約 19,732 件
https://w.atwiki.jp/kyoumoheiwada/pages/38.html
1~200 / 201~400 / 401~600 / 601~800 / 801~1000 ☆一般的☆ 青葉「なるほど……通りで那珂ちゃんさんがすごい訳ですね」 呉「私に取材しに来てどうすんのよ」 青葉「いえいえ、那珂ちゃんさんの人気がネットで出てきたんですが、 そこで噂になってるのがこの鎮守府なんですよ」 呉「私は”極一般的”な基礎を叩き込んだだけよ」 青葉「その”極一般的”なのがど偉い噂になってるんですって」 ☆テレビ見た娘達☆ 響「那珂ちゃん格好いい!」 初雪「……那珂ちゃんすごい」 響「今度サイン貰いに行きたい!」 初雪「……私も」 舞鶴(自分たちもあれくらいだったらもうとっくに出来るくらい成長してる、 とは思わないのがこの娘達の可愛いところだね) ☆眠い時どうするか☆ 鈴谷「眠いなー、報告書作らないといけないのにー! 摩耶肩揉んでよー! 肩凝ったよー」 摩耶「知るか。アタシだって報告書書いてんだから自分でなんとかしろよ」 鈴谷「眠いし集中できないから立ちながらやるか!」 摩耶「鬱陶しいから座ってやれよ」 鈴谷「ほらあたしって授業中眠いと突然立ち上がって眠気なくなるまで 教室中うろちょろ歩きまわりながら授業聞くタイプだし」 摩耶「なんてはた迷惑なタイプなんだ」 ☆やれば出来る子☆ 鈴谷「そんで熊野によく怒られるんだけど、 そういう熊野も授業、紅茶飲みながら聞いてたし」 摩耶「揃いも揃ってお前らは……」 鈴谷「でも点数はあたしのがいいんだよね~~。んふふふ」 摩耶「熊野は悔しいだろうなぁ~こんな馬鹿なのに負けて」 鈴谷「ふふん、鈴谷さんは意外と優秀な偉い娘ちゃんなのだよ? その証拠に……ほら、報告書書き終わったし」 摩耶「くっ……てめえちょっとは話聞いてやったアタシのも手伝え!」 ☆衛生検査☆ 天龍「なんだよ急に全員呼びつけて」 提督「衛生検査というものをやってくれという 上の人たちからのお伝えだ」 加賀「比叡さんからでしょうか?」 提督「そうそう。じゃあみんな検査すっから 一列にならんで一人ずつ俺に肛門を見せるように」 横須賀にとある男性の断末魔の叫びが響き渡る。 ☆俺は悪くねえ!☆ 摩耶「誰がするかそんな糞ったれ衛生検査! 死ね! このゴミ虫!」 提督「ち、違うんだ! やらないと俺もお前らも怒られるんだってば!」 加賀「だからといって提督に見せる必要は微塵もありませんよ」 天龍「何をどう考えたらそんなこと思いつくんだよ」 提督「これは小さい頃学校の尿検査を回収する時、とある女の子が キャップの閉め方が緩かったのか中が漏れてすごい嫌な顔してたのさ。 ちょっと手を濡らしながら例のブツを持っていたのを見て ……俺は何かに目覚めたんだ」 愛宕「見下げ果てるほど根っからのド変態ね」 ☆遊びに誘ったんですよ☆ 熊野「ふぅ……やはり赤司攻めは紅茶が進みますわ」 雷「熊野さんっっ!」ガチャッ 熊野「なっ! ななな、なんですの急に!? レディの部屋をノック無しに開けるなんて失礼ですわよ!?」 雷「わっ、ごめんなさいっ! 熊野さんも一緒にやらない!?」 熊野「や、やらない!? って何をですの!?」 ☆強くならない☆ 金剛「うーん、どうやったら強くなるんデース」 龍驤「さすがの金剛も扶桑の弱さに頭抱えだしよったで」 扶桑「……ごめんなさい」 金剛「おかしいデース。今頃だったらレベルは龍驤以上にあるはずデース」 龍驤「ほら、あれやろ。1レベル上がるのに必要な経験値が他の奴より10倍あるとか」 金剛「その10倍だってやっても上がる気がしないデース」 龍驤「もう諦めたらええんちゃう?」 扶桑「ひどいっ」 ☆実に羨ましいですね☆ 提督「キェェェ!」 加賀「……唐突に何ですか」 提督「実に羨ましい。支援動画だと……!?」 加賀「自分で作ればいいじゃないですか」 赤城「分かってないわね。漫画が描けたら、動画が作れたら、ここで書いてないわよ」 提督「うるせえよ! いいもんこっちにはwikiがあるもん!」 加賀「隣の芝は青く見えるものですよ」 ☆諦めの境地☆ 赤城「じゃあもうネームとか書いて公開すれば 漫画化しやすくなるんじゃないですか?」 提督「そうか! その手があったか!」 ――数分後(実際に挑戦してみた結果) 提督「やべえ……4コマにならない。そして何を描いても誰にも見えない」 赤城「一応、”風”だからいいんじゃないかしら?」 提督「もういいか、このまんまで」 ☆これが限界☆ 提督「適当なメモ帳に30分かけて描いて諦めた奴」 愛宕「ぷっ……こ、これはひどい……ぷぷぷ」 天龍「あははは! あ、顎2つあんぞ!」 提督「線たくさん描けば誤魔化せる法則が通じなかった奴だね!」 加賀「こ、これは……ネーム以前の問題ですね」 提督「分かった! もう棒人間とかに矢印とかで名前描いてやればいいんじゃね?」 問題の一品 ↓ http //www.dotup.org/uploda/www.dotup.org5075528.jpg ☆☆ 摩耶「小学生がする授業中の落書きレベルだな」 提督「たぶん身体全部描いたら偉いことになるぜ」 鈴谷「とりあえず元響本人にもメールで送っといたよ」 提督「やめたれや ☆ほら~チャイカ見ながら書くから~ミスって途中送信しちゃったじゃん~☆ 赤城「要は4コマに収まらずとも会話のテンポを重視すれば 自ずとボケとツッコミの応酬になるわけですよ」 提督「そういうもんか?」 赤城「今の(↑の)やり取りも私の話題提供が仮にボケだとすると 提督の返答がツッコミになるわけですね」 提督「なるほど、そうやってテンポよく進めるわけだね!」 加賀「いつから私達はSSの指南書のような真似事をするようになったんですか」 ☆こんな日もあるさ☆ 赤城「まったく……それにしても今日の内容は……」 赤城「本当にメタいですね」 提督(お前のせいだろ) 加賀(赤城さんのせいでしょ) 天龍(お前のせいだろ) 摩耶(お前のせいだろ) ☆相変わらず監視されてる☆ 愛宕「もっとフリフリの可愛いやつ着なさいよ」 天龍「嫌だよ! なんでだよ!」 愛宕「だって今日佐世保さん来るかもしれないんでしょ?」 天龍「そうだけど……」 雷「……く、悔しいけど」 山城「か、可愛い」 ☆そわそわしちゃう☆ 愛宕「ほら、いいの? 行かなくて。何の話してるんだかさっぱり分からないけど 会談もう少しで終わっちゃうわよ?」 天龍「い、いいよ別に。向こうから来たら話してやらんでもないが」 摩耶「そういう割にはなんか期待してるよな」 天龍「別にいいだろ! うるせえな!」 提督「天龍ー! ちょっとこっち来い」 天龍「あ? なんだよ」 ☆異動☆ 天龍「話って何だよ」 佐世保「ここからは僕が話しますよ」 佐世保「以前から私が記憶がないことはご存知ですね? 失った記憶は諦めかけてましたがどうしても諦めきれない所があります」 佐世保「あなたと私の間に何かあったのは事実ですし、 辛い思いをさせてしまうこともあるかもしれない」 佐世保「ですが、今頼りに出来るのは、唯一の手がかりはあなたしかいない」 佐世保「これは賭けですが、あなたが側にいてくれれば何か思い出すかもしれない」 佐世保「我が佐世保鎮守府に異動してくれませんか?」 ☆貴重な☆ 鈴谷「どっひゃ~! 今の摩耶聞いた?」 摩耶「ああ。ありゃ完全に私利私欲のための異動だが……いいのか?」 愛宕「異動……? そんなぁ……」 鈴谷(そういえば天龍姉と愛宕姉は長いんだっけ) 愛宕「……それじゃあ貴重なラブコメが目の前で見れなくなるの!?」 鈴谷・摩耶「心配するのそこかよ」 ☆こういう時だけ真面目な顔する奴☆ 天龍「い、いや俺は……えっとその」チラッ 提督「天龍。俺はお前の意思を尊重したい。 お前が行きたいと言うのであれば止めることはない」 天龍(くっっそ~! こいつここぞばかりに真面目な顔しやがって! まじ腹立つ! 超殴りてええ……) 提督「だが、唯一心残りなのは……」 天龍「……?」 提督「うちの鎮守府の貴重なツッコミ要因が減ることだ」 天龍「心置きなく異動してやんぞてめえ」 ☆他の艦娘たちは☆ ちなみに……。 雷「NO! だめ絶対! 佐世保は渡さないんだからねっ!? 私がいるじゃない!? 何がいけないの!? 私の何が!?」 雷(冗談じゃないわ! ただでさえこれ以上の進展が難しいのに! その上協力なライバル出現ですって!?) 熊野「わたくしもどちらかと言うとNO。ですわね」 熊野(こちらに来て記憶が戻ってしまえばこの方は ノンケになってしまうのでしょう? そんなの断じて許しませんわ) 猛反対されていた。 ☆悩む☆ 天龍「俺は……その……」 天龍「提督には何だかんだ言って恩義があるんだ」 提督「なぁに……いいってことよ」 天龍「俺が居なくなったら抜けた穴はどうすんだよ」 提督「そりゃあ補充するしかねえけど」 天龍「それにどうせ雷と熊野は反対してきそうだし」 加賀「……それは否定できないですね」 ☆バイバイ天龍☆ 提督「もうそろそろ自分のことなんだから 自分でコマを進めてもいいんじゃないか?」 天龍(お前には言われたくないが) 提督「しょうがねえな。天龍っっ!」 提督「こいつは俺から二番艦のお前への命令だ」 提督「佐世保の記憶を取り戻すのを手伝うんだ」 天龍「っ!」 天龍「ふっ、しょうがねえな……。ちょっくら行ってくるわ」 ☆欠けた二番艦☆ 佐世保「ありがとうございますっ。これから…… いえ、”また”でしょうか? よろしくお願いしますね」ギュッ 天龍「なっ、い、いきなり手なんか握るんじゃねえよ!」 愛宕「あーあー、あのラブコメ見れなくなるのね~」 加賀「見ていたいから異動したいとか言わないですよね?」 愛宕「言わないわよ。(異動したらこっちの二人が全く進まなくなりそうだし)」 ☆出会いがあれば☆ 電「うええええん! 寂しいのですぅ……」 天龍「泣くなよ電。またいつもみたいに事ある度パーティ開いて顔見れるんだし」 鈴谷「寂しくなるねぇ~天龍姉が当番の時のカレーは美味しかったからなぁ」 愛宕「相変わらずカレー換算なのね」 摩耶「ああ、本当だな……」 加賀「天龍、今まで本当にお疲れ様。多分仕事面の方は向こうの方が遥かに楽でしょう」 天龍「ああ、そうだろうな」 提督(何故急に俺のdis流れに!?) ☆さっそく噂を聞きつけ☆ 金剛「テートクの所に空きが出たデース!」 山城「金剛、今、呉ものすごく機嫌が悪いからやめた方が……」 金剛「待ってられないデース! 呉ぇーー!」 呉「ほう……? それで?」 金剛「て、テートクの所に異d……」 呉「死体で輸送されたいって?」 ☆マジギレ1000%☆ 呉「私はあんたを片時も見放そうとしたことはなかったわよ。 それでもあんたは私の所からあっさり去ろうと言うのね」 金剛「あ、あの」 呉「しかも寄りによってあの馬鹿の所へ……」 金剛「あの~呉~?」 呉「私の育てた金剛をあいつに渡すくらいなら いっそこの手で葬り去ってやるわ」 呉「それでも行きたいならかかってきなさい。 私を倒したら奴の所へ行けばいいわよ」 金剛「無理デース勝てないデース」 ☆ついに奴が帰ってきた☆ 提督「なんてことだ……。天龍が出て行っちまったと思いきや」 提督「奴が帰ってきた……だと」 愛宕「それ、本当なの?」 呉「ええ、ほんとどうしたもんか……」 加賀「どうして呉さんがここに」 金剛「そなた、御前であるぞ。控えよ」 呉「なんか前回のでストッパーが緩くなったみたいで この状態に成りやすくなったみたいなのよね」 ☆治療☆ 加賀「さっそく荒療治が必要ですね」 金剛「そなたその掲げた拳を下ろし給え。御前であるぞ。控えよ」 加賀「くっ、ムカつく……」 呉「そ、そういう訳でその状態から元に戻ったら返してくれない?」 提督「ふざけんな! 早く持って帰れ!」 ☆フルボッコ☆ 加賀「ふんっ!」バキィッ 金剛「ぎゃんっ! そ、そなた暴力は控え、ぎゃんっ!」 加賀「チッ、ふっ」バキィッ ゴッ 提督「かれこれ20分以上殴りつけてるけど元に戻らねえぞ」 摩耶「大丈夫かこれ? 死ぬんじゃねえの?」 ☆RJ改二おめでとう☆ 龍驤「話って何ー? お菓子くれるん?」 呉「そんな訳ないでしょう。あんたも改二になるために特殊な特訓を始めようと思ってね」 龍驤「えっ!? うちも控えよ言うようになるん?」 呉「あれは懲罰の結果だから」 那珂「あーあの、超キツいのRJもやるの?」 龍驤「えっ!?」 ☆改二改装=地獄訓練☆ 那珂「だって那珂ちゃんゲロ吐くまで訓練して改二なれるようになったけど、 それと同じのやるんでしょ?」 龍驤「アイドルがゲロとか言うなや」 呉「そうね。っていうかあんた改二に変身できないじゃない」 那珂「なんでだろ! テヘペロ♪」 龍驤「うえ~、キツいのは嫌やー」 ☆巻き添え☆ 呉「そうね、この際いい機会だから那珂ももう一回同じメニューやりなさいよ」 那珂「えっ」 呉「さすがに二回目乗り越えれば改二に変身もできるようになるんじゃない?」 那珂「なんで!? やだよ!」 龍驤「一緒に頑張ろうなぁ~!」 那珂「嫌だってば! むーりー! やだーー!」 ☆RJP☆ 呉「やはりこの訓練に集中するためにも 今、役に立たない金剛を向こうにあずけて正解だったわね」 那珂「ハァー……ハー、も、もう無理」 龍驤「あ、足が、ハァー、ハァー、上がらへん」 呉「誰が休んでいいって言ったのよ」 呉「次は私が後ろから追走して追いつかれたらシバくから」 龍驤「ハァハァ、何やねんそのリアル・ジュラシック・パーク」 ※このあと滅茶苦茶追い回された ☆特訓風景☆ 扶桑「さっきから修練場の方が騒がしいけれど何してるのかしら」 山城「姉様だめですっ! 今姉様がこの光景を見たら……」 呉「那珂ァ! そんな距離も当てられないの!? あと100本! 龍驤!! 艦載機の扱いが雑になってるわよ!」 扶桑「な、何この熱血特訓風景……見ただけでも頭痛くなってきた」 山城(最近、姉様は疲れている人を見ることもダメになってきてる気がする) ☆突撃取材班☆ 青葉「便乗してやってると聞いた那珂ちゃんさんの 強さの秘密を暴きたいと思います!」 青葉「こ、この恐ろしい光景を全国に中継してやりましょう!」 青葉「……こんばんは~……」←寝起きドッキリのテンション 青葉「……今から、那珂ちゃんの強さの秘密に迫っちゃいたいと思いま~す……」 呉「……そこッ!」ヒュンッ 青葉「あっ!! カメラがぁぁぁ」 青葉の持ったカメラが実際に流した映像は、 特殊修練場の一部、へろへろの那珂とRJ、吐瀉物を片付けた痕跡(複数)、 飛んでくるナイフ、砂嵐の乱れた映像、だけとなった。 ☆言葉に出来ない☆ 呉「誰が取材許可出したのよ」 青葉「……スミマセン」 呉「謝って欲しい訳じゃないのよこっちは。 全国にちょっとでも流れたわけでしょ?」 青葉「……ハイ」 呉「あー、ちょっと二人共いい?」 那珂「ォェエ……ッ!?(何?呼んだ?)」 龍驤「オゥェ゛ッ……ェ゛ーッ(休憩くれるん?)」 呉「……ごめん。キツいのは重々承知だけど…… 嘔吐で会話するのやめてくれない?」 ☆ソロ☆ 提督「そういえば昨日のMステに稲葉さんソロで出てたな」 加賀「そうですね」 提督「カメラ寄った時にシワがすごい見えて老けたなぁ~って思ってしまった」 加賀「歌い出すとそれも吹き飛ぶくらいでしたね」 提督「確かに相変わらず最後荒ぶってたな」 提督「それにしても」 提督「一体何人の視聴者がflumpool見る前にテレビ消したことか」 ☆起床時間☆ 天龍「おはよーっす」 熊野「おはようございます? もうお昼になりますわよ?」 天龍「ん? まあ土曜だしいいじゃねえか」 熊野「いけませんわ。だらしない生活態度……規律が乱れますの」 天龍「意外と真面目なところもあるんだな」 熊野「失礼な方ね……」 ☆小姑☆ 雷「そうよ! 天龍さんお掃除頼んだはずなのに、ほらここ見て! こんなに埃がまだあるの!」 天龍「お前は小姑か。ほら、じゃあこうして雷の服で」ゴシゴシ 雷「んにゃ゛ぁぁ゛! わ、私の服は埃取りじゃないのよ!?」 熊野「二人共、埃がっ……。もうっ」 佐世保「天龍は夜間哨戒の任務もしてくれたんですから この時間に起きてきても問題はないです」 佐世保「それよりも二人でもっとフォローしてあげてください」 雷「さ、佐世保が言うなら仕方ないわね……し、仕方なくなんだからね!?」 ☆出世街道☆ 天龍「なあ……いいのか?」 佐世保「何がですか?」 天龍「これさっきから俺がやってる仕事…… 秘書艦っぽい気がするんだが」 佐世保「そんなことないですよ?」 天龍「そ、そうなのか?」 天龍(にしてはさっきからすげえ雷から睨まれてるんだが) ☆結果は予想通り☆ ※まだやってた。 呉「よし、じゃあ総仕上げに二人共、かかってきなさい」 龍驤「今までの訓練がとても簡単に思える内容がきたで」 那珂「今すぐ逃げ出したいんですけど」 呉「来ないの? じゃあ私から行くけど?」 龍驤「こなくそー!」 那珂「当たって砕けろの精神だよ! おりゃーー!」 ☆浦風でました☆ 龍驤「で、結局なれへんないかい!」 呉「ごめんごめん。おかしいわねぇ……確かに私の計算だと正しいんだけど」 那珂「脳筋に計算なんてできるんですねー。へぇ~痛っっっ!!」 呉「舞鶴さんにも助言をもらってるのよ。これでも」 龍驤「そら正しくない訳がないわな」 那珂「だねー。何がいけないんだろうねー」 呉「二人共覚悟は出来てるんでしょうね」 ☆すり抜け☆ 金剛「そ、そなた……い、今どこから!?」 赤城「ん? 壁からこうやってスーッと透けて入ってきたけど?」 金剛「な、なんと……! ナンマンダブナンマンダブ……モノノケの類が我の目の前に」 赤城「失礼しちゃうわね! 私は確かに壁をすり抜けられるし、死んでるけれど、 決して化け物の類なんかでは……え?」 赤城「え? 私って一体……!?」 金剛「お主ようやく気づいたのか……?」 ☆金剛を任されて☆ 提督「あいつマジでどうやったら戻るんだよ」 加賀「ショック療法が効きませんでしたからね」 提督「よし、何か言いくるめて旅にでも出そうぜ」 加賀「追い出すつもりですか?」 提督「だって、これ以上いたらうちの食費が……」 加賀「困りましたね」
https://w.atwiki.jp/imaska/pages/314.html
