほしいだ、これは美味しいだとかパンのおかわりは?などという会話がしばし交わされる。 ケンタウロスの食事にかける時間は驚くほど長い 夕刻から食べ初めて会話を交えつつ2~3時間というのはザラだ さらに男衆の場合はそこから酒が入りさらに数時間ということにもなったりする ただ彼らの食事は朝と夜の一日二食が基本で、お昼時にあたる時間に軽く食べることはあってもそれは食事には含まれない。我々の感覚でいうオヤツみたいなものだ。 さらに言えばその大きな体ゆえに当然ではあるが皆よく食べる。 最初にエイベンさんの家に招かれた時の歓迎の料理の種類と量にも驚いたが普段の量にもいまだに驚く。 部屋の中央にはドン!ドン!ドン!と山のように料理が盛られた大皿が並び、その横にこれまた塔のように積み重ねられたクゥが置かれ、それが数時間後には跡形もなく彼らの胃袋の中に消えてしまう。 上記の理由から食事の間の会話を楽しむ習慣のある彼らにとって珍しい異国の話などをしてくれる旅人は大変ありがたい存在であり、そこから彼らの旅人へのもてなしの精神が生まれたのではないかと私は思っている。 「日本に居た頃は「早飯の佐藤」なんて言われてたのが、今じゃすっかりスローフードライフだなぁ」 早めに切り上げたとは言えたっぷり一時間以上食事に費やしその場から退席した私は、そんなことを一人呟きながら現在提供され自室として使用している客人用のゲルに戻りガサゴソとリュックの中を漁り準備を始める。 「このカメラは大事な商売道具だからさすがに触らせることはできないから・・・こっちとこっちかな?」 そう言って私は絨毯が敷かれた床の上にもはや日本国内でもあまり見かけなくなった使い捨てカメラと万が一の保険としてもってきたデジカメを置く 「デジカメはこっちに来てほとんど使ってないからまだバッテリーは十分あるし、こっちもまだいくつか残ってるからひとつくらいヤランにあげてもいいだろう、本当はポラロイドでもあれば一番喜ぶんだろうけど使い捨てカメラ以上に今じゃレアで手に入らなかったからなぁ」 無いものは仕方ないと気を取り直してデジカメの本体にバッテリーを入れたり使い捨てカメラを袋から出したりしつつしていると外でガサゴソと誰かが近づいてくる音が聞こえてくる。 「ヤナン?思ってたより早かったね」 「・・・・」 私の声を入室の許可と捉えマクヤの入り口が外から開けられヤナンがマクヤの中へ入ってくる。 「おじゃましま~す」 その背後からラタさんが姿を現す。 「・・・あれ?」 予想外の来訪者に私は驚きの声を漏らす 「・・・・途中で見つかった」 そう短く語る彼の言葉よりも、彼の背後でシュンと垂れさがったシッポが彼の心境を如実に物語っている。 「何かコソコソしてると怪しんでたらこの通り、私に内緒で一人でサトゥと何するつもりだったの?」 「なにも・・・しないよ・・・」 「嘘おっしゃい!あなたが嘘つく時は鼻がヒクヒクするからすぐにわかるわ!」 それを言われた途端ヤナンのシッポがピンとなり自分の鼻を手で覆い隠す。 「嘘よ。どうやら図星みたいね」 「・・・・」 私から言わせれば顔の表情や声色を見るまでもなくシッポの動きでヤナンの心情が丸わかりなのだがこの二人はあえてそこには触れないようにしてるらしい。 「それで?男二人で何をしようとしてたのかしら?」 「いやぁ、ヤナンがカメラに興味があるらしいからカメラの使い方を教えてあげようかなと思ってね」 「私も!私もヤナンと一緒に教えて!」 「・・・やっぱりだ」 ヤナンはさもありなんという口調でボソリと呟く 「何よ!ヤナンだけカメラを教えてもらうなんてズルイわ!」 それに反応したラタさんがヤナンに詰め寄る 「・・・・」 ヤナンはソッポを向いて黙りこむ 「まぁまぁ、ヤナンはカメラに興味があるって知ってたから誘っただけだよ。ラタさんもあまりこういうことを話すこともなかったからカメラに興味あるとは知らなかった」 「父さまがお前はもう子供じゃないんだからあまり殿方と話すのはよくないって・・・」 「あーー・・・」 そこでふと知人との会話を思い出す。 西部イストモスは男性より女性の権威が強く男女同権的な気風が強いらしいのだが東部イストモスは中央アジアやイスラム圏のような価値観が強いのだと聞く 実際シフェリ家に滞在しての三週間の間にエイベンさんやヌワンさんとは毎晩遅くまで酒を飲みながら話すことはあったがシフェリ家やイム家の女性とは数えるほどしか話したことがない。 その話す機会も朝食や夕食など大勢の中でがほとんどで振り返ってみるとサシで会話したということはあっただろうか。 「なるほどたしかに・・・」 私は一人得心する。 「それで?カメラってどうやるの?」 「夕食抜け出してサトゥの部屋に居るのがバレたら怒られるよ・・・?」 ヤナンはいまだラタに諦めさせようとしているのか普段と比較すると信じられないほど口数多く発言している。 「大丈夫よ!父さまも母さまもまだしばらくは食べ終わらないだろうし」 「・・・・」 ヤナンはラタさんの説得は無理とそれ以上言葉を発することを諦めたようだった。 「それでサトゥ、どうすればいいの?」 「まぁ、まずは僕が箕本を見せるからそれを見てほしいかな」 そう言って私はデジカメを手に取り電源をオンにする。比較的最近購入したデジカメのため電源を入れてすぐに使用可能状態となり、背面ディスプレイにヤナンとラタさんを捉えシャッターを押す。 室内の光量がランプと地球からもってきたLEDライトだけということで撮影はどうしてもフラッシュが機能してしまう 「眩しい!」 室内に溢れた光にラタさんもヤナンも眩しげに目を細める。 「ごめん!昼間ならいいんだけどね。夜はどうしてもフラッシュが働いちゃうなぁ・・・」 そう言いながら僕は撮れたばかりの画像をラタさんとヤナンに見せる 「これ私!?」 「僕・・・?」 フラッシュのせいで全体的に白く飛んでる印象が強く二人とも眩しそうな顔をしてはいるがそれは紛れもなく二人の姿だ。 「すごいすごいすごい!シャシンってまるで魔法みたいね!ううん!魔法よりすごい!神様の奇跡みたい!」 「神様の奇跡なんかじゃないけどね。とまぁこんな感じで写真は撮れるわけ」 あまりにもおおげさで素直な表現にこそばゆささえ感じながら今度は使い捨てカメラを手に撮る 「カメラっていろいろあるのね」 絨毯の上に置かれた仕事用のカメラ・デジカメ・使い捨てカメラの三点を見比べながらラタさんが言う。 「うん、地球人はいろいろと写真に撮りたがるからね」 「どうして?」 「どうしてかな・・・思い出を忘れたくない・・・のかな?」 カメラマンという仕事を生業としていながら改めてそんな問いをぶつけられて曖昧な言葉しか答えられない自分に情けなさを覚える。 「カメラマンで生計立ててるのに表現が浅いっていうか・・拙いよなぁ・・・」 落ち込みそうになった気分を切り替えて、手に取った使い捨てカメラの撮影準備をはじめる、久しぶりにジリリジリリとフィルムを巻く音を聞いた瞬間学生時代の修学旅行の思い出が蘇る。 「懐かしいなぁ、使い捨てカメラなんて使うの何年ぶりだろ・・・」 そんなことを言いつつカチリと音がするまでフィルムを巻きあげる。 「さて、これで良し。そして今は夜だからここの部分をこうしてっと・・・」 ストロボが使えるようににパチリと簡素なスイッチをオフからオンにする、ストロボランプが赤く点灯する。 「これで準備OKっと」 準備が整ったカメラをヤナンに渡す。 「あとそこののぞき窓をを覗き込んで撮りたいものを捉えてそこのシャッターを押せば写真が撮れるよ」 「ヤナン、私に最初にやらせて!」 もう待ちきれないとばかりにラタさんが横からカメラに手を伸ばす 「あ!やだよ!サトゥが僕にって渡してくれたじゃないか!」 「あなたにとは言ってないわ!」 「ラタにとも言ってないよ!」 そう言ってカメラをめぐってちょっとしたもみ合いになるヤナンとラタさん パシャッ! シャッターの音と眩しいフラッシュの光がマクヤの中を明るく照らす。 「「あ・・・・・」」 もみ合った拍子にシャッターを押してしまったのだろう。ヤナンとタラさんの二人が間の抜けた声を漏らす。 「慌てなくても順番に使い方を教えるから。まずはヤナンからね」 「はい・・・・」 ヤナンとラタさん二人に順番で使い捨てカメラの機能や使い方を簡単に教えてそれぞれフラッシュを焚いた場合とそうでない場合2枚ずつ撮影させる。 「でもコレさっきのと違って絵は見れないのね?」 ラタさんはカメラの裏側を眺めながら不満そうに呟く 「すごく簡単なつくりのカメラだからね。こっちのカメラが特別なんだよ」 ざっくりとした表現で使い捨てカメラとデジカメの違いを説明する。正直私もカメラの撮影方法やメンテナンスの方法の知識があってもデジカメの仕組みなどの知識は無いのだから仕方がない。 「ふ~~~ん」 ラタさんがなおも使い捨てカメラやデジカメを見比べたり持ち誓えたりして違いを観察しているとマクヤの外でガサゴソと誰かがやってくる音が聞こえ 「やっぱり!早くに食事を切り上げてどうしたのかと思って心配したら・・・殿方のマクヤに入って騒ぐなんて婚礼前の娘がすることじゃありませんよ!」 「か、母様!」 マクヤの入り口が開きラタさんのお母さん、つまりエイベンさんの奥さんであるククリラさんが顔を覗かせる。 「サトゥさん娘がご迷惑をおかけしてすみません」 「いえいえ、そんな・・・」 「ヤナン!あなたもあなたですよ?ラタのわがままに流されちゃダメといつも言ってますよね?」 「はい・・・」 ククリラさんの強い口調にヤナンは尻尾だけではなく耳までパタリと倒してシュンとなる。 このあたりはもう家庭の事情なので部外者である私が口を挟めるところではないとただただ見守ることしかできない。 「さぁラタ、衣装支度の準備をしますよ?」 「はぁい・・・」 「サトゥさん、よい星の夜を」 「はい、よい星の夜を」 イストモスでのおやすみという意味の言葉を交わしてククリラさんがマクヤを後にする ククリラさんに強く促されてラタさんがションボリとマクヤの外へと出て行きガサゴソと二つの足音が遠ざかっていく。 「ラタは次の星神様の祭りの日にお嫁に行くんだ・・・」 ラタさんがククリラさんに連れられて退室してしばらくした後ヤナンが小さく口を開いた。 「そういえば、一年に一度の祭の日に東部全域から部族が集まって合同で式を挙げるんだったね」 「うん、だからラタは今、嫁入り衣装の準備で忙しいんだ」 東部ケンタウロスは一年に一度東部全域からロロカヌイと言うとても綺麗な湖がある場所に家族単位・部族単位で集まり、そこで許婚を決めたり式を挙げたりするのだと前にイストモス各地で数年写真を撮っている知人に酒の席で聞かされたことがあった。 「さっき夕食の席でエイベンさんが言ってた衣装支度ってのがそのこと?」 「うん・・・ラタはああ見えて刺繍も上手いから式までには充分間に合うと思う」 「部族や家族ごとの刺繍が散りばめられたとても奇麗な嫁入り衣装だって聞いたことがあるよ」 「うん、ラタはきっと間違いなく奇麗だと思う・・・」 「そういえばラタさんの結婚相手ってどんな人なんです?」 ふと思った疑問をヤナンに訊ねる。 「小さい頃からの許婚、何度か来たこともある」 心なしかヤナンの口数が減ってきた気がする。 「なるほど・・・こういうところも中央アジアと似てるなぁ・・・」 風土が似ればそこで形成される文化というのも共通性が出てくるのだろうか?それとも過去にも両世界は交流があったという一部の学説のとおり何かしらの文化的交流があったからだろうか そんなことを考えていると 「僕、帰るよ・・・」 ヤナンがそう言って立ち上がる。 「あ、うん。ヤナン良い星の夜を」 「うん。良い星の夜を」 そう言ってヤナンはマクヤを出ていった。 「はい。これはヤナンに。そしてこれはラタさんに」 「え!?私にも?」 翌日、朝食を終えて後片付けが終わった後、私はヤナンとラタさんに同行して羊に草を食べさせるために出かけ、そこで二人にそれぞれに一つずつ使い捨てカメラを手渡した。 「うん、使い方は昨日教えたから覚えてるね?それで好きなものを撮ってきていいよ」 「ホントに!?」 ラタさんは目を輝かせる 「ただしここにこういう模様が出たらもう写真は撮れないから、そうなったら僕のところに持って来てね?」 そう言って私は彼と彼女の前で地面に0を書く、ケンタウロスの数の数え方や数字を現す記号は地球のものとは異なるからだ。 そう言って手渡したカメラが再び私のところに戻ってきたのはラタさんがわずか1時間後、ヤナンは一日後のことだった。 「あっという間に撮れなくなった・・・」 僕の横に座り物足りないとばかりに不満を口にするラタさん 「まぁ、デジカメのようにパシャパシャ気楽に撮り放題とはいかないよなぁ・・・」 それに対して私は苦笑する。 「それに昨日のと違ってどんなものが撮れたかわからないのもつまんない」 「うん、それは同意する」 どんなものが撮れたか現像されるまでわからないのはそれはそれでフィルムカメラの醍醐味なのだが、彼女にとってはそこが最も不満なことだというのは理解できた。 「まぁ、現像したら今度届けに来るよ」 「本当に!?」 私の言葉にラタさんは大きな声を上げる 「あぁ、でもここから移動しちゃったら見つけられないかもなぁ・・・そうしたら誰か別の人に届けてもらうことになるのかな?」 地球の中央アジアなどで遊牧生活を送っている部族も手紙などのやりとりはかなりアバウトで近くまで行くという人から人へと託されて手渡されるということが今でも多い、それと似たことがこの地域でも当然のように行われているとエイベンさんが前に話してくれた。 「たぶんここにはあと二カ月は居ると思う。それから先はここから東に行った別の場所で三カ月過ごすの」 そう言ってラタさんは東の方角を指差す。 「トレジッキからはますます遠くに行ってしまうね・・・」 この場所から一番近い東部最大の都市の名を口にしながら私もその方角を眺める。 「これから半年はトレジッキからはますます離れていくわね。ラトゥーナのほうが近くなっていくと思う」 「ラトゥーナ・・・西部イストモスか・・・」 ラトゥーナとはトレジッキからは300キロ近く離れた西部イストモスの大都市だ。そんな距離を彼らは一年近くかけて時にその倍以上も家畜と共に移動するのだと改めて感心する。 「サトゥ、また来るっていつ頃になりそう?」 「帰国するまでたぶん順調に行ってもまた一カ月はかかるだろうから、何事もなくもう一度こっちに来ることになったとしても半年以上先かなぁ・・・ 「そっか・・・」 「うん」 「あのね、できればでいいんだけどね?私の婚礼に来てほしいんだ」 「星神祭りの日にするっていう?」 「うん・・・来年の星月の中日」 星月とは地球で言う1月のことであり、中日とは第二週の末日を意味する。 「今は5月だから帰国に一カ月、そこから大急ぎで溜まった他の仕事を片付けて、再渡航の申請をして支度をしてこっちに向かって・・・ギリギリ間に合うかなぁ・・・」 頭の中で「何事もなければ」の期間と「何かあった場合」の期間のシミュレーションをする。こっちの世界の交通手段は平気で数週間から数カ月遅延したりが当たり前だから旅行計画はかなり余裕をもっておかないといけないのが常だ。 「うん、だからできれば」 「だけど人馬族の婚礼行事の画ってのは魅力的だよなぁ・・・もちろん撮影許可はしてもらえるよね?」 「もちろん!みんな喜んで撮ってくれって言うと思うわ!」 そう彼女は朗らかに優しく笑って答えた。 それから一ヶ月半後、異世界から無事帰国した私は自宅の暗室で現像作業を続けている。 ゲートが地球と異世界に開いてもう20年以上が過ぎようとしているが地球でのゲートの向こう側についての知識や認識はまだまだ浅くそして偏見も多い。 もちろん人権やら平等やらが叫ばれて久しく、それがあって当たり前な世の中と中世以前とした価値観が当然のものとして考えられている異世界とではその価値観の開きは埋めがたいものがあるのも事実だ。 そんな中で私のようなフリーのカメラマンやジャーナリストと名乗る者が何人も異世界に出向き彼の地のさまざまな場所の風景や人々をカメラに収め記録に収め地球へと持ち帰っている 中には同じカメラマンと一括りにされたくないと思うようなバカもいることはいるのだが概ねの連中は多少の功名心はあっても「ここではない別の場所を知りたい」という前時代の冒険家や開拓者のような気持ちでゲートの向こう側へと足を運ぶ。 もちろん中には不幸なことに二度の母国の土を踏むことができない者もいるとは聞くが私は好運なことに数度の異世界行を五体満足で帰ってこれている。 そんな想いと彼の地での一ヶ月ほどの滞在の日々を振り返りながら次に現像するフィルムをどれにしようかとネガを赤色灯に照らしていてそれに気がつく。 「・・・ん?」 やけに画面のブレた画が何枚も連続しているフィルムがある 「なんだ・・・?」 どうも同じ被写体を追っているようなのだが何を撮ろうとしているのかハッキリしない 「これはたしかヤナンに渡した使い捨てカメラのフィルムだよな・・・」 ネガを引き伸ばして確認していくとほどなくして被写体が何かがわかった。 「・・・なるほどね」 そこには生き生きと羊を追うケンタウロスの少女の姿が映し出されていた。 「うーーーん、使い捨てカメラでこれが撮れちゃうか・・・ちょっと負けた気がするなぁ・・・」 さすが狗人のズバ抜けた動体視力というべきだろうか。ほかにも様々な場面が映り込んでいるがどれもなかなかのものだ。 「とりあえずブレの激しい最初あたりのもの以外は現像かな・・・次はっと・・・」 次に手にとったフィルムにはお世辞にも上手く被写体を捕らえているとは言えないものが多かったが私はそれを見てなんとも心が温かくなる思いを感じた。 「お互いにお互いを大事に思うか・・・」 そこには狗人の少年の姿があり、見切れていたり焦点があっていなかったりとはするものの撮影者がどういう気持ちでこれを撮ったかというのが伝わってくる。 その日、あらかたのフィルムの現像作業を終え、冷蔵庫から冷えたビールを取り出し一息ついた私は郵便受けから郵便物を取り出し確認する 「山崎さんからの手紙だ・・・あの人今はイラクにいるのか・・・」 先輩カメラマンからの久々の生存報告代わりの手紙や公共料金振り込みの封書に紛れて見なれないしかし見覚えのある封書が目に入る 「おー。今回は受理早かったなぁ」 それは日本政府外務省からの渡航申請受理を知らせる封書だった」 急いで中身を確認した私は帰宅してから一部の荷物を抜き取ったりした後、大部分はそのままの状態で置かれた荷物を物置代わりにしている空き部屋から引っ張り出す。 そして再びガサゴソとアレが無いコレが足りないと言いながら荷物の準備を始める。 またイストモスへ、あのケンタウロスの少女と狗人の少年がいる場所を訪ねる準備に取り掛かる。 今度はポラロイドも持っていこう。そしてこの写真も。 そう私は自室のリビングボードの上に置いた写真立ての中に飾った一枚の写真を見やる そこには草原の中で羊の群れを追う間のひと時の休憩時間に木陰で休むケンタウロスの少女と、その少女に寄り添うように眠る狗人の少年の姿が写っていた。 ふとつい先日再開した知人の顔と声がよぎる 「イストモスはいいとこだろ?お前は私と似てるからな。絶対何度も行きたくなるはずさ」 まったくその通りだよと心の中で賛意し私は再び旅路の準備に手を動かす。 あとがき ということでイストモスのお話です。 ファンタジーでケンタウロスで乙嫁語りな話が書きたい!という感じで書いて「表現力がぁ・・・文章力がぁ・・・」と毎度のことのように・・・ 連作可能なようなつくりでこの後の展開もボンヤリとは頭の中にあるので機会があればまた続きを とても細かくしっかりとイストモス東部の文化が練りこまれているのが読み進めるごとに実感しました。カメラマンという色んな場所へ向かう職業は異世界でも自然に日常に溶け込めるのかなと思いました。淡い二人もそうですが種族の違い姿の違いなど些細なものなのかも知れませんね -- (名無しさん) 2013-03-14 18 14 40 名前 コメント すべてのコメントを見る -
https://w.atwiki.jp/hinomotooniko/pages/164.html
