約 3,364,344 件
https://w.atwiki.jp/yurina0106/pages/4061.html
タグ かっこいい 曲名き 歌 UR@N 作詞 林陽花 作曲 ms-jacky 作品 黎明のラヴェンデュラOP PCゲーム「黎明のラヴェンデュラ」オリジナルサウンドトラック
https://w.atwiki.jp/bms_progress/pages/866.html
曲Data Lv BPM TOTAL NOTES TOTAL値 判定 平均密度 最大瞬間密度 ★19 160-160 2042 373 easy 23.2Notes/s 38Notes/s 傾向 譜面URL http //www.ribbit.xyz/bms/score/view?md5=95123d2e1b32efca74c78d718c044bc7&p=1 譜面URL(Mirror) https //bms-score-viewer.pages.dev/view?md5=95123d2e1b32efca74c78d718c044bc7 コメント ディレイ系 同時押し 乱打と★19の中ではかなり忙しい部類 中盤の密度の薄くなるところや縦連でボロボロミスを出さないようにしよう -- 名無しさん (2017-09-09 23 25 28) 譜面傾向が★21、★22にありがちなものなので、その辺に手が出るようになってからランプを狙うのもあり -- 名無しさん (2020-03-29 14 18 34) total低いがイージーは序盤のディレイでゲージが空になってもクリア可能 -- 名無しさん (2021-08-07 02 59 51) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ljksscenario/pages/319.html
東京都千代田区。 ここに何があるか、そして何が起こったのか。もう説明する必要はないだろう。 秩序の崩壊。 それらを保とうと努力した者たち、狂って、凶悪な暴力たちによる死闘…… そして、テロリストの逮捕により静寂が保たれたところで、この地区は一つの落ち着きを取り戻していたのだ。 不思議な話。 『異常』とは目に映るもの全てを示すのではなかった。 奇跡や陰謀とは異なる力が働いていた。 努力の積み重ねは無意味ではないように。 人間を一人殺せばただの人殺しだが、数千人殺せば英雄なのだ。 もはやアベルと梟の殺害人数は総合千人は到達しており、濡れ衣を含めれば更に残虐な数字だった。 同時に、世間はアベルらを生半可なテロリストと称するのを止める。 先ほど政府は『非常事態宣言』を発表した。 同時に、本格的な自衛隊の導入まで決定する。 つまり――もうここは冗談半分の悪意で済まされる祭り会場ではない。 治安の悪化した都市。 正真正銘の戦場へと変貌しようとしていた。 一部市民は、その発表を受けて避難もとい実家へ向かおうとする動きが見られるものの―― 結局、彼らは嫌がおうにも東京に残る。 何故なら、彼らは『生贄』なのだ。どんな事態であっても日常を続けなくてはならない。 自衛隊が周辺を物騒な雰囲気で歩行しようとも、通勤通学、家事など生活を続ける。 だけど、彼らには感情があった。 つまり――恐怖・不安……そういった負の感情。 冗談半分に、神原駿河の自宅へ向かおうとした人々は、皮肉にもアベルに蹂躙された。 冷水をかけられた彼らは、アベルの恐ろしさを漸く理解する。 SNSでは、板橋区の火災は神原駿河の自宅への放火が原因では? と議論され、責任の押し付け合い。 [今から放火しまーすwwww]などいったコメントを書き込んだ者のアカウントが炎上したり。 あるいは住所を特定して、その人物を『テロリストの共犯者』と掲げたり…… 聖杯戦争とは無関係過ぎる、不毛な争いが続いていた。 沙子が銃で攻撃してきた、なんて書き込みも信憑性がないと一蹴されたり。 「第一、神原駿河が共犯者とかおかしくね?」なんて意見が、今更湧きあがり。 そんな事よりクソコラグランプリの新素材が入手したと、面白半分の行為を続け。 沙子や金髪の少女(メアリー)の目撃情報から「アベルはきっとロリコンだって……」など新説が誕生し。 一部のお姉さま方は「アベル周りの三角関係予想」を深夜に渡って語っていた。 などなど。 それでも奇妙な事に刺青男の名が『アベル』という。 神原駿河が漏らした事実だけはちゃんと広まっていた。 どのような形であれ『東京』に配置されたNPCでしかない人々は思う。 冗談半分に彼らと関わるべきではない。と…… やはり相手はテロリストなのだ。 その脅威を目の当たりにし、一度は歯向かってみたが、その結果が今回の虐殺、火災、壊滅だ。 洪水の激流をせき止められたかのように。 『東京』の街は、不気味なほど静寂に包まれ、人々は外出を最低限に抑えていた。 板橋区から豊島区を蹂躙したのは嘘ではないが、狂った半神のランサーの濡れ衣まで着せられた梟を率いる。 神原駿河、そしてアイザックことザックとメアリー、沙子。 彼らは、前述による世間の動きによって夜の街を駆け抜ける事ができた。 しかし、他にも奇妙な点がある。 駿河が息を吐けば、それは白い靄のように目に映り、やがては大気に溶けて無色となった。 「さ……寒い。確か最近、桜の開花宣言を聞いたような……」 その通り。 この東京は『四月』の設定だった。 入学式からどの程度経過しているとか、曖昧な部分はあるものの。明白なのは季節が『春』である点。 頭上の雨雲が、今にも雨を降らせようとしている。 とはいえ――駿河はチラリと様子見すれば……警察官の姿がチラホラあった。 ここは千代田区だ。 例の爆発事故があって以来、警視庁周辺の警備だけは一丁前の状態である。 しかし、厄介なものだ。 江東区へ向かうには千代田区もとい『桜田門』を突破せねば叶わぬ話だ。 今更、遠回りしようにも……駿河は白い息を吐きながら、ザックたちに尋ねる。 「ザックさん達は……ここを走り抜けられるだろうか……」 「あ? そりゃサーヴァントの足なら余裕だぜ。何でんな事、聞くんだよ」 「確認という奴だ…………うむ……」 駿河は深く考えた。この状況を―――…… ここへ至るまでの間に、駿河もSNSで自分が晒され、共犯者扱いされている事実を把握している。 正直、憤りを感じ、無実を証明したいところだが、そんな暇はない。 世間の都合とは異なる。聖杯戦争の都合があるのだ。 それでも、聖杯戦争を知らぬ世間からすれば知ったことではないのだ。 きっと……神原駿河も、警察の逮捕対象にされ、事情聴取ならぬ尋問をされる事だろう。 分かってはいる。 だけど――駿河は決心した。 彼女は『正しい』と判断し、そして『成し遂げたい』と本心に抱いていた。後悔をしない、絶対に。 「………私が『囮』になる」 誰もが沈黙した。 ザックは理解が出来ていないようで、メアリーは死んだ瞳で眺め、梟は指を咥え見当違いの方向に視線を向け。 沙子は、酷く険しい表情のまま。 ひょっとしたら、沙子の暗示が駿河に影響を与えるのだろう。 分かってはいても、沙子は聞かずにはいられない。 「本気?」 「仕方がないのだ……沙子ちゃんとメアリーちゃんは、ザックさんとバーサーカーさんが抱えて運べるが…… 私は……足手まといだ。体力も満足にない……魔力消費とやらのせいか、気分の悪い。 つまり絶体絶命のベストコンディションだ。正直、嬉しい状況ではないぞ……」 自分のせいで、沙子たちを引っ張るくらいなら。 駿河は、残りの体力をふんだんに使用し、警察の目を逸らす。 それだけで十分役目が全う出来た。 元より――アヴェンジャーの敗北の時点で、神原駿河に勝利はない。 故に、せめて些細な事でいいから、役立った方がよっぽどマシだ。駿河はそう決断する。 自分勝手に言いだした事だ。 沙子は強く止めないが、ザックの方は不満そうである。 「おい、スルガ! 俺から逃げようってつもりじゃねぇだろうな」 「……警察に捕まれば、逃げも隠れも不可能だ。 捕まったとして。殺される事も、危害を与えられない事を考慮すれば、逆に安全ではないだろうか?」 「おー……それもそうだな」 ザックは「俺が捕まった時もそんなんだった」とさり気なく、それでいて現実味のある呟きをする。 「おおう……」そう、駿河は表情一つ変えないザックの態度に困惑しつつ。 不安を隠し切れていない沙子や、睨むように見つめ出した梟へ告げた。 「大丈夫だ。何があっても沙子ちゃん達がどこへ向かったかなんて教えない。 知らないと答え続けよう…………安心してくれ、沙子ちゃん」 「……神原」 「かわいい女の子の為だ。私も本望だぞ」 疲労の色は隠しきれないが、満足げな笑みを浮かべる駿河。 一体どうして彼女がそこまで良心的なのか。 彼女が助けようとする存在が社会的に反しているのだから『悪』そのものではないのか。 そのような反論も意見も、誰もしない。イカれた連中しか集って居なかった。 ここには『悪』だけが存在するのだから……… 「あのよ。お前――」 そう、ここには狂った連中しかいなかった。 駿河でなくとも「ここは自分が惹きつけるから」なんてその身を投げ出す者に対し、普通ならば制したり。 あるいは「分かった」と返事をし、犠牲を胸に前へ進もうとする。 感動を呼び起こすような―――ありきたりな展開はなかった。 マトモな殺人鬼・ザックが苛立った口調で返事する。 「俺は嘘が嫌いなんだよ」 「いや、私は嘘をつかないぞ。ザックさん。本気で囮になるつもりだ」 「ちげーよ! 俺達がどこ行くか知ってる癖に嘘つくんじゃねぇ!!」 ―――………え? 流石に、それは可笑しいだろう。 普通なら話さないのが常識ではないか。最終的に話す事になっても「知らない」と嘘ついても許される。 否。 この、どうかしている殺人鬼に関しては、馬鹿げたもので。 『そんな嘘』すら許そうとしないのだ。 全員が全員。言葉を失った。 静寂を破ったのは梟で、ケラケラと道化のようではなく本気で嘲笑しているように感じる。 だが、ザックは真面目に続ける。 「嘘をつく必要があるとか、ねえとか。関係ねぇんだよ。俺は嘘が嫌いだ、何度も言わせるな」 こんな狂った状況では正気の沙汰ではない。 だけども、駿河はむしろ気力が湧いた。 とんでもない。 英雄ほど人間を殺さずとも、匹敵するほど馬鹿馬鹿しくも『マトモ』な精神ではないか。 そんなアイザック・フォスターの言葉を得て、駿河は笑う。 「あぁ、心得た! ならば堂々とアベルさんやザックさん達のことを赤裸々に語っておこう! 赤裸々にな!! バーサーカーさんはアベルさんを食べるつもりで、ザックさんは――」 「おう。アベルを殺すって神に誓ってやったぜ」 誰に誓ったって? 梟が再び堪え笑いをする傍ら、沙子があまりのことに尋ねた。 「それどういう意味か分かっているの?」 「あ? そのまんまの意味だろうが」 「やっぱり馬鹿なのね。貴方……」 「駄目だ、沙子ちゃん。ザックさんは遠くへ行ってしまったのだ……もう私たちが呼びかけても戻って来ない。 遠くの世界でアベルさんと幸せになる。私達はただ見守るしかないのだ……」 「俺はここにいんだろ!」 ザックの突っ込みを聞いたところで。 改めて駿河は饒舌に続けた。 「つまり、ザックさんはアベルさんと神に誓い合った関係だと伝えておこう! それはもう熱烈にな!!」 「よし、いいぜ。何も間違っちゃいねえな、マジで伝えておけよ」 「伝えなくてどうするのだ! むしろ聞いて貰わなくては!!」 ケラケラと笑う梟の隣で、沙子は「絶対に誤解されるわ」と思うが。 断じて、駿河の部屋にあった冒涜的な書物の影響ではない筈。 それ故だろう。 