約 664,596 件
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/17869.html
登録日:2011/11/18 Fri 11 58 07 更新日:2023/02/20 Mon 07 03 22 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 A-H HARMONY A-ナンバーズ HARMONY TWIN SIGNAL はーもにーさんじゅう〇さい ツインシグナル ハーモニー 坂本千夏 妖精 漫画『TWIN SIGNAL』の登場キャラクター。 CV.坂本千夏 音井信之介が助教授時代に製作に携わった、世界初の人間形態ロボット(HFM)。 小さな身体にすることで多くの制御を切り捨て、人間形態を可能にした。 身長32センチ、六枚の透明な羽、ケモノ耳。 反重力システムで浮いている。 その姿は現代に現れた妖精である。 一人称は「ボク」で性別はない。 信之介の息子である音井正信とは腐れ縁の友人。 本体(電子頭脳)は頭脳集団アトランダムの本部施設内にあり、衛星を介してエネルギーを受信している。 そのぶん動作容量に空きがあるので、トッカリタウンにいる警察ロボット「ひの1号」「ふの2号」「への3号」を同時制御している。三体の製作者も音井信之介。 ハーモニーの別称は「はの0号」である。 トッカリタウンで弟達と再会した際に、 ハーモニー兄さんお久しぶりですー ↓ 性別がないのにおにーさんはおかしいだろう ↓ じゃあ、あにねーさんとかどう? おにねーさんは? …鬼姉さん? とほんわか議論をしていた。 一般人への自己アピールはお手のもの。 世界初のロボットということもあって、学会によく呼ばれるらしい。 性格は基本的にお気楽。(空気はしっかり読むが)難しいことはわかんない。 オラトリオやラヴェンダーのように特定の仕事を持たされていないので、日々気ままに飛びまわっている。 また、見た目こそ幼いものの、やはり稼動して30年以上も経つ年長者。 アトランダム本部に帰ろうとするオラトリオに信彦が「帰っちゃやだ!」としがみついているところをしっかり諭す場面も見せた。 雑誌のキャラクター人気投票では、男性キャラ・女性キャラ各1名ずつ選んで投票するシステムだったのだが、ハーモニーは男女両方で票が入っていた。 実際はどちらでもない無性別型人間形態ロボットであるため、男女別のある投票にエントリーされるのはおかしいんじゃ?という声もあったが、それだとハーモニー1人だけ集計からハブられることになるのでファンは納得しないだろう。 まぁ、なぜか女性キャラ票が入っていたコード(100%男性)よりはマシ……おやでっかい鳥がこっちに来 小説ではよく留守番組になっていたが、舞台がシンガポールに移ってからはキーボード上で華麗なステップを披露して<ORACLE>にアクセス、とある人物をノリノリで尾行したりとそこそこ活躍している。 「次に追記修正するときのことを考えてごらん。ワクワクするよ」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2924.html
前ページ / 豆粒ほどの小さな使い魔 / 次ページ 扉の隙間から、細く明かりが漏れている。 夜も遅いのに、耳を澄ませば、かさりと紙を捲る音がする。 覗き込むと、部屋の奥のベッドで、上体を起こしたカトレアさんが、静かに本を読んでいた。 そういえば、笑顔以外を見たのは初めてかもしれない。引き締まった口元は、ルイズと似ていながら少し冷たさを感じる。 もしかしたら、カトレアさんも、自分でそのことを知っているから、いつも微笑んでいるのかもしれない。 くるる、と、奥の薄闇から獣の寝息が聞こえる。 さて、どうやって声を掛けよう。いきなり目の前に飛び出すのは礼儀知らずだし、驚かせたくない。 思い立って、帯から草笛を抜いて、今日演奏した曲の一節を小さく吹いてみた。 聞き取ってくれたカトレアさんが、こちらを向いて、すぐにあの笑顔を浮かべてくれた。 「来てくれたの? ハヤテちゃん」 ひざ掛けの上、栞を挟まれた本の上に飛び乗る。音は立てない。 「コンバンハ、かとれあサン」 「いらっしゃい。こんなに遅くに呼び出して、ごめんなさいね」 ちらと見た本の表紙には、まだあまり文字を覚えていない私には読めない難しい綴り。 そこに、私の腰くらいまである天鵞絨張りの、多分宝石箱が、カトレアさんの手でことりと置かれた。 「お客様を立たせておくなんてできないもの、どうぞお掛けになって」 ますます敵わない気がする。私の方が余裕がない。 「本当はね、貴女に逢えたら、一番最初にありがとうって言おうと思ってたのよ」 「ル……ソンナコト」 「去年の夏辺りから、ルイズからの手紙が少しずつ減ってたの」 少し、遠くを見る目で、 「頑張ってる。元気です……いつも手紙にはそう書いてあって、でも、家族にもそう言い続けるのが辛くなってるんじゃないかって」 カトレアさんの、ルイズには言えないこと。 「私ハ、今ハマダイイ、ダケドイツカハ、国ニ帰リタイ」 そしてこれが、私の、ルイズには言えないでいること。 ルイズは好き。だけど、あの小山も忘れられない。靴に穴が開いちゃったとき、心にも穴が開いた気がした。 ほう、と、カトレアさんが、やさしく吐息をついた。 「それでも、ハヤテちゃんがルイズの使い魔になってくれて、本当によかった。ね? 私は、小さなルイズさえよければそれでいいの」 だから怒るならルイズじゃなくて私にしてね、と、小さな私に向かって本気で頭を下げてくれる人。 ルイズは、きっとカトレアさんへのお手紙に、私のこと色々と書いたんだと思う。 頭のいいカトレアさんだから、気がついたんだろう。 「ずっと昔、子供の頃だから、ルイズは覚えてないと思うけど、私もよく癇癪を起こしてたの。その度に発作を起こして、寝込んでは癇癪を起こして」 くすっ、と 「あの子ったら、私に八つ当たりされるのに、いつも私の側にいてくれた。泣きながら。それで、馬鹿な私が血を吐いて倒れたときに、『わたしがおねえちゃんの代わりに怒るから、だからおねえちゃんは笑ってて』って」 「本当は、ルイズの方が大人しくて優しい子だったの。もう死んでしまったけど、最初に私の部屋に動物を連れてきてくれたのもルイズなのよ。一生懸命『騒がしくして私の邪魔しちゃだめよ』って躾けて、連れてきてくれたの」 両手で、小さな空間を作る。このくらいの、白いネコだったわ、と。 今とは全然違う二人の姿が、カトレアさんの口から語られるのを、私は黙って聞いていた。 「ルイズはもう覚えていないのかもしれない。忘れようとして、本当に忘れちゃったのかも。あの子の中では、私は最初から優しいちい姉さまみたい」 「お母様にも、お父様にもどうしようもなかった私を変えてくれたのは、小さなルイズだった。だから私は、ルイズを、ルイズが魔法を使えるようになることを、世界の誰よりも幸せになってくれることを信じられるの」 ルイズを信じて支え続けてくれてたカトレアさん、その優しい強さは、カトレアさんの心の中にいるルイズ自身だったんだ。 「るいずハ、本当ニ覚エテナイミタイダヨ。イツモ、チイ姉サマハ優シクテ最高ノ私ノ憧レダッテ言ッテル」 「まぁ」 「デモ、ナンデ私ニ話シタノ?」 これは、カトレアさんのナイショの宝物だと思う。きっとご両親にだって話してないはず。 それなのに、逢ったばかりの私に。 「だって、ハヤテちゃん、私のこと警戒してたでしょ?」 あ、あれは、違うの、ルイズがちい姉さまのこと好きだって何度も言うから、ちょっと変な気持ちになってただけ、なのに。 「ううん、それだけじゃなくて、私が笑うのに、不自然さを感じてたみたいだし」 あんまり鋭いから、びっくりしちゃった、って。 この人は、身体が弱い。走ったり馬に乗ったり、魔法を使うのもきっと大変なんだと思う。 だけど、すごく深い人だ。世話役とか、相談役の長老たちと同じ匂いがする。 「今日は私、お昼寝したから、結構元気なの。だからハヤテちゃんとお話できるわ」 なんで、だろう。 そう言われたら、ほろりと、涙が零れた。 全然、哀しくなんてないのに。 カトレアさんがちっとも慌てないから、私も不思議と落ち着いた。 それから、沢山話した。小山のこと。隊長のこと。組んでいるマメイヌのこと、今頃はきっとつがいができてること。大好きな桃のお酒のこと。 ルイズとあれだけお話してたのに、まだ話し足りなかった自分がちょっと恥ずかしい。 空も薄く白み始めて、 「アリガトウ、かとれあサン」 沢山話して、沢山泣いて。頭も身体も、すごく軽くなった気がする。 妹の前では泣けないものね、そうカトレアさんが言ってくれた。 そういうことだったんだろうか? 私みたいな新米お姉ちゃんには、まだまだ覚えないといけないことがありそう。 手を振ってくれるカトレアさんに見送られて、ルイズの部屋に駆け戻る。 よかった、まだぐっすりと寝てた。 畳まれたハンカチの布団に潜り込んで、だけど目は閉じずにルイズの寝顔を眺める。 つい、頬が緩む。 妹の寝顔を眺めるのは、妹に懐かれてる姉の特権なんだからって、本当にカトレアさんの言うとおりだと思った。 * * くぅ、と伸びをして、あれ? と思ったけど、何が変なのか分からなかった。 ぐるりと見回して。ここは学院の寮じゃない、久しぶりのヴァリエール家だけど。 ああ、そうか。 枕元、ハンカチが盛り上がって、ゆっくりと上下してる。 ハヤテが私より遅くまで寝てるって、もの凄く珍しいから。 そうっと、振動を伝えないように、ハンカチの端を指で摘んで、そうしたら、解かれた豊かな黒髪に縁取られた整った寝顔。本当にお人形さんみたい。 起きてるときの凛とした様子からは信じられないくらいあどけない。 (だーれが、お姉ちゃんよ。まるっきり妹じゃない) いつもの立場にはとりあえず目を瞑って、メイドが朝食の支度が整ったことを伝えに来るまで、つかの間のお姉ちゃん気分を味わった。 前ページ / 豆粒ほどの小さな使い魔 / 次ページ
