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芝龍太郎の運勢を占う【姓名判断 芝幸太郎など】 芝龍太郎さんの総運は37画の大吉! 忠実 才能 努力 独立 現実的 異郷 順応 芝龍太郎さんの人運は23画の大吉! 成功 名誉 創造力 頭領 想像力 活力 太陽 活生 芝龍太郎さんの外運は21画の大吉! 独立 統率力 名誉 頭領 指導 征服 芝龍太郎さんの地運は30画の半凶! 苦境 浮沈 悲運 波乱 楽天 空想 芝龍太郎さんの天運は7画の吉! 権威 独立心 人気 孤立 強い意志 自立 直情 信念 芝龍太郎さんの陰陽は! 芝 龍 太 郎 画数 7 16 4 10 陽:○、陰:● ○ ● ● ● 「龍」または「竜」という漢字の意味を調べてみたら以下の通りになりました。 1 想像上の動物。たつ。 2 すぐれた人物。英雄。 3 天子に関する物事に冠する語。 4 恐竜のこと。 龍・竜と言えば一番に大きなドラゴンが浮かびますが、その他にも「すぐれた人物、英雄」という意味もあるんですね。 名前に龍・竜が付く名前の方は、若い世代にはあまり浮かばず年配の方に多いイメージです。まぁそれは勝手なイメージですが。 でも、この漢字が付く名前の方は、たしかに男らしい方が多い気がします。 人は、願われた名前のように育つのでしょうか? 姓名判断も当たってたりするんでしょうかね? そう思ったので自分の名前を入れて見てみたら、たしかに多少当たってましたよ。
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前話 次話 京太郎インタビューその6 全国大会の第一戦を難なくクリアした清澄高校。 敗退した高校には、来年頑張って欲しいと願う。 勝者インタビューの意味も兼ねて、SK君に取材していく。 まずは清澄高校の一回戦突破、おめでとうございます。 京太郎「ありがとうございます。でもいいんですか? 3連続跳満出して大活躍だった部長とか、優希や染谷先輩も他を寄せ付けない活躍だったし、そっちの方が良かったんじゃ」 そちらは他の記者に任せて、お前はこっちのインタビューに行けと言われまして。 京太郎「はあ」 ぶっちゃけちゃうと、こっちのインタビューの方が楽しみにしてる人多いくらいなんですよね。 京太郎「みんなもっと大会の方に集中したげて!? 頑張ってるんですから!」 とはいえ流石に白糸台などの有名校への取材には敵いませんが。 京太郎「清澄は人気なしですか……。でも、うちは絶対勝ち進んでみせるので、人気が無いなんて言ってられるのも今の内ですからね」 その意気です。 一回戦では、部長さんは特に気合が入っていたように見受けられましたね。 京太郎「そうですね。3年生の部長は最初で最後の大会ですから、みんなの中でも特にって感じで。実は今回他校をトバしてたのも、「よぅし! みんな見てなさい! 私の番で試合終わらせてあげるわ!」って控室で宣言してからですし」 自信たっぷりですね。 京太郎「あの時点で結構な点差ついてましたしね。でも自信って点で言えば、優希の奴なんかは「よっしゃあー!! このゆーき様の東一局で全てを終わらせてやるじぇー!!」とか言ってましたけど」 そうだったのですか。 京太郎「まぁご存知の通り、あいつの親番は東四局になったんですが」 親決めのサイコロを振った時点でズッコケてたのはそういう理由ですか。 京太郎「ちなみに出番の無かった和と咲も控室で若干ズッコケてました」 一年生のみなさんもやる気満々で、空回りしたんですね。 それで、前回から今に至るまでに面白エピソードはありましたか? 京太郎「俺のインタビューって、そういうの求められてるんです?」 だけというわけでもありませんが、メイン層ですね。 京太郎「あー……。面白じゃないんですけど、ちょっとしたハプニングみたいなのはありましたね」 というと? 京太郎「一回戦はその日の午後にやったんですけど、午前中はその準備って感じで。俺も大会中の食材の買い出しに出掛けてたんですよ」 一回戦でもう買い出しに? 京太郎「調理器具は準備してきたんですけど、食材は現地調達ですからね。部費はいくらか渡されて、レシート持ってきさえすれば後は俺にお任せと」 その道中になにかあったのですか? 京太郎「必要なものは買ってリュックに詰めた後、帰り際ですね。人通りの近くでオロオロしてる人を見掛けたんですよ」 誰だったのでしょうか? 京太郎「宮守高校の臼沢さんって言ってました」 宮守高校、というと。 京太郎「はい。うちと同じ日程で一回戦突破して、次にうちと当たる高校の一つですね」 となると、試合前に一人でオロオロしている所を見掛けたと。 京太郎「むしろ試合前だから余計焦ってたんでしょうね」 何があったのでしょうか? 京太郎「俺も何かあったのかなー、と思って声掛けてみたら、向こうも動画で俺の事知ってたみたいで驚いた後、ちょっと悩んでから「ねぇ! 君の能力を見込んでお願いがあるんだけど、聞いてもらえる!?」と」 能力? 京太郎「事情を聞いてみたら、どうやら試合会場に向かう途中で人混みに巻き込まれて、他の選手の人と散り散りになっちゃったみたいで」 あ、迷子捜索能力ですか。 京太郎「そうなりますね」 S君の事ですから引き受けたのだと思いますけど、時間はあったんですか? 京太郎「ええ。そもそも買ったものも緊急で必要なものじゃないですし、試合に間に合わなかったとしても俺が見逃すだけですから。それに、みんなは勝ってくれるって信じてますし」 成程。それで、その後は? 京太郎「とりあえずは連絡がつくか聞いてみたんですけど、試したけど全員繋がらないと」 みなさん携帯を落としてしまった? 京太郎「いえ、後で聞いた所、マナーモードのままにしてたり周りがうるさくて気付かなかったとか、充電切れてたりしてたみたいで」 それは不運ですね……。 京太郎「それで、まずは迷子になった人達がどういう人なのか聞いてみました」 とりあえず歩いて探すのではないのですか? 京太郎「その方が良い時もありますけど……、えーっと。迷子になると言っても、人によって大体パターンがあるんですよね。咲の場合、道分かんないけどとりあえず歩いてみるっていう一番困るパターンなんですけど」 ふむ。それで? 京太郎「人となりを聞いて、大体この辺りにいそうだなって当たりをつけていけば、探す分には早く見つけられるかな、と」 そして、臼沢さんに人となりを聞いて、当たりをつけてから探し始めたと。 京太郎「はい。それでまず見つかったのが、鹿倉さんですね」 どういう当たりをつけていたんですか? 京太郎「臼沢さんから聞いたところ、鹿倉さんは背は低いけどしっかり者で、部内の風紀委員みたいな人らしくて。そういう人なら、人混み掻き分けてみんなを探しに行きたいけど、身体が小さくて中々踏み出せなさそうだなと思って、大きい人通りに沿った部分で立ち往生してるんじゃないかな、と」 そこまで想定するんですか。 京太郎「ええ。で、まぁドンピシャだったみたいで、スクランブル交差点のとこの人の流れの手前で、右に左にウロウロしてたのが見つかりました」 ドンピシャですか、すごいですね。 京太郎「こう言っちゃ失礼ですけど、まー咲に比べたら素直にそこにいてくれたので、比較的といえば比較的簡単に」 京太郎「とりあえず一人確保して次ですね。エイスリンさんっていう、ニュージーランドの人を見つけようと」 その人はどんな方なのですか? 京太郎「全く話せない訳じゃないんですが、日本語を聞くのはともかく喋る方はあまり得意でなくて、常日頃ボードを持ち歩いてそこに絵を書いて意思疎通を図る人だそうです」 成程。そこからどういった考察を? 京太郎「人が多くて目立つ場所にいて、そのボードでHELPサインを出してる可能性が高いと考えました」 人が多くて目立つ場所……。 京太郎「セブンとかマックとかの全国どこにでもあるような施設の入口だったり、外国人でも知ってるような東京名物になりますね。この場合」 それで、実際どこにいたんですか? 京太郎「忠犬ハチ公像の前でした。あの辺りなら一番目立つ所ですね」 ちなみにどんなHELPサインでしたか? 京太郎「ボードに描いてたのはぴえんの顔文字でした」 京太郎「それで、残る二人ですが」 宮守高校ですと、確か小瀬川白望さんと、姉帯豊音さんですね。 京太郎「そうですね」 どちらから先に? 京太郎「そこでは、姉帯さんの方を先に、という話になりまして」 何故でしょうか? 京太郎「前二人は見つけやすい位置にいるという考察だったのですが、小瀬川さんの場合は先に他の人と合流しているかもと話してたので」 というと? 京太郎「小瀬川さんは普段ダルいダルいと面倒臭がる人だそうなんですが、結構スペックは高くて、大事な所では遺憾なく発揮するタイプらしくて。それなら俺が考える他の人の居場所にも小瀬川さんは当たりつけてて、探して見つけてる所かもって考えたんです」 成程。 京太郎「現実は最後見つけた時に公園のベンチでダル~んと座ってたんですが」 なんだか裏切られた気分です。 京太郎「いえ、まぁ一度探しに行ってたみたいなんですけど、当たりをつけた人が鹿倉さんで、既にこっちで回収してた後だったんですよね」 入れ違いだったと。 京太郎「小瀬川さんは「外してた……ダルい……」って言ってました」 それで、姉帯さんにはどういう当たりをつけていたのでしょう。 京太郎「えーと。聞いてた特徴として、姉帯さんはその時全身黒い服装で、長い黒髪で、俺よりも背の高い女性で」 それだけ特徴的であれば、すぐに見つけられたのでは? 京太郎「ところが本人的にそういう特徴、取り分け高身長をコンプレックスに思ってるらしいので、あまりそれらが目立つ振る舞いをしてないかもしれなかったんですよね。気の大きいタイプでもないそうなので」 となると……道端で座り込んでしまっている可能性が? 京太郎「そういう可能性もあったんですが、友達想いの優しい人だとも聞いたので、そういう事情を押して必死にみんなを探してる事も考えられたので、難しい所だったんです」 それで、実際にどうやって探したのでしょうか? 京太郎「えーと、ですね。当たりをつけるのが難しくて、向こうが目立てないなら、こっちが目立って歩けばいいって事になったんですよ」 というと? 京太郎「エイスリンさんの提案なんですけどね。俺が鹿倉さんを肩車して歩けばいいと」 肩車、ですか。 京太郎「人一人肩車して歩いてればそれだけで目立つし、人混みの多い所でも頭一つ抜ければ、同じく頭一つ抜けてる姉帯さんを見つけられる筈だとなったんですよ」 理屈の上ではそうですけど、年頃の女の子を肩車するのは憚られませんか? 京太郎「俺もそう思うんですけど「今は緊急事態だから無罪!」と鹿倉さん本人に強く言われまして、強行する流れに」 本人にそう言われたら、引き下がるしかありませんか。 京太郎「ですね。それで、臼沢さんが「胡桃と荷物を同時はキツイだろうし、こっちは私が持つよ」と言って、元々持ってたリュックを背負ってもらって。小瀬川さんは人口密度が高いのは嫌いそうだからと人通りの少ない場所を回りつつ、鹿倉さんが声を張り上げて探したんです」 それで、見つけられたと。 京太郎「ええ。どっちも目立ってたので割と早めに。人混みがそんなに無いところで見つけた時に、余程不安だったんでしょうね。姉帯さんがこっちに走ってきて飛びかかるように抱き着いてきまして」 あの身長の人が飛びかかってくるのは中々の恐怖では? 京太郎「それがあの人、見た目美人系なのに中身小動物系で、その時もえらい号泣して「わーん! 会いたかったよー!」って叫んでたので……。なんだか避ける気になれなかったんですよね。肩車してたからそもそも避けらんなかったですし」 成程。ですが、肩車して飛び掛かられたらS君も上の鹿倉さんも危険ではないでしょうか。 京太郎「ええ。鹿倉さんも「わっ、ちょっ、豊音、危なっ……!」って焦ってたんですが、あの人びっくりするぐらい軽かったので。俺が倒れないような姿勢取ったにしても、てんでバランス崩れなかったんですよ」 S君の足腰強過ぎる問題では? 京太郎「そうですかね。まぁ、どっちにしろ怪我が無くて良かったです」 ちなみに、姉帯さんとS君の身長差を考慮すると、S君が腰を落として抱き着かれた場合、ちょうどS君の顔の位置に姉帯さんの胸部が当たると思うのですが。 京太郎「なんでそんな気付かんくて良い事に気付いてそのまま言っちゃうんですか」 どうでした? 抱き着かれてみて。 京太郎「例によってノーコメントで」 その後、小瀬川さんを公園のベンチで発見して、見事ミッションコンプリートしたと。 京太郎「ええ。姉帯さんをあやすのに長くかかったり、小瀬川さんが「バテた……おんぶして……」とか言い出したりと、色々ありましたが、なんとか宮守のみなさんは合流出来てました」 時間は大丈夫でしたか? 京太郎「まーかなりギリギリだったので慌ただしくしてましたけど、向こうも一回戦突破したみたいなので、なんとか間に合ったんでしょうね」 S君も大変感謝されたんじゃないでしょうか。 京太郎「そうですね。荷物を返してもらった後、別れ際臼沢さんが「このお礼は絶対するからね! 絶対だよ!?」って言ってたので、今度会った時に改めて、という感じになるんでしょうか」 宮守の方達はどういう印象でしたか? 京太郎「全員3年の先輩なんですけど、みなさん可愛い人達って感じでしたね。雰囲気がフレンドリーというか、柔らかいというか」 では、最後に何か一言。 京太郎「夏バテ防止の為、水分補給はきちんとしましょう。スポドリに塩をちょっと入れるのがオススメです」 前話 次話