神原駿河は背中を後押しされたかのように、走り出せる気力が、火事場の馬鹿力と呼ぶべき未知なる力が込み上げる。 「それではザックさん! アベルさんとの旅行先で絵葉書を警視庁宛に送ってくれ! 私は生涯それを大事にしよう!」 「意味わかんねぇが、これだけは教えてやる。俺は文字書けねえし、読めねえからな」 衝撃的なオチに、今度ばかりは屍のように無言だったメアリーも「え?」と困惑していた。 駿河がしばし呆然した後。 渾身の力で駆けながら思いっきり言った。 「ならば―――アベルさんに頼んでくれ!!!」 神原駿河の姿がザックたちの視界から消え数十秒後。 向こうが一気に騒がしくなるのを感じながら、梟は呟く。 「ちゃんスルは馬鹿だなァ。どっちにしたって、かわいそうなザックきゅんはアベルくんを殺せねぇよ」 「あぁ!?」 どういう意味で『かわいそう』なのか。 本当にザックの人生はロクでもなく、悲劇的であったかは少なくともこの場の者は知らない。 だけど。 英霊の癖して文字が読み書き出来ないのは、義務教育すら受けていない証拠だ。 尤も、それで不幸の具合は図れないが。 沙子はロクでもない人生だっただろうと察する。 折角、神原駿河の一世一代の囮作戦が繰り広げられてるにも関わらず。 ザックの方は、相変わらず乱雑な大声で「俺が殺すんだよ! テメェは死体でも食ってろよ!!」と反論する。 梟は、指を咥えながらザックの言葉を聞かぬフリしているよう。 沙子を抱えて、目的地へと走った。 「?」 頭上から何かが振る。 一瞬、嘘のように感じたが―――紛れもない。それは『雪』だった。 沙子は、死の街を梟と共に駆けながら季節外れの幻想的な『雪』を眺め続けている。 温かい陽気が消え去り。 冷たい季節が訪れる。 嗚呼。これこそが『東京』なのだ。 きっと『東京』という街は真価を問われている。 この瞬間。全てがリセットされ、0になっただけ。恐らく始まりだ。 神に試されている。 聖杯戦争という過酷な戦場の舞台と選出されたここと、そこにいる人々達はどうするのか。 気高く飢える獣のように、マスターやサーヴァントに歯向かうか。 あるいは? だとしても……マスターたる者たちは、逃げるか対決する術しかないのだろう。 様々な思惑。企み。苦悩。 醜い争いが永遠と続けられようとも、聖杯戦争には終わりがある。 マスターたちは、考え続けなければならない。 「ねえ……ザックは」 雪が紙吹雪のように散る街で、メアリーは静かに問いかけた。 「約束は守ってくれるの」 もしアベルのように。 自分も殺される事を約束されれば、どんな風に殺されるんだろうか。やはり、鎌で斬り落とされる方かも? 完全に狂った思考のメアリーに対し。 どこぞの少女みたいに殺す気力も湧かない、気持ち悪い瞳をしていると感じるザックは。 嘘一つなく。 ありのまま、彼の在り方を貫くだけだった。 「お前が、ちったぁマシな事をすればな」 簡単に言えばギブアンドテイク。等価交換。そんなところだ。 何かを得るには代償が必要なのだった。 殺されるのだって、それなりに対価を必要する。 命でなくとも。物であっても。何を天秤に図ろうとも、無で何かを得られる事は無い。 簡単だが、少女たるメアリーは漸く納得した。 「うん、わかった」 「……で、俺に何して欲しいんだよ」 メアリーは躊躇している訳ではないが、何となく感じる。 「後で話すね」 まずは―――彼の殺戮者を出迎えなくてはならない。 □ 東京都江東区にある博物館。 嵐の前の静寂が広まった最中だったが、セラスはノートパソコンを確認し、信長へ伝達をした。 それは『ミスターフラッグ』からの深夜の報告。 情報としては、刺青男の騒動が大部分を占めているが。 他にもサーヴァントに変身したと思しき少年の存在などが、信長にとっては重要だろう。 東京の上空を飛行したランサーの行方は不明だが、最悪――刺青男かその仲間によって倒されたか。 信長は唸る。 「その後のアベルの動きは?」 「不明です。少なくとも――豊島区にてフードのサーヴァント達の目撃情報が多数確認されております。 信憑性は定かではありませんが、桐敷沙子は拳銃を所持している可能性があるようです」 「……ふむ」 その時点で、アベルは一度死亡したという訳だ。 確か。 信長はアベルの報告書の記述を回想する。『棺』が閉じられ、最短でも6時間。 時を消費し、アベルは再び肉体の再構築を完了させ、『東京』に復活を果たす…… 博物館館内は明かりが灯っている。 警備は一旦帰した。監視カメラも停止し、客人を招き入れる準備は整っていた。 死に絶えたかのように沈黙が流れる『東京』の街で――恐らく、警察が一々目を配る事は無いだろう。 状況を把握した信長は、家政婦(オルミーヌ)の車で横になるルーシーと それを見守る今剣のところへ現れる。 「あ、信長さま。どうしましたか?」 「ルーシー。気分の方はどうだ」 「……少し良くなったと思います」 魔力が回復したとは感じられない。 ルーシーは何とか身を起こして、少しばかり行動できるか否かといった具合である。 正直、まだ横になりたい。再度眠りについて、万全の態勢を取りたいほどだ。 だが、信長は苛烈に告げる。 「動けるな」 「はい……何とか……」 「よし。行くぞ。アベルのところだ。お前もあそこへ行け」 ―――な…………!? 何ですって……どこに? アベルの……棺の前へ!? ルーシーは唐突な要求に、首を横に振って拒絶した。 「無理ですッ! わたしは……そんな事をしたらアベルに殺されるッ!!」 「そうです! やめてください、信長さま!! ぼくからも、おねがいします!」 「……なら、ここで死ね」 例の、サイレンサー付きの銃を向けたのに、ルーシーは悲鳴を漏らしそうになる。 今剣は咄嗟にルーシーの盾となった。 何故このような乱心を!? 信長にとっては、ルーシーを甘やかそうとしていない。 どこぞのお嬢様のように、優遇しようなんて考えてすらいないのだ。 これは戦争だ。 ここは戦場だ。 わがままに付き合っている場合はない。 一刻一秒が惜しい。 信長なりに、至って平静にルーシーたちに告げる。 「マスターが死ねば、どんなサーヴァントだろうが直ぐに終わる。アベルも例外ではない」 「………ッ!」 「お前を放置する時点で、無能か。あるいはお前の命なんてどうでも良く思っとる」 「きっと……後者です。だとしても、彼は……わたしが召喚した事に憤慨しています。顔も見たくないはず……」 「なら俺がここでお前を殺したって大して変わりはしない。 ルーシー、お前は勘違いするな。俺は『同盟』を組んだがそれは、お前とアベルを利用する意味でだ。 利用できなきゃ、さっさと殺すぞ。躊躇なくな」 当然だ。 アベルの存在など『厄災』でしかない。 障害を無償で喪失できるならば、信長に躊躇はなかった。手慣れていた。 ルーシーのような少女一人、殺したところで魔王の胸には一つとして響く事は無い。 信長が「利用する」と方針以外だったら。 きっと、間違いなく。ルーシーも今剣も葬り去っていただろう。 もし那須与一がおれば、変わっていたかもしれない。 だけど、那須与一のいない信長は枷が外れた魑魅魍魎だった。 再度、信長はルーシーに告げる。 「マスターとしての示しを見せろ! ルーシー!! 戦場で甘えなど許されん。勝利する事だけを考えろ。いいな!」 「……う…………」 涙を堪えながらルーシーが「はい」と答える。 銃が信長の懐へ戻ったのを確認し、ルーシーは今剣と共に体を震わせながら、あの始まりの場所へ向かう。 嗚咽を漏らすルーシー。 そんな彼女を見届けた家政婦は、とんだ状況に巻き込まれ。困惑していた。 信長は、いつもの調子で家政婦に話しかける。 「オッパイーヌ」 「オルミーヌです! な、なんですか」 「もう帰って良いぞ」 「………へ」 NPCである彼らは聖杯戦争とは無縁なのだ。これ以上、余計な事はして欲しくないのが信長の本心。 オルミーヌのように、信長が乗車していた運転手にも帰宅するよう指示していた。 まさか、そんなことがと家政婦自身戸惑いを隠しきれない。 実際に殺人事件に遭遇し(信長にはアダムが死亡したとは告げていない)、拳銃やら、幽霊のように姿を現した男性や。 そりゃもう、ありったけの非日常を味わったのだ。 明日、死ぬんじゃないかと家政婦は気が気ではない。 「口止め料として金を振り込んでおいてやる。いいな。もう帰れ(用が出来たらまた呼ぶ)」 「あぁ………は、はい……わかりました」 信長たちは、こんな時間(深夜0時を回りそうな頃)に博物館へ何用か。家政婦はあまり想像したくない。 色々あったけど自分はもう関係ないのだ。 報酬が手に入るなら、それでいいじゃないか。 刺青男がまだ捕まっていないのだ。早く帰宅した方がいい。 「………」 ―――いいのかなぁ……それで……… 家政婦は思う。 事情を全く知らないが酷く追い詰められていたルーシー。 彼女を親身になって守ろうとする今剣。 そんな家政婦は、聖杯戦争とはまるで無縁だ。 ひょっとしたらマスターになりそこなった存在かもしれないが、どうだっていい。 名も無き通行人に過ぎない彼女が、何かしたところで意味は無いのだ。 だから……… だけど…… ◆ 東京都千代田区。 警視庁が崩落の危険があるとして、警察のほとんどが周辺の警察署で待機する状態。 そして、機密情報を持ち出される危険を考慮し、無意味な厳重体勢を整えていた。 無論。そういった情報は、出来る限り回収するべきだが。 警視庁の状態を見れば、望めぬ事だった。 ロボットによる遠隔操作の回収を検討されていた頃。またもや、刺青男関連で進展が発生する。 それは、SNSでは共犯者と噂されている神原駿河の確保だった。 どういう訳か、彼女は千代田区内を駆け巡り、体力が枯渇したところを逮捕もとい確保された。 高校一年生故にまだ未成年に分類される神原駿河。 しかしながら、彼女の確保は深夜を回る時間帯であった為。 緊急速報として簡易的な情報がテレビやネットのニュースサイトに掲載される程度。 恐らく、早朝の時間帯には詳細な内容となって、あらゆる場所で公表するはず。 神原駿河は至って真面目に事情聴取を受けた。 彼女の語る内容が全て真実かは定かではなかった。一見ふざけた内容もあったし。 駿河は『ザック』と呼ばれる包帯男を含めた一味を家に泊めようとしており。 彼らが都内を騒がすテロリストと承知した上での同意。 しかも、神原駿河は脅迫に屈した訳ではなく。自らの意思で了承おろか、要求したと言うのだ。 これでは最早、共犯者と断定せざるおえない。 それほど、馬鹿正直に神原駿河は受け答えをしたのだった。 一向に否認を続ける松野トド松とは偉い違いである。 他に、神原駿河はその『松野トド松』の存在を知らず。彼は刺青男・アベルとは無関係だと返答した。 さらには、アベルたちがある博物館に集合する秘密まで暴露した。 アベルたちを裏切るつもりか? 仲間割れという奴なのか? 警察の予想を上回り駿河は「ザックさんが正直に答えろと言ったのだ」とばかり続ける。 彼女は何一つ。清々しいほど真実しか語っていない。 だからこそ……駿河は平静を保てるのだろう。嘘をつき続ければ、警察の尋問など耐えられない。 心底、神原駿河はザックに感謝をしていた。 「もう一つ、聞かねばならない話がある」 とはいえ、駿河からすれば尋問の威圧感よりも疲労感が勝っていたのだ。 正直、喋り続ける事すら辛い状態だ。 牢屋の中でも、このまま聴取室の中でもいいから眠りにつきたい。 駿河が少女で未成年であるのを考慮してか、聴取をするのは金髪の女性刑事だった。 「『バーサーカー』というのは偽名か? 刺青男の『アベル』も『バーサーカー』と証言していたが」 「あぁ……それはクラスだ。