https://w.atwiki.jp/dinametamo/pages/1361.html
小さな淑女のワンピース(緑) 入手法/作り方 ノースリーブミニワンピース(白)、わける、かなり 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 小さな淑女のワンピース(緑) 木綿の布 まぜる かなり 淑女のワンピース(茶) 腐った小さな淑女のワンピース(緑) 燃える草 小さな淑女のワンピース(緑) ラブラブエプロン まぜる ちょっと ラブリィワンピ(緑) 腐った小さな淑女のワンピース(緑) GREAT 小さな淑女のワンピース(緑) - わける かなり ザビエル襟 腐った小さな淑女のワンピース(緑) GREAT 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った小さな淑女のワンピース(緑) - わける ちょっと 木綿の布 × GREAT 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/imas_cg/pages/723.html
同名アイドル [小さなおひな様]横山千佳(特訓前)データ プロフィール セリフ集 [小さなおひな様]横山千佳+(特訓後)データ プロフィール セリフ集 セリフ集(ひな祭りLIVEツアーカーニバル ライバルユニット) [部分編集] 同名アイドル 横山千佳 [マーメイドパラダイス]横山千佳 [ラブリー魔女っ娘]横山千佳 [マーチングバンド]横山千佳 [部分編集] [小さなおひな様]横山千佳(特訓前) データ [小さなおひな様]横山千佳 属性 キュート レア度 Sレア Lv上限 60 親愛上限 40 Lv1攻撃値 4280(1コスト比251.8) Lv1守備値 3740(1コスト比220) 最大攻撃値 11235(1コスト比660.9) 最大守備値 9818(1コスト比577.5) コスト 17 移籍金 10,850マニー 特技 おひなさまチェンジ!(全タイプの攻守 ランダムで大~特大アップ) 入手 アイドルサバイバル ひな祭り2013 上位報酬ひな祭りLIVEツアーカーニバル 中間上位報酬 [部分編集] プロフィール アイドル名 [小さなおひな様]横山千佳 フリガナ よこやまちか 年齢 9 身長 127cm 体重 31kg B-W-H 60-55-65 誕生日 12月18日 星座 射手座 血液型 A型 利き手 右 出身地 宮崎 趣味 魔法少女ごっこ [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「〇〇くん、見てみてー! このおひなさま、あたしが描いたんだよ! お人形なのに難しそうな顔してるから、絵では笑顔にしてあげたの!おひなさまもみんなと笑顔が一番だよね!」 親愛度UPコメント 表示 「次は〇〇くんを描いてあげよっか?エヘヘ、カッコよくね!」 親愛度MAXコメント 表示 「好きな人と一緒ならぜったい笑顔になるよね!だって〇〇くんと一緒だったらあたしは楽しくなっちゃうもんっ!」 リーダーコメント 「描ーいてーあーげるーっ♪」 あいさつ 「おひなさまーっチェーンジ♪」 あいさつ 「ひーなまつりーは楽しーねー♪」 あいさつ 「ラブリーチカはおひなさまもお助け!」 あいさつ 「このおひなさまは、おだいりさまとデートしてるんだよ!」 あいさつ 表示 「あたしも〇〇くんと一緒にいる時は笑っちゃうなー!」 仕事終了時 「お仕事の間にお内裏さま描こ♪」 仕事終了時 「ひな祭りはラブリーチカもお休み!」 仕事終了時 「〇〇くんもお絵かきしようよ!ほら!描いてーっ!」 仕事終了時 「お着物ってキレイだね!」 仕事終了時 表示 「あたしもおひなさまみたいに〇〇くんのとなりねー!」 [部分編集] [小さなおひな様]横山千佳+(特訓後) データ [小さなおひな様]横山千佳+ 属性 キュート レア度 Sレア+ Lv上限 70 親愛上限 300 Lv1攻撃値 5136(1コスト比302.1) Lv1守備値 4488(1コスト比264) Lv1攻撃値(MAX特訓時) 7384(1コスト比434.4) Lv1守備値(MAX特訓時) 6452(1コスト比379.5) 最大攻撃値 17014(1コスト比1000.8) 最大守備値 14867(1コスト比874.5) コスト 17 移籍金 16,275マニー 特技 おひなさまチェンジ!(全タイプの攻守 ランダムで特大~極大アップ) [部分編集] プロフィール アイドル名 [小さなおひな様]横山千佳+ フリガナ よこやまちか 年齢 9 身長 127cm 体重 31kg B-W-H 60-55-65 誕生日 12月18日 星座 射手座 血液型 A型 利き手 右 出身地 宮崎 趣味 魔法少女ごっこ [部分編集] セリフ集 セリフ 内容 プロフィールコメント 「今日のあたしはラブリーチカじゃなくておひなさまに変身だよ! おひなさまって、日本のプリンセスってことでしょ?なら、おひなさまチカでも全然オッケーだよね! みんなに見てもらいたいな!」 親愛度UPコメント 表示 「○○くんならおだいりさまもにあうとおもうなー?」 親愛度MAXコメント 表示 「おひなさまは魔法は使えないけど…笑顔でみんなを幸せにしちゃうよ! えへへ、○○くんも幸せにしてあげるから!」 リーダーコメント 「あたしがおひなさまだー♪」 あいさつ 「○○くんはあたしがおひなさまだったら嬉しい?」 あいさつ 「おひなさまーっチェーンジ♪」 あいさつ 「ひーなまつりーは楽しーねー♪」 あいさつ 「おっきなリボン、かわいいよ♪」 あいさつ 表示 「新しいあたしに○○くんもメロメロになっちゃう?」 仕事終了時 「お着物ってキレイだね!」 仕事終了時 「ひな祭りはラブリーチカもお休み!」 仕事終了時 「やすはちゃん…カッコイイ…」 仕事終了時 「この衣装って意外と重いんだね…大変だけど、がんばるね!」 仕事終了時 表示 「○○くんがおだいりさまね! ほらとなりに来てよ!」 [部分編集] セリフ集(ひな祭りLIVEツアーカーニバル ライバルユニット) (メンバー:横山千佳/佐々木千枝/赤城みりあ) セリフ 内容 出現時 「じゃーん!ひな祭りだから、おひなさまのチカとLIVE対決だよー!」 Live開始時 「マジカルチェンジーおひなさま♪」 勝利 「えへへー♪おひなさまの歌、可愛かった?チカも楽しかったー!」 引き分け 「チカとちえちゃんとみりあちゃんと三人で、おひなさましようね!」 敗北 「チカの衣装おもくって…でも、おひなさまはよわね言わないよね!」
https://w.atwiki.jp/princess-ss/pages/162.html
婚儀は、滞りなく進んだ。 中華の国たるこの国が、異国の姫を迎え入れる式典は、国の威信を示すように盛大に 執り行われた。 花嫁の真紅の衣装に身を包んで豪奢に着飾ったメイファも、それはそれは綺麗だった けれど、大勢に囲まれた中で喋りもせずじっと座っているだけというのは退屈だった。 まあ、メイファと約束したから、じっと大人しくはしておいたけれど。 * * * 「──困ります、あの、まだ姫様は支度がお済みではございません!」 その侍女は、必死に僕を押し留めた。いや、押し留めようとした。 しかし、異国から着たばかりとはいえ、シン国の皇族の身体に下級の身分の者が触れる ことは許されていない、という程度の知識は、持ち合わせているようだった。強引に 歩を進めると、彼女は道を空けざるを得ず、かわりに房室の中に居た他の侍女たちも わらわらと寄って来て、こぞって僕の非常識を非難し始めた。 「わあ、新鮮な反応。まるで六年半前、この国に来たばかりのメイファみたいだ。 懐かしいねえ。」 婚儀が終わってすぐに、僕はメイファを訪ねた。男の方は着替えも支度も大して時間は かからないのに、女の支度というのは、特に花嫁にもなると異常に時間がかかる。 その間ぼんやり待っているのも退屈だし、ましてや客の相手なんか真っ平ごめんだ。 せめてメイファとお喋りくらいは許して欲しいものだ。退屈で長くて疲れる儀式の間は ずっと我慢していたのだから。 僕が喧騒をのんびり楽しんでいると、房室の奥から凛とした声が響き渡った。 「やめなさい! その人はそれで普通なのだ。今更何か言った程度でどうにかなるなら、 とっくに素行は直っているだろう。」 彼女は鏡に向かって、髪をほどいている最中らしかった。金糸で刺繍を施された上着と 二重の上帯はもうはずされていて、内側に着ていた吉祥色である鮮烈な真紅色の、 無地の絹製の襦裙のみを纏っている。複雑な髪型を結っていた髪は半分くらいが解かれ、 残りの細かな三つ編みが、ふわふわに揺れる解いた髪の中にいく筋も残っていた。 彼女は鏡の前から立ち上がり、背筋をぴんと伸ばしてこちらを真っ直ぐに見据えていた。 主人のはっきりとした言葉に、侍女たちも一斉に押し黙る。 「メイファ。逢いたかった。」 「何が『逢いたかった』だっっ!! 今日は朝からずっと、顔をつき合わせておっただろう?!」 「ずうっと澄ました顔でじっとしてなきゃならないなんて、やっぱつまんないよねえ? でも我慢したよ、メイファのために。 ところで君が連れてきた侍女さんたちは、『こちらの事情』にはあまり精通してない みたいだねえ? 反応が初々しくて、面白いよ。」 メイファはくっと息を詰まらせた。 「それは…っ、本人の居ないところで悪い評判を話すのもどうかと思って、躊躇って おったのだ。」 「うんうん。メイファは陰口叩くのって、嫌いだもんね? 偉いなあ」 僕はにっこり笑って同意する。 「黙れっ! 私も少しは説明しておくべきだったと、反省しているところだ …馬鹿にするなっ!」 