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――3番道路 唯「トレーナー戦も結構なれてきたねー、ねぇリュー太~!」 唯が傍らのミニリュウに話しかけた 彼女らの後ろには勝負にまけたむしとり少年や短パン小僧の姿がある 唯「ふぅ……」 一息つくと、後ろから懐かしい少女の声がした 「唯センパーーーイ」 小さめな背、ツインテールにした黒の長い髪 その少女は―― 唯「あずにゃん!!」 梓「ハァ……ハァ……やっと追いつきました」 唯「わぁい、あずにゃ~~~ん!!」 息をきらす少女に、唯は抱きついた 梓「ちょ、唯先輩やめてください///」 唯「ははは、この照れちゃって~、かわいいなぁあずにゃんは~。でも、どうしてここに?」 梓「あっ、はいそうでした」 そういって梓は自分のカバンから、箱をとりだした 梓「これ、唯先輩もっていってください」 唯「これは……ランニングシューズ!!」 梓「はい、本当はマサラを出たとき渡そうとおもってたんですけど……その……渡しそびれちゃって」 感極まった唯はもう一度梓に抱きつき 唯「あずにゃ~~~ん、チューー――」 梓「ちょ、えっ、やめてください!!」バシン あたりに快音が響いた 唯「あずにゃんのいけずぅ~~」 そういった唯の頬は赤い 梓「と、とにかくがんばってくださいっ!!」 唯「でも、それだけのためにわざわざこんなところまでありがとうね!」 そう元気よく微笑んだ唯に梓は言葉を続けた 梓「実は……それだけってわけじゃないんです」 ――おつきみやま 時刻はすでに日が沈もうとしている時間帯 洞窟の仄かな光の中、声がする 唯「へぇ~、じゃぁ、あずにゃんはピッピのその集会みたいなのをみたかったんだ」 そういった唯の靴は先ほど梓にもらった新品のランニングシューズにかわっていた 梓「はい、そうなんです。どうやら満月の晩しか見れないらしくて」 唯「わかるよー、ピッピかわいいもんね~」 うんうん、と頷いた唯はどこかうれしそうだ 梓「それにしても……奥に進むにつれどんどん暗くなってきましたねー」 唯「そだねー、あ、そうだ!」 そういって、一つのボールをとりだし 唯「でてきて、ヒー太!!」ボンッ ヒトカゲ「カゲーっ!」 暗かった洞窟内にひときわ明るいところができる 梓「唯先輩!こんなところで急に明かりをつけたら……」 唯「えっ?」 ――バサバサバサバサ 羽音が聞こえる 羽音が何十にも重なり、大きな音を演出する 音はだんだんと大きくなっていく そこには 梓「っ、ほら!!ズバットの群れがぁああ」 唯「うわああああ、ヒー太戻って!あずにゃん逃げるよ」 ヒトカゲをモンスターボールに戻し 梓の手を引き、走り出そうとし その時 ――カチリッ なにかのスイッチの入る音がする 唯「……えっ?」 唯のランニングシューズのスイッチがなにかの拍子に作動した そして、そのまま普段の2倍以上のスピードで走り出す 梓「きゃあああああああ、唯先輩速いですーーーーー!!」 唯「いやあああああ、止まり方がわかんないよおおおお」 そして、二人は闇の中に消えてき ――ドシン 闇の中から大きな音が響いた 唯「あいたたた、えっと……どうやらどこかの穴に落ちちゃったみたいだね……」 唯が頭をさすりながら、周りを見渡した 唯「あずにゃん、大丈夫?」 唯の上にかぶさっている梓に話しかける 梓「いっつ、なんとか……大丈夫みたいです」 起き上がりながら、梓も唯に返事をした 唯「…………」 梓「唯先輩?」 沈黙し、どこかを見続ける唯に梓は呼びかけた 唯「あずにゃん……あれ!あれ!」 唯が指差したほうを見てみると、そこには 梓「ピッピ……!!」 なにの石を持ちながら、奥のほうへ歩いていくピッピの列があった 唯「かわいいね~~、よーし、ちょっとついていってみよう」 静かにそういうと、いわばに隠れつつ、ゆっくりとピッピの後をつけていく そして、少し拓けた場所にでた。 天井には大きな穴があり月の光りが洞窟内を照らしている 梓「これがピッピ達の儀式……」 月の光りの当たる中央に大きな岩を置き、それを囲むように踊るピッピたちがいた。 唯「きれい……」 梓「すごいです……」 二人が息を呑んだ ――カツカツカツ 神聖な場所に足音が響く 唯「なに……?」 梓「どうやら向こう側にも誰かきたようですね」 ヒソヒソと話していると、声が聞こえた どうやら儀式場をはさんだ向こう側にいるものが発した声らしい ???「なんだってんだ……以前にここでミュウの目撃があったっていうからわざわざ足を運んでやったというのに、クソッ!ピッピしかいねぇじゃねぇか!!」 妙にイライラしている男の声。 ――カツカツカツ 今度は離れていく足音がその場に残った。 唯「なんだったんだろう……」 梓「さぁ……?なにか探していたみたいですけど……」 「あっ、見てください!!唯先輩」 梓がなにかに気付き、ピッピたちを指差した 唯「あれは……」 そこにはピッピたちが光りに包まれていく光景があった 唯はその光りを見て思い出す。先日見た光りだ 唯「あれは……進化だよ!あずにゃん」 そう言い、見とれていると ピッピたちが姿を変えた。 唯は図鑑を出す No.36 ピクシー ようせいの なかまで めったに ひとまえに でてこない。 けはいを かんじて すぐ にげてしまうようだ。 唯「あちゃー、私達がここにいるのばれちゃったかも知れないね」 次々とピッピから進化したピクシーは背中の翼に月の光りを集め、 キラキラと光りの粉を振りまきながら、天井へ浮かんで逃げていく 梓「とっても、すごかったです!!」 ピクシーたちが姿を消した後も梓と唯はまだその場に座り込んでいた 唯「本当に綺麗だったね。あずにゃん」 二人で感想を言い合い、立ち上がろうとしたとき 気付いた 梓「あれっ……まだ一匹のこっている……」 唯「ほんとだ。今まで中央の岩の陰に隠れて見えなかったから気付かなかったけど……どうしたんだろう」 そこには、石を持ったままのピッピの姿があった 梓「進化……できなかったんでしょうか……」 そう言った時、ピッピの体に異変がおきた ――ぐにゃり 唯「なにあれ……進化……じゃないよね?」 そのまま隠れて見続けていると、ピッピの姿が変化した 進化ではなく それは 梓「変身……していた!?」 唯「でも、変身できるポケモンなんてメタモンしかしらないよ!あのポケモンはメタモンとはぜんぜん形もちがうし」 慌てて、図鑑を出し情報をみようとするが 唯「でない……!情報が……のってない!?」 ???「ミュウウウウウ」 オロオロしているうちに、謎のポケモンは一度鳴き、天井の穴へと飛んでいってしまった ――4番道路 おつきみやまを出た時には、すでに満月は一番高いところへと登っていた 梓「ありがとうございました。唯先輩」 ツインテールを揺らしながらペコリと頭が下げられた 唯「へっ、わたしは何もしてないよ?」 梓「いえっ!唯先輩がいなければあの儀式上にたどりつくこともできませんでしたし、それに一人でおつきみやまに行こうなんて勇気もなかったんです。」 「だから、ありがとうございました」 唯「いやぁ、そういわれると照れますなぁ」 自分の後頭部をさすりながら、にやけながら言う 梓「それにしても……さっきのポケモンはなんだったんでしょうか」 唯「うーん、わかんないなぁ……」 頭をひねり、唯が答える そして、でも、と繋げると 唯「つきの石が手に入ったのはラッキーだったかも♪」 唯の手には、謎のポケモンが持っていた石が握られていた 梓「もう、唯先輩ったら」 「VSピッピ」〆 ※ ぜんぜん「VS」してないが許せ 7
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ランキングが気に入らないからといってページ作成主の許可なくページの改変や削除をしないこと! 📊可愛さランク一覧表📊 👑SSS+ランク(最上位)👑 東方キャラ(全員)、艦これキャラ(全員) 🌟SSSランク(トリプルスペシャルランク)🌟 ナーガ、ドリアード、サキュバス、マーメイド(パズドラ)、レベルゲームDASH!の女の子アバター(全員集合) 🌟SSS-ランク🌟 メイメイ、カリン、レイラン、ハク、サクヤ(パズドラ) 💫SS+ランク💫 パンドラ(モンスト)、ねねこ(にゃんこ大戦争)、もねこ(にゃんこ大戦争)、チト&ユーリ(少女終末旅行)、マティルダ(パズルモンスター)、ルレッタ(メダルゲーム トラップアドベンチャー)、ひだまりスケッチのキャラ(全員)、擬人化ヒメンカ&ワタシラガ(ニコニコ静画) 💫SSランク(ダブルスペシャルランク)💫 プロ生ちゃん、結月ゆかり、ユニティちゃん、ゆっくり霊夢、ゆっくり魔理沙 💫SS-ランク💫 イヴ(ib)、メアリー(Ib)、ルナ(レベルゲームDASH)、上原歩夢(イラスト化)、レベルゲームDASH!の女の子アバター ⭐️S+ランク⭐️ 一之瀬花名(スロウスタート)、アポロ(レベルゲームDASH)、天使ハニエル(レベルゲームDASH)、すずこ(アイワナ)、るきみん(アイワナ)、フリスク&キャラ(海外ファンアート) ⭐️Sランク(スペシャルランク)⭐️ しょんぼりルドルフ、その他ウマ娘キャラクター ⭐️S-ランク⭐️ 双葉杏(アイドルマスター)、初音ミク、女神アリアドネ(レベルゲームDASH!) 