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連載小説? 2ch内で小説を掲載すると望んでいない人の反応が痛いので、 ここに連載小説掲載可能なページを用意してみる手もあるのですが・・・ 利用したい場合は一応連絡を。
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「ぐへっぐへっ……おおっほう……そんな…きょにゅ……ムニャ…モミ」 今隣で気持ち悪い寝言を上げている奴が、白鳥裕也。 そんな白鳥裕也に対して私、若林子乃の評価は素直であった。 一見どう見ても一般人!首をへし折れば死ぬし!人並み以上に臆病だし!普通より良い点をあげるとすれば!コイツの手料理はそこそこ美味い程度であった! …あれ?おかしいな……どこを取っても白鳥とこの私が好き好んで同居する理由にはならんじゃないか… …いや、あるか!!!!やはりあいつは変なのだ。どこをとっても普通以下だが、それ以上に。 この私と、こんな私と一緒に生活しても、ぼろくそに暴力を振ってやっても、何故…優しくしてくれる?いつもどおりでいてくれる? 寧ろ私を上から目線で宥めるみたいなところがあるし…。 そして私自身もだ。そんなコイツにムカついて、また殴っちゃうんだけど、でも…そこまで悪くない気分なのは何故? おかしいなァ……そういう、おかしいところがある!なんでだろう? 考える。 考える。 コイツの異常性を、よく観察して─── 考えてから、数分経過。 ───…まぁ良いか……アイツは私を、護身用に利用している分、私もアイツをストレス解消用に利用してやるだけだし…… それで、良い。細かいことだ。 「…ふん」 「おはよう子乃ちゃん今起きたん?遅かったね!!!!」 「お前の気持ち悪い寝言で起きたんだ、このクソが!」 グワッパァ!と言いながら殴られ吹き飛ぶ白鳥。殴られてるのにニヤニヤしていて、やっぱりうざったい奴だった。 そんなこんなで、波乱の一日が始まったわけだ。 今日の白鳥は、良い夢が見れたのか知らんが、浮かれていた。 私はそんな白鳥の高揚っぷりが、なんだか不吉の予兆に見えたんだ…… ============================================================= あぁ、『暇』だぁ…。何度目か、この言葉を唱えるのは…ずっとずっと、繰り返している………何の味気もない………どうしようもなくつまらない幸福を。 私の人生が100GBだとして………zipで圧縮したらきっと1MBにも満たない要領になるはずだ。人生とはもっと味気があるものなはずなのさ! ………兎に角、。暇は敵なんだよ………そうだろう?…変革が必要なんだ。 こんな箱庭に、真の人生ってヤツは詰まっちゃいないのさ。悠久など、幸福のまやかしだ! そう。 だから。 今日から私は!! 運命の打破者となるべく生きる!!!! 私の名前は因果運命(よるはた さだめ)! 私の名前は因果運命です! =========================================================ーーー ある日のことだった…… 「今日もいい天気♪」 俺、白鳥裕也は鼻歌を歌いながら、夢幻学園に登校していた。 子乃ちゃんは隣で無愛想に歩いている。いつものことだ。 いつもの…いつもどおりの…日常だった。そう、次の瞬間までは─── 「空が♪広くて♪青くt───アッ?!!」 『時が止まったようになる』。 現状を表現するのに最も有効な言葉は多分それだろう。 隣を歩いていた子乃ちゃんも、前へ半歩脚を広げた状態でストップしているではないか。 「(なんじゃァァアこりゃァァァア!?!!!?!?!)」 俺は混乱した!一体どうしてこんなことになってしまったんだ!!?!?!俺が何をしたァ!? (今日見た夢みたいに)助けてはっぴぃにゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 「────やっほう!お前が白鳥裕也だなッ!!!!!!!!!!」 !? 振り向くとそこには……………知らない幼女がいた!!!!!!!!!1誰だァこいつは!?!? 「あなたは誰ですか!?!?」 ───念のため敬語でいこう! 「そぉいッ!!!!!!!!!!」 「ゴボォッ!!!!!!!!!!」 幼女は突然俺の腹に拳を突き立てる──そう、腹パンである。念のための敬語は意味を為さなかったのだ! 「いきなり何を……!?」 「私の名前は運命(UNMEI)ちゃん!!!」 腹パンについての言及はナシかァーーーーーーーー!?!?!? 「白鳥裕也!!!!!!!!!!! お前は無能力者で一見存在そのものに意味がないし生きているのにも意味がなさそうなゴミカス野郎っぽいが中々面白い人生を送っていそうな感じだなッ!!!」 「は、はぁ…それで…あなたは誰なんですか?こんなふうに時間を止めて…俺達に何か…?生憎…お金は持ってないですけど今…」 「安心するといい。私はこの止まった空間の中で他人に危害を加えられない制約があるのだよォ!!だから私、基本人畜無害宣言なのだ!」 「あの…さっき腹パンされたんですけど…」 「フッ…勿論嘘よ!!!!今この場で!私の気分次第で!お前をバラバラ殺人事件にだってできるのは無論の勿論なのだァァ!!!!」 「勘弁してください………………ん?」 よく見ると……この子乃ちゃんより小さい幼女………夢幻学園中等部の制服を着ている。 嫌な予感がした…否、時が止まった時点で、予感は『していた』。 「さて───そろそろ本題に入るとするか。結論から言うと……………白鳥裕也クン…………」 急に深刻な表情になる幼女、運命ちゃんとやら…何を言い渡されるのか。何を言い渡されても俺に一切の利益がなさそうなのは圧倒的に明白だった。 しかも…こういう輩は、こういうタイプの輩はマズいのだ…絶対碌なことにならない、経験上… 「お前…私の玩具になってくれや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「ですよねぇぇぇぇ!!!!!!!!」 「もちろん拒否権はありませェェェェン!!!!詳しいことは…………何事も実践から!じゃあまたね!!!!!アデューッッ」 ギュイイイインッッッと、止まっていた歯車が動き出すように、世界が元に戻る。 そう、時は再び動き出したのだ。 「…………………」 「ん?どうした白鳥………このコンマ一秒でまた随分に老け顔になったようだが」 「ハハハ、そうかな。それほどでもないよ。ハハハ」 「大丈夫か?別に褒めてないぞ?大丈夫か?」 一体何が始まるんです? … …… ………… ───THE・昼休み。IN・保健室…… 「そんでさぁーこの前のクリスマス!そのサンタ服着た女が例のお屋敷のガラス窓を破って突っ込んでくの見たのよ!」 「ちょ、なにそれwwwwwwwwwwうけるんだけどwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」 「ウケルウケルウケルウケルヒャアアアアアアアアアアアア」 女子達が楽しげに、保健室の前を談笑しながら通っていく。