「やだなあ。苦労して迎えたばかりの妻を、どうして馬鹿になんて」 「その細目っっ!! 細目のにやにや笑いが、馬鹿にしているっ!! 絶対、馬鹿にしているっっ!!」 「世の中には『絶対』なんて、本当は滅多に無いんだよ?」 「詭弁を弄するな──────ッッ!! 大体、こんなところで何をしている?! 着替えが早く終わるとは言っても、 シン国の第三皇子たるおまえに目通りを望む客人ならいくらでも…。」 「放って来た。いちいち顔見なくても、名簿に名前書かしときゃいいよ。 おっさん達の顔ばっか見てもつまんないし。メイファと話してた方がずっと楽しい。」 「つまるとかつまらんとかの問題ではないっっ!! 真面目にやれっっ!!」 「メイファ、婚儀を終えたばかりの美しい主人の剣幕を前にして、君の祖国から 長旅をして付いてきた健気な侍女たちが動揺しているよ?」 言われてメイファは、はっと後ろに目をやる。解きかけの髪のまま言い合いを始めた 主人を、侍女たちはおろおろと見守っていた。 「すまない…おまえ達。大国の第三皇子ともなればさぞや素晴らしい方なのだろうと 夢を膨らませているので…ちょっと言いづらかったのだ。その…色々と問題行動が多めだとか…。 別に悪い奴じゃないし…。」 「夢見るって、大切だよね? 皆の夢を壊さないようにしてあげて、メイファは優しいなあ。 君達のご主人様の事は大切にするし、この国が提示した条件も本物だから、安心していいよ。」 「黙れ元凶。体良く放蕩者の皇子のお目付け役を押し付けられたようなものだと気づいて いたら、もっと条件をふっかけておくのだった。」 「ふふ…。言い得て妙だね。メイファは色恋には鈍いけど、頭はいいんだよね。 頼りになるなあ。」 「この…っ、変人! 嘘吐き!! 恥知らずっ!!」 「人聞き悪いねえ。何をそんなに拗ねているのかな? この可愛い花嫁さんは。」 怒りと羞恥に震え始めた彼女を眺めながら、僕はとぼけた振りをする。 メイファは紅く塗られた唇をきりっと噛んだ。 「おのれ、白々しいことを…。 ──おまえ達、もういいから下がれ。わたしは、レンに話がある。」 周囲の侍女たちにざわり、と動揺が走った。 「でも姫様、御髪(おぐし)もまだお済みではありませんし、このあと湯浴みと お召し替えが…。」 「ひとこと言ってやらないと、新床の準備などできんっ! 幸い、レンが放ったらかしにしてきた客人達以外は、今日は公のことは終わりだ。 シン国の皇族の皆様方も、今日はこのレンが婚儀の間中大人しくしていただけで、 心底驚いているだろうよ。身内の事で多少予定がずれても、他でもないレンの事だ、 今更何か言われることもあるまい。 わたしでも、一通りのことは出来るから、わたしが呼ぶまで席をはずしてくれないか。 ──お願いだ。」 付き従ってきた主人に真剣に懇願されれば、侍女たちもそうそう否とは言えない ようだった。戸惑いながらも、しずしずと出て行く。 最後の一人が房室を後にして、僕とメイファは二人きりで向かい合った。 「良かったの? 侍女の皆さん、下がらせちゃって。」 「良かったも何も、おまえが大人しくしていればこんなことには…っ。」 「でもメイファのほうも、これを侍女に見られるのは、嫌だったんじゃないの? ちょうどいいから、このまま湯浴みまで、自分でする気だよね?」 ここは花嫁のために特別に用意された控えの間なので、隣室に湯浴みの準備が 既にしてあるのだ。 紅い襦裙の合わせ襟に指先を掛けて、ついと左右に緩める。 柔らかなふくらみの白い谷間があらわになって、そこに残されたいくつもの 紅い花弁のような跡が見え隠れした。昨晩、僕がつけたものだ。 「これはっ…おまえがっ…! 何度も、嫌だって言ったのに…っ」 「そうだっけ? まあ、あんな声で言われても、ちょっと拒否には取れないよね。」 「なんなのだ声、声って…。あんなもの、どこかから勝手に出てしまうのだ。 わたしのせいではない。」 メイファの国では、貞節と節制が美徳で、シン国に留学中も、そういった方面の 噂話はせずに育ってしまったらしい。嬌声を上げるのが演技でもなんでもなく、 抑えようもなく自然に出てしまうのだと告白してしまうことが、どれほど男を興奮 させるのか、彼女は気づいていない。 細い腰に腕を廻して抱き寄せ、少し開いた襟元に指を滑らせた。 「…ひゃっ?!」 彼女は驚いて身体を震わせる。その様子があまりにも愛らしくて、開いた襟元から 首筋にかけて、音を立てるようにして何度も口づけた。 「あ…あ…、駄目、まだ、話は終わっていない…っ」 たちまちのうちにメイファの声にも甘い吐息が混じりだす。 「聞いてる、続けて?」 僕は舌で、指で、唇で、存分に胸元と首筋に皮膚の柔らかさを味わいながら言った。 「レンの、嘘吐きぃ…っ、狼藉者…っ、わたしは、あんなことまで、許した おぼえはない…っ…」 「『あんなこと』って、何かな? 服の下に、愛の跡をいくつも残したこと? それとも、あのあと二回も『した』ことかな?」 メイファはさっと顔を赤らめ、さらに泣きそうな声を出す。 「あぅ…う…。レンの、ばかぁ…っ。」 「どちらも、『嘘吐き』とまでは、言えないな。だって、『これ以上は何もしない』とか、 その類のことを約束したわけじゃないしね。 約束を取り付けるときは、ちゃんと条件を確認しないといけないよ?」 「この、詭弁家…、詐欺師…っ!」 「メイファは、騙されやすそうで心配だなあ。シン国の宮廷は、騙しあいで成り立ってる とこあるからねえ。 暫くは、ちゃんと見ておいてあげないといけないな。」 僕は彼女の、くったりと力を失いつつある身体を抱き上げて、傍にある応接卓の上に 腰を下ろさせた。両脇に背もたれつきの椅子が三脚ずつ揃っているが、今は卓上には 何も置いていない。 「何をするっ?! 卓は、座るものではない!」 「高さが丁度いいから。ちょっと、借りようと思って。」 「や…っ、離せ…っ…」 彼女は抵抗の意思を見せるが、その力はもう弱々しくて、僕は、彼女の上体をゆっくりと 卓上に抑えつけた。 「昨日は婚儀の前だから、見えないところにしかつけられなかったけど、今日はもういいよね? 君が僕のものになった証を、誰の目にも明らかに──」 両腕を押さえ込んだまま、柔らかな首筋の皮膚に唇をつけて、思うざま吸いたてる。 「や…っ、見えるとこは駄目! みえるとこはだめ!! やぁ、ああぁあぁぁ──────ッッ!!」 メイファは僕の下で身体を震わせながら、語尾を高く長く伸ばす悲鳴を上げた。抗議の 意図を伝えたいのかもしれないが、何も知らない彼女は、こんな声を上げることがどれだけ 男を猛らせるのか、分かっていない。 思うに、貞節やら節制やらといった、彼女が大好きな道徳観念も、所詮は男社会の産物だ。 かつてはその頑なさに辟易したが、こうして自分のものにしてしまえば、実は男にとって 魅惑的な女を育て上げるためのものだったのかと思うほどだ。 無垢で、何も知らないがゆえに刺激に対して無防備に鋭敏に反応してしまうメイファは、 それほどに蟲惑的だった。 勿論、こうしてつけられる印がどんな意味を持つかさえ、彼女は全く知らなかった。 それは男女の交わりの最中にしかつかないこと、少し見れば他の跡と区別がつくこと、 程度にもよるが数日の間は消えないこと──は、昨晩、彼女の肌を弄っている合間に そっと教えてあげた。 明かりを灯してその紅い跡を見せてあげたときの表情の、可愛かったこと── 「…ぁ、はぁ、い、嫌だって、言ったのに…っ。」 メイファは潤んだ瞳の端に涙をため、震える声でそう言った。 「どうして毎回、嫌だって言っても、聞く耳を持たないのだ?! き、昨日だって…!」 「…ああ、でも最後は嫌って言わなかったし、どんどん感じやすくなって…。 三回目は、なかでイッたよね? 凄く、可愛かった。」 「勝手な事ばかり、言うなっ!! この…嘘吐き! 我儘! えと…色狂いっ!」 顔を真っ赤にして、必死になって罵倒の言葉を捜すメイファは、やはり とんでもなく、可愛い。 もっと美辞麗句を使えばいいのに、心の中でも言葉でも、出てくるのは 『可愛い』ばかりだ。 相当、浮かれている。 卓上に彼女の身体を押し倒したまま、僕は囁いた。 「ねえメイファ。メイファの中に、入りたいな。」 「だ、駄目。湯浴みも着替えもまだだし、あの、侍女は待たせているだけだし、支度が」 衣越しに、固くいきり立った股間のモノを彼女の秘所のあたりに押し当てる。その固さの 意味も、何を望まれているかも、彼女はもう知っている。 「じゃあ、僕が脱がしてあげよう。」 「そういうことじゃ…ないっ・・・」 早速、彼女の裳裾をたくし上げてすらりと伸びた白い脚をあらわにする。膝から太腿の 素肌に手を這わせ、その滑らかな感触を愉しんだ。 「メイファのなかに、入りたいな。」 「…だ、め…」 「入りたい」 「…や…っ…」 単純に繰り返すだけでも、徐々に拒否の勢いが無くなって、か細い声になってくる。 楽しい。 でも、メイファはちょっと押しに弱いみたいだから、外に出すときはそこも気をつけて おいてあげないといけない。 太腿から指を滑らせ、繁みの中へと分け入ってゆくと、そこは既にしっとりと濡れていた。 「君のここは、欲しがっているみたいだけど?」 ひくつく秘唇に、指を差し入れる。昨日から何度も弄り続けた身体はひどく敏感になって いて、刺激に反応して奥から蜜を溢れさせる。それを知っていながら、わざと言ってみる。 「昨日、男を知ったばかりなのに、もうこんなにするなんて、メイファは淫乱だね。」 「そんな…っ」 反論する言葉も持たない哀れなお姫様は、顔をますます赤くして、羞恥に震える事しか出来ない。 僕はそっと自分の下帯を解いて下衣をずらし、衣の間から痛いほどにみなぎった 陽根を取り出す。 「──じゃあ入るね。」 彼女の片腿を持ち上げて脚を開かせると、濡れそぼった割れ目にそれを押し当てる。 「…え? や、やぁぁああぁあぁっ!!」 準備の整っていたそこは難なく僕の一部を飲み込んだ。 