🎉A+ランク🎉 カスミ、リリー、スイレン(ポケモン)、エレン・ベーカー、名古屋港水族館の人魚姫、カミリア(アイワナ)、アユミ(レッ釣りGO)、区切りたガール 🎉Aランク🎉 2Dマリンちゃん、2Dウリンちゃん(海物語)、アルル(ぷよぷよ)、ハーピー(ぷよぷよ) 🎉A-ランク🎉 マリーライト(あのころスイート)、天使サキエル(レベルゲームDASH)、レベルゲームDASHの勇者(全員集合)、2Dワリンちゃん B+ランク ミズマリン(にゃんこ大戦争)、でじこ(デ・ジ・キャラット)、ハロプロ顔文字、シャルロッテ(グラブル)、ふぶき姫、百鬼姫、椿姫(妖怪ウォッチ)、さつりくぐるみ(レベルゲームDASH!) Bランク アンダーテールのキャラ(ピクシブ)、GF(フライデーナイトファンキン)、フリズ&ブリザーナ(にゃんこ大戦争)、りん子(レベルゲームDASH!) B-ランク メロエッタ(ポケモン)、アレサ(トマトアドベンチャー)、パサラン(トマトアドベンチャー) C+ランク メラバーン(にゃんこ大戦争)、ラー(バベルのメダルタワー)、おだやか勇者(レベルゲームDASH!) Cランク マホイップ(ポケモン)、くいしんぼう勇者(レベルゲームDASH!) C-ランク レイモンド(あのころスイート)、しぃかちゃん(アスキーアート)、わんぱく勇者(レベルゲームDASH!)、しんちょう勇者(レベルゲームDASH!) D+ランク しぃ(アスキーアート)、ジャンヌ(アスキーアート)、ふろーラル(妖怪ウォッチ) Dランク エンジェル(桃太郎電鉄昭和平成令和も定番!)、デミル(トマトアドベンチャー) D-ランク ギガボルト(にゃんこ大戦争) E+ランク ムイムイ(パズドラZ)、ゆめみっち(たまごっち)、キラもっち(たまごっち) Eランク シラネーヨ、シラナイワ(アスキーアート) E-ランク ヒメンカ(ポケモン) F+ランク マホミル(ポケモン) Fランク ペニー(メイドインワリオシリーズ)、カット&アナ(メイドインワリオシリーズ) F-ランク ブリムオン(ポケモン) G+ランク トゲチック(ポケモン) Gランク ワタシラガ(ポケモン) G-ランク モナ(メイドインワリオシリーズ)、メタルゴッデス(ドラクエ) H+ランク イナホ(妖怪ウォッチ) Hランク フミちゃん(妖怪ウォッチ) H-ランク アシュリー I+ランク おとぎ太陽(レベルゲームDASH!)、孫悟空のお姉さん Iランク モナー、モララー、ギコ(アスキーアート) I-ランク こおりぐま、ラドベアー(レベルゲームDASH!)、クマー(アスキーアート)、けるべろす(レベルゲームDASH!) J+ランク 無茶ぶりっ子(妖怪ウォッチ)、あいこちゃん(アイコンの女の子キャラクター) Jランク りん族(パズドラ) J-ランク バニーミント&スノーラビィ(妖怪ウォッチ) K+ランク 荒巻スカルチノフ(アスキーアート) Kランク トマトリオ K-ランク どんちゃん、かっちゃん(太鼓の達人) L+ランク シグ(ぷよぷよ) Lランク ヌメルゴン(ポケモン)、ヌメルゴン(ヒスイのすがた) L-ランク フェローチェ(ポケモン) M+ランク ジョジョラ(マリオ&ルイージRPGシリーズ) Mランク ドット絵の女の子(レベルゲームDASH!)、アンダーテールの「フリスク」と「キャラ」(ドット絵) M-ランク コルネ(スピンフィーバー) N+ランク ネタバレリーナ(妖怪ウォッチ) Nランク トゥードルス、タラ(トムとジェリー) N-ランク コスモッグ、タイニータン O+ランク トーポ(トムとジェリー)、チューリン(星のカービィ) Oランク コビット(スピンフィーバー) O-ランク エルフーン(ポケモン) P+ランク トムとジェリー、ニブルス、プチットガールズ(ドラクエ) Pランク 魔法使いサリー P-ランク ユメップ王子(マリオ&ルイージRPGシリーズ)、ラブりっち(たまごっち) Q+ランク シロップ(パズドラZ) Qランク リュート ヴィオラ Q-ランク ピポサル(サルゲッチュ) R+ランク しずかちゃん、ミヤリー(ゆるキャラ) Rランク ふじっこちゃん(ゆるキャラ)、とちまるくん、さくらももこ(ちびまる子ちゃん) R-ランク キレネンコ、プーチン(ウサビッチ)、ケダムスキー(ウサビッチ)、風呂ずきん(妖怪ウォッチ) T+ランク アンダイン、アルフィー(アンダーテール) Tランク ララちゃん(モーリーファンタジー)、トリエル(アンダーテール)、アズリエル(アンダーテール)、バッグス・バニー、ワイリー・コヨーテ、ロードランナー T-ランク ミカエリ(妖怪ウォッチ)、主人公(食べないと死ぬ) U+ランク イオくん(モーリーファンタジー)、アズゴア(アンダーテール) Uランク ギガヒーロー(ドラクエ)、プチット族(ドラクエ) U-ランク スライム(ドラクエ)、プルプ・ル・グラン V+ランク みぃの(テトリスモンスター) Vランク クジラッキー(海物語)、クジラブリー、ウーパールーパー V-ランク ドラミちゃん、ニモ&ドリー W+ランク ガン子(ドラえもん) Wランク ライフガードガール、老いらん(妖怪ウォッチ) W-ランク キキ(魔女の宅急便)、ジャイ子(ドラえもん) X+ランク 出来杉(ドラえもん)、鉄腕アトム、野比のび太、マメック王子(マリルイrpg)、天野ケータ(妖怪ウォッチ)、カズー(スピンフィーバー)、ゾロ サンジ、ギャリー(Ib)、サム(海物語)、どらんく(バブルボブル)、ギャリー(ib) Xランク アピにゃん、女爪豹キャロライン(星のカービィ) X-ランク ネコ(にゃんこ大戦争)、ねこ(ねこあつめ)、猫(現実)、犬(現実)、ハチワレ(ちぃかわ) Y+ランク 3Dシャルロット(聖剣伝説)、3Dマリンちゃん、3Dウリンちゃん(海物語)、ちぃかわ、ラッコ(ちぃかわ)、くりまんじゅう(ちぃかわ) Yランク ぐっぴょん、うさぎ(ちぃかわ)、モモンガ(ちぃかわ)、3Dワリンちゃん(海物語) Y-ランク ドラえもん Z+ランク ベビーパンサー(ドラクエ)、ミライトワ&ソメイティ(オリンピックのキャラクター) Zランク ドロッチェ(星のカービィ)、ジンベエザメ、カブ(ハッピーツリーフレンズ) Z-ランク カドルス、フリッピー、ポップ(ハッピーツリーフレンズ)、ぼんぼんりぼんのキャラクター(全て) α+ランク アローラライチュウ、ガラルポニータ(ポケモン) αランク(アルファ) チラーミィ α-ランク ロコン、アローラロコン、ポニータ(ポケモン) β+ランク ミツハニー βランク(ベータ) ミジュマル、ヨーテリー β-ランク ドンペン(ドンキホーテ)、木下ベッカム、ポニョ、あしたガール(妖怪ウォッチ) Γ+ランク ピカチュウ、イーブイ系、女の子(いらすとや)、おやつパンダ Γランク(ガンマ) キノピコ(マリオシリーズ)、女性(いらすとや) Γ-ランク 踊転甲獣アルマパラパ(星のカービィ)、バブルン&ボブルン(バブルボブル) Δ+ランク ハナちゃん、キノピオ(マリオシリーズ) Δランク(デルタ) カビゴン(ポケモン) Δ-ランク スティッチ、ジェビル(デルタルーン) ε+ランク クリーパー(マインクラフト)、オーブくん(フォーチュントリニティ)、エンジェルカービィ εランク(イプシロン) ジバニャン、コマさん、コマじろう、じんめん犬(妖怪ウォッチ) ε-ランク カービィ、デデデ大王 ζ+ランク トゲピィ(ポケモン) ζランク(ゼータ) トゲキッス(ポケモン) ζ-ランク イエロースター(マリオ&ルイージRPGシリーズ)、キャンディス(フィニアスとファーブ) η+ランク ゼニガメ、フシギソウ、リザード、アカウミガメ ηランク(イータ) ヨッシー(マリオシリーズ)、フランダー、セバスチャン(リトル・マーメイド) η-ランク キャサリン(マリオシリーズ)、ライフガーちゃん、ゲラコビッツ Θ+ランク ジュゲム(マリオシリーズ)、亜土ちゃん Θランク(シータ) 呼び込み君、スーちゃん(スガキヤ)、チコちゃん(チコちゃんに叱られる) Θ-ランク カラ・マリア(カップヘッド)、3Dしずかちゃん(Stand By Me ドラえもん) ι+ランク ピーチ姫、ディジー姫、ロゼッタ(マリオシリーズ) ιランク(イオタ) クリボー、ノコノコ ι-ランク リビー&クロークス(カップヘッド) κ+ランク ランピー(ハッピーツリーフレンズ) κランク(カッパ) キッド君(アイワナ) κ-ランク ポピーブロスJr(星のカービィ) Λ+ランク 舞台女優サリー、ヒルダ・バーグ(カップヘッド) Λランク(ラムダ) ブロントバート(星のカービィ) Λ-ランク ワドルディ、エフィリン μ+ランク マシュマロマン(ゴーストバスターズ) μランク(ミュー) ウェンディ(クッパ7人衆) μ-ランク ミッキーマウス、ミニーマウス、ディジーダック、マリオ&ルイージ、男性(いらすとや)、カップヘッド&マグマン ν+ランク サザエさん、カエル(現実) νランク(ニュー) あかちゃんまん、ロールパンナ ν-ランク バタコさん Ξ+ランク ドキンちゃん Ξランク(クシー) しょくぱんまん Ξ-ランク アンパンマン ο+ランク カバオくん οランク(オミクロン) ちびぞう ο-ランク ボンバーマン Π+ランク スモミ(suumo) Πランク(パイ) スーモ(suumo)ぷよ(ぷよぷよ) Π-ランク ドンスーモ(suumo) ρ+ランク キキとララ(サンリオ)、みかん(あたしンち)、鎧さん(ちぃかわ)、シナモロール(サンリオ) ρランク(ロー) ライトくん、メリーズうさちゃん ρ-ランク ピットくん、まめっち(たまごっち)、ユズヒコ(あたしンち)、ヴァネロペ(シュガーラッシュ) Σ+ランク カテエネコ、ねこボックス(レベルゲームDASH!)