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ゾンビ警備員 名称 Lv HP Ini 能力値 攻撃力 アビリティ 通常 31 192 18 62/37/40 71/18/31 通常攻撃(気魄)強打×8:95ダメージ(気攻+24)防御体勢×4:102回復(気攻+31) 凶暴 35 217 21 70/42/45 80/21/35 通常攻撃(気魄)強打×8:104ダメージ(気攻+24)防御体勢×4:111回復(気攻+31) 高等 39 241 23 78/46/50 89/23/39 通常攻撃(気魄)強打×8:119ダメージ(気攻+30)防御体勢×4:127回復(気攻+38) 超頭脳 43 266 25 86/51/55 98/25/43 通常攻撃(気魄)強打×8:128ダメージ(気攻+30)防御体勢×4:136回復(気攻+38) 暴走 49 303 29 98/58/63 112/29/49 通常攻撃(気魄)強打×8:149ダメージ(気攻+37)防御体勢×4:160回復(気攻+48) 強化暴走 53 328 31 106/63/68 121/31/53 通常攻撃(気魄)強打×8:158ダメージ(気攻+37)防御体勢×4:169回復(気攻+48) 改造超重 強化改造暴走 属性 名称 威力 射程 効果 重ね掛け 命中 気魄 強打 気攻+X 近接1体 ◆ 気魄 防御体勢 気攻+X(回復) 自分 ガードアップ ◆
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国境なき運転会は"コミックマーケット93"に出展いたします。 出展日時・場所は12月31日(日)東地区"S"28bです。どうぞよろしくお願いいたします。 出展物 C93で頒布の商品一覧です。 新刊・新製品 海外列車編成表2017冬(A4フルカラー36P) 1000円 DB・BR120 国鉄ご自慢の大出力万能欲張りモバイルバッテリー 3000円 既刊・再販 パーフェクトシリーズ①「世界の鉄道模型」(B5カラー58Pカバー付き)1500円 鉄道模型輸送特化型トートバック「トランス・ヨーロッパ・エクスプレス VT11.5―Ich will Dir nur sagen - Ich befördern nur alle」 1500円 オリジナルTシャツ「Don t think. buy!」(S・Lサイズ) 1500円 オリジナルマウスパッド「島の遊撃手」 1500円 「漢のV12気筒」モバイルブースタ 3000円 その他 当日は写真入りの「国境なき運転会」カードを無料でお配り致します。 お買い求めいただかなくてもカードだけお持ち帰りでも全然OKです。お近くをお通りの際は是非お持ちください! どんな種類があるかは会場をお楽しみに♪ 数に限りがありますので売り切れの際はご容赦ください。 当日の在庫などの販売状況は公式ツイッターをご参照ください。
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秘密結社警備隊長 秘密結社ヘルラージュの警備隊長の証。イベント中限定。 常に防御力+10%/TP再生+5%。忍耐力と根性が試される!
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【ミン・ロディム】 「はい、止まって。ブレーキして下さいね。英語分かりますオーケー?」 「オーケーオーケー」 アロハを着たルガーが陽気な笑顔で運転席から降りる。だが、目は真剣そのものだった。 この国境は今迄と違いブラッククロスの工作は実行されていない。顔パスかワイロで通過してきた これまでの国境と違い、一般人として通過せねばならない。 失敗したら良くてルート変更、最悪作戦はここで終わってしまう。 「ワシらベトナムからドキュメンタリーの撮影に来た。後ろの荷物は撮影に使うPG」 「へー、一応確認しますよ」 輸送車のコンテナを開くと寝かせた数機のPGに見えるデフシリーズと晶烈華・改が姿を見せた。 破防鋼を上から被せただけの偽PGだが遠目にはまず気づかれないし、間近で見ても軍人以外なら 騙せる。この偽装手段を教えてくれたニラーシャは苦笑しながらそうルガー達に説明していた。 効果は絶大だった。今の所、国境警備員が怪しむ様子は無い。今の所は。 「ニュースでは飛行機や船を使って密輸・密入国するケースばっかり報道されてるけど、 陸路でもそういうケースはいっぱいありますからね。あ、勿論あんたらの事言ってるんじゃないですよ。 でも規則ですから」 前から順番に輸送機の扉を開けて確認していく。 国境警備員による検査は、後ろから三番目の車両でピタリと止まった。 中では言い争いをする男女の声が聞こえる。 今入るのは無粋かも知れないがこれも仕事と警備員は扉を開け声を掛けようとした。 「はい、すみませ…」 「ざっけんなコラ!こんなんで勃つと思ってんか?ああ?」 警備員の声は女の怒声でかき消された。首から紐付きメガホンをぶらさげた女が褐色の肌の男二名に対し 声を荒げる。何故か女装した男二名は泣きそうな顔で正座している。 奥にはもう一人金髪の男がいて、彼は関わりたくなさそうにタバコをふかしていた。 「わざわざ本物のPGまで購入して、ジジイも私もこのビデオに全て賭けてるんだ。 だが、主演のてめーらがそんな演技じゃ赤字確実だ。なあ、てめーら私に何の恨みがある?」 撮影の監督あるいは助監督と思われる女が年長の男優の顔に足を乗せる。 「う、恨みなんてありましぇん」 「だったらもっと本気で演技しろってんだ!フェミリア・ハーゼンはあんな声で喘がねーんだよ!」 顔に乗せた足をそのまま振りぬくと男は鼻から血を出して倒れた。 「あんちゃーん!」 若い、まだ少年の様にも見える男優がフェミリアの格好をした男優に駆け寄る。 「いいか!この『偽聖女伝説・男の娘姉妹はローマに散る』は単品で終わらせる作品じゃねえ。 モノホンの聖女達がイタリア訪問するこのチャンス、絶対購入者はタイトル買いしてくれる。 だからこそガッカリな出来にしたら後が続かないんだよ」 「助監督、助監督」 「何?騎士様の出番はまだ先だから座ってていいよ」 「国境、国境警備員さん来てるよ」 「え゛」 金髪の男(恐らく二人を抱く神殿騎士役)の言葉でようやく気付いたかの様にミン・ロディムは そちらを振り返った。 