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848: 影響を受ける人 :2017/05/02(火) 22 45 34 この作品にはTS要素が含まれています。 オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。 最低系である最強要素があります。 オリジナル設定、個人的解釈が入っています。 それでも良い、という方のお読みください。 提督憂鬱×ストパン+零 第百七話 ―扶桑海事変-11― ―― 北郷隊 ―― 事態が切迫しているのは、あの強力な攻撃を見てからわかっていた。 防ぐ事ができなくなった以上、早急にどうにかしないといけない。 解決策は二つ。一つは判明した弱点を破壊する事。二つ目は、敵がレーザーを溜めこんでいるあのレンズを如何にかする事。 しかしその解決策が実行できない。 「くそったれ!」 悪態をついても現状は変わらない。 敵の狙撃能力は予想を上回るもので、合流に成功した金剛型戦艦四隻追加分の砲撃すら撃ち落として見せた。 現在はレーザーの充填を少しでも減らすために、交互射撃で頻繁に迎撃させている。 しかし敵も頭を使っているようで、迎撃にはほんの少しの、力の開放のみにして充填をしていた。 さらに、再び“コバエ”の群れを突撃させてきており、迎撃に忙しい。 「隊長、どうしますぅ?」 焦りがぬぐえない北郷章香に、副官の旭川梨奈が問う。 「どうしようもない。下手に前に出れば、あの精密射撃の餌食だ。」 「それに加えてランさん。結界士達の応援に行っちゃいましたからねぇ。」 最初の高出力砲撃に艦艇は沈まなかった。だが、台風を切り裂いた射線の先に結界士のウィッチが三名おり。 彼女等は真下からの攻撃に気が付く事無く蒸発し、結界に綻びができた。 すぐさま結界担当の秋月璃子隊長が、副隊長の木更津千早に命じて負担を分散させる。 有望株である天宮春香も急激に上がった負荷に対し、仲間の分も背負って結界時に脂汗を流す。 『誰かこっちに応援をよこせない!?』 「【瑞鳳】か【翔鳳】に連絡は!」 『そんな時間的な余裕はないわ! またさっきの砲撃を受けたら、さっきよりも早い時間で破られる!!』 「あ、なら私が行くわ♪」 「風間さん。・・・結界士の技術もっていましたっけ?」 「あら♫ 呪歌使いは結界士の事も習うのよ♪ 科目的にも近いしね♩ 敵さん引っ込んじゃったし、戦艦と連携すれば行けるでしょ♪」 「お願いします。」 「心得たわ♬」 『早く、急いで!!』 そう言って離れて行った。 秋月隊長の焦りは本物で、蒸発した三人の一人が35歳のベテランだったからだ。 出世に興味がなかった人物であったが、一部隊位任せても大丈夫と目されていたのだからその損失は大き過ぎる。 敵の動きを鈍らせてくれる人物がいなくなり、縦横無尽に襲いかかる小粒の敵。 戦艦の対空攻撃も織り交ぜて漸減していくが、一向に減った気がしない。 「・・・まずいな。・・・くるぞ!」 “ヤマ”を視界に入れながら真嶋志麻を援護していた旗本サエが警告するのと同時に、力を十分に蓄えた“オカ”が砲撃を放った。 狙いは【駿河】。最初に放たれたレーザーの口径と、ほぼ同じ太さの砲撃だ。 まず間違いなくシールドは貫通され、【駿河】は撃沈してしまうだろう。 その場にいた全員が、環境で指揮を執る艦長たちも、最悪の未来を幻視する。もうだめだと。 だが、人間はあらゆることに対処して未来を突き進む生き物。 まっしぐらに突き進むレーザーの槍は・・・・直前で折れ曲り、巨大な水柱を上げる。 余りにも不自然な折れ曲がり方だったが、サエはすぐにそれがランの仕業だと見抜いた。 「・・・おい。」 『どう♪ 曲げてみたんだけど♫』 「・・・報告は上げろ。」 『アアン♩ 旗本さんつめt「・・・報告。」i・・・ はいはい、わかりましたよ# どうあがいても貫通させられるのなら、シールドレンズで曲げちゃえって提案したの♭』 「・・・なほど、道理だ。」 『でも、デメリットもあるわよ♬ 敵の侵入も、退避もさせなかったシールド、無くなっているからね♪』 「・・・早く言わんか!」 思わず怒鳴ったサエに、隊員達が驚いて振り返る。小さく咳をすると、気を引き締めて章香に通信を繋げた。 「・・・だ、そうだが?」 『それでも、敵の精密狙撃能力が落ちたわけではないですからね。まだ自重してください。』 「・・・さもありなん。」 849: 影響を受ける人 :2017/05/02(火) 22 46 21 結界と言うのはそう複雑なものではない。むしろ単調な運用こそが真骨頂と言える。 今までは「強固なシールドで全部防ぐ」と言う事であったが、現在は「すべて明後日の方向に受け流す。」という方針に切り替わった。 まさに〔城壁〕と言う前者の運用方法に対し、後者の運用方法は〔水流〕といっていい。 〔城壁〕は壊さない限り通ることは出来ない、〔水流〕は流れに身をうまく身を任せれば簡単に行き来できる。 この変化を敵が察しないわけが無い。 この場の敵は、上手く戦況を読んで対処している。増援を呼びに行っているかもしれない。 いや、すでに呼びに行ったと考えるべきだ。 ならばすぐに結界を〔城壁〕に変えるべきであるが、早々変えられないのも結界の特徴でもある。 今回直ぐ切り替えられたのは、結界に亀裂が入った事と、風間ランが持つ【避攻扇(ひこうせん)】を媒体に使用したからこそだ。 戦艦の被害を出さなくしたのは良い。 しかし、屈折させるためにはそれ相応の距離が必要だ。詰めることは出来ない。 更に分厚い装甲内部にある、敵の核を破壊する策も思いついていない。精密射撃を止める事ができない以上、どうしようもない。 まさに手詰まり。その時だった。戦場に異質な咆哮が轟いたのは。 ――戦艦【紀伊】―― 佐宗縄斗は偶然それをカメラのレンズ内に入れていた。 当初、それが何なのかわからなかったという。しかし、それが強大な何かであり。 極めて原始的な 暴力の権化 であるという事を、本能的に察したという。 何枚も激写され、映写機に記録されたその映像資料は機密書類として封印される事となる。 ―― 北郷隊:観測班 ―― 精密射撃に驚きつつも、再び本体に合流した三人は表情を歪ませながら射撃を叩き込む。 「弱点がせっかくわかったのに!」 「醇子、援護!」 「わかってる!!」 悪態をつきなが若本徹子が前に出て、機関銃備え付けの擲弾筒で攻撃する。 そのカバーの為に坂本美緒・竹井醇子が牽制弾を放ち、微妙に効果範囲内に追い込む。 目論見は成功し、十体チョットが粉砕されたが、雲霞のごとくせまる“コバエ”の群れの前では雀の涙ほどの効果しかない。 それでも地道に削らなければならず、大分体力を消耗していた。 ただ敵は一気に押しつぶそうとはしてこない為、一息つける間があるのが有り難かった。 「っち、くそ。」 舌打ちと共にもう一度悪態をつく。 三人の中で一番体力がある徹子とは言え、この長期戦は辛いものがある。 「ま。あの一週間に比べりゃまだいいけど。「そうですわね。」うぉ!」 「補給に来たました。」 いきなり背後から声が聞こえて驚き、慌てて振り返ると飯島凛と大久保小毬がいた。 小毬は笑顔で水筒を手渡し、慣れた手つきで銃を交換してあげる。 余りにも自然に渡されて、すばやく交換してもらったのでちょっと二人を交互に見てしまう。 「なにをじろじろと・・・」 「あ、わりい。」 仏頂面になった凛に、徹子が謝る。その姿を見て小毬は少しだけクスリと笑った。 そこに美緒と醇子もやってきて素早く補給する。 同時に隊長から一時後退して休憩するように言われ、五人は後方に下がりつつ情報を交換する。 「状況は、よくないようですわね。」 「ああ・・・ 隊長の指示も、防衛一択。」 「砲撃しても、砲弾が潰されるんじゃ。意味ないぜ。」 深刻な状況に誰しも表情が曇る。 「なあ、委員長に醇子。何か手は浮かばないか?」 ふと、この中で最も頭のいい二人に徹子は聞いてみた。 しかしすぐに首を振る二人の様子を見てすぐに項垂れる。 「どうしようも、無いのかよ・・・」 「どうしようもないよ。いくらウィッチがシールドでもって攻撃を防げると言っても限度があるし。」 「高速飛翔する砲弾をピンポイントで撃ち落とす精度、それを掻い潜るなど無謀以上の何ものでもありませんわ。」 「皆囮にすれば行けるかもだけど・・・」 「確実に部隊は壊滅しますわね。」 手詰まりだ。まだ知識を、戦術や戦略の知識をそれほど仕入れていない彼女等に、現状を打破する策を考えるのは限界がった。 悲痛な沈黙がおる。その時、山田里子から通信が入った。 850: 影響を受ける人 :2017/05/02(火) 22 48 33 『こっちの補給は終わったッス。お嬢、そっちはどうッスか?』 「あ・・・ええ。すんなり終わりましたわ。」 『そうッスか。連絡が遅いんで、どうしたのかと。』 「ちょっと話し込んでいたのですわ。」 『あー、徹子がわがまま言ったんッスか? 突撃しない様に言ってくださいよ。隊長も自重しろって言ってるんっすから。』 「わかっていますわ。そ れ と。徹子さんもそこまで馬鹿ではないですわよ。」 主従とも、親友ともいえる二人の会話。視線をずらせば難しい話をしつつ戦術の意見を交わす親友二人。 視線を今度は本土、扶桑皇国がある方角を見る。そこにいるのは両親、そして導術士学校の同級生たち。 視線を戻せば戦場飛び回りながら敵を叩く、頼れる上司と先輩達。 この戦場には他にも、魔力は無くとも自分達と同じように勇気を振り絞って戦う男性たちもいる。 皆、誰かのために戦っているのだ。 家族の為、親友の為、顔も知らない誰かの為、故郷の為。 様々な理由で戦場に立っている。 命を懸けて・・・ 「そろそろ休憩は終わりだ。行こう。」 「ワタクシたちはまだ補給には戻らないのでご安心を。」 「でも無茶しちゃだめですよ?」 「徹子ちゃん。行こう。」 短くも貴重な休憩は終わりをつげ、徹子は遅れて飛翔する。 先頭を飛ぶことになった美緒と醇子は気が付かない。徐々に徹子が高度と速度をとしていることに。 凛と小毬も、視線を別の方角に向けているために、遅れだしている彼女に気が付かない。 そして、 「二人ともごめんな。」 小さく呟くと同時に、 「先生、旗本さん、真嶋さん、穴吹さん、すみません。」 インカムを捨て去り、 「早良先輩。約束、破ります。」 首飾りを握りしめてその場に留まり、“一生”に“一度”しか発動できない能力を発動させる。 魔力が爆発的に膨れ上がり、影響を受けた髪の毛が一気に腰まで伸びる。 変化はそれだけにとどまらず、体が文字通り膨れ上がっていく。 爪が伸び、体毛が生え、使い魔の耳と自分の耳が融合する。 今まで起動していたストライカーが、急激な魔力増加と流入により爆発して海上に落ちていく。 落下しそうになるのをシールドで足場を作り、その上に四つん這いに踏ん張る。 剥き出しになっ足にも鍵爪が生成され、形状が変化する。横眼から見た姿は、獲物に飛びかかる前の狼を連想させた。 歯も犬歯が伸びて、口橋が割けるように広がる。 体格はどんどん成長を遂げ、北郷章香よりも大きくなった。そして最も特徴的な物は体色と尻尾。 上半身は扶桑狼特有の体色だが、下半身に行くにつれて脱色されたかのように白くなっていく。 そして尻尾は、普通に1本。ただし異常なほど長く、自分の身長を超える10mというもの。 変身を終えた若本徹子であった一体の獣が、 「■■ッ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 血の涙を流しつつその場で咆哮した。 以上です。 次回、若本徹子無双(時間制限つき)です。
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柏木 鳴海(EU-1) ◆ステータス 種族 コスト 支配力 人間/英雄 6 2 レア スロット HP 攻撃力 R 2 17 19 ◆成長 LV2 LV3 LV4 LV5 LV6 LV7 攻撃力20 スロット3 攻撃力21 - - - ◆カード能力 弧月一刀 攻撃:【対象が敵リーダー】通常のダメージを与える代わりに、敵LPの25%切り上げのダメージを与える。 ミスティベルシュ 全エリア:鳴海の持つ《~の魔法剣》は対応カードが存在しなくても発動するようになる。 ◆考察 敵リーダーに対するダメージを攻撃力を無視して残りLPの25%切り上げの値に変換する、一風変わったスキルを持つ その性質上、LPが低い相手には力を発揮出来ないが終盤の強敵相手には一撃で50以上のダメージを与える事が出来るボスキラー 高いHPのおかげで落ちにくく、維持すれば怒涛の勢いで敵リーダーを瀕死に追い込む コスト6で最高の攻撃力を誇るが、能力のおかげであまり活かせないその為、神刀・飛燕よりもHP上昇値が1高い真刀・虎徹のほうが有効に活用できる 美乳沙夜音で《封印》を付加して《弧月一刀》を無効化すれば攻撃力を活用出来る…かと思いきや何故か無効化されない(ver1.05) 鳴海の各種魔法剣をサポートする《ミスティベルシュ》を備える。しかし、コスト6のこのカードを出してまで強化するかといえば微妙な所。というより爆乳鳴海の方が強い。基本的にオマケとして考えたほうが良いだろう 鳴海統一デッキならお世話になる時もあるかも。 《孤月一刀》より強力な能力としてエウクレイアさんの《百花戦塵》があるが、こちらには専用装備で《スナイパーアイ》を付加出来る大きなメリットがある ◆入手方法 イベント等鳴海ED達成 錬成柏木 鳴海(R-2)×2、黒光燐石×1 ◆バトルボイス 登場 出ます 攻撃 せいっ 敵を撃破 撃破 能力発動 見えたっ! 退却 ッ退きます 関連リンク 柏木 鳴海 類似能力《百花戦塵》エウクレイアさん(EU-2) HP・LPの割合ダメージを与える能力《血の制裁》仙崎 秀哉(UC-1) 仙崎 美來(C-3) 《永久の鎮魂歌》死歌で惑わすモノ 魂の大狩人 《邪神招聘》野心家まおーさま(EU-1) 《弧月一刀》柏木 鳴海(EU-1) 《百花戦塵》エウクレイアさん(EU-2) 個別ページの一覧/人間 個別ページの一覧/英雄