ふむ…何故、俺が保健室にいるのか気になるようですね? 『何事も実践から!じゃあまたね!!!!!』 運命ちゃんのあの謎の言葉だが…あの後すぐに理解するハメになった。 そう、一言で言うと……… 「あのね白鳥君。いつまでも保健室で項垂れられても迷惑なの。 君とかいつも骨折れてるし、もう慣れてるだろ?さっさと教室へお戻り。」 ………今日の俺は異常なまでに不幸だった。 「いや先生…俺今、多分過去で最も満身創痍なんですよ。 学校に登校中に突然車が突っ込んできて軽く掠って脚が打撲でしょう? しかも何故か今日に限って学校に登校してきていたクレイちゃんに性犯罪者だなんだと絡まれて鳩尾を殴られるわ 殴られて吹っ飛んだ先に朝早くからたむろってた不良達の中に突っ込んでさらにボコボコにされるわ まぁ、両方とも子乃ちゃんに助けてもらったんですけど、おかげで二人揃って遅刻ですよ さらに子乃ちゃんは俺のせいで遅刻っていうのが気に喰わなかったみたいで俺の両腕をエヴァ第一話のサキエルみたくめちゃくちゃにするわ… もう、こんな日はありませんよ滅多に。そう、滅多にね」 「いいから戻れ糞鳥」 「く、く、糞鳥って貴女…」 いつも冷たい保健室の先生は、さらに冷たかった。生理か…。 とにかく俺は本当に不幸だった。それはもう某とある電撃文庫のライトノベルの主人公にな…。 一応、腕に包帯こそ巻いてくれたものの、なんかいつもより巻き方が荒い。肌が結構露出してる! 俺は仕方なく打撲で痛む脚を無理に歩かせ、保健室を退室しながらあの自称運命ちゃんとやらのことを考えていた… 奴の能力、一体なんなんだ…?何事も実践からってことだ……つまりこの不幸の原因なのだろうな…… ほんと厄介なのに取り憑かれちまったなぁ… 『白鳥裕也クゥン!!!!!!!!!!!!!!!!!!』 「エッポソイ!!!!!!!!!!」 なんだ!?!?!?どこから声がァ!?!? 『ヤッホー運命ちゃんだよ!!!!早速だけど白鳥裕也、お前………あの若林子乃ッていう女とはどんな関係なの!??!!?!?』 「え…………うーん……なんだろう、娘と保護者?っていうかどこから声を……まさかマジで取り憑いてらっしゃるのか…」 小声でどこからともなく聞こえる運命ちゃんボイスに応対する俺。 『取り憑いてる?うん、まぁ、そんな感じ!それはともかく! そうかー娘と保護者……娘と保護者ってよりは私にゃ彼女と彼氏……即ちカップルのように見えるんですけどねェェェェ…?』 「(あのゥ、さっき子乃ちゃんから俺…思いっ切りバイオレンスを受けてたの…ちゃんと見てましたよね?)」 『まぁ!そんなことはどうだっていいんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!』 自分から話を振ったってのによぉ~~ッ!! 『いやぁ、笑わせて貰ったよ。白鳥裕也……君は中々どうして、幸運な体質みたいだなッッッ!!!!!!!!!!!』 「は?これのどこが幸運ってんですか?目が腐ってるんですか?」 『いやいや、白鳥君凄いっしょ。もう私の能力を食らったのが朝の8時だから、もう4時間経つわけでしょう? 私のドグサレな運命能力を喰らった人間は、普通は十分。基本的にどんな超人でも人外でも生き延びて一時間で死ぬんだよ!!』 「ちょっと待ってください……え?そんな危険な能力を俺に食らわせたの?それマジで言ったの?」 『そうだ。だから君は普通の人間に比べてとんでもない幸運体質ってわけだ!!私の勘は間違っていなかった!!』 俺は運命ちゃんに激しく抗議をしようとした、が…突然背後に嫌な予感ッ!! 「白鳥!よけろォッー!」 「ナッパじゃねぇーんだぞォー!?」と、どこからか聞こえた子乃ちゃんの声に突っ込みながら取り敢えずしゃがむ俺(臨機応変) 直後に……『パァンッ』という乾いた音、さらに頭を何かが掠める感! チラリと背後を見てみると…そこには黒尽くめの怪しい男がいた! 「子乃ちゃん、アイツは一体!?」 何故か、ちょっとニヤけている子乃ちゃんに、取り敢えずあの男について聞いてみた。まぁ大体察しはつくが! 「見れば分かるだろう?どうやらテロリストが侵入したらしい!私が追っていたから助かったものの、白鳥…今日は運が随分悪いな!!!その両腕は誰にやられた!?」 「子乃ちゃんだよ!!!!!!!!いくらなんでも忘れるの早すぎだよ!!!!!!!」 「てめぇら銃突きつけられてんのに緊張感薄すぎだろ!?!?!?!?!?」 テロリストに突っ込まれた!!! 『そうだ、白鳥裕也君。その力なのだ…君はあの時、とっさにしゃがんで銃撃を避けた! 私はお前が確かにあの銃弾に撃たれて死ぬ運命を察知していたのに!まぁ、その代わり髪は若干禿げたようだが』 子乃ちゃんがテロリストを殲滅している最中、運命ちゃんが感嘆したような声で俺に言ってくる。 「そんなこと言われてもなァ…は?ちょっと待って、髪が何………ハッ!!!!」 髪が真ん中だけネェェェェエエエエエエエエ!!!!!!!!銃弾でうまい具合に削れやがった!子乃ちゃんがなんとなく変なものを見る目だったのはその為か!! 「クソッ…これじゃあものすごい半端なナッパじゃないか…(半端なナッパ…語呂が良い!)」 =============================================================== 一人ショックを受ける白鳥裕也を尻目に、私因果運命は、その彼との出会いに、大いなる運命を感じていた! 『(白鳥裕也ァ!君に運命を打破する力があるというのなら!ひょっとしたら!そう!ひょっとしたら私の運命を変えられるかも知れない!)』 ───暇を持て余した運命マスターであるこの私には夢がある! 私、因果の血族は代々強力な異能力を持って生まれる! そして、私因果運命は!因果家始まって以来の『強力すぎる異能力』を持って生まれたのだ! 嘗てお父様が言っていた…そう、これは私が七歳の頃の記憶…私が初めて自分の能力を使い、自分の能力を理解したあの時の… 「───いいかい運命…よく聞くんだ。お前さんの能力は大変危険だ…だから…… 私と私の兄さん達は、お前を夢幻街という危険な場所に野晒しにしない為に、この屋敷に幽閉することに決めた。」 「幽閉…?何それ、楽しいのおとーちゃん?」 「閉じこめるってことさ、でも安心しろ…毎日オモチャとかゲームとか絵本とか、私がなんでも沢山持ってきてやるからな!きっと楽しいぞ!」 「わーいそれって超ハッピー!」 実際幽閉されてみて五年…私は全然ハッピーじゃなかった! お父様が持ってきてくれた漫画の中では、お外の世界で楽しく暮らす主人公達がいた…… お父様が持ってきてくれたゲームの中では、家を出て勇敢に悪へ立ち向かう主人公達がいた…… クソが!私もそんな風になりたいのに!!! だから!!!! 私は私を運命を、自力で、打破することに決めたのだ! … …… ………… さぁて、時間は廻る。