約 664,609 件
https://w.atwiki.jp/ff11_gameproject/pages/318.html
恋にこがれてなく蝉よりもなかぬ螢が身をこがす ●校庭 空手部 どうして……、どうしてこんな事に……。 動機は単純だった。みぃネェと兄様は、いつも楽しそうで。 兄様はみぃネェを見て微笑み、みぃネェは兄様を見て微笑んでいる。 けれど、その二人の間には私は居ない。間に入る隙間すら存在しない。 人の恋路を邪魔するやつは、馬に蹴られてしんじまえ。なんて言葉がある。 実際に死んだのは、私ではなかった。 みぃネェは私を抱きしめて、壊れたレコードのように謝り繰り返している。 嗚咽が混じり、既に何を言っているのかすら聞き取れない。 そんなに涙を流したら、みぃネェの体が干からびてしまいそう。 日が暮れ始めていた。 既に部活の時間は終わり、居残り練習をする生徒以外は帰り、昼間の喧騒は既に無い。 蝉達の鳴き声も昼間の元気をなくし、夜を越すための準備に入るかのごとく、 少しずつ静まっていった。 空手部には、まだみぃネェと兄がいつもの居残り練習をしていた。 【士郎】「うーん……、なんか違う。」 兄は腕組しながら、これまた腕組しながら唸っているみぃネェを見ている。 【都】「せやかて、見たこと無い技やでぇ?そんなん、出来るわけないやん」 【士郎】「だよなぁ……。資料も残ってるわけじゃないし、言伝とし代々伝わってるだけだし……。 けど、お前しかいないんだ!この技を再現できるヤツは、お前しか!」 【都」「目にも留まらぬ速さの全方位攻撃なんて、むちゃくちゃやて~。 大体、それほんまにあっとるん?」 みぃネェが練習している技は、夢想阿修羅百烈破という物らしい。 武僧家と久々津家には、まったく同じ名前の技が大昔から伝わっていて、 武僧家では武技として、久々津家では傀儡の舞技として。 そして、それぞれ全く違う形をしている。 兄の話によれば、その双方がまた一つになる時こそ、この技の真の復活となる! と、いつも私に熱弁していた。 兄は時々格闘バカになる。 普段は良い兄なのだが、格闘技にあまり興味の無い私にとっては、いい迷惑だった。 みぃネェがへばってきていたが、兄は止めようとしなかった。 これ以上続けても無駄だと、格闘技に詳しくない私でも明らかに見て取れた。 兄もみぃネェもやめる気がなさそうだったから、 私は腰を上げ、とっくに下校時間が過ぎてることを伝えることにした。 【舞】「兄様、もうとっくに下校時間過ぎてます。 みぃネェも疲れてるみたいだし、今日はこの辺にしませんか?」 【士郎】「ん…、もうそんな時間か。けど、もう少しな気がするんだ。 悪いが先に帰ってくれ。」 格闘バカモードの兄に、何を言っても無駄なのは分かっていたが、 こうもそっけなく返されると、温厚な私でもムッとする。 このまま普通に帰るのも癪なので、ちょっとからかって帰ろうと思った。 【舞】「みぃネェともっと一緒にいたいだけでしょ?舞にはわかってるんだから! 邪魔物はさっさと帰りますよーっ!」 そう言うと兄の顔がみるみる赤くなっていった。 みぃネェも兄の反応に顔を赤くする。 図星か……。 私は深いため息を吐き、二人の反応にうんざりしつつも、その場を後にした。 釈然としない気持ちが心を満たしているのがわかる。 あの二人が仲良くしていることは、私にとってもとても嬉しいことなのに、 何か心に突っかかる物が感じられた。 振り返り兄様達の様子を伺ってみたが、もはや私は蚊帳の外。 二人は既に技の論議を始めていた。 寂しい?違う、そんなんじゃない。 どちらかというと、……怒りに近い。 なぜ?誰に対して? 【マトン】「ソレハ嫉妬でアルな」 【舞】「!?」 私はマトンに喋らせた覚えは無かったが、マトンが私に話しかけてきた。 私は立ち止まり驚愕とした表情、どちらかといえば恐怖かもしれない表情を ハンドパペットに向け、それを凝視した。 左手のハンドパペットは動かない。 それはそうだろう、人形は勝手に動かない。 それが普通だから、喋るはずも無い。 私が無意識に喋らせた可能性もあるが、それにしても私が嫉妬をしているだって? そんなはずは無い……。 そんなことあるはずが無い……。 そう自分に言い聞かせるも、心の隅にあった何かが徐々に大きくなり始めた。 それは、気にすれば気にするほど膨張の速度を上げ、瞬く間に心と頭を一杯にしてしまった。 苦しい……、息が詰まりそう……。 薄っすらと涙すら浮かんできた。 必死に押さえようとすれども、そうすればするほど制御が利かなくなる。 破裂というより溢れ出すという感覚が胸一杯に広がったかと思うと、 今度は逆に潮が引く様に胸の中に体が引きずりこまれそうになる感覚に襲われた。 私だって、兄様と一緒にいたい! 舞だって、大好きだったのに! 自然と押さえていた本心もとめどなく溢れ、もう蓋をするどころではない。 舞は、嫉妬を否定する事を止めた。 自分が嫉妬をしていることを受け入れ、大きく一度深呼吸をすると、 不思議と心が落ち着いてきたのを感じた。 そうだ……、私はいつも見ているだけで何もしていなかった。 それじゃ、私を見てくれるはずも無いよね。 舞は振り返り、運動場を離れていく二人の姿を見かけた。 練習用の丸太は片付けられていない。 二人は少し休憩するために運動場を離れているようだった。 舞は丸太の元に駆け寄り、そして初撃が入るだろう丸太を固定しているボルトを緩めた。 最初で失敗すれば、今日はもう続けないはず……。 これで一緒に帰れる……。 初撃が入るはずだった。 けれど、みぃネェがバランスを崩し一本ずれて、それが最後の一撃に変わってしまった。 ただ、それだけだったら何のことは無かった。 そこに兄がいなければ。 兄が丸太の下敷きになり、血を流している。 ピクリとも動かない。 私は何も考えられなかった。 何も話せなかった。 動けなかった。 みぃネェの叫び声が聞こえたような気がする。 けれど、私の耳が遠くなったのか、周りの音が良く聞こえなかった。 どれくらいの間、ここに立っていたのだろう。 気がつけば、救急車やらパトカーやらが止まっている。 誰かが私を呼ぶ声がした。 声のした方を向くと、しぃネェが私の肩を抱いていてくれた。 いつからそうしてくれていたのだろう。 それすら私には分からなかった。 みぃネェが私の足元で泣いている。 何で泣いてるの? みぃネェがずっと謝っている。 何で謝っているの? 繰り返し繰り返し、ずっと涙を流しながら謝っている。 周りの状況を把握しようと辺りを見回すが、 学校の先生が警察の人と話をしているのが分かるくらいで、 なにも分からなかった。 