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どこへ行こう。 あたしはさっきからずっとそればっか考えていた。 そのせいでまだ一歩も踏み出せないでいる。 徐倫のため他の奴らを殺して回る、とは言え、徐倫本人に会うのは避けたい。 そりゃあ、探して保護した方がどう考えても良いだろうが、そんな効率の問題じゃあない。 向かいたいのは、『人が寄り、なおかつ徐倫が行かない』どこか。 徐倫を襲いかねない危険人物を探すのもだが、優先すべきはこれだ。 危険人物と言えば……プッチはどこ行っちまったんだ? プッチと同行してたらしい筋肉達磨も行方不明だし、放置すんのは絶対に避けたい。 「やっぱ行くっきゃねえのかなあ~?」 さっきから気になってしょうがない巨大な建造物、コロッセオ。 イタリアだったかに在ったんじゃあねーのか? 極上の料理にぶっかけた蜂蜜のように街の景観はブッ壊されてることだろーよ。違和感バリバリだ。 徐倫はわざわざ行かないだろうな、こんなところは。拠点にするには無駄に目立ち過ぎる。 かと言ってここに寄りつく奴なんてそうそういないだろうってのもまた言えるわけで。 いるのは、状況の見えてない馬鹿か、相当の自信家のどっちかだろう。 6時間も経ったんだから皆現実が見えてるだろう、後者の可能性の方が高い。 「いいや……違う、行かなきゃいけない。徐倫のためにもここは!」 行かなきゃいけない。 たとえ誰もいなくても、いずれ捜索する者が現れるだろう。 物陰に隠れてそいつにFF弾を打ち込めばそれでいい。 それだけで、たったそれだけで決着はつく。 「……できるのか? あたしは、その『たったそれだけ』が?」 乗っ取った男、ダービーを打つ時さえためらったのに? 震えが止まらず、ろくに照準を合わせられなかったのに? そもそも途中まで殺しを躊躇してたのに? (なのに貴様は『たったそれだけ』などと、エラソーにのたまってるのか? プランクトンの分際で) プッチ神父があたしを嘲る声が聞こえた、気がした。 「……ああ、そうだ、『たったそれだけ』だよ。わけねぇんだ、徐倫のためなら」 その声を振り切るようにして走る。 ウダウダ悩んでる暇はない、徐倫の身を案じるなら。 思い出を足かせのように引きずってしまうから一歩一歩が重いんだ。 捨てなきゃあ、前には進めない。 必要なのは目的。空条徐倫のために戦うという目的だけ。 ★ 話し相手がいないというのは、寂しいものだな。 プッチが居なくなってから、奴の魅力を再認識させられた。 することもなく一人でいるのは面白くない。 悠久の時を生きてきたはずなのに、退屈な時間はひどく長く感じる。 いつもだったら頭のクールダウンに十分な時間は過ぎただろうが、高ぶった気持ちは一向に冷めない。 同族のこともそうだが、ここに来てから満足に戦えていないのが原因だろう。 プッチには悪いが、今誰か来ようものなら手加減できるかどうかさえ怪しい。 「ヌウ?」 侵入者……来たか。 足音を出来るだけ出さない歩き方はしているが、地を伝わる振動は消しきれまい。 だが、気配の消し方は修羅場をくぐりぬけてきた波紋戦士のそれに劣らない。 これほどの腕なら、その力奴らに匹敵するかもしれん。 文字通り血が滾るのがわかる。 ジョルノとの戦いの際、プッチに介入されてから、その鬱憤を晴らしたくて辛抱たまらなかった。 今回は邪魔する者はいない。来ようものなら、そいつごと叩き潰すまで。 狩りの対象の足音止まる。距離からして、機を見計らっているのだろう。 「そこにいるのはわかっている。おとなしく出てきたところで見逃す気などないがな。 貴様がその気なら、相手してやろうじゃあないか」 スッと立ち上がってみせたが、向こうは動かない。 「来ないのか? ならばこちらから向かうぞ」 不意を突こうとしたのだろうが、無駄だ。その目論見ごと吹き飛ばしてくれる。 対象は20メートル先、柱の後ろ。侵入者は動かない。 接近、残り10メートル。侵入者は動かない。 接近、残り5メートル。まだ動かない。 3メートル、2メートル、1――――。 右足を鞭のように振るい柱をなぎ倒す。 石塊吹っ飛び、破片舞い散る。その陰からひらりと飛ぶ影一つ。 射出音六度響く。飛来物が2、3頬を掠る。 横転しながら着地したそいつは。 「貴様は……」 ジョルノに治療されたはずの男だった。 ★ (チッ……柱の影を見に来たところを上からズガン! と考えてたが甘かったぜ。 しかし、よりによってあの筋肉達磨が相手か!) さっきまでプッチの次に再会を願ってはいたものの、それは恋い焦がれた者同士が浮かべるような感情じゃあない。 こいつに対しては、そんなのとは対極にある憎悪しか浮かばない。 『どうやらコイツは貴方の肉体を取り込んだようです! つまり貴方とヤツの相性は最悪!』 ジョルノの言葉を脳裏で反芻する。 F・F弾はプランクトンを射出する攻撃だから、肉体の一部を飛ばしているようなもの。 こいつを放置すんのは危険だが、そう思ってた割に対策は練っていなかった。 近距離パワー型スタンド並みの力も吸収されて通用しないこいつ相手に、どこまでやれる? 