約 1,185,151 件
https://w.atwiki.jp/cafetuku/pages/112.html
カフェレシピ 材料 水 牛乳 砂糖 コーヒー豆 レベル 皿数 単価 経験値 調理時間 1 13 2 0 3 2 15 2 0 3 3 15 3 0 3 4 15 3 1 3 5 6 7 8 9 10
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1971.html
「お、お腹苦ぢい」 「だから頼みすぎだって言ったのにー」 私が繋いでいない方の手でお腹をさすりながらそう言ったら、ゆかちゃんから予想と一語一句同じ言葉が返ってきた。 今日は珍しく丸一日大学の日だったので、夜2人で待ち合わせをして一緒に夕食をとった。お互いゼミが長引いて、食事をしただけなのにすっかり遅い時間になってしまった。 今はその帰り。帰りというか、当然のように私のマンションへ向かっている。 周囲の気温は25℃くらい。湿度は30%くらい。心地よい、空気の具合。 そんな空気の中を2人でわざとらしくのろのろと歩いているのは、2人ともお腹がいっぱいなのと、帰り道が食後の散歩にちょうど良いのと、 2人ともなんとなく、今この時間をじっくり噛み締めたいから、だと私は思っている。 何故なら。ゆかちゃんの肩に下げられたバッグの中ではさっきから携帯のバイブが鳴っているのに、取り出そうとする様子が全くないから。 それがすごく嬉しくて変に寛容になった私は、むしろこのまま携帯が鳴り続ければいいのに、とさえ思っていたら鳴り止んでしまった。 「大体さぁ、女の子がラーメンと餃子どっちも食べるなんてあり得んよ」 見上げた空には目を凝らしても雲が見当たらないのに、星も見えない。晴れているのか曇っているのか、わからない。 一応、頭を一回転させて月を探してみたが、それらしきものも見つからない。 今日は新月なのだろうか。それとも周りのマンションで隠されているのだろうか。あるいは、実はいるかもしれない雲が隠しているのか。 というわけで、今夜の空に関しては何もわからないが、今の私は気にしない。 だって、最高の気分だから。 「ていうか、なんで女の子2人でラーメンなんか食べに行ったんだっけ?」 私のマンションの周りはこの時間になると、人も車も滅多に通らなくて、なのに街灯が多いから妙に明るくて、最高。 そして2人の足音と、ゆかちゃんの声以外の音がないから、また鳴り始めたゆかちゃんの携帯のバイブが聞こえるくらい静かで、最高。 ずっとこの気分が、音が、声が、続けばいいのに。 「ちょっと、ゆかの話聞いてる?」 「ん、聞いてるよ」 少しだけ拗ねた声を出したゆかちゃんにちゃんと色々聞いていたことを示すため、私は繋いでいる左手を軽く振り、指を絡ませた。 いつもはひんやり冷たいゆかちゃんの指は、すでに私と同じ温度になっている。 もっと温度を感じたくて伝えたくて、私は指を引き寄せて服から出ている互いの腕を密着させた。 「…嘘つきのっち」 そうしたら、返ってきた言葉とは裏腹に、ゆかちゃんの声がゆるゆるに緩んでいる気がした。 それを確かめるために隣を向くと、自分の足の運びを見つめているゆかちゃんの横顔が、ほんのり綻んでいる。 やっぱり。声の緩みは気のせいではなかった。 最高の気分は、ゆかちゃんに対するセンサーも最高感度にしてしまうみたい。 ゆかちゃんは半瞬だけ私と視線を絡ませて、絡む指に力を入れた。 私たちは色々繋がったままマンションへ到着し、エレベーターに乗り込んだ。ゆかちゃんが私の部屋がある6階のボタンを、空いている方の指で押す。 何度も見ているはずのその動作がごく自然なことに、私は改めて気がついた。 エレベーターの扉が、ゆっくり閉じていく。 ゆっくり、ゆっくり。