約 3,222 件
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1854.html
朝を待って、幸村は政宗を城に迎えた。佐助は何も言わなかった。 政宗は熱を出し、生死の境を十日ほど彷徨った。その間に、幸村は甲府に使いを出し、 政宗の無事を伝え、動けぬことも伝えたという。 「shit……小十郎にだって、見せたことねぇのに……」 「はい?」 幸村はのん気そうな返事をすると、大根の入った粥を政宗の枕元に置いた。 城の離れで、政宗は養生をしていた。幸村は、離れには自分以外の人は近づかないように 取り計らい、政宗の身の回りのことは幸村が一手に引き受けていた。 まさか料理も、と青ざめたが、幸村が持ってくる粥は佐助が作ったものだという。 それなら安心だというと、幸村はむすっと膨れた。 体を起こし、椀を受けとる。腕の力も大分戻った。二月も世話になったら、当然か。 「夫以外の人の前で横になるな、って言われて育ったんだよ俺は」 「ほう」 「あーくそ……戦場で横になったこともねぇし、小十郎にだって、十二になってからは 夜着すら見せたことねぇんだよ」 「左様にござるか。しかし、休まねば養生の意味はありませぬ」 座ってうとうとしていたら褥の上に運ばれてしまう、ということを何度もやって諦めた。 奥州にいた頃は、どんな高熱でも絶対に横にならず、柱や脇息にもたれて話を聞いた。 途中で何度も意識を飛ばしたが、横になりたくない、という信念だけでなんとかやり過ごしていた。 病など得たくないものだ、としみじみしながら粥を啜る。最初に出されたものと比べると、 味も硬さも大分しっかりしてきた。 ゆっくりと冷まし、少しずつ頬張った。幸村は政宗が粥を食べる様子を静かに見つめる。 どこかで鳥が鳴く。もう春が近い。 政宗は椀を置いた。懐紙で口許を拭き、幸村から白湯を貰う。 「……幸村。お館様は、なんて言ってる」 「何も」 「何も?」 「伝えておりませぬゆえ、何かを仰るはずはない」 「……お前、正気か」 「正気にござる。――西に、向かうのでしょう?」 「あんなの、jokeに決まってるだろ! 俺はもう大丈夫だ。躑躅が崎に戻る」 幸村は首を振った。腕を伸ばして抱きしめてくる。 ――もう、戻れない。 ただ想っていた頃と違う。互いの肌の温もりを知ってしまった。髪の感触を覚えてしまった。 もっと、と緩やかに死に向かう体が、幸村を求めている。 よくない熱が、体の中に溜まっている。明日明後日に息絶えることはないだろうが、 このまま昔のような体に戻るとは思えない。 一年か、二年。もう少しくらいは持つだろうか。 「離さぬ」 「――ばか」 「はい、幸村はばかにござる。奥州より、上田より、お館様より、政宗殿の方が大事でござる」 「ばかだ。ほんとに……ばかだ……」 背に手を回した。目を閉じて涙を落とす。 弱っている。大したことでもないのに、涙が零れ落ちる。 頭を撫でられ、幸村の手に頭を預ける。見詰め合うとおかしくて、くすくす笑い合った。 まだ下手な鶯の鳴き声がする。桃はどうだろう。もう少し先だろうか。 ゆるりと時が流れる。顔を近づけ、どちらからともなく唇を合わせる。 触れ合うだけの口付けでは足りないと、幸村は政宗の頭を抑え込んで唇を割ってきた。 舌を奪われ、たちまち息が上がる。 「―――はっ……」 頭がくらくらする。ぼんやりと幸村を見上げると、幸村は政宗の目尻を擦り、 そっと口付けを落としてきた。 じくじくと、熱が上がる。体内に残る熱とは違う。 震える唇に、幸村がまた唇を落とした。今度は積極的に応える。背に回した手に力を入れる。 ゆっくりと褥に身を横たえた。幸村は政宗の首筋に顔を埋め、懐に手を入れた。 痩せて骨の浮いた体に、幸村の手を感じる。静脈の浮いた胸の膨らみに手を置かれ、政宗は甘く啼く。 迷宮情死22
https://w.atwiki.jp/sengokutaisenark/pages/1951.html
