約 4,251,924 件
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/305.html
ステータス基本パラメータ 衣装 ボイス 入手方法 備考 コメント ステータス 基本パラメータ 変化前 変化後 【マジカル☆ハロウィンライブ】一十木音也 No. 115 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア20%上昇 レア度 SR Lv40 2963 806 1110 1047 サブ特技 フルコンボクリア時+27000スコア 属性 ドリーム MAX 3760 1020 1400 1340 メインスキル ドリームのVOCALパフォーマンス50%上昇 編集 衣装 ボイス 1 俺から君に、笑顔の魔法をプレゼントするよ!えーい! 2 新曲のパフォーマンスはいつもワクワクするんだ! 入手方法 スペシャル撮影:マジカル☆ハロウィンライブ(2017/09/30~2017/10/13) 撮影(2018/5/8~) 備考 コメント
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/1031.html
「キョンくーん、朝だよ!起きてー!」 「ぐおっ!」 お前は手加減を知らんのか?いきなり全体重をかけて飛び掛かってくるとは……。 何かあったらどうすんだ? 「だって、キョン君、彼女を待たせて、シャミみたいにグーグー寝てるんだもん」 ……待て、今なんと言った?彼女と言ったか?俺に? 「キョン君、寝ぼけてる?昨日そう言ってたでしょ。 有希ちゃんと付き合うことになったーって。 有希ちゃんさっきから家の前で待ってるよ」 ああ、そうだったな。昨日の帰り道の途中に告白した、んだよな? 何やら記憶がぼやけてる。多分夜更かしのせいだろう。 そんなになるまではしゃいでたんだな、きっと。 まあ、それも無理なからぬことで、良く考えれば我が人生最初の恋人である。 ふと時計を見ると、もう結構な時間だ。さっさと着替えて家を出ることにしよう。 しかも、今日はもう十一月。 だいぶ寒くなってきた頃だからな、有希に風邪を引かせるわけにもいかんだろう。 朝飯も食わずに急いで家を出ようとする俺をおふくろが呼び止める。 「朝ご飯、食べてかないの?」 外に人を待たせてるからな。 「家に上がってもらってるけど?」 ……そういうのは先に言ってほしいものだ。 まあ、何はともあれGJ、おふくろ。 「よう、有希。悪いな、少し待ってもらっていいか?」 北風にふかれてかじかんだであろう手を擦り合わせて暖めてる有希に声を掛ける。 「……いい」 とはいえ、時間が時間だから、あまり待たせる訳にもいかないし、 借り物の猫状態の有希を一刻も早く開放しなければならない、という変な義務感から、 俺はいつもの倍の速さで朝食を食道経由で胃に詰め込み、 結果、飯を喉に詰まらせて窒息しかけた。 「死ぬかと思った……」 「大丈夫、キョン?」 ちなみにお互いをあだ名と下の名前で呼ぶようになったのは昨日からのはずだ。きっと、そうだ。 ……誰に弁解してんだろう? 「ああ、問題ないから、気にすんな」 朝、通学途中の会話、今日はこれだけ。 後は延々と、黙々と学校まで歩き続けるだけである。 手を握りながらな。 ずっと無音でいて楽しいかと聞きたい奴もいるだろう。 だけど、これが俺たちの付き合い方だ。 毎日、周りを気合いと、声でなぎ倒してるような ハイテンション且つ、騒がしい奴に付き合ってたら身がもたん。 いや待てよ。俺にそんな知り合いはいたか? いないな。 じゃあ、誰だ? 一体、誰のことを俺は思い浮かべていたんだ? さて休み時間、有希は俺の後ろの席で本を読んでいることがほとんどだ。 思うんだが座席の位置関係が入学当初から変わってないって、ものすごい偶然だよな。 確率の計算は苦手だから、分かった奴は後でこっそり教えてくれ。 誰だ、苦手なのは確率だけじゃないだろう、なんて言ったのは。 ……そうだよ、その通りだよ。数学なんて嫌いだ。 そんなことを考えていると、谷口と国木田がからんできた。 いや、からんでくるのは羨ましそうな、恨めしそうな、顔をしている谷口だけだが。 「毎朝、毎朝お前に行きあう度に殺意を覚えるぞ」 「まあ、そう言うなって。 谷口、お前にもきっと春は来る。 十干十二支が一回りした頃までにはな」 そう、言ってやると谷口の顔が一段と暗くなり、 何かをキョロキョロさがし始めた。 言っておくが、凶器の類いはそこら辺には落ちてないぞ。 「そう言えばさ、キョン。正式に付き合い始めたって本当かい?」 ああ、昨日からな。それにしても、情報出回るの早いな。 「そんな事いまさら確認してどうすんだ、国木田。どうせ時間の問題だったろ。 それに事実上付き合ってたようなもんだしな、こいつら。 ああ畜生、俺も可愛い彼女が欲しいな……」 事実上付き合ってたようなもの、か。今となっては否定する気はない。 そう言えば、谷口は当たっては砕ける、を繰り返してるが こいつはまともに付き合ったことはあるのか? 「失礼な、あるぞ、ちゃんと。一番短くて、五分だが……」 思い出し涙は、見てて寒気がするからやめろ。 それになんだ、五分って?何の罰ゲームだ。 「罰ゲームでも何でもねーよ。相手が悪かっただけだ」 相手が悪かった、ね。本当かよ。 そもそも五分で振るならオーケーすんなっての。誰だか知らないけどさ。 「涼宮ハルヒっていうやつなんだけどな」 涼宮、ハルヒ? ……ハルヒ? 俺が何かを掴みかけた瞬間、国木田が谷口を促した。 「それで?」 「ああ。ともかく普通なことが嫌いな奴でな。 中学時代はわけの分からんことをずーっとやってたな」 現在進行形かもしれん、と谷口は付け足す。 どうやら、谷口の脳内には涼宮とか言うやつの伝記が入っているらしく、 話が出て来る、出て来る。 まあ、そんだけ話題には事欠かないやつってことか。 そんな谷口の延々と続こうかという涼宮の武勇伝も、大詰めにさしかかったらしい。 「その涼宮の一番有名なのはあれだな、校庭ら……」 話を遮るかのように本の落ちる音がした。 「有希?」 後ろを見るとそこには顔から血の気が失せた有希がいた。 「おい、大丈夫か?保健室に行くか?」 顔色が悪い、なんてものじゃない。顔に色が、ない。 「いい。大丈夫」 本当かよ。真っ白だぞ。 「……大丈夫」 本人はそう言うけれど、百人に見せたら、百人とも病気だ、としか 言わないような顔色をしたやつをほっとけはしない。 幸いなことに今日の授業は残すところ後一つだけであるから、 俺は保健室に有希を連れていき、そのまま居座ることにした。 有希は最後まで健康体アピールしていたが、 万に一つ倒れられたら困るから絶対安静だ、 そう主張したところ、渋々ながらの同意を得た。 放課後には体調が回復したと言い張る有希と二人で文芸部室に向かう。 できれば今日は休みにして様子見にしたかった。 文芸部の部員は二人だけだから誰にも迷惑はかからないしな。 渋々向かった文芸部室の扉を開けると、そこには不思議な光景があった。 最新のコンピュータに、団長と書かれた三角錐、 多量のコスプレ衣装に、種々雑多なボードゲーム。 どこか、懐かしい光景。 「こりゃあ、なんだ?」 誰がこんなことをしたんだ。随分手の込んだいたずらだな。 なんて悠長に考えていていい事態ではなかったようである。 有希が気絶するなんざ、予想もしなかったよ。 というわけで、有希を背負いながら保健室に逆戻りだ。 やれやれ。 意識のない有希をベッドに寝かせ、布団を掛けてやる。 無理やりにでも今日は休みにするべきだったかと猛省。 寝ている有希がうなされている。よく耳を凝らすと、 「彼女……いる。……邪魔する、……わたし、……わたしたちを」 と、意味が詳しく分かるわけではないが、なかなか物騒な感じである。 そもそも彼女って誰だろう? 俺たちを邪魔しようとするやつに心当たりがないんだが。 有希と同じマンションの委員長・朝倉には有希の部屋にお邪魔した時に遭遇し 泣かすな、と(包丁を片手に持っての)警告をうけてはいるが、 俺が気にいらないから、というわけではないらしいし。 そうとなると、悪夢を見ているって解釈の方がピンと来るな。 そんなことを考え始めた俺の腕を誰かが弱い力で引っ張る。 当然、有希だ。 「目が覚めたか」 うっすらと目を開けた有希が小さくうなずき言う。 「もう、大丈夫」 さあて、その言葉を信じていいものか、悩みどころだな。 「大丈夫」 深い海のような目がテコでも動かせないような 決意の色を抱いているのを見て、俺は説得をあきらめた。 「分かった。帰ろう。ただし、」 有希が青い西瓜を見たかのような顔をする。 「病人はおとなしくしてろよ。俺が責任持ってちゃんと家まで送ってくから」 というわけで、俺は有希をおぶって下校中だ。 言い出したのは俺だが、これはなかなか恥ずかしい。 背中の上の有希も恥ずかしいと小声でつぶやいていた気がする。 はたから見れば俺は誘拐犯か何かと思われるんじゃないかと心配である。 俺は悪いことしてないぞ、と心のうちで念じながら、ひたすらに駅を目指した。 色々な意味で無事、駅に着いたので一旦有希を下ろす。 思うんだが俺は過保護すぎないか? そう訊くと有希は肯定したものの、嫌ではない、と言ってくれた。 続けて言うことには、誰かに頼れるのは幸せだ、だとさ。 やけに実感がこもっている。 まあ、こんな俺に出来ることなら何でもやってやるさ。 