【嘲笑鬼(チョウショウキ)】 【(寂しい気持ちから生まれる鬼)】 【ギシアン鬼】 【ししゆん鬼】 【腐女鬼?】 【魔芽萌やし(まめもやし)】 【見たいで御猿、聞きたいで御猿、言いたいで御猿】 【ちんちん亀(ちんちんがめ)】 【ささや鬼(ささやき)】 【マタガラス】 【朽酒女(くちさけおんな)・鬼閑獣(きかんじゅう)・思春鬼】 【天邪鬼(あまのじゃく)】 【さぼテン】 【他間多魔(たまたま)】 +クリックで開きます 【嘲笑鬼(チョウショウキ)】 54 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/12(日) 19 44 32 ID 8ulCVBnr 絵心が無いので取りあえず文だけでも提案を・・・ ◆心の鬼の名前 「嘲笑鬼」チョウショウキ ◆形態 人の影に潜む。実体化と影化と変身が可能。人間形態の時はおかっぱ頭の少年として顕現、影の時は双角の幽鬼。 ◆ 人の「侮蔑」や「嘲笑う」心を好み、さらにそれを助長させる事で力を増す。最終的に宿主を破滅の道に導いて、それを嘲笑う鬼。 力を付けると実体化も出来るようになり、人間に近づき巧みな話術と狡猾さで取り入りその陰に分身を潜ませる。自分で手を下す事は好まず 回りくどい手で破滅に向かわせる事を好む。その過程を見るのもこの鬼の楽しみである。 ◆心の鬼には「自分の中に鬼がいる!」と自覚した体験談 他人の不幸でメシウマwwwとなった時、自分の影にこの鬼が潜んでいるのかも知れない。そんなクリスマス前 【(寂しい気持ちから生まれる鬼)】 302 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 17 38 43 ID 2lROUeVY ようやく余裕できた。 鬼子漫画のネーム描いてみた。イメージは連載1話目。 アクション描こうと思ったけど…難しかった。 http //dl7.getuploader.com/g/oniko3/21/%E9%AC%BC%E5%AD%90%E6%BC%AB%E7%94%BB%EF%BC%91%E8%A9%B1%EF%BC%A1.jpg http //dl7.getuploader.com/g/oniko3/22/%E9%AC%BC%E5%AD%90%E6%BC%AB%E7%94%BB%EF%BC%91%E8%A9%B1%EF%BC%A2.jpg ほのぼのは田中さん他に任せて、 自分は鬼子SPIRITSを細々描いていこうと思います。 ※編注:名前募集中 【ギシアン鬼】 309 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 19 09 38 ID SrHqgyQn ◆名前:【ギシアン鬼】(ぎしあんき) ◆形態: 人の目には見えないが、鬼子の目で見るとうず巻くような煙状の影の中から 黒い一本ツノと三本の鉤爪をもった細い腕が突き出てツリあがった赤く光る目を持つ。 ぶっちゃけドラ○エのギズモを黒くしてツノつけてあやしい影の目と腕をくっつけたような姿。 相手の脳内に妄想を吹き込む時はピンクの息を吹きかける。 その際、ゾロリと生えた牙が見えるが、実体がないため、噛みつくことはない。 ◆生態: 太古より存在する上位鬼、疑心暗鬼の下位の存在。 とりついている被害者の心に闇が育てば育つ程、疑心暗鬼に育つ危険性がある。 出没しやすい場所は隣に若夫婦やカップルが住んでいる部屋。 物音が聞こえようが聞こえまいが全然関係なく、 被害者に「お隣りは今ギシアン中じゃないか」という妄想を吹き込む事で嫉妬させたりうつに したりする。浮気を疑う主婦に取り憑いた場合、疑心暗鬼に育つ速度が格段に早い。 鬼子はよく、この鬼の精神攻撃(笑)で取り乱すw その直後、怒り狂って退治するが。 鬼「な、ななな、なんてものを見せるのよーーー!!」ザシュッ ・・・一体、何を見せられたのか?当人は絶対語ろうとしないとか。 ※イラスト募集中 312 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 20 25 51 ID 5bWKLE10 ワロタw鬼子さんかわいすぎww鬼子が動いててGJ! 【ししゆん鬼】 323 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/17(金) 23 44 29 ID VqGqooSs 【ししゆん鬼】 この鬼に取り憑かれると真っ先に雑誌のエロコーナーから読みはじめてしまう 病状が進行するとエロコーナーを読むことが雑誌を読む唯一の目的になる 末期になると他のコーナーをほとんど読んでおらず、同じ雑誌を読んでいるにも関わらず友達の話についていけなくなる 324 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 01 35 52 ID n8SEO6jb あるあるwえ?そんな連載やってたけ?みたいなw 心の鬼って普通の状態だとかわいいけど末期(本成?)になると行き過ぎて暴走する感じだな。 暴走したとこだけを鬼子が斬りにくるのか。 鬼子の生成中成本成みたく普段の心の鬼と暴走したときの心の鬼を分けて描いても面白そう。 325 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 01 38 40 ID j5f+wMNN 何事もほどほどに・・・って仏教だな。中道だっけ? 深いなw 日本鬼子や心の鬼w 327 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 01 55 43 ID n8SEO6jb この企画の行為=身から心の鬼を出してまじまじと見る、人にも見せるとかってさ 煩悩(心の鬼)を完全否定はしてないし自らの煩悩(心の鬼)を認識してコントロールしてこうっていう感じがする 331 名前: 323 [sage] 投稿日: 2010/12/18(土) 05 11 14 ID 6T3eOtYM 俺「え?あれ?あー、うん、あれね、主人公の体がゴムでできているっていうのはなかなか着眼点がいいと思うよ、作者はこれから伸びるね。え?ブ○ーチ?あー、あれは幽○白書と同じ展開になるんじゃないかなぁ……。そ、そうそう今週もうすた京介おもしろかったよね!」 鬼子「ひどい、これは末期ね……萌え散れ!」ザシュッ ししゆん鬼「ギャーッ」 「ハッご、ごめん……俺さ、本当はもうTOら○るしか読んでなかったんだ……」 友人A「……」 友人B「……」 友人C「……」 こうですか?何にせよ早く救出してあげて欲しいものです>< ※以下、22スレ目より 398 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 11 26 22 ID uOG16Vso 【ししゆん鬼】 周囲からは変態的ともとられるインスピレーションを人に与えるゆん鬼が獅子のすがたになり、より厨二的になったもの。 ゆん鬼は角の代わりにパラボナアンテナがついており、ししゆん鬼は電波塔がついているのが特徴。いわくありげな銀のアクセサリー(勾玉とか)を首に提げている。 電波等には運命を受信する力がある。 群れでいる時も互いに離れた所におり、どこか醒めた目で遠くを見ている。 瞳の色はオッドアイ。 電波塔で突かれると死ぬ。 399 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 13 16 50 ID NWg59whz ししゆん鬼 http //loda.jp/hinomotooniko_kokoronooni/?id=37.png 400 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 14 28 31 ID uOG16Vso うおお、よもや描いてくださるとは! ありがとうございます、最高にカッコイイです! 401 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 17 33 15 ID 1rYT4Jmp マジで厨二病でゆんゆんしてる獅子だw 411 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 23 04 29 ID bXGdtBMP こんな子いるしwめっちゃワラタw 【腐女鬼?】 396 名前: No.015 ◆BomVQKBWmRwO [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 05 04 13 ID tQUBLu6k http //loda.jp/hinomotooniko2/?id=392.jpg 自分は鬼子プロジェクトには女性創作者の力が不可欠と考え 常々支援したいとは思っているのだが、流石に2コマ目は心が折れるかと思った… こんな無茶は二度と出来まい。そもそも何が受けるだろう? 猫の方はハンニャーにしたかったんだけど詳細とか分からず断念。 しかし凄まじいポテンシャルを秘めた鬼だ。 寝ます。 398 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 06 32 18 ID HhlBMFXu あんたやっぱりスゴイよ 399 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 07 53 06 ID b0GUM1nA 無茶しやがって…もういい…休めっ…! 400 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 08 31 11 ID UbNfiWKn 乙女心は意外とデリケートで、女性創作者に向けた作品=ホモネタでしたということで 『ああ、また腐った人たちと一括りにされたわ~、超しょんぼりだわ~』と微妙に感じる人もいる。 なのでその手のネタは画力53万の人が描くのはヤバイのではないかと。 ちなみにヒワイドリとヤイカガシの組みあわせの方が人気があると思います 401 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 08 37 07 ID NqiGn+P3 なんだかんだ推奨しやがってww 403 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 08 49 01 ID cEE46Gtk いつも思っていたんだが、絵のみならず字も上手いよなw 406 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 10 53 30 ID bhkmWD24 wwwチチメンチョウは9課SSとかでかっけぇ役まわりとかしているのになのにチチドリ、最近扱いひでぇw 413 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/19(日) 12 27 18 ID XQxW+H6r オタクの妄想力も心の鬼に出来ると思ったw ※以下、22スレ目より 412 :創る名無しに見る名無し:2011/01/19(水) 23 10 48 ID bXGdtBMP wikiで015さんの兎で【腐女鬼】が抜けてたかも? あの子は腐女子の心の鬼なのか、 それとも腐女子の心を理解しようと努力して一瞬でも腐の心を極めた男絵師の心から生まれ、腐女子の絵師の兎に昇華した心の鬼なのでしょうかw 【魔芽萌やし(まめもやし)】 434 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 00 41 30 ID DZLUIXlu http //loda.jp/hinomotooniko_kokoronooni/?id=1 ◆心の鬼の名前 魔芽萌やし(まめもやし) ◆形態 日本の国産大豆100%。豆モヤシの形をした心の鬼。心の鬼の中では最弱レベル。(例えるならスライム程度) 普段は豆の状態で転がっており、可愛いキャラが通ると萌えて「○○たん萌え~」と言いながら可愛く発芽する。 暴走すると巨大化して芽が触手状になり大暴れすることもある。 いたづらで宿主のデスクトップに触手フォルダを勝手に作ったりすることがある。 暴走すると宿主や宿主の好きなキャラ(18歳以上に限定)の夢の中に出てきて首を絞めたりする。 食用になるので鬼子の為に鬼神が綺麗な水を引いた暗室で無害化した魔芽萌やしづくりに励んでいる。 鬼子やこにぽんにとっては弱すぎて相手にならないので無害。美味。 ◆心の鬼には「自分の中に鬼がいる!」と自覚した体験談 普段は好きなキャラに素直に萌えているだけなんですってば!時折萌えすぎて 魔芽萌やしが暴走すると夜中に好きなキャラのR-18タグの付いた絵に触手を伸ばしてしまう位で! 意地でもエッチな絵をブクマはしないような意地っ張りな人に憑くようです。 439 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 03 17 43 ID vbkmCqVi 好きだー 鬼子にはちょっと、呆れながら諌められてて欲しいな 【見たいで御猿、聞きたいで御猿、言いたいで御猿】 438 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 01 58 21 ID FjcnMmx3 http //loda.jp/hinomotooniko_kokoronooni/?id=2.jpg ◆心の鬼の名前 見たいで御猿、聞きたいで御猿、言いたいで御猿 ◆形態 心の中のエテ公 ◆「自分の中に鬼がいる!」と自覚した体験談 仕事中に沸いてくる…。よくこいつ等のせいで痛い目にあうのです。 【ちんちん亀(ちんちんがめ)】 453 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 19 33 00 ID KqX8wA/F ◆心の鬼の名前 ちんちん亀(ちんちんがめ) ◆形態 マダー チンチンと言いながら首を長くして飯を待つ亀。通常は首は短い。 悠久の時を感じているので気長に待つが自分で作ろうとしない。 自分でどうにかしろと言われると黙る。 憑依先で暴走すると依り代が痩せこけたり料理が苦手な子に育ってしまう。 ◆「自分の中に鬼がいる!」と自覚した体験談 寝坊して自分の分の飯が用意されていなくて腹が減っても自分では動かず只管待ち続ける。 自分で作ればいいのにそのうち夕飯の時間になってしまう。 【ささや鬼(ささやき)】 457 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/20(月) 20 09 48 ID w3lT1Mf6 ◆名称:【ささや鬼】(ささやき) ◆形態: 筒型の細い長い香炉のようなものと、うちわのようなものを持った小鬼。背中に笹の葉を数枚背負っている。 ◆生態: 魔がさすの言葉どおりロクでもないことを人の心に吹き込む鬼。 香炉に笹の葉を入れ、いぶした煙をうちわで送ることで被害者に心の声を吹き込む。 しょーもないことほど執着心を強くし、 普段の人物とはかけはなれたブッとんだ行動をさせることが 多々ある。スベるネタ、引かれるネタなどを投下させる事が好きで、ネタが予想に反して好評だとこの鬼は 自滅する。 ヒワイ「ああ!なんだかスゴくパンツが食いたい! パンツぅパンツぅ!」 ヤイ「タイヘンでガス!ヒワイの奴がささや鬼にとり憑かれて奇行に走ったでガス!これは 治療法として鬼子さんにパンツを提供してもらうしか!」 鬼「そんな訳あるかーーー!!対象が変わっただけで普段と何も変わらんわ! つか、ささや鬼の退治方はそんなんじゃないわ!双方ともに萌え散れ!!」ザシュシュッ ※イラスト募集中 【マタガラス】 776 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 16 55 25 ID VR2tUf4o だめだ、うpできないあきらめた・・・ ヒワイドリのライバルキャラ考えたのに・・・ 777 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 16 58 24 ID 9rCEwdB8 非常用のアップローダー3ではどうですか? http //ux.getuploader.com/oniko3/ 778 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 17 12 56 ID IdnI81EN 何のデータ?もしイラストレーターで書いていた物を 一度だけjpgにデータ変換して保存したなら、 それはUP出来なかった自分がいる・・。 もう一度、jpgで立ち上げて、名前をつけて保存したものをUPしないと 私の場合、UP出来なかったなぁ。今でもそうですけど。 779 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 17 25 49 ID VR2tUf4o うpした。もはや子供の落書き・・・ http //loda.jp/hinomotooniko_kokoronooni/?id=68.jpg 780 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 17 35 36 ID LPeBCusV 足が三本あるヤタガラスで更にマタから生えてるとな。 なるほど それにしても心の鬼は予定どおり下ネタが多いなw 【朽酒女(くちさけおんな)・鬼閑獣(きかんじゅう)・思春鬼】 789 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 21 19 15 ID UVt6+gk/ また心の鬼作ってみました。 http //2d.moe.hm/2d/img/2d39490.jpg http //2d.moe.hm/2d/img/2d39491.jpg 下の鬼、年末年始は要注意だぜ!! 790 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 21 27 42 ID LPeBCusV これだけ鬼に憑かれてると、 鬼に溺れ過ぎて自ら鬼と化す『自暴自鬼』の気配がするな。 791 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 21 31 57 ID UVt6+gk/ お題目が「自分の心の中の鬼」ですからね。 事実上の自分の切り売りですよ… まあそれだけ鬼子ちゃんに近づける可能性は増えますが 792 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 21 33 25 ID LPeBCusV なるほど、鬼子こそが自暴自鬼の元凶か。 萌えは罪だな。 793 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 21 37 59 ID WZpWu2/e しかし、色々出てるのみると「あるある」な鬼ばかりなのがまた…… 794 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 22 54 24 ID Kv51tCRR 心の鬼、本当に「あるある」で笑える。 1つ1つレスしてないけど、見ては受けてるので、作った方ガッカリしないでね。 集まったので「心の鬼事典」ができそうw 795 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 22 58 43 ID VPesy7hc 思春鬼とかもありそうだもんな 何も怒ってないのに苛々して親に対して辛く当たってしまったことを あとで嘆いてしまう……とかな 796 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 19 49 ID LPeBCusV なんでも鬼のせいにしてしまう鬼もいそうだな。 ついつい親に当たるのは思春鬼のせいだ。 【天邪鬼(あまのじゃく)】 797 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 31 51 ID Kv51tCRR なんでも曲解して他人のせいだと受け取らせてしまうような鬼って物語で使えそう。 天邪鬼は自分がひねくれた行動するだけだっけ?憑依もするっけ? 798 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 36 48 ID VPesy7hc 天邪鬼は他人の行動に反した行動をして邪魔するものじゃなかったけ? 憑依はなかったはず。 ひねくれ者というのもあたってるよ。 本心に素直になれないで反対の行動をする人も天邪鬼な人って言うけどね。 あぁ……ツンデレか。 799 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 37 21 ID LPeBCusV ツンデレ天邪鬼……萌える。 800 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 46 32 ID BgAg/2sH 天邪鬼って確か『瓜子姫』とかって女性に変装していたよな? ならば元より女の子の可能性も大か。まぁトラップとして男の娘、っていう手もある。w …でも(記憶によれば)物語上では、爺様と婆様に殺されるとか散々な目で復讐されるんだけどな。 瓜子姫を既に殺害済みだったりしたから…だったと思うけれども。 801 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 47 10 ID Kv51tCRR そういや天邪鬼って、もともとは女性らしいぞ。 絵本とかでは男性に書かれるのが多いけど。 あまのじゃくの性別 http //homepage2.nifty.com/rinmei-zensho/urikokosatu1.htm そもそもあまのじゃくは、仏教説話に登場する「アマノザクメ=天探女」という女神が元になっている、という説が有力です。 ※転載者注:「アマノザクメ」は「あまのさぐめ」の書き間違いのようです。 ……ツンデレだな。 802 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 47 15 ID WZpWu2/e ツンデレが既に天邪鬼みたいなものなのに、それが反転したらそれはただの素直デレなのでは……? 803 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 47 58 ID VPesy7hc ある日、席替えで好きな子の隣になれたAくん。 運悪くツンデレ天邪鬼にとり憑かれてしまいますた。 「お、俺はこの席順は嫌だけどな!」 (本当は隣に居たいのにな……どうしてこんな事を言っちゃうんだろうか……) こういうことか 違うか 804 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 50 55 ID LPeBCusV ツンデレ女天邪鬼描いて来るから、 それっぽい台詞一つくれ。 805 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 51 08 ID VPesy7hc 801 女神さまだものな 江戸時代の本ではだけど やっぱりツンデレか…… 802 いや、デレがなくなるんだよ!! これはこれでどM には受けるな 806 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 51 10 ID H8RZ4jds 時代はクールデレ。 809 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00 04 20 ID g7JoUxE2 うりこひめとあまのじゃく - Wikipedia http //ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%86%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%B2%E3%82%81%E3%81%A8%E3%81%82%E3%81%BE%E3%81%AE%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%8F おじいさんおばあさんが鬼だってパターンもあるのかよ! 802 こ、輿入れぇ?!あんたが?! はんっ!あんっっったみたいなトロい娘が好きだなんて物好きな殿方もいたもんね! いいわ。どうせ、あンたのトロさにあきれられて出戻ってくるのは確実なんだから さっさといっちゃいなさい。あんたなんかいなくったって、村のだれも困らないんだから。 トロくて足ひっぱる娘がいなくなってせーせーするわ。寂しくなんかないんだからね!! …とか瓜子姫に悪態つく天邪鬼? 813 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00 37 48 ID 1FToxBfR 天邪鬼の外見的特徴が思いつかない。 なんかある? 814 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00 43 09 ID wQ290/iS 単純に行くと餓鬼みたいな姿になるんだろうが 萌え化するとなると 羽衣を纏った女性がイイんじゃないんだろうか。 いかにも何人も男を泣かせてますっていう雰囲気の女性。 けど、実は純粋な心の持ち主で、意中の相手には強く当たりすぎて 離れられていってしまうという悲しい体質の女性。 男ならホストだろうな。 あぁ、男には興味がないさ。イケメンとか爆発しろ。 あれ?夜だからなんだかおかしいようだ。 ちょっと寝てくる。 そして、もっと妄想を広げるために絵の努力してくる。 826 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 02 22 46 ID cDPz9KIs 描いてみた http //loda.jp/hinomotooniko2/?id=442 833 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 11 12 09 ID wQ290/iS なにこれかわいい よく、あれだけの情報で描けましたな…… すすすごいでゲス あ、パンティ貰ってもよろしいですか? 834 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 11 41 58 ID M5Gd7Fjj 自分なら奪った羽衣は返さない。むしろ焼いてしまうかな?w 831 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 10 43 55 ID 0QO+5vkA 天邪鬼も萌え化かー 鎧で武装した「アーマードジャック」とか考えてた俺アホス 832 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 10 52 34 ID 07BX6M4C いやそれも見たいんでよろしく!w 気を失った瓜子姫を鋭い爪のついた籠手を装備した鬼がわしづかみにして・・・ うん、何で瓜子姫かというと、最初はこにぽんで考えたんだけど、 こにぽんをそんな目に合わそうとしたヤツは鬼子と般ニャーに瞬時に抹殺されてるな、とw 【さぼテン】 807 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/28(火) 23 51 30 ID gugLEc7w 心の鬼かいてみた。 http //loda.jp/hinomotooniko2/?id=439.png 809 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2010/12/29(水) 00 04 20 ID g7JoUxE2 あー、今おいらこの鬼、さぼテンに「怠けツボ」の経穴にハリ食らってるわ~トイレにいくのもめんどくさ~ 72 :創る名無しに見る名無し:2011/01/06(木) 19 22 44 ID RB0opeRs 以前投下した心の鬼がラフ描きすぎたので もう少し丁寧に描いて見たらあまりかわらなかった。 http //loda.jp/hinomotooniko2/?id=460.jpg 73 :創る名無しに見る名無し:2011/01/06(木) 21 50 18 ID 80ibixIG 去年の年末大掃除の時 72の鬼に支配されてたからサボってたんだけど 今日、親から注意されて棘を出しつつ本鬼出して掃除しまくったよw 259 :創る名無しに見る名無し:2011/01/13(木) 04 28 29 ID PN+cW6Dh 横スク向けに拾ってみるテスト http //loda.jp/hinomotooniko2/?id=501.png サイズ間違えてボスキャラになった 265 :創る名無しに見る名無し:2011/01/13(木) 20 33 48 ID f5L54z8L 色んなサイズのさぼテンがいていい気がします。さぼテンがいっぱいいるステージとかw 【他間多魔(たまたま)】 936 名前: 創る名無しに見る名無し [sage] 投稿日: 2011/01/01(土) 14 52 52 ID /WeCmxnm ◆名称:【他間多魔】(たまたま) ◆形態:風神・雷神から風袋や雷太鼓をとって、両脇にガラス玉を抱えさせたような姿の小鬼。 ◆生態: 厳密には心に棲む鬼ではなく、魔物の類であるが、人の心を悪い方へ誘導するため鬼子にとって討伐対象。 両脇にかかえているガラス玉の中には『間』を意味する空(カラ)と、『時間』を意味する時計盤が 入っており、 それらを使って因果律を見通し時空間に干渉できる。 …と、書くとすごい能力に見えるが、その実、ろくでもないことにしかその力を使えない魔物。 いわく、「たまたま」道端で通路をふさぐ形になった相手を避けようとして カガミのモノマネ芸みたいなことになったり、 「たまたま」ドンピシャなタイミングで 不運が降りかかったり、「たまたま」「間が悪くて」相手に誤解されたり邪魔をしたりしてしまう事の 原因は大抵この魔物がかかわっている。 特に悪意があったわけでもないのに相手にイヤガラセだと思われ、 フォローしようとしてもそれが 裏目裏目に出て、状況がさらに悪化したことはないだろうか?その場合、この他間多魔が 悪さをしている可能性がある。ラブコメの話を盛り上げたり、お笑い芸人には「笑いの神様」扱い されることもあるが…… 大抵、『ギャワ~~~!!これは何かの陰謀じゃよ~~~~~』 と叫びたくなる不運を被害者にもたらす。 鬼「さすがにもう、食べられないわ……」 小「こにも、もうお魚はイヤー」 般ニャー「近所のオバさんに沢山いただいたけど、さすがに私もうんざりね… …まさか大量に買い込んだ直後だったなんて…」 ガラッ 狗「ぅお~い、魚、沢山取れからおすそ分けにきたぞ~~~~」 「「「あ~~・・・・・・・」」」 狗「えっ? な、なんだ?!そのうんざりしたようなリアクションは?」←他間多魔に憑かれている なお、鬼子にとっては討伐対象ではあるが、あんまりかかわりたくない相手でもある。 鬼「ふ、ふふふ、また今度も……「たまたま」死角にあったバナナの皮を踏んで転び、「たまたま」大掃除のオバサンが 不精して窓から捨てた掃除バケツの水を引っかぶって、「たまたま」居眠り運転のトラックに轢かれそうになり、 「たまたま」落下してきた植木鉢に直撃して…etc,etc…いいかげん、悪あがきはやめて萌え散れ!!!!」ザシュッ 毎回、他間多魔の特殊能力で精神的にロクでもない疲労を受けて終わるのである。 ※イラスト募集中
https://w.atwiki.jp/moricamera/pages/54.html
目次 デジタルフォトフレーム 電池の種類その1 電池の種類その2 カメラ専用バッテリーと充電器 フィルムの種類 メモリーカードの種類その1(形状) メモリーカードの種類その2(容量) メモリーカードの種類その3(SDHCとスピードクラス) デジタルフォトフレーム デジタルフォトフレームで写真をディスプレーして、インテリアの1部として 楽しんでいる方も、最近は増えているのではないでしょうか? 複数の画像を、1つのフレームで楽しめるので、たくさん飾る手間も、スペースも省けます。 撮影した画像を次々表示してくれるスライドショー 音楽データをBGMにして楽しめる 撮影した動画も簡単に再生 等、今までのいわゆる写真立てとは同じフレームと名が付いてますが、随分違いがあります。 むしろ家電の領域ですね。 御購入の参考のひとつとして、最近の(刻々と変化はしますが)売れ筋ベスト3を御紹介します。 (2011年3月末現在) 1位 ソニーDPF-D720(ブラック)7インチ液晶パネル 画素数:800×480 内蔵メモリ:2GB(約18.6cm×11.0cm) 2位 パナソニックMW-15-K(ブラック)9インチ液晶パネル 画素数:800×480 内蔵メモリ:2GB(22.86cm×14.2cm) 3位 ヤシカDVF8138インチ液晶パネル 画素数:800×600 内蔵メモリ:1GB(20.0cm×16.5cm) (商品名、写真をクリックすると、新しいウィンドウでメーカーページが開きます。) 金額的には1万円前後のものがよく出ているようです。 インテリアに映えるブラックのフレームが好まれているようですね。 ちなみにランキング12位フジDP-S7Vの前のモデルDP-7Vの現物です。 7インチの液晶パネルですが、 190g入りの缶コーヒーとの大きさ比較です ちょっと見えづらいと思いますが、裏側に4種類のメモリーカードに対応した カードスロットがあります。 木目の感じもナチュラルでいいですよね。 自宅用もさることながら、やはりギフトとしての需要が多いようです。 特に離れて住んでおられるおじいちゃん、おばあちゃんに 予めお孫さんのかわいい画像等を内蔵メモリにインプットしたり、 初期セッティングをして差し上げることが出来ます。 基本操作はリモコンで簡単に出来るので、 デジタルはどうも苦手、パソコンが無い、と言う年配の方には うれしい1品かもしれませんね。 新しい画像がたまったら、SDカードなどのメディアから 内蔵メモリに移して古いものと入れ替えたり、 順番を変えて取り込んだり・・・いろんな楽しみ方されてみては! 気になる電気代ですが、使用環境や機種などにより差はあるものの、 1年間つけっぱなしで(寝ているときや外出時は消しますよね?) 年間で500円前後から900円までと、 こんなに写真ライフを楽しめて、ならお安いですよね。 まずは、気軽に楽しんでみては如何でしょう!! 写真をプリントして飾ることの少なくなった昨今、 たくさんのデータを生活の中で目にすることが出来るフォトフレーム、 懐かしい思い出のあのシーンが蘇り、家族での楽しい会話が増えるかもしれません。 目次へ 電池の種類その1 一口に電池と言ってもたくさんの種類があります。 細かく分類すると、驚く無かれ4000種類! 簡単に電池とは・・・のお話です 二つに大きく分けてみます。 一次電池・・・充電できない使いきりタイプ アルカリ乾電池・マンガン乾電池・ボタン電池・リチウム乾電池等) ちなみに現在では、家庭で使われる主流はアルカリです。 二次電池・・・充電して繰り返し使えるタイプ デジカメやビデオカメラ、携帯電話などに使われているリチウム二次電池や ニカド電池、ニッケル水素電池等) 身近なところでの一次電池について(種類、特徴等) 乾電池は基本的に、2種類の金属と金属の酸化物、電解液の3種の物質で 構成されています。 アルカリとマンガンの違いは構成している材料や構造の違いです。 マンガン アルカリ プラス極に二酸化マンガン、電解液に塩化アンモニウム、マイナス極に亜鉛を使用。世界で1番使われている歴史の古い乾電池です。 電解液に電流の流れやすい。水酸化カリウムというアルカリ性水溶液を使用しているため、マンガンより大きな電流が取り出せます。 ニッケル水素 見た目は一次電池と同じでもこれは二次電池です。充放電して繰り返し使えるエコな電池です。大きな電流を、安定して取り出せます。 アルカリ電池はマンガンに比べて、強力な電気を持続的に出すことが出来ます。 なので、ポータブルカセット・MDなどのウォークマン・ラジコン・ラジオ・ デジカメなど大きな電流を必要とする機器では有効に使用できます。 アルカリ電池は内部での変化が激しく速いので、一度に大きな電気を利用するときは 良いのですが、逆に長~く一定の電気を使う場合は不向きです。 マンガン電池は電池自体の劣化、反応速度が低速なので、一度に大量の電気を 消費する機器には不向きです。その反面保持性が高く安定した電気が供給出来ます。 一定のリズムで決まった量の電気を消費する機器、例えば時計・リモコン たまに使う懐中電気などには向いています。 アルカリ電池より長持ちの場合もあり、それぞれにあった用途での賢い選択が必要ですね。 知っておくと便利ですよ! 次回はもっと違った形の電池についてお話ししたいと思います。 目次へ 電池の種類その2 前回に引き続き、電池のお話 今回は、いろいろある電池の形について・・・ 筒形 一番ポピュラーな電池ではないでしょうか? 前回お話したように使いきりのタイプと、繰り返して使える充電式とがありますが、 見た目は同じ形です。 リモコン・時計・音楽プレーヤー・懐中電灯・デジタルカメラ・玩具・ラジカセ 電動歯ブラシなど、生活に密着した身近なものに使われていますよね。 コイン形 ボタン形 こちらもよく見かける形ですね。 筒形に比べて薄くてコンパクト。 コイン形とボタン形は厚みも違います。 小型ゲーム機・電子玩具・デジタル体温計・万歩計・補聴器など小さな機器に 使われています。 現在露出計は大判カメラ以外殆どカメラ内蔵ですが、 古いカメラで、MR-9と言うボタン電池が使われているものがあります。 この電池は製造中止となっているため、入手し易いSR44やLR44をアダプターに入れて代替出来ます。 形はよく似てるんですけど・・・ 見た目はほとんど変わらなくても、型番が違うこともよくありますので ご購入の際は、現物と見比べてというよりは、型番で選ぶほうが確実です。 パック形 使いきりタイプより、頻繁に目にするものではありませんが、充電タイプが 多いのも特徴です。 コードレス電話機・電動工具・携帯電話・デジタルカメラ・フィルムカメラ ノートパソコン アシスト自転車・携帯ゲーム機などそういえば近頃この形の電池もよく使ってるな って思い当たりますよね。 カーバッテリー 蓄電能力が大きく、皆様ご存知、自動車・バイク・農作業車などに使用されてます。 充電タイプです。 ピン形 ピンの形のピン形、釣りをなさる方はご存知かと思いますが、電子ウキに使われてます。 こちらは使い切りタイプ。 他に薄いシート状のものがあります。充電タイプのリチウムイオン電池で、 音楽プレーヤー・PDAなど機器組み込み型として使われています。 いろんな種類、いろんな形の電池。 その特性により、さまざまなシーンで私たちの生活に なくてはならないものとなってます。 特性を生かし、地球に優しい上手な使い方を心がけたいものですね。 次回はカメラ専用バッテリーと充電器のお話・・・ 目次へ カメラ専用バッテリーと充電器 電池の形や種類について、 2回にわたってざっとお話して参りましたが、今回が最終回となります。 デジカメ中心でお話を進めていきますが、専用の電池と充電器について・・・ ◆電池 デジカメ用として使われている専用充電池の多くは、 リチウムイオン電池が使われています。 機種ごとに形状が異なっているため、他機種への流用ができません。 皆様お持ちのデジカメもほとんどは こんな形のパック形電池が使われていると思います。 約3から4cm四方、0.5cmほどの薄さ、 とってもコンパクトで、どんどん薄く小型化している コンパクトデジカメにはぴったりです。 メーカーによっては、異なる機種や他のメーカーと ある程度互換性を持たせたりしてるものもありますが、 同じものが使えることは稀です。 リチウムイオン電池は電圧の低下が少なく、 大電流をほぼ一定した電圧で取り出せます。 長時間の撮影も可能となります。 カメラによって異なりますが、フル充電状態で、 通常は、あくまで目安としてですが、数百~数千コマ近く連続で撮影が出来ます。 但し、カメラの内蔵ストロボを多用するかどうか、 オートフォーカス機能や電動ズームを頻繁に行うかどうかなど、 使用状況によっても消耗度は大きく変わってきます。 更に自己放電が非常に少なく、低温での使用にも強いと言う特性があります。 その一方で、使いきりの電池に比べると、 在庫をおいてないところも多く、どこででも簡単には手に入りにくく、 値段も一つが¥3000以上と高価です。 おまけに専用充電池には専用の充電器が必要!と言う事で、 ますます出費がかさみます・・・ ◆充電器 A.こんな風にバッテリーを専用のアダプターに入れて コードに接続してコンセントに差し込むタイプ B.これは携帯電話ですが、バッテリーを入れたままの本体にコードを接続して コンセントに差し込むタイプ 後バッテリーをセットした充電器を直接コンセントに 差し込むタイプなどがありますが、 先程も申し上げた様に、機種により、バッテリーの種類により 違う充電器が必要であるのが悩みの種ですね。 ところが最近出ましたよ、マルチに活躍する充電器が・・・ 携帯電話との大きさ比較です。 パック形の電池は大きさに合わせてスライドさせて調整できます。 楕円のところは充電状況をお知らせするモニターです。 対象充電池はリチウムイオンバッテリーパック(13.6V~7.4Vまで) 単3形充電池(ニッケル水素・ニカド) 単4形充電池(ニッケル水素・ニカド) 単3充電はこんな風 (この商品、ケンコー・マルチバッテリーチャージャー[エネルグ] 当店にて¥2,980にて好評発売中[金額は2011年7月現在]) ハイパワーで急速充電可能、やはり次々出てくるものです。 何でも新しいものがよい訳ではありませんが、 便利で安全で地球に優しいものの情報は、 常に意識して取り入れていきたいでね。 3回にわたってお話して参りました電池に関するお話は ひとまず今回を持ちまして終了となります。 何かしらお役に立つことがあれば幸いです。 さて次回は最近目にすることも少なくなってしまいましたが、 フィルムについてのお話をさせて頂きます。 目次へ フィルムの種類 近頃ではデジカメを使う方が圧倒的に増えているので、 あまりおめにかかることのなくなったフィルムですが、 写真屋さんとして、一般的なフィルムについても簡単にご紹介しておきます。 フィルムは大きく分けて、ネガとポジ、白黒とカラーになります。 A.ネガフィルム ネガという呼び名は、明暗や濃淡、色が実際とは逆に記録されるところからきています。 語源はネガティブ(Negative:否定的) これを略してネガと呼んでいます。 プリントすることで撮影時の被写体の明暗、濃淡、色合いを再現します。 B.ポジフィルム(リバーサルフィルム) フイルムの例 ポジという呼び名は明暗や濃淡、 色が実際と同じに記録されるところからきています。 語源はポジティブ(Positive:肯定的) これを略してポジと呼んでいます。 カラーフィルムと違ってプリントしなくても 被写体の明暗や濃淡、色を撮影したときの状態で見ることが出来ます。 Ⅰ.モノロフィルム フイルムの例 正確には黒白フィルムといいますが、 一般的には「白黒フィルム」、「モノクロフィルム」 「モノクロームフィルム」と呼ばれています。 ちなみに英語では、Black and White。略してB&W。 どんな色の被写体も白と黒の濃淡で記録されます。 白黒のネガフィルムの場合、フィルム上には 被写体の色情報は省略され、明暗は逆に記録される 、つまり被写体の明るいところは濃く、暗いところは薄く記録されるのです。 プリントすることで、撮影時の被写体の明暗や濃淡を再現します。 モノクロフィルムは、画面が金属の銀で作られている為、 画像の保存性がよいという特徴があります。 