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大沼プロ「すばしっこいガキめ……俺が直接ぶちのめしてやる!」ピキピキ… 京太郎「なっ……!?」 大沼プロ「いくぞおおおっ!」バキッ! 京太郎「かはっ!」 大沼プロ「俺の役満はどうだぁ!?」バキッ! 京太郎「あ…アンタ、麻雀打ちじゃあ……!」 大沼プロ「俺は麻雀プロだ!そこらの雀士達とは鍛え方が違う一緒にされちゃ困るな!俺がその気になれば麻雀連盟の会長だってぶっ飛ばせる!」バキッ! 京太郎「かはっ!」 大沼プロ「男性プロを舐めんじゃねえ!」ドゴォ! 京太郎「ぐふっ!」 大沼プロ「驚くのはこれからだ。 俺には夢がある!プロの誇りも強い日本麻雀連盟もくだらねぇ。俺が目指すのは真の麻雀だ! 純粋な実力を行使する自由。特別な能力など必要無い。もちろん誰もが実力を行使すれば経験と運の差は生じる。 だがそれでいい。それこそが俺の望む麻雀だ!真の競争の世界だ! この俺が、ぬるま湯に浸かった麻雀打ち達の目を覚まさせてやる! 何がオカルトだ!何が牌に愛された少女だ!そんな物はブタに喰わせろ!」バキッ! 京太郎「くっ…!」 大沼プロ「気に入らない奴は力でぶん殴る!それが俺の目指す麻雀だ! 俺が会長になったら腐った日本麻雀をぶっ潰してやる! セコく点棒を稼いでいるヤワなデジタルだの、萌えだの百合だの、わけのわからん奴らをぶん殴ってやる!弱者は駆逐される!強い者だけが生き残る! 俺達は博打時代の混沌を、古き良き麻雀を、麻雀打ちが本来あるべき姿を取り戻すってわけだ! 小林立の意思だか知らんが、この世界の規範は腐り果てた!今や麻雀も活躍も全て女重視だ!だが、そんな世界も最後だ!俺がこのくだらねぇ女尊男卑システムを、オカルトバトル化された大会を解体してやる!力で語り合う、真の麻雀を取り戻す!」バキッ!バキッ!バキッ! 京太郎「ぐああああ!」 大沼プロ「フゥ~~~………。どうだ?俺の麻雀は?」 京太郎「アンタ、本当に雀プロかよ……」 大沼プロ「俺の演説に感動したか?お前達も仲間や学校の為では無く、己の理想の為に戦う日が来る…」
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Kit Battle 推奨人数 2-9人 ルール ・このステージは職業を選び戦うステージです! ・自分の得意な職業な職業を見つけ出し、勝利を掴め! 職業紹介 BERSERKER-バーサーカー- ・攻撃専門の職業!それ故に防御力が紙 ・一気に相手を蹴散らせ! 配布アイテム ・石の剣 ・力のポーション PYGMY-ピグミー- ・すばやい動きができる職業 ・素早く動いて相手を翻弄しろ! 配布アイテム ・石の剣 ・俊敏のポーションⅡ ・革の上着 PYRO-ピロ- ・火打ち石で相手を燃やせるぞ! 配布アイテム ・火打石 ・木の剣 ・チェーンチェストプレート ・チェーンレギンス MAGE-メイジ- ・エンダーパールやポーションが使える職業 ・ポーションで相手を弱らせエンダーパールで一気に近寄れ!エンダーパールによるダメージで死なないように注意! 配布アイテム ・木の剣 ・エンダーパール×3 ・負傷のポーション×16 ・毒のスプラッシュポーション×3 ・鉄のヘルメット ARCHER-アーチャー- ・弓矢を使える職業 ・敵の攻撃など当たらなければどうということはない 配布アイテム ・弓 ・矢×64 ・チェーンチェストプレート ・チェーンレギンス WARRIOR-ウォーリアー- ・特徴がないのが特徴 ・バランスの取れている安定職 配布アイテム ・石の剣 ・鉄のチェストプレート ・鉄のレギンス WOLF MASTER-ウルフマスター- ・オオカミを手なづけて戦え!しかしオオカミがやられたら、詰む 配布アイテム ・オオカミの卵×8 ・骨×64 ・弓 ・矢×3 TANK-タンク- ・唯一回復ができる職業 ・じりじり削り相手を倒せ! 配布アイテム ・木の剣 ・鉄のチェストプレート ・鉄のレギンス ・治療のポーション×3 APPLE BOY-アップルボーイ- ・エンチャントされた金りんごを使い、追加能力で試合を有利に進めろ! 配布アイテム ・エンチャントされた金りんご ・木の剣 ・革の上着 BOXER-ボクサー- ・素早い動きと強烈なパンチで相手をぶちのめせ!しかし防御力がないのがネック 配布アイテム ・力のポーション ・俊敏のポーションⅡ CHEMIST-ケミスト- ・相手を弱らせ倒していくスタイル 配布アイテム ・石の剣 ・弱化のスプラッシュポーション×3 ・鈍化のスプラッシュポーション×3 ・負傷のポーション×6
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どチンピラをお気に入りに追加 どチンピラのリンク #blogsearch2 Amazon.co.jp ウィジェット どチンピラのキャッシュ 使い方 サイト名 URL どチンピラの報道 「地獄が呼んでいる」をもっと楽しむ①:地獄の使者はなぜ3人なのか?OPは神の視点? - navicon [ナビコン] 朝ドラあすの「カムカムエヴリバディ」12月1日第23話あらすじ 民家の軒先で「英語会話」を夢中で聴く安子は、空き巣に疑われてしまい… - auone.jp 愛知の“密フェス”騒動「主催者はチンピラみたいなもの」音楽関係者が怒り 「自粛は要請、基準も曖昧」問題点も指摘(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース バス車内でチンピラをぶちのめしまくる! 『Mr.ノーバディ』地味で平凡な男がクソ強い本編映像 - クランクイン! どチンピラとは どチンピラの79%は真空で出来ています。どチンピラの18%は嘘で出来ています。どチンピラの2%はやらしさで出来ています。どチンピラの1%は勢いで出来ています。 どチンピラ@ウィキペディア どチンピラ 楽天売れ筋ランキング レディースファッション・靴 メンズファッション・靴 バッグ・小物・ブランド雑貨 インナー・下着・ナイトウエア ジュエリー・腕時計 食品 スイーツ 水・ソフトドリンク ビール・洋酒 日本酒・焼酎 パソコン・周辺機器 家電・AV・カメラ インテリア・寝具・収納 キッチン・日用品雑貨・文具 ダイエット・健康 医薬品・コンタクト・介護 美容・コスメ・香水 スポーツ・アウトドア 花・ガーデン・DIY おもちゃ・ホビー・ゲーム CD・DVD・楽器 車用品・バイク用品 ペット・ペットグッズ キッズ・ベビー・マタニティ 本・雑誌・コミック ゴルフ総合 掲示板 名前(HN) カキコミ すべてのコメントを見る ページ先頭へ どチンピラ このページについて このページはどチンピラのインターネット上の情報を集めたリンク集のようなものです。ブックマークしておけば、日々更新されるどチンピラに関連する最新情報にアクセスすることができます。 情報収集はプログラムで行っているため、名前が同じであるが異なるカテゴリーの情報が掲載される場合があります。ご了承ください。 リンク先の内容を保証するものではありません。ご自身の責任でクリックしてください。