武将名 だてまさむね 天下の伊達者 SR伊達政宗 奥州から天下を狙い続けた大名。関ヶ原以後も着々と力を蓄え、大坂の陣に出陣。徳川方として戦ったが、味方の救援要請の拒否や、後退する味方兵を撃つなどして伊達家の被害を抑えた。江戸幕府の体制が盤石でない間は天下への野心を燃やしていたといわれる。「風なら、俺が吹かせてやる。 俺が天下をとるまで、乱世は続くぜ!」 出身地 出羽国(山形県) コスト 3.0 兵種 竜騎馬隊 能力 武力10 統率6 特技 魅力 計略 伊達の味方撃ち 敵と味方に武力によるダメージを与える。ダメージはお互いの武力で上下する。さらに対象となる敵の部隊数が多いほど兵力が回復し、味方の部隊数が多いほど、武力と移動速度が上がる。 必要士気6 Illustration 一徳 計略効果 カテゴリ 士気 武力 統率 速度 兵力 効果時間 その他 竜 6 +(範囲内の味方の数+4)0体時は+3 - +10+味方部隊数×10% 自身:+(範囲内の敵の数×10+10)%他:-{(自武力-対象の武力)+係数×(自武力/対象の武力)+定数}% 8.3c(統率依存0.2c) - 対象 武力係数 定数 敵 6 18 味方 2 10 範囲は回転可能な自身前方の縦長の長方形。 (以上3.10J) (最終修正3.10J) 解説 宴SR伊達成実に続いて2人目の武力10竜騎馬。 統率も6とそれなりなので安定感があり、数値スペック自体が優秀。 伊達に無数に存在する投げ計略の対象としては嬉しいパーツである。 計略の「伊達の味方撃ち」は範囲内の敵武将と味方武将に武力ダメージを与え、 敵の数だけ自身の兵力が、味方の数だけ自身の武力と移動速度が上昇するダメージ計略/単体強化。 基本的に荒らしていくために使う計略であり、先手を取って敵の頭数を減らせると強い。 R伊達小次郎などの相性がいいカードを生贄にして高武力を作れるとよい。 どちらかというと足並みを揃えていくカードが多かった政宗ネームの中では荒らしに特化している。 競合するカードは同名同コストで同じく荒らしに長けるSS伊達政宗であろう。 敵の采配に対して後手後手で発動するタイプの計略ではないので注意。 また敵味方のシチュエーションで強化具合が左右されるので、いつでも強い他の択があると潰しが効きやすい。 備考 排出カードでは4枚目のSRとなる伊達政宗。 他の有名武将が(若年の頃など)どこかのタイミングでR以下にレアリティを落としている中、政宗は宴などを含めると スターター以外でカード化された6枚全てがSR、もしくはSS相当という破格とも言える高レアリティの待遇である。 計略の「伊達の味方撃ち」とは、大阪夏の陣で明石全登に追い立てられ自軍の方へ退却してきた神保隊を 伊達部隊の進軍を遮ったとして、救援するどころか敵軍もろとも鉄砲隊で迎撃し、双方を壊滅させた逸話からとられたもの。 なお、落城時の台詞は、これまでの乱世を求めた一連の台詞から一転、戦いを懐かしむ趣旨のものとなっているが、 彼が晩年に詠んだ「酔余口号」という漢詩の一部から引用されている。 優れた詩人でもあった彼の詩の中でも、解釈の仕方で大きく意味合いが分かれる作品として特に有名である。 3.10C 敵部隊に与えるダメージ増加(定数16→21)、味方の部隊数による武力上昇値増加(4+範囲内の部隊数)→(5+範囲内の部隊数) 3.10G 効果時間短縮(9.2c→8.3c)、範囲内の味方部隊が0部隊時の武力上昇値減少(+5→+4) 3.10J 武力上昇値減少(部隊数+5→部隊数+4、0体時+4→+3)、敵部隊へのダメージ減少(定数21→18) 台詞 \ 台詞 開幕 俺が天下を取るまで、乱世は続くぜ! 計略 伊達家の軍法に、敵味方の区別はない! タッチアクション(射撃) 轡を鳴らせぃ! タッチアクション(突撃) 顎ぉ! 撤退 くそ、この野郎! 復活 前に出るぞぃ! 伏兵 - 虎口攻め すでに道は開けている! └成功 やはり城攻めは、かくあるべきだな 攻城 眼前を遮るものは、味方とて容赦はせんぞ! 落城 戦場に馬を馳せた青春の日々は過ぎ去った 熟練度上昇 奥州から風を吹かせてやる
https://w.atwiki.jp/sb2_words/pages/16.html