「あ、ああああ、どどうも。ドキュメンタリー映像のリハーサルしてたんですよ。 気付かずにごめんんさい。うへへへへ」 「ホモビデオ撮影だよね」 「イヤイヤイヤ!」 「まあ、決して褒められたもんじゃないけど違法なアダルトビデオを持ち込んだり するのとは違ってまだ違法な物品がある訳じゃないから一応通すよ」 「うへへへ、ありがとーございます」 Q.表社会のシステムを利用する際に隠し事が相手にばれない様にするコツは? A.嘘に嘘を重ねればいい。ただし、相手がドン引きして追及をやめるレベルのを本気でだ。 ブラックな自分をグレーゾーンに染め上げろ。逮捕されるギリギリを行け。恥を捨てて命を拾え。 『ブラッククロスマニュアル工作員スペシャル編・これさえ読めば生還率二倍』(3680円)より抜粋。 「みんなほんとーにゴメン!熱入りすぎました!特にマシューごめん!」 無事国境を突破した後、ミンは全員に土下座。自称ドキュメンタリー撮影目的の旅行者の正体は 気合いの入ったエロビデオメーカーという設定は規定路線だったが、当初の予定は半裸で待機する 男達とメガホン持って座ってる助監督というものだった。セリフも演技も、全部待ってる間に ミンが思いついたアドリブだったのだ。 「まぁいいって。警備員さん完全に俺らの事を無害なダメ人間と認識してくれたし」 マシューは鼻にティッシュを詰めながらミンを許す。 「ミンミンネキ女優になりたかったって聞いてたけど、ここまでやるとは思わんかったやで」 「そうね。私自身ここまでのめり込むと思ってなかった。帰りが無いって思ったら、 やりたかった事が急に色々と、ね」 ミンの目から涙がこぼれその場に膝から崩れ落ちる。国境を越える事で緊張が切れ、 同時に死地に近づいた事への実感が襲い掛かる。 「そうだよ。もう帰りはないんだ。父さんとバヌ兄さんはともかく、わ、私もマシューも エヌジェイも騎士に喧嘩売って相性がいいからって勝てるわけない、生きて帰るなんて。 ヒグッ、できるわけないっ。やっぱむり…かえりたい」 「ミン!大丈夫か!」 「ご、ごめん。父さんに誓ったのにやっぱ怖いよマシュー」 「すまねえトワイスさん。ちょっと俺ミンと一緒に寝てくるわ。出撃までには落ち着かせる」 マシューの肩を借りてミンは引きずられるように奥へと消えていった。 思えば、演技の為の待機中やたら元気に指示出し続けていたのも恐怖を遠ざける為だったのだろう。 マシューにはそうとしか考えられなかった。トワイスはその泣き方に違和感を覚えた。 エヌジェイは「まーたミンミンネキのウソ泣きにキノコニキが騙されとる」と思ったが口に出さなかった。 「二人きりになってしまったなエルフネキ」 「エルフネキはやめい」 「どないする?この後皆でカードで遊びたかったんやけど」 「私はルガーさんと作戦の確認をしてくる。それとミンさんの状態の報告も一応しておく」 「ん。ほなな」 ルガーのいる運転席の方へ出て行ったトワイスを見送る。 エヌジェイは一人残されたまま腕を組み考え込む。 「ミンミンネキ絶対演技やろけどむっちゃ泣いとったなー。キノコニキも強がって支えとったけど震えとった。 プロ武人なエルフネキはともかくとして、あれが普通なんやろな」 組んだ腕をほどき、エヌジェイは自分の体調を確認していく。 「脈拍普通、心拍普通、血圧普通。ちんぽ普通。ワイ自身が引くほどにごっつ普通。 これからの作戦を未だ実感できないアホやからと思いたいねんけど、でもやっぱ自分に嘘はつかれへんな」 作戦を脳内でイメージする。騎士達に対峙する自分。彼らを切り刻みあるいは切り刻まれる 命を懸けた勝負。エヌジェイの想像には恐怖が欠落していた。先に待つ戦いにただただ興奮しつつ いつでも万全の状態で戦える様に調整されていた。 「あかん、あかん。阿寒湖や。阿寒湖ってどこや?ワイは普通の愛され美少年として 人生終える気やったのに、犬が電柱にションベンするみたいに本能レベルで身体が戦いを求めとるわ。 戦いを思うだけで準備運動も無しにポッカポッカや。やっぱワイは違うんやな、ならやる事は…」 エヌジェイもいずこかへと向かい、エロビデオ撮影に偽装した空間には誰も居なくなった。 ◇◇◇ 【『獄』】 ルガーにミン達の事を伝え終えたトワイスは晶烈華・改(まだPGに偽装中)が格納されている 輸送車に来ていた。 「本番前にもう一度動かしたかったがこれでは無理だな。シミュレーターでもあれば良かったんだが…。 いや、実戦データのまだないこの機体ではシミュレーターでの再現もまだ無理か」 空いた時間を訓練に使おうと考えてみたトワイスだったが、PGへの偽装があったので不可能だった。 「いかんな。いい加減こういううっかりを無くさないと。仕方ない、型稽古でもやるか」 輸送車の中は武術の型稽古をするには十分な程に広い。そして移動中の振動を機体に伝えない程に クッション効果も高い。トワイスは前後左右に障害物が無い事を確認すると『獄』の型の練習を始めた。 もしボクサーにコンビネーションについて聞けばジャブとストレートのワンツーと答えるだろう。 もしキックボクサーに聞けばワンツーとローキックを組み合わせたワンツースリーと答えるだろう。 喧嘩屋に聞けば金的ヤクザキックして前かがみになった相手の顔面に膝と答えるだろう。 総合選手に聞けばタックルで倒してマウントとってパウンドと答えるだろう。 柔道家に聞けば崩して足払いから寝技と答えるだろう。 どの流派が一番強いかという事を言いたいのではない。重要なのは彼らのコンビネーションが有効なのは 彼らの所属するルールの下に限定されるという事だ。そして一つの流派にのみ属する武術家は 他のコンビネーションを学ぶという発想を普通は持たない。ましてや、他の武術のコンビネーションと 自分の知るコンビネーションを組み合わせて使おうなどとは考えもしない。 他種目から総合やプロレスにへ移籍する様なケースを除き無理だし無意味だからだ。 そんな事に労力を割くなら普通の人は一撃の威力を上げるか今あるコンビネーションの精度を上げる事を選ぶし、 複数の流派のコンビネーションを繋げてもそれが上手く繋がる保障はどこにも無く、その迷いが逆に隙になる。 第一、コンビネーションは長ければいいというものでもない。 二撃を4回繰り返すのと八連撃では後者の方が遥かにスタミナの消耗が大きい。 ボクサーのワンツーは最短のコンビネーションだが決して弱くはない。 