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176 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 28 30 ギアス嶋田さんロマンス 嶋田さん独身設定 15禁くらい? 帝都の休日2 「漸く話が纏まりましたね」 「ええ、基本的に何事もなく済んで良かった。互いに胸襟を開いて話せば分かり合えるという物です」 東京講和条約発効によって終結した日ブ戦争。 晴れやかに見える日本側の面々に対し、ブリタニア側は皆一様に暗い表情を浮かべていた。 それもそのはず、停戦講和という体裁こそ取っている物の、実際はブリタニアの敗戦だったからだ。 そのため講和条約の内容も太平洋全域の各種権益放棄と大日本帝国への割譲。 ブリタニア西海岸側の軍備削減と一方的な譲歩を迫られ、各種賠償金(国家予算内で支払える額)の支払いまで盛り込まれたのだから。 当初はこれに西海岸一帯の割譲まで迫られていた。 尤もこれについてはブラフであり、日本側としては「くれるといってもいらねー」というのが本音だが。 無論ブリタニア側は大いに反発したが、大日本帝国宰相嶋田繁太郎の発した一言によって沈黙せざるを得なかった。 「弱肉強食が貴国の国是なのでしょう? 貴国の礼儀に乗っ取って対等にやっているつもりですけどね それとも・・・・・・極めて遺憾ですが、貴国お得意の“区別”でもしてさしあげましょうか?」 ブリタニアがナンバーズと呼ぶ植民地人に対し行っている政策を持ち出し恫喝を交えながら西海岸割譲を取り下げた日本側に ブリタニア側は最早譲歩以外の選択肢が無くなってしまったという訳である。 何せ大日本帝国はやろうと思えばブリタニアを“区別”出来る力を持っているのを知っているからだ。 通常戦力でもKMFを越える機動兵器や戦闘機の数々を保有し、実戦投入している上、KMFの世代を上げればそれを上回る兵器が出てくる。 海に目を向ければ巨大な砲を携え、厚い装甲に覆われた巨大戦艦と、多数の戦闘機を運用する巨大空母。 そして最後に、雲を貫く大火球と、全てを薙ぎ払う衝撃波を生み出す恐るべき超兵器水素爆弾。 一体どれだけの数を保有しているのか知る由もないが、もしこれまで実戦投入されればブリタニアという国は文字通り消滅しかねない。 建国至上類を見ない負け戦に、皇帝シャルル・ジ・ブリタニアでさえ「交渉団代表のコーネリアに一任する」としか言えなかった。 「これからは、お互い良き友人としてお付き合いしていきましょう」 「ええ、互いに手を取り合い、より良い国を作っていきましょう」 固く握手を交わす嶋田繁太郎とコーネリア・リ・ブリタニア。 ブリタニア側の人間で彼女だけは悔しい表情を浮かべていなかった。 それは彼女の武人としての気質からくる割り切りの良さ。 相手は自分たちより強かった。国是に従うならば弱者の自分たちは強者の相手に何を要求されても仕方のないこと。 それだけだと。 (だがこれで終わりではない。いつかの日か必ず追いついてみせる・・・!) 177 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 29 55 * 「ブリタニアとの戦争もこれで終わりですね」 ブリタニア自身は未だ各地で戦争を続けているのだが、それは日本には関係のないこと。 非情なようだが守るべきは陛下と日本の国民、勢力圏の人間であって、関係ない地域を助けるために余計な戦争を起こすつもりはない。 それに日本との戦争で国力が疲弊したブリタニアも暫くは大人しくしているだろうとの見解もあった。 尤も、辻としてはこの間に皇帝とV.V.、肉体を失ったマリアンヌを消してしまいたい処なのだが。 「嘘のない世界・・・ですか」 辻の呟きに首を捻った嶋田はああ、と思い出した。 「皇帝の目指している世界でしたか?」 「そう、寝言は寝て言えと言ってやりたいですよ。嘘のない世界なんて欲望を無くそうというのと同じくらい不可能なことです」 「そうですね。一見聞こえはいいですけど、それは人間という生物の否定以外の何物でもない・・・・・・出来れば考えを改めて、分かり合えればいいのですが・・・・・・」 「それが出来れば苦労しませんよ。それに子どものためとか言ってルルーシュ君やナナリーさんを放り出すような輩ですよ?」 人非人です、人でなしです、と続ける辻に (辻さんだけには言われたくないでしょうね) と、心の中で突っ込みを入れる嶋田。 「ま、この件に付いては追々考えていきましょう。話し合うにしても・・・・・・排除するにしても、ね」 「そ、そうですね、」 (怖いよこの人・・・) 一瞬、嶋田は虚ろな目をした辻を見て背筋が寒くなった。 相手がどんな強敵でも、超能力じみた力を持っていても、この人ならやってのけると確信させられる。 「あ、そうそう。ユーフェミア皇女が嶋田さんと個人的にお会いしたいそうですよ」 「なっ、ユ、ユーフェミア皇女が・・・?」 「ええ、コーネリア皇女から頼まれておりましてね。その場でOKしておきました」 「なに勝手なことしてるんですかっ!?」 「いえいえ、これからは良き友人としてお付き合いしていく国の皇族の方から頼まれて断るのも失礼でしょう」 「そ、それはそうですが・・・」 178 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 30 40 「と、いうことで・・・・・・入ってください」 「え・・・?」 言葉を切った辻が執務室のドアを振り返って声を掛けると。 「し、失礼致します、」 扉を開けて入って来たのは――桃色の長い髪をポニーテールに纏め、少し胸元が覗くデザインの服と白のタイトスカートを着用した少女。 数日前に嶋田が帝都の公園で出会い、名所巡りをし、更には年甲斐もなく流されるままに一夜を共にしてしまった相手。 「ユ・・・ユーフェミア皇女・・・」 ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアだった。 「お、おじっ、あ・・・嶋田・・・総理・・・」 暫し見つめ合う初老に差し掛かろうかという男とうら若き16の少女。 「こほんっ、お二人とも宜しいですか?」 「え、ああ、すみませんっ、」 「し、失礼しましたっ、」 なにやらユーフェミアの桃色の髪に負けないくらい桃色なオーラを放ち始めた二人に割って入った辻は、当の面会人ユーフェミアに嶋田を紹介する。 「ええ~、もうご存じのことと思われますが、こちらが我が大日本帝国の宰相、嶋田繁太郎氏です」 「は、初めまして・・・というのもおかしいですね、講和交渉の席で顔合わせはしておりましたから・・・」 「は、はいっ、改めまして神聖ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアと申しますっっ、」 ぎこちない挨拶を交わす二人に辻は顔を逸らして笑いを堪える。 「ほ、本日はわたくしのような若輩者にお会い頂きまして、真にありがとうございますっ、」 「い、いえ、」 (ぷっ、い、いけませんね。これ以上見ていたら大笑いしてしまいそうですよ) 「すみませんが私はお邪魔なご様子なので、これにて失礼させて頂きます」 「あ、ま、待ってください辻さんっっ!!」 「それではごゆっくり」 制止する嶋田を無視して辻は執務室の扉を閉めて出て行ってしまった。 179 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 31 35 * 「・・・・・・」 「・・・・・・」 辻が出て行った後、二人きりになってしまった嶋田とユーフェミアは、互いに何も言わず俯き、時折視線を合わせると勢いよく逸らして 頬を赤く染めていた。 (き、気まずい・・・何を話したらいいんだ・・・) 「た、体調は、その、宜しいですか、」 漸く発した言葉は何の意味も持たない物。 「は、はいっ、とても、いいです・・・」 それに対するユーフェミアの返事も当たり障り無い物。 「い、いいお天気ですね、」 「そ、そうですね、」 もう二人共に何を言ってるのか分からないという感じだった。 (近所のおばさんに挨拶してるんじゃないんだぞ!) 「「あ、あのっ!」」 意を決して口を開けばこれもまた同時で。 「な、なんですかな?」 「し、嶋田閣下から、」 「い、いやユーフェミア皇女が、」 「い、いえ、そちらから、」 互いに譲り合って収拾がつかない。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 そうなるとまた沈黙の時間になってしまうのだが。 (ええい、くそっ、このままではちっとも進まんっっ!!) 流石に耐えきれなくなった嶋田はもう一度自分から話しかけた。 「その・・・また貴女とお会いすることになるとは、思いませんでした」 するとユーフェミアも同じように口を開く。 「わたくしもです・・・・・・一夜限りと、思っておりましたので・・・・・・」 思い出すのは数日前。 出会い、共に歩き、いろんな景色を見て物に触れてみた日。 そして月夜の下、吸い寄せられるように行われた秘め事。 「その、申し訳ありませんでした。知らなかったとは言え空気に流され、一国の皇女である貴女を・・・」 「そ、そんなっ、謝らないでくださいっ、わたくしの方こそ宰相閣下を・・・」 地位や立場を考えればあまりに軽はずみだった。 それも相手の素性を知ってしまった以上尚のこと。 だから謝罪した訳だが、ただ一つ、引っ掛かることがあった。 それは知っていれば求め合わなかったのかということ。 あの時流されたとは言え、互いに望み、求め合ったのだ。 そこに嘘はない。 嘘のない世界など無くとも、それが嘘ではないと分かる。 そんなもの。 「あの・・・お聞きしても宜しいでしょうか?」 「・・・・・・なんでしょう?」 「宰相閣下は・・・・・・わたくしがブリタニア皇女だと、あの場で知っていれば・・・・・・わたくしを、拒絶なさいましたか・・・」 「・・・・・・」 悲しそうに、苦しそうに訊ねるユーフェミア。 もし拒絶したと言われても、それは仕方のないこと。 それが互いの立場であり地位なのだから。 でも、それはとても悲しいこと。 そして何より嫌だった。 あの時自分を一人の女として見て接してくれた彼の口から、その言葉を聞きたくない。 例え我が儘であると分かっていても・・・・・・。 そんな不安渦巻く彼女に対し、嶋田は返事を返した。 