■蒼鳥級空母(天海提督の決断)概要 艦歴 (妄想)性能諸元 エピソード 参考文献 ■蒼鳥級空母(天海提督の決断) 概要 建造期間がかかりすぎると判断されて建造中止にされた大鳳の代艦として設計された新型空母。 重装甲ながらも航空機搭載能力が低い大鳳型と、航空機搭載能力は高いが装甲が薄い翔鶴型の間を取る形で設計された。 その結果飛龍型と同等の航空機搭載能力を持ちながら大鳳型に迫る装甲も併せ持ち、なおかつ帝國海軍空母最速の最大速力36ノットと言う高速航行能力も有している。 航空主兵の考えにより対空能力にも細心の注意が施されており、高角砲72門、機銃172門と言う当時の戦艦を遥かに上回る程の対空能力を誇る。 その為、帝國海軍最大の正規空母となったが、ブロック工法の採用などにより建造期間10ヶ月と言う短さで建造可能だった。 外見は飛龍型を1回り大きくした形だったが、対空砲の数により識別は難しくなかったらしい。 3艦(1番艦蒼鳥、2番艦弥生鳥、3番艦小鳥)建造され、そのいずれもが終戦まで残存した。 艦歴 +蒼鳥 1941年12月1日 起工 1942年9月7日 竣工 10月 第1機動艦隊第3航空戦隊に所属、同機動艦隊旗艦となる 1942年11月22日 真珠湾を出港 11月25日 ロサンゼルス沖海戦に参加、Z旗を掲げる(ここまで天海提督の決断) 1943年1月1日 遣欧第2機動艦隊に所属 1月21日 セイロン沖海戦にて損傷、呉に修理のため帰還 5月30日 マダガスカル沖海戦に参加 8月16日 スエズ沖海戦に参加 10月29日 東地中海海戦に参加、機関大破し、呉へ修理のため回航 1944年4月7日 西地中海海戦に参加 5月16日 ジブラルタル沖海戦に参加、僚艦損傷のため呉に帰還する 10月29日 ドーバー沖海戦に参加 1945年3月10日 バルト海海戦に参加 +弥生鳥 1942年1月17日 起工 10月 竣工 10月23日 第10艦隊に臨時編入、柱島泊地を出港 11月 第1機動艦隊第3航空戦隊に所属 11月22日 真珠湾を出港 11月25日 ロサンゼルス沖海戦に参加(ここまで天海提督の決断) 1943年1月1日 遣欧第2機動艦隊に所属 1月21日 セイロン沖海戦に参加、僚艦損傷のため呉に帰還する 5月30日 マダガスカル沖海戦に参加 8月16日 スエズ沖海戦に参加 10月29日 東地中海海戦に参加、僚艦損傷のため呉に帰還する 1944年4月7日 西地中海海戦に参加 5月16日 ジブラルタル沖海戦に参加、大破し、呉へ修理のため帰還 10月29日 ドーバー沖海戦に参加 1945年3月10日 バルト海海戦に参加 +小鳥 1942年5月 起工 1943年3月 竣工 4月 遣欧第3機動艦隊に所属 1944年3月20日 喜望峰海戦に参加 7月20日 ニューヨーク沖海戦に参加 11月4日 ノルマンディー上陸作戦に参加 (妄想)性能諸元 排水量 45000トン 全長 290m 全幅 水線幅:20m 吃水 平均9m 飛行甲板 長さ:270m x 幅:30m エレベーター2基 機関 主缶:機関 ロ号艦本式専焼缶10基 艦本式タービン4基4軸 200,000hp 速力 36ノット 航続距離 18ノットで9,700カイリ 乗員 1400名 兵装 40口径12.7cm4連装高角砲18基 25mm4連装機銃43基 装甲 飛行甲板:80mm(DS鋼板15mm、CNC鋼板65mm) 搭載機 72機 +... あくまで翔鶴型より計算した物であり、実際にこの規模であったかどうかは不明 信濃型と比べると明らかに小型だが、この世界では『信濃』は建造されないため帝國海軍最大の空母である事に揺るぎは無い。 エピソード 第2次世界大戦終結10年後にジェット機運用可能な空母に改装されている。 参考文献 Wikipedia 翔鶴型航空母艦 天海提督の決断 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5131.html
前ページゼロな提督 夕暮れ空の下、シャン・ド・マルス錬兵場にも赤い光の中に長い影が伸びる。 地面に直接腰を下ろす女性、その膝枕の上には寝転がる男の頭。 女は、幸せそうに男の髪を撫でている。 男は目を閉じて、女に身を委ねている。 それより離れたところには、地面に座る二人の若者と警護の神官達が、痩せた老人の話 を聞いていた。 周囲には、ガリアの騎士達が所在無げにぼんやりとしていた。 錬兵場に残る人は少ない。ほとんどの人は調印式典を後にし、城へ戻ったり国へ帰った りしていた。空を覆っていた銀河帝国の大艦隊も、旗艦ブリュンヒルトを残して、既に大 気圏外へ離れている。残っているのは練兵場に着陸している数機の小型機と、雲の上のブ リュンヒルトのみ。 第31話 魔術師、帰還 今日、この式典で起きた事は速やかにハルケギニアの隅々まで語り伝えられるだろう。 伝えられなくとも、あれほどの大艦隊が空を覆っていたのはハルケギニアのすべての国か ら見えたろうから、何らかの超大国が見たこともないような大艦隊を派遣したことは予想 がつく。 城では、各地にパニックが広がらないよう、各国要人達から各領地へ詳細な事情を説明 してもらうべく、詳しい経過の説明が行われていた。だが全員が城で追加説明を受けてい るわけではない。茫然自失として自分のベッドに潜り込もうと帰っていった者や、ライン ハルトの話も聞かず一目散にトリスタニアから逃げ出した者など、様々な人々がいた。 そして、いまだに錬兵場から動かない人がいた。 ミョズニトニルンに膝枕をしてもらって、静かに寝息をたてているジョゼフ。 そして、砂に汚れた粗末な服を着たマザリーニから話を聞いている二人の生気を失った 若者、ヴィットーリオとジュリオ。それと神官達。 聖職者達は、老人の話に耳を傾けていた。 「・・・六千年も始祖の教えを守り続けてきた教会としても、確かに受け入れがたいこと ではあるだろう。 だが、時は流れるのだ。全ては移ろい、変わり行く。始祖の教えとて、六千年のうちに 齟齬も誤解も生じたことだろう。いや、故意に歪められた事実、捏造された事実、無視さ れた事実とてあろう。 何より、われらは始祖を神格化するあまり、始祖ブリミルとて元は一介の人間であるこ と、悩みもするし過ちも犯すという事実を認めなかった」 二人は、俯いたまま何も答えない。 教会を絶対の真実と教え込まれ、己の信仰をひたすらに高めてきた教皇として、この日 起きたことは、あまりにも過酷だった。その腹心たるジュリオとて同じこと。 「今、全てを受け入れろとは言わぬ。だが、現実をその目で見るのだ。 始祖ブリミルが我等に系統魔法を授けたこと、我等を守り続けたことに変わりはない。 あの銀河帝国ですら、われらの系統魔法の素晴らしさを認めたからこそ、平和的交流を求 めてきたのだ。 だから、今こそ真の信仰とは何かを問い直す時なのだ。過去に犯した我等の過ちを洗い 直し、これからのブリミル教と教会のあり方を、ともに考えてゆこう」 マザリーニは、静かに二人と神官たちを励まし、慰め、彼らの歩むべき道を指し示す。 だが、彼等が立ち上がり歩み始めるには、いま少しの時間が必要なようだ。特に今の若 者二人には、顔を上げる気力すら乏しかった。 三人から離れたところに、ジョゼフとミョズニトニルンがいた。 ジョゼフは彼女に優しく髪を撫でてもらいながら、健やかに寝息を立てている。男を撫 でる彼女の手は細く、そして優しい。目元には柔らかな微笑みがあった。 二人の姿に一瞬、何かの影が重なった。女が頭を上げると、そこにはシルフィードが飛 来してきていた。 地上に降り立った韻竜の背には、主であるタバサにキュルケに、青い豪奢なドレスに宝 冠を被ったイザベラがいた。 「だめだったわ、父上。 ふん!まったくトカゲの分際で、このイザベラ様の話を聞かないとはねぇ!」 降りるや否や、腕組みしながら悪態をついて王女は王へツカツカ歩み寄った。 娘の姿に、王は口を少しだけ開く。 「そうか、韻竜達はダメだったか」 その言葉に答えたのはキュルケ。 「ええ、人間たちの営みに我等は関わらぬ、だそうよ。あれだけの大艦隊を目にしても怯 まないなんて、さすがね」 「きゅいきゅい!みんな頑固者なのね!でも、しょうがないのね。私たちは昔から人間た ちと、関係なく暮らしてきたのね。銀河帝国もハルケギニアも、しったこっちゃないのね。 きゅい!」 と、人目も憚らず堂々としゃべりだしたシルフィードに、周りで黙って座り込んでいた 騎士や神官は目を見開いてしまう。 韻竜シルフィードのことは、もはや秘密でもなんでもなかった。何故なら、先日ヤンた ちが中央広場から城へ向かうとき、シルフィードが建物の影で人型から竜に戻った姿が観 測衛星に撮影されていたから。 今回、シルフィードは韻竜たちとも交流を結びたいという銀河帝国側の希望に応じて、 韻竜たちとの橋渡し役を買って出ていた。結果は芳しくなかったようだが。 イザベラは、最後にシルフィードから降りてきたタバサにも食って掛かった。 「第一あんた!一体ぜんたい、やる気あんのかい!?あんたの使い魔の親戚連中と話をつ けようって時に、ほとんどしゃべらずボーっとしたままだなんて!」 そんなイザベラの詰問に、タバサは無表情に一言。 「怒りすぎ」 「怒りすぎ?・・・怒り過ぎって、そりゃ、あたしのことかい!?」 やっぱり無表情に頷くタバサ。 やっぱり怒り出すイザベラ。 「あに言ってんだ!あたしゃねぇ、今回の式典に亜人だけじゃなく韻竜まで加え」 まぁまぁ二人とも、とようやくキュルケが二人の間に割って入った。 「ともかく、しょうがないわよ。彼らは関わりたくないって言うんだし、銀河帝国も基本 的には彼らに不干渉だそうだし。結局、今までどおりということよ」 そういわれて、イザベラは不満げにそっぽを向いた。 そんな彼らのやりとりをぼんやりと聞いていたジョゼフは、薄く目を開く。その視線の 先にはタバサが、正しくはタバサの指にはまる水色の指輪があった。 「アンドバリの指輪、受け取ったな」 その言葉に、タバサは小さく頷く。他の二人は口を閉じる。 王は、めんどくさそうに言葉を続けた。 「では、最後の任務を行え」 最後の任務。その言葉にタバサは何も答えない。微動だにしない。キュルケは何のこと かとタバサを眺める。 タバサはじっと動かない。代わりに動いたのは、イライラし始めたイザベラだ。 「ちょいと・・・人形七号。今回の任務、復唱してみな」 北花壇騎士団団長の命令に、タバサは口を開いた。 「ひとつ、アルビオン皇帝クロムウェルの秘書シェフィールドをヤンの所へ送る。 ふたつ、韻竜達も和平交渉に参加するよう説得する。 みっつ、式典終了後に・・・」 そこまで話して、タバサは口を閉ざした。そして、ジョゼフを見つめる。自分の父を毒 矢で射殺したと告白した、自分の仇を。ただ黙って見下ろす。 「みっつめの任務、どうしたね?ほら、いってごらんよ」 イザベラが、嫌らしい笑いを浮かべつつタバサに復唱を迫る。 「タバサ、一体みっつめの任務って何なの?」 キュルケもタバサに問いかける。 「みっつ、ガリア女王となれ」 答えたのはタバサではない。イザベラでもシルフィードでも、誰でもない。 ジョゼフだった。 その言葉にキュルケも、周囲の騎士たちも目を見開く。息を呑む。 「そーゆーこった。ほらよ、こいつはあんたのもんだ」 そういってイザベラは、自分が被っていた宝冠を無造作にタバサの頭の上に置いた。そ して、相変わらず無表情なままに立ち尽くすタバサを眺めて、フンッと鼻で笑う。 「似合わないねぇ。そんな無愛想で女王なんかやっていけるのかい? ま、そのためのアンドバリの指輪だけどさ。そいつがありゃあ、あんたみたいな人形で も女王がやっていけるぜ。何せ、魔法も使えないただの坊主が皇帝になれたくらいだから な」 その言葉に仰天したのは騎士たちだけではなく、キュルケもだ。思わず口があんぐりと 開いたまま塞がらない。 ようやく我に返って、イザベラに詰め寄った。 「ちょっちょっと!イザベラ様!?どういうことですか!?」 「どういうことも何も、式典のことは通信で全部聞いてたろ?」 と言ってイザベラが胸元から取り出したのは、ミニスピーカー。 でもキュルケには何のことだか分からない。目をパチクリしたまま「?」と首を傾げて しまう。 長く青い髪の王女は方をすくめて話し出した。 「父上も、そして、あたしもねぇ…ほとほとイヤんなったのさ。 魔法の出来がいい弟や従姉妹と比べられ、無能だ何だと陰口を叩かれるのも 魔法の才の乏しさに絶望して、嫉妬に狂うのも。 簒奪者やその娘と呼ばれ、いつ寝首をかかれるかわからずビクビクしながら生きていく のも、さ。 だから、王宮って名の牢獄から逃げ出すことにしたんだよ」 せいせいしたかのように語るイザベラ。 語られるキュルケは、かける言葉が見つからない。 先日、タバサはイザベラから北花壇騎士としての任務を受けた。内容は、タバサとジョ ゼフが口にした通りのものだ。 タバサはまずアルビオンへ飛んで、シェフィールドを学院へ連れて行った。ヤン達は、 ガリアの虚無の使い手がジョゼフとは知っていたが、ミョズニトニルンとはこの時まで面 識はなかった。彼女はジョゼフが立てた詳細な筋書きを説明し、ヤン達の血液を採取して 彼らの身代わり用アルヴィーを起動した。このとき事前に採血したイザベラの血も彼女に 手渡した。『スキルニル』と呼ばれる古代の魔法人形は、血を受けた人物を完全に模写する 事が出来る。 その後『ドラート』にてヤン・フレデリカ・ルイズはミョズニトニルンとともにアルビ オンへ行き、クロムウェルを聖地へ事情説明しつつ連行。タバサはイザベラと合流した。 ちなみにキュルケは、ヤン達が寮塔から出るのを見かけて、面白そうだからと、そのまま タバサ達についていっただけ。 よっこらせ・・・とジョゼフは体を起こした。 「ま、そういうわけだ。シャルロットよ、今まで済まなかったな。 これが北花壇騎士として最後の任務だ。王位を俺から譲り受けろ。報酬は、そのアンド バリの指輪、そして・・・」 隣にいるミョズニトニルンが胸元から小さな瓶をタバサへさし出す。 「お前の母の心を治す薬よ。エルフ達に調合してもらったわ」 タバサは小さな手で大事そうに瓶を受け取った。だが瓶をポケットに入れると、指輪を 外そうとする。 「これは要らない」 そう言って指輪を返そうとするタバサの手をミョズニトニルンが止める。 「それはお前のもの。要らないならラグドリアン湖にでも投げ捨てなさい。オルレアン領 近くの、あそこの水の精霊から奪ったものだから」 その言葉にタバサは小さく頷く。そして黙って、ぼんやりと虚空を見つめているジョゼ フを見下ろす。 そよ風が王と王女の間に流れる。 すぅ…と、秘書だった女が二人の間に割って入る。 「悪いけど、ジョゼフ様の命は渡せないわ。ジョゼフ様は、お前に討たれる事を厭いはし ないけど、私はそんな事はさせない」 「よせ、余のミューズよ」 億劫そうに呟いたジョゼフはゆっくりと立ち上がる。そしてタバサの前に進み出た。 「シャルロットは俺を討たねばならん。俺がシャルルを殺したように、シャルロットも俺 を殺す事が出来る。俺を殺さねば、シャルルの無念は晴れない」 そういって、前王は現女王の前に、無防備に体を晒す。 だが、タバサは何も言わず見上げる。杖を掲げずルーンも唱えない。 イザベラも、使い魔の女も、キュルケも、幼い韻竜も、何も言わない。 夕陽が差す練兵場に、彼等の影が長く伸びている。 そして若き女王は、僅かに首を横に振った。 「済まなかった、シャルロット」 頭を下げるジョゼフだが、新女王は黙って踵を返した。そして急いでシルフィードへ向 けて駆け出した。 「あ、待ってよぉ!」 と言ってキュルケも慌てて青い韻竜の背に飛び乗る。 シルフィードは二人を乗せて飛翔した、オルレアン家へ向けて。 ガリアの騎士たちは困った顔を向け合い、ぼんやりとたたずむ元主を一瞥し、腕組みし ながら相談した結果、錬兵場を立ち去った。彼らはそれぞれの馬に乗り、故国へと駆け出 した。 二人を見送ったジョゼフは地面にどっかりと腰を下ろす。彼の使い魔も娘も、隣に静か に座る。 三人で、地平線と溶け合おうとする太陽を眺めている。 しばらくして、夕日も半分ほど沈んだ頃、『ドラート』が錬兵場に、元がリア支配者の後 ろに降り立った。出てきたのはヤンとルイズだ。 ヤンは、のんびりと声をかける。 「こちらでしたか。もう、用は全部済みましたか?」 その問いに、ジョゼフは何も答えない。代わりに答えたのは、夕日を見つめたままのイ ザベラ。 「ぜーんぶ終わったぜ。そっちはどうなんだい?」 ヤンは懐から携帯端末を取り出し、モニターを確認する。 「もうすぐ全艦艇がゲートを通過し終えます。重力圏を離れて、何度かワープ実験を繰り 返し微調整を加えた後に、私たちの宇宙へ転移します。 あ、ええと、つまり私たちの国までの航路を実際に測量して、通れるかどうか試すのに 時間がかかる、ということです。それでも、明日にはハルケギニアを発ちますよ」 「そうかい・・・それじゃ、ハルケギニアの夕日もこれで見納めになるねぇ」 そういって、感慨深げに赤い夕日を見つめ続ける。 同じく降りてきたルイズが、イザベラのすぐ後ろに立つ。 「ねぇ、本当にいいの?あなた達まで国を捨てて、銀河帝国に行くなんて」 ルイズの言葉に元王女は頷く。 「構いやしないよ。ガリアにいたって、いつ殺されるか分かったもんじゃない。というか さ、王宮を出て行く以上、もう居場所が無いのさ」 青い髪の少女は、何の未練もないかのようにサッパリと答えた。 「ジョゼフ様、ジョゼフ様もよろしいのですか?」 父も夕日を見つめながら吐き捨てるように答える。 「俺は、もうガリア王じゃない。様なんて付けるな」 「そう、ですか・・・それじゃ、ジョゼフ。あなたもあたし達と一緒に銀河帝国に来る、 ということで構わないのね?」 「ああ」 何の迷いも想いも込めず、ジョゼフは呟くように答え続ける。 「俺は、もう抜け殻だ。こんな抜け殻でも銀河帝国が欲しいのなら、持っていけ」 そう言ったジョゼフは、ふと自分の隣の娘と女を見た。 「お前たちまで俺に付き合う必要は無い。俺からシャルロットにお前たちのことを頼んで おくが」 そう言う父にして主に、二人は首を振った。 「あたしもね、ハルケギニアに未練は無いさ。いっそ思い切って父上についていって、魔 法の無い世界でやり直すのも悪くないわ」 「私は、いつもジョゼフ様のお側に」 「そうか・・・ありがとう」 彼らは、そのまま夕日が沈みきるのを見届けた。 次の日の朝、空には相変わらずブリュンヒルトの白い姿が雲の上に見える。一見すると 朝日に照らされる雲の一つに見えなくも無い。巨大な白い船に向けて、コンテナ輸送用小 型機が次々と飛んでいく。ハルケギニアの生物から採取した細胞サンプル、マジックアイ テム、銀河帝国では過去に滅んでしまった各種生物、魔法関連書籍、etc...。 第二地球全土からヤンとフレデリカが採取した様々な学術資料。それらをコンテナに満 載した無人機が、自動操縦で収容されていく。 トリステインの城では簡単ながら送迎会が開かれた。門前も城門内も埋め尽くすほどの 群衆が詰めかけている。 城門前には小型艇が2機、ハッチを下ろして搭乗者を待っている。その小型機前には搭 乗者予定者が列を成し、人々の祝福を受け、道中の無事を祈られていた。それはヤン・フ レデリカだけではない。ルイズ・ジョゼフ・イザベラ・ミョズニトニルン、コルベールと ビダーシャル、ティファニアもだ。 城門前に集まった人々は、それぞれの旅立ちを笑顔で送っている。 学院の教師たちを後ろに連れたオスマンが、笑顔でコルベールと杖を交差させている。 「お主は銀河帝国とトリステインの人材交流第一陣第一号じゃ。しっかりと、彼らの技を 勉強してくるんじゃ!」 「任せてください。ハルケギニアに彼らの技を広められるよう、身を粉にして学んできま すぞ!」 山ほどの荷物を足元のバッグにこれでもかと詰め込んだコルベールが、別世界の超技術 に胸を膨らませて興奮を隠し切れない様子で決意を表明した。 ティファニアがウエストウッド村から来た子供達に囲まれている。 「みんな、あたしがいなくても元気でね。お世話してくれるトリステインの人達に迷惑を かけちゃだめよ」 「うう、わかってるよぉ…元気でねテファ姉ちゃん」「絶対、絶対帰ってきてね!待ってる からね!」「あうう、姉ちゃん、ねえちゃあん…」 ウエストウッド村からトリステインに移住してきた子供達は、ハーフエルフの姉を囲ん で涙と鼻水に顔をグチャグチャにしてしまっている。そんな子供達の涙を拭く姉も、溢れ そうな涙を必死にこらえて瞳を潤ませていた。 ビダーシャルはエルフ達の各部族代表として来ている老エルフ達に、異界への旅の安全 を大いなる意思に祈願されている。 「彼の地は精霊の加護薄き不毛の世界という事だ。大いなる意思のもとで、精霊と共に生 きる我等エルフが暮らすには辛いことだろう。 せめて、我等の世界の大いなる意思が異界へと旅立った貴公に加護の手を伸ばす事を祈 ろう」 その言葉に、ビダーシャルは恭しく頭を垂れた。 「承知しています。未熟な身ではありますが、帝国の人々に請われた通り、彼等に大いな る意思と精霊の存在について、出来うる限り教えて参ります。そして私も彼等の知識を出 来る限り身につけて参ります」 彼等の祈りは、延々と続いている。 ルイズは公爵夫妻や学院生徒達に囲まれている。 父と母がルイズの手をしっかりと握り締めた。 「すまんな、ルイズよ。父として手助けが出来るのはここまでだ。後は、自分の力で道を 切り開くのだぞ」 「ルイズ、ウェンリーの言うことを良く聞くのですよ。決して我侭を言って彼を困らせる のではありませんよ」 「もう!私はもう子供ではありませんわ。それより、ちい姉さまやエレオノール姉さまに よろしくお伝え下さい」 そんな親子を囲んで、モンモランシーやケティなど、学院生徒達もエールを送る。 