「ありがとう」 そう言う有希の顔には藍色の背景に書かれた青色みたいに 目立たない悲しみが浮かんでいた。 誰かが俺たちの間から言葉を盗んだかのような沈黙。 普段は心地よいそれが、今日に限って重苦しい。なぜだ? そのまま電車に乗る俺たち。 「なあ、今度の土曜日出かけないか?」 電車に揺られながら唐突に訊く俺。 「どこへ」 一瞬で答えが返ってくる。 行く、行かないをすっ飛ばして場所の相談である。 一瞬考えるが、 「そうだな、図書館へ行こう」 ここ以外思い付かない。 有希と話すようになったのも図書カードを作ってやってからだったな。 「そう」 嬉しそうに微笑する。 付き合い始めたにもかかわらず、行く場所が変わらない事への微笑か。 はたまたこの嫌な空気を浄化させるための微笑か。 何でもいいか。有希が嬉しそうに笑ってる、それだけで十分だ。 電車から降りたあと、自転車の後ろに有希を乗せる。 そして気付けば有希のマンション前である。 「じゃあ、また明日。お大事に、な」 「わかった」 そう言って小さく手を振ってくれた姿は、俺の脳内アルバムに永久保存だな。 さて、平穏無事に時は過ぎ今日は約束の土曜日である。 待ち合わせ場所には有希の姿はない。 まあ、今はまだ約束の三十分前だから当然であろう。 と、思っていたんだが、五分もしないうちに有希は来た。 ちょっと早くはないかね? 「待った?」 「いいや、全く」 下手したら俺が待たせるところだったかと内心冷や汗ダラダラである。 妹式目覚まし法も百回に一回ぐらいの割合で役に立つものらしい。 何はともあれ俺たちは図書館へ向かうことにした。 そこで『見知らぬ女』と俺が『再会』を果たす、なんて奇妙なことが起ると予想するのは 俺に限らず、誰であれ不可能なことだったろう。 そんなわけだから、俺は今日もいつも通りの一日になると考えていた。 図書館で、有希が黙々と本を読み続けるその隣りで俺も何冊か読んでみたり、 本を読んでいる間にふと気が緩んで睡魔に敗北し、夢の世界へ捕虜として連れて行かれ、 ようやく本国へ送還されて一番最初に見るのが拗ねたような、 落ち込んだような有希だったから、慌てて弁明したり。 そんな他愛のない、けれども幸せな一日になると思っていた。 そう、あいつが巻き起こす他の誰にも真似できない非日常とは対極にある幸せな日常に。 ――なあ、俺。 一つ訊いていいか。 あいつって、誰だよ? また、ここ最近ずっと感じている妙な気分に襲われる。 敢えて言葉にするならば、知らないけれども大事な何かを忘れている、とでも言おうか。 「有希」 馬鹿みたいだが、この妙な感じを有希に話したくなった。 理由は全くないが、有希ならば分かりやすい答えを示してくれると 心のどこかでそう信じている俺がいる。 ……どんな盲信だよ、おい。 「何?」 「近ごろ、誰かを忘れてるような感じをずっと感じてるんだが心当たりはないか?」 有希が一瞬強張ったように見えた。しかし、 「ない」 そう普段の口調で断言した。 「そうだよな。俺の事だから、心当たりあるわけないよな。 すまん、忘れてくれ」 本当に、俺は何を考えているんだか。自分の事は自分にしか分からないというのに。 それからしばらく歩き続けると図書館が見えて来た。休日だから人の出入りは多い。 そして出る人も入る人も例外なくいったん立ち止まる。 何故かと言えば、入口の辺りで仁王立ちしている奴がいるからだ。 どう考えても邪魔以外の何物でもない。俺が図書館の職員なら即刻、退去させるぞ。 馬鹿な行いに義憤を感じつつ俺は歩を進めようとした。 しかし、それは適わなかった。 なぜなら有希が俺の服の袖をつかんで進ませまいとしたからだ。 物理的にはとても弱い力だったが俺はそれ以上進めない。 だってそうだろう? 理由は知らないが、怯えた顔で俺の服の袖をつかんでるんだぞ? もし、この状況で相手を振りほどける奴がいたら、 俺が責任を持ってヒトラーよりも上の悪人に認定してやる。 もっとも有希ではなく谷口辺りが同じことをやったならば、 俺はそいつをボコボコにしてドブに捨てるがな。 ……まあ、それはおいといて。 有希に理由を訊いてみても首を左右に振るだけである。 だがしかし、俺は無理強いする気も、理由もない。 だから入口付近で交通を滞らせている奴を、暇潰しに観察する事にした。 遠くてよくは分からんが女のようだ。 髪は長い。腰ぐらいまであるんじゃないだろうか。 この距離から分かることはこれくらいしか……。 何かゾクッとした。 間違いない。 今、そいつと視線があった。 なぜ分かったって? そいつがこっちに向かって、陸上部も真っ青な速さで走って来るからだ。 いや、まあそれだけが理由じゃないんだがな。 そいつが俺たちに近付くにつれ、細部まではっきりしてきた。 まず、美人である。 谷口ランクで良いところまで行くんじゃないか? 次。 あんな遠くにいたこいつと視線があったと感じたのは、 その強い意志の光を放つ瞳のせいだ。 超新星爆発のような光を放つ瞳は今、真っ直ぐ俺たちを向いている。 さらに言えば獲物を見つけた雌ライオンを彷彿させる目付きでもある。 俺たちの周りには人がいないから、こいつの獲物は 必然的に俺たちってことになるんだろうが、いかんせんそいつに見覚えがない。 だから俺はさっき感じた戦慄とは裏腹に余裕を持って立っていた。 対照的に有希は逃げの態勢に入っていたが、女の方が早かった。 女はよく通る声で次のように叫んだ。 「有希、キョン!」 俺たちの名前とあだ名を知っている? だが、相手には全く見覚えがない。 当惑する俺をよそに女は俺たちの目の前にいつの間にか来ていた。 驚くべき事に息一つ切らしていない。 「ちょっと、反応薄いわよ。何か言いなさいよ!」 目の前で騒いでいるこいつではなく、後ろに隠れた有希に訊く。 「俺はあいつを知らないんだが、有希の知り合いか?」 基本こういう輩は無視だ。返事をしたが最後、何が起こるか分かったもんじゃない。 だが、有希の知り合いの可能性もあるから、一応確認したってことだ。 「知らない」 結論。関わり合いになってはいけない。 目を逸らし、徹底無視の方針だ。 相手もそれくらいはお見通しだったようだ。俺の肩に手を掛け 強制的にフェイス・トゥー・フェイス。 どうやら相手をしなければならないようだ。 神様、恨むぞ。俺は何か悪い事をしたと言うのか。 ともかく、こいつとはサッサとおさらばしたい。 俺は不機嫌な顔を作り、不機嫌な声を出した。 「誰か人違いをしてないか?俺はお前を知らないし、有希もそう言ってる。 記念すべき初デートの最中の俺たちのことは放っておいてくれないか?」 普通の奴ならスゴスゴと帰っていくだろう。 ところがこいつは普通じゃないらしい。 「デー……ト?」 訳が分からないといった顔でつぶやく。 言葉の意味が理解できないのか?本格的にやばいんじゃないだろうか。 「それはあんたたちが付き合ってるって事?」 他にないだろう。 おい、何でそんな世界の終わりだって顔をしてるんだ。 「まあ、いいわ。どうせ……」 女は言いかけた言葉を途中で切り、俺たちを見た。 「ねえ、本当にあたしを覚えてないの?」と念押しした。 俺の脳細胞のどこにもお前みたいな奴は記録されていない。 有希も 「知らない」 だとさ。 さて、そろそろこの俺の肩におかれた手を放して欲しいのだが。 「嫌よ」 「はあ?」 なんだこの分からず屋は? 「嫌だって言ってるの。ちょっと付き合いなさいよ」 「俺は知らない奴の相手をしてる暇はない。 放してくれ」 本当に、何でこんなのに付き合わなくちゃいけないんだか。 「……なんで、なんでよ。なんでそんなこと言うの? なんであたしを覚えてないの?」 いや、待て待て待て。 何でそんなに声を震わせているんだ? おい、顔を伏せるな。髪で顔を隠すな。肩を震わせるな。つーか何か雫がこぼれてません? これはあれか、あれなのか? 道行く人々が俺たちを好奇の目で見やがる。 期待してる状況じゃねえよ。見るな。たかるな。去れ。 ……とにかく、こういう時こそ冷静にならねば、冷静に。 まず、ここに居続ければ嫌になるくらい目立つのは確定である。 かといって泣いてる奴をおいて逃げるのも後味が悪い。 後味が悪いだけでなく下手したら後日、背後から刺される羽目になるかもしれない。 つまり俺の取るべき手段はこの泣いている女と有希を連れて、どこかへ避難。 しかる後にこいつの誤解を解く、の一つしかない。 ああ、ちくしょう……。 さて、俺たちは駅前の喫茶店に来た。とんだ逆戻りだ。 場所はこのわけの分からん女が涙声でリクエスト。 俺も律義だねえ。わざわざこんな奴のリクエストに答えるとは。 「さて、話を聞こうか。お前は……」 そういえば名前をまだ訊いていない。 まあ、いいさ。どうせ今日限りでサヨナラだ。 「俺たちを誰と間違えてるんだ?」 女は不機嫌そうな視線をぶつけてくる。 どうやら涙はどっかに引っ込んだらしい。 「人違いじゃないわ。あんたたちが変わっちゃったの。 大体キョンなんて馬鹿みたいなあだ名の奴がほかにいるわけないでしょ」 分かったことその一。こいつの辞書に、遠慮と気遣いの項目はない。 悪かったな、馬鹿みたいなあだ名で。俺だってまともな呼称が良いさ。 「俺たちが変わったってのはどういう意味だ。 昨日も、今日も、一週間前も、一か月前も俺は俺のつもりだが」 そう言うと女は大袈裟に溜め息をついてやれやれと言った。 それは俺の台詞だ。色々な意味で。 「それが、違うのよ。ハロウィンの夜を境にして、世界が変わっちゃったのよ」 こいつ、どっかから電波受信してるんじゃないか? 