「……ぁ……っ…だめ、だめぇ…っ…」 「──メイファ。暴れないで。」 身を捩って逃れようともがく彼女の両手首をふたたび卓上に押さえつけ、抗議の言葉を 零そうとする唇を強引に塞いだ。 「…ふ…っ、…んんっ…」 唇を割って舌を差し入れ、何かを言わんとする舌を絡め取った。そのまま罵倒も嬌声も、 全てを奪い取るように激しく吸いたてる。 夢中になって貪っていると、やがて組み伏せた身体からも腕からも、徐々に力が抜けていく。 かわりに吐息には、甘えるような響きが混じり始めた。 力が抜けて柔らかくなった彼女の舌を、あらためてゆっくりと味わう。舌先で優しく 舐めあげ、さすり、唾液を絡めて撫でてあげる。 それから、濡れた口腔内を丹念に調べるようにして舌で辿った。 そうしているうちにも繋がった身体が、狂おしいほどの熱を放ち出す。 唇を離すとメイファは、蕩け切った瞳をしていた。 「いい表情になってきたね…どうする? 続ける? やめる?」 「あ…、あ…、ひどい、ひどい…!」 彼女は蕩けた瞳のまま、泣きそうな声で抗議した。 「途中でやめたらどうしようもなくなって、もっと狂うんだって、おまえは、 知っていたんだな…。 知っていて、昨日も、あんなに…っ」 「それはメイファが、意地っ張りだから…。つい、焦らしてあげたくなっちゃうんだよね。 でも、可愛くおねだりできたら、ちゃんとしてあげたでしょ? それで、ちゃんと気持ちよくなったでしょ?」 「…うう…」 「ふふ、ちょっと思い出しただけで、また反応して。 そんなに良かった? 大丈夫、僕は優しいから、今日はおねだりしなくても、してあげる。」 僕は腰をゆっくりと動かし始めた。まだほとんど動いていないにもかかわらず、 メイファの締め付けは厳しくて、長い口づけの間にも達してしまいそうだった。 それはメイファのほうも同じようで、たちまち弓なりに身体を反らせて切迫した声を上げる。 「…あ、あぁ…っ…」 「気持ちいいの? メイファ。」 彼女はもうすすり泣くような甘い声を漏らすしか出来ないようだった。かわりに 僕の背中に両腕を廻し、両脚を絡めてぎゅっとしがみつき、こくこくと頷いて肯定を示す。 「…僕もだ。」 そのまま少し激しく揺らすと、か細く高い声を放って彼女はあっさりと達した。 昨日から幾度目かの交わりで慣れてきた彼女の身体は、僕のそれをびくびくと締め付けて、 昨夜幾度か精を放っていなければ、僕のほうも耐え切れずに達していたに違いない。 「メイファ、いったね? いくときは、ちゃんと僕に教えなさいって、言ってるだろう?」 「あ…、でも、わか、らない…。」 彼女はほんの昨日、処女を散らしたばかりで、絶頂だってまだほとんど経験が無い。 そんな状態で前もって分かるはずも無いのに、僕はわざと意地悪なことを言いつける。 こんな風に、瞳を揺らして僕の言葉に戸惑う様が見たいから。 「いけない子だね、メイファ。」 いつもだったらキッと見返して反論するはずだけど、慣れない絶頂を迎えたばかりの彼女は、 蕩けた瞳を少し伏せて、身体を震わせるだけだ。 「…悪い子だ。」 きっと、いつも凄くいい子の彼女が、言われ慣れてるはずもない言葉を、優しく甘く耳許で囁く。 「お仕置きに、次は少し激しくしようか。」 そこでやっと彼女は、自分の内部に残っているそれがまだ固いままなのに気づいたようで、 僅かに身じろぎする。 「や…っ、もう、無理…っ。ゆるして…。」 今にも泣き出しそうに震えた声で、頭を振って懇願なんかされたら完全に逆効果だというのに、 それを全く分かっていないところも更に可愛い。 「僕のほうは、まだ終わっていない。 それとも、途中でやめて、苦しさにのたうちまわれと言うの? 昨夜の君のように」 「うぅ…」 昨日散々焦らされた苦しみを思い出したようで、途端に抵抗をやめて大人しくなる。 メイファはいつだって、自分と同じ苦しみを他人に味わわせるのを良しとしない、思いやり 溢れる娘なのだ。 少し名残惜しげに彼女の中から陰茎を引き抜くと、彼女の身体を抱えるようにして 向きを変えさせる。 真紅の花嫁衣裳をしどけなく乱れさせ、豊かな髪をうねらせて、僕の花嫁はうつ伏せの 上体だけを卓上にぐったりと預けた。 そして、たくし上げられた裳裾からすらりとした脚を露出させて、従順に僕を待っていた。 僕はその割れ目に引き抜いた陰茎をあてがうと、もう躊躇わずに一気に貫く。 彼女は短く悲鳴を上げたが、一度気をやったそこは柔らかく充血して僕の一部を押し包んだ。 それから、言った通りに少し激しめに突き始める。彼女のそこはもう充分に慣れていて、 遠慮はいらなかった。 女の身体というのは、不思議だ。たった一晩のうちに、刻々とその姿を変える。 メイファはいま、時間をかけてゆっくりと開いた美しい花だ。たっぷりと蜜を含んで、 あたりに甘い芳香を撒き散らして。 どうして、貪らずにいられよう。 婚姻という形に特にこだわりは無くて、彼女にその気さえあればいつでも奪ってしまう つもりだったけど、結婚前にこんな状態にしてしまわなくて良かったと思った。 契約という鎖で縛る前にこんなに魅力的になられたら、心配で仕方が無い。 「メイファ、好きだよ。」 後ろからそう囁いて、乱れた上衣の首元を引き下げて、うなじに口づけた。 抱き締めるようにして、肌蹴た前合わせからこぼれる乳房を掬い上げる。固く しこったその先端は、愛撫されるのを待っていた。 「あぁ…っ、ああ、そこ、駄目…っ」 「こんなに身体は反応してるくせに、メイファは嘘吐きだね。」 きゅっと固くなった先端をつまんでこりこりと転がしてあげると、僕を包み込んだ 媚肉が切なげに収縮を繰り返す。 「嘘吐き。嘘吐きなメイファ。 ほら、今度こそ『いく』って、言わないの? また、いきそうなんでしょう?」 僕はもうほとんど声すら上げれなくなっている彼女を更に弄る。 「…ほら、言ってごらん。この可愛いお口と舌は何のためについているのかな?」 卓上にうつ伏せになっている彼女の顎に手を添えて僅かに上を向かせ、上下の唇を 何度も指先で辿った。 そして唇を割って中指を口中に侵入させ、その中にある柔らかく濡れた舌をまさぐる。 「んん…っ…」 彼女は苦しげに、しかし甘く喘ぎ声を漏らしながら、それでも僕の指に応えるように 舌を動かした。 僕は口中の熱く濡れた感触をゆっくりと愉しんでから指を引き抜き、指に纏った唾液を 赤い唇に塗りつけるように動かしながら、もう一度彼女を促す。 「…言ってごらん。」 「あ…あ…、い、く…っ」 メイファはようやく、揺れる声でその言葉を口にした。 「よく、できました。」 僕は一層強く彼女の中を突き上げた。どのみち、僕のほうももう限界に近い。 受け止めて欲しい、受け入れて欲しい。そして許して欲しい。僕がどんなに汚くて、 捩じれていて、澱んでいても。 それがいつでも僕の密やかな願いだ。 僕は何もかもを叩きつけるように、彼女の中に自分自身を打ち付けると、その最奥に 欲望の塊を吐き出した。 * * * 「結局、こんな事になって…どんな顔をして侍女達を呼べばいいのやら」 「どんなって…普通に。新婚の夫婦が睦まじいのは、別に非難されるべき事じゃない。」 僕はメイファが座っていた姿見の前の椅子に腰掛けて、膝の上にメイファを横向きに 座らせていた。 指先まですっかり力の抜けてしまっているメイファは、大した抵抗も出来ずに されるがままだ。 かわりに、彼女の髪に残っている幾筋もの小さな三つ編みを解いてあげていた。 解くだけなら大した技術もいらないし、何より艶のある長い髪に思う存分指を 絡ませる事が出来て、楽しい。 「うぅ…、目一杯文句を言ってやるはずだったのに…。 今回はすっかりレンの我儘に付き合わされてしまったが、毎回こうはいかないからな。 きっとあれだ、おまえの性根が歪んでいるのだ。 わたしが、おまえの性根を叩き直してやる。」 思いっきり難題に取り組む宣言をしてしまっていることに、気づいているのか いないのか。メイファが何かに奮闘する様もまた想像するだけで可愛い。 ごく軽い気持ちで、質問で返した。 「ふうん。叩き直して、どうするのかな?」 「幸せに、してやる。」 「……っ。」 僕は虚を衝かれて、一瞬押し黙る。 メイファは、さも当然で自然なことのように何の気負いも無く、唄うように続けた。 「何か、おかしいかな? そんなに何もかもを持っていて、何もかもに優れているのに、妙に不幸せそうな顔を しているのは、やっぱりどこかおかしいと思うぞ。 レンはもっと、幸せを感じるべきだし、感じられるはずだ。 難しいことじゃない、小さな幸せってやつからで良いんだ。」 何だそれ。何だそれは。完全に不意打ち。 だからメイファは油断ならない。 好きな娘にそんなことを言われて、このうえもなく幸せな気持ちにならない奴なんか いるものか。 僕は泣いていいのか笑っていいのかわからなくなって、香油の香りを漂わせながら ふわふわと波打つ君の髪に顔をうずめる。 きっと君なら、上手に笑うんだろうな。上手に、蕩けるような極上の笑顔を見せて、 相手の心を魅了するのだろうけれど。 「まあ、わたしがそれを見たいだけ、なんだけどな。 なんか見ていたい気持ちになるんだ、レンがこの先、どんな風に生きるのか。 そして、せっかくなら、幸せに生きるところが見たい。」 自覚の無いメイファは、更に追い討ちをかける。何これ。この容赦の無い破壊力。 「…メイファは、格好いいね。惚れ直すよ。」 君の首筋に抱きついたまま、ようやくそれだけを言うと、彼女はむぅ…と小さく頷いた。 「そうか…。レンはそういうことで惚れ直すのか。…憶えておく。」 もごもごと、打って変わって照れくさそうに呟く。 「それであの…。惚れ直す、というからには、その前も、惚れていたということで相違ないな?」 うわ、今度はなんか素っ頓狂なこと言い出した。 「はあ? 何を今更。」 「あの…ごめん。何か凄く好かれているのは分かるのだが、何故そんなに好かれている のかは、まだなんか分からないというか。 