約 164,115 件
https://w.atwiki.jp/ryouohgakuen/pages/177.html
「以前より……、安定してる」 「みなみちゃん、ホント?」 「本当……。けれど、決して油断はしないで」 どんなに体調が安定しても、元々体は弱い。それは、どうしても変えることのできない事実だ。 「うん、わかってる」 みなみちゃんは医学部へと進学し、内科医になった。 理由を聞いたら、憧れている人が医師を目指しているし、何より、私が体調を崩した時に、すぐに助ける事が できるからだと言っていた。少し照れくさい。 みなみちゃんは、いつも私を案じてくれる。 いつも、その代わりに何もできない私が、悔しかった。 せっかく、久しぶりに会ったのだから、感謝の気持ちをきちんと伝えておかないと。それくらいしか、私には できないのだから。 「みなみちゃん。いつもいつも、ありがとう」 「……気にしないで。私は……、自分が正しいと思ったことを、しているだけ」 みなみちゃんは、少し俯きながら答える。 どうやら、照れているようだ。私の感謝の気持ちが、ちゃんと伝わったとわかる。 「そんなことないよ。みなみちゃんがいるから、今の私があるんだよ。みなみちゃんに出会えて、ホントに良か ったって思ってる」 「……私だけじゃない、伊藤先輩の事を忘れてる……」 「お兄ちゃんとは、また違うところでってことだよ」 「わかってる……」 「あうー、みなみちゃん、ひどいよー」 みなみちゃんは、柔らかく微笑む。医師として、色々な人と出会ったからか、イメージが変わった。 以前は、優しいところがわかりにくかったようだけれど、今は、雰囲気から優しさが伝わるらしく、患者さん 達から好かれているようだ。 「……最近、伊藤先輩とはどう?」 「大丈夫、何も問題はないよ」 「……もう八年になる。なのに……、今のままで満足?」 「え?」 「結婚願望は、ないの……?」 「……あるよ。けど、これ以上なんて、望めないよ」 「なぜ……?」 「きっと、お兄ちゃんを不幸にする」 私の体質は、私の大切な人に、負担をかけることしかできない。 「もし、大切な人を、苦しめる事になるなら……」 いっそ、自分から離れてしまえば、大切な人を、苦しめなくて、済むの、かも、し――。 「ゆたか……」 私を、優しさが包む。 「大丈夫……。先輩なら、ゆたかを支えて歩いていける。だから、不安にならないで……。だから、泣かないで ……」 その言葉で、泣いていることに初めて気付く。 「ご、ごめん、ね」 「不安になるのもわかる。……けれど、伊藤先輩は、邪険にした私でも認めて……、優しく接してくれた」 だから、大丈夫。先輩は、優しい人だから――と背中を摩ってくれる。不安が薄らいでゆく――。 「みなみちゃん。もう大丈夫だよ。変なとこ見せて、ごめんね」 「気にしないで……。不安になることは、誰にでもあること」 「そう……だよね。みなみちゃん、ありがとう」 「不安は、抱え込まない方がいい……。また不安になったら、誰かに相談するべき……」 「うん、わかった」 「それじゃあ、お大事に――」 内科を後にする。どこか、少し心が軽くなった気がする。 結婚なんて、実感がわかないし、未だ不安もある。けれど、望めるのなら、大切な人と共に歩きたい。 私は、お兄ちゃんのことを、愛しているのだから。 だから、私も支えてあげられるように、強くならないと。お互いに支え合わなければ、人という字は容作られ ないのだ。 決意を胸に、私は歩き出した。
https://w.atwiki.jp/cwt0/pages/18.html
お薬について 妊娠中にどんな薬を飲んだらいいか不安になりますよね。今かかっている産婦人科とは別に、以下のようなサービスが厚生労働省で始まりました。 妊娠と薬情報センター TEL 03-5494-7845 受付時間 月-金の10-12時、13-16時 妊娠が判明する前に薬を飲んでしまった、持病があるけど飲み続けていいの、という相談にのってもらえるようです。主治医から出された薬に疑問がある場合も、第3者の意見として参考にできるのではないでしょうか。 戻る
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1352.html
77 名前:不安なマリア5[sage] 投稿日:2009/09/19(土) 01 11 04 ID y4Nin90V マリアが家事修行をはじめて、2ヶ月が過ぎた。 さすが元軍人、軍隊仕込の包丁裁きはなかなかだったが、火を扱う手は心許ない。 ジョナサンとしては、頑張ってくれて嬉しかったがまず不安が先に立ってしまう。 仕事中でも、すこしの暇を見つけては電話して安否を確認する癖がついた。 この前の小火が、もしかしたら今度は火事になるかもしれない。 高めに調整した車椅子から落ちれば、最悪怪我をしてしまう。 実際、彼女は料理中に何度か車椅子から落ち、駆けつけた夫に助けてもらっている。 そうしたことが続き、彼の心配症は加速度的に強くなっていった。 しかし、駆けつけたときの妻の安堵と不安が入り混じった嬉しそうな表情を一度見てしまえば、 彼の中には例えようのない幸福感が溢れるのだ。 そうしてマリアは、夫に「教え」、「与える」ことを繰り返した。 そんなある日、マリアが夕食を準備することになった。 隻腕なうえ、体も衰えたマリアにとって、水を張った鍋を持ち上げるのも一苦労だ。 包丁も、手つきはジョナサンより良いくらいだが、やはり体が邪魔をする。 座った状態で料理すること自体、困難なのだ。課題はいくらでもある。 心配したジョナサンは定時に帰宅しており、ハラハラしながら妻の料理を見守った。 そんな夫の視線を感じ、マリアの口元はどうしても緩んでしまう。 「最近、はやく帰ってきてくれるんだな。ありがとう。」 帰宅が早いくらいで大喜びされると、彼も照れくさく、素直に心配だからと言えない。 「うん、まぁそうかな。忙しくないからね。それに特訓もあるし・・・」 彼の照れたような言葉に不満な彼女はさらに追撃した。 「ふふ。正直に“君が心配だった”と言ったらどうだ?私を気にかけてくれたんだろう?」 最近鍛えだしたのか、右腕だけで肉を軽快に切っていく。 よほど努力したようで、彼は自分の見ない間にマリアが変わったことに驚いた。 「ああ、その通り。君が心配だった。料理、すごく上手になったね。」 素直に喜ぶと同時に、自分の見ない間、というのが何となく気に入らない。 「ふふ。それで良いんだ。あなたが教えてくれたんだから上手いのは当たり前だ。」 彼女は機嫌よさそうに答えた。と、背後から突然抱きしめられる。 「あっ。待て、今は料理中だぞ。」 「・・・でもね。君が僕の見えないところで頑張るのは、何だか嫌だな。」 夫から予期せぬ言葉をかけられ、マリアは恍惚とした。 今の夫の心理はまぎれもなく、不安と独占欲から生まれたものだからだ。 これまでなかなか目に見える成果が現れなかったので、喜びもひとしおである。 あと一息だ。込み上げる歓喜を押さえ、ツツと彼の腕に自らの指を絡ませた。 一方、夫も自分の言葉と行動の意味に気付いてうろたえていた。 自分は何を言っているのか。無論、独占欲だって人並みにあるのは自覚している。 しかし、今の言葉はまるでマリアが不安定になったときに吐露する感情と同じだ。 一体、いつの間に自分はこんな風に・・・。 体を離そうとしたがいつの間にか腕に彼女の指ががっちりと絡んでいる。 「あ、あの、今のはその・・・」と一応、弁解を試みる。 妻が振り向いた。全てを包みこむように微笑んでいる。 「クス。ふふ。やっとあなたも、わかってくれたんだな。」 「不安を感じるんだろう?影も形もないのに、ただそこにいるんだ。」 「それは私だ。私がいるんだ。あなたのなかに。私だけが。」 マリアは、ジョナサンの体を引き寄せた。 彼は動けないまま抱き止められる。いつも彼女にしていることを自分がされている。 「あなたが不安で心配してくれるから、私は安心して生きられる。」 「私もあなただけを考えて、心配して、毎日待っている。一緒なんだ。」 額をつけて目と目を合わせる。こういう時、マリアの目は他に何も許さない。 「・・・ふふ、私もあなたも幸せ者だ。そうだろう。」 夫には、私以外との時間も、私以外との空間もいらないし与えたくない。 夫の不安を育て、独占し、支配することで、彼女は彼の心の選択肢を極端に奪っていった。 78 名前:不安なマリア5[sage] 投稿日:2009/09/19(土) 01 14 24 ID y4Nin90V それから1カ月が過ぎた。彼は明らかに変化していた。 どんなに忙しくてもあまり残業をしないようになった。 家との連絡をするため、他との電話を避けるようになった。 他人と何をしていても家のことが気になって仕方ない。 