俺が信じてないことが相手にも分かったらしい。 変わる前の世界のことを延々と話し続けた。 大方聞き流していたが、聞こえたことを要約すると 俺たちはこいつと何とか団ってところで馬鹿騒ぎをしていたらしい。 分かったことその二。本格的に、本格的にやばい奴だ。 そんな詳細に話されても、いや、むしろ話されたからこそ信じられん。 女はまだ語り続けているが、馬の耳に念仏だ。 俺は、それを聞き流しながら有希にどうやって今日の埋め合わせをしようか考えていた。 俺のせいじゃないのにな。損害賠償でも請求してやろうか。 そんなことを思っていた俺だが、次の台詞が耳に飛び込んできた時は もう、ただただ絶句するしかなかった。 「それで、ハロウィンの日の夜にね、キョンがあたしに告白したのよ」 ……まずい、逃げた方がいい。間違いなく。 ストーカーか、こいつ? 何で俺なんだ?俺よりはほら、九組の古泉とかいう奴の方がいいと思うぞ。 俺は気に食わないが。 しかし、この場で逃げようと思っているのは俺だけだったようだ。 有希には全くその素振りはなく、それどころか怒りを顔に浮かべて女を睨んでいる。 そして女は延々と、桃色の描写を続けている。いかん、俺まで頭がおかしくなる。 誰か助けてくれ。 この女から出ている桃色毒電波を除去したのは有希だった。 「違う。あの時、あなたたちはそんなことまではしていない」 有希がそう言うと、今までニヤニヤとしていた女の顔に今度は不敵な笑みが浮かんだ。 ……どうやら電波を除去するのと引き換えに地雷を踏んだらしい。 それも、とっておきのを。 「そうよ、そんなこと『まで』はしていないわ。 じゃあなんで有希はそのことを知ってるの? あたしを知らないはずなのにねえ」 有希が動揺をあらわにする。 「やっと引っ掛かってくれたわ。 さ、話しを続けましょうか」 つまりこいつは延々と有希をはめるための話を続けてたのか? いや、そんなことより問題はそのことを有希が否定しないことだ。 二者択一において否定しない事は肯定。 つまり女の主張を全面的に認めているってことだ。 ……本当にこの世界が改変された世界だと言うのか? 元の世界ってのがあって、そこで俺は別の生活を送っていたと? 冗談じゃない。俺にすれば世界は今あるここだけだ。 頼むから、誰か嘘だと言ってくれ。 そんな俺の切実な願いを叶えてくれる奴はいないらしい。 有希は黙っているし、女は俺の理解を超えた話をしている。 「ともかく、あたしにはこんなことになった心当たりがあるのよ。 ねえ、有希?」 というかだな、その口調といいなんといい、こいつは嫁をいじめる姑か? 「……」 沈黙。 有希は一言も喋ろうとしないし、 俺も有希とは別な意味で黙り込む。 女が溜め息をついた。 「だんまり決め込んじゃって……。 いい?たとえ有希が世界を作り直せるんだとしても、これはなしよ。 そんなにキョンと付き合いたいんなら、元の世界で堂々と勝負しなさい!」 だがしかし、ついに有希が口を開いた。 「わたしには、行動の自由はなかった。あなたの言う正々堂々となんて無理だった」 俺には有希が普段はみせない感情をみせているような気がする。 それは激昂。 しかし、それは女に対してのものではない。 俺は直感的にそれがわかった。 もっと、何と言うか、根本的なものに対して怒っているようだ。 そして、それに触れてしまった女に怒りの矛先を向けている。 まあ、八つ当たり半分嫉妬半分といったところか。 「わたしには何も許されなかった。わたしはあなたの観察のためだけにいた。 それに彼が好意を寄せていたのはあなた。 わたしに勝ち目はない」 完全に自分達の世界を築き上げてるよ、この二人。 で、俺は完全に蚊帳の外。ああ、今日もいい天気だなあ……。 ともかく、このまま永久に放置してくれるのならば御の字だ。 それにだな、この二人は元の世界とやらが分かっているみたいだが、 俺も含めた世界の他の何十億人にとっては今ある世界の方が本物である。 ――いや、本物だと信じていると言うべきか。 ともかく、多数決の世界の住人である俺たちから見たらこの二人こそが異常となる、 ……はずなのだが俺には何故かそうとは思えない。 二人が正しくて俺たちは間違ってる、そう思えて来るのは、さてなんでだろう。 「なんで最初から、勝負投げ出してんのよ!」 女が机を強く叩いた音で我に帰る。 「ここは喫茶店だ、お静かに」 周りの客がこっちを見ている。 どうも、お騒がせしています。 「うるさいわよ、キョン! いい、有希?キョンはあたしよりあんたを見てる時の方が多いのよ。 あたしなんかよりずっとあんたの事をね、……」 いつの間にか世界がどうのこうのって話から、 女の喧嘩に発展しているのは気のせい、じゃないか。 しかし、お互いに俺の好意は自分ではなく相手に向いていると主張しているあたり、 当事者じゃなければ微笑ましい喧嘩だよな。 当事者じゃなければ、な……。 「それはあなたの勘違い。 たとえそうだとしても彼とわたしの繋がりは信頼感でしかない。 わたしはそれ以上の繋がりを感じてみたかった。 あなたと彼が元の世界で持っていた繋がりを。 だから、あなたを、あなたの痕跡をこの世界から消したはずだった」 やっと本題に入った。 ここんとこ俺がずっと感じてた妙な感じは消しカスってことでいいのか? 文芸部室のいたずらもふくめて。 「そう」 即答である。 まいったね。 嘘でも芝居でもなく、今、この世界が改変世界だとは。 それをあっさり信じてしまう俺は案外肝がすわっているのかもな。 誰だ、思考放棄とか言う奴は?後で体育館裏に来い。 「本来、彼女はこの世界に存在しないはずだった。 しかし、元の世界で彼女は無意識のうちにわたしのすることを理解し、 情報操作に抵抗した。その結果が今のこの状況」 有希の顔にはあきらめの表情が浮かんでいる。 「種明かしをしたってことは元通りにする気になったってことかしら、有希?」 対してこの女の顔にあるのは期待。 「違う」 しかし、女の質問に答える有希の簡潔な否定。 「何でよ?」 理由は違うが俺もそう訊きたいものだ。 さっき見せたあきらめの表情はなんだったというのか? 「嫌だから」 あっさりと言う有希に、明らかに不機嫌そうな女。 「嫌ってなによ、嫌って!」 分からず屋、と女は続けた。 それに対して有希の口が小さく動いた気がする。 ともかく、有希は淡々と話し続けた。 「そのままの意味。わたしは元の世界が嫌。 正確に言えば、元の世界のわたしと彼の関係が嫌。 だから、このまま……」 そしてその淡々と語る声を怒声が遮る。 「もう、いい!今の有希と話しても埒が明かないわ! ちょっとキョン、後ろ向きなさい」 いきなりなんだ?後ろ向いた瞬間にグサリ、なんてシャレになんないからな。 『事件の背景には痴情のもつれが云々』なんて報道されたくないぞ。 「安心しなさい。たんなる『自己紹介』よ」 女は自己紹介を強調した。 確かに名前すら知らない。だが、別に知りたいわけでもない。 それに自己紹介で後ろを向け、とはどういった理屈だ? 後ろから聞こえる自己紹介は入学式の後とか、 クラス替えの直後ぐらいにしか存在しないだろう。 呆れながらふと、隣りの有希を見ると顔が引きつっている。 「さっさとしなさいよ」 しかし、逆らったらところでこいつは聴きはしないだろう。 しょうがないので後ろを向いてやる。 そして、後ろで人の立ち上がる気配。 「東中学出身、涼宮ハルヒ」 その言葉を聴いた時、何かが背筋をかけ上がり、 「ただの人間には興味ありません」 そのかけ上がった何かは俺の頭の奥底を蹴飛ばす。 「この中に宇宙人」 蹴飛ばされた俺の頭から別の何かが、 「未来人」 溢れでて次々に広がる。 「異世界人」 それは作り物ではない本物の、思い出。 「超能力者がいたら」 頭の中であの時のハルヒの台詞が聞こえる。 ――あたしのところに来なさい。 「あたしのところに来なさい」 そうだ。この自己紹介から俺の高校生活は、 「以上」 俺の非日常は始まったんだ。 ハルヒが席に着く音がする。 俺はハルヒの方を向いた。 長門はじっと俺を見つめている。 ひどく罪悪感が掻き立てられる。 それと同時にさっき浮かんだ疑問に一つの答えが見えた気がする。 なぜ、あきらめながらも世界を元に戻す事を拒否したか。 ――それは、また世界を改変する気だから。 あの表情は、今のこの世界をあきらめる事に対して浮かべたものだろう。 現状分析している場合ではない。 酷く心が痛むが長門を止めなければならない。 ここが、この世界が、今まで俺が散々世話になった長門の望みであっても。 なぜなら、俺はハルヒが好きだから。 身勝手な理由だってことは十分すぎるほどわかってる。 その身勝手さの代償を今払っているとも言える、か? いや、これは償い切れるものではない。 長門の頼みを断るくらいなら……、なんて散々言っておきながらこれだからな。 突然、長門が立ち上がりハルヒに近寄る。 そして机の上のコップを取り、中身をハルヒにぶちまけた。 あまりの出来事に呆然とする俺たちを残して店を出た。 ハルヒより先に我に帰った俺。 「ハルヒ!」 まだ何がおきたかわからないといった雰囲気のハルヒの名前を呼ぶ。 「キョン、あんた……」 思い出したけど今は後回しだ。 「長門を追いかけるぞ」 二度あることは三度あるって言うからな。 「……あんたにしては良い意見ね。じゃあ、行くわよ!」 勢いよく立ち上がるハルヒに、 知らず知らずのうちに伝票を握ってしまう俺。悲しいなあ……。 