廻り廻って夜になる……… 俺はというと、クソ狭っこい寮の添付ファイル的クソ狭っこい風呂場で、全裸で憂鬱になっていた…まあ風呂場だから全裸なのは当然なのだが… あの後さらに鈴莉ちゃんや何故か偶然居合わせた顔見知りの刹子さんにことごとくラッキースケベを働いてしまったことで、脚、肋骨、頭蓋骨などを様々な部位をめちゃくちゃに破壊され緊急搬送されそうになった俺だったが…偶然ホトちゃんとすれ違った俺は謎の技術によって一瞬で全ての怪我が完治したのであった。 「しかし…その帰り階段で転んだりして結局全身擦り傷まみれ…」 全身隈なく張り付けた絆創膏を見て、再び憂鬱になる。 「なんか…腹に…なんか印ついとるし…なんだこれ。」 自らの腹についた『運☆命』とかふざけた字体で書かれた判子っぽい痣に気づいた。まぁ、どうせ彼女によるものだろうが… そういえばホトさんが何か意味ありげなことを言っていたな…「白鳥裕也、また厄介なものを…いや、君なら大丈夫かな」。 しまったなぁ…ホトさんにあのまま大丈夫じゃないです!!!って縋ってりゃ道は開かれたのかも知れんのに… そう思いながら、俺は運☆命と書かれた判子痣をなんとなくさする。 するとォ!?!?!?! 「うおっまぶしッ!?!?!?光ったァ!?」 『奴隷の判子的なやつだぜ!気に入ってくれたかな?』 「ウワヒョ!!?!?!??!」 突然脳裏で騒ぎ出す…今日一日でもううんざりするぐらい聞いた声、取り敢えず大方、今日のこの不幸の元凶!! 『漸く気づいたかね。そう、あの腹パンは能力の始動キーだったのさァ!どうだ!迷惑だろう!悔しいだろう!!!』 「な、なんだってー!じゃなくて…あの…すいません、ホントこのままだと死んじゃうから……… しかも死んだとしても多分碌な死に様じゃないから!できれば一生のお願いなんですが…その、能力を解除してくれません…?」 『無論、断る。寧ろ、これから一生このまま…っていうのが私としては好ましい的な!!うひゃひゃ!』 「……………………………………………死のう」 『ハハッ、冗談だよ!』 「本音を言うと、もう懲り懲りだったんだよ……子乃ちゃんといるだけでも三日一回は大怪我…一週間に一回は生死を彷徨うのにさ。まぁそれは仕方ないけど… それが一気にきた!自分の一日に於ける不幸の消化率が1MBだとしたら今日のは100GB(少し無理がある)!圧殺されちまう…今日は生き延びたけど… これじゃあ寧ろ生き延びるほうが辛い。なんか体中めちゃくちゃ痛いし、この通り髪は半端なナッパだし………だったらもう死んだほうが良いのかなって」チラッ 『……………』 アレ?急に黙っt『この大馬鹿者ッ!!!!!!』!?!? 『いいかい!?白鳥裕也君、お前さんには…運命を打破する能力があるのだよ!!これは今日一日で分かったことだが… 明日隕石が落ちてくる!という絶対の未来があったとしても、きっとお前なら多分変えてしまえるだろう!良い未来へな! そんな君が死ぬだって?そんなの誰も救われないじゃないか!』 「お、落ち着いて…つーか有り得ないからそんなこt『ほーう、この私に対して謙遜をするのかい!まあ良いだろう!!』ええ」 興奮の余りか、具現化してきた運命ちゃん。風呂場で俺と対になる形になる。 一体どこで地雷を踏んでしまったのか……俺には分からなかった! 『ウフフ……私はね、白鳥裕也君。自分の運命だけは変えられないのさ!…見えているのにも関わらずね。 自分の一生には価値がない!!つまらない日常を繰り返して、つまらなく死んでいく…退屈で始まり退屈で終わってしまう!私ほどの人間がだよ!? そういう自分の運命が、見えてしまった!それに私は、人を不幸にすることは出来ても、人を幸福にすることはできない! 完全なる詰みに見えた…だが!それさえも不確定事項にする!そんな力があるんだよ!きっと君には! なぁ…私の一生を価値あるものにしてくれよ、白鳥裕也…!約束しよう!さもすれば呪いも解いてやる!そう、つまり、ケッコンさえしてくれるだけでいい!!』 全裸の俺に突然そんなことを言ってくるこの幼女。 だが俺にとって、それらは重要なことではなかったのだ!!!!!!!!!!!!!!!! では、重要なこととは? 今、自分の格好が完全に全裸ということ。 運命ちゃんが今し方大声で、しかも風呂場で、これらの告白をしたということ。 この風呂場の外にあるものが、極めて薄い壁と待機中の子乃ちゃんだということ。 そして、俺の呪いを解いてやろう!と言ったが、その呪いが、今はまだ解けていないということ。 即ち──死 「よぉし…言いたいことは分かった!!だから取り敢えず呪いを解「白鳥ィィ!!!風呂場から何者か声がしたが曲者かァァアアア!?!?」 …………敢えて子乃ちゃん目線で、今の状況を語ると、全裸の俺が、制服姿の幼女に、必死の形相で擦り寄っている………… こういった状態に見えるわけである。 「………白鳥のやつは確か、幼女趣味ではなかったはずだ…だからこれは幻だな。さっきのも幻聴か…やれやれ、白鳥はこの私を置いてどこへ行ったのか」 そう言って風呂場を出て行く子乃ちゃん。 「…………運が、良い…?」 『白鳥裕也。お前の言いたいことはなんとなくわかっていたからな。腹を見ると良い』 「運☆命マークが消えとるやんけ……!」 じ、自由や!わいは自由になったんや!!! 『そして喜べ!約束通り…今日からお前は!!!私の伴侶!!!!!』 「…………」 不幸なままだった。 ============================================================= 私、若林子乃は若干気が動転していた。 結論から言うと。 明らかに今のは幻覚じゃなかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! バカな…白鳥裕也は確か、巨乳好きだったはずだ! い、いや、そうだ。アレはきっと何かの間違いだったはずだ。 いや……そう。うん。────…………風呂場で制服姿の幼女と全裸の白鳥って…どういう間違いだ……法律が間違っているのか? 「あのぅ…子乃ちゃん…」 「おお、白鳥、風呂を上がったのか、いつの…間に……」 「こんにちは若林子乃さん!結論から言いますと!白鳥くんを私にください!」 「!?」 「そういうわけだから、子乃ちゃん。俺、彼女とお嫁に行くよ!!!!!!!!」 「し、白鳥ィー!?待つんだ白鳥!!お前は私の下僕で…」 「俺と彼女の愛は何者にも阻むことはできない!!!!子乃ちゃん!死ねぇ!!!!!!!!!」 「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!し、白鳥ィイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「ハネムゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウッッッン!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ───ハッ!