アヴェンジャーは狂戦士と称していたが……サーヴァントが真名を把握されるのは 弱点を知られる危険性が高まる、故にクラスで呼ぶのが基本なのだ。 すまない。ザックさんの真名は知らないし、フードの被ったバーサーカーさんの真名も同じくだ。 知っていれば、ちゃんと答えているとも」 いや、そうではなく。 聴取を取っている女性警官も呆れた様子だ。 NPCである彼らは、バーサーカーだの、アヴェンジャーだの。サーヴァントや、真名なんて。 中学生の妄想に付き合っている暇なんてない。と言わんばかりの威圧。 一見ふざけた様子に、女性刑事は改めて問い詰める。 「それらは捜査を撹乱させる為の証言か? 真面目に答えたらどうだ」 「何度も言うが、私は真面目に受け答えをしている。 ザックさんがアベルさんと神様に誓い合った関係なのも、それを交えてバーサーカーさんと三角関係になっているのも。 全て事実だ。嘘はついていない。実際、本人に聞けば普通に答えてくれるはずだ」 「なら、説明することだ。アベル達は、何を目的としている?」 「厳密に言えば、アベルさんは人間が許せないからそうしているのだろう。カインとアベルの話を知っていれば分かるはずだ。 ただ。アベルさん以外……ザックさんとバーサーカーさんは違う筈だ。それに私が知らない人たちも。 きっと『聖杯』が欲しい人だって、居るに違いない」 「……聖杯?」 この『東京』は偽りの舞台。配置されたのは偽りの『生贄』。 そこに紛れこんだ真実の登場人物たるマスターと それに使えるべき英霊たち・サーヴァント。 彼らが欲するは一つ。行うのも一つ。 即ち 「『聖杯戦争』だ」 ■ 「おい、まだ着かねぇのかよ!」 幻想的な雪もいよいよウザったい風に思えてきた頃。 ザックが適当に周囲を見回すが、驚くほど人の姿は一つたりとも存在しない。 むしろ、それが普通だった。 ここ――東京都江東区の展示館地帯には、関係者以外。このような時間に現れる事すらない。 逆に道を迷う事がおかしい場所だが、ザックが見当違いの方向へ進もうものなら。 メアリーが梟が無言で歩む方を指差していた。 「大体なぁ、博物館なんざアベルの奴、興味なんかないだろ。待ち合わせ場所の癖して分かりづらいんだよ!」 「いやねぇ。ザックきゅん。なんで急にアベルくんをお気に召し始めたんだよ」 「テメェが居るからに決まってんだろうが。ふざけやがって」 梟が、再びボロボロになった携帯を取り出すが。 画面をしばらく観察した後。ゴミのように建物の壁面に叩きつけた。 『隻眼』を連想させるような――左右異なる色をした瞳で睨むザックを、梟は道化の嘲笑する。 「楽しいから?」 「………」 アベルと一緒に居れば、きっと楽しい。沙子はそう思えた。 しかしながら。アイザック・フォスターは……? 彼は自分なりに僅かな思考能力を回転させて、どうにか答えを導き出す。 「知らねぇよ」 「やっぱり、かわいそうな子だ」 成程。沙子はどこなく梟の意図が読めた。だからこそ、彼女は小さく頷いた。 ―――そうね。と…… 多分この殺人鬼にとって、分からないとか、知らないなどが。 俄かに信じがたい事に嘘偽りない答えなのだろう。 殺人快楽など、僅かに残された感情だけがあって。それ以外は皆無だった。 メアリーが目的地である博物館を視認した時。 その玄関に誰かが存在している。否、それがサーヴァントであるとも理解する。 少女にしては異常なほど冷静にメアリーは、一人ぼやいた。 「アーチャーがいる……」 「!」 沙子も、梟から降ろして貰い。件のサーヴァントを視認する。 アーチャーのサーヴァントである女性の姿をした英霊。だけど、どこか人間ではない雰囲気が漂っていた。 種族として人間ではないと察したのは、沙子の……屍鬼の本能か。 梟の場合は『喰種』だからか。 何であれ――婦警の恰好をしたアーチャーは、自分らに近い存在だと沙子と梟は思う。 楽園を守護する衛兵らしく構える吸血鬼。 何故、アーチャーがここに? 疑問が生じるが。彼女は――何もしない。 それどころか、アーチャーとしては心良くない様子で、博物館の出入り口を譲ったのだ。 沙子たちは彼女の行動が分からず終いである。 「どうぞ、中へ」 顔をしかめながらザックが問う。 「大体なんなんだよ、お前」 「あぁ……お話の方は、私のマスターからお聞きください」 「おーそうか。まぁ、聞くつもりねえけど」 まるで意思疎通できない(むしろ、しようともしない)ザックの態度に、冷や汗とは異なるものを頬に流すアーチャー。 博物館に罠が貼られている可能性など考慮せず、どかどかと慌ただしい様子でザックが先行する。 不思議そうに沙子はアーチャーを眺めつつ、博物館へ足を踏み入れた。 梟も、人間じみた反応を浮かべるアーチャーを鳥のように見開いた瞳で睨む。 不愉快に思ったのか、すれ違い様に舌打ちまでした。 「ええ……?」と戸惑う婦警のアーチャーの傍らを、一番最後にメアリーが通りぬける。 内部は格別特徴的ではない。 至って普通……もしくは、並の博物館よりもシンプルかつ色彩のない構成だろう。 歴史や芸術への興味が皆無なザックは、展示物に目もくれず。 適当に進み続けた。 「………………………………………」 明らかに展示物の類ではない異物が、そこには存在していた。 黒い立方体の石。 表面全て埋め尽くすかのように奇妙な模様が刻まれて、一面だけ扉が申し訳程度にある。 サーヴァントであるザックには、ソレそこが『宝具』だと理解した。 ザックにすら、立方体に膨大な魔力が集中しているのを感じられる。 その立方体の傍ら。 男性と少年、涙ぐむ少女の姿があった。 少年(今剣)に関しては人ならざる者の為、結構な魔力を感じ取れるが…… 「誰が、さっきの婦警のマスターだ」 「この俺よ」 ニィと不敵に笑う男性――織田信長。異国の偉人など知らぬザックには無縁の相手だった。 そして。 信長はサイレンサーが付属された銃を片手に、めそめそと泣く少女・ルーシーに銃口を向ける。 「こいつが刺青の――アベルのマスターって訳だ」 「……チッ、そういうことかよ」 気に入らねぇ。 ザックは不快感を前面に出して、信長たちを睨みつける。 通りでアベルがマスターを放置する訳だ。 ちっぽけで何の関心も抱けない、ある意味つまらない少女に一々構っている暇ではない。 それよりも闘争に励んだ方がマシだ。 だけど、アレでは人質だ。 ザックにとって『アベルを殺害する』過程で、ルーシーの死ほど面倒で厄介な障害はない。 信長は、そんなイカレた約束を把握している訳がないが……奇跡的にも、ザックが苛立つほど邪魔をしている。 沙子たちが遅れて現れた。 フードを被った狂った梟に、人喰いの少女である沙子、死んだ瞳の少女・メアリー。 あまりに異常性を放つ彼らを、今剣ですら反応に困った。 ルーシーは荒い呼吸で緊張状態を続ける。 ―――本当に……!? 信じるべきなの……彼らを………でも、そんな事……あたしは、脱出を…… アダムを殺害したのは正当防衛だ。聖杯なんて――断じて欲しくない! だからと言って、ザックたちは信用するべきなのか? 沈黙を続けるルーシーを、沙子は眺めていた。 「大体、アベルの奴はどこだよ。アイツがここに来いって言ってきたんだぞ!」 「あーやっぱりね。何も知らないで来た訳か」 ザックの反応を見て、信長は納得する。 というか。雰囲気的に奴(ザック)は馬鹿だと察せるレベルだ。 梟の方は、指を咥えた状態で例の立方体を観察し続けている。それ以外何も喋らない。気味悪いほどに。 信長は冷静に状況を見据えてから、一先ずザックたちに話を続ける。 「まぁ、アベルが直ぐここに来るかは俺も知らん。まずは―――」 「もしかして、こん中に入ってんのか? オイ! とっとと出て来い、アベル!!」 信長達にはおかまいなしに、ザックは黒い立方体をどついたり、鎌で叩きまくり、耳障りな金属音が信長の声をかき消す。 婦警のアーチャー・セラスも、予想外な馬鹿っぷりを目の当たりにし呆然とする。 これは普通の馬鹿だ。殺戮バカでも戦闘バカでもない。 故に、どうしようもない存在だ。 沙子とメアリーは状況を確認していた。 やはり、セラスは沙子達の背後から動こうとしない。後方を狙う算段なのだ。 沙子はまだ拳銃に弾は残されているが……果たして信長に命中できるか? その前に、セラスが沙子を制する光景が想像出来る。 梟が首を傾げて、沙子の様子を伺う。 沙子はポケットに入れておいた拳銃を確かめてから、ザックの代わりに話を続けた。 「貴方たちは、どうするつもり? その人がアベルの……マスター?」 「……そうだ」 信長が少し遅れて返事をした。 少女相手で交渉なんて…… 信長は一瞬思ったのは嘘ではないが、セラスからの念話で一つの事実が明らかとなっていた。 沙子が――人間ではない点。 どちらかと言えば、セラスと同じ『吸血鬼』に近い存在なのだと。 (確か、昼間は動けん病とか情報であったが……間違いないか、セラス) 『勿論です。私はもうちゃんとした吸血鬼なんですから、分かって当然です』 だったら頭部や心臓に銃弾を打ち込めば、呆気なく死ぬかもしれない。 信長は、ガンガンと暴れるザックを横目に話を続ける。 「良し。話の分かる奴がいて助かる。俺としちゃ、どーしてもアベルと手が組みたい」 「無理だと思うわ。私にだって関心を持たないもの。よっぽどの事じゃないと駄目よ」 沙子はとうの昔に理解しきっていた。 だけど、彼女はどうにかしてアベルとの対話を望んでいる。 信長のような生半可の態度で、彼と接しよう者は拒まれるだけに終わるだろう。 瞳を静かに細めた信長は、言葉を続けた。 「『カイン』だ。奴が召喚されている」 実際、衝撃の発言である。 けれども、沙子は平静に答えた。 「ええ、知ってるわ」 え? と、度肝を抜かれ、表情に出しそうになった信長が念話でセラスに確認する。 (……ちょ。おい、巨乳弓兵。マジで『カイン』はやばいんだったよな) 『ヤバいも何も―――普通じゃ絶対倒せないと思います。少なくとも防御面は脅威的です』 逸話を把握しているセラスは、ジリジリと焦りを募らせる。 ならば、既にどこかで会ったと言うのか。 否。だったら尚更だ。 カインは倒さなければならないし、アベルもカインを放置しておけないだろう。 信長は改めて交渉を持ち出す。 「知っとるなら話が早い。俺たちも奴を真っ向から倒そうなんざ思っちゃいない。マスターを仕留める。 それしか方法はあるまい。……かと言って、向こうも何の対策がないとは思えん。 アベルのニュースは散々流れているし、狙われるなど百も承知だ」 「……だから、アベルと話を?」 「そら『カイン』がサーヴァントってなら仕方ないだろ。お前も聖杯が欲しいなら『カイン』を倒さなきゃならん」 「………そうね」 でも。 沙子は確かに聖杯は欲しいが、自分がカインを倒そうとは全く想像していなかった。 奇妙な事に。 決着が自分でつけるとは、まるで思っていない。 「カインと対決するのは――アベルよ。多分、私じゃないわ」 「なんじゃ。『同盟』組んでいるんじゃないのか、お前ら」 「アベルがそんな事、すると思う?」 沙子の返答に、若干信長も納得する。 明らかに同盟の『ど』の字を理解していない存在がいた。 だったら―――やはり同盟は無謀なのだろうか。否、まだ分からない。 信長はチラリと、不気味なほど沈黙を保っている少女――メアリーを横目にやった。 メアリーは、何か深く考える。これからどうするべきか。何をするべきか。 子供ながら子供らしく自分が出来うる手段を、ぼんやりと考えこみ続けている。 拳銃を所持している沙子。 信長も銃口をルーシーに向けていた。 心良くない様子を浮かべる少年・今剣に。 あらゆる状況に恐怖して涙ぐむルーシー。 ―――あの人が死んだら、ザックが嘘をつくことになる。 メアリーの背後に佇むのは、信長のアーチャー・セラスではなく。 自分とは異なる金髪と奈落の底のような色をした瞳を持つ、レイチェル・ガードナー。 聖杯戦争に……『東京』にすら存在していない幻影に対し。 メアリーは呟く。 「うん、そうだね……」 その時。 ザックが乱暴に叩き続けた扉が―――開かれた。 肌に貼り付くような緊迫感が唐突に広まり、涙ぐんでいたルーシーは今にも逃げ出しそうだった。 おずおずと、ザックが少し離れると。 僅かに開かれた扉の隙間から、縫う様に殺戮者が登場を果たす。 正真正銘、生き返ったかのように。 蘇り果たした殺戮者。 黒色の雅な長髪を靡かせながら―――アベルはいよいよ、再びここへ入場したのである。 違ったのは。 そこにはルーシー以外にも、複数のマスターやサーヴァントが居る点。 何よりも……彼は、敵意と殺意を振りまきながら現れたのではない。 奇妙な事に――彼は不愉快ではない。 ルーシーや信長に目も暮れなかったが、アベルが待ち望み、アベルを待ち望んだ者たちが、そこにいた。 たった、ちっぽけな違い。 けれども、アベルからすれば十分過ぎるほど。 灰になった殺戮者はどうやって復活を成し遂げたのか? ザックからすれば、然したる問題ではなかった。 ただ『蘇る』ことが嘘じゃない。現実に復活した時点で、全て解消された。 さぁ。後は――殺すだけだ。 漆黒の鎌を構える殺人鬼は不敵ながら、どこか晴れやかに告げる。 「よぉ……待ってたぜ、死にたがり」 ◆ Fate/Reverse ―東京虚無聖杯戦争― 【4日目】 ◆ 時系列順 Back 不動総合病院殺人事件 Next 夜は眠れるかい?(後編) 投下順 Back 無物語-ナキモノガタリ- Next 夜は眠れるかい?(後編) ←Back Character name Next→ 027 無物語-ナキモノガタリ- 今剣 028 夜は眠れるかい?(後編) 織田信長 アーチャー(セラス・ヴィクトリア) 025 正義の輪舞 悪の祭典 メアリー アサシン(アイザック・フォスター) 027 無物語-ナキモノガタリ- ルーシー・スティール 025 正義の輪舞 悪の祭典 バーサーカー(アベル) 桐敷沙子 バーサーカー(オウル) 神原駿河
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/4423.html
俺はさっき死んだ。 今日は久しぶりの不思議探索の日だった。 めずらしくペアになった俺とハルヒは、たまたま工事現場の横を通りかかった。 それが運の尽きだった。まさか角材が落ちてくるなんてな。 ハルヒに当たる筈だった角材はかばった俺の頭に直撃。そりゃもう相当痛かったな。泣き叫ぶハルヒの声と救急車のサイレンの音がぐるぐるまわり、俺は意識を失った。 そして救急車の中で俺は死んだ。 だから、手術室へは行かず病院の個室に運ばれた。 俺の顔には白い布がかぶせられてる。 俺は今体はないが、意識はある状態だ。 部屋の片隅でふわふわ浮いてみんなと自分の亡骸を見ている。 こういうのを幽霊っていうのか? 虚ろな目でなにかボソボソ呟いてるハルヒ。 長門は俺の亡骸を見つめて動かなくなっていた ひたすら泣きつづける朝比奈さん 古泉も親父もオフクロも妹も泣いていた。 なんだが悲しくなってきた。 ここにいるのは耐えられない 俺は部屋の壁を通りぬけると、近くのベンチに座ろうとした。座れない。 俺は死んだんだ。改めて死を実感した俺だったが、何故かやけに落ちついていた。 サッサッサッ・・・・ 床とスリッパがこすれる音がする。 誰か来る。俺は何故か隠れようとした。 ああ、そんな必要はない誰にも見えないんだから。 ・・・・・・長門だった。 長門は俺の姿を見据えると動かなくなった。 「俺がわかるのか?」 コクリと頷いて見せる。 俺は嬉しかった。 「あなたは13時22分34秒に死亡した」 「ああ。自分が死んだのはよくわかってる。さっき亡骸も見たしな」 「そう」 しばしの沈黙 「涼宮ハルヒはまもなくこの世界を終わらせる」 ハルヒが世界を終わらせる?俺が死んだからか? 「そう。涼宮ハルヒはあなたの死を受け入れる事ができていない」 「世界が終わるのはどうやっても防げないのか?」 「情報統合思念体は決断をした。今回の事故を一切なかったことにすることに」 そんなことができるのか?俺は生きかえれるのか? 「あなたの死は紛れもない事実覆す事はできない」 そうか。やっぱりな。じゃあなかったことにはできないんじゃないのか? 「あなたのニセモノをつくりだす」 「ニセモノ?」 「そう。あなたがとるであろう言動、行動を予測しその通りに動く いわゆるロボットをつくりだす。」 ほお。それが俺と人生のバトンタッチをするわけだ。 いいじゃないか。それなら誰も悲しむ事もない。 俺はもう自分のために人が悲しんでる姿なんて見たくないからな。 「私は賛成しない」 何故だ?これで大団円とまではいかないが俺以外の全ての人物は今まで通り生活できるわけなんだろ。 「理由はわからない。だけどなにか間違ってるような気がする」 間違ってなんてあるか。どっちにしろ世界が終わるよりマシだろ。 ――俺はこの時気づいてなかった。 「早く情報操作をしないと世界がおわっちまうぞ」 「後悔しない?」 「ああ」 「あと十秒で開始する」 10、9、8、7、6、5、4、3、2、1 長門の目から一筋の涙が零れ落ちた。 「な、長門?」 「情報操作を開始する」 地面が基盤を失ったようにぐにゃぐにゃと曲がり始めた。 強烈な吐き気とめまいにおそわれた俺は気を失った。 目を覚ました俺はじぶんがどこにいるのかすぐに分かった。自分の部屋だ。 朝出たばかりなのに、ひどく懐かしく感じる。 ベッドには偽キョンが寝ていた。 どこからどうみても俺だった。 どうやらあの事故はなかったことにされ、俺もハルヒも無事に家に着いた事になってるようだ。 俺はハルヒの無事を確認しに行こうとも考えたが、 それは確実だし相当疲れてたので今日は寝ることにした。幽霊も寝るんだな 俺が起きる頃には既に偽キョンは学校に行っていた。 急いで俺も学校に向かう。誰にも見えないんだから昨日の普段着のままでいいか。 どうせ制服も偽キョンが着ていってるんだし。俺が階段を降りるといつもどおりのオフクロがいた。 俺には気づいてない。あたりまえか。いつもどおり友達と長電話している。 俺は少し寂しくなったが、世界のためだ。軽く自分の両頬をパチンと叩いて家を出た。 学校にはすぐに着いた。幽霊って移動距離半端じゃないな。 教室に入った時には既に4時間目の終わる寸前だった。 俺はハルヒをまず見つけた。いつも通りのハルヒだ。 安堵した俺は次にすぐ前の偽キョンを見る。しかしよくできてるな 授業終了の合図でハルヒが教室を猛スピードで出る。 ハルヒが俺の体があるであろう位置を通りぬける。 ハルヒが自分を通りぬけた瞬間ふと朝も感じた寂しさが涌き出てきた。 俺は一体なんでここにいるんだろう。 普通あの世とかにいくんじゃないのか? なんで俺はここにいなくちゃいけないんだ?あんまりだ 「それはあなたがなにか未練があるから」 いつのまにか後ろにいた長門がいった。 おい、長門それじゃひとりごといってる様だぞ。 みんなが見てるじゃないか。 「俺がこの世に未練をもっている?」 「そう」 さあ、なんだろうな。一昨日買ったゲームか? 「それは自分で気づくしかい」 そう言い残して長門は行ってしまった。 放課後は部室に足を運んでみる事にした。 ドアを通りぬけようとした所で朝比奈さんが着替えをしてたらまずいということに気がついた。 俺はノックなんてできないから、誰か他の部員が来るのを待つことにした。 ・・・・・・10分後 ニヤケながら古泉がやってきた。 「遅いぞ、古泉。何やってたん・・・」 古泉が道を遮る俺を通りぬける。 そうだ。俺は死んでるんだ。 古泉がノックをすると、はぁいと可憐なボイスが聞こえた。 古泉と一緒に中に入る。 「ちょっと待っててくださいね。すぐにお茶入れますから」 「涼宮さんと彼がまだ来てないみたいですが・・・」 「そうですねぇ。どうしたんでしょう」 朝比奈さんがお茶をいれてもってくる。 えーっと俺のは・・・朝比奈さん俺のが無いんですけど。 あ、そうか。いいんだ、いいんだ。 「おっ待たせー!」 勢いよくハルヒとそれに引っ張られながら偽キョンが入ってきた。 「HRがながびいちゃってね。岡部の奴相変わらず話が長いんだから・・・みくるちゃんお茶!」 「はい!ただいま・・・」 朝比奈さんがお茶を入れにパタパタ動き回る。 偽キョン「朝比奈さん、そんなに急がなくたって大丈夫ですよ。ハルヒよ、たまには自分でいれたらどうだ?」 「大丈夫ですよ。これが私の仕事ですから」 「ほらみなさい!みくるちゃんもそういってるでしょ。あんたは黙ってホームページ更新してればいいのよ!」 偽キョン「やれやれ」 思いやりのある点から肩のすくめかたまで俺そのものじゃないか。 どこでこんなロボットが手に入るんだ? 「涼宮さん、今日の予定はなんでしょうか」 「ないわ。みんないつもどおりやって頂戴」 そしてみんないつもどおりの活動を始めた。 長門は読書、偽キョンと古泉でボードゲーム、朝比奈さんは今日は編物か。可愛らしい。 偽キョン「ほら王手だ」 「おや、これはもう打つ手がありませんね」 偽キョン「お前は進歩と言うものを知らんのか?」 前と同じ負け方だぞ。古泉 「いいんですよ。勝ちまけなんて。楽しめればそれで結果オーライです」 偽キョン「それはそうだが勝ちばっかりや負けばっかりだとつまらないだろ」 そうだ、そうだ。 「ところでみんな!今週末予定あるひと!」 俺は手を挙げる。今週末はテスト勉強で・・・。 「いないわね!じゃあ不思議探索をするからね!楽しみにしておきなさい!」 見えてないか。 偽キョン「俺はテスト勉強がしたいんだが・・・」 「そんなの次の日にやりなさい!」 偽キョン「やれやれ・・・」 やれやれ・・・だな。 誰もが俺を存在しないものとしている。 こんな悲しみは初めて味わった。 こんなんだったら地獄へ行った方がましだった。 おい、ハルヒいつものように俺をこき使ってくれよ。 ねえ、朝比奈さん俺にいつもの微笑みをください なぁ、古泉お前のワケのわからん話は俺がまた聞いてやるから みんな・・・俺に気づいてくれよ・・・。 俺はいつのまにか涙を流していた。 パタン 長門が本を閉じる音がした。 「あらもうこんな時間ね。今日は解散!」 ハルヒは扉の前で泣いている俺を通りぬけて行った。 続いて朝比奈さん、古泉が俺の体をすりぬける。 通りぬけることができるなんて便利でもなんでもない 屈辱だ。通り抜けられる度に自分がいないことを実感させられる。 長門はまだ部室に残っていた。 「耐えられる?」 長門が俺の涙に気づかないフリをしながら言った。 「正直キツイな。でもしょうがない。頑張るぜ」 「ひとつ言っておく」 窓の外を眺めてた長門が振り向いて言った。 「私はあなたの存在を理解している」 俺はその言葉が嬉しかった。 長門は俺の肩を抱いて言った。 「無理しなくていい。私はあなたの指示通りに動く。やめたい?」 「いや頑張る。おかげで勇気が出たよありがとう」 「そう」 その日は長門がずっと手をつないでいてくれた。 次の日もいたって平穏な日だった。 授業中にハルヒが偽キョンをじーと見つめてたのが気になったが それ以外は別に昨日と変わり映えしない1日だった。 水曜日もまた平穏無事に終わるだろうと思ってた。 しかし、そうはいかなかった。 ハルヒが偽キョンを非常階段に引っ張ってゆく 俺は急いで後をつけた。 