「ルイズ、頑張れよー!」「皇帝なんて、虚無の力で捻っちゃいなさい!」「え~とぉ、そ のぉ…皇帝ラインハルト様にも、是非トリステインへお越し下さいって、よろしく伝えて ね」 中には、ラインハルトへの言伝など頼む女生徒達もいる。若く麗しい皇帝のファンも現 れたようだ。 対して、ジョゼフ達三人を見送る者は少ない。彼等の前にいるのはエンギハイム村の村 長の息子ヨシアと、その妻である翼人アイーシャ。それとクロムウェルだ。 ヨシアは元王様に深々と頭を下げた。 「ジョゼフ様、本当に有難うございました。道中の無事を始祖に…あ、いえ、その、とに かく、無事を祈ります」 「遠い異国でも、大いなる意思のご加護がありますように」 翼人の妻も羽を揺らめかせながら深く頭を下げる。だが、ジョゼフは淡々と事実を告げ た。 「俺は何もしていない。全てはシャルロットの計らいだ。礼は、お前達の新しい女王に言 え」 そう告げられても、二人は頭を上げようとはしなかった。 次いでクロムウェルも、二人に負けないくらいに頭を下げた。 「ジョゼフ様…そしてシェフィールド様。本当に、本当に今まで有難うございました。あ なた様方のおかげで、夢のような日々を過ごせる事が出来ました」 そんな皇帝の心からの礼にも、彼は心のこもらぬ声で答える。 「俺はお前を利用していただけだ。ヤン達がいなければ、お前を散々利用し尽くしたあげ く、ボロ雑巾のように捨てていたろう。俺はお前に頭を下げられるような事はしちゃいな い」 「それでもです。あなた方は私の『王になりたい』という夢を叶えて下さいました。この 世の真実を示して下さいました。私を導いて下さったのです。 このご恩、決して忘れはいたしません」 ジョゼフの隣に経つシェフィールドが、ふと思い出したように口を開いた。 「ところで、あんたこれからどうするんだい?」 その言葉に、クロムウェルは首を左右に振った。 「分かりません…聖地奪還を放棄する以上、レコン・キスタも解散せざるを得ないでしょ う。ウェールズ殿に王位についてもらえないか…と思っています」 「そう…。指輪はシャルロット様に渡してあるわ。洗脳を解く時はガリア女王様に相談す る事ね」 「はい、そうします。それが私の最後の仕事になるでしょう。本当に、今まで有難うござ いました」 アルビオン皇帝の地位を放棄する予定の男も、深々とジョゼフへ頭を下げ続ける。 イザベラは、図らずも国民と手駒から心からの敬意と感謝を向けられている父を黙って 見つめていた。 デルフリンガーを背負うヤンとフレデリカは、学院やヴァリエール家に務める平民達や 『魅惑の妖精亭』の店員達、何よりタルブ村の人々が取り囲んでいる。 特に、スカロンが。 「やぁ~ん!もう、これでお別れだなんて寂しいわぁ~!ぜぇーったい、ぜえーったい! またトリステインに来てよね!待ってるんだからぁーっ!」 と言ってヤンに抱きつこうとするスカロンは、後ろからワイズ村長と息子のジョルジュ に引きずられて行った。代わってヤン達の前に立ったのは、涙ぐむシエスタ。 「ヤンさん、フレデリカさん。その…どうか、お元気で。またトリステインに来て下さい ね」 ヤンは、神妙な面持ちでシエスタに頭を下げた。 「うん。今まで、色々と本当に有難う。タルブ村やヴァリエール家の方は頼んだよ」 「任せて下さい!もう教会を気にせずに済みますから、サヴァリッシュ家の知識を思いっ きり広めてきますね」 瞳を潤ませながらもガッツポーズをするシエスタに、フレデリカも深々と頭を下げた。 「今まで夫を助けてくれて、本当に有難うございました。もしよければ、是非第二陣に参 加して下さい。いつでも歓迎します」 「はい!私もいつか必ず銀河帝国に行きます。その時は、よろしくお願いします」 ヤンの背ではデルフリンガーも「おー、必ず来いよ!待ってるからなー」とツバをカチ カチ鳴らした。 シエスタの後ろにいる学院のマルトーやローラなどメイド達に加え、執事のジェローム や御者のヤコブなどヴァリエール家の人々も次々と握手する。 「まったく、これでお別れかぁ…名残惜しいぜ」「ヤンさんもフレデリカさんも、どうかお 元気で」「ヤン殿、短かったが世話になりました。ヴァリエール家の方は我等がしっかり支 えますので、ご安心下さい」「んじゃな、ヤン。元気でなー」「おめーがいなくなると面白 くなくなっちまうなぁ、また来いよー」 彼等は口々にヤン夫妻との別れを惜しみ、何時の日かの再会を誓い合った。 そんな別れを惜しむ人垣が、城の門の方からススス…と二つに分かれる。 人並みを割ってヤン達の前に進んでくるのは、マリアンヌ女王。その後ろにはマザリー ニ、ゼッサールをはじめとした魔法衛士隊が続く。そして未だに元気のないヴィットーリ オとジュリオも。 先頭に立つマリアンヌの前に、ルイズとヤンが進み出て跪こうとした。だが、マリアン ヌは二人が体を屈めようとするのを制止した。 「これこれ、もう私に傅く必要はありませんよ。今はもう、貴族だの、王家への忠義だの という時代ではないのです」 「え?いえ、そういう訳には…」 リアクションに困ってしまったルイズ達だが、結局膝はつかず立ったまま頭を下げる事 にした。女王も、すぐに二人の面を上げさせる。 ルイズがちょっと緊張してマリアンヌへ出立の挨拶をする。 「それではマリアンヌ陛下、我等は銀河帝国へ向かいます。 ゲルマニア=トリステイン連邦の代表として、のみならず、ハルケギニアの代表として も恥ずかしくないよう心がけ、銀河帝国との友好を深め、両世界の架け橋となるよう精進 して参ります」 その言葉に、マリアンヌは何度も何度も深く頷く。 「ええ。あなたの銀河帝国での働きには期待しています。二つの世界をつなぐ架け橋の基 礎となりうると信じていますよ」 「はい!必ず期待に応えて見せますわ!」 ルイズは小さな胸を反らせ、力強く宣言した。 次に、相変わらず寝ぼけまなこなヤンを見つめ、そして一礼した。 「あなたには、本当にお世話になりました。 それにしても、まさか昨日のような大艦隊を率いていた将軍で、しかも皇帝ラインハル トすらも一目置く不敗の名将だったなんて…本当に驚きました。一介の平民だなどと見下 してきたトリステイン貴族の無礼の数々、女王として謝罪致します。どうか、平にお許し 下さい」 「いえ、何を言われますか。私こそマリアンヌ様はじめ、トリステインの方々には本当に お世話になりました。特に、そちらのマザリーニ様には公私両面で幾度も助けて頂きまし た。 こちらこそ私が働いてきた無礼を謝らねばなりませんよ」 そういってヤンも頭を下げる。 しばしの間、不敗の名将とトリステイン女王はペコペコと頭を下げ合った。 そんな二人の、いつまで経っても終わらなそうな礼の応酬に、ヤンが感謝を捧げるマザ リーニが割って入る。 「まぁまぁ、お二方ともその辺で。 では、ミスタ・ヤンよ。本当に貴公の働きには感謝の言葉もない。再会の日まで、壮健 なれ」 「マザリーニ様も、お元気で。 …ああ、そうだ。実は、最後に尋ねたい事があったんです」 「ふむ、何かな?私で答えられる事であれば答えよう」 ヤンはマザリーニと、そして後ろで俯いている若者二人をチラリと見て、軽く咳払いを してから問を発した。 「実は、一つ疑問があったのです。恐らく教皇聖下なら分かると思うのですが」 その言葉にヴィットーリオは少しだけ視線を上げた。 「聖地消失の件、本当に教会は千年間も全く知らなかったのですか?聖地奪還を目指す以 上、聖地に関する情報を集めていないはずがないと思うんですが」 その質問に、ヴィットーリオとジュリオは顔を合わせる。少し困ったような視線を向け 合う。 「いや、それを知るのはハルケギニア人達には不可能だったろう」 いきなり横からビダーシャルが答えた。 「何故なら、聖地の嵐による被害を防ぐため、精霊による結界が厳重にかけられていたの だ。聖地の荒野のみならず、聖地の周囲にも何も近づけないように精霊へ頼んでいたのだ よ。 例え教会の人間が聖地の真実を知ろうとしても、聖地はおろか周囲数十リーグにも近づ けなかったのだ。そして教会は教義上、我等エルフと接触をとる事が出来なかった。これ では真実を知り得ない」 ビダーシャルの説明に、大使の老エルフ達も頷く。そして教皇も。 「実は教会も昔は密偵を放ち、聖地から湧き出す品々を集めていたのだ。それは今も大聖 堂地下に保管してある。 だが、千年前からプッツリと聖地からの品が集まらなくなった。聖地へのエルフのガー ドが突然強固になり、誰も近づけなくなってしまったのだそうだ」 その説明にジュリオも頷く。 まったくもって、偶然と誤解が生んだ事故だったのだ。 始祖ブリミルは、まさか召喚先の世界が宇宙時代に突入するなんて想像出来なかった。 エルフは第二地球への被害を抑えようと聖地に厳重な封印をした。 教会は聖地が封じられたため真実を知り得なかった。 そもそも、召喚される品々が召喚と同時に尽く塵と化し、大地の底に封じられる。 これでは誰も真相を知り得ない。 これらの事については、いずれ後世の歴史家が様々に評価をすることだろう。今を生き る人々にとっては、今の別れと旅立ちの方が重要だ。 ヤンは話を続ける。 「それで、教皇聖下とヴィンダールヴさんは、これからどうします?」 ヤンの問いかけに、二人は少しだけ視線を返し、すぐまた俯いてしまった。 代わりにマザリーニが答える。 「教皇聖下とジュリオは、私と共に始祖ブリミルと教会について、全ての真実を明らかに していく事にした。始祖の真の姿、教会が6千年の間に犯した過ち、そして虚無の力につ いてを。その上で、新しい教会のあり方とハルケギニアの進むべき道を考えていこうと思 う」 「そうですか。その過程で聖地の門を塞ぐ方法が見つかる事を期待します。何しろ、あの ゲートを捕獲し続けるのは大変な手間暇と費用がかかるもので」 「うむ。確約は出来んが、全力は尽くそう」 そういって、枢機卿とヤンも礼の応酬を始めてしまった。デルフリンガーが「その辺に しとけって」と止めるまで。 こうして、多くの人々に見送られて、ヤンとフレデリカと人材交流第一陣の人々が乗る 小型艇二機は離陸する。見送りの竜騎兵が編隊飛行をする中を、ブリュンヒルトへ向けて 上昇し続けた。 イゼルローン回廊。 星が煌めく真空の宇宙空間に、ブリュンヒルトは一隻のみで航行を続けている。調印式 典の空を埋め尽くした大艦隊は、全く姿形もない。 ブリッジにはヤンとルイズ、フレデリカやティファニア、ジョゼフにイザベラなど、ハ ルケギニアから来た人々が全員集まっていた。 オペレーター席に座るフレデリカは通信を続けている。 「・・・ええ、予想のポイントからは大きくずれてしまいましたが、転移は無事に成功し ました。我々乗員全員にも異常は見られていません。 ええ、はい、分かりました。では、イゼルローン要塞へ向かいます。ですが、何しろク ルーがいないため、通常航行にすら支障をきたしています。はい、はい…では、合流はそ のポイントで・・・」 帝国公用語でなされるフレデリカの通信を、隣に立って聞いているヤンがハルケギニア 語に分かりやすく翻訳して皆に伝えた。 「・・・と言うわけで、無事にワープは成功だよ。何日かしたら、迎えの艦隊が来てくれ るって」 その言葉に、本来はラインハルトが座るべき指揮官席にふんぞり返って座っているルイ ズが安堵の息を漏らした。 「はぁ~、良かったわぁ。『ドラート』で大気圏離脱とか無重力の宇宙空間とかは経験した けど、こーんな大地の全くない、何にもない世界に放り出されて、どうなるかと思ったわ よ」 隣に立つビダーシャルも、僅かに頬をほころばせる。 「うむ、正直私も早く大地に降り立ちたいものだ。あれだけの艦隊に囲まれていたのが、 突然この船だけになってしまったのだ。心細くなるのもやむを得ない」 ルイズが座る司令席に立てかけられたデルフリンガーもツバを鳴らす。 「ほんとだなぁ、まったくおでれーたぜ!この艦一隻をワープさせるためだけに、あんだ けの艦隊を置いてきちまうんだからよ!ラインハルト陛下ってなぁ、おっそろしく太っ腹 な皇帝だねぇ」 聖地の門を越えてきた3600隻の艦船。それらは全て置いて行かれた。転移したのは ヤン達が乗るブリュンヒルト一隻のみだ。 次元転移の影響を最小限に抑えるため、ワームホールはヤン達の移動に必要なだけにす る必要があった。だから、残りの艦は転移させるわけにはいかなかったのだ。また、今後 もワームホールを必要に応じて開くために艦艇を残しておく必要もあった。 ちなみに、かつては帝国同盟双方の通信妨害によって通信不能だった回廊だが、今は戦 争も終わったので通信は可能になっていた。 ブリッジの床に寝転がって携帯端末の立体TVを眺めていたジョゼフとイザベラとミョ ズニトニルン。彼等も視線をヤンへ向ける。 イザベラが不満げにヤンへ尋ねた。 「んでさぁ、結局そのイゼルローン要塞へ着くのに何日かかるのよ」 聞かれたヤンはフレデリカの見つめるモニターを注視し、大まかな予定を確認する。 「う~ん、はっきりとは分からないんだけど、一週間くらいかな?」 とたんに元王女はうんざりしたように顔をしかめた。 「や~れやれ、あんたらのワープ航法とやらで、パパパッと移動すればいいんじゃないの かい?」 そんなイザベラのぼやきには、端末のモニターに新しいデータを表示させたジョゼフが 答える。 「それは無理らしいな。これによると、イゼルローン回廊はワープが不可能な空間らしい ぞ」 「そうですわね。この航路図によると…一番近くの星は…イゼルローン要塞ですね。回廊 はワープできないので、のんびりと進むしかないようですわ」 同じくモニターを覗き込むジョゼフの使い魔女性が、航路図を指さしながらデータを読 み上げた」 フレデリカのオペレーター席から少し離れた別の席に並んで座るのはティファニアとコ ルベール。ティファニアは、コンソールから顔を上げて朗らかに皆へ話しかけた。 「それだけの時間があれば、もっと銀河帝国のことを勉強出来ますよ。なので、ヤンさん もフレデリカさんも、もうしばらく色んな事を教えて下さいね。 というわけで、そろそろお金や買い物の仕方を詳しく教えて欲しいのですけど…。この 『くれじっとかあど』って、一体どういうものなのですか?」 その言葉に、ずっとモニターを食い入るように見つめていたコルベールがガバッと顔を 上げて立ち上がった。 「わ、私も教えて欲しい出すぞ!ここの、電子と陽子のことについて、もっと詳しく教え て頂けませんか!?あ、というより帝国語を更に詳しく教えて下さい!何しろ表示される 文字が未だに読み切れなくて。 ハルケギニア語に自動翻訳してくれると言っても、ハルケギニアに無い単語は、さすが に翻訳できませんからなぁ」 その言葉にルイズも声を上げる。 「そーね。帝国語も急いで覚えなきゃね。でも私は急いで『くるま』の運転が知りたいの よ。この艦広すぎて、歩いて移動なんかしてらんないんだから!」 他の人々も、次々に学びたい事を列挙し、ヤンとフレデリカに「まぁまぁ、順番にお願 いします」となだめられていた。 そんな風に、ヤンとフレデリカは魔法世界の人々に科学世界の事を教え続けている。 ジョゼフは、彼等の話をボンヤリと聞き流しながら、漆黒の宇宙に輝く星の光を眺め続 けた。 こうして、後日ブリュンヒルトは無事に迎えの艦隊と合流し、イゼルローン要塞の面々 とも涙と共に再会を果たした。 ブリュンヒルトは帝国と旧同盟の艦艇10万隻が見事に整列する中を優雅に航行して、 遂に直径60kmの人工天体、イゼルローン要塞へ到着した。 銀色に輝く流体金属の表面には巨大なライトを並べられている そこには、巨大な文字が輝いていた。 「WELCOMEHOME!YANG」と。 第31話 魔術師、帰還 END ゼロな提督 終 前ページゼロな提督
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/5360.html
785: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 39 49 この作品は『日本国召喚』と『提督たちの憂鬱』のクロスものです。 原作の平成日本は転移していません。 俺TSUEEE系が入っています。 笑い飛ばす程度に読んでください。 提督たちの憂鬱×日本国召喚クロスネタ ロデニウス沖大海戦 前編 ロウリア王国の王都の北の港には、クワトイネ攻略のために待機していた4400隻の大艦隊が存在した。 木造船とはいえ、4400隻もの艦船は壮観であった。 このため、開戦直後のギムの街での戦闘で3万の侵攻軍が全滅したと聞いても、国王以下主戦派にはまだ勝利を確信していた。 「たしかに陸では負けた。しかし、海では負けないだろう」 彼らはそう息巻いていた。 実際、クワトイネ海軍の総艦船数は約50隻。 戦力比88:1となれば、最早虐めでしかないし、相対する側からしたら笑いか、悲壮感かのどちらかであろう。 この戦力差を持ってクワトイネ海軍を撃破し、後方の経済都市マイハークを占領し、そこから公都クワ・トイネを制圧する。 彼らはそう戦略を立てた。 実際、この世界の戦略からすれば、どこも問題は無かった。 近代の鉄道網と道路網が整備されるまで、陸軍の戦略移動はとにかく遅い。 一方で、水運での大量輸送は、今も昔も陸上輸送の比ではない。 そのため、ギムの敵軍が取って返そうにも、ギムから250kmあるクワ・トイネに到着するまでにマイハークから上陸した部隊が制圧している可能性が高かった。 だが、彼らの戦略は、異世界から来た日本の存在によりまたも根底から覆されてしまう。 しかし、それを全く知らない彼らには、それを防ぐことは難しかった。 ギムでの敗北から8日。 4400隻の大艦隊は、ようやく出港準備を終え、出撃に至った。 786: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 40 24 中央歴1639年4月20日 マイハーク港 ロウリア王国が艦隊を出航させたという情報が伝えられ、マイハーク港からクワトイネ公国海軍は出撃準備に入った。 大半の艦は、木造帆船であるために帆を畳んでおり、水兵たちは敵船に切り込むための梯子、投げ縄、火矢、刀剣類の整備を行っている。 矢を防ぐ木盾が、等間隔に並べられ、バリスタが船横に配備される。 実のところ、近代の大砲を備えた戦列艦同士の海戦であっても、帆船同士の戦いは砲戦だけでは終結しない。 当時の球形砲弾では帆船の硬い木材を十分に破壊することは出来ないし、火災に至ることは中々ない。 ゆえに、乗艦戦闘、殴り込みが基本となる。 これに終止符を打つのは帆が無くても好きに進路を変えられる蒸気機関、容易に火災に至る榴弾、命中率の高い後装施条砲、装甲を張った甲鉄艦が登場してからである。 しかし、クワトイネにもロウリアにもそんなものはなかった。 少なくとも"今までは"。 「鉄でできた軍艦というのは初めて乗るが、これはなかなか・・・」 提督パンカーレは、船に附けられた階段を上って、自らの乗艦を見渡す。 前後に円筒状の砲塔を持ち、垂直に立つ三本の煙突からは黒煙がモクモクと上がっている。 側面にはいくつもの砲が並んでおり、新しく加わったこの艦に大きな期待を抱く。 「装備しているのも列強の砲艦に装備しているという大砲ですが、威力も我々の想像を超えます。 しかもこれで"日本人たちが40年以上も前に使っていた骨董品"だと言うのですからね。 最新鋭艦ではどうなっているのやら・・・」 側近の言葉に、改めて日本の凄さを見せつけられる。 彼らが乗艦しているのは、かつて日露戦争で活躍した装甲巡洋艦『出雲』だ。 第一次大戦後から、日露戦争で使用された装甲巡洋艦は練習艦として持ち回りで使用されており、史実では香取型練習巡洋艦が登場するまで大事に使われていた。 憂鬱世界でも兵学校の練習航海のために大事に使用されていた『出雲』も寄る年波には耐えられず、史実通り新造の練習巡洋艦にその座を譲り、あとは廃艦を待つだけだった。 ところが、転移の結果、クワトイネへ兵器の売却が行われた。 