約 1,210,722 件
https://w.atwiki.jp/fleshyuri/pages/443.html
Trrrr Trrrr 「ん・・・・・・ぅ・・・・・・はい、もしもし?」 『おっはよー、美希タン。何してるー?』 「ラブ? あたしなら、たった今、起きたところ・・・・・・ってか、今、何時?」 『今はねぇ、朝の八時半だよ』 「ふあーぁ・・・・・・珍しいじゃない。お休みの日に、ラブがこんなに早く起きてるなんて。どうしたの?」 『あはは。せっかくいい天気だからさ、どこかお出かけしないかなー、って思って』 「んー、いいわよ。それじゃ、仕度が出来たら連絡するから・・・・・・」 『うん。美希タンの部屋で待ってるね』 「・・・・・・え?」 コン コン ノックの音に、美希はモソモソとベッドから起き上がる。ガチャリ、と扉を開いて中に入ってきたのは、 「ラブ!?」 『へへー。驚いた?』 携帯に向けて話しながらも、ラブはニッコリと笑って、美希にVサインをして見せる。 一瞬、呆気に取られるが、やがて苦笑が生れて。 「もう・・・・・・まだ寝てたのに」 「ごめんごめん。もう少し、寝てる?」 「いいわ、起きる。シャワー浴びてくるから、ちょっと待ってて」 言いながら眠い目をこすりながら部屋を出て行く美希の背中に、ラブは、はーい、と元気な返事を投げかけたの だった。 Girl Talk 「お待たせ――――ってラブ、何、見てるのよ?」 シャワーを浴びて部屋に戻ってくると、ラブは部屋の真ん中でアルバムを広げて見ていた。 「えへへ。懐かしいね、これ」 「やだ、勝手に見ないでよ」 「いいじゃーん、どうせアタシ達の写真ばっかりなんだからさ」 ま、それもそうか。 思いながら、美希は鏡台の前の椅子に腰を下ろし、ドライヤーで乾かした髪をブラシで梳き始めた。普段からの 手入れが良いせいか、サラサラと流れる髪は、彼女の自慢の一つだ。 「うわー、ちっちゃかったんだね、この頃の美希タン」 そんな彼女の脇にトテトテとやってきたラブが、手に持つアルバムを広げて見せてくる。仕方なく目を向ければ、 「やだ、こんな写真、残ってたの?」 二歳か、三歳ぐらいだろう。まだ物心も付いていない頃。美希が大きな口を開けて、泣き叫んでいる。その後ろには、 ハロウィンのカボチャのオバケがあって。 「このオバケ、美希タン、嫌いだったよねー」 「やぁねぇ、昔の話よ」 「結構、最近まで、苦手だったと思うんだけどなー?」 誤魔化そうとしてみても、そこは幼馴染、これまで共に過ごしてきた時間は長い。だからこそ、知られてることがある。 覚えておいて欲しくないことまで。 「はいはい、そーよ。苦手だったわよ、ジャック・ランタンが」 「えっへへー、そうだよね。幼稚園の時、アタシがカボチャの仮面をつけてきたら、美希タン、すっごくビックリして泣い ちゃってたもんね」 「・・・・・・ホント、変なこと、覚えてるわね」 言われて、美希も思い出す。確かに泣いた。泣いてしまった。 あの時、ラブが遊びに来たと思って、喜んで扉を開いたら、カボチャのオバケがいたのだ。 「とりっく・おあ・とりーと?」 悪戯か、お菓子か。カボチャのオバケはそう言ったのだが、美希はもう、何も聞こえてなかった。ただただ驚いて、 怖くて、大声で泣き始めてしまったのだから。 ラブも心底、ビックリしたことだろう。慌てて仮面を外して安心させようとしたが、美希は泣き止まず、結局、つられる ように彼女も泣き出してしまった。遊びに来ていた和希や祈里も、それに合わせて泣き始めて、結局、泣き声の大合唱。 何事かと出てきた美希の母親が収拾を付けてくれなければ、どれだけ泣き続けていたことだろう。 「けど、ラブはあの頃と変わらないわね。いきなり押しかけてくるとことか」 「えー、そうかな? ちゃんと携帯で連絡してるじゃん」 「家の中に入ってきてから、かけてるんじゃない!!」 不本意、と言わんばかりのラブは、ついさっきのことを本気で忘れているようだ。指摘すると、おお、と手を打つ彼女。 美希は、小さく溜息を付きながら、乳液を掌の上で伸ばし、頬になじませていく。 「そういえば、せつなも時々、急に来ることがあるわね」 「せつなが? どうして?」 「電話で話したりしてて、何か貸して欲しいものがある時とか、アカルンで直接、ここまで来るのよ。あたし、ビックリし ちゃうんだから」 電話が切れた、と思ったら、次の瞬間には部屋まで跳んで来るのだ。お陰で、せつなと話す時は、だらしない格好を してられない。うっかりすると、前触れもなく現れるから、見られたら・・・・・・と構えてしまう。 「えー、せつな、そういう使い方してるの? ずるいー。アタシのお願いは聞いてくれないのにー」 「ずるいって・・・・・・ラブのお願いなんてどうせ、遅刻しそうだからアカルンで学校まで連れてって、とかそんなのでしょう?」 「えっへへー」 笑って誤魔化すあたり、図星だったのだろう。もう、と言いながら立ち上がり、クローゼットを開ける。今日は、どの服を 着ていこうか。 「あたしが言っておいたのよ。ラブがそんな風にアカルンを使おうとしたら、断りなさいって」 「えー!? どうしてー、美希タン。ひどいよー」 「親友が堕落していくところは、見たくないのよ。だから、心を鬼にしたの」 後ろでラブがブーイングしているのを聞き流しながら、クローゼットの中から服を取り出し、姿見の前で合わせる。 「って、そういえば、そのせつなは? 今日は一緒じゃないの?」 「うん。なんか、ブッキーと出かけるんだってさ」 「あら、フラレタの? だから代わりに、あたしのとこに来た、と」 「もーう、そんなんじゃないってば」 からかいにも真っ直ぐな反応を返す彼女を微笑ましく思って、美希はまたコッソリと微笑む。 ふと見れば、鏡の中に写るのは、親友の姿。今日のラブは、ピンクのシャツにミニスカート、その上にえんじ色の コートを羽織っている。胸元には赤いハートのペンダントが輝いていて。 「あら? ラブ、そのペンダント」 「え? これが、どうかした?」 「前に、せつなが同じもの、付けてたな、って思って」 確か、先週の土曜日に、一緒に出かけた時のこと。綺麗な澄んだ赤色で、せつなによく似合っていると褒めた ものだ。それを聞いた時、嬉しそうにはにかんでいた彼女の顔は、なんだかとても女の子らしくて、記憶に残っている。 「ああ、うん。同じものだよ。結構、二人で服とかアクセサリの貸し借り、してたりするんだ」 「へぇ、そうなんだ」 「うん。このコートだって、元々はせつなが選んだものなんだよ」 嬉しそうに言いながら、いいでしょ、とばかりに見せてくる。その無邪気な姿に微苦笑しながら、なるほどね、と 彼女は頷いた。確かに、ラブにもせつなにも似合っているだろう、その色は。 「いいわね、二人分、楽しめるってわけね」 「まぁね。けど、美希タンと一緒に暮らしてたら、そういうのは出来なかったかなぁ」 「あたしはラブに貸せるけれど、その逆はね」 「もう、美希タンったら。いちいち言わなくてもいいじゃーん」 唇を尖らせて、プイ、と拗ねたようにラブはそっぽを向く。それを見てクスクスと笑いながら、美希は選んだ服に 袖を通した。水色に近い蒼のワンピースに、ラベンダー色の少し小さめのジャケットを羽織る。スラリとしたスタイルを 嫌味のない程度に見せながら、歳相応の可愛らしさも感じられる格好。 美希のようにモデル体型でなければ、ここまで様にはなっていなかっただろう。 「うわー。やっぱり美希タン、綺麗ー」 最後にカチューシャを頭に付けると、ラブが感嘆の声をあげる。ほんの一瞬前までブーたれてたとは思えないぐらい、 目をキラキラとさせてこちらを見ていて。 「フフン、とーうぜん。あたし、完璧!!」 「うんうん、ホント、美希タン完璧っ!!」 褒められて、美希は嬉しく思う。勿論、自分が完璧だという自信はある。けれど、他人に――――ラブに言われると、 もっと自信が深まる。幼馴染の彼女は、本当に素直に感動してくれるから。 つまり、本気で完璧だと思ってくれている、ということ。 「お待たせ。準備、出来たわよ」 「よーっし。じゃあ、出かけよっか」 ラブの笑顔に、美希は笑顔を返す。 ベッドの上には、閉じられた一冊のアルバム。背表紙には、『3』と数字が書かれている。つまり、三冊目ということ。 一冊目のアルバムからずっと、ラブと祈里の三人で写っている。最近のものは、せつなを入れて四人で。 どんどんと増えていく思い出と、写真。中には、プリクラもあったりする。 アルバムの背表紙のナンバーは、今も増え続けている。これからもずっと、増え続けるに違いない。 写真の中の人数は、三人が四人になった。これからまた、増えるかもしれない。 けれどいつまで経っても、きっと、ラブや祈里、せつなの姿は消えることが無いだろう。 そんな気が、美希は、する。 「ね、ラブ。今日は、プリクラでも撮らない?」 「お、いいねー。久しぶりかも、美希タンと二人で撮るのって」 「そうかもね。そうと決まったら、行きましょ」 そして二人の少女は、明るい笑い声をあげながら、外へと飛び出す。 当たり前のように、手を繋いで駆けて行く彼女達の笑顔を。 優しい秋の風が、そっと撫でて。 流れていった。
https://w.atwiki.jp/nemesys/pages/89.html