俺の容量不足の頭が、長門ほどの奴ならば前回の失敗から学び、 その対策を見つけないはずがないことに気がついたのは、 俺とハルヒがあの変わり者の聖地でようやく長門を発見した後だった。 走りに走ってやっと見つけた長門の姿。 「有希!」 「長門!」 距離的にはハルヒの方が長門に近い。 だが、その長門は俺たちに呼ばれても無反応である。 その時である。 普段は働かない俺の頭がある予想を弾き出した。 さっきも言ったことを繰り返すが、長門は頭が良い奴だ。 当然、今回失敗した原因もわかっているだろう。 ハルヒが無意識のうちに抵抗した。それが原因だと言っていた。 と、なれば後は簡単な話。 邪魔な物は? ――排除すれば良い。 邪魔な物とは? ――ハルヒに他ならない。 ハルヒを見ると、長門にさっきより近付いている。 俺は喉が痛くなるほどの声で叫んだ。 「ハルヒ、下がれ!」 俺は叫ぶと同時に全力疾走を始める。 今なら世界記録が出せるだろう。 しかし、俺の声に反応したのは長門の方が先だった。 突如振り向く長門。 その手には、ナイフ。 ハルヒに迫る長門。 ハルヒのもとへ走る俺。 結果、俺の方が早かった。 ハルヒは守れた。 そう、ハルヒは。 俺の腹から生えているのは、間違いなくナイフだな。 高校入ってから二回も刺されることになるなんて、入学前は予想もしなかったぞ。 「キョン!?」 後ろでハルヒが俺を呼ぶ声がする。 目の前の長門は呆然としている。 けれども俺はその刺した張本人の小さな体を引き寄せて抱き締めていた。 いくら俺たちよりはるかに頭が良いこいつでも、 たかだか三、四年で自分の感情に、何かがうまくいかなかったときに 感じる心の痛みに、対処するなんて到底無理な話だ。 だから、誰かが吹き出た痛みや何かを 受け止めなければいけなかったんだろう。 そういった意味において、長門に必要なのは 今までみたいに頼りにされる立場ではなく、 頼れる相手だったのだろう。 そういう無条件で頼っていい相手は何か? 恋人?違うな。 一番最初に知る他人。 他人でありながら他人ではない人。 そう、親だ。 だが、長門の生みの親はこいつに何をしてやった? 無感情、無感動につくっておいて人を観察しろだ? 感情を抜きにして人がわかるか? そうだと思ってんなら馬鹿だ。断言できる。 「長門……」 あれ、何だろう?言いたいことはあるのに言葉にできない。 ああ、血が……、足りねえな。 「――」 途切れゆく意識の中で俺は誰かの名前をを口にした。 そして、何かをした。 耳にはハルヒが叫ぶ声が飛び込んで来る。 暗転する視界で見た最後のものは驚いた長門の朱に染まる顔だった。 …… ……… 第三幕
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/1057.html
ステータス基本パラメータ 衣装 ボイス 入手方法 備考 コメント ステータス 基本パラメータ 変化前 変化後 (画像1) (画像2) 【ゴーストハロウィンナイト】美風藍 アイコン No. 381 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア20%上昇 レア度 SR Lv40 3155 1131 1331 693 サブ特技 フルコンボクリア時+27000スコア 属性 シャイン MAX 4010 1450 1650 910 メインスキル シャインのVOCALパフォーマンス50%上昇 編集 衣装 ボイス 1 2 入手方法 スペシャル撮影:Secret Halloween Nightmare後半(2018/10/15~2018/10/31) 備考 コメント
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/1033.html
ステータス基本パラメータ 衣装 ボイス 入手方法 備考 コメント ステータス 基本パラメータ 変化前 変化後 【ゴーストハロウィンナイト】来栖翔 No. 377 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア20%上昇 レア度 SR Lv40 3081 1169 813 1099 サブ特技 フルコンボクリア時+27000スコア 属性 シャイン MAX 3920 1480 1030 1410 メインスキル シャインのDANCEパフォーマンス50%上昇 編集 衣装 ボイス 1 2 入手方法 スペシャル撮影:Secret Halloween Nightmare前半(2018/9/30~2018/10/15) 備考 コメント
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/1039.html
ステータス基本パラメータ 衣装 ボイス 入手方法 備考 コメント ステータス 基本パラメータ 変化前 変化後 (画像1) (画像2) 【ゴーストハロウィンナイト】カミュ アイコン No. 382 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア30%上昇 レア度 UR Lv50 4195 1813 1533 949 サブ特技 フルコンボクリア時+28000スコア 属性 スター MAX 5830 2370 2090 1370 メインスキル スターのDANCEパフォーマンス60%上昇 編集 衣装 ボイス 1 2 3 入手方法 スペシャル撮影:Secret Halloween Nightmare前半(2018/9/30~2018/10/15) 備考 コメント
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5308.html
もし全世界からお菓子が消えてしまった場合、僕達はどうなってしまうのか。 そんなことを考えるのは象がタマゴから生まれた場合の殻の厚さを考察する行為に似て無意味なもので、僕達はもっと他の、先に繋がっていくようなことに頭を使っていくべきなのです。 しかし、それが実際に起きてしまえばそうも言ってられません。 つまり現在、僕達の大切なお菓子がその姿をくらましてしまっているのです。もっともこれは世界規模の話ではなく、極小規模な僕の周囲でのみ発生しているだけなのですが。 話を戻すと、僕個人としては通常お菓子が消え去ろうとも特に支障はありません。元々甘いものに頓着はありませんし、それが誰かに食べられてしまったからといって声を荒げたりなんかも僕はしない。 ですが、今だけは非常に困るんです。 何故ならば、今日はハロウィンなのですから。 そして僕は現在、お菓子を何処かへ持ち去ってしまった犯人を一人で追い詰めているという実にカッコイイ場面を迎えています。そして、その犯人とは…………。 「どうやら……もう嘘は通りそうにないみたいだな。どこから俺があやしいと睨んでいたんだ?」 「簡単ですよ。お菓子がなくなってしまっては、僕達のハロウィンは成立しません。なのにあなた一人だけはずっと、早くパーティを始めようと訴えていました。みんながお菓子を探しているのはそのためだというのにね。いえ……むしろあなたは、お菓子がない状態でパーティを始めようとしているかのようだった。目的はわかりませんが、そもそもこの状況を作ったのはあなた自身なのではないかと僕は思ったのですよ」 「さすがだな古泉。そう、俺がお菓子を隠した犯人だ!」 「……あなただけは暴走などしないと思っていましたよ。なぜ、こんなことをしたんです?」 「ふ。決まってるだろ? 今日は待ちに待った楽しいハロウィンじゃないか」 「その答えは理解しかねますが。そう、今日は楽しいハロウィンになるはずだった。なぜ、あなたはお菓子を奪うようなことをしたのかと聞いているんです」 「馬鹿だな古泉。少し考えればわかるじゃないか」 「お菓子がなかったら、おっぱいが揉めるじゃねえか!」 古泉「……って、なんというバタフライ理論を持ち出すんですか! 雰囲気台無しですよ!」 キョン「ヒャッハハー! お前は実に馬鹿だな古泉!」 キョン「これはミステリーでもサスペンスでもない! 元々俺がおっぱいを揉むためのSSなんだよ!」 古泉「だから意味が分かりませんって! なんであなたがおっぱいを揉むんですか!」 キョン「簡単なことさ。トリックオアトリート。お菓子をくれなきゃいたずらされる日に、いたずらの免罪符となるお菓子がなかったらどうだ? いたずらし放題だろうが!」 キョン「俺にとってのトリックとはたわわに実った乳を揉むこと! もみもみだ! そしてトリックアンドトリック! それすなわちもみもみもみもみだ!」 古泉「ば、馬鹿な! あなたがお菓子を隠してしまったことによってこっちがどれほどの被害を受けるとおもっているんですか!?」 古泉「子供達はお菓子がもらえずに、別にやりたくもないイタズラを不満顔でやらなければならない! そしてイタズラされる側は只でさえ理不尽な要求を受けているのにも関わらず、対して面白くなさそうに部屋を散らかす子供の姿を見ていなければならないのです! 誰も幸せになんかなりませんよ!」 キョン「うるさい! やっぱりお前はわかってないな! 今はこの周囲だけしかお菓子は消えちゃいないが、全世界のお菓子が消失するのも時間の問題だ!」 古泉「なんてことだ……」 国木田「どうしたのキョン! 古泉くんも!?」 長門「…………」 古泉「ああ! 国木田くんと長門さんじゃないですか! いいところに来てくれました!」 