当初は松型なども考えられたが、これはある重大な問題によって、断念せざるをえなかった。 それは石油燃料の保存である。 それまで、クワトイネにとって石油は隣国クイラ王国で自噴する厄介物扱いであり、燃料に使おうにも液体である石油は保存や輸送が大変であったのだ。 桶に入れても長時間経つと染み出すし、仮に水道を作っても継ぎ目から液体が漏れ出る。 おまけに、臭くてかなわないし、少しでも火元の傍にあると気化した石油に引火して大爆発を起こす。 まだ石炭を使うほうがマシであった。 日本からの技術支援を行おうにも、転移からたった二ヵ月で完璧な貯油施設を作り上げることは大変であるし、造っても今度は扱う彼らへの教育の徹底しないといけない。 そういうわけで、石油燃料を使用する艦艇の輸出は当面は後回しになり、替わって石炭燃料を使用する艦艇が輸出されることとなった。 これならば、クワトイネもクイラも扱いが容易であった。 しかし、第一次大戦の頃から燃料が重油に移行していったため、石炭を使用するのは日露戦争時代の艦船ぐらいしかなかった。 こうして、白羽の矢が当たったのが、比較的新しい『出雲』であった。 『出雲』は同型艦の『磐手』と共にクワトイネへの売却されることとなった。 787: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 41 17 「提督、海軍本部から、魔伝が届いています」 側近であり、若き幹部、ブルーアイが報告する。 「読め」 「はっ! 『本日夕刻、大日本帝国の2個艦隊艦隊50隻が援軍として、マイハーク沖合いに到着する。 彼らは、我が軍より先にロウリア艦隊に攻撃を行うため、観戦武官を彼らの旗艦に搭乗させるように指令する。 なお、観戦武官の人数については問わない』・・・との事です」 「50隻・・・本艦の性能を知れば、4000隻が相手でも勝てそうだが、我々が置いてけぼりというのは好かんなぁ・・・・・。 しかも観戦武官の派遣だと?これは我々の戦争でもあるのだし、どうせなら本艦ごと行けないか?」 原作の圧倒的な差であれば、ここまで主張しなったであろうが、パンカーレは自身が乗る軍艦の性能から、原作とは違い少々積極的になっていた。 加えて、自国の戦争であるのに、日本頼りばかりで海軍の沽券に関わるという事情もあった。 しかし、彼の願いはかなわなかった。 「それは無理でしょう。 最大速力では、日本の軍艦は本艦よりも遥かに優速です。 そのため、かえって足手まといになってしまうかと」 同乗する観戦武官がそう言った。 彼の説明によれば、日本の軍艦の主力は、本艦の1.5倍前後速いという。 仕方なしに彼は側近のブルーアイら数名を観戦武官を選出し、彼らを移乗させるため、艦隊から一足先に出撃して、日本艦隊との合流を目指した。 観戦武官に選ばれたブルーアイは、我が目を疑っていた。 その艦は、彼の常識からすれば、とてつもなく大きかった。 いや、大きいというレベルではない。 自身が乗っている供与された『出雲』の倍以上の全長はあった。 (いったいなんだ、この大きさは・・・! 大砲の砲身も人一人の胴回りほどは有るぞ! 彼らの技術では40年も経つとこれほど軍艦を作れるようになるのか!?) 実際には『出雲』が竣工してから20年後に竣工したのだが、当の彼らにはそれでもなお驚愕であったであろう。 戦艦『長門』 「『陸奥』と『長門』は日本の誇り」と称され、長らく連合艦隊の旗艦を務めたビッグセブン。 現在建造中の大和が竣工するまでは日本最強に君臨し続ける戦艦であった。 「艦隊司令長官の栗田です」 「クワトイネ公国第二海軍観戦武官代表のブルーアイです。このたびは、援軍感謝いたします」 「さっそくですが、敵艦隊は我々の偵察機が現在追跡しており、ここより西側500kmの位置に彼らはおります。 船足は、5ノット・・・貴国に供与された『出雲』の最大速力の3割程度と非常に遅くはありますが、こちらに向かってきております。 我々は明朝出航し、本艦と同型艦『陸奥』のみで、これを撃滅いたします」 ブルーアイたちは驚く。 たしかに日本の軍艦の凄さは、嫌というほど理解させられているが、たった2隻だけで4400隻の大艦隊に挑むのは無謀に覚えた。 (しかし・・・) 彼らの持つ自信とこの艦の異様な大きさから、どことなくそれが可能であると感じてしまう。 その夜、ブルーアイは複雑な気持ちで眠りについた。 788: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 42 01 翌21日早朝――――――――――― ロウリア王国東方討伐海軍 「いい景色だ。美しい」 ロウリア海軍の海将シャークンは、大海原を美しい帆船が風をいっぱいに受け進む自らが率いる艦隊を見て、そう感嘆とする。 その数4400隻。 大量の水夫と揚陸する陸兵を乗せ、彼らはクワトイネ公国経済都市、マイハークに向かっていた。 見渡す限り船ばかりである。 海が見えない。そう表現したほうが正しいのかもしれない。 6年をかけた準備期間。 パーパルディア皇国からの軍事援助を経て、ようやく完成した大艦隊。 これだけの大艦隊を防ぐ手立ては、ロデニウス大陸には無い。 いや、もしかしたら、パーパルディア皇国でさえ制圧できそうな気がする。 そんな野心が一時とはいえ、沸き起こりそうなほどの大艦隊であった。 そんな艦隊の前方に小島のようなものが二つ見えてくる。 こんなところに島などあったか?と疑問に思うのもつかの間、それは島で無いことに気付く。 巨大な城郭を思わせる鉄の構造物が並び、風を受けずに我が艦隊よりも素早い速度で動いている。 それが船だと気づいた次の瞬間、轟音と共に船から火炎と黒煙が吐き出された。 「なんだ?勝手に燃え始めたのか?」 シャークンが疑問に思った瞬間、最前方を走る帆船が突然大爆発を起こした。 それも1隻ではない。 直撃を受け爆発四散する船の周囲にも鉄のつぶてと燃える火の玉が降り注ぎ、乗員を殺傷し、船を勢い良く燃え上がらせる。 さらに直撃を受けた船からも爆散した火のついた木や船の部品、人間だった物があたりに撒き散らされる。 戦闘に備えて密集隊形を取っていたことが仇となり、被害を加速度的に悪化させていた。 「!!なんだ!!あの威力は!それにあの距離から当てやがったのか?」 目で見えるのがやっとの距離でこの経験したことの無い威力に、それを見ていた船団全員が驚愕する。 「まずいぞ!!・・・しかし、まだここが、ワイバーンの届く距離でよかった。 通信士!!ワイバーン部隊に上空支援を要請しろ!!『我、敵超大型艦と交戦中』とだ!急げ!!」 789: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 42 35 ロウリア艦隊から2万8千mの距離から射撃を行っている『長門』の艦橋では、栗田が敵艦隊の様子を双眼鏡で確認している。 陸軍とは違って海軍では見慣れない、あまりに見たくないものまで見える光景に気分が悪くなるが、それでも指揮官としての矜持で踏みとどまる。 「4400隻とはいえ、全てが木造船では、な・・・」 「いくらなんでも弱い者いじめが過ぎますが、武力で物を語る連中には、圧倒的な力でぶん殴らないと話を聞いてくれないでしょうからね」 『長門』から放たれた41cm砲弾は、敵船が木造船という事もあり、対地対空榴弾と対地榴散弾が使用されていた。 いくら長門型2隻とはいえ、さすがに数の暴力ではその前にこちらの砲弾が尽きてしまうため、1発で多くの船を撃沈できるよう延焼効果を期待しての選択であった。 木造船であるため、近接信管であるため、電波を吸収し反射しにくい木材によって無効化されてしまうことから時限信管を用いているが、5ノットしか出ていない低速船に加え、正確に位置を特定する電探と優秀な目を持つ見張り員、それらの情報を基に、正確に理想的な発射角、調停時間等を算出するトランジスターコンピュータによって、その威力は十二分に発揮されていた。 「距離は1万5千まで接近して、そのままを維持しろ。 敵わないと見て逃げ出されて上陸を許してはならんからな」 栗田はそう言って、『長門』と『陸奥』に距離を詰めるよう下命する。 しばらくして、艦内のCICから対空電探に目標有りとの報告を受ける。 「ワイバーンの援軍がようやく来たか。 最高時速235kmは、やはり遅いな」 「仕方ありません。生物ですから」 レーダーに現れた飛行物体は350を超えており、敵は全く諦めていないということが理解できる。 まぁ、諦めているならば、目の前の艦隊が既に逃げ出しているはずだ。 未だにこの場に留まっていることは、何らかの秘策があるという事になる。 「射撃目標を敵航空部隊に変更。 弾種は零式通常弾。 本艦は近接信管、陸奥は時限信管を使用。 初弾は各砲塔1発ずつとせよ」 海将シャークンは、攻撃をしていた敵艦が突如としてそれを止めたことにいやな予感が過ぎる。 しかし、未知の攻撃を行う相手の行動を読むことなど彼には不可能である。 彼にできることは、自身の経験上最良と判断できる選択をすることだけであった。 「そろそろ、ワイバーン部隊がこの海域に到達する。 ワイバーンの航空支援と同時に、一気にたたみかけるぞ」 敵艦とは反対側の方角の上空にワイバーン部隊が見えてくる。 だが、そのワイバーン部隊には、鉄の暴風雨が襲いかかった。 攻撃を止めていた敵艦が再び攻撃を再開する。 それに気づき、衝撃に備えようとするが、攻撃はいくら待っても来ない。 すると、はるか後方で爆発が起きた。 いきなり目の前で黒い塊が爆発し、破片を浴びた竜騎士とワイバーンが次々と落下していく。 何が起こったのか、全く解らないまま、20騎余りが墜とされた。 790: ham ◆sneo5SWWRw :2018/08/12(日) 22 43 09 「生物相手に有効かは不安だったが、意外と近接信管は作動するものだな」 原作知識でグラ・バルカス帝国のグレードアトラスター型戦艦(ほぼ史実大和)が、近接信管によって、レイフォルのワイバーン部隊を墜としていることを知っている。 しかしだからといって、自国の近接信管でも墜とせるという保証は無かったため、念のために『長門』で近接信管、『陸奥』で時限信管を使用して比較を行っていた。 結果として栗田の心配は杞憂に終わり、近接信管でも十分に墜とせることが証明された。 「次射より全門斉射とする。 三斉射の後、主砲は射撃を中止し、高角砲と機銃によって全機撃墜せよ」 主砲による対空射撃は強力であるが、射撃中は密閉砲塔で防御されているものを除き、高角砲や機銃の操作要員は艦内に退避しなければならない。 そのため、高角砲の射程内では主砲による対空射撃はしないほうが良い。 史実でもレイテ沖海戦では武蔵が対空戦闘中に警報を出し忘れたため、操作要員が主砲の爆風でローストされるという悲劇が生じている。 その後、主砲が三斉射され、ワイバーンが230騎余りにまで減らした。 それでも突撃してくる彼らに対し、『長門』と『陸奥』の45口径12.7cm連装高角砲と50口径7.6cm連装高角砲合わせて32門ずつが火を噴いた。 また1騎、また1騎と、次々と落ちていく。 一通りの鉄の暴風雨が去ると、向かえたのは一面を負う爆発の雨であった。 彼らは、2隻に襲い掛かろうとするが、百発百中。 1発撃てば必ず1騎が墜とされていく。 静粛が大海原を支配した。 「・・・・・・・・・・・・・・・・」 だれもが信じられずに、声が出ない。 ワイバーンは、1騎落とすだけでも、船にとっては至難の技、それが見ている範囲だけでも200騎以上が墜とされた。 出撃してきたのは350騎もの数を有していた精鋭のワイバーンが、血の雨を降らせながら落ちていった。 「わ、我々は、悪魔を相手に戦っているのか?」 海将シャークンは、悲壮な心境でつぶやく。 なんと表現していいのか解らない。 しかし、悲劇は自分たちだけを見逃してはくれなかった。 ワイバーンを全滅させた『長門』と『陸奥』は、再び、ロウリア艦隊に砲を指向して射撃を開始した。 今回はここまで。 予想以上に長くなったため、ここでいったん切ります
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/719.html
331 :名無しの紳士提督:2015/12/13(日) 22 53 53 ID favdgQso 流れをぶった切って恐縮ですが、 107 の続編というか、対になる話を投下させていただきます。 伊勢型姉妹とジュウコンしている提督が嫁とHする話、伊勢編です。 極微ですが、アナル描写有りですのでご了承下さい。 夜のお相手も日替わりです。(エアリプ) 332 :伊勢型ジュウコンカッコカリ_02:2015/12/13(日) 22 55 29 ID favdgQso 俺の煎餅布団の脇で、伊勢は難しい顔で正座をしていた。 この夜更けに、今日の秘書艦で指輪を贈った相手でもある彼女を私室に誘ったのだから、当然下心はある。 伊勢だって、分かった上でついて来たはずだ。 それなのに、上着を脱がせてハンガーに掛けてくれた後はずっとこの調子だ。 俺が部屋着のTシャツ姿に着替え終えたところで、伊勢が切り出した。 「提督、聞いてもいいですか?」 「ん?」 夏の大規模作戦以来、まったく出撃がないことが不服なのか。 はたまた、瑞雲を後回しにして零戦21型の練度を上げているのが面白くないのか。 「あの……提督は、お尻に……シてみたいですか?」 「!!?」 俺は驚いた拍子に、ちゃぶ台に思いっきり脛をぶつけてその場にうずくまった。 「変なことを聞いてごめんなさい……。」 伊勢は申し訳なさそうに、俺の脛をさする。 そういえば少し前に、日向から、伊勢が俺の隠していたエロ本を見つけた話を聞いたのを思い出した。 それで知恵をつけたであろう事は察しがつく。 「いやいや、伊勢にそんな趣味があったとはなぁ。」 アナルねぇ。俺は『どちらかといえば興味がある』程度だけれども。 「誤解ですっ!! 提督にそういう趣味があるなら応えたいだけですからね!」 顔を真っ赤にした伊勢は、俯いて続けた。 「提督は、いつも私と日向を平等に扱おうとしてくれてますよね? でも、私達に指輪を贈ってくれた時、着任順にって日向が先だったから……。 私にも何か、日向より先のことがあったらいいなって思って。」 「伊勢……。」 その、『先のこと』がこれでいいのか!? もっと言うなら、日向とそんなプレイをする事は一生ないと思うぞ。 ……姉妹揃って、ちょっとズレているところがあるよなぁ。そこも可愛いのだけれども。 思うところはあるが、一つだけ言える。 自らお尻を差し出そうとしているのを、無下にできるか! 俺は、俯いたままの伊勢を抱き寄せた。 顔を上げた彼女と唇を重ねると、そのまま舌を割り入れて絡め、互いに啄み合った。 チュッ、クチュと水音が耳の中で木霊するのを聞きながら、柔らかく、僅かにねっとりした感触を気が済むまで味わった。 唇を離すと、伊勢の舌先から唾液が名残惜しそうに糸を引いているのが目に入った。 「まずは装填しないとね。」 伊勢は独りごちると立ち上がり、部屋の灯りを消した。 そして俺に布団に寝るよう促すと傍らに正座をし、俺の顔をちらりと見て恥ずかしそうに言う。 「あの……提督、脱ぎませんか?」 「あ、あぁ。」 『夜戦』を厭わない彼女とはいえ、自分で脱がす事には抵抗があるだろう。 素直で臆しない性格に甘えていることを心の中で詫びながら、請われるままに下着ごとズボンを脱いだ。 秋の夜の、少しひんやりとした空気に俺の主砲が曝された。 しかし、すぐに温かいものに包み込まれた。伊勢の口だ。 時折唇の端からプチュプチュと音を漏らしながら優しく刺激されると、意思とは関係なく瞬く間に大きくなった。 伊勢は、今度は亀頭を唇で軽く咥えて、舌先で鈴口をちろちろとくすぐりはじめた。 一方で、唾液と先走り汁で濡れた指先で、執拗に裏筋をなぞる。 しばらくそうした後、俺のもどかしさを見透かしたように、口いっぱいに肉棒を頬張った。 口腔全体で、時に吸い上げ、時に舌でカリを擦り上げる。 ジュプ、ジュプという音を聞きながら、白くなっていく意識の中、このまま口の中に射精してしまおうかとぼんやり思った。 不意に、伊勢の口から開放されて我に返る。 「気持ちいいですか……?」 少し苦しかったのだろう、そう尋ねる伊勢は荒い息をしていた。 「ああ。」 「よかった。」 ふふっ、と小さく笑って再び主砲を咥えようとするのを制して、布団に横たわらせた。 女らしい丸みと、日頃の鍛錬を思わせる無駄のない筋肉の両方を同時に感じる脚線は、思わず見とれる美しさだ。 その腿を抱え上げて脚をM字に開かせると、秘所を覆う白く小さい布が曝け出された。 それは既に濡れそぼっていて、クロッチの部分にはシミまでできている。 「あっ、スカートが皺になるから待って……ひゃぁんっ!」 布の隙間から指を差し入れて肉蕾を擦ると、大きな嬌声が上がった。 「こんなに濡らすほど期待してるのかぁ、お尻に挿れられるの。」 「もおっ!意地悪っ。」 俺は、伊勢の抗議も意に介さず、下着を脱がすと指を蜜壷の奥へと差し込んだ。 軽く指を曲げて、壁がざらっとしている辺りを指の腹で擦ってやると様子が変わる。 「あんっ、そこはっ、ふぁ……あんっ、刺激が強すぎっ……やぁんっ!!」 言葉通りなのだろう。責めを続けると、俺の指を咀嚼するかのように蠢きながら、蜜を尻まで滴らせた。 シーツを掴み、喘ぎながら腰をよじる様は淫靡で、劣情を催さずにはいられなかった。 「あっ、あぁん……はあっ……提督っ、あんっ! もうっ……ぁ…あぁんっ! イっちゃうぅ…!!」 俺に腿を抱えられたまま、伊勢は割れ目から潮を噴き上げて腰をひくつかせた。 絶頂に達したのは、傍目から見ていも明らかだった。 俺は、息を弾ませて余韻に浸る伊勢の中に、自身を挿入した。 姉妹艦だけあってか、挿れた時の感じが日向とよく似ていると思っていることは、当然胸に秘めておく。 「……ぁんっ!!」 全身を弛緩させていたのに拘わらず、伊勢の肉壷は刺激に反応してきゅうと絞め付けてきた。 俺は、それに気を良くして、ぐっしょりと濡れている後孔にも人差し指を侵入させていった。 初めての経験に気分が高揚する。 「ひゃぁぅ!!?」 伊勢から、悲鳴とも嬌声ともつかない高い声が上がった。 弄ってみると、入口こそ狭いが、中は意外なほど柔らかだった。 「……くぅんっ…お尻がじんじんするっ……。」 「痛いか?」 「……うぅん…大丈夫です。」 「無理はするなよ。」 様子を見ながら、二本目の指を入れる。 繋がったままの伊勢が、一瞬、身体を強張らせたのが伝わってきた。だが、それは一瞬だけだった。 「……ふぁ、あ…熱くて、変な感じ……。」 俺を信頼しているからこそ、俺が与える快感も、苦痛も、あらゆる全てを受け容れようとしているのだろう。 その姿が愛おしくて、俺は、指を抜くと伊勢を抱き起こした。 伊勢の上衣はすっかりはだけていて、黒いインナーが露わになっていた。 伸縮性のある生地が程良いボリュームの胸にぴったり張りつき、二つの丘陵の頂がぷくりと膨れ上がっているのがはっきり判った。 思わず手を伸ばしかかるが、邪念を振り払って口を開いた。 「伊勢はさ、提督募集の広報に使われている絵があるのを知ってるか?」 「うーん……。知らないです。」 伊勢は首を傾げて、続く言葉を待つ。 「真ん中に吹雪がいて、その後ろに囲むように伊勢と赤城と最上と大井がいるんだ。」 提督なら艦隊指揮を執る前に必ず目にする、あれだ。 「それを初めて見て、伊勢が……その時は名前も知らなかったけれど、飛行甲板を構えている姿が凛々しくて可愛くて。逢ってみたいと思って、俺は今こうしている。」 ……きっと、一目惚れだったんだと思う。 「だから、俺が出逢ったのは日向が先だけれど、伊勢を先に知ってたんだ。」 「!!……私にも、日向より先のことがあったのね。」 伊勢から歓喜の感情が溢れたのは一瞬だった。 ふふっ、と小さく笑って続ける。 「私、日向のこと妬いてたんだな……。」 それはいつもの楽しげな笑みではなく、自嘲だった。 