基本セリフ ●武将選択時 「OK, Are you Ready?」 ●勝利 「Shit! 今回も楽な戦だったぜ… おい小十郎!勝鬨をあげろォ!」 ●推参 「奥州筆頭伊達政宗、推して参る!」 ●天下統一 「あっという間に終わっちまったな」 ●バサラ満タン 「OK, Are you Ready?」 ●バサラ 「癖になるなよ」「時間のムダだぜ」 ●ドライブ 「get down!」 ●挑発 「ha! piece of cake」 ●アイテム入手 「Good!」 ●騎乗 「hey yo!」 ●死亡 「うおおぁー!」 ●討死 「俺もまだまだ甘かったか…」 掛け声 ●通常攻撃 「ya!」「ha!」「Shit」「セイ」 ●通常攻撃8段目 「Ya-ha-!」「hey ya!」「ハイ」 ●ジャンプ 「ハッ」 ●ジャンプ□ 通常ランダム ●ジャンプ△ 「ヒョォッ!」 ●バサラ中 「」 ●ダメージ 「」 ●ダウン 「」「」 ●ダウン復帰 「」 ●ガード構え 「フン」 ●ガード 「ハー!」 ●回避前 「ヘィ」 ●回避他 「シッ」 ●敵タメ 「」 ●固有技 CRAZY STORM 「ヘィ」/「Ya-ha-!」 DEATH FANG 「DEATH FANG!」/「ヒョォッ!」 JET-X 「X!!」 MAGNUM STEP 「MAGNUM!!」 PHANTOM DIVE 「PHANTOM DIVE!!」 WAR DANCE 「WAR DANCE!」 HELL DRAGON 「HELL DRAGON!」「ya!」 字幕付き ●放置 「おっと、オレが温くなってどうすんだ?」 ●放置・敵 「おいおい、あの世に行きてえみたいだな」 ●後詰到着 「援軍、もっと来いよ」 「来たか…おめぇら、一気に行くぜ!」 兵士「やっと来たかよ! こっちだゼ!」 ●瀕死 「ちッ、不覚を取ったか」 「…っと、調子にのりすぎたか?」 兵士「筆頭ー、大丈夫ッスか?」 ●瀕死・敵 「ha!もろいものよ」 ●劣勢 「」 ●1000撃破 「独眼竜は伊達じゃねえ、you see?」 ●1000撃破・敵 「ちーっと、おいたが過ぎたみてえだな」 ●敗走 「ちッ…不覚を取ったか」 ●死亡 「行き先は分かってるんだ…焦る事は、ねえ…」 ボイスギャラリー 01「OK, Are You Ready?」…武将選択時 02「クセになるなよ」…バサラ技 03「…上等だ、後悔すんなよ?」… 04「…Ha! ここまで来たんだ、俺に傷の一つでもつけてみろよなぁ! 奥州筆頭伊達政宗 押して参る!」…登場(大阪夏の陣) 05「今回も楽な戦だったぜ…おい小十郎!勝鬨をあげろ!」…勝利 06「独眼竜は伊達じゃねえ、you see?」… 1000人斬 07「Rest in peace…成仏しなよ」… 武将撃破 08「せっかくのPartyだ、派手に楽しめよ」… 09「小十郎、皆を見てろよ 心配だからな」… 10「♪~ It's Crazy」… 11「笑ってるぜ! アンタの後ろの死神がなぁ!」…戦闘中 12「戦場に正義も何もねぇ…死ぬか生きるかだけだ」… 13「まだだ…温い戦は好きじゃねえ」… 14「オレを斬りたいんだろ? 気合い入れて来いよ」…戦闘中 15「この渇き…アンタが癒してくれるのかい?」… 16「耳を澄ませろ! オレの心臓はここだぜ!」… 17「やれやれ…いつもの小言は聞き飽きたぜ」…小言後 18「下がってろ小十郎! 手ェ出すんじゃねぇ!」… 19「やるじゃねぇか 合格だぜ…Come On!」… 20「OK! let's get serious! Ya-ha-!」…蒼紅一騎討ち 21「楽しみじゃねぇか…真田幸村 今日はどんなdanceを踊ってくれるんだ?」… 22「小十郎、後ろの守りは任せるぜ!」… 23「いいねいいねぇ、ゾクゾクするぜぇ!」… 24「覚悟しな…この俺を怒らせた代償は高いぜ!」… 25「時代を変えるとは笑えねぇjokeだぜ」… 26「待ってな、この独眼竜政宗が天下を取る 戦の無い、平和な世の中を作ってやるぜ」…いつきストーリー 27「やれやれ…happyな連中だぜ」…まつストーリー 28「悪ィな、うちの小十郎はちっとばかり短気でな ただし…強ぇぜ」… 29「どうした、もっとtensionあげてこうぜ」…慶次ストーリー 30「coolじゃねェか小十郎、いい面構えだぜ」… u
https://w.atwiki.jp/shimin/pages/31.html