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475 :一週間 月曜日 ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/07/26(木) 23 08 07 ID JEMYQm8M ふぅ。まさか一日仕事になるとは思わなかったな。日曜日は一日中大阪で仕事だったよ。 僕はぼさぼさの頭を掻きながら家路に着く。アパートの階段をカンカンと昇り、僕は部屋の前までやってくる。 そういえば、先輩は……。 「居ない……」 部屋の前に先輩の姿は無かった。 まぁ確かに、僕が出てからほぼ二日経ってるんだ。帰ったのかも知れないな。 郵便受けにささっている二日分の新聞紙を掴むと、僕はカバンから家の鍵を出した。鍵穴に差し込んで軽くひねりガチャリと開ける。 「さてと……明日は臨時休日だし……なにしようかな」 玄関の扉を閉めて、鍵をかける。革靴を脱いでカバンを玄関先に置くと、僕はのびをしながらリビングの簾を開けた。 次の瞬間目に入ったのは。 「な、なんだこれ……」 荒らされまくった我が家だった。 部屋の至る所に散らばっている僕の服、服、服。普段着ているポロシャツや仕事の時のカッターシャツ、さらには下着に至るまでリビングに散乱している。 特にベッドの周りに散乱しているのが気になる。手持ちのパンツやTシャツ類のほとんどがベッド近くに密集していた。 「なんだ、この染みみたいなの……」 ちょうどそこにあったパンツを掴む。妙に湿っている……。青いトランクスの股の部分が水分を吸って変色している。なんだか粘りとしていて気持ち悪いな。 「甘いにおいがする」 匂いをかいで見ると、蜂蜜のようだ。甘ったるい蜂蜜とそれ以外の何かによって汚された下着。僕はトランクスをゴミ箱に突っ込もうとして、 そのゴミ箱の中身も荒らされていることに驚いた。 ゴミ箱はひっくり返され、捨てられていたティッシュやガス料金の明細の紙、菓子のクズが乱雑に広げられている。ゴミ箱なんてあさってどうするんだ。 ゴミしか入ってないぐらいわかるだろうに。それなのにティッシュの一枚一枚に至るまで、いくつも中身を点検したようにくしゃくしゃのまま開かれていた。いくら僕でもゴミ箱の捨てたティッシュの中に貴重品は隠さないぞ。 「泥棒に入られたか……」 ベランダから入ったのだろうか。僕はベランダに手をかけてみるが、鍵は閉まっている。ガラスを破った後も見られない。ベランダからじゃないのか。じゃあ玄関かな? いや、玄関も鍵はかかっていた。ピッキング? タンスを見ると全ての引き出しが乱雑に開かれている。 「あ、そういえば!」 僕は慌てて上から二番目の引き出しを覗く。 中を大きく開けて、一緒に入れていた大量のミニアルバムの中を探る。ミニアルバムの束に挟まれて僕の全財産が記された預金通帳と判子があるのだ。 「あ。よかったっ。あった……」 大量の写真の束の中に埋もれた中に、幸いにも預金通帳と判子があった。取り出してみるが、どうやら無傷のようだ。通帳も印鑑も無事とはなんたる幸運だろう。 ぱさり、 安堵していると、乱雑に詰まれたミニアルバムから一枚の写真が落ちた。ひらりと宙を舞い僕の足元へ。 何気なくひろう。 「うわっ」 その写真は僕が一年前、家族と一緒に宮島に行ったときに撮った写真だ。 僕と妹が、瀬戸内海に浮かぶ厳島神社をバックに撮った女子高生の妹とのツーショット写真。撮影者は母。どこにでもある普通の家族旅行写真である。 「……なんでこんなことを」 しかし、今手に持っている写真には、僕の隣でにこやかに笑ってピースしている妹の顔部分が、その部分だけ焼け落ちている。正確にはそこだけ火で燃やしたような穴が開いているのだ。 そのせいで、隣に居る妹の首は無い。写真の向こうが覗ける。ちくわと同じだね。 慌てて、僕は他のミニアルバムも開いてみる。 「顔が……」 476 :一週間 月曜日 ◆oEsZ2QR/bg [sage] :2007/07/26(木) 23 08 49 ID JEMYQm8M 黒線。ミニアルバム中の写真に移された人間の顔が、油性マジックで潰されていた。特に僕の母親から高校生の修学旅行のときのクラスメイトまで、全員ぶちゅぶちゅと塗りつぶされていた。 潰されているのは全員女性だ。僕や男友達は顔は潰されておらず、女性の頭だけが消滅。 特に酷いのは妹だ。妹の写真だけは何故か黒線だけでは治まらず、宮島の写真のようにすべて顔だけ燃やされている。 ……異常。異常すぎる。 「これは、泥棒じゃない……?」 全ての写真に写る女の子の顔が丁寧に消されている。それなのに、貯金通帳は一切手をつけていない。 そんな泥棒。いるか? いるわけない。金品目当てじゃないんだ。 一気に背筋が凍る。 「……まさか、せんぱ……」 そのとき。 シャァァァァー……。 ……水音!? 音が。聞こえる。 惨状に気をとられて気がつかなかったけど。 バスルームから、シャワーの音が聞こえるっ! キュッキュッ。 止まった。 誰か居る? 「だ、誰か居るのか!?」 僕はちらばった衣服に足をとられながら、バスルームに振り向く。 ……人の気配。明らかに、バスルームの中から。 「……ごくり」 まてよ。僕は今日帰って普通に家に入ったが、僕は一昨日この家から出るとき、ベランダから出たんだ。だから、玄関にはチェーンが掛かっているハズだ。 それなのに、普通に入れた。 もっと言えば。ベランダから出たんだから。出たはずのベランダは鍵などかかっておらず開いたままのハズだ。 なのに。閉まっていた。 僕の脳内名探偵、夢水清志郎がめんどくさりがりながら答えを導いている。 「…………」 がちゃり……。 バスルームから出てきたのは。 「うふ。おかえりぃ。みぃーくん」 先輩だった。 濡れた長い髪の毛を体に絡ませ、ぽたりぽたりと雫をたらしたまま、小さなバスタオル一枚を胸に当てて、この嵐が過ぎた直後のような部屋の中を平然と歩いてくる。 左手には僕のトランクス。右手にはキッチンにあった厚手のフライパン。 「遅いよ。みぃーくん。ずっと私を我慢させただけでも酷いのに。一人で出かけちゃうんだもん」 先輩はくすんだ笑顔で僕に話しかける。 「せ、先輩……」 先輩はベランダから入ったんだ。僕が中に居ないことに気付いて……。 「待ってる間、ちょっと模様替えしてみたの。えへへ、みぃーくんが浮気してないかと思っていろいろと漁ったけど、合格。写真しか見つからなかったものね」 じゃあ、やっぱり。この惨状は先輩が……。 「あ、う、あ……」 声が出ない。僕はただ口をパクパクあけて、裸で近づいてくる先輩に恐れて動けない。 先輩が淀んだ瞳で僕を見ている。そして情欲に溺れたように口からつつつーと唾液をたらしている。 そして、待ち望んでいた欲望を満たす期待で、体を艶やかに震わしていた。 「せ、せんぱぃっ お、落ち着いて……」 「みぃーくんっ!!」 先輩は右手に持ったフライパンを大きく振りかぶった。 耳元で何かがはじけた。 (続く)
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いわぶちやでたいやきを。 1171036782.jpg 生地が濃いからか何か表面に張りがあります。 (住所)宮城県石巻市宜山町9-36~11のあたり by 灯 お会計 たいやき 100円