成功率・ダメージ効率・燃費を考えればワンツーの様な短いコンビネーションに軍配が上がる事が多い。 ならば何故『獄』は生まれたのか?何故強力な技足り獲るのか?それは凶骨人の努力の結晶に他ならない。 数十通りの初手から現在知られるあらゆる流派の二撃目へ繋げそれが有効か考察していく。 三撃目に達する時にはその組み合わせは軽く十万を超えた。当然一人の格闘人生で完成する代物ではない。 だから凶骨人は次代へと知識を伝承した。自分が強くなる為ではなく、自分の教え子が、そのまた後継者が 強くなる為に。夢物語と誰もが笑う、あらゆる武術を有効に組み合わせた連撃を現実にする為に。 非効率な格闘バカの挑戦は世代を重ねいつしか学術となり、繋ぎにくい不要な技は切り捨て、 新たな武術が見つかれば教えを乞い、時には数十年かけて生み出した組み合わせを放棄し入れ替える事もあった。 そして操兵による格闘が実戦で有効とされる様になった時代。快皇テッシンという一人の最強を目にした事で 研究は飛躍的に進んだ。あの男を打ち倒せる様になりたい、今迄漠然と無敵の連撃を作るという 目的しかなかった研究に強い動機が加わり、遂に実戦レベルで使用可能になったその技に 『獄』と名付け表世界に解き放ったのだ。 それから十数年が経った今、ケブレ家の現当主トワイスが最新の『獄』を練り上げている。 連撃で疲れぬ呼吸法、相手の体勢を瞬時に把握し最適解を叩きこむ反射的行動。 自分のリーチに合った間合いを維持する足運び。様々な武術を繋ぎ合わせたその動きは 決してぎこちない不格好なものではない。寧ろ、見る者を魅了しこの様に鮮やかに戦いたいと 思わせる美しき舞となっていた。 「よー、相手おらんと寂しないか?」 突然、型稽古をしているトワイスの背に声がかけられた。驚き振り返る。 そう、トワイスは声が聞こえるまで気づけなかった。超聴力と観察眼を持つ彼が気付けなかった。 「お?ひょっとしてエルフネキ不調か?」 それもある。が、今問題とすべきはそこじゃない。目の前の少年が気配を殺して接近してきたという点だ。 初めて会った時も模擬戦の時もそんな事が出来る子にはとても見えなかった。 戦場へと近づいた事での空気が少年を変化させた?否、これはそういうレベルのものではない。 「こんちゃ!邪魔するで」 いきなり懐に一気に接近し右ストレート。咄嗟に左手で受け止める。飛び込むタイミングといい、 味方に最低限の声掛けだけで襲い掛かる狂気といい、あの少年と同一人物とは思えない。 「ぐっ!」 体格からは想像も出来ない打撃力が左手に伝わってくる。突きの勢いが常人のそれとは桁が違う。 だが、威力に反して拳の握りが甘い。武術に精通していれば自分の手を保護する握りをするもの なのにそれがない。鞘も柄も無い焼き上げたばかりの刀身の如き拳。 つまり、このまま普通に受け止めたら自分の拳もエヌジェイの拳も無事では済まないかもしれない。 「ハアァ!」 クッション性の高い足元の床が大きく沈み、振動が部屋の端まで伝わる。右手がビリビリと痺れる。 そして、エヌジェイの肉体がふわりと数十センチ浮いた後、突き出した拳を支点に半回転し トワイスに抱きかかえられる形になった。 「今のをノーダメージかい。ってかなんやこの体勢。あそこからなんでこうなるんや」 「突進と共に打ち出した打撃の衝撃の八割を脱力により右手と両足に散らし、両足が負う衝撃を さらに床に散らした。左手に残った二割を君に合気の要領で押し返し、右腕を通して背中で衝撃を 発散させた。防御力の高い背中に衝撃を集める事で筋肉繊維や内臓へのダメージを無くして」 「長いし、よーわからん」 「君は自分の突進力2割で宙に舞い、私は残り8割を外へ逃がした。 それと、さっきの右手の握りは相手も自分も壊す間違った握り方だから修正した方がいいよ」 「了解ニキー。よーするにワイ庇ってもらったんかい。すまんなー。で、そろそろ下ろしてほしいやけど」 抱きかかえられた状態からゆっくりと下ろされる。エヌジェイの様子はいつも通りに戻っていた。 「エヌジェイ君、さっきは何があった?」 「やっぱ強いなアンタ、パッパやバヌニキなんかとは段違いや。 すまんな、どーも抑えられへんのや、戦いたくて大炎上中なんや。でもアンタが優しく受け止めて くれたから冷静になってきたわ」 「エヌジェイ君、君は…」 「ゆーたやろ、ワイは本気出せば強いって。正直この作戦は義理でギリギリ付き合とっただけやけど、 ミンミンネキやキノコニキ見てたら生還する努力したくなってなー。あーあ、せっかく普通の男の子で 人生終えたかったのに上手くいかんわ。あんたらアムステラのせいやで。ファッキュー」 「君は一体何者なんだ?」 「N・Jは略称やねん。ナンバーズ・ジュニアがワイの正式な名前。つーか型番とか商品名? アンタならこれでわかるやろ」 ブラッククロス、ナンバーズ、二つのキーワードからトワイスが連想できる答えは一つしかない。 「Dr劉の操兵対応型ホムンクルス、ブラッククロス内にまだ存在していたのか?」 「せや。ちょっと昔話聞いてくれんか?」 エヌジェイはその場に座り込み語り始める。 「むかーしむかし、ジッジとバッバがおってな二人は年とってもラブラブやったけど子供があらんかった」 「ふむふむ」 「ある日バッバが洗濯してると川上から大きな桃がどんぶらこっこどんぶらこー」 「寝てくる」 「まってーな!今のはお茶目なジョークやがな!今度はガチでワイの話するから!」 「分かった」 「むかーしむかし、一人のジッジがおってな」 「おやすみエヌジェイ」 「行かんといてー!これは日本昔話やなくてちゃんとしたエヌジェイ昔話やから! そのジッジは最強の改造人間を作ってたんや。格闘家に動物パワーを配合したりも しとったみたいやけど、アムステラが来てからは最強のロボ+それの適正を持つパイロットを 一から作りって感じの研究メインになっとった。それで生まれたんがナンバーズなんやけど、 最初の奴が失敗作として廃棄された頃、劉はんには二つの研究テーマが与えられたんや」 「二つ?」 「一つは一体目の欠点を克服しつつ全スペックの向上を目的とした新型の作成、 もう一つはグレードを下げて安定性を重視した量産試作タイプの作成や。 ところがジッジ、最強の存在を作る以外は興味ナッシン。安定してもパワーダウンしたら意味ないやろと ナンバーズ方式の量産タイプは組織への義理でテキトーに一体作ったきり放置。 