カラーフィルムより温度管理が簡単で、 現像のプロセスも2種類の薬品を必要とするだけなので、 比較的自家現像が容易に出来ます。 Ⅱ.カラーフィルム フイルムの例 カラーネガフィルムは実際の明暗や濃淡が 逆のネガ像といわれる状態で記録されていますが、 プリントによって撮影時の被写体の明暗や濃淡、色を再現します。 実際の明暗や濃淡、色合いがそのまま記録されるカラーポジフィルムは、 カラーリバーサルフィルムということの方が多いようです。 カラーリバーサルフィルムの使い方の1つに、スライド映写があるので、 カラースライドフィルムということもあります。 この他、撮影条件や使用目的に応じたフィルム(赤外線用や医療用フィルム)などいろいろあります。 更に代表的なフィルムのサイズをご紹介しておきます。 ①35ミリフィルム 最も一般的なフィルムです。 ちなみに35ミリは映画用プロフィルムからの転用です。 35ミリという数値は、フィルムの寸法からきています。 画像が映りこむ画面サイズは24×36ミリでこれは ライカ社とアイス・イコン社が採用したことがきっかけです。 このことから35ミリフィルムのことを「ライカ判」ということもあります。 (1)パトローネ 35ミリフィルムをロール状態で巻き込んでいる円筒形の金属性収納ケース。 パトローネはドイツ語、英語ではカートリッジ。 (2)フタ 上としたからパトローネを固定。 (3)スプール ツバのついた芯のこと。このスプールにフィルムが巻きつけられています。 スプールを上から見ると、内側に両脇から歯のようなものが出ていて カメラ側の巻き戻しクランクの芯に切ってある溝を噛むようになっている。 (4)DXコード フィルム感度などの情報をカメラに伝える。 (5)テレンプ ドイツ語。フィルムの出入り口に張られている光を パトローネの中にいれないための黒い遮光布。 (6)パーフォレーション 撮影時、フィルムを巻き上げるときに、カメラ側のスプールという歯車とかみ合って フィルムを送る穴。35ミリフィルムの場合穴8個で1コマ分のフィルムガ送られる。 (7)リーダー部(ベロ) フィルムの先端部を指し、ベロともいう。 (8)感光乳剤面 フィルムはこの部分が内側になるように巻かれており、 カメラにセットした時、この面がレンズ側にくる。 (9)ベース面 この面の上に青、緑、赤の各色の光に反応する乳剤をね塗りしている。 ②APSフィルム #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (aps1.jpg) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (aps2.jpg) APSカメラに使われます。 フィルムの端に撮影時のデータやラボの処理データが記録されます。 (当時は画期的なフィルムでしたが、今年いっぱいで、生産終了となります。) フィルムはカートリッジに入っており、フィルムを引き出す部分には 遮光フタがついて外からの光が入らないようになっています。 画像が映りこむ部分のサイズは30.2センチ×16.7センチです。 ③ブローニーフィルム(中判フィルム) 基本は6センチ幅のフィルム。 1コマ分のサイズは使用するカメラのサイズによって 6×4.5・6×6・6×7・6×9等に分かれます。 フィルムの長さ・・・120と220の2種類 撮影可能枚数 6×4.5だと120で15枚、220で20枚 6×6だと120で12枚、220で24枚 ④大判用フィルム シートフィルムという1枚ずつカットされたフィルム。 4×5インチ、5×7インチ、8×10インチ、10×12インチなど この中で4×5インチは大判フィルムの代表格。「シノゴ」といわれることもあります。 あらかじめ暗室でシートを1枚ずつ専用のフィルムホルダーに入れて撮影します。 最後に「ISO」で表記されるフィルムの感度について・・・ 少し前には「ASA」などとも表現されてました。 フィルムのパッケージに「○○カラー100」とか 「○○カラー400」とか書かれているあれです。 数字が大きいほど感度は高くなります。 ISO100の倍はISO200、その倍がISO400と続いていきます。 感度が高ければそれだけ少ない光でも撮りやすいという事です。 ですが、常に感度が高いフィルムが良いかというと、そうではありません。 フィルムの光に感光する部分は粒状です。 目に見えない細かい粒状のものが集まって像を作っています。 感度の高いフィルムの粒子は大きな粒で感光しやすくなってます。 逆に感度の低いものは小さくなってます。 なので、感度の低いフィルムは細かい粒で像が作られているので、なめらかな画像となり、 感度の高いフィルムは粗い粒子の集まりなのでざらついた感じになるのです。 サービスサイズくらいだと気にならない程度ですが、 大きくプリントすればするほど目立ってきます。 目安としてサービスプリント目的のスナップ程度ならISO400、 大きくプリントしたいならISO100、 ストロボが必要な撮影条件で、ストロボが届かない広い場所やストロボ禁止の場合とかは ISO800やISO1600を使ってはどうでしょう。 次回はデジタルカメラの言わばフィルムというべきメモリーカードについて・・・ 目次へ メモリーカードの種類その1(形状) デジカメなどで写真を記録するメモリーカードにはいくつかの種類があります。 その役割は同じですが、機種によって形状が異なったり、お互いの互換性がないので どれでもOKと言う訳ではありませんから、自分のカードの種類を把握しておく必要があります。 但しごく一部の機種では、SDカードとxDカードの両方が使える場合もあります。 皆様よくご存知とは思いますが、一般的なメモリーカードをご紹介します。 SDメモリーカード 切手くらいの大きさで今現在、デジカメで一番多く採用されている形状です。 著作権保護機能を備えているので音楽用にも利用可能です。 最大2GBまでラインナップされていて、転送スピードが速い高速タイプもあります。 転送スピードごとに「クラス」が定義され、Class6,Class4,Class2があります。 SDHCメモリーカード メモリーカードの上位規格で、高画素デジタルカメラ、ビデオカメラなどのデジタル家電で 採用が広がっています。記憶容量の規格は4~32GBまであります。 こちらも転送スピードごとに「クラス」が定義されClass10、Class6、Class4、Class2があり SDHCカードはSDHCに対応した機器でのみ利用可能となります。 ですので、古い機種では対応していないものも多いので、ご購入の際はご注意ください! SDXCメモリーカード SDメモリーカードの上位規格で記憶容量の規格は最大2TB(テラバイト)まで、 最大転送速度300MB/秒を実現する次世代のSDカードです。 高画素のデジタル一眼や、HDビデオカメラでの長時間記録などの利用が想定されています。 このカードもSDXCに対応した機器でのみ利用可能です。 miniSDメモリーカード 少し前までカメラ付ケータイで主に採用されていた形状のメモリーカードです。 カードアダプター使用で、SDカードとしての使用可能。 32MB~2GBまでラインナップされています。 MicroSDHCメモリーカード カメラ付ケータイで今主流の形状のメモリーカードです。 miniSDカードと同じくカードアダプター使用で、SDHCカードとしての使用可能。 同じく専用のアダプターを使えば、XDカードとしての使用も可能。 4GB~16GBまでラインナップされています。 ⅹDピクチャーカード 主にフジフィルム、オリンパスが採用していますが、現在デジカメで採用されている メモリーカードの主流がSDメモリーカードなので、この二つのメーカーもSDカード 採用の機種へと切り替わってきています。 薄くてコンパクト、16MB~2GBがラインナップされています。 無印とTypeMとかTypeHの表記があるものを目にされると思いますが、大容量化に伴い 書き込み時の転送速度が向上しているのです。 ざっと以下のような数値になりますので、あくまで目安として参考になさって下さい。 これも古い機種など無印以外は対応できない場合がありますのでご確認ください。 データ転送速度 種類 容量 書き込み 読み出し 無印 16-32MB 1.3MB/秒 5.0MB/秒 無印 64-512MB 3.0MB/秒 5.0MB/秒 TypeM 256-2GB 2.5MB/秒 4.0MB/秒 TypeH 256-2GB 5.0-9.0MB/秒 8.0-15.0MB/秒 メモリースティック ソニーのパソコン、バイオシリーズならほとんどの機種で、アダプタなしの読み込み可能 など、他のソニーAV機器との互換性が高いのが特徴。 16MB~128MBがラインナップされています。 メモリースティックPRO 従来のメモリースティックより大容量化されていて、256MB~2GBまでがラインナップされています。 メモリースティックDuo 従来の1/3サイズでソニー製携帯電話などで採用されています。 32MB~128MBがラインナップされています。 メモリースティックPRO Duo メモリースティックDuo同様コンパクトで256MB~2GBまでがラインナップされています。 コンパクトフラッシュ デジタル一眼レフで広く採用されているカードで、転送スピードが速い高速タイプもあります。 高画素撮影に対応するため大容量のカードがラインナップされ、最大64GBのものもあります。 マイクロドライブ 超コンパクトサイズのハードディスクで、同容量なら他の半導体を使ったメモリーカードよりも安価です。 1G~4Gへ大容量化が可能で、高画素デジタル一眼レフでの利用に適しています。 サイズ、形状共にコンパクトフラッシュと同じです。 スマートメディア かつては、利用できるデジタルカメラも多かったのですが、最大で128MBまでしか 利用できないこともあって、今では採用する機種はほとんどないでしょう。 1000万画素以上のデジカメが多くなった中、高画素な記録を目的とした大容量カードが 登場してきています。予算に余裕があれば、少々値段が高くても容量の大きなカードだと 1枚あたりの撮影枚数が多く、カードを差し替える手間が省けて便利です。 ただし、高画素な設定で撮影する機会が多いと、撮影時の記録、再生の表示、 パソコンへの転送に時間がかかります。 それら転送スピードを高速化したーカードもありますが、 普通のカードに比べると同じ容量のものと価格を比べる、2~3割ほど高くなります。 メモリーカードの価格も年々下がる傾向にありますが、使用する機種や目的にあった形状と 容量を選択してくださいね。 ここでご注意して頂きたい事がひとつ、 大容量のものだと何百何千といくらでもデータが入っていきますが、 メモリーカードは、あくまで撮影用の一時保管用のメディアとしての活用であって 中の大事なデータは、できるだけ早めにCDやDVDに保存またはプリントしておいてください。 次回はカードの容量についてのお話です。 目次へ メモリーカードの種類その2(容量) デジタルカメラで撮影した画像を記録する、言わばフィルムのような役割のメモリーカード。 いろんな種類を前回形状をメインにご紹介しましたが、今回は中身、容量について・・・ 容量って何? コンピュータで扱われるデータは目に見えないのですが、量(サイズ)を表す場合に「容量」 と呼び、多い少ないを「容量が大きい、小さい」と表現します。 データの最小単位にはbit(ビット)があります。1bitでは「オン・オフ」「Yes・No」など2通りの 情報を扱え、2bit(2の2乗)では「前後左右」など4通りの情報を扱えます。 このようにデータ量の計算は「2進数」を用います。 半角英数文字を扱える8bit(2の8乗、256通りの情報)が、1byte(バイト)と決められています。 半角英数文字のことを「1バイト文字」と呼ぶのは、このためです。 biteは単に「B」「b」と表記されます。 byteも「1000m=1km」と同じように一定の容量ごとに単位が変わります。 中途半端ではありますが、byteでは1024ごとに単位が変わります。 これは「2進数」で計算した場合、2の10乗である1024が1000に近いからです。 デジタルカメラの世界では、bitを意識することはほとんどないので、ややこしいことは気にせず 「そういう仕様になってる」ことだけ頭の隅に入れておいてください。 単位の変化 1024B(バイト)・・・・・・・1KB(キロバイト) 1024KB(キロバイト)・・1MB(メガバイト) 1024MB(メガバイト)・・1GB(ギガバイト) 1024GB(ギガバイト)・・1TB(テラバイト) デジカメで200万画素で撮影した1枚の写真の容量が約500KBだとした場合 512MBのメモリーカードには約何枚保存できるでしょうか? 10枚撮って 500KB×10枚=5000KB・・・・・10枚で約5MB 512MBだと約1000枚保存できるという計算になります。 大まかな画素数・メモリー容量別の撮影可能枚数と、1画像あたりの平均ファイルサイズを ざっと表にしてみました。 画素数・メモリー容量別 撮影可能枚数と1画像あたりの平均ファイルサイズ一覧表 画素数 512MB 1GB 4GB 16GB 1400万画素 82枚 161枚 645枚 2580枚 1000万画素 96枚 188枚 754枚 3018枚 800万画素 124枚 243枚 975枚 3902枚 500万画素 196枚 384枚 1538枚 6153枚 ※画素数平均ファイルサイズ 1400万画素6.2MB 1000万画素5.3MB 800万画素4.1MB 500万画素2.6MB 動画(640×480): 1GB=約20分 AVCHD 動画(1280×720): 1GB=約15分 ※JPEGの最高画質(低圧縮)で撮影した場合のサイズ。各メーカー公表のデータを基に作成。 動画撮影時間は、機種依存によるところが大きいことに留意する。 あくまで目安として参考になさって下さい。 ここで出来るだけ撮影枚数を増やしたいという場合、 LやMといったサイズを変える以外に 画像ファイルをどれだけ圧縮するかという クオリティ(画質)を変えることで撮影枚数を増やせます。 ただしあまり圧縮しすぎると、プリントした際、 画質が悪くなり更に表現できる色の数も減ってしまいますので、ご注意ください。 記録サイズや画質の数値及びそれに対する呼称は メーカーや機種によって異なることもありますので 画面や説明書で一度確認してくださいね。 ちなみに下記画面はFujifilm FINEPIX JX180での画像サイズの表示選択画面 こちらは画質の選択画面です。 では、少しでも撮影枚数を増やしつつ、きれいな画像を保つには? L版~KG版でプリントする場合 Mサイズで低圧縮(ファイン)で撮影しましょう。 ※2048×1456(300万画素)の画素数(サイズ)以下に落とさないことをおすすめします。 A4サイズなどでプリントする場合 Lサイズで高圧縮(ノーマル)で撮影しましょう。 プリントしないで、パソコンで見るだけの場合 Sサイズで高圧縮(ノーマル)で大丈夫です。 最近では、大容量のメモリーカードの価格も 下がってきて、お求め安くなっています。 出来れば枚数とか気にしなくていいように、 容量に少し余裕のあるメモリーカードを用意しておくのが良いかと思います。 次回は更に掘り下げて、SDHCメモリーカードとスピードクラスについて・・・ 目次へ メモリーカードの種類その3(SDHCとスピードクラス) SDメモリーカードって皆様ご存知ですよね。 でも詳しく言うとSDHCメモリーカードをご使用の方、最近では多いと思います。 なにそれ?って方に簡単にご説明します。 旧来のSDメモリーカードはFAT32と言うファイルシステムに未対応で、 規格上の最大容量は2GBとなっていました。 (ファイルシステムとはOSがファイルを管理し、 データを読み書きできるようにする為の仕組みのことです。) 注:ウィンドウズ98などのひと前のパソコンではFAT32が採用されていますが、 2000以降のXPやVistaではNTFSが使われています。 ファイルシステム FAT32 NTFS 1ドライブの最大容量 32GB 2TB 1ファイルの最大容量 4GB 2TB 主な対応OS Windwos 98、ME、2000、XP、Vista Windwos 2000、XP、Vista フォルダの暗号化 なし あり 圧縮機能 なし あり 採用しているHDD 外付けHDD 内蔵HDD 現在では一般に、内蔵HDDがNTFS、外付けHDDはFAT32が使われています。 外付けHDDにFAT32が使われている理由は、FAT32の方がいろいろなOSに対応しているためで、 どんなパソコンに接続しても外付けHDDを使えるようにしているのです。 しかし、デジタルカメラの高画素化や動画撮影機能の充実によって データの大容量化が進行、パソコンのストレージ(補助記憶装置)の上限が 2GBでは十分ではなくなり始めた為2006年にSDメモリーカードをFAT32に対応させると同時に、 動画撮影などに対応する為、最低保証転送速度を規定したクラス分けを行ったSDHC(SD High Capacity) という仕様ができました。 これによって、規格上、最大32GBまでの大容量化が可能になったのです。 形状はSDメモリーカードと同一で、上位互換性を保持しているため、 SDHC対応機器でSDメモリーカードを扱うことが出来ます。 逆に下位互換性は存在しない為、旧来のSD対応機器でSDHCメモリーカードを扱うことは出来ません。 ただし最近発売されているデジタルカメラ、メモリーカードリーダー、パソコンであれば ファームウェア(電子機器に組み込まれたコンピュータシステムを制御する為のソフトウェア)の アップデートによってSDHCメモリーカードに対応可能になる機器も多く存在します。 未対応のノートパソコンなどもアップデートにより内蔵SDカードスロットが SDHCメモリーカードへ対応可能となる場合もあるので、 該当する方は、各製造メーカーの公式サイトで確認されてはいかがでしょう。 次にSDHCメモリーカードの速度表記の一種である スピードクラスについて・・・ データ転送の目安としてSDスピードクラスが定められています。 統一された基準を元にこのスピードクラスのロゴを明記することで、 消費者がその用途にあスピードクラスのカードを選択可能になるということだそうです。 自分に必要なスペックのカードを選択する際、の目安として、確認しての購入は必要ですね。 SDカードではオプション扱いですが、SDHCカードではスピードクラスの規格に準拠することが 各メーカー義務付けられています。 定められた単位の未使用領域に、定められた記録方法で書き込みを行ったときの速度で、 以下のように規定されています。 カード 最低保証レート(読み書き時のデータ転送速度) Class2 2MB/sec(16Mbps) Class4 4MB/sec(32Mbps) Class6 6MB/sec(48Mbps) Class10 10MB/sec(80Mbps) ※Class10は後で規格化されたため、ハードによっては上位互換性がありません。 次回は何度も出てきた名称ですが、カードリーダーについて・・・ 目次へ Last update 2012-04-23 19 10 32 (Mon); 本ホームページの記載内容及び画像、映像などの無断転載を禁じます。 Copyright Since 2011 MORICAMERA CO.lnc. All rights reserved. 合計: - 今日: - 昨日: -
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/1720.html