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■ケンカクのスキル ※セカダン2、ケンカクスキル・サブクラス運用に関する感想、意見交換用ページです。 テスト送信 一刀のすり足は二刀で適用されるのかな?シノビと違ってアクティブが別扱いになってるから気になる。 サブシノビ試してないがシノビの首切が2刀でも発動するならすり足も発動しておかしくないと思うけど…検証しなきゃいかんな シレン外伝に紅鳥破と一刀にアスカの特技が揃っている(二刀もあるけど)だけにピンク髪の和風キャラがいないのが非常に残念。ピンクししょーくらいしかいないよ盾持てるピンク髪の女は。ところでブラストスキルの天撃が死の門に勝る要素ってある? 八双飛びを使ってると多元抜刀がショボく見えてしまう。徳利のせいもあるかもしれんが。 1刀スキルは2刀では使えず逆も使えない。どちらかに特化しよう。ただしシノビの刀スキルは1刀でも2刀でも使用可能。 一刀スキルのうちすり足は二刀でも効果があるらしい 斬鉄はスキルに効果なしという話も上っているが、ちゃんと全振りで1.1倍の補正がかかっているのでそこは安心。 奥義が3つもあるので思い切って3人に割り振ってみた。おかげでボスがあっという間に沈む。 死の門は二刀流でも右手でしか撃ってくれない。 天撃がゴミ威力なのはなんとTEC依存攻撃だから。ケンカクのTECが低いのにこの仕打ちは絶対わざと(原作再現)だろ… TEC依存は草 天撃使ったらかっこいいエフェクトからの雀の涙レベルのゴミ威力には草生えた エクスタシー得たけりゃ死の門よ♪ 奥義 死の門の「死の門を開き、部屋全体に攻撃を与え」の原理がいまいちわからん。 ↑しかも門が開くような演出もない メインケンカク(紅鳥破ルート)、メインフーライ(死の門ルート)、メインシノビ(八双飛びルート)の三姉妹がお気に入り。サブスキルの上限がメインと同じおかげで、サブケンカクでも奥義がメインの劣化にならない点は嬉しい。 ↑3 本家シレンの「死の門」って、「白紙の巻物:ぜんめつ」のパロディなのかな。あれにはガイコツの口が開く演出があったけど、あれが死の門? コメント(※500文字まで) 一刀マスタリ 会心剣 すり足 二刀マスタリ 受け流し 神速剣 鬼月 剣撃 抜刀の型 乱舞の型 鬼突き 四方剣 裏当て身 燕返し 奥義 紅鳥破 斬鉄 乱舞の型 奥義 死の門 五月雨突き 連斬の舞 奥義 八双飛び
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抜擢武将一覧表 [部分編集] 抜擢武将の一覧表を独立。後に武将列伝の抜擢欄に対応予定。 抜擢祭り参戦以外の抜擢武将も含め、全ての抜擢を載せるようになるのが理想。 新たに武将を追加する際、備考欄は簡潔に一言二言でまとめること。詳しい説明を書きたい場合には各作品解説や武将列伝のページでお願いします。 表編集のやり方が分からないけど武将データ入れたいという方は、 コメント欄に対応項目を満たして書いておいてもらえれば、おそらく誰かがやってくれます(ぇー) [部分編集] +あ 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 韋顕 イケン 84 92 78 49 公孫伯珪の大陸ぶらり旅 - 出戻り経験有り 射度 イド 76 92 69 59 Fairy Rhyme 魏節 高金の親友 韋念慈 イネンジ 75 89 49 41 赤兎三国志 差替 どう見ても羽扇 韋婉君 イエンクン 62 96 46 65 劉度が歴史に挑戦するようです 関圓圓 金旋に惚れた抜擢 于顔 ウガン 95 87 79 34 聖白蓮の三国志Ⅸ 朱本 優れたリーダーシップの持ち主 于秀娥 ウシュウガ 72 80 65 84 ひぐらしのなく三国志 鄧紅 圭一にぞっこん 于碧芳 ウヘキホウ 83 93 48 52 東方春幻想 橋梅芳 氷精四天王の紅一点で撲殺隊長 衛昌輝 エイショウキ 73 98 76 58 聖白蓮の三国志Ⅸ 裴松之 小傘のボディーガード 衛如玉 エイジョギョク 88 82 89 80 東方春幻想 衛如玉 咲夜が鍛えた完全で瀟洒な弟子 袁瓘 エンカン 72 74 71 59 中華武将祭り 謝籍 クリーム色の踏み台にされた抜擢。通称オズマ 袁儀 エンギ 70 100 60 82 空のフュージョン抜擢教室 馮叡 武力メルトダウン 袁操 エンソウ 73 75 43 45 東方中国志 候当 曹紹。一応チルノゼミ生だが名前負け 袁岱 エンタイ 79 48 90 74 あやはた三国統一の旅 - 忘れられた袁家 袁梅芳 エンバイホウ 78 96 44 59 ちるの?のぱーふぇくと抜擢教室 龔梅芳 さるのゼミ脳筋チート 閻伯敬 エンハッケイ 75 77 70 63 型月三国志 裴松之 通称「百弓」のエンハ。模範演武に参戦 袁旻 エンビン 97 76 86 90 東方春幻想 謝籍 閻魔に見出されし忘れられた私生児 袁梁 エンリョウ 82 93 86 75 天公将軍張角の挑戦 袁梁 名家の名に相応しい力と誇りを持つ袁家の星 王思敏 オウシビン 55 52 58 63 101匹阿斗ちゃん 文如鳳 劉禅五三の弟子 お空二号 オクウニゴウ 77 64 99 89 グルメ旅外伝 差替 どう見てもカラス。本名は沈敬梓 [部分編集] +か 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 何基 カキ 73 93 57 56 恋姫†大乱 費聘 胸の誘惑に耐えた弟子 華金 カキン 65 90 66 81 秋色三国志 差替 兵法指南役 霍艶 カクエン 72 80 93 73 東方春幻想 霍艶 仙人。阿艶、是、十八也 霍玉玲 カクギョクレイ 97 89 47 48 氷帝⑨無双 龐月英 チルノ命のロリコン少女 郝象 カクショウ 51 59 75 48 101匹阿斗ちゃん 候当 宦官騎馬隊 郭鉄 カクテツ 85 72 55 55 フカヒレの野望 徐桓 フカヒレ2号 霍念慈 カクネンジ 80 95 68 59 グルメ旅外伝 関圓圓 春告突撃隊の紅一点 華松 カショウ 68 99 66 56 軟国志 孟表 北郷五虎将の破壊神。グレートマジンガー 賈任 カジン 68 73 54 85 あやはた三国統一の旅 裴松之 野望15のギリワン 華蕤 カズイ 93 98 70 63 天子が三国大陸でフルボッコ 呉賢 模範演武に参戦 賈胄 カチュウ 60 94 90 58 荊南番長、天下統一を志す 関芝 名軍師×警報機○ 賀柏芝 ガヒャクシ 80 69 74 67 君主は陶濬 顔紅 陶濬に惚れた抜擢。あだ名は百式 華斌 カヒン 49 49 82 76 サンゴクニカイドウ 差替 性別:ヒデヨシ 賈望 カボウ 91 81 61 58 天公将軍張角の挑戦 石横 孫☆子大好きな仁義なき抜擢 華遼 カリョウ 80 54 89 71 おれ達、黄巾賊! 管中 ロリコン。貧乳幼女万歳! 簡恩 カンオン 93 85 99 77 あやはた三国統一の旅 程羽 教唆役、四季様に○○された 顔儀 ガンギ 88 62 96 56 軟国志 蒋彧 北郷五虎将。通称「賢神」 関芝 カンシ 65 94 78 71 魏国が東方勢にもっこもこ 関芝 あだ名はカンシバ 簡醜 カンシュウ 81 92 62 68 軽音演義! 雍敬梓 鈴木純の弟子のスナイパー 韓進 カンシン 72 96 65 55 抜擢立身伝 程騰 虎痴と亘り合える男 韓銅 カンドウ 86 93 65 76 公孫伯珪の大陸ぶらり旅 程騰 冷静な分析屋 甘魯 カンロ 91 92 73 45 あやはた三国統一の旅 朱沖 小町の弟子の働き者 魏毓美 ギイクビ 49 99 52 39 型月三国志 差替 師に恋する明るい豪腕少女 紀子怡 キシイ 92 84 86 73 何進太腕繁盛記 梁碧芳 抜擢格差社会の犠牲者 魏節 ギセツ 97 74 77 71 君主は陶濬 魏節 代理 紀倩容 キセンヨウ 73 86 63 43 中華武将祭り 衛如玉 通称は生娘。一番乗りにこだわる 牛賞 ギュウショウ 87 74 93 91 Fairy Rhyme 方応 呂布いじりの男 許毓美 キョイクビ 76 81 59 45 輝夜のニート脱出記 橋梅芳 てるよの弟子 龔雲 キョウウン 72 99 72 56 袁家の野望 蒋彧 自信家だが礼もわきまえた好青年 橋琮 キョウソウ 85 93 83 54 秋色三国志 橋琮 裏切りのゼミ卒業生。主席組 龔邈 キョウバク 83 73 78 66 春秋戦国三国志 裴松之 藺相如の弟子 許煕 キョキ 84 78 75 59 井伊直政のたぬたぬ幻想奇 徐桓 某顔を師と崇める顔芸マスター 魏翼 ギヨク 96 99 71 69 アリスの友達百人記 程騰 通称よっくん。チルノゼミの主席組筆頭候補 厳矯 ゲンキョウ 70 70 86 70 グルメ旅外伝 郝昏 毒を操る程度の人間 向瑩 コウエイ 91 95 64 75 おれ達、黄巾賊! 蒋彧 - 吾雲 ゴウン 97 77 56 65 ひぐらしのなく頃に~三国し編~ 魏節 師匠譲りの統率と空気読み 孔玉玲 コウギョクレイ 99 79 63 93 軟国志 孔玉玲 北郷五虎将。通称「軍神」 高金 コウキン 80 86 57 62 Fairy Rhyme 程羽 神によって再生した「落ちこぼれ」 候彦 コウゲン 55 69 60 93 101匹劉璋 - 政治チートな劉璋の弟子 孔倉 コウソウ 89 84 66 68 軽音演義! 候当 簡醜の弟子 黄統 コウトウ 76 75 66 51 成国志 費聘 ドOュソ 高媚娘 コウビニョウ 59 68 86 64 中華武将祭り 高媚娘 あだ名はコンビニ。ニートに惚れている 向婉君 コウエンクン 97 90 79 93 赤兎三国志 差替 どう見ても玉璽 高宛君 コウエンクン 74 99 68 63 荊南番長、天下統一を志す 鄧紅 好色で色ボケの残念な淑女 胡衛 コエイ 65 73 64 75 春秋戦国三国志 朱沖 斉景公の弟子、エロ本で治療と妖術を習得 呉雅琴 ゴガキン 76 100 60 52 おれ達、黄巾賊! 衛如玉 顔良命の姐さん 呉賢 ゴケン 97 86 77 33 お嬢様の暇潰し・戦鬼スカーレット姉妹 呉賢 - 胡靚 コセイ 81 52 97 77 Fairy Rhyme 徐桓 「姐さん」を慕う男 呉沖 ゴチュウ 64 100 60 59 赤兎三国志 差替 どう見ても竹簡 [部分編集] +さ 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 蔡愷 サイガイ 95 89 64 70 赤兎三国志 差替 どう見ても竹簡 崔義 サイギ 77 84 93 78 聖白蓮の三国志Ⅸ 裴遂 落ち着きのある知将 崔瑩 サイエイ 78 71 79 64 井伊直政のたぬたぬ幻想奇 張麗 終盤登場のため影が薄い不遇な抜擢 蔡雄 サイユウ 61 89 78 42 後漢史 差替 まるで機械のような分析力の持ち主 珊瑚樹院 サンゴジュイン 73 74 79 83 輝夜のニート脱出記 龔梅芳 永琳の弟子。本名は馮雅琴 謝秀娥 シャシュウガ 78 91 63 72 聖白蓮の三国志Ⅸ 高媚娘 あだ名はシュウ。真面目な努力家 謝如玉 シャジョギョク 85 96 73 61 軟国志 衛如玉 北郷五虎将の最古参。通称「二柱殺しの鬼神」 謝籍 シャセキ 76 100 39 53 輝夜のニート脱出記 謝籍 最強にこだわるチルノゼミ主席組 謝麗 シャレイ 93 90 73 52 型月三国志 謝麗 槍の英霊の弟子。樊静に想いを寄せている 朱毓美 シュイクビ 76 87 90 83 ひぐらしのなく頃に~三国し編~ 張麗 万能な「部長」 州彧 シュウイク 92 71 97 73 前原圭一争奪戦 程騰 自称「萌の伝道師」 周昱 シュウイク 69 58 96 65 おれ達、黄巾賊! 周昱 インテリにして極度のドM 向懐 ショウカイ 83 72 71 56 成国志 魯治 期待のロリコン野郎 周煥 シュウカン 93 95 54 67 恋姫†大乱 方応 恋人の腐女子っぷりにも理解を示す度量の持ち主 周竺 シュウジク 86 98 65 36 お嬢様の暇潰し・戦鬼スカーレット姉妹 程騰 チルノゼミ主席組。通称は虎氷騎 周如鳳 シュウジョホウ 90 71 78 77 久遠戦記 高媚娘 真名は華蘭。潘倩客の姉で上品な性格 周振藩 シュウシンハン 71 100 88 65 後漢志 差替 自信家で、ダンスとフィ-バーをこよなく愛する 朱玉玲 シュギョクレイ 79 72 76 71 軽音演義!? 孔玉玲 - 朱沖 シュチュウ 92 87 85 71 輝光翼戦記三国志 朱沖 一見真面目だが実はむっつり。同作変態枠の一人 蒋彧 ショウイク 66 56 93 77 天公将軍張角の挑戦 蒋彧 突っ込みポジの苦労人 向彧 ショウイク 92 74 68 72 サンゴクニカイドウ 差替 銀河星王家1260代女王 邵静 ショウセイ 58 74 91 98 春秋戦国三国志 方応 さすが晏子の弟子 焦倩容 ショウセンヨウ 75 91 72 50 馬騰・登用禁止プレイ 龔梅芳 神威を愛する暁将 邵碧芳 ショウヘキホウ 62 96 95 78 あやはた三国統一の旅 龔梅芳 - 蒋綝 ショウチン 75 91 88 59 袁家天下統一記 候当 良くも悪くも袁家らしい男 徐桓 ジョカン 68 63 85 72 軟国志 徐桓 女好きの伊達男 徐禝 ジョショク 80 74 94 88 輝光翼戦記三国志 蒋彧 生真面目な現実主義者 徐到 ジョトウ 79 73 52 44 軽音演義!? 費聘 - 徐布 ジョフ 100 100 52 44 後漢史 差替 四種の兵法を極めた無口なリーサルウエポン 徐霊 ジョレイ 94 96 52 51 サンゴクニカイドウ 差替 黄金の鉄の塊の謙虚なナイト 泰嘉 シンカ 88 77 95 70 秋色三国志 袁梁 秋穣子Love 沈稠 シンチュウ 91 84 60 58 恋姫†大乱 程羽 報われぬ恋に邁進する、ある意味純粋な男 秦禎 シンテイ 64 92 78 75 何進太腕繁盛記 費聘 - 秦毗 シンヒ 68 97 77 50 荊南番長、天下統一を志す 裴遂 女を見る目は天下一品 沈熊 シンユウ 90 97 61 61 君主は陶濬 沈熊 通称チンクマ。抜擢武将界のカリスマ 沈攸 シンユウ 70 92 76 70 井伊直政のたぬたぬ幻想奇 郝昏 無口だが正しく紳士な武人 鄒桂英 スウケイエイ 80 100 72 40 後漢志 差替 大きくとも幼い妖精。