、怪盗ねこぴー、マフェット(アンダーテール)、ポット夫人(美女と野獣)、アリエル、ベル、シンデレラ(ディズニー)、ゲラゲモーナ(マリルイrpg)、ジェシー、ボーピープ(トイストーリー)、オーロラ(ヒーローウォーズ)、アリス(不思議の国のアリス) Σランク(シグマ) アブー(アラジン)、ぶりぶりざえもん Σ-ランク トーポ(ドラクエ8)、すかるもんすた(バブルボブル)、ハム太郎 τ+ランク ポムポムプリン、リラックマ τランク(タウ) マイメロディ τ-ランク クロミちゃん υ+ランク ピングー υランク(ユプシロン) ポッチャマ(ポケモン) υ-ランク すみっコぐらしに登場するキャラクター全て Φ+ランク バッドばつ丸、はながっぱ、ワニ山さん Φランク(ファイ) ひつじのジョーンに登場するキャラクター全て Φ-ランク トーマス(きかんしゃトーマス)、トトロ χ+ランク ふなっしー、くまモン、かっつん&デミーちゃん、ハローキティ、モーグリ、雪国しか(レベルゲームDASH!) χランク(カイ) ぴょこ(いらすとや)、ナマコブシ(ポケモン)、ミッフィー χ-ランク ドンヨリーヌ、つらがわり(妖怪ウォッチ) Ψ+ランク ペコちゃん(不二家)、マメラ女王(マリルイrpg)、母(あたしンち)、鬼滅の刃&呪術廻戦&プリキュア&セーラームーンのキャラ(全員) Ψランク(プサイ) あせっか鬼(妖怪ウォッチ) Ψ-ランク ルージュラ、デーモンコアくん ☠️Ω+ランク☠️ 大魔王スラッピー、ごはんがススムくん(味の素cm) ☠️Ωランク(オメガ)☠️ オカザえもん、よしえ(恐怖の森) ☠️Ω-ランク(最下位)☠️ モルカーのキャラクター(全員)、まりもっこり、こびとづかんに登場するキャラクター全て(いずれも見た目がキモいから) 名前
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夜。誰もが寝静まる時間。それが俺の「仕事」の時間だ。 さて今日はどれだけの収穫かね。草むらに足を踏み入れる。 おおいるいる。世のトレーナー様に見捨てられた奴らが沢山。 おとなしくしとけよ。まあ悪いようにはしねえからよ。自分の 捕獲用のポケモンを取り出し奴らを眠らせて効率良く捕獲する。 これでよし。あとはこいつらを「組織」に引き渡すだけ。まったく 今時のトレーナー様のおかげで俺ら「ポケモンハンター」の仕事も 儲かって仕方無い。なんたって「完璧じゃない」それだけの理由で 高い能力の個体値を持ったポケモンを大量に逃がす。それを俺らが 捕まえて売り払う。いい時代になったもんだ。一時期はポケモンは 友達。ポケモンは大切にとか言ってたのが笑わせるぜ。 まあそのおかげで俺らも儲けさせて貰ってんだから感謝しとかねえとな。 「組織」の奴らにポケモンを売り渡す。奴らが言うには高い個体値の ポケモンはいくらいても困らないそうだ。まあこれで餌にも 困らねぇだろうし「道具」として可愛がって貰えるだろうよ。 お前等が「用済み」になるまではな。さてそれじゃあ次の「狩り場」に 行くとしますかね。まだまだ俺らの「仕事」は終わりそうには無い。 作 四代目スレ 243
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▼ ミナキ「おい、マツバ。あのレディに何をみたんだ?」 マツバ「なにがだ?」 ミナキ「言っていたじゃないか。きっと意味があるんだろう って」 マツバ「あぁ、羽の話か」 ミナキ「千里眼で未来視したんだろ? オレにぐらいその成りえるかも知れない未来ってやつを教えてくれてもいいんじゃないのか」 マツバ「未来視なんてできるわけないだろう?あんなのが意図的にできるのはもっと修行を積んでからだよ」 ミナキ「なら、なぜあんなことを? あの子がいろいろ背負ってしまって潰されてしまわなければいいが」 マツバ「はは、感かな。なんとなくあの子があれを持っているべきだと思ったんだよ。それに――」 ミナキ「?」 マツバ「潰されないよきっとあの子は」 ミナキ「それも感かね?」 そしてマツバがコクリと頷いた ミナキ「ははは、お前が感に頼るとはね。これは面白い」 マツバ「まぁ、お前は笑っていられないぞ」 ミナキ「は?」 マツバ「なにせ彼女はお前の愛してやまないスイクンに、お前より一歩近い位置にいるわけだ」 ミナキ「!!」 マツバ「……オレの夢が叶う鍵も、お前のスイクンへの道も彼女が鍵になりそうだなぁ」 そして背後に聳え立った2つの塔を見比べた マツバ「まぁ……それも」 マツバ「感だけど」 ミナキ「感だろ?」 声が重なり、二人は顔を見合わせた そして町には二人の青年の笑い声が響いた。 ▼ ――コガネシティ ???「ふふふ、買っちゃったね」 そういったのは傍らにハクリューをつれた女の子だ そしてその手にもつのは、おそらく今、背後にたったコガネデパートで買ったのであろう新品のポケギアだ ???「えっと、これをここにつけて……っと」 「どう、リュー太、似合う?」 ハクリュー「りゅーー!!」 ???「えっへん」 ハクリューの反応に満足した少女が、胸を張った ???「昨日は疲れちゃったから、そのままこの町に滞在しちゃったけど、今度こそは進まないとね」 「えっと、ジョウトで強いジムの3つは……っとたしかアサギ、チョウジ、フスベだからとりあえず北だね」 買ったばかりのポケギアのマップ機能で場所を確認して ???「さーて、進むよー!!いくよー、リュー太………っと行かないといけないんだけど……」 少女がフラフラととある看板に近づいていく ???「ポケモン美容室だってー、えっと地下通路か~」 「あ、あっちに地下通路への入り口が~~」 そして少女は地下通路のほうへと走っていき、ハクリューがその後を追った 「VS スイクン」 〆 ――エンジュシティ ジムの扉の前に少女がいる。 律だ 律がこのジムにきたのは今日で3回目になる 一度目はあの焼けた塔での一件の前。 2度目は昨日だ 目覚めた後、すぐにでもジムに行ってバッチを取ってやると意気込んだものの、ジムの前に来て急に尻込みしてしまった 先日マツバに迷いが晴れたら来い と言われたことが律の心に棘を残していた 自分でもなにかに引っかかっているが、その引っかかっている部分、なにに迷っているのかがわからないのだ そして、そんなこんなで今日になり、また扉の前で固まっている 律「……はぁ……」 今日で何度目かになる溜息をつき、また出直すことにした 「こんなところでなにしてはるんどすか?」 言葉と同時に肩にポンと手が乗った タマオ「キキョウで会ったお嬢さん」 振り返るとそこには、以前会った舞妓さんがいた タマオ「マツバさんへのジム戦にきはったん?」 律「いや、その……」 居心地の悪さに少しつまった言葉になってしまい 律「……勝負っていう気分じゃないっていうか……あぁ、もう私はなにがしたいんだああ」 タマオ「なにかお悩みでも?」 その言葉に律がコクリと頷くと、タマオが腕をポンと叩いた タマオ「……そや!それなら気分転換に自然公園にいってみたらどうやろか? 今日はたしかむしとり大会の日どすから」 タマオが着物の懐に腕をいれ、一枚のビラを取り出し律に手渡した タマオ「まぁ、気が向きはったら行くといいどす」 そしてニコっと笑うと、そのまま律を通り過ぎ、律が開くことのできなかったジムの扉を開き中へと入っていった 律「むしとり大会か……」 ビラを眺め、それもいいかも知れないと考える ……なんにせよこのもやもや感が晴れればいいや ――自然公園(東口ゲート) 律「へぇ、結構参加者っているんだなぁ……」 あたりを見渡すと、老若男女様々だ そんなことを思っていると、数人並んでいた受付があいた 律「っと、受付はここですか?」 係員「はい。こちらに、登録ポケモンとお名前をお書きください」 律「登録ポケモン?」 係員「こちらのイベントははじめてでしょうか? この大会ではムシポケモンを捕まえるために使えるポケモンは一体となっております。 なので、ここにその使用するポケモンをお書きください」 律「あ、はい」 律が係員に渡された紙に必要事項を記入すると 係員「はい、承りました。こちらがコンペボールになります。それでは開始のアナウンスまでおまちください。 なおアナウンスは自然公園内とこの受付の東ゲート、南ゲートだけになりますのでお気をつけください」 ――自然公園 律「さてと、ムシポケモンかぁ……あんまりいい思い出はないんだけどなぁ」 ガーディ「がう」 律の言葉にガーディが喉を鳴らしながら答えた とくにとあるむしポケモンとは腐れ縁といっていいほど係ってきた おもにこちらが襲われ、それを追い払うといった形なのだが 律「っと、ここの公園の草むらって結構深いんだよなぁ……」 律の目の前には律の全身すらも隠してしまえそうな草むらがある。 