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“最強”なんて そんなこと わかっています! 「行くぞ! このDIOについてこい! かならず承太郎たち を倒し、DIOの世界を つくるのだ!!」 無駄無駄 「DIO様」たち やってくる うるさい声が近づいてくる オラオラ 「承太郎」たち やってくる すぐにも DIOの世界 始まる ちぐはぐな部下でいいもん 仲間にしちゃお 失敗もあたりまえだよね ヴァニラたちを 許してあげなさい 邪魔しないでね 邪魔しないで 世界制服 子どもにはわかんない ステキ セカイ セイフク! “オラオラ”なんて そんなこと 言っちゃダメです ジョースターを倒せ DIOの世界のために! D・I・O・D・I・O king go go king「DIO様」LOVE 原曲【苺ましまろOP「いちごコンプリート」】 元動画URL【http //www.nicovideo.jp/watch/sm3142013】
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咲「うーん…3ピン」タンッ 優希「あ、それロンだじぇ!12000」 咲「あー、やっぱ東場じゃ優希には勝てないなー」 優希「フッフッフ…3マだろうが東場じゃ私の独壇場だじぇ」 京太郎「おい優希、ちったぁ手加減してくれよ…俺も参加くらいさせてくれっての!」 優希「犬は南場から頑張るんだな!」 咲「うーん、3年になってもなかなか東場じゃ優希には勝てないよー、はい」チャリ 優希「これでも結構必死だったりするんだじぇ、東場とはいえさすがに咲ちゃん相手に気を抜いたら勝てないじぇ、ほい3000バック」チャリ 俺達は3年生になった。 1年の時、俺達は全国優勝はできずにその年の冬に和は転校していった。 そして、春には部長が卒業した。 部員が4人になった。 俺達は2年になった。麻雀部には誰も入部しなかった。 次の年、染谷先輩は少し心残りじゃったが、ぬしらと麻雀ができて楽しかったと言って卒業して行った。 部員が3人になった。 今年、俺達が3年になった。今年も麻雀部には誰も入部しなかった。 部員は3人のままだ。 インターハイは個人戦では出るかもしれないが、3人ともそこまで乗り気ではない。 毎日、授業が終わったら部室でダベりながら3マをする毎日だった。 咲「あ、もうこんな時間か」 時計は17時を少し回っていた。 京太郎「じゃ、今日はこのへんでお開きにしますか」 優希「そうだな、あ、帰りにタコスでも食べていくじぇ!」 京太郎「太るぞ、そのぽんぽこのお腹がもっとぽんぽこりんになるぞ」 優希「うっ、そ、そうだな…」タジタジ 咲「ふふっ、さっ、帰ろっか二人共」 二人「おー」 外 京太郎「いやー、最近随分日が長くなったなー」 咲「だね、そろそろ夏が来るしね」 優希「だじぇ、また、あの熱い夏がっ!来るっ!!!」 京太郎「あー、そういえば二人共今年は個人戦どうすんの?」 咲「うーん、優希ちゃんはどうする?」 優希「私はみんなに合わせるつもりだじぇ」 京太郎「なんだよその人任せ」 優希「うーん、まぁ、もうそこまで魅力を感じていないからなインハイには…」 咲「うん…私もぶっちゃけ…」 京太郎「じゃ、今年は清澄高校はインハイ不参加ということでオーケー?」 二人「オーケー」 京太郎「どうしようもない麻雀部員達だなおい」 優希「そうか?まぁ、私は今のままで十分楽しいからそれでいいんだじぇ」 咲「私もそんな感じかな」 京太郎「そうだな、俺もそうだわ」 咲「だめだねー、私達」 京太郎「だな、ハハハッ」 こんなダラっとした日常が俺は結構好きだった。 毎日授業が終わったらグダグダ麻雀して。 笑っていられる。 咲と優希は特別な存在だった。 こうして毎日三人並んで帰る。 何も知らない俺は幸せだった。 数日後 部室 ガチャ 京太郎「おー、まだ優希だけか」 優希「おうっ、咲ちゃん先生に呼ばれて遅くなるだって」 京太郎「へー、そうなのか、よいしょ」カバン置く 優希「なんか飲むか?」パタパタ 京太郎「あー、麦茶ある?」 優希「麦茶?」ガチャ 優希「あー、ちょうど二人分くらいあるな」ヨイショ コポコポ 優希「ほい」差し出す 京太郎「あんがと」受け取る 優希「おう」イスに座る 京太郎「ゴクゴク、ぷはっ、あー、麦茶がうまい季節になってきたな」 優希「だな」ゴクゴク 京太郎「んー?そいやお前、少しふとっ」 優希「それ以上言ったらコロス」 京太郎「その発言だけで十分だ…お前、少しは気を使えよー、一応女の子だろ?」 優希「…。京太郎は…痩せてる子の方が好きか?そんでおっぱいが大きくて…」 京太郎「え?あー、まぁ、胸はある方が好きっちゃ好きだし、あんま太ってるのも痩せてるのも…」 京太郎「まぁ、丁度いいのが好きって、お前何を言わせる?」 優希「ほほう、じゃあ、私はその基準で言ったら恋愛対象外ってことか?」 京太郎「は?お前はー、まぁ、うーん…」 優希「悩みやがるのか」 京太郎「あー、って何でそんなこと聞く?」 優希「ん?あー、今後の参考までにな、他の男の好みもきっとそんなんだろーなーって思って」 京太郎「あー、まぁ、それは人によるからなんとも言えないと思うぞ?」 優希「そうか」 京太郎「そーゆーお前はどーゆー男が好みなんだ?」 優希「私か?そうだなー、優しくて料理が上手くて気が使えて身長が高くて一緒にいて楽しい奴が好きだな」 京太郎「ほー、そんな男なかなかいないと思うぞ。お前も結構理想高いな」 優希「そうか?案外いるもんだぞ?」 京太郎「そうなのか」 優希「そういえば京太郎、咲ちゃんとは幼なじみなんだよな?」 京太郎「ん、まぁ、そうだな、腐れ縁って感じだと思うが」 優希「京太郎は…咲ちゃんの事がその…好きだったりするか?女の子として…」 京太郎「は?突然何言い出すんだよ」 優希「どうなんだ?」ジトッ 京太郎「おいおい、何でそんな睨むようにこっち見るんだよ?」 京太郎「あいつとはただの幼なじみってだけだっつーの、それ以上でもそれ以下でもないよ」 優希「そうか…」 京太郎「そうだよ…」 優希「…」ジッ 京太郎「…。なんだよ…」 優希「なんでもなーい」スクッ 京太郎「変な奴だな…」 優希「はいはい、私は変な女だじぇ」ゴソゴソ 優希「あー、麦茶もうないじぇ、京太郎、後で買っておいてくれ」 京太郎「へいへい、いつまたっても俺が雑用ですかい」 優希「あー、じゃあ私が一緒に買いに行ってやるじぇ、ついでにタコスの材料を買って…」 京太郎「お前…痩せる気無いんだなマジで」 優希「っ…。分かったじぇ…ダイエットしてみるじぇ…」 京太郎「お?ホントにできるのか?」ニヤニヤ 優希「やってやるじぇ!そんで、京太郎を見返してやるじぇ!」 京太郎「ハハッ、頑張れよ!応援してるぞ」 優希「…。おう」 ガチャ 咲「やっほー、どうしたの二人共?随分楽しそうな声が外まで聞こえてきてたけど?」 京太郎「お、実は優希がダイエット始めるらしいぜ」 優希「ちょ!おまえっっ!!!」 咲「え?ホント優希ちゃん!?」 京太郎「これで後戻りできなくなったな?」 優希「うぅっ…今に見てろと…」 咲「あはは、優希ちゃん、無理しちゃだめだからね?」 1学期末 ガチャ 京太郎「あれ?優希一人か?」 優希「おう、咲ちゃん委員会の会議だって」 京太郎「そうか、あー、喉乾いた。」 優希「麦茶しか無いぞ?」 京太郎「むしろ麦茶がいい」 優希「だよな、やっぱ夏は麦茶だじぇ、ホレ」 京太郎「サンキュー」ゴクゴク 京太郎「ぷはっ、あー、生き返る」 優希「それにしても、暑いなー」うちわで京太郎扇いでやる 京太郎「あー、涼しいー」 優希「男って夏は大変だよなー、ズボンだし」 京太郎「やっぱスカートって涼しいのか?」 優希「そうだな、靴下も全部脱げばそれなりにな」スカートパタパタ 優希「うー、私は暑さに弱いんだじぇ…」上着パタパタ 京太郎「…。あれ?お前…痩せた?」 優希「お?そこに気づいたか犬よ」 京太郎「ああ、ぽんぽこのお腹が引っ込んでた」 優希「お?エッチだな京太郎、私の素肌を見て発情したか?」 京太郎「そういうのいいから」 優希「どうだ?私はやればできる女なんだぞ」エッヘン 京太郎「おみそれしました」ヘヘー 優希「どうだ?魅力倍増か?」ホレホレー 京太郎「ちょ、お前、やめろよ!」 優希「胸は…まぁ、あれだがかわいいだろー、どうだー?ほれほれ」 京太郎「おまっ、変なポーズやめろ」 優希「ふっ、犬は今日も私の魅力に釘付けか、私も罪な女だ」 京太郎「おい、いい加減にっ…見えるから…」あっち向き 咲「…。何やってるの?」 京太郎「うおっ!咲っ!?」 咲「何してんの二人共…」ジトー 優希「おっ、咲ちゃん。実はだな、私は見事に痩せたのだ!だから京太郎に見せびらかしてたのだ!」 咲「え?そうなの?」 優希「おう、ほれ」お腹見せる 京太郎「おまっ」横見る 咲「あっ、ホントだ引っ込んでる」 優希「私は血の滲むような努力をしたんだ…」遠い目 咲「すごいなー優希ちゃんはー有言実行しちゃうんだもん」 優希「だろー?」 京太郎「だから今見直してたところだ」 咲「そうなんだー」 京太郎「よし、じゃあ今日は優希のダイエット成功祝いとして東南戦10回な」 優希「おい、それは祝ってるのか?私を疲れさせたいのか?」 咲「身軽になった優希ちゃんに勝つのは難しそうだなー」棒 京太郎「ロン!9600」 優希「うへー」 咲「ロン!7700」 優希「あべしっ!」 京太郎「うーん、やっぱ10回戦くらいになると優希も弱っちくなるな…」 優希「うへー、8回戦くらいから東場も厳しくなってしまうじぇ…咲ちゃんはともかく、京太郎にも勝てないとは…」 咲「てゆうか京ちゃんも強くなったよねー」 京太郎「そうか?」 優希「たしかにそうだな、私だけじゃなく咲ちゃんからも何回か上がってるしな」 京太郎「まぁ、いつもこのメンバーでやってるからな、なんとなくわかるんだ癖とか」 咲「え、私、癖とかあるの?」 京太郎「あー、いや、決定的にあるってわけじゃなくてなんとなくわかるっていうか」 咲「へー」 優希「犬だから鼻が効くのか?」 京太郎「お前の場合は単純に打牌がヌルくなるだけだ」 京太郎「そしてそんな俺たちの熱血麻雀奮闘記は……」 京太郎「これからだ!!」 カン
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【備考】スタンドは幽霊を攻撃することが出来る。 物体をすり抜けて干渉可能(ただし、あまり厚い壁はすり抜けられない。 最低でも腕はすり抜け可能。よくて自分の身長分が限界と思われる) 【備考2】スタンドとは使い手の生命エネルギー(=精神エネルギー=魂エネルギー)が形をとったもの。一般人には見えない。 【備考3】スタンドはスタンドでしか倒せない。 (上の設定から、不思議パワーは利くとする) スタンドがダメージを受ければ本体も同様に傷付く。逆も然り。 【宇宙外生存について】 第六部の終盤起きた時の加速という現象によって今までの宇宙が終わり、新たな宇宙が誕生した その際全ての生物は宇宙外空間に出ても死んだりすることは一切なかったので宇宙外で生存するのには 特殊な能力や耐性は必要無いのだと思われる(生物に限る) 【精神耐性】 精神力の強い者しか耐えられないDIOの魂の呪縛に耐えられる花京院(精神・魂耐性×1) 花京院はDIOを見ただけで足がすくんで体中の毛が逆立ち全身が凍りついた(精神攻撃×2) DIOを見てもなんともない承太郎(精神耐性×2) 承太郎に効くホワイトスネイクの幻覚から抜け出せる徐倫(精神耐性×3) 【速度】 ストーン・フリー:公式の資料であるJOJO-A-GO!GO!のスタンド能力チャート(スタンドの設定)において 破壊力A・スピードB・射程距離1-2m・持続力A・精密動作性C・成長性Aと書かれている このスピードとは能力に絡まないスタンド本体の速度(攻撃速度)であり、スタンドを糸状にする能力とは別物(パワー、スピードの六つの評価の下に書いてある) ジョジョの奇妙な冒険世界の人間の戦闘速度:スタンド能力チャート(スタンドの設定)ではランク付けで A(超スゴイ)B(スゴイ)C(人間並み)D(ニガテ)E(超ニガテ)の五段階評価をされている ジョセフ・ジョースターの項から、ジョセフ・ジョースター(光速の10倍)は人間なので、それより一段階速いストーンフリーはジョセフより速い戦闘速度を持つ事となる 【作品名】ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン 【ジャンル】漫画 【名前】空条徐倫 【属性】空条承太郎の娘。人間の女性。スタンド使い 【大きさ】174cm58kgの女性 【攻撃力】徐倫:体格相応の鍛えた女性並み ストーン・フリー:設定により破壊力Aのスタープラチナと同等の破壊力があるので オラオラのラッシュ:20m前後の顔の大きさがある敵のスタンド(ハイプリエステス) に飲み込まれ、 その巨大な歯(ダイヤ並みの硬さ)に押し潰されそうになるが、歯の中を粉々に砕きながら掘り進み脱出。その後他の歯もまとめてへし折る。 ラッシュの後に放ったパンチ一発で敵のスタンドを校舎の壁を突き破って吹き飛ばし、 その衝撃で校舎の壁数十m四方に屋上まで届くほど亀裂が入る。