「人間だからに決まってるじゃん、サニー?」 「!!!」 『あなたは・・・どうして自分の力を誇示しようとしないの?どうして他人の力を簡単に認めることができるの?どうして平然と他人に任せられるの!?』 『んなもん決まってるじゃん。人間だからだよ』 かつて成瀬台のグラウンドで耳にした言葉。敬愛する2人が交わした問答。あの言葉の意味を・・・月ノ宮は“まだ”完全には理解していない。碧髪の男視点では。 理解できないという事象は、普通に起こり得る事柄だ。他人を100%理解することなどできるわけが無い。過ごした境遇。価値観の相違。譲れぬモノ。十人十色。千差万別。 それが人間である。『人間だから』である。理解しようとする行為を否定はしない。しかし、理解できる限界は存在する。今の光景がその証明だ。 「(サニー。君の感性は正しいんだよ。間違ってなんかいないんだよ。君の言う『口が裂けても言えないこと』を平然と口に出せる俺の方が異常なんだろうさ。 でもね、“あの”殺人鬼は君が思っている程甘くは無いんだよ。あいつは異常なんだよ。だから・・・異常な俺が居る時に来てくれりゃあ色んな意味で願ったり叶ったりなんだよ。 んふっ、本当ならこの願ったり叶ったりは正当防衛の範囲を逸脱しかねないモノなんだけどね。駄目押しで言っておかないと、いざって時以外でも連中が参戦しそうだからさ)」 殺人鬼はきっと現れる。その現実が到来した場合、あの男を自分の力で可能な限り『利用(=制御)できる範囲内に抑える』ことが求められる。 抑えられなければ死が訪れる。そうなれば、何時でも死神の鎌が誰かの首を刎ねるだろう。そもそも自分が居なければ、それだけで大量の犠牲者が発生する可能性が高い。 故に望む。己が戦場に居る間に殺人鬼が襲来することを。そうすれば・・・。その思考が異常だと断じられても、その感情が非情だと断じられても、迷わず進む。 これも『人間だから』の1つ。様々な可能性を秘めた存在の真価。 「サニー。これから始まるのは・・・言わば“血祭”ってヤツだ」 「“血祭”・・・!?」 「そう。血に塗れた殺し合いが彩る宴。言っとくけど、何の犠牲も無しにこの件が解決するなんて甘ったれた幻想を抱いているなら家に帰ってろ。そんな奴は足手纏いにしかならねぇ」 「ッッ!!!」 月ノ宮と対峙する“変人”は、戦場というモノを完全に理解していない少女に説く。 「向日葵。テメェには馴染みが無いってことはわかってる。理解している。だが、こっから先はそんな言い訳が通じる世界じゃ無い。 一度足を踏み入れたら、文字通り命のやり取りをしなきゃいけねぇ。周りに仲間が居ないってことも有り得る。テメェ1人で戦わなきゃいけねぇこともある。 今さっきのように、何時も俺達の加護があるなんて思うな。テメェが明日の日の出を絶対に見られるなんて思うな。テメェの命は・・・今回の件で潰える可能性はある!!」 「ッッッ!!!」 月ノ宮が、無意識の内に目を逸らしていた可能性。考えないようにしていた可能性。すなわち・・・死。人生の終焉。 「命は助かったとしても、腕の1本2本吹っ飛ぶ可能性だってある。一生歩けない事態になる可能性もある。身動き1つままならない状態に陥る可能性がある。 向日葵。テメェは・・・そんな可能性が現実になることに・・・本当に耐え切れるのか?」 「わ、わた、私・・・私・・・は・・・・・・」 「・・・ハァ。そんな反応になるとは思ってたよ。・・・チッ。オラッ!!」 「うわっ!!?」 “カワズ”は、茫然自失に近い状態になっている月ノ宮を労わるように、背後に回ってその震えるちっぽけな体を抱く。優しく、唯優しく。 「界刺・・・様・・・!!」 「・・・向日葵。戦場ってのはそういう場所だ。命の保障なんてあるわけ無ぇんだ。だからさ・・・テメェがそういう反応をすることは・・・別におかしく無ぇんだ」 「(ッッ!!界刺様・・・あなたは・・・わかっていらっしゃるのですね?わかった上で、あのような言葉を申されたのですね?ということは・・・・・・そうか!!)」 月ノ宮の髪を撫でながら、戦場の非情さを説く。少女は理解する。自分を抱く男が、自分の感性の正しさをしっかり認識していることを。 その上で男は『口が裂けても言えないこと』を平然と述べた。考え無しの発言なんかじゃ無い。戦場が、必ずしも正しさが通用する場所では無いことを知っているが故の断言。 故に、男は殺人鬼が自分の目の前に現れることを望んでいる・・・そう悟った。『口が裂けても言えないこと』として述べたのも、 殺人鬼の相手を務めることに対する負い目を他者に感じさせないため。これは、月ノ宮だけに説いているわけじゃ無い。この場に居る全員に向けての言葉でもあるのだ。 「そういう反応は大事にするんだ。それは、テメェの優しさの表れだ。なぁ、向日葵。今なら引き返せるぞ?・・・お家に帰るか? そうすれば、少なくとも今回の件でテメェが命を失うことも無いだろうし」 「・・・それは、『シンボル』を辞めろってことですか?」 「そう解釈して貰ってもいい。今回の件で、良くも悪くも『シンボル』は目立つ。事前に言った通り対策は考えてるけど、その弊害がテメェの身に降り掛かる可能性は0じゃ無い。 それ以上に、今から『シンボル』は戦場へ突入する。俺や真刺、涙簾ちゃんや仮屋様、バカ形製に桜の命だって保障されていない。死ぬ可能性は・・・ある。 戦場に近付かない選択を、俺は否定しない。自分のことを最優先に考えた上での決断なら、俺はその選択を尊重する。月ノ宮向日葵・・・テメェはどうする?」 「サニー先輩・・・!!」 「・・・・・・」 真珠院の心配そうな声を耳にしながら、月ノ宮は『シンボル』のリーダーに突き付けられた選択肢を吟味する。真剣に。より真剣を重ねて。そして・・・結論を出す。 「界刺様。私は・・・・・・あなた達と共に行きます!!行かせて下さい!!!」 言葉は少々、しかしそこに込められた想いは途轍も無く重いモノ。自分を抱く腕を両手で掴みながら、月ノ宮は己の覚悟を示す。 「・・・いいんだね?後悔しないね?」 「はい。・・・私は強くなりたいんです。誰かを守れるような、そんな強さを手に入れたい。これは・・・私の根幹です。ここで退いたら、私は絶対に後悔します」 「『暴力』を振るうことだけが、守るってことじゃ無いよ?そもそも、『暴力』=守るじゃ無いって意見も普通に存在するし」 「わかっています。でも・・・『暴力』で守れるモノもきっとある。今のように。だったら、私は手に入れたい。『暴力』・・・いえ、『いわれある暴力』を。 そのためなら・・・私は・・・私は・・・・・・この命を懸けます!!私が生きている意味を・・・証を・・・この大きな世界に示すために!!!」 「・・・そうか」 ちっぽけな少女は、その胸に大きな覚悟を宿す。その覚悟を自分が憧れた人間に伝えるために体を振り向かせる。その首に腕を回し、今の自分のありったけを余さず伝え切る。 「そのためにも、界刺様達を失うわけにはいきません!!何時かあなたを越える・・・私はそう決めているんです!!あなたにこの月ノ宮向日葵の想いを示す!! だから、私は死ねません!!界刺様達も死にません!!・・・絶対に死なせない!!もし・・・もし・・・それでも・・・死が訪れても・・・この想いだけは私が死ぬまで否定しません!!!」 「・・・成程。死の可能性を考えないわけじゃ無い。大怪我する可能性を考えないわけじゃ無い。考えた上で・・・それを防ぐために頑張る・・・そういうことだね?」 「はい!!」 「・・・・・・わかった。サニー。俺達と共に・・・行こう!!」 「はい!!!」 ちっぽけな少女の大きな覚悟を見極め、『シンボル』のリーダーは受け入れる。これもまた・・・『人間だから』できること。 「この際だ。テメェ等にも一応確認しとこっか?」 「「「「「!!!」」」」」 その見極めを行う視線を、他の人間にも振り向ける。 「まずは・・・押花。テメェは免力・盛富士と共にここへ残れ」 「ッッ!!」 「さすがに、この場に風紀委員が1人も残っていないってのは具合が悪い。この後に警備員に連絡入れてここに来て貰うけど、免力と盛富士だけじゃ荷が重い。 『太陽の園』で起きた事件は、決して軽く無い。事情を説明できる奴が“生き残らないと”、万が一の時の対策が打てないって話だ」 「・・・・・・」 「当然、テメェの戦闘能力も加味しての判断だ。役割分担って言ってもいいし、足手纏いをここに残すって解釈もアリ。どう、寒村先輩?」 「・・・・・・押花。済まんが・・・」 「・・・・・・了解っす。確かに・・・界刺先輩の言ってることは正しいっす。先輩方・・・どうかご無事で・・・!!」 「・・・あぁ!!!」 押花は、喉から出そうになる色んな想いを飲み込む。誰かがしなければならないこと。それを、自分がやることになっただけ。 ならば・・・やるだけだ。治安組織の一員である以上、不平不満は零さない。 「さっきの戦闘もそうだけど、これから向かう戦場は普段“表”でのほほんと生活している人間には想像できない世界だ。だけど、紛れも無くこの学園都市に存在する世界だ。 今夜の件で犠牲者無しってのはたぶん無理だ。絶対に犠牲者は出る。殺人鬼が参戦すれば、より多くの人間が死ぬだろう。 その人間の中に風紀委員、警備員、『ブラックウィザード』、俺達が含まれる可能性は当然存在する。テメェ等が死ぬことは有り得る。俺が死ぬことは有り得る。人間何時かは死ぬ。 俺が殺人鬼を抑えるっつっても、完全に抑え切れる確証は無い。俺も死に物狂いで挑まなきゃ、きっと殺される。その余波で大怪我したり死んだりする奴も出て来るかもしんねぇ。 俺1人が暴れた所で、全てが解決できるわけが無い。まぁ、『本気』の俺はそんな凄惨な戦場でも平気で殺し合いができるタチだけどさ。利用できるモンは何でも利用するし。 それがテメェ等であってもだ。断言するぜ。俺はテメェ等を頼るし利用もする。俺がやりたいことにな。 俺が最優先だ。そして、優先するべき事柄は順位通りに優先するよう心掛けるし、最優先を最優先で失くすモンは切り捨てる。優先順位を付けるってのは、そういうことでもある。 んふっ・・・どうするよ?逃げ出すなら・・・今の内だぜ?」 確認。ここがデッドライン。この線を越えれば、そこはデッドオアアライブの世界。冷酷無慈悲なルールが支配する世界へ・・・足を踏み入れる勇気と意志はあるか!!? 「へっ!今更過ぎらあぁ!!俺は、絶対に緋花を助けるってこの拳に誓ったんだ!!!テメェが何考えていようが関係無ぇ!! 俺は“俺”を貫く!!何時だってな!!死ぬのが恐くて逃げるくらいならよぉ・・・今ここで死んでやらあぁぁ!!!」 「荒我君の覚悟を・・・」 「舎弟(おれたち)が裏切れるわけが無い!!!」 一番槍は・・・やはりこの男。荒我拳率いる“不良”3人組。 「荒我拳の言う通りだ!!お前がどう思っていようが、この俺の心を熱く燃え滾らせる炎に些かの衰えも無い!!! そして、朱花嬢についてはこの啄鴉に任せるがいい!!!必ずや、この手で彼女を救い出してみせる!!!覚悟はいいな、ゲコ太!!志道!!」 「合点!!」 「承知!!」 次いで言葉を発したのは啄鴉率いる十二人委員会の面々。 「子供がこんだけの覚悟を見せてるんだ。大人の俺がズコズコと引き下がるわけにもいくめぇよ・・・!!!」 「同じ子供として、私も負けていられないわ!!灰土さん。一緒に頑張りましょう!!」 穏健派救済委員も続く。 「死闘・・・か。とりあえず、『願ったり叶ったり』はあやつお得意の胡散臭いペテンとして聞き流しておこう。勇路。速見。絶対に気を緩めるで無いぞ?」 「あぁ、わかってるさ」 「僕の“速見スパイラル”で解決できないことは無い!!」 成瀬台支部の風紀委員も気を引き締める。 「俺は、最初っから鏡子のために命を懸けてんだ!!あいつを救うために・・・俺は・・・!!」 「桜姉ちゃんも居るし、個人的事情もあるからあたしは最後まで付き合うけど・・・珊瑚はどうするの?」 「林檎さん・・・。フッ、私も最後までお付き合いさせて頂きます。サニー先輩程の覚悟を持てなくて・・・あの方の隣に並び立てるわけが無い!!」 風路・林檎・真珠院も、各々の覚悟を決める。 「私達の場合は・・・」 「皆まで言う必要は・・・」 「バリボリ(無いね~)・・・」 「『シンボル』として・・・」 「それ以上に自分が決めたことだから・・・」 「「「「「後悔しない!!!!!」」」」」 『シンボル』は・・・言わずもがな。 「・・・!!!やっぱり、『シンボル』に入って良かったです。『自分が決めたことだから後悔しない』。だから・・・私は『シンボル』に入ったんです」 「全く、揃いも揃って命知らずな連中ばっかだぜ。・・・・・・・・・んふっ」 その様子―予測していた光景―を目にした月ノ宮は感極まり、“カワズ”は呆れにも似た―そして何処か嬉しそうな―溜息を吐く。 「それを言い出したら、界刺様は極め付けの命知らずですよ」 「へぇ・・・言うね、サニー?」 「・・・あんな言い方をしなくても皆に伝えられる方法はあると思います。いえ、界刺様はすぐに私へ優しい言葉を掛けて下さいました。自らの本音を語ってくれました。 でも・・・あなたはそれを最初から選ばない。嘘を付いたり人を不愉快にさせたり・・・。どうしてですか?何故最初から選ばないんですか?あなたならきっと・・・」 「人間だからに決まってるじゃん、サニー?」 「・・・・・・」 「何を選ぼうが俺の自由だ。何を努力しようが俺の勝手だ。そんなモン、俺以外の人間にゴチャゴチャ言われたくらいで変えるかよ。変える時は、全て俺の意志の下で・・・だ。 そもそも、俺はこの『個性』を気に入っているし。嫌々でやってないし。望んでやっているし。世界に生きる人間全員が平凡な性格ばっかになったら面白く無ぇだろ? 色んな性格が存在するからこそ、人間ってのは面白い。ねぇ、サニー?俺が自分の『個性』を嫌っている風に見える?見えないだろ?つまりはそういうことさ」 「・・・でしょうね。あなたは・・・本当にそれでいいんですか?ウソツキで意地悪な性格を改善すれば、あなたはもっと色んな人達から容易に慕われ・・・」 「別に、俺は誰かに無遠慮に慕われたくて動いているわけじゃ無い。誰かに無神経に好かれたくて言葉を吐いているわけじゃ無い。 つーか、俺みたいな人間を無条件に慕ったり好きになるなって言いたいね。あぁ、珊瑚ちゃんや嬌看達は違うよ?彼女達なりに短い時間の中で考えてくれたみたいだし。 そんな俺が動く時、それは『俺の“信念”が正しいことを世界に証明する』時だ。その行動の結果は全て自業自得として俺に返って来る。それだけの話さ。んふっ」 「(・・・・・・全く、あなたという人は)」 “カワズ”の言葉には、些かの揺らぎも存在していなかった。頑強だ。途轍も無く硬い“壁”だ。元からそういう性格だったのか。過去に何かあったのか。 彼は“すぐにできる”のに。“選ぶことができる”のに。彼は“すぐにしない”。“選ばない”。それが自然・当然であると言わんばかりに。強靭極まる“我”だ。 少女から見れば、そのウソツキでムカつく『個性』を矯正すればもっと色んな人達に彼は慕われる。中には無条件に慕う人も居るかもしれない。 だが、彼はそれが嫌だと言う。おそらく、きちんと考えた上で慕ったり好きになったりしろと言いたいのだろう。他者に考えさせるためなら、自分が嫌われてもいいのだろう。 先程の溜息もこの考えが根底にあるのは間違い無い。素人考えでも、ストレスや鬱憤が溜まる在り方だ。彼が本当に情を持たないのなら、自分は今ここには居ない。 確かな情を持つ人間だからこそ、月ノ宮向日葵は界刺得世に憧れた。彼が『極論』・『究極的』という言葉を使って非情な言葉を吐く時は、彼自身はそれを望んではいない表れだ。 それでも吐くのは、現実として起こり得るからだ。故に、他者に嫌われても突き付けしっかり考えさせるのだ。この在り方を選択した彼の強固な意志に、少女は少しだけ心を痛める。 「それに、君が言う『あんな言い方』は別に頓珍漢なことを言っているわけじゃ無い。真実の1つだ。そして、あれもまた他者を量るやり方の1つだ。 君のような人間からしたら異論を挟みたがるのもわかるけど、俺は俺の意志で選んだモノを絶対に否定しない。この俺が選んだんだからな。 第一、光学系能力の『基本』は騙してナンボ・欺いてナンボだ。所持する能力が当人の性格に影響するって噂もあながち間違いじゃないのかもね。 まぁ、そんな俺でも君のような天真爛漫な性格は結構羨ましくもあったりするんだ。その在り方が俺と付き合う中で決定的に損なわれないことを祈っているよ」 「・・・選ばないんですね?」 「あぁ」 「逃げていませんか?」 「いんや。逃げていないね。俺は選んでいるだけ。俺だけが・・・俺を創る。もちろん『自分が決めたことだから後悔しない』よ、サニー?」 『逃げている』という指摘が今の彼には通じない。自業自得という信条があるために。『証明』という名の結果を出し続けていることも大きい。彼の言葉は決して間違ってもいない。 『俺だけが・・・俺を創る』という言葉もそうだ。言葉だけを切り取ってみれば酷く独善的な体に見えてしまうが、この男にしてみればそれは違う解釈なのだろう。 「(『最後に決めるのは他の誰でも無い俺だ』・・・そういうことですね、界刺様?他人の意見を最初から無視するのでは無く、 きちんと考えた上で自分の考えや意見に反映するかどうかを決めるよう努める。確かにその思考はご立派だとは思いますが・・・・・・つくづく面倒臭いですね。本当に。 自己完結型の行き着く先・・・とでも言うのでしょうか。ここまで突き抜けられていると、こちらとしても認めざるを得なくなってくるじゃありませんか。 自分が持つ長所も短所も美点も欠点も何もかも・・・あなたは心の底から愛しているんですから)」 欠点の矯正を働き掛ける側からすれば、彼の思考は面倒臭いにも程がある。なにせ、彼自身に『矯正が必要』だと考えさせなければならないからだ。 他の誰でも無いあの界刺得世にである。自分が持つ長所も短所も美点も欠点も何もかも愛して止まない碧髪の男にである。 親友の不動でさえ矯正し切れない、そんな彼を慕い憧れた自分に少し苦笑いが零れる。頑強にも頑強な彼を追い越そうとする自分の欲に、少し以上の笑みが零れる。 『自分が決めたことだから後悔しない』。この在り方にも表裏が存在することを少女は確と認識する。 敬愛する人間の真実をまだまだ知れていないという事実も現在進行中で痛感する月ノ宮は、それでも愚痴の1つ2つを零さずにはいられなかった。 「ハァ・・・超弩級の頑固者ですよ、あなたは。モットーの『気張らず、はしゃがず、しなやかに』は何処へ行ったんですか?」 「早くその状態に戻りたいねぇ。モットーを外れる『本気』の予行演習っつーか馴らし運転をしていたのも、全てはあの殺人鬼に狙われているのが理由だし。 それと、『しなやかに』を『何でも受け入れる』と思っているならそれは間違いだ。そして、俺は頑固であっても思考硬直状態じゃ無い。ちゃんと考えた上で今の俺が居るんだぜ?んふっ!」 「形製様へ贈り物をした時もそうでしたが、普段の界刺様は本当に自分勝手ですね。普段のあなたを見ていると、“線引き”が完璧にできているとはとても思えないんですけど?」 「・・・かもね。てか、日常シーンでも“線引き”を意識し続けるってのはしんど過ぎらぁ。そもそも、俺ってば普段は不真面目ぐーたらダラダラだぜ? んでもって、俺の地は『気が利かない』人間だぜ?だから、真刺と昔死闘を繰り広げることになっちまったし。君達がどう思っているのかは知らないけどさ」 「あの頭が回る界刺様が『気が利かない』?・・・確かに、普段の界刺様はてんで『気が利かない』ですもんね。・・・ダラけてるんじゃないんですか? 怠けているんじゃないんですか?弛んでいるんじゃないんですか?頭が固いんじゃ無くて、根本的に面倒臭がりなだけじゃないんですか?」 「・・・ホントズバズバ言うね、サニー」 「こんなことは、苧環様始め色んな人達が至極普通に考えていることです。というか、自慢するようなことじゃありません。ていっ!・・・(ポコッ)」 「うっ!?実力行使とは・・・やるね、サニー。的確且つ良いツッコミだ。あぁ・・・にしても、ホント早く普通の生活に戻りたいぜ」 「・・・『女の子にモテたい』と言って他者(ひと)の意見を素直に聞き入れて頑張っていた頃もあったと不動様からお聞きしましたけど?」 「あれは気の迷いだ。俺としたことが血迷った。あん時の俺は、女達に正面切って笑われたことが思いの他ショックで不貞腐れていた。んで、『モテたい』という思考になった。 でも、本当にモテたいならちゃんと自分の中で色々考えた上で動かないといけなかったんだ。他者の言葉に唯乗っかっただけじゃ意味が無い。それを、あの頃の俺は怠ったんだ。 反省材料が多い出来事だったねぇ。そのおかげで当時は筋肉ダルマにストーキングされる羽目になったし、どっかの光マニアに泣き喚かれる羽目になったし」 「うううぅぅっ!!!」 「能天気にダラダラし続けているのも考えモンだよねぇ。碌に考えず興味本位に手ぇ出して痛い目を見る典型例だったよ。・・・まぁ、後悔は無ぇけどよ? 良い経験になったし、あぁいう傍から見るとバカ丸出しな言動でもそれはそれで楽しいさ。そこから掴めるモノもあるかもしれないし、無かったとしても面白けりゃそれはそれで。 にしても、久し振りだなぁ・・・このピリピリした感覚は。血が騒ぎそうな・・・身体が踊り出しそうな・・・このゾクゾク感は。やっぱ殺人鬼のせいか?ハハッ!!」 「ッッ!!」 本能的・・・とでも言うのか、月ノ宮は“カワズ”の奥に居る碧髪の少年の雰囲気がガラリと変わったことを感じ取った。 「なぁ、向日葵?」 「・・・何ですか?」 「散々ツッコミを入れてくれたけどさぁ・・・1つだけ俺もツッコミを入れさせて貰っていいか?まぁ、ツッコミつーか確認みたいなモンなんだけどな。ハハハッッ」 「・・・・・・何ですか?」 端的に言うなら、笑い声に宿っていたモノが確かに変わった。鳥肌が立つような殺気が宿った“嗤い”に変わったのだ。 「今の俺がさぁ・・・“血祭”に赴くこの『本気』の俺が自分や他者のことを碌に考えていない風に見えると、まさかテメェ自身が心底思っちゃいねぇよな・・・!!!??」 「ッッッ!!!・・・・・・・・・思いません。思っていません。思ったりなんかしません。決して」 「ハハハッッ!!そうかそうか。なら・・・いい」 「(界刺様・・・)」 イライラしている。ピリピリしている。間違い無く気が立っている。戦場というものに疎い月ノ宮でもわかる程に、目の前の男が抱く緊張の糸がピンと張り詰めている。 殺やなければ殺られる。少なくとも、今から彼が立つ戦場はそんな世界。・・・殺人鬼と邂逅したあの夜からか。常に飄々としていた彼の雰囲気の中に殺気が宿り始めたのは。 それに伴い言葉遣いも荒くなり始めた―昔の言葉遣い―のは。月ノ宮自身全く予想していなかった彼の変化。きっと、それは彼自身が眠らせていた“何か”が蠢き始めた胎動の証。 “何か”・・・すなわち殺し合いの最中に冷酷な笑みと瞳を浮かべられる程の修羅と称される界刺得世の『本気』が目を醒ましたのだ。 殺人鬼に勝つために彼が己の『本気』が必要と判断したのだ。これ等己が感じ取った事実の連なりは、これから向かう戦場の苛烈さを否が応でも自覚させられる代物であった。 余裕など一切無い。自分が憧れた人間が。だがしかし、それでも少女は少年へ気丈にも愚痴を零す。