古泉「お菓子を隠した犯人が分かりましたよ! それは、なんだか良い感じにトリップしてしまっているあの彼がやったことのようです!」 国木田「なんだって!? どうしてそんなことをしたのさキョン!」 キョン「国木田。お前、おっぱい揉みたいと思わないか?」 国木田「な……なにを言ってるんだい!? そんな……キョンが、キョンが! なんだか面白い状態になってるよ!?」 古泉「そうですよ! それに一つだけ言わせてください……」 古泉「そんなにおっぱいが好きなら、一人でピンクな店に行けばいいじゃない!」 キョン「……古泉。お前は子供だな。まるでわかっちゃいない」 キョン「ハロウィンこそ、えっちぃことをするのに適した日なんだよ!」 古泉「また出た! トンデモ理論! さっきから全然意味分かりませんって!」 キョン「ほう。意味がわからないと。全然? まるっきり? じゃあそんなおバカボンなお前に教えてやろう」 キョン「大人のお店でそういった行為をするのは、お化け屋敷にお化けが出るくらい当たり前なことだ! そんなのはつまらないんだよ!」 キョン「考えてもみるんだ。お前がお化け屋敷に入ったとき、そこにお化けがいてもなんのことはないだろう?」 キョン「だが、そこに現れる血まみれのナース役のお姉さんのおっぱいを揉んでいる人がいたらどうだ? お前は沸き出る興奮を禁じえないだろう? もし、大人のお店にお化けが出たりなんかしてみろ! めちゃめちゃ怖いじゃねえか!」 キョン「つまりだ! お乳様というものは、ハロウィンの無礼講でいたずらっぽく拝ませてもらったほうが絶対に良いものなんだよ!」 キョン「そして男はみんな変態だ。いずれ世界中のお菓子がなくなり俺の思想が世界に広まったとき、そこにはパラダイスがまっているに違いないだろう! ふはは! これぞまさに桃源郷! これを楽園といわずしてなんと言う!?」 古泉「狂ってる……」 古泉「いい加減にしてください! そんなものは狂ってる! あなたは、ただのセクハラを妙な理屈で正当化したいだけじゃないですか!」 国木田「そうだよキョン! キミは間違ってる! 男がみんな変態なんて偏見だ!」 古泉「そうです国木田くん! もっとあのチチグルイに罵声を浴びせるんです! 旧友のあなたの言葉なら僕よりも効果があるはずだ! ほら、早く早く!」 国木田「キョン。男はみんな変態じゃない。それは分かって欲しい。でもね……」 国木田「少なくとも僕は変☆態だよ! だからキミには大いに同調するよ! キミの理論は正しい!」 国木田「キョン万歳! キョン万歳!」 古泉「ぎゃふん!? なにを喜んでるんですか!? 信じていたのに!」 国木田「この世におっぱいに勝るものなし!」 古泉「それがあんたらの組合の標語だというんですか!?」 キョン「ふふふ」 キョン「んん? どうした古泉? もう他に何もいうことはないのか?」 国木田「ほらキョン! あのイケメンに、社会では多数派が正義なんだってことを教えてあげてよ!」 キョン「くっ国木田!?」 古泉「ええい、しかしまだこちらにだって仲間はいます!」 キョン「ほう。一応聞くが、それは誰なんだ?」 古泉「決まっています! 長門さん! いまこそ彼を…………鹿に! 鹿に変えるときです!」 古泉「そして国木田くんを馬に変えて、二人の生涯をしょーもないダジャレコンビとして終えさせるときなのです! ささ、遠慮せずに! ひと思いにちょろろーんとやっちゃってください!」 長門「……それは出来ない」 古泉「な……ナンダッテ-!!」 キョン「はっははー! 当たり前だ古泉!」 キョン「なんせお菓子を消している実行犯は、この長門なんだからな!」 古泉「な……まさかっ! 長門さん……何故っ! なぜなんです!?」 長門「……あたしは楽園で、彼としあわせになるから」 古泉「100パーセント騙されきってるじゃないですか!?」 古泉「正気に戻って下さい! それはマジなほうの天国にいたる道ですよ!」 古泉「しかし……これはまずいことになりました」 古泉「このままでは、みんなのハロウィンが台無しになってしまいます」 古泉「どうすれば……?」 国木田「古泉くん……」 国木田「いっそのこと快楽に飲まれちゃいなよ」 古泉「あんたが一番危ないんじゃないか!?」 古泉「だがしかし……おかげで閃きましたよ。あなたたちに勝つ方法が!」 キョン「ふん、強がりもたいがいにしろ古泉。お前はガチホモだから俺達に逆らうのかも知れんが……」 キョン「って、まさか!? お前世界中のガチホモを一挙に集めて俺達を粉砕するつもりか!? ……やめろ! それだけはやめてくれ!」 古泉「ふふ。あなたのアナルが悲鳴をあげるのもそろそろです……」 古泉「って、だいたい僕はガチホモじゃありませんよ! そんなけったいなネットワークもありません!」 古泉「……あなたはパンドラを招き入れた。それによって、あなたは自ら崩壊を迎えるのです」 キョン「……なんのことだ?」 古泉「災厄の詰まった箱を持たされたゼウスの使者パンドラを招き入れたのは、エピメウスという人物なのです。エピローグという言葉があるように、彼は、物事を後で考える人でした」 古泉「彼は兄であるプロメテウスからゼウスの贈り物には手を出すなといわれていたのですが、始めて見る女性という存在、パンドラの誘惑に勝てずに彼女を家へと招き入れてしまいました」 古泉「そう! エピメテウスは『おっぱいスゲェ』と思ってしまったがゆえにパンドラを迎え入れ、それゆえに世界には災いが舞い降りてしまったのです! あなたがおっぱいを好きだと言うことは、男の罪の象徴だ! それの魅力に取り付かれてしまったあなたを待っているのは、女性による制裁です!」 キョン「……なにを言い出すのかと思ったら、なんの具体性もない詭弁じゃねえか。ところで、俺に制裁を下す女性とやらは何処にいるってんだ?」 古泉「それは長門さんです」 キョン「…………」 キョン「長門が? 俺に? 制裁?」 キョン「はっ! 何を言い出すかと思ったらこの反乳野郎! それこそありえないだろうが!!」 キョン「俺は長門と楽園で暮らすんだ! そうだよな長門!?」 長門「……悪いこととは知っている。でも、彼がそう言ってくれるのなら……」 古泉「長門さん! 今こそ目を覚ますときなのです! あなたは……彼の楽園には居られないんだ!」 長門「……!? 何故!?」 古泉「だって長門さんには……揉むものがないのだから!」 長門「!!!!?????」 古泉「パンドラは確かにこの世に災いをもたらした」 古泉「だけど僕らは、その災いを乗り越えることで世界の表と裏を知り、普通でいることの幸せに気づいたのです」 古泉「だから決しておっぱい自体に罪はない。長門さんのように笑うほど小さくても、あの未来人のようにひくほど大きくても良いんです。僕は好きです」 古泉「だがあなたは長門さんを利用し、『あんたのやっていることはセクハラだ』という僕の正論にまったく耳を貸さなかった。 ……乳に溺れてしまったあなたは、乳の中で静かに眠っているべきなのですよ」 キョン「お……俺はなんてことを……」 キョン「しちまったんだ……ガクッ」 国木田「……ああ! キョンの体が消えていく!? キョンは一体どこにいくの!?」 長門「……彼は、自分のいるべき場所気づいただけ」 古泉「ええ。彼はプリンスレに還っていったのです。本来、アナルでの彼は僕に掘られるだけの存在。ですが、ハロウィンという日が彼を変えてしまった。そう。軽犯罪者という悪魔にね」 古泉「…………」 長門「…………」 国木田「…………」 古泉「……テンションだけで動いていたら、とんでもない結果になってしまいましたね」 国木田「なんだか、僕はハロウィンの恐ろしさを垣間見た気がするよ」 長門「……これはgdgdになる前に終わらせるべき」 古泉「みんなも、ハロウィンだからっていたずらは程々にしようね!」 ちゃんちゃん☆
https://w.atwiki.jp/utapri_shininglive/pages/1531.html
ステータス基本パラメータ 衣装 ボイス 入手方法 備考 コメント ステータス 基本パラメータ 変化前 変化後 (画像1) (画像2) 【トゥインクルハロウィン】聖川真斗 アイコン No. 575 TOTAL DANCE VOCAL ACT 特技 カットインボーナスのスコア20%上昇 レア度 SR Lv40 3244 1161 722 1361 サブ特技 フルコンボクリア時+27000スコア 属性 シャイン MAX 4130 1490 950 1690 メインスキル シャインのACTパフォーマンス50%上昇 編集 衣装 ボイス 1 2 入手方法 スペシャル撮影:Halloween Starry Party Time前半(2019/9/30~2019/10/15) 備考 コメント
https://w.atwiki.jp/eriponmagi/pages/88.html