私の頭の中も、ゆっくりになる。 今日は朝から大学へ行き、勉強して、友達とおしゃべりして、夜は恋人と会って、ご飯食べて、同じ家に帰って。 なんて、普通。 「そういえば、お店出る時にアメもらったの忘れてた」 ゆかちゃんの右手が私から離れて、バッグの中に吸い込まれていった。 私は隣で揺れているストライプ柄のワンピースを見ながら、取り残された左手を開いたり閉じたり。 こんな瞬間が、ほんの僅かだけれど寂しいと思ってしまったりして。 なんて、普通。 「んー……あれ、どこにいっちゃったのかな」 俯いてバッグを覗いているゆかちゃんの肩から、長い黒髪がさらさら流れ落ちていく。 しかし流れた髪たちはすぐに掬い上げられて、行儀よく耳にかけられた。 おかげで露になった愛らしい右耳に、早くもこれから過ごす時間を期待してしまったりして。 なんて、普通。 「あった! はい、のっちの分」 チョコレート色のアメが開いていた私の左手に載せられた。よくあるお口直し用の、普通のアメに見える。 エレベーターの扉が、ゆっくり開いた。 部屋はすぐそこなのに、相変わらず私たちはのろのろと廊下を歩く。歩きながら、2人ともアメの包みを開ける。 なんて普通の、生活。そして最高の、気分。 でも、私とゆかちゃんの関係は普通ではない。そんなことはわかりきっているし、今の私は気にしない。 バッグから部屋の鍵を出す前に、口の中にアメを放り込んだ。 「!! にがっ!」 「え? 苦いん?」 あまりの不意打ちに私は顔を思い切りしかめ、おまけに小刻みに足踏みまでしてしまった。 もう、せっかくいい気分だったのに。人生そうはうまくは進まないらしい。 私の様子をゆかちゃんは素直に笑って、躊躇いなく自分のバッグから合鍵を取り出して私の部屋のドアを開けた。 2人で中に入り、しっかり戸締まり。その間も苦しんでいる私を見て、ゆかちゃんはころころ笑っている。 「のっちのアメ、ビター味ってこと?」 「違う違う、チョコじゃなくてコーヒー味なの。しかもブラック」 「え〜、珍しくない?」 2人で寝室に直行して、いつもの場所にバッグを置いた。ゆかちゃんは鏡台の前に、私はベッドの上に。 ゆかちゃんが置いたと同時に、再び携帯のバイブが鳴り始めた。 その音を背中で聞きながら私は一足先にリビングへ行き、いつもの場所であるソファーに深く座った。 お気に入りのクッションを腰と背もたれの間に挟めて、背を反らせて大きく伸びを一つ。家に帰った後の私の日課。 日課の伸びが終わらないうちに、ゆかちゃんが携帯だけ手にしてソファーに座った。 隣同士の私たちの距離は、ワンピースとデニムのホットパンツから伸びる互いの腿が密着しているくらい。いわゆる、ゼロ距離。 なんて、言わないか。 ゆかちゃんの右手の中にある携帯は、まだ鳴り止んでいない。 携帯を開く無機質な音が聞こえたので、とうとう出ちゃうんだ、と思ったら、 「のっち」 ゆかちゃんは日課を終えて普通に座っている私に顔を近づけながら、携帯の電源を切った。ディスプレイはおろか、手元も見ずに。 代わりに見ていたのは、私の唇。 ゆかちゃんの左手の人差し指が私の下唇に触れてきて、少し下に押したので、されるがままに薄く口を開いて受け入れる。 まだ浅いキスを繰り返しつつ、私はただの金属の板になった携帯をゆかちゃんから奪って、そこら辺の床に落とした。 うん。やっぱりあの音は聞こえない方が、ずっといい。 清々しくて最高の気分で、大好きな行為に集中する。が、一足遅れてしまい、ゆかちゃんから先に私の中に入ってきた。 私は邪魔者でしかないアメを奥歯のそばに追いやり、さっきまでとは一転して存分に深く、自由になった舌を絡ませる。 「ん…?」 敏感な舌から伝わるあの表現し難い、強いて言うなら頭の芯が疼くような感触の他に、別の感覚が。 舌が、甘い。 …別に、漫画に出てくる夢見がちな女の子がよく言う『甘いキス』という意味ではない。そういう段階を私たちは数ヶ月前にとっくに飛び越えた。 舌が普通に、甘い。 甘いし、 「は、ぁ……なんか、コーヒー牛乳の味がする」 どうしても感想を言いたくなって、私は5秒間迷った挙げ句に愛しい舌を放してしまった。 自分の感想が正しいか確かめるため、苦いアメはそのままの位置に固定し、ゆかちゃんと交換した甘い唾液を味わう。 やっぱり。コーヒー牛乳だ。 「うん、想像通りの味!」 私からゼロ距離のままゆかちゃんは無邪気に目を笑わせ、濡れて煽情的な口元を綻ばせた。 「あんね、ゆかのアメ、ミルク味なの」 眼前に晒されている目と口元のギャップと、明らかになった可愛い小悪魔の企みが、私の体を隅々まで切り替えていく。 私の返答を待って小悪魔が油断している隙に、私は首と腰に手を回して細い体を捉えた。 なんだか、期待通りの展開。人生は結構うまく進むのかも。 「の、…ん」 今度は最初から、深く奥まで舌を差し込んで吸い上げる。舌も、声も、息までも。 ゆかちゃんの中で舌に合わせて転がるミルク味のアメには、構わない。だって、ゆかちゃんじゃないから。 2人とも角度を変えて、舌を伸ばして、唾液を混ぜて、分け合い飲み下す。 2人とも甘くて、美味しくて、いやらしくて、不思議なくらいとめどなく水が溢れてきた。 大好きな行為に初めての行為が加わって、私たちはどうしようもなく興奮している。私も、ゆかちゃんも。 だって、回して回されている手に力が入っているし、直に触れている部分が湿り気を帯びているし、くぐもって聞こえる声が溶けてどちらのものかわからないから。 こういうのは、普通? 異常? どちらでもいい。今の私に、私たちに、気にしている余裕は全くない。 「…もっと」 私は一旦飲むのを止めてワンピースの下に手を滑らせ、すっかり瞳が潤んだゆかちゃんをソファーに優しく押し倒した。 僅かに離れた2つの唇を、透明な甘い糸が繋ぐ。その下にあるゆかちゃんの白い顎にも甘い水が垂れていたので、もったいなくて綺麗に舐めとってあげた。ら、 「シャワー入ってから、にしよ?」 「?」 私を切り替えたはずのゆかちゃんが何故か恥ずかしそうにそう言って、首を伸ばして私の額にキスをした。 冗談でしょ?、とちょっと困った表情をするも、「ね?」と追い討ちまでかけられる。 これは一体、どういう展開だろうか。先へ進むことができる正解の一言があるのだろうか。 頭は忙しく考えるが、体が戸惑い始めている。細胞の一つ一つががっかりして固まってしまって、思うように動かない。 「いいよ、このままで」 私は体を隅々まで励ましてなんとか立ち直り、正解かもしれない続きを促す一言を放った。ら、 「やーだ。…ほら、コーヒー牛乳はお風呂上がりに飲むもんじゃん?」 なんて、言うから。 「シャワーの後だったらアメなくなっちゃうよ」 うまいこと言ったでしょ、とちょっと得意気なゆかちゃんの表情を、私は華麗に無視してそう即答した。ら、 あ。私の真下で桜色の唇が尖った。 「………のっちはアメなくなったら、したくなくなるの?」 「……」 色々と見事に打ち抜かれた私は聞き分けよく立ち上がり、嫌がるゆかちゃんの手を無理矢理引っ張って2人で浴室へと向かった。無言で。 可愛い小悪魔のほぼ狙った通りに、こうして私たちの普通で異常な生活は過ぎていく。 ————end————
https://w.atwiki.jp/miradaycare/pages/20.html
カフェ パスタ モーニング有 1000円以内 デイケア周辺10分以内 メニュー シチューランチ 950円 サラダ+日替わりシチュー+パンorご飯+ドリンク パスタランチ 1000円 サラダ+パスタ(2種から選べる)+ドリンク 定休日 無休 営業時間 営業時間 7時~19時 HP&地図 http //tabelog.com/aichi/A2301/A230101/23032087/ 河本の感想 名古屋コーヒーのお店みたいです。コーヒーの味がかなり濃いです。 コーヒー苦手な河本はいつもカフェオレだけど違いがわかります。