そうすることで、彼の苛立つ気を少しでも和らげてあげられるように。 たとえ、目の前の男が『何をした』としても自分は絶対に見限らないという決意も込めながら。 「・・・あぁ言えばこう言いますね。しかも、いたいけな女の子を脅すなんて界刺様は女性の扱い方というものを全くわかっておられないようですね」 「自分のことを『美人だ』・『美しい』・『いたいけな』なんて言っている女の方が、俺からしたらどうかと思うぜ。バカ形製でもあるまいし」 「その形製様からすれば、自分のことを『ウソツキだ』・『気が利かない』・『不真面目ぐーたらダラダラ』なんて言っている男の方にとやかく言われたくないことだけは確かですね」 「うるせぇ。・・・・・・・・・あんがとよ、向日葵。気ィ遣ってくれて」 「!!!・・・『気が利かない』んじゃ無かったんですか?・・・・・・やれやれです。私もですが、苧環様他皆さんの苦労が今から偲ばれ・・・あれ?」 「ん?どした?」 「着ぐるみが・・・」 「!!!」 首に腕を回していた月ノ宮の言葉を受けて、“カワズ”は抱いた予感のままに確かめる。そして・・・予感は当たっていた。 一度着込めば数日は脱ぐことが不可能な清廉止水製作の特別製スーツ・・・“カワズ”。その『中の人』が・・・真の姿を現す。 「よっしゃああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!脱げたああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!! よしっ!!!!!とにもかくにも風呂だ!!!『ブラックウィザード』の件は後回し!!!テメェ等!!!10分待ってくれ!!!そんじゃ!!!!!」 「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ちょっと待てェー!!!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 “閃光の英雄”界刺得世が。“希望”と“絶望”の光を宿す、『自分を最優先に考える“ヒーロー”』が。 「網枷。警備員達の動向は?」 「多少の動きはあった模様ですが、“裏”から手を回したことで何とか。風紀委員会の面々も成瀬台に集合したようですが、目立った動きは無いという報告が50分程前に。 もうすぐ1時間ごとの定時連絡の時刻になるので、最新の情報も手に入るかと。動きがあれば、至急連絡するように“手駒達”に命令してあります」 「網枷君・・・ごめんなさい」 「伊利乃・・・。今回は私にも責任がある。君だけが気に病むことでは無い」 日付が変わってもうすぐ8月15日午前1時を差す頃、第17学区にある『ブラックウィザード』の本拠地には先程まで『太陽の園』にて激闘を繰り広げていた東雲達が帰還していた。 彼等は網枷の援護もあり、警備員達に気取られること無く無事に本拠地へ帰って来ることに成功したのだ。 「その通りだ。現在の『ブラックウィザード』は、東雲さんでは無く“辣腕士”の指揮下で動いているのだから」 「永観・・・」 「君の実力は僕も認めているが、その弊害が起きているのではないかな?東雲さんは、君と同等以上の指揮能力を持っている。 だが、君が辣腕を振るうことによってその能力が鈍ってしまっていたのではないのかな?僕が知っている東雲さんなら、このような失態は犯さない。そうは思わないか、阿晴?」 永観の冷たい指摘が作戦会議室に響き渡る。この部屋には、東雲と幹部5名が揃って存在していた。 「おう!!永観の言う通りだ!!網枷!!テメェが出しゃばってっから、東雲さんや伊利乃さんが危ない目に合ったんじゃねぇのか!?」 「阿晴君・・・それは違・・・」 「確かにその通りだ。今回の件は、全て私の不徳の致す所だ。済まない」 「網枷君・・・」 阿晴の言葉を否定しようとした伊利乃に先んじて、網枷が謝罪の言葉を口にする。今作戦は、網枷自身の意見も組み込まれていたのだ。故に、その責は網枷にも重く圧し掛かる。 「・・・まぁ、今回までは大目に見よう。東雲さん達は無事なわけだし。だが・・・今後は君の意見が全て通ると思わないことだ。 反論すべき点があればきっちり反論させて貰う。君の愚策で僕達が命の危険に晒されるのは今回までだ。いいね?」 「・・・・・・わかった」 「だそうだ。阿晴。蜘蛛井。今回までは網枷を許してあげようじゃないか?」 「・・・フン!次は無ぇからな!!」 「(ククッ。これで、網枷の影響力は大分減った。伊利乃の影響力も同様に。東雲のリーダーとしての資質も少なからず問われてくる。良い傾向だ。ククッ)」 「(とか思ってんだろな~、永観の奴は。まぁ、ボクにはどうでもいい話だけど)」 網枷の失態を許す阿晴・永観・蜘蛛井の3名。その心の内は、それぞれで違っているが。 「東雲さん。今後の“手駒達”の調達方法も見直しが急務ですね」 「あぁ」 「以前僕の部下が愚かにも早まって実行してしまった“表”への関与ですが、そろそろ再検討する時期に入っているのではないかと思います。 今回の“決行”程大規模なことは早々できるものでは無いにしろ、従来の『置き去り』を主軸に置いた調達は難しくなるでしょうし」 「あぁ」 「伊利乃。君もそう思うだろ?」 「・・・・・・えぇ」 永観がここぞとばかりに、かつて却下された自身の主張を披露する。今回の件で、“手駒達”を『置き去り』から調達することは困難になったことは明白である。 故に、以前は反対していた伊利乃も永観の主張に反論できない。それを好機と見た永観は、もう1人の反対者・・・網枷にも言葉を向ける。 「網枷。君はどう・・・・・・網枷?」 だが、当の網枷は永観の言葉を聞いていない。彼の視線は、手に持つ通信機に注がれていた。 「おかしい・・・。定時連絡が来ない。異常が無くても、『異常無し』という報告をするように命令していた筈。・・・・・・まさか・・・」 “辣腕士”が脳裏に思い浮かべている光景は、すぐさま他の者達も思い浮かべた。すなわち・・・ 「監視に感付いた風紀委員会に潰された・・・あるいは無力化された可能性があるね。でも、連絡は各地に散らばせた“手駒達”を経由してここに連絡が入ることになっている。 きっと、他の“手駒達”も連絡が来なくて確認作業をしているんじゃないか?仮に成瀬台に寄越した“手駒達”の電波を傍受したとしてもここには辿り着けないよ、網枷」 「・・・そうだな。永観。君の言う通り・・・(ピピピ)・・・だな」 永観の冷静な指摘に網枷が頷いた直後、彼が手に持つ通信機に連絡が入った。内容は・・・『異常有り』。予測通り、成瀬台に寄越した“手駒達”と連絡が着かなくなった。 「小型アンテナや送信している電波に異常があればボクがすぐ気付くし、どうやら力尽くで押さえ込まれたみたいだね」 「連中も馬鹿では無かった・・・か。とは言っても想定の範囲内だけどね。無能力者の“手駒達”数人失った所で、『ブラックウィザード』全体としては痛くも痒くも・・・」 「東雲さん!!!」 「「「「「「!!!??」」」」」」 蜘蛛井と永観が分析していた最中に作戦会議室に入って来た怒声。それは、索敵室に居る構成員からの緊急事態を知らせる報告。 「ここから約1km先の上空に正体不明の光源が幾つも浮かび上がっています!!!また、光源発生直後第17学区へ侵入する影が複数確認されました!!!」 「真珠院さん!!そろそろ車を下ろしてくれ!!地理的には警備員やってる俺の方がよくわかってるし、浮遊したまんまじゃ狙い撃ちされる!!ガキ共、しっかり捕まってろよ!!!」 第17学区のアスファルトにタイヤを下ろし、激走するのは灰土操る大型車。窓ガラスは外から中を窺い知ることができない仕様となっているそれに乗っているガキ共は、 荒我・梯・武佐・啄・ゲコ太・仲場・花多狩・真珠院・林檎・寒村・勇路・速見の面々。 「第17学区の奥地では無く、比較的他学区に近い場所であったか!!成程!できるだけ、別会社の監視網に映りたく無かったというわけだな!!」 「・・・よしっ!お兄さん達と念話回線再接続成功!!」 寒村が『ブラックウィザード』の狙いについて分析している最中に、林檎が『シンボル』+αと念話回線を繋ぐことに成功する。 地理情報さえわかっていれば、他人と念話回線を繋ぐことはできる。空に浮かぶ光源は、本拠地の位置を知らせると共に『音響砲弾』に必要な地理情報そのものでもあった。 「灰土先生!貴殿等とはもうすぐお別れである!!我輩達成瀬台支部は風紀委員会の面々と合流しなければならぬのでな!!」 「わかってらぁ!!武運を祈ってるぜ!!」 「貴殿等も!!無事を祈る」 この中には、再び生きて会うことができない人間が居るかもしれない。それがわかっていながらも行く。己が決意に従って。 だから、これ以上の言葉は要らない。寒村の言葉にガキ共は無言で頷く。その瞳には、揺るがぬ光が爛々と輝いていた。 「 皆!!気を抜いたら駄目っしょ!! 」 「 俺達は後方支援と“手駒達”を操作するメインコンピュータ破壊のために別行動に入る!!繰り返すが、必ず生きて帰って来い!!! 固地!!破輩!!加賀美!!冠!!現場での指揮権はお前達が預かることになる!! 俺や橙山先生の指示が最優先になることもあるが、基本的にはお前達の考えを尊重しよう!!皆を頼む!! 」 「「「「了解!!」」」」 第17学区の上空を飛んでいるのは、固地・真面・殻衣・秋雪・破輩・一厘・鉄枷・湖后腹・加賀美・神谷・斑・鏡星・姫空・冠・閨秀・抵部の風紀委員会戦闘部隊である。 閨秀の『皆無重量』にて飛行している彼等彼女等は、連続して発生し続けている光源を頼りに移動していた。 「抵部!!『物体補強』を緩めちゃいねぇよな!?」 「もちろんですよー!!」 「一厘!!閨秀!!何か念動力のようなモノは働いているか!?湖后腹!!怪しい電波関係の類は発生しているか!?」 「・・・いえ!!『物質操作』で何回も確認していますけど、それらしき力は何も!!」 「精度の高さだとあたしは一厘にゃあ負けてんだけどなぁ・・・一応『皆無重量』でも調べてるっすけど、あたしと一厘以外の念動力は感じねぇっすわ!!」 「破輩先輩!!俺もずっと気にしてますけど、ここに居る面々から怪しい電波は感知しないっす!!電磁波を使ったレーダー網にも反応無しっす!!」 先程『皆無重量』にて輸送していた警備員の主力部隊及び風紀委員会後方支援部隊を降ろした閨秀達が気を配っているのは、神出鬼没な殺人鬼の動向。 『ブラックウィザード』の本拠地に突入するのは『シンボル』が一番手である。自分達の動向は、監視カメラ等を通じて『ブラックウィザード』側には割れている筈だ。 割れている以上何らかの迎撃策を打ち出してくるだろうし、それに対する対策も準備している。破輩が『疾風旋風』で既に風を集めているのも、その表れだ。 だからこそ、一番厄介なのは動向が全く読めない殺人鬼の動き。風紀委員会と敵対する可能性も放置される可能性もある殺し屋。 発信機の調査に加え湖后腹が電磁波レーダーを展開しているのも、怪しい動きをしている者が居れば一刻も早く捕捉するがためである。 「(あれだけ派手な目印があれば、雅艶達もわかりやすいか。『暗室移動』の性質上、すぐに本拠地へ近付くのは難しいだろうが)」 固地は心中で協力者の動向を予測する。過激派救済委員である雅艶・麻鬼・峠にも事の詳細は伝えている。 彼等も峠の空間移動系能力『暗室移動』にて第17学区を移動しているだろうが、“変人”が目印として浮かべた光源の影響がある限り速攻で辿り着くことは困難だ。 おそらく、比較的短距離の空間移動を繰り返した後にその足で向かうのだろう。位置自体は判明しているだろうし、いざという時は雅艶の『多角透視』もある。 「緋花・・・しゅかん・・・鏡子・・・待ってて!!!必ず、あなた達を助け出して『ブラックウィザード』を倒してみせるから!!!」 「網枷・・・!!!」 加賀美が決意を再確認し、神谷が裏切り者の名を口にする。176支部の人間が大きく関わってる以上、その後始末を拭くのは176支部の責務でもある。 各々覚悟を決め、少年少女達は只管突き進む。治安組織の一員として、この件に携わっている者として、事件解決という『目的』を果たすために。 「橙山先生!!ポイントには後どのくらいで着きますか!?」 「後15分っていった所!!到着直後から早速準備に取り掛かるわ!!『ブラックウィザード』の襲撃から身を守るためにも、ここが最適なポイントっしょ!!」 周囲を駆動鎧で固めた警備員の専用車両に乗り込んでいるのは、橙山・緑川・椎倉・初瀬(電脳歌姫)・佐野・葉原・鳥羽・一色・浮草の面々である。 この車両は佐野の『光学管制』によって偽装している。『ブラックウィザード』の監視の目を欺くためである。 (この『光学管制』による偽装は、そもそも『ハックコード』を操る初瀬が『阻害情報』で意識を電脳空間へ介在している間の隙を守るためにと想定されていた自衛手段である) いずれ成瀬台の単独行動組(寒村・勇路・速見)が合流する手筈となっている彼等が何故成瀬台に残って後方支援を行わなかったのかと言えば、 一昨日の二の舞を避けたかった+“手駒達”を操るメインコンピュータを潰すためにも前線近くに出動する必要があったためである。 「初瀬!!お前の『阻害情報』と『ハックコード』が“手駒達”攻略における一番の鍵になる!!俺達の命運・・・お前に全て託すぞ!!」 「は、はは・・・・・・」 「キョウジなら大丈夫!!私も一緒だシ!!!」 「姫!!?」 「さっさとこんなメンドーなこと終わらせて、また『シークハンター』に行こうヨ!!キョウジ。私との約束・・・もしかして忘れタ?」 「・・・いや。忘れてねぇよ。そうだな・・・さっさとこんな面倒臭いこと終わらせて、パーっと遊ぼうぜ、姫!!」 「うン!!」 今回の戦闘で鍵を握るのは、“手駒達”の無力化。そのためには、初瀬の働きが全てを握る。彼は電脳歌姫の励ましもあり、自分に課せられた役割を全うすることをもう一度誓う。 「電脳歌姫。もし、初瀬が意識を電脳空間に介在している間にこの現実世界に何か起きた時は、『ハックコード』に本体を宿す君がすぐに初瀬にその情報を知らせてくれ」 「了解!!」 また、電脳世界における初瀬の相棒(と彼女が勝手に主張している)の電脳歌姫も自身に宛がわれた任務を培った思考能力で捉え、その重みを彼女なりに理解する。 「・・・よし。浮草は178支部を、一色は花盛支部を、鳥羽は佐野と共に159支部を、葉原は176支部の後方支援に就いてくれ!!成瀬台支部は俺が兼任する!!」 「わかった。・・・やるぞ!!」 「花盛支部の麗しき乙女達は、この一色丞介が命に代えてもキッチリ支援するぜ!!」 「佐野先輩・・・俺・・・できる限りのことをします!!後悔したく無いから!!だから・・・よろしくお願いします!!」 「わかってますよ。そう固くならずに・・・と言っても難しいでしょうが。一緒に全力を尽くしましょう!!」 「はい!!」 潤滑な後方支援は、支部間・本部―支部間との意思疎通に重大な影響を及ぼす役割である。椎倉の指示に、各支部の支援を担当する少年達は気を引き締める。 「椎倉。駆動鎧を中心とした主力部隊の大半は、『ブラックウィザード』の本拠地包囲に向かわせるっしょ!! 寒村達が合流すれば、緑川君と共に前線突入して貰う可能性も大!!特に、『治癒能力』を持つ勇路には縦横無尽の活躍をして貰わないといけない!!わかってるっしょ!?」 「はい!!緑川先生!!あいつ等をよろしく頼みます!!後方支援には俺が就きます!!」 「わかった!!俺が責任を持ってあいつ等を守る・・・というかあいつ等と力を合わせて戦う!!俺もあいつ等を守るが、あいつ等にも俺を守って貰おうか!! 『筋肉探求』で筋肉を苛め抜いた成果を、今回の戦闘で見せて貰うとしよう!!ガハハハハ!!!」 通常では有り得ない多数の駆動鎧を投入しているのは、『ブラックウィザード』側の“手駒達”対策だけでは無く、旧型駆動鎧や『六枚羽』等への対処も念頭にあるからだ。 加えて、あの殺人鬼対策としても駆動鎧が投入されることが決まっている。『六枚羽』の流用を表沙汰にしたくない上層部の意向で航空戦力が投入できない中、これ等が最高の戦力である。 比例的に重い責任を背負う指揮官達。そんな彼等へ向けられた緑川の豪快な笑い声に、椎倉や橙山達はこれから立ち向かう大きな敵に対する勇気を貰う。今夜全てが終わる・・・筈だ。 「(お願い・・・!!お願いだから・・・・・・“戦わないで”!!!)」 そんな笑い声響く車中で、1人目を瞑って祈る少女が居た。少女の名前は・・・葉原ゆかり。 『えっ・・・?今何て・・・・・・!?』 『聞こえなかったかい?えっとね・・・改めて君がしたことの意味を説明しただけだよ?火遊びの結果をね。 “俺が”殺人鬼対策の仮想シュミュレーションと銘打って、君が「書庫」で調べてくれた各風紀委員の戦闘データが風紀委員にとって致命的となる可能性がある。 だって、あの殺人鬼が来る可能性が高いから。俺と野郎がぶつかる可能性が高いから。そこに、風紀委員や警備員が介入して来る可能性があるから。 油断でもしていたかい?それとも、可能性レベルだとしても考えたく無かったのかい?目を逸らしたかったのかい?だから・・・緋花を助けることだけに思考を集中していたのかい? それが、“俺にとって”どんな意味を持つのかってことに・・・優秀な君は内心気付いていたんじゃないのかい?それは・・・「本気」の俺の手によって命を失うかもってことだ』 『!!!』 数日前に“閃光の英雄”とスパイ契約を結んだ少女。彼女は・・・見誤っていた。あの男を・・・見くびっていた。軽んじていた。甘く見ていた。 ブツクサ文句を言いながらも、自分が最優先と言いながらも、結局は自分達のために動いてくれる。助けてくれる。焔火の件もそう。成瀬台襲撃の件もそう。『太陽の園』の件もそう。 彼は・・・私達の味方だ。困っている“一般人”を最優先にして動いてくれる“ヒーロー”だ。そう・・・履き違えていた。否、“思いたかった”。 『君が風紀委員で居られなくなる云々みてぇなちっぽけなことじゃ無い。緋花を助けるためならと・・・彼女を助けるためにって・・・優秀な君はその可能性を意図的に黙認した!! まぁ、そんな事態になってもこっちには“3条件”もあるし。君に限らず、他の連中だって気付いてるでしょ?俺があんだけ警告したんだからさ。こんだけ譲歩してるんだからさ。 君の処遇に関しては心配する必要は無いよ。スパイ契約は“3条件”に入ってるからね。もし「裏切り者」って仲間に糾弾されても、俺が庇ってやるから安心しなよ。 “今”は有能な駒を失いたくないし、そもそも俺の警告を無視して邪魔をした君の風紀委員(なかま)の自業自得だし。なるたけ死なせないように俺も努力はするけど』 『そ、それは・・・!!で、でも・・・!!・・・・・・くっ!!』 「(あの人と・・・・・・“閃光の英雄”と殺人鬼が戦う場所に・・・・・・足を踏み入れないで!!!)」 『その反応だと君なりに戦っていたんだね。自分の心が抱く葛藤と。“君”の戦いを。君が“英雄”と見做す俺を何としてでも「ブラックウィザード」の件に繋ぎとめておくために。 それでも唯一認められない「俺の凶手が君の仲間に及ぶこと」が現実にならないように。・・・必死に』 『ッッ!!・・・・・・そこまでわかっていながら・・・何で・・・どうして・・・あなたは!!どんな時も敵に回さない判断は無いんですか!!?選べないんですか!!? それが「自分を最優先に考える“ヒーロー”」なんですか!!?私達のことも考えた上での、それが“閃光の英雄”の正しい決断だって言うんですか!!?信じられない・・・!!!』 『・・・んふっ。んふふっ。んふふふふっっ。相手が悪かったね。俺は“俺”だよ?まさかとは思うけど・・・俺を世間一般的な“ヒーロー”って思ってるんじゃ無いだろうね? “他者(おまえら)のために”、文句一つ言わず一生懸命頑張る責任を持たされる「他者を最優先に考える“ヒーロー”」って思ってるんじゃ無いだろうね・・・葉原ゆかり(裏切り者)?』 『ッッッ!!!』 『“ヒーロー”に色んなモン押し付けて、自分の責任を軽くするつもりか・・・!!?責任逃れするつもりかよ・・・!?俺と契約を結んだ時の覚悟はどうした・・・!!? 俺を舐めんじゃ無ぇぞ・・・!!?俺はテメェ等の都合のいい人形じゃ無ぇぞ・・・!!?俺は俺のために動く!!テメェ等なんぞのためだけに、この命を懸けるつもりは無ぇ!!!』 “閃光の英雄”は、『他者を最優先に考える“ヒーロー”』では無かった。『自分を最優先に考える“ヒーロー”』だった。わかり切っていて・・・わかりたく無かったこと。 すなわち・・・その行動原理は全て『自分』に帰結するのだ。自業自得の名の下に。そこに『他者』が入り込む余地など無い。 確かに『他者』を優先することもあるだろう。だが、決して『他者』が最優先になることは無い。『自分』こそが最優先なのだ。“閃光の英雄”の優先順位は決して変わらない。 否、かつての“英雄”は『自分だけ』であった。それに比べれば、彼は成長したのだろう。変わったのだろう。それは否定しない。 だが、『自分』を最優先に置くために優先順位の低い『他者』を切り捨てることは・・・有り得る。優先順位の本質の1つは・・・間違い無くそれなのだから。 だから、今の“閃光の英雄”は誰よりも『他者』の心を量ろうとする。仮に切り捨てたとしても・・・切り捨てる時の“線引き”を誤差無く引くために。 そんな“英雄”の真摯な想いを葉原は裏切った。『どうして』と疑い、『信じられない』と嘆いた彼女は“英雄”を信じ切ることができなかった。 これは風紀委員に対する裏切りでは無い。自分から希った“閃光の英雄”に対する裏切りである。故に、“英雄”は少女を裏切り者と称した。 『テメェにだけ教えてやるよ。