(VS花京院) 上記のオラオラのラッシュと同じ事ができるだろう スタンドなので【備考】より、物体をすり抜けて干渉可能 【防御力】徐倫:体格相応の鍛えた女性並み。腕や胸に大穴が開いても戦闘続行可能 共通設定より精神耐性×3 共通設定より宇宙外生存可 【素早さ】上記の【速度】設定より攻撃速度は光速の10倍より速い。 またストーン・フリーと互角に殴り合いができる「ホワイトスネイク」の格闘攻撃にも普通に反応できるため反応速度も光速の10倍より速い 移動は体格相応の鍛えた女性並み 【特殊能力】ストーン・フリー:成人女性と同じ像を持つスタンド。射程距離(自分の体から離して行動させられる距離)は2m程 反応相応の一瞬の速度で体から出して殴りかかれる スタンドなので【備考】より、物体をすり抜けて干渉可能 糸状にして遠距離に伸ばす事もできるが最強スレ的に役に立つもんでないので省略 スタンドは幽霊を攻撃することが出来るので不可視確認×1 物理無効無効×1 【長所】内部攻撃。歴代ジョジョ主人公紅一点 【短所】攻撃力が低い。歴代主人公の中で1,2を争うレベルで酷い目にあった 【戦法】スタンドで内部破壊 【備考】ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャンは1巻の作者コメントにおいて、JOJO第六部と設定されている 4.同じ世界を舞台にし、全体を総称するタイトルがある作品 JOJOシリーズとして全体の描写や設定も流用している ストーンオーシャン1巻の作者コメントにおいて主人公は女性です。と書かれており 本の背表紙のあらすじにおいて空条徐倫は~。徐倫達は~。とメイン格扱いされているので主人公だと判断できる vol.125 367格無しさん2019/08/15(木) 15 30 49.66ID 6hX+2D6p 空条徐倫考察 1mマッハ10反応防御無視 納村不道と同じ能力、納村不道と相打ちなので 納村不道=空条徐倫 312格無しさん2020/11/29(日) 10 02 54.55ID W87xj30e 素早さが光速の10倍のジョセフ・ジョースター それより速い空条徐倫 それと同じ速さで時止めがある空条承太郎 なので 猪八戒>空条承太郎>空条徐倫>ジョセフ・ジョースター>越前リョーマ 312格無しさん2020/11/29(日) 10 02 54.55ID W87xj30e 素早さが光速の10倍のジョセフ・ジョースター それより速い空条徐倫 それと同じ速さで時止めがある空条承太郎 なので 猪八戒>空条承太郎>空条徐倫>ジョセフ・ジョースター>越前リョーマ
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0288:魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険 ついに再会を果たした男塾塾長・江田島平八と、男塾塾生・雷電。 二人はこの殺し合いの舞台での再会を大いに喜び合い、そして同時に互いがこれまでに得た情報を共有し合うこととなった。 その中で最も重要といえる点は、江田島、雷電の両者がそれぞれの仲間の身を案じているということ。 江田島平八は真中淳平と黒崎一護という名の二人、雷電は奈良シカマルという名の仲間の元へ向かう最中だったのだ。 その行き先で得た、偶然の再会。この日本列島を模した広いステージの中、知り合い同士の再会を果たした者がどれだけ少ないことか。 『男』という強い絆で結ばれた二人は、幸運だったのだ。 だが……男とは、波乱万丈な人生を歩んでこそ真の『男』となる。 そうそういいことばかりが起こるはずはないのだ。 ――未だ生を謳歌しているという幸運に恵まれた者たちよ、 それは、二人がまだ再会の喜びを分かち合っている最中、流れた。 無情な放送で告げられた名前の中には、二人が確かに知る名があった。 『奈良シカマル』『黒崎一護』『真中淳平』そして……『富樫源次』 殺人ゲームの中で知り合った仲間、そして男塾の仲間、総勢して四名もの知り合いが命を落とした。 「むぅ……なんとシカマル殿が……不吉な予感は真だったか」 仲間の死を聞き、不吉を感じていながらも間に合うことのできなかった自分を不甲斐なく思う雷電。 江田島との再会は幸であったが、代償に得た不幸はあまりにも大きい。 「…………!」 と、放送が終わったあたりで突然、江田島が走り出した。 「じゅ、塾長!? どちらへ!?」 「止めてくれるな雷電! わしには行かねばならぬ所がある!」 せっかく再会できた雷電に碌な説明もせず、江田島は走り去ってしまった。 その速度といえば疾風――いや、彼に相応しい言葉を借りるならば『猛虎』の如し。 雄雄しく、荒々しく、徐々に小さくなっていく背中は正に男。 やはり我らの塾長はこうでなければ。とは思うが、 このままぼーっとしているわけにもいかない。 雷電もまた、江田島のあとを追走する。 大空翼は、孫悟空を追っていたはずだった。 だがリングワンデルンクという現象にはまってしまった翼が、悟空に追いつけるわけもなく。 ちょうど放送が終了した直後だっただろうか。 翼が代わりに見つけたのは、四人の死体。 「あ……あ……」 その光景は、いくら『クレイジー』の称号を持つ翼でも、衝撃を受けざるを得ないものだった。 凶悪な襲撃者にでも会ったのだろうか? それともこの四人で殺し合いをしたのだろうか? 目に映る血でできた水溜りは、何も語ってくれない。 懸命な読者の方ならお気づきかと思うが、この四人の死体とは『クロロ=ルシルフル』『浦飯幽助』『真中淳平』『黒崎一護』のことである。 現段階では悟空は岐阜あたりにいるはずなのに、翼は真逆の方向に位置する栃木でこの四人の死体を見つけたのだ。 物言わぬ不気味な人間の死骸に、翼の思考は一瞬麻痺する。 この四人は、なんでこんな無残な死に方をしているのか― 石崎君や日向君も、こんな死に方をしたのだろうか―― この四人の中に、一人くらいは名プレイヤーになれる素質を持った者がいたのではないだろうか――― ひょっとしたら、自分と同じようにサッカーを愛する人がいたのではないか―――― みんないい体つきをしている。きっと日頃の練習を欠かさないんだろうなぁ――――― こんな、こんなにいい選手達が殺されるなんて――――――― 翼の思考は、『いろんな意味で』麻痺していた。 「翼!」 何分そこにいただろうか。 その場で座り込んでいた翼に声をかけたのは、運良くも離れ離れになっていた仲間の承太郎。 「あれ? JOJO君……どうしてここに?」 「馬鹿野郎っ、おまえが荷物を間違えていったんで、慌ててで探してたんだぞ。 六時になったら東京で落ち合うってのも、聞こえてなかったのか?」 翼は「あっ」といった感じで口を開く。 そういえばそうだったかも。荷物も悟空を追うことで頭がいっぱいで、全く気にも留めなかった。 承太郎がここ、栃木で翼を発見したのは、まったくの偶然。 北東付近で発見できなかったので、仕方なく合流地点の東京へ向かっていた最中に見つけた幸運だった。 「……って、おい翼。これは……」 やがて、承太郎も気づく。目の前の惨状に。 四体の死体に吹き飛ぶ血。一般人の翼に大ショックを与えたその光景は、承太郎の目からしても酷い有様だった。 「……ひょっとして、誰か知り合いでもいたのか?」 「ううん」 「……そうか」 確認する。どれも知らない顔ばかりだ。 だが周囲には血に汚れた刀があり、それが戦闘の惨状であることを物語っている。 誰かは知らないが、間違いなくこの四人は誰か、あるいは四人同士で、『殺し合い』をしていたのだ。 そして、二人がショックで動けぬそこに、その者は現れた。 ド ン !!! 「!?」 いや、別に効果音も何もなかったわけだが。 あえて言うなら『存在感』のせいだろうか。 その者の到来には大きな物音もなかったが、翼と承太郎はその人物のでかすぎる存在感を感じて到来を悟ったのである。 目の前に、大男が現れた。 敵か? 味方か? 何者か? その人物が名乗り上げる間までに思考が巡る。そのコンマ数秒の間にわかったのは、その人物が『男』であるということ。 それだけわかれば、その人物に説明はいらない。 「わしが男塾塾長、江田島平八である!!!」 ――そう名乗ったのは、もう何度目か。 【栃木県/夜】 【大空翼@キャプテン翼】 [状態]疲労中~大、精神的にやはりやや壊れ気味 [装備]拾った石ころ一つ [道具]不明(承太郎か翼のどちらかのもの) 承太郎の場合:荷物一式(水・食料一食分消費)、ボールペン数本 翼の場合:荷物一式(水・食料一食分消費)、ボールペン数本、禁鞭@封神演義 [思考]1:目の前の人物は……? 2:悟空に追いつき、日向の情報を得る。そしてチームに迎える 3:仲間を11人集める 4:主催者を倒す 【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]疲労、肩・胸部に打撲、左腕骨折(以上応急処置済み) [装備]無し [道具]荷物一式(食料二食分、水少量消費)、双子座の黄金聖衣@聖闘士星矢 らっきょ(二つ消費)@とっても!ラッキーマン [思考]1:目の前の人物は……? 2:バーンの情報を得るべくダイを捜す 3:主催者を倒す 【江田島平八@魁!!男塾】 [状態]健康 [装備]無し [道具]荷物一式、支給品不明 [思考]1、「わしが男塾塾長、江田島平八である!!!」 (真中淳平と黒崎一護を探す) 2、「日本男児の生き様は色無し恋無し情けあり」 【栃木県・江田島のやや後方/夜】 【雷電@魁!!男塾】 [状態]健康 [装備]木刀(洞爺湖と刻んである)@銀魂 [思考]1、江田島平八塾長を追う。 2、知り合いとの合流 備考:シャハルの鏡@ダイの大冒険、斬魄刀@BLEACH(一護の衣服の一部+幽助の頭髪が結び付けられている。斬月は解除) 荷物一式3つが放置されています。 投下順に読む Back 0287 掃除屋達の慕情【後編】 Next 0289 踊る少年少女 時系列順に読む Back 0287 掃除屋達の慕情【後編】 Next 0289 踊る少年少女 0267 乱→狂【みだれのちくるい】 大空翼 0292 魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険~炎の瞳~ 0267 乱→狂【みだれのちくるい】 空条承太郎 0292 魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険~炎の瞳~ 0165 魁!一護100%~戦う壮年~ 江田島平八 0292 魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険~炎の瞳~ 0264 十 雷電 0292 魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険~炎の瞳~
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黒髪の女と金髪の男が歩いている。 夜空の下だ。月下に晒され、互いの姿が照らされている。 「じゃあ、東横さん、俺はここで」 「はい、さよならっす」 立ち止まったのは、バスの停留所の前だ。別れを告げ、ゆっくりと名残惜しげに女のほうが去っていく。 数度、振り返るたびに、寂しそうな笑みを男に向けて。 〇 炎天下だ。既に七月ともなれば太陽はその勢力を増し、勢いを強める。 汗が滴る。額の水滴を白のワイシャツの袖で拭い、男は一息をついた。金髪の男だ。 端整な顔立ちは軽い歪みを見せ、息は喘いでいる。 「ああ、くそ、何で俺はこんなところに来ているんだか」 男はぼやくかのごとく呟く。 理由はあった。男はとある部活動に所属していた。麻雀部という。 清澄高校麻雀部。今年県予選を突破し、インターハイに出場することになった。弱小――、否"元"弱小部だった。 男はそこに所属していたが、男性部員は男一人しかいないが故に、ある種雑用ともいえる立場に存在している。 男はそれをどうと思ったことはない。男自身、自身が弱いと理解しているし、女性に頼りにされるのは嫌いではない。 何より、女性に頼られるというのは男としてひとつのナルシチズムとでもいう何かをくすぐられるのは快感だ。 ――まあ、それが雑用という立場というわけだが。 努力をしていないわけではない、入部してすぐに役は覚えた。符計算もできる。戦術とその理論も理解した。 されど、結局のところ――、圧倒的に経験が足りない。 「まあ、俺は俺のペースでゆっくり行けばいいさ」 男は息を整え、歩みを続ける。 と、 「わ」 「きゃ」 衝撃がくる。鈍く感じたそれは人と接触したものだ。当たったそれは軽く此方に損傷はないが、 「あたた……」 男の目の前に、一人女が尻餅をついていた。 ああ、と男は呻いた。 ――少しボーっとしすぎたかな。 失敗したな、と思いつつ、男は手を差し伸べ、 「えっと、ごめん。立てる?」 声をかけた。 沈黙。 ――あれ、俺何か間違えたことしたか? 思考の波が来る。対応を間違えたとは思わない。少なくとも紳士的な行為に分類されるはず――、はずだ。 「あ、あの」 声。控えめに女の声が来る。 「貴方は、私が見えるっすか?」 女の問いを不可思議に思いつつ、 「ああ」 肯定の意を示した。 「そ、それ本当っすよね? 実はからかったりしてるとかそういうオチじゃないっすよね!!!??」 