里保が帰ってこない。 軽い用事で一人で出かけて、帰りにドーナツを買ってくるとは言ってたけど、 それにしたってそんな時間がかかるものではないはず。 里保の実力を思えば考えにくくはあるものの、暗くなってからの女の子の独り歩きだけに、 まさか何らかの予期せぬ危険に巻き込まれたなんて可能性もないとは言いきれない。 「ドーナツまだかな~」 「まーちゃんもドーナツよりまず鞘師さんの心配しようよ」 「念のためみんなで探しに行った方がいいんじゃない?」 みんなのざわめきが広がる中、不安げな声を上げたのは春菜だった。 「もしかして、本当に『食いしん坊の口裂け女』に遭遇してしまったのかも」 「何それ? いくらハロウィンだからってそれはな……」 「うんそれかな」 笑って否定する衣梨奈の言葉は、さゆみの思わぬ肯定によって遮られた。 「えっ!? それって一体どういうことですか?」 「りほりほはその『食いしん坊の口裂け女』と呼ばれてる人物と一緒にいるようね。 臨海公園で待ってるから、生田が責任を持って連れ帰ってきな」 いきなりの指名に驚く衣梨奈だったが、すぐに部屋を飛び出そうと立ち上がる。 それに続くように亜佑美と遥も、立ち上がりさゆみに直訴した。 「あたし達も一緒に行きます!」 「気持ちはわかるけどこれは生田一人でやるべき役目だから、 今回は生田に花を持たせてあげてくれる?」 穏やかながらも反論を許さないさゆみの口調に、 亜佑美達もそれ以上無理強いできずに口をつぐむ。 「それじゃあ行ってきます!」 「うん、精々頑張ってきな」 「鞘師さんをよろしくお願いします!」 「『食いしん坊の口裂け女』には十分に気をつけてくださいね!」 「ドーナツよろしくね!」 「だからまーちゃんそれ今言うことじゃないから」 それぞれの声を背中に受けながら、勢いよく衣梨奈がさゆみ邸を飛び出していった。 後は生田に任せておけば大丈夫だからまず夕飯の支度をしようというさゆみの提案を受け、 みんながぞろぞろと台所に向かう中で、一人だけ残った春菜がさゆみに問いかけた。 「よくわからないことがいくつもあるんですけど、訊いていいですか?」 「うんいいよ」 「道重さんはなんで鞘師さんが『食いしん坊の口裂け女』と一緒にいるとわかったんですか? しかも臨海公園にいるって場所まで把握してるなんて……。 それになんで生田さん一人じゃないといけなかったんですか? もし害意を持って『食いしん坊の口裂け女』が鞘師さんを攫ったのだったら、 それこそ生田さん一人で鞘師さんを奪還しようとするのは危険が大きいと思うんですけど?」 「別に相手に害意なんてないから大丈夫」 深刻な表情の春菜を安心させるように、さゆみが軽い笑みを浮かべる。 「さゆみもはっきりと全貌を把握してるわけじゃないけど、臨海公園にいるってわかった理由は簡単。 このM13地区に渦巻く魔力の流れを感じてみれば一目瞭然だから。 ここまで大きな魔力を持つ人物はこの地区でも……いや、全世界でもそう多くはないし、 それを隠すでもなく明らかにさゆみに対して信号を送ってきていたからね」 「そんなことまでわかるんですか……」 春菜がただでさえ大きな瞳をさらに見開いて驚愕する。 魔道士が数多く存在するこのM13地区で渦巻く魔力の流れというのは、 一体どれほどの規模なのだろう。スケールが大きすぎて春菜の想像がまったく追いつかない。 それを把握し見極めるさゆみの能力は言うまでもなく、 相手が全世界でもトップクラスの魔力の持ち主だというのは、驚き以外の何物でもない。 「まあ誰でもわかるってわけじゃないけど。 今回は相手がさゆみにとってよく見知った存在だったから、すぐに感じ取れたというだけ。 りほりほが一緒にいるとわかった理由も相手の信号からの情報だし、 生田を一人で行かせたのも、それが相手のご所望だというのだから仕方ないよね」 「道重さんは『食いしん坊の口裂け女』と知り合いなんですか??」 「うんまあね。 それにしても、その『食いしん坊の口裂け女』ってのは言い得て妙だね。 ハロウィンに相応しいし、食いしん坊のこんこんにはまさにピッタリなネーミングだよ」 懐かしそうに遠い目で楽しげに笑うさゆみ。 春菜はその「こんこん」なる人物のことをもっと詳しく訊きたいと思いながらも、 それ以上踏み込ませない壁のようなものを感じ取り、質問を躊躇する。 「でもなんでわざわざこんな間怠っこいことをしてるのやら。 生田一人を呼び出す理由もよくわからないけど、 まあどういう意図だとしても生田にはいい経験になるでしょ」 里保にもそして衣梨奈にも危険はなさそうだとわかりひとまずはホッとした春菜だったが、 それ以上に、衣梨奈と『食いしん坊の口裂け女』との接触により 一体どのような化学変化が発生するのか、衣梨奈の後をつけて自分自身の目で確かめたい。 ……そんな衝動を抑えるのに精一杯だった。 ○ さゆみ邸から臨海公園まで一気に駆け抜けてきた衣梨奈が見た光景、 それは電灯に照らされたベンチに並んで座る2人の姿だった。 一人は里保。 ベンチの背もたれに身体を預け、寝ているのか気絶しているのか目を閉じたままでいる。 そしてもう一人は、衣梨奈の初めて見る人物だった。 丸顔とそしてまん丸の瞳が印象的な、可愛らしい容姿の女性。 ……ただ一点、口元が大きく裂けていることを除いては。 その女性は、『食いしん坊の口裂け女』の呼び名に違わぬ様子で ドーナツを両手で持ち無心になって食べていた。 口元が裂けているのだからそれこそ大口をあけて齧り付けばいいものを、 まるでハムスターがエサを食べる時のように、ほんの小さい一口サイズで ちまちまと口に運んでいるのがなんとも滑稽で、微笑ましい光景にすら見える。 だが、衣梨奈にはそんな光景に和めるような心の余裕はなかった。 ぐったりしている里保の姿を視認した時点で完全に頭に血が上ってしまい、 感情のままに猛スピードで2人に走り寄る。 「里保を返せ!!!!」 「あ、ごめんね。ドーナツ食べ終わるまでもうちょっと待っててくれるかなぁ」 その姿に気付いた女性の緊張感のない一言を衣梨奈が受け入れられるはずもなく、 2人の目の前まで迫る……かに思えたその時、何かにぶつかったような衝撃を受け、 衣梨奈は大きく弾き飛ばされた。 「うーん、すぐに頭に血が上って状況判断ができなくなるのはマイナスだねぇ。 でもそれだけ友達想いというのはプラスかなぁ」 女性の独り言も耳に入らない様子で、すぐさま起き上がった衣梨奈は 2人との間に立ち塞がっている半透明の障壁に立ち向かっていく。 だが、力自慢の衣梨奈の攻撃を以てしてもその障壁は小揺るぎもしない。 「そんな無駄なことしても疲れるだけだからさ、大人しく待ってなよぉ。 もう少しでドーナツも食べ終わるし」 女性の忠告を聞く気配も見せない衣梨奈が、一度後退して大きく距離を取る。 そして勢いよく助走をつけると、右足に猛烈な魔力を纏い一気にそれを振り上げた。 ガキッ!!! 金属製の扉をも粉々にする衣梨奈の渾身の一撃でも、障壁を砕くことはできなかった。 ただそれでも、これまで無傷だった障壁に細かいヒビが走り、 このまま攻撃を続けていけば破壊も叶いそうな手応えを初めて得ることはできた。 これまでノホホンとドーナツを食べ進めていた女性も、それを見て眉を上げ楽しげな表情となる。 「ふーん、あたしの鉄壁の守りにキズをつけるだなんて、パワーだけはなかなかのものだねぇ。 じゃあこんなのはどうかな?」 懐に手をやった女性が取り出したのは、真っ白な小さいマシュマロだった。 それを名残惜しそうにしばらく眺めていたが、意を決したように指で弾く。 弧を描いて飛んだマシュマロはヒビの入った障壁に張り付くと瞬く間に広がり、 半透明だった堅い障壁は真っ白な柔らかい障壁へと姿を変えた。 障壁の変容に一度は足を止めた衣梨奈だったが、気を取り直してまた猛然と攻撃を加える。 しかしどんなに重い一撃を放っても白い障壁はふんわりと柔らかく威力を吸収し、 まともなダメージを与えることもできない。 「ちょっとは頭も使わないと、力ずくのごり押しじゃその壁は壊せないよぉ」 ドーナツを口の中に溜め込み、もごもごしながらアドバイスを送る女性。 衣梨奈もまったく手応えのないこれまでの攻撃で力押しの愚を実感したか、 その言葉に一度動きを止めた。 しばらく眉を顰めて白壁を睨みつけていた衣梨奈だったが、おもむろに左手で掌底を放つ。 そして壁に触れた瞬間に手を止め、素早く呪文を唱えた。 衣梨奈の掌からほとばしる極寒の冷気。 それは柔らかい白壁をあっという間に固く凍りつかせた。 そこに衣梨奈の、満を持した右ストレートが炸裂する。 凍りつき柔らかい吸収力を失った白壁は、魔力を纏ったパンチをまともに受けついに砕け散った。 白壁の破片は小さなマシュマロへと戻り、 ちょうどドーナツを食べ終えた女性の手の中に綺麗に納まる。 「ちゃんと考えれば、応用力もなかなかのものかな。 ……うん、凍ったマシュマロも悪くないね」 女性はマシュマロを口の中に放り込むと、ゆっくりとベンチから立ち上がり、 体力を消耗し肩で息をする衣梨奈へと改めて声をかける。 「食べ終わるまで待たせてちゃってごめんね~。 ああそうだ、自己紹介が遅れたけどあたしはアサミ。 わざわざこんなところまで来てもらってありがとうね」 凄惨な見た目の口裂け女に丁寧に自己紹介されても、 衣梨奈もああそうですかとあっさり受け入れられるはずもない。 「どうして里保を攫うようなことを!!」 「あの娘にはちょっと協力してもらってるだけで別に攫ったとかじゃないんだけど、 そんなことより、まずはあたしの用件を先に片づけさせてもらっていいかな」 そう言いながら懐を探ったアサミが取り出したのは、黄土色の短い棒。 それはマシュマロに続く懐かしの駄菓子、きなこ棒だった。 何をするつもりかと身構える衣梨奈に、 きなこ棒を顔の前へと運んだアサミがフッと息を吹きかける。 棒に付着していたきなこが飛び散ると、それはあり得ないほど拡散し 砂塵となって一気に衣梨奈の周りを取り囲んだ。 強烈な目潰しに、里保のような風の魔法を操れない自分を恨めしく思いつつも 顔を守りながら大きく後ろに下がり砂塵を避ける衣梨奈。 