「よりによって貴様か。野放しにすればプッチも厄介に思うだろう。協力は……出来るはずもないな。 遠慮はしない、ここで片付ける」 そー言う奴の表情からは、笑みが見て取れた。 随分とまあ舐めくさってくれるじゃあねーの、えぇオイ? 策がない? なら見つけ出せばいい! とにかく、今は時間稼ぎをするしかないッ! 指先を銃口に変換、発射。 よけられるが問題ない、距離を稼ぐための布石だ。 さて、どうする? DアンGやダービーにやったように、肉片をまき散らす手は使いたくない。 リスキーすぎる。二人ともほぼ動けないという前提があったから出来たことだ。 外側から傷をつけるのは難しい。体液を奴の中にブチ込んで繁殖させ内部から破壊するしかないが、体表に打ち込めば吸収される。 要は、『最初っから内部にブチ込む』しかないわけだ。 それができる箇所はおそらく、口内、眼球、耳とか鼻とか……顔付近に集中してやがる。 ヘヴィったらありゃしねえ。 コロッセオに地下があると知ったのは偶然だったが、最初はラッキーだと思った。 遺跡のように入り組んだここなら奇襲しやすい。 だが、強い奴に対してあれこれと策を弄するのは無駄だとさっきので思い知らされた。 位置が位置だ。狙いを定めて、真正面から突っ切るしかねえ! 「どうした、鬼ごっこは終わりか? それとも、このエシディシに命乞いでもするつもりか?」 駅のホームみてーなところまで走って立ち止まったあたしに、そう言って蔑視しやがった。 地下鉄が通ってるんだろうかとかムカつくヤローだとか考える暇もなく、思考のほとんどを隙を作るための作戦練りに回す。 「一つ聞いていいか? 分からんのだ。貴様は何のために戦う?」 向こうから話しかけてきやがった! 隙を得るための手口か? いや、あの圧倒的なパワーの持ち主がそんなことをするとは思えない。追いかける速さも加減したようだから。 だからあたしは深く考えず、正直に率直に答えてやった。 「あたしはあいつを……徐倫を生き残らせなきゃならねーんだ! この命に代えても! テメーみたいな化け物に徐倫を殺されてたまるか!」 ★ 「一つ聞いていいか? 分からんのだ。貴様は何のために戦う?」 言うなればこれは最後通告。 このままならわけなく勝てるだろうから、協力するかどうか一応聞いておく。 目的が一致するなら、プッチの頼みを無下にするわけにもいくまい。 「あたしはあいつを……徐倫を生き残らせなきゃならねーんだ! この命に代えても! テメーみたいな化け物に徐倫を殺されてたまるか!」 そんな思惑つゆ知らずといった感じで、聞けたのは随分と身勝手な理由。 「安っぽい感情で動くんだ――なッ!」 男に接近を許してしまった。構えた銃口を顔に向けられる。 回避は間に合わない。 「直を――喰らいやがれ!」 不意を突かれたのは驚きだが、口なら吸収されないとでも思ったか? 吹っ飛びはしたものの、喉の傷は浅い――何ィ! 喰い……破られる!? 「勝った! 臓物をブチまけなァァァ――――!」 ★ 確かに打ち込んだはずだ、途中で吹っ飛んだから二発だけだが確かに。 即、分裂も命令した。なのに、何で。 「何で! フー・ファイターズが死滅してんだよォォォ――――!」 慌てふためくあたしとは対照的に、筋肉達磨は落ち着きはらってペッと掌に血反吐を吐きだす。 「こんなものに……こんな塵に匹敵する微小な生物に喰われかけるとはな。反省しなくては」 かろうじて生存しているフー・ファイターズのことだろう。 熱した鉄板に水滴を零したような音がして、そこで完全な死滅を確認した。 「もし俺の流法がこの生物を焼き殺せる「炎」でなかったなら。「炎」でなかったならッ! どうやってあの攻撃を防いでいたか分からなかったぞ……」 奴の唇から血液垂れる。そこから煙を帯びて皮膚が焼けていた。 奴の能力は、フーファイターズを焼き殺すほどに血液の温度を上昇させる能力らしい。 肉体を取り込むこととの関連性は見出せないが、分かったことはある。 今のあたしじゃ、コイツに勝てない。 「さっきから気になっていた。鉄塔の側にいた女と、貴様の動きは酷似している。 変装か……あるいは、肉体を乗っ取ったのか?」 冷や水を浴びたようにピクリと反応してしまう。 「図星のようだな。フン、とんだお笑い草だ! 他人の肉体を乗っ取り、あげく、ジョリーンだったか? そいつ以外は内側から喰い破る。 貴様が俺を化け物と言えた口か?」 反響して聞こえたのは、地下だからというだけじゃあないだろう。 「その人にも化け物にもなれぬ出来損ないの頭で考えろ。ジョリーンが貴様の助けを必要とする弱者なら間もなくくたばる」 「徐倫を侮辱するのはやめろ! それに、これはあたしが勝手にやってることだ!」 「だが俺は言い振らすぞ?『ジョリーンの仲間であるフー・ファイターズは殺し合いに乗った』と」 事態は、あたしが死ぬより最悪の方向へ向かってしまった。 もしそんな話が流布すれば、徐倫は集団から敵視され、疎外されるだろう。 そうなれば彼女の孤立は必至。生き残れる可能性は激減する。 「徐倫は同行者から嫌われるだろうな。除け者にされ、弁明すら聞いてもらえないのが目に見える」 「黙れ! 