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・まえがき 停電でパソコンが故障し、餡コンペ用に書いていたデータ含めて全てロストしてしまいました これから記憶を辿り、なんとか期限までに間に合うようにしたいと思います 皆様も、くれぐれもPCを付けたまま眠られることがありませぬよう… それでは暫しの時間、お付き合い下さいませ ――― あきれかえるほどに過ごしやすい季節。 寒かった冬も終わり、ようやく春が訪れた。 外では桜が咲き誇り、新生活を送る人々を応援しているかのようだ。 窓から外を眺めて、快活な表情の人を見ると、自分の事のように嬉しくなる。 だが、そんなことばかりも言ってはいられない。 今日こそはあの問題を片づけないと。 「おにいさん、そろそろいきましょう?」 「あぁ、そうだね。行こうか。」 子ゆっくりというには若干大きい相方が、促す。 それに応えて僕は立ち上がり、部屋を見回した。 他の人が集まっている部屋とは別の部屋に入り、一度落ち着く必要があった。 深呼吸をし、平常心であろうとする。 緊張?それもあるだろう。 だけど、それ以上に期待しているのかもしれない。 誤解を解く事と、元通りに戻る事を。 そして僕は、相方を両手に乗せ、部屋を出た。 ――先程までいた部屋の隅に、『ある物』を残して。 自分たちがいた部屋の向かい側。 ガラス越しに、中にいる人々の姿が見える。 少し躊躇った後、僕はノックをし、ノブを回して静かに中へ入る。 部屋の中は紅茶の甘い香りが漂い、午後のひと時を楽しんでいる気配が窺える。 「まずは挨拶をしないとな…。」 独りごち、僕は部屋の奥で盛り上がっている一団に挨拶をしに行った。 ――― 「こんにちは、ご無沙汰してます。」 簡単な会釈と共に、そこにいる一同に対して挨拶をする。 僕の顔を見るなり、皆が少し訝しげな表情を作った。 それでも、まばらではあるが、挨拶が返ってきたことを嬉しく思う。 通行人を見下ろせる窓があるこのビル。 ここは、ゆっくりの愛護団体『ゆっくりんぴーす』の支部だ。 ゆっくりんぴーすでは、一ヶ月に一度、 野良ゆっくりの現状について議論し、対応策を考える日がある。 虐待お兄さんや駆除活動等、様々な事象から野良を守ろうとしているのだ。 そして、今日が丁度その日なのである。 とはいえ、実際に野良の対応策など二の次で、彼らが集まる本当の目的は、 「あら、お久しぶりね。いらっしゃーい。ありすちゃんも相変わらず都会派ね。 ところで聞いてくださる?うちのれいむちゃんが可愛くて可愛くて…」 この様に、自分たちが飼っているゆっくりを自慢することが目当てで集まっている節がある。 実際問題、集まる為の理由があればそれで良いのだ。 手で促され、僕は席に着き、相方――ありすを膝の上に乗せた。 「お久しぶりです。お元気でしたか?相変わらずれいむちゃんも可愛いですね。」 「ゆっくりしていってね。ごきげんよう、おばさま、れいむ。 おばさまはいつみてもとかいはね。」 こうして此処に来ている事からも分かると思うが、僕は愛護人間だ。 以前まではゆっくりになど興味はなかったのだが、去年の秋に友人とハイキングに行った帰り、 切り傷だらけのありすを見つけ、保護した縁からこうして今に至っている。 それ以外にも、両親が異常なまでの愛護人間という事も理由の一つなのだが、ここでは割愛する。 そして今、こうして僕の手の上にいるありすが、その時のありすだ。 後から親に聞いたところ、野良や野生でここまで礼儀正しい個体は珍しいらしい。 大抵は人間に罵倒を浴びせ、潰されるのが一般的だと聞かされた。 常に移動時はイヤホンを付けているので、街角でゆっくりを見かけても 気にしていなかったが、知らず知らずの内に僕も罵倒されていたのだろう。 僕も、あの時ありすが罵倒してきたら、今の様な愛護人間にはなっていなかったかもしれない。 「ゆっくりしていってね!!ゆゆーん!それほどでもあるよ!もっとれいむをほめてね!」 「ありすちゃんは本当に礼儀正しいわねー。うちのれいむに見習わせたいくらいだわ。」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉぉ!!」 愛護団体員のおばさんとれいむが、仲良くじゃれ合っている。 このおばさんとは、両親の知り合いという事もあり、 この会合に参加をし始めた日からお世話になっている。 おばさんのれいむも含め、周りの団体員のゆっくりは、 ペットショップで教育を施された、一流の金バッジゆっくりである。 それに対して、僕のありすは教育などされていない野生のゆっくりだ。 何処で買ったのかと団員に聞かれ、ありすを野生で拾った事を話すと、大抵は嫌悪された。 しかし、このおばさんだけは笑って受け入れてくれた事は、今でも覚えている。 その後、おばさんの執り成しもあって、僕とありすは団体に受け入れられたのだった。 だが、そう上手くいく事ばかりではなく、ある問題を抱えたことで、 僕とありすは一時的にここへ来ることを控えていたのだ。 「それで、もう大丈夫なの?まだ解決してないんでしょう?」 「ゆぅ…れいむ、ありすがしんぱいだよ…またいっしょにあそびたいよ…。」 4つの瞳が、僕とありすを気遣うように向けられる。 今回ここに来たのは、今日こそはその問題を解決するためだ。 「大丈夫です。今日こそ解決させますよ。準備もしてきましたし。」 「おばさまとれいむは、そこでありすのぶじをいのっててほしいわ。」 そう、準備もしてきた。あとは相手が来るのを待つだけ。 気高に振舞いつつも、実は怖がっているであろうありすの髪を手で梳いて、 来たるべき時を待った。 ――― 「あらあら、皆さんごきげんよう。」 「ごきげんようなんだぜ!ゆっへっへっへ。」 ありすの髪を梳くこと5分。 表面上は丁寧な挨拶をしながらも、 高圧的な態度を隠そうとしない一人の人間が部屋に入ってきた。 足下で跳ねている、眩く輝く金バッジを付けたまりさを伴って。 その人物が入ってきたと同時に、部屋の空気が変わった。 例えるならば、そう。再び季節が冬に戻ったかのような。 歓迎されていないことに気付く素振りも無く、かつかつとヒールを 音高く鳴らしながら、僕たちが集まっている場所まで歩いてきた。 この人物、実はゆっくりんぴーすの支部長婦人である。 そのことを鼻にかけて話すこともあり、良い印象を持たれてはいなかった。 しかし、立場の関係上周りが強く当たる事が出来ないので、今の様に増長している。 そしてこの人物こそ、僕とありすがここへ来ることを妨げた元凶なのだ。 「あら。どなたかと思えばれいぱーありすちゃんとその飼い主さんではありませんか。 ここはあなた方のような人たちが来る場所ではありませんことよ。」 「れいぱーはいきててはずかしくないのぜ?ばかなのぜ?あんこのうなのぜ? まりささまとむりやりすっきりしようとしたげすは、ゆっくりしないでしぬのぜ!!」 開口一番に憎まれ口を叩くだなんて、本当にこの人物とそのまりさには呆れさせられる。 そしてありすの名誉の為に言っておくが、この子は決してれいぱーじゃない。 僕たちがこの会合に参加を始めて数度目かのある日。 この支部長婦人とまりさが因縁をつけてきて、更に罠に陥れたのだ。 相手方の言い分をまとめると、 「汚らわしい野生の分際で、私たちと同じ場所に立つだなんて無礼極まりない。 ペットショップで教育もされていないし、どうせれいぱーなのでしょう。 所詮銅バッジなど、その程度ですわね。」 大体この様な感じである。 再び弁解しておくが、ありす種全てがれいぱーになるわけでもないし、 教育は僕がバッジ昇格試験問題を見て教えたり、一般常識は施したつもりだ。 その気になれば、金は無理かもしれないが銀は取れる程度にありすは物事を理解している。 バッジ試験を受けさせないのは、特に現状で不自由を感じないからである。 銅バッジであろうとも、僕はありすの良さを分かっているから、別に構わないのだ。 「これはこれは支部長婦人。ご無沙汰しております。 とはいえ、僕も愛護団体員ですので、ここに来る権利はありますよ。」 「ごきげんよう。しぶちょうふじん、まりさ。 ほんとうに、おなじありすとしてれいぱーははずかしいわ。」 最大限の嫌みを込めて、挨拶を返す。 ここで怒るようでは、今日まで我慢していたことが無駄になる。 今は耐えなければ。 「ふん。図々しいですわね。飼い主が図々しいならゆっくりもかしら? これだから野良や野生は困りますわ。」 「ゆっへっへっへ。にんげんさんとありすははやくおばさんに あやまったほうがいいのぜ?まりささまにもあやまるのぜ!」 その野良に対しての対応策を考える場で、よくも野良を批判出来るものだ。 ここまではっきり言い切られると、もはや清々しくも感じる。 「で、今日は何の御用ですの?早くこの場から立ち去っていただきたいのですけど。」 きた。その言葉を待っていた。 再びありすを両手に乗せ、意を決して立ち上がり、婦人の目を見据えて口を開く。 「今日この場に失礼したのは、以前の誤解を解くためです。 僕のありすが、あなたのまりさにれいぷしようとした、という誤解を。」 途端に周りがざわめきだしたが、そんなことは僕には関係ない。 変わらずに目を見つめたまま、次の相手の言葉を待った。 罠に嵌められたと前述したが、つまりはこういうことだ。 僕が団体員の人と話している間に、 婦人がまりさをけしかけ、ありすをれいぷしようとしたのだ。 結果的に未遂に終わったのだが、婦人は立場を利用して、 僕のありすが、逆にまりさをれいぷしようとしたと言って回った。 片やペットショップ出身の金バッジ、片や野生出身の銅バッジ。 周りがどちらを信じるかなど、もはや言うまでも無い。 おばさん以外の誰にも信じてもらえないことは辛かったが、 それ以上に陥れられた怒りが、それを忘れさせてくれた。 そして今日この場で、この問題に終止符を打つ。 「何の事かと思いましたら、そのことでしたか。 誤解?事実の間違いではありませんこと? 今謝るのでしたら、退会だけは許して差し上げますわよ?」 「きんばっじのまりささまとすっきりーしようとしたつみはおもいのぜ! どげざをしてあやまるなら、ゆるしてやらないこともないのぜ?」 上から目線とにやにやと嫌らしい目線で見つめられて、非常に不愉快だ。 ありすが怒りで震えているが、片手で抱きながら頭を撫でることで、我慢するよう促す。 「謝罪する理由がありませんので、御遠慮させていただきます。 今回はその件について、弁解の場をいただこうと思いまして。 それが終われば、もうこの場に来ないことを約束しましょう。ただ――」 そこで一度目を伏せ、再び顔を上げた時には、目に怒りを滲ませつつ、はっきりと言った。 「もしも僕とありすの無罪が証明された時は、しっかりと謝ってください。 もちろん、そこのまりさも、ね。」 僕の言葉を聞き、婦人は眉を吊り上げ、不機嫌を露わにした。 まりさの方は、口に出してその怒りをぶちまけた。 「ゆはあぁぁ!?どうしてまりささまがあやまらなくちゃいけないんだぜぇぇぇ!? れいぱーのくせになまいきなんだぜ!せいっさいっするんだぜ!!」 ありすに飛びかかりそうになるまりさを婦人が制し、口調に怒りを混ぜつつ言い放った。 「いいでしょう。弁解する場を与えましょう。 そして二度とその顔を見せられないようにしてあげますわ!」 よし、ここまでは計画通りだ。 後はこちらの要求を呑んでもらえたらいいだけだ。 「ありがとうございます、婦人。そこで一つ提案なのですが…」 感謝を身体で表現すべく、頭を下げながら言った。 