俺が考える“英雄”ってのは、血みどろの戦渦が顕現した世界に必要とされる“戦鬼”の象徴だぜ?平和から一番遠い位置に居るのが“英雄”だぜ? 戦渦が終結した後に訪れる平和を謳歌する人間から真っ先に棄てられる可能性大なのが“英雄”だぜ?棄てられる時は一瞬さ。儚いよねぇ~。まるで・・・“閃光”のようだよ。 緋花は気付いて無かったけどよ、平和を愛しむ風紀委員(にんげん)が平和から遠ざかる“ヒーロー”になる意味はすっげぇ重いんだぜ?少なくとも、俺はそう考える。 俺が“ヒーロー”になりたく無いのは、それが一番の理由だ。本当に安穏とした平和を享受したいのなら、“ヒーロー”に・・・“英雄”にはならない方がいい。 それこそ、“一般人”の範疇に居るべきだ。俺からしたら「風紀委員だから」、「警備員だから」はまだ“一般人”だよ?“ヒーロー”は、平和を齎せても享受することはできない。 何故なら、“ヒーロー”は次の戦渦に誘われるから。連鎖するから。“ヒーロー”の居場所は戦場だ。つまり、“ヒーロー”は勝っても負けても茨の道だ。平坦な道なんて有り得ねぇ。 なるならなるで一時的に収めるべきだし、実際“英雄”ってのは一過性の現象でしか無いと思うよ。一過性だから・・・安易に考える。押し付ける。自分勝手な願いを。罪悪感も無く。 “英雄”は「戦う時」にしか求められないことがよくわかんだろ?“一般人(テメェ)”が“英雄(おれ)”を求めたようにな。その癖して、俺の決断にあれこれ文句を付ける。 「どうして」って・・・「信じられない」って・・・俺がテメェ等のことを考えていないとでも?ハハハハハッッッ・・・・・・舐めんじゃ無ぇぞ!!!クソガキ!!!』 『ひぃっ!!!』 『「“ヒーロー”というものを、“どんな時も他者のために命を懸けて動くことができる立派な人間”」みたいに考えているんじゃないだろうね・・・とも言われました』 「(緋花ちゃんが指摘されたって言ってた界刺先輩の言葉の心意はこれだったんだ・・・!!緋花(たしゃ)のためにって採った行動が・・・“英雄(たしゃ)”を苦しめていた・・・!! “英雄”なら『何とかしてくれる』って・・・『どうとでもできる』って・・・心の何処かで思ってた。“英雄”だって人間なのに・・・私達と変わらない世界の一部なのに!! “一般人(わたし)”が“英雄”へ『安易』に縋ることそのものが“英雄(たしゃ)”を最優先に考えていないことで・・・“一般人(じぶん)”を最優先にしている表れで・・・!!! しかも・・・『どんな時も命懸けで助けてくれる』っていう固定観念を罪悪感も無く、あるいは罪悪感を押し切ってでも“英雄”に押し付けるからか!! 押し切ってる時点で自分を最優先にしている・・・“英雄”が背負うモノを真摯に考えていない!!私・・・馬鹿だ。界刺先輩の方がよっぽど私達のことを考えてる!!背負ってる!! 謝っても謝り切れない!!!私は・・・あの人を裏切っちゃった!!!あの人を信じ切れなかった!!!・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・界刺先輩・・・!!!)」 少女は突き付けられた。目を逸らしたい現実を。“英雄”が敵に回る可能性を。それなのに“英雄”に縋る想いが消えない事実を。想いを背負わされる“ヒーロー”の哀しさを。 ちなみに、“英雄”は葉原が自分へ縋る―“彼女”の戦い―のは彼女が前線で戦うことができない人間なのが大きな原因であることを見抜いている・・・というか聞かされた。あの公園で。 前線で何らかの挽回ができる実力があれば、ここまで縋ることは無かっただろう。親友と腹を割って話し合った時のままであれば、ここまで依存することは無かっただろう。 しかし、あの日に起きた殺人鬼との邂逅が少女の心境を劇的に揺さ振った。実際に殺されそうになったあの路地裏で、少女は仲間の足手纏いにしかならなかった。 無能力者の限界を改めて叩き付けられた。親友の暴走すら止めることができなかった。だが、そんな自分を“英雄”は認めてくれた。褒めてくれた。フォローしてくれた。 故に、少女は殺人鬼と戦うと宣言した“英雄”へ必要以上に憧れ、縋ってしまった。仲間の情報を漏らしてまで結果を出し続けている碧髪の男に依存した。 焔火の失踪を経て、依存に益々拍車が掛かった。彼女自身理解していて、それでも止められなかった。優秀と言っても中学2年生の女の子である。完璧な人間では絶対に無い。 だからこそ、少女は甚大な罪悪感に包まれてしまったのだ。もちろん、“英雄”はそれを見越した上で己が本音を突き付けた。無論・・・本音に嘘は混じっていない。 「(皆・・・皆・・・!!お願いだから・・・界刺得世を敵に回さないで!!皆の想いを背負わされる“ヒーロー”を・・・『戦う時』にしか必要とされない“戦鬼”を怒らせないで!!!)」 保身では無い。純粋な心配。懸念。この想いは風紀委員・・・警備員・・・そして“英雄”に対するモノ。界刺得世が最後に残した言葉を反芻させながら、葉原ゆかりは唯祈る。 『・・・たかだか一高校で2ヶ月程度しか“英雄”をやっていない俺が言っても説得力は無いかもだし、「偉そうに語るな」って意見もあるだろう。“ヒーロー”にも色々あるだろう。 俺の“ヒーロー”像が絶対正しいってわけじゃ無いし、根本的に俺が間違っている可能性もある。 でも、その2ヶ月はずっと戦いの連続だった。ずっとずっと戦っていた。目に見えない戦いならそれ以上にやった。自分を見失うことも・・・あった。 責任は俺にある。全部じゃ無ぇがそれを望んだのは俺だ。利用したのは俺だ。“選んだ”のは俺だ。本気で“英雄”になるつもりが無かったのになっちまったのも、俺の自業自得だ。 だけど、今回俺は“自分のために”・・・“ヒーロー”ってヤツと向き合うために一夜限りの“閃光の英雄”になることを“選んだ”。この延長線上が、俺の「本気」ってヤツだ。 この決断がテメェ等風紀委員会にとって「幸」か「不幸」かはわからねぇ。殺人鬼次第でどっちにでも転がるし、両方が顕現するかもしんねぇ。 基本的に俺はテメェ等に手を出すつもりは無いぜ?テメェ等が、今まで俺にどれだけ迷惑を掛けてるのかってのも無視するつもりだぜ? お互い様的な部分もあるしな。前にも言ったけど俺って優しいだろ?だが・・・こんだけ警告や譲歩をしたのに・・・ それでも“戦鬼(おれ)”の邪魔をする風紀委員会(やつら)に限っては、敵としてブッ潰してやるよ。その結果が死でも・・・そいつの自業自得だ』 「・・・・・・」 数多の思惑が犇めき合う中、“仕掛け”の動向を察知した『闇』濃い“怪物”は空を翔け抜けながら“血祭”が開かれる戦場へ急速に接近していた。 「界刺得世か・・・!!!どうやってここの位置を!!?東雲さん達の行動は最善だった筈なのに!!?」 “辣腕士”が頭を抱える。索敵室に居る構成員から報告される数々の情報は、『ブラックウィザード』の本拠地が『シンボル』や風紀委員会に割れていることを示していた。 「網枷君!!今はそんなことより迎撃に集中するべきよ!!ここからの離脱も念頭に考えて!!蜘蛛井君!!」 「わかってるよ!!とりあえず、“手駒達”は総動員だね。今日仕立て上げたばかりの新“手駒達”は・・・まだ出撃させないよ?人質という役割もあるし。 調整も完全とは言えないし、何より薬で鈍くしているとは言え痛覚は存在するからね。永観。お前の意見は?」 「僕も蜘蛛井と同意見だ。新“手駒達”には、ここからの離脱手段にその力を振るって貰おう。殺人鬼対策の彼等を、風紀委員会にぶつけたくは無い。役割分担だ。 『六枚羽』や旧型駆動鎧もある。その過程の中で、ここを特定した手段についても調査した方がいいだろう」 伊利乃の言葉に蜘蛛井と永観が意見を同調させる。当然のことながら、伊利乃と蜘蛛井・永観の考えは相違している。 伊利乃は、全力でもって今の対処に力を注ぐべきという考えだ。対して蜘蛛井・永観は後々のこと・・・つまり自分達が『ブラックウィザード』の頂点に君臨する時を考えて、 折角手に入れた新“手駒達”をここで失いたく無かった。そのために、『役割分担』という建前を前面に出す。 「そ、それはそうだけど・・・!!あ、網枷君はどう・・・」 「・・・焔火緋花は何処に居る?」 「えっ?」 「焔火緋花を監禁している部屋は何処だ!!?」 「ちょ、ちょっと待って!!阿晴君!!焔火緋花を監禁している部屋の場所を!!」 「わ、わかりました!!」 “辣腕士”の絶叫にも似た問いに伊利乃は戸惑いながらも、阿晴に焔火を監禁している部屋のデータを液晶画面に映し出させる。 彼女を監禁している部屋は、調教主である智暁が自分に宛がわれた部屋に近いという理由で希望した場所で、敷地の中心からやや南西に位置していた。 「この部屋・・・型板ガラスがある!!!あの“変人”なら・・・焔火の居場所を突き止められるぞ!! 永観!!至急監禁部屋に居る智暁に連絡を!!そこには、今日東雲さん達に刃向かった風路形慈の妹の鏡子も居る筈だ!!早く彼女達を他の場所へ移させろ!!」 「わ、わかった!!」 網枷が語る事実のまずさに気付いた永観は、作戦会議室の電話機から智暁や焔火達が居る部屋へ連絡を取る。しかし・・・ 「網枷!!監禁部屋の受話器が離れているようだ!!繋がらない!!智暁め・・・調教に夢中になり過ぎて、受話器を元の位置に戻していないな!!?」 「(あっ・・・そういや“貸し出した”ままだ・・・ヤバッ)」 「そういえば、昨日真昼が智暁の携帯にまず電話を掛けた時もマナーモードにしていて全然繋がらなかったって言ってたわ!!あの娘・・・!!」 「くそっ!この作戦会議室から監禁部屋までは距離がある!!」 「・・・あっ!!確か、この近くの部屋に調合屋が居たわよ!!」 「!!永観!!調合屋に連絡を着けて、智暁の下へ向かわせろ!!調合屋には、数名の“手駒達”が付いていたな!?」 「あぁ!!」 「万が一の時は・・・焔火の能力を封じている“アレ”と“手駒達”の能力を併用して使えと伝えろ!!蜘蛛井!!すぐに“手駒達”を動かせ!!」 「言われなくてもわかってる!!」 「東雲さん!!」 「・・・俺は、ここでもう少し事の次第を見る。目の前の事態『以外』のことにも気を向ける必要がありそうだからな。それと・・・・・・」 差し迫る危機を実感し、『ブラックウィザード』も揺るぎ始める。一度揺らぎ始めたことによって生じたうねりは、止まることを知らない。 数日前の成瀬台襲撃や200名もの一般人及び焔火緋花の拉致を1つの“Xデー”とするなら、今から起こる“血祭”こそがもう1つの“Xデー”だった。 「界刺さん。それではご武運を!!」 「バカ界刺!!絶対に生きてよ!!」 「界刺様!!すぐにお会いしましょう!!」 「得世さん!!得世さん達が戻られるまでは皆は私が守ります!!頑張って下さい!!」 仮屋の『念動飛翔』に水のロープで繋がっていた水楯・形製・月ノ宮・春咲が降下して行く。 『ブラックウィザード』の本拠地に突入した『シンボル』は、界刺の『光学装飾』によって鏡子の位置を捕捉することに先程成功した。 故に、万が一の時に備えて女性陣をバックアップのために降下させたのだ。ここまで来るのには、界刺の『光学装飾』及び月ノ宮の『電撃使い』をふんだんに用いている。 「私達への言葉は無かったな・・・」 「言わなくてもわかる的なヤツじゃないかなぁ?」 「鏡子・・・!!すぐに行くからな!!!」 「・・・何で最初にあいつを見付けるのが俺なんだろ?しっかしまぁ・・・はしたねぇ格好してやがるな。だが・・・・・・生きていたか」 一方、水楯の『粘水操作』によって未だ仮屋に繋がったままの不動と風路は各々の胸に抱く感情を述べる。 そして、水楯に代わって仮屋の背に乗った碧髪の男は露骨に渋い表情―微かな笑みを口に―を作っていた。 「・・・まっ、これも成り行きかねぇ。あの感じだと、あいつも大層痛い目を喰らったって感じか。 風路と同じように、もうどうしようもねぇってヤツでもある・・・か。・・・・・・いいぜ。事の“ついで”に、言葉の1つや2つくらい掛けてやるぜ!!」 が、男は考えを改める。自分の信念に従って。そして・・・躊躇無く決断する。 「真刺!!あそこの壁をぶち抜け!!そこに鏡子と・・・緋花と緋花の姉貴が居る!!」 「何!?彼女達もあそこに・・・!?得世・・・!!」 「時間も無ぇしな!!敵さんも居るぜ!?気ィ抜くなよ!?行くぜ、テメェ等!!!」 「わかった!!」 「了解!!」 「頼む、界刺さん達!!」 風路鏡子と・・・監禁されている焔火緋花が居る部屋へ突入するという決断を。不動の『拳闘空力』が、鉄筋コンクリートでできた壁を貫く。 ドカーン!!!!! 界刺・風路・不動・仮屋は、破壊されて粉塵を撒き散らしている部屋に突入する。 その先にある光景―涙を浮かべた少女・・・拘束されている焔火緋花―を一番早く目に映した“閃光の英雄”は、“ヒーロー”を目指す少女へ耳を劈くような大声を掛ける。 「緋花ああああああぁぁぁぁっっ!!!!!鏡子おおおおおおぉぉぉぉっっ!!!!!」 continue!!
https://w.atwiki.jp/katayama/pages/44.html
作者 497 投下スレ 1スレ レス番 496-497 538-539 546-548 566-568 備考 電波 496 名無しさん@ピンキー sage 2006/11/19(日) 22 40 02 ID vPfD2N43 いい加減なシチュでジュウ×円を書いてみる ジュウがその日、全く無目的に立寄った公園でたまたまそんな状況に遭ったのは全く偶然であった。 すなわち、彼の「友達」の一人である円堂円が所謂不良の集団に絡まれているという全く既視感を覚えるような 状況であり、むしろそこから二人で共闘して哀れな獲物たちを完膚なきまでに叩きのめした所まで含めてお約束 と言えるかもしれない。 しかしながら往々にしてイレギュラーとは起きる物であって。 「捕まえたぞ!」 「っ!」 自分の担当側の最後の一人を倒した所で、突如背後から聞こえた叫びに振り返ると、先程自分が倒した一人が 何時の間にか起き上がって、鼻血を垂らしながらも円を背後から羽交い絞めにしている所だった。加減しすぎたか 、とジュウは舌打しながら駆け出す。 もがく円だが、流石に組み付かれると体格差のせいで動きが封じられてしまっているようだ。 と、その前でフラフラと立ち上がる円に腹を打たれ蹲っていた男。その目は怒りに燃えて血走り、そしてその右手 には特殊警棒。それが大きく頭上へと振り上がり、そして……激突! 間一髪、円を背後の男ごと突き飛ばして割り込んだジュウは、その瞬間、頭部への衝撃と同時に目の前に火花が 明滅し、意識が暗くなりかけたが、何とかこらえて手を泳がせ、とりあえずそれに当った物を掴んで踏み止まった。 頭を一つ振って未だチカチカとする視界に自分の手を捉えてみれば、その掴んでいるものは正しく今自分の脳天へ と振り下ろされた凶器と、それを掴む男の手。それをゆっくりと上へ辿ると、やがて呆然とした男の顔に行き当たった。 ニヤ、と凶暴な笑みを浮かべる。 今度こそ男の顔が恐怖に歪むのを確認する暇もあらばこそ、ジュウの全力を込めた拳は、確かに歯を砕く感触と 共にその真ん中へと叩き込まれていた。 そしてそのまま、ガクリ、と前のめりに膝をついた。背後からは、倒れて体制が崩れたのを利用して戒めを解いた のだろう円が、自分の名を呼びながら駆け寄ってきていた。 「なあ、もう大丈夫だって」 「いいからじっとしていなさい」 “下から見上げながら”抗議するジュウにも構わず、円はそう言ってそっと彼の額に手を当てた。そのひんやりとした 感触が心地よくて、思わずジュウは目を閉じた。 あれから、円はジュウに肩を貸して、先程の場所から少し離れたこの小さな公園にやって来た。そして自分のハンカチ を水で濡らしてジュウの頭の血を拭いてくれたのだが……。 「あなたが丈夫なのは知ってたけど、特殊警棒で殴られてこの程度の怪我で済むなんてね」 「だからもういいって。もう血も止まってるし」 前には金属バットでぶん殴られた事だってあるしな、とは流石に言わなかったが。 「頭部への怪我は一見大丈夫に見えても後でどうなるのか分からないのよ。きちんと病院へ行って検査しなさい。代金 はこっちで出すから」 からかいではなく真剣な面持ちで諭す円に気圧されながらも、ジュウは費用については丁重に断る。が、円は何故か頑 として譲らない。なんとなく、自分に借りを作っておきたくないのだろうか、と判断して、少し寂しいような気持ちになりながら もジュウは引き下がった。 「……」 「なあ」 不意に落ちた沈黙になんとなく話題を探したジュウは、とりあえずさっきからの疑問を口に出した。 「なんで膝枕なんだ?」 497 名無しさん@ピンキー sage 2006/11/19(日) 22 41 09 ID vPfD2N43 「嫌だった?」 照いも無く、平然とこちらを見下ろしながら聞く円に、なんと答えればいいのやら、ジュウは口篭もる。いきなり力ずくで 頭をベンチに座ったそのしなやかな太腿の上まで持っていかれた時に感じた気持ちや、今こうして存外に柔らかいその 感触を感じているのは正直嫌な気分とは程遠かったけれど。 「まあ、私みたいな男嫌いの空手女よりは雪姫や雨に膝枕された方が柔沢君もそりゃ嬉しいだろうけど。無いものねだ りは良くないわ」 「いや、ねだってねえよ」 なんだかコイツは一体自分をどういう目で見ているのだろう、と心中不安に感じながら、人が通らないかを気にしてみる 。幸いここは表の通りからは奥まった所にあって、入り口の木と藪で視界も遮られてあるので、この状況を他人に見られ る心配はあまりないようだ。 とりあえず忠告を聞いて大人しくしておくか、と思い直し、何とは無くぼんやりと円の顔を見上げた。改めて見ると、綺麗 な顔をしているんだな、と思う。冷気すら漂わすような整った面長の顔。鋭く、深い輝きを放つ切れ長の黒い瞳。短く整え た髪型のせいで一見すると美少年にも見えがちで、しかし柔らかな晩夏の木漏れ日を浴びてそっと目を閉じた彼女は まるで白石の彫刻の様な女性的な美を感じさせた。 思わず見とれていたジュウの視線を感じたのか、円が瞼を上げた。ハッとして、ジュウはつい目を逸らす。 「どうかしたの?」 「いや、なんでもない」 気恥ずかしくて顔も見れないまま、ジュウは答えた。いつも開けっ広げで大胆な雪姫などとは違い、氷のような円に「女」 を感じてしまった事で、妙に恥ずかしさが湧き上がってきて、そうなると何かもうこの状況が一刻も耐えられないような気持 ちになってきて、 「あの、もう、ホントに大丈夫だから、もういいぞ」 「そう」 今度は存外に素直にそっと手をどけた彼女に不審がる余裕も無く、ジュウは身を起こすと手早く立ち上がった。 「じゃあ、とっとと病院行くか」 「そうね。家の関係の所なら安く済むし、色々と話が付けやすいから案内するわ」 「ああ、すまねえな」 「私の方から言い出した事よ」 こちらを一顧だにせずにそう言い置いてサッサと先に立ち歩き出す円は、既にすっかりいつもの彼女だった。 今日はここまで。続きはまた今度。 538 497 sage 2006/12/03(日) 23 28 08 ID HXPs6qsf 497の続きを一つ 「意外と片付いてるのね」 というのが、まず自分の部屋に入った彼女の第一声であった。そしてジュウはそれに対して沈黙をもって答えた…… と言うよりはまだ事態の展開に頭がついて行かなかったのだが。 とりあえず落ち着こう、とジュウは微妙なムズ痒さを感じさせる頭の包帯を手の平で擦りながら軽く目を閉じた。 今日あった事を思い返す。円&不良達との遭遇。乱闘。一撃。出血。ハンカチ。膝枕。仄かに香る優しい匂い。 美しい顔……。 (違う違う) 脇道に逸れそうになった思考に、思わず首を左右に振る。まとまらない思考に、不意に外界からの声が割り込んだ。 「どうしたの?」 思わず目を開けると目の前に円がいて、そっとこちらの額に細く白い指を当てる所だった。 「まだ痛い?」 「いや、ちょっと痒くて」 「そう。だからって掻いちゃダメよ」 へどもどするジュウに対して円の方は平然としてそう言い置くと、 「お茶、いただくわね」 返事も待たずに冷蔵庫から麦茶を、水屋から白いコップを取り出すと悠然と喉を潤した。 半ば呆然と意識を飛ばしながらその様を見つつ、ジュウの脳裏には先程の事が蘇っていた。 すなわち病院へと二人揃って入り、何やらお偉い方に直接話をしたらしい円に紹介された篤実そうな中年の医師から 丁寧な検査を受け、一先ず何事も無く治療を終えた後に連れ立って院外へ出ると、折しも晴れ渡っていた空の向うから 一面雲涌き立って天上を覆わんと近付きつつあった。それを見たジュウは、とりあえず舌打しながら家に向かって走ろ うという決意を固めたのだが、そこで円が自分の折り畳み傘ならば二人入っていける、と言い出したのだ。それでは相々 傘ではないか、とジュウは固辞したが、とりあえずジュウの家まで送ると言う円に遂に押し切られ、今又何故か家の中まで 済し崩しに進入を許したのは全く激しい夕立に後押しされた勢いの為としか言い様が無い。 だがそもそもあの円が膝枕をしたり、相々傘を勧めたり、ましてやこうして自分の……男の家に自ら上がり込んだりする 等とはそもどうした事か、という事にジュウは今更ながら大いなる違和感と疑問を抱かざるを得なかった。その違和感を どのように伝えれば良いものか、と考える内にこのような事態にまで至った事は最早どう思っても詮無い事ではあるが さて事ここに至っても彼女の目的がイマイチよく判らない。 よってこれからどう対応すれば良いのやら、困り果てて見つめた円の横顔には、何も浮かんではいない。 感情も表情も、ただ無機質な仮面の内側へと押し込めてまるで何かを待ってるような表情で、じっと窓の向こうを見て いる。