髪や肌を侍女たちが磨いてくれても、それが好かれるということなのか。 美しさで言うなら、わたしなど足元にも及ばない美姫が沢山、王都にはいるはずで。」 「メイファは、鈍いからなあ。君のどこをどう好きかなんて、六年間で言い尽くした 気がするよ。」 僕は苦笑交じりにそう返した。もしもどこが、と訊かれたとしても、今更短い言葉で 言い表せるような気はしない。 「うぅ…鈍いということは、少しは自覚している…。だから、これからちょっとずつ、 憶えていく。 好きって、どういうことなのか。 好かれるって、どういうことなのか。 愛するって、どういうことなのか。 愛されるって、どういうことなのか。」 メイファは、やはりどんなときにも真面目だ。どんなことにも真剣に、真正面から 向き合って。 そんな彼女に、きっとこれからも、何度でも惚れ直してしまうことだろう。 「レンに代わって表に出るという話も、よく見て、よく考えて、レンが一番良く なるようにする。 責任を引き受けるのも、幸せを感じる上では割と重要だからな。」 僕は漸くそこで顔を上げた。彼女の嫌う皮肉そうな笑みではなく、もっと嬉しそうな 表情が、うまく作れていることを願って。 「メイファは、責任感あるもんね? 君の、言う通りなのかもしれない。 今までは、自分のことだけで手一杯だった。 でももう僕も、子供ではないしね 君が隣りに居てくれるのなら、君と共に、僕に何が出来るのか探そう。 僕に出来ないことは君が、君に出来ないことは僕が、きっと補い合えるだろう。」 彼女は不思議そうに訊く。 「レンにも、出来ないことってあるの。」 「あるよ。メイファにとっては簡単すぎて、ちょっと想像つかないことばかりだろうな。」 「わたしでも、レンの役に立つ?」 「うん。」 「わたしでなければ、ならない?」 「うん。」 メイファは、僕の膝の上で、はにかみながらほんのりと頬を染めた。やっぱりメイファは、 こんなときにはどうしようもなく人を魅了する素敵な表情を見せるのだ。 「それで、順序としては、この後湯浴みってわけだね? メイファはこの恥ずかしい身体を侍女に見せるのが嫌で、自分で入るつもり だったんだよね。」 「ご…語弊のある言い方をするなっ。 これは、おまえが跡をつけた所為で…! うわ、首筋にも、本当に遠慮なく特大のを?!」 彼女は鏡で自分につけられた紅い跡を確認して驚いたような声を上げる。 「つける時にも、ちゃんとそう言ったでしょ? ひとりで湯浴みの作業を全部するのは大変だから、僕が手伝ってあげよう。」 「いらんっ! レンのほうだっていつも、手伝われる方だろう?! 人のを手伝ったこと なんて、無いくせに!!」 「いつも手伝われているからこそ、手伝い方も分かります。」 「わからんっ! 何だその論理?! わたしだって、自分で入ったことくらいあるっ!! いいから去れ、邪魔するなー!!」 僕は真っ赤になって暴れる新妻を眺めながら、このまま強引に手伝うべきか、 それとも身体を洗ってあげる楽しみは後日に取っておいて、怒らせないようここは 引き下がるべきか、割と真剣に思案していた。 * * * その後── シン国では初の女性宰相が誕生したり、夷狄を退けた名将が居たりしたけれど、 それはまた、別のお話。 ────終────
https://w.atwiki.jp/gardendiary/pages/17.html
概要 遭遇敵 取得アイテム コメント 概要 最大階層 探索時間 8 15m~2h 使用可能な道具:虫アミ・ワナ 遭遇敵 ※1階から7階までは敵は出現しない 敵 遭遇階層 1 2 3 4 5 6 7 8 虚弱コウモリ 1 2 3 4 5 6 7 8 取得アイテム アイテム名 Gold food 鑑定料 備考 小動物の歯 250 0 82 小動物の骨 200 0 66 何かの種 20 0 6 何かのタマゴ 0 70 22 0.5kgと0.3kgを確認済み 輝くキノコ 94,500 0 31,500 スズラン 640 0 212 オジギソウ 440 0 146 ドクダミ 290 0 96 ニンニク 200 0 66 ペパーミント 160 0 52 やくそう 120 0 40 ノビル 0 60 20 幻覚キノコ 1,150 0 382 マッシュルーム 0 160 52 マイタケ 0 160 52 テングダケ 70 0 22 なめこ 0 40 12 要:虫アミ タマムシ 1,750 0 580 ニジミチョウ 250 0 82 ハナムグリ 50 0 16 要:ワナ 野生のニワトリ 6,500 0 オオスズメ 4,400 0 ドブネズミ 250 0 82 コメント
https://w.atwiki.jp/dragonquest6/pages/54.html
ページ名コメント(編集方法がわからない方はこちらから情報提供) ページ名 コメント(編集方法がわからない方はこちらから情報提供) ※雑談は厳禁です。 名前
https://w.atwiki.jp/sdora/pages/3855.html
属性 火属性 最大Lv 99 初期HP - 最大HP 9428 レアリティ ★6 タイプ パラディン 初期攻撃力 - 最大攻撃力 1111 初期防御力 - 最大防御力 2567 初期スピード - 最大スピード 2590 +HP上限 4800 最大HP上限 14228 +攻撃力上限 300 最大攻撃力上限 1411 +防御力上限 1800 最大防御力上限 4367 +スピード上限 675 最大スピード上限 3265 リーダースキル 隣で微睡む秘書官 全てのユニットのスキル攻撃力を40%アップ フォーススキル1 澄み渡る空の下で 味方全体のHP15%消費し、味方全体のスキルクールタイムをnターン短縮する。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 - - - - - - - - - 2 ディレイターン 2 効果持続ターン - フォーススキル2 サマーエウロギア 味方全体の防御力3ターン80%ダウンし、味方単体の攻撃力を1ターンの間n%アップ。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 進化前 [夏への誘い]リズ - - - - - - - - - 176 通常進化 [ある夏の午後]リズ ディレイターン 3 効果持続ターン - 幻獣契約 なし 特殊能力 紫電 / 先制 契約素材 - 契約使用先 - 入手方法 幻獣契約 備考 CV 荒浪 和沙・新限定ユニット登場!クリプトラクトコレクションガチャ開催!_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=3326 k=3 ・【イベント】『秘書官と小さな夏休み』 資料 *公式最大ステータス。 + ※立ち絵画像差分。 *立ち絵画像差分。 + ※ 潜在解放ツリー 【効果】(5) ━【効果】(5) ━【効果】(15)┣【効果】(5)┗【効果】(5) ━【効果】(15) ━【効果】(20) ━【効果】(30)+[覇者の宝珠]or[同一ユニット]【1】 ※()内は[精鋭の宝珠]必要数 潜在開放後ステータス +HP上昇量 -% 最大HP - フォーススキル1 スキル名 +攻撃力上昇量 -% 最大攻撃力 - スキル効果 +防御力上昇量 -% 最大防御力 - +スピード上昇量 -% 最大スピード - ディレイターン - 効果持続ターン - +HP上限 - 最大HP上限 - フォーススキル2 スキル名 +攻撃力上限 - 最大攻撃力上限 - スキル効果 +防御力上限 - 最大防御力上限 - +スピード上限 - 最大スピード上限 - ディレイターン - 効果持続ターン - リーダースキル スキル名 特殊能力 - スキル効果 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/205.html
【検索用 いまほくのなかにあるちいさなゆうき 登録タグ 2007年 PON VOCALOID い どぶ ぴーすく 初音ミク 曲 曲あ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:PON 作曲:PON 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『今ボクの中にある小さな勇気』(いまボクのなかにあるちいさなゆうき) PON(PSQUARE/ぴーすく)氏のボカロデビュー作。 聴いていると元気になれるさわやかな曲。 ちいしゃな>< 「既存楽曲復活祭」参加曲。 頑張る女の子の曲です。 2020年8月27日、リメイク版を公開。 イラストはどぶ(piapro)氏の作品を使用している。 歌詞 今ボクの中にある とても小さな勇気を きっと伝えてみせるよ! 今はまだ 勇気が出てこない… ヘコんじゃうね それじゃダメ 前へ一歩 勇気出して踏み出すんだ 顔を上げて もっと目を見つめて さあ今こそ! 今ボクの中にある とても小さな勇気を 振り絞って伝えたい アナタへの想い もっと大きな歌声で きっと伝えてみせるよ! やっぱりね 前へ踏み出せない… イヤになるね 前を向いて 今度こそは 勇気出して踏み出すんだ 顔を上げて もっと目を見つめて さあ今こそ! 今ボクの中にある とても小さな勇気を 振り絞って伝えたい アナタへの気持ち ずっと大きな歌声で きっと伝えてみせるよ! 今ボクの中にある とても小さな勇気を 振り絞って伝えたい アナタへの想い もっと大きな歌声で きっと伝えてみせるよ! その気持ちを胸に ギュっと手を握り 勇気を 振り絞ってアナタの前で あふれるこの想い 精一杯の歌声で きっと伝えてみせるよ! 受け止めてくれるかな? コメント かわいいww元気になれます!! -- 名無しさん (2010-03-15 16 14 05) 知り合いに教えてあげたい‼︎♪( ´θ`)ノ -- 美香 (2017-01-22 10 35 20) 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1087.html
