約 1,297,081 件
https://w.atwiki.jp/girlsxbattlejp/pages/316.html
日本語名 何晏 英語名 Gramin CV. 堀江由衣 初期ランク ★3 陣営 属性 配置 台詞 「」 特徴 キャラ紹介 後列の補助戦姫。鏡の力で敵のクリティカル攻撃を抑え込む。 スキル ボイス一覧 挨拶 「自分だけを愛し、かわいがる。私の目には、私自身しか、映っていないの。私は、私を愛してるし、私が狂うのは、私の為だけよ?」 会話1 「ねえ、鏡の中の私。どれほどあなたを抱きしめたいと思ってるか、わかる?」 会話2 「すぐ目の前にいるのに、私達は、別の世界にいるのね」 会話3 「」 会話4 「ただ、あなたを抱きしめて、口付けして、一緒にいたいだけなの!そうよ…永遠に鏡の中で、一緒に過ごしたいの!」 会話5 「生まれたときから、私と私は一緒で、愛し合っているの!でもこれは、報われない恋…そう…憎たらしいほどに、報われない恋!」 出撃 「あなたも…鏡の世界に堕ちればいいのに!」 スキル 「鏡の世界へようこそ!」 やられ 「「これで…私達は…一緒になれるのね…!」」 旧ボイス一覧 挨拶 会話2 「」 会話2 「」 会話3 「」 会話4 「」 会話5 「」 出撃 「」 スキル 「」 やられ 「」
https://w.atwiki.jp/83452/pages/8577.html
膝を震わせながら、自分が快楽を求め始めていることに気付く (梓…) 自分が梓を責めていたときと同じように、梓の動きに合わせて心の中で名前を呼んだ 「はん…あ…」 もはや漏れる声を隠そうともせず、私は梓を抱きしめた 自分よりも年下で、さらに自分よりも小さな少女が、いまは主導権を握っていた いや、おそらく… この先ずっと… 自分が変わっていくのを意識しながら、私は梓を抱きしめ続けた 「澪先輩、苦しいです」 「あ、ごめん…」 素直に謝ってしまう私 「ふふ。許してあげます」 そう言って再び乳首をつっつく 「ん…」 しっかり反対してしまう身体が恥ずかしかった 「もう一度目を閉じて下さい」 「え?」 「早く」 もはや命令口調を隠そうともせず、梓が告げる そして何も言わずに従う私 目が閉じられたのを確認すると、梓はジーンズのベルトを外し始めた 「それはダメ!」 慌てて梓の手を振り払う でも梓は笑顔のままで言う 「目を閉じてて下さい」 何も言い返せず、再び目を閉じる私 だけど両手はベルトのバックルを掴んだままだった 梓はゆっくりと、その両手を引き剥がした 一連の動作が終わるまでの間、私は何を考えていただろう 脚に冷えた空気が当たる それを温めるように、梓が両手でさする それだけで脚の力が抜けていくのがわかった 梓は立ち上がると、再び私の乳首を口に含んだ 反射的に梓を抱きしめる 左の乳首が濡れていくのがわかった それに乗じて自分の股関が熱くなっていくのも… それはまるで、触れられるのを待ちわびているように思えた 左脚の太腿を撫でていた梓の右手が、ゆっくりと位置を上げる そして下着の上からそこに触れた 「あ…!」 自分の意志とは無関係に爪先が反る 梓の右手が細かく動くたびに、温もりを含んだ感覚が身体を貫いていく 「く…はぁ…」 自分がどんな声を出しているか何て気にする余裕は無かった ただただ自分を貫いてゆくものに身を任せていた もう何も考えたくなかった 梓が下着を脱がしていることに気付いたときも、もう抵抗しなかった 自分の身体から発せられる匂いが鼻を突く 「澪先輩、すごい濡れてます」 梓が囁く 「自分でわかりますか?」 私は首を横に振る その嘘は最後の羞恥心だった 「自分で触ってみて下さい」 私の答えなど聞く気はなかったのだろう 梓を抱きしめる私の右手を掴むと、そこへ誘導した 「わかりますか?」 「うん…」 その2文字とともに、最後の羞恥心は崩れ去っていった 「気持ちいいですか?」 「うん…」 2回目の返事をしたと同時に、涙が零れた 梓は背伸びをすると、その涙を舐め取った 「しょっぱいです」 「うん…」 零れ続ける涙 梓は優しくキスをした 頭を撫でながら 「もっとして欲しいですか?」 しばらくの沈黙… 梓の瞳を見つめる そして 「うん…」 ハッキリと自分の意志で頷いた もう一度キス 今度は激しいキスだった 梓の小さな舌が私の舌を弄ぶ そして右手は濡れた部分を弄び始めた 最後の羞恥心を捨て去り、代わりにさらなる快楽を得たようだった 梓を強く抱きしめる 「もっと…」 という言葉の代わりに 梓の動きが徐々に早くなる 絶頂を迎えようとしているのは自分でもよくわかった でも 梓は動きを止めた 「なんで…?」 目で訴えかける たぶん哀願するような表情だったのだろう 梓は笑顔を作り、優しくキスをした そして言った 「指、入れてもいいですか?」 その言葉に抗うことは、もう私にはできなかった 「うん…」 梓の頬を撫でる 「いいよ…」 再び唇を重ね合わせる そして私は梓を抱きしめ、目を閉じた 激しい痛み 思わず呻き声が漏れる でも梓は動きを止めてはくれない 今度は痛みで涙が零れる その涙が梓の髪の毛を濡らす 何故だかわからないけど舐めてみたくなった 実際に舐めてみるとやっぱりしょっぱかったけど、仄かにシャンプーの香りがした (血が出てないかな?) 少し痛みに馴れてくると、そんなことを考えた (これも処女喪失なのかな?) 他にもいくつか疑問が浮かんだけど、すぐに消えていった 快楽が痛みを掻き消し始めたがら… 自分の中で動く梓の指 (男の人のアソコはもっと大きいんだろうな…) 一瞬だけそんなことを考えたけど、梓が悲しむ気がしたから止めた 指が奥の方に当たる 内臓を触られているような変な感覚 でもすぐに心地よさへと転化した 「ん…はぁ…ぅん…」 声が大きくなる せれに合わせて梓の息づかいも激しくなっていく (私を気持ちよくしてくれてる…) そう思うと愛おしくてたまらなくなる 何度か意識が飛びそうになりながら、懸命にこらえる そんな私を見上げながら梓が聞く 「澪先輩は誰のものですか?」 「あ、梓…」 「全部ですか?」 「うん…」 「何しても良いんですか?」 「うん…」 「じゃあ今から」 悪魔の笑み 「あずにゃん3号にしてあげますね」 私の返事など待たず、今までで一番激しく右手を動かす 「梓…だめ……い…く…」 「イきたいんですか?」 「イき…たい…お願い梓…」 梓のシャツをキツく握りしめる 「他の人とはしないって約束しますか?」 「うん…」 「男の人とも女の人ともですよ?」 「うん…約束…する…」 満足したように微笑むと右手を激しくスライドさせながら、左手でクリトリスを撫でる 「イく…イくぅ…」 身体が弾け飛ぶような感覚 「あっ…!」 そして次に真っ白な世界に放り出され、上下も左右もわからずに漂うような感覚 「はぁ…はぁ…」 余韻に浸りながら呼吸を整える 冷たい空気はどこかに飛んでいってしまったかのように思えたけど、それは身体中が熱を帯びてるからだった 「澪先輩」 梓の声に我に帰る 「あ、えっと…」 途端に気恥ずかしさが込み上げてくる 「澪先輩、可愛かったです」 満足そうに言う その額には汗が滲んでいた 袖口でそれを拭ってやる (ちょっとは先輩らしいかな?) 軽く自嘲する そんな自問を見通したように梓が言う 「さっき言ったこと覚えてますか?」 いろいろ約束してしまったことを思い出しながら、分からないという表情を作る 「澪先輩はあずにゃん3号なんですよ?」 「あ…」 「ずっと私のあずにゃん3号ですからね」 やっぱり否定しなきゃ、と思いながらもその笑顔に抗えずにいると 「言ってみて下さい。私はあずにゃん3号です、って」 「えっと…」 思わず目を逸らす 梓は私に抱きつくと、まだ濡れたままの部分に手を当てた 「ん…」 「澪先輩?」 促す声 「私は…あずにゃん3号…です」 その返答に満足すると、再び手を動かし始める そういえばトイレに籠もりっぱなしだな、アイツらになんて言い訳しよう… そんな考えが浮かんだけど、今はあずにゃん3号に成りきることにした 1号と目が合う 抱きしめるとやっぱりシャンプーの匂いがした おわり 3 ※続き
https://w.atwiki.jp/nicomad_srs_event/pages/689.html
[部分編集] http //www.nicovideo.jp/watch/sm9348217 投稿者コメント1.コメント2.コメント3.コメント この作品のタグ:俺作もっと!組 レビュー欄 名前 コメント 俺作もっと!組
https://w.atwiki.jp/suiginto/pages/30.html
74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 03 58 57.36 ID pX9MnuW70 [[水銀燈は俺の嫁]] 75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 03 59 31.83 ID pX9MnuW70 水銀燈は俺の嫁 76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 00 19.43 ID pX9MnuW70 水銀燈は俺の嫁 77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 01 01.65 ID pX9MnuW70 水銀燈は俺の嫁 78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 06 27.29 ID z1pZrdCx0 ID pX9MnuW70怖いな 79 名無しさん@そうだ選挙に行こう:sage :2007/07/29(日) 04 24 36.55 ID U/EU+pmI0 ID z1pZrdCx0にwktkしてたけど眠いや 80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 38 47.84 ID z1pZrdCx0 コードギアスが忙しくて・・・ 82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 50 39.99 ID z1pZrdCx0 25話まで引っ張って、2期に続くとか・・・ 83 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 04 54 32.12 ID U/EU+pmI0 え?!今回の24,25話で完結じゃあねえのかよwwwww 吃驚だな。それとも俺のような未視聴の奴等を引き込もうとする作戦かな?w 84 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 04 57 50.15 ID z1pZrdCx0 いいえ、全て谷口監督のオナニープレイです 86 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 05 22 02.71 ID z1pZrdCx0 くそ!くそッ!!何だったんだ今日のコードギアス! CMで流れた黒の契約者の方が面白そうだったじゃないかッ! 黒の契約者・・水銀燈っぽい自動人形・・コードギアス・・・ そうかッ!犯人は監督じゃない、水銀燈だったんだよ! なんだって!?それは本当かキバヤシ、ああ本当さ、俺がキバヤシだからな! 待ってろよC.C.、俺がお前の仇とってやんからな おら、出て来い水銀燈、ネタは上がってんだよ! フヒッフヒヒヒ潔いいじゃねぇか・・おめーには体で償ってもらうからよヒヒヒ まずはその暑苦しいドレスを剥いて今風の服を着せてやるぜ!! これで薔薇乙女としてのシンボルは消えちまったな・・・フヒッヒヒヒ それじゃあ次は、ヤクルト一気飲みしてもらおうか! おらっ!気合入れて飲みやがれ!まだまだ沢山あるんだからな!! 口の端からヤクルト垂らしやがって!ヤクルトレディに くそ!胸元までベタベタに、くそっ!俺が一番風呂に入れてやるから こっちこい!隅から隅まで綺麗にしてやるから覚悟しとけよ!! ひひひ、夏場に風呂に浸かるのは辛かろう 100数えるまで外に出さないからな!ひひひ、顔が真っ赤で辛そうじゃないか 風呂上りは、そうだな・・温まったからだを内から冷やしてやるぜ! おらっ!またヤクルト一気のみだ!!こぼすなよ! 確か、人形は鞄でしか寝れないんだろ?今日最大の苦痛をくれてやるぜ 俺と一緒にベットで無理矢理寝かしつけてやるぜ!辛いだろ?夏なのに俺に抱きつかれて暑いだろ? くくく、しかしまだ寝かさないぜ・・・本の朗読しをしてやるぜ、眠いのに朗読されて寝れないだろ! 辛いだろ、夜更かしだろ?ひひひ、だけど朝は早いぜ?6時半からラジオ体操するからな、ヒヒヒ 俺はギアスの鬱憤を水銀燈にぶつけてしまった、俺って最低だ・・・ 87 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 05 32 25.65 ID U/EU+pmI0 キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!! Darker than Black面白かったよ。俺の地域とは放送されてる回が違うかもしれないけど。 まぁ俺にとってはらき☆すたへの繋ぎでしかなかったりするわけだが(´・ω・`) 88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 05 44 47.58 ID z1pZrdCx0 なるほど、今度見とくわ 89 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 05 52 45.47 ID U/EU+pmI0 スタンド使いが沢山出てきてそれぞれの思惑で動くから一般人はさぁたいへんみたいなのをシリアス風にした話だった。 一般人の中にも893観たいなのが闇の中でうごめいてスタンド使いと絡んで来て 警察涙目wwwwwwみたいな感じ。 求められてないけど3行で世界観的なものを書いてみた。 実は俺も最初から観てるわけじゃあねーんで詳しい設定とか分かりませんwwwwww サーセンwwwwwwww 90 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 05 57 45.16 ID z1pZrdCx0 水銀燈っぽいの出るし、見ろって事だな・・ 93 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 06 26 44.46 ID z1pZrdCx0 _,.‐'  ̄ ̄` ゙` '‐.、 / ... / ̄ ̄ ヽ \ / / ',.. ゙! i' ..{0} /¨`ヽ {0} ゙! i' . l ヽ._.ノ i ゙! | . |. `ー'′ | | ひゃあああんッ!!! i,. i, ,i' / ンギッモシシヂイイ! 〉、 \ _ 山 __,/ ,r'、 __//\ 私はうさぎ /\ ヽ, 彡へu ゙T' ‐.、____ ,.‐ イ" ⊂、 〈 ヽ、 /. リリ r"´>、.____ ,.‐'\ `~´ `) ) // -=iil|||||||||||||||||||||||||〈_ノ 95 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 06 30 19.61 ID N2ZYdgoa0 ローゼンで水銀灯が一番人気なんだってよ 結局お前ら大衆的なんだなw 96 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 06 34 38.79 ID z1pZrdCx0 そりゃ、水銀燈は魅力があるからな 98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 01 48.72 ID z1pZrdCx0 私は銭湯で昔の友人と出会った。 