編集者は市町村の項目について空欄を埋めていく。 また表外のその他、備考欄に追記情報や条例URLのリンクを記入していく。 編集について、項目の内容についての説明は「項目内容」を参照。 市町村 記入年月 自治基本条例/まちづくり基本条例など 住民投票条例/市民投票条例など 備考 条例名称 状況 市民参画 参画資格者 最高規範性 条例名称 状況 形態 投票資格者 結果の取扱 盛岡市 宮古市 大船渡市 花巻市 北上市 久慈市 遠野市 一関市 陸前高田市 釜石市 二戸市 八幡平市 奥州市 雫石町 葛巻町 岩手町 滝沢村 H23-01 まちづくり基本条例 検討予定 住民投票条例 施行H22.10.1 常設型 住民・18歳・外国人(3ヶ月) 尊重 結果:投票資格者総数の1/2 紫波町 矢巾町 西和賀町 H23.10 まちづくり基本条例 H24.1.1施行 可能 町民 有り 今後作成 常設型 町民15歳以上外国人含む 尊重 パブコメに意見なし 金ケ崎町 平泉町 藤沢町 住田町 大槌町 山田町 岩泉町 田野畑村 普代村 軽米町 野田村 九戸村 洋野町 一戸町 その他、備考欄 ※注意:条例リンクはPDFのURLでは無く、PDFリンクが掲載されているページURLへのリンクとする ※注意:改行はシフト+エンター ◆盛岡市 ◆宮古市 ◆大船渡市 ◆花巻市 ◆北上市 ◆久慈市 ◆遠野市 ◆一関市 ◆陸前高田市 ◆釜石市 ◆二戸市 ◆八幡平市 ◆奥州市 ◆雫石町 ◆葛巻町 ◆岩手町 ◆滝沢村 住民投票条例 http //www.vill.takizawa.iwate.jp/jyumintouhyoujyourei まちづくり基本条例 住民協働の推進 http //www.vill.takizawa.iwate.jp/kyoudou-suisin ◆紫波町 ◆矢巾町 ◆西和賀町 H23.9現在 まちづくり基本条例制定間近www.town.nishiwaga.lg.jp/index.cfm/8,0,107,html ◆金ケ崎町 ◆平泉町 ◆藤沢町 ◆住田町 ◆大槌町 ◆山田町 ◆岩泉町 ◆田野畑村 ◆普代村 ◆軽米町 ◆野田村 ◆九戸村 ◆洋野町 ◆一戸町
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/3183.html
それでもどうにか今回も合格点をいただけたのか、再び距離を詰めることを 許されて、俺は姫君と並んで座り、同じように川風を受けている。 先ほどといい今といい、回答如何によっては多分、それ以上の随行を許されは しなかったのだろう。 「……真っ二つに斬り捨てたとして、だ」 再び開かれた朱唇が紡いだのはそんな言葉で、竜の姫の中でせんの話題が まだ終わっていなかったと知らされる。 「それで、俺は楽になれると思うか?」 改めて、しかも当人から訊ねられると、やはり少々心得違いだったかと思う。 気性の激しさは、あくまでもこの姫君の一面にすぎぬのだ。 「いっときの激情は解消できても、真の解決にはならぬでしょうな」 戦で敵対する者、政で障害となる者、そういった輩には、きっと髪一筋の 容赦すらなく雷の如き激しさで相対する、それは奥州の竜姫の『公』の部分だ。 しかし、こと『私』の部分に於いても、果たして同じことが起こり得るものか。 このひと月余りの日々で俺が見てきた、いくさ場以外での姫君の顔。 激しさも穏やかさも、思慮深さも気まぐれも、すべて鎧に隠された細い身体の 中に詰まっていた。 『奥州筆頭』という肩書きを外してしまえば、そこにいるのは俺とそう歳の 変わらない、ひとりの娘だった。 「そもそも、そのとき俺がまだそいつに未練があったら……斬り捨てたあと、 俺の気持ちはどこに行けばいいんだ?」 相手を斬り捨てても、その者への愛が失われないとしたら。 還らぬ相手を想い続ける以外に、為す術がないとしたら。 「楽になるのは、死んだほうだけじゃねえのかな」 ぽつり、落とされた呟きに胸の迫る思いがする。 つまらぬ軽口を後悔しながら、必死に次の言葉を探した。 「で、では……斬り捨てぬまでも、何か罰を与えるくらいであれば」 「罰? たとえば、腕を斬り落とす、とか?」 ―――――お館様。『斬る』方向から話が逸れませぬ。 「そ……それはなかなかに重い罰になりましょうな」 「武人だったら死活問題だよなぁ」 言いながら姫君は無造作に――――左側にいた俺の右腕をひょいと捕らえ、 御自身の肩へと回された。 