【新会場お披露目SP】Starlight Symphony 番外編【池袋駅より徒歩5分】 会場 ikebukuro Dot 開催日時 2013年7月26日 22 45 ~ 2013年7月27日 6 00 夜ネメことスターライトシンフォニーが急遽、 番外的にイベントを打つことに!? 場所は池袋東口より徒歩5分の好立地に7/21にOPENの新会場! 【ikebukuro Dot(池袋ドット)】 会場側HP http //ikebukurodot.com/ 地図↓ https //maps.google.co.jp/maps?q=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E8%B1%8A%E5%B3%B6%E5%8C%BA%E5%8D%97%E6%B1%A0%E8%A2%8B%EF%BC%93%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%91%EF%BC%93%E2%88%92%EF%BC%91%EF%BC%97 um=1 ie=UTF-8 hl=ja sa=N tab=wl 今回はサービス価格でみんなに来てもらい見てもらおうという そんなイベントです! コスプレ1000円/1ドリンク付 一般1500円/1ドリンク付 と安いので、金曜の夜暇だーって人は是非来て見てね! 屋外に喫煙所完備で、室内は完全に禁煙! 広い更衣室、大きめなステージのメインフロア、 バーのあるラウンジにて2フロアに分かれてます。 今回間に合うかまだ未定ですが、 プリクラ機の設置やバーカウンターの支払いがsuica対応予定です! 22 45入場開始 ダンパ23:30~6:00 アニソン7パート、ユーロ3パート、テクノ3パート! オールジャンルコスプレダンパです アニメ系は新番組、放送中作品、人気定番曲をメインに ゲーム、特撮、ボカロ、東方系もご紹介してます 他ではかからない曲もネメにお任せ! 踊るのは勿論、ネタなども歓迎します! ユーロ・テクノは最新から定番、 new paradise収録のユーロや各団体DVD収録、市販DVDなどご紹介! 参戦DJ アニメ系全般…壬琴、つばさ ユーロ・テクノ…マエダ、どみなる その他の内容参加の際にドリンクチケットが1枚付きます 22 45より整列開始ですので会場にはそれ以降に来場下さい コスプレは全ジャンル可・男性の女装、私服参加も可 オールナイトダンパイベントの方向性上、撮影には不向きです 飲み物の持ち込み不可ですが、食べ物はOKです! 参加は18歳以上(高校生不可)に限ります 参加には【年齢の確認出来る身分証が必要】になります 運転免許の他、保険証+銀行のカードなどでもOKです! お忘れないようお気をつけください! アルコール注文の際も年齢確認をさせていただく場合もあります 【DVDの配布、交換は今回はありません】
https://w.atwiki.jp/kigurumi-novel/pages/108.html
【 -無職 遊園地へゆく- 】 実家に戻って、はや三週間。 無職になって何日たったか…。 無気力になると、こうも時の流れが早いとは知らなかった。 出版業の不況っぷりは最早、驚く価値すら無いものだが 我が身に降りかかってくると、やっぱり驚くものだった。 始めは優しく迎えてくれた親も一週間もすると疎ましくなって来たのか 「早く職を捜せ」と(当然だが)小言を言うようなった。 だがどうにも、その気になれない俺は人目を避けながらブラブラと土手沿いを歩き 川を眺めながら時間を潰す。 ひと足どころか、四五足はやく味わう人生の黄昏時。 土手に寝そべりながら飲む缶コーヒーは現実逃避の味がする。 そんなある日メイプルランドが閉園になるという話を耳にした。 メイプルランドは小さな遊園地だ。 ただ遊園地自体、森の中にあるので空から見るとそれなりに大きく見える。 小さいながらも、観覧車からジェットコースターまで一通り揃っていて 幼稚園や小学校の遠足の定番の場所だった。 俺自身、親に何度か連れて行ってもらったし遠足でも行った。 当時の事を思い出すとノスタルジックな気分になり 楽しかった想い出が次々と甦る…。 と同時に言い様のない寂しさに捕らわれた。 次の日、俺はデジカメを手にメイプルランドに向けて車を走らせていた。 これも何かの縁だろう。 時間がある内に、想い出の場所がなくなる前に、懐かしの風景を焼き付けることにした。 森の中に続くひび割れたアスファルトを走る。 気持ちの良いくらい道が空いている。 何故か対向車線まで空いている。 そしてその答えは、眺めの良い駐車場に集約されていた。 広い駐車場は平日とはいえ、見事にガラガラだった。 (本当に営業してんのか…?) 不安になりながらもデジカメを手にゲートに向った。 入園料1200円を払いゲートをくぐりエントランスに出る。 と、ここまで来て違和感を憶えた。 記憶の中のメイプルランドと様子が違う。 俺の記憶では、もっと野暮ったい遊園地だった筈だが、かなりシャレた造りになっている。 売店のオバさんに聞いてみると、八年程前に一度リニューアルしたとの事。 (最後に来たのが確か小学生の時だったから……) ずっしりと重い落胆に襲われた俺は、ジュースを買いベンチに座って呆けた。 何と言うことはない。 想い出の場所など、とうの昔になくなっていたのだ。 溜息をストローに吹き込みブクブクさせながら、周りの見慣れぬ遊園地を眺める。 目の前を横切る親子連れがチラリと俺を見た。 ふと気付いたのだが…他人から見ればイイ歳こいた男が平日の昼間 一人で遊園地に遊びに来ている様にしか見えない訳で…。 それは間違いではないのだが、その事に気付いてしまうと急に恥かしくなる。 俺はジュースを一気に飲み干し、ベンチをそそくさと後にした。 ここまで来てしまったのだから仕方が無い。 開き直りつつ当初の目的通り園内を撮影することにした。 一通り園内を周ると当時の面影があちらこちらに有った。 ほとんどの乗り物は、塗装と飾り付けを変えただけのような気がする。 あの頃、豪華に見えたここの設備も大人になってから見ると… 特に都心の大型アミューズメントパークと比べると、悲しい程地味に見えた。 案内の看板は色あせ、鉄柵の隅には錆びが浮いている。 【ご利用の際は係の者にお申しつけ下さい】の看板が掛けられ 停まったままの乗り物もいくつかある。 遊園地という華やかな空間と経営難という現実とのギャップが 物悲しさを一層際立たせ憂鬱な気持ちにさせる。 「はぁ…」 空しい溜息をつき、俺は帰ることにした。 流石に一人で乗り物に乗る勇気も気力もない。 とぼとぼとゲートに向う途中、エントランスの広場に女の子が立っていた。 メイプルランドのマスコット《ケーキちゃん》だった。 白とピンクのエプロンドレス姿で腰まで届きそうな二本の三つ編みオサゲ。 昔は、もっと巨大な頭でエグイ顔立ちだった気がするが、可愛らしいデザインに一新されている。 その横を素通りする田舎のヤンキーといった感じのカップルと、可愛くないガキを連れた親子連れ。 一生懸命に手を振るが、ものの見事にシカトされていた。 悲しそうに俯くケーキ。だが気を取り直したのか胸を逸らし辺りを見回し…。 俺と目が合った。 でかい瞳の顔がこっちをピタリと捕え、次の瞬間両手を振りながら俺の方に走って来た。 (うおっ…)突然の出来事に驚く。 そして目の前に来るとスカートの裾を広げながら身体を傾け挨拶してきた。 「あ…どうも…」 彼女?は、どうやら写真用のポーズをサービスしているらしい…。 慌ててカメラに収めると次に口に手をやり微笑みを隠すような仕草。 それを撮ると次のポーズ、また撮ると次のポーズ。断るのも悪いので結局十枚ほど撮った。 「悪いね。サービスしてもらって、それじゃ…」 帰ろうとする俺の腕をガシッと掴む。 「え゙?」 意表を突かれ、あっけに取られてる俺の腕をグイグイ引っ張り どこかに連れて行こうとする。 「ちょ、待て。引っ張るな。引っ張らなくても着いて行くから!」 その言葉に引く手を緩め、それでもシッカリと手を握り俺を誘導していくケーキ。 「ここは?」 着いた先は、ファンシーショップとかギフトショップとかいう類の店だった。 いかにも女性向け子供向けのグッズが並び、ちょっと遠慮したい空間だ。 クッキー缶やマグカップなどにマスコットのホット君とケーキちゃんがプリントされ 結構な値段で並べられていた。 「…ひょっとして、ここで何か買え…と?」 俺の問いにコクコクと何度も頷くケーキ。 「はぁ…」今日、何度目かの溜息をつき俺は店の中に入った…。 驚いた事に店の中にまでケーキが入ってきた。 なるべく安い品を物色する俺に、無駄にデカイぬいぐるみや目覚まし時計?などを奨めてくる。 それらを断固拒否し200円のキャンディ一袋でお茶を濁そうとしたが レジに行かせまいと、俺の腕をつかむ。 結局500円のクッキー缶を上乗せする事により妥協点を見出した。 レジのオネーさんが笑いながらバーコードを読み取る。物凄く恥かしい…。 「それじゃ…おいっ!」 店を出て帰ろうとする俺の腕をまた掴み別の場所へ。 今度は薄汚れたプリクラの前だった。 「今度はプリクラを撮れと?一緒に?」 コクコクと頷くケーキ。 「はぁ…」どうにもムゲに断ることが出来ない。 愛らしい面の下で汗まみれで頑張っている娘(多分)を想像すると、どうにも気が引ける。 俺の中で、こういった着ぐるみを着る人は売れないで苦労している役者という偏見があった。 代金は当然俺が出すことになる。 「背景は何がいい…?」 すっと、ケーキが指差す。 大きなハートの中でギコチナク笑う俺と微笑むケーキ。 もっともケーキの顔は、終始微笑んだまま固まっているが…。 『もっと自然な笑顔で!スマイルスマイル♪』 (!?)撮られる瞬間、ケーキが喋った。 いきなり着ぐるみが喋った事に驚く。 ≪ハイ!チーズ!≫プリクラから鼻にかかった変な声が響く。 「…喋っていいのか?」 確か、遊園地の着ぐるみが客と喋るのはNGだったはず。 『ホントは、いけないんだけど。今なら誰もいないから』 確かに二人きりだ。 だが初対面の…それも遊園地のマスコットに親しくされる憶えはない。 ひょっとして中に入っているのは、知り合いだろうか…? 『ここまで付き合ってくれたゲストは、あなたが初めてだから嬉しくて』 (ああ…)なんとなく納得がいった。普通は恥かしくてすぐに逃げてしまうのだという。 「いや、俺はただ…」 流されただけ…と、続けるのに躊躇いを感じる。 「なんか楽しそうだったから…」誤魔化すようにそう答えた。 外に出て半分コにしたシールをケーキに渡した。 