外見は某大ちゃんそっくり 鄒如鳳 スウジョホウ 84 78 74 77 輝光翼戦記三国志 鄒圓圓 男性恐怖症な怪力娘 鄒成 スウセイ 94 98 82 69 馬騰・登用禁止プレイ 沈熊 チンクマMk-Ⅱ。遅すぎた飛将 鄒豹 スウヒョウ 87 100 76 87 東方春幻想 沈熊 チンクマΖ。大剣熊殺しを振るうベルセルク 石桂英 セキケイエイ 71 65 88 66 サンゴクニカイドウ 差替 通称:ヒデヨシ 石備 セキビ 79 89 67 93 あやはた三国統一の旅 孟表 霧 石奉 セキホウ 82 93 69 74 久遠戦記 石奉 国士無双と呼ぶべき優秀さ 薛子怡 セツシイ 85 92 51 45 東方中国志 文如鳳 チルノゼミ生でOG会会長。愛称はセクシー 薛嵩 セッスウ 78 92 94 65 Big★Bang☆三国志 蒋彧 ナニカサレタヤツ 薛裴 セツヒ 87 91 90 81 後漢志 差替 高水準でバランスが取れたチート武将 全豹 ゼンヒョウ 78 93 82 53 恋姫†大乱 兪瑁 小覇王の弟子にして真性ペドフィリア 曹桂英 ソウケイエイ 100 100 73 48 後漢史 差替 外見は“VIVIT”。卓越した部隊長 曹柔 ソウジュウ 83 77 86 69 公孫伯珪の大陸ぶらり旅 裴遂 軍師職は疲れます 宋象 ソウショウ 74 74 48 55 フカヒレの野望 石横 郭鉄の弟分その2 宋班 ソウハン 91 88 65 62 後漢志 差替 熊。ぱわわ語でしゃべる 蘇妍 ソケン 90 100 93 68 袁家天下統一記 龐月英 実力はあるが傲慢な女傑 孫術 ソンジュツ 61 59 69 58 馬騰登用禁止プレイ 徐桓 馬騰軍最弱の抜擢 孫媚娘 ソンビニョウ 86 75 70 82 久遠戦記 鄒圓圓 真名は涙。通称『壊滅の涙(公式)』 [部分編集] +た 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 譚瑩 タンエイ 65 53 76 80 成国志 高媚娘 あだ名は∀。天公将軍直伝の妖術使い 載湘華 タイショウカ 68 93 89 83 グルメ旅外伝 龐月英 第六の眼 譚覇 タンハ 100 100 75 74 グルメ旅外伝 唐配 春告隊の最終兵器 趙雅琴 チョウガキン 74 87 61 46 前原圭一争奪戦 高媚娘 戦場の美少女変態カメラマン。トミ○ケフラッシュ 趙性 チョウセイ 98 85 64 42 恋姫†大乱 石横 声のデカさに定評のある男 張蒙 チョウモウ 79 99 85 58 荊南番長、天下統一を志す 魯治 荊南四英傑コラボ ツン ツン 61 79 57 70 フカヒレの野望 差替 本名は杜碧芳。郭鉄をうざがっている 鄭厳 テイゲン 86 88 47 68 東方春幻想 魏節 チルノゼミ生。騎射の扱いに長けた、氷精四天王筆頭 鄭粲 テイサン 68 99 71 63 井伊直政のたぬたぬ幻想奇 費聘 強者に弱く弱者に強い性格 程騰 テイトウ 78 100 68 69 後漢志 程騰 フランの遊び相手を務めきった抜擢。あだ名は銀色 典胤 テンイン 92 78 68 64 恋姫†大乱 - 女性の冷たい視線に快感を覚えるドM 田艶 デンエン 69 71 73 58 成国志 張麗 ゆとりスナイパー 田瞻 デンセン 57 97 53 51 東方春幻想 田瞻 ゆっくり流伝承者。模範演武に参戦 典泰 テンタイ 93 89 69 62 後漢志 差替 業火を纏った猿だが、中身は常識人 田碧芳 デンヘキホウ 87 91 81 58 あやはた三国統一の旅 兪玉玲 スーパールーキー、文・はたて大好き 董圓圓 トウエンエン 77 100 71 51 天公将軍張角の挑戦 董圓圓 鬼の眷属。鬼の子エンエン 杜桂英 ドケイエイ 82 83 91 90 ひぐらしのなく頃に~三国し編~ 龔梅芳 羽入の弟子 党越 トウエツ 76 96 75 56 こま大三国志 関芝 春告信者の一人。騎馬と弩の扱いが得意 鄧紅 トウコウ 64 97 61 42 騎将張繍の野望 鄧紅 鬱な猛将 唐子怡 トウシイ 81 73 57 51 久遠戦記 関圓圓 真名は紅玉。京都弁のマイペース娘。万興に訪れた春 鄧充 トウジュウ 73 99 57 63 前原圭一争奪戦 盧習 アカサーカー 陶峻 トウシュン 48 43 47 74 101匹劉璋(+200%) 沈熊 ネタチンクマ 唐媚娘 トウビニョウ 87 100 87 74 天公将軍張角の挑戦 唐媚娘 戦乙女の化身。愛称カエルヴァルキリー 鄧柏芝 トウヒャクシ 63 72 75 86 聖白蓮の三国志Ⅸ 唐媚娘 天狗の弟子なブン屋抜擢 鄧曼 トウマン 96 76 79 87 輝夜のニート脱出記 田瞻 閻魔の弟子 唐窈 トウヨウ 65 88 83 66 ひぐらしのなく三国志 兪玉玲 圭一の弟子。あだ名は「エロス」 杜儀 ドギ 80 97 78 65 ルーミアの国取りグルメ旅 何瞻 リリー門下のアルストロメリア(トルネード) [部分編集] +な 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 - - - - - - - - - [部分編集] +は 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 ハイジ ハイジ 67 85 59 62 フカヒレの野望 馮叡 郭鉄の弟分。本名は裴柔 裴敞 ハイショウ 73 98 81 69 あやはた三国統一の旅 魯治 はたての弟子。比較的まとも? 裴阜 ハイフ 82 98 65 72 こま大三国志 馬伉 リリーホワイトの盾 馬逵 バキ 71 94 55 50 Big★Bang☆三国志 魯治 ロリ魂グラップラー 馬伉 バコウ 91 79 57 64 輝光翼戦記三国志 馬伉 癒し系の変態 潘昻 ハンコウ 74 64 98 72 グルメ旅外伝 馮叡 素直過ぎる策士 万興 バンコウ 78 88 60 77 久遠戦記 万興 一番隊副隊長。おっさんじゅうはっさい 樊静 ハンセイ 67 96 42 37 型月三国志 差替 ワルクの奴隷、二つ名は「千弓将」、特別仕様 潘倩容 ハンセイヨウ 73 77 59 58 久遠戦記 張麗 真名は蒼蘭。古式ゆかしい王道ツンデレ娘 万寵 バンチョウ 100 98 57 55 チルノのぱーふぇくと抜擢教室 孟表 静かに燃える闘争心の持ち主。通称、番長 藩薇 ハンビ 74 51 77 59 軟国志 鄒圓圓 おっとり天然な18歳未満の好色娘 樊巴 ハンハ 84 93 85 69 銀河英雄三国志 朱本 抜擢の歴史がまた1ページ・・・ 費沖 ヒチュウ 72 89 60 44 おれ達、黄巾賊! 郝昏 文醜の弟子。かませ犬ポジになる事が多い 費聘 ヒヘイ 67 87 90 89 輝光翼戦記三国志 費聘 純朴な豪傑。気配読みに長ける 馮燕 フウエン 88 84 68 71 秋色三国志 - 秋色に(コスプレ的な意味で)染まった抜擢 馮拠 フウキョ 73 97 74 58 あやはた三国統一の旅 沈熊 輝夜が師匠の沈熊フェイス 馮如玉 フウジョギョク 73 71 100 79 何進太腕繁盛記 鄒圓圓 智勇兼備美人薄命 扶桑院 フソウイン 67 85 94 85 輝夜のニート脱出記 関圓圓 永琳の弟子で珊瑚樹院の後輩。本名は兪湘華 文如鳳 ブンジョホウ 92 84 80 55 天公将軍張角の挑戦 文如鳳 獅子奮迅の救世主 文柏芝 ブンヒャクシ 92 78 51 41 グルメ旅外伝 龔梅芳 ⑨萌えの統率者 文婉君 ブンエンクン 98 75 84 87 袁家の野望 唐媚娘 名家らしい優雅さを求め、美しい振る舞いにこだわる 龐奕 ホウエキ 77 98 70 63 公孫伯珪の大陸ぶらり旅 費聘 血の気の多い鉄砲玉気質 方応 ホウオウ 73 75 73 79 成国志 方応 ミサワ教官 鮑愷 ホウガイ 69 100 83 67 信長三国伝 管中 無双のチルノゼミナール生 龐祥 ホウショウ 87 77 90 94 あやはた三国統一の旅 裴遂 師匠はパルスィ→ヤマメ。1軍ライバル視 方評 ホウヒョウ 65 96 59 41 翡翠がんばり物語 沈熊 量産型チンクマ 方宓 ホウフク 74 88 72 87 聖白蓮の三国志Ⅸ 方宓 聖を想う、抜擢将のまとめ役 龐門 ホウモン 85 100 57 62 軟国志 程騰 北郷五虎将で通称は武神。あだ名はマジンガー 龐窈 ホウヨウ 57 69 100 86 ひぐらしのなく頃に~三国し編~ 龐月英 鳳雛の姪で魔女の弟子 龐覧 ホウラン 79 80 89 67 天公将軍張角の挑戦 雍敬梓 - [部分編集] +ま 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 毛懿 モウイ 82 100 72 68 袁家天下統一記 沈熊 チンクマΖΖ、遅すぎたチンクマ2号 孟儼 モウゲン 63 85 48 57 101匹阿斗ちゃん 呉賢 一流の武力と弩兵戦法コンプの猛将で常識人 孟巴 モウハ 80 91 80 83 何進太腕繁盛記 関芝 「まだ」生存 [部分編集] +や 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 兪榮 ユエイ 100 88 91 81 お嬢様の暇潰し・戦鬼スカーレット姉妹 関圓圓 エースオブエースに認められた小魔王 兪鉄 ユテツ 79 91 92 65 袁家の野望 裴松之 安定感のある常識人 兪瑁 ユボウ 84 82 53 43 天公将軍張角の挑戦 兪瑁 あだ名はU坊。騎馬の扱いに長ける 雍敬梓 ヨウケイシ 83 94 57 58 君主は陶濬 雍敬梓 ニュータイプ虎豹騎。通称ヨウケイシ・ビダン 雍倩容 ヨウセンヨウ 80 93 72 68 Fairy Rhyme 文如鳳 チルノLOVEな水神の弟子 雍稠 ヨウチュウ 77 92 72 73 ひぐらしのなく頃に~三国し編~ 呉賢 寡黙な闘将 楊燿 ヨウヨウ 100 93 61 52 氷帝⑨無双 孟表 抜擢選別により生まれたロリコン [部分編集] +ら 名前 フリガナ 統率 武力 知力 政治 出典作品 顔グラ 備 考 雷冠文 ライカンブン 65 90 77 95 秋色三国志 裴松之 雷冠文はわし(劉度)が育てた 羅瑾 ラキン 87 89 60 67 君主は陶濬 裴松之 顔軍抜擢のまとめ役。強き良き羅瑾 雷広 ライコウ 76 62 75 66 Fairy Rhyme 馮叡 「あの事件」の生き残り 羅思敏 ラシビン 95 100 58 49 Fairy Rhyme 兪玉玲 上海人形LOVEな女呂布 陸如玉 リクジョギョク 73 90 60 61 君主は陶濬 衛如玉 想いを隠して師を支える沈熊の弟子 陸瑩 リクエイ 73 97 73 46 荊南番長、天下統一を志す 孔玉玲 言動は典型的スケ番だが中身は気弱な女性 劉厥 リュウケツ 84 81 82 72 信長三国伝 呉賢 厳しい事もズバズバ突っ込む辛口の良将 劉堅 リュウケン 91 91 66 45 公孫伯珪の大陸ぶらり旅 田瞻 冷静沈着 劉渉 リュウショウ 77 54 100 100 赤兎三国志 差替 どう見てもロボ。某地球連邦製疑惑あり 劉燿 リュウヨウ 95 64 72 65 何進太腕繁盛記 魏節 戦争を3年長引かせた男 凌曉涵 リョウキョウカン 95 77 93 87 袁家の野望 兪玉玲 - 梁志 リョウシ 69 70 94 79 成国志 沈熊 チンクマフェイスの知将 廖昭銘 リョウショウメイ 72 79 85 76 井伊直政のたぬたぬ幻想奇 魏節 射撃の名手。通称は麻生チルドレン 凌嵩 リョウスウ 82 100 80 62 後漢志 差替 三国志一の美女に忠義を誓う猛将 梁禅 リョウゼン 80 79 82 58 軽音演義!? 唐配 - 呂輔 リョホ 96 92 82 68 袁家天下統一記 唐配 同作抜擢の中では穏健派 凌累 リョウルイ 75 66 85 85 型月三国志 朱沖 トップを支えることに長けた万能な副将 レンたん レンタン 71 69 85 59 フカヒレの野望 謝麗 罵声陣形の提案者。本名は趙毓美 魯権 ロケン 93 92 74 51 秋色三国志 差替 チルノゼミ生主席組。あだ名はさかな 魯治 ロチ 79 100 75 68 夢幻想列伝 魯治 通称デビルマン。レミリアの忠臣 魯冑 ロチュウ 62 76 69 73 サンゴクニカイドウ 差替 ザイード。汚い忍者 [部分編集] その他、各抜擢武将の詳細は、下記を参照すべし。 「武将別伝(抜擢)その1」:関芝顔、沈熊顔、コンビニ顔、ミニオン顔、張麗顔、田瞻顔、関圓圓顔、魯治顔 「武将別伝(抜擢)その2」:候当顔、兪瑁顔、橋梅芳顔、鄧紅顔、程騰顔、鄒圓圓顔、蒋彧顔、武紀顔 「武将別伝(抜擢)その3」:周昱顔、謝籍顔、唐媚娘顔、馬伉顔、程羽顔、孟表顔 「武将別伝(抜擢)その4」:魏節顔、如玉顔、郝昏顔、兪玉玲顔、龔梅芳顔、裴松之顔、雍敬梓顔 「武将別伝(抜擢)その5」:文如鳳顔、袁梁顔、何瞻顔、朱沖顔、管中顔、裴遂顔、徐桓顔、孔玉玲顔 「武将別伝(抜擢)その6」:龐月英顔、呉賢顔、費聘顔、馮叡顔、盧習顔、唐配顔、朱本顔、石横顔、方応顔、梁碧芳顔 「武将別伝(抜擢)差し替え」:董圓圓顔、謝麗顔、霍艶顔、万興顔、石奉顔、橋琮顔、方宓顔