徐倫は、徐倫は」 「必死に孤独に耐えたところで、噂を聞いた誰かが始末しにかかるだろう。 それとも、耐えかねて自殺するのが先か?」 「黙れ黙れ黙れ!」 壊れたテープレコーダーのように必死に言葉を繰り返す。 耳もふさいでいるが、それに合わせて奴は声量を上げてきた。 守りたかった徐倫が殺される。湧き出るそのイメージを塞き止めたい。 だが、奴の暴言が途切れることはなかった。 「その時の死に様はどんなものなのだろうな? 刺殺? 絞殺? 銃殺? 圧殺? 自殺なら服毒というのもあるかも知れんなあ?」 「黙れ……黙れ……死なせて、たまるか……」 そして、自分でも分かってたから恐れていた、最も耳に入れたくない一言を―― 「いいや、ジョリーンは死ぬ。だが忘れるな、徐倫を殺したのはお前だ。全て貴様のせいだ」 ――聞いた途端、あたしはキレた。 「黙れエエエエエエエエエエエエ!」 ひたすらに、残像が見えてくるほどに拳を振るう。 だが見切られる。左腕をつかまれる。 「動揺して安易な攻撃を繰り出したなあ~~~!」 拳撃が止まった隙を突かれ、野菜を切るように容易く、右手首が手刀で切り離される。 ボールみたいに宙を舞う手首。 「そしてお前は『得意顔してしゃべんなこのウスラボケが』と言う!」 「得意顔してしゃべんなこのウスラボケ――がッ!」 顎を蹴とばされた。舌を噛んだ。 受け身を取れずに倒れる。自然と奴に蹴られた脚を見ることになる。 切られたはずの右手首が一体化していた。 「右手からまた撃ってくると思っていたぞ。狙いは耳の穴か?」 完全に、読まれていた。 血液が駄目だったから、リンパ液で満たされた耳内部の組織、蝸牛を狙うという策を。 F・F弾を、飛ばされた右手からブッ放してやろうとしたことを。 空中で変化する指を見逃さなかったのだろう。 奴はあたしを蹴ることで右手を操作する集中力を損なわせ、同時に振るった足で手首を吸収しやがったのだ! 「絶望のォ~! ひきつりにごった叫び声をきかしてみせろォ~~~!」 起き上がっていないあたしに容赦なく向かってくる。 チクショウ……ここまでなのかよォ……! ★ 戦略的撤退を取った俺ってえらいねえ~~~。 『セト神』は解除さえされなければ無敵の能力なんだからな。 ん? ここに来る以前子供化したポルナレフに追い詰められた? そんなこと言うのはえらくないね。 北上した俺の目に留まったのはコロッセオ。 目立つ施設だから何となく向かってしまったんだろう。 足が見つかった余裕もあって、内部の捜索をし始めたんだよ。 盗られたらまずいから、バイクは目立たないところに隠したけどな。 そしたらなんと、地下への隠し通路を見つけたんだよ! 俺ってばますますえらいねえ~~~。 真実の口が蓋になってたなんて驚きだぜ。 んで、喜び勇んで侵入開始したってわけだ。 遺跡みたいな内部を探検してると、途中で近代的な場所に通じた。 いや、何か騒がしい音がしてたからその正体を知りたかっただけなんだぜ? それに関わろうなんて微塵も思わなかった。 だが、生まれてこの方、あれほど自分の選択と幸運に感謝したことは無かったね。 「ダッ、ダァービィー!」 感動の再会ってやつだ。 背負ってた女が居ないが、この際どうだっていい。ダービーに会えただけで良しとしよう。 しかし緊急事態だ。 俺がダービーを見つけて数秒後、奴の右腕が吹っ飛ばされた。 誰がやったって? 一番会いたくなかった筋肉野郎だよ。 何か叫びながらニヤついてやがる。おぞましいったらありゃしねえ。 関わりたくないし今すぐにでも逃げちまいたい。だがこれはチャンスなんじゃあねーの? ここでアメリカンコミックのヒーローよろしくジャジャーンと助太刀に入れば、 ダービーの信頼が得られるわ、危険人物を無力化できるわいいことづくめ。 こーいうのは大抵リスクが付きものだが、あのデカブツはこっちに背中を向けてっから気付いてねえ。 ジョセフみたく見た目ジジイじゃあねえし、影に2、3秒触れさせればイジメ甲斐のある子供に変えるには十分。 そもそもダービーがやられたら、次にやられるのはこの俺だろう。元々危険なのは変わりあるめえよ。 そうこう考えてるうちに蹴りがダービーの顎にモロに入る。こりゃあ今すぐ行かねえとダービーがやられる! 意を決してスタンドを発現、最大限影の面積を拡張し走り出した。 ★ 「ねぇねぇディアボロくぅ~ん、いい加減冷房を切りに行きたいんですけどお」 「俺とこいつを危険に晒してもいいと? 三人一緒に行くのも論外だ。 俺かお前がこいつを服ごと抱えて行く必要があるから、下手をすれば咄嗟の事態に対処できない」 ジョセフの提案を退ける。 スタンド攻撃のせいで、俺はスタンドが使えなくなり、音石に至っては動きまわることすら難しくなった。 たくましい肉体を取り戻し、奇妙な術が使えるジョセフはともかく、俺と音石は戦力として計上できない。 籠城を選択した一因はそこにある。 消極的だが、選択そのものは間違っていないからこそ、あの時ジョセフは反対しなかった。 いかなる場合においても安全に振る舞うことを優先せねばなるまい。 「もっとも……裸のままこいつを抱えるのも勧めんがな」 「分かってるって。