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開催日 2008年9月14日 GM 山鳥 舞台 ウェストリのどこか 参加PC レイ ベルティルデ テッド・ノーチラス ヴォルフガング ウィレナイア・マグギネス シナリオクラフトによるセッション。テンプレートは「放たれた野獣」 アルシャードのアバターであり、新たなマスターを探して放浪の旅を続けていたレイ。幌馬車の上でバイオリンを奏でていた彼は、突如御者が消え不思議な魔法陣を発見し、その中に入ってしまう。するとそこからレイの抑圧された心(?)が具現化し、女性を求めて町へと消えていってしまう。(以下、こちら側をシャドウレイと呼称) 一方そのころ、テッドが仕事に追われているので一人で町にショッピングに来ていたベルティルデはシャドウレイに目をつけられ襲われ汁まみれにされてしまう。さらにシャドウレイは旅団のカーゴにも潜入ウィレナイアにも襲い掛かかり、《滅びの召喚》を受け町へと消える。事情を聞いたテッドは怒りと憎悪に駆られ仕事のすべてを「町で女性が謎の男だったり不定形の化け物だったり触手だったりに襲われているので何とかして欲しい」という依頼を持ってきたハインツに押し付け、デッド・オア・アライブで下手人をぶちのめしに行く。ウィレナイアもそれに積極的に協力。ベルティルデとヴォルフガングは押さえ役として同行することに。 町でレイを見つけたテッドとウィレナイアは問答無用で襲い掛かり散々な目にあうレイ。一応事情を聞き半信半疑ながらその言葉を信じシャドウレイを探すことに。だが、どんどん被害は拡大していた。100人を越える被害者が出ており、さらには家畜や車(無機物かよ!)にまで被害が!どんどん蔑む視線で見られる哀れなレイ。 シャドウレイを発見した一行は問答無用で襲い掛かる。何気に強かったものの、問答無用に繰り出されるレイとベルティルデの支援を受けたテッドとヴォルフガングの傍若無人な行動回数でチェックメイト。何とか事件は解決となった。 その後、レイはまた再び新たなる主を探して旅に出たのだが、再び謎の魔法陣に入ってしまい・・・。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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元スレURL ひめすずが猫を拾うお話 概要 タグ ^安養寺姫芽 ^徒町小鈴 ^ほのぼの ^友情 ^ひめすず 名前 コメント
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ごきんじょ冒険隊 Part51-224~231 224 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 37 00 ID tgAuqc/p0 ごきんじょ冒険隊いきます。 恐らく手に入れるのは困難なゲームなので、詳しめでいきます。 須藤真澄がキャラクターデザインを手がけた、ご近所の平和を守るRPG。 町まるごと一つが丁寧に作り込まれ、イベント数も多い隠れた名作。 多分MOTHER2をリスペクトしている。 平日は幼稚園でのおべんきょうパート。ステータス上げはここで行われる。戦闘による経験値という概念はない。 日曜日は自由に探索できるRPGパート。ステータス条件を満たしていると、毎週何かしらイベントクエストが起きる。 【まな】 主人公。ぱいおにあ幼稚園の年長さん。おかっぱのかわいらしい女の子。 勇気りんりんのつよいこよいこ。というか強すぎ。ロボを体当たりで破壊する。 セリフはないが、顔グラの種類が多くて表情豊か。 【ゆず】 まなの飼いネコ。キジトラのオス。戦闘を手伝ったり、たまーにパーティーを抜けてお金を拾ってきたりする。 まなの会話レベルがあがったら、「おしゃべりできるようになりまちゅ」 モデルは、須藤先生の今亡き愛猫ゆず。 225 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 39 56 ID tgAuqc/p0 ■四月■ ■『かみさまにあっちゃった~ごきんじょきちかんせいです』 まなは、ぱいおにあ幼稚園に通う元気なよいこちゃんだ。 仲良しは、猫のゆずでいつも一緒。 パパは雑誌編集者で、休みの日はいつも寝ている。 お兄ちゃんのしゅんは、サッカー少年だけど勉強家で、ちょっと意地悪。 まなの元気は、売れない絵本作家のママから受け継いだものだ。 今日からまなは年長さん。元気よく幼稚園に行く。 途中で、ななこちゃん親子に出くわして、嫌味と自慢と喧嘩をふっかけられるが、スルー。 ななこ嬢は何故かまなを目の敵にしていて、一々相手にしてられないのだ。 【ななこ】 まなと同じクラス。大企業ワタベグループのご令嬢。 何でもデキる万能美少女なのだが、性格が悪く、自分が一番じゃないと気が済まない。 根っからのいじめっ子で、気に入らない子を痛めつけるのが一番楽しい遊び。 【ななこ隊】 ななこのお取り巻き。揃いの軍服を着た同い年の少年たちの集団。 ほぼ全員どMで、ななこに心酔している。ななこの命令なら法的にグレーな事も遂行する。 例外はマンションに住んでるエップくん。常識人でななこの悪だくみをリークしてくれる。 教室に入ると友達のシクシクが居なかった。 探しに行くと、シクシクは園庭のすみっこで泣いていた。 シクシクはななこちゃんにいつもいじめられている。今日も早速やられたようだ。 ななこと同じクラスになって絶望しているシクシクを、まなは励まして勇気づけ、一緒に教室に行く。 【シクシク】 おとなしくて優しい、そして凄く泣き虫な男の子。すぐに泣くからあだ名がシクシク。 いつも泣いているが、笑顔は戦闘中に回復魔法になる程の可愛さ。美ショタである。 ななこちゃんは、ほんとはシクシクが気になるんじゃないだろうか?シクシク自身はまなに 片思い中。 幼稚園からの帰り道、まなは神様とすれ違う。 追いかけると、神様は「わしが見える子がまだおったとは」と驚く。 神様は、まなを異界の洞窟に送り、勇気ペンダントを取って来るように頼む。 おためし戦闘をなんなくこなし、勇気ペンダントを取ってきたまなに、神様はペンダントをそのままくれた。 神様は、空き地の土管と神に会える空間をつなぎ、いつでも来れるようにしてくれる。 この空間は仲間達の集まる基地になる。 226 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 40 52 ID tgAuqc/p0 ■『なきむしくんこんにちわ』 新学期はじめてのお休みの前日。 帰り際、シクシクがななこちゃんに、明日公園に来るように言いつけられてまた泣いている。 気になったまなは、翌日ゆずと一緒に公園に行ってみたが、そこはななこ隊によって封鎖されていた。 邪魔が入らないようにして、腰を据えてシクシクを痛めつける気だ。 まなはななこ隊をぶちのめしながら公園中央まで進軍する。 広場で、ななこが泣きじゃくるシクシクの前で仁王立ちしていた。 助けに入ったまなに、ななこはパパからもらった、「ななこメカ」をけしかける。 「やすっぽい正義を振りかざした自分の愚かさを呪うことでしゅわ!」 ワタベグループの科学力の結晶、ごみばこメカダストマンと戦闘になる。 まなはダストマンをぶっ飛ばし、ななこは捨てゼリフを吐いて逃げていく。 ななこは退けたが、シクシクは泣きやまない。 「ありがとうまなちゃん、でもぼく怖い…もう幼稚園行きたくない!」 シクシクが走り去った後、まなの勇気ペンダントが光った。神様は「あの子はお前の仲間になるべき子じゃ」と言う。 シクシクの家まで行って、泣いているシクシクを勇気づける。 お友達だから一緒に幼稚園行こう。一緒なら怖くないよ。 そう言われてシクシクは泣きやみ、初めて愛らしい笑顔を見せてくれたのだった。 227 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 42 00 ID tgAuqc/p0 このように、何か事件起きる→ななこが悪だくみ→まなが阻止する→ななこがななこメカを出してきてボス戦 というのが基本パターンです。 全部書いてるとキリがないので、主要なイベント以外は簡略化、あまり意味の無い話は省略します。 ちなみにこれも省きますが、クエストを解決すると大抵ママが迎えに来て終わりです。 例えダンジョンの中、あるいは高度数千メートルの上空、海の真ん中、果ては違う時代でさえも ママは状況に応じた手段で迎えに来ます。一番よく使うのはハングライダー。 228 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 46 17 ID tgAuqc/p0 ■『シクシクくんのたからもの』 ななこが、シクシクの大切なおもちゃを取り上げて川に捨ててしまう。 