「なっ……ななななな!」 何をなさる、と言おうとしたのだが言葉が完成されなかった。理由のひとつには、 相手があまりにも平然とそうしているため、あまり狼狽えていてはそれこそ 情けない男よとの評価を下される可能性があるからだ。 「好いた男の腕を斬り落とせば、もう抱いてはもらえねえ。足を斬り落とせば、 他所へは行けなくなるだろうが、そうしなけりゃ留めておけねえみたいで やっぱり嫌だ。ちゃんと自分の意志で傍にいてくれるんじゃなきゃ意味がねえ。 それに離れていかれるくらいなら、最初からないほうがずっとましだ」 肩に乗せた俺の腕を玩具のように弄びつつ、竜の姫は歌うように言葉を綴る。 「……そもそも浮気ってのは、されるほうはいい気持ちはしねえと思うが…… それが甲斐性だと考えたり、据え膳食っちまう男にとっては、どうでもいい ことなのかな」 そこまで言って、ふと口調が変わった。 「―――――ああ、アンタは違う意見だったか。じゃあ訊いても仕方がねえな」 「お役に立てず申し訳ござらぬ」 正直な心情だったのだが、笑いを買ってしまったのは何故なのだろう。 ひとしきり笑われたあとも、俺の腕は解放されることはなく、そのまま 姫君の肩の上に留まり続ける。……いいのだろうか。 「ま、いいさ。ここで浮気の意義とか据え膳の必要性とか説かれたところで そんなもん聞きたかねえし」 俺の内心の呟きに呼応しているようでしていない台詞のあと、端麗な横顔が たった今気付いたとでも言いたげに疑問を口にした。 「……なんで俺、アンタとこんな話してんだろう」 ―――――お館様。それはむしろ某の台詞ではないかと思うてはいけませぬか。 虎の若子と竜の姫4
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1088.html
問おうとすると目が覚めた。 (夢……?) だとしたら嫌な夢だ。胡坐をかいたままうたた寝をしていたせいか、体中が痛い。 小十郎は体をほぐし、刀を床に置いた。 夜の闇に沈んだ室内。寝具は用意してあるが引いていない。 すぐ隣の部屋で、政宗と幸村が睦んでいる。 準備をするような音と愛撫や口付けをするような音を聞いているうちに眠ってしまっていたらしい。 隣室の様子が一体どうなっているのか知りたいが、覗きの趣味はないので戸を開けることは躊躇われた。 小十郎は事情を知らない小姓や不寝番を下がらせ、離れには政宗と幸村、そして小十郎の三人以外の人が近づかないないように取り計らった。 その際、何か事情を勘違いしたらしい小姓が、そういうことですか、と頬を赤らめながらつぶやいていた。 誤解を解くには政宗の秘密と伊達家の内情を説明するところから始まるため、放っておいた。 今頃、小姓たちの間では政宗と幸村の衆道趣味の噂が広まっているかもしれない。 何故、真田なのだろう。 幸せになりたいのなら、もっと他に男がいるだろうに。 秘密を守れる安全な男が。 「寝てたか?」 声を聞いた。顔を上げると政宗がいた。身支度を整えた姿は、やはり小十郎の記憶の中の本物の政宗とよく似ていた。 「…何故、真田なのですか。貴方を守れる訳でもない、後ろ盾になれる訳でもない、 むしろ敵対している上に首を狙ってくるような男に、何故惚れたのですか」 「そういうもんだろ。安全なloverなんて、つまらねぇ」 「危険であればよいというのですか」 「そうじゃねぇ。あいつとなら渡り合える。あいつになら全部預けられる。そう思ったんだろ?」 「思ったんだろ、とは聞き捨てなりませんな。政宗様」 「だって俺、あいつじゃねぇし」 そういって笑う。小十郎は彼の正体を唐突に理解した。 悲鳴を上げそうになるが、政宗の手が小十郎の口を抑えた。ぞっとするほど冷たい手だった。 「呼ばれたような気がしてね。けどあいつら寝てるし。馬に蹴られたくねぇし」 手を離され、小十郎は政宗を凝視した。 星明かりしかない室内で、彼の姿は内側から光っているかのように仄かに輝いている。 こんなこと、生きている人間にありえることではない。 「分かってやれよ。あいつには真田幸村が必要だ」 「それは……。ですが、色恋に溺れては伊達が滅びます。それに真田は武田の家臣。