「ホントに、こんなもの欲しいのか?」 俺の問いにコクコクと頷くケーキ。 プリクラを出たので本来のマスコット業務に戻ったようだ。 シールを手に取ると大袈裟にハシャギ、ポケットに仕舞う。 そして俺の顔に近づき耳元で 『ちょっと待てって!』そう言い残し早足で駆けて行った。 (まさか、まだ何かに付き合わされるんじゃないだろうな…) 五分もしない内にケーキは戻って来た。 そして別のポケットから、入園半額の割引券のシートを取り出し俺に渡して来た…。 【 -マスコットの憂鬱- 】 もうすぐグリーティングの時間が来てしまう。 ゲストは少なくなっているのに、ゴミが一行に減らないのは、モラルの問題に違いない。 お陰で慌てて着替える羽目になった。 黄色の作業着と帽子をテーブルの上に脱ぎ捨てて、洗いざらしのタイツに身体をもぐり込ませる。 鏡には、顔の部分だけ露出した自分の姿。 全身タイツは自信のない顔を強調されているみたいで好きになれない。 恥かしいので、さっさと着替える。 白のソックスを履きハンガーに掛けられたエプロンドレスを手に。 「…ちょっと…臭う…かな…」 ドレスみたいな特別な衣装は、タイツみたいに洗濯機に放り込めばOKと言う訳には行かない。 取り合えず消臭剤を吹きかけて、誤魔化しておく。 ドレス自体、全部一体になっている着ぐるみなので簡単に着れるのは良いが、かなり厚手な上に重い。 唯一の問題点である背中のチャックを一人で難なく閉められるのは、ちょっとした特技だと思う。 ドレスを着た後にカボチャみたいな下着を履き、リボンの付いた皮靴を履けば身だしなみは、ほぼ完成。 仕上げに棚に置かれた赤毛のお面を手にする。 髪が赤いのは、赤毛のアンをイメージしているからだ。 中から固定用のベルトを引っ張り出し、それを取っ手代わりに面を被る。 視界が極端に狭くなると同時に、耳障りな呼吸音が響き渡る。 鼻には時間のたった汗の臭い。 面の中に染み付いた臭いは、いくら消臭剤をかけても気になった。 面をきっちり固定し、鏡の前に立ちくるりと一回転。 スカートとオサゲが広がり宙を舞う。 『よし!カンペキ』 ここに来て5年が過ぎた…。 5年経って、まさか一人で着替える羽目になるとは思ってもいなかった。 その頃は、まだスーツアクターやダンサーも沢山いたのだが…。 客の急激な落ち込みに併せてパレードが中止になりイベントの回数も減り続けた。 今やパレードに欠かせないフロートは、車庫で眠ったまま。 使われなくなった着ぐるみは、ビニールに包まれながらホコリを被っている。 悲しいけど時代の流れと言うしかない。 一緒にいたメンバーも引退したり、条件のいい場所に移ったりで次々と辞めていった。 私も誘われたがどうしても、この遊園地を見捨てる気になれず結局残ることにした。 社員でさえ自分の持ち場は自分で掃除し、時に雑用をこなし 時にチケットを切り、時にお客を誘導する。 そんな涙ぐましいコスト削減も時代の流れには逆らえず近々閉園を迎えることになってしまった。 私の今の仕事は、主に園内の掃除とケーキちゃんの着ぐるみを着てゲストを楽しませることだ。 一応、ホット君というキャラクターとメープルという熊のキャラクターは、休日にだけ出るが…。 中に入っているのは普段、営業で旅行代理店をまわっているNさんとEさん。 共に40過ぎで子持ち。 クジ引きで決まったらしいが、その実状を知った上で必死に繰演する二人を見ると心が痛い…。 だからこの事は、色々な意味で知られてはイケナイ機密事項だ。 (よしっ!そろそろ行くぞっ!) 時計を確認し自分に気合を入れ出発! 関係者以外立ち入り禁止の重い扉を開け、いざ夢の国へ。 そして一歩を踏み出した瞬間、私の心はメイプルランドの住人ケーキちゃんになる…。 (はぁ…) 夢の国は、今日も暇だった。 都心の遊園地が閉園になると決まれば、それを惜しむ客で混雑するらしいが 田舎のマイナー遊園地では、それすら叶わなかった。 ポツポツといるゲストに手を振っても写真すら撮ってもらえない。 それどころか、さっき掃除した場所にタバコをポイ捨てする場面を見てしまい悲しくなった…。 落ち込みつつも気を取り直し辺りを見回す。 狭い視界にカメラを手にした男性を見つけた。 待ち望んでいた 《閉園を惜しむ客》 に違いない!私の直感がそう告げる。 猛然と駆け寄り、ポーズを決める。 男性は、ちょっと怯えていたが快く?写真を撮ってくれた。 背もある。 顔も悪くは無い。 これを逃がす手はない。 このゲストに特別サービスをすることにした。もちろん仕事も忘れてはいない。 まずは、キャラグッズのお店へ行きお土産をねだってみよう♪ 【 -無職 ふたたび- 】 2日後、俺は半額券を手に再び遊園地の前まで来ていた。 どうにもあのマスコットの中身が気になる。 面から響いて来た声に聞き覚えはない。 だが声自体が可愛く(ひょっとしたら物凄く可愛いコが中に入っているのでは…) と、淡い期待が膨らみ好奇心が押えられなくなった。 ちょっとワクワクしながら園内に入…って。 ゲートをくぐってて肝心なことを思い出した。 マスコットとはいえ、必ずしも居るとは限らない。時間帯やお客の入り具合。 それに他のマスコットが出ている可能性もある。 ここの遊園地には、兄貴のホット君なる吊りズボンの男の子とか メイプルという某 蜂蜜大好き熊のパクリっぽいキャラとか、他にも何匹かいた筈…。 とんでもない無駄足になる不安に駆られながら客の多そうな場所を捜した。 (いた!)幸いあっさり見付ける事が出来た。 今日は腕に小さなバスケットを抱えている。中に入っているのは多分キャンディだろう。 それを子供に配っている。 飴を貰った子供は、お礼?に手を振りケーキもそれに応える。 だがやはり子供は子供なのですぐに興味を失い親をせかして移動していった。 後には、ポツンと佇むケーキ。 その様はブームが去って中古屋ワゴンの主(ぬし)になっている アーティストを見たようなせつないものがあった。 声をかけるべきか躊躇っていると、前と同じように眼があった。 そして同じように視線をロックし一直線に駆け寄ってきた。 「よ…よぉ…」 ぎこちなく笑う。 『来てくれたの!ありがとー♪』 今日は、いきなり喋り出した。ある意味VIP待遇かもしれない。 「折角貰った券だし…」ポケットから半額券の残りを取り出しヒラヒラさせる。 「…それにしても相変わらず人気がないんだな」 照れ隠しに、そんなことを言ってみた。 それを聞いたケーキは、プンプンと怒った仕草。 とっさに喜怒哀楽を身体の動きで表現する辺り、流石プロだと感心する。 「ところで…」 ここまで来たは良いが、その先のことは考えていなかった。 いきなり 《お面取って顔を見せてくれ》 とは言い辛い。 (携帯の番号でも聞いてみるか…?) いや…浦安に行って黒ネズミに同じお願いをする場面を想像すると… やっぱり非常識に思える。 ケーキが(どうしたの?)と言わんばかりに俺の顔をじっと見つめる。 「あ…え、と…どこかオモシロそうな場所ない?」 心を見透かされた気がして、シドロモドロになりながらそう応えた。 マスコットとパラサイト2
https://w.atwiki.jp/sw_takamori/pages/128.html
BACK INDEX NEXT 615 :『杜を駆けて』 ◆k2D6xwjBKg :2008/09/23(火) 01 04 23 ID tK5ke47G 鼻息も荒く柚季は、『プリズン』のドアをくぐった。 断末魔のようなヴォーカルのBGMが彼女の耳をつんざく。 …グレてやるのだ。 柚季は荒々しく目に付いた棚の洋服を物色しながら、将也の許し難い言動を反芻し、また怒りに震える。 『…だから!! 塾サボるんだったら放課後一緒に勉強しよ!? このままじゃ、附属ムリじゃない!!』 『…だって、了が…』 『了はあんたと違って頭いいの!! 四人で附属行こうって、約束したじゃない!! …頑張ってよ…』 真摯に懇願する柚季に、将也は、ふてくされた表情でこう言い放った。 『…俺だけ浜中いくよ。どうせ高杜入っても、ついてくの大変だし。』 柚季は口をぱくぱくして将也を見た。公立の浜中学は市内でも名だたる不良校として悪名高い。 情けなさと怒りの余り、柚季はとんでもないことを口走った。 『…じゃあ、私も浜中行く!! 怖い先輩にいじめられたら、責任もって守ってよ!!』 『…』 口ごもる将也を校門に残し、走って帰宅した柚季は、怒りも覚めやらぬままの午後、貰ったばかりの小遣いを握りしめて、駅前のモールへ自転車を飛ばしたのだった。 思いっきり派手な格好をして、他の男子とも遊んでやろう。 ちょっとは馬鹿な相棒を持つ苦労を知るといい。柚季は懸命に、古風な将也が目を回すような服を探し回る。 絵梨が夏休みに着てたような、露出度の高い服は… 『うわ、高…』 ようやく引っ張り出した、山ほどジッパーの付いた赤いタータンチェックのミニスカートは、柚季の財布の中身とほぼ同じ額。 予算内でのトータルコーディネートを目指していた彼女にはちょっと辛い金額だ。 パンキッシュなスカートとにらめっこを続ける柚季の耳に、突然、レジから奇天烈なやりとりが聞こえてきた。 「…チャックというものは、元来物を入れる為に付いておるのであろう!?されども、これはどれひとつ開かぬ不良品じゃ!! さらにこのズボンは、薄汚い上に膝が破れておる。商人として…」 柚季と同じ位の背格好の少女が、これまた柚季が選んだのと同じスカートを振り回し、珍妙な口調で、唖然とするモヒカン鋲ジャンの従業員にまくし立てている。 「…あのね、お嬢ちゃん、これは製品のデザインでね…」 忍耐強く説明するモヒカンを無視し、ぽかんと見つめる柚季に気が付いた少女は、大声で柚季に呼びかけた。 「そこな娘!! かような服を買ってはならぬぞ!! 今から店の主に、とくと意見する故…」 「…ほんとに、店長呼ぶよ…」 意外に気弱げなモヒカン店員が店の奥に入る。 とっさに柚季は、絵梨から聞いていたこの店の店長の恐ろしさを思い出した。 