そして不意に、全身に気だるさが襲い掛かり、 体から力が抜ける感覚がしたと思ったら、そこで私の意識が途切れた。 目を開けると、少し薄暗いが白い天井が見えた。 ベッドの上に寝かされているの? ここは保健室?それとも病院? 【しのぶ】「……気分はどう?って、良くは無いよね。ごめん」 【舞】「しぃネェ?」 声のしたほうを見るとしぃネェが私の手を握って立ち、私の顔を見つめていた。 泣きはらしたのか、目が赤い。 私は再び天井に目を向け、しぃネェに話しかけた。 【舞】「あのね、しぃネェ。 私、夢を見ました。 兄様が丸太の下敷きになって、救急車で運ばれていく夢でした。 みぃネェが暴れてました。 でも、すぐに大人しくなって、私の元に駆け寄って、 私を抱きしめて大声で泣いていました。」 【しのぶ】「……っ!」 しぃネェの目から涙があふれ出た。 【舞】「でも、私は涙が出なくて、 きっと悲しいことが起きてるはずなのに、何も感じなくて。 ただずっと……、みぃネェにしがみつかれてて。」 しぃネェは私の手を強く握り締めて、その場にしゃがみ込んでしまった。 握られた手が少し痛い。 【しのぶ】「……わかっ…、……わかったから!」 【舞】「しぃネェ、泣かないで。私は大丈夫。 ……夢じゃ、無いんだよね?」 しぃネェが静かに一度頷いて、嗚咽を漏らして泣きだした。 私は体を起こし、しぃネェの頭を抱きかかえた。 自分でも分かるほどに、不自然に落ち着いていた。 その日は保健室の先生のご好意により、そのまま学校の保健室に泊まった。 しぃネェは、私と同じベッドに入り、ずっと私を抱きしめていてくれた。 兄様は、みぃネェの渾身の一撃により飛ばされた、ボルトが緩んでいた丸太が激突し、即死だった。 当たり所が悪かった。運が悪かった。 そんな言葉を警察の人から聞いた。 みぃネェは、私が気を失った時にパニックを起こし、そのまま病院に運ばれた。 今は比較的落ち着いているらしいが、それでも時々パニックを起こし、 病院で泣き叫んでいるとしぃネェに聞いた。 みぃネェは兄様のお葬式には来なかった。 というより、来られなかった。 あれから2週間くらいがたっているけれど、みぃネェはまだ病院で治療を受けているらしい。 難しいことは分からないけれど、しぃネェの話では心に大きな傷を負って、 それで考えることも出来なくなっていて、何を話しかけても反応を示してくれないらしい。 お見舞いに行こうとしたけれど、しぃネェに止められた。 今はそっとしておいた方が良いとのことだった。 私はというと、あの時から何も変わらない。 兄様のお葬式でも涙も出ず、特に感慨はなかった。 でも、ほんの少しだけ罪悪感を感じていたのかもしれない。 みぃネェが苦しんでいるのは、私のせいなのに、私は何も感じていない。 あの事故の原因を作ったという事については、私は何も感じていない。 ただ大好きなみぃネェを苦しませてしまったという事にだけ。 あれは偶然の事故だった。 だから誰かが悪いということは無い。 みぃネェが苦しむ道理は無いないはずなのに、苦しんでいるのはみぃネェだけ。 もし、悪い人がいるならそれは私。 私が全ての原因を作ったのだから。 それだけは、みぃネェに話さなければならない。 ……そう思ってる。 小さな揺らぎ3に続く
https://w.atwiki.jp/magic_xx01/pages/74.html
工事中 + イベント概要 ━━━━━━━━━その存在は手を伸ばす、世界を支配する王様になるために。 【魔術協会より緊急通達】 貴公の学園より『系統樹の種』の発生を確認した。 『系統樹の種』は近くの存在全てを自分の都合の良いように進化させ、自らの配下とする力を持つ。 存在自体が世界の破滅に繋がりかねない危険な存在である、可能な限り早急に討伐されたし。 此方で観測した討伐対象、配布物については以下を参照し、各々十分に準備をして臨むこと。 討伐対象 Vorpal bunny 二足歩行の巨大な兎、黒色の身体に不気味な赤色の瞳を持つ。 脅威的な膂力と素早さを持ち、その拳と牙を以て敵を蹂躙する。 嘗ては『ラビ』と呼ばれていた、目の前の存在を叩き潰す事のみを目的とする怪物。 Cursed eagle 機銃の翼を持つ黒色の鷲、不気味な赤色の瞳を持ち、聞くに耐えない声で鳴く。 その翼を以て上空を飛び、黒色の弾丸をばら撒き地上を一掃する。 嘗ては『ギン』と呼ばれていた、王に仇なす存在を殺す事のみを目的とする怪物。 Tiny king ちっぽけな王、系統樹の種、世界を変える為に作り替えられた被験体が一人。 捻くれた黒色の枯木の姿を成しており、根元に出来た木の洞に膝を抱えた少年の姿が見える。 凡ゆる存在を進化させる力を持ち、彼らの力を闘いに合わせて変容させる。 嘗ては『ヒュウ』と呼ばれていた、手に入らぬものを求める事のみを目的とする怪物。 配布アイテム 法玉 魔力付加 強化の魔術を込めた赤色の宝玉。 割ることによって1回のみ、凡ゆる魔術を魔力の消費無しで発動することが出来る。 通常の魔法の威力を上げるために用いるか、普通では使えない強力な魔術を使うために用いることを推奨。 法玉 障壁上級 障壁の魔術を込めた青色の宝玉。 割ることによって3秒間、任意の形の障壁を張ることが出来る。 これによって張られる障壁は上級以下の魔術、物理攻撃を全て遮断する、此方からも攻撃が出来ない点に注意。 法玉 緊急脱出 脱出の魔術を込めた黄色の宝玉。 割ることによって即座に旧校舎から脱出出来る。 開催日時……12/22(Fri) 20 00-24 00予定(点呼19 30-) 参加条件……戦闘能力を持っていること 募集人数……無制限 開催場所……ネポック魔法学校・旧校舎地下 諸概要 多対一、エンド分岐ありの戦闘イベントです、途中参加、途中離脱に対して一切の制限はありません。 成功条件は『Tiny kingの無力化』、失敗条件は『全員の戦闘不能』です。 全員が戦闘不能になった時点で魔術協会の干渉が入り、大規模魔法によりTiny kingは旧校舎と共に消し飛ばされます。 その性質上、後味の悪い終わり方をする可能性があります、くれぐれも悔いのない選択を。 皆様どうか命を大事に、全ては生きていてこそ始まります。 彼らを救うも、彼らを殺すも、皆様次第。 そして皆様は彼らを救った、皆様の英断に、感謝を。 その少年は手を伸ばす、誰も傷付けない人間になるために━━━━━━━━━ 参加者 イロピア・テセフィル&フローラ・テセフィル 悪意に染まった彼の心に義憤を覚え、その存在の左目を貫いた姉妹。 