https://w.atwiki.jp/clr1862/pages/10.html
コーヒーの育成において重要な条件は、雨、日当たり、気温、土壌、の四つである。 条件1)雨 コーヒーの育成に必要な年間平均降水量は1800mm~2500mmである。 これは特別多くもなければ少なくもない量だが、コーヒーの育成においては 成長期に雨が多く、収穫期には乾燥していることが必要となる。 条件2)日当たり コーヒーは本来、日光を好む性質であるにもかかわらず日差しが強すぎると コーヒーの木が弱ってしまうために日差しの調節が必要なのである。 その日差しの調節にはシェイドツリーと呼ばれる、コーヒーの木よりも背の 高い気を近くに植えることで直射日光などが当たらないようにしている。 (コーヒー生産国の大奥が途上国なので、このシェイドツリーは副産物としても重要である) 条件3)気温 三つ目の条件は気温である。 コーヒーの育成におけるもっとも適した温度は年平均20℃前後であり、 熱帯地方のサバナ気候や熱帯モンスーン気候が適している。 条件4)土壌 土壌は有機質に富む肥沃土、火山性土壌を好み、火山帯や高地が適し、 特にブラジルのテラローシャは最適とされる。 これら上記の四つの条件を満たす地域は赤道直下の南北回帰線(北緯25~南緯25)に属する地域である。 一般にコーヒーベルトと呼ばれる地域である。 それも、高度500m~2500mの山や高地がコーヒー栽培には適している。 低地に比べて高地では昼夜の日中の気温差が大きいためコーヒーが身を守ろうとぎゅっと固くなるので、種も同じように固くなる。 一般にコーヒー豆は固いほうが良いコーヒーとされるので高品質のコーヒーを栽培することが出来るのである。 コーヒーの世界生産 コーヒーの育成において重要な条件は、雨、日当たり、気温、土壌、の四つである。 条件1)雨 コーヒーの育成に必要な年間平均降水量は1800mm~2500mmである。 これは特別多くもなければ少なくもない量だが、コーヒーの育成においては 成長期に雨が多く、収穫期には乾燥していることが必要となる。 条件2)日当たり コーヒーは本来、日光を好む性質であるにもかかわらず日差しが強すぎると コーヒーの木が弱ってしまうために日差しの調節が必要なのである。 その日差しの調節にはシェイドツリーと呼ばれる、コーヒーの木よりも背の 高い気を近くに植えることで直射日光などが当たらないようにしている。 (コーヒー生産国の大奥が途上国なので、このシェイドツリーは副産物としても重要である) 条件3)気温 三つ目の条件は気温である。 コーヒーの育成におけるもっとも適した温度は年平均20℃前後であり、 熱帯地方のサバナ気候や熱帯モンスーン気候が適している。 条件4)土壌 土壌は有機質に富む肥沃土、火山性土壌を好み、火山帯や高地が適し、 特にブラジルのテラローシャは最適とされる。 これら上記の四つの条件を満たす地域は赤道直下の南北回帰線(北緯25~南緯25)に属する地域である。 一般にコーヒーベルトと呼ばれる地域である。 それも、高度500m~2500mの山や高地がコーヒー栽培には適している。 低地に比べて高地では昼夜の日中の気温差が大きいためコーヒーが身を守ろうとぎゅっと固くなるので、種も同じように固くなる。 一般にコーヒー豆は固いほうが良いコーヒーとされるので高品質のコーヒーを栽培することが出来るのである。 コーヒー生産国は世界70ヶ国に及ぶ。 