『…万引きとか見つけたら、店の裏でもうボッコボコ。ま、ケーサツ行きよりいいけどさ…』 慌てて柚季は、商品を放り出して見知らぬ彼女の手を取った。巻き添えになりそうなムードが濃厚だったからだ。 「出たほうがいいよ!! 早く、早く!!」 「いいや!! そもそもあの傾いた売り子はなんじゃ!! かつて紫阿杜の志士は…」 訳のわからない事を言い出した少女の手を引いて、思わず柚季は『プリズン』を飛び出した。 喚き続ける少女にお構いなく、とりあえず自転車を止めてある市営駐輪場の前まで走り続けた。 柚季が荒い息を整え、ようやく少女に向き直ると、彼女はまじまじと柚季の顔を、穴があくほど見つめている。 柚季も負けじと少女を観察した。 奇妙な少女だった。 漆黒の長い髪は眉の上で揃えられており、白磁のような肌の小さな顔は、あまりに毅然として、そして人形のように整っていた。。 そして白いブラウスにグレーのスカートというなんの変哲もない着衣。 しかし柚季は、彼女の風体にもかかわらず、絶対に同世代の普通の女の子ではない、という印象に戸惑い、とりあえず彼女の言葉を待つ事にした。 「…そなた、もしかして…」 驚きに開かれた目。わずか高くなる声音。 「…先日の祭儀の、椿姫ではないか!?」 「…あ、うん…」 唐突な言葉に混乱する柚季を尻目に、少女は破顔して柚季の手をとり、ぶんぶん上下に振る。 「奇遇じゃ!! 奇遇じゃ!! まこと見事な舞じゃった故、褒美を取らそうと思うておった!! いや、奇遇じゃ!!」 奇遇じゃを連発する少女に、少し落ち着いた柚季は、おずおずと質問を発した。 「…あなた、誰?」 「知れたこと。高杜学園…」 慌てて口をつぐむ。 「…の小等部、六年生じゃ。そうじゃの…『園』と呼ぶがよい。』 「…ソノ…ちゃん?」 「普段学園からあまり出ぬものでの。たまにこうして、新しく開いた店など見に『もおる』にやって来る。」 「…ああ…寮生なんだ…」 答えながらも柚季は、自分たちが目指す高杜学園の生徒は、みんなこんなにヘンテコなのかと、少し不安になった。 「で、そなたの名は?」 「和泉…柚季。」 「柚季…よい名じゃ。さて、次はこの遊戯場でも覗いてみるかの。付き合うてくれようの? 柚季。」 「へ!?」 すたすたと『ハイランダーの賑やかな入り口に向かう園の小さな背中を、柚季は立ち止まって見つめる。 高杜市立第二小学校校則10-1 児童はゲームセンターへの立ち入りを禁ずる。 …『遊戯場』って…将也じゃあるまいし… しかしこの連想で将也への怒りが再び蘇り、柚季は校則を破る決意を固めてこの風変わりな少女の後を追った。 本当のところ、彼女への興味も大きかった。 「…ば、罰当たりな機械めが!! ええい、ちゃんと掴めと言うておろう!!」 大騒ぎした挙げ句に、やっと手にした『ジョン・スミス』のぬいぐるみを抱えて上機嫌の園は、 わりあい体力には自信のある柚季が辟易するほど、ばたばたと広大な『ハイランダー』を駆け回って豪遊した。 園の人目を引く言動も、着ぐるみや、コスプレをしたゲーマーの中では目立たない。 「…あれは『ぷりくら』であろう!? ちゃんと、知っておる。」 「一緒に撮ろっか!? ソノちゃん。」 もともと人懐っこい性格もあり、すぐにすっかり打ち解けた柚季は、屈託なくこの奇妙な新しい友達の手を取ってプリクラに飛び込んだ。 「…へへ、『近う寄れ』ソノちゃん。」 ぴったりとくっつくと、園の体からは、古風な香のような、いい香りがした。出来上がりを待って、『ハイランダー』の喧騒から離れる。 「よぉしソノちゃん、次は『めいぷる』行こ!!」 …ファンシーショップ、古本屋、衣料店… 子供なりに多忙な日々でしばらくぶりのモール巡りに、柚季は時を忘れて園を連れ回し、やがて薄暮が迫る頃、くたくたになって二人は駐輪場に戻った。 「ソノちゃん学園の寮だよね? 送ってあげよっか?」 「…柚季や、済まぬがあと一軒、付き合うてはくれぬか? 柚季の家はどちらじゃ?」 柚季が説明すると、園はにっこり微笑んで、ガチャガチャと慣れぬ手つきで柚季の自転車を引っ張り出し、よいしょと跨る。 「後ろに乗るがよい。園の用事は、柚季の家の方向にある。」 危なっかしい足どりで自転車を漕ぐ園の背中に、柚季は頬を押し当てて目を閉じる。 疲れた体に秋風が心地よかった。 街の喧騒から遠ざかり、二人は路地を抜けて鄙びた民家の密集する旧市街を静かに走りぬける。 やがて、キッ、と園がブレーキを踏んだ。 「…ここじゃ。」 『小椋屋』と趣きのある看板を掲げた和菓子屋だった。暖かい灯りが格子から漏れ、笑い声が店内から聞こえる。 「…豆大福が旨い。馳走させてくれ。」 柚季は空腹に気付き、それからもっと園と話していたい自分に気付いた。まだ門限まで、少し時間はある。 「…じゃあ、私の愚痴、聞いてくれる?」 「おおとも。若人の憤懣、大いにこの園に打ち明けるがよい!!」 豆大福の甘さと濃い茶の香りは二人の体に染み渡り、落ち着いた店内ですっかりくつろいだ柚季は、将也の不誠実を、とくとくと園にぶちまけた。 「…学園の文化祭に四人で行ったとき、絶対この学校に来ようって、約束したんだよ。あのきれいな芝生でお弁当食べて、勉強して、クラブは…」 なぜか嬉しそうに、園は柚季の話に熱心に聞き入っていた。 「…あの童子も、なかなか見事な男ぶりじゃった。柚季はなかなかどうして目が高い、と園は思うが。」 「…やな奴だよ。わがままで、騒がしくて、知ったかぶりで、助平で…」 「…でも、好きなのであろう?」 頬を赤らめる柚季に、園は目を細めて語る。 「その年頃の殿御はの、みな『わがままで、騒がしくて、知ったかぶりで、助平』じゃ。しかしの…」 ふと柚季は、園の表情に、追憶と、深い悲しみをほんの一瞬だけ見た。 「…そんな殿御は、女子の気付かぬうちに、すぐ凛々しい武者になる。そしてたとえ…たとえ若い命を投げ出そうとも、愚かな女子を守るのじゃ…」 園の言葉の不思議な重みに、柚季は黙り込んで、再びこの不思議な少女が何者なのかを考えた。 「…さ、そろそろ出ようぞ。」 園は供え物だと言って豆大福を三つ店主に包ませ、柚季と店を出た。夕焼けのなか、小さく鈴虫の声が聞こえた。 「…さて、今日は楽しかった。途中で別れるが、今少し、一緒に行こうぞ…」 二人は旧家の立ち並ぶ通りを抜け、柚季の住む高台の住宅地に向いて自転車を押した。 造成中の郊外に続くこの道は、広く綺麗だがどことなく寂しい。 「…確か、この辺なのじゃが…」 キョロキョロと見渡す園に、柚季が尋ねる。 「…何…探してんの?」 「地蔵じゃ。古い、小さな地蔵。」 園の応えに、柚季は頷いて指差す。 「あれでしょ。『逆さ地蔵』」 「『逆さ地蔵』とな? はて…」 柚季が指差した場所には、確かに道に背中を向け、顔の見えない小さな地蔵が祀られていた。 「しばらく前にニュースで騒がれたの知らない?古い県道を壊して、今通った道ができたとき、 古い道の方を向いてたお地蔵さん、背中向きになっちゃうからって、こっち向きにしたの。 そしたら、夜のうちに元の向きに勝手に戻っちゃって…」 園は応えず、茫然と地蔵の背中を、そして地蔵の目が真っすぐに見据える、遥かな高見山とその麓の学舎を見た。 「開発工事がいやで、そっぽを向いたんじゃないかって。」 「違う…」 …貴方はまだ、気掛かりに思うて下さるのか… 園は大福を供え、恭しく地蔵の背に手を合わせると、静かに柚季を振り返って言った。 「さらばじゃ、柚季。よいか、必ず高杜学園に来るのじゃぞ。柚季のような生徒を、本校は待っておる。かの殿御や、朋輩と共に、な。」 「…おんなじクラスになれたらいいね。 バイバイ、ソノちゃん。」 園に手を振り、自転車を押して歩き出した柚季は、ふとポケットに、渡し忘れたプリクラが入っているのに気付いて振り返った。 見通しの良い一本道に園の姿は無く、ただ『逆さ地蔵』だけが秋の高見山を眺めていた。 思わず柚季は手にしたプリクラに目を落とす。 フレームの中で、園は仲睦まじく柚季に寄り添い、すました笑顔で柚季を見つめていた。 END 追加設定 市立浜中学校 市内の中学校。生徒の素行不良が問題化している。 通称『浜中』 『逆さ地蔵』 高杜台の手前にある古い地蔵。工事による移転後、勝手に向きを変えるという怪現象を起こした。 「…ま、あの辺、遺跡も多いしね。その、開発開発じゃ、地蔵さんも、そっぽを向く、と。」 国会後の首相談話 『めいぷる』 高杜モールにあるファンシーショップ BACK INDEX NEXT
https://w.atwiki.jp/yuri_memo/pages/543.html