「あんた最近おかしいわよ」 偽キョン「おかしい?なにがおかしいってんだ」 「なんか・・・とにかく変よ!あんたキョンになりすませた偽者じゃないでしょう ね?」 俺は驚きながらも嬉しかった。 「そんなわけねぇだろが」 「・・・そうよね。なんでもないわ。早く教室に戻って」 「お前自分で呼んでおいて・・・」 「いいから早く帰れ!」 ハルヒは偽キョンをおっぱらうとうずくまって頭を抱えた。 なんとなくその場に居辛くなった俺は朝比奈さんの教室に行った。 そこでは深刻な顔をした朝比奈さんと鶴屋さんがいた。 「最近、キョン君変なの」 「キョン君が?気のせいじゃないのかい?」 「ううん。涼宮さんも古泉君も言ってたの。」 「へぇーどんな風に変なんだい?」 「なんかキョン君だけどキョン君じゃないみたいな・・。」 驚いた。朝比奈さんや古泉まで俺の異変に気づいてくれてたとは。 俺は急いで長門がいるであろう部室ヘ向かった。 俺は長門にハルヒ達が異変に気づいてる事を伝えた。 「知っている。昨日の帰りに話してた」 「何でばれたんだろうな」 「仲間だから」 長門の意外な発言に驚いていると長門は言った。 「私は昨日一晩考えた。これで良かったのか」 「よかったもなにもやむをえないじゃないか」 「私の話を聞いて。ニセモノのあなたをつくりだして 彼らを騙してるのは良い事なのだろうか」 「それは涼宮ハルヒらにとって幸せなのだろうか。 なによりあなたが幸せなのか」 「そして私は気づいた。涼宮ハルヒはあなたの死を受け入れるべきだと」 「しかしそれが失敗すれば・・・」 「リスクを侵してでも伝えなきゃいけないことはある。死は受け入れなきゃいけないこと」 「そしてあなたの未練がわかった。それは涼宮ハルヒへの告白。」 俺は決心した。ホントの事を伝えよう ありがとう長門おまえのおかげだ。 「有希、話って何?」 SOS団が部室に揃った。俺が2人いるがな 「話があるのは彼」 長門は俺のほうを指差したが、当然見えてないわけで。 「誰もいないじゃない」 長門がブツブツとなにかを唱えると俺の体が具現化して行く。 呆然としていたハルヒは俺の顔が見えるようになってから愕然とした。 「キョン!キョンが2人?!・・・アレ、もとから居たキョンは?」 古泉も朝比奈さんも酷く驚いているようだ。なにが起こっているか分からない様だ 「こ、こっちにいた彼は今現れた彼が現れた瞬間に消えました・・。」 古泉のニヤケ顔は既に消えていた。 「よお、久しぶりだな」 「何いってんの・・?さっきまで一緒にいたじゃないの・・!」 俺は今までのことを全て説明した。 説明を聞いてたハルヒはだんだん涙目になっていき、ついにはしゃくりあげ始めた。 「そういうことだ」 俺は話を終えた。 「何がそういうことだ!」 ハルヒは泣いていた。泣きながら怒っていた。 「キョン君がぁ・・・キョン君がぁ・・」 朝比奈さんは泣き崩れた。 「これは驚きましたね」 古泉もニヤケ面はとっくに消えていた。 「キョン!あんたボケっとしてるからそうなるのよ・・えぐ」 俺は少し事実を曲げて伝えていた。ハルヒを助けるために死んだって部分をだ。 「彼はあなたを助けるために、身代わりになった」 長門が少し強めの口調で言い出した。 「彼は身をていしてあなたを守った。」 「おい長門・・・」 「黙ってて」 長門は珍しく強い口調だった。 「あなたは彼の死を受け入れなければいけない」 「無理よ・・・だってあたしはキョンが・・」 「ハルヒ、俺の話を聞いてくれ」 「お前は本当に傍若無人で、人を困らせる事ばっかりして・・・特に専らおれだったがな」 「何がいいたいのよ!」 「自分の決めた事は必ず曲げない身勝手な女でもあったな」 「・・・何よ」 「しかもワガママで無理強いはするし嫉妬深いと来た。 性格のテストがあるなら赤点だな絶対」 「キョン君ちょっといいすぎ・・」 「でも俺はそんなお前が好きなんだ!」 「キョン・・・」 「理由なんてわからねぇ。恋に理由なんてないっていうからな」 「なによ・・・かっこつけちゃって」 ハルヒは顔を真っ赤にして言った。 「あ・・あたしも好きよ。だから、だからいかないで!」 俺の体が透けてきた。 「ハルヒー、俺もうダメみたいだ」 俺の目からも涙が零れ落ちていた。 死にたくねぇよ。あれほど落ちついていたのが嘘 のように怖くなってきた。 「さよならだな。ハルヒ・・・」 「行かないでよぉ。わたしを置いていかないで!」 ハルヒの目からポロポロと涙が落ちる。 「あんた怖いんでしょ?あたしに隠そうたって無駄よ」 「ああ、怖いさ」 ハルヒは泣きながら俺を抱きしめた。 「離れないで!すきっていったんだから責任とりなさいよ!」 「ハルヒ、大丈夫だ。大丈夫なんだぜ」 「だからなにが大丈夫なのよ!」 「大丈夫」 「きっとまた会えるから」 俺の体はもう上半身だけになっていた。 「・・・分かったわ」 ハルヒは涙を拭うといつものハイビスカスのような笑顔を見せてくれた。 「あたしがそっちにいくまでまってなさいよ!女でもつくったら承知しないからね」 「ああ、ひぐっ待ってるさ。何十年も何百年もな」 「お前に1ついや、3つ頼みがある」 「いいわ!いってみなさい」 「まず、これからもSOS団を続けてくれないか?」 「当たり前じゃない!永遠にSOS団はSOS団よ」 そうか。よかった 俺もずっとSOS団でいたかったなぁ 「言っておくけど、あんたもずっとSOS団だからね」 「・・・・そうか!」 俺はもう涙をこらえる事が出来なくなっていた 「2つめだ。お前は俺以外の大切な人をみつけろ。あと何年もお前は生きれるんだ 。ひとりじゃ抱えきれない事も必ずある」 「そんな時は僕達が支えますよ」 古泉が言った。古泉の顔も涙でぐちゃぐちゃになっていた。 「はい。そうですよう、絶対涼宮さんから離れません!」 朝比奈さんはもう涙腺が異常をきたしてるようだ。 「安心して私が守る」 長門の目にははっきりと決意の意思が溢れていた。 そうか・・・。俺にはこんなに最高の仲間がいたんだな 「だから2個目はお断りね」 「そうか。最後にに3つめだ」 「幸せになれよ」 俺はハルヒと唇を合わせた。 そして俺は霧の様に消えて行った。
https://w.atwiki.jp/83452/pages/976.html
憂「ほら唯!遅刻するよ!」 唯「待ってえお姉ちゃん~!」 憂「急いで唯!まだ間に合うから!初日から遅刻なんてシャレにならないんだからね!」 唯「う、うん分かってる・・・あっ!」ビリ 憂「ストッキングが!?もうしょうがないなあ!私がやる!」 唯「やだ!はっ恥ずかしいよお姉ちゃん!自分で出来る!」 憂「ダ~メ!お姉ちゃんの言う事を聞きなさい!」 唯「あう~・・・」 憂「ふぅ・・・この電車に乗れたからもう大丈夫だよ唯」 唯「・・・ねえお姉ちゃん手、繋いでいい?」 憂「ん?いいよ」ギュッ 唯「てへへ・・・(お姉ちゃんの手あったかい)」 憂「でも唯も、もう高校生なんだからその甘えん坊を少し直さなきゃね」 唯「ぶう~!またお姉ちゃん唯を子供扱いして!」ギュー 憂「あ、いたた・・・ギブギブ!」 … 律「お~憂!私達同じクラスだってさ~!」 憂「本当だ!嬉しいな!」 紬「憂ちゃん私もだよ♪」 憂「すごい!それじゃもしかして・・・」 澪「なかった」 律「だよなあ~!」 紬「これが現実よね」 澪「なんだその言い方は!まるで私がいなくて良かったみたいな!」 律「おいおい、んな訳ないだろ~! ただ四人全員一緒ってのは流石に難しかったな~って思っただけだよ! な!ムギ!」 紬「うん!うふふふっ」 憂「澪ちゃんだけ離れるなんて・・・残念だな」 澪「憂・・・」ウルウル 律「まあまあ~!澪ちゃん寂しかったら~、いつでもうちのクラスに遊びに来ていいからぁ~!」バンバン 澪「ゴホッ・・・ありがとう律・・・(こいつはどうでもいいが憂には会いたいからな)」 和「唯!どうやら同じクラスの様ね」 唯「和ちゃん!良かったよお~!またお世話になります!」 和「お世話させる気満々ですか!?」 唯「あっでも和ちゃんと一緒になれて素直に嬉しいよ!」 和「ふふっ唯ったら・・・私もよ」 梓「・・・えっと私のクラスはここか」 …放課後 律「今日はカモ・・・もとい新入生を勧誘するのだ!」 紬「おー!」 律「我が軽音帝国は戦力を補強し!より磐石な基盤を築き! やがては部活統一という悲願を・・・」 澪「マジメにやれ律」 憂「りっちゃんビラ作ってきたけど・・・こんなんで良かったのかな?」 律「お~お~これは!素晴らしいよ憂~!」 さわ子「みんな!私も顧問として準備してきたわ!」 律「おお!・・・ってこれは・・・」 和「あ、なんか変なぬいぐるみがいる」 唯「本当だ!わ~い!」 鶏(憂)「軽音部です!新歓ライブやりま~す!(あっ・・・唯!?)」 唯「へへ~犬さん犬さん」ナデナデ 犬(律)「はいこれ!観に来てくださいね~!(あれは唯ちゃんの友達か?釣れないかな?)」 和(軽音部って事はこの中に憂さんがいるのかな?) せんとくん(澪)(ていうか逆効果だろこれ・・・みんな引いてるよ。恥ずかしい・・・) 犬(律)「おい澪・・・じゃないせんとくんもちゃんと勧誘しろよ~」 猫(紬)「軽音部よろしくにゃん!」 唯「お姉ちゃんもかわいいよ~!」ガバッ 鶏(憂)「あっ!ゆ、唯ったら・・・」 犬(律)「うお!見破った!?」 猫(紬)「にゃんにゃんにゃん♪」パヤー 和「あの着ぐるみの中に憂さんが・・・興奮するわ!」ハァハァ せんとくん(澪)「(うう・・・恥ずかしいけどやらなきゃ) け、軽音部です・・・観に来てください・・・」 梓「ひっ!?・・・あ、ど、どうも」ビクッ …翌日 律「いよいよ本番だな~!ほいじゃボーカルはどうする?」 澪「全部憂でいいだろ!わわ私は無理だからな!」 紬「でも一曲ぐらいは澪ちゃんがやった方がいいんじゃないかしら?」 律「そうだよウケてたじゃん!(パンツで)もっと自信もてよ澪!」 澪「やだやだ絶対やだあっ!」 憂「私は澪ちゃんのボーカルも聴きたいな!」 澪「・・・うっ」 憂「澪ちゃんなら大丈夫!あんなに練習したじゃない!」 澪「憂・・・(だってそれは憂が一緒にやろうっていうから)」 憂「前も大丈夫だったんだから今日だって大丈夫だよ!」 澪「憂・・・わ、分かった・・・い、一曲だけ」 憂「澪ちゃん頑張ろうね!」ガバッ 澪「あ、ああ・・・」ポー 律「大丈夫っていうかパンツは見せてたけどな」 紬「りっちゃん余計な事は言わないの!今大事な所よ!」 唯「和ちゃん和ちゃん!急がないと!お姉ちゃんの新歓ライブ始まっちゃう!」ダー 和「そうね!加速しましょう!」ダー 先生「こらー!廊下は走るな!」 ドンッ 唯「あっ!ご、ごめんなちゃい!」 梓「てて・・・あ、こっちも前見てなかったから」 唯「あ!同じクラスの!」 和「二人とも大丈夫?廊下は気をつけて走らないと」 唯「ねえ・・・えっと」 梓「中野梓です」 唯「そっか!じゃああずにゃんだね! 私は平沢唯だよ!」 梓「!?(あ・・・ありのまま今起こった事を話すわ! 『私は初対面同然のクラスメイトに自己紹介しただけなのに速攻で変なあだ名をつけられていた』 な・・・何言ってるのか分からないと思うけど私も何をされたのか分からなかった・・・頭がフットーしそうだよぉー!)」 唯「ね?あずにゃんも一緒に新歓ライブ行かない? 私のお姉ちゃんがやるんだ!」 梓「し、新歓ライブ?・・・別にいいけど」 唯「わ~い!じゃあ早くいこ!あずにゃん!」ギュッ 梓「はあ・・・(あっ手を・・・!)」 和「大丈夫あなた?顔真っ赤だけど」 …新歓ライブ会場というか体育館 和「良かったわ!まだ途中みたい!」 