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「……」 「ちょ、ちょっとあんた、こ、言葉わかる?」 「面妖な…」 その男の第一声は、ルイズ達を訝しむ言葉だった。 ここはトリステイン魔法学院、使い魔を召喚する春の儀式で『ゼロのルイズ』と呼ばれる生徒が呼び出したのは、見たこともない服装の男だった。 まるで死体のように眠るその男を見て、ルイズは人間を召喚してしまったこと驚き、担当教師のコルベールにやりなおしを求めたが却下された。 とりあえず、コントラクト・サーヴァントも済ませて使い魔のルーンを刻んだところで、その男が目を覚ましたのだ。 「ココはトリステイン魔法学院よ、あんたは私がここに召喚したの!」 「汝、天狗なりや?」 「テング?知らないわよそんなの、私は貴族よ! ところで…あんた名前は?」 「貴族…公家にござるか。それがしは元公儀介錯人 拝一刀」 そんなこんなで、ルイズは使い魔、拝一刀を得た。 話を聞けば東方の侍という種族だそうで、コルベール先生などは興味深そうに話を聞いていたが、ルイズは不満で不満で仕方がなかった。 これで亜人やエルフを召喚したならまだ言い訳は立つ、しかし蛮人を召喚してしまったのだから、ルイズは泣いた。 しかし、ギーシュに売られた喧嘩を買った時、拝一刀は見事な身のこなしでワルキューレを避け、ギーシュの杖を素手で奪い取った。 それにより彼は厨房で『我らの剣』と呼ばれ、気をよくしたルイズは武器を買い与える事にした。 「ゲルマニアの高名な練金術師、シュペー卿の作られた剣でして、5000エキューになります」 「ちょっと!高すぎるわよ!」 「…鋳型に流し込んだ刀では役に立たぬ」 『おでれーたな、そっちの兄ちゃん、ちったぁ見る目がありそうだ』 「コラ、デル公!お客さんの居るときは喋るなって言ったろ!」 拝一刀は声の主を捜し、デルフリンガーを見つける。 「ちょっと、オガミ、そんな剣がいいの?喋る剣なんて五月蠅いわよ」 『おでれーたな…おめえ、怖い『使い手』だな、まあいいさ、俺を買え』 「使い手…? 今のわしは使い魔、冥府の牛頭馬頭に同じなり、侍にあらず、使い手にあらず、あるのは冥府魔道」 こんな調子なのでルイズは拝一刀に調子を狂わされっぱなしだった。 この使い魔の評価が一変するのは、ニューカッスルの城で、決戦前夜のパーティが開かれたとき。 「オガミ・イットウ君だったね、人が使い魔になるなんて、トリステインは変わっているね」 「我は冥府魔道に生きる者、地獄の牛頭馬頭に等しく、悪鬼羅刹の類を食らふ刺客道を歩めり、使い魔として召喚されしも故あってのことと存ずる」 「刺客…?君は、暗殺者だったのか?まあいい、君のような忠実な部下が居てくれれば、レコンキスタを打ち倒せたかも知れないが…今となっては後の祭りだ」 「船の上では、レコンキスタは烏合の衆と申された、頭を取れば総崩れになり申そう」 「頭を取る?ハハハ、それが出来れば苦労しないよ、それとも、君がやってくれると言うのか?」 「されば刺客引き受け五百金!」 そして、翌日の朝、結婚式を挙げようとしたワルドが、ルイズを連れてウェールズの待つ礼拝堂に入ると、後から一人の親衛隊が駆け込んできた。 「た、大変です! あ、大使どのの使い魔が!使い魔が!」 驚いたルイズが城から外へと出て、城門を見る、すると敵の兵士に変装した拝一刀が、クロムウェルの首と、手首を持って城門から入城するところだった。 「くろむうえると申すこの男は傀儡にござる、黒幕とおぼしき女は取り逃がし申したが、この男の持つ指輪を気にかけておった、故に証左としてくろむうえるの首と手首を確かめられい」 老メイジ、パリーの話によると、クロムウエルは生命を操り、死者をも蘇生させたらしい。 その能力こそが虚無の魔法であると言っていたが、実はクロムウエルの指輪『アンドバリの指輪』が生命を操っていたと解った。 アルビオンのお家騒動で紛失してしまったが、同じように生命を操る指輪が存在していていたのだと、パリーは語っていた。 また、時を同じくして総崩れになるレコンキスタ勢に、戦艦から砲弾が撃ち込まれた。 アンドバリの指輪によって操られていた兵士達が、使い手が死んだことで正気を取り戻したのだ。 その後も彼の伝説は止まらない。 エルフと戦ったとき、その人間ばなれした能力が精神的にも人間でないと証明されてしまった。 『相棒、ありゃ反射だ、魔法や物理攻撃を反射する厄介な魔法だぜ。エルフらしいこすい手だぜ』 「殺気を放たば、殺気もまた己に帰る。されば、大道無門千差路あり、この関を透得せば乾坤に独歩せん」 ルイズ達にとっては呪文にしか聞こえない難解な言葉を呟き、デルフリンガーで決壊を断ち切った。 「なんだと!この男には殺気がない、敵意がない!」 「彼岸と此岸の間を歩む、我ただ中道、冥府魔道を歩むる者なり」 「貴様は人間のはず、なのに、死を司る精霊のような力を持つとは、おのれシャイターンめ!おのれ、聖地に近づくのならば容赦はせん!」 こうして数々の戦いを乗り越えた拝一刀は、虚無の使い手であるルイズと同じように、数々の伝説を残した。 拝一刀は後にヴァリエール家に守護神として奉られることになり、ヴァリエール家は貴族だけでなく『士族』を輩出する家系として知られることになる。 士族の一人目は、大五郎という、異国の名を付けられたそうだ。
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第四の来訪者、地球統合軍の訓練兵、守屋一刀の救援により窮地を脱し、魔力を回復するために結界塔の中へとシルヴァールを移動させ 機体を指輪の中に封印し、救護の間へ足を運ぶとガルーダとの戦いで傷を負った戦士達が呻き声を上げながら、床に倒れ伏し、その間を宮廷魔術師達が慌しく駆け回っていた。 「魔力の回復でしたら奥の間でお願いします!」 額に珠のような汗を浮かべた魔術師が怒鳴り声を上げた。後方は後方なりの修羅場が繰り広げられているようだ。 俺ものんびりしている暇は無い。さっさと回復を済ませ、前線に出ねば。現在、この結界塔は守屋一刀と、その愛機、安綱一機のみで防衛されている状態だ。 それだけでは無い。俺を後方に下げるため嘉穂がゴーゴンと交戦状態にある。結界塔の防衛を一刀が引き受けてくれたため、アディンは嘉穂の救援に向かってはいるが…… 南方大陸の魔獣達に紛れて、魔族や人間と異なる敵の姿もあった。あのゴーゴンも、ただの異常固体では無い。 不安はあるが、一刀を先行させるわけにもいかない。とにもかくにも、魔力の回復をしなければ、俺がここにいる意味は無い。 奥の間へ入ると、ベッドの上に寝かされ、六人の宮廷魔術師が俺を取り囲むように並び、手のひらを大きく広げ、両腕を俺に突き出した。 『進撃が遅過ぎる……行軍速度を上げることは出来ませんか?』 宮廷魔術師から送り届けられる魔力の光にまどろんでいると、一刀からの通信が届いた。 俺に魔力を注入している宮廷魔術師達は気付いていないのか、それどころでは無いのか、モバイルシステムから一刀の音声が流されている事には何の反応も示さなかった。 「戦線の押し上げか……大陸を南下すればする程、陸地は狭まっていく。陣形の密度を上げ、失われた戦力の穴埋めにはそれがベターかも知れんが……」 懸念事項はお互いにカバーし難い結界塔に複数体の異常固体が現れるかも知れないということだ。 だが、前進せねば陣形の密度を上げることも出来ない……だが、アディンと嘉穂は足止めを受け、俺はこの様だ。行動を起こすには、いささか分が悪い。 答えに窮し、答えを紡げないでいると、一刀が言葉を続けた。 「先行し過ぎている。このままでは各個撃破される恐れもあります。それに奴等の狙いは俺達です。 最悪でも先行した二人を回収し、一度、魔力の回復させておくべきでは無いかと思うのですが」 奴等の狙いは俺達――普段ならば何を妙な事をと嘲笑っているところだが、あの敵は地球の存在を知っていた。 そして、地球へ帰還して終わりなのでは無く、始まりとも言った。恐らく、一刀は奴等が普通の敵でないことを知っているのだろう。 だが、何故、その中に俺が混ざっている? 俺はただの帰る場所を目指しているだけの迷い人でしか無いのだが…… 「四の五の言っても仕方が無いか……魔術師、魔力の回復まで、どれくらい時間がかかる?」 「話しかけないで下さい……気が……散る……ようやく、折り返したばかりですよ……貴行の魔力は底無しですか……?」 後、二十分といったところか……しかし、六人がかりでも、この有様か。一年前はグラビトンランサー一発でガス欠になっていたのが嘘のようだ。 寧ろ、ミノタウロス如きを相手にグラビトンランサーを一発撃つ度に霊薬を使っていた頃の自分を殴り倒してやりたい。 あの時にもっと霊薬を溜め込んでいれば、今になって温存せずに済んでいたものを……! 「一刀、後二十分で魔力の回復が完了する。十分後に最大戦速で嘉穂……先行した二人の仲間と合流する。 場合によっては異常固体との戦闘になるかも知れん。そのつもりでいてくれ」 「分かりました。それまでの間、自分が時間を稼ぎます」 淡々とした口調と声色で、こちらからでは彼の表情などを見ることは出来ないがモバイルシステムから送られてくる彼の声は、出来て当然と言わんばかりに自信と満ち溢れているようにも感じた。 俺も早いところ、魔力の回復を完了させねばならん。特に根拠があるわけでは無いのだが、これ以上、彼に無様な姿を晒してはならない。そんな気がしたからだ。 暇を持て余していそうな戦士を呼びつけ、十分後にアディンと、嘉穂を回収するまでの間、最大戦速で大陸を駆け抜ける旨をアランに伝えさせると、程なくしてから了承の報が届けられた。 ――一刀の言葉を信じるのならば、これで手筈は整った。 宮廷魔術師達の放つ暖かな魔力の光にうつらうつらと、まどろんでいると結界塔の中が慌しい声が飛び交い始めた。 「結界塔及び、全軍に告げる。行軍速度を上昇。大陸を駆け抜けよ!」 一際大きなアランの大号令が鐘の音を間近で聞いたかのように頭の中で反響し、目を開けると結界塔がそれまでの鈍重な動きとは打って変わって軽快なスピードで行軍していた。 少しばかり、すっきりした頭の動かしながら、魔力の回復状況を確認すると何の不足も無いどころか、先程の連戦でまた魔力量が増大している。、 一瞬、目を瞑ったつもりだったが、どうやら二十分の間、深く寝入っていたらしい。 「本当に……底無しですね……」 宮廷魔術師達が大業をやり遂げたような達成感と疲労感に満ちた表情で親指を立て、糸が切れたように地面に崩れ落ちた。 「大陸奪還の要を支えることが出来た事……死ぬまでの誇りにさせてもらいますよ……」 「では、誇り足りえる働きをせねばならんな……シルヴァール、出るぞ!」 結界塔の出窓に足をかけ、外へ飛び出しシルヴァールを展開し、安綱の隣に降り立つと一刀から通信が入った。 『涼夜さん、俺の目的はこの世界に迷い込んだ三人の地球人を無事、地球へと帰すことです。 とは言え、この世界での都合もあるでしょうし、いつ戻るかは涼夜さんの判断にお任せします。 ですが、俺の協力者の力で地球に戻るまでの期日は三日。それだけは覚えておいて下さい』 ――今なら、苦しい戦いに身を投じずとも地球へ戻ることが出来る 「まるで、この世界を見捨てろと言っているようにも聞こえるから不思議なものだな」 『それが望みなら、今すぐ地球へと帰る道を用意します。この総決戦が片付くまで待てと言うのなら待ちます。手を貸せと言うのなら、力を貸しましょう』 少し前の俺なら一目散に逃げ帰っていたところだ。俺がこの世界に迷い込んでから今日まで、絶え間なく、シルヴァールと共に多くの敵と戦ってきた。 地球に帰るという、たった一つの目的を果たすために幾多もの異形を相手に何度も戦いを繰り広げてきた。辛いこともあった。死にそうな目にあった事だって一度や、二度では無い。 この世界の全てを蹴り落とし、踏みにじってでも地球へ帰る。その為だったら、何でもする。それが出来れば、何もいらない。この世界に迷い着いて、ずっとそう思ってきた。 そして、今。何をしてでも、手にしたい。手にしなければならない物が今、俺の目の前にぶら下がっている。後はそれを掴み取れば良い。それを掴み取るにはただ一言。 「地球に帰る」 たった一言。その一言を呟くだけで俺は望みを叶えることが出来る。 「だが、それはこの乱痴気騒ぎを片付けてからだ。守屋一刀、君の思惑が何か知らないが、一度、俺に加担した以上、徹底的にやってもらうぞ」 『大陸の奪還を終えるまでは地球に帰る気は無いと?』 今すぐ地球へ帰還する。それも良いだろう。しかしながら、存外、俺も現金な性格をしているようだ。 オルベリオンのような曖昧な物では無く、確実に戻ることの出来る手段が手中にあると分かった途端、この世界に残して行けるものは無いだろうかと思ってしまった。 それに、この世界で体験したことは戦いばかりの日常では無い。良き思い出となって残っている出来事も少なからずある。 「一刀、君が救援に来てくれたお陰で、多少は冷静に自分自身を見つめ直すことが出来た。 俺が地球人である以上、この世界に居座り続けるわけにはいかない。俺の居場所は地球なのだからな。 だがな、俺はこの世界が好きだ。それを踏みにじろうとする輩がいると分かっていながら、この世界を通り過ぎる事は出来ない」 『了解……心置きなく地球へ帰還出来るように、この防人の大刀。異世界を覆う暗雲を断つ剣となりましょう』 「まずは先行した二人の救援だ。俺に遅れを取るなよ!」 『ご心配には及びませんよ。こう見えても、それなりに死線を潜り抜けてきたつもりです』 一刀は自信あり気な口調で答え、光学迷彩の類で安綱の姿を消した。この世界の生命は魔力で気配を探る癖が付いている。 だが、一刀には魔力が宿っていない。それに光学迷彩が加われば、彼の姿を察知するのは至難の業だ。この世界の脅威に対する奇襲としてはこれ以上の手は無い。 シルヴァールの翼を広げ、低空飛行で荒野を駆け抜けると、ゴーゴンの異常固体や、その眷属であるサーペントの真新しい亡骸から発せられる瘴気が切り開かれており、道標となってアディン達の行き先を俺達に教えてくれた。 俺が魔力を回復するために嘉穂達と別れてから優に一時間以上が経過している。あの二人はかなり先まで進軍してしまっているようだ…… 「今更、聞くのもどうかと思うが……瘴気は大丈夫なのか?」 『瘴気は感染拡大型の毒性を持つ、一種のエネルギーです。安綱の装備で無害化は可能。俺に瘴気は通用しませんよ』 俺達の救援のために態々、こんな出来損ないのファンタジックな世界に自らの意思で来た以上、それなり程度の知識はあるようで、一刀は事も無げな口ぶりで答えた。 「では、もう一つ。先程、十分に助けられた……そう言ったな? 君は霧坂の家の関係者か何かなのか?」 「ええと……どう答えたら良いものやら……そのー……」 今まで自信あり気に受け答えをしていた一刀の態度が一変し、しどろもどろになりながら答えを言いよどんでいる。何も妙なことを言った覚えは無いのだが……? 「すまん。答え難いことなら構わない。忘れてくれ」 彼は助けられたと言ったが、俺は彼を助けた覚えは無い。ならば、地球に残してきた家族の誰かと関わりがあるのだろうと、ただの興味本位で聞いてみただけだ。 