463 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 28 00.27 ID lgJKG193o はい、てなわけでこの話終わりww こっから一気に時間飛ぶぞww 次は大学3年の春休み その日飲み会でベロンベロンに酔っ払った私は突然イカちゃんの声が聞きたくなったww 普段だったら絶対電話なんてできないけど、酒の力で迷うことなく通話ボタンプッシュ!! イ「もしもし?さなえ?」 さ「イカちゃあああんwwww元気ぃいいい?」 イ「えー、元気だよwwすっごい久し振りだねww1年振りくらい?」 さ「それ以上だよおおおおwwww」 イ「えー、超嬉しいwwww」 ああ、いつも通りのイカちゃんだ>< あの日からメールはたまにしてたけど、電話は1回もなかったと思う 私はイカちゃんとのスウィートトークに酔いしれていたww 465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 33 27.40 ID eJL+eMMIO すまん…最後に続き聞きたい!とか言って…なんか間違ってた… 沈没させてもた( ;´Д`) でもでも、色々なことがあった2人だから、今こうやって付き合えていると考えれば…。 イカちゃんはさなえと一緒にこれからもっともっと幸せになるんだよ! 465 沈没してねーよww 忘れちゃいけない出来事だけど! あれがなきゃ、きっとイカちゃんのことこんなに幸せにしたいって思わなかったしね 幸せにするぜありがとよ^^ 466 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 34 33.06 ID lgJKG193o イカちゃんがあんまりにも嬉しい嬉しいいってくれるからなんだ普段から電話しときゃよかったと思ってた矢先! イ「えwwちょっとやめてよーwwww」 は?私なんかしたっけ? イ「ちょwwwwいま電話中wwww」 相変わらずイカちゃんの1人芝居が続く…… さ「もしもし?イカちゃーん??」 イ「あ、さなえごめんwwwwちょっとww」 ん?この感覚(AA略 さ「あれぇ?ひょっとして隣に彼氏いたりするぅ?」 イ「うん、ごめんwwフフフ」 こ こ で さ な え 、よ い が さ め る 467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 35 30.21 ID aACv8yqfo おおぅ…(´・ω・`) 468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/31(月) 00 35 50.37 ID uowjCOzgo お別れの前に間に合ってよかった。 まあ、大事な人が目の前で彼氏に振り回されてる+自分に頼ってすらくれないって かなり凹むシチュエーションだよなあ。童貞だからそんな経験ないけど。 468 好きな人が悲しむ、自分に頼ってくれないのはキッツいよ……。 469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 40 11.21 ID Ps/MgB2IO . . . . . . .... .. Λ_Λ . . . . / 彡ミ゛ヽ;)ー、 . . . / / ヽ、ヽ、 i . . . . / /;; ヽ ヽ l . . . .  ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄ 469 ぴったりのAAヤメロwwww 470 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 41 20.98 ID lgJKG193o さ「あぁ、そっかwwwwせっかくのデート中に邪魔してごめんねww」 イ「大丈夫ww勝手に私の家居座ってるだけだよwwww」 イカちゃんもう止めて!さなえのライフは(ry イ「今度就活で東京行く時、会えるかな?」 さ「あれ?イカちゃん東京で就職するんだ?」 イ「会社多いからね、一応見てるよ。地元とここと、東京と……」 ※ここ=イカちゃんの通う大学の地域 さ「そうなんだ^^また就活の報告でもしようねww」 イ「うん、今日電話くれてホントありがとwwまた私からもしちゃうからww」 とかなんとか言ってお別れした ただイカちゃん、本当に電話が嬉しかったらしく、その後改めてメールが来たくらいだったww そんなイカちゃんとは裏腹に私のテンションまたしてもガタ落ちだったけどなww イカちゃん好きな人の前だとあんな甘い声するんだぁとかボーっと思ってた 可愛い声してたなイカちゃん…… 471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 44 16.33 ID Ps/MgB2IO ハッピーエンドのスレなのにこの破壊力!!! 社畜にとっての月曜日さん以上の攻撃翌力やで…イカちゃん… 471 大丈夫、昔の話ww 472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[ [sage]:2011/10/31(月) 00 44 20.47 ID hOHvvVrMo . . .... .. Λ_Λ ... ...∧∧ . . .... .. / 彡ミ゛ヽ;)ーミ・д・ ミ サナエ元気ダシテ / / ヽ、ヽ、 ⊂ ヽ . . . . / /;; ヽ ヽ lミ )~ . . . .  ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ UU 472 かわいいなこのAAww 473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 45 14.52 ID 97jmpP/ko (;ω;) 473 泣くなww 474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 45 19.76 ID aACv8yqfo 見ててつれーよ(/_;) 474 過去の話だww 475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 45 24.29 ID QLLfpZdgo でもさ、その甘い声も甘い夜も今はさなえのものなんだぜ? この幸せ者がー 476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 45 50.66 ID U0D1oGq20 そんな可愛い声のイカちゃんの現恋人はさなえなんだよなぁwwwwww 胸を張るといい!ww 475-476 そのとおり!! 大事なのはいまだよ!!いま!!なう! 477 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 47 13.49 ID lgJKG193o で、その電話から数ヶ月したある日 イカちゃんが就活の面接でこっちにやって来る日がきたのでそれに合わせて久しぶりの再会を果たす 就活の話もそこそこ、イカちゃんと彼氏の話をたくさん聞いたwwwwww泣けるwwwwww さ「えー、超ラブラブじゃんwwww待ち受けはもちろん彼氏とのプリクラ?」 イ「えぇww分かっちゃぅ?」 イカちゃんの携帯を開くとそこには 満面の笑みのイカちゃんとチャングンソクみたいな甘ったるい顔をした彼氏とのプリクラがwwww さ「ホントに待ち受けプリクラかよwwwwチュープリありそうwwww」 イ「なんでわかっちゃうう?」 さ「分かるよwwwwどれどれ?見たい見たいwwwwww」 半ばヤケクソ状態wwww そして見せられるチュープリww キェエエエェェエェェエエェイ 478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 49 27.32 ID aACv8yqfo わざわざ見なくても(ノД`) 480 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 51 34.95 ID lgJKG193o あ、次の早い人寝てくださいww 私は明日外回り中に寝れる算段あるんで大丈夫だけどなwwヘヘーン イカちゃんのノロケを聞くだけ聞いてイカちゃんとの3回目の再会は終わったのだった 3回目の再会~イカちゃんのろけてさなえ逆噴射編・完~ 481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 51 56.14 ID Ps/MgB2IO 痛いよ、言わなくてもいいのに 僕はもう アイツに嫉妬(shit!)渦巻く ファック!ファック! 元カレ殺ス! キェエエエェェエェェエエェイ!!! 481 その次はトラウマキャバ嬢でお願いします^^ 482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 53 25.92 ID eJL+eMMIO いやなんか、さなえが沈没とかじゃなくて、スレ終わらせるのにちょっとお通夜な雰囲気がwww 大学編は、グッサグサだったんだね~ 今の幸せがあるから、話せるエピソードだな。 482 確かにwwここで書いて気づいたんだが、 大学編キュンキュンエピソードほぼゼロだわww ごめん>< 483 :さなえ ◆Xdous6rwI2 [sage]:2011/10/31(月) 00 57 01.27 ID lgJKG193o しかしこの再会で私はまた考えてしまうわけだ イカちゃんにとっての幸せは何だとね イカちゃんはどう考えてもノーマルだし(と思ってた) イカちゃんを最上級に幸せにしてあげられるのは私じゃないんだ だったら私の気持ちはずっとしまっておこう イカちゃんに伝わって軽蔑されるくらいなら、仲のいい友達のままがいい 何年後かにイカちゃんの結婚式に呼ばれて幸せそうなイカちゃんの姿を見て、 きっと泣いてしまうだろうけど その本当の意味を知っているのは私だけでいいと思ったんだよ イカちゃんが笑顔で幸せそうにいてくれるのがいちばんの望みだから それを叶えてくれるんだったら私の気持ちなんぞどーでもいいやと思ったわけだ 自分で書いててアレだが相当クセェなwwwwww 484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/31(月) 00 58 17.65 ID uowjCOzgo 俺がさなえの立場だったら、ポーカーフェイス保てなくなって その場で携帯折ってしまうかもしれんww 484 イカちゃんの幸せそうな顔見たら絶対そんなことできないってww 485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 58 18.63 ID 2QJIlV2oo 大学編(´;ω;`) イカちゃん恋する乙女だったのか・・・ さなえもうすきすぐるだから辛かったよねww その分のなうなのかwwwwww 幸せ分けてくれwwwwwwww 485 ありがとよwwww おらの幸せ玉分けてやる^^ つ幸せ 486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 00 59 57.91 ID hOHvvVrMo それを一言一句そのままイカちゃんに言っちゃえよww 486 いやだよ恥ずかしいww まぁ似たようなことは言ったことあるけどここまでガチなのは話したこと無いww 506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/31(月) 01 34 56.77 ID hOHvvVrMo >いやだよ恥ずかしいwwww まぁ似たようなことは言ったことあるけどここまでガチなのは話したこと無いwwww くっそ!質問日が今日だったら、このさなえ恥ずかし語録をコピペして イカちゃんに見せつけて感想聞きたいいいいいいいいい!!!!! 506 アブねぇっwwww 報告ここまで引っ張っといてよかったww いつかね、自分の口から話せる日がきたらその時にww 487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/10/31(月) 01 00 56.51 ID U0D1oGq20 こんな風に諦めてたのに今恋人なんだもんなぁ・・・ww 人生どうなるか判らん物だなwwwwwwww 487 事実は小説より奇なりってやつだね! →続き