以来、劉はんは新型の開発にかかりっきり、量産タイプは開発者不在のまんまノウハウ知らん奴らに育てられ、 正しい言葉遣いも覚えられん始末や。ファッキュージッジ。せめて完成するまでは面倒みんかい」 「それが君か」 「せや。その後はなんやかんやでニラカスに連れ出されたワイはなんやかんやで訳アリの子として 孤児院に入れられた。ここなら戦いと縁がなさそうやしワイは一人の銀河美少年として生きていく事に したんやけど結局戦争に来ちゃいました。めでたしめでたし」 「君の素性はここにいる皆は知らないのか?」 「少なくともキノコニキとミンミンネキは知らん。パッパは普通の子やないって事ぐらいは ニラカスから教えられとる。あ、バヌニキは気づいとったかも」 トワイスはエヌジェイとバヌが最後に交わした言葉を思い出す。 彼は「最後だから迷惑かけるな」「お前いくつだよ」とエヌジェイに語りかけていた。 エヌジェイの本性を知った今思い返すと、その言葉から読み取れる意味も変わってくる。 「あー、スッキリした。よっしゃ、んじゃ他の皆にも本当のワイを見てもらわな。 超時空シンデレラ・エヌジェイに代わりピンチヒッター世紀末救世主エヌジェイ爆誕!」 「そうだな、ルガーさんの思っている保有戦力と実際のそれとの隔離を修正し作戦を洗い直す必要がある」 「バカチンはアンタに獲らせる。そんでワイは騎士をズンバラリンリンして故郷に錦を飾るんやー!おー! で、悪いけど頼みあるんやわ」 「何だい?」 「バカチンに着くまでにまたさっきみたくなるかもしれんやわ。熱も脈も普通やのに暴れたくなって 周囲に喧嘩売りたくなって」 「大丈夫だ、何度来ても受け止めてやる。さっきは面食らったが、それでも君より私の方がずっと強い」 「ハハ、かなわんなあ」 三時間後、ミーティングを終えたロディム一家は全員の認識が一変していた。 「ふむ、宝くじが当たった時はこんな気分だろうか」 「やっぱりパッパはワイの事気づいとったんかい」 「そうでなければ連れて来んよ。予想以上だったがな」 ルガーは計画通りという感じに不敵に笑った。 一方、状況に困惑してるのがマシューだ。 「あ、ありのままに起こった事を話すぜ。俺は弟と妹を守る気でいたのに実は俺が一番弱かった」 「キノコニキ、ドンマイやで」 「つーか俺がミンを落ち着かせてる間に何やってるんだてめえ! トワイスさんが話のわかるアムステラ人じゃなかったら今この場でお前が死んでるか、 お前残して俺らが死んでてもおかしくなかったじゃねえか」 「それについては本当に反省してるンゴ…」 ◇◇◇ 【ねーねー、そもそも何で騎士団の陣形が読めるのー?】 ここはイタリアのバチカン。(決してバカチンではない!) バチカン大聖堂前では式典の為のリハーサルが行われていた。 「皆、行くぞ!」 「「「「おう!」」」」 リーダーの騎士の言葉に仲間の騎士が応え彼らはそれぞれの機体に走って行く。と同時にBGMスタート。 (おっwおっwおっおっおwおっおっおw おっwおっwおっおっwおっおっおw) 「熱閃の聖堂騎士、サントスパーダ!」 (俺達は無敵の騎士団 熱い長剣 低燃費 いくらでもいけるぜ) 「抜刀の聖堂騎士、サントトゥオーノ!」 (騎士ロボを乗りこなせ ダイナマイツ 異教徒を見逃すな いつもパニッシャー) 「刺突の聖堂騎士、サントネビア!」 (ホントの強さは きっと 心にあるのだろう 敵に屈するよりも 信心であらがえ 殺っちゃおーぜ!) 「重撃の聖堂騎士、サントネーヴェ!」 (ズッバリンチョ バッサリンチョ 塵にするぜ今日も エーメン! 行くぜ騎士団) 「砲戦の名誉騎士(聖堂騎士より下の役職。詳しくはもう少し先にて)、サントレッター!」 (布教スッゾ 聖書売ッゾ あっちこっち噛みついて 誰にも止められない 聞いて見事驚け) 「五人揃って!」 「「「「「テンプル・ナイツ・ホーリー・クインテット!!」」」」」 大聖堂を背景に五機がポーズを取ると空砲がドカーンと上がった。本番ではここで花火の予定である。 「グロロ~ッ、素晴らしいぞ」 見事にリハーサルを終えた騎士達に対して大げさに拍手を送るガタイのいい老人がいた。 長髪にヒゲにサングラス。新興宗教の教祖か胡散臭い作曲家の様にも見えるがれっきとした教会のエライサン。 彼が今回の企画仕掛け人、聖女サティと法皇を引き合わせて信者も資金もウッハウッハになろーぜと とんでもねー企画をゴリ押し提案した俗物を超えた俗物、マイルドキング大司教。 担当分野は営業交渉だが今回の式典時には名義の上で騎士団の指揮担当者となっている。 無論、この機会に自分を世間に売り込む為だけに防衛担当者を押しのけたのであり、 宗教パフォーマーである彼にはプロ軍人レベルの指揮能力は期待してはいけない。 「これなら法皇様も聖女サティも二人を見に来た観光客も多いに盛り上がるだろう。 本番もこの調子で頼むぞ」 「大司教の趣味とマミッタの趣味が混ざってカオスな事になってますが、 それは置いといて少し宜しいでしょうか大司教」 「なんだね?」 サントスパーダからの通信でフェルディナンドがマイルドキングに意見する。 「こうやって各騎士の間隔が広くては連携がとれず防衛に難があるのではないかと」 「グロロ~ッ、これぐらい距離をとらんとヘリからの撮影での見栄えが良くないのだ。 それに心配は無用。当日はこの場に聖女サティと彼女の付き添いでフェミリアがいる。 つまりガンダーラとラクシュミーΩが最低限戦力として計算できるという事だ。 さらに式典にはヨーロッパ各国の貴族も注目している。ならば彼らの保有する戦力にも期待できる」 「大司教!めったな事は言わない方が!」 「なあに、別に彼らに守ってもらうという事ではないよ。要するに、普段のバチカンに加えて 呼び戻したマミッタや聖女達+αがいる式典の日にわざわざ攻める敵がどこにいるという事だ。 私ならここを狙うフリをしてイギリスを攻める。ウインドスラッシャーを一気に捕獲もしくは撃破するチャンスだからな。 ズバリ言おう!式典の為のこの陣形は何のデメリットも生み出さないと!」 両手を高らかにあげて自信満々に宣言するマイルドキングの背後の空にドコーンと砲撃音。 空砲でも花火でもない。 大聖堂から少し離れた地点でサントトゥオーノに似た黒い羅甲が空に向かって煙の上がるバズーカを構えていた。 ブラッククロスからの開戦の合図である。 「我らはブラッククロス傘下、黒天使隊!神の教えを実行する力無き存在を打ち倒し真の教義へと導くものなり! そして我が名はルガー・ロディム!