それに恐らくではあるが、悪い人間では無い。信用に足る男で、悪いようにはならないであろう。そんな気がする。無理に聞き出す必要は無い。 「いえ! 黙っていても地球に戻れば、いずれ分かることだし……俺、涼夜さんの妹のクラスメイトなんですよ」 俺がこの世界に飛ばされたのは統合暦三百三十年の七月二十日。あの日から大体、一年半が経過している。当時の茜華の年齢は十二歳。 つまり―― 「僅か、十四歳にして統合軍の訓練兵をやっているのか?」 「こちら側の世界と向こう側の世界とでは時間の流れが違います。現在の年号は統合暦三百三十年。涼夜さんが神隠しにあって既に五年が経過。俺達、十七歳の高校生です」 「にわかには信じられんが、君がそう言うのならば、そうなんだろうな……茜華は元気にしているのか?」 元気にしているも何も、あんなに引っ込み思案で物静か……いや、やや暗めだった茜華の姿。傍目から見たら元気かどうかなど分かりようが無いかも知れんがな。 「え、ええ……色々あって半年くらい顔を合わせていませんが……その、行動力が有り余ってて、よく引っ張りまわされていたって言うか……」 俺がこの世界に迷い込んでから地球時間では五年の時が過ぎている事以上に信じられない言葉だが、茜華は茜華なりに上手く世渡りが出来ているらしい。 それにしても、行動力があってよく引っ張り回されている……か。俺は過保護にし過ぎていたのだろうか? 俺がいなくても、しっかり出来ているなんてな。 それに、一刀の態度から察するに…… 「付き合っているのか?」 「い、いや……まだ付き合ってはいないですけど……ヴァレンタインに告白されて……」 「告白!? 茜華が告白したのか!?」 驚きのあまり思わず大声が出てしまった。あれから五年も経っているのなら、それなりに人となりも変わるかも知れないが、あんなに内気だった子が告白とは……此処まで驚いたのは生まれて初めてかも知れない。 「え……ええ……引っ叩かれた直後に……」 「な……」 驚き過ぎて言葉が出てこない。俺がいない五年間の間に一体、何が起こっていた? それを確かめるためにも、是が非でも生きて地球に戻らねばならんな。 「って言うか、今は人類の存亡を賭けた戦いの最中で、涼夜さんはその中核だろう!?」 胸の内で地球へ戻るための決意を新たにすると、一刀が声を震わせながら叫び声を上げた。 「そうだったな。詳しい話は大陸を奪還した後で、ゆっくりと聞かせてもらうことにしよう」 それにしても、この取り乱しよう……この男、中々にからかい甲斐のありそうだ。だが、一刀で遊ぶのは事を済ませてからにしよう。 この世界で最後の戦いも、今や目前にまで迫りつつある。意識を切り替え、シルヴァールの全身に血液を流すイメージで魔力を浸透させる。 そして、頭の中にある武器庫をイメージする。雷光を放つ、紫紺の槍。重力波を形成する黒槍。天を穿つ輝槍。空を切り裂く刃羽。真空を纏う瞬拳。全ての音を置き去りにする駿足。戦うための心構え、覚悟、準備、全てが出来ている。後は終わらせるだけだ。 『涼夜さん、先行した刻印装甲が……交戦中か!』 一刀に言われるまでも無く、先程から人間や魔獣のそれとは異なる、ドス黒い魔力の膨張には感付いていた。 切り裂かれた瘴気の隙間から、その魔力の発生源となっている異常固体が、その姿を垣間見せた。 側頭部に鷹の様な鋭い目、口元には剣の様に鋭利な嘴が具わり、頂頭部から後頭部にかけて炎の様に赤い三枚冠が流れている。 顔全体から胴にかけて茶色の羽毛に覆われており、下半身はドラゴンさながら凹凸の激しい深緑の鱗に覆われた長く、巨大な尻尾。頑強な甲冑すらも一握りに潰してしまえそうな程の膂力と、鋭い爪を持つ二本の足を持つ魔獣。 「コカトリスの異常固体か……!」 全長は四十メートル程、その足元にはシェイサイドと、ゲルヴィナード。その二体の力によって打ち倒された、コカトリスの眷属、バジリスクの亡骸が五体不満足の体でそこいらに散らばっていた。 グロテスクな光景に思わず、胃の中内容物を逆流させそうにもなるが、四の五の言っていられる状況でも無い。コカトリスと睨み合う二体の刻印装甲の間を縫うように飛翔し、コカトリスへと肉迫する。 「一刀、コンビネーションで行く! まずは俺からだ!」 一刀の返事を聞かずに突入速度を上げ、両腕に真空を纏うイメージを魔力で具現化。 ≪ハイソニックインパクトッ!≫ シェイサイドと、ゲルヴィナードに気を取られていたコカトリスの不意を突き、右の拳から奴の顔面に飛び込み、嘴を砕き、額を叩き割り、三枚冠の鶏冠を破壊し、奴の頭部に侵入する。 コカトリスの小さな脳を弾き飛ばしながら、後頭部に大穴を穿ち外部へと脱出。空を蹴り、シルヴァールを反転させ、奴の背中から左の拳を埋没させ背骨を粉砕し、心の臓目掛けて一直線に奴の体内を破壊しながら外へと躍り出る。 ≪漸くのお出ましか、霧坂涼夜≫ ≪お加減はいかがですか?≫ 地面を滑りながら、円を描いて突撃の勢いを殺し、シェイサイドとゲルヴィナードに背を向ける形で動きを止め、腰を落として拳を構えると、アディンと嘉穂の念話が頭の中で反響した。 「二人とも面倒をかけたな。一旦、下がって魔力の回復をしろ。中央突破は俺達が引き継ぐ」 ≪俺達……?≫ コカトリスが破壊された部位を再生させながら、怒りの咆哮を上げ、威嚇をするように大きく翼を広げた。 「そう。強力な助っ人だ……!」 『光学迷彩解除……』 身に纏った光学迷彩がスパークを放ちながら弾け飛び、光の中から黒紫のアームドギア、安綱が七条の閃光を背後に纏い、コカトリスの頭上へと足から急降下を始める。 『切り裂け……天狗の高下駄ァッ!』 安綱は両の足裏から金色のビーム粒子で形成された直剣を生やし、コカトリスの背中から尻尾にかけて足から滑り落ち、縦二文字に長く切り裂き、コカトリスの翼が黒い血液を撒き散らしながら宙を舞った。 今更ながら一刀の奇襲に感付いたコカトリスは背後を振り向こうと巨体を揺らすが、それでは一刀の鋭敏な動きに付いて行けるはずが無い。 安綱の背中から鋼鉄の箱――クレイモアポッドが前面にスライドし、観音開きになったカバーの中からは無数の銃口が黒光りを放った。 『再生する暇など与えん!!』 一刀の叫び声と共に玉手箱からは、まさに無限とも言うべき数の弾丸が吐き出され、コカトリスの全身を破壊し、無数に穿たれた穴からは黒煙が吹き上がり、奴の傷口を焼き尽くす。 「回収した刻印装甲の数から察するに残った異常固体はコイツが最後だ。残る敵はナグルファルだけだ」 ≪あの光はビーム粒子……アームドギアか?≫ 「ああ。地球統合軍のエージェントが俺達の救出に来た……そういうわけだ」 ≪ゴールは正に目前というわけですか。分かりました。一旦、後退します≫ 古くから多くの被害者を出し続けてきた神隠し事件の究明と解決に地球統合軍が行動を起こした。その意味を理解した二人は撤退を開始した。 瞬時に頭部と心臓、翼を再生し、コカトリスが地を蹴り、尻尾を振るい翼を広げながらシルヴァールへと飛び掛る。 ≪出来損ないの英雄と、成り損ないの英雄が手を結びますか……小ざかしいですよ≫ 幼さの残る少女の鈴を転がしたような声が侮蔑となって頭に鳴り響いた。……矢張り、コイツも第三の敵か。だが、認識を改めさせる必要がある。 「手を結ぶ……? 違うな」 コカトリスが振り落とした鉤爪を両腕で受け止め、落下の運動エネルギーを受け流し、シルヴァールを軸にして円を描き、遠心力と共にコカトリスを安綱目掛けて放り投げる。 一刀は待っていましたと言わんばかりに背部に背負った二門のビームキャノン――物干し竿の砲身を脇口から展開。エネルギーチャージは既に済んでいるらしく、後はトリガーを引くだけの状態になっていた。 『義兄弟だ。間違えるな』 そう言って一刀は物干し竿の砲口をコカトリスに押し付け、二条の光芒を吐き出し、コカトリスの内部を蹂躙した。 金色の粒子が幾つにも閃光へと分散し、コカトリスの皮膚を内側から引き裂き、外部へと顔を出し、天を焦がした。 ≪道化のくせに……ッ!≫ コカトリスが喉を鳴らし、口惜しげに唸り声を上げると、奴の額に切れ目が入る。 「固有能力、石化の魔眼か……! 一刀! 奴の頭を潰せ!」 ≪今更……手遅れですよ≫ コカトリスの額が開き、第三の目が怪しく輝き、地鳴りにもよく似た空間が軋む音が響いた。 だが、安綱は左腕の掌をコカトリスに突き出したままの姿勢で石化の魔眼に持ち堪えていた。 『八咫鏡……お前達の能力が得体の知れない物であっても、それが魔力と呼ばれるエネルギー体によって構築された攻撃なら、出力で上回る安綱の力で防ぎ切れる』 ≪本当に小賢しい……でも、反撃に転じる余裕は無さそうですね。このままいたぶり殺してあげます……≫ コカトリスが翼を広げ、羽根を礫に変えて、散弾の様に撃ち出される。 大地を蹂躙しながら、雨が降り注ぐかのように安綱の防御フィールドを叩き、亀裂を走らせた。 『しゃらくさいッ! 安綱!』 イエッサー 安綱が左腕に担いだ巨大な板切れ。ガルーダの大群を一撃で斬り捨てた超大型ビームソード、要塞剣草薙の柄を構え、天を貫くと言わんばかりの巨大な真紅の剣を形成し 降り注がれる礫の雨をビーム粒子の余波で破裂させながら、コカトリスを一刀両断に切り伏せ、分断した巨躯を焼き払った。 ≪これで二発目……良かったんですか? 私を相手に使っても?≫ 超大型熱源反応接近 安綱のAIが警戒を発すると共におぞましい魔力が悪寒のように背筋を走った。 ハイドラの様な自らの力を誇示するかのように大陸全土を覆い尽くすように魔力を発するのでは無く、桁外れな魔力を体内に秘めている。 見る者全ての臓腑を鷲掴みにするかのような圧倒的な存在感と、異様な姿の前には魔力の有無など関係が無い。 『鋼鉄の……超巨大戦艦だと……』 一刀は呆然とした声で呟いた。ナグルファル――その姿は空を覆い隠すほどの巨大な鯨の魔獣だ。全身の至る所に鋼鉄という鋼鉄を身に纏い、その姿は戦艦その物とも言うべきか。 ≪国一つを丸呑みに出来る程の巨大魔獣相手、草薙抜きでどこまで対抗出来るか見物させてもらいますよ≫ ナグルファルの全身からハリネズミのようにずらりと巨大な槍が生え、その先端から暴風雨の如く、魔力砲が大地に向かって降り注がれた。 「大陸ごと文明を滅ぼす気か……!」 特定の対象に対する敵意や殺意など無い。ただただ、一方的に大陸を蹂躙し、破壊し、巨大な口の中から多種多様の魔獣達が、その姿を現し、大地へ向かって次から次へと降り立った。 大地に降り注がれる魔力砲が大地を貫き、紅蓮の炎を巻き上げ、南方大陸を真っ赤に染め上げ、爆発の隙間を縫って、或いは爆発に飲み込まれながら、魔獣の群れが北方大陸を目指し、一斉に進軍を開始する。 「これがナグルファル……」 魔獣を体内で飼い慣らすことが出来る程の巨大な魔獣の箱舟。外から攻撃しても山火事をグラスの水で消すのと同じだ。やるなら―― 『内部に侵入し、猛毒の如く……それしか手はありません』 「ああ。俺も同じことを考えていた」 シルヴァールの翼を広げると、安綱もブースターのノズルから灼熱を吐き出し、同じタイミングで地を蹴り、空へと舞い上がる。 此方の狙いに感付いたのか、それとも単純に人間の臭いを嗅ぎ取ったのか、魔獣の大群の一部が迎撃のために俺達の元へと殺到する。 「雑魚に構わず、一気に突破する……! 遅れるなよ、一刀!」 『了解ッ!』 魔獣たちの隙間を縫うように飛翔し、上下から迫り来る牙を一気に潜り抜け、振り落とされる爪を受け流し、鞭の様にうねりを上げながら迫る尻尾を避ける。 上下左右から一斉に放たれる、ブレス、魔力砲を最高速で振り切り、ナグルファルを正面に捉えると、その全身を覆う巨大な槍が魔力砲とは異なる閃光を放った。 『今更、攻撃パターンを変えたところでッ!!』 安綱が先行する形で真紅の残光を描きながら、ナグルファルの大口へと一気に猛攻を仕掛ける……いや、妖光を放つ網のような物に絡め取られ、その動きを空中で静止させた。 「爆導の術式が組み込まれた包囲結界……!? 離脱しろ!!」 網目の様に緻密に編み込まれた防御結界は物理的、魔術的な衝動を無力化し、魔力爆発という形で報復が返ってくる。 一刀に慌てて警告を発するが、言い終わるか終わらない内に起爆剤となった結界が連鎖的に大規模な爆発を巻き起こし、安綱を弾き飛ばした。 損傷率増大――脚部にトラブル発生。反応速度三十パーセント低下。腕部稼働率二十五パーセント低下。エネルギー変換効率五十パーセント低下 『とんだ醜態だ……だがなッ!』 黒煙を噴きながら大地へと逆さまに落下していた安綱が脚部のブースターを吹かし、体勢を整え、緩やかに着地した。 そして、安綱が天を仰ぐ様に突き上げた草薙の柄を挟み込む様にビームキャノン、クレイモアポッド、腰部のブースターがドッキングし異様な姿を晒した。 『砲身完成……システムオールグリーン! ファイアリングロック解除!』 安綱の真紅の目、各所に刻まれた黄色の刻印が力を持ったかのように強く光輝いた。 『ツインプラズマジェネレーターフルドライブ! 刀身展開!』 安綱から金色の粒子が立ち昇り、天に掲げた草薙から真紅の光芒が空高く付き抜け、雲を吹き飛ばした。 『刀身固着! ターゲットロックオン!』 揺らめきながら天空を貫く真紅の大剣が一際強く輝き、大地を血の様な赤で染め上げ、光の中から血液が凝固したような真紅の巨大剣が天高くそびえ立っていた。 『要塞剣! 草薙ィィィィィィィィィィィッ!!』 非常識なまでの超巨大剣が超ド級魔獣ナグルファルの巨躯に振り落とされるが、さしもの草薙ですらナグルファルの結界が相手では拮抗するだけで精一杯……だが! 『安綱! 全エネルギーを草薙に回せ! 奴の結界を一撃で断ち切る!』 イエッサー! リミッター解除! 放出される金色の粒子が色味を増し、安綱の装甲を金色に染め上げ、更なる力を得たかのようにナグルファルの結界を押し潰し、亀裂を走らせた。 『刃渡り八千メートル、横手二百メートル、重ね六十メートル……この草薙に斬れない物など無ァいッッ!!』 一刀の咆哮と共に草薙が徐々に結界の内部へと侵食を始める。流石のナグルファルも草薙……いや、一刀を最大の脅威と判断したのか巨槍が一際強い輝きを放ち、魔力の砲火を安綱に集中させる。 『いぃぃぃぃぃぃぃぃけぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!』 拮抗状態も一瞬。今更、全力で迎撃に出たところで既に手遅れ。