180 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 36 06 「いいえ、それでも・・・・・・受け入れていたでしょう。あんな泣きそうな顔で、目に涙を溜めて求められたら・・・・・・拒絶など出来ませんよ」 「っっ!!」 自分の思うままに。 余計な事を考えずに。 ただ正直に。 それは心からの言葉。 返事を聞いたユーフェミアの目が僅かに潤み、頬に朱が混じる。 それを見た嶋田は彼女の側に寄ると、長いポニーテールに纏められた鮮やかな桃色の髪に指を通して撫でた。 「・・・」 次いで朱に染まる頬に触れ、目に溜まった彼女の涙を指で拭う。 「悲しい話をしているのではないのですから、涙は禁物ですよユーフェミア殿下」 「・・・・・・はい」 言われて微笑むユーフェミア。 しかし一度出始めた涙は中々引かない。 「涙・・・止まりません・・・」 「これは参りましたね。誰かに見られたら私がユーフェミア殿下を泣かせていると勘違いされかねない」 困った困ったと頭を掻く嶋田にユーフェミアは。 「あの・・・・・・」 いっぱい・・・・・・泣かせてください・・・ そうすれば・・・・・・涙、止まると思うんです・・・ と、言い放つ。 「ユっ、ユーフェミア殿下、それは・・・」 狼狽する嶋田。 それはそうだろう。彼女の言をそのまま実行するというのは。 それを、此処でするということなのだから。 「ユフィと・・・呼んでください・・・」 だがユーフェミアは引かない。 ブリタニア皇女と知っても受け入れたというのを聞いてしまったから。 それならばもう、一夜の思い出で我慢する必要も、終わらせる必要もない。 何のためにここへ来たのか? これからもずっと想いを紡いでいきたいからではないのかと。 だからユーフェミアは止まらない。 「んっ、」 彼女は少し背伸びをすると、嶋田の身体に抱き着いて。 彼と唇を重ね合わせた。 「三度目・・・です」 「なにがですか」 「もうっ、言わせないでくださいっ、」 「年を取るとうら若き乙女の口から聞きたいと思うものだよ」 「あっ」 「んっ?」 「喋り方・・・おじ様に戻りました」 「おっと失礼。気が抜けてしまいま―っんう!」 言い掛けた嶋田の唇がもう一度塞がれる。 直ぐに離れたユーフェミアは。 「こちらの方が・・・いいです」 「ユフィ・・・わかりま、いや・・・わかったよ」 微笑むユーフェミアに折れた嶋田は彼女と初めて出会った時の、親しい友人の前でだけ使うため口調の言葉遣いに直した。 もうダメだ。ここまでされて何もないでは終われない。 (いけないと・・・分かってるんだがな・・・) 部屋にあった二つの影が、来客用の大きなソファの上で一つに重なる。 それは、面会時間を過ぎた頃にはまた二つに戻っていた・・・・・・。 181 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 37 00 * 「大丈夫かいユフィ」 「脚がふらつきます・・・・・・」 「全く困ったお姫様だ君は」 「すみません・・・」 「お話は終わりましたか?」 「うわっ! 辻さんッッ!」 「なんです、そんなに驚いて」 「い、いや、いきなりだった物で」 「ちゃんとノックはしましたよ・・・・・・ところで」 言葉を切った辻は嶋田に支えられたユーフェミアを見る。 彼女の肌は白人特有の白。 もちろん頬も白い。 にも拘わらず。 「おや、ユーフェミア殿下。頬が赤く上気していますよ?」 「あ、あのッ、なんでもありません・・・」 「なら良いのですが」 国賓になにかあっては大変ですからね。 辻がそう言うと、嶋田は「そ、そうですね」と同意した。 「ところで嶋田さん」 「な、なんですっ、」 「ユーフェミア殿下の長くお美しい御髪がこんなに乱れてしまっていますが」 ポニーテールに纏められた髪が所々乱れ、ほつれてしまっている。 「やはり何かあったのでは?」と迫る辻に、またユーフェミアが弁解した。 「あ、あの、わたくしがきちんと梳かしていなかっただけなんですっ、」 「なるほど。それなら仕方ありませんね」 嶋田は退出するユーフェミアと少し見つめ合った後。 別れの挨拶を交わす。 「それではユーフェミア殿下、お気を付けて」 「はい・・・」 そんな二人を生温かい目で見ていた辻は、執務室のソファに目を向けた。 そこに落ちていたのは数本のピンク色の糸。 (きちんと梳かしていなかった・・・ですか) 「この様子では・・・日ブ友好、そう遠くなさそうですね」 (おっと、忘れる処でした) 「ユーフェミア殿下」 「はい、なんでしょう?」 「講和条約も締結されたことですし、今度親しい友人達を集めて飲み会を開くのですが、宜しければ御一緒にいかがですか? 日ブ親善という意味でも」 「つ、辻さん、飲み会って会社帰りのサラリーマンじゃないんですから、ユーフェミア皇女に失礼でしょうッ!」 (何を言い出すんだこの男はァァァ!! あんな変人共との飲み会にユフィを連れて行けるかァァァッッ!!) 嶋田の真なる心の叫び。 だが。 「まあっ 楽しそうですね。もし、許可が下りましたら是非とも参加させてください」 悲しいかな、嶋田の心の叫びはユーフェミアに届かない。 ただ幸いだったのは、16というユーフェミアの年齢のお陰でなんとか飲み会参加を回避できたのだった・・・・・・まる 182 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 39 31 「ユフィ、嶋田総理との面会はどうだった?」 「え? あ、はい。とても有意義でした。それにお人柄も良く、あの方ならば必ずや、日本帝国とブリタニアに友好の橋を築いてくださるかと」 「そうか・・・ん? ユフィ、どうした?」 「え?」 「先ほどから下腹部をさすっているが・・・お腹でも痛いのか?」 「あ・・・い、いえ、その・・・熱い物なのだと思いまして・・・」 「熱い飲み物でも飲んだのか?」 「え、ええ、まあ、いただきました・・・・・・」 「ほう。その様子では嶋田総理との個人的なパイプはユフィが一番太くなりそうだな」 これより数日後。 神聖ブリタニア帝国第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアには、日ブ友好のため、在日本ブリタニア大使館に常駐するよう勅命が下った。 飲み会 「ん? 嶋田、もう帰るのか?」 「ああ悪い山本。ちょっと約束があってな」 「嶋田さん・・・彼女に宜しくとお伝えください」 「は、ははっ、なんのことですか?」 「いえいえ、こちらのことです」 「なんだ嶋田のやつ。逃げるみたいに出て行ったぞ」 「さあ、なんでしょうね」 (ふふふ、どうやら上手く進展しているようですね。しかし実に残念・・・皆さんに紹介する良い機会だったのですが・・・ま、後日考えますか) 183 :帝都の休日2:2012/12/07(金) 22 43 23 終
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704 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 10 29 ユーロアレクサンダ・シュトゥッツァー 主な生産・配備国:イギリス王国・イタリア王国等 開発:ユーロブリタニア技術廠 概要:アレクサンダのユーロブリタニア改修版であるユーロ・アレクサンダの追加武装装備型。 もともと、旧EU系国家の吸収に際して彼らの保有する兵器を接収し、恭順した国家に最装備させることで 対EU残党戦の戦力増強を図る、というプランはEUがアレクサンダを開発した頃から存在した。 しかし、実際に接収してみて判明したアレクサンダの予想以上の正面装甲の薄さは、MTF相手はともかく、 EUの装備する同じKMFであるアレクサンダtype03に対しては不安の残るものでしかなかった。 このため、ユーロ・アレクサンダでは正面装甲の増加・ブリタニア系KMFに使用される軽量装甲材の使用等の 徹底的な改修が加えられ、生存性は大きく向上したが、機動性を若干犠牲にせざるを得なかった。 このことは、多くの兵士からは問題視されなかった(というより生存性向上を喜ぶ声が圧倒的だった)が、 一部のエース級デヴァイサーからは、「装甲と機動性を両立してこその兵器だ」といった挑戦的とも言える要望が寄せられた。 そうした要望のうち、具体的な改修案も合わせて提出したガブリエル・ゾラ元フランス自治州大尉の案を原設計として ユーロブリタニア技術廠が開発した攻防走三位一体の追加武装を装備した姿である。 ちなみに、本機の名称は技術廠の開発者が従来のアレクサンダと区別するため、追加武装を発案者のゾラ元大尉に 敬意を表して彼のあだ名である「シュトゥッツァー(伊達男)」というコードネームで呼んだことに由来する。 また、ユーロ・アレクサンダ本体への改修はアタッチメント部分など最小限に留まるため、 部品さえ揃えば通常のユーロ・アレクサンダから現地改修することも可能となっており、第二次欧州解放戦争末期には、 配備されたユーロ・アレクサンダの3割が本仕様になっていた、とも言われる。 705 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 11 01 武装・運用 通常のユーロ・アレクサンダとの一番の違いであるシュトゥッツァーは、アレクサンダ02までであればリニアアサルトライフルを 接続していたサブアームを専用アタッチメントに取り替えることで接続可能となる。 シュトゥッツァーの構成としては、ロングシールドブースターと呼ばれる増加ブースターユニットと一体となった、 その燃料系及び外付けユグドラシルドライブ部分を保護するシールドに、トンファーやリニアアサルトライフル等の武装を シールド両脇及び先端の三箇所のアタッチメント状況に応じて接続し、する、というものである。 EU系武装の実物を接収・研究した成果として、ブリタニア系・EU系双方の武装が、KMF用として一般的なサイズであれば、 その殆どを接続可能、という特徴があり、撃破された友軍のハドロン砲やヴァリスを装備して戦う姿や、 変わったものでは敵から奪ったと思われるウルナエッジを装備して突撃する姿も目撃されている。 