まなとシクシクは、日曜日に川をさらいに行く。 いくら探してもおもちゃは見つからず、河原を下る内に二人は、下水道への入り口に辿りついた。 下水の迷路の先には、ドロドロしたヘドロの化身的な物がいて、そいつが咥えこんでいたおもちゃを倒して奪還する。 ■『じゅうどういっちょくせんだぁい』 このところ、体育に力を入れていたまな。柔道道場の娘、やわらちゃんに遊ぼうと誘われる。 【やわら】 熱血柔道少女。掘立小屋のような道場で、父娘で暮らしている。 ガサツで単細胞、男勝りの脳筋スポ魂少女だが、実は…。 日曜日、まなとシクシクは約束通りやわらちゃんちの道場に行く。 やわらちゃんはまなに、「乱取り」と称して、年上の男子練習生とのタイマン勝負を強要する。 なんだか嫌な空気だ。でもぶちのめすまな。 「情けないわね!私が相手したげるわ!いじめっ子のまなちゃんをこらしめてあげなきゃね!」 何か誤解があるような…しかし暴走特急やわらちゃんは理屈では止まらない。なのでぶっ飛ばす。 「ななこちゃんが言ってただけはあるわね…。しらばっくれちゃって、私全部知ってるんだから!」 どうやらやわらちゃんはななこちゃんに騙されているようだ。 そこに当のななこが、ななこ隊と飼い猫のマルガリータを連れて道場に入ってきた。 「だらしないでしゅわね。せっかくあなたを使って生意気なまなさんをイジメたおしてあげようと思ってましたのに。」 ななこはまたも「ななこメカ」をけしかけてくる。やわらちゃんと協力して破壊する。 ななこはまたも逃げていくが、マルガリータとゆずの間には恋が芽生える。 やわらちゃんは、まなに早とちりを謝り、打倒ななこの仲間を組もうと言う。 勇気ペンダントが光り、やわらちゃんが仲間になったのだった。 229 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 50 46 ID tgAuqc/p0 ■5月■ ■『しかくいあたまをまるくしよう』 このところ、お勉強に精を出していたまな。 幼稚園の先生に、業者の学力テストを受けるように勧められる。 クラスからで成績のよい子だけが、この日曜日に学力テストを受けるのだ。 ママは大喜びしてご近所に自慢して回り、当日会場まで送ってくれる。 教室に入ると、同じクラスのドクターが居た。 【ドクター】 冷静で頭脳明晰な天才少女。いつも白衣を羽織っている、小さな発明家。 園児なのに、マンションの一室で、サルのサリーと二人で暮らしている。 無表情で大人びているが、たまーに見せる笑顔は年相応に無邪気。 「まなちゃんもテストうけるんだ。お互い頑張ろうね」 しかしこのテストはななこ嬢も受けていた。ななこは、少なくとも同じ幼稚園の中で1番にならないとおさまらない。 それには、天才少女ドクターが絶対邪魔なのである。 ドクターとまなは、ななこ隊に囲まれて殴り回され、気を失ってしまう。 目を覚ますと、会場地下に設置された檻の中に閉じ込められていた。 なんとか檻から抜け出したが、行く手には、大量のななこメカが立ちふさがる。メカの破壊が得意なドクターの力を借りて進むが、 教室に戻った時には、テストは終了していた。 あまりにも卑劣なやり口に激怒したドクターは、まなに一緒にななこをこらしめようと言う。 勇気ペンダントが光り、ドクターも仲間になった。 とぼとぼと会場を出ると、ママが待っていてくれた。笑顔のママに、テストを受けられなかったとはとても言えなかった。 ■『サッカーかめんじぇいとうじょう』 かたやななこ隊を従える女王ななこ、かたやゴジリンズを率いるガキ大将ゴジリン。 ぱいおにあ幼稚園の二大勢力である。 ななこに挑発されたゴジリンは怒り、日曜日に球戯場で決闘だ!という話になる。 【ゴジリン】 隣のクラスのガキ大将。ななこ程ではないがいじめっ子。 ぱつんぱつんにはち切れんばかりの巨体は、まさに肉屋の息子である。 【カジオ】 ゴジリンの参謀。要するにスネオ。でも二人は対等な関係のようだ。 ゴジリンと対照的に線の細い少年。ほんのりアッーの匂い。 230 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 52 41 ID tgAuqc/p0 日曜日、冒険隊は決闘見物に出かけたが、球戯場がななこ隊に封鎖されていて入れない。 嫌な予感…。冒険隊は、エップ君に入場チケットをもらって引き返し、ゲスト待遇で球戯場に入る。 グラウンドには、ゴジリンとカジオが倒れていた。 「うう…ロボットを使うなんて卑怯だぞ…」 全くもってその通りだが、勝ち誇ったななこは、まな達にもななこメカ「ボールソルジャー」をけしかけてくる。 ボールソルジャーはべらぼうに性能がよく、まな達も歯が立たず倒されてしまう。 まなを倒して有頂天になったななこ。倒れ伏す絶体絶命のまな。 「待ちたまえ!」 そこに颯爽と、ヒーローマスクとマントでキメた少年が現れた。 「わが名はサッカー仮面J!」 サッカー仮面Jは反則級に強く、まな達は彼の力を借りてボールソルジャーを撃破する。 戦闘が終わると、ななこはとっくにとんずらしていた。 サッカー仮面Jはまたも颯爽と去っていき、その後すぐに、まなの兄しゅんが迎えに来てくれる。 これ以降、まなのHPがピンチの時はサッカー仮面Jが駆けつけてくれるようになった。 ■『ぴくにっく・ぱにっく』 今日は遠足。みんなでバスに乗って出発。 途中の休憩所で、まな達はななこに、崖を見下ろせる展望台に誘い出される。 景色に感嘆していたまなは、後ろからななこに突き飛ばされて仲間ともども崖から転落してしまう。それってもう犯罪じゃ… 幸いにも全員川に落ちて無事だった。ここからどうでもいい展開が続く。 要約すると、落ちたのがカッパの棲み処で、カッパの姫と王子をくっつける手助けをする。 お礼に、と崖上まで戻してもらうと、当然だが先生はまなたちが行方不明だと大騒ぎしていた。 先生はまな達を見て、安堵のあまり泣き出してしまう(責任問題を免れた的意味で)。 その様子を睨めつけながら、ななこは「ちっ運のいい奴らでしゅ…」と呟いた。 それってもうメアリー・ベル並みなんじゃ… 231 :ごきんじょ冒険隊:2010/05/23(日) 02 56 17 ID tgAuqc/p0 ■6月■ ■『こころちゃんぴーんち』 隣のクラスが騒がしいので見に行くと、ゴジリンがこころちゃんに詰め寄っていた。 【こころちゃん】 隣のクラスの、薄幸の美少女。絵に描いたような極貧の母子家庭に育つ。 文句なしの可愛さ。結った髪の曲線にすら繊細な美が漂うようだ。褒めすぎだろうか。 とても無口だけど、遊びに行くとニコっと笑ってくれる。 ゴジリンは、何かの返事をこころちゃんに迫っているようだ。 よーく聞くと、こころちゃんは「………ぃ…ゃ……」と言っているが、ゴジリンは聞く耳持たない。 妙に気にかかった冒険隊は、日曜日にこころちゃんの家に行ってみる。 やつれたこころちゃんのお母さんが、こころちゃんが帰ってこない事を心配していた。 探し回ってみると、公園がゴジリンズに封鎖されている。ぶっ飛ばして中に入るとそこでは… ゴジリンズを神父役に、ゴジリンがこころちゃんとの結婚式を挙げていた。 「ゴジリンはこころちゃんを愛することを誓いますか?」 「誓う!誓う!絶対誓う!」 「こころちゃんは?」 「…………ぃ…や!」 「ja(ヤー) つまりドイツ語で「はい」と言う意味ですね。」 無理強いもいいとこである。乱入してゴジリンを成敗する。 ゴジリンとカジオのタッグはやたら強い。ぶっちゃけレベル相対的にラスボスより強い。 ゴジリン達を撃退して、こころちゃんを家まで送り届けてあげる。 こころ母は感謝して柿をくれる。しかしそれも渋柿。なんとかしてあげたくなる極貧家庭なのだった。 ■『こころちゃんだいぴーんち』 こころちゃんが今度は、変態ペド中年親父に性的イタズラ目的で誘拐される。 ゴジリンが、冒険隊と一時停戦し共同戦線を張ってこころちゃんを探す。 町外れの廃墟で、ゲロ以下の存在に手篭めにされかけていたこころちゃん。 ゴジリンは体を張ってこころちゃんを助け、こころちゃんに見直される。 これ以降、こころちゃんとゴジリンはいい雰囲気になり、カジオがMOTHER2のトニーっぽくなる。