接触点を中心に結界全体に亀裂が走り、草薙が結界を断ち切り、ナグルファルの頭部を大地諸共、縦に引き裂いた。 ナグルファルの口から大地へと飛び立とうとしていた魔獣の大軍は草薙に直接叩き潰され、或いはその余波で体液を沸騰させ次から次へと、その巨体を爆散させていく。 だが、頭部を真っ二つに裂かれたナグルファルがニヤリと笑うかのように巨大な顔を歪ませた。 ナグルファルを切り裂いた草薙の真紅の刀身には黄色に発色する結界の残滓が絡み付いている。 「草薙を解除しろ! 奴の狙いは――」 結界に刻まれた爆導の術式が発動し、爆発の渦が草薙の巨大な刀身を駆け抜け、一瞬にして安綱を飲み込んだ。 「一刀!」 『まだ……動ける! 天之加久矢ッ!』 爆発の中から黒煙の糸を引きながら、安綱が空へ飛び出した。その戦意は留まるという言葉を知らないのか、大したタフネスぶりだ。 驚いているのも束の間、刀身を失った草薙の柄がブースターノズルから焔を吐き出し、ナグルファルの内部に侵入、大爆発を起こす。 内部からの膨大な破壊エネルギーの放出に破壊の連鎖反応が巻き起こり、ハリネズミのように立ち並ぶ巨槍が次から次へと破裂していく。 「存外……滅茶苦茶だな」 『ですが、それなりの効果はあった……結果オーライって事で良しとしましょう』 「だがな……」 一刀は何食わぬ顔で安綱を大地に降り立たせるが、火器の類は今の戦闘で使い切ったというか自爆させてしまった。 その上、魔力砲の集中砲火や爆導の術式にも飲み込まれており、安綱の全身にスパークが走っている。無茶にも程がある。 『確かにこれ以上、まともな戦闘を継続するのは困難ですが、本来なら存在しない戦力です。そして、涼夜さんが力を合わせるべき仲間なら……』 安綱が首を動かす方へと視線を向けると結界塔に焔砲を構えた戦士達。装甲騎士団の刻印装甲。ラウバルト将軍のゴルトゲイザー。 イリアのレイスヴォルグ、レイヴィアザン、ガイウス。アディンのシェイサイド。嘉穂のゲルヴィナードが集結していた。 ≪やれやれ……相変わらず、無茶苦茶と言うか何と言うか……三、四日かけて大陸の最南端で決戦を仕掛ける手筈だったのに出陣したその日に予定が前倒しだなんてね≫ ≪それでこそ我が友。狂戦士、霧坂涼夜だ≫ ぼやくラウバルトの声に対し、アランは楽しげに答える。 本人の前なのでコメントを差し控えさせてもらうが、コカトリス戦から此処に至るまで、大暴れしていたのは俺では無く、一刀だ。 流石の俺でも、未知の脅威に対して、考えも無しに再攻撃不可能な強力な大技を使うなどという無謀な行動に出る気は無い。 ≪涼夜様は狂戦士ではありませんわ! 勇者ですと何度も申し上げているではありませんか!≫ ラウバルトと、アランの口振りにイリアが不満気な様子で怒鳴り声を上げた。 勇者などと呼ばれようものなら全身に鳥肌が総毛立ちしそうだ。それなら、狂戦士呼ばわりの方がマシというものだ。 ≪大体の状況は把握している……先行する≫ ≪これ涼夜さんの義弟さんがやったんですか? 私たちも負けてられないですよ?≫ 『涼夜さん。俺はナグルファルから出てきた魔獣の排除に回ります』 「すまんな。随分と助けられた……だが、茜華をお前にはやらん」 『……………………』 場の雰囲気が凍り付くというのは、こういう事を言うのだろうな。誰の視線かは分からんが、俺を責めるような視線も幾つか混ざっている。 「勿論、ただの冗談だ。一度で良いから言ってみたいと思っていてな……一刀、死ぬなよ」 『涼夜さんこそ! アイツを幸せにするために何がなんでも、涼夜さんには帰って来てもらわないと困るんですよ!』 ≪状況を考えろ。度し難い阿呆共め……≫ アディンの痛烈な突っ込みが決戦場に響き渡り、それはいつしか笑い声となって決戦場を駆け巡った。 ≪この戦いを制したとき、我々人類は魔獣によって脅かされる日々から開放される! 己が未来を掴み取れ! 我が子に! 家族に! 友に! 全ての人々に未来を!≫ 笑い声で一つに結びついた戦士達の心はアランの大号令で闘志へと切り替わり、大音声となって天をも揺るがす勢いで轟いた。 叫び声に反応したのか、木々を掻き分け無数の魔獣が、土煙を巻き上げながら、けたたましい地響きを鳴らして進軍を開始した。 ≪怯むな! 焔砲一斉発射! 全刻印装甲前に出ろッ! 一体残さず殲滅しろ! 突入部隊に近付けさせるな!≫ 灼熱の炎の赤い熱線が大軍の戦闘に突き刺さり、たたらを踏んで悲鳴を上げ、一時的に進軍が速度が下がるが、それも一瞬。 足を止めようものなら後続の魔族に押し倒され、無数の足という足に全身を砕かれ、或いはより大きな魔獣から鷲掴みにされ盾のように扱われる。 人間への恐れは死という名の制裁が待ち構えている。魔獣達はすぐ様、気を取り直したかのように全速力での突撃を再開する。 刻印装甲の大軍団が正面から、それを迎え撃つ。安綱が先陣を切り、すぐ背後にはゴルトゲイザーが追従し、それに跨った抜き身の長剣を構えたレイスヴォルグの姿があった。 「一刀が先頭ならば何の問題もあるまい……行くぞ」 頭部を縦に切り裂かれたナグルファルは樹海へと不時着し、その切り口からはししどと鮮血を溢れさせ、再生が始まる様子も無い。 だと言うのにも関わらず、内包する膨大な魔力や殺気が衰える様子は全く無いどころか、増しているようにも感じられた。 ≪一固体のみの魔獣と聞いていたが、随分と機械的な部位が多いな……そして、衰えぬ魔力と殺気……ふむ≫ 「どうかしたのか?」 ≪現段階では予測の域を越えん……それに私の予測如何に関わらず、やるべき事は変わらん≫ 思わせぶりな言葉を言うだけ言って、アディンは口を閉ざしてしまった。最後の最後まで気障ったらしい面倒臭い奴だった。 ≪まあ、ここまであからさまな殺気と、魔力を放たれたのでは、まだまだ何かがあると言っているようなものですし≫ 嘉穂は弾む様な声色で言った。出会ったばかりの頃は置かれた状況に取り乱したり、投げやりなところもあったが、地球へ帰れると分かるなり それまでの印象を嘲笑うかのような本性を剥き出しにして、良い様にされたこともあった。第一印象では何も分からない。それを体言するかのような女性だった。 「よくも此処まで個性的な連中とやってこれたものだな……」 ≪一番、個性的な人が言う台詞ですか?≫ ≪事も成さない内から感傷に浸るな、阿呆≫ 少しでも口を開こうものなら、この仕打ちである。退屈はせんがな。 「個性的な連中と行動を共にするのも、これで最後だと思うと多少なりとも感傷に浸りたくなるさ」 樹海の中から次々に撃ち放たれる魔術砲撃を無視して、ナグルファルの内部に突入すると―― 「これは……」 ≪意外と綺麗ですね≫ 一刀の攻撃でグロテスクな有様になっていた頭部を通り過ぎると、それまでとは打って変わって異様な光景が広がっていた。 ガラスの様に透明な床が辺り一面に広がり、壁には水色の光がイルミネーションのように走っている。 出来損ないのSF映画に出て来る未来的な空間。それが魔獣ナグルファルの内部だった。 ≪矢張り、人工物の類か……では、この巨大魔船はナグルファルでは無い……≫ ≪さっき、ブツブツ言っていたのはそれのことですか?≫ 「これが人工物であるとすれば、何処かにこの船を操っている奴がいるはずだ。そして、それが恐らく……」 ――最強の魔獣。一種族一個体の魔獣。魔獣の王、ナグルファル ≪問題は何処にナグルファルがいるか……ですね≫ 「態々、探し出す必要など無い」 ゲームなどでは無い。障害のルールに従った上で、真正面から叩き潰すのも中々に気分が良いのは分かるが、この船は少しばかり広すぎる。かくれんぼの鬼を興じる趣味も無い。 「此処まで魔力と霊薬の温存は十分にやってこれた。暴れるだけ暴れてナグルファルを燻り出す」 ≪それで本当におびき寄せることが出来るのでしょうか?≫ 嘉穂が疑問を差し挟むが、確かに彼女の言うことも尤もだが―― 「魔獣の知能など高が知れている。来るさ。確実にな……それより、お前達、魔族と遭遇はしたか?」 ≪……いや、魔族よりも危険な連中はいたようだが≫ 異常固体を操る妙な連中のことを言っているのだろうが、間違いなく奴らは魔族では無い。もっと人間に近い、別の何かだ。 一刀なら、もう少し詳しい話を聞けそうだが……この世界に存在する刻印装甲の数、ナグルファルが放っていると思われる魔力から察するに異常固体は存在しない。 奴らに出来ることと言えば、魔獣を生み出す程度が関の山。知性だって魔獣に毛が生えた程度で純粋な魔力は上位の魔獣にも満たない。 だが、そうなるとこの魔船も意味の分からん存在だ。頭部は魔獣の様な巨大な生命体である事に間違いは無いが、内部機構は機械などの人工物で出来ている。 数十キロ規模の巨大生命と人工物の融合船。魔族の知能ではこんな巨大な構造物の建造……いや、地球の戦史資料にすら記録されていなかった。 それを言うならシルヴァールを始めとする刻印装甲も十分に眉唾ものだ。補給や修理を必要とせず、魔力があれば理論上は永久的な活動可能で、欠損された部位も魔力で修復出来る。 その上、自意識らしきものまで持っている。ハイドラ戦以後、出て来ることは無いがヘブンランサーなどはシルヴァールから直接与えられた武装だ。 「まあ良い……今やるべきことは考察することでは無い」 両腕に雷電を纏い、思考の中にある武器庫から紫紺の槍を掴み取る。五つに分かれた穂先からプラズマが噴出し、五条の雷光が魔船の体内を走り ガラス張りのような床や、イルミネーションと一体化したような壁、柱。目に付くもの全てを破壊し、恐らく、心臓部があるであろう方向目掛けて雷光を纏った槍を投擲する。 多分、届いていないだろうがな。 ≪今まで溜まりに溜まったフラストレーションを発散するには良いかも知れませんね。こういう建造物を破壊するのって、ほら跪きなさい!みたいな感じで気持ちが良さそうですね≫ そう言って、嘉穂は指を弾き目に映る隔壁、ガラス張りのような床を瞬時に爆破破壊していく。 ≪ちょっと楽しいですね。コレ。次に進みましょう!≫ 何と無く、嘉穂がゲルヴィナードの玉座の中で恍惚の表情を浮かべている姿が思い浮かんだ。酒癖が悪い上に破壊魔……救いようが無い。 ≪待て……アレを見ろ≫ 破壊された壁の中から成人男性一人が丁度収まる程度の大きさの管が整然と並んでいる。中には粘性を持った培養液らしき液体が鮮やかな緑の光を放っていた。 そして、人の形らしき黒い影が、うっすらと見えている。 「これは……」 ≪検める≫ アディンは短く一言呟いて、シェサイドの左腕を閃かせ管を切断し地面へと落とし、ガラスの破砕音にも似た甲高い音を鳴らして破片と、緑の培養液が床に飛び散った。 ――中身は……! だが、俺達に中身を見ていられるだけの猶予は無くなった。 背後から迫る獣の咆哮、全身が総毛立つ程の凝縮された魔力と殺気に俺達の勘が警鐘を鳴らした。 ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) +... 名前
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概要 難易度 1 行動力 1 出現条件 なし 出現モンスター モンスター HP スキル1 スキル2 スキル3 スキル4 スキル5 スキル6 スライム 12 なにもしない Lv.1 なにもしない Lv.1 なにもしない Lv.1 体当たり Lv.1 打撃 Lv.1 ねばねば Lv.1 ゴブリン 10 なにもしない Lv.1 投石 Lv.1 打撃 Lv.1 なにもしない Lv.2 酔拳 Lv.1 大打撃 Lv.1 サラマンダー 12 なにもしない Lv.1 かじる Lv.1 再撃 Lv.1 炎の息 Lv.1 毒毒 Lv.1 追い風 Lv.1 タイサイ 21 流行病 Lv.1 ねばねば Lv.1 かじる Lv.1 にらむ Lv.1 ねばねば Lv.2 一刀両断 Lv.2 怪鳥キリム 20 なにもしない Lv.2 にらむ Lv.1 噛みつき Lv.1 風切羽 Lv.1 にらむ Lv.1 一刀両断 Lv.1
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【名前】 ローザシャーン 【大きさ】 杏子(約157cm)よりも小さい 【攻撃力】 二頭身の使い魔を射出して攻撃したが、杏子に全く通用しなかった。 【防御力】 杏子の槍攻撃で一刀両断された。硬度は最大でもオクタヴィアの腕と同等 ゆまを狙った際(後述)は杏子の投槍で粉砕された 【素早さ】 使い魔を薙ぎ払った杏子の横に飛び出したが、逃げ切れず斬られた。 【結界】 確認できるのは積み重ねられた球体と積木の存在。 【特殊能力】 杏子に一刀両断されても、半身で動きゆまを狙った。