今までの苦労に比べたら、これくらい安いものだ。 頭を下げられたことに気を良くしたのか、先程よりも少し優しい口調で婦人は答えた。 「いいでしょう。言ってみなさい。」 「はい。弁解ですが、婦人と僕は団体員の方に見ていただいて判断してもらい、 まりさとありすは当事者同士で別の部屋で話してもらいたいと思います。 その方が、お互いの飼い主の助言も無く、本当の事を話せると思いますので。」 これは賭けだ。これに相手が乗らなければ、その時点でここに来た意味がなくなってしまう。 しかし、相手にとっても悪い条件じゃないはずだ。 考えようによっては、ゆっくり同士で別の場所で話すという事は、 以前と同じ方法で、僕とありすを陥れることが出来る環境なのだから。 そのことを理解したのか、婦人は口の端を邪悪な笑みと共に吊り上げ、 考える振りをした後、こう言った。 「確かに、当事者同士で解決出来るならその方がいいですわね。 …いいでしょう。その条件を呑みましょう。」 やったっ! 僕は咄嗟にそう叫びたくなった。 しかし、ここで叫んでこちらの計画がばれてしまっては、徒労になってしまう。 今は平常心だ、平常心。 「重ね重ねありがとうございます、支部長婦人。 それでは、ありすとまりさには、あちらの部屋でお話ししていただこうかと 思いますが、よろしいでしょうか?」 そう言って、僕は先程まで自分たちがいた部屋を指差した。 特に問題も無いだろうと、婦人は満足げな表情で納得の意を示した。 その後ろで、まりさが 「ゆっへっへっへ、ばかなじじいなのぜ」 と言っていたことは、聞かなかったことにしよう。 ドアを開けて、ありすとまりさを入れてあげる。 ドアノブの位置までは二人の体では届かないので、これで僕がドアを閉めてしまえば、 自分たちの意思では開ける事が出来ない。 「なにかあったら僕か婦人を呼ぶんだよ、いいね?」 確認するように、二匹に話しかける。 「わかったわ、おにいさん。」 「わかったから、さっさとでていくのぜ。はなしのじゃまなのぜ!!」 「はいはい。では、ゆっくり話し合ってね。」 婦人に僕の姿が見えるようにして、そっとドアを閉めた。 閉める直前に、僕がありすに何か吹き込んだと思われるのは癪だからだ。 尤も、本当に吹き込むのであれば、もっと事前に吹き込むであろうが。 (さて、後は頑張ってくれよ。ありす。) 胸中でそう呟き、婦人と話し合うべく、再び席に戻った。 ――― 「確かに僕のありすは野生でした。ですが、教育もしっかりしたので、 決してゲスでもなければ、れいぱーなどではありません。」 「れいぱーの飼い主は皆そう言うのでしてよ。 いい加減罪を認めてくださいませんこと?」 平行線を辿る話し合いが始まって十分程した頃、 「ゆんやあぁぁぁ!!!!おばさんたすけてえぇぇぇ!!!!!」 という悲鳴が、こちらの部屋にまで響いてきた。 何があったのかを確かめるべく、僕と婦人は話し合いを中断して、 叫び声が上がった部屋に向かった。 先程まで話し合っていた部屋のドアを閉める時間も惜しいとばかりに、 ドアノブを捻り中に入ってみると、 そこでは泣き叫んでいるまりさと、平然と立ち尽くすありすがいた。 婦人が慌ててまりさに駆け寄って、怪我がないか確認する。 「まりさ!大丈夫?!何があったの?」 「ゆぐっ…ひっく……!……そのれいぱーが、またおそってきたんだよお゛ぉ゛ぉ゛!!!」 涙声になりながら、まりさが理由を説明する。 それを聞き、婦人は烈火の如く怒り出した。 「ほらみなさい!やはりれいぱーだったではありませんか!! 一度ならず二度までも襲いかかるなんて、全く懲りないものですわね!!」 別の部屋にいる団員にまで聞こえる様なボリュームで、婦人が叫んだ。 団員に事実だと訴えるべく、意図的にであろう。 全く、飼い主もゆっくりも演技上手なものだ。 やれやれ、と思いながらも、僕もありすが無事かどうかを確認する。 「ありす、大丈夫かい?いったい何が起きたのか、教えてくれるか?」 呆れているのか、気だるげに僕の方を振り向き、ありすが答える。 「ありすはだいじょうぶよ。しんぱいしてくれてありがとう、おにいさん。 べつになにもおこってないわ。まりさがおそいかかってきて、それでなきだしただけよ。」 事実を淡々と告げたありすに対して、婦人がそれに噛み付く。 「まぁっ!この期に及んでまだそんな言い訳を! 団員の皆さん!この愚かな飼い主とれいぱーを早く追放なさって!!」 別室からその声を聞いた団員の男二人が、渋々こちらに向かってきた。 そして僕の両側に立ち、腕を抱えて持ち上げようとした。強制退場させる気らしい。 ここで退場させられては困る。ここからは反撃させてもらいますよ、ゲス飼い主とゲスまりさ…! 「待ってください、団員の方々! どちらが真実を告げているのか、証言してもらおうではありませんか!」 いきなり叫んだ僕の声に驚き、左右の二人が腕の力を緩めた。 その隙を狙ってありすのいるところまで走り寄り、腕に抱きしめて周りと距離を取った。 苛立たしさを隠さずに、婦人が吐き捨てるように言う。 「証言?うちのまりさちゃんが泣いているのが、何よりの証拠ではありませんか?! 団体員の皆さんもお聞きになったでしょう?悪あがきはよしなさい!」 怒りの目で睨みつけられるが、怯むことなく真っ向から対峙する。 そして努めて冷静に、口を開いた。 「それはそちらの言い分。そしてこちらの言い分は、 先程ありすが言ったように、まりさが襲いかかってきて泣きだしただけ。 お互いの主張だけでは、双方共に説得力がありません。なので――」 そこで一度切り、指で出窓の端に置かれた物を指差す。 皆の視線が指の指し示す先に向いた事を確認し、続きを口にする。 「――そこにあるICレコーダーに証言してもらいましょう。 どちらが真実を話しているかを、ね。」 ICレコーダー。 簡単に説明すると、レコーダーの名の通り、録音をする機械だ。 テレビのインタビュー等で、記者が対象に向けている物がそれである。 僕が、団員の集まっている部屋に行く前に置いていった物―― それがこれというわけだ。 置かれた位置の関係で、別室からは気付きにくい場所にある。 無論、部屋を出る際に録音を開始しているので、先程までこの部屋で 行われていた会話も、しっかり録音されているはず。 機械の機能を理解していないのか、まりさが未だに不敵な笑みでこちらを見ている。 一方、飼い主は先程までの気迫が無くなり、顔色がよろしくないようだ。 だが、そんなことは関係ない。罪は償っていただきましょうか。 「さて、それでは皆さんのいる部屋に戻って、内容を聞いてみましょう。 支部長婦人も、それでよろしいですね?」 この日に支部に来ていた団体員を全て集め、音量を最大にした上で、 僕は、ICレコーダーの再生ボタンを押した。 そして、開始数十分は無音なので、その旨を伝えて早送りをする。 25分程で早送りを解除し、再生モードに戻す。 「……を呼ぶんだよ、いいね?」 「わかったわ、おにいさん。」 「わかったから、さっさとでていくのぜ。はなしのじゃまなのぜ!!」 「はいはい。では、ゆっくり話し合ってね。」 丁度良い具合に、僕が出て行った辺りまで早送り出来たようだ。 その後、僕がドアを閉める音が鳴った後、部屋に残された二匹が話し始めた。 「ゆっへっへっへ…さぁ、ありすはさっさとまりささまとすっきりーするのぜ!」 ここで、そこかしこからざわめきが起こった。 張本人のまりさだけは未だに状況が理解できず、 ただ自分の声が流れていることを不思議に思い、あたふたしている。 「どうしてありすがまりさとすっきりしないといけないの? それに、かいぬしさんのきょかなくすっきりしたらだめなのよ? かいゆっくりのきほんよ、きんばっじなのにそんなこともわからないのかしら?」 「ゆあーん?どうばっじのありすなんかが、きんばっじのまりささまの すっきりーべんきさんになれるんだぜ?!こうえいにおもうのぜ!! わかったらさっさとすっきりさせろおぉぉー!!」 ICレコーダーを置いている机に手を伸ばして取ろうとした婦人の手より、 少し早く僕の腕がICレコーダーを掴んだ。 取り合いの対象となった機械は、周りの騒ぎを気にせず、音を発し続ける。 「まりさ、まえもありすがことわったことをおぼえてないの? ありすはまりさがすきじゃないし、すっきりーもきらいよ。 いいかげんにしないと、おにいさんをよぶわよ?」 「ゆがあぁぁ!!すっきりさせないありすは、ゆっくりしないでしねえぇぇ!!!」 ピョン、と何かが跳ねる音が聞こえ、バフッ、と着地音がする。 まりさがありすに襲いかかり、ありすがそれを避けたのだろう。 「ゆぎぎぎぎぎ!!ありす!またまりささまがおばさんをよんでもいいのぜ?! このまえみたいに、またれいぱーだとおもわれて、 こんどこそせいっさいっされるのぜ?!よばれたくなかったら――」 「よんでみなさいよ、ありすはむじつだわ。このまえも、こんかいもね。 むりやりすっきりしようとするなんて、まりさはいなかものね。」 自分の発言を遮られたこと、そして馬鹿にされたことに怒り、まりさは吠えた。 「ゆがあぁぁぁ!!すっきりさせなかったことをこうっかいっさせてやるんだぜ!!! (スゥー)……ゆんやあぁぁぁ!!!!おばさんたすけてえぇぇぇ!!!!!」 ――― 停止ボタンを押し、辺りを見回す。 「そんなまさか…」や「こんなことが…」という呟きが、いたる所から聞こえる。 れいぱー扱いしていた飼い主とゆっくりは、俯き震えていた。 「以上の音声を聞いた上で、なお僕とありすが悪いと言えますか? なおもうちのありすがれいぱーであると言いますか、支部長婦人!?」 テーブルを叩き、目は婦人を睨みつけながら、返答を待つ。 やがて、少しずつ、振り絞るようにして口を開きだした。 「許可なく録音するなんて…プライバシーの侵害ではありませんこと…? 仮にも成人しているのに、一般常識がないのですわね…。」 だが、出てきた言葉は無理がある揚げ足取りだった。 ふぅ、と露骨にため息をつき、僕は逃げ場を無くす一手を打つ。 「大事な相方ですので、万が一の可能性を考えて、 ありすの安全の為にその様にさせていただきました。 しかし、まさかこんな展開になるとは思ってもいませんでしたが。 別に訴えて下さっても構いませんが、どちらが不利かはお分かりですよね?」 ギリギリと歯を食いしばり、婦人が睨んでくる。が、先程までの気迫は全く感じられない。 まりさは婦人の足下で「ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!」と煩く騒いでいた。 うるさいっ!と婦人が一喝すると、涙目になって俯いた。 「婦人、約束を覚えていますか? 僕とありすの無実が証明されたら、謝ってくださる約束でしたよね。 いや、もはや一般常識ですよね。冤罪だったのならば謝るのは。 既に成人しているのですから、当然していただけますよね? まりさも、金バッジだから当然出来るよね?」 畳みかける様にして追いつめる。こんな外道に情けは無用だ。 腕を震わせていたかと思うと、拳を机に叩きつけて、口を開いた。 「不愉快!実に不愉快ですわ! たかが学生の分際で、れいぱーの分際で、この支部長婦人の私によくも…! 気分を害したので私はこれで失礼します!ごきげんよう!!」 そう言って、逃げるように部屋を出て行く婦人。 「ゆゆっ!おばさんまっでよ゛お゛ぉ゛ぉ゛!!」 それを追うように、ボインボインと跳ねて、まりさも出て行った。 「全く、どっちが一般常識がないんだか…。」 苦笑しながらひとりごちると、 「ごかいがとけたなら、ありすはそれだけでじゅうぶんよ。」 