「??? あ、ああ」 弾丸を髣髴とさせる勢いで女がまくし立てる。男は意図がわからない。 まあ、とりあえず――、 「と、とりあえずどこか座れるところでゆっくりしよう」 男は提案した。 都会というにはこじんまりしている。精々、市とでも呼ぶ規模の一意の片隅に小さくまとまった喫茶があった。 モダン調で明治を髣髴とさせる。外装は赤いレンガと目立つのに、意識せねば目立たないような喫茶だった。 店内は薄暗く、天井にはゆっくりと回転する三本の羽で構築されたオブジェが釣り下がっていた。 「いいところだね」 「そう思ってくれるっすか? それなら案内した甲斐があったっす」 既に汗は引いていた。 店内は薄く冷房が効いていて、快適だ。 男は、手を上げ、従業員を呼んだ。 「アイスコーヒー、二つ」 従業員は慣れた手つきで注文を書き込み、再度確認をとり厨房に戻った。 「え、と」 軽業、早業ともいえるそれにあっさりとおいていかれた女性の顔を見て、 「ああ、ここは奢り。気にしなくていいよ」 男は言った。 「でも」 女が声を続けようとするが、男は制止を促し、 「男はさ、格好つけたい生き物なのさ。ここは俺に格好つけさせておいてくれよ」 笑う。 「案外気障っすね」 女は釣られて笑った。 「褒め言葉さ」 そういえば、と、 「名前、聞いてなかったな。俺は須賀。須賀・京太郎。清澄高校の一年」 へえ、と女――桃子は声をもらす。 「結構、大人びてるのに一年っすか。ああ、私は桃子。東横・桃子。鶴賀学園の一年っす」 その言葉に、男――、京太郎は少し目を見開き、 「君、和と戦った子か」 「? しってるんっすか?」 知っているも何も、 「まあ、控えのほうで見てたからね」 「もしかして、やるんすか? 麻雀」 ま、ね、と、 「俺は弱いから、ただ見てただけだけどね」 情けないな、と思う。先ほど男は格好をつけたがる生き物と吐いた割にはまったく格好がつかない。 しかし、それを気にしてないかのように桃子は笑って、 「けど、続けてるんっすよね? 麻雀」 「ああ」 即答してみせた。 「なら、いいと思うっすよ。継続は力なりって言うっすしね」 そうだな、と男は思う反面、不安がよぎる。端的に言えば、怖い。 麻雀は今、はやっているというよりは世界的に認められた娯楽の一つだった。 多くの男女が職業のひとつとしてプロ麻雀師を目指すこともある意味普通だ。 規模は男性のほうが大きいはずだった。 ――焦り、だよな。 自分は自分のペースで、そんな思いの反面が京太郎の心を蝕む。 怖い。女性においていかれるということが怖い。 中学の三年を友人として過ごした女性においていかれている現在の状況が、 麻雀部の一人だというのにおいていかれているという状況が、否――、 ――怖い、か。 恐れている。自分が必要とされなくなる状況が。怖い。 県予選を突破し、インターハイに出場するとなれば知名度が上がる。 そうなれば来年の入部者が増えるのは明確で、しかし、だからこそ、 ――雑用としての立場すら失われていく、か。 もしも来年、入部者が現れれば雑用等の仕事も結果としてその入部者、来年の一年生に繰り越されることとなる。 だが、それは今の京太郎の立ち居地すら危うく――、 ――って、何考えてんだ、俺は!! 頭を振った。あまりにも嫌な未来予想図を振り払うかのように。 そもそも、来年まで雑用をやっているなんて考えている自分がみみっちい。 雑用しすぎて、犬根性が染み付いたのかもしれない。嫌なものだ。 「どうかしたっすか?」 桃子が不安そうに問うてきた。 なんでもない、と京太郎は言いつつ、 「そう言えば、東横さんは何であんなところに?」 京太郎は問う。 ありていに言えば京太郎は雑用で遠出をしていた。 清澄と鶴賀はほぼ反対の方向に位置し、用事がないならばあまり向かうこともない。 用事はひとつ、タコスだった。 部員の一人にタコスをこよなく愛する少女がおり、鶴賀のほうに新しくできたタコスの買出しを命じられたわけである。 本来ならば断るところだが、京太郎に断る意思はなかった。心理的な要因が閉めるのは確実で、 ――こういうのがだめなのだろうけど。 部活内部での立ち居地をどこか必死に守ろうと、断ることができない。 桃子は笑って、 「あ――、なんて言えば良いんっすかね。まあ、単純に言えば散歩なんっすけど」 何かを含んだような、笑み。 「ちょっと自分が分からなくなって」 顔に翳りが表れてくる。 「県予選でうちが負けて、三年の先輩たちが引退して」 あ、と桃子が笑って、 「そう言えば、前提が分からないっすよね」 私は、と桃子は、 「私は影が薄いんっすよ。須賀さん、カメラ越しだからわからなかったでしょうけど。普通の人に私は見えないんっすよ」 手を差し出され、 「握ってみてください」 京太郎は息を呑み、軽く桃子の手を握った。 熱がある。肉の感触が自身の手を包んだ。柔らかく、肉感的なそれは確かに生の鼓動を京太郎に穿つ。 「どうっすか」 「どうって、その、柔らかい、かな」 なんつーか、セクハラみたいなせりふだな、反省。と、思考し、 しかし、彼女は笑い、 「ありがとう」 手が離れていく。若干の名残惜しさを感じた。 「私は、私は確かにここにいる。だけど誰からも見えないほどに影が薄い」 「小さいころからね、私はこうだったんっすよ。ほら、出会ったとき、何度も確認しったっすよね? これが原因なんっす」 少しだけ楽しそうに、 「いつもいつもつまらない。一言で言えば灰色みたいな毎日は、先輩のおかげで終わった。終わったように見えたんっすよね」 しかし、寂しそうに、 「けど、やっぱり長くは続かないみたいで、ね」 「私をよく見てくれていた先輩も、大学に進学するとかで、特別補修だとかで顔を現すことが少なくなって」 「麻雀部での私の居場所が分からなくなったんっすよ」 それは、と、 「私はある意味、その先輩のために麻雀部に在籍していたから」 「そこに居続ける意味の支柱が抜け落ちたみたいで、なんというか空っぽみたいな――」 似ているな、と京太郎は思った。 彼女は自分に似ている。立ち居地に悩む。自分と。 まるで、空気みたいな――、 と、 「あはは、いや、すいません。急にこんな話振られても困るっすよねー」 彼女は笑う。無理をしたような、笑み、 京太郎は堪らず、 「良いなぁ」 そんな言葉を漏らしていた。 桃子は少し語りすぎたかな、と多少失敗したような感覚を思うが、唐突に来た声がそれをさえぎった。 「俺は、さ」 京太郎は、 「そんな風になれなかったから」 何かを搾り出すように、 「誰かのためになるほどの力がないから、雑用で甘んじて、それを仕方ないと思って」 告げてくる。 「分かってるんだ。努力が足りないってさ。身にしみてる。努力はしてても足りないってさ」 それは告解のようで、 「天性の才も、環境もなかったのに、努力しなきゃ追いつけないなんてとーぜんの理屈。なのに、俺はどこかで言い訳している」 懺悔のよう。 「"弱いから"そうやって逃げている」 あぁ、と京太郎は呻き、 「だから、羨ましい。嫉妬すら覚える。誰かのために、それだけの思いをもてる東横さんが羨ましい」 自嘲がくる。 「――悪い。今のも結局逃げだったよ。何よりも自分を思ってくれる何かを思う、なんて逃げだよな」 「東横さんとは状況が違うみたいだし、さ」 桃子は息を呑む。 その姿はどこか疲弊している。 そして似ていた。 ――本当に似ているっす。自分と彼は。 言葉にできないようなどこかが、自分と似ていた。 「悪い、今のオフレコ。気にしないでくれ」 京太郎が目元を手のひらで覆う。 それはまるで、見られたくないかのような仕草。しかし、桃子は見つめ続ける。 放っておけない。このままだと、どこかに消えてしまいそうな雰囲気があり、それは儚いような、きっとそんな感じ。 「失礼します。アイスコーヒー二つです」 割って入るように従業員の声がする。 テーブルに置かれたアイスコーヒーは既に水滴にまみれていた。 〇 帰りがけ、既に買い物を終えて、京太郎はバスに乗り込んだ。 そこそこ時間がたってしまった。 右手を見る。携帯を握る手はアドレス帳を開いており、 そこには新たに名前が加わっている。 『東横・桃子』 喫茶店で連絡先を交換して別れた。 帰り際に見せた笑顔は、どこか儚げだったことを覚えている。 『必ず、連絡くださいいっす』 そう言って、彼女は笑った。 消えてしまいそうだと思った。だが、 「暖かかったな」 握った手を思い返す。それは生の実感を感じさせるには十分だった。 ――さて、どうしようかね。 京太郎はメール画面を開き、文脈を思った。 そもそも、いつから京太郎は自らが、他者のために動くことを是としているのだろうか、と思考する。 ――ああ、そうだ。 あれは確かまだ、中学生のころか。 今だ、咲との仲が深くなっていない時期。接点が図書委員というだけの中だった時期。 放課後、一人、山積みとなった本に埋もれて読書をしている咲の隣に座った時だ。 京太郎もつられるように、何となく一冊の本を手に取った。 とったのは単純な自己啓発の本。タイトルはありきたり、内容は凡庸、ハードカバーで内容以上の値段。そんな本。 たまたまとったそれを、斜め読み、最初は捲る手もゆっくりだった。 しかし、捲るにつれてだんだんと速度は飛躍的に加速していく。 それを見つけたのは、いまだ自己形成段階の中学という時期だったからか、京太郎はあまりにもそれに影響を受けた。 否、受けてしまった。 『あなたは本当に必要な人間なのか』 『必要とされる人間になりなさい』 端的に言えば、そんな内容。 しかし、その言葉が嫌に響く。 金槌でたたかれたような、そんな気分。 それからだろうか、京太郎が他者のために自らをすり減らすようになったのは。 ○ まあ、それは、今となっては記憶の片隅にしまわれたモノ。 未だに夏の暑さは引くことを知らない。汗で張り付いたシャツが不快感をあおる。 涼しい場所で一服したいと、思うが、 ――"彼女"が来る前に移動もできるはずがないか。 吐息。 頬をかけば、水滴が指先につく。鬱陶しげに振り払う。 と、 「あ、須賀さーん、待ったっすか?」 声が来る。数日前に出会い、知り合った女の声だ。 「いや、待っていないさ」 京太郎は笑みを見せる。 しかし、女は目ざとく、 「須賀さん。汗でシャツ張り付いてますし、色も滲んでるっすよ? それ、十分二十分じゃならないっすから」 ばれてたか、と思うが、 「時間指定のミスのせいで待つことになったのは待つって言わないさ」 どちらかといえば地方に属する長野の地は、やはりバスの本数が少ない。 そのせいで適当に時間を指定した罰が当たったらしい。京太郎は炎天下の下で待つことになったわけである。 「むー、まあ、いいっすけどね」 どこか拗ねたような彼女が面白い。 「それじゃあ、行こうか」 京太郎は告げて、歩き出し、 「そうっすね」 その隣に沿うよう、彼女――、桃子も動き出した。 〇 出会いは三日ほど前。京太郎がいつものように雑用をしていたときだ。 どのような采配か桃子と出会った。 その後軽い連絡を取り続け、休日に会うことになったのだ。 「さて、どこに行こうか?」 京太郎は問う。 「さあ? っていうか、どこに行くか決めてなかったんすか?」 攻めるような視線を逸らしつつも、しかし、 「悪い」 素直に謝る。確かに、甲斐性としてはここは男性が動くプランを立てておくべきだった。 困った様子を見られたらしく、ほんの少しだけ笑顔を見せた東横は悪戯っぽく、 「うそっすよ」 笑って見せた。 不覚にもその笑顔は可愛い。 〇 「いやいや、面白いことになってますなー」 女の姿が見える。二人の影だ。 一人はどこか猫を髣髴とさせるトリックスター然とした女。一人は理知的に見える清廉とした女。 二つの影が追うのは一つの目標だった。 情報は理知的に見える女――加治木・ゆみからもたらされた。 東横・桃子の所属する部活の副部長、加治木が二日ほど前に携帯の前で挙動不審な後輩を見たことが原因だ。 最初は容貌が見えなかったが、だんだんと崩されていく断片的な情報が拾い集められ、 ・東横・桃子が男とであった。 ・その男は清澄高校の男である。 ・休日にデートする。 こういったことである。 「――情報を渡したのは正解だったのだろうか?」 加治木は頭を抱える。 興味があったのは事実だ。入れ込んでいる後輩が幸福を感受している姿は悪くない。 特にその後輩の桃子は自分に依存している節があった。 哲学的に言うのならば、永遠は存在しない。時に季節があるように、人も時を刻んで換わっていく。 だから、 ――これで、モモも変わることができればいいんだが。 分かれはある。必ずだ。望むも望まぬもかかわらず。 だから、後輩が良く変わっていくのを見届けたいと思う気持ちはある。 しかし、罪悪感はあった。 「なあ、今からでも遅くはない。尾行などやめたほうが――」 ふう、とトリックスター然とした女――、竹井・久は分かっていないな、そんな笑みを浮かべて、 「あのねえ、ここまできたら引くことなんてできるのかしら?」 う、と加治木は唸る。興味がなければここには居ない。 「だが」 「あ、ほら、行っちゃうわよ? 行きましょう」 進むことを前提としているかのように動く竹井に加治木は頭を抱え、 ――妙なことにならなければ良いが……。 自身が原因であることを忘れ、そう思ってしまう。 桃子は踊ることが好きだ。踊っているときだけは誰もが自分を感知する。 今ではかつてほどではあるが、だからといって嫌いになったわけではない。 