約 164,080 件
https://w.atwiki.jp/playavengers/pages/55.html
フローチャート フローチャート取り調べの不安 かつてアベンジャーだったもの 探索 取り調べの不安 【ファイル】カマラの部屋付近にある台の上にある書類から「新入社員へのメモ」を入手。 【ファイル】ロイ(モデルG)付近にある台の上にある書類から「個人的研究:新たなデータ」を入手。 【ファイル】司令デッキ隣の部屋の台の上にある書類から「個人的研究:因果関係」を入手。 司令デッキに向かい、トニーに話しかける。コーデックスファイル「新生キメラ」を入手。 ウォーテーブルを調べるとイベント。ブラック・ウィドウがヒーローとして選択可能になる。 チェーンミッション「鮮やかなるブラック・ウィドウ」が解放。 ブルースに話しかける。 格納庫に向かい、手前にあるドアを調べて開けさせる。 階段を降りてHARMルーム隣の取り調べ室に入り、装置にアクセスするとイベント。 かつてアベンジャーだったもの 階段を降りてアイアンマンについていく。 扉が開いたところで敵が出現するので、すべて倒す。 船の外をジャンプを使って飛び移りながら前に進む。 船内に戻り、ジャーヴィスを攻撃している敵を全滅させる。 イベント後、再度敵が出現するので撃破するとイベント。クライオトロニック・エクソを安全に倒したいなら、障害物越しに遠距離攻撃していこう。 操作キャラがソーに変更される。 敵を全滅させるとイベントイージス・ドレッドボットが張るフィールドは、外から内への攻撃が通らない。 それ以外の敵をフィールド外に連れ出して倒してから攻撃するといい。 ハルクと協力しながら、敵をすべて倒すとイベント。 メガ・ドレッドボットと取り巻きがでてくるので、すべて倒すとイベント。まずは周りの敵を先に倒してしまおう。 ドレッドボットだけになったら、あとは範囲攻撃に注意しつつ集中攻撃すればOK。 ある程度HPが減ると全ての攻撃が通らなくなるバリアを張ってくる。 ビフレストを使って内部に入り、発動させれば一発で撃破できる。 探索 格納庫を経由して監視室まで行く。 中に入って装置にアクセスするとイベントが発生し、次のミッションへ。アーティファクト:殺意の聖なるノルンストーンを入手。 ⇒苦悩とアントヒルへ
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2523.html
京とアンが情報屋へついたときには、既に一番星が輝いていた。 力なく揺れる弾痕まみれの扉に目を見開くと、勢いよく開ける。 応接室は、めちゃくちゃだった。 扉を貫通して被弾したらしく、ボロボロになったソファ。 ひっくり返って傷だらけのローテーブル。 相当もみ合いになったのか、棚や机から落ちて粉々になった皿や花瓶。 そして、唯一被害の少なかったデスクに目を向け見たものは、 「うう゛……ううぅぅぅぅぅ…!」 受話器を握り締め、唸り声をあげて号泣するアーサーの姿だった。 「アーサーちゃん!」 「うぅ……うあああぁぁぁあ…!!」 京が呼びかけるが、聞こえていないのか反応しない。 もう一度近くで呼びかけようと室内に駆け込んで、ぐったりと力なく座り込んでいる長久を見つけてすぐに足が止まった。 「………!!」 生気の感じられない異様な状態に戦慄が走った。 最悪の予想を頭を振って掻き消し、強く揺さぶらないよう注意して横にすると、両手を重ねて左胸の上に置く。 「っ………げほ!!がっ、ごほ…!!」 そのまま数回強く圧迫すれば、幸いにもすぐ息を吹き返した。 激しく咳き込む声に、アーサーが反応し、顔を上げる。 「!!」 「………よかった」 ほっと息をついたのもつかの間、もうひとつの不安がよぎる。 「アーサーちゃん、ハヅルさんは…?」 「……うぅー……!」 京の問いに、アーサーは唸り声をあげて応接室奥の扉を指差した。 そして、何かを訴えるようにしゃくりあげる。 おそらく、ハヅルにも何かあったのだろう、と二人は察した。 「…アン、ハヅルさんをお願い」 「仰せのままに」 京の言葉に頷くと、アンが扉の向こうへと向かう。 京はアーサーから受話器を受け取り、手早く救急車を呼んだ。 「……う…うぅぅぅう……!」 その間も、アーサーは怯えるように頭を抱えて震えている。 京は受話器を置くと、小さな体を抱きしめる。 「大丈夫、大丈夫よ。二人とも助かるわ」 「…うぅ…うー…!」 落ち着かせるように優しく背中を撫でると、唸りながらしがみついてきた。 温もりに触れて少し落ち着いたのか、まだしゃくりあげてはいるが泣き止みはしたようだ。 「……落ち着いた?」 優しく問いかけると、アーサーはこくりと頷く。 「そう…。…ねえ、何があったの?」 「!!」 その問いに、ばっと顔を上げた。 京の服を掴み、何かを訴えようとしきりに口を動かすが、不明瞭な唸り声と吐息の音しか聞こえない。 「……うぅぅうぅ…!!」 「…アーサーちゃん、声が出ないの?」 返事の代わりに、再びぼろぼろと涙を流す。 そういえば、先程から唸り声とジェスチャーしかしていなかった。 しかし、先日出会った時は、腹話術ではあったが自分と普通に会話していたはず。 京が疑問に思ったところで、ふと違和感に気づいた。 「…ロッギー君は?」 彼女がいつも持ち歩いていたパペットの行方を聞くと、アーサーは泣きながらある一点を指差す。 そこには、愛用のパペットの変わり果てた姿があった。 「……ひどい…」 家族同然の相手を傷つけられ、自分自身も酷い目に遭い。 そして、おそらくは彼女にとって深い思い入れのある人形を引き裂かれ。 短期間に強いショックを受けすぎたのだろう、声が出なくなるのも無理はない。そう、京は感じた。 アーサーがパペットなしでは声を出せないのは昔からなのだが、それを今京たちが知る由はない。 「……」 アーサーは、不安に震えながら京にしがみつく。 その様子を見て、京は安心させるように優しく背中を叩く。 ハヅルの応急処置を終えたアンが戻ってくるまで、アーサーは京から離れようとしなかった。 恐怖と不安の楔 (程なくして、遠くに救急車のサイレンが聞こえた)
https://w.atwiki.jp/hazamarowa/pages/26.html
僕、潮田渚はナイフを片手に建物の陰に腰かけていた。 僕、いや、僕たちE組のクラスメイトはこれでもそれなりの修羅場を経験してきた。 そもそもの学校の差別意識のヒドイ体制。犯罪慣れした不良高校生達。本物の殺し屋と狂気に満たされた元軍人。 先生たちの助力があってこそだが、何れもどうにか乗り越えてきた けれど、殺し合いというのはさすがに初めてだ。 当然、冷静じゃいられないので、ひとまず腰を落ち着けて頭の中を整理することにした。 わかることから纏めよう。 まず、僕の知り合いは四人。 〇赤羽業〇茅野カエデ〇狭間綺羅々〇烏間惟臣 この四人の中で、思考が平常であると想定した上で殺し合いに賛同しないと言えるのも四人。 皆、殺せんせーを殺すための殺し屋であるのは事実だ。 けれど、だからといって他人を殺せと言われてハイ承知しました、と行動に移すタイプの人たちでもない。 烏間先生はドがつくほどの生真面目な職業軍人で、地球の存亡がかかっている僕たちの暗殺指導においても僕らが学生であることを最大限に尊重してくれる。 恐らく、この殺し合いにおいても犠牲者なしでのゲームの頓挫を狙っているだろう。 狭間さんは趣味が暗目なだけの普通の生徒だし、茅野は性格もそうだが、そもそも弱くて単身での殺しなんてとてもできやしない。 一番の危険要素である業君は、むしろあの主催の言いなりになるのを嫌い、殺し合いを壊すことであの男への嫌がらせをしようとするだろう。 次いで、この殺し合いを終える条件。 ひとつは、言いなりになって他の参加者を全員殺すこと。 もうひとつは、首輪を外して主催を制圧してゲームを打ち切らせること。 両者ともリスクはある。 仮に言いなりになって優勝したとしよう。 だが、優勝の褒美であるどんな願いも叶える権利を、主催が素直に渡すかは怪しい。 いざ願いを叶えるという段階に至って約束を反故にされれば、優勝者はただ自分の味方になり得る者を消した愚者になってしまう。 後者は、一番理想的だが、そもそも主催の監視下において意向にそぐわない時点で危ない橋を渡っている。 仮に参加者全員が結託し、主催に対する反乱を企てているとしよう。果たして主催の立場から見て、それは意味のある状況だろうか。 否。わざわざ数十人も集めた殺し合いでそんな流れになれば、如何な手段を用いてでも殺し合わせる、あるいは価値なしと判断して早々に首輪を爆破するはずだ。 それを防ぐためには、参加者が殺し合いをする意思があることを主催に伝え続けるその裏で殺し合い破壊の作戦を練らなければならない。 ...そんなことが可能なのだろうか。 顔見知りである僕たちE組だけならいざ知らず、赤の他人まで互いに信用しきって命を預けることが。 少なくとも、犠牲者0のゲーム打開は不可能だろう。 外部勢力によるゲームの妨害は除外した。 それは、いまこの時点で首輪が解除されていないことからだ。 殺せんせーは決して生徒を見捨てない。 どこかのこじんまりとした研究施設ならいざ知らず、少なくとも島1島ぶんの規模で行われるゲームだ。 マッハ20で世界中を動き回れる殺せんせーが見つけられないはずがない。 また、殺せんせーは精密機器にも通じている。 先生が僕たち生徒が殺し合うのを黙ってみているはずがない以上、主催への殴り込みよりも早くこの首輪を外しているはずだ。 それがないということは、殺せんせーではこの殺し合いを止めることができないのを意味する。外部勢力の介入も期待できないということだ。 どの道を選ぶにせよ、僕たち参加者が自分の手で生を掴まねばならない。 ならば、僕はどうするべきか。 脳裏に浮かぶのは、殺せんせーのこと。 殺し合いに連れてこられた四人のこと。 クラスの皆のこと。 両親のこと。 それらを閉じ込めるように眼前に迫った両の掌。 死神が放った、両掌による最高のクラップスタナー。 僕はあれを彼からの『甘い』というメッセージだと受け取った。 当然だ。 僕らはあくまでも先生を殺すための即席の殺し屋であるのに対して、彼ら『殺し屋』はそれを長年生業にして生き残ってきた人たちだ。 技術も殺人の経験も修羅場を潜った数も段違い。僕らが勝利を収めることが出来た殺し屋たちも、彼らにとって不利な状況で人数差もあり、そもそも僕らを殺す気のないという悪条件で戦ったから不覚を取っただけだ。 実際に僕らと彼ら、どちらが殺し屋として相応しいかといえば間違いなく彼らだ。 そんな彼らですら殺せない先生を、僕らは本当に殺せるのだろうか? 殺人を経験したこともない、且つ自分の命の保証のされている殺し屋に、人外である先生を殺すことができるのだろうか? 仮に先生を殺せる機会があったとしても、それが自分達の仕業ではなく誰かの遺した成果だった場合、僕らはそれで暗殺が成功したと言えるのだろうか? ...僕は恐ろしいことを考えつつある。 このゲームは、僕らが先生を殺せる殺し屋になる為の練習台になるんじゃないかと。 わかってる。 この殺し合いでの殺人は、僕らが教わる暗殺から外れたものだということは。 それに殺し屋たちにも彼らなりのルールがある。 『私情に囚われない』『報酬に目が眩みリスクを顧みない仕事をしない』『必要な時に必要な数だけ殺す』。 恐らく、彼らがこの殺し合いに巻き込まれても早々に乗ることはせず、状況を見てから考える。だから彼らは『殺し屋』なんだ。 でも、その領域にまで達していない僕はそれでいいのか? 人を殺したこともない奴に先生を殺すことが出来ると本気で思うのか? 不安と葛藤が胸中を渦巻いても、時が止まる訳じゃない。 コツ、コツ、コツ、と靴が地面をたたく音がした。 誰かが向かってきている。 警戒心が薄い、というわけじゃない。時々立ち止まったり、なるべく音が鳴らないようにしようと努めているのは伺える。 ただ、烏間先生やE組ならもっと足音を殺せてる。たぶん、近づいているのは彼らじゃない。 つまりは巻き込まれた赤の他人。 ドク、ドク、と心臓が激しく波打ち始める。 僕はこれから遭遇する人をどうするつもりなのか。それすら決めあぐねている中で接しなければならない。 手から変な汗が滲み出る。 荒ぶりかける呼吸を抑え、僕は努めて一般人らしい挙動をしつつ、来訪者と対面した。 「ち、近づかないで」 僕は震える声でナイフを前方に突き出しながら、来訪者―――金髪のお姉さんを牽制した。 お姉さんはギョッとした表情で立ち止まり、僕の言葉通りにそれ以上は近づかなかった。 「え、えっと、その、あなたは私を殺すつもりなの?」 お姉さんは動揺しつつも、僕に優しい声音で問いかけた。 僕も、それに対していまの気持ちをそのまま伝える。 「ご、ごめんなさい。殺し合いなんてするつもりはありません。でも、あなたが信用できるかは別の話なので」 「...それなら大丈夫。私も殺し合いなんて反対よ。あんな人の言いなりなんてならない」 お姉さんは、僕から目を離さずにザックを足元に下ろして両手を挙げた。 顔色を伺うが、恐怖はしていても、頑張ってこちらからの信用を得ようとしている。そこに敵意や害意のような危険な色は見えない。 死神のように殺意を甘言で隠すような人もいるが、それができるのは限られた殺し屋だけだ。 少なくとも、この人はそうは見えない。感情の波がハッキリしている。 「...僕の名前は潮田渚です」 「私の名前は巴マミ。少しお話しましょうか」 彼女の誘いを受けて、僕らは近くの教会に身を隠し、互いの身の内を話すことにした。 もちろん、殺せんせーのことはなるべく伏せながら。 その際に、僕が彼女と同学年だということに驚き、彼女もまた僕が男の子であるのに驚いたのは言うまでもない。 「っ!」 意識を取り戻すのと同時、慌てて首元に触れる。 ある。自分の首も、それを包む首輪も。 お菓子の魔女を拘束し、ティロ・フィナーレで撃ちぬいたその瞬間だった。 ヌイグルミの姿をした魔女から、巨大な黒の異形が飛び出し、私を食い殺さんと大口を開け、鋭い牙が私の眼前に迫り―――景色が変わった。 気が付けば妙な首輪を嵌められ、殺し合いをしろと言われて。 私が混乱している内に、流れるままに殺し合いが始まってしまった。 訳も分からぬままあたふたと慌て、ひとまず配られた名簿を見て声を失った。 知った名前が四つあった。 鹿目まどか、美樹さやか、暁美ほむら、佐倉杏子。 前者二人は魔法少女ではないけれど、私を信頼し共に行動してくれた子たち。 後者二人は魔法少女だけれど自分の利を軸に行動する人たちだ。 鹿目さんと美樹さんは逃げ延びれたのか、とホッとする反面、こんな形で彼女たちの安否を知りたくなかったと複雑な気持ちになる。 ただ、巻き込まれている以上、絶対に死なせるわけにはいかない。早く合流して守ってあげないと。 暁美さんは...よくわからない。自分の利で行動することから、この殺し合いにも賛同するのだろうか。 ...けれど、いま思い返せば、彼女はお菓子の魔女を私との相性が悪いのも含めて知っているような口ぶりだった。 たとえば、そう、一度交戦して逃がしてしまった、あるいは逃げるまで追い立てられたかで。 実際、あのままでは私は数秒後に死んでいただろう。 だとすれば、あの忠告は本当に私を気遣ってくれたからだろうか。もしそうだとしたら、とても悪いことをしてしまった。 ひとまずは一人で彼女の思考を決めつけず、素直に謝り、彼女がどう動くか話を聞くべきだろう。 そして佐倉さん。 彼女とは魔女に対する戦い方のソリが合わなくなり別れ、最近は音信不通だったが、こうして殺し合いに巻き込まれているのを見るとやはり心配になってしまう。 彼女は自分の祈りに裏切られている。彼女からしてみれば、巻き込まれた一般人を守る義理はないだろう。 私の知る中では最も殺し合いを肯定する可能性が高い。ただ、そうじゃない可能性もある。 やはり彼女とも一度話し合っておきたい。そして、できればもう一度、かつてのように... 周囲を警戒しつつも、彼女たちのことを考えていたためか、潮田渚くんとは不意打ち気味に出会ってしまった。 とりあえず戦意はないようなので、私たちは近くの教会に身を潜め、互いの持つ情報を交換することにした。 魔法少女のことは伏せつつ、私たちは言葉を交わしていく。 その最中。 こんな状況なのに、不思議と安心できるような感覚を覚え始めた。 私の心がどうかしてしまったというのか。それとも、彼が...? 【D-4/教会/一日目 深夜】 【潮田渚@暗殺教室】 [状態]:健康 [装備]:鷹岡のナイフ@暗殺教室 [道具]:基本支給品 不明支給品(0~2) [思考・状況] 基本行動方針:暗殺の経験を積む...? 0:マミと情報交換をする。 1:暗殺をするかどうかはまだ悩み中。 参戦時期は死神に敗北以降~茅野の正体を知る前までです。 【巴マミ@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:健康 [装備]: [道具]:基本支給品 不明支給品(1~3) [思考・状況] 基本行動方針:殺し合いを止める。 0:渚と情報交換する。 1:まどか、さやかを保護する。杏子、ほむらとは一度話をする。 2:渚くんと会話をして安心している...? 参戦時期は魔女・シャルロッテに食われる直前です。 Back← 007 →Next 006 非情の中の神の祝福 時系列順 008 仮面の裏で 投下順 巴マミ 018 アンデッドアンラック 潮田渚