ようやく砂塵がやむと、目の前にいたはずのアサミの姿がなく、 代わりに本来ここにいるはずもない、衣梨奈のよく知る人物が仁王立ちしていた。 「さあ生田、ここからが本番だよ! どこからでもかかってきな!!」 ついさっきまで目の前にいたのは確かに、丸顔でメリハリのあるボディのアサミだった。 それが今、衣梨奈と対峙しているのはほっそり小顔のシンプルボディ。 「に、新垣さん……!?」 それは見間違えるはずもない、衣梨奈の憧れの人である里沙であった。 「こら生田! ボーっとしてないでさっさとかかってきなさい! 魔法でも体術でもどんなやり方でもいいから、 とにかくあたしに一撃入れられたら鞘師のことはすぐに返してあげるから」 こんなところに里沙がいるわけがないことくらいは衣梨奈にもわかっている。 しかしその容姿から声音から喋り方に至るまであまりにも里沙そのもので、 かかってこいと言われてもただ戸惑うことしかできなかった。 「あんたねぇ、そんなことでどうすんのよ。 目の前で大切な友達が攫われようとしてる時に、 その相手があたし――新垣理沙の姿に変身したくらいで それだけでもう何もできなくなって黙って連れ去られるだけになっちゃうの? あんたは自分自身の力で大事な人も守れないような情けない奴だったの? そんな軟弱な精神で世界一の魔法使いなんかになれると思ってんの?」 そんな様子を見かねた里沙から飛んだ叱責の声により、 衣梨奈は頬を叩かれたようにハッと目が覚めた表情になる。 そうだ、えりは大切な友達を、里保を守ると心に誓ったんだ。 たとえ新垣さんが相手でも、自分のこの想いを曲げるわけにはいかないんだ!! 「わかりました。えりが一撃入れることができたら、必ず里保を返してくださいね」 「もちろん。だから遠慮せず全力でかかってきな」 衣梨奈の顔つきが変わったのを見て取り嬉しそうに頷いた里沙が、 ブルース・リーばりに大げさに構えて手招きする。 それを合図に、衣梨奈がダッシュで間合いを詰めた。 衣梨奈が放ったのは、先ほどアサミの鉄壁の守りにひびを入れたのと同じハイキック。 さすがに右足に魔力は纏わせていなかったが、それでもまともに食らえば 一撃ノックアウトも十分ありそうな渾身の一撃だった。 だが里沙は全く動じることなく、軽やかにその場にしゃがんで蹴りを躱すと、 そのまま素早く回し蹴りを放ってふんわりと衣梨奈の左足を払う。 軸足を掬われた衣梨奈は、たまらずその場に尻もちをつく羽目となった。 「大技ってのは、決まるとダメージがでかいけどそれ以上に隙も大きいんだから、 いきなり出したってまともに当たるもんじゃないよ。 さあ、いつまでもそんなとこに座り込んでないで。この程度で終わりじゃないんでしょ」 里沙の挑発に応えるように、衣梨奈が立ち上がりざまに飛びかかっていく。 しなやかでバネのある力強い肢体から放たれる連続攻撃。 今度はジャブやローキックなど小技も交えながら、 持っている技を全て出し切っての息つく間もない猛攻だった。 しかし里沙はその攻撃を、柳に風の如く躱し、いなし、バランスを崩し、そして反撃する。 「脇腹がガラ空き!」「足が疎かになってる!」「ガードが甘い!」 叱声とともに飛ぶ里沙の反撃は全て寸止めだったが、 実際に受けたかのような衝撃だけが衣梨奈の身体に響き、 衣梨奈の未熟さを否が応にも自覚させる。 追い詰められた衣梨奈が繰り出した、右ストレートを囮にしての 死角からの左フックも里沙にあえなく躱され、 寸止めボディブローの反撃に大きく吹き飛ばされた衣梨奈は、思わず膝をついた。 「生田の攻撃はさ、真っ正直すぎるんだよね。 攻撃の組み立てと軌道がすぐに読めちゃうから、躱すのも反撃するのも簡単なんだ。 今までずっとパワーに頼り切ってた証拠。もっと相手の裏をかくような攻撃を考えなきゃ。 まあ最後の左フックまでの流れは悪くなかったけどさ」 息を切らしながらゆっくりと立ち上がる衣梨奈の様子を見て、 その眼にまだ強さが宿っていることを確認した里沙が満足げに微笑む。 「じゃあそろそろ生田の魔法を見せてもらおうかな。 あんた魔法使いやめて格闘家に転向したわけじゃないよね」 「……わかりました。次は魔法でいきます」 里沙の言葉に応えた衣梨奈が懐に手を入れると、 ある物を取り出し、それを勢いよく空中へと放り投げた。 「ふーん、なかなか面白いことするね」 予想外の衣梨奈の行動に、里沙がニヤリと笑う。 衣梨奈が頭上高く投げ上げた物、それは数十個もありそうなビー玉だった。 無数のビー玉は、衣梨奈が印を結ぶとともに空中でピタリと制止する。 そして大きく右手を振り上げると、軌道もタイニングも1個ずつ別々の動きで 四方から里沙に襲いかかっていった。 衣梨奈は、里保のような風や炎の魔法を操る能力を持ち合わせていない。 代わりに衣梨奈が一番に得意としているのは、スケボーを浮かせて意のままに操り 空を飛ぶ技術を身に着けたように、色々な物を自在に動かす物体操作の魔法。 ならばその魔法を攻撃にも転用できないか、と考えた衣梨奈が研鑽を重ね、 ついに編み出したのがこの「ビー玉ファンネル」だった。 「なるほど、これだけの数で一度に来られると防ぐのも大変だわ。でも……」 里沙が素早く呪文を詠唱する。 「火!」 いくつかのビー玉が、火球に取り込まれ溶け落ちる。 「風!」 いくつかのビー玉が、突風に巻き込まれ彼方へと飛び去る。 「水!」 いくつかのビー玉が、水泡に吸い込まれ地面に転がる。 「土!」 残ったビー玉が、土壁に飲み込まれその中へと姿を消す。 「アイディアは悪くないけどさ、やっぱり実体のある攻撃だと 四大元素の魔法で迎撃しやすいんだよね」 「ビー玉ファンネル」が軽々と防がれてしまった衣梨奈だったが、 気落ちすることもなくすぐに次の魔法を発動させた。 「聖剣エクスカリバー!!」 高らかな宣言とともに、衣梨奈の手中に青白く輝く剣が出現する。 「いやいや、かっこいいこと言ってるけどそれってただの氷の剣じゃん。 何かすごい魔剣を物体移動させたのかと一瞬焦ったじゃない」 里沙のツッコミも意に返さず、氷の剣を手にした衣梨奈が雄たけびを上げながら迫る。 手にしているのがたとえ魔剣ではないにしても、それは一撃必殺の気迫を伴っていた。 迎え撃つべく印を結ぶ里沙の姿に、衣梨奈が内心でほくそ笑む。 わざわざ芝居がかった魔法を使い大げさに襲いかかったのは、 里沙の注目を自分に集めるための演技。本当の狙いは別にあった。 風の魔法で彼方へと飛び去ったように見えた数個のビー玉。 それが大きく迂回して、里沙の真後ろから猛スピードで迫っていた。 さしもの新垣さんもこの攻撃には気付いていないはず。 これでついに待望の一撃を決められる!! 「!!?」 だが衣梨奈の都合のいい皮算用は、あえなく崩れ去ることとなる。 ビー玉が里沙の背中に直撃するかと思われたその瞬間、 まるで意志を持っているかのようにビー玉がギリギリで里沙のすぐ脇をすり抜ける。 それだけではない。すり抜けた数個のビー玉は、そのままの勢いで 里沙へと突進していた衣梨奈の方に向かい、一直線に襲いかかってきたのだ。 「ちょ、ちょっと!!」 慌てて地面に横っ飛びで転がり込んで、どうにかビー玉を避ける衣梨奈。 「狙いは悪くない。相手の裏をかくような攻撃だったしね。 でもさ、物体操作の魔法を使えるのが自分だけだと思わない方がいいよ」 無我夢中でビー玉を躱した拍子にあえなく折れた氷の剣を片手に、衣梨奈が呆然とへたり込む。 「それにあんた途中でビー玉の奇襲が決まったと思ったでしょ。 攻撃がちゃんと当たるのを見届けた後じゃないと、勝利を確信するのが早すぎ。 ただでさえ嘘の付けない性格なんだから、怪しげな画策してるのが表情でバレバレだったし。 詰めの甘いことしてるから、そんな情けない姿を晒すことになるんだよ。 どうする? 会心の攻撃が撃沈して心が折れた? もう降参しておく?」 「まだまだ!!」 勧告の言葉を発奮材料とした衣梨奈が、素早く印を結んで再び里沙に立ち向かっていく。 衣梨奈の工夫を凝らした様々な魔法攻撃を、里沙が適切な魔法で切り返して反撃し、 そして足りなかった部分をアドバイスをする。 その繰り返しを続けていくうちに、いつしか衣梨奈の胸中から余計な雑念が消え、 里沙の前で自分の持っている力を全て出し切りたい、自分の成長を認めてもらいたいという、 ただひたすらに純粋な想いだけが衣梨奈を支える原動力となっていた。 衣梨奈の放ったダイアモンドダストが里沙の竜巻に取り込まれ、 そのまま逆用されて竜巻の攻撃を食らい、衣梨奈の身体が弾き飛ばされる。 どうにか立ち上がったものの、大きく肩で息を切るその姿から さすがの体力自慢の衣梨奈もスタミナの限界が近いことは一目瞭然だった。 「うん。じゃあそろそろ、生田の本気の本気を見せてもらおうか。 まだ隠し持ってるんでしょ? とっておきってやつを」 里沙の言葉に衣梨奈の表情が険しいものとなり、 やがて何かを吹っ切ったかのように一つ頷くと、力強く答えた。 「わかりました。次が衣梨奈の最後の攻撃です。 絶対これで一撃決めるので、衣梨奈の全身全霊、受け止めてください」 衣梨奈が最後の攻撃として選んだのは、スケボーだった。 胸ポケットからスケボーを取り出すと、裏面を撫でながら呪文を唱える。 そして衣梨奈が手を離した後もその場に浮遊したままのスケボーに、軽やかに飛び乗った。 「行きます!!」 力強い宣言とともに、スケボーに乗った衣梨奈が猛スピードで里沙に向かって突進していく。 このまま体当たりか!? と思われたその直前、衣梨奈がスケボーの上から大きく跳躍する。 