それほど草の密度が高いというわけでもないが、視界を遮るのには充分すぎるぐらいだ 律「さてと、それじゃぁさっそく行ってみますか~」 そして一人と一匹が緑の中へと消えていった ▼ 緑 時々、草むらに虫取り網がささっているのは、そこに他のトレーナーがいるのだろう あちこちの草むらからガサゴソという音が聞こえるが、どうも人が出した音らしい しかし、そのときブンッと言う音が聞こえた 律「うしろからか……!! ガーディ、ダッシュでこの草むらから抜けるぞ」 ガーディ「ガウ!!」 ガサガサという草を薙ぐ音が耳に障るが、気にしてなどいられない 前傾体勢だった姿勢をさらに倒し、草むらを抜けた 高さはあってもあまり広さはない草むらなので、すぐに終わりが来る そして、草むらを抜けた瞬間クルりと反転した 律「ははは、ほんと腐れ縁だよ。お前は」 そこにはよく見慣れた姿 先日夢でも見た姿だ スピアーだ。だが、群れではなく一匹。 珍しいなと思うと同時に 律はこいつに何度襲われたのだろう……と内心思う そして 律「お前を倒して調子を取り戻させてもらうぞ」 「先手だ。ガーディ!! ひのこ」 <<どくどくの牙>> そのとき、律の脳内で嫌な記憶がよみがえる 律「なんだよ……私はもしかしてビビっているのか……」 耳にまとわりついて離れないよみがえる声は先日のものだ そして脳に焼き付いて離れない光景すらも。 律「……トレーナー相手でもない野生ポケモン相手でもダメなのか……」 己の震えた手を見て、思いが言葉になった だがそんな律の思いとは別にして、技は繰り出される ガーディの口から出た赤の粉がフワリと宙をまい、スピアーに絡まるようにまとわりついた チリッっという音がかすかだが、律の耳に届く しかし、次の瞬間。スピアーが消えた 本当に消えたわけではない 律が目で追えなかっただけだ。 炎の攻撃に宙でもがき始めるだろうと思われたスピアーは、一瞬で距離をつめていた そう、ガーディの真上にだ 律「……なっ……!? ガーディ、下がれ」 その指示に朱い体が後ろに思い切り飛び退く だが、スピアーは焦ることなくその上の空にピタリと張り付いたままだ 律「ガーディ、吼えろ!!」 ガーディが真上を向き、大きく喉を鳴らし、声を張り上げるが そこにスピアーの姿はない 気付けばそのスピアーはガーディの目の前 喉元へと針を向けたまま、止めていた まるでそれは降伏を忠告する騎士のように それは野生のスピアーにはあるまじき行動なのだが、律はそんなことに気付ける状態ではなかった 律「なんだよ、このスピアー……こんなに強い野生のポケモンがいるのかよ」 「それとも……」 脳がその言葉を言うな とストップをかける やめろ、認めたくないと だが 律「私がそんなに弱いのかよ……」 自信はあった 律「(今まで4つのジムを勝ってきたんだろ……? それでも私はこんなに弱いのか……)」 どうしてだろう。以前はこんなに怖くなどなかったのに いつからだろうと自分に問えば、それはあの敗北からだ 律「……っ、戻れ……あっ!!」カタッ ボールはガーディを収めることなく、地に落ちた 見れば手がさきほどより震えていた そして、しびれをきらしたスピアーがガーディを制した逆のほうの腕を振りかぶった それは誰の目にも見て明らか とどめだ 律「(やめろ……やめろって……やめろやめろ……もう)」 「やめてくれ」 その叫びと同時にようやく自分がなにが怖いのか理解した 律「(そうか……こいつらが……私についてきてくれたポケモンたちが傷つくのが怖いんだ。私の力不足のせいで負けるのが怖いんだ)」 気付いたと同時 「すとーーっぷ!!ビー太!!」 前方、先ほど自分達が抜けてきた草むらから聞きなれた声が聞こえてきた うつむいた顔を上げるとそこには懐かしい顔があった 律「……ゆ……い?」 ▼ 唯「りっちゃあああああん!!」 駆け寄ってきたと思えば、すぐに抱きつかれた 律「うおっと……唯?なんでここに?」 唯「いやー、それがいろいろありましてねー」 「あ、っと、ごめんね。このこ私のポケモンなんだ」 そういって指差すのはさきほどのスピアーだ そのスピアーは唯の肩の辺りに羽音を鳴らしながら浮いている 唯「さっき、バタフリーを捕まえようとしたんだけど、ボールをもたついているうちに超音波をくらっちゃって ……それで混乱してビー太がそのままどこかにいっちゃうし……」 「えっと、大丈夫だった……よね?」 唯が不安げにこちらに尋ねてくるので、こちらとしてもその言葉にあぁ、と返すしかなかった 唯「そっか。よかった。でも、ジョウトっておもしろいねー。昨日も美容院にいって……」 律「ちょっと待った。唯。その前になんでこっちにいるか なんだけど?」 唯の思い出話も少し話も長くなりそうだったので、 唯「うーん、それじゃぁ、あそこのベンチに座って話そう?」 その言葉にも軽くうなずき、同意をすると 唯「ほら、いこう!!」 唯が律の手を引いてベンチへと向かった ▼ 『実はね、私まけちゃったんだ……』 唯の口から出たのはトキワのジムでの敗北のこと、そしてジョウトでもバッチを3つ集めなければならないということだった 律「……そっか」 唯「うん、まったく敵わなかったよ。さすが、りっちゃんたちの町だよ」 律「はっは、すごいだろ!! って、なんでやねん」 唯「あー、りっちゃん、コガネ弁だね!!」 唯がおおっーっと声を上げた 律「まぁ、うちの町は最強のジムリーダーで有名だったからなぁ~」 律「あれそういえば…? ということは唯はもうバッチ7個はもってるのか」 唯「うん、そだよ。 あ、りっちゃんは今いくつー?」」 律「私はまだ4つだ……」 唯「おおー、順調だねっ。」 その唯の言葉が胸に刺さった 順調なものか 律「でもさ……私はもう駄目かもしれない。……唯と澪との約束もさ……」 唯「……どうしたのりっちゃん?」 すると律は一呼吸入れ 律「なぁ、唯。唯はさ、ロケット団と闘ったんだろ?」 唯「!!……なんでりっちゃん知ってるの?」 律「はは……やっぱり唯だったのか。あの男が言ってたのは」 唯「……まさか、りっちゃんも闘ったの?」 律「あぁ………でも結果は惨敗だったよ。ヒーローごっこの果てがコレだよ」 「なぁ、唯?唯は怖くなかったのか。私は今でも思い出すと手が震えるんだ……」 唯ねぇ、「りっちゃん……」 「私も怖かったよ……でもさ、私が旅にでた理由はポケモンバトルにもトレーナーにも憧れたっていうのもあるけどさ、始めに憧れたのはりっちゃんだったんだよ」 律「――」 唯「だって、りっちゃんは私達のヒーローだったんだよ。 澪ちゃんや私がポケモンに襲われたときもりっちゃんとガーディがすっとんできてさ、守ってくれるんだ。 それでありがとうって言ったら、りっちゃんは照れながら笑うんだ。」 それは幼い頃の記憶 ……そうだ、そこにはじまりがあったんだ。自分も。 ……あの時、シルバーを助けたのも間違いじゃない。だってあいつはありがとうって言ってたから ……いつだって、その言葉が嬉しかったんだ 唯「だから、わたしも誰かを守れるようになりたいなぁ ってきっと思ってたんだよ。だから怖くても、それでもここまでこれたんだ」 「だからこれだけは知っててほしいなぁ。」 「――始まりはりっちゃんだったことを。ね?」 律「………ははははは、あはははは」 唯「りっちゃん?」 唯が首を傾げるが、律は笑い続ける 律「唯には敵わないな。ほんとに。そこまで言われたらもう一回立ち上がろうって気になっちゃうじゃないか」 「まだ自分は強くなれる。まだもっと大きなものを守れるようになるんだって」 「なぁ?唯。最後に聞いていいか?」 唯「?」 律「私は、そのときの私はかっこよかったか?」 すると唯が楽しそうに笑った 唯「うん!! それにね」 律「?」 唯「りっちゃんにナーバスな雰囲気は似合わないよ」 律「なんだと、こんにゃろー!!」ゴンッ 唯「あいたっー!!」 握った拳が震えることはもうなかった 37
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▼ 唯「おー、りっちゃん行ったねー」 ミカン「どうかご無事で……」 唯「ねぇねぇ、ミカンちゃん?」 ミカン「はい?」 ベッドの横で、デンリュウの看病をしながらミカンが首を傾げた 唯「ミカンちゃんはここに結構きてるの?」 ミカン「はい、アカリちゃんは友達で、意外に寂しがりやだから……それに私はこの街の……」 唯「えっ!? ミカンちゃんこの街の…………なの!?」 ミカン「あ、はい。すいません言ってませんでしたね」 唯「………りっちゃん帰ってきたら驚くよ」 ミカン「?」 ▼ ――アサギ港 律「さてと、行くか。頼むぞオーダイル」 律が海へとモンスターボールを投げ、海に浸かったオーダイルの背中へと飛び乗った 律「よし、もう落ちないぞ……っと」 そのとき、オーダイルがフラリと水の中で揺れた そして、波が少し引き 律「これは、あの時と同じ……」 思い出すのは先日のこと ちょうど今のようにオーダイルで波乗りをしようとしたときだ あの時も同じように 律「やっぱり、あの渦潮はおかしいと思ってたんだよなぁ……こんな街の付近でなんて」 律「で、また今回もってか。でも、今度はかまってやれないぞ」 No.117 シードラ オスが こどもを そだてる。 そのとき ちかづくものは もうどくの トゲを つかって おいはらう。 図鑑の向けた先、うずの中心点。 