基本的な運用としては、サブアーム2本で支持して機体背面からコックピット上部にかけて傾ければ 補助機動力兼対空武装兼上面/背面防御として、 腰から前面へ転回してメインアーム及びサブアーム一本ずつで支持すれば、射砲撃/突撃武装として、 それぞれ使える他、コクピットブロックでの脱出時の脱出距離増加や増加装甲・自衛武装としての使用も想定されている。 特殊な例としては、偵察からの帰路にEU軍に半包囲された小隊が、インセクトモードから低空飛行により 平地を電撃的に突破して生還、難を逃れた事例も存在する。 なお、シュトゥッツァー開発を承認した日本・ブリタニア陣営の裏の目的としては、エナジーウイングやフロートシステムの 自軍への普及によるKMFの高機動化の流れの中で、最先端技術であるエナジーウイングやフロートシステムを 供与することなく、同盟国軍を自軍と共同行動ができる程度に機動化する装備を開発したい、というものがあった。 このため、シュトゥッツァーの成功を受け、外付けユグドラシルドライブを廃し、武装を固定式リニアアサルトライフル×2とすることで コストを低減した廉価版「B・W・S(バックウェポンシステム)」が開発され、南ブリタニア大陸諸国・中華連邦・東南アジア諸国といった 同盟国や準同盟国へと供与されていくこととなる。 707 :フライルーの人:2013/08/10(土) 18 16 35 以上です。 やはりティターンズの旗のもとに、のライバル、ガブリエル・ゾラさんの最終搭乗機体、 リック・ディアス・シュトゥッツァーが元ネタになっております。 ゾラさんのEU時代はゲルググ・シュトゥッツァーみたく、ありあわせの部品でオルレアンやパンツァーフンメルを強化してたので、 その経験がユーロブリタニア傘下になってからも生きた感じですね。
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OP、MAPの募集期間と投票の日程は下記の通りです。 募集期間 10月19日(月)0 00~23日(金)23 00 ※時間厳守 投票日時 10月24日(土)0 00 00~23 59 59 認証締切 10月25日(日)12 00 オープニング候補 タイトル 作者 主催サイド 見せしめ その他登場人物 A オープニング ~殺人遊戯、開幕 ◆Vj6e1anjAc シャルル・ジ・ブリタニア、ルイス・ハレヴィ ネロ、ランサー 阿良々木暦、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア B 開演 ◆tu4bghlMIw イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、アーニャ・アールストレイム 染谷まこ 竹井久、利根川幸雄、真田幸村、枢木スザク、衛宮士郎、秋山澪、バーサーカー C 悪夢の島 ◆8d93ztlX9Q 帝愛グループ、イノベイター 原村和、ギルガメッシュ 伊藤開司、利根川幸雄、セイバー、アーチャー D 開催宣言 ◆k11/f4Kc0Y ナナリー・ヴィ・ブリタニア オデュッセウス・ウ・ブリタニア E オープニングプレリュード アンドウ-人生逆転ゲーム-オープニング 地獄の門の入り口 ◆7jHdbxmvfI 安藤守 ハギヨシ 天江衣、伊藤開司 F オープニング――開幕―― ◆WWhm8QVzK6 言峰綺礼 ルキアーノ・ブラッドリー 上条当麻、衛宮士郎 G オープニング――《開会式》 ◆tILxARueaU 帝愛グループ、遠藤勇次、インデックス 龍門渕透華 天江衣、利根川幸雄、上条当麻 H 開幕 ◆OEc6vj2q8o インデックス 上条当麻 I 開演! ◆tsGpSwX8mo デヴァイン・ノヴァ デヴァイン・ノヴァ×12人 秋山澪、平沢唯、田井中律、琴吹紬、平沢憂 J 遥かなる戦い、開幕(オンステージ) ◆7f10fc0yk2 シャルル・ジ・ブリタニア ロロ・ランペルージ ルルーシュ・ランペルージ、荒耶宗蓮 K オープニング -開演- ◆MAKO.0z9p. (利根川幸雄) 原村和、宮永咲 L オープニング ◆fUJWpb3ygiKJ 帝愛グループ M Let s Party! ◆OBTuXOu5qc シュナイゼル・エル・ブリタニア 玉城真一郎 真田幸村、伊達政宗 N 第0話 ◆b8v2QbKrCM 兵藤和尊、言峰綺礼、ギルガメッシュ、黒服(複数) 井上純 セイバー O OP案 ◆YzRSe62wUQ レディ・アン、(トレーズ・クシュリナーダ) (レディ・アン) 阿良々木暦、トレーズ・クシュリナーダ P ハジマリ ◆lmLSfwR9C2 荒耶宗蓮、言峰綺礼 ルキアーノ・ブラッドリー 一方通行、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア Q 開幕――深淵にあるもの ◆e3C3OJA4Lw シスターズ イリヤスフィール・フォン・アインツベルン バーサーカー、衛宮士郎、上条当麻 R 「はじまりの『放送』」 ◆nwT3IBYDkM イオリア・シュヘンベルグ、ディートハルト・リート、黒服たち、ドクターJ、プロフェッサーG、ドクトルS、H教授、老師O 参加者の誰か、あるいは全て(?) S バトルロイヤル企画 ◆k5Y/BkYMOA ディートハルト・リート MAP候補 地図案① (ロゴ) http //blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/98/1546e823443d2c0b52d8098519d2c330.png (MAP) http //blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/34/65f413f18ac424c90546a9f4818220fa.png 地図案② (◆F5wU7PE6Sw) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0309.jpg 地図案③ (◆WWhm8QVzK6) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0312.png (灰色:市街地 黄緑色:田舎町 緑:森(山) 水色:川、海 オレンジ:線路) 地図案④ (◆puNptVrUKo) http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0313.png 地図案⑤ http //takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0314.jpg
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194 :名無しさん:2013/03/07(木) 23 57 25 ネタ~ 929氏のモニカさんと少佐の決戦1年後設定 日高戦争から1年 ナイトオブラウンズ末席に座する女性モニカ・クルシェフスキーは自宅である嶋田邸で暦を見つめていた 「早いものであれからもう1年か」 1年前、日本ブリタニア連合軍の前線司令官として自らKMFフリーダムを操り戦場を駆けたモニカは激戦の中で好敵手と出合い、討ち取っていた 今日はその好敵手の命日 「シゲタロウさん」 彼女は台所で朝飯を用意している夫を呼ぶ 結婚して何年にもなるのに一向に料理の腕が上達しないモニカに代わって彼が料理を作るのが嶋田家の日常 本当は嶋田邸で働く家政婦やモニカの実家から送られたメイドの仕事だが自分達で出来ることは自分達でするようにしているのである 「どうしたんだい?」 手を止めた彼が台所から顔を出す 「シゲタロウさん、明日お時間ありますか?」 「とくに用事はないから空いてるけど……なにか有るのか?」 「はい、もし宜しければ明日、私とシゲタロウさん。サクラの三人で高麗に行きませんか?」 「え?!こ、高麗に……?」 なにを言い出すんだコイツは?とでも言いたそうな夫 彼はあまり高麗に良い印象を持っていない かくいうモニカも同じではあったが、彼女の場合あの戦場で戦った好敵手とその部下たちという例外を目の当たりにしていた為、少しは印象がマシになっていたのである とはいっても「好き」にはなれそうにもないが 「実は、今日は以前話した好敵手の命日なんです」 「あ~、君が言ってた高麗首都防衛隊の」 1年前、戦後処理を終えて日本へ帰還したモニカは夫に高麗で戦った騎士の話をしていた もちろん高麗人に彼女が話すような高潔な人がいたなど信じてくれなかったが 最後の最後まで首都に止まり、ブリタニアの戦女神と称されるナイトオブトゥエルブと戦った高麗軍人がいたらしいという噂を聞き最後は信じてくれたのだ 「ええ、その騎士と認めた好敵手の墓標に花を一輪添えたいと思いまして。シゲタロウさんとサクラには関係ありませんが、お付きあい頂けると幸いです」 「俺はいいよ。君が認めて君を相手に一歩も引かなかったのがどんな奴か見てみたいしね」 「ありがとうございます」 了承した夫はそのまま台所に戻ると朝食作りを再開する 「おか~たま~、おはよ~ございます~」 「おはようサクラ」 間延びした寝ぼけ声でやってきた娘に朝の挨拶をした彼女は、娘にも一緒に好敵手の墓参りに行ってくれないかと話し了承をもらったあと夫が作った朝食を口にした
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結合双生児といえば、本来 一卵性双生児で分離して産まれてくるハズが 原因不明ぬ分離が遅れた結果、胎児同士が結合してしまい、う。いわば体を共有する双子のことであるが。 実際に聞いてみた 結合性双生児で産まれてしまったアビーヘンゼル、ブリタニーヘンゼル(アビーはアビゲイルの略称)は こう語る。 Q.給料は1員分? 「はい、確かに私らは2なのに1員分の給料しか もらえないのです。」 確かに給料が1員分だった。 補加 結合性双生児 アビーヘンゼル、ブリタニーヘンゼルは、 1990年3月7日、アメリカのミネソタ州にて 頭部を2つもつ結合性双生児として生を受けた。 頭部、心臓、胃は独立しているものの脊柱が 臀部で癒合、また多くの臓器が共有されている。 お互いに自分の反対側の手足の感覚は無いようで 右手右足をアビー、左手左足をブリタニーが 動かしているそう。 めちゃくちゃ難しそうだがあ 長年の経験と双子のシンクロ具合で何の問題もなく 動かせるそう。 双子のシンクロって これぞ神業かいやあ!