注:18禁描写ありのお話です。嫌いな方はご注意下さい。 「そっか。アテられちゃったのね……」 俺にもたれる千喜の頬にそっと触れ、鳥小さんは静かにそう呟いた。 「ごめんなさいね。峡次クンに任せっきりにしちゃって……」 「そりゃ、構いませんけど……大丈夫なんですか? 千喜のヤツ」 今はそっちの方が心配だった。超能力の事じゃ俺には何も出来ないだろうけど、心配するくらいはしてもいいはずだ。 プシュケもノリも、俺の肩に乗って心配そうに千喜を見つめてる。 「鳥小さぁん……」 抱き付く……というより、倒れ込んできた千喜を抱き留めて、鳥小さんは俺に視線を投げてきた。 「峡次クン。お店に行く前に……ちょっと、寄り道していい?」 千喜を立ち上がらせるのに手を貸しながら。 「はぁ。俺に出来ることなら」 俺はとりあえず、首を縦に振っておいた。 マイナスから始める初めての武装神姫 その6 後編 平日だというのに人の多い大通りを抜け、小さな店が並ぶ裏通りへ。鳥小さんに案内されるまま、ぐったりした千喜を連れて歩くことほんの数分。 「ここは……?」 大都会東京。それも秋葉原のど真ん中のはずなのに、その通りは……無人だった。 シャッターが閉じたままの店に、商品の半分以上が売り切れているジュースの自販機。自販機は電源こそ入ってるけど、まともに手入れはされていないんだろう。怪しげな電話番号の貼られたチラシが、そこかしこにベタベタと貼られている。 「ベル、お願いね」 そのチラシの群れを眺めながら、鳥小さんはすっとカバンを開けた。 中から出て来たのはベルと、犬型のマスィーンズが二体。マスィーンズは非戦闘型神姫のベルの相棒らしく、武器の類は外されて、代わりに投光器やセンサーユニットらしきモノがいくつか取り付けられていた。 「俺は何すればいいですか?」 「誰も来ないように、ノリちゃんとここで見張っててくれる? この子が何か見つけたら、携帯に知らせてくれるようになってるから」 そう言って渡してくれたのは、鳥小さんのスマホだった。画面には幾つかのゲージと映像が出ているあたり、さっきのマスィーンズからの監視映像……なんだろう。 「鳥小さん達は?」 「……ちょっとね」 自販機の横には、さらに奥へと続く路地があったけど……その先は、どうやら行き止まりになっているらしかった。鳥小さんと千喜は、その先に向かうらしいけど。 俺は、ここで見張りをしとけば良いって事か? 「そうね。最初はベルも残っておいて」 「はい」 俺の肩にベルも飛び移ったのを確かめると、鳥小さんは千喜を連れて路地の奥へと消えて行ってしまった。 「……なあ、ベル」 「何でしょう?」 「千喜、大丈夫なのか? 病院にでも行った方が……」 アテられた、というのがどういう状態なのかは分からないけど、千喜の体調はかなり悪そうだった。こんな所でどうにかするより、病院に行った方が良かったんじゃないだろうか。 「あれは千喜様の体質の問題ですから、病院ではどうにも……」 「……ああ」 超能力関係の症状じゃ、病院に担ぎ込んでもどうにもならないか……。 いくら大都会でも、超能力科のある病院なんてないだろうし。 「それに鳥小は、千喜様の対処にも慣れていますから」 まあ、だったら俺は頼まれたことをするだけだ。 そういえば、ここの通りの反対側がどうなってるか、確かめてなかったっけ。 「ちょっと俺、通りの反対側見てきたいんだけど……行ってきて良い?」 「そうですね。でしたら、鳥小との連絡用にノリだけ残して頂いて構いませんか? 何かありましたら、峡次様にはこちらのマスィーンズ経由で報告します」 「了解。ノリ……いい?」 小さく頷くと、ノリはベルと一緒にチラシのベタベタ貼られた自動販売機の上へと姿を消していく。 自動販売機の上は、思っていたよりもずっとキレイにされていた。チリ一つないって事はないけど、裸足で歩いても足の裏が汚れるような事はない。 もっとも、自動販売機の上に上がったのなんて、起動して初めてだったけど。 「あの……」 私の前にいるのは、サイフォスタイプのベルさん。峡次さんと同じアパートに住んでいる、鳥小さんという女の人の神姫だ。 「ベル……さん?」 峡次さんにはベルさんの指示に従えって言われたけど、何をすればいいんだろう。 それに、峡次さんはどこに行っちゃったんだろう。 「ああ、怖がらせちゃったかしら?」 ベルさんの優しい声に、首を振る。 「いえ。峡次さん、どうしてるのかな……って」 ここからじゃ自販機の下はほとんど見えないけど、センサーの範囲内に人の出す音は聞こえてこない。鳥小さんだけじゃなくて峡次さんも、私達をここに残してどこかに行ってしまったらしい。 ベルさんもいるから、帰っては来る……だろうけど。 「あらあら。ノリちゃんったら、マスターのことが大好きなのね」 「そ、そんな……」 にっこりと笑うベルさんの言葉に、頬が熱くなるのが分かった。 そりゃ、峡次さんはマスターだもの。好きに決まってる……けど……。 「恥ずかしがること無いわ。マスターの事を想うのは、神姫として当たり前だもの」 その言葉と共に、バイザーの内側に映る外の景色が、ベルさんの顔で覆い尽くされた。 「……へ?」 唇に柔らかい何かが触れて。 私の口の中に、ぬるりとした物が入り込んでくる。 それがベルさんの唇と舌だって気付くまでに、少しだけ時間がかかった。 「ん、んんん……っ!」 潤滑液混じりの口の中。ぴりぴりとした電気信号が伝えてくるのは、ベルさんからのメッセージ。 「ちゅ……三番のポート、開いて……」 「んぅ…んん……っ」 言われるままに三番のポートを開放する。私の口の中をねぶっていた舌が、私の舌に絡み付いて。 「な、何ぃ……これぇ……」 三番ポートから割り込まれた映像情報が、私のバイザーに映し出された。 「『ファティ』……私のマスィーンズからの映像よ」 高い建物に囲まれた、少し影になった場所。鳥小さんが千喜さんを抱きかかえて、大きく脚を開いているのが見えた。 ショーツを脱がされた股間には、小さな姿が……。 「あれ……プシュケ、さん……? 何、して……?」 千喜さんの神姫だ。花型、ジルダリアの……。 何をしているのか全然分からない。分かるのは、千喜さんが嫌がっているようにも見える……って事くらいだ。 そう思った瞬間、私のシステムから警告が告げられる。 「R18警告……?」 えーっと。確か、十八歳未満のオーナーが不適当な行為に及んだ場合の……注意警告だったっけ。 ってことは、あれって……。 「エッチな……こと?」 「ああ。ノリちゃん、調整がまだなのね?」 私の唇を覆ったまま、ベルさんはくすくすと笑ってる。 「七番のポートを開いて、私のコマンドを受け入れて……?」 「んむ……ちゅ……」 ベルさんの言うとおりにすれば、絡めた舌から数行のコマンドが流れ込んできた。 「んく……」 それをこくりと飲み込むと、システムが出していたアラートがぴたりと止まる。 「警告、消えた?」 「ふぁ……」 ぼぅっとした私の唇から、ベルさんの唇が離れていく。それと同時にバイザーに出ていた映像が切断されて、さっきと同じ、ベルさんのアップに切り替わる。 「あれはね。千喜様が不安になっちゃったから、鳥小とプシュケでその不安を取り除いてあげてるのよ」 私の唾液で濡れた唇を指先で拭いながら、ベルさんは優しくそう微笑んだ。 じゃあ、鳥小さん達は悪いことをしてる……ってワケじゃ、ないんだ。R18警告が出たってコトは、人前でしていいコトじゃないんだろうけど。 「そのうち、峡次様にも手伝ってもらう事になるかもしれないけど」 「え……」 その言葉に、動作が一瞬鈍るのが分かった。 「この先のこと、気になる? プシュケ達の代わりに、峡次様が何をする事になるのか……」 多少の後ろめたさはあったけど、マスターの事を知りたい気持ちが勝った。 「見たい……です」 起動してたった二日の私は、マスターの事をほんの少しだけしか知らない。だから、マスターの事をもっともっと知りたかった。 たくさんお話して、いろんな事を教えて欲しかった。 そうすれば……そうすれば、きっと……。 「じゃ、どうすればいいか……分かるわよね?」 ベルさんは優しい笑みを浮かべたまま。 「はぁ……い」 私は小さく頷くと、今度は私から、ベルさんの唇に唇を重ね合わせた。 「んちゅ……」 絡み合った舌から流れ込む情報が、私のバイザーに再び鳥小さん達が絡み合う姿を映し出す。 「鳥小、さぁん」 「はいはい……」 千喜のおねだりにそっと重ね合わされるのは、鳥小さんの柔らかそうな唇。 「……ん……」 千喜も嫌がる様子もなく、鳥小さんのされるがままになっている。それどころか、両腕を鳥小さんの首に絡ませて、抱き寄せようとすらしている有り様だ。 女の子同士の、互いの唇をまさぐり合うようなキスは、何の音もない静かなもので。 「ん、プシュケ、もぉ……」 「はいはい」 もうぐったりとなった千喜の小さな唇に、服を脱ぎ捨てた私も十五センチの身体を押し付ける。 表皮の状態も下着のような外装パターンから、パターン非表示の完全な素体状態に切り替えれば、人間で言う裸になったような、どこか落ち着かない気分になってしまう。 「ん、二人とも、大好き……伝わってくる、ぅ……」 ちろりと唇の隙間から覗かせた千喜の舌が、私の裸身をべろりと舐めあげて……私の胸も顔も、千喜の唾液の匂いに染められていく。 「千喜……ぃ……」 半開きの千喜の唇から、とろりと唾液が糸を曳く。だらしなく流れ落ちるそれが何だか勿体なくて、私は乳房を擦り付けるようにして、その流れに身体を擦り付けた。 「ひ……ぁ……」 鳥小さんがそっと手を伸ばし、抱きしめていた千喜のショーツをゆっくりと下げていく。スカートの下から現われた薄いピンクのそれは、真ん中に大きなシミを残していて。 