道端で出会えば、無視する事も出来るのだが、ここは道路じゃない。 同じコンクリなのに、情けない奴だ。 こちらに寄ってきた、友人はどうやらやる気らしい。 私としては無視したい所なのだが・・・。 「やあ、久しぶり」私が先に声をかける、こういう時は先手が有利だ。 「久しぶりだね、卒業以来かな?」 「そうなるね。元気にしてたかい」 「なんとか元気にやってるよ、それより君、その傷はどうしたんだい?」 友人は私の体にある、無数の傷痕を遠慮がちに見ながら言う。 何か、棒状の物で叩かれたような傷痕。真新しい物も何個か見受けられた。 中にも、何かに噛み千切られたような妙な傷痕まであるのだ、不思議に思うのも無理はない。 「いや、ちょとコレがね」 私は友人に見えるよう、小指を立てた。 「へぇ!君にそんな趣味があったとはね。まあ、無理しない程度に頑張ってくれよ、ははは」 友人は作り笑いを浮かべ、私はそろそろ上がります、妻が待っておりますのでと逃げていった。 どうやら、傷痕の謎さえ分れば、私とは話したくないらしい。私も彼と話さない方が気が楽だ。 しかし、傷痕が湯に染みますね、家に帰ればまた増えるのでしょうが・・・・・・。 99 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 07 09 36.15 ID U/EU+pmI0 98 ちょwwwwGJだがやる気満々だなwwwwwwwwww しかも激しそうな内容wwwwwww これはwktkせざるを得なくなったな 100 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 13 49.83 ID z1pZrdCx0 君が鞭鞭いうから・・ 102 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 07 20 34.60 ID sI4Tvn/ZO 水銀燈という言葉だけでチンコたった 103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/07/29(日) 07 20 56.97 ID z1pZrdCx0 興奮してくる事は確かだな! 105 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 46 41.13 ID z1pZrdCx0 「ふごぉおおっ!」 ビシリ、と体を鞭が打つ。 私は椅子に座らされおり、両の手を後ろ手固定されていた。 口にはギャグボールを噛まされているので、痛みを訴える手段は、 間抜けな声になる。既に私の体には無数の鞭の痕が幾重にもついていた。 ヒュン、ビシリ。空気を裂く音の後に、肉を叩く音が狭い部屋に鳴り響く。 「ぐふっ、ぐふぅう」口の端から唾液が泡となって垂れた。 「ねぇ、きもちいのぉ?お人形さんに鞭で打たれてぇ、きもちいのぉ?」 彼女、水銀燈は私の膝に乗り、左手を私のアゴに当て聞いてきた。 「ふ、ふご、ふごご」ギャグボールのせいで言葉にならない。 水銀燈は私の真新しい傷に指を這わせた。 「私、日本語じゃないとわからないわぁ」 傷痕を爪で穿りながら喋る。傷痕から血がプツリプツリと出てきた。 「ねぇ、なんとか言ってぇ?」 「んん!んぐ、ンンッッ!!」 水銀燈が私の傷痕から滲み出た血を、ピンクの舌だ舐める。 猫か何かが、仲間の傷痕を舐めて癒そうとするように、私の傷痕を ペロペロと舐め、時には舌先で肉を穿り、傷口を広げる事もあった。 106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 47 20.82 ID z1pZrdCx0 違う所に誤爆wwwwwwwwwwしwwwwwwwwwたwwwwwwwwwwwww 107 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 47 38.45 ID z1pZrdCx0 / ̄ ̄ヽ /{’} 、_ ヽ / /¨`ヽ {’} | もっ | ヽ ._.イl .| 、 ヘ_/ノ | \___ ノ゙ / ̄ ̄ ヽ, / {’} ', l /¨`ヽ {’} ', うっ l ヽ._.イl ', リ ヘ_/ノ ', / ̄ ̄ ヽ, / \ {・} /¨`ヽ {・} \ ねっ l トェェィ 丶 `ー'′ ミ / ̄ ̄ ヽ, {・} /¨`ヽ {・} l トェェェイ ', るっ ノ `ー'′ ', / ̄  ̄ ヽ, {・} /¨ `ヽ {・} l トェ ェェイ ', ゅっ ノ ` ー'′ ', 108 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 07 50 49.41 ID USq3r8sd0 じゃあ蒼星石はもらっておくわ 109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 07 52 13.10 ID z1pZrdCx0 貰うとかやるとかさ、大事なのは彼女達の意思じゃないのかい!? 112 名無しさん@そうだ選挙に行こう: :2007/07/29(日) 07 59 16.08 ID U/EU+pmI0 109 おまいが言うと色々な意味で説得力が微妙な気がするw 113 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 08 00 04.81 ID z1pZrdCx0 なんということだ、これでは変態紳士卒業だな 116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 08 24 41.68 ID z1pZrdCx0 傷口を舐める湿気を帯びた音がやけに大きく聞こえる。 「あっ」彼女の膝が、私の怒張した股間に触れた。 「こんなに、大きくしちゃってぇ」傷口から舌が離れる。 水銀燈の手が私の怒張した亀頭を手の平で包み込み、円を描くよう 優しく撫でた。彼女の手の平に私のガマン汁がつき、それが循環液の代わりとなり 私に更なる快楽を与えた。 私は、亀頭を包む快楽に耐え切れず、体をよじり、情けない声を漏らす。 「そろそろ、とったげるわぁ」 水銀燈は亀頭に構うのを止め、私の口に噛ませていたギャグボールを取った。 「もう、やめましょう」私は呼吸を整えながら、そう言う。 股間に冷たい物が垂れてきた、ローションだ。 水銀燈に私の声は届かない。 「だーめ、許したげないんだからぁ」そう言うと彼女は、自分のスカートを巻くり上げあげ、 自分の太ももに、私の勃起したペニスを挟む。 流石のローゼンも、ビスク人形に女性器をつける事はしなかったようだが、本来女性器が ある場所に、快楽を感じ取る神経のような物があるらしい。変態人形師め。 117 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 08 56 23.99 ID z1pZrdCx0 水銀燈は背中を私に預け、両の手を太ももの付け根に置いて体を浮かし、 リズミカルに腰を振っている。ローションがくちゅりくちゅりと白い泡を立てていた。 「も、もう、もうい、いく、いっ!」早漏ではない、早漏なのかもしれないが、 私の興奮は、直前まで水銀燈に高められいたのだ、だから、早漏ではないと、思う。 「だめよぉ、男の子でしょう、我慢なさぁい」そう言いつつも、腰の動きは止めない。 「くっ、ああっ」 痺れるような快感と共に、勢いよく黄色く変色した私の精液が尿道より噴出し、水銀燈の胸に降り注ぐ。 「はっ、童貞の、ちんぽ、ちんぽミルクぅ」私の射精に興奮したのか、腰の動きがさらに早くなった。 射精して敏感になった股間を容赦なく攻め立てられる。股間が焼けるように熱い。 「え、ちょ、ちょと」 「気持ちいぃ?水銀燈のぉ、お人形のお股でチンチン擦られて気持ちぃ?」 津波の様に襲い掛かる快感に、後ろ手で固定された手を強く握り締め、耐えた。 「どうなの?ねぇ、どうなのぉ?ねっ、あ、ああっ」 水銀燈は口から唾液でヌラヌラとエロテイックに光る、ピンクの舌を大きく突き出し、 びくんびくんと体を痙攣させ、脱力したように私の体にもたれ掛った。 水銀燈は肩で荒く息をしていた。 118 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 09 13 55.08 ID z1pZrdCx0 落ち着いたのか、水銀燈が膝から降り、衣服を整える。 私は依然椅子に固定されたままだった。 「それじゃあ、行ってくるわぁ」 半身でこちらを見ながら言う。 「こういう事は、もう、やめにしませんか」 水銀燈は、再び私の膝に登り、 「ふふ、あと少しの辛抱なんだからぁ、私がアリスになったら もっと、もぉ~と凄い事したげるから、我慢しててねぇ」 頬にキスをしてた。 「そう、ですか」 どこで間違えたのか、私の声は彼女に届かないようになってしまった。 水銀燈は私の膝から飛び降り、右手を空に掲げる、 すると手の付近の空間が波打ち、黒い穴が開いた。 「それじゃあ、次こそ本当にいってくるわぁ、いい子でお留守番しててねぇ」 水銀燈は黒い穴に飛び込み、後には裸の男が一人、残されるだけ。 白く濁ったローションが、股間から床に、落ちた。 119 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/07/29(日) 09 14 11.60 ID z1pZrdCx0 終わりです、お疲れさまでした
https://w.atwiki.jp/suiginto/pages/69.html
298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 02 47 40.33 ID n8jIYyc80 水銀燈「ねえ、真紅ぅ」 真紅「・・・今、くんくん探偵なのだわ」 水銀燈「・・・」 真紅「違うのだわ!それじゃ雌狐の思う壺なのだわ!」 水銀燈「あっ、くんくん・・・」 TV「それじゃあ、来週も。よろしーくんくん!」 真紅「で、なんなのだわ?」 水銀燈「うーん、真紅はアリスゲーについて、どう思ってるのかなぁと思ってぇ」 真紅「アゲーはお父様に会うための唯一つの手段なのだわ」 水銀燈「それは、分るのだけれどぉ。なんだか、ずっと同じ事の繰り返しで心配になったのよぉ」 真紅「それは私達が人形だから、その為の鞄なのだわ」 水銀燈「ええ、それは。分るのだけれどぉ・・・なんというか」 真紅「水銀燈、さてはあなた鞄で寝ずに、男と同衾してるわね!?」 水銀燈「は、はぁ!?そんな事あるわけないじゃない!」 真紅「・・・」 水銀燈「な、なによぉ・・・」 真紅「・・・」 水銀燈「・・・違うのにぃ」 300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 02 53 46.27 ID n8jIYyc80 真紅「水銀燈、起きるのだわ水銀燈!」 水銀燈「・・・」 真紅「気づいたのだわ!アリスになるにはアゲー以外の道もあるのだわ!」 水銀燈「・・・」 真紅「本来、お父様も戦いなんて望んではいないのだわ!・・・水銀燈?」 蒼星石「まさか、君までそんな甘っちょろい事を考えだすなんてね」 真紅「そ、蒼星石!?」 ───────────off──────────── 」 」 」 」 」 」 START 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 02 57 40.45 ID n8jIYyc80 真紅「これで終わりね」 水銀燈「ジャンクにしてあげる」 翠星石「くらいやがれです」 蒼星石「お父様が望んでいる事だ」 雛苺「巴と離れたくないの」 金糸雀「それがローゼンメイデンなのかしら」 薔薇水晶「お父様の為に」 雪華結晶「廻る、廻る。糸車が、廻り出す」 ───────────off──────────── 304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 06 25.32 ID n8jIYyc80 これじゃ出来るわけなかったんだ。 ミスがあったんだよ、致命的な 居なかったんだよ、私が。この世界に。 次はもっと違うパターンで行こう、もちろん私も入れて。 そうだ、次は間違えない やろう やろう 305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 07 17.36 ID n8jIYyc80 306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 07 33.10 ID n8jIYyc80 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」 START... 309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 19 38.55 ID n8jIYyc80 水銀燈「ねえ、真紅ぅお茶しなぁい」 真紅「あら、珍しいわね。どういった風の吹き回しかしら」 水銀燈「なによぉ、私とお茶はしたくないっての?」 真紅「そんな事ないのだわ。JAM、紅茶を淹れて頂戴」 水銀燈「いいわよ、私が淹れたげるわよ」 真紅「それなら、お手並み拝見といこうかしら」 蒼星石「珍しいね、僕も仲間に入れてよ」 翠星石「翠星石はスコーンを持ってきてやったです」 雛苺「二人ともいらっしゃいなのー」 金糸雀「あら、なんだか楽しそうな時に来たらかしら」 薔薇水晶「・・・」 雪華結晶「お姉さまのお茶、楽しみ」 水銀燈「結局、皆そろっちゃたのね」 真紅「茶会は多い方が楽しいのだわ」 水銀燈「それも、そうだけど」 翠星石「なーにぐずぐずしてるですか、早く茶ーいれやがれです!スコーンが冷めるですよ」 水銀燈「はいはい、ちょと待ってなさぁい、とっておきの淹れたげるんだからぁ」 311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 21 58.69 ID n8jIYyc80 お わ り 314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 26 22.61 ID n8jIYyc80 235辺りから蛇足だにゅん☆ 320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 03 56 38.96 ID n8jIYyc80 たまらんだろ? たまらん! _, ,_ ,_ (; ゚д゚ ) (` ) ( ⊃┳O ⊂( ヽ ( ⌒) )┃_ ┃(⌒ ) ) _ / ̄ ̄ ̄`J ̄ ̄ /\ / ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄/\( ((  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○  ̄  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄ ) )) たまらんだろ? たまらん! _, ,_ コツン ,_ (; `д´)\/(` ) ( ⊃┳O ⊂( ヽ ( ⌒) )┃_ ┃(⌒ ) ) _ (( / ̄ ̄ ̄`J ̄ ̄ / ̄ ̄し' ̄ ̄ ̄/\ ))  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄ /☆\たまらーーん! _, ,_ _, ,_ _, ,_ _, ,_ たまらん――! ((Д´≡`Д)) ((д`≡´д)) (( ⊃┳O⊂( ヽ)) (( ⌒) ))┃_ ┃((⌒ ) )) _ ((/ ̄ ̄ ̄`J)) ̄ / ̄ ̄((し' ̄ ̄ ̄/\))  ̄◎ ̄○ ̄◎ ̄○◎ ̄○ ̄◎ ̄○ ̄ 321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/02(火) 04 00 04.97 ID mJgv9B6/0 もう4時だ 322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 04 01 51.31 ID n8jIYyc80 4じだね 323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [] 投稿日:2007/10/02(火) 04 03 03.49 ID mJgv9B6/0 明日、文化祭なんだ―ほぼ男子校だけど 324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 04 03 35.53 ID n8jIYyc80 文化満喫してこいよ・・・ 346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 09 11 34.22 ID nErDGXpT0 まだ続くの? 