と言う声が、腕の中のありすから聞こえた。 「うーん…ありすがそう言うなら、いいか。」 ありすの頭を優しく撫でながら、僕も自分を納得させるように呟いた。 その後、僕とありすの誤解も解け、ようやく全てが元通りになった。 おばさんとれいむは 「よかったぁ!!本当によかったねぇー!!!」 「ありずぅ゛ぅ゛ぅ゛!!れいむ、ありずがぶじでよがっだよお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 と、泣きながら自分の事のように喜んでくれた。 ありすも、「そんなことでなくなんて、とかいはじゃないわよ?」 と言いつつ、涙目になりながら、れいむと親愛のすりすりをしていた。 その他に、何人かの団員や、支部長が婦人に代わって謝罪に来たが、今となってはどうでもいい。 確かに、野生と銅バッジでありすをれいぱーだと判断したのは許せない。 だが、悪いのは支部長婦人でありまりさであり、彼らの罠に気付けなかった僕だ。 婦人の扇動がなければ、もしかしたら彼らもその様に思い込まなかったかもしれないのだ。 ま、いくら考えたところで仕方ない。この世に「たられば」はないのだから。 そして、僕とありすは愛護団体を脱退した。 今回のような問題が起こった事も理由の一つだが、 一番の理由は愛護団体の在り方について、僕自身が疑問を感じたからだ。 愛護団体とは名ばかりで、 実際は野生と野良を見下した態度、そして自分達の飼いゆっくり自慢しかしていない。 否定はしないが、やはり本来の意味とは離れている感が否めないので、僕には合わなかったのだ。 おばさんやれいむが引き止めてくれたが、それでも僕とありすの意思は変わらない。 寂しくないと言えば嘘になるが、お互いの家に行けば、またいつでも会えるのだから。 ――― 「――――ということがあったんですよ、先輩。」 事件解決から、一週間後。 ここは、飼いゆっくり同伴可のファミリーレストランだ。 借りていたICレコーダーを返すことと、事後報告も兼ねて、食事に誘ったのである。 「なるほどね…でもま、解決してよかったじゃないか、お疲れさま。」 そう言って先輩は、食後のコーヒーを啜る。 「それで、その支部長婦人とまりさはどうなったんだい? まさかそのままお咎めなしというわけではないだろうに。」 「えぇ、改めて家まで謝罪に来ましたよ。渋々ではありましたけど、ね。 その時にまりさがいないことを聞くと、捨てたそうで…全く、愛護団体が聞いて呆れますよね。」 僕はストローから伸びたミルクティーを飲みつつ、答えた。 その横では、ありすが小皿に入れられたオレンジジュースを美味しそうに飲んでいる。 「あははは、まぁ愛護団体も所詮は人間の作ったものだから、仕方ないさ。 それで…これからどうするんだい?」 先輩の言う「これから」とは、僕のこれからの在り方だろう。 愛護団体の在り方を否定した以上、僕は僕の道を示さねばならない。 だが、僕はもう道を決めている。 先輩の目を見つめながら、僕は真剣な眼差しをしながら口を開いた。 「先輩…僕は、ありすたちを保護したいと思います。」 「ほほう……続けてくれないか、中々興味深い。」 「はい。…うちのありすがれいぱーだって言われて、ありす種には派生が いるのかと思って、調べたんです。結果、れいぱーは蔑称だという事を知り、 他にも個体ごとにそれがある事も知りました。そして気付いたんですが…」 そこで一度切り、ありすを見つめ、優しく頭を撫でてから続きを話す。 「れいむ種のでいぶ、まりさ種のゲスまりさ。他にも様々いますが、これらは野生・野良問わず、 ゲスであると判断されると、処分されます。しかし、ありす種は違う。 ただありす種であるというだけで、れいぱーだと嫌疑をかけられて、群れを追放されることもある。 だから、僕はありすを保護したいんです。愛護団体のように、話し合うだけじゃなく行動することで。 それに…証拠もないのに疑われるのは、辛いことですから、ね。」 まぁ、これも僕の偽善でしかないですけど。と付け加えて、話を切る。 先輩は瞼を閉じ、少し考える素振りを見せた後、口を開いた。 「確かに君のやろうとしていることは偽善だ。結局それは同情しているに過ぎない。 ありすに自分を投影してのね。」 そこまで聞いて、少しだけ落ち込んだ。 勿論、偽善だとは分かっていたけど、いざ言われてみると、さすがに悲しくなる。 しかし、話はまだ続いていたらしく、先輩が続きを口にする。 「だが…こんな言葉もあるだろう?『しない善よりする偽善』とね。 だから、私的には応援するよ。個人で出来ることは限られているけど、頑張ってね。」 「……はいっ!!」 そうさ、僕一人で出来る事なんて限られている。 それでも、僕は僕に出来ることをしたいと思う。 相方のように、苦しむありすがいなくなるように…。 ふと視線を落としてありすを見ると、目線が合った。 ニコリ、と柔らかく微笑み、相方は口を開いた。 「ありすもおてつだいするわ、おにいさん。 ありすとおなじようなに、ほかのありすがくるしまないように… だから…これからもゆっくりよろしくおねがいします!」 完 ――― ・あとがき 書き終わってみると、人間ばかり話していますね… 場違いかもしれませんが、投稿させていただきました 不快に思われた方にはこの場で謝罪させていただきます、申し訳ありませんでした そして、このSS投下と同時に、二作目のSSを削除させていただきました ご覧になられて不快に思われた方々には、重ね重ねお詫び申し上げます 最後に、月曜日の正午近くに、ぬえか小話どちらに上げるべきか尋ねた際、 答えて下さったとしあき諸氏に感謝を。 一作目 anko988 横バンジー 二作目 削除しました 三作目 anko1295 縁日に行こう
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製作者 雷神具さん 出場大会 第四回大会 経歴 優勝 設定 性別 男 それ以外不明 大統領暗殺未遂 無期懲役 名前なんていらない、今の僕は僕じゃないから。 大統領を暗殺しようとしたところ、対能力者部隊に敗れ特殊収容所に送られた。 逮捕されたときに身分を証明するものは持っていない上親族も出てこずDNAの記録すらなかった。 服役中は体力作りか考え事ばかりしており、ほとんど口を聞かずときおり発狂する。 独房のロックが解除された際に真っ先に脱出しようとし、それが出来ないことを悟ると能力を試すかのように看守を殺害した。 その後なにか考え事をし始めた。と思うと突然囚人服などを使い何かを作り始めるとにかく謎だらけの男。 ボスか、人の上に立つのは興味はないけど脱出する際にいろいろ有利に進められそうだ。 そうだボスになって他の囚人を利用しよう。ここにはいろんな能力者がいる、脱出に使える奴もいるだろう。 あのときは失敗した、1度ならず2度も力に屈した。僕は力不足だった。 能力も強くなった、体力も付けた、新しい着ぐるみもできた。もう誰にも負けない。君の為に。 待っててね、必ず戻るから。君のいない生活にはもう耐えられない。 能力 自分の肉体や触れているものを物理法則に干渉されない特殊な物質に変換、離れた場所で再生する。 この物質は視認することはできない。 腕や指などの単位での変換・再生も可能で離れていても自由に動かすことができる。 眼球などは離れていても機能する。 再生する際にはイメージを頼りに再生するため強引にイメージを変えれば形を変えることができ、 ある程度元の物質の質量を無視した大きさにすることもできる。 自分の肉体以外のものも形を変えられる。 霊的物質を維持し続けるには体力を消耗する。 自分の肉体・自分の着ぐるみ以外を変換する際には隙が生じる。 主に骨を武器などにして戦闘する。 補足 ぼくオリ常連の方はご存じかと思いますが、実は彼の招待は第二回大会本戦に出場した愛沢 恋なのです! 第四回大会優勝 一回戦 ヨウラ・ヤミー ○ 二回戦 Hatter○ 決勝戦 フレディ ○
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自分が想像するキャラクターの特徴を自由に書き込んでください 草壁 牡丹 やっぱ淡い茶系か黒の髪色で少し長め、そこにリボン(柄は無地で明るい色?)。 アホ毛必須、ギャグパート的な場面では、それをしなしなさせたりさせたり。(一方マジメな場面ではアホ毛操作は無し?) 体重は標準的、身長は少し低め。160前後~後半? 乳房は美乳で、標準よりは少し大きいぐらい。(D前後) おっとり系はガチ -- 名無しさん (2009-04-26 02 32 02) 胸がある -- 名無しさん (2009-04-26 05 06 10) 髪型はちょっと癖っ毛orカール気味なロング。黒髪がいいな -- 名無しさん (2009-04-26 05 06 19) つり目の逆 -- 名無しさん (2009-04-26 13 00 41) 背は平均 -- 名無しさん (2009-04-26 13 00 53) 「えーっとお」とかが口癖的な -- 名無しさん (2009-04-26 13 01 29) 髪型はちょっと癖っ毛orカール気味なロング。黒髪がいいな -- 名無しさん (2009-04-26 13 01 55) 名前 コメント 波木 若菜 目は釣り目か丸目? 髪の毛はセミロングの黒 身長は150後半胸はBくらい 胸B、低身長、服は白を基調とする典型的な病人服 -- 名無しさん (2009-04-26 05 06 31) 耳の辺りに補聴器? -- 名無しさん (2009-04-26 13 02 58) 髪型は帽子でもいいかも。 -- 名無しさん (2009-04-26 13 03 39) 名前 コメント 氷野本 椿 名前 コメント 葉山 輝 背が高い -- 名無しさん (2009-04-26 05 06 44) 肩辺りまで髪の毛がある(ロンゲ)金髪かなあ -- 名無しさん (2009-04-26 05 06 53) 無駄にかっこいい。だけどどこかアンニュイ(気だるげ)な感じ -- 名無しさん (2009-04-26 05 07 02) きざっぽい -- 名無しさん (2009-04-26 05 07 11) 少女コミックの典型的なイケメン男 -- 名無しさん (2009-04-26 05 07 20) 名前 コメント 氷野本 翠 名前 コメント (氷野本 一沙) 名前 コメント (看琴ちゃん) ナース服 -- 名無しさん (2009-04-26 02 35 43) 名前 コメント (木之本 広樹) 目は細目で落ち着いた感じ -- 名無しさん (2009-04-26 12 51 38) 身長180代の体格はがっしりした感じ -- 名無しさん (2009-04-26 12 51 58) 髪の毛は黒で短め -- 名無しさん (2009-04-26 12 58 54) 名前 コメント 注)括弧はできれば欲しいキャラ