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2261.html
登録日:2010/11/28(日) 21 43 35 更新日:2024/02/12 Mon 03 19 44 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 TOKIO アグネスぷりん アグネスホイホイ アグネス!アグネス! セントアグネス学園 ドラマ マイボス・マイヒーロー 学校 本編より先に立った項目 架空の学校 進学校 高校 テレビドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」内に登場する学校。 主人公である関東鋭牙会若頭・榊真喜男(27)が、組を継ぐ条件として卒業を命じられ、年齢を十歳偽って裏口編入させられた、創立75周年の共学の私立高。 進学校で、周辺高校の不良たちからカモられている。 校則はなかなか厳しく、違反した者は校庭20周と担任教師と3ヶ月交換日記を義務付けられる。 学食の1日12食限定商品アグネスぷりん、 学園オリジナルで所々で「アグネス!アグネス!」と叫ぶアグネス体操、 カップルのみが通ることを許されるアグネスロード、 なにもかもお見通しなもたいまさこなどの名物が存在する。 アグネスぷりん 1個110円。昼休みのチャイムと共に全校生徒が教室から学食目掛けダッシュし、争奪戦が起きる程の人気。 自分の足で走ってゲットする所が醍醐味らしく、事前の予約などは一切できない。 その味にプリン好きの真喜男も舌を巻いた。 真喜男のクラスである3-Aは、教室が学食から一番離れた位置にあるため、皆プリンゲットを諦めていた。 この争奪戦は生徒たちの大きなストレス解消となっており、 プリンを作っている近所の農家の島崎ヨシオさんが修行のため北海道に旅立って販売中止が起きた時期は、学園内に暴動・ノイローゼが蔓延した。 その後喰いタンのスペシャル版にて、東山が後番の亀梨にアグネスぷりんを手渡すシーンがあった。 アグネス体操 ドナルド・マクドナルド…もとい佐藤弘道お兄さんが振り付けた体操。全校生徒しっかり踊れるようだ。 遅刻した生徒は校庭に集められ、体育教師の田中要次と共に踊らなくてはならない。 ちなみにマッキーは普通のラジオ体操も踊ったことがなかったらしく、刑務所に収容された時にもラジオ体操で一人「アグネス!アグネス!」と叫んでいたようだ。 公式サイトにて振付ビデオが公開されていた。 現在も動画サイトを巡ればあるかもしれない。 アグネスロード 学園の敷地内にあるカップルしか通れないと言われるデートコース。プリクラを撮り、アイスを食べ、ベンチでおしゃべりをするのがデートの定番パターン。 これをすべてクリアすると正真正銘のカップルになれるという。 「星野君はなぁ、間違えてアグネスロードを通った時あまりのむなしさに涙を流したんだよ!」 ちなみに、紅音也も通っていた。マッキーと同じクラスで、キモロンゲと一緒にいた。オイヨイヨ。 念の為言っておくが、アグネス・チャンは関係ないし、丘の上にひなげしの花は咲いてない。 追記修正はアグネス体操をしてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 亜具捻酢「呼ばれた気がした」 -- 名無しさん (2013-08-17 08 16 02) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/crazy_hatsuki/pages/20.html
提供主:れお 相変わらずのバトナーw てかれお以外でバトンしてる人がいないw 1.あなたの髪型は? ?? とりあえず前髪がめっさ短くて、 耳の周りと襟足がめっさ長い。 まぁ、普通。 2.髪色は? 何度かブリーチしたり色をつけたり してるけど、現在はいじっていいのか不明なので 黒のままで放置気味。 ちょっと産毛みたいに色が薄いところがw 3.ピアスの数は? ぜろ。 穴はあけたいんだが、穴を開けるコストとデメリットが メリットを上回っているのが持論。 穴を空けずに済むやつでも着けてればいいよ。 4.家は一軒家?マンション? マンションに一人暮らしちゅー。 ワンルームの10畳ぐらい。 物が多くて困る。 あと飛行機と電車。 5.今聞いてる曲は? それ散るの beloved。 iPodの電池が切れたのでWinampでごまかしごまかし。 本来ならケイブラブをエンドレス。 6.部屋は綺麗? 日曜日に父親が来たので 一時間で必死に片付けた。 しかし、父親は部屋が汚いと思うラインが 低いことに後から気づいて、 あんなに気張ることって無かったよねっ と思った。 7.何畳? むー、さっき10畳ってゆったー。 ベッドとコタツと餅と本で埋められた部屋。 (ゴミで埋められているというは気にしない て、定期的にゴミは出してるんだからねっ! 8.どんな家具があるの? むー。さっきあらかたゆったー。 ベッド 冷蔵庫 の上に 電子レンジ の上にトースター テレビ PC 餅 本棚 コタツ その他ごちゃごちゃと 姿見(全身鏡)って欲しいよねー! 9.ポスターは何枚貼ってある? 名古屋に住んでたときは アドベントチルドレンのポスターが4枚ぐらい 貼ってあったけど。 現在はめんどくさくてぜろ。 10.携帯にはどのバンドの曲が入ってる? 携帯をなくして新しくしたばっかなので、 着メロは二曲しかねぇ。 夜が来る! A Night Come s Fatally の作中で流れる主人公の携帯の着メロVer。 はいはい。ヲタなので一般曲とか入れませんよーだ。 11.携帯はどんな風にデコってる? シンプルイズベターな人なので、 何もしてません。 ストラップにSoftbank福袋に入ってた ペンライトとクリーナーをつけてるぐらい。 前の携帯はプリクラが3枚ほどはってました。 あの、ほら、2006年夏の長良川花火のやつっ! べ、別に・・・その・・・あれなんだからねっ! 12.本命バンドメンバーの画像は何枚? ちょっとw ガチミーハーでもない限りねぇーよなー。 13.恋人はいる? 周知の事実。 ないないw 14.居る人は付き合ってどれくらい? 居ない人に対する侮辱かっこれは!! べ、別にさみしくなんて(ry 15.恋人に何て呼ばれてる? 居ないh(ry 16.回す人。 回す人は、ほら、あれ。 新年の番組でさ、出てくるジャン! ちょっと前に片方、亡くなられたけどさ。 しばらくみてないよね、唐傘を回す人。
https://w.atwiki.jp/tock_t9710/pages/20.html
松山から生放送! 大型連休もさだまさし(まつやまからなまほうそう おおがたれんきゅうもさだまさし)は、日本時間(JST)で2007年4月29日(2007年4月28日深夜)0 10-1 40に、NHK松山放送局から放送されたNHK総合テレビの特別番組である。司会は、シンガーソングライターのさだまさし。さだまさし生放送シリーズの第6弾。 概要 この回の放送でもこれまで同様「超低予算」「ダラダラ進行」とNHKらしからぬ要素が大きな特徴となった。 番組への投稿方法はハガキのみである。(中には封筒もあった。海外からも絵葉書などが結構来ていたおり、ドイツからなどのものを読んだ。)メールからの投稿は一切受け付けていない。 番組のスタートがNHK松山放送局の玄関前からの中継映像で始まるという、生放送を強調したものとなった。生放送を疑う視聴者に対しさだは「録画じゃないかと疑っている皆さん!!録画ですぅ。」「これは昨日の夜録りましたよ~」などと番組中にも冗談をたびたび発言した。 これまでの放送にも増して、ひたすらハガキを読む姿勢が目立った。そのくせ、NHKの番組分類で当初は音楽番組だったのに今はバラエティ番組になっているということに不満を述べていた。番組の最後に伊藤一長長崎市長の銃殺事件についての意見を述べた上で『長崎小夜曲』を歌った。 バックのホワイトボードには、美術スタッフが描いた道後温泉と坊っちゃん列車の絵の中央に「受信料は口座振替で」と書いてあった。 恒例となっているお天気カメラでは松山市のご好意により、深夜にもかかわらず松山城がライトアップされた。 「プリクラ」や「マジックテープ」など商標を平気で言う姿勢、また、「噂の!東京マガジン」の「やって!TRY」は面白いと繰り返し、民放への言及も健在だった。 「見学者」として妹の佐田玲子や弟分のチキンガーリックステーキが出演していたのも相変わらず。さだは妹の玲子に「そろそろ嫁に行けばいいのに…。いや、嫁をもらった方がいいかも」と発言していた。さだは* さだまさしのセイ!ヤングでこの発言をしたら「聞ィ――――たぞ!!!!バカタレ――――――ッ!!!!」と生放送中にゲリラ電話をかけられて叱責された過去があったがさすがにそのようなことはなかった。 出演者 さだまさし(総合司会) 井上知幸(放送作家兼アシスタント) 住吉昇(音響効果) 木本あさ(松山放送局キャスター) 佐田玲子(松山についてのクイズを出題) チキンガーリックステーキ(見学者。ジングル担当) 関連項目 さだまさし生放送シリーズ さだまさしのセイ!ヤング オールナイトニッポンTV 外部参照リンク 番組公式サイト Template Tv-stub