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 09 13 06.87 ID n8jIYyc80 俺もビックリした 359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 11 50 16.62 ID n8jIYyc80 水銀燈「みかんあるけど、食べる?」 真紅「ナイスなのだわ!さっそく食べるのだわ」 めりめり グチュ 水銀燈「力みすぎなのよぉ。もっと力を抜かないと」 真紅「半クラの力加減も出来ない私には無理なのだわ!水銀燈、私の分も剥くのだわ!」 水銀燈「まあ、いいけどぉ・・」 真紅「もっとだわ!もっと食べるのだわ!」 ゴミ箱→ミカンの皮 真紅「美味しかったのだわ、また来るのだわ」 水銀燈「・・・爪、黄色くなっちゃった」 360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 11 53 47.14 ID n8jIYyc80 真紅「水銀燈、紅葉なのだわ」 水銀燈「なあに?紅葉狩りにでもいくの?」 真紅「あっ、くんくん」 水銀燈「えっ、ど、どこよぉ」 バチーン☆ 水銀燈「いたぁ・・・」 真紅「紅葉なのだわ!紅葉なのだわ!」 水銀燈「・・・」 362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 00 58.38 ID n8jIYyc80 真紅「水銀燈、スーパーに買い物に行くのだわ」 水銀燈「まだ足りなくなった物はないわぁ・・・お金もないし」 真紅「何言ってるの。100円ゼリーを買いに行くのだわ。もちろん奢るのだわ! 水銀燈「ほんとぉ?なら一緒にいきましょう」 自動ドア「ウィーン」 真紅「大量なのだわ!今日はお肉の特売なのだわ!キロ単位でよこすのだわ!」 水銀燈「あ、あの・・・ゼリー」 真紅「どけなのだわ!加齢臭い漂う人間にはこの肉はもったいないのだわ!」 水銀燈「ゼリー・・・」 真紅「大量なのだわ!今月の食費全て注ぎ込んだかいあったのだわ!」 水銀燈「あの、真紅ぅ・・何か、忘れてないかしらぁ・・・」 真紅「しまったのだわ!鶏肉買い忘れたのだわ!」 水銀燈「いや、そうじゃなくてぇ・・・」 真紅「水銀燈、あなた何を言っているの?」 水銀燈「・・・」 364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 03 43.43 ID n8jIYyc80 真紅「つまらないから何か一芸披露なさい」 水銀燈「ちょ、チョコボール向井!」 真紅「つまらないのだわ」 水銀燈「・・・うん」 真紅「つまらないのだわ」 水銀燈「・・・」 365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 12 04 17.65 ID mJvKQlWw0 相変わらずツマンネ 366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 04 54.19 ID n8jIYyc80 うん・・・ 367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 06 41.06 ID mJvKQlWw0 嘘です全部読みました ツンデレ気取りたかっただけです・゚・(ノД`)・゚・ 368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 07 29.48 ID n8jIYyc80 おれはてっきり 相変わらずツマンネ ↓ うん・・・ ↓ 相変わらずツマンネ ↓ になるのかと 371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 12 10 22.58 ID n8jIYyc80 ノ L____ ⌒ \ / \ / (○) (○)\ 昼起きたら残ってたんだよ! / (__人__) \ | | | | \ l;;;;;;l /l!| ! / `ー' \ |i / ヽ !l ヽi ( 丶- 、 しE |そ ドンッ!! `ー、_ノ ∑ l、E ノ レY^V^ヽl 378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 13 14 09.28 ID n8jIYyc80 もうこのスレのライフは0よ! 403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 16 22 45.14 ID n8jIYyc80 水銀燈「つかれた」 405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 16 24 22.08 ID n8jIYyc80 水銀燈「もうねかせて」 409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 16 40 10.94 ID n8jIYyc80 もう、かんべんして 471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 20 11 40.53 ID n8jIYyc80 448と 465はまた別の人なのか 477(火) 20 53 01.99 ID bmZg1oi00 まーくんまだここ見てる? 478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 20 56 19.83 ID n8jIYyc80 うん 479(火) 20 58 32.99 ID bmZg1oi00 コメントが頻繁に消されてるのは仕様? まさか荒らしとかはありえないと思うけど、もし身に覚えが無いなら編集者権限変えちゃおうと思うんです 480 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 20 59 05.33 ID n8jIYyc80 ごめんたまに自分のコメントだけ消してる 485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 21 27 45.83 ID n8jIYyc80 ごせつめい せ、説明だと・・? 486 (火) 21 29 03.58 ID bmZg1oi00 こういうものを前から書こうかと思っていたんだけれどもけれどもなかなかどうして 487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 21 29 19.70 ID n8jIYyc80 はあはあたのしみにしてるよはあはあ 499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 22 37 03.61 ID n8jIYyc80 これは500狙うしかない 500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 22 37 56.48 ID lmRbvjuP0 わかった500は譲るよ 501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 22 38 03.30 ID n8jIYyc80 ここはイケメン過ぎて第三次世界大戦勃発の危機の俺様が華麗に500ゲットだろ・・・ 503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 22 38 54.34 ID n8jIYyc80 あれえ・・・? 512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 23 25 16.92 ID 0nMZgjxR0 ゴキブリ並の生命力だな。良い意味で 513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/02(火) 23 27 10.34 ID n8jIYyc80 それはつまり、俺は太陽の子ブラックサンだと言いたいわけだな? 525 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 23 59 24.34 ID n8jIYyc80 うひょおおおおおおおお日付変更の前にスレレイプだよおおおおおおおおおおお 526 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/02(火) 23 59 50.35 ID n8jIYyc80 スレタンの中あったかいなりぃいいいいいふはうぅうあうあうあうああ ぐちょぐちょぐちょぐりょ 535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 22 14.80 ID hPrmcpGv0 ううんんんんんんn 536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 24 07.94 ID 295b3723O テス 537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 25 17.91 ID hPrmcpGv0 凄いな!腹筋スレいってこいよ!!! 544 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 00 56 03.00 ID hPrmcpGv0 そろそろ1時だな 558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 29 56.99 ID hPrmcpGv0 テレビのブラウン菅が居間を照らしていた。 日は傾き、どこからともなく豆腐屋のラッパが聞こえてくる。 「スキヤキ。だって」 水銀燈がちゃぶ台に肩肘を突き、手の甲に顎を載せながらそう言った。 「スキヤキらしいね」 僕は本から顔を上げ、形の良い顔にブラウン管の青白い光りで陰影をつけている水銀燈を見た。 「牛肉ってどんな味がするの?」 「乳臭い、感じかな」 「ふうん」と興味無さそうに鼻で答る。 彼女の視線の先ではオススメ鍋情報が映し出されていた。 レポーターの卵をかき混ぜる音がリズミカルに聞こえてくる。 美味い飯レポーターに食わせるなよ・・・・・・そもそも、鍋ってスキヤキじゃないだろ、白菜だろ。 「ねえ」 思考の間に割り込むように水銀燈が声を出した。 「スキヤキ食べたいんだけど」 「今日は焼き魚」と言った僕の声に被せるように「スキヤキが、食べたいんだけど」ともう一度水銀燈が言った。 どうやら、僕には選択肢がないらしい。 562 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 01 35 23.09 ID H1zfyjKD0 そういえばさ、まーくんは 「吉良吉影の家にローゼンメイデンがやってきたようです」のスレを読んだりしたのかな?ww 563 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 38 28.69 ID hPrmcpGv0 よんでない 564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 39 02.60 ID hPrmcpGv0 季節外れな冷房を効かしているスーパーから買い物袋を片手に外に出た。 秋虫が鳴いている。西の空ではまだ微かに赤が残っていた。 僕は足早に家路へを急ぐ、水銀燈が腹をすかして待っているのだ。 「ただいま」 玄関にたどり着く頃には、ズボンの内側はしっとりと汗で湿っていた。 「どこで寄り道食ってたのよ・・・・・・」と水銀燈は少しばかり不機嫌そうに言うが 羽がぴくぴくと揺れている。どうやら、それなりに楽しみにしているらしい。 「じゃあ、まあ。野菜切ってもらおうかな」 「はぁ?何で私がそんな事しなきゃなんないのよ」 眉を寄せ言う。 「一人ですると時間がかかるけど、それでいいならいいよ」 「いいわよ、やったげるからアンタも急ぎなさいよ」 「頑張るよ」と僕はちゃぶ台の上に野菜包丁とまな板を置いた。 「まあ、テレビで見た感じで」 僕が言うより早く、水銀燈は袋から野菜を取り出しざくざくと切り出す。 煮込むわけだし、問題ないかと隣に並び、僕も野菜に手を掛けた。 568 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 46 53.42 ID hPrmcpGv0 「え、ええ?そんなに砂糖入れて大丈夫なの?」 「目分量だから大丈夫なんじゃないの?」 男の味付けは大雑把でいい、こうだ!と砂糖をどさりと落とす。 横から水銀燈の心配そうな声が聞こえてくるが気にしない、それが鍋だ。男の料理なのだ。 「ちょ、ちょと!テレビじゃそんなに醤油入れてないわよ!」 「家によって味が違うんだよ。これは我が家風」 外国の家庭には我が家のレシピと言うものが存在するらしい。 それに関係があるかどうかは知らないが、それを聞いて少し安心したようだ。 「あなたの、お母さんの味ぃ?」 何故か少し浮き足だった口調で水銀燈が聞く。 「だから、この家の味だって」 僕は鍋の上から床を指し言った。 「まあ、そろそろ出来るから、卵の用意でもしときなよ」 はあ。と僕に聞こえるように溜息をつき、卵をかき混ぜ始める。 ピーと炊飯器が悲鳴を上げた。白米が蟹の巣作って立ち上がり始めたようだ。 かき混ぜ蒸らす。 後は肉に火が通るまで待つだけだ。 569 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 49 19.38 ID hPrmcpGv0 卵をかき混ぜ終わるとする事がなくなった。鍋はことことと味をめぐらせ、臭いを部屋に充満させる。 秋虫の鳴声と鍋の音だけが聞こえてくる、僕も水銀燈もどちらも口を聞かない。 僕は鍋がつくる湯気をぼんやりと眺めていた。 「ねえ、怒ってる?」 水銀燈が突然口を開く。 「何が?」と視線をさげ水銀燈を見た。 「焼き魚だったのに、スキヤキにしちゃった事」 「何で?」 「だから、ほら、お金とかかかるじゃない」 口を尖らせ水銀燈がそう言った。気持ち羽も萎れている。 「気にするなって、僕もスキヤキ好きだよ」 水銀燈は僕の方を半目の端で捕らえるように見つめ、 「じゃ、気にしないわぁ」と言った。 「そろそろ、食べれるんじゃないかな、鍋」 肉を確かめる、少し赤いが僕らの胃は軟じゃない。柔軟材使っても柔らかくならない。 「どのくらい食べれる?」白米を茶碗につぎなら言うと「普通でいいわ」と返ってきた。 「じゃあ、食べようか」 「いただいます」と二人の声が重なった。 