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一方通行は非情な現実を生きてきたと言えるだろう。 最強が能力を有してしまったが故に訪れた孤独。 そして、それを利用せんとして群がる者達に闇へと引きずり込まれ、そこで地獄を見た。 己より遥かに脆弱な存在と幾度となく戦闘行為を行い、殺害してきた。 殆ど虐殺といってもいい。 それでも彼は力を欲した。心の片隅で己の所業が畜生にも劣る卑劣な行為だと理解しながらも、相手は人形だと言い聞かせ、力のために殺戮を続けた。 結果、彼は一人の青年と出会い、その歪んだ幻想をぶち殺されることとなった。 幻想は粉々に砕かれ、後に残ったのは現実だけだ。 そこで彼はもう一つの重要な出会いを果たし、孤独から抜け出し、新たな葛藤を胸に戦い続けた。 文字通り次元の違う敵との遭遇、許されることのない過去との対面。 様々な難題が立ち塞がり、彼を苦しめた。何度も折れそうになり、挫けそうになった。 だが、彼が本当の意味で折れることはなかった。 時に支えられ、時に説き伏せられ、彼は進み続けたのだ。 彼は手に入れたのだ。幻想などではない、本当に守りたい現実を。 そう、これは幻想などではなく現実を守る物語(ストーリー)。 幾度ととなく挫折を味わった者が描く、そんな物語である。 ◇ カツンカツンと、固い金属音が響き渡る。 場はD-5に位置する病院。本来ならば夜間も稼働しているそこも、この殺し合いに於いては死んだかのように静まりかえっている。 一方通行はそんな病院の中を一人で歩いていた。 抜け目なく周囲に視線を飛ばしながら、一歩一歩身体を傾がせて歩く。 非常灯に照らされる廊下を見ながら思考を回していた。 この趣味の悪い催しものについて、自身の置かれている状況について、主催者の二人について。 数十人からなる殺し合い。一方通行の能力からすれば数十人の人間を殺害するなど容易なことだ。 能力の使用に問題はなく、スイッチ一つで障害者から最強の超能力者へと早変わりできる。 だが、と懸念することもある。いや、こちらの方が重大と言える。 この見知らぬ空間においてですら能力が使用できるということは、即ちミサカネットワークも支配下に置かれているということ。 ミサカネットワークを支配下に置くということは、彼女を支配しているということと同義だ。 ラストオーダー。彼が何としてでも守りたいと思う大切な人。 「……クソが……」 殺意が言葉となって漏れる。 今この瞬間、プレシアやDR.マンハッタンが場に現れでもすれば、彼は理性をなくして飛びかかるであろう。 現状、表向きとはいえ冷静を保てているのが奇跡のようなものだ。 それほどに彼にとってラストオーダーという存在は大きいのである。 ラストオーダーを人質として取られている以上、彼のとれる選択肢は限られたものとなる。 殺し合いに乗るか、否か。 見知らぬ数十人の参加者を殺して、ラストオーダーを救うか。 誰もが誰も幸せを掴むハッピーエンドを目指すか。 選べる解答は一つだけ。 廊下を進みながら、思考を募らせていくが、そうしている内に廊下の突き当たりへと到達してしまう。 立ち止まり、窓の外を眺める一方通行。 非常時に活用するのであろう滑り台のような金属スロープが見える。 その先には、殺し合いが繰り広げられているであろう市街地が続いていた。 灯の点らぬ街。暗闇に包まれたそこを見続け、 「……クソやろうが……!」 そして、彼は小さく吼えた。 同時に首元のチョーカーへと手を伸ばし、能力を発動させる。 思い切り、何にも構わず一方通行は右手を前方の窓へと叩き付けた。 瞬間、病院そのものが震撼する。 窓は無惨にも壁ごと砕かれて、数多の瓦礫となって外界へと飛び散っていった。 見晴らしのよくなったそこに、外からの冷気が流れ込む。 その冷たい空気の中に身を置きながら、彼は選択した。 己が進むべき道を。 選択からの行動は早かった。 タン、と爪先で床を叩く。 たったそれだけの動作で、病院の床はまるで砂糖菓子か何かのように亀裂が入り、ついには砕けてしまう。 軽い調子で行われた行動であれど、それに一方通行の能力が組み合わさると、凄まじいまでの破壊をもたらす。 廊下の破片とともに、重力に任せて一方通行は階下へと移動した。 着地と同時に再度床を蹴り、加速。 とある病室の前まで辿り着く。 行儀良く扉を開けるなどという真似はしない。ただ触れるだけで、爆破でもされたかのように扉が吹き飛んだ。 そこは数人の患者さんが泊まる用の大部屋であった。 その左隅のベッド。そこに参加者が隠れている。ベクトル操作能力を発動させた今、音波ですらも彼の思うがままだ。 数百メートル離れた距離ならまだしも、1フロア下に隠れる人間の音くらいなら聞き漏らすことはない。 再びの加速と共にベッドの前へと移動する。 ひっ、という恐怖に息をのむ音が聞こえた。 一方通行の視界に最初の獲物の姿が飛び込む。 「……い、いや……」 その少女は―――泣いていた。 ベッドの上。布団にくるまりながら、身体を震わせて、泣いている。 制服を見るに、年は一方通行とそうは変わらないだろう。 整った顔だが、今は涙と鼻水とでぐちゃぐちゃに染まっている。 一方通行が来るよりずっと前から泣きはらしていたのだろう。 目は赤く充血し、目元を走る涙の跡が痛ましい。 「殺さ……ないで……」 震える声。 その瞳、その声に一方通行は動き方を忘れる。 殺すのは簡単だ。ただ触れるだけで、軽く十を越える殺害方法を選択できる。 だが、彼は分からされた。 彼が成そうとしたことの本質を、その狂気をまざまざと見せ付けられた。 動けない。動けない。動けない。 小動物のように震える少女の前に、最強の能力者は沈黙する。 「―――ッ、ガあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」 そして、爆発する。 せめぎ合う心と心。 何がなんでも救出せねばならない少女。そのためには殺さなければいけない少女。 救いたい。でも、殺したくない。 どうすればいいのだ。どうすれば。 ほとんど八つ当たり気味に振るわれた手は、触れたベッドを易々とひしゃいでくの字にへし折る。 床は何の前兆となしにひび割れ巨大な亀裂を創った。 声と破壊の音が響き渡る。ごうごうと、その他の全ての音を包み隠してそれらが場を支配する。 少女もまた眼前の破壊現象に甲高い絶叫を飛ばすが、そんなものは轟音にかき消されてしまう。 そうして十数秒、破壊現象は続いた。 静寂が舞い降りたのは、破壊現象が止んで直ぐのことである。 まるで、推し測ったのかのようにピタリと音が止まり、それまで通りの静けさが舞い降りた。 少女が静寂に気付いたのは、破壊が止んでからたっぷりと一分ほどが経過した後だ。 それまでは恐怖で叫ぶことしかできず、全てを拒絶するかのように耳を塞いで、目を固く閉ざしているだけであった。 「…………?」 突如として訪れた静寂に、少女は恐る恐るといった様子で目を開く。 そこには変わらず不気味なまでに白い青年が立っている。 肩で荒く息をしながら、だがしかし視線は少女から外れていた。 首をわずかに回して、視線だけを後方へと向けている。 少女も無意識のうちに一方通行の視線を追った。 そこには、もう一人の人物が立っていた。 薄暗がりに立つ全身タイツの人物。 