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ベリル(男) 収容番号:5719 収容エリア:エリア6 クラス:低級囚人 罪状:殺人 補足事項:無し 役職:カルーアトラズ刑務所囚人(エリア6) 国籍:ルーマニア フルネーム:Reberyl=Osa(ルベリル・オーザ) 年齢:28歳 誕生日:6/6 身長:188cm 体重:79kg 髪:橙色の長髪 眼:ターコイズブルー 服装:囚人服 アクセサリー:- 使用武器:- 戦闘:呪う 戦闘能力:下 家族構成:父、母。どちらも既に死亡。 経歴:辺境の村で生まれ、両親や村人と共に静かに暮らしていた。 しかし、ベリルの18歳の誕生日の日、以前からいざこざの絶えなかった隣村に住む魔術師の一族が大規模な呪いの儀式を実行。 儀式は成功し、ベリルの村の住人は苦しみながら死んだが、ベリルだけは生まれ持った呪術の力で呪いを無効化したため生き残った。 その際に自分の呪術の力を自覚し、同時に隣村への激しい怒りに燃える。その勢いのまま隣村まで赴き、村人全員を呪い殺した。 隣村に復讐後も怒りは治まらず、衝動に任せて近づく者全員を呪い殺していたが、ある日自分のやっていることに虚しさを感じて無気力状態になっていたところを捕らえられた。 性格:無気力。頭の回転は速いが動作がすっとろく、常に他の囚人たちよりワンテンポ遅れて行動する。 睡眠と桃をこよなく愛し、このふたつがあれば生きていけると豪語する。 また、村を呪ったのが魔術師の一族だったため、魔法使いを嫌っている。だからといって何をするわけでもないが、魔法使いは好きじゃない。 特技:どんな体勢・状況でもぐっすり眠れる 趣味:抱き枕探し 能力:呪いの力 悪意のこもった視線で相手を見つめることで、呪いをかける。 呪われた者は体のどこかに茨の形の痣が現れ、激痛と共に広がっていき、やがて全身に茨が広がり心臓に薔薇の形の痣ができると死に至る。 進行速度は呪いをかける際に込められた悪意の強さに比例する。 また、ベリルには呪術が全く効かず、ベリル自身が呪術を受けたと気づいていれば相手へ呪術返しもできる。
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・まえがき 停電でパソコンが故障し、餡コンペ用に書いていたデータ含めて全てロストしてしまいました これから記憶を辿り、なんとか期限までに間に合うようにしたいと思います 皆様も、くれぐれもPCを付けたまま眠られることがありませぬよう… それでは暫しの時間、お付き合い下さいませ ――― あきれかえるほどに過ごしやすい季節。 寒かった冬も終わり、ようやく春が訪れた。 外では桜が咲き誇り、新生活を送る人々を応援しているかのようだ。 窓から外を眺めて、快活な表情の人を見ると、自分の事のように嬉しくなる。 だが、そんなことばかりも言ってはいられない。 今日こそはあの問題を片づけないと。 「おにいさん、そろそろいきましょう?」 「あぁ、そうだね。行こうか。」 子ゆっくりというには若干大きい相方が、促す。 それに応えて僕は立ち上がり、部屋を見回した。 他の人が集まっている部屋とは別の部屋に入り、一度落ち着く必要があった。 深呼吸をし、平常心であろうとする。 緊張?それもあるだろう。 だけど、それ以上に期待しているのかもしれない。 誤解を解く事と、元通りに戻る事を。 そして僕は、相方を両手に乗せ、部屋を出た。 ――先程までいた部屋の隅に、『ある物』を残して。 自分たちがいた部屋の向かい側。 ガラス越しに、中にいる人々の姿が見える。 少し躊躇った後、僕はノックをし、ノブを回して静かに中へ入る。 部屋の中は紅茶の甘い香りが漂い、午後のひと時を楽しんでいる気配が窺える。 「まずは挨拶をしないとな…。」 独りごち、僕は部屋の奥で盛り上がっている一団に挨拶をしに行った。 ――― 「こんにちは、ご無沙汰してます。」 簡単な会釈と共に、そこにいる一同に対して挨拶をする。 僕の顔を見るなり、皆が少し訝しげな表情を作った。 それでも、まばらではあるが、挨拶が返ってきたことを嬉しく思う。 通行人を見下ろせる窓があるこのビル。 ここは、ゆっくりの愛護団体『ゆっくりんぴーす』の支部だ。 ゆっくりんぴーすでは、一ヶ月に一度、 野良ゆっくりの現状について議論し、対応策を考える日がある。 虐待お兄さんや駆除活動等、様々な事象から野良を守ろうとしているのだ。 そして、今日が丁度その日なのである。 とはいえ、実際に野良の対応策など二の次で、彼らが集まる本当の目的は、 「あら、お久しぶりね。いらっしゃーい。ありすちゃんも相変わらず都会派ね。 ところで聞いてくださる?うちのれいむちゃんが可愛くて可愛くて…」 この様に、自分たちが飼っているゆっくりを自慢することが目当てで集まっている節がある。 実際問題、集まる為の理由があればそれで良いのだ。 手で促され、僕は席に着き、相方――ありすを膝の上に乗せた。 「お久しぶりです。お元気でしたか?相変わらずれいむちゃんも可愛いですね。」 「ゆっくりしていってね。ごきげんよう、おばさま、れいむ。 おばさまはいつみてもとかいはね。」 こうして此処に来ている事からも分かると思うが、僕は愛護人間だ。 以前まではゆっくりになど興味はなかったのだが、去年の秋に友人とハイキングに行った帰り、 切り傷だらけのありすを見つけ、保護した縁からこうして今に至っている。 それ以外にも、両親が異常なまでの愛護人間という事も理由の一つなのだが、ここでは割愛する。 そして今、こうして僕の手の上にいるありすが、その時のありすだ。 後から親に聞いたところ、野良や野生でここまで礼儀正しい個体は珍しいらしい。 大抵は人間に罵倒を浴びせ、潰されるのが一般的だと聞かされた。 常に移動時はイヤホンを付けているので、街角でゆっくりを見かけても 気にしていなかったが、知らず知らずの内に僕も罵倒されていたのだろう。 僕も、あの時ありすが罵倒してきたら、今の様な愛護人間にはなっていなかったかもしれない。 「ゆっくりしていってね!!ゆゆーん!それほどでもあるよ!もっとれいむをほめてね!」 「ありすちゃんは本当に礼儀正しいわねー。うちのれいむに見習わせたいくらいだわ。」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉぉ!!」 愛護団体員のおばさんとれいむが、仲良くじゃれ合っている。 このおばさんとは、両親の知り合いという事もあり、 この会合に参加をし始めた日からお世話になっている。 おばさんのれいむも含め、周りの団体員のゆっくりは、 ペットショップで教育を施された、一流の金バッジゆっくりである。 それに対して、僕のありすは教育などされていない野生のゆっくりだ。 何処で買ったのかと団員に聞かれ、ありすを野生で拾った事を話すと、大抵は嫌悪された。 しかし、このおばさんだけは笑って受け入れてくれた事は、今でも覚えている。 その後、おばさんの執り成しもあって、僕とありすは団体に受け入れられたのだった。 だが、そう上手くいく事ばかりではなく、ある問題を抱えたことで、 僕とありすは一時的にここへ来ることを控えていたのだ。 「それで、もう大丈夫なの?まだ解決してないんでしょう?」 「ゆぅ…れいむ、ありすがしんぱいだよ…またいっしょにあそびたいよ…。」 4つの瞳が、僕とありすを気遣うように向けられる。 今回ここに来たのは、今日こそはその問題を解決するためだ。 「大丈夫です。今日こそ解決させますよ。準備もしてきましたし。」 「おばさまとれいむは、そこでありすのぶじをいのっててほしいわ。」 そう、準備もしてきた。あとは相手が来るのを待つだけ。 気高に振舞いつつも、実は怖がっているであろうありすの髪を手で梳いて、 来たるべき時を待った。 ――― 「あらあら、皆さんごきげんよう。」 「ごきげんようなんだぜ!ゆっへっへっへ。」 ありすの髪を梳くこと5分。 表面上は丁寧な挨拶をしながらも、 高圧的な態度を隠そうとしない一人の人間が部屋に入ってきた。 足下で跳ねている、眩く輝く金バッジを付けたまりさを伴って。 その人物が入ってきたと同時に、部屋の空気が変わった。 例えるならば、そう。再び季節が冬に戻ったかのような。 歓迎されていないことに気付く素振りも無く、かつかつとヒールを 音高く鳴らしながら、僕たちが集まっている場所まで歩いてきた。 この人物、実はゆっくりんぴーすの支部長婦人である。 そのことを鼻にかけて話すこともあり、良い印象を持たれてはいなかった。 しかし、立場の関係上周りが強く当たる事が出来ないので、今の様に増長している。 そしてこの人物こそ、僕とありすがここへ来ることを妨げた元凶なのだ。 「あら。どなたかと思えばれいぱーありすちゃんとその飼い主さんではありませんか。 ここはあなた方のような人たちが来る場所ではありませんことよ。」 「れいぱーはいきててはずかしくないのぜ?ばかなのぜ?あんこのうなのぜ? まりささまとむりやりすっきりしようとしたげすは、ゆっくりしないでしぬのぜ!!」 開口一番に憎まれ口を叩くだなんて、本当にこの人物とそのまりさには呆れさせられる。 そしてありすの名誉の為に言っておくが、この子は決してれいぱーじゃない。 僕たちがこの会合に参加を始めて数度目かのある日。 この支部長婦人とまりさが因縁をつけてきて、更に罠に陥れたのだ。 相手方の言い分をまとめると、 「汚らわしい野生の分際で、私たちと同じ場所に立つだなんて無礼極まりない。 ペットショップで教育もされていないし、どうせれいぱーなのでしょう。 所詮銅バッジなど、その程度ですわね。」 大体この様な感じである。 再び弁解しておくが、ありす種全てがれいぱーになるわけでもないし、 教育は僕がバッジ昇格試験問題を見て教えたり、一般常識は施したつもりだ。 その気になれば、金は無理かもしれないが銀は取れる程度にありすは物事を理解している。 バッジ試験を受けさせないのは、特に現状で不自由を感じないからである。 銅バッジであろうとも、僕はありすの良さを分かっているから、別に構わないのだ。 「これはこれは支部長婦人。ご無沙汰しております。 とはいえ、僕も愛護団体員ですので、ここに来る権利はありますよ。」 「ごきげんよう。しぶちょうふじん、まりさ。 ほんとうに、おなじありすとしてれいぱーははずかしいわ。」 最大限の嫌みを込めて、挨拶を返す。 ここで怒るようでは、今日まで我慢していたことが無駄になる。 今は耐えなければ。 「ふん。図々しいですわね。飼い主が図々しいならゆっくりもかしら? これだから野良や野生は困りますわ。」 「ゆっへっへっへ。にんげんさんとありすははやくおばさんに あやまったほうがいいのぜ?まりささまにもあやまるのぜ!」 その野良に対しての対応策を考える場で、よくも野良を批判出来るものだ。 ここまではっきり言い切られると、もはや清々しくも感じる。 「で、今日は何の御用ですの?早くこの場から立ち去っていただきたいのですけど。」 きた。その言葉を待っていた。 再びありすを両手に乗せ、意を決して立ち上がり、婦人の目を見据えて口を開く。 「今日この場に失礼したのは、以前の誤解を解くためです。 僕のありすが、あなたのまりさにれいぷしようとした、という誤解を。」 途端に周りがざわめきだしたが、そんなことは僕には関係ない。 変わらずに目を見つめたまま、次の相手の言葉を待った。 罠に嵌められたと前述したが、つまりはこういうことだ。 僕が団体員の人と話している間に、 婦人がまりさをけしかけ、ありすをれいぷしようとしたのだ。 結果的に未遂に終わったのだが、婦人は立場を利用して、 僕のありすが、逆にまりさをれいぷしようとしたと言って回った。 片やペットショップ出身の金バッジ、片や野生出身の銅バッジ。 周りがどちらを信じるかなど、もはや言うまでも無い。 おばさん以外の誰にも信じてもらえないことは辛かったが、 それ以上に陥れられた怒りが、それを忘れさせてくれた。 そして今日この場で、この問題に終止符を打つ。 「何の事かと思いましたら、そのことでしたか。 誤解?事実の間違いではありませんこと? 