570 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 52 41.08 ID hPrmcpGv0 両側から箸が伸び、どちらも迷わず牛肉を掴んだ。 溶いた卵に肉を絡ませ口に運ぶ。 「あら、以外に美味しいじゃない」 茶碗片手に水銀燈が言う、猫舌のくせに格好だけは一人前だ。 「家の味なんだから心配しなくても良かったのに」 「それが心配だったのよ」と再び鍋に箸を戻す。 水銀燈には汚れるからドレスを脱ぐよう進めたのだが頑として聞かず、 結局、袖を捲し上げ、バンドのような物で止める事に落ち着いた。 一応エプロンはつけさせてある、洗濯するのは僕なのだから。 しばらく無言で互いに鍋を突きあった。 「あっ、馬鹿!」 「ば、ばかですってぇ?」 糸コンニャクを口に運ぼうとしていた水銀燈が顔を上げる。 「ほら、髪の毛に卵」と僕は水銀燈の卵あえの、銀の髪の毛を持ち上げテイッシュで拭いた。 「わっ、なによこれぇ・・・・・・」 「卵だろ」 「違うわよ!そうじゃなくてぇ・・・・・・あんた、からかってるでしょ」 勘は鋭いくせに、髪の毛を卵にだいぶさせるようなヘマをするのが不思議でならない。 572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 55 32.59 ID hPrmcpGv0 僕の言葉を待っているのかジト目で見つめてくる。 「髪の毛結わえようぜ、ゴムバンドあるよ」 「ちょと、どうなのよ」 水銀燈の声を背中に浴び、引き出しからゴムバンドを取り出す。 「しようか?」との僕の問いに「いいわよ」と素っ気無く水銀燈は返し 茶碗と箸を置いた。僕は水銀燈にゴムバンドを手渡す。 水銀燈はそれを口に咥え、両手でボリュームのある髪の毛を首筋から かき集めるように持ち上げ、片手に握りなおす。口のゴムバンドを空いた手で取り 手早くバンドの口径を押し広げ、髪の毛を止めた。 うなじ部分からは自己主張の強いうなじがピョンピョンと飛び跳ねており 白い皮膚が首筋、肩へと伸びる。 髪型をかえたおかげで、今まで長い銀の髪で隠されるのをいい事に、大胆に開かれていた背中を露にしている。 574 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 01 58 33.25 ID hPrmcpGv0 「なに見てんのよ」 水銀燈は用件が済んでも横から動こうとしない僕の視線を不信に思ったらしい。 「あ、いや。別になんでもないよ」 慌てて弁解する。人形の肌にドギマギしてたと知れたら何と言われるか分ったものではない。 「あら、もしかしてポニーテールが好きなの?」 嫌いじゃないが、好きなのはうなじと印象が変る事ぐらいだ。 「いや、いつもの方が好きだよ」 「ふうん?」と僕を見やり「分ったわぁ」と鍋に箸を伸ばしながら言った。 「野菜も食べろよ」 「何よ、文句あんの?」 「あるから言ってるんだよ」 この日の晩飯は、全体を通してこんな風に平和な空気に包まれていた。 575 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 00 04.75 ID hPrmcpGv0 鍋の底が見えてくる。コンロの火はずいぶん前に落としていた。 「じゃ、後片付けしようか」 「頑張ってねぇ」と水銀燈は横になった。 「おいおい、後片付けまでがスキヤキだぜ?」 羽根をピクピクと動かし、頑張れとサインを送ってくる。 「せめて食器ぐらい運んでくれよ・・・・・・」 自分の食器をまとめ、台所に持って行くと横から水銀燈の分の食器が置かれた。 髪の毛はすでに下ろしてある。 水銀燈の顔を見ると視線が噛合ったのだが、すぐに視線を逸らし所定の席へと戻って行く。 スキヤキ特有の残り香の中、食器を洗う音と秋虫の鳴声が狭い部屋を満たしていた。 576 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 00 31.78 ID hPrmcpGv0 お わ り 583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 12 29.04 ID hPrmcpGv0 吉良面白いなwwwwwwwwww JAMが死んだらすぐさま承太郎に乗り換える真紅のビッチっぷりも素敵だった 584 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 02 23 33.50 ID isGWqSAC0 あ?真紅がビッチ? 586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 26 30.03 ID hPrmcpGv0 だ、だって ちちち、誓いきききき、キスを簡単に許すなんて いけないことだともいます>< 585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 02 24 06.22 ID H1zfyjKD0 583 それならよかったw 俺はリアルタイムで見てたんだが、超展開にハラハラしっぱなしだったぜwww ところで、おまいは銀様好きとしてなんかリアクションは無いのかwww 587 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 27 04.88 ID hPrmcpGv0 死ぬときは死ぬんだよ 物語にあれこれ言ってもしょうがないわ 593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 02 58 58.61 ID 0Q8zgWe10 すき焼きやったらうどんにて〆は雑炊だろ… 594 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 03 00 19.30 ID hPrmcpGv0 朝飯はそれになるよ! 602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 03 27 31.55 ID hPrmcpGv0 ∧_∧ _( ´Д`) / )∩ / ,イ 、 ノ/| | / / | (〈| | | | | ]| | | | ヽ ヽ| |ニ(!、) \ \∪ / ゝ ) / / { | / _/ | |_ ヽ、_ヽ {_ ___ゝwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww603 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/03(水) 03 27 54.39 ID hPrmcpGv0 ∧_∧ _( ´Д`) トンファー草刈り!! / )∩ / ,イ 、 ノ/| | / / | (〈| | | | | ]| | | | ヽ ヽ| |ニ(!、) \ \∪ / ゝ ) / / { | / _/ | | スパァァァ ヽ、_ヽ {_ ___ゝ, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, ', ´, 632 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 10 02 18.39 ID hPrmcpGv0 もう、落としてもいいんやで・・・? 644 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 11 14 36.83 ID hPrmcpGv0 もう3日か 677 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 13 41 29.21 ID hPrmcpGv0 . … . :____: :/_ノ ー、\: :/( ●) (●)。\: :/ r(__人__) 、 \: ウッ・・・p... :| { l/⌒ヽ |: :\ / / /: ____ /-‐ ‐-\ / ( ⌒) (● )\ / ⌒(__人__)⌒ \ | l/⌒ヽ | おっと、失礼 \ / / / 689 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 14 07 28.83 ID 295b3723O 1の短編小説『銀ちゃんと僕』がもっと読みたいぜ 691 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 14 11 40.21 ID hPrmcpGv0 銀僕は、@wikiの方に沢山まとめてもらってるよ 暇なら読むといいかもね 692 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 14 12 14.26 ID UESziGXS0 688 基地外なんて言うもんじゃないわ 693 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 14 13 13.85 ID hPrmcpGv0 ぶうううぴいいいいいいいいいいいい ぼくもきちがいでぶうううぶぶううう ぷひひひひいひひひいひぷきゃああああああああああああ 700 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 14 26 48.80 ID 295b3723O 691 サンクス、銀僕っていうのかww 701 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 14 27 50.16 ID hPrmcpGv0 いや、君が銀ちゃんと僕って言ったから、それを略したんだよ。 特に決まったタイトルがあるわけじゃない 710 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 15 43 41.31 ID hPrmcpGv0 季節外れの蝉が鳴いた。 澄んだ空に刷毛で砂のような雲が描かれていた。 早朝、夕方は秋虫の声が聞けるようになり、残暑も冬篭りの支度を始め出している。 僕は椅子に座り、背もたれに体を預け、伸びをしなながら高い空を見た。 「水銀燈、肩揉んでよ」 リクライニングの椅子に埋もれるように座り本を読んでいる水銀燈に言う。 水銀燈は本を下げ、赤いガラス細工の眼でページ上から僕の姿を捉えると 何も言わずに視線を文字に戻した。 「無視っすか、そうっすか」と僕は息を吐き捨てながら言う。 水銀燈は瞳を瞼に半分隠し「揉んであげるから、こっちきなさいよ」と言った。 僕は椅子を軋ませ立ち上がり、水銀燈の座っている椅子の肘掛隣に腰を下ろした。 「こっち。背」との水銀燈の言葉に、僕は言われるまま背を向けた。 左手が伸び、人より小さく、人のように暖かく柔らかい手がシャツの上から僕の右肩に触れる。 水銀燈は親指を使わず、手の平と指だけで肩を揉む。 「両手使ってくれよ」 「うっさいわね、今いい所なのよ」 肘掛に本を置き、ページを捲りながら言った。 揉む手を止めないのは彼女なりの優しさなのだろう、 力が弱く、ツボを突かないのであまり気持ちはよくなかったが・・・・・・。 713 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 15 54 16.30 ID hPrmcpGv0 肘掛に背を預け、顎を引き水銀燈に肩を任せる。 途中から、皮膚を直接揉んでもらう事にしたのが当った。 首と肩を繋ぐラインのコリコリに、小さい手が綺麗にはまり、 焦らされているような心地よさが耳の付け根まで伝わってくる。 「ねえ」 「何よ」 「明日、海に行こうよ」 「はぁ?何しに行くのよ」 ここで初めて水銀燈は本から顔を上げ、僕の方を見た。 「見に行くんだよ。泳ぎたいなら、泳いもでいいけど」 僕がそう言うと「泳ぐわけないじゃない、ばっかみたい」と言い、僕の肩をパンパンと叩いた。 「はい、おしまい」 「ん、ありがとう」 僕は首を回しながら言う。 「じゃあ、次は私の肩揉みなさいよ」 今まで僕の肩を揉んでいた手で、自分の首筋のツボを刺激する。 なんだよ、全然ツボの刺激の仕方分ってるじゃないか。 「なによ。あんた、人に揉ませておいて自分は何もしないの?」 片眉を吊り上げ水銀燈が言う。 確かに、水銀燈の言い分は正しい。 714 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 05 20.60 ID C5aEaWVO0 トロイメントとオーベルもそうだけど 何で水銀党員は真紅を悪者にして水銀燈をいい子だと捏造すんの? 悪役の水銀燈をそのまま愛せないの? 716 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 13 37.10 ID hPrmcpGv0 別に真紅を悪役にしてる訳じゃないけどな。 水銀燈は他のドール達から見たら悪役だったけどさ アリゲーふっかけるのは父親を思って、 途中からはめぐを思っての事だったじゃないか。 それに、水銀燈を悪役と見るか否かは個人の自由だと思うよ 717 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 17 30.01 ID hPrmcpGv0 僕は水銀燈の首筋に手を当て、親指と中指でツボの場所を刺激する。 ふぁあと空気の抜ける声が聞こえてきた。 「両手使って揉みなさいよ」と肩を窄めながら言う。 両肩で僕の手を押しやろうとする所を見ると、少し痛かったのかもしれない。 「椅子に座りながら言われてもな」 言われて気づいたのか、読んでいた本に栞を挟め、椅子からもぞもぞと降りた。 読んでいた本は温めていた椅子に置き、自分は僕の前にちょこんと座る。 「てっきり、こっちに座るもんだと」と僕は組んだ自分の足を指しながら言った。 「いいから揉みなさいよ。ノロマは嫌いよ」 細い肩に両手を乗せると、彼女の両肩はすっぽりと手の平に隠れてしまう。 僕は指先を使い、柔らかい彼女の肩を揉んだ。 水銀燈は肩を揉まれながら唸っている、両肩も次第に持ち上がり始めた。 「お前、肩こってないだろ」 「こってるわよ」 痛みに耐えるように水銀燈が言った。 「まあいいけど」と僕は揉む力を弱めた。次第に水銀燈が、体重を僕の両手に移し出す。 カラスの鳴声が聞こえてくる。 「明日、海に行こうよ」 僕はもう一度言った。 「海を見に行くの?」 水銀燈の声に棘がない。 「ああ。泳ぎたいなら、泳いでもいいけどね」 「だっからぁ、泳がないわよ」と呆れるように言った。 太陽の光りが雲に隠れ、部屋が暗くなる。 「ばっかみたい」と水銀燈が笑うように言った。 彼女の髪の毛は、凪いでいる海面を風がからかったように微かに揺れていた。 719 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 25 59.00 ID hPrmcpGv0 年代物の車のドアが錆びを落とし閉められた。 潮の香が風に運ばれてくる。 水銀燈は車の屋根に立ち、惚けるように海を見ていた。銀の髪が潮風を泳ぐ。 「もっと近くに行こうよ」 「え、ええ。そうね」 どこか遠い所から意識を引き戻し、黒い粒子を散し飛び上がった。 手をさし伸ばし「抱っこしようか」と聞くが「いらないわ」と返された。反抗期なんだろう。 堤防の端から繋がる山の獣道(獣ではなく人が作った道だが)から下に降りる。 水銀燈は蜘蛛の巣対策か、僕の背に隠れて飛ぶ。 ここは元々遊泳禁止地区なのだが、アワビ、サザエ、伊勢海老がゴロゴロと獲れ、 砂浜も申し訳程度にある。地元民しか知らない穴場であった。 流れが激しく危険らしいが、海に入らなければ問題はないし、 何よりこの季節には人が居ないのが嬉しい。 僕は手ごろな岩に腰掛けた。 