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マルチ使用国解説 これはまだ作りかけです。 みなさんで自由にどしどし編集するなり、コメントなどで追加してください サボっていたが、本気出す。 とりあえずタイマンでの戦い方、チーム戦での活用を書くようにしようと思う。なお基本は25kでの戦い方を記述する ※25k、日本人ルールでの勢力図 (管理人の判断) ローマ≧カルタゴ≧セレウコス≧マケドニア>ギリシア≧エジプト≧ポントス>アルメニア>ゲルマニア=ブリタニア>ダキア≧スペイン≧スキタイ>ガリア≧トラキア≧ヌミディア あくまで私の一般的な感覚であり、用兵しだいではブリタニアは上位勢力を食い物にできます。 (一部の勢力を除いて、一発逆転の方法はあるんだ) ※だれでも俺論を書いていけ。 西地中海 ローマ4勢力(ユリウス・ブルトゥス・スキピオ・元老院と市民) カルタゴ 大王のディアドコイ ギリシヤ都市同盟 マケドニア エジプト セレウコス朝シリア トラキア ポントス 蛮族 ガリア スペイン ブリタニア ゲルマニア ダキア 東方諸国 アルメニア パルティア その他 スキタイ ヌミディア 反乱軍
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651 :日本の意思表示:2013/01/20(日) 23 02 23 日本の意思表示 高麗共和国大統領府 外国の首脳や政府高官、また財界の要人などとの会談の際に使われる大広間。 その中央に設けられた大きな丸いテーブルには、高麗・中華・EU・清・ブリタニア・日本の代表者が時計回りの順で席に着いていた。 世界の四強国が顔を連ねるこの会議は、先頃中華連邦より分離独立した新国家『大清連邦』の承認と、清と隣接する国々との諸問題について決着を付ける為に開かれた物である。 議長国は高麗共和国。 日本やブリタニアを始めとするそうそうたる顔ぶれの中、何故高麗が議長国に選ばれたのかというと、清と軋轢のない唯一の国であったからだ。 しかし一同が会したこの協議、中華連邦が清の承認を決めている以上最早結論の出た出来レースでしかない。 あとは線引きや各種の問題について話し合うだけという物になるので、どの国も『議長国はやりたい奴がやれ』という程度の考えだった。 そんな中、手を挙げた高麗にブリタニアの全権代表、第二皇子シュナイゼル・エル・ブリタニアは友好的な態度で「これで貴国も列強クラブの仲間入りですね」とリップサービスを行っていた。 基本他者へは友好的に接するシュナイゼルにとっては挨拶みたいなその言葉。 それを真に受けた高麗大統領、李・承朝は(遂に我が高麗も列強の末席に名を連ねる日が来たか)と感慨にふけっていたが誰にも相手にされていなかった。 ただ一人、日本代表の吉田茂全権特使は合間に取られた休憩時間の間に「変なことを仰って勘違いさせないように願いますよ」とシュナイゼルに釘を刺していたが・・・。 652 :日本の意思表示:2013/01/20(日) 23 02 57 * 「それでは各国共に大清連邦を国家として認める。これで宜しいですね?」 「異論はない」 議長の李の言葉に真っ先に返答したのは膝下まで伸びた長い黒髪の美丈夫。中華連邦全権特使、黎星刻(リー・シンクー)。 若くして高位の武官に上り詰め、政治手腕にも長けた彼は天子から全幅の信頼を受けこの場に臨んではいたが、やはり結果の決まり切った事柄。特に大きな発言をすることなく一言で終わらせた。 何より中華を散々荒廃させた上、領土まで奪った大宦官の一人である清の代表、高亥(ガオ・ハイ)とこれ以上同じ部屋で同じ空気を吸っていることに耐えられない。 自身や国としては承認の一言で終わりなのだから早く帰らせて欲しいと思っているくらいだ。 「我がEUとしては大筋では認めますが、清が主張する領土については納得しておりません」 次に意見を述べたのはEU代表。彼の主張も当然と言えた。 何故なら清が中華から掠め取った領土。その北方線が元の位置より北側に食い込んでいるのだ。 しかも清国内ではバイカル湖西端以東の全シベリアを自国領土とすべしという意見まで上がっている。 「ここは六カ国協議という場。議題は我が国の承認についての話し合いですぞ?」 領土の話は関係ない。裏返ったような高い声でそう言い切ったのは額に朱色の化粧を施し、黄色い民族衣装を着た男――清の代表である大宦官高亥。 協議参加国の代表者の中でこの男だけ色んな意味で異彩を放っている。 威風堂々というよりも、他者を見下したような彼の態度はEU代表を特に苛立たせていた。 「諸問題の決着の場でもあります」 そこへ横から入ったのは日本代表吉田茂。 吉田はEU側が持ち出した清の主張する領土を独立前の中華連邦に所属していた領域で確定するべきだと主張する。 本来それが正しい話であり、清の主張は全く筋が通らない物。 「それにEUだけではなく、我が大日本帝国固有の領土である樺太まで貴国の領土と主張されていますが?」 「歴史的に鑑みれば樺太は我が清・・・いや、中華民族の支配領域に極めて近く、当然支配領域であると考えておりますぞ?」 四千年の歴史の中で目と鼻の先にあった地である樺太は元より中華の領土であると高亥は主張する。 であるならば中華から譲り受けた自国領土に樺太が編入されるのは至極当然のことだと。 自分が見たから自分の物。某ガキ大将が言うような恥ずかしいことを国際会議の場で臆面もなく口にする高亥に一同は呆れかえった。 「断っておくが中華連邦は樺太を領有したことなど一度たりとも無い」 そんな無茶苦茶な意見を口にする高亥に異論を述べたのは星刻。 ふざけたことを抜かすな。そう抗議する。 高亥の意見を認めれば中華連邦は樺太を自国領土だと考えていたなどと捉えられるからだ。 そんな恥知らずな事は過去一度も考えた事など無い。ましてや誰が好き好んで超大国大日本帝国に喧嘩を売ろうと思うだろうか。 「さて、正当な実効支配国であった中華連邦の星刻氏はこう見解を述べられましたが?」 「・・・・・・」 こうなると高亥は何も言い返せない。 元の持ち主が「これは俺のじゃない」と言っている以上、清に所有権など無い事になる。 これでまだ領土主張をしようとすれば侵略的意思有りと判断されてしまうだけだ。 これに追い打ちを掛けたのはブリタニア代表シュナイゼル。 「我がブリタニアとしても独立前の所属地域のみを清の領土として認めます。それ以上を求めるならばブリタニアは今後一切の話し合いには応じません。 それと、万が一にも樺太に軍を進めるなどという選択を取られた場合、ブリタニアは日本との相互補完条約(相互防衛同盟はこの中に含まれている)の元貴国を敵国として認定し、それなりの対応を取らせて頂くことになります」 シュナイゼルの発言に追い詰められた高亥にとどめを刺すべく続いたのは無論吉田だ。 彼は冷静な語り口調で万が一の事態について日本はどう動くかを述べる。 「シュナイゼル氏の発言は些か過激でしたが、万が一にも氏の仰るような事変が発生したときは・・・・」 “誠に遺憾ですが――我が国は問題解決のため全力を持って対処させて頂く所存ですので、くれぐれもお忘れ無きよう願います” 653 :日本の意思表示:2013/01/20(日) 23 04 46 この吉田の発言に場は静まりかえった。 樺太の主張などに拘り続ければ清は日本と戦争になる。その可能性が示唆されたのだ。 如何に中華連邦から幾つかの軍管区勢力を纏めて取り込み独立した清とは言え、世界第二位の超大国と戦争など出来ない。 何年も前から北東部に秘密の兵器工場などを独自建設し、ブリタニアの汚職貴族を通じて第五世代KMFサザーランドのコピー品量産の目処が立ったとは言っても日本が相手では・・・。 国力比で表せば一目瞭然。 ブリタニアを20とした場合日本は13、中華が6、EUが3~5といった処である。 物量という点では日本はブリタニアに数倍の差を付けられているのだが、技術の日本という二つ名が示しているように科学技術を始めとする各種分野は常に世界の先を行っている。 これによって物量の差を埋め、対比20と13にまで縮めていた。 数値が示すように一国で日本と戦争が出来るのはブリタニアのみ。 そのブリタニアでも日本と全面戦争になれば再起不能なダメージを負う可能性が高く、シミュレーションの中には両者共倒れという結果を示す物まであった。 だが日本・ブリタニア間で戦争になるなど限りなくゼロに近い。正に有り得ない話だ。一部の文化が混ざり合うほど蜜月関係、家族関係にあると言っても過言ではないほど両者は深く結びついているのだから。 つまりこの対比は実質上日・ブ33と、それ以外という数値になる。 元々ここまでの差はついてなかったが、日・ブが蜜月関係になってからこの二国だけがそれ以外を大きく引き離し飛躍してしまった。それが現在の世界の国力比に繋がっているのだ。 で、肝心の清はと言えば大きく見積もって1・・・あるか? といった具合。 経済が冷え切った弱り目に祟り目状態、まだ第五世代KMFの技術が完成しきっていない今のEU相手ならまだ冒険する気概にもなるが、日本とやれば踏み潰されて終わりという答えしか出ない。 軍の一部には「日本なにするものぞ!」と気概を上げている者も居るのだが・・・。 「樺太領有発言、この場にて撤回して頂けますな?」 (日本相手の冒険は危険)そう判断した高亥は「善処致しましょう・・・」と呟いた。 吉田も顔色を悪くした高亥の様子にまず撤回するのは間違いないと悟り発言を終えたが、シュナイゼルは彼の言に一瞬(本気で潰すのか?)と思ったほどだ。 他の誰も知らないことだが今吉田がした発言はそれほど重い言葉だったのである。 “誠に遺憾” 大日本帝国が行う対外意思表示の一つで、大まかに分類される基準では二番目に重い言葉。 その意味は、大量破壊兵器以外のあらゆる手段を用いた武力による全面戦争。 公式の場で発言されるのは極めて希であり、シュナイゼル自身この言葉を耳にしたのは初の事。 それだけ領土防衛に対する思いは真剣であり、例え小島一つであろうともこれを侵す存在は全力を持って排除するという意思の表れだった。 彼が日本の発する“遺憾の意”の重大性を知っているのは長年の同盟関係であるブリタニアの皇子であり政治家だからだ。知ってて当たり前なのである。 だからこそ肝を冷やした。新興独立国家の承認会議が消滅後を想定した話し合いになる処だったのだから。 (まあ今回の吉田卿の発言は、日本が発する“遺憾の意”がどういう物かと後々各国で調べられるかも知れないな) シュナイゼルがそう考えるのも無理はない。あの発言の後、この場に居る者皆が気付いたからだ。明らかに空気が張り詰めていると。 星刻なども戦場にいるような錯覚を覚えたほどに変わったその空気。 まるで開戦前夜を思わせるような雰囲気に様変わりしていたのだ。 尤も、ただ一人高麗大統領、李・承朝だけが分かっていない様子だったが。 654 :日本の意思表示:2013/01/20(日) 23 05 16 こうして樺太領有発言を公式の場で撤回することになった清だが、EUとの係争地については諦めるつもりはなかった。 無論、この場では星刻の発言もあって取り下げざるを得なかったが、高亥の中ではEUならば何とかなるとの思いが消えていないのだ。 未だまともなKMFを持っていないEU相手なら、ジェンシーの数が揃えば大きく出て領土の拡張が出来るかも知れない。 そういう意味では中華連邦相手にも同じ事が言えるが・・・そんな良からぬ冒険心を抱いていた。 第七世代機を開発し圧倒的技術力と国力を誇る日本やブリタニアは危険だが、 ガン・ルゥやパンツァ-・フンメル程度が主力状態の中華やEUならば多少大きく出ても大丈夫だろうという慢心からくる自信。それを抱かせるのがジェンシーの存在だった。 そしてそんな彼と同じような考えを抱いている大宦官たちが牛耳る大清連邦。 彼の国が危ないゲームを始めるか否か、それはまだ誰にも分からない。 結局この日の六カ国協議は結論ありきの出来レースであった事もあり一日で終了。 清は列強よりの国家承認。 中華は厄介者の切り捨て。 日本とブリタニアは樺太領有発言の撤回。 EUは係争地の線引き確定。 そして高麗は列強クラブの仲間入り。 と、成果はあったので満足とは言わずとも上々であると考えた各国の代表者たちは、散会したのちそれぞれの宿舎へと帰っていった。