産業用コーヒーには大きくわけて2種類あり、カネフォラ種ロブスタとアラビカ種である。 カネフォラ種ロブスタは全世界のコーヒー生産量の20~30%を占めており、原産地はビクトリア湖周辺から西アフリカである。 アラビカ種は全世界のコーヒー生産量の70~80%を占めており、原産地はエチオピアである。 コーヒーの最大生産国はブラジルだが、近年バイオエタノール生産のためのサトウキビ畑に圧され、コーヒー生産はやや減少傾向とされる。その一方で生産量の伸びが著しいベトナムでは急拡大し、2008年には52万haを超えている。 (参考資料)http //www.agf.co.jp/enjoy/cyclopedia/history/01.html AGF http //www.cffet.com/syurui.html http //kreiscafe.jp/story/1.html KREIS CAFE http //www.ucc.co.jp/enjoy/knowledge/dictionary/dictionary_g-5-4.html コーヒー用語辞典 http //nocs.myvnc.com/study/geo/coffee.htm NOCS! 世界生産量 コーヒーと南北問題「キリマンジャロ」のフードシステム(2013/05/19閲覧)
https://w.atwiki.jp/takaitayougo/pages/161.html
コーヒーゼリー 【意味】 子犬こと杉内投手がシロップを二つも掛けて食べる餌。 これと冷奴が好物らしい。 【関連語】 「子犬」
https://w.atwiki.jp/ishitubute/pages/464.html
『冷えたコーヒー』はBARギコっぽい一般の住民である。 ひえこ と呼んであげよう。 カメラ配信が中心でラヂヲ配信はあまりしない。 このページの訪問者 -
https://w.atwiki.jp/yaruogakyozyuto/pages/103.html
OKです。 代用コーヒー作れるとします。 ただ、第二次世界大戦モノ小説のドイツ人はみなさん代用コーヒーに文句言ってましたがww
https://w.atwiki.jp/kossori2006/pages/247.html
こっそり種牡馬:コーヒーアイス imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。
https://w.atwiki.jp/supuli/pages/195.html
品名:タンポポコーヒー 名称:植物性多糖類加工食品 原材料:担子菌抽出類(AHCC、原料の一部に小麦由来を含む)、植物性硬化油、結晶セルロース 取扱サイト タンポポコーヒー 製品に関する情報: 準備中
https://w.atwiki.jp/sasaki_ss/pages/836.html
テーブルの上で小さく存在しているブラックコーヒーを、僕は一気に飲み干してしまう。 喉の奥で、余韻が残る。苦い。だが、悪くない。と言った感じの余韻。 僕は先程までコーヒーが注がれてたコップを、テーブルに置く。コツンと音がする。 沈黙という海の中で、その音は波に紛れて消えてしまう。 だが、僕の耳の奥にはしばらく、その、コツンという音が存在し続け、そして呼吸している。 飲み干してしまった苦いコーヒーに対して、僕はもう興味が湧かない。何故だろう?きっと、本質とズレが生じているからだと、僕は考える。今すべき事は、コーヒーについて考える事では無い。 では、今すべき事はなんだろう。一体、僕は今何をすべきなのだろうか。 膝元に置いてある、電話帳ほどの厚さを誇るこの読みかけの本を読みきってしまう事か?いや、違うはずだ。なぜならこの本は、僕がこの空白の時間を埋めるべくして所持してきた存在だからだ。 