この黒天使隊を率いる者だ!」 「て、敵襲ー!?こんな時に!お前達、今すぐ機体を動かせ!私を、じゃなくて聖堂と法皇様を護るのだ!」 黒い羅甲はバズーカを投げ捨て、近接武器を構えながら猛ダッシュで聖堂に接近する。 それを合図に三方向から新たな黒い羅甲が出現する。 (考えろ大司教ミッション・マイルドキング!戦闘のリーダーはフェルディナンドだが、 今日バチカンが落ちれば間違いなく責任は私に降りかかる!何でよりにもよって私が名義上指揮してる時に! 空気読めブラッククロス!とにかく責任回避には奴らを撃退しないと!) 「クオックオックオッ、クオックオックオッ」 人はパニックになった時スイッチを切り替える事で平常心を取り戻す。 思いっきり泣いたり、両目を潰し風だけを頼りに周囲を把握したり、足元の花を踏まない様に歩いたり 人によってそのスイッチは異なる。マイルドキングのスイッチは首を左右に振りながら 変な声で笑う事だった。 マイルドキングは首を左右に振りながら知恵を振り絞り現状への最適解を導き出す。 (よし、まずは聖女達に助けを求めよう。二人は既に近くのホテルにいる。 私が頭を下げるまでも無く、状況を話すだけで出撃してくれるだろう。何せ聖女だからな) 「おい、そこのお前。聖女達のホテルにブラッククロスが出現して危険だから退避している様に伝えろ」 「ハッ、大司教!」 近くの司祭に伝令係を命じ、自分は大聖堂周囲をモニターで見渡す。 (グロロ~ッ、退避していろと言われてそうする事もあるまい。聖女サティなら間違いなく 我らを自主的に守りに向かってくる。フェミリアもそれに従うだろう。予想外の襲撃で驚いたが、 少数のブラッククロス如きならこれで十分) 「報告いたします!ガンダーラとラクシュミーΩは海岸線からバチカンを狙うアムステラ空軍を迎撃に向かいました!」 「えっ、何それ、やっべ」 読者の皆様はもう大体気づいているだろうが説明しよう。 この南極女子高生は過去の短編『ぷちこあ劇場』と同じ時間軸の話である。 聖女達の戦いがどうなったのかは語る必要はないだろう。 こっちの物語において重要なのは決着までサティ達が戻ってこない事が確定しているという点である。 未来を知る事など出来ないマイルドキングも二人がこちら側の防衛のアテに出来ない事は感じていた。 「大司教?」 「あー、コホン。我が騎士団はどうなっている!四機の黒羅甲は撃退できたのか?」 「現在それぞれが間近にいる敵機と交戦状態に入った模様!映像でます!」 モニターに映る映像にはサントレッターを除く四機がそれぞれ敵と接触したのが映された。 「おお!流石我が騎士団!一機も突入させる事なく食い止めておる。いいぞ」 「大司教、それぞれの騎士が対応している敵機、我々側の機体と似ている気がします。 それに相手の隊長格の男、ルガー・ロディムと名乗っていましたが確か同じ名の騎士が昔」 「グロロ~ッ、今はそんな事はどうでもよいわ。名誉騎士のマミッタが今フリーか。 よし、地上戦で一対一なら騎士達がブラッククロスなぞに負けるはずが無い! あいつには大聖堂前にて伏兵を警戒させるのだ。聞こえているかマミッタ・マミッタ、 他の騎士への援護射撃は必要ない、待機して周囲警戒だ!」 マイルドキングが声を飛ばすと、即座にマミッタからの通信。 「はい、新たな敵が来ても私が食い止めてみせます」 「剣技の才を持たぬ故に聖堂騎士になれなかった。そんなお前のO.M.Sでの功績を 私がアッピルして名誉騎士という称号を与えてやったのだ。役職に恥じぬ活躍を期待しているぞ」 流石に陣形スカスカすぎたかなーと心の中で心配していたマイルドキングだったが、 上手い事分散した騎士と敵がぶつかってくれて一安心。 『大聖堂より数百メートル南、サントネーヴェ対デフネーヴェ』 「本当に白雪姫が私の相手になるなんて、マイルドキングという男は単純で見栄っ張り。父様の言った通り」 「…サントネーヴェ行きます!(火器も無い、飛行能力も無い、それでもこの敵から感じる自信は一体?)」 『大聖堂より数百メートル東、サントネビア対デフネビア』 「あんたラッキーだぜ。こん中じゃ俺が一番弱い。機体も一番スペックが下だ。…まあモデルがお前だしな」 「喧嘩売ってるなアアン?まあテメーが弱いってんならさっさと倒して皆の援護に行かせてもらうぜ!」 『大聖堂より数百メートル北、サントトゥオーノ対デフトゥオーノ』 「人は変わるものだな、そう思わないかマモート君」 「確かに。少し運命が違っていれば立ち位置は逆だったかもしれん。だが、今は聖堂騎士として悪の貴方を討つ!」 『大聖堂より数百メートル西、サントスパーダ対デフスパーダ』 「その機体、あんたがここの最強か?ヨロシクニキー」 「法皇やマイルドキング大司教の世代で伝説と呼ばれた騎士ルガー、もし奴が同一人物なら墜ちたものだ。 ブラッククロス入りした事もそうだが、何より許せんのはこの私との勝負を避けて子供をぶつけた事だ! 私が辿り着くまで持たせなさいマモート!」 戻る (続く)
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第52話「海底油田を爆破しろ!」出演。 海底油田を警備しているロボット。 彼らの数が減っていく謎の事件からこの物語は始まる。 ナニモノダ! あまり語られないが、研以外でジュラル星人を倒した貴重なキャラでもある。
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No.40 ステージ名「帰路:ワープ空間」 マップサイズ:40×15 攻略ターン数:35ターン以内 難易度:★★★ 勝利条件:相手の旗艦ユニットを撃墜する 敗北条件:自軍の旗艦ユニットが撃破される クリア特典: ギャラリー「辺境警備隊仕様 ピース・メーカー」 概要: ワープ空間に進入直後に、接近する 敵との攻防戦。 出現敵ユニット: (旗)ヘイムダル級 ヴァナルガンド級 ミッドナイト・アイ×2 フューチャー・ワールド×6 シューティング・スター×4 ディフェンシヴ・フォース×4 POWアーマー×3 POWアーマー(デコイ)×3 トレジャー: 携帯型陽電子砲とエーテリウム10ポイント 採掘ポイント: エーテリウム鉱石岩(埋蔵量320)×2 攻略: 地球側No.19のバイド軍バージョン。 地球側と同じく途中で上下に分かれる。 上にはヴァナルガンド級がいる。艦船はこっちを通ることになる。 下にはエーテリウム×2とトレジャーがあるが、取りに行く時は フューチャー・ワールド×2とシューティング・スター×2に注意。 エーテリウム鉱石岩が邪魔をして、ゲインズの凝縮波動砲が若干使いづらい。 コンバイラとタブロックでチャージを消しつつ倒そう。 ここを抜ければ後はヘイムダル級を倒すのみ。 1機シューティング・スターがいるので、そこだけ注意を。 基本的に相手もこちらが見えているので、波動砲を撃たれやすい。 ここのトレジャーでゲインズ2の開発が可能になる。元々強かったゲインズがもっと強くなるぞ! 名前 コメント