いつ武田に重大な秘密が漏れるとも限りませぬ」 「それはないだろ。滅びるとしたら、中央が攻めてくるときだ」 「中央、ですか」 「豊臣が、奥州を平定するほどの力を持つ伊達の軍団に豊臣に目をつけられていること、分かってるか?」 「っ……それは、」 「考えてなかった、か」 政宗は冷静だった。死者故、生者以上に冷静にものを見られるのだろうか。彼には執着するものなどないのだろう。 「気をつけろ。豊臣は武田や上杉以上に力をつけてきている。いずれ、奥州を攻めてくる。 勝てればいいが、負けたら、お前たちは――生きる道を探れ」 「何故ですか。我等、伊達が滅ぶというのなら、命を繋ぐ意味など持ちませぬ」 「血を繋げ。生きて未来を見ろ。死んだら、何もかもが冷たくて寂しい。 お前らは、こっちに来るな。俺も、呼ぶような真似はしねぇ」 「それは」 「お前も、あいつも、幸せになれ。そうしないと、また出てくるぞ。今度は、目いっぱい驚かせてやる」 政宗は立ち上がった。衣擦れの音しか立たない優雅で機敏な所作。 「政宗」がどれ程真似ても、この優雅さは身につかない。 「Good Bye。息災に暮らせよ」 小十郎は旅立つ主君を見送った。ふわ、と蛍が飛ぶ。蛍が彼の従者を務めているのだろうか。 頭を深く垂れた。 共に行くことのできぬ不忠を心より詫びた。 真田×女政宗18
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/3043.html
――最早、これまで。 戦場で散ることが許されないなら、こうするしかない。 戦から三日経ち、全身の痛みが治まった風魔は、夜更けに寝床を抜け出して階下へと降りた。 お勝手の水がめから水を飲み、柄杓を戻した風魔の視界に、鈍く銀色に光る包丁が目に入る。 まだうまく動かない身体でよろよろと近づき、それを手に取った。 本当は、辱められたときに考えるべきだったと、風魔は自分の甘さを痛感していた。 戦場での死など、自分には贅沢なものだったのかもしれない。 ましてや、政宗の手にかかろうなど、もってのほかだ。 今の自分には、『風魔小太郎』の資格はおろか、一人の忍としての値打ちもないに等しいと、風魔は思った。 すると、底冷えのするような鋭い声が背後から飛んできた。 「てめえ、何やってんだ」 声をかけられるまで、まったく気配に気がつかなかった。 相手が一枚上手なのか、それとも自分がそこまで落ちたのか。 風魔はどうでもよくなって、手の中の刃先を自身の喉元に突き立てた。 「っ!」 血の臭いを嗅いだ途端、風魔はお勝手の土間に突き飛ばされた。 土間で打った尻以外に痛むところはない。 見上げればそこには、包丁の刃を握りしめた小十郎が立っていた。 血が包丁を伝って土間に落ちる。 怒鳴られるかと思ったが、小十郎は風魔の視線から逃げるように顔をそむけ、激しい感情を押し殺したような震える声で語りかけてきた。 「自分がどれだけ酷な仕打ちをしてるか、自覚はある。 一人の忍びとして殺してやることもできないで、女扱いしたあげく犯しちまった。 その上、弱みにつけ込んで自軍に引きこもおってんだ」 「……………」 「忍としての誇りを踏みにじられて、自害しようとするお前の胸中も分かる。 だがな、悪いのは全部俺なんだ! お前が死ぬことはない! 本当にすまねえと思ってる。あんなことは二度としねえ。 顔も見たくないってんなら、これからは政宗様直属で働いてくれればいい、だから」 小十郎が風魔の前に跪いた。 「奥州に一緒に来てくれ」 風魔は頭を下げた小十郎の乱れた前髪を呆然と眺めていた。 安易に頷くことはできなかった。 一騎討ちの勝敗に端を発したこの問題だったが、風魔の中で急速に複雑な変化をとげ、今では彼女の精神構造にまで絡んできている。 しばらく思考も身体も固まらせていると、夜更けの冷気に身体の芯が冷えてきた。 「一旦部屋に戻ろう。このままじゃ冷えちまう」 風魔の答えを静かに待っていた小十郎が動き出す。 包丁と傷ついた手を水で洗い、傷口に布を巻くと、包丁を元の場所に戻した。 「立たせるぞ」 動く素振りを見せなかったため、そう断って小十郎が身体に触れてくる。 びくりと身体を震わせると、小十郎も一瞬だけ躊躇したが、背中に手を当てて移動を促した。 自室に戻って褥に座ると、寝具で身体を包まれる。 