シャミル・キャラミット 約束を守る為に彼に慈愛を以て話しかけ、彼の心を解放した少女。 バーラント・アントン 悪意の中で尚自らの意志を貫き通し、その存在に鉄槌を落とした少年。 ヴァン・ローライト 自らの道を信じ、自らの生徒を信じ、その存在の右目を貫いた教師。 ロイコ・クローディア 殺し兎の心の内、白兎の本心を見つけ、二匹の守護獣を救った教師。 【Happy END ヒュウと言う名の少年】 ラビとギンを支配していた二つの目は、英雄たちによって打ち砕かれ彼らをその支配から解放した。 その瞳の破壊は、同じく少年を支配していたその悪意の鎖を緩め、その心に一人の少女の言葉を届かせる。 流した涙一滴、小さな救いを求める言葉と共に少年は手を伸ばし、その手を英雄たちは引っ張り上げた。 往生際悪く少年を捕らえ、暴れ出す系統樹の種は、その身を渾身の一撃で以て粉砕され消滅。 かくして少年を縛り上げていた系統樹の種という悪意は消え去り、彼はヒュウという名のちっぽけな人間になる。 彼はきっと、二度と誰も傷つけることはなく、二度と悪意にその身を呑まれることも無いだろう。 彼には、手を伸ばした時に救ってくれる、大切な人達が存在するのだから。 報酬 クエストクリア報酬 【空っぽの法玉】 対象者:全員 何の魔力も込められていない透明な宝玉。 自分で魔力を込めることにより、割ると魔術が発動する法玉を作り出すことが出来る。 勿論使えるのは一回限り、ご利用は計画的に。 特別報酬 【ラビッツフット】 対象者:ロイコ・クローディア 白兎の足を模したフワフワのストラップ、悪意の澱からラビを救った証。 持ち主に一日に一回、ささやかでたわいのない幸運を授けるという。 【ギンの弾丸】 対象者:ロイコ・クローディア 銀色の弾丸を模したストラップ、悪意の澱からギンを救った証。 持ち主にささやかな加護を与え、悪意や呪いに対する小さな耐性を授けるという。 【シンカの魂】 対象者:バーラント・アントン ヒュウの魂の欠片とTiny kingの残滓が混ざり合い形成された生霊に近い存在。 意志はなく持ち主の言う通りに行動する、それ自体は戦闘能力皆無の矮小な存在である。 取り憑いた存在の潜在能力を引き出すとされる、使用には低級霊を操る程度の能力が必要。 【クリスタルウィル】 対象者:イロピア・テセフィル&フローラ・テセフィル Tiny kingの目が意志の力によって浄化された、澄んだ緑色をしている宝石。 何故かいつもほんのりと温かく、中心に決して消えない輝きを持っている。 持ち主の心が折れた時にこそ強く輝き、持ち主にあらゆる障害を乗り越える心の強さを与えるという。 【ココロのカケラ】 対象者:シャミル・キャラミット 光の加減で七色に輝くハートの形をした小さな宝石、ヒュウの心の具現化。 非常に美しい宝石だが、宝石商に見せても必ず「価値はない」と一蹴される。 持ち主に命の危機が訪れた時、自ら割れ持ち主の身代わりになるという。 【大勲章:Darwin】 対象者:ヴァン・ローライト 系統樹の種を討伐した証、魔術協会から代表者に贈られた勲章。 金色に輝くこの勲章は、一番目の系統樹の種を討伐した大魔導士の名を冠する。 協会直々の栄誉の証ではあるが、これによって何か特権が与えられるわけではない。 IF ━━━━━━━━━それは、此処とは違う世界に存在した可能性。 ━━━━━━━━━それは、この世界にも尚、起こり得た可能性。 + 覗く + IF ~Tiny kingを倒せず、全員が戦闘不能になる 【Quest Failed 楽園の林檎】 その存在はあまりにも強大で、強大なまま鎮座し続ける。 最後の黄色の宝玉が割られた、もうその場所には狂ったちっぽけな王しか存在しない。 魔術協会は失望し、そして認可する、大規模魔術「Paradise lost」の使用を。 勝利を確信し、狂ったような哄笑を上げ続ける孤独な王に、その旧校舎に。 光の雨が降り注ぎ、何もかもが消えてなくなった……彼が伸ばした小さな手も、その奥底の想いも。 全てを失った地に降るは雨、亡骸も残せぬ彼の墓標に降るはただただ、雨━━━━━━━━━ + IF ~二匹の守護獣を殺害し、ただ一人、ヒュウだけを悪意から引き上げる 【Bad END さよなら世界】 悪意から解放された少年が初めに見るは英雄達、二度目に見るは守護獣達。 その目に、その心に、残酷なまでに事実は映る、二匹の守護獣はもう、彼に話すことも無い。 亡骸を前に膝をつく、その少年にはもう、何の音も聞こえてはいなかった。 虚ろな目から涙を零す、最後に残した言葉は「ごめんなさい」、彼らに対する謝罪の言葉。 絶望した少年が握るは黒の枝、何の躊躇いもなく胸元に突き刺せば、少年の命はあっけなく散る。 彼は確かに救われた、でも彼の心はもう死んでいた、殺されてしまっていた━━━━━━━━━ + IF ~二匹の守護獣を救い、僅かにでも希望を抱いたヒュウを、殺害する 【Sad END メモリアル・ロスト】 諦めたように目を瞑り、Tiny kingはその生涯を終える。 救われることを諦めた少年は、黒い塵となり風に吹かれ、まるで何もなかったかのように。 そう、それはそこにある少年だけでなく、記憶にある少年ですらも。 目を覚ました二匹の守護獣はもう、少年のことを一かけらも覚えていなかった。 進化して得たものも全てを失って、ただの白兎とただの黒鷲として、彼らはあらぬ方向へと去っていく。 少年の存在は世界に何も残さない、系統樹の種は世界に必要のないもの故に━━━━━━━━━ + IF ~二匹の守護獣を殺害し、本性を現したTiny kingを殺害する 【Normal END ティアードロップ】 自身を消し去る一撃に、Tiny kingは断末魔と共に、その存在を塵に返していく。 ようやっと目を覚ました少年は、自分がもうすぐ消えゆくことをようやっと知ることになる。 ほんの少しの走馬燈、ちっぽけな12年間の反芻の後、少年は、笑った。 殺されることに肯定的に、自分が消えることを許容して、少年は英雄達に静かに言う。 「ありがとう」……これでもう、何かを傷つけることもなく、静かに眠ることが出来る。 そして消え去る黒の大樹、後に残るは静寂と、彼の流した清澄の涙のみ━━━━━━━━━ + IF ~全てを救う、Tiny kingすらもその悪意の澱から救い上げる 【Another END 処刑台要らずの白の王】 その道をTiny kingは理解しない、理解しないつもりであった。 自らに差し伸べられた手も、自らを許容する心も、全て纏めて破壊し屈服させるつもりだった。 そんな悪意の澱を、認める存在が居た、救おうとする存在が居た。 絶対悪であろうとするその道の苦しさから、救い上げてくれる存在が居た。 黒の大樹は浄化され、その色を白に変え行く、心に残るはたった一かけら、されど大きな慈愛。 文字通り全てを救った英雄達に、その存在は自らの意志を、白の枝を授けるのだった━━━━━━━━━