そんなことして突然姿が元に戻った日にゃあ目のやり場に困るってーの。 そもそも、冷房を切りたいのはこいつが震えてっからだ」 「うー……」 ジョセフが指差したのは、元々着ていた衣服にくるまっている音石。 ぶかぶかで見に纏えたものではないから脱いだようだが、寒さには耐えかねるのだろう。 唇は既に紫色、未発達の歯をカチカチ言わせて縮こまっている。 これくらいの年の子供には酷な環境だ。別に憐れんでいるわけではないが。 確かにこれが原因で、元に戻った時音石の肉体に異常が出ては困る。 従わせる利用相手が使い物にならなくなるわけだからな。 しかし、自分の命には代えられない。このディアボロ、何より危険は避けたいのだ。 「それに目の容態はどうなんだ? ほれ、水だ」 デイパックから飲料水を取り出し、ジョセフに渡す。 いい加減処置を施さないと、本当に役立たずになるからな。 「おお、わりいな」 「自分で言ったことだろう、目を洗う時間をくれと」 無視するように、バシャバシャと音を立てて目を洗うジョセフ。 この様子だと、あの問いも忘れているのではないか。 『娘がいると言っていたな。お前はどうしていた? この世界に娘も来ていたら……もし死んでいたら』 返答次第では見限る。だがこいつはそれを知ってか知らずか、今の今まで回答を保留にしてきた。 襲撃者、アレッシーとやらの対処に追われたかもしれないが、答える時間だけなら電車内でもあったはず。 しかし、娘か。 血縁関係を表すだけなら意味は一緒だが、ジョセフと俺のそれは違う。 娘との繋がりを断ち切ろうとした俺とは対照的に、ジョセフは――少なくとも当初は、身を案じていたのだろう。 そう、娘トリッシュは死んだ。荒木が嘘をついたというのは無いな、いずれ裏が取れるし、何より感覚で分かる。 ちらと音石を見る。不思議そうに首をかしげたので頭をなでてやる。 血縁上、トリッシュの母で俺の妻に当たるドナテラ・ウノとの出会いなど思い出せない。 娼婦のような感覚で見ることは無かったし恋もしたが、俺にとって愛は無用だったから。 組織の頂点に立とうとする身において、直接的な繋がりを持った者は邪魔者でしかなかったから。 だがジョルノに敗れた俺は、かつてのような絶頂を得ることはできないだろう。 それどころか度重なる「死」で精神は摩耗し、他人に無様な姿をさらしても何も思わなくなった。 平穏の中を生き長らえたところで、俺には何もない。 家族も、意地も、信念も、地位も、名誉も、愛も。 断ち切るべき因縁が残されているが、それを絶やすのは生きるための手段であって目的ではない。 死にたくないとは言った。だがそれならば俺は一体何のために生きている? そこで思考が堂々巡りに入ったから、俺は気付けなかった。 あれほど寒がっていた音石が、生まれたままの姿でつっ立っていたことに。 投下順で読む 前へ 戻る 次へ 時系列順で読む 前へ 戻る 次へ
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【検索用 あまやとり 登録タグ 2023年 VOCALOID YoP あ はりー アラトマイマサタカ ニコニコ外公開曲 初音ミク 曲 曲あ 菊池創造 菊池操】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:菊池操(アマヤドリ) 作曲:はりー 編曲:アラトマイマサタカ MIX調声:YoP movie:菊池創造 唄:初音ミク 曲紹介 「人生の雨にも、思い出を。」 曲名:『アマヤドリ』 全ての人が、自分の未来を自分で選べる世界を。若者の自己選択に伴走するアマヤドリのテーマソングです。 ■同時投稿【アマヤドリ / HarryP ft. 茶和アヤカ】 歌詞 (動画概要欄より転載) 今日 食べるものを選ぼう 今日 着たい服を選ぼう 一つずつ ささやかなことを選んで 新しい世界を見ようだから 今ここでアマヤドリ 手探りでいい 水溜まりに映る未来 雨音がリズミカルに響く街の中 今日は不思議 ぽたぽたしずく 始まりの音色 叶わなかったもの大きな穴になって どうしようかって心が痛かった 今日 食べるものを選ぼう 今日 着たい服を選ぼう 一つずつ ささやかなことを選んで 新しい世界を見よう だから 今ここでアマヤドリ 手探りでいい 水溜りに映す未来 冷たい雨に凍えたあの日の記憶 今日は不思議 心落ち着く 雨音のリズム 踏み出したあと自信がもてなくて泣いていた そんな気持ちも思い出も抱きしめて さあ 始まりの一歩 高なる鼓動を感じながら 小さく一つ、その一歩が道になるよ 新しい君と出逢おう だから 今ここでアマヤドリ ぽたぽたしずく傘を拓こう 君の世界に 今日 食べるものを選ぼう 今日 着たい服を選ぼう 一つずつ ささやかなことを選んで 新しい君と出逢おう だから 今ここでアマヤドリ ぽたぽたしずく傘を拓こう 君の世界に コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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女「だ、だめぇ……そんなとこ舐めちゃ!