https://w.atwiki.jp/simplecross15heart/pages/41.html
ガタ…ガタ 放課後でもう誰もいない。 なのに怖くて足が動かない。 やだ!誰か! 「あはは…気づいた??」 そこに立っていたのは 「河原先生!」 もしや…先生が?? 嘘… 確かに、2人が死んだとき担任していた… 確かに、先生が殺したんだ! 「あーれまぁ…気づかなければ良かったのに」 私は怖くて何も言えない。 でも、先生は淡々と続ける。 「あの赤い滲みはね、先生が由麻ちゃんを殺したときに付いた血なの」 でも、普通は天井まで血は届かない…。 「赤い滲み作っといたのよ?ここにいると殺されるよって合図なのに…守らなかった人が悪いの」 「あ……ぁあ…」 諤諤震える膝。 「あんたは無視した…だから死ぬの。ふふ…」 怖い 先生の目がぎらぎらと光っている。 「私はね、死ぬ直前に『本当のこと』を教えるの」 「でもね、死んじゃってるから誰もチクらない」 そんな… じゃあ私は 「死ぬ直前」 「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああ!!!!」 プライドなんてどうでもいい だから 助けて… 次へ
https://w.atwiki.jp/justgoodsalt/pages/768.html
https://w.atwiki.jp/pjqaefvn/
初めてアルバイトを経験する。 春はそんな人が多くなる時期です。 ですが、始めてだと不安で仕方がありません。 仕事がうまく出来るのか心配。 覚えられるのか心配。 など、多くに人が不安に思っています。 参考サイト:アルバイトに応募する前のポイント あなただけではありません。 みんな同じなんです。 誰でも始めは不安です。 ですが、勇気を出して働いてみる事が必要です。 やってみて、出来ない場合は、特殊な場合を除き辞めることもできます。 気軽に始めてみましょう。 きっと明るい未来が待っているはずです。
https://w.atwiki.jp/animelonif/pages/408.html
198 不安の種 ◆dKv6nbYMB. ★ 夢を見ていた。 悲しい、悲しい夢だった。 ★ ★ プロデューサーと呼ばれ慕われていた人が、捨身でエルフ耳の男から皆を庇った。 俺は、護れなかった。 アンジュが何者かに殺された。 大切な人を。 狡噛さんの決闘の邪魔をし、あまつさえあの人を傷付けた。 支えてくれた人を。 アカメが貫かれ、シンイチもまたブラッドレイに斬り捨てられた。 今度こそ護ると決めた人達を。 なにがアンジュの騎士だ。 俺は無力だ。 俺は、なにも――― ――――。 なんだ...? ―――ク。 誰かの声が聞こえる... ――スク。 スク?ひょっとして、俺の名前を呼んでるのか? 俺の名前を呼ぶきみはいったい... 「タスク!!」 「う、うわああああぁぁああぁあああ!?」 鼓膜をつんざき頭痛を醸し出すほどの大声に、俺は慌ててとびあがる。 キョロキョロと見渡すと、そこは綺麗な青空が見える原っぱに切り替わっていて。 ああ、天国なんてものがあればこんな感じだろうなとなんとなく思った。 「やっと起きた。このまま起きなかったら耳が千切れるくらい引っ張りながら叫んでやろうかと思ったわ」 聞きなれた声に、思わず振り返る。 立っていたのは、忘れもしない金色の髪が特徴的の愛おしい彼女―――アンジュ。 「あ、アンジュ...?どうしてきみが...」 疑問を口にしつつも、俺はふらふらと目の前のアンジュに手を伸ばす。 嬉しい。 もう二度と会えないと思っていた愛する女性に会えたのだから当然だ。 理由や理屈などどうでもいい。 いまは、ただ彼女の温もりを――― 「こんの...ケダモノがァァァ!!」 返ってきたのは、再会を祝す涙ではなく、全力の怒りの込められたビンタだった。 温もりは求めていたが、これは熱すぎる。 「な、なにを...」 「なにをもクソもないわよ!私がいないのをいいことに年下の女の子の股に顔をツッコんだ挙句、今は呑気にお休みタイム!?随分とまあ満喫してるじゃない!」 『あ、アンタ……何やって……!』 『ッ...!』 股間に顔をツッコんでしまった御坂と雪乃の顔がフラッシュバックされる。 しかしアレは偶然だ。 そう、ただの事故。彼女達にやましい気持ちはこれっぽちもないのだ。 「違うんだ!あれは不可抗力というか、悪魔のイタズラというか...!」 「言い訳無用よこの万年発情期!」 間髪いれずに彼女が仕掛けてくるのはコブラツイスト。 相変わらずパワフルで容赦ない。 さりげなく当たる胸が気持ちいいなんて言ったら、おそらくもっと痛くされるだろう。 「い、イタタタタ!!ギブ、ギブ...あふぅ」 何度目かのタッチでようやく痛みから解放され、身体はドサリと倒れ込む。 アンジュも少し疲れたのか、息を荒げつつちょこんと座り込む。 ...こんなバカげたことでさえ、もう味わえなかったはずだと思ったら、やっぱり涙が滲んできた。 そうだ。アンジュはもう... 「...アンジュ」 「...なに?」 「...側にいれなくて、ごめん」 あまりの悔しさに、自然と肉に爪が食い込むほど拳を握りしめられる。 アンジュを護るのは俺のたった一つの使命だった。 なのに、苦しい時に一緒にいてやれなかった。 その果てに何も成し遂げられずにこの様だ。 「俺は誰も助けられなかった。きみも、狡噛さんも、新一も、アカメも、雪乃も...ここまで生き延びておいて、誰も助けられないまま、なにもできないままやられたんだ」 「......」 「なにがアンジュの騎士だ。俺は、俺は...!」 「タスク」 アンジュが、俺の頬に両手を添える。 「私を見なさい。その目で、しっかりと」 そのまま彼女の正面に顔を固定させたかと思えば、俺の双眸をジッと見据えてくる。 「ねえ、タスク。あなたは私のどこに惚れてくれたの?」 「え...?」 「あなたは、私の外面が気に入ったの?それとも、身体が気持ちよかっただけ?」 「そんな訳ないだろ。きみは乱暴で気まぐれだけど、そんなところもひっくるめて、俺はきみの全てが好きだ」 「相変わらず歯が浮くような台詞を恥ずかしげもなく言うわね、あなた...まあ、私が言いたいこともそんな感じだけど」 険しい顔をしていたアンジュの眉間から皺が消え、穏やかな笑みへと変わる。 「私もあなたが好きよ。ドジでスケベだけど、イイところばかりじゃなくてそういうダメなところも全部ひっくるめて好き」 だから、と言葉を切り、彼女は俺の胸を軽く叩いた。 「今さらカッコイイところばかり見せようとしなくていいじゃない。結果が追いつかなかったからなに?だからって諦めきれるほど、あなたは物わかりがよかった?...違うでしょ」 「醜態さらそうが泥にまみれようが、最後まで投げ出さずに抗い抜く。それが私たちでしょ」 「......」 「...なんだか柄にもなく説教臭くなっちゃったわね。要するに、私の言いたかったのは、気がすむまで頑張りなさいってことよ」 「アンジュ...」 「それでも迷うなら...耳を澄ませなさい」 『キング・ブラッドレイ、お前を――葬る』 ――――!聞こえた。いま、確かに、アカメの声が。 『なあ、此処に運んだってことは手術出来るのか?』 『出来るならとっくにやっているわ……っ』 『だろうな……ぅ、どうする……?』 今度は雪乃と杏子の声だ。 アカメも雪乃も生き延びたのか?けれど、あの状況でどうやって――― 「タスク。あなたが助けようとした子達はまだ頑張ってるけど、どうするの?」 アンジュは意地悪な笑みで俺に問いかける。 答えなんて言うまでもない。 「決まってるだろ。俺は、大切な人達を奪ったあの殺し合いを壊して広川やエンブリヲも倒す。それまで絶対に諦めてやるもんか!」 そうだ。俺は諦めたくない。 これまで関わった者たちへの弔いを。 狡噛さんに誓った約束を。 俺たちの命を弄んだ奴らに一泡吹かせてやることを。 なにもかもが中途半端で終われるか! 「少しはイイ顔になったじゃない。これなら安心して見てられそうだわ」 アンジュが右手を挙げたのを見て、俺も合わせて右手を挙げる。 パァン、と甲高い音で交わすハイタッチは、とても心地よく思えてしまった。 「いってらっしゃい」 「行ってきます」 そんな、本来なら毎日交わしていたであろう挨拶を背に、俺はあの戦場へと走りだした。 俺が見たのは、そんな自己満足の悲しい夢だった。 けれど。 もしも本当に彼女が見守ってくれているなら―――俺は、もうなにがあっても挫けない。 ☆ 杏子を待つ雪乃の心情は、微塵も穏やかではなかった。 アカメの安否 タスクの容態。 杏子が間に合うか。 待つことしかできないもどかしさ。 それらの要因が積み重なり、苛立ちや焦りは募るばかりだ。 