そこに青いトゲトゲしいタツノオトシゴのような姿があった 律「毒か……近づくわけには行かないな……でも時間をかけるわけにもいかない」 律が数秒の間口元に手を当て、 律「ならっ……渦を飲み込むほどの激流だ。ハイドロポンプ!」 掛け声とともに律がオーダイルにしがみつき、 そしてオーダイルは口を大きくあける。 その口からでるのは波に負けないほどの水流だ。 オーダイルの口から放たれた水流は渦の上から呑みこんでいき、やがて中心部のシードラを飲み込んだ 律「よしっと、あとは……」 律がオーダイルに静止を指示し、モンスターボールを取り出した 律が待つのは、波がもう一度収まるとき 律「いまだ!」 ハイドロポンプの水流が消えたあと、そこに渦はなくただ一匹、ひるんだシードラが浮かんできていた そして、そのシードラは律と目を合わせると、もう一度渦をつくろうとするが 律「おそいよ」 律がモンスターボールをシードラへと放った そしてそのボールがシードラを捕らえると、プカプカと水の上でゆれ収まった 律「よっし、とりあえずシードラゲットか。ま、これが一番早いよな」 律が浮かんだボールを拾うと、ボールの中のシードラを見た 律「おおっと、まだイキがいいな。はは」 律「さて、急ぐぞ、オーダイル」 律は再びオーダイルへと指示を出し、どんどん小さくなっていくアサギの街を振り返った 律「そういえば、ジムリーダーみつけられなかったなぁ……まっ、帰ってからでいいか」 「VS シードラ」 〆 ――41番水道 律「お、見えた。あれがタンバシティか」 オーダイルにサーフィンのようにのりながら、海を渡っていた律が前方を見た 律「意外に時間はかからなかったなぁ」 律がアサギシティを出発してから、それほどの時間は経過していなかった 律の感覚としては2時間程度。 その感覚が正しいか確かめようとポケギアを見れば 律「よっし、大体思ったとおり」 時刻は昼下がり 太陽が真上から下がろうとする時間帯だった しかし、振り返り空を見れば雲がある 暗雲だ。 丁度ここへ来る途中見た、いくつかの島のあたりを暗雲が層を作っていた 律「もうちょっと遅かったら……」 雨の中あそこを通らないといけなかったんだろうなぁ、と言葉を作らずにに思う そしてぶんぶんと首を振り 律「さぁ、ラストスパート頼むぞ、オーダイル」 言うと、オーダイルが速度を上げる形でその指示に答えた 律「はやくしないとな……」 ――タンバシティ(タンバ薬屋) 律「え?夕方までかかるの……?」 タンバシティのフレンドリィショップ代わりともなっている薬屋で律が落胆の声を あげた。 律の前には年輩の老女が一人 薬師「うむ……症状は毒じゃったな? おそらく話しを聞くかぎりその毒は猛毒じゃろう…… とするとその毒に効くクスリとなると強いクスリが必要なんじゃが、 今そのクスリは作れないんじゃ…… だから複数のクスリで補うしかないんじゃが、数をつくるとなると時間がかかってそれくらいになってしまうのぅ」 律「そんなぁ……」 薬師「急ぎのようかい?」 問いに律がコクリと頷いた 薬師「そうかい、それは困ったねぇ……少し前であれば大抵の毒に効く万能薬ともいえるクスリがつくれたんじゃがなぁ」 律「そうだ、さっき強いクスリは作れないって……! なんでなんだ?」 薬師「そのクスリを作るのにあるポケモンのトゲが必要なんじゃが、 最近そのポケモンはうずまき島~アサギのほうに住処を移したらしくてのう…… そのポケモンがタンバの付近であまりみられなくなってしまったんよ」 律「……しかたないか……はぁ……」 薬師「すまんのう……また夕方きてくれるかえ?」 律「はい、それじゃ……あ、ちなみにさっき言ってたポケモンって?」 律がショップを出ようとしたとき、顔だけ背中へと振り返り言った 薬師「あぁ、シードラと言って、こんな青い……」 律「!!」 薬師「なんじゃ?」 律「そのポケモン……持ってる。」 薬師「……本当か?」 律「あぁ、ほら」 律がモンスターボールを一つ取り出し老女の前へと差し出した すると老女がボールを受け取り、その中を目を凝らし覗き込む 薬師「おお、このヒレのトゲの部分じゃ。これがあれば」 律「おっけー、なら。でてこいシードラ」 律がボールを真上に投げ、空中でシードラが放たれ下へと落下するが そのまま腕を構えキャッチした 律「っと、水はないけど少し我慢してくれよ……」 シードラ「――」 薬師「ほう……少しそのままもっておれよ」 律「すまん、シードラ。少しトゲの部分もらうぞ」 言えば、シードラが律の手の中でコクリと頷き それを見た老女がピンセットでシードラのヒレへと手を伸ばした ――タンバシティ 律「っと、シードラのトゲがあっても一時間はかかるのかよ……」 ポケモンセンターで回復を済ませた律はさきほどのことを思い出し呟いた。 律「さてと、この時間どうするかなぁ……」 何もすることがなく、ただ散策していた律は気付けば浜辺にまで出てしまっていた 律「うーん……ジムに挑戦にしたら時間が足りないよなぁ……」 呟いたそのとき、 ――ポツリ 水の音が地面を叩いた。 雨だ。 空を見ればさきほどうずまき島の上空に見えた雲が真上にまで広がっている。 風も強く、雨はすぐに横雨となる。 律「ったく、最近濡れてばっかだなぁ」 そして律が浜辺から急ぎ足でポケモンセンターまで戻ろうかと思った時、 二つの異様な光景を見た 一つは波だ。 さきほどまでそれほど荒れていなかった波が、今では砂浜の漂流物を一切さらおう とするまでの高波となっていた もう一つは…… 律「なんだあれ……」 浜辺、下半身だけ胴着のようなものをきた上半身裸の中年の男がいた だんだんと強くなる雨に呼応するように波も高くなる。 その波際だ。その男が仁王立ちでなにかを待つような姿勢だ そして律があぶないなぁと、そう注意の声を出そうとしたときだとした時だった 突如、海の方角、さきほどまでの波とは比べ物にならない高波が来た その高さは目測で、およそ2mほど 浜とそこに立つ人を飲み込むには充分な波だ 律「……おいおい、なんで動かないんだ!! 危ない!」 だんだんと浜へと近づいてくる波にも動きをみせない仁王立ちの男へと叫んだ だが、やはり男は動じずなんのアクションも起こさない だから律は 律「間に合え、ストライク!!」 ボールから飛び出たストライクは早かった 瞬く間に距離をつめ、その男を目指し走っていく だがそれでも、波に間に合うかギリギリというタイミングだ そしていよいよ波があと数瞬で男もろとも助けにむかったストライクを飲み込もうとした時だった さきほどまでまったく動じていなかった男が、手を動かしなにかを取り出したのを律は見た 律「あの丸いのは……」 律の見たもの、それは自分もよく見慣れていたもの。 赤く、丸い、モンスターボールだった ▼ 飛び出したストライクが男にたどり着く直前で足をとめていた それを見ていた律が思わず息を呑んだ そして男は ???「出ろ、ニョロボン!! 気合パンチじゃ!!」 呼応するように、男の手に持ったモンスターボールからポケモンが飛び出した そしてすかさず波に向かって拳を構えると、 ただ一突き――その拳を振るっただけで…… 律「……ありえねぇ……」 波が割れた。 男を中心に二つに別たれた波は、ただ回りの漂流物や岩石もぎ取りながらその威力を見せる。 が、男とその男の出したポケモン、そしてその男まであと少しといった距離にいた ストライクは、 飲まれることなくその場に立っていた。 気付けば雨はやんでいた まるでその男が波とともに悪天候すらも吹き飛ばしたかのように そして男がこちらへと振り向き叫んだ ???「いやー、すまんかったのう!! これはいつものワシの修行じゃ。心配せんでもいいぞ」 そう言ってガハハと豪気に笑った男が、律を手招きよせた ▼ シジマ「ガハハ、いやぁすまんすまん。 ……にしてもよく鍛えられたストライクだな。あそこからここまであの スピードで来るとはの」 シジマと名乗った男が、律の横に立ったストライクを一瞥してから言った 少し話してみるとどうやらシジマという男は、荒れた天気の時には今みたいな修行をしているとのことだった 律「……ったく……修行かよ」 と、ぼやいた律の言葉はシジマの耳にははいらなかった なぜならシジマはアゴに手をあて、ストライクを眺めながらなにか考え事をしていたからだ シジマ「……うむ、少女よ。一つ提案がある」 なにかを考えていたシジマが律へとそう言いながら、指を立てた 律「?」 シジマ「ここで一戦ワシと戦ってみんか?」 律「ポケモンバトルかっ!!……って駄目だ」 一瞬テンションの上がった律だが、すぐに肩を落とした その様子を見たシジマがなぜと問いかけると 律「私はあと一時間くらいでこの島をさらなきゃならない。急ぎの用があるんだ」 シジマ「ふむ、一時間か……ならどうじゃ、1対1の勝負で。 交代はなし。時間が来たときに決着がついていなければ引き分けということで」 律「……うん、それならなんとか」 シジマ「よし、決まりじゃな!! ガハハ、まぁ心配はいらん。30分で終わらせてやるからのう」 律「……言ったな」 シジマ「ワシはこのニョロボンで行くとしよう」 律「……!! なら私はこのストライクで行く」 律が咄嗟に言葉を返す 舐められたというほどではないが、やはり対等でやりたかったからだ シジマ「ガハハハ、その負けん気いいなぁ。