私を何を考えていたんだ……。 手の平が気持ち悪い…汗ばんでいる…まさか、『焦っているのか』?私が…? 「や、やぁ…子乃ちゃん、お風呂空いてるよ…」 「ゲェ!本物!……」 そこには大分やつれた表情の白鳥がいた!やはり幻覚ではなかったのか、やはり…あの風呂場で何かあった事だけは確実っぽいな… 「白鳥!」 「な、何かなァ…子乃ちゃん…俺もう寝たいんだけど…」 やたら疲れた声でそういう白鳥。これは本心のようだが…… 「早いな!…いや…それより…お前、何か私に隠してないよな?」 「……………………ぐ、ぐー」 白々しいわッッ!!! 「狸寝入りをこくなァァッ!!!!!!」邪ッッ 「ぐ、グヘェ」メメタァッッ 「子乃ちゃんさ………取り敢えず落ち着いて…欲しいんだけど、その…うん」 「……………………」 「……………………」 今、白鳥裕也の寮の寝室で、私達は、『三人』…三角状に向き合い並んでいた。 白鳥裕也。 私。 そして、どこの馬の骨とも知れない謎の幼女A。 「………わ、私と白鳥君は運命的なもので結ばれてるのですよ!だからその!結婚をしようかなと!あはは!あはは……(バカな…この私が狼狽えている!?この女の殺気…とんでもないぞ…)」 「………」 「う、子乃ちゃん…(なんか知らないけどスゲェー不機嫌ッ仏頂面ッ)」 「…聞こうじゃないか。おい、そこの、運命とか言った、貴様。何故白鳥と結婚したい?…次ふざけたことを言ったらブチ殺すぞ」 「え?」 銃を取り出し幼女に突きつける私。 白鳥が幼女に横から「目がマジだから真面目に言ったほうが良いよ!」とか小声で言ってるが気にしない 「おっ!あっ!いや!あのですね!私、なんかスゲー暇だったから、夢幻街で適当に目についた奴でも不幸にして遊ぼうと思ってたんですけど… いやぁ、そこで白鳥裕也君っていうなんかすげー幸薄そうで、それでいて中々しぶとそうな…雑草的な人がいたので彼に取り憑いてみたんですね! これが中々はまり役で!カクカクシカジカ……」 「暇潰しだったの!?さっきとか大分シリアスそうな感じだったけど!?!!」 「いや私、そんなに暇は嫌いじゃないし…」 「でもプロローグで変革が必要なんだ!キリッとか言ってたじゃないか…」 「知りませんそんなこと言ってません」 「おい!結局貴様は暇潰しで白鳥と結婚したいというんだな?」 「まぁそういうことになりますかなッぐへぇぇぇえッッあ!」 私は問答無用で運命のヤローの鳩尾に銃の硬い部分を叩き込んだ! さらに、ギロリ、と白鳥の方を睨んでやる。お前の気持ちはどうなんだ?お前の気持ちは! すると、白鳥は私の気持ちを察したのか、溜息をついて運命に向き直る。 「……さっきから言おうと思ってたんだけど、運命(UNMEI)ちゃん…いや、因果運命(SADAME)ちゃんかな。 君は勘違いしてる…俺が幸運だなんて言ってたが、そんなこたぁない。俺は幸運で…というか、これ以上不幸にならずに『いさせて貰ってる』んだよ。子乃ちゃんにね 俺自身に運命を打破する力なんてないけど、彼女にはあるんじゃないかな。ていうか、この夢幻学園だと、運命を打破するぐらいなんてことない奴ばっかりだ」 「ぐふっ…し、しかし…」 「運命ちゃん、君は僕の前に何人ほど人を不幸にして、殺してきた?」 「………一度も、殺してはいないが…これでも自分の異能のことぐらい分かっている積もりさ!」 「ここ夢幻学園の連中はそんな言葉じゃ収まりきらないモンスターばっかりだよ……まぁそれでも、子乃ちゃんは大分逸脱してると思うけど」 今度は白鳥が私のほうをチラリと見てくる。 すると運命が私の方を見て言ってきた。 「じゃあ若林子乃!私と結婚しよウゲアッッ!!!!!」 「嫌に決まってるだろう。それより白鳥…お前…コイツと結婚したいのか?どうなんだ?私はお前の意見を尊重するぞッ!!」 「その話、続いてたのか……いや、俺はロリコンじゃないし…第一子乃ちゃんがいるだろ? そんな積もりは毛頭ないよ。」 な、な、何ィィィィ!?い、今コイツ、なんか恥ずかしいことを言った気がするッ! 「私がいるし?というのはつまり、どういうことだ、それはッ!白鳥裕也ッ!答えろォーーーーーッ!!!」 「え?(子乃ちゃんを矯正…もとい教育するのに、妻までできたら俺が過労死するってことだよ!!とは言えねぇ)な、なんでだろうねェ~~それより!」 く、口を濁しやがった! 「運命ちゃん、分かったかい?そんなわけで、即ち約束は守れないッッ!!!!つーか最初っから一方的な約束だったしチャラだよ! それに…自力で運命を打破するって言ってるのに、俺らを頼るのはそもそもおかしくないかい?」 「ぐぬぬっ……」 「フッ、子乃ちゃんからも運命ちゃんになんとか言ってやってよ!いやぁ今日一日本当死にかけタバァッ!!なんで殴るの!?!?!?!?」 「さて運命よ…」「無視した!?」「私の家に無断で上がり込んだ罪だ。覚悟しろよ…」 「ハッ!そ、そろそろ家に帰るとするかなー!!もうお天道様も沈んだことだしね!!!!!」 「あッ!!!おい!!!!待て!!!!!!!!!!!!!!!!」 ============================================================= 「時を止めて逃げたようだね」 「あの幼女、そんな能力も持ってたのか!使われる前に殺しとけばよかった…」 物騒な事を言う子乃ちゃんをまぁまぁと宥めつつ… 「さて、今回も一件落着したし…そろそろ寝ようかなー」 と自然に話題を切り替えるッッ!!! 「その前に白鳥。お前、さっき『子乃ちゃんがいるし』とか、意味深なことを言ってくれたが、アレはどういう意味なんだ?」 駄目だった!!! 「い、いや…それはァ…まぁ…普通に子乃ちゃんがいる上、あの子まで来たら俺…疲れちゃうし…?」 「…もう一つ良いか?白鳥。何故私を認める?何故私に優しくする?単に私を利用して、街や学園の雑魚どもから可愛い我が身を護るためか?」 「………」 いつになく、真剣な表情でそんなことを訪ねてくる子乃ちゃん。 俺は最近子乃ちゃんに慣れてきて、ただの何の常識もない子みたいな風に思えてきていたが(まあその通りだけど) 子乃ちゃんも一応俺と同い年で、しかも女の子なんだよな。 今まで割となんの意思表示もしなかったし、子乃ちゃんには俺が何故か優しい異常で変な一般人に見えていたりしそうだ。 …そうだな、言っとこう。そろそろ、言うべきだ。 「……まぁ、ハッキリ結論から言うとさ、俺は、子乃ちゃんのことが好きなんだよ。単にそんだけ。 あの日最初に子乃ちゃんが俺にぶつかってきたあの時、一目惚れだったね。乱暴で理不尽でたまに人殺しもするけど、それでも根は優しいだろ? そんなわけで、子乃ちゃんに普通の女の子になって貰いたいんだよ、俺としてはね…」 「……」 ………………アレ?子乃ちゃんが動かない。 時……止まってる? … …… ………… 「やれやれ、つまんないなー!!…せっかく面白いオモチャが手に入ったと思ったのに!!!! そうすれば私の退屈でつまらない運命も、少しは面白くなるかも知れなかったのにー… ていうか…お父様、いるんでしょう?」 