https://w.atwiki.jp/dangerousss4/pages/322.html
プロローグ 「アハーッ! ねえ! ねえ、キユさんッ! せんぱいを……あたしのせんぱいを、どこに隠したんです!? アハハッ!」 補陀落とろろの身体の下で――、とろろ汁の腐海に沈んだキユは口の中いっぱいに押し込まれたとろろ汁を必死に吐き出しながら……。泣いていた。 「アハハーッ!」 とろろがどろりとしたとろろ汁を右手に掬い上げ、己の股間へと激しく擦り込む。少女の小さな身体が異様なむず痒さに打ち震える。同時に左掌で掬ったとろろ汁をキユの菊門へと強く押し込むが、この残酷な仕打ちにも少年は身を震わせるばかり。まるで抵抗しない。彼はなおも泣きながら、答えた。 「ナマ子は……もう、帰ってこない……」 「アハッ? またそれですかァー? アハハハ! ねえ、どこに隠したんです? どこに……アハハッ!」 「虎の尻穴」からの卒業後、とろろが組織から与えられた最初の指令は「猟奇温泉ナマ子の殺処分」であった。とろろとしては渡りに船である。彼女はそのためだけに、あの恐るべき毒液――「AI」を自らへ打ち込み続けて来たのだから。 「キユさん……あたし、あたしッ! あなたのこと、どうだってイイんです……。殺したって……殺さなくたって……。アハッ! だから、ナマ子先輩の場所を教えてくれたら……あなたは……」 「気が済むまで探せ。ナマ子はもう、どこにもいない……」 「アハーッ!?」 とろろが激しく少年の股間に吸い付き、ぴゅーっと噴水のように精液が迸った。キユが白目を剥いて苦しむ。だが、それでも彼はナマ子の居場所を吐こうとしない。 あの時――。組織がナマ子の居場所を特定し、とろろは満を持して潜伏場所のホテルへと踏み込んだ。やっと憧れの先輩とセックスできる。ウキウキと心を踊らせて――。だが、とろろが踏み込んだ瞬間、ナマ子の身体はその場にスッと掻き消えてしまった。……それきりである。 仕方なく、彼女は残っていたキユをレイプして尋問しているのだが、彼は静かに泣き続けるばかりで、まるで埒が明かぬ。 「アハハハ……。ま、イイですよぉ。アハ! 『ラプラス』で調べれば、すぐにせんぱいの居場所なんて!」 とろろに与えられた猶予期間はたっぷり二ヶ月もある。通常はビッチ一人の殺処分に二ヶ月もの猶予が与えられることはない。組織からの大ボーナスだ……と、とろろは思っていた。もちろん組織からすれば実験上の要請に過ぎないのだが、彼女にはそんなことはどうでもいい。二ヶ月間、たっぷりナマ子を犯し尽くす予定だ。犯し尽くし、全てを奪い去るつもりだ。自分が与える苦痛以外の全ての感情と感覚を先輩から奪い去って……憧れの先輩の身も心もグチャグチャにして、ズタボロにして……せんぱいが、あたしのことしか考えられないようにして……せんぱいのすべてを支配し……それから、あたしは――……。 このページのトップに戻る|トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/sakisama/pages/41.html
天江衣を捕獲してきますか? 衣調教in era咲 調教注意 リレー? 第1局 827 833 922・ 923 827 :名無しさん@ピンキー :2009/08/01(土) 12 25 33 ID aD7Bp6RV 天江 衣 を捕獲してきますか? [0]はい [1]いいえ 0 ・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・ 「おい、おまえっ、衣をこんなところに連れてきて、いったいどうするつもりだ!」 長野県のとある田舎の道ばたで、自販機の上の方にあるボタンを 背伸びしてなんとか押そうとしていたところを 拉致専門の業者に頼んで拐してきてもらった肉奴隷候補の天江衣。 彼女はざっとデータを見たころと【生意気】【反抗的】【プライド高い】など 調教時における目立ったマイナス要素がいくつかあるので 少しばかり躾けるのに時間がかかるかもしれない。 暴れられると面倒なので、今は丸裸にひん剥いて後ろ手に縛って天井から吊し 身動きできないようにしてあった。 「聞いてるのか!? そこのおま・・ぐもぅ!?」 【39】ボールギャグ やかましいので、少し黙っててもらうことにする。 「んんっ!! んん――――っ! んんぅんン~~~~~~~っっ!!!」 言葉を封じられた衣はなおもウーウーと唸りながら 小さな身体をよじって荒縄の縛めから抜け出そうとしている。 【34】スパンキング バシィィン! 「うぐっ!?」 手のひらを開いて振りかぶり、口枷を施してもなお五月蠅い衣の頬を張った。 ぶたれた箇所が、うっすらと椛のように赤くなる。 「・・・・・・っ! んんん~~~~~~~~~っ!! ン――」 なおも何かを言い募ろうと唸る衣。 バシィンッ! パアァァン! そんな彼女の頬を、もう一度張り飛ばした。 しかも今度は往復で。 反抗的で元気な奴隷には、やはり苦痛を与えて黙らせるにかぎる。 元気が良いようなので、それを2度、3度、4度、5度と続けて行う。 繰り返す。 痛みと暴力による恐怖を、その小さな身体にしっかりと覚え込ませるのだ。 ぶっ続けで顔や棟、背中や尻など 叩きやすく、より痛がり痕の残る場所に平手の雨を降らせる。 こちらの手が痛くなる頃には、衣はもう何も言わなくなっていた。 「・・・・っ、・・・・っっ・・・・・っ・・・」 彼女は今、どのような顔をしているのだろうか。 兎耳のカチューシャを付けた乱れた長い髪に隠れてその表情は確認できなかったが 小刻みに震える身体を見れば推して知ることができた。 ※※コマンドを入力して下さい※※ 833 :名無しさん@ピンキー :2009/08/02(日) 10 46 29 ID NfXt5Rym 【33】媚薬 すっかり大人しくなった衣。 顎を持ち、上を向かせると はらりと落ちた長い髪の間からその表情が伺える。 目の端には涙の珠。 その表情には、苦痛と怯えと屈辱と。 負の感情にまみれた、とても良い顔をしていた。 すぐ側にある棚から小さな硝子の瓶を取り出し、蓋を開ける。 キュポンという可愛い音がして覆いが外れると 辺りにむわっとした甘ったるい匂いが立ちこめた。 