水銀燈はしばらく辺りを飛び回り、僕の肩に腰を下ろした。ドレスが汚れるのが嫌なのだろう。 波が砂を攫う音が聞こえてくる。 「広いね」 「ええ」 「海見たの初めて?」 「ええ、初めてよ」 外国の子には海が珍しいと聞く、日本でも内陸の人は殆ど海を見たことがないらしい。 「そっか」と僕は呟いた。 722 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 38 50.52 ID hPrmcpGv0 潮風が揺らす髪を水銀燈は片手で押さえていた。 サンダルを脱ぎ、ズボンの裾を捲り上げた僕に「何してんの?」と水銀燈が不思議そうに聞いてきた。 「海に入るよ!」と僕は立ち上がる。 「ちょ、ちょと!」 行き成り立ち上がられ、バランスを崩しそうになったのか、両手で僕の髪の毛を掴んできた。 裸足に砂が冷たい。 波打ち際に立つと何とも言えない心地よさが足裏から伝わる。 「冷たいね」 「当然じゃない、もう秋よ秋」と髪の毛を握り締めたまま水銀燈が言った。 「うひょお、きもちい」 波を掻き分け踝上まで波を感じる。 水銀燈の羽が後頭部にぱたぱたと当る。羨ましいらしい。 「水銀燈もブーツ脱いでさ、一緒に入ろうよ」 「しょうがないわねぇ」と待ってましたと言わんばかりに僕の肩から飛び上がり、 急いでブーツとハイソックスを脱ぎ、僕のサンダルの上に置き戻ってきた。 「あんまり、あんたが一人で寂しそうだから付き合ってんのよ。勘違いしないでね」 何も聞いていないのに、砂浜を歩きながらそんな事を言う。 波打ち際で「ひゃぁ!」と可愛らしい悲鳴を上げた。 砂が足の裏を流れる感触は初体験らしい。 水銀燈はスカートを両手で膝までたくし上げ、僕の隣まで歩いて来た。 「なんだか、不思議な所ね。海って」 水銀燈の白い脛を波が撫でる。 「ああ」と相槌を打つ。 こんな所から命が生まれ、俺が産まれて、水銀燈が生まれて、 こんなちっちゃな島国で出会って・・・・・・。 727 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 16 49 52.05 ID hPrmcpGv0 母なる海に思いをめぐらせていると水飛沫が顔にかかった。 水銀燈が海水を蹴り上げたのだ。 「ちょ、いきなりなんだよ」 「ほらほら、逃げないと濡れちゃうわよ」と水を蹴り上げなら迫ってくる。 「こら、やめろって、冷たい」 「何よ、楽しみなさいよ」 「おいおい、水掛はクラス1位だった俺にそんな事」 「言っていいのか?」は海水の塊に口の中で洗い流されてしまった。 ついでに言うと、さぼる頻度もクラス一位だった。 「おい、こらまて」 「やーよぉ」 水銀燈は足を水面につけながら飛んで逃げ、白い尾が海面に二本引かれる。 「卑怯な!」 「はやくぅ、こっちよこっちぃー」 時たま振り返り水を蹴上げる。 こんな追いかけっこをしばらく続け、やっとの事で水銀燈を捕まえた。 「ぐふふふ、海水がうぬを待っておるぞ」 「ちょと、顔が本気で気持ち悪い」 「何とでも言いなさい」 さあ、お尻からジワジワと海水につけてやるぞと水銀燈を横に構えるが、何も言ってこない。 水銀燈は口を惚けたように開き、一点を見ていた。 僕も水銀燈を捕まえたまま同じ方向を見る。 真っ赤な夕日が、海に溶け込み空を燃やしていた。 溜息が漏れる。 「綺麗だね」 水銀燈は僕の腕の中で「うん」と頷いた。 いつしか夕日は海に全て溶け、空は火種を残すだけとなった。 729 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 17 00 02.26 ID hPrmcpGv0 「帰ろうか」 「そうね」一呼吸置き、水銀燈が言った。 波が砂を攫う音と、潮風が海面と山の梢を撫でる音だけが聞こえてくる。 「また来ようよ。今度はお弁当持ってさ」 「うん」 引き潮が僕の足から熱を奪う。 僕は水銀燈を抱っこしたまま、サンダルの方へと歩く。 水銀燈のソックスとブーツを手に取り、海水と砂にまみれた足でサンダルを引っ掛ける。 「ちょと、おろしなさいよ」 羽根が僕の胸をパタパタと打つ。 「車まで連れて行くよ」 潮風が吹いた。水銀燈は自分の髪を押さえる。 「家へ帰ろう」 水銀燈はもう何も言わず、僕の腕に身をまかせた。 蝉が一声だけ鳴いた。 730 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 17 00 17.85 ID hPrmcpGv0 お わ り 735 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 17 28 05.78 ID XkFeMoD40 G並みの生命力だな 736 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 17 29 42.37 ID hA42/mYR0 いや、これはもはや水虫並み 737 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 17 35 53.39 ID hPrmcpGv0 糖尿病や免疫力の低い人、治療でステロイド内服をしている人は、水虫になりやすいとされる。 739 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/10/03(水) 17 38 01.32 ID sDd6rKIY0 まあ最近は脇の下からシナモンの香りがしてくるようになったから大丈夫だよ 740 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 17 54 32.88 ID hPrmcpGv0 739 あれれ・・?俺書き込んだ覚えないのにな・・・ 742 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 18 03 47.43 ID hPrmcpGv0 肝臓患ってる奴等の集会場みたいなもんさ 753 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 18 59 17.04 ID hPrmcpGv0 キスを報酬っすか こうさ、キスってもっと甘酸っぱいもんじゃねーの? 例えばさ、好きな子と隣り合わせに座ってんの。椅子じゃなくて地面にな。 そんで地に付いてる手のさ、小指がちょんちょん触れ合うわけ だんだんと触れている面積が広がってきてさ、最終的には手繋いでるのよ もちろん指を絡み合わせせてな。 どちらともなく相手の顔を見て瞳を絡み合わせるんだけどさ、すげー真っ赤なの 二人とも耳まで真っ赤でさ、相手の顔がぼやけてくんの もっと近くで見ようと顔を近づけてさ、はっきり見える距離になったら 息遣いが感じ取れる距離なんですよ。まさに目と鼻の先。 そしてどちらからともなく目をつぶってさ、唇と唇を合わせようとするんだけど 鼻先と鼻先がぶつかり合ってさ、互いに顔を引いて、今度は顔を傾けてさ 近づけて、チュって。もうね、ほんとチュってするわけよ ほんと、互いの口先が触れ合うくらい。銀の橋もかからない、ほんと一緒。 それでキスしたって事実がさ二人の顔にさらに油を注ぐわけよ なんつーかほんと、キスが正直なんであんなにロマンチックな物か分らないけどさ そういった風に先入観があるのよ、その先入観だけで顔は大火事、心は早鐘 少しだけ、相手の心に触れさせてもらったようなさ、そんな気持ちになるのよ 互いの心に安堵っていうか、嬉しさっていうか もうさ、とにかくそんな感情で溢れるわけ 一回キスしたらさ、もう一回キスしていい?もう一回、チュッチュッチュッチュ 次第に銀の橋もかかるようになってさ 言うんだよ、片方が「大好きだよ」って 今まで愛を行っていた口が愛を語るんだよ。二重の極みだよ そして相手も「うん」とか真っ赤になって言うの、もうねこんな感じ キスってこんな感じ すっげー甘酸っぱい物なの だからさ、キスを報酬にするってのは、また違う事だと思うの やっぱりキスの報酬は、一度二人に関係が出来てからがいいと思うんだ。 754 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 19 00 56.00 ID hPrmcpGv0 まちがえまちがえ 996 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/10/03(水) 22 41 31.66 ID hPrmcpGv0 みんな、じゃあの
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/8145.html
【登録タグ L psgmania 夕澄 曲 鏡音リン】 作詞:夕澄 作曲:psgmania 編曲:psgmania 唄:鏡音リン 曲紹介 光、その影。何が正しいかなんて知らない。(作詞者コメ転載) 「Light」と対になっている。この曲はリンからの視点。 歌詞 影があって初めて輝ける光は 一人で生きられるほど強くはなくて 右隣で微笑む君だけが頼りで 君を失うことが何より怖かった 無邪気なその光は 私には眩しすぎて 君が綺麗であるほど 自分の影を呪って 笑った 醜い影を抱きしめて隠す 偽りの光 それでも君は 私を必要としてくれた 求めることが罪だとしても 一人ではもう 輝けないから 知り過ぎてしまった君を守りきれず 全て忘れた君に「はじめまして」を 左隣眠る君は夢の世界 君さえここにいれば何も怖くはない 何も知らなくていい そのままでいてと願う 私を抱きしめる君 どんな時も優しくて 悲しい 私照らす光あれば 右手が冷たいなんて言わない 本当の気持ち伝わらなくていいから お願い忘れて(思い出して...) 欺く光燦然と纏う 作られた影は 夢見た二人の世界を見つめ また一人泣く 今いる世界が罰だとしたら 幸せな罰 そう思い眠る 悲しい影を包み込み庇う 本当の光 優しく触れる指先 想いで満たされる 何が正しいかなんて知らない その笑顔だけ 揺るがない答え(ライト) コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/madosayawiki/pages/487.html
346 自分:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/22(木) 08 31 06.43 ID G1u7j6yz0 [1/4] 342 二人ともかわゆいのぉ。 朝のSS 「ん…ふぁぁ…」 「…にぃ…んん…」 眠りから覚醒したあたしは、隣で寝ているまどかの存在をその寝息で確認する。 「ふふっ」 その寝顔を見て思わず笑みをこぼしてしまった。 うん。今日もまどかは実に可愛い。さすがあたしの嫁。 「さやかちゃん…」 お、起きたのかな。 「んぅぅ…」 どうやらまだまどかは夢の世界の住人らしく、その世界にはあたしも居るようだ。 「さやかちゃんは…あったかいんだねぇ…」 まったく、夢の中でまどかはあたしに何をしてるんだか。 まぁ、確かに昨夜はあんだけ抱きしめあったり…イロイロしたけどさ。 「ウェヒヒヒ……さやかちゃんのせなかはわたしがいただいたよぉ~……」 こらこら。後ろから抱きついてるんかい。 ほら、夢の世界のあたしはそろそろ離してあげなさい。 その代わり、現実の世界であたしが抱きしめてあげるから。 「まどか、そろそろ起きて」 「んぅ…んん~、ぁ、さやか…ちゃん?」 「はい。あんたの旦那のさやかちゃんだよ。ほら起きて、まどか」 「うん…今起きる…」 そう言ってまどかは、ゆっくりと上半身を起こした。 そしてあたしはまどかを正面から抱きしめた。 「おはよう、まどか」 まどかも意識が覚醒したのか、すぐにあたしを抱きしめ返した。 「うん、おはよう。さやかちゃん」 おはようまどさやまどスレ。
https://w.atwiki.jp/suiginto/pages/85.html
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 00 58 02.54 ID HsD1iU2i0 飽きっぽい性格だった。 熱しやすく冷めやすい性格だったのかもしれないが、一つの事が長続きしなかった。 実家の押入れを開けて見れば、習い事道具の見本市が出来るほどだ。 魅力的な物に心奪われても、奪われた心は直ぐに風化し、風に飛ばされる。 友達もそうだ、二年以上付き合えた試がない。 そして、僕は人を好きになるのが怖かった。 相手に、自分の気持ちが受け入れられないかもしれない、と思うよりも、 “何かを愛した自分の気持ちが、嘘になってしまうかもしれない” こっちの方が、饅頭なんかよりも何百倍も恐ろしかった。 7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 01 06.54 ID HsD1iU2i0 冷たく、湿った香を鼻腔に感じる。 朝日がブラインド越しに、部屋を白が強い青で照らしていた。 楽しい夢を見ていたのか、心地よい倦怠感が体を包み、ベットマットに背を吸われる。 大きく息を吸い、吐き出す。時計を見ると九時を少し回った所だった。 夢を思い出そうと布団を被るが、電話のベルが鳴り始める。 僕は布団を蹴飛ばし、ベットから転がり降りて受話器を掴んだ。 「はいもしもし」 酷く掠れた声が出た。口を開けて寝るからだ。 「まきますか? まきませんか?」 靄に包まれた森のような声が言う。 「はい?」 間違い電話にしては新しい。 「分りました、では楽しみにしてまちます」 不思議な声はそれだけ言うと、一方的に電話を切った。 「あ、おい、ちょっ──」 受話器は僕の声を遮るように、無機質にツー、ツーと言い続けた。 「なんだったんだ……」 疑問の視線を受話器に投げかけ、定位置に戻してやった。 受話器には、僕の疑問に答えられない事を知っているし、 彼の仕事は完璧だった、難癖もつけようがない。 寝癖を撫でつけつつ、僕は重い足取りでベットに戻った。マットが優しく包んでくれる。 結局、僕はどんな夢を見ていたのか思い出せなかった。 10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 04 47.25 ID HsD1iU2i0 次に目が覚めたのは三時過ぎだった。 何か大切な記憶を脳から引き離し、どこかに置いて来た様な、そんな目覚めだ。 部屋はすっかり薄暗く、現実味がない。夢の続きが流れ込んできたかのようだった。 あれも夢の続きだろうか。ベットの隣に鞄が二つ、並べて置かれてあった。 夢が混じる湿気を鼻で吸う。 アンティーク物なのか、鞄の四隅と、腹には薔薇の彫金がある。 鞄を包む焦げ茶の皮は、時間を切り取られたかのように新しいくせに、古い時代の匂いがしてくる。 詳しい事は分らないが高価な物なのだろう。 後頭部を撫でるように掻く。何でこんな物が僕の部屋に? ふと、鞄の鍵穴で何かが光った。 咄嗟に鍵穴に手を伸ばす。指先が鍵穴に触れると、金属が噛合う音がした。開いたのか? 鞄に手を掛け開くと、琥珀色の長い髪の女の子が、丸まって眠っていた。 服は、中世ヨーロッパ風の町民服をフリルでアレンジし、緑で染めたような物を着ていた。 「人間……いや、人形?」 思わず人と見間違ごうばかりの精巧さだ。 両脇に手を入れ、持ち上げてみる。思ったより軽い。 左右にゆらゆらと揺すってやると、キイキイと音を立て手足が動く、 頭は自分の髪の重さに耐えられないのか、天井を見上げながら、ガクンガクンと揺れた。 11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 07 00.45 ID HsD1iU2i0 「面白いな。それに、柔らかい」 人形を引っくり返す。 腰に、穴が一つ、開いていた。 何かのスイッチかと指を入れてみたが、爪先は穴の奥で待つ闇に触れただけだった。 恒例のパンツチェックを終えると、する事もなくなり、人形を鞄に戻そうとしたら、 鞄の端に何かがある。