「…うむ。私は娘であるお前のことならなんだって知っている。」 突然、空中からグニャリと現れた、重力を無視して浮いている謎のオッサンは私の父、因果応法(よるはたおうほう)。 「あの時は、時間を止めてくれてありがとね!!私、好きだよ。お父さんのそういうとこ!!!!あ、この学園の制服、返しておいてね」 「ふむ。(娘の着ていた制服ゥゥ!!!?!?)わかった。任せておけ(永久保存確定だな!!!!!!!!!!!)」 「それじゃあ私は、もうちょっと外を堪能したいから…お父様は先に帰ってていいよ」 「何!?それはいかん!運命よ、良いか!因果家の者が夜遊びなどッ……」 「お願い。ちょっとだけだから……もうちょっとだけ、外の空気を堪能したいの」 「………ふぅ…やれやれ。すぐ帰るんだぞ?余りお父さんを心配させないでくれよ…?」 そう言ってお父様は空中に溶けるようにいなくなった! お父様は私なんかより、ずっと便利な異能力を使える。それに比べて私は、まるで災厄だった…… 「…ん?」 あそこのファミレスの店員、なんだかすごく幸薄そう…それでいて、なんだかすごく殺しても死ななそう。 不思議…白鳥君は死んだら死ぬでしょうけど、あの人は死んでも死ななそう! 運命に抗わない少女は、そんな不思議な人を見たからか、心臓の鼓動がエナジーに満ちていくのを感じていた。 いつかまた、家出しよう…と思うのだった。少女を突き動かす好奇心のエナジーは、これからもきっと留まることを知らないのだろう。 少女は再び、このエナジーを胸に、明日へ踏み出すのだった。
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きゅうていしょうせつ2 入手法/作り方 ルリトラノート+腐ったまごころ、置く、かなり ロサのヘッドドレス、わける、GREAT 作成アイテム 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 宮廷小説2 - わける うんと 変なカバーの本 腐った宮廷小説2 鍵付き日記帳 腐り復活 上トレイ 下トレイ 方法 時間 SUCCESS FAIL GREAT 猶予 腐った宮廷小説2 - わける ちょっと ルリトラノート × GREAT 名前 コメント
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小説置き場は現在準備中です。 受験後、以下の作品をUPするつもりです。 1.Reset Me 14歳の雑誌のモデルを務める女の子・玲奈(れな)が主人公です。 いじめや悪口と戦いながら、人との関わりによって成長していく玲奈の姿を描きました。 本当は結構長いお話ですが、ページ数の都合により編集して短くさせていただきます。 2.10年前の私から、愛を込めて
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REQUIEMには公式の原作小説があります。 こちらを読むことで、同ゲームに対する理解が深まります。 こちらのページ(公式)よりDLし読むことが可能です。
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小説 R-TYPE TACTICS外伝ⅠⅠ 作・打賀シカシ 「引き裂かれた宇宙」 No.1 敵は人類 No.2 地球連合軍主力艦隊 No.3 弱小艦隊 No.4 総攻撃開始 No.5 デュークとハルバー No.6 戦いは続く 名前 コメント
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魔理沙「あ~ぁまたやっちった……」 魔理沙は物置にずっとしまっておいた魔法道具をいじっていた。 その魔法道具はステッキのようなもので、振ると物を小さくしたり大きくしたりできる優れものだ。 だがそのステッキは不良品でさっきから振っても振っても形が変に変わってしまう。 魔理沙「もうこのステッキ駄目なのか……捨ててやるぜ!」 魔理沙がゴミ箱にステッキを投げたとたんそのステッキは光だした。 視界がだんだん下がっていくのを魔理沙は感じた。 第四回リレー小説開催中! 本文はこちら
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リレー小説(Relay Novels) 加茂JAPANメンバーの共同執筆による小説。 コンセプトは「書くだけ書いて、丸投げで」 最終的にはHAYATO名義で単行本化の予定。 現在第1弾が継続中 第一弾「この一蹴に愛を込めて」 執筆者:HAYATO→HIKARU→SHIN→TETSU→COBA→X 最近、HAYATOが書いた自己満小説なんかも登場し始めた。 第1弾「永遠に咲く花」 。
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俺、白鳥裕也と若林子乃と勢井都傀羅は何故か夢幻学園の校庭に立っていた。今日は日曜日…生徒は殆どいない。 「他の五人…遅すぎるわよ!!!!いくらなんでも!!!!!!!!!!!!敵が見えちゃったじゃない!!!!!!」 「………」 「………」 俺と子乃ちゃんはだんまりだった。 何故かこの三人しか人が集まらなかった事を不思議がりつつ、子乃ちゃんは恐らく秘密結社の任務とは全く関係のないところで戦っているのだ。 そう…俺の為に!…いや、考えすぎか… 既に向こうからは三つの影が見える。一つは小さな影、もう一つも同じぐらい小さな影、そして最後の一つは五mぐらいの影。 俺は子乃ちゃんとは違うのだ。俺は『男』白鳥裕也。今はもう、れっきとしたザ・パーティのメンバーのひと──五mぐらいの影ェェ!?!?!?!? 「白石(鳥)伏せろォォ!!!!!」 「ちょっ、やめベゴォス!!!!!!!!!!!!!!」 俺は子乃ちゃんと傀羅ちゃんに頭を思い切り捕まれ、そのまま地面に叩きつけられた。顔面が死ぬほど痛い…死ぬ!!!! 「何すn」ビュウブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウム!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 「「「!?!?」」」 俺達が立っていたところにピンク色の破壊光線が通り過ぎ!背後の校舎に命中する!背後の校舎当然破壊され……てない!!!! 「み、見て!な、なによあれは!校舎が…校舎が筋肉隆々になってる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「君たち避けないでくれッマッチョにできないではないかァァァァアアアアアアアッッッッッ!!!!!!すいません社長ッッッッッッッッッッ」 「案ずるなァッッッッッッッッッッマッスルハート!!!!!!!!!!!!俺は元気だァ!!!!!!!!!!!!!!!!」 