なぜだろう。酷く頭が痛い。そして、記憶が一部分、どこかに飛んでしまっている。 ここはどこだ?僕の部屋だ。そして僕は今、冷たく固い椅子に腰掛けている。 ジーンズのポケットには?携帯電話が入っている。他には、何も無い。 膝元には、先程も述べたように、電話帳程の厚さを誇る、読みかけの本。 そして、テーブルの上には、相も変わらず、コーヒーカップだ。 窓が開いている。風の強い夜だ。闇は随分と深く、見つめていると、丸々呑み込まれてしまいそうだ。 いや、既に幾らか、僕の意識は実際にその闇に呑み込まれている。 随分と深い場所まで僕は呑みこまれ、そして異物のように、その闇に吐き出される。僕の意識は、また元の僕の部屋へと戻ってくる。やはり、頭はズキズキと、痛覚がする。 僕はこの時点で、何度も辺りを見渡している。そこにある何かを見つけ出そうとするように。 だが、いくら注意深く見渡しても、何も見つからない。当然だ。何故ならそこは、何の変哲も無い、いつもの僕の部屋だからだ。 僕はジーンズのポケットに入っている携帯電話を取り出す。 着信が、一件。 見覚えのある番号だ。そして、僕の大好きな十一列だ。 僕は素早くその番号に、電話を掛ける。 「もしもし」 「はいよ」。と、少し寝ぼけているような声が返ってくる。 「やあ、先程電話を貰っていたようだが、気づかなかったよ。すっかり寝ていたんだ」 「なに、気にするな。しかし佐々木よ。こんな時間に電話を掛けなおすのは、少し非常識じゃないか?」 と、聞き苦しい説教が聞こえた。だが彼も、本気で怒っている訳じゃなさそうだ。 僕は、くっくっと、喉の奥で笑う。 「寛大な心を持ってして、僕の非常識な行為を受け入れてくれよ。キョン。キミも男なのだろう?」 彼は言う。 「俺はかれこれ三時間くらい前には、もう布団の中で夢を見ていたんだ」、と。 「どんな夢だい?」。僕は言う 「そんなこと聞きたいのか?」キミは言う。 「もちろん」。と、僕は言う。そして続ける。「興味津々だ」、と。 彼は少し迷う。いや、迷っていたのかもしれない。というのが正しい。仮説を立てる事しか、今の僕には出来無い。何故なら僕は、彼の姿を受話器越しに想像する事しか出来無いのだから。少なくとも、今は。 彼は言う。 「夢の中での世界は、朝だ。俺は見知らぬ部屋の中で、見知らぬテーブルに向かって、パンを食べているんだ。牛乳を片手に。窓からは眩しいくらいの朝日。そして、台所にはエプロン姿のお前がいる」 僕はその話を聞いて、少しだけ顔が赤くなる。その夢には僕も登場してくるのか。 彼は続ける。 「そんで、お前は俺に向かって言うんだ。『そろそろ会社の時間じゃない?あなた』ってな。つまり、夢の中の俺達は結婚しているんだ。お前の左手の薬指には、綺麗な指輪がある」 そこまで言って、少しの沈黙。僕は彼が話し出すのを待っている。彼は、僕の感想を待っているのかもしれない。 「それで、続きは?」と、僕は仕方なしに問う。 彼は言う。 「佐々木。お前さ、これから俺が話す事を聞いて、引いたりしないと約束できるか?」と。 僕は言う。 「内容にもよるね。それよりも、キミはなんていう夢を見ているんだ。反省してくれ」 彼は言う。 「夢なんて、俺は見たくて見てる訳じゃねえぞ。内容なんて、それこそ俺の意思とはまったく別の所で作り出されているんだ」 「それでも、脳裏のどこかで微かに思っている事を拾い集めて構成されているんだよ。夢とはそういうものさ」 「お前、人が夢を見る構造を知ってるのか?」 「さあね。少しも知らない。今度調べておくよ」 僕達は受話器越しに、小さな声で笑い合った。 僕は大きな欠伸をする。眠気がある訳じゃない。退屈な訳でもない。むしろ、楽しい。僕は彼との会話を、いつだって心から楽しんでいる。 