螺子巻きだ。 「これか?」 螺子巻きを腰の穴に差込、螺子を巻く キリキリと歯車が噛合う音がする キリキ、ギ、ギギ歯車の悲鳴が聞こえてくるが、僕は螺子の類は限界まで巻かないと気がすまないのだ チョロQを買った時からの癖で、今更止められない。俺を怨むな玩具会社を怨め。 「いつまで巻いてるですか、この、馬鹿人間ッ!」 向う脛に衝撃が走った。思わず人形を取り落とす。 人形はあろうことか、自分で床から起き上がり、僕の目の前で仁王立ちしたのだ! 「それに、何が 面白いな~’ですか!」 面白いな~で顎を軽く突き出し、目を薄らと閉じ言った。僕の真似なんだろうか? 「首がもげるかと思ったですよ!この──」 息を吸い込み、 「駄目人間ッ!」 耳を劈くような声で言い放った。 「ご、ごめん」 勢いに押され謝る。 「分ればいいですよ、分れば」と人形はしたり顔で言った。 12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/11/03(土) 01 09 26.50 ID HsD1iU2i0 改めて人形──いや、彼女を見つめなおす。 さっきの騒ぎで、怖いだとか、ミステリー調査団だとか、そんな気持ちが吹き飛んでしまい、 純粋な好奇心だけで彼女を見ていた。 良く見ると可愛い顔をしている。人形だから当然と言われたらそれまでだが、 まるで、本当の少女のような、生を含んだ可愛さがある。 肝心の彼女は、怒りが引き潮のように引いたのか、今は小動物のように辺りを警戒し、 僕と視線が会うと慌てて下を向き、上目遣いで僕の様子を伺ってくる。 「あのぉ……」と彼女が口を開いた 「なんだい?」 「蒼星石の螺子も、巻いて欲しいのですけど……」 「蒼星石?」僕は鸚鵡返しに聞き返した。 「あの、あの鞄に、翠星石と同じように眠ってるはずですぅ」 自分が入っていた鞄の、隣にある鞄を指差し言った。 「あれか」 僕と彼女の間には、不思議な空気が流れていた。 言うならば、眠気を引き伸ばしミルクを混ぜ、七輪で焼いた煙のような、そんな空気だ。 「お、おわっ」 僕が立ち上がると、人形は驚き、身をそらした。 「? どうした?」 「いや、その、大きいですね」 彼女があんまり真剣な顔で言う物だから、思わず噴出した。 「な、なに笑ってるですか!」 「初めてだよ、人形に大きいって言われたの」 「なっ! もう、いいからとっとと蒼星石の螺子を巻きやがれです!」 表情の良く変る顔を、上から見下ろす。 「あっ……その、巻けぇーですぅ」 声を荒げたのが恥ずかしくなったのか、柔らかく言いなおした。 16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 13 40.76 ID HsD1iU2i0 僕はもう一つの鞄を開けた。 中には琥珀色の、髪の短い人形が丸まって眠っていた。 青に染めた男装を纏い、黒い帽子を被っている。 同じように、螺子巻きで螺子を巻く。 キリキリ、キ、ギギッ歯車が悲鳴を上げる。怨むなら会社を怨んでくれ。 「お前は、ちったぁ勉強しやがれです!」 背中を蹴飛ばされれた。青い人形が床に転がるが、 「いててっ……」 腰を摩りながら起き上がった。 「蒼星石!」 痛みの原因が、青い人形の背中に逃げ込むように回り込む。 「あ、ちょっと、翠星石」 急に飛びつかれバランスを崩すが、なんとか体を支えている。 僕と目が合うと、コホンッと青い人形が喉の調子を整えた。 「はじめまして。僕はローゼンメイデン第四ドール蒼星石。後ろに隠れているのは 僕の双子の姉の翠星石。ほら、翠星石からもちゃんと自己紹介しなよ」 そう言われ、おずおずと蒼星石の背中から体を出し、 「ローゼンメイデン第三ドール翠星石です……よろしくです」 そう言うと、すぐに蒼星石の背中に引っ込む。お前はミーアキャットか。 「ごめんね、翠星石は人見知りなんだ」 18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 16 49.77 ID HsD1iU2i0 苦笑いを作り、説明する。しっかりした妹だ。 それに、双子と言われたら、どことなく二人(二体?)共似ている 二人とも、赤と緑のオッドアイで、色の位置が二人とも違っていた。 「それと、マスターの名前を教えてくれないかな?」 「マサユキと言うんだ」 「まさ…ゆき……」蒼星石は口の中で僕の名前を呟いた。 「うん、覚えたよマスター。これからよろしくね」 「ん? ああ、よろしく。えーと、翠星石も、よろしくな」 「……空(から)人間」 翠星石が蒼星石の肩から顔半分を出し言った。 蒼星石は笑って翠星石の発言を流したので、僕も一緒に笑う事にした。 ははははは。 空笑いも飽きた所で、僕は本題を切り出す。 「ところで、家に何の用だい?」 僕の問いに蒼星石は空笑いをやめ、顔を引き締めた。 「ええ、今から説明します」 23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 21 53.60 ID HsD1iU2i0 僕達は小さなちゃぶ台を挟んで座った。もちろん、翠星石は蒼星石の後ろだ。 「話しの前に、何か飲み物でも淹れようか」 僕は立ち上がりながら言う。 「あ、僕がやりますよ」と蒼星石が座布団から立ち上がるが、それを制して 「いいっていいって。それより、インスタントでいいかな?」 「はい、お願いします」と蒼星石が言う、後ろでは不満顔の翠星石が指を弄っていた。 コップにインスタンとコーヒーの粉を直接注ぐ。 コップにトントンと瓶の端を当て、絶妙なバランスで──── 「あっ」 蒼星石と僕の声が重なった。 粉の塊がコップにドサンと落ちた。良く見るとカビが生えてる。かもされた! 蒼星石に苦笑いを送ると、蒼星石も苦笑いで返してきてくれた。 「緑茶で、いいかな?」 「え、ええ、お願いします」 僕は戸棚から茶葉を取り出すと、適当に急須に葉をいれ、お湯を注いだ。 「どうぞ」とふぞろいなコップをちゃぶ台の上に並べる。 「ありがとうございます」 「ありがとです」と彼女達が不釣合いな大きさのコップを手に取った。 「……以外に上手ですね」 「うん、おいしいね」 好評のようだ。 彼女達はアリスゲームと言う物をしているらしい。 人形師ローゼンが作った七体の人形が、互いの命の元の『ローザミスティカ』を奪い合う。 その全てを揃えた時『アリス』となり、父親、ローゼンに会う事が出来るゲーム。 そして、僕の所に来た理由は『契約』の為らしい。 契約をする事によって、力を──簡単に言えば、彼女達のエネルギータンクになるって事だ。 27 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 25 55.13 ID HsD1iU2i0 「なるほど。で、契約ってどうするんだい?」 「この指輪を左手の薬指にはめて下さい」 蒼星石は何処からともなく、七の爪に支えられた薔薇の彫金が美しい銀の指輪を取り出した。 「ああ」と指輪を受け取ろうとすると、翠星石が僕の手に指輪を押し付けた。 「お、お前はっ、翠星石の螺子を先に巻いたんですから、翠星石から……契約するです」 龍の尾の様に言葉を絞り言う。 蒼星石を見ると、顎を軽く引いた。 「それじゃあ」 指輪を指に通そうとすると、翠星石が声を上げた。 「なんだい?」 「いや、その……契約なんですから、もっとおごそかにして欲しいですよ……」 それもそうだ。 「僕は、翠星石と契約する」 指輪を指に通す。 「ッ!?」 指輪のリングが溶け、薔薇の茨になり指に絡まる。 薔薇の棘が指に深く刺さり、指を締め付ける。熱い。 「落ち着いて! すぐに良くなります!」 蒼星石の声が遠くに聞こえる。 茨が次第に元のリングの形に戻り、熱が引いて行った。 「なん、なんだこれ? 急に熱く──」 「すみません、説明しておけばよかったですね」と蒼星石が謝る。 「ったく、翠星石のマスターなんだから、そのぐらい我慢しやがれですよ」 いつのまにか僕の横に立っていた翠星石がそう言った。 急にフレンドリーになったな。 30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 29 42.81 ID HsD1iU2i0 「その、僕との契約も、いいですか……?」 蒼星石がおずおずと指輪を差し出してきた。 僕はさっきの痛みを思い出し、断りたかったが、蒼星石の申し訳なさそうな顔を見ていると そんな事を言う訳にも行かず、同じように契約の言葉を口にし、左薬指に指輪を通した。 指輪同士が触れ合うと、互いの指輪が溶け茨になり、絡み合いて一つの指輪となった。 薔薇の花が大きくなっている。 「よろしくね、マスター」と蒼星石が微笑みながら言う。 「よろしく、蒼星石」 「じゃあ、そう言う事だから晩飯の用意でもしろですよ」 「晩飯ィ?」 「マスター、僕も手伝うよ」 時計を見ると六時半だった。確かに、早い所はそろそろ夕食の用意をする時間だ。 「って、君ら人形だろ? 物食べれるのか?」 「当然です。……もしかして、翠星石達に何も食べさせない気だったですか?」 翠星石が露骨に不満を表した目で僕を睨む。 「ああ、いや、そんなつもりじゃ……」 「じゃあ、とっとと作れですよ」 「僕も手伝うから、頑張ろうよマスター」 何か釈然としないまま、夕食作りに取り掛かる事になった。 その日の晩は白米と鮭のムニエルにした。 「もう少し薄味でもいいですよ」 「よし、じゃあ次は一緒に作ろう」 「あっ、蒼星石。そのピクルスとって欲しいです」 「こいつ……」 狭いちゃぶ台を囲んで食べるご飯は、とても美味しかった。 31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 33 26.02 ID HsD1iU2i0 空が高く、澄み。秋風が僕の頬を撫でた。 「いい天気だね、マスター」 蒼星石が僕の隣に立っていた。 「ああ」と頷く。 刷毛で描いたような薄い雲が窓の端から端まで、のんびりと流れた。 「なんです、外に何かあるですか」 翠星石が長らく窓辺に立ち、空を見上げている僕達に興味を持ち近づいてきた。 「……何だ、何もないじゃないですか」 オッドアイの瞳が空を写す。 「よし」 「おっ、何があるんです?」 「ああ、グリースメリアの空に、な」 「はぁ? グリース、なんですってぇ?」 蒼星石も、僕の隣で不思議そうに首をかしげた。 レッドアラートが鳴り響く。 バレルロールを繰り返し敵ミサイルを前面に押し出す。 エアブレーキ。カナード翼が真価を発揮する。 敵機のケツが見えた。電子音。ロックオンの時間が惜しい。 機銃を叩き込む、敵機は爆散、爆煙を鋼鉄の翼で引き裂く。 目の前に極限の青が飛び込んできた。 「ふう」 戦いが終わり、ジワリと手の平が汗ばむ。強敵だった。 32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 34 27.93 ID HsD1iU2i0 「で、さっきから何をピコピコとしてるですか」 横に座って画面を見ていた翠星石が不思議そうに尋ねてきた。 「ああ、これはねACECOMBAT6~解放への戦火~ってゲームなんだ」 「はぁ」と興味がなさそうに相槌を打つ翠星石。 「今してたのはオンライン対戦って言ってね、世界の人たちと戦えるんだよ」 「ふーん? 翠星石にはよく分らんですよ」 TV画面に お疲れ、またやろう とメッセージが入っていた 僕はキーボードを叩き ああ、またやろう。幸運を と打ち込む。 「それは、何してるですか?」 「これで向うの人と文字で会話できるんだよ、マイクも使えるんだけどね」 「君たち二人が居るから、マイクは使いづらいんだ」と、までは言えなかった。 「もっと、こう、外で元気に走り回るとか、そんな遊びはせんのですか?」 「そうは言うがな大佐」 「大佐じゃないです! 翠星石です! ったく、レディの名前を間違えるなんて……」 威嚇するように言う。まさにガルーダ……。 「あの、マスター」 蒼星石が僕の服を引っ張った。 「僕も、やっていいかな……」 33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 36 13.51 ID HsD1iU2i0 ああ、歓迎する 「あれ? マスターの声色が……?」 操作説明を行う、これに目を通してくれ 説明書を渡し、フリーミッションで操作に慣れさせる。 「わっ、こ、こうですか!?」 蒼星石が敵機を撃墜した。 そうだ、その調子だ蒼星石 「や、わっ、やった!」 最後の敵を撃墜し、ミッション終了の文字が画面に浮かび上がる。 それと、蒼星石喋り方は…… あ、ええ。ミッション終了R.T.B.です。マスター 「はぁ。ついていけんです……」 そんな二人を眺め、翠星石が溜息と一緒に搾り出した。 よし、次はオンラインだ はい! マスター 「……」 37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 40 04.27 ID HsD1iU2i0 翠星石は頬杖をつき、テレビゲームに夢中になる蒼星石を見つめていた。 「あ、ほら! そこ、右、右に行ったですよ!」 「分ってるよ翠星石、これで終わりだ」 「お茶が入ったよ」 小さなちゃぶ台を囲み、お茶を啜る。 「翠星石、そんなに欲張っちゃだめだよ」 「いいんです、ポッキーも翠星石に食べて貰いたいですよね?」 ポッキーに喋りかけ「ポッキー、翠星石に、食べてもらいたい」と声色を変え腹話術を披露する。 「何してるんだよ……」困ったように蒼星石が言った。 急に彼女達の顔に影がさした。 鉛色の雲が空を覆い、雨粒が窓をぽつぽつと遠慮がちに叩き始めた。 「乙女心と秋の空、か」 僕は窓を閉めながら、そう呟いた。 40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 45 35.29 ID HsD1iU2i0 その日も雨が降り、夜になってからようやく雨雲が東の空に消えた。 鉛色の雲の切れ間から星が覗いている。 僕は、黒い大蛇のようなアスファルトの上を、家に向かい歩いていた。 ひび割れが目立つコンクリの階段を上り、安っぽいドアノブに手をかけた。 「ただいま……なんだ?」 居間から、蒼星石の威嚇を含んだ声が聞こえる。 まさか、アリスゲーム? 僕は台所に買い物袋を置くと、勢い良く居間のドアを開く。 黒い人形が、宙に浮いていた。 その人形を前にし、蒼星石は身の丈程もありそうな巨大な金の剣を構え、 翠星石はその左後ろで金の如雨露を握り締めていた。 「あら、貴方達のマスターが帰ってきたわね」黒い人形は宙に浮いたまま言う。 「下がってマスター!」 蒼星石が僕の前に立ち、黒い人形の射線上から隠す。 黒い人形は、腰まで届く銀の髪に、両肩から突き出た羽が印象的だった。 彼女の装いは白の逆十字が刺繍されている黒のドレス、ブーツ、カチューシャにてその身を固め、 ドレスの下から見える白い生地が柔らかな印象を与える。 あの、ファーみたいな羽で飛んでいるのか?まるでクマバチだな。 僕の頬を黒い影が掠め、壁に突き刺さる心地よい音が聞こえた。 頬から滴が零れ落ちる。傷口を触った手が赤い。 「あら残念。もう少しで片目のジャンクが出来上がったのに」 47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 50 28.16 ID HsD1iU2i0 黒い人形はカラスの羽根を芯まで黒くしたような物を一枚、指先で弄んでいた。 羽根をダーツのように投げたのか? 後ろを振り返り確かめたかったが、あの人形から目を離す事が出来なかった。 戦いの最中に敵から目を離すのは危険だ。それに何か、僕を惹きつける何かが、彼女から出ていた。 黒い人形は僕が怯えないのを見ると、詰らなさそうに舌打ちを一つ、双子に視線を戻した。 蒼星石に黒い羽を投げるが、蒼星石は金の剣の最小動作で羽根を撃ち落す。 「無駄だよ」 蒼星石が剣先を黒い人形から放さず言う。 