や、ぁあ……っ!」 男「でも女さん、すごいことになってるよ?女さんって濡れやすいんだね」 女「や、あ、はぁぅう……」 男「ね、女さん。気付いてる?俺、まだ一番敏感なところ、シてないってこと」 女「……!!ダメ、今したら、ほんとに私―――」 男「………………だーめ♪」 カリッ 女「ひゃわああああっっ!!!」 男「……わっぷ?」 プシャァァァァ…… 女「うぅ……だから、だめだってぇ……」 男「あはは、すごい量。俺びしょびしょだよ」 女「ごめんなさい………はい、これで拭いて」 男「ありがと。……ん?何か……書いてある?」 ”ここでボケて” 男「!?」 女「………」ニコ! 男「………………………」 女「え?男くん?私、まだ余韻が……ひゃああああっ!!?」 男「隊長ー!こんな秘境にナイアガラの滝がーー!!」 女「ひぁ、きゅうっ、らめ、イ、イキっぱなしで、わたひ、らめぇぇぇぇぇ!!!!」 プシャァァァァァァァ……
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【検索用 はられる 登録タグ NANAKI/2021/6~ VOCALOID は 初音ミク 曲 曲は】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:NANAKI 作曲:NANAKI 編曲:NANAKI 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『パラレル』 第6回プロセカNEXT応募楽曲。 歌詞 (YouTube動画概要欄より転載) あなたの手を取って空の果てで踊れば もう一度会える気がして ふと思い出したあの頃の物語 今ここで続きを描いていこう ぼやけた空に包まれて あなたは誰を想うだろう 無邪気に笑い合っていた 夢のような日々で 透き通るこの大空に まだ見ぬ何かの予感を感じて それはまるで星のように輝いて 新しい夜明けにただ祈りを捧げて この記憶は霞んでゆく 戸惑う心の行方を探し続け 悲鳴さえも届かなくて あなたの手を取って空の果てで踊れば もう一度会える気がして ふと思い出したあの頃の物語 今ここで続きを描いていこう 眠れない夜はいつでも 罪の跡を数えながら 足早に過ぎ去ってゆく 街並みに揺られ どこか虚ろ気な季節に まだ見ぬ何かの予感を感じて それはまるで星のように瞬いて 繰り返す言葉が胸を抉り続けて 吹きすさぶ風に遊ばれ 数え切れないほど幸せを描いては 舞い上がり傷付いていた 新しい夜明けにただ祈りを捧げて この記憶は霞んでゆく 戸惑う心の行方を探し続け 悲鳴さえも届かなくて あなたの手を取って空の果てで踊れば もう一度会える気がして ふと思い出したあの頃の物語 今ここで続きを描いていこう コメント リズムがイイネ -- 名無しさん (2023-04-16 21 59 38) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mysyuukatu2011/pages/14.html
崩れ落ちる 砂の楼閣 溶けて消えるは土の国 闇が降りる東の空 あかく染まった 風に揺られ はかなく消えてゆくは たった一つ残った灯火 あまねく世のわびしさだけ そっと残して 今すぐに解き放て 心を縛る鎖を 今すぐに解き放て 心を縛る鎖 古と変わらずに続く 美しき蒼色で 染まりし天空 司る式たち操り 隣り合う境界を 切り裂いて進め 魂に形があるなら 今ここで満ちて桜(ハナ)になれ 妖(アヤカシ)の 本当(スベテ)の力 ここで捧げるから 古と変わらずに続く 美しき蒼色で 染まりし天空 司る式たち操り 隣り合う境界を 切り裂いて進め 魂に形があるなら 今ここで満ちて桜(ハナ)になれ 妖(アヤカシ)の 本当(スベテ)の力 ここで捧げるから 戦いが 高鳴る鼓動と みなぎる力加速してく 幻想郷(コノセカイ) 終わらせてしまえ あなたが望むなら ah 訪れた春の始まりに 心乱されてる ah 封印の狭間が ゆがんで揺れている ah あなたには 死しても見えぬ幻のあの桜 ah どれだけかかっても 正解(コタエ)見つけるから
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作品を作ったらここで知らせてね! ここの設定でキャラを作りイラスト集を作りました。http //www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ090011.html -- ナギ (2012-01-31 06 54 37) 名前 コメント