以前は時々していた散歩も、あまりやらなくなっていた。 週末は極力家にいて、マリアと料理や掃除、読書に打ち込む。 二人ベッドでキスやフェラしながら一日を過ごすことさえあった。 妻が無事かどうか、どうしようもないほど心配になる時もある。 しかし、電話で話したり、家に帰って抱きあえばそんな不安は吹き飛んだ。 いつ、どこで、何をしていても妻のことが気になるようになっていた。 その日も、さっさと作業を終わらせたジョナサンは定時ちょうどに店を出た。 「じゃあ、ここでお先に失礼します。お疲れ様でした。」 店に残ったのは店長と、以前、香水で浮気疑惑の火元となった同僚のクレアだった。 最近、この二人の会話はただ一つの話題に独占されている。 いわずもがな、ジョナサンが最近変わった、というものだ。 「やっぱりヘンですよね。」とクレア。 「うーん。そうだねえ・・・。」とろとろと相槌を打つ店長。 二人とも、ジョナサンの何が変わったのかはイマイチ掴めないのだ。 仕事が速いのも、真面目だが緩急をつけられるのも相変わらずなのだが。 「それに、なんか最近あの人、何だかそっけないっていうか。」 確かに、最近のジョナサンは職場での人間関係に気を使わなくなったように見える。 もちろん無礼ではないのだが、そもそも関心が向いていないようだった。 しかもクレアは、特に自分に対してそうなのではないかと感じていた。 「確かになぁ。そりゃあ早く帰るのは、奥さんのことがあるから良いけど・・・。」 「変ですよ。外回りなんかもっとユルい感じでしたけど、なんか最近ぜんぶ事務的で。」 「あと、電話もなぁ・・・」さすがに店長も電話の回数が異様に多いことに気付いていた。 「ですよね。電話、どんな忙しくてもしてますもん。私たち仕事中じゃないの?って。」 仕事を始めたころの真面目で人当たりの良かった彼は一体どうしたのか。 「最近は私がランチに誘っても来ないし・・・。」とクレアは怪訝な顔をした。 その頃、すでに夕食を終えたジョナサンとマリアは、ソファでだべりあっていた。 これは最近根づいた習慣で、夕食後、抱き合いながら色々なことを話す。 話題は最近の彼の悩み、マリアのことが異常なほど心配になってしまうことだ。 しかし、それを聞いた彼女はこれ以上ないというほど嬉しそうに笑った。 「ふふ。アハハハハハッ。すごいッ。私たちは完璧だ。完全な夫婦になれる。アハハハハッ」 「あなたの中にいるのは私だけだ。あなたが見えるのはわたしだけだ。そうなんだろう?」 「それは、すごくすごく良いことなんだ。ふふ、だって私たちは夫婦だからな。」 「夫婦とはそういうものなんだ。クス、ずっと二人だけ。これが本当の夫婦なんだ。」 彼が偽物の基準はなんだと尋ねると、彼女は鼻で笑って答えた。 「あいつらだ。『あの女』と『あの男』。私を生んだクズどもは偽物だ。ざまあ見ろッ。」 強烈な憎悪だった。そして彼もそうだなと心から首肯する。 ――そうだ、『あいつら』はクズだ。そして、僕らはクズじゃない。 79 名前:不安なマリア5[sage] 投稿日:2009/09/19(土) 01 17 45 ID y4Nin90V 「私はクズの娘なのに。本物になれたんだ。ふふ、あはは・・・」 口を歪め、半笑いのままの虚ろな目で、マリアは夫を見つめた。 彼女の目が彼の目を捕える。ジョナサンはたまらず妻を倒して抱きしめた。 「僕らはあいつらと違う。そうだろう?」 慄く彼にキスしながら、うっとりとした表情の彼女はその耳に囁く。 「今はな。でも一生そうならないために、ずっと二人だけで・・・。」 そう言ってマリアは彼の股間に顔をうずめる。長い金髪が垂れた。 彼がまるでセックスしているように感じるほど、彼女のフェラチオはうまくなっていた。 肉の擦れる音、吸い上げる音、舌を絡める水音、彼の荒い息、うめき声。 「普通の」セックスが出来ない彼女にとって、精一杯の楔がフェラチオである。 夫を責め抜き、それに夫が感じれば、彼女は歓び、独占の証に満足して絶頂する。 「・・ンム・・ンン・・・ハァ・・ジョナサン?」 「うぁ、ッツ・・・なんだい?、ハァ、急に・・・」 急に止められて不満そうな顔をするジョナサンを、マリアが探るような目で見つめる。 「まさか、他の女にもそんな声をだしている、なんてことはないな?」 そう言うなり、目線はそのまま「作業」を再開した。舌を焦らすように少しずつ動かす。 「な、に言って、ううッ、く、ぁあ・・・」 「どうした?答えられないのか?どうなんだ。」 マリアは自分の表情が醜悪になっていくのを感じた。しかし、疑念は止まらない。 ――疑いは私の愛の証なんだ。だから正直に答えてくれ。同僚の女だろう?あの香水の。 ――私の勘違いだと言うなら、私の仕打ちを許してくれ。私を愛してるんだろう? 彼女は先端を甘噛みして射精を促しながら、その根元を手で締め上げる。 「ちがっ、・・・うぁ・・――ッく、はぁ・・・・してない。信じてくれ・・・」 ジョナサンは「信じてくれ」という懇願を繰り返し、彼女を悦ばせた。 「信じて」と懇願する夫の姿のなんと愛しいことか。 疑われる不安で彼をもっと満たそう。互いに満たしあうからこそ夫婦なのだ。 再び「夫」を咥え、片手で自分の股間も刺激しながら、支配の言葉を投げかける。 「ム、フ・・・ンム・・ゥん・・・本当か?もし嘘なら、ンンッ・・・自殺、するかもな。」 「キッチンで・・ハァ・・大怪我もいいな。もっと、ンフぁ・・・ひどい、状態に・・・」 「ンフ・・フッ、ん・・それとも、二人で、ンム、死ぬほうが、ハァ・・良いか?」 責められ続け朦朧とした夫は、「マリア・愛してる・信じてくれ」の三語を呟くだけだ。 それだけでマリアは、幾度となく絶頂してしまう。こんな深い陶酔があるとは知らなかった。 ――イく。これだけでもっとイける。あなたがおかしくなって私と一緒になって・・・。 ――ジョナサン、もっと不安でもっと気持ちよくしてやる。私の私の私の私の私の・・・。 単なる呻き声しか出なくなった頃、ようやくジョナサンは解放された。 不安、信頼、喜び、恐怖がないまぜになって強烈な快感となり、彼を襲う。 妻の笑い声が響き、頭の中で不安も愛情も妻も自分も全てがいっしょくたになる衝撃。 「イクっ、私もイクからッ。だからッッ、一緒にィィィィイ」 髪を振り乱して高笑いしながら、マリアも再び絶頂した。 興奮しすぎたせいだろうか。夫を責めまくった後、マリアの意識は急に薄れていった。 その時も、マリアの脳裏に浮かんだのはやはり夫の不安に満ち何かに慄く表情だった。 ついに夫と分かち合えるようになったのだ。この身と魂にとりつく塊を。 不安に慄く夫から抱きしめられた瞬間、マリアは歓喜に震えていた。 無理もない。ずっと一人で背負ってきた呪いを一緒に受けてくれる人ができたのだ。 彼女は思う。そもそも「不安」が消えるはずなどなかった。私の一部なのだから。 私は再びそれを使いこなしただけだ。しかも軍にいた頃よりも上手く。 3ヶ月前の小火や、何度も椅子から体を投げ出した努力を思い出し、思わず笑みがこぼれる。 彼女のなかでずっと燻っていた敗北感は、いつの間にか消え去っていた。 意外にも、消えるべきは「不安」ではなく全ての「過去」だったのである。 全てを清算した気になり、必要なものは手の届くところにしかないように見えた。
https://w.atwiki.jp/kkjs/pages/154.html
神鳥レティスの願いを受けて、人質にされてる卵を救うために神鳥の巣がある山を登っていた私たちは、魔物の不意打ちをくらった。 態勢を整える間もなくヤンガスは集中攻撃を浴びてしまい、深手を負ってしまう。 何とか魔物は蹴散らしたけれど、ベホマの呪文すら全く効果が見られない程にヤンガスの受けたダメージは大きく、ククールとエイトが二人掛かりでザオラルを唱えている。 ザオラルは死者を蘇らせる呪文だなんて言われてるけど、そんな都合のいい魔法なんてものが、この世にあるわけがない。ホイミ系の呪文は本来人間が持っている治癒力を、爆発的に引き上げて傷を塞ぐ魔法。 でも、それすら効かなくなる程に弱ってしまった体に、生命力を吹き込むことが出来る呪文がザオラル。それだって成功するとは限らない、難しい魔法。 こんな時、自分がもどかしくて、どうしようもない。。 私だって役割は決まっている。せいすいを使って魔物を近寄らせないようにし、治療の邪魔をされないようにこの場を守る。今、この状況で戦えるのは私だけ。 だけど、どうして私は回復魔法が使えないの? こんなふうに仲間が弱っていく姿を、ただ黙って見ているしかない。 ザオラルを使わなくちゃならない状況は今までにも何度かあったけど、こんなものに慣れることは出来ない。 ヤンガスがこんなことで負けたりしないって、わかってる。ククールとエイトが必ず助けてくれるってことも信じてる。 だけど、やっぱり不安にはなるのよ。 