そういった想いは、柄にもなく親指を噛んだり、貧乏ゆすりなどをしてしまうなど行動に出てしまう。 元来の彼女を知る者なら、その様子を異常に思っても仕方のないほどにだ。 そんな雪乃を見るに堪えかねたかのか。 微かな呻き声と共に、タスクの目蓋がゆっくりと開く。 「タスクさん!」 雪乃は彼の無事に心から安堵し涙ぐむが、しかし努めて冷静に意思疎通を図る。 意識ははっきりしているか、目は見えているか、気分が悪くはないか。 最低限のことを聞き終え、最後に杏子の助言通りに血液型を質問し聞き出す。 それと合致した輸血パックを取り出し、輸血の手順に従い血液を注ぎ込む。 「...よく、無事だったね」 タスクは己が気を失う前のことを顧みて口にする。 あの状況は絶望的以外のなにものでもなかった。 ブラッドレイにアカメが、新一が斬られ、最後の最後にタスクも瀕死にされた。 あの状況で雪乃が生き残る像は想像できなかった。 「...みんなが、助けてくれたのよ」 雪乃は語った。 タスクとブラッドレイが戦っている間に、新一とミギーがアカメの命を救ったこと。 そのアカメはアヌビスと共に雪乃たちをその身を張って逃がしてくれたこと。 佐倉杏子が、タスクの治療に協力してくれたこと。 皆の助力があって、こうして無事でいられたことを。 「...そうか。なら、俺もやれることをやらなくちゃな」 「無理しては駄目よ。...いまのあなたでは、正直に言って...」 「わかってる。こんな身体でアカメの役に立てるとは思えない。だから」 タスクは、震える手で傍らのデイバックを探る。 取り出すのは、この殺し合いの破壊のカギを握るであろう首輪。 「俺は、俺のやり方で戦わなくちゃ」 ☆ 『あっ...おい、止まれ』 杏子に持ち運ばれていたアヌビス神が、静止の声を呼びかける。 それに従い、杏子は足を止めキョロキョロと周囲を見渡す。 「なんだよ。なにかあったのか?」 『確かこの辺りに新一の奴が転がってんだ。探してくれねえか?』 新一。その名は、田村玲子や雪ノ下から聞いている。 雪ノ下からは既に死んでしまったと聞かされていたが、そうか、この辺りがそうなのか。 純粋に埋葬してやりたいという思いもあるが、首輪のこともある。 死者とはいえ、雪乃たちの仲間から回収するのは気が引けるが、だからといって放置しておくことはできない。 アヌビスの頼みに従い、杏子は周囲を探すことにした。 意外にも、新一は程なくして見つかった。 (...こいつが、そうなのか) 右腕が無く、それなりに整った顔立ちの青年。 血だまりに沈む彼は、もう動くことは無い。 (...マミさん。あんたの護った奴は、こうなるまであんたの意思を継いでくれたみたいだよ) 新一の遺体を背負い、杏子は病院へと再び歩みを進める。 「...なあ、シンイチ。あんた、マミさんに助けられたんだよな」 呼びかけるが、返事はない。当然だ。彼は死んでいるのだから。 「あんたから見てさ、あいつはどうだったよ?変にカッコつけようとしてなかったか?」 やはり、返事は無い。繰り返すが、彼は死んでいる。返事など悪魔に魂を売らなければ聞ける筈もない。 けれどありありと思い浮かぶ。 内心怯えながらもキレイな魔法少女として戦い続けた、馬鹿で優しいあの人の姿が。 『オイ、杏子?』 「いや、あたしは大丈夫だよ。現実逃避しているわけじゃない」 言葉の通り、杏子は決して現実から逃げているわけではない。 泉新一が既に死んでいるのは認識しているし、彼の死に涙を流せるほど深い繋がりがあるわけでもない。 「ただの独り言さ」 ただ―――尊敬する師が救った命から、彼女の勇姿を聞けなかったことが心残りだっただけだ。 "あいつはカッコよかったか?""当然だろ"。そんな答えが欲しかった―――ただ、それだけだ。 やがて、杏子の視界に病院の影が映り込む。 タスクが唐突に完全に回復でもしない限り、雪乃たちが離れることは無いだろう。 アカメのことはどう伝えるべきか。 伝えなければならない現実に足が重くなり、杏子は溜め息と共に病院へと足を踏み入れた。 ☆ 首輪を一なぞりしてみる。 やはり、継ぎ目などはなく、完全な円形だ。 中には何かが詰まっているのか―――うっかり爆発させないように軽く叩いてみる。 当然ながら、なにかが入っているようで、場所によっては返ってくる音が違う。 それほど複雑な構造なのだろうか。 「どうかしら?」 雪乃の問いに、タスクは首を横に振る。 現状では、いくら外観から覗こうがこれ以上の成果は望めそうにない。 やはり、解体してみないことにはわからない。 彼の返答に雪乃は目を伏せるが、しかしそれでタスクを責める気持ちは微塵も無い。 なにせ、この首輪は未知なる技術の結晶だ。 そう易々と解る筈もない。 だが、首輪の解析が進まなければ、脱出への道は閉ざされたままだ。 二人の面持ちは自然と暗くなる。 そんな空気に耐えかね、再びタスクが首輪を調べようとした時だ。 コンコン。 扉をノックする音に、タスクは咄嗟にナイフを、雪乃は慌てて鉄の棒を構える。 ショットガンが破損しているため、これが唯一の武器なのは心細いが、もしも来訪者が敵ならばこれで戦うしかない。 「無事だったか、あんたら」 来訪者は杏子だった。 両者とも面識があり、敵対もしていないことから胸を撫で下ろす。 「雪ノ下...だったよな。コイツはあんたに渡しておくよ」 「え...これって」 『...よう』 手渡されたのは、一振りの刀剣―――アヌビス神。 その持ち主は、未だ姿を見せない。 「アカメさんは...」 雪乃の鼓動が早くなる。 この時点で、既に答えは察している。 けれど、認めたくない。 『...死んじまったよ、あのジジイを道連れにな』 「....!」 言い放たれた事実に、また身体が拒絶反応を起こしてしまう。 ―――また会いましょう。 約束、したのに。 ―――当然だ。 約束、してくれたのに。 結局、彼女とはあれが最期の会話になってしまうのか。 「アカメさん...」 今度は、頭が真っ白になることはなかった。 けれど。 「アカメ...さん...!」 零れる涙は、どうしても止まってはくれなかった。 その涙を止めることは、誰にもできなかった。 ☆ 雪乃がアカメの死を知った数分後。 病み上がりのタスクを除いた二人の姿は、病院の外にあった。 膝を抱え座る雪乃の隣に杏子も座り込む。 雪乃へとかけられる言葉などない。 下手な慰めが逆効果であることは身を持って知っているし、なにより納得させられる言葉が思いつかない。 "お前のせいじゃない" "お前は頑張った" "あいつもお前が無事で喜んでいる" 全て戯言だ。 相手をなだめるための甘言だ。 そんなもので割り切れれば人間はこうも厄介な生き物ではない。 実際に自分もそうだったのだから。 「...やっぱり、私は無力なのね」 学校一の秀才美少女。 そんな肩書きは最早路傍の石だ。 奪われるしかない現実を突き付けられて、改めて思い知らされる。 お前に護れるものなどなにもない、と。 「...そーかもな」 杏子には、そんな彼女を否定できなかった。 自分も人のことは言えない。 自分は魔法少女だ。なのに、なにも出来ていない。 どころか、周りの奴らはみんなおっ死んだ。 護れたものなど、なにもなかった。 「...けどさ。このまま不貞腐れてても仕方ないじゃん」 ―――たとえ過程の段階で何も掴めなくても、最後に何かもぎ取って、自分の足で立って笑ってる奴がいたとしたら、そりゃそいつの勝ちだろ 半日ほど前にエドワードから向けられた言葉を思い出す。 いまの雪ノ下は自分と同じだ。 大切な者がいるのに、誰も、何も救えなくて。 自分はどうしようもない奴だと自責して。 ...それで、立ち上がるキッカケを無くしている。 「そうやって自分を責めてれば楽だよな。なんでもかんでも自分のせいにしちゃえば、誰とも関わらなくて済む。あたしもそうだった」 かつて、巴マミと袂を別った時。 家族が死んだ責任は自分にある、自分の為に生きると言い張り、彼女を突き放してしまった。 もう一度失うのが怖かったから。もう一度失敗するのを見られるのが怖かったから。 その結果が、彼女の死だった。 「でもさ。そういうのってやっぱり後悔しちゃうんだよ。どうしてあの場にいてやれなかった。どうして関わることができなかった...ってさ」 例え自分が害にしかならないと思っていようとも、やはり関われずに失ってしまえば、悲しみ以上に後悔が押し寄せてくる。 だったら、例え無力感に苛まれても関わればいい。 やらずに後悔するよりは、やって後悔した方がまだマシだ。 尤も、それが出来なかったからこそ、いまの杏子の現状がある訳だが勿論それは自覚している。 「...なんて、あたしも偉そうなことは言えないんだけどな。ただ、あんたにはあたしみたいになってほしくなくてさ」 そこで一旦言葉を切り、雪乃の反応を窺う。 