唯「あっお姉ちゃんだ!お~い!」ブンブン 憂(あっ唯だ!観に来てくれたんだ!)ニコッ 梓「お姉ちゃんって・・・あのポニテの人?」 和「そうよ。よく分かったわね」 梓「あ、ちょっと平沢さんに似てたから・・・」 唯「唯でいいよあずにゃん~!」 梓「え?うん・・・ゆ、唯・・・」 唯「か~わいい!」ガバッ 梓「あ、あうあう・・・」 和「私もね和でいいわよ梓」 ジャカジャカジャカッジャカッジャカッ♪ 和「あっ始まった!」 唯「和ちゃん和ちゃん!お姉ちゃんが歌ってるよ!」 梓「上手い・・・!」 唯「うんお姉ちゃん歌上手なんだよ!」 梓「いや歌も上手いけどギターが・・・(一人だけものが違う! 高校生でこれ程のテクニックを持ってる人がいたなんて!)」 それもその筈、憂は一年前まで初心者だったが、今ではバンド内の誰よりも上手くなっていた。 ていうかプロレベルだった。 梓(すごい・・・完璧かつメロディアスなギター・・・カッコいい・・・感涙) 唯(あずにゃん泣いてる・・・背が小さくてよく見えないから悔しいのかな?・・・よし!) 梓「わ、わわわっ!?ちょ、ちょっと唯!?」 唯「合体だよあずにゃん!」プルプル 和「ちょ、ちょっと唯!肩車なんて大丈夫・・・」 ズテー 梓「い、いたた・・・ちょ、ちょっと邪魔しないで!」フー 唯「ごめんあずにゃん・・・」 …音楽室 律「いや~新歓ライブ!大成功だったな!」 澪「その割に誰も来ないな・・・」 紬「どうしてでしょう~」 憂「困ったねえ」 律「こうなったら唯ちゃんを入れるか~!」 澪「唯ちゃんは家の事で忙しいだろ」 憂「あはは・・・そうだね(まだほとんど私もやってるけど・・・)」 梓「・・・あの~済みません・・・」 憂律澪紬「「「「!!」」」」 梓「入部希望なんですけど」 律「なにーーー!!」 梓「!?」ビクーッ 律「確保だーーー!!」 憂澪紬「「「ラジャーーー!!」」」 梓「えっえっ・・・きゃあああああああ!!」 … 律「名前は?」 梓「中野梓です・・・」ビクビク 律「へへへ・・・それでどうしてうちに来たのかな?」 梓「は、はい新歓ライブで感動して・・・」ビクビク 律「ほほう・・・それでどの辺りに感じちゃったのかな?」 憂「りっちゃん抑えて引いてるから」 紬「怯えなくてもいいのよ・・・はいこれでも飲んで落ち着いて」ニコ 梓「あ、ありがとうございます(なんか優しそうな人だ・・・紬先輩って言ったかな)」 澪「で、パートは何を?」 梓「ギターです」 律「ギターかあ~!憂と一緒だなあ~!」 憂「ちょっと弾いてみる?」 梓「いいんですか?わ、私なんか下手糞ですが・・・」 律「力抜けよ。憂だってここに入るまでは初心者だったんだぜ」 梓「・・・え?」 澪「初めは憂が入ってくれないと廃部寸前だったから無理矢理だったんだけどな」 憂「みんなが助けてくれたから何とかここまで弾けるようになったんだよ」 紬「ううん憂ちゃんも頑張ったから」ニコニコ 梓「・・・やります」 ギャギャーン!チャラリチャラリチャラリラー♪ 憂律澪紬「「「「・・・」」」」 梓(無反応だ・・・やっぱり下手なんだー!) 憂「すごい・・・」パチパチパチ 梓「え?」 律「即戦力じゃねーか!こりゃ演奏の幅が広がるぜ!」 澪「いつからギターやってるの?」 梓「あ、あの両親がジャズバンドやっていて小4から・・・」 律「両親が音楽家!?サラブレッドかよ!」 紬「しかもかわいい!」 憂「あはは・・・これじゃ私が教わる様だね~先輩なのに」 梓「何言ってるんですか!?私より憂先輩の方がずっと・・・そうだ私も憂先輩の演奏が聴きたいです!」 憂「ん?別に構わないけど」 ビャッビャッビャッジャカジャカジャカジャカーン♪ 梓(カッコいい~・・・)ジワッ 律「あ~やっぱ憂もすげーな!」 澪「律も感心ばっかしてないでもっと上手くなれよ」 律「やかまひー!りっちゃんはいつだって最高なの!」 紬「うふふ」 梓「憂先輩・・・本当に始めてから一年なんですか?」 憂「そうだよ。梓ちゃん私にも色々教えてね」 さわ子「待たせたなみんな!」バーン 律「いや待ってねえし」 カーテン|さわ子「なんだとー!顧問だぞー!偉いんだぞー!」ウルウル 澪「いじけても似合いませんよさわ子先生」 さわ子「あら?かわいい子ね」ジュルリ 梓「!!」ビク さわ子「入部希望の新入生って所かしら?初々しいわね・・・」 憂「ちょっと先生!ダメですよいきなり!」 さわ子「うっさいわね~首をへし折られたいの?」 律「教師の言う台詞か!」 梓「だ、誰なんですかこの人・・・」ビクビク さわ子「顧問だって言ってんだろアウイエー!!」 梓「ひぃっ!!」ビクゥ 紬「まあまあまあまあ」 憂「ほ、ほら犬耳!コスプレなら私がやりますから!」 さわ子「ほう・・・そういう事なら今日の所は勘弁してやるか」 憂「・・・ほっ」 さわ子「なんて言うと思ったかこの小娘が!!」クワッ 梓「ひいいいいいぃっ!!」ビックゥ 律「はいさわちゃ~ん!いい加減にしようね~!」ガシッ 憂「悪ノリも大概にしないと面白くないですよ~!」ガシッ さわ子「ぎゃあああああ!!ぎゃああああああ!!」バタバタ 梓「あ・・・あああ・・・」 澪「怖い怖い怖い怖いムギ助けて・・・」 紬「よしよし」ポンポン 2
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/5298.html
透き通るような青い空。 そして上質なレースにも似た白い雲。 そんな平和で穏やかな世界に突如、轟音が鳴り響く。 ぐーきゅるるるるー、と盛大にお腹の虫が鳴いたのだ。 それも人ならまだしも風竜のお腹である。 近くを歩いている人がいたら雷鳴と聞き間違えただろう。 「はぁ……おなかがへったのね」 ここ最近は忙しくガリアとトリステインを行ったり来たり。 しかもご主人様は節約の為にと偽物のお肉を食べさせたり、 ひどい時にはごはんを抜いたりするという冷血漢なのね。 きっと竜なんだからそこらの魚や鹿でも捕らえて食べろって思ってるのね。 きゅいきゅい、失礼しちゃう! そこらの竜なんかとは違って、わたしは聡明で気位の高い風韻竜なんだから! その辺の所、自覚して欲しいのね! きゅい! と今この場にいない主人に腹を立ててもお腹は減る一方。 一刻も早くマルトーさんのいる厨房か、魚のいそうな池にいかないと空腹で倒れてしまう。 「きゅい…。お腹と背中がくっついちゃいそうなのね」 ふと視線を落とした彼女の目に何かが留まった。 それは大きいお肉だった。 一瞬、空腹のあまりに幻覚が見えたのかと思った。 しかし漂ってくる匂いは紛れもなく本物。 辺りを見回しても人はおろか獣の姿もない。 つまり誰かの獲物というわけではない。 肉の近くまで降り立ってシルフィードはちらりと周囲を窺う。 拾い食いはダメ、とタバサに言われた事を思い出す。 だけど、ここまで丁寧にまるで“食べてください”と言わんばかりに、 堂々と置かれた肉に手を伸ばさないなど、どうして出来ようか。 (きっとシルフィがいい子だから『大いなる意思』がお恵みをくれたのね) “それじゃあ、いただきまーす”と口に出さずに思いながら彼女は肉へと歩み寄った。 その次の瞬間、彼女の足元は失われていた。 「な、な、な、なんなのね、これー!?」 じたばたとシルフィードが暴れる。 見れば下半身は完全に地中に埋まり、かろうじて上半身だけが出ていた。 ぽっかりと開いた穴の下には頑丈なネットが張ってあり、 それがシルフィードの足に絡まって自由を奪う。 この、この、この、と苦戦する彼女の前に誰かの影が差す。 (おねえさま、助けに来てくれたのね!) 歓喜を浮かべながら顔を上げるシルフィード。 だが、そこにいたのは彼女の主ではなかった。 そこにいたのは全身を鋼鉄の鎧で覆った戦士風の男だった。 もしかしたら声を聞かれたかも、と焦るシルフィードに男は無造作に近付く。 自分の傍らで何かの作業をしている男を見て彼女は安堵した。 風体こそ変が助けてもらえるなら贅沢はいえない。 ……しかし、どこか様子がおかしい。 きゅい?と首を傾げながらシルフィードが男の方を見やる。 いつの間にか落とし穴の横には大きな樽が2つ積まれていた。 そして男はシルフィードを助けようともせず全力で離れていく。 ――――凄くイヤな予感がした。 全力で羽ばたき、足をばたつかせるシルフィード。 男が何かを投擲するのと彼女が飛び立つのは全く同時だった。 投げつけられた玉が樽に命中した直後、凄まじい爆風が広がった。 上空にいたシルフィードでさえ身体を大きく揺さぶられる。 もし、あの場にいたら間違いなく命はなかった。 「……ひ、ひどい目にあったのね」 ふらふらとよろめきながらも空を飛んでいく風竜。 その背中を男は黙って見上げていた。 「今度は引っかからないのね!」 あれから2日後、シルフィードはまたしてもお肉と遭遇していた。 まるで仇敵と出会ったかのような視線でお肉を睨む。 ちらりとあたりの様子を窺うが、やはり気配はない。 この状況をどこかに潜んで眺めているのかもしれない。 「シルフィに同じ手が通用すると思ってからに!」 ていっ、と岩を持ち上げてお肉の近くに投げ落とす。 物凄い地響きと轟音を立てて激突する岩と地面。 しかし落とし穴らしきものはそこにはなく、 地面には衝撃で微妙に亀裂っぽいものが走っている。 落とし穴がない=罠じゃない=食べても大丈夫。 完璧な論理的思考でシルフィードはお肉にかぶりついた。 舌の先からお肉の旨みが染み渡っていく、ついでに別の物も。 「きゅい?」 全身の力が抜けてシルフィードはその場にうつぶせになって倒れた。 手足を動かそうにも痺れて満足に動かせない。 まさか食あたり?と思った直後、彼女の前に再びあの男が姿を現した。 その両脇には、またあの恐ろしい火薬樽を抱えている。 痺れて動けない彼女の目の前に積まれる火薬樽。 そして、その天辺に今度は小さな火薬樽を置いた。 ただ他の物とは違い、導火線が取り付けられている。 ――――またしても凄くイヤな予感がした。 男が導火線に火を付け、全力で走り去っていく。 刻一刻と短くなっていく導火線。 何とか火を消そうとブレスを吐こうとしたが上手くいかず、 ふーふーと、まるでバースデーケーキのロウソクを消すみたいになってしまう。 去っていく男の背を見て、ぶちりとシルフィードの中の何かが切れた。 なんでお肉を食べようとしただけでこんな目にあわなければならないのか、 ただ普通にごはんが食べたいだけなのにそれさえも許されないのか、 込み上げてくる怒りが身体の痺れを打ち消していく。 がしりとシルフィードは導火線の付いた樽を握り締めると、 「きゅいぃぃぃーーー!」 全力でそれを男の背中めがけて投げつけた。 火薬の詰まった樽が凄まじい勢いで空を舞う。 突然の咆哮に振り返った男が目にしたもの、それは自分が設置したはずの爆弾だった。 瞬間、男の視界が白に染まった。 爆風に巻き込まれた男が炎に包まれて地面をごろごろと転がっていく。 そして、その場に倒れ込みピクリともしなくなった。 「……きゅい」 しまった。つい怒りに任せてやりすぎたのね。 死んでしまったかもしれないと恐る恐る近付いていく。 つんつんと指先で突付いて生死を確かめる。 耳を近づけるとしっかりとした呼吸が聞こえた。 放っておいても死にはしないだろう。 「当然の報いなのね、きゅい」 男はその場に残してシルフィードは飛び去ろうとした。 この男はどれほどヒドイ目に合わされたのか、 それを考えれば止めに踏んづけていかないだけでも甘いぐらいだ。 「…………」 ちらりとシルフィードが振り返る。 そこには苦しげに呻く男の姿。 はあ、と小さく溜息をついて彼女は男の元に歩み寄った。 