しかし、こちらも勝負は負けん。 そうだな、修行に付き合ってもらう礼としては、ワシに勝てればジムバッチをやろう」 律「……ジムリーダー!!」 驚きの反応を見せた律にシジマが言う シジマ「なんじゃ知らんかったのか」 律「……あ、あぁ」 シジマ「萎縮したか?」 すると律が首を横に振った そして不敵に笑い 律「いいや、俄然やる気がでてきた」 ▼ 闘いの始まりは律からだった。 律「ストライク、高速移動」 今まで敵のニョロボンを見据えていたストライクが消える。 そして現れる場所は、ニョロボンの真後ろ。 ニョロボンの反応はない。 だから 律「もらった、れんぞくぎり」 ストライク「――!!」 背中を目掛けた一振りが走った。 完全な不意。ニョロボンの意識の外の攻撃だ。 だが シジマ「みきれよ、ニョロボン」 背中側から振り下ろされる一撃。 それに対してニョロボンが取った行動は簡単なものだった。 自分の体へ届く前の刃。その側面へ手のひらをかざし、体の外側へと押し出す。 ただそれだけの行為。 だが、それを背中側をも見ずに腕と手の動きだけで行った。 ストライク「!?」 ストライクの鎌が受け流されるまま地面へと刺さった。 律「――!! なんだ!?来る攻撃が分かっていたのか」 その質問への答えはない。 その代わりに シジマ「ニョロボン、気合をためろ」 律「!!」ゾクッ ニョロボンが拳を構えた直後、律の背中に寒気のようなものが走った。 律「かげぶんしん!!」 シジマ「……ほぅ……察したか」 とっさにストライクが、地に刺さった鎌を抜きステップを踏んだ。 ニョロボンを囲むように、走り出したストライクが影をそこへと置いていく。 1つ……2つ……3つ……ニョロボンの周りに三体のストライクが現れる。 だが、さらにその3体はスピードを上げ、その倍――6体のストライクをニョロボンの目に映し出した。 律「(よっし……これでピンポイントにうつ打撃などは当たらない……)」 シジマ「今、安堵の顔を作ったな?」 シジマが口端を吊るすように上げ シジマ「それが隙に……っと」 と言いかけたところでシジマがさらに声を張り上げた。 シジマ「じごくぐるま!!」 律「(なんだ……あのニョロボン今一瞬目を閉じた?)」 見間違いか、と律が思った、直後。 ニョロボンが浜の砂を蹴り、走った。 そのさきには一体のストライクがいる。 律「まずい!!」 44
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ポケットモンスター略してポケモン。 人々はポケモンと暮らし、ポケモンたちと成長する日々を送っているよ。 その中でもポケモントレーナーと呼ばれている人たちは、 ポケモンたちを育てて力比べ、要はポケモンバトルで自分たちがどれだけ努力したか確かめているんだ。 バトルから培った知識を活かして、ポケモンジムへ向かったり、 ポケモンリーグに挑戦したりする人もいるだろうね。 それ以外にも、ポケモンと協力して仕事をこなす場合もあるし、 ポケモンを研究してポケモンの可能性を調べる人たちもいるね。 あぁ、悪事にポケモンを利用するものもいるが、それはここではいいだろう。
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サモンマスター(さもんますたー) 概要 ファンタジアに登場した称号。 登場作品 +目次 ファンタジア 関連リンク関連称号ファンタジア ファンタジア その作品中での説明 クラースの称号。 全ての召喚術を修得すると取得。 取得者 クラース 取得条件 全ての召喚術を修得する ▲ 関連リンク 関連称号 ファンタジア テイマー サモナー エレメンタラー ウォーロック
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だが、律の反応は 律「……」 その口から反応が漏れることはない 律は見とれていたからだ そのあまりに綺麗な一連の動作に。 だが いつまでもそうしているわけにもいかず ツクシ「どうしたんですか? 次のポケモンを出してください」 ツクシから、次のポケモンを出せ との催促が飛び 律「!!……悪い、戻れイーブイ」 イーブイをボールに戻すと ボールを構え言った 律「まさか、たった2発の攻撃でおとされるとはな……だけど、今度はこっちの番だぜ」 「虫ポケモンには炎だ!!頼む、ガーディ!!」ボンッ ガーディ「ワオーン」 繰り出されたガーディはすぐに、相手を威嚇しながら警戒態勢を取る ツクシ「炎タイプですか……これはたしかにやっかいですが……」 「その対策がない、とは思いませんよね?」 そして再び戦闘が始まる 律「ひのこで丸焼きにしてやれ!!」 ガーディ「グルルッ!!」 だが、ツクシは至って冷静に指示を出す ツクシ「ストライク……」 「――とんぼがえり!」 ガーディの飛ばした火の粉の間を舞うように突破し、そしてガーディへと鎌を一振りした だが、ガーディはその攻撃に当たりながらもしっかりとストライクを見据えるのだ が そのストライクは、一度攻撃を当てたあと 攻撃の反動で後ろへと大きく飛び上がり、ツクシの目の前まで戻り そして 律「なっ、ボールに戻したのか?」 そしてツクシが替わりのポケモンをくりだす それは 律「今度はコクーンか!!」 律も見慣れたモンスターが新たにフィールドに現れていた 律「なら、そのモンスターをやきつくせえ!かえんぐるま!!」 ガーディが駆け出し、コクーンへと向かう その途中でその体に炎をまとい、低くうねる そして ――ドンッ 全身でぶち当たった ツクシ「っく……もどって、コクーン」 律「よっし、これでまだ残り二匹同士の互角だ」 ツクシはその攻撃で瀕死となったコクーンを手早くボールに戻し ツクシ「いくよ、ストライク」 再びさきほどのストライクを繰り出した 律「今度はそうはこっちからいくぜ、かみつけ」 ツクシ「とんぼがえり!!」 お互いの指示にさきに動いたのはストライクだった 先ほどの光景が繰り返される ――ドンッ ストライクが一当てし、その反動で後ろへと逃げるように引いていく 当然ガーディのかみつく攻撃は空振りし 律「くっそ、こんなのありかよ」 ツクシ「ふふっ、行ってトランセル」ボンッ ストライクを戻し、新たにトランセルを繰り出した 律「(これで3匹めか……)」 「ガーディ、やきはらえ!!ひのこ」 ボウッと火の粉が空を飛来し、うごけないトランセルへと降りかかった そして また トランセル「――バタン」 ツクシ「ごくろう、トランセル。戻って……」 「さぁ、こっからふんばろうか。ストライク」 そのモンスターが繰り出された 1度目、2度目に出てきたときより、その鎌が凶悪そうに見えるのは今まで戦ってき てその恐ろしさを知っているからだろうか 律「こんどはもう逃げ場はないぞ。いけ、ガーディかえんぐるま」 ガーディがもう一度駆け出した だが、 ツクシ「もう逃げ場は必要ないよ。だって、この一撃でそのガーディはおわりだからね」 「――つばめがえし」 ストライクが、片手を上げる ガーディは炎をまとい、なお勢いを上げる そうツクシが誇らしそうに言うが、ある異変にきづく ツクシ「っと……片手をやられたのか……」 ストライクの右の鎌がガーディとぶつかった時の炎にやられ、ボロボロにかけていた だが ツクシ「まだ、やれるなストライク?」 その言葉にストライクが静かに、頷いた ▼ それにしても 律「(あいつの技の威力が高すぎる……見た目はそれほど派手なわけでもないのに……)」 律の疑問はそれだ すると顔にでていたのか ツクシ「不思議そうな顔してますね。わかりますよ、ストライクの攻撃の強さにおどろいているんでしょう?」 「ここへやってきた皆さん、そのように驚きますよ」 そういってツクシが微笑んだ ツクシ「簡単なことなんです。このストライクの特性はテクニシャンって言って威 力の低い技を、その射抜く精度やタイミングで補うんです。 まぁ、威力の高い技はコントロールしにくく、この特性は働きませんが……」 律「へぇ、それを教えていいのかよ?」 ツクシ「えぇ、だって、わかっててどうにかなるものではないでしょう?」 律はそのとおりだと思う あれは、分かってもどうにかなる問題ではない ツクシ「さぁ、続けましょう。どうぞ3匹目を」 その言葉に呼応するようにストライクが構えを見せた ▼ 律「いくぜ、アリゲイツ!!」ボンッ アリゲイツ「!!」 青いワニがやる気マンマンにボールから出てくる 律「(今度は出てきた瞬間に速攻をかけてこないのか……)」 見れば、ストライクはしんちょうに様子をうかがっている 律「ならっ……アリゲイツ、先手だ。かみつけ」 指示をうけたアリゲイツが、飛びつくようにストライクへとジャンプした だが ツクシ「むかえうて、ストライク!!れんぞくぎり」 今度は左の鎌をアリゲイツへと振り下ろした その威力はそれほど高いものではなかったので、アリゲイツは叩きつけられずに済んだが 地面へと引き摺り下ろされる ツクシ「まだだっ!!れんぞくぎり」 一刀目で勢いを殺したところに、ボロボロの右が襲い掛かった 律「なっ、アリゲイツ……!!たえろ!!」 スパッっという気持ちのいい音が聞こえるが まだ終わらない 3刀目の左が来た ――ズバンッ さらに大きい音が響くが 律「くっそ!!アリゲイツ、いかれよ!!」 