今謝るのでしたら、退会だけは許して差し上げますわよ?」 「きんばっじのまりささまとすっきりーしようとしたつみはおもいのぜ! どげざをしてあやまるなら、ゆるしてやらないこともないのぜ?」 上から目線とにやにやと嫌らしい目線で見つめられて、非常に不愉快だ。 ありすが怒りで震えているが、片手で抱きながら頭を撫でることで、我慢するよう促す。 「謝罪する理由がありませんので、御遠慮させていただきます。 今回はその件について、弁解の場をいただこうと思いまして。 それが終われば、もうこの場に来ないことを約束しましょう。ただ――」 そこで一度目を伏せ、再び顔を上げた時には、目に怒りを滲ませつつ、はっきりと言った。 「もしも僕とありすの無罪が証明された時は、しっかりと謝ってください。 もちろん、そこのまりさも、ね。」 僕の言葉を聞き、婦人は眉を吊り上げ、不機嫌を露わにした。 まりさの方は、口に出してその怒りをぶちまけた。 「ゆはあぁぁ!?どうしてまりささまがあやまらなくちゃいけないんだぜぇぇぇ!? れいぱーのくせになまいきなんだぜ!せいっさいっするんだぜ!!」 ありすに飛びかかりそうになるまりさを婦人が制し、口調に怒りを混ぜつつ言い放った。 「いいでしょう。弁解する場を与えましょう。 そして二度とその顔を見せられないようにしてあげますわ!」 よし、ここまでは計画通りだ。 後はこちらの要求を呑んでもらえたらいいだけだ。 「ありがとうございます、婦人。そこで一つ提案なのですが…」 感謝を身体で表現すべく、頭を下げながら言った。 今までの苦労に比べたら、これくらい安いものだ。 頭を下げられたことに気を良くしたのか、先程よりも少し優しい口調で婦人は答えた。 「いいでしょう。言ってみなさい。」 「はい。弁解ですが、婦人と僕は団体員の方に見ていただいて判断してもらい、 まりさとありすは当事者同士で別の部屋で話してもらいたいと思います。 その方が、お互いの飼い主の助言も無く、本当の事を話せると思いますので。」 これは賭けだ。これに相手が乗らなければ、その時点でここに来た意味がなくなってしまう。 しかし、相手にとっても悪い条件じゃないはずだ。 考えようによっては、ゆっくり同士で別の場所で話すという事は、 以前と同じ方法で、僕とありすを陥れることが出来る環境なのだから。 そのことを理解したのか、婦人は口の端を邪悪な笑みと共に吊り上げ、 考える振りをした後、こう言った。 「確かに、当事者同士で解決出来るならその方がいいですわね。 …いいでしょう。その条件を呑みましょう。」 やったっ! 僕は咄嗟にそう叫びたくなった。 しかし、ここで叫んでこちらの計画がばれてしまっては、徒労になってしまう。 今は平常心だ、平常心。 「重ね重ねありがとうございます、支部長婦人。 それでは、ありすとまりさには、あちらの部屋でお話ししていただこうかと 思いますが、よろしいでしょうか?」 そう言って、僕は先程まで自分たちがいた部屋を指差した。 特に問題も無いだろうと、婦人は満足げな表情で納得の意を示した。 その後ろで、まりさが 「ゆっへっへっへ、ばかなじじいなのぜ」 と言っていたことは、聞かなかったことにしよう。 ドアを開けて、ありすとまりさを入れてあげる。 ドアノブの位置までは二人の体では届かないので、これで僕がドアを閉めてしまえば、 自分たちの意思では開ける事が出来ない。 「なにかあったら僕か婦人を呼ぶんだよ、いいね?」 確認するように、二匹に話しかける。 「わかったわ、おにいさん。」 「わかったから、さっさとでていくのぜ。はなしのじゃまなのぜ!!」 「はいはい。では、ゆっくり話し合ってね。」 婦人に僕の姿が見えるようにして、そっとドアを閉めた。 閉める直前に、僕がありすに何か吹き込んだと思われるのは癪だからだ。 尤も、本当に吹き込むのであれば、もっと事前に吹き込むであろうが。 (さて、後は頑張ってくれよ。ありす。) 胸中でそう呟き、婦人と話し合うべく、再び席に戻った。 ――― 「確かに僕のありすは野生でした。ですが、教育もしっかりしたので、 決してゲスでもなければ、れいぱーなどではありません。」 「れいぱーの飼い主は皆そう言うのでしてよ。 いい加減罪を認めてくださいませんこと?」 平行線を辿る話し合いが始まって十分程した頃、 「ゆんやあぁぁぁ!!!!おばさんたすけてえぇぇぇ!!!!!」 という悲鳴が、こちらの部屋にまで響いてきた。 何があったのかを確かめるべく、僕と婦人は話し合いを中断して、 叫び声が上がった部屋に向かった。 先程まで話し合っていた部屋のドアを閉める時間も惜しいとばかりに、 ドアノブを捻り中に入ってみると、 そこでは泣き叫んでいるまりさと、平然と立ち尽くすありすがいた。 婦人が慌ててまりさに駆け寄って、怪我がないか確認する。 「まりさ!大丈夫?!何があったの?」 「ゆぐっ…ひっく……!……そのれいぱーが、またおそってきたんだよお゛ぉ゛ぉ゛!!!」 涙声になりながら、まりさが理由を説明する。 それを聞き、婦人は烈火の如く怒り出した。 「ほらみなさい!やはりれいぱーだったではありませんか!! 一度ならず二度までも襲いかかるなんて、全く懲りないものですわね!!」 別の部屋にいる団員にまで聞こえる様なボリュームで、婦人が叫んだ。 団員に事実だと訴えるべく、意図的にであろう。 全く、飼い主もゆっくりも演技上手なものだ。 やれやれ、と思いながらも、僕もありすが無事かどうかを確認する。 「ありす、大丈夫かい?いったい何が起きたのか、教えてくれるか?」 呆れているのか、気だるげに僕の方を振り向き、ありすが答える。 「ありすはだいじょうぶよ。しんぱいしてくれてありがとう、おにいさん。 べつになにもおこってないわ。まりさがおそいかかってきて、それでなきだしただけよ。」 事実を淡々と告げたありすに対して、婦人がそれに噛み付く。 「まぁっ!この期に及んでまだそんな言い訳を! 団員の皆さん!この愚かな飼い主とれいぱーを早く追放なさって!!」 別室からその声を聞いた団員の男二人が、渋々こちらに向かってきた。 そして僕の両側に立ち、腕を抱えて持ち上げようとした。強制退場させる気らしい。 ここで退場させられては困る。ここからは反撃させてもらいますよ、ゲス飼い主とゲスまりさ…! 「待ってください、団員の方々! どちらが真実を告げているのか、証言してもらおうではありませんか!」 いきなり叫んだ僕の声に驚き、左右の二人が腕の力を緩めた。 その隙を狙ってありすのいるところまで走り寄り、腕に抱きしめて周りと距離を取った。 苛立たしさを隠さずに、婦人が吐き捨てるように言う。 「証言?うちのまりさちゃんが泣いているのが、何よりの証拠ではありませんか?! 団体員の皆さんもお聞きになったでしょう?悪あがきはよしなさい!」 怒りの目で睨みつけられるが、怯むことなく真っ向から対峙する。 そして努めて冷静に、口を開いた。 「それはそちらの言い分。そしてこちらの言い分は、 先程ありすが言ったように、まりさが襲いかかってきて泣きだしただけ。 お互いの主張だけでは、双方共に説得力がありません。なので――」 そこで一度切り、指で出窓の端に置かれた物を指差す。 皆の視線が指の指し示す先に向いた事を確認し、続きを口にする。 「――そこにあるICレコーダーに証言してもらいましょう。 どちらが真実を話しているかを、ね。」 ICレコーダー。 簡単に説明すると、レコーダーの名の通り、録音をする機械だ。 テレビのインタビュー等で、記者が対象に向けている物がそれである。 僕が、団員の集まっている部屋に行く前に置いていった物―― それがこれというわけだ。 置かれた位置の関係で、別室からは気付きにくい場所にある。 無論、部屋を出る際に録音を開始しているので、先程までこの部屋で 行われていた会話も、しっかり録音されているはず。 機械の機能を理解していないのか、まりさが未だに不敵な笑みでこちらを見ている。 一方、飼い主は先程までの気迫が無くなり、顔色がよろしくないようだ。 だが、そんなことは関係ない。罪は償っていただきましょうか。 「さて、それでは皆さんのいる部屋に戻って、内容を聞いてみましょう。 支部長婦人も、それでよろしいですね?」 この日に支部に来ていた団体員を全て集め、音量を最大にした上で、 僕は、ICレコーダーの再生ボタンを押した。 そして、開始数十分は無音なので、その旨を伝えて早送りをする。 25分程で早送りを解除し、再生モードに戻す。 「……を呼ぶんだよ、いいね?」 「わかったわ、おにいさん。」 「わかったから、さっさとでていくのぜ。はなしのじゃまなのぜ!!」 「はいはい。では、ゆっくり話し合ってね。」 丁度良い具合に、僕が出て行った辺りまで早送り出来たようだ。 その後、僕がドアを閉める音が鳴った後、部屋に残された二匹が話し始めた。 「ゆっへっへっへ…さぁ、ありすはさっさとまりささまとすっきりーするのぜ!」 ここで、そこかしこからざわめきが起こった。 張本人のまりさだけは未だに状況が理解できず、 ただ自分の声が流れていることを不思議に思い、あたふたしている。 「どうしてありすがまりさとすっきりしないといけないの? それに、かいぬしさんのきょかなくすっきりしたらだめなのよ? かいゆっくりのきほんよ、きんばっじなのにそんなこともわからないのかしら?」 「ゆあーん?どうばっじのありすなんかが、きんばっじのまりささまの すっきりーべんきさんになれるんだぜ?!こうえいにおもうのぜ!! わかったらさっさとすっきりさせろおぉぉー!!」 ICレコーダーを置いている机に手を伸ばして取ろうとした婦人の手より、 少し早く僕の腕がICレコーダーを掴んだ。 取り合いの対象となった機械は、周りの騒ぎを気にせず、音を発し続ける。 「まりさ、まえもありすがことわったことをおぼえてないの? ありすはまりさがすきじゃないし、すっきりーもきらいよ。 いいかげんにしないと、おにいさんをよぶわよ?」 「ゆがあぁぁ!!すっきりさせないありすは、ゆっくりしないでしねえぇぇ!!!」 ピョン、と何かが跳ねる音が聞こえ、バフッ、と着地音がする。 まりさがありすに襲いかかり、ありすがそれを避けたのだろう。 「ゆぎぎぎぎぎ!!ありす!またまりささまがおばさんをよんでもいいのぜ?! このまえみたいに、またれいぱーだとおもわれて、 こんどこそせいっさいっされるのぜ?!よばれたくなかったら――」 「よんでみなさいよ、ありすはむじつだわ。このまえも、こんかいもね。 むりやりすっきりしようとするなんて、まりさはいなかものね。」 自分の発言を遮られたこと、そして馬鹿にされたことに怒り、まりさは吠えた。 「ゆがあぁぁぁ!!すっきりさせなかったことをこうっかいっさせてやるんだぜ!!! (スゥー)……ゆんやあぁぁぁ!!!!おばさんたすけてえぇぇぇ!!!!!」 ――― 停止ボタンを押し、辺りを見回す。 「そんなまさか…」や「こんなことが…」という呟きが、いたる所から聞こえる。 れいぱー扱いしていた飼い主とゆっくりは、俯き震えていた。 「以上の音声を聞いた上で、なお僕とありすが悪いと言えますか? なおもうちのありすがれいぱーであると言いますか、支部長婦人!?」 テーブルを叩き、目は婦人を睨みつけながら、返答を待つ。 やがて、少しずつ、振り絞るようにして口を開きだした。 「許可なく録音するなんて…プライバシーの侵害ではありませんこと…? 仮にも成人しているのに、一般常識がないのですわね…。」 だが、出てきた言葉は無理がある揚げ足取りだった。 ふぅ、と露骨にため息をつき、僕は逃げ場を無くす一手を打つ。 