目が覚めるとそこは村の前だった。 爆発でここまで吹き飛ばされたとは思えない。 もし、そんな衝撃だったら自分の身体など、 ジグソーパズルのピースと化していただろう。 よたよたと身体を起こして怪我がないか確かめる。 ふと気付くと鎧に何かが付着していた。 手袋を嵌めた手で掬い取って間近で凝視する。 それが竜の唾液だと気付いた時、ようやく自分が負けた事を悟った。 「やっぱりあの竜さんは怖い生き物じゃなかったんだね」 朗らかな少女の声が村を出て行こうとする男の背に投げかけられる。 それは彼が出立する前に竜を殺さないでくれと頼んだ子供だった。 少女の問いに男は黙って頷いた。 男の返事に少女は嬉しそうに笑みを浮かべる。 その隣には同じ様に微笑む神父の姿もある。 「これ、あげるね。竜さんを殺さないでくれたお礼」 少女が彼に小さな籠を手渡す。 中には、蛙苺というこの世界の野苺が詰まっていた。 戸惑いながら男はそれを返そうとした。 約束を守ったわけじゃない、ただ倒せなかっただけだと。 しかし神父からも受け取るように言われて男は従った。 少女と神父が手を振るのを横目に彼は村の外へと歩き出した。 竜を退治に行くといった時は村人総出で、 そして竜退治を断った今ではたった2人の見送り。 だけど決してイヤな気分じゃない。 何も狩れなかったが得る物はあった。 この世に無駄な冒険なんか一つもない。 口の中に蛙苺を放り込む。 すっぱい酸味が口いっぱいに広がっていく。 ――――たまにはこんな報酬も悪くない。 村を遠ざかっていく男の頭上を一匹の風竜が飛んでいく。 その背には本を広げた青い髪の少女。 不意にしおりを挟んで本を閉じると彼女が口を開いた。 「拾い食いした?」 「してない! してないのね!」 人の心を読んだかのような発言にシルフィがぶんぶんと首を振る。 必死にごまかそうとする彼女をタバサが凝視する。 睨み合うこと数十秒、その沈黙を打ち破ったのはシルフィだった。 「……けぷ」 もう弁明のしようもないゲップにシルフィの青い顔がさらに青くなっていく。 掲げられたタバサの杖が彼女の頭に、ぽかぽかと何度も振り下ろされる。 「えーん、ごめんなさいー」 「ごはん抜き」 「そんなー、あんまりなのねー」 透き通るような青い空。 そして上質なレースにも似た白い雲。 そんな平和で穏やかな世界に響くのは腹の虫ではなく、 楽しそうな少女達の喧騒だった。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4733.html
俺はさっき死んだ。 今日は久しぶりの不思議探索の日だった。 めずらしくペアになった俺とハルヒは、たまたま工事現場の横を通りかかった。 それが運の尽きだった。まさか角材が落ちてくるなんてな。 ハルヒに当たる筈だった角材はかばった俺の頭に直撃。そりゃもう相当痛かったな。泣き叫ぶハルヒの声と救急車のサイレンの音がぐるぐるまわり、俺は意識を失った。 そして救急車の中で俺は死んだ。 だから、手術室へは行かず病院の個室に運ばれた。 俺の顔には白い布がかぶせられてる。 俺は今体はないが、意識はある状態だ。 部屋の片隅でふわふわ浮いてみんなと自分の亡骸を見ている。 こういうのを幽霊っていうのか? 虚ろな目でなにかボソボソ呟いてるハルヒ。 長門は俺の亡骸を見つめて動かなくなっていた ひたすら泣きつづける朝比奈さん 古泉も親父もオフクロも妹も泣いていた。 なんだが悲しくなってきた。 ここにいるのは耐えられない 俺は部屋の壁を通りぬけると、近くのベンチに座ろうとした。座れない。 俺は死んだんだ。改めて死を実感した俺だったが、何故かやけに落ちついていた。 サッサッサッ・・・・ 床とスリッパがこすれる音がする。 誰か来る。俺は何故か隠れようとした。 ああ、そんな必要はない誰にも見えないんだから。 ・・・・・・長門だった。 長門は俺の姿を見据えると動かなくなった。 「俺がわかるのか?」 コクリと頷いて見せる。 俺は嬉しかった。 「あなたは13時22分34秒に死亡した」 「ああ。自分が死んだのはよくわかってる。さっき亡骸も見たしな」 「そう」 しばしの沈黙 「涼宮ハルヒはまもなくこの世界を終わらせる」 ハルヒが世界を終わらせる?俺が死んだからか? 「そう。涼宮ハルヒはあなたの死を受け入れる事ができていない」 「世界が終わるのはどうやっても防げないのか?」 「情報統合思念体は決断をした。今回の事故を一切なかったことにすることに」 そんなことができるのか?俺は生きかえれるのか? 「あなたの死は紛れもない事実覆す事はできない」 そうか。やっぱりな。じゃあなかったことにはできないんじゃないのか? 「あなたのニセモノをつくりだす」 「ニセモノ?」 「そう。あなたがとるであろう言動、行動を予測しその通りに動く いわゆるロボットをつくりだす。」 ほお。それが俺と人生のバトンタッチをするわけだ。 いいじゃないか。それなら誰も悲しむ事もない。 俺はもう自分のために人が悲しんでる姿なんて見たくないからな。 「私は賛成しない」 何故だ?これで大団円とまではいかないが俺以外の全ての人物は今まで通り生活できるわけなんだろ。 「理由はわからない。だけどなにか間違ってるような気がする」 間違ってなんてあるか。どっちにしろ世界が終わるよりマシだろ。 ――俺はこの時気づいてなかった。 「早く情報操作をしないと世界がおわっちまうぞ」 「後悔しない?」 「ああ」 「あと十秒で開始する」 10、9、8、7、6、5、4、3、2、1 長門の目から一筋の涙が零れ落ちた。 「な、長門?」 「情報操作を開始する」 地面が基盤を失ったようにぐにゃぐにゃと曲がり始めた。 強烈な吐き気とめまいにおそわれた俺は気を失った。 目を覚ました俺はじぶんがどこにいるのかすぐに分かった。自分の部屋だ。 朝出たばかりなのに、ひどく懐かしく感じる。 ベッドには偽キョンが寝ていた。 どこからどうみても俺だった。 どうやらあの事故はなかったことにされ、俺もハルヒも無事に家に着いた事になってるようだ。 俺はハルヒの無事を確認しに行こうとも考えたが、 それは確実だし相当疲れてたので今日は寝ることにした。幽霊も寝るんだな 俺が起きる頃には既に偽キョンは学校に行っていた。 急いで俺も学校に向かう。誰にも見えないんだから昨日の普段着のままでいいか。 どうせ制服も偽キョンが着ていってるんだし。俺が階段を降りるといつもどおりのオフクロがいた。 俺には気づいてない。あたりまえか。いつもどおり友達と長電話している。 俺は少し寂しくなったが、世界のためだ。軽く自分の両頬をパチンと叩いて家を出た。 学校にはすぐに着いた。幽霊って移動距離半端じゃないな。 教室に入った時には既に4時間目の終わる寸前だった。 俺はハルヒをまず見つけた。いつも通りのハルヒだ。 安堵した俺は次にすぐ前の偽キョンを見る。しかしよくできてるな 授業終了の合図でハルヒが教室を猛スピードで出る。 ハルヒが俺の体があるであろう位置を通りぬける。 ハルヒが自分を通りぬけた瞬間ふと朝も感じた寂しさが涌き出てきた。 俺は一体なんでここにいるんだろう。 普通あの世とかにいくんじゃないのか? なんで俺はここにいなくちゃいけないんだ?あんまりだ 「それはあなたがなにか未練があるから」 いつのまにか後ろにいた長門がいった。 おい、長門それじゃひとりごといってる様だぞ。 みんなが見てるじゃないか。 「俺がこの世に未練をもっている?」 「そう」 さあ、なんだろうな。一昨日買ったゲームか? 「それは自分で気づくしかい」 そう言い残して長門は行ってしまった。 放課後は部室に足を運んでみる事にした。 ドアを通りぬけようとした所で朝比奈さんが着替えをしてたらまずいということに気がついた。 俺はノックなんてできないから、誰か他の部員が来るのを待つことにした。 ・・・・・・10分後 ニヤケながら古泉がやってきた。 「遅いぞ、古泉。何やってたん・・・」 古泉が道を遮る俺を通りぬける。 そうだ。俺は死んでるんだ。 古泉がノックをすると、はぁいと可憐なボイスが聞こえた。 古泉と一緒に中に入る。 「ちょっと待っててくださいね。すぐにお茶入れますから」 「涼宮さんと彼がまだ来てないみたいですが・・・」 「そうですねぇ。どうしたんでしょう」 朝比奈さんがお茶をいれてもってくる。 えーっと俺のは・・・朝比奈さん俺のが無いんですけど。 あ、そうか。いいんだ、いいんだ。 「おっ待たせー!」 勢いよくハルヒとそれに引っ張られながら偽キョンが入ってきた。 「HRがながびいちゃってね。岡部の奴相変わらず話が長いんだから・・・みくるちゃんお茶!」 「はい!ただいま・・・」 朝比奈さんがお茶を入れにパタパタ動き回る。 偽キョン「朝比奈さん、そんなに急がなくたって大丈夫ですよ。ハルヒよ、たまには自分でいれたらどうだ?」 「大丈夫ですよ。これが私の仕事ですから」 「ほらみなさい!みくるちゃんもそういってるでしょ。あんたは黙ってホームページ更新してればいいのよ!」 偽キョン「やれやれ」 思いやりのある点から肩のすくめかたまで俺そのものじゃないか。 どこでこんなロボットが手に入るんだ? 「涼宮さん、今日の予定はなんでしょうか」 「ないわ。みんないつもどおりやって頂戴」 そしてみんないつもどおりの活動を始めた。 長門は読書、偽キョンと古泉でボードゲーム、朝比奈さんは今日は編物か。可愛らしい。 偽キョン「ほら王手だ」 「おや、これはもう打つ手がありませんね」 偽キョン「お前は進歩と言うものを知らんのか?」 前と同じ負け方だぞ。古泉 「いいんですよ。勝ちまけなんて。楽しめればそれで結果オーライです」 偽キョン「それはそうだが勝ちばっかりや負けばっかりだとつまらないだろ」 そうだ、そうだ。 「ところでみんな!今週末予定あるひと!」 俺は手を挙げる。今週末はテスト勉強で・・・。 「いないわね!じゃあ不思議探索をするからね!楽しみにしておきなさい!」 見えてないか。 偽キョン「俺はテスト勉強がしたいんだが・・・」 「そんなの次の日にやりなさい!」 偽キョン「やれやれ・・・」 やれやれ・・・だな。 誰もが俺を存在しないものとしている。 こんな悲しみは初めて味わった。 こんなんだったら地獄へ行った方がましだった。 おい、ハルヒいつものように俺をこき使ってくれよ。 ねえ、朝比奈さん俺にいつもの微笑みをください なぁ、古泉お前のワケのわからん話は俺がまた聞いてやるから みんな・・・俺に気づいてくれよ・・・。 俺はいつのまにか涙を流していた。 パタン 長門が本を閉じる音がした。 「あらもうこんな時間ね。今日は解散!」 ハルヒは扉の前で泣いている俺を通りぬけて行った。 続いて朝比奈さん、古泉が俺の体をすりぬける。 通りぬけることができるなんて便利でもなんでもない 屈辱だ。通り抜けられる度に自分がいないことを実感させられる。 長門はまだ部室に残っていた。 「耐えられる?」 長門が俺の涙に気づかないフリをしながら言った。 「正直キツイな。でもしょうがない。頑張るぜ」 「ひとつ言っておく」 窓の外を眺めてた長門が振り向いて言った。 「私はあなたの存在を理解している」 俺はその言葉が嬉しかった。 長門は俺の肩を抱いて言った。 「無理しなくていい。私はあなたの指示通りに動く。やめたい?」 「いや頑張る。おかげで勇気が出たよありがとう」 「そう」 その日は長門がずっと手をつないでいてくれた。 次の日もいたって平穏な日だった。 授業中にハルヒが偽キョンをじーと見つめてたのが気になったが それ以外は別に昨日と変わり映えしない1日だった。 