アリゲイツが右の拳に力を込めた ツクシ「まだまだ!!これで終わらせる」 ストライクの4刀目が振り下ろされる ボロボロの右でだ だが、それが隙となった 振り下ろそうとしたときに、ストライクの動きが止まったのだ ストライク「…!?」 ツクシ「あぁ……ダメージがたまりすぎたのか!?」 ボロボロの右はすでに限界を迎えていた ツクシがストライクを心配する間に律は笑う 律「へへっ、この隙もらったああああ! アリゲイツ、冷凍パンチ!!」 さきほど握り締めた拳に冷気をまとい ふりかぶる ツクシ「つばめがえしで対抗して、ストライク!」 対して左の鎌が振りかぶられる 律「ははっ、最初から狙いはその左腕だよ!」 アリゲイツがストライクの鎌の軌道にあわせるように、拳を出していく ―― ぶつかり合う 右の拳と左の鎌が そして ――ピキッ その音が生まれたのは、ストライクの鎌からだ 右はボロボロにはこぼれしており、左の鎌は―― 凍っていた ツクシ「あぁ……これではもう戦えない…か」 律「やった、よくやったアリゲイツ!!」 そういいながら戻ってくるアリゲイツを抱き上げ、そのまま抱きしめた ▼ ツクシ「はい、これがインセクトバッジです」 差し出されるバッジを律は受け取った 律「ありがとう。ほんと危なかったよ……」 ツクシ「いえ、こちらこそいい勝負をありがとうございました」 律「はは、それじゃぁ、ツクシちゃん。私ももう行くわ」 ツクシ「あははは……えっと、最初から訂正しようとおもってたんですけど……」 律「?」 律が首をかしげる ツクシ「ボクは、男ですよ?」 そういってツクシがニコッっと微笑んだ 律「へ?……えええええええええええええええ!?」 「お、お、お、おとこおおおおおおおおお!?」 ツクシ「ハイ」 律「えっ、ボクっ娘とかじゃなく、ほんとに男?」 ツクシ「そうですってば」 困ったように笑うツクシに、もう一度律が叫びを上げた 「VS ストライク」 〆 ――ウバメの森 空の下に深緑の一帯がある 緑の森林へとオレンジ色の斜陽がかかる ウバメの森だ 木々に光りを遮られ森の中は暗い そこにはかろうじて道と呼べるようなものはあるが、 ところどころで別れたり、途切れたりと、確かなものではない まさにそんなところにカチューシャの少女――律はいた 律「また木に阻まれて、行き止まりか」 出した声はすでに疲れた声だ 律「もうガーディとイーブイの体力はのこってないぞ……」 森に入ってから出てくる野性ポケモンたちを相手しているうちに、ガーディとイー ブイはヘトヘトになっていた 律「あとはアリゲイツだけか……だけどこいつも体力が少なくなってきてるな」 早いうちに、森を抜けないと と思う それは時間的な問題にもだ 律は夜の森の怖さを知っている 本当にかすかに入ってくる光りすらもなくなるということ。 夜に動き出すポケモンもいるということも。 それらはトキワでの経験からくるのだが 律「方向はこっちでいいと思うんだけど……とりあえず戻るか」 反転し一人ゴチたその時 ――ガサガサ 脇道にあった茂みが揺れた そしてそれが飛び出した 律「鳥……?なんでネギみたいなのもってるんだ?」 No.083 カモネギ ひじょうしょくの クキを たべると いちもくさんに かけだして ほかの クキを さがしにいく。 図鑑に情報が表示され 律「なんだこいつ、クキを探しに慌てて飛び出してきたのか……いや、でも手にそれっぽいの持ってるしなぁ」 カモネギ「グワー!!」 カモネギが律の後ろにまわりこみ、隠れた 律「なんだ?」 すると、カモネギから出てきた茂みのほうから後を追うようにコウモリの大群が現れた 律「ズバットか! ……そうか、このカモネギはこいつらから逃げ回ってたのか」 「しかたない、いけアリゲイツ!!」ボンッ 繰り出されたアリゲイツがそのままズバットの群れに突っ込んでいく 律「その群れの中心であばれろ!!」 ズバット「ズバッ……!!」 青と紫の色の大群の中、青と白のワニががむしゃらに周りにまとわりつくものを落としていく 1匹……2匹……3匹……次々に地面にズバットが落ちていくと、集団から逃げ出すものも現れる そして群れの半分が、すでに地に落ちたときには、残りの半分は散り散りに逃げていた 律「ふぅ……なんとかやりすごしたな。……っと、アリゲイツが毒受けちゃったか……戻れアリゲイツ」 ボールにアリゲイツを戻し、一息つく 律「ほら、これでもう安心だろ?」 カモネギ「グワァー」 カモネギに向かって話しかけたとき 『おーい、カモネギー!!どこいったんだー!』 微かだが、声がこちらに向かってくる 律「なんだ、お前トレーナーがいたのか?」 カモネギ「グァ?」 そして、茂みを掻き分けて 男「あ、いたカモネギ!!」 職人風の男が現れた 男「すいません。ズバットを追い払ってくれたのはあなたですね。本当にありがとうございます」 律を見て言い放ち 男「あ、自分ヒワダで炭職人にやってるんだけど、このカモネギは親方のポケモンでね。 炭の材料となるウバメ樫を取りに、このカモネギと来てたんだけど、なにせボクにあんまり懐いてくれなくてね」 律「はぁ」 律が相槌をうつが 男「ズバットを追い払おうと指示を出したんだけど、ボクを置いてこいつが逃げ出してしまって……」 男がカモネギを小突いた 律「なんだ、お前ちゃんとトレーナーの言うことは聞かないとダメじゃないか」 そういいながら律もカモネギへと手を伸ばす 律「あ、そうだ。ちょうどいいや。えっとここからのコガネ方面に抜ける道って分かる?」 そう尋ねると、男が道を教えようと口を開くが 男「ああ、それならここから少し戻って回り道を……いや、ちょっとまてよ……」 男が少し考え込み、ポンと手を鳴らした 男「お礼に近道を教えますよ」 律「へ?近道……?そんなのなかったように思えるんだけど」 32
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5ページ目 ~3番道路~ 育て屋「そのポケモンを預けると手持ちがいなくなると何度言ったら…」 くれない「いいから預けろ」 育て屋「…そこまで言うんなら…」 育て屋「じゃあ、このヒヤッキー預かっとくよ」 くれない「バイバイヒヤッキー」 次へ トップへ
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――キキョウシティ その町には大きな塔がある キキョウの名物でもあるその塔は、町全体を見渡すように聳え立つと同時、当然のように町にいれば誰もが見上げる建物だ 律もその例外ではなく、その塔を見上げていた 律「しかし、参ったなぁ……明日にならないとジムリーダーが帰ってこないとは……」 彼女の腕の中に抱き上げられたイーブイが律をマネしたかのように溜息をつくる 朝のうちに済ましてしまおうと、ジムへ向かうと そこで告げられたのはジムリーダーの不在だった 午前のあいだにどうしようかと迷っているうちに、すでに時刻は午後だ 律「しかたない、あの塔でも観光しにいこうか、な、イーブイ?」 イーブイ「ブイッ♪」 言って地面に降ろしたイーブイが機嫌よさそうに鳴いた ▼ ???「あらまぁ、イーブイをつれてはるとは珍しいどすなぁ」 目的の三重塔を目前にして、後ろから声がかかった 気付けば、さきほどまで少し後ろのほうを歩いていたイーブイもいない ???「主人以外にはあまり心を許してへんのやろか」 声の主をみた そこには少し困った顔で頭を撫でられるイーブイと 華やかな着物で身を包み、薄っすら白化粧をしたまいこがいた 律「うおっ!?……誰……どすか…?」 律がおどろおどろしながら、なれない言葉できりだした ???「ふふっ、普通でよろしおす」 上品に微笑んだ舞妓が続け タマオ「うちはエンジュのほうで舞妓をやっとります、タマオと申します。以後よろしゅうおたのみもうします」 礼の動作すらにもどこか気品が漂っていた 律「えっと、そのまいこさんが何かようですか?」 タマオ「いえいえ、かいらしい子がおりはったのでつい」 ほのぼのとした雰囲気をかもし出すお姉さん系の舞妓が嬉しそうに言った。 タマオ「あらまぁ、もうこんな時間。もう行かんと…!」 「もしエンジュに来はったときは、是非歌舞練場へおいでやす」 そういって、少しおっとり系の美人は町の中へ消えていった。 律「……なんだったんだ……?」 ポカーンとした律とイーブイがその場に取り残されていた ▼ ――マダツボミの塔 キキョウの北側にあるそれは、近くで見ると、より壮大さを感じさせた 歴史的建造物というのだろうか。 それには迫力に似た貫禄がある 中に入っても同じだ。 年月を経過した建造物にもかかわらず、形を保ち続けているのは管理者の努力があってこそだろう 律「なんだ、あれ?揺れてる?」 イーブイ「ブイ?」 目に入ったのは建物の中心で揺れ続ける太い柱だ 地震のように小刻みに揺れるわけではなく、ユラリユラリと大きくしっかりと揺れる 『――それはここでは巨大マタツボミの体と言われてましてな』 声は後ろからだ。 振り向くとそこには、坊主がいた モクネン「ここは修行の場でしてな。一勝負いかがかな?」 モンスターボールを取り出し、坊主には似合わぬ不敵な笑みを浮かべた 律「よっし、やったろじゃんかよ!! いくぜ、イーブイ!!」 ブイ「ブーイ!!」 ――マダツボミの塔(2階) 律「ふぅ、ここ一体何人坊主がいるんだよ~。