「ほ、よ」 鮮やかな足並み、ステップを、小刻みに、粋に、軽い足取りで、 「と」 回転を一つ、そして静止。 ダンスゲームの筐体から降り、点数を見る。高得点。 「凄いな」 桃子はそんな京太郎の呟きに心を良くし、自慢げに胸を張る。 「当然っす」 「いや、本当に凄いよ」 少なくとも俺には無理だ、と京太郎は言う。 ――無理、か。 桃子は、京太郎がその言葉を口に挟むとき、どこか暗いものを吐き出しているように感じる。 自分には無理だ。そういうことを言って、自己を正当化する感覚。 それは、味わったことのある感覚で、 ――そう、無理、っす。 かつてがいつかを侵食し、いまになる。 自分は今、かつてほど無理を思うことはなくなっていた。 ――助けたいっすよね。 傲慢かもしれないが、それはかつて敬愛する加治木から与えられたそれであり、 かつて背負い込んでいた無力感を感じている目の前の人を、 ――少しでも和らげたい、そう思うのは傲慢じゃないっすよね? 思う。 「須賀さん、無理、なんてそう簡単に言うもんじゃないっすよ」 だから、"私"は笑ってみせる。 〇 ――無理なんていうもんじゃない、か。 そうだよな、と分かっちゃいるんだけどね、と心に渦巻いた。 無理、そういった瞬間から、可能性は本当に無理に変化する。 ――分かっていても、実行できるかは別問題、か。 言うは易し行うは難し、詰まるところ単純にそう帰結する。努力"しよう"と"する"はまったくの別問題だ。 「ああ、そうだな」 だから、返したのは生返事だった。 ――こりゃ、相当やられてるみたいっすね……。 桃子は思う。 "かつて"の自分と同じだ。 否、症状としては京太郎のほうが酷いかもしれない。 自分は焦る必要がなかった。友人を望んだこともあったが、いつかそれすら止めた。 相手に合わせる必要を持たずとも良い状況だった。重責を必要とせず、ただ流されるままでも良かった。 しかし、京太郎の今は、違う。実力がないことへの苛み、危うい立場への焦燥感、 気持ちと肉体がすりあわない矛盾への怒り、それらが急激に合わさり濁流のように京太郎の今を飲み込んでいる。 桃子はそう理解する。息を吐き、 「じゃ、須賀さん、ほかのところもまわって見ましょ」 桃子は京太郎の手を取った。 〇 「ほうほう、なかなかに大胆な子ですな」 竹井はチェシャ猫を髣髴とさせる笑みを持って二人を見つめる。 「意外だな」 問う呟いたのは加治木だ。 「ふうん? 何が」 「モモがあそこまで彼に入れ込むことが」 そう? と、竹井の声に生返事で返す。 しかし竹井は、 「いやいや、ある意味当然なのかもね」 軽くそういってみせる。 「それは――」 「ま、ある意味私のせいでもあるんだけどね」 ばつが悪そうに竹井は後頭部を軽く掻いてみせる。 ああ、と、 ――きっと、こいつにはもう何もかもが――、 幾度か会う機会が設けられ、それなりの会話もしたが、話せば話すたびに、 ――あらゆるものを見定められているような……、 深い洞察力からくる、何もかもを見通すような魔眼に睨まれているような、そんな気分を思わせる。 「ま、良いわ、行きましょう」 だが、すぐに表情を切り替えて、 「あ、ちょっと待て……!!」 加治木は竹井を追いかける。 〇 楽しかった、と京太郎は素直に感じた。 振り回されるようだったが、幾分か気分は楽になった。 目の前でアイスコーヒーを飲む桃子を見て、そう思う。 手の中に納まるアイスコーヒーは冷たく、舌に落ちる液体は苦く、しかしそれが身を引き締めるようで逆に良い。 ねえ、と、声が突然来る。とっさに身構え、 「あはは、そんなに身構えなくても良いっすよ」 桃子の言葉にゆっくりと肉体を落ち着かせる。 ――ったく、俺はいったい何をやってるんだか。 「ねえ、須賀さん。今日は――楽しかったっすか?」 桃子の問いが来る。 「? ああ」 答えるが、 「本当に?」 再度の問いかけがくる。 「ああ」 告げる。 「……なら、よかったす」 意図が分からない。 「えっと、どうか、したのか?」 京太郎は問う。 「それは、っすね」 一瞬のいいよどみを経て、 「須賀さん。似てるんっすよ」 言った。 「かつての、私と」 これは切開だ。心をこじ開ける余計なお世話。かかわってほしくないところにかかわろうとするような――、 「今、須賀さんは思ってるはずっす。自分は無力、居場所はない、価値を見出せない」 うまい言葉が見つからない。ゆえに陳腐。しかし痛烈。オブラートはそこに存在せず、 「かつての私もそう。望んでほしい。望まれたい。だけど、それを思われない」 「必要とされず、気づけば孤独。ようやく見つけた陽だまりは、時が過ぎれば朧に消える」 「たとえまた会うことができるとしても、いつかは今と同じではない」 吐息、 「孤独だけではなく、不安まで押し寄せて一切合切を飲み込み、そしてなくしていくような感情がただもまれているような」 「不安定な感情を宙の間で吊り下げられているような不安とも言い切れない不定形な感情」 ねえ、と、 「須賀さん。貴方は望んでいるんっすよね? 望まれることを。確固とした立ち居地を。"自ら"にしか望まれない"何か"を」 何もかもを言い終えたように、口をつぐんだ。 京太郎を見る。 目に光はなかった。 それは何もかもを言い当てられたかのような顔。 「御見それしました、とでも言えばいいのかな、俺は」 絞り出された声は細く、 「まったくそのとおり、なんだよ」 頼りがない。 「雑用なんてさ、前にも言ったけど俺じゃなくてもできる。来期の一年生がどうにかする。少なくとも、今の麻雀部で、 咲は咲じゃないといけない。和は和じゃないといけない。優希は優希じゃないといけない。先輩は先輩じゃないといけない。 俺は――」 ああ、 「俺じゃなくても、良い」 涙がくる。押しとどめていた堤防を決裂させたように――、 「俺の価値は、俺がそこに立つ位置はどこにあるんだろう。部活に顔を出すたび思うんですよ」 流れていく。 「雑用を引き受けることで、部活動に専念してもらうことができる、そう思うことでやってきた。やってこれた」 「けど本当は思っていた。見ない振りをしていた。そもそも、俺は必要であるのだろうかって」 桃子にはそれが理解できた。同じだった。 自分の価値がどこにあるのかを理解できない。理解することを望めない。 ――ある意味、悲しいっすよね。 目の前に居る少年は本当に"普通"の少年なのだろう。 自身のように影が薄いわけでもない。しかし、 ――だからこそ、埋もれてしまう。 これは加治木との交流を経て気づいたことだ。 本当は、自分も、いわゆる"かつて"望んでいた"普通"となんら変わりないということに。 人は結局のところ普遍的に普通であり、テレビに出るような芸能人ですら拾われなければただの"人"と変わりがない。 自分はある種特殊な立場に存在しつつも、結局のところ何にも"普通"と変わりがなかったのだ。 ただそれが"他者"と違う視点から気づいただけの話で。 そしてそれゆえに、 ――やっぱり、同じなんすよね、私と彼は。 人はあやふやな存在故に、あやふやな状況であることに気付かない。 自らの立場がいかに砂上の楼閣のような物であろうとも、それが自分の立ち位置だと思い込む。 そこには他者が割り込むことができるというのに。 しかし、気づかない。気づけない。気づこうとしない。気づいてしまえば、 ――怖いっすもんね。 そこが立ち位置だと思っていた何もかもがただの夢幻のようであることを、理解することが。 しかし京太郎は気づいてしまったのだ。 もしも、周囲の人間が京太郎と同じような人間なのならば、きっと彼はそれに気づくことがなかった。 だが、周囲にいるのは全員がスペシャルというやつで、 ――そこに必要とされている人間っす。 その違いを対比し、自らの危うい立ち位置を認識し、 だからこそ飢えている。"望まれたい"その願望。 京太郎は今、その思いにとらわれている。 かつて加治木に出会う前、ひっそりと持っていたそれを目の前に居る彼も感じている。 「俺が俺である必要性を望んでほしい。俺じゃなければならない何かがほしい――なのに――」 言葉が終わる前に桃子は京太郎の手を取っていて、 「私が望んであげるっすよ」 そう告げていた。 「私が、貴方が貴方であることを――、"須賀・京太郎"が"須賀・京太郎"であることを望んであげるっすよ」 声が来る。 「私もかつてそうだったっす。私を望む誰かが居てくれることを望んで、そしてその望みはかなった」 「だから、かつての私の位置に居る須賀君を私はほっておけない」 ねえ、と、 「私は、私は望むっす。須賀君が須賀君であることを」 だから、と、 「だから須賀君にも一つお願いがあるっす」 それは、 「私が私であることを望んでください」 桃子は笑って、 「"東横・桃子"と言う存在を見つけることのできる貴方に"東横・桃子"と言う存在を望み、認めてほしい。そう望むっす」 〇 桃子は既に理解していた。 加治木との別れはいつか来る。必ず。必然を必然的に行うように。 このままではいけないということも、理解している。 ――だから、まずは一歩として、 「いかがっすか」 桃子は控えめに問う。 京太郎は告げた。 「喜んで」 まずはまた新しいいつかを構築する今を求めていこう。 それは依存ではなく、 それはただ傷をなめあうような関係ではなく、 それは平等という、 それは対等という、 そんな形で求めていこう。 桃子/京太郎はそう思えた。 〇 黒髪の女と金髪の男が歩いている。 夜空の下だ。月下に晒され、互いの姿が照らされている。 「じゃあ、東横さん、俺はここで」 「はい、さよならっす」 立ち止まったのは、バスの停留所の前だ。別れを告げ、ゆっくりと名残惜しげに女のほうが去っていく。 数度、振り返るたびに、寂しそうな笑みを男に向けて。 しかし、その寂しさにはどこか希望がある。 「二度と、会えないわけじゃないっすしね」 新たな関係を気づくことができた人と別れるのは名残惜しくも、 だが、それがまた楽しくもあった。 「さて、じゃ、来週はどんな内容で遊びに誘ってみるっすかね」 ―終― 既に幾度も逢瀬を重ねて、気づけば恋人という関係になるのに時間は必要としなかった。 ゆっくり、ゆっくりと時間をかけて互いの距離は縮められていき、 「桃子」 「京太郎さん」 既に互いの距離はゼロに等しい。 水音がする。淫靡さが溶け出したような水音だ。 それは口付けの音であった。 互いに求め貪り、そして必要であるということを確認しあうようにだ。 既に肌は上気している。目の前に居る桃子の肌はまさしく桃のようで、 ――綺麗、だな。 そう思った。 肉体を反転させる。ベッドの上に肉体を下ろす。自身が桃子を見下ろす形に持っていき、 「剥がす、ぞ?」 声の変わりに一度、頭部を立てに振るという挙動でその行為への許可がくる。 胸元のボタンからゆっくりとはがし、しかし、どこか獣のような挙動で手を動かす。 情けないことに男とは目の前に餌があればがっつかずにはいられない性分らしい。挙動はだんだんと早くなり、 「~~~~~!!」 上半身が裸体として晒される。 しかし手は止めず、自らのシャツをはずしていく。 京太郎が行ったのはまず互いの上半身を重ね合わせることからだった。 「――」 「――」 そしてそれ以上は動くことをせずただその行為だけを京太郎は求めた。 それは互いに"はじめて"であったこともあるだろうし、 かつて互いに"望む"互いであろうというその意思の表れでもあり、そして、体温を感じたいという京太郎の思いもあった。 東横・桃子は相変わらず影が薄かった。京太郎にはその姿を確認できるが、未だにその姿を見失う人間も多い。 否、そちらが大半で、京太郎がその唯一だった。 恐れているのだ。いつか自身の目の前からすら消えてしまうのではないかという心理が、 ただ抱くという行為に踏みとどまらせている。 それに気づいたのか、桃子も京太郎の肉体を握り返す。 互いの肉の隙間が埋まっていき、密着していく。服と服の境界はない。 「求めないんっすか?」 小さく声が来る。 ああ、と京太郎は答えた。 「もう、求めているからさ」 体温を感じるというのも、また一つの求めに他ならないと京太郎は感じる。 闇雲に繋がることは、 ――違うよ、な。 繋がることと互いを求め合うことは等号の関係とは当てはまらない。 繋がるのは原初、男女の概念が生まれたときにできたものだが、 ――求めあうのは、違うはずだ。 求め合う概念は、きっともっと後、互いにかけたことを理解することができるようになってからの話だ。 強く思い。その思いはさらに比例して力になる。 「京太郎さん。痛いっすよ」 その言葉に、あ、と、 「悪い」 「気にしなくて良いっすよ」 だって、と、 「それだけ強く私を望んでくれているのは嬉しいっすから」 頬を染めている彼女は愛しく、 「なあ」 だから、 「求めていいか?」 京太郎はそう問うていた。 ――プラトニックは、ここで終了ってことっすか。 それは覚悟していたことであり、 ――望んでいたことでもあるっす。 それは一線だ。 互いが互いである一線。 この行為は意思を融け合わせる行為であり、互いの意思の交わりであり、だからこそ。 ――意思と意思の一線ってことでもあるっす。 身をもみ合うように動かしつつ、 「はがして良いっすか?」 これ、本当は男の側の言葉っすよね? などと思いつつも、腰にある金属片に手を伸ばし、 ――あ、あれ? ぎこちない動きで手を動かすが京太郎が状態にあるゆえに影となって視界が狭まっているということもあり、 なかなか先に進むことができない。 