何故かその姿に訳の分からない悪寒を感じて、一つ身を震わせる。 539 497 sage 2006/12/03(日) 23 29 30 ID HXPs6qsf 「これじゃあ帰れないわね」 「……通り雨だろ。すぐ止むさ」 二人の間の沈黙に、ざあざあと壁一枚向うの雨音が侘しさを添える。 もし二人の関係がもっと違うものならば、これもまた別の感慨をもった沈黙となるのだろうか、と益体も無い事を考え ながらしかしこれ以上気の無い息苦しいような受け答えを続けるのは御免蒙りたかったので、ジュウはシャワーを浴びる 事にした。 円が濡れないように、と気を使って傘を相手側に傾けていた為、ジュウの肩は一方だけとは言えかなり雨を被ってしま っていた。濡れて肌に張り付くシャツが気持ち悪い。着替えを取って浴室へ向かいながら、雨が止んだら勝手に帰って くれていい、と円に向かって言う。 彼女は、どこか霞でもかかった様な曖昧な瞳で、こちらを見るとも無く見ると、こっくりと頷いた。 それでジュウは安心したのだが。 蛇口を捻ると冷たい水が噴射される。時間をおいて徐々に温もるのを待って、ジュウはそれを肩から浴びた。汗と、雨と 重苦しい空気すらもかけ流して、冷えた身体の内側まで染透っていくような熱にほうっと溜め息をついて、ジュウは頭から それを浴びたくなったが、生憎とまだ包帯は巻かれたままだ。勝手に取ると円が怒るだろうな、と思って、苦笑した。 今日の“らしくない”彼女には戸惑ったが、なんだかんだと言っても、自分の身体を心配してくれているのだからやはり いい奴だな、と思う。男嫌いだと言うし、実際自分に対する普段の態度も冷淡極まりないが、それでもただの嫌な奴では ない。むしろ自分よりも余程上等な人間だろう。強くて、聡明で、やや鋭利過ぎるものの凛とした美貌は男女問わずに誰 の目をも引く。雪姫にせよ雨にせよそうだが、何故そんな彼女等が何故自分といるのか、ジュウにはどうにも理解し難か った。他人を惹き付ける魅力、そういった物が自分にあるとすればそれはなんだろう? 「馬鹿馬鹿しい」 再び苦笑。そんな物はある訳が無い。雨は妙な妄想からくる思い込みが高じての事だろうし、雪姫はただの面白半分だ ろう。いずれは消えてなくなるものなのだ。では円は?彼女とはより何も無いようにしか思えない。二人に対する付き合い の内なのだろうか? 「柔沢君」 陰鬱な思考を切り裂くような鋭い、しかし平静な声が浴室の扉の向うから響いてきた。 「円堂、雨止んだのか?勝手に帰ってくれて構わないって言ったのに」 模糊の海から意識が突如引きずり出され、ジュウはハッと我に返って問い返したが、続く言葉に絶句した。 「私も一緒に入っていい?」 唖然としたジュウの眼前で、濡れた扉が開き、そして止める暇もあらばこそ。 漂う湯煙の中に、白い裸身が浮かび上がり、こちらに一歩を踏み出した。 <続く> 546 497 sage 2006/12/07(木) 19 21 54 ID H3JPZtxU どうも、また半端な所で切れてしまいますが、次回こそは多分終わりですんで。 それでは本編をどうぞ↓ 視覚情報が脳に伝わってからジュウが行動に至るまでに一瞬ならず間があったのは単純に驚きのためかと言われ れば、そうとばかりも言い切れない。つまりは、眼前にたおやかな裸身を晒す円に慌てて背を向けたジュウの視界には その直前まで確かにその全てが捉えられていた。見とれていた、と言い換えてもいい。 白く、内側から自ら輝きを放つような瑞々しい肌。あの強烈な蹴りを放つそれと同じとは思えないように、スラリと伸び た長く細い脚。長身痩躯、とは言っても、骨の浮き出るようなという程ではなく、また逆に見るからに筋肉質という事でも ない、むしろ女性らしい丸みを胸や、腰から下に帯びさせたままでその他無駄な肉を一片までも削ぎ落としたような、 芸術的なまでに完成度の高い姿態は、胸の先の薄桃色や品良く黒々と生え揃った下腹部の茂みも含めてジュウの目 にしかと焼き付いていた。 目を閉じてもその映像はより鮮明に蘇り、鼓動を五月蝿いほどに高め、また息は情けないまでに乱れた。あるいは昼 間に頭部に喰らった衝撃よりも強烈かも知れないインパクトが、舌をも縺れさせる。 「なっ……、どっ……、おま・・・・・・!?」 「もうちょっと落ち着いたら?何言ってるか分からないわよ」 むしろなんでお前はこの状況でそんなに冷静なんだ、とジュウは悲鳴を上げたかったが、生憎と声にはなってくれ ない。とりあえず搾り出した言葉は 「……なな、何を?」 という全く意味する所の汲み取れないものだったが、円は理解したらしく事も無げに言う。 「私もシャワー借りたくなったの」 「俺が出るまで待てよ!」 「一緒に入った方が節約になるわ」 至極当然のように答えると、二の句の継げないジュウを尻目に悠々とシャワーを浴び始める。 浴室はそれ程狭くはないが、二人で入っても十分なほどに広くもない。よってジュウの背にも時折円の身体が僅かに 触れることになる。ジュウはその度にビクリと大袈裟なほどに身を竦ませて、なおも混乱を深くした。 なんだこれは、なんでこんな事を。俺に見られる事は何とも思ってないのか。答えの出ない自問はひたすらに堂堂 巡り。そんなジュウに 「早く体洗ったら?」 円が呆れたように言う。その言葉に、彼女が今自分の裸の背を見ているのだと思い至って、突如堤防の決壊するよう にこの状況がどうにもたまらなくなったジュウは、円の方に顔を向けないようにしながら 「お、俺、もう出るから」 ドアノブに伸ばしたジュウの腕を、横から伸びた手が押さえた。 思わず振り向いてしまったジュウの目の前に、自分とあまり変わらない身長の円の顔があった。 「ダメよ」 547 497 sage 2006/12/07(木) 19 22 55 ID H3JPZtxU 幸いにもと言うべきか、近すぎて見ようと思わなければその顔以外の部分は視界の外にあったが、こんな間近で全裸 の円に見つめられる、という状況自体がもうジュウの羞恥心に対する負荷の限界を超えている。目を逸らす事も出来な いままに、後ずさりつつ何とか言い訳を試みる。 「いや、お前が出た後でもっぺん入る事にするから……」 「そんな事してたら風邪ひくわよ」 ジリ、と腕を掴んだまま円もこちらへと近付く。 「い、いやあの……」 また一歩を下がり……と、そこでタイルに足が滑る。 「おわっ!」 「……っ!」 仰向けに倒れるジュウを追うように、その腕につられて円も倒れかかる。咄嗟にジュウは、自分の体を下敷きにする ように彼女の体を引き寄せた。一瞬の浮遊感の後、背と後頭部とが床と壁に打ち付けられる。 「痛う……」 「大丈夫?」 心配そうに声をかける円に、ああ、と返そうとして思わずジュウは固まった。 上半身を起こしてジュウの頭部にそっと繊手を這わす円。彼女は包帯の巻かれたそこを気遣っての事だろうが、二人 の現在の体勢・位置的に、頭だけを起こしたジュウの目の前には、大きくはないが形良く整った二つの白い膨らみが 迫って見える。腹には重みと共に、水分を含んでしっとりとした柔らかな太腿と、くすぐったいような恥毛の感触。 「少しこぶが出来てるわね。血は・……どうしたの?」 ジュウの態度を不審げに見て取って尋ねた円は、そこで初めて彼の目線の先に気付いたらしくそっと体をジュウの 上からどけると 「あ、いや。これは……」 「柔沢君」 何やら真っ赤な顔で言い訳を始めようとしたジュウを冷然とした一言で押さえ、すっと視線を横に滑らした。 「立ってる」 隠すものとて無い全裸で横たわったジュウの体の一部は、あまりにも明らかな自己主張をしていた。無理も無い。 ジュウとて健全なる青少年である。今までは驚きと混乱が先に立って気にしている余裕など無かったのだが、それが こうして円と密着してしまった事でその感触に反応してしまったものと見える。 理屈はともあれ、思わず隠す事すらも忘れてジュウは半ば絶望的なうめきを漏らした。終わった。何の事かは知れず、 とにかく自分は最早終わった。そんな感慨が浮かんできて、もうどうにでもしてくれ、という気分だ。 「柔沢君」 円が再び自分の名を呼ぶ。その顔はいつもと同じく冷静だが、頭から全身湯に濡れて光る姿は何か艶然とした物を 感じさせずにはいられない。そしてその姿で円は言う。 「私と……したいの?」 「え?」 その意味を理解できずにいる間に、返事も聞かず彼女はジュウの体へと覆い被さってきた。 548 497 sage 2006/12/07(木) 19 23 25 ID H3JPZtxU 「なっ……ちょ、ちょっと待て!」 恐慌に近い反応を示す示すジュウにも構わず、円はどうやったのか体重をかけて彼の動きを抑えると、そっと耳に 舌を這わせた。熱くぬめる感触が、弾けるような水音とともに脳の中へと入り込むような快感をジュウに与えてくる。 「あぅ……んっっぐ、あ、や、止め……」 ぞくぞく、と全身を震わせる快感に、抵抗の気力も体力も萎えていくのを感じたジュウは (拙い……このままじゃ……) そんな事を考えながら朦朧となる意識を必死に繋ぎ止めようとしたが遂に空しく、見る見る死んだように脱力し、荒い 息を吐くしか出来なくなった彼の首筋へと円の舌は下りていく。 「う……ぁああ」 そこから胸へ、そして腹へ、更に股間を迂回して足へと続く円の奉仕――それは正しく王に傅く奴隷の奉仕さながら だった。ただ当のジュウからしてみれば拷問に近かったろうが。あまりの快感に、ジュウは危うく触れられてもいない 股間から放出しそうになった。だがその度に円は絶妙な加減でそれを到達させずに止めてしまう。 「円堂……も、もう」 「我慢できない?」 こくり、と必死の思いで頷くジュウを流石に少し熱っぽく潤んだ目で見た円は、屹立した怒張にそっと根元から舌を伝 わせる。 「うぁっ」 それだけでジュウの身体はビクリと跳ねた。円は更に柔らかな手でそのものを掴むと、ゆっくりと上下させ、先を舌で チロチロとくすぐる。熱を受けた蝋細工のように、自分の物がドロドロと芯から溶けていくような恐怖と相半ばする快感に のたうち、最早息も絶え絶えになりながら、ふとジュウはかつて何とはなしに聞いた雪姫の言葉を思い出した。 『ちなみにね、フフ、この三人の中に処女は三人います。さて誰でしょう?』 そうだ。あの時雪姫は確かに円も処女である、という意味の事を言っていた筈なのだ。なのに、この手慣れたような 愛撫はどういう事だろう。雪姫が嘘を吐いた?いや、そんな意味の無い事をする彼女ではない。ならば円がそもそも雪 姫に嘘を吐いていたのだろうか。それも考えられない。意味が無い。そもそも何故円が自分にこんな事をするのだろう か。いったい彼女は男嫌いだった筈ではないのか。 分からない。何も分からない。 「ん……ぷ、んぅ」 やおら、円がジュウの物を口に含む。それだけで全身を快感が苛み、思考は千々に乱れた。ジュウの悲鳴に近い声 を聞いているのかいないのか、円はその染み一つ無い雪白の顔をゆっくりと上下させる。 「はぷ……ん、ぅっ、ふぅっ」 うっとりとした声を漏らし、目を閉じたまま自分の行為に没頭しているらしい円の横顔は、ぞっとする程に美しい“女”の 顔だった。だが、ジュウはそんな感想を述べるどころではない。先程にも倍するような快感。肉棒を苛む円の口中の蠢き は、ジュウの弱点を全て知り尽くしたかのように的確で、苛烈だ。 「円堂……も、もう……っ!」 切羽詰った声を上げるジュウの声を切欠にしたように、円は口に含んだものを、より深く、根元までくわえ込んだ。喉の 奥まで突っ込まれた肉棒は、舌で、頬の粘膜で、嬲られ、捻られ、引き絞られる。最早ジュウに耐えられる筈も無かった。 「あああっ!あぐっ、ん、うあぁ!」 「んぅっ!んっ、んン……」 爆発するような勢いで溜め込んだ欲望の塊を解き放つ。腰が抜けるかと思う程の、初めての他者の手による絶頂の 快感に放心状態のジュウの放出を全て受け止めたらしい円は、何度か喉を鳴らしていたが、ややあってゆっくりと顔を 上げた。今の手際にも似ず、やはりまた同じく惚けたような顔で座り込んだまま、呆然としている。 荒い息を吐く二人の体を、シャワーの飛沫が叩いていた。 <続く> 566 497 sage 2006/12/10(日) 20 36 07 ID cVAdv5FO ……室内には出しっぱなしの放水の音が雨のように満ち、その合間に二人分の荒い呼吸音が混じる。ジュウはやや あって、むっくりと身を起こした。体全体にまだ痺れるような快感の余韻が残っていたが、それが疲労感よりもむしろ己 が獣欲を掻きたてるのを彼は感じていた。その視線の向ける先は、いまだ稀にも見ぬような白痴のごとき顔で座り込む 少女、円。その、頼りなげに見えるほどの細身を、匂い立つような女の身体を、滅茶苦茶にしてやりたいと、彼の本能 からの叫びはそう言っていた。 蒼白いほどの手首を掴むと、びく、と一つ震えてゆっくりとこちらを見る、その瞳。いつもはまるで鋼のような冷たく鋭い 輝きをもってこちらを射るそれは、いまや確かな熱を湛えて揺れている。それを見た瞬間にもうジュウは堪らなくなり、 そのまま円に覆い被さっていった。そしてそのまま床に組み敷いた円の柔らかい身体の、二つの丘陵へと己が指を…… 「や……」 ほんの微かな、聞き逃してしまっても可笑しくないような声だったが、それは確かにジュウの耳へと届いた。頼りなげな 、儚い声。視線を上らして円の顔を見て、ジュウは頭から湯ではなく水を浴びた思いになった。 円が、怯えていた。 目を両手で隠して、瞑った口元は僅かに戦慄き、ギュッと身体を縮こまらせている。あの、円が。その様はどこか、叱 られた幼子をすら思わせるほどに弱弱しかった。 みるみると、猛る性欲は己が分身と共に萎え、代わりに言い様の無い罪悪感が襲い掛かってくる。それはまるで信仰 する偶像を自ら汚したかのような、心深くまで突き刺さるような痛みであった。 黙ったままで、身を起こし、背を向ける。気配で、背後の円が自分を見るのが分かった。どういう目で見つめているのか 、想像したくなくて、ジュウはただ、すまん、と一言だけを残して浴室を出た。 着替えて自室に戻ったジュウは、ベッドに腰を下ろした。そしてそのまま、俯き、じっと動かない。電気も点けず、薄暗い 部屋の中でなお判るほど悄然たる顔で、ジュウはただひたすらに後悔と自己嫌悪に金縛りにあったように身動きも取れ ず固まっていた。 馬鹿野郎、何をやってる、なんで俺はあんな事を。何が王だ、何が騎士だ。ほんの僅かにあったはずの信頼を自ら踏み 躙るようなただのスケベでバカな猿じゃないか。救えねえよ、死んじまえ。 ……冷静に考えればジュウが悪い訳は無く、普通に考えても全くしようの無い事だったのだが、円に酷い事をした、と いう思いは、一切の理屈をも飛び越えてジュウの心をギリギリと締め付け、軋みを上げさせた。恐らくは良くも悪くもそう いう部分こそがジュウのジュウたる所以なのだろうが。 「……柔沢君」 何時の間にか部屋の仕切りが僅かに開いて、逆行と共に円の顔が覗いていた。黒く影になってその表情はよく見えない が、その声は微かに震えを帯びて、か細い。その声を聞き、恐る恐るといった様子で彼女が部屋に足を踏み入れた途端 、ジュウは立ち上がると頭を下げた。 「すまんっ!」 「え?」 唖然とした呟きも耳に入らぬまま、ジュウは続ける。 「謝って、済む事じゃないのは解ってる。お前の言う通りだ。俺は、お前や、雨達と付き合っていて良いような、そんな 人間じゃない。勘違いしてたよ。居心地が良くて、もしかしたらずっとこんな生活が続いていけるのかも知れない、なんて そんな馬鹿な期待をさ……」 「ちょっと待ちなさい」 567 497 sage 2006/12/10(日) 20 36 48 ID cVAdv5FO 何時の間にか、目の前まで近付いてきていた円が、呆れ返った声で遮ると、グイ、とジュウの肩を押して顔を上げさせ る。薄ぼんやりとした明かりの中、ジュウのそれと相対した瞳は、既にいつもの冷たい輝きに戻っていた。いや、いつも よりはよく見れば幾分か柔かい物を感じさせる。 「おかしいでしょう。何故あなたが謝るのよ」 「え、いや、だってお前の事を襲おうとして……」 「わたしが誘惑して、先にあんな事までしたのよ」 「……ああ」 そう言えばそうだった、と今更ながらに思って、ジュウはようやくそれだけを口に出した。円は、何やらもう色々と馬鹿 馬鹿しくなった、とばかりに大仰な溜め息を一つ吐いた。 さて、そうして、二人で暗室の中で二人して言うべき事が途切れて、しばし沈黙の帳が下りた。 何か緊張のようなものを孕んだそれを破ったのは、ジュウの一言だった。 「なあ」 「なに?」 「『誘惑して』って、今言ったよな」 「ええ」 円の声は、挨拶でもするように普段と変わらない。ジュウの声は、訝しげにくぐもっていた。 「なんで、だ?男嫌いのお前が、なんで?」 円は、しばし黙してから、皮肉気に笑いを刻んで答えた。 「聞いたら軽蔑するわよ?」 黙りこむジュウの反応をどう見たのか、そのまま続ける。 「あなたをね、公園で膝枕してた時。あなた、私の事を“女”として見たでしょう?」 ぎくり、と実際に音にも出そうなほどにジュウの心臓が跳ねた。バレていたのか、と今更ながらに頬に血が上る。部屋 の暗いのがせめてもの幸いだった。 「その時にね、ふと思ったのよ」 目を伏せる。 「あなたを誘惑して、そしてあなたが私の物になったのなら、雨は、雪姫は、あなたから離れるんじゃないかって……」 「な……」 それきりジュウは絶句した。円が、彼女がそこまで自分の事を嫌っていたのか、という思いよりも、むしろ彼女がそんな 下劣とも言えるような発想を抱くとは信じられなくて、だ。 「あなたの事は……少なくとも以前ほど、他の男ほどには嫌いじゃあないわ」 相手の反応など気にも止めないように円の口は言葉を紡ぐ。 「でも、あなたは危険。あなた自身の事だけではなく、周りの事が」 それはいつかも聞いた言葉。 「あなたは、人の内側まで、自身でも気付かないうちに入り込みすぎる。そのくせ、相手を自分の内側までなかなか受け 入れたがらない。だから、雨も、雪姫も」 そこで少し口篭もって 「そして多分、光も、皆何時の間にかあなたに近付きたいと思う。そうなってしまう」 「そんな……」 568 497 sage 2006/12/10(日) 20 37 25 ID cVAdv5FO ジュウの言葉を遮って円の言葉は続く。 「だから、これ以上皆があなたに近付く前に、って、そうすれば……」 「待てよ」 堪りかねてジュウは言った。かつて雨との関係について『二人の問題』だと言ったのは円ではないか。それを何故今 頃になって……と捲し立て、なおも言い募ろうと肩に手を置いて、ふと気付いた。首を垂れて俯いた円の肩は、僅かに 震えていた。 「そうね……なんでかしら。自分でもよく解らない」 寂しそうな笑いを含ませた声で、そう言った。 「あなたに偉そうな事を言えるような人間じゃなかった、って事ね、私こそが。あの子達に相応しくないのは、私の方 だわ。馬鹿馬鹿しい。最低ね……」 それだけ言って、黙り込む。ジュウは、そこで初めて掴んでいる肩の華奢さを意識し、そうして悄然とした円のその消え 入りそうな姿に言葉を失った。円堂円は、もっと強くて、自分など及びもつかないような自制心を持っている少女だと 思っていた。でも、それは間違いだったのか。彼女もまた葛藤し、迷い、悩み、時に間違うのか。いや、人間ならば、や はりそれが正しいのだろうか。 ふと、ジュウの心に一つの疑問が涌いた。 「なあ、円堂」 「……なに?」 既に気死したかのような声でそう問う円に、ジュウは疑問をぶつけた。 「だったら、なんでさっき俺に『先に自分が誘惑した』なんて言ったんだ?」 「え?」 予想もしていなかった事を言われた、という顔で円が振り仰ぐ。 「お前の考えとは違ったけれど、俺は自分からあいつ等と離れようとした。だったら、お前の目的通りじゃないか。なんで わざわざ否定するような事を言ったんだ?」 「……なんで、かしら」 本当に分からない様子で、円は視線を彷徨わせた。ジュウは続けた。 「俺が警棒で殴られて怪我した時に手当てして、膝枕してくれたのはなんでだ?」 「分から、ない……」 首を横に振る。イヤイヤをするような仕草だった。 「なんで、今そんな、言わなくてもいいような告白を、俺にしてるんだ?」 「……」 祈るように、ギュッと胸の前で手を組んだまま、円は沈黙する。 「なあ円堂、俺は、弱い人間だ。今までだって色んな事件に遭うたび、いつも途中で投げ出そうと、逃げ出そうとした」 円は黙っている。 「でも、雨が、雪姫が、光が……お前がいてくれたから、俺はそうしなかった。一人じゃ何にも出来やしねえけど、誰かが 助けてくれたから、支えてくれたから闘えた。こんな情けない俺でも」 円の顔を覗き込むようにしてジュウは続けた。真剣な顔で。 「お前は、強くて、賢くて、カッコ良くて……でも、一人じゃ寂しいんだよな。俺も雨に言われたよ。強いってのと寂しい のは違う、って」 何となく力を入れるのが癖になっている眉間を緩める。 「だから、アイツらの事もう少し頼ってやれ。言いたい事はもっと言えばいい。そんで、頼りないかもしれないけど、お前 を悩ませるだけかもしれないけど……もし良ければ俺の事も頼ってくれ」 ほんの10cm程の距離で、二人の視線が交わった。 「お前は俺の事どうでもいいって思ってるかも知れないけど、俺はお前がいい奴だって知ってるし、お前の事が好きだ」 円の目から微かな灯りを反射して雫が滑り落ち、僅かにカーペットを濡らした。 「ごめん、ごめんなさい……」 堪え切れない嗚咽を漏らして、円はジュウの肩に顔を伏せた。そこから温かい染みが広がるのを感じながら、ジュウは その合間の一言を確かに聞いた。 「……ありがとう」 <続く>