水曜日もまた平穏無事に終わるだろうと思ってた。 しかし、そうはいかなかった。 ハルヒが偽キョンを非常階段に引っ張ってゆく 俺は急いで後をつけた。 「あんた最近おかしいわよ」 偽キョン「おかしい?なにがおかしいってんだ」 「なんか・・・とにかく変よ!あんたキョンになりすませた偽者じゃないでしょう ね?」 俺は驚きながらも嬉しかった。 「そんなわけねぇだろが」 「・・・そうよね。なんでもないわ。早く教室に戻って」 「お前自分で呼んでおいて・・・」 「いいから早く帰れ!」 ハルヒは偽キョンをおっぱらうとうずくまって頭を抱えた。 なんとなくその場に居辛くなった俺は朝比奈さんの教室に行った。 そこでは深刻な顔をした朝比奈さんと鶴屋さんがいた。 「最近、キョン君変なの」 「キョン君が?気のせいじゃないのかい?」 「ううん。涼宮さんも古泉君も言ってたの。」 「へぇーどんな風に変なんだい?」 「なんかキョン君だけどキョン君じゃないみたいな・・。」 驚いた。朝比奈さんや古泉まで俺の異変に気づいてくれてたとは。 俺は急いで長門がいるであろう部室ヘ向かった。 俺は長門にハルヒ達が異変に気づいてる事を伝えた。 「知っている。昨日の帰りに話してた」 「何でばれたんだろうな」 「仲間だから」 長門の意外な発言に驚いていると長門は言った。 「私は昨日一晩考えた。これで良かったのか」 「よかったもなにもやむをえないじゃないか」 「私の話を聞いて。ニセモノのあなたをつくりだして 彼らを騙してるのは良い事なのだろうか」 「それは涼宮ハルヒらにとって幸せなのだろうか。 なによりあなたが幸せなのか」 「そして私は気づいた。涼宮ハルヒはあなたの死を受け入れるべきだと」 「しかしそれが失敗すれば・・・」 「リスクを侵してでも伝えなきゃいけないことはある。死は受け入れなきゃいけないこと」 「そしてあなたの未練がわかった。それは涼宮ハルヒへの告白。」 俺は決心した。ホントの事を伝えよう ありがとう長門おまえのおかげだ。 「有希、話って何?」 SOS団が部室に揃った。俺が2人いるがな 「話があるのは彼」 長門は俺のほうを指差したが、当然見えてないわけで。 「誰もいないじゃない」 長門がブツブツとなにかを唱えると俺の体が具現化して行く。 呆然としていたハルヒは俺の顔が見えるようになってから愕然とした。 「キョン!キョンが2人?!・・・アレ、もとから居たキョンは?」 古泉も朝比奈さんも酷く驚いているようだ。なにが起こっているか分からない様だ 「こ、こっちにいた彼は今現れた彼が現れた瞬間に消えました・・。」 古泉のニヤケ顔は既に消えていた。 「よお、久しぶりだな」 「何いってんの・・?さっきまで一緒にいたじゃないの・・!」 俺は今までのことを全て説明した。 説明を聞いてたハルヒはだんだん涙目になっていき、ついにはしゃくりあげ始めた。 「そういうことだ」 俺は話を終えた。 「何がそういうことだ!」 ハルヒは泣いていた。泣きながら怒っていた。 「キョン君がぁ・・・キョン君がぁ・・」 朝比奈さんは泣き崩れた。 「これは驚きましたね」 古泉もニヤケ面はとっくに消えていた。 「キョン!あんたボケっとしてるからそうなるのよ・・えぐ」 俺は少し事実を曲げて伝えていた。ハルヒを助けるために死んだって部分をだ。 「彼はあなたを助けるために、身代わりになった」 長門が少し強めの口調で言い出した。 「彼は身をていしてあなたを守った。」 「おい長門・・・」 「黙ってて」 長門は珍しく強い口調だった。 「あなたは彼の死を受け入れなければいけない」 「無理よ・・・だってあたしはキョンが・・」 「ハルヒ、俺の話を聞いてくれ」 「お前は本当に傍若無人で、人を困らせる事ばっかりして・・・特に専らおれだったがな」 「何がいいたいのよ!」 「自分の決めた事は必ず曲げない身勝手な女でもあったな」 「・・・何よ」 「しかもワガママで無理強いはするし嫉妬深いと来た。 性格のテストがあるなら赤点だな絶対」 「キョン君ちょっといいすぎ・・」 「でも俺はそんなお前が好きなんだ!」 「キョン・・・」 「理由なんてわからねぇ。恋に理由なんてないっていうからな」 「なによ・・・かっこつけちゃって」 ハルヒは顔を真っ赤にして言った。 「あ・・あたしも好きよ。だから、だからいかないで!」 俺の体が透けてきた。 「ハルヒー、俺もうダメみたいだ」 俺の目からも涙が零れ落ちていた。 死にたくねぇよ。あれほど落ちついていたのが嘘 のように怖くなってきた。 「さよならだな。ハルヒ・・・」 「行かないでよぉ。わたしを置いていかないで!」 ハルヒの目からポロポロと涙が落ちる。 「あんた怖いんでしょ?あたしに隠そうたって無駄よ」 「ああ、怖いさ」 ハルヒは泣きながら俺を抱きしめた。 「離れないで!すきっていったんだから責任とりなさいよ!」 「ハルヒ、大丈夫だ。大丈夫なんだぜ」 「だからなにが大丈夫なのよ!」 「大丈夫」 「きっとまた会えるから」 俺の体はもう上半身だけになっていた。 「・・・分かったわ」 ハルヒは涙を拭うといつものハイビスカスのような笑顔を見せてくれた。 「あたしがそっちにいくまでまってなさいよ!女でもつくったら承知しないからね」 「ああ、ひぐっ待ってるさ。何十年も何百年もな」 「お前に1ついや、3つ頼みがある」 「いいわ!いってみなさい」 「まず、これからもSOS団を続けてくれないか?」 「当たり前じゃない!永遠にSOS団はSOS団よ」 そうか。よかった 俺もずっとSOS団でいたかったなぁ 「言っておくけど、あんたもずっとSOS団だからね」 「・・・・そうか!」 俺はもう涙をこらえる事が出来なくなっていた 「2つめだ。お前は俺以外の大切な人をみつけろ。あと何年もお前は生きれるんだ 。ひとりじゃ抱えきれない事も必ずある」 「そんな時は僕達が支えますよ」 古泉が言った。古泉の顔も涙でぐちゃぐちゃになっていた。 「はい。そうですよう、絶対涼宮さんから離れません!」 朝比奈さんはもう涙腺が異常をきたしてるようだ。 「安心して私が守る」 長門の目にははっきりと決意の意思が溢れていた。 そうか・・・。俺にはこんなに最高の仲間がいたんだな 「だから2個目はお断りね」 「そうか。最後にに3つめだ」 「幸せになれよ」 俺はハルヒと唇を合わせた。 そして俺は霧の様に消えて行った。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/781.html
801 名前: NPCさん 04/12/06 14 57 12 ID ??? うちのサークルにいる、ちょっと困ったちゃんの報告をします。 関東の方にあるTRPGサークルに所属して1年目なんですが、そこの先輩にちょっと困ってます 先輩はTRPG歴が10年以上で、昔のルールブックなんかも持ってるらしい。 基本的にはいい人なんだが・・・・・・ ・俺マンセー的な発言と行動を良く取る。 ・GM経験回数が100回以上で、その経験を誇らしげに語る。 ・態度が高圧的で常に偉そう。先輩の先輩にも態度が大きい。 ・知ったかぶり。他の人が話を振っても『ああ、分かってるから』と答える。 ・反省をしない。これも『ああ、分かってるから』で終わりにしてしまう。 ・説明好き。何でもかんでもすぐ説明したがる。 ・「昔はもっと・・・・・・」と懐古発言を良くする。 ・パーティーが自分の思ったとうりに動いてくれないとすぐに癇癪を起こす。 ・他のPCの見せ場を横取りする。 ・女キャラしかやりたがらない。 と、ちょっと困った人なんだが、どう付き合っていけばいいんだろうか・・・・・・ スレ44
https://w.atwiki.jp/toniemio/
家飲みにはまっています。 タイトルの通り、最近は家飲みにはまっています。 家に呼べるような相手も居ないので 自動的に一人でやることにはなるのですが、 外に一人で飲みに行くのもなんだか寂しいし、 外で飲むより家で飲んだほうがやすいし、 自分の好みの味付けでつくったつまみを食べながら飲めるしで 意外なほどメリットたっぷりです。 最初はちょっとさみしいけど 慣れたらいい感じ。 オススメです。 でも、くれぐれも飲み過ぎ、アルコール中毒にはお気をつけ下さい。 時間の変更 今日、幼稚園から急ぎの手紙が来ました。 急ぎというので、また何かあったのではなんて思いましたねど、授業時間の変更でした。 本来は、水曜日は11時45分なんですけど、園の都合で、来週の水曜日だけ2時半になり、 木曜日が代わりに11時45分になるそうです。 忘れそう。って思ったのでカレンダーに書き込みましたけど。 でも、うっかりしそうな気がしてなりません。 変更になる水曜日は、お弁当も必要だし。 忘れたら悲惨です。 っま、つくり忘れても、お昼ご飯までに届けたらいいんですけどね。 ビデオカメラを購入した。 小学の娘の学芸会が近づいている。 持っているのが10年前のビデオカメラなので、新しくビデオカメラを購入した。 15分位の劇とはいえ、ずっと手で持っているからプルプル震えて大変でしたが、今年はとても軽いので、楽に撮る事が出来そうです。持ち歩きも便利で良いですね。 ただし、タッチパネルに慣れてないせいか、イマイチ反応が遅い気がするのですが、それは、ここ何日か練習すれば良くなるかな。失敗は許されないから、頑張らないとね。 ブログ開設記念記事☆ 皆様はじめまして☆ 今日からブログをはじめることにしました。ご挨拶を兼ねての記念記事です。 何を書こうか?と思いましたが、とりあえずは今後のこと。 カテゴリにこだわらず好きなことを書いていきたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。
https://w.atwiki.jp/realhypnosis7/pages/39.html
催眠の特徴の一つとして,まるで他人を操っているかのように見えるというものがあります.古今東西,その操りに魅了されて,催眠に興味を持つ人は後を絶ちません.彼らは催眠を会得して,それを使い,人を操ってみたいと思うのです. しかし,現実として催眠を会得してみると,その野望はうち砕かれます.催眠をかける為には,被催眠者とのラポールの形成が必要だったり,被催眠者が催眠に興味を持たなくては駄目だったりと,映画や小説の中の催眠とは違い,いくつかのハードルが待っているのです.それを知っても,操りの魅力に取り憑かれた人は,諦めずに方法を模索します.どうやったら,承諾もなしにいきなり催眠をかけて操れるか,その方法を高い金額を払ってでも知ろうとします. さて,相手の承諾もなしに,いきなり催眠にかけることが出来るのでしょうか? その答えは,この催眠標準テキストの理論編をしっかり読めば分かると思いますが,残念ながら出来ません. そもそもの誤解は,催眠が催眠状態という特殊な状態であって,その状態になれば,暗示の通り行動する,という部分でしょう.同様に顕在意識の壁をすり抜けて,無意識に暗示することによって催眠という現象が起きるというのも誤解の元でした. これらの,誤解が蔓延しているのは,催眠とそれに付随する操りという魅力が商売になるからです.なので,催眠術師は出来ないことを知りながらも,決して出来ないとは言いません.むしろ,積極的に出来ると主張します.世にはびこる催眠関連の書籍の多くは,そういった催眠術師が書いたものです.なので,なかなか本当のことを知ることが出来ません.逆に言うと,催眠の専門書には,この催眠標準テキストに書かれているような理論はしっかりと書かれています.是非,そう言った書籍を読んでみることをオススメします.