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【登録タグ P co 初音ミク 曲】 作詞:co 作曲:co 編曲:co 唄:初音ミク 歌詞 (ピアプロより転載) かけらは声となり 空気を少しだけ震わせて 振り返るいとまも無く 目の前を過ぎ去って 声は隙間を埋めて 記憶を少しだけ呼び出して 手を伸ばすいとまもなく また日々は始まって 惜しむものはまだ多すぎて それでも足は止まらずに 目の前を過ぎる時間は全てを遠ざけて 残るのは本当にわずかな記憶だけで 君の声が消える前に 知らぬ間に無くさぬように 僕は今ここでまた後ろを振り返る 記憶はかけらとなり また声をここに呼び出して 留める理由もなく ここでめぐり続けて 声は隙間を抜けて 記憶を少しずつ書き足して 立ち止まる暇さえもなく また日々は始まって 目の前を過ぎる時間は全てを遠ざけて 残るのは本当にわずかな記憶だけで 君の声が消える前に 知らぬ間に無くさぬように 僕は今ここでまた後ろを振り返る コメント 名前 コメント
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むげんVISION【登録タグ 40㍍P VOCALOID む ニコニコ外公開曲 初音ミク 曲 曲ま】 作詞:40㍍P 作曲:40㍍P 編曲:40㍍P 唄:初音ミク 曲紹介 無限大のビジョンにどんな未来を映してゆこうか PVを 山下RIRI 氏が手掛ける。 ギターを[TEST]氏が演奏。 歌詞 (動画説明文より転載) ずっと待ちわびてたんだ 心が躍るようなまるで新しい風を うたた寝していた感覚が目を覚ました きっとこの場所でなら何かが変わるような漠然としたイメージで 無限大のビジョンにどんな未来を映してゆこうか さあ、手を叩いて 動き出したリズムに合わせて 鼓動を鳴らせ 今ここで Hi! 響き合う Live! メロディーが鳴り止まないほど衝動的なEmotion つながってくんだ 幻想と現実が 見たことのない 例えようもない またとないファンタスティックで千載一遇の今を ドキドキしながら見つめていたい 大抵どんなことだって手のひらのディスプレイで叶えられてしまうけど ここにしかない感動をロスレスで君と分かち合いたい さあ、手をつないで 遊ぼうよ 硬いカラやぶって 五感を揺らせ 止めどなく Hi! 溢れ出す Light! 眩しくて胸を焦がしてく電光石火 Halation 塗り替えてくんだ 価値観も常識も 変わってくもの 変わらないもの 手に触れて抱きしめたなら全身全霊で どうぞ心のゆくまで楽しんでいって 今ここで Hi! 響き合う Live! 止めどなく Hi! 溢れ出す Light! 果てしない無限大のこのビジョンに描き出す はみ出しちゃうほど創造的なIllusion もう夢じゃないから 今ここで Hi! 響き合う Live! メロディーが鳴り止まないほど衝動的なEmotion つながってくんだ 過去と未来が重なり合う場所 スタジアムで巻き起こるファンタスティックで千載一遇の今を 一秒たりとも逃さない 無限に広がる世界を ドキドキしながら見つめていたい コメント 名前 コメント
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梓「はぁぁ!?唯先輩遅れると!?」 憂『そうみたい。あと30分くらいかかりそうだから待っててあげて』 律「いつも通りだな」 澪「清々しいくらいにいつも通りだ」 紬「こんなこともあろうかと、ちょっと摘まめるお菓子も持ってきたの〜♪」 梓「(……相当に訓練されてるな。この人たち)」 唯「み、みんな……ごめ……」ゼーハーゼーハー 律「だいたい予想してたから大したことないぞ、唯」 律「ほら梓、唯の肩持って」 梓「あ、はい……」ヒョイッ 唯「ありがと……あずにゃん……」ゼーハーゼーハー 梓「喋ったら体力減りますよ」 梓「(しかし、やっぱ柔らかいんだな。女の子って)」 律「よぉしっ、気を取り直して行くぞーっ!」 ザザーン ザザーン 梓「でけぇ別荘にプライベートビーチ……ムギ先輩って一体何者なんだよ」プルプル 紬「大したことないわよ」ニコ ワハハハー アハハハー ウミダー 梓「そして例のごとく遊び出すか唯先輩と律先輩は」 梓「しかもそれを止めに行った澪先輩までいつの間にか加わってるし」 紬「夏の海の魔翌力よね〜」ニコ 紬「ところで梓くんは加わらないの?」 梓「俺はパスです。あの中に男一人入られても困るでしょ」 梓「(それ以上に目のやり場に困りますし)」 澪「あはははー」プルンプルン 梓「(目の、やり場に、ね)」ジーー 紬「(あー、やっぱり澪ちゃん凝視してるわねー)」 梓「っは!」ブルブル 梓「まあ、そんなわけで別荘の屋上で体でも焼いてますよハハハハハ(煩悩退散煩悩退散煩悩退散)」スタスタ 紬「サンオイルは洗面所にあるわよー(なんか見てて面白いわね)」 唯「あずにゃん随分焼けたねー」 梓「そうですか?あはは……」 澪「焼けすぎてなんか海の人みたくなってるぞ」プクク 梓「海の人って……」 律「取り合えずそのサングラスとパーカーやめてくれ」プクク 律「物凄くおかしく見えるから」プクク 梓「なんスかそれっ!」 紬「なんか石原裕次郎みたい……」プクク 澪「あず大将……」ボソッ 唯律澪紬「ぶううぅぅぅぅっ!!」 梓「やめて下さいっ!!」 梓「ったく。下らないことしてないで練習しますよ」スチャッ 澪「そうだぞ。