「ああ、俺、自分ではずそうか?」 いやいや、それはいけない。一度やり始めたことを途中で投げ出すのは許容してよいことではない。 故に、 「わ、私がはずしてみせるっすよ」 必死に手を動かす。 ――な、何でとれないんすか? 単純に下手? 否、そんなことはないはず。 と、 「あ」 一息でベルトが外れた。 得意げに、 「ふ、ふふん、どうっすか? 私にかかればこれくらい簡単っす」 桃子の言葉に京太郎から笑みがこぼれ。 「ああ」 ただその一言がくる。充足感だ。何か満たされたような気持ちが現れ、だから、 「京太郎さん。今度はこっちをお願いするっす」 言葉に、無言で手を伸ばすことで京太郎が肯定を示してくる。金属と金属が小さくすりあわされ、スカートがはずされた。 小さくと息が漏れた。呼吸が激しくなる。心臓が激しく高鳴り、 「いくぞ?」 「――っ!!??」 自身の湿りに、京太郎の下の湿りが這わされ、悲鳴にも似た、しかし悲鳴のような悲惨さはまるでなく、 どちらかといえば快感を思わせるような声が湧き出てくる。 ――ほ、本当に私がこんな声を? 桃子の未だに冷静な部分が無意識にそんなことを思うが、すぐにそれは胡散する。 さらに熱がきた。時間差や、うねりの大小を加え、動くからだ。 「~~~~~~~っ!!」 声にならないような声を上げ、力が急激に腰の部分に来る。そりあがりさらに京太郎に肉を押し付けるようにして、 ――!! 力が抜けた。鉄の棒で支えられていたような状況から急激にその支えを抜きはずされたように思える。 荒い吐息を整えるようにして、しかしどこか名残惜しげに、 「ぷ、は」 京太郎の湿りはそこから失われた。 酒など飲んでいないのに、すでに酔いが回ったかのような気分が桃子の中を駆け抜けていく。 しかし、 「いいか……?」 酔いなどすぐに引きはがされた。 "熱い"ものが桃子の下腹部にあたっている。 ――俺も、まだまだ"男の子"なんだな。 自身が男である象徴を隆起させ、思う。 飢えがある。求めていることを理解させられる。 熱が脳内をかすみがからせ、しかし小さく残った理性がいまだ踏みとどまらせている。 ここがレッドゾーンだ、と。 今、この先を行けば、確実に変化が来る。"求め"と"望み"に。 しかし、 ――"望んで"るんだよな、それを。 それだけは確実だ、と己の意志の所在を己に問いかけ、 そして、答えは来る。 それは両者互いの意志の交わりを意味する。 小さく、小刻みの動作で、ゆっくりと、頭が、――縦に振られた。 それが確認だった。 まずは一度離れた体からすり合わせる。互いの胸の隙間を埋めていくよう、力強く。 そこから腹を合わせ、そして、両者の境界を失わせていき、 ――!! まずは粘性の液体に自身の"男性"が包まれた。液体は熱く、しかしそれは不快ではない温度。 滑り落ちそうなのを必死にこらえ、ゆっくりと落とす。 静止が来た。侵入を阻む壁だ。ゆくぞ、と自分と相手に問いかけるように告げてから、さらに力を籠める。 力を感じた。肉を引き裂くような感触がまず伝えられ、そこからさらに、 ――痛っ……!! 背に痛みを感じた。固いものが突き刺さるような感触に神経が強張り、筋肉が震える。爪だ。 桃子が手に力を入れたと同時に、桃子の爪が背に深々と食い込んでいる。 ――これくらい。 いい。これは男の名誉だ、そう京太郎は意識することで痛みをさらに思う。痛みから目をそむけない。 これは"望み""望まれた"一つの証であると。 だから、京太郎はさらに"求め"た。 比喩的に言うのなら、貫かれたというのが正しい。 異物が無理に自分の中へ入ってくるような感覚を思い、しかしそれを望んだのは自分であるということを捉え、 それゆえにその異物の侵入を許した。 それは一線を越えた証でもあり、 ――互いの"望み"が変化する境界線、っすよね。 いまだに熱が肉体から取れない。そもそも自分の動きがどこにあるかする今だ理解できておらず、 ――けど、 それを心地よいと感じる自分が確かにあることを理解した。 「痛いか」 声がかかる。 「痛いっすね」 だからそれに対し、素直に答えを返し、 「そうか」 「そうっす」 「少し、休むか?」 いえ、と、 「休めば、覚めるっすよ」 そうか、と、言葉を聞き、 「なら、いく」 動きが来た。 痛みがある。それを感じ、しかし多幸感があり、 ――意志の、所在っすよね。 科学が進歩し、そしてさらに発展していけば、男が女を、女が男を必要としない時代が来るかもしれない。 しかし、きっとそれは訪れることはないと思う。 科学と技術の入りいれぬ隙間に、人間の"意志"があり、そしてその所在を男女互いに思い続ける限りは、 その時代が来ることはないだろう。 故に、桃子は求めた。京太郎も求めてくる。 喘ぎ、 貪り、 組み合い、 混じり、 喘ぎ、 語り、 それを繰り返す。 ――そして、 「あ、あああああああああああああ!?」 果てが来る。際限がないなどあり得ないから、その思いの落としどころ、終着点に両者がたつ。 それは、 「っ――、く」 一つの終わりであり、始まりでもあった。 交わったまま、布団の中に両者は存在した。 肉にこもる熱はいま冷めず、互いの熱を自身の熱と勘違いしそうになりながら、自身の意思を思い出す。 「京太郎さん」 声がくる。 「ん? どうした?」 「明日、休みっすね」 「ああ。休みだな」 力が込められた。背筋に腕が回され、 「どこか、行きましょうか」 それに呼応するように、自身も腕を背に回す。 「そうだな。天気予報じゃ晴れだったし、少しくらい遠出しても、良いか」 そうっすね、とゆっくりとした声が来て、 「とりあえず、寝よう。明日が来るなら、また朝にでも」 「ん、そうっすね」 闇が来る。 心地の良い闇が。 来る。
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568 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 30 38 ID ??? 腕の良い庭師の職人の手が行き届いた池泉回遊式庭園。 琳とした空間に鹿威しの澄んだ音が響き渡る。 その池にかけられた橋の向こうで淑女が可憐な鼻歌を奏でていた。 「カモン♪ベビィ♪ドゥーザ♪ロコモーション♪」 皺一つ無い真珠のような艶やかな肌に、母性に満ちあふれた女神のような美貌。ふくよかな体つきのハリウッド女優顔負けのスタイル。 客観的にはとても195㎝の身長を誇る、長身の美丈夫の息子がいる一児の母には見えない。 「あ!」 その淑女、空条・ホリィ・ジョースターは脳裏に走った直感に思わず床の間の机の上に置かれた写真立てへ視線を向けていた。 その中に映った最愛の息子は口元に穏やかな微笑を浮かべ、凛々しい視線をこちらに向けている。 「今、承太郎ったら学校で私のこと考えてる……♪今……息子と心が通じ合った感覚があったわ♪」 そう言うとホリィは家事の手を一時休め、写真立てを大事そうに胸の中に掻き抱く。 「考えてねーよ」 「学校行ってないものね」 「残念だったな奥方」 いきなり上がった三者(?)三様の声に 「きゃあああああああ!」 と淑女は驚愕の叫びを上げた。 写真立ての中とはうって変わって最愛の息子は仏頂面でこちらを見ている。 その肩の上にはコートのような学生服を着た全身血塗れの少年が担ぎ上げられていた。 「じょ……承太郎……それにシャナちゃん……が……学校はどうしたの?そ……それにその、その人は!?血……血が滴っているわ。ま……まさか……あ……あなたがやったの?」 その質問には答えず承太郎はホリィに背を向ける。 「テメーには関係のないことだ。オレはジジイを探している……広い屋敷は探すのに苦労するぜ。茶室か?」 「え、ええ。そうだと思うわ」 確認すると承太郎は血だらけの少年を担いだまま檜の床を踏み鳴らして行ってしまった。 569 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 35 09 ID ??? ホリィはその背中を心配そうにみつめる。だからシャナの視線に気づいたのはその後だった。 「な、なぁに?シャナちゃん?」 幼い外見に不相応な凛々しい顔立ちと視線だが、何分長身のホリィからすると小さいのでどうしても子供に話しかけるような口調になってしまう。 何よりその瞳に宿る色が昔の承太郎を思い起こさせたせいかもしれない。 「ごめんなさいね。新しい学校だもの。一人じゃ心細いわよね。学校には私の方から連絡を入れておくわ。今日は家でゆっくりしていて。 お昼は何が食べたい?何なら昨日みたいに外に行きましょうか?パパと承太郎も誘ってね」 ホリィの言葉を聞くだけ聞くとシャナはおもむろに口を開いた。 「他人の家族の事に口出しするのは趣味じゃないんだけど」 とまず前置きをし 「ホリィはこの件に関わらない方が良い。冷たい言い方になるけど出来る事ないと思うから。信じられないかもしれないけど、あの血だらけのヤツは私と承太郎を「殺し」にきたの。 承太郎やジョセフと同じ能力を持った人間。だから死にたくなかったら何も知ろうとしないことが得策よ。アイツもそれで何も言わなかったんだと思うし」 ホリィは黙ってシャナを見つめていた。「殺す」という言葉に驚かなかったと言えば嘘になるが目の前の圧倒的な存在感の小柄な少女は、 彼女なりに自分の事を気づかってくれているらしい。不器用だがそのやり方が承太郎と似ていたので思わず口元に優しい笑みが浮かんだ。 「ええ。解ってるわ。あの子は本当はとても優しい子だもの。今回の事だって何か理由があっての事なのよ。母親の私が信じてあげなきゃね」 「優しい、ね」 何故かシャナはその言葉に素直に同意出来ない。脳裏に見ず知らずの女生徒の為に全身血塗れになりながら花京院と闘った承太郎の姿が浮かんだ。 苦痛に耐えながら女生徒のために存在の力を削ぎ取っている姿も。 血糊はトーチで消したので今愛用の制服は新品同然になってはいるが、その傷痕はまだ生々しく残っている筈だ。 570 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 37 42 ID ??? 「おい」 「はい?」 中庭に設置された花壇を挟んで振り返った承太郎が鋭い眼光でホリィを見る。 「今朝はあまり顔色がよくねーぜ。元気か?」 「…………」 その言葉にホリィはまるで初恋の少女のように顔を赤らめて胸に両手を当てると、 「イエ~~イ♪ファイン!サンキュー!」 と笑顔で可愛く手の平を広げたピースサインで応えた。 「フン」 鼻を鳴らして再び背を向ける承太郎を後目に、 「ほらね♪」 と、ホリィは笑顔でシャナに向き直る。 「まぁ、そういう事にしておくわ」 「我は奥方の賢明な育て方の賜だと」 短くホリィに答えると同時に何故か上がったアラストールの声にシャナがペンダントに視線を向ける。 「あ、いや、うむ」 少し熱くなったペンダントの中で紅世の王、天壌の劫火は咳払いをして押し黙った。 「オイ!シャナ!モタモタしてんじゃあねー!後で文句垂れても聞いてやらねーぞ!」 遠くになった承太郎が振り向いて叫ぶ。 「うるさいうるさいうるさい。誰の所為だと思ってるの!」 シャナは床を鳴らして踏み切ると軽々と中庭を飛び越えた。 571 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 41 52 ID ??? 「だめだな、これは」 ジョセフは茶室の畳の上に寝かされた花京院を見下ろした。 「手遅れじゃ。この少年はもう助からん。あと数日のうちに死ぬ」 「死ぬ」という言葉に承太郎の視線が尖った。 「承太郎……お前のせいではない……見ろ……この少年がなぜDIOに忠誠を誓いお前を殺しに来たのか……?その理由が……」 ジョセフはいきなり花京院の前髪を手で捲り上げた。 「ここにあるッ!」 花京院の額の表面に異様な物体が蠢いていた。 弾ける寸前の木の実のような形をしているが、まるで生物のように脈動を繰り返している。 その触手らしき部分が花京院の額に埋め込まれ一部は皮膚と癒着していた。 「なんだ?この動いているクモみてーな肉片は?」 「それは彼の者の細胞からなる『肉の芽』、この小僧の脳にまで達している。 この『肉の芽』は生物の精神に影響を与えるよう脳に打ち込まれているのだ」 承太郎の問いにアラストールが答える。 「つまり「コレ」はコイツを思い通りに操る装置なのよ」 シャナが腕組みをしながら言った。 「常に脳に刺激を与え続け、自分を心酔し続けるように精神操作を行ってるの。コイツの養分を吸い取りながら動いてるから殆ど永久機関と変わらないわね。 時間をおけばおく程効果は倍増していって、最終的には自分の命令を麻薬のように追い求める奴隷の一丁上がりってわけ」 「手術で摘出しな」 シャナの説明に承太郎が短く簡潔に応える。 「それが出来たら苦労しないわ。これは脳の中の一番デリケートな部分に打ち込まれてる。 摘出する時ほんの僅かでも触手がブレたら脳は永遠にクラッシュしたまま再起動しなくなるわよ。 外科医は封絶の中じゃ動けないしね。そこまで計算して『アイツ』はこれを生み出したのよ」 「アイツ?」 思わぬシャナの言葉に承太郎の瞳が訝しく尖る。 572 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 46 24 ID ??? 「どういう事だ?まるで会ったみてぇな口振りだな。