「千喜ちゃんは、私とプシュケちゃん……どっちがいい?」 千喜の唇のすぐ脇で問うのは、鳥小。暖かく艶っぽい吐息は千喜とは違う良い匂いがして、私は思わずドキドキしてしまう。 「ん、プシュケ、ぇ……。やだ、あたし以外にドキドキしちゃ、だめぇ……」 「もぅ。我が儘ですのね、千喜は」 千喜の好きな相手の事だから、ドキドキくらいしてしまう。 でも、私が夢中になるのは……。 「嬉し……。プシュケぇ……」 愛しい主の求めるままに。 鳥小に導かれて主の下半身に飛び移れば、ひくひくとうごめく幼い秘裂は、僅かにずり下げられたショーツに向けて透明な滴りを零し続けていた。 「千喜……もう、こんなに濡れてますのね」 何度見ても、ドキドキが止まらない。 CSCやシステムが加速し、熱を帯びていくのが分かる。 これが暴走というのなら……。 「千喜……大好き、ですわ……」 「ひぁぁぁ……っ!」 既に柔らかくなっていた襞を押し開けば、その内から溢れ出すのは溜まりに溜まった粘つく液体だ。ショーツに溢れたそれとは比べものにならない量の愛液を全身で受け止めながら、私は顔を、全身を、濡れそぼった秘裂に擦り付けていく。 千喜の匂い。 鳥小の吐息や、千喜の唾液とは比べものにならない匂いとドキドキが、私の全身を覆い尽くしていく。 「ん、ぅぅ……」 何の力を入れることもなく、千喜のそこは私の頭を呑み込んでくれた。淡いピンクに包まれた顔を包み込んでくれるのは、千喜の唇以上の柔らかさと、じりじりと灼くような熱さだけ。 「ふぁああ……プシュケ…ぇ……」 軽く這入ったその膣内で軽く身をよじらせれば、全身を揺らすのは千喜の蕩けきった鳴き声だ。それは、鳥小さんと重ねているだろう唇から漏れるのではなく、千喜の小さな身体を伝わって直接私に伝わってくるもの。 大好き、なんて考えるまでもなかった。 R18レーティングも止められて、感情プログラムも暴走してるのかもしれなかったけど……そんなことは、もうどうでも良い。 「ん、千喜……ぃ……」 もっと千喜を感じたい。 千喜の匂いに包まれていたい。 そんな私の想いに応えるように、淫らに揺らす私のお尻を、千喜はそっと撫でてくれて……。 「ふぁ、ああぁああ………っ!」 そのまま、さらに奥へと押し込んでくれた。 バイザーの向こうのプシュケさんは、千喜さんの股間にその身を沈めて、見えるのはもう足先だけになっていた。 千喜さんの頬は赤く、呼吸の回数も目に見えて増えている。画像だけじゃ分からないけど、きっと心拍数も上がってるはず。鳥小さんの言葉に、時折気持ちよさそうに目を細めてる。 これが、エッチな事……なんだ……。 私たち神姫も、人間の女性を模していると知っている。 そして、エッチが……好きな人同士のする事だってことも。 だったら……。 「ひぁんっ!」 唐突に体に走った電流に、私は身を震わせた。 「ベ、ベルさぁん……!」 唇を重ねていたベルさんが、私の下半身に……千喜さんが鳥小さんに触ってもらっている所に……そっと指を触れさせていたんだ。 「気になってたんじゃないの?」 指先に絡んだ透明な液を、ぺろりと舐めとって。通信の切断されたバイザーの中、ベルさんは嬉しそうに笑ってる。 その言葉の意味は私には良く分からなかったけど、それがベルさんの上機嫌の原因だろうって事は何となく想像がついた。 「ね、ノリちゃんも……気持ちいいこと、したくない?」 「……え?」 気持ちいい、こと? 「今、千喜様が鳥小にしてもらってること。……ノリちゃんも、峡次様にしてもらいたいなって……思ったんじゃない?」 「峡次……さんの?」 千喜さんが、してもらってるみたいな、こと? 「……」 それを知れば、マスターの事が少しは分かるんだろうか。私達神姫に、何を望んでいるのか、も。 「私じゃ、不満かもしれないけど……」 でも、峡次さんと私じゃサイズが違いすぎる。千喜さんみたいな事をしてもらえたとしても……きっと、千喜さんと同じ事はしてもらえない。 「じゃ、じゃあ、ベルさん……」 なら……。 自動販売機の上、私はベルさんに背を向けて。 千喜さんがしてるみたいに、すっとお尻を持ち上げた。 「その間、ずっと、映像……送っててくれますか?」 「ふふっ。いいわよ……ちゅ」 大事なところに、ベルさんの指が触れ合って。 私の口から、自然と甘い声が漏れた。 「ん、千喜……私の気持ち、伝わってます……?」 「……んっ! んぅぅ……!」 私の動きに合わせるように、千喜の唇から甘い息がこぼれ落ちる。それが嬉しくて、私はことさらゆっくりと千喜の膣内で身体を動かしていく。 「ぁ……あぁ…っ! プシュケ、ぇ……。もっと、ぉ……」 「ん、鳥小さん……」 抱き合った鳥小さんも理解したんだろう。私の足首を優しく掴む感触があって……。 私の身体を襲ったのは、ゆっくりと足元に向けて引っ張られるずるりという感覚だ。 「鳥小、さん……すごっ……!」 鳥小さんの感情も伝わってるんだろう。久しぶりに見た光の中、輝度調整を一瞬で終わらせた私の瞳に映るのは、甘く蕩けた主の顔だ。 「ぁ、ぁ、ぁあぁ、すごく……嬉しそうに……千喜、ぃ………!」 半開きの口からはとろりと愛液があふれ出してる。 そこに、私は鳥小の手によって再び押し込まれていく。 「ぁ、ぁ、ぁあぁ、すご……おっき……!」 どうやら千喜には私の見た物の感覚まで伝わっているらしい。全身を撫でさするヒダヒダの感触も、包み込んでくれる暖かさも、いやらしく香る千喜の匂いも……その全てが愛しいと思ってしまう、私の心も。 私の心の全てを暴かれて、私の身体の全ても千喜に染められていく。 「千喜……ぃ。私も、大好き……」 また乱暴に引き抜かれて、今度は上下逆さまに押し込まれた。 それをしたのは、鳥小ではなく……千喜自身。 「んぅぅ…っ! プシュ…ケぇ……」 千喜の膣内に足が沈み込んでいく度、蕩けた秘裂からは透明な液があふれ出し、私の肢体に絡み付いていく。それを潤滑剤にして、私の脚はどんどん千喜の胎内へと呑み込まれていく。 千喜が私を呑み込んで……肢体の中に収めていく所が、目の前で繰り広げられている。 「あぁ……私、千喜と一つに………」 「そ、だよ…………入って、ぇ……!」 胸元までずぶりと沈み込まされて、正面に見えるのは蕩けきった千喜の笑顔。 全身を千喜の膣内で感じられる頭からの挿入とは全く違う悦び。 「プシュケ……すごく、きもひ、いい……。大好き、ぃ……」 初めて見る挿入中の千喜の入口は、透明な液体でドロドロになっていた。僅かに泡立ったそれを指先ですくい上げ、ぺろりと舐め上げる。 「んふ……千喜の、匂い……すごぉい……」 匂いも、ぬめりも、私を幸せにしてくれる。 その想いを感じて、鳥小さんに抱きかかえられた千喜も、うっとりと微笑んでくれた。 「プシュ……けぇ……」 千喜が漏らしたのは大きな喘ぎひとつ。ぶぴゅ、という粘っこい水音がして、千喜の入口が大きく粘りを吐き出した。 それは、私の全身にべっとりと絡み付き、私のゾクゾクする感覚をさらに加速させてくれる。 私の股間は、もうベルさんのものになっていた。 「あ……ひぁ、ベル、さぁ……っ!」 伝わってくる感覚に、全身の処理が追い付かない。四肢の感覚はとっくにダウンして、私は後ろから抱きすくめるベルさんにもたれかかるようにして、ベルさんを受け入れている。 「どう? ノリちゃん」 バイザーに映る千喜さんの下半身には、プシュケがその身を沈めていた。プシュケの代わりに私の胎内に……下半身に付けられた、防水加工された身体の水抜き穴に這入ってくるのは、ベルさんの細い指の感覚。 それが、別の動きで中を優しく撫でさすって。 「ひぅっ…な、か……ふわふわ、するぅ……!」 千喜さんも今の私みたいな感じなんだろうか。大量の情報にシステムが悲鳴を上げて、頭がぼぅっとしてるけど……それさえも嬉しいような、そんな感覚。 「ふふっ。それが、気持ちいいって事よ」 「きもひ……いぃ……?」 「ええ。峡次様が相手なら、たぶんもっと気持ちいいわよ」 「峡次さん……と?」 その言葉と共に、頭の中に思い描かれるのは、マスターの姿。 マスターの指が私のお腹や、小さな穴の入口を撫でさすってくれて。でも、マスターの大きな指は穴の中には入れられなくて……。 「ふぁ、あぁ……ぁあああ………っ」 センサーから流れ込む情報の量が、今までと比べて跳ね上がるような感覚。システム全部が真っ白になって、それでも胸の中が、何だか暖かくて……。 「ふぁ……あああ………っ!?」 言語処理プログラムもまともに稼動していない。呂律の回らない声でそう繰り返すと、ベルさんは私の唇にすっと指を押し当てた。 え……? 「ちょっと、黙ってて」 「ひぁ……?」 ベルさんの指が止まって、センサーからの流入情報は少なくなってる。減ったおかげで、ほんの少しだけど処理に余裕が戻ってきた。 復帰した聴覚センサーに届くのは、人間の声だ。 これは……。 「峡次……さん……?」 まだ出会って数日しか耳にしていない。 でも、絶対に忘れない……私の体と心に刻み込まれた、マスターの声。 自販機の上。少し感覚の戻ってきた両腕を使って体を持ち上げれば、峡次さんが戻ってきているのが見えた。私たちの姿が見えないから、辺りを見回しているらしい。 「ふふっ。大きな声出すと、気付かれちゃうわよ?」 その瞬間、ベルさんの指が再び動き出した。 や……っ! 「ひ……ぁ……」 そこ、すご……っ! 腕の力が抜けて、自販機の上に再び体を落としてしまう。ことんという小さな音がしたけど……マスターはそれに気付く様子もなく、自販機に近付いてくる。 「ぁ、ぅぅ……んくっ……」 私達が気付かれたら、どうなってしまうんだろう。 奥にいる千喜さん達と同じような事を……R18警告が出るような事をしているのだから、きっと大変なことになるだろう。 「ひぁ、ぅ、んぅ……んくぅ……」 声を抑えて必死に我慢するけど……ベルさん、そんなところ、触らないでぇ……っ! 「んうっ!」 