伊勢は、不意に俺の首に腕を絡めて頬を寄せてきた。 甘えているようにさえ取れる物腰だが、顔を見られたくないというのが真意だろう。 「提督が私達に、『これからもずっと二人で支え続けて欲しい』って言ってくれたとき、本当に嬉しかったんです。 日向は私にとって大切な妹で、頼りになる僚艦だけれど、提督も日向のことを同じように思ってくれていて、これを二人分用意してくれたんだって。」 背中で、伊勢が左指の指輪をそっと撫でたのが分かった。 「……これ以上何かを望むなんて、欲張りね……。」 日向はうちの艦隊に最初に加わった戦艦で、伊勢はそれから数ヶ月遅れてやって来た。 最初こそ近寄り難さを感じた日向だが、一緒にいると不思議と心が穏やかになった。 そして、伊勢と一緒にいるのはいつでも心地良かった。 二人の内どちらかを選ぶことは考えられなかった。 今の関係は俺にとって必然だ。しかし、彼女達にとっては違うのだ。 身勝手だけれども、今だけは伊勢に日向のことを忘れていて欲しかった。 それは伊勢も同じだったのかもしれない。 「提督、バックで来てくれますか……?」 耳元でそう囁いて、吐息とともに絡めた腕を解いた伊勢は、俺の顔を覗き込んだ。 それは、紛れもなく雌の顔だった。 薄闇の中、伊勢は熱に浮かされたように服を脱ぎ捨てて、一糸纏わぬ姿で自ら恥部を俺の前に突き出した。 その艶めかしさに魅入られて、俺は、伊勢の腰のくびれに手を添えると一気に貫いた。 「ぁ…あぁんっ……!!」 伊勢の艶声とともに、ブチュッと卑猥な音が鳴った。 屹立した男根を抜き差しする度、とめどなく溢れる愛液が最深部へと誘っていく。 「あんっ……はあっ…あんっ……提督っ…もっと良くしてっ……!!」 伊勢がせがむように小さく腰を振りはじめると、腹の奥の方からじりじりと快感がこみ上げてきた。 「……気持ちいいぞ、伊勢。」 「あっ、…わ……私もっ…すごくいいっ!…はぁっ……おかしくなっちゃいそう……。」 「おかしくなってもいいぞ。」 余裕がなくなってきた俺は、伊勢のすっかり硬くなった肉蕾を指先で擦り上げた。 「あぁっ……!! ダメぇっ!!」 その刺激で、伊勢の理性をかろうじて保っていた枷が外れたようだった。 結った髪と乳房を激しく揺らし、尻肉のぶつかるパンパンと乾いた音を立てながら、伊勢は夢中で腰を振ってきた。 肉壷は容赦なく、千切れそうな程に俺自身を絞め上げる。 「ぁあんっ! あんっ! いいっ…いいよぉ……ぁあんっ、イっちゃうっ!!」 伊勢が嬌声とともに上体を大きく仰け反らせて身体をビクビクと震わせると、彼女の全身から力が抜けていくのが分かった。 俺は、放ちたい欲求をかろうじて抑えて、伊勢の中から引き抜いた肉棒を菊門に挿入した。 「…えっ?……ふあぁんっ!! いやぁ……あぁん……。」 狭い入口が亀頭を締め付ける刺激以上に、不浄の穴を犯している背徳感が昂ぶらせた。 「お尻で感じるなんて、伊勢は変態だなぁ。」 「ちがぁ……あっ、だめぇ…提督っ、またイっちゃう!…ぁあぁっ!!」 「伊勢っ、出すぞ!……っ!!」 俺は、限界を超えて溜め込んでいた精液を、一滴残らず注ぎ込んだ。 精を放った快感の中、男根が脈打つたびに尻穴を犯されながら小さく嬌声を上げる伊勢の姿を、半ば呆けながら眺めていた。 「がーん! スカートが皺になるって言ったのに……。」 すっかり身嗜みを整えた伊勢が、スカートの皺を手で伸ばしながら大袈裟な声を上げた。 それは昼間、執務室で秘書艦の仕事をこなしている時そのままで、さっきまでの淫らな姿が夢のようにさえ思えた。 「一晩あれば皺も伸びるだろう? 今夜は泊まっていけばいいよ。」 「うぅん、せっかくだけど帰ります。朝起きて私がいなかったら、日向が寂しがっちゃうから。」 そう言うと、ふふっ、と小さく笑う。 いつもの楽しげな、あの微笑みだ。 俺だって、伊勢も日向もどんなに遅くなっても必ず姉妹に充てがわれた私室に戻る事を知っているのだけれど、時々それを確かめたくなるのだ。 「寝坊して、明日日向に怒られないようにしてくださいね。 おやすみなさい、提督。」 小さく手を振って部屋を出る伊勢の背中を見送りながら、俺が居ようが居まいが変わらないであろう姉妹の関係に、安堵とともに一抹の寂しさを感じていた。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1212.html
8 :4:2012/07/10(火) 02 02 07 提督たちの憂鬱 設定スレ 艦艇編 その3より長門型戦艦 478 :攻龍 ◆KjSC6/6g5M:2010/07/22(木) 02 30 51 "設定スレ 艦艇編 その2"-616に提案したやつの修正版で挑みます。 長門型戦艦(新造時 私案②) 常備排水量:37,000t(計画時は36,000t…要は重量超過) 全長:230m 全幅:32.5m ボイラー:重油専焼缶 12基 主機:ギアードタービン8基・4軸推進 85,000馬力(新造時)/132,000馬力(設計上限) 最大速力:26ノット(公試時) 25ノット(実績値) 航続距離:14ノットで8,000浬 武装:45口径41cm3連装砲 3基9門、 50口径14cm連装砲 8基16門(砲塔型) 45口径12cm単装高角砲 6基6門 装甲(基本) 垂直部 水線305mm(傾斜18°)、水中弾防御兼水雷防御隔壁76~50mm 水平部 機関部甲板120mm(中甲板)+38mm(下甲板)、弾火薬庫甲板127mm(中甲板)+38mm(下甲板) その他 バーベット381mm、砲塔前楯410mm、同天蓋114mm、司令塔75mm <解説> 金剛~伊勢と進化した構造を原型として、主砲を41cm3連装砲としただけでなく、機関技術の大幅な発展を最大限生かして高速化を図った画期的な名実ともに高速戦艦。 船体 シルエットイメージは…長門(新造時)-3番主砲、といったところです。 国産14in戦艦としてほぼ完成された伊勢を原型に作られた。 武装および装甲の充実に対しては、機関部の軽量化で対応…といいたいが、限度があったため一部装甲の削減などが行われた。 機関 ボイラーを重油専焼化とすることにより、大出力化と共に補給作業の大幅な簡素化、水中防御の(給炭ハッチの廃止による)額面数値以上の有効化…などのメリットが得られた(ただし財務担当者からは「燃料全部輸入だぞ」と悲鳴が上がったが)。 タービンは主力艦として初のギアードタービンが搭載されたが、要求出力の増大と信頼性・燃費の問題からタービン2基1軸という複雑な配置がとられた。これは後年ボイラーの換装だけで必要とした馬力が得られることとなり、改装費用の削減が果たせる…といった副次効果をもたらした。 なお、配置だが機関室が(ツインタービンのため)スペースを喰うので、これを利用した缶機缶機のシフト配置をとった。 装甲 金剛製作時に問題となったVC鋼板の生産性の悪さを改善すべく努力を重ねた結果VH(初期型)鋼板の投入に成功し、主要装甲の大半を賄うことができた。 水平装甲については14in搭載艦とさほど差がないが、これは重量制限から垂直装甲の強化に余裕を回した結果、水平装甲が犠牲になったものである(同時に司令塔も大幅に減厚されたが、これは装備位置を船体内部に設置しCICとすることで総合能力を引き上げた)。 主砲 45口径41cm3連装砲を新規開発した。当初50口径も考えられたが製作に必要なインゴッドの確保が困難なことや命数・命中率の問題から45口径に落ち着いた(もし50口径なら1割程度威力が増加したものと思われる)。 3連装砲化は、連装砲×4基に比べ防御重量/面積ともに有利になることを目的とされた。 なお、給弾方法は英国式の"換装室付き固定装填方法"である。これは、開発時間に余裕が取れなかったこと(陸奥の竣工を間に合わせるための時間逆算上の問題)、自由装填だと構造が複雑化する割にメリットが少ない、安全対策を徹底すれば安全性確保が可能…といった理由からである。 副砲&高角砲 当時計画されていた軽巡の主砲を流用した。 砲塔化の理由は、日露戦役およびWW1初期の戦訓(ケースメイトからの浸水、被弾時の脆弱性…)が大きい。が、伊勢での運用が良好であったこともある。 高角砲は12cm高角砲が初めて採用された。これは対空威力の増大と水上射撃時の補助砲としての効果を期待したものである。 本級はワシントン海軍軍縮条約を1.2番艦が竣工、3.4番艦が建造途中(これは条約締結上のダミー)という状態で迎え、当初予定通り軍縮条約の制限を日本側に有利に働かせることとなった(3.4番艦はそのためのダミー)。 無事に完成した長門・陸奥の両艦はその後大改装まで、若干の変更を繰り返しながら海軍の象徴として君臨することとなった。 ところで陸奥が条約に間に合っていた場合、ネルソンやコロラドなどの条約救済艦の扱いはどうなるのでしょう? 9 :4:2012/07/10(火) 02 03 39 479 :攻龍 ◆KjSC6/6g5M:2010/07/22(木) 02 41 16 続いて大改装後 長門型戦艦(改装後 私案①) 基準排水量:44,500t 全長:245m 全幅:38.5m ボイラー:重油専焼缶 8基 主機:ギアードタービン8基・4軸推進 132,000馬力(設計上限) 最大速力:28.5ノット(公試時) 27ノット(実績値) 航続距離:16ノット/10,000浬(計画値) 18ノット/8,000浬(計画値) 武装:50口径41cm3連装砲 3基9門、 45口径12.7cm連装高角砲 8基16門(砲塔型) 50口径7.6cm連装高角砲 8基16門 装甲(基本) 垂直部 水線305mm(傾斜18°)、水中弾防御兼水雷防御隔壁76~50mm 水平部 機関部甲板120+50mm(中甲板)+38mm(下甲板)、弾火薬庫甲板127+50mm(中甲板)+38mm(下甲板) その他 バーベット381+50mm、砲塔前楯460mm、同天蓋200mm、司令塔75mm <解説> やがて竣工する列強の新戦艦に対抗するべく改装された…と言いたいが、予算と時間の制約から可能な程度に留められた。 とはいえ額面上は新戦艦に対抗するには十分な能力を持っている。ただ、後継艦が(機動性重視の)伊吹型のため、正直正面から撃ち合うのはやはり長門をおいて他にはない。 船体 シルエットイメージは、ノースカ+QE改装後(艦橋構造物)…ですね。 凌波性および浮力確保のため大型のバルジ(内部に水密鋼管充填済)と艦首尾への船体延長を行った。この結果8000tもの重量増加にもかかわらず全力発揮時の凌波性はさほど悪化はしなかった他、水雷防御能力も新型魚雷に対抗できるレベルに向上した。 艦橋構造物は英国艦よろしく大型の箱型構造となった。これは、電子兵装の複雑化・大型化に対応できるだけのスペース確保が目的である。 居住区については、(舷窓廃止による換気問題から)全面空調化が図られた結果兵員からは極めて好評であった。 機関 ボイラーは全面更新され、新型の高温高圧缶に変更された。ただタービンは要求出力を発揮できたため(建造時の予定通り)従来のものを制限なしで使用することとなった。 装甲 これは従来の装甲の上に新鋼板を張り足した。水平装甲もかなり強化されたが、それでも米SHS相手にはやや不足気味であると言われる。 主砲 砲身は新開発の50口径砲(伊吹と同型)に更新された。砲弾も新型のSHS(1200kg)対応となったほか、最大仰角も向上(30→40度・戦間期の部分改装の際に変更)したため攻撃力は大幅に向上した。 副砲(高角砲) 従来の砲を撤去し、新たに連装高角砲を設置した。これは副砲の威力を軽視したものではなく、対空威力の増大に対応したものである。 近接高角砲 新型の50口径76mm連装高角砲を設置した。これは40mm4連装機関砲に比べより遠距離で敵機を撃破するべく投入されたが、肝心のVT信管付き砲弾の供給が満足でないためその威力はやや制限を受けたものとなった。 改装にあたっては、当初予定よりも低価格で抑えられた結果、財務担当者からは歓迎の声が上がった一方で、艦隊側からは「形が変わっただけでは?」との声も聞かれたほどであった。 しかし実戦では扶桑・伊勢等と統一運用が可能なメリットを最大限生かして運用されたため"戦艦時代の黄昏"を飾るにふさわしい働きと語られた。 …なんか改装後はyukikazeさんの"長門"の小変更版に近くなった気がします…方針が似ているとどうしても似通った姿になりますね。
https://w.atwiki.jp/imaska/pages/121.html
■天海提督の決断登場キャラ・アイマスキャラ編天海春香 如月千早 萩原雪歩 星井美希 菊地真 三浦あずさ 水瀬伊織 秋月律子 高槻やよい 双海真美 双海亜美 登場キャラ・実在人物編日本宇垣纏 五藤存知 木村昌福 アメリカアーネスト・キング チェスター・ニミッツ 艦艇大和 長門 陸奥 瑞鳳 蒼鳥 (架空艦) 十勝 (架空艦) 夕張 雪風 明石 プリンス・オブ・ウェールズ 航空機一式陸上攻撃機 その他兵器ロングランス 部隊第一航空戦隊 第一機動艦隊 第二機動艦隊 第四任務艦隊 第五水雷艦隊 第七水雷艦隊 第九水雷艦隊 主な海戦マレー沖海戦 トラック沖海戦 ニューギニア近海海戦 シンガポール沖海戦 ハワイ攻略戦 サンディエゴ沖海戦 格言モナコで博打 コメント・その他三浦艦隊は何処にありや。全世界は知らんと欲す。 HI☆DE☆KI 戦藻録 ホシイ少将とゴトウ君 ジパング サマール沖 零号作戦 日本武尊 ■天海提督の決断 1941年11月、突如辞任した山本五十六大将に代わり、天海春香大将が聯合艦隊司令長官に就任する。 アメリカ合衆国との開戦を目前に、彼女が下す決断とは―― 全17話完結。続編「続・天海提督の決断」 登場キャラ・アイマスキャラ編 天海春香 日本帝国海軍大将で、聯合艦隊司令長官。初代伊東祐亨中将から数えて28代目である。 前任山本五十六大将の突然の辞任によって、『当たり障りのない人物を』という思惑から司令長官になった。 しかし米国日本大使館の不手際を予測し真珠湾攻撃を中止するなど、彼女によって歴史は思わぬ方向へと動き出すことになる。 乗艦は第一話では戦艦「長門」だったが、第二話では戦艦「扶桑」に旗艦を移した。 工業力にまさるアメリカに対し、一年で戦争を終わらせ講和に持ち込むべく蘭印防衛、豪州本土攻撃などに類まれな戦術センスをみせる。 如月千早 日本帝国海軍中将であり、第一機動艦隊司令長官。根っからの航空主兵主義者である。 第一航空戦隊の航空参謀から提督となったキャリアを持ち、小澤治三郎中将とはその頃知り合った。 ちなみに小澤治三郎が第一航空戦隊司令だったのは昭和14年11月15日から翌年10月31日の間であり、彼女もその頃から日本海軍高級士官の中に名を連ねていたことになる。 乗艦は軽空母「瑞鳳」、瑞鳳喪失後は「大和」「蒼鳥」に旗艦を移している。優れた起動艦隊の指揮で序盤、中盤に数多くの勝利をもたらした。 いかなる運命のいたずらか、第一機動艦隊旗艦たる瑞鳳は艦橋構造物のない フルフラット艦だった。 萩原雪歩 日本帝国軍軍人で、トラック諸島基地海軍司令。当初、階級は不明だったが第十二話で少将と判明した。 現在ではミクロネシア連邦領チェーク諸島と呼ばれるトラック諸島は、当時日本海軍の一大根拠地となっており、多数の日本人と艦船が集まる重要拠点であった。そこを任せられるというのはかなりの要職である。 防空壕や塹壕を陣頭指揮をとって掘っている姿が浮かんだのは、当記事筆者だけではあるまい。 星井美希 日本帝国海軍少将で、第五水雷艦隊司令長官。 開戦時には軽巡洋艦1隻に駆逐艦4~6隻が付き従う典型的水雷戦隊が4個集まった艦隊を指揮している。 劇中の第一次トラック沖海戦で敵空母の動きをあらかじめ予測し、撃沈させたほか、軽巡「名取」「鬼怒」を喪ったが、アメリカ軍駆逐艦の猛攻で苦戦を避けられないことを即断して、被害を最小限にとどめ、五藤少将から「逸材」と評された。第四艦隊の重巡「高雄」「愛宕」を編入。旗艦を「高雄」に変更している。 菊地真 日本帝国海軍少将で、第九水雷艦隊司令長官。 重巡洋艦4隻と軽巡洋艦4隻、駆逐艦12隻を擁するかなり強力な艦隊を指揮している。 ゲームシステム上明示はされないが、米海軍の不可思議な行動に違和感を覚えつつも「まあいいや」の一言で切り捨て追撃を即断するなど、架空戦記では定番の「脳筋」の気が今作でも漂っている。 ちなみに「青葉」「衣笠」「加古」「古鷹」は史実では第一次ソロモン海戦にも参加した殊勲艦。 三浦あずさ 日本帝国海軍中将で、第二機動艦隊司令長官。 戦艦「長門」「陸奥」「伊勢」「日向」の四隻と、空母「赤城」「加賀」「鳳翔」を擁する大艦隊を率いる。 決して無能ではないが、やはりというかさすがというか、「取り舵」と「面舵」を言い間違えたり、航法が致命的に苦手なようで、優秀な各艦航海長や参謀陣をもってしても艦隊の迷走はせいぜい「八方角レベルならあっている」くらいにしか抑えられていない。 そのためマニラ攻略にもバイゼルマシン攻略にも定刻通りに姿を現すことがなかった。そんな状態でも提督を続けられるのはやはり胸囲的人徳のなせる技だろうか。 なお、緊急事態になると自ら梶をとったりするため、砲手の弾道修正の腕が異様にきたえられている。 水瀬伊織 日本帝国海軍少将で、第七水雷艦隊司令長官。 実質的に二個水雷戦隊が集まっただけの比較的小さな艦隊を率いる。 秋月律子 日本帝国海軍技術中将。 第一話において海軍技術研究所、艦政本部、海軍航空技術廠と交渉の末、蒼鳥型航空母艦及び十勝型重巡洋艦の建造着手、制式戦闘機を夜間戦闘機に統一する事に成功するが、開戦当時より懸念されていた各種航空機の不足が現実のものとなり、頭を痛める毎日を送っている。 また、本編上での役割とは別に、作品用語解説役としても登場している。 高槻やよい 日本帝国海軍中佐で、海軍航空隊隊長。(所属部隊及び基地は不明。) 第7話において陸軍との共同作戦である重慶攻略において、上空からの空爆を敢行する。 双海真美 日本帝国海軍軍人で、新型重巡洋艦「十勝」艦長。 第十三話で初登場を果たした「十勝」と共に、今後の活躍が期待される。 士官学校時代に、訓練航海でハワイへ行った際、亜美に代返を頼まれたきり別れ別れになっていたが、戦場で相まみえる形で再会を果たす。 双海亜美 アメリカ海軍のエージェント。11人のアイドル中、ただ一人敵側に所属。 スパイとして暗躍していたが、日本海軍の快進撃を止めることは出来なかった。 第十三話で「南の島」への「休暇」を与えられ、第一艦隊に便乗しトラックへ向かったが、 ハワイ沖で「十勝」艦隊に遭遇。第一艦隊は降伏を余儀なくさせられる。 「十勝」艦長になっていた真美と再会するが、その間に如何なるやりとりがあったのかは不明。 そしてなぜか十勝に乗り込み、真美と共に「relations」の替え歌(しかも不吉な)を熱唱。美希に怒られる羽目に。 登場キャラ・実在人物編 日本 宇垣纏 日本帝国海軍少将で、太平洋戦争開始当時の聯合艦隊参謀長。 太平洋戦争開戦直前に突如辞任した山本前長官の後をうけて就任した天海春香聯合艦隊司令長官のサポート役となる…が、天海長官が就任早々決定した真珠湾攻撃の中止など、終始その行動に振り回されており、胃薬を手放せない毎日を送っている。 五藤存知 日本帝国海軍少将。第五水雷艦隊の戦隊司令に任じられているが、艦隊司令である星井美希に呼びつけられ、任艦から離れて司令補佐(という名の雑用係)に甘んじる日々を過ごしている。本人もこの待遇が不満のようだが、本音と建前はきっちりわける大人である。 史実ではサボ島沖海戦においてアメリカ海軍所属艦を日本軍艦と誤認し先制攻撃を受け、両脚を吹き飛ばされて大量失血死するという非業の死を遂げた。彼は死の瞬間まで、誤射されたと信じていたそうである。 ちなみに史実において1941年12月の段階では彼は第六戦隊司令となり重巡洋艦「青葉」に搭乗している。しかし彼が指揮するはずであった第六戦隊は丸々菊地真少将率いる第九水雷艦隊に吸収されてしまっている。