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バラデューク 「I m your friend!」 バラデューク(AC) ブキミが気持ちいい! 2×××年、平和的種族であるパケット族は、 邪悪なオクティ族に侵略され迫害を受けていた。 このパケット族のSOSを受信した辺境警備隊は彼らを救出し彼らの協力を得つつ敵の地下要塞「バラデューク」を壊滅するためパケット星に潜入していった。 1985年にナムコから発売されたアクションシューティングゲーム「バラデューク」 ゲームの目的は全48フロアで構成された地下要塞を壊滅させること。 操作方法は8方向レバーと波動銃ボタン。 ファイターに重力と銃を撃ったときの反動が作用するのが特徴。 レバーをニュートラルにしておいても少しずつ下に落ち、 波動銃を撃てばノックバックするため操作には多少の慣れが必要。 波動銃はアイテムにより3段階に強化される。 ステージクリア後にはシールド回復のルーレットがあるが マイナスのマスも含まれておりボーナスなのかいやがらせなのか釈然としない。 敵キャラは1から10まで全部ブキミ。グロいです。 ラスボスのオクティ・キングはある方法でしかダメージを与えることができない。 そしてエンディングでは(もはや公然だが)衝撃の事実が明かされる! 衝撃の事実システムはマッハライダーやメトロイドにも採用されているが当時の流行だったのだろうか トビ・マスヨ ブルー・ウォーム ブルー・スナイパー シェル・オクティ ギリィ・オクティ チューイング・オクティ ドロッピング・オクティ バガン
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希望街を象徴する存在であると共に、世界有数の規模を誇る教育・学術研究機関としても知られている希望ヶ丘学院の警備を担当する専門の部隊。 部隊は警備隊本部、機動運用部隊である3個警備大隊、正門や魔導研究施設、BSL4疫学研究施設などにおける常駐警備を担当する分駐隊、CBRNE(シーバーン:「化学・生物・放射能・核物質・爆発物」の略)テロ対処、銃器対策、機動救助などといった特殊な任務に対応する機能別部隊、後方支援全般を担当する後方支援隊、ヘリコプターや無人航空機を運用する航空隊で編成されており、希望街警察を上回る2000名近い隊員が所属している。 他国の政府首脳や要人が視察に訪れることも多いことから、警備隊本部にはそれらを出迎え警護するための儀仗(ぎじょう)隊も編成されている。 希望ヶ丘学院は生徒や教職員の人数が非常に多く、さらに広大な敷地には多数の魔術書やマジックアイテムなどが研究のため保管されている魔導研究施設を筆頭に、惑星規模での環境シミュレーションが可能なスーパーコンピューター「クアドラシミュレータ(転移前の名称は惑星シミュレータ)」や様々な病原体のサンプルが保管されているBSL4疫学研究施設など、テロリストや武装集団による攻撃に対して脆弱かつ、被害を受けた際に内外に与える影響が非常に大きい施設が多数存在している。 このため、正規軍に匹敵する重装備を備えた強力な警備部隊が編成されている。
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865 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/20(水) 18 01 27 ID FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [53/109] 日本連合 日本 第二話 前回の予告通り今回は日中が戦争(という名の一方的な蹂躙)をしていたころに欧州の解説をしたいと思う。 当時の欧州を簡単に言い表すならポリコレ!難民!イスラム!といった感じである。 国家は諸々の問題に疲弊しており、従来の国民からの突き上げと上流階級による謎のポリコレムーブと、いつの間にか人口比で従来国民よりも移民、難民の方が上回って逆転していたりなど混沌としていた。 そんな中で台湾紛争における日米の敗退からの米国の海外戦力撤兵の決定。 これにより欧州の在欧米軍も順次本国へと撤退することとなりNATOによる安全保障体制は実質的に崩壊した。 無論日米中が激突している時点で世界経済なんぞは崩壊途中であり、欧州においても強い経済混乱が襲い掛かった。 こうして欧州が国内問題と経済不安と安全保障関連でてんやわんやしている最中で中露陣営も動いていた。 中国は日本へ戦争を仕掛けるために欧米には余計な口出しをしてほしくないという思惑からロシアと手を組み欧州で暴れるポリコレ派閥や移民、難民。更にマフィアなどに武器、資金などを秘密裏に援助。 日本との戦争が終わるまでの間、アジアに目を向けてくれなければそれで重畳と言った感じでの支援であったのだが、これが思わぬ効果を生むこととなる。 欧州崩壊 日中戦争の開幕と共に欧州ではこれまでの比ではない混乱が起こっていた。 世界経済崩壊の余波による失業者の増加、貧困の拡大。そしてその流れはアフリカでも変わらず、仕事を失った難民たちが相変わらず欧州に流れ続ける毎日。 その中で秘密裏に中露が流した武器は明日の食事すら困っている失業者や低所得層、そして人口比で逆転していた移民、難民に火をつけた。 始めは単なる暴動であったが、そこから警察署へと襲撃。武器を強奪。 そして本格的な反乱騒ぎ…強いては革命へと勃発した。 欧州中で似たような動きが起きている中、各国の政府は軍に鎮圧を命じたが、経済不調の結果軍備を削りまくっていたことが祟り、なんと各地で正規軍の敗退が相次いでしまった。 