さらに空中で鮮やかに前転して推進力を高めた衣梨奈が、 里沙に向かって魔力を込めた右足で踵落としを放った。 スケボーの突進を躱そうとすると、空中から衣梨奈の踵落としが炸裂する。 かといって空中の衣梨奈を迎撃しようとすると、腹部にスケボーの直撃を受けてしまう。 どちらもスピード・威力ともにMAXの、生半可な対応では 2つ同時にはとても防ぎきれそうにもない迫力満点の攻撃だった。 はたしてこの衣梨奈の「とっておき」を前に、里沙がどのように動くか。 たとえどんな反撃をしてこようと、とにかく一度は耐えて捨て身の一撃を決めてやる! 衣梨奈の覚悟を知ってか知らずか、身構えることもなく余裕の表情を崩さない里沙だったが、 その猛攻を前にして仰向けの状態で真後ろに倒れる。 だがそれは、衣梨奈の攻撃を身に受けてのものではなく、 まさにスケボーが身体に触れようとする直前に、里沙が自発的に取った行動だった。 地面に倒れ込むことでスケボーの直撃を躱す里沙。 そしてつい先ほどまで里沙が立っていた空間をスケボーが通り過ぎようとした瞬間、 真下から両足で魔力を込めた強烈な蹴りをお見舞いする。 「うわっ!!!」 真上に激しく跳ね上げられたスケボーは、空中の衣梨奈に激突して勢いよく吹き飛ばす。 憐れ衣梨奈はスケボーごと錐もみ回転で落下し、臨海公園の砂場に墜落したのだった。 そんな生田の様子を尻目に、里沙が両手を払いながら立ち上がる。 「うん、なかなかいい攻撃だったよ。 ちょっと手加減する余裕はなかったからやりすぎちゃったけど、まあ生田なら大丈夫だよね。 ただやっぱり攻撃が直線的すぎるかな。どんなに威力があっても当たらなければ意味が……ん??」 そこで言葉を切った里沙が、訝しげな表情で自分の足元に目をやる。 そして突然、心底楽しそうに笑い出した。 「アハハハハハハハ……!! なるほどそういうことか。うんあたしの負けだよ、生田。 こりゃまた見事に裏をかいてくれたもんだわ」 突然の敗北宣言。 里沙の下半身が、なんと足元から徐々に凍り付いてきていた。 触れた者を時間差でゆっくりと凍りつかせる、遅効性の氷結魔法。 衣梨奈がスケボーの裏を撫でながら唱えていたのは浮遊のための魔法ではなく、 このトラップ魔法だった。 「亜佑美ちゃんから色んな種類の氷の魔法を教わっといて良かった……」 里沙からの念願の一言を受けて、衣梨奈がようやく砂場から身体を起こす。 「ちゃんと立てる? ほら手を出しな」 「あ、すみません」 横から差しだされた里沙の手を取る衣梨奈。 あれ? 氷結魔法で足元を固められて動けなくなってるはずなのになんで?? という衣梨奈の疑問は、里沙の思いがけない行動によってすぐに霧消した。 手を引っ張って起き上がらせた里沙が、 そのまま衣梨奈の身体を受け止めるとギュッと抱き締めたのだ。 「この3年で随分成長したねぇ、生田。まさか本当に一本取られるとは思ってなかったよ」 「新垣さん……」 「でもそれ以上に、大切な人を守ろうという強い気持ち。 大きな壁にぶつかっても心折れずに決して諦めない堅い意志。 生田からそれがしっかりと感じられたのが嬉しかったな。 戦いの強さや魔法の上手さなんて二の次、この2つこそが 世界一の魔法使いになるために本当に必要なものだからね」 「……はい」 耳元から響く、里沙の温かい声。 衣梨奈の身体からゆっくりと緊張が解けていき、それとともになぜだか涙が溢れだす。 「この3年間、生田にだって色々悩んだりすることもあっただろうけど、 それでも世界一の魔法使いという目標を実現させるために頑張ってることがわかって、 あたしも安心したよ。まっすぐに育ててくれたさゆみんに感謝しなくちゃね」 「新垣さん……。会えて、嬉しいです」 「何言ってんの。それはこのタイミングで口にする台詞じゃないでしょ。 今のあたしはあくまでこんこんが変身しただけの姿なんだからさ。 生田がいつか世界一の魔法使いになって、あんた自身の力であたしに会いに来る時まで、 その言葉は大事に取っておかなきゃ」 「はい……。あの時の約束、いつの日か絶対に実現して見せますから、 その時までもう少しだけ待っていてください」 「うん、楽しみにしてる」 衣梨奈の頭をぽんぽんと撫でた里沙が、最後に別れの言葉を告げる。 「それじゃあ、元気でね生田。今日は本当に楽しかったよ」 「新垣さん!!」 両肩を押されてハッと顔を上げた衣梨奈の目の前には、すでに里沙の姿はなく、 代わりに口の裂けていない真っ当な容姿に戻ったアサミが、和やかな表情で立っていた。 「名残惜しいだろうけど、あたしの役目はこれで終了。 ごめんね面倒なことに巻き込んじゃって」 「は、はあ……」 「あたしもそろそろ帰るけど、さゆによろしく伝えておいてもらえるかな。 あと生田ともまたいつか会える日が来るかもしれないけど、その時はよろしくね」 「はい! 色々ありがとうございました!!」 未だに状況がよく飲み込めていないままの衣梨奈だったが、 それでもアサミが今回の件で何らかの骨折りをしてくれたらしいことはわかり、 自然に深々と頭を下げて謝辞を伝えていた。 そして衣梨奈がゆっくりと頭を上げた時には、アサミもまた姿を消していた。 「えりぽん……」 「里保!! 大丈夫と? 怪我とかしとらん?」 いつの間にそこにいたのか不意に後ろから声をかけられ、 衣梨奈が慌てて里保に駆け寄り無事を確かめる。 「うん大丈夫、なんともないよ。 ……実はうち、えりぽんに謝らないといけないことがあるんだ」 「謝るって?」 「うちは別に、攫われたりとかはまったくしてないんだ。 アサミさんから頼まれてえりぽんを呼び出すのに協力してただけ」 「あーね。でもなんでこんなことをしてまでえりを呼び出そうと?」 確かに攫われたにしては不可解な行動が多すぎるが、 ならば一体どんな目的があってのものだというのだろうか。 「アサミさんってね、道重さんの以前からの知り合いで、 今は遠い異国で宮廷魔道士をしてるんだって。 そんなアサミさんが、この頃になって道重さんが珍しく弟子を取ったという話を耳にして、 それで興味が湧いて弟子の実力を確認してみたいとこの街に来たんだって言ってた。 そんな時に、えりぽんのことをよく知ってるうちと偶然に会ったんだけど、 そこで、えりぽんの本気の姿が見たいから、アサミさんに捕らえられて 気を失った振りをしていてほしいと協力を頼まれてね。 結局、気を失った振りのつもりが、途中からベンチで熟睡しちゃってたんだけどさ」 「ふーん、そんなことがあったっちゃね」 まさか実力を試すのが目的だったとは、それでアサミはどのような評価を下したのだろう。 少なくとも失望はされていないと思いたいけれど。 「でもアサミさんって、新垣さんとはどんな関係があるっちゃろ?」 「うーん、新垣さんについてのことは何にも話してくれなかったけど、 魔法で変身できるくらいだから、よく知る相手なのは間違いなさそうだよね」 まだ釈然としない部分も残るけど、アサミが言っていたように いつかまた会える日がきっと来るはずだから、その時に今日のことを直接聞いてみよう。 それよりも今は……。 「里保が無事なこともわかったし、そろそろ家に帰ろ。みんなが心配して待ってるけん」 そこで里保が、ある重大な事実に気づく。 「あー! アサミさんにみんなへのお土産のドーナツを全部食べられちゃってる!!」 「えっ!? 優樹ちゃんがドーナツ楽しみにしとったけん、 今更ドーナツがないなんて言ったら拗ねて大変なことになるっちゃん! この時間ならまだ店はやってるはずやけん、急いでドーナツ買ってから帰ろ!!」 「うん!!」 そして衣梨奈と里保の2人は、手を取り合いながら駆け足で臨海公園を後にしたのだった。 (おしまい) ←ハロウィンの怪談・再び ハロウィンの怪談 ~REVERSE~→
https://w.atwiki.jp/junaisitai/pages/13.html
りっちゃんと純愛し隊とは? りっちゃんと純愛し隊とは「けいおん!」の登場人物の 田井中 律(たいなか りつ)愛称「りっちゃん」 の笑顔を守る特殊部隊です。 俺とりっちゃんの純愛を日夜妄想する紳士達 俺たちは・・・りっちゃんと甘くてとろけそうな生活がしたいんだ! りっちゃんの為なら玉砕も厭わない…
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/53097.html
【検索用 みくちゃんとちゅうにっぽいせりふをいってみた 登録タグ VOCALOID み ニコニコ外公開曲 人間 初音ミク 曲 曲ま 黒うさぎ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:黒うさぎ 作曲:黒うさぎ 編曲:黒うさぎ 絵:黒うさぎ 唄:初音ミク・黒うさぎ 曲紹介 特に意味はないです ミクちゃんセリフ読むの慣れてなくてかわいいね 曲名:『ミクちゃんと厨二っぽいセリフを言ってみた』(みくちゃんとちゅうにっぽいせりふをいってみた) 歌詞 (動画より書き起こし) いつかみた夢を覚えている 剥がれ落ちる世界の音 妖に惑う創造主 凡庸に内在するエラー 正義が独善と気づく時 安寧か 混沌か それはやがて 質量を持った命となる 私たちに患ったそれは その灯火を零さぬよう ゆっくり ゆっくり 本能を焚べていく その炎が幽玄をもたらす時 私は 私たちは この世界は 還元する コメント おもろいwこの歌詞w -- REO推し! (2023-07-13 02 58 10) 名前 コメント