殺したいほど憎く、二度と顔も見たくないと思っていた男だったが、この世で唯一自分を女扱いする男でもあった。 女にとって一番酷いこともされたが、今のように優しく触れられたり、気遣われたりすると、抹殺されたはずの自分の中の女の部分が蘇り、もやもやとした甘い感覚が心をくすぐる。 このまま小十郎の傍にいれば、これが本当の自分だと主張して、表面に出てくるかもしれない。 それを解放することは、自分の中に築き上げてきた風魔小太郎を殺す行為だった。 身体の冷えに耐えられず、くしゃみをすれば、遠慮がちに上掛けの上から腕を摩られた。 「芯まで冷えちまったな」 「……………」 久しぶりに嗅ぐ小十郎の香の香りに、奥州の平穏な日々が思い出され、自然と目頭が熱くなった。 ――触れるな! そう一言言えばいい。 なのに、心の奥底で、この手の感触を心地よいと思っている女の自分がいる。 風魔はそれに気づいてしまった。 「もう…戦えない……」 何とか小十郎から離れて背を向ける。 「だから、捨て置け」 政宗の期待する戦力は、今の自分にはない。 失望して捨てられるくらいなら、せめて自分から切り出そうと風魔は冷たく言い放った。 影身に添う・弐7
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1604.html
「なぁ。……俺を手に入れるってことは、奥州を手に入れるってことか?」 奥州にはいくつもの金鉱がある。他にも強力な軍隊、豊かな農地、漁場が揃っており、 軍事的にも政治的にも、実に魅力的な土地である。 政宗と婚姻を結ぶということは、それらを手に入れるという意味合いもある。そのため、 政宗は結婚に慎重である。 それ以上に、肌と目のこともあるのだが。それを家康に話すことは躊躇われた。 「そんなことはねぇ――と、いいたいところだが、そういうこと抜きにして、わしら 大名の婚姻はねぇだろ」 「それもそうだな」 あっさり答えられたため、政宗もまたあっさりと頷いた。 「けど、そういうのも全部含めて、俺はおめぇを正室として三河に迎えてぇんだ」 政宗は目を閉じて家康の胸に顔を寄せた。体を絡め、心臓の音を聞く。 「いいかもしれねぇな」 家康はぺちっと政宗の頭を叩く。顔を上げると、家康は笑っていた。 「簡単に答えるんじゃねぇ。ことは一生の問題なんだぞ」 「直感って奴も大事にしろよ、家康」 家康は困った顔をすると、政宗の髪を乱して嘆息した。 「だから少しは慎みを持てって」 「ぐぅ」 「寝るな!」 書の海の中で笑い合いながら体を絡ませている政宗と家康を見て、小十郎は雷で打たれた ような衝撃を覚えた。 着衣のまま、ただ子供がじゃれるようにしているだけ。二人はゆっくりと離れ、 寝転んだまま地図を指差して何か言葉を交わしている。 一歩を、踏み出せない。踏み出せば足音がするだろう。そうすれば気づかれてしまう。 そのとき、二人はどんな顔をするだろう。気まずそうにするだろうか。それとも。 何も、変化が起きなければ。 「っ…………」 遠目にも、政宗が笑っていることが分かる。計算ずくの笑みとは違う、心からの笑み。 自分にしか向けられないと思っていたのは、驕りだったというのか。 盆を持つ手が震えた。かたかたと湯飲みが鳴る。まさかその音を聞きつけたわけでは ないだろうが、政宗の顔が上げられた。目が合った、と思った瞬間、小十郎は背を向けた。 足早に立ち去る。 だらしないと一喝すればいいだけだが、できそうになかった。 そんなことをすれば、政宗は小十郎に平手を打って詰るだろう。いつものことだが、 それを家康に見せたくない。 家康は、政宗が手を上げる相手が小十郎しかいないことを知らない。 家康に哀れまれるなど、屈辱以外の何ものでもない。 女中が小十郎の横を通り過ぎようと頭を下げる。小十郎は反射的に盆を女中に押し付けた。 「小十郎様?」 女中が不思議そうに見上げてくる。 「政宗様と客人に出せ」 「ですが、これは」 「いいから出せ!」 敵に向けるような小十郎の声を、女中は聞いたことがないのだろう。恐怖に竦んだ顔をすると、 女中は頭を下げて足早に書房に向かう。 小十郎は深く息を吐き出した。 ――分かっていたつもりだった。 政宗は主君なのだ。