頭から顔、下半身い至るまで赤色を基調としたタイツに身を包み、背中には二本の刀のようなものを差している。 異様な外見。 加えて、その両手は突き付けるように此方へと向けられていて、何かを握っているように少女には見えた。 「ようようよう、盛り上がってんじゃねーの。アルビノボーイ! 俺も混ぜろよ!」 ふざけた調子の声が聞こえた時だった。 暗がりの中で目を凝らしていた少女は、男が両手に握っているものの正体に気付いた。 拳銃だ。映画やTVの中でよく見かけるそれが、男の両手にはあった。 しかも、それはこちらへと向けられている。 その仄暗い銃口が。 「……え……?」 そう、銃口が向けられているのだ。 真っ直ぐと、まるで狙われてでもいるかのように。 「う、嘘……いや、やだ……」 意味もなく首を振る少女。 相次ぐ急展開に思考は殆ど停止しているも同様だ。 「―――ジャックポッドだぜ、お嬢ちゃん!」 そして、あまりに呆気なく引き金は引かれた。 ピクリとも動くことすらできやしない。 ただ凄まじい炸裂音が鼓膜を叩くのを知覚し、眼瞼を強く閉じるだけであった。 だが、どうしてだろうか。 来ると思っていた筈の衝撃が来ない。 そりゃ拳銃で撃たれた経験がある訳ではないから、撃たれてどうなるかなど分かりやしない。 それでも何も知らないながらも、すごい痛いんだろうな程度の(言ってしまえばその程度しかないが)想像は付く。なのに、痛みは疎か衝撃すらない。 もしかして外れたのだろうか? そんな風に思いながら少女は目を開く。 すると、視界に飛び込んできた。 細い、押せば倒れてしまいそうな背中。 だが、その背中は自分を守るように銃口の前へと立ち塞がってくれている。 「あ、」 庇ってくれた? なぜ、どうして、初めてあっただけの私を? しかも、最初は凄い音と速さで襲ってきた人が? あんなにも思い詰めた顔で自分をにらんできた人が? ―――どうして? 「……あいつは俺がぶちのめす。お前は逃げろ」 頭を埋める疑問符に呆然とする少女に、声が掛かる。 前方の青年―――一方通行からだ。 一方通行は前を見詰めたまま、少女の方を見ずに言った。 「えっ! え、えっと……で、でも、あなたは……?」 「お前が気にすることじゃねェ」 「で、でも……あの人拳銃もって……それに……」 一歩通行のことを知らない少女は、一人逃げることに不安を覚えた。 助けてくれた人を置いて一人で逃げてしまっていいのか。 そもそも、この人はさっき自分を庇って撃たれた筈だ。 そんな人を置いていくなんて、本当にいいのか。 「つべこべ言ってンじゃねェ。お前は黙って逃げてろ」 だが、そんな憂いもあまりに揺るがぬ一方通行の様子にどこかへ消え失せた。 力強い言葉であった。自分にはないものだ、と少女は羨望を含めてそう思う。 「良いかァ。俺が合図したらあの出口に向かって全力で走れ。出たら後ろを振り向かずに走り続けろ、分ったか?」 前方にある唯一の出口は、あのタイツの男が塞いでいる。 男はあれきり襲いかかろうともせずに黙ってこちらを見ている。 とはいえ、視覚的にはまるで黙っておらず、頭と腰に手をあててありがちなお色気ポーズと投げキッスを飛ばしているが。 そのふざけた様子と、両手に握る拳銃がミスマッチして何とも云えぬ不気味さを醸し出している。 しかし、逃げ道は男が塞ぐ前方だけ。 後ろにも窓はあるが、地上4階ほどの高さであり、到底飛び降りられる高さではない。 少女に残された道は一つだけだ。 行くしかないのだ。一方通行を信じて前へ。 「―――行け!」 そして、合図が掛かる。 同時に一方通行の身体が少女の視界から消え、前方から轟音が響き渡った。 続いて聞こえるのは断続的な炸裂音。 少女に、そちら見ている余裕は既になかった。 ただ前へと、一方通行に言われた通りに走り出す。 (前に、前に、前に―――!) 少女が出口に辿り着いた時、そこにタイツ男の姿はなかった。 破壊音や炸裂音も遙か遠くで聞こえている。 それでも少女は脇目もふらずに走り続けた。 こんな状況で自分を助けてくれた人、その気持ちに報いるために今は足をがむしゃらに動かす。 こうして数分とせずに少女は病院からの脱出に成功したのであった。 ◇ そうして二人だけとなった病院。場所は少し移って屋上。 そこで一方通行とマスクの男とは相対していた。 睨み合い、どちらも動かない。 わずかに下にやった視界の端では、先程の少女が市街地を暗闇の中へと走っていった。 マスクの男もそれを把握しているだろうが動くことはない。 動いたところで一方通行が許さない事を分かっているのであろうし、既に男の興味は一方通行に移っているようであった。 「やるじゃないの、白色セロリちゃんよお。そんだけ頑張りゃママも大喜びだぜ」 マスクの男は愉しげにうそぶいた。 ふざけた調子を崩すことなく、最強の超能力者と対峙している。 「……てめェは何なンだァ?」 対する一方通行は男を推し量れずにいた。 唐突に現れ、問答無用で少女を銃殺しようとした男。 交戦に入って尚も軽口を止めず、ふざけた挑発を繰り返しては一人で笑っている。 その特異な格好もさることながら挙動も異常尽くしだ。 かといって決して雑魚ではなく、人間離れした俊敏性と戦闘技術を駆使して第一位の能力者に縋ってくる。 何らかの能力者ではあるだろうが、それが一方通行の知る理のものなのか、また別種のそれに類するものなのかは分からない。 身体能力だけをとってもレベル4クラスはあると言えた。 そして、なにより特筆すべきは―――、 「何だよ、びびっちゃってんの? 腕の一本や二本や三本ちぎれたところで支障なんかねえんだぜ?」 「……ふざけた体してやがる。トカゲか何かか?」 「オーウ、その例えはないんじゃないの! 俺ちゃんショック!」 その治癒力。 今現在、一方通行の右手には人間の腕が握られている。 先の激突にて男の身体から千切り取ったものだ。 そう、眼前の男は今片腕を失った状態なのだ。 常人ならばショックで死亡してもおかしくない状態で、男はこれまでと変わらぬふざけた様子を貫いている。 腕から大量の血液を噴出させながらジョークを飛ばすその姿は、流石の一方通行も薄ら寒くなる光景であった。 だが、出血も見る見るうちに止まっていき、傷口から肉が盛り上がってきている。 治癒が始まっているのだ。腕の欠損という人体の許容を越えた傷に対して。 「てめェは不死身か?」 「んな訳ないでしょーが。死ぬときゃ死ぬもんさ、俺も、おまえもな」 一方通行は言い知れぬ狂気を眼前の男から感じていた。 どこかネジがぶっ飛んでいる。 闇の中で生きてきた一方通行には、そんな雰囲気を纏った人間を何人も見てきた記憶がある。 その最期は大抵ろくでもないものだった。 そしてこいつも同じ道を辿るんだろうな、と思いつつ一方通行は動いた。 握る男の右腕をベクトル操作の能力でもって投げ付ける。 右腕は音速を越えて、男のどって腹を貫き、突き刺さった。 大量の鮮血がマスクの下から零れるが構いはしない。 こんな程度で死ぬような輩じゃないことは既に把握しているからだ。 冗談のような治癒力ではあるが痛覚はしっかるあるようで、攻撃に対しての怯みは見られている。 その隙に間合いを詰める一方通行。 空手となった右腕が真っ直ぐとマスクの男へと伸びた。 「面倒だからよォ。素直に死んでろ」 胴体に触れると同時に、男の身体が弾け飛んだ。 パン、と風船を限界まで膨らませたみたいに。 男は一瞬で赤色のシミと化す。 「死ににくいなら、念入りに殺すだけだ。聞こえてるかよ、トカゲ男」 唯一原型を留めているのは、そのマスクに覆われた頭部だけであった。 血だまりの中に浮かぶ生首を見下ろしながら、一方通行は思考する。 自身が選んだ選択肢についてを。 結局、一方通行は殺戮者としての道を進むことをしなかった。 その選択は殆ど反射的にしたものであった。 葛藤の中、襲い掛かって来たマスクの狂人。