「大事な相方ですので、万が一の可能性を考えて、 ありすの安全の為にその様にさせていただきました。 しかし、まさかこんな展開になるとは思ってもいませんでしたが。 別に訴えて下さっても構いませんが、どちらが不利かはお分かりですよね?」 ギリギリと歯を食いしばり、婦人が睨んでくる。が、先程までの気迫は全く感じられない。 まりさは婦人の足下で「ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!」と煩く騒いでいた。 うるさいっ!と婦人が一喝すると、涙目になって俯いた。 「婦人、約束を覚えていますか? 僕とありすの無実が証明されたら、謝ってくださる約束でしたよね。 いや、もはや一般常識ですよね。冤罪だったのならば謝るのは。 既に成人しているのですから、当然していただけますよね? まりさも、金バッジだから当然出来るよね?」 畳みかける様にして追いつめる。こんな外道に情けは無用だ。 腕を震わせていたかと思うと、拳を机に叩きつけて、口を開いた。 「不愉快!実に不愉快ですわ! たかが学生の分際で、れいぱーの分際で、この支部長婦人の私によくも…! 気分を害したので私はこれで失礼します!ごきげんよう!!」 そう言って、逃げるように部屋を出て行く婦人。 「ゆゆっ!おばさんまっでよ゛お゛ぉ゛ぉ゛!!」 それを追うように、ボインボインと跳ねて、まりさも出て行った。 「全く、どっちが一般常識がないんだか…。」 苦笑しながらひとりごちると、 「ごかいがとけたなら、ありすはそれだけでじゅうぶんよ。」 と言う声が、腕の中のありすから聞こえた。 「うーん…ありすがそう言うなら、いいか。」 ありすの頭を優しく撫でながら、僕も自分を納得させるように呟いた。 その後、僕とありすの誤解も解け、ようやく全てが元通りになった。 おばさんとれいむは 「よかったぁ!!本当によかったねぇー!!!」 「ありずぅ゛ぅ゛ぅ゛!!れいむ、ありずがぶじでよがっだよお゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!!」 と、泣きながら自分の事のように喜んでくれた。 ありすも、「そんなことでなくなんて、とかいはじゃないわよ?」 と言いつつ、涙目になりながら、れいむと親愛のすりすりをしていた。 その他に、何人かの団員や、支部長が婦人に代わって謝罪に来たが、今となってはどうでもいい。 確かに、野生と銅バッジでありすをれいぱーだと判断したのは許せない。 だが、悪いのは支部長婦人でありまりさであり、彼らの罠に気付けなかった僕だ。 婦人の扇動がなければ、もしかしたら彼らもその様に思い込まなかったかもしれないのだ。 ま、いくら考えたところで仕方ない。この世に「たられば」はないのだから。 そして、僕とありすは愛護団体を脱退した。 今回のような問題が起こった事も理由の一つだが、 一番の理由は愛護団体の在り方について、僕自身が疑問を感じたからだ。 愛護団体とは名ばかりで、 実際は野生と野良を見下した態度、そして自分達の飼いゆっくり自慢しかしていない。 否定はしないが、やはり本来の意味とは離れている感が否めないので、僕には合わなかったのだ。 おばさんやれいむが引き止めてくれたが、それでも僕とありすの意思は変わらない。 寂しくないと言えば嘘になるが、お互いの家に行けば、またいつでも会えるのだから。 ――― 「――――ということがあったんですよ、先輩。」 事件解決から、一週間後。 ここは、飼いゆっくり同伴可のファミリーレストランだ。 借りていたICレコーダーを返すことと、事後報告も兼ねて、食事に誘ったのである。 「なるほどね…でもま、解決してよかったじゃないか、お疲れさま。」 そう言って先輩は、食後のコーヒーを啜る。 「それで、その支部長婦人とまりさはどうなったんだい? まさかそのままお咎めなしというわけではないだろうに。」 「えぇ、改めて家まで謝罪に来ましたよ。渋々ではありましたけど、ね。 その時にまりさがいないことを聞くと、捨てたそうで…全く、愛護団体が聞いて呆れますよね。」 僕はストローから伸びたミルクティーを飲みつつ、答えた。 その横では、ありすが小皿に入れられたオレンジジュースを美味しそうに飲んでいる。 「あははは、まぁ愛護団体も所詮は人間の作ったものだから、仕方ないさ。 それで…これからどうするんだい?」 先輩の言う「これから」とは、僕のこれからの在り方だろう。 愛護団体の在り方を否定した以上、僕は僕の道を示さねばならない。 だが、僕はもう道を決めている。 先輩の目を見つめながら、僕は真剣な眼差しをしながら口を開いた。 「先輩…僕は、ありすたちを保護したいと思います。」 「ほほう……続けてくれないか、中々興味深い。」 「はい。…うちのありすがれいぱーだって言われて、ありす種には派生が いるのかと思って、調べたんです。結果、れいぱーは蔑称だという事を知り、 他にも個体ごとにそれがある事も知りました。そして気付いたんですが…」 そこで一度切り、ありすを見つめ、優しく頭を撫でてから続きを話す。 「れいむ種のでいぶ、まりさ種のゲスまりさ。他にも様々いますが、これらは野生・野良問わず、 ゲスであると判断されると、処分されます。しかし、ありす種は違う。 ただありす種であるというだけで、れいぱーだと嫌疑をかけられて、群れを追放されることもある。 だから、僕はありすを保護したいんです。愛護団体のように、話し合うだけじゃなく行動することで。 それに…証拠もないのに疑われるのは、辛いことですから、ね。」 まぁ、これも僕の偽善でしかないですけど。と付け加えて、話を切る。 先輩は瞼を閉じ、少し考える素振りを見せた後、口を開いた。 「確かに君のやろうとしていることは偽善だ。結局それは同情しているに過ぎない。 ありすに自分を投影してのね。」 そこまで聞いて、少しだけ落ち込んだ。 勿論、偽善だとは分かっていたけど、いざ言われてみると、さすがに悲しくなる。 しかし、話はまだ続いていたらしく、先輩が続きを口にする。 「だが…こんな言葉もあるだろう?『しない善よりする偽善』とね。 だから、私的には応援するよ。個人で出来ることは限られているけど、頑張ってね。」 「……はいっ!!」 そうさ、僕一人で出来る事なんて限られている。 それでも、僕は僕に出来ることをしたいと思う。 相方のように、苦しむありすがいなくなるように…。 ふと視線を落としてありすを見ると、目線が合った。 ニコリ、と柔らかく微笑み、相方は口を開いた。 「ありすもおてつだいするわ、おにいさん。 ありすとおなじようなに、ほかのありすがくるしまないように… だから…これからもゆっくりよろしくおねがいします!」 完 ――― ・あとがき 書き終わってみると、人間ばかり話していますね… 場違いかもしれませんが、投稿させていただきました 不快に思われた方にはこの場で謝罪させていただきます、申し訳ありませんでした そして、このSS投下と同時に、二作目のSSを削除させていただきました ご覧になられて不快に思われた方々には、重ね重ねお詫び申し上げます 最後に、月曜日の正午近くに、ぬえか小話どちらに上げるべきか尋ねた際、 答えて下さったとしあき諸氏に感謝を。 一作目 ふたば系ゆっくりいじめ 872 横バンジー 二作目 削除しました 三作目 ふたば系ゆっくりいじめ 1173 縁日に行こう このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1324 ある愛護団体の午後』 トップページに戻る
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プロローグ 1年 1月/2月/3月/4月/5月/6月/7月 アイテムグループ一覧 A:ハニービーン B:マッシュルーム・腐り物A C:スープストック D:ハニシロ E:メロン F:腐り物B プロローグ(日付なし) タイトル 登場人物 選択肢 条件 名前 備考 グループ アイテム レンカク、チョウゲンボウと密談 レンカク、チョウゲンボウ、イビス料亭の女将 A ハニビン ハニービーン2桃1 レンカク、チョウゲンボウと密談 幽霊(セリン太夫?)、レンカク、チョウゲンボウ、イビス料亭の女将 ? レースリボン1 レイヴン、アーレントを打擲 レイヴン、アーレント 内容的には1月1週? ? 腐)レースリボン2 ツバメがレンカクにイカルの様子を報告 ツバメ、レンカク 内容的には1月2週? F:腐り物B 腐)ポテト4腐)ジンジャー1 ロビン、国王から美術書を預かる ロビン、アーレント、レイヴン A ハニビン 桃 招からざる訪問者 モタキッラ、ハズク、老貴婦人(ナクレア様)、レイヴン美を追求する貴婦人、忠告好きな貴婦人 髪を下ろしたレイヴン25年前のことを覚えているレイヴン メロン(r)1 大食い大王決戦!! 腐バター オトコだらけのお食事会♪ 腐バター 泥座敷 腐リボンタイ(黒) 雑記 パシクル=六代目ウトウヤスタカ=テッケイの父 フレイル過去見TOPへ戻る
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“会話内容まで…” 19病院に受け入れ断られた妊婦死亡で、詳細な診療情報がネット流出 奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、高崎実香さん(当時32歳)が出産時に脳内出血を起こし、19病院に転院受け入れを断られた後、死亡した問題で、高崎さんの診療経過など極めて詳細な個人情報がインターネット上に流出していることがわかった。情報は医師専用の掲示板に、関係者らしい人物が書き込んだとみられ、「転載して結構です」としていたため、同じ内容が、医師や弁護士など、かなりの数のブログに転載されている。遺族側の石川寛俊弁護士が28日、大阪市内で開かれた産科医療をめぐる市民団体のシンポジウムで明らかにした。石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく対処を町に要請した。遺族は条例違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も検討している。書き込みは、昨年10月に問題が報道された翌日から始まった。仮名で「ソース(情報源)が確実なきょう聞いた話」「この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました」などとして、最終月経の日付から妊娠中の経過、8月7日に入院して意識不明になるまでの身体状況や検査値、会話など、カルテや看護記録とほぼ同じ内容を複数回に分けて克明に書き込んでいた。この中には、入院前の記録など、当時、遺族が入手していなかった内容や、医師の勤務状況など病院関係者しか知らない内容も含まれていた。石川弁護士は「主治医と家族のやりとりを近くで聞いていた人物としか思えない書き込みもある。許しがたい」と批判している。 遺族は「あまりに個人的な内容で驚いた。患者の情報が断りもなく第三者に伝わるなら、診察室で何も言えない」と話している。大淀病院の横沢一二三事務局長は「高崎さんが入院した日に病院にいた職員を対象に聞き取りをした。全員が『情報を漏らしたことはない』と答えたので調査を終えたが、遺族の弁護士には伝えていない。掲示板の運営事業者への照会などは思いつかなかった。再度検討する」と話している。 