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622 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 49 32 モニカ・クルシェフスキーの帰郷 & ジェンシーに乗ろう!! 設定 休日・隠居騎士世界 内容は384-387と前スレの“厄介なプライド” に関わる話で、モニカが「慣れていなかった」という発言をした後の出来事です。 ラウンズが出来ますが、アーニャとジノは出てきません。 太平洋上空を飛行する旅客機、日本製【大鷲:765型】がエンジンを唸らせて大気の海を突き進んでいた。 「はぁ・・・」 【大鷲:765型】の中でも豪華で、政府専用機としても知られる【タイプ:72‐IT】に溜息をついた張本人、モニカ・クルシェフスキーは居た。 なぜ彼女がこの旅客機に搭乗しているかというと、きちんとした理由がある。 まず先日に皇帝陛下から直々に呼び出しがあった。これ自体は半ば予想していたことであり、何ら驚くことではない。 駐在文官の代わりとしてやってきたジノ・ヴァインベルグに引き継ぎをし、さて行こうかという時に日本の政府高官から「私たちも行くので同行しませんか?」というので便乗することになったのだ。 が、これも溜息の原因ではない。 (嶋田さんに会えなくなるかもしれない・・・) その思いが原因だった。 そもそも事の発端は、【ジェンシー】に乗った後の取材だ。 下宿先である嶋田宅に帰宅して「モニカさんの事が載っていますよ」と渡された雑誌、週刊減退に載せられたその記事は、彼女にすさまじい衝撃を与えていた。 当初は泣きついて諌めてもらい、別会社の記者に『今回は自分も週刊誌に付いて勉強不足だった』と答えてその日は終わった。 が、事態が深刻になると理解したのは、翌日の仕事をしている最中だった。 なんといってもブリタニアは帝政国家、歴史も物を言うが名声等も重要視される。 そんな中、『ナイト・オブ・ラウンズの一人が、高麗の兵士より下だと認めた』という部分が(一スレ目865-869参照)問題となった。 あの時の自分は確かに『高麗軍の兵士はラウンズ以上の勇者です』とも、『高麗軍の兵士は私ですら乗りこなせないKMFを乗りこなしていますから』とも言ったが、けして『高麗の兵士はラウンズより強い』だとか、『高麗製KMFは強い』などと言ったつもりはない。 しかしあの記事を読んだ人間はどう思うだろうか?何も知らないような民間人ならまだいい。しかし、日本の“同盟国”である祖国ブリタニアはどうだろうか? その事実に行きついたモニカは、翌日から食欲不振・寝不足・ニアミスが多発し、とてもまともな精神ではいられなかった。 そして一週間前、本国からの呼び出しがあったのだ。 嶋田は心配そうに此方を気遣ってくれたが、自国の問題に彼を巻き込みたくなかったため、何も説明せずに出てきたのだ。 (嶋田さん。心配している・・・よね・・・) そんな状態で窓から見える空の情景を、うわの空で見つめていた。 暫くすると、一人の男性が近寄ってくる。 普段の彼女なら気が付くのだが、まだ外をボ~っと見しいて、接近する人物に全然気が付かない。 「もし・・・」 「・・・(ポ~)」 男性が声をかけたが、視線すら動かない。 「あー・・・クルシェフスキー卿?」 「・・・(ポッポ~)」 今度は少し強めに呼びかけてみたが、反応なし。 仕方ないと思い、今度は肩を揺する事にした。 「クルシェフスキー卿!」 「(ビク!)うわひゃぃ!」 さすがに揺すられ、怒鳴る様に呼びかけられた事でようやく気が付いたものの、目を白黒させて淡々しながら男性を見た。 623 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 51 13 「大丈夫ですかな?」 「だ、大丈夫です。辻さん」 男性、辻正信は「ふむ」というと反対側の席に座った。 「何やら上の空でしたが?」 「そ、そうですか?」 モニカは努めて冷静に、それでいてほほ笑みを浮かべて答えたが、微妙にヒックついていた。 「まぁいいでしょう。プライベートな話はまた今度ということで・・・」 「よ、よろしくお願いします・・・」 なぜか、お辞儀してお願いしてしまう。そして目の前の人物が、なぜこの機に乗っているのか疑問に思った。 「あの・・・」 「私がなぜ、この機に乗っているかですかな?」 「え、ええ。そうです」 辻正信は多忙な人物だ。日本という国の金庫番であると同時に、夢幻界の重鎮の一人であり、政界でも無視できない影響力を持つ。 前総理である嶋田繁太郎ですら頭が上がらない、と言われるほどだ。 そんな彼も後継者を育てていて、仕事はもっぱら彼に任せていると聞いていたのだが・・・ 「清の対応について、ブリタニアで検討会議をするためです。」 「それなら彼でも対応できるのでは?」 「そうかもしれませんがね。色々とキナ臭くなってきたのですよ」 まぁ、その他諸々もありますがね。と言って話を切り上げると、傍を通りそうになったスチュワーデスにお茶を注文した。 「辛気臭い話はこれくらいにして、どうです?」 「どう・・・とは?」 「そろそろ昼食時です。一緒に食事でもいかがかなと思いましてな」 なるほど、備え付けの時計を見ればすでにお昼だ。自分がどれだけ心有らずだったかわかり、少し頬を染めた。 辻はニヤリと笑う。 「それとも・・・こんな怪しいおやじよりも、彼の方が良かったですかな?」 「ふぇぇぇぇぇ!そ、そんなことありません!!」 彼、と言われて思い浮かべるのはやっぱりあの人で、顔をさらに赤くした。 「はははは・・・そんな大声では、他の人物が来てしまいますよ」 「も、もう・・・」 そんなやり取りをしていると、スチュワーデスが紅茶とメニューを持ってきた。 二人はそれを受け取って何があるかを見る。 (政府専用機というだけはありますね・・・ん?) 文字しかないメニュー表を上から見ていくと、下に気になる文字の羅列が入った。 それは好物となった。 (ラ、ラーメン!しかも醤油味!!) 食い入るように見るモニカ嬢。 (ど、どうしよう。辻さんは私の趣味(各社カップラーメンを食べる事)を知っているけど・・・) 嶋田宅にいるときはあまり人目を気にせず食べられたが、ここは旅客機。他の人達がいる前でラウンズが「ラーメン下さい」なんて言えない。 泣く泣く諦めて、その上の“ヒラメのムニエル 北輝次郎のホワイトアスパラガス・ソースを添えて”を注文した。 そして辻は、 624 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 51 49 「“極上醤油ラーメン イベリコ豚のチャーシュのせ”を」 「!!??」 「わかりました」 驚愕に内心震わせながら辻を凝視する。何か言いたい、でも言えない・・・プライドと本能(ラーメン食べたい)が鬩ぎ合いただ硬直するのみ。 メニュー表を下げられた後も辻を凝視しつづけ、見られている辻本人は、そんな視線どこ吹く風とばかりに外の風景を楽しむ。 「うう・・・」 「くく・・・」 微妙に笑みを浮かべる彼が恨めしい。 睨みつけるモニカに辻は(ふむ、前も彼女のような子が居たら・・・萌え~)とか考えていた。 しばらくすると注文したメニューが運ばれてきて、その際「しばらくこの近くに人を寄せ付けないように」とスチュワーデスに言う。 「はい。心得ました」 彼女はそういうと、すぐ近くの内線を取りどこかに連絡をし、その場から離れた。 居なくなるのを確認すると、辻はちょっと落ち込む彼女の前の食事と自分のラーメンを取り換えた。 「え・・・」 「天下のラウンズが「ラーメン下さい」なんて言えませんからね」 先程のお詫びです。というとヒラメのムニエルを食べ始めた。 モニカは茫然としていたが、すぐに御礼を言うとラーメンを食べ始める。 (ラーメン美味しい。そういえば、あれから食べてなかったなぁ) 心の中で感謝しつつその味を楽しみ、久しぶりのラーメンを堪能した。 その後到着するまでモニカの表情は、まだ陰りは有ったがだいぶ良くなっていた。 ――――― ブリタニア・サンディエゴに到着後、すぐさま国内線に乗り換え移動。 ブリタニア帝都ペンドラゴン近くの空港に到着し、一行はホテルに宿泊。朝早く起きて二手に分かれた。 モニカは宮殿内の謁見の間へ、辻正信達の外交メンバーは政庁に向かった。 「ふぅ・・・久しぶりに来ると大きいわ」 宮殿内を歩くモニカはこんなにも此処は広かっただろうかと思った。 日本にいた時、彼女が良く行く国会議事堂は夢幻会の手でだいぶ機能的に作ってあり、そこまで広くなかったのだ。 だがブリタニアは見得というものと、国民に憧れを持ってもらうために豪華絢爛に作ってある。 「あ、Tレックス・・・」 そんな宮殿内を歩いていくと、通路の真ん中に巨大な骨格標本が、デーンと置いてあった。 最近始められた化石採掘の影響だろう。 シャルル皇帝陛下は意外と子供みたいな所があり、こういうモノはだい好物だ。以前は日本製の蒸気機関車があったように思う。 又買ったのかな?そう思いつつ回廊を歩いていく。 両側には様々な恐竜の骨格が並べられ、回廊を歩く者に対して威嚇しているようにも思える。 それらを視線だけで見つつ、モニカは目的地の場所まで行く。 「・・・っ」 そして目の前に巨大な扉が見えた。 皇帝陛下、そして皇族・貴族が今回多数集まっているであろう、謁見の間に到着したのだ。 一度大扉の前で立ち止まり、深呼吸をする。 625 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 52 57 (嶋田さん・・・私に勇気と奇跡をください!) 心の中で決意と祈りをささげ、モニカは大扉に向かった。 大扉は彼女が再び歩き出したのに合わせて開き始めた。 赤い絨毯が敷かれた道をモニカは歩く。 皇帝陛下が座る座前まで来ると、その場で跪いた。 「ナイト・オブ・ラウンズ・トゥエルブ、モニカ・クルシェフスキー。