小瓶の中身は媚薬。 女の子をトロトロに蕩けさせる薬だった。 上を向かせた衣。 小さな口にかっちり填ったボールギャグの穴から、小瓶の中身を流し込んでやる。 「んんっ!? ぅぐう~~~~~~~~~っ!」 すると衣は、口内に入り込んだその液体をなんとか飲み込むまいと イヤイヤをするように首を横に振って難を逃れようとするが、そうは問屋が卸ろさない。 下を向いて薬を吐き出させないために腕に力を入れて顎を固定し 開いてるもう片方の手で鼻を摘んでやった。 「ゥんンンっ!?」 すると、途端に息ができなくなる。 空気を求め、再び暴れ始める衣。 だが今回は暴力は振るわない。 せっかくの高価なクスリを吐き出されでもしたら困るからだ。 このクスリの値段は野口英世2人分。 なんとしても飲んでもらわなければならない。 だから、しばらく待つことにした。 「ぐぅぅぅ~~~~~~っ!!」 鼻は摘んだまま。 顔は固定して、決して下は向かせない。 これで呼吸を再開するには、口の中の液体を飲み干すしかなくなる。 時間の問題だった。 「~~~~~~~~~・・・・・・・・・ごきゅっ・・・ごく・・・ごく」 白くて簡単にへし折れてしまいそうな喉。 それが幾度か上下に動いた。 酸欠に耐えかねた衣は、眉根を寄せ顔を真っ赤にしながらも 口内に溜まったトロリとした薬液を自分の唾液と共に、ついに飲み込んだのだ。 「ぅゴホッ、ゴホゴホッ! エ゙ボッ! うググ・・・・ゴホッ」 何度もえづいて咳き込む衣。 この媚薬は即効性。 液状だし、すぐに効いて気持ちよくなる。 ※※コマンドを入力して下さい※※ 922 :名無しさん@ピンキー :2009/08/13(木) 13 20 03 ID Zawk5mK3 【69】シックスナイン ボールギャグを外し、相手を屈服させるべく 互いの性器を舐め合うという恥ずかしくて屈辱的なことをさせようとしたのだが ペニスを鼻の頭に持ってきた途端、衣は嘔吐した。 「ぅぅっ、うええぇぇっ・・・・・・ぅ・・っ」 一週間ばかり風呂に入っていなかったのがまずかったのだろうか。 チンポ臭を嗅いだとたんにご覧の有様。 仕方なく、別の行為に切り替える。 【30】素股 これぐらいならば行けるだろう。 そう思い、自分の子供性器をギンギンに張りつめた勃起に擦りつけるように命じる。 渋々跨る衣。 腰を落とし、性器と性器が触れるか触れないかというところで しかし衣は駄々を捏ねはじめる。 「ひ・・・っ い、嫌だぁっ」 目尻の端に涙を浮かべて、拒絶の意を現す。 あれも嫌、これも嫌。 なかなかに我が侭な娘である。 どうやらまだ殴られ足りないらしい。 【35】鞭 仕方がないので、再び暴力に訴えることにする。 先程はスパンキングだったが、今度は鞭。 壁に掛けてあったそれを手に取り、一度床を打ち鳴らしてみる。 ヒュンッ パシイィン 調教部屋に小気味の良い音が響く。 「ヒッ!? ぁ・・・・ゃ、やだっ」 今から自分が何をされるのかわかったらしい。 衣は瞳孔の狭まった瞳でこちらを見る。 今の彼女は、麻雀を打っているときとはうって変わって まるで怯える小動物のようだった。 だけど遠慮なんかしない。 たっぷりと鞭の痛味を、その身体に教えてやるのだ。 923 :名無しさん@ピンキー :2009/08/13(木) 13 21 21 ID Zawk5mK3 鞭を振り上げる。 狙うは衣の扁平胸や腹、太股など。 力任せにオーバースローで叩き付けた。 ヒゥン バシィィン! 「ひぐっ!?」 痛みの籠もった悲鳴が上がる。 なかなかに良い声だった。 その可愛いらしい叫びをもう一度聞きたい。 そう思い、再び鞭を上げて 痛みで小刻みに震える幼い身体へと打ち下ろした。 振り下ろされたそれは、生きた蛇のように空中で身をくねらせ 衣に襲いかかる。 バシイィッ!! 「きゃううぅっ!」 耳に心地良い悲鳴。 もう一度。 ビシイイィッ 「はぐうっ!!」 もう一度。 「痛あぁいっ!」 もう一度。 「も、許し・・ひいぃぃっ!」 もう一度。 「た、たすけっ、ぃ゙はうっ!!」 何度も、何度も、何度も、何度も。 痛がり怯える小さな体に叩き付けた。 鞭の痛さと怖さと傷痕を、その身に刻み込んでやった。 【30】素股 もう一度、素股。 しかし今回は上手くいった。 鞭打ちが相当効いたようで、素股を命じると素直に従った。 「ぅ・・・っ・・・ぅぅ・・気持ち、悪いよ~~」 半分ベソをかいたような情けない声。 青々とした血管がドクドクいっている肉の凶器の上に跨り おっかなびっくり性器の割れ目を押しつけると 言われた通りに腰を動かしだした。 「っ・・・・っ・・・! 熱い~・・・・・脈打ってるぅ・・・っ」 股間から伝わってくるおぞましい感触に耐えるかのように 両の瞳をぎゅっと瞑り、それでもなんとかクレバスでペニスを刺激し続ける。 ※※コマンドを入力して下さい※※ 龍門渕 透華 はすでに捕獲していますか? [0]はい [1]いいえ 参考までに:http //www37.atwiki.jp/eraseries/pages/14.html
https://w.atwiki.jp/ivas/pages/95.html
ポイント:4 タイプ:パッション 特徴:≪オタク≫ 参加可能イベント:〔ツアー〕〔マッチフェス〕〔サバイバル〕 開催イベント:〔マッチフェス〕〔サバイバル〕〔ロワイヤル〕 特訓:可能 【控室に出る】 このアイドルを自分メダルエリアへ送る。自分山札から【小さな英雄】南条光+を探して自分控室にだ出し、 自分山札をシャッフルする。それはこのターン開催イベントに関係なく必ずステージに出る。 Illust:ちょぼた 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/chaos-tcg/pages/507.html
小さな王「アルサル」 読み:れぎあす「あるさる」 カテゴリー:Chara/男性 作品:ティアーズ・トゥ・ティアラ 属性:風 ATK:2(+2) DEF:5(+1) 【登場】[自分のキャラ1体を控え室に置く] [永続]自分のアリーナに〔裏〕の「リアンノン」がいる場合、レストのこのキャラをアタックキャラに選ぶことができる。この場合、レストからリバースにする。 行こう! 我が友の元へ! illust:中田正彦 AP-110 C SC
https://w.atwiki.jp/dx3rdcamp2019kairi/pages/27.html