まして、今日はいつもより治療に時間がかかってるみたいなんだもの。 エイトのザオラルが効果を発揮し、ヤンガスの顔に生気が戻る。 続けてベホマがかけられると、ヤンガスはすぐに目を覚まして口を開いた。 「血が足りねえ、メシと酒・・・」 ・・・こんなこと言えるんなら、もう大丈夫ね。心配して損したわ。 レティスには悪いけど、卵を取り戻すのは一日待ってもらうことにして、この闇の世界のレティシアで体力とMPを回復させてもらうことにした。 いつもはミーティア姫とトロデ王のお世話をするエイトだけど、今日は私が代わることにした。今日くらいはヤンガスに付き添ってあげたいってエイトが言うから。 なんだかんだ言っても、やっぱりエイトは優しいわよね。 ますますヤンガスの『兄貴ラブ』が白熱しそうだわ。 「ゼシカは心配性じゃな。昔から美人薄命と言うじゃろう。その言葉に従うと、ヤンガスのやつは殺しても死にゃあせんわい。心配して損したのう」 トロデ王に,神鳥の巣でヤンガスが死にかけたことを話したら、こんなことを言って笑ってる。 素直じゃないわ。その場にいたら一番心配するの、きっとトロデ王なのにね。 「ワシらのことはいいから、お前も休んだ方がいい。明日もまた山登りじゃろう? 疲れを残すと後が辛いぞ」 私はお言葉に甘えて、そうさせてもらうことにした。せいすいを念入りに馬車の周辺に振り撒いて、魔物が近づけないようにしてから村に戻る。 水場の近くを通ると、私と同じように色の着いてる人が、この村の娘さんと何やらお話ししていた。 視線を感じたのか二人は私の方を振り返る。村の女性の方は、慌てたように立ち去ってしまった。 何よ。ククールは怖くなくて、私は怖いわけ? 失礼しちゃうわ。 「あの人『光の世界の人なんて信用できない』って言ってた人よね。そのわりには随分親しげに話してたじゃないの」 つい、トゲのある言い方をしてしまう。 「親しげでもないさ。洗濯道具借りてただけだよ。ヤンガスの服、血まみれであんまりだと思ったから洗ってやってたんだ」 ・・・確かにククールの手には、濡れたヤンガスの服がある。 「言ってくれれば私が洗ったのに。何度もザオラル使ったから疲れてるでしょう?」 「ゼシカはトロデ王と姫様の世話してただろ? その上洗濯までさせられないさ」 ククールはどんな時も、私をあてにしてはくれない。出来ることは全部、自分でやってしまう。そして、大抵のことは一人で出来ちゃう。 「ククールはすごいね」 思わずこぼしてしまう。 「覚えてる呪文の数は私と同じなのに、攻撃も補助も回復も全部揃ってて、バランス良くて。おまけにMP無くなったら役立たずになる私と違って、ちゃんと武器でも戦えるんだもの。 出来ることが多くて羨ましい。私だってせめて回復魔法だけでも覚えられたら、みんなを守れるのにね」 ククールは一瞬だけ私の顔をジッと見て、それからいきなり笑い出した。 「何よ、何がおかしいのよ! 私は真剣に言ってるんだからね!」 ククールが、ひとのコンプレックスを笑うような人とは思わなかったわ。 「悪い悪い。ゼシカのオレに対する評価が意外と高かったのに、驚いちまった。まさか羨ましがられてるとは、夢にも思わなかった。 この上ゼシカに回復魔法まで覚えられたら、オレの立場が無くなるっつーの。贅沢なこと言ってんじゃねえよ」 ククールはまだ笑いが収まらないようで、私はますますムキになってしまう。 「あんたみたいに一人で何でも出来る人に、私の気持ちなんてわかんないわよ。 私なんて、攻撃魔法しか取り柄がないのよ。もう一つくらい出来ること増やしたいと思って何が悪いの?」 「わかってねえのはゼシカの方さ。一人旅するならともかく、パーティー組む上で何でも一通り出来るヤツなんて、大して重要じゃない。 何か一つ得意なものがある人間の方が、ずっと役に立つんだ。それに回復魔法は皆を守る呪文なんかじゃない。全く逆で、守れなかった結果だ」 ククールの声が厳しいものに変わる。 「回復しなきゃならないってことは、誰かが傷ついたってことだ。大事なのは攻撃をくらう前に敵を全部倒しちまうこと。 ゼシカはいつでも、真っ先に魔法を放って敵の頭数を減らしたり、体力を削ってくれてるだろ? そのことでケガさせられる確立が激減する。 一番理想的な形でオレたちを守ってくれてるんだ。回復魔法なんて、使わずに済むなら、その方がいいに決まってるさ」 ・・・最近、少しわかってきた。ククールは優しい人ではあるけど、決して甘くはないって。 慰めたり励ましたりはしてくれるけど、気休めの嘘は言ってくれない。本当に必要な時は必ず助けてくれるけど、半端な気持ちでやっていることに手を貸してはくれない。 だから、その言葉も行動も信じていいんだって。 「それに、エイトの奴がベホマズン覚えてくれやがったから、オレは回復役としても二番手に降格だぜ? それを羨ましいとか言われたら、笑うしかねぇだろ。 そんなことより早く戻ろうぜ。昼も夜もわからないなら、サッサと寝ちまった方がいい。起きたらまた、あのキッツイ山登りが待ってんだからな」 そう言って、村長さんの家に向かって歩きだしたククールの後ろ姿。 何だか突然、その姿が消えてしまいそうな気がした。 「ククール!」 私は思わずククールの腕にしがみついてしまう。 「何だ、どうした?」 ククールは驚いたように振り返る。蒼い瞳が私の顔を覗き込んでいる。 「・・・何だか、ククールがいなくなっちゃうような気がしたの・・・」 そう思ったら、急に怖くなった。足元が崩れてしまうような気持ちになった。 「何だよ、それ。疲れてるんじゃないのか? 今日はヤンガスが死にかけたり、色々あったからな」 ・・・そうね。きっとヤンガスのことがあったから、不安な気持ちになったのかもしれない。 「それと、あれか。美人薄命っていうからな。オレのことは儚く見えても仕方ないよな」 そのククールの言葉に、私は吹き出してしまった。 「やだ、さっきトロデ王も同じこと言ってたのよ、美人薄命って」 変な所で発想が似てるのよね、この二人って。 「あのおっさんと同レベルかよ・・・」 ククールは肩を落としてしまった。 男のくせに自分を美人だなんて言うアホな人の、どこが儚いのよ。消えちゃったりするはずないじゃない。私ったら、バカみたい。 さっきのはきっとアレだわ。この黒一色の世界で、こんな真っ赤な格好してる人、浮いて見えて当たり前よ。感覚がおかしくなってただけよ。 ・・・でももしククールに何かあった時、私は守れるのかしら。 いつも助けてもらうのは私ばかりで、泣き言言って励ましてもらうのも私の方。だって、ククールには基本的にスキがないから、私にはしてあげられることがないんだもの。 守られるばかりはイヤ。私だってククールのこと守りたいのよ。 確かに回復魔法を覚えたいなんていうのは、ないものねだりだと思うけど、強くなりたいって思うことは間違ってないわよね? 不安-後編
https://w.atwiki.jp/fox_dog/
私の娘はもう少しで中学校入試です。小学校低学年の頃から学習塾で勉強を懸命にしています。初めての私立中学入試は不安だと思うので夫婦で応援するつもりです。塾にいる日は帰りが遅くなるので、交代で車でお迎えをしています。学習塾で勉強の合間に食べれるように簡単に食べられるお弁当も作っています。同じものにならないように気にして作っています。子供部屋で勉強している時はしっかり専念できるように邪魔しないようにしたり食べ物を用意したりすることが手伝いだと思っています。おかきが大好きなので集中力アップのために常においています。日曜日には希望校まで家族そろって通学の下調べをしに行ってきました。その日の帰りにこの辺りでは有名な社で受験必勝を手を合わせてきました。しかしながら、勉強ばかりでは効率が悪くなってしまうので、週に何度かは休息も必要だという思いがあります。我が家の子供は家族で散歩をすることが休息になっています。少しだけでも私立中学入試から離れさせてあげるだけで気分がスッキリして後々の集中する力が上向くという気がします。我が家の子には効果を発揮します。私たちができるもっとも大事なことは健康面での管理だと思います。とても大事な期間なので優先しています。その効果が良かったのかここのところ最近は体調も崩れていません。ほかは私たち父と母がいつもと同じようにしていることが大切だと思います。焦ったり心配したりすると同じような不安が広がってしまうと思います。そういうわけで親である私たちがストレスをためないことが必要だと思います。テスト結果が悪い成績でも子供だけを怒ったりせず、親子で解決する方法を探します。子供が話したいことがあればいっぱい聞いてあげてたくさんの会話をすることで不安な気持ちをなくしてあげられたらと思います。試験まで残りちょっとです。みんなでラストスパートをめいっぱい乗り切りたいと思います。そして来年度は志望中学に喜んで行ってくれることを願っています。さらにこちら(⇒知らないと損する中学受験 勉強法活用法で書かれています。