しかもさっきからマダツボミばっかり」 すでにこれまで3人の坊主をごぼう抜きにしてきた律が愚痴る 律「よっし、そろそろ次の階の階段も……ってあれ!!」 言葉通り上への階段はすぐ近くにあった だが、そこには同時に 律「えーと、名前なんだっけ……あれ、たしか…………そう、シルバーだ!!」 赤毛の少年がいた 律の声に反応した少年がこちらを振り向く シルバー「お前は……ウツギ研究所の……」 「丁度いい。……勝負だ……」 さっ、と取り出したモンスターボールをこちらに放り投げた シルバー「行けっ、マグマラシ!」ボンッ マグマラシ「マグッ!!」 律「なっ、つい先日までヒノアラシだったのが、もう進化してるのか」 それはヒノアラシに比べ、耳が生え、炎の勢いも増している 律「ならっ、行くぞガーディ!!」ボン ガーディ「ワオーーン!!」 対して、オレンジと白の毛皮を纏う子犬ポケモンがすでに臨戦態勢をとってくりだされる その喉からは、ガルルと呻るような音が漏れている シルバー「マグマラシ、先手を取っていけ。でんこうせっか」 しなやかな体が速度に頼った攻撃をしかけ 律「ガーディ、迎え撃て。かみつく!!」 ガーディは待つ形で相手を引き込んだ だが ――ドン ガーディは衝突した時の力にこらえきれず、後ろに退けられる 律「くそっ、力では押し負けるか……ならっ」 「火の粉だ!!」 ボウッと炎が散り、マグマラシを襲う しかし シルバー「無駄だな……」 避ける様子もなく、その体に浴びた そして シルバー「マグマラシ、にらみつけろ!」 攻撃をものともせずに、マグマラシは行動を行った 律「な……!?」 シルバー「残念だが、マグマラシの毛皮は炎を通さない」 No.156 マグマラシ からだを おおう けがわは ぜったいに もえたりしない。 どんな ほのおこうげきも へいきだ。 律「(くそっ……ガーディじゃ相性が悪いか……)」 「交代だ。戻ってくれガーディ!出番だぞ、ワニノコ!」 引き際を悟った律がガーディをボールに戻し、代わりにワニノコを繰り出した 律「ワニノコ、水鉄砲だ!!」 ワニノコ「ワニワニ!!」 ワニノコの口から、勢いよく水が発射された そしてその判断は正しかった 弱点となる水の攻撃をもろにうけたマグマラシは、その水圧に怯み押されている ――いける! そう律が思ったとき シルバー「っく、レベル差を相性でうめにきたのか……」 そして、と告げる シルバー「相性など関係なくしてしまえばいい」 マグマラシ「マグ!!」 水圧に負けないようにマグマラシが4つの足で踏ん張り シルバー「えんまくだ…!」 水鉄砲により炎の勢いがの弱まった体のあちこちから、黒い燻ぶりがまず出た そして、その色は黒から白へと変化していき ゆらっと漂いながらも、部屋を満たしていく そして、辺り一体を覆うと シルバー「この靄の中だ。水鉄砲は当てられまい。体当たりでそのワニをはじき飛ばしてやれ」 白の煙幕の中、シルバーが見えぬマグマラシに指示をだした ――ドンッ 律の耳にぶつかり合う音だけが聞こえた しかし、そのぶつかり合う音だけで吹き飛ばされたときにどこかにぶつかったりした音はない つまり ……まだ耐えているのか 律「ワニノコ、耐えろよ……もう少しだ……」 そこへ追撃をかけるような指示が飛んだ シルバー「もう一度、ぶちかませ!マグマラシ」 ――ドン 2度目の衝突音が響いた だが、ワニノコがどこかに吹き飛ばされた様子はなく 律「(よっし、だんだん靄がはれてきたな)」 律が待つのはタイミングだ 狙いは一つ そう 律「――ワニノコ、今までの いかり をぶつけてやれ!!」 ワニノコ「ワニッ!!」 はれかかった白の靄の中、うっすらと見え始めたワニノコが右腕に力を込めた そして 渾身ともいえる力で ワニノコ「――」 マグマラシ「――!?」 組み合っていたマグマラシを下へと殴りつけた 律「(これで倒せたか……?)」 だが、その考えは甘いものだと知らされる ボロボロの様子だが、マグマラシは再びその4つ足で床を強く踏んだのだ シルバー「よしっ、マグマラシ――いや、まて」 指示をだそうとしていたシルバーが一つのことに気付いた 同時に律も同じことに気付く 律「(また靄がかかりはじめた!?)」 またマグマラシの煙幕かと思うが、マグマラシの体からそれは出ていない なにより、今周りを取り巻こうとしていた靄はずっと黒いままだ そして今度はマグマラシとワニノコの周りだけではない。 この部屋すべてを黒の靄は覆おうとしていた 気付けば、律とシルバーの周りには濃い黒の靄が漂っていた シルバー「っく……」 律「これは……ポケモンなのか? ワニノコもう一度いかりだ!!」 それは周りの濃い靄への攻撃だ だが ワニ「ワニッ!?」 叩きつけるように殴りつけたワニノコの腕は空をきる そうしているうちに 円をだんだんと小さくしていく濃い靄は、二人を中心へ中心へと寄せていき 気付けば背中合わせになるぐらいまでになっていた その時 シルバー「おいっ、さっきのガーディを出せ……」 小声で呟くように律へと話しかけた 律「なっ……」 命令のようにも聞こえるそれを一瞬、反抗するかのように無視してしまおうかと思ったが 今はほかに手が無い 律「しかたない、でろ。ガーディ!」ボンッ 「なにか手があるんだろうなぁ……?」 シルバー「おそらく、これはゴーストポケモンの仕業だ」 「だから、一気に炎の攻撃で切り抜ける……」 シルバーの足元にはマグマラシが、律の足元にはガーディがそれぞれいつでも攻撃 できるように構える シルバー「いいか……タイミングをあわせろ………1」 律「2……」 律・シルバー「「3!!」」 ――かえんぐるま!! 2人が同時に二匹のポケモンへと告げた それに答えるようにポケモン達は、同時に行動へとうつった 二匹の炎タイプのポケモンが、己で噴出した炎を体に纏い 黒の靄を切るようにあたりを走り回った あたりを駆け回る炎圧は、靄を吹き飛ばすには充分だった 靄が晴れる そしてそこにいたのは 律「ゴースの大群だったのか!!」 No.092 ゴース うすい ガスのような からだで どこにでも しのびこむが かぜが ふくと ふきとばされる。 浮翌遊するように、今までふらりふらりと浮いていた大量のゴースが、炎にやられ 次々に地へと落ちていく 律「よっし!!」 シルバー「いや、まだだ!」 この熱の中、まだ地へと落ちないゴースが一匹いる それは先ほど自分達の周りをぐるぐると回っていたやつだ シルバー「こいつが、ボスだ!! マグマラシ!」 今まで炎を撒き散らしながら走っていたマグマラシが、その一体だけに向かって炎を放つ 炙るように攻撃されたゴースはだんだんと消耗していき シルバー「いまだっ…!」ヒュン シルバーが空のモンスターボールをゴースへと投げつけた そして 地に落ちコロコロと転がり、やがて静かになると 捕まえたばかりのボールを拾い そのまま背を向けた 律「ちょ、おい待てよ~。おい、ってば」 その言葉に一度だけシルバーが振り向くと シルバー「群れあう気はない」 その言葉だけをこの階に残し、去っていった 律「なんだよ、あいつ~。少しはいいやつかとおもったのに……!」 「……あーー!! 完全に盗難のこと忘れてた!」 ▼ ――32番道路 陽が沈んでいく中、シルバーはキキョウシティから逃げるように走っていた シルバー「くそっ、馴れ合う気などなかった……」 マダツボミの塔で、カチューシャの女と協力をしてあの場を切り抜けた そのことがシルバーの中に棘を残す 頭にはいつも黒のスーツを身に着け、偉そうにしていた男のことが浮かぶ シルバー「……俺は絶対にアイツのようにはならない」 まるで自分を言い聞かせるかのような言葉がどうしようもなく沁みるなぜ自分は走っているのかすらもわからない。 ただあの町には居たくなかった。それだけのことだカタカタと腰につけたモンスターボールが震えたマグマラシだ なにかと思い、そのボールを目の前にもってきた なにか言いたいのかと、そのすごく心配そうな眼を見た だが シルバー「…………くそっ」 なににイライラしているのかすらもわからず、シルバーは走り続ける そこへ 男「よっ、そこのお急ぎのぼっちゃん。ヤドンのしっぽ買わんかね?」 ふっくらとした体格のいい男が話しかけてきた どうやら、ここで商売をしているようだ シルバー「………」 そのこと事態に興味はなかったが、どこかこの男からシルバーの嫌いなやつらと同じ雰囲気があった だから黙って続きをきくことにした すると、男がシルバーの耳にこっそりと呟いた 男「今なら卸したてだから、新鮮だよ、ぼっちゃん」 シルバー「……こいつはどこから卸しているんだ?」 男「おっと、ぼっちゃん、それは言えないなぁ」 シルバー「……そうか、ならいい」 そういって男を残し、その場を去ろうとする もちろん演技だ 男「ちょ、まって、ぼっちゃん……しょうがない」 そういってさらに距離をつめると 男「ここだけの話、ヒワダのロケット団から仕入れてるんだよ……だから、新鮮だよ」 あるキーワードを言った瞬間シルバーの纏う空気が変わった 男「さぁ、一本10万円だけど、 ぼっちゃんなら特別に98000円で売ってあげるよ」 男は何も気付かない シルバーの手がボールに伸びたことも そしてその顔が、どこか嬉しそうにも悲しそうにも見える笑みを浮かべたことにすらも 「VS マグマラシ」 27