https://w.atwiki.jp/tesu002/pages/4708.html
496 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 14 09.22 ID VL8AH0Jc0 3月 第4週 律「もう3月も終わりかぁ」 澪「うん……」 律「平和に生きたいよなぁ」 澪「うん……」 律「お腹痛い?」 澪「うん……」 受信トレイ(12) 3月4週 500 3月3週 477 さわ子をレイプ 3月2週 453 笑え 3月1週 380 ロンドンでライブ 500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 14 57.46 ID faPf9Op90 さわ子と窒息プレイ 501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 15 11.72 ID OsG1eW6U0 おいwwwww 505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 23 47.54 ID VL8AH0Jc0 受信トレイ(12) 3月4週 500 さわ子と窒息プレイ 律「……えっ」 澪「もう私は絶対に嫌だからな!」 律「いや待て、正攻法で行けばいいんじゃないか?」 難易度☆ 成功! 506 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 24 19.93 ID SgdiyPYF0 えっ 507 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 26 02.27 ID kTV6DsKj0 ? 508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 26 49.64 ID VL8AH0Jc0 律「――という訳でさわ子先生の首を絞めぐげげげげげ!」 さわ子「こんな感じかしらねえ……!」 律「お゛っ……げ……げぶ、げぶあっぶでず……!」 澪「りつぅー!」 さわ子「次は澪ちゃんかしらぁ?」 澪「ひぃぃ!」 律「ごっ、げほっ! み゛お゛はごかんべんを゛……」 さわ子「っていうかあなた達ねえ! あんまり変な仕事引き受けちゃだめよ?」 律澪「すみませんでした……」 509 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 27 07.92 ID UDI8M3km0 一体何が 511 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 33 22.72 ID VL8AH0Jc0 3月 第4週 終了 評判 40→41 律 頭:29 体:65→66 心:98→93 澪 頭:62 体:59 心:70→65 アイテム ・ラジコン戦車 ・梓の手作りチョコ ・プリクラ ・沢庵 513 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 36 59.50 ID VL8AH0Jc0 4月 第1週 澪「そういえばよろず屋とか便利屋にもフランチャイズとかあるらしいぞ」 律「何それ?」 澪「コンビニとかラーメン一杯380円みたいなのよく見るだろ?」 律「つまりグループに入るって事?」 澪「そ」 律「それはだめ」 澪「どうして?」 律「律澪堂本舗っていう名前結構気に入ってるし」 澪「へえ……」 律「あとめんどくさそう」 澪「言うと思った」 515 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 38 41.19 ID VL8AH0Jc0 律「さて! 4月だから今月は忙しくなるぞ~」 澪「だといいけどな」 律「澪は体鍛えておけよ!」 澪「力仕事は律だろ? 私は頭脳担当だからな」 律「はぁー?」 澪「文句があるなら足りない頭パラを鍛えてから言うんだな」 受信トレイ(13) 4月1週 517 3月4週 500 さわ子と窒息プレイ 3月3週 477 さわ子をレイプ 3月2週 453 笑え 517 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 38 58.33 ID faPf9Op90 純「梓を倒してメインになりたい」 522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 43 35.57 ID VL8AH0Jc0 受信トレイ(13) 4月1週 517 純「梓を倒してメインになりたい」 律「これはまた何とも……」 澪「どうしよう」 律「まずは話を聞きに行ってみますかね」 523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 45 39.79 ID VL8AH0Jc0 ―――― 律「つまり出番が欲しいと」 純「そうなんです!」 澪「鈴木さんは結構いい立ち位置だと思うけど」 純「それじゃダメなんです! 私が何かしてる時って大抵梓とセットだし……」 純「私ピンでも目立ちたいんです!」 律「んーじゃあ……」 律(上手く丸め込んでよろず屋の仕事手伝わせたいな) 澪(おい) 難易度★★ 安価2回中1回成功すれば依頼達成 律 頭:29 体:66 心:93 頭29×心93=27 526のコンマ秒が1~27なら成功 526 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 47 15.06 ID 9EAuliiM0 無理 529 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 51 34.06 ID VL8AH0Jc0 526のコンマ秒 06 成功! 律「梓は最近うちの仕事手伝ってくれるようになってからこう、自信みたいなのがついたのかもな」 澪(なんだそれ。ていうかライブしただけだろ) 純「そうなんですか?」 律「そうなんですよ。うちの仕事ってクリエイティブでやりがいがあってアットホームな職場だからさ」 純「へえ……!」 律「鈴木の純ちゃんもうちで自分を磨いてみない? 気付いたら梓を超えてるかもよ」 澪(そんなうたい文句で食いつくわけが――) 532 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 01 57 37.58 ID VL8AH0Jc0 4月 第1週 終了 評判 41→46 律 頭:29→30 体:66 心:93 澪 頭:62 体:59 心:65 アイテム ・ラジコン戦車 ・梓の手作りチョコ ・プリクラ ・沢庵 533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 00 05.99 ID VL8AH0Jc0 4月 第2週 澪「おはよう」 律「おっす」 純「おはようございます!」 澪「あれ!?」 受信トレイ(14) 4月2週 535 4月1週 517 純「梓を倒してメインになりたい」 3月4週 500 さわ子と窒息プレイ 3月3週 477 さわ子をレイプ 535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 00 41.35 ID UEuz7ZBcO 唯「憂がお出かけしちゃったからご飯作って」 538 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 02 43.22 ID kTV6DsKj0 535いいぞよくやった 539 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 08 05.37 ID VL8AH0Jc0 受信トレイ(14) 4月2週 535 唯「憂がお出かけしちゃったからご飯作って」 律「なんともまあ」 澪「平和だな」 純「……あの、受信トレイの下にあるメール、なんですか?」 律「ははは、新人が気にする事じゃないって」 澪「気にしちゃダメだぞっ?」 純(やっぱり不穏な空気を感じるわ) 540 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 15 41.58 ID VL8AH0Jc0 ―――― 唯「いらっしゃーい」 律「おーす」 澪「おじゃまします」 純「おじゃましまーす」 唯「おや、純ちゃん?」 純「今日は澪先輩達のお手伝いで来ました」 唯「そうなんだ~」 律「ていうかご飯くらい自分で作れよ」 唯「そういうりっちゃんこそご飯くらいで3人も必要なの?」 律「せっかくだからついでにごちそうになっちゃたり……?」 唯「いやしんぼめー」 544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 21 58.22 ID VL8AH0Jc0 唯「でも助かるよ~憂があずにゃんと出掛ける事になってさ」 純「えっ」 純「……私誘われてない」 澪「ご、ご飯作ろうか!」 