http //www.yomiuri.co.jp/national/news/20070429i401.htm?from=main4 記事内容 妊娠中 最終月経は平成17年10月23日より5日間。近くの開業医で妊娠と診断され、同年12月20日大淀病院産婦人科初診。 初診時子宮の後壁に28*18の筋腫核指摘。既往歴、家族暦には特記すべきことなし。 同年12月31日、感冒症状あることと、悪阻強く、何度も嘔吐するため、本人より病院に電話があり、点滴を希望される。当直医指示により点滴を行う。この悪阻症状は 2月まで続き、そのため時々点滴を受けた。 妊娠経過中はきっちり指示どおり来院、同病院で行われた母親学級も3回きっちり受講した。妊娠経過は順調で血圧も高くなく、96-118/50-60 mmHg で経過しPIHの所見もなかった。他の検査、超音波やX-ray film によるpelviometry も行われたが、新しい筋腫核がもうひとつ見つかったぐらいで、ほとんど異常なく経過した。また分娩は夫立会いを希望し、所定の承諾書に署名捺印を行った。 同年7月(妊娠37週)の外来受診時、時々ひどい嘔吐があることを訴える。 妊娠40週頃2回行われたnon-stress testもreactive であった。 入院以後 妊娠41週超で誘発目的にて入院。失神に至るまでは、おおむね今までの書き込みの通りである。誘発開始 (09 40)よりPGE服用終了 (14 45)まで産科病棟 師長で助産師である経験31年近い助産師がベッドサイドに付き添い経時的に内診、バイタルチェック、CTGのチェックを行い看護記録に記載あり。 (17 00)準夜勤務の助産師(経験20年)に交代。陣痛は2分おきと患者応答あり。子宮口3cm開大。 (17 20)入院以来最初の嘔吐あり。(胃液様)show(+)。陣痛間歇2分、発作20~30秒。助産師より呼吸法を指導す。fetal wellbeing 良好。患者「痛い、痛い」と声を出している。陣痛と悪心、嘔吐あるため夕食摂取せず。かわりにポカリスエットを十分摂取している。 (18 00) CTG で異常所見なし。あいかわらず「痛い、痛い」と訴えあり。 (21 30)胃液様嘔吐あり。ポカリスエットを摂取してはいるが、嘔吐が何回もあるので、ルート確保も兼ねて、5% glucose 500ml 点滴開始。 (21 40) 子宮口4cm開大。児心音良好。 (22 00)胃液様嘔吐あり。 (23 00) 発汗多い。「もういや、家に帰りたい」との訴えあり。血性帯下を認める。児心音良好。 (0 00)こめかみが痛いとの訴えあり。発汗を認める。脱水気味。BP 155/84 HR74/min.。産婦人科医師に報告。点滴をnormal saline 500ml に変更指示あり。 (0 10)胃液嘔吐あり。産婦人科医師に報告。プリンペラン1A 側管より投与の指示あり。よびかけに応答があり、開眼する。 (0 14)突然の意識消失、応答に返事なし。SPO2 97%, 産婦人科医師に報告、すぐ来室。BP147/73 HR73/min.産婦人科医師の診察。瞳孔、左右差なし。対光反射もあり偏心も認めない。血圧も安定し呼吸も安定。痛覚刺激に顔をしかめて反応。念のため内科当直医(経験6年の循環器内科医)に診察を依頼。 内科医師すぐに来室、患者の概略を説明のうえ、ヒステリー発作の可能性も含めての診察依頼。内科医師は一通りの診察を行い、「失神発作でしょう」と答えた。この記 載はカルテの医師記載欄および看護日誌にも記載あり。ここで産婦人科医は内科医に「頭は大丈夫?」と質問した。内科医は肯定も否定もしなかった。(おそらく頷くか何かのジ ェスチャーをしたのではないか。これは推測) バイタルサインもよいので経過観察ということで意見一致。 産婦人科医はここで陣痛と家族の期待に対する精神的負担による失神かと考えたので、主人に「今までこんな失神のような事なかったか」と質問すると、「なかった」と 主人答える。尿失禁を認めるも、全身状態安定。産婦人科医が主人に「全身状態が良いのでこのまま様子を見ます」と伝えた。 (0 25)BP148/69mmHg,sPO2 97% ここで一旦、産婦人科医と内科医が分娩室をでて、当直室に帰る。 (0 30)BP156/71mmHg,顔色は良い。 (0 40)CTG 再装着。児心音良好。バイタルサイン良好。 (1 00)BP152/84mmHg,SPO2 97-98% 呼びかけに対し、眠っているのか、返事がない。呼吸は平静でイビキも認められない。陣痛発作時は四肢を動かしたり、顔をしかめたりする。 (1 30)CTG 異常所見なし。呼びかけに対し応答なし。よく眠っている様。顔色良好。 (1 37)突然の痙攣発作出現。当直室の産婦人科医を呼ぶ。BP175/89mmHgと上昇、水銀血圧計でBP200/100mmHg。SPO2 97%、いびきをかき始める。強直性の様な痙攣を認める。産婦人科医は強直性の様な痙攣と血圧の上昇から子癇発作と診断、すぐにマグネゾール20ml 1A 側管より静注すると痙攣はおさまった。引き続き微量注入装置を使用し、マグネゾールを 20ml/hr. のスピードで点滴を始めた。 (1 50)内科当直医を呼び出し、循環器系の管理を依頼するとともに、バイトブロックを咬ませ、口腔内と鼻孔を吸引した。バルーンカテーテルも挿入した。この時点で、母体搬送を決断し、奈良医大付属病院に連絡し、当直医を呼び出して搬送を依頼した。 (2 00)BP148/75,HR76/min.SPO2 97%,R26/min.痙攣発作は認めない。二回目の44/71,HR96/min.瞳孔散大。搬送用紙、紹介状を作成。奈良医大当直医より満床の返事あり。こちらに人手がないため、奈良医大の方で引き続き奈良医大での再検討もふくめ、他の受け入れ施設を 探してくれるように依頼。また奈良医大よりのパート医師で、当患者をずっと外来で診察していた医師を電話で呼び出したが連絡がつかない。 (2 15)患者に痛覚反応を認める。ここで内科医と産婦人科医が話し合い、頭部CTスキャンを検討したが、今の時間ではもし奈良医大が引き受けてくれたなら、ここから15分程度で奈良医大着くだろう、(距離にして15kmで一般道だが、一部四車線区間もあり、奈良にしては比較的整備されている区間)いつ母体搬送受け入れの返事がくるかもわからないし、いま移動する事による母体、胎児への悪影響を考えると、高次病院での検査、診断、処置が最善と判断した。その後内科医は、母体搬送を送り出すまで全身管理を手伝ってくれた。 (2 30)産婦人科医師が患者家族への説明を行う。「子癇の疑いがあり、現在薬剤で対処していが、これ以上の当院での対応は無理なので、現在奈良医大のネットワークを 通じて受け入れ病院を探しているので、返事を待って欲しい」マグネゾールを25ml/hr.に増量指示。産婦人科医師は、とりあえず内科医当直医に患者のベッドサイドについてくれるように頼み、当直室で電話をかけ、電話を待ちつづけた。その後(時間不詳)内科医と交代で患者ベッドサイドへ。主人をふくむ家族が患者を触るたびに血圧上昇を認めるので、触らないように指示。時間が流れるうち、国立循環器病センターが受け入れ可との連絡あり。 (4 30)呼吸困難状態発生。気管内挿管。 (4 50)救急車へ移送。大阪へ。 2006年10月27日 (金) 奈良産科転送事件続報 13 http //sword.txt-nifty.com/guideboard/2006/10/_13_f3a0.html ソース http //news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1177787384/l50 2007-05-01計 - 昨 - 当 -
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【元ネタ】ランツェレト 【CLASS】キャスター 【マスター】アトラム・ガリアスタ 【真名】マブス 【性別】男性 【身長・体重】175cm・73kg 【属性】秩序・悪 【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷E 魔力B 幸運C 宝具C 【クラス別スキル】 陣地作成:C 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。 小規模な“工房”の形成が可能。 道具作成:E 魔術的な道具を作成する技能。 【固有スキル】 魔術:B オーソドックスな魔術を習得。 精神干渉に優れる。 精霊の加護:A+ 精霊からの祝福により、危機的な局面において優先的に幸運を呼び寄せる能力。 湖の貴婦人は彼に対し過保護なようだ。 【宝具】 『勇者無き城(シャーディル・リ・モルト)』 ランク:C 種別:固有結界 レンジ:20~60 最大捕捉:500人 キャスターの居城、臆病者と卑怯者しかいない『死の城』。 取り込まれた者は救いようのない臆病者となり、 一切の戦闘行動をとる事ができなくなる。 この宝具に対して勇猛スキルは抵抗の助けにならず、 逆にスキルランクが高い程ペナルティを課せられる。 【解説】 『ランツェレト』の登場人物、湖の貴婦人の息子で『死の城』の領主マブス。 彼は臆病者であり、また臆病者となる事が貴婦人には予め分かっていた。 そのため貴婦人は彼の為に安全な領地『美しい森』を用意していたのだが、 当時世界屈指の騎士・ドードーネのイウェレットがその領地を奪い我が物としてしまう。 本来の領地を失ったマブス、勇敢な者は誰であれ大嫌いな彼は、その性分のままに 自らの居城へ『招かれずして入る者は勇敢であればあるほど臆病になる』呪いをかけ、 迷い込んだ騎士を捕らえては牢獄に放り込み、気分次第でその囚人を殺していた。 そうして彼の城は『死の城』と呼ばれた。 湖の貴婦人は彼女が養育した名無しの少年(ランツェレト)を送り出す際、 自分への奉仕としてイウェレットを倒すべし、さもなければ永遠に自らの名前と素性を知る事は 無いだろう、と告げた。彼は幾度かの冒険と二度の結婚の後、『死の城』へ迷い込む。 ランツェレトもまた城の呪いに囚われ、マブスは彼を殴りつけて牢獄へと放り込んだ。 その後、マブスはイウェレットを倒そうとして最も臆病な(つまり、本来ならば最も勇敢な) 囚人を探しに牢獄を訪れる。囚人の中で最低の臆病者ランツェレトは、呪いから解放されると 『今後一年は囚人を殺さない事』を条件にイウェレットとの戦いへと赴いた。 ランツェレトはイウェレットを殺してマブスとの問題を解決し、 自身の名前を知り、またイウェレットの娘イーブリスと三度目の結婚をしたと言う。