難民たちは倒した正規軍の装備を鹵獲し、戦力が更に強化され、中には不利を悟って革命側に寝返る部隊も出ていた。 この時点で支援をしたはずのロシアも目が飛び出るほど驚愕していた(同じく支援していたはずの中国はこの時点で日連にボコされていてそれどころではなかった) 明らかに支援した武器弾薬の数と革命軍が運用している武装の量が合わないのである。 古いAkは流した覚えはあるRPGやまして対戦車ミサイルなんて供与した覚えがない! ネタ晴らしをするとこれらは中露が支援したものではない。 ウクライナ・ロシア戦争において敗戦したウクライナから流出した武装群がその原点である。 元々ウクライナ及びその周辺には欧州でも指折りの巨大ブラックマーケットが存在していたことは有名であったが、ウクライナの敗戦と共に崩壊した旧政府から大量の武器弾薬がブラックマーケット経由で欧州に流れたのだ。 中にはウクライナ正規軍が使っていたミサイルや戦車、戦闘ヘリまでも含まれていた。 それだけではない。日米中の経済トップスリーの激突による世界経済崩壊は各国の軍隊。 特にそこで仕事している兵士や指揮官たちの生活にも直撃していた。 元々給料が左程良くない国の軍隊では軍からもらえる給料だけでは生活できず、軍の装備を横流しすることが頻発していたのである。 これは経済が貧弱な中小国の軍隊や警察で顕著であり、中には兵器のパーツまで横流しているところも存在していた。 革命軍との衝突時に各国の正規軍が敗れた理由は、この敗戦したウクライナ及び貧困に喘ぐ軍人たちによる武器弾薬の横流し。 そして経済不調の結果正規軍の弱体化が続いていたためである。 そして給料も待遇も悪化していた国が多かったため、生活のために寝返った軍人も少なくなかった。 追加で中露が支援した資金を使ってマフィアがオランダやベルギーのブラックマーケットから大量の銃火器を購入し、ばら撒いていたことも革命軍の装備が充実していた理由の一つである。 866 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/20(水) 18 02 07 ID FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [54/109] こうして頼みの正規軍すら崩壊していき、次々と既存国家が倒れていった。 元々移民人口の多かった北欧諸国は一週間経たず政府が転覆した。 多数の難民を受けれていたドイツでは一日絶たずで陥落した。 一瞬で軍が壊滅したのである。革命軍側の方が装備が良かったのだ。 イタリアでは押し寄せる難民の群れに市民ごと軍隊が飲まれた。 バチカンは陥落し、他の国々の教会と同じく全てが破壊され当時の教皇は貼り付けとなり火刑に処された。 英仏では正規軍が比較的善戦しており、政府機関や王室などの保護には成功していたが、ロンドンやパリと言った首都は陥落しており、両国政府は国外脱出を余儀なくされた。 こうして日中戦争が終結する頃には欧州の既存国家の多くが滅亡し、新たな国々が誕生していた。 旧イギリスことブリテニスタン、旧フランスことガリアニスタン、北欧諸国はまとまってノースニスタンとなり、ドイツに関してはゲルマンイスラム国の名を掲げていた。 欧州の主要国家は軒並み移民、難民を主軸としたイスラムもどき系国家となり果てたのである。 これに慌てたのがロシアである。何せ資源売買のお得意様となっていた国々が気づけば滅んでいたのだから。 中国も死に、アメリカの内戦状態となった今ではまともにロシア産資源を買ってくれる経済力を持った国がいないのである。 辛うじてインドやブラジルと言った国々は余力はあるが、彼らも資源大国でありロシア産資源の大きな買い取り先とはならなかった。 それ以上に不味いのが安全保障体制である。 英仏の核兵器は両国政府が国外脱出する際に幾らかは確保されていたが少なくない数が革命政府に確保されていた。 更に言えば原発関連も革命政府の手の中である。 これだけでも頭が痛いのに最大の問題は樹立されたイスラム革命諸国の経済であった。 彼らは生活のためにと革命を起こしたはいいが経済の素人。更に言えば世界経済は絶賛崩壊中であり、当分の間は改善されることはないだろうということが推測された。 元々自分たちの生活のために革命を起こしたというのに、その生活が保障されないのであれば民衆の怒りの矛先はどこに向かうかと言えば現在の革命政府たちだ。 では怒りを向けられそうな革命政府が何をするかと言えば、その矛先を他国に向けるしかない。 つまりは他国への出兵と略奪である。 その矛先は間違いなくロシアに向く。何せご近所を襲っても奪えるものがろくにないのだから。 元々革命の申し子(ソ連)の後継者であるロシアは彼ら経済音痴のイスラムもどきな革命ごっこ政府のことを良く理解していた。 次狙われるのはロシアであると。だって自分たちが同じ立場ならそうするのだから。 ロシアにとって幸いなのが欧州全てが敵に回ったわけではないという点だろうか。 ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、フィンランド、バルト三国と言った国々は革命と呼べる規模にならなかったか、上手いこと鎮圧に成功していたのである。 これはウ・ロ戦争の結果ロシアへの警戒心を増した結果軍備増強と準戦時体制を維持していたためであった。 しかし革命を回避したは良いが、西欧諸国は軒並み暴力革命の波に飲まれ、経済も不調が続いていく中ではいつ再び革命が起きるか、または新政府群による十字軍もどきに襲われるか気が気でないのが本音。 そして金はともかく食い物と資源だけはあり、革命国家群を警戒している国が彼らの後ろにいた。 867 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/20(水) 18 02 52 ID FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [55/109] 20XY年。ロシアが上記の国々への軍事支援を決定。 同時に資源や食料のやり取りも再開。 続いてアイスランドに避難していた英仏亡命政府及び北アイルランドを“保護”していたアイルランドもこれらの取り組みに加わることなる。 欧州広域支援機構(European Organization for Regional Support) 通称EORS(イオロス)が発足された。 