「あんたらはいつも元気だなァ……」 そこにいたのは……子乃ちゃんと同い年ぐらいの少女と!!!!!その少女と同じぐらいの身長の低い男と!!!!!!!!!! そして五mの筋肉達磨である!!!!!!!!!!!!!!!!!!なんだこの絵面!?!?!?!?!?!?!? 少女のほうから苦労人のオーラを感じる!俺と同じ…苦労人のオーラだ…!圧倒的同情…! 「奴らが夢幻学園を脅かす真の敵……その名も『異異(イゴト)カンパニー』!!!!!!!!!!!!!!」 「「異異カンパニー!?!?!?!?」」 俺と子乃ちゃんが声を合わせて聞き直す! 「「そう!!!異異カンパニーとは我々のことだァァァァッッッッッッッッッッッッッッッッガキ共ォッッッッッッッッッッ!!!!!聞いて轟け!!!!!」」 「轟くのかよ」 つ、突っ込んだ…あの少女…やはり俺と同じ役回り!! 「俺の名は異異甲助(いごと きょうすけ)!!!!異異カンパニーの社長也ッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」 「私の名前はマッスルハート……愛する社長の従者ですッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッそしてこのツッコミ役の生娘がァ!!!!」 「えっと…私は維丸元(いまり はじめ)。別にこの人達とは無関係なので勝手に戦ってください」 「待つんだ維丸ィィ!!!!!!一緒に誓ったじゃないかッあの夕陽にィィィィィ!!!!!!!! この学園を一発破壊し跡地に我が異異カンパニー本社を建設するとッッッッッッッッッッ!!!!」 「うッるせーしてねーよ!!!私は青空も夕陽も嫌いだ!私は曇り空が一番好きなんだよォ!もうお前らと関わりあいたくないんだよォ!!」 「…!仲間割れを始めた!なんだっていい! 『彼らの着ている服を全て焼きつくし意識を失わせる超光線銃』を使って露出狂に仕立てあげるチャンスよ!!!!!!!!(マッスルハートとかいうのは既に全裸だけど)」 「傀羅ちゃん…あんたって人は…」 「フン…どうやら私の出番はなさそうだな」 無愛想にほくそ笑む子乃ちゃんが見守る中、傀羅ちゃんの胸部が変形し巨大な光線銃のようなものが現れ、銃口が光り始める…!!! 「!!マズイ!!!マッスルハアァアアアアアアアアト!!!!!俺を抱えてあれを避けろッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ即刻ダッッッッッッッッッッ!!!!」 「あッ、ばッ!私も抱えろッ!レディーファーストだァ!あれ?レディーファーストだよね!?!?男色趣味とかないよね!?」 「任せてください!!!!!!!!!!!!あれしき簡単に躱せます!!!!!!!!」 「あっちょ…もうちょっと優しく抱えろコラ筋肉ダルマ…ぬわっ!?どこ触ってんだァァァァッッッッッッッッッッ!!!!」 「痛い痛い痛い痛いぞマッスルハァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッ!!!!!!!ト!!!!!!」 「す、すいません社長ッッッッッッッッッッ力加減がいまいち微妙にわからなくてッッッッッッッッッ維丸さんも…あっ!」 次の瞬間、夢幻学園の校庭に巨大な光線が走った。三人の服は一瞬で吹き飛んで、光に乗せて遥か彼方へと消えていく。三人の意識も消えていく…… 決着は一瞬だった。これでよかったのだろう。本来ならば… だが…余りに簡単過ぎる…と思った傀羅ちゃんは、次の言葉を…禁断の言葉を口走ってしまったのだ。 「三人全員倒したようね…まさか一人でやってしまうとは…ふふ…ついにやった…やったぞ………うーん…………………やったか!?」 「「や、やってない!!!!」」 突如空から舞い降りる影!!!!!!!!!一体何奴!?!?!?!?そこにいたのはほかでもない!!!!! 「「「鬼真ッ!?」」」 「白石に若林にカイラ…貴様ら俺を裏切ったな?ククク…そうこなくっちゃなぁ…」 「「「は?」」」 次の瞬間、鬼真は我々に飛びかかり…傀羅ちゃんはビームサーベルを取り出して応戦を始めた。 「この俺様を差し置いて『裏切り』なんてワルい真似絶対に許さねぇぜぇぇぇぇぇええええええええテメェらぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!」 「裏切ったのはあんたでしょうがこのボケェェェェェェェェエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!!!!」 何を言ってるんだこいつは…!お前が裏切ったんだろ…!満場一致でお前が裏切った…と俺たちは確信していた! だが…ハッ!まさか…いや…そんなことはありえない!断じてありえぬ!!! ザ・パーティは全員が全員見えない絆で繋がっている素敵組織…! そんなことはあるはずが…………ないんだ!!!!まさか…!!!!裏切りなんてェ!! 「傀羅ちゃん…!!交戦中悪いんだけどこっちに例の携帯電話投げて…!」 「何ィ!そんな余裕はないわッよォォ!!!」ブンッ と言いながら投げてくれる傀羅ちゃんはまごうことなきツンデレだと思った。俺は携帯電話をキャッチし登録してある電話番号を物色しはじめる…! 俺、白鳥裕也は裏切りなどありえないと思いながらも、一応もしもの時の為の『携帯』を使い、他の四人全員にかけてみることにしたのだ…!!! 絆を確かめる…それだけ…! 『もしもし…ん?白石じゃん!君ら一体何してんだよ?といってももう遅いけどね』 「もしもしヒロゥさん!?一応聞くんですけどヒロゥさんは一体何故秘密結社ザ・パーティに?」 『僕は最強の魔法使いと名高いアークレイドの魔法の技術を盗む為、君たちの力を借りようと思ってたんだよ。でもまさかすっぽかされるとはなぁ…してやられたわホント でも、僕の目的を出会った時既に把握していたのは驚いたよ。流石僕レベルの強者達…読心術ぐらいわけないんだろう?白石も』 「………は?一体何を言っているのかわかりませんよ…ヒロゥさん。そもそも何故自分の目的を知っていると思い込んだんですか?」 『思い込んだ?変な言い方するなぁ。いや、だって僕がアークレイドの住む場所に乗り込む日付を言い当てたもんだからさ、カイラがね。 あれ?もしかして壮大な勘違いだったか。アハハハ!利害一致の関係でもなんでもなかったわけだ。じゃあ僕は馴れ合いには興味ないし、一抜けだ。バイバーイ』 「あ…あ?なに?え?」 電話が切れた。 俺はヒロゥにかけ直す。出ない。テオスにかける。 『ん!?貴様らもう来なくていいぞ!!!この俺だけで勝てるわこの程度!!!フハハハハ!!!』 「何してらっしゃるんですか?」 『何ィッて決まってんだろうがァ…戦争だ!!!!戦闘民族国家アルティメット・アルテミスにとっての敵国マッシヴビートル帝国との百年戦争の決着が今…』 俺は電話を切った。 『こちらヘルアゼム…貴様か。何ィ?我々は戦士一同は今夢幻街に迫る災厄の塊、超越者クロノを殲滅するべく戦いn』ブチッ 『もしもし摩刀だが…ん?