あの男……『DIO』のヤローによ」 承太郎の言葉にシャナは俯いて言葉を閉ざす。 「承太郎よ……こんな事があった」 シャナの代わりにアラストールが語り始めた。 「四ヶ月ほど前……我らは北米の地で、彼の者『幽血の統世王』と邂逅したのだ」 「何だと?」 アラストールの言葉に承太郎の視線がますます尖った。 追憶の欠片が脳裏に甦る。 シャナは思い出していた。 自分の受けた「屈辱」を。 それはニューヨークのスラム街で犯罪者の魂を好んで喰らう 紅世の徒を討滅した帰りの事だった。 売店でクレープを買い目元と口元を綻ばせながらジョースター邸への 帰路についていたシャナの前にその男はいきなり現れた。 まるで定められた運命であるかの如く。 人気のない路地、煌々と点る夜の街灯の下にその男は背を持たれ 両腕を組んで静かに立っていた。 心の中心に忍び込んでくるような凍りつく眼差し。黄金色の美しい頭髪。 透き通るような白い肌。男とは思えないような妖しい色気が首筋に塗られた 香油によって増幅されている。華美な装飾はないが良質な絹で仕立てられた 古代ペルシアの王族がその身に纏うような衣服を着ていた。 シャナはすぐに解った。すでにジョセフと知り合っていたので こいつが大西洋から甦った男、DIOだと。 月影に反照し官能的に光る口唇をおもむろに開くと男は静かに シャナに向かって話し始めた。 573 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 51 35 ID ??? 「古き友を訪ねてこの地に来たが……まさか君と逢えるとはな…… 初めまして『紅の魔術師(マジシャンズ・レッド)』……いや…… 『炎髪灼眼の討ち手』と言ったほうが良いかな……?」 その男を本当に恐ろしいと思ったのはその時だった。 その男が話しかけてくる言葉は心が安らいだ。 魔薬のように危険な甘さがあった。しかしだからこそ恐ろしかった。 「全く驚いたよ……私の配下の『幽波紋(スタンド)使い』達を始末した 魔術師が、まさか本当にこんな可愛らしいお嬢さんだったとは……」 DIOの言葉が終わる前にシャナは足裏を爆発させて跳んでいた。 刹那に身を覆った黒衣の内側から抜き出した大太刀、 贄殿遮那が空気を切り裂く空中で髪と瞳が炎髪灼眼に変わる。 「でやぁッ!」 DIOは至近距離で唸りを上げながら迫る大太刀の一閃を余裕の表情でかわす。 「性急な事だ……」 滑りながら道路に着地したシャナの黒衣の裾が舞い上がり、 真紅の髪が火の粉を撒いた。 「こいつ……『こいつがッ』!今!目の前にいるこの男がッ!」 その男はシャナが想像していたよりもずっと美しい風貌をしていた。 だが、その男の顔の裏側はどんな罪人よりもドス黒く呪われていた。 その瞳の奥はこの世のありとあらゆる邪悪を焼きつけ、 王族のように艶めかしい指は数え切れないほどの人の死と運命を弄んできた。 何年も。何年も…… 何人も。何人も…… そしてその存在が世界の歪みを増大させている。 574 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 16 55 46 ID ??? 「私の目の前にいるこの男がッ!」 「馬鹿な……」 胸元でアラストールも動揺を押し隠せないらしい。 多くの紅世の徒、例え王であったとしても自分の存在は なるべく隠そうとするのが普通だ。自由に好き勝手に行動を続けていれば すぐに自分達フレイムヘイズに居場所を察知され、残らず討滅されてしまうからだ。 『封絶』も『トーチ』もその事を回避する為に生まれた術。なのに目の前のこの男は、 自分を追っている天敵の前にあっさりとその身を現した。 「この者が……幽血の……統世王……!」 「DIOッ!!」 シャナは大刀を両手に構え、大地に屹立した。 燃え上がる灼眼は鋭くDIOを射抜いている。 「封・絶!」 その小さな口唇から勇ましい猛りが上がると共に、 シャナの足下から火線が走り道路の上に奇怪な文字列からなる紋章が描かれた。 シャナとDIOを中心として紅いドーム状の陽炎が形成される。 「『封絶』……因果孤立空間か。なかなか面白い能力を持っているね? 君達『紅世の徒』は。ひとつ……それを私に見せてくれるとうれしいのだが」 穏やかな声に心臓の凍る思いがした。 しかし同時に心の一部分がその声に強く惹かれ形を蕩かす。 刹那とはいえ心を魅入られた自分自身に凄まじい、 まさに燃えるような怒りを感じ、風に靡く黒衣にそれを纏わせた。 (この男が全ての元凶!多くの王を下僕に誣いた全ての根元!) 燃え上がる使命感にDIOを見つめる瞳が灼熱の煌めきを増し、 髪から鳳凰の羽ばたきのように火の粉が舞い上がる。 (討滅!討滅する!!) 575 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 17 02 06 ID ??? 足元のコンクリートを鋭く踏み切り、紅い弾丸のように飛び出したシャナは DIOの首筋に向けて空間に残像が映るほど高速の袈裟斬りを繰り出した。 周囲の空気を切り裂きながら星形の痣が刻まれた首筋に迫る白銀の刃。 意外。 DIOはそれをあっさりと右手で受け止めた。 戦慄の美で光る刀身が手の平の肉を音もなく切り裂き、骨に食い込む。 「っ!?」 驚愕。 全身が燃えるように猛っていてもシャナの頭の中はクールに冷め切っていた。 まさか『手で』受け取めるとは思わなかった。当然避けるものと考えていた。 その後の攻防の応酬果てに必殺の一撃を頭蓋に叩き込もうと 脳裏にもう数十手先の動きまで構築していたというのに最初の一撃で 全て計算が狂った。 速度はあったが様子見程度の撃ち込みだったので 手は切断されず中程まで食い込み刃はそこで動きを止める。 今までこんな敵はいなかった。 どの紅世の徒の中にも。王の中にも。 『贄殿遮那の一撃を真正面から素手で受け止めた相手は』 (こ、こいつバカ!?このまま刀を引き抜いたら、) 考えるのとほぼ同時に身体が動く。刀を掴んだDIOの手を支点にして 一瞬の躊躇もなくシャナは素早く柄を引いた。 だが。刀身は動かなかった。 まるで『その場で凍りついたように』動きを止めていた。 「貧弱……」 DIOの美しい口唇に絶対零度も凍り付く冷酷な微笑が浮かぶ。 貴公子の仮面に罅が入り残虐な本性がその姿を垣間見せた。 「貧弱ゥゥッ!!」 いきなり周囲に白い膨大な量の水蒸気が暴発したボイラーのように巻き起こった。 576 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 17 04 54 ID ??? 大太刀『贄殿遮那』の刀身を掴んだDIOの手から肘の辺りまでが いつのまにか超低温に冷やされた鋼のような質感に変わっていた。 その腕から発せられる冷気に周囲の全てが凍り付く。 大気が凍り大地が凍り、贄殿遮那が凍った。封絶すら凍った。 「こ、凍る!?」 冷気が刀身を伝達して柄を握るシャナの手にまで侵蝕してくる。 「『気化冷凍法』。使うのは実に100年振りだ。 『波紋使い』以外に使うこともないだろうと思っていたが」 DIOは渦巻く冷気よりも冷たい微笑を浮かべてシャナの灼眼をみつめる。 冷気が柄を越えシャナの腕にまで達し熱疲労でその皮膚が引き裂かれる瞬間、 「ムゥンッ!」 胸元のペンダントを中心にして巻き起こった柔らかな炎が 一瞬でシャナの身体を包み込んだ。冷気で柄に張り付いた皮膚を、 アラストールが『浄化の炎』で解き剥がす。 「!」 アラストールに意識がそれたDIOの手から刀身を引き抜くと、 シャナは腕の温度の上がった部分を足場にし身軽に宙返りをして距離を取った。 「ありがと。アラストール」 水滴に濡れた手を黒衣で拭い、同じく水で濡れた大刀を 構えなおしながら短くシャナは言う。 「今のが彼奴の身体を流れる幽血の一端か。油断するな。 まだどんな力を隠し持っているのか予測がつかん」 「解ってる」 シャナは短く言うと刀身に付いた水滴を一振りで全て叩き落とした。 577 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 17 09 19 ID ??? 「……ククク、100年も眠っていたので忘れていたよ。 己の力を存分に開放する事の出来るこの得も言われぬ充足感。 久しく戦いから離れていたので血が滾るというやつか?フフフ…… 凍てついた私の血も君の炎に炙られてどうやら融け始めたようだ」 DIOはその悪の華と呼ぶに相応しい美貌に邪悪な微笑を浮かべる。 「もっとくべてくれ。私の凍てついたこの心に。君の炎を。君の熱を」 そう言うとDIOは超低温の冷気に覆われた両手を前に差し出し、 緩やかに構えを執る。 その構えは華麗にて美しくそして流麗な力強さを併せ持っていた。 そしてそれに劣らぬ畏怖も。 それはシャナの両手に握られている贄殿遮那と全く同じ戦慄の美。 否、威圧感だけならそれを上回った。 「さあ!手合わせ願おうかッ!!」 そう叫ぶとDIOはいきなりアスファルトが陥没するほど 地面を強く蹴りつけ、一瞬でシャナの眼前に迫った。 「UUUUUUURYAAAAAAAAッッ!!」 周囲のガラスに罅が走るような奇声を上げながら シャナの身体に向け凍った掌で貫き手の連打を繰り出してくる。 着痩せして見えるその身体からは想像もつかない、 途轍もない怪力の籠もった強い撃ち込みだった。 だが砕く事を目的とした動作ではない、 明らかに掴む事を念頭においた撃ち方だ。 どこでもいいからシャナの身体の一部を掴み、 先程の冷気で全身を凍りつかせる為に。 578 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 17 14 02 ID ??? 「っくう!」 素早く複雑な軌道を描く精密な足捌きで身体を高速で反転させながら DIOの暴風のような撃ち込みをかわすシャナ。 だが、同時に舞い上がる黒衣の裾にまで気を配らなければならないので 避けづらい事この上ない。 「フハハハハハハハハ!!どうした!どうしたぁ!! 自慢の炎は出さんのかッ!逃げてばかりでは永遠に私には勝てんぞッ! もっと私を楽しませろッ! UREEYYYYYYYYYYYYYYYーーーーーッッ!!」 更にDIOの心理状態が微塵も読めないので次の攻撃が全く予測出来なかった。 紳士然としていたかと思うといきなり何の脈絡もなく狂戦士のような風貌に変わる。 こんな異常な心理を持つタイプには今まで遭遇した事はない。 「こ、この!誰が逃げてなんか!」 負けず嫌いの性格故に思わず声が口をついて出るが、 確かにDIOの言うとおりだった。でも攻撃は出来ない。 どんなに鋭い斬撃だったとしてもこの男は躊躇せずにまた それ掴んでそこから冷気を送り込んでくるだろう。 『浄化の炎』があるにはあるが同じ手が二度通用するとは思えない。 それに次は恐らく胸元のアラストールの方が先に凍らされる。 しかし今のままだと防戦一方なので永遠に勝機は訪れない。 時間を置けば置くほど回避によって神経がどんどん摩耗していき 最終的には僅かに生まれた隙に全連撃を一気に捻じ込まれる。 (それなら……) 決意の光が灼眼が煌めく。 (『遅かれ早かれ擦り切れるなら!』) 579 名前 ◆u68XLQ0lCU Mail sage 投稿日 2007/03/12(月) 17 18 11 ID ??? 「はああぁっ!!」 鋭い猛りがシャナから上がる。 過負荷により神経の電気伝達がショートし目の中で火花が弾けた。 だがその甲斐はあった。 贄殿遮那の刀身が渦巻く紅蓮の炎で覆われていた。 火炎が刀身を焼き焦がし発する熱気が周囲の冷気を全て弾き飛ばす。 すぐさまに横薙ぎの一閃がDIOに向かって放たれた。 ガギュンッ!!と鋼鉄の城塞に灼熱の破城鎚でも撃ち込んだかのような 異様な音と共に重い手応えが柄を握るシャナの手に跳ね返ってくる。 「美しい……これが君の生み出す炎か。マジシャンズ!」 胴体に向けて放たれた炎刃の一撃を先程同様凍った掌で受け止めた DIOは炎に照らされた微笑でもって応える。 その手の中で冷気と熱気が音を立てながら互いに弾けた。 炎と氷の混ざり合った靄がDIOの内なる火勢を更に煽る。 かなり無理をしたがシャナのやった事は功を奏した。 受け止められはしたが今度は冷気が身体に廻ってこない。 これでようやくこちらからも攻撃出来る。 「おまえを討滅する!幽血の統世王!!」 シャナは凛々しく激しい瞳で眼前のDIOを射抜いた。 湧き上がる熱気と共にその全身が火の粉を撒く。 DIOは精神の高揚で牙が飛び出した口元に笑みを浮かべると 大刀を掴んだ手を振り払った。 怪力によって飛ばされたシャナは空中で体を返し軽やかに着地する。 「やあああァァァッッッてみろおおおォォォーーーーー!! 青ちょびた面のガキがあああァァァーーーーッッッ!!」 理性の仮面が完全に破壊されこの世のどんな暗黒よりもドス黒い 本性を剥き出しにした邪悪の化身、DIOは、 凍りついた両腕を広げ殺戮の歓喜に身を震わせながらシャナに向かって叫んだ。