「あら、そう……なら、これでどう?」 黒い羽を広げ無数の羽根の先がこちらを向いた。 「蒼星石!」 翠星石の如雨露から、部屋を二分化する巨大な樹気が表れる。 指輪が熱くなる。 銀のリングが何時かのように茨になり、無数の棘が指を締め上げ脈動し、赤く光っていた。 「なっ、なんだこれ……」 指輪の熱さよりも、目の前の超常現象に気を取られる。 樹木が現れたかと思うと、急に枯れ始め、蒼星石が踏み込む。 羽根を広げた黒い人形が、枯れた樹木の間から現れ、金の軌跡が襲う。 黒い人形は羽を盾とし身を守る。 さすが双子と言った所か、完璧なコンビネーションだ。固体としては劣っているのだろうが、 それを問題にしないコンビネーションで黒い人形を追い詰める。 50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 01 56 25.55 ID HsD1iU2i0 「メイメイ!」 黒い人形が叫ぶと、視界が赤に塗りつぶされた。まるで閃光弾だ。 視界が戻り始めると、黒い人形は姿見鏡の前に居た。 赤い光りが鏡の前で忙しなく飛び回っている。……あいつ、どこかで? 「そんなに本気になっちゃやーよ? また今度、遊びましょうねぇ」 僕の背筋を声がぞくりと撫でる、黒い人形が姿見鏡に手を触れると、鏡が光り始めた。 「水銀燈!」と蒼星石が吠える。 水銀燈と呼ばれた人形の手は鏡に溶け込み、そこから幾重もの波紋が広がっていた。 「待ってくれ」 その場の視線が僕に向く。 「水銀燈と言うのか?」 「……誰、あんた」 猫のように目尻を吊り上げ、僕を睨みむ。 「マサユキだ」 値踏みするように僕を見据え、黒い人形は黙って聞く。 「その、君の事をもっと知りたいんだ」 「……はぁ?」 「出来れば、人間、人形、敵、味方の壁を越えて、君と話してみたい」 「なっ、」 「はぁ!?」 双子から驚愕の声が漏れる。 55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 01 03.05 ID HsD1iU2i0 「……なに、こいつ」 蒼星石に視線を向け、黒い人形が言う。 「僕達の……マスターだ」 答える声が濁る。 「へぇ、これまた変なのと契約したのね」 黒い人形は僕を面白そうに見て、 「じゃあ、またね、変な人間」と言い、鏡の身を溶け込ませる。 「マサユキでいい」 不機嫌そうに振り返り、僕を睨みつけると、長いマツゲに隠された切れ長の眼を最後に、姿を溶かす。 僕は彼女が溶け込んだ鏡が光る事を忘れた後も、鏡を見続けていた。 「こぉらぁあ!」 膝裏を蹴られ、床に膝を付く。 「なぁに水銀燈に鼻の下伸ばしてるですか! この、空っぽ駄目人間ッ!」 翠星石が烈火のごとく捲し立てる。 蒼星石の方を見ると、彼女も不満の色を露に僕を見ていた。 「ごめん、なんか気になったんだ」 「ったく」と翠星石が悪態をつく。 「ところで、あの子は誰なんだ? 水銀燈って言う名前なの?」 「……ええ、そうです」と蒼星石が説明を始めた。 56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 05 39.54 ID HsD1iU2i0 彼女はローゼンメイデン第一ドール水銀燈、一番危険なドールらしい。 水銀燈の簡単な説明を受けた後、僕は彼女がいかに危険なドールかを教えられ、 いつのまにか、普段の生活態度から、お茶の時間に出すお菓子の批判にまで話が発展した。 彼女は水銀燈と言うのか。僕は、彼女が消えた鏡をもう一度見る。 鏡には二体の人形に怒られる、人間が映っていた。 「聞いてるですか!?」 「あ、ああ。聞いてるよ」 「だいたいですねぇ、マサユキはいつも───」 結局、彼女達が眠るまで、説教は続いた。 「どうすんだよ、これ……」 樹木と羽根でズタズタになった居間の中で、一人呟いた。 60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 09 59.83 ID HsD1iU2i0 いつかのように、水銀燈が居間を飛び回り双子と戦っていた。 ズタズタになった居間は、ローゼンメイデン不思議パワー『時を巻き戻す』で解決するらしく 皆、フィールドの事を気にせず戦っている。 水銀燈が角に追い詰められた。蒼星石は何処からか取り出した金の剣を構え、慎重に距離を詰める。 「なァ、姉妹で殺しあうって、おかしいんじゃないか?」 僕は水銀燈と蒼星石の間に割って入る。 「どいて下さい、マスター」と蒼星石が言う。剣先にブレはない。 「だって、死ぬんだぞ? ローザミスティカを取られた相手は」 蒼星石は剣先をこちらに向けたまま 「僕達は人形です、死にはしません、遠くに旅立つだけです」 「それを死ぬって言うんじゃないか!」 「それが僕達、ローゼンメイデンなんです。分ってください」 蒼星石が説き伏せるように言う。 「それじゃ、蒼星石。君はアリスゲームの為に、自分の姉に手をかける事が出来るのか!?」 蒼星石の後ろで如雨露を握り締めている翠星石と視線を合わせると、翠星石は僕から視線を外した。 「……お父様が望む事ならば」 苦虫を噛み潰したような顔で、蒼星石が声を絞り出した。 61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 15 34.38 ID HsD1iU2i0 今の僕は卑怯者だ、質問がフェアじゃない。 途中からアリスゲームを覗き始めた僕なんかより、最初から参加している彼女達の方が分ってる事だ。 場の空気が重い。 僕が謝ると、肩を後ろから叩かた。振り返ると、水銀燈が僕の頬にキスをした。 「なっ」言葉を発しようとしていた僕の唇を、水銀燈が人差し指で押さる。 「またねぇ」と水銀燈は鏡に飛び込んだ。 突然の出来事に、双子は狐に摘まれたような顔をしていた。 我に帰ったのか、翠星石が騒ぎ始める。 「なっ、なっ、なぁああああ!?」 「なにやってるですか」と言いたいのだろうが、感情の波にもまれ、言葉の舵取りが上手く出来ないらしい。 その場でプルプルと震えている。 冷静そうに見える蒼星石は、剣を構えたまま動かない。 二人が正気に戻った後の事が、頭を悩ませる。 時計を見上げる、彼女達が眠りに付く時間まで、たっぷり四時間以上あるじゃないか……。 64 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 20 02.19 ID HsD1iU2i0 夢を見ていた。 夢と分るから明晰夢なのだろうが、面白い夢にもならないし、そんな夢じゃない。 僕は、長く、白い廊下に立っていた。 前を見ても後ろを見ても白い廊下。 廊下の窓からは教会が見える、懐かしい景色だ。 後ろから声をかけられ振り返る、水銀燈が立っていた。 白い廊下に、黒いドレスの彼女だけが、酷く浮いて見えた。 「こんばんはぁ、マサユキ」 「こんばんは、水銀燈」 挨拶を交わす。 「ここは、夢?」 水銀燈は「ええ」と答え「私の夢はお気に召さない?」と言った。 「そんな事ないよ」と僕が言うと、 「ありがとう」と微笑み言う。 戦いの時には見れない彼女の微笑みを目の当たりにし、頬が熱くなるのが分る。 「実は、お願いがあるの」と水銀燈は近づき、僕の手を握る。 「お願い?」 「そう、お願い」 「僕にできる事なら」 水銀燈が僕の瞳を見つめる。 67 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 24 11.09 ID HsD1iU2i0 「双子のローザミスティカを渡しに頂戴」 「はあ!?」 何を言っているんだ!? 「簡単な事よ、彼女達が寝静まった後に、ジャンクにしてあげればいいの」 水銀燈の赤い眼から自分の瞳を逸らし、彼女が何を言ったのかを理解する。 握られた手は離さない。 「ねえ、お願い」 詰め寄る水銀燈。 彼女の息を鼻先で感じる、手が汗で湿るが水銀燈は離さない。 「お願い」 「だけど……」 「お願いを聞いてくれたら、あなたと、契約してあげる」 心が揺れる。 「だけど、彼女達は僕を信頼して、契約してくれた訳だし……」 「信頼?」と水銀燈が問い返す。 「気づいたら、いつのまにか居たのでしょう?」 出合った頃を思い出す。確かに、不思議な電話の後、いつのまにか彼女達の鞄があった。 「それに、いつかはアリスゲームで、あの双子は互いに刃を向け合わないといけないのよ?」 「……お父様が望む事ならば」蒼星石の言葉が蘇る。 「それはとても辛い事じゃない?」 「う、うん」 「だから、貴方がローゼンメイデンの宿命から、解き放ってあげなさいよ。そして、彼女達は アリスゲームがない所で平和に暮らすの、ずっと、ずうっと」 水銀燈の薔薇の蕾のような唇が目の前で妖し言葉を紡ぐ。 僕はこの言葉で、首を縦にふってしまう。 70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 28 24.84 ID HsD1iU2i0 ふふ、と笑い「素直な子は好きよぉ」と水銀燈が言った。 「だけど」 僕の言の葉が、乗せる気持ちを失い舞い落ちる。 白い壁に、二つの影が重なった。 「じゃあ、いつ取りに行けばいいかしら?」 「明日……いや、明後日来てくれ」 「分ったわぁ」 言葉のボールが、相手のミットから外れ、廊下を転がる。 消毒液の臭いがする廊下、 鉛の雲を突くかのように聳え立つ十字架、遠くで鐘が鳴っている。 今にもロザリオの音と、神を敬う念仏が聞こえてきそうだ。 「気に入った? この景色」 水銀燈が口を開く。ボールを拾ったようだ。 「私の夢が、あなたの夢に混ざりこんでいるのよ」 「……君の夢? これが?」 そう言った僕の顔を水銀燈が不思議そうに見つめ、何かを一人納得した。 「私達」と水銀燈が言い、僕は耳を傾けた。 「案外、契約したら上手くやれるかもね」 「え? ああ、そうかもね」 とりあえず同意した感が漂う僕を見て、水銀燈が微笑んだ。 床を見る。耳まで真っ赤なんだろうな、今の僕は。 「じゃあまたね、明後日会いましょう」 「もう少し、一緒に……いない」 視線を水銀燈に戻すが、既に彼女は居なかった。 白い廊下に黒い羽根が一枚、舞い落ちた。 72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 34 22.68 ID HsD1iU2i0 体に冷気がまとわりつく。 ブラインドの隙間から、街灯の明りが差し込んでいた。 時計の、蛍光塗料が塗られた『五』が、夜に削られている。 夢から覚めると、僕は芯まで黒い羽根を一枚、握り締めていた。 あれは、ただの夢だったんじゃないのか? 自答するが、指先で摘んでいる羽根がそれを否定する。 すっかり冷めたコーヒーを口に運ぶ。泥とカフェインを煮込んだような味がした。 水銀燈との約束を破る事も考えたが、何もしないという事は、 いずれあの双子は互いに刃を向け合うという事。 それだけは、だめだ。それならいっそ、僕が全部背負い込んでやればいい。 僕は、水銀燈との約束を果たす事を心に決めた。 この時の僕は、自分の正義しか、見えていなかったのだろう。 だけど、本当にその為だけに双子を……? 74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 38 15.76 ID HsD1iU2i0 双子がぷよぷよをしていた。 戦況は蒼星石が飛車、翠星石が角といった具合だ。 翠星石のコンボが決まる。 「姉に勝とうだなんて、100年早いですよ」と翠星石がコントローラーを握りながら言う。 「うーん、なんで勝てないのかなぁ」 ぷよを確実に消していく、自分の戦法を見直さない限り、勝てないんじゃないだろうか。 「なあ」と僕は切り出した。二人が僕の方を見る。 「マサユキも一緒にやりたいですか?」 蒼星石と同じ戦い方しか出来ない僕には、厳しい申し出だな。 「いやァね、こう、たまにはTVゲーム以外で遊ばないかい?」 「でも、マスター。今日はオンライ対戦の約束があるんじゃないですか?」 ACECOMBAT6~解放への戦火~のソフトケースを僕に見せながら言う。 「……戦いより、大切な事を見つけたんだ」 秋の澄んだ空に引かれた飛行機雲を見つめながら言う。戦う理由は見つかったかい? 相棒。 「んーまあ、そこまで言うなら、何か違う事するですよ」 「そうだね、僕達もたまには現実を見ないとね」 蒼星石がゲーム機とテレビの電源を落としながら言う。 「よし、じゃあ今日はお菓子を作ろう」 「へー? マサユキお菓子作れるですか?」 翠星石が関心したように言う。 「いいや、作れない。だから今日は翠星石に教えてもらいながら、皆で作ろうと思う」 「あれ、翠星石がお菓子作れるって、言ったですっけ」 「前、僕がマスターに教えたんだ」と蒼星石が言う。 「そうですか。まあいいです、じゃあスコーンでも焼くですよ」 75 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/11/03(土) 02 40 57.70 ID HsD1iU2i0 翠星石が座布団から立ち上がり、緑のドレスの皺を正す。 こちらマサユキ、了解した 「えっ、あ、そうか」と蒼星石が何かを理解し、 こちら蒼星石、了解 と言い直した。 「いや、それはもういいですから……」 疲れたように翠星石が言った。 電子レンジと言う、現代の科学が生み出したオーブンから、180度の世界を20分近く体験した鉄板を取り出す。 「そちの勤め、大儀であった」 「何言ってるですか……熱いから注意するですよ」 翠星石がエプロンを畳ながら言う。 「マスター紅茶はないの?」と蒼星石が戸棚を開けながら言う。 「ああ、前買ってたな」 僕は上の戸棚を開き、茶葉の缶を取り出し蒼星石に手渡す。 「わあ、これいい葉っぱだよ。高かったんじゃない?」 花が咲いたように喜ぶ蒼星石。 76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 42 17.15 ID HsD1iU2i0 「本当ですね。ったく、お前の金銭感覚はどーなってるですか」と翠星石が呆れて言う。 「まあ、美味いならそれでいいじゃないか」 「今度から、何かを買う時は翠星石達に一声掛けて買うですよ」 「ん……ああ、そうだね」 「なんです? 文句でもあるですか?」 ずい、と翠星石が詰より僕の顔を下から見上げる。 「いや、何でもないよ。お茶の用意も出来たみたいだし、スコーンを運ぼう」 何か引っかかるのか、首をかしげ「ま、いいですけど」と翠星石が言った。 「どうです? 美味しいですか?」 「ああ、美味しいよ」と僕が返すと 「それは良かったですぅ」 翠星石が顔を綻ばせた。 79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/11/03(土) 02 48 20.92 ID HsD1iU2i0 朝から針で突けば泥がこぼれて来る様な、厚ぼったい雲が空を覆っていた。 僕達は昨日のスコーンの残りを電子レンジで温め、窓辺に並んで座り紅茶を飲んでいた。 ラジオのパーソナリティーの声が狭い部屋に響いている。 <いやあ、いい歌ですね。大好きなんですよ、これ。電子音で千切ったり捻ったり絞ったり、 そんな感じがたまらないですよ、コナミさんで歌も歌ってたとか──え、はい、じゃあお便りを……> カップから立ち上る湯気が鼻先を湿らせる。 <えー何々、『うちのニョウボが家事を自分に押し付けてきます、仕事で疲れてると言っても 分ってくれません。どうしたらいいでしょうか』あーうん、難しい質問だね、非常に難しい> 「あっ、マスターも砂糖いりますか?」 蒼星石が砂糖の瓶の蓋をこちらに向け言う。 「いや、大丈夫だよ」と言うと「分りました」と蒼星石が頷いた。 <昔の言葉にさァ『結婚は人生墓場だ』ってあるじゃん? あれって、あれで全部じゃないんだよ 『結婚は人生墓場だ、しかし私はその墓場に入りたい』こう続くわけ。 モーパッサンだったかな? そんな人の言葉なんだけどさァ> 翠星石が自分のカップにお茶を注ぎ、砂糖とミルクを多めに突っ込んだ。