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29◆確定申告(後) 「ぷはぁっ」 もともと包帯の上からかけられた《ため息》だったからだろう、 強制的につけられた《氷のマスク》は紆余曲折の腕力でもどうにか外せるものだった。 マスクを地面に落とすと、紆余曲折はこれでもかといわんばかりに声を上げる。 「一刀両断、じゃなくてリョーコさん! どこに行ってたんですか!」 「あー、心配させてごめんな。ちょっと色々あって」 「そうだぞ一刀両断。それにその髪、傷も……そして日本刀、見つかったのか」 「あっと、日本刀はなんというか、これはまあ、えっと――あの待ってくれ、後で話すから」 緑色のオーラによる《強化》がおさまった切磋琢磨も混ざり、 二人は突然現れた一刀両断にくちぐちに質問責めをした。 それもそうだ、刀を取りに行くといって彼女が二人の元を離れてから、 少なく見積もっても一時間は経過している。 何があったのか聞きたくあるのは至極当然のことだ。 しかし、一刀両断が「後で話す」と言った以上、二人にそれ以上彼女を攻め立てる義理はなかった。 死体となって再会したのならともかく、 生きて帰ってきたのだから、問題はない。 ところどころジャージが破れて紅い線が覗いていたり、 長い髪をまとめ上げて作っていたポニーテールがまとめて消失したりはしているが、 一刀両断は一刀両断のままで、再び彼らのもとに戻ってきた。それで十分だった。 「そんなことより今は、目の前の敵を殺すことが大事だろ」 敵に向かって改めて向き直りながら、一刀両断が言う。 切磋琢磨と、(見えないけれど)紆余曲折も、その言葉につられるように敵側を見た。 「……」 「……」 銀髪の青二才――先手必勝は銃を一旦仕舞い、ポケットから銀縁のメガネを取り出して、 耳にかけてくいくいと上げながらこちらを怖いほど冷徹な目で見ている。 青いドレスの氷吐き――青息吐息はデイパックから拡声器を取り出して、 怒りと焦りのこもったまなざしをこちらに向けて放っていた。 両者ともに、無言で。 こうなった以上、逃げるという選択肢もあるはずなのに、こちらを見ていた。 あくまで見続けていた。 最後まで戦おうというわけだ。 「左の銀髪は俺がやる」 切磋琢磨が両拳を合わせ、先手必勝を見据える。一刀両断は頷いた。 「分かった。じゃああたしは右の女をやる。紆余はそこで胡坐でもかいてろ。 見た感じお前のルール能力、もうネタバレしてるんだろ」 「……ですね」 紆余曲折も頷いて、すっと後ろに下がり、なるべく銃の有効範囲内に入らないようしゃがみこんだ。 彼の《迂回》のルール能力は彼自身を狙った攻撃にしか発動できない。 再び切磋琢磨におぶさっても、近く敵はその事実に気付くだろう。 もしそうなれば、彼のルール能力はさらに運用が難しくなる。下手をすれば切磋琢磨の枷になりかねない。 「そうだな。悪いけど紆余は、俺たちを見守っていてくれ」 「タクマさん、リョーコさん、死なないでくださいね」 「当たり前だぜ」 「ああ。安心してくれ、俺は――《強い》。そして、もう折れない」 さらなる《強化》でまた一回り、いや相手が二人だから二回りか、 成長し逞しくなった背中を紆余曲折に見せつつ、切磋琢磨は力強く言った。 一時はどうなるかと思ったが、 これなら大丈夫だ。 紆余曲折は自らの身の安全が完全に確保されたことを感じ取ると、 誰にも知られないようにうつむいて、そっと心の中で安堵した。 「《はぁぁ・……ふぅう……》」 そして。 戦場に大きく吐息の音が漏れる。 「《はぁあ……》。まったく、嫌になっちゃうよね、センくん。 こんなくだらない実験に巻き込まれて、あたしたちの前にはいつも敵ばっかりで。 ため息の一つや二つつかないと、やってらんないよ、こんなの」 「ええ。そうですね。大体、本来ならこんな所で殺し合いなんてしている時点で”負け”も甚だしい。 骨折り損でくたびれ儲けもないなんて、運が悪かったとしか言いようがありません」 「うんうん、ホントにそうよね。たったひとつのことを除いては」 「そうですね、たったひとつを除いては」 はぁ、ふぅ、と。 冷たい手を温めるときみたいにゆっくりと、《ため息》を青息吐息が吐いて。 それを合図に、先手必勝は拳銃を懐から抜き、とんとんとフットワークのリズムを取り始める。 口を開いた彼ら二人は、これまでのことを思い返すように、お互いに言葉を交わす。 第一放送の後。 遅まきに行動を開始してから、二人の間には様々なことがあった。 禁止エリアから逃げのびたかと思ったら、鏡花水月に遭遇し。 何度も死にかけ、幻想に惑わされ。 絶望したり恐怖したり、本当に色々だ。しかも、どれもいい思い出とは言い難い。 それでも、先手必勝は青息吐息を見て。 青息吐息は先手必勝を見て、こう言うことができた。 「たったひとつ。あなたという仲間ができたことだけが、不幸中の幸いだった/でした」 そしてお互いにほんの少しだけ、口角を上げてほほ笑んだ。 次いで同じく、彼らの他の誰にも見られないように。その口で「なんてね」とひとこと、呟いた。 「――さあ、まだボクたちの闘いは終わっていません!」 一転。 空気を切り裂くようにして、先手必勝は取り出した拳銃を敵側に向ける。 十メートルほど離れて向かい合う殺すべき三人に向けて、最期の宣戦布告をした。 「そちらが死ぬまで戦うというのなら。あたしたちは戦えなくなるまで殺すだけ。 生憎、こちらには、最後の一手が残っているわ。――これで終わりにしてあげる」 彼の動きに呼応するように、青息吐息は拡声器を構える。 これは先の戦いで――彼女の《凍てつく吐息》を増幅することによってエリア内の何もかもを凍らせ、 鏡花水月を《幻想》ごと実質的な行動不能に追い込んだ最終兵器だ。 その時の反動で凍りついていた拡声機構も、切磋琢磨たちと戦っている間にどうにか溶けてくれた。 だから、再び彼女は行使できる。 最後の攻撃としては十分すぎる威力を持つ絶対零度を。 「はっ。終わらねぇよ。終わらせねぇ」 息を吸い込む青息吐息に向かって、切り返すのは一刀両断。 短くなった髪を微かに揺らしながら宣戦布告を鼻で笑い、一部の隙もなく日本刀を構える。 状況は分からないが、ともかく一刀両断は、自身が行うことはひとつだけだと感じていた。 紆余曲折の”盾”として――”刀”として。 彼を危ない目に遭わせた殺すべき敵を一刀のもとに叩き斬る。彼女が生きている理由はただそれだけ。 「ああ、そうだ。――終わりにするのは、こちらの方だ」 最後に、確定的な口調でそう言って、四点流”待機”の構えを切磋琢磨が取る。 基本にして究極。すぐに攻撃態勢に移ることのできるオーソドックスな足の開き、拳の構え。 ただしこの娯楽施設に連れてこられた最初とは違い、 その姿にはある種の貫録と、驕りでない自信が備えられている。もう彼は折れることはない。 これにて全員の準備は完了した。 ……娯楽施設の中央、B-2のコンクリートの駐車場。 空は変わらず薄曇り。風も弱く頬をなでる程度で、おそらく戦況には影響しない。 東西に整然と並ぶ車列を背に、南側には先手必勝組、北側には切磋琢磨組が構える。 そして十秒。 十秒、そのまま時が流れた。 戦闘に参加する四人とも、長くて短いここまでの時間を生き抜いて、体力はもうほとんど残っていない。 わざわざ声に出さなくともあと一合で闘いは終わる。全員がそれを自らの肌で感じていた。 だから重要なのは、タイミングだった。 四人のうち誰かが気を緩めたり、気を取られたりして、 氷のように張り詰めたバランスにとげが刺さり、崩れて隙が出来るそのときが来るのを、全員が待っていた。 これ以上なく気を使う静寂を。また続けること十二秒。 「……」 一刀両断の後ろに控えた紆余曲折は、地面に置いた手のひらに、熱の残る鉄の感触を知った。 最初に《迂回》させた銃弾。 巡り巡ってこの戦場に戻ってきたものの威力を失いコンクリートに転がったそれが、自らのそばに落ちていた。 …………。 ああ。 僕の”役割”はこれなのか、と。 最後まで蚊帳の外を貫き続けた少年は、心中で小さくそう思った。 賽を投げるようにして。 ぐっと握ったそれを、ぽい、と。 戦場の中心めがけて力強く振り投げる。地面に落ちたそれは、始まりの音を立てた。 「――――おおぉぉおおおおおお!!!」 そして戦場は動いた。 腹の底から響くようにして咆哮を上げ、最初に駆けだしたのは切磋琢磨。 二の型”突進”――バネ仕掛けのように全身で躍動し、十メートルの距離を二秒足らずで詰めにかかる。 それを無言で見据える先手必勝は、狙いを定めて引き金を引く。 四肢がどれだけ動こうが、直線的に走る人間は体幹がブレない、だから狙いは胸部……あるいは腹部! 銃声。 次いで衝突音。だが銃弾は――外れる。 「なっ」 「《……はぁあぁぁあぁ……!》」 いや、先手必勝は《百発百中》の補助もあり、きちんと切磋琢磨の腹部に銃弾を叩きこんだ。 だがそれは、当たらなかった。 左手に。 切磋琢磨が左手に隠していたのは《氷》だった。 直線に横から添えるようにして――彼は先手必勝の銃弾をその《氷》にぶつけ、軌道を逸らしたのだ。 そう、つまりそれは、先ほどまで紆余曲折の口を覆っていた《氷のマスク》だ。 先手必勝自身よく知っている。青息吐息が放つ《ため息》が作り出す《氷》は、生半可な強度ではないことを。 「くっ……くそがあぁあっ!」 決め手になるはずだったものを逆に相手に使われた、 さらに再び先手を失ったという事実が、先手必勝の逆鱗に触れる。 思わずか思わざるか、これまで発したこともない濁った言葉が口を突く。 隣で拡声器により《ため息》を吐く青息吐息は、彼らしからぬその激昂に一筋の不安を感じた。 だが今は、目の前の敵が問題だ。 「……うそでしょ!」 「あたしは自分にウソはつかねぇ!」 鏡花水月を葬った第一の奥の手。 拡声器による《ため息》の広大な拡散は、こちらに向けて走ってくる一刀両断にも確かに”少しは”効いている。 だが地面、車、空気まで凍らせる《ため息》が、一刀両断の身体を凍らせるに至らない。 《迂回》しようのない広範囲攻撃、 少し距離のある切磋琢磨のズボンやすね毛に霜が付き始めているくらいだというのに、 もうあと数歩の所まで迫っているジャージの女はまだ寒がるそぶりすら見せないのだ。 やせ我慢ではない。その機微が分からないのであれば、先手必勝の真意など推測できようもない。 ではなぜ? 疑問に答えたのは、隣で再び銃声を鳴らした先手必勝だった。 「日本刀です! そいつ、息吹を斬っているんだ!」 「えっ!?」 「おっと――でももう遅いぜ。そっちのお前もな」 「……二の型・突進」 見ればそう、片手で持っていたから分かりづらかったが、一刀両断は日本刀を剣道のように立てて走ってきていた。 その刀身で――青息吐息の《ため息》を左右に斬り裂きながら、だ。 「あたしの刀は全てを両断する。形のないものだって例外じゃない」 「そんな……!!」 「――”連拳”ッ!!」 なおも差を詰める一刀両断の横、豪的な初動の合図を叫びながら、切磋琢磨が拳を振るうのが見えた。 センくんがさっき放った二発目の銃弾は? どうなった? 青息吐息は目を見張る。 そしてその答えは、切磋琢磨の腹部からにじむ血の流線を見れば必然と分かった。 良かった、当たっていた。 辛うじて青息吐息たちはこれで《勝った》。 すぐ《仕切りなおされる》とはいえ、そのすぐまでは死ぬことはない。 「ちっ」 「――っかはっ」 一刀両断の日本刀が閃いた。 横薙ぎにまず、拡声器が切り裂かれ。次いで喉に焼けるような感触があった。 鮮血が噴き出したのが見えて。 吐き続けていた《ため息》が、喉に空いた穴から漏れていくのが分かる。 すぐ死にはしないし負けじゃない。 でもだけれど、重症だって負うし言葉だってもう出せなくなってしまっただろう。青息吐息は冷静にそんなことを思った。 舌打ちをした一刀両断は、叫ぶ。 「ちっ、ルール能力かよ。んじゃも一回――ん」 叫びながら追撃を加えようとする。が、その足が動かない。下を向くと足が地面に張り付いていた。 180度以上拡散している《氷の息吹》を日本刀で切り裂くのにも、限界はある。 とくに足先などは。 「うーん・……ここまでか。冷え性にもほどがあるぜ」 「ぐああぁああああああっ!!」 ふぅ、とため息をつく一刀両断の真横、地面に倒れゆく青息吐息の視界、 ルール能力による暫定的な《勝者》に見合わぬ叫び声を上げる先手必勝が、右手から銃を取り落す。 何とはなしにそちらを振り向いた一刀両断が見たのは、まるで格ゲーのハメ技を記録した映像のような光景。 「らぁっ! らぁっ! うららららっ!」 切磋琢磨は真剣に。 拳で押して、足で蹴り上げ宙に浮かし。 懐を掴んで引き寄せて、さらに振りかぶり、鼻を殴り、また蹴りで宙に浮かし。 横蹴りからその場で回転し、回し蹴りを叩きこんで、空中で人体を横に半回転させると、 「突進――”逆雷”ッ!!」 最後にとどめのアッパーを顎へと電光のごとく叩き込み、空へと持ちあげる。 先手必勝の銃撃は通っていたが、その代償はあまりにも大きすぎた。 切磋琢磨は銃弾をあえて受けることで差を限界まで詰め、自らの攻撃を当て、連撃へとつなげた。 相手の意識をほぼ飛ばすほどに。 「――――っ!」 「……老師。今なら分かる気がします! 俺だけの四の型。その初手は、俺自身のすべてを込めた一撃……」 垂直に地面に落ち行く先手必勝に、青息吐息が声をかけようとする。 だが斬られた喉はひゅうひゅうと音を立てるばかり、声帯が死んでいるのか、ただ吐息を漏らすだけ。 ばたん、冷たい地面に倒れこみ。 全身に力を蓄える切磋琢磨と、切磋琢磨を見比べた。 先手必勝は意識を朦朧とさせている、しかしそれでも最後のあがきにと、ぴくりと足を反応させて動かす。 鏡花水月戦で見せた得意の蹴りだ。 脳天に突き刺すようにすれば、今からでも反撃のワンチャンスはある。 ……なんてのは。甘い甘い、絵空事だ。 「リョーコさん、タクマさん、《仕切り直し》を!」 「《仕切り直し》を叫べ、タクマ!」 「ああ、分かってる――《仕切り直し》、そして」 一人ならともかく、彼らには仲間がいる。 青息吐息が倒れた今、先手必勝が生き残れる道理はゼロになった。 それが悔しくて、申し訳なくて。なんどもなんども青息吐息は叫ぼうとする。でも斬られた喉は、 やっぱり掠れた空気音をさせるだけで。 「……うぅッ! あぁああ――」 「四の型・爆発――初手」 彼女は最後の言葉を、先手必勝に掛けることが、できなかった。 「”拳語り”ッ!!」 ”待機”で力を蓄え、”防御”で筋肉を硬直させた状態より、”突進”ですべてを一転解放。 切磋琢磨の全のパワー、全の想いを込めた四の型・爆発が、クリティカルに先手必勝の胸部へと叩き込まれた。 ごう、と、大地を揺るがす音がして。 凍りついた空気が地面から生やしていた数本の氷柱が、動いた空気の圧力だけで何本も破砕されて。 「……青息吐息さん」 戦いの終了を告げる言葉が、先手必勝の口からこぼれた。 「ボクに付き合ってくれて、ありがとうございました」 ――銀髪の青二才は宙を舞って。B-2を超え、車にぶつかりバウンドし、B-3まで飛んで行った。 禁止エリアであるその場所で。十秒後、中規模の爆発音が響いた。 そして戦場は静かになった。凍りついてしまったみたいに。静かになった。 ◆◆◆◆ 4×4。 四角に並んだ十六の旧式テレビは積み上げられ、薄暗い”モニタールーム”の壁を少し圧迫している。 狭い部屋の中、テレビの群れの真ん前に陣取るようにしてそれを見上げる白衣の女は、 これまたレトロな木の椅子に座ってスナック菓子をほおばりながら、 たった今決着がついたB-2の戦場を、いくつかの方向から多角的な視点で見ていた。 奇々怪々は観測する。 たった一人でこの部屋にこもり、”実験”の最期を見届ける。それが与えられた彼女の役目だ。 「第二放送、始めなければなりませんね」 くるりと後ろを向いて椅子から立ち上がり、スナックでべたついた手をべろりと舐め。 奇々怪々は反対側の壁にある机まで向かう。