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無駄だ 無駄だ 無駄無駄で 無駄だ 無駄だ 無駄無駄だ 無駄だ 無駄だ 無駄無駄 WRYY! この世は オレのためにある 見ててみろよこのDIOが 今に絶やすジョースター 能力(ちから)目覚めたこのDIOが 誰にも敗れるはずはない ナイフ ズゥラアッ 承太郎 めがけ 逃がさない バス! と ね・ら・い・う・ち 仮面 被り 得た力 無駄にしては 罪になる 大事なのは 勝利だけ 過程や方法どうでもよい 無駄だ 無駄だ 無駄無駄で 無駄だ 無駄だ 無駄無駄だ 無駄だ 無駄だ 無駄無駄 WRYY! この世は オレのためにある ジョセフ 承太郎倒すため 手下 捨ててもいいだろう それで因縁 絶てるなら お安いものだと思うだろう? 時間 停止だ 姿を消して 持ってこよう ロードローラーだッ! 世界中の誰一人 DIOを超える者はない とるにたらぬ 人間が ひれ伏す姿を 見てみたい 原曲【山本リンダ「狙い撃ち」】 元動画URL【http //www.nicovideo.jp/watch/sm3784235】
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幕間~それぞれの思い~ ◆L9juq0uMuo 老人の声と共に放送が終わった。 死んだ人間の中に武藤カズキという名が入っていた。 本当に死んだんだな、と承太郎は静かに怒りを募らせる。 だが、放送の内容で一つだけ気になった事があった。 「……野郎、何のつもりだ?」 先程の放送で新たに付け加えられた『優勝者の願いを叶える』という特典。 急に付け足されたその特典に、承太郎は一つの疑問を覚えた。 承太郎は思う、何故今頃なのかと。 『優勝者は願いが叶えられる』それは確かに殺し合いを助長させるだろう。 だが、ならばなぜそれを最初に言わず今頃言ったのか。 承太郎は仮定する、そうせざるを得ない事態が起きたのではないか、と。 「乗った奴が予想よりも少ないのか、それとも……」 それとも、誰かが主催を打倒する鍵を手に入れたのか。 実際この場にはナギのように工学に明るい人間がいる、そのような人間とジョセフ・ジョースターが組んだかもしれないし、別の人間が手がかりを見つけたかもしれない。 「いや、そうそう都合よくはいかねーか」 だが承太郎はその考えを否定する。 殺し合わせる為に自分達を呼んだというのであれば全員の能力など把握しているだろう。 そのような人物が果たして1日足らずでそう簡単に解けるような首輪を作るだろうか? 「……考えてても仕方ねーな、おかしな所を残しとくってのは俺の性に合わねーが、今はとりあえず早くナギ達の所に戻るか。やれやれ、随分と時間がかかっちまったぜ」 そう、今承太郎は二人の人間を待たせている。これ以上ここで時間を消費する訳にはいかない。 二人に合流する為に、承太郎は足を進めた。 そして、時間は放送終了後まで遡る。 (みゆきって確か、こなたさんの……) 高良みゆき、その人物はこなたから友人の一人だと聞かされていた。 お人好しで正義感の強かった武藤カズキ、そしてこなたからの話で聞いた、物知りで同じく人のいい、争いとは無縁な性格の高良みゆき。 死んでいい筈ではない人間が、二人も命を落としている。 いや、ハヤテが知らないだけで、そのような人間が何人も命を落としているだろう。 ハヤテは、改めてこの殺し合いを開催した人間に憤りを覚えた。 それと同時に、ハヤテもまた、承太郎と同じ、ある一つの事が気にかかった。 (優勝者は願いが叶う、か) ハヤテはその特典について考える。 真偽の程については疑わしすぎるというのが彼の答えだ。 今頃になって付け足した事、本当に約束を守るかどうかが分からない事、 また、どんな願いを叶えると言っても、この殺し合いを無かった事にしろといった願いが来たらこの殺し合いの意味事態が無い事など、否定材料はある。 甘い話には裏があると言う事など、今までの人生で嫌と言うほど味わってきている。 だがしかし、否定しきれない点もある。 異なる世界の住人をこんな所に呼び寄せる事のできる力を持っているのだ、そんな力があったとしても不思議ではない。 そして、全員を生き返らせるのは無理だとしても、数人を生き返らせる事はできるかもしれない。 例えば、ナギ・マリア・ヒナギクが命を落としてしまったとしても自分が優勝すれば――…… (……何を考えているんだ僕は!) そこまで考えて、ハヤテは自らの思考に憤った。 ナギが死ぬ。守るべき主が命を落とすなどと言う可能性を考えた自分に無性に腹が立った。 (僕はお嬢様の事を何が何でも守りぬく。命に代えてもだ) 何が何でもナギを守る。そう決意した時、ハヤテには一つの最悪な結末が浮かんでしまった。 あくまでどんな状況でも彼女を守ろうと決心しただけである。ただ、その想定しうるどんな状況の中に、一つの最悪な結末があっただけだ。 ではそれはどんな状況だろうか? 勇次郎やケンオウといった人類の範疇外に思える連中と遭遇する? 違う。 ナギが人質に取られる? 違う。 激戦に次ぐ激戦で倒壊した建物に巻き込まれる? 違う。 長々遠距離から狙撃される? 違う。 支給品に寄生され、暴走した参加者に襲われる? 違う。 夢か何かと勘違いし見境の無い狂った参加者に襲われる? 違う。 ガン○ムのような起動兵器に乗った参加者に襲われる? 違う。 孤立した状況で殺し合いに乗った人間達による包囲網が出来上がる? 違う。 これらはまだ少なくとも打開策がある。 最悪な結末、それは首輪が解除できずに、乗っていない人間だけが複数人が残っている事である。 天才少女であるナギや、独学で人造人間を作り、不可能と言われた白い核鉄とやらの精製に成功したパピヨンなど首輪の解除に期待できそうな人物は多々いる。 だがしかし、この殺し合いの主催者は当然ナギ達がそのような知識を持っている事を知っている筈だ。 果たしてそんな主催者がナギやパピヨンの知識があれば解除できるような物を作るであろうか。 もし仮に、ナギにも、パピヨンにも、そして他の参加者達の力を合わせても解除が出来ないとすれば……、その先に待つのは仲間どうしの殺し合いか全員の首が吹き飛ぶかだ。 パピヨン達は首輪を外すため、この殺し合いを破壊する為に動いている。 しかし、いくら努力しようとも現実は非常であるという事もまた、ハヤテはその人生で嫌というほど知っているのだ。 仮にそうなってしまえば、ナギを生還、つまり優勝させる以外に、彼女を守る方法は無くなる。 (だからと言って、僕はこなたさん達を殺す事ができるだろうか? それに、そんな事をお嬢様が許す訳ないじゃないか) しかし、執事として、ナギが死んでしまっては意味が無いのである。守るべき主を守れずして何が執事であろうか。 ハヤテは心のどこかでそう考えている自分がいるのに気づいた。 (お嬢様を守る、それが僕の目的の筈だ……、それでも) それでも、人を殺す事ができるだろうか? ナギを守り抜く、しかし、その為には人殺しを辞さない場合もある。その事実にハヤテは煩悶する。彼の顔が自然と深刻な物になっていく。 「ハヤテ」 その時自分を呼ぶ声にハヤテは振り向く。 「お嬢様! お気づきになられたんですか!」 先ほどまでの深刻な表情は一転、ナギを心配させまいと、ハヤテは笑顔を浮かべる。 至近距離でのハヤテの笑顔に、ナギの頬が紅に染まる。 「う、うむ、それよりも……」 紅く染まった恋する乙女の表情は一転して、心配そうな表情へと変わる。 「大丈夫か? 何か思いつめたような顔をしていたぞ?」 元々放送前から彼女の意識は覚醒していた。放送が終わり、ふとハヤテの顔を見やると、ハヤテは今まで見たことの無いような深刻な表情を浮かべていたのだった。 「ええ、大丈夫です。ちょっと考え事をしていて……」 まさか今まで自分が考えていた事をハヤテに言うわけにはいかず、ハヤテは適当な言葉でごまかした。 「そう言えば放送が……」 「聞いていた。カズキはやっぱり……」 しまった。とハヤテは思った。 とりあえず話題を変えようとしたのだが、そのせいでナギの表情は暗く沈んでしまった。 「お嬢様……」 「大丈夫、私は大丈夫だハヤテ。カズキの為にも、私たちはこんな殺し合いを止めなければいけないんだからな」 決意を込めて微笑むナギ。 そのナギを見て、ハヤテは思う。お嬢様は本当に強くなったと。 右腕の外れた骨を治してくれと承太郎に頼んだときといい、昔の、自分の知るお嬢様と比べると、本当に心が強くなったと。 だからこそ、更に守らなければとも思う。自分の大切な主を。 「お、ジョジョが来たぞ。全く、今まで何をやっていたんだあいつは」 ハヤテの背から降りたナギの向いている方向を見ると、確かに承太郎がこちらへと向かってきていた。 「すまねぇな、あの爺を埋めてたら遅れちまった。流石にあのまま放置しておく訳にもいかなかったからな」 「で、首輪は手に入れてきたのか?」 ナギのその言葉に二人が固まる。それも当然だ、彼らが首輪を取りにいくという会話をしている時、ナギは気絶していた筈だからだ。 「ハヤテ、お前が話したのか?」 「まさか、僕はそんな事言ってませんよ」 「「と、言う事は……」」 二人がナギを見やる。ナギは目線を明後日の方向へと向けている。 「テメー、狸寝入りしてやがったな?」 それに対し、ナギは他所を向きながら口笛を吹いている。 その光景にハヤテは苦笑を浮かべ承太郎は溜息をつく。 「まあいい、説明の手間が省けた。で、これが首輪だ」 そう言って承太郎がナギに首輪を渡す。 「何かわかるか?」 「うーん、とりあえず外観は継ぎ目が無いくらいしかわからんな。中身が判ればまた話は違ってくるんだがな」 「中身、か。ジョセフのジジイがここにいりゃあ一発で判るんだがな」 もっとも、ここにいるジョセフ・ジョースターは、彼の知るスタンドに目覚めた老年のジョセフ・ジョースターではないのだが、彼がそれを知る術はない。 「とりあえず、喫茶店に戻りましょうか、パピヨンさん達にみせれば何かがわかるかもしれませんし」 「だな、あれだけ大勢いるとなりゃ誰か一人ぐらいは判る奴がいるかもしれねぇ」 「何だ、また増えたのか?」 初耳だぞ、とナギは驚く。 「そう言えば言っていませんでしたね。それについてはおいおい説明します」 そうして三人は喫茶店へと向かって歩を進めた。 闇に包まれた工場で、一人のスタンド使いと一人の少女が出会った。 彼らは共に殺し合いを止める為に動き、ある蝶人と邂逅した。 後に、その蝶人から話を聞いた一人の青年と一人の執事と合流した。 だが、少女のわがままにより、青年と少女はここに残り、スタンド使いと執事は喫茶店へと向かった。 少女と青年は道中で死体を見つけ、少年を殺し合いを止める決意の光を放った。 それが悲劇の引き金だった。 それを見た一人の人形遣いが青年達と接触する。 戦いの末、少女は怪我を負い、青年は自らの意思を力に代えて人形遣いを打ち破った。 だが、その青年もまた持てる力を全て使い果たし、その生を終え、悲劇に一旦の幕は降りた。 そして少女は、青年の放った光を見て駆けつけたスタンド使いと執事に再会した。 青年の死を乗り越え、そして放送が始まった。 スタンド使いは改めてこの殺し合いを破壊する『決意』を固めた。 少女は青年の死を受け『成長』した。 執事は最悪の結末を想定し『煩悶』する。 いつ、また悲劇の幕が上がるかもわからない。 それでも彼らは前に進む。殺し合いを止める為に。 ――バトルロワイアルは、まだ終わらない―― 【B-3 南東 一日目 日中】 【三千院ナギ@ハヤテのごとく!】 [状態]全身に打撲 [装備]スパイスガール@ジョジョの奇妙な冒険 [道具]無し [思考・状況] 基本:殺し合いはしない 1:喫茶店に行き、首輪の解析 2:マリア、ヒナギク、ジョセフと合流する。 3:カズキの恋人という『斗貴子』とやらに会って、カズキの死を伝える。 参戦時期:原作6巻終了後 ※スパイスガールは疲労のため、しばらく出せません。 【綾崎ハヤテ@ハヤテのごとく!】 [状態]健康。 [装備]454カスール カスタムオート(7/7)@HELLSING、首輪探知機@BATTLE ROYALE [道具]支給品一式-水少量 13mm爆裂鉄鋼弾(35発)、ニードルナイフ(15本)@北斗の拳 女装服 音響手榴弾・催涙手榴弾・黄燐手榴弾、ベレッタM92F(弾丸数8/15) 不明支給品0~3(フェイスレス・ナギ) [思考・状況] 基本:出来るだけ多くの人を助けたい 、お嬢様を守る。 1:喫茶店に戻る。 2:マリア、ヒナギクを探し出し合流する 3:もし、首輪を解除できずに乗ってない人だけが残ったら……? 【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険】 [状態]健康 [装備]無し [道具]支給品一式×4、フェイスレスの首輪、不明支給品0~2(本人は確認済。核鉄の可能性は低い) [思考・状況] 基本:他の連中の脱出 主催者を叩き潰す。 1:喫茶店に着き次第、首輪について考える。 2:ジョセフ、マリア、ヒナギクと合流する。 3:DIOを倒す。 4:赤木には用心する。 5:主催者を倒す。 参戦時期:原作28巻終了後 [備考] ※パピヨンについてはハヤテから聞いていたので、喫茶店にいることを不思議と思っていません。 ※こなたがスタンド使いかと疑っています。 138 遥かなる正義にかけて 投下順 140 激突! ラオウ対範馬勇次郎!! ……特別ゲスト坂田銀時 137 漫画キャラバトルロワイアル0点・家出編 時系列順 131 戦闘潮流 123 サンプル入手 三千院ナギ 150 地獄の季節 123 サンプル入手 綾崎ハヤテ 150 地獄の季節 123 サンプル入手 空条承太郎 150 地獄の季節