かといって前任である第二水雷戦隊長なのかと言うと、その旗艦である神通もまた第九水雷艦隊にいるため、そうではない。 さらに言えば彼が現在指揮しているはずの第五水雷艦隊内の各戦隊は明らかに第二水雷戦隊よりも所属艦数が少なく、当記事筆者としてはどうも彼がこれ以上ないくらいの貧乏くじを引かされたような気がしてならない。 木村昌福 日本帝国海軍少将。第五水雷艦隊・第四戦隊司令で旗艦は軽巡「長良」 トレードマークはこれでもかと言わんばかりの顔面からはみ出したカイゼル髭。史実でのミンドロ島突入作戦・キスカ島撤退作戦などの成功を受けて、戦況の見極めの的確さに定評がある。 現場からの叩き上げ組らしく、苦労性の同僚五藤少将と比べると既存の発想に捉われない美希の作戦行動を「面白い」と感じる大らかな面があり美希の聯合艦隊司令長官就任が見たいと部下に語っている。 アメリカ アーネスト・キング 史実での最終階級はアメリカ海軍元帥。かなり非道い人物に描かれているが、史実の彼はそんなことは無い。 本物はもっと非道い。 ちなみに某スペースオペラに登場する「ドライアイスの剣」という渾名の元ネタは彼である。 チェスター・ニミッツ 第一艦隊司令長官。史実においては太平洋艦隊司令長官・海軍作戦本部長を歴任した。上司・部下ともに信頼されるバランス感覚に優れた知将で、緒戦で圧倒的だった聯合艦隊を相手に「負けない戦い」を推進した。同作品でもキング本部長や上層部の思惑を理解しながらも限られた戦力での戦いとして潜水艦による通商破壊と漸減戦法を試みるが、トラック島近海に出撃した際、新鋭艦「十勝」を中核とする水雷隊による攻撃で降伏を余儀なくされる。 艦艇 大和 おそらく日本で最も有名な軍艦。世界最大の戦艦として名高い。「大和」型戦艦一番艦。同型艦に「武蔵」、空母に改修された「信濃」がある。 日本を表す「大和」という艦名をつけられたことからもわかるとおり、海軍からは非常に大きな期待をかけられていた。 就役時点で米海軍には大和に太刀打ちできる艦は存在せず、WW1のジュットランド海戦のような艦隊戦が生起すれば大和は文字通り最強の戦艦だったはずである。 しかし、建造開始時点はともかく就役した時点で既に主力兵器は航空機へと移行していた。大和は遂にその性能を十二分に発揮する機会のないまま、一億総特攻の先駆けとして沖縄への艦隊特攻に向かい、米軍の航空機の猛攻により転覆沈没後、大爆発を起こした。 その能力を生かすことなく沈んだ悲劇の艦であり、大艦巨砲主義の象徴として扱われることも多い。確かにその通りではあるのだが、1937年という起工時は間違いなく大艦巨砲主義が世界のトレンドであり、「大和は時流を読めない日本軍が作った役立たずだ」などという批判はあたらない。というより、むしろノースカロライナ級とかサウスダコタ級とかアイオワ級とかアラスカ級とか作り続けた米海軍こそ大艦巨砲主義に取り付かれていたのではないかという気さえするのだが、ひとまず置いておこう。 劇中では第一機動艦隊第一部隊に所属しているが、司令長官である千早に足の遅さを酷評されてしまっている。 しかし同部隊に所属している軽空母「龍驤」と「瑞鳳」もそれぞれ最大速力は28ノット程度であり、実は大和の27ノットと大した違いはない。 もっともその1の差が千早にとっては重要な差なのかもしれない。例えば真と千早のバストの差は1cmであるがその外見は…… おや、こんな時間に誰か来たようだ。誰だろう… 長門 太平洋戦争開戦時の聨合艦隊旗艦。「長門」型戦艦1番艦。劇中では第二機動艦隊に配備されている。 戦艦8隻と巡洋戦艦8隻の態勢を整える八八艦隊計画の一番艦として建造された。しかしワシントン海軍軍縮条約締結によって計画破棄を余儀なくされ、「天城」型巡洋戦艦1番艦「天城」は関東大震災で損傷、2番艦「赤城」と「加賀」型戦艦1番艦「加賀」は空母に改造されたため、結局戦艦として完成したのは「長門」と2番艦「陸奥」だけであった。 世界で初めて41cm砲を搭載しただけでなく、同時期の他国の戦艦と比べて最高速度が速く、アメリカの戦艦と比べると5ノット以上優速であり当時高速戦艦として名を馳せていたイギリスの戦艦「クイーンエリザベス」級と比較してもなお速い優秀な戦艦であった。 また排水量も竣工時点で世界最大であり、その後戦艦の建艦競争がストップしたという事情があるとは言え、1940年にドイツの「ビスマルク」級が登場するまで世界最大の戦艦であり続けた。 戦艦「大和」「武蔵」が完成した後も、両艦の存在が秘匿されていたため日本国民にとっての海軍の象徴は終戦まで「長門」であり続け、そして太平洋戦争を生き延びた唯一の日本戦艦でもある。 史実では終戦後アメリカ海軍に接収され、1946年にビキニ岩礁の原爆実験の標的艦となり2度の核爆発を受けて浸水が発生、傾斜し3日後に転覆沈没した。 沈没状態ではあるが、現状唯一原形を留めていて、ダイビングスポットとして観光地になっている。 ちなみに劇中では常に艦尾が冠水し、公式には波が高いだけだと発表されているが、どう見ても沈没寸前であることに定評がある。 陸奥 日本帝国海軍の戦艦。「長門」型戦艦二番艦。劇中ではネームシップ「長門」と共に二機艦所属。 長門とともに世界トップクラスの優秀な戦艦であり、国民からの人気は長門を凌ぐほどであったが、史実では1943年6月8日に広島県柱島沖で謎の大爆発を起こし、船体は二つに引き裂け沈没した。事故原因は「爆発直前に砲塔から白煙が上がっているのを見た」という目撃証言をもとに三式弾暴発が疑われ調査されたが、三式弾にはなんら問題が認められなかった。同時に人為的な要因の線でも調査がなされたが、こちらも調査は進まず結局原因不明と判断された。ほかにも工作員の仕業、乗員の自殺などの説があるが、どれも決定的な証拠はなく今もって事故の原因は分かっていない。 全く活躍の場がないままに謎の事故で沈んでしまった経緯からか、多くの架空戦記で被害担当艦として扱われ、「そろそろ戦艦沈めなきゃな」と作家が考えたらとりあえず沈められる不幸な役回りを負っている。 余談だが、「陸奥」の名を受け継いだ日本原子力研究所の原子力動力船「むつ」は初試験時に放射能漏れを起こし、母港むつ市から入港を拒否され長期の漂泊を余儀なくされた。現在「むつ」はディーゼル機関に換装され、日本海洋研究開発機構所属「みらい」となって今でも運用が続けられている。 爆沈した戦艦「陸奥」と放射能漏れを起こした実験船「むつ」と同名艦で続けて重大な事故が起こったことから、一部では「陸奥」の名は縁起が悪いとされることもある。 ちなみに「陸奥」は現在もっとも容易に見ることができる旧日本軍の戦艦で、1970年に引き上げられた。お台場の船の科学館や靖国神社をはじめとする各地で陸奥の装備が展示されており、その偉容を偲ぶことができる。 ※近年では広島県呉市にある「大和ミュージアム」(正式名称:呉市海事歴史科学館)が特に有名。41cm主砲やプロペラ、主舵など「陸奥」の主要装備を間近で見ることが可能。「陸奥」以外にも「金剛」の改装前の機関「ヤーロー式ボイラー」、ロングランスこと「九三式酸素魚雷」等当作品に馴染みのある資料が豊富に展示されている。 瑞鳳 蒼鳥 (架空艦) (多分)昭和16年度予算で承認され建造が開始された日本海軍の誇る新型正規空母。1942年9月7日竣工。 最大速力36ノットという水雷戦隊にも余裕で追随できる超快速艦であると同時に、高角砲72門、対空機銃172門を搭載する類を見ない重防空空母でもある。外見はおそらく舷側に砲身がズラリとならぶハリネズミになっていることだろう。 それでありながら搭載機数72機を確保しているというのだから、実際に建造されたならば空前の巨大空母になっていたはずである。 一番艦は「蒼鳥」、二番艦は「弥生鳥」。 日本海軍の航空母艦の命名基準は瑞祥生物、すなわち縁起のいい生物の名前となっているため、幸運をもたらすとされる「蒼い鳥」はまさしくふさわしい名前であると言えよう。また二番艦弥生鳥に関しても、弥生の頃に鳴く鳥と言えば日本三鳴鳥の一つウグイスであり、かの鳥は春告鳥として古来から吉兆とされている。姉妹ともども見事に命名基準に 合致した名であり、如月千早提督の持ち歌と名が被ったのは偶々である(たぶん)。 + 以下ネタバレ注意 「蒼鳥」「弥生鳥」共々、最終話の決戦にて遂に登場。「蒼鳥」は第一機動艦隊の旗艦として、Z旗を掲げる大役を担った。 十勝 (架空艦) 「蒼鳥」型正規空母と時を同じくして建造が開始される事になった日本海軍の最新鋭重巡洋艦。艦長は双海真美。 最上型重巡洋艦「鈴谷」(設計変更の為、最上型と類別し「鈴谷型」という資料もあり)を原型に設計された。 最新技術を惜しげもなく投入し、38ノットという当時の駆逐艦以上の足の速さを誇りながら、20.3㎝連装砲5基、高角砲12門、機銃60門、魚雷三連装発射管4基を装備し、さらにはそれまでの日本の巡洋艦には装備された事のない対潜装備をも装備した重武装艦でもある。 その装備の汎用性、性能の高さから「蒼鳥」同様、量産の暁には日本海軍の中核を成す艦になっている(はずである。) 一番艦は「十勝」、二番艦は「石狩」。二艦とも建造開始時期が同じため、1942年7月に就役した。 なお、日本海軍の艦艇命名基準によれば、重巡洋艦は「山の名前」から取るのが通例となっており、双海姉妹の渾名と艦の名前が被ってしまったのはおそらく偶然である(たぶん。) 亜美曰くゲテモノ艦。十四話で初陣を飾り、米第一艦隊に対し、猛威を振るった。 夕張 後の八八艦隊計画の前身である、八四艦隊計画に基づき建造された軽巡洋艦。 その計画において、5500t級巡洋艦9隻を建造するうちの1隻を3000tクラスの船体で建造したものである。 小型ながらも5500t級巡洋艦と同等の武装を持ち、その後の日本海軍の艦艇建造思想に大きな影響を与えたが、あまりにもコンパクトに設計を纏めてしまったため、その後の運用や改装の際にえらく難渋したそうである。 また、小型な船体にどれだけの兵装を詰め込めるか? という実験艦の性格が強いため同型艦は存在しない。 作中では第一次トラック沖海戦後の第五水雷艦隊の再編成の際に第三戦隊の旗艦へと配置されているが、宇垣P自身が夕張の模型を持っていないという理由のため、結局最後まで登場しなかった。 雪風 真率いる第九水雷艦隊第三部隊に所属する駆逐艦。陽炎型駆逐艦8番艦。 史実では開戦から終戦まで数々の主要な海戦に参加しておきながら、目だった損傷もなく戦争を生き延びた。 戦艦大和特攻作戦に従事した際にロケット弾一発が命中したがこれも不発であり、その戦歴から「幸運艦」と呼ばれる。 だが一方それだけの損傷を味方が肩代わりしたと捉え、僚艦にとっては「不幸艦」と言われることもある。 終戦後は台湾海軍に「丹陽」として引き渡され艦隊旗艦となった。その後1970年に解体されるまで無事任務を全うした。 作中ではブリズベン沖の海戦でオーストラリア海軍の待ち伏せを受け、真の常識外れの艦隊行動によって多大な被害を受ける。 雪風はその中で唯一撃沈されてしまった艦である。 明石 日本海軍の工作艦。「明石」型工作艦一番艦、ただし二番艦は計画のみに終わった。 工作艦とは、艦内で艦艇の部品などを生産し、それを使って他艦を修理することができる移動工場のような船のことである。完全な補助艦艇であり艦隊に同行するような艦種ではないので戦略シミュレーションなどに登場することは極めて稀であるが、実際の戦略上はとても重要な艦である。 明石は日本海軍最新の工作艦として、3基の重クレーンとドイツ製工作機械(当時のドイツ製工作機械は日本製の10倍の精度で部品を作れたとも言われる)144台を搭載していた。太平洋戦争緒戦において南方に破竹の勢いで進出した日本軍であるが、トラック諸島を始めとする南洋の基地には軍艦にも対応した本格的なドックが存在せず、本来なら大きな損傷を負えばその修理のためにははるばる本土まで帰るしかなかった。 しかし、明石が南洋を駆け巡り損傷艦艇を修理してまわったことによって日本海軍は効率よく戦い続けることができたのである。 トラック諸島の損傷艦修理能力も明石に依存するところが大きく、日本海軍南方作戦の陰の立役者とも言える。 劇中でも本編にこそ出てきていないが、度々大破して帰ってくる第五艦隊を始めとした損傷艦修理に追われている姿が想像され一部のコメントで人気が出ている。 プリンス・オブ・ウェールズ HMS Prince of Wales. イギリス海軍所属の新鋭戦艦。「キングジョージ5世」級戦艦2番艦。POWと呼ばれることも。 太平洋戦争開戦時イギリス東洋艦隊旗艦であり、史実ではマレー沖海戦において魚雷4本と爆弾1発を被弾、沈没した。 沈没する際にフィリップス提督が、脱出を促す部下に対し「No thank you」と一言だけ言って断ったという逸話は有名である。 なお、彼女は作戦行動中に航空機に撃沈された戦艦としては2番目である(1番は40分強前に沈んだレパルス)。 この艦を失った衝撃は相当なものだったようで、POW沈没の報告を聞いた英首相チャーチルは思わず「あの艦が!」と叫んだと伝えられている。 初陣は1941年5月のドイツ戦艦ビスマルク追撃戦で、まだ艤装中だったのにも関わらず工員を乗せたまま戦闘に参加するという破天荒な運用をされる。この時、ビスマルクの主砲弾を受けて中破。修理が終わった後、大西洋でルーズベルト・チャーチル・スターリンが大西洋憲章を締結する会場となった。 航空機 一式陸上攻撃機 マカッサル航空隊に配備されていた日本海軍の陸上攻撃機。 従来の同規模航空機では考えられないほどの航続距離が特長で、史実では偵察・爆撃・雷撃と活躍したが、それは主翼がほぼそのまま燃料タンクになっている「インテグラルタンク」と呼ばれる手法を採用したためであり、それゆえに防弾装備が不十分で甚大な被害を出すことになった。 その燃えやすさから銃弾一発で火を吹く、という意味で「ワンショットライター」と呼ばれることもあったが、実際のところそこまで燃えやすくはなかったらしい。防御も皆無というわけではなく防弾ゴムが装備されている。 ただし結局不十分であったことは疑いようのない事実である。 戦争終盤に製造された三四型以降は防御装備も充実したが、もはや防弾装備の有無でどうにかなるような戦局ではなかった。 劇中では高槻やよい中佐指揮の下「もやし祭り」を繰り広げる。 その他兵器 ロングランス 日本海軍ご自慢の九三式酸素魚雷のこと。魚雷搭載の燃料を酸素を使って燃焼させる機構を採用していた。 当時のアメリカ軍の魚雷と比べて4~5倍の射程、炸薬重量500kgの高威力、最大48ktの高速力という、当時としては飛びぬけた性能を誇っており、連合軍から恐れられていた。 酸素魚雷が実用化されれば魚雷の燃焼効率が大幅に改善され、射程距離が飛躍的に向上することなどのほか、なにより航跡が残らないので被発見性が著しく低下することが期待されイギリスを始めとした列強国がこぞって開発していた。 が、酸素を使う構造上どこも安全性を確保できずに開発は難航していた。 その中で日本のみが、魚雷のエンジン始動時には空気、その後徐々に酸素濃度を増していく手法を開発し1933年に九三式魚雷として制式採用した。 他、潜水艦用の九五式魚雷も同様の酸素魚雷であり、空母ワスプを狙った魚雷のうち外れた分が10kmも先を航行中だった戦艦ノースカロライナと駆逐艦オブライエンにも命中、大損害を与えた事実は有名である。 当時の日本の兵器としては他国と比べて著しいアドバンテージがあったためか、太平洋戦争を舞台とした架空戦記では「大和」の46cm砲と並んで決戦兵器として扱われることが多い。 部隊 第一航空戦隊 以前千早が航空参謀を勤めていた戦隊。 時期によって編成は変わるが、史実の開戦時には空母「赤城」「加賀」、駆逐艦「潮」「漣」を擁していた。 史実ではミッドウェーにて両空母を失い解散されてしまったが、この世界ではいかに…… 第一機動艦隊 空母6隻・戦艦5隻を擁する名実共に日本海軍の主力艦隊。司令長官は如月千早中将。他にも小澤治三郎・伊藤整一と、史実では末期日本海軍を支えることになる提督が名を連ねている。旗艦は「瑞鳳」。 大和よりも明らかに旗艦能力に欠ける瑞鳳が旗艦に選ばれているのは、おそらくは如月中将の個人的嗜好である。 所属艦一覧(開戦時) 第一部隊(如月千早中将) 空母「瑞鳳」「龍驤」 戦艦「大和」 重巡「熊野」「鈴谷」「最上」「三隈」 駆逐艦「如月」 第二部隊(小澤治三郎中将) 空母「瑞鶴」「翔鶴」 戦艦「霧島」「榛名」 重巡「那智」「足柄」 駆逐艦「朝霧」「夕霧」 第三部隊(伊藤整一中将) 空母「飛龍」「蒼龍」 戦艦「比叡」「金剛」 重巡「妙高」「羽黒」 駆逐艦「狭霧」「天霧」 第二機動艦隊 空母3隻と戦艦4隻が配備された、日本海軍第二の主力艦隊。司令長官は三浦あずさ中将。旗艦は「長門」。 陣容自体は非常に立派なのだが、提督が提督なためか航法精度が致命的で未だかつて一度も(5話発表時点)定刻通りに作戦に参加することができていない。 所属艦一覧(開戦時) 第一部隊(三浦あずさ中将) 戦艦「長門」「陸奥」 空母「赤城」 重巡「利根」「筑摩」 駆逐艦「陽炎」「不知火」 第二部隊(角田覚治少将) 戦艦「伊勢」「日向」 空母「加賀」「鳳翔」 重巡「摩耶」「鳥海」 駆逐艦「霞」「霰」 第三部隊(古村啓蔵少将) 軽巡「阿武隈」 駆逐艦「浦風」「磯風」「濱風」「谷風」 第四任務艦隊 新鋭重巡洋艦2隻に2個水雷戦隊がついたミニ第九水雷艦隊といった具合の艦隊であったが、後に第五水雷艦隊とで再編成が行われ、軽巡2隻と駆逐艦のみの実質的には戦力とは言えない訓練艦隊となってしまった。 司令長官は井上成美中将。航空主兵主義者であり戦下手を自認していた彼にとって、この人事が適材適所なのかどうかは微妙なところである。 所属艦一覧(開戦時) 第一部隊(井上成美中将) 重巡「高雄」「愛宕」 軽巡「大井」「北上」 駆逐艦「睦月」「弥生」「卯月」「皐月」 第二部隊(有馬正文少将) 軽巡「天竜」「龍田」 駆逐艦「水無月」「文月」「長月」「菊月」「三日月」「望月」 第五水雷艦隊 4個水雷戦隊で構成された艦隊。司令長官は星井美希少将。開戦時旗艦は「五十鈴」。 平時には隙のないゆとりっぷりを発揮する司令長官を、苦労人五藤少将が補佐してまわっている。 後に第四任務艦隊との間で再編成が行われ、重巡洋艦2隻と軽巡2隻、駆逐艦数隻が増派された。 その結果旗艦は「高雄」に移り、「五十鈴」は第二部隊旗艦になり五藤少将も雑務から解放されることとなった。 所属艦一覧(開戦時) 第一部隊(星井美希少将) 軽巡「五十鈴」 駆逐艦「初春」「子ノ日」「若葉」「初霜」「有明」「夕暮」 第二部隊(五藤存知少将) 軽巡「名取」 駆逐艦「白露」「時雨」「海風」「山風」「江風」「涼風」 第三部隊(栗田健男少将) 軽巡「鬼怒」 駆逐艦「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」 第四部隊(木村昌福少将) 軽巡「長良」 駆逐艦「朝雲」「山雲」「夏雲」「峰雲」 本記事筆者のどうでもよい所感であるが、是非「時雨」は一機艦に配属変えしてほしい(P的な意味で)。 第七水雷艦隊 2個水雷戦隊で構成された小規模艦隊。司令長官は水瀬伊織少将。旗艦は「球磨」。 表舞台に出てこないため全く目立たないが、蘭印攻略戦などで活躍しているらしい。 第二部隊に中将がいるのに何故か伊織が司令長官という不思議な艦隊である。 個人的には怪力線の実用化に期待したい。 第一部隊(水瀬伊織少将) 軽巡「球磨」「多摩」 駆逐艦「汐風」「夕風」「野分」「嵐」「萩風」「舞風」 第二部隊(三河軍一中将) 軽巡「由良」 駆逐艦「朝風」「疾風」「追風」「朝凪」「夕凪」 第九水雷艦隊 重巡洋艦4隻を中核に、複数の水雷戦隊がついた艦隊。司令長官は菊地真少将。旗艦は「青葉」。 