ただ今帰還しいたました」 ここまで来るさい、かなり奥の貴族たちが彼女を見てヒソヒソ話していた。 おそらく、記事に書かれた自分の不用意な発言に、侮蔑と嘲りが起こっているだろうと判断する。 その程度は先刻承知している。もはやあの失敗は無かったことなどできない。 覚悟はもうできている。実家の両親に迷惑を掛ける、思い人に会えなくなるかもしれない。 そう思うと覚悟揺らぎそうになるが、必死にこらえる。 「モニカよ。よく帰ってきた。面を上げよ・・・ィッッ」 ん?何か変だった。疑問に思ったが、陛下の命により顔を上げる。 「・・・へ?」 思わず間抜けな声が出たが、小さかったので誰の耳にも届かなかったのは幸いだった。 今までちゃんと見ていなかったシャルル・ジ・ブリタニア皇帝陛下の姿はおかしかった。 いや、全体像は変わらない。変わっているのは皇帝の首だった。 (なんで首にギブスをはめているの?) 何があったのだろうか?一週間前見た時には何ともなかった。 皇帝陛下の後ろに控える、ラウンズメンバーもなんだか痛々しかった。 ビスマルク・ヴァルトシュタインは顔中に包帯を巻いている。 ノネット・エニアグラムは足を負傷しているのか、時折顔をしかめる。 ドロテア・エルンストは腕を吊るし、ルキアーノ・ブラッドリーはいない。 予想外の姿に目を白黒させる。 襲撃があった!? ・・・それはない。あったらラウンズである自分にも連絡が来る。 事故にあった!? ・・・それもない。あったら報道機関がうるさくなる。 (何があったのかしら??) モニカが疑問で胸いっぱいにしていると、シャルルは痛そうにしつつも滔々と喋り始めた。 まずは労いから始まり、日本での活動を誉め、最近の国外(特に清)についてどう思うか?の質疑応答する。 ここまでは予想どおりなのだが、後半は横に逸れたり戻ったりとおかしい。 しかも、なかなか例の問題にいかない事ので、モニカは更に疑問を浮かべる。 それにどうも周りでヒソヒソ話している言葉が「クルシェフスキー卿はよく乗る気に・・・」とか、「あれは仕方ないだろう」とか、「皇帝の首は・・・」「何時もの事でしょ」などと自分に関する事もちらほら聞こえるが、どうも侮蔑や嘲りは聞こえてこない・・・ むしろラウンズメンバーも同情、勇者を見る目なのだ。いったいなんなんだろうか? 何が何だか分からなくなり、別の意味で心配になり始めた時・・・ 626 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 54 06 「モニカよ・・・そなたは日本において、一つ失敗しておったな」 「っ!・・・はい・・・」 とうとう本題が来た。回りのざわめきも小さくなる。 皇帝の声が、この広い謁見の間に良く響き渡る。 モニカは覚悟を決めて、次の言葉を待った。 「そなたの発言により、ラウンズの力は世界中に誤った認識を与えた。そうじゃな?ィッゥ…」 「は、そのとおりでございます。」 「その事について、そなたはどうするのだ?」 「この身に変えても世界にラウンズの強さを示し、誤った認識を正してごらんにいれます」 「そうか・・・」 その答えを聞いたシャルルは目をつむり、考えるように顔を少し上に(痛そうに)向けてしばし沈黙する。 その間モニカは真剣なまなざしで(内心:痛いならやめればいいのに・・・と思ったことは秘密だ)シャルル・ジ・ブリタニアを見つめる。 皇帝はゆっくりと目を開いき、モニカの方に顔を向けた。 「それについては・・・あ~・・・もうよい・・・」 なんだか歯切れの悪い言い方に、一度は心からいなくなりかけた疑問が再び持ち上がる。 「友邦国である日本から、謝罪と御詫びが来ておるし。、自分達でも把握するために、あの紛い物についての調査も、こちらでも再調査を行った。それに、そなたはいままで余の“盾”としてあまり外に出しておらなかったからな。日本の重鎮と、深い交流を持ったそなたを外すことはできぬ。失敗は誰にでもある。」 あまりにも御咎めが軽いことに驚き、周りからも驚きの声が上がる。しかし「だが、」と言葉を発した事で、緩みかけた心を締め付ける。 「そなたは若いがラウンズである。余の騎士の一人であり、この国の騎士達の見本でもある。このような失態をした罰は与えねばならぬ」一度咳をし「明日、一度故郷に戻り謹慎せよ。そうじゃな・・・ひと月程度でよかろう。謹慎が解け次第、日本に戻り駐在武官として日本との友好のために尽力するのだ。よいな?ァッッ」 「はっ!寛大なご処置に感謝いたします!このモニカ・クルシェフスキー、日本との友好の懸け橋となるため誠心誠意鋭意努力してまいります!!」 ひと月の謹慎という軽い罰則に、動揺しつつも表情には出さず。深く頭を下げて感謝の意を捧げた。それに頷いた(痛そうに顔をしかめた)皇帝はゆっくりと息を吸った。 「では、下がるがよい」 ――――― 謁見の間から退出すると、歩きながらしかし急いで、ナイト・オブ・ラウンズが住まう建物に向かった。 そこは皇帝が住む場所に近く、ラウンズ全員分の部屋がある場所だ。 モニカはその場所にいるであろう人物を目的に急ぎ、そしてその人物は日本に行く前と同様に仕事をしていた。 「ファランクス特務総監、ただ今戻りました」 「ああ、おかえり」 そっけない態度だが、こちらを見るために挙げた顔はニヤリと笑う野性味があふれる笑顔だった。 「ベアトリスでいいというのに、クルシェフスキー卿はまじめだな」 627 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 54 39 手を止めて仕事を中断し、お茶を入れるために立ち上がる。 モニカが代わりにお茶を入れようとしたが、「疲れているだろうから休んでいるといい」と言われ、恐縮しつつそのまま席に座った。 しばらくすると、紅茶を入れてきたベアトリスがモニカの前に座った。 ベアトリス・ファランクスは元ナイト・オブ・ラウンズ・ツーだった事もあり、初めてラウンズとしてきた時にだいぶ御世話になった。 彼女は皇妃マリアンヌ・ヴィ・ブリタニアが鍛えた三人のうちの一人で、事故で負傷しなければ今でも軍部等において、ブイブイ言わせていただろう人物だ。 そんな頭が上がらない先輩と一緒にお茶を飲みながら、二人は久しぶりの会話を楽しんだ。 ユッタリとした時間が流れていく中、モニカは謁見の間での疑問をなかなか言い出せなかったが、思い切って聞いてみることにした。 「あの「陛下の事か」え・・・えっと、そうです」 「何か言いたげだったからな。帰ってきて早々聞きたがるのはそのぐらいだろう」 ベアトリスはそういうと紅茶を飲み干し、カップにもう一度紅茶を注いだ。 「謁見の間で見たのだろう?」 「そうです。陛下はどうされたのですか?それのほかの方々の負傷はいったい・・・」 「あ~・・・それはなぁ。クルシェフスキー卿が呼び出された翌々日の事だ」 ――――― 5日前 神聖ブリタニア帝国演習場にて、本国に待機しているラウンズが一堂に集まり。その場に置いてある機体を見物していた。 その機体は【ジェンシー】と呼ばれる機体で、ブリタニアが所有している【サザーランド】に酷似した機体だった。 「これが【サザーランド】のデッドコピー品のコピー品ねェ」 金髪の男性、ナイト・オブ・テンのルキアーノ・ブラッドリーは侮蔑がこもった目で、その機体を見上げていた。 「そうだ。小癪にも我が国の技術が盗まれ、作られた機体だ」 不機嫌さを隠さず言うのは、ナイト・オブ・フォーのドロテア・エルンスト。 「横流ししたのが、我が国の貴族というのも気に入らん」 「その貴族も御取り潰しになった。もう文句は言わなくてもいいだろう」 未だに怒っている彼女に対し、苦笑しているのはナイト・オブ・ナインのノネット・エニアグラムだ。 その横に黙って立つ偉丈夫、ナイト・オブ・ワンのビスマルク・ヴァルトシュタインがいた。 口元は笑っていても視線はまるで狩人のように鋭いルキアーノは、顔を向けず視線だけでビスマルクを見た。 「んで。陛下はどのようなご命令を?」 「うむ。モニカの一件は知っていよう」 その一言でその場にいた全員が察する。 (ようするに、汚名をそそげという事か) 確かにラウンズの評判が落ちては帝国の、ひいてはその人物を選んだ皇帝の能力を危ぶむことになる。幸いモニカは国民受けがいいラウンズだったので、国民は「高麗製だからでは?」と(週刊減退の)情報を鵜呑みにはしていない。 だが、反帝国主義にとっては良い叩き材料であることも間違いない。 納得する三人をみながら、ビスマルクは秘めた思いを顔に出さずにいた。 (朝の修練で素振りしていたら鞘が抜けて、たまたま歩いていた陛下に当たって入院、仕事漬けになった逆恨みなどとは言えんよなぁ) 628 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 55 13 思いっきり、道連れを望んでいた。 実は、日本からの高麗製KMFに関する報告書はビスマルクが持っているのだが、まだ全員に見せていなかった。 なので、病室に呼ばれた際に「ラウンズの汚名は全員でそそぐものです!」と力説し、ジノ以外を巻き込んだのだ。 (今更言えん・・・) 罪悪感が襲うが、普段からの鉄扉面の御蔭で誰にも悟られていない。 目の前で調整を行っていた作業員が離れ、代わりにとある人物が近づいてきた。 「どうもラウンズの皆さん。機体は準備万端です。どなたからお乗りになられますか?」 その人物はKGFを作る際に、テストパイロットを二人も病院送り(未だ入院中)にした装置を作った張本人だった。 ビスマルクの不安が大きくなる。 「大丈夫なのか?」 「ええ“大丈夫”です」 大丈夫という所をやたら強調して言う元KGF開発主任は、ヒヒヒヒと笑った。 ノネットやドロテアも二・三質問をしていたが、まどろっこしくなったのかルキアーノが前に出た。 「ここで愚痴愚痴言っても仕方がないだろうが、俺が乗るぞ。いいな」 「む・・・」 「そうだな。まぁ、ヤル気がある奴からの方がいいだろう」 一瞬ビスマルクが引き留めようとしたが、ノネットが同意してしまったので言葉はそのまま喉の奥に消えた。 ルキアーノは主任から起動キーを受け取ると、そのままウィンチを使って乗り込んだ。 (あれ?普通に起動するの?) 案外簡単に乗り込んだ彼の様子を見て、少し安心する。 乗り込んだ当のルキアーノは、計器類がまんま【サザーランド】と一緒なのに気付き、オリジナリティが無い・改善する気が無いなどと言いながら外部スピーカーを起動する。 『起動するぞ。離れていな』 とりあえず警告をして起動キーを差し込もうとした。 そして外から見ていた一同はサイドに移動し、これから起動するだろう【ジェンシー】を見つめていると、いきなり目の前が爆発した。 「「「はぁ?」」」 目の前で倒れる下半身、頭上を吹っ飛んで行った腕、頭はなぜか垂直に飛んでそのまま地面に落下した。 【ジェンシー】を見ていた視線が、目の前からゆっくりとコクピットが有った方に動き、そのまま先に移動する。 視線の先、遥か数十メートル先でルキアーノが乗っていたコクピットは有った。横倒しで・・・ 「え、衛生兵ぃ!!」 「いや、救護班だ!急げ!!」 