https://w.atwiki.jp/zakuromaru/pages/58.html
サリーとアンのハナシを読んで、「ザクロ母って、まさにコレだ!」と思ったわけですが。 実はね、5月(?)にザクロ妹が里帰り出産のため帰国する(某アジア国在住)。 私、辛いんだよね~。 離婚したことから全く立ち直れていないし、 しかも最近、過去を振り返るにつれて自分のだめんずうぉ~か~ぶりを再確認してしまっている。 こんなだめだめ~な私 (つまり、だめんずたちに 食い物にされる程度の女であるという事実) に打ちのめされている。 そこへ妹が里帰り出産。 そりゃね、妹だって外国で二歳児と大きなお腹抱えて大変だと思うよ。 でもね、ザクロ、結婚したいの! 私からしたら、妹はすっごく幸せに見えるの!! (隣の芝生?・・・しかも妹夫は世間をお騒がせがちな某特定アジア人なんだけどね。) だってさ、旦那は男らしく若くて優しいし、子供にも恵まれて。 義母がなんたらコトメがかんたら、って言っているけど、 同居しているわけじゃないじゃん! しかも専業主婦だし。 それなので、ザクロは辛いわけですよ、 幸せな人を間近に見てるのが。 そうです、ザクロは心が狭いヤツなんです。 それにね、ザクロ母は「妹ちゃんはカワイソウ!! なんたら~かんたら~」ってザクロに説教モドキを始めるわけです。 「妹ちゃんの腰を揉んであげなさい!」とか。(私だって疲れてんだよ!) そして、ザクロが小さかったときに「あんたが3歳の時は・・・・!!」と、 ここぞとばかりに何故かザクロがダメ子だったエピソードを語りだす。 (妹のダメエピソードは決して言わないのに) そして、妹はいい気になって(?)私に説教かましますからね~。 「おねえちゃん、おかあさんに謝んなよ!!」 ↑ 離婚したこと あの~、ザクロ母がキチザに 余計なことを言ったせいで 返品されたんですけどね・・・・。 ← 要約すると わかってる? 母は私が「返品された」(一方的に追い出された)というのも知っているし、 その発端がザクロ親にあるというのもわかってる。 でも、理解できない。 理解しようともしない。 だって、ザクロ母にとっては、「自分の意見=全人類の意見」だからね。 私を責めるだけ。 まあ、そりゃ、そんなんで離婚するのもアレなんですけどね。 私とすれば、世間で見ればあんなヒモでしょうが、 好きだったので(というか今も好き)、 別れたくなかったし。 「あんなヒモ」に捨てられる私は ・・・・・って考えるとドツボなわけでね・・・・・。 そして、母の「サリーとアン攻撃」から私を守ってくれようとします。 ←誰も頼んじゃね~よ。 例:1.母がザクロに無茶な注文つける 2.ザクロ「へ~へ~、おっしゃるとおりにいたしやす」と注文を受け付けちゃう ←だってそうするのが一番楽なんだもん。 3.母はザクロがあっさり引くのが気に食わないので、さらに言いがかりをつけます。「そういう意味じゃない!」とかなんとか。 4.ザクロは「いえいえ、おっしゃるとおりで。あっしのことを心配してくださるんでござんしょう?」と更に引く。 5.母、逆ギレ。 6、妹介入。「おかあさん! おねえちゃんがああいう(性格)なの分かっているでしょう!」 ← 母をなだめている。 余計なことすんな! まあ、こういうことがイヤなんで、里帰り出産している間は マンスリーでも借りようとマジ思ったもん。 ってかコレを機にアパート・・・・・とか探したもん。 もうね、何というか、 平静を装える自信がないからね。 自分の心の狭さを直したいと思いますけどね、そりゃ。 でも、 私だって修行したいわけじゃないから、 リハビリは徐々にですよ。 時間をくださいよ。 前回の入院で、ダメだと思ったら距離を置く。 無理しないで、ビジホでもどこでも泊まればいい・・・・・と思ったからね。 そういう考えがなかったから、倒れるまで嫌な人や嫌なものと鼻をつき合わせて生活して、 挙句に死ぬところだったんだから。 みんな、それを知ってんだよね? お金? そりゃ、不安だよ。 でも、死ぬまで頑張る必要あんの? かな~りザクロは辛い時期があって、上記のように家を出ようと思っていた。 でも、じ~~~~っと耐えていたら、だんだん楽になってきたんだ。 だから、ちょっとだけ余裕ができて。 家を出なくても大丈夫かなって・・・・・。 (なるべく節約して、お金を貯めなきゃ。私は独りなのだから。誰も助けてくれないのだから) で、ザクロ妹の夫は、今腰痛がひどいらしい。 何でも、辛すぎて顔つきまで変わっているとか。(あんなに、ニコニコして優しい顔してたのに) だから、「子供が産まれても一年は帰ってこないでいいよ、ボク世話できないし」と言ったらしい。 本当に一年いるのかどうか分からないけど。 まあ、そういうふうに 彼も「距離を置く」作戦に出たわけだ。 (いっしょに居るとイライラしてしまうからね) そこでザクロは仕事に専念して、「ザクロ母とザクロ妹と精神的な距離を置けばいい」って覚悟を決めてた。 私が葛藤していること、 母には永遠にわかんないんだよね~。 嫉妬していると思っているらしいけど。 単なる嫉妬ではない。 子供や妊婦 (しかも、それが私の身内であるので、無条件に労わったり優しくしたりしなくてはいけない。 そうでないことは絶対に許されない) 私の今までの過ちを 絶え間なく責められているような 気がしちゃうの。 何というか・・・・・ スリガネで 摩り下ろされているような気分なんだ。 まあ、私、それだけのことをしているんだけどね。 逃げ道がないんだよ。 でも、ザクロ母には理解できない。 ザクロ母よ・・・・・知っているよね、私が強姦されたこと。 離婚したこと、離婚から立ち直れていないこと。 でも、理解できない。 さっきはこう言われた。 ザクロ母「妹子ちゃんに何て呼ばせるの?」 「おあばちゃん」か「おねえちゃん」か「ザクちゃん」とか。 ・・・・・ごめん、その話題、 振らないで欲しい。 固まる私。 人って、ふって欲しくない話題で固まることあるよね? でも、ザクロ母はそういうの理解できないんで、しつこく振る。 「何で返事しないの?」とか「聞こえないの?」と余計ヒートアップしちゃう。 言っても理解できない人に対しては、 沈黙するしかないし・・・・・・。 ザクロ母「妹ちゃん来るの、楽しみじゃないの?」 楽しみじゃありません、 正直、こないで欲しい。 まあ、そんな非人のようなことは言えないので、言いません。 そして、ここは妹の実家でもあるのだから里帰り出産に来るのを拒む権利はザクロにはありません。 だったら、私が出て行く ということになりません? 私はそうしようかと思ってたんですけどね? ザクロ「・・・・・あんまり・・・・・顔あわせると・・・・・気まずい・・・・・|||(-_-;)||||||どよ~ん」 はい、ザクロ母激怒! 「なんで気まずいの! 妹ちゃんがなんたらかんたら!!!!!(゚Д゚ )クワッ」 一気に、ふぁびょ~~~~~ん! あ~、もうこの人、何も分かってない。 私、母といるとイヤな気分になるの。 母もそうだと思う。 だから、距離を置くしかない。 顔を合わせなければ、 こんな風にいがみ合うこともないだろうし。 今日はデスクワークを持ち帰ってきた。 母にちょっと手伝わせてあげようと思った。 (だって、すごく構いたそうなんだもん) だけど、ザクロとザクロ母は顔をあわせると危険だと再確認。 やっぱ無理だわ。 で、ゴールデンウィークに日帰りバスツアーに申し込んだんだけどね(行きたそうにしていたから)。 ザクロ母「ご近所さんはみんな行っている!!!!(゚Д゚ )クワッ」 ってあなた、散々言ってたじゃないですか? 仕事もやっと軌道に乗り始めたし、ちょっと親孝行って思って、 ザクロとザクロ母というメンバーは不安だったんだけど、 思い切って誘ってみた。 ザクロ母「妹ちゃんが来るのに!」 はい、却下。 そうなんだよね~、私が何か提案すると、 ほぼこの調子で否定から入るんだよ・・・・・orz でもさ~、日帰りなんだよ? 日帰りさえ行かないんだったら、ザクロ母は妹が帰国している間は一切外出しないわけ? ま、いっか。 私は誘ったんだからね! ところが出勤後、メールで「やっぱり行こう。申し込みは母がしますか?」byザクロ母 ・・・・・どっちなんだよ? 1.やっぱり行きたい。 2.行きたくないけど、 ザクロが行きたそうだから、行ってアゲル。 私っていい母親! いくつになっても娘は娘だからかわいいのよ~。 たぶん、1と2が交じり合ってるんだろうけど、本人的には2なんだよな。 こうして、結局ツアーは申し込んでしまったのだけれど、今日の母の暴言を耳にして、やっぱり不安になった。 ツアー、このメンバーで大丈夫、私?