膝元に置いてある分厚い読みかけの本に、栞を挟んで、閉じる。この本の役割は、今まさに一仕事終わった訳だ。何かを発信する側と、何かを受け取る側。 この本は、何かしらの概念を僕に向けて発信し、そして僕はそれを溢さないように拾い続ける。それは僕が考えるこの世で最も心地の良い作業の一つだ。 僕が空のコーヒーカップに手を伸ばし、そして中身が無い事を再認識している間に、受話器越しに彼の言葉が聞こえてきた。 「夢の話をしてもいいが、俺が全て話し終えた後、この話は忘れてくれ。覚えていても良いが、口に出したりしないで欲しいんだ」 「そんな前置きをされると、益々興味が湧くよ。一体その夢のオチはどんなものなのだろう」 「オチって程の物でも無いんだけどな」。彼は困ったように言う。 そして、一呼吸分の沈黙。僕と彼はその沈黙を分け合う。 実に大切そうに、お互い、両手で掬い取るようにして、その沈黙を分け合う。 彼は夢の続きを話し始める。 「お前が夢の中で、台所から、俺の方に向かってくるんだ。朝食用に、目玉焼きに、そしてカリカリに焼いたベーコンが乗っけてある皿を、お前は俺の目の前のテーブルに乗せる。 そんでお前は、俺の隣の椅子に腰掛ける。そして、色目を使って、俺に言うんだ。 『昨日の夜は激しかったね』。ってさ」 僕は彼のその話を聞いた後、こう思った。 多分、僕は目の前に彼がいたら、容赦なくこの握り拳を振り上げていただろうとね。 まずい。頬が赤い。この馬鹿男は、なんていう話を僕にしてくるんだ。 まあ、夢の話をしてくれと言ったのは僕だけど、それにしても、卑猥だ。そして下品だ。まったく。けしからんな。…まったく。 彼は言う。 「いやしかし、あの時のお前は可愛かったな。そんで、とてつもなく女っぽかった」 それを聞いて、僕は少し腹が立つ。 「なんだねそれは。普段の僕が可愛くないと。そして女らしくないとでも言いた気だね」 と、少し声に怒り気を混じらせて言う。 彼は、言った。 「普段のお前は、もっと可愛いぞ」、とね。 そして僕は思う。切実に思う。ああ、ついに本物の馬鹿になってしまったんだな。キョンよ。 そんな口説き文句のような台詞をキミは言うようなキャラでは無かったはずだぞ。おい そんなふうに思いながらも、自分の顔が真っ赤になるのに気づく。ああ、動揺の余り、コーヒーカップを床に落としてしまった。空で良かったと思う。ああ、本が床に落ちる。そして、椅子が大きな音を立ててひっくり返った。 そして僕は、何かにつまづいて顔面からベットに飛び込む。…痛い。 「フダンノオマエハ、モットカワイイゾ」…?確かに彼はそう言った。誰に向かって? 無論、僕に向かってだ。 いやいや待て待て、ありえないアリエナイ。そんな事はあるはずがない。だって僕はこんなにも女の子らしくない存在なのだぞ。 別に、嬉しくない訳じゃない。「可愛い」。なんて、はっきり言って、色んな人に言われ慣れてる。 言われ慣れてはいるが、彼に言われるとなると、それはまた別の意味を持つ。もっともっと、深くて重い意味を持つものになるのだ。 え?ちょ、…ちょっと待ってくれよ。おいおい。なんで顔を赤くしてるんだよ僕は。受話器越しには、まだ彼がいるんだぞ。 おいおい。そうじゃないだろう。冷静になれ。得意分野のはずだ。冷静になれ。専売特許だろう。冷静になれ。そうだ。冷静になれ。なってしまえ。 呼吸よ落ち着け。鼓動よ静まれ。いつの間にこんなに乙女になってしまったんだ僕よ。これじゃあまるで、僕が彼に恋しているようじゃないか。 僕が彼に、恋している? ボクガカレニ、恋シテイル? そんな馬鹿げた話が、あっていいのだろうか。 でも、事実だろう? 僕はキミを想うと胸が震えるんだ。それは、そうだね、ロックンロールと似ている。 別に興味がある訳じゃないが、ただの例え話さ。僕の胸はロックのように激しく震える。 