律「そうだな!!」 唯「お、お願いします!」 545 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 23 11.38 ID VL8AH0Jc0 難易度★ 安価3回中1回成功すれば依頼達成 純「私も何か作りますね」 ヘルパー:純 体を使った判定時にコンマ秒が5の倍数の時成功する 澪のメンタル補正↑↑ 律 頭:30 体:66 心:93 澪 頭:62 体:59 心:65 +20% 全部計算=47 547のコンマ秒が1~47なら成功 547 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 24 07.21 ID UEuz7ZBcO 可哀相すぎる 550 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 26 49.68 ID VL8AH0Jc0 547のコンマ秒 21 成功! 唯「ん!」 律「お!」 澪「へぇ……!」 純「どうですかね?」 唯「美味しいよ純ちゃん!」 律「意外だなぁ」 澪「うん、鈴木さんって料理上手いんだな!」 553 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 30 02.97 ID VL8AH0Jc0 純「あ、その……たまにあっちゃ……お兄ちゃんに作ったりするので……えへ////」 律「……」ゴシゴシ 澪「……」ゴシゴシ 唯「純ちゃん……かわいいよぉ!」 純「えっ?」 律「いやあ見間違いじゃなかったか。これなら梓に勝てるぞ!」 澪「うん、全然メインでいけるよ!」 純「本当ですか!? イヤッホォォォオオウ!」 555 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 33 33.52 ID VL8AH0Jc0 純「私これからは料理で梓と差別化を図っていこうと思います!」 律「その意気だ!」 澪「頑張れ!」 唯「純ちゃんなら出来るよ!」 純「はいっ!」 律「っていう感じでメインを狙うか?」 澪「どうだろう、長所まで潰してないか?」 律「そもそも料理の出来る妹って――」 澪「しーっ!」 556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 34 57.33 ID Zj5kF+gi0 妹部門では最強の妹がいるからな… 557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/03(火) 02 37 05.14 ID VL8AH0Jc0 4月 第2週 終了 評判 46→50 律 頭:30→31 体:66→67 心:93 澪 頭:62→63 体:59→60 心:65 アイテム ・ラジコン戦車 ・梓の手作りチョコ ・プリクラ ・沢庵 律「よろず屋律澪堂本舗」 8
https://w.atwiki.jp/chisato_ojosama/pages/458.html
前へ 今年の天候不順は一体どうしたことなんだろう。 肌に突き刺さるような冷気を纏いながら、私はそんなことをぼんやり考えていた。 ――それにしても、一体私は、いつまでここにいなければならないんだろうか。 「出ない・・・」 無機質なダイヤルオンが、むなしく私の耳を通り抜けていく。 いい加減あきらめれば?って自分でも思うけれど、“彼女”の無邪気な笑顔を思い浮かべると、自然に指が短縮ボタンを押してしまう。 どうして、彼女は電話に出ないのだろう。せっかく2人きりで遊ぶ約束をしたというのに。 私は今日という日を、本当に楽しみにしていた。 小学生の、遠足の前の日みたいに浮き足立って、眠れなくなっちゃうぐらいわくわくしていた。それなのに。 数十回目の発信。今度は少し長めに、切らずに待ってみようと思った。 きっと気づいてくれる。電話に出てくれる。いつもみたいに、「ごめーん」って笑ってくれる。そう信じた。信じていたのに。 「・・・何でぇ?どうして出てくれないのぉ・・・?」 15分間、鳴らしっぱなしにした電話。それでも、受話口に彼女の声が飛び込んでくることはなかった。 悔しくて悲しくて、私はグスンと鼻をすすり上げた。 本当は私と遊ぶのが嫌で、直前になってその気持ちが高まってしまったのだろうか。 あるいは、他に電話で話したい人がいるから、私の電話なんかに出ていられない、とか・・・ 頭をよぎるのは、いつも当然のように彼女の横で笑っている“あの子”。 私がどんなに彼女の気を引いても、どれだけ熱心に尽くしても、結局彼女に選ばれるのは“あの子”。 もしかして、彼女はあの子からの電話を待ってるの・・・? 「そんなの、いや!!」 私は絶叫してしゃがみこんだ。 どうしてどうしてなんで。わたしがこんなにまっているのになんで。なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで? 不安と焦燥感で、心が壊れてしまいそうだった。 今日だけは、私のものになってくれるって信じていたのに。裏切り者。許せない。 もう絶交だとか、二度と口も利きたくないとか、たくさんの嫌な言葉が頭を満たしていく。そして、パンク寸前になった時、急にスーッと激情が引いて行った。 「・・・・・ああ、そうかぁ・・・」 今日だけは私のもの、なんて思うからいけないんだ。 誰かのものになるぐらいなら、え い え ん に わ た し の も の に す れ ば い い 「ウフフ・・・待っててね」 さっきまでは気恥ずかしさで押せなかったインターフォンを、弾むような気持ちで鳴らしてみる。 「あーい」 出迎えてくれたのは、彼女の小さな小さな宝物。穢れなんてひとつもない眼差しがまぶしくて、私は目を細めた。 「こんにちは、私、早貴っていうの。あなたのお姉ちゃんに、会いに来たんだ・・・」 「・・・・・というような事態を招く恐れもあるので、着信33回とか金輪際やめたほうがいいと舞は思いましゅ」 「長文乙。・・・って、ないから!!絶対に!!!私は舞ちゃんとはチガウンデース!」 毎度おなじみ、妄想萩ちゃん劇場。本日は、なっきぃ怖っ!とか煽ってくる“元の”岡井はん付き。 「なっちゃんはさ、残念ながらストーカー気質というやつだよね。アイドルなのに。何かロック感じるわ」 「あー、かもねー。警察に突き出されなかっただけでも感謝して欲しいねぇ。あの時舞がクローゼットから出てきて取り押さえてくれなかったら、千聖どうなっていたことか」 「いや、私何にもしてないし!何本当に千聖に危害加えたみたいな話になってんの!てか、何でナチュラルに舞ちゃんが不法侵入してるの!?それはいいの?ていうか、そもそも千聖が寝坊するからいけないんじゃん!何これ!意味わかんない!」 2人して私をいじってくるもんだから、どこから突っ込んだらいいのかわからずてんてこまい。 そんな私を見て、「ウケるー!!」っておなかを抱えて笑う小悪魔2匹。・・・2人とも、私をどうしたいんでしょうか。 「・・・舞ちゃん、私が千聖と2人っきりで遊んだからヤキモチやいてるんでしょ。」 仕返しとばかりにそう挑発してみると、舞ちゃんの眉毛がピクッと上がった。 「・・・別に?」 「だってー、私と千聖、ラブラブなプリクラ撮っちゃったしー?あーあの日は本当に楽しかったなぁ?キュフフ。ほれほれ、まだプリあまってるからあげようか?」 「う・・・うるさーい!こんなもの!消化してやる!」 「ぎゃー!やめるケロやめるケロ!」 舞ちゃんはプリクラをひらひらさせる私の手ごと、自らの口の中に突っ込もうとしてきた。・・・舞、恐ろしい子! 「ちょっとなっきぃー、舞ちゃんいじめるのやめてよねー」 「ちしゃとぉ・・・えーんえーん(棒読み)」 「な、ちょ、こんなの絶対間違ってる!リーダー!愛理!」 マトモグループに助けを要請するも、2人は読んでいた雑誌をパタンと閉じて、イヤーな笑顔を向けてくる。 「えー?あはは、聞いてなかった!ごめんごめん。でも、ストーキングはだめだぞ、なっきぃ!nkskならぬstskですな、とかいってw」 「聞いてんじゃん!」 「ケッケッケ、真実の愛とは、そんな手段じゃ手に入らないんだぞ、なっきぃ!」 「もー、愛理までぇ」 ――だめだ、完全にnkskいぢりモードが発動している。これはまずいことになったのだ。 「千聖、ちょっと」 あー、誘拐だー!と叫ぶ舞ちゃんの魔の手から千聖をしばしお借りして、隅っこにて小声でナイショ話。 「・・・このこと、ブログに書くの?」 「え、もちろん。こんな面白いネタ、そうそうないでしょー!」 仔犬顔の悪魔は、楽しそうに体を揺すって笑った。 「ちょ、待って、それならなっきぃが先に書くから。千聖はその内容をフォローする感じにして!お願い! 舞ちゃんの言ってる内容で書いたら、私ヤバイ子だと思われちゃう!特に、着信の件は絶対に伏せて!」 千聖はいたずらっ子だけど、ちゃんと話せばわかってくれる。そう信じて手を合わせると、案の定、少し考え込んだ後、千聖は「うん、わかった」とうなずいてくれた。 「大好きななっきぃの頼みだもんねっ」 「千聖ぉ」 かわゆい妹分が聞き分けてくれた嬉しさで、私は千聖をギューッと抱きしめた。 背後のちさまいが、ニヤリと笑ってサインを送りあっていたことなんて知ることもなく。 ――その後、千聖が私からの“岡井ちゃんと遊んだよ♪詳しくは岡井ちゃんのブログで♪”のパスを華麗にスルーし、しばらく経ってからお嬢様の千聖が慌てて書いてくれた中に、ばっちり“着信33回の件”が含まれていたのはまた別のお話。 ノソ*^ o゚)<着信の件は絶対に伏せて!絶対だよ! ~~~~~○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ o リ*・一・リ<押すなよ!絶対に(ryということかしら?ウフフ、早貴さんたらお茶目なのね。早く応えて差し上げないと。 次へ TOP