彼女は、未だに俯いたままで反応を示さない。 自分の言いたいことは伝わっただろうか。いや、そもそも自分は彼女にどうしてほしいのか。 やがて、雪乃は立ち上がり杏子を見下ろすように視線を向ける。 「...佐倉さん」 こんな自分の言葉でもなにか見つけることができたのだろうか。 だったらなによりだが。 「少し、付き合って貰えるかしら」 そう言う傍らでアヌビス神を握る雪乃。 「は?」 そんな彼女を見て、杏子は思わず間の抜けた声を漏らしてしまった。 ☆ 雪乃と杏子が去った後の病室。タスクは一人首輪について調べていた。 アカメがブラッドレイを道連れに死んだ。 その事実はやはり重い。 無力さや苦痛が絶え間なくタスクの心臓を抉ってくる。 (それでも、絶対に諦めない...俺は、そう約束したんだ) それでも彼が前を向けるのは、最愛の婚約者と仲間たちとの誓いのおかげだ。 その誓いへの執念は、もはや何者にも止めることは不可能だろう。 タスクは、首輪についての己の考察を一枚の紙に書き連ねる。 まずは首輪の機能についてだ。 ①この首輪は、爆発すれば如何なる者でも死に至らしめる。 この首輪は参加者の証明であると同時に枷だ。 広川の意のままに起爆させられ、爆発すれば自分のような人間は勿論、限りなく不死に近いホムンクルスという怪物でも死に至らしめる。 故に、これがある限り参加者はゲームから逃れることはできない。 ②爆発する条件 この首輪の主な爆発条件は、禁止エリアへの侵入・首輪をつけたままの会場からの脱出・首輪の破損・広川の自在な起爆だ。 どうやって爆発させるか。 おそらくは、禁止エリアに侵入した時はそうなるように電気信号でも送っているのだろう。 ③この首輪には、異能力の無効化及び弱体化機能がついている。 信じがたいことに、このちっぽけな首輪は異能力に対しての絶対的な盾になるらしい。 実際に、タスク自身も偶然にもブラッドレイのカゲミツG4の刀身を消したのを確認している。 また、雪乃の証言では後藤という怪物はこの首輪でサリアの使用した雷の帝具から逃れたという。 ...なぜ、そこまで異能力に対して強固にしたのかはいまは置いておく。 そして、参加者の多くが各々の異能力を使用できていることから、首輪の外面は異能の無効化、首への接合部は弱体化といった様に分けられている筈だ。 ④盗聴機能"のみ"が備わっている これはこれで奇妙だ。 カメラの一つや二つを仕込めばいいものを、監視機能は盗聴機能のみ。 これだけ超常的な首輪でありながらなんとも不自然だ。 大まかな機能はこれくらいか。 改めて見ても非常に奇妙な首輪だ。 特に『何者も死に至る爆発』と『異能力の無効化』だ。 (...どんな奴でも絶対に死ぬ爆弾。そんなものはありえるのか?) マスタングから伝えられた情報の中に出たエンヴィーというホムンクルス。 彼は、あの焔の錬金術を幾度受けても尚生存していたらしい。 そんな不死身ともいえる怪物が死ぬ爆弾だ。こんな小型の首輪にそんな威力のものを仕込めるのだろうか。 (...多分無理だな) マナの力を応用してもそんなことは不可能だろう。 では、多少の爆弾でも死ぬよう首輪で弱体化させているのか? (だったら、マスタングさんの攻撃でとっくに死んでるよな) ジョセフは自分の『スタンド』という能力に制限が掛けられていると言っていた。 そのことから、多少なりとも異能力と見なされるものには弱体化の制限が掛けられているのだろう。 しかし、ホムンクルスですら爆弾で死ぬほどに弱体化させたなら、焔の錬金術に耐えられる道理はない。 そのまま焼き殺されているのがオチだろう。 (と、なると、やっぱり爆発の威力が強い方が可能性は高いか) だが、それではどうやって仕込むかが壁になる。 (クソッ、これじゃあずっと堂々巡りだ) タスクはもう一度首輪を眺めながら焦りで頭を掻き毟る。 (せめて爆発物の種類だけでもわかればどうにかなるかもしれないのに...!) 首輪の解除の一番の障害は、この爆発だ。 この爆発さえどうにか抑えてしまえば解除できる可能性は高くなる。 だが、種類が解らなければ対策のうちようがない。 (そもそも、どんな生き物でも絶対に死ぬなんて有り得ない) 首輪を装着した参加者が、それも身体の構造まで違う者たちが等しく死に至る超小型兵器など都合がよすぎる。 それこそ現代兵器ではなく超常染みたものだろう。 例えば、斬れば絶対に死ぬ剣だとか、魂を破壊する攻撃だとか、そんな空想の世界にしか存在しないものだろう。 (...待てよ) 空想の世界。 思えば、この殺し合いには、怪物を除いてもそんな能力を持つ者たちが大勢いる。 殺傷能力を兼ね備えた電気体質を持つ超能力者。精神を具現化させた『スタンド』という能力。 原理はわからないが、両掌を合わせることによって任意のものを生み出せるマスタングのような錬金術。 帝具という構造がわからない兵器。 サファイアのような、魔法少女に変身することが出来るステッキ。 どれも空想の世界でしか存在しえないものだ。 そう考えれば、威力そのものこそはないが、タスクの世界のマナもその類だろう。 (視点を変えれば、いくらでも可能性は広がる...か) この首輪は、どう見ても金属であり超能力染みたものではない。 ならば爆発物の方はどうだ。 もしも、これが科学的な爆発物でなければ、だ。 (この首輪は、『誰でも死ぬ爆発』の異能力を持った首輪...なのか?) ☆ ―――キィン 金属同士が打ち合わせられる音が響く。 雪乃の持つアヌビス神が、杏子の槍と打ち合う音だ。 鍔迫り合いの中、杏子が軽く一押しすると雪乃は呆気なく倒されてしまう。 「もういいか?」 「...もう少し」 雪乃は立ち上がり、再び杏子へとアヌビス神を振るう。 杏子はそれを受け止め、なんとなく在りし日の師との日々を思い出しつつも、常に後藤や御坂のような危険人物の気配が無いかを警戒を怠らない。 なぜ彼女たちがこんなことをしているか―――全ては、雪乃の『立ち合いをしたい』という言葉から始まった。 雪乃は無力だ。だが、ショットガンも失ってしまったいま、杏子やタスクに頼り切りというわけにはいかない。 足手まといにならない、などということは不可能だが、いざという時に自衛もできないでは話にならない。 せっかくアヌビス神という心強い味方がいるのだ。せめて、剣の振り方くらいは覚えておかなければならない。 (...そんなもの、言い訳ね) こんなものは、ただのアカメとミギーの物まねだ。 本当に"アヌビス神"ではなく、"雪ノ下雪乃"が少しでも戦力の足しになるなどとは思っていない。 それでも。 何もせずにいるよりはマシだと言い聞かせては、剣を振るい続ける。 まるで、彼女の喪失を埋めるように、ただただ剣を振るい続ける。 ―――奉仕部、といったかな。君は友人たちの死を受け入れ、立ち直ろうとしている。それは、悲しみへの対処をストレスケアに依存したシビュラの下では、決してありえないことだ ふと、槙島聖護の言葉を思い出す。 依存。 口では拒絶しつつも、どこか姉の跡を追っていた自分。 いま思い返してみれば、自分にはどこか依存癖があったかもしれない。 友人たちの死を受け入れ立ち直ろうとしているという槙島の言葉が本当ならば、雪乃は少しは変わったのだろう。 けれど、根本に根付くものはそうそう変わらないみたいで。 その結果がこれだ。 (...泉くん、アカメさん) 逆に言えば。少しでも変わったのなら、それは前に進むことが出来る証拠だ。 もう充分に彼らに頼ってきた。 だから、言わなければならない。 彼らとの別れを認めるあの言葉を。 アヌビス神に想いを乗せて、口にする。 「今まで、ありがとう――――さようなら」 キィン、と一際甲高い音が鳴り、アヌビス神が宙を舞う。 その衝撃で、雪乃は数歩下がるが、今度は倒れない。 落ちてくるアヌビス神の柄を杏子が掴む。 「...もう、いいみたいだな」 「ええ。手間をかけさせたわね」 顔をあげる雪乃。 その目には、疲労は在れど、もう迷いはなかった。 ☆ (―――やっぱりだめだ) 首輪の爆発が異能だと断定しても、だ。 そうなると、首輪の異能の無効化が枷になる。 これがあるせいで、その異能もまた消されてしまうだろう。 結局行き詰まりだ。 確信の無い机上の理論だけが紙を埋めていく。 (そもそも、なんで首輪に異能の無効化なんて付けたんだ?) もしも、これが参加者に平等に優勝を勝ち取らせることができる措置だとしたら。 それこそ首輪にランクを振り分けたり参加者の異能の弱体化などというまどろっこしい要素ではなく、全面的に異能力を使用できない措置を取る筈だ。 つまり、主催は参加者間の平等な殺し合いなど求めてはいないといことだ。 この首輪を道具として使用したとして、敵を殺すことが出来るか。 出来る、かもしれない。 