僕はキミを想うと心が落ち着くんだ。それは、もちろん。クラッシックに似ている。 別に興味がある訳じゃないさ。ただの仮定だ。僕の心はどんな場面であっても、キミの表情を想うと心が落ち着くんだ。 僕はキミを想うと、体の何処かが疼くんだ。 とても恥ずかしい事実ではあるが、そう、それは疑いようもない僕の中に確かに存在し続けている事実だ。真実だ。僕はキミを想うと、体が疼く。 そして、誰も慰めてはくれないから、僕は自分で自分を慰める。慰め続けている。 夜中に、布団を殻のように全身に被って、恥ずかしい声をあげながら、僕は僕自身を慰めるんだ。キミを想いながら。それはとても恥ずかしく、卑猥な話であるが、認めざるを得ない事実なのさ。そうだ。 恋をするってのはこういう事を言うんだろう? 大人になれよ。僕。そうさ、僕はいつだって大人でありたいと願い、願い続けてきた。今だってそうさ。どんな状況にも慌てず、冷静に片付けてしまう、そんな大人に。 大人ってのはね、歳を重ねるだけじゃなれないのさ。苦労や悲しみを、冷淡や情熱を、血や汗を、そんな汚らしい物を経験として並べて、初めて僕は大人になるんだ。 そうさ、僕よ。大人になれよ。僕は彼に恋している。それは事実なんだ。 僕は言う。 「素敵な夢を見たね」、と。 そして彼は笑いながら言う。 「お前なら、そう言ってくれると思ってたよ」 そして彼は笑いながら、言うんだ。 「佐々木、メリー・クリスマス」 彼はそう言うと、僕が口を開くのを待たずに電話を切った。 床に落ちて、ページがわからなくなってしまっている本と栞。 床に落ちて、カランカランと音を立てているコーヒーカップ。 床にひっくり返って、普段の役割をまったく果たせていない椅子。 そして、携帯電話を握り締めながら、カレンダーを見つめる、僕。 「今日は十二月、二十五日」 そうだ。確かに。昨日が二十四日で、明日は二十六日だから、確かに今日は二十五日だ。 カレンダーの次に、僕は時計を見つめる。 時刻は、午前の三時をとっくに周っている。一日のうちに、最も深い闇が世界を覆っている時間帯だ。 今日は、聖夜。クリスマス。 今はもう、途切れてしまった彼の受話器越しでの声を、僕は思い出す。思い出してから、脳でそれを分解する。 窓はまだ、開いている。 そこから覗く小さな闇を、僕はまた見つめる。闇には、優しさがある。 それはきっと、闇の生態が変わったのではなく、僕の意識に変化が生まれたのだ。 もう闇は、僕を呑み込んだりしない。そして僕は、簡単に呑みこまれたりはしない。 なぜなら僕の意識はもう既に、何者かによって完全に呑みこまれてしまっているのだ。無論、彼だ。 彼の存在そのものに、僕の全ては呑みこまれてしまっている。 「まったく、適わないね」、僕は小さく呟く。 クリスマスの存在に、当日まで気づかなかった世間知らずの自分。 そして、普段は鈍感で朴念仁のくせして、こういう所には何気に気がつく、彼。 「彼は、どんなプレゼントを贈ってくるんだろうね。期待しても良いのだろう?」 僕は夜空に向かって、語りかける。 夜空からは当然、返答は無い。 でも、それでいいのだ。夜空は口を聞いたりしない。そうさ、それが当たり前なんだ。 あとは、彼に話そう。 話したい事、話してもらいたい事、いっーぱいあるんだ。それこそ、あの夜空では足りないくらい。 本とコーヒーカップを、テーブルの上に置く。そして椅子を起こして、電気を消す。 そして僕は、布団に潜り込む。今夜は良い夢が見れそうだ。程よく純潔で、程よく卑猥な、そんな夢が見れそうだ。 そんなのも、悪くないだろう? 僕だって年頃の女の子なんだ。彼だってそうだ。まだ十代。色んな事を経験して、大人になっていくんだ。そうだろう? 僕は、静かに目を閉じる。 頭の中を、彼の色でいっぱいに染めながら。