所属艦一覧(開戦時) 第一部隊(菊地真少将) 重巡「青葉」「衣笠」 軽巡「木曾」 駆逐艦「黒潮」「親潮「早潮」「夏潮」 第二部隊(田中頼三少将) 重巡「古鷹」「加古」 駆逐艦「朝潮」「大潮」「満潮」「荒潮」 第三部隊(大森仙太郎少将) 軽巡「神通」「川内」「那珂」 駆逐艦「初風」「雪風」「時津風」「天津風」 主な海戦 マレー沖海戦 トラック沖海戦 ニューギニア近海海戦 シンガポール沖海戦 ハワイ攻略戦 サンディエゴ沖海戦 格言 モナコで博打 山本五十六は大変博打好きな人だったらしく、「海軍を辞めたらモナコで博打打ちになる」というのが口癖だったらしい。 史実ではそのモナコにおいてカジノ協会から出入り禁止令を受けている。何があったのだろうか…? 山本大将が「真珠湾攻撃が認められなければ、俺は司令長官を辞める」と発言していたことは有名だが、この世界の山本大将は認められたのに結局やめてしまった。 どうやら史実より少しお茶目さんらしい・・・と思ったら続編ではラスベガスにまで進出していた。 コメント・その他 三浦艦隊は何処にありや。全世界は知らんと欲す。 あずささんが艦隊を率いていると分かった時につけられたコメント。 元ネタは「第34任務部隊は何処にありや。全世界は知らんと欲す」。 レイテ沖海戦において日本海軍の陽動に引っかかって所定の位置をはなれたハルゼー提督に対し、ニミッツ提督が打った電報である。 あずささんの迷走ぶりを端的に表現した格言。 HI☆DE☆KI 「軍国魔法主義少女HI☆DE☆KI」を指す。詳細は「春閣下が世界征服をするそうです。」の用語集を参照のこと。 やよいが初登場からいきなりやってのけた物資調達手腕を「春閣下が世界征服をするそうです。」劇中の東条英機の 対中国外交手腕と重ねてつけられたコメント。 契約書はすみずみまで読んで確認した上で判を押すようにこころがけましょう。 戦藻録 読みは「せんそうろく」。 日本海軍軍人宇垣纏が太平洋戦争開戦数ヶ月前から終戦の日まで4年にわたり記した日記。 今日でも当時の作戦内幕や人々の様子を知るための貴重な一級資料と位置づけられている。 劇中の宇垣纏も記し続けているが、早速実在の戦藻録と大きく違う歴史を刻み始めている。 「戦藻録」であり「戦争録」ではない。 ホシイ少将とゴトウ君 第五水雷艦隊司令長官の美希と、その第二戦隊司令の五藤少将との関係を端的に表した言葉。 元ネタは言わずと知れた某無責任艦長シリーズから。 ジパング 劇中六話「ゆきぽ要塞1942 トラック攻防編」より美希の指揮する第五水雷艦隊と雪歩指揮下のトラック基地航空隊の戦闘中に流れたBGMから。原典はかわぐちかいじ氏原作のアニメ版『ジパング』のBGMである。作曲は佐橋俊彦。宇垣Pも戦闘シーンで使うことに憧れていたらしい。 前者は「戦闘『みらい』」、後者は「『みらい』テーマ」である。題名通り原典劇中でもイージス艦「みらい」の戦闘シーンに使われており「高雄」以下五水艦の雄姿と実に親和性が高く美希や五藤・木村両少将等水雷組のテーマソングともいえなくもない……と思うのは当記事編者ばかりではないだろう。 続編である「続・天海提督の決断」第四章『巨砲スエズに咆ゆ』においても美希指揮の第一機動艦隊の追撃シーンで使われる。 サマール沖 第九話宇垣Pコメより。レイテ沖海戦を構成する一連の海戦の一つ「サマール沖海戦」のこと。 この海戦において、アメリカ海軍軽空母部隊が栗田中将率いる日本艦隊主力と遭遇、砲戦距離内に空母が突っ込むという、空母としては悪夢のような状況での海戦となった。 空母を含む艦隊が砲戦を実行する場合、本来なら足手まといでしかない空母は艦隊から分離、砲戦距離から逃すべきなのだが、提督の決断3ではシステム上それができないため常にサマール沖が展開されることになる。 それも逃走が目的だったサマール沖と違い、ゲーム内では戦艦同士の殴り合いの最中をずっと航行していなくてはならないため、ある意味サマール沖以上の地獄かもしれない。 零号作戦 第十六話で春香がある作戦を提案した際に一部から寄せられたコメント。 史実で行われた作戦ではなく架空戦記作家の橋本純氏の著書『連合艦隊零号作戦』内で日本海軍が実行した作戦のこと。 春香が提案した作戦と内容や目的が非常に酷似しているが、『連合艦隊零号作戦』の方はほぼ史実通りに展開した太平洋戦争の末期が舞台であり、本作より遥かに悲惨な状況設定となっている。 ちなみにこの作中で零号作戦を発案し、中心となって実行に移したのは本作で春香の参謀長を務めている宇垣纏であり、当記事筆者としては何か因縁めいたものを感じざるを得ない。 日本武尊 劇中での第二機動艦隊旗艦「長門」が喫水線(艦船の下の赤い部分)を越えて砲塔まで浸かるほどの波の被り方から付いたコメント。 架空戦記の一大ブームを起こした作品、荒巻義雄氏著『旭日の艦隊』の主役とも云える「旭日艦隊」の旗艦を指す。読みは「やまとたける」 史実と違う流れになった「後世世界」と呼ばれる世界の日本海軍に存在しなかった「大和」級戦艦の位置付け。 設計時より戦艦の火力・重装甲を持ち、戦艦の弱点である対空戦を克服できる(水中に入れば爆弾は効果を失うor重装甲で防御出来る)『潜水戦艦』という奇想兵器の王道ともいえるコンセプトであったが、建艦時の技術力では不可能だったため、艦体の一部を下げ、魚雷や砲弾を喫水線上に当ててダメージを減らす『どたぷーん』・・・もとい『半潜艦』として完成された。 主砲口径が51cm三連装という「大和」以上の大口径砲を持ち、某イージス艦も真っ青な18セルの対艦ミサイルというトンデモ火力を組み併せたスーパー戦艦。 続編の『新・旭日の艦隊』では完全潜行可能、核融合炉装備で水中速度70ノット、対空レーザー砲、最大射程200㌔オーバーで成層圏まで到達するR砲(レールガン)、統合演算電脳(イージスシステム)に加え、果てはくノ一部隊に未来転生者まで居る……というもはや超兵器のオンパレードと化している。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/135.html
雷の司令官LOVEな休日 私は雷。読み方はかみなりじゃなくていかずちよ! 昨晩はキス島撤退作戦を無事に完遂させてきたの、 途中で戦艦が出てきた時はほんとヒヤヒヤしたわ。 で、嬉しかった事があるんだけどね……司令官が私を褒めてくれたの! 最近は戦艦や空母ばかり活躍していて、私や他の駆逐艦の子は遠征につきっきりだけど、 やっぱりこうやって戦果を挙げて司令官に喜んで貰えるのが一番嬉しいわ! 今日は入渠とかの処理で、出撃とかはなしで鎮守府はお休みなんだけど……(もちろん開発とかは行ってるわ) 私は久々に司令官の寝顔を拝みに私室の前に居るの。 時間は朝の六時。何時もの司令官だったら七時頃にはもう起きてるからバレちゃうかもしれないけど、 今日みたいに余裕のある日は司令官は遅めに起きるの。もうっ、ねぼすけさんなんだからっ! でも私が今から司令官の所へ行くのは、起こす為じゃないの。 (音を立てないようにそーっとそーっと) 私は工廠妖精さんに作ってもらった私室の合鍵を使って鍵を開け、司令官の部屋へと侵入する。 (もー、また汚くなってるわ。仕事が忙しいのは分かるけどちゃんと部屋の掃除はしなきゃだめよ? 司令官ったら世話が焼けるんだから!) 私室の台所にはまだ洗っていないであろう食器、机の上には何らかの書類、風呂場の方にはまだ洗ってない服…… ただでさえ小さい部屋が更に小さく見える。今すぐにでも綺麗にしてあげたい所だけどそれはまた後ね。 (ふふ、よく寝てるよく寝てる) 私は司令官が布団で寝ているのを見ると、顔を綻ばす。 他の艦娘の所に泊まり込んでたら司令官が更迭されちゃうかもしれないからね。 (あっ! いつまでもこうしてるわけにはいかないわ!) しばらくしてはっと我に返る。 寝ている司令官の顔に息を吹きかけたり、頬をプニプニしたり、 色々と堪能していた私だけど目的を忘れちゃいけない。 (ゴミ箱には……うんないわね) 私は机の近くにあるくずかごを漁……捜索して、怪しいティッシュがないかを探す。 何してるかって? 司令官が昨晩自慰したかを確認するのに決まってるじゃない!! 本当は私が秘密で司令官に御奉仕して慰めてあげたいけど、 司令官は私をちっとも女性として扱ってくれないの。ひどーい。 だからこうやって朝早くからスッキリさせようと私室に来たのよ。 (むっ、小さいわね。だけどこの雷様に任せて! ちゃーんとお仕事中に発情しないように抜いてあげる) 私は提督の布団に潜り込んでパジャマとパンツをゆっくりと脱がせ、 司令官の7.7mm機銃を口に銜える。 (お掃除お掃除♪ここは男性にとって、とっても大切な所なんだから!) 私はペロペロと機銃の先っぽや周りをを、舌でお掃除してあげる。 余裕がある時に毎朝してあげたから、汚れすぎてたり発射できないなんて事態にはならないわ。 そうやって丹念に掃除しているうちに、司令官の機銃がどんどん大きくなって 口の中で46cm三連装砲に改造される。本当はそこまで大きくないけど…… (んんっ! っ……流石に口内に咥えきれないかしら? だけど私は負けないわよー!) 息苦しくて一度司令官の連装砲を離しちゃったけど、私は負けじと また連装砲を口内に咥える。 そして今度は司令官の弱点を狙って舌撃を加えていく、 カリ首を円を描くように舐めてあげたり、鈴口を優しく刺激してあげたり…… そんな風にしてあげると司令官のくぐもった切ない声が私に聞こえてくる。 きっと私の奉仕で快感を感じている証拠なのだろう。 私は嬉しくなって、もっと気持ちよくなれるように連装砲を責める。 (っ…はぁ…司令官はどんな夢見てるのかしら? もちろん私よね?) ぺちゃぺちゃの淫猥な水音を立てながら、私は必死に最後のスパートをかける。 司令官の連装砲は震えていて、今すぐにでも精液を発射しそうだった。 (んんんんっ! んむぅ!) 私の口内に大量の精液が放たれる。数日分の溜まっていた精液は これでもかと言わんばかりに私の口へと流れ込んでゆく。 (…ぜ、全部飲むんだから! し、司令官の為ならこれくらい……!) 私が飲むペースよりも早くどんどん精液が放出されてくる。 咽そうになるけど、私は頑として司令官の連装砲から口を離さず、精液を飲み干していく。 (んぐんぐ……ぷはっ! ぜ、全部飲んでやったわ! これくらい私には余裕なんだから!) 司令官の精液を全部飲んだ自分が少しだけ誇らしくなった。 本当はそんな自分を褒めて貰いたかったけど、司令官はまだぐっすりと寝ている。 これじゃあどれくらい気持ちよかったのかも分からない。 ……起きればよかったのに、起きればなし崩しに司令官と関係を結んだりして、 もーっと傍に居てあげられるかもしれないのに…… いっその事睡眠薬とかつかって眠らせて手錠とか付けて監禁して 私なしに生きていけないくらい依存してもらうとかそういうのも…… (あーあーダメダメ私がこんなに暗くなっちゃ! 司令官に笑ってもらうのに自分がこんなんでどうすんのよ雷!) 私は思いついた嫌な考えを振り払う。 少し魅力的な考えだったけど司令官には大切な仕事や役割があるし、 私だけが全部独占できる人じゃないから。 私は司令官の連装砲を口内で綺麗にすると、 元通りにパジャマと布団を着せ台所へ向かった。 (ん…ちゃんとあるわ。調味料の方は……) 私は冷蔵庫を開けて中にある食材を確認する。 司令官の為に前作った佃煮や金平牛蒡はちゃんと食べられてるし、 私がリクエストしておいた食材も買ってある。 戸棚の中に入っている醤油や酢も新しくなっていた。 (これなら美味しい朝ご飯を司令官に作ってあげられるわね!) といっても今から食事を作ったりはしない。 私が合鍵を作っていて勝手に私室に入り込んでいるのを司令官は知らないからだ。 朝ご飯を作るのは司令官が起きそうな時間帯に合わせて、また来ればいい。 絶対にバレたら駄目。もしそんな事になったら……考えたくもない。 (じゃあねー司令官。また来るわ! 楽しみにしてて) 私は物音を立てずに部屋を出て、扉の鍵を閉めた。 私は自分の部屋に戻る。 「ん……雷? また司令官の所?」 「ええ。司令官分を補給してきたの。やっぱりこれがあると力が漲るのよ」 丁度外へ出ようとしていた響とばったり出くわした。 私の部屋は電・響・暁……第6駆逐隊四人の共同部屋だ。 「響はまた早朝散歩? 飽きないわねー」 「それだったら雷だって同じさ。私だったら 司令官の為とはいえあそこまで尽くせない」 部屋の外の薄明かりの中で取るに足らないことを話し合う。 響は私達より早起きで、よく早朝に鎮守府周りを散策することが多いの。 まー何が目的かは知らないけど、本人が楽しんでるからいいんじゃないかしら。 司令官とそんな風に二人っきりで誰も居ない鎮守府を、私も歩き回ったりしたいな…… 今度お願いしてみるのもいいかも。 「……あんまり話し込んでると太陽が昇ってきちゃうね。 私はそろそろ出かけてくるよ」 「いってらっしゃい。面白い事があるといいわね」 私は響を見送る。港の方に向けてだんだんと背が小さくなっていった。 「ふー。準備準備」 時間までまだだいぶ余裕があるけど、必要なものはきっちりそろえておかないとね! 私は鞄の中にエプロンやタッパを詰める。 洗面所で髪やお肌をチェック、服に変な臭いや皺がないかも入念に調べる。 「……おっけー! 今日も私は万全!」 くるっと一回転してポーズを決め、私は時間を待った。 八時十五分。まだ眠っている暁と電を起こさないようにゆっくりと私は部屋を出た。 「しれーかん! しれーかん! 朝よー。早く起きなさい!」 私は扉をドンドンと叩く。 「……雷。また来たのか」 少しだけ間が空いて司令官が扉を開ける。口に歯ブラシを咥えてパジャマ寝間着姿、 予想通り起きてすぐだったみたいね。 「今日も朝ご飯作りに来たわ。さ、台所貸して頂戴♪」 私はウィンクをして、いつものように部屋へ入ろうとする。 「キス島撤退作戦が昨日完了したばかりだろう。無理せず休んでおけ」 そんな私を司令官は腕を上げて立ち止まらせた。 気遣ってくれるのは嬉しいけど、司令官だって色々と苦労してるはずでしょ? これくらいなら私が余裕でやってあげる。まさに朝飯前ってやつね。 「なーに言ってるの、雷はもうピンピンしてるわ! 司令官も一人じゃ碌な食事作れないんだから、私に任せなさい! ……入れてくれるまで私は諦めないから」 「分かった分かった。遠征に支障がでないようほどほどにしとけよ」 司令官は渋々私を部屋の中に入れた。 「あーまた汚れてるじゃない!」 さっき侵入したくせに、白々しくも、私は部屋を見て言う。 「すまんな。後でちゃんと片付ける」 「はいはい言い訳はしちゃだーめ! 司令官は早く着替えて歯磨いて顔洗って、済ますこと全部済ましてくるのよ? 朝ご飯の準備は私がしておくから」 「あい」 司令官はそう言われると、頭を掻きながら洗面所へと戻って行く、 私が居なかったら、本当にこの部屋はどうなっていたことか。 「さーて今日も腕によりをかけて美味しい朝ご飯を作るわよー!」 私はまだ洗い物が残っている台所へと向かっていった。 「じゃーん! 朝ご飯の完成!!」 ご飯・味噌汁・納豆・鮭の塩焼き・卵焼き。 割とテンプレなメニューだけど、朝はあんまり時間がないから凝った食事が作れないのよねー…… 「毎朝私に頼んでくれるなら、もっと色々作れるわよ?」 「いんや、大の男が子供に頼りすぎるのは良くない。例え苦手な料理であってもだ」 「なに言ってるの! 朝ご飯はね今日一日を元気に……」 「OK言いたい事は分かるから、朝っぱらから説教だけは勘弁してくれ」 はあ……私は司令官の体を心配して言ってるのに。 そーやって無茶するから病気になったり倒れたりするのよ? そんな私が心配しているのをよそに、司令官は朝ご飯を食べ始める。 ふふっ、でもこんな風に美味しそうに食べてくれるのは、作った甲斐があるわ。 もっとお料理頑張ろうって気になるもの。 「ふふん」 「……どうした雷」 「なーんでもないの」 私は料理を食べている司令官を見つめる。 司令官が度々私の方を『何が面白いんだ?』って顔で訴えてくるけど、 私はそれに微笑んで返すだけ。 だってそうでしょ? 好きな人と一緒に幸せな時間を過ごすのは女の子なら きっと誰でも望むでしょうから。 こうして私と司令官のゆったりとした朝ご飯の時間は過ぎていった…… 「ふぅ……さてと、私は仕事があるから司令室に行ってくる。 雷も早く皆の所へ戻れ……って言ってもこの部屋を掃除するつもりなんだろう」 朝食も食べ終わり、制服に着替えた司令官が立ち上がる。 休みの日なんだからゆっくりすればいいのに。仕事が残ってるのかな? 「当然雷が責任持ってお掃除しておくわ! 司令官は安心してお仕事に行ってきてね」 「ああ、分かった。でも、別に無理して掃除しなくていいからな? この部屋を汚したのは私なんだからな?」 「はいはい。後は私に任せて」 私はバツが悪そうに歩く司令官の背中を出口まで押していく。 掃除中にHな本見つけたからって捨てたりしないわよ? 私だっていつも一緒に居られないから、少しぐらいだったら仕方ない仕方ない。 あ、私の下着や服で自慰してもらうのもいいわね。 今度わざと部屋に置いていっておこっかな。 「そういえば今日の仕事ってどれくらいで終わるの?」 扉を開けて外へ出ようとする司令官に、私は話しかける。 「仕事か、昨日のキス島撤退作戦の事後処理が少し残っているから…… まあ昼前には終わるな。どこか行きたい所でもあるのか?」 「ううんそうじゃなくて。今日はどれくらい司令官と一緒に居る時間が あるのかなーって、そう考えてたの」 「……部屋の掃除や食事を作ってくれる雷には感謝している。 あまり特別扱いは出来ないが、何かして欲しいことがあったら言ってくれ」 こちらを振り向いた司令官の顔は真剣そのものだった。 じゃあ私にキスして、夜、布団の中で司令官と夜戦したい……なんて言える訳がない。 たぶん……ううん、司令官は絶対に断るだろうから。 「今日も私の作ったお昼ご飯とお夕飯を食べてくれる? 後……司令官の部屋に泊まってもいい?」 「それで雷が喜んでくれるなら私は構わない」 「じゃあ約束よ! 忘れたらだめだからっ!」 司令官は黙って頷き、外へ出て行った。 司令官の居ない部屋はとてもガランとしている。 大きくない部屋なのに司令官が居ないと、まるで広いお屋敷のようにも感じた。 (しれーかん……) 私は脱衣所へ向かう。寂しい心の隙間を埋める物を求めて。 (はぁ……しれーかんのにおいだぁ……) 司令官の服と下着に包まれて、匂いを嗅ぎながら妄想をする。 私が秘書艦になって勤務中に性行為を強要される。 机の下で無理矢理フェラチオされたりして、私の顔に精液をかけられる。 倉庫に呼び出されて、声を押し殺しながら二人で交わりあう。 司令官の私室の布団で私が上になって司令官を快楽で喘がせてあげる。 私達の部屋で司令官との激しい性行為を、暁・響・電に見せつける。 「んっ……は……ぁ……」 私は司令官の為なら何でも出来る。 例えその結果、私が轟沈するとしても。 「……もっとぉ……しれーかん……しれーかん」 私の頭の中が司令官でいっぱいになる。 現実じゃなくても幸せだった。 「ふあぁぁ!!」 そして私は絶頂に達する。 頭の中では司令官が私の耳元で何度も何度も愛の言葉を囁き、 膣内へと精液を注いでいた。 (しれーかん大好き……) しばらく私はその妄想に浸り続け、何度も達した。 そんな妄想から覚めてみると、何ともいえない寂寥感が私を襲う。 海の底へ沈む感覚はこれに近いのかもしれない。 冷たくて何も見えない、真っ黒な世界が私の目の前に広がるような。 (お掃除お洗濯……) 私はそんな感情を忘れたくて家事に取り掛かった。 時は流れて十二時三十分。私は食事を用意して司令室に司令官を呼びに行く。 (司令官以外にも誰か居るのかしら?) 司令室に近づくに連れてガヤガヤとうるさい話し声が聞こえる。 秘書艦の赤城さんはそこまでおしゃべりな人じゃないし…… (もしかして……) ここまで騒がしくて明るい人はだいぶ限られてくる。 私は頭の中にある人を想像した。 司令室の前に立った時それは確信に変わった。 「だからな金剛、雷と約束があるんだよ」 「HEY!