文化祭まで時間ないんだからな」スチャッ 唯「……」 唯「……ギターを持った、あず大将」ボソッ 唯律澪紬「ぶううぅぅぅぅっ!!」 梓「なんだよこれ」 梓「いいですか。メシ食ったら真面目に練習しますからね!」ムグムグ 梓「結局さっきはあず大将でまともに練習できなかったんですから!」ムグムグ 澪「本当にそろそろ練習しないと合宿の意味なくなりからな」 梓「澪先輩も正論言ってるみたいですけど、さっきあず大将で一番盛り上がってたのあんたですからね」 澪「う」 紬「焼きそば焼きそば〜♪」 唯「ムギちゃん随分楽しそうだね」 紬「だって焼きそばですものー♪」 唯「そうなの?」 紬「ええ」ニコ 律「ムギ、焼きそばには紅しょうがを乗せるんだぞ!」 紬「そうなの!?りっちゃん!」 唯「青のりも忘れちゃだめだよ!」 梓「………」ムグムグ 梓「聞いちゃいねえ」 ♪〜 唯「こんな感じ!?」 澪「かもな」 紬「新曲の練習はここまでにして、そろそろ寝る?」 律「さんせー。もう1時じゃん……」 梓「あ、ムギ先輩。毛布と枕どこにありますか?」 紬「え?」 梓「流石に女の子と同じ部屋で寝れませんからね。俺は居間のソファーで寝ますよ」 唯「えー、あずにゃんと寝たかったのにぃ」シュン 梓「やめてください。これ以上はセクハラで訴えますよ」 唯「ちぇー」シュン 紬「梓くん、毛布と枕ならリネン庫にあるはずよ」 梓「了解っす」 唯「んむー……」ムクリ 唯「むー……」 紬「えっへへ……ゲル状がいいのー……ムニャムニャ」グッスリ 唯「おしっこ……」トテトテ ジャアアア 唯「むー……」 唯「あれ?あの部屋明かりついてる?」 ♪〜 梓「ちげー……全くちげーな」ブツブツ 梓「メロディがエロ過ぎる。俺の曲ならともかくも軽音部のふわふわイメージじゃねえ」ブツブツ 梓「もっと快活なメロディで……」 唯「……あずにゃん?」 梓「うわぁぁっ!!」ビックウウッ 梓「って、唯センパイ?」 唯「驚きすぎだよお、あずにゃん」 梓「すんませんね。さっきまでラジオの心霊特集聞いてて」 唯「それで怖くなったんだ。あるよね、そう言うの」 唯「ところであずにゃんは何してたの?ギター持って」 梓「……ちょっとなんとなく曲とかギターソロとか考えてたんですよ」 唯「ぎたーそろ?」 梓「俺って元々ジャズ屋なんで。なんかソロパートとか欲しくなって……」 梓「みんなで合わせるのもいいけど、ソロパートでぎゃんぎゃん自分の個性出して弾きまくるのもいいんじゃないかなと」 梓「流石にあんまりおこがましいんで、やりませんけどね」 唯「……でもちょっと聞いてみたいかも。あずにゃんのソロ」 梓「それが、どうも上手く行かなくて」 梓「なんとなくメロディがエロくなったりちゃうんですよね……よく聞いてる音楽のせいなのか」 唯「エロいメロディって……ちょっと気になるかも。どんな感じなの?」ワクワク 梓「……だいたいこんな感じなんですよね」 ♪〜 ラジオ『時刻は午後0時を回りました』 梓「結局一睡もせずにギターソロ考えて、そのまま二人一緒に朝日を拝んでバタンキューとは……」 紬「梓くんも唯ちゃんも、夜更かしはめっ、よ!」 唯「でも色々面白かったよね。わたしも途中からギー太持ってきてギターソロ考えたし!」 梓「(技量はギターソロ以前の問題なんだけど、凄いメロディの直感はあるからなあ。この人)」 律「ソロパートかぁ……あたしのドラムソロとか間に入れて叩きまくるとかかっこいいかも……」 梓「(あんたも技量の問題でアウトだよ)」 澪「私は……別にいいかも」スッ 梓「(この人は途中で恥ずかしさのあまりにテンパッて自爆しそうだからなぁ……去年の縞々事件の話とか聞くに)」 紬「今ふわふわ時間の譜面に入れてみる?梓くんのソロパート」 梓「……え?いいんスか?」 紬「ちょうど間奏に入れられる箇所があるでしょ?短いけどそこに入れられるんじゃないかなって」 梓「……これだけあれば十分ッスよ。ありがとうございます!」 律「待て待て待てぃ!梓!お前にソロパートを弾ける資格があるのか、私が試してやろう!」スチャッ 梓「はい?」 律「『ふわふわ時間』でお前がソロパートを弾ききれるかっ!そしてそれがあたしが認められるものなのかっ!」 律「今ここで証明してみせろっ!」ビシイッ 唯「受けて立とうじゃあないかりっちゃん!さああずにゃん!行くよ!」スチャッ 紬「真剣勝負ね!」スチャッ 澪「全く……こうでもしないと練習できないのか……」スチャッ 梓「……だんだんこのノリに慣れてくる俺が怖いな」スチャッ 律「じゃあ行くぞ!」 律「ワンツースリーフォー!」 数日後・平沢家 憂「で、認められたの?梓くんは」ワクワク 梓「見事に認められましたとも」 梓「まあ、ソロパートつっても唯センパイのボーカルのツナギだから大したことはないけど」 憂「でもお姉ちゃんの歌に梓くんのギターソロもついて、なんか今年の文化祭余計楽しみになってきたかも」ワクワク 梓「そんな凄いもんじゃないから。唯センパイの歌のツマみたいなもんだから」 梓「で、その当の唯センパイは?」 憂「和ちゃんと出かけて夜まで帰ってこないって」 梓「なるほどね……平沢がギー太持ってるわけがわかったよ」 憂「……」 梓「じゃあ練習行くか?」