数秒もかからず、そこへ着いた。 シンプルというよりは質素な金属製の机の上には、放送を行うための電話機に似た無線装置と、もう一つ。 彼女がある私的理由で持ってきている一枚の写真立てが置いてある。 「……まだまだ。残り人数は七人です。”ルール通り”にいくかどうかは、まだ分かりませんよ、”軍鶏”」 写真立てを一瞥し、彼女は小さくそう呟いた。 そして数秒迷った後に、写真立てをパタリと倒して、映っていた人間を視界から消し去った。 受話器を取り、数字のボタンを押して連絡線を繋げる。放送の前に、連絡をしなければならない。 ひどく長く感じる四回のコール音のあと、繋がる。 「も、もしもし」 『――――』 相手は喋らない。 しかし奇々怪々はなぜか緊張に息のリズムを若干崩しながら、受話器に向かって報告を行う。 「”雷鳥”です。たった今、五人目が死にました。……第二放送を始めます。死んだのは、――先手必勝。 先手必勝でした。残りは七人。実験は順調に進んでおります。では」 プツリと切って受話器を置く。 全身を舐められたかのように汗が吹きだし、彼女の顔色が一気に青ざめる。 あの方に言葉を投げかける――それだけで奇々怪々はこんなにもどっと疲れてしまうのだ。 それこそ、モニターを見続けることの比ではないくらいに。 やはり五分。 そのくらい休憩して、それから放送をしよう。 倒した写真立てを見ながらそう決めた奇々怪々は、 机の下からスナック菓子を一袋取り出すと、ふらふらと椅子の方へと歩いて行った。 ふと、見上げた一つのモニターに見えるは、 闘いの敗者の姿。 泣きながら――死んだ先手必勝とは逆の方向へ駆け出している金髪の女、青息吐息の姿だった。 【先手必勝:死亡――残り七名】 確定申告(中) 前のお話 次のお話 第二放送 前のお話 四字熟語 次のお話 確定申告(中) 先手必勝 実験終了 確定申告(中) 青息吐息 第二放送 確定申告(中) 切磋琢磨 生員集合 確定申告(中) 紆余曲折 生員集合 確定申告(中) 一刀両断 生員集合 第一放送 奇々怪々 第二放送 用語解説 【先手必勝】 文字通り、戦いで相手よりも先に攻撃を仕掛ければ必ず勝てるという意味の四字熟語。 「先手」には先に戦いを初めて出鼻をくじくという意味もあるとか。 四字熟語ロワでは、人生において常に先手を打ってきたメガネ理系の青年。 文字通りのルール能力の裏をかき戦いを有利に進めたが、連戦の末に夢破れた。 本編一覧へ 四字熟語ロワTOPへ 非リレーロワTOPへ
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964: 影響を受ける人 :2017/08/06(日) 22 15 16 この作品にはTS要素が含まれています。 オリキャラ化が含まれています。と言うかオリキャラが出てきます。 最低系である最強要素があります。 オリジナル設定、個人的解釈が入っています。 それでも良い、という方のお読みください。 提督憂鬱×ストパン+零 第百十五話 ―扶桑海事変-19― ――戦艦【紀伊】:艦橋―― 敵の増援。それは考慮に入れてはいた。 しかしながらそれは敵の護衛交代ルートと、ちょっかいをかけてきた少数の襲撃範囲を考慮しての事。 今襲い掛かってきた増援は、まったく考慮に入れていなかった方角からやってきた。 一応索敵腺に入れていたが、本命を調べるために投入された偵察機の機数と比べると圧倒的に少なく。 見つからなかったのは仕方がない事でもある。 しかし寝耳に水の為一同は騒然となり、すぐさま対応しなければならない。 報告によれば偵察機を撃墜する事無く素通りし、敵が出せる最大速力でもって一直線に進撃しているという。 「おいおい・・・ハードモードすぎるだろう。」 「到着予想時刻まで、そんなにありません。」 呆れて真顔になった古賀に、「FXで有り金全部溶した人の顔」の副官が応じる。 「しかしもうすぐ射程に到着する。それでけりを付ければ!」 「装甲の厚さと強度を考えると、難しいですが?」 「FXで有り金全部溶した人の顔」になった古賀に、呆れて真顔の副官が応じる。 「戦艦全ての火力を注ぎ込む以外に無いわけだが・・・」 苦悩するが時間が無い。刻一刻と天井は下がり続けている。 真下に潜り込んでいる今でさえ圧迫感が凄いのだ。抜け出るタイミングを間違えば全滅もあり得る。 ならば、確実に敵の装甲を抉り取る策を講じなければならない。 「やはり、切れ込みを作ってもらうほかないな。 彼女等に連絡をしてくれ。作戦〔下 ノ 甲〕だとな。」 ――北郷隊―― 連絡を受けた北郷章香は溜息と共に【氷刻刀(ひょうこくとう)】を握りしめる。 やはりそうなったかと内心で思いつつ、隊の全てに通信を繋げた。 「第一打撃艦隊旗艦より要請が来た。作戦〔下 ノ 甲〕を行う。 当初予想されたとは状況違うが、早さが勝負の作戦であることは変わりがない。 まず、ネウロイに対して特効を持つ我々ウィッチが装甲に亀裂を入れる。 亀裂が入り次第すぐに離脱する。できれば亀裂の拡大をしたいが、よくばりは厳禁だ。 間髪入れずに戦艦が砲撃し、装甲を剥がし、剥き出しとなった核を撃破する。 以上だ。質問は?」 作戦内容を再度確認する。 大本営の参謀たちは、様々な状況を考え。なるべく簡易的に伝わる作戦を考えた。 当初予想された核の位置により上中下段に振り分けられ、甲乙丙と三段階の内容と組み合わせることで対処。 更にイレギュラーが発生する事も考えられ、その時は自由裁量で作戦を決められるようになっている。 回答を待つ章香に、下田なかがさっそく質問してきた。 『敵増援に対してはどう対処しますか?』 「弱点攻撃にあたるのは直率と旗本隊・観測班のみとする。 下田隊・佐伯隊は・・・、囮として反転する金剛型戦艦の援護だ。」 『・・・どちらを守るべき?』 「出来れば二隻とも、と言いたいところですが。」 周囲を見渡し、現在生き残っている二隻の金剛型戦艦を見る。 距離的に言えば、自分達に最も近いのは【金剛】だ。ならば守るべきは決まっている。 『わかったわ。【霧島】は狐狸部隊が守るのね?』 田中の問いに同意し、指示を実行しようとして轟音が聞こえた。 何だと確認する前に緊急連絡が入り、急いで繋げる。 通信先の相手は加藤武子。彼女らしくないくらいに大慌てで用件を伝えてきた。 「まってくれ。今通信が・・・ 狐狸部隊より通信が入った。【霧島】は重巡を連れて【金剛】と合流する気のようだ。 悪いが予定変更だ。二隻とも守ってくれ。」 『・・・狐狸部隊と共同か?』 今度は旗本サエが聞いてきた。 しかし回答する北郷の言葉は困惑が浮かんでおり、彼女もよくわかっていないようだ。 965: 影響を受ける人 :2017/08/06(日) 22 16 28 「いいえ。あちらは【伊勢】【日向】が艦隊から分離し、その護衛にはいるようです。 そして亀裂を入れるメンバーに狐火隊をあてると。」 『・・・ふむ。あまり良い手とは思えんが。』 確かにそれは言えている。 【伊勢】【日向】は【山代】【若狭】同様に対空戦闘能力を強化された戦艦だ。 その対空迎撃能力は存分に発揮されているし、長門型二隻を守っていればいいと思うのだが? 「急いでいた様なので詳細は不明ですが、敵が残存戦力を集めて攻撃を仕掛けてきたようです。」 『・・・そうか。・・・仕方があるまい。』 詳細不明。一番嫌な言葉だと旗本は思う。 更に言えば。戦力分散はなるべくしない方が良いと思うが、この状況では具体的な対策は打てない。 何よりも時間が足りない。 内心で溜息を吐き、北郷がいまだに自分に対して敬語を言うのを止めない事に何とも言えない思いを抱く。 (・・・扱き過ぎたか?) 割と優しく扱ったつもりなのだがと本人は思ったが、周りから見れば十分鬼軍曹だったと指摘を受けるだろう。 チョットだけ余裕を持ちつつ、【蜂乃火砲(はちのひづつ)】に弾を装填するのだった。 ――狐狸部隊:狸釜隊―― 「まったく、やってくれるわね!」 加東圭子の悪態が、戦闘機動の気流にもまれて誰にも届かず消えた。 少し前まで健在だった【伊勢】の後部砲塔。そこから黒煙が上がり、必死に回避行動をとっていた。 最初に気が付いたのは加藤武子。自分能力で再集結した敵が、後方から迫ってきたのを察知し、迎撃すべく伝達。 すぐに砲塔がその方角に指向し、迎撃準備を整えた矢先のことだ。 先制したのは相手の攻撃。 気が付いたら赤い光が【伊勢】の後部砲塔二つを薙ぎ払っていた。 「え?」と思う前に砲塔が爆発し、一瞬だが艦首が浮き上がったように思う。 慌てて回避行動に入った【伊勢】を守る様に前に出たが、相手はとんでもない物を持ち込んできていたのだ。 「まさか“オカ”を引っ張ってくるなんて!」 薄暗く、透明な体をしている“オカ”を盾代わりにして突っ込んできたのだ。 “スズメバチ”の攻撃を収束し、攻撃力を高めて発射。狙いは上手くいったと言えるだろう。 彼等としても【伊勢】【日向】を含む第二打撃艦隊が最も驚異的な敵として、最優先で殲滅すべき敵として認識している。 驚異的だった対空砲火は、最も味方の損害を強いるもの。増援が来るとわかった以上、戦闘力をそぎにかかってくるのも無理はない。 姉妹艦を守るべく、【日向】が転舵した。 精密射撃が得意分野の“オカ”の砲撃。先程とは違って脅威が無い以上、ウィッチはシールドに意識を向けなければならない。 むやみに前に出れば、餌食になってしまう。 しかし転舵した【日向】の全主砲を用いた怒りの砲撃に対応できたのは、五発だけだった。 残りの砲弾はむなしく海面を叩いて、水柱を発生させる。 「なぜ・・・ 迎撃しない?」 加藤武子は、目を見開いて疑問を呟やく。今まで完璧な迎撃をしてきた敵が、迎撃をしなかった。 砲弾は確かに命中しなかった。それでも“オカ”の至近距離に落着。水柱を避ける様にして敵は一時的に散開もした。 先程までの違いと言えば・・・ “ヤマ”の砲撃を用いていない事? 「そうか。小型程度の攻撃力を纏めて、迎撃できるほどの威力維持するためには、あれ以上に分散し過ぎると照射できないのか!」 ハッとして、すぐに不敵に笑う。 そういえば、迎撃まで時間がかかっていたように思う。 「全員傾注! 敵はもう後が無い!! 迎撃も巧く行っていないし、威力を溜めるのに時間がかかっているようだ! 増援が来る前に敵を殲滅するぞ!!」 『『『『『了解!』』』』』 通信を繋げると全員からいい返事が返ってきて、同じことを察したのかのように【日向】が主砲を放った。 無論相手も迎撃するが、前方の主砲を向けられるように何とか転舵した【伊勢】が、時間差で砲撃を放ち一つの“オカ”を爆散させる。 後方にいた“スズメバチ”二体が砕け散り、カスリ当たりでも衝撃に耐えられなかった一体が海面に激突し、凄まじい音共に海面を転げて海中に没した。 だが、相手も止まらない。もう時間が無い事など知っているから。 増援が来る時間を、なんとしてでも稼がないといけない。その為なら命をかける覚悟を持って突撃してきている。 何とはなしに敵の覚悟を肌で感じ取り、銃を握る手に力がこもる。 再び【日向】が先の砲撃し、【伊勢】が時間差で攻撃。今度も“オカ”に命中したが、端に当たったらしく激しくスピンしただけに終わる。 しかしそれでも身体に罅が入った以上、もう精密射撃は出来ないだろう。 「迎え撃て!」 966: 影響を受ける人 :2017/08/06(日) 22 17 49 号令を下し、左右から包み込む様に襲いかかった。狙いは後方の“スズメバチ”。攻撃の供給源を絶てば、こちらも楽になる。 戦艦の主砲が怖いが、怖いのはいつもの事だ。とりあえず射線に入らない様にして、誘導すれば良い。 突撃している間に砲撃が来たが、チャージが間に合わなわかったのか迎撃は無い。 今度は“オカ”が二体粉砕された。一体は先程攻撃を喰らって罅がはいっているのにも可関わらず、二度目の砲撃の際に前に出て犠牲となった。 だが【伊勢】の砲撃は全て撃ち落とされ、あまりのエネルギーで数条の攻撃が襲い掛かってきたが、シールドで防げる程度。 戦艦の攻撃を優先している様であり、こちらとしては有りがたい。 狸釜隊と犬化隊が回り込むと、迎撃の為に“スズメバチ”が六体だけ向かってきた。残りの十数体はそのまま突撃して行く。 「そんな数で抑えられると・・・!?」 誰かの呟きが驚きとともに途絶えた。 突撃してきたのは“スズメバチ”だけではなかった。“オカ”も突撃してきたのだ。ウィッチに向かって。 中型サイズよりも少し大きい程度だが、巨大な物体が突撃してい来るのは恐ろしい。 だが、碌な攻撃手段を持たない“オカ”が突撃してくるというのは混乱を生み出す。 なにしろ一体ではない“すべて”の“オカ”が突撃してきたのだ。 「なんだとぉぉぉぉ!!??」 リーダーのネウロイ、“スズメバチ”はウィッチの相手などするつもりはない。もうそんな余裕などない。 速力をあげて、目の前の敵に向かって行く。 相手の対空砲火を掻い潜るべく、超低空で向かって行った。 【伊勢】【日向】は慌てて対空砲火を上げたが時すでに遅し、バラバラに散開した相手に命中弾は無い。 まさか“オカ”がこちらに向かわず、ウィッチを相手取るとは考えていなかったのが完全に裏目に出ていた。 慌てる射撃では命中など望めない。 代わりに冷静沈着なネウロイ側の攻撃が艦体を揺さぶった。 照射時間が短い連射モードと言えど、戦艦の薄い部分の装甲を貫くには十分。 爆発の衝撃により射撃を停止したい手に遠慮などない。機首を上げて短時間に、効率的に、徹底的に蹂躙する。 兵士達の悲鳴をBGMに、“スズメバチ”は二隻をフライングパスして突撃して行く。 狸釜隊と犬化隊が慌てて追撃しようとするが、“オカ”と残った“スズメバチ”がしつこく追い回しているため動けない。 更に、対空砲座を壊滅させられた二隻の救援もしなければならない。 完全にしてやれた形となった事に、武子はほぞを噛みつつも射撃を“オカ”に叩き込む。 「こちら加藤武子だ! すまない、“スズメバチ”が十体以上抜けられた! こちらは敵に翻弄され、救援もしなければならない。そちらで何とかしてくれ!!」 味方全体に通信機に怒鳴り、心の中で悪態をつく。 そして一度だけ視線を先行していった【長門】【陸奥】に向けた。 戦艦の速力をいかに上げても、飛行している相手に対しては鈍足も良い所。 狐火隊に任せるしかない。 以上です。 【伊勢】主砲二基大破 対空砲座壊滅【日向】対空砲座壊滅 艦橋小破。