しかし、それを行使すれば、まず間違いなく使用者も死ぬだろう。 よくて道ずれにしか使えないようなもの、ましてや優勝を目指さない者専用ともいえるような武器を配るだろうか? では、防具に使えるかというとそうでもない。 タスクがブラッドレイのカゲミツを防げたのは、あれがあくまでも剣であったため、攻撃範囲が狭かったからだ。 だが、異能力者の多くはもっと大規模なものだ。 御坂美琴の電撃やロイ・マスタングの錬金術がいい例だ。 あれらを首輪で防げるのは、不死の身体を持つホムンクルスや、身体の構造を変えることが出来る後藤くらいで、多くの参加者には恩恵などない。 よってこれも違う。 もう頭の中がぐちゃぐちゃだ。 何から手をつければいいかすら分からなくなってしまう。 コンコン そんなタスクの苦悩を察したかのようにノックが鳴り、杏子と雪乃が部屋に足を踏み入れる。 「タスク。これからのことを話しあいたいんだが...って、どうしたそんな顔して」 「い、いや...なんでもない」 「...?まあいいや」 「...二人共、これは俺なりに首輪について考えたことだけど」 タスクは、首輪についてのメモ用紙を二人に見せ、考えを募る。 そのメモを眺める二人は、顎に手をやりながら考え込む。 「『絶対に死ぬ爆発』ね。馬鹿げてる。馬鹿げてるが...そんなもの今さらだな」 「...悪いけど、私も思いつくことはないわ。ごめんなさい」 三人寄れば文殊の知恵、という諺があるが、現実はそう易々と先に進むはずもない。 あれこれと話し合ったが、依然進展はない。 (こんなところで躓いてたまるか...なにか、なにか手がかりは...!) もう一度情報を探るため、タスクは首輪を弄りだす。 外面をなぞり、叩き、内面をなぞり、叩き――― 『これ以上の過度な干渉を続けた場合、三十秒後に首輪を爆破します』 「ッ!?」 突然の首輪からの警告に、タスクは慌てて首輪を手放し床に落としてしまう。 警告。 即ち、もう一度行えば爆発するという宣告だ。 なんてこった、と内心苦い思いで項垂れる。 現在手持ちにある首輪のサンプルは、三つ。 狡噛、みく、そしてまだ回収していない新一のぶんだ。 その内の一つを失ってしまった。 落ち込まない方がどうかしているだろう。 「...ま、まあ、あまり気を落とすなよ」 慰めるように、杏子がタスクの肩に手を置き、雪乃もまた頷く。 だが、やはり貴重なサンプルを一つ失ってしまったショックは大きい。 未だ項垂れるタスクだが、一つの疑問を抱く。 (...なんで急に警告が?) 先刻までは確かになにも鳴らなかった。 だが、大して変わったことをしていないにも関わらず、首輪は警告を告げた。 警告する、ということは、知らず知らずの内になにかキッカケを掴んでしまったのだろうか。 それこそ、首輪を解除できてしまうような、重大なタネが。 (落ち着いて考えろ。俺は、さっきなにをした...?) 最初に調べた時は、慎重に慎重を重ねて、最新の注意を払っていた。 だが、さっきはどうだった。 焦りと若干の苛立ちを交えて首輪を調べていた。 それこそ、強めの力で叩いたり。 それに反応したというのなら、なんと内側が脆い構造であろうか。 「しっかしわかんないもんだな、コレ。頑丈なのか脆いのか...」 「ちょっと、そんなに雑に触ったら...」 無遠慮に首輪を拾い上げる杏子に、雪乃は思わず止めかける。 既に警告されているのだから当然だ。 しかし、杏子は事も無しといった表情で首輪の外面を軽く小突く。 「こんくらい大丈夫だろ。だってさ、アヌビスの奴なんかずっと炎に炙られてたんだぞ?なのに爆発なんてしてないじゃん」 『や、ヤメロ!思い出したくないからあの時の話をするな!』 「つまり、外側からなら大抵のことは大丈夫な仕組みなんだろ」 (あれ...?) タスクの中で、杏子の言葉が引っかかる。 「そんなに頑丈に作れるなら内側ももっとしっかり作ればいいのによ」 「なにかできなかった理由でもあるんじゃないかしら」 できなかったではない。する必要がないのだ。 首輪が爆発すれば、如何に強靭な身体を持っていたとしても死に至る。 ということは、一般人では勝ち目のない者達、ホムンクルスのような者達を殺害する手段に成り得る。 そうでなくても首輪の破壊は有効な殺害手段だ。 事故に見せかけて、一発逆転を狙って、確実に殺すため...理由はそれぞれだが、それを奪う理由はどこにもない。 首輪をここまで頑丈にする理由など一切ないのだ。 (ゲームに賛同し得る者への優遇か?でも...) 如何に超常的な肉体を持つ者といえども、彼らが必ずしもゲームに賛同するとは限らない。 例えばエンブリヲなどはそうだ。確かに彼は自分を含めた多くの参加者にとっては危険人物だが、主催の言いなりになってそれでよしと済ませられる男ではない。 何れは必ず主催へと歯向かうタイプだ。主催からしてみれば、道中で死んでくれた方が助かると思える男だろう。 また、セリムにしてもそうだ。彼は図書館では参加者たちを襲ったそうだが、武器庫の戦いでは杏子たちの味方をしていた。 つまり、主催者へ反抗する可能性も孕んでいたということだ。 そう考えると、彼らへの有効打である首輪の破壊による爆発を選択肢から除外する理由はないと言える。 (じゃあ、なんでだ?なんで―――) 「...タスクさん。首輪のことはまた後で考えて、ひとまずロックを外しに向かいましょう」 「ロック...?」 聞きなれない単語に杏子が首輪傾げる。 「そういえばあなたにはまだ話してなかったわね」 雪乃は、ヒースクリフが語った『三つのロック』の存在を杏子にも伝えた。 「なるほど。それで、あんたらはこの変な形をしてるところが妖しいと睨んだわけか」 「そうよ」 「わかった。まあ、外しても気にすることはないからさ、気楽にいきなよ。とりあえずあたしはウェイブと田村にもこのことを伝えとく」 「助かるわ」 杏子としては、一般人である雪乃と怪我人のタスクを置いて行きたくはないと思う。 しかし、自分の我儘でウェイブと田村には気を遣わせてしまったのだ。 少なくとも、彼らにはちゃんと連絡するべきだろう。 そのため、杏子は再び別行動をとることにしたのだ。 「気をつけろよ。ヤバそうだったら、あたし達が来るまでここで待機しててもいいんだからな」 「お気遣いありがとう。でも、私はただジッとしていられる性分じゃないの」 「ハッ、そうかい。んで、タスク。あんたも向かうのか?」 「ああ。この通り、どうにか身体も動くしね」 「ならいいや、頑張れよ。...んじゃ、また後でな」 杏子は、部屋を出る間際にライトのスイッチを切り替えて灯りを消した。 「わっ!」 「な、なんだ?」 「い、いや、ゴメン。急に暗くなったから驚いたんだ」 「なんだよ、大げさな...」 「佐倉さん。なぜ電気を?」 「使った跡は残さないようにって癖が...いや、なんでもないぞ、うん」 「...?まあ、いいわ。もう少し整理してからここを起ちたいからライトを点けてもらえるかしら」 「ん、わかった」 雪乃の頼み通り、再びスイッチを切り替え灯りをつける杏子。 (あれ...?) スイッチを押して、電気を点ける。 その行程が引き金となり、幾つもの疑問を押し流す河がタスクの脳裏を流れ出す。 (まさか...いや、そんな...) 馬鹿げている。 辿りついた結論はそう揶揄してもいいだろう。 しかし、これなら一応の理屈は通る。 (そういうことなのか?だとしたら―――) 「待ってくれ」 部屋を後にしようとする杏子を呼び止め、タスクは紙を取り出し書き綴る。 (最後に必要なのは実験だ。それさえ成功すれば―――) 『首輪の全貌がわかるかもしれない』 ☆ 病院の一室。その窓際。 顔を覗かせれば、深淵の奈落が見える。 窓際の床に置かれる首輪、その直線状に立つのは杏子ら三人。 乱雑に置かれていた医療器具は、人一人分の隙間を残して並べられ、壁のようにそびえ立っていた。 「通路はこれで確保した」 「ありがとう...じゃあ、始めよう」 タスクと雪乃は、最悪の場合―――首輪の爆発による被害に備えて、杏子のデイバックの中に身を潜める。 これで準備は完了だ。 万が一首輪が爆発しても、杏子の防御結界や医療器具が多少のバリケードの役目を果たしてくれる筈だ。 もしそうなった場合は、杏子の判断が運命を握るだろう。 杏子の槍の先端に雪乃の持つ壊れたショットガンを、更にこれにアカメが足立から奪った鉄の棒をカーテンで括りつけ、少しでもリーチを長くする。 杏子の槍は異能として弾かれてしまうが、これならば距離を置きつつ首輪に触れることが出来る。 「...いくぞ」 杏子の後ろにいるタスクと雪乃が頷き、杏子は握る槍に力を込める。 首輪の内面に狙いを定め、ゆっくりと槍を引き、そして強めの力で突く。 突き出された槍は首輪を突き、壁にぶつけ激しい衝撃を与える。 