政宗がどれほど我がままを通そうが奔放に振舞おうが、嫁ぐか婿を 取るか、いずれはどちらかを選択する。 嫁ぐ相手に、自分が選ばれることなどない。また、婿としても不適任だ。家同士密接に 結びついたところで、伊達に利点がない。 快楽を与え女としての悦びを教え込んだところで、政宗は小十郎を選ばない。 身分を、呪った。 乳飲み子だった頃から知っている。守り役に任ぜられたのは十八のときだったが、 それ以前から遊び相手や剣の稽古役を務めたし、馬となって背に乗せたこともある。 何度かおしめも変えた。十かそこらの少年におしめの替え方など分かるはずもなく、 とんでもないことになって乳母役の異父姉に怒られた。 赤ん坊は娘になり、女になった。ずっと見守って、いつしか自分のもののように思えてきた。 誰かの手に渡したくない。 (自惚れか) 生涯傍に侍りたいと思ったところで、小十郎の意思が通るとは限らない。 拳をきつく握り、自室へと急ぐ。木刀を手に取り、庭へ向かった。 三年目の浮気5
https://w.atwiki.jp/sengokutougekipc/pages/327.html
◆勢力 姫 ◆カードランク S ◆レベル1 ◆強化ポイント 0 ◆兵力 7000 ◆特技 内助の功 効果範囲内にいる味方の男性武将ユニットの兵力が徐々に回復する。 ◆特技 追跡 ビュースコープ内に敵ユニットが入ったとき、追尾して攻撃する。移動速度が上昇する。 ◆秘技 三春の軌跡 ◆秘技コスト10 効果範囲内にいる奥羽勢力の味方ユニットの武勇が徐々に上昇し、兵力が徐々に回復する。 ◆出身地 陸奥(福島県) 伊達政宗の正室。義理堅くとても聡明な人物だったと言われる。 父・田村清顕は奥州の強豪である佐竹氏や蘆名氏から自領を守るため、愛姫を政宗へと嫁がせた。伊達家に嫁いだ愛姫は一途に夫を支え続け、三男一女を儲けた。 ◆イラストレーター 如月瑞 ◆CV. 藤田咲 秘技効果 カテゴリ 闘魂 武勇 智謀 統率 速度 兵力 効果時間 その他 勢力援護 10 0~+21 - - - +4500(+225×20回) 10c(智謀依存0.3c) - 解説 奥羽軍追加イベントで登場したSランクの姫武将。 まんま上杉景勝の上位互換の秘技を持ち、追加効果で回復もするという鬼仕様。 ただし、自身は対象外なので秘技を使用する際は注意しよう。 知謀が低いので羽柴秀吉の人たらしの企みなどをされるとあっさり効果の対象になってしまうため注意が必要。 純奥羽勢力の面々と組ませると、特技も相まって恐ろしく化けるカードの一角であると思われる。 備考
https://w.atwiki.jp/tohoku-suisou/pages/33.html
2008年吹奏楽コンクール東北大会 中学校小編成の部 順 県 団体名 指揮者 自由曲 結果 1 福島 郡山市立郡山第四中学校 加藤喜代子 吹奏楽のための音詩「輝きの海へ」(八木澤教司) 2 岩手 奥州市立江刺第一中学校 菅原志保 オセロ(A.リード) 3 青森 七戸町立七戸中学校 谷口実 春の喜びに(J.スウェアリンジェン) 4 山形 鶴岡市立鶴岡第二中学校 梶原佳絵 喜歌劇「伯爵夫人マリツィア」セレクションより(E.カールマン/鈴木英史) 5 宮城 仙台市立南光台中学校 岩倉一治 喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション(F.レハール/鈴木英史) 6 秋田 五城目町立五城目第一中学校 加藤剛 喜歌劇「伯爵夫人マリツィア」セレクションより(E.カールマン/鈴木英史) 7 岩手 花巻市立湯本中学校 菅原広人 喜歌劇「伯爵夫人マリツィア」セレクションより(E.カールマン/鈴木英史) 8 山形 山形市立金井中学校 和田眞紀子 歌劇「マクベス」よりバレエ音楽(G.ヴェルディ/鈴木英史) 9 秋田 美郷町立千畑中学校 藤沢和弘 喜びの島(C.ドビュッシー) 10 青森 六戸町立七百中学校 秋元辰一 呪文と踊り(J.B.チャンス) 11 福島 いわき市立勿来第一中学校 鵜沼勇雄 バレエ音楽「マ・メール・ロア」より(M.ラヴェル/森田一浩) 12 宮城 仙台市立寺岡中学校 吉田知彦 喜歌劇「伯爵夫人マリツィア」セレクションより(E.カールマン/鈴木英史)