思わず漏れたひと欠片の声は、ベルさんの重ねた唇の中に、流れ込んでいった。 やがて峡次さんの姿は、私の視界の中から消えて……。 「もう、大丈夫よ?」 優しいベルさんの声に我慢していた気を緩めれば、溜まっていた快楽情報が一気に押し寄せてきた。 「ん、んぅっ、んっ、んんんんんんんん……っ!!」 な、なに、これぇ……っ! か、らだ……がくがく、ひて……うごか…ぁ……。 声……とまら、とまらな……………っ! 「あら。もうイッちゃった?」 「い……ちゃ……?」 弛緩した股間からこぼれ落ちた水分が、自販機の天板を叩くぱたぱたという音だけが……私の耳に、小さく届いていた。 そして。 「ノリ………? ベル……?」 自動販売機の赤い屋根の向こうから。 こちらを覗くマスターと、目が合った。 それは、俺が予想だにしなかった光景だった。 「峡次……さん……?」 「ええっと……」 道の様子を確かめて、戻ってきたらノリ達の姿が見えなかった。しばらくすると自販機の上から声が聞こえてきたから、確かめようと辺りの箱を積み上げて、上を覗いてみたんだけど……。 そこでは、Tシャツをたくし上げられたノリが、ベルに後ろから抱きしめられていて。 何だかすごくエッチな顔で、ぼうっとこっちを見つめてた。 「何、して……?」 正直、何が起きてるのか分からない。混乱しきった頭では、そう聞くのが精一杯だった。 「ごめんなさい。千喜様の様子を見ていたら、我慢出来なくなって……」 くたりとなったノリの身体をそっと抱き上げて、ベルは俺の元へと歩いてくる。 「……千喜の?」 ベルがノリにこんな事をしたのは、二人が路地の奥に消えていったのにも関わってるって事か。 「説明しますから、下ろして頂いて構いません?」 言われてようやく気が付いた。 自販機の上に身を隠せるノリ達はともかく、脇に箱を積み上げて上を覗き込んでいる俺は、警察を呼ばれても文句が言えないくらいに怪しいじゃないか。 二人をそっと手の上に乗せて、自販機の脇へ。 辺りに人がいないのを確かめて、路地裏へと滑り込む。 「二号のデータ、送りますわね」 鳥小さんのスマホに送られてきていたデータが、ベルのひと言で切り替わる。 警戒に出ている一号ではなく、ベルと一緒にいたはずの二号へと。 「これ……」 そこに映し出されていたのは……路地裏の、さらに奥で繰り広げられている光景だった。 さっきノリがベルにされていたように、千喜が後ろから鳥小さんに抱きしめられていて……。 「アテられるって……まさか」 「アテられるっていうのは、そういう事なのです」 「そ、そうなんだ……」 よく考えなくても、これって覗きじゃないか。 正直、もっと見ていたかったけど……さすがにこれ以上見るのは悪い気がして、俺はスマホを裏返す。 「大丈夫ですよ。もう、一号の物に戻しました」 「そう……」 恐る恐る画面を戻せば、映し出された映像は、今までと変わりない路地裏の光景だった。 あれが見られないのはちょっと……いや、だいぶ残念だったけど、仕方ないよな。 けどそりゃ、警戒に俺が回されるわけだわ……。 「鳥小の警護は私の任務ではあるのですが……私も、いつもはアレに混じっているので……アテられてしまって。……申し訳ありません」 ベルもアレに混じってるって……。 うわ、なんか凄い想像になっちゃったぞ。 「じゃ、ノリは……?」 「峡次さん……」 小さな身体は、まだ手の中でぐったりしてる。 「中の様子を気にしていたので……。初めてで、ちょっと刺激が強すぎたようで……」 「まあ、事情は分かったし、誤魔化してた事もいいんだけどさ」 俺でもまだドキドキしてるんだ。神姫の精神年齢がどのくらいなのかはよく知らないけど、起動したばっかりのノリにはだいぶ刺激が強かったはずだ。 「……ノリ」 「はぁ、はぁ……はい?」 「大丈夫? 恐くなかった?」 そっとバイザーを上げてやると、ノリはまだ火照った顔で、俺を力なく見上げてくれた。 「はい……。ベルさん、優しかったですし……でも、峡次さん、もしかしてこれ……悪い事でしたか?」 「何で?」 「何だか峡次さん、怒ってるみたい……」 「いや、怒ってはないんだけど……」 ノリは俺の手の中で、小さく震えているように見えた。それは十五センチの小さな身体という事を差し引いても、小さくて、儚げで……。 「……ベルとノリがエッチな事するなら、俺ももっと見たかったなぁと」 というか、千喜と鳥小さんの方に混ざれないのは当たり前だけど、こっちには混ぜて欲しかったなぁと。 「ふぇ……?」 「……正直ですね」 「まあ、どうせ千喜にはバレるだろうしなぁ」 さっき見たのも、絶対に忘れられないだろうから、間違いなく読まれるだろうし。 俺、バレたら命、あるかなぁ……。 「さっきの件は、私から鳥小に説明しておきますので」 「……うん」 「あと……辺りはマスィーンズとで見張っていますから、ノリちゃんの事は峡次様にお任せします」 そう言い残して、ベルは自販機の上に戻っていってしまった。それから少しして、頭上を飛んでいった小さなマスィーンズが、今まで鳥小さん達の様子を見守っていた二号なんだろう。 一号と二号で路地の左右を見張れば、確かにベル一人で辺りの監視は問題無いはずだった。 「峡次さん……」 そして、まだ頬を赤らめたノリは、俺の手の中にある。 ただ、ベルに「任せる」と言われても、こういう時の神姫をどうしたらいいのかなんて分からないわけで……。 「ええっと……ノリは、どうして欲しいの?」 「あの……なでなで……してください」 「あ、ああ……うん」 とりあえず、言われるがままにノリの頭を撫でてみる。 ヘルメット越しの頭は小さくて、力の加減を間違えたら折れてしまいそうだったけど……。小さいとは言え女の子に触れているのが何だか嬉しくて、だんだんドキドキしてきてしまう。 「ん……そうじゃ、なくって……。おなか……」 「あ、ああ……お腹ね。お腹」 服越しでいいんだろうか。 それとも……。 「これで、いい……?」 さっきベルがしていたように、襟元から手を入れるのは出来なかったから……シャツの裾からそっと指を入れて、すべすべのお腹を直接触る事にした。 「ふぁあ…………っ。ん、峡次さんの…お腹、ぁ……」 つるりとした神姫のお腹は単純なカーブではなくて、複雑な曲面を描いているもの。その微細な形を確かめるように、俺はノリのお腹をそっと撫でさすっていく。 「ふぁああ…………っ。ぁ、あ……っ、いぃ、です………っ」 着たままのシャツの内側。優しく蠢かせるそれは、ノリのお腹をいびつに歪ませ、大きく侵しているようで……。俺はノリのお腹を撫でる指を、止められなくなってしまう。 「んぅ、もっと下の、ほうも……ぉ……」 蕩けた声を漏らすノリがねだってくるのは、そんな言葉。 「いい、の……?」 そこが何かなんて、俺でも分かる。そこは、さっき千喜がプシュケを受け入れていた……。 「ん、なでなで、して……くださぁい……」 俺はごくりと息を呑み、ノリが求めるがままに、今度はスカートの裾に指を差し込んでいく。 ショーツを僅かにずり下げて、露わになった下腹の複雑なモールドのさらに先。 そこにあるのは、普段は人工筋肉で閉じられた、小さな小さな水抜きの穴。 けど。 「ふぇえ……っ?」 俺はそこに指を触れさせる事無く、ノリを両手で覆い隠した。 路地の向こうから聞こえてきた、足音に気が付いたからだ。 ちらりと自販機に視線を向けるけど、ベルが動いている様子はない。でもここで俺達が見つかれば、その奥にいる鳥小さんや千喜達も気付かれる可能性がある。 「んぅ……っ」 手の中のノリも、大人しくしてくれている。 やがて、俺のすぐ脇……自販機の向こうを通り過ぎていったのは、数名の大人達。彼らはお互いの話に夢中で、ベルや俺が何をしているかはおろか、俺達の存在にすら気付いていないようだった。 足音が消えてから、小さく息を吐く。 「んぅぅ……っ」 「あ、ごめん……平気?」 ようやく手を開けば、その中でノリは小さく息を吐き、力なく指先に頬を寄せていた。 「い、いいえ……。峡次さんの手、暖かくて……ドキドキ、しましたぁ」 「そっか……。なら、またなでなで、していい?」 「……はい」 俺に顔を見られるのが恥ずかしいんだろうか。ノリはバイザーを下げて、再び俺の指先を受け入れてくれる。 「ふぁ、あ、あぁあ……っ」 もう一度、優しくお腹を撫でさすった後……今度こそ、ノリが欲しがった下腹の先へ。 「んふ、う……い、いぃ……っ」 指先に触れた穴は本当に小さくて、普段ならそこに何があるのか分からないだろう。 でも今のそこは、うっすらと機体内の水気が溢れ出していて……ノリの大切な処が、気持ちよさで緩まっているのが確かに伝わってきていた。 「ぁひ、ひ、きもひ、い……峡次さんの手、あったかぁい……」 ゆっくりとそこを撫でさすれば、手のひらの上の小さな身体は蕩けるような甘い声を上げ、ひくひくとその身を震わせてくれる。抱きしめる代わりに指先で軽く包むようにしてやれば、小さな腕がきゅっと俺の指を抱きしめてくれた。 その声がもっと聞きたくて。 もっとノリに悦んで欲しくて。 「ふああ……はひ、ふぁ、ん、指、好きぃ……峡次さぁん………っ」 そっとバイザーを上げてやれば、ノリのトロトロの顔が露わになった。 でも、バイザーを上げられた事にすら気付いてないんだろう。ノリは俺の手の上で、ベルに触られていた時よりももっと気持ちよさそうな顔を惜しげも無くさらけ出してくれている。 やがて、小さな身体はひくりと大きく震えて……。 「ひぁあ、ふぁ、は、ひゃぁああ………っ」 手の上にこぼれ落ちるのは、絶頂を迎えて緩みきったノリの股間から溢れ出した排水だ。 「はぁ、はぁ、ぁ……。あ……」 ちょろちょろと流れるそれを手のひらで感じながら、俺は十五センチの女の子の小さな身体をそっと抱きしめる。 「ね、峡次さん……もっと、ぎゅってして……ください」 まだぼうっとしたままのノリの言葉に、俺は小さな相棒をもう一度両手でそっと包み込んでみせるのだった。 戻る/トップ/続く