その余波で首輪は宙に浮くが、杏子が槍を消すのに僅かに遅れて床に落ちる。 一呼吸置き、静寂に包まれる。 数秒後。 杏子は窓際まで駆けだし、首輪を拾い上げて耳を当てる。 『十五...十四...』 カウントダウン。 警告を無視し、禁忌を犯した者へ与えられる罰だ。 爆発を受ければ死に至るモノに対しても、しかし彼女は一切慌てない。 手にした首輪を奈落へと向けて放り投げる。 数秒後。 地図の位置にしてC-1の端の端。 病院には被害が被らない奈落の上で、首輪は爆発した。 杏子は、デイバックから二人を引きずり出し、見たままの結果を話した。 「...これで決まりだ」 『この首輪は、すぐに爆発させることが出来ない仕組みになっている』 ☆ 『...こんなもんがあたしたちを縛ってたモノの正体だっていうのか?』 杏子は信じがたいような、呆れたような複雑な表情を浮かべる。 当然だ。 いま現在己の命を握っているこの首輪だ。どれほど大層なモノかと思えば、こんなわかりやすい弱点があったのだから。 『...俺が気になったのは、この首輪の頑丈さだった』 先述した通り、首輪の爆発は、如何なる参加者でも全ての参加者の殺害が可能な手段だ。 一般人が殺し合いに乗ったとして、支給品を除けば超能力者やホムンクルス達を殺害できる唯一の手段と言ってもいいだろう。 そんな手段をなぜ奪うのか。 それは、首輪の弱点を隠すためだった。 この首輪の弱点。 それは、即座に爆発することが出来ないことだ。 なぜ爆発できないか。 おそらく、それはこの『如何なる生物でも死に至る爆発』という異能が原因だろう。 例えば、ロイ・マスタングの錬金術。 彼の錬金術は、両手を合わせる、錬成陣の書かれた手袋を使うなど、焔を放つ時は必ずワンアクションを置いていた。 御坂美琴の電撃もそうだ。 彼女は、電撃を放つ際、必ず己の身体に電気を流す一動作を入れてから能力を発動していた。 また、杏子の槍にしてもそうだ。 彼女の槍は何の代償も無しに出てくるものではなく、魔力を消費することで槍を構築している。 このことから、大多数の異能力は発動する際に必ず一つの動作を入れるという誓約があるのだろうとタスクは考えた。 と、なればだ。 如何なる者をも殺す爆発。その異能を発動させるには、かなりの時間を要する必要があってもおかしくない。 『じゃあ、いますぐあたしたちの首輪もぶった切れば』 『いや、それは不可能だ。首輪の固さはもちろん、自分の首を斬らずに脆い内側へと干渉する手立てがない。糸の一本も通らないくらいピタリと首についているからね』 『爆発までの時間を補うための首輪の異常な強度、という訳ね。なにかの衝撃で首輪が外れてしまうのを防ぐ役割も兼ねているといったことかしら』 『そうだ。けど、このまま爆発させても異能を無効化・弱体化する能力があるせいで、爆発の効果が薄まってしまう』 万が一にも効果の薄くなった爆発で生き延びれば主催側としては厄介なことになる。 そのため、爆発の際には異能無効化を取り除かなければならない。 そこで、その役割を為すのがスイッチだ。 首輪に仕込まれている異能を無効化する装置に直接衝撃を与えられた時。 おそらくこの時に特定の信号パターンを主催側に送ることで、警告が鳴るように首輪に仕込まれている。禁止エリアに侵入した時も同様の信号パターンを送るのだろう。 そして、二度目の装置への干渉を持って、警告は処罰へと変わり、主催側から送られる信号をもって異能の無効化機能はスイッチを切り替えられる。 その時間がおよそ三十秒。そして、爆発の異能が発動するのも三十秒程度ということだろう。 『でも、最初の上条って奴の首輪はすぐに爆発してなかったか?』 『おそらく、彼だけは違う首輪を付けられていたんだと思う』 上条当麻。 最初に見せしめとして首輪の爆発で殺された少年は、参加者名簿に載っておらず、身体も拘束されていなかった。 このことから、上条当麻はあらかじめ見せしめとして殺されるだけに呼ばれた存在であることがわかる。 首輪も他の参加者のものと形だけ揃えて、致死量の爆薬が仕込まれただけの首輪を付けておけばいいだけだ。 『けれど、こんな仕掛けだと、ゲームを進める内にすぐにバレてしまうんじゃないかしら』 『それはない。自分の命が懸っている状況で、これから爆発しますって爆弾に導火線を点ける奴はいないだろう?』 一度警告音を鳴らされてしまえば、それだけで警戒心を抱き極力首輪に触れないのが普通の心理だ。 如何に自分の身体に自信があれど、無計画に警告を無視して外そうとする者はいないだろう。 タスクのように解析をしている最中に鳴った場合もそうだ。 警告音を出されれば、同じ失敗を重ねてサンプルを失わないように同じ行動はなるべく避けるはずだ。 それを無視して解析を易々と進められる参加者はまずいない。 一人で解析を進めるのは無理に等しくなる心理のトリックだ。 これらのことから結論を述べると。 『この首輪は電波のみで全てを操られている首輪ということさ』 『...ということは、その電波を妨害するなにかがあれば』 『解除も難しくないだろう』 「じゃあ、いまできることはなにもなくないか?」 「それは否定できない。ロックを解除した時になにか起こればいいんだけど...」 ガクリ、と杏子は肩を落とす。 完全にこの場で解除ができる雰囲気だったというのに、結局は電波とやらを防ぐ手段がなければどうにもならない。 これには落胆するしかなかった。 「...でも、首輪についてわかったことがあるだけマシか」 とはいえ、この枷を外す手がかりが掴めただけでもよしとしておくべきだろう。 ゴールがあるのとないのとではまるで違うのだから。 気をとりなおし、杏子は己のデイバックを肩にかけ直す。 「んじゃ、この紙は貰ってくよ」 「ああ。他の参加者にも伝えておいてくれ」 そうして、部屋を後にする杏子を見送り、タスクと雪乃も病院を後にする準備にとりかかる。 『けどよぉ、なんか釈然としねえなぁ』 突如、アヌビス神が一人ごちる。 「どういうことかしら」 『確かにお前達の考えは間違ってねえんだろうけどよ、ちょっと都合よすぎやしねえか?』 アヌビス神の言葉に、雪乃の腕がピタリと止まる。 「雪乃?」 「いえ、アヌビス神が...ごめんなさい、続けてくれるかしら」 『いや、大したことじゃあないんだがよ。首輪の仕組みなんざ、こんな不安定なものにしなくてももう少し他にやりようはあったんじゃねえかって思っただけだ』 「...だそうよ」 雪乃はアヌビス神の言葉をほとんどそのままタスクに伝えた。 「......」 タスクは、顎に手をやり改めて考え直す。 確かにそうだ。 どうにも、この首輪の仕組みは参加者にとって都合がよすぎる。 そもそもだ。 『対象が必ず死ぬ異能』など、ホムンクルスのような身体を持たない者には必要ない。 首を吹き飛ばされれば人間は死ぬのだ。特に一般人相手では少量の爆薬でも事足りるだろう。 故に、参加者全員の首輪に同様の機能を仕込む必要性は無い。 だが、首輪はどれも同様の機能を有している。 参加者個別の首輪を作る暇がなかったとしてもだ。 死亡者の首輪の機能を停止してしまえば、タスクたちは手がかりすら見つけることはできなかった。 それでも、解析できるように首輪の機能を停止させなかった理由は限られてくる。 (俺たちに首輪を外させるためなのか...?) そんな筈はない。 主催側の人間が枷である首輪を外させる理由は無い。 仮に主催陣の中で対立が起きているとしてもだ。 参加者の枷を外してしまえばその牙は主催陣全てに向くことは容易に考えられるからだ。 (それとも、首輪を外させることでなにかを狙っているのか...?) 参加者の首輪の解除の成否は問わず、その過程に求めるなにかがあるとしたら。 だとしたら、これまでの分析はなにもかもが"誰か"の掌の上での茶番だったということになる。 (...考えすぎだ。狡噛さんも言ってただろ。どんな犯罪者でも、ちょっとしたことで計画が崩れてしまうことはよくあるって) ただ偶然に偶然が重なった結果が今回の分析に繋がったのかもしれない。 しかし。 もしも、誰かが自分達を誘導しているのなら――― そんな得体のしれない不安を胸に抱きながら、タスクは雪乃と共に病室を後にした。 【C-1/病院付近/二日目/黎明】 ※前川みくの首輪は爆発して奈落に落ちました。 ※タスク、雪乃、杏子、アヌビス神の首輪についての共通認識 ①首輪の爆発は異能力の類だと思っています。 ②首輪の爆発条件は、全て電波で判断しており、その操作でのみ爆発すると考えています。 ③爆発までには必ずタイムラグがあると考えています。 ④A-1に地獄門のロックを解除する手がかりがあると思っています。 【アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】 [状態] アカメ・新一・タスク・雪乃への好意(?) [思考・行動] 基本方針:がんばってできるかぎり生き残る。 0:しばらくは雪乃たちのもとにいる。 1;DIO様が死んだってマジかよ。 ※キング・ブラッドレイとの戦いで覚えた強さはリセットされています。 ※杏子と情報交換をしました。 【雪ノ下雪乃@やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】 [状態]:疲労(大)、精神的疲労(極大)、友人たちを失ったショック(極大) 、腹部に切り傷(中、処置済み)、胸に一筋の切り傷・出血(小) [装備]:MPS AA‐12(破損、使用不可)(残弾1/8、予備弾倉 5/5)@寄生獣 セイの格率、アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース [道具]:基本支給品×2、医療品(包帯、痛み止め)、ランダム品0~1 、水鉄砲(水道水入り)@現実、鉄の棒@寄生獣 ビタミン剤or青酸カリのカプセル×7、毒入りペットボトル(少量) [思考] 基本方針:殺し合いからの脱出。 1:A-1へ向かう。 2:もう、立ち止まらない。 [備考] ※イリヤと参加者の情報を交換しました。 ※新一、タスク、プロデューサー達と情報交換しました。 ※槙島と情報交換しました。 ※コンサートホールの一件、足立の持っていたペットボトルが毒入りであることを知りました。 ※第四回放送をほとんど聞けていませんでしたが、杏子から大雑把に聞きました。 ※A-1にロック解除の手がかりがあると考えています。 ※首輪の大まかな構造について理解しました。 【タスク@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】 [状態]:疲労(大)、ダメージ(大) 、アンジュと狡噛の死のショック(中)、狡噛の死に対する自責の念(中)、不安 [装備]:刃の予備@マスタング製×1 [道具]:基本支給品、狡噛の首輪、新一の死体 [思考・行動] 基本方針:アンジュの騎士としてエンブリヲを討ち、殺し合いを止める。 0:本当にこれでよかったのか...? 1:A-1へ向かう。 2:エンブリヲを殺し、悠を助ける。 3:生首を置いた犯人及びイェーガーズ関係者を警戒。あまり刺激しないようにする。 4:御坂美琴、DIOを警戒。 [備考] ※未央、ブラッドレイと情報を交換しました。 ※ただしブラッドレイからの情報は意図的に伏せられたことが数多くあります。 ※狡噛と情報交換しました。 ※アカメ、新一、プロデューサー達と情報交換しました。 ※マスタングと情報交換しました。 ※不調で股間ダイブをアンジュ以外にするかもしれません。 ※エドワード、杏子、ジョセフ、猫(マオ)、サファイアと軽く情報交換しました。 ※コンサートホールの一件、足立の持っていたペットボトルが毒入りであることを知りました。 ※第四回放送をほとんど聞けていませんでしたが、杏子から大雑把に聞きました。 ※A-1にロック解除の手がかりがあると考えています。 ※魔法治療により、傷口だけは塞がりました。 ※変わり身の術は連続しては使えません。また、体力を大幅に消耗します。 ※首輪の大まかな構造について理解しました。 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、精神的疲労(大)、顔面打撲 、精神不安定(中) [装備]:自前の槍@魔法少女まどか☆マギカ アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース [道具]:基本支給品一式、医療品@現実、大量のりんご@現実、グリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ、使用不可のグリーフシード×2@魔法少女まどか☆マギカ クラスカード・ライダー&アサシン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、不明支給品0~1 、タスクの首輪の考察が書かれた紙 [思考・行動] 基本方針:殺し合いを壊す。 0:市庁舎でウェイブと田村と合流する。 1:その後はまた話し合って考える。 2:さやかも死んじまったか……。 3:御坂美琴はまだ――生きているのか。 [備考] ※参戦時期は第7話終了直後からです。 ※DARKER THAN BLACKの世界ついてある程度知りました。 ※首輪に何かしらの仕掛けがあると睨んでいます。 ※封印状態だった幻惑魔法(ロッソ・ファンタズマ)等が再び使用可能になりましたが、本人は気付いていません。 ※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。 ※DIOのスタンド能力を知りました。 ※シャドウと遭遇中に田村にデイバックから引きずり出されたため、デイバック内での記憶はほとんど忘れています。 ※アヌビス神と情報交換をしました。 ※首輪の大まかな構造について聞きました。 投下順で読む Back 心の仮面は罪と罰 Next 暗闇でラブソングを歌う 時系列順で読む Back 心の仮面は罪と罰 Next 暗闇でラブソングを歌う 194 振り返ればいつだって 佐倉杏子 204 DEEP BREATH 193 アカメが斬る(前編) 雪ノ下雪乃 タスク
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/450.html
autolink() DC/W01-107 DC/W01-116 カード名:不安な幼なじみ小恋 カテゴリ:キャラクター 色:緑 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2000 ソウル:1 特徴:《音楽》? 【起】[①]あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+1500。 107:太ってない、太ってないよね、わたし! 116:あわわわわわわわわわわわわわわ!! レアリティ:PR illust.CIRCUS 2008年ヴァイスカップ前半参加賞(DC/W01-107) ブシロードスリーブコレクション Vol.06封入(DC/W01-116) 神北 小次郎とほぼ同様の効果 思い出にする効果を無くした代わりにパワ-が+500されている。 しかもこちらは《音楽》?つきである。 余談だが、この2枚は絵柄が差分になっている。 また、名前の横のロゴだが、DC/W01-107は「D.C.Ⅱ」になっているが、DC/W01-116は「D.C.Ⅱ Spring Celebration」になっている。 ・関連ページ 「小恋」?
https://w.atwiki.jp/ficjpn/pages/121.html
不安とどうつきあうか? 不安に向かい合い、付き合っていくにはどうするかについては、精神面でも行動面でも、様々なアプローチがあり、 これらについての幅広い考察がみられた。 Ⅰ.気の持ちよう わからないから不安ということは、裏を返せばわからないからこそ面白くてワクワクすることを意味する。 正解や模範解答がないのなら、基準は自分ということになる。 Ⅱ.心の充実 わからないから不安という感覚・感情は、わかることによってポジティブに変えることができる。 頭の中を開放し、それでいて感情を表に出すのは控え、物事を自分事としてとらえることが求められる。 Ⅲ.自信を持つ 多様性を受け入れ、やわらかな人付き合いを可能とするには、しっかりした自分軸が確立される必要がある。 自信にはえてして根拠がないことが少なくないが、根拠がないと自信がもてないのなら、不安と向かい合うのは困難かもしれない。 Ⅳ.不安に対する行動 不安を受容する あるがままを受け入れることで免疫力を高める 不安を回避する 好きで快適なことをする 不安を軽減する 仲間と共感・共有する 慣れや経験により安心が生まれる 不安を克服する そのままにせず、まずはやってみて、やりながら考える 前のページ 次のページ ■
https://w.atwiki.jp/kodamasuru/pages/305.html
ぬぐえなかった不安 J03-001/N カード名:《ぬぐえなかった不安》(ぬぐえなかったふあん) キャラ名:「ざくろ」(ざくろ) LPリミット:40 キャラクターシンボル:ハート 属性:妖人省 END:- カードテキスト あなたは自分の手札から【ハート】のカードを1枚選び、アルバムに置くことで、自分のLPを5%アップする。 「しっ…心配なんかしてない…してないんだから…っ」