目的は革命政府群への対抗及びできれば国土の奪還である。 参加国家はポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、フィンランド、バルト三国、ベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、アイスランド、アイルランド、ロシア。 そして英仏を中心とする亡命政府群。 亡国または滅亡の危機に脅かされようやく欧州は一丸になったのだ。 そしてそれだけではなかった。 英仏亡命政府及びポーランドを中心とする東欧諸国は日連と交渉し、彼らが運営している日連系PMCの雇用契約を取り付けることに成功。 各国の国境警備や軍事教練など依頼していくこととなる。 以降の欧州では国境において度々EORSと革命政府連合による武力衝突が勃発。 そして数年後に本格的な全面衝突を迎えることとなる。 次回予告 世界警察に疲れ果て戦争から逃れたアメリカを待っていたのは、また地獄だった。 ポリコレの名のもとに住み着いた傲慢と暴力。 行き過ぎたリベラル思想が生み出したソドムの国。 差別と格差、失意と貧困とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、 ここは北米大陸のゴモラ。 次回 合衆国内戦 次も地獄に付き合ってもらう。 868 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/20(水) 18 03 36 ID FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [56/109] 〇説明 ロシア 「ち、ちが…こんなつもりじゃ…こんなことになるなんて…」 そうだ。ロシア。お前がやった。 ウ・ロ戦争の負債から中国のポチ公だった時期に欧州に武器を流した元凶の一人。 とはいえ流した武器や資金の量などたかがしれており、実際にはウクライナが敗戦したときに流れたものと元々現地で飛び交っていた銃火器や横流し品の類が革命の際の主力であったが、肝心のロシア君はそんなこと知らない。 とはいえ火つけの理由の一つなのは確かであるため、原因一人ではある。 中国が死んで借金返す必要がなくなったぜ!と喜ぶのもつかの間、欧州にとんでもないイナゴ集団が誕生してしまった。 このため仕方なく敵対視しあっていた東欧諸国や英仏の亡命政権などと手を組みEORSを結成。 革命イナゴに備えることとなる。 なお当のロシアの軍事力はウ・ロ戦争の際にズタボロとなっており、現在は動員解除したこともあって正直張り子の虎以上にはなっていない。 戦力が回復するのは旧中国紛争地域へ介入する数年後を待たねばならない。 EORS 欧州広域支援機構。略称EORS。読み方はイオロス。 NATO、EUに変わる新たな欧州連合である。 リベラル革命と呼ばれる一連の出来事で旧西欧諸国が軒並み崩壊した結果残った東欧諸国とロシアと西欧亡命政権ズと他細々した国々で発足された。 主に新しい経済市場の形成と革命諸国連合に対抗するための軍事同盟を目的としている。 旧東欧諸国+αはウ・ロ戦争の結果ロシアを警戒して準戦時体制を続けていたため戦力が充実しているが、同戦争の結果主力の過半を失ったロシアと革命により戦力の大半を失った亡命政権ズに関しては戦力としては数えられておらず。 もっぱら戦時体制を続けている旧東欧諸国+α(フィンランドやトルコなど)が主戦力となっている。 ここにロシアはウ・ロ戦争中に発足したドローン軍団を、英仏亡命政府は逃げ出す際に持ってきた海軍戦力などを提供している。 自国の戦力体制が貧弱であることは共通認識であったため中国が死んで手持無沙汰になっていた日連のPMC各社を誘致し、国境警備や軍事教練の任務についてもらっている。 あわよくば日連の支援を得たいとも考えているが、当の日連は欧州の出来事に興味がないため袖にされ続けている。 「だって遠いし。経済的な旨味も少ないし。核撃たれても衛星軌道で迎撃できるから脅威にならんし」 というのが日連の回答である。 現在は革命諸国と睨みあいながら国境線上の重陣地化を進めている。 革命連合 リベラル革命により既存の欧州諸国を打倒して生まれた新国家群の総称。 ブリテニスタン(旧イギリス)、ガリアニスタン(旧フランス)、ゲルマンイスラム国(旧ドイツ)、ノースニスタン(旧北欧)、聖イスラム(旧イタリア及びバチカン跡地)、レコンキスタ共和国(旧スペイン)などの国々とその他多くの中小国が存在している。 生活のために始まった一連の革命はリベラル革命と呼ばれ、既存政府の大多数を打倒したが、生活の安定には程遠いのが現実。 直接取り除けない原因であり、更に新政府関係者も勢いでなった素人ばかりであるため、なんの問題解決もできていない。 現在は革命の際に旧政府及び上流階級から収穫した資産を配ることで落ち着かせているが、遠からず破綻するのは目に見えている国ばかり。 このため彼ら革命政府群は現状資産や資源を持っていそうな旧東欧諸国やロシアへの東進、またはトルコやサウジと言った国々への南進を目論んでいる。 数年後のEORSとの全面衝突の際には革命に反発的な犯行分子や旧政府や元上流階級者を突撃させる。 略奪許可と薬物の配給によりハイになった元難民や低所得層による第二突撃。 そして最後に旧政府から奪った兵器を装備した正規軍もどきによる三段物量戦をぶつけることとなる。 なお革命連合的には邪魔な反乱分子とごく潰しが減るので食料その他の在庫のやりくりしやすくなるくらいにしか考えていない。 またこれら革命政府に対して北アフリカの軍事国家群などが支援を行っており、わざと残りの欧州諸国とぶつかるように誘導しているとの噂も存在している。 869 名前:トゥ!ヘァ![sage] 投稿日:2023/09/20(水) 18 04 42 ID FL1-133-202-247-108.kng.mesh.ad.jp [57/109] 投下終了 日連「どうして正規軍が負けているんだ?」 ロシア「どうして正規軍が負けているんだ…」 欧州「どうして正規軍が負けているんだ!?」 革命軍「どうして正規軍に勝てたんだろう?」 今世紀最大の謎!!!
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