https://w.atwiki.jp/bsr_je/pages/12.html
制作会社、放送局の変更 新アニメの製作が発表された際、発売目前の新作ゲーム『戦国BASARA4』の新規 キャラクターデザインやアニメルートのアニメーションを旧TVアニメ・劇場版を 制作したProductionI.G.が手がけたことから、新アニメ(本作Judge End)も IGによる制作と思われていた。 しかし、その後テレコム・アニメーションフィルムへの制作会社変更と キービジュアルが発表され、また放送局もMBS・TBS系列から日本テレビ 系列へと変更され、不安や違和感をおぼえるファンも少なくなかった。 スタッフ発表 シリーズ構成:高橋ナツコ いわゆる「原作クラッシャー」として恐れられる人物の起用である。 代表作としてはアニメ「咎狗の血」があり、本作と同様にまとめwikiが作成されるなど、 その大胆な原作改変と整合性の放棄、それに対するファンの怒りがよく知られている。 高橋氏が戦国BASARAに関わるのは初めてではなく、実写ドラマ版において既に脚本を担当している。 当時からファンの間では一部キャラ(伊達政宗、片倉小十郎)のキャラ解釈に違和感があるなどの指摘がされており アニメ版についても不安視する声が多く聞かれていた。 監督:佐野隆史 本作以前は主に絵コンテ・演出・原画などに携わってきた人物のようである。 経歴において監督作品は1作ほどしか見受けられなかったため、 高橋ナツコ氏とのタッグということもあり、ファンの間では経験値等の面で不安視する声があった。 番組制作プロデューサー:中谷敏夫 過去担当作品の「魔人探偵脳噛ネウロ」では 原作を破壊するレベルのキャラ改変・ストーリー改変がなされ ファンから番組打ち切り、脚本改善、OVAでの再アニメ化を希望する 署名活動が行われた。 なお2014年秋アニメ「寄生獣 セイの格率」においてもプロデューサーとして関わっており、 放送前から不安の声、設定変更による不満の声等が上がっている。 わずかな期待 実質オリジナルストーリーでスタッフに相当の力量が求められたIG版と違い、 「原作ゲームを踏襲する」という事前の小林裕幸Pの発言もあったことから、 ゲームや台本全集などの既存資料を使用すればそんなに酷いことにはならない のではないか。そしてキャラクターデザインにはIG版『戦国BASARA』第1期 第11話のBパート作画監督として参加実績があり、当時数点の版権イラストも 手掛けている千葉道徳氏を起用しており、絵柄に対する好み等をおいておけば 作品としては一定水準のものになるかもしれない。 ファンは一縷の希望にすがった。 PV かくして放映直前、公式サイトにて1分ほどのPVが公開される。 キャラデザ通りの絵でよく動く映像、という印象を与えるものであったが、 よく見ると時々ガクンと作画クオリティが落ちるカットが散見された。 千葉氏の美しい絵で描かれているカットも、本編の一場面というよりは オープニング映像のような「見得切り」系で、「これは大半がOP映像からの 流用なのではないか?」という憶測が流れた。 そして放映が始まると、その憶測の通りであったことがわかった。 それ自体は大きな問題ではないが、ファンが懸念したのは(最初に発表 されたティザービジュアルが「線画」であったことも含めて)制作現場の スケジュールが早くも逼迫しているのではないか、ということだった。 上へ 一つ前のページにもどる
https://w.atwiki.jp/shomen-study7/pages/1038.html
顕在性不安尺度
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/1337.html
661 名前:不安なマリア[sage] 投稿日:2009/08/30(日) 23 23 57 ID VBLu33dI しかし、と彼女は考える。 彼は満たされているのだろうか。いや、そもそも彼は私との出会いで多くを失ったではないか。 彼にはやりたい仕事があったが、私はそれをあの戦場で奪った。それも私一人のために。 彼には多くの友人や、家族、親戚がいたが、それも私との結婚で失った。私一人のために。 彼には看護士としての将来があったが、それも私の看護と生活の両立のため失った。私一人のために。 それに加えて私のこの体。彼と私はセックスすることが出来ない。やはり私一人のために、だ。 おそらく子供もつくれない。「家庭」ということばが私に重くのしかかる。 私は動けず、外出には車椅子がいる。それにこの腕だ。夫婦らしく外で仲良く食事することも難しい。 「家庭」は記憶においても現実においてもマリアを苦しめた。 必死で大丈夫だと否定するもう一人の自分をよそに、マリアはますます不安に陥っていった。 そうしてとうとう、ある晩の夫との食卓で彼女は泣き出してしまった。 「うっ・・・ぐ・・・グス、・・・うぁぁ」 ジョナサンは最近、妻が陰欝で不安げな表情を見せることを心配していた。 マリアが複雑な家庭環境で育ち、壮絶な人生を歩んだことを知る彼は、彼女を安心させようとしてきた。 しかし、最近は、働き先の花屋が出荷時期で忙しく、なかなか構ってやれなかったのだ。 マリアが傷痍軍人とはいえ、財政が逼迫するなか、配偶者を有する者への手当てはそんなに多くない。 生活費を稼ぐためにも、帰る時間も遅くなり、マリアを一人にすることが多くなっていた。 彼女は車椅子生活のうえ、左腕を失っているため、一人では好きに動くことはかなり困難だ。 加えて携帯電話もお互い持たないため、仕事先の彼がどうしているのか分からないことも不安がった。 「最近、帰りが遅いじゃないか。どうしたんだ?やっぱりこんな女の待つ家はいらないのか?」 「私を捨てないでくれ。お願いだ。あなたの声で他の女の名前を聞きたくない。」 「私はあなたと愛し合うことができない。本当にすまない。でも、それでも側にいてほしい。」 「私を助けてくれ。ザンジバルのときみたいに。あの時と同じように私だけを見てくれ。」 マリアはジョナサンの浮気すら疑っていたのだった。そして浮気相手を排除すると言い出した。 ジョナサンは彼女を抱きしめ、長く伸びた金髪の頭にキスしながら言った。 「大丈夫だ。僕はここにいる。ここは僕らの家だ。ザンジバルでも君の故郷でもない。」 「それに君は知らないかもだが、僕は君を愛している。ザンジバルのときよりもずっとね。」 そうして、マリアが落ち着きを取り戻すと、ジョナサンは提案した。 「マリア、携帯電話を持とう。良いね。」 うん。と言ってやっと微笑んだマリアにジョナサンはキスした。二人は抱き合いながら眠った。 確かに携帯電話は必要だったのかもしれない。その時はそうだったのだ。
https://w.atwiki.jp/nanoharow/pages/462.html
不安 と 困惑 ◆HlLdWe.oBM デスゲームの開始から早い事で既に8時間以上が経過していた。 ここまで様々な感情がこの会場内に渦巻いてきた。 この忌まわしいデスゲームを打破する仲間と幸運にも巡り合えるという『喜』。 大切な者の命を目の前で又は与り知らぬ所で無残にも奪われるという『怒』。 自ら犯した過ちや誰かによって齎された悲劇に絶望するという『哀』。 混沌とした場において繰り広げられる破壊や誤解に愉悦を覚えるという『楽』。 各々抱く感情は千差万別であり、その数だけ数多の感情が紡がれていく。 そして生まれた感情は別の感情とぶつかり合い、そこでまた新たな感情が生まれる。 それはここに来るまで持っていたものであったり、ここに来てから持つようになったものであったり。 そして、今ここでも新たな感情が生まれようとしていた。 その場所とは、意外な事にどこにでもあるような商店街であった。 ▼ ▼ ▼ 若き魔導師が抱く感情は『不安』。 (……ブーストか。でもデバイスが手に入っただけ運が良かったのは確かだね) 高町なのは。 それが若き魔導師、時空管理局の空のエースの名前だ。 その横には仲間であるペンウッドの姿がある。 今なのはの手にはブーストデバイスであるケリュケイオンがあるが、これは元々ペンウッドが持っていた物だ。 曰く、学校で見つけたデイパックに入っていたと。 それがなぜなのはの元にあるかと言うと、理由は単純で、その方が有効的だから。 なのはは魔導師であり、魔導師はデバイスを使用する事で魔力を円滑に行使する事ができるからだ。 だが少し問題がある。 それはケリュケイオンがブーストデバイスという分類にある事だ。 なのはの相棒であるレイジングハート・エクセリオンはインテリジェントデバイスという分類になる。 