提督ぅー。Lolitacomplexはだめヨー。 雷ちゃんも偶にはrestが必要ネー」 金剛さんの声だった。 何を話しているのかは分からないけど、考えるよりも先に自分の体が動いた。 バタンと扉を勢いよく開ける。音が司令室に鳴り響いた。 「oh! ちょうどいい所に来マシタ」 金剛さんが部屋に入ってきた私を見て、都合が良さそうに司令官に言う 「最近提督はthunderちゃんに頼りっきりデース。 朝昼夜、全部お世話をしてもらうのは駆逐艦には荷が重すぎマース」 「全部って……雷が居ない時は自分の事ぐらい自分でやっている」 「つまり。thunderちゃんがいる時はentrust toっきりじゃないですカー。 それがいけないのデス!」 金剛さんの司令官への説教を聴きながら、私は無言で司令官に歩み寄り 手を取って出口へと無理矢理引っ張っていく。 「お、おい雷」 「thunderちゃん。wait a minute! 貴方にもお話ありマス」 「私は司令官のお世話を嫌だと思ったり、辛いって感じた事は一度もないわ!」 私を止めようとする金剛さんの声を背に受けながら、 声を張り上げ一言だけそう言って司令室を出て行く。 「crazy……」 金剛さんたら失礼しちゃうわ! 私は体は小さいかもしれないけど、立派な女性なのよ。 建造された歳から考えたらどうなってもみんな二十歳以上だし、ここに来てからだと全員三歳以下になる。 そういう意味では私の主張は間違ってない。そうよね? それに荷が重いなんてふざけた話よ。私は時間がある時に、 司令官の日々の負担を少しでも減らそうとしてるだけ。無理なんかしてないのよ! 「雷。さっきの事で怒ってるのか?」 そんなに酷い顔をしていたのだろうか、司令官に声をかけられる。 だめだめ、だめよ雷! 楽しいお食事の時間を私の機嫌で台無しにする訳にはいかない。 「ううん怒ってなんかいないわよ。ちょっと考え事してただけ。 ……金剛さんの言うこともちょっと分かるかなーって」 そう言いつつも、私の本心はまったくそう思っていない。 むしろもっと私に頼って欲しいくらいだ。 「ささ、早く食べて。和食ばかりじゃ飽きるとおもって、 お昼は洋食にしてみたのよ?」 午後一時。私は第6駆逐隊共同部屋に戻ってくる。 どうして司令官と一緒に居ないのかって? ……私だってそうしたいけど、司令官に気を遣わせちゃうし、 うっとうしがられたりするのはもっと嫌だから。 司令官も一人で行きたいとこや、居たい時もあると思うの。 そんな貴重な時間を私の我侭で潰すのは良くないって考えてるだけ。 でもそれは私の本心と矛盾する考えでもある…… 「ねえ暁。一人前のレディーって何だと思う?」 真剣そうな顔で『月刊パラレルハート』を読んでいる暁に私は質問する。 「一人前のレディー? そうね……」 「ブラックコーヒーを飲めるとか、胸が大きくなるとか、 頭を撫でられて喜ばないとか、お子様ランチを頼まないだとか、 そーゆーのはなしでお願い」 「わ、私がそんな事言うわけないでしょ!」 そう口では言いつつも、態度に図星を指された様子がはっきりと分かった。 自分の気持ちを巧く誤魔化すのも、大人の女性に必要なのかもね。 私にはまだまだ出来ないけど。 「えっと……やっぱり周りに対する気遣いよね。空気を読むのって大切だと思うの。 後はやっぱり余裕って言うか……冷静とはちょっと違うんだけど、心の広さじゃないかしら?」 「ふ~ん。暁も結構考えてるのね」 「当然よ私だってちゃんとしたレディーなんだから!」 言ってることは間違ってないけど、 暁を見ているとまだまだ一人前のレディーには遠そうだって思うわ。もちろん私も。 午後二時。 「電ー、ちょっと背中に乗せてー」 「雷電ごっこはもういいと思うのです……」 「せっかく天龍さんから高周波ブレードを借りてきたのに」 午後四時。電の背中に乗っかりながら、海の水平線を見つめる。 「電って司令官の最初の秘書艦だったのよね?」 「お姉ちゃん……もうそれは何回も話したのです」 「ん……んー、やっぱり電が羨ましいっ!」 私はくしゃくしゃと電の頭を撫でる。ちょっとの嫉妬を込めて。 きっと電は司令官の良い所や悪い所を私より沢山見てきたのだろう。 私よりも長く司令官の傍に居たのだろう。 もしかしたら誰にも言えない秘密の関係を持っているのかもしれない。 羨ましい妬ましい、私ももっと早く司令官の傍に行けたなら 深い関係になれたのかもしれない…… 「お、お姉ちゃん?」 「へっ? あ、ああボーっとしてたわ」 電に話しかけられて、私の思考は中断される。 「そろそろ夕食の用意しないといけないんじゃないですか?」 「……あああっ、もうこんな時間じゃない! 電、私行ってくるわ!!」 私は電の背中から素早く降りて、司令官の私室に向かう。 辺りの空はまだ青いけれど、手の込んだ料理を作るには時間がかかるから。 「お姉ちゃんは相変わらずなのです」 私が料理に失敗することもなく、司令官が約束を破ることもなく、 そして司令官との夕食に邪魔が入ることもなく時は過ぎていった…… 夜十時。お風呂や歯磨きを済ませて、私と司令官は一緒の布団に潜り込む。 あ、残念だけどお風呂は一緒じゃないわ。きちっと自分の部屋で入ってきたの。 「司令官と寝るの楽しみにしてたの!」 「その言い方だと変態的な意味にも聞こえるからやめろ」 「いいじゃない本当の事でしょ?」 せっかくピンク色の色っぽいパジャマを着てみたのに、 司令官は全然興味を持ってくれない。 私は悔しくて、こちらに背を向けている司令官の首に抱きついて体を寄せる。 「暖かいわ……」 「もうそろそろ冬だからな。雷も寝る時はちゃんと毛布を使うんだぞ」 「でも今夜は司令官がいるからいらないわね」 ぎゅうぎゅうとより強く司令官を抱きしめる。 「電気消すからちょっと離れてくれないか?」 「はーい」 司令官が立ち上がって、電灯を消す。 部屋は真っ暗、外に幾らか光はあるけどそれは港を照らすものだけだった。 「明日の遠征も頼む」 そう言って司令官は私を抱きしめた。今度は背じゃなくて胸の中に。 私は無言で司令官を見つめて、抱擁の暖かさに浸る。 (はぁー、まさにこの為に生きてるって感じよね……) 頭も撫でてくれて、溶けてしまいそうなほど幸せ。 この感覚を毎日味わうことが出来たのなら…… (また明日も頑張ろう、もっと頑張って成果を上げて、 いつか司令官に……) 私は司令官に抱かれながら心地よい眠りの世界へと落ちてゆく、 いつか私の願いが叶うのを祈って。 (しれーかん大好き……)
https://w.atwiki.jp/teitoku_bbs/pages/1717.html
345 :ひゅうが:2013/08/04(日) 23 37 00 ネタSS――「豊原演説~提督たちの憂鬱×征途~」 ――「親愛なる祖国のみなさん。こんばんは。 私は、日本民主主義人民共和国 首相 川宮哲也です。 今日、父であり先代の国家指導者であった川宮勝次の死去にともない首相に選出されたことを皆さんに報告させていただくことは複雑な気分です。 父であり、良くも悪くも強い指導者であった川宮前首相の後を受ける重圧、そしていよいよ私たちに出番が回ってきたという感慨、これは、一家を担う人間のそれと本質的に変わりはないでしょう。 しかし決定的に違うことは、私がこの国の1000万余の国民の過去と現在、そして未来に責任をもっているということです。 私は肉親をなくした悲しみと向き合う前に、決断し、前進する主権の代行者であらねばならないのです。 ご承知の通り、わが国は民主主義をとる国家です。 したがって、その主権はわが国国民にあります。 そしてわが国は、旭川分断線の南に存在するもうひとつの日本と同様、かつての日本帝国政府の誤りへの反省によって成り立っています。 かつての日本帝国政府は熱狂の中で独善に陥り、そして破滅的な戦争に突入しました。 そのためわが国は何より友邦とともに平和をこの列島に打ち立て、かつ列強諸国から身を守るための軍備を維持するために労働者国民に過大な負担をかけてしまった過去を反面教師として平和を第一に国民を守れる国家をめざし建国されました。 これは我が国の成立宣言にも高らかにうたいあげられている理想です。 ひるがえって、その後の歴史はどうでしょうか? 残念ながらわが国と南の同胞はかつてひとつであった日本という国を割り、成立からわずかな後には相撃つ悲劇を引き起こしてしまいました。 原因がどこにあったにせよ、また二つのイデオロギーを掲げる超大国同士の代理戦争という側面があったにせよ、これは悲しむべきことです。 かつ、わが国は友邦となったソヴィエトを大切にしようとするあまりにその行為について盲目的であったことを認めざるをえません。 かつての日本帝国のごとく、南の悪魔のような資本主義者から身を守るために軍備を整え、ソヴィエトの政策に追随し、そして互いに罵り合う。 時には血なまぐさい武力衝突にまで至りました。 これは悲しむべきことである、それは皆さんも同様に思っておられることでしょう。 皆さん。 我が国はくりかえしますが民主国家です。 しかしながら、国家を維持するためにわが国はその構成主体である皆さん国民やひるがえって日本というものに忠実であったとは言い難かったことを、首相として私は皆さんに詫びねばなりません。 かねてから統一は我が国はもとより南の同胞諸氏の、いや日本全体の悲願でありました。 ですが、冷戦という今や過去になりつつある時代の中にあって対立する二つの陣営に属する我々は、我々であり彼らでない統一をしか主張できず、結果物別れを繰り返していました。 ですが、今や冷戦は過去のものとなりました。 かつて強固であったあのベルリンの壁は歌声とともに崩壊し、そしてあれほど強大であったソヴィエトですらもはや地上には存在しません。 我々が口を極めて罵っていた南の米軍は緊張の緩和とともに徐々に縮小されており、かつての激戦地沖縄は今ははるかな天空の高みを目指す希望の最前線へと変貌を遂げつつあります。 焦土であった大地は見違えるように復興し、わが国は世界のトップ10に入る国力を、そして南の同胞は世界第2の国力で平和のうちに国を富ませ、世界と向き合っています。 来年は、わが国が焦土の上で空を見上げた敗戦から50周年という節目にあたります。 私は、この節目の年にあたり首相の座についたことを何かの巡り合せのように感じます。 そして、私は考えました。 この今という時を生きるにあたり、首相として私がなすべきことは何か?と。 346 :ひゅうが:2013/08/04(日) 23 37 33 皆さん。 よく、政治家は国民に夢を語れるようでなければいけないという言葉を聞きます。 そして、夢はひとりのものではありません。 首相が語る夢は、みなさんと私がともに見られるものでなければなりません。 では、それは何か? 日本人が見る夢とは? 皆さん。 私はここにひとつの決断を報告させていただきたく思います。 そして、この放送をお聞きのすべての方々にもこの決断を聞いていただきたく思っています。 まず、わが国の国民である皆さん。 そして、分断線の南側、同じ日本という名前の国、この小さな弧状列島に暮らす皆さん。 そして、海と空でつながるすべての平和を愛する諸国の皆さんに。 統一、という言葉があります。 分かたれたものをひとつにすることであり、またことあるごとに発せられる言葉です。 しかし、それはほんの数年前まではある種の諦めとともに語られる言葉でした。 世界は破滅的な兵器に満ち、たったひとつの過失が人類ごとこの地球を滅ぼしてしまう恐怖をかかえていた時代。 私たち日本人は、かつての過失をおそれるあまり、ミスを恐れるあまりどうしてもその一挙に及ぶことができませんでした。 それ自体は責められることではないでしょう。 家族を大切にし、そして世界の同じ人類の今後を思う姿勢は、明らかに独善とは相反することであるからです。 ですが今や時は移りました。 勇気をもってこの二文字を語るときがきたのです。 ――この放送をお聞きのみなさん。 私、日本民主主義人民共和国首相 川宮哲也は、南北両日本の間での平和条約締結と、近い将来のうちの統一を目指す対話を開始することを切に希望します。 ここに明言いたしますが、その際に私は政治体制に関するいかなる制限も行うことを要求いたしません。 なぜなら、我々も、南の日本も、同じく民主主義のもとに国を富ませ、そして平和のうちに団結し世界と向き合うことを国是としてこの半世紀を過ごしてきたからです。 この決断を支持する人、支持しない人はもちろん存在することでしょう。 ですから、この決断は皆さんの「民意」のもと実施されなければなりません。 首相として最初の仕事は、この統一の是非について国民の皆さんに問うことになるでしょう。 そして結果がいかなるものであろうと、この民意の表現を妨害するあらゆるものに対し、私は民主国家の指導者として断固反対いたします。 これは何があっても変わることはないでしょう。 この放送をお聞きの諸外国の皆さん、そして南の、日本国の同胞の皆さん。 もし私のこの提案をご理解くださるのであれば、どうかこの決断を支持してください。 南、日本国の重要な友人であるアメリカ合衆国の皆さん、どうか平和のうちにこの日本に笑顔と、「自由」をともにすることへの同意を示してください。 国際連合のもと平和と自由のために尽力されているすべての諸国の指導者の方々、そして日本国とアメリカ合衆国の指導者である方々にも、この試みへの協力をお願いいたします。 わが国のために尽力しているすべての官吏と軍人諸君にも重大なる協力を願い、また命じます。 党の諸君にも理解と賛同を求めます。 かつて、ローザ・ルクセンブルクはこう述べました。 『自由とは、自由を共にするための自由なのである』。 今こそ、彼女の言葉にならうときです。 国民の皆さん、ともに願いましょう。 ――祖国をひとつに!! ご清聴、ありがとうございました。」 ――1994年6月12日 日本民主主義人民共和国第3代首相 川宮哲也就任演説より (演説は人民議会議事堂にて行われ、国営放送を通じて全国と海外に中継された。日本国でもNHKが生中継した。)
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/325.html
164 :如月の行事 その2/お返し編 (1/3):2014/03/14(金) 23 51 51.72 ID QyXuUU0d 弥生の月の14の日。如月の月の14の日に特別な事があった人にとってはこの日もまた特別な日であり、 特に何もなかった人にとっては別にどうでもいい日である。 俺?俺にとっては特別な日である。 「見てみて、この輝くココ……いつでも…大丈夫ですわ…」 全ての仕事が終わった鎮守府の一室で如月が股布を横にずらしながら、期待と不安が入り混じった声で俺を誘う。 一ヶ月ものあいだ待たせてしまったせいか、 西日に照らされた如月のそこは前戯をする必要もなさそうなくらい濡れて輝いていた。 俺もこの日をずっと待ちわびていた。俺のちんちんはいつも以上に大きく膨らんでいた。 それはまるで、『如月とヤりたい、欲望を中に吐き出したい、種付けして孕ませたい』という思いに比例するかのように。 でもいくら如月が意味深な事ばかり言っているとしても彼女は少女である。 夢見る乙女にこんな事を言ってしまったら幻滅されるだろう。 「如月、準備は………いいみたいだな」 俺は小指を入れてみて確認してみた。キツいながらも十分に潤っていたためスムーズに出し入れできた。 入口には穴の開いた膜らしきものがあったため、それでもある程度の痛みは与えてしまいそうだが。 俺はちんちんを如月のそこにあてがった。軽く押し付けてみるが、少し抵抗があった。 「如月……挿入れるよ」 「ええ………もし私か途中で痛がっても…やめないでね」 「なるべくならそうするよ……痛みを長引かせるよりも一瞬で済ますために、一気に行くよ」 「…構いませんわ……」 「よし、力を抜いてくれ」 痛がってもやめなくていいと言っていても、痛めつけろと言っているわけではない。 俺は気遣いつつ、気遣い過ぎないようにすることをできる限り心掛けた。 俺は静かに目を閉じて、一点に全てを集中させた。 そして再び目を開き、腰をほんの僅かに後ろに引き、勢いをつけ、一気に如月を貫いた。 ブチッッッ!! 何かを突き破るような大きな音がした気がした。 如月は苦痛に顔を歪ませながらも、口を真一文字にしながら歯を食いしばり必死に耐えていた。 結合部に目をやった。根元近くまでちんちんを受け入れたそこからは赤い滴が流れていた。 それは破瓜の血であり、如月が一瞬前まで穢れを知らぬ清らかな処女であったことを克明に示すものであった。 俺は如月に無理をさせないよう、慣れるまで動きを止めたが… 「…動かない…の…?」 「で、でも、今動いたら…」 「もう…遠慮…しなくても…いいのにっ……だったら……如月が……楽にしてあげるっ…………!!」 その言葉と共に、余裕がないはずの如月が膣に力を入れた。更にキツい締め付けが俺のちんちんを締め付けた。 もう我慢なんてできなかった。俺は腰を更に押し付け、ちんちんは根元まで挿入っていった。 そして如月を逃がすまいと言わんばかりにありったけの力を込めてきつく抱きしめた。 どぷっっ!!! とても粘っこいものが吐き出されるような感覚がした。今までにない感覚である。 ドクンッ…ドクンッ…ドクンッ…ドクンッ… 次々と如月の胎内に叩き付けるように吐き出される、熱く、濃く、多量の精液。 この日を待ちわびてずっと…ずっと我慢していたのだ。それくらい出てもおかしくはないだろう。 如月の胎内に吐き出された想いはどんどん溢れていった。鈴口と子宮口が濃厚なキスをしていたため精液の逃げ場はない。 精液は如月の胎内を満たしていき、もしかしたら卵管をも満たしていったかもしれない。 やがて永遠にも近い時間を感じたような射精は終わった。だがちんちんはいまだに硬さを保っていた。 「こんなにたくさん……ありがとう……好きよ……」 想いを全て受け止めた如月は、平静を装った感じで言う。 「でもこんな小さな女の子にこんなにたくさん出しちゃうなんて……あなたも好きね」 「ああ、そうだ、好きだ!」 「えっ!?」 いつもの調子で、いつもよりほんの少しだけ突っ込んだ事を言った如月だったが、 俺の思わぬ言葉が帰ってきて再び平静ではなくなった。 「綺麗でサラサラな長い髪、肉付きのいいふともも、脳をとろけさせる甘い声、鼻腔をくすぐるいいにおい、 抱き心地のいい身体……みんなみんな、大好きなんだ!!」 「……………………////////」 何を言われたか最初は理解できていなかった如月だが、理解した途端顔を赤くし、目線を下に逸らした。 本当に如月はかわいいなあ!この乙女チックさがホントに魅力的だ! 「……なあ、如月…………」 「な・あ・に」 しばらくして、落ち着いてから切り出す俺と、それにいつもの調子で反応する如月。 「ずっと……俺の傍にいてくれないか…… 俺が提督をやっている時だけじゃなくて、俺が俺である時も……ずっと…………」 「……私をおそばにいさせてくれて、ありがとう。でも、こんな格好じゃ、どこにも行けないけどね」 言われてふと見たら俺はいまだに如月を貫いたまま一つになっていた。ちんちんも硬さを保ったままだ。 「ねえ、もっと愛し合いましょう……」 「ああ、もっと…今まで以上にもっとな……」 ホワイトデーの夜はまだ始まったばかり。だけど、俺達の愛は朝が来ても、また夜が来て、また朝が来て、 幾多もの朝と夜を重ねたとしても、決して色あせることはなく、永遠に輝き続けるだろう。きっと………… +後書き 167 :7-283:2014/03/14(金) 23 59 57.64 ID QyXuUU0d どうも、お目汚し失礼しました 相変わらずタイトルセンスがない男のホワイトデーのお返しなSSでした 2014年のホワイトデーは金曜日だからフライデーナイト・ファンタジーが脳内で再生されて気力150てした そのため西日(夕日とすべきだったか)のシーンが入っていたりします では