少女に向けられた銃口を見た時、身体は意志とは離れたところで動いていた。 身を挺して守った後で理解する。 本当の意味で彼が目指したかったものを、彼自身理解することができた。 そして、一度理解してしまえば、もはやそれに背く事もできなかった。 彼は決意する。 かの主催者陣営と対抗し、出し抜き、大切な人もこの殺し合いに巻き込まれた光側の人間も守り抜くことを。 そんな奇跡のような道程を行くことを、一方通行は決意する。 「……ちっ、ガラにもねェ」 チョーカーに触れ無能力者となった一方通行は、杖に体重を預けながら歩き始める。 追いかけるのは、先程逃した少女であった。 あんな臆病者の女だ。誰かが傍にいなければ忽ち殺害されてしまうだろう。 彼はゆっくりと、だが確実に前へと進む。 心を浸食していた苛立ちは、何時のまにやらもう何処かへ消え去っていた。 打ち止めが敵側にあるという逸りはまだ存在するが、明確に決定した方針に既に迷いはない。 己の全能力でもって救い出して見せると、決意するだけであった。 ◇ そして、歩き始めて十数分。 既に病院を出た彼は少女が走り去った方角へと足を進めていた。 どうせ何処の建物にでも隠れているのであろう。 追いつけるかどうかは怪しいところだが、あれで捨て置くのも寝覚めが悪い。 一方通行は勘を頼りに周囲を探索し続けた。 能力を使用すれば遥かに効率的に探し出せるだろうが、制限時間が気になる。 この場で充電行為が出来るかどうかも不安なところだ。 ともかく、能力を使わずに歩き続ける一方通行。 「……いたか」 更に数分ばかりが経過した時だ。 一方通行は街灯の下に立つ少女の姿を発見した。 向こうもこちらに気付いているようで、先程のような怯えたような視線を向けてくる。 一度は命を助けたのだ、出会いは最悪に近いものだったにせよ、そろそろ警戒心を解いても良いと思うが、あいにく少女の臆病風は筋金入りのようであった。 そのくせ街灯の下という周囲から丸見えの位置に陣取るという無鉄砲さ。 先程の襲撃で懲りてはいないのかと、一方通行の口からため息が漏れる。 「オイ、何だってそンな見つかりやすい所に突っ立ってんだ―――」 言って、彼は気付いた。 光と闇の境目―――街灯により照らされている範囲の外に、何かが立っていることに。 「よう、遅かったじゃねえか。一方通行チャンよ」 同時に彼は気付いた。 己が犯した致命的なミスに。 「ウサギとカメって童話をしってるか? あんたが手を抜かずに能力使ってこいつを追いかけてりゃあよお、こんな風にはならなかったのによお。 サボリはダメだぜえ、人生を台無しにしちまう。今みたいにな」 光の中に現れたのは、先程確かに爆散させた筈の男であった。 地面のシミと化した筈の身体が、まるで何事もなかったかのようにそこにある。 有り得ない。 どれほどの治癒能力であろうと、あんな状態から復活ができるのだとすれば、それこそ不死身の肉体だ。 だが、現実として男はそこに立っていて、手中の拳銃を少女の頭へと突き付けている。 「お前は一体……」 「俺は俺さ。何てことはねえ、知り過ぎちまったただのイカレポンチさ」 咄嗟にチョーカーへと手を伸ばす。 今の状態では話にもなりはしない。拳銃もあるにはあるが、眼前の存在には水鉄砲程度の役割しか持ちやしない。 「残念。お前のターンはもう終わってんのさ」 しかし、それより早く銃声が響き渡る。 同時にソプラノの叫び声も。 蹲る女。その脚からは決して少なくない量の血液が流れだしている。 撃ったのだ。 その動作に躊躇いは感じられなかった。 「次は頭をいくぜ。いいのかよ、全国の萌え豚どもから顰蹙くらうぜ。今流行りのエンジョーってやつだ」 必死に思考を回転させるも、打開策は浮かばない。 能力をオフにしたのが致命的だった。それと先の発砲に気後れし、チョーカーを押してしまわなかったこともだ。 能力さえ発動させてしまえば、まだ打開の可能性はあった。 それを成せなかった時点で勝負は決したようなものである。 最後の好機を逃した勝負師は、あとは敗北を待つのみだ。 「ようやく諦めたかよ。お前も惜しかったぜ。俺の身体じゃなくて頭でも吹き飛ばしとけば、終わってたのによお。ここでの俺はそういう『ルール』があるみたいだしな。 まぁ、これもクソッタレな思し召しって奴だ。所詮俺たちは手の平の上の存在……甘んじて罰を受けるしかねえよな」 男が語るが、やはり一方通行には理解のしきれぬ内容であった。 それきり男は真上を見詰めて、動きを止める。 「さぁて、お待ちかねの時間だ。そろそろぶちかますとしますか」 沈黙はそう長くはなかった。 視線を戻した男は、拳銃を少女へと向けたまま、一方通行の方へと歩み寄ってくる。 腰を下ろすと自らの手で一方通行のチョーカーを押し、最強の能力者が腕(かいな)を己の頭へ当てる。 「おっと、妙な真似は起こすなよ。頭がふっとびゃ俺も死ぬが、それでも引き金ぐらいは押せるんだぜ?」 機先を制する形で、男は告げる。 常人であれば不可能なことでも男の治癒力を見た今、そんな分の悪い賭けに応じる事はできなかった。 いざとなればそれしかないが、今はまだ男が取っている行動の真意を読み解く段階だ。 「お前の能力で俺の頭の中を覗きな。できんだろ? 記憶の共有なんざ、ミコトちゃんや妹達だって出来んだ。お前にできねえとは言わせねえぞ」 命じられるが、それは一方通行の裁量を超越したものであった。 記憶の読み取りなど試そうと思ったことも、試したこともない。 ベクトル変換という能力だけでは、到底及ばない領域である。 「ちっ、使えねーな。あの車いすハゲの方が遥かに有能じゃねえか。なら、これを使えばどうよ。てれれっれてれーん、サイコフレーム(ダミ声)!」 次いで取り出したのはT字の金属体であった。 サイコフレームと呼称された、それを一方通行へと握らせる。 「これは人の脳波とやらを送受する機能があるみたいでな。その脳波のベクトルを操作すりゃあ、俺の頭の中も覗けるだろ」 触れただけで、一方通行は察知する。 その異様さ。彼の知る科学では説明のできぬ未知の物質が、さも当然のようにそこにあった。 「さぁ、観ようぜ。本当の世界を。それでお前もウルトラハッピーさ」 これにベクトル変換をすれば確かに記憶の読み取りも可能なのかもしれない。 だが、と一方通行は躊躇する。恐怖を覚えたといっても良いだろう。 異次元の物体を通して、精神破綻者の脳内を覗かなければいけないのだ。 さしもの一方通行とて素直に聞き入れることはできない。 それでも、彼に残された道は一本しか存在しなかった。 既に叫び声も枯れ果て、弱々しく啜り泣く少女。 その命を守るためには、もはやこれしかなかった。 「決心したようだな。偉い、それでこそ男の子だ! お兄ちゃんは嬉しいぞお!」 そして、一方通行は己が能力を行使する。 ベクトル変換。 全てを超越する科学の力。 第一位が力を存分に振るって見せた。 「あぁ、そうそう。お決まりの台詞を言っておかねえとな―――」 流れ込む膨大な情報の中、男の声が響き渡る。 「―――その現実を、ぶち壊すってかあ! HAHAHAHA、HAHAHAHAHAHAHA!!」 狂ったような笑い声が、ひたすらに。 そして、そして、そして、 ◇ 秋山澪は痛みと失血に鈍くなった思考で、その光景を見ていた。 自分を助けてくれた青年が、マスクの男が取りだした金属片に触れる、その光景。 青年は一切抵抗をしなかった。凄い力を持っているのに、たぶんあのマスクの人なんか倒せるくらいの力を持っているのに、ひたすらに従順であった。 少女にも分かっていた。自分が人質にとられているから、だからあの男の人は動けないんだと。 だからこそ、情けなく、不甲斐なかった。 その思いは、ともすれば脚の痛みすら押し退けて心を暗く深く沈めていく。 マスクの人が何をさせたいのかはさっぱり分からない。 でも、何か危険な真似をさせようとしているのは見ていて分かる。 (……止めな、くちゃ……) 両の手をコンクリートの地面に食い込ませ、動かぬ脚を引き摺るようにして動く。 近付いたところで何ができる訳でもない。でも、何かをしなければいけない。 そんな背中を押されるような思いでもって、芋虫のように地面を這いながら澪は進んでいた。 使命感に燃えてか、恐怖も痛みも何故だか薄れている。 恐怖や痛みに人一倍弱い筈の秋山澪という少女が、脚を撃たれて尚も抵抗しようとしていた。 マスクの男に辿り着くまでそう時間は掛からなかった。 そして、躊躇なく澪はマスクの男の足を掴んだ。 「……や、やめて……あげて……」 青年は金属片に触れたきり動こうとしなかった。 俯いてしまいその表情は伺えないが、痛みに悶える様子などは見受けられない。 それでも、澪はマスクの男へと声を飛ばした。 止めろ、と。幾許から恐怖を交えつつも、力強い瞳でそう言った。 「どうして……こんな酷いことを……するんです……」 男は澪の方を向こうともしなかった。 ただ動かなくなった青年を見詰めている。 「どいて……ください……その人は、私を―――」 助けてくれたんです、と続けようとしたその時である。 「はぁ~~~~~~、うるせええええええええええええええええええ!! いいよ、そういうのは。ぶっちゃけ観てる奴らも飽き飽きだっつーの! とっても臆病でひ弱な女の子が足撃たれて、それでも助けてくれた人のために力を振り絞って頑張ります? そんな展開、何回やったと思ってんだよ!! 見飽きたよ! 毎回似たような展開読まされる側になってやれよ!! まあ、俺ちゃん的には『そっち』の奴等が苦しんでくれるのは、むしろ快感だけどさ!」 男が、唐突に叫んだ。 支離滅裂な、これまで以上に意味の分からない内容を一息に喚き散らした。 「そもそもよお。ただの一介の軽音部?ごときが脚撃たれて動けるとでも本当に思ってんの? 毎日身体鍛えてる軍人さんだって無理だっつーの。そこらへん、お前は何ら疑問に思わねえほどに脳内お花畑なの? ちょうちょが舞ってるの?」 あまりの剣幕に澪は言葉を失った。 言われてみればそうだが、動けるのだ仕方がないだろう。 とは、思いつつも決して口には出せなかった。 「まぁ、何も知らねーお前に言っても仕方ねえことだろうけどよ。ともかく終わりだ。下らねえ三文芝居だよ、まったく」 言うだけ言って、男は澪へと背中を向けてしまう。 青年に何かをする訳でもなかった。澪にもトドメを刺そうとしない。 「じゃあな。恨むんなら終盤まで生き残っちまった『別のロワ』の自分を恨みな。どこかで活躍すりゃあどこかで早死にする。これもお約束の一つさ」 それだけ言い残し、ヒラヒラと手を振りながら男は闇の中へと消えていった。 最後の最期まで理解不能な内容であった。 青年を助けるという使命感すら忘れて呆然としていた澪であったが、男の姿が消えたことで我に戻る。 訳は分からないが助かったのだ。 今はその事実だけがあれば良かった。 「だ、大丈夫ですか……?」 俯く青年へと恐る恐る声を掛ける澪。 声に反応してか、青年もゆっくりと澪の方へと視線を向けた。 「……え……?」 そして、見た。 見てしまった。 青年の表情を。 眼から、鼻から、口から血を零す青年の顔。 元から真っ赤だった瞳は更に血走り、まるでウサギのそれのようであった。 表情はなく、まるで魂が抜け落ちてしまったかのように緩み切ったものである。 「ひっ」 思わず叫んでしまいそうになる澪だったが、それより早く青年の腕がその口元を塞いだ。 推し留められた声。鼻腔ごと覆われてしま呼吸すら困難となる。 澪は目を見開いて青年を見詰める事しかできなかった。 愕然の中で、澪の耳に音が届く。 それは前方の青年の口元から零れだしたもの。 ブツブツと、何かが呟かれている。 少しして澪は、青年が何を言っているのかが分かった。 それは―――、 「間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。間違いだった。 間違いだった。」 ―――壊れた蓄音機のようであった。 そして、それが秋山澪が知覚した最後のものであった。 【秋山澪@けいおん 死亡】 ◇ 血濡れの男がそこを歩いていた。 彼は知ってしまった。 サイコフレームという人と人とを繋げる金属を介して、あの男の頭の中を覗き、全てを知った。 本当の世界とは何か。己の世界とはなんだったのか。全てが全て知ってしまった。 自分も、あの悲劇も、あの大戦も、あの決意も、あのヒーローですら、全ては幻想でしかなかったのだ。 観客が楽しむだけの愉快なショー。自分で考えていたと思っていたそれは、台本どおりに従って動いていただけ。 とんだ喜劇である。 男は己の内側を操作して、自殺を試みる。 脳やら心臓やらの血管を破裂させるだけで全てが終わる。この狂気の喜劇から解放されるのだ。 男は迷いなく能力を行使した。 「―――ハ、」 崩れ落ちる男。 だが、男は死んでいない。脳も、心臓も、全てが正常に動き続けていた。 「ハ、ハハ、ハはははあっはあははははははははあはあははははあははあははははははははははははははハハハハハハハハ!!」 笑い転げる。 おかしくて堪らない。 全てを知って尚も、男には在ったのだ。 砕け散っていない幻想(げんじつ)が、あった。 打ち止め。ラストオーダー。 そう、全てが狂っていると知っていても、その幻想(げんじつ)を捨てることだけが出来なかった。 主催者陣営に捕えられているであろう少女。彼女だけは助けださなければならない。 それが幻想だとしても、無意味なことだとしても、敷かれたレールをなぞっているだけだとしても、それでもだ。 「お前は何も知らないでいいンだ。こんな狂った現実は何も」 かくして、男は何をなしてでも救出することを決意した。 そう、これは幻想などではなく現実を守る物語(ストーリー)。 「こンな下らねェ現実、俺が全部ぶち壊してやるから―――」 どうしようもなく捻じくれ、歪んでしまった現実を、だが。 【D-5/市街地/一日目・深夜】 【一方通行@とある魔術の禁書目録】 [状態]:絶望 [装備]:なし [道具]:基本支給品、一方通行の杖@とある魔術の禁書目録 一方通行の拳銃@とある魔術の禁書目録 [思考・状況] 基本行動方針:打ち止めの救出 ◇ 「はぁ、つまんないねえ。全くもってつまらねえ。踊る掌の上が変わっただけじゃねえか。しかも視聴率も大激減。これじゃあやる気なんて出やしねーよ」 そうして惨劇を創りだしたマスクの男・デッドプール。 彼は手中のサイコフレームをいじりながら、誰にともなく一人ごちた。 「紹介ありがとうよ。死ぬまでマスクの男で通されるのかと思ったぜ」 彼は正真正銘の異常者であり、ある意味では世界の真理に辿り着いてしまったと言える存在である。 そんな彼にとって今回の殺し合いなど、何の意味も持ちやしない。 下らない演劇が下らなく続いているだけだ。一つの得にもなりやしなかった。 「まあ、いいさ。俺はやりたいようにやらせてもらうぜ。だから、お前らも読みたいように読み、書きたいように書きゃいい」 彼はもはや止まらない。 完全に狂い切った、あるいは全てを超越した頭脳でもって、殺し尽し、遊び尽すのだろう。 「だけどな―――お前らも油断して寝首をかかれるなよ! 赤いマスクにゃご用心だ!」 全てを知った者が、哀れな子羊たちに救いを与えるべく進んでいく。 【D-4/市街地/一日目・深夜】 【デッドプール@キル・ザ・マーベル】 [状態]:健康 [装備]:デッドプールの拳銃@キル・ザ・マーベル、デッドプールの日本刀@キル・ザ・マーベル [道具]:基本支給品、サイコフレーム@機動戦士ガンダム 逆襲のシャア [思考・状況] 基本行動方針:やりたいようにやる ※制限により頭部を完全に破壊されると死亡します。その他の部位はどれだけ破壊されても復活します