スチャッ 憂「……」ムスッ 梓「どうしたんだ?ひらさ」 憂「うい」 梓「はい?」 憂「お姉ちゃんは名前で呼ぶのに、私だけ苗字で呼ぶのはなんかイヤ」ムスッ 梓「ああ……それはセンパイ達が下の名前で呼ぶようにって言うからさ、それで……」 憂「じゃあ私のことも憂って呼んで」 梓「……それは」 憂「ダメなの?なんで?」ムスッ 梓「……鈴木とかに冷やかされそうでさ」 憂「理由になってない」ムスッ 梓「男はそこんとこ色々あるんだよ……」 憂「じゃあ、二人だけの時は」 梓「それなら了解した。うい」 純「よっ、梓」ヒョコッ 梓「なんだよ鈴木」 純「お、憂は下の名前で呼ぶのにあたしは苗字かい」 梓「だっ……何でそれ知ってんだよっ!」 純「憂がノロケてきたもん」 梓「平沢ぁぁぁっ!」ゴアアアアア 純「それはいいんだけどさ、梓ってジャズ詳しいんだよね」 梓「……親父と母さんの後着いてジャズバーに出入するくらいにはな」 純「いやさ、文化祭までにウチのジャズ研の練習見てって、なんかコメント欲しくてさ」 梓「……別にそのくらいなら、ティータイムしてる時間割けるからいいけどさ」 純「いやったぁ!ジャズ屋呼んでくるって先輩に見栄切った甲斐があった!」グッグッ 梓「ただし」 純「へ?」 梓「150円よこせ。下の自販機で紅茶買ってくるから」 ♪〜 梓「(なんつーか、評価しがたいな)」 ♪〜 梓「(ビッグバンドやスウィングは俺でなく吹奏楽部の出る幕だろうに。)」 ♪〜 梓「(勢いとノリのあるビッグバンドやスウィングは確かにウケるけどなぁ……)」 ジャズ研部員「どうかしら、中野くん」 梓「あ、はい。個人的にはいいかなと」 梓「ただ曲が全てビッグバンドとスウィングなのが気になりますかね」 ジャズ研「うちは大所帯だし、文化祭だと物静かな曲は向かないからね。中野くんは不満?」 梓「あ、いや。そうでないんですが」 梓「なんか演奏がきちっとし過ぎてると言うか、プチ吹奏楽部みたくなってて」 梓「即興派の俺だと評価しにくいなーって」 ジャズ研「成る程ね」 梓「とは言え即興は技量に関わりますから、変に即興やるよりはビッグバンドで行くのもありだと思いますよ」 ジャズ研「中野くんって確か軽音部よね」 梓「っすね」 ジャズ研「放課後にいつも音楽室でお茶して、楽器の音は滅多に聞こえてこないってあの軽音部よね」 梓「っすね」 梓「(やべえ、的確すぎて言い返せねえ)」 ジャズ研「ねえ中野くん。それならうちに来ない?」 梓「へ?」 ジャズ研「あなたのギターの腕をお茶会集団で埋もれさせるのも残念じゃない?」 梓「そんな。俺、それほど上手くありませんって」 ジャズ研「鈴木さんから聞いてるわ、あなたの腕前は。横浜のジャズバーでギターソロもやったことがあるんですってね」 梓「それはたまたま親父が……」 ジャズ研「あなたの腕前があればギターは相当な戦力増強になるし、次のコンクールにはきっと今年以上の成績も夢じゃないわよ……」 梓「……」 梓「すんません。やっぱその誘いなかったことにしてください」 ジャズ研「え?」 梓「コンクールのためとか、勝つための音楽とか、そう言う体育会系の音楽って中学の時の吹奏楽部で懲りてて」 梓「だから、今の軽音部くらいのノリが俺にはちょうどいいんですよ」 梓「それじゃ。あと、演奏は文句なしに良かったですから、安心していいと思いますよ」ガチャ 純「はあぁ……」ポカーン 梓「(とかジャズ研の人には言ったけどさ)」 律「誰だよーハートの4止めてる奴ー」 唯「スペードの8もだよぉ……パス」 梓「なんで七並べやってんすか俺らは」 紬「いいじゃないいいじゃない」 梓「よかないっす。もうそろ真面目に練習しましょうよ」 梓「結局セッションしないことにはどうしようもならないんですから」 唯「ちぇー。あずにゃん固いんだからー」 梓「これ一回終わったら練習しますよ」ペラリ 梓「だから澪センパイ、止めてるカード素直に出してください」 澪「……何のことだ?梓?」ダラダラ 梓「さっきから明後日の方向向いたり、挙動不審だったりでバレバレですから」 梓「??♪」ギュイイ 梓「っと、こんなもんか」 憂「すごいすごーい!」パチパチパチ 梓「悪いな、うい。練習付き合わせられなくて」 憂「もうすぐで文化祭だもん。気にしてないよ」 憂「最近お姉ちゃんも家で気合入れて自主練しだしてるし」 梓「あのセンパイが?」 憂「うん。ギー太持って居間で遅い時間まで練習してたり」 梓「……奇跡が起きたのか?それともアルマゲドンの予兆か?明日は爆弾が降ってくるんじゃないだろうな」ワナワナ 憂「それは言い過ぎだってば」 梓「だってあの唯センパイだぞ?」 梓「常にいつも最後までぐだってる唯センパイだぞ?」 憂「やるときはやるよ。お姉ちゃん」 梓「そうなのかねぇ」 ♪?? 梓「(けっ)」 憂「どう?」 梓「(結局憂の練習も付き合っちまうんだよな)」 梓「(まー、ギー太はセンパイが使ってるし、俺のマスタング使うしかないからな)」 ♪?? 梓「(そして練習曲はふわふわ時間と)」 ジャーン!! 憂「どう……かな?」 梓「……すげえ。唯センパイの代わりに弾いてくれないか」 憂「それは無理だってば……」 3