インテリジェントデバイスとは魔法の発動の手助けとなる処理装置や状況判断を行える人工知能を有したデバイスだ。 デバイス自身が意志を持つため、その場の状況判断をして魔法を自動起動させたり、主の性質によって自らを調整したりする。 その代わり基本的に扱うのが難しいが、意思疎通が問題なく出来れば実用性を超えた高いパフォーマンスが期待できる。 それに対してブーストデバイスは魔力射出・射出魔力制御の補助に優れたデバイスだ。 その特性ゆえに能力強化のブースト魔法や自分以外の物体・生物を任意の場所に出現させる召喚魔法と相性が良い。 つまりなのはがいつも使用しているデバイスと勝手が違うのだ。 これが一般的に流布しているストレージデバイスなら違ったのだろうが、ブーストデバイスではそうもいかなかった。 つまり事前に慣れておかなければ、いざという時に不都合が生じる可能性が高い。 だからこうして定期的に周囲にエリアサーチを掛けつつデバイスのスペックの確認をしているのだ。 それも既にあらかた終わって今では問題なく使える程度にまでなっている。 (でもキャロにシューター系を教えておいて良かった。これならアクセルシューターに関してはだいぶ使えるはず) 元々ケリュケイオンが射撃制御に向いている事もあってシューター系の射撃魔法を教えていた事が思わぬ所で実を結んだ形となった。 こんな事になるとは訓練中には思ってもみなかったが、ケリュケイオンの事を把握するうちにキャロの努力の一端に触れる事ができた。 その事に仲間として戦技教導官として嬉しさを覚えつつも、一方で今キャロがどうしているかと不安にもなる。 キャロのデバイスがここにある以上キャロの力はこの制限が掛かっている状況ではいつものように発揮できない事は容易に想像できる。 それはキャロに限らず、なのはの知り合いのほとんどに共通する懸念であった。 だが、それでもなのはは信じていた。 (キャロ、そしてスバルもきっと無事でいるはず) なぜならあのキツイ訓練に付いてきたのだから。 ずっと繰り返してきた基礎スキル。 磨きに磨いたそれぞれの得意技。 痛い思いをした防御練習。 全身筋肉痛になっても繰り返したフォーメーション。 いつもボロボロになるまで私達と繰り返した模擬戦。 守るべきものを守れる力、救うべきものを救える力、絶望的な状況に立ち向かっていける力。 必要な力がしっかりと身に付くようにキツイ訓練を課してきた。 だが現実はそう甘くなく、既にティアナとエリオの二人は帰らぬ人となってしまった。 それが例え別の世界の赤の他人だとしても二人がなのはの教え子である事に変わりはない。 だからこそなのはは願う。 残りの二人、スバルとキャロはせめて無事でいてほしいと。 そして同時になのはは信じている。 二人が今までの教えを糧にして行動していると。 (きっとフェイトちゃんやはやてちゃん、それに皆も……) フェイトも、はやても、ユーノも、ヴィータも、シャマルも、ザフィーラも、ギンガもどこかでこのデスゲームを打ち破るべく行動しているはずだ。 確かに制限を受けている今の状態では満足な事は出来ないかもしれない。 だがここには自分達と同じくデスゲームを打倒する者もいる。 彼らと協力していけば光明も見えてくるに違いない。 現になのはの隣には志を同じくするペンウッドがいる。 金居の言葉を信じるなら疑わしい部分もあるが、それでもなのはにはどうしてもペンウッドが悪人とは思えなかった。 常にビクビク怯えているように見えるが、それでも卑怯な事をするような人には思えなかった。 学校を出てからずっと隣にいたから彼の雰囲気がどういうものかはある程度感じる事ができた。 それゆえの判断だった。 ヴィヴィオについては心配だが、少なくともここに連れて来られてすぐの時よりは安心できる。 それは何よりも先の放送で呼ばれなかった事が大きい。 当然ながらヴィヴィオには自分達のように自ら戦う力はない。 一応固有スキルの『聖王の鎧』が発動すれば身は安全だが、ここではそれすら制限の対象になっている可能性がある。 だから今のヴィヴィオは限りなく無力に近い子供であると思ったので、当初は一刻も早い保護を目指していた。 だがそれが果たされる事なく6時間毎に行われる最初の放送でヴィヴィオの名前は呼ばれず、無事である事が判明した。 この容赦ない会場の中でヴィヴィオがたった一人で6時間も生き延びたとは普通は考え難い。 ここは誰か頼りになる者と一緒にいると考えるのが自然であり、その状態が続けば少しは安心できる。 だが一方でどれも今の段階では希望的観測に過ぎないと言える。 もしかしたら今この瞬間にも仲間達の命は消えているのかもしれない。 そんな不安を抱えつつもなのはは心の底では皆の無事を信じていた。 ▼ ▼ ▼ 無能な海軍中将が抱く感情は『不安』。 (こ、このドラゴン、本当に大丈夫なんだろうか? 確かに一向に襲ってくる気配はないが……) シェルビー・M・ペンウッド。 それが無能な海軍中将、大英帝国円卓会議の一員の名前だ。 その横には仲間である高町なのはの姿がある。 今ペンウッドの手には龍騎のカードデッキがあるが、これは元々なのはが持っていた物だ。 それがなぜペンウッドの元にあるかというと、ケリュケイオンを渡した代わりに渡されたのだ。 曰く、自分にはデバイスがあれば十分だからこれは護身用に持っていてくれと。 当初ペンウッドはベノスネーカーの時の経験からドラグレッダーが危険ではないかと危惧していた。 だが今ではいつまで経ってもドラグレッダーが襲う気配がない事からある程度安心するようになっていた。 それでも不安は消えないが、道すがらカードデッキの中身を確認するぐらいの余裕は持てるようになった。 デッキには数枚のカードが入っていて『ADVENT』『FINAL VENT』『GUARD VENT』『STRIKE VENT』『SWORD VENT』の5種類のカードが確認できた。 しかし何が書いているかは分かるが、これがどういう役に立つかは全く分からない。 余談だが元々龍騎のカードデッキには説明書が付いていたのだが、金居の暗躍によってそれは密かに処分されてしまっている。 だからペンウッドは勿論のこと、なのはも弁慶もこのカードデッキがモンスターとの繋がりを持たせるとしか認識していない。 当然特別に課せられた恐ろしい制限――『12時間に内に契約モンスターに「生きた参加者」を一人喰わせないと所有者が襲われるようになる』など知る由もない。 (そ、そういえば私に支給されていた虎のようなマークのカードデッキもこれの一種なんだろうか? あとで金居君に聞いてみるか) ペンウッドがこの類のカードデッキを目にするのはここに来てから3度目に当たる。 1つ目は自身に支給されたタイガのカードデッキの複製、これは現在金居が持っている。 2つ目は紫髪のツインテールの少女が持っていた大蛇と犀のカードデッキ、これはおそらくあの少女が持っている。 そして3つ目が学校の校庭で見つけた龍のカードデッキ、それが今ペンウッドの手の中にある。 そんな事を考えつつ隣のなのはを横顔を見てみると、何やら深刻そうな表情を浮かべている。 (どうやらまた何か悩んでいるようだな。わ、私がしっかりと、さ、支えなければ……) ペンウッドは自分が無能で臆病だと知っている。 どう評価してもお世辞にも有能な人物とは言い難いという事も。 だからこそ二度も殺されたアリサの勇敢な行動が眩しく見えた。 もしかしてそれは思慮に欠けた行動だったと言う者もいるかもしれない。 それでもペンウッドからしてみればアリサの行動は自分よりも勇気に溢れていたように思えた。 だからそんな彼女の代わりに少しでもなれればと心のどこかで思っている。 そう思うからこそ放送を聞いても必死に迫り来る悲しみや恐怖を表に出さないようにしたのだ。 だがその態度が金居によって利用されている事にペンウッドは気付いていなかった。 ▼ ▼ ▼ 不死身の魔女が抱く感情は『困惑』。 (やはりピザは熱い方が旨い――が、こうなると出来立てが食べたくなるな。これは、悩み所だな……) C.C.。 それが不死身の魔女、素性不明の共犯者の名前だ。 今C.C.の目の前には最後の一切れとなったピザが箱の上に微かな湯気を立ち上らせながら置かれている。 その傍らには物欲しげにピザを見つめる白き龍フリードリヒの姿がある。 「なんだ、確か……フリードだったか? お前もピザが食べたいのか?」 そもそもフリードはC.C.の支給品である。 最初にデイパックを調べた時に中にいる事は知っていたが、外に出しても邪魔なだけだと思って今までデイパックの中に入れたままにしていたのだ。 