トレーラーまとめ 「人/鬼 零」:(GGM:乖離) 燃え盛る部屋に二つの影。 一つは抱き抱えるように。 おぼつかないその身体から流れた雫は、一面に跡を残した。 もう一つはもたれかかるように。 虚ろなその瞳から流れた雫は、一筋の跡を残した。 「人/鬼」第三話 (GM あさひ) 満たされぬ渇望、欲求。我慢して、我慢して、我慢我慢ガマンガマンガマン。しかし、甘美なその味を一度知ってしまえば、もう耐えることなどできない。 幸福の絶頂ともいえるその味との邂逅はしかし、永遠の別れを意味していた。満ちてしまった渇望。果たせなかった誓い。過去への執着、未来の否定。先にも後にも進めなくなった少女は、もうすでにないものを今日も探し続ける。 「嗜食/狂宴」 ━━━ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉━━━ 「人/鬼」第四話:天使/貧愛(GM:たくあん) いつもと変わらぬ非日常.封鬼部は,今日も鬼を刈る. ポケベルが鳴り響く.届いたメッセージは,「あの人を,捕まえて」――宛名は,銀狼芽衣. 劣等感.自尊心.防衛本能. 僕を満たす,意味のないエキス.この小さな身体に,天使の声が鳴り響いた. いつもと変わらぬ非日常.あなたを射止めるその日がくる. 夜明けとともに訪れる月食.光のないこんな日こそ,あなたを迎えるのにふさわしい. 愛を知ったキューピッドの行く道を,誰にも邪魔させないんだから. 「天使/貧愛」 ━━━ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉━━━ 「人/鬼」第五話:遺体/猫(GM:CY) みなさんはテレビで 友達が映ったらどう思うだろうか? 友達じゃない人が映ったらどう思うだろうか? 友達の名前が読み上げられたらどう思うだろうか? 友達じゃない人の名前が読み上げられたらどう思うだろうか? 友達の顔が映され、友達じゃない人の名前で読み上げられたら? 「遺体/猫」 ━━━ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉━━━ 「人/鬼」最終話:終劇/始動(GM:乖離) 始まりは、いつも突然に。 舞い落ちる桜の花びらのように 気付けば、世界を変えていく。 過去は、いつも飄々と。 移ろいゆくおぼろ雲のように 決して、後戻りはしない。 然れど現在-みらい-は、いつも限りなく。 十全たる場所へと赴く鶯のように 意志の力で、切り拓かれる。 片や心に決めた理想-みらい-が必ず叶えられるとは限らないのもまた事実。 ただ忘れないでほしい。我々には意志を共鳴させるという、その理想-みらい-への道を照らす特別な力があることを。 「終劇/始動」 ━━━ダブルクロス、それは裏切りと共に、絆を意味する言葉━━━
https://w.atwiki.jp/homuhomu_tabetai/pages/1508.html
作者:n3LIksrUo 520 名前:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage] 投稿日:2011/12/20(火) 21 27 21.60 ID n3LIksrUo 朝。目を覚ますと…… 布団の中で、仔ほむが冷たくなっていた…… いや、まだ冷たいと言うほど冷えてはいない。 さっきまで、私の下敷きになっていたのだから。 仔ほむは、私の肩甲骨の下で圧死していた。 しかし、我ながら上手に死なせたものだ。 柔らかい羽毛の敷布団のおかげだな。 仔ほむは私の下敷きになっていたにもかかわらず、 目立つ外傷もなく、綺麗な姿で旅立ったようだ。 見たところ、血液等は全く出ていない。 その小さな身体には、大きく凹んだり、形を崩した部分もない。 少し失禁していたようだが、仔ほむのお漏らしなど微々たる物だ。 厚手の寝巻きと毛布が上手く吸収してくれており、 自慢の羽毛布団は、全く汚れてはいない。 仔ほむの遺体をそっと摘まんで、その死に顔を拝んでみた。 涎の跡が残っていたので、ティッシュペーパーで綺麗に拭いてやった。 すまなかったな…… 素直に仔ほむに謝罪した。 これは、私の不手際が引き起こした事故なのだから…… 二日前に産まれたばかりの、まだ何の罪もない仔ほむだった。 私がペットとして可愛がっている、大事なほむほむとまどまどの、初めての娘だった。 この子には、幸せに生きる権利があった。 私がそれを奪ってしまった。 事故だった。これは本当に事故だった。 しかし、この事故を招いたのは私のミス…… 今まで成体のほむ種しか飼育した事のなかった私は、 仔ほむを安全に飼育出来るケージを用意していなかった。 私は、ほむほむ達を普通の鳥籠で飼育していた。 成体の飼育だけなら、それで十分だったから。 しかしあの鳥籠は、仔ほむを閉じ込める檻には不十分だったのだ。 おそらく籠のどこかに、仔ほむがすり抜けられる程の隙間があったのだろう。 成体のほむ種には無理でも、仔ほむになら使えるサイズの出口があったのだろう…… 昨夜、仔ほむは鳥籠を抜け出し、私の布団の中に潜り込んだのだろう。 ただ私に甘えに来たのか、朝までの添い寝を望んだのか…… 少なくとも、この子は私を好いてくれていたのだろう…… すまない。本当にすまない事をした。 私は君に、心の底から謝罪するよ…… そうだ。この子の家族達にも謝らなければ。 可哀想に。まだ何も知らずに、鳥籠の中でスヤスヤと眠っているんだ…… 今日は朝から、ほむほむ達の悲鳴が聞ける。 ほむほむ達の悲鳴が聞ける…… 大きな罪の意識と、後ろめたい小さな快楽…… この日の朝は複雑な気分で…… とても可愛らしい朝食を食べる事になった…… ── 完 ── ジャンル:事故 仔ほむ 虐待 感想 すべてのコメントを見る 愛でるか食うか虐待するかどれかにしろ胸糞悪い
https://w.atwiki.jp/tekilostarchive/pages/93.html
《小さな賢者見習い クレア》 所属勢力 ポートエレン 種族 人間、魔術師 レア度 レア カード種別 ミニオン 消費マナ 1 攻撃力 1 体力 1 保護魔法 パッシブスキル 存在時 周囲1マスの自分ミニオンが受けるダメージは1軽減される カード評価 「支援します」 ポートエレンの小さな小さな賢者ちゃん。 周囲1マスの自分のミニオンとあるが、その中にはちゃっかり自分も含まれているのでクレアちゃんを倒すには攻撃力が2以上ないといけない。 おじいちゃんやヴァレリなどの大型ミニオンの横に添えておけば小さいながらも凄く頼りになる存在になるだろう。 勿論、結心や黒い月などで体力が上がればその分だけ自身の効果で取られにくくなる。 更に2体並べるとダメージ軽減の効果が重複して実質ダメージ-2になる。こうなると挟撃ではダメージを与えられなくなる為、その1/1というサイズからは想像できない堅牢さを発揮するだろう。 かわいいは最強だってはっきりわかんだね どうやらリーザとエリスとは仲が良い様子である。