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大会形式 予選リーグ→決勝トーナメント 予選リーグのチーム数などは登録チーム数によってかわります。 エントリー締め切り * 20:30分 試合ルール * 240秒二本先取 * 上位2チームが決勝トーナメント進出 番号 名前 武装 名前 武装 T01 かも 誘導 けると 鯖 T02 てっぺい モップ ぱいん チョーク T03 ドミノ 鬼 スフィア チョーク T04 nail 入院 easttea チョーク T05 ツンデレ SR haruka 鉈 T06 むーちん伯爵 鉄鉈 もーちん婦人 応援 T07 じょん様 ランダム 七金 ランダム T08 ラ SMG みーちん 鎌 T09 村人D 霊 nigauri 空手 T10 町中にドラ SR いるか チョーク T11 pon 霊 長月 終 モップ T12 hibari15 鉄鉈 yuto SR T13 aono 鉈 少女の名はさとり・・ただの変態であった SMG T14 Ace 空手 銃王 鞭 T15 rule_x シャベル SIGN チョーク #ひデブ定例A チーム名 名前 キャラ 名前 キャラ T01 T15 T04 T06 勝 負 ラウンド差 順位 T01 かも 誘導 けると 鯖 \ 2-0 0-2 0-2 2 4 -2 3 T15 rule_x シャベル SIGN チョーク 2-0 \ 2-0 0-2 4 2 +2 2 T04 nail 入院 easttea チョーク 0-2 0-2 \ 0-2 0 6 -6 4 T06 むーちん伯爵 鉄鉈 もーちん婦人 応援 2-0 2-0 2-0 \ 6 0 +6 1 #ひデブ定例B チーム名 名前 キャラ 名前 キャラ T07 T14 T11 勝 負 ラウンド差 順位 T07 じょん様 ランダム 7金 ランダム \ 2-1 2-1 2 0 2 1 T14 Ace 空手 銃王 鞭 1-2 \ 2-1 1 1 0 2 T11 pon 霊 長月 終 モップ 1-2 1-2 \ 0 2 -2 3 #ひデブ定例C チーム名 名前 キャラ 名前 キャラ T08 T12 T09 T13 勝 負 ラウンド差 順位 T08 ラ SMG みーちん 鎌 \ 2-0 2-0 1-2 2 1 3 2 T12 hibari15 鉄鉈 yuto SR 0-2 \ 2-0 0-2 1 2 -2 3 T09 村人D 霊 nigauri 空手 0-2 0-2 \ 0-2 0 3 -6 4 T13 aono 鉈 少女の名はさとり・・・ただの変態であった SMG 2-1 2-0 2-0 \ 3 0 5 1 ※T09は棄権 #ひデブ定例D チーム名 名前 キャラ 名前 キャラ T05 T03 T10 T02 勝 負 ラウンド差 順位 T05 ツンデレ SR haruka 鉈 \ 2-0 2-1 2-0 3 0 5 1 T03 ドミノ 鬼 スフィア チョーク 0-2 \ 0-2 0-2 0 3 -6 4 T10 町中にドラ SR いるか チョーク 1-2 2-0 \ 0-2 1 2 -1 3 T02 てっぺい モップ ぱいん チョーク 0-2 2-0 2-0 \ 2 1 2 2 決勝トーナメント 第1試合 A組1位 むーちん伯爵 鉄鉈 もーちん婦人 応援 2-1 Ace 空手 銃王 鞭 B組2位 第2試合 C組2位 ラ SMG みーちん 鎌 1-2 ツンデレ SR haruka 鉈 D組1位 第3試合 C組1位 aono 鉈 少女の名はさとり・・ただの変態であった SMG 2-0 てっぺい モップ ぱいん チョーク D組2位 第4試合 A組2位 rule_x シャベル SIGN チョーク 2-1 じょん様 ランダム 七金 ランダム B組1位 準決勝 第1試合 むーちん伯爵 鉄鉈 もーちん婦人 応援 0-2 ツンデレ SR haruka 鉈 第2試合 aono 鉈 少女の名はさとり・・ただの変態であった SMG 2-0 rule_x シャベル SIGN チョーク 決勝 決勝戦 ツンデレ SR haruka 鉈 0-2 aono 鉈 少女の名はさとり・・ただの変態であった SMG
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作者:qaPPKJiko 258 名前:地獄に落ちるわよ[sage saga] 投稿日:2012/07/24(火) 18 33 06.79 ID qaPPKJiko 小 中 大 あ 隔 ──肉屋の前── さやか「おじさーん。食用ほむほむ3ダースちょうだい」 肉屋 「はいよ。どれにする?」 さやか「味はどうでもいいけど、元気な子がいいな」 肉屋 「……もしかして、虐待だけが目当てかい?」 さやか「うん。そうだよ」 肉屋 「……まぁ、買ってくれるのは嬉しいがね……」 さやか「アハハッ。ごめんね」 「ホム」「ホムホムー」「ホミュー」「ホミャー」「ホミ」「ホムー」 肉屋 「はいよ。気が向いたら、ちゃんと食ってやりなよ」 さやか「はーい。ありがとう」 肉屋 「またな。お嬢ちゃん」(見た目はそこそこ可愛いけど、嫁に行けないタイプだな) 「ホミャー」「ホムム」「ホミミー」「ホミュミュ」「ホミャー」 ………………………… ……………… ──空き地── ドン プチッ 「ホギャァァアアーッ」「ホミャァアアーッ」 さやか「うーむ。即死させちゃった。金槌は強力すぎたか……」 「ホビャーッ」「ホミャギャーッ」「ホミミミーッ」 さやか「じゃあ次はこれ。えい!」 トン クチッ 「ホガァァ…ァァッ…」「ホミャァァアアアーッ」 さやか「うん。半殺しをねらうなら、やっぱり木槌の方が便利かな」 「ホミャーッ」「ホミャミャーッ」「ホギャーッ」「ホムムムーッ」 さやか「……でも、案外これが手に馴染むんだよね」 とんっ とんとん ベコッ ボコボコッ 「ホビャッ…」「ホミャギャーッ」「ホビャビャーッ」「ホッ…ホヒィ…」 さやか「アハハッ。ちょっと貧乏くさいけど、ビール瓶は最高だよね」 「ホヒッ…」「ホギャッ…」「ホビャビャーッ」「ホミャーッ」 杏子 「……おい。さやか……」 さやか「あっ、いたんだ。杏子」 杏子 「また食いもしないで、ほむほむを虐めてたのかよ」 さやか「うん。今回は道具にこだわってみたんだ。出来る女を目指す身としてさ」 杏子 「お前そのうち、もったいないオバケとかに殺されて地獄に落ちるぞ?」 さやか「あははっ。そんなメルヘンな脅しじゃ、アタシのほ虐スピリッツは止められないよ」 杏子 「……やれやれ……」 ………………………… ……………… …… ──数日後・魔獣との戦闘中── さやか「ぐわぁぁああーっ!!」 杏子 「さやかぁぁあああーっ!!!」 マミ 「美樹さん!」 ほむら「美樹さやか!?」 ………………………… ……………… …… ──あの世?── さやか「あーぁ。死んじゃった……」 まど神「ウェヒヒッ。迎えにきたよ。さやかちゃん」 さやか「あっ、まどか。久しぶり」 まど神「うん。久しぶりだね」 さやか「えーと……」 まど神「…………」 さやか「…………」 まど神「お疲れ様でした。さやかちゃん」 さやか「うん。ありがとう」 まど神「ウェヒヒッ」 さやか「アハハッ」 まど神「えーと。それじゃあさっそくだけど……」 さやか「うん」 まど神「これに着替えてね」 さやか「えっ?」 まど神「これに着替えて」 さやか「…………」 まど神「…………」 さやか「ねぇ。これなあに? 青と白のしましまだけど……」 まど神「囚人服だよ」 さやか「囚人服?」 まど神「似合ってるよ。さやかちゃん」 さやか「喜んでいいの? ソレ……」 まど神「ウェヒヒッ。可愛いと思うよ」 さやか「……でも、なんで囚人服なの?」 まど神「さやかちゃんは地獄行きなの」 さやか「えっ、地獄? 冗談でしょ?」 まど神「嘘じゃないよ。ほら、この書類見てよ」 さやか「……なにこれ?」 書類 『━氏名・美樹さやか━罪状・ほむほむを虐めすぎ━判決・地獄行き━』 さやか「…………」 まど神「納得してくれたかな? さやかちゃん」 さやか「ちょっ、納得出来ないって!」 まど神「やっぱりショック大きいよね」 さやか「なんでよ。なんで、ほむほむを虐めたくらいで地獄行きなのよ……」 まど神「うん。確かに、ほむほむを虐めただけで地獄に落とされる人は少ないんだけどね……」 さやか「それじゃあ、どうしてよ……」 まど神「…………」 さやか「アタシ。いい事いっぱいしたんだよ!」 まど神「知ってるよ」 さやか「頑張って魔法少女やってたんだよ!」 まど神「うん。知ってるよ」 さやか「みんなの為に頑張ったんだよ!」 まど神「うん。よく知ってるよ」 さやか「しかも最後は、魔獣と相討ちで殉職までしたんだよ!」 まど神「うん。見てたよ」 さやか「これだけでも二階級特進クラスの善行じゃん。違うの?」 まど神「うん。そうだね。すごく立派だと思うよ」 さやか「じゃあなんで地獄行きなのよ! わけ分かんない!」 まど神「…………」 さやか「まどか!」 まど神「……えーとね。引き算だよ」 さやか「引き算?」 まど神「うん。生前のさやかちゃんは、善行もいっぱいやってくれたけどね……」 さやか「…………」 まど神「その善行の十倍くらいの悪行もやっちゃったんだよ。……ほ虐で……」 さやか「そっ……。そんな……」 まど神「やりすぎたんだよ。ちょっと有名にもなってるの。悪い意味で……」 さやか「……グスッ」 まど神「……ごめんね。そのうちにズルして助けてあげるから、ほとぼりが冷めるまでは地獄で我慢してね」 さやか「えっ? 助けてくれるの?」 まど神「うん。本当はダメなんだけど、こっそり蜘蛛の糸とか垂らしてあげる」 さやか「まどか、ありがとう。さすがはアタシの嫁だよ」 まど神「ウェヒヒッ。さやかちゃんてば///」 さやか「アハハッ」 まど神「それじゃあ、100年ほど地獄で頑張ってね。さやかちゃん」 さやか「え? 100年……」 まど神「うん。100年くらい。いってらっしゃい、さやかちゃん」 さやか「ちょっ!? 待って、長すぎるって! せめて一月くらいで……」 鬼A 「おーい。まど神さーん」 鬼B 「罪人を引き取りにきましたよー」 まど神「あっ、いつもありがとうございます」 さやか「げっ!? 鬼!」 鬼A 「こいつですね? おーっ、わりとオッパイありますね」 鬼B 「こりゃ楽しみだ。ほれ、キリキリ歩けー」 さやか「ぎゃーっ!?! まどかぁぁああああーっ!!!」 まど神「ごめんね。さやかちゃん……。私の力不足で……クスン……」 ………………………… ……………… ヌゲー キャーッ! シャブレー ギャーッ! マタヒラケー ウアァァーン!!! ガハハハハ タスケテーッ!!!! ………………………… ……………… ──マミの部屋── 飼ほむ「ホム…」ジーッ… さやか「……うーっ、初めて……なの……に///」Zzz・・・・ 杏子 「どんな夢見てるんだよ///」 マミ 「悪夢じゃないのかしら?」 ほむら「……淫夢だと思うわ」 さやか「うぅぅっ/// うあっ……」Zzz・・・・ 杏子 「でも、よく助かったよな。胴体が真っ二つになったのに」 ほむら「回復力だけは称賛ものよね」 さやか「……あぁっ、見るな/// 見ない……で……」Zzz・・・・ マミ 「美樹さん?」 ほむら「…………」(溜まってたのかしら?) 飼ほむ「ホムホムー」トテテテ… さやか「……うーん///」Zzz・・・・ 飼ほむ「ホムゥ…」ツンツン… 杏子 「こら。まだ寝かしといてやれよ」 ひょいっ 飼ほむ「ホムッ?」キョトン 杏子 「…………ゴクリ」……ぐぅーっ ←(腹の虫) ほむら「……佐倉杏子。その子を食べたら、マミに撃ち殺されると思うわよ?」 マミ 「……コホン」 杏子 「だっ、大丈夫だ。もうマミのペットは食わねえよ!」 さやか「うーっ……」Zzz・・・・ 飼ほむ「ホム?」… ………………………… ……………… …… まど神「ウェヒヒッ。今回は夢でよかったね。さやかちゃん」 終 ジャンル:さやか さやカス ほむら ほむ種の居る日常 まどか マミ 天罰 杏子 虐待 食用ほむほむ複数 感想 すべてのコメントを見る まど神が友人であるさやかよりほむほむ優先するってことは作者の頭の中では、ほむら=ほむほむなんだろうな なんでこんなもん書くんだろうな なんだこれ…虐待アンチが必死だな きめぇ ほむほむ擁護するほむ厨も虐待するしかねーな