俺?どんなニートでも一発採用する謎のBlack企業の試験にきたんだけどいきなり面接官に殺されかけたから皆殺しにしたとこr』ブチッ 「う、ウソだろこいつら……意味がわからないぞ……」 「おい…どうしたんだ白鳥?何がどうなっているんだ?」 子乃ちゃんが不思議そうにこちらを見てくる。俺にこの余りに不可思議な現象を説明する術は当然ない。 「私が説明してあげようか」 隣を見たらいつの間にかホトちゃんがいた。そう、彼女は『説明のホト』。俺は全てを彼女の説明に託すことにした。 よって俺は静かに頷いた…… 「彼らは全員が全員超越者と言って差し支えのないレベルの絶対強者だ。それも、全員が全員面白いほどに拮抗した力の持ち主だ。 故に彼らは余りに近しい存在と接し続けることであらゆる物事への『違和感』というものが麻痺していたのだろう。 さらに言えば彼らのような運も実力の内な連中にとって、この偶然的事態はある意味必然的だったのかも知れないな」 「……?よくわからんぞ白鳥!!!」 「俺もよくわからないですホトさん!!」 「……まぁ簡単に纏めると至ってシンプルな説…いや、答えさ。 なんていうか、そう。彼ら… バカ…だったんじゃあないかな…」 俺と子乃ちゃんは何故か驚くほど納得できた。子乃ちゃんはその後、自分の空気っぷりに苛立ったのか何度か俺の脛を蹴ってきたが。 傀羅ちゃんと鬼真の熱烈バトルは校庭から街へ移り、街の大部分を破壊しながら進み、その戦いは三週間もの間続いた。 噂によれば結局街に重大な損害を与えただけで決着はつかず…お互いに力尽きやむを得ず引き分けたということらしい。 あと異異カンパニーと名乗る謎の露出狂三人組は問答無用で逮捕されていた。 …そして同時期に、夢幻界各地で謎の事件は起こっていた。まず、夢幻街の管轄を超えた遥か東方で国が一つ滅んだらしい。滅んだ国の名前はマッシヴビートル帝国…。 他にも、夢幻街に迫る不吉な黒雲を謎の筋肉隆々の斧を携えた方々が払ったり、とあるブラック企業の経営者達が裏世界でひっそり幕を閉じたり色々あったのだ。 だがそれらの同時期に起こった当事者以外からしてみれば謎多い事件も、たった数日で風化していくのが夢幻街というもの。 ちなみにヒロゥさんはあれっきり行方不明らしい。生きてると良いなァ… だがしかし、夢幻街でも風化しないモノがある。それは人と人との直接の関わり合いのことである。 白鳥裕也は完全に仏と化していた。子乃ちゃんへの肉欲や愛欲など最早なかった。いや、愛欲はちょっとはあったかも知れないが。 白鳥裕也は兎に角不純な想いを消そうと試みた。できる限り真摯な気持ちで…!! そう…射精による賢者タイムである。これで漸く純粋な気持ちになれる。 そうして臨んで今がある。ここは白鳥裕也の寮であり、若林子乃ちゃんの寮でもあるこの場でッッ 「白鳥、私は結局一週間悩んでもわからなかった。なんというか、その、好きだとかそういう感情は昔も向けられたことが一度だけあるんだよ!あるんだけど!」 「──ファッ!?」 「でもそいつはもういないんだ。白鳥裕也…私は怖いのかも知れない、再び好きになられるのが怖いから…逃げていただけなのかも知れないな」 「…子乃ちゃん」 「だがもう決心がついたぞ!白鳥裕也……私、お前に好きになられても良いッ!」 「子乃ちゃん!!!」 俺は子乃ちゃんに勢い余って抱きつきそうになったがボグシャアと鳩尾につま先が入ったのを確認すると静かに蹲り、泣いた… 「し…子乃ちゃん…こ…これだけは言っておこう…た、ただいま…」 「フン…馬鹿なやつだ」 子乃ちゃんの浮かべる不敵な笑いに安堵したのはこの白鳥裕也の人生始まって以来初めてのことであったという…… つづく
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「うおおお遅刻遅刻っ!」 今 子乃ちゃんの待ち合わせ場所へ全力疾走する俺は、 夢幻学園へ通う極普通の一般的な男の子。 強いて違うところをあげるとすれば 毎日誰かに殺されかけるってとこかナ─── 名前は白鳥裕也 そんなわけで、子乃ちゃんとの待ち合わせ場所である南幼女像まで走っているのだ 幼女像についてはあまり深く追求しないでほs ド ン ッ ! 「いたたた…」 誰かとぶつかってしまった。 デジャブを感じる。 俺の記憶が正しければ確か子乃ちゃんと会った時もこんな… 「いッてェなぁあああ!!」 「んだよコイツァ!??!」 「やんのかゴラァァア!!」 「ウヒョオオォオ!!!」 ウホッ…いい不良… こうして俺の全財産は失われたのだった。 『俺は誰かとぶつかると必ず不幸になるの法則』を教訓として心から学んだのだった。 「…………ふぅ…」 今日は子乃ちゃんにバイトでコツコツと稼いだお金を捧げる日なのに… 最悪の事態になってしまった。 こうなったらもうアレだ。 人生詰んだ。 家に帰って首でも吊ろうっと☆ 一般的な男の子にあるまじき考え方をしながら裕也は帰路につこうとする。 「あっ待ってください!忘れものですよっ!」 「………。」 不意に後ろから可愛らしい声がかけられる。 聞いたことのない声だった。 そう、この展開はつまり…──── 裕也は瞬時に理解した。 『圧倒的死亡フラグ…っ』 「待ってたまるかボケェェェ!!」 「ええっ!?」 裕也は走った…っ! 子乃のもとへ向かうよりも早く全力疾走をした…っ! 「待ってくださいぃ~!」 だが後ろから追いかけてくる少女の声が……っ! だがよく考えたらこれから死ぬことに変わりはないことに気づいた。 「アッハッハッハ!!さぁ殺せ!!いくらでも殺すがいいよ!!ヒーハー!」 「え……いや、あの、お財布落ちてましたよ?あなたのですよね?」 そこにいたのは、左右で髪を結んだ背の低いおさげの美少女…… !? バカな……普通の女の子だと!? 都市伝説だと思っていたのに…… 存在したのか……っ! 「あ、ありがとう…本当にありがとう…」 「だ、大丈夫ですか?」 「ごめん…君があまりに天使のように美しかったから涙が…」 「え…えー////」 裕也の無意識の口説き文句により、彼女の頬が赤く染まる。 裕也もそれに気づいたのか頬が染まり、場の空気が自然と緩む。 ふと、彼女が何か決心したような顔をする。 「あ、あのっ///……あたし…前から白鳥さんのことが好きでしたっ!!!」 「ええええええええええ!!!そそそうなの!!?!?!こ、困るなぁ…あ、あはは…はは」 「そ、そうですよね…迷惑ですよね……っ」 「ああああああああ迷惑じゃないッ!迷惑じゃないよッ!!?!?!寧ろ俺も好きだったよ君のことッッ!!」 いかん、テンションが上がって言い過ぎた。 なんなのだ…これは…これが天国かッ!? クッ…この素晴らしい時間が永遠に続けばいいのに… だが…… 我らの子乃ちゃんは恐らく、待ち合わせ場所に来なかった俺を意地でも探し出し取り殺すだろう… その修羅場に彼女を巻き込むわけにはいかない…っ! そろそろ去らねば………ありがとう、最後に俺に夢を見せてくれて…神様ありがとう…っ!! 