https://w.atwiki.jp/i914/pages/105.html
地には瓦礫の山と累々たる屍。 空に黒雲と鋼翼の悪魔。 たった今自分が命を奪った能力者集団の骸を睥睨しながら、後藤真希の心は乾いていた。 ―こいつらならと期待してたけど、ダメだったね。 失望と諦観が交じり合った溜息を吐きながら、絶望の大地へと降り立つ。 万が一、仕損じていたなら、とどめをさして、苦痛から解放してやるため。 だがそんな憐憫は無用のものだった。 燃え上がる炎、崩落する瓦礫以外に動くものはありやしない、いや、誰かいる。 ジャリッ、と何かを踏みしめる音が響く。 その音の大きさは、その音を立てた存在が後藤に敢えて自分の存在を知らせようとしていることを示していた。 そんなことをするのは? 「何だ、やぐっつあんが来たの」 後藤の冷たい視線の先には、背丈だけなら子供かと見紛うぐらいにちっちゃな女が立っていた。 その物腰はどこか卑屈で、両掌を擦り合わせながら愛想笑いを浮かべていた。 「いやぁーっ、相変わらず強いねえ。 後藤は。 9人の能力者を倒すのに5分もかかっていない。 スゴイ、スゴイッ」 「まさか、そんなことを言いにやって来たわけじゃないでしょう」 「うーん、ちょっと言いにくいんだけどねぇ。」 ちっちゃな女は相変わらず腰が低い。 が、どこか不穏な空気を漂わせている。 「こうしてこいつらを惨殺することは、組織の方針と違っているってことは判ってるよね、後藤」 鋼翼を生やした美女は応えようとしない。 ちっちゃな女の言葉を待つ。 「こいつらに圧倒的な力の差を見せ付けて、心に絶望を植え付ける。 裕ちゃ、いやリーダーの指示は確かそうだったよね」 「やろうとしたさ。 でもこいつらが悪いのさ。 あの程度の攻撃を捌けないくせに、闇を打ち払おうなんてね。 ちゃんちゃらおかしいよ」 「こいつらには可能性があった。 今はまだか細いけど、将来は…」 「だったら、どうすんのさ。 こいつらを仲間に引き込もうっていう組織の方針を滅茶苦茶にしたわたしをどうしようっていうの」 眦をつり上げて、声を荒立てる鋼翼の悪魔に対して、ちっちゃな女はその両手を自分の身体の前に突き出し大きく振った。 「無理無理。 ダークネス最強の能力者、後藤真希をどうにかしできる奴なんて、この地上にいやしない」 「ふん、どんなもんだか。 さっきからあたしのチカラが阻害されてるんだけど。 口とは裏腹に殺る気満々なんじゃないの」 「これはさあ、あんたの念動でいきなり吹き飛ばされないようにする為さ。 何せあたしの身体じゃ何十メートル吹き飛ばされるか」 ちっちゃな女が言葉を言い終わる前に、後藤は最初の一歩を踏み出していた。 目の前の女の力、“能力阻害”は厄介だ。 だけど自分のチカラのベースと言っていい、念動力が防がれたとしても 卓越した身体能力から繰り出す物理的な攻撃で命脈を絶つことは容易だ。 この女の背丈なら、腰の入った回し蹴りで簡単に首を刈ってやれるだろう。 その後は知ったこっちゃない。 組織の準幹部級を殺した自分に対して、追手が掛かるならむしろ大歓迎だ。 氷の魔女、粛清人、時間を操る女。 命のやりとりをすることでしか、生きている事が実感できない。 一歩の内に自分の業の深さを噛み締めながら、次の一歩を跳ぶ。 これで、お別れさ。 やぐっつあん。 ―いける。 今踏み出した足が、地に着いたならそれを軸にして回し蹴りを放つ。 それでこの女には十分致命傷を与えられるだろう。 ―足りない!! 狼狽した。 自分が予測したよりも僅かだが距離が足らない。 チカラで飼い馴らした鋼翼で戦うことが多い後藤だったが、 自分本来の肉体のみを凶器にする術も知り尽くしている。 だからこんな僅かな齟齬が生じる事が信じられない。 ―かわされる。 ちっちゃな女の顔からは他人を愚弄するような笑みは消え、冷徹な狙撃手の目をしていた。 そして許しを請うかのように、身体の前で振っていた両手を組み、拳銃のような形に組む。 「ばぁん!!」 ちっちゃな女がふざけたように言うとと同時に、後藤は胸に強い衝撃を感じた。 ―飛ばされる。 念動が使えれば、この程度の衝撃波は簡単に相殺できるのに。 自分が放てるチカラに比べれば、遥かに小さなチカラで吹き飛ばされた後藤は宙を舞い、…墜ちた。 念動による衝撃波の直撃を受けた胸部には激痛が走り、気道からは何かがこみ上げてきた。 折れた肋骨が肺に刺さり、そこから血が流れてるのだろう。 喉をこみ上げて来た血液が口の中を満たし、溢れていく。 時間が経つごとに視界が狭まり、身体の感覚が失われていく。 …どうやら致命傷みたいだね。 に、しても意外だった。 私がやられるとしたら、愛ちゃんか圭ちゃんだと思ってたけど、まさかやぐっつあんにやられるとはね。 頭のすぐ傍で瓦礫を踏む音がした。 誰かが顔を覗き込んでいる気配がする。 「い、一体どんな…」 「どんなイカサマをやらかしたって聞きたいんだよね」 …違う、今のはイカサマなんかじゃ無いことは、喰らった私が一番よく判ってる。 ただ、知りたい。 どうやって私を打ち破ったのかを 「オイラは何もしていない。 後藤を敗ったのは後藤自身」 「な、何を…」 「もう喋らない方がいい」 痛ましげな口調が鋼翼の悪魔に、その命が長くないことを否応無く知らしめる。 「わ、わたじは…、ゴ、ゴボッ」 血を吐きながら勝敗の帰趨を決めた要因を知ろうとする後藤に、ちっちゃな女が言葉をかける。 その口調からは勝ち誇った気配など微塵も感じられない。 「私のチカラは能力阻害。 まず最初に後藤のチカラのベースである念動力を阻害、 その後、後藤の身体能力を阻害した」 「ば、馬鹿な…そんなことが」 「後藤、私達のチカラって何だと思う」 「ふぇっ」 「ダークネスであれ、リゾナンターであれ、能力者の能力って何なのさ。 普通の人には出来ない事? 神様しか出来ないような事? 空を飛ぶ事? 手を触れずに物を動かす事? 未来の出来事を視る事? 姿を消す事? 獣化する事? 手に触れた者を燃やす事? 思い描いたイメージを念写する事? 人の心と感応する事? 人の心に干渉する事? 時間を止める事? 悪魔に心を売らなきゃ出来ない事?」 ちっちゃい女は一気呵成に捲し立てると、一息ついた。 「そういうことが出来ない人間から見れば、私達のチカラは超能力かもしれない。 