しかも御丁寧に首輪まで付けられていて『参加者から50m以上離れたらこの龍の命は保障できないな』という紙まであった。 命の保障ができない云々が何を指しているかは知らないが、迂闊に外に出して本来の主を探して50m以上離れられたら厄介だ。 自分の支給品が勝手に無くなる事もあるが、もし死ぬような事になれば寝覚めが悪い。 それがなぜ今頃になって外に出されているかというと、理由は単純で、単に話し相手がいないからだ。 デスゲーム開始からずっと行動を共にしていたゼストは今ここにはいない。 だからと言って愛想を尽かされた訳でもなく、喧嘩別れした訳でもない。 ただ単に別行動中なだけだ。 C.C.が提示した黒の騎士団専用車両の有用性。 それを聞いたゼストはとりあえずC.C.と商店街に着いた後に一足早くそこへ向かって行ったのだ。 本来ならC.C.も共に行く方が良いのだが、あいにくC.C.はそれよりも先に朝食のアツアツのピザが食べたかった。 それにブリッツキャリバーを使えばC.C.は無理だがゼストだけなら大幅に移動時間を短縮できる。 だからゼストだけが誰かに先を越されないためにも黒の騎士団専用車両がある場所まで先行する事になったのだ。 そして商店街に残ったC.C.が入口付近にあった家電量販店に置いてあった電子レンジでピザを温めて今に至る。 温めたピザは冷めたピザよりも何倍も美味しく、あっという間に最後の一切れにまでなっている。 その最後の一切れも今まさに物欲しそうにしているフリードの目の前でC.C.の口の中へ消えていった。 (しばらくピザも食い納めか。もう少し味わって食べておくべきだったかな。 そういえば学園祭の時の巨大ピザは実に残念だった、まさか土壇場であんなハプニングが起こるなんて…… アッシュフォード学園……あいつにはああ言ったが、なぜスバルはあの学園に……) ふと思い出すのは最近よくルルーシュと一緒にいるようになった青い短髪のボーイッシュな少女スバル・ナカジマ。 少し前にアッシュフォード学園に転入してきた少女で、事実ゼストにはそのように説明していた。 だがスバルに関してC.C.が知っている事はまだある。 それはスバルが「自分達の世界とは別の世界から来た」という事だ。 あとはショックイメージを見せる事は出来るが、ギアスは効かないという事ぐらいだ。 だからと言って別にゼストを騙したというつもりはなく、ただ提示する情報を絞っただけという気でいる。 ゼストにその事を伝えなかったのはギブアンドテイクでそこまで話すには至らないと考えたからだ。 (確か……時空管理がどうとかと言う所のスターズ分隊の陸士だったか? もしかして嚮団の手の者、の可能性はないな。 さすがに私でも別世界の事はよく分からないからどうしようもないか。そういえばスバルの名を言った時のあいつの反応……) 数時間前にお互いの知り合いを教え合った時にC.C.がスバルの事を話した時のゼストの反応。 あれはどう見てもゼストもスバルを知っているかのようだった。 しかもおそらくあの驚きようからすると、ゼストの知るスバルは学生ではないのだろう。 そうなるとスバルはゼストと同じ世界の住人、そして何か理由があって学生をしている可能性が高い。 だがいくら考えても確かな事は分からない。 これ以上は寧ろゼストに直接聞いた方が早い。 とりあえずC.C.は少し詮索を中断して別の事に取りかかろうとした。 「さてと、あいつが帰ってくるまでもう少しこの辺りを調べておくか」 『キュクル~』 「なんだ、お前も手伝ってくれるのか?」 『キュックルー』 「そうか、そうか。ぜひ手伝わせて下さいと言うのか」 『キュックル~』 「ま、本当は何を言っているか全く分からないんだが……別にいいか。お前が私の支給品である事に変わりは――ん?」 ふと表の方から誰かの話し声が聞こえてきた。 おそらく誰かが商店街に来たのだろう。 念のためここの場所が特定されないために商店街にある全店舗の電気は到着してすぐに点けっぱなしにしておいた。 木を隠すなら森の中という事だ。 一応無灯火という選択肢もあったが、さすがに電気を点けないと日の光があるとはいえ若干薄暗く、なにより暗くてはピザが美味しくないという理由もあった。 「二人組か? あいつはまだ帰って来ないようだな」 C.C.は悩む。 心の中で「どう対応するか」という微かな『困惑』を抱いて。 【1日目 午前】 【現在地 C-3 商店街の家電量販店内】 【C.C.@コードギアス 反目のスバル】 【状況】健康、スバルへの疑念 【装備】スティンガー×10@魔法少女リリカルなのはStrikerS、フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【道具】支給品一式、ランダム支給品0~1(確認済み) 【思考】 基本:向かってくる者は殺すが、役に立ちそうな物や人材はルルーシュに届ける。 1.外の二人への対応を考える。 2.商店街で役に立ちそうなものを探す。 3.ピザの対価を払う方法を考える。 【備考】 ※スバルが『StrikerS』から来た事を知りません。 ※ゼストとの協力関係はギブアンドテイクという暗黙の了解の上に成り立っています。 ※「ギアス提供」「精神干渉」「Cの世界との交信」が不可能となっている事に気付きました。 ※再生能力も制限されている可能性があると考えています。 ※このデスゲームの中では死ぬつもりはありません。 ※プレシアのことは信用していません。 ※ゼストにはルルーシュの駒になってもらおうと考えています。 ※参戦時期は「STAGE9 ギ ア ス」(スバルを気絶させた後)からです。 ※スバルとゼストは同じ世界の住人かもしれないと考えています。 ※オリーブ抜きのピザ(10/12サイズ)は完食しました。 ▼ ▼ ▼ 「こ、ここが商店街……だが、なんで電気が全部点いて?」 「たぶん誰か先客がいたんでしょうね、もしくはまだいるのか」 なのはとペンウッドが商店街に着いて真っ先に目に付いたのがあちこちから漏れる光だった。 ここに来るまで見てきた建物はどれも電気は点いていなかったので普段は当然の光景でも奇妙に見えてしまう。 元からこうなのか、既にここに来た人の仕業か、それはまだ分からない。 しかもまだエリアサーチも掛けていないので今ここに参加者がいるのかも分からない。 なのはとペンウッドは悩む。 心の中で「誰かいるのか」という微かな『不安』を抱いて。 【1日目 午前】 【現在地 C-3 商店街入り口】 【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】 【状態】健康、プレシアに対する怒り、悲しみと迷い、軽い不安 【装備】グロック19(14/15+1発)@リリカル・パニック、すずかのヘアバンド@魔法少女リリカルなのは、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【道具】支給品一式 【思考】 基本:誰の命も欠かす事無く、出来るだけたくさんの仲間を集めて脱出する。 1.なんとしてもヴィヴィオを救出する。それは何よりも優先したい。 2.商店街を経由して施設を巡りつつ工場へ向かい、首輪を解除する手がかりを探す。 3.出来る限り全ての戦えない人を保護し、仲間を集める。 4.情報処理室の事、言いそびれたな。 【備考】 ※金居を警戒しています。また紫髪の女子高生(柊かがみ)を気に掛けています。 ※カードデッキの説明書を読んでいないので、その特性について把握している情報は「契約モンスターを呼べる」事くらいです。 ※金居の話=『ペンウッドは銀色の奴と手を組んでいる可能性がある』は半信半疑です。 【シェルビー・M・ペンウッド@NANOSING】 【状態】健康、若干の不安 【装備】カードデッキ(龍騎)@仮面ライダーリリカル龍騎 【道具】支給品一式×3、RPG-7+各種弾頭(榴弾5/照明弾2/スモーク弾2)@ACE COMBAT04 THE OPERATION LYRICAL、トランシーバー×2@オリジナル、菓子セット@L change the world after story、おにぎり×10、ランダム支給品(未確認1~2) 【思考】 基本:自らの仕事を果たす。 1.商店街を経由して施設を巡りつつ工場へ向かい、首輪を解除する手がかりを探す。 2.この龍は本当に大丈夫なんだろうか? 3.アリサという少女の思いは無駄にしてはいけない。 【備考】 ※なのはを支える事が今の自分の仕事だと無意識に思っています。 ▼ ▼ ▼ 蘇った騎士が抱く感情は『困惑』。 (一足遅かった、ここはもぬけの殻か) ゼスト・グランガイツ。 