裕也は哀愁を漂わせながら、再び目に涙を浮かべる。 「ほ、本当ですかっ!?あたし臆病だし…ドジですけど…良いんですかっ!?」 「え?…あぁ…うん、勿論だよ!…あの、俺そろそろ…」 「それにあたし…能力とか使えますけど…」 「うんうん…わかってるよ………ん?」 違和感。今彼女は何と言ったのだ──いや多分気のせいだろう。モルダー、あなた疲れてるのよと自分に言い聞かせる。 「…白鳥さぁん!」 「うおっ!」 裕也は瞬間、彼女に抱きつかれる。 風紀委員に見つかったら打首獄門だが、今は放課後なので誰もいない。 そのふんわりとした感触が幸せだ。 彼女への些細な疑いなど一瞬で晴れてしまった。 いや待て待て…さっさと家に帰って首を吊らねばこの娘まで… ──ん?ちょっと待てよ 冷静になって考えてみれば このサイフ、不良共に奪われたじゃあないか。 不良達が落としたのか?いや、それだと不良達が落とした人物と認識され、サイフを届けに行くだろう。 それに無限学園の不良は恐ろしい。 軽いノリで人を殺したりと、文句なしで一級犯罪者と言えるような奴ばかりだ。 言わば猛獣の放し飼い。 この学園の名物と言っても過言ではない。 こんな女の子が不良達からサイフを取り返すのは無理だ。不可能だ。 つまり………………。 まぁ細かいことは気にしなくてもいいか─── 今が良いなら、それでいいじゃないk… 瞬間、白鳥裕也に電流走る。 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 「白鳥ィィィイイイ…どこだァァァアアア…」 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 『ソレ』はちょうど俺と彼女の逢引現場から少し離れた所にいた。 マズい…Monsterがいる…!!息を殺さなければ…ッ 「? 白鳥さんのこと呼んでる人がいますよ?」 「駄目だ……目を合わせてはいけない…」ガタガタ 裕也は焦点の合ってない目で思考する。 アレはデンジャラスすぎるゥゥアア!! とにかく今はこの子を守る為にもやり過ごさねば… 「ととととととととととにかく伏せて…」 「あ、あああ///」 裕也はその時気づかなかった。自分の今の体勢が、どう誤解されてもおかしくないことに… 『性犯罪者はっけェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!!!!!』 「「!?」」 裕也はその大声のした方向…即ち真上を見上げるッッ!! そこにいたのは…… 「吾は性犯罪者を死へといざなうザ・ロリータコンプレックス(略してロリレックス)……ようこそこの素晴らしき断罪空間へ。」 ゲェーッ!クレイ! 「や、やばい!逃げなきゃ!!」 「逃がすか性犯罪者ァアアアアアア!!」 裕也は彼女の手を引っ張りながらも必死に逃げる。 「手、手を握るなんて大胆…////」 「そんなこと言ってる場合じゃないよね!!!!!!!!!!!!」 とにかく走る。 だが背後から全速力で追いかけてくるクレイから逃げられる気がしな── 「やぁ白鳥裕也くん!やっと会えたな!!」 俺の名前を真正面からフルネームで呼ぶのは紛れも無い。 Monsterである。 どう考えても、クレイの大声でこちらに気づいたとしか思えない。なんてことだ。 つまり死への連鎖だ。 そして、彼女。 完全にキレているのだろうか。 笑顔である。 怖い。 怖すぎる。 「どうした性犯罪者ァアアアアア!!!もう逃げないのかァアアア!!?!?」 そして後ろから現れるクレイちゃん。 見事な挟み撃ちだと関心するがどこもおかしくはないな。 ふぅ…… グッバイ人生。マイ彼女。 いい夢見れたかよ?俺。 「「死にさらせェアア!!」」 同時に襲われる俺。 肉片になる俺。 ミンチになる俺。 ………あれ? 「白鳥さん、そんなに身を屈めてどうしたんですかぁ?」 甘い声で俺に微笑みながら声をかけてくれる少女。 そして少女の周りで蠢く銀色の『何か』。 「鎖使いの壱河。知りませんか?夢幻学園の風紀委員には、四天王と呼ばれる一線ブチ切れた連中がいるって。」 ───バカな。 白鳥裕也は否定した。 だが心の中では肯定していたのだ。 それならば、何もかも辻褄が合うのだから。 ………いや、風紀委員が抱きついたりとか、風紀乱しちゃ駄目じゃね? 「フフフ…そう、私の名前は壱河鈴莉!!名前、覚えてくださいよ!白鳥さん。」 「小賢しいわァアアアアアアッ!!!」 ギャキィ!!!という擬音と共に千切れ飛ぶ鎖。 地面に降臨する子乃。まさにラスボス。 「へぇ…あたしの鎖を壊すなんて、流石血籠の娘ね。」 「血籠?知るかボケ!私の白鳥を無断で使用した罪…断じて許さんぞ貴様ァ!」 その時白鳥は思った。 あれ?約束を守れなかったのが鈴莉ちゃんのせいになってね? 「…………『私の』白鳥…ですって?」 「そうだ!白鳥は私の奴隷であり…うおッ!?」 鈴莉ちゃんが手を翳すと、地面から無数に鎖が現れ子乃ちゃんを串刺しのせんとばかりに襲いかかる! 勿論それをどうしようもできない白鳥は… 「何も考えるな。この状況は全て虚実…そう、全て虚実…」 悟りを開いていた。 「そこまでよっ!!」 「「!?」」 「何も考えるな…俺…」 その時クレイの大声が放たれta!! ☆アルティメット纏めタイム☆ 「君たちの気持ちはよくわかった…!!恋をするなとは言わない… 私も君達がそこの優男が好きなのを真摯に受け止めるとしよう… だが待ってほしい。そこで君達が殺傷し合うのは、そこの優男にとって辛いことなのではないだろうか…」 「で、でも…!彼女は敵よ…恋愛の敵でもあるし…白鳥さんの為にもならないわ!!」 「君達は白鳥のことが好きなのだろう!!」 「いや、私は別に奴隷になるんなら誰でm」 「ならば白鳥の意見を尊重したまえ!私から言えることはここまでだ…」 「いやだから、私は別にどうでもいいk」 「ちなみに私はツンデレも悪くないと思う…さらばだっ!」 「………。」 「白鳥さん!どうなの!?」 「争いごと、良くない。平和、一番。」 「白鳥ィ…こんな女鬱陶しいだけだろう…?なぁ、そうだよなァ…」 白鳥はその言葉を聞くと、淡々と口を開いた。 「さぁ還ろう、虚無の無界へ───」 白鳥はそう言うと、どことも知れぬ場所へ向かって歩きだしたのだった。 「白鳥さん…」 「白鳥…」 その時の二人の目は、養豚場の豚を見るような目だったと言う。 「上手く纏まったな、ステファニー。」 「お嬢様も成長したものです。他人の恋路を邪魔するどころか支援するとは…」 「そうとも、私怨だよこれは。」 「えっ?」 「あの二人を相手にしていれば、あの優男の精神は、いとも簡単に破壊されるだろう。 第一、壱河は何故か若林子乃に個人的な怨みのようなものを持っていることが調査済み。 即ち…白鳥は死ぬ!!何がハーレムだ糞が!この性犯罪者が!くたばってしまえば良いのだ!」 「流石お嬢様。尊敬します。」 「日々のストーキングが大事なのだ。」 ────こうして白鳥裕也はまた一歩、死に近づいたのだった!!! めでたしめでたしそして続く