でも私達はそういうことが出来る。 だから私達は自分のチカラを能力と呼ぶ。」 パラパラと何かが降る音がする。 つい先程まで行われていた戦闘の影響で、損壊した付近の建造物から細かい破片が崩れ落ちているのだろう。 「でもね、ごっちん。 オイラたちが出来ないことをやってのける人たちがこの世の中にはたくさん存在する。 円周率を何万桁と記憶している学者、数ミクロンの誤差も無く金属を研磨する職人。 西瓜を割らずに実の詰まり具合を見分けられる八百屋のおじさん。 数センチの余裕しかないスペースに車を停めれる駐車場のおじいちゃん。 こんな人たちには、あんたみたいに自分の身体を宙に浮かしたり、圭ちゃんみたいに時間 を操作できたりはしない。 オイラ思ったんだ。 こんな人たちだって皆、能力者だって。 人は皆、自分の中に能力という輝きを秘めているって。 そう思ったとき、オイラの能力阻害という能力は生まれ変わった。 新たなる力、小さな巨人にね」 「グフッ、ちぃさな虚塵…」 「ゴメン。 オイラの攻撃力がもっと強ければそんなに苦しい思いをさせずに済んだのに」 もう完全に光を失った瞳をちっちゃな女に向けながら、鋼翼の悪魔だった女性は言葉の続きを促がした。 「オイラのチカラ、小さな巨人は人間のあらゆる能力を阻害できる。 但し、それには条件がある。 その対象となる人間が、オイラよりも上回っていると思った能力に限りってこと。 つまりその対象となる人間が、 自分の頭がオイラよりも賢いって思えば、その人間はオイラよりもおバカさんになる。 その対象となる人間が、 瞬間移動で素早く立ち回ってオイラなんかイチコロだって思った時点で、瞬間移動は不可能になる」 ちっちゃい女は気遣わしげな視線を自分の後輩に向けるが、 組織の厄介者“Black sheep”にはもうその視線を察知することも出来ない。 「オイラが最初に念動力を阻害した時点で、ごっちんはこう思ったんだろうね。 ちょっと面倒になったけど、この小さい女なら自分の身体能力だけで問題ないって」 戦闘の巻き添えで大破した自動車から洩れたのだろう。 油の不快な鼻を刺す。 顔をしかめながら、ちっちゃい女は続ける。 「その認識自体は間違いない。 ごっちんなら素手でやったって、この世界の人間の殆どを倒せるだろう。 でもオイラに対してはその認識が命取りになった。 ごっちんがオイラを蹴り殺そうとした時点で、オイラの小さな巨人は発動した。 阻害されたごっちんの身体能力は、年齢相応の女子の平均レベルまでに落ち込んだ。 あとは…もういいよね」 痛みを通り越し、体中に鉛を流し込まれたような感覚に苛まれながらちっちゃい女の言葉を噛み締める。 ―いけすかない人だよ、アンタって人は。 初めて会ったときから…! 暗く塞がれた視界の中で何かが煌いた気がした。 やれる!! 思念の糸を伸ばし、物体を絡めて引き寄せる。 飛来した交通標識の鉄板が、ちっちゃな女に…当たった! でも、この感覚は? 人間の身体に似ているけど、…違う… 鉄板で両断した物体から気体が噴出する音がする。 …ふっ、これは人体攻撃演習用のダミー。 本当に抜け目無い。 アンタって人は、最期までいけすかないよ。 これが鋼翼の悪魔と恐れられた最強の能力者、後藤真希の最期だった。 紅蓮の炎が燃え盛っている。 その中で黒い龍がのた打ち回っている。 黒龍は声を一切発しないが、断末魔の悲鳴が聞こえてきそうな苦しみようだ。 黒い龍。 その正体は戦場で火葬されている後藤真希の体内から脱出しようとしている黒い翼 ―特殊な原型細胞だった。 「よ、よろしいのですか。 矢口様」 組織の男がちっちゃい女に声をかける。 ちっちゃい女は答えない。 普段は見せない真剣で暗鬱な表情で炎を、その中の黒龍を見つめている。 「g923を処分して、その身体を回収する。 もしも回収が叶わなくても g923の体内の中で成長した原型細胞 の一端たりでも回収す るというのが、あなたに下された指令だった筈」 その指令を無視してしまったら、今度はあんたが“Black sheep”として、粛清を受けるんだぞ、という言葉は飲み込んだ。 「アーン、何だって。 g923を処分。 そんな名前は初めて聞いたね」 「しかし…」 「オマエ、もう一度その名を口にしたら殺すぞ。 g923なんて最初からいなかったんだ。 そう、私が今日ここにやって来たのは、後輩の後藤真希に会うため。 会って、ごっちんを取り戻す為にここに来た」 何を訳の判らないことを言ってるんだ。 矢口のくせに。 男の中で、ちっちゃい女を侮蔑する言葉が紡ぎだされたが、それは一瞬にして消えた。 ちっちゃい女の表情は、男にそうさせるほどの悲しみに彩られていた。 かわいい子だったね。 初めて出会った時、こんなにかわいい子がいるなんて、嘘だろって思ったよ。 なっちには悪いけどさ。 あんたは強かった。 あんたの念動力は自分の身体を宙に浮かし、何トンもの重さの車を一瞬で破壊した。 でもあんたは弱かった。 その強すぎる力の発動に耐えられないぐらいに弱かった。 オイラたちが守ってやらなきゃならないくらい。 ある時、組織の研究者が提案した。 当時まだ実験段階だった複合細胞をあんたの身体に移植することによって、 あんたの身体を念動力の発動に耐え得るレベルまで強化するプランを。 それは一見あんたにも選択肢のある提案のようでいて、他に行く場所の無いあんたには選択肢は無かった。 並の人間なら、1ミリグラム移植されただけでも、拒絶反応を起こしかねない複合細胞をあんたは飼い馴らした。 あんたの身体に移植された複合細胞の総重量が1キロを越え、あんたの体内で成長を始めた頃からあんたは変わった。 あんたは”黒い血”と呼ばれる複合細胞を、自分の意志で漆黒の翼に変形させた。 そしてその翼であんたは羽ばたいていった。 同じ組織にいる筈だったのに、あんたはオイラの手の届かない所にいた。 …でも最後の最後でオイラの能力阻害が破られたってことは、オイラのことを認めてくれたんだよね。 オイラのチカラを認めてくれたからこそ、オイラの小さな巨人は破られた。 何か悲しいよ、こんなので終わるなんて。 でも、ありがとう。 こんなちっちゃなオイラのこと認めてくれて。 お帰り、ごっちん。 もう離さないよ。 炎の中で黒い龍がその動きを止め、 後藤真希の身体と共に灰燼と化したのを見届ると、ちっちゃい女は炎に背を向けてその場を立ち去った。 男はちっちゃい女に声をかけようとしたが、その暗い表情を目にすると何も言えずただ見送るしかなかった。 女の後姿は男の目にはいつにもまして小さく映った。