事態をようやく飲み込んだノネットとドロテアが、慌てて後ろに控えていた衛生兵と救護班に怒鳴った。 同じように呆けていた彼らだが、怒鳴られると一気に動き始めてコクピットに取りつき、ハッチの強制開放を行い始めた。 しばらくして、ズタボロになったルキアーノが助け出され、そのまま病院に直行する事になり、その間映像解析をしていた主任が蒼褪める三人の前に立った。 「どうやら、起動と同時に脱出機構が働いたようですな」 「「「えぇ・・・」」」 「しかも途中でパラシュートが一つだけ中途半端に開いてブレーキに。その反動で、縦回転で五回回った後、バランスを崩して横向きになり、三回転がったところで停止したようです」 丁寧に説明してくれるのはいいのだが、主任の顔はすっごい笑顔だった。うぜぇ・・・ 「いやぁ。面白い機体ですな」 「「「どこがだ!」」」 叫んだあと、ノネットとドロテアはビスマルクに詰め寄る。 「ヴァルトシュタイン卿!貴方はこれの事を知っていたのでは!!」 「我々を巻き込んだのですか!!」 「う・・・」 睨まれたビスマルクは、あまりの怒気に一歩引いた。 その態度を肯定と受け取った二人は、更に怒気を上げる。 溜息をつき、呆れたように首を振ったノネットは、じろりと睨みつける。 629 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 55 49 「妙にソワソワしていると思っていたら、これが原因とは・・・見損ないました」 「し、仕方あるまい・・・「ナイト・オブ・ワンともあろう貴公が、いいわけですか」うぐぅ・・・」 ドロテアもノネットに続いて罵る。 「付き合いきれません。帰ります」 「エニアグラム卿待ってくれ。頼む・・・」 「私も帰ります」 「エルンスト卿まで・・・一人はさみしいではないか」 「「もう、ルキアーノが仲間入りしたでしょう」」 落ち込むビスマルクを尻目に、言うだけ言って帰ろうとする二人だが、その前に主任が立ちふさがった。 「いや、もうちょっといて下さい」 「なんだ、いくらあなたでも私達を引き留める事などできませんよ」 眉間にしわを寄せているノネットの言葉に、ドロテアも頷く。しかし主任の笑顔は崩れない。 主任はその笑顔のまま、懐から一枚の紙を取り出した。 「エニアグラム卿、エルンスト卿、これをご覧ください」 二人は訝しむが、とりあえず取り出された紙を見るとだんだん顔が蒼褪めていくのがわかった。 ドロテアは間違いがないか奪うように手にとってもう一度読み始め、ノネットは冷や汗をダラダラ流しながら主任に詰め寄った。 「え、あの・・・こ、これは!」 「そうです。“皇帝陛下”の直筆の命令書です」 何度も読み返していたドロテアは主任の断言に、この世の終わりのような表情を浮かべてへたり込んだ。 「・・・間違いない。陛下のサインまである」 「どうしてあなたが!!」 「どうしてって・・・それはですね」 主任は楽しそうに言った。その顔はまさしく・・・ 「面白そうだからですよ。皇帝陛下も楽しみにしていますよ。ラウンズの活躍を♪」 悪魔のような、微笑みだった。 ――――― 三人の前に【ジェンシー】が三機並んでいる。当初「一機しかないようだが直すのか?」とビスマルクが聞いてみたのだが、「大丈夫です。皆さんの分はちゃんとにあります」そう言って主任は軽く手をたたくと、近くのガレージから【ジェンシー】が三人分運ばれてきた。 三人が更に絶望したのは言うまでもない。 とりあえず視線をお互いに向けあい、無言の会話が開始された。 ビ(さて、だれがどれに乗る?) ノ(その前に、巻き込んだ張本人なのですから御自分が選んでは?) ド(そうだな) ビ(うぐぐ・・・そう言われると反論できん。が!) ド(が?) ビ(エニアグラム卿はマリアンヌ様の直弟子だろう。ここで怖気づいたというのが伝わったらどうなるか) ノ(!!!) ド(うわぁ・・・) ノ(そ、それを持ち出しますか!!) ビ(私はどうせ笑われるだけだ。それならいつも通り・・・) ノ(ぐぬぬぬぬ・・・) ド(大人げないですよ・・・) そんな会話を視線でしていたら、三人の前に主任が手を出してきた。手には棒が三本握られている。 「さぁ。お選びください」 「「「え?」」」 「いやな事は、サッサと終わらせた方がよろしいですよ?」ニコニコ (*1)) 渋々と三人は一緒に、籤の棒に手を伸ばし一気に引き抜いた。そして他の二人に見せないように後ろを向いてみる。 「当たりだ!」「「は、外れ・・・」」 よっしゃぁ!とガッツポーズをとったのはノネットで、他二名はOTL状態となった。 「そんなばかな」 「これは・・・悪夢だ」 落ち込む二人を楽しそうにノネットは見下ろした。 「ふふふ。どうやら運は私に味方したようですね」 勝利宣言をして、その場から離れようとした彼女の肩を主任がいきなり掴んだ。 「じゃ。行きましょうか」 「え?当たりじゃないのか??」 「ええ、当たったから乗るのですよ」 「!!??」 天国から地獄に突き落とされたノネットは脱力してしまい、そんな彼女を主任はいい笑顔で引きずっていき、【ジェンシー】の横に持って行った。 630 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 56 43 「どうぞ」 「・・・コレ?(【ジェンシー】を指差す)」 片言になって聞いてみる。 「ええ、そうです」 「・・・ノルノ?(自分を指差す)」 もう一度聞いてみる。 「乗って下さい」ウェヒヒヒ 「・・・ハイ(諦めた)」 もう逃げられなかった。 一度深く息を吸って吐き出し、目の前の異物を見る。 そして心の中で決意を固めようとする。 (マリアンヌ様・・・はだめだ。コーネリア、ベアトリス、私に勇気を!!) 思い切ってウィンチを握りしめ、スイッチを押した。 瞬間、目の前の光景が変わり、体に重力が感じられない。 なんとなく下を見る。 下を見ると皆が此方を見上げている。 ようやく状況がわかった。ウィンチのスイッチを押したら猛スピードで巻き上げられて、そのまま跳ね飛んでしまったのだと・・・ (ああ、今自分は飛んでいるのか・・・って!) このままでは地面に激突してしまう。ならばどうするか・・・ 高さ、おおよそ十メートル。体勢、逆さま。着地予想場所は・・・ (【ジェンシー】のコクピット真上か、ちょうどいい!) それなら高さは大体5メートル半ぐらいだ。落下の勢いもそうでないだろうし、衝撃さえ殺しさえすれば!! 体を捻って体制を整え、そのまま体を何時でも着地できるようにしている間にコクピットは近づいてきた。 (勝負!) まずは足から着地、屈むように足を曲げて後ろに倒れ込む。次に腰から落ちないよう両手で叩いて横向きに体制を変える。 ノネットはここまで反応出来て、事態を冷静に対処できる自分を褒めたかった。このまま転がれば助かる! しかし神様は無情だった。【ジェンシー】が後ろ向きに傾いたのだ。 いきなり傾いたことで目測を誤り、背中を強打する。 「うげ!」 とても女性が出す声ではないが、ノネットの体は再び宙に舞った。 突然起きたハプニングに対応できなかった為、体制を今度は整える事が出来ずに落下する。 幸いにして足から再び着地できたが今度は片足であり、そのまま捻ってしまった。 「はぐぅ!」 そしてドベシャァ・・・と、倒れた。腰も強打したようだ。 ナイト・オブ・ナインのノネット・エニアグラム・・・リタイア。 「「・・・」」 目の前で、先程と同じように運ばれていくノネットを見て、二人はすっかり青くなった顔を見合わせる。 「二人で一緒に乗ろう」 「ええ、恨みっこなしで」 足取り重く二人は残された二機に近づき恐る恐るウィンチで上がる(傾いた【ジェンシー】は直すのがめんどいので、解体されることになった)。 問題なくたどりつけてホッとするが、今度は問題の起動だ。 これまた慎重に、震える手を落ち着かせながら差し込む。 いままでこんなに緊張感が伴う事があっただろうか?二人はないと断言できる自信を、変な所から持ってきつつ起動させた。 「「・・・ハァァァァァ・・・」」 安全に起動できたことに安堵し、今度は機体を動かし始めた。 その動きはまるで、初めてKMFに搭乗した新兵の様にぎこちなく、ちんたら動いていた。 「あのぉ・・・もうちょっと、激しく動いてみてください」 (*2) 主任がつまらなそうにしているのが、どこか楽しそうな雰囲気に二人はすっごいムカついた。 二人の気苦労なんて知りません、という感じに主任は色々と指示を出す。 何回かおかしい故障も発生した。故障は以下の通り。 〇モニカの時同様スラッシュハーケンが戻ってこない。 〇右腕を上げるようにしたはずなのに左腕が上がる。 〇ファクトスフィアを起動させたら自分以外敵だった。というか画面真っ赤。 〇スタントンファを構えさせたら両方とも飛んで行った 〇時折ガタガタ揺れる。 などなどあったが、機体は正常であった。 「くそ!」 631 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 57 16 理不尽な出来事が沢山起きて、流石にイラついてきたドロテアの操縦はだんだん荒っぽいモノになっていった。 『エルンスト卿。落ち着け』 「これが落ち着いていられますか!!こんな、こんな事とても他の騎士や、皇族方に見せられない!」 『そ、それはそうだが・・・』 「テストメニューは終わりました。先に帰ります」 『ああ・・・』 茶番にも劣る喜劇に、もう付き合いきれないドロテアは勢いよくペダルを踏んだ。 〔バキッ!〕 「え・・・」 異音が足元からしたので覗いてみる。ペダルがある。足を離してみるとペダルが戻らない。 機体は急加速を開始した。 「おわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 『え、エルンスト卿!ブレーキだ!!』 「りょ、了解!」 パニックになりそうだったがそこはナイト・オブ・ラウンズ、体はしっかりと反応する。機体は反応してくれないが・・・ 「ブレーキ不能ゥぅぅ!!」 『なんだとぉ!』 もういやだ。帰って寝るんだ。その事だけを考えてドロテアは機体を動かした。 急加速した機体から逃げるように整備員達が逃げ惑う。その人の合間を滑るように進み、飛んで避ける。 何時も以上の切れを見せて機体を動かす彼女に、ビスマルクは「人って追いつめられると凄いんだなぁ」と感心した。 人を避けきると、すかさず目的の場所に向かう。 向かう場所は演習場にあるプールだ。流石にKMFと言えど、水の中では行動が不自由になる。その間に脱出するのだ。 全速力で演習場を突っ切っていく【ジェンシー】に、整備員達と主任、ビスマルクは茫然と見送った。 結果から言えば彼女は無事だった。プールが後1メートルという所で急ブレーキがかかり、頭から突っ込み、コクピットが外れて気絶することになったけれども。 走り去るドロテア機を呆然と見送り、ユックリと元の場所に期待を収めたビスマルクは感無量の境地にたった。 なんだろうかこの気持ちは・・・そう、晴れやかに空を見上げる青年のような・・・ ああ、世界はこんなにもすばらしい!! 「ふふふ」 『なんですか?どうしましたか?』 通信機から主任の声が聞こえるが無視だ。もうちょっと味わっていたい。 