人形だからって油断してるな。 <確かに、結婚は人生の墓場かもしれないよ。でもさ、それだけの価値があるんじゃねェかなァ。 ま、俺独身だしわけんねえや> 80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:sage :2007/11/03(土) 02 48 59.42 ID HsD1iU2i0 厚ぼったい雲の切れ目から、光りが差す。 その時、チカチカと緑色の光りを点滅させ、緑の球が翠星石の側に飛んできた。 翠星石の人工精霊スイドリーム。人工精霊は持ち主の体のメンテナンス、お使いなどを頼まれてくれる便利屋だ。 僕には彼らの言葉はさっぱりだが、彼女達には分るらしい。 「はあ、まあ、伝えますけど……あー、マサユキは白粉持ってるですか?」 翠星石の後ろでスイドリームが、チカチカと足取り覚束なく飛んでいた。 「白粉……そういえば、前買った福袋に入ってたような」 僕の言葉を聞いてか、スイドリームが足を止め、点滅間隔を早くした。 「よければ、スイドリームにふり掛けてやってくれんですか?」 「ああ、いいよ」 僕はクローゼットの奥から白粉を取り出し、スイドリームにふりかける。 「レンピカにもお願い出来るかな」と蒼星石が言った。 白粉かけられて喜ぶなんて、まるでケセランパセランだな。 82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 02 55 40.67 ID HsD1iU2i0 北斗七星が北の空で輝き始めた頃、彼女達は眠りにつこうとしていた。 「じゃ、お前も早く寝るですよ」 翠星石が鞄に入りながら言う。 「おやすみなさい、マスター」と蒼星石が翠星石が鞄に入るのを待ち言った。 彼女達ローゼンメイデンは、夜の九時になると自分の鞄に入り眠りに就く。 人と異なる時間を生きる彼女達は、記憶をその身に留める為に鞄で眠らなくてはならないのだ。 静になった部屋に並べて置かれてある鞄を見る。 まるで、初めて出合ったあの日みたいだ。蛍光灯の光りに薔薇の彫金が鈍く光った。 草木も寝静まる。時刻は午前二時。カップの底に残った、冷えて水っぽいコーヒーを一気に流し込む。 不思議と興奮も緊張もない、脳が麻痺してしたのかもしれない。 あの日よりも、スムーズに鞄を開ける。鍵は掛かっていなかった。 琥珀色の長い髪を携えた女の子が、鞄の中で丸くなって眠っていた。開く順番まで、あの日と同じだ。 楽しい夢でも見ているのか、口端の線が柔らかい。 唾を飲み込んだ。翠星石の胴体を押さえ、顔を掴み、一気にへし折った。悲鳴はなかった。 手に持った翠星石の顔から、熱が砂のように零れ落ち、ただの陶器の顔に戻る。 体から、虹色の光りを放つ石が浮かび上がってきた。 「これが、ローザミスティカ……」 虹色の光りに目を奪われる。 「マスター……なに、してるの?」 振り返ると、蒼星石が後ろに立っていた。 85 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 03 00 32.28 ID HsD1iU2i0 「やあ、おはよう。蒼星石は早起きだね」 僕はゆっくりと立ち上がり、蒼星石との距離を詰めようとするが一向に縮まらない。 「お茶にしようよ、それともゲームでもする?」 「なんで、翠星石は……あなたの事を……」 「それとも、何か別の遊びを?」 蒼星石の背が壁に当った。凛々しい横顔が姿見鏡に映っている。 「もしかして、水銀燈ですか!? 水銀燈に何か言われたんじゃないですか!?」 僕は何も答えず低く構え、飛び掛った。 蒼星石が苦虫を噛み潰したような顔になり「レンピカ」と叫ぶ、世界が真っ白になった。 視力が戻り始めた頃、僕を照らしていたのは虹色の光りだった。 鞄は二つあるが、蒼星石の姿は既にない。飛び掛られた時、咄嗟に鏡に飛び込んだのだろう。 その場で仰向けになり、天井に左手をかざす。薬指の薔薇が、小さくなっていた。 空が白み始めた頃、鏡を通して水銀燈が訪れた。 仰向けに寝転がった僕を見て、小さく眉を顰めた後、翠星石のローザミスティカその身に取り込んだ。 水銀燈がブラインドの羽根の向きを変え、朝日が僕を照らす。 「朝よ、起きなさい」と逆光に照らし出された水銀燈が言う。 僕は、朝日に照らし出される中、水銀燈と契約した。 87 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。: :2007/11/03(土) 03 05 28.52 ID HsD1iU2i0 夕焼け空が、窓辺に立つ水銀燈を照らしていた。 「昼も食べてないし、食べた方がいいんじゃないか?」 僕は狐色のトーストにバター、苺ジャムを水銀燈に勧める。 水銀燈は夕焼け空から狐色のトーストに視線を動かし「いらないわ」と言った。 「でも、お腹減らないか?」 「あのねぇ、私は人形なのよ? 人間と同じように物を食べる必要はないわぁ」 疲れを吐き出すように言う。 「でも……」 「私は気にしないから、あなたが食べなさい。お腹減っているんでしょう?」 「そりゃまあ、そうだけど」 僕が言い終わるのを待ち、水銀燈は夕焼け空に視線を戻した。 夜の帳が、焼けた空を東の空から覆い隠していく。 「その、これだけでも飲まないか?」 僕はヤクルトを水銀燈に差し出した。 「あら……」 水銀燈が僕の手からヤクルトを受け取り、指先が触れ合う。 「そうね、ありがとう」 「ストローいる?」 「ええ」 パックに付いてきたストローを一本手渡す。 僕は水銀燈の横に腰を下ろし、トーストにジャムを雑に塗りつける。 「いただきます」と言った僕をチラリと見やり、水銀燈がストローに口をつけた。 次へ
https://w.atwiki.jp/kaeuta-matome/pages/2717.html
元ネタ:悲しみたちを抱きしめて(ワンパンマン 森口博子) 作:ヤジオーディエンス 選挙への風に乗って 貧乏人を捨て置いて 大丈夫もっと煽ろう そしてまた上げよう お金は回り続けて 全て持つべき人のもの それならもう 諦めて ※給料が増えたのは誰か 物価はもっと上がった いつの間にか気がついた時 怒りに包まれて 給料が変わらないままで 稼いだ金額だけ大切にしまったら 使わず ずっと貯め込むよ 明日からまた働こう 嘆きの言葉飲み込んで 大丈夫 ずっとこんなで みんながそうだから 誰もが夢を見ている お気楽な暮らし求めて 白けすぎる選挙前 約束を信じたりしない 事実が分かってるから 望むことは無駄なことだと 無言で慰めてる 約束はあの日に消えてた 信じてよかったと勝ち組が喜ぶ やれやれ そっと目を逸らす ※繰り返し 使わず 一人で抱きしめ ずっと貯め込むよ 検索タグ その他ネタ アニメ フルコーラス ヤジオーディエンス メニュー 作者別リスト 元ネタ別リスト 内容別リスト フレーズ長別リスト
https://w.atwiki.jp/rm96/pages/218.html
耳をやわらかく打つやさしい歌。 甘い声はあたたかく胸を満たしていく。 愛しいという想いがその声に、そのフレーズに乗って溢れるほどに伝わるから、涙が零れているのにも気づかないくらいうれしくて。 抱きしめても、口付けても、きっとその想いに報いるだけの『ありがとう』を伝えることなんてできそうにないから、今、この歌をしっかりと胸に刻み込んで、きっと足りないかもしれないけど、それでも抱きしめて、口付けて、そして、ずっと…そばにいさせてほしい。 リカは抱きしめあって重なり合う肌の温かさと歌声のあたたかさに目を閉じた。 ■ ■ 高い空を駆ける月が部屋を藍色に染める。 ベッドの上に二人。 いつものように体を重ねて、ぬくもりを伝え合う。 なんとなく腰の辺りにかかったままの布団を引き上げもせず、リカはまだ甘い余韻の中でゆらゆらと漂って火照るミキの体を両腕で強く抱きしめて目を閉じていた。それこそ、お気に入りのぬいぐるみを抱くように、それとも、どこかすがりつくように。 ミキは目を開けると、そっと自分の上に重なったままのリカの背中に手を回した。 指を滑らすようにやわらかなリカの肌に触れると、リカが目を開けた。 「おはよ」 「…おはよ」 まだ夜だってば。 ちょっと恥ずかしくって、ぶっきらぼうな口調で返すと、リカはくすっと笑って頬に口付けた。 それだけでどこか仏頂面だったミキの顔がふわっと綻ぶ。 ふふ。かーわいい。 リカは唇をミキの唇にふわりと重ねると、また目を閉じてしっかりと抱きなおした。 背中に回したミキの指がリカの髪をいじり始める。 「今日はあまえんぼうだね」 「ミキちゃんが?」 「リカちゃんが」 「そうかな?」 「そうだって」 ほんの少し顔を傾ければミキの首筋に顔をうずめているリカ。囁くように話すたびに動く唇が微かに首筋をくすぐる。 「いいんだけどね。ミキとしては」 むしろ大歓迎。 「なら、いいじゃん」 リカがそう言って笑うと、ミキは「そうだね」と返して、髪をいじっていた指先を背中に戻してぎゅっと抱きしめた。 しかたないのかな…。 ミキはリカの頬に掠めるように口づけた。 ぼんやりと見上げる天井。 月の明かりがうっすらと部屋の輪郭を描き出して、微かに木目の流れが見える。 暖房も消して冴え冴えとした部屋。 抱きしめている背中は熱を奪いとられてひんやりとしている。 「寒くない?」 ううん。と首をふって答えるリカ。 「カゼ引くって」 「ミキちゃん、寒い?」 リカが少しだけ体を起こすと、ミキは首を横に振った。 「そうでもないけど…リカちゃん、背中冷たい」 「んー。そう?」 「うん。ミキは…離れちゃったから今寒いけど…」 二人の間にできた隙間にすばやく入り込んだ冷気が温めあったぬくもりをさっと奪っていく。 「うん」 リカは少し申し訳なさそうに笑って、手を後ろに伸ばして布団を少しだけ引き上げた。 「ごめんね。本当は…寒かったよね」 そう言って、肩の辺りまで持ってくると、またすぐにぎゅっとミキを抱きしめた。 ゆっくりと布団の中が二人の体温で温まっていく。 リカがまたミキの首筋に顔をうずめると、ミキもまたリカの後ろ髪を指先でいじり始めた。 カチ、カチ。 秒針が淡々と時を刻む。 夜が明ければ、戦場に立つ二人。 ミキは気だるい体に空気を送り込むようにゆっくりと吸い込んだ息を吐き出した。 そして、ぽんぽんとリカの背中を叩く。 「ついてないね」 「…ね」 せっかくの誕生日。 迎えてくれるのは銃声と生臭い血とニヤリと微笑む死の気配。 リカは抱きしめている腕に力を込めた。 ぽんぽんと背中を叩くのをやめて、ほんの少しだけ顔を傾けて鼻先をリカの肩口にうずめるミキ。 トクトクと緩やかな鼓動を直接肌で感じてぬくもりに満たされているのに、どうして心の奥底をひたひたと這い回る不安と恐怖。 あるのかな? このぬくもりも。 この鼓動も。 生きていれば、いつかは消える。 それでも、それがたとえば明日とか、明後日とか…。 いつだって死神はのんきなもので、人間達の醜いゲームを見てけたけたと笑っている。 体を蜂の巣にされてあちこちから血を流し、背中にぴたりとくっついた恐怖と目の前の分裂した屍に発狂し、焼け付くような痛みに悶えて転げ回っている、そんな人間達を笑っている。 どんな理由だろうが、何を思おうが、死の前にはみんな同じ。 苦しまずに死ぬことができたなら、きっと戦場では幸せなのかもしれない。 そんな錯覚。 今はまだ綺麗な体も、たぶん偶然できっと奇跡に違いない。 当然のようにまかり通る狂気と有無を言わさない暴力。 戦場は、そんな場所。 トクトク…。 二つの鼓動が一つに重なる。 ぬくもりはゆっくりと溶け合って、リカとミキを包み込む。 リカが少しだけ顔を上げると、ミキは不安げにきゅっと結んだ唇にそっと唇を押し当てて微笑んだ。 「帰ってこよう」 「…うん」 「ってかさぁ…帰ってくるに決まってんじゃん」 「ミキちゃん?」 不思議そうに見つめるリカの額にコツンと額をあわせて、ミキはいつものようにニカッと笑った。 「だってさ、乙女は無敵なんだから」 へへへって笑う顔がなんだか無邪気で、でもそれが心強くってリカもつられるように笑う。 額をあわせたままクスクスと笑って、体を寄せてもう一度抱きしめ直した。 小さな笑い声が薄闇の静かな部屋の中に陽気に響く。 不安も恐怖もなにもかも打ち消すように。 ぬくもりに包まれている今を抱きしめるように。 カチ、カチ…。 それでも時間は流れていく。 目を閉じてミキのぬくもりに浸るリカ。 ミキはまた小さな背中に流れるリカの後ろ髪をいじり始めた。 「リカちゃん。何ほしい? プレゼント」 「プレゼント…」 んーと考え込むと、リカはゆっくりと目を開けて、ふと何か遠くを見るような目をした。 「そうだなぁ…。なんでもいい…かな」 みんながいてくれれば。 「じゃあ…ミキちゃんだったら、何ほしい?」 「え…。んー…」 肉はありきたりだし、いくら配給が厳しくなったって言ったって食べれないこともないし…。 「なんでもいい…かも」 みんながいれば。 「ほら」 「ね」 小さく微笑んで、ミキは少し困ったように笑った。 「でも、今はリカちゃんに聞いてるの。ない? 他には」 「他?」 そうだなぁ…。そう呟くと、リカはずっとミキの背中に回していた右腕をゆっくりと引き上げて頭を抱くと、さらさらの髪をなんとなく撫でる。 「ねぇ。ない? ミキ、何でもするよ?」 「んー」 なんとなく天井を見上げて考えるリカ。 「なんでもしてくれるの?」 「するよ? 決まってんじゃん」 「んー。じゃぁ…」 「じゃあ?」 「歌って?」 「うた?」 「うん」 不思議そうにほけっと見つめるミキにやわらかい笑顔。 髪を撫でるのをやめると、ミキのふっくらとした唇をなぞった。 「すきなんだ。ミキちゃんの歌」 少し乾いた唇を軽く押すと、まだどこか戸惑っているミキの頭をしっかりと抱き寄せて、耳に唇を寄せた。 「こうしてね、ミキちゃんの歌…聞きたい」 来年も。再来年も。その先も。ずっと。 こうして抱きあって。 やさしい歌に包まれて。 「でもいいの? それで」 そんなのいつでもしてあげるってば。 うん。でもね…。 「いいの。それで」 明日はないかもしれないから。 次があるかだって、わからないから。 「じゃあ、ミキの時も…歌って?」 「うん。じゃぁ、愛を込めて歌うね」 音外しても笑わないでね。 えー。どーしよっかなぁ。なぁんてね。冗談。 「うん。ありがと…」 ちょっと照れくさそうに笑うミキの頬が少しだけ熱くなって、リカはくすっと微笑んで口付けた。 かち、かち。 秒針は淡々と明日に向かっていく。 ミキはしっかりと自分を抱きしめるリカの半身を乗せたまま、ゆっくりと深呼吸した。 少し鼻にかかったちょっとハスキーな声がやさしくリカの耳を打つ。 囁くように、甘く、甘く。 ありったけの想いを込めて。 ずっとこうして二人でいられるように…。 そんな願いを込めて、愛を込めて。 ■ ■ すうっと滑り落ちた雫。 ミキは歌いながら、リカの目元をそっとぬぐった。 ぎゅっと抱きしめる腕に力を込めて、首筋に顔をうずめるリカ。 少し息苦しさを感じながら、それでもミキは歌う。 愛しいから。ここにいるから。離れないから。すきだから。 有り余って行き過ぎればムカつくことだって多々あるけど、それだってすきだから。 意地張って、素直じゃなくて、それはお互い様で、不器用で、一生懸命すきな証。 だから、こんな特別な日だから、いつもよりももっともっと願いを込めて、愛を込めて歌おう。 きっと笑っちゃうくらいやってることは些細なことなんだけど、それがとてもうれしい。 だから、ほら。 泣いちゃってるんだね。リカちゃん。 だってさ、ミキも去年泣いたし。 トク。トク。 一つに重なり合っている鼓動。 そのリズムに合わせて歌うミキ。 首筋に触れているリカの唇が微笑んでるのがわかって、ミキはぽんぽんとあやすように背中を叩いた。 春の星座がきらきらと瞬いて澄み切った夜空を駆け上がって行く。 静かな静かな夜更け。 冴えた冷たい空気の中に微かに聞こえるあたたかい歌声。 カーテンが開いたままの窓の向こうで、月は目を閉じて聞き入っていた。 (2006/2/2)