それが蘇った騎士、愛する者を取り返さんとする死者の名前だ。 今ゼストの目の前には空になった車庫があるだけだ。 本来ならここには黒の騎士団専用車両が設置されていたのだが、車両は既に数時間前にLとザフィーラが発見していた。 そしてそれに乗って南へと移動したのだが、さすがにゼストには車両がどの方角へ行ったかまでは分からなかった。 当初の予定が狂った事でゼストは現在少々困惑していた。 そして車両の件とは別にゼストには不可解に思う事があった。 (それにしても、なぜヴィータは名前を呼ばれなかったのだ?) そもそもゼストはここに呼ばれる直前スカリエッティから一つの指令を受けていた。 聖王教会も加担しているベルカ解放戦線による時空管理局に対する反乱。 その一手であるシャッハ率いるベルカの騎士団及び傀儡兵によるミッドチルダへの侵攻。 それは聖王のゆりかごの出現と相まって動揺する管理局側が後手に回った事、さらに超大型傀儡兵<ヨツン>の投入によって半ば順調に進められた。 だが守護騎士や陸士部隊の奮闘、最大脅威であった<ヨツン>が抑え込まれた事、そして指揮官シャッハの戦死によって戦況は一変。 ベルカ解放戦線による反乱の第一波であるミッドチルダ侵攻はこうして失敗に終わった。 そしてゼストに与えられた指令とは、その<ヨツン>に組み込まれたロストロギア・ジュエルシードの奪回であった。 元々そのジュエルシードはスカリエッティが聖王教会に渡した物らしいが、ゼストにはそのような事はどうでもよかった。 ゼストにとって重要であったのは、その任務を遂行すればメガーヌ・アルピーノが解放されるという事だ。 それはゼストの目的、愛する女性を解放するという目的が果たされる事になる。 だからこそゼストは絶対なる覚悟と決意を以て槍を振るったのだ。 結果的にジュエルシードの奪回は無事に成功した。 あとはスカリエッティの元へ届ければ己の願いは叶うだけのはずだった。 そこでゼストの意識は途絶え、気づいた時にはこのデスゲームに巻き込まれていた。 ここで不可解な事がある――ヴィータだ。 ゼストはジュエルシード奪回の際にヴィータとシグナムの二人と刃を交えている。 そして交戦の末に両者に戦闘続行不可能な程の負傷を負わせている。 シグナムの方は左腕をほぼ寸断して満足に戦える状態になっている。 だから先の放送でシグナムの名前が呼ばれても別に驚きはしなかった。 問題はヴィータの方だ。 ヴィータが負った傷はシグナムの比ではない。 心臓部分を背中から正面に向けて完全に貫いていた。 あれでは戦闘続行どころか即急に本格的な治療を行わなければ死んで当然であったが、結局ヴィータの名前は呼ばれなかった。 それはつまり今もまだヴィータがこの会場内のどこかで生きているという事だ。 どう考えてもありえない。 あの状態で助かるとすれば運良く治療効果の高い道具が支給されたか、もしくはその類の道具を持っている参加者と出会ったか。 だが自分にC.C.の好物のピザが支給されていたとはいえ、どちらも都合が良すぎるし、わざわざ重傷者を連れて来る意味が分からない。 そうなると考えられる可能性は限られてくる。 (おそらくプレシアが何か手を出したか? あらかじめ傷を治した上でここに放り込めば……もしや治療を条件に何か約定を……) そう考える方がまだ筋が通っている。 もちろんあの忠義に厚い守護騎士がプレシアの甘言に心動かされるとは思えないが、瀕死の重傷を治療してもらった恩義もあるのかもしれない。 あまり納得はいかないが、義に厚い騎士道を重んじるベルカの騎士であるならそのように考えても仕方ない面もある。 そしてもう一つ不可解な事は名簿に記された一人の名前――スバル・ナカジマだ。 ゼストが知るスバルは数年前の事件で死亡した自身の部下クイント・ナカジマの娘であり、今は記憶を改竄されて『スバル』としてスカリエッティの元にいるはずだ。 そのスカリエッティがクイント死亡の一因である辺り、何とも言えない心情ではある。 これらの事はスカリエッティが興に任せて話したり、アジトでナンバーズに混じっている所を見かけたり、そのような所から断片ながら知っている。 余談だが高町なのはやルーテシアに関する断片的な情報も主にスカリエッティ伝手の情報である。 ここで不可解な事は名簿に記された名前が『スバル』ではなく『スバル・ナカジマ』である事だ。 『クアットロ』『チンク』『ディエチ』とナンバーズが明記されている以上スバルも『スバル』もしくは『トレディード』と書かれて然るべきはずだ。 しかもこの表記では下手をすればスバルの記憶が蘇る可能性もある。 だがこの判明しているデスゲームの主催者はプレシア・テスタロッサであるからして、こういう事があっても不思議ではない。 しかしその一方でわざわざ記憶が戻るような一手を打つ意味も分からない。 「これ以上は考えても埒が明かん。一度戻って……また、愚痴を言われるだろうな」 わざわざ一人先んじて向かったにもかかわらず、件の車両は既に誰かが乗って行った後だった。 ゼストに非が無いとは言うものの、あのC.C.なら愚痴の一つや二つぐらい零すだろう。 予想される愚痴に少々僻遠しつつもゼストが周囲の様子を探るべく視線を巡らせた時、何か動くものが目に入った。 「あれは!」 ゼストの視界の端に映った者。 それは北の方角へと走って行く人影であった。 一瞬の事で定かではなかったが、黒いコートを羽織っていたようだ。 ゼストは知らないが、その人影の正体はスーパーでベルデのカードデッキをかがみに押しつけて逃げてきた万丈目準であった。 もちろんゼストは万丈目と面識はないし、第一に既にかなりの距離が離れている。 ブリッツキャリバーを使えば追いつけない距離ではないが、商店街に残したままのC.C.も気掛かりではある。 「…………」 ゼストは悩む。 心の中で「どう対応するか」という微かな『困惑』を抱いて。 【1日目 午前】 【現在地 C-2 黒の騎士団専用車両車庫前】 【ゼスト・グランガイツ@魔法少女リリカルなのは 闇の王女】 【状態】健康 【装備】ブリッツキャリバー(待機状態)@魔法妖怪リリカル殺生丸 【道具】支給品一式 【思考】 基本:高町なのはの捜索・抹殺、プレシアの抹殺、ルーテシアの保護。 1.北の人影を追うか、商店街に戻るか。 2.商店街で役に立ちそうなものを探す。 3.行動を共にする仲間を増やす(市街地は危険そうなので武装が整うまでは基本的に避けたい)。 4.なのはと戦う事になればギア・エクセリオンの発動も辞さない――己の命を削ってでも。 【備考】 ※なのはとルーテシアが『健全な』歴史(StrikerS)から来た事を知りません。 ※C.C.との協力関係はギブアンドテイクという暗黙の了解の上に成り立っています。 ※ギア・エクセリオンによる負担の程度は不明(ゼストは自分のデバイスのフルドライブ同様に命を削る可能性もあると推測)。 ※プレシアにはスカリエッティと同等かそれ以上の技術があると思っていますが、プレシアを全く信用していません。 ※幕間「修羅のように」(シグナムを倒した直後)からの参戦です。 ※ヴィータとプレシアの間で何らかの約定があったかもしれないと考えています。 ※スバルが『スバル・ナカジマ』の名前である事に疑問を抱きました。 ▼ ▼ ▼ いくつも感情が入り乱れた果てに生まれる新たな感情とは、いったいどんなものであろうか。 そして、さらに一つの感情が商店街に渦巻いている。 『GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA――――――――――』 来るべき時が迫っている事に勘付いて、それは人知れずに咆えていた。 無双龍ドラグレッダー。 彼の炎龍に課せられた忌まわしき制限の刻限まであと僅か。 猛き炎の龍が抱く感情は『 』。 Back 暇をもてあました神々の遊び 時系列順で読む Next Burning Dark(前編) Back 今は小さく頼りないこの手も 投下順で読む Next Burning Dark(前編) Back Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) 高町なのは(StS) Next Alive a life ~タイムリミット(前編) Back Round ZERO ~ SAWS CUNNING(後編) シェルビー・M・ペンウッド Next Alive a life ~タイムリミット(前編) Back 空腹の技法 C.C. Next Alive a life ~タイムリミット(前編) Back 空腹の技法 ゼスト・グランガイツ Next Alive a life ~タイムリミット(前編)