「やり遂げた時のこの昂揚感。達成感は何物にも代えられん」 『ええ、そうでしょうね』 外野が煩いが、スルーする。うむ、うまいギャグだ。 「この熱い胸の内を『ええ、熱いでしょう。駆動機関が異常な熱量を持ち始めていますから』・・・なに?」 慌てて起動スイッチを見ると外れている。にもかかわらず駆動音は止まらない。 すかさず脱出装置を起動させるが反応しない。今度は開閉装置を起動させると、半分だけ開いたので躊躇なくそこから這い出た。 ラウンズらしくない?そんなことはどうでもいい・・・今は逃げるのだ! 「ぬぉぉぉぉぉぉ!!」 転がる様に地面に着地をして、全力疾走する。 ガリアの剣という鉄塊を振るうくらい筋力があるビスマルクは、もちろん脚力もある。 前後に振るう腕は美しい角度と軌跡を描き、大地を踏みしめる足は脈動感と瞬発力を見せていて、今この瞬間ビスマルクは風になった。 もっとも・・・ 走り出した5秒後に【ジェンシー】は大爆発をし、衝撃波で顔面スライディングすることになるのだが・・・ ――――― 632 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 57 46 事の真相を聞いたモニカは呆れるやら、悲しめばいいのやら、同志が出来たことに喜べばいいのやら・・・わからなかった。 「この事件・・・騒動は国が発行している新聞の一面に載ってな。すでに国民全てが周知していると思っていい」 「あぅぅ・・・」 あまりの羞恥心にサッサと日本に帰りたくなる。 だが、それは真面目な彼女には無理だった。 すっかり冷え切った紅茶を飲み干し、ベアトリスは立ち上がると執務席に座った。 「まぁそういう事だから気にするな」 「そうは言われましても・・・」 「一応罰は受けたのだろう。それでいいと思うぞ?」 いちいち気にするな。そういわれてはモニカも引き下がらず負えない。しかし、良い人であるモニカは、まだどこか気に病んでいるようだった。 その様子を見て、内心で溜息をつく。 (もっとも。無茶を言った陛下も、マリアンヌ様にお仕置きされたのだがな・・・) 苦笑しつつも仕事を再開する。 「話はここまでだ。とりあえず、少し書類を手伝ってくれ」 「はい、わかりました」 モニカは日本での生活を、ベアトリスはブリタニアであった珍事を話ながら仕事に励んだ。 633 :影響を受ける人:2013/02/19(火) 20 59 30 というわけで“モニカ・クルシェフスキーの帰郷 & ジェンシーに乗ろう!!”でした。 この話を思いついたのは“ラウンズメンバー全員をジェンシーに乗せて、ドタバタコメディをしてみたい”という妄想があったからです。 そして、以前スレで貴族の話がありましたが、彼女の不用意な発言で国の威信が傷ついたのでは?と思ったのが骨子となり、この話が出来上がったのです。 本当は前に作ったKGFの話くらいを想定していたのですが・・・長くなりました。 長すぎて、目が痛いやら、指が痛いやら・・・ 途中更新されていた休日様や、他の方々のSSが無ければ心の潤いなく、挫折していたかもしれません。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。 ベアトリス・ファランクスの存在は承知していましたが、口調等がわからなかったのでACFAのセレン・ヘイズ姐さんをモデルにしました。如何でしょうか? モニカさんのラーメン大好きは、限られた人しか知らないと思うのです。国の顔の一つですしね・・・ 予定・宇宙の奴が進んでいないよ・・・
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24: 弥次郎 :2021/01/17(日) 00 57 40 HOST p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp 憂鬱SRW 設定集【融合惑星時系列】Ver.2 〇フェーズ0:融合惑星誕生まで C.E.世界にてアダマトロンによる因果律規模の影響発生。時空間に歪み。 ↓ 転移前のマブラヴ世界の時系列において1999年8月5日~8月9日に行われた明星作戦で米軍がG弾を通知なく使用。 五次元作用および因果律の絡むループシステムに異常発生。 ↓ ゾイド世界(後のH:イータ世界)のアーカディア王国とマクロス世界(後のウロボロスフロンティア)の惑星ウロボロスに有る時空間転移システムが連鎖で暴走。 ↓ 双方から次元の壁と因果律が歪み、衝突。奇跡的ともいえる融合により融合惑星誕生。 ↓ C.E.世界の地球連合、近年続いている外宇宙からの侵略に対する防衛の観点からこの惑星の調査及び干渉を開始。 〇フェーズ1:初期に転移してきた世界をめぐる戦い。ゲーム的にはスパロボMDの頃。 α世界(フルメタ):シナリオが一応完結後。アマルガム残党がいまだに活動。 β世界(マブラヴ):β世界シナリオ(ZOT)が進行。G元素やAL5の産物がFの電脳貴族により奪われる。 θ世界(マクロス):Fおよび劇場版、マクロス30の後の世界。ギャラクシー船団の電脳貴族残党が活動。 η世界(ゾイド):エビルザウラーの元となるデスザウラーが発見。β世界の荒れ果てたユーラシア大陸にゾイド世界の列強進出。 C.E.世界地球 日本大陸にゲート発生。GATE編(ファンタジールート)シナリオが進行。 ↓ 〇イベント:エビルザウラー討伐戦。さらに時空や因果律に影響が発生。 ↓ 〇フェーズ2:第二陣の転移組 ε世界(ギアス):C.E.世界に先に転移してきていたトウキョウ租界・ペンドラゴンとの交流 劇場版シナリオの進行 ι(イオタ)世界(ギガドラ) γ世界(パトレイバー):融合惑星の他の世界からの干渉が発生。日本列島が3つに分断される。 δ世界(アルペジオ):アルペジオ世界シナリオ「アルス・スブティリオル」進行中。人類と霧の相対戦勃発。 ↓ 〇イベント:他の世界から転移してきたデススティンガー、霧の艦艇を取り込んだバーサークスティンガーとなる。討伐戦発生。 ↓ 〇フェーズ3:転移世界同士の争い γ世界「廃棄物13号」シナリオ進行。他の世界からの流入物や干渉により、東京にてバイオハザード発生。生物兵器が誕生する。 関係勢力およびγ世界を訪れていた霧の艦艇も交え、鎮圧選が実施される。 ↓ 〇γ世界欧州にて「大西洋戦争」シナリオ発生。 世界をまたいできたブリタニアとユージア ISAF(パト米露)が激突。 のちにα世界の勢力(ユニオン、AEU、ユークトバニア)とβ世界(ベルカ、エルジア、PROT)とδ世界が対ブリタニア戦線に参加。 さらにギアス世界の超合衆国、C.E.世界地球連合からも理事国4か国と中小国連合、三大勢力、企業連が参戦。 ブリタニアの当初の予想をはるかに超えた惑星大戦へと発展する。 ↓(数年のスパンの間に各世界において国家の統廃合が進む) 〇イベント:一年ほど経過後、C.E.世界およびヴォルガーラ襲来発生。各世界およびC.E.世界が迎撃態勢に。 26: 弥次郎 :2021/01/17(日) 00 58 29 HOST p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp 以上、wiki転載はこちらをお願いいたします。 しかし、整理してみると本当に大変な… あと、いくつかの過去作品を手直ししないといけませんな… 手直しというか、時系列的に整合性が取れなくなっているところがあるので、実質書き直す感じになりそうです。 28: 弥次郎 :2021/01/17(日) 01 04 54 HOST p1537109-ipngn14201hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp 27 え、逆でしたか?これは失礼を 24の修正を転載時にお願いします 〇フェーズ3:転移世界同士の争い γ世界「廃棄物13号」シナリオ進行。他の世界からの流入物や干渉により、東京にてバイオハザード発生。生物兵器が誕生する。 関係勢力およびγ世界を訪れていた霧の艦艇も交え、鎮圧選が実施される。 ↓ 〇イベント:一年ほど経過後、C.E.世界およびヴォルガーラ襲来発生。各世界およびC.E.世界が迎撃態勢に。 ↓(数年のスパンの間に各世界において国家の統廃合が進む) 〇γ世界欧州にて「大西洋戦争」シナリオ発生。 世界をまたいできたブリタニアとユージア ISAF(パト米露)が激突。 のちにα世界の勢力(ユニオン、AEU、ユークトバニア)とβ世界(ベルカ、エルジア、PROT)とδ世界が対ブリタニア戦線に参加。 さらにギアス世界の超合衆国、C.E.世界地球連合からも理事国4か国と中小国連合、三大勢力、企業連が参戦。 ブリタニアの当初の予想をはるかに超えた惑星大戦へと発展する。 以上の個所を以下の文章に差し替えを 〇フェーズ3:転移世界同士の争い γ世界「廃棄物13号」シナリオ進行。他の世界からの流入物や干渉により、東京にてバイオハザード発生。生物兵器が誕生する。 関係勢力およびγ世界を訪れていた霧の艦艇も交え、鎮圧選が実施される。 ↓ 〇γ世界欧州にて「大西洋戦争」シナリオ発生。 世界をまたいできたブリタニアとユージア ISAF(パト米露)が激突。 のちにα世界の勢力(ユニオン、AEU、ユークトバニア)とβ世界(ベルカ、エルジア、PROT)とδ世界が対ブリタニア戦線に参加。 さらにギアス世界の超合衆国、C.E.世界地球連合からも理事国4か国と中小国連合、三大勢力、企業連が参戦。 ブリタニアの当初の予想をはるかに超えた惑星大戦へと発展する。 ↓(数年のスパンの間に各世界において国家の統廃合が進む) 〇イベント:一年ほど経過後、C.E.世界およびヴォルガーラ襲来発生。各世界およびC.E.世界が迎撃態勢に。
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欧州統一EUいざ、欧州へ! リスボンに進軍 バルセロナに進軍 カルタゴに進軍 ローマに進軍 アテネに進軍 コンスタンティノープルに進軍 トランシルヴァニアに進軍 ヴェネツィアに進軍 ウィーンに進軍 ワルシャワに進軍 ヘルシンキに進軍 ベルリンに進軍 ストックホルムに進軍 ブリュッセルに進軍 アトラスを止める パリに進軍 欧州統一 EU いざ、欧州へ! 発生都市 リスボン 発生条件 【ブリタニア南米拠点の調査】クリア後、ターン終了 実行条件 交渉22 報酬 無し EUが活動を開始(レベル:3) EUと敵対に リスボンに進軍 バルセロナに進軍 カルタゴに進軍 ローマに進軍 カエサルが加入 アテネに進軍 コンスタンティノープルに進軍 トランシルヴァニアに進軍 ヴェネツィアに進軍 ウィーンに進軍 ストックホルムがブリタニア領に ベルリンがブリタニア領に ワルシャワに進軍 ヘルシンキに進軍 ベルリンに進軍 ストックホルムがEU領に ストックホルムに進軍 高難易